内閣委員会 第4号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1998/10/06
会議録
○二田委員長 これより会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 第百四十二回国会、海江田万里君外五名提出、国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案及び第百四十二回国会、原田昇左右君外五名提出、国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、それぞれ提出者全員から撤回の申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○二田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ————◇—————
○二田委員長 国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会等において協議いたしました結果、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を得ました。 それでは、本起草案の趣旨及び内容につきまして、私からその概要を御説明申し上げます。 御承知のように、最近における我が国経済の成熟化に伴い、国民の意識、価値観も多様化が進行し、国民の生活も、より個性的でゆとりのある豊かな生活を求めるようになってまいりました。このような社会経済情勢の変化に対応して、国民の余暇の過ごし方も、スポーツや文化などの個人的な活動はもとより、ボランティア活動や地域活動などの社会的な活動への参加など、幅広い多種多様なものへと変化してまいっております。 こうした中、このような余暇活動をより一層充実させるため、国民の間から、特定の曜日を国民の祝日に指定し連休化させようという機運が高まってきております。また、欧米諸国におきましても、特定の曜日を祝日にする例が多く見受けられるところであります。 本案は、このような現状にかんがみ、よりゆとりのある国民生活の実現に資するため、国民の祝日に関する法律を改正し、一月十五日の成人の日及び十月十日の体育の日を、それぞれ一月及び十月の第二月曜日としようとするものであります。 このように、この二つの祝日を月曜日と指定し連休化することにより、国民の多種多様なニーズにも十分こたえることが可能となり、また、年末年始などの特定の時期に集中する旅行や帰省、レジャーなどの活動が分散され、行楽地や交通機関の極端な混雑や道路渋滞の緩和が期待されるとともに、余暇活動が活発になることにより経済的な波及効果も期待されるところであります。 さらに、祝日の趣旨を反映した各種行事をこの連休時に催すことも可能となり、祝日の意義がより一層国民に浸透することにもなるものと思われます。 以上、申し述べましたところから、この際、本改正を行いますことはまことに時宜に適した措置であると考える次第であります。 なお、この法律は、平成十二年一月一日から施行することといたしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。 ————————————— 国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○二田委員長 お諮りいたします。 本起草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○二田委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決しました。 なお、本法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○二田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○二田委員長 次に、内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び内閣提出、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。太田総務庁長官。 ————————————— 一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正 する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○太田国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案につい て御説明申し上げます。 本年八月十二日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 最初に、一般職給与法の改正関係について申し上げます。 第一に、俸給表のすべての俸給月額を、人事院勧告どおり改定することといたしております。また、公安職俸給表(一)に特二級を新設することといたしております。 第二に、原則として、五十五歳を超える職員は特別の場合を除き昇給しないものとすることといたしております。また、五十六歳以上の職員のいわゆる普通昇給の昇給期間を十八月または二十四月とする取り扱いを廃止することといたしております。 第三に、初任給調整手当について、医師等に対する支給月額の限度額を三十一万六千四百円に引き上げること等といたしております。 第四に、扶養手当について、満十五歳に達する日後の最初の四月一日から満二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある扶養親族たる子に係る加算額を一人につき月額五千円に引き上げることといたしております。 第五に、単身赴任手当について、基礎額を月額二万三千円に、職員の住居と配偶者の住居との間の交通距離の区分に応じて支給する加算額の限度額を月額四万五千円に、それぞれ引き上げることといたしております。 第六に、宿日直手当について、通常の宿日直勤務に係る支給額の限度額を勤務一回につき四千円に引き上げる等、所要の改善を図ることといたしております。 第七に、義務教育等教員特別手当について、中等教育学校の前期課程に勤務する教育職員等に対して支給することといたしております。 第八に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万九千二百円に引き上げることといたしております。 次に、任期付研究員法の改正関係については、任期付研究員に適用する俸給表のすべての俸給月額を改定することといたしております。 以上のほか、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて、特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。 第二に、特別職の職員である常勤及び非常勤の委員等に支給する日額手当の限度額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。 以上のほか、この法律の施行期日、適用日等について規定することといたしております。 以上が、これらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○二田委員長 これにて両案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○二田委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。倉田栄喜君。
○倉田委員 平和・改革の倉田でございます。 まずは、給与法案を中心にお尋ねをさせていただきたいと思います。 私どもも、人事院勧告の完全実施を望む立場であることに変わりはありません。しかし、現下のこの大不況下の中で、平均とはいえども〇・七%引き上げるという根拠を国民の皆様にもおわかりいただけるよう、まずこの点の御説明をいただきたい、このように思います。
