国土・環境委員会 第6号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/09/29
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 国土整備及び環境保全等に関する調査のうち、ダイオキシン対策に関する件及び環境行政の基本施策に関する件を議題といたします。 まず、政府から報告を聴取いたします。厚生省浜田生活衛生局水道環境部長。
○説明員(浜田康敬君) 大阪府豊能郡環境施設組合が設置いたしましたごみ焼却施設豊能郡美化センターから極めて高濃度のダイオキシンが検出されました問題につきまして、その実態と今後の対応方針を御説明いたします。 周辺土壌がダイオキシン類に高濃度に汚染されていたことが明らかとなりました豊能郡美化センターにつきましては、本年六月に、厚生省の生活環境審議会廃棄物処理部会にダイオキシン対策技術専門委員会を設置いたしまして、現地調査を初めその汚染の原因究明を行ってまいりました。 九月二十一日に開催された第二回ダイオキシン対策技術専門委員会におきまして、排ガスを水で洗浄する装置湿式洗煙塔の水循環系統等から極めて高濃度のダイオキシン類が検出されたことが明らかとなったところでございます。 この調査結果の詳細につきましてはお手元の資料の二ページから三ページを、また豊能郡美化センターの構造とダイオキシン類濃度に関する概略図につきましては資料の八ページを御参照ください。 現在までの調査結果によりますと、豊能郡美化センターにおきましては、次のようなさまざまな悪条件が重なった結果として高濃度のダイオキシン類が周辺土壌等から検出されたと考えられます。 一つには、焼却炉において安定的に八百度以上の燃焼温度が確保されておらず、排ガスの一酸化炭素濃度が高かったことから、不完全燃焼によりダイオキシン類が発生し、また電気集じん機入り口の排ガス温度が三百二十度から三百三十度と高かったため、電気集じん機等でダイオキシン類が発生したことが挙げられます。また、塩化水素対策のために設置された湿式洗煙塔の洗煙部におきまして、排ガスに含まれていた高濃度のダイオキシン類が洗煙排水に移行し、洗煙排水が循環利用されていたため洗煙排水にダイオキシン類が濃縮されたと考えられます。さらに、ダイオキシン類を含む冷却水は屋上の開放型冷水塔において空冷されておりましたため、ダイオキシン類を含む飛沫が排出され、屋上の冷水塔周辺及び施設近傍の土壌に落下したと考えられます。 次に、厚生省の対応でございますが、お手元の資料の四ページに記載されております。 今後の対策といたしまして、ダイオキシン対策技術専門委員会におきましては、大阪府及び豊能郡環境施設組合等と協力して、施設内及び敷地内の汚染物の除去範囲、方法等について早急に検討を行い、また当該施設につきましては、環境中に汚染物が飛散、流出しないよう同組合において緊急に防止措置を講ずることが必要とされました。 さらに、ダイオキシン対策技術専門委員会におきましては、豊能郡美化センターにおける周辺土壌のダイオキシン類汚染は幾つかの要因が重なった結果と考えられますので、ダイオキシン類削減のための規制措置を講じた現段階において、他の多くの施設で同様の問題が生じているとは考えにくいものではございますが、安全性をより高めるために類似施設等においても対策を講ずることが必要とされました。 厚生省といたしましては、このようなダイオキシン対策技術専門委員会の調査結果を踏まえまして、既に、一つには、豊能郡美化センター内に残留する高濃度のダイオキシン類汚染物の飛散防止対策の実施等に関し、豊能郡環境施設組合を指導するよう大阪府に指示し、二つには、開放型冷水塔を有するごみ焼却施設を設置している市町村に対し、冷却水等に含まれるダイオキシン類の測定を指示し、三つには、全国の都道府県に対し、廃棄物処理法の基準の遵守等の徹底、開放型冷水塔を用いる場合の飛散防止対策及び湿式洗煙塔を有する施設における適正な排水処理に関する指導を指示いたしました。 さらに、今後、厚生省といたしまして、一つには、新たに判明した排出経路についての規制の導入やガイドライン化、二つには、ごみ処理施設のダイオキシン対策を講ずる市町村に対する支援、三つには、高濃度のダイオキシンの発生、排水の循環利用による湿式洗煙塔における濃縮、開放型冷水塔における飛散等のメカニズムに関し、ダイオキシン対策技術専門委員会におけるさらなる解明、四つには、高濃度ダイオキシン類汚染物の処理方法等の検討を行ってまいります。 以上が豊能郡美化センターで検出された高濃度のダイオキシン類に関する調査の概要と厚生省としての対応方針でございます。厚生省といたしましては、今後とも関係省庁とも連携して万全の措置をとってまいります。 以上でございます。
○委員長(陣内孝雄君) 次に、環境庁遠藤水質保全局長。
○政府委員(遠藤保雄君) 参議院国土・環境委員会の御審議に先立ち、大阪府豊能郡ごみ焼却施設に係る厚生省の調査結果を踏まえた環境庁の対応について御報告申し上げます。 環境庁は、ただいま厚生省から報告がございました大阪府豊能郡ごみ焼却施設に係る調査によって、環境保全上重要な事実が明らかになったと考えております。一つは、ごみ焼却施設の内部において極めて高濃度のダイオキシン類が生ずる場合があること、もう一つは、そうした高濃度のダイオキシン類が開放型の冷却設備を経由して周辺環境へ排出される可能性があるということであります。 環境庁は、十六日に厚生省から本件の大まかな概要について連絡を受けたところでありますが、環境保全上の重大な懸念があると認識し、早急に対応をとるべく直ちに検討を開始いたしました。次いで、二十一日に厚生省から詳細な調査データを受け取り、それに基づいて検討を行い、最終的に真鍋大臣の指示を受けまして次の三点の対応を実施することといたしました。 まず第一に、大気汚染防止法及び水質汚濁防止法の適切な施行の観点から、豊能郡ごみ焼却施設と類似の開放型冷却設備を有する全国三十六施設への立入検査の実施を関係地方公共団体に対し緊急に指示いたしました。立入検査に当たっては、適切な運転管理が行われていたかどうか、冷却設備の冷却水がミストにより周辺に飛散していないかどうかなどについて確認を行うこととしております。 第二に、立入検査の結果を踏まえて対象施設を絞り込み、ダイオキシン類に関して施設の内部及び周辺環境の緊急調査を厚生省と連携して実施することとしております。 第三に、豊能郡ごみ焼却施設周辺において、地元自治体と連携してダイオキシン類に関して大気等の環境と人の暴露状況に関する調査に着手したところでございます。 環境庁といたしましては、本件を環境保全上の重要な問題と認識しており、今後はこれらの調査結果を踏まえ、適時適切な対応の検討を行ってまいる所存であります。 以上でございます。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で報告の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございます。 ただいま政府から、大阪府能勢町にございます豊能郡環境施設組合が設置しておりますごみ焼却施設、豊能郡美化センターの周辺土壌から検出された高濃度のダイオキシン類につきまして、調査結果とその対応方針についての報告があったわけでございますが、私はこの問題に関連した問題につきまして幾つか御質問いたしたいと思います。 ダイオキシンにつきましては、史上最強の毒物とも称されているわけでございますけれども、政府側の幾つかの資料にもございますように、基本的に人間が意図して製造した化合物ではなくて、ごみを燃やしたりあるいは除草剤や殺菌剤を製造する過程で副次的に生成されるものでございますために、なかなかその全体像がつかみにくい。したがって、人によりましては、ごみ焼却場以外からのダイオキシンの発生源の実態は全く未知に等しいという指摘もあるわけでございます。また、毒性そのものにつきましても未解明の点がありまして、いろいろの議論があります。 そうした中で、我が国ではごみの焼却とダイオキシンの関係につきまして広く人口に膾炙しておりまして、大きな社会問題となっているわけでございます。こうした観点から、既に政府を中心といたしまして今日までに多くの取り組みがなされていることにつきましては私は一定の評価ができると考えておるわけでございますが、その辺を再確認する意味も含めまして質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、現在、我が国で稼働中のごみ焼却施設につきまして、一つは市町村のごみ焼却施設、いわゆる一般廃棄物処理施設としてのごみ焼却施設という意味になると思いますが、その数と、それから産業廃棄物の焼却施設の数はどのぐらいあるかにつきましてお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 焼却施設の数についてのお尋ねでございます。 まず、市町村の設置するごみ焼却施設で現在稼働中、現在と申しますのは平成十年六月末現在でございますが、稼働中のものの数は千六百三十五となっております。 また、産業廃棄物の焼却施設でございますけれども、実は昨年の八月に廃棄物処理法の施行規則を改正いたしまして許可対象を拡大いたしました関係で現在正確な数字がつかめていない嫌いがございますけれども、ことし六月ごろの数字といたしまして、およそ五千三百施設というふうに考えております。
○市川一朗君 今の点でございますが、産業廃棄物の焼却施設の数につきましては、どこかの資料で拝見したんですが、当時としては許可されたもの三千三百七十六、そして届け出のないものを含めると厚生省の推計では約九万五千カ所というような数字を見た記憶があるのでございますが、その点についてはどうでございますか。
○説明員(浜田康敬君) 先ほど先生がお示しいただきました数字、その時点ではそのとおりでございます。
○市川一朗君 届け出のないものにつきましても厚生省の推計をお伺いしたんですが、それもそのとおりということでございますか。
○説明員(浜田康敬君) あくまでも推計でございますので、当時規制対象となっていない施設の推計値としては九万余という数字はそのとおりと私も記憶しております。
○市川一朗君 そうしますと、産業廃棄物の施設というのは相当多いということがよくわかるわけでございますが、市町村のごみ焼却施設につきましては非常に調査も進んでおりまして、その後の対応等もなされておるようでございますので、まずその点についてお伺いしたいと思います。 平成九年の一月にいわゆる新ガイドラインが決められまして、そこで排出濃度が一立方メートル当たり八十ナノグラムを超えるものについては燃焼管理を徹底し、これによっても基準を満たせない場合は施設の改造、施設の休廃止等を実施するとされているわけでございます。 最初の調査でいろいろ行われた中で、八十ナノグラムを超えた施設の数はどれぐらいあって、それらの改善状況が現在どうなっているかにつきまして、簡単で結構ですからお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 市町村の設置しますごみ焼却施設に関しましてのダイオキシン類濃度の状況の調査を厚生省としていたしました。報告のありましたごみ焼却施設は千六百四十一でございまして、このうち八十ナノグラム、先生今お話しの緊急の基準を超えていたものが百十四施設ございまして、百十四施設のうち最近の調査では十九施設が既に休廃止をしております。 したがいまして、現在稼働中のものが差し引き九十五施設ということになるわけでございますが、これらの施設につきましてはいずれも何らかの対策を講じておりまして、測定をしたということで報告してきております八十九施設、残りの六施設はまだ未測定でございますが、八十九施設につきましてはいずれも八十ナノグラムという基準を達成しているという報告を受けております。
○市川一朗君 ちょっと細かいことで恐縮でございますが、私の手元の資料では、現在稼働中の九十五施設のうち廃止予定の施設が八施設あるというふうに承っておりますが、今御報告をお聞きいたしますと、六施設を除いてはすべて八十ナノグラム以下になっているということでございますと、廃止予定の八施設というのは必ずしもこの問題だけではないということで理解しておいてよろしゅうございますか。
○説明員(浜田康敬君) ダイオキシン対策ということではなくて、恐らく例えば隣の市町村と一緒に施設をつくるといったようなことも含めた検討の結果であろうかと考えております。
○市川一朗君 ところで、先ほど報告がございました大阪府能勢町のごみ焼却施設につきましては、御報告にもございましたように、これと同じ型式のいわゆる開放型冷水塔を有するごみ焼却施設が全国でこのほかに三十六カ所あるというような御報告でございまして、先ほど厚生省及び環境庁からのお話でもこれから徹底して調査するということでございますので、まだ必ずしも十分調査は行き届いていないかと思います。 国民の不安という面も含めまして、大体のわかっている範囲内での概略を頭の中に入れておきたいと思うのでございますが、同じ型式の三十六カ所という中の、それらの危険性といいますか、同じような危険性があるのかどうかということがやはり常識的に言って一つ関心があるわけですが、いろんな発表、資料等、あるいは新聞報道等による政府側のコメント等を見ますと、能勢町の場合はいろんな偶然が重なってああいう結果になったので、全国似たような型式のほかが必ずしも同じような状況ではないということでございますので、私もそのとおりではないかなとは思いますが、大体その辺の概略、どういう状況なのかということをわかっている範囲内でお答えいただきたいと思います。 その際、いわゆる冷却水を循環して利用する場合としない場合とでかなりこの場合大きい要素があるのではないかなと私なりに理解するわけですが、開放型冷水塔を持っておっても、循環利用しているところとしていないところの違いなどもあると思いますので、そういったような程度のレベルでお聞きしておりますので、できるだけわかりやすく、どんな状況なのかということをお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) お尋ねの開放型冷却塔を有します市町村あるいは一部事務組合が設置するごみ焼却施設は全国で三十六あるということで把握しております。 これらの状況はどうかということで、私どもといたしましても専門委員会の御議論を踏まえまして、緊急にこの三十六施設につきまして、湿式洗煙塔冷却部を循環いたします冷却水と、それから施設敷地内の土壌のダイオキシン類の濃度を調査するよう指示いたしまして、その結果を都道府県を通じて取りまとめていただくということにしております。この結果につきましては、まとまり次第私どもとしても公表をさせていただくということでございます。 その結果を待ちませんと全体的な状況というのは把握できないわけでございますが、この検討会の検討の際に、この三十六のうちの三施設につきまして緊急に調べたものがございますけれども、豊能郡の美化センターに比べますと、冷却水中のダイオキシン濃度、あるいは周辺土壌濃度がいずれも二けた三けた低いというような状況でございますので、恐らく豊能郡の美化センターはかなり特異な条件が重なったのではないかというふうに見ておりますが、そうした中で先生御指摘のように洗煙排水を循環させている施設、これはおっしゃるとおり今回の推定でもそのプロセスでダイオキシンが濃縮されたのではないかということはございます。その施設は、現在全国で三十六に含まれておりますが、うち六施設が循環して洗煙排水を利用しているというようなことでございますので、これも今回の調査の対象に入っておりますので、その結果を見て必要な検討なり対応を進めてまいりたいと考えております。
○市川一朗君 これからの調査に負うところが大きいわけでございますので、また改めて調査結果を踏まえての政府側の対応等を見守ってまいりたいと思います。 そこで、能勢町のごみ焼却施設のダイオキシンの濃度の問題につきまして、新聞等でもいろんな報道が当時なされたわけでございますが、私はその危険性という問題について、専門的な感覚よりはいわば市民的なレベルでちょっと確かめておきたいなというふうに思うのでございます。 そういった中で、これも新聞からの情報が最初でございますが、有名な一九七六年にイタリアのセベソ町周辺で化学工場が爆発いたしまして、十年間居住禁止の措置がとられた地域があったわけでございます。資料によりますと百十ヘクタールの地域だというふうになっておりますが、そのときにABCとランクづけがされて、一番濃度の高いところとして十年間の居住禁止の措置がとられたところが五万ナノグラム、ちょうど今回の能勢町のごみ焼却施設で出た数字と五万ナノグラムというオーダーでは合うわけですが、ただあの場合は一平米当たり五万ナノグラムということで、地域の土壌汚染の問題でございますので、たまたま数字は一緒ですが、全く違うんじゃないかなと私は思うんです。 その辺、多分それでいいのじゃないかなと私は思っていますが、その辺どうなのかなということも含めまして、今度の場合はまさにごみ焼却場の冷水塔の非常にごく限られたところで出てきたものでございますから、一概にそれがどの程度の危険性なのかどうかということは、なかなか政府側としても答えにくいのではないかと思いますが、やはり一番高いところは一グラム当たり五万ナノグラム。ナノグラムと言われても私自身も余りぴんとくるものではございませんが、しかしダイオキシンに絡む環境汚染基準の数字からいたしますと、これは大変な大きな数字で、先ほどの暫定基準としても八十ナノグラムということで、もちろんあれは一立方メーター当たりということで、みんな少しずつ単位が違いますが、それにしてもけたが全然違うような数字が出ているということで、やはり非常に大きな驚きをもって受けとめられたんだと思います。 そういった観点での疑問といいますか、ただしておきたいという気持ちに対して、あるいは疑問に対して、できるだけわかりやすく、これはこうなんだよというようなことをお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 今先生のお話の中にございました五万二千ナノグラムというのは、まさに冷水槽というんでしょうか、冷却水を貯留しております槽のごく近辺での土壌中の一グラム当たりの数字として今回検出されたものでございます。 これまでの豊能の組合の調査では、周辺土壌におきましては、千ピコグラム、千オーダーのピコグラムの数字でございますので、こうした数字に比べますとかなり高いものではございますけれども、周辺の環境という意味では、直接これが居住地域等に問題を生ずるものではない。つまり、周辺住民の高濃度暴露につながるものではなく、直接的な健康に対する危険性がこの数字をもってあるとは考えておりません。施設内でかなり濃縮いたしましたのが冷却水のすぐ近辺に漏れ出したものというふうに今の時点では考えております。 一方、イタリアのセベソの事件の御紹介もあったわけでございます。私ども詳しいそのときの事情というのは承知していない面もございますけれども、あれは御案内のとおり大変な爆発事故でございまして、相当広範囲に汚染物、ダイオキシンを含む汚染物が周辺に拡散したというものでございますので、なかなか数字だけでもって危険性ということを判断するのは困難ではないかというふうに思う次第でございます。
○市川一朗君 ダイオキシンの毒性の問題は、一般的に私どもが最近毒物的なもので非常に恐怖感を感じたのは、例えばサリン事件なんというのがあるわけですが、ああいったものと性格の全く違ったような面があるわけでございまして、ある意味でちょっとぴんとこないという部分もあります。しかし、逆にいろんな歴史的な事件、今例に挙げましたイタリアでの事件とかそういったようなところからいろんな形で問題が提起されておりまして、特にベトナム戦争の枯れ葉作戦問題とか、私どもいわゆる庶民的レベルで理解してもなかなか大変な問題だなというふうに思っていたテーマでございますが、それがいよいよ日本でも現実的な問題になってきたんだなということで非常に緊張を覚える問題点であるわけでございます。 そして、しかもそれが身近なごみ焼却施設と密接に絡む問題であるということで、人間が生きていく以上は廃棄物としてごみ処理の問題はどうしても避けて通れないテーマでございますし、しかもそれを処理する場合にやはり焼却処理というのは非常に理にかなったものというふうに思っていた部分もあるわけですが、それが思いもかけずダイオキシン問題というような非常に深刻な問題が提起されるということで、私だけじゃなくて国民の多くの人は非常に緊張感を持ってこの問題をとらえていると思うのでございます。 一方で、私の手元に、来月号の論文でございますが、作家の日垣隆さんが既に発表された「ダイオキシン猛毒説の虚構」と題した小論文のコピーがございます。ちょっと御無礼でございますが、私自身は日垣さんとは全く面識もございませんので、このコピーを読んだだけなのでございますが、これはこれでなかなか説得力のある論文なのではないかなという感想も持っているわけでございます。 この論文を今ここで一つ一つ取り上げて議論をする時間的余裕もございませんし、私自身の勉強も進んでおりませんので不可能でございますけれども、この論文は政府側におかれましては当然お読みになっておられると思います。そういう非常に深刻な問題と受けとめられているダイオキシン問題につきましてこういった論文が出されたことの意味とか、そういった点につきましては一つも理解できているものはございませんけれども、いわば一つの学説的な論文という意味におきまして読みました場合に、なるほどこういうことなのかなというような感想を一般的な読者は持つんじゃないかなと思うのでございますが、政府の担当者というお立場ではどういう感想を持っておられますか。
