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143回国会衆議院1998/10/13

商工委員会 第8号

発言数
151
登壇者
23
会派数
6
開催日
1998/10/13

会議録

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 これより会議を開きます。  通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木村隆秀君。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 おはようございます。自民党の木村隆秀でございます。本日は、貸し渋り、景気対策、そして中心市街地の活性化の問題についてお伺いをしてまいりたいと思います。  ただ、冒頭に一点、月刊誌などの記事で今大変国民の関心を呼んでいる石油公団の問題について、御所見をお伺いしたいと思います。  石油公団の石油開発事業については、堀内前通産大臣の指摘を受けて、通産省内に設置した石油公団再建検討委員会で検討を行って、九月二十九日に報告書が取りまとめられたと承知しております。その具体的な内容について、どのようになっているのかをお伺いしたいと思います。また、今回取りまとめられた報告書で示された内容について、どのように取り組んでいかれるのか、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 石油公団につきましては、国会や堀内前大臣からの御指摘を正面から受けとめまして、大臣就任以来、事務当局を指導してまいりました。  今般、石油公団再建検討委員会報告書が取りまとめられましたが、その内容は、大きく分けまして四つの点から成っております。  第一に、石油公団の制度は、不成功のプロジェクトによる損失を成功したプロジェクトからの資金回収や収益で補い、全体として資金の回転を図るという考え方をとっております。今回、不成功のプロジェクトから多額の回収不能による損失が一時的に発生することが明らかとなりましたが、この損失については、国からの財政資金によるのではなくて、今後、成功した会社の株式の売却などによって埋めることが可能かつ適切であるとしております。  第二は、石油公団の出融資先会社百二十三社のすべてを精査し、二十七社を整理することといたしました。  第三に、言うまでもなく、高いリスクを負いながら行う石油公団の事業については、国民各位の理解を得ることが不可欠であります。石油公団は、先般の平成九年度決算の中で思い切った情報公開を行いましたが、今後、個別プロジェクトの採択の際などにも徹底した情報公開を行うことといたしました。  第四に、審査基準の一層の定量化、事業運営方針の策定などによって、より一層戦略的かつ効率的な業務の運営を図ることといたしました。  エネルギー供給構造が脆弱な我が国にとって、自主開発原油の確保のため、石油公団によるリスクマネーの提供は大きな意味を持っております。今後、情報公開を徹底しながら、この報告書で提案した事項を的確に実施し、石油公団のより一層の戦略的かつ効率的な業務運営が確保されるよう、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 ぜひ大臣のこの決意を踏まえて、情報公開、そして効率的な運営等々、今報告書でまとめられたことを着実に実施できるように、組織を挙げて全力で頑張っていただきたい。要望をしておきたいと思います。  さて、景気認識について、まず経企庁長官に御質問をしたいと思います。  去る十月六日、長官は平成十年度経済見通しの改定試算を発表されました。その中で、当初見通しの平成十年度実質国内総生産のプラス一・九%程度の成長は不可能であることが明らかになったということで、おおむねマイナス一・八%に修正をされました。  また、先般十月一日に発表された日銀短観でも、主要企業、中小企業ともに十年度は減収減益を見込まれるなど、企業マインドの低下、景気の厳しさを反映する結果となっています。  経済企画庁長官として現下の景気の状況をどのように認識されておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 御指摘のように、日本の経済は目下極めて厳しい状況にあります。需要項目別に見ますと、特に落ち込みの大きいのが設備投資と住宅建設でございまして、ともに二けた、設備投資の方が一〇・一%、住宅の方が一一・六%ぐらい前年を下回りそうだという計算になっております。また、従来伸び続けてまいりました個人消費も〇・九%のマイナスということで、各需要とも低迷しております。  輸出の方は、欧米向けはまずまずでございますが、アジア向けが減少いたしましたので、横ばいでございます。輸入が国内需要の激減で減っておりますので、国際収支は十六兆六千億円の黒字になるだろうと見込まれております。  以上のような数字から見まして、当初、昨年の暮れに経済企画庁が見通しました一・九%の経済成長はとても不可能でございまして、今のところ、当庁の見通しでは一・八%のマイナスということになっております。  また、特に憂慮すべき問題といたしまして雇用情勢がございまして、八月末には失業率が四・三%、失業者の原数が三百万人に近づくというような状況になっております。この状況は非常に憂慮すべきものだと思っております。  二年連続でGDPがマイナスになる。したがいまして、来年度はぜひマイナスにならないような経済運営を考えなければならないと、強い決意で目下各種政策を検討中でございます。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 今、大変厳しい景気認識をお聞きしたわけであります。この厳しい中で企業を経営されている、特に中小企業の方々は大変苦しい中で今頑張っていらっしゃるのじゃないかな、こう思うのであります。  先日も、私どもの事務所へ、決算は黒字、借入金も減っている、でもお金が回らない、まさに貸し渋りだと思われるような方が相談に見えたわけであります。そこで、この貸し渋り問題についてお伺いをしたいと思いますけれども、昨年の秋以降、民間金融機関は不良債権問題、そしてBIS規制問題という大きな問題に直面し、いわゆる貸し渋りが幅広く進行をしたと思います。  通産省にまずお伺いをしたいと思いますけれども、この貸し渋りの現状についてどのように認識をされておられるのか、お聞かせをいただきたいと存じます。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 先生御指摘のように、中小企業者のこうむっております貸し渋りの状況というのは、大変厳しい状況にあると認識をいたしております。  私ども、昨年の秋から、毎月四千数百社の中小企業者につきまして、具体的に貸し渋りについてどの程度の影響をこうむっておるかの調査をいたしております。  最近月で申しますと、九月に行った調査によりますと、現実に貸し渋りを受けているという中小企業者の割合は三四・〇%と、依然三社に一社ぐらいの大変高い水準にございまして、特に七、八、九月と、わずかではありますが、この率が上がってきているという点も大変懸念をいたしております。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 大変厳しい状況だという認識のもとで今仕事をされているんだろう、今の御答弁を聞いてこう感じました。  日々一層深刻になっているこの貸し渋り、中小企業の借入先は、もう御案内のように民間金融機関がほとんどであります。その民間金融機関が、中小企業の経済活動の血液とも言える資金を貸し渋っているわけですから、中小企業は本当に大変な思いで今仕事をしておるわけであります。  通産省にお尋ねをしたいと思いますけれども、このような状況の中で、政府は昨年秋以降、総合経済対策などのさまざまな貸し渋り対策を講じてきたと承知をしておりますけれども、これらの対策の効果はこれまでどのようにあらわれているのか、お伺いをしたいと思います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 昨年の秋以来、財投の資金枠、融資枠につきましては、昨年度十二兆、ことし十三兆ということで、計二十五兆円の融資枠を用意しております。また、個別の貸し渋り対策対応特別貸付制度についても、累次の経済対策の中でそういう制度の発足を見ているところでございます。  今御指摘の、それらの対策の効果、実績いかんということでございますが、全体的な数字で申し上げますと、昨年の十二月から我々貸し渋り対策を実施に移したわけですが、最近月の本年九月末までに、政府系の中小企業金融三機関におきましては融資実績が約六兆二千億円、これが前年同期比で約二割増になってございます。また、保証の世界では、信用保証協会におきまして保証実績が約十四兆円ということで、前年同期比約一〇%増ということでございまして、例年に比べますと確かに実績は上がっておりますが、これが貸し渋り対策として万全の効果であるかについては今後とも鋭意努力をしていきたいと思います。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 ある程度効果が上がってきたということのようでございますけれども、大変景気が厳しいこの現状で、民間金融機関の不良債権処理が進む過程でますます進行すると考えられる中小企業への信用収縮に対応するのは大変難しいと思います。  そこで、政府は先般中小企業等貸し渋り対策大綱を閣議決定されたと聞いておりますけれども、その具体的内容と効果はどのようなものになるのか、大臣はどのように考えておられるか、御所見をお伺いしたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 本大綱においては、今後民間金融機関の不良債権の処理が進む過程で発生する可能性のある中小企業等への信用収縮に備え、信用保証について特に二十兆円の保証規模を確保することを初めとする対策を早期に講じ、政府金融機関についても所要の資金量を確保することが盛り込まれたわけでございます。  具体的な対策としては、民間金融機関から貸し渋りを受けた中小企業に対し積極的な保証を実行するための特別の保証制度を創設いたしました。無担保保険及び特別小口保険の保険限度額の引き上げ、政府系金融機関における貸し渋り関連融資制度の拡充、金利減免措置の一年間延長、これらが盛り込まれたところでございますが、これも既に実施をしております。これらの対策によりまして、資金規模においては総額四十兆円を超える対応が可能であると考えております。  また、これらの対策については、集中的に、政府公報により、全国の新聞、さまざまなテレビ番組等で広報するとともに、中小企業団体、政府系金融機関等を通じて。パンフレットを配布しており、その広報を図っております。  窓口においての親切な、また親身な対応については、九月三十日に開催された政府系金融機関等との懇談会において、各機関のトップを招集し、親身かつ積極的な業務を行うよう指示をしたところでございます。制度の趣旨の徹底を図ってまいりたいと考えております。  今後とも、貸し渋り対策については万全を期してまいりたいと考えております。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 今いろいろな対策をされておられるわけでありますが、量をふやしていくというか、融資額をふやしていくような方向でいろいろ進められていると思うのであります。  中小企業の経営者の中で多くの人たちが、景気が悪くなって売り上げが下がっている、その中で借入金はかなりもう膨らんできてしまっておるという状況もあるのではないだろうかと思うのです。だから、量をふやすのと、一方で返済額を少なくしていくようなこともあわせて考えていかなければいけないのではないだろうか。例えば返済期間を長期にしていくこと等々を含めて、支払いといいますか返済額を軽減していくような方策もあわせて考えることが大切ではないかなと思うので、それらのこともあわせて一度御検討をいただきたい、お願いをしておきたいと思います。  そういうことで、景気がよくなればいいんだろうと思うんです。そこで、景気対策についてお伺いをしたいと思います。  先ほど経済企画庁長官から御答弁をいただいたわけでございますけれども、現下の経済状況は極めて厳しいということであります。さて、このような状況の中、通商産業大臣においては、新事業の創出による良質な雇用の確保と生産向上のための投資拡大という観点から、産業再生計画を取りまとめることとなっております。どのように取り組んでおられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 産業再生計画につきましては、先般、総理より、労働大臣等関係大臣と密接な連携をとり、具体的施策について取りまとめるよう指示をいただいたところでございます。  厳しい経済情勢の続く中、景気回復のためには国民の将来への不安を払拭することが必要であります。このため、新事業の創出による良質な雇用の確保と生産性向上のための投資拡大に重点を置きまして、我が国産業再生の道筋を示す産業再生計画の意義は大きいと考えております。  具体的には、新規開業及びその成長支援、既存企業の再活性化のための環境整備、将来の我が国産業をリードする新規成長産業分野における規制緩和等の推進、人材移動の円滑のための施策、さらには技術開発、情報化、物流効率化に向けたあすへの投資などの施策を盛り込みたいと考えております。  産業再生計画に盛り込まれる施策については、景気対策臨時緊急特別枠等も活用して重点的な予算配分を行うこととされているところでございまして、規制緩和や公的支援の充実に努め、計画の早急な実現を図ってまいりたいと考えております。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 ぜひ、産業再生計画の実現で力強い日本の経済というものをいま一度呼び起こすといいますか、そのためにこれから全力を挙げていただきたいなと思う次第であります。  次に、経済企画庁長官にお尋ねをしたいと思います。  先ほど御答弁いただきましたけれども、二年連続のマイナス成長という厳しい状況の中で、これから景気回復に向けてどのように取り組んでいかれるおつもりなのか。よく国民の皆さん方が、我が国の将来が見えないといいますか、消費の低迷というのも将来に対する不安があるのではないか。今、雇用のことも、通産大臣はこれからやっていきたいというお話でありますけれども、雇用問題や年金問題、いろいろな不安の中で先が見えないというのが今の状況じゃないかと思います。  長官はどのようにこれから景気回復に取り組まれるおつもりか、決意のほどをお伺いしたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 御指摘のように、現在の景気低迷の中で大きなものは、消費の低迷、住宅の低迷あるいは設備投資の減少などに見られますように、長期の将来不安に関係するものが大きいと思います。したがいまして、対策といたしましても、短期対策として今の不況を脱するためにできるだけ多くの需要をつくり出すということと同時に、構造的な改革を行いまして、人々に夢を与えるというのが大事なことだと思っております。  ここ数年、日本では、年金が行き詰まるとか、財政が困難になるとか、国際競争力が低下するとか、長期悲観論が非常に盛んでございました。これが人々の気持ちをシュリンクさせて、そして景気を悪化させているのではないかと思っております。  まず、短期政策につきましては、御存じのように、小渕内閣といたしましては、前内閣から引き継ぎました十六兆円の総合経済対策の着実な実施を行うとともに、来年は六兆円を超える恒久減税を行う、そして第二次補正予算として十兆円規模の補正予算を行うなどという大胆なことを、官僚機構の介在しない段階で直接国民に語りかけ、それを決定しております。また、貸し渋り対策その他につきましても、先ほど通産大臣からお話のありましたようにさまざまな配慮をしておりますし、また、近く金融問題につきましても与野党の折衝が実りまして、強力な政策がとられるものだと思っております。  これとあわせまして、中期政策の点で構造改革を進めていこうというので、経済戦略会議を設けまして、目下、中長期の政策についても検討しております。  これをあわせまして、都市空間の拡大、それから、今与謝野通産大臣の御説明にございました産業の再生、さらには福祉、医療、介護、教育、こういった面を全面的にここ両三年の間に改善をいたしまして、二十一世紀にふさわしい日本に改良するような抜本的な総合的な計画を、これから戦略会議等の提案を踏まえて立案していきたいと考えております。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 大変変化の速いこの時代の中で、中長期展望をきっちりと示すというのは大変難しいかもわかりませんけれども、将来大丈夫なんだから、だから今我慢してくださいと言えば、国民の皆さんは我慢できるのだろうと思います。その将来の絵が国民の方にきっちり伝わっていないものですから、大変な不安の中で今生活をされていると思いますので、早いところその辺の長期的な我が国の姿、二〇一〇年の我が国はこうなっておるよというようなものを出していただけたらありがたいなと思います。頑張っていただきたいと思います。  次に、中心市街地の活性化対策についてお伺いをしたいと思います。  今、中心市街地の現状を見ますと、かなり大きな都市でさえ商店街では空き店舗が多く見られますし、実感として空洞化が深刻となっています。これらは、地域のコミュニティーの崩壊という危機にもつながってくるのではないかと思うわけであります。中心市街地活性化法は、地域の創意工夫を生かしつつ、魅力ある町づくりを図っていくためのものと理解をしておりますけれども、この法律に基づくさまざまな施策を効果的に実施することは、商業機能の空洞化が深刻な各地の中心市街地の活性化に大きく貢献し、地域経済の発展にもつながるものと考えております。  さて、それでは通産省にお尋ねをしたいと思いますけれども、現在、中心市街地活性化対策がどのような状況で進んでいるのか、また、中心市街地活性化に向けた市町村の取り組みはどのようになっているのか、現況をお聞かせいただきたいと思います。

岩田満泰通商産業大臣官房商務流通審議官

○岩田政府委員 お答え申し上げます。  中心市街地活性化法が、去る七月二十四日に施行されました。七月三十一日に政府の基本的な方針が示されまして、現在、各市町村において基本計画の策定が進められているのは全体像でございますが、この中から既にこれまでに福島県郡山市、東京都葛飾区、島根県松江市及び福島県福島市の四市区と申しますかにおきまして基本計画が策定をされまして、政府に対してもその写しが送付をされてきている状況でございます。このほか、私どもの承知いたしますところ、百数十の市町村におきまして、現在、基本計画の策定作業が進められていると承知いたしております。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 各市町村でいろいろ取りまとめられて、現在まで四つの市町村から上がってきた。かなりの、百を超す市町村で今検討をされておるということも伺っております。  この中心市街地の活性化というのは、地域の振興という意味でも、また景気を浮揚させるという意味でも大変大切な事業じゃないかと思うのであります。そこで、政府として、この中心市街地の活性化に向けて今後さらに努力をすべきである、こう思うのでございますけれども、大臣に、これから中心市街地をこうやって活性化させるぞ、町の商店街の空き店舗もこうやってなくしていくぞ、町を生き生きと明るくしていくぞという決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 中心市街地の活性化は、二十一世紀に向けて子孫に引き継ぐべき豊かな町を創造していくため、市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進によりまして、都市の再構築と地域経済の振興を図るものであります。特に、商業等種々の機能の集積を図ることによりまして効率的な経済活動や新規事業の立地を促進することは、地域経済、ひいては我が国経済全体の発展に重要な役割を果たすものであると認識をしております。  市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進を柱とする中心市街地活性化法においては、市町村がそれぞれの地域の特性を生かしつつ基本計画を作成し、中心市街地の活性化に取り組んでいくこととされております。私といたしましては、関係者の熱意を結集して実施されるこうした取り組みに対し、関係大臣とも緊密な連携を図りつつ、引き続き積種的な支援を行ってまいる所存でございます。

木村隆秀自由民主党

○木村(隆)委員 これから高齢社会の到来ということになりますと、お年寄りだけの世帯、またお年寄り単身者の世帯も当然ふえてくるだろうと思います。その中で、一方で規制緩和で大型店が郊外へ進出をし、商店街が大変厳しい状況になって空き店舗がふえてきた、町がだんだん寂れてきた。もし町から商店街がなくなってしまえば、そういうお年寄りがどのように買い物をしていくのかということも心配をしなければなりませんし、また、情緒ある町ということからすると、やはり商店街というのは我が国のいい伝統ではないかな、こう思うのであります。  ぜひ、商店街を初めとして各地の中心市街地がさらに活性化が図られますように、全力で取り組んでいただきたいと御要望を申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 奥田建君。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 民主党の奥田建でございます。  今の質問と幾つか重なりますけれども、地元、地域の声を交えながら、貸し渋りあるいは経済対策の問題について幾つかの質問をさせていただきます。  私は、補欠選挙の終わりましたすぐ後のテレビインタビューで、今の小渕政権は経済再生内閣としていろいろな対策を実行できると思いますかという質問をテレビ局から問いかけられました。そのときは私も、できると思います、できるというよりも、今はだれが総理であろうとやらなければならない時期なのです、今何もできなければ政府はおろか永田町の世界も霞が関の世界もすべて国民の皆様の信頼を失う、今と同じような倒産が続いていけば、納税者はもう納税意欲を失い、怒りに変わり、極端なことを言えば一揆のような世界が訪れてもおかしくないのだというお答えをさせていただきました。  今の金融問題はこの委員会の中心問題ではございませんけれども、やはり中小企業の皆さんあるいは中堅企業の皆さんが、金額の大小にかかわらず、銀行からお金を借り入れるときには、自分の保証、役員保証はもとより、第三者保証あるいは担保提供、そういったものをして、人生あるいは社運をかげながら闘っておる。その中で、では金融機関は特別扱いなのか。そういった社会責任、あるいは正確な情報開示、そういったものだけは、次の法案を預かる人の裁量による部分が多いと思いますので、ぜひともそういった中を、裁量の使い方というものを監視していきたいと思っておる次第でございます。  ちょっと話はずれましたけれども、まず貸し渋りの方から、中小企業庁の方に質問をさせていただきます。  まず、ちょっと時期は早いので正確なデータとしては上がってはおらないかもしれませんけれども、十月一日の信用保証枠拡大の法施行以来、金融窓口での取扱量あるいは苦情、相談の内容というものにどのような変化があるか、簡単に御説明いただきたいと思います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 お答えいたします。  先生も御指摘のように、制度が十月一日に発足をいたしております。我々、事前にありとあらゆる手段でPR、周知徹底に努めましたが、私どもの手にありますのは、七営業日、約一週間分の数字で集計をしたものがございます。先週末の十月九日までに約七千六百件の申し込みがございました。迅速に処理するということで、既に保証の承諾に至った実績につきましては、そのうち二千八百件、金額で八百八十億円という数字でございます。  最初も申し上げましたように、制度発足の数字でございますので、これを単純に線形で伸ばすわけにもいきませんが、新しい制度としてはかなり使われ始めているのではないかという感じはしております。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 今の一週間で七千六百という数字を聞きましても、中小企業の方々がいかにそういったことを待ち望んでおったかということがわかるのじゃないかなと思う次第でございます。  今、実際の現場の声を聞いておりますと、中小企業金融取引の安定化保証制度、この制度の認定がある程度緩やかになったりということはございますけれども、信用保証協会がせっかくの認定をしても、金融機関によってはですけれども、すべての金融機関ではございませんけれども、差し戻されてしまう。そして、相談窓口へ行って、また相談窓口から指導という形をもう一度して、やっと取引ができる、あるいは取引を縮小して取引ができるといった話を聞きます。これはだれのせいだということではありませんけれども、全体の信用収縮という中で起こっている事象かと思いますけれども、ぜひとも行政としての銀行への指導、周知徹底というものをお願いしたいと思う次第でございます。  さらに、信用保証協会の中で保証同一枠というものがございます。当然、商法の絡みもございまして、取引のある別会社の中での取締役あるいは代表者といったものが兼務しておれば同一企業とみなされるといったものなのでございますけれども、実際に完全に別業種の分で別会社をやっておりましても、代表者、取締役が重なるということで、信用枠が一つの会社の分しか与えられない、そういった悩みの相談を受けております。そういった保証同一枠といった考え方の定義。あるいは、実態を見てこれは別会社だといった判断の仕方はできないものか。保証同一枠の撤廃、あるいは認定の定義についての質問。  そして、先ほどの質問と重なりますけれども、やはりこうやって景気が低迷している中で借り入れをしていく、当然、借り入れですから返済はしなければいけない。そういった中で、返済期間、今小口分については一年ずつ、運転資金あるいは設備投資資金、延長をしたところでございますけれども、返済実績のある者、あるいはそういった相談を持ちかけてくる方々に対しては、返済期限のさらなる延長。つきましては、最終返済、圧縮返済といいまして、毎月五十万ずつあるいは百万ずつ返していく中で、最終期限が来たときには残った金額を全部返済する、そういう圧縮返済、最終圧縮返済について、相談のあるところには少しそういったものを緩めるということはできないのか。  こういった三点について、中小企業庁の方にお尋ねいたします。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 御指摘の三点についてお答えをしたいと思います。  最初にございました保証同一枠の制度上の扱いでございますが、私ども、信用保証協会におきましては、業務方法書というものを定めております。その中におきましては、今先生御指摘の、代表者が同一でありましても、それぞれの企業体が独立して営業をしている場合には、それぞれ別枠で評価ができるという仕組みになってございます。具体事例については存じ上げませんが、いろいろ貸し渋りあるいは保証渋りについては窓口も設定しておりますので、そういった制度を前提に御議論をいただきたいと思います。  第二点の返済猶予の点でございますが、これは昨年の秋以降、大変厳しい状況にあられる中小企業者対策ということで、政府系の各機関につきましては、返済猶予を弾力的に行えという通達を出し、また指導も行っているところでございます。  私どもの手元にある数字では、政府系三機関トータルで、昨年度、九年度の返済猶予実績というのは一兆七千五百億ぐらいになってございまして、これは当該年度にその三機関に戻ってくる償還額の約三分の一になっておりまして、三分の一については金額ベースで返済猶予を既にしているという実態にございます。  三点目の、返済措予というよりは返済期限の延長についての話でございますが、先生御指摘のように、マル経資金については一年ずつ延ばさせていただきました。それ以外にも特別貸付制度で金融ビッグバン貸付というのを昨年十二月から始めておりますが、これについても一年延長させていただきまして、本件につきましては、中小企業者のこういったニーズの詳細について把握をしながら、制度については検討していきたいと考えております。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 今、政府案のいろいろな対策が行われる前に、やはり地域としても地方自治体の権限でできる制度融資、そういった中で、前年に比較すれば件数にして約二倍、金額にして約三倍の緊急融資というものが行われております。何といいましても、こういった対策はスピードが命でございます。こういった政府からの方策が出る前に、私の地元あるいは北海道の方なんかでも大変大規模な財源を投下して、地域の小さい企業を支えておると聞いておりますし、また、政府も一緒になって今からやっていただきたいと思う次第でございます。  金融安定化法等が実行されまして、貸し渋りあるいは銀行の状態というものが、昔とまでは言わないにしても、業者を、企業を苦しめることのない状態になれば大変ありがたいのですけれども、金融機関が救われることはあっても、周りの企業まで救われるという保証は今はございません。こういった金融機関が企業を育てる、企業を支えるといった役目を果たし得ないという状況が続くようでありましたときには、規模を拡大していただいております政府系金融機関の直接貸し付けといった枠を、一つの危機回避としてさらにふやしていくといった対策を打つことも考えないではないということはあるのかないのか。  その点、中小企業庁長官に聞きたいと思います。     〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 中小企業向けの貸出枠、政府系金融機関につきましては、平成九年度、十年度、合わせて二十五兆ということで累次御説明を申し上げておるところでありますが、去る八月末に閣議決定をいたしました中小企業等貸し渋り対策大綱の中におきましては、この融資枠につきましても、翌年度、つまり平成十一年度も含めて必要な資金量を確保するということでうたっております。そういった趣旨にのっとりながら、対応していきたいと思います。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 続きまして、通産省の政策的なことについてお伺いいたします。  数年前より貿易黒字の問題がございまして、当然、こういった中小企業庁から出ております国際化への対応といったパンフレットの中にも、輸入促進あるいは海外進出といった中でのいろいろな支援策が打ち出されております。しかしながら、輸出振興策といったものは、外圧の問題がございますのでしょうけれども、日本の一番特色ある、物をつくる、そういった能力の部分に輸出支援策というものは全く一行も見当たらない。現在のような状況において、特定分野で本当にすばらしい技術あるいはニーズを持った中堅企業、中小企業、そういった企業の輸出支援策を打ち出すつもりはないか。通産省あるいは通産大臣にコメントいただければと思います。