○中島(忠)政府委員 公務員の給与というのは、今先生がお話しになりましたように、何よりも国民に理解され、納得していただく必要があるというふうにかねがね人事院は考えております。そういう考え方に基づきまして、ことしは殊のほか意を用いまして、民間企業の給与改定の状況を詳細に調査をいたしました。 私たちは、いろいろな観点から調査をいたしました。単に給与改定の状況だけではなくして、いかに民間企業が、ベースアップの財源を捻出するためにいろいろな合理化をしておりますけれども、いかなる方面でいかなる合理化をしているかということについて調査をしたわけでございます。その結果、従来とは異なりまして、今回は、従業員数の削減というところまで乗り出している企業がかなり見受けられたところでございます。 そういうような民間の厳しい状況というものを私たちは把握した上で、やはり公務員の世界におきましても、組織・定員の合理化、あるいはまた定員の削減というものにつきましても積極的に取り組んでいく必要があるだろうというふうに認識いたしまして、そういうような提言を今回の勧告の前提となります報告の中できっちり述べております。 そういうような前提で私たちはベースアップの状況を調査したわけでございますけれども、民間の業種別の状況というものはいろいろでございまして、実を言いますと、非常に厳しい。例えて言いますと、不動産業界とか建設業界というのは非常に厳しい側面がございます。反面、かなりいい給与改定をしているようなところもございました。そういうところは現下の厳しい状況のもとにおいては表面には出てまいりませんけれども、そういうところもございました。 そういうことを私たちは把握した上で、ことしの春に、賃金改定をしたところ、またしないところ、あるいはまた精算中の企業というようなところも調査をいたしまして、民間の労働者について、一体どういうような賃金改定があったのかということを調査し、その平均的な姿というものを算出したどころが、今先生がお話しになりましたように、〇・七六%という率が出たわけでございます。 この率につきまして、公務員についてもやはり民間の平均的な姿で賃金改定をしていただくことが公務員が安心して公務に取り組んでいくというために必要だろうというふうに考えまして、私たちは今回こういう給与勧告をさせていただいたわけでございます。私たちのいろいろな調査とか、我々の意のあるところをお酌み取りいただきたいというふうに思います。
○倉田委員 官民の較差が、今人事院総裁にお答えいただきましたけれども、〇・七六%、二千七百八十五円、こういう数値である、こういうことでございます。私は、ちょっと気になる新聞を見たわけでありますけれども、労働省が三十日発表しました八月の月勤の統計速報、これによりますと、給与のマイナス幅は最大であって、八月は三・八%現金給与総額であるけれども減っている。これは残業手当など大幅に減少している。こういう労働省の速報が発表されまして、これは同日の夕刊付で報道されたところでございます。 この労働省の発表と、人事院で平均〇・七六%官民較差がある、これは一体どこがどういうふうに違っているのか。国民の皆さんは、この労働省の発表の新聞の方を見ますと、官民較差が〇・七六%あるというのはおかしいのではないの、こういう疑問を持たれると思いますし、私もこの新聞だけ読んだときにはそういう気もしたわけでありますけれども、この労働省の発表と人事院勧告の基礎となった数値というのは、どこが違ってこういう結果になるのか、その点について御説明いただきたいと思います。
○中島(忠)政府委員 民間企業というのは、こういう不景気の時期におきましては、いろいろな工夫といいますか措置を講じまして、不況を乗り切ろうというふうにいたします。通常言われておりますことをわかりやすく申し上げますと、一つは、やはりパート労働者というものを活用する、そして景気変動に対応していくということがよく言われます。もう一つは、やはり残業時間を少なくして残業手当というものを少なくしていくということを行います。 労働省の先ほど先生が御指摘になりました統計というのは、事業所規模が五人以上の事業所、そしてパート労働者を含む労働者の賃金の状況というものを調査して発表しておるわけでございます。したがいまして、こういう不景気な時代におきましては、超過勤務というものも少なくしておりますし、またパート労働者の比率というものも高くなっておる、そういう状況でございますので、残業手当を含めました現金支給総額ということで見ますと、一年前に比べましてマイナスが立っておるということでございます。 私が申し上げたことを端的に申し上げますと、三つの点において異なっておるということです。一つは対象事業所というのが五人以上の事業所というものを対象にしておるということ、そしてパート労働者が含まれているということ、そして三番目は残業手当というものを含む現金支給総額というものを対比しておるということでございます。 人事院の、私たちが調査をいたしまして、私たちが公務員給与の統計を出します場合、その三点において違いがございますので、労働省の場合にはマイナスが立っておる。仮に私たちの方で試算をいたしますと、残業手当を除きますと、労働省の場合にもプラスが立っておるということを承知いたしております。
○倉田委員 それでは、給与改定の内容の方についても少し、これは全体にもかかわりますのでお尋ねをいたしますれども、まず、俸給表についてであります。 改定の内容の中で、今回の給与法案、俸給表の改正がされているわけでありますけれども、全体として、その傾向として、給与カーブの早期立ち上がり型への修正、こういうことが言われているかと思います。早期立ち上がり型への修正ということは、それは一体どういうねらいで、どういうことでそういうふうな修正になっているのか。この点はいかがでしょう。
○武政政府委員 私ども、俸給表の改定を行うわけですが、その場合に、当然のごとく給与カーブを想定するわけでございます。その給与カーブをどういう形にするかというのが問題でありますが、現在の民間の状況を勘案しまして、年功色を薄めるという趣旨のもとに、若中年層が在職する号俸への配分を厚くする、そして比較的年功色が高いといいますか、高年齢層が在職する高い号俸につきましては薄くする。そうしますと、カーブとしては、若いところは立ってきて、高年齢層が在職するところは寝てくる、こういうことになるわけであります。やはりこれは、民間がそういった配分傾向をしています。 さらに、私ども、当局なり組合なりという方々の意見も聴取しながら配分をやっているわけでございますが、そういった方々につきましても、若いところにより厚く配分をという要望がございます。その辺を勘案しまして取り組んでおるわけでございますが、具体的に申しますと、俸給表をつくる際に、ことしの場合で申し上げますと、行政職(一)の場合、平均〇・七%改善を行っているわけですが、最高で若いところでは一・〇%、高齢層が在職するような比較的多いところにつきましては〇・三%といった形で傾斜配分を行っている、そういうことでございます。
○倉田委員 さらに改正の中身の点でございますけれども、各俸給表で、看護婦さんに配慮をした、それからさらに公安職(一)について特二級を新設して刑務官の実態を考えた、こうあるわけでありますけれども、この中身を少し、簡潔で結構でございますので御説明願いたい。
○武政政府委員 看護婦さんの給与につきましては、私ども、医療職(三)俸給表を適用しております。基本的に、行政職を基本として官民比較を行い俸給表をつくっているわけですが、行政職との均衡で医療(三)俸給表についても改定を行うということをやっております。 看護婦さんの職務の内容そして人材確保といったような諸情勢を配慮しまして、近年、わずかながらではありますが、看護婦さんにつきまして行政職との対比で若干の上積み改善を行っておるということでございます。さらに、一般の看護婦さんのみならず、ベテランの婦長さんあるいは看護部長さんといったところにつきましても若干の上積みを行っているということでございます。 今日のような、率が小さいわけですから、若干と申しましても、具体的には金額にしまして通常ベースに対比しまして百円から三百円、そのぐらいしか積めないわけですが、看護婦さんの職務につきまして勘案しているということでございます。 もう一つお尋ねの公安職俸給表でございます。 公安職俸給表(一)につきましては、これは団結権を含めて労働三権が適用されていない職種、国家公務員の場合は主として刑務官とか入国警備官という方々でありますが、この俸給表につきましては、行政職との均衡で、いわゆる水準差を設けて俸給表をつくっているわけですが、その在職実態を見ますと、特に刑務官につきましては、十一級の中で二級に在職しているのが多い。どうしてかと申しますと、やはり下位級で仕事をする職種でございますので、どうしても第一線の職員がより多く必要だということでございます。 他方、行政職なんかで見ますと、職位が上がるとともに級が上がっていくということがございます。そうしますと、刑務官の在職実態をつぶさにまた見ますと、二級につきましては看守部長さんとか主任看守部長さんといった職務の違う方々が混在をしておるわけでございます。そこで、通常の給与改定というのでは十分改善が行き届かないものですから、この際、二級と三級の間に特二級をつくりまして、看守部長さん方々の処遇を改善する、そういった取り組みを行ったわけであります。
○倉田委員 さて、私どもも人事院勧告の完全実施が望ましいという立場ではありますけれども、その中で一つだけ、一つだけというよりも、いわゆる昇給停止年齢の問題ですね。現行五十八歳でありますけれども、これが五十五歳に引き下げられる。この点については、これで果たしていいのだろうかという問題意識を持つわけであります。 どうして五十八から五十五、定年を六十だといたしますと基本的な昇給というのは五年間もベースアップないよという形になるわけでありますけれども、これは一体どういう理由でこういう措置をとられるのか。 まず人事院の方に、この根拠、理由というのを簡潔で結構ですので御説明願いたい。
