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143回国会衆議院1998/09/09

金融安定化に関する特別委員会 第12号

発言数
188
登壇者
29
会派数
6
開催日
1998/09/09

会議録

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、不動産に関連する権利等の調整に関する臨時措置法案及び金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律及び預金保険法の一部を改正する法律案並びに保岡興治君外三名提出、債権管理回収業に関する特別措置法案及び金融機関等が有する根抵当権により担保される債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する法律案並びに保岡興治君外四名提出、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律案及び特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法案並びに菅直人君外十二名提出、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律案、金融再生委員会設置法案、預金保険法の一部を改正する法律案及び金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の各案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮本一三君。

宮本一三自由民主党

○宮本委員 自民党の宮本一三でございます。  まず最初に、非常に短期間の間に野党三党案をおまとめをいただきました提案者の皆様方に心から敬意を表したいと思います。三党の提案でございますから、一つのまとまった案にまとめるまでには、その内部での調整ということで大変御苦労をされたというふうに思うわけでございますし、それだけに、こうして短期間に見事な案を提出していただいております。  政府・自民党案と野党案を比較してみますと、内容的には非常に似通った点も多々あるように思われますし、また、昨日までのこの委員会での質疑を通じまして、相違点についても非常に理解が深まってきたというふうに思うわけであります。  その中で、もう少し理解を深めていただかなければいけないのかなという点が何点かあるわけでございますが、私は最初に、破綻前の金融機関に対する取り組みの問題、この点について触れてみたいと思うわけでございます。特に、システミックリスクに直結するおそれのあるような大型金融機関に対する対応の問題であります。  話はちょっとそれますけれども、平成十年度の当初予算が成立した直後に、橋本前総理が十六兆円を超える総合経済対策を発表いたしました。そのころから、円相場はさらに下落というか円安方向に進みまして、また日経平均株価も一層下げ足を早めるというようなことがあったわけであります。この現象をとらえまして、特に円相場の下落は、日本政府の政策に対しまして海外マーケットがノーのサインを示したのだと、多くの評論家などが声高に主張されたことは記憶に新しいわけでございます。また、野党の幹部の皆様方も含め、多くの政治家も、本会議や予算委員会で同趣旨の発言が非常に多くなされたわけでございます。  この線でいきますと、最近円が非常に急騰いたしております。けさは百三十一円というようなところになっておりますし、株価も、上がったり下がったりでございますけれども、この一週間、十日、かなりな上昇を示しております。  そうなりますと、やはり小渕政権、中でもその中核である宮澤大蔵大臣の政策に対しまして、マーケットがマル、優秀のサインを出したというふうに受け取ることもできるのではないかなというふうに思うのでございますけれども、この点に関しまして、野党第一党の民主党の皆様のだれか、御見解を伺わせていただければありがたいと思います。

古川元久民主党

○古川議員 宮本委員の御期待は、確かにそういうふうに今の現状を見たいというふうに思われるお気持ちはわかりますが、確かに私たちは、やはり政治家として、長期的には日本の国がこの状況から立ち直っていける、そういう楽観的な感覚を持たなければならないのではないかと思いますが、今の現状を見ると、今時点で宮澤大蔵大臣に対しての信任がマーケットの結果にあらわれていると見るのは、現状を余りに楽観的に考え過ぎておられるのではないのかな。まさにそうした現状をそういう楽観的に考えるという認識自体において、私どもと若干のそごがあるのではないのかな、そんな気がいたします。

宮本一三自由民主党

○宮本委員 確かに、まだ日本の経済は楽観を許さない状況であることは私もよくわかるわけでございますが、マーケットというのは、今先生もおっしゃられるように、必ずしもそういったアップ・アンド・ダウンを政策に対する信任とかなんとかというものと直結してとらえるべきではないと私は思うわけでございます。ただ、ごく最近に至るまで、非常に多くの方が何の疑いもなく、円相場が安くなると、見ろ、世界は日本の政策に対するノーサインを出したということをみんなが言っていたような感じがいたしますし、現に、本会議やあるいは予算委員会の中でもかなりそういうことが言われてきたわけでございます。  私は、そういうふうに間違った観念というかそういうものが、この情報化時代でございますので、あっという間に広がってしまって、それがしかも正しい認識であるかのような印象を持ってしまう。私は正直言いまして、ごく最近までの数カ月間のそういったマスコミを含めて反論といいますか、政府に対するマーケットの動きとの関係をそのようにとらえてきたのは否定できないことだと思うのです。  私は、金融機関もそういったような、真実とかけ離れたようなルーマーというものが流されることによってとんでもない大きな打撃を受けてしまう。その現実が、この為替相場のようにまた反転するというふうな時期が待てればいいのです、ああ、やはりそうだったのかという認識が今持たれているように。しかし、そうでなくて、その間に倒れてしまうような事態になることもあるわけでございます。  御承知のように、ほんのちょっとした発言が昭和恐慌の引き金になったということもよく知られております。私は、どんなことがあっても日本発の世界恐慌ということだけは避けなければいけない、このように思うわけであります。いや、あの銀行、大銀行だし、まあ大丈夫じゃないのかというようなこと、これは決して許されない。公的資金投入ということがやはり必要になることもあるわけでございまして、それを、まあ大丈夫かといりふうな気持ちで延ばしておりますと、いざといりときにその何十倍ものコストをしょわなければらないし、またそれ以上に、世界的な非難の的になるという、この点が私は非常に心配であります。しかも、そのような危険性というものが、現在の世界経済の現状を見ておりますと、非常に大きいと言わざるを得ないと思うわけです。  そこで、具体的に今、長銀の問題についてちょっと触れてみたいと思いますが、先ごろ倒産、破綻いたしました拓殖銀行と比較しましても非常に大きな規模でございます。  拓銀との比較ということになりますと、長期信用銀行と都市銀行という銀行の性格の違いがありますから、正確な比較はなかなか難しいと思うわけですが、一応有価証券報告書をベースにしまして拾ってみた数字を申し述べますと、総資産でいいますと、拓殖銀行の八兆六千億、これは拓銀が破綻前の九年九月末の数字でございます。八兆六千億。これに対しまして長期信用銀行、これはことしの三月末の数字でございますが、二十九兆二千億に達しております。総資産三・四倍という大きなスケールでございます。また資金量でも、拓銀の六兆円に対しまして長期信用銀行は十六兆四千億という、二・七倍に達しております。貸出残高といいますか、それも、拓銀の六兆一千億に対しまして長期信用銀行は十五兆八千億という、二・六倍でございまして、本当に大きな規模でございます。  御案内のとおり、拓銀はこれまでの金融機関の破綻例の中では史上最大でありました。長銀は、今私が申しましたように、その三倍にも達するような規模を有するわけでございますので、この長期信用銀行に万が一のことがある、万が一にも破綻するようなことになりますれば、これは預金者や融資先、ひいては我が国全体、さらには世界の金融システムに与える影響は極めて大きいものとなるわけであります。  一九八四年に破綻いたしましたコンチネンタル・イリノイ、これがツービッグ・ツーフェールということで、この委員会でも何回もリファーされました大きな銀行でございますが、この銀行の総資産は三百九十億ドルです。きょうの相場で換算すると大体五兆円ぐらいな規模かなと思いますし、また最大の破産と言われたスウェーデンのノルトバンケンにつきましても五兆円を少し上回る程度というわけでございまして、北拓の半分よりはやや大きいという程度のものがツービッグ・ツーフェールと言われた大銀行の倒産であったわけであります。  そういうふうに考えてまいりますと、長期信用銀行というのは本当にウルトララージといいますか、本当に大きな規模の銀行であることがおわかり願えると思うわけであります。  とりわけ私が強調したいのは、国際的な影響が深刻だということでございます。  北拓の場合は、幸か不幸か、平成九年十一月の破綻に至る前の平成九年の春には国際業務から撤退するという決定がなされまして、その後粛々と撤収を図っておりましたところでございます。このために、平成九年三月期にありましたところの約四千七百億円の国際部門における貸出金、これも破綻時には相当減少していたというふうに思われますし、問題のデリバティブ取引、これも破綻時にはほとんど手じまいがなされていたというふうに理解いたしております。そのために、史上最大規模の銀行破綻と言われた北拓でございましたけれども、この北拓の破綻は、世界の金融システムに対しましては、システミックリスクをもたらすという事態にまでは立ち至りませんでした。  しかし、それでも北拓の破綻が我が国の金融機関に対する世界の信認を著しく低下させたということは事実だし、またジャパン・プレミアムといいますか、これの上昇がありましたこと等、大きな影響を及ぼしたわけでございますけれども、この点もまだ我々の記憶に新しいところでございます。  長々と述べましたけれども、私は、長銀の場合は、平成十年三月の国際部における貸出残高が実に二兆八千八百億に上っているという事実でございますし、確かに最近取引が縮小している、収縮しつつあるというふうに言われておるデリバティブ取引につきましても、まだあるわけでございまして、そのために、北拓の場合とは異なりまして、万が一の場合には国際的影響は非常に大きいと考えるべきだと思うわけであります。  何よりも、本件に関しましては、前にも触れましたけれども、ちょっと試してみてはというような、そういうことが絶対に許されないという規模の銀行であるということを御認識していただかなければいけないと思います。我が国の金融そのものに対する国際的な信認が再び拓銀の場合以上に揺らぎかねないということを忘れてはならないと思います。  重ねて申しますけれども、長期信用銀行が万が一にも破綻するようなことになりますれば、拓銀を上回る甚大な影響が内外に生ずるということが考えられます。したがいまして、私は、厳しいリストラを行わせた上で公的資金を注入し、住友信託との円滑な合併をぜひ実現させて、長期信用銀行について不測の事態が起きることが絶対にないように万全を期すべきだというふうに考えるわけでございますけれども、宮澤大蔵大臣、御意見いかがでございましょうか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 宮本委員は、国際経済には殊に御造詣の深いお方でいらっしゃいますが、今数字を挙げて御指摘いただきましたことで私自身も実は啓発を受けるのですが、日本の銀行の、殊にメジャーバンクスの規模の大きさというのは、実は世界で一番大きな規模のクラスであるということを比較的我々ふだん気がつきません。  かつて日本の景気が非常によろしかった一九八〇年の後半ごろに、世界の十の銀行を挙げますとほとんど全部日本の銀行であったということはあのときにお互いに記憶しておりましたが、それはただ日本の景気がよかったというだけではなくて、銀行の規模そのものが実は大きい。先ほどコンチネンタル・イリノイのお話がございましたけれども、それでもわかりますように、日本の銀行の規模、活動の範囲というのは非常に実は世界的な規模でありますものですから、ちょっと我々はそのことに気がつかないことが多うございます。  いわんや、そのメジャーバンクスの一つであります長期信用銀行、国際的な活動も広うございまして、世界のどの銀行に伍しても決して引けをとらない大きさと規模を持っておりますので、そういう意味で、国内はもちろんでございますが、国際的な影響も非常に大きい。ちょっとふだん忘れがちのことでございますが、そういう点を御指摘されましたのは、まさに私はそのとおりだと思います。

鈴木淑夫自由党

○鈴木(淑)議員 私も、宮本委員の国際金融に関する御造詣、日ごろから深く尊敬申し上げております。  今宮澤蔵相おっしゃいましたように、コンチネンタル・イリノイと長銀の規模の違いを御指摘なさったわけでございまして、その限りではおっしゃるとおりだと思います。  ただ、忘れてならないことは、金融機関が破綻した場合の支払い不能の波及というのは、その金融機関の負債側から起きる。つまり、その金融機関に対してどういう人たちが債権を持っているか、そこを見なければいけないわけでございますが、宮本委員御承知かと思いますが、コンチネンタル・イリノイの負債というのは、ほとんど金融市場で調達してきている、あるいは他の金融機関からの預金という形式、あるいは借り入れという形式の、借り入れなんですね。したがって、あのとき、アメリカはペイオフいたしますから、預金保険でカバーできているのがわずか一割だったのですね。ですから、九割は本当に債務不履行になるおそれがあったわけです。  これに対して、長期信用銀行の場合は、御承知のように、預金と金融債は完全にペイオフしないという形でカバーされておりますものですから、規模は長期信用銀行の方が大きいですが、カバーされていない債務はコンチネンタル・イリノイより長期信用銀行の方がはるかに小さいわけでございまして、その限りでは、支払い不能の波及の度合いは、コンチネンタル・イリノイの方がはかり知れないほど大きかったわけですね。その点を一つ御指摘申し上げます。  それからもう一つは、デリバティブスを通じる国際的な波及が大きいという御指摘でございますが、これはもう委員方の理解もマスコミの理解も今や深まったと思いますが、長期信用銀行は、もうここまでうわさになっておりますので、国際金融市場では信用を失っておりまして、長期信用銀行にデリバティブスを通じて取引をしようという相手はほとんどおりません。このことは大野木参考人がこの席で、ディーリングはしていないという言葉で表現されましたが、もうこの危ない長銀とデリバティブ取引をする相手側はほとんどいない。  今残っている四十兆円は、この前も申しましたけれども、長銀のお客さんが固定金利で長銀からお金を借りております。ですから、固定の払いを持っているものですから、この金利リスクをヘッジするために、変動の受けという金利スワップを長銀と組むわけですね。だから、長銀側から見ますと、固定で受けて変動で払う金利スワップでございます。  そうしますと、仮に四十兆円といたしましても、その四十兆円に金利がかかって、その金利のまた差ですから、もう一%あるかないか、数千億しかありません、貸し借りのところが。しかも、御承知のように、ここ数年ずっと変動金利が下がってきております。ですから、固定の受け、変動の払いの長銀の方が勝っているのですね、お客様に対して。つまり、お客様側が債務を負っております。ですから、わずかに残った国内の四十兆円のデリバティブスにおいても、債務者はお客様側なものですから、これはほとんど、金融市場を混乱させるような支払い不能の波及の問題とは無関係の話でございます。  以上二点申し上げまして、宮本委員は御造詣深い方でございますから御理解いただけると思いますが、単純な量の話ではない、長銀の場合はコンチネンタル・イリノイとは比較にならないぐらい市場への影響は小さいということを申し上げたと思います。

宮本一三自由民主党

○宮本委員 非常に専門的な御指摘をちょうだいいたしました。確かに、アメリカの金融機関、コンチの場合、非常にペイオフの対象になる分が多いということで、その影響が数字より大きいよという御指摘、これは私も十分理解いたしております。  そしてまた、デリバティブス、これは非常に、例えば最近の東京三菱銀行などの数字を見ますと四百兆というようなばかでかい数字になっておりますが、ネットアウトしますとそんな実体的な大きな数字ではないという意味はよくわかるわけでございますけれども、私が強調したかったのは、やはり国際的な市場への影響、これは抜き差しならぬほど大きいということの主張でございまして、デリバティブの数字が大きいよということは決して強調していないつもりでございます、まだ残っていますよということは言いましたけれども。  そういうことで、私は、これからの市場の問題を十分ウォッチしていかなきゃいかぬと思うのでございますが、時間も大分来ました。  ちょっと古い話になりますけれども、日本の対外貿易を戦後再開したときに、日本の外国為替公認銀行が外国の銀行から信用されない、大して信用されないというような時代に、大蔵大臣が外国の銀行に対しましてレター・オブ・アンダーテーキング・アンド・オーソリゼーションといいますか、LUAというのを発行いたしまして、日本の外為銀行に何か問題が起こった場合は心配しないでください、日本政府が保証しますからという保証書みたいなものを外国の重立った銀行に差し入れた経緯があります。  これは、確かにLCの開設とかあるいは為替取引をやっていただくためにはどうしてもそれが必要な時代だったわけでございますが、そういった政府の銀行に対しての保護といいますか、バックアップといいますか、それが戦後の日本の国際金融取引のスタートになっておるということを申し述べたいわけでございますが、最近ムーディーズが日本の格付を下げるというふうなことを言っております記事をちょっと見ました。これは記事の間違いかなと思ったりもしたのですが、本当なら、冗談じゃないよ、いいかげんにしてくれと言いたいわけでございます。  御承知のように、日本は一兆ドルの対外純資産を持っている一番金のあるしっかりした国であるわけでございますし、二番手のドイツだって、わずか二千億ドルぐらいの対外純資産を持っている、その程度ですから。アメリカに至っては、マイナス一兆ドルというふうなところでございます。こんな国に対して格付を下げるのどうのと、どう考えているんだというふうに思うわけでございますが、こういった間違えた格付によって破綻する銀行が出るようなこと、これはたまらないことでございます。  私は、どんなことがあっても日本発のシステミックリスクを起こすべきでないという考え方でございますし、そういった考えも踏まえて、野党の先生に、どなたでも結構でございますけれども、やはり破綻する前に公的資金を何とか入れることを考えていただけないかというふうな、私からのお願いでございますけれども、御意見がありましたらひとつ。