○説明員(澤宏紀君) 御指摘の論文は読んでおります。 ダイオキシン問題は、人の健康や生態系への影響にかかわる問題であることから国民の高い関心を集めており、各層各界でさまざまな議論があるところでありますが、環境庁といたしましては、科学的知見の集積を図りつつ、それに基づく対策の推進に努めているところでございます。 これまでの知見によりますと、ダイオキシン類の毒性につきましては、動物については非常に強い毒性を示すが、人に対しては発がん性はあるとの評価がある一方で現時点では不明な点も多いとされていますが、人の健康への影響は、一度発現すると取り返しがつかない影響となるおそれがあることから、環境庁としては未然防止の考えに立って対策を進めているところでございます。 ダイオキシンの科学的知見につきましては、昨年二月にIARC、国際がん研究機関で発がん性について見直しが行われたり、また本年五月にWHOの専門家会議で耐容一日摂取量の見直しが行われたりするなど、現在も急速に科学的知見の集積が進んでいる状況にございます。 いずれにいたしましても、ダイオキシン類に関する知見は十分ではないため、調査研究等を着実に実施し、知見の収集に努め、対策の推進を図っていく必要があるかと思っております。
○市川一朗君 この日垣さんの論文も、最後は「冷静な危機感をもつべきときだ。」ということで、危機感自体は否定していないわけでございます。ただ、私がちょっと打たれましたのは、現時点ではダイオキシンによる被害よりもダイオキシン症候群による実害の方が非常に大きいんじゃないかという指摘です。この辺は、私ども政治に携わる者、そして行政に携わる人たちにとりましても、まさに二十一世紀、二十二世紀を見据えた対応を考えていくという大きな意味で、やはりこういった観点からの指摘も含めてしっかりとした政策、行政をやっていく必要があるというふうに思いまして、一応問題にしてみたところでございます。 それで、そういったいろんな問題があります中で、何といいましても関心がありますのは、ごみ焼却施設から出るダイオキシンの問題につきまして、最近非常にいろんな情報もございますし、また実態も出てまいっておりますので、大きな関心を呼んでいるわけでございます。 その中で、この論文にも出ているのでございますが、いわゆるごみ焼却施設からダイオキシンが出ないようにするという観点も含めて、ごみ焼却施設の高温化、大型化を進めるというのが今基本的にとられている政策の方向なのではないかという指摘があるわけでございます。いろんな専門誌なんかを読んでみましても、基本的な解決策は、小さなごみ焼却施設をやめて高温処理のできる、そして二十四時間連続して燃やし続けることのできる大型焼却施設に変えていくことが一番の基本であるという指摘もされております。 この間も、偶然でございますが、テレビの報道の中で、家庭の方にごみを焼却するための施設をむしろ積極的に補助金まで出して進めていった町が、今回のこういった問題に刺激を受けまして、それを逆に撤去して回っているという姿をテレビで拝見いたしまして、日本のこれからの都市づくりといいますか、町づくりの中にもかなり大きな影響を持ってくるテーマになりつつあるなという実感を持って見たわけでございます。 やはり、どういう専門書をひもといてみましても、確かにダイオキシンの持っている物理的な性質からして高温処理は、ある本では七百五十度と書いてありましたが、七百五十度以上なら分解できる、そしてその際、酸素の量が十分に供給されている、この二点がうまくかみ合えば、ごみ焼却施設からダイオキシンが発生するということは阻止できるんだと。 ところが、中小の焼却施設の場合には、大体現在ありますのは十六時間操業とか八時間操業でございまして、二十四時間連続ですとずっと燃やし続けるわけですが、十六時間とか八時間操業ですと、一日の間に消したりつけたりという動作が入るわけでございまして、そのつけたり消したりする立ち上がりのとき、それから消す時点、それからややくすぶっている時点、そういった状態のときにいわゆる不完全燃焼の状態が生ずるので、そこでダイオキシンが発生する危険性が非常に高いんだというような話が大体どうも定説のようでございます。また、小規模施設の場合には、そういう問題があるほかに、もともと燃焼温度も不安定でございますから、内部的にまたダイオキシンが発生する危険性もある。こういった問題を解決するには高温・大型化を図ることが一番大事であるということに帰着するようでございます。 私も、そういうことで現在基本的なダイオキシン対策を進めるということについて一はっきりとそれに対して問題があるということを言い切れるような自信はないわけでございます。ただ、やはり幾つかの点でかなり問題があるなというふうに思っておりまして、結論的には、要はダイオキシンが発生しないようにしてごみを焼けばいいわけですから、そういう意味では、いわゆる中小焼却炉でも技術開発を進めてダイオキシンが発生しないようにするということが必要なんじゃないかというような問題意識を持つわけでございます。 といいますのは、皆さんも御存じと思いますが、これからの我々人間社会を考えます場合には、まさにライフスタイルを変えていこうという意味で、大量生産大量消費といったようなことを変えていく過程で、リサイクル問題も含めてごみはできるだけ少なくしていこうということがあるわけでございます。 また、これからの国土づくりを考えます場合には、日本は今まで過密過疎の問題を大きく取り上げてまいったのですが、日本と同じような国土面積のイギリスの場合は、可住地面積は日本よりはるかに平野部が多いですから広いんですけれども、人口は日本の半分ぐらいです。まさにイギリスは疎にして住む。そこで一人一人がゆったりと生活をして、田園生活を楽しんでいる。これが私どもが二十一世紀に志向する一つのライフスタイルなのではないかなというふうなことを私自身は考えているわけでございますが、そういうふうに考えますと、二十四時間フルに活動するごみ焼却施設をつくってそれがフルに回転するようにごみを集めるとなると、これはなかなか大変なんじゃないか。 たまたま資料を見てみますと、今回御報告がございました豊能郡の美化センターも、能勢町と豊能町と二町のようですが、この二つの町から集めてもやはり二十四時間フル回転できるようなごみを集めることは不可能と。一生懸命集めなきゃいけない。そうすると、ごみを集めるということは、そういった今申し上げたような問題だけじゃなくて、目の前にそれを運んでくる交通問題というのが生ずるわけでございまして、何か現時点での科学的な水準からいきますと、高温化、大型化が避けて通れないテーマのように思います。 しかし翻って、別な角度からの地域づくりといいますか町づくりという観点からしますと、それでは大きな問題がかえって出ちゃうんじゃないか。そうしますと、解決するのは、一つはそういう小さなごみ焼却施設でもダイオキシンが発生しないような施設を技術開発で生み出すという方向なのではないかなと私自身は思うわけでございますが、そういった点につきまして、政府としてどういうふうに考えておられるのか。できれば、そういった点について前向きな対応がなされておられれば、そういった点についての御紹介も含めましてお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 廃棄物焼却施設のあり方につきましての先生のお考えでございます。 私どもも決して中小の規模の焼却施設を否定しているものではございませんが、近年、厚生省が、特に市町村が設置しますごみ処理施設の集約化、大型化を推進しているというのは、先生が御指摘になりましたように一つにはもちろんダイオキシン対策として、小規模に比べますと燃焼管理がスムーズでございますし、また連続的に燃やしやすいということで、温度管理が一定な高い温度でできる。それから、排ガス処理というのも不可欠でございまして、排ガス処理も最近大変高度化しておりますが、そうした点の徹底ということにつきましても大規模の方がより対応しやすいというところがございます。 それ以外に私どもといたしましては、これからこうした排ガスに含まれる熱の有効利用ということも考えていくべきではないか。温暖化対策が大事になっております中で、燃やした熱をできるだけ有効利用していくという意味でも、規模の大きい焼却炉につきましては発電の設備を設置することが可能になるという問題もございます。 さらにはまた、公共事業の縮減というのが大きな課題になっておりますが、やはり市町村が設置しますこうした施設につきましても、できるだけスケールメリットを生かしながら大型化していくことによって、低コストで性能のいいものを導入しやすいのではないかなどなどの視点から進めているものでございます。 ただ一方、先生おっしゃいますように小規模の焼却炉、例えば離島のようなところに、当然集約化といっても無理があるわけでございますので、そうしたところで中小の焼却炉を設置せざるを得ないということも一方あるわけでございます。これから私どもも、現在もダイオキシン対策の一環として技術開発のための調査研究を進めていこうとしておりますけれども、そうした中におきましても、中小炉にも適用できる技術ということに十分配意いたしまして進めてまいりたい、こう考えておる次第でございます。
○市川一朗君 いろいろ問題がありますけれども、それでも市町村が設置する一般廃棄物のごみ焼却施設はいろいろ調査も進んでいますし対応もしっかりとられているということが言えると思いますが、どうも産業廃棄物の問題は、先ほどの数字を聞きましてもちょっとびっくりするのでございますが、いろいろ問題があるなというふうに思います。 産業廃棄物に限ったことではないんですけれども、いわゆる廃棄物処理施設の設置をめぐりましては各地で紛争が多発しておるわけでございまして、私がいただきました資料でも、最近十年間で二百二十一件の紛争が発生して、ちょっと古い統計かもしれませんが、九十四件が現在なお係属中といった資料もあるわけでございます。そのための法改正も昨年行われましたけれども、私の実感としては、事態はむしろより深刻化しているようにすら思えるわけでございます。 ただ、この中で一番問題になっておりますのは、いわゆる住民の同意ということでございます。実は、私の選挙区の白石市でもついこの間住民投票の議論があったわけでございまして、非常に県民的なレベルでの関心を呼んでいる問題ですが、これはだれが考えても住民同意の問題は、ちょっと言い過ぎかも知れませんが、いわば二律背反的な要素があるわけでございます。地域住民のごく素直な気持ちとしましては、ごみは出さざるを得ないから出しますし、その処分はぜひきちんとしてほしい、そしてそのための費用もちゃんと負担しますと。ただ、やはり環境汚染とか周辺の交通問題は絶対避けたいから、できるだけ住んでいる場所から遠いところで処理していただきたいというのが素直なところでございまして、これを全部日本列島でつなげていきますと、どこも建てるところがなくなるという非常に難しい問題になるのではないかという意味で二律背反という言葉を使わせていただいたわけでございます。 そういう意味では、この問題はなかなか簡単な問題ではないわけでございますが、その辺につきまして、政府としていろいろ取り組んでおられることは承知しておりますけれども、現時点での政府の対応方針を改めてただしておきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 廃棄物処理施設の設置、特に産業廃棄物処理施設の設置をめぐりましていろいろな地域でトラブルが起こっておるわけでございますが、私どもといたしましては、そうした事態を解決に導くためということもございまして、昨年、廃棄物処理法の改正をしていただきました。 そうした施設の設置手続の際に、生活環境影響調査というものを設置者に実施していただき、申請書とともにそれらを公告縦覧いたしまして、関係住民あるいは市町村長の意見を聴取したり専門家の意見聴取ということの中で透明な手続にしていくということとともに、そうした施設を都道府県知事が許可いたします場合の要件といたしまして、周辺地域の生活環境への適正な配慮というものを法文上追加いたしまして、これによりまして、住民の方々等の意見を適切に踏まえつつ、地域の生活環境の保全に配慮された施設というものでなければ許可されないという仕組みになったところでございます。 それから、こうした手続に加えまして、こうしたトラブルの背景には廃棄物処理施設に対する住民の不安感あるいは不信感があるのではないかというふうに受けとめておりまして、昨年の法改正にあわせまして、廃棄物処理施設の構造基準あるいは維持管理基準につきまして強化、明確化をいたしますとともに、維持管理の状況につきましては利害関係者に閲覧できる仕組みというものも創設いたしまして、こうしたことによりまして、廃棄物処理施設の安全性、信頼性の向上をあわせて図っていくということによりましてこれら紛争の解決あるいは未然防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
○市川一朗君 そういったような問題の中で、やはり一番これから大きく問題になってくると思いますのは、やはり産業廃棄物処理施設の問題ではないかと思いますが、きょうは通産省は来ておられますか。 先ほど、中小焼却炉の技術開発の問題も取り上げて、聞いていただいたと思いますが、私はああいう問題なんかも、いわゆる廃棄物処理は厚生省の仕事だからということではなくて、そういった技術開発については、政府全体で取り組むという意味も含めて通産省も真剣に取り組んでもらいたいなという気持ちを持っておるんですが、そういったような問題も含めまして、私はこれから産業廃棄物処理問題をきちっと処理していくことは非常に重要ではないかなというふうに思っております。 きょうは時間がございませんので、余り詳しく突っ込んだ御質問はできませんので、いわゆる政府としての現時点での考え方なりこれからの取り組む姿勢について、産業廃棄物処理施設についてどう考えておられるのか。 この問題、これはやはり私は関係各省といいますか、政府がもう本当に一体となって取り組んでいかなければいけないのではないかと思うわけでございまして、先ほど冒頭での御質問に対するお答えでも、やはり推計で九万五千ぐらいあるんじゃないかということになりますと、今、きょう問題にしているのは千とかもう二千にいかないオーダーの話をしているわけでございますから、とてつもない話になるわけでございまして、そういったような問題を含めますと、やはりしっかりとした対応をしていただかなきゃいけないんじゃないかなと思います。 そういった点について、できれば通産省の方からのお考えをお聞きし、それから直接の所管省である厚生省からもお聞きし、きょうは環境庁長官、大臣も御出席でございますので、総元締めという意味も含めまして、また国務大臣という面も含めまして、環境庁長官からも産業廃棄物の処理問題について、これからの考え方その他についてお考えをお聞かせいただきたいと思う次第でございます。
○政府委員(太田信一郎君) 今の市川先生の御指摘について、私どもで考えていること、進めたいと思っていることを簡単に申し上げさせていただきます。 私どもとしても、産業廃棄物処理対策は極めて重要な問題であると認識しております。具体的には、廃棄物の発生をなるべく抑制する。大量生産、大量消費、大量廃棄という流れの中からできる限りリサイクルしやすいもの、廃棄物にならないものを使いながら物をつくっていく。あるいはそのリサイクルをさらに進めるということで、環境負荷を低減すると同時に、排出事業者による最後その廃棄物を処理するときに適正に処理が行われることが大変重要なことだと考えているところでございます。 こういう観点から、私どもことし七月に産業構造審議会の廃棄物処理・再資源化部会において、平成十二年度を目標年度として鉄鋼業等を初めとする主要業種について、産業廃棄物のリサイクル量あるいは最終処分量等の数値目標を設定するとともに、排出事業者が適正処理に向けて外部の事業者に委託処理する場合の確認事項とか確認方法等を明らかにしたガイドラインを策定しております。こういうことを通じて産業廃棄物問題の解決に向けて鋭意取り組んでいるところでございます。 先と言われましたように、技術開発等々についても我々の努力をさらに続けていきたいと思っております。いずれにしても、繰り返しになりますけれども、産業界にとって廃棄物問題というのは大変重要な問題でございます。私どもも関係省庁と一緒になって今後とも取り組みの強化を進めていきたいと考えているところでございます。
○説明員(浜田康敬君) 産業廃棄物を適正かつ円滑に処理していくということは大変重要な課題というふうに私ども認識しておりまして、先ほど申し上げましたように、このたびの改正法に基づきます減量化、リサイクルの推進あるいは手続の明確化、それから不法投棄対策の一環といたしましての管理票制度、いわゆるマニフェスト制度の適用の拡大でありますとか、罰則の大幅な強化等という法改正をまずは円滑かつ適正に進めていくということが大事だろうというふうに考えておりますが、あわせまして技術開発あるいは実際にこれを監督いたします都道府県に対する支援、助言といったようなことにも精いっぱい努めまして、産業廃棄物対策に努力をしてまいる所存でございます。
○国務大臣(真鍋賢二君) 廃棄物リサイクル問題につきましては、ただいまも答弁がございましたのでこれは割愛をさせていただきますけれども、産業廃棄物に関しましてはいまだ問題が大きいにもかかわらず、問題の処理スキームというのができ上がっておりません。それがために所々方々で問題を起こしておるわけであります。何とかこれを処理するに当たってのマニュアルをつくりたいということで、今環境庁といたしましても、中央環境審議会等にゆだねまして、いろんなところから意見も聞いておるところであります。 我が選挙区におきましても産業廃棄物の問題処理ということで大きな問題になっておるわけでありますが、環境庁といたしましてはできるだけのことはしてまいりますけれども、特に技術的な面では、ある意味では高い投資をしなければならないわけでありまして、国としてできる限りの技術開発をして供していかなければならないと思っておるわけであります。今後の大きな課題でありますけれども、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○市川一朗君 どうもありがとうございました。 産業廃棄物問題につきまして、例えば建設工事関連の産業廃棄物について、いろいろ選挙区を回りますと不法投棄なんかしているのがありまして、公共工事等ではきちっと積算もされているという話もあるんですが、民間の建築工事が中心だと思いますけれども、どうも最後のところは末端の下請にしわ寄せがいって、その結果として不法投棄が多発しているというような指摘もあるわけでございます。 きょうは、そういった点について建設省の見解も聞くつもりで局長をお呼びしているんですが、時間的にちょっと詰まってまいりましたので、各論にもなりますのでその点はもう一回次の機会にお尋ねすることにして、私の質問はこれで終わりたいと思います。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。 民主党・新緑風会の割り当て時間は五十分でございますが、能勢町の地元の方々とお話をいろいろされている岡崎議員の方から詳しい質問はさせていただくとして、私の方はごみ焼却施設の構造、そして全国にどういう型の焼却炉が存在するのか、そんな話を中心に幾つかの質問をさせていただきたいと思います。 この問題につきまして、厚生省の方から御説明を受けたわけでございますけれども、何せごみ焼却炉というなかなか難しい構造のものでありまして、私自身どれほど理解できているのか甚だ疑問であります。おさらいをする上で、基本的な問題から質問させていただきたいと思います。 この報告書を見ますと、湿式洗煙塔それから開放型冷水塔、この二つに高濃度のダイオキシンが発見されて、そのうちごみ焼却施設の外にダイオキシンをまき散らしたのは開放型冷水塔の方である、こういうふうに受けとめておるわけでございますけれども、ここまで問題ないでしょうか。よろしくお願いします。
○説明員(浜田康敬君) 今回、豊能郡美化センターの高濃度汚染のメカニズムにつきましては三点ございます。 一つは、まずは焼却炉におきまして高濃度なダイオキシンが生成された、これは不完全燃焼等が起こっていたのではないかということがございます。それが、先生御指摘のように集じん器を経まして洗煙塔に至る、洗煙塔から出ます洗煙排水をまたガスの冷却のために戻すという循環的な利用をしておりまして、そのプロセスでダイオキシンが濃縮されたのではないかということ。 それから、その同じ洗煙塔の中に冷却部というのがございますけれども、ここを冷却水がまた循環しておりますが、この冷却水の中でも高濃度の濃縮が起こったのではないかということでございます。もちろん、洗煙塔の中では洗煙排水と冷却水がかなり流通する格好になっておりますので、そこでの移行があったということが前提でございます。 そういう中で、最終的には先生から話しありました屋上に設けられました開放型冷水塔、これは飛沫がどうしても風等によって周辺に飛ぶ構造でございますので、この冷却水に高度に濃縮されました汚染物が飛沫とともに周辺に落下したのではないかということでございます。 なお、この冷却水を循環させておりますプロセスの中に冷却水槽というのがございまして、それは水をためておくものでございますけれども、その水も一部水槽の外に漏出をいたしまして直近の土壌が汚染されていたということもわかっております。 そんな状況でございます。
