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143回国会衆議院1998/10/06

行政改革に関する特別委員会 第2号

発言数
140
登壇者
14
会派数
7
開催日
1998/10/06

会議録

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 これより会議を開きます。  行政改革に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北脇保之君。

北脇保之民主党

○北脇委員 民主党の北脇保之でございます。  きょうは、行政改革全般について質問をさせていただきます。と申しますのも、橋本内閣から小渕内閣にかわったということが一つございますし、中央省庁等改革推進本部において中央省庁等改革基本法に基づく作業が進んでいる、こういう時点でございますので、それをとらえて質問させていただきます。  まず最初に、民主党の行政改革についての基本的な姿勢をもう一度申し上げておきたいと思います。  さきの通常国会で、私どもは中央省庁等改革基本法に反対をし、行政改革基本法案を提案をいたしました。私どもの基本的な考え方は、政府提案の法律は手順が間違っているのではないかということでございます。地方分権、さらには規制緩和、そういったいわゆる行政のスリム化をまず先に進めるべきである、その後に中央省庁の再編ということを考えていけばいいのではないか、これが一点。それからもう一つは、行政改革の進め方でございます。政府の中でやっていくということになると、勢い官僚主導になりがちだということで、行政改革推進の主な舞台は国会の中に設けてやっていくべきだ、こういう二点において私どもの主張をしたところでございまして、この考え方についてはいささかも変わっていないところでございます。  そこで、今度の小渕内閣の行政改革に対する取り組みをちょっと見てみますと、前内閣、それはもちろん私ども、いろいろな批判を持っていたわけではございますが、橋本総理は、火だるまになっても六大改革をやるんだということをおっしゃっておりましたし、よかれあしかれ、熱心さはあったと思います。それが今度、小渕総理、小渕内閣にかわって、どうも小渕総理もしくは小渕内閣、さらには総務庁長官としての行政改革に対する取り組みの姿勢についての発言が余り聞こえてこない。世の中の受けとめ方としては、今景気対策ということにすべて行ってしまって、行政改革の姿勢が後退しているのではないかというような見方もある状態でございます。その点、今国会の初めの小渕総理の所信表明演説を聞いても、中央省庁等改革基本法に示されたスケジュールは決して後退させない、そのことを述べているのみで、みずからの言葉で新しいことを語るという部分がほとんどなかったと思います。  その点で、今度の小渕内閣、そしてまた総務庁長官としての行革についての取り組みの考え方を改めてお尋ねいたします。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今、熱心でないのではないかというふうな御指摘、あるいは余り世間がそれを大きく取り上げていないのではないかというような御注意がございましたけれども、熱心でないとかあるいはスケジュールを後退させるとか、そういうことは全くないわけでございます。それは、去る九月二十九日に中央省庁等改革推進本部を開きまして、予定どおりに立案方針を決定をいたしました。そして、今年いっぱいにすべての調整を終えて来年の一月早々に大綱を決定いたしたい、そして四月に法律案を完成をさせて来年の通常国会に出す、そのスケジュールは一切おくれまたは滞りを許さないという方針で臨んでおります。  そして、同様の、小渕内閣になって熱心ではないのではないかとか、あるいは少し影が薄いのではないかというふうな質問がありますと私が必ず申し上げでおるのは、それはあなたがそういうふうに思っているのではないですか、あなたが情熱が薄れてきているのではないですかということを申し上げるわけであります。  それは、お互いに一たん改革ということを言い始めたわけでございますから、どういう角度からについては意見は違うといたしましても、この国はこのままではいけないんだ、この国は姿を、国民と政府の関係というのを改めていかなければいけないんだと、それぞれの立場でもって情熱をかけて取り組んでいかなければならないというふうに思うのでございます。  とりわけ私は、この話は、従来の各国の取り組みからいえば、立法府が先行して、立法府が主導権をとってやるというところが本当はあるべきではないかと、個人としては考えております。ただ、さきの通常国会で基本法が成立をいたしておりまして、その内容は、いろいろな御批判はあるかもしれませんけれども、大変思い切った内容になっておりまして、よくぞここまで来たというふうに私は思っております。これをプログラムだけに終わらせずに実行するというのは、相当の決意とエネルギーの結集が必要なわけでありまして、どうか委員におかれましても御協力を賜りますように、お願いを申し上げたいわけでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 ただいまの長官の発言の中で、小渕内閣は行革に熱心ではないのではないかと言うと、そう言う人が熱心ではないんだというようなことをおっしゃいましたけれども、それは全く論理性はないと思いますね。熱心であるからこそ小渕内閣の姿勢を問うということで、問うこと自体が熱心でないことのあらわれだというのは、とても筋が通った考え方とは言えないと思います。  それともう一つ、今そのように長官が、小渕総理も熱心に取り組んでいるということであるならば、閣内で小渕総理から行革担当大臣である総務庁長官に、行革についてどのような指示、指示というと内閣の方針としての指示しかできないというような法律問題があるかもしれませんが、そういう形式論を除いて、小渕総理からは総務庁長官に対しては行革の推進についてどのような指示ないしお話があるのか、そのことをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 私は閣議で、行革について小渕総理が私に何かを言うということを待つことはありません。私の方が、何日に何をやる、こういうふうにやるというふうな作業のスケジュールを示して、それについて総理の御了解をいただきながら進めているということでございます。報道をされないのは報道の方に関心がないから仕方がないわけであって、毎日毎日何をやっているか、全部スケジュールをお見せしてもいいぐらいであります。土曜日といえども、中央省庁の改革推進本部に出かけていって若い世代の官僚の方々とディベートをいたしておりますし、この際、これを基本法の線だけで終わらせないように進めるということで頑張っているわけでございます。  また、行政改革は、基本法に書かれたことだけではないわけでありまして、それに加えて、例えば政務次官の機能の強化でありますとかあるいは通達の問題でありますとか、あるいは各省の中における閣僚のリーダーシップの問題でありますとかたくさんのことがあるわけでありまして、その一つ一つについてリーダーシップをとってやっております。第一義的には私が行政改革担当でありますから、それに対して小渕総理は、常にバックアップをしたい、やれることがあったら何でも言ってくれということで、たびたび、それこそ週に一回ぐらいはこのことについて打ち合わせをし、報告をし、また、了承をいただいておるというところでございます。  現段階では、私ども、私あるいは事務局の方がリーダーシップをとって進めていくことだろうと考えております。

北脇保之民主党

○北脇委員 小渕総理の行革についての考え方が一応まとまった形で出ているのが先ほども触れました所信表明演説でございますので、この内容について具体的なことを二つお尋ねしたいと思います。  一つは、十年の間に国家公務員の定員は二〇%削減を実現するように努力するということがございます。このことがどういう意味かということをちょっとお尋ねしたいのですが、法律の方で言えば、国家公務員の数について一〇%以上削減、少なくとも一〇%を削減する計画を立てる、その上で、郵政公社や独立行政法人で、そういう手法を使うことでさらにその削減を上乗せしていく、こういうことが書いてあったわけでございます。  そこで、今度二〇%の削減をするというのは、この法律に言われていることに照らしてみた場合、どういう意味になってくるのか、そこのところをちょっとお答えいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 これはもとをただせば自由民主党の総裁選挙における、特に当時の小渕候補と小泉候補の間の論争に端を発するものでございますから、そのときのニュアンスというものを私もよく承知をいたしておりますので申し上げますと、二〇%の定数の削減ということは、同時に、他方の小泉候補の方は五〇%の削減ということを主張していたわけでございます。小泉候補の方はその五〇%の中に郵政の公社化というものが含まれているということを他方で言っており、小渕候補の方はそれは入っていない。つまり、独立行政法人化する分は含まれているけれども、郵政の公社化による分は入っていないということで相違があったわけでございます。という経緯がございまして、当初から独立行政法人化というものは二〇%の削減目標の中に入っているということでございます。  そして、従来の基本法において明記されております一〇%以上の定員削減をするということは、これは独立行政法人の話ではありませんので、言ってみれば、通常の定員削減計画とそれから独立法人化と両方でもって二〇%の目標を達成するというのが、小渕内閣におけるそのような定員削減計画の内容でございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 今の長官の答弁は、今度決められました立案方針にも書いてありますので、間違いないことだというふうに受けとめます。  しかし、これは非常に国民を惑わすというか、まやかしとも言えるのではないかと思うのですね。というのは、法律に書いてある内容は、まず十年間で十分の一の削減をする、それとは別に独立法人化、郵政公社というのがあるということですね。今度、所信表明演説では、国家公務員の定員は二〇%の削減を実現するように努力いたします、こう言っているわけですね。とすれば、これだけを聞けば、一〇%だ何だというような数字があるのは、そもそもの一〇%削減をするという計画のところについて数字があるだけですから、当然これを聞いた我々とすれば、まず削減計画の部分で二〇%にするのだ、その上で独立法人化もやり郵政公社化もやるから、もっと国家公務員数は減るのだ、こういう意味で受けとめるのが当たり前だと思うのですね。それに対して今の長官の答弁、さらにはこの立案方針によれば、そもそも二〇%削減するという中に独立法人化も入れるのだ、それプラス郵政公社化だと言うわけですね。  だから、その組み立て方が変わってしまっているわけですよ。その組み立て方が変わっているということを所信表明演説で何ら触れずに、ただ、今まで一〇%という数字があった部分についてのみ二〇%以上の削減と言っているということは、これは非常にごまかしているとしか言いようがないと思うのですが、この点、長官はいかがでしょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 小渕内閣の施政方針演説のときに二〇%削減と言った意味は、それに先立つ自由民主党の総裁選挙で言ったときの意味のとおりでありますと申し上げておるわけでして、そこは当初から、私は就任したときから一貫してそういうふうに説明をしておりますし、そこは何もあいまいなことはないと思います。  だから表現を、それをもって定員削減を、一〇%を二〇%にしたのとは違うではないかというふうにおっしゃられても、就任以来同じことを言っているのだから、何でそういうふうに、同じことを言っているのを受け取る方がどう受け取って、ひょっとしたらこれは定員削減全体のことではないかなというふうに思われたということがそもそも誤解なのであって、そのときに私がきちんと説明しているとおりに受け取っていただければ、後から変えたとか、ごまかしたとか、それはないことですよ。  それは一貫して私が今まで言ったことは、最初の就任のときの記者会見のときには、それはなると決まってから三十分後の話ですからあいまいなことを申し上げたかもしれないけれども、その後は一貫して私は独立行政法人化というのはその中に入っているということを申し上げ続けておりますし、それはたびたび小渕総理にも確認をいたしたことでございます。  このことについて私が責任を持って取り組むわけでございますので、そこは総理との間に意思の疎通を欠くことがないように努力をしてまいったところでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 私がただいま問題にしたのは、総理の所信表明演説で、二〇%以上削減するということ、それだけを言った。それはもちろん内閣として言っているわけですから、そのような所信表明ということ自体に問題があるのではないかということを私は申し上げたわけなのです。もし今長官がおっしゃるようなことであれば、独立法人化を含めて二〇%の削減をすると言うべきだと思うのですね。その点が一点。  もう一つは、さきの法律に書いてある、少なくとも一〇%という考え方は、やはり政府内でいろいろ検討して、一〇%というのが努力して何とか達成できるかなというようなことで少なくとも一〇%と言ったと思うのです。そんなに一〇%からかけ離れた、例えば一七、八%とかというふうな削減計画をつくっていくということはなかなか難しいというような実質的な判断もある中で、少なくとも一〇%というようなことを言ったのではないかと思うのですね。それが違っていれば、違っているということを言っていただいて結構なのですが、もしそうだとすれば、今度独立法人化をカウントすることによって二〇%以上ということを言うという意味は、では独立法人化の部分で一〇%に近い分の定員削減をするのだ、論理的に言えばそういうふうにも受けとめられるわけですが、その点についてはいかがでしょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 大変たびたび同様の御質問をいただきますので、もう一回小渕内閣総理大臣の所信表明演説のときの、ここに議事録といいますか記録がございますので申し上げますと、  独立行政法人化等や業務の徹底した見直し、事  前規制型から事後チェック型への行政の転換を  基本とする規制緩和、地方分権の推進を通じ、  中央省庁のスリム化を図ります。以上の取り組  みの結果として、十年の間に、国家公務員の定  員は二〇%、コストは三〇%の削減を実現する  よう努力いたします。 ということを所信表明演説で言っているわけでありまして、独立行政法人化はこの演説の中でも大前提になっているということを申し上げたいわけでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 そのことは食い違っているようですから、さらに一つだけ言います。  そうおっしゃるならば、この立案方針の中で三十四ページのところに書いてある注書きですね。定員の十年間二〇%削減は、「少なくとも十分の一の削減」という法律で書いてあること及び「独立行政法人への移行」で実現すると言っているわけですから、今長官がいろいろおっしゃった規制緩和だとか地方分権だとか、そういうことでやるという部分は「少なくとも十分の一の削減」という部分に最初から入っている部分であって、新たにつけ加えた部分というのは「独立行政法人への移行」ということが新規の要素になっている、それで二〇%だと言っているということだと思うのです。  もうこれは同じことの繰り返しですから、このことはしっかり、何を政府の方がおっしゃっているのか、どういう意味になるのかということを論理的に突き詰めていけば今言うようなことになるということだけは申し上げておきたいと思います。  それから次に、もう一つ所信表明演説の中で出ていることについてお尋ねするのですが、コストは三〇%の削減を実現するよう努力いたしますというのがありますね。これは、中央省庁等改革基本法の中にはこういう具体的な数字はなかったと思うのですね。それとまた、もちろんスリム化とかいうことは出てきますけれども、コストという概念というのはないと思うのですよね。  まず第一の疑問は、コストは三〇%の削減をすると簡単に言っていますけれども、じゃ、コストというのはどういう意味なんだ。コストというものをどうやってとらえることができるのか。三〇%という具体的な数字を言う以上は、今のコストはこういうとらえ方でこれこれである、それに対して十年間努力した結果三〇%削減されたということがなければ、このような発言の意味がなくなってしまうと思うのですね。ですから、コストというのをどうとらえるのか、そのことからまずお答えいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 これはなかなか私も整理が難しいことでありまして、気持ちはわかるような気もいたしますし、これは予算の問題でございますので、機構・定員も預かる総務庁として直接は所管をしているわけではございませんけれども、一連の行政改革の流れの中で総理がおっしゃったことでございますので、中央省庁等の枠組みが変わっていく中で、そのことを踏まえて各省庁それぞれ、コスト三割削減というふうなことをどういうふうに受けとめるかということの努力方を、今後の再編成、改革の中で受けとめていってもらいたい、このような扱いになっております。