○武政政府委員 先ほど給与カーブの話をさせていただきました。給与の改善を行う際に、やはり給与制度につきましても広く御理解をいただくような制度である必要があると思っております。 最近の民間の状況を見ますと、やはり中高年齢従業員につきましては賃金の上昇を停止し、あるいは賃金を減少するという事業所がふえてきております。私どもの調査によりますと、定期昇給制度がある事業所で五二・六%、こういった状況がございます。他方、公務の方におきましては高齢層職員の給与水準がどうなっているかということでございますが、毎年の給与改定あるいは昇進に伴う給与上昇という制度改正を伴いまして、着実に改善されているわけであります。 そうしますと、高年齢層職員につきまして、民間の水準あるいは公務の水準ということで乖離が生じてまいります。そこで、俸給表上でその乖離を小さくしていくというのは可能ではあるわけでございますが、やはりそれには限界がございます。したがいまして、この際、昇給制度という形で五十八歳を五十五歳に引き下げさせていただいて、そして民間への対応、そして給与配分の適正化を図りたい、こういうことでとった措置でございます。御理解いただきたいと思います。
○倉田委員 総務庁長官にこの問題について、大臣、本当にどう思われるか、率直に御所見をお伺いできれば、こう思うわけです。 今申し上げましたとおり、定年が六十だとすると、五十五歳で昇給は停止しよう、あるいは定年がさらに延長するような時世になると、そのとき考えればいいのかもしれないけれども、本当にどうなるのか。しかも、この昇給停止問題で一番、特に影響を受けられる方々は地方公務員の方々であり、ノンキャリアの方々であると思うんですね。 この間、人事院勧告のときも少し私は申し上げさせていただきましたけれども、五年間も昇給なしていいのかどうか。そうしたら、それくらいになったら首にならないように休まずには行こう、しかし働きはしませんよ、こういうふうに士気の問題に影響してくるのではないのか。地方の公務員の方々、本当にどうなんだろう、ノンキャリアの方々、この問題、五十五歳昇給停止というのは本当にこれでいいのかなという気がしてならないわけでありますけれども、長官、大臣としてこの問題、どう御感想をお持ちになりますか。
○太田国務大臣 倉田委員のおっしゃる御懸念もわからないわけではないわけでございます。しかしながら、これからスケジュールに上ってくるかもしれませんけれども、在職年齢を長くする、あるいは高齢者をもう一回雇用するとか、そういうことがもう頭の中にあるのだろうと思います。そして、そういう在職期間が長くなるということや高齢者雇用ということを考えると、年功的な部分というのをなるべく抑えていくという考え方にならざるを得ないのではないかというふうに思います。 ですから、今おっしゃった点は懸念されるわけでございますけれども、それ以上に、今からこのライフサイクルを再見直しをすることを念頭に置いたとき、やむを得ないのかなというふうに思うわけでございます。 それと、やる気がなくなるかというと、それはその間にも特別昇給とかベースアップとかあるいは昇格による昇給というようなこともあると思いますので、必ずしもインセンティブがゼロになるということではないかと思います。
○倉田委員 年次の昇給は停止になるということで、しかしいわゆる地位が上がることによる、あるいは特別功労による、まあ例外の措置は多分あって、五十五歳から六十歳まで全然給与が上がらないということではそれはないのだろう、こう理解をいたしております。 ですから、それはそのことを今大臣お話しになったのだと思うのですが、やはり基本的に、先ほどお答えをいただいた中にあったわけでありますけれども、俸給表全体を見直すことによっても可能ではあるけれども、それは限界がある。 しかし、私は、俸給表を早期立ち上がり型に将来定年延長も含めて変えていかなければならないのだとしたら、まさに俸給表自体を、全体に早期立ち上がり型にいくのかどうかはいろいろあるとしても、なだらかに見直すことによって、やはりそれなりにベースアップしていくという方法はあるのではないかという気もいたしますし、また、いわゆるこの導入問題につきましても、今中央省庁再編の議論を我々は行っているわけであります。そして、同時に公務員制度全体というのもまた公務員のあり方等々も含めて見直しを行っているわけでありますので、この中で私はもっとこの問題、もう五十五歳で打ち切るよということではなくて、全体を見直す中で、なだらかな俸給表というか早期立ち上がり型というのか、そういうことでさらに改正、検討の余地はあるのではないのかという気がしてなりません。 それは、人事院総裁にも、そして総務庁長官にも、五十五歳で昇給停止でずっといいのだよということはぜひ御検討いただきたいということを、お答えは要りませんので強くこれは要望しておきたい、こう思っております。 そこで次、今この俸給表の改正についても、これはまさにこの間もお尋ねをさせていただきましたけれども、人事院のまさに専管事項である。私のきょうのお尋ねに対しても、中身等については人事院の方から特に詳しく御説明をいただいております。 従来、国会の議論の中でこの給料表等の改正法案、これは今人事院は意見の申し出をされて総務庁が法案提出をされるという形になっておるわけでありますけれども、公務員法の条文を見ますと、私は、公務員法の二十三条とか二十八条とか六十三条とか関連条文があるわけでありますけれども、その中身を実際やっておられるのも俸給表に関して言えば人事院なのですから、人事院にこの給与法案関連と申しますか、この法案提出というのはもう認めた方がいいのではないのか、それが本来の公務員法の条文から読み取れる趣旨なのではなかろうかという気がしてならないわけであります。 人事院総裁、この点はいろいろ議論があっていることは承知なのですけれども、今の時点でどうお考えになっておられますか。
○中島(忠)政府委員 私たちのように既成の制度で頭が縛られている人間にはちょっと発想できないような御提言でございました。考えてみますと、そういうようなことも検討してみる必要があるのかなというふうに思います。 ただ、現在の国家公務員法の中では、法案提出ということに関しましては、今先生がお挙げになりましたようないろいろな条文がございます。そういう条文が設けられた背景とかその思想というものもよく検討してみなければ、なかなか結論の出ない問題だと思います。 ただ、内閣が国会を通じて国民に対して責任を負うのだ、こういう基本的な立場がございますし、その基本的な立場との関係がどうなるのかということも検討してみなければならないと思いますので、ひとつ将来の検討課題としてちょうだいいたしたいというふうに思います。
○倉田委員 この議論は、決して思いも及ばないという議論ではなくて、この内閣委員会の中で過去私は相当議論がされている問題だと思いますので、これはどういう形にしてもこれからの公務員制度、そして給与のあり方というものについて検討されるときに起こってくる問題だろうと思いますので、ぜひ御研究をいただきたい、こう思うわけであります。 ちょっと済みません、時間が四十五分なものですから、関連で二点だけ、給与をちょっと離れますけれども、この間の人事院勧告の話にも関係するものですから、お尋ねをしたいと思います。 やはり九月三十日付の新聞報道で、幹部職員に対する研修ということで、総務庁として研修施設建設の予算要求をしているという報道がありました。 これは幹部職員の研修ということでありますけれども、後で人事院にもお聞きいたしますけれども、国家公務員法七十三条を見ますと、研修は人事院の所管ということになっているというふうに思います。この研修施設建設ということで予算要求をしておられるということは事実なのかどうか。そして、幹部職員の研修ということはどういうことなのか。これはいかがでしょうか。
○中川(良)政府委員 ただいま御指摘ありましたとおり、現在、国家公務員法上、研修は人事院とそれから各任命権者が実施するということになっております。 これにつきましては、昨年十一月に公務員制度調査会が意見を提出しておりまして、その中で、中央人事行政機関の機能分担の見直しと関連いたしまして、まず内閣総理大臣が内閣の重点政策等に関する研修を、それから人事院は職業公務員の育成等に関する研修を、各任命権者は業務遂行に必要な職員の専門性の向上等に関する研修を行うべきであるということとされております。 これは、行政の総合性確保を図るという観点から、幹部職員等に対しまして内閣の重点政策等の徹底を図るということが重要であるという考え方、それからその時々の内閣の重点政策について幹部職員に徹底するということになりますと、第三者機関である人事院でもなくまた各任命権者でもなく、やはり内閣の責任として内閣総理大臣が研修を行うべきではないかというような観点から出されたものでございます。 総務庁といたしましては、現在この意見に基づきまして、例えば行政改革とか内閣機能強化といった重要課題でありますとか、あるいは行政手続とか行政情報に関連する新しい行政の手法に基づく幹部の発想の転換を促すとか、そういったような観点からの研修が必要ではないかということで検討しておるわけでございまして、お尋ねの研修施設に関する予算要求につきましては、今回、景気対策臨時緊急特別枠のうちの非公共事業分ということで要求をさせていただいておるものでございます。
