外交・防衛委員会 第2号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1998/09/03
会議録
○委員長(河本英典君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。 この際、国務大臣及び政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。高村外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) このたび外務大臣に就任いたしましたので、河本委員長を初め、委員各位に謹んでごあいさつをさせていただきます。 まず、今般の北朝鮮によるミサイル発射は、我が国の安全保障に直接かかわることであり、北東アジアの平和と安定、大量破壊兵器の不拡散の観点からも極めて遺憾であります。既に、北朝鮮に対して厳重に抗議するとともに、対北朝鮮政策の再検討を含む我が国としての当面の対応につき発表したところであります。 我が国外交の基本姿勢といたしましては、まず日本外交の基軸である日米関係を初め、ロシア、中国、韓国など、近隣諸国との関係の強化を進めてまいります。また同時に、アジア太平洋をめぐる地域協力や国連などにおける国際社会共通の課題への取り組みに積極的に参加し、国際社会全体の安定と繁栄の確保に向けて、より好ましい国際環境の醸成に貢献していきたいと考えております。 インド、パキスタンの核実験後、核不拡散及び核軍縮の推進が緊急かつ重要な課題となっております。我が国は、世界で唯一被爆経験を有し、核の悲惨さをだれよりも強く認識するものとして、引き続き核不拡散体制の維持強化、核軍縮の一層の進展に向け積極的な外交努力を重ねてまいります。 昨年十二月に署名した対人地雷禁止条約についても、可能な限り早期の締結に向け取り組んでまいります。 また、昨年来のアジア各国の通貨・金融市場の混乱に対しては、引き続きアジア各国の経済回復のためできる限りの支援を行い、主導的な役割を果たしてまいります。さらに、ロシアの金融市場の混乱を含む世界経済の動揺についても、関係各国と緊密に連携しつつ対応してまいります。 なお、継続審議となっております日米防衛協力のための指針関連法案等は、日米安保体制の一層円滑で効果的な運用のために極めて重要なものと考えており、同法案等が国会において早期に審議され、成立、承認されることを期待しております。 また同時に、米軍の施設・区域が集中する沖縄が抱える問題の解決も引き続き重要課題であります。私は、普天間飛行場の返還、海上ヘリポートの建設を含め、沖縄に関する特別行動委員会の最終報告の内容を着実に実施するため一層努力してまいります。 今日、国際社会において我が国が担うべき責任はますます大きくなっております。日本の安全と繁栄を確保するためにも、我が国は世界全体の平和と安定に向け一層積極的かつ誠実に役割を果たしていかなければなりません。私は、これまで築かれてきた日本外交の成果を十分踏まえつつ、小渕総理も訴えてこられた国民とともに歩む外交の基礎のもと、リーダーシップのある外交を進めていきたいと考えております。その際、国民の皆様の御理解と御支援を得ることが不可欠であり、その観点からも本委員会での御議論は極めて重要であります。何とぞ、委員の皆様の御指導と御協力を引き続き賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(河本英典君) 額賀防衛庁長官。
○国務大臣(額賀福志郎君) このたび防衛庁長官を拝命いたしました額賀福志郎であります。河本委員長を初め、各委員の先生方に謹んでごあいさつを申し上げさせていただきます。 我が国の平和と独立を守るという大事な任務につくことになり、その重責に身の引き締まる思いがいたしております。誠心誠意職責を全うしますので、何とぞよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。 今般の北朝鮮による弾道ミサイル発射は、我が国の安全保障や北東アジアの安全と平和という観点、さらには大量破壊兵器の拡散という観点から大変遺憾に思っております。さらに、かかる弾道ミサイルの発射の実施は、周辺海域を航行する船舶等の安全にとっても極めて危険なものであり、この点についても強い憤りを感じているところであります。 防衛庁といたしましては、関係省庁との連絡を密にしながら、事実関係を究明するとともに、国民の不安を一掃するために全力投球で頑張っていきたいと思っております。 また、政府といたしましては、さきの通常国会に周辺事態安全確保法案を提出させていただきましたが、我が国の平和と安全にとって重要なこれらの法案につきまして、今国会において御審議をいただき、早期の成立、承認を得られますように、私も真剣に努力をいたしますので、御理解をいただくように心からお願いを申し上げる次第であります。 本委員会は、国民を代表され、安全保障、外交問題に深い知見をお持ちの委員の先生方でございます。我が国の安全保障、防衛及び外交政策につき広く御議論され、国政においてかかる重要な位置づけを持つ本委員会の皆様から今後とも御指導いただきたいと思います。 なお、ここで御報告を申し上げたいことがございます。 本日午前、平成六年に判明をいたしました東洋通信機の原価差異事案に関連をいたしまして、元調達実施本部副本部長上野憲一ほかが背任の容疑で、防衛庁内部部局及び調達実施本部が東京地方検察庁により強制捜査を受けました。装備品調達の業務に従事した調達実施本部の元副本部長の背任容疑で当庁が司法当局による強制捜査の対象となるという事態が生起いたしましたことは、まことに遺憾であり、残念な思いであります。 防衛庁といたしましては、司法当局の今後の捜査の進展を慎重に見守ってまいりたいと思います。 調達行政に対する国民の信頼を回復するため、既に本年二月に取りまとめ公表いたしました原価差異事案再発防止策を着実に実行してまいりますとともに、近々設置予定の防衛調達制度調査委員会等における検討を踏まえまして、防衛調達の改善に全力を傾けて努力してまいる所存であります。 以上であります。よろしくお願い申し上げます。
○委員長(河本英典君) 町村外務政務次官。
○政府委員(町村信孝君) このたび外務政務次官に就任をいたしました町村でございます。参議院外交・防衛委員会の開催に当たりまして、一言委員の皆様方にごあいさつを申し上げます。 今、世界は、冷戦終結に伴う新たな挑戦として、地域紛争の頻発、大量破壊兵器の拡散、対人地雷、テロなど、人々の生命、安全を直接脅かす問題に直面をいたしております。今般の北朝鮮によるミサイル発射は、こういった挑戦が我々の身近で現実のものとなっていることを示しております。政府といたしましては、本件は極めて遺憾なことと受けとめており、毅然とした厳しい対応をとることとしております。 環境、人口など、人類の将来に深くかかわる地球規模の問題が以前にも増して深刻化していることも見過ごすことができません。その中で、地球環境に重大な影響を及ぼす気候変動の問題について申し上げれば、昨年の地球温暖化防止京都会議を受けて、今月半ばに東京で非公式閣僚会合が開催されます。この分野では日本がこれまでさまざまなイニシアチブを発揮しており、このような会合の機会をとらえて、引き続き責任ある役割を果たしていくために、私としても最大限の努力をしてまいる所存であります。 二十一世紀に向けて新たな国際秩序を模索していく時代に、我が国がみずからの安全と繁栄を確保し、国民の豊かで安全な生活を実現していくためには、外交を一層多角的、重層的に進めていく必要があります。すなわち、日米を初めとする二国間関係の強化、各種地域協力の推進、また、先ほど述べました種々の問題を初めとするグローバルな課題への取り組み等を広い視野を持って実行していかなければなりません。中でも日米安保体制の一層円滑で効果的な運用は極めて重要であります。このような観点から、日米防衛協力のための指針関連法案等が国会において早期に審議され、成立、承認されるよう希望いたしております。 私は、これまでのみずからの経験も生かしつつ、高村大臣を補佐し、外務政務次官としての使命を全力で果たしてまいる所存でございます。 何とぞ、本委員会の皆様方の一層の御指導と御協力をいただきますよう心よりお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。 ありがとうございました。
○委員長(河本英典君) 武見外務政務次官。
○政府委員(武見敬三君) このたび、外務政務次官に就任いたしました武見でございます。 北朝鮮による今般のミサイル発射は、我が国の安全保障に直接かかわる極めて憂慮すべき事態であり、また、北東アジアの平和と安定等の観点から極めて遺憾であります。 本日、私からは、政務次官就任以降携わりました幾つかの件につき皆様に御報告させていただき、ごあいさつとさせていただきます。 去る七月、秋野豊国連タジキスタン監視団政務官が殺害されるという痛ましい事件が起こりました。このような犯罪行為は絶対に許すわけにはまいりません。私は、先月、同国に赴き、タジク政府首脳、反政府勢力関係者と会談いたしましたが、双方が一致協力して犯人の逮捕、処罰を行う旨の決意が表明されました。 政府としましては、タジキスタンの和平に尽力された秋野政務官の御遺志に報いるためにも、同国の和平プロセスの進展に向け可能な支援を行うとともに、国連要員等の安全確保に向け引き続き努力してまいる所存です。 また、私は、南太平洋フォーラムの域外国対話に出席するため、先月ミクロネシア連邦に赴き、太平洋島嶼国の首脳閣僚との対話を行ってまいりました。太平洋島嶼地域は、我が国にとって国際社会での支持基盤として、また資源の供給地として重要であり、引き続き同地域との関係を強化してまいります。 なお、高村大臣及び町村次官からも言及がございましたが、私も我が国の安全確保のため、日米防衛協力のための指針関連法案等の成立、承認が極めて重要と考えております。重ねて皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。 私は、参議院より選任された外務政務次官として、特に本委員会を初め、当院の皆様の御期待にこたえるべく引き続き力の限り取り組んでまいりますので、皆様方より特段の御指導、御協力のほどよろしくお願いをいたします。 ありがとうございました。