佐野忠克通商産業省貿易局長

○佐野政府委員 お答えを申し上げます。  委員御指摘の我が国の輸出の状況、まず現状でございますが、平成九年におきましては、円ベースでございますが、五十兆九千億という数字でございまして、これは今までの年で最高の値を記録いたしております。本年に入ってからも八月までには前年比二・八%の増加をしておりまして、一-八月ベースでは三十三兆九千億円、こういう形になっております。  もちろん輸出そのものの数字はそういう状況ではございますが、おっしゃるとおり、国内の経済の状況の中で、輸出という方向に活路を見出す中小企業、また大変優秀な技術を持っている中小企業が多くあるというのは先生の御指摘のとおりでございますが、政府といたしまして、通産省といたしましては、中小企業を初めとする事業者が円滑に輸生活動が実施できますように、貿易保険という制度がございますが、それの引き受けとか輸出入銀行による融資等の施策を実施いたしております。また、貿易局所管ではございますが、ジェトロという組織を活用いたしまして、いろいろな形で中小企業の、金融面ではございませんが、輸出支援をさせていただいているところでございます。  今後ともこれらの制度を機動的に運用していきながら、御指摘のような形で円滑な事業活動の確保に努めてまいりたいという所存でございます。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 続きまして、また中心市街地の活性化関連法について通産省の方にお尋ねいたします。  今まで縦割りと言われていた行政の中で、各省庁が協力し、窓口を一本化し、審査あるいは補助あるいは融資の決定ということを行っていただけるということで、地方自治体も大変喜んでおる制度となっておるそうでございます。しかしながら、現在四地区で申請があるというお話でございましたけれども、そこの予算規模というものはいま一つ大胆なものにはなっていないとの指摘がございます。その予算規模といったものについて、ひとつお答えいただければと思います。

岩田満泰通商産業大臣官房商務流通審議官

○岩田政府委員 お答え申し上げます。  中心市街地活性化策の十年度の事業でございますが、現在十三省庁が関係省庁ということになっておりますけれども、全体合わせまして、事業規模で一兆円程度のものになっているかと考えております。これを支援策の数で数えますと約百五十に及ぶ施策になっておりまして、これを、各市町村がおつくりになる基本計画に対応して十三省庁で御相談をして、支援できる、できないというようなところを決めていくというような作業が今後予定をされておるわけでございます。  御指摘のように、現在、十三省庁共同と申しましょうか、主として通産省、建設省、自治省を中心にいたしまして、中心市街地活性化推進室という具体的な窓口を設けて、いろいろな御相談あるいは情報提供というようなことに努めておるところであります。  先ほど御説明させていただきましたが、四つの具体的な基本計画の提出と申しましょうか、あと同時に百数十の市町村でお取り組みをいただいておるわけでございます。十一年度の予算案につきましても各省でも最大限努力をされて、恐らくこの事業規模はさらに拡大をするような形で各省の予算要求が行われていると申し上げてよろしいかと存じます。  かつまた、関係省庁ともども、私どもも、通産省としてもそうでございますけれども、施策の中に、中心市街地というところに焦点を当てたもろもろの新しい施策、あるいは中心市街地ということを念頭に置いた要件の設定というような施策に工夫を凝らして、できる限り中心市街地の活性化に使いやすい制度をつくるということに心がけてきておるところでございまして、十一年度以降の施策の展開に当たりましてもその点も十分に配慮して当たっていきたい、このように考えておるところでございます。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 どうもありがとうございました。  といいますのも、私の地元の、石川県金沢市になりますけれども、そちらの方でも、十年来抱えております中心部の都市交通、そういったものが地元あるいは第三セクター、あるいはインフラ整備という中で建設省あるいは運輸省、そういったところに相談には上がっておりますけれども、どうしてもそういった準政令都市といいますか、五十万を少し切るような自治体の財源では、その実施あるいは運営というものが難しい。それはほかのところでも百万都市でない限り同じような状況であると聞いておりますけれども、地元自治体だけでなかなか解決が困難な問題、そういった問題が今の不況と絡まりまして、やはり中心市街地の住あるいは商、そういった部分の空洞化と密接に絡んでおりますので、ぜひとも関係省庁の御意見とともに御指導、御協力をお願いしたいと思う次第でございます。  また、経済企画庁長官に大まかな、一次補正十六兆円、そしてその進捗率といいますか実施率、あるいは効果、あるいは第一次補正についての欠点等について、簡単に御説明いただければと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 政府では、去る四月に総合経済対策を定めまして、減税等で四兆六千億円、社会資本整備で七兆七千億円、その他の対策、土地対策、中小企業対策、雇用対策等を含めて、合計十六兆円規模の経済対策を打ち出しました。  この総合対策の実施状況でございますけれども、特別減税につきましては、個人住民税は六月以降〇・六兆円です。所得税につきましては、八月以降一・四兆円減税が行われております。各個人の消費統計を見ますと、減税は、収入が減少している中で消費の下支えとしての効果を発揮しておると思われますけれども、個人消費そのものは全体として低調でございまして、せいぜい下支えといった感じでございます。  また、社会資本整備の効果につきましては、一次補正予算の裏打ちとなります地方での措置が、六月の県会及び九月の都道府県会、市町村会等におきまして講じられておるものでございますので、今後本格的に発現し、下支え効果を持つものと思っております。  ちなみに申しますと、十年度補正で追加されました公共事業等の八月末におきます契約率でございますが、国の方は一二・四%、都道府県の方は一〇・四%でございます。これは契約率でございますので、本当にお金が支出されているのはこれよりもずっと少ないと思います。ちなみに、十年度当初予算の七月末の、先ほどのは八月でございます、これは七月でございますが、七月末の契約率は、国が六二・七%、都道府県の方が五四・八%ということになっております。したがって、これから本格的にきいてくるということになろうかと思います。  なお、第五次世界経済モデルというのが一九九四年に推計されておりますが、それを用いて乗数効果を計算いたしますと、この総合対策がGDPを二%程度押し上げるという計算になります。これはあくまでもモデルの上の計算でございますが、その程度の効果は期待してもいいのではないかというように思っております。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 続きまして、二次補正十兆円というものが新聞紙上などでも通産大臣の口から発せられておりまして、確かに、下方修正された二%を埋める部分の真水と考えてもらってもいいというふうにも聞いておりますけれども、こういった十兆円、減税策といったものも加えられるのかと思いますけれども、十兆円の内容といったもの。そして、全国の自治体で今大変要望が強く出ております、そういった減税という中に地方財源、地方税の圧縮削減といったものが加えられるのか、あるいは、そういう大きな減税の中に地方負担そして中央負担といった大まかな考え方というものが既に審議されておるのか。  大蔵省関係者、あるいは経済企画庁長官にお答えいただければと思います。

坂篤郎大蔵省主計局次長

○坂政府委員 お答えさせていただきます。  二次補正予算につきまして、私、予算の方だけちょっとお答えいたしたいと思いますが、先ほどまず一次補正及び当初予算についての御説明が経企庁長官からございましたけれども、これを一生懸命執行をしていくということがまず第一であろうと考えております。その上で、一刻も早い景気回復を図りますためには、総理の御公約でございます六兆円を相当程度上回る恒久的な減税というものと、それから、十一年度に向けまして切れ目なく政策を実行していく必要がある、そのためにはやはり総理の御公約であります事業規模十兆円超の第二次補正予算というものを編成したいというふうに私ども考えております。  具体的に申しますと、いわゆる国費にかかわる景気対策臨時緊急特別枠四兆円というものを先日設定をいたしておりまして、これは事業規模十兆円超ということも踏まえて設定したものでございますが、この特別枠につきましては、各省庁に対しまして、景気回復に即効性のある事業を実施する、それに加えまして、従来の発想にとらわれることなく、二十一世紀を見据えた分野に重点化したいということをお伝えいたしておりまして、各省庁におかれまして、今内容について検討をそれぞれに鋭意してくださっているものと思っております。  十月末日までにその要望というのを提出していただくことになっておりまして、その要望を踏まえまして、効果的な第二次補正予算というものを編成していくよう、私どもとしても鋭意努力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

福田進大蔵大臣官房審議官

○福田政府委員 個人の所得課税、法人課税の減税についての御質問でございます。お答えいたします。  まず、個人所得課税につきましては、国民の意欲を引き出せるように、最高税率を六五%から五〇%に引き下げますとともに、あらゆる所得階層に効果が及びますよう期限を定めない定率減税方式を組み合わせることによりまして、恒久的な減税を行い、その減税規模は四兆円を予定しているところでございます。  法人課税につきましては、我が国企業が国際社会の中で十分競争力を発揮できますように、実効税率を四〇%に引き下げることとしておりまして、規模といたしましては、二兆数千億を予定しているところでございます。  今回予定をしておりますこの税制改正につきましては、抜本的な見直しを展望しつつ景気に最大限配慮して実施するものでございまして、その具体的内容につきましては、先生今御質問の国税と地方税をそれぞれどのように取り扱うのかといった点も含めまして、今後、政府・与党の税制調査会における幅広い検討の結果を踏まえて決定されるものと考えているところでございます。

奥田建民主党

○奥田(建)委員 時間も迫ってまいりましたので、お答えは次の大畠先生の方に質問をお願いするとしまして、ただいま大変注目を集めております経済戦略会議。そういった中で、大変短い間に委員の皆様が具体案を何とかして各省庁取りまとめてのものとして出されなければいけないという大変なお仕事を背負っておるということは、はたから見ておりましても大変よくわかるのでございますけれども、後悔しても始まりませんけれども、なぜその前にそういったことが行われていなかったのか。経済戦略会議というものが発足するまでに、その前に積み重ねていた議論は前内閣ではなかったのか。そういった危機感のなさといいますか、対策のなさ。  今その事態を、私もこの場に議席をいただきました者として本当に残念でならないということと、戦略会議の委員の皆様の御健闘をお祈りして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

小此木八郎自由民主党

○小此木委員長代理 次に、大畠章宏君。

大畠章宏民主党

○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。奥田議員に続きまして、中小企業の特に金融問題を中心としながら、御質問をさせていただきたいと思います。  ただいま同僚の奥田議員からもいろいろと御質疑がありましたが、きょうは、私自身の私見等も踏まえながら、中小企業というものの位置づけ、あるいはまた中小企業を取り巻く金融危機の現状、そしてその現状をどういう形で克服をしていったらいいのかということを含めて御質問をさせていただきたいと思います。  最初に、中小企業というものの位置づけでありますけれども、これは九六年の統計でありますが、日本で約五百六万社。大企業が四万社でありますから、日本の企業の約九九%は中小企業であるというのも皆さん御存じのとおりであります。さらに、従業員でいいますと、中小企業に属する方が四千四百四十九万人、大企業に従事する方が千二百八十五万人ということで、従業員数をとっても七八%が中小企業の中で働いているわけであります。  そして、出荷額といいますか、製品を出荷する額で見ますと、これも九六年度の統計でありますが、中小企業が百五十九・五兆円、大企業がどうかといいますと百五十三・五兆円ということで、まさに、大企業が日本の経済を引っ張っているというふうに一般的にはとらえがちでありますが、出荷額におきましては、大企業に匹敵する製品といいますか、物をつくっているわけであります。  日本の経済における中小企業というのは、これまでもさまざまな形で言われてまいりましたけれども、まさに日本の経済を担っていく大変大きな役割を持っているというように私自身としては受けとめているわけでありますが、改めて、中小企業庁の方ではこの中小企業というものの位置づけをどういうふうな形で認識されているのか、冒頭にお伺いしたいと思います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 お答えいたします。  ただいま先生御指摘のように、中小企業の経済的な側面での位置づけは、申し上げたように、従業員ベース、あるいは事業所ベース、あるいは出荷額ベースで大変大きなウエートを置いているところだと認識をしております。それ以外にも、我が国の場合、この中小企業の存在ということが、雇用の吸収以外に、地域経済あるいは地域文化、そういったものの担い手としての評価もされますし、また、新しい技術開発の非常に大きな苗床になる、そういった位置づけもできるのではないかと思います。そういうことを受けまして、私どもことしで五十周年になりますが、中小企業庁は中小企業対策を実施しているということでございます。

大畠章宏民主党

○大畠委員 今長官からもお話ございましたけれども、同じような認識だということですが、最近の社会状況、特に中小企業を取り巻く悲惨な状況がかなり伝えられてきているのですけれども、それに対して中小企業庁のリアクションというか、そういうものが非常にまだまだ薄いと私は思うのです。中小企業というのは、本当に零細なところもあります、中規模のところもありますが、そういう悲鳴というのがなかなか表に出づらい。ですから、どうしても中小企業庁としての対応というのが、何となく、まあここら辺までやっておくかということで、切実感とか切迫感というものがどうもまだ感じられないというのが率直な私自身の考えであります。  そこで、今、もうわかり切った話かもしらぬが改めて問いたいと思うのですが、中小企業が抱えている現在の切実な問題というのは一体どういうものなのか、どういう形で中小企業庁は現在の中小企業の抱える問題点を把握されているのか、ちょっとお伺いしたいのです。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 最近の中小企業の現状で一番大きな課題と申しますと、やはり長期にわたる景気の低迷、需要の減退、それに伴いまして、私どもが今一番力を入れております貸し渋りによる悪影響という点が現下の課題になると思います。  それ以外にも、中小企業者をめぐる環境というのは構造的に大きく変化をしてきております。先生も御承知のように、下請取引関係などについても従来の大企業と中小企業の関係が大分ずれ始めておりますし、また、流通関係で申しますと、価格競争の激化というような大きな問題もございます。また、全般的には消費者ニーズが多様化、変化をしておりまして、この流れがまた大変速い変化として生じてきている。  我々としては、こういった現状について、大企業のみならず、中小企業というのはまさにこういった迅速性、多様性、変化への対応力という意味で底力を持っていると考えておりますので、こういったもともと持っておる力について発揮できるような環境整備を図りたいと考えております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 そういう状況なのかもしれませんけれども、もちろん、戦後の経済混乱期のときに、一生懸命何かやろうというので、なべかまづくりから始めて、そういう戦前の技術を生かしながらなべかまをつくって、それから農機具をつくったりなんかしながら、時代の変遷とともにどんどんいろいろなものをつくり、そしてまた部品をつくりという努力をしてきた。  言ってみれば、そういう昔のおやじさん方のなりわいというものが、だんだん時代の変化とともに、時代のいわゆる要求といいますかニーズがなくなってきて、ついえていくというのもあるでしょう。あるいはまた、一生懸命やって、新しい製品に息子さんが取り組んで、これまでの技術をベースとして新しい製品をつくり始めて、どんどん意欲を伸ばしてやっている人もいるでしょう。いろいろな悩みがそういう状況であると思います。後継ぎがいないですとか、物が売れないとか、いろいろな話があります。  それはそれとして深刻な話かもしらぬけれども、一番深刻なのは、今お話があったように、仕事がうまくいっているのだけれども、運転資金を金融機関が貸してくれなくなっちゃった。何にも私は悪いことしていない、そして事業自体もうまくいっているのだ、ところが運転資金が枯渇したために倒産しなければならないというのは、これはもう悔いても悔いてもまさに納得がいかないですよ。でも、そういう現象があちこちで起こり始めているというのも御存じのとおりなんですね。  そこで、なぜこんな状況に至ったのかという話ですが、私自身、バブル経済というものの波の中にのみ込まれ始めているのが中小企業ではないか。大企業ももちろんバブル経済の余波を受けて大変な苦労をしていますが、大企業は大企業なりに、海外展開をするとかいろいろな対策をして、一生懸命困難を乗り越えようとしていますが、一番影響を受けているのは中小企業であると思うのですね。中小企業がそういう波を受けているのですが、一体、これは過去のことをさかのぼってもしようがないかもしれませんが、バブル経済が崩壊をして、今金融機関の自己都合によって貸し渋りというものが起こっているのですが、一つは、バブル経済というものがなぜ起きたのか。  これはさかのぼることは余り意味がないかもしれませんけれども、しかし、だれがバブル経済を起こしたのだ。国民みんながある程度バブル経済に酔ったことはありますよ。自分の土地が上がった、おれも少し資産家になったかなという、そういうサラリーマンの方もいたかもしれない。しかし、結果として、ああいうあぶく銭でいわゆる土地の転がしをやって巨万な富を得た、そしてまたそれをあおった、そしてまたこれが当然ながらつぶれた。一体このバブル経済というのは何が原因で起こったのか、メカニズムの問題についてちょっと、これはどこが一番あれかというと、私は大蔵省かなと思ったのですが、経企庁の、専門家であります堺屋長官にお願いします。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 どうして日本にバブル経済が起こったか、これはいろいろな理由が重なっております。  まず第一に申し上げますと、戦後日本が高度成長を続けてまいりました。経済が成長をいたしますと所得がどんどんふえますが、所得のふえるほどには消費はふえない。したがって、貯蓄がふえるわけです。この貯蓄が、投資対象があるときにはどんどんと投資されて、これがまた次の成長を生む。いわゆる経済成長の善循環と言われる現象を起こします。これが一九五〇年代、六〇年代、七〇年代ぐらいまでは続いたのだろうと思うのです。  だんだんと投資が進みまして日本経済が大きくなりまして、一九八七年ぐらいには一人当たり国民所得でアメリカを追い抜くところまできた。そうなりますと、投資対象、日本で効率のいい投資の対象、工場を建てるとかビルを建てるとかいうものがだんだん減ってまいります。それにもかかわらず国民の貯蓄は多いものですから、資金余り現象が出ました。この資金余り現象の資金を、一部は海外投資に、外国の映画会社を買ったりビルを買ったりするのにも使いましたが、大部分は土地と証券に投資され、八八年から八九年にかけて土地ブーム、証券ブームがはね上がったわけです。ところが、そういった土地も証券も、金利の裏づけ、利回りの裏づけがなかったものですから、やがてこれが暴落いたします。  このときに、そういう資金を不動産あるいは証券担保で安易に貸したところに日本の金融機関の大きな罪があった。また、それを役所もあえて積極的に抑えなかったという点では罪の一端があると思います。それでどんどんとお金を貸したので、世の中が沸き立ちまして大変華やかな時代になり、物価もよかったのでございます。中小企業も大なり小なり恩典を受けられたところが多くて、企業利益は史上最大、倒産件数近年最低というブームが沸きました。  ところが、そういう利回りの裏づけのないものでございますから、やがてこれがはじけるときがやってまいりました。九〇年になりますとまず株式が、九一年になりますと土地が大暴落をいたしまして、金融機関が大量の不良債権を抱えるようになったわけです。この時期に日本が金融対策の処理を上手にしていれば、割と傷は浅かったと思うのですが、それをしないで、先廷ばし先延ばしにしてきた。これが一つの問題です。  もう一つは、金融機関に、護送船団方式と当時、今でも言うのですが、全部横並びでやった。だから、Aの銀行が不動産に貸していると、Bの銀行も不動産に貸す。当時はやった言葉に、赤信号、一緒に渡れば怖くないというのがありますが、経済の世の中では赤信号を一緒に渡るほど怖いことはございませんで、金融機関が一緒に護送船団で赤信号渡ったら、全部不良債権を抱えてしまうということになりました。全部抱えているものだから、どこの銀行も抱えているものだから、うちだけ処理しないでいいだろうという安心感もあって、ずるずるとやってきたのです。  それが、ここへまいりまして、一昨年あたりからビッグバンをやる、金融の自由化をやるということで、こういう不健全な体質ではやっていけないということになったものですから、自己資本比率を上げなきゃいけない。ここで不良債権の処理というのが大問題になり出しました。これは、いっか通らなければいけない関門を今まで先送りしてきた、遅過ぎるぐらいのことでございますけれども、それをやり出しました。  そうすると、自己資本というのは銀行の持っている総資本から不良債権分を引いた残りの本当の資産、そして分母の方は総貸出資産でございますから、自己資本比率を上げようと思いますと、分子の方の自己資本はなかなか上がらない、上げようと思っても株がどんどん下がって減る一方だ、そうすると、分母の方の貸出資産を減らすより仕方がないというので、一斉に貸し渋りに走ったのですね。これが先生の御指摘の中小企業の方々にも大変御迷惑をかけておりますし、大企業なども投資意欲をなくしている大きな原因なんです。  したがって、今国会で御審議いただいております自己資本の注入、公的資金の注入が行われまして分子の方がふえれば、自己資本比率が上がるわけでございますから、貸し渋りを抑える効果はあると思います。ただし、これは貸し渋りを抑えることができるようになるだけでございまして、本当にできるから銀行がするかどうかという次の問題がございます。いわば、銀行に今言わせれば、ないそでは振れないと言うのですが、それでは、そでをつけたら本当に振るのかどうかという問題があります。  この点は、通産大臣以下いろいろな関係各省によく御指導していただいて、ことしじゅうに貸し渋りはなくなるような状況をつくっていただきたいと私も考えております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 今の長官のお話を伺っていまして、十年前にさかのぼって堺屋長官が誕生していただけたら、今日の日本の中小企業を取り巻く環境も日本の経済も、もうちょっと好転していたのじゃないかという感じがするところでありますが、今長官から、そではつけたけれども、振るかどうかというのは、まだこれはわからないという話もございました。  私はここでちょっと、今、バブル経済がなぜ発生したのか、そしてそれが起因としてなぜ貸し渋りが起こっているのかということを長官からお伺いしましたが、そではつけたけれども振るか振らないかはわからないという、これは、金融業というのは一体何なのだということになってくると思うのですね。実は私も金融業というのは何なのかなと広辞苑をちょっと引いてみたのですが、広辞苑では「金銭の融通。かねまわり。」というのが金融ということですが、これをなりわいとするのが金融業なのだと思うのですね。  それは、私の方から申し上げますと、企業にお金を貸して、この仕事をやってください、それは社会のニーズもあるでしょう、社会の福祉の向上にも役立つでしょう、どうぞ私どものお金を使って事業をやってください、どんどん展開してください、国民の福祉の向上のために大いに活躍してくださいという意味で多分貸すのでしょう。そして、その企業が大きくなったときに、発展したときに、それに見合う金利を受け取るというのがなりわい業なんだと思うのですね。ですから、自分という企業、金融業という企業を守るためのなりわい業ではないはずなんですよ。  ところが今、人様よりは自分自身がかわいい、倒産してはかなわぬというので、言ってみればお金を貸して金利をつけて返してくれる人はお客さんですね、これまで長い間お客さんとっき合ってきたわけですよ。中小企業で言えば、戦後のころからずっとやって、おやじさん頑張りましたね、今度は息子さんが社長ですか、頑張ってくださいとやっていたわけですよ。ところが今度は、自分の方の懐ぐあいが悪くなったらそういう、要するに、金融業というのは自分でお金を生み出すことはできませんから、お金を貸してその企業に付加価値をつけてもらって、その一部を金融業がもらっているわけですよ。したがって、そういう意味では、この貸出先というのはお客さんなんですね。それも代々続いたお客さんもおられるでしょう。  ところが、そういう過去のつながりというものを断ち切って、自己都合でもって、いや、あなたのところに本当は貸したいのだけれども、うちの方で、今おっしゃった分母がだんだん多くなり過ぎた、したがってもうちょっと締めなきゃいかぬ、そういうことで引き揚げるのですということで関係を絶つとしたら、この金融業という、金融業を営む企業の企業倫理というのは、どうなっているのかと私は思うのですよ。  そこで、ちょっと前段が長くなりましたけれども、いわゆる金融業というものはどういうなりわいだと、これは哲学論みたいになって申しわけないけれども、これも大蔵省にお伺いしょうと思ったのですよ。金融問題について一番ずっと携わってきましたから大蔵省にお願いしようと思ったら、大蔵省は、金融監督庁に所掌が移りましたので金融監督庁から答えてくださいという話なんですね。もちろん、大蔵省から金融監督庁の方に随分メンバーが移られたからそれでいいのかもしらぬけれども、過去の問題も含めて、金融監督庁といいますか、過去の大蔵省と金融業界との関係も含めて、金融業というのはどういう位置づけなのか、金融をどうとらえているのか、ちょっとお伺いしたいと思うのです。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 ただいまのバブルの発生と崩壊の過程というのは大変大事なところでございまして、これには諸説がございますけれども、やはりバブルの発生の最初のスタートとなったのは、プラザ合意でございます。  プラザ合意というのはなぜなされたかということですが、これは、日本の国際的な競争力が大変強くて、黒字が日本に大変たまったわけでございます。国際競争力を他国が是正することによって黒字幅を縮小していくということが本来の筋でございますけれども、そこで先進国が集まって相談したということは、円高誘導をしようということを合意したわけでございます。  円高誘導をした結果、恐らく先進諸国の大蔵大臣が予想したよりもはるかに、協調介入をした結果、はるかに予想を超えて円高が進んだという現象が実は起きたわけでございます。あのときは、円のレートが多分一ドルに対して二百四十円ぐらいだった。プラザ合意の精神というのは、恐らく、これを二割とか、あるいは場合によっては三割というところの水準まで円高に誘導しようと思いましたのが、実は市場はもっと過敏に反応しまして、どんどん円高に進んだわけでございます。  そのときに何が起きたかといいますと、輸出に依存していた企業を中心として大変な円高不況と呼ばれるものが実は発生をいたしました。これは国会でも大いに議論をされましたし、また実際に、輸出依存度の高い企業を中心として大変な不況が来たということは事実でございます。  そのときに、円高対策あるいは円高不況に対してどう対応すべきかということは、大変難しい問題だったわけです。これを財政政策で補うべきだ、いわば国内の有効需要を喚起することによって内需中心の経済対策をやるべきだという財政出動論と、いやそうではなくて、やはり金融政策、すなわち公定歩合を引き下げ、市中金利を引き下げることによって経済再生を目指すべきだという両論があのときあったと私は思います。  そこで、実は何が起きたかと申しますと、財政の出動ではなくて、やや日銀の金融政策に頼り過ぎたという嫌いがあったのではないかと私は思っております。急激に公定歩合を下げていきまして、二・五%の水準まで実はあのとき下げました。しかし、それだけでは景気が回復しなかったということで、その翌年ですか、六兆円という、後講釈になりますがツービッグ・ツーレートという補正予算を組んだ。このあたりから実はバブルの引き金を引くことになったと私は思っております。低金利と同時に、遅過ぎ、なおかつ大き過ぎた補正予算というものもバブル発生に寄与したという、政策判断が、ミスとは申しませんけれども、そのとき行ったベストの判断というものが結果的にバブル発生の契機となったと私は思っております。  ただ、先ほど堺屋長官が申し上げましたように、そのとき既に投資先のない過剰流動性が日本の社会に存在していたということも事実でございまして、そういうものが株に向かう、土地に向かう。こういうことで、株に向かって、株が上がる。それを担保に土地を買う、土地の値段が上がる。土地を担保にお金を借りて、また株を買う。いわゆる資産インフレのスパイラルがそのとき発生をいたしました。  しかし、これはある特定の役所とかある特定の銀行とかがやったことではなくて、やはりあのときは、今反省してみれば、社会全体としてバブルに酔い、バブルに迷い、そして誤った方向に社会全体として進んでいってしまったと私は思っております。  そこで、それに気がついたときはやや遅かったわけでございますが、それは一つは、総量規制で銀行の不動産に対する貸し出しを抑制する、あるいは一方では、金利水準、公定歩合を徐々に上げていくということで、バブルをとどめるときのとめ方がやや過激過ぎたという批判は一部にあります。要するに、てっぺんからドスンと下まで落ちたということがございます。  もう一つは、バブルの後始末をもっと早くやりた方がいいという意見も今になってはありますが、実は、バブルの後始末というのは今でも続いておりまして、結局公的資金を今回も導入するということに多分なると思いますけれども、それも、バブルが破裂した後直ちに公的資金を導入するという社会的な雰囲気、社会的背景ができていなかったことは大変残念だったと思っております。  それで、二年前に住専の処理というのをやりました。実は、あれはバブルの処理でございまして、公的資金導入の第一号だったわけでございます。あれに対しても、公的資金を導入するということについては大変な御批判がありましたし、国会でも、国民もまた抵抗する気持ちは非常に強かったわけでございますが、今の金融のこの状況を仮に救えるという賢人がいたとしたら、もう少し早く公的資金を導入したということだったろうと思います。  公的資金を導入するというのは、銀行を助けるということではなくて、銀行が持っている機能、すなわち預金を集める、あるいは集めた預金を適正に融資をするという銀行の機能を生き残らせるというための公的資金であって、特定の名前のついた銀行を生き残らせるという思想であってはいけない。いわゆる銀行の本来持つべき機能というものが社会的に維持をされる、そこに着目した国会の判断であるのだろう、私はそのように思っております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 通産大臣から過去のこれまでの歴史を踏まえての御発言がございましたが、今お話を伺っておりますと、次はぜひ大蔵大臣になっていただいて、これからは、大蔵のための大蔵とかあるいは金融業界のための大蔵じゃなくて、まさに実際の産業とかそういうものを、過去の経緯も含めて、やはり国民生活や産業の実態に即した大蔵行政をやってもらうために、次期は大蔵大臣になってもらうのが一番いいのかなという感じも今お話を伺っていて感じたのです。  そこで、今のお話を踏まえてちょっとお伺いしたいのですが、実はここに、ある新聞の「なぜ銀行経営は悪化したの?」というものの中に、バブル経済とかいろいろあったのですが、それに加えて大蔵省のどの銀行もつぶさないという護送船団方式もあり、不良債権問題への対応が遅れ、傷口が広がったというような指摘もマスコミには出ているのです。  きょうは金融監督庁が来ていますので、もちろん大蔵省時代にそういう流れをといいますか経験を持った人がいるかもしれないけれども、金融監督庁として相変わらずこのような姿勢で金融機関に対応しようとしているのか、その基本的な姿勢をお伺いしたい。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 お答えいたします。  金融監督庁は本年の六月二十二日に発足いたしましたけれども、これは、国会での与野党の長期間にわたる御議論等も踏まえまして大蔵省から分離したわけでございますけれども、そうした過程の中に、まさに今先生おっしゃいました過去の金融行政に対しますいろいろな反省点というものがあったわけでございまして、そうしたことから、この金融監督庁といたしましては、透明なルールに基づく、あるいは法律に基づく、そして市場規律に基づく、そうした透明、公正な行政を行うことを一番の理念として発足したわけでございます。  そうした意味から、日野長官以下、私ども金融監督庁の仕事の一番のプリンシプルはそうしたことを基本に置いてやっているわけでございまして、今御指摘のありました護送給団であるとかあるいは金融機関とのいろいろなかかわりというものといわば決別をして、透明な行政を行っていきたい、そういうふうに考えているわけでございます。