○倉田委員 総務庁のもとに置かれた公務員制度調査会の意見の中にこの項目があるということは承知をいたしておりますし、前回もこの問題について総務庁長官にも官房長官にもお尋ねをさせていただきました。 それで、この問題が根本的なところに触れないのかどうかということもあるのだろうと思いますが、人事院総裁に、いわゆる国家公務員法七十三条の趣旨、そして幹部職員に対する人事院の研修、公務員が全体の奉仕者である、しかも公正中立てなければならないということも論議をされているとおりだと思いますが、この点について総裁はどうお考えになっておられますか、総裁の御所見をいただきたいと思います。
○中島(忠)政府委員 民主政治のもとにおきましては、政権交代というのも考えなければならないだろう。数年前に政権交代がございました。そのような場合に、公務員というのは、いかなる政党が政権をとり内閣を組閣されましても、その内閣にお仕えするというのが民主政治のもとにおける公務員だと思います。公務員の政治的中立性あるいは行政の中立性ということで言われるその中の重要な要素だというふうに思います。 したがいまして、この中立的な公務員を養成するという仕事は、中立的な機関である人事院の仕事だというのが七十三条の趣旨だというふうに理解しております。この考え方は、人事院が創設以来、現在まで終始一貫いたしております。別段我々が肩を張ってそういうことを言うわけではなくして、国家公務員法が制定された当初からそのように言われておるということを申し述べさせていただきたいというふうに思います。 最近、行政が高度化し複雑化して、なかなか難しい施策というのが議論されますけれども、こういう議論の中で、ともすれば今の中立性の議論というのが忘れられがちでございますけれども、ここ一、二年の状況を見ましても、行政が、施策というものが複雑、高度化してくればするほど、各政党間の意見というのが激しく対立するという状況が見られますので、やはり中立的な立場というのが公務員に要請され続けなければならないなというふうに思います。 また、幹部職員に対する研修につきましても、我々は長い間研修の仕事をしまして、そこで実績もございますし、ノウハウもございますので、幹部職員に対しましても研修を実施していく、より拡充していくということは必要だというふうに思います。
○倉田委員 時間がなくなってまいりまして、実はこの問題は官房長官にもお聞きしたいと思ったのですが、後で官房長官、九月三十日のこれは毎日新聞ですけれども、「総務庁VS人事院」と、かなり刺激的な見出しで載っておりますので、ぜひごらんいただきまして、また次の機会に官房長官の御所見もいただきたいと思いますので、どうぞ見ておいていただければ、こう思います。 そこで、もう二、三分ですけれども、実は情報公開法につきまして、総務庁長官と官房長官の御所見をお伺いしておきたいと思います。 御承知のとおり、内閣委員会の理事会及び理事懇談で、政府・与党の提出をされております法案、そして野党三会派あるいは共産党案等につきまして、与野党真摯に、できるだけいい法律をつくりましょうということで協議を続けていることは、総務庁長官も御承知のとおりだと思います、 さきの衆議院の予算委員会の中で総務庁長官は、総務庁長官にお答えを求められてあった席ではなかったと思いますけれども、この情報公開法の重要性を認識しておられるからだと思いますけれども、特に答弁にお立ちになって、政府案がベストであると思うのでよろしくお願いしたいということをわざわざお答えになりました。政府・与党の中で今懸命に修正論議をしておる中で、自民党サイドの方からも非常に真摯な、内容は我々の立場から不十分だとしても、文書で御回答いただいているところであります。 総務庁長官、このいわゆる与野党の修正協議について長官はどうお考えになっておられるのか、今の時点で結構でございますのでお答えいただきたい、こう思います。
○太田国務大臣 与野党の理事、あるいはそれぞれの各党の国対の関係におかれましても、大変な御努力をいただいて、この法案の成立のために力を尽くしていただいていることを大変多といたしております。 なお、ここに至るまでの非常に長い時間の過程を考えますと、今時点の案であっても、五年前あたりから考えると、相当自民党と、そうではない、先生なども同じでありますけれども、距離はずっと八〇%ぐらいこっちに寄っているというふうに思うのです。そういう思いがあるものですから、あとそこでそれを九〇%にするのか、八〇%のままでオーケーいただくのかという、そこのところに思いがあるということを申し上げているわけでございまして、いずれにせよ、ここでこの話し合いがうまくいって成立をすることが何よりも価値があるというふうに思っております。
○倉田委員 話し合いがうまくいって、ともかくこの情報公開法が成立することが価値がある、こういう御答弁でありますけれども、ぜひ総務庁長官にも政治的リーダーシップを発揮していただいて、この与野党の修正協議が八十点ではなくて九十点に近い点数がとれるように御努力をいただきたい、こう思うわけであります。 官房長官、せっかく御出席を、大変な時間の中を来ていただいておりますので、官房長官にも、この情報公開法、いろいろ記者会見の中では積極的な御発言をいただいているのではないのか、こう思いますけれども、その情報公開法の早期成立は、今国民多く望むところであります。できるだけ民主主義の基礎となるいい法案をつくりたい、こういう思いでありますけれども、官房長官の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○野中国務大臣 申し上げるまでもなく、国民に開かれた行政を実現するために、この法律は一刻も早く私は実現をしていただきたいと思うわけでございます。 百四十二、百四十三国会と引き続いて熱心な御論議をいただいてきたわけでございますけれども、残念ながら、まだ合意点に達しない、意見の乖離もあると聞いておるわけでございます。いずれにいたしましても、ぜひ与野党で御論議をいただきまして、一日も早い成立をお願いして、まずは成立することに意義があると存ずるわけでございますので、ぜひ熱心な御論議と集約をいただきますことをお願いを申し上げる次第であります。
○倉田委員 以上で終わります。
○二田委員長 次に、三沢淳君。
○三沢委員 自由党の三沢淳です。 公務員給与法案に対しまして、我が自由党は賛成の立場ですので、いろいろな御意見を本当は官房長官もおられましたら聞きたいのですけれども、総務庁長官並びに総裁にお聞きしたいと思います。 まずは特別職で、内閣で大臣初め政務次官の据え置き法案が一年間出まして、これは評価されますし、きのうも議運の方では国会議員の給与も一年間据え置くという、今のこの景気の悪さからすれば、これは当たり前なことじゃないか、そういうふうに思っております。 それと、先般から行われています閣僚の給与を一割カットというのはまたそのまま続けられるのか。一律横並びのカットではなしに、私の意見をちょっと総務庁長官に感想を聞きたいのですけれども、私はサラリーマンの経験というのが余りないものですから、特別な世界にいてきまして、ファンの方の期待を裏切ったり、球団の期待を裏切れば大きく減俸されたりしまして、その年の年俸が本当に緊張感を持って毎日仕事をしなければいけないという中で、実は今いろいろな省庁で問題が起きておりますけれども、この省庁の長の方が、よし、おれはこの省庁を立て直すために自分の給料をどんと引いてもらおう、よし、自分にプレッシャーを感じて国民のために頑張るんだというような考えがおありかどうか。 給与を減らすとなると、奥様に怒られるかもわかりませんけれども、やはり国民の人のために、この省庁を立て直すのならおれがやってやるんだというような、そういう熱いプレッシャーを自分に与えながら、国のために働くというようなお考えがあるかどうか、まずは総務庁長官にお聞きしたいと思います。
○太田国務大臣 今の委員の御意見はよくわかるわけでございます。私も考えないではないわけでございますが、ただ、それは、今現在一割の返納ということをいたしておるわけでございまして、これは今回の給与法の閣議決定のときも改めて確認をいたしたわけでございますけれども、これを続けるということで、これは一つの政治的な決意であるというふうに考えております。 実は、余りこれは知られていないのですね。ほとんどの人は知らない。もう少しその辺は、我々の決意のほども認識をしていただくような努力をしなくてはいかぬと思いますけれども、それは、他のそれぞれの大臣、閣僚のそれぞれお考えになることについても、私の方から、こうしましょうよということがなかなか言えないということでございます。
