経済・産業委員会 第6号
- 発言数
- 149 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/09/30
会議録
○委員長(須藤良太郎君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、中島眞人君及び今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として亀井郁夫君及び前川忠夫君が選任されました。 —————————————
○委員長(須藤良太郎君) 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(須藤良太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 簗瀬君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬君。
○簗瀬進君 私は、ただいま可決されました中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明、日本共産党、社会民主党・護憲連合、自由党及び新党さきがけの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読させていただきます。 中小企業信用保険法の一部を改正する法 律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点につい て適切な措置を講ずべきである。 一、各信用保証協会への財政基盤の強化に万全 の支援策を講じ、必要かつ十分な信用枠を確 保すること。 また、中小企業信用保険公庫に対しても、 万全の予算措置を講じ、今後も一層必要かつ 十分な出資を行うこと。 二、担保力に乏しい小規模企業者等が、保証を より受け入れやすくなるよう無担保保証にお ける第三者保証徴求の弾力化などの制度改善 を図るとともに、特別小口保証制度の改善に ついて今後も引き続き十分検討すること。 三、貸し渋り対策の迅速かつ効果的な推進が図 られるよう、関係諸機関の協力と連携を強化 していくとともに、公正、円滑な保証業務が 確保されるよう保証基準や審査マニュアルの 策定について適宜、適切に指導を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(須藤良太郎君) ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(須藤良太郎君) 全会一致と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、与謝野通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野通商産業大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(須藤良太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(須藤良太郎君) 対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 まず、内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○前川忠夫君 おはようございます。民主党・新緑風会の前川でございます。 きょうは、大変お忙しい日程を差し繰っていただいて小渕総理にも御出席をいただいて、大変国際的にも注目をされております対人地雷の禁止に係る法律案の審議に御参加をいただきまして本当にありがとうございます。 限られた時間でございますので、率直に総理にお尋ねをさせていただきたいと思います。一昨年にもなるでしょうか、カナダ政府が提唱をして、カナダのオタワでいわゆるオタワ宣言といったようなものが発せられて、昨年の末に条約の署名が行われた、こういう一連の経過がございました。当時外務大臣でございました総理がカナダでの署名に参加をされたわけです。私どもも当時は古い民主党の時代でございましたが、対人地雷の問題については人道性から考えても日本はこの廃止について積極的な役割を果たすべきだ、こういう観点からこの条約の批准についても積極的に求めた立場からしますと、この当時の日本政府の決断については高く評価をすると同時に、これまでの経過等々についてぜひきょうは現総理大臣として、本日、委員会そしてこの後の本会議で緊急上程をしてきょうじゅうにも条約の批准という運びになるわけですが、この際総理の方からこのいわゆる対人地雷の禁止に係る条約やこの法律案の意義等についてお考えがございましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) まず、今日、対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律案を緊急に御審議をいただきましたこと、委員長また理事、委員各位に御礼を申し上げたいと思います。 この条約の批准につきましては、来年の三月一日に発効することと既に条約の規定によりまして四十カ国の批准を得ておりますので、そのような運びになるわけでございますが、四十カ国の規定の国に我が国は入りませんでしたけれども、この日を逃しますとまた一カ月我が国自身がその条約に正式に発効した国として我が国の名をとどめるごとができません。そういった意味で、まず最初にきょう緊急にお開きをいただきましたことを改めてお礼申し上げたいと思います。 さて、今お尋ねでございますけれども、前川委員お話しのように、一昨年十二月三日にオタワにおきましてこの条約につきまして署名を我が国として行いました。その間、この対人地雷につきましては我が国内におきましても種々御意見がございまして、なかなかこの条約に署名いたすべきか否か議論のあったところでございますが、何はともあれ、対人地雷というものが非戦闘員に多大な被害を及ぼす等深刻な問題であり、人道的立場に立ちまして我が国としてもそのような決定をいたすべきという認識をいたしてまいりました。各界の御意見も十分拝聴した上でそのような決断をし、橋本内閣としてもこの条約に署名することを決定いたしたわけでございます。 我が国といたしましては従来より対人地雷の全面禁止に向けた国際条約を支持してきたところではありますが、さらに積極的に取り組むことが我が国の姿勢として極めてふさわしい、こういう考え方で署名を行い、今日御審議を得て国内法も成立いたしますれば、世界の大宗の国とともにこの条約に対してこれを遵守してまいることと相なるわけでございます。 ただ、残念ながら、この条約に対人地雷を大量に保有しておるであろうと思われる国々の現在署名を得ておりませんので、さらにこうした国々に対して我が国としても積極的なイニシアチブをとり対処いたしてまいりたいと思いますし、また条約が発効いたしました上は、今日なお多くの被害者が全世界に発生しておるわけでございますので、そうした犠牲者を一人でも少なく、努力に対して我が国としても積極的に取り組んでまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○前川忠夫君 今、総理の方からお答えをいただきましたように、我が国が国際的な役割としてこの条約を批准することによって高い評価を得るだろうというもちろん期待はございますが、この種の戦争兵器は、例えば今の核不拡散条約もそうでありますし、あるいは生物化学兵器等もそうでありますが、無差別に、しかも戦争を行っている兵士ではなくて一般人を時として対象にするというところに私はこの兵器の問題性があるんだろうと思うんです。 しかし、一説には、地雷というのはどちらかというと防御的な兵器だという位置づけがされている、そのためになかなか廃止ができない。あるいは非常に安い価格で調達ができるといいますか、そういう性格も持っているというさまざまな条件を考えてみますと、私は、今総理も触れられましたように、例えばアメリカですとかあるいは中国とかインドといったような、まだ署名をしていない、あるいはまだ当分批准の見通しも立っていないという国がたくさんございます。 そういう点で、今確かに第一歩ということは言えるでしょうけれども、効果ということで考えてみますと私は甚だ疑問もあるんじゃないか。それから、これは率直に申し上げまして、国内、つまり自衛隊の幹部の一部にも、日本のように海岸線の長い国においては防御兵器としての地雷についての評価をする向きもなしとはしないという意見があるようでありますが、そういった点については総理としてはどんな御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 我が国の防衛といいますか、安全保障に関しまして、自衛隊が保有してまいりました対人地雷というものが防御的な意味でその効果を発揮し、抑止力になっておったことも事実かと思います。 純防衛的な問題につきましては、これは私から判断をすることはなかなか難しゅうございますけれども、現下、他国からの侵略といいますか攻撃というものを全く看過し得るものではありませんけれども、我々としては、日本の防衛の問題につきまして、まず外交的な手段をもちまして他国との関係を友好に保つことによりまして我が国の安全を確保するという方式もありますし、また現実問題としての防衛の手段として、この対人地雷にかわる兵器の開発というものも引き続いて行うことによって、その持つ効果というものが引き続いて維持できる対策も防衛庁としては積極的に取り組んでいくというようなこともございます。 また、この対人地雷の効果というものは、いわば地上戦におきまして相手国のいわゆる侵略がありました場合に、戦車その他の攻撃に対して複合的にその効果を発揮するというような意味もあると承知をいたしておりますが、そういった点につきましてもあらゆる手段を講じまして、対人地雷が失われることによって安全保障の問題につきましても瑕疵があってはいけない、こういった点につきましても十分政府としても検討を重ねてまいることによりまして、この問題に対処していきたいというふうに考えております。
○前川忠夫君 時間がありませんので、最後に、防衛に係るさまざまな議論は別な場でまたやらなければいかぬと思いますが、総理の先ほどの御発言の中にもありましたように、四十カ国がそれぞれ国内法を整備すればこれは条約として発効すると、できれば四十カ国の中に日本も名をとどめたいという強い願望があったんじゃないかと思うんですが、なぜおくれたのか、これは実務を担当した方で結構ですが、お聞かせをいただきたい。 聞くところによりますと、アメリカが批准をしない、あるいは署名をしていないということもありまして、米軍との関係がいろいろと取りざたをされているわけですが、国内において自衛隊はもう生産もしなければもちろん保持もしない、使用もしない、ところが米軍はその限りではないということになるわけです。日本の国内における問題の発生はないのかどうか、その点、最後にお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(阿部信泰君) お答え申し上げます。 この条約につきましては、去年の十二月の署名以来、我が国の安全保障、日米安保条約の円滑な運用ということを確保するために検討を続けてまいりましたが、国内実施法につきましても通産省の協力を得まして作業を進めました。 確かに、御指摘のとおり、日米安保条約の円滑な運用を確保するというところが最も難しいところで、その点の調整のために時間を要しましてこのようなタイミングになりましたことはまことに申しわけなく存じております。 防衛庁も、国内の措置につきましては署名以来、精力的に検討を進めまして御協力いただきましたので、このようなタイミングになりましたことにつきましてはひとえに外務省の方の作業の関係ということでございまして、まことに申しわけなく存じております。