○小川勝也君 たくさん御質問したいことがございますので、簡単にお答えをいただきたいと思います。 今、肝心の部分ですけれども、屋上それから飛散するところがありまして、その敷地内だとは思いますけれども、ここは人がよく来るのか来ないのか、これが心配な点であります。例えば、一般の会社でありますと屋上でお弁当を食べるなんという人がいるかもしれませんが、この施設はどうだったのか。あるいは町を歩いていても、クーラーの冷却水を肌で感じることがございます。このいわゆるミストが飛散する直下は人が通行する場所なのか余り人が通らない場所なのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 今お話しの屋上あるいは施設、冷却水槽周辺につきましては、作業員は立ち入る可能性はあると思われますけれども、一般の方々が立ち入る可能性は極めて低いというふうに思われます。
○小川勝也君 働いておられる方の健康の問題については、後ほど岡崎委員が触れられるかと思います。 それで、今問題となりました湿式洗煙塔の問題でございます。 この洗煙排水というものが循環をしていれば、おのずから濃度が上がっていくというのは容易に予想できたのではないかなというふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) この施設が建設されました昭和六十三年当時というのはダイオキシン発生のメカニズムに関する知見が極めて乏しい時期でございまして、そういう中では洗煙排水の循環によるダイオキシンの濃縮ということは予見できなかったものというふうに考えております。
○小川勝也君 後でまた触れますけれども、この検査結果が出る前から、この能勢町のごみ焼却施設に係る問題、我々の目にも耳にもたくさん入ってまいりました。こういうことがあるときには大概何か問題点がある、私はいわゆるクロだと思うわけでございます。 厚生省には、聞くところによりますとごみ問題、ごみ焼却炉問題の専門家が多数おられるということでございますけれども、だれかはこういうことが原因なのではないかなというふうにわかっていた人がいるんじゃないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 今回、豊能郡の施設組合が現地で敷地周辺の土壌汚染調査をいたしました結果、高濃度な最高で八千五百ピコグラムの汚染が検出されたということを踏まえまして、厚生省がその原因究明を行うために先般発表させていただいた調査を実施したものでございまして、この結果、初めて洗煙排水から極めて高濃度のダイオキシン類が検出されたということでございまして、これには現時点ではさまざまな条件が重なったのではないかということで先ほど申し上げましたような要因が挙げられておりますけれども、これまではこうしたことが起こるということは専門家の間でも知られていなかったことでございます。
○小川勝也君 先ほど、この類型あるいは似たような形の施設が三十六あるというふうにお聞きをいたしましたが、例えば湿式洗煙システムが同じなのが三十六あるのか開放型冷水施設が三十六あるのか、あるいはその複合施設があるのか、詳しくお伺いをしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 三十六の施設は、開放型の冷水塔があるものでございます。したがいまして、その前提といたしまして、当然水による洗煙、湿式洗煙ということが行われているわけでございますけれども、それが三十六、それからそのうち洗煙排水を循環して利用しておりますものが六でございます。 そういう意味では、豊能郡美化センターに類似という意味ではそういう分類ができようかと思います。
○小川勝也君 ちょっとわからないのでお伺いしたいんですが、今回の豊能郡の施設のように洗煙排水が冷却水と交差する、こういう施設はすべてでしょうか一部でしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 詳しい施設の状況は現在調べておりますが、洗煙塔の中で冷却部と洗煙部と言っております、きょうお配りした図にも書いておりますけれども、そこは流通する格好になっているものであろうかと、いずれも。その形や何かは少し詳しく調べてみないとわかりませんけれども、そういうふうに思われます。
○小川勝也君 今回の場合はその焼却、燃焼の温度がダイオキシンを多数発生させるという主たる原因があると思いますけれども、いわゆる循環型ということであれば、今回のことで明らかになったように、その循環あるいは蒸発、濃縮の間にダイオキシン濃度が極めて高くなっていくことが容易に予想されるわけでございますし、それがいわゆる冷却部との交流ということになりますと飛沫が外に出ているのではないか、こういうふうに考えるわけでございますけれども、いかがでございましょうか。
○説明員(浜田康敬君) 循環のプロセスで高濃度に濃縮するということ自体も今回の調査で推定されたことでございます。と申しますのも、ガスを洗って、排水につきましては排水処理をいたしまして、その汚泥は灰とともに処分をしております。その水をさらに冷却水としてガス冷却室に入れる、それはまた集じん機を通って洗煙部に行くという中でそれほど濃縮されるというふうには考えられていなかったということでございます。 したがいまして、冷却水の中に高濃度な汚染物が移行すること自体、それから冷却水中でも循環によりまして濃縮は起こるということにつきましても今まで想定できなかった事態であるということが先般の専門委員会の結論でもございます。
○小川勝也君 その他の施設についてはこれから詳しくお調べいただけると思うんですが、循環をしていくと高濃度のダイオキシンを含む、特に今回の例はそうだったわけでございますが、これは循環していましたから濃度が高くなったわけですけれども、循環水の排水処理、これも物すごい気を使う問題だと思います。 こんなことはあり得ないでしょうけれども、循環水の交換ということで処理が少ないままにダイオキシンを含む排水が放出されるということがもしあったら大変だと思うんですけれども、これはないでしょうね。
○説明員(浜田康敬君) 冷却水のことでありますれば、冷却水は完全循環して使用しながら時にそこにたまりました汚泥等を取っていたということは聞いておりますが、これらの汚泥は先ほど申し上げましたようにその他の焼却灰等とともに灰固化施設に投入をいたしまして処分をしていたということですので、現時点ではこれ以外に環境に出たということは確認されておりません。
○小川勝也君 今回、この検査結果で今まで見たことのないでかい単位の数字が出てまいりましたのでびっくりしたんですが、実はこれ一件だけこういう形であればいいなとは思うんですけれども、それはいろいろ心配な点もございます。日本全国に数ある焼却施設の中でたまたまこの一件だけがというふうにはどうも考えにくいと思うわけであります。 そこで、厚生省からも、例えばダイオキシンを発生させない連続して燃焼させるシステムにこれから変えていくべきだと、このような指導がなされていることも承知しておりますが、今現在日本全国にあります、特に地方自治体あるいは一部事務組合が運営しております焼却施設、そのすべてにわたりまして、何年にどういう型式でつくられているものか、その焼却の施設、システムはこういう構造だと、このようなことをすべて把握しておられるのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 厚生省におきましては、毎年、一般廃棄物処理事業の実態調査というものを実施しておりまして、その中で全国の市町村が設置いたしました焼却施設の使用開始年、炉型式などを把握しております。数項目にわたってそうしたデータは毎年毎年把握しております。 今後とも、今回の例も参考といたしましてそうしたデータの充実に努めてまいりたいと考えております。
○小川勝也君 今回の検査で新たに明らかになったこと、発見できたことがあろうかと思います。今御答弁いただきましたように、全国のごみ焼却施設についてそれなりのデータを持っておるということでございました。今回の豊能郡の施設と比べまして気になる施設があるのかないのか、この豊能郡のシステムがこういう結果を招いたので、もしかしたらあそこのあれが結構やばいんじゃないか、そんなことがあるのかないのか、お伺いをしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 豊能郡の今回の高濃度のダイオキシン汚染物の原因につきましては、先ほど申し上げたとおり、この施設にかなり特有の状況がいろいろ重なったのではないかというふうに思われますので、その他の施設についてこれほどの事例があるとは予測はしておりませんが、先ほど御紹介いたしましたように、類似の施設ということでは、開放型の冷水塔を有しているもの三十六、それからその中に洗煙排水を循環させているもの六、こういったものを類似として念のために調査を行っておるところでございます。 この結果を見ましてまたこのデータを公表いたしたいと思いますし、必要に応じまして所要の対策を講じていくことといたしております。
○小川勝也君 今三十六施設ということで御答弁いただきましたが、これは発表されておられるのかどうなのか、私どもがいただけるものなのかどうなのか、お伺いをしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 委員会の資料にも添付して、その際公表というんでしょうか、どなたでも入手できるようにということにいたしております。
○小川勝也君 今回のこの豊能郡の施設は今使われておらないわけでございますが、行く行くはもうごみ焼却施設としては使えないと私は思うわけでございます。 そうしますと、これをいわゆる取り壊しということになるかと思いますけれども、よく原子力発電所の建設の問題あるいは安全性の問題のときに、使わなくなったときどうするんだという議論があるかと思います。今回、先ほどの循環しておりました湿式洗煙塔の濃度が三百万ナノグラム、これは今学者でもあります福本先生とミリグラムに直しておったんですけれども、三ミリグラムなんですね。そうしますと、私の吸っているたばこがニコチン一ミリグラムでございますので、もう物すごい数字だということがわかると思います。 もし取り壊しをするようなことがある場合には、このダイオキシンの特性を十二分に理解した人がいろいろなマニュアルをつくる必要があるんではないかと思いますが、その辺の作業はいかがでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) 御指摘のとおり、今回見つかりました高濃度の汚染物をこれから安全に除去、無害化するということは極めて重要だと考えております。 その方法につきまして、豊能郡の環境施設組合が具体的に作業を進めていくことになろうかと思いますけれども、これにつきましては関係省庁、大阪府とも連携をいたしまして厚生省として必要な対応をしてまいりたいと思いますし、またこうしたことが今後も生じないように努めるといいますか、ないということではあろうかと考えておりますけれども、これに類似したことが仮にあったとすれば、今回の結果は今後同様の事例にも生かしていけることになるのではないかというふうに考えます。
○小川勝也君 土壌の処理については後ほどまた質問があるかと思いますけれども、この取り壊しのマニュアルというものを僕は一部事務組合の方々も非常に望んでいるのではないかなというふうに思います。これほど危険なシステムでありますので、どこまで注意をすればいいのかあるいは地方自治体でも判断しかねる問題だと思います。この問題はこれから先にもいろいろ必要に迫られる場面が出てくるかと思いますので、国としての対応をしっかりすることが肝要だと思います。 次にお伺いをいたしますが、このダイオキシンの問題、先ほど市川委員の方からさしたる問題ではないんじゃないかというような論文もある、こんな御指摘もありましたが、今のところは猛毒ダイオキシンということでまだ理解をしていいのかと思います。 厚生省でも環境庁でも構いませんけれども、今我が国にどのぐらいのダイオキシンが存在をしておるのか、あるいは一年にどのぐらいのペースで生産されているのか、データがありましたらお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(廣瀬省君) 一年間の排出量ということでございますが、平成九年五月のダイオキシン排出抑制対策検討会報告というものがございまして、それでは我が国におけるダイオキシン類の一年間の総排出量は五千百グラムから五千三百グラムと推定しております。その後、ダイオキシン類の排出量にかかわる新たな知見が出ております。 まず一つは、厚生省から発表されておりますが、本年十二月までに達成すべき基準値八十ナノグラムを超過していたごみ焼却施設がございますが、これが改善されまして、現在排出されているダイオキシンの量はそのときの十分の一以下にまずなっているという一つの現象がございます。それから、ことし通商産業省から、現在規制対象になっていない産業系発生源からのダイオキシン類の年間総排出量について報告もございます。 これらをあわせて考えていきますが、今後環境庁において実施する未規制の小型廃棄物焼却炉など、それからまだ排出実態が不明な施設についての排出実態調査の結果に基づき、ダイオキシン排出抑制対策検討会においてダイオキシン類の年間総排出量の推定について見直しを行うというふうに考えております。
○小川勝也君 今回の汚染された土壌の問題もさることながら、ダイオキシンというのが猛毒であるならばそれを人に触れないようにするという作業が後々必要になってくるかと思います。 いろいろお伺いをするところによりますと、埋めてしまうとか燃やしてしまうとか化学反応を起こしてしまうとか、いろんなシステムがあるやに聞いておりますけれども、国としてダイオキシンをどう処理するのか、こういうシステムはあるのかないのか、あるいは今後どういうふうにつくっていこうとしているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(遠藤保雄君) この豊能郡美化センター周辺土壌の問題でございますけれども、これは大阪府あるいは地元施設組合等が中心となりました検討委員会におきまして、汚染土壌を撤去して一時保管する、あるいは一定以下の汚染のものについては被覆する等々の対応を図るという方針を聞いております。 ただ、高濃度汚染されて撤去して一時保管されたものについてやはり無害化ができないかというところに非常に大きな関心があるんじゃないかと思います。ただ、この無害化の問題につきましては、基礎的な実験レベルでの技術はございますけれども、まだ土壌汚染現場に応用できる技術段階にないということが実情でございます。 したがいまして、これらの技術、例えば先生も今言及されましたけれども、熱分解法等々いろいろございますけれども、こういうものにつきまして今後実用化に向けて技術的な支援ができるかどうかを検討してまいりたい、こう考えております。
○小川勝也君 時間もなくなってまいりました。 今回のことで一つ御指摘をさせていただきたいわけでございますけれども、今回の大阪の問題、あるいはかつてダイオキシン問題というのは例えば所沢の問題であるとか茨城県竜ケ崎の問題、いろいろ耳にしておりました。先ほども若干触れましたけれども、火のないところに煙は立たないという言葉がありますけれども、さまざまな問題点が指摘されたときには何らかの大きな原因がある、このように政府は受けとめていただきたいというふうに考えます。 そしてまた、きょうもダイオキシンの問題を中心にこういう議論を闘わせることができたことを非常に有意義だと思いますが、この議論をお聞きいただきます長官に最後に御答弁を簡単にお願いしたいわけでございます。 今のやりとりにもありましたとおり、まだ解明されていない問題あるいはやらなければならないことが非常にたくさんあるわけでございまして、今後環境庁としてもいろいろな指導力を発揮していただきたい、そのように思うわけでございます。しかしながら、そういう点一つ一つに対しまして、例えば何とかセンターとか研究施設をつくるとか、あるいは外郭団体をつくるとかさまざまな、行革に逆行するのではないかと、そういう批判も一部にあるわけでございます。 二十一世紀に向けてやることはしっかりやるけれども行政改革の理念も忘れない、そんな真鍋長官の抱負をお伺いして、私の質問を終わりにしたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 小川先生御指摘のように、環境庁といたしましても行政改革の趣旨は十分に踏まえてこれらの問題に取り組んでいかなければならないと思っております。 実は、ダイオキシンや環境ホルモンの問題につきまして国民の不安は日々増大しておると思うわけでありますけれども、欧米先進国に比べて日本の技術という点につきましてはまだ見劣りがいたしておるところであります。それがためにということで、今回皆様方にお願いしましてその対策をいろいろと講じていっておるところでありまして、高度の試験研究設備及び分析体制の整備等が何としても不可欠である、こう思っておるところであります。 それがためにということで、平成十年度の補正予算におきましても、国立環境研究所に各種の試験研究設備を備えるために必要な研究棟を整備する予算要求をいたしておるところであります。ここで国内外の研究者との共同研究を実施して、環境ホルモンにかかわる総合的な評価、解析、研究を推進するなど、世界の中核的な研究施設としてこのダイオキシン、環境ホルモンに環境庁としては積極的に取り組んでまいるわけでありますので、どうぞ今後ともよろしくお願いをいたします。
○岡崎トミ子君 この委員会でダイオキシンと環境ホルモンの集中審議が行われました五月十二日、ちょうどその一週間前に私は豊能郡の美化センターに行ってまいりました。そのときに、焼却炉を見ることと住民の皆さんたちの直接の意見をお伺いするということを目的として行ったわけなんですが、焼却炉とその周辺にはほこりやちりがまだ残っておりまして、これはぜひとも徹底的に調査すべきであるということについて、非公式にではありますけれども申し上げてまいりました。 そして、今回このダイオキシン対策技術専門委員会での報告を見ますとけた外れの数値が出ておりまして、衝撃が広がっているということだと思います。 このことで思い出しましたのは、一九七六年、イタリアのセベソで起きました農薬工場の事故ですけれども、このときに二百五十グラムのダイオキシンが発生したということで、単純にはこのこととは比較はできないというふうに思いますけれども、このときの状況を見てみますと、十年間はこの工場周辺が封鎖されたということと、汚染地域のひどいところでは住民は強制疎開をさせられたということもあります。また、事故二年後の間に風下の地域では典型的なダイオキシンの急性中毒症状でありますクロルアクネの患者さん、そしてその疑いのある人が七百人を超えた。それから奇形児の出生数も、一九七六年、事故が起きたときは四件でしたけれども、その翌年には三十八件と顕著な増加を示しているということで、数種の悪性腫瘍が、その死亡率が増加したというふうに考えられるわけなんです。そして、この悪性腫瘍の発生は被曝二十年以降に本格的に起こるということが指摘されておりますので、今後は長期的な調査が必要ではないかというふうに言われております。こうした例なども教訓としまして、環境とか人間に与える非常に大きな影響の怖さというものを教訓としなければならないというふうに思っております。 今回、厚生省に対して、実態と原因究明、土壌撤去の支援ということで直接乗り出してほしいというふうに要請してきたわけなんですが、前回質問いたしましたときには、組合と大阪府の動向を見守るとして積極的に乗り出そうとはしませんでした。にもかかわらず、今回、六月にこの技術専門委員会を設置して、七月十五日には現地調査をして今回の発表になったということなんですが、この間、何で姿勢が変わったのかを伺いたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 先生御案内のとおり、豊能郡環境施設組合におきまして、施設の建てかえに伴いまして周辺の土壌汚染を調査いたしましたところ、ことし四月になりまして高濃度な汚染が発見されたということでございます。 その後、地元としての対応をしていかれる中で、私どもとしても原因究明が大事だという考えから、いろいろ関係者からのヒアリングも行いまして、この事例を今後の施策にどう反映するかということを検討しておったわけでございますけれども、やはり非常に未解明といいますかわからないところが多いということがございまして、現実に施設の現場に立ち入りまして汚染の状況を調査し、そのデータをもとに科学的な解明を進める必要があるという判断のもとに、六月に委員会を設置いたしまして、七月にサンプリングをし、そうした結果をまとめて、去る九月二十一日に専門委員会にお諮りをして合意する運びになったという状況でございます。