枝野幸男民主党

○枝野議員 まず結論から申し上げますが、残念ながらその点については、私どもは、与野党協議が仮に進んだとしても、譲れない最大の点であるということを最初に申し上げておきます。  理由を申し上げます。  確かに、我が国に対する信用そして我が国の金融機関に対する信用が低下をしている、それが実態と食い違っているのではないかというような印象を持つということについては理解をするところでございます。しかし、それがなぜそういったことになっているのかといえば、従来の、宮本先生を初めとする与党の皆さんのなさってこられた金融行政というものが、隠ぺい、先送りというやり方でやってきていて、真実がどこにあるのか、相変わらずの護送船団方式を継続するのではないか、そうしたところを背景にしながら、残念ながらこの国の金融に対する信頼が低下をしてきているということを考えなければならないというふうに思っております。  そうした状況の中で今必要なことは、まず、従来の護送船団方式で金融を行ってきた大蔵主導の金融行政との決別をすることが一つであり、またもう一つは、情報公開を徹底させて、まさに、情報をしっかりと公開をしないから、隠し事をしているから、その隠し事の部分のところで信用されないということになっているということでありますし、そして三つ目は、護送船団方式のまさに冠たるものであります、破綻をしかけている銀行を破綻ではないと言いながら税金を使ってそこを助けるというやり方であります。この三つを改めない限りは、我が国の金融に対する信頼は回復しないものというふうに思っております。  そして、私どもの法案については、何度もこの委員会で申し上げておりますが、なかなか御理解をしていただけていないようでありますが、私どもは、システミックリスクを回避するための方策として公的管理というやり方を用意いたしております。  特定銀行について断定的なことは申し上げませんが、本当に国内外において大きな影響を与えるというような金融機関が破綻をしそうな状況である場合には、私どもの特別公的管理というスキームの中に入れまして、この場合には、債務不履行というようなことを生じさせない状態のままで、今おっしゃられたとおり、終戦直後のときの状況と同じように、国の信用において当該金融機関の営業、信用を維持しながら整理清算をしていくということで混乱を回避するというやり方を用意しております。  長銀等について本当に深刻な不安があるということであるならば、私どもの法案を一刻も早く通していただいて、このスキームに長銀をのせていただくことが唯一の解決策であるというふうに申し上げます。

宮本一三自由民主党

○宮本委員 もう時間が来ましたので一言だけ申し述べますけれども、我々の主張は、決して護送船団を維持したいということではない、あくまでも、世界的なシステミックリスクを避ける、そのために何をすべきかということを主張したい、また、してきたというふうに思います。  以上で質問を終わります。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。     —————————————

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  各案審査のため、本日、参考人として金融危機管理審査委員会委員長佐々波楊子君、日本銀行総裁速水優君及び預金保険機構理事長松田昇君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 次に、岩國哲人君。

岩國哲人民主党

○岩國委員 おはようございます。  先ほど宮本委員から日本の格付についての御議論がございました、トリプルAを格下げされるという傾向にあると。日本がこれこれの金額のお金を持っているのに、そして向こうは赤字の国なのに、こういう、かつての、お金を持っている人間の方が偉いんだ、信用されるんだという時代は終わっているということを、もう知らなきゃならない時代じゃないでしょうか。  宮澤大蔵大臣にお伺いします。  お金を持っていてその有効な使い方を知らない国とか、お金を持っていてお金を大量に失業させてよその国に出稼ぎをさせている国と、もう一つは、お金に不足をしてもお金の有効な使い方、運用の仕方を知っている国と、どちらを高く評価すべきだと思われますか。まずそのことをお伺いいたします。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 先般、この委員会での御質疑の中で、岩國委員からお金の失業ということを伺いまして、それは大変に教訓的なお話であったと思っています。そのとおりだと思いますので、我が国は、お金、千二百兆とかいろいろ言いますけれども、お金の使い方をどうも知らない、御指摘のとおりだと思います。  それで、今の御質問の中で一番いいケースは、お金をたくさん持っていて、それを一番うまく使う国と思います。

岩國哲人民主党

○岩國委員 ずっと毎日のようにここで議論されておりますけれども、銀行の健全性だとか数だとか、あるいは公的資金の導入だとか、一番欠けている議論は、私は金融業の将来のビジョンではないかと思います。我が国において、金融業はどういう役割を果たすのか、それぞれの銀行はどういう役割を担うのか、長信銀は必要なのか必要でないのか、そういった前提となる議論がないから、私はいたずらに技術論、制度論に時間がかかり過ぎているのではないかと思います。お金を十分に持った上で、なおかつお金の運用をグローバルな見地からできるような国を目指すためには、個々の銀行はどういう役割をしなきゃいかぬのか、どういう指導を、政治、霞が関はやらなきゃならないのか、私はその点が一番必要だと思います。  そして、金融監督庁にまず最初にお伺いいたします。  興銀、長銀。長期信用銀行三行の中で代表的なこの二つの銀行について、その債券の販売の仕方について、例えば店頭に置かれてありますパンフレットによりますと、これは元本が安全確実と書かれております。これは本当に安全確実なのかどうか。これは、三年間は安全確実であっても、利付興業債、利付長銀債というのは五年の償還期間を持っております。五年の償還期間を持っているものが安全確実ということを、まるで元本は保証されているような売り方をさせていいものかどうか、長官の御意見をお伺いいたします。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  たしかこの委員会でも、前に長銀の債券、新聞広告の御指摘がありました。あの場合にはたしか一年物というふうに書いてあったように思います。  それともう一つ、預金が保護される、金融債が保護されると申しますが、これは法律上はストレートに同じような形で保護されるわけではないということは、もう委員よく御承知だろうと思います。つまり、預金保険法の規定によりまして注入される公的資本が足りなくなった資本を補いました結果、資産と負債とがスクエアになります。スクエアになった結果として、結局その負債部分である金融債あるいは預金が保護される、こういうことになっていると思います。  ただいま三年物がどうかという御質問でございましたが、その点については、ちょっと今手元に資料がございませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

岩國哲人民主党

○岩國委員 興銀、長銀ともに五年ということを見ますと、これは二〇〇一年の三月までしか全額保証ということは国会で答弁されていないわけでありますから、将来的にはそういったリスクがあるということをはっきりとうたうべきではないでしょうか。そういう指導をされる用意があるかどうか、それが一点。  次に、興銀と違って長銀は、八月三日からなぜか利子の割り増しで資金を集めております。これについて御存じかどうか。このステージアップ五〇〇という名前のもとに利子を上乗せした資金の調達が行われておる、こういうことについて御承知かどうか。また、それに対してどういう指導、あるいはなぜ八月から長銀がやっておるのか、長信銀三行ともに同じような時期からやっておるのかどうか。以上簡潔に御答弁をお願いします。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 長期信用銀行がそのような商品を設計いたしまして販売しておりますことは、私どもも承知しております。  これは、先生御案内のように各金融機関がどのような、例えば預金につきましてどのような金利を設定するかということは、その時期にもよりましょうし、それから他の銀行との競争関係もございましょうから、例えばボーナス時期にどうした金利をつけるかとか、あるいは年金の受給者には優遇するとか、そうしたことがございますから、現在基本的にはそうした預金金利の設定というのは自由化されているところでございまして、その点につきまして御理解いただきたいと思います。

岩國哲人民主党

○岩國委員 この自由化というのが大変くせ者でありまして、自由化というのは、危なくなったら高い金利を払ってお金を集めるという方向に走ることがあるわけです。  一つは、北拓の場合に、そのようなことは九月の資料で、しかも十一月に破綻する二カ月前に、我々としては、経営者の判断ではそのような障害になるようなことはございませんということを立派な印刷物で、それを店頭に置いて、預金者にそれを読ませて、安心させて預金をさせておった。私は、それを予算委員会でも指摘いたしました。六月に経営破綻が新聞に一斉に報道され、そして経営危機を乗り越えるためには合併が必要だと言っている銀行が、なぜそういう時期に、八月から高い金利を払ってしておるのか。その点について、私は、これは商業道徳としてもおかしいと思います。  また、そういったパンフレットで「法律に基づいて発行する債券ですから安全です。」と。これは当たり前のことではないでしょうか。法律に基づいて発行しない債券があるわけはありません。このような文章でお金を集めるというのもおかしいと思います。そういった北拓の前例があるだけに、私は適正な指導というものがあってしかるべきだと思います。  お手元にお配りしました、こうした興銀債と長銀債の資金調達コスト、そして、その信用度の乖離について御質問したいと思います。  御承知のように、発行価格においては、興長銀と一口に言われながらも興銀と長銀では、既にこのように発行段階でコストの差がついております。これが一ページ目であります。  二ページ目、これは興銀債の場合には、市場利回りにほぼリンクした形で、これは当然あるべき姿ですけれども、市場実勢というのを見ながらこのように発行条件が決められている。  三ページ目、それに比べて長銀は、市場実勢を無視した形で、無理な発行価格で、発行したものがすぐに二〇%値下がりする、このような形で資金が集められておる。これが一流銀行とか先ほど宮本議員がおっしゃったウルトララージとかいう銀行のやることでしょうか、一般投資家に損失を起こさせて、銀行の経営損失の補てんをさせているというのが実態ではありませんか。  これについて、監督庁長官の御所見をお願いします。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 お答えいたします。  今議員御指摘になりましたように、長期信用銀行債はクーポンと流通利回りが、最近になりましてその乖離というものが非常に大きくなってきていることは事実でございます。  それで、流通利回りは市場でまさに決まるものでございますけれども、それでは新発債の発行に当たりましてどのような条件を設定するのかということについてでございますけれども、今議員御指摘のように市場実勢を勘案して、したがいまして、議員の御専門の分野で申しますといわばパーに近い額で発行するということもございましょうけれども、これは御案内のようにこの金融債に限りませんで、社債等の発行条件は従来から、発行体におきまして、マーケットの情勢のみならず、いろいろな要素を勘案して発行体みずからが決定されるものということになっておりますことを御理解いただきたいと思うわけでございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 このように大きな乖離を伴った発行価格、それを継続的にこれからもやっていこうという金融機関の存在が認められるのでしょうか。一般の、それほど知識のない投資家の方もお買いになるような普及している金融債であります。そういった点で、金融行政、あるいはそういった経営者、経営方針の体質そのものに私は問題があると思います。  最後のチャートでありますけれども、興銀債の市場における評価と長銀債の市場における評価、これはほぼ、若干の乖離を伴いながらも興銀の方が低い。低い利回りというのはそれだけ信用が高いということであります。それが最近は急激に差が開いてきて、六月以降はこのように大きな乖離を伴っております。  これは、永田町が、霞が関がレッドカードを出す前に、もう市場ははっきりと結論を出しているのです。一度信用を失ってしまった銀行が生き返った例がありますか。これだけ市場がはっきりと宣告をしておる、そのような長銀の救済のために時間を費やすのは、私はむだなことだと思うのです。  もともと、長期信用銀行そのものが、宮澤大蔵大臣御存じだと思いますけれども、基幹産業のために直接金融、間接金融。直接金融の証券市場が育つまではそれを補完するという意味で、直接金融的な役割を基幹産業のために担ってきたのが興長銀であります。その使命は終わったと、目下公人さん、長銀の先輩自身が毎日新聞でそのようなことを語っておられるじゃありませんか。二十年前に終わっていると。十年前に終わったと言う人もあります。いろいろな説がありますが、いまだに必要だという説はありません。  そのような長銀を生き延びさせるために、なぜ世論の七割が反対し、国民の圧倒的多数が嫌だ嫌だと言っている税金の投入をしなければならないのですか。長官の御意見をお伺いいたします。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  金融債の発行というのは、長期信用銀行法によりまして認められているものでございます。そして、この長期信用銀行法というのは、今お話がありましたように三つの長期信用銀行に対して金融債の発行を認めているところでございまして、その長期信用銀行自身が、自分の将来の命をかけて、今、今とにかくそれが売れませんと入ってくるお金が、預金、それから長期信用銀行が販売しております金融債を、一生懸命になって今努力して販売しているのではないかと思っております。

岩國哲人民主党

○岩國委員 このように、発行されたら二割も値段が下がってしまうような債券が、これから九月、十月、十一月、十二月、一月、二月、三月と、どこかと合併できるかもしれない、できないかもしれない、そのような状態でこれから資金がマーケットから集められるのですか。この償還予定額、毎月五千億から六千億あります。これに見合うだけの利付金融債の販売、これはできるのですか。利付債の償還額だけでも毎月二千億あります。二千億の資金を、このような不適正な条件で、白昼堂々と投資家に損失補てんをさせながら資金が調達できると思っておられますか。  長官、お願いします。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 長期信用銀行の今後の発行計画でございますけれども、今議員御指摘のありましたように、今後出てまいります償還に必要な額、それから現在貸出資産で持っておりますものの中から出てくるその需要、あるいは貸し出ししているものの償還額がどれぐらいあるかとか、そういうものを総合勘案して、これから長期信用銀行において今後の発行額というものを決定していくわけでございます。そうした決定していく額について、長期信用銀行としてさまざまな努力をしながら必要額を確保していくということになるだろう。それは発行体の責任でやっていくということになるだろうと思うわけでございます。  それから、これは既に議員十分御案内のことでございますけれども、長期信用銀行の発行しております金融債につきまして、いわば機関投資家向けの募集債というものと、それから店頭で、例えば個人の方向けの売り出し債というものがございまして、先ほどから御議論になっておりますものは、これは機関投資家向けの募集債というものでございます。だからといって、議員の御指摘が違っているという意味は全くございませんけれども、機関投資家の場合には、個人と違いまして、そうしたリスク判断をできる人たちも参加しているマーケットでのあり方だということも御理解いただきたいというふうに思うわけでございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 募集債は相手が機関投資家である、その実態は私も承知しております。機関投資家はそのリスクを承知しておるべきであります。にもかかわらず、買った途端に二割も下がるようなものにいつまでもつき合う機関投資家があるでしょうか、これからも。それが一番の問題なんです。  外国の新聞でも、欧米の意見として、不良債権整理の第一歩は不良銀行を整理することがまず最初ではないかと言われるのは、この点にあるわけです。そういう不良銀行とっき合うために、日本の銀行システムそのものを強くするための必要な公的資金がそちらに使われたのでは何にもならない。ウォールストリート・ジャーナルも指摘しているじゃありませんか、弱い銀行のためにお金を使うよりは、強い六大銀行のためにお金を使うべきであると。しかも、六大銀行の名前を、東京三菱、三和、住友、さくら、第一勧銀、富士銀行、この六大銀行のためにお金をしっかりと使い、そして長銀の方にお金を使うべきでない、このような意見さえも出ております。  そうした中で、宮澤大蔵大臣に制度論の方からお伺いいたしますけれども、長官は、この長期信用銀行法に基づいて存続しておる、あるから売らせる、売るからある、こんな答弁のように聞こえますけれども、大蔵大臣として、この長期信用銀行法はいつ廃止される予定ですか。それとも、いつまでもお続けになる予定ですか。もう既に実態的には同じようなことをみんなやっているじゃありませんか。この点について、簡潔に御答弁をお願いします。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 先ほどから興銀と長銀の間の格差についてお話がありまして、それは私はそのとおりだと思っておりますけれども、ただ、こうやっていわゆる護送船団方式が終わってまいりますと、十分なディスクロージャーが行われ、そしてお客さんの方も十分な知識を持ち、そして自己責任ということでやっていかなければならない時代になりましたら、今の具体的なケースを私は申しているのではないのですが、やはりローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンというのは、どうしても私はそういう世の中になってくるし、それが本当だろうと思います。したがって、そういう意味で格差があってはいけないというふうにおっしゃったのではないのでしょうが、私は、そういう観点からのことを一つ申し上げておきたいと思います。  それで、本体の御質問は、確かに、冒頭に言われましたように、長期信用銀行は、我が国が戦後興隆いたしますときの資本調達のために、興銀はちょっと違いますけれども、前からございましたから。しかし、そういう機能を果たしてきたことはそのとおりでありますが、その後になりまして、市中銀行がかなり長期の貸し出しをするようになりましたので、かつてあったような長期信用銀行法に言う長銀というものの機能は、かなり市中銀行も持つようになったという意味でお尋ねだと思います。それから、市中銀行もやがて普通社債を発行できるようになりますので、これは金融債とは違いますけれども、しかし、やがて社債を発行できるようになるというような問題もございます。  そういう中で、長期信用銀行法に定める長期信用銀行というものが特に特定の法律で保護されるべきかどうかという問題は、私はあるだろうと思っています。その点は、いろいろにただいま検討をいたしております。ただ、他方で、現実にございます三つの長期信用銀行は、これは普通名詞でございますが、みんな一生懸命新しい分野での開拓を努力しておりますので、そのこととは別に、特定の法律が要るかどうかということは、いろいろ検討してみる必要があると思います。

岩國哲人民主党

○岩國委員 ぜひ早急にそういう議論を詰める必要が私はあるのではないかと思います。  ビッグバンといって外との垣根を今外そうというときに、内なる垣根はまだそこら辺の至るところに、国内に垣根が残っているという状態は、いかにもおかしいと思います。  こうした健全性をテストし、また指導するという意味で、早期是正措置というものが九六年に議論され、そしてことしの四月から早期是正措置は実施することができることになったはずですね。四月からそれは実施されたかどうか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  ただいま御指摘がありましたように、本年四月から早期是正措置を実施するということになっておりますが、いまだに実施しておりません。今、十九行に対する検査を行っておりますので、これを踏まえた上で早期是正措置を発動するかどうかを検討していきたいと思っております。