○海野義孝君 公明の海野でございます。 総理には大変御苦労さまでございます。時間が限られておりますので、早速御質問させていただきます。 まず、総理は八月七日の所信表明演説におきまして、対人地雷禁止条約についてはできるだけ早い発効に向けて我が国としても可能な限り早期の締結に努力すると、このように述べられました。重要なことは、日本がどれだけ積極的な役割を演じるかということが問題だろう、こう思うんです。 先ほど前川委員からも御質問ありましたけれども、それに対して総理からもお触れになりましたが、条約にまだ署名されていない国、例えばアメリカ、中国、ロシアそれからインドなどに働きかけて、これらの国は世界の主要な地雷の輸出国でもありますし、条約を実効あるものにするためにこの点が喫緊の課題である、このように思うわけです。 総理の御決意をお伺いしたいのと、それから、先般訪米されまして米大統領との会談がありましたけれども、この問題についてお話しする絶好の機会であったんじゃないかと思いますが、米大統領に対してどのようなお話をされたか、その点についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) まず、最後の点につきましては、今般の日米首脳会談におきましては、対人地雷問題を取り上げる、申しわけありませんが、時間がございませんで、この点については触れることはできませんでした。 そこで、この条約につきましては、今、海野委員御指摘のように、主要たる対人地雷保有国がこの条約にいまだ署名をしておらないという状況でございまして、実はこの点につきましては我が国といたしましては、種々国際会議あるいはまた例えば私が今般の国連総会におきましても、この対人地雷の全面禁止に向けた普遍的な枠組みとなるよう出席をされた国連各国に対しまして強くその締結を求める等の努力をいたしておるところでございます。 現実問題といたしましては、この問題につきましてアメリカあるいはロシア、中国その他大宗の国におきましては、今輸出につきましては自主的にこれを抑制するという対応をとる段階でございまして、直ちに署名というふうな状況にはなっておりません。このことはアメリカも、クリントン大統領も、この対人地雷の条約について米国国内におきましても強い要請があるようでありまして、それにこたえて大統領としては、世界の安全保障に対しての責任を持つ米国としては直ちにこれを署名することはできないということを言われておるわけでございますが、いずれにいたしましても、この問題につきましては世界の世論がそこに向かっておるということの事実は、各国の主要な国々における政治家も認識をいたしておるわけでございます。 例えばロシアなどにつきましても、実はこの条約に署名するということになりますと、その廃棄の問題その他がございまして、今そうした大きな国々は対人地雷の問題よりもむしろ核の削減の問題あるいは廃棄の問題等につきまして、あるいは化学兵器もそうでありますが、こういった問題に関心のかなり多くのところがあるように見受けられます。 しかし、我々としては、むしろこうした現実にできる対人地雷というような形の中からそうした国々もまず一歩を踏み出していただきたいということでございますので、御指摘をいただきましたが、これからも我が国がこれに批准をするというような段階におきましては一層力を尽くして、そうした国々に対してこの問題に対する積極的なひとつ条約参加の努力をお願いしてまいりたいと、このように考えております。
○海野義孝君 そこで、もう少し日本の姿勢を明確にするという意味で御質問したいと思います。 我が国では防衛庁が推定百万個と言われる備蓄地雷を所有している、保有している、このように聞いているわけであります。ちょうどヨーロッパにおきまして、スペインとかイギリスにおいてこういった備蓄の地雷について公開、公に廃棄するといったことを行ってきているというように聞いているわけであります。我が国の場合もそういった対人地雷廃止に向けての日本のやはり評価を高める、姿勢を強めていくという意味で、こういう国と同様に公開廃棄する、こういったことをすべきではないかと思いますけれども、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 我が国といたしましてこの条約に正式に参加するということになりますれば、当然今委員御指摘のように我が国自衛隊の保有する対人地雷の廃棄の問題も起こってくるわけでございます。 この廃棄に当たりましては、その一部を公開の場で行うことにつきましては、大変私、今御指摘をちょうだいいたしまして、国民に向けましても対人地雷の持つ何といいますか、危険性あるいは被害、こういうものを御理解いただくという立場からも、こうした廃棄に当たりましては委員御指摘のような公開というような形でこのことを国民に周知することも大変大切なことではないか、今御指摘を受けながらそのように考えた次第でございます。
○海野義孝君 大変総理には前向きの御答弁をいただきましてありがとうございました。 時間が限られておりますが、もう一点だけ申し上げたいと思います。 先ほど前川委員の御質問、また総理からも若干御答弁がありましたけれども、改めてお伺いしたいのでありますけれども、現在在日米軍の保有している対人地雷、これは広島とか沖縄等の三つの基地で相当数の対人地雷が保有されていると、このように聞いているわけでありますし、報道もなされているわけであります。 日本国内にある米軍基地内の対人地雷の取り扱いにつきましては、政府の管轄権外ということで保有を容認することで日米間で決着していると、この点については大分いろいろ時間もかかったようでありますけれども。 それで、一国が対人地雷の全面禁止を決めるというにもかかわらず、その国内にある外国の軍事基地がその禁止された武器を保有しているということについては基本的には矛盾があると思います。ただ、日米安保条約等の問題もありまして大変この問題は難しいかと思いますけれども、我が国としては対人地雷の世界での全面的な禁止という方向に向けて、国内にある基地内のそういった対人地雷についての撤去を求めていくということについて総理はどのような決意をお持ちか、この点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 今、委員から御指摘のありましたように、米軍がこれを保有することに引き続いてなりますが、これは我が国領域内での使用、開発及び生産については我が国の政府の政策判断として認めないことになっております。 一方、我が国の安全保障の確保等の要素を総合的に勘案するとともに、米軍が朝鮮半島における安全保障上の理由等から本条約に署名しておりませんので、二〇〇六年まで朝鮮半島での対人地雷の代替兵器の開発を目指すとしていること等も踏まえ、我が国としては在日米軍による対人地雷の貯蔵及び保有までは認めないとすることは適当でないと考えております。 ただ、問題につきましては、引き続き適当な機会に米側とも話し合ってまいりたい、このように考えております。
○海野義孝君 どうもありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下です。総理は、昨年の十二月、外相としてこの条約にみずから署名をされました。 そこで、まず、我が国がこの条約の早期締約国となる意義について、とりわけ対人地雷の非人道的特殊性との関連で総理の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 対人地雷につきましては、先ほど来御質疑もありましたが、それぞれの国の防衛、特に専守防衛という立場から極めて重要な兵器であることは承知をいたしておりますが、御指摘のありましたように、戦争が終結した以降もそれが撤去されないという状況の中で、毎月世界で約二千人に近い方々が、しかも幼少の子供たちがその被害に遭っているというような状況にかんがみまして、人道的立場からこの対人地雷は禁止すべきだという考え方に基づいて対処したわけでございまして、その大きな動きは、各国政府もそうでありますが、民間の団体等につきましても熱心にこれを推進してまいりました。 したがいまして、我が国としてもその大きな流れの中で、もちろん自国の安全保障について十分な留意を払いつつも、これに参加することが至当だと考えまして署名を行った次第でございます。
○山下芳生君 おっしゃったとおり、私も、平和の復興後にもその危険性が存続してしまうという残存性、それから兵士と民間人、大人と子供の区別なく、踏んだ者の足元で爆発するという無差別性などの非人道的特殊性が地雷にはあるというふうに認識しております。これを全面禁止するということは非常に意義あることだと思うんです。 そういうことだとすれば、私は、核兵器についてもやはり全面禁止の先頭に我が国としては立つべきだと思うんです。放射能汚染の残存性、それから無差別大量なる破壊性、まさに非人道的な兵器と言わなければならないと思うんです。その点で、核兵器の非人道性についての総理の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) もちろん核兵器の使用は、その絶大な破壊力あるいは殺傷力のゆえに国際法の思想的基盤である人道主義の精神に合致しないことは当然と考えております。ただ、核兵器のない世界を実現するには具体的な措置を積み重ねる必要が不可欠でありまして、期限つきの核廃絶の条約等の提案はいたずらに核兵器国と非核兵器国との対立を招き、核軍縮交渉の進展を妨げるものでありまして、むしろSTARTプロセス等による核兵器削減の推進がより現実的であります。そのような立場から、私は今回の国連総会で核兵器国に対し核軍縮の一層の推進を呼びかけ、今後とも国際世論を喚起して着実な核軍縮の推進に努力してまいりたいと思っておりますが、先ほど来も御答弁申し上げましたが、この問題は一日にして解決することのできない大変大きな問題であります。 もとより、こうした点につきまして我が国がイニシアチブをとりまして、CTBTあるいはNPT、その他カットオフ条約等につきまして、現実的課題に真剣に今取り組ませていただいておりますが、一方、こうした対人地雷の問題につきましては、こうした問題からアプローチを進めて、ぞして最終的にはすべての兵器でもってお互い人類が殺傷し合うというようなことのない世界をつくり上げるということが必要かと思っております。御指摘のように、核兵器につきましても十分な認識を持ちまして対処いたしていくことは当然と心得ております。
○山下芳生君 私、総理の今の答弁を聞いておりまして、対人地雷についての立場と核兵器についての立場が矛盾しているというふうに感じざるを得ません。 この対人地雷禁止条約の特徴は、対人地雷の全面禁止・廃絶を期限を区切って締結国に義務づけていること、また対人地雷を保有している国も保有していない国も対象となっていること、さらには参加意思のある国から参加し条約締結をする方式であること、これが特徴だと思うんです。そして、オタワ・プロセスでカナダが中心となって呼びかけて、一年程度で採択されるまでになりました。 また、総理は先ほど、対人地雷禁止条約に大量の地雷の保有国が参加していない、これは残念だ、積極的に呼びかけたいということもおっしゃったわけです。だとすれば、同じ非人道的な兵器である核兵器の廃絶に向けて、先ほど期限つき核兵器廃絶や核兵器使用禁止の主張というのが核軍縮の進展を妨げるおそれがある、これは国会でもそう答弁されておりますが、こういう主張というのは私は矛盾するのではないかと思うんです。 やはり唯一の被爆国として、政府の責任者として、対人地雷でとった非人道的な兵器を地球上からなくすために大量保有国にも積極的に働きかけるというこの姿勢を核兵器についても貫いてこそ、私は、総理の人道的立場というものについての誠実さが示されるのではないかと思うんですが、もう一回総理の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 核兵器廃絶と対人地雷に対しての考え方が矛盾するのではないかというお尋ねでございますけれども、率直に申し上げて、対人地雷を我が国は保有しておりまして、我が国がこれを廃棄するということも現実に我が国の基本的考え方として実行できます。一方、核兵器につきましては、我が国は三原則に基づきこれを保持することはいたしておらないことは至極当然の話でございます。他国がこれを保有していることに対しての積極的な対応につきましていささかもひるむものではありませんけれども、それぞれのアプローチの仕方が率直に申し上げてあり得るんだろうと思っております。 しかし、核兵器につきましては、御指摘のように、我が国が唯一の被爆国としての立場もございますので、そうした観点で世界に我が国の考え方を広く主張するという、またその主張に耳を傾けていただかなきゃならぬということは当然でございますから、先ほど申し上げましたように、積極的に取り組ませていただきたいとは思いますが、現実の問題としてはなかなかこの問題はそう簡単に解決するものではないわけでございます。 したがって、核兵器の廃絶の問題につきましても、いささかもひるむことなく我が国としてのイニシアチブはあらゆる機会にこれを積極的に取り組んでいくということは当然のことでございまして、私は必ずしもこのことが相矛盾することではないというふうに認識をいたしております。しかし、いずれにしても人類最大の課題でございます核兵器の終局的廃絶に向けての努力は懸命にいたしていきたいというふうに思っております。
○山下芳生君 最後に、現実的ではないとおっしゃいましたが、対人地雷をなくすのは今のペースでいきますと一千百年かかってしまうであろうということも一方で言われています。私は、そういうプロセスと比べれば、核兵器をなくすということの方がこれは現実的には国際的な合意ができれば短期間で技術的には可能だというふうにも理解しております。ぜひこれは積極的なイニシアチブをとるという言葉が実際貫かれるように、この際、強く主張しておきたいと思います。 以上で終わります。
○梶原敬義君 総理におかれましては、さきの衆参の所信表明演説におきまして、対人地雷禁止条約については、できるだけ早い発効に向けて我が国としては可能な限り早期の締結に努力をいたしますと述べられまして、さらにまた、被害者を支援しながら禁止に立ち上がらないのは政策上の矛盾だ、こう言って政府の中を督促して条約の批准にここまで近づいてきた、このことについては心から敬意を表したいと思いますし、まさに同感であります。 そこで、なお一、二お尋ねしますが、先ほどからも出ておりますように、アメリカやロシアや中国、韓国、インド、こういう主要国といいますか、国連においては大きな国が非加盟、批准をしないということについて、これは国連の中での実効性といいますか、これは事務局長が頑張るんでしょうが、条約の実効性というのは一体どこまでやれるものかという心配があるんです。この点について最初に伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 梶原委員御指摘のように、実効性ということでございますが、確かに米国、ロシア、中国、韓国、こうした国が安全保障上の理由から本条約にいまだ署名をいたしておりません。そういった意味で、我が国が普遍的かつ実効的な対人地雷の禁止を実現することが重要であるとの一貫した立場に立って、この対人地雷禁止条約を署名するよう国連総会等適切な場で呼びかけておるところでございます。 私は、これが発効されるということ、来年三月一日になりますればさらに多くの国々が、署名した国々が最終的に批准をいたしてくるということになりますと、世界の国としての大宗はそちらの方になっていくわけでございますので、そうした国々と積極的な話し合いを通じながら、今委員御指摘のような国々に対して積極的にプレッシャーをかけていくという必要があるのではないかというふうに考えております。 この国会で批准をいただき、かっこの国内法が成立いたしますれば、早速私はこれを提唱してまいりましたカナダのアクスワージー外相等にも御連絡をし、そして積極的なこの条約に対しての我が国の立場を明らかにするとともに、力を合わせて、今委員御指摘のような対人地雷に対していまだ署名せざる国々に対しましてもより一層積極的にその参加を求めていく努力を傾注いたしていきたいと、このように考えております。