北脇保之民主党

○北脇委員 全く答えになっていないと思うのですね。所信表明演説は、内閣総理大臣が内閣の主宰者として所信表明しているわけですから、内閣の一員でありかつ行革の担当者である総務庁長官としては、このような所信表明演説に対して責任を持っていると思うのですね。  もう一度、コストということをどうとらえているのか、そのことについて——これはいろいろな技術的な面があるかもしれません、技術的なことを検討して、その裏打ちがあってこういう所信表明をしたということだろうと思うのですね。ですから、このことについてちょっと、事務方の方で結構ですから、コストということを言うときに、では、どういうとらえ方があるのか、それをお答えいただきたいと思います。

西村正紀総務庁長官官房審議官

○西村(正)政府委員 このコストという概念につきましてはまだ明確なものはございません。一般的にはコストといった場合に人件費……(発言する者あり)今度の三〇%のコスト削減の場合のコストということについては、まだ決まっておりませんということでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 全く無責任な答弁だと思うのです。  私どもは別にコスト削減ということを否定しているわけじゃなくて、それは大変重要な課題だと思います。しかし、それを安易に、何のコストということについての定義もなしに、また、コスト削減の実現のプログラムの概要というようなことの用意もなしに、ただコスト三〇%削減しますと言うという姿勢自体に私は問題があると思うのです。そんな言葉だけでまやかしのようなことを言って何か姿勢を示しているような考え方、これは非常に国会、国民を愚弄するものだと思います。  この点について、総務庁長官、お答えをいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほど申し上げましたように、コストというときに何をその対象として考えるのかということについて、コスト三〇%削減ということを言われたときの気持ちというのはよくわかりますので、それぞれが受けとめてこういうふうにするんだというプログラムをこれから省庁再編成の中でつくっていかなければいけない、このように思っているということでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 今のやりとりの中で小渕内閣の姿勢というものは浮き彫りにできたと思いますので、次のことへ進みます。  今後のスケジュールのことについて、先ほど長官からお話ありました、来年の四月には法案と計画を本部決定をするということでございましたので、このことからすれば、新体制への移行時期については、法律の中では、できれば平成十三年、西暦二〇〇一年の一月一日から移行したいということが書いてありますが、来年は平成十一年で、法律で言っている移行の時期は平成十三年ですから、これはもし、今言われているように法案それから計画を来年四月に決定して国会に提出することができれば、十分、平成十三年一月一日からの新体制への移行というものは間に合うと思いますが、そのように受けとめてよろしいでしょうか。長官、いかがでしょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 移行が間に合うかということですね。(北脇委員「はい」と呼ぶ)それは間に合うと思います。

北脇保之民主党

○北脇委員 今の答弁は非常に明快でしたので、それを了といたしますが、法律の中にはできれば平成十三年一月一日に移行すると、非常に珍しい表現であいまいに書いてあったものですから、その点は私どもいろいろ質問したのですが、今長官の答弁では平成十三年一月一日から新体制に移行、これは間に合うということは、その予定でやるということだと思いますので、それはもう一刻の猶予もないと思いますので、その方向でお願いしたいと思います。  それともう一つ、スケジュールの点でお尋ねしたいのは、平成十年、ことしの十一月下旬には法案それから計画大綱の事務局原案が決定されるというふうに伺っておりますが、私は、この事務局原案の段階で当然公表されるべきだと思います。というのは、さきの国会での衆議院での附帯決議でも、推進本部は適宜国会に報告をするということになっておりますので、この点から考えれば、十一月下旬に事務局原案ができた段階で国会に対して報告する、すなわち世間に向かっても公表するべきだと思いますが、この点について長官はどのようにお考えでしょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 それは下旬に事務局原案が固まった段階で、そういうふうに言っているぐらいですから、国会にも御報告できることになろうかと思います。

北脇保之民主党

○北脇委員 今、明快に、事務局原案の段階で国会に報告をするという御答弁がありましたので、そのとおりに実行をしていただきたいと思います。  それから、今の手順といいますかスケジュールのことなのですが、各省の設置法等の改正については今推進本部の方で鋭意取り組んでいるということは伺っております。ただ、いわゆる行政のスリム化ということについては、これは大変たくさんの課題があるわけですね。  例えば、事務事業の廃止、見直しとか、独立行政法人化とか、地方支分部局の見直し、補助金や公共事業の見直し等々とたくさんあるわけですね。それが、推進本部によれば、国の行政組織等の減量、効率化等の推進のための計画という形で取りまとめられるということになっているわけでございます。  まず、総括的にお尋ねをいたしますが、この中央省庁等改革基本法に盛り込まれた行政のスリム化の課題については、その答えを来年四月の時点で、ただいま申し上げた計画という形ですべて盛り込んでこれを策定されるということになるのか、その点をお尋ねいたします。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 今後のスケジュールの問題でございますので、事務局の方から御説明申し上げます。  ただいま先生から御指摘ございました行政のスリム化、行政組織、事務事業の減量、効率化につきましても、設置法の検討とあわせまして、平成十一年四月ごろを目標といたしまして、事務事業の合理化や独立行政法人化の計画の策定を進めたいということで、今般の立案方針にも掲げているところでございます。  したがいまして、これに向けまして、来年一月ごろを目標にいたしまして、スリム化の計画等の概要を示します大綱を本部決定いたしたいということで、目下それに向けた作業を進めているところでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 今の答弁ですと、来年の四月に策定される計画の中にそのスリム化を盛り込んでいくということだ、そういう答弁だと思いますが、一つ一つ考えていくときに、例えば事務事業について、これを点検して、廃止すべきものは廃止する、民間に移行すべきものは民間に移行する、さらには独立行政法人に持っていくものもある、地方に移すものもある、そういういろいろな処理の仕方は法律の中にもあります。しかし、これを洗いざらいやっていくということは大変膨大な作業であると私は思います。  それと同時に、この中央省庁等改革推進本部というのは政府の中にあって、今もう実質的な作業というのは政府の、官僚の皆さんがやっているわけですから、言ってみればまないたの上のコイが自分で包丁を持つ、よくこの例えがあるのですが、そういうことになりかねない。ですから、事務事業の廃止、見直し、規制緩和とかそういったものを含めて、そういうものが果たしてそれで本当に出てくるのだろうかという疑問が、さきの法律の審議の段階からあったわけですね。  ですから、では事務事業の具体的な廃止とか見直しというのをどうやって決めるのかということ、つまり、ではまずだれが最初に廃止、見直しということを立案するのか、そして、それをどういうプロセスを経て、この事務事業についてはどう扱うかということを決定していくのか、その仕組みの実効性が本当にきちんと担保されたものでなければ、幾ら計画といっても抽象的なものしか出てこないと思うのです。  ですから、ただいま申し上げた、まずだれが具体的な個々の事務事業について洗い直しをし、どう扱うかという立案をし、どういうプロセスを経てそれを決定するのか、その仕組みがどうなっているのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 具体的な作業の進め方の問題でございますので、事務局の方から御答弁申し上げます。  既に中央省庁等改革基本法及びその前提となっております行政改革会議の最終報告におきまして、例えば独立行政法人化でございますとか、あるいは事務事業の廃止、民営化でございますとか等、個別具体的な指摘が数多くなされております。  基本的には、これら基本法及び最終報告の指摘に沿いまして、具体的に提起されております事務事業の見直しを進め、さらに周辺の問題も含めまして幅広く検討していくということになるわけでございますが、作業の主体としては、中央省庁等改革基本法におきまして中央省庁等改革推進本部においてこれらの事務を進めていくということになっておりますので、本部を中心にこの作業を進めていくことに相なるわけでございます。  なお、その途上におきましては、本委員会での附帯決議において御指摘になられました第三者機関として顧問会議を本部に附置いたしておりますので、この顧問会議における御議論も踏まえながら作業を進めていくことになるわけでございます。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 お尋ねの点はこういうことだと思うのですね。  中央省庁等改革推進本部は一体どういう人間が構成しておるのかといえば、小渕総理が本部長で、官房長官、そして私の二人が副本部長になっておりまして、あとは本部長補佐に官房副長官三人が当たっております。しかし、もちろん、総理を除いても、その五人で本当にさまざまな作業が進められるかといえば、それは不可能なわけでございまして、そこで、推進本部に事務局が設けられておりまして、その事務局が大半の作業をすることになるわけでございます。そこに来ている人は役所の人ではないかといえば、そのとおりでございまして、各省から選抜された方々がそこに集まって推進をしていくわけでございます。  各省から出てきた人たちは本当に既存の役所の省庁の持っておる権限をとっていけるのか、あるいは減らしていけるのかということがお尋ねの趣旨だったと思うわけでございます。  それは、中央省庁を再編するという基本法というものに基づいてできた組織でありますから、そのことをどのぐらいそこに出てくる人たちが、頭を切りかえて情熱を持って取り組めれるかどうかということでございます。そして、自分の母体になる省にとっても血を流すあるいは犠牲を払うことまで求められるということでございますから、そこがまさに真価を問われているわけでございますけれども、先生も中央の省庁におられたわけでございますから、その辺のところはあるいはおわかりになるかもしれません。  私はむしろ、わからない、やや疑いの目を持っておったわけでございますけれども、現実には、私心を捨てて、新たな使命のために事務局の諸君も大変頑張っておるということをここで申し上げたいわけでございます。相当の困難がある中で、勇気を持って取り組んでいくという姿勢は間違いのないものがあるというふうに信じております。

北脇保之民主党

○北脇委員 私も政府の中にいたことがありますので、その感覚からいうと、例えば予算査定とか定員査定、こういうものは各省側が要求省庁になって、それに対して例えば予算であれば大蔵省が査定をする、こういう形ですね。ですから、相手方から要求が出てきてそれを査定する、こういう仕組みで一種の調整が行われるわけですね。  ただ、この事務事業の見直しというのは、各省にとってみたら喜んで進んでやりたいということではないわけですから、この事業をやめたいという要求が出てくるということは考えられないと思うのですね。ですから、そうなってくると、推進本部の方がヒアリングをするなり事務事業の洗い出しを全部して、それで推進本部の方でこれはやめろ、これは民間にしろとか、そういうことを特定していかないと、やはりこれは結論を出せないと思うのです。  ですから、ただいまそういうような形で各省の事務事業を、廃止とか民間移行とか、そういったことを含めて本当に洗い直しという作業を実際やっているのかどうか、そして、その洗い直しの結果として、本部として今の事務事業の廃止、見直しについての案を出していくということになるのか、そのことをちょっとお尋ねしたいと思います。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 御答弁申し上げます。  先ほど申し上げましたように、個別のスリム化の問題としては、既に中央省庁等改革基本法あるいは行革会議の最終報告に掲げられているものもあるわけでございます。さらに、それに加えまして、今回の中央省庁等改革推進本部発足以降、行政のスリム化に向けまして各省全体として総点検を進めるようにという幹事会での申し合わせもあり、そういう作業を進めながら今日まで来ているところでございます。  今後、先ほど申し上げました十一月末ごろの事務局原案、大綱原案、あるいは来年一月目途の大綱の本部決定に向けまして、具体的な個別のスリム化計画についての作業を進めてまいりたいと考えております。