○岡崎トミ子君 問題になっております施設組合の焼却炉は、准連続炉で流動床、そして炉頂型、湿式洗煙塔、開放型冷水塔を備えた施設でありますけれども、そのどこに欠陥があったのか、どうずれば高濃度の汚染を防げたとお考えでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) この焼却施設の構造につきましては、いわゆる炉頂型と言われておりますように燃焼室の真上にガス冷却室がある、それから二点目といたしましては排ガス冷却水の冷却塔が開放型である、三点目には洗煙排水を焼却炉に循環しているといった構造的な特徴がございます。 これが高濃度ダイオキシンの生成と関係があったことは否定し得ないことでございますけれども、今回の高濃度汚染は、施設の維持管理状況も含めてさまざまな条件が重なって生じたものというふうに専門委員会でも推定されておりまして、現時点におきまして、施設に構造的な問題があったからこのような事態が生じたんだというふうに判断することは困難であろうかと思います。 したがいまして、今後専門委員会におきまして原因究明のための検討をさらに行っていただくこととしておりますので、その結果を踏まえまして、施設構造など処理技術のあり方に適切に反映させていきたいというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 この施設と同じ種類の炉で、開放型冷水塔を持つ施設についてダイオキシンの測定を大阪府が実施したということなんですが、その結果が出ているというふうに聞いておりますけれども、きちんとその測定結果は受け取っているでしょうか。説明をしていただけますでしょうか。
○説明員(浜田康敬君) この豊能郡美化センターの類似の施設といたしまして、大阪府が熊取町で調査をしているということは聞いておりますけれども、いまだその測定結果は取りまとめ中のようでございまして、取りまとめ次第公表するというふうに聞いております。 したがいまして、私どもも現時点では把握しておりません。
○岡崎トミ子君 それでは、その結果が出次第、ぜひ私の方にも御報告をよろしくお願いしたいと思います。 この五月十二日の委員会で、施設組合北側のニュータウン、百五十世帯がありますけれども、この住民の不安が非常に大きかったわけなんです。直接伺って、井戸水を飲んでいらっしゃる方々もありましたし、こちらの方の調査が十分じゃないということで、ぜひ私たちが実態を把握する上でもこの北側の調査は必要であるというふうにお願いをしてまいりました。これに対して大臣は、空中の問題だけでなく、土あるいは水も対象にしてしっかり研究、調査ができるように努力したいというふうに答弁をされました。 その後、住民が実施しました水質や粉じんの調査で重金属の存在がある程度類推できると、熱伝導率を調査した資料があります。これによりますと、北東地区で周辺の十倍の数値が出ております。必ずしもこれは焼却施設が原因ではないかもしれませんが、可能性と不安は払拭されておりません。また、井戸水を使用している六割以上の家が水の濁りを訴えております。施設組合もやはり北側住民には土壌調査を約束しているんですが、大阪府の公害等調整委員会でも要求が出ているという状況です。 しかし、現在の組合の状況や住民の不安等を考えた場合には、私はもうこれは計画的に調査をする必要があるというふうに思います。環境庁はぜひその指導をしていただきたい。何らか国の関与が必要だと思いますけれども、大阪府だけに任せずに、ぜひ環境庁に積極的な対応をお願いしたいと思いますけれども、これは大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 大臣にという御指名でございますので。 施設組合が調査地点においては現在検討中というような報告を受けておるわけであります。環境庁としては、自治体の方にいろんな面で主導権をお渡ししてあるわけでありますけれども、技術的な面においてはできるだけのお手伝いをしていこうということで、現在、調査方法について助言をしていく予定にいたしております。 まだ具体的なことは決まっておりません。
○岡崎トミ子君 ぜひ積極的に対応をしていただきたいと重ねてお願いしておきます。 次に、土壌撤去について伺いたいと思いますが、既にもう土壌撤去の工事が始まりました。地元では土砂崩れ、これは三十年に一度土砂崩れがあるというようなことで大変不安を抱いているわけなんですが、その土砂崩れの処理方法について住民との話し合いがあって、一週間工事が延びて、また雨のためにきのうまで工事をしていないというふうに伺いました。十一月がフェンスの工事終了となっているとも聞いております。この施設内の土壌はストックヤードに一時貯蔵することになっておりますが、能勢高校の土壌については置き場所がなくて暗礁に乗り上げているということなんですね。このような状態を考えて、高濃度の汚染がはっきりわかった現在は、今までの土壌撤去の考え方を見直さざるを得ないのではないかというふうに思います。 土壌やのり面はまずシートで覆うという緊急対策を行って、その後で汚染の状況を的確に把握する、そして対策についての検討委員会を設置して計画的に実施する必要があるのではないかというふうに思います。また、その検討委員会には地元住民の当事者を参加させることも重要と思いますけれども、環境庁のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(遠藤保雄君) 汚染土壌の対策につきましては、先生御指摘のように、大阪府が設置いたしました検討会におきまして具体的な対策手法が検討されてきております。そして、のり面の土壌の除去につきましては、九月十八日に着手したということの報告を受けております。それで、その方向といたしましては、先生御指摘のとおり汚染土壌の除去と一時保管、あるいは汚染土壌の覆土などがその骨子になっている、こういうふうに聞いております。 それで、今回、厚生省の調査によりまして高濃度汚染の原因がより具体的に明らかになりましたことから、まず第一に、本委員会の冒頭の報告にありましたように、厚生省の生活環境審議会廃棄物処理部会のダイオキシン対策技術専門委員会におきまして「大阪府、豊能郡環境施設組合等と協力して、施設内及び敷地内の汚染物の除去範囲、方法等について早急に検討を行い、」「同組合において緊急に防止措置を講ずることが必要」との判断を示されたところでございます。また、今大臣から答えましたように、今後施設の北側においても施設組合が土壌等の調査を行うとの報告を受けております。それで、大阪府では調査の結果が明らかになり次第、順次対策を検討していくと聞いております。 したがいまして、環境庁といたしましては今回の調査結果等を踏まえた大阪府や施設組合の土壌汚染対策の今後の検討を注視してまいりたいと思います。そして、汚染対策の基本的考え方とかあるいは汚染拡散防止、あるいは汚染土壌の処理技術の実用化等の面で今後必要に応じ技術的な支援を検討していきたい、こう思っています。
○岡崎トミ子君 住民の皆さんの参加ということについて。
○政府委員(遠藤保雄君) その点につきましては、現地の検討委員会、大阪府とかあるいは施設組合の判断に一義的にゆだねられるべきじゃないか、こう考えております。
○岡崎トミ子君 環境庁のお考えを伺わせていただきたい。ゆだねるというのではなく、それがい いかどうかということです。
○政府委員(遠藤保雄君) 環境庁といたしましては、こういう汚染問題につきまして、やはり基本的には汚染者負担の原則という形での対応というのがベースになろうかと思います。したがいまして、その地域地域の実態に応じた対応というものを十分尊重してまいりたいと思います。
○岡崎トミ子君 どうしても核心に触れていただけないような気がしますけれども。 それでは、本当に不安に思っている働き手のことなんですけれども、労働省に伺いたいと思います。 ごみ焼却施設におけるダイオキシン類の対策についてなんですが、労働省は七月に労働基準局安全衛生部長の通達を出しております。これによりますと、作業従事者には呼吸用の保護具、粉じんの付着しにくい作業衣、手袋の着用をさせると書いてございます。また、作業衣に付着した粉じんが発散しないように洗濯して排水は用後処理施設へ排出させることで処理するというふうにありますけれども、この点はどのように徹底されておりますでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) 先生から御指摘ございましたように、私ども本年七月にごみの焼却施設におきますダイオキシン類の対策につきまして、全国の都道府県労働基準局長に御指摘がありましたような内容の通達を出しまして、これに基づきましていろいろ施設管理者あるいはいろんな受託している業者等に対しましてこの通達に基づいて必要な指導を展開いたしているところでございます。 今回の、例えば緊急ののり面対策工事等につきましても、この通達の趣旨を生かしまして、既に所轄の労働基準監督署から施工業者に対しましても今御指摘ございましたような呼吸用の保護具の徹底その他七項目にわたりまして文書で指導を行っているところでございます。
○岡崎トミ子君 特に、水に付着しましたダイオキシンが施設の外に流出するということは汚染を拡大させることになりますので、この点についての指導監督はいかがでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) 私ども、もちろんそこに従事して働く方々の健康あるいは労働衛生という面から必要な指導を行ってまいりますが、御指摘のような点も念頭に置いて、具体的な指導を所轄の労働基準監督署において展開するように十分注意してまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 健康調査について伺いたいんですが、労働省も施設従事者百人の健康調査を実施すると発表しておりますが、これはどのような調査を行うんでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) 私ども、今回の豊能郡の美化センターにおきまして高濃度のダイオキシンが検出されたとの情報を入手しまして、直ちに専門家から成る委員会を設置いたしましていろいろ専門家の御意見を聞きまして、これから申し上げるような内容の調査を行うことといたしております。 そこで働いたことのある方々で希望する方があれば、一つは血中のダイオキシン類濃度の測定、それからその方たちの皮膚のいわば診察、それからこれはヒアリングになりますが、そういった働いている方々の作業歴、生活歴の聴取、こういったことをやってまいりたいと思っておるところでございます。
○岡崎トミ子君 私の手元にも九月二十二日の新聞で、元作業員が怒りと不安ということで、ヘドロを除去するときに危険性を知らされていなかったということで大変皆さん怒っているわけなんですが、ダイオキシン被害の特徴でありますクロルアクネ、これはメラニン色素沈着を伴う黒色のにきび状の皮膚炎で塩素にきびというふうに言われているんですけれども、この症状が出ている職員がいるというふうに聞いております。 今回の調査結果から、当然労災認定には前向きに対応すべきというふうに考えておりますが、手続と対策を伺いたいと思います。 また、長期的な健康調査が必要ですが、どうお考えでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) 先ほど御説明申し上げましたように、私ども健康に関する調査をこの十月の四日から着手いたしまして始めてまいりますが、こういった健康対策を講じる一方、もし今回働いておられた方々から労災補償の請求がありました場合の問題についても既に事前の情報の収集等に当たっておりまして、もし申請等があった場合には迅速な対応ができるように対応を急いでいるところでございます。 もちろん、そういった請求がございましたならば、労災補償制度の趣旨に照らしまして業務との関連、それからそういった点について、その方が受けておられたダイオキシン類のいわば暴露の状況と作業との関係等々専門家の方の意見も聞きながらその辺を詰めまして、労災補償上の扱いを迅速かつ的確に対応いたしてまいりたいと思っておるところでございます。
○岡崎トミ子君 次に、文部省に伺いたいと思います。 この能勢高校の生徒たちは、園芸科の皆さんですが、研修や作業に従事していたわけですね。皆さん卒業しているわけですけれども、十年にわたって続いてきたわけですが、高校の先生は時には黒い霧を感じていたというふうに言っております。卒業した生徒の中には結婚や出産の年齢に達した人たちもおります。ぜひ高校生や卒業生の健康調査を検討していただきたいと思います。 このように教育の場で生徒や教師に暴露のおそれがある場合に文部省も積極的に乗り出すべきではないでしょうか。日本体育・学校健康センターの保険を適用するなどの対応をぜひ考えていただきたいと思います。
○説明員(早田憲治君) 御説明申し上げます。 御指摘の件につきましては、能勢高等学校の設置者でございます大阪府教育委員会を含みます関係機関で構成されております大阪府ダイオキシン対策会議というものがございますが、その会議におきまして、先週九月二十一日でございますが、ダイオキシン類の健康影響の有無の確認のために美化センター周辺住民などに対しまして血液中のダイオキシン類測定を初めとする健康調査を能勢町と連携して実施することを決定したというふうにお伺いしております。 その健康調査の対象者についてでありますが、能勢高等学校の教職員及び生徒が含まれるというふうにお伺いしておりますけれども、具体には、当該地域での高濃度ダイオキシンへの暴露状況などを勘案した上で、今後詳細に検討してその上で決定していくというふうにお伺いしているところでございます。 この問題につきましては、このように大阪府と当事者におきまして必要な対策を講じていただいているというふうに承知いたしておるところでございまして、文部省といたしましては、今後、大阪府あるいは関係省庁と密接な連携を図りながら適切に対応してまいりたい、このように考えております。
○岡崎トミ子君 おしまいに、先ほど小川議員から、施設の取り壊しのマニュアルというのが住民の皆さんたちも必要だと思っているんじゃないかという質問もありましたけれども、現段階では施設の撤去の方法も研究も進んでいないようなんですね。施設の更新は全く不可能ではないので大変心配なんですけれども、現在、昨年度組合が施設更新のために申請した補助金が繰り越されておりますけれども、この補助金、支出できる状況にはないというふうに思うんです。 厚生省に伺いたいと思いますが、この予算を使う、すなわち更新に着手できるとすれば、条件としては何でしょうか。
○説明員(浜田康敬君) このごみ焼却施設につきましては、先生御案内のとおり、平成九年度の事業として施設改造を要望してこられまして、国庫補助金の交付手続を行いましたけれども、当該年度、つまり九年度の事業実施は困難になったということで十年度までの繰り越し手続を行っているところでございます。 この施設を改造するのか、あるいは閉鎖、撤去するのかという問題につきましては、地元におきまして、いろんな状況を踏まえながら豊能郡環境施設組合が判断すべきものと考えておりまして、国としてはその意向を尊重いたしまして今後の対応を検討してまいりたいと思います。
○岡崎トミ子君 ちょっともう少し、時間がオーバーしておりますが、申しわけありませんが、これはやはり施設組合そのものだけではなくて、住民の皆さんの合意ですとか撤去方法などが具体的に示されていかなければいけないだろうというふうに思います。それでなければ施設の更新は認められないと私は考えます。 このような場合に施設解体を急いで二次汚染とか暴露を引き起こす可能性もあります。そのようなことがないように労働省も現状の調査を行うということですから、ぜひ慎重に検討していただきたいと思います。一言、そのことについてお願いしたいと思います。
○説明員(浜田康敬君) 汚染物の撤去、それから無害化といったことは大変難しい技術を要することでございますので、関係省庁とも連携しながらそういったことをまずきっちりとやられるように支援し、その上で現在ある施設をどうするかという運びになろうかと思っております。
○福本潤一君 公明の福本潤一でございます。 先ほどから能勢町の今回の大変なデータをもとに質疑が行われております。私は、この大阪の能勢町に関しましては、四月の段階で出たデータ、八千五百ピコグラム、それに対して今回は五万ナノグラムということで単位が違っていますので、この前大変だったデータのさらにどれぐらい大変なのかなと。同じ単位に直しますと、四月は八千五百ピコグラム、今回が五千万ピコグラムとなりますね。ナノで言いますと、四月が八・五ナノグラム。これは大変な高濃度だと言われたさらに六千倍の五万ナノグラムという値が出た。ですから、イタリアのセベソの方では住民がかなり避難したりするぐらいの値だと。致死量にも当たるテークが今回出てきたということだろうと思います。 今までの質問の中で、三十六カ所のうち三カ所はデータをとってみたと。同じ循環型の冷却水のデータですね。そのときに二けた、三けた低いぐらいだということでございますが、この二けた、三けた低いという値ですら非常に大きなデータになるわけですね。ですので、この三カ所もう調べたと。今民主党の委員の方が聞かれたときには、データは示せないということでしたけれども、二けた、三けた低いぐらいだったと。そのぐらいの高濃度だったというのは事実でございましょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 例えば、冷却水について申し上げますと、豊能郡美化センターの場合は千三百ナノグラム・パー・リッターでありますが、ほかの施設につきましては、例えば〇・五から十二ナノグラム・パー・リッターというふうなレベルでございます。
○福本潤一君 先ほどの厚生省のお答えになった方は、二けた三けた低いだけであったという言い方ですが、このデータすら大変なデータだということも御認識いただきたいと思います。 さらには、今回の湿式洗煙塔は、ここに書いてあるだけでも三千万ナノグラムTEQ・パー・リットルという単位であったと。こういう値が出ているところにもう既に尋常でない状況が生まれているということだと思います。 環境庁長官が、今後の方針として、日本では技術の見劣りということがあるという御意見を述べておられましたけれども、対策技術検討委員会の先生方を見られても、また日本でのダイオキシン対策の研究を見ても、研究者としてはかなりのレベルにいっていると私は思っています。 それで、技術の見劣り、研究の見劣りという以上に、むしろ行政姿勢の見劣りではなかろうかというのが今回私の感じるところで、これは厚生省のHIVウイルスの対応、また公害問題で騒がれた水俣病のときの対応も含めて、行政、政治の姿勢の根本的な対応を解決していかないと、またダイオキシン問題も日本では大変な量になる。 というのは、もう五キログラムが年間に産出されているという、若干弱められたようなデータでもそういうデータが出ている。もうベトナム戦争に近づいて、あそこでのダイオキシンの発生量に近づいてきておるんだという認識も一方では要ると思います。 例えば所沢の母乳のデータ、また奇形児発生の関係の話をお伺いしたときにも、即座に厚生省は、安全であるという宣言を早目に、住民の方々の不安をおもんぱかってやられる対応を出される。また、今回も文芸春秋等で、マスコミで余りにも騒がれると、本当は大変ではないんではなかろうかという対応の論文まで出ている。これは水俣病のときも皆そうなんですね。一たんこういうふうに、大変な状況だけれども、何とか大したものではないんだというふうに見たがるという状況が現実には起こっていると思います。 ですので、ある意味では、和をもって余り事を荒立てないということではありますけれども、今回、具体的に行政、政治の対応姿勢の問題が問われているということになりますと、私も現実にこのダイオキシン、焼却炉、中の問題を具体的に扱わせていただいて、その中で現在現実に進行している焼却炉の談合の問題、大きな予算はつける必要があるけれども、そのついた予算が適切に税金として使われているかという問題で御質問をさせていただこうと思います。 特に、九月十七日に公正取引委員会は、ごみ焼却プラントの建設をめぐりましてプラントメーカーが談合をしているんではなかろうかと、プラントメーカー十数社に対して立入検査を行ったということがあります。 この談合の疑いを持つに至った背景と立入検査の状況について、公正取引委員会より御説明願いたいと思います。
○政府委員(平林英勝君) ただいま御指摘のございましたごみ焼却処理施設の入札談合の件につきましては、ただいまお話のありましたように、今月十七日と十八日に立入検査をいたしまして、その後現在、関係者から事情聴取、証拠の精査とともに関係者から事情を聴取している段階でございまして、私どもとしては、現在鋭意審査を進めているところでございますが、その背景等につきましては、まだ審査を始めたばかりでございますので、答弁は差し控えさせていただければありがたいというふうに思っております。