○梶原敬義君 御答弁にありましたように、恐らく一回ですべて片づくということはないと思いますが、段階的に粘り強く努力をして、こういう主要国も早く入ってこれるように、加盟できるように最善の努力をお願いしたいと思います。 我が国には国是であります非核三原則、これは今になってみると世界の中において非常にきらりと輝くわけですね。この非核三原則と本法案というのを読んでみますと、持たず、つくらず、持ち込まずという、あといろいろ書いておりますが、精神とか大体似ておるんです。そういう点から非核三原則の精神というのを世界にもっとアピールをしてほしいし、同時に、地雷でいいますと、米軍が日本基地に持ち込んでおる地雷については、これは朝鮮半島をねらっているのかどうなのかわかりませんが、これはやっぱり撤去といいますか国外に移せ、移してくれと、こういう要求は当然日本としても条約に批准した以上ははっきり言った方がいいと思うんです。これはさっきの答弁では、適当な時期に総理はアメリカと話をすると、こういう話でありましたが、こういうことは外務省は腹を据えて、いいことはいい、悪いことは悪いと、いかなアメリカであってもこれは大和魂を発揮して外交交渉をしっかりやるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 我が国のことのみ考えれば、御案内のように、我が国がこの条約を遵守していくということでありますから、条約の定めるところに誠実に対処していかなきゃならぬと思っております。 ただ、先ほどもちょっと御答弁申し上げましたが、やはり日本とアメリカとの間には日米安全保障条約がありまして、この条約の目指すところは我が国の安全と極東の安全、こういうことでございまして、そのために在日米軍もその条約に基づいてその責務を果たそうといたしておるわけでございまして、現実の問題として、先ほど事務当局から御答弁申し上げましたけれども、この問題の処理につきましては、大変外務省としてもせっかくの努力を積み重ねた結果、今日に至っておるわけでございます。 しかし、今委員の御指摘でもございますので、先ほど御答弁申し上げましたように、今日、アメリカとの関係におきましてもさらなるひとつ話し合いは進めてみたいと思っておりますが、現時点におきましてはその問題についての決着はつきかねておるということで御理解をいただきたいと思います。
○梶原敬義君 くどくど言うまでもないと思いますが、日米安保条約の精神というのは日本の安全保障。ところが、日本の安全保障のためにと、こう言われても、日本の国が、これは対人地雷はもう要らない、廃棄すると、こう言っているんだから、これは安保条約の中身を変えるようなところまでこの点に関しては行く必要があるんではないかと思うんです。 そういうこともしっかりわきまえた上で、早急にやっぱり米軍の地雷を我が国の国土から一応撤去してもらう、どこかへ持っていってもらう、こういうことを重ねて要望して、質問を終わりたいと思います。
○渡辺秀央君 御苦労さまですが、今まで同僚議員が、いわゆるこの対人地雷の使用禁止等の条約についての質問が多々各方面からありました。なるべく重複を避ける意味もあり、私は一問だけこの問題について申し述べて、あとちょっと別の角度からせっかくの総理の機会ですから御意見を承りたいと、こう思っております。 小渕総理の御指導で今回の対人地雷の使用禁止等の条約、対人地雷製造禁止等の法律案、これが閣議決定の後、今国会中に仕上げてほしいという強力な御指導で、私もこの法案には反対ではございません。賛成の立場をとらせていただきますが、対人地雷の廃止はそういう人権的な問題から考えた場合まことに結構だということでありましょうが、今までも若干の同僚議員の御発言もありましたが、日本の防衛政策は専守防衛ということでやってきていることは御案内のとおりで、この専守防衛政策上において、この対人地雷の廃止にかわるべき政策というものを総理は、今研究中、開発中ということも承知の上で一担保をしっかりと国としてやっていくという、国民にそういう意味での不安をなからしめるように、まことに一言で結構ですが、あえてこの場で御意見を承っておきたいと、こう思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 申すまでもなく、防衛の基本理念として専守防衛に徹することとしている我が国にとりましては、敵の上陸に対処する上での地雷の有する機能は我が国防衛上の極めて必要なものであるとは考えております。このため、条約上の対人地雷に該当せず一般市民に危害を与えるおそれのない代替手段の導入も含む必要な措置を早急に講ずることによって引き続き我が国の防衛に万全を期する考えでありますが、純防衛的なそうした立場も当然のことながら、私といたしましては、先ほど申し上げたように、外交的手段を講じて他国から少なくとも侵略をされることのないような十分な防衛力を整備すること、あるいはまた外国との関係におきましてそうした事態の起こらないように万全を期していくということもあわせて行うべきことだと、こう認識いたしております。
○渡辺秀央君 ちょっとこの法案とまるで角度を変えるようなことですが、しかし全く関係ないとは言えないと思いますので、私の日ごろの考え方をこの機会に申し述べて総理の御意見を承りた い、そう思います。 今日までの日本、アジア、世界の経済的な危機的状態ということを非常に憂慮いたしてまいりました。それに対応する考え方は、幾つかの私は私見がありますが、きょうは一つだけせっかくの機会なんで申し上げて、総理の感じを率直にお聞きしてみたい。これは私の方で一方的に申し上げます。 今や超デフレを是正して景気を立て直すには金融の問題を解決しなきゃならぬことはもう申すまでもありません。我が国の金融問題だけでなくて、世界、とりわけアジアの金融危機にも対応しないと、これからの我が国あるいはまたアジアの危機と言われる国際的な経済不況、あるいはまた我が国の金融機関の危機などもそこに連動してくるおそれもあると思うんです。我が国としては、日本とアジアの両方から、国内の景気対策、あるいはまた今長銀問題で追われている総理にまことに御苦労と言いながらも、御慰労申し上げながらも、国内だけの政策で果たしてやれるのかということを申し上げたいのであります。 やっぱりアジア政策とあるいは世界政策と両方、とりわけアジアとの関係を重視しないと、今我が国の貿易額は東アジアで千九百六十億ドルにも上っておる、我が国貿易全体の四〇%になっているわけです。資本関係では我が国のこれらへの投資総額は約二千億ドルと言われております。これらの国の経済不安はまさに我が国の経済を悪化させ、企業経営にとってもゆゆしき事態を起こしている。 そこで、経済企画庁は本年六月にアジア経済白書をお出しになりました。東アジア諸国の通貨急落と経済の落ち込みについての原因を分析しているのであります。そこで、金融政策と金融構造に問題があった、明らかにこの経済企画庁の白書は分析をして結論を出している。大量に流入した短期資金が見せかけの成功の原因とも言われています。 このせっかくの分析があるのですから、この前も与謝野通産大臣がアジアにおいでになられ、当委員会においてもいろいろ、レイオフ回避補助金、貿易再保険の活用等によって一つの大きな成果をおさめられた。これはもう全く敬意を表しながら、それは私は本当にその効果を認めるものでもあります。それはまことに結構だと思うんです。 しかし、そのことはややもすると日系企業の救済のための政策とも受け取られがちになるおそれがあるという感じがするんで、おそれです、これはあくまでも危惧であります。しかし、それは各国は、マハティールさん初めとして大変感謝をされたという御報告でありますから非常に結構だったと思うんです。 しかし、私は、場合によってはそんなこともあり得る。だから大変恐縮ですが、この程度の、今までの政策の手直し的なことで果たしてアジアのこの経済危機を克服あるいはまた金融危機、ひいては我が国に及ぼしてくる影響を回避できるだろうか、国内だけの政策でやれるのだろうかということを考えてみたり、かつまた、昨年十二月に韓国にIMFと合意をして百億ドルに上る資金提供をした、これは非常に韓国からは感謝をされて、韓国の経済の再生がまさに今緒につかんとしつつある。だから、非常にそういうことは結構だったと思うんです。 しかし一方、これは与謝野通産大臣もアジアに行かれてみてお聞きだったと思うんですけれども、私の知る限りにおいては、IMFの援助というかシステムというか、そういうものが余り評判が芳しくない。アジア的な金融システムの安定化策、さらにはアジア全体を包括できる経済安定化政策、私は、いわば社会政策的視点も加味した政策を外交の中心にして中進国政策、特にアジア政策を進めるべきではないのか。戦後五十年、いつまでも戦後処理に振り回されて陳謝外交を際限なくするのではなくて、新しい時代の要請に対応する必要がある。それこそまさにアジアの人たちが今求めていることではないのかというふうに思うんです。 その意味からも、この際、アジア開発基金とかあるいはまたアジア開発銀行というようなものと違う、これらは最貧国に援助するとか金を出すとかいろんな条件があります。承知しております。しかし、この際、もっとダイナミックな、骨太のアジア支援、協力のための我が国独自のアジア経済安定化ファンドを、小渕ファンドと言ってもいいでしょう、そういうものをつくって、もちろんアメリカやあるいはG7などとも協議をしながら、思い切った措置を考える。内からと外からと両方からやらないと、戦後最大の危機、大恐慌、大デフレという方向に入っている。これがどうも私は見通しが立たなくなっていくのではないか。 戦後処理の一環としての位置づけであればこの負担の国民の理解も得られるのではないか。財源にしてもいろいろ工夫すれば私は可能性はないことはないというふうに思うんです。私が申し上げたいことは、大胆なアジア経済復興のためのファンドというか、思い切ったものを一回お考えになってみられたらいかがかということをちょっと感じました。 その背景は、国内だけの政策ではこれはとても今日の日本の国の経済復興も金融危機も回復できない、両々相まってのことではないか。世界全体でしょうけれども、とりわけアジアという意味で一言申し上げて、総理の一言で結構です、感じをお聞きしたい、こう思います。
○国務大臣(小渕恵三君) ここには与謝野通産大臣もおられますし、またG7に今週米国に出かけます大蔵大臣もおられます。 今の渡辺委員の御指摘も十分承らせていただきましたので、アジアに対して我が国としてなすべきこと、現在も、今次金融・通貨不安に伴いまして、各国事情は異なりますけれども、極めて厳しい環境の中で、我が国も財政的にまた金融の面から極めて難しい段階でありますけれども、総額四百三十億ドルに上るところの各支援をいたしておる次第でございます。これで足りたるというものでなくして、今御指摘のようないろいろのできることは行って対応すべきだという御主張についてはさらに検討させていただきたいと思っております。 いずれにいたしましても、先般日米で首脳会談をいたしましたが、米国、日本を合わせますと世界経済の約四〇プロを超えるような二つの国、その中で日本としてはやや日本だけの考え方で対処しておるのではないかという国際的な、若干いわれなきところもありますが、批判もございます。またある意味では日本人も、これだけ日本の国が大きくなった、またアジアのみならず世界の経済に大きな責任を持っているという認識が十分であったかどうか、こういうことも国民の理解も求めつつ、さらなる努力をいたしていかなきゃならないと思っております。 通貨問題等につきましては、いろいろとIMFを中心にした国際的な対策というものが講ぜられてこられましたが、これにつきましてもやや今ブレトンウッズ体制につきましての反省といいますか見直しというようなことを、世界各国の政治家もこれを取り上げておりますので、こうした点も通じながら対応しなきゃならない。 特にアジアにつきましては、IMFのコンディショナリーにつきましてそれぞれ国々が適切に対応しておりますけれども、ややそうした条件つきにつきましてはアジアの国々におきましては必ずしも素直に受けとめておらないというような点もございます。こうした点を一番理解できるのは実は我が国ではないかという認識をいたしておりますので、そうした点も含めまして、アジアがよくなることは日本がよくなる、またしかし、日本が景気を回復してよくならなければそれはアジアに対しての責任も果たせないということでございますので、最善を尽くして経済政策に取り組んでいき、アジアに対しての諸政策を実行してまいりたい、こう考えております。