北脇保之民主党

○北脇委員 今のお話ですと、具体的なスリム化計画が出てくるということでございますので、その作業の結果を待ちたいと思います。  そして、同じことになってまいりますが、独立行政法人化ということについても、どういうプロセスでだれが独立行政法人化というものを決めていくのか、そしてまた、行革会議の最終報告で独立行政法人化の検討対象とされたような機関が列挙されておりますが、これらについては独立行政法人としていくという方針なのか。この二点について、この独立行政法人の問題についてお尋ねしたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 独立行政法人化という一覧表として出たものについては、これはやっていただかなければいけないというふうに思っておりますし、また、それ以外にも、さまざまな整合性を考えてこのあたりまではぜひ独立行政法人化すべきであるということも、これから目標を定めてやってまいりたいと思っております。

北脇保之民主党

○北脇委員 独立行政法人のことについては、法律そのものには仕組みということが書いてあるだけで、では、どういう趣旨でどういう機関を独立行政法人にしていくかということは、全く今後の議論だという形なわけですね。ですから、この点については、国民生活にも大変大きな影響のあることですので、幅広い意見を聞く中で慎重に取り組んでいただきたいというふうに思います。  それから、次に、先ほどもちょっとお話の出ました第三者機関のいろいろな意見を聞いていくということでございますが、顧問会議という形で、附帯決議にも言われた第三者機関が設定をされております。  この顧問会議の会議の実績がどうなのか、そしてその会議においてどのような審議がなされているのか、そのことについて、簡単で結構ですから、特にその審議の内容、どんなやりとりがされているのか、これについてお答えをいただきたいと思います。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 お答え申し上げます。  顧問会議につきましては、本委員会の附帯決議の趣旨を踏まえて発足させていただいたものでございますが、御議論としては、基本法の具体化、その実現のための事務を推進本部が実行していくに当たりまして、第三者的な立場からチェック、督励を行っていただくということでございます。  それで、六月末本部発足と同時に初会合を開きまして以来、五回にわたり会合を重ねていただいておりまして、精力的な御審議を行っていただいております。今般取りまとめました立案方針に関しましても、この間熱心な御議論をいただいてきているということでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 今、この立案方針というものについて顧問会議に諮られたということはわかりましたけれども、意見のやりとりがどんなことがあったのか、これについては公表されているのでしょうか。  また、私は、この第三者機関の設置された趣旨が、省庁等改革基本法ができてしまうと後の作業が政府にゆだねられてしまって、ともすると官僚任せになってしまう、それでは国民の手による行政改革ということになっていかないから、そこのところを少しでも克服するためにこういう第三者機関によって十分な検討をしていく、これが趣旨であったわけですから、この第三者機関がどんな議論をしているかということが国民の前に公表されなければ意味がないと思うのですが、この点はどうでしょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 五回の顧問会議のうち四回は私、出ておりまして、正確には四回出て三回丸々出たという感じでございますけれども、そして二時間なら二時間の間のやりとりを聞いておりますし、私も節目節目で発言をするようにいたしております。  そして、そのやりとりでいえば、今すべてのことをお話しするわけにはいきませんけれども、例えば、権限規定をどうするかというふうな議論は顧問会議のやりとりの中から一つの方向が出てまいったことでございますし、独立行政法人のリストを、あの基本法の段階でとどめるかどうかということについて、さらにそれを広げるべきであるというふうな議論も顧問会議の論争の中から出てきたわけでございます。  最初は事務局原案が出て、そして事務局の案、たたき台を顧問会議で二時間あるいは一時間半かけてやるわけでございますから、原案はそうでございますが、その中で方向が変わってきたり、あるいはつけ加えられてきたりということは随時生じておりまして、実質的に意味のある議論をいただいておると思っております。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 公開の問題につきまして補足して御説明申し上げます。  顧問会議発足以来、公開を積極的に進めるということでやっておりまして、会議終了後直ちに座長が記者会見で会議の模様を公表しますと同時に、一両日中に議事要旨を公表いたしております。そして議事録につきましても、若干時間がかかっておりますけれども公表するということで、公開を進めていくことにいたしているところでございます。

北脇保之民主党

○北脇委員 今、議事録についても公開するということでございますので、これは本当にきちんとやっていっていただきたいと思います。  あと、たくさんの論点があって、用意していたわけでございますが、同僚の委員の皆さんからも質問があると思いますのでそちらに譲りまして、きょうは、日程の進行にも協力するということで、私からの質問はここで終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次に、冨沢篤紘君の質疑に入ります。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 平和・改革の冨沢篤紘でございます。  総務庁長官に御就任をされた感想、御決意をまず承らせていただきます。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 私は、かつて最初に衆議院に出馬をいたしましたときから、国民主権ということと政府のあり方というものについて、当時の現状も今も変わりないわけでございますけれども、当時の現状は少し我々が思っている民主主義の社会とは違うなというふうに思っておりましたので、いつかその衝に当たって、行政あるいは内閣のあり方を現代のこの我々の常識に合うものに変えていきたいというふうに考えておりました。したがって、総務庁長官に就任をさせていただいたことは、男子の本懐であるというふうに思っております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 質問に入ります前に委員長にお願いがございます。  行政改革、政治の大きな柱になるわけでありますが、この特別委員会に、これから省庁設置法を中心とした議論が交わされるわけですが、推進本部の長である総理の哲学をお伺いする場面もあろうかと思いますので、ぜひひとつ、総理も御出席をいただきますように、次回から格別なお計らいをお願いしたい。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 ただいまの要望につきましては、理事会でもそのような要請をされておりますので、十分協議をして進めたいと存じます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 新しく小渕恵三総理大臣が誕生をされまして、小渕総理のもとで二〇〇一年一月スタートの一府十二省を目指した作業が進捗をしております。  通常国会での議論の中では、政府・自民党の皆さんと私ども野党とは、基本的に行革に対する考え方が違っておりました。その一番の違いは、課題である簡素、効率的な政府をどうつくるかというその手法の違いでありまして、私どもは、まず分権を進めなさい、規制緩和を進めなさい、これをすれば簡素でスリムな政府ができ上がる、そこで中央省庁を再編すればいいではないか、これが手順である、こういうアプローチを提案したわけでありますが、橋本前総理、小里前総務庁長官、このラインは、まず省庁再編ありきという格好で一府十二省体制が確定をしたところであります。  新しく総務庁長官になられました太田長官は、本当の行政改革の手法はどちらが王道であるのか、この辺をどんなふうにお考えになっておられるか、明らかにしていただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 行政改革にいたしましても、例は悪いかもしらないけれども政治改革にいたしましても、どこかを変えれば全体にそれは影響をするわけでございます。ですから、その入り口といいますか、取っかかりというのは、さまざまな考え方、どこから入ってくるかという議論は人によって考え方が違おうかと思いますが、それは、例えば政治改革のときに、いきなり小選挙区制度を導入してそれで本当に政治改革になるのかという議論が、論争がございました。しかし、一方で、政治を清潔なものにしようというようなことに対して、ではどのように役に立つのかということについては、ここを変えて、その中でさまざままたつけ加えていく考え方があれば、そちらの方にも必ず波及していくわけでございますから、私は、中央省庁という、大変トップダウンのような形でもって改革が始まったことは、一つの考え方であろうかと思っております。  私は、総務庁長官に就任をした時点ではもう既に法律もあってレールは敷かれておりましたので、それがよかったか悪かったかというのはここで発言できませんけれども、それはそれとして、そこからスタートしたのだからそこから全体が変わるように一生懸命やろうというふうな、そういう考え方でございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 基本法が成立をした、私どもとは手法の違う法律でありますけれども、しかし、法律ができたことは、附帯決議もあり、私は一歩前進である、こういうふうに評価はしております。二十二の省庁が一府十二省に変わる、形は変わるわけでございます。課題は、中身を変えられるかどうか、ここに尽きているわけでございまして、我々政治家の仕事も、まさにここが踏ん張りどころというふうに認識をしているところでございます。  通常国会の議論の中で、附帯決議をつけてこの法律が成立をいたしました。その内容は、二十二省庁の設置法の所掌事務に合わせて権限規定が置かれておるところではありますが、一府十二省に再編成をする、このときに、今、個別の法律をすべて包み込む形で広範かつ抽象的な権限が官庁に与えられている、これが大蔵省を初めとする裁量行政の根拠になっている、これが官庁の汚職やなんかの大きな原因になっている、こういう指摘がされまして、新しい設置法では所掌事務だけを規定して権限規定は削除をすべきである、こういう議論がなされて、それに沿った附帯決議がされたところでございます。  これがきちんと法制化をされれば役所の中身も変わってくる、私はこういうふうに理解をしておるところでございますが、長官のお考えと、この作業がどんなぐあいに進捗をしているのか、あわせて御報告をいただきたい。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今おっしゃられましたように、基本法が定まっているということは、ひとしく国会もあるいは我々もすべて基本法によって縛られているわけでございます。そこからスタートをして、どれだけさらによいものにしていくのかということの一つとして、私は、今先生がおっしゃった権限規定のことはあると思うのでございます。この附帯決議の考え方を踏まえて、それを何とか生かしていきたいというふうに考えております。  基本的な考えとしては、法律によらずに権限の行使がなされないように、その法律も、明記された法律以外の漠然とした法律で権限の行使などがなされないようにということを考えております。  そこで、具体的にではどうするのかということでありますけれども、これは権限に関する規定を設置法の中に置かないこととするか、あるいは権限行使の制限に関する規定に限りこれを置くこととする案とか、そういう範囲内でもって限定をしてまいりたいというふうに考えております。先ほど申し上げましたように、特にこの点につきましては顧問会議で活発な議論が交わされたところでございまして、それを反映して今のところこのような整理をする方向になっているわけでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 手元に中央省庁等改革に係る立案方針という資料をいただいておりますが、ここに「権限に関する規定」という項目があります。「衆議院行政改革に関する特別委員会における附帯決議を踏まえつつ、各省等設置法において、権限に関する規定を置かないこととする案や権限行使の制限に関する規定に限りこれを置くこととする案について検討する」、この二番目の「権限行使の制限に関する規定に限りこれを置く」、この意味が私にはちょっと理解ができないのですが、この点、事務当局で結構ですから、御説明をいただきたいと思います。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 お答え申し上げます。  現在の各省等の設置法におきます行政機関の権限に関する規定がございますが、このうち、各号列記の形で規定されている権限、そういう規定は置かないということを前提にしまして、かつ、その設置法の中で、権限の行使は法律、他の作用法になるわけでございますが、または、法律に基づく政令に従ってなされなければならないという、そういう規定がございます。これが権限行使の制限に関する規定でございますが、そういう規定に限って設置法の中に残していくというのが、今先生の御指摘になられました文章の意味でございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 所掌事務に合わせて権限規定が置かれていた、これを根拠に官僚、役所が広範な裁量行政を行ってきた、この悪い面がこの十年間、日本の政治、行政で顕在化をしているわけでございまして、ここのところの締めをきちっとできるかどうか、私は、この議論の中で権限を削除することの大事さを勉強したところでございます。  これさえできれば、まさに法治国家日本ができ上がるわけでございまして、仕事をする場合でも日常生活を行う場合でも、国の法律と地方議会の条例だけが規制をするものであって、役人の裁量行政は一切なくなる、これが本当の法治国家を確立するかなめになってくるところでございますので、どうぞひとつ総務庁長官、しっかりと仕事をしていただくようにお願いを申し上げます。  進行いたします。  総理の所信表明演説がございまして、北脇議員からもお話があったところでございますが、基本法では、公務員の人数を一〇%以上削減する、これに対して、新しい小渕総理は、十年の間に国家公務員の定数は二〇%、コストは三〇%の削減を必ず実現する、こう表明をされました。私もこの点はなかなか理解がしにくい。今、北脇議員と長官との間で御議論がありましたけれども、二〇%削減、御説明の意味はわかりました。通常の削減、これは一〇%以上、それプラス独立法人化して減る分、郵政公社に移行して減る分、こういうことでよろしゅうございますか、二〇%の中身。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほど申し上げましたのは、郵政公社に行く分は入らないということでございます。郵政公社の分を除いて、独立法人化によって国家公務員そのものであるものから、定員削減計画の対象から外れるわけでございますので、その分が、独立行政法人化によって減る分というものを含めて二〇%ということでございます。郵便局の分は入らない。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 通常の国家公務員の削減一〇%以上プラス独立行政法人化による削減、合わせて二〇%削減、こういう理解でよろしいですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 そういうことでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 もう一つはコストの点ですが、これは小渕総理は三〇%削減と明言をされておりました。  通常国会の議論では、我々は直接この点をただした。この行革で幾らの行政経費が削減できるのか、ちっとも明らかになっていない、基本法では明らかにならないじゃないか、こういう質問をいたしましたところ、橋本前総理は、行政経費の削減というのは数字ではあらわせないのだと。この行革で幾らの行政経費が削減されるかという我々の問いに対しては、直接数字をもって示すことは最後まで拒否をされた。  それが、総理大臣がかわりますと急に、コストは三〇%の削減を必ず実現する、こうなっている。どうにも理解ができないわけなんですが、冒頭申し上げました総理の御出席をいただきたいというのもこの点を含めての話でありまして、長官、いかがですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほどの御質問に対しても御満足のいただく答えが出せなかったわけでございますけれども、総理が言っておられる気持ちはよくわかりますので、それをどういうふうに指標として示していくかということについては、いま少しお時間をいただきたいというふうに申し上げたいと思います。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 今の御答弁は、コストを具体的な数字で近々示す、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 近々ということではなくて、中央省庁の改革についてのプログラムができてまいりまして、例えば、大体こんなところが独立法人化になるとかあるいはスリム化できるというようなことが定まってまいりますと、その中で、コスト削減はこういうふうなことでやれるのではないかということが見えてくるというふうに考えておるわけでございます。  だから、今、いつ何をどうするというふうなことについては、現状ではちょっと私も的確なお答えがないということでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 私の認識、理解が間違いなければ、行政コストの大宗は人件費というふうに理解をしている。行政コストの大部分は人件費、こういうふうに理解している。人員は二〇%削減まで膨れ上がっている、これはこれでいいですが、給料は毎年上がりますね、十年間で結構上がりますよ。コストを三割削減をする、人員はできたとしても二〇%。行政コストの大宗は人件費。二〇%しか人員は削減できないのに、果たしてコストが三割減るかどうか、素朴に疑問になるでしょう。どうですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 行政コストの大宗を占めるのが人件費ということになれば、そういうことを考えておるのであれば、人を二〇%削減するのになぜコストが三〇%削減できるのか、なかなかそこは考えにくい。それは人件費以外のところに大変なしわ寄せが来るわけでございますから、なかなか難しいということになるんだと思いますね。  ただ、言っている意味は、何か一つの政策効果を実現をするのにかかるコストというものを三割削減することを目標にすべきだ、同じ目標を達成するのに対してそれだけのコストダウンを図る努力をすべきであるということではなかったかと思うのでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 総理の三割削減の真意を長官も事務当局もまだ把握をされていないようでありますので、ならば軽率に本会議場の所信表明でコストを三〇%削減するなんて大見えを切る必要はないわけですよ。きちっと裏づけをして計画を組み立てて、本会議場で国民に訴える、これが本来の手順じゃありませんか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 それは、そういうことを目標に掲げてやる、そしてそれは、厳密な枠組みというのが頭の中にまだでき上がっていなくてもそういう気概でやりますということを言うこと自体は、それはいいのではないかというふうに私は思います。あとは内閣全体としてどうこれをこなしていくのかということではないかと思うのですね。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 その御答弁、承っておきましょう。設置法法案の提出は四月ですから、それまでに三割削減のその中身を、計数をもってお示しをいただきたい。コスト三割削減と明確に申されておりますので、これは総務庁長官にお願いできますね。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 四月でございますので、それまでに何も具体的なものが示せないということではこれはいけない、そのように考えております。そのように、四月までに何かのことはお示しをしなければいけないと思っております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 人員は基本法一〇%が二〇%に目標値が上がった、これは御決意の表明と評価をしながら、コストの三〇%削減というのは、どう見てもつじつまが合わないように私には感じます。総理就任の所信表明演説がうそでないことの証明を来年の四月までにしていただきますよう、お願いを申し上げます。  最後に、実効ある行革ができるかどうか、これはまさに内閣総理大臣と総務庁長官の指導力にかかっている、私はこう申し上げます。通常国会での橋本前総理、小里前長官、それぞれ行革をやらねばいけないという気迫だけは私どもに伝わってまいりました。殊に昨年の九月ですか、中間報告から最終報告、三カ月間に至った行革内容の大幅な後退、この後退の内容は橋本前総理の胸のうちを推しはかるとまことに残念な思いであろうと推測をしているところでございますが、とにもかくにも二十二の省庁が一府十二省に編成がえがされる、二〇〇一年にスタートをする、このときに形だけでなく中身も変えられる、これが今我々国会議員に課せられた大きな責務であります。  私もそのことに力いっぱい取り組んでまいりますので、総務庁長官には一層の御研さんと御努力をお願いを申し上げまして、質問を終了いたします。ありがとうございました。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次に、東祥三君の質疑に入ります。