岩國哲人民主党

○岩國委員 そうした早期是正措置というのは、本当はこの六月の長銀経営危機の前に発動されてこそ私は意味があったと思うのです。北朝鮮のミサイルに対して日本の早期警戒装置が役に立たなかった。この金融危機に対しても早期是正措置が結果的には役に立っていない。この辺は、早期早期といいながら、さっぱりそのための対応ができていないという点に非常に懸念を覚えます。  次に、住友信託との合併についてお伺いいたします。  宮澤大蔵大臣にお伺いしたいと思いますけれども、お嬢様が結婚されました。一般的に、結婚のときに支度金とか持参金、幾らということを伺っているわけじゃありません、また風習も違うでしょうけれども、支度金と持参金はどういうふうに違うのか、御説明いただけますか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 そういうことをしておりませんので、存じません。(岩國委員「いや、一般常識としてどういうふうに理解しているか」と呼ぶ)実は私は、余りよく存じません。

岩國哲人民主党

○岩國委員 私が広辞苑とかそんなところで見ている言葉の違いは、支度金というのは、結婚するまでに自分一人でいろいろ準備が要るだろう、持参金というのは、相手の方へ嫁がせるために持っていかせるお金というのが一般世間のごく常識ではないかと思います。  ということであれば、今回の長銀に注入される五千億円、六千億円というのは、支度金なのか持参金なのか。大臣の御判断でどちちですか。首相公邸でお話しされたときには、支度金の話だったのですか、持参金の話だったのですか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 ちょっと私には両方の言葉の使い分けが十分はのみ込めないのですけれども、長銀のリストラ計画、その前に、両行の合併についての条件でございますか、住友信託は、不良債権は引き取らない、受け付けないということをはっきり言っておりますから、長期信用銀行としてはその不良債権の処理をしなければならない、そういう条件であると思います。  そこで、長銀は不良債権の処理をしてまいりますが、そうやってまいりますと過少資本になる。それで、過少資本になりましたところで国の公的資金の導入を恐らく申請するであろう、そういう予定のようでございますが、そういうことから見ますと、不良債権を処理する結果、過少資本になる、そこで姿を整える、そういう目的ではないかと私は想像をいたします。

岩國哲人民主党

○岩國委員 御答弁では、そのお金は何やら支度金のような御判断のようですけれども、支度金であろうと持参金であろうと、私が申し上げたいのは、世の中の親のどこに、人様のお金を使って支度金や持参金を用意する者があるかということなんです。どこの親も自分の家で準備するべきものでしょう。それを支度金とか持参金、どちらにしても人様の金を持ってきて、これをあちらに持っていきなさいとか、これで身ぎれいにしなさいと言う親は私は聞いたことはないということを申し上げたいと思います。  次に、日本の国でもいろいろな産業界に合併は行われてまいりました。その産業界の合併の中で、通産省にも資料を調べてもらいました。産業界の合併において支度金や持参金を、公的助成金、税金を投入してやった例があるか。全くないということでありませんか。なぜ産業界でそういうことが行われていないのに、銀行にだけ支度金的なものあるいは持参金的なもの、こういうものが必要とされるのか、この辺について、大蔵大臣、制度の点から御説明いただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 お話が結婚のところから始まったわけでございますけれども、これは、結婚というのは男女の平等の立場において成り立つものでございますけれども、この合併の話を長銀の方から聞いておりますと、これは端的に申して、男女平等の立場において行われているようではございません。長銀としては、それが唯一のある意味でのシステムリスクを回避するための身の処し方と考えておるようでございますので、そういう意味で、これをどう呼びますか、吸収合併と呼びますか、そうおっしゃる方もありますが、どうも正直を申して、平等の立場で全く自由に行われたのではなくて、自分の将来を考えると、システミックリスクを回避するためにはこれしかないと思って決心されたことのようでございますので、男女平等の立場における結婚とはちょっと言いがたいという感じが私はいたしております。

岩國哲人民主党

○岩國委員 必ずしも対等でないという認識も、それは否定はいたしませんけれども、しかし、日野長官はいろいろな新聞報道においてこれは自主的な合併である、強制したものではない、自主的な合併である、そして通常の合併であるということを強調しておられます。これは、再三この質問でも取り上げられた点であります。自主的かつ通常の合併であれば、なぜ国民の税金を使わなければならないのか、そういう疑問は依然として残ります。  それから、合併のあり方にしても、支度金で全部身ぎれいにしてから結婚しましょうというのが住友信託の立場なのか。これに対して、経団連の今井会長は、審査委員会の委員でもありますけれども、はっきりと新聞に、不良債権すべてを含めてこれは引き取るべきものだ、これを経団連会長として、六月二十九日、外国特派員協会で述べておられます。それは、六月三十日の新聞報道にもあるとおりであります。  そうした経団連会長の発言、当然審査委員会の委員としてもそのような立場から審査されるだろうと思いますけれども、佐々波委員長はそういう発言について十分認識しておられるかどうか、そして佐々波委員長自身はどういう意見を持っておられるか、お伺いしたいと思います。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 先日は返答ができませんで申しわけございませんでした。まずおわび申し上げたいと思います。その上で、今井委員の御発言につきましては、私の口から、またその詳細な新聞報道も読んでおりませんので、差し控えさせていただきたいと思います。  私自身として、資本注入について御説明したいというふうに思います。  一般論としてお答えいたしますと、資本注入の審査に当たりまして、申請銀行の実態に踏まえて、審査基準を満たしているか否かを審査するのが基本であるというふうに存じております。制度上は、監督庁の検査結果を踏まえることは資本注入の審査、承認を行うための条件とはされておりませんけれども、極めて重要な情報であることは十分私として承知しております。したがいまして、委員会といたしましては、できる限りこのような監督庁の検査結果を踏まえて審査を行うように配慮してまいりたいと思います。  特に、今回の長銀のケースにつきましては、正式な申請が行われます時点までに、金融監督庁の検査が終了しておりますことを期待しております。  以上でございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 御答弁承りましたけれども、私は、審査委員会の委員長を引き受けられた以上、その審査委員会のメンバーが公的な立場で報道されておるようなことについて目を通されるのは、当然の大事な職務の一つではないかと思うのです。  毎日新聞もこのように大きく取り上げております。毎日新聞というのは大した新聞でないと言ってしまえばそれまでかもしれませんけれどもね。しかし、ほとんどの国会議員が読んでいるような新聞報道に、この審査委員会の委員である人がどういう意見を述べておられるかということは、私は当然見なければならない。  また、先日、個別銀行の審査についても、個別銀行の数字については目を通していないかのごとく御答弁されたことがあり、我々大変驚いたわけでありますけれども、そうした見ていないとか聞いていないとか、そのようなことで私は答弁をそらされることは大変心外なことであります。  さらに佐々波委員長にお伺いしたいのは、この長銀の検査が終了する、これはいずれ終了しなければならないわけですけれども、仮に長銀からの公的助成金の申請があった場合に、検査が終了しなくても審査を開始されるのか、それとも検査終了してすべての状況を把握してから、私はそうあるべきだと思いますけれども、申請を受け付け、審査を開始される。  つまり、少なくとも長銀そのものが申請をするというときには、自分の検査結果を知らないで駆け込む、そのような申請者はあり得ないと思います。したがって、申請そのものが検査結果の終了を待って申請しなければ、その申請は私は信頼すべき申請ではないと思います。検査の結果を待って経営者が判断をして、それから必要だと思えば、大切な国民のお金に対して申請をすべきであります。  審査委員会も、当然のことながら、審査を開始するに当たって、検査も終了しておらない、すべての状況を持っておらない状態で国民のお金を使うような審査を開始することはできないと思いますけれども、同じ御意見かどうかを確認させていただきたいと思います。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 ただいまの御質問についてお答えいたしたいと思います。  一般論としてお答えいたしますと、資本注入の審査に当たりまして、申請銀行の実態に踏まえて、審査基準を満たしているかどうかを審査するのが基本というふうに存じております。制度上は、監督庁の検査結果を踏まえることは、資本注入の審査、承認を行うための条件とはなされておりませんけれども、極めて重要な情報であるということは承知しております。したがいまして、委員会といたしましては、できる限り監督庁の検査結果を踏まえて審査を行うように配慮してまいりたいと存じております。  特に、今回御質問にありました長銀のケースにつきましては、正式な申請が行われる時点までに、金融監督庁の検査が終了しているものと期待しております。  以上でございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 同じ答弁で、期待しておりますではなくて、国民に対してはっきりと物を言っていただきたいのは、それを前提として審査いたしますとおっしゃるべきではないでしょうか。その期待が裏切られた場合でも審査をするということをおっしゃっているにすぎないではありませんか。私はその点が不十分だと思います。期待したことが実現していなくても審査をされるのか、期待したことが実現していなかったら審査をしないと委員長としてはっきりおっしゃるのか、その点をお  願いいたします。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 現時点としては、期待としか私としては申し上げられませんけれども、岩國委員、大変長い海外の御経験のようですので、もう一つ英語流に言わせますと、ウイッシュフルシンキングです。

岩國哲人民主党

○岩國委員 英語でお答えいただいて大変光栄でありますけれども、しかしウイッシュフルシンキングの方がもっと後退しているのじゃないですか。もっと前向きの英語を使っていただきたい。大蔵大臣とも御相談いただいて、次回はもう少し前向きの英語で答えていただきたいと思います。  次に、三党の代表の方にお伺いいたします。  長銀への資金投入について、これは本会議でも三党代表の方からの説明がありました。その後いろいろな新聞報道がされておりますけれども、こうした長銀が債務超過ではないかという立場から三党の各委員は今まで質問してこられました。恐らく三党の皆さんは、これは債務超過であるという限りなく濃い容疑を持っておられる。もし債務超過であるという可能性が非常に強い場合に、それでも長銀への公的資金の投入を黙認すべきなのか。  また、長銀問題を切り離してやるべきだという報道が盛んにきのうからきようにおいて行われております。長銀問題を切り離すということは、国民の受けとめ方は、野党は責任を逃れるために、結果的にこれに対しては自民党の責任において長銀問題を片づけて、そして野党は依然として五五年体制のように文句だけ言わせていただきましょうと。  三党の提案というのは、この長銀問題についてどのような立場で臨んでおられるのか。今の、長銀の検査が終わっていない、そして検査が出てくれば恐らく債務超過であろうということを念頭に置いて、長銀への公的資金の投入について、各党一人一人、簡潔にお答えいただきたいと思います。

池田元久民主党

○池田(元)議員 お答えいたします。  我々が政府の長銀処理策を黙認するとか容認するとか、そんなことは断じてございません。岩國委員がきょうも指摘されましたように、市場からは長銀にレッドカードがもう出ている。そして、我々がこれまで審議の場で問題として取り上げてまいりました五千億円以上の公的資本の注入は、結果的にそれは五千二百億円の日本リース等三社の債務免除に使われることになるこの不当性、さらには既に優先株については評価損が出ているこの責任、さらに経営者等の責任、こういった問題をさらにさらに追及していかなければならないと思います。  要は、情報開示のないままにこの巨額な公的資金、税金が使われようとすることに、我々民主党のみならず野党全会派は強く反対をしていく所存であります。そのために、あす、多分あすになろうと思いますが、あすもこの問題について集中的な審議を行っていきたいと思いますので、我々は決して、この政府の長銀処理策を容認それから黙認、そんなことは全くない、我々は強くこれについて反対をしていくということを改めて表明したいと思います。

石井啓一平和・改革

○石井(啓)議員 我が三会派で出している法案では、金融安定化緊急措置法廃止ということでございますので、この法案が成立をすれば、この法案に基づく資本注入はできない、こういうことになります。  私どもも、これまでの長銀に関する審議を通じまして、やはり国民に対する説明が余りにもなされていない、また、経営者なり株主の責任も明確化をされていない、リストラも十分でない、こういったことから、今までの、これまでの政府の対応では極めて不十分である、現時点においては長銀への資本注入というのは反対である、このように考えております。

谷口隆義自由党

○谷口議員 お答えいたします。委員がおっしゃるような状況は共通の認識でございまして、現下の日本長期信用銀行の財務状態は、当委員会の審議の状況をつぶさに聞いておりますと、極めて債務超過の蓋然性が高いというように認識しておるところでございまして、そういう金融機関に公的資金を投入すべきでないというように強く申し上げたいと思います。  我が党が申し上げておるのは、ビッグバンがもう既に始まっておって、このオーバーキャパシティーと申しますか、金融業界全体が極めて構造的な改革をやっていかなければいけないときに、既に極めて債務超過の蓋然性の高いようなところに公的資金を入れてこの救済をするというようなことは、これは避けていかなければいけないというように申し上げておるところでございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 もう時間が尽きようとしていますから、最後一つだけ質問といいますか、御指摘を申し上げたいと思います。  日野長官の御答弁でよくデューデリジェンスという言葉が出てまいります。このデューデリジェンスという言葉でありますけれども、外国のバンカーが使っておるデューデリジェンスは、監督庁のデューデリジェンスと内容が大幅に違っております。  デューデリジェンスというのは、信義誠実の原則に基づいて、経営者と経営方針、経営見通しをそこで十分吟味し、議論し、分析し、発行目論見書のMDAというところがあります。マネジメント・ディスカッション・アンド・アナリシス、経営方針の質疑、そしてその分析評価。これは目論見書の中で一番大切なページであります。それは、リードアンダーライター、リードマネジャーという日興証券、メリルリンチ、野村、そういうところは、シンジケートの総責任者として、公認会計士と弁護士と両わきに置いて、総合的に投資家の代表として吟味する。それこそ審査委員会の大切な役割であります。このデューデリジェンスというのは、必ず社長、会長、最高経営幹部というものを相手にして行わなければ意味がないわけであります。  このデューデリジェンスが行われているかどうか。今までの長官の答弁では 資産リストの点検とか、そのような静的な状態ではなくて、経営見通し、経営方針をどのように評価し、これは債券発行では必要ありませんけれども、株式発行のように株主にリスクを負わせる資金を調達するときには必ずやらなければならない手法であります。これからは、デューデリジェンスというのはその方向で監督庁もまた審査委員会もやるべきだし、またやらなければ欧米の金融界から軽べつされるだけであります。この点について、もし御意見があれば。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 私がデューデリジェンスという言葉を使用しておりますのは、長銀と住友信託銀行との合併におきまして、住友信託銀行が長銀の資産内容を点検するに当たっての態度といいますか、そういったものを示されたものとして引用したわけでございますが、これは例えば田中英夫先生の英米法辞典などを引きますと、相当の注意とあります。また一方、別な会計学の英語の辞典を引きますと、正当な注意とあります。  これは監査基準では正当な注意とされておりますが、この正当な注意がどういうことを意味するものかというのは、東京高等裁判所の判例ぐらいしか今のところ見当たりませんが、恐らく公認会計士が自分の職業的専門家としての立場からその資産の内容を検討するということだろうと思いますので、私どもが行う検査とは、私どもはゴーイングコンサーンということをあくまでも前提にしておりますから、ただ合併を前提としたデューデリジェンスということになりますと、ややその切り口が、極めて静態的なものにならざるを得ないのかなというふうに考えているところでございます。

岩國哲人民主党

○岩國委員 デューデリジェンスで、例えば先ほど鈴木議員の方からデリバティブのリスク評価について御説明がありましたけれども、このデリバティブ残高が減っているのか減らされたのか、これが大切なところでありますので……

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 質疑時間が終了しております。御協力くださいますようお願いいたします。