大畠章宏民主党

○大畠委員 もう一度伺いますが、そうすると、従来、大蔵省は護送船団方式をベースとしていた。まあ言ってみれば、先ほど通産大臣からお話がありましたように、銀行がつぶれたりなんかすると国民生活や産業界に大変な影響を与える、したがって、銀行をつぶすというのはなかなか大変なんだということからこの金融機関に対する考え方を持つのならばまだわかるわけですが、それがいつの間にか、国民生活や産業界に与える影響が大変だということがどこかこっちの方になってしまって、ただ金融業界を守ることが重要だというような話になってしまったのが、結局、この護送船団方式だと思うのですよ。  したがって、もう一回お伺いしますが、今お話がありましたけれども、そういう過去の大蔵省がとってきた護送船団方式的な基本的な考え方から大きく金融監督庁としては方針を変えたということを、もう一回ちょっとお伺いしたいと思います。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 基本的な考え方はただいま申し上げたとおりでありますけれども、私ども、金融機関というものを考えます場合に、銀行でありますと銀行法にのっとって、いわば執行機関、法にのっとってやるわけでございますけれども、銀行法の目的というものは金融機関の公共性ということがございますし、それから、銀行法の体系というのは基本的に預金者の保護、預金者の保護のために金融機関がいかにしてその健全性を確保していくか、そういう観点からさまざまな権限が金融監督庁に与えられているわけでありまして、そうしたものを適正に行使していくことによりまして、預金者の保護、そして信用秩序の維持を図っていく必要があるというふうに考えているわけでございます。  そうした中で、今御議論がありましたようないろいろな点がございますけれども、私ども金融監督庁、これはあるいは大蔵省も同じでございますけれども、個々の金融機関の救済をするということではなくて、預金者の保護、信用秩序の維持の観点から適切な対策を講じてまいりたいというふうに考えているわけでございます。     〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕

大畠章宏民主党

○大畠委員 今のお話でわかりました。一時、大蔵省と金融業界との一番醜い癒着が社会に表面化しまして、そこら辺から一般庶民は、邪推するとそういう関係があるから金融業界を必死になって大蔵省は守ってきたのだろうというような話がちまたにあふれました。したがって、今回そういうものを契機として金融監督庁が生まれたわけでありますから、ぜひ今御答弁をされた指針にのっとって、国民からもわかりやすい形で粛々と仕事をしていただきたいと思うのです。  そこで、もう一度先ほどの話に戻りますが、私は、金融業というもののなりわいはバブル時代に間違えたと思うのですね。  金融業というのは、もちろん、土地を転がして巨額な富を得たらその一部をもらうというのが一番簡単なんですね。簡単なんですが、本来の金融業というのは、やはり古代からずっと歴史的な流れを見れば、ある仕事をしたい、そのときはお金が必要。お金を貸して、その企業が社会的な、社会の福祉の向上のための製品やサービスを提供する、その仕事をした結果として利息をもらうというのがもともとの流れなんですよ。  ところが、バブル時代は、自分の金融機関がなかなか直接タッチできないから、いわゆるノンバンクというところに金融機関が大量にお金を貸して、暴力団も使わせて地上げをさせた、そういうのは大手の金融機関はわかっていたのですよ。わかりながらも、そっちの方が実入りがいいから、どんどん貸し出してしまった。結局、今回の日本リースの問題だって私はそうだと思うのですよ。  したがって、金融業界ももう一回原点に返れ。あなた方の仕事というのは何が目的なのか。単に金利を取って金融機関が大きくなることが目的じゃなくて、中小企業も含めた日本の中の企業が活発に仕事をし、そして日本の社会の福祉の向上に役立つような仕事をどんどんしてほしい、そしてその成果として金利を取るという基本姿勢に返ってほしいということを、金融監督庁の基本的な姿勢にすべきだと私は思うのですよ。  特に、今の金融機関が自己都合で融資を引き揚げて、うまく仕事がいっていながらその企業が倒産する、この問題について、まあ中小企業庁も一生懸命頑張っているかもしれないけれども、これは、もしも私が金融機関の営業マンだったら、実は私の行内の都合でおたくに貸したお金は引き揚げなければならない。そうしたら、公的な機関があるのだから、中小企業庁関係の金融機関があるのだから、こっちと話をして、この企業はいい企業です、私たちも長年、三十年四十年つき合ってきました、ですから、中小企業庁関係につなぎますからどこどこの窓口に行ってください、まことに申しわけない、しばらく過ぎたら、直ったらまた私たちも融資しますよと、そのぐらいのつなぎをしながらやるのが金融業の基本的なポリシーだと私は思うのですよ。  ところが、自己都合で、あなたには悪いけれどももう貸せませんということで、あっちこっち回ったけれども、中小企業庁の公的機関が最近は少しよくなってきたのでしょうけれども、従来取引があれば行くのだけども、新しい、今まで取引がないところに対してはやはり窓口が厳しいのですね。ですから、行ったのだけれどもなかなかそっちも貸してもらえなくて、ぱたっといく例がいわゆる貸し渋り倒産。まあ、いろいろな事情がもっとあるかもしれないけれども。  したがって、私は、金融業をなりわいとするのであれば、銀行家にも、自己都合で資金を回収するのであれば、中小企業金融公庫とか公的な機関に話をして、そっちの方で融資をしてもらってくださいというぐらいの指導をすべきだと思うのですが、これは金融監督庁にちょっとお話をいただきたいと思うのです。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 先ほど来金融機関とは何ぞやということからお問いかけがあったわけでございますけれども、私ども監督しております銀行、証券等ございますけれども、直接金融であるとあるいは間接金融であるとを問わず、一方にその資金の出し手というものがいる、それからその資金を必要とする方がいるというときに、そこを適切に仲介をするというのが金融業の本質であろうというふうに思います。そうした中で、現在の金融システムの中で決済システムというものが組み立てられておりまして、そうしたところから信用秩序の維持の要請というものが強まっているわけでございます。  今の大畠先生のお尋ねの点にさらに述べてみますと、先ほど与謝野大臣もお答えになりましたけれども、バブル期にいわゆる過剰流動性というものが発生いたしまして、金融機関は、本来でありますと、資金の出し手とそれから受け手、取り手の間を、適切なリスクをとりながら必要な審査を行って仲介するということでございますけれども、先ほど来御説明がありましたいろいろな当時の経済情勢を背景に、そうしたところの審査あるいはリスクのとり方というものが甘くなっていたということは否めない事実であろうかと思います。  その後のバブルの崩壊の過程の中で、金融機関の財務体質というものも当時に比べれば非常に悪くなっておりまして、そうした中で、金融機関の収益力あるいはリスクテークの能力というものも低下をしておるわけでございます。そうした中で、今御批判があるような金融機関の貸し渋りという現象が見られていることも事実かと思います。  これに対しましては、先ほど与謝野大臣がお答えになりました抜本的な金融機関の体力の強化という観点からは、金融安定化特別委員会で御議論になっておりますような早期健全化のスキームであるとか、そうしたものの充実に対する抜本策が講じられなければならないと思うわけでございますけれども、私ども法の執行に当たる金融監督庁といたしましては、ミクロの話になりますけれども、個々の金融の取引について介入することはできません。  これは透明な金融行政ということでやっておりますので、そこのところには介入はできないのでございますけれども、先ほど申し上げました銀行あるいは金融機関の業務の公共性にかんがみまして、金融機関が必要以上に融資態度を萎縮させまして、御指摘のありましたような健全な取引先に対しまして必要な資金供給が滞るということでは公共性の観点から問題があるというふうに考えておりまして、そうした観点から、金融機関の融資動向については十分注意を払っておりますし、また金融監督庁長官と金融界のトップとのいろいろな連絡会もございますので、そうした機会に問題提起をいたしまして、必要な要請を行っているところでございます。

大畠章宏民主党

○大畠委員 個々の融資問題については金融監督庁ではなかなか入れないというのですが、私が申し上げたかったのは、金融業界がいわゆる正道ななりわいのところから横道にそれて、邪道な道に入ったわけですよ。堺屋太一長官からもお話がありましたけれども、それがバブル経済を結果的にあおった。あおりにあおったのですよ。そして、味をしめたのですよ、こっちの方に大量に貸せばどんどん上がってくると。それは民間の企業とか人々に住宅資金を貸していくよりは大量に入ってきまずから、そっちの横道にそれてしまったのですよ。正業から邪道な道に金融業が入ってしまったのだと思うのですよ。  そこを当時の大蔵省が適正に正すべきところを正さなかったのが今回のバブルを生み、そしてバブルが崩壊して今日に至っているというこの反省を、金融監督庁という六月から始まった新しい機関なので多分大蔵省から見えている方じゃないかなという感じがするのですが、過去のことも反省をしながら、ぜひ正道に戻すように最大限の努力をしてもらいたいということ。  これは中小企業庁にお願いするのですが、中小企業庁には公的な金融機関がありますね。そして、一般の金融機関、民間金融機関に対して、おたくの方で、自分の状況の中で非常に困って資金を回収するというときには、ぜひ優良なところについては横で連絡してくださいと。  お金を借りに行く人というのは本当に借りにくいのですよ。お願いします、お金を貸してくださいというのはやりにくいのですよ。だから、中小企業庁の関連の公的機関も、ただ単に窓口に座って、さあ相談に来てくださいということではなくて、もうちょっと、私もはがきとか何かも地元の商工会議所とかでもらってきましたよ。困っている方はどうぞというはがきとか、チラシもいいものがいろいろできていました。たくさんできていましたが、これは窓口にいて待っているのだと思うのですね。  ですから、もう一歩進めて、関連の地域の金融機関に話をして、もしもあなたのところで自己都合で資金回収、引き揚げるときには、私の方にまず言ってください、紹介してくださいと言うぐらいの横の連携というのをとって、良質な製造業とか、そういう中小企業を守るための方策をもう一歩進めるべきだと思うのですが、長官、どうでしょうか。これは担当の方でも結構ですから。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 今先生からも御紹介いただきましたが、私ども七月の初めに、昨年末以来の特別貸付制度あるいは貸し渋り対策融資制度について、百万部のパンフレットをつくらせていただきました。これについては、従来は、例えば政府系金融機関だとか商工会議所、商工会の窓口で受け身でそれをお配りする形になっていたのですが、具体的にこの百万部については、経営指導員等一万数千人を動員して、直接中小企業者の皆様の方に周知徹底をする、PRをするという手法をとらせていただいたわけであります。  今御指摘の、民間金融機関から私ども政府系金融機関、中小関係機関へのいろいろな新規融資についての引き継ぎ等々については、御所管の金融監督庁を含めて、ぜひともそういった形で御指導をいただければ大変ありがたいと思います。

大畠章宏民主党

○大畠委員 私は、行政というのは最大のサービス機関であらなければならないと思っているのですよ。要するに、監督したり指導したりというものではなくて、まさに中小企業庁というのは中小企業の皆さんのためのサービス機関だと考えて、一番困っているのは融資問題ですから。さらに、今長官からもお話がありましたが、ほかの民間金融機関の状況も把握しながら、従来は中小企業庁関係の公的な金融機関と民間の金融機関は競争相手だったかもしれません、しかし、今こっちの競争相手の民間が貸さないというのだから、引き揚げるというのだから、それは競争相手でも何でもなくなってしまったのですよ。  そして、中小企業が今困っているのですから、ぜひもう一歩進めて、関連の金融機関との連絡調整をしながら、いわゆる良質な借り手、まあ非常に問題があるところもあるでしょう、しかし良質な企業でありながら資金を回収しなければならないというところはぜひ私どもに紹介してくださいということを、さらに突っ込んで私はそういう横の連携をとってもらいたいと思うのです。  長官、もう一度その方針について、これは本当に困っている人にとっては大変ありがたい話だと思うのですが、私はそういう方針をとってもらいたいのですよ。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 御指摘の点についてはまさにごもっともだと思います。先ほどお話を申し上げませんでしたが、私ども、金融監督庁にもお願いを申し上げて、今月から地域融資動向に関する情報交換会というのを各県ごとに設置をいたす予定にしております。  具体的に申し上げますと、貸し手側に当たります地方の銀行あるいは信用金庫、信用組合の団体の代表の方、それから借り手側の代表でございます例えば商工会議所、商工会あるいは中央会の中小企業の代表の方々が、それぞれ自分の手元に寄せられた中小企業者の要望とか具体的な案件につきまして、できれば頻繁に開いていただきたいと思いますが、十月から各県ごとにこういった情報交換会を設けてもらうことにいたしました。  私どもは一応通産局、金融監督庁さんの方は財務局以下も参加をされて、地域で、中小企業向けの融資というのはどういう形で供給側あるいは需要側で動いているかということについて、情報交換をしたいと考えています。この場で、今先生御指摘のような点についても大幅な改善が図られるのではないかと期待をしております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 通産大臣もきょうおられますが、これまでの御経験を踏まえられて、金融問題についても大変明るいというのは理解できました。  それで、通産大臣、やはりどうも、先ほどからいろいろ伺っていますが、金融機関のモラルというか、それが非常に低下したことは事実ですよ。生業を営んでいる中小企業が自己都合で資金回収されて、あっちこっち頭を下げたけれども、今までつき合いかないのですよ。いろいろ私も地元で聞いたら、ある金融機関とつき合った場合には、ほかの金融機関はその企業のところへ余り行かない。ここはこの金融機関とつながっているという、お互いに分業制といいますか区割りがあって、一つの企業に余りほかの金融機関は行かないというのがあったのですね。したがって、取引はその特定の金融機関としかないのですよ。  ところが、ある企業が、特定の金融機関から資金を抜かれてしまったら運転ができないというので、ほかのところに行く場合、今度は初めてなわけですね。そうすると、その金融機関もなかなか貸さないわけですよ。中小企業の金融機関といえども、わからないから、厳格な審査があって、なかなかおりないのですよ。そのうちにぱたっといっちゃうわけですよ。これは、中小企業も含めての通産大臣ですから、良質の中小企業の運転資金を引き揚げるのであれば、その金融機関はせめて中小企業金融公庫とか何かに、紹介状というのはおかしいのだけれども、そういう話でもするのが、金融業界のモラルといいますか金融道なんだと思うのですね。  ちょっとこれは専門分野と違うかもしれないけれども、通産大臣、そういう形で何とか道を開いて、健全な中小企業をできるだけ救ってもらいたいと私は思うのですが、この件についての大臣としてのお話を伺いたい。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 いつから日本の金融に関しての信用収縮が始まったかということからお話し申し上げますと、多分昨年、三洋証券がインターバンク市場でデフォルトを出して、まず銀行同士が信用しなくなったという問題がありました。それから、山一証券が資金繰りで倒産をする。あるいは、地域経済を担っていた、北海道のまさに大黒柱であった北海道拓殖銀行が破綻をする。こういうようなことから、信用収縮が現実の問題となってきたわけです。  大企業、中堅企業、中小企業をいろいろ調査をしてみますと、大企業は大きなメーンバンクを持ち、それなりの資金調達ができます。また、銀行を通じての間接金融のほかに、市場で社債を発行したり、あるいはコマーシャルペーパーを通じての間接金融も可能になっておりますが、中小企業というのは専ら銀行に頼って、あるいは信用金庫、信用組合に頼って運転資金を調達しているわけでございます。  これは例えば、大きな会社の下請をやっているところが親会社から仕事の発注を受けても、材料を買うのに信用で買えない、現金で材料を仕入れるしかないというような例をとりますと、結局、材料を仕入れることができないことによって仕事ができない、親会社からは見放される、倒産に追い込まれる。そういうケースというものは私も幾つか耳にしております。これは、会社の経営者が遊んではかりいてろくな経営をしてないという中小企業は同情するに値はしませんけれども、中小企業の経営者が本当に朝から晩までまじめに働き、またその中小企業に従事をしている従業員も本当に仕事を一生懸命やっているというところが、資金繰りのみによって倒産に追い込まれるということは、社会正義上許されないことであると私は思っております。  ましてや、いわゆる銀行業というのは一体何かといいますと、銀行法の第一条には多分、銀行というのは公共性のある機関として定義されていると私は承知をしておりまして、やはり銀行経営者が銀行の持っている公共性というものをもう一度自覚をしていただいて、また、日本の社会や経済の中で銀行が果たしている役割というものが極めて重要で不可欠なものであって、なおかつそれが公共性を持っているという観点に立って、銀行経営者が銀行経営に当たっていただきたいと思っております。  しかし、とりあえずの問題としては、そういうことを広く広宣流布をいたしましてもなかなか受け入れていただける時間はないということ交中小企業庁、通産省としては、まず政府系の三機関、すなわち中小企業金融公庫、商工中金、国民金融公庫に対して約二十兆のお金を用意するということをいたしました。また、中小企業が金融機関から借り入れる際に、担保を入れろ、保証人を見つけてこい、こういうことを当然言われるわけでございまして、それに対しまして、今回国会にも御報告申し上げましたが、信用保証協会が二十兆円までの保証ができるというだけの財政資金を用意するということにいたしたわけでございます。  二十兆に関しましては特別枠を設けるということで従来の保証行為とは区分経理をしておりまして、これは特別の枠ですよということで、保証協会がリスクを引き受けます場合には、今まで代位弁済というのは、大体二%が代位弁済、いわゆる返ってこないというふうに一応想定をして、二%代位弁済したけれども最終的には代位弁済したうちの半分、すなわち一%の分は返ってくるというようなことで経営をしておりました。しかし、今回は、保証協会のとるリスクは二%ということではなくて、最大限一〇%ぐらいまでのリスクをとって中小企業に金融をつける、そういうふうに今全国に申し上げているわけでございます。  しかし、先生が御心配になられたことはまさにそのとおりでございまして、実際の窓口というのは、金融機関の窓口もあるいは保証協会の窓口も、実際はこの方々が融資あるいは保証の担当をしているわけでございますから、この方々のいわゆる接客態度いかんによって物事が決まってくるという部分がございますので、やはり金融機関の窓口あるいは保証協会の窓口が、本当に親切親身になって中小企業のことを考えながら融資や保証を行う。  そういうことが必要な時期になってきたと思いますし、今先生が御指摘のように、仮に金融機関自体は流動性が足りないからお金が貸せないというケースにおいても、その中小企業に対して、県に行って御相談なさったらどうですか、あるいは市に行って御相談なさったらどうですか、我々も知り合いがあるから御紹介しますとか、あるいは保証協会はこういう手続で保証してくれることがありますとか、やはり本当に中小企業の立場に立った血の通った融資、保証、相談、そういうことをやる必要があると私は思います。  先生がおっしゃったのは、血の通った態度で中小企業に接するべきだ、仮にそういう御主張であるとすれば、先生のおっしゃっていることがまさに今の社会的に求められている一番大事な点であるというふうに私は思っております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 私も大臣と同じような感じを持っておりますが、かつてこんな話がありました。  晴れているのに傘を借りてくれと言って無理やり傘を置いていった、今度は、雨が降ったら突然傘を返してくれと言って取り上げた、これが銀行界なのだという指摘がある記事に出ていましたよ。借りたくもないのに無理やりお金を置いていって、ああやった方がいいですよ、こうやった方がいいですよと言うので、いやどうしようかな、ではやってみるかというので事業をやったら結構うまくいった。うまくいったら、今度は突然回収しますと言って持っていかれてしまって倒産ですよ、もともとあった事業所も全部一緒に倒産してしまった。それで、その社長さんが、金融業界というのは、晴れているのに無理やり傘を押しつけていって、雨でどしゃ降りのときに無理やり傘を持っていってしまう、そんな感じなのですねという話がありました。  さらに、この記事によると「銀行はね、ブローカーより質が悪い。貸したい時は貸して、貸せなくなるとさっさと手を引く」。これも似たような話かもしれないけれども、いずれにしても、日本の金融業界が、今与謝野大臣が申されたような一つの理念とか哲学というのは何にも失ってしまって、ただひたすらにぬれ手でアワのバブルのときのあの快感を忘れられずに、体質が非常に変わってしまったと私は思うのです。  したがって、与謝野大臣からお話があったように、もうこれは大蔵省経由とか何かでは無理かもしれませんから、ぜひ少し努力して、中小企業庁から、関連の金融機関に、そういうことがあったらぜひ中小企業の関連の公的な資金の相談に乗りますからということを、もっと大胆に、一生懸命努力していただきたいことを申し上げておきたいと思います。  それからもう一つ、地元の日立の方で私もいろいろ見てきましたが、相談件数、平成九年度でいいますと四月には百七十七件だったのが、ことしの三月、これは年度で締めていますが四百九十七件、約二倍強ですか、二倍半ぐらい相談件数が、商工会議所に訪れる人が多くなっています。  確かに金融問題は非常に難しい段階に入っているなと思うので、倒産するケースは、先ほど与謝野さんがおっしゃったように社長が何か横道にそれていろいろなことをやって倒産したというケースもあるでしょう。これはもう論外ですよ。それから、二番目のケースは連鎖倒産ですね。一生懸命仕事はした、品物も最高級品を納めました、ところが代金がもらえない、そして倒産する。これも悲惨ですね。それからもう一つは、さっき言った貸し渋りによる倒産ですよ。  貸し渋りの倒産については先ほどお話があったような形で一生懸命今始まっていますが、連鎖倒産に対する何かストッパーを設ければ、次々としたものがとめられるのですね。大手がつぶれたときにその下請のところでとまれば、孫請とかなんかというのはとまるわけですよ。だから、その連鎖倒産をとめるために中小企業庁はどういう方策を考えているか、お話をいただきたいと思います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 御指摘のように、本年の上期、一-六で、倒産件数というのは一万百六十二件に達しております。うち中小企業の倒産が一万四十件ということで、当然過半を占めておりますが、対前年度比でも約二七・八%増という大変高い倒産の件数が生じているわけでございます。  先生御指摘のように、政府系中小企業関係の金融機関には倒産対策貸付制度というのがございます。これで一時的な運転資金のつなぎ融資、連鎖倒産に対応する制度として運用してございますし、信用補完の面では、信用保証協会による保証限度が別枠、倍額になる等の倒産関連保証制度というのがございまして、これも活用いただいております。また、全国に約二百七十カ所でありますが、主要な商工会議所におきましては、実際に連鎖倒産絡みで悩みをお感じの中小企業者向けに倒産防止相談事業というのも、そういった場所でやられているわけでございます。  こういった制度を積極的に活用させていただいて、中小企業の連鎖倒産防止に迅速に対応したいと考えております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 今のお話で、例えば、私の地元の日立市でも冨士工業所というのがことし連鎖倒産しました。負債総額十四億八千万。これはもともと日立の関連の企業だったのですが、日立製作所からの仕事がだんだん少なくなってきたので、ほかに活路を見出そうというので、その技術力を生かして栃木県の方の企業の石川製作所というところの仕事をしたのですね。ところが、この石川製作所というのが倒産しまして、七千万の負債を抱えて連鎖倒産ということで冨士工業所というのは倒産した。こういうのも日本じゆうにはたくさんあるのだと思うのです。この連鎖倒産で冨士工業所のまた下請とかなんかもなかなかお金が取れないのですね。やはり大変困ってきているのですよ。  したがって、中小企業庁からもお話がありましたが、貸し渋り問題と連鎖倒産、これは昔から、もうしょうがないのだ、それは社長さんが経営の見込みを間違えたのだからしようがないのだという話もあるかもしれないけれども、今はちょっと異常事態なのですね、日本全体が。ぜひそういう意味でも、連鎖倒産を防ぐための手だてをさらに力を入れてやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。  まだいろいろと、貸し渋り問題について、それぞれペナルティーを科すべきではないかとか、それぞれの対策についてさらにお話を伺いたいところでありますが、時間でありますのでこの件は一応これで終わりまして、最後に、石油公団を告発するということで、元通産大臣の堀内光雄さんが雑誌にこういう記事を取り上げております。これもどういうことなのかなということで、非常に私自身も理解に苦しむところであります。  私自身も、ちょうど三週間前ですか、サウジアラビアに行ってまいりまして、平均気温が大体五十度ぐらいですか、私が行ったときは四十度で、きょうはすごく過ごしやすいのですなんという話で、大変だなという感じは持っています。持っていますが、この石油開発には本当にいろいろな人がかかわってきて、カフジはたしか三十六年前から開発を始めたのですが、そういう先輩方が大変な苦労をしながら日本のエネルギーの確保のために一生懸命頑張っているのですね。しかしながら、そういう状況の中で、このような元通産大臣からの告発するという趣旨のものがあるとすれば、これは大変なことだと思うのです。  したがって、石油公団の現状と、この問題についてどういう形でこれから取り組もうとされているのか。基本的な事実関係と考え方を最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。