○委員長(河本英典君) 浜田防衛政務次官。
○政府委員(浜田靖一君) 防衛政務次官を拝命いたしました浜田靖一でございます。 額賀長官を補佐して、最善を尽くして責任を全うする所存でございますので、河本委員長初め、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますようにお願いいたしまして、ごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。 —————————————
○委員長(河本英典君) 次に、外交、防衛等に関する調査のうち、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関する件を議題といたします。 まず、本件について政府から報告を聴取いたします。 初めに、高村外務大臣から報告を聴取いたします。高村外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮のミサイル発射につきましては、御承知のとおり、日本海及び三陸沖に着弾した可能性が高く、これは我が国の安全保障に直接かかわる極めて憂慮すべき事態であります。本件は極めて遺憾な行為であり、今回の事態につき、我が国としては、毅然とした厳しい対応をとっていく考えであります。 我が国は、既に、ミサイル発射の行われた当日、野中官房長官より我が国の遺憾の意と厳重抗議の意を明らかにするとともに、北朝鮮に対し、直接我が方の立場を申し入れてきたところであります。 さらに、一日、我が国は、対北朝鮮政策を再検討した結果、北朝鮮に対しあらゆるレベルで遺憾の意を伝えて厳重抗議し説明を求める、国交正常化交渉の開催に応ずることを見合わせる、食糧等の支援を当面見合わせる、今後の動向次第では政府全体でさらなる措置につき検討する等の措置をとることとしました。 また、二日、今般のミサイル発射により航空機の安全に対する重大な危機が発生したとの理由により、既に高麗航空に対し与えられていたピョンヤン−名古屋間の貨物チャーター九便の運航許可を取り消しました。加えて現在行われている両国間の貨物及び旅客のチャーター便に対する運航許可申請についても不許可とすることといたしました。 一方、北朝鮮は、昨日夕刻、日本が北朝鮮が長距離ミサイル発射実験を行ったとして騒いているとして、これは自主権に属する問題として北朝鮮側がわきまえて処理すべき問題である等の極めて誠意のない見解を表明しましたが、これはまことに遺憾であり、我が国としては、かかる北朝鮮側の対応ぶりに対し、重ねて厳重抗議いたします。我が国としては、北朝鮮に対し、今後このような行為を行わないよう再発防止を約し、ミサイルの開発・輸出を中止することを強く求めます。 我が国としては、我が国の平和と安全にかかわる重要な問題である本件ミサイル発射に関し、引き続き毅然とした厳しい対応を行っていく考えであります。
○委員長(河本英典君) 次に、額賀防衛庁長官から報告を聴取いたします。額賀防衛庁長官。
○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛庁長官の額賀でございます。 北朝鮮による弾道ミサイル発射につきまして、本件に関する事実関係、所感及び防衛庁の対応、方針について御説明をいたします。 八月三十一日十二時過ぎに北朝鮮から発射された弾道ミサイルにつきましては、諸情報を総合的に分析をいたしました結果、北朝鮮東部沿岸の大浦洞付近から発射されたものと考えられ、弾着は、日本海に二段式ミサイルの第一段目が落下し、三陸沖に第二段目が落下し、同じく三陸沖のより遠方に弾頭が弾着した可能性が高いと考えております。 今般の北朝鮮による弾道ミサイルの発射につきましては、我が国の安全保障や北東アジアの平和と安全という観点、さらには大量破壊兵器の拡散防止という観点から、極めて遺憾に思っております。また、かかるミサイルは、場合によりましては国内に着弾した可能性もあり、周辺海域を航行する船舶等の安全にとりましても極めて危険なものであり、この点からも強い憤りを感じているところであります。 防衛庁の対応といたしましては、八月中旬より警戒監視態勢を強化しているところでございます。また、九月一日と二日の二日間、弾道ミサイルが弾着した可能性のある日本海側と太平洋側の各海域におきまして海上自衛隊の艦艇、航空機を派遣し、捜索活動を実施いたしました。今後も各種情報を踏まえて必要な警戒監視活動を実施することといたしております。 さらに、九月一日に行われました私と韓国の千国防部長官との日韓防衛首脳会談におきましても意見交換を行い、この問題につきまして協議する場を早急に持っていくことで合意したところであります。 なお、弾道ミサイルヘの対処につきましては、弾道ミサイル防衛を含め、検討を継続してまいりたいと考えます。 防衛庁といたしましても、引き続き関係省庁との連絡を密にしながら、事実関係を究明するとともに、国民の不安を一掃するために全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。 以上であります。
○委員長(河本英典君) 以上で報告の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 本日は、あらかじめ質疑者を定めず、委員各位に自由に質疑を行っていただきます。質疑を希望される方は挙手をし、私の指名を待って発言いただきたいと存じますので、御協力をお願いいたします。 なお、多くの委員が発言の機会を得られますよう、一回三分以内の質疑におまとめいただくようお願い申し上げます。 それでは、質疑のある方は挙手を願います。
○吉村剛太郎君 今般の北朝鮮によりますミサイル発射事件といいますのは、ただいまの外務大臣、防衛庁長官の談話にもありましたように、我が国のまさに安全保障にかかわる大変重大な事件でございます。 これに対しまして、本日、衆参両院で国民の意を体して決議もなされたわけでございますが、我々まさに国民心を一つにしてこのような問題に取り組んでいかなければならない、このように思っております。 ただ、先ほど防衛庁長官からお話がありましたように、防衛庁が本日東京地検の強制捜査を受けるという大変ゆゆしい事態に立ち至りまして、このような折にこのようなことがあるということは大変我々は憂慮をしておりましてまず強く苦言を呈したい、このように思っております。 さて、ミサイル問題でございますが、北朝鮮といいますのは我々の隣国でありますが、まさに近くて遠い国と言われでおりますように実態が非常にわかりにくい。北朝鮮の国会に当たります人民国民会議ですか、これが四年も五年も行われていない、予算の審議すら行われていない。まさに民主主義が機能している国とは到底考えられない。したがって、指導者、特に独裁的な指導者の恣意によっていろいろな政治が行われるというような国でございまして、このような国にどう対応していくかという基本的な考え方を外務大臣また防衛庁長官にお聞きしたいのが一つ。 それと、本日の代表質問で私もちょっと質問させていただきました情報収集衛星といいますものの開発に向かってはどうかという問題でございます。 昭和四十四年の、宇宙開発は平和利用に限るという国会決議とのかかわりはございますが、しかし、この宇宙自体がこのような事態になりまして平和を乱されておると。平和を維持するという意味からもこの決議の考え方を変えていく必要があるんではないか。これは議会の方の問題でございますが、防衛庁長官のお考えもお聞きしたい、このように思っております。 もう一点は、簡単でございますが、きょうちょっとテレビを見ておりますと、北朝鮮によります二回目のミサイル発射の可能性があるというようなテロップが流れました。これについて情報がございましたらお知らせいただきたい、このように思います。 以上です。
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮との関係でありますが、長期的にはやはり第二次大戦後の不正常な関係を正さなければいけないという考えがあるわけであります。そして、それが朝鮮半島の平和に資することにならなければいけない、こういうふうに思っておりますので、韓国、アメリカと密接な連絡をとりながら対応していくわけでありますが、北朝鮮というのは時々恫喝みたいなことも行われるわけでありますが、やはり国際社会から認められないようなことをやった場合に、結果としてそのことによって得をしたと北朝鮮に思わせるようなことになってはいけない、逆に不利になるという結果に終わらせるようにしなければいけない、こういうふうに考えております。 ただ、冒頭申しましたように、一方では第二次大戦後の不正常な関係を正さなければいけないという観点から粘り強く対話をやっていく必要も中長期的にはあるのではないか、こういうふうに思っております。