○渡辺秀央君 ありがとうございました。終わります。
○水野誠一君 総理は外務大臣当時よりこの対人地雷禁止条約調印に非常に積極的な姿勢を示されてきました。当時、アメリカ側も既に不参加を表明していたという中で、総理が外務大臣として非常に積極的な姿勢を示されたということは大変評価できることだったと思います。 当時の新聞でも、これは朝日の社説でありますが、「米国との協調や自衛隊の組織維持を重視した外務、防衛官僚の抵抗をおさえ、政治判断を貫いた小渕恵三外相、それを受けた橋本龍太郎首相の決断を評価したい。」、こんな記事が載っております。私も当時、総理にお目にかかる機会があって、この問題について大変敬意を表させていただいた、そんな記憶も鮮明に覚えております。 しかし、そこからスタートいたしました日米協議、これに非常に時間がかかった。昨年十一月四日、五日に第一回、それから十一月十三日に第二回目が開かれたということでありますが、第三回目、本年の九月十六日まで非常に時間があいております。この都合三回の会合によって一応合意がなされたということであります。恐らくその論点というのは、私が聞く範囲では米軍の国内輸送の問題だったというふうに聞いておりますが、これはなぜこれほどに時間がかかったのかということと、この合意においては、国内輸送の問題、玉虫色ではなくて完全に問題が解決されているのかどうか、この点についてまずお尋ねをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 御指摘をいただきましたように、署名以降、今日まで国会に条約並びに国内法につきまして提案のできませんこと、大変おくれましたことを改めておわび申し上げたいと思います。 署名に至ります間の国内的な問題につきましては、かかって日本の安全保障の問題についての対処に対して防衛当局の理解も求めなきゃならないことは当然でありますが、一方、先ほど申し上げましたように、日米安保条約によりまして日本並びに極東の安全に責任を持っておられる米国との関係も、これをないがしろにしてはこれを進めることはできないということでございます。 段々の過程の中では、日米関係を極めて重視する立場から、アメリカ側との間におきまして高度なレベル、すなわち外務大臣たる私と米国のオルブライト国務長官との数次にわたりましてこの問題についてのお話もさせていただきました結果、米国としてはやむを得ないということになりましたが、現実の問題として日本におきます地雷の貯蔵の問題、保有の問題等がございまして、この点につきまして日米協議が続けられてまいりました。これが決着を見ましたのが実はつい先日と、こういうことになりまして、今御指摘をいただきまして、大変その間時間がかかりましたけれども、あらゆる面で整合性を持つ形で何としてもできる限りの中での努力を傾注してまいりました点でございます。この点につきましてはよろしく御理解をいただければありがたいと思っておる次第でございます。
○水野誠一君 外務省からでも結構なのでございますけれども、米軍基地を国内に抱えるほかのNATO諸国、ここの対応というのは日本とほぼ同等と考えてよろしいですか。
○政府委員(阿部信泰君) NATO諸国におきましての対応は国によって若干のばらつきがあるようでございますが、一番米軍基地がたくさんありまして米国の地上軍もたくさん抱えておりますドイツの場合におきましては、日本と同様に、米軍基地における貯蔵、保有、それから米軍による輸送は認める、こういう解釈をとっておると承知しております。
○水野誠一君 最後になりますが、今回のこの条約調印、そして批准、そして国内法の整備、すべて大変結構なことだと思って私どもは賛成をさせていただきたいと思っております。 しかし、先ほどほかの委員からも御指摘ありましたように、この条約自体、アメリカ、ロシア、中国といった軍事大国が不参加であるということから考えますと、条約としていささか画竜点睛を欠くといいますか不完全なものである、そう言わざるを得ないのではないかという感じもいたします。 今まで小渕総理が国内において大いなるリーダーシップを発揮してこの問題を進めてこられたわけでありますが、やはりこれからは、こういった軍事大国、とりわけアメリカに対してもこういった地雷問題ということにもっと真剣に取り組んでいただくよう、あるいはこの条約にさらに参加をしていただけるように日本からのアピールを強くしていただく、これこそが総理のこれからのリーダーシップではないか、かようにも思うわけでありまして、その点について総理の所感をお尋ねして、終わりたいと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 全くお説のとおりでございますので、これが発効いたしてまいりますれば、先ほど御答弁申し上げましたが、提唱国はカナダでございましたが、その他全世界のNGOも含めまして大きな流れがあります。こうした流れに相呼応して、そのイニシアチブもとらしていただきながら、全面的な対人地雷のこの条約を世界各国が遵守できるような体制に向けて全力を尽くすことを誓いさせていただきたいと思います。
○水野誠一君 終わります。
○委員長(須藤良太郎君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 小渕総理大臣、どうぞ御退席ください。 質疑を続行いたします。
○前川忠夫君 それでは、先ほどの総理への質問に続いて、主に防衛庁それから通産省の方にお伺いをしたいと思います。 まず、自衛隊が今保持をしている地雷の数は約百万というふうにお聞きをしていますが、この数字が正確なのかどうか。それから、日本の場合、自衛隊が地雷を保持しているということがどういうことを意味するのかということについて少しお聞かせをいただきたいと思うんです。 といいますのは、地雷の機能から考えまして、日本の場合には海外に兵を派遣するということは本来あり得ないわけですから、そういう意味では日本の国内、つまり日本の国土に地雷を敷設するということ以外に地雷の使いようはないわけです。つまり、外国からの侵攻があった場合と、こういうことになるんでしょうが、そのための数として百万というのが多いのか少ないのか。私は残念ながらそういう軍事の専門家じゃありませんのでわかりかねるんですが、他国との比較等を考えましてこの百万という数字が正確であるのかどうか、あるいは意義はどういうことなのか、最初にお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(及川耕造君) 先生御指摘のございました自衛隊の保有している対人地雷の数量でございますけれども、平成十年八月末現在で御指摘のとおり約百万発でございます。 なお、その意義等につきましては防衛局長の方から御答弁申し上げます。
○政府委員(佐藤謙君) この対人地雷の機能でございますけれども、私どもの防衛の基本的な考え方といたしまして専守防衛に徹するということで、敵の侵攻がございましたらできる限り前方でそれを阻止し撃破していく、こういう考え方でございます。 ただ、実際にその着上陸が行われた場合に、敵の侵攻を遅滞させる、遅滞させる間に予備部隊を投入するとか、あるいは遅滞させることによってそれに対する射撃効果を高めるとか、こういう効果がございます。したがいまして、我が方として対人地雷を有する機能というのは、専守防衛という観点から重要な機能を持っている、こういうふうに考えるわけでございます。 諸外国との関係でございますが、これはそれぞれの防衛思想にもかかわりますし、またそれの地理的条件にもかかわってくると思いますが、非常に大略申しますと、例えば欧州でございますと、地形的な条件もございまして地雷の中でも対人地雷よりもむしろ対戦車地雷というものに対する依存度が高い、こういうふうに承知しているところでございます。
○前川忠夫君 率直に申し上げて、依然として防衛庁、自衛隊としては対人地雷の持つ有効性については否定し切れない、しかし国策として条約を批准するということであればということなんだろうというふうに思います。 きょうは防衛論議をする時間がありませんので先へ進みますけれども、私は率直に申し上げまして、今防衛庁が、自衛隊が保持している約百万という数、これから条約が発効いたしますと四年の間にこれを廃棄しなければいけないということが、今度は通産省の所管としてこれをやらなければいけないことになるわけです。実際にどういうスケジュールが考えられるのか、あるいは厳密にどうやってチェックが可能なのか、その辺についてのお考えを最初にお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(広瀬勝貞君) 廃棄計画につきましては後ほど防衛庁の方から御説明があると思いますが、廃棄の実情をチェックできるかどうかということにつきましては、まず、そもそも防衛庁が今保有しております地雷の廃棄計画をつくってそれをやっていくということは条約上義務づけられておりまして、それが直ちに防衛庁の、国の義務としてかかってくるわけでございます。 その後、廃棄の手続につきましては、今御審議をいただいております法律の十一条とかあるいは十四条に従いまして防衛庁から当省に対して届け出が行われるということになっております。そういうことによりまして、最初の計画、それから廃棄の状況の届け出ということを通じて、私ども、そのとき現在国が持っている地雷の数あるいは廃棄している状況というのをチェックできるようになっておるわけでございます。
○政府委員(佐藤謙君) 現在、私どもが保有している対人地雷、これについての廃棄でございますけれども、条約発効、国内法の施行、これに伴いまして四年以内に必要な廃棄をしていくということでございますので、私どもはその期限内に完了するように、そういうふうにやっていく所存でございます。 特に、十一年度概算要求におきましては、このうち二十二万発を処理すべく、そのための所要経費として四億円強の予算要求をしている、こういう状況にございます。
○前川忠夫君 そこで、勉強不足なものですから少しお聞かせをいただきたいんですが、今対人地雷というものにはどんなタイプがあって、日本が保有をしているものはどんなタイプなのか。これも私がマスコミの情報でお聞きをしたところでは、ある時間が来ると自爆をするような地雷があるとか、あるいは対戦車向けの地雷と対人地雷のもう区別がつかないような新しいものもできているというふうにお聞きをしているんですが、日本が保有をしているものはどんなタイプなのか、あるいは国際的にはどんなものが今主な地雷のタイプになっているのか、その辺、もしわかりましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(及川耕造君) 自衛隊が保有しております地雷には、歩兵部隊等の侵攻を障害いたします対人地雷、それから戦車等に障害を与えるために使用いたします対戦車地雷、それから上陸用舟艇等に障害を与えるために使用いたします水際地雷といったものが大きな分類ではないかと思います。 現在、そのうち対人地雷でございますけれども、これも幾つかの型に分かれておりまして、いわゆる地中に埋設するもの、ヘリコプターから散布をいたしますもの、地上に設置をいたしまして行うもの等々がございます。 また、対戦車地雷につきましても、これも幾つかの型がございますけれども、ヘリコプターから散布するもの、埋設するもの等々があるわけでございます。 現在問題になっております私どもの対人地雷につきましては、その多くが地中の埋設式でございますけれども、ごく一部ヘリコプターで散布するものあるいは地上に設置するタイプのもの等もございます。 それから、外国でございますけれども、諸外国において保有している地雷には、機能、材質、形、重量、作動方式等、さまざまな種類のものが存在しているかと存じます。機能において大別いたしますと、基本的には対人地雷、対戦車地雷及び上陸用舟艇の障害とするための水中等において使用する地雷等がございまして、その種類は非常に多様であろうかというふうに思っております。
○前川忠夫君 いずれにしても、地雷そのものの性能が年々よくなっているといいますか、そのことはある意味では憂うべきことなんですが、先ほどの議論にもありましたように、今度の地雷禁止の大きなうねりが国際的なうねりとなって、すべての国が廃止をする方向に行くように努力をしていただきたいと思うんです。 そこで、話を少し変えまして、現実に世界各地で埋設をされた地雷に触れて被害を受けているという事例が報告をされております。毎月二千人の人が被害に遭っているとか、さまざまな情報があるわけですが、例えば私の承知をしている限りで一番被害が多いというふうに報告を受けているカンボジアの場合は、国民の二百三十六名に一人の被害が出ている。もしこれを日本に置き直してみますと、五十万を超える人が被害を受けている、こういうことに結果的になるわけです、日本の人口から計算しますと。これは大変なことだと思うんです。 確かにまだ戦争状態にあるところの地雷を除去するということは大変困難なことですが、現実に停戦状態になった、あるいは冷戦が終結をしたという地域における被害だけで今そういう状態ですから、一体これはどういうことなのかなと思うわけですが、実態をどのように今把握をしておられるのか。特に、これらについてこれまでの日本の国としての取り組み、あるいはさまざまなPKO活動にも参加をしておられると思いますが、それらと同時にNGOに対する支援等がこれまでどうであったのか、これまでの経過についてまずお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(阿部信泰君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、カンボジアあるいはアンゴラ、ソマリア、ウガンダ、モザンビークといったところで紛争が終わりましても地雷が大量に残りまして、それが戦後の復興、農業の再開といった問題に大変な障害となっているということが現状でございます。 このため、日本としましても国際的な協力に努めておりまして、これまで国連地雷除去信託基金、これに出資をしております。それからカンボジア地雷対策センター、これにも出資し、それから国連アフガニスタン人道調整官事務所といったところにも協力しておりまして、最近では旧ユーゴのPKO活動に絡む地雷除去活動、そういったところにも協力をしております。またさらに、NGO活動あるいは現地の国におきますNGO団体の地雷除去活動、こういったものに対しましても支援をしまして、地雷の除去、それから不幸にして犠牲となった人々のリハビリの支援といったことに努めております。