稲川泰弘資源エネルギー庁長官

○稲川政府委員 石油の自主開発は、石油のほぼ全量を輸入に依存しております石油供給構造の極めて脆弱な我が国にとっては重要な問題でございまして、二十一世紀初頭には日量百二十万バレルを確保するという目標を立てて、自主開発原油の確保に努めておるところでございます。  現時点におきます自主開発原油の輸入量は、日量六十九万バレルでありまして、石油公団が設立されました昭和四十二年の二・五倍となっております。また、全輸入量の一五%のシェアを占めるに至っております。こういう意味で一定の成果を上げておりますけれども、欧米諸国の水準には達していない状況でございまして、世界第二の石油消費国として、今後さらなる努力が必要であるというふうに考えてございます。  石油開発は、膨大な資金を必要とする一方で、探鉱リスク、原油価格の変動など大きなリスクを伴うものであります。我が国石油開発産業は脆弱でございまして、石油公団の出融資制度によるリスクマネーの供給は極めて重要な役割を担ってきていると考えております。  他方で、石油公団の問題点につきましては、前大臣の御指摘もいただいたところでありまして、これに正面から取り組むべく、今般、石油公団再建検討委員会報告書を取りまとめたところでございます。  石油公団は、財政資金をリスクマネーとして用いるものでございますから、国民の十分な理解を得ながら効果的、効率的に事業を進めていくことが不可欠でございます。このため、この報告書に沿いまして、徹底した情報公開に努めますとともに、審査基準の一層の定量化、支援の重点化、効率化を図ることが必要であり、石油公団とともに全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

大畠章宏民主党

○大畠委員 エネルギー問題は非常に重要な問題でありますから、誤解が生じているということであれば誤解を解いていただき、改革するべきものがあれば改革をし、さらに一生懸命努力していただきたいということをお願いしておきたいと思います。  さらに、中小企業問題については、堺屋長官からもいろいろお話を伺い、与謝野大臣からもいろいろお話をいただきましたけれども、改めて、日本の企業の九九%の事業主、従業員では七八%、出荷額では五一%を占めている中小企業がまさに瀕死の状態にさらされているわけでありまして、さらに一層関係の皆さんと力を合わせて中小企業の支援策をとっていただきますよう要望して、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 この際、休憩いたします。     午後零時十二分休憩      ――――◇―――――     午後二時十八分開議

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。太田昭宏君。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 先ほど大畠章宏さんの方からも、バブル後の、またバブル前からの経済情勢について話があったわけですが、私も特に昨今、世界的な景気ということについて、後からこれは質疑もしたいと思いますけれども、大変危機的な状況にあるという認識をしております。  ただ、この一年間ぐらい、私たちの論議は、どちらかといいますと、昨年四月以来の消費税上げに始まる九兆円の負担増、もう一つは昨年の、ちょうど一年前の十一月、銀行、証券が破綻をする、この二つというものが今日を招いた、そういう分析が多かったと思います。また、その根っこには、財革法を無理やりに成立させて、そして財政再建路線に固執したという政府の失政があったということは、これは堺屋長官も恐らくそういうふうに思われていると思います。  しかし、振り返ってみますと根っこはもっと深くて、九一年の夏ぐらいからのバブルの崩壊以降、例えば亡くなられた宮崎義一先生、「複合不況」ということで、類型的にいいますと、消費不況と金融不況と資産デフレ。私は考えてみますと、消費不況ということについても、資産デフレということについても、金融不況ということについても、結局、根本的な治療をしないで、例えば消費を特に上向かせるために一生懸命八十兆に及ぶ累次の経済政策をやってくるというような、そういうことで今日まで来た。根本的なそうしたものに立ち向かっていないという感じがしてならないわけです。  したがって、これから二十一世紀を迎う世界の今の金融の緊急事態ということは、現在の日本の状況というのは別にしましても、もうちょっと根っこのところでいいますと、この金融不況であるとかあるいは資産デフレであるとか消費不況という観点自体に、もっと本格的なメスを入れながら対策を講じなくてはならないと私は思っているわけなんですが、堺屋長官、恐らく同じ考えだと思いますが、まずそのことからお聞きしたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 仰せのとおり、現在の不況というのは非常に根が深いものがあると私も思っております。  私は、かねがね、今の不況は三重の不況、三重の条件が重なっていると考えています。  まず第一に、やはり御指摘のように、去年の春ぐらいから短期循環が下り坂になっていた、そのときに医療あるいは増税措置等をとって、それに対応した減税対策を十分にとらなかった、そういうような循環論の見誤り、これが一つの原因だと思います。それが結局十一月に金融不況を呼び起こした、アジアの不況とも重なって非常にまずい結果を呼んだ、これが第一だと思います。  二番目には、やはり、戦後ずっと高度成長をしてまいりまして、その間に蓄積された成長がバブルの期間に非常に大きな空洞をつくりまして、それが一九九〇年を境にして下り坂に転じた。こういう大きな波動の変化、そういったものが今この九〇年代に下り坂になっているというのが大きな問題だと思います。  そして、三番目の問題といたしましては、明治以来日本が追求してまいりました規格大量生産の近代工業社会、これが今行き詰まりの時期に参りまして、アメリカやイギリスではどんどんとソフトの社会になっている。その中で、日本だけが依然として規格大量生産型の製造業のみに偏っていた。こういうつくり方が、これは経済、産業だけではなくして、教育から地域構造からすべてについて、近代工業社会、規格大量生産という形で持ってきた。それも大きなきしみを持っている。  したがいまして、委員仰せのとおりこれは相当根の深い問題でございますので、腰を据えて、短期的な対策を行うとともに構造的改革をやらなければならない、そんな時期を迎えているのではないかと認識しております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 私は「油断!」から「峠の群像」を初めとして、ほとんどの本は読んできたのではないかというふうに思います。  質問通告は全くしておりませんが、例えば享保の改革とか寛政、さまざまな改革がありますね。この改革ということはなかなか成功しないわけなんですが、私は、橋本六大改革も、これはうまくいっていない。改革というものを標傍したものは、日本では江戸時代からほとんど失敗しているように思うのですが、もう短い答弁で結構ですから、改革には何が必要なのか、なぜ失敗したのかということを結論的にぽんぽんぽんと言っていただけますか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 江戸時代には、享保の改革とか寛政の改革とか天保の改革とか、有名な改革が三回ないし四回あるのですが、いずれも保守的な改革、統制強化でございまして、その都度、不況になって改革をするときにあえて倹約令、節約令をやっているわけです。倹約令をやるということは総需要引き締めでございますから、不況のときに総需要を引き締めたからますます不況になる、こういう現象を起こしました。それに対して、それぞれの時代の為政者、将軍吉宗でありますとか松平定信でありますとかいう方々は、言論統制の統制社会をつくったのですね。これが失敗だったと思います。  それで、橋本改革について言いますと、行政改革などはそういう過去の轍を踏まずに非常にいい方向で来た。ただ、財政改革のタイミングがちょっと悪かったのかな、時期を失した、時期が悪かった、私はそのように認識しております。全体の改革として行政改革をし、規制緩和をしという方向としては橋本内閣の改革はよかったのですけれども、経済のタイミングが悪かったのだ、こう考えております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 そうしますと、同じようなことなんでしょうが、橋本内閣の財政構造改革自体、非常に緊縮財政へ持っていったことは、これは疑問であったということについては私と全く同じなのです。  せっかく海外に行ってこられましたから、アジアの、東南アジアのいわゆるIMFのとった今回の対応等も、同じような緊縮的なそういうことで失敗をしたという認識は、与謝野大臣、ありませんか。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 IMFという組織自体は、戦後の世界の秩序を維持するための大事な組織でございまして、IMF、ガット、世銀、国連、こういう国際機関が大変大事な仕事をしてきたわけでございます。  IMFの処方せんというのは、基本的に申しますと、国に対しては緊縮財政、そして金利政策としては高金利、インフレの抑制、この処方せんが基本的なことでございまして、昨年からことしにかけましてIMFがアジアにおいて行った支援というのは、インドネシアの支援あるいはタイに対する支援、韓国に対する支援でございますが、事実の問題としては、もう既にIMFは、各国の実情に応じて、従来の処方せんプラス各国の実情に応じた施策、タイミングというものを考えておりますから、IMF自体の従来の処方せんプラス実情を勘案するという例は、例えばインドネシアの例を見ましても既にそうせざるを得ない、そういうところに来ているのだろうと私は思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 そこで、デフレギャップをどう埋めるかということは今の経済を再建するには極めて大事なのですが、二十兆とも三十兆とも言われ、そして、NHKのテレビ討論でも、与謝野大臣は二十兆を超えるというような表現をされたというふうに記憶をしておりますが、私は、消費をどう上向かせていくかということは、一番根っこのところで景気回復に非常に大事だと思うのです。  これを、単にカンフル剤を打ってというのではなくて、消費が一体どういう傾向にあるかといいますと、私が言うまでもなく、調べてみますと、一九八二年、表にしますと非常に明確なんですけれども、遠くからでも見えると思いますが、この八二年という年に、平均消費性向の推移ということを見ますと七九・三までいきまして、それから見事なぐらいにずっと消費性向が落ちてきている。これが、あるときにはバブルということで等閑視し、また九〇年代は、カンフル剤を打つという中で、これを何とか持ちこたえてきたということだと思います。  私は、ここのところの根本的な消費動向というものは、ある意味では、衣食足りて礼節を知るという、先ほど大畠章宏先生の質問の同じようなところで長官からもお答えがあったわけなんですが、成熟社会への移行という中における消費というもののもっと安定した道筋というところにどう我々がインセンティブを与えて持っていくか、ここのところが非常に、私は成功していないような気がするわけです。  人々の関心が、物からサービスへとか、あるいは物質的なものから精神的なものへと、知価革命とか言われたあの時代だと思います。そうしたことから、自動車などの耐久消費財から、ある意味では、衣食住といえば住というところに本来はシフトすべきであったのです。これがまだ十分ではないというような状況で今日までなだれ込んできているように私は思います。  このデフレギャップの拡大というものを、ハードランディングといいますかカンフル剤を打つというのではなくて、ソフトランディングさせる手法ということについて、私は十分な手だてがなかったのではないのかなという気がしてならないわけなんですが、この辺は、長官あるいは大臣、簡単で結構ですが、いかがでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 委員仰せのとおり、消費性向について見ますと、家計調査の消費性向は非常に大きな勢いで下がっております。ところが、国民経済統計によりますと、それほどは下がっていないのです。  その原因は何かといいますと、家計調査の方には帰属家賃、自分の自宅を持っている人の家賃分が入っていない。それからもう一つは、健康保険の保険料のようなものが入っていない。あれは、家族持ち、二人以上の世帯の方々に家計簿をつけてもらって、それから抜き出すものですから、そういうような、自分のところの手を回らないで動いているお金が入ってこない。そういうようなことがございまして、御指摘のように、八〇年代の初めから一〇%近くも落ちております。それに比べまして、国民経済統計の方で見ますと、やはりバブルのころに一番消費性向も上がった、そしてそれ以後下がっている、こういう形になっております。  それはさておき、いずれにしましても、九〇年代から消費の比率が下がっておりますし、また諸外国に比べても消費の性向が非常に低い。これは日本人が働くほどに楽しんでいないという情けない状態を示しているのではないかという気がいたします。  この消費を高めるためには、人々が本当に欲しいと思うものがいつでも手に入るという形をつくらなければならないと思います。日本は豊かな国になりまして、自動車や洋服や電気製品はどんなものでも売っておりますけれども、例えば、待たないで医療が診てもらえるかとか、あるいは好きな学校が選べるかとか、あるいは再教育、趣味を満たせるかというような部分になりますと、必ずしも十分ではございません。  そういう意味で、俗な言い方でございますが、お金で買える楽しみというものを広げるような、多様な供給のある社会をつくっていかなければならない。そして、いろいろな人が多様な職業、業を起こせるような、そんな自由な経済、自由な金融のある世の中をつくっていく必要がある。これが二十一世紀にかけての大きな経済的、社会的な使命ではないかと考えております。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 少し技術的なことをお答えいたしますが、日本の経済が自然な状態で持っている供給力と、現在の国民があるいは政府が使っていると申しますか、需要と申しますか、そういうものの間には相当のギャップがあります。  通産省でモデルを使いますと、やはり二十兆近い数字が出てまいりますし、また、民間の研究機関がやりますと、需要と供給の間のギャップは三十数兆という数字も出てまいります。数字の問題ですから、厳密なモデルではございますけれども数字に差があることは当然だと思いますが、相当の需給ギャップがあるということは、我々認めざるを得ないというふうに思っております。  そこで、日本の経済成長率というのは、自然な姿、すなわち金融機関の現在の不安あるいは貸し渋り、そういうものがない、あるいは対外関係もうまくいっているというような状況で、日本の自然の力というのは恐らく成長率二%ぐらいの世界だろうというふうに我々は想定をして、いろいろな政策を進めております。  そこで、先生御指摘のように、日本の経済を仮に五百兆といたしますと、その六〇%の三百兆は個人が消費をしている部分でして、この個人の消費が冷えますと日本経済全体の有効需要は落ちる、また個人が頑張ってお金を使うと消費がふえるということで、これはGDPに一番大きく響くのが実は個人の消費でございます。  ところが、個人の消費に関しては二つございまして、一つは、可処分所得が実はこの一年間ぐらいで五兆円ぐらい減少したのだろうという推定をしております。それは、リストラによって非自発的に会社をやめた方々、いわゆる離職せざるを得なかった方々、そういう方の可処分所得が減った。それからもう一つは、それではお母さんがパートに出ようといっても、パートの機会も減った。あるいは、会社勤めで職場で職を得ていても、例えば残業代がなくなったというようなことで、五兆円ぐらいの可処分所得が減った。  それから、経営者からすれば、世の中の先行きに対してある種の不安を持ちますから、ことし設備投資を本当はやらなければいけないのだけれども来年回しにしようといった、設備投資の先送りというのが八兆円ぐらいあったろう。  それから、家を建てられる方も、今は社会的にちょっと不安も持つから、住宅も欲しいのだけれども、それも先に延ばそうということで、住宅着工が減少し、あるいは先送りにしたというのが数兆円ありますから、それだけでも相当な不況の要因をつくっているわけです。  日本は貯蓄がたくさんございますから、一体その貯蓄をどこの方向に向けていくことが、現在の日本にとっても、また将来の日本にとっても大事かということを考えますと、先生が質問の中でちらっとお触れになりましたように、多分、日本人の国民の生活の質をよくする、質の向上という観点から考えれば、やはり住宅という方向に日本人全体の投資の方向が向かうということが正しい有効需要を生み出す方向ではないかと私は実は考えているわけでございます。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 私は、デフレギャップというときに、今大臣からお話もありましたように四つほど指摘したいと思いますけれども、例えば、個人消費を年率二%ほど伸ばすための有効な減税政策。  二つ目には、住宅投資ということを一段と推進できるようなインセンティブ等々を与える。それはこの通産、商工委員会ということでいえば、住宅から住環境、町づくり、どれだけこれが具体的に展開されるか。そこには、町づくりというものを考え得る教育的なインフラの概念ということも、人材インフラといいますか、そこを国はもっとリーダーシップをとって引っ張っていかないと、なかなか、日本は自然発生的な町はあるけれども、具体的に、町づくり三法のこの間の論議もそうですけれども、これは非常に大事な問題だ。  三つ目には、今も八兆という話がありましたが、中小企業、この設備投資を初めとするそうしたものをどうするかという問題。  四番目には、やはり公共投資ということは、国民に説得力ある形で、公共事業悪玉論というのではない、説得力のある公共事業というものをどう展開できるか。  私は、この四つが非常に大事だというふうに思っておりますが、長官はアイデアがさまざまありますから、こういうことをどんと出せばこの需給ギャップ、デフレギャップというものを埋めるという、ある意味では勢いが出るのではないかというアイデアがありましたら、ここで示してください。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 消費を伸ばすということはなかなか難しいことなのでございますけれども、私は、やはり第一には、日本人に将来への安心を与えるということが大事だと思います。今皆さん日本で非常に貯金をなさるのは、将来が不安だという点があるんだろうと思います。そういう意味で、日本の将来、長期の見通しというものをしっかりと立てまして、この国が二十一世紀においても繁栄した国であるという信念を国民の方々に持ってもらうことが第一だと思います。  第二番目には、やはり町を明るくして楽しくすることだと考えております。これは通産省の中心市街地開発計画などもございますけれども、私はやはり、商店街、中心市街地というものがもう一度明るい町になって、そしてその中にあります児童公園とか街路とかいうものが、もっと照明も明るくなり音響施設もできるようになり、みんなが歩いて買い物ができる、そういたしますと、ずっと都心の方に人々の居住が移りまして、老後も安心して住めるような町づくりができてくるだろうという気がいたします。  そして三番目には、やはり住宅の空間、これを広げていく必要があるのではないか。買い物空間、住宅空間、オフィス空間、これは小渕総理大臣も空間倍増計画というので打ち出しておられますが、そういった豊かな空間を、ちょうど地価も下落いたしました、今非常に、そういう二十一世紀型の世の中をつくるチャンスであります。  こういったことを、細切れではなしに、人々が信用してくれるように、未来を信頼してくれるように、しっかりとした計画のもとに行っていくのが消費を引き上げるもとになるのではないかと思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 その流れで二つお聞きしますが、一つは堺屋長官、一つは岩田さんになるのか、商店街の活性化のことを聞きたいと思います。  住宅政策はみんなそうなんだと言うんですが、こういう話。住宅そのものは足りている、そして少子化社会になっている。だから都市部では、親の家があるというものを見込んで、みんなはセカンドハウス的に今仮住まいとして自分は住んでいる、親がいなくなれば自分はその親のところに住むという考えである。だから、住宅というところに焦点を当てた政策よりも、住環境とか町づくりそのものというところに、東京では東京大改造計画みたいな、そういうものにした方がいい。住宅住宅のところの広がりを持っていくよりも、町づくりの方にシフトしていく方がいいんだという、ニュアンスが若干違う流れがあるわけなんですが、堺屋長官はどちらに立つんでしょうか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 私は後の方でございまして、住宅そのものよりも住環境、特にコミュニティーとしての利便性が大事だと思っております。  現在、日本は住宅不況と言われまして、ことしあたりは百十数万戸の建設になろうかと思いますが、一時に比べまして三割近くも、ピークの時代に比べて三割近くも減っております。それでも、国民の数から見ますと、アメリカやヨーロッパよりずっと多いんですね。だから、数をふやすということはもう考える余地が少ないんではないかという気がいたします。  それで、もっと便利なところに、歩いて買い物ができる、歩いてコミュニティーができる、そういった形の町づくり、そしてその町を歩くこと自身が楽しくなるような町づくり、そういったものにシフトしていく。幸いにして公共事業も盛んでございますから、そういう都市改造の面に公共事業を徐々にシフトさせていきまして、本当に楽しく住めるような、そういった街衢を次々とつくり出していく。そういったことが、これからの日本の国づくりで重要な地位を占めていると思います。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 通常国会で、大店立地法、町づくり三法ということが最大の焦点となって、私もここで相当時間質問させていただき、みんなの合意で附帯決議もつけ、そしてこの間の九月の上旬のこの場でも私は、その指針等について、しっかりそめ流れに沿ってやるように、大丈夫ですねということを念を押しました。  私の同僚の議員の中野先生等もいろいろ全力を挙げてきたのですが、六月十九日、通産省が発行した「大規模小売店舗立地法のポイント」という資料がありまして、そこに「大店立地法における「生活環境」の概念」、大変分厚いのが各公共団体に行っている。「大店立地法における「生活環境」の概念 (1)大店立地法における「生活環境」については、例えば、①大型店の立地により駐車場待ちの車による渋滞が生じ、周辺で生活、買い物」等々、ずっとこういう話が出てきます。  私は、この間の大店立地法の論議のときにこの場で言ったことは、生活環境概念というものを明確に共有してもらわなかったら困るんだ、狭義の渋滞とかあるいは騒音とかそういうことではなくて、まず全体的な生活環境概念というものを明確にしろと。そして、それが附帯決議に盛り込まれて、これは私の質疑応答の中にも、またほかの先生方の質疑応答の中にも明確に出ているんだが、「例えば」として、一つ一つこういうことになっているというだけで、町づくりという言葉がなかったり、生活環境という私たちの論議というものがこの中には反映されてない。  そういうことが通常の議論の前の頭脳のまま、議論が行われたことを踏まえた新しい展開の中で六月十九日に各省庁にあるいは各地方自治体に徹底されるということがもっと私は必要だ、こう思いますが、生活環境概念ということについて、あの論議が踏まえられていないのではないかと私は心配しているのです。  踏まえられているんですねということと、文章的には多少これは、その概念ということについては触れておりませんという答弁だけ下さい。