○国務大臣(額賀福志郎君) まず、吉村委員の御発言の中で、先ほど私が御説明をいたしました防衛庁に強制捜査が入ったという件につきましては、国を守る、安全を確保する庁内でこういう事件を起こし、国民の皆さん方に不信を買ったことについては私自身も極めて深刻に受けとめております。 先ほど言いましたように、今後装備品の調達についてさまざまな改善を講じ、再びこういうことが起こらないようにして、そして国民の信頼をかち取るようにしていきたいというふうに思っております。 二番目の、北にどう対応するのかということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、我が国の上空あるいは領土の上を乗り越えてミサイルが太平洋上に着弾をしたということは、まかり間違えば我が国の領土におっこちる可能性もあるという意味で、極めて我々自身の安全保障について敏感に感じたところであります。したがいまして、弾道ミサイルの脅威というものを改めて我々が大きな防衛政策の一つとして問題にしなければならないというふうに感じているところであります。今後、弾道ミサイルの脅威あるいは防空システムをどうするのか、そういうことについて各先生方とも真剣に取り組んでいかなければならないという問題意識を強めたところでございます。 それからもう一つ、外務大臣も、北がこういうおどしの外交を展開することによって得をするようなことはしてはいけないというふうにおっしゃいましたけれども、かつて朝鮮動乱が起こるときにアメリカの国務省で間違った情報、メッセージを与えることによってあの動乱が起こったという歴史的な教訓を我々は忘れてはいけない。したがって、我が国はきっちりと北に対しまして、こういう国際道義に反するようなことをすればそれに対応して毅然とした対応をしなければならないという思いをしております。もちろん、一昨日韓国の千国防部長官とも一時間半にわたりまして会談をしたわけでありますけれども、日韓両国にとって今度の北のミサイル発射事件は脅威である、お互いに緊密な連絡をとり、しかもなおかつ米国とも連絡をとり合いながら対処していこうということをお互いに共通の認識としたところでございます。 それから、三番目の国会の宇宙開発決議に伴う今後の我が国の平和と安全をどうするかということでございますけれども、我々は自衛権というものを持っている。しかも、憲法上専守防衛的に国民の安全と平和をどう保っていくかということである。実態問題として北朝鮮のミサイル実験によりまして、どこかの国から我が国をねらうという意思と目的を持って弾道ミサイルが発射されたときに、我々は国民と国土の安全と平和をどう守っていくかということについて真剣に考えていくときが来たというふうに問題意識を持っているところであります。国会の先生方の今後の御議論を踏まえて政府も考えていくことになろうということであります。 再度のミサイル発射の準備をしているという情報でありますけれども、防衛庁は引き続いて情報収集をして警戒態勢をとっているわけであります。今御指摘のような、北朝鮮が再びミサイル発射を準備しているという点につきましては、現段階では確たる情報を得ておりませんので正確にお伝えすることができません。何とぞ御理解をいただきたいと思います。
○高野博師君 この北朝鮮のミサイル発射事件については、危機管理にとって最も重要なポイントである情報の収集能力ということなんですが、この点について若干お伺いしたいと思います。 ただいまの防衛庁長官と外務大臣の御報告によりますと、日本海及び三陸沖に着弾した可能性が高いと依然言っておられるんですが、これはまだ確認できていないということだと思いますが、この点で、時系列的にまだ若干私は疑問を持っているものですから、第一報は一体どこからこの情報が入ったのか。 それで、韓国は最初から日本海側に落ちたとは一切言っておりません。そういう中で、太平洋に着弾したという情報がいつ入って、そして公表までなぜこんなに時間がかかったのか、この点について確認をしたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私どもは、先ほども申し上げましたけれども、私自身がこの情報を得ましたのは十二時十五分過ぎのころでございまして、これは米軍からの早期警戒情報に基づいて御報告を受けたということであります。それによりますと、ミサイルが発射をされまして、それが日本海に弾着をしたという御報告であったと記憶しております。 その後、私自身は三時前後に、不確定情報だけれども太平洋上に落下した、弾着したことも考えられるという情報があったわけであります。しかし、これは一生懸命解析、分析をしているけれども特定できておりませんと。そういうことについて、できるだけ早く明確な情報を得るように努力をしてほしいということを言いましたところ、夕刻の十八時ごろに太平洋に弾着した可能性が強いという報告を受け、そしてさらに七時半ごろに太平洋上というのは三陸沖数百キロの地点であるということであります。その上で、じゃ、どの程度の範囲で特定されるのかということについてはなかなか分析ができておりませんでした。そして、八時前後にそれを総理に報告したということであります。 なかなか分析、解析ができなかったことは、アメリカ軍の情報が最も早かったわけでありますけれども、我が海上自衛隊、航空自衛隊も八月中旬ごろからそれぞれ独自の情報収集を行っておりまして、さまざまな情報を総合的に分析した結果、次第にその範囲を狭めていったというふうに私は受け取っております。 そして、翌日の段階で、このミサイル弾は二段ロケットと弾頭がついているということで、第一段ロケットは日本海におっこち、そして第二段ロケットは三陸沖におっこち、さらに弾頭はそれ上り遠方におっこったというふうに解析をしまして、発表をいたしたというのが経過でございます。
○政府委員(佐藤謙君) まさに今、大臣から御説明したとおりなんでございますが、一点だけまことに技術的なことだけでございますが補足させていただきますと、早期警戒情報が入ってまいりまして、その段階では弾着予想という格好で入ってきたわけでございます。
○高野博師君 今のお話で、第一報は米軍から入ったと。三時の段階で、太平洋に落ちた可能性があるというのはどこから入ったんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、米軍の情報と我が国独自の情報を検討した結果、そういう可能性が出てきているということでございます。
○高野博師君 我が方の情報というのは、こういう情報をキャッチできるほどの情報を持っているんでしょうか。韓国からは入らなかったんでしょうか。
○政府委員(佐藤謙君) 事実関係でございますので御説明をさせていただきます。(「大臣だ大臣だ、そんなのは。大臣、答えろよ」と呼ぶ者あり)失礼しました。
○国務大臣(額賀福志郎君) これはもちろん米軍の情報と、我が国もイージス艦とがそれぞれの飛行機を飛ばして電波情報をとったりなんかしている中で、それぞれの情報を結び合わせて分析をしていく過程での情報を得たということでございます。
○高野博師君 一点だけ。 韓国側は日本海に落ちたということは一切発表していないのですが、この第一報というのは米軍の方の情報の誤りなのか。この辺については私ちょっと疑問を持っておりまして、この報告によると、諸情報を総合的に分析したということを言っているんですが、総合的というのは、韓国と米軍と、あるいは日本の海上自衛隊、この三つしかあり得ないわけですね、情報のソースとしては。それなのにこれだけ公表がおくれたというのは、どの辺に問題があるんでしょうか、どこに原因があるんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、第一報は米軍から入ったのを、とにかくミサイルが発射されたということの事実関係は確認できているようなので発表させていただいたと。しかし、どういう状況でそのミサイルが飛んでいるかについて我が国は完全に把握しているわけではないので、とりあえず早期警戒情報について御報告をさせていただいたと。しかもなおかつ、我が国も最大限の情報網を通じていろんな情報収集を強化しておったものですから、その中で、イージス艦であれあるいは電子情報であれ、さまざまの情報を得ていたことも事実でございますから、それをまた分析していく過程で時間がかかったというふうに御認識をいただいてよろしいかと思いますし、我々はこの発表をおくらせたということではなくて、正確を期していくことが大事であるというふうに判断をしたというふうに思っていただきたいと思います。
○高野博師君 とりあえず一言、これで終わります。 いずれにしても、相当の分析をされたのかどうかわかりませんが、太平洋側に落ちたという事実だけは、確認できればこれは早急に公表すべきだと思うんです。その点が相当おくれているという点に私は問題があるのではないかと思いますが、とりあえず質問を終わります。
○小泉親司君 私ども日本共産党は、今度の北朝鮮のミサイル発射問題については厳しく抗議をしているところでありますけれども、上空通過の事実関係という点について幾つか質問をさせていただきます。 先ほどもお話がありましたけれども、本会議できよう質問をさせていただきましたが、例えば、防衛庁長官は米軍の情報に独自の情報を加味して総合的に判断したと言っておられるわけですが、今お話を聞いている範囲で主に米軍の側の情報を相当たくさん入手されておられるやに聞こえますが、その独自の情報というのはどういう意味なんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 米軍の情報を得ておるということは、日米安保条約に基づいてお互いに緊密な連絡をとり合っているということは当然であります、そういう情報に基づいて我が国の安全を保っていくというのは、自衛隊、我々の仕事であるというふうに思っております。 今回も、ミサイル発射につきまして米軍の情報をまず得まして、と同時に、我々が警戒態勢をしいているさまざまの部隊というか情報網からいろんな情報が上がってきておったということであります。 これは、小泉先生、私どもといたしましては、何月何日にどういう情報網からこういうものを得たということを言うことが今後の情報収集に支障を来すようなことも考えられますので、そこのところは若干勘弁をしていただきたいというところもあります。 いずれにいたしましても、八月中旬からさまざまな手法で情報収集をしてきておりまして、そういう中でキャッチした情報があったということであります。
○小泉親司君 独自の情報の中にはイージス艦の情報というのも入っているんですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) イージス艦を初めいろいろあります。