東祥三自由党

○東(祥)委員 総務庁長官、長官になられまして初めて質問させていただきます。  長官、先ほどのお話の中に、総務庁長官になって男子本懐である、このような感想を言われ、他方においては、行政改革というまさに日本の国のあり方、今までの来し方を振り返り、肥大化してしまったこの行政組織、起こる問題に対し適切に対応することのできなくなってしまった行政組織、それを何とかしなければならないという基本的な考え方のもとにつくられたのであろう、しかしながら、自分自身、総務庁長官になったときにレールは敷かれていた、男子本懐であると同時に、しょせんもう決められたレールの上を私は歩いているんですよ、男子本懐と後者の部分が全くマッチしない、そのような御発言をされていることを聞いて、極めて寂しいなというふうに私は思いました。  総務庁長官、自由党はそもそも基本法に関しては反対いたしました。なぜならば、中身の議論を一切されていない。御案内のとおり、既に総務庁長官になられる前、もう数年前になりますでしょうか、日本国をどういうふうにしたらいいのかということでいろいろ議論させていただいた場があったと思います。肥大化してしまったこの日本の行政組織、これを何とかしなければならない。その方向性に出てくるものは何かといえば、それは一つは、官から民へ、あるいはまた中央から地方へというこの動き、それをどのように具体化させていったらいいのかということだったのじゃないのか。  しかし、御案内のとおり、この基本法、そしてまた今回出てきている立案方針、よくわかりませんけれども、何がどう違うのかということもよくわからない。全く中身が議論されないままに、ただ単に省の看板を書きかえているにすぎない。それでもって事足りるとしているところに日本の危機的な状況がある、このように私は認識いたしているのですけれども、総務庁長官、先ほど言われた男子本懐、総務庁長官になったらレール敷かれちゃっています、もう私は何もできません、そういうふうに僕には聞こえてまいりました。  したがって、いろいろな省庁の方々と僕はお話ししますけれども、全然緊張感がないわけですよ。だらんとしているわけですよ。世界各国における行政改革が行われている国というのはぴりぴりしています。政治指導者みずからがぴりぴりしていますよ。そして、それによって国のあり方が大きく変わっていくわけですから、それをつかさどっている行政の方々もぴりぴりしていますよ。こんなことはどうせできないんだろう、どうせ私たちが昔議論していたことというのはできないんだろう、それをまさにできない方向に総務庁長官は持っていかれようとしているのじゃないのかというふうに私は極めて大きな危惧を持っているわけです。  もう一度、男子本懐、大変なことですよ、国のあり方を変えていくのですから。しかし、そのあり方の方向性というのは、ただ単に一府十二省庁、看板のすりかえだけですよ。中身は何もない、検討されていない。だから、先ほど北脇議員が質問されているとおり、コスト三〇%、コストの意味って何ですか、何もわかりません、まだ決まっていません、そういうことになってしまうのでしょう。いかがですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 例えば、きょうここで答弁に立たせていただいておって、私は皆様と同じ同僚の国会議員として、今までいろいろなお話をしてきたことがあるわけですね。そのことがどのぐらい実現できるかということについて、先ほど申しました基本法の話というのは、これは法律で定まった以上、それについて我々が拘束をされるということはやむを得ないことであって、そのことを言っているだけのことでございます。  そして、その縛りの中でどれだけのことができるのかということは、これは大いにやりがいのある話でありまして、大変幅のあることだと考えておりますので、男子の本懐であるということと今の心境はいささかも矛盾するものはないわけでございます。ただ、白地のキャンバスに絵をかくわけじゃない、ある程度のものはできておるということでございますと、その点を言っただけのことであります。今おっしゃった意味では、私は十分にこれからなすべきことはあると考えております。  中身について議論をしていないということでございますけれども、私は、基本法を見てどのように思うかといえば、それは、例えば、内閣の機能を強化するというふうなことは、従来はこれは国会で選ばれた内閣総理大臣というものを軽んじている風があったわけであります。実際の法律の権限などを見ていると、決して総理大臣がリーダーシップをとれるようになっていなかった。それを総理大臣が、主権者たる国民から国会が選ばれて、その国会から選ばれた行政権をゆだねられた総理大臣が力を発揮できるということ以外に、これは行政について政治家が、あるいは国民が、国民の意向を十分反映をした運営ができるということにはなるはずがないと思っております。日本国憲法の精神を行政に生かしていくということは、総理大臣のリーダーシップを大切にするということに尽きるのではないかというふうに思っております。そういう意味では、今回の中央省庁の改革について意義なしとはしないというふうに思うのでございます。     〔委員長退席、山口(俊)委員長代理着席〕

東祥三自由党

○東(祥)委員 長官、例えば、基本法の哲学、理念、その中身は全然ないのですが、司馬遼太郎さんが書かれた「この国のかたち」という表題だけを使っているのですよ。あのときに、御案内のとおり、幕末から明治維新に関して廃藩置県という、抜本的な日本の国のあり方を変えていったわけですね。それが、今の状況で短絡的に考えた場合、まさに肥大化してしまった中央の力、あるいはまた肥大化してしまった官の力、これを、一方においては地方へ、他方においては民へという動き、別の言葉で言えば廃藩置県でなければ廃県置藩なのか、それはよくわかりませんが、そういう大きな流れ、そういう問題に対して一切何も答えていないのですよ。  それは、後から聞きますけれども、地方分権推進委員会と、さらにまた行革推進本部規制緩和委員会が、通常国会のときに、こちらで今検討しております、八月中旬から八月下旬に答えが出ると。まだ出ていないでしょう。総務庁長官というお立場にあって、そしてその職責を担われようとする、ここに書かれている内閣の機能強化、それはもう十分議論しましたよ。でも、御案内のとおり、いろいろ起こっている問題に対しても対応できないでしょう。全然変わっていませんよ。  私が申し上げたいのは、中身というのは、「この国のかたち」をどうするのですか、総務庁長官として、副本部長としてという職責がありながら、民と官との役割をどうするのですか、中央と地方との役割をどうするのですか、まだわからないでしょうと聞いているのですよ。それを踏まえた上でこれを推進していくことができるのですかと聞いているのですよ。まだ答えは出ていないのでしょう。いかがですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 地方分権推進委員会の議論については、既にさまざまな論争が起きております。その論争がどうなっていくかということには注目しておりますけれども、これに対して答えられるかといえば、今論争の途中でございますので、見守っていると言う以外に答えられないわけでございますけれども。  地方分権は、確かに、先生がおっしゃるとおり、今「この国のかたち」が変わっていく中で重要な柱であるということは私もそうだろうと思いますけれども、今、中央省庁の改革推進というテーマ、このように限定をして、どこかで私は物事は限定していかなければ、広げれば広げるほどいいということではないと思うのでございます。基本法の考え方の視野の中で、これだけでも大変な仕事でございますから、この中で一生懸命やっていこう、そして、国民主権とか従来言われたことをどうやって反映するかというふうに、視野をある程度、範囲を定めなければいけないというふうに思っているわけでございます。

東祥三自由党

○東(祥)委員 それはやり方であって、政治家が基本方針を述べた上で、この基本方針に基づいてやっていきなさいと、事務方がやることでしょう。政治家が議論すべきことというのは中身でしょう。僕が申し上げているのはそういうことですよ。まさに地方分権推進委員会において白熱した議論というのは当然ありますよ、前々からずっと議論されているのですから。第五次勧告がいつ出るのか、そういう問題ですから。基本法を論じているときには八月の中旬あるいは八月下旬というふうに言われていた。それが延びているわけでしょう。当たり前じゃないですか、議論が出てくるのは。  しかし、先ほどから議論しているとおり、一つの省の権限、設置法にしても、地方と中央との役割分担、これをどうするのですかというものが決められない限りつくれないでしょうということを僕は申し上げているのですよ。いかがですか。——いや、政治家太田長官に聞いているのですから。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 できればそれは、そういうふうに、地方と国の関係についても、議論が整理された後に、それと同時にこのことが進められることが望ましいけれども、仮にそれがなければ、地方と中央のことについて何か答えが出ない限りは中央省庁の改革を進めてはならないということはないと私は思っております。

東祥三自由党

○東(祥)委員 そうすると、基本法で議論したことと今回報告してくださっている本立案方針というのは何なのですか。本立案方針というのは基本的な考え方を決定するものである、どこに基本的な考え方が決定されているのですか、ここに。何が書かれているのですか。基本法そのものじゃないのですか。基本法の中から、ただそれを関係部署に関して抜粋しているだけじゃないのですか。何が基本的な考え方なのですか。総務庁長官、どうですか。