岩田満泰通商産業大臣官房商務流通審議官

○岩田政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま先生から御指摘のとおり、法案審議の過程で先生からもいろいろな御指摘があり、いろいろ御議論させていただきました。  まさに町づくりという概念、極めて広範なものを含むわけでございまして、先生から言われたお名前と存じますが、町づくり三法ということで、まさに三法を今回の新しい手段として町づくりに取り組んでいただこうということでございます。その中で大店立地法もその一翼を担う、そりほかに都市計画法あるいは中心市街地活性化法というような法律とあわせて、全体として町づくりに取り組んでいただく手段を提供しようということでございます。そのようなことを御議論をさせていただいたことを記憶しておるわけでございます。  今御指摘の、都道府県等に、自治体に御説明を申し上げたこの資料でございますが、まさに御指摘のように町づくりの概念は広うございますし、生活環境と申しますのも、国会でも御答弁させていただきましたように、交通渋滞とか廃棄物の問題にとどまらない、それ以外の概念を含み得るものであるというふうに私どもは考えております。  ただ、弁解をするつもりはございませんけれども、実は、この問題は極めて重要な問題でございましたものですから、この資料そのものにつきましては、国会で私どもが御答弁をさせていただいたその表現を極めて忠実にいたしました。それでなお、今御指摘の町づくりのところについては、確かに「例えば」というふうに例示的に書かれているわけでございますけれども、この点については、まさに国会で御答弁をさせていただいた二つの内容を例示として示させていただいたわけでございます。  しかし、これ以外のものがあり得るであろうということは私どもは想定いたしておりまして、それこそまさに私どもが現在実態調査をやっている最中でございますけれども、そうした調査を踏まえて、いずれ、いずれと申しましょうか、来年の六月あるいは七月ごろには策定をしたいと思っております指針の中に盛り込むべき内容として、今もろもろの基礎調査をしておるということでございます。御指摘のとおりでございまして、国会答弁にできる限り忠実に表現をすることがとりあえずこの六月の段階ではいいであろうという判断でこのような表現をいたしましたが、この内容ですべてが生活環境の問題であると私どもも考えておるということではないということを御答弁させていただきたいと思います。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 これを論じますと一時間ぐらいかかるので、仰せのとおりという、私の言ったとおりということが中にありましたから、そこだけは確認をしておきます。  そこで、さっきから出ている住宅の問題について、二点だけ聞きます。  私は、今の住宅政策等々については、一つは、持ち家ということから借家の市場というようなものも考えなくてはいけないという時代の流れにあるということと同時に、右肩上がりの社会の中の住宅政策ということにすべての制度がなっているのではないかということを、一般質問でありますから理念的な側面でできるだけやりとりをしたいと思って申し上げているのです。  例えば、住宅取得促進税制ということについても、最初の六年間非常に有利なように、七年以降のことについては、恐らく、それは右肩上がりだから何とかなるでしょうということだったんでしょう。あるいは、今ずっと盛んに問題になっているゆとり償還ということについても、これは給料も上がるし右肩上がりという、かなりがこの右肩上がりというものを想定した住宅政策あるいは税制になっているということを、今構造的にそこを直していくというか見直すという作業が必要というように私は思います。  せっかく小川総務審議官が来られていますから、持ち家と借家と、それからまた市場形成という問題と、中身は申し上げません、もうわかり切っていることなので。ゆとり償還ということについては、これは激変緩和を初めとしてさまざまな措置が私は必要だというふうに、これは緊急避難的にも思いますが、このゆとり償還の問題と、それから持ち家と借家あるいは市場形成、そういう問題についてお願いします。

小川忠男建設大臣官房総務審議官

○小川政府委員 お答えいたします。  まず第一点の持ち家、借家というふうな話でございますが、持ち家につきましては、おかげさまでそれなりの水準になりつつあるとは思います。ただ、先ほども議論ございましたように、大都市圏での問題とか、あるいは住宅という箱だけではなくて住環境の問題あるいは町づくりの観点からの問題、これは持ち家についても大きな宿題を今後に残していると思います。  ただ、借家につきましては、住環境あるいは町づくりを議論する以前の状況にいまだとどまっていると思います。ヨーロッパと比べて一番やはり目立つのは、借家についての質あるいは規模が、けた外れとは申しませんが、決定的におくれているというのは事実だろうと思います。  ただ、ここ十年間を見ますと、特に若者、若者といいますか、三十代前半の方々の持ち家率が有意な数字、つまり一〇%程度持ち家率が下がっているという統計上のデータがございます。これが、持ち家志向から相当程度、若い方々は物さえよければ貸し家でもいいというふうな方向に価値観が変わりつつあるのか、あるいはバブル期を挟んだという特異な状況なのか、もうしばらく見届ける必要があると思いますが、私どもとしては、やはり相当、持ち家にこだわらない、環境さえよければ貸し家で結構であるという方々がふえつつある兆候だろうというふうに受けとめております。  戦後の住宅政策、持ち家主義あるいは持ち家政策に偏しているという言われ方をいたしますが、持ち家主義という主義があったかどうか私は疑問だとは思いますが、ただ、今申し上げましたような状況を背景にいたしますと、これからの住宅政策の大きな軸足の一つが、貸し家、借家というふうなものに対して思い切ったてこ入れを展開するというふうな時期に来ていると思います。  ポイントは三つございます。一つは、やはりファミリーといいますか、家族が基本的な住みかとして借家を選択できるような状況を準備するというのが一つ。それからもう一つは、極めて急速な形で高齢化が進みます。借家に住んでいる高齢者の単身あるいは夫婦の方々が激増するという状況がございます。これについてどういうふうな観点から政策を構築するかというのが二番目。それから、冒頭申し上げたのとダブりますが、仮の住まいとしての借家ではなくて、基本的な住まいとしての借家というふうなものを政策的に位置づける。この三つが重要であろうと思います。  それから、右肩上がりというふうなことでございますが、すべてがそうだとは申し上げませんが、今先生が引き合いに出されました税制の幾つか、あるいは基本的な融資政策の原型が、初期負担を軽減する、言いかえれば、やはり何年かするうちに所得も上がるであろうから初めの五、六年間政策的にてこ入れをすれば後はまあ何とかなる、その意味で、何といいますか、右肩上がりを暗黙のうちに念頭に置いた制度が主流を占めていたというふうに思います。その意味では、これを是正するというのはそう簡単にはできないとは思いますが、やはり、これからの政策を点検する場合のチェックポイントの大きな一つであろうと思います。  それから、特にコメントがございましたゆとり償還でございますが、幾つかの種類がございます。特に社会的に問題になりましたのは、平成五年、六年に、初期負担軽減というふうな形で、七十五年間で償還をするというフィクションのもとに、初めの五年間の返済額を極力圧縮したという政策をとりました。それが今六年目を迎えつつございます。そうしますと、返済額が一・六倍とか七倍に激増するというふうな問題がございます。これもやはり初期負担軽減、右肩上がりを前提にした政策の最たるものだったと思います。  これにつきましては、償還期間を十年間延長する、それで、後は個別の御相談に応じますというふうな形で、五年目から六年目の返済額が激増するのをできるだけマイルドにするというふうな形で手だてを講じつつございます。現在、ゆとり償還をお使いになった方が今残っているだけで六十五万件ぐらいございますので、その六十五万件の方々のうち御希望される方と個別の御相談をやりつつあるという状況でございます。  いずれにいたしましても、初期負担軽減という右肩上がりの政策から、いろいろな意味で、やはり状況に応じた点検、再編成の時期に来ているというふうに思います。  以上でございます。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 将来の不安感ということがローン自体を組めないということにもつながっていて、それが右肩上がりの社会というのが終えんしたという中からいきますと、現行の住宅取得促進税制を抜本的に拡充するとか、あるいは住宅ローン利子所得控除制度を創設するというような手を打って、右肩上がりを前提としたさまざまな現行制度を大きく変えていくということが私はどうしても必要で、それは随分いろいろなところからも声が出ていることでありますが、与謝野大臣、その辺についてはどういうふうにお考えなのか。これについて、制度を大きく変えていくということが非常に大事だと思いますが、いかがでしょうか。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 住宅促進税制というのは幾つか種類がございまして、現在行われておりますのは、住宅促進のための税額控除という制度でございます。これに対しまして、今自民党の中でいろいろ議論されておりますものを列挙いたしますと、住宅を取得したときにローンでやります。ローンを組んだときの利子というものを、会社でいえば損金算入、あるいは所得税でいえば、個人でいえば経費控除、経費として控除をするという方式はどうだろう。これは諸外国にも例があるのではないか、こういうことも今実は自民党の中で議論をされております。  そのほか、住宅を促進しやすくするために、登録免許税の問題、不動産取得税の問題を解決しなければいけないというのもありますし、親から子に住宅を渡すためのいわゆる贈与税の範囲をどうしたらいいかという問題も、実は議論されております。それから、中古の住宅と申しますか、例えばバブルの時期に住宅を買って、転勤になった。そういうときに、売らざるを得ない、大変な損が出たというときには、その住宅を売ったときの損を、今はたしか二年間、税として面倒を見るということになっております。   そのほかにもいろいろな考え方がございますが、一つは容積率を緩和する、あるいは建ぺい率を緩和することによって、広い住宅そのものの供給をしやすくする必要があるのではないかという議論ももちろんございます。  それから、特に職住近接を図るための住宅政策も必要だろうという議論もありますし、借地に関しましては、今から六年ぐらい前に定期借地権という制度ができましたが、やはり定期借家権を、ある限定した範囲内で認めないと非常に不合理だと。  例えばここで、サラリーマンがおられて、親と自分の妻と子供のために家を建てた。ところが、会社から、五年ほどちょっと地方に行ってくれといったときに、家をそのままにしておいて、五年後に帰ってきたらそこに住みたいと思ったときに、人様に家を貸しますと、現在の借地借家法ですと、これはもう正当事由を証明しませんとなかなかその家が返ってこない。そういう借地借家法からのアプローチもありまして、私どもとしては税制のいろいろな側面も研究しなければならない。  税制といっても、住宅に関する直接のものも検討しなければならないし、相続税制、贈与税の範囲内で物事を解決しなければいけない。あるいは、建設省の所管する建築基準法とか都市計画法の世界でも検討しなければならない。また、法務省の所管する借地借家法の世界でも検討しなければならない。こういう総合的な検討の中で、廉価で職住近接の住宅というものを大量に供給するということが可能であれば、私は、日本の経済に必要な有効需要というものは十分確保できるのではないか。  また、大きな住宅を建設することが可能になれば、住宅の着工戸数自体は問題ではなくて、住宅の総着工費、総投資というものが実は問題になっていくわけでございますから、なるべくゆとりのある大きな住宅を国民が持つ、それによって国民の生活の質が向上するということが今求められているのだろう、そのように思っております。  でありますから、住宅税制については、今までの住宅促進税制という名前のついている税制のほかに、いろいろな税制をぜひ御検討いただいて御提言をいただければと、そのように思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 貸し渋りの問題についてお聞きしますが、ことしの三月十一日だったと思いますが、私、質問をしました。今考えてみますと、貸し渋りという言葉は一年じゅう同じ言葉が使われていますが、明確に私は四段階、四波来ているのかなという感じがするのです。  昨年の十一月はインターバンク市場でのいわゆる貸し渋り、銀行間のですが、これは宮澤大蔵大臣がわざわざ国会で質問もしたりというようなことをそれゆえにしたのだと。それから、いわゆる今まで言われている貸し渋りということは、銀行が企業に対してということは、三月期というものを前に、決算期を前にして相当これはやらなければいけないということで、それゆえに資本注入というようなことがあって、私たちは、それは貸し渋りには役立たないということを言ってきたのですが、そういうこと。  そのときに私は、第三期は四月以降こそ大変だぞと。金融ビッグバン型貸し渋りというか、世界の銀行と勝負しなくてはいけないということは、例えば自己資本比率でも一一%、一二%という勝負になれば、当然それは選別ということがされてくるからということで、私は四月からもっと大変だぞということを指摘をしました。  今、もう一つもっと大きな波が世界から押し寄せて、八月十七日のロシアの危機、そしてそれが似ているということなんでしょう、ブラジルが大変な状況になる。これは非常に今クリティカルな状況だと聞いております。それが、アルゼンチンとかあるいはメキシコとか、ラテンアメリカというのに波及をする。あるいは、ヘッジファンドが傷んでいる、そこに貸し込んでいる銀行がある。アメリカが、これから大変な金融危機ということが予想をされてくる。  日本の金融収縮ということよりも、むしろ世界全体が実はそうした収縮過程に入っていくということになりますと、日本は、ある意味では千二百兆円というのを持っているわけですから、これは非常に大きな役割というものをアジアの中で特に果たしていかなくてはならない。私はそれは、EUということとあるいはドルということ、基軸かもしれないけれども、日本は今こそそういう意味で、与謝野大臣はそういう働きをこの間してきたのかもしれませんが、アジアの中における日本の円という、そういうことが、危機であるけれどもそこでどう頑張れるかに、日本が景気を回復して金融システムを確立するとともに、アジアという中で一つのポジションを得るということでも非常に必要だということを痛感するわけなんです一  その意味で、日本として何をすべきかということが一つ。アジアに何をするかということが二つ目。そして、貸し渋り圧力といいますか、資金回収ということの圧力が日本に世界全体の圧力として来ているという事態についてどのように考えるか。三点について、これは与謝野大臣、お願いします。     〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 まず、世界の金融でございますけれども、これは、この一年間、一年半の間に起きた一連の出来事によって成り立っております。  それは、まず第一に、アジアのタイでバーツが売られまして、バーツは、それまではいわゆるドルとペッグ制になっておりまして、固定相場制をとっておりましたが、これが破れたわけでございます。これはタイ一国でとどまらないでインドネシアを襲い、マレーシアを襲いということで、アジア全体が大変な通貨危機、その結果、大変な経済的な不況に陥りました。  先生御指摘のように、このことは、ことしに入りましてから八月にロシアでのルーブルの切り下げ、これが大変な影響をヨーロッパ諸国に与えたわけでございます。その間、我々気がつきませんでしたが、中南米諸国、特にブラジルを中心としてある種の金融危機が起きて、これにはアメリカが大きくかかわっていたわけでございます。  その間、実は全く予想しないことが起きましたのは、ロングターム・キャピタル・マネジメントとかいうヘッジファンド、これは大変有能な人がやっておりまして、有能な学者の方々も参加した立派な会社が投資に失敗をしまして、アメリカのニューヨーク連銀が中心になって、いわゆる護送船団方式と言われる奉加帳方式で各銀行に融資をお願いするという、想像もつかないようなことが起きました。あれだけ立派なヘッジファンドがそういう苦境に陥っておりましたので、我々心配しておりましたが、その後タイガーという名前のヘッジファンドも経営がおかしくなったということで、我々が懸念をしておりますのは、やはり世界全体の金融というものが収縮の方向に向かうのではないかということを心配しております。  かてて加えまして、先生の御質問の中にありましたような、三洋証券が倒産をした当時に、実は三洋証券はコールからインターバンクで三百億取り入れていたわけですが、会社更生法によって会社の立て直しをするということになりましたので、この三百億はいわゆるデフォルトになって、それをきっかけに銀行同士の信用関係というものが非常に失われた。インターバンクにお金を出すということについての警戒心が非常に強くなって、その分信用収縮が起きた。  それから、日本の金融危機が海外で大変大げさに取り上げられておりますから、日本の銀行が海外でドルを調達できなくなっているという状況もあります。したがいまして、日本の銀行は、本来日本で貸すべきお金を海外に送金してドルを調達しているというようなこともありまして、例を挙げれば切りがありませんけれども、全体として収縮の方向に向かうような現象が相次いでいるわけでございます。  そこで私は、金融安定化法と早期健全化法というものが二つ通りました。通りましたが、これで安心してはならないのであって、こういう二つの法律が、信用収縮ではなくて、本当に健全な銀行をもう一度つくる、健全性を回復させるために使うのだという意識のもとでこの法律を運用しませんと信用収縮が起きる。この法律を懲罰的な法律だというふうに解釈して運用しますと大変な信用収縮が起きるわけですから、私は、銀行を助けるのではない、銀行があるいは金融というものが本来持っている機能を助ける、やはりそういうような観点から法を運用しなければならない。  信用収縮ということを絶対起こしてはならないし、また日本はアジアの中では卓越した経済力を持っているわけですから、アジアの国々を回りますと日本の経済回復に対して本当に強い期待を持っておりますし、日本が経済回復をすればアジアに対する金融支援というものもまた再び力強いものになる、こういう期待を持っております。  ただ、日本がこの一年間アジアに対して何もしなかったのかといえば、そんなことはございませんで、IMFその他を通じての出資も行いましたし、日本が直接いろいろな形でアジアに供与するということをコミットしているお金というのは四百三十億ドルにもなりますし、また、先般G7に出席されました宮澤さんが宮澤構想として向こうに持っていかれたアジアに対する資金供与は三百億ドルになんなんとしているわけですから、そういう意味では、我々は、国内でも苦しいわけでございますが、アジアに対する責任を果たす。  そういう意味では、そういう金融支援を通じ、また人材育成を通じ、技術供与を通じ、あらゆる面でアジアの国々に対して友情に基づいた支援策を今後とも続けていかなければならないというのが日本が与えられた責任であり、また使命であると私は思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 あと二つだけ質問したいので、簡単にお答えいただきたいのですが、十月一日から信用保険法の改正で施行されたわけですが、枠は広がったが保証渋りというようなことが現場にないか。これが具体的に本当に喜ばれて、セーフティーネットとしてできているかということが非常に大事であろうというふうに私は思います。  今までの論議の中であるように、やはり貸し渋りということを考えても、金融システムということが一つ、保証枠拡大というようなことを初めとするセーフティーネットが一つ、それから根本的には景気回復ということが一つ、この三点セットで行わなければいけないのですが、その信用保証協会の保証渋り等の事態というのをしっかり監視して、これが確立されるように要望しておきます。もう一問したいので、答えは簡単で結構ですから、どなたか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 十月一日に発足をいたしました特例の貸し渋り保証制度につきましては、幾つかの保証円滑化に資する措置を盛り込んでやっております。ただ、この前提といたしまして、九月十日には大臣が五十二保証協会のトップにお集まりをいただいておりまして、その場で本件特例の貸し渋り保証制度の趣旨とその運用についての協力を求めてございます。  累次御説明しておりますように、まだ一週間の実績でございますが、これらの実績につきましても、具体的には、例えば実際に保証申し込みを受けられない場合、それについては窓口で具体的にその受けられない理由も御説明をするというような運用というか、指導もさせていただいておりますので、こういったところを含めて、いやしくも保証渋りとそしりを受けないように運営をしてまいりたいと思います。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 最後に、石油公団の問題についてお聞きをします。  石油公団につきましては、巨額の不良債権が発生する、こう言われ、また堀内前通産大臣みずからが踏み込んだ問題でございます。その後、私の見るところ、一生懸命調べたり、さまざまな手を打ってきた努力というものが通産省の中にはあったというふうに見受けて、大変努力をされたというふうに私は思います。  時間がなくなりましたから一つだけ申し上げますと、特に昨今はアカウンタビリティーということが非常に大事で、税金を使っている。根本的なこの石油公団とかいう問題については、日の丸原油といいますか、そういう国策自体という方向について疑問が生じたならば、これはまた別の議論になるでしょうが、その中の透明性を確保する、あるいはちょっとわからないな、天下りがどうだとか、あそこでこんな不正があるのじゃないかとかいうことについては、私は、徹底的に情報公開、そして説明する義務がある。そうしたことを共有した上で今回の報告書等が出た、そして二十七社が清算をされる、毎年毎年それがまた報告をされるようになるということだというふうに理解をしております。  そういうことで、きょうは時間が十分ありませんから申し上げませんけれども、税金を使う機関、あるいはまた組織の大きいところというものは、国民に対して、かつて以上にもっと的確にそして誠実に説明をしていくということが必要である。その一点が実は非常に大事な問題であろうというふうに私は思っておりまして、そういう気持ちでやっておられたのかどうなのか、むしろ新しい決意というものをお聞きしたい、このように思います。

今井康夫資源エネルギー庁石油部長

○今井(康)政府委員 お答え申し上げます。  先生の御指摘のとおりでございまして、今般の報告におきましても、徹底した情報公開それから会計基準を改善していくということでございまして、この八月末に平成九年度の石油公団の決算を発表いたしましたが、そこにおきましても、石油公団のみならず、関係する会社、出融資会社の経理の現状でございますとか事業の概要、こういうものを公表したところでございます。また、今後さらに、事業を採択する場合、それから事業をやめる場合、失敗してやめる場合、こういう場合につきましても、きちっとした情報を公開するということにしております。  また、そのほか、連結ベースでの会計の試算を公開するとか、新しく会計処理基準を改正するとか、そういう形で、国民の目に見える形でリスクマネーを提供する事業を明らかにしていきたい、このように思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 終わります。