○三沢委員 人間だれでもお金は減らしたくないし、一円でも多くもらいたいというのは、これは人間の常なんです。その辺、総務庁長官御自身でそこぐらいの決意があって頑張っていただければすばらしい国になるのじゃないかと思いますので、ぜひ実行していただければ次期総理大臣になるのじゃないかという感じがいたします、それはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども。 ぜひ、今国民の人は本当に苦しい生活を強いられておりますので、その辺の意気込みというのはやはり必要じゃないかなという感じがいたします。 さて、十月二日発表の総務庁労働力調査結果によれば、平成十年八月分の完全失業者は、前年度同じ月に比べまして二八・六%増しの六十六万人、計二百九十七万人、三百万人となりまして、完全失業率は四・三%と、昭和二十八年以降最悪の水準にあります。 人事院の職種別民間給与実態調査は、常勤の従業員の方だけの給与水準を把握して出しておられますが、三百万人もの失業者がいる状況を余り加味されていないと言ったら怒られるかもわかりませんけれども、その辺のところがあるのではないか。 民間は、給料の低迷ではなくて失業問題が本当に今大変重要な問題になっておりますが、その辺のことを要素に入れながら公務員給与改定のことを考えておられるか、総裁にお聞きしたいと思います。
○中島(忠)政府委員 今先生がお話しになりましたように、民間の失業率の状況というのも非常に厳しい数字がこのところ連続しております。また、実質経済成長率も、昨年度はマイナスであったというような統計も出ております。したがいまして、そういう厳しい状況のもとにおいて公務員給与をどういうふうにするかということにつきましては、私たち、本来の仕事でございますけれども、非常に悩ましい問題でございます。 そこで私たちは、民間の経営合理化の努力も含めまして、給与改定の状況につきまして詳細に調査をいたしております。 したがいまして、先ほども御答弁申し上げましたように、民間の状況というものを踏まえて、公務員の世界においても、組織・定員の合理化、あらゆる面について、その簡素化、合理化というものに努めていかなければならないという認識でおります。また、そういう認識でこれからも取り組んでいかなければ、公務員の給与のあり方について、国民の納得というか理解というものは得られないだろうというふうに考えております。そういう考え方のもとで調査をいたしました。 その結果、私たちが結局結論として得たものは、民間においては、大変厳しい合理化をやりながらも、わずかでございますけれども、ベースアップの財源というものを何とか捻出しておる、そういうやり方でございます。 そういう中におきまして、ことしの春は民間におきまして何がしかのベースアップをしておる。それを私たちはとらえまして、集計をして、今回の勧告ということにさせていただいたわけでございますけれども、私たちは、先ほど申し上げましたように、そのことによりまして国民がいろいろ公務員に対して不信感を持たれるといいますか、疑念を持たれるというのは喜ばしくございませんので、あらゆる機会をとらえましてそういうことを国民にPRし、納得していただく努力というものをこれからも続けていかなければならないというふうに思います。
○三沢委員 次に、アメリカにおきまして、賃金の決定三原則がありまして、まず一つは内的公正の原則。これは、私も難しいことはちょっとわからなかったのですけれども、担当職務の価値ですね。同じ職場ですけれども、いろいろな、重要なところとそうでないところと言ったらおかしいのですけれども、政府でいえば政策の立案とか計画、これは重要なポイントになってきますけれども、こういうランクで重要なところはやはりたくさん賃金をもらわなければいけないのじゃないかというのが、まずこれは内的公正の原則。 そして二つ目が、個人間公正の原則。これは、同じ仕事場で同じような仕事をする人が同一賃金ではおかしいのじゃないか、特に、同じ仕事でも、片方はミスをいっぱいしているのに、片方は短期間でぱっと手早く仕事をしてしまうというのは、同じ賃金ではちょっとおかしいのじゃないかということ。 三つ目が外的公正の原則。これは、民間の相場といいますか賃金と同じように公務員の皆さんにも支払うということであるのですけれども、日本の場合は、民間の給与と同じようなレベルで上げていきましょうというのは保たれているのですけれども、この一番と二番、前の委員会でも質問しましたけれども、やはり能力がある、仕事がてきぱきできる人にはお金を多く出してあげる方がいいのじゃないか。 この二番目の、同じ仕事をやっていましても、同じ仕事をやっててきぱきいろいろなことを早く仕事をしても同じ給料でしたら、これは手抜きをするのです。僕は野球をやっていまして、いつもそういう話ばかりでいかないのですけれども、やはり自分が頑張れば上がるから一生懸命頑張るのですけれども、同じ給料でしたら必ず手を抜きます。そして、人に自分の仕事を押しつけようと思います。だから、ずる賢くて、その仕事場というのは能率が上がっていかないのじゃないか、そういうふうに思います。 ぜひその辺の公務員制度といいますか、職能給的要素といいますか、大変だと思うのですけれども、アメリカなんか年俸制度になっておりますので、人事考課制度といいますか、能力において評価して賃金を出してあげるというような、その辺のことがこれから必要じゃないかと思います。 ただし、いつも言われるのですけれども、民間でもそうですけれども、年俸制になりまして、それじゃだれが評価をするのだ。人間が人間をだれが評価する、その基準はどこにあるのだという難しさもあるのですけれども、その辺のことも考えて公務員制度というのを考えていかれまして、公務員の皆さんも、頑張れば自分は給料をたくさんもらえるのだ、早く仕事をすれば自分は給料をもらえる、重要なポストについて仕事をすればたくさんもらえる、そういうふうな制度はお考えになっていないか、お聞きしたいと思います。 〔委員長退席、植竹委員長代理着席〕
○中島(忠)政府委員 お聞きをしておりまして、全く同感でございます。また、同じような懸念を抱く一人でございます。ただ、せっかくの機会でございますので、一言御説明をさせていただきたいというふうに思います。 日本におきましては、公務員の世界も民間の世界も同じでございますけれども、給与というのは、どちらかといいますと、今まで年功的な要素というのが強かったというふうに思います。ただ、現在の激しい国際化時代におきましては、民間企業におきましても、年功的要素というものを徐々に少なくして、そしてどういう仕事をしておるのか、またどういうような能力を発揮したのかということで給与というものを決めていこうじゃないかという考え方が非常に強くなっております。 公務員の世界におきましても、国家公務員法に六十二条という条文がございまして、職務給の原則という考え方が取り入れられております。したがいまして、この職務給の原則というものをこれからより意識して制度化するというか、既に制度化してございますけれども、よりこれを拡充していくということを考えていかなければならないというふうに思います。 私たちは、かねがねそういう意識を持ちまして、ボーナスというふうに言われます期末・勤勉手当につきましても、あるいは特別昇給制度につきましても、そういうような観点から今まで制度の整備をしてまいりました。 ただ、今先生がお話しになりますように、いかにして個人の能力とか個人の実績を評価するかということにつきましては、なお工夫する余地があるかもわかりませんが、各任命権者におきまして問題意識を持ってそういう評価をしていただくように、私たちからもよく各省庁の方に伝達してまいりたい、指導してまいりたいというふうに思います。
○三沢委員 ライバルがいたり、やる気があれば、その職場というのは本当に底上げできると思います。ただ、自分はこつこつとやりたいという人もおられますし、一概にはいろいろ言えないのです。競争がおれは嫌いだという人もおられるかもわかりませんけれども、その辺の一番最低のラインは決めておいて、頑張る人にはやはりお金がもらえるという、その辺のところで仕事の能率も上がっていくんじゃないか。 何度も申しましてはいけませんけれども、同じように与えられた仕事で給料も同じようにもらっていたち、その職場といいますか、仕事がなかなかはかどらないのじゃないかと思いますので、やはりこれから仕事がはかどって、国民の人たちのためになるような、そういう公務員制度をつくっていただければ、すばらしい国が二十一世紀に光が見えてくるのじゃないか、そういうふうに思っております。 次に、このお話もちょっと聞きたかったのですけれども、時間がないかもわかりません。 今、単身赴任、これを見ますと、今度大幅に引き上げられるのですけれども、沖縄なんかは五百三十三人、かなり四十代、五十代の管理職の人が対象になって行っておられます。 今一番日本に求められているのは、核家族で、この単身赴任も一つ原因になっているのじゃないかと思いますけれども、子供の問題、教育の問題、二十一世紀、子供たちが本当にルールやマナーを守れない。家に父親の姿がない、これが私は一番原因だと思います。お母さんが全部父親のかわりをやらなきゃいけない。これだけ女性の方は負担が大きい。育児から教育から父親のことまでやらなきゃいけない。父親の姿がないというのが今の若者の不安さを出しているのじゃないか。やはり男というのは、ひとり立ちさせるために娘や息子を鍛えまくるのが私は父親だと思っていますけれども、その一番柱がいないということが子供たちに曲がった道を歩ませる原因じゃないか。 そういう意味で、単身赴任も多いときは二十回から三十回一生に変わられるという、これでは本当に子供さんなんか、何回も出して申しわけないですけれども、野球選手も遠征にしょっちゅう出ますと、帰ってきて次のときに三日ぐらいで出ますと、おじさんまた来てねとかなんか言って自分の父親じゃないような、子供がそういうふうな見方をしています。単身赴任だったらほとんど家にお父さんの姿がないものですから、その辺のところでぜひこの単身赴任というものをもう一度考えていただければ、教育問題や子供の育成のための一つのポイントがあるんじゃないかと思われますけれども、その辺のところで単身赴任について一言だけお願いしたいと思います。