岩國哲人民主党

○岩國委員 そういった点もデューデリジェンスの中に入れていただきたいと思います。  質問を終わります。ありがとうございました。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて岩國君の質疑は終了いたしました。  次に、吉田公一君。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 今、専門用語の英語のやりとりがありましたけれども、私の場合には、英語で答弁をされてもよくわかりません。そのかわり、今度は私の方の専門用語を使って質問させていただきますけれども、恐らくわからないだろう、こう思うのです。日本語でぜひ御答弁をいただきたいと思います。  大蔵大臣、訪米大変御苦労さまでございました。ルービン財務長官初め多くの政府要人とお会いになって、我が国の金融情勢等の御説明に当たったのだろうと拝察をいたしますが、そのときに報道で、十三兆円で果たして足りるのかというような疑問が述べられたと伺っておりますが、それは事実でございましょうか。アメリカの要請が正式にあったのでしょうか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 私とルービン長官とは一時間半ばかり会談をいたしまして、その後また夕食が二時間ほどございましたけれども、その間ではそういう話は一切出ておりません。  ただ、他方で、それに先立ちまして、あるいはそれと並行しまして、事務当局同士のかなり具体的ないろいろな問題についてのディスカッションがございました中でこの問題が取り上げられたそうでございまして、日本側がいろいろ手続なり事情を説明していきましたときに、米側から十三兆円で大丈夫なのかなという話があったそうで、日本側の事務当局が、まあこれだけあれば十分だろう、こういうようなやりとりがあったそうでございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 それから、ここが一つは問題点になっておるところでございますが、長銀は既に破綻をしているのではないか、そういう認識を持っている人たちも多いですし、国民も、そう思っている人たちもいる。破綻をしていないという最大の根拠理由は何か、それをまず御答弁いただきたい、こう思うのです。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  破綻の定義は、法律的に言いますと、恐らく預金保険法上の破綻ということがいわゆる破綻だろうと思います。  今委員御指摘になりましたのは、資産の内容という点からの恐らく御指摘だろうと思います。過日、鈴木淑夫委員がこの破綻の定義をおおむね三つぐらいに分けられました。一つはソルベンシーの観点から、一つはりクイディティーの観点から分析されまして、今御質問は、恐らくソルベンシーの観点からの御質問だと思いますが、本年三月期の長銀の自己査定結果や今回の日銀の考査によりますと債務超過ではない。しかし、現在破綻かどうかというふうに言われまして、現在営業してきちっとやっているわけでございまして、リクイディティーの観点から申しますと、これは全く破綻していないということになろうかと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 店舗を構えて人がいて仕事をしていれば破綻していないということにはならないので、政府はこれから、つまり公的資金、公的資金とは一体何か、その「的」というのは何か、まず説明をしていただきたい。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 これもさまざまな定義があろうかと思いますが、現在議論されておりますのは十三兆円の世界での公的資金だろうと思いますし、それから、よく預金とか金融債が保護されるかどうかといった場合の公的資金は、預金保険法上の十七兆円の世界での話だと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 ちっとも説明になっていない。世界の話ばかりしていて、公的資金の世界なんて言われたって、何の世界だかわけがわからない。要するに、公的資金というのは一体何なのか。税金じゃないんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 緊急措置法では三兆円は国債ということになっておりますし、それから預金保険法上は七兆円が国債ということになっていたかと思います。それで残余の二十兆円は借入金ということになろうかと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 最後はだれが返すんですか。国民が返すんじゃないか。だから税金だよ。要するに、公的資金なんて国民にわかりやすいようなことを言って、いかにも全く埋蔵物か何か持ってきて充てるようなことを言っているけれども、佐渡の金山だってもう全然とれないんだから。公的資金なんてうまい言い方をしないで、もう税金とはっきり言った方がいいよ、税金と。我々はこれから統一して税金という言葉を使うべきだ。公的資金なんというのはわけがわからない、こんなの。そういうことでぜひひとつお願いしたい。定義をはっきり税金としてもらいたい、そう思うんですよ。  それから、これもまた問題の一つなんだけれども、三月に既に健全な銀行であると認定したから、要するに公的資金、税金を注入したんだ。だけれども、三カ月もしないうちに、どうも危なっかしくなっちゃった。これはもう沈没するんじゃないか、こう思って、沈没しそうな船にまた修理をするなんていったって、それはもう半分以上沈んじゃっているやつを修理したってだめなんだ。少しぐらい傾いているときならまだ修理したっていいけれども、半分船首だけ、頭だけ出して、後はもう沈むのは時間の問題なんというところへまた資金を投入するなんということは、見通しの悪さということを指摘されてもしようがない。  国民に何て説明するんですか。大丈夫だろうと思ったから三月に投入した。ところが、三、四カ月もしないうちにだめになっちゃった。また物すごい金を投入する。それでなくたって、そこらじゆうで物すごい税金を投入しているんだから。林野だって国鉄だって、そのうち石油公団だって、また税金の話だよ。減税なんかしたって意味ないよ。そういうことで、見通しの甘さ、国民に何と説明するんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  確かに、三月には健全な銀行だということで資本が注入されたことは、これは事実でございます。  その後、いろいろ状況が変化いたしました。例えば月刊誌に長銀の内容が出るとか、さまざまな変化がございまして現在のような状況に至ったわけでございますが、確かに、御指摘のように、公的資金を注入するということになりますと、いろいろな意味で、なぜそういうことをしなければならないかということはきちっと説明しなければならないかと思います。  長銀といたしましては、さまざまなリストラ策をそういうことで発表していると思います。これからは、このリストラ策が果たしてちゃんと実行されるかどうか、あるいは、それ以上にもっと何かリストラ策をやるべきかどうかということをやはり真剣に長銀においても考えてもらって、ある意味ではばらばらになるといいますか、そういう状態にまでやはり自分自身が考えるべき問題ではないかというように考えております。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 今のお尋ねを拝借しますれば、確かに船は沈むかもしれない、しかし国民であるお客さんは次の船へ移して救わなきゃならない、こういうふうに思っております。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 じゃ、救命ボートを出さなきゃいけませんね。その救命ボートが税金だ、こういう認識でよろしいですか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 確かに、かつてイギリスでいたしましたときに、ライフボートオペレーションということを、おっしゃるように申しました。(吉田(公)委員「日本語で言うと何ですか」と呼ぶ)救命ボート。まさにおっしゃいましたその言葉でございます。そういうことは使われたことがございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 それから、一番国民が怒っていることは何かというと、金額がどうだとか注入額がどうだとかというのがよくわかっていない、国民には。公的資金とかなんとかいって。一番国民が怒っていることは、経営に失敗した経営者に事もあろうに九億七千万円の退職金を払う。たまたま発覚したからわかったけれども、失敗した人ですよ、これは。返してもらうといったって、返すとか返さないとかの話じゃない。これだけが国民がまず怒っていることなんです。だから、あと幾ら政府が説明したって、失敗した人に九億七千万。この人は単なるサラリーマンだよ、九億七千万なんて。年はお幾つですかね、この人は。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、確かに、経営責任ということは経営改善策におきましてより一層明確にしなければなりませんし、退職金を受け取られた方についての責任といいますか、いろいろこれから真剣に取り組んでいかなければならないと思いますが、たしか一番最年長の方は明治生まれであったかというふうに聞いておりますが、ちょっと年齢、具体的なことをお答えできないことをお許しいただきたいと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 私が伺ったところでは、八十六歳と聞いたよな。八十六か七ですよ。こういう人が、九億七千万円のお金をもらってどうしようか。そろそろ菩提寺の住職といろんなことを相談しなきゃならない年だよ。菩提寺の住職と、そろそろなんて言って相談しなきゃいけない年だ。相談しなきゃいけない年の人に九億七千万円なんて話は、これだけで、実はこの問題がいいかげんな話だなと、国民の認識は、みんなそうですよ。不届きな話だ、そう思っているんだよ。それで、ほかの役職の退職金だって、わかったからいいけれども、わからなきやそのまんま、菩提寺と相談する人にどんどんどんどん、九億七千万の金もやつちゃっていた。これがまず国民の信頼を失った一番大きな原因ですよ。こんなばかげた話をやっているなんということ自体が、幾ら我々が、政府がどんな説明したって、あ、この話は何だか隠ぺい工作をやっているような話でわからないな、国民はみんなそう思っていますよ。必ず見て、聞いてくださいよ。  そして、金融監督庁は、情報開示ができない、こう言っているでしょう。国民の税金を使うのに情報開示ができないなんということは、この議会制民主主義の中で、独裁政治じゃあるまいし、できないなんて話はないんですよ。情報開示こそが責任の明確さなんだ。この議会制民主主義の時代に、全然わけがわからないで税金を投入させろなんて話は全くべらぼうな話だ。情報開示というのはやるんですか、やらないんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 長銀に関する情報開示につきましては、長銀が、住友信託との合併を前提として、抜本的な不良債権処理に伴いまして一時的に過少資本となりますために、恐らくこれから公的資金の注入の申請が行われるものと思いますが、そうした場合には、私どもといたしましては、国民の理解が得られますように、取引先への影響あるいは信用秩序の維持に与える影響等を勘案しながら、最大限の努力をしてまいりたいと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 最大限の努力というのはどこまでだかわかりませんが、今後の推移を見ていきたいと思っております。  いずれにしても、国民の税金を投入しなきゃならないところまで来た金融機関が、大変だ、こんなことを発表したらえらいことになる、世界恐慌だ、そんなことを言ったって、だれも信用しないんだ。風が吹けばおけ屋がもうかる式みたいな話で、どこで世界恐慌になってくるのかわけがわからない。拓銀だって山一だってぶっつぶしておいて、世界恐慌。だって、別に日本発じゃないでしょう。ロシア発みたいになってしまっている。汽車の出発言っているんじゃないんだから。  そういうことで、ぜひ国民の理解が得られるためにはどうするかということを努力することが政府の責任でしょう。それがない限りは国民の大事な、今十万円で手形が落ちるか落ちないかといって青い顔して中小企業のおやじさんたちが飛んで歩いているんだ、そのときに五千億だの七千億だの二兆だの三兆だのと、豆腐じゃあるまいし、簡単なこと言うなというんだよ。豆腐なら二丁食おうが三丁食おうが大したことはない、少し腹を壊すぐらいのものだ。  だから、国民にまず納得と理解をしてもらうということが民主主義の大原則だから、国民にわからないうちに国民が汗水たらした税金を使ってしまうなんという話は、そんなことは日本は民主主義じゃないな、これは。そういうのは何主義と言うんだ、長官。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 また先ほどの御質問に対してお言葉を返すようで恐縮でございますが、公的資金というのは、単に何といいますか、穴のあいているバケツに水を注ぐというものとは違いまして、優先株を引き受けたり、あるいは劣後債を買ったりするわけですから、これは将来その企業が、企業といいますか金融機関が成長してきちっとしたものになれば、いずれはまたお返しできるということでこの仕組みはでき上がっているんだろうと思います。決して、何といいますか、じゃぶじゃぶどこかへ捨ててしまうといったような性格の資金ではないと思います。  しかし、御指摘がありましたように、情報開示がどうしてもやはり不可欠だと思いますので、私どもといたしましても、これまでもやってまいりましたが、これからもいろいろできることを最大限やってまいりたいと考えております。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 気をつけなきゃいけないのは、国会議員なんかもそうなんだけれども、我々はこのごろ、一兆二兆の話なんか大したことはないんだよ。十兆円を超えないと、あ、これは玉が、少しは大変かななんて思う。三十兆円なんていうのをぽんと打ち出しちゃったから、もう五兆だの十兆だなんて余り関係なくなってきた。だけれども、これは、なれというのは大変恐ろしいことであって、やはり一兆円という単位というのは物すごい単位なんだ。  この間、国鉄林野特別委員会で私が質問したときに大蔵大臣に申し上げたのは、一兆円の金を毎日百万円ずつ使うんだ。何に使うか勝手だよ。三千年かかるんだよ、一兆円の金を使うのに。三千年、容易じゃないでしょう。それで今度は、三十兆円となった日には九万年かかるんだよ。いや本当だよ、九万年。九万年前というと、おれも余り考古学に詳しくないけれども、北京原人の時代だよ。北京原人が毎日百万円ずつ使って平成十年まで、やっと使い終わるんだ。物すごい金だ、それは。そのぐらいすごい金なんだから、簡単に二兆だの三兆だのなんて言わないでもらいたい。  国鉄清算事業団の赤字が二十八兆円だよ。今度のやつで、これ三十兆円だというんだろう。両方合わせると六十兆円に近いんだ、国民の負担は。十八万年前の話だ。北京原人の前だから、クロマニョン人かネアンデルタール人の時代から百万ずつ返してきた。もう宇宙の世界だよ。長官はもう宇宙人だよ。こんな財政の問題を宇宙人に任せるわけにいかないんだよ。  やはり、女房がサンマを買ってくるように、十円二十円という単位が大事なんだ。それを、二兆三兆なんというのは大したことはない、三十兆円がまだ上にあるじゃないか、国鉄清算事業団の二十八兆円がまだ上にあるから、こんな十三兆円なんというのは大したことはないよなんて言われたら、かなわないんだ。ぜひ慎重にやってもらいたい、そう思うんですよ。国民の税金を使う以上は、極端なことを言えば、速記の人が使っている鉛筆一つとったって国民の税金だよ。私のは自分のお金で買ったんだよ。  それからもう一つ、長銀の関連会社に、特に日本リースだが、貸出先が三十社ある。そこへ七百四十億円の金を貸している。その中には、ペーパー会社もある、休眠会社も多い。まさにずさんな管理体制である。ペーパー会社というのは監督庁長官、何ですか、ペーパー会社って。日本語で言うと紙会社。