小此木八郎自由民主党

○小此木委員長代理 次に、西川太一郎君。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 初めに、与謝野通産大臣にお尋ねをいたします。  実は、たまたま本日机上に配付をされております保険公庫月報にも、関連の記事が載っております。信用保証協会役員との懇談会開催というところでございます。  このたびの政府案並びに当委員会提出のバージョンアップによって、貸し渋り対策に保険公庫や保証協会を活用するということが、かなり前から議論をされていたにせよ、少なくとも橋本行革の話と同じ時期に保険公庫がこんな大きな役割を果たすということは、神ならぬ身の歴代大臣もそこまでは御存じなかったと私は思うのですね。それをまず前提といたします。したがって、私は、これを悪いことだといって攻撃をするのではなくて、何かいい知恵を出して、これから申し上げるような私の心配が回避されるようにしてほしい、こういうことであります。  つまり、平成十一年度中に保険公庫は中小企業事業団と合併することになっておりますね。そうしますと、端的に言いますと、保険公庫がいわゆる国会の監視下から外れて、事業や資金の執行について国会の議決を必要としない機関になるのではないか。事業団に変更される、名称はこれからいろいろあると聞いておりますけれども、特にこの時期の、貸し渋り対策としてのこのたびの政府案並びに議員立法の精神を踏まえて、本来の中小信用保険公庫の機能というものをきちっと守る手だてというのをぜひひとつ御研究をいただいて、よろしくお願いしたいと思うのですが、その一点を大臣に伺いたい。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 これは多分平成六年の暮れから春にかけての話でございますが、各省が統括しております特殊法人を一つずつ減らせということで、例えば文部省ですと、私学振興財団と私立学校の共済組合を一緒にするとか。この場合は中小企業事業団と中小企業保険公庫の合併ということでございます。これは、合併することによって業務の内容を変更するということではなくて、むしろ数を減らす、役員の数を減らす、管理部門を合理化するということでありまして、業務を変更するというその部分に重点が置かれた行革ではなかったと思っております。それはそれなりに意義のあることだったと思っております。  したがいまして、そうなりますといろいろな心配がございますけれども、例えば中小企業保険公庫の経理と中小企業事業団の経理を一体どうするのかといえば、これは一緒に経理をするわけにはまいりません。一般管理費、オーバーヘッドの部分は別にしまして、やはり事業は事業として区分経理をしてはっきりしていくということが必要ですし、それぞれが国の予算あるいはその他財投等で受け取ったお金というものは、それぞれの分野でそれぞれの目的に従って使われるということが正しいわけでございますから、先生の御懸念は、実際に合併が行われるときにはさらに十分確認しながら物事を進めていきたい、そのように思っております。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 要望にとどめますが、このたび時限立法で莫大な資金が入る予定でございますから、要するに、二年なら二年廷期をするとか、そういうことも含めてひとつ御検討願いたいということを要望させていただきます。通産大臣、どうぞお休みください。  それでは、続いて堺屋先生にお伺いいたします。  先ほど、太田議員から、たくさんの御本をお読みになったと。私も先生のファンでございまして、それはもうたくさんの本をきょうも重い思いをして持ってまいりまして、ただ、その中にちょっと気に入らないことを随分書いているのです。それは経済のことではなくて、失礼ながら、どうしてこんなことをお書きになるのかと。  「明日を読む」という例の週刊朝日の、この中で「「政治」を見つめて」というところでいろいろ書いておられて、「政治に入る人材が減り、官僚出身者と政治家二世と、前時代の遺物のような地方議員と風変わりなタレントぐらいしか国会議員になる者はいなくなった。」こう書いてある。私は十六年東京都議会議員をやったのですが、前世紀の遺物というのはどういう意味なんですか。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 西川先生は全く例外だと思います。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 いや、これは私個人の問題ではなくて、やはり長官、国会というのはいろいろな出身者がいるわけでございますから。ここは、評論活動ですから、それから不特定多数の読者を想定して自由にお書きになったのですから、私はそれはそれでいいと思うけれども、そういうことは、やはり大臣になることを想定されていたわけではないでしょうから、まあ、これから書かれる場合にはお気をつけになって。みんな自分の歩いてきたコースには誇りを持っているわけでございますから。どうぞひとつ、地方議員出身者も、いわゆるタレントから政治家に転じた方でも、みんな立派にやっておられるわけでありますから、その辺は、まずそういうことをお気をつけくださいということを申し上げたいと思います。  さてそこで、それはそれとして、長官の経済に対するスタンスはもう一貫しているし、もちろん非常に核心をついておられると私は思うのです。  それで、まず伺いたいのは、後で長官のローコスト革命とか規制緩和の問題についても、これは通告していませんけれども、お得意の分野ですからお尋ねいたしますが、初めに、通告をさせていただきましたが、これはただいまの太田先生や、また自由民主党の木村先生から既にお尋ねのあったことの繰り返しで恐縮でございますけれども、九八年度のいわゆる政府経済見通しを下方修正された。プラス一・九からマイナス一・八に修正された。これは単純に足して三・七ポイントの下方修正と言って経済学的に正しいのかどうか私はわかりませんが、こうしたものの要因は、先ほど木村先生のお尋ねに対して、いろいろ住宅投資とか設備投資とか、こういう例を挙げられて御説明いただきました。  それはそれでいいのですけれども、経済白書なんかを一生懸命読みますと、それから経済審議会の報告、経企庁がまとめたものを読みますと、いわゆる財政構造改革法を守っていくのだという姿勢がはっきりしているし、それから、今の経済状態はデフレスパイラルとは考えられないのだということを平気でおっしゃっているのです。しかし、長官はほかの著書の中で、デフレである、デフレスパイラルとはおっしゃっていないけれどもデフレであるということはおっしゃって、いわゆる需給ギャップがあるということもお認めになっているわけでございます。  そこで、まず伺いたいのは、なぜ見通しが外れるのか。というのは、長官が経企庁にお入りになる前、前長官は、桜の花の咲くころ景気はよくなる、こう言ったのですね。それはどこの桜なのだ、沖縄の桜なのか青森の桜なのかという話。つまり、だんだん桜の季節が暑くなってきて、もう秋風が吹いているのに一向に当たらないのですね。そのことを我々がいろいろな委員会で質疑をしますと、経企庁は、もう非常に強いトーンで、我々の見通しは間違っていないということを言ってきたのですよ。それはお役所ですから、当然そうかもしれない。  しかし、経済企画庁が果たすべき役割というのは、国民の経済活動に従事している方、または一般の国民生活に関係しているすべての方に、経済の先行きをガイドラインとして、またはあるべき姿というものを示していくわけでございますけれども、あるべき姿ばかり示しても、実際に景気や経済活動がそれに伴わない場合には、これはある種のミスリードをすることもあるのじゃないかと思うのです。  そういう中で、長官が勇気ある発言をされて、あれはもう庶民は一番そのとおりだと思っているのですね、喝采しているのです。日本列島総不況という発言をされました。そういう時代時代のいろいろなものを、「団塊の世代」、その前の「油断!」とか、いろいろなことをやってこられて、今はうつむきかげんの時代だそうでございますけれども。  そんなことで、私がお尋ねしたいのは、なぜ見通しが外れたのか。これは前の長官のことだからとはもちろんおっしゃらないと思いますけれども、何が言いたいかというと、大事なときに見通しが外れるようなシステムで経済の予測をする、こういうことでいいのだろうか。堺屋長官、それをどう改善していこうとお考えなのか、その辺をゆっくり聞かせていただきたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 平成十年度の経済見通しがプラス一・九%だと、昨年の十二月ぐらいに決定していると思います。そのときには、平成九年度の七月から九月まで、第二・四半期のGDPの実績を見まして、入手し得る限りのデータを集めて、これからよくなるだろう、こう考えたようであります。  ところが、その見通しそのものが非常に甘かったことは事実でございまして、いろいろなデータを集めたのですけれども、そのデータから何を判断するかという人間的な作用、頭脳作用の点で甘かったことは事実なのですが、それに加えまして、七月ごろからアジア経済が非常に悪化してきた、そういうのも本来なら予測しておくべきことであったとは思いますが、予測できなかった。  そして、十一月になりまして、金融機関の破綻が起こりました。これが当時予測したよりもはるかに大きな心理的影響を与え、また、実際的な貸し渋り等も起こりまして、一-二月、つまり平成九年度の最後のところでがくっと落ちてきたのですね。その結果、いわゆる発射台ともげたとも専門用語で言うようでありますが、その始まりの時点が以前よりも低くなったものですから、ここで一・九%がかなり狂っていた、私はそう思います。  それに対しまして、前長官が桜の咲くころということを盛んにおっしゃったと私も引き継ぎで聞いておりますし、新聞紙上、当時の新聞でも承知しておりまして、それは沖縄の桜か青森の桜じゃなしに、何年度の桜かと聞いた方がいいぐらいの違いになってしまったのでありますけれども、当時としては、そういうあり得べきデータでその当時の人が十分考えて出したもので、決していいかげんに出したものだとは思いません。  しかし、結果といたしまして、また今から見ますと、非常に楽観的といいますか、そういう点があったと思います。恐らくそのときには、前年度がマイナスになりそうでしたから、プラスになってほしいという願望、これも、それを見た人たちが決して願望を書いたわけではありませんが、心理的な影響で高目に出そうという意識も働いていたのじゃないかという気がいたします。  この点で大変、プラスとマイナスでございますから、足して三・七%以上の御迷惑を国民の方々にかけたということを深くおわびする以外にないと思います。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 そこが長官の魅力なんですね。野党議員の質問に対して深くおわびをするなんということは、なかなか本職の政治家はそういうことを言わないのですけれども、やはりいいですね。私はそうあるべきだと思います。  そこで実は、数字の問題というのは、これはもう専門家の皆さんが一生懸命なさって、三割当たれば神様だと言われる世界の予測ですからこれはいいとして、基本にある押さえ方といいますか、分析の方法というのでしょうか、または分析の基本的思想とでもいうのか、どうも経企庁は、いわゆる財政の構造的な悪化をえらく心配しておられる。これはある意味では私は当然だと思って、このことはよろしいのです。ただそれは、今の状況の中でそのことばかりおっしゃると、結局、デフレが余計深刻になるのじゃないか。  ところが、経企庁の発行されております経済白書にもはっきりそう書いてあるのですね、それから違う審議会のものにも。大体、私も長いこと経験がありますけれども、審議会というのはお役所がある程度方向づけをされるものですよね。しかも自分のところの責任で公開しているわけでございますから、そうすると経企庁さんは、やはり財政構造改革法は、凍結はやむを得ないけれども、これを廃止するというところまで考えはないのですか。まずそれを一点、長官でもいいし、政府委員の方でもいいし、伺います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 昨年の状態におきまして、非常に景気の読み誤りがありました。  それは、九〇年代に入ってから日本の大きな景気の流れが、経済の流れが、高度成長から下降局面、下降とまでは言わないまでも停滞局面に入っていた。そのことが十分認識されておりませんでしたので、一昨年、昨年初め、特に一昨年の成長を、これはまだ序の口だと考えたのですね。ところが、全体が停滞ぎみになっていましたから、高度成長時代を覚えていた人から見ればこれはまだまだ緩やかな回復基調だと思っていたのが、実はもう峠道の八合目に来ていた。  その結果、去年の三月ぐらいに、これは企画庁のいろいろな数値を見た後知恵でございますが、去年の三月ぐらいに天井を打っていた、それを、判断といたしまして、まだ序の口だ、緩やかな回復基調だと思っていたものですから、これこそ財政改革、財政を立て直すチャンスだと誤った判断を下した。これがすべての誤りの始まりでございます。  それで、行政改革とか年金改革とか、いろいろな改革をやったのは方向として正しかったと思うのですが、財政改革だけは、非常にタイミングの悪いときに、景気が下り坂になっているときに、増税とか医療費の自己負担率を上げるとかいうような形になりましたから、いわば下り坂を余計早めるというような結果になったのだろうと考えております。  したがいまして、この財革法というのは、財政改革というのは、いずれか、いつの日かこれはやらなきゃいけない問題でございますが、当分の間、この下り坂が続いている不況の中では、これは凍結して様子を見たいと考えております。  そして、長期的に見ますと、日本の経済のファンダメンタルズは決して悪くありません。貯金もたくさんありますし、国富も豊かでございますし、国民の勤勉度、技術度等々すぐれたものがありますので、必ずや、この不況を乗り切れば、日本の経済が回復する時期が来る。そのときにこの財革法を復活させるか、それが余りに長引くようになれば再考も必要でしょうけれども、復活させるべきではないか。したがって、ここしばらくの間はこれを凍結しておくのが一番適切ではないかと私は考えております。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 政府・与党の皆様は凍結論が主流でございますけれども、凍結をするだけでは、やはりマーケットに対するアナウンスメント効果は弱いのじゃないか。これを技術的な、例えば今長官は、そのまま、経済運営がうまくいかなかった場合にはさらにその凍結の事態を継続するような御趣旨の御答弁だと受けとめてよろしゅうございますか、そういうお話でございました。  そうなりますと、それならば思い切って、もう緊縮財政はやらないよ、財源は確かに大変だし、赤字国債に依存する率も年々ふえるし、国債の発行残高も大変だということは承知だけれども、しかし、金融のシステムを改善し、また景気を本格的に刺激するためには、要するに需要と供給のギャップを三十兆なら三十兆埋めていく、こういうために、金融システムにだけ金を出すのではなくて、やはり消費を伸ばす。これから減税の議論が入ってきますね、そのときに、そういうことをやるためにも、構造改革は、この法案は廃案にしたらどうか。私はそう思いますけれども、廃案にしてまずい理由はございますでしょうか。これは通告していないので、お許しください。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 小渕内閣は、発足以来、現在の経済情勢を非常に厳しいものだと考えて、前の橋本内閣とは違った財政姿勢をとっていると私は考えております。そのために、十兆円の第二次補正予算、そして七兆円に達する恒久的な減税等を行いまして、そのためにこの財革法も凍結したわけでございますけれども、私の考え方では、やはり景気回復は、短期決戦と言えばちょっと言い過ぎかもしれませんが、小渕総理もかねがね言っておられるように、一両年で回復軌道に乗せたい。そのために相当、金融の面でも税制の面でも、あるいはこの財政出動の面でも思い切ったことをやっていかなきゃいけないという気がいたします。  この短期決戦という短い期間で、一両年で回復するというような心構えでございますと、むしろ廃止するよりも凍結しておいた方が、短期決戦の決意があらわれていいのじゃないか。これは廃止した方がいいか、凍結の方がいいかというのは、そういう考え方の問題、それから、やはり財政の再建というのは忘れていないよという象徴的な問題だと思います。この点は私よりもむしろ大蔵大臣の方にお聞きいただいた方がいいのじゃないかと思うのですけれども、私の理解としては、これは、財政改革は忘れていないよという象徴と、短期決戦でやるんだという心構えをあらわした凍結だ、こう心得ております。     〔小此木委員長代理退席、岸田委員長代    理着席〕

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 長官は税の食い逃げは許さないということも書いておられるから、そういう哲学からしても当然今のような答弁になると思います。  しかし、短期決戦でというのは、長官が今御就任になったこの時点を起点としておっしゃることであって、実は我々国会でもう何年も経済の活性化、再生については議論しているわけでございまして、これはもう短期決戦どころか、もう長期と言っていいぐらい議論になっているわけですね。だから、そういう意味では私は、インパクトからいって法律をやめる。それでまた必要なら、絶対必要になってまいりますから、自然増収があったりいろいろすれば、またそういうときにやればいいし、そんなふうに思っております。  次に伺いたいと思いますのは、今回長官が経済見通しの下方修正をなさったわけでございますが、今までの見方が甘かった。昨年の経済白書にも非常に甘いことが書いてあって、これはちょっと本当に甘いなと思っていたら、去年の七月ですね、景気は自律回復過程への移行を終了しつつある、こう書いてあるのですね、経済白書に。これはちょっと、それこそ桜の花の話と連動すると、全く甘い話だ、こういうふうに思っているわけでございます。  そこで、それはいいとして、まず長官にデフレについての御認識を伺いたいのでございますが、経済白書は、デフレではないと書いていません。正確に言いますと、デフレスパイラルに入っていない、こう言うのですが、長官の御認識はどうでございましょうか。  と申しますのは、白書についておりますいろいろなデータを読みますと、例えば、まず、国内の卸売物価指数とか、それから総合卸売物価指数というのは、九〇年度からマイナスの年が多いのですよね。プラスに転じた年であっても、最高で九七年度の一・二とか、それから国内卸売物価指数では一・〇なんですね。それから消費者物価指数でも、これはほとんど微増でございまして、伸びていない。ところが、地価は、市街地の地価は、これはもう御案内のとおり連続下落でございますね。それから輸入がどうかといいますと、輸入がふえております。それから国内総生産の伸びは、言うまでもなく、対前年度極めて微増でございまして、特に九二年、九三年、九四年、そして九七年、みんな零コンマ幾つ、特に九七年はマイナス。  こうなると、デフレスパイラルではないというふうに言われておりますけれども、まず一番に、物価の下落が企業の売上高を低下させている。経験則からいって、今私たちはそうじゃないかと思っているのですね。それから二番目は、その際、賃金コストなど生産要素価格は下方硬直性を持ち、企業の収益を引き下げる。だからことしの春闘は、例年にない、戦後一番低い伸びだったのですね、二・三でしたかね。また、物価下落により実質金利が高どまりし、金融緩和効果の発現を妨げる。そして四番目には、企業の減収減益が企業行動を慎重化させ、最終需要の低下が国内需給をさらに悪化させる。私は、これは全部今の実体経済に当てはまっているんじゃないかと思うのです。  したがって、今はデフレスパイラルに入っているんじゃないか、真正デフレではないかという議論にくみしたいのでございますが、しかし、しょせん私は素人ですから、その辺のことはよくわかりませんけれども、どうぞそこらのところを長官はどう御認識か、伺いたいのでございますが。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 お説のように、九〇年代になりましてから日本経済は成長をほとんどとめております。伸びた年もありますが、下がった年もありまして、極めて低い成長率になっております。  そして、物価でございますけれども、卸売物価は、平成二年、九〇年を一〇四といたしまして、去年九九でございますから、これは明らかに下がっております。この中には輸入物価の下落もあります。それで、小売物価の方はわずかながら上がっているというような状況でございます。  このデフレというのはどういうことをいうかというのは、いろいろな説がありますが、一つは、いわゆるデフレギャップ、生産力と需要との間に差がある。これをとりますと、現在は明らかにデフレでございまして、先ほど通商産業大臣も指摘しておられたように二十兆円ぐらいのデフレギャップがあるだろう。生産力が多くて需要が少ない、そういう意味でいえばデフレが存在することは事実でございます。  それから、卸売物価が下がっているのもデフレ現象と言えるでしょう。昨今になりまして失業率が上昇しているというのも、デフレの一つの要素ということは言えると思います。ただ、この卸売物価の下落の中には、いい値下がりと悪い値下がりとがございます。いい値下がりというのは、例えば輸入物価が値下がりをしている、国際価格が下がっている。これは日本国民にとってプラスであります。それから、生産性が向上している、その結果値下がりをしている。これは新しいコンピューターとかパソコンとかいうものから電気器具等に至るまでよくあることでございますが、こういった生産性の向上あるいは流通の近代化によって値下がりする、そういう部分もございます。  現在のところ、確かにデフレは存在するが、これがデフレスパイラルの形でどんどん悪くなっていくものかどうか、これが一番我々の懸念しているところなのでございますけれども、今のところはこれがどんどんと悪くなるような形にはまだなっていないのじゃないか。  私はかねがね国会答弁でも申し上げておりますが、今、日本経済はデフレスパイラルの入り口のわきを通り過ぎている。油断するとその中に吸い取られて、デフレスパイラルに入らないとも限らない。したがいまして、この六月に決めていただきました第一次の経済対策、こういったことも急ぎ、取り急いで経済対策をやらないと引き込まれるのじゃないか、そういう心配をしております。  さらに加えて、ごく最近になりまして、外国経済がますます悪い状態になってまいりました。アジア経済は去年の夏から下方下落状態でありますが、ことしの八月にはロシア経済が破綻状態になりました。そして、メキシコであるとかブラジルであるとかベネズエラであるとか、中南米もいい状態ではありません。きのうきょうあたりはアメリカの株価は回復しておりますけれども、アメリカ経済の最後のよりどころといいますか、世界を支えていたアメリカ経済も今はやや疲れが見えるような状態でございます。  こういうことを考えますと、日本も決して安心しておれないのでございまして、見張りをふやして用心深くこの危険水域を通り過ぎなければいけないという状態でございます。幸いにして、近く金融対策の法案も通していただけるようでございます。とにかく金融がかんぬきになって前へ進めなかった状態でございますが、これが通していただきますと、次の手を、大いに景気回復の手を打って、早急にこのデフレ状態から脱出しなければいけない、私はそういう非常に強い危機感と期待を持っている次第であります。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 食い下がって恐縮でございますけれども、今の長官の御説明を伺っても、デフレスパイラルを認められるとどういうマイナスがあるのか、その辺は定かでありませんけれども、しかし、実体経済と接触面をかなり持っている我々議員の感覚的なものからいえば、少なくとも失業者はふえている。これは企業の収益、売上高、両方とも減っていることは間違いない。だから倒産件数も多い、賃上げも凍結状態である。勤労者階級の消費性向も落ちている。前年度の七三%ぐらいしかないとかいう統計もありました。だから、そういうのを見てくると、やはり経済は小さく小さく、縮小過程に入っているのじゃないか。  それで、なぜこれにこだわるかというと、メンツの問題でも何でもなくて、どこが悪いのかということを正しく診断することが正しい治療法の根本になることは、医学の例を引くまでもないわけですね。だから、我が国経済が生き物であるというならば、そのどこが今おかしいのか、どこをどういうふうに治療するのか、これは経済企画庁が診断書を書く責任があるし、堺屋大臣が今話題になっているのは、著名人である、評論家であり作家である先生が大臣になられたということは世間のおもしろおかしく言う人たちの話であって、私どもは、堺屋先生ならば日ごろの持論から今までの役所の壁を破って、日本の今一番いけない病巣はここなんだ、そしてこういうふうに治そうというお気持ちを持っていただけると思うので、私、ふだんはもっと意地悪な質問をするのですけれども、きょうは素直に伺っているのですよ。  だからその点、くどいようですけれども、私の素人的感覚では、やはりもうこれはデフレのスパイラルだ、こう思うのですが、もう一度ひとつそこのところを。くどいようですが。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 西川さんのまことに真摯な御質問、御心配、まことに実感がこもっていると思います。  私は、今日本の経済の一番の欠点は、まず第一に金融である。この金融の貸し渋りというのは、やはりあらゆる企業に非常に悪影響を与えていると思っております。だから、全体にマインドが冷え込んではおりますけれども、絶望的でないのに金融が締めているから非常によくない。これが貸し渋りになり、さらに、銀行が企業に貸し渋るものですから、企業の方も、あの企業はひょっとしたら銀行から貸してもらえなくて危ないのじゃないかなどと先読みをいたしますから、当然警戒をして、今度はお金をためておかなければいけない。だから、貸し渋りが買い渋りになる。買い渋りますと今度は、あの企業はひょっとしたら倒産するかもしれないから現金でないと売らないという売り渋りが起こってまいりまして、銀行の信用収縮が企業間の信用収縮に発展しております。  これが今非常に悪い状態でございまして、これは循環性ではなくして直線的なものでございますから、今回、この金融対策のものをやっていただくと、回復する可能性は、回復する道は出てまいります。ただし、これがこの資本注入をしていただいたことによって一遍によくなるかというと、必ずしもそうではありません。  私はここでもやはり危惧をしておりまして、例え話で言いますと、今銀行は自己資本がないから、ないそでは振れないというので貸し渋りをしておるわけですが、では、そでをつけたら必ず振るのかといったら、振らないかもしれない。自己資本がふえても貸し出しはしないかもしれないという心配があります。したがって、各銀行の窓口の人までこの気分を変えていただかなければいけない。これは政府もマスコミもみんながそういう危惧を、はっきりと金融が再生するようにしなければいけないという問題があると思います。  もう一つは、やはりマインドの問題、気分の問題でございまして、ここ三年ほど、先が暗いというのを物すごく言ったのですね。年金は先になると払えない、どんどん下がってくるとか、あるいは国際競争力も落ちるだろうとか、そういった暗い予想が積み重なったものですから、皆さんが自分の将来について、これは心配だからお金をためておかなければいけない、今楽しむよりも将来にためておく方が大事だというので、非常にそういうマインドが低下いたしました。  この二つの問題。一方は金融という極めて現実的な問題、他方は投資、消費の精神の問題、この二つが重なって、ここ非常に暗くなってきている。  ではこれは、循環的に暗くなっていくものかというところでございますけれども、売り上げが減少して、それで賃金が下がって、それによってさらに消費が減って、その結果解雇がふえてという、こういう大きなサイクルがはっきりあらわれているかというと、まだそれには至っていない。ここでむしろ、日本国民全部、経営者の方々も消費者の方々も明るい気分を持って将来を見ていただければ、比較的早く回復できるのではないかと考えております。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 そこで、このたびの下方修正でございますけれども、今後の金融情勢ですとか昨今の円高といった情勢を必ずしも反映して予測をされたのではないのではないか。日銀特融の増大などの要因から日本の国債の格付が下がるという予想もあるぐらいの中でございまして、我が国の金融状況や経済を取り巻くいわゆるファンダメンタルズは、軒並みというか、押しなべてこれからよくなるという、しなければいけないのです、しなければいけないのですが、よくなるという方向の確信を国民は得られない。もっとこれ、下方修正せざるを得ないようなことになるかどうかということですね。  つまり、二〇〇一年まで二・三%とか二%とかで中長期にいくと言っていた経企庁の発想は、長官の御在任によってそれはもう決定的に覆された。私はそれが本当だと思っています。だから、マイナス一・八というのはさらに下になる可能性はあるのかなという心配を実はしております。これは仮定の話でございますが、先の話をここで議論しても仕方ありませんから、そういう意見があります。  それから先ほど、消費者物価、卸売物価、いわゆる物価については、輸入の貢献もあるし、国内においてはいわゆる生産性向上によってコストが下げられるということですね。長官のいつもおっしゃっている趣旨は、コストに利益を足して価格というのは今までの考え方だ。長官は、そうではなくて、価格から利益を引いてコストを幾らにするかということを、ローコスト革命という御主張の中でおっしゃっていますね。私、全く同感なんです。  さすれば、それを我が国でどうするかというのは、一つは、まずは内外価格差を埋めることですね。その内外価格差を埋めるためには、生産性の高い分野を、規制緩和をしてどんどん伸ばすことだと思うのですね。ところが、私のつたない知識によりますと、世界経済フォーラムというのがスイスにあるのですが、そこの研究機関では、日本の生産性はもうアメリカの七割だと。確かに、我が国内では対前年度は微増しているかもしれません。しかし、国際比較をするとその伸び方が弱い。こういうところを、経企庁、どうするのかということ。  これ、申しわけないのですが、全然通告していないのです。だけれども、長官の御本の中にたくさん書いてあるから、これを一度ここで聞かせていただきたいと思ったのですが、よろしゅうございますか。     〔岸田委員長代理退席、委員長着席〕