松田隆利内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局次長

○松田政府委員 立案方針についての御説明でございますので、事務局の方から御説明させていただきたいと思います。

東祥三自由党

○東(祥)委員 ちょっと委員長、彼に聞いているのじゃないのですよ。基本的な考え方というのはどういうことなのかということを、太田長官に聞いているのですよ。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 基本法に書いてあることと今度の立案方針がどこが違うのかといえば、それは、基本法に基づいて立案方針を決めているわけでございますので、同じであるということはやむを得ないことだと思うのですね。そして、基本法はプログラムといいますか抽象的なことを書いてあるわけでございますから、それをさらにどうやって具体化をしていくかという過程に入っているわけでございまして、基本法よりもさらに具体的な方針を定めたということだろうと思います。だから、詳細に見ていただければそこはおわかりになると思います。  そして、委員おっしゃるように、それは私だって白紙のキャンパスを与えられてそこに絵をかいてみたい、それは思いますよ。だけれども、それは法律で決まったこと、そして、基本法は基本法でございますから、さらにそれを内閣法とか国家行政組織法とかいうふうに具体化をしていくプロセスは大切な部分だろうと私は思っております。それは政治家の仕事じゃないということじゃないと思いますよ。

東祥三自由党

○東(祥)委員 何が具体化しているのかと聞いているのですよ。「内閣総理大臣の発議権」「内閣総理大臣が、内閣の首長として、国政に関する基本方針につき発議することができることを法制上明らかにする。」基本法第六条に書かれていることと全く同じじゃないですか。何が具体化されているのですか。「国務大臣の数」で何が具体化されているのですか。僕は、言葉じりをとらえようとしているつもりはないのですけれども、何がここで基本的な考え方として明らかになっているのですかと聞いているのですよ。抽象論だった、それがより具体化している、何が具体化しているのですかと言っているのですよ。——待ってくださいよ、総務庁長官でしょう。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 全部やりますか、それじゃ。(東(祥)委員「やりましょう」と呼ぶ)要するに、私が今言っていることは、それは、今おっしゃったようなことは同じですよ。だけれども、それは基本法に書いてあるだけではだめなのであって、内閣法や国家行政組織法に書き込まなければ法律としてワークしないのじゃないですかね。そこは同じ部分があることは当然だろうと私は思うのですね。  あとはそれをどうやって具体化をしてくるか、どこの部分が具体化かといったら、それは個々に見なければ、私も別に今ここで対照表を準備しているわけじゃありませんから、それは今すぐに答えられませんよ。だけれども、それは、私が確認した時点で具体的な内容は随分ふえているなというふうに思いましたよね。

東祥三自由党

○東(祥)委員 そうすると、まず、地方分権推進委員会の第五次勧告というのはいつ出るのですか。いつ出るのかという、いつだけでいいですから。

保坂榮次地方分権推進委員会事務局長

○保坂(榮)政府委員 お答えいたします。  本件につきましては、六月十九日に当時の橋本総理大臣に諸井委員長がお会いした、それでいろいろお話を受けて御了解いただいたときに、できるならば十月末を目途に勧告を出したいというふうに委員長はその後の記者会見で述べております。そして、現在私どもは十月末を目途に勧告すべく今努力しておるところでございます。

東祥三自由党

○東(祥)委員 総務庁長官、地方分権推進委員会の勧告の内容について、逐一御報告を受けていますか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 論点整理が先ごろ、八月に公表をされましたときにその報告は受けておりますが、第五次勧告の前の第四次勧告は私の就任前でありまして、第五次がまだ出ておりませんので、勧告の内容について逐一報告を受けているというのは、論点整理については報告を受けております。

東祥三自由党

○東(祥)委員 地方分権推進委員会の勧告がどのようにこの中央省庁再編に影響を与えるのですか、どのようにその勧告の内容が反映されるのですか、総務庁長官。総務庁長官の男子の本懐の仕事ですよ、これは。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 どういうふうに反映されるかというのは、結局は、権限が委譲されていくことによって、あるいは権限が、例えば補助金の包括化というようなことになれば、詳細については地方自治体の方で具体的な事業などは企画立案をすることになるわけでありますから、中央の方では、従来かかっておったマンパワーといいますか、それにかかわっておった人たちは当然減るだろうというふうなところに結びついていくのだと思います。

東祥三自由党

○東(祥)委員 総務庁長官と先ほどの北脇議員の一番初めのやりとりがありました。この中央省庁再編を行うことによって、いわゆる独立法人を除く公務員一〇%十年間で削減する、それで、プラス独立法人へ行く人、この中にも公務員というのが出てくるのでしょう。だから、その辺のことというのは非常にあいまいもことしておりますけれども、それはそれとして、全体として二〇%削減するということをうたっている。それと地方分権というのはかかわってこないのですか。地方分権推進委員会の結論というのとかかわってこないのですか。つまり、そこから出てくる結論と、そしてこちらが、総務庁長官が言われているもう既に決められた枠組みの中で議論しているもの、ここにはそごは出てこないのですか。  そのときに、地方分権推進委員会の勧告とうまくかみ合わなかった場合は、あくまでも、今言われている、ここで、枠組みの中でもう決められているものに基づいて、そこで突っ走っていくということなんですか。どうなんですか。そういうことが基本的な考え方なんですよ。いかがですか。——いや、どうなのかと、僕は政治家の議論を聞きたいのですよ。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 それは当然かかわってくることになりますし、定数削減ということを二〇%とかあるいはその前の一〇%を掲げていたときに、仕事の中身が何にも変わらないのに人間だけが減っていくということは私はあり得ないと思っておりますので、そのようにして量的な目標を掲げることと、それから質的な法律やあるいは権限の内容を透明なものにするということは、並行して進むものだと思っておりますけれどもね。  ただ、そこは、これによって、例えば地方分権によって一〇%のうちの何%をやるのだというふうなことは、こちらの方からはなかなか具体的な数字は明示しがたいというふうに考えております。

東祥三自由党

○東(祥)委員 前橋本総理は、国と地方の役割分担を徹底して見直す、とりわけ公共事業について、このように発言されておりました。当然この問題についても地方分権推進委員会において議論されていたと思います。国と地方の役割分担を徹底して見直す、この点についての基本的な考え方、基本的な絵というのは描かれましたか。どうですか、事務局長。

保坂榮次地方分権推進委員会事務局長

○保坂(榮)政府委員 お答えいたします。  地方分権推進委員会では、昨年の当時の橋本総理からの要請を受けまして、国と地方の役割分担の明確化と国の役割の重点化、それから国の行政組織のスリム化、市町村への権限委譲の推進といった視点から、国及び都道府県からの事務権限の委譲などの問題について、有識者、関係団体などからの意見の聴取結果あるいは中央省庁等改革基本法などを踏まえまして、現在審議を進めているところであります。  特に、国の直接執行事務の縮減、委譲、公共事業などの国庫補助の事業の範囲の見直しなどにつきましては、中央省庁のいわゆるスリム化に関連する部分について、先ほど御答弁いたしましたが、本年六月に橋本総理から中央省庁等改革推進本部の作業に関連するものとして前倒しで検討を進めてほしいという要請がございました。これを受けまして、現在、関係省庁の協力を得ながらヒアリングを精力的に行って、鋭意審議、検討を進めているところでございます。

東祥三自由党

○東(祥)委員 総務庁長官、今の点についての議論の内容について伺っておりますか。国と地方の役割分担、これを橋本総理の肝いりで前倒しで徹底的に議論してくれと。これが決まらないことには、行政改革云々といったとしても、何度も言っているとおり、ただ単に省庁の看板のすりかえにしかすぎないのですよ。どうですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほどからの委員の御議論は、何か、地方分権についてできなければ、それが行革の最大の柱というふうにお考えになっているように受け取れるわけであります。(東(祥)委員「そのとおりですよ。そうじゃないのですか」と呼ぶ)いや、私は、地方分権が行革の最大の柱だというふうには理解をしておりませんで、それは、中央省庁の改革をして、国民全体と、それから中央省庁の仕事ぶりというものを変えていくことが行政改革だろうと思っているわけでございます。

東祥三自由党

○東(祥)委員 すごい発言ですよ。中央省庁の改編を行うには何に基づいて行うのですか。国のあり方、中央省庁の役割、こういうものを明確にしない限りできないのでしょう。  それでは、それはどこから起こってくるのですか。それは、国と地方の役割分担を明確にしない限り、それはできないことでしょう。僕は太田長官ほど頭がよくないですから理解できないのですけれども、どうしてそれが可能になるのですか。なぜそこに必要性が出てくるのですか。なぜ中央省庁を改編する必要が出てくるのですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 国民と政府の間の関係を改めていくということの中で、私は先生ほど頭がよくないけれども、なぜ地方自治体と国の関係だけが物事のすべてだということになるのか、中央の省庁と個人の関係もあるし、いわゆる民間の企業との関係もあるわけですね。その関係を変えるということは、全体の話があると私は思います。

東祥三自由党

○東(祥)委員 時間が来ましたから、徹底的にまた議論させていただきたいと思います。  よく質問を聞いてくださいね。すべてだなどと僕は言っていませんよ。

山口俊一自由民主党

○山口(俊)委員長代理 岩永峯一君。

岩永峯一自由民主党

○岩永委員 まず、太田長官にお尋ねいたします。  あなたは、七月の小渕内閣組閣に際して、みずから志願してこの行革担当大臣たる総務庁長官を御希望になったと、ちまたに伝え聞いております。あえてみずからの志を実現するため総務庁長官を御希望になるということでございましょうから、私といたしましては、大変御立派であると敬意を表するものでございます。心から期待を寄せておることをまず最初に申し上げさせていただきます。その志については後ほど率直にお聞かせをいただきたい、このように思っております。  中央省庁等改革基本法が、橋本前総理の強力なリーダーシップのもとに、前百四十二国会の大変長時間にわたる議論の末に成立し、我が国の新世紀の扉を開くその歴史的な契機を我々は経験したわけでございます。これは、一八八五年の内閣制度創設以来、中央省庁制度をゼロから見直した初めてのことであり、国会議員としてこの基本法成立に携わったことについては誇らしく思っているところでございます。  また、その過程を見ましても、橋本前総理や我が自由民主党のみならず野党の諸兄も、決してそれに劣らない情熱を持って行政改革に取り組まれてきたことは明白でございます。民主党は、中央省庁の役割を限定し、地方や民間にゆだねていくことで新しい行政システムを構築するという理念において、我々と共通の立場をとっておられるもの、このように認識をいたしております。  また、基本法の審議の際に、平和・改革を代表なさった若松議員は、中央からの一点突破という基本法の採用した手法について評価するという討論を本会議でなされました。これは、与野党の立場を超えて、中央省庁改革を着実にかつ断固として実現していくことが国民の総意であることを認識したことのあらわれであり、我々国会議員並びに政府は、与野党の討論を通じて結実したこの基本法の理念を、後戻りすることなしに実現する責務を負っていると私は考えているところでございます。  また、前国会では、野党の皆様から、実現への道筋が見えないということで、最終的な賛同を得ることができませんでしたが、今回、政府はその具体的道筋ともいうべき中央省庁等改革に係る立案方針を定めたと伺っているところでございます。  そこで、質問でございますが、行政組織とは理想とする国家像を実現するための手段でございます。一八八五年の内閣制度創設の際、伊藤博文公初め明治の元勲たちは、富国強兵という志を持っていたというのは余りにも有名な話でございます。  そこで、太田長官はみずから長官職を御志願になったとのことでございますが、では、長官として現在どのような国家像を志として持っておられるのかということを、まずお伺いいたしたい。そして、立案方針のポイントともいうべき点と、今後の実現に向けた具体的なスケジュールを簡単にお示しをいただきたい。重複する点があろうかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、私は、この国が今から五十年前に新しい憲法を発布し、それに基づいてさまざまな法律ができてきたわけでございますけれども、例えばその中で、内閣法や国家行政組織法あるいは各省設置法の中に、国民がみずからの意思を持ってみずからが主権者であるということが十分に盛り込まれていないのではないかなというふうに感じていたわけでございます。そこをどうしていくのかということでございますので、その仕事に取り組むことができたことは、本当に私は、かねて希望してきたことでございますので、ありがたいことだと考えております。  そこで、どれだけのことができるのかということについては、これは私も白紙の状態で絵をかいてもいいというわけではないわけでございますから、今の制約のもとで可能な限りということになるわけであります。それは、中央省庁の改革の、これから出てくる法律案の中にも、具体的な法律の中にも極力そのような考え方を盛り込ませることができればというふうに思っております。  具体的には、今はそれこそ当初の改革推進本部の方で定められたスケジュールにのっとって着々と進んでいるというふうに思います。  一つは、それこそ内閣機能の強化、これについてはもう議論をし尽くしたから必要がないという御意見もございますけれども、内閣機能の強化は、これは明らかに一つの柱でございます。それから、権限規定のあり方について整理をするということもあるわけでございます。そして、各省等の設置法の基本構想について基本的な考え方を示したということでございます。それから、独立行政法人の制度については、例えば企業会計原則にのっとってディスクローズをするというふうなこととか、いわゆる独立して事後のチェックを受けるというシステムであるということは、より具体化してきたのではないかと思います一また、先ほどから問題になっておりますけれども、定員の十年二〇%についても、この削減の実現のために内容を明らかにしておるということでございます。  そんなことで進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。     〔山口(俊)委員長代理退席、委員長着席〕