乾文男国税庁課税部長

○乾政府委員 週刊誌等に出ておりますペーパーカンパニーの定義、私どもも必ずしも承知しておりませんけれども、当局としましては、金融機関の関連会社及びその融資先に対しまして、銀行法に基づく報告徴求、検査権限というのは持っておりませんけれども、金融機関の検査等に際しましては、そうした関連会社向けの融資等が金融機関に与える影響を把握いたしますために、これまでも当該金融機関を通じましてその実態把握に努めてきているところでございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 何かよくわかったようなわからないような答弁ですが、つまり、国民の税金を注入する以上は、ペーパーカンパニーに行っている金の追及までしなきやおかしいでしょう。長銀に調べさせます、その調べた結果を私たちは信用しますとかなんとか言って、ちゃんと先の先まで、前回私は通常国会のときに大蔵委員をやっていた、大蔵大臣の答弁は、とにかく一銭一厘ともとかなんとか言っていたよ。だからこんなのは、ペーパーカンパニーにしょうがノンバンクにしょうが、とにかくきちっとそこの先まで行って調べなければ、国民の税金を使うなんという、お任せできるような要するに監督庁じゃないですよ。その辺、どうなんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 ペーパーカンパニーというのは、もちろん登記簿上にはちゃんと存在しておりますが、恐らく実際は営業していない、活動していない会社ということから、登記簿上の、紙切れだけの会社という意味であろうかと思います。  そういった関連会社は、法律上はきちっとした会社にはなっているわけですが、ただ、先ほど私どもの方からも御答弁申し上げましたように、現在の銀行法では、あくまでも金融機関に対する検査ということが私どもの権限として認められているわけでございまして、もちろん、金融機関本体だけでなくて、仮にその金融機関が子会社を有しているような場合には、もちろんその子会社に対しても検査権限が及びますが、関連会社とか、それから、例えば今御指摘のありましたようなペーパーカンパニーに対しましては、何といいますか、権限がございませんので、直接そこへ出向いていって調べるということを許されておりません。  したがいまして、当該の金融機関、対象となっている金融機関の検査を通じて、できる限り、まあ細胞の隅々に至るまでできることなら調べていきたいというふうに考えているところでございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 これは、長銀本体だけを調べるのが金融監督庁だなんて言っている場合じゃないので、要するに国民の期待は、金融監督庁に対して、厳しい査定をして、そしてずさんな貸し付け等についてきちっと明らかにしてもらう、その上で、どうしようもないものについては改めて国民に負担を願うというのが政治の常道だと私は思っているんですよ。  だから、長銀本体だけやっていればいいといったって、現実に七百四十億円というものは長銀から出ているんだから。出ているんだから、ちゃんとしなければおかしいでしょう。ペーパーカンパニーだかち責任追及は我々にはできないんだ、幽霊会社はできないんだ、そんなことを言って逃げるんじゃなくて、やはりきちっと先の先まで把握をして、そして額を算定しなければおかしいでしょう。  だって、額を算定するんでしょう。適当なことを言って、ここのところは二兆円でいいですとか三兆円でいいですなんていう話じゃないでしょう。何千何億何百万まで国民の税金を御負担願いたいというのが本当でしょう。だとすれば、ペーパーカンパニーもそうだし、ノンバンクに対してもそうなんだ。そういうことで、ぜひ厳しい方式をとっていただきたい、こう思うのです。  それから、長銀も債権を破棄します、したがってほかの銀行にも負担をしてくれないかといっても、ほかの金融機関としてみれば、何を言っているんだ、あなた方が放棄するのは勝手だけれども、我々の出資会社や金融機関にも一緒になって協力してもらいたいなんといったって、ほかの金融機関が納得しますかね、大臣。その辺、いかがですか。長銀はしょうがない、自分たちの責任だから。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 仮定のお話ではあるのですが、長銀がいわばそのノンバンクをつくりました母体行であると自他ともに認めているようなケースでございますと、長銀としては、その責任を当然尽くさなければならない。  ただし、そのときに、他の債権者もその本体は生き残したいという気持ちがございます場合には、債権者の間である種の合意ができることがしばしばございます。母体行が一番の責任をしょって、しかし、大手筋はおのおの多少の痛みは引き受けよう、それによって企業そのものは残していこうという債権者の間の合意ができることはしばしばございますので、そういう相談が行われている場合があると思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 それから、今まで、通常国会のときの金融二法、このときの説明は、要するに預金者保護だ、こう言ってきた。預金者保護だ、預金者保護だ、こう言って、いかにも預金者を救済するための金融二法だ、こう言ってまいりましたが、今度は、預金者保護という言葉はもう二回目だから使えないんだ。それで、しょうがないものだから、世界恐慌だとか大変だとか、これは物すごいことになるぞとかなんとかお化け大会みたいなことを言って、それで出てきたら大したことはない、そういう可能性があるわけですよ。  したがって、銀行に資本を注入して、貸し渋り対策や破綻銀行の受け皿となる銀行へのてこ入れに限ると言ってきたんだけれども、その原則に沿わない方法で今度は長銀を救済しようとしている。その原則にそぐわない方法で長銀だけを救済しようとしているということについて、どういうことなのか御説明いただきたいと思うんですよ。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  これはあくまでも将来の見通しでございますので何とも申し上げられませんが、現在、別に長銀だけを念頭に置いているわけではございませんで、しばしば御答弁申し上げておりますように、今回の場合、長銀が過少資本になります。先ほどから御指摘がありましたように、債権を放棄いたしますと過少資本になりますために、それを公的資本で補うといったもので、これがひいては金融システム秩序の維持に資するものであるといった観点でございまして、決して、長銀本体だけをどうこうするといったような性格のものではないというふうに考えております。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 次に、国会の任務やそして責任は、つまり今長銀に限って言えば、経営内容を我々がまず確認することが大事ですよね。その上で、税金を投入した方がいいのか、あるいはそうでない方がいいのかという判断をしなければいけないでしょう。ところが、それがないんだから、判断材料がないわけだ。どこでどうなっているんだか、どれが不良債権なんだか、どれが不当貸し付けなのか、だれがこれをやったのか、全然皆目わからない中で、我々に、審議をしてこれから先結論を出せなんということはできないんですよ。  したがって、金融監督庁がきちっとした資料を出してから、本格的に、長銀に税金を注入するかどうかということを議論すべきだ、私はそう思っているわけです。ぜひ資料をちゃんと出していただいて、長銀に対する集中審議もあるようですから、そのときまでにちゃんと資料を出して、我々が議論できるように、それでなければ同じ話ばかりになってしまうんだ。宇宙人の答弁を聞いているんだから。同じ話になってしまう。だから、ぜひそういうものをきちっと出してもらってから本格的な議論をしましょうよ。そして、国民が納得するかしないか、国民の判断に、我々の国会の議論を通じて最終的には判断をしてもらうということが大事だ、私はそう思っております。  それから、これから銀行検査体制を整えなければいけませんね。日本では四百人ぐらいしかいない。しかし、実際にぱっとできる人は二百人前後だ、こう言われている。アメリカなんか八千人ぐちいいるというんだ。だから、そういう体制そのものを金融監督庁は整えなければいけないのですけれども、体制づくりと検査というのは全く大事なことですから、検査体制が弱いと検査が甘くなってしまうんだ、物理的に人手がないんだから。長官、その体制をどうやって整えるんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 検査について励ましのお言葉をいただきまして、大変ありがとうございます。  検査部の要員につきましては、現在国家公務員全体の定員が厳しく抑制されている中でも、可能な限りの新規の人員を確保したところでありまして、現在は百六十五人ということになっております。そのほか、金融監督庁の長官が指揮監督することができる地方の財務局におきましても四百五十六人検査要員がおりまして、全体で六百二十一人ということになっております。  今後、金融検査の重要性にかんがみまして、先ほどから御指摘がございますように、検査体制がしっかりするということが何よりも大事でございますので、計画的な整備を図っていきたいと考えておりまして、去る八月三十一日に提出いたしました機構・定員要求では、全体として二百五名の増員、そのうち検査官につきましては百十三名の増員をお願いしたところでございまして、これが認められますと格段の検査体制の充実になろうかと思います。  今後とも、よろしく御支援のほどをお願い申し上げたいと思います。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 長官、そのかわり銀行本体だけやっていればいいんだなんという話じゃだめですよ。ちゃんとそこから先追及しなければいけない、そう思っています。  それから、金融危機管理委員会についてお尋ねしますが、先ほども申し上げたように、そのときは非常に健全だった、しかし三カ月もしないうちにまた物すごい金を注入しなければいけない。そういうことになると、金融危機管理審査委員会というのはどういう位置づけになっているのかな、これは。例えば、金融危機審査委員会がうんと言えば税金注入できる、そこの関所だけ通せば、佐々波委員長のところだけ通せば後は税金注入ができるというシステムになっているのですか。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 委員会のあり方についてお答え申し上げたいというふうに思います。  委員会というのは、私を含めまして民間から三名、国会の承認を得て、閣議を経て任命されたものというふうに承知しております。各委員は、これまでおのおのの分野の経験や知識というものを生かしまして、今後とも公正中立な判断をいたしていきたいというふうに、最大限の努力をいたすつもりでおりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 いや、公正、正大は当たり前の話なので、そうじゃなくて、私が伺っているのは、金融危機審査委員会がオーケーを出したものについては、そこが関所になって、オーケーを出したものは注入金額をそのままもう注入できる。最後のとりでですかね、そこは。だから、金融危機管理審査委員会がうんと言わないと注入できないのですか。それだけの権限を持っているのですか。そこを聞きたいのですよ。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 仕組みについて申し上げます。  金融危機管理委員会では、全員一致で決定したものを閣議に諮った上で施行していくというのが仕組みでございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 そうすると、佐々波委員長の委員会はまことに責任重大な立場にあるわけですね。したがって、ついこの間の税金投入も、話に伺うから事実はわかりませんが、二十分か十五分でオーケーしてしまった。大蔵省が仕掛け人で説明して、それだからいいだろうといって短時間で許可をした。そうなると、これからそういう重要な委員会ではそれでは困るのであって、そうすると、注入するときはよかった、だけれども三カ月や二カ月先はわからないよというのじゃ、運輸省の車検場みたいな話になってしまう。  車検場というのはその場がよければいいんだから、あした故障しましたよといったって、それは関係ないというんだ。だから、運輸省の車検場みたいな委員会じゃ困ってしまうんだ。そのときは通ったんだ、ところがあしたになってエンジンかけてみたら、故障してしまってバックが入らない。車検場へ行って、おかしいじゃないか、きのう通ったばかりじゃないかと言っても、車検場は責任とらないんだ。だから、佐々波委員長のところもこれから先のことについては責任をとらなくていいのかどうか。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 これまでの審査の経緯を踏まえまして申し上げたいというふうに思います。  これまでの審査におきましては、非常に長い時間の事前準備というものをいたした上で、三月注入のケースにつきましては、都合三回にわたって委員会審議を行いました。  今後とも、先ほど申しましたように、厳正中立な審査というものを一生懸命行っていく所存でございます。  以上でございます。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 要するに、投入したときには健全だったけれども、三カ月たったらどうも健全じゃなくなってしまった、失敗してしまった、注入して。だけれども、運輸省の車検場と同じで、そのときよければそれで通ってしまうんだ。あと、三カ月たって、いや実はあと五千億足りなかったと言われても私たちは責任を持ちませんよというのだとすれば、まことに私は残念なことだ、こう思っているのですよ。だから、これからその位置づけをちゃんとしなければいけませんね。今度はそれは委員長のところじゃないんだ。ここの政府の方だ。そうしなければ、だって年じゅう責任ばかり追及されて困るだろうと思うのですよ。  それから、事務局はあるのですか、職員はいるのですか、そして決定は委員全員一致の決定ですか。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 事務局は預金保険機構にございまして、御質問の職員につきましては十五名前後というふうに承知しております。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 もう一つ、全会一致かどうか。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 全会一致ですか。先ほど委員会の決定につきましては、全員、委員についての全会一致というふうにお答えしたので、どうも申しわけございませんでした。そちらの御質問に対するお答えをちょっと落としましたので、つけ加えさせていただきます。  どうぞ、よろしくお願いいたします。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 いや、今何か説明してもらったのではよくわからないんだけれども、全員一致しなければいけないのか、それとも多数決なのか。全員一致しなければいけないんですね。わかりました。  それから、最後になりますが、この分類、第一から第四まで分類するわけだ。第一分類は問題ない。第二分類は三〇%ぐらい不良債権が入ってくるわけだ。第三分類になると五〇%から七五%ぐらい不良債権かもしれない。四類になったら話にならないと。ところが、それは銀行がやっているんだ。金融監督庁がやるんじゃなくて、銀行が第一から第四分類まで自己査定してやっている。  問題は第二分類。第一分類はいいとして、第二分類の分け方によっては、要するに破綻するかしないか決まってしまうんだ。だから、破綻させたくないと思ったらば、とりあえずは第二分類へ入れておいて、不良債権が三〇%入っているんだけれども、まあこれは一〇%ぐらいに抑えておいて、三〇%を第三分類へ入れてしまうとこの長期信用銀行はつぶれてしまう、そういう操作だってできるじゃないですか。それで、分類が銀行によって違うというのだ。これも変な話だね。分類の指定は金融監督庁がやらなきやおかしいですよ。これは第四分類だ、これは第三だよ、これは第二分類だよ、これは第一でいいよと。そうでなけりゃ、だって破綻したか破綻しないかなんていうことはどうにでもなっちゃう、分類で。その辺、長官、どうなんですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  確かに、金融機関が自己査定ということで第一分類、非分類から二分類、三分類、四分類と分類されるわけでございまして、それはそれぞれの各金融機関が自分で持っている物差しでこれをそれぞれの分類債権として分類しているわけでございます。  それを、今御指摘がありましたように、本来なら三分類に入るべきもの、あるいは四分類に入るべきものを二分類に入れているではないかといったようなことは、現在検査を通じて、そうであるかどうかということを今検査をしている最中でございまして、ただ、これは検査結果を通知いたしましても、金融機関によりましては、いや、それは金融監督庁は三分類と言うかもしれないけれども、自分のところはやはりこれは二分類だと思っている、こういうことがあるいはあるかもしれません。それは、これからの検査結果の通知と各金融機関の私どもに対する対応によっておのずからわかってくるのではないかと思いますので 一概に金融監督庁が一つの物差しで決めるということは、やはり債権というのは一つ一つが、人間の顔が違いますように一つ一つが違っておりますので、必ずしも一概に、一つの物差しで二分類に入れるべきものはこういうものだということを定義づけるということは、大変難しいのではないかというふうに考えております。

吉田公一民主党

○吉田(公)委員 わかりました。  終わります。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて吉田君の質疑は終了いたしました。  午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時一分休憩      ————◇—————     午後一時開議

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。若松謙維君。

若松謙維平和・改革

○若松委員 新党平和の若松謙維でございます。  平和・改革を代表いたしまして、きょうは、既に私どもの同僚の石井議員、大口議員等が質問しております、特に、七千五百億円いきなり引き当てという話がありましたけれども、そういった観点について、私もちょっと専門的な観点から、若干陳腐化しましたけれども、今後の金融化の審議のためにはひとつ固めておきたいと思っておりますので、質問をさせていただきたいと思います。  この資料は石井議員が使ったものでございまして、九八年三月末の長銀の自己資本七千八百七十二億円、それについて公的資金が一千三百億円入りまして、そのとき長銀本来の自己資本は六千五百七十二億円じゃないかと。そこで、不良債権償却、予定ということですけれども、七千五百億、いわゆる債権放棄分ですね、これが出てきたということで、この七千五百億という取り扱いについてもう一度確認させていただきたいと思っております。  まず、早期是正措置があるわけですけれども、これは大蔵大臣がよろしいのか金融監督庁長官がよろしいのか、ちょっと御判断ください。まず、九八年四月以降、既に早期是正措置は適用されております。じゃ、この第一号の適用が何なのかというのは大変関心があるというか、これは特に大手十九行、非常に重大な関心を持っているんじゃないか。自分じゃないかと。  その前に、まず、少し議論があったかと思うんですけれども、早期是正措置というのは、銀行法も改正して、しっかりとした法律に基づくルールなんですね。そのルールが既に施行されているということで、なぜ長期信用銀行にこの早期是正措置がとられないのか、その点についてちょっとお答えいただけますか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  早期是正措置は銀行法に基づいて行うものでございます。この銀行法を現実に運用しております金融監督庁は、本年六月二十二日に発足いたしました。その後間もなく大手十九行に対して検査に入ったわけでございまして、まだ検査が終了しておりませんが、この検査結果を踏まえた上で、その資産の内容等を十分に吟味した上で、この早期是正措置を発動するかどうかということも含めてこれから検討していくことになろうと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 そうしますと、この早期是正措置適用、一つの可能性として、まず、今十九行、全部じゃありませんけれども、検査をやっている、それで、その検査の一つの結果を要約してこの早期是正措置が適用される。それが一つの可能性。そして二つ目が、九八年九月期の決算がいよいよ出るわけですから、そこでまた自己査定に基づいた数値が出て、そこでいわゆる基準、八%とか四%とか〇%とか、そういうところが明確になる、そこでこの早期是正措置が適用される。そういう理解でよろしいですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  現在行っておりますこの十九行に対する検査といいますのは、本年三月期の決算に対する検査をやっているわけでございます。  今お尋ねの九月期の検査、これは、それぞれの金融機関が自己査定でもって早期是正措置を発動されるような区分の変更があったような場合は格別でございますが、九月期の決算につきましてはまた改めて検査を、この三月期とは別に行わなければならないというふうに考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 わかりました。じゃ、いずれにしても、早期是正措置の決定というのはあくまでも、いわゆる銀行が出して会計士がチェックして、それを金融監督庁がチェックする、ですから、ことしの九月期決算の数字に基づく早期是正措置の適用はあり得ない、そういうことだと思いますね。  そうしますと、今、特に長銀を中心に検査をやっております。そこで、わかった時点で、いわゆる九八年三月末が、先ほど言ったように本来七千五百億円償却すべきだったとか、そういう不良債権がかなり自己査定でもふえている、そういうことがわかると、当然そこで早期是正措置が早急に執行されなければいけない、これが法律のルールだと思うんですけれども、そういう理解でよろしいですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 先ほどの御質問の中で、九月期の決算について検査を経なければというようなお言葉がございましたが、そうではございませんで、これは自己査定で私どもがわかりますので、その結果、その区分が変わっているような場合には検査を経なくても早期是正措置が発動できるということを申し上げておきたいと思います。  それから、その余の御質問は、当然のことながら、今お話のありましたようなことだと思います。(若松委員「長銀のことですね」と呼ぶ)はい。

若松謙維平和・改革

○若松委員 ですから、私が言いたいのは、破綻前処理のいわゆる従来の監督当局の密談というか、それによる自由裁量、そういったやり方はぜひやめていただきたいということなんですね。ですから、実質〇%、自己資本〇%でしたら、もう業務の一部停止とかそういった形になるわけで、公的資金投入というのは二の次になりますから、ぜひそれを改めて認識していただきたいと思います。  続きまして、先ほどの七千五百億引き当て予定の大もととなりました日本リース、日本ランディック、エヌイーディー、これの営業報告書、いわゆる監査報告書済みの、当然監査役の監査報告書、公認会計士の監査報告書済みの決算書を入手しようということで、実はきょう、予算委員会の理事の人には一部郵送されてきましたけれども、これは実際、今の制度で入手できないんですね。  ちょっとこういった情報公開のインフラの、特に商法中心ですけれども、お話をしたいんですけれども、さらに委員の先生方にも知っていただきたいんですけれども、これは公認会計士協会で、いわゆる商法監査をやります、資本金五億円以上または負債二百億円以上。これを監査した場合に、監査をした会計士が会計士協会に届け出ます。ですから、監査した会社というのは必ず協会に届けます。ところが、これは会員と協会とのいわゆる紳士協定ですので、一般公開できないんですね。これはやむを得ないと思います。  ですから、私がお願いしたいのは、これは法務省にお答えいただきたいんですけれども、少なくともこの商法特例法での大会社ですね、日本リースももう総資産二兆円会社ですから。そういったところを、今回も長銀から予算委員会の理事に一部の決算書が来ました。附属明細書はついておりません。監査報告書もついておりません。これじゃ、私たち、果たしてこの引き当て七千五百億が妥当かどうかとか、公的資金投入の必要性とか、これは判断できないんです。ですから、大会社だけでも少なくとも登記所に登録して一般公開できる、それをするように早急に検討していただきたいんですけれども、それについていかがですか。

細川清法務省訟務局長

○細川政府委員 お答え申し上げます。  計算書類の登記所における公開につきましては、平成二年三月の法制審議会におきまして、株式会社の貸借対照表等を商業登記所に備え置いて公開すべきものとの答申がございましたが、これに対しましては、会社の負担が重くなるということ、あるいはこれが悪用のおそれがあること、計算書類の適正化の措置と同時になされるべきであること、対象となる会社を限定すべきであること等の消極意見が相次ぎまして、最終的に立法化が見送られたという経緯がございます。  しかしながら、ただいま先生御指摘のとおり、この問題は企業のあり方に関する非常に重要な問題でございますので、私どもといたしましても、その実現のための前提条件の整備について今後とも検討してまいりたいと思っているところでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 非常に前向きに検討していただけるということですけれども、あえて私の方から補足させていただきますと、とにかく大会社は早急にやってもらいたいんですよ。そうしないと、一々こうやって議論して、資料を出す出さないで、何も国会で審議できないですよね。与党の先生方も理解していただけますよね。  それで、実は、住専、これもこの際ですからはっきりさせたいんですけれども、住専のときも、特に住専七社の貸付先、ありましたよね。それで、特にちょうど有名になった末野興産とかコリンズとか富士住建とか東海興業、こういったところはすべて負債総額二百億円以上、当然監査を受けなくちゃいけない。ところが、外部監査を受けなくても過料百万円なんですね。それで、払えばいいですよ、そういう人たち。この人たちは払ってないですよ。これは会計士協会に確認しましたところ、いわゆる監査報告書つきの営業報告書の届け出はありませんと。彼らは、会計士が行っても、いいよ、会計監査なんか受けなくていいと。  ですから、先ほど会社の負担が多い、監査の負担は確かに中小企業には大変です。だから、中小企業と大企業とを早急に立て分けていただいて、中小企業は、残念ながら、今、税理士会と公認会計士協会の両会が醜い争いをしております。私、早くそんなつまらない議論をやめて、国民のためのディスクロージャー制度のそういった前向きの議論にしていただきたい、その二つの団体に申し上げているわけですけれども、少なくとも大会社、これについて、今の制度ですと、監査を受けなくても百万円の過料。それも、払ったか払ってないかもチェックしてない。これも含めて、例えば大会社だったら監査報告書つきの営業報告書を登記しなければ、二年連続登記しなければ会社登録抹消、そのぐらいやってくださいよ。  実際に、イギリスは、有限責任会社であれば、資本金がゼロでもすべての会社は監査を受けなくちゃいけない、それを登記所に登録する、それをしないと自動的に会社登録抹消、こういう制度ですから、この制度についてどうですか。ぜひ早急に検討していただくように、これも前向きの答弁をお願いします。