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 ありがとうございます。私の著書をよく読んでいただいて、本当にありがたいと思います。そのとおりのことを私、書いております。  従来、日本の経済は官僚が主導しておりましたので、価格は、コストに適正利潤を足したものが適正価格だ、これは今でも電力でございますとかそういったものには適用されている価格でございます。ところが自由市場になりますと、コストが幾らかかったではなしに、買い手が幾らで買ってくれるかということで値段が決まりますから、売れる価格、それから、企業がやっていける利益を引いた残りでコストを賄わなければ企業というものは成り立たない。これは自由経済の根本でございます。  そういう形で、日本がより効率のいいものにシフトしていく、効率のいい得意分野にシフトしていく、それは当然必要なことでございますし、過去にもそういう形で、日本の産業構造、就業構造は変わってまいりました。したがいまして、今これをより円滑に進めるように、大いに規制緩和をし、自由化をして、効率の高い産業を育てるようにしなければならないと思います。  その意味で申しますと、日本の中で、相当な部分がなお規制状態に置かれております。例えば医療介護の問題なども、ある段階では、ある部分については規制解除して、よりいろいろな資本、いろいろな人材がこれから必要な介護の世界に入れるようにする。それがまた日本の人々の老後の安心にもつながってくるということになると思います。そういう規制緩和をどんどん進めていくことは必要でございます。その間には、痛みを伴いますから、一定の期間を置くとか手当てをする必要はもちろんありますけれども、大きな方向としては、特にこういう不況なときには、痛みを恐れずに規制緩和をしていくことが大事なことではないかと私個人は考えております。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 きょう、主として堺屋長官にお尋ねをしてまいりましたけれども、総括しますと、見通しの甘い経済予測に基づいて国民をミスリードした。表現は私の表現で、趣旨であります。そのことについてはまことに遺憾であった、こういう陳謝がありました。  そのことは、意地悪く言えば、否定してくださってもいいですけれども、私流の解釈で言えば、この間、予算委員会で各党の方々から、「あるべき明日」を取り上げて、例の九兆円の問題で、失政を認めるのか認めないのかとかいろいろな御議論がありました。しかし結果的には私は、事経済予測については、失政と言うと、そうじゃないと言う人はいるかもしらぬけれども、しかし、実際には今、その責任者であられる長官が、国民に対してミスリードをしたと。しかし、その改めるべき勇気というものに私は心から敬意を表したいと思います。  そこから、どうするのかという議論に入ったときに、長官のそうした理念やお考えとは違う手法、伝統的な官庁エコノミストとしての分析手法でやろうとしている方々は、まず財革法は、もうこれは絶対に守っていくという姿勢がにじみ出ているのですね、この白書を初めいろいろなものに。こういうものをどうされるのか。  それから、長官と軌を一にしておられるのは、内外価格差をできるだけ縮めようとか、規制緩和は大いにこれを進めようというところは、経企庁は最も存在意義を明確にしているのですね。  そしてもう一つ大事なことは、新産業をどうするかということについて、実は長官は通産省御出身なのに、通産省を手厳しくしかっていらっしゃるのですね。通産省のお役人、ここには最高の大臣がおいでですけれども、つまり、通産省は新規産業を興すということについてももっと深い、広い、そういう活動をしろ、単なる羅列ではだめだというようなこともおっしゃっているし、それから商業の利潤だとか企業の利益だとかということについては通産官僚は疎いというようなこともおっしゃっています。  そういうことをどんどんおっしゃって、そして大いに関係各省と議論をされて、総合調整機能を発揮される、ファンクショナルオーソリティーというのは経営組織論であるのですね。ラインがあって、スタッフがある。単なるスタッフ権限ではなくて総合調整能力で経済を、ぴしっと絵をかいて、設計図を渡す人にはそれに基づいた権限が保障されるのですから、どうぞ閣内でそういうことを大いに発揮していただきたいと思います。  これで最後の質問といたしますけれども、長官のお覚悟を伺って、終わりたいと思います。

堺屋太一経済企画庁長官

○堺屋国務大臣 経済企画庁には優秀なエコノミスト、分析家がおりまして、確かに去年の見通し、今年度の見通しには誤りがありましたけれども、それを、構造的な、企画庁の持っているモデルとか人材とかの間違いとは思いません。たまたまと言っては語弊がありますが、そういう時期に誤った見通しを立ててしまった。これは企画庁だけではなしに、ほとんど多くの民間の研究家もこれほどのことになるとは思わなかったのでございまして、運が悪かったと、よく注意してこれからしたいと思います。  恐らく、一・八%マイナスという数字は、何物にもこだわらず、真実のデータと研究者の良心にだけ従って出したものであります。これは当たらないかもしれませんが、そういう意味では、バイアスは全くかかっておりません。  ちなみに申しますと、私は経済企画庁長官として、二つのことを全職員にお願いしております。一つは、これから経済の見通しを行うときには、いろいろな思惑を挟まないで、真実を正直に、迅速に、わかりやすく語ろうということであります。もう一つは、経済データには非常に限界がございます。したがって、時期が遅くなったり数が少なかったりいたしますので、できるだけ統計の迅速さ、そして幅広さを拡大して、我が国の経済知識、経済ソフトのインフラストラクチャーを拡充していきたい。これを来年度から大きな計画として、それほどの、土木工事のような金額ではございませんけれども、やはり日本の経済知識インフラを拡大していくように努めたい。皆、大変多忙なようでございますけれども、ぜひそれをやってくれと職員一同に叱咤激励しているということでございます。  本日は、いろいろと大変ためになるお話を御質問いただきまして、ありがとうございました。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 時間はまだあるので、質問はもうしませんが、最後の一言を言わせていただきます。  自民党の総裁選挙のときに、当時の小渕候補は、住宅ローンを免税するとおっしゃったのですね。ところが、総理になったら、それが減税に変わったのです。免税でも一兆円なんだそうですよ、今全部の住宅ローンの金利を免税しても一兆円。一兆円というお金はそういう値打ちがあるのだということも、また効果も大きいのだということも、取ってつけたような話で恐縮ですが、最後に申し上げて、きょうは本当にいい勉強をさせていただきました、どうもありがとうございました。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 経済企画庁長官は退席していただいて結構です。  大森猛君。

大森猛日本共産党

○大森委員 日本共産党の大森猛でございます。  きょうも中小企業に対する貸し渋り問題が幾度となく出されておりますけれども、通産省の最新の中小企業への貸し出し姿勢に対する実態調査、いわゆる貸し渋り調査によっても、融資条件が厳しくなったなどとする中小企業の割合が、八月はことし最高の三二・七%と、依然として高水準にある。それから、今後の融資態度についても、厳格化を懸念する中小企業の割合が五四・九%と非常に高い数値を示して、引き続き大変厳しい状況にあるということがこれにもあらわれております。  四日ほど前に、横浜商工会議所が、傘下の小企業百三十社を対象にした金融貸し渋り影響実態調査、ここでも、前回の三月の調査に比べて相当深刻さが増しているということが報道されております。  こういう中で、私ども日本共産党は、さきに東京中小企業家同友会と懇談をいたしました。同会は、今月、十月一日に「銀行がなくなる日」という手づくりの演劇を都内で成功させて、テレビ等でも大変話題になりました。大臣もあるいはニュースなどをごらんになったかもわかりませんが、私も昨晩これをビデオで拝見したわけなんですが、この懇談でも、またこの演劇の中でも、債権の回収に走る大銀行の行動に対する本当に強い怒りの声が出されております。  こうした中で、政府の方では八月に中小企業等貸し渋り対策大綱を閣議決定して、先般、貸し渋り特別保証制度が十月一日から実施をされたわけでありますけれども、きょうはこの点でお聞きをしたいと思います。  まず最初に、この貸し渋り対応の特別保証の受け付けが始まって、これはもうどこでも申込者が殺到している。例えば横浜では、新制度開始後、受付要員を一人ふやして六人にしたけれども、パンク状態になった。あるいは名古屋でも、午前中で締め切らなくてはならない、さばき切れないというような状況も生まれているわけで、逆に言えば、それだけ本当に貸し渋りが非常に深刻な状態だったということを示すものであります。  今回のこの新制度の最大の特徴、眼目というのが、中小企業庁のこの御案内の文書にもありますけれども、破産状態にある企業など一定の場合、いわゆるネガティブリストを除き原則として保証を承諾するという保証要件の緩和、いわばハードルを下げるということに眼目があると思うのです。  この点で、私、各地の保証協会の状況なども伺ったのですが、確かに保証協会の対応が前向きに変わったという報告もありますけれども、しかし一方では、ネガティブリストに独自に新たな条件をつける、こういうところもあるわけですね。例えば、ある県の保証協会の新たな要綱の中で、わざわざ、留意事項ということで、サラ金の利用など幾つか条件を挙げている。これは一つだけじゃないのですよ、サラ金など幾つか条件を挙げて、これは保証対象としないと、わざわざこういうことを条件として出してあるわけですね。  私は、サラ金利用者についていえば、この間の貸し渋りでやむなくサラ金に手を出さざるを得ない、そういう業者の方が本当に多いと思うのですね。ですから私は、この間サラ金に手を出さざるを得なかったそういう業者も救う、その意味で、この新制度の趣旨として、新たなハードル、金融取引の関係で二項目、財務関係で四項目のネガティブリストがあるわけなんですが、これ以上にハードルを設けない。リストの最後に「等」という言葉があって、これを拡大して解釈する向きも地方ではあるようでありますけれども、趣旨としては新たなハードルを設けてはならないということが必要だと思うのですが、この点でまず御見解をお聞きしたいと思います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 今回の特例保証制度におきましては、中小企業者の立場に立った保証引き受けというものがなされるという観点と、また迅速な審査に資するということから、保証基準についてネガティブリストという方式を採用させていただいたわけでございます。  今先生御指摘のように、具体的に幾つかのケースを挙げまして、それに該当する場合を除いて原則として保証を承諾するということで、こういったネガティブリストの項目につきましては、私ども、十月一日発足を前に、全国の五十二保証協会の審査を担当しておられるいわゆるエキスパートの皆さんと情報交換をしながら、このネガティブリストというものを整備いたしたわけでございます。  先生のお手元にございますネガティブリストとしては、金融取引について二件、財務内容その他について四件というのが具体的に例示として出ておりますが、それぞれにつきましては、「等」ということで、今先生御指摘になったようなネガティブリストの追加項目ということではなくて、本来のオリジナルなネガティブリストの項目の中に、この二項目、四項目以外のものも入ってございます。

大森猛日本共産党

○大森委員 新たなハードルを設けることがあってはならないという趣旨で、そういう面での指導もぜひ徹底をしていただきたいと思います。  認定の窓口になっている自治体の方も、これは大変な思いをされているようであります。報道などでも、深夜まで受け付け業務が続くとか、パンク状態とかもありますし、人口三百三十万の横浜市も数万の自治体も窓口は一カ所しかないということも実態に合わないのじゃないかと思います。そういう点で、本当に一刻を争う、そういう中小業者の利便も考えて、自治体の認定等々についても実態を調べて必要な応援等をぜひ行ってほしいと思いますが、この点はいかがでしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 本特例保証制度につきましては、約七日間の実績報告というのは私どもにも参っております。先生御指摘のように、大都市圏でかなりな利用率になりつつあるというお話も受けております。  信用保証協会というのは全国に五十二ございます。一県当たり百二十人ぐらいの職員も抱えておりまして、全国五十二協会で百数十カ所の支所も設けてございますので、そういったものも活用していただきながら、中小企業者の保証需要にこたえるようにしたいと思います。

大森猛日本共産党

○大森委員 認定作業等へのサポート、それから弾力的かつ速やかなそういう面での作業を進めるという点を、さらに御努力をいただきたいと思います。  今回の保証枠が二十兆円、これは午前中の大臣の答弁にもありましたけれども、及び政府系金融機関の資金量の確保で、総額四十兆円を超える資金規模の確保がうたわれているわけなんですが、この四十兆円あるいは二十兆円というのが、いわゆる第二分類をすべて不良債権扱いにして処理するということが前提になっている。そういう面からさまざまな問題が発生してくる。それ自体が大きな問題であるわけなんです。  特に、今必要なのは、こういう枠の拡大と同時に、この保証協会、保険公庫の財政基盤を思い切って拡充するということが緊急に求められているのではないかと思います。もしそういう考えがあるのであれば、年末を控えて、これは早い時期に明らかにすることも非常に重要なことではないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 大臣の方からも累次御説明を申し上げておりますが、今回の貸し渋り保証特例制度をつくるに当たりましては、やはりツースモールと言われないように、およそ予想される規模での保証需要について大胆に対応できるような制度設計にしょうということで、現在二十兆円の保証枠を用意して、十月一日からスタートしたところでございます。  この予算措置につきましては、とりあえずは保証協会の方に全額国庫補助の補助金を出すということで我々としても意思決定をしておりまして、具体的に予算措置といたしましては、今後、景気対策臨時緊急特別枠の活用等も含めまして、所要の予算を手当てしていこうということでございます。  御承知のように、保証制度につきましては、保証の引き受けをしまして、実際に不幸にして代位弁済等が起きるまでには通常数年かかる場合もございますし、あるいはもちろん早い場合もございますが、そういったことで、予算的な手当てについては、年末にかけて手当てをすることによって十分に対応ができると考えております。

大森猛日本共産党

○大森委員 具体的な財政の手当ての額をおっしゃらないわけなんですが、ぜひ必要な財政的な手当ては十分にやっていただきたい。  この特別保証制度については、今申し上げたような事例からいっても二つの側面があると思うのですね。第一に、資金繰りに困っている中小業者に従来にない形で保証要件の緩和を進めていくということで、今本当に困難に直面している中小業者に真に役に立つものにしていかなくてはならないという点と、もう一つは、銀行の貸し渋りを推進する受け皿ともなり得る制度だと思うのですね。  もともと信用保証制度は、銀行にとっても、融資が焦げついたときに代位弁済によって債権が回収できるメリットがあるわけですね。これはこの十数年間の経過を見てもはっきりしているのですよ。  ちなみに、金融監督庁の資料によりますと、都市銀行の総貸出残高に占める中小企業向け残高は、一九八六年で約七十兆円、それから一九九七年には百五十八兆円と二・二倍になっている。都市銀行の総貸出残高に占める割合も五割から七割を超えるということで、都銀がこういう融資を中小企業向けにシフトしているということがここに出ているわけなんです。さらに驚くべきことは、保証つき融資が同期間に二兆八千億から十兆一千億円と三・六倍にもなっている。総貸出残高が、中小企業向け残高全体が二・二倍なのに対して、保証つき融資が三・六倍ということで、都銀にとってもいかにこの保証制度がメリットがあるかということが、この十年間の経過でも明らかだと思うのですね。  現在、銀行の方は、自己資本比率を上げるために、貸し渋りどころか強力な貸国債権の融資金の回収に血眼になっている。今国会でも私ども取り上げたわけなんですが、三和銀行の回収・保全強化マニュアル、これは現在銀行法に基づく処分まで検討されるような、そういう大変あくどい手法で資金回収をしているわけなんです。こういう公的保証のついた融資が正常債権として銀行のリスク管理上大変重宝されているということから、こうしたことも発生していると思うのです。  ですから、問題は、こういう特別保証制度の制定は銀行がみずからのリスクを保証協会の保証につけかえるおそれがあるということ。これは先月十八日の吉井議員の質問でも取り上げて、当時、与謝野大臣は、「かりそめにも銀行が自分のリスクを保証協会につけかえるというのは、この制度の本来の趣旨に反している」と明快に答えておられるわけなんですが、金融監督庁としても、同様の懸念、そういう問題意識を持っておられるかどうか、お聞きをしたいと思います。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 お答えをいたします。  貸し渋りの対策といたしまして今回の保証制度の拡充ということが行われているわけでございますけれども、ただいま御指摘のありましたような、保証制度を利用して自分のリスクを転嫁する、そういうふうなことは、この制度、今回導入、拡充されました制度の極旨に反すると私は考えておりまして、金融機関におきましてもこうした趣旨にのっとって適切な対応をしているものというふうに考えております。  なお、御案内のように、保証協会の保証が付されております場合には、いわゆる自己資本比率の算定におきましてもリスクアセットが一〇%に軽減されますことから、私ども、金融機関にとりましてもこの点は非常にメリットがある。そうしたことを通じて、中小企業向けの融資の増加に効果があるものというふうに考えております。

大森猛日本共産党

○大森委員 仮にも、リスクのつけかえ、そういうことが優先されて、本当に困っている業者にこの保証がいかないということになれば、事は問題なのですが、大臣が本来の極旨に反するとかつて答えられたこの懸念が今現実に起こっているということなんです。  ある都市銀行、これは東海銀行ですけれども、「信用保証協会保証付融資 無担保 最大一億円までご利用いただけます!」こういうチラシをつくって、大々的に保証の獲得に回る。名古屋市の認定窓口、吹上というところにあるらしいのですが、片方の手で貸し渋り、こういう融資拒否を推進しながら、もう片方の手でとにかく吹上に行きなさいというようなことを指導したり、あおったりということが、今各地で起こっているということですね。  神奈川県内でも、地方有力銀行が、建設、土木、運送、設備関連、こういう中小業者に対して、保証認定をもらってきなさいということを言って、地域の信用金庫と保証の獲得を競い合うというような状況が生まれているわけです。  さらに言えば、さくら、東京三菱、富士、東海銀行などが保証つき融資の勧誘に走り回っておる、こういう話も各地で聞きました。例えば、これはある都市銀行でありますけれども、下半期の運動方針の中心的な柱に、この保証つき融資の実績をどれだけ獲得したか、成果を上げたかを競わせる。しかも、十月以降、毎月各支店からそういう報告を求める、こういうことまで今起こっているわけですね。  監督庁は、こういうことをつかんでいらっしゃるでしょうか。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 今御指摘の個別の取引について私ども把握しておりませんけれども、先ほど申し上げましたような趣旨に沿いまして、金融機関が中小企業に融資を行いますときに、保証つき融資制度ができたことを十分に活用して中小企業への融資を拡大することは、まさにこの制度の趣旨にかなっているのではないかというふうに私どもは考えているところでございます。

大森猛日本共産党

○大森委員 監督庁、それは事実と違うと思うのですよ。  例えば、私どもの調査の中で、ある業者の方が、特に必要としていないのに銀行から認定をとってほしいと言われて、それで市役所に行って、ところが市役所の方は冷静に、あなたよりまだ困っている人がいるからということで認定を事実上出さない、そういう状況があったというわけです。ですから、この趣旨としては、現に困っている、もうあすあさって困っているような、この間貸し渋りに遭ってどうしようもない、まずそういう人たちに行くような、今おっしゃったようなことでいえばそういう業者が後回しにされる可能性があるし、現にそういうことが起こっているわけですよ。  特に問題なのは、さっき紹介しました銀行ですが、この保証つき融資のことを、何と、肩がわり実績と言うのです。与謝野大臣、だれが肩がわりするのか。国、保証協会、結局国民の税金でこれは肩がわりすることになると思うのですよ。そのことをあたかも当然のこととして、肩がわり実績と行内で呼んでおる。しかも、下半期の営業の中心的な柱にしているというわけですね。各支店からそういう報告を毎月出せというような状況まで生まれている。本当にモラルハザードきわまれりと言うことができるのではないかと思います。  野中官房長官も、九日の記者会見で、この信用保証枠拡大などの貸し渋り対策を金融機関が債権回収に悪用しているとして痛烈に批判した、こういう報道もありました。ごらんになったかもわかりませんが「はらわた煮えくり返る」、こういう形で見出しが出されております。  これによれば、信用保証協会が九千万円を保証したが、それがおりたら六千万円を債権分として金融機関が取り、三千万円しか残らなかったと実例を紹介して、金融機関を助けるために貸し渋り対策をやっているのではない、こういう悪質なことが行われているのは本当に腹立たしいと怒りをぶちまけたと報道されていますけれども、野中長官の会見どおりだと思うのですね。  結局、こういう信用保証制度、新たな制度、貸し渋り対策を悪用した事例が既に生まれていると見なくてはいけないと思うのです。しかもこれは個別に起こったことじゃなくて、銀行が組織ぐるみで銀行の方針としてやっている、中心的な方針として実行されているから、事は大変問題だと思うのです。  こういう点で、まず大臣に今紹介したようなことも含めて御認識を伺い、ぜひ監督庁はそういうものをきちんと調査を行う、それで金融監督庁としてどうするのか、お聞きをしたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 この信用保証枠を拡大したのは、銀行を助けるためではないということはもう当たり前のことでございまして、資金繰りに苦しんでいる中小企業が何とかして借り入れが可能になるように、また、保証人や担保というものがないときに、公の機関が保証するということによって資金の円滑な供給が行われるということが趣旨でございます。  しかし、官房長官や先生が指摘されるような例がないかといえば、全国広く保証協会が活動しておりますから、そういうケースも実は考えられないではなくて、むしろ銀行が保証をとるために、あるいは銀行のつけかえと申してもいいと思うのですが、そういうことはなしとはしないと私は思っております。  現在、中小企業庁長官が中心になりまして、全国の各県と御相談しながら、十月一日にスタートした制度の速旨が完全に生かされるように、今いろいろやっております。  場合によっては、保証協会の方々に東京に集まっていただいて、もう一度事柄を確認しなければならないということになるかもしれませんし、また、金融機関全般を監督するという立場から、金融監督庁にもお願いをして、そういう御指導をしていただくということも一つでございます。また、県庁の商工部も、県下の中小企業、商工関係に対して指導力を持っているわけですから、そういう方々もやはりきちんと注意をしておくということで、今回の二十兆の枠が、本当に中小企業の資金繰りを何とか支援したい、そういう気持ちから出た、その制度の本旨が生かされる、そのために私どもも努力をしたい、そのことを申し上げたいと思います。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 貸し渋りにつきましては、金融監督庁といたしましても、これまで、早期是正措置の運用の弾力化でございますとか、それから今いろいろ御議論になっておりますけれども保有株式の評価方法の変更でございますとか、公的資金の注入問題でございますとか、いろいろな努力を重ねてきているところでございますけれども、金融機関の業務の公共性にかんがみまして、金融機関が融資態度を必要以上に萎縮させまして、今御指摘になっておりますような、健全な取引先に対しまして必要な資金供給が行われない事態が生じることのないよう、金融機関の融資動向について十分注意を払っているところでございます。  そうした観点から、金融機関のトップとのいろいろな事務連絡の機会に、いやしくも金融機関の公共性にもとるという批判を受けることのないよう十分注意してほしいという要請をしているところでございます。  また、先ほどお話ありました個別の問題につきまして、監督庁は個別の取引については介入できないことになっておりますけれども、ただ、そうした中小企業者の方々からの苦情というものを行政に生かしていくという観点から、私ども、まず、金融関係団体に設けられております苦情相談窓口についての広報体制の整備を図っておりますし、また、各金融業界に対しまして、どのような苦情が月に何件ぐらい来ているのかということにつきまして報告を求める等の措置を講じているところでございまして、そうしたものを通じまして、そうした生の声をも把握していきたいと思っております。  さらに、この十月から、県によって開始時期はばらつきがございますけれども、中小企業団体と金融関係者の、いわば借り手、貸し手双方が、そうした声を率直に忌憚なく話し合うことによってできるだけ問題の解決に資するよう、通産省、中小企業庁と御相談しまして、財務局、これは大蔵省の機関でありますけれども、金融に関しましては金融監督庁が指揮しているわけでございますが、財務局、通産局、場合によっては都道府県も入れまして、地域融資動向に関する情報交換会を設置しまして、そうした問題についての取り組みを図っていきたいというふうに考えているところでございます。