岩永峯一自由民主党

○岩永委員 きょう本会議も開かれるようでございますので時間を節約したいと思いますが、ひとつ答弁の方も簡単によろしくお願いしたいと思います。  先ほども議論になっておりましたとおり、仕事を地方や民間に移管するということで初めて行政改革が実現する、私はこのように思っております。地方分権を視野に入れない行政改革はあり得ないと私は考えております。ちょっと長官と議論のかみ合わないところがあるわけでございますが。  私は、長い間地方政治に携わってきた実感から、この中央省庁等改革の内容を拝見いたしましたところ、地方分権に大変留意した内容であるなと、実は現実の法案に感心しているところでございます。例えば、国土交通省の業務に関しましては、元来国土保全省と国土開発庁との二つの省に分けて管轄させるということであったところを、議論の末一つにまとめることにしたものでございます。これが地方分権に配慮した結果であると、私は今考えておるわけです。  なぜなら、我が国の官僚組織に限らず、一般的に組織というものは防衛本能を有しているものでございますし、我が国には横並び体質なるものが存在することも指摘されるところでございます。そうした中で、国土管理、開発、交通の整備の仕事を別々の官庁に帰属させた場合、互いにメンツにこだわり牽制し合うことで地方分権がなかなか進まなくなるおそれがある、こういうように言えるのではないか、このように思っているところでございます。こういうことが考慮された上で、生活インフラの整備という一体的性格を持つこれらの仕事が一つにまとめられたことから、地方分権を進めるということに対し非常に配慮されているという感じを受けるわけでございます。  行政改革とは、実際に生活している人にとって行政がよくなったらいい、こういうことでございますので、行政改革がうまくいくことのためには地方分権がうまくいくということは欠かせないものであろう、私はこのように思っております。そして、そのためには、現実にこれらの仕事を地方に移管するに際して、本当に行政能力を持った場所に移管することこそが最も大事であると私は考えております。  先ほどの国土交通省の例で申し上げれば、その仕事は地方支分部局に移管すると規定をされておりますが、このことは非常によいことだ、このように思っております。都道府県の枠を超えて、近畿や中部など単位でまとめていけば、欧州の一国に相当するような規模を持っているわけでございますので、大抵の仕事はこなせるものだ、私はこのように思っております。  しかし、このように地方へ移管された仕事にどのように地方の主体性が、また地方の意思が反映されるのかがなかなか見えてこないのが現実でございます。特に、地方分権推進委員会での議論を拝聴します限りでは、行政改革の結果必然的に増加する地方の仕事を、どのように地方自身で消化するかということの道筋が見えてこないのでございます。例えば、地方支分部局と同等の規模の州制度をつくる、そういう受け皿組織の整備を含めて、うまく仕事のキャッチボールができるのかということの疑問を私は抱くわけでございます。  そこで、太田長官並びに地方分権推進委員会にお伺いしたいのでございますが、自治省それから地方分権推進委員会が地方分権に対して、また、総務庁、中央省庁等改革推進本部が行政改革という機構区分の中で具体的な事務作業に当たっていくと思うわけでございますが、この仕切りを超えた形でどのような連携をとっておられるのか、互いの整合性というものをどうしておられるのかということを実はお示しをいただきたいと思うわけでございます。  今後、国の仕事がどうあるべきかということを考える上で参考にいたしたいし、このことについて私もこれからのこの委員会の中で突っ込みをしていきたい、このように思っておるので、御答弁をお願いしたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今提起されました問題については、例えば地方支分部局に権限を、本省の機能から地方支分部局に強化をしていくということは地方分権になるのかどうかということは、人によって言うことは違うわけでありまして、それは中央省庁の中の話であって地方分権じゃないと言う人もいるわけですね。  今岩永委員がお考えの地方分権というのは、道州制のようなことを念頭に置いておられるのだと思います。それは、一つの大切な骨格としてはあると思っております。今回の中央省庁の改革の中でも、それはもっと色濃く盛り込まれるべきであろうというふうに思っておりますけれども、少なくともこの段階ではまだそれは姿を見せていないということもそのとおりだろうと思います。

保坂榮次地方分権推進委員会事務局長

○保坂(榮)政府委員 お答えいたします。  これまでに地方分権推進委員会では四次まで勧告をいたしましたが、それに基づいたものにつきましては、去る五月二十九日に、地方分権推進計画という形で政府の方で対応させていただいております。  それから、現在第五次勧告に向けて作業をしているわけでございますが、去る九月二十九日に、中央省庁等改革推進本部に決定されました中央省庁等改革に係る立案方針において次のように規定されております。「現在、地方分権推進委員会で検討している更なる事務、権限の委譲事項についても、勧告を尊重して事務事業の地方公共団体への委譲、地方公共団体に対する国の関与の縮減などによる事務事業の減量・効率化を推進する。」とされているところでございまして、当委員会の審議結果が中央省庁等改革推進本部の作業に反映されることになっていると理解しております。

岩永峯一自由民主党

○岩永委員 本来なら、これは受け皿的なもの、特に現在の市町村合併、三百だとか五百にしていきたいという部分、それから、それを受けて道州制にしていく、そして中央省庁の再編、こういうものが並行して行われていたら、今おっしゃっているような議論はなかったはずだろう。しかしながら、地方の主体性に任すというような部分が、地方の合併なり広域化なんですね。だから、そこらあたりと国の進め方とがアンバランスであることがやはり問題を提起している、このように思うわけですね。  だから、そういう部分では、今後は、地方分権推進委員会がいいのか、それとも自治省がそういう推進をやるのか、また、行革本部でもそこらあたりのとらまえ方というものをやはりきっちりして、一方でそういう受け皿を推進していかなければ、議論は常にこういう形で、地方分権と国との関係、だから大臣の答弁みたいな形のことをせざるを得ぬというようなことを私は思うわけでございますので、今後、このことについてはひとつ国全体として、地方も含めてどうあるべきかというような議論をしていきましょうし、そして、その推進をやっていくべきだ、私はこのように思っております。  次に、現在の省庁設置法では、条文の第四条から第五条に行政権の権限が規定をされております。日本は法治国家でございますので、法律の規定なくして国民の権利を奪ったり義務を課したりすることができないのは当然でございます。省庁設置法は法律ですから、国民の権利義務の規定が含まれていても何ら法的に問題はないと私は言えると思います。  しかし、実際に省庁設置法の権限規定を見ると、何十も項目がございまして、一体何が権限なのかということの全体像が全く見えてこないのが実情であろう、このように思っております。  法の不知は恕せず、要するに、法律を知らなかったでは済まされないという格言がございますが、国民の代表として法律をつくる以上、わかりやすい法律を、それも省庁設置法という国家の基本的な法律については特にわかりやすく、だれでも一度は目を通すような法律をつくれないかと私は考えているわけでございます。  ですから、省庁設置法には、所掌事務としてどのような仕事をするかということをわかりやすく書き、国民の権利と義務に関すること、それも、権利を奪い義務を課すものに限らず、国民の権利と義務に関することはすべて一たん省庁設置法から切り離して、もっとわかりやすい形で整理できないのかということも私は思っております。  行政指導などに対する不満は、行政がどんな権限を持っているかわからない、行政に何をされるかわからないという国民の恐怖感からもたらされるという側面は決して少なくないと思うのでございます。これから、自由主義経済の世の中を目指し、国民の活発なエネルギーを社会発展に生かそうとするならば、国民の発想を萎縮させてしまうようなことはなるべく避けるべきである、このように思うわけでございます。もしも現在の行政活動が省庁設置法の権限規定に大きく依存したものであるならば、今後の当面の行政に差しさわりがあるものと私は考えております。  しかし、個別法も十分に整備されておりますし、新たに立法措置をとることも可能なわけでございますので、なるべくわかりやすい省庁設置法をつくってほしいものと考えております。太田長官は、この点についてどのような見解を持っているかお示しをいただきたい。また、権限規定にある国民の権利義務に関する項目についてはどういうようにお考えになっておられるのかお聞きしたい、このように思います。  次に、省庁名についてお尋ねしたいと思うのですが、基本法に一府十二省庁名が一応明記されております。名称について国民を挙げて議論されてきたことはよく御承知のとおりであろうと思います。私は、この問題は積み残しであろう、このように思っております。今後、設置法制定の過程で、この名称についても、国民の皆様の積み上げを十分に尊重し、なじみと尊厳のあるものであるべきと我々は考えているわけでございます。  長官の持論である民主主義の哲学を踏まえて対応をいただきたいと私は思うわけでございますが、長官はこの点についてもどうお考えなのかお聞かせいただきたい、このように思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今の省庁の名前ということで申し上げれば、基本法の附則の第二項の中で、新たな省の名称については、設置法ができるまでの間に適切な名前を考えていくことになっておりまして、それは、それまでに、我々も責任があるわけでございますから、推進本部などが中心になりまして検討をし、決定されるものと考えております。さまざまな御議論の余地があろうかと思うのでございます。(岩永委員「それから権限規定に対する問題は」と呼ぶ)  今のお話は、要は、一つ一つの法律に定められた大臣あるいはその省庁の権限というものは、これは法律によって明らかなことであって、その法律に基づいて政令や省令やあるいは大臣告示とか通達とか出てくるわけでございます。ここについては、私は国会で十分チェックをされることだと思うので、そこはいいと思うのですね。  それ以外に、本来設置法に、ここに権限があるというふうにざっと羅列をしたことによって、具体的な個別の法律によらない権限行使が行われるとすればそれは問題である、それは国民、国会のあずかり知らないことで勝手に権限を行使することになるのは何としてもやめてもらわなければいけないということで、権限規定について、先ごろの決議を踏まえて法案の中身に反映をさせようということでございます。  ですから、本来、省庁の権限が国民の見ていないところで勝手に行使されるとかつくり出されるということは、これは民主主義の国、自由主義の国としては絶対に避けなければいけない、そういうふうに変えていかなければいけないというふうに思っております。

岩永峯一自由民主党

○岩永委員 私も四、五分御協力を申し上げたい、このように思うので、最後の質問はやめたいと思うのですが、先ほど質問した中で、法律をわかりやすく、そして国民が今回のこの省庁設置法に対する、また権限規定に対する権利義務の部分を常に自覚できるようなものに整理していけないのか、このことについてはどうですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 その辺についても我々推進本部の中で論争をしておるわけでございますけれども、一方から見れば、解釈のあいまいさを残さないためにはなるべく具体的に、個別的に所掌事務について列挙した方がいいという意見がございますけれども、そうすると何百とかいう数字になってしまうわけでございまして、今先生がおっしゃった、国民はそんなに無限に時間があるわけじゃありませんから、そんな何百項目もあるものが、一つの新しい省について何百項目あれば全体で何千になってしまうわけですから、それだけのものを、一生に一度は読むにしても苦痛が多過ぎると思うので、私は、むしろ項目を少なくしてなるべく簡潔にすべきであるということを主張いたしまして、そういうやりとりを今やっている最中でございます。