○小泉親司君 私がきのうの理事懇で、事前にイージス艦を配備しておるんじゃないかと御質問しましたら、審議官でございましたか、イージス艦は配備をしていないとおっしゃったんですよ。実際におとといNHKが、「こんごう」が上空通過ないしは太平洋への弾着を初めて探知したんだということを報道いたしました。そのことについて私が質問したんですが、審議官はイージス艦は一切出動しておりませんと答えました。 だから、私はこの点が非常に防衛庁自体は不明確で、実際に出している情報と持っている情報の乖離が大きくて非常に混乱をしているということで、危機管理で情報不足というより、防衛庁が情報を出さないというところに非常に問題があるわけです。 その点では、イージス艦がどういう形で出たのか、本当に太平洋への弾着が、自衛隊の独自の情報としてイージス艦の情報だったのか、その点をはっきりしていただかないと。きょうも防衛庁長官は本会議では推測だとおっしゃっているわけで、つまり計算して推測で出すということも当然ミサイルの場合は可能なんですが、そういうことを言っておられるのか、それとも明確に太平洋に弾着したということをどこかのレーダーで発見しているのか、その辺の事実関係が非常に不明確なので、私はそこの点をもう少し具体的にお聞きしたいと思うんです。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、委員の御質問の中で、イージス艦を配置していないということは、ちょっと私どもはそういう発言をしたかどうかは確認しておりません。恐らく、そういうことはないというふうに思っております。 それから、さまざまの情報というのは、我々が最終的に発表しましたことも太平洋上三陸沖の数百キロメートルの範囲内で着弾した可能性が高い、可能性が強いというふうに言っておりまして、それは一足す一は二であるように明確に回答しているわけではありません。
○小泉親司君 それじゃ、例えば私たちに出された北緯三十九度−北緯四十一度の間で、約五百キロメーターの範囲が捜索範囲であるというふうにおっしゃっているわけですが、これ東経でいきますとどういう地点で、東経何度で北緯何度で捜索区域というのをこの皆さん方の図ですとくくってありますけれども、このくくった根拠というのは何なんですか、要するに設定した区域の範囲。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私は技術屋じゃないから専門的には言えませんけれども、さまざまなミサイルの弾道を米軍も我々も追っかけていったと思います。そういう中でいろいろな情報を分析する形で弾道の方向性を次第に狭めていったというふうに受け取っていただきたいと思います。
○依田智治君 私は、きょう午前中の本会議の質疑等も通じて感じましたのが、本当にこの国の安全保障というものを確保する体制に成っているか、基本がそのままになっていながら上辺の議論をしているなと。もともと弾道ミサイルというものに対応するような情報体制も、またこれに対応できる防衛力も何も持っていないんですよ。それをいかにも持っているがごとき、怠慢だというような質問もあったりすれば、いろいろ一生懸命やっていますということなんです。 外交とかあらゆる手段を通じて安全保障を確保していくということはありますが、軍事力というものには最後的に軍事力でなければ対応できない部分があるのでして、私は、防衛庁もいろいろ努力されていますが、今回の事案を通じて、これまでのところ、防衛庁長官、我が国のミサイル防衛体制というものではどういう点に問題があるのか、要するに、検討しますと言うけれども、どういうポイントをこれから検討しなきゃいかぬのか、まずこの点をお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、従来から申し上げておりますように、アジアにおいてもあるいは世界的にも大量破壊兵器が拡散をしているということ、あるいは次第にミサイルの開発が進んでいるということ、そういう流れの中で我が国の安全保障をどう考えるかということの一環として我々は弾道ミサイル防衛についていろいろと検討をした結果、アメリカでいろいろと材料を持っているしまた知識も持っているのでアメリカといろいろと研究をしてきた経緯があります。だから、そういう研究を踏まえてこの弾道ミサイル防衛をどういうふうにしていくかということを今考えつつあるということでございます。
○依田智治君 弾道ミサイル防衛と言うと聞こえはいいんですが、これから何年かかるかわからないと思うんですよ。じゃ、その間における我が国のこういう問題に対する防衛、情報収集も含めた対応策というのはあるんですか、防衛庁。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、従来もみずからを守るためにはいかに情報を得るかということが最も大切なことであるというふうに思っております。したがって、同盟国である米国からさまざまの情報を得、そしてみずからも考えながらみずからの国の安全と平和を考えてきたということでございます。今後も、我が国の安全を考えていく場合には日米安保条約を基軸にして、そしてアジアと世界の安全に結びつけていくということであろうと思っております。 情報収集の方策については、我々も世界の情報を、いい情報もあるし悪い情報もあるし、そういう中で入手して万全の体制をしくかということはいつもエンドレスな課題であります。
○依田智治君 私は、現時点のミサイル防衛の技術でこれを撃ち落とすことは不可能だ、なれば、ぎりぎりもうどうにもならない場合は相手の発射基地をたたく以外にないということだと思います。この間アメリカが化学兵器工場を爆破したようなぐあいに、日本にぼんぼんとミサイルが飛んでくるという状況だったらその発射基地をたたくしかない。しかし、我が国は憲法上そういう長距離の弾道弾とかミサイルとか爆撃機を持つことは憲法の自衛力を超えるという現代の解釈があってできない。なれば、日米安保体制の中でアメリカにやっていただく。 長くなりますが、昭和三十年代に、座して死を待つというようなわけにいかぬので、ぎりぎりほかに手段がない場合は相手基地をたたき得る。しかし、当時の三十一年ころの答弁では、このような事態は今日現実問題として起こり得ないのでありましてなんて防衛庁長官が答えておるんですね。だから、今や現実のものになっているときに、こういう問題について、ぎりぎりの場合は理論的問題としては敵の基地をたたくことはあり得べしというのが政府解釈になっているんですが、法制局長官はいませんが、現実の問題としてこれについての防衛庁としての見解と、我が国に手段がない場合にはそれこそ日米安保体制下でしっかりと考える必要があると思いますが、この点についての御回答をお願いしたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、依田委員が御指摘の点については、かつて三十年代にそういう政府の答弁があったということは承知をいたしております。でありますから、自衛権というのは、座して死を待つ、待っているだけではなくて、やっぱりみずからを守るために代替手段がなければ必要最小限の行動はとり得るということであろうと思っております。 我々はそこまで行かない過程でさまざまの努力が必要であろう。外交の努力も必要であろうし、国際機関の中でのそういう野蛮な国に対する説得もしなければならないであろうし、あるいは場合によってはそういうことが起こらないようにすることの抑止力として日米安保条約を締結していることでもございます。そういうことを逐一踏まえながら、最終的には日本の国民とそして国家の安全を保っていく、そしてそれがまたアジアの安定にもつながっていくようなことで最終判断をすることになろうというふうに思います。
○依田智治君 国の安全保障というのは、やっぱりとことん突き詰めて、本当に大丈夫かということで防衛庁当局としても詰めて検討を進めていただきたい。よろしくお願いします。 終わります。
○木俣佳丈君 民主党の木俣でございます。よろしくお願い申し上げます。 今の委員の御発言と絡むわけでございますけれども、まさに周辺有事ところか本国有事ということも予想されるような大変な事態であると考えております。 三点にわたって御質問をしたいと思っておりますけれども、例えば南北朝鮮の有事につきましては、平成五年の際にも、北朝鮮がNPT脱会というときにも、暗に政府の方でもいろいろな有事を想定されながら計画案、有事のときにどういった防衛をしていくのかということが話し合われたかに聞いておりますけれども、もしそういうことがあったのであれば、そのことが今回どのように生かされたのかということについて、あったのであれば伺いたいというのが一点目でございます。 二点目は、まさに迎撃体制のことでございまして、例えば今回、仮の話でございますけれども、漁船団が百隻ぐらい周辺にあった、そしてまたその他もろもろありますけれども、例えば漁船団に落ちた場合に、船上はこれは領土とみなされるのかどうかという議論があるわけでございますが、領土への、何といいますか爆撃というふうに考えるのかどうか。 また、三沢の米軍基地に落ちた場合に、これは米国側も出撃すると思うのでございますけれども、この場合はどのような対応になっていくのか。 そしてまたもっと言えば、三段に分かれて落ちたというふうになっておりますけれども、ミサイルが飛んで、その破片が例えば本土に落ちているんではないかというような想定さえできるわけでございますけれども、この破片さえも本国の内国民にとりましては大変危険なものではないかと思うわけでございまして、こういった迎撃体制全般について御意見を伺いたいと思います。 その際に、今先ほどの委員からもお話がありましたように、日米安保条約の第五条というのがございますけれども、これとの絡みはどうなるかということが二点目でございます。 三点目は、この八月三十一日というのは、KEDOの資金負担についての大使会議が終わりまして、締結のまさにその日でございました。十億ドルという大変な負担をする日本国に対しまして、こういったまさに恩をあだでというようなことになったわけでございますけれども、同盟国の米国が毎年五十万トンの重油を北朝鮮に差し上げているというような状況が続いており、そしてまた、今現在は米国は態度を明らかにしていないということでありますけれども、これは非常に、同盟関係においてもそれで本当にいいのだろうかとさえ思うわけでございます。米国のこれからの行動がどのようになっていくのか、いや、今もう既にこの五十万トンを引き揚げるというような方向になっているのかどうかも含めまして御意見を、事実関係をいただきたいと思います。