○前川忠夫君 日本が条約を批准するということは、またある意味では新しい役割を担うという決意でもあると思うんです。 大臣にお聞きをしたいと思うんですが、今度の条約批准に伴って、もちろん国内的には地雷をつくらないあるいは持たないというさまざまな決意をしてこれを法的にしっかり打ち立てるわけですけれども、国際的に条約批准国をふやすという努力と同時に、今こういう被害が依然として続いている、こういうことに対する新しい対策のようなものを考えておられるかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま外務省から答弁申し上げましたように、せっかく紛争が終わった、しかし地雷が多数残っているという状況は、カンボジアの例を見るまでもなく幾つかの国であるわけでございます。対人地雷というのは、通常のいわゆる磁気探知とかそういう方法ではなかなか見つからないプラスチック製ですので、見つけてこれを除去するということが非常に難しいという技術的な側面がございます。 したがいまして、単に除去と申しましても大変難しい作業であるわけでございます。一つは、地中に埋められた磁気には感知しないようなものを見つけるというような技術も日本にございますので、そういう技術をどう生かしていけるのかという問題があります。したがいまして、除去については、資金の面ばかりでなく、やはりそういう技術的な側面でも協力をしていかなければならないと思っております。 これは、先ほどの答弁にありましたように、どこに埋められているのかわからない、そういう大変危険なものがありますと、いろいろ復興計画を立てましてもなかなか順調に進まないという面もありますし、それからもう一つは、我々たくさん見ておりますように、本当に罪なき非戦闘員が戦乱が終わった後もまた犠牲になっているというのは看過できない私は事態であると思います。 したがいまして、一つは、先生が御指摘のように、この条約に参加していない国々にどう呼びかけていくかということは、日本の政府として今後とも多数の国に参加してもらうように呼びかけていくという外交努力を続けていくということは、大変重要な政府の方針であるべきだと私は思っております。加えまして、やはり犠牲になった方にいろいろな医療の側面、リハビリの側面で私どものできること、これをいかにやっていくかということも私ども日本に課せられた大事な外交上の課題であり、また人道上の課題でもある、そのように思っております。
○前川忠夫君 先ほど防衛局長の方からも、来年度以降の予算で廃棄をするための予算を要求しているという話がありました。当然これは四年間のうちに廃棄をするわけですから、一応四年の限定予算ということに多分なるんでしょう。反面、これまで地雷をつくってきたわけですから、それにかかわる防衛庁の予算というのは当然あったわけです。これがある意味ではゼロになるわけですから、むしろそのお金を今のようなものに転用していくというような発想が私はあってしかるべきだというふうに思うんです。 今大臣の方からもこれからの役割についてお答えがありましたので、そういうようなことをやることによってやはり日本が国際的に果たす役割というものを内外に示していくということ、そのことがまた、今条約に署名をしていない国々に対する働きかけの一つのステップにもなるのじゃないかというような感じを私は持っておりますので、ぜひそういう方向での努力をお願いしたいと思います。もし感想がございましたらお聞かせをいただきたいと思います。 それから、今お話しのように、新しいタイプ、あるいはさまざまな機能を持った地雷が依然として開発をされている。問題は、これから先、約一億を超すような地雷が敷設をされているという地雷を、もちろん今は手をつけられない地域もあるわけですけれども、これをどうやって除去していくかというのは、これは大変大きな課題だろうと私は思うんです。そういう意味で、地雷を除去する技術というものは、今日本の場合にどのような技術が開発をされているのか、まずその辺の実態についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(及川耕造君) 先生御指摘の方向性の趣旨につきましては、十分それを踏まえながら今後の私どもの施策を進めてまいりたいというふうに思っております。 新しい地雷に対します除去技術につきましては、現在自衛隊の持っているものを申し上げますと、いわゆる磁性及び非磁性の地雷の探知というものが可能な地雷探知器、ごれはよく御案内のとおり、こういうふうな形でやっていくものが多うございます。それから、ロケットで投射しました爆薬によりまして地雷原を爆破処理するいわゆる地雷原処理車というようなものがございます。また、戦車の車両の前部に取りつけまして走行しながら地雷を爆破いたします地雷原処理ローラー等を保有いたしております。 ただ、いずれも、特に最後のものなどは言ってみれば対戦車地雷が多うございまして、対人地雷に関します抜本的な技術開発というのはなお困難な点がございます。したがいまして、私どももそれなりの技術開発には配慮を払っているところでございますけれども、直ちにこれが現在の新しい地雷を除去するのに画期的な形でできるというものは残念ながらまだないのかというふうに思っております。
○前川忠夫君 そこで、私は、国際的に日本が果たせる役割の一つに、今除去技術という話があったんですけれども、例えばこれから日本は地雷を生産しません、保持しませんということになった場合に、そちらの方の技術は一体どういうことになっていくのかという心配があるわけです。 今度の条約の中にも、廃棄をするための技術あるいは除去をするための技術のために一定数、若干数保持をすることは認められるというふうになっていると承知をしていますが、それはどういうものをどういう形で保持をしようとする、あるいは保持をすることが認められるのか、その辺の条約上の解釈についてちょっとお聞かせをいただきたいのです。
○政府委員(阿部信泰君) この条約におきましては、地雷の探知、除去、廃棄の技術の開発、それから訓練のために若干数の、必要最小限の地雷の保有は認められるということになっておりまして、具体的にそれがどれほどの数であるかというのは、今のところは各締約国の判断に任されているということでございますが、実際に条約がスタートしまして締約国会議が始まりますと、そこで議論されてある程度の相場ができていくということかと考えております。
○前川忠夫君 そこで、私は大変矛盾を感じるんです。つまり、今現在一億を超す地雷が敷設をされている。恐らく保有をしている、使っていないけれども保有をしている。例えば日本の場合にも百万という数を保有しています。まだ条約を批准する予定のない国もあります。そういう国々はこれからもどんどん生産を続けていく可能性があるわけです。ところが、その除去技術は今申し上げたようにしなければならない。となると、結局、どこかでつくっていることを期待して、そこから輸入をしない限りはできないわけです。結果的にそういうことになるんだろうと思うんですが、そういう解釈でよろしいんですか。 例えば、日本の持っている地雷はすべて四年間で廃棄をします。しかし、現物がない限りは除去技術というのはそう簡単には開発できません。あるいは今現在のものでもよければそれはそれでいいんですが、新しい地雷というのはどんどん開発が進んでいく可能性があるわけです。その矛盾をどのように解釈したらいいのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(広瀬勝貞君) 御指摘のとおりでございまして、地雷を探知し、除去し、あるいは廃棄するということのためにはこれからもずっと技術開発等が必要になるわけでございます。 そういう意味で、この条約では、今持っている地雷をその限りにおいて必要最小限持ち続けてもいいよというのが一つあります。それからもう一つ、そうは申しましても、地雷の種類、性能に応じてそういった技術を開発する必要があるということもあるものですから、その地域の地雷を持ってきて、そして技術開発のために使ってみるというようなことも必要になってくるわけでありまして、そういう場合の輸入というのは私ども法律でも想定をして制限的な手続を書いているわけでございます。
○前川忠夫君 結局、先ほど核兵器に関する議論も若干ありましたけれども、裏返して言いますと、すべての国が廃止をしない限りこの問題は解決しないんですね。どこか一国だけでもこのことを続けている限りにおいてはイタチごっこみたいな形にならざるを得ないという実態があるわけです。 私は、今度の条約はこういう問題点があるから反対だという立場ではありません。ぜひ進めてもらいたいという立場なんですけれども、今申し上げたような矛盾もあるわけです。そういう意味では、できるだけ早く世界の国々が対人地雷全面廃止に向けて決断をしていただくようなそういう努力を、そう悠長なことを言わずに積極的にやっていただきたいというふうに考えております。そうしないと、結果的には有名無実の条約になってしまうという心配を実はしているわけです。 先ほど総理の方からも、あるいは先ほど通産大臣の方からも、これからの日本の果たすべき役割についてはしっかり果たしていきたいというお話がございました。もう一度、大臣の方からこの辺の決意をお聞かせいただいて、時間は少し残っておりますが、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 対人地雷を全面的に禁止するという条約はやはり人道上の見地から大変大事な条約でございまして、日本が積極的に参加することを決意したことについては先ほど小渕総理から御説明があったとおりでございます。 今後、この条約に参加し、また国内法の整備を行うということになった後、日本がどういうことでやっていくのかということでございますが、先ほども申し上げましたが、なるべく多くの国に御参加をいただく、そのための日本が外交的な努力をするということが私は必要なことだろうと思っております。 今回は、まだまだ地雷をたくさん保有している国、また地雷自体を輸出している国が参加していないということはございますけれども、やはり世界じゅうが対人地雷の全面禁止という面では第一孝を踏み出したというふうにぜひ御理解をしていただきたいと思います。 それと同時に、先ほど政府委員からの答弁にもございましたが、地雷の除去というのは大変難しい技術でございます。これは地中に埋まっているものを見つけるという技術ですから、例えば磁力を感じるようなものですとある程度そういう磁気探知ということができますが、例えば全くそういうものに感応しないプラスチックその他の物質ですと、これは土の中に埋まっているものを見つけるという技術は想像以上に実は難しい技術でございます。しかし、日本の中小企業の中にはそういうことも勉強している者もございますので、それがどう今後発展していくのかということも我々の重大な関心事でございます。 それと同時に、現に犠牲になった方々に対してどういうことを日本政府としては他の諸国と協力しながらできるかという課題も大事なことでございまして、これはNGOに対する支援あるいはその他の医療、リハビリ等に対する支援を含めまして、私どもとしては世界の中の人道を考える一つの国としての責任を果たすという姿勢がますます大事になってくると、そのように私は思っております。
○前川忠夫君 終わります。
○加藤修一君 公明の加藤でございます。 私は最初に通産大臣にお尋ねしたいんですけれども、時間の関係もございますので、まことに失礼でございますけれども、手短にお願いしたいと思います。 先ほど来の質問の中にも若干出てきたように思いますし、総理の答弁の中にもあったように記憶しておりますけれども、対人地雷法案の九月成立をどうしてもやらなければいけないと、それなりの意義があってかなり熱心に進めてきたというふうに理解しておりますけれども、九月成立の意義というのは具体的にどういうことになるんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先ほど小渕総理からも御答弁申し上げましたが、条約は来年の三月一日に発効いたします。我が国は九月に法案を成立させ条約の批准を行えば、条約が我が国について効力を発生するのは同じく三月一日となります。これによりまして我が国は条約が効力を発生する最初の国のグループに参加する、これが九月成立の意義でございます。
○加藤修一君 それでは、法案の中に入りますけれども、第一章の総則で、第一条、「この法律は、対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」というふうに書いてございますけれども、その次の行に「対人地雷の所持を規制する等」ということと同時に、全体を通して使用とか貯蔵という言葉が法文の中に出てこないわけですけれども、この所持との関係でどういうふうに理解すればいいか、この辺ちょっとお願いいたします。