岩永峯一自由民主党

○岩永委員 男子の本懐の行革担当大臣になられたわけでございますし、これをなし遂げたら、橋本、小渕、そして小里、太田というのは歴史に名を残す、このように思いますので、ひとつ命がけで頑張ってください。精いっぱい我々も御支援申し上げていきたい、このように思っております。よろしくお願いします。  ありがとうございました。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次に、松本善明君の質疑に入ります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 長官に伺います。  今進めておられる省庁再編は、省庁再編基本法に沿ってやろうとしているということだと思いますが、これは言うまでもなく、野党が全部反対をしたものであります。  それで、きょうの質疑でもそれはいろいろ言われましたけれども、その成立をした直後に参議院選挙があって、自民党は比例の投票ではわずか二五%しか得られない。橋本内閣は退陣をして、参議院では議席の過半数を失っている。自民党だけでは法律が通らない構成になったわけであります。  民主党は、きょうもおっしゃいましたが、二年間かけて行政改革の基本方向を国会で議論し、国会が責任を持って行政改革を行うという提案をしました。この点、我が党も積極的なものと評価をいたしましたが、すべての政党が行政改革そのものには賛成だけれども、省庁再編法には反対だ。その方向や手法が違っているわけであります。  この新たな情勢を考慮に入れて行政改革を進めようとしているのですか、その点をまず最初に伺いたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 これは、今のところ政府・与党としての考え方を統一をするということに専念しておるというふうな状態でございまして、法案を提出をした段階で今度は舞台が国会に移るわけでございます。そこでそのまま政府・与党の言うとおりに法案が成る、そのまま無事に通るということは、今の状況ではちょっと考えにくいわけでございますから、そこでさまざまな、今おっしゃったように、行政改革をしなければいけないということでは各党とも変わりがないわけでございますので、何かそこで双方で前向きの結果を出していくことになるのではないかというふうに思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 やはり今からその態度は私は変えていった方がいいと思う。私どもが反対しましたのは、行革といいながら国民が一番求めている政官財の癒着には全く触れていない。これを抜きにしてどんなに機構をいじっても、国民の望む行政改革にはならない。まして省庁再編法は、単なる機構いじりではなく、改悪だということでした。  第一に、労働、福祉、医療、教育、中小企業などの国民に密接な部門を、減量化の名によって縮小廃止、さらに民営化につながる独立行政法人化をする一方で、大型公共事業などについては、国土交通省のように巨大官庁を設立して強力に推進しょう、国費のむだ遣いをなくすことにはならないこと。第二に、内閣府の設立に見られるように、内閣機能を強化してトップダウン政治を強力に推進しようとしている。これは行政の民主化に反するということでありました。立案方針は、端的に言いますならば、内閣機能の強化と減量化、これに収れんされていると言っても過言ではないと思います。  私は、まずお聞きしたいのは、私どもが最も優先して処理しなければならないと思います、行政と関係企業の驚くべき癒着である防衛庁の背任事件、証拠隠滅を組織ぐるみでやっていた、これはもう前代未聞の事態でございます。これは防衛庁だけの問題ではなくて、行政と企業の癒着の問題で、これほど行政に対する信頼を失わせたものはないと思います。  このような事件が二度と起こらないという保証なしに省庁の再編を急いでも、国民の信頼を得ることはできない。内閣機能の強化をしても、こういうことをやらなければこれは何にもならない。この点を緊急の課題と考えないか、長官の考えを聞きたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 私は、松本委員のお考えとあるいは違うかもしれませんけれども、内閣機能の強化というと抽象的でございますけれども、内閣総理大臣に相当のリーダーシップがとれるようにするということは、内閣総理大臣自身がほかならぬ国民の代表である国会で選ばれているわけでありますので、そこは大切なことであろうかと思います。そこをあいまいにしておくと、国民に選ばれてはいない官僚組織の方が、自己増殖をしたり割拠分離をすることになるわけでございます。  防衛庁の不祥事につきましては、もちろんこれは総務庁は国家公務員の服務管理について責任を有するわけでございますので、大変責任を感ずる、あるいは公務員のこれからの綱紀の保持に努める決意でございますけれども、そのことと、中央省庁の再編のことから申し上げれば、それぞれの省庁が、もともと永久不滅の組織としてあるのだというふうな前提でもって自分の自己増殖を遂げていくということ、ばらばらな一つ一つが一つの政府であるかのごとき誤解をして物事を進めていくということが、やはり私は不祥事の起こる一つの原因、腐敗の一つの原因であったのではないかと思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 内閣機能の強化の問題はまた改めて議論をしようと思いますが、この事件についての深刻な受けとめ方が極めて薄いと思います。  これは、装備品調達と天下りの癒着関係を隠して、保身のために国民共通の財産である公文書を破棄した。言語道断です。ここには、国の安全にかかわる仕事は特別だ、まず秘匿だ、これがマスコミの社説でも指摘をされております。言うならば、防衛庁の国の安全を守るという美名に隠れた秘密主義で税金を食い物にしてきた、その見返りが天下りなんです。  野党七会派は、情報公開について統一要求を出しております。また、天下りにつきましては、我が党は既に国会に法案を提出していますし、他の野党も近く国会に提出をするということであります。情報公開、そして天下りについての厳しい規制、これは行政改革の上では欠くことのできないものだというふうに考えておりますけれども、長官はそういう認識はありませんか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 情報公開は、今委員がおっしゃるように、このような不祥事を防ぐ、防止をするためには非常に有用な役割を果たすであろうと思います。そういうことで、さきの国会から情報公開法案を出し、今もその成立に努力をしているところでございます。野党七会派の修正のことも聞いておりますけれども、何とか双方歩み寄って、今国会中に成立をさせていただくように願っておるところでございます。  それから、公務員の天下りについては、もちろんおっしゃる点はあるわけでございまして、ただ、それは、いわゆる議員提案でさきの国会に出されました公務員倫理法がその一つの側面について柱立てになるであろうというふうに思っておりますし、また、公務員のライフサイクルといいますか、生涯をどのように過ごすかということについてのもう少し明確な絵がかけていなければいけないと思うのでございます。今、公務員制度調査会で審議を続けていただいておりますし、年度内にそのような考え方がはっきりしてくるかと思うのでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 情報公開については、自民党の回答はゼロ回答であります。そして政府案では、これは行政の長の判断ですべて決まる。極めて不開示情報を多くしょうとしているということでありますし、それから、天下りについては、立案方針には天下りに対する指摘も全くありません。基本法は退職管理の適正化を言っていますけれども、「引き続き検討」と言うにとどまって、まことに悠長な話です。  私は、直ちに防衛庁については天下りを禁止すべきだと思いますし、それから、公務員については、刑事訴訟法二百三十九条二項によって、犯罪があると考えれば告発する義務があることが規定をされています。そういうことを、法律をつくることだけじゃなくて、決まっていることをちゃんとやらせること、こういうことも大事だと思う。防衛庁の天下り禁止を直ちにやるべきだ。刑事訴訟法二百三十九条二項について見解を聞きたい。

中川良一総務庁人事局長

○中川(良)政府委員 ただいま御指摘の条文は、公務員一般につきまして、犯罪があると思料するときには告発する義務があるということを課しておるわけでございまして、これにつきましては、いろいろな説があろうかと思いますけれども、一般的に、公務員に対しまして、そういういわば訓示規定的に規定したものではないかというふうに思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 防衛庁の天下り問題、長官、どう考えるか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 防衛庁の天下り問題それ自体で申し上げれば、適当なことではないというふうに思っておりますが。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 具体策が全くないので、それはもうやるべきだ、緊急にやるべきだということを要求しておきます。  官と業、防衛庁でいえば防衛庁と軍需産業の癒着を正さなければなりませんが、政治との癒着も放置してよいわけがありません。久間前防衛庁長官はこの状況について、適正な算定だった、書類が残っていないということを言い続けた裏で証拠隠滅が行われた。額賀長官が就任してからも証拠隠滅が行われた。政治の責任をどう考えるのか。企業献金の禁止に踏み切るべきじゃないか。少なくとも軍需産業からの献金を受け取るべきではないと思う。行政改革の視点から、長官のこれらの諸点についての見解を聞きたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 これは、一つの巨大な省庁の中にそれぞれの大臣として就任をするわけでございますけれども、その中でチェック・アンド・バランスのような仕組みができていないと、自分の所管の行政の中ですべて何が行われているかというのはなかなか判明はしてこないわけでございます。その意味では、行政改革は、言ってみれば、なるべく省庁の中に、組織の中にチェック・アンド・バランスの機能が組み込まれるようにということが必要なのではないかと思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 やはりこの問題の切実さを、本当に行政改革の視点から考えていないんだということがはっきりしたように私は思います。  今不況は深刻で、どしゃ降りとまで言われております。政府の施策が不況克服に役立っていないだけでなく、悪化させているということがマスコミの社説でも取り上げられる。税収の大幅減も予想されています。橋本六大改革は破綻をし、財特法は凍結ということでありますが、野党は言うまでもなく自民党の中からも廃止論が公然と主張されている。この財政構造改革路線、完全に破綻したと思います。  行政改革会議の最終報告で、行政改革が必要だということが具体的に指摘されたものは、四百兆から五百兆に上る財政赤字をどういう展望でなくすかということです。一方の財政構造改革は破綻をしています。小渕首相は、公務員、十年で二〇%削減と。本委員会でもいろいろ議論されましたが、長官の答弁を初めとして極めてあいまいで、展望のないものであります。  私は、このいわゆる四百兆から五百兆に上る財政赤字をなくすという名目で、「国のかたち」を変えるんだということで始まったこの行政改革、十年で二〇%削減とかコスト三〇%とかいうけれども、一体どういう展望で、どういう「国のかたち」を考えているのですか、御答弁をいただきたい。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 大変山のような国の借金を抱えておるということが一つのきっかけとなって全体的な行政改革をしなければいけないということになったことは、私もそう思いますけれども、借金をどう減らしていくかというスケジュールについて、今は財政構造改革法が見直しを迫られているわけでございますから、そこはその話としてあるわけであります。  では、その話がやや見直しを迫られているのであれば、行政改革の、中央省庁の改革の方も一緒に運命をともにするのかというと、それはそうではないと思うわけでありまして、それは国民と行政、政府の間の関係を見直すというテーマは、きっかけはたまたまそうであったとしても、だれもが認めていることであろうと思いますので、その意義は少しも変わっていないというふうに思うのであります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 そういうことを聞いているんじゃなくて、行財政改革をやっていって、「国のかたち」「国のかたち」ということが行政改革会議の最終報告ではまるでメルクマールのように言われたわけですよ。それをあなたは今どう考えているのかということを言った。それにも触れないで、省庁再編は必要なんだということだけ言われている。私は、それはやはり「国のかたち」ということが本当に名目だけになっているんじゃないかということを今の答弁で痛感をいたしました。  もう一つその関係でお聞きをしようと思いますが、独立行政法人は公務員削減の目玉になっているということでありますけれども、対象となる試験研究機関、学校、美術館、病院などそれぞれ、民間に任せては採算がとれないけれども国として長期の展望でやらなければならないものが極めて多いのです。これがどういうふうになるかということは、いわば国づくりの方向がはっきりわかると言っていいものだと思います。ただ公務員を二〇%削減すればいいというものでは決してない。  国立試験研究機関では、研究機関長協議会の代表幹事岡田氏が、国研の多くは、市場原理になじまず、採算のとれない研究を行っているため、効率化を眼目にした独立行政法人に本来なじまないと言っています。農業関係試験研究機関では、農業総合研究所以外は皆、独立行政法人の対象ですよ。日本の農業を守るというような論議の形跡は、行政改革以来全くありません。日本の農業の発展を考えていない、私はそういうようなことではないかと思う。国立病院・療養所も、これは民間の医療機関で採算がとれないために国立ならではの政策医療や臨床研究をやっているわけです。こういうものをみんななくしていく。  行政改革会議の、先ほど長官も言われたけれども、行政改革最終報告の一覧表、これはもうみんなやっていくんだという立場、もっと広げていくんだ、これでは私は、「国のかたち」どころか国の破壊ですよ。どういう展望を持って日本の国をつくっていこう、こういうお考えですか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今の松本委員のお話を伺っておりまして、行政改革に反対だというそういうお考えもあるいはおありかなというふうに私は思ったわけでございます。それぞれ政党のイデオロギーもあるわけでございますし、何を大切だと思うかについても違うわけでございますから。  あるいは行政改革、つまり、今やろうとしておることは、なるべく政治というものが国民の負担にならないようにということが一つでありますし、また、国民に対して過大な介入をしないということも一つでございます。そういうことで、チェック・アンド・バランスということが必要だ。それは、行政も肥大化をしてまいりますと、何千何万という人がいる組織を、全部いつも一緒であって何もかも全部一緒に管理するということは、大変それは、みずからをスリム化するとかあるいはみずから創意工夫をするといってもやりにくい組織になるので、独立法人化、エージェンシー化という考え方が出てきているんだと思います。それは一つの行政改革の方針、やり方であろうかと思うわけでございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 我が党が行政改革そのものをしなくていいというふうな考えでないことは明白であります。それは全くの誤解ですが。  今の長官の答弁を聞いていますと、私は、やはり「国のかたち」というものに何にも答えていない。私の反論をしただけの話です。しかも見当違いの反論。今、小渕内閣の存続そのものが政治空白だという議論が随分広がってきています。保守的な政治家の方からも言われております。私は、今の答弁を聞いて、この行政改革そのものについてもやはり政治空白だ、やはり解散・総選挙をして、国民の意思を聞いてやり直すべきだということを主張して、質問を終わります。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次に、深田肇君の質疑に入ります。深田肇君。

深田肇社会民主党・市民連合

○深田委員 社民党の深田でございます。  私どもに与えられた時間が十分間ですから、きょうの委員会の先輩議員の質問や御意見、そしてまた長官の御答弁を極めて正確に拝聴いたした上で、重複を避けながら簡単に御質問申し上げますから、御答弁の方も結論だけいただければいいというふうに思っている次第でございます。  そこで、幾つかの問題意識はあるのでありますが、三つの問題に絞りたいと思います。  その一つは、言うところの権限規定の問題であります。  これは御発言でもありましたし、同時にまた、文献の中でも撤廃に向けての提起をされて、そういうことが努力されていることを承知の上で聞くのでありますが、私どもとしては、もうすぱっと全部撤廃してしまう、これはもうなくするというふうにした方がいいと思っていますので、そういうふうな表現を極めて国民にわかりやすくするためには、撤廃するんだというふうに端的にお書きいただくのがいいのではないかと思いますが、長官の権限規定に対するあり方について御答弁いただければいいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 精神はそういうことだと思うのですね。だから、法律に明記された権限以外のことはしませんというふうに書くことも、それは権限を乱用されないことの歯どめになりますし、もともと書かないことも一つのやり方でございますから、それはどっちでもいいんじゃないかと私は思いますけれども。考え方は先生のおっしゃるとおりでございます。