大森猛日本共産党

○大森委員 もう時間が来ましたけれども、あれこれおっしゃっていたのですが、それは必要なことですけれども、この報道記事にもありますように、野中官房長官が与謝野通産相に徹底的な実態調査と悪質な金融機関への厳重注意を指示した、こういうことも言われているわけなんですが、監督庁として、今申し上げたような事実、野中官房長官が紹介したような事例があるかないか、きちんと調査して、この委員会にぜひ報告していただきたい。それから、大臣の方は、新たな会議も含めて、趣旨徹底をぜひ御努力いただきたいと思います。  監督庁にその一点だけお答えいただいて、質問を終わりたいと思います。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 できる限りのことは調査をしたいと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、私ども、個別の取引について介入をしてはいけないということになっておりますので、そこから来る制約があることも御了解いただきたいと思います。  例えば、先ほど言及されました筆坂議員のように具体的な御指摘をいただきましたものにつきましては、我々はもちろん調査をしたいとは思っております。

大森猛日本共産党

○大森委員 終わります。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 日本共産党の吉井です。私は、きょうは原電工事のデータ改ざんが行われた問題について質問をしていきたいというふうに思います。  問題のデータの改ざんが行われた時期なんですが、モックアップ試験と言われているものについては、実は一九九六年の二月ごろから行われております。  この九六年の二月という時期は、九五年の十二月に例の動燃の高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい火災事故があって、それに対して、特にビデオの改ざん問題とか、原子力分野が、データだ、ビデオの改ざんだ、でっち上げたなんだというので大変な信頼を失った時期なんですよ。そして、そういう大変な時期に、データの改ざんなんというようなものはまかりならぬ、とんでもないことだというのが国民の世論となっていたときに、このときに実は原電工事のデータ改ざんの事件が始まったわけです。  これはまさにその時期に始まったというだけで、きょうもいろいろデータをいただいて本当に驚いたわけですけれども、何と、モックアップ試験用のものもでっち上げデータならば、実際に使用している使用済み核燃料などの輸送容器四十三基の実機のうち三十七基までが、全部データが改ざんされておった。この間六ケ所へ実際に使用済み核燃料が運ばれましたが、あの二基の輸送容器も実はデータが改ざんされておったものである、このことも明らかになってまいりました。  私は、こういう点では、まず一つは科学技術庁に最初伺っておきたいのですけれども、あの九六年二月のモックアップ試験からその後の実機製作に至る過程、実機は現在四十三基あると言われておりますが、いただいた資料の段階ではもう少し、未承認分含めてまだ少ない段階のデータをいただいておりますが、大体、実機の九割に及ぶものがデータが改ざんされている。そういう大変な出来事が、実は、「もんじゅ」の事故が起こって、ビデオの改ざんだ、データの改ざんだ、国民の原子力に対する信頼を失うようなことをやってはならないというときに起こって、それからずっとこの間継続してきたというのが、まずこの問題の、重い病の実情といいますか実態だと思うのですが、この点、どうなんですか。

間宮馨科学技術庁原子力安全局長

○間宮政府委員 お答えいたします。  今先生おっしゃいましたように、輸送に関しまして審査が三段階に分かれておりまして、最初に設計の審査がございまして、その次に容器の審査がございまして、最後に運搬直前に、実際に中に使用済み燃料を入れた状態で全体の安全を確認するという三段階ございます。  原燃輸送の輸送容器につきましては、一番古いものといいましょうか、最初から製作にかかわったものとしましては、平成五年の七月に設計申請が行われまして、一年かけて厳密な設計の審査が行われております。その後、今度は製造に入るわけですが、この製造の最初から最後までわたりまして二年六カ月、この間に容器の承認をいたします。実際に現場へ赴きながらこういう厳密な審査をした結果で容器の承認をいたしまして、その後、輸送の前に、今回の場合ですと、六ケ所村への輸送は一月かけていわゆる実際の審査をしております。この一月と申し上げますのは、先ほどの設計審査、容器審査が既にあるという前提でなされるものでございまして、それがない場合は、今申し上げましたように三年数カ月の審査を要するということで、非常に厳密になされております。  そういうことで、我々としては、厳重さにおいては十分であったと思っておりますが、今回の件につきましてはまことに遺憾であると思っております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 今のお話を聞いていますと、何か非常に厳重慎重に審査をやってきたという印象しかないわけですよ。  しかし実際には、きょうもいただいておりますNFT型輸送容器の容器承認取得状況で、ここに未承認を含めて四十基のリストがありますが、これを含めてさらに三基分足した四十三基のうちの三十七基までがデータが偽造されていたというのが事実なんでしょう。厳密な審査をやったから安全だ何だという話ではなくて、これは後で、三十七がどの容器の分が偽造であったか、またチェックをしてリストをいただきたいと思いますが、それだけ大変な事態が起こっていた。  その起こった時期が、まさにあの「もんじゅ」事故があって日本の原子力行政が非常に不信を食らったときですよ。そのときからずっとこれが継続していたというのがまず事実なのではないか。私はこの点だけ、一点だけ、もう一遍よく聞いておきたいのです。

間宮馨科学技術庁原子力安全局長

○間宮政府委員 お答え申し上げます。  その点に関しましては、我々としては、今回の件、もちろん動燃以来いろいろございましたが深く反省しておりまして、今回の事件につきましても非常に遺憾なことであって、重く受けとめております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 時間が限られておりますから、そこでさらに私は問題を指摘していきたいと思うのです。  遺憾に思うとおっしゃったのだが、きょういただいた文書によると、科学技術庁の文書ですよ、改ざん等が行われた理由、納期に追われたことだと。しかし、この二年半ほどずっと、私は最初のある時期が納期に追われたというのであったらまだわからぬことはないのですよ。しかし、ずっと二年半こういう事態が続いてきて、納期に追われたというこの感覚自体がおかしいのではないかと思うのですよ。  そして、皆さんの方の安全審査というのは、結局、改ざんされたデータについて、それを信頼し切った上での審査だったのではないですか。何か改ざんされたデータそのものをチェックするような審査をされたのですか。それも一言でいいですから、簡潔にお答えください。

間宮馨科学技術庁原子力安全局長

○間宮政府委員 お答え申し上げます。  現在の法体系におきましては、我々といたしましては、チェックの体系といたしまして、容器の承認の段階でございますが、いわゆる材料につきまして、いわば向こうの申請した値と比較してどうであるかということだけはチェックいたしますが、それ以上はチェックできないことになっております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 結局、偽造データが出てきたときには、それを丸々信じてやってきたのがこれまでの日本の原子力安全行政の実態であったわけなんです。私は、そこが非常に恐ろしいことだということをまず大臣によく御認識をいただきたいなというふうに思うのです。  それで、実は経過を少し見てみますと、私は文書を見たのですが、九六年三月一日に、日本油脂から原電工事の富永課長あてに、分析結果が出ましたので御報告を申し上げます、データが余り好ましいものではありませんが御検討くださいと相談を持ちかけるのですね。九六年三月七日、六日後には、もう一遍データをとってみたのだが、今回もボロンのパーセンテージが低い、いずれも規格を下回っておりますから一度打ち合わせをしたいと一それで、その文書に対しては富永課長の手書きの書き込みがあって、こういう数字に訂正してほしいという数値が書き込まれているのです。そして、九六年三月十二日に日本油脂の分析結果報告書というのが出ておりますが、まさに富永課長の手書きの書き込みの数字に合わせた報告書に変わっているのです。  私は、少し数字を見ながら自分で計算もしてみたのですけれども、まず結論が最初にあって、こういう数字にしてほしい、それに合わせてデータを計算結果に基づいてやっていって書き込む。つまり、日本原電の方がこういうふうにデータを操作してくれということをやって進めたのがこの問題なのです。  通常、日本油脂のようなちゃんとした会社は、品質保証課の課長ら関係者の印鑑をついたそういう正式の分析報告書のデータ改ざんなんて、まずやりません。やったら企業の信用にかかわります。原電工事のプロパーの職員の手で指示してできるか、それは簡単にできるような話ではないのです。結局、強力な意思と力があったということを考えざるを得ない。  見てみますと、原電工事というのは一〇〇%日本原電の子会社です。改ざんを指示したとされる富永課長は、日本原電東海発電所の、課長の下になる副長で出向していっている人なのです。改ざんを後押ししたとされる菅谷章さんという常務は、日本原電の人財部付の部長さん。捏造の後の隠ぺい工作に当たったとされる広瀬彰常務佳日本原電の理事。だから、電力会社の強力な後押しなしには、まともな企業相手に、正式に提出された分析報告書のデータ改ざんをやらせるなんということはできないのですよ。  私はこの点では、これは科学技術庁としてもそうですけれども、やはりこれだけ原子力の安全にかかわる問題ですから、これは大臣、内閣としてもこのデータ改ざんの構造そのものについては徹底した調査をまずやっていただく必要があると思うのですよ。大臣、一言で結構ですから、その点だけ伺っておきたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 これは、使用済み燃料の輸送用の容器の問題も、また、あらゆる原子力関係の機器を検査するときのいろいろな安全性チェックのデータも、やはり正直に、正確になすべきであって、それに基づいて、あらかじめ決められている基準の中におさまっているかどうかということを確認するということが、私は原子力に対する国民の信頼性を確保する上で大変大事なことだと思っております。  今回の事件は大変残念なことでございますが、通産省は、科学技術庁あるいは運輸省ともきちんと連絡をとりながら、いかなる検査が行われたか、いかなる改ざんが行われたか、その結果考え得る安全性に対する影響と申しますか、そういうものがどういうことになり得るのかということもきちんと勉強することが、今後の日本国民の原子力の安全性に対する信頼を確保するために大事な作業であり、こういうことも通産省としてはきちんと地道にやってまいる決意でございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 大臣から今御決意をいただきました。  私は、今御紹介しましたこの構造的な問題も、きちっとあわせてよく見ていただきたいと思うのです。私も昔サラリーマンをやっていましたからよくわかりますけれども、課長印を押した正式の企業の文書改ざんなんて後から簡単にできませんよ。それは相当強い力が働かない限りできないわけです。ですから、その点はきちっと調査をしていただきたい。  原電の今度のデータの改ざん、昨年は、エネ庁が管轄された日立製作所、日立エンジニアリングサービスなどの溶接データの改ざん事件もありました。今度のもそうですけれども、非常に日常的にこういう改ざんがやられているとすると、そうしたら、これは全部内部告発によって初めてわかったのですが、ほとんど内部告発はないわけですから、何だ、日本の原子力関係の分野は多くは全部改ざんがやられているのか、こういうことになってしまうと、改ざんはやられておりませんという何しろ証明ができない、ないわけですから。私は、これは非常に深刻な事態だと思うのです。  私は、今日、今度の原電工事や日立エンジニアリングなどのやった出来事は、それだけ日本の原子力行政にとって極めて深刻な事態であったという厳しい認識を持って、これからの原子力安全という問題に取り組んでいただく必要があると思うのですが、最後にその点について一言だけ大臣の御決意を伺って、質問を終わりにしたいと思います。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 前回はアニーリングのときのデータだと思いますし、今度は中性子の遮へいのデータ。こういうものというのは、アニーリングの場合は金属の中にひずみを残さないとか、あるいは、今回の場合は放射線中性子に関する遮へいの問題とか、基本的安全にかかわる部分のことでございます。  こういうものを扱っているそれぞれの部署の担当者あるいは監督官庁、それの上司というものは、日本のエネルギー事情を考えれば、原子力というものがこれからますます必要になってきて、そのための基礎はやはり国民が原子力の安全性に対する信頼性を持つということから出発をしなければならないということを考えますれば、これはきちんとした調査をして原因を究明して、今後こういうことが二度と起こらないような、そういう覚悟で今後私どもとしては作業を進めていく決意でございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 終わります。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 次に、横光克彦君。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 社民党の横光克彦でございます。きょうは本会議を挟んで五時間にわたる一般質疑、大変御苦労さまでございます。最後でございます。  先ほどの本会議で、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、これはさきの閣法に追加の法案でございます。そしてまた、金融機能の早期健全化のための緊急措置法案、衆議院では可決したわけです。  この緊急措置法案の場合、私たちは修正というものを強く求めたのですが、その中の一つが中小企業対策であったわけです。第五条一項の優先株の引き受け等を受ける金融機関等は、中小企業向けの資金貸付枠を増大させる旨の経営健全化計画を提出し、これを履行させるべきだ、こう強く提案者に申し入れました。  そして、きょうの委員会で、そのことに対し、経営健全化計画の中に信用供与の円滑化のための方策を定める、そしてまた、その具体的基準は金融再生委員会が定めて公表することになっているので、そこに中小企業に十分配慮した貸し付けの方針を盛り込む、こういう回答を得ることができました。したがって賛成したわけですが、このように、国会も政府も、中小企業の貸し渋り対策にいろいろ取り組んでいるわけです。  また、さきの七月時点に、貸し渋りの現状と今後の見通しについてという実態調査をされているわけですが、そのときにも、貸し渋りの懸念、不安がもう相当出ていたわけです。それから約三カ月になるのですが、その後の状況はさらに厳しい状況になっているのじゃないかと思いますが、この一番直近の実態調査をまずあらかじめお示しいただきたいと思います。

江崎格通商産業省産業政策局長

○江崎政府委員 お答えいたします。  昨年末に金融機関の貸し渋りが大変問題になりまして、それ以来、通産省としましては、各原局ですとかあるいは通産局を通じまして調査をしているわけでございます。  一番最近の調査でございますが、九月時点の調査でございますけれども、中小企業につきましては、民間の金融機関の貸し出し姿勢が厳しくなっている、つまり貸し渋りを受けているというものの割合が調査全体の中で三四・〇%ということで、七月時点が二九・六%ですから、少し上がっているという状況でございます。非常に高水準ということで心配をしているという状況です。それから、今後の問題を心配している、つまりこれから貸し渋りを懸念するという中小企業の割合も少し上がっておりまして、七月時点では五三・七%でしたが、九月時点で五六・三%というふうに上昇しております。  それから、中堅、大企業でございますが、これも二カ月に一回ずつ調査をしておりますが、実は最新時点の調査は現在取りまとめ中でございまして、公表までにもう少しお時間をいただきたいというふうに思っております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 今の御説明のように、さらに状況は厳しくなっている。  そういった中、先ほどの同僚議員の質問にございましたように、せっかくつくった貸し渋り対策を金融機関が債権回収に使っていたという野中官房長官の非常に怒りの会見があったわけですが、これは何のために私たちがあのような法案をつくったかわからなくなってしまいます。中小企業者のためにつくった法案が、金融機関の皆さん方がそれを利用している。これは官房長官が怒るのも無理もないことで、どうか通産省も、金融監督庁ともども、この問題には厳正に対応して改善していただきたい、このようにまず私は強く申し入れさせていただきます。  そしてまた、これも先ほどある委員から紹介ございましたが、十月一日に中小企業者の皆様方が創作劇という形で貸し渋り問題を取り上げて、世間に、あるいは金融界に訴えたわけですね。私も、実際見ていないのですが、ニュースで一部見ました。実態がわかっている方たちばかりですので、大変な迫力があるわけですが。  やはり、そういった状況の中、金融機関というのは、先ほど大臣のお話にもございました、いわゆる公共性があるわけですね。社会的使命があるわけですね。公共性があるからこそ、今回、金融安定化のために公的資金を注入するということになっています。しかし、注入はされても、これから、いわゆる社会的使命である貸し出しとかそういった問題では、逆に、貸し渋りが激しくなっているという逆の方向に向かいつつある。このことで、中小企業経営者の皆様方が怒りを込めてああいった行動に出たのではなかろうか。  その中のいろいろなスローガンの一つに、政府、自治体の直接融資の創設というのをスローガンの中で強く訴えているわけです。もう自治体が対応してくれぬかと、都に、あるいは国に、強く訴えているスローガンなんですね。  実は、江戸川区で自治体が率先して貸し渋り対策に取り組んでおります。江戸川区が直接融資制度というものを行って、約五十億、無担保無保証人で区の直接貸付制度をこの九月七日にスタートさせたのです。これは、回収の問題もありますし大変なリスクを伴う問題ではありますが、議会がいろいろ問題点をクリアして、全会一致でこれを九月議会で決めた。これは五十億、しかも限度額は五百万です。ですから、千件が限度ですが、九月七日に受け付けを始めましたら、いきなり申し込みが千件あった。そして、いろいろな審査の結果、融資したのが六百四十件、約三十億活用している。  なぜこういうことができたか。いろいろな問題点があったにもかかわらず、江戸川区ではやった。これは、中小企業集積地ということもあります。そして、区と区民の皆様方の信頼関係があったということも言われております。さらに、区長のリーダーシップもあったと言われております。そして、これが大変好評なんですね。それはそうですわ、率先して区が、自治体が対応してくれたわけですから。ですから、中小企業の集積地を持つ各区もこれに連動して取り組む可能性があるし、私は取り組んでほしいと思っている。さらにあるいは、もっと大きな全国的な自治体に広がる可能性もある。  そうなると、国が果たしてじっとしていていいのかという問題になる。自治体がこういったことに取り組む場合、何らかの形で支援はできないのか。確かに二十兆という途方もない大きな金額で対応することになっておりますが、金融機関がそういう状況、政府も対応している、しかし、自治体が率先してやっていることが非常に大きな評価を受け、効果を発揮している以上、それをさらに広げていく必要があると思います。そういったことに対する国の対応はどのようにお考えか、ちょっとお聞かせください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 私ども、各地方の自治体、県、市町村が、いわゆる我々中小企業庁でやっております金融対策に上乗せをする形で各種の金融措置をされているのは承知をいたしております。これが地域の中小企業の金融の円滑化に大変寄与されているという点も理解をしております。  今、先生が言われたような具体的な小規模向けのあるいは無担保無保証の国全体の一律の制度といたしましては、御承知のようなマル経資金がございます。現在、一千万で無担保無保証で運用させておりますし、また別途、先ほど御紹介のあった信用保証協会の信用補完制度については、通常でありますと国と県が一対一で補助金を協会に出させていただいて信用補完措置を運用している。今回の特例保証については、全額国でやらせていただいているわけです。  また、一つ紹介させていただきますと、信用保険公庫から信用保証協会に無利子の貸し付けを行いまして、その信用保証協会が各地域の金融機関に低利で預託をいたします。同時に、地方公共団体の方も同額を金融機関に預託をした資金で、我々、中小企業体質強化資金助成制度と申しておりますが、そういった低利融資制度も国と自治体とが一緒になってやらせていただいているわけでございます。  今後とも、御紹介のあったような各地方自治体のニーズも踏まえまして、国として取り上げていくものがあれば参考にさせていただきたいと思っております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 ぜひひとつよろしくお願いいたします。百万あれば乗り切れるというようなところがもういっぱいあるわけですので、どうか自治体とも協力し合って対応していただきたいと思います。  次に、ちょっと石油公団の件でお尋ねをいたします。  堀内前通産大臣が今月の文芸春秋に手記を寄せております。大変な、痛烈と言っていいほどの批判の内容でございました。石油公団は通産省の恥部である、このようなあからさまなことを、前通産大臣、つい最近まで資源エネルギー庁を所管していた通産大臣が、克明なデータのもとに手記を発表したわけですね。これは、それが正しいか正しくないかということは別として、火のないところには煙は立たないわけで、何らかの問題点があったからあれだけのことを堀内前通産大臣は問題提起をしたのじゃなかろうか。  資源エネルギー庁は、石油公団再建検討委員会というものを設置して、先般報告を行っております。ただ、この中で、堀内前通産大臣の指摘したいわゆる公団のずさんな経営体質、これをこの報告書では否定して、しかも石油部の反論で、同省は、不良債権問題、公団問題の原因を円高などの不可抗力のためとして、ずさんな公団運営との批判には、リスク管理に甘さはなかった、このように反論しているわけです。  確かに、円高などの不可抗力の部分が一番大きいと思います。大変なリスクマネーを扱うわけですから、そういった影響が一番大きいかと思いますが、しかしリスク管理に甘さはなかったとここまではっきりと反論してしまったら、私は、大変な問題になるのじゃないか。  要するに、リスク管理に甘さがなかったというならば、再建検討委員会をつくる必要もなかったし、総裁も交代する必要もなかったし、あるいは二十七の石油開発会社を整理清算する必要もないわけなんです。そういうことを行うということは、こういった言葉は私は言えないのじゃないか。やはりあれだけの問題提起をした以上、それを真摯に受けとめた対応をやはり政府もすべきだと思いますが、まずその点をお聞かせください。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 私は、あの論文は特に読んではおりませんけれども、ただいま先生が御指摘をされた点を幾つかお話を申し上げますと、日本の石油政策の一つとして、海外で鉱区を取得して、そこで探鉱して、みずから原油を見つけるという、その政策自体は間違っておりませんし、今後も継続をする必要があります。  ただ、石油を見つけるという仕事は大変危険といいますか、出るか出ないかわからないところに穴を掘るという難しさがあって、そういうリスクの高い分野に一体だれが投資をするのか。そういう投資の必要性はみんなが認めたとしても、果たして民間会社がそれだけの力を持っているかといえばそういうことではなくて、やはり石油公団のような組織を通じて石油の探鉱開発をやって、みずから石油を見つける努力をするというのは、日本の石油政策としてまことに正しい政策だったと私は思っております。  それから、リスクの管理のお話を先生がされましたけれども、為替のリスクの管理というのは反対売買をしていない限りできないわけでございます。したがいまして、為替というのは世界の大きな市場で動くわけでございますし、石油の開発の投資というものが長期間に及ぶということを考えれば、為替が変動するということに対するリスクは避けがたいものが実はあって、為替の先行きがどうなるかということは、本当にどの専門家に聞いても当たり外れがある世界でございます。  それからもう一つのリスクは、原油価格というものが一体幾らになるかということでございまして、原油価格の将来に関しては過去にもいろいろな見通しがありました。当たったものもあれば、当たらなかったものもあります。  昨年の今ごろは一バレル二十ドルしたものが現在では大体十三ドル、こういうことは一年前には全く想像できなかったことでございまして、為替や原油価格の変動を石油公団のずさんなリスク管理だと言うことは、石油公団に神様になれという話とほとんど一緒でございまして、そういう不可能なことを要求すること自体が、私は、理不尽なことだ、物事をわかっていないというふうに断ぜざるを得ないわけでございます。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 今の大臣の、石油依存度の高い我が国が、そういったエネルギーのセキュリティーの観点から、自主開発原油の確保のための必然性というのはだれもが認めているわけです。ただ、石特会計からの国民の税金でございますので、そういった神様みたいなところをみんな望んでいるわけじゃない、ただ、ずさんな部分があるならば、やはりそこは公明性あるいは透明性が必要であろう。それを前通産大臣は提起したのだと私は思うのですね。  ですから、ここはやはりそういったものを受けとめて、情報の開示、そしてまた出融資の審査体制の問題、あるいは会計処理基準の明確化等、いろいろな問題があると思うのですね。そういったところには、やはり大臣も前の大臣の意思を引き継いで、前向きに積極的に取り組んでいただきたい。  この手記の最後に堀内前通産大臣が、自分が通産省を去ることによって結局はうやむやになってしまうのじゃないかというのを一番心配されておりますので、どうかその点よろしくお願い申し上げまして――どうぞ。

与謝野馨自由民主党通商産業大臣

○与謝野国務大臣 この間、私ども通産省がやってまいりましたのは、まさに堀内前通産大臣が指揮、指示したとおりの作業を進めてまいったわけでございまして、堀内通産大臣の、このような点についてはもう一度調べろ、あるいは情報開示をしろという指示、指揮に対しては、私どもとしては、事務方はほぼ一〇〇%こたえてきたと思っております。  そこに引用されたその論文については、私どもの報告書が出る前に恐らく原稿の執筆を終わられたので、私どもがいろいろ取りまとめた報告書、その中には各会社の情報開示は細かく出ております。そういうものをごらんになる前の論文でございますから、執筆者としての堀内前通産大臣は、このデータを見ていただきますと、またもう一つお考えも変わるのではないかと私どもは思っております。

横光克彦社会民主党・市民連合

○横光委員 もう時間をとっくに過ぎておるのですが、確かに石油公団再建検討委員会の報告書は私も大変前向きに受けとめております。ですから、そういったことをこれからも、国民の一番の要求はすべてがわかるというところから理解をいただけるわけですので、今後ともお取り組みのほどをよろしくお願い申し上げます。  終わります。

古賀正浩自由民主党

○古賀委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時十八分散会

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