細川清法務省訟務局長

○細川政府委員 上場会社につきましては、証券取引法におきまして計算書類を本店、支店に備え置き、一般の縦覧に供する、あるいは大蔵省においても縦覧に供するということになっているわけですから、上場企業につきましては十分に開示の制度が図られていると思っております。  それから、いわゆる商法上の大会社、すなわち資本金五億円以上、負債二百億円以上の会社につきましても、これは、先日、若松先生の御質問にお答え申し上げましたとおり、商法上は、これは計算書類を本店、支店に備えておいて、株主及び債権者、つまりこの会社の決算について利害関係のある株主及び債権者に対して公開するということになっているわけでございます。  したがいまして、それ以外の一般の人に対しては貸借対照表等の要旨を公開することになっておるわけですが、これを超えて、さらに監査報告つきのものを一般に縦覧に供するということは、その当該の会社にとりましては大変な負担になるのではないかということで、前回の登記所の公開のときもそういう御意見が多数ありまして、先生御承知のとおりで、事情でできなかったわけですので、その点は今後とも十分検討していかなければならないと思っているわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 結局、会社に監査報告書済みの計算書を下さいと私が言ってもくれないんですよ、法律的に企業に義務化されていないから。ですから、それを義務化させてくださいということなんです。  あと、資本金五億円以上もしくは負債二百億円以上ですよ、それがわずかな登録手続料で負担ですか。別に法務省の皆さんの給料から出せと言っているわけじゃないんですよ。これはぜひ早急に検討してください。いいですね、検討してくださいね。うんでいいんですね。うんということは、議事録に残りますよ。

細川清法務省訟務局長

○細川政府委員 商法上のいわゆる大会社は大体九千社ぐらいあるわけでして、その中には個人的企業のようなものもあるわけですから、大変、すべてにわたってこれを強制するというのは相当いろいろ検討してみないと、できるかどうかというものは、つまり社会の実情に合っているかどうかというのはわからないんじゃないかと私は思っております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 九千社、イギリスは八十万社登録しています。  法務省、当然今の登記所制度はもう無理です。それはわかります。だけれども、今時代の要請で、ぜひそれを検討してください。これは続けるのはやめますけれども。  次に、先ほどの日本リース等の三社ですか、ちょっとこれについて大蔵省を中心に聞きたいんですけれども、九八年三月期、日本リース十五億円の利益が出ているんですね。ランディックが三千百万円出ております。エヌイーディーが六千百万出ております。みんな債務超過じゃありません。しっかりとした自己資本があります。これをいきなり、それで、八月ですか、債権放棄してくれと。これは私、どう考えても納得できないんですよ。  ということで、その監査報告書つきの営業報告書をぜひ入手しようということでいろいろ駆けめぐったんですけれども、入手できません。きょう来た、予算委員会理事を経由した資料も部分しかありません。ですから委員長、ぜひ理事会で検討していただいて、この三社の監査報告書がついている営業報告書、これを委員会に提出するように検討をお願いいたします。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 理事会で検討いたします。

若松謙維平和・改革

○若松委員 では、この六千八百億円ですか、三社の債権放棄六千八百億円を含む今回の七千五百億円、要引き当てだ、九八年九月末に引き当てだと言いましたけれども、果たしてこれが本当に九月末でいいのか。本来の会計上でもことしの三月末に計上すべきじゃないか、私はそう思えてならないんですね。  といいますのも、これもおとといの私の、委員会でちょっと触れましたけれども、たしかこの委員会だと思いました、長銀の頭取でしたかね。何で三社が急にこういう状況になったのかというと、あの六月五日の現代七月号の記事ですね、「長銀破綻で戦標の銀行淘汰が始まる」、この記事があって、資金繰り等に急に厳しくなって、それでこの三社の経営は困難になった、こういうことなんです。  これは、監査小六法といういわゆる公認会計士の六法全書みたいなものです。ちょっと補足ですけれども、これは私がこの業界に入った平成四年のときは約千ページ、今千五百ページになっております。数年間で五割増しなんですよ。非常に今の激動の状況で、いろいろと会計士業界もいわゆる意見書の整備とか、さらに情報公開のルールとか、しております。  この中に、後発事象という考え方がありまして、これは「後発事象に関する監査上の取扱い」ということで、昭和五十八年三月二十九日に監査第一委員会というところから出されておりまして、もうこれは会計士にとっては、これを守らなければ自分の命取りという内容になっております。  そこに、後発事象に二つ大きくありまして、まず第一事象というのは、貸借対照表日、三月三十一日から監査報告書、長銀の監査報告書ですと六月二十五日ですか、ですから三月三十一日から六月二十五日までにわかった後発事象。これについて、第一の事象というのは、そこで三月末に影響するものは三月の決算に入れなさい、そういうふうになっているんです。当然損益も変わります。  それに対して第二の事象というのがありまして、これはこの取扱いを読みますと、第二の事象は、当該事業年度、いわゆる三月までの決算期ですね、その財務諸表には影響を及ぼさないが、次期以後の、いわゆる四月以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすものであり、会社の財政状態及び経営成績に関する的確な判断を行うために開示が必要であると認められるもの、これは、少なくとも何らかの形でこの財務諸表に表示しなくちゃいけないんです。もし表示がなければ、これは会計士の判断で監査報告書に、第二事象の表示が適切じゃありません、こういうふうにしなくちゃいけないんですね。  それで、じゃ、この第二事象の中にどういうものがあるかといいますと、これも具体例があります。具体例ということで、例えば一つには子会社援助のための多額な負担の発生、こういうことがあるんですね。これは長銀にとっても、日本リース、子会社じゃないんですけれども、これは後で議論します、実質いろいろと損を負担しなくちゃいけない。それはそうですよ。経営陣の半分以上が長銀からですから。資金も長銀がほとんど、かなりメーン。  そういったところが、三月末から、監査報告書、六月二十五日までにわかれば、これは少なくとも財務諸表に記載しなくちゃいけないんです。この三社の経営の悪化というのは、先ほど六月五日の現代の記事がありましたけれども、六月五日なんですよ。二十日間も、この記事によって、長銀も三社も含む彼らの経営環境というのは激変しているんです。  これは当然、後発事象、第一か第二か、私は第二だと思うんですけれども、少なくともこれはやはり、長銀にとってはこの有価証券報告書、そして日本リース等三社にとってはその営業報告書に記載されなければいけない、私はそう思うんです。それについて大蔵省、どっちでもいいですよ、どうぞ、じゃまず日野さん、答えてください。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 一般論は大蔵省の企業財務の関係でございますが、具体的に長銀の個別の問題として御指摘でございますので、私から御答弁させていただきたいと思います。  確かに、決算が終わった後、さまざまな後発事象が生ずることが考えられるわけでございまして、それを最終的に報告に載せるかどうかということは、結局は、三月の決算のときに引き当てをするか償却をするかということを公認会計士あるいは監査法人と相談されて行われるわけでございまして、その六月二十五日の報告にそれが載っていなかったということは、結局は、公認会計士がそういうふうに判断されたということと私どもは理解しているわけでございまして、午前中の岩國委員の御質問にもお答えいたしましたが、結局、それは正当な注意といいますか、公認会計士のデューデリジェンスの範囲内ではないかというふうに考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 会計士の判断というのは大変重要だと思います、数千億円に絡む話ですし。かつ、いきなり八月ですよ。決算が六月末で 一カ月たったかたたないかぐらいでこうなってしまった。私は同じ仲間ですから、彼らは正しい判断をしたと期待したいと思います。ところが、やはり事の重要性から、彼らをひとつ参考人というんですか、これは実は同じ同僚も、今度会計士をいじめたい、こう言うわけですよ、私がいるから遠慮していましてね。そうじゃなくて、私自身が、やはりこれははっきりしなくちゃいけないな、監査の名誉のためにも。長銀そしてこの日本リース、ランディックそしてエヌイーディー、この四社の会計士ですね。  でも、これはわかっていただきたいんですけれども、会計士がこの場でいわゆる公開という形でやりますと、これは会計士の信頼、秘密保持ですから、これは弁護士と同じです、監査制度そのものが崩れます。そうじゃなくて、少なくとも理事会とか秘密会議でその方々を招待して、一つの参考として議員の方にも知っていただきたい、それをぜひ提案しますけれども、理事会で取り上げていただけますか。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 はい、理事会で協議いたします。

若松謙維平和・改革

○若松委員 私はこれであしたから仲間から怒られます。  それはいいとしまして、じゃもう一つ。今度は法の整備の不備で、日本リースとか、いわゆる銀行持ち株の規制法で五%以上持ってはいけないということで、銀行の関連会社五%未満で少しずつ持たせて、いわゆるイギリスでいうとコンソーシアムとかグループ会社といいますけれども、だけれども実質的に支配している会社、これが日本リース等になると思います。  それで、今、日本は残念ながら連結基準で、実質支配力と言っていますけれども、実質的に支配している会社も資本、持ち株比率に関係なく連結しなさいという会計原則がまだ導入されておりません。実は二〇〇〇年三月期からなんです、これは義務化されているのは。二〇〇〇年三月期というと、あと一年と半年です。ですから、第二の日本リースみたいなものが、第三の日本リースみたいなものがこれから出る可能性があるんですよ。それは二〇〇〇年三月まで待たなくちゃいけないんです。今、早期是正、そして早くこの不良債権処理を片づけようというときに、これ、あと一年半待たなくちゃいけない。ちょっと遅いと思いませんか。これは大蔵省ですかね、どうですか。

伏屋和彦大蔵省金融企画局長

○伏屋政府委員 お答えいたします。  今先生言われましたように、企業会計審議会は、平成九年六月に連結財務諸表制度の見直しに関する意見書を取りまとめまして、その中で、従来、親会社が議決権の過半数を所有していることとされていた連結対象子会社の判定基準に、先ほど先生が言われましたいわゆる実質支配力基準を導入いたしまして、議決権の所有割合が五〇%以下であっても他の会社の意思決定機関を支配している場合は、その他の会社も連結して財務諸表を作成することといたしまして、平成十一年四月一日以降開始する事業年度から実施することが提言されているわけでございます。私ども、この提言を受けまして、実施のための省令の改正作業を進めていく予定でございます。  また、今御質問の銀行につきましては、一般的に、これに加えまして、先般金融システム改革の中で改正されました銀行法におきましても、これは平成十一年三月期決算から連結ベースで情報開示を行うこととしておりまして、今後その内容について検討を進めてまいる予定でございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 これは金融監督庁に聞きますけれども、これは委員会でも何度も聞きました、日本リース等もちゃんと見ているのですかと。そうしたら、これは監督の対象外ですと言っているわけなんですね。  だけれども、先ほどの連結基準の導入を待たないで、これだけ重要な事柄ですので、いわゆる自己査定にしろ、それを監督庁が今検査しておりますけれども、その検査の過程にあって、既にこういった実質的に支配している貸付企業、実質子会社です、そこにもぜひ検査をしてもらいたいのです。その提言についてはどうお考えですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 たびたびお答え申し上げているところでございますが、私どもに与えられております銀行法上の権限は、金融機関、それから子会社ということに限定されておりまして、その関連会社、仮にそれが実質支配の会社でございましても、銀行法上の検査権限が及ばないということをひとつ御理解いただきたいと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 金融検査の目的って何なんですか。自分の検査範囲を限定するのが目的なんですか。金融機関が適正な一つの企業集団経営をしているかどうか、当然それも目的になるでしょう。そうしますと、今の答弁というのは金融監督庁の存在自体を否定しているのですよ。どうですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 私どもは、与えられた法律上の権限に基づきまして、最大限とにかく努力をしていきたいというふうに考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 与えられた法律というのを、ちょっと私も金融監督庁設置法を全部読んだわけじゃないのですけれども、健全な、金融のいわゆる経営監督ですから、それは含まれて当然じゃないのですか。違いますか。

五味廣文金融監督庁検査部長

○五味政府委員 お答え申し上げます。  先ほど来お話ございますように、金融機関の経営の健全性をチェックいたします際に、金融機関が融資をしております関連会社というものの実態を把握するというのは、大変重要な要素になります。  先ほどから長官が申しておりますのは、金融監督庁は、その任務といたしまして、預金者の保護なりなんなりのために金融機関の検査あるいは監督を行うということではございますけれども、この手段といたしましては、例えば銀行を相手にいたしますときには銀行法の二十五条、これに基づいて検査を行うということになりますが、この銀行法二十五条におきましては、銀行に対する立ち入りと、それからその子会社に対する立ち入り、これしか実は認められておりません。  そこで、私どもは、この関連会社の実態というものを把握しないでは、やはり銀行の経営の健全性というものをチェックできませんので、銀行本体に対します検査を行います際に、銀行側に対しその融資先に関する資料等を求めまして、その実態を把握していくということで、具体的には、関連会社に対する債権をチェックする際に、その関連会社のまず財務内容を確認いたしまして、そしてその関連会社の体力はどうなっているか、それからその関連会社を経営支援していく意思が、あるいはその経営支援の実態があるかどうか、またその経営が少しかしいでいるような場合には、再建計画を持っているかどうか、それは合理的かどうか、こういったような点をチェックしていく。甚だ先生からごらんになりますと迂遠な方法かもしれませんけれども、銀行法二十五条の権限でできないことをするわけにまいりませんので、立入検査はできないということになっておるわけです。

若松謙維平和・改革

○若松委員 いわゆる善管注意義務というのでしょうか、金融監督庁にも当然そういった義務がありまして、例えば、長銀が日本リースに貸し付けているわけなんですね。株も一部取得している。その事実関係で善管注意義務が働いて、もっと銀行にいろいろな資料を提出させるとか、客観的な情勢を見て、果たして日本リースがどういう状況になっているのかどうか、そこら辺は当然法律の、金融監督庁に与えられた一つの義務じゃないんですかね、どうですか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 たびたびお答え申し上げておりますように、私どもは与えられた法律に基づいて職務を執行しているわけでございまして、ただ、先生が御指摘になっておりますように、当然、当該金融機関の資産内容というものは、関連会社の財務内容を把握せずして私どもはその資産をチェックすることはできないわけでございます。  ただ、私どもは、先ほどから申し上げておりますように、それでは、その関連会社あるいはペーパーカンパニーのところへ行って何か立入検査をして資料を徴求するといったような権限までは与えられておりませんので、あくまでも当該金融機関を通じてその関連会社の資料をできる限り収集いたしまして、ずっと細胞の細かい先々に至るまで調べた上で、当該金融機関のその資産をチェックしたいというふうに考えているところでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 わかりました。要は、金融監督庁設置法を改正して、実質支配している会社も対象にする、それを含めればいいわけですね。ぜひ理事会で検討してください。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 はい、検討いたします。

若松謙維平和・改革

○若松委員 残り五分になってきましたので、ぜひこれ、そういう話は、もっと国民の期待に沿って働いてほしいですね。  特に今回のこの日本リース等、自分たちが債権放棄して公的資金を受ける。こんなの幾つもやられたら、かつ二〇〇〇年三月まではこういったところに対する決算のそういうシステムに反映されないのですね。今言ったような答弁をしている。いきなりまたこういう事例が出てくる。どこの銀行もリース会社持っていますよ、ファイナンスカンパニー持っていますよ。それで、そのたびに債権放棄して。これじゃもう国民は本当にやっていけないと思いますよ。それをぜひ真剣に検討して  いただきたいのです。今回のこの日本リース等の、債権放棄して公的資金を受けるやり方は最大のモラルハザードですよ。これを強く主張します。  それで、株主責任で、これも石井議員が言っておりましたけれども、これはいつ株価算定をするのか。いや、合併比率の算定時期はいつかということなんですけれども、長銀のケースで、特に普通株主の合併比率の算定の時期、それをやった場合に、現時点で幾らぐらい株主の損失が見込まれるか、ちょっと端的に説明していただけますか。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 合併比率を算定するに当たりましては、さまざまな方法があることは、もう委員大変御高承のことと存じます。  特に、委員は恐らく株価を基準にするということを考えておられるのではないかというふうに拝察申し上げますが、合併比率を計算する上で前提となります。その企業の評価は、必ずしも株価の評価だけでなしに、さまざまな切り口があるわけでございまして、いっそういうことを行うかということは、あくまでもこれかろ住友信託銀行との合併の話し合いを通じて両行の間で決定されるもの  であるというふうに承知しております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 話し合いですから、これは監督庁の介入の余地はない、大蔵省の介入の余地はない、そういうことですね。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 両行があくまでも話し合いの上で、さまざまな自分の企業の評価というものを決定した上で決められることというふうに承知しております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 じゃ、ちょっとこれは具体例で、今後のまた議論の一つの、ちょっと時間がないために提示だけで終わってしまいますけれども、九八年三月末の長銀の発行株式数、これは普通株だけですけれども、二十三億九千二百九十万四千二百十二株、これの三月末の株価が二百三十二円、これを時価に相当しますと五千五百五十一億五千四百万円、これがいわゆる投資家が持っている三月末日の評価なのですね。  例えば、きのう末時点の株価、大体上場会社の合併というのは、何が客観的な基準かというと、これはMアンドAの一般的な常識論はやはり株価なのですよ。そして、昨日末の長銀が五十二円、住信が四百一円、そうすると、合併して、長銀は自分の株を全部なくして住銀の株をもらうわけです。ですから、長銀が五十二ですから、四百一分の五十二、一二・九七%、これがいわゆる合併比率という形で、ですから、その三月末の長銀の発行数に対して長銀の株主が住信の株を交換される株数というのは、一二・九七%掛けて約三億一千三十五万九千六百七十六株ですね。これを時価にあらわしますと、きのうの時点が四百一円ですので、そうすると、一千二百四十四億五千四百万円。  ところが、さっきのことしの三月末の長銀の時価ですね、五千五百五十一億五千四百万円。そうすると、今長銀の株を持っている人は、きのう時点の合併比率でやりますと、いわゆる株主責任というか、合併による交換損が約四千三百七億円なんです。これが公的資金を導入して、万が一、長銀が百円になりました、それで百円対四百一円の交換をしますと、先ほどの合併交換損が三千百五十八億四千百万円、五十二円から百円に長銀の株価が上がるだけで、いわゆる株主が損を回避できる金額が一千百四十八億五千九百万円、これがいわゆる株主責任を回避している実質的な話なのです。  ですから、合併比率をするにしろ何にしろ、これは公的資金投入後じゃだめなのですよ。国民の税金をそのために、株主責任を軽減させるためには使ってはいけません。  それを強く主張して、時間ですので質問を終わります。ありがとうございました。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて若松君の質疑は終了いたしました。  次に、小池百合子君。