深田肇社会民主党・市民連合

○深田委員 これは意見が一致したというふうに認識をしておきたいと思います。  次に、きょうも大変お話が出ました独立行政法人のことでありますが、このことも、中身はいろいろありますけれども、法案を可決する際にもいろいろ申し上げてありますので、そこのところは省略いたしまして、今日の段階で私どもにいろいろとお話が参りますのは、先ほどから出ましたような、具体的に自分のところがその対象になるだろうと。いろいろなことが報道されるものでありますから、そこの現場の声は、私どもがその対象になるんだろうかとか思ってみたり、そのときにどういうふうな労働条件や環境が保証されるだろうかというような形を含めて、ずばり言いますが、心配の声が大変来ているというふうに思います。したがって、こういったことを、現場の理解を求めながら、いわゆるエネルギーを結集していくためには、ぜひひとつこういう過程をオープンにするということが大事だというふうに思います。  したがって、当該機関だとか働いているメンバーたちの、同時に国民の声を広く聞きながら検討していくということが大切だというふうに今でも思っていることを申し上げた上で、そこで、お互いの確認できたことでありますけれども、「これまで維持されてきた良好な労働関係に配慮する」ということが確認事項でお互いにあります。基本法の四十一条でもそのように言われておりますし、その附帯決議もできておるわけでございますから、その点をしっかり御確認いただいて今後も進めてもらいたいということを、期待として申し上げておきたいというふうに思います。  この機会にちょっと申し上げておきたいと存じますが、この基本法を作成するに当たっての過程の段階では、私ども社民党は自民党さんと十分協議をさせてもらって、その積み重ねでこういったものができ上がってきたことをしっかりと思い起こし確認をするとするならば、どうぞひとつこの精神はしっかりと御配慮いただいて、その実現のために御努力いただきますことをお願いいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 四十一条の、特に「これまで維持されてきた良好な労働関係に配慮する」ということは、尊重をされていかなければいけないと考えております。

深田肇社会民主党・市民連合

○深田委員 時間の関係がありますので、次に走りますが、最後に一言お願いしたいのでありますが、先ほどから大変な議論がありまして、本来、フリートーキングなら私なども手を挙げてしゃべりたいなと思ったような瞬間がありました。したがって、この機会に地方分権について私どもの方の立場を簡単に申し上げた上で、同時に長官の御回答をいただいておきたいと思います。  お話がありましたとおり、第五次勧告がもう直前に迫っているところでございまして、その勧告との関係が出てまいりますけれども、私どもの知る限り、現在討議が積み重なっている中におきまして、公共事業の見直し、それから市町村への権限の委譲ということがどんどんと討論で進められてきているように聞いております。  したがって、基本法の四十六条に関連をして申し上げますが、いわゆる巨大な新しい官庁として大変話題になりました国土交通省というのが出てまいります。これは、言うならば、私どもの言い方が失礼かもしれませんが、巨大な公共事業官庁ができるのではないか、こういうふうに考えているわけでございますから、そのことを考えますときに、先般も総理大臣橋本さんにもお願いしたのでありますが、公共事業の改革ということと地方分権というものをとにかくセットにして、そのことがいわゆる言うところの省庁再編成とセットの問題であるということを強調いたしまして、そのことに対応してもらいたいというふうにお願いをした経過があります。  その意味合いで、もう一度申し上げますが、公共事業の改革と地方分権は省庁再編とのセットの重要な柱であるということを確認をいたしたのでありますが、こういう確認でよろしゅうございますかということを申し上げながら、長官の地方分権推進に当たっての積極的な御努力を期待しながら、御答弁を賜りまして、終わりたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほどからも御議論いたしておりますように、地方分権の推進ということは、我々は中央省庁の改革という中で一緒にやっていかなければいけないというふうに考えております。公共事業の改革というテーマで申し上げれば、まさに今激しい論争が、問題提起がなされたところでございますし、これからの成り行きを見守ってまいりたいと思います。  いずれにいたしましても、このことについて何もせずに終わってしまうということはない、そういうふうにはいたさせないというふうに思っております。

深田肇社会民主党・市民連合

○深田委員 時間の関係がありますから、これで終わりますけれども、何もさせないのだというような消極的よりも積極的に、地方分権なり権限委譲のために全面的にやるよというお言葉を本当はいただきたいのでありますが、もう私の持ち時間は終わりますから、そのことを期待いたしまして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次に、笹木竜三君の質疑に入ります。笹木君。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 無所属の会の笹木竜三です。質問を始めます。  きょうは、中央省庁等改革に係るこの法案の中でも、特に政策評価のことについて集中してお聞きをしたいと思います。  まず、長官に聞きたいのですけれども、政策評価の項目が入っておりますけれども、基本的にどういう目標で、何を一番大事にして、目的としてこの政策評価というのをこの法案に入れてこれから実施しようとしているのか、御意見を伺いたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 お答えになるかどうかわかりませんが、結局、あらゆる事業をやる場合に、考えている本人はいいことをやろうと思ってやるのだろうと思うし、意義があるといえばどんな事業にだって意義があるという説明ができるわけでございます。それを第三者が、本当にそうだろうかということを第三者の目でチェックをするということが、特に事後的にもそうですし、事前にもチェックをするということがなければいけない。それを新たな省庁の、特に新たにできる総務省も典型的でございますけれども、各省の中にそういうさめたといいますか客観的な目を持ってもらおうということではないかと思っております。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 今、事後はもちろん事前にもということでお話がありました。これは非常に積極的な御意見で、私も賛成なのですけれども、法案の中には残念ながら事前の評価については余り具体的なことが書いておりません。  それで、大事なのは、もちろん問題になっている、決定したけれども全然実施されない、あるいは実施までにいつまでも時間がかかっている、こういうものを対象にする。これは建設省などの管轄でやるということを書かれているわけですけれども。事前に、どれだけの効果があるのかという経済的な効果で数字をはじいて計画をする場合もあるだろうし、あるいは寝たきり老人に対する訪問介護の件数とか、その対象を具体的に数値で目標として定めるという場合もあるでしょうし、あるいは自然公園をつくって顧客満足度的なものをアンケートで実施してみる、要望についても聞くとか、そういういろいろな評価が事後にも事前にもあると思うのですけれども、事前の評価もしっかりとおやりになるということですね。確認をさせていただきたいのです。——いえ、長官に確認をさせてください。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 今の立案の中で明記されていなかったとしても、それは事前の評価がなければ、できるならばそれは最初からむだなことはやらない方がいいのであって、やった後むだだというふうに判断するのは大変コストがかかるわけで、一兆円も二兆円もむだなことをやって、後からこれはむだだったということがわかるよりも、それは前もってわかった方がいいわけでございますから、それはできてくる政策評価の枠の中には必ず入れなければいけないと思っております。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 大賛成で、問題は、現在も運輸省とか建設省とかそれぞれの省の中で政策の計画がある。しかし、その政策の計画とか幾つか都合のいい例だけでこれだけの経済的な波及効果があったとかというのが事後に報告される。しかし、それがどういう基準で計算しているか、どういう計算式で評価をしているか、全く公開もされていない。だから、全く、だれが見てもばかばかしいと思うようなレベルになるまで、十年、二十年たつまで具体的な議論が行われない、こういう問題もあります。  今お話がありました事前の評価、単に各省で計画をつくるというレベルではなくて、その評価をちゃんと公開もする、そしてそれをまた数年たったら判断をしていくということがどうしても大事だし、もうこれは世界の大体の動きとして常識になっていて、アメリカでも二〇〇〇年からすべての事業について具体的な事前の評価、これに予算をつけて、二〇〇〇年からしっかりと事前発表していくとなっています。  そういうことで、この法案も積極的に事前評価の報告、公開も含めてやっていくんだということで間違いありませんね。確認をさせてください。長官にお願いします。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 先ほど申しましたように、それは私も議員としてずっとむだ遣いの問題を言ってまいりましたので、ぜひこの際、事前評価というものはきちんと位置づけたいと思っております。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 きちんと位置づけて公開もするということで、ぜひお願いしたいと思います。  さらに、先ほどもお話ししました、現状では会計検査院だって、建設省がどういう基準でこの数字を発表しているか、運輸省がどういう計算で幾つかのモデル事業について経済効果があると宣伝をしているか、全く計算式も基準もわかりません。会計検査院も共有ができない、これが現状です。また、その計算式が本当に妥当なのか。例えば新幹線の計画なんかについても、民間がはじいた経済効果と運輸省がはじいた経済効果、例えばこれは三倍近い経済的な波及効果の評価、事前評価に開きがあったりします。  ですから、その評価、計算について妥当性があるのかどうかを、役所が計算式をつくったのを、まず総務庁が、また同じ役所の人が評価をしていくということでは、今言った会計検査院のチェックさえもなかなか入りにくいという現状が改まりません。計算式ですとか基準、計算のあり方、これを、できれば行政じゃないところでしっかりとチェックをする、正しいかどうかを承認していくということが、限られた予算を有効に使うためにはどうしても必要だと思いますけれども、これについてのコメントを長官からいただきたいと思います。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 会計検査院の仕事は、いわゆるお金の使い方について、割に狭い範囲の不正をチェックする、明らかな不正をチェックするということだと思います。その仕事と政策評価の話というのは、政策評価は政策自体がよいか悪いかということを判断するわけでありますから、おのずから違う対象になるわけですけれども、多分共通のデータを活用するということになるのだろうと私は思いますので、そこは連携していかなくてはいけない。  ただし、会計検査院をつくるときも、いわゆる政治家が直接コントロールできない部分をつくろうとか、あるいは他の省庁の従たる関係にならないようなものをつくらなくてはいかぬと思ってあの機関をつくったのだけれども、まあそういうことに十分こたえられないというところもあったわけでございますから、私は、むしろこれは国会における説明責任のようなことが大切だと思いますし、国民にかわってチェックをするという役割は、情報公開法のようなこともございますし、国民が直接できることをふやすとか、あるいは立法府におけるチェックということを、もっと能力が高められるような何かの工夫というのが大切なのではないかというふうに思っております。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 おっしゃっていることも大賛成なのですけれども、具体的に総務庁で今言ったいろいろな基準とかを見ていく、あるいはチェックをしていく、それに加えて国会での承認ですとか、あるいは国会での、今言った評価の基準とか計算式のあり方、一般的な基準について承認していくとか、そこでしっかりとガイドライン的なものも議論していく、そういう場がやはり必要だと私は考えておりますけれども、そういう、国会でも何らかの承認、最低でも承認をしていくということで長官も御異論はございませんか。確認したいのです。

太田誠一自由民主党総務庁長官

○太田国務大臣 それは、今回のこの法律の中でできるかどうかはちょっと私も確信を持って言えないわけでありますけれども、当然それは国会の前で説明を求められて、それに答えるべきことだろうと思います、どういうふうにしてできているのか。  ただ、それは今までどうやっていたのかといいますと、私もいろいろなテーマについて委員会、国会でも、あるいは与党の中のさまざまな会議でもチェックをしようといたしましたけれども、それは例えば私がかわってできるわけではないわけですから、そういう公正にプロジェクトを評価をしようとするものをつくってやらなければ、やる気のない人にやれやれと言ってもとてもできないわけでありますから、そこはだから、今後、例えば各省に置かれる政策評価委員会が本当に仕事をするかどうかというのは、それこそ新しくできる総務省にそれだけのインセンティブが十分なければいけないわけであります。そこに座る人の、一人一人の人の顔、その人の心構え、気持ちとかいうものをどうやってかき立てていくのかということになろうかと思うのです。  だから、制度は幾らつくっても、そのポストにつく人がやる気がない人であれば、それは何にもならないわけでございますから、そこが大事だと思っております。

笹木竜三無所属の会

○笹木委員 もう時間がありませんので最後に一言だけお話ししますけれども、ぜひお願いします。事前評価も含めて公開をしていく、そして、役所の中の都合のいい評価だけに終わらないような知恵を出していく。ぜひお願いしたい。  それと、ぜひお願いしたいのは、単に問題のあるものをやめさせるための評価ではないことを確認させてください。金融資産は千二百兆円以上ある。G7の中で断トツで多い。しかも、借金五百兆はいつも言いますけれども、国の資産は九百兆ある。これは先進国の中で日本だけです、資産の方が多いのは。それで金利も安い。今しかいろいろな新しい時代に向けた基盤投資をすることはできない。しっかりと政策評価で数字を示していけば、いろいろなインフラも国民に説得することができる。むしろ今のうちにやらないといけないことをしっかりやるために政策評価が必要なんだということで、ぜひ事前の公開、行政の評価に対するチェック、このことをお願いして、質問を終わります。  ありがとうございます。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時四十三分散会

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