○政府委員(佐藤謙君) まず私の方から、平成五年、一九九三年当時の北朝鮮をめぐるいろいろな問題が生じたときの政府の対応ということだろうと思いますが、その当時、そういう状況に対応いたしまして、政府部内でそれぞれの役所、それぞれの部署の担当の範囲内でどういうことが考えられるのかということで勉強はいたしたということはございます。 それから、今回の対応におきまして当時と違う状況といたしましては、今回まず第一報が入りました早期警戒情報、こういうものは当時はございませんでした。今回、早期警戒情報というものがまさにミサイルが撃たれたということの第一報として入ってくるシステムが日米の間で構築されておった、こういうことは言えると思います。
○政府委員(東郷和彦君) お答え申し上げます。 漁船団に対する落下と、それから日本における米国の基地に対するミサイルの落下の二点についてお尋ねがございました。 まず、漁船団でございますけれども、一般論で申し上げまして、公海上における船舶、これは公の船舶とそれから私の船舶、この両方を含めまして、その船舶が攻撃を受けたということでありますれば、これは国際法上、原則としてその攻撃を受けた船舶を所有する国の方は個別的自衛権を行使し得ると。もちろん、自衛権の行使に当たっては、いわゆる自衛権の三原則に絡まる一連の制約要因はございますけれども、基本的には自衛権を行使し得るということになるかと思います。 それから、日本におきます在日米軍基地、これがもし攻撃されたということでございますれば、これは申し上げるまでもなく安保条約第五条、ここで「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する。」ということでございますので、第五条事態が発生するということかと思います、法律的観点から申し上げまして。
○国務大臣(高村正彦君) KEDOについてでありますが、KEDOは、要するに北朝鮮に核開発疑惑があったときに、これは何としてでもとめてもらわなきゃいけないということで、いわゆる米中枠組み合意の中でこういうKEDOという話が出てきたわけで、そして日本の安全保障のためにも、やはりどんなことがあっても北朝鮮の核開発というのはあってはならない話でありますから、そしてKEDOにかわる北朝鮮の核開発をとめる手段が今ない以上、これは現実的でありあるいは実効的でもあるわけですから、このKEDOの制度そのもの、中長期的、戦略的にはこのKEDOの枠組みというのは大切なものなんだろう、こういうふうに考えております。 ただ、やはりそのために、例えばアメリカが重油を支援するだとかあるいは軽水炉に対して日本がお金を出すとか、何らかの意味で支援になっていることも事実ですから、こんなことをやった後にすぐ支援の話がまとまるとすれば、それは北朝鮮に誤ったメッセージになることもあり得るということで、少なくとも当面は見合わせましょうよということで、米韓の合意も得て当面見直すということになっているわけでありますが、今北朝鮮のミサイルに対してどう対応するかということと、その核開発に対してどう将来ともやっていくのかということ、この二つの間で米、韓とも話し合いますが、かなり悩ましい判断もこれからあり得るだろうと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 今の外務大臣のお話は悩ましいというお答えでございましたけれども、米国は支援を続ける可能性は十分にあるというふうに受け取ってよろしいわけでございましょうか。
○国務大臣(高村正彦君) これから米、韓とよく話し合う、我が方の立場もよく主張する、そして我が方の立場だって将来ともKEDOの枠組みがなくていいと言っておるわけじゃないわけで、そういったことも含めてこれからよく話し合っていきたいと、こう思っています。
○山崎力君 改革クラブの山崎です。 若干今までの議論というのは私から見ると何か少しずれているんじゃないかという気がします。今回の実験への認識がちょっと違うのかなと思うんです。例えば今回の場合、北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国という国としての政治形態、国家形態としての特殊性を抜きにした議論というのは無意味だということ、すべてそれに収れんされると私は思っております 例えば、今回の実験のときによくやるように北側が公海上に警戒区域を事前に発表していた場合、仮に上を飛んだとしても今回のような我が国の対応ができたかどうかというようなことが言えるわけですし、核兵器の問題からいけば、今はどうか知りませんけれども、かつては複数の国が我が国に核弾頭を向けてセットしていたというのは公然の秘密だったわけで、それに対抗策がなかったというのもこれは当たり前の話で、アメリカ自体もそれを持っていなかったわけですし今も持っていない。そういったところでこういった議論をするのはいかがなものかなという気がします。 むしろ問題とすべきは、そういった中で我が国がかつてから言われたように専守防衛としての情報収集能力に欠けているところがあったのではないか、そこに対しての努力不足があったのではないか。今回の発表を見ていると、すべてある意味ではマスコミの追認作業を政府側がしている。一番の問題は、いわゆる制服組あるいは防衛庁、外務省を含めた役所が集めた情報をどこまで国民に公開していいかという判断を政府としてしていないんじゃないか、判断できてないんじゃないかという点が私は一番懸念されるところだと思うわけです。その辺のところを両大臣からお伺いしたい。 それから、具体的な例を言います。 そのミサイル発射のときに、一段目と二段目の切り離しした場合を、その時点をレーダーでキャッチしていたのかどうか。 二つ目は、本来こういった時点であれば、危険水域というか着弾予想水域を含めて、着弾というのは本来は弾頭部だけで、切り離したロケットの落下地域は着弾と言いませんけれども、その辺の言葉の不正確性も含めて、北側が観測船をその辺のところに置いているのが普通なんです。前回はそうだったはずですけれども、今回それが見られたのか見られなかったのかというのも極めて重要なポイントなんだけれども、全然出てこない。もし警戒していたら、北側の船が来たよと、それが太平洋側にも行ったとなればこれは明らかなわけで中、事前の準備として。それを見落としていたのかいなかったのか、太平洋側に先ほどのイージス艦がいたのかいなかったのか。 そういった事実関係、そのくらいの事実関係を明らかにして、これだけのことを我々はしていましたということを国民の前に明らかにすることが国民のこういった問題に対する政治、政府への信頼性を高めるものじゃないかと私は思っているんです。その辺のコメントが全然出てこないというのはいかがなものかというふうに思っておりますけれども、その辺の事実関係並びに考え方についてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私は一カ月前に防衛庁長官を拝命しまして、まず情報については、原則公開であろう、そして戦略的、戦術的にこれはどうしても公開できないというものはある、そこをまずどっちに重点を置くかというと、公開をする方に重点を置いて考えるべきであるという基本的な考え方を持っております。それでまた、そういうふうに指導してきているという思いであります。 そこで、第一段、第二段のロケットの切り離しについてキャッチをしていたのかどうかということでございますけれども、これは先ほど来申し上げていますように、早期警戒情報については日本海に落下したという情報だけでありましたけれども、その前にいろいろな情報を得ておりますので、それを加味して分析をした結果、これは第二段ロケットの仕組みである、米軍情報とかみ合わせた上でそういうふうに分析をしたということから見て、そこを我が海上自衛隊、我々もその能力があった、あるいは分析をする結果を得ることができたというふうに思っております。 それから、イージス艦は一隻だけ出ておりました。それは主に日本海側にいまして、それは大浦洞からミサイルが発射されていく、言ってみればそれを追跡していくことになるんだと思いますけれども、一方でその情報をさまざまのところでアメリカもキャッチしているだろうし、我が方もキャッチしていくという形で三陸沖の着弾予想を固めていったということだと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 具体的な事実関係は防衛庁長官から述べられたわけでありますが、考え方を述べろということなので私なりの考え方。 情報を発表するのは早い方がいいか遅い方がいいかといえば早い方がいいに決まっていると。じゃ、確実な方がいいか不確実な方がいいかといえば確実な方がいいと。その二つのせめぎ合いで、不確実なときに発表してそれが揺れることがまた国民に不安を与えるということとの関係ということは一つあり得ることだと思います、一般的な考え方でありますが。 それともう一つ、情報を公開した方がいいか公開しない方がいいかといえば、公開した方が一般的にいいに決まっていると。ただし、この種の情報については、特に情報提供者との信頼関係が、情報を提供してくれた方が情報を公開していないときに、そのことをやることによって今後一切情報提供を協力しないよということは、これは単なる可能性の問題じゃなくて、本当に現実の問題としてあることなんですね。だから、そういうことを考えた上で、そして具体的にはそういう全般を考えられて主として防衛庁が判断されたんではないかと、こういうふうに考えております。