小池百合子自由党

○小池委員 自由党の小池百合子でございます。  さて、我が国の景気、依然冷え込んだままでございます。昨日、八月の卸売物価、前月比〇・一%のマイナスということで、さらに一層デフレの様相を高めているところでございます。また一方で、民間のシンクタンクも、主要企業のこれからの見通しということで五年ぶりに二けたの減益ということを発表いたしております。また、堺屋経企庁長官も、昨日は、景気判断を「はなはだ厳しい」から「極めて厳しい」と、私は国語審議会のメンバーではございませんので、どっちが最上級でどっちが比較級なのかよくわかりませんが、とにかく厳しいということを強調しておられました。  また、金利の動きを見ますと、史上最低の現在の金利水準、公定歩合水準も最低を記録してから既に四年目を迎えたところでございますし、また国債の利回りも、これは後世の教科書に載るであろう十七世紀ジェノバでつけた最低の金利を、これをさらに下回る、日本が更新してしまうということが現実として起こっているわけでございます。  以前から私は、大蔵委員会の場でも再三申し上げてきたわけでございますが、既に我が国はデフレ経済の域に入っているのではないか、むしろそれを早く認めた上でさらに大胆な策をとるということの方が、めり張りがきき、またそれがはっきりと市場に、そして国民に伝わるということ、それを申し上げてきた次第でございます。もちろん、これ以上超低金利が長々と続きますと、年金生活者、預金者にとりましては非常に厳しい状況が続く。一方で、この超低金利によりまして銀行は最高益を上げるなど、非常にいい環境を擁しているにもかかわらず、この不良債権処理が進まず、さらにその危険水域をどんどんと切ってきているというような状況でございます。  きょうは、折しも日銀の政策委員会が行われている最中に日銀総裁にお出ましをいただいているわけで、この件についてきょうこのときに伺うのは非常にお立場上難しいかとは思いますが、さりとて、こういった経済状況の中で、私自身もこのことは一つの意見としてぜひとも申し上げたいと思っておりますので、この件についてのコメントは結構でございますが、しかし、アメリカのFRBのグリーンスパンさんの金融政策、もちろんあちらは非常に景気もよくて、そして金融政策という一つの大きなカードの、その効果的にそれを活用する幅が非常にある。  片や我が国は、もうのり代がきちきちでほとんどないに等しいというような状況で、金融政策を駆使するというのは大変厳しい状況ではございますが、しかし、公定歩合以外のその他の金利などでも、もっと果敢に、そしてめり張りのきいた臨機応変な措置を日銀が今後おとりになるように、ぜひともお願いをしたい次第でございます。  それから、この景気のことについては、きょうは総裁が政策委員会の真つただ中ということでございますが、宮澤大蔵大臣、この景気判断、きのうの経企庁の堺屋さんの、「はなはだ」から「極めて」という変更でございますけれども、こういったことを踏まえまして、我が国の経済、日本の状況についてどのように今御説明いただけるのでしょうか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 今小池委員の言われましたような見方、ごらんになり方、大体賛成でございますけれども、殊に、設備投資にはまず動意が見られませんし、これは大、小あるいは製造、非製造全部絡めまして、ほとんど大きな意欲が見られませんし、在庫水準は依然として高いということでございます。  そこで、そうなれば国民消費ということでございますけれども、これも、申し上げるまでもなく極めて消極的でございますし、おっしゃいましたように、卸売物価はマイナスになっているというようなことでございます。ですから、輸出はかなりの水準にございますが、幾らでも輸出をしてもいいという環境にもございませんし、レートの関係もございます。ですから、これに大きな期待をこれ以上かけることは余り適当なことでないだろうというふうに思います。輸入は減退をしておる、したがって貿易収支は黒字が増大の傾向にあることと思います。  それらを総合いたしますと、いっこの景気回復のきっかけをつかめるかということは、今のところ、いつごろというふうに申し上げることがなかなかできません。今まで政府が相当な努力をしております。その累積効果、あるいは、これから明年度は所得税、法人税の減税もいたしたいと思いますし、予算編成はかなり積極的にいたすつもりでございますが、他方で、ごらんのように金融問題、いわゆる不良債権をめぐる状況はいまだに改善をいたしておりませんし、これも時間がかかるような印象を国民は持っておられると思います。  そういうふうにいたしますと、なかなかここでというきっかけで景気が上昇をつかめるというよな感じにはなっておちないというのが正直なところで、それが、堺屋長官が昨日ああいうような表現を使われたゆえんだと思います。  ただ、堺屋さん御自身は、これはデフレであるかということについては必ずしもそう思っておられないようでありまして、堺屋さんのお考えでは、デブレというのはやはりサイクルになる、サイクルになる場合にデフレギャップが大きいというのであって、今まだそういうことには自分は考えていないというような見方をしていらっしゃるようで、これはしかし、いろいろ世の中に御議論のあるところでございます。  ですから、いずれにいたしましても、一刻も早く景気回復の端緒をつかみたいといろいろな努力をいたしておりますけれども、まだ、このトンネルの向こうに明かりが見えたとまではちょっとただいまの段階で申し上げにくい。私自身は、日本経済はこれだけの力を持っておりますから、いつまでも雲の中を飛行することはないだろう、願わくば青空に出たときに二十一世紀に向かって間違いない方向に飛んでいたい、こういうふうに思っておるわけでございますけれども、いつになったら日が先に見えるか、正直を申してまだ申し上げにくい状況だと思っております。

小池百合子自由党

○小池委員 日本経済、まだトンネルの中であるというお話でございました。その暗いトンネルの中で、この委員会の方でも再三議論が行われているようでございますが、長銀問題にも絡みまして、デリバティブ取引、金融機関が債務不履行に陥った場合に、このデリバティブ取引の市場、そして経済全体に与える影響は非常に大であるということで、暗いトンネルの中で、さあ、お化けが出るぞというような、先ほども吉田議員もこういう表現を使っておられましたけれども、ますますみんなの気持ちを疑心暗鬼にさせる、そして、公的資金を一日でも早く投入しなければ、このデリバティブの問題によってさらに深い底に入っていくというようなことがかなり前半で強調されていたかというふうに思います。速水日銀総裁におかれましては、我が党の谷口議員の質問の際に、このデリバティブスの部門に大きな影響が出るという指摘をされ、そして具体的にこれまでの、何か破綻の歴史といいますか、ヘルシュタット銀行、そしてコンチネンタル・イリノイ、それからドレクセル・バーナムのお話、御自身の御体験ということでお述べになっております。しかし、デリバティブスということでいうならば、ヘルシュタット銀行は一九七四年、そしてコンチネンタル・イリノイは一九八四年、この時点ではまだデリバティブそのものがなかったのではないかと思うわけでございます。もちろん、先物オプションであるとか、それが総合的にまとまってデリバティブという大きな部門になっていくわけではございますが、残念ながら、御指摘のあった二つのケース、そしてドレクセルにつきましても、これはまたちょっと違った事実などもあったりして、その辺の御認識が若干現実には即さないのではないかというふうに思います。  ここへ来まして、デリバティブの影響ということがかなりトーンダウンをしてきているわけでございますが、総裁、その辺のところ、このトーンダウンなさったのはどういう背景があるのか、そして現実にデリバティブの破綻の影響というのは市場に対してどういうものであると現時点では思っておられるのか、前回の御訂正があるのならば、それでお話をいただければと思います。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 小池委員から、大変私の立場をお考えいただきまして、金融政策につきましては、私どもも非常に厳しいと思って、経済金融情勢、適時適切な対策を打っていこうということで、きょうも朝から議論をしておりますところでございますので、そのことだけ申し上げて、その点は、よくお考えいただいてどうもありがとうございます。  デリバティブにつきましては、私は八月の記者会見で、日本の大手銀行というものが破綻を起こしたときということを前提にして、これは地方銀行などの場合と違って国際的にも非常に大きな影響があるのですよということの例えばと言って、デリバティブなども五十兆、七十兆というような想定元本をもって取引を相対でやっているわけですから、突如破綻すれば非常に大きな影響力が、迷惑をかけるし、混乱を海外にも起こすということを言ったつもりなんです。  これは、特に日本の邦銀というのは大きいですからデリバティブで、デリバティブ取引というのは、もう少し御説明してみますと、総残高は、BISなどの統計によりますと、ここ十年間で二十倍以上に増大しているのですね。先ほどおっしゃったように、以前はこういうものはなかったわけです。ところが、新しいだけに、大銀行が破綻をしてデリバティブにどういう影響を与えたかということは、まだその前例がないわけですね。だけれども、それは相対取引ですから、相手が破綻を起こした場合にはやはりデフォルト条項というのが直ちに発動されて、取引が、契約がキャンセルになっていくわけでございますから、世界じゅうに非常に大きな、国内ももちろんですけれども、影響を与えることは、これはもう当然だと思います。  そういうことで、大銀行の場合は、例えば長銀の場合でもそうでしょうけれども、二十兆円以上の資産、負債を持っているわけですから、しかも中長期銀行ということですから、中長期の貸し出しをたくさん持っていると同時に、債務サイドでは十数兆という金融債を発行して、それが、投資家も持っているし、取引先も持っているし、いろいろ担保に使われたりして、現在まだ生きているわけですね。そういう内外に大きな取引関係を持っている大銀行、マネーセンターバンクと言っておりますけれども、そういう銀行が破綻したときのことは、普通の小さい地方銀行が破綻したときとは随分影響が違うのですよということを言いたかったわけです。記者会見でそのことを言ったら、デリバティブだけがひとり歩きして、国会でもマスコミでも非常に大きく取り上げられたというのが実情でございます。  デリバティブ取引というのは、御承知のようにオフバランスシートでございますから、資産、負債のほかにこういう取引があって、それが突如破綻するということになりますと、非常に大きな迷惑をあちらこちらにかけるおそれがあるということを強調したいわけでございます。  先ほど連銀総裁のお話がありましたけれども、この間の、先週末のグリーンスパン議長の講演の中でも、世界じゅうからいろいろな問題が起こってきて、アメリカも繁栄のオアシスの中にゆっくりしているわけにはいかなくなってきたといったようなことを講演で言っておられます。非常に私ども意味の深い御発言だなと思って読んだわけでございますけれども、また、そういう状況、世界の中で日本の銀行が広く活躍しているということを考えていただきたい、その一例としてデリバティブを言ったわけで、デリバティブが大きな影響を持っていることはもちろん確かでございますし、それが衰えてきているなどということを言っているわけではございません。  だけれども、このほかにもたくさん、海外、マネーセンターバンクで活動している以上、あちらこちらに影響力が、あるいは破綻した場合の混乱はちょっと想像のできない、まあ二十兆ベースの銀行がつぶれたということは今までにありませんからね、そういうことを申し上げたかったわけでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 デリバティブスというのは大変わかりにくい。実際にそれを構築している人材といいますと、かつてはペンタゴンであるとかNASAに勤めていたような技術者が、むしろ平和の配当なのかどうなのか知りませんが、それが弾道弾のサイン、コサインを駆使して、非常に高度な数学的な、そういうことで商品をつくっている。非常にわかりにくい。ましてや、最近はもう、金融機関の上の方になりますと、本当にデリバティブということについてわからない人の方が多いというようなのが実情でございます。  そういうことで、今、この金融破綻の問題につきまして非常におどろおどろしいことが、何か物がわからないからといって、おどろおどろしいことが、よく使われる言葉として出てくるわけでございますが、それはむしろ疑心暗鬼をさらに大きくして、もちろん重要なことは重要なことでございますけれども、何か不安をかき立てて、そしてその後の目的に向かっているというようなことが、非常に感じるところが多いわけでございます。  ですから、きちっとはっきりと、これがこうなんですということをきっちりと御説明をいただいて、そしてみんなが納得できる形ということに努めていただきたいというのが私のお願いでございます。  そこで、デリバティブ取引の問題、金融監督庁ができる前でしたでしょうか、大蔵委員会の方で大蔵省の金融の方で一体このデリバティブスについて本当によくわかっている人は何人おられるのですかということをお尋ねしたことがございます。結論とすれば、答えは返ってまいりませんでした。すなわち、それはいないというふうに私は理解したわけでございますし、いなくて当然といいますか、今の霞が関の機構では、それはもう仕方がないことなのかなというふうにも思うわけでございます。だからこそ、金融監督庁の新しい出発においては、現場でデリバティブスもよくわかる人を入れてくださいというようなことも申し上げました。  先ほども監督庁の人材のことで、数のことをおっしゃいましたけれども、私は人数じゃないと思うのですね。やはり人材の内容だと思うのです。今、幸か不幸か、そういったノウハウを持った人たちは、残念ながら職にあぶれたり、これから次の職場を探そうじゃないかということで、実は人材もおられます。こういった人材の活用なども含めて、今後の金融のまさに監督をする場にあっての御担当者としてどうお考えになっておられるのか、手短にお願いいたします。

日野正晴金融監督庁長官

○日野政府委員 お答えいたします。  主要十九行のデリバティブ取引の状況を計算しましても、平成十年の三月には二千三百五兆円という、これは想定元本でございますが、大変大規模なものになっております。  こういったことで、金融の自由化、国際化の進展に伴いまして、こういったオフバランス取引が急速に増加しておりますので、私どもといたしましても、市場関連取引にかかわるリスク管理体制の実態把握に努めているところでございまして、金融監督庁の発足に当たりましては、検査部内に市場リスクの検査室を設けまして、組織整備を図っているところでございます。  また、高度化の著しい金融商品、金融取引等の検査のためには、これらに精通した民間の専門家を活用することが有効であると考えまして、発足に当たりましては、公認会計士五名を検査官に、それから商法学者の方には参事として来ていただいているところでございます。  また、このたびの平成十一年度の機構・定員要求におきましては、デリバティブ取引等の高度の専門を有する検査を専門的に担当する専門検査官というものを十八名設置したいと思っておりますが、定員はふえましても結局問題は人材だろうかと思いますので、人材は、単に官のみならず、広く民間をも含めて、ただいま小池委員が御指摘になりましたようないろいろな意味での専門家をこれから登用に努めて、専門家の育成を図ってまいりたいと思っているところでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 以前、行政改革を大胆にやり遂げたニュージーランドに参りましたときに、あちらの中央銀行総裁にお目にかかりました。御自身は非常に安いお給料なんでございますが、スタッフのためにはそれこそ何千万円という金額のお給料を用意して、契約でそれを雇い入れたというような話も聞きました。特に、デリバティブであるとか為替の本当の現場にいた人たちというのは、非常に高給取りが多うございます。そこで急に日本のためといっても、なかなかそういういい人は来てくれるとも限らない。ですから、非常にその辺のところ、まあこれは公務員の給与体系の問題にもかかわってくるでございましょうけれども、それくらいの柔軟性を持たせてもいいのではないかと私は思っているところでございます。  さて、長銀問題に関連いたしまして、これは私どもの議員もそれぞれ直接長銀の方にお尋ねもしたところでございますけれども、金融債の償還が、六月、七月、八月、九月、特に九月、十月になりますとピークを迎えるわけでございます。金融債の償還をする。平時ですと、普通の場合ですと、それだけのお金が戻ってきた人は、それをまた再投資するわけですね。そしてそのお金はまたぐるぐる回るということですが、投資家の一般的な常識として考えますと、長銀から償還されたお金がまた長銀の方で回るということは非常に考えにくい。  そうしますと、その部分、例えば九月では六千七百億ということではございますけれども、そこで新たに金融の商品を長銀から買うというのは、私ならいたしません。そうなってくると、その部分が、発行額との差というのは大変大きなものがあるわけでございますが、日銀総裁、こちらはまだ日銀貸し出しということはやってはおられないのですよね。     〔委員長退席、石原委員長代理着席〕