○政府委員(広瀬勝貞君) この法律の名前で「製造の禁止及び所持の規制等」というふうに書いてございますが、この「等」は、製造の禁止とか所持の規制のほかに、例えば国際連合事務総長の指定する者の検査とか、あるいは報告徴収とか立入検査とか、そういういろんな関連の規定があるものですから「等」というふうに規定をしているわけでございます。 もう一つ、そうなりますと、この条約で規制をしているのは、使用とか開発、生産あるいは取得、保有、移譲といったようなことがあるわけでございます。その使用等についてはどこに行ったのかということになるわけでございますけれども、実はこの法律で規定をしている主なものは、一つは製造の禁止、一つは所持の規制でございまして、使用の禁止につきましては、条約上使用の禁止はあるわけでございますけれども、我が国は既に爆発物取締罰則があるものですから、それによって使用の禁止は担保できるというふうに判断をしているわけでございます。 それから、取得、貯蔵、保有、これはすべてあわせて所持という形で規制をしているわけでございます。それから、移譲につきましては、外国為替管理法あるいはこの法律に基づいて規制をしているといったようなことで、国内法で既に整備されているものを尊重しながら、未整備なものをこの法律で整備していくという形にしております。
○加藤修一君 我が国に備蓄されている対人地雷、先ほど来ほかの委員も個数について質問されておりましたけれども、これはやはり早期廃棄をすべきだと思います。その辺の早期廃棄のスケジュールと、それから廃棄する場合に当たっては、ほかの同僚の委員も質問しておりましたけれども、総理からも積極的な答弁がございました。 公開でやるという方法のことなんですけれども、例えばイギリスはことしの六月八日でありますけれども、ジョージ・ロバートソンという国防大臣がNGOを招待し、あるいはプレスも呼んで約二百五十個ほど爆発させて、そういう公開としての処理の仕方をある意味でシンボリックにやったというふうに聞いております。こういう方法も、世界に向けて我が国が対人地雷について廃棄を積極的にやっていくんだというアピールにも当然なると思いますので、積極的に私は取り組むべきだと。例えば年一回はやる。こういうことについてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府委員(及川耕造君) 廃棄につきましては、条約発効後四年以内に廃棄するということが定められておりますので、私どもといたしましては、その廃棄を確実かつ効率的に完了させたいというふうに思っております。 先ほど来御答弁申し上げましたように、平成十一年度以降、基本的に私どもは国内事業者に委託し廃棄することを考えておりまして、平成十一年度概算要求におきましては二十二万発の廃棄のための経費として約四億円を計上いたしたところでございます。したがいまして、十一年度以降着実にただいま申し上げたような四年以内での廃棄を目指してこれを実行してまいりたいというふうに思っているところでございます。 それから、先生御指摘の廃棄状況を何らかの形で公開しろ、するのがよいのではないかということでございますけれども、おっしゃるとおりでございまして、先ほど総理からもお話しございましたように、どういうふうな形で公開をし国民の方々に御理解をいただくかというのは非常に重要なことだろうと存じております。ただ、いかんせんやはり不発だとかいろんな問題が考えられますので、安全性をまず第一に考えて公開が必要だろうと思いまして、具体的にどのような形で実現していいか検討させていただきたいというふうに思っております。
○加藤修一君 答弁の中の確実、効率的にというのは別の意味で、当然早期廃棄のスケジュールという観点から答弁されたと思いますけれども、公開の方法についても、世界に対して発信するという観点から確実性、かなり日本は積極的にやっているんだというそういった面、あるいは効果的、効率的という意味もそういう中に含めて考えていいと思うわけなんです。私は、不発弾とかそういう話を今されましたけれども、先進国、イギリスを含めスペインあるいはそのほかの南アフリカ等についてもそういった形でやっているわけですから、やはりそういうアピールを積極的に私はやるべきだと思いますけれども、再度御答弁をお願いいたします。
○政府委員(及川耕造君) 御趣旨ごもっともでございますので、それを踏まえまして十分検討させていただきたいと存じます。
○加藤修一君 それでは、在日米軍基地内の対人地雷の取り扱いについて、これは政府の答弁によりますと、我が国領域内での使用、生産が認められていないことはアメリカに伝えてある、これは理解されているというふうに私も伺っているわけですけれども、これでよろしいですか。
○政府委員(東郷和彦君) 御指摘のとおりでございます。我が国の立場をアメリカ側に説明いたし、アメリカ側はこれを十分理解するということでございます。
○加藤修一君 その理解ということは、口頭でしょうか、それとも文書でしょうか。
○政府委員(東郷和彦君) 口頭でございます。
○加藤修一君 文章的には何もないということですか。
○政府委員(東郷和彦君) 文章的にはございません。
○加藤修一君 この理解されているという中には、例えば在日米軍基地内に地雷を敷設することができるのかどうなのか、そういったことも含めてちょっともう一度答弁をお願いします。
○政府委員(東郷和彦君) 私どもがアメリカ側に申しましたのは、米軍による地雷の使用、それから開発、生産、これはやめていただきたいということでございます。地雷の敷設というのは条約上使用に当たるということでございます。したがって、在日米軍基地の内であると外であるとを問わず、日本の領域内において地雷を敷設するということはやめていただきたいということを申したということであり、米側はこれを理解すると申したということでございます。
○加藤修一君 そうしますと、あえて確認いたしますけれども、敷設されているケースについては当然撤去しなければいけないという理解でよろしいですね。
○政府委員(阿部信泰君) 私どもの理解では、在日米軍が日本国内に敷設した地雷はないと承知しております。
○加藤修一君 それでは、在日米軍は米軍基地内に貯蔵している地雷は何の目的で将来使うのか、その辺についての報告はございますか。
○政府委員(東郷和彦君) 現在、米国軍が地雷を所有しております大きな目的に関しましては、米側のこれまでの公表資料によりますれば朝鮮半島の情勢を念頭に置いているというふうに理解しております。
○加藤修一君 日本国としては全面廃棄条約については賛成でそういう方向に当然進んでいるわけですけれども、その締約国である日本が国内に少なくとも対人地雷は持っているということになるわけです。この辺について、将来的に米軍基地内の対人地雷を削減していく、そういうイニシアチブ、こういったものを明示的にする必要があるように思うんですけれども、この辺についてはどういうふうな見解をお持ちですか。
○政府委員(阿部信泰君) 米国自身、地雷の問題につきましては国内でも大変な議論がありまして、また世界的な地雷禁止の運動というものもアメリカから始まったという経緯があります。したがいまして、米国政府としては、昨年、二〇〇六年までに地雷は完全に使用はやめるという政策を発表しております。したがって、これに基づいて在日米軍基地における地雷についてもそれまでに米国がその使用をやめる、処分するということを私どもは期待しております。
○加藤修一君 期待するのは私も期待しているんですけれども、それに向けて我が国としては積極的なアプローチをする意味が私はあるように思っているんですけれども、その辺についてもっと具体的なものがございますか。
○政府委員(阿部信泰君) これまでも米側との間では非常に緊密、頻繁に地雷問題の扱いについて協議してまいったわけですが、これからも米側と在日米軍基地における地雷の扱いも含めまして地雷問題について緊密に話し合ってまいりたいと考えております。
○加藤修一君 総理からも九月中にどうしてもこれは批准しなければいけないという具体的な意義がございましたし、先ほど大臣からもあったわけでございます。ただ、日本の中にこういう形で対人地雷がまだ貯蔵されているということについて考えていきますと、一つの締約国として締約国会議の中でイニシアチブを発揮しづらい、あるいは削減に向けての説得性が担保しづらいんではないかなという考え方も成り立つんですけれども、その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府委員(東郷和彦君) 本件条約を我が国として締結するに当たりまして、対人地雷を我が国として保有その他いたさないというこの条約上の義務と同時に、我が国及び我が国を取り巻く諸情勢の中における安全保障、平和と安定というような問題について本当に真剣に検討してまいりました。 その結果といたしまして、累次御説明しておりますように、在日米軍につきましてはただいま申し上げたように、使用及び開発、生産、これは認めない、しかしながら現時点において貯蔵及び保有はこれは認めることが適切ではないかという判断に至ったわけでございまして、以上のような地雷を持たないという点と、それからこの地域における総合的な安全保障という観点を双方を踏まえた結果、以上のような考えを持つに至ったわけでございます。 以上でございます。
○加藤修一君 我が国は、犠牲者ゼロ・プログラム、これを提唱して、今後五年間で百億円程度支援するというふうに伺っているわけですけれども、ある意味でこれは川下の話だと思うんです。そもそも生産を削減できればいいというふうに理解するわけですけれども、そういった川上で削減をコントロールするということが非常に大きな私はポイントだと思うんです。 今回のアメリカの行動あるいは今後のアメリカに対する対応について伺いたいわけでありますけれども、アメリカはよく人権とか人道とかそういう言葉を発する国だと思うんです。非常にそれなりに真剣になってやっている国だと思いますけれども、かつて中国の三峡ダムの関係についてもそういう話をしております。最大限百七十万人がダムをつくることによって強制移転をしなければいけない、そういうことでアメリカはそれは人道上問題があるんではないか、あるいは人権上問題があるんではないかと、そういう話をしていたわけです。その結果、アメリカの輸出入銀行は、これらのプロジェクトに対して融資意向書を発給することはできないと。あるいは世界銀行も融資しません、アジア開発銀行もしません、等々含めて。 カナダも当初ダムの建設について関心を持っていたわけですけれども、しかし最終的には援助資金を充当するつもりはないと、そういうふうになりまして、その大きな理由が実は先ほど申し上げましたように人道上、人権上の問題であると。それでカナダは、オタワ・プロセス、これに基づいて今回の国際条約締結の足がかりをつくったというふうに理解しておりますけれども、そのことは要するに人道上の問題があるからということなわけです。 一方、アメリカについては、人道的な点をいろいろ言いながら、しかも中国に対して相当声を大きくして人道ということで言ってきたわけです。今回、しかし対人地雷の関係については別の観点に立って調印はしていない。 そういうことを考えていきますと、常識的に判断すると何となく理解ができないということになるわけですけれども、この辺のアメリカの行動と、それから今後アメリカに対してどういうふうに対人地雷の削減をより一層前倒しの方向で我が国はイニシアチブを発揮していくのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(阿部信泰君) 米国は、先ほど申し上げましたように、国内でそもそも地雷の禁止という運動が始まったこともありまして、大変この非人道性については国内でも関心が高うございます。 したがって、現在、たしか米国はこの地雷除去の活動について世界で一番たくさん援助資金を出しているというふうに承知しておりますし、また、何度か地雷除去に対する国際協力のための会議も主催しております。それから、みずからの地雷の輸出というものは自主的に禁止いたしております。 そうではありますけれども、朝鮮半島の防衛というようなことがございまして地雷条約に署名できないということで、米国政府内でも非常にその辺は悔しいといいますか残念だという感じが非常に強いと伺っておりますが、そういう米国のことでございますので、人道面での協力については大変熱心でございますので、これからも除去活動支援などに緊密に協力してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 アメリカ自身の削減について日本政府としてはどういうプロセスを考えて迫っていこうと考えていますか、前倒しを含めて。
○政府委員(阿部信泰君) 米国自身は、原則としては二〇〇三年までに世界的に米軍による地雷の使用を停止すると、ただし朝鮮半島だけは大変緊張が高いものですから二〇〇六年という目標を掲げて使用を停止するという計画を立てております。それに向かって目下、代替措置の開発、究極的には廃棄計画というものを計画しているはずでございますので、米側とその点緊密に話し合って、目標の達成にどのような努力がなされるか、我が国としてもできるだけの協力をしてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 それでは次に、国連軍備登録制度、これについてお尋ねしたいわけですけれども、この制度はECと日本が相当頑張ってつくった制度であるというふうに聞いております。私もそういった意味では非常に高く評価している制度なわけでありますけれども、この制度の現状というのは一体どういうふうになっておるでしょうか。