○山崎力君 質問に対してのお答えが大分抜けているんで、もう一回。申しわけないんですが、御答弁いただけてないものですから。 先ほどの額賀長官の話でも、私の質問は、自衛隊の主にレーダー傍受、電波傍受によって自衛隊自身が一段目と二段目の切り離しのことをキャッチしていたのかいないのかということをまず聞いております。だから、していたのかしていないのか、イエスかノーかの答え。まだそれをはっきり聞いてないというのか、その点が一点。 それから、太平洋側にイージス艦、主に日本海というのもおかしな言い方なんですが、確かに太平洋側には恐らくいなかったんでしょう。ですけれども、太平洋側に来る可能性があるとしてイージス艦じゃない艦艇を配置していたのかしていなかったのかという点のお答えもない。 それから第三点として、先ほども言いましたが、北側の観測船の動きをフォローするというのはこういったミサイル実験のときのイロハのイなわけです。そこのところのフォローがあったのかなかったのか。逆に言えば、その動きがなかったために、本来なら、普通の実験ならばそういうことが出てくるのが当然なのに、そういった動きが北側からなかったから情報収集について我々も後手をとりましたと、こういうことはあり得るわけですけれども、その辺のお話もない。 それから、先ほどもおっしゃられましたけれども、我々の情報収集の体制の多くの部分をアメリカ側が持っているということはわかるんです。ただ、そこのところでの信頼関係というのもあるんですけれども、逆に言えば、そういったところからの情報を総合しなければ今回の実験は、言葉をかえれば我が国の情報収集能力、エリント、コミントによってとれなかったということをあらわしているわけです、今のお言葉ですと。 本来なら、どこからもそういった情報を得られなくても自前の兵器というか観測装置によってとることも可能なわけです。現実に、この間の大韓航空機がソ連機に落とされたときに、ある意味じゃ本当の機密である会話まで国連総会にアメリカの要請で出しているわけですよ、我が自衛隊の能力として。 そういったものを踏まえた上でどうするんですかということを私はお伺いしているわけで、単に一般論でお伺いしているわけではないということで再度御答弁願えればと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) まず、そのレーダー、電波傍受をキャッチしていたのかしていないのかということにつきましては、これは私は原則公開とは言いましたけれども、山崎委員は非常に御造詣の深い方でありますから御理解をいただけると思いますけれども、我が国の今後の情報収集とか分析だとかあるいは戦略的なことを考えた場合に、なかなかこの場で明快にお答えすることが適切かどうかというふうに私は判断をしておりまして、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。 イージス艦につきましては、日本海側であります。それから、観測船は確認しておりません。
○鈴木正孝君 前回の平成五年五月のミサイル射撃のときと今回と、基本的に、政府・防衛庁の対応といいましょうかそこの重みというのは、今回は少なくとも日本本土の上空を通過して何らかの物が落下したところが三点あるということを防衛庁が確認をしたということに非常に大きな重い意味があるというふうに実は私は思っております。 いろいろと情報収集は、長官言われるようになかなか難しいところもあるわけですけれども、少なくとも能力的にいろんな多角的な手段を持って、そこまで来ているというようなこと、これは大変ありがたいことだなというふうに思います。 それから、これは外務省ですね。昨日、北の方から朝鮮中央通信ですか、これを通じて声明が出ているわけですけれども、全部になるかどうかちょっとわかりませんが、このラジオプレスの外務省からいただいた資料を見ますと、声明は、我が方がミサイル実験をしたか別の何かをしたかも知らずに日本があれこれ言うのは軽率である、こういうふうに言っているんです。 そのことを思うと、先ほど防衛庁長官も、観測船を太平洋側で確認していないということを言われておられるわけですが、そのことを重ねて考えてみますと、どうも単なる試射というよりももうちょっと踏み込んだ積極的な何か意図的な威嚇的な性格を有するものなのかなというような感じもするんです。その辺を外務省は、この声明をどういうふうに評価しあるいは分析しておられるのか、その辺お伺いしたいと思います。 それから、先ほど防衛庁長官は弾道ミサイルの脅威という発言をされましたが、脅威というのは、脅威論をかつていろいろと議論をしているわけですが、能力と意図が重なってという、そういうところが一つあるんですが、この種のミサイルを前提にして北朝鮮の現在の軍事力が我が国にとって軍事的な脅威なのかどうか、性格論です。 これは防衛力整備をしていく過程でいろいろと過去議論を積み重ねておるわけですが、そういう本質的な議論を踏まえていく必要がこれからはあるんだろうというようなことがありますので、単なる言葉の脅威ということではなくて、防衛力整備との、安全保障上の観点での脅威論、軍事的な脅威と見るのか。かつて極東ソ連軍を云々というようなことでいろいろと議論したわけでございますが、そういうような事柄、潜在的な脅威というような位置づけにするのか。そのはっきりしたところをやっぱり国民の皆さんにお示しをした方がいいのかなというような感じもいたします。 そして、こういう我が国の直接安全保障上の重大な事態という立場に立って考えてみますと、やはり総合的な外交防衛戦略というものを断固として果断に打ち出していくということが必要だろうと思うんですが、人道的な問題は問題といたしましても、そういうようなことを念頭に置いて具体的な手だてを考えなければいけない。 そうすると、実際的にそういうより効果的なものが考えられるのかどうかということを外務大臣含めまして御答弁をいただければ大変ありがたいというふうに思います。
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮の発表からどういうことが分析してわかるか、あるいはこれは北朝鮮の意図にもつながることかもしれませんが、現時点でこうだというところまで分析し切れておりません。これだけで分析することは難しいだろう、こういうふうに思っております。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、鈴木委員の御指摘でありますけれども、実際に北からミサイルが我が国の領土上空を飛んできた、飛び越えていったということについては、北朝鮮のミサイル開発の技術が予想以上に相当進歩をしている、そのミサイル自体は我々にとって脅威であるというふうに私は思います。 しかし、北朝鮮自体の国家といいますか、総合的な国家としてはどうかということでございますけれども、これはやっぱり我が国を含むこの北東アジアにとって大きな不安定要因であるというふうに認識をしたいと思います。
○田英夫君 安全保障関係の問題が多いようですが、やはり北朝鮮の問題というのは第一義的に外交努力によって何とかとにかく、大変困った国であることは事実ですけれども、平和を維持していくということが一番大事だと私は思っています。 その意味で伺いたいのは、この外務省の報告、北東アジア課の報告の文書によると、今度のことがあってから北朝鮮国連代表部のキム・チャングク次席大使に対して抗議の申し入れをしたということになっておりますが、常時接触できるそういうホットラインではなくてコールドラインかもしれませんけれども、少なくともそういうものを常時持っていてもいいんじゃないかと思うんですね。いざというときには対話ができると。アメリカの場合は次官級で常時話し合いをしているようでありますし、KEDOの問題なんかがありますから、北の方もアメリカとの対話を重視しているということですが、日本に対しては姿勢が違うのかもしれませんけれども、日本こそそういうルートを持っているべきではないか。 さっき高村外務大臣が言われた中で、戦後の不正常な状態を正すということが大事だとおっしゃったのは私も全く同感ですが、ついでに言えば、その前の三十六年の植民地時代ということも不正常であったわけで、そういうことも頭の中に置きながらあの皆さんとは接触しないといけないし、常時窓があいているということが必要じゃないか。国会でも、どんなにもめても議運だけは窓があいているというのが常識じゃないですか。そういう意味で申し上げると、それはありませんか。
○国務大臣(高村正彦君) 常時というのがどういうことだかよくわかりませんが、国交がない中でそれなりのチャンネルがないことはなかったわけであります。課長級の非公式の会合などは、特にこの問題があったからやっていたというよりも、時々やっている中でこういうことを提起したという話でありますが、私たちはそれなりのチャンネルはあると思っておりますが、こういうときになるとそのチャンネルを向こうが切ってしまうということもあるわけで、大変な国だなと、こういうふうに思っております。