○福本潤一君 取りかかったばかりの案件ということでございます。としますと、焼却炉業界、世間の不況にもかかわらず、この大変なダイオキシン対策が必要だと。特に大型焼却炉、各地方自治体で予算がついております。 厚生省に、平成十年度以後、平成十年度に至る平成各年度の焼却炉に関する予算額をずっと言っていただくと時間がかかりますので、八、九、十、そして十一年の概算要求額、これをお願いいたします。
○政府委員(小野昭雄君) 各年度のごみ焼却関係の当初予算額でございますが、平成八年度が五百九十二億、平成九年度が五百八十一億、平成十年度が五百六十一億でございまして、平成十一年度につきましては五百六十三億を要求いたしております。なお、平成八年度は当初要求五百九十二億でございますが、補正後の予算が六百億、また平成十年度は当初五百六十一億でございますが、補正後の予算は六百三十九億というふうになっております。
○福本潤一君 こういう形で大きな予算、これは厚生省の予算だけでございますので、また学校、また運輸、建設、さまざまなところが予算をつけておりますので、焼却炉業界はかなり活性化してはおります。その中で、今回三十六焼却炉が同じ高濃度のダイオキシン、検出された、今回まさに能勢町で問題になった業者として出ております。この業者の中に、能勢町のは三井造船でございますが、先ほどの談合疑惑が持たれて立入検査された業者というのは入っておるのでございましょうか。これは公取でよろしいですか。
○政府委員(平林英勝君) 今御指摘のありました能勢町ということにつきましては、ちょっと私ども詳細承知しておりませんが、三井造船が立ち入り先に入っていることは御指摘のとおりでございます。
○福本潤一君 では、厚生省どうでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) どの企業が公正取引委員会でいろいろ対応されておるのか、私ども承知しておりませんが、大阪府下にあります豊能郡の美化センターに類似をいたします十五施設につきましては、大阪府に確認をいたしましたところ、このセンターと同様に開放型冷却塔を有する施設、十五施設でございまして、落札価格の総事業費の合計額は五百七十億円、このうち国庫補助金の合計額は二百二十億円となっております。なお、落札したメーカーは合計九社でございまして、そのうち総事業費の割合では、日立造船が四施設を落札し、全体の約四〇%を占めておりますほかに、川崎重工業、日本鋼管及びタクマが各二施設、並びに荏原製作所、クボタ、ユニチカ、環境装置工業及び三井造船が各一施設となっております。
○福本潤一君 今言っていただいた業者、かなりの高率のシェアを示しておるわけでございますが、今回三十六業者、三十六の焼却炉の業者、全部私の方に手元に出していただいております。そのうちの大阪府下の比率が今のパーセンテージであった。循環型だけである意味では今回の焼却炉のデータを見ますと、ダイオキシンの循環型の冷却水の中で逆にダイオキシン製造工場のような感じで循環の中で濃縮していった。これはセベソの方ではそれこそまさに住人は退避命令、退去して対応していったわけですから、そう言いかねないぐらいの状況であった。そういう深刻な状態であったということをまず御認識いただきたいと思います。 そうしますと、先ほど公取は言っていただけませんでしたけれども、この立入検査した中に、特に廃棄物研究財団というところで登録制度をして、厚生省はそういう登録した会社に重点的に優先的に発注するようにという指導をしておられた通達を出された段階が平成二年にあります。その中に、タクマ、石川島播磨、三菱重工、荏原、川崎重工、NKK等は、このごみ焼却炉の発注とともに子会社も含めてダイオキシンの検査機関も同時に今回ダイオキシン検査の方の談合があるんじゃないかという話も出てきております。 今言った主たる六社、さらには日立造船も今回入った十七社の中に入っておるわけでございますが、全体の三十六社全部入っておりますので、先ほどの大阪府は十五焼却炉ありますが、全体の三十六焼却炉の中、今言った会社以外のところがどこかありますか。それを聞かせていただければと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 一つ一つちょっとチェックしなければなりませんが、例えば今申し上げました中に入っていないメーカーの例として、三機工業、IHI、住友重機、それからエバラインフィルコといったメーカーがございます。大変失礼しました、三菱重工もございます。
○福本潤一君 三菱重工に関しましては入っている会社の方になっていますので、それはまた別個です。 今言われた、各一社ずつあるだけで、三十六社のうち三十社以上、今言った今回公取が談合疑惑で入られた会社に入っている段階でございます。こういう形で平成二年に、廃棄物研究財団の登録制度に登録するようにということで積極的に推し進められた。最近、通達でこの方針を変えられましたけれども、変えられた方針の中身と、どういう理由で変えられたか、これを御説明願います。
○政府委員(小野昭雄君) ダイオキシン対策の早い段階におきましては、極めて低濃度の排ガス中のダイオキシンを測定分析できる施設設備、あるいは技術的能力のある分析機関が数社しかございませんでしたことから、対策を推進いたしますためにも技術的に信頼できる測定分析業者の確保が必要でございました。 このため、厚生省の指導のもとに、平成三年一月に廃棄物研究財団がダイオキシン類測定分析事業所登録制度を設けまして、海外からの技術を導入いたしまして測定分析業者の確保を図ったものでございますが、初期の目的を達成いたしましたために平成八年五月に廃止をしたところでございます。その後、さらなる制度の維持向上に関する課題がありましたために、測定分析業者が自主的に廃棄物処理に係るダイオキシン類測定分析技術研究会を設けたものと承知いたしております。 一方、厚生省では平成九年二月に、ダイオキシンの測定分析には高度の技術を要することから、測定分析機関の選定に当たりましては一定の技術レベルを有すること、必要な設備や技術者を有すること等に留意するように通知しております。 これらの指導の経緯に関しまして、過去に地方公共団体からの受注の実績のある機関、あるいは測定分析業務を国内で一貫して実施するために必要な設備をみずから備えている機関に限ってダイオキシン類の測定分析を委託すべきというような誤解を生じている場合があるとの御指摘がございましたので平成十年の七月十四日付で各都道府県に対しまして、測定分析機関の選定に当たりましてはそのような誤解に基づいて特定の業者に限定して委託を行うような取り扱いをすることのないよう、念のため通知をしたところでございます。
○福本潤一君 どうも今のはダイオキシンの検査機関の方の対応のお答えを先に聞かせていただきました。そちらの方の質問も引き続いてあとやらせていただきますけれども、今回談合は、これは毎日新聞九月二十五日付でございますが、「大手五社を中心に二十数年前から繰り返されてきた疑いが強い」という、公取は言えないようですので言いますと、特にことしの四月、また二件の清掃工場を建設する契約が結ばれたと。例えば中央清掃工場は日立造船、二百九十四億円。渋谷清掃工場、百三十三億円。これは大阪だけではなくて、大阪のほとんどが今の談合疑惑のある会社でございますが、と同時に東京都でもこういう形で、そういうところが最終的に受けて、渋谷は荏原でございますが、落札しておる。 こういうことで、ごみ焼却炉の建設、市場が活性化するのはいいのでございますが、こういう談合で公取がメスを入れる、そういう事態に立ち至っているということに対しまして、厚生大臣、せっかく来ていただきました、この焼却炉、ダイオキシンの問題も大きい問題となっておりますが、こういう疑惑があるということに対しまして見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮下創平君) お話のように、焼却炉のメーカーによる談合があったとすればまことに遺憾でございまして、これは厳正な対応が必要であると考えております。今、公取の方からお話しのように、十七日と十八日に計十三社について立ち入り調査を受けたわけでありますが、現在公取で捜査中でありますので、私の方としては最大限の協力をして真相の解明に当たってまいりたい。なお、補助金でございますから、補助金適化法の趣旨に反するような、補助金を受ける主体が介入しているようなことがあれば、その法律の規定に従って対応すべきものだと思っております。
○福本潤一君 そういう国民の税金でございます。ダイオキシン対策は大変な問題、大きな問題と今後もなっていくと思いますので、くれぐれも焼却炉に関する対応もきちっとやっていただければと思います。 引き続き、私ども各地でダイオキシンの問題を扱っている人とお会いしたりまたお話をしたり、またお話を承ると、ダイオキシン、私、自分自身の母乳とか検査してもらいたい、どこへ行ったらやれますかというような話から始まって、さまざまなところで、血液、大変なデータが出ている、母乳も不安だという現状がもう既に日本では起こっております。 そうしますと、プラントをめぐる談合の疑惑とは別に、今回公取が測定、分析業務に対して立入検査を二十数社に対して行った、この二十数社が独占的で立入検査をしたんじゃないか。かなり高額でございます。私は水質等の検査は割と気楽に学者の時代やっておりましたけれども、一件について五十万、六十万、時には八十万。普通の奥さん方が母乳が心配だからといってやれるような状態ではございません。ですので、この談合の疑いを公取が持つに至った事情、また立入検査の状況について説明願いたいと思います。 これは、ダイオキシンの検査に関しては六月から続いておるわけです、もう三、四カ月たっていますね。先ほどの焼却炉は始まったばかりですという話でしたので、今回はかなりの時間が既にたっておりますので、説明いただければと思います。
○政府委員(平林英勝君) ダイオキシンの測定業務に関しましては、私ども先ほどからお話に出ております廃棄物研究財団あるいは研究会等を通じまして新規参入が阻害されているのではないかということで審査をするとともに、また入札談合の疑いでも六月に立入検査をして、現在審査を続けているところでございまして、通常やはり事件の審査には半年から一年を要しておりますので、なお引き続き鋭意審査をしているという状況でございます。
○福本潤一君 これもまた我々の方には御報告できないということでございます。ただ、新聞には六月段階からかなりの新聞社で、登録制の中で登録料二十二社計一億一千万円と。また、今後さまざまな形で厚生省が各焼却炉の自治体に対してもデータを出せ、また各自治体でも母乳とか血液検査する必要があるというような具体的な行動になっていきますと、談合することによって、例えば一件当たり五十万としても、これが千件、また一人でも何回か、何カ所の部位かというような形になりますと、大変な高額になってまいります。ですので、今回、先ほどの話とも関連いたしますが、分析機関を特定に限らないということで出していただきました。 せっかく厚生大臣に来ていただいておりますので、そういう趣旨の変更が談合の疑惑とともに起こったということでございます、特定のそういう集団にゆだねなくなったというのが急に最近になって起こったという事態に対して、厚生省からは御返事ありましたけれども、厚生大臣に対してはそれに対する所感を急速お伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(宮下創平君) 委員のおっしゃるとおりでございまして、こうしたことはあってはならないことでございますから、公平公正な対応が必要であるというように思います。
○福本潤一君 ダイオキシン類の測定にかかわる信頼性、またこれから母乳、血液、土壌、特に土壌は規制値がまだ日本ではございませんので、さまざまな形で検査をしていくと思います。そういう市民からの信頼性を、技術的な問題はあるにしても、高めるには今後どういう対応をしていかれるか、厚生省に改めてお伺いしたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) ダイオキシン類を含めまして、濃度その他の物証の量の計量証明を行う場合におきます精度管理については、基本的には計量法に基づいて規制をされているところでございます。しかしながら、極めて微量のダイオキシン類の測定には高度な技術力が必要であることにかんがみまして、厚生省では平成九年二月に廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定マニュアルを定めますとともに、同年十二月には廃棄物処理法施行規則の規定に基づきましてダイオキシン類の濃度の算出方法を告示したところでございます。また、平成九年度よりダイオキシン類の測定精度を高めるための分析手法に関する調査研究を推進しているところでございます。 厚生省といたしましては、これらの成果を踏まえまして、ダイオキシン類の適正な測定が行われますよう関係者の指導あるいは情報提供に努めてまいりたいと考えております。
○福本潤一君 環境庁、こういう形でダイオキシン類の調査分析の入札結果、どういう状態が起こったかと言いますと、約五億円実際の一つの検査費用に関して価格が下がっていった。これは、五億円も検査機関で下がったということは、そういう談合がなかったら、談合というのはまだあったと決まっていないわけですけれども、今鋭意調査している、そういう厚生省の通達がなかったならば、もともと五億円少なくて済んでおったものが、環境庁の予算で大幅に下がった。ある意味では談合を裏づけているような、状況証拠かなと思ったりいたしますけれども。こういう状況が生じたということに対して、環境庁から見た応札価格ががくっと下がったと。昨年までの業者間の談合を裏づけるもののようにも思えるが、環境庁長官としてはどういうふうにお考えか。これをお伺いしたいと思います。
○説明員(澤宏紀君) 環境庁におきまして、ダイオキシンの分析につきまして信頼性の確保は大変重要というふうに考えておるわけでございます。分析に当たる業者の選定につきましては、業者の規模あるいは機能を十分見きわめ、公平公正に、厳正に入札し選定をしたところでございます。 委員おっしゃられますように、ダイオキシンの分析、精度管理は非常に重要と考えておりまして、環境庁におきましてもその精度管理の確保、分析の精度向上に努めてまいりたいというふうに思っております。
○福本潤一君 こういう形でちょうど環境庁長官と厚生大臣お二人ともおそろいでございますので、今後地方自治体に対しても、行政の面から不信とかまた不安を与えないためにさまざまな指導をしていっていただきたいと思います。 特に、国民の不安が母乳に関しても深まっている。今度は行政、政治に対しても何かさらに不安、不満が高まるということになりますと、やはり政治全体の問題であろうと思います。血液、母乳のダイオキシンに対する厚生省の基本的な姿勢を厚生大臣にお伺いさせていただき、また環境庁長官にもこういう行政に対する対応をお伺いさせていただければと思います。
○国務大臣(宮下創平君) 二つの点の御指摘だと思いますけれども、母乳の問題等々の結果につきましては、正直なところ、ダイオキシンの健康被害影響等につきましては国際的に見ても十分な解明がなされていないのではないか。また、我が国の人体暴露の状況についてデータ不足があるということは否めない事実でございます。 したがって、厚生省においては、こうした国民の不安を払拭するために、ダイオキシンによる人体暴露状況の把握とか健康影響への評価に関する基礎的な調査研究を進める必要があると考えておりまして、血液、母乳等の人体暴露に関する調査研究を現在やっておりますが、平成十一年度も引き続きこれを推進してまいりたいと思います。 また、第二の行政不信の問題につきましては、これはやはり執行上そういうことがあっては不信感を買うわけでございますから、こういう補助金等を出す場合には、市町村長、設置主体等に、あるいは県を通じてよく指導をしてまいりまして、信頼をいやしくも失うことのないように対応するように指導してまいりたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先ほども小川議員の質問に答えまして、環境庁としては行政改革の趣旨を十分踏まえてやっていかなければならないということを申したわけであります。また、環境庁としても、ダイオキシンとか環境ホルモンについてはまだ試験研究設備及び分析体制の整備が整っておりませんので、これも平成十年度の予算で要求して、これから先進国に負けないような体制を組んでいかなきゃならないということで元気を出してやっておるところであります。 未解決な問題だけにいろんな問題が発生してくると思うわけでありますけれども、先ほど来のお話にありましたような不正な疑惑の問題に対しては厳正な態度で臨んで、やはり国民から信頼されるような環境行政をやっていきたいと思っておるわけであります。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。 神奈川県にある米海軍厚木基地に隣接したところに廃棄物の処分場があります。そこでの環境汚染の問題、これが日米両国間で非常に大きな問題になってきております。米軍基地の問題では、基地が垂れ流す公害の問題、それを私などはいつも厳しく取り上げているわけですけれども、きょうは基地の中の軍属、家族、労働者、そういう方々の健康の問題、そういう角度から、環境保全に絞った形で質問をさせていただきたいと思います。 実は私、先週厚木基地のこの箇所に行ってまいりました。やはり非常に驚いたことは、ダイオキシンそれからさまざまな有害物質、その状況を調査して本当にこれは大変なところだということを痛感いたしました。 位置関係がわかるように私はパネルで地図を持ってまいりました。(資料を示す)実はこちらが北なんですけれども、便宜上こうしてあります。産廃施設があるところがここなんです。これが厚木基地です、オレンジ色で囲んでいるところが。ここに神環保と書いてあります、これが企業の名前です。ここにあるわけです。そして、ここから三つの煙突があって、炉があって、そこから排出する煙がいろんなところに行くわけです。この基地に隣接したところに九階建てで八棟の米軍の住宅があります。幼稚園もそれから小学校もあるんです。そこのところでもう大変な事態になっているということがある。 それから、この周辺には工業団地があるわけです。ここの問題です。そして、実はこの状況というのはくぼ地になっておりまして、産廃施設があるところ。ですから、ちょうど煙突が二十メートルある、それがもろに基地の中にどんどん入っていく、これが問題なんです。ちょうどこちらに写真がありますけれども、ちょっとわかりにくいですけれども、ここに三つの煙突がある、そういう状況なんです。 私は、実際に煙をかぶってみたんです。生ごみのにおいがして、とてもじゃないけれども耐えられない。そこに皆さんが生活している、あるいは働いている、そういう状況があるわけです。 そこで、私はこの問題の経過について最初に伺いたいんですけれども、この問題は日米双方で日米合同委員会で、特に環境分科委員会で九二年以来国レベルで話されてきた。それで、昨年十二月からは閣僚レベル、ハイレベルで話されてきた。そして、この八月十四日に高村外相、コーエン国防長官の間での会談が行われ、米側から強い要請があって、そして改めて要請があって、高村外相は関係国内法の範囲の中でできるだけのことはする、そういうふうに約束して、九月十八日に日本政府が米軍家族住宅の環境保全に必要な措置をとるという閣議了解が行われた、そういうふうに聞いているわけですけれども、この経過は間違いありませんね。簡潔に言ってください。
○説明員(田中信明君) 先生御指摘のとおり、本件につきましては平成四年度以降、日米合同委員会及びその下部機関たる環境分科委員会、ここで厚木基地の米軍住宅に隣接する廃棄物処理業者の焼却炉の排気ガスというものが、米軍の要員それからその家族の健康リスクを増大させているということで、米側から大気環境の改善の要請がなされてきました。 米軍の要請の具体的なものといいますのは、廃棄物業者の焼却炉からの排気ガスが飛行場内の住宅地区に居住する米軍の要員それからその家族の健康リスクを増大するということで、当該焼却炉に対する発生源対策、それとモニタリングを行ってほしい、こういう要請が累次来ておりまして、先生御指摘のとおり昨年の十二月からは閣僚レベルを含めいろいろなハイレベルで要請がなされてきております。 ことし夏に訪米した高村大臣に対して、コーエン国防長官の方からも早期解決を要請してきております。
○緒方靖夫君 閣議了解には、排出ガスの量の増大を抑制する民事契約等の措置とあります。そのための予定されている措置の内容と、それからその経費は国庫負担になるのかどうか、それをお伺いします。端的に答えてください。