○武政政府委員 先生単身赴任についての御指摘の面は、もちろんのこと、私ども今回取り上げましたのは、職員にとっても大変な負担になる、そして公務能率という意味でも大変問題であります。単身の前に、転勤についても、できるだけ従来の運用でない転勤というのが求められているのではないかというふうに思っておりますが、いずれにしましても、全国に展開しているわけですから、国家公務員の場合は転勤及び単身赴任というのはなかなかやむを得ない。 それにつきましては、せめて家庭が分離することによる経費、あるいは月一回といいますか、年に何回か帰れるような帰宅旅費、そういったものは改善しておく必要があるのではないかという取り組みでやっておるわけであります。今後とも努力してまいりたいと思います。
○三沢委員 ちょっと長くなりましたけれども、これで質問を終わります。どうもありがとうございました。
○植竹委員長代理 次に、瀬古由起子君。
○瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。 私は、提案されている給与法の一部改正案についてなんですけれども、これは史上最低の改善率と言われるベースアップですけれども、国家公務員の労働者を初めとする多くの関係者がその実施を要望しております。しかし、その中に看過することのできない問題が含まれている、この点についてお聞きしたいと思います。 まず、五十五歳の昇給停止問題についてでございます。 この問題はなぜ重要な問題なのかということで、大きく言って三つ問題点がございます。このうち二つの点は、九月九日に私が取り上げました。 第一に、対象となる公務員労働者に対して内容が余りにも大きな不利益を与えるという点。国公労連全法務労組の試算では、特に不利益が大きい人の場合には、定年退職時までの所得が制度改悪がない場合に比べて百五十万円以上の減少、退職金へのはね返りで七十六万円以上の減少、合わせて二百三十万円の減額となっております比較的少ないと試算される人の場合でも百万円以上の減額、こういう状況です。これが第一点です。 第二番目には、これほど重大な制度変更が多くの職員や労働組合の反対の声を押し切って勧告されたという問題です。 それから、本日は三点目の問題、国家公務員労働者が重大な制度改悪である、大きな不利益を受けると反対しているものをなぜ人事院は勧告するのかという根本的な問題でもあります。 人事院勧告というのは労働基本権剥奪の代償措置と言われていますけれども、勧告が給与水準だけではなく給与制度、また部内配分を含めている理由は一体なぜなのか。言葉を言いかえれば、給与制度や部内配分を使用者である各省庁や総務庁ではなくて人事院が行っている意義というのがあると思うのですけれども、その意義はどこにあるのかという点でまずお伺いしたいと思います。
○中島(忠)政府委員 私たちは従来から、職員の勤務条件の変更につきましては、それぞれの省庁の人事管理当局及び関係労働組合の意見を十分聞いてまいったつもりでございます。今回も、この勧告に当たりまして、いろいろな労働団体の方からよく意見を賜りました。 ただ、できるならば各労働団体が納得していただいた上で勧告するのがいいというふうには思いますけれども、どうしてもそれが得られない場合に人事院が勧告できないかということになりますと、やはり私たちの方に最後の決断をする余裕を与えていただきたいというふうに思います。これからもそういうつもりで仕事をさせていただきたいというふうに思います。 それから、給与の水準の問題と制度の問題でございますけれども、これは官民較差というものを算出する過程というものをごらんいただきますと、両者が不可分に結びついているということを御理解いただけるだろうというふうに思います。 また、私たちは、年金の問題につきましても、あるいはボーナスの問題につきましても、あるいはまた退職手当の問題につきましても、官民それぞれよく比較して結論を出しておりますけれども、この出てきた較差というものを本俸と手当の間にどのように配分するかということは、結局はボーナスにも退職手当にもはね返ってくる問題でございますので、これは給与制度の中でそれぞれ結びついている問題でございます。したがいまして、私たちは、全体を見てどのように配分するのがいいかということをやはり考えざるを得ないということでございました。 そして最後は、やはり公務員というのは、今お話にありましたように、労働三権が制約されておる。その制約されている公務員というものにかわって私たちは仕事をしておるわけでございまして、どのような配分が公務員にとっていいかということは私たちがやはり意見を申し述べる、また私たちが制度をつくるというのが現在の国家公務員法で定められたシステムだというふうに理解しておるわけでございます。
○瀬古委員 人事院の果たす役割という場合に、例えば公共企業体等労働委員会の仲裁裁定なんかありますけれども、こういう場合は給与水準についての判断を下すにとどまって、あとは配分などは労使の協議にゆだねられる、こういう状況ですよね。ところが、今お話がありましたように、労働基本権、労働協約締結権が制限されている国家公務員の場合には、この国家公務員の利益を守るという立場でも人事院というのは働いていただかなければならないと思うのです。 これは、国家公務員法の第三条にもきちんと、法的に、人事院が「給与その他の勤務条件の改善及び人事行政の改善に関する勧告、」そして「人事行政の公正の確保及び職員の利益の保護等に関する事務をつかさどる。」こういうふうに述べているところなんですね。 要するに、いろいろな勤務条件の改善もしくは職員の利益の保護、こういう立場で働いていただかなければならないと思うのですが、今回の五十五歳の昇給停止の問題は明らかに改悪になるわけです。そういう点では、勤務条件の改善や職員の利益の保護等、人事院の役割がはっきりと法律でも位置づけられているのに、どうして今回のような明確な制度改悪が勧告できるのでしょうか。 確かに、いろいろやってみたけれども、最後の決断は、やっていいのかどうかというお話がありましたが、やはり労働組合だって、職員の皆さん、それから管理職の皆さんも、これだけはちょっとやめてもらいたいというお声が出ている中で、改善しなければならぬ役割を果たすべき人事院が、どうしてわざわざ労働条件を改悪する方向で提言されるのか、その点はいかがでしょうか。 〔植竹委員長代理退席、委員長着席〕
○中島(忠)政府委員 いろいろな御意見がございます。また、私たちもいろいろな意見を聞いてまいりました。御説明申し上げますと、最後は、やはりやむを得ないなということでお帰りになる方が大多数でございます。先生もそのようにひとつ最後は結論を出していただきたいというふうに思います。 部分的に、一つの部分だけを見て改悪だ、こういうふうに言われるのは私たちは非常に困るわけでございます。高齢職員層につきまして抑えるということは、若いところの層につきましてはやはり通常考えられるよりもベースアップの額を厚くする、そして公務員全体としていい給与体系にしていくということで私たちは機能しておるわけでございますので、一部分だけを見て、改悪だ、あるいは人事院の役割を果たしていない、そういうふうな結論づけをしないようにひとつお願いを申し上げたいというふうに思います。
○瀬古委員 公務員全体でも本当に改善措置につながるものならいいわけですが、実際には、この昇給停止問題というのは今日に始まった問題ではない。過去、国会でも、この内閣委員会でも、さまざまな論議がされているところなんですね。それで、歴代といいますか、人事院総裁でも、昇給停止問題を出すときには大変つらい思いをしながら出していらっしゃる方もおられるわけです。 例えば、一九七〇年それから七九年に昇給停止問題、昇給延伸問題が国会で大きな論議になったときに、一九七〇年、当時の佐藤人事院総裁は国会の場で、昇給延伸措置の導入のときに、冷酷無残とならないように配慮しなければならぬのだ、何でこんな言葉を使うのかというと、「あたたかい気持ちを持っていればそういう表現が当然出てくるだろう」、こう内閣委員会で述べられている場面がございます。 実際には、公務員の給与というのは、若いときに、将来は上がるということで、十代、二十代、三十代、少々低賃金でも耐えてきた。そして、五十五歳になったら突然昇給停止ですよというのでは余りにもひどいじゃないか、これが自然の気持ちだと思うんですよね。 そういうときに、総裁として、全体で考えて、そこを減らすだけなんだからいいじゃないかみたいなお気持ちなのか。例の佐藤人事院総裁が冷酷無残と言われたような思いは、今日、中島現総裁はその辺はどのようにお持ちになってこの勧告を提案をされたのか、その点の御所見を伺いたいと思います。