○田英夫君 もう一つだけ。 これは北京のことも含めて言っておられるんだろうと思うんですが、確かに私も何回か行っておりますが、非常に我々の常識では考えられない政治体制、国であるということは事実だと思います。それだけに、やはり平和を保つための外交努力というのはもちろん非常に努力が要る。 一つ、全く関係のないようなことですが、四・三済州島事件、済州島はもちろん今は韓国ですけれども、というのはどういう事件か。おられる中で御存じの方があったら、多分御存じないだろうと思うんです。 それは、一九四八年、昭和二十三年四月三日に済州島で市民というか、李承晩政権ができたばかりで、その五月に初めての選挙をやる。つまり、南北分断が決定的になるというその時期に済州島の人たちが、今は韓国ですが、当時はまだ分断がはっきりはしていない、その人たちが分断に反対して蜂起したわけです。これに対して、李承晩政権の警察と何とアメリカ軍が、占領していましたから、アメリカ軍が攻撃をして三万人が死んだと言われているんです。ことしは五十年になるものですから、この八月二十一日から四日間、済州島でシンポジウムがあって、私にどうしても来いと言うので行ってきました。 私どももそんなに知りませんでしたが、済州はチェジュなんですが、四・三チェジュというと、韓国の人は金大中政権になるまでは全く口にすることもできなかった。これは要するに、統一じゃなくて分断反対だったんですね。そのことは北の人ももちろん知っています。そういうような歴史も含めて、日本の我々はもう一回勉強し直す必要があるんじゃないか、考え直す必要があるんじゃないか。 迂遠のようだけれども、朝鮮半島と日本のかかわりの一番根底のところ、彼らがと言ってはあれですが、朝鮮民族が気にしているというか、もっと言えば怒っているところを考える必要があるんじゃないかということを、これは御答弁は要りません。偉そうなことを申し上げましたけれども、そういうことがあるということを申し上げておきたいと思います。 ありがとうございました。
○立木洋君 一昨日、衆議院の委員会で大臣が事実関係は今後とも北朝鮮が明らかにするように求めていきたいというふうに述べられている。私はこれは非常に大切なことだと思うんです。 今まで北朝鮮は、事前についても事後についても今度のこの問題については具体的な内容を何一つ明らかにしておりません。朝鮮中央通信がああいうふうな見解を出しましたけれども、具体的な内容は何も述べていないんですね。この点について日本の側から、いわゆるこの間、南アで小和田国連大使が外相に会いたいと言ったけれども実際には会えなかったという状況があるわけです。 今後とも日本側から積極的にイニシアチブをとって、北朝鮮の側に会いたいということを申し入れられるのかどうか、そしていつごろの時期をお考えになっているのか。例えば、国連総会なんかの開かれるような時期などを考えているのか、あるいはそれより早い時期を考えておられるのか、あるいはどういうレベルでそういう接触を求めたいと考えておられるのか。これが一つです。そのことについてお答えいただきたい。事実関係を明らかにすることは私は非常に大切なことだろうと思うんです。 それからもう一点。私はきょうのこの外交・防衛委員会に出できて、今度の問題に関して時系列的な表が出されてくるだろうと思ったんですよ。事実関係についての認識がみんな違うんです。またお答えになっているのが、そのときそのときによってそれが前だったのか後だったのかというふうなことについての判断は全部それぞれが判断しなければならない。だから、一番最初にこの問題が、危険性が発生したというふうな情報がどこから来たかということを書く必要はないんです。 いつ日本がそれを知ったかということから始まって、それについて必要な行動としてはどういう行動をいついつ何時にとったのか、どういう情報を何月何日に得たのか。あなた方が知らせてはならない情報源だとか何とかを書く必要はなくて、そういう時系列的な関係だけをここに出していただくと、共通の事実関係の認識に立って議論を深めることができるんです。 私はそれがきょうは出されるだろうと思ったんだけれども、どこを見てもその事実関係についての時系列的な内容というのは一枚も出されていないんです。私は、そういうことを基礎にして外交・防衛委員会で議論をしないとより深めた議論にはなり得ない。きょうも結局は、それぞれの人々がそれぞれの事実関係についてはそれぞれの認識を持ってお帰りになるだろう。また引き続いて議論をやってみても同じような結果にならざるを得ない。だから、少なくとも必要な、外交・防衛委員会に対して、公表可能な事実関係については時系列的な報告を提出していただけないか。 この二点、お願いします。
○国務大臣(高村正彦君) 最初の一点は明らかに私が答えるべき問題だと思いますので、私からお答えいたします。 抗議をするためにも、事実関係の説明を求めるためにも、一番いいのは相手に直接会うということでありますから、一般的にそういうことはいろいろなチャンネルで求めていきます。ただ、現時点では、国連代表部の方でも、あるいは北京の方でも、あるいは南アでもそうだというのは先生から御指摘ありましたけれども、相手方が接触を避けているような状況であるということは御理解いただきたい。 ただ、私たちはあらゆるチャンネルでこの問題を明らかにするため、それからさらに抗議をするため、さらに開発の中止を求めるために接触は求めてまいります。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今の立木先生からの公表可能な時系列的なことについて出してほしいということについては、委員長、今の立木先生の御提案については理事会で諮っていただいて、私どもに御指示をいただければできる範囲で出させていただきたいということでよろしいでしょうか。
○委員長(河本英典君) それでよろしいですか、理事会で。
○立木洋君 結構です、後で。
○田村秀昭君 先ほど依田委員もおっしゃっておりましたけれども、今回の対応でいろいろ疑問を国民が持つのは、弾道ミサイルに対する防衛体制が情報もその対処もできるというふうに国民が思っているんじゃないかということなんですね。 ところが、先ほど依田委員もおっしゃいましたように、弾道ミサイルに対する情報もそれに対処する方法も全く無防備なんであるということをきちっと言わないといけない。そして、防衛庁長官がおっしゃっているように、今現在、ミサイルに対するのじゃないけれども、持っている情報で最大限の努力を払ったから時間がおくれたのならおくれたというふうに言わないとだめですね。 それで、私はそこのところを明確に国民に、弾道ミサイルに対しては無防備なんだよ、それでは困るから我々はその責任者としてそれに対する偵察衛星とその対処の方法を考えなきゃいけないということを言わないといけないんではないかと私は思っているんですが、そこのところがコンフュースしちゃっているものだから非常にわかりにくい。 それで、私が防衛庁に一番申し上げたいことは、せっかくAWACSを入れているのに何で赤外線探知装置を積まないのか、それを積まなかったら何にもならないじゃないか、ミサイル攻撃に対して。まだ飛行機の攻撃しかないと考えているのか。私は一番初め飛行機で来ない、必ずミサイルで来る、そのときにどうするんですかと、それだけです。
○国務大臣(額賀福志郎君) まず、弾道ミサイルに対する対応の仕方というか状況についてでございますけれども、これはやっぱりどこの国においても、また我々もそういう弾道ミサイルの拡散に伴ってどういうふうに防衛体制をしくかということは大きな防衛政策の課題であるという認識はしているわけです。だから、十分整っていないから大きな防衛政策上の課題であるということになるわけだと思います。 したがって、今後どういうふうにしていくかということについて、先ほど来言っておりますようにさまざまな研究をしてきているということであります。これについてはアメリカとの共同でその技術的な可能性を追求しながらどこまでできるかということの最終判断をしなければならない時期に来ているということであります。 それから、時間がかかりました件については、弾道ミサイルが我が国の上空を飛んでいったということについて国民の皆さん方にあらゆる情報網を通じて正確な情報を流すことがまず大事であるということから、第一報は米軍情報をストレートに流したわけでありますけれども、その後はやっぱり確かな情報を流すことが大事であるということで時間がかかったということでございますので、ぜひ国民の皆さん方にも御理解をいただきたいというふうに思っております。 それから、AWACSについての中身でございますが、技術的なことなのでちょっと済みません。
○政府委員(佐藤謙君) 今、田村先生おっしゃいましたように、弾道ミサイルに対する対応ということからすれば、まずその弾道ミサイル自体をいかに早く遠くでとらえるか、正確にとらえるかということが一つ重要になろうかと思います。それから、それに対していかに対処するか、こういうのが大別すれば対応の仕方だと思います。 そういう中で、いかに早く弾道ミサイルをとらえるかということにつきましては、これはいろいろな手法があり得ると思いますけれども、その中の一つとして航空機にIRセンサーを載せるというのも、これは確かに理論的にはそういう考え方はあろうかと思います。 こういったものも含めまして、弾道ミサイルについてどういうシステムがあり得るのか、有効なのかということを勉強はしていくということだろうと思います。
○田村秀昭君 防衛庁長官、ほかの国はもうそれを開発しているとおっしゃいましたけれども、ほかの国はそういうものが飛んできたら発進地域をたたくんです、普通の国は。だけれども、日本はそれはやらないから、さらにその体制をきちっとしなきゃいけないと私は思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) ほかの国は開発しつつあるとかあるいは開発しているとかいう情報は承っておりますが、どの程度整備されたものであるかどうかについては余り熟知しておりません。 ただ、いずれにいたしましても、そういう弾道ミサイル防衛について大きな関心を持っているということは間違いがない、我々もそうであるということであります。 先ほど依田先生の御質問もありましたけれども、ミサイルを発射した国の基地をたたいていくことによってみずからの国を守ろうということについては、三十年代の国会答弁で、自衛権の行使の一環として、座して死を待つだけでいいのかという観点からそういうこともあり得べしという話があったことは承知をしております。 しかし、現実的には、先ほど言いましたように、そこまで行く過程にはさまざまの選択肢があるし、また努力をしていかなければならない。そういう流れの中で、これは国民とともに判断をしていくということになるのではないかと思います。