○政府委員(守屋武昌君) 今後、具体的にどのような措置を講ずるかということでございますが、具体的な改善策につきましては今後関係省庁、環境庁、外務省及び厚生省、防衛施設庁と協議の上、相手方がございますので、その廃棄物処理業者と交渉を行うこととしております。 現在まで、相手方と最終的には話し合って確定する内容でございますけれども、廃棄物固形燃料化施設、RDF化施設等こういうものの設置、あるいはバグフィルターの設置、煙突の高度化、こういうものがその改善策の具体的な内容ということで話し合っているところでございます。 それから、御質問のございました民間の廃棄物処理業者に国費を投入することについて問題はないのかということでございますが、これは閣議了解の文にもございますように、厚木飛行場内の米軍家族住宅に煙突からの排出ガスが風向きによって直接吹きつけるという類例のない状態にあることから、これを解決するためには発生源対策として民間の焼却炉、これを改善するのが現在考えられる最善の方法でありますけれども、現状では民間の処理業者に法的に義務づけられている基準以上の対策を講じさせることはできないということでございます。 したがって、廃棄物処理業者が環境保全上負っている法的義務以上の措置を国としてこの業者に求める場合には、これをその業者に負担させることは適切でないという判断から国が負担しようという考え方でございます。
○緒方靖夫君 先ほど外務省の方から、モニタリングとか炉の改善とかそういうことが米軍からの要求だという話がありましたけれども、また防衛庁からもありましたけれども、そういうことなんですね、米軍の要求というのは。確認いたします。
○説明員(田中信明君) 先ほど御答弁申し上げたとおり、米国は発生源対策とそれからモニタリングを要請してきております。
○緒方靖夫君 私は、実はこの問題は非常に重大な問題なんで、説明は何度も聞いたんだけれども、役所からは。米海軍の当局と会って直接話を伺ったんです。外務省、日本政府にあてて、昨年の八月とことしの八月に米海軍から要求書というのが寄せられていると思う。翻訳はどういうふうに言うかは別として、いろんな訳はあり得ます、日本語の訳は。そういうものは受け取っていますね。確認します。
○説明員(田中信明君) 私ども政府、特に外務省は米軍及び米国政府としょっちゅう書類のやりとりをしておりまして、先生が今御指摘の点がどの書類を指すのか私は定かではございませんが、本件につきましてもいろいろなやりとりがありますので、そういう経緯がありますということだけ御指摘したいと思います。
○緒方靖夫君 私がこれから言う二つの文書、それはぜひ、実物はともかくとして、内容は後で確認していただきたい。私はそれを読ませてもらったんです。きょうは、そこでメモして訳して持ってきました。アメリカの要求というのは三点なんですね、はっきり言って。 第一、業者の許可を取り消し、これが基本要求なんです。そして二番目に、許可の取り消しに至らない場合でも、夜間、休日の操業の一切禁止、違法操業への措置命令。三つ目、業者の数々の違法行為に適切に対処し、操業停止命令など権限を適切に行使する。そして、許可の範囲を超えて多量に燃焼している産廃の搬入と燃焼の禁止。 これが端的に言ってアメリカの要求なんです。そういうことじゃありませんか。部分的な要求はしていないんです、アメリカは。私も煙突とかそういう話は聞いた。炉の改善ということも聞いた。そう思ったんだけれども、当局者はそういう話は一切していない、そういう要求も出したことがない、そう言っているんです。 そうすると、あなた方の説明というのは、国会を偽っている、日米間の話し合いを正確に伝えていない、そうなるじゃありませんか。どうですか。
○説明員(田中信明君) 先ほど申しましたとおり、先生御指摘の文書がどういうものを指すのか、私は定かではございませんので何ともお答えしかねるところがございますが、先生がただいま御指摘になりましたような内容、操業許可の取り消したとか夜間の操業の停止だとか、そのようなことを米国政府が私どもにこれが要請であるというふうに正式な形で言ってきたというふうには私どもは理解しておりません。 先ほど申しましたように、米国側が日本政府に対して何とか善処方を要請してきたのは、発生源対策、すなわち施設部長がただいま申し上げましたとおりバグフィルターの設置、煙突の高度化、それからモニタリングということでございまして、それに対して私どもはいかなることができるのかということを検討してまいった次第でございます。
○緒方靖夫君 この問題は非常に重要なんで、根本問題なんです。日米間の交渉の中で、ここで述べられていることと米当局者が述べていることはまるっきり違う。アメリカが要求しないことをここで説明している。私は非常に重要だと思うので、委員長、これはやはり文書提出はともかくとして、私もその文書を見てきました。サインが入っている公文書です。ですから、その中身についてはこの委員会に提出をいただく、そのことを協議していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(陣内孝雄君) 後刻理事会で協議いたします。
○緒方靖夫君 こういう問題が起こる背景というのは非常に深刻だと思います。私はやはりこの問題で非常に重大なのは、この施設が排出しているダイオキシンを初め有害物質がどのぐらい被害をもたらしているのかという点で、アメリカの評価というのは施設の操業による高度の危険性と違法操業、そう主張している。片や、日本政府は特に問題がない、そういう対応なんです。それに関連して、産廃業者についても日本政府はまともだ、特に問題ないというわけです。ところが、アメリカ政府は、米海軍は、違法行為を重ねる悪徳業者と認識しているわけです。まるっきり違う。そういう問題があるわけですね。私はその点で、この業者の問題について伺いたいと思うんです。 この業者ですけれども、一つは、どういう仕事をしているか、その点でこの業者の稼働能力がどうなっているのか、実際の焼却炉がどうなっているのか、そしてこれが適正に行われているのか、その点をお伺いいたします。
○政府委員(小野昭雄君) この業者は産業廃棄物の焼却、処分を行っている業者でございまして、一日当たり三十トンの処理を行っているということでございます。 なお、この会社につきましては、過去におきまして野焼きあるいは不法投棄だとかいったような廃棄物処理法違反になる行為を行っていたという事実はございませんし、現在も同様でございます。
○緒方靖夫君 そういう一日三十トンという量ですね、それについては調査されているんですか、厚生省として。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物処理施設の具体的な監督指導というのは都道府県知事に機関委任事務をしておりまして、神奈川県を通じてきちっと調べたところでございます。
○緒方靖夫君 これがきちんと調べられていないところに問題があると思うんです。 この企業というのは、先ほど言った神環保というわけですね。神奈川県から三十トン、これは産廃です。それから特別管理産業廃棄物許可、これは二十トン、それからさらに綾瀬市から一般のごみ焼却の免許をもらっている。 米軍は、量の問題としてなんですけれども、二十四時間監視ビデオで全部撮影して、本国の解析センターに送って、そして全部調べているわけです。何トン車がどう来てどう搬入されたか。それによると、私はその資料を見せてもらってメモしてきたんだけれども、ことし三月二十四日から六月二十日までの搬入量は、一日約二百五十五トン、一日三十トンの八倍以上になるわけです。非常にショッキングな数字なわけです。 それで、これは日本の廃棄物処理法からいえば委託基準違反となる。そうなるわけですけれども、この点でこの米軍の調査結果というのは事実からかけ離れているという、そういうふうに評価されますか、どうですか。端的に答えてください。
○政府委員(小野昭雄君) 今先生がお挙げになりました数字は、私ども把握をいたしておりませんので、これは県を通じまして再度チェックをする必要があると思います。
○緒方靖夫君 厚生大臣にお伺いしたいんですけれども、こういう日米間で重大な問題になっている、そして日本政府とアメリカ政府で評価がまるっきり違う、こういうときに、やはり事実は一つだと思うんですね。産廃業者がどういう形でどれだけのものを搬入しているのか、これを正確につかむということが一番の問題だと思うんです。 私はこの点について、どういう搬入がされているのか、もちろん神奈川県等々いろんな調査の仕方があると思いますけれども、厚生省としてやはり責任を持ってこの問題を処理する、そういう必要があると思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮下創平君) この種の問題は、日米間の問題であると同時に国内法の適用の問題でもございます。国内法上はやはり設置管理者の責任ということになっておりまして、現実には市町村長、それで県等を通じて報告させたり監督するという建前になっておることだけ申し上げさせていただきます。
○緒方靖夫君 調査を検討していただけませんか。
○国務大臣(宮下創平君) 直接この種の問題のみ、美化センターの問題等もございましたでしょうが、直接厚生省が行って測定するというよりは、やはり設置責任者がしかるべき委託業者その他、信用度のあるところに委託をして調査していただいて、その結果を報告していただくという建前のものであろうと思っております。
○緒方靖夫君 大変情けない答弁だと私は思いますよ、はっきり言って。 それで、先ほど局長が言われたけれども、この神環保については野焼き等々でそういう逮捕歴がないと言われたんですね、耳を疑ったんだけれども。ないんですね。 それで、私はこの件について調べました。神環保の会長村田哲郎氏、この方には十回の検挙歴があるんです。うち四回は起訴されている。有罪判決まで受けている。手元にリストがあるんです、全部これ、裁判所でどうなったこうなったと。だから、そんな無責任なことを国会で答弁するなんてひどいですよ。ちゃんと調べてやりなさいよ。 この中で、例えば野焼き、廃棄物処理法、それから公害条例法違反、これで神奈川県警に逮捕されているでしょう。さらには、廃棄物処理工場の建設で、市街化調整区域の線引き変更依頼で贈賄で逮捕されている。警視庁に三回、七年前には沖縄県警でも逮捕されているんです。そういうことを全然知らないんですか。ちょっと本当に信じられない話だ。もう一回立ってください。わからなかったら調べると約束しなさい。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の点は神奈川の環境保全有限会社についてのことではないかと思います。この会社につきましては、昭和五十九年五月に神奈川県公害防止条例違反となる屋外の燃焼行為と、それから廃棄物処理法違反となります無許可で産業廃棄物の最終処分を行っていた疑いで神奈川県警に摘発されたということがあると聞いております。 なお、同社は平成四年九月に産業廃棄物処理を廃止いたしております。
○緒方靖夫君 不思議なことにかばおうとするんですね、政府はこの企業を。私はそれが理解できない。 現在、この会社のトラブルや問題はありませんか。
○政府委員(小野昭雄君) ございません。
○緒方靖夫君 それもすごい認識不足なんです。各市で問題になっているんです。神奈川県の綾瀬市では、一般廃棄物の焼却灰をコンクリート固化し路盤材の再生砕石に加工するというリサイクル契約を守っていない、これが大問題になって市議会で市長が、適正執行を指導する、そういう約束をしているんです。埼玉県の和光市、朝霞市、志木市、杉戸町など、そういうところでもやはり委託先でそういう問題が起こっている。こういう重大な問題があるわけです。 そこで、私は厚生大臣に改めて伺いたいんですが、この企業は今回国費で改修ができるということを二重に歓迎しているんです。一つは、もうけのチャンスだと。これまで委託先に対してごね得した、ごねればごねるほど値が上がる。今度は国に対してごねると言っているんです。もう一つは、悪い評判を国費で消そうとしているわけです、にしきの御旗にして。こういう二つの利点を考えているわけです。 ですから、こういうことからいっても、やはり私ははっきり言ってこの問題について厚生省の対応、これはきちっとすべきだと思います。私はきのう聞いてびっくりしたんだけれども、厚生省はこの施設に対して何の調査もしていないんです。炉について聞いたら炉についてわからないと。業者がやった結果を我々に持ってきたんです。だから、厚生大臣としてこの業者の問題、それからまたこの施設の問題、アメリカとの関係もあります、これは政治家としてきちっとこの問題については対応する、そういう答弁を私はいただきたいと思います。
○国務大臣(宮下創平君) これは日米合同委員会における案件でございまして、その処理に当たっては、先ほど防衛庁の審議官の方から報告がありましたように、防衛庁が施設提供の一つの欠陥として指摘されている問題でございまして、内閣としても重要だということで了解を十八日にしたわけです。したがって、その執行の責任は、私は防衛庁長官をやっておりましたが、その種の問題はやはり防衛庁が一義的な責任を負っていただくというのがこれはもう当然のことだと思います。 しかし、厚生省はそういった廃棄物処理についての知見、経験等あるいは行政責任も持っておりますから全く無縁だということを申し上げるつもりはございませんが、これは協力してやってまいりますが、その点は日米関係の施設提供の一つだという認識で処理した方が、筋として私はそういうものじゃないかなと思います。
○緒方靖夫君 この問題を扱う四省庁の中の重要な位置に厚生大臣と環境庁長官はおられるんです。やっぱりイニシアチブをとっていただきたい、そう思います。希望いたします。 最後に、測定の問題です。これが非常に重要なんです。一つのサンプルで何でこんな違いが出るのか、認識の違いが出るのか。これは測定の問題なんです。 この問題について、もう時間がないので、環境庁は調査をして、九五年から今日まで三回調査をして、いろんな数値が出ております。平均値で一・三三、二・四二、そして〇・八〇ピコグラムと。 私はアメリカに数値がどうなっているか問い合わせたんです。アメリカはすごい徹底した調査をやっているんですね、私は改めて驚きました。アメリカ国内よりも厚木基地でこういうひどいところがあるからもっと徹底した調査をやって、十年間やってきた。そういう調査なんです。 その中で、私はきょうここに持ってまいりましたけれども、これは九五年の十一月にやった調査の結果です。(資料を示す)こんなすごい、こういう調査を全部やっているわけです、年次ごとに。私は、これを大体ずっと斜め読みですけれども読みました。そして、改めて思ったんだけれども、アメリカのこういう調査の徹底性、一貫性、これは科学的にも尊重する必要がある、そう痛感いたしました。 この中で、数値なんですけれども、彼らは親切にも日本式のTEQの値に直してくれているわけです。それでいきますと、さっきも問題になった、ちょうど環境庁のさっき私が紹介したのがこの辺でとっているわけです、フェンスの近くで。やはり同じ近くのところでとった、大体同じところだと思いますけれども、その値が二七・三七ピコから一八五・九四ピコグラム、平均値で七八ピコグラムになっているわけです。これは環境庁の指針値〇・八ピコグラムの何と九十七倍あるわけです。これは大変なことです。ですから、こういう状況が片やあるわけです。それからまた、重金属の問題、あるいは窒素酸化物あるいはその他の大気汚染も深刻なんです。 この問題では、日本で言う、大気汚染防止法で言う一般緊急時、そういう規定に当てはめるとこの問千回以上そういう指令が出る、そういう値が出ているわけです、アメリカの測定の結果で。 こういうデータというのは私も見れるわけですからね。アメリカ軍は非常に協力的です、こういう点では。政府に対して正式にこういうものは通知していると。ですから、政府にあるわけです、既にその時点その時点で。 ですから、私は大臣にお伺いしたいんですけれども、こういう日米間の懸案がある、そのときにお二人の大臣、こういうアメリカの数値をごらんになったことがありますか。
○国務大臣(宮下創平君) 不勉強で、そこまでは聞いておりません。
○国務大臣(真鍋賢二君) 私も、就任以来そういう報告は受けておりませんし、まだ勉強をいたしておりません。
○緒方靖夫君 アメリカの調査が私はすごいと思うのは、例えばFTIRという、これは赤外線で照射して煙の中を通して、そして反射板に通してまた返ってインプット、アウトプットで汚染の種類とそれから濃度をはかる、これを二十四時間やっているわけです。ですから、環境庁が四日間やるとか、そういう調査と違うわけです。ですから私は、そこに調査の測定の質、その大きな違いがあると痛感しております。 その点で私が思ったのは、この調査の中に日本の環境行政の批判が書かれているんです。日本はちゃんと環境の測定等々をやっていないと、政府は。都道府県に委託したりして自分たちでやろうとしない、そういう批判が書かれている。私は、そういう批判を返上すべきだと思います。 あるいは、一方で環境庁の職員から話を聞くと、アメリカの環境庁の測定というのは稚拙だと言っていました、私は耳を疑いましたけれども。そういう違いがあるならば、アメリカは日本を足りないと言う、そういう関係があるならば、この同じサンプルで共同の調査をやられたらいかがですか。そうすると私は、方法も一緒になる、そしてまたその結果については争いがない、そういう客観的なものができると思うんです。 私は、アメリカがFTIRを使った共同調査をやろうという提案を日本側にしているとアメリカ軍の当局者から聞きました。私はそういうことはやっぱり積極的にやるべきだと思いますけれども、環境庁長官、いかがですか。
○政府委員(廣瀬省君) 先生のおっしゃるアメリカのデータとの関係でございますが、日本とアメリカの測定の仕方に違いがあることがわかってございまして、それをあわせた形での測定方法で議論しなきゃいけないという基本的考え方を持ってございます。 そして、アメリカの場合は一断面一断面をとってくる形でございますが、日本の場合は二十四時間連続吸引という形をとっております。どうしてかと申しますと、長期、微量、定量という考え方で、それで暴露を受けるという考え方ですから、二十四時間にどのくらいのダイオキシンがあるかということを測定しよう。それで、アメリカは一断面のところでとってきまずから全体的にわからないということで、アメリカとあわせまして二十四時間の形でとりまして、それで協議に乗ってきているという形をとっております。そういう意味では、測定方法をあわせながらお互いに話の場につくような努力はしてまいっております。
○緒方靖夫君 大臣に対する質問です。
○国務大臣(真鍋賢二君) 調査の方法に差異があって、その点で両国間の誤解も生じるやに思います。そこで、私も今の局長の答弁のように、両者間の話し合いをした上で、その調整方法をとって今後測定してまいりたいという気持ちでございます。
○緒方靖夫君 厚木基地にはアメリカ人のほかに日本人の労働者が八百七十人いるんです。それから、自衛隊は家族を含めて四千三百人あの基地の中に住んでいるわけです。さらに、近隣は工場だけれども、もっと広い範囲で言うと何万あるいは十数万の市民が住んでいる。そこであんなものがどんどん出る。これはえらいことです。 それで、私は類例のない事態だと評価しているこの汚染の問題、日本政府はこれは法の枠内であると言う、片やアメリカはこれは日本の法律に照らしても違法だと言う、そういう事態があるわけです。ですから私は、そういうことで言うと、やはりこの問題について日本政府は根本から考え直す必要があるんじゃないか、そう思うんです。 ですから、私はその点で最後に要望したいんですけれども、この類例のない汚染、これをどういうふうにして徹底して事態を解明していくのか、私はその調査が重要だと思うんです。 そこで、最後に環境庁長官にお伺いしたいんですけれども、この種の問題でアメリカが非常にいら立っている、重視しているのは、日本側には、さっき見劣りするという話があったけれども、私は行政が確かに見劣っていると思うんです。こういう問題で見劣りがないと言われるようなきちっとした形で、人間の人間として生きるための健康と安全を守る、そういう調査をしっかりやっていくという、そういう方向をぜひお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 環境庁も誕生して浅い年月でありまして、今指摘されたような問題につきましても今後急ぎ整備をしていかなきゃならないと思っておるわけであります。今先生からいただいた御意見を今後尊重しながらやってまいりたいと思います。
○緒方靖夫君 終わります。
○大渕絹子君 能勢町のダイオキシンの汚染問題についてお尋ねをいたします。 この調査報告書を見るまでもなく、今日このような事態を引き起こした責任の所在は一体どこにあるとお考えでしょうか、厚生省。