○中島(忠)政府委員 私も同様、非常に心を痛めて今回の勧告に臨んだわけでございますけれども、勧告をするまでに当たりまして、人事院の中では十分議論をし、そして迷い、その結果こういう決断をしたわけでございます。私だけではなくして人事院の幹部は一様に、今回の措置につきまして心を痛めてこういう結論を出させていただいたということでございます。 なお、これはもう先生よく御存じだと思いますけれども、結局、現在の高齢職員のところにつきまして、年代別に官民比較をいたしますと、官民の逆較差になっておる。したがいまして、若いところは較差が非常に大きいという状況がございますので、今回こういう措置をとらせていただいて、そして余った財源というのを若い人のところのベースアップに振り向けていきたい。そういうことによりまして公務員の給与体系というものがそれなりの姿になっていくだろう、こういうことでございます。 そして、高齢職員というものは、先ほどからの答弁でも申し上げておりますように、やはり長い間の皆さん方の努力によりまして、現在の高齢職員の到達級、到達号俸というのは十年前の高齢職員のそれと比べましてかなり改善されておるという足跡もございます。そのたどり着いた水準というものを引き下げることなく、これからの給与体系の変更というものをしていこうということでございますので、先ほどお願い申し上げましたように、全体を見て、ひとつ御理解いただきたいというふうに思います。
○瀬古委員 特に公務員の職場では、経験を重視した、そういう職務編成だとか人事配置がされているわけですよね。そういう点では民間と違う問題があるわけです。本来なら、そういうものも配慮しながら給与をどうしていくかということを決めていかなければなりませんし、全体の枠の中で、ここを厚くするためにばどこかから持ってこなければいかぬというお話もありますけれども、やはり必要なところには必要な、安定した仕事をしてもらう上では必要な財源も、私ははっきり言って人事院総裁の立場から物を言うべきだというふうに思うわけです。 そこで、今回の措置というのは、一九八〇年に採択されましたILOの高齢労働者に関する勧告というのがございます。百六十二号なんですが、この整合性の問題なんですね。この勧告は、「高齢労働者に関し雇用及び職業における差別待遇を防止するための措置をとるべきである。」このように明確に述べているわけです。 ですから、年齢によって差別するというものを持ち込むということになれば、この提案というのはこの勧告に逆行しているというふうに考えられるのではないでしょうか。その点はいかがですか。
○武政政府委員 この際ですから、私どももILO百六十二号を読ませていただきました。 今回の昇給停止の措置につきましては、先ほど来総裁の方からその必要性については申し述べているところでございますが、普通昇給を停止するということでございまして、高齢層職員の給与水準を引き下げるといったようなものではありません。しかも、民間でもやっておるという状況もございます。したがいまして、私どもは、相当の合理的理由というのがあるのではないか、年齢による不合理な差別には当たらないものと考えております。 ILO勧告の趣旨という点から見ましても、ILO勧告は、加盟国の法制や慣行といった国内事情の枠内での対応を求めているものと承知しております。そういう観点から見ますと、我が国におきまして、定年制を初め、合理的な理由がある限り、それは是認されているというふうに考えているわけであります。 先生御指摘のように、やはり昇給という面につきましても、昭和四十六年あるいは昭和五十五年にそれぞれ延伸とか停止措置ということがとり行われておりまして、民間においても五十五歳というのが今日的には屈折点になっておるわけでございますから、相当の理由があるというふうに考えております。 なお、高齢層職員が今後一切給与の上昇がないかということになりますと、毎年の、毎年というか、ベアがあればベアが行われますし、職責の高まりに応じて昇格し、そして給与も上がるということになり、あるいは特別昇給ということも適用除外をして事を考えておりませんで他の職員と同様の取り扱いをするということからしても、抵触するようなことはないのではないかというふうに考えております。
○瀬古委員 この普通昇給を停止するという問題でも、はっきり年齢でストップさせるわけですよね。ですから、これは年齢による差別待遇という内容に私は抵触してくるのじゃないかと思うのです。 それで、先ほど民間でもやっているというお話がありましたが、民間の場合だって、年齢によって突然、ほかと待遇を変えますよ、特に賃金を下げますよだとかそういうことなんかはできないわけですよ。今の、例えば民間でいえば、どこかへ配転するとか出向させるとか、そういうやり方はありますけれども。そういう民間と公務員との関係でいえば、比較できないそういうあり方といいますか、働き方というのはあるというのは私は前の委員会で取り上げさせていただいたと思うのです。 少なくとも、このILOの勧告は、いろいろな国によって条件はある。しかし、雇用とか職業における差別待遇を防止するための措置という点では、やはりそれぞれの国に積極的な措置をきちんと位置づけているというように思うわけです。 ともかく、国内事情の問題も含めてやればこの枠内でいけるのじゃないかみたいなことじゃなくて、今の高齢化社会を迎えて、そういう高齢になった労働者についての積極的な措置といいますか、そういう問題を提起しているというふうに私は思います。この点でも、やはり国際的なおくれというのはよく御検討いただきたいというふうに思うのです。 さらに、特に一番問題だと思うのは、いざというときには決断するということを言われたわけですけれども、やはり前回の内閣委員会で、給与局長が、この昇給停止の問題は勤務条件に当たると思いますから、職員団体の意見あるいは各省当局の意見も含めて、今後ともよく伺ってまいりたい、意見交換をしてまいりたいと思っております、このように答えられております。 これは、人事院の方針を説明するとか組合の意見を聞きおくというだけじゃなくて、実施の時期の問題、経過措置の内容など、制度の内容と運用についてもよく労働者、職員団体とも話し合うことが大事だと思うわけですけれども、その点、いかがでしょうか。
○武政政府委員 今回の勧告をするに当たりましても、十分職員団体の意見は、私を初め審議官クラスあるいは参事官というそれぞれ組合担当の職がありますから、そういう方々も含めて精力的に意見交換をしてまいりました。今後、経過措置等につきましても、そういった姿勢で臨んでまいりたいと思います。 ただ、実施の時期につきましては、やはり経過措置を講ずれば講ずるほどと申しますか、早く制度改正はやる必要がある。そして、先生御指摘のように、直ちにすぐというわけにまいりませんから、激変緩和という経過措置は講じてまいりたい。しかし、実施の時期につきましては、十一年の四月一日でございますか、そこで措置をとらせていただきたい、このような法律改正をお願いしているわけでございます。
○瀬古委員 ぜひ、よく関係団体、労働者とも話し合って進めていただきたいと思います。 そこで、国家公務員の倫理を所管している総務庁についてお聞きしたいわけですけれども、幹部職員、特権官僚の汚職、腐敗、不祥事という問題が相次いでおります。それで、一体この間総務庁は何をしていたのかと言わざるを得ない事態が生まれているわけです。 総務庁人事局が出しております人事管理運営方針を見ますと、公務員倫理の確立を掲げているけれども、不祥事は根絶に向かうどころか、大蔵省接待事件や防衛庁事件にも見られるように、拡大してきたのじゃないかと感じるほどなんですね。 日本共産党を含めた野党四会派で公務員倫理法を国会に提出していますけれども、総務庁長官は、この法律を早期に制定をという声がなかなか聞こえてこないような気がするわけですけれども、政府としてはこの公務員倫理法についてどのような対応を検討されているのでしょうか、伺います。
○太田国務大臣 前にもお話をいたしましたけれども、私もこの今の場所に来る前は、与党のプロジェクトチームの一員として、野中現官房長官などと一緒に公務員倫理法の与党の案の作成の一員としてやっておりましたので、野党の方からももちろん出ているわけでございますけれども、協議をしていただいて、一日も早く公務員倫理法が成立をするように願っておるわけでございますというのが今の状態でございます。