○岩崎純三君 大変素朴な質問で恐縮ですが、防衛庁長官の発言要旨の中に、防衛庁としては八月中旬より警戒監視態勢をしいておる、強化してきたと、こういうことでございますが、その警戒監視態勢の対象、この弾道ミサイルを含めて、そのほかにどういう問題を対象にして警戒監視態勢をされたのか。その選択肢、対象、これをひとつ教えてもらいたいということが一点であります。 もちろん、そのためには情報がなければそういう対応をしないわけでございますが、その情報は、先ほど長官の御答弁の中にもございましたように、我が方で自衛隊が調査をした、情報を得たという問題と、アメリカ、韓国等々からも情報があってそのような態勢に入ったのかということが一点でございます。 それからもう一点は、九月九日に金正日が最高の地位につくだろう、こういう報道がなされておる。そのために、北側としてはそのデモンストレーションと申しましょうか国威の発揚と申しましょうか、そういう立場からこういうことをやったんだということがマスコミを通して流れておるわけでございまするし、それと同時に、一方では武器を輸出する、そのための一つの戦略があった。そのためにこのミサイルを発射するその地域に武器を買う国々の方々が何人かそこにいたということが、これもマスコミをもって情報として流れておるわけでございまして、一体その武器を買う国々は例えばどういう国であるのか、お差し支えのない範囲内においてお話をいただければありがたい。 以上、二点でございます。
○国務大臣(額賀福志郎君) 岩崎委員の御質問でありますけれども、八月中旬からの情報というのは、先ほども言いましたけれども、我が方も常時これは継続的に日本列島の周辺の海上、上空については警戒態勢をしいているわけでありますから、さまざまの情報を得ることができます。それと同時に、米軍からも逐次情報交換をさせてもらっているという中で、北朝鮮の動きについて変だなということから警戒態勢をしいていったということでございます。 そういう中で、特に米軍の情報から、ミサイルを発射する段取りをしているのではないかということから一層警戒態勢を強めていったと。つまり、ミサイルの発射をめぐる動きについて警戒態勢を集中的にしいたということでございます。その過程で、米軍の情報とか我が自衛隊が得た情報等々を加味しながら総合的に分析をしていったということは先ほど申し上げたとおりでございます。 それから、九月五日に人民会議、そして九月九日に建国五十周年記念のイベントがあると。一昨日、韓国の千国防部長官とお話をしたときに、国防部長官も北のミサイル発射のねらいというのはどうだろうかということについて、今、岩崎委員がおっしゃったように、建国五十周年の国威の発揚とか、あるいはミサイルの技術開発の進展だとか、さまざまな要因も考えられるというようなことも言っておりましたけれども、そういう情報について接し得ることがありますが、我が方でそれを確実に確かなものとして確定をしているわけではありませんが、有力な情報として受け取っているということでございます。 また、北朝鮮がそういうミサイルについての技術、あるいは物の輸出についてどういうふうに展開しているのかということについては、いろんなことが言われておりますけれども、私自身確認しているわけではありませんので、ちょっとこれは控えさせていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(高村正彦君) 防衛庁長官が言ったとおりですが、どこの国に売っているというようなうわさはいろいろあるんですが、買ったと認めている国はどこもない、それから証拠もない、こういう状況ですので、あそこが怪しいぞなどということは差し控えさせていただきたいというのは、防衛庁長官のおっしゃったとおりです、
○依田智治君 当委員会の中に出ていないので、これは内閣の問題なんですが、安全保障会議ですね。私はかねがね、湾岸戦争が起こったときも直ちに内閣で安全保障会議を開いて、これが我が国に対してどういう影響があるかということをやるべしと、こういう意見を持っておったんですが、当時、一カ月近くたってから開いたというような実績があります。それは国防に関する重要事項という、湾岸の事態が国防と言えるかという問題もあって延びたんですが、今度の場合、私は安全保障会議設置法の第二条の「その他内閣総理大臣が必要と認める国防に関する重要事項」、先ほどの本会議で、「これは我が国の安全保障に直接かかわる極めて憂慮すべき事態であります。」という外務大臣の報告からしまして、私は、これは内閣官房長官いませんから意見表明として受け取っていただいて結構ですが、やはりこういう大変重大な問題が起こったら、我が国をミサイルが通ったというのがわかった時点で、たとえ夜中でも安全保障会議を開くというぐらいなことが重要じゃないか。 あと一つは、これ議員懇談会となっていますが、これは白書なんかをつくるときには安保会議というよりは議員懇談会で説明を聞いてやるというんです。これはまさにまかり間違えば我が領土、領海等に落下して大変な事態が生ずるような事態ですので、やはりこれは安保会議で我が国の国防に関する重要な事項というのでいいんじゃないかという感じがしますが、外務大臣も防衛庁長官も正規のメンバーですから、話し合って、ぜひこれは安保会議にすべきじゃないかと。 それで、もっと早く、何かあした閣議があるからついでに開くというようなものなのかどうか。これはややもするとちょっと形式になりがちな傾向がありますので、今後の安保会議の、これはアメリカの場合は安全保障会議というのは大統領の補佐機関というような形で運用しますから、何か起こったら直ちに開いてアドバイスする。ただ、我が国の場合は重要事項について諮問するという諮問機関ですから、その違いがあるのかなと思いますが、検討の余地がある問題だと思いますので、よろしくお願いしたい。 以上、これは意見の表明です。
○吉田之久君 八月末に何か気配を感じたという政府の報告でありますが、しかし事実上はめったなことはないだろうとたかをくくっておったように私は思うんです。完全に虚をつかれたと思うんです。それはそれとして、ならば今日この時点でなお一層そういう気配を濃厚に感じて警戒すべき態勢がふえておるのかどうか。 それから、この事態が起こって、今日以降、例えばイージス艦の配置を変えるとか、AWACSの動かし方を早急に具体的に検討を始めたとか、そういうことをなさっているんですか、どうなんですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私は週末、土、日でありますが、現場で警戒態勢をしいておりますから、いろんな用事がありましたけれどもすべてキャンセルして東京にとどまっておりました。それから、その後もちろんイージス艦も出て警戒態勢を怠らずやっているわけでございます。事態の成り行きを今、今までのペースをそんなに緩めずにやっているということでございます。
○高野博師君 一つだけお伺いしたいんです。 本会議でも質問をしたんですが、KEDOの問題について、先ほどこちら側のメッセージ、誤ったメッセージを送ってはならないという発言がございました。その関連で言うと、KEDOの事業を当面見合わせるという政府の判断は、僕はこれは当然正しいと思うんですが、北朝鮮側は違ったメンタリティーを持っていて、今回のミサイル発射事件とKEDOというのは全く別物という考えをひよっとしたらしているのではないかと。そういう意味で言うと、今回の日本のとった措置は当面ということですが、当面という間に、そうするとこれは米朝の枠組み合意の中でミサイルなんということは全然全く言及していないわけですから、核開発にそれじゃ踏み切っちゃうよということをやってきたときにどうするんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 今、米朝の会合も続けられているようでありますし、一時ちょっと本国からの訓令を待つということで出てこなかったということはありますが、これも続いているようでありますし、直ちにそっちに踏み切っちゃうという危険性は非常に少ないという判断を持っております。
○委員長(河本英典君) 質疑はございませんか。——他に発言もないようですから、本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 なお、先ほどの立木君の資料要求につきましては、委員長、理事間の協議により、出していただけるものであれば提出を求めるということで一致いたしました。政府の対応をお願いいたします。 —————————————
○委員長(河本英典君) 次に、深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。高村外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) ただいま議題となりました深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、平成六年六月にパリで開催された国際会議において作成されたものであります。 この条約は、深刻な干ばつまたは砂漠化に直面する国が砂漠化に対処するために国家行動計画を作成し、実施すること、そのような取り組みを先進締約国、国際機関等が支援すること等について規定するものであります。 我が国がこの条約を締結することは、地球環境問題に関する国際協力を一層推進する見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
○委員長(河本英典君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十二分散会 —————・—————