○政府委員(小野昭雄君) 豊能郡の美化センターにつきましては、平成二年に厚生省が旧ガイドラインを示した後におきましても同ガイドラインに沿った維持管理がなされておりませんで、摂氏八百度以上での安定的な焼却がなされていなかったこと、あるいは電気集じん機への排ガス流入温度が摂氏三百二十度から三百三十度と摂氏二百八十度よりもかなり高かったことなどの点で問題であったというふうに認識をいたしております。 厚生省といたしましては、平成二年十二月に旧ガイドラインを作成いたしまして、市町村におきましてこのガイドラインに基づいて燃焼管理の徹底等につきまして都道府県に通知いたしますとともに、折に触れて各種会議において指示してきたところでございます。 また、平成八年十月には、ごみ処理に係るダイオキシン削減対策検討会の中間報告を踏まえまして、緊急対策としての燃焼管理の徹底、間欠運転から連続運転への切りかえ等を指示したところでございます。 さらに、平成九年一月には新ガイドラインを作成いたしまして、より厳しい燃焼管理の徹底、施設設備の改造等、このガイドラインに基づきます対策の実施につきまして市町村を指導するように都道府県に通知したところでございますし、平成九年八月には廃棄物処理法に基づきます規制を強化したわけでございます。 このように、厚生省といたしましては、その時点における知見に基づきましてできる限りの対応を行ってきたところでございます。また、旧ガイドライン以降、大阪府も私どもの指示に基づきまして、毎年の立入検査で豊能郡環境施設組合を指導してきたところでございます。 したがって、これらの経緯を考えますと、豊能郡環境施設組合の維持管理のあり方については、基本的には同組合に責任があるのではないかというふうに認識をいたしております。
○大渕絹子君 組合の維持管理に責任があるという指摘でございますけれども、その組合の維持管理を監督するのは、それではどこですか。
○政府委員(小野昭雄君) 都道府県がこういった市町村のごみ処理の監督をいたします。
○大渕絹子君 そこを指導監督するのはどこですか。
○政府委員(小野昭雄君) 廃棄物処理法の原則は市町村の責務で行うということが原則でございまして、その具体的な処理の仕方につきましては廃棄物処理法という法律で定められているわけでございます。この法律の適正な執行を都道府県にお願いするのは厚生省でございます。
○大渕絹子君 厚生省が法律の範囲内でしっかりとやってきた、指示も出し、そしてガイドラインもつくり、その組合に改善方も要求をしてきたということで厚生省の責任はないとおっしゃりたいというふうに思うわけでございますけれども、旧ガイドラインが確かに平成二年十二月に出されました。その旧ガイドラインに沿って現地の組合では三井造船株式会社、これはこの廃棄物施設の製造メーカーでございますけれども、そこと協議をしているんです。そして、組合から三井造船に対して、このダイオキシン対策をやるためにはどれだけの費用がかかるのかということで見積書を要求しているということが私たちがとった資料の中ではわかっています。 ですから、組合方もこのダイオキシンについて旧ガイドラインでその基準値に達していないということは十分承知をしており、そして改善もしたいということで、メーカー側とも見積書などを取り交わすというような状況をつくりながら改善方をやろうという試みはあったというふうに私は思うんですけれども、それがずっと改善されないままに今日まで放置をされてきたということになりますと、これは行政で極めて強力に改善方を執行できるような法律体制がないことに私は問題があるのではないかと思いますけれども、そのことをどう考えますか。
○政府委員(小野昭雄君) 施設設備につきましての改造ということもいろいろ中で御議論があったというふうには聞いておりますが、冒頭申し上げましたように八百度以上の安定的な燃焼がなされていない、あるいは排ガス温度を十分に下げていないというのはむしろ維持管理の問題でございまして、維持管理の不適切さということがこういった高濃度のダイオキシン汚染をもたらしたものというふうに私どもは考えております。 焼却炉を運転する責任というのは、これは当然市町村が負うべきものというふうに考えております。
○大渕絹子君 あなたのおっしゃることをそのまま受けるといたしまして、それでは今回の事件はこの管理をしている組合とそして市町村の責任ということで明快にしてよろしゅうございますか。
○政府委員(小野昭雄君) 運転管理の責任の主体は今申しましたとおりでございますが、なお施設設備の問題それから運転管理の問題等をさらに詳細に詰めなければならぬ、今回とりあえず中間で報告を申し上げまして、さらに細かく詰めなければならない点もございますし、類似施設の調査結果との対比をしなければなりませんので、最終的な結論ということではございません。
○大渕絹子君 平成四年度にもうダイオキシンが異常に発生をすることが承知されておって、今日まで行政側でもそのことをつかみながらその改善方が強制的にできないという状況にあることが極めて問題だというふうに思います。 今、全国にある同型の施設についても急速調査に入るということでございますけれども、そういう調査の結果、いわゆる三井造船だけじゃなくて同型の機種、あるいはまた同型の機種でなくても、それぞれの機種においてこういう疑問があったときに本当に強制的にやらせるだけのものをつくる必要があると思いますけれども、その点はいかがでございますか。
○政府委員(小野昭雄君) 現在、開放型冷却塔を有します三十六のごみ処理施設につきましては緊急に点検を指示したところでございます。ただ、この三十六の施設と申しましても、同型のものが必ずしもあるわけでもございませんし、それからごみの処理量その他もいろいろ異なってまいります。そういったことでございますので、今回の豊能郡美化センターの結果とこれら三十六施設あるいはプラスアルファの調査の結果も突合しながらどこに問題があったかということを専門家の先生に御意見を聞きながら判断したいと考えております。 なお、こういった点につきましては、今申しましたように三十六施設につきましては実際に都道府県の職員が出向きまして、いろいろと運転管理の状況を調べたり、あるいはダイオキシン濃度の測定を指示したりということで、これは現行の廃棄物処理法の枠の中で適正に執行できるというふうに考えしております。
○大渕絹子君 同型の施設、三個というふうに、六個でしたか、あるというふうに……
○政府委員(小野昭雄君) 三十六です。
○大渕絹子君 三十六ですけれども、メーカーも同じで同型なものというのは三つに限定されるというふうに聞いたんですけれども、いかがでしょうか。どことどこの施設か、教えてください。
○政府委員(小野昭雄君) 開放型冷却塔を持っている施設で、しかも洗煙塔の冷却水が循環をしている施設は六施設ということでございます。
○大渕絹子君 どことどこというのは今わかりますか。後でいいですが、資料をください。それでは、それは後でいただきたいと思います。 本年四月二十日、私たち社民党は厚生省と環境庁に対してダイオキシンの土壌汚染の安全基準と処理基準を早急に定めるように要請いたしましたけれども、実現はいつごろになるのでしょうか。
○政府委員(遠藤保雄君) お答え申し上げます。 ダイオキシン類による土壌汚染につきましては、まだ科学的に未解明な部分が非常に多くございます。したがいまして、多くの先進国におきましてガイドラインとかあるいは法規制基準、これが設けられていないというのが現状でございます。 いずれにしましても、我が国としまして、ダイオキシン類による土壌汚染は重要な問題と認識しておりまして、現在専門家の御意見を伺いながら対策の推進に必要な指針、ガイドライン的なものの設定を含めて検討を進めているところでございます。 いつまでかということでございますけれども、平成十年度内をめどに報告書として取りまとめていただきたい、こういう考えでおります。
○大渕絹子君 十年度三月まで、来年の三月までに取りまとめるということですけれども、要請をしてからもう五カ月もたっているわけでございまして、早急に取り組むという姿勢からすれば、当然年度内に土壌汚染の基準ぐらいは定められるという方向が出てくるだろうというふうに思うのです。ですから、ぜひ三月と言わずに早急に定めていただきたいというふうに思います。要請をしておきます。 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 私もできるだけ早く検討を進めて、今お話がございましたように年度内に報告書を取りまとめたいと思っております。
○大渕絹子君 厚生省、農水省、通産省、そして科技庁に。 今年度そして来年度、急に環境ホルモン対策ということが多く出されてきていますけれども、それぞれが取り組もうとする政策について、端的にお知らせいただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほど、先生に御答弁申し上げられなかった点を最初に御答弁申し上げます。 六施設の名称でございますが、千葉県の松戸市クリーンセンター……
○大渕絹子君 いいです、資料をいただければ。時間がないので。
○政府委員(小野昭雄君) そうですが。それでは後ほど。 いわゆる内分泌攪乱化学物質につきましては、平成十年度から試験法、評価法の開発とか食品からの暴露実態の把握、あるいは精子数の実態調査等人の健康影響に対する調査を実施しておりまして、平成十一年度におきましても引き続き調査研究を推進し、健康影響を明らかにしたいと考えております。平成十年度は一億二千七百万円の研究費補助金でございますが、平成十一年度は十億円を要求し、これらの調査研究を進めたいと考えております。
○政府委員(石原葵君) 農林水産省では、内分泌撹乱物質対策といたしまして、本年度から農薬が内分泌撹乱作用を引き起こす可能性についての判別技術の確立、それから魚介類に対する影響に関する調査研究を開始したところでございます。 さらに十一年度におきましては、内分泌撹乱物質の環境中での動態、それから農林水産物への作用機構等の解明に関する研究等に係る予算を要望しているところでございます。
○政府委員(河野博文君) 通産省の取り組みについて御報告申し上げます。 私どもは、国際標準となるようなスクリーニング試験方法の開発を目指しまして、平成八年度からこの問題に取り組んでおります。内分泌撹乱物質のふるい分け手法に関する調査研究などということで、関係省庁と連携しつつこういった試験を実施しているところでございますが、平成十一年度におきましては、こうした政策を推進するための予算として一億八千万円以上の資金を確保するということで要求をしているところでございます。 今後とも、こうした政策を積極的に進めていきたいというふうに考えております。
○説明員(中澤佐市君) 内分泌攪乱物質についての科技庁の取り組みを御報告申し上げます。 まず、科技庁といたしましては、この件につきまして、これらの物質、いわゆる内分泌攪乱物質の生物への影響のメカニズム、これの解明、それから生物への影響の実態の調査などをやる、そして国民の健康、生活に対するリスクを明らかにする、そしてそれらの物質を環境中から取り除くといった方策を確立していくことが重要であると認識しております。このために、化学、生物学、医学など広範な分野にわたる研究機関と連携を図りながら、傘下の研究制度、研究開発計画のポテンシャルを最大限に活用して研究開発に取り組んでいるところでございます。 具体的には、振興調整費で三年間毎年約三億円を予定しておりますが、撹乱物質の計測、測定手法の開発、作用メカニズムの解明等について研究を行っております。また、科学技術振興事業団におきます戦略的基礎研究推進事業という制度がございます。これを使いまして、やはり十一年度につきましては約十五億円、これでやらせていただきたいと思っております。さらに、理化学研究所におきましても内分泌攪乱物質を分解する微生物の探索等についての研究をやることにしておりまして、十一年度は科技庁では大体約二十億円を予定しているところでございます。
○大渕絹子君 環境庁はいいです、わかっていますから。 ありがとうございました。 お聞きになってわかるとおり、通産省や環境庁は大変この問題に早くから取り組んでまいりましたけれども、肝心かなめの厚生省は昨年からようやく重い腰を上げてこの環境ホルモンの調査研究に入ってきたということが今の御答弁でもわかるとおりでございます。 私は、きょうなぜこんなに皆さんにずらっと来ていただいたかというと、皆さんのほかにも建設省でも環境ホルモン対策ということで来年度予算の要求もあるんです。そして、各省がそろって環境ホルモン対策にばあっと手を広げてきたという状況がありまして、環境ホルモンの専門家というのも日本にはそうたくさんはおりませんので、各省庁が競ってその専門家を獲得しようという状況になりますと、その研究をしていく専門家が非常に少ない中での取り合いになりますから、研究の開発、研究促進されるところも本当に有効なものになっていくのかどうかというのも懸念がございます。 こうしたむだを排して、各省庁がそれぞれ取り組むことは重要なことであるというふうに私は思いますけれども、その出された結果等々については全部持ち寄ってそれを総括して、一括して調整をして、そのことに対応していく何か国家プロジェクトみたいなものが必要ではないかと思うんですけれども、環境庁長官、いかが考えますでしょうか。
○国務大臣(真鍋賢二君) 大渕先生の御指摘、ごもっともだと思っておるわけであります。 各省にまたがる問題で、それぞれの取り組む角度は違っておると思いますけれども、環境関係の仕事に帰一するわけでありますから、調整をできるだけ図って対処していきたいと思っておるところであります。
○大渕絹子君 この環境ホルモン対策をもし公共事業ということで認定して、赤字国債を発行して研究開発に取り組むというような壮大なプロジェクトができても、国民は例えばそのことで赤字国債を使うとしても、五十年後、百年後の人類の存亡そのものにかかわる問題という認識に立てば、赤字国債を発行してでの公共事業プロジェクトであっても、私は非難を受けるようなことにはならないと思いますから、ぜひ英断して頑張っていただきたいというふうに思います。 通産省にPRTRについて、法制化も含めて検討されているということで資料もいただいているところでございますけれども、この法制化に当たりまして、環境庁と十分なすり合わせを行う中で、よりよい法制化に向けて努力をしていただきたいと思いますけれども、そのことについてお考えを。
○政府委員(河野博文君) 御指摘のとおり、先生御承知ですので細かいことは省かせていただきますけれども、私ども化学品審議会で、昨年九月以来のたび重なる検討を経まして、九月八日に中間報告を取りまとめたところでございます。この中で、他のMSDSというような制度と並んでPRTR制度の速やかな法制化が提言されたのは御指摘のとおりでございます。 これを受けまして、関係省庁との意見調整を十分図りまして、できる限り速やかにこの法制化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○大渕絹子君 この間、さまざまな規制の法律をつくるときに、通産省と環境庁とで対立をしながら、別々の法律の枠の中でそれぞれ所管するものに対して法律対応してきたという経過がありますけれども、この化学物質の移動登録制度につきましては、ぜひ通産省と環境庁とでそれぞれ別な法律の中でまた取り締まるというようなことがないように、環境庁の言い分をしっかりと取り入れていただいて、そして環境庁所管の法律としてつくり上げていただきたいというふうに私は思うわけでございます。 今までとかく事業者の利益だとか省益などにとらわれて、本当に国民のための法律にならないのがさきの温暖化対策推進法の中にも見られるわけでございますけれども、そういうことにならないように、どうぞ環境庁長官といたしましてもこのPRTRに対して積極的に関与をしていくという決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 先生から御指摘をいただいた点につきましては私たちも重々承知をいたしておりまして、通産省にもこの問題について環境庁と十分議論をして調整を図るような指示をいたしております。 通産省にも大変御協力をいただいて、化学品審議会の答申をいただいておるわけでありますけれども、答申と我が中央環境審議会との答申の間の温度差、時差があるものですから、その辺の調整を図りながら、バックグラウンドは若干違っておりますけれども、この法律案に対しましては環境庁と一緒になってやっていただくべく努力をいたしております。 必ず御趣旨に沿った形で私は法制化が図られるものと思っておるわけでありまして、御協力方よろしくお願いいたす次第であります。
○大渕絹子君 終わります。
○泉信也君 私は、大臣の所信で述べられましたことで一、二点お尋ねをさせていただきます。 けさからダイオキシンの問題を多くの先生方から御質問いただき、また私自身も聞かせていただきましたが、この問題はまだまだ日暮れて道遠しというような感じがいたします。 実は、昨年の大木環境庁長官の所信の中にもダイオキシン等の化学物質に対するお考えが述べられておりますが、今回の長官の所信の中にも大きく三つ取り上げられております中の一つとして、化学物質の問題が取り上げられております。 ダイオキシンや環境ホルモンなどの化学物質問題につきましては特に対策を講じてまいりたいという趣旨の御発言でございますが、今年度の補正そして来年度の当初予算に対して、特に重点的に取り組もうとしておられる事柄はどんなことでございましょうか。
○政府委員(岡田康彦君) お答え申し上げます。 環境庁といたしましてはいろんな課題を抱えておるわけでありまして、それぞれ例えば環境基本計画の見直しの時期がだんだん近づいているとか、そういう大きな問題もございますが、とりわけ緊急に対応していかなきゃいけない問題、きょう議論いただいておりますところのダイオキシンの安全の対策の問題あるいは環境ホルモンの対策の問題等々に精力的に予算の増額要求をお願いしているところであります。
○泉信也君 局長のお答えは大臣の所信に述べられておるとおりでございますので、積極的に取り組んでいただいておることはわかりますが、具体的には、先ほど来議論がありましたようにまだまだ調査そのものも随分おくれておるのではないかというような思いもいたしますが、どんなところを中心に今年度の補正あるいは来年度に向けて取り組まれるのでしょうか。
○政府委員(岡田康彦君) お答え申し上げます。 私ども、特に環境ホルモンの例であるいはダイオキシンの例で申し上げていいんですが、それぞれ当初予算でも何がしかの予算をいただいて実は取り組みを始めておったわけでございますが、とてもそれでは追いつかないということで、補正で相当多くのお金をちょうだいしました。 そこで、全国一斉調査を、これは都道府県の政令市等に地点の選定等の協力をいただきながら取り組んでおりまして、これを八月ぐらいから取り組みまして、今年度いっぱいで、とにかく全国を統一的な手法でもって、そしてかつ水質、土壌あるいは大気等々広範に調査をして、まず我々がこの後取り組んでいくべき基本的なデータをきちっとそろえるというところを今年度やらせていただこうと考えております。
○泉信也君 先ほど緒方委員の質問にもアメリカとの観測の仕方が違うというお答えが環境庁の方からございましたけれども、細かな話ですけれども、大臣の所信の中で昨年とちょっと違っておるなと思いますのは、国際的なつながりというか、国際的取り組みという項目が実はことしの所信の中では落ちておるようでございます。 温暖化の問題等について、現実にはいろいろ取り組んでおられることは承知をいたしておりますので、大臣の所信から落ちておるからどうだということではございませんけれども、今お答えをいただきましたダイオキシンとか環境ホルモンについての国際的な話し合いというか研究の交流というようなものは、環境庁としては相当取り組んでいただいておるんでしょうか。
○政府委員(岡田康彦君) お答え申し上げます。 これは私どもだけで解明できるわけでもありませんし、国際的にもそれぞれのところが取り組んでおりますので、いかにして協力してやっていくかということに腐心しておりまして、例えば現在もOECDを中心にスクリーニング、実際に例えば環境ホルモンだとか言われているようなものが果たして本当にそうであるかないか、どの程度のものなのかということを見きわめる手法、スクリーニングの手法につきましても、化学物質の数も多うございますから各国間で分担し合ってやろうじゃないかと、こんなふうな取り組みをしておりますし、また国際的なシンポジウム等も積極的に日本に招致して科学者間の交流の場を我が国みずから提供していくような努力をしております。
○泉信也君 そういう研究交流がなされる中で、日本のこうした化学物質に対する調査技術なり分析技術、あるいは対策のレベルというものは、どういうふうに環境庁は比較をしてお考えになって おられますか。
○政府委員(岡田康彦君) 総じて申し上げられますことは、今となりますと比較的研究者の層も充実してまいりましたのでそれほど遜色があるとは思いませんが、例えばダイオキシンに対する取り組みは、確かに国際的にスタートの時点ではおくれをとったというふうに言われております。一方、環境ホルモンは正確には内分泌撹乱化学物質と言うべきでありますが、環境ホルモンの方につきましては、比較的早い段階から取り組んできておりますのでそれほど遜色がない。 ただし、いずれにいたしましても、最初に申し上げましたように、相当程度の蓄積がされてまいりましたのでそんなに両方遜色がなく、そうやってワークショップなんかをやりながらむしろ科学者同士の交流でさらに充実を図っていけるところまで来ていると思っております。 そのためにも、先ほど来御質問の中でもお答え申し上げましたような国立環境研究所に研究棟をつくっていただく、これは研究拠点として国内だけではなくて国際的にも拠点にしていただけるようなものにしたいというふうに考えているところでございます。