○瀬古委員 もっとやはり総務庁としては積極的にイニシアチブも発揮していただいて、頑張っていただきたいというふうに思うわけです。 時間がございませんので、最後の問題に移ります。 情報公開法の問題なんですけれども、読売新聞が、十月一日、情報公開についての世論調査を載せております。行政情報の中で特に知りたいものはという質問に対して、官僚の退職金や天下りの実態と答えた人が複数回答で四一・六%で第一位です。第二位が環境汚染の実態で三〇・三%。官僚の天下りを媒介にした業界との癒着など、汚職、腐敗、不祥事根絶と情報公開というのは不可分のものと国民は見ているようにこの世論調査は示しております。 十月四日の朝日新聞によりますと、情報公開法について、「自民党内では「うちが是が非でも通してくれと頼んでいる法案ではない」との声が出ている。」と報じております。これは国民から見れば、官僚の汚職腐敗の根絶には極めて不熱心だということと同意語ではないかと思わざるを得ないわけです。 それで、先ほど総務庁長官がこの情報公開法については五年前と比べるとかなり変わってきている、そして成立することに価値があるんだというふうに言われたのですが、では、この五年間をとってみますと、やはり地域で住民の皆さんやオンブズマンの皆さんが本当に苦労して情報公開の取り組みをしてみえたわけですね。あるときには裁判をやって、それで情報公開を地方で切り開いてきた経過があるわけです。 こういう人たちにとって、今度の国がつくる国の情報公開法が本当にそういう人たちにとって役に立たないものであってはならないし、その人たちの足を引っ張るものであってはならないと思うのです。 そういう点では、手数料の問題や知る権利の問題や氏名の公開の問題など、さまざまな取り組みで地方では切り開いてきているわけですが、今現在、ある意味では与野党間で硬直的な状態といいますか、膠着状態があるわけですね。お互いに何とかそこを切り開きたいと考えているわけですが、その点、成立すればいいということではならない、やはりつくる以上はいいものをつくってほしい。 私たちも、一〇〇%全部のめと言っているわけじゃないのです。せめて、最低これだけはという要望を出しているわけで、その点での長官の御決意を伺いたいと思うのですが、いかがでしょう。
○太田国務大臣 先ほども申し上げましたように、成立することがまず第一であります。そして過去の長い歴史の中で、今、それこそ野党、野党と言うとあれですけれども、共産党さんも含めて大変熱心な我が党ではない各政治勢力の御努力があって今日まで来た。そして最終的には、この五年間の経緯からいえば、自由民主党の中も大きく変わって、あるいは官界も変わったのだと思います。そういうことは必要だというふうに考え方が変わってきた。時代の変化があってここまで来たと思います。 そして、それは歴史的に見れば大変な変化であったと思いますので、そこで、いま一歩というお気持ちもわかるわけでございますけれども、どうかひとつ成立の方にウエートをかけていただきたいというふうに思うわけでございます。
○瀬古委員 国民の願う情報公開法について、やはり今の国民の願いをしっかり見詰めていただいて、ぜひ御努力をいただきたいと思います。 これで終わります。ありがとうございました。
○二田委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○二田委員長 この際、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対し、瀬古由起子君から、また、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、植竹繁雄君外三名から、それぞれ修正案が提出されております。 提出者から順次趣旨の説明を求めます。瀬古由起子君。 —————————————一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の 任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特 例に関する法律の一部を改正する法律案に対 する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○瀬古委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております一般職の職員の給与に関する法律案等の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由とその内容の概要を御説明いたします。 まず初めに、本法案にある本年の給与改定は、公務員労働者とその家族の切実な要求とは大きくかけ離れた〇・七六%という極めて低い引き上げではありますが、関係労働者を初め多くの国民が一日も早い実施を期待していることもあり、我が党は本法案に賛成するものであります。 なお、特別職の職員給与の改正案につきましては、現行の支給額自体もともと高額であり、勤労者の生活実態から見ても、これ以上の引き上げには反対であります。 また、自民党提出の特別職給与法改定に対する修正案は、後で御説明がありますけれども、内閣総理大臣等々の高額な給与を来年四月から引き上げるというものであり、長期の不況と低賃金に苦しむ国民を納得させるものではなく、同修正案には反対であります。 これらの立場を踏まえ、一般職の給与法改正案に対する修正案を提出するものでありますが、本修正案は、一般職に属する職員の昇給停止年齢を五十五歳とする改正は行わないとする内容で、政府案の八条関係の改正規定を削るというものであります。 次に、修正案の提案理由を申し上げます。 政府案の中にある昇給停止の対象となる五十五歳の公務員は、将来に向けて給与が上がり続けることを前提に、若年中堅時代に低賃金を強いられてきた人たちであります。 今回の制度改悪によって、少なくとも人事院で保障された原則五十八歳まで昇給停止なしに働き続けるという権利が大きく侵害され、退職金や年金への影響も加えて、公務員労働者の生涯賃金を大きく左右するものであります。 日本国家公務員労働組合連合会や全法務労働組合の調査によると、昇給停止年齢の引き下げによって、定年退職時までの所得が百五十万円以上の減少、退職金のはね返り分を含め約二百三十万円の減額になるとの試算を出しています。 五十五歳の昇給停止は、経験重視の職務編成や人事配置のもとで、多くの公務員が定年間際まで職責が高まり続ける公務の現実を無視したものであること、さらには、同一の職務にあっても年齢のみを理由として賃金上の取り扱いに差を持ち込むということなど、多くの問題点を含んでおり、容認できるものではありません。 なお、本修正案に要する費用は、約二十四億三千万円の見込みでございます。 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして、修正案の趣旨説明を終わります。
○二田委員長 次に、植竹繁雄君。 ————————————— 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正 する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○植竹委員 ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につき、自民党提出の修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただき、その趣旨を申し上げます。 原案では、特別職の職員の俸給月額は本年四月一日から改定することといたしているのでありますが、内閣総理大臣及び国務大臣並びに内閣官房副長官及び政務次官のうち国会議員から任命された者の俸給月額については、平成十一年三月三十一日までの間は従前の額に据え置くこととしようとするものであります。 なお、本修正による節約経費は、約一千万円となる見込みであります。 よろしく御賛同くださいますようお願い申し上げます。以上です。
○二田委員長 これにて両修正案の趣旨の説明は終わりました。 この際、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。太田総務庁長官。
○太田国務大臣 ただいまの一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対であります。 —————————————
○二田委員長 これより両案及び両修正案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 初めに、一般職の職員の給与に関する法律及び一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、瀬古由起子君提出の修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○二田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○二田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、植竹繁雄君外三名提出の修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○二田委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○二田委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○二田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○二田委員長 去る九月二十五日、人事院より国会に国家公務員法第二十三条の規定に基づく国家公務員法の改正に関する意見の申し出があり、同日、議長より当委員会に参考送付されましたので、御報告申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十分散会 ————◇—————