○政府委員(阿部信泰君) これは日本などが提唱しましてできました制度でございますが、それに従って情報を提供するかどうかというのは基本的には任意でございます。 毎年五月を期限としまして、その前の年の兵器の輸出入、ただしこれは主な通常兵器ということで、現在のところは戦車、戦闘用の航空機あるいは軍用の艦船といった七つのカテゴリーだけの登録に限られておりますけれども、その輸出入のデータを国連に提出するということになっております。
○加藤修一君 今任意であるという話がございましたけれども、武器の国際的な取引だけではなくて、生産、保有、それについても登録しないと私はほかと比べて不公平なところもあるのではないかなと思います。武器の型式まで登録させるとか、あるいは輸出国と輸入国の提出するデータの違いをどうするか、そういったさまざまな問題が当然あると思うんですけれども、これについてはやはり日本がもっと今以上にイニシアチブを発揮して、武器輸出の抑制の効果が出るようにしていくべきだと思うんです。 任意ということだったんですけれども、例えばこの制度をできるだけ義務化、そういったことをしていくことが非常に望ましいわけですが、これを推進すべきだと私も思うわけですけれども、その辺について外務省はどういう見解でいらっしゃいますか。
○政府委員(阿部信泰君) 全く先生のおっしゃることに一〇〇%同感でございまして、昨年の国連総会でも何とかこれを範囲を広げたいということで、七つのカテゴリーからまず兵器の対象範囲を広げる、それから輸出入だけですと実際にどれだけ取得しているかわかりませんので国内の生産、取得というものも対象に含める、あるいは兵器のより細かい型式というものも提出を求めると、いろいろ努力したのでございますが、なかなか抵抗が強うございまして、まだそこを去年の段階では達成できませんでした。これからも精力的に努力をして、御指摘のような方向にできるだけ早く持っていくということで努力してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 では最後に、それではそういったことも踏まえながら実はもっと強力にやっていただきたいと思いますけれども、例えばそのうちの一つとして国連軍備登録制度促進サミット、そのようなものを日本で開催すべきだと、一つの提案でございますけれども、そういうことについてはどのようにお考えでしょうか、突然でございますけれども。
○政府委員(阿部信泰君) いろいろサミットはございますけれども、そういうものも含めまして検討してまいりたいと思います。
○加藤修一君 ありがとうございます。
○山下芳生君 私も、在日米軍の保有する対人地雷について、この条約あるいは法律が制定された以降どう適用されるのかということについて聞きたいと思うんです。 いろいろ質疑の中では、在日米軍については条約あるいは法律が適用除外になるということだそうですが、私は、これは条約の精神からいえば、日本の領土における基地であるわけですから、当然在日米軍の保有する対人地雷についても全面禁止を求めるべきだと思いますが、なぜそうしないのか、まずそこを聞きたいと思います。
○政府委員(東郷和彦君) 念のためにまず申し上げますが、法律上の観点から申せば、この条約は締約国に対しまして自国の管轄または管理の及ぶ範囲で条約が禁止する活動を防止及び抑止する措置をとることを求めていると。したがいまして、在日米軍による対人地雷に係る活動を法律的に防止し及び抑止する義務は我が国としては負っていないというふうに解しております。 ただし、先ほど来いろいろ申し上げておりますように、対人地雷に係る活動を禁止するという義務を引き受けました我が国といたしまして、この在日米軍の地雷に対してどのような立場をとるかということに関しては、種々検討の結果、累次御説明したような立場をとるに至ったということでございます。
○山下芳生君 政策として、在日米軍についても対人地雷の使用及び開発については禁止していただきたいと要請し、理解があったと、文書ではなく口頭でということでよろしいんだと思うんです。 そうしますと、使用、開発については政策的に在日米軍についても禁止を求めており、理解も得ているにもかかわらず、なぜ貯蔵、保有についても禁止を求めないのか、これはどこに違いがあるんでしょうか。
○政府委員(東郷和彦君) 貯蔵、保有につきましては、私どもの承知している限り、現在在日米軍において一定量の地雷がまさに貯蔵ないし保有されているという現実がございます。 累次申し上げておりますように、我が国を取り巻く諸状況を総合的に勘案いたしました結果、これらの対人地雷の貯蔵及び保有を現在の時点において認めていくということが我が国の国益に最も資するという判断に至ったということでございます。
○山下芳生君 なぜ貯蔵、保有を認めることが国益に合致するか、そこをもう少し、大事なことですので説明いただけますか。
○政府委員(東郷和彦君) 先ほど来御説明いたしておりますように、米軍は二〇〇三年までに原則として対人地雷を禁止したいと、他方、朝鮮半島の情勢にかんがみまして二〇〇六年までに朝鮮半島に関しては一定の代替措置の開発等の条件を満たすことを条件として地雷を禁止していきたい、こういう政策をとっているわけでございます。現時点における我が国を取り巻く諸状況の中で我が国の国益を全うするためにこの政策を尊重していくということが最も適当だという判断に至ったからでございます。
○山下芳生君 在日米軍が保有する対人地雷については、朝鮮半島の情勢にかんがみて、二〇〇六年までは代替兵器が開発されるまで現在の対人地雷について廃止するわけにはいかない、そう米軍が主張しており、それが我が国の安全保障上国益に合致するという趣旨だと今理解をしたわけです。しかし私は、そういう認識というのは今度の条約の根本的精神とそれこそ合致しないのではないかというふうに思うわけです。 条約の前文を見ますとこう書いてあるんです。「武力紛争の当事者が戦闘の方法及び手段を選ぶ権利は無制限ではないという国際人道法の原則、武力紛争においてその性質上過度の傷害又は無用の苦痛を与える兵器、投射物及び物質並びに戦闘の方法を用いることは禁止されているという原則並びに文民と戦闘員とは区別されなければならないという原則に立脚して、」この条約を協定したというふうに書いてあります。 つまり、これは先ほど小渕総理が対人地雷の非人道性について認識をお述べになりました。その中には、紛争が終結した後も民間人あるいは子供たちの区別なく影響を、被害を与えるという残存性あるいは無差別性について認識されましたが、条約の精神というのは、紛争終結後に限らず紛争中であってもこれは何をやってもいいということではないんだと、やはり過度の傷害あるいは無用の苦痛を与える兵器は紛争中においても使用を禁止すべきだという精神に立って条約というものは協定されていると思うんです。そういうことで間違いないですか。
○政府委員(阿部信泰君) おっしゃるとおり、この条約ができました基本的な精神というものは、この前文の最後に書いてある原則なわけでございます。そこに書いてありますとおり、この「原則に立脚して、次のとおり協定した。」ということで、実定法的な協定が一条以下できておるわけでございますが、その実定法としての協定については、国際法の一般的な原則に基づきまして、外国軍、外国軍基地には適用がないということがそもそもの政府の解釈のスタートでございます。 もちろん、おっしゃるとおり、対人地雷というものをできるだけ早くすべての場所において禁止、廃絶するということが望ましいわけでございますけれども、現実の問題としましては、朝鮮半島においては三十八度線の向こうに百万を超える軍が非常に三十八度線に接近した状態でいるという世界で最も緊張の高い状況にあるわけでございまして、その辺を考えますと、米軍のこの必要な対処というものは確保しておくということが我が国の国益であると、こういうふうに判断したわけでございます。
○山下芳生君 外国駐留軍に対してこれを適用しないというのは、条約でそう書いてあるんじゃありません。日本政府がそういう解釈をするという見地に立ったということでありまして、NATO加盟国の中でも在留米軍に対してきちっと保有、貯蔵の禁止を求めている国はあります。 ですから、これは普遍的な取り決めではない、日本がそういうふうに在日米軍に対しては要求しないという立場をとっているにすぎないわけです。しかも、その使用と開発については禁止すべきだということを言っているわけですから、やはりそこには、日本政府の意識として在日米軍に中止を求めていないということがあるわけです。 それから、そういう点でいいますと、私は、今の答弁のあったとおり、条約の精神というのは、紛争中であっても対人地雷というのは使用禁止すべきだというのが精神なんだと。しかし一方で、朝鮮半島は危機というんですか、使わざるを得ないということでしょうか。紛争においても使うべきでない兵器だと言いながら、朝鮮半島では使っても仕方がないというのは、これは成り立たないと私は思うんですよ。ここはどうですか。
○政府委員(阿部信泰君) まず、この条約の適用の問題でございますけれども、この条約の作成の段階、去年のオスロにおける会議の段階におきましても、日本の代表から外国軍基地の取り扱いにつきまして発言をしまして、会議の場でもそれは一般的な理解として受け入れられているところでございます。 ヨーロッパの諸国におきましては、その原則を踏まえた上で、個々の国の政策としてどこまで認めるかということを決めてきておりまして、それについては各国において若干のばらつきがあると。ただ、ドイツなどにおいては日本と同じように、貯蔵、保有、輸送は認めるという政策をとっているということでございます。
○山下芳生君 いや、私の質問は、条約の精神とそれから朝鮮半島では対人地雷を使うことを認めるという認識とは、これは矛盾するじゃないか、相入れないじゃないか。本当にこの条約に参加するんだったら、朝鮮半島であれどこであれ、紛争中であっても対人地雷は人道上の立場から使用してはならないと、こういう立場に立つのが条約の精神じゃないかと聞いているんです。これはどうですか。
○政府委員(阿部信泰君) 確かに理想論といたしましては、この精神に基づきまして世界のあらゆるところにおいて地雷の使用を禁じ、その廃棄をするというのが最後の目標でございます。 しかしながら、現実の問題としては、朝鮮半島においては先ほど申し上げたような非常に難しい情勢にあるということでございまして、この協定、条約上明確に求められていることは、その場合に日本が条約の締約国としてこれに協力はしないということでございまして、その意味から、米軍における輸送について、これを自衛隊あるいは日本の民間人が行うことはできないという解釈に至っておるわけでございます。その限りにおいて、これは条約が明確に求めている義務でございますので、私どもはそれを確実に実行するということでございます。
○山下芳生君 これは非常に大事な問題なので大臣に少し認識を伺いたいと思うんですが、私は、対人地雷というのは戦争中、紛争中であっても使用すべきでない、無用の苦痛を与えるという見地、人道上の立場から、戦争中であっても使うべきじゃないというのがこれは条約の精神だと思います。 一方、日本国政府が在日米軍に対してその保有、貯蔵を禁止しない理由に、朝鮮半島における在日米軍の対人地雷の使用の可能性というものを考慮して、そこまで求めないんだという立場に立つというのは、朝鮮半島では対人地雷を使っても仕方がないという見地に日本政府として立っているということを認めているというふうに思うわけです。これは大臣、大事な問題なんですが、日本政府の条約に対する真剣さ、人道上の立場から積極的にこれに参加すると言われた総理の立場が私はこれは問われていると思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本は確かに対人地雷全面禁止ということの条約に参加をした、これは日本が世界に対して示した重要な姿勢であると私は思っております。一方、条約上の義務あるいは日本が参加した条約と日米安保条約との関係、あるいは朝鮮半島自体のいろいろな情勢等を万般考慮いたしますと、やはり先ほど外務省から説明があったような結論になるんだろうと私は思っております。 しかし、一方では、米国も条約に参加するということは表明しておりませんけれども、一定の期限を目標にいたしまして、対人地雷に対する考え方を少しずつ変えていこうということをしているわけでございます。そういう米国自体の、条約には参加はしないけれども対人地雷に対する努力はこういう方向でやっていくということは、私は評価してよろしいことの一つだろうと思っております。 もとより、世界全体として考えれば、具体的な国とか場所とかそういうことではなくて、戦争には戦争法規があるという先生の御主張はそのとおりでございまして、これは国際法が発展していく過程で、やはり戦闘員、非戦闘員の区別、あるいは戦闘が行われるときのいろいろなルールというものは、十九世紀、二十世紀を通じまして戦争法規として国際法の中で発展してきたわけでございます。そういう側面から考えれば、対人地雷に対する世界的な考え方というものも時間をかけますればある方向に私は進んでいくんだろうと思っておりまして、今回日本がこういう条約に参加したということは歴史的な意義のある第一歩だろうと、私自身は評価をしているわけでございます。