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 まだ、そういう形での日銀貸し出しというのは長銀には出ておりません。  おっしゃるように、金融債というのは、先ほども十数兆と申しましたけれども、今現にいろいろな取引の担保に使われたり投資家が持っていたり、随分広範に広がっているものでございますから、それをどうやって処理していくかというのはこれまた非常に大きな問題であることは、もう御指摘のとおりでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 総裁はお戻りいただいても結構でございます。ありがとうございました。  非常に簡単な算数でいきましても、償還の額が六千億そして五千億といった単位で行われている、それで発行額が少ない。となると、この部分がどうしても足りなくなるわけでございます。そうなると考えられるのは、今の日銀総裁にお尋ねした件、それから実際には貸し金の回収、つまり貸し渋りをまた増大させるという結果、さらには、だれか本当に奇特な人が買っている、それはある意味で我が国政府そのものが買っているのではないかと思うのですが、大蔵省資金運用部、そのあたりはどうなっていますでしょうか。

中川雅治大蔵省理財局次長

○中川(雅)政府委員 資金運用部資金の運用対象は資金運用部資金法第七条において個別に列挙されておりまして、その中に国債等と並んで金融債も運用対象として掲げられております。  現在、資金運用部は金融債を保有いたしております。しかしながら、特定の銀行の発行する金融債の購入状況等個別の取引に関することは、市場への影響も考えられますので、個別の内容については御容赦いただきたいわけでございます。  いずれにいたしましても、資金運用部資金の運用に当たりましては、財投計画に沿って適切に運用し、財投計画外の資金につきましては、資金運用部全体の資産、負債の状況、あるいは機動的な弾力的な運用をしていくための流動性確保の必要性といったような点を勘案しまして、適切な運用を行っているところでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 個別の金融債の買い入れが幾らであるかということは明示できない、そうしますと、金融債全体ではいかがでございましょうか。例えば五月、六月、七月、この数カ月の資金運用部の運用の中に占める金融債の割合というのは出せるのでしょうか。

中川雅治大蔵省理財局次長

○中川(雅)政府委員 資金運用部の保有する金融債の残高でございますが、平成九年の三月末で全体で八兆六千五百四十億円、平成十年三月末で四兆三百五十三億円ということでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 かなり減らしておられるのは、ある意味で健全なのかもしれませんが。  さて、この長銀への資金投入の話で、これはもう本当に、町の方、一般の方々がおっしゃっているのは、拓銀はつぶしたけれども何で長銀は助けるのと言ったときに、必ず出てくるのは、政治家のお金がいっぱい入っているからでしょうという非常にわかりやすい話が出てまいりまして、私も答えに窮してしまうところですが、金融債の割引債は無記名でございますから、国会議員の購入者の名前を全部出せと言いたいところでございますが、多分物理的に、無記名であることからそれは理論的に無理なことなのだと思いますが、これはだれか答えてくださるのかな。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 前段のところでございますけれども、拓銀の預金が全額保護されるように金融債も全額保護されますので、そういう意味では、政治家のお金云々ということは余りどうもそこに関係がないように思います。  それから、無記名でございますから、文字どおり、だれがどうやって持っているということを恐らくわかっていないというのが、無記名ではないかと思いますけれども。

小池百合子自由党

○小池委員 いずれにいたしましても、普通の人の感覚、今この問題を見詰めている感覚の心の底にそういうことがある。それだけに、我々は資産公開なども行っているわけではございますけれども、それに対して、まだまだ政治に対しての不信がそこにも実はあるということは指摘しておかなければならないと思います。  さて、時間もございませんので、せっかくお越しいただきました佐々波委員長にちょっとお伺いをしたいと思うわけでございますが、連日御苦労さまでございます。  三月に資本注入を行ったわけでございますけれども、その当時、これはこの委員会で皆が指摘しているわけでございますけれども、長銀は健全な銀行であったというお墨つきがあったからこそ、長銀にも一千七百億円を超える資本注入が行われたわけでございます。そしてそのとき、これはその後の御答弁でかなり修正などもなさっておられるのですが、個別のことについては余り御承知なかったというようなお話が最初ございました。  しかし、実際に劣後債であるとか優先株等々を、投入されたときに、例えば信用格差なども各行あるわけでございまして、そして、実際に注入された調達額も一千億であったり九百九十億であったり、長銀も一千三百、そして四百六十六と微妙に金額の差があるわけですね。これは、個別行のそれぞれの内容を知らずしてこういう細かい数字が出てくるはずはないというふうに思うわけでございますが、どこまで個別行のことについて審査をなさったのか、それについてお答え願います。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 質問がいろいろ多岐にわたりましたので、適切なお答えができるかどうかわかりませんけれども、できるだけお話ししたいというふうに思います。  三月の資本注入に際しましては、審査委員会は、申請を受けました二十一行について、個別行の内容を審査した上で、御質問にありましたような優先株などの引き受けを決定いたしました。より具体的に申しますと、申請のありました二十一行につきまして、事務局による事前のヒアリングを行いまして、その後、審査委員会というものを開催いたしまして、申請内容と健全性確保の計画及び自己査定資料などに基づきまして、各行の不良債権の償却、引き当ての方針、それからリストラ計画、倫理規定、貸し渋り対応などの方針について審査いたしました。さらに、各行の頭取から直接ヒアリングを行いました。  その過程で、申請銀行の資産状況というのは、審査委員会といたしまして当然非常に大きなチェック事項というふうに認識いたしておりましたので、審査委員の意向を代表する形で、私の方から大蔵大臣、日銀総裁に事実関係の質問をさせていただきました。その際に、お二人、つまり大蔵大臣、日銀総裁におかれましては、急速各行から全体で、私が実際に見たわけではないのですけれども、百箱と聞いておりますけれども、に及びます与信明細表というものを徴求されて、数十人のベテラン監査及び考査マンが昼夜兼行で検査をしたというふうに聞いております。  各行の資本注入に際しましての優先株などの発行条件を決めるに当たりましては、内外で経験と実績というものを評価されております複数の専門機関の評価を依頼いたしました。その結果を踏まえまして、審査委員会でそれを参考にして、今御指摘にありました各行別の条件というものを決めた結果でございます。先ほど御指摘にありましたのは、その結果というふうに御選解いただきたいというふうに思います。  このような評価というものは、相当数のスタッフの動員、それから市場から見た評価ということにおきまして、審査委員会といたしましては最大限の努力を行ったというふうに承知いたしております。これは審査のプロセスの一部を御紹介したものでございますけれども、この間、与えられた時間の中で最大限の努力をいたしたつもりでございます。  以上です。

小池百合子自由党

○小池委員 非常に御苦労なさったということはひしと伝わってくるわけではございますが、その努力と結果とは別物でございます。  今、委員長におかれましては大変いろいろと、きょうも何か写真週刊誌にも登場なさって、いよいよ有名人になってしまったわけで、何となくお気の毒というような気もいたさないわけではないですが、しかしやはり問題は、その審査がずさんであった、今は、一言で申し上げるとそれに尽きてしまうわけでございます。  でなければ、この三カ月の間にどうして健全な銀行だったところにまたそれだけの公的資金を注入しなければならないのか、理屈がわかりません。もちろん、株価の低落、急落、その他外的な要因もございましょうが、しかしそうなってくると、あの審査は一体何だったのだ、当然のことながらそこに戻ってきてしまうわけなのですね。  委員長は御不満かもしれませんが、しかしそれが私どもの理解でございますし、また、それをこれからも……

石原伸晃自由民主党通商産業政務次官

○石原委員長代理 小池君に申し上げます。  質疑時間が終了しておりますので、御協力くださいますようお願い申し上げます。

小池百合子自由党

○小池委員 さらなる資本注入等々となってまいりますと、これからの審査委員会の、その存在そのものも問われてくるというふうに思うわけでございます。  松田理事長、預金保険機構のこれからの、三十兆円というお金を預かっておられるわけですね、それに対してのデュープロセスが見えないことが問題になっているわけでございますので、審議の議事録をお出しになるというのはいかがでしょうか。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 情報公開の重要さというのは、私も肌身に感じているところでございますけれども、法律に、当審査委員会の、例えば引き受け承認を決めたという重要な会議の議事録については、相当期間を委員会で決めて、その後公開せよと条文に書いてございます。そこで、当審査委員会としても、相当の期間というのはどう考えたらいいのかということでいろいろ議論をいたしておりまして、外国の例を調べたり、いろいろなことを調べまして、今現に検討しているところでございます。  それはそれとして、今後の問題ですけれども、できるだけ情報公開に近いもの、議事録を出せなければ何かそれにかわるようなもの、もっともそれは議事録のようにいきませんけれども、何かそういうものを考えていく必要があるのではないかということで、いろいろ検討させてもらっているということでございます。

小池百合子自由党

○小池委員 早急にそれを出していただくことを強く求めまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

石原伸晃自由民主党通商産業政務次官

○石原委員長代理 これにて小池君の質疑は終了いたしました。  次に、佐々木憲昭君。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 長銀問題について、政府は、公的資金を入れなければ大変なことになるというようなことを繰り返しておりますけれども、そういう危機的な状況にあるならば、この危機管理審査委員会がどのような審査をしたのかというのが問われるわけでございまして、なぜ三月の資本注入の時点でそのような状態が発見できなかったのかということが問われるわけです。果たしてまともな審査が行われたのかどうか、きょうは、この点を事実に即してお聞きをしたいと思います。  まず、佐々波委員長にお聞きをいたしますけれども、三月十日に委員長が記者会見をされまして、その発言要旨を拝見いたしますと、最初のところで、不良債権の償却、引き当て方針が適切かどうか、こういう点を挙げまして、その観点から申請金融機関の代表よりヒアリングを行うなど、精力的に審議を進めてまいりました、このように述べておられます。やはり不良債権の処理がどうなっているかということが銀行の経営状態を診断するためには大変重要だ、このように認識をされているということだと思うのですけれども、それでよろしいですね。

佐々波楊子金融危機管理審査委員会委員長

○佐々波参考人 ただいまの御質問にお答えしたいと思います。  御指摘のように、審査委員会を開催いたしまして、申請の内容と健全性確保の計画及び自己査定資料等に基づきまして、各行の不良債権の償却、引き当て方針、それとリストラ計画、倫理規定、貸し渋り対応方針等について審査いたしました。さらに、これに基づきまして各行頭取から直接ヒアリングということを実施した上で、集中的な論議を進めた次第でございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今お答えのように、不良債権がどの程度あるのか、また、それがなぜつくられたのかという点を調べることは大変重要だと思うわけでございます。  そこで、具体的にお聞きしますけれども、三月の資本注入のときに、この不良債権の実態についてどの程度、どのように審査をされたのかということをお聞きしたいと思うのですが、提出されました資料の中に、不良債権の具体的な実態を示す資料があったのかどうか、この点をお聞きしたいと思います。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 先生御指摘の不良債権は、健全性確保計画というのを出させておりまして、その中に、従来の公表の不良債権の額と、それから、でき得れば、後で補完させましたけれども、リスク管理債権、新しいSEC並みの不良債権の総額、それを書かせて出させております。  と同時に、先ほどちょっと触れましたように、自己査定のときに、どういう引き当てや償却の方針を立ててやっているかということについても健全性計画に書かせておりまして、これは既に公表いたしておりますので、それについても各委員が審議をして吟味をした、こういうことでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 従来の公表されているもの、それからリスク管理債権など、いわばその総額について数字を確かめられたということだろうと思うのです。  では、具体的に不良債権の中身ですね。二十一行ありますが、例えば長銀なら長銀について、その不良債権の内容について、どういう分野にどのように貸し出されたかというような具体的な審査はされたのでしょうか。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 先生御指摘のように、事実関係、特に自己査定にまつわる関係の信憑性といいますか、事実に誤りがあるかないか、これを審査するということも非常に重要なポイントであることは間違いありません。それで、先ほど申し上げたのは健全性確保計画の中に書き込んできたものでございます。と同時に、私ども審査会といたしましては、本来要求されてはいませんでしたけれども、各行から自己査定の総括表をとりました。  と同時に、限られた条件の中、つまり、三月五日に申請を受けて、商法上の制限その他ございましたので、優先株の発行を決めるのはいろいろな意味で十日ぐらいまでしか時間がなかったのですね。その間に、どういう能率的でしかも実務に適した審査をするかということで、いろいろ案があったわけでございますが、その一つとして、事実関係について誤りがあるかないかなだす方法として、審査委員会のメンバーである考査や検査の権限をお持ちの大蔵大臣と日銀総裁に、委員長の方から御依頼を申し上げまして、自己査定にまつわる各種の資料を精査していただいて総括的な意見を返していただきたい、こういう御依頼を申し上げました。  その後、先ほど委員長が申し上げておりましたけれども、相当量のラインシートを各行から取り寄せまして、大蔵省、日銀でそれを精査いたしまして、その結果を審査委員会の席上で大蔵大臣と日銀総裁から御発表いただいて、その上でさらに、健全性確保計画の中にあった、先ほど申し上げた不良債権の処理方針なんかは正しいのか、あるいは不良債権総額の発表が正しいのか、そういう点もいろいろ吟味しながら総合的に判断をしていったということでございます。  したがいまして、審査会の席上で一行当たり膨大な貸出先の債権のラインシートを全部見るということは事実上できませんでしたし、それはしませんでしたけれども、その前にいただいた意見は精査を尽くした結果であろうという認識でございます。     〔石原委員長代理退席、委員長着席〕

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今の答弁で審査のやり方の一端が明らかになったと思います。つまり、具体的なラインシートは直接は見ていない、しかし大蔵省や日銀のいわば専門家がそれを見て、その精査した総括的な意見をいただいた、こういうことでありますね。  さあ、そうなりますと、この審査委員会というのは具体的な資料の審査をやっていなかったということになるのです。つまり、ラインシートを見ていないということになるわけですね。  例えば、ことしの二月三日の大蔵委員会の質疑の中で、これは民主党の日野議員だったと思いますが、「事務局の人たちの言うことを聞いて、はい、あなた方事務局の判断はそうですが、ではそうまいりましょう、」こういうことになるのかと聞かれまして、山日銀行局長は、「そうしたデータを客観的に事務方が上げて、それを有識者すべての方が自分の目できちんと御判断いただけるものというふうに思っておりますので、委員の御懸念のような点はないのではないかというふうに思っておる」と答えているのです。  つまり、具体的な資料、データを、事務方がこうですよというのを聞いてそうしましょうということではなくて、その資料そのものを自分の目できちんと御判断いただける、そういうものでなければならない、こういうふうに答えているわけですが、今度の今御答弁をいただいた内容をお聞きしますと、その資料は見ていない、具体的な実態についてはよく調べていないということになるわけですね。私は、これは極めて重大な問題だと思うのですよ。  不良債権の実態を総額で幾ら把握したって、それが一体どういう分野にどういう形でどのように存在をしているのか、より突っ込んで言えばなぜそれがつくられたのか、こういうところまで突っ込んで審査をしなければ、例えば長銀問題のような、今のような事態になっても、その当時はわからなかった、こういうことになるわけで、審査委員会そのものの審査の内容が問われるわけです。  例えば、ノンバンクの問題が今大事な問題になっている。長銀の三つのノンバンクで五千二百億円の債権放棄を行う。今回の長銀の処理の内容の中で一番中心的な内容になっておりますね。さあそれでは、この審査委員会では、果たしてノンバンクについてどの程度その資料が提出されたのか。  今回この問題について野党が要求して出された資料によりますと、長銀の三月末の貸出残高は十四兆六千億円でありますけれども、このうちノンバンクへの貸し出しが五兆円、つまり三五%。このほか、不動産、建設業で二一%、合わせて五六%です。これだけ見ましても、いかにバブルに踊ってきたかということは明らかなんですけれども、とりわけノンバンクは投機的融資の別働隊ということで乱脈の限りを尽くしてきたということは、この委員会の質疑の中でも明らかになってまいりました。この長銀系のノンバンクに対する不良債権、ここに着目するというのは、これは当然のことだと思うわけですね。  三月の時点で、これらノンバンクに対して具体的に調査しようという意識はあったのでしょうか。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 いろいろ条件の設定があろうかと思いますけれども、例えば一行当たりの貸国債権の与信調査表を全部見るというと、膨大な日数がかかることは委員御理解いただけることと思います。私どもとしては、それぞれの各行についてそれぞれのラインシートをお取り寄せになって精査をしていただいた後の結論と申しますか、御意見をいただいているわけでございますから、その中で適正な精査が行われたものと今でも認識をしているということでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今私が質問した点については答えていただいていないわけですが、膨大な数があるので時間がかかると。しかし、その事実関係を調べるというのが審査じゃないのですか。その実態の内容について具体的に審査をしないとわからないわけですね。  私が今お聞きしましたのは、ノンバンクについてですね。ノンバンクについて、これは大事だ、ここは調査をしなければならない、審査をしなければならない、そういう