○泉信也君 もう一つ、今度はちょっと違った観点からお尋ねをさせていただきますが、大臣の所信の中には環境保全型社会という言葉が使われてございます。これは前長官の環境に対する基本姿勢と同じだというふうに私は受けとめさせていただいておりますけれども、環境白書の副題に循環型社会という言葉が使われておるわけです。これは、意味はそれぞれ私なりに理解をしておると思っておりますが、どうしてこういう循環型社会という言葉をあえてお使いになったんでしょうか。
○政府委員(岡田康彦君) お答え申し上げます。 環境庁長官の所信表明の中で、先ほど先生は国際的取り組みという言葉がないとおっしゃいましたが、実は前大臣の所信表明のときには、循環、共生、参加、国際的取り組みということを言っておりました。それは何かといいますと、実は環境基本計画の中に盛り込まれているキーワードでございまして、この四つの柱をもとに総合的に取り組むことによりましてまさに環境保全型社会が構築されるというふうに私ども考えております。 そんなことから、環境保全型社会ということで、実は今回の大臣の所信表明の中では環境保全型社会という言葉が二カ所出てまいりますが、これはまさにその四つの言葉を後ろに含んだ意味づけのものだというふうに私どもとしては理解しております。 ちょっとわかりにくいかと思いますのでもう一遍繰り返しますと、環境基本計画の中の循環、共生、参加、国際的取り組みは、要はこれらを実現していくことによって健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することのできる社会、すなわち環境保全型社会を構築しようとするものとしての四つの大きな柱なんだと、こういうような位置づけになってございます。したがって、実は環境保全型社会というのはそういうものでございます。 一方、白書の方で循環型社会と、こう申しましたときは、実はその環境保全型社会のうちの大きなウエートを占めるものではありますが、私どものイメージにありますのは、四つのキーワードのうちの循環というところにウエートを置いていたものとして考えております。 ちなみに、白書では毎年何らかの副題をつけるわけでありますが、例えば去年ですと、地球温暖化に焦点を当てましたので、どちらかというと国際的取り組みにウエートがかかっていた。さらに、その前にはパートナーシップということでやりましたので、その場合は参加というのがウエートを占めておったとか、それからさらには、ことしも副題そのものは循環となっていますが、中をごらんいただきますと循環と共生ということで、実は共生についても扱っております。 そんなことで、毎年切り口を少しずつ変えながら、要はトータルとしての環境保全型社会に持っていくためにどうしたらいいかというようなことを論じているつもりでございます。
○泉信也君 環境基本計画の中に使われておる言葉、今局長がお答えのように切り口を変えながらどうやって達成するかということで取り組んでいただいておるということはよくわかりました。 そこで、実はこの所信表明の中で、例えば前大臣のときですが、エコアジアとか地球環境戦略研究機関とか温暖化防止推進月間あるいは大会とか、そういう幾つかの具体的な裏打ちのある所信表明がなされておるんですけれども、こういうことは確実に環境庁としては実施していただいておるというように理解しておいてよろしいでしょうか。
○政府委員(岡田康彦君) そういうふうに御理解賜って結構でございます。 と申しますのは、前大臣が百四十二回国会で所信表明で申し上げましたのは、なぜそういうふうに細かいことになっておるかといいますと、平成十年度予算の編成が終わった後でございまして、予算に即した形で申し述べておりました。今回はそういうタイミングでないものですから、喫緊の課題等を中心に簡潔にまとめさせていただいているという点はございます。したがって、逆に言えば百四十二回国会で申し上げたことというのは十年度予算の裏打ちのあるものでございますので、着実に進めさせていただいております。
○泉信也君 私、前大臣、今の長官の所信を読ませていただきますと、字数で言いますと約半分ぐらいに実は減っておるわけでありまして、しかし中身は整理をしていただいて、温暖化、化学物質、そして自動車公害という例示を挙げて取り組まれようという姿勢を示していただいておると思います。 白書にも書いてございますし、また大臣所信の中にも大量生産、大量消費、大量廃棄ということが問題だという御指摘をいただいております。私もそうだと思います。日本人のライフスタイルを変えなきゃならないところまでさかのぼっていきますし、町づくりそのものにも環境庁としての御発言がなされておるようでございますので、私としてはもうちょっと時間があれば行政改革の中身までお聞きして、どんな取り組みを本当にされようとしておるのかということをお聞きしたいとも思いますが、こうした事柄に環境の幅が物すごく広がってまいっておりますので、長官のもとでこの所信が実現されますように一段の御尽力をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) 泉先生から前大臣と現所信表明との比較をしていただいて大変ありがたい限りであります。 私も多岐にわたる環境行政だけに所信表明ではしっかりとした方針を打ち出したいということで、それこそ前の大臣に負けないぐらいの原稿は用意いたしておったわけであります。先生も国対委員長をなさって、御案内のようにできるだけ短い時間に簡にして要を得た表明にしてほしいという要請もございまして、ある意味では苦肉の策の対応をさせていただいたわけであります。しかし、環境行政に対する意のあるところをお酌み取りいただいて感謝いたしておるわけでありまして、今後ともこれらの問題について御支持や御叱正をいただくようにお願いいたす次第でございます。ありがとうございました。
○泉信也君 終わります。
○島袋宗康君 私は、沖縄県の鳥島射爆撃場における米軍による劣化ウラン含有弾の発射による環境汚染問題についてお尋ねしたいと思います。 まず一番目に、科学技術庁原子力安全局は、去る九日、鳥島射爆撃場における米軍による劣化ウラン含有弾の誤使用問題に関する平成十年度実施分の環境調査の結果を公表しております。 そこで私は、いま一度その調査の概要と調査結果について御報告を求めたいと思います。よろしくお願いします。
○政府委員(間宮馨君) お答えいたします。 鳥島射爆撃場における劣化ウラン含有弾誤使用問題に関しまして、鳥島周辺環境への劣化ウランの影響を日本政府として独自に把握するということで 昨年二月、三月及び本年五月に鳥島周辺海域及び久米島において環境調査を実施いたしました。調査は、当庁が外務省、海上保安庁、沖縄県等の協力を得て実施し、海水、海産生物、土壌、大気浮遊じんを採取し、ウラン分析を行いました。環境調査の実施計画の策定や分析データの評価に際しましては、環境モニタリング、環境放射能、ウランの特性、挙動等の専門家で構成する鳥島射爆撃場における劣化ウラン含有弾誤使用問題に係るデータ評価検討会を当庁に設置いたしまして、技術的事項について専門の立場から検討を行ってきております。 本年度分の環境調査の結果につきましては、データ評価検討会での検討結果を報告書として取りまとめ九月九日に公表したところでございます。これによりますれば、鳥島周辺海域で採取した海水、海産生物及び久米島で採取した大気浮遊じん等のウラン分析の結果等からは、昨年の調査結果と同様、鳥島周辺海域及び久米島への劣化ウランの影響は認められないということを確認するとともに、このことから久米島の環境や一般公衆の健康への劣化ウランの影響はないと考えるとの結論が得られております。
○島袋宗康君 報告書によりますと、久米島の環境や一般公衆の健康への影響がないと考えられるというふうな結論のようでありますけれども、久米島住民及び沖縄県民はその報告を信頼して安心してよいというようなことで理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(間宮馨君) ただいま申し上げましたように、データ評価検討会の結果といたしましては、鳥島周辺海域及び久米島への劣化ウランの影響は認められないということを確認されておりますし、昨年まとめましたこの検討会の報告書におきまして、未回収の劣化ウラン弾がすべて微粒子となって飛散したという仮定をいたした場合におきましても、これは最大限の仮定でございますが、その場合でも久米島住民の方々が受ける線量は自然界から通常受ける線量の〇・三%程度であるとされております。 これらのことから、久米島の環境や一般公衆の健康への劣化ウランの影響はないとの結論が得られているわけでございますので、御安心いただいて結構かと考えております。
○島袋宗康君 この環境調査は昨年とことしの二回行われておりますけれども、今後の調査予定と、年一回の調査で十分なのかどうか、お伺いいたします。
○政府委員(間宮馨君) 当庁に設置しましたデータ評価検討会の昨年の報告書によりますれば、今申し上げましたように劣化ウランの影響は無視できると。この結論でございますが、沖縄県民等の不安があるということを踏まえまして、今後も劣化ウランの影響が無視できることを確認するため、鳥島周辺海域及び久米島において環境調査を当分の間定期的に実施することが適当であるとされております。 当庁では、この報告書の結論に従いまして、ことしも環境調査を実施したところでございますが、この調査結果でも劣化ウランの影響は認められておりません。なお、念のため来年も環境調査を実施する予定といたしております。そういうことで、とりあえず来年は環境調査を行うということにいたしております。
○島袋宗康君 この事件で米軍は劣化ウラン弾を千五百二十発も発射しているわけです。平成九年四月二十三日の時点で合計二百三十三発を回収しているというふうな報告があります。最近の調査の際にも数発が回収されたことになっておりますけれども、現時点での回収数の合計、あるいは未回収は何発なのかを御報告いただきたいと思います。
○説明員(田中信明君) お答え申し上げます。 アメリカ側は、本件に関しまして公表した最終報告書の別添調査報告書、ここにおきまして、劣化ウラン弾は引き続き鳥島から回収されると述べております。劣化ウラン弾の回収作業及び汚染された土壌の除去を行っている、今後ともまた行う、こういうことと承知しております。本年五月末まで、米側は誤使用された千五百二十発の劣化ウラン弾のうち二百四十一発を回収したというふうに承知しております。 ただいま科学技術庁の方からも報告がありましたように、未回収の劣化ウラン弾の回収については従来より継続して行うよう申し入れておりますし、米側としても今後とも定期的に回収作業を継続する、また調査も行っていく、こういうことでございます。
○島袋宗康君 まだ相当な未回収の劣化ウラン弾が存在している、見つかっていないわけですけれども、人体に悪影響を与える劣化ウラン弾の未回収弾がなお千発以上も存在しているというふうなことであります。米軍は今も頻繁に爆撃訓練を実施しているわけでありますけれども、私は非常に危険きわまりないというふうな状況でないかと思っております。 政府は、同射爆撃場における演習の中止、その返還を求める考えはないか、お伺いします。
○説明員(田中信明君) お答え申し上げます。 米軍が我が国におきまして訓練等の活動を行うというときには、地域住民の安全というものの確保が非常に重要でございます。したがいまして、公共の安全に妥当な考慮を払うということは当然であって、これは地位協定の三条三項にきちっと確認されているところでございます。 政府といたしましても、米側に対しまして、これまでも機会あるごとに、地域住民の安全の確保というものには万全を期してほしいというふうに申し入れをしてきたところでありまして、今後ともそういう方針でございます。 他方におきまして、米軍が鳥島の射爆場等の施設・区域において所要の訓練を行うということにつきましては、施設・区域提供の目的というものがありまして、パイロットの練度の維持向上、こういうものにとって必要不可欠なものでございまして、ひいては日米安保条約の効果的な運用にかかわるものであると思いますので、当該の訓練の中止あるいは鳥島の射爆場の返還というのを米側に求めることは考えておりません。 なお、劣化ウラン弾の誤使用というものにつきましては、先生御指摘のとおりこれは誤って使用されたものとはいえ大変な懸念を生じせしめたわけでございますから、私どもとしてはこういうような事件を起こさないように、再発防止のために厳重な管理上の措置をとるように、これはきちっと申し入れております。 したがいまして、今後ともこういう米側に対する申し入ればいたしますし、また米側もきちっとした管理を行っていくというふうに承知しております。
○島袋宗康君 実は、沖縄でいわゆる事件、事故が起こるたびごとに、非常に米軍の通報が沖縄県内におけるところの住民に対する問題がなかなかおくれるというふうな状況で、ある意味では県民の大きな不信を買っている状況です。この劣化ウラン弾の発射されたのは平成七年の十二月五日と七日及び平成八年一月二十四日の三回とされておりますけれども、米国政府から外務省に通報されたのは約一年たった平成九年一月であったわけです。 当時この通報のおくれが厳しく指弾されましたけれども、この通報体制は、その後外務省としては、やはりこういった地位協定の見直しとか、いろいろ問題を私たちは指摘しておりますけれども、特にこういった事件、事故に対する通報体制というものはきちっと早目にやってもらうということが県民の願いでありますけれども、この辺についてどういうような折衝をなされているか、お伺いします。
○説明員(田中信明君) 事件、事故の通報のおくれと申しますのは、まさに先生御指摘のとおり大変な懸念を沖縄の方々に呼び起こしたという意味において、私どももこういうことがあってはいけないと思っております。 したがいまして、米軍にかかわる事件、事故の通報手続につきましては、そういう教訓も踏まえて、昨年の三月に日米合同委員会において改めて通報手続をきちっと合意いたしました。その結果、我が国の公共の安全、それから環境に及ぼすような可能性がある事件、事故が発生した場合には、米軍は当該情報を得た後、できるだけ速やかに日本側に通報すべきであるというふうに合意されております。米側も、事後、その手続にのっとって日本側への通報に努めてきているというふうに承知しております。 私どもは、あらゆる機会にきちっと迅速な通報というものを行うべきであるということを米側に申し入れておりまして、今後とも努力してまいりたい、かように考えております。
○島袋宗康君 外務省の努力もさることながら、それにしてもなおかつ通報がおくれるというふうな状況が非常に否めないと思っておりますので、ぜひその件については、事件、事故に対する通報体制というものを迅速にやってもらうように要望しておきたいと思います。 それで、本件の問題について、科学技術庁の調査に対する環境庁としての対応についてはどうお考えなのか、お伺いします。
○政府委員(太田義武君) お答え申し上げます。いわゆる今問題になりました劣化ウランの問題につきましてでございますが、これは性質上高度の専門性を有する放射性物質の問題でございます。また、米軍の活動によるというものであることから、これまで知見を有しております科学技術庁なり、あるいは外交関係を担当しております外務省で中心になって対応していただいているということは承知しております。 環境庁として申し上げますならば、法的な枠組みとして、実は環境基本法なり大気汚染防止法、水質汚濁防止法等で放射性問題が除かれておるということもありますので、法的枠組みとしてはそうなっておりますけれども、先ほど科学技術庁からお話がありましたように、また続けて調査されるということでございますので、環境庁にあらゆる面で助言といいますか協力が求められるとすれば私どもも真剣に対応していきたい、こういうふうに思っております。
○島袋宗康君 時間がありません。最後にしたいと思います。 沖縄のキャンプ・ハンセン演習場で県道一〇四号線を封鎖して行われておりました米海兵隊の百五十五ミリりゅう弾砲の砲撃演習が北海道、宮城県、山梨県、静岡県、大分県の五つの演習場で分散実施されるようになっております。 そこで、地域住民の反対に遭うような新たな問題を引き起こしておりますけれども、沖縄のキャンプ・ハンセン演習場は静かになったというようなことでは決してありません。百五十五ミリ砲以外の機関銃や迫撃砲等による射撃演習は以前よりかえって激化している状況であります。 その結果、山林火災あるいは赤土流出などが頻発しております。沖縄県民にとっては、いわば富士山にも匹敵する郷土の山、恩納岳が無惨な姿を呈し、赤い山肌をむき出しにしております。 こういう状況を環境庁長官としてはぜひごらんになっていただきまして、沖縄の環境問題、特に米軍の先ほど申し上げましたいろんな環境問題についてぜひ調査をして、適切な対応をしていただきたいというふうに思っておりますけれども、環境庁長官の一言のまた沖縄県に対するメッセージをお願いしたいと思います。
○国務大臣(真鍋賢二君) この北部訓練場を含む山原地域一帯は、亜熱帯性の自然林に広く覆われて、多くの固有種を含む野生生物が生息し、生物多様性の観点から貴重な地域でございます。 環境庁では、これらの貴重な野生生物の保護を図るため、国頭村において野生生物保護センターを整備中であります。 環境庁としては、さらに北部訓練場の返還を期に、このすぐれた自然の地域を地元の方々の理解と協力を得ながら将来にわたって保全し、かつ適切に活用することが重要であると考えており、国立公園の指定もその有力な手段の一つであると考えております。 このために、現在専門官により可能な限りの調査を行っているところでありますが、こうした専門的な調査の段階であるので、私自身の地域の訪問もその結果を踏まえて考えていきたいと思っておるわけであります。 島袋先生からぜひ沖縄に来るようにという要請もいただいておりまして、それらの条件が整えば参って視察をさせていただきたいと思っております。
○島袋宗康君 このような現状を踏まえて、沖縄県北部の米軍演習場における自然破壊が非常に進行しているというふうな状況でございますので、外務省あるいは防衛庁、環境庁などの関係当局は今後も黙っていちゃいかぬというふうに私は思いますので、ぜひ何らかの対策を講じていただきたいというふうに願っております。 そこで、環境庁、防衛庁それから外務省のそれぞれのお考えをお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 北部訓練場等につきましては大臣の御答弁のとおりでございますが、今先生がお尋ねの件につきましてはいろんな視点がございまして、赤土の問題あるいは緑化の問題等もございます。 具体的な事務等につきましては、米側と日本側との協議で進んでいると聞いておりますけれども、私どもお役に立つことがありましたならば検討してまいりたいと考えております。
○政府委員(守屋武昌君) ただいま先生から米軍の沖縄における施設内の環境破壊についての御発言がございましたけれども、米軍といたしましても、沖縄における米軍施設の区域に係る環境保全につきましては、一九九五年以来、日米双方の環境基準に関する国内法のどちらかより厳しい基準を選択いたしました日本環境管理基準というものを作成いたしまして、これに則しまして高い関心を持って取り組んでいるアメリカ側の立場をまず御理解いただきたいということを申し上げさせていただきます。 しかし、この環境にかかわる問題については、地元の方々の安全や市民生活への影響に対する不安感を生じやすいという問題がございますから、私どもはこの問題に対して透明性を持って取り組む必要があると考えているところでございます。 この観点から、アメリカで行われました2プラス2及び防衛首脳会談におきまして、私どもの額賀防衛庁長官から、米側からの情報提供、日米協議の上での実態調査の実施、汚染が判明した場合の措置、周辺住民への開示が必要であることを説明し、米側の協力をお願いしたところでございます。 それから、キャンプ・ハンセンにおける種々の問題でございますけれども、米軍の演習の結果生じたとされてきました不発弾処理、赤土流出対策、緑化対策、原野火災対策について、アメリカ側と日本政府の間で話し合いまして対策を講じてきているということを申し上げさせていただきます。
○説明員(田中信明君) 私どもも防衛庁同様、環境問題というのは大変に重要な話であると思っております。 したがいまして、昨今の日米のハイレベルにおけます接触、例えば2プラス2というような場を活用いたしまして、外務大臣の方からも、よき隣人としての日米の共存という視点から環境問題というものに積極的に取り組んでいただきたいという指摘はしております。米側としても、ただいま防衛庁から指摘がありましたように、日米双方の環境基準の最も厳しいところを米側としては採用しているというのが基本的な立場でございますから、そういう立場から米軍としても積極的に取り組んでいくという姿勢を見せておりますし、例えば昨今のPCBの問題につきましても、情報の開示それから調査団の派遣というような点で私どもの要請にこたえて積極的に先方が応じてきている、こういう事例もございます。 したがいまして、私どもこれからも積極的に取り組んでいきたい、こう思っております。
○島袋宗康君 終わります。
○委員長(陣内孝雄君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五分散会 —————・—————