○山下芳生君 私も我が国が参加することの意義はいささかも否定するものではありません。しかし、そうであるならば、在日米軍が朝鮮半島で使うということを認めて、在日米軍基地における保有、貯蔵を容認するというのは、これはやはりいささか人道上の立場からというこの立場が問われるのではないかというふうに思うわけです。 実際、クリントン大統領は、対人地雷禁止条約に不参加を表明した中で、朝鮮半島では使うということを言っているわけです、前提にしているわけです。「武力衝突があれば、北朝鮮の圧倒的数の優位をはね返す方法は、その進攻速度を抑え、援軍を呼んで防衛体制を整えるしかない」、「同地域での地雷の必要性を強調した。」と。これは使うということなんです。戦争ではあっても使ってはならないというのが条約の精神ですから、そこはやはり、幾ら在日米軍がそういう主張をしようと、アメリカがそういう主張をしようと、条約に積極的に参加するという立場を内外に表明した以上、それはおかしいというのが日本政府のとるべき態度ではないかというふうに私は思うわけです。 そうじゃないと、これは幾ら政府が人道上積極的に参加したと言っても、日本政府の人道上というのはアメリカの許容範囲における人道でしかないのではないかということにもなりかねないと私は危惧するわけです。 引き続き、この問題は大事な問題ですので、ぜひ在日米軍に対して、そういう中途半端な対応ではなくて、全面禁止をせよということを、他のNATO加盟国、ノルウェー、ベルギー、カナダでは自国領土において米軍による地雷の貯蔵を認めない意向を既に表明しておりますから、ほかではそういうことをやっているわけですから、積極的に参加をするということを言うのであれば、ぜひ在日米軍に対してもそういう態度をとっていただきたい、このことを再度申し上げて、大臣の御意見を伺って終わりたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 対人地雷禁止という第一歩を踏み出したわけでございますから、全世界の国々が参加するということは望ましいわけでございますし、また国際法として戦争に関するいろいろな法規として世界の中で確立されていくということは私は望ましいことでありますし、そういう意味では世界各国に対してこの条約に参加をしていただけるように参加を呼びかけるということも日本の外交努力の方向であると思っております。 一方、現実には日米安保条約があり、朝鮮半島の厳しい情勢がありという中で、日本国政府が今考えておりますことは私は現時点において極めて妥当性の高い判断である、そのように確信をしております。
○山下芳生君 終わります。 —————————————
○委員長(須藤良太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として脇雅史君が選任されました。 —————————————
○梶原敬義君 通告はしていないと思うんですが、外務省、今の議論を聞いておりまして少し違和感を持ったんです。対人地雷を使用した国際紛争や何かはいっぱいあると思うんだけれども、そこで対人地雷を使用して、敷いて、社会正義というか国際正義が貫かれた歴史というか例というか、そういうものは一体あるのかどうなのか。
○政府委員(阿部信泰君) 国際正義が貫かれた戦争というのはどういうのがあったかというのはなかなか難しい質問でございます。大体戦争というのは、みんなやる方はおれの方が正義だということで戦争をしていますので、なかなか難しい面があるかと思います。
○梶原敬義君 いや、歴史的にだよ。
○政府委員(阿部信泰君) 過去の戦争、紛争におきまして非常に頻繁に地雷は使われておりまして、カンボジアの紛争あるいはベトナムの戦争などでも近くでは使われております。あるいは、古くは第二次大戦中に北アフリカ戦線で大量に地雷が使われたというような歴史もございます。数えれば枚挙にいとまがないかと思いますが、そのようなものがあると承知しております。
○梶原敬義君 聞いていることとちょっと意味が違うんだけれども。私は、武器というのはずっとそのとき、時代によって変化してくるんですね。昔は弓矢で日本も戦国時代からずっと国とり物語をやっております。恐らく東京の江戸城も、これは百年耐える、絶対にこれは倒れることがないというようなそういう思いをしたと思う、あの城をつくった当時。弓は届かないし、なかなかお堀があって寄りつけない。しかし、ちょっとしたら鉄砲が開発されて、それで大砲ができて、これはもう城は役に立たなくなったんです。そうこうしているうちに普通の戦争じゃもう役に立たなくなって、今度は空から弾を落とす、あるいは原子爆弾を落とすようなそういう戦争に変わった。次々に変化をしているわけです。 地雷も対人地雷があって、ここは本当に社会の正義が貫かれたという歴史も聞いたことがない。カンボジアに私もあの当時行ってきましたけれども、まさにお互いにこっちがやればこっちもやる。朝鮮半島が紛争するとすれば恐らく両方でしょう。一体何が残るのか。やはり今回の条約というのは、これはどういうところから見ても対人地雷というのは人類にとってメリットはない、そういうところから来たんだと思うんです。 だから、もう余り強弁せぬで、大きな流れの中で行っているわけだから、アメリカに対しても、これは北から来るものを地雷でというような、あるいはこっちから北に行くのを地雷でとめるとかいうようなことは、もっと違った角度から、もう時代は変わっているんですから、武器も変わっているんですから、そういう方向で外務省としては努力をしてもらいたいんですよ。 何かありますか。
○政府委員(東郷和彦君) 武器の使用に係る国際正義がどこにあるかという非常に難しい御質問でございますが、国際法上の視点から一点申し上げれば、まさにこの条約の前文にございますように、「武力紛争の当事者が戦闘の方法及び手段を選ぶ権利は無制限ではないという国際人道法の原則、」、これは一般国際法上確立した原則と私どもは解しております。 しかしながら、それではいずれの武器がここで申します国際人道法の原則に反した武器で、いずれの武器が国際人道法に合致した武器であるかということにつきましては、これは種々議論があるところでございまして、対人地雷につきましても、その長い議論を経まして徐々に一つの方向が確立されつつあるというふうに認識しております。そういう流れの中で我が国も今般この条約を締結したわけでございます。 先ほど通産大臣からも御答弁がありましたように、これは時間をかげながら一つの方向性を国際法的にも生み出していくものと認識しております。
○梶原敬義君 頑張ってください。 じゃ、この中身の問題について一、二お聞きしますけれども、国内にあります百万発の地雷を廃棄するという場合に、廃棄をするということはどういうところまでやるのか。信管を抜いたらもう廃棄になるのか、それとももう全部爆発させて崩してしまうのか、形も何もなくなってしまう、そこらをちょっと。
○政府委員(広瀬勝貞君) 廃棄の定義は条約にも法律にも実はないわけでございますが、対人地雷の定義がございまして、「人の存在、接近又は接触によって爆発するように設計された地雷をいう。」ということで、この機能をなくすことが廃棄だろうというふうに思っております。 ただ、一時的になくすということだけでいいかということでございますけれども、これは製造段階から禁止をしているわけでございますから、再び組み合わせたらそれができるというようなことでは廃棄にならないというふうに考えております。
○梶原敬義君 だから、信管等を抜いたときの状態までをいうのか、もう一切姿形なくしてしまうのか、そこのところはちょっとあいまいですから教えていただきたい、それが一つ。 それから、二十七条に、これは両罰規定というのか、法人にも罰則、罰金をかけるようになっている。これは新しいこの法律のいいところだと思うんだけれども、私が見た場合に、これは個人にかけた罰金の金額と同じなんです。これはちょっと軽いんじゃないか、そういう感じを持ちました。この点はいかがでしょうか。
○政府委員(広瀬勝貞君) 廃棄につきましては、そういうことで、信管を抜いただけというようなことでは廃棄に当たらないと思います。再びその機能を取り戻すということのないように破壊するということだと思います。 それから、二十七条の規定でございますけれども、法人につきましては罰金刑を科するということになっているわけでございます。罰金刑が少し甘いのではないかということでございますけれども、実はこれは平成七年に成立をさせていただきました化学兵器禁止条約の国内実施法も同じような趣旨の規制でございますけれども、これと同じ罰金刑になっておりまして、そういうことで御了承いただけばと、こう思うわけでございます。
○梶原敬義君 だから、今後時期を見て、こういう場合のケース、これと類似のケースが出て、これは全部横並びでいく可能性がありますから、ここはちょっとこれからこういうものの場合は厳しく、法人、企業なら何をやってもいいのかと。個人だけが罰せられるような形というのはよくないと思いますから、もう少し強目の方向を指向されるように希望いたしまして、終わります。
○畑恵君 質問も最後になりましたので、若干重複といいましょうか、確認の意味でさせていただく質問がありますことをあらかじめ御了承ください。 まず、各議員から再度質問がありました在日米軍の地雷の扱いについてなんですけれども、やはり非常に重要な問題だと思いますのでもう一度確認させていただきたいんですけれども、日本有事の際に米軍が保有する対人地雷を私どもの自衛隊が輸送するまたは水際に敷設する、これはできないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○政府委員(東郷和彦君) 御指摘のとおりでございます。自衛隊による活動はいかなるものも認められないということでございます。
○畑恵君 わかりました。 一方、同じ日本有事の際に、今度は米軍みずからが地雷を日本国内で、敷設するのは先ほどいけないという話がありましたけれども、輸送するということについては認めるということでよろしいですね。
○政府委員(東郷和彦君) 米軍自身による対人地雷の輸送は認めるということでございます。
○畑恵君 ありがとうございます。 では、対人地雷の問題から多少広げまして、機雷の制限ということについて伺ってまいりたいんですけれども、対人地雷の廃止の義務に伴って、機雷の生産ですとか保有について何か今後制約が加えられていくのか。特に水際に、浅瀬に敷設された場合には、機雷は地中に敷設された対人地雷と場合によっては同様の効果ですとかあるいは役割を持つことになると思うんですけれども、こうした機雷について条約上の制限というのはつくんでしょうか。
○政府委員(阿部信泰君) いわゆる水際地雷といいますか、水中、海中に敷設する地雷につきましては、この条約の対象とはなっておりません。
○畑恵君 わかりました。 では、対人以外の地雷について伺いたいと思うんですけれども、先ほど同僚議員からも対人地雷とそれ以外の地雷の区別がだんだん難しくなっているというような話も出ておりましたけれども、例えば戦車など戎車にのみ反応するものですとか、あるいは相当複数の人間、大隊を組んで部隊が展開したときに反応する、そうしたもののみに反応するような地雷についてはどのように扱われるんでしょうか。
○政府委員(阿部信泰君) この条約で禁止されております対人地雷というのは、人が接近したり接触したりした場合に爆発するものということになっておりまして、いわゆる対戦車地雷、これは例えば百キロ以上とか相当重い荷重が加わった場合に爆発するものでございまして、それはこの条約では禁止の対象とはなっておりません。 あとは、対戦車地雷につきましては、それをまた除去するために歩兵隊とか工兵というものが接近してまいりますので、それを防ぐために防止装置というのがついている対戦車地雷があるようでございまして、これが直接ついておるものについてはこれは禁止されない、そういう対戦車地雷は禁止されない。ただし、それがばらばらになっている、いわゆる混合地雷というのがございますけれども、それはその部分の対人地雷はあくまでもやはり対人地雷であるということで、これは禁止されるということになっております。
○畑恵君 ありがとうございました。 さて、今後の見通しなんですけれども、米国は別としまして、ヨーロッパ諸国も多くの国がこの条約を批准しております。彼らも当然対人地雷にかわる代替兵器ということを考えていると思うんですけれども、その中で日本と欧州諸国、特にNATO、こうした国々との技術協力というのは何か現在構築されているのか、また今後ほどのような見通しになっているのか教えていただけますでしょうか。
○政府委員(阿部信泰君) ヨーロッパ諸国におきましても一部の国では代替措置というものを研究しているようでございます。ヨーロッパと申しましても、例えばイギリスのように島国で仮想敵国もそばにないというような場合には余り議論はないようですけれども、一部の国ではあるということで、いろいろ情報収集などはしておりますけれども、具体的に共同して研究開発するというようなことはないと承知しております。
○畑恵君 わかりました。 では、少し早めですけれども、これで質問を終わります。
○委員長(須藤良太郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 対人地雷の製造の禁止及び所持の規制等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(須藤良太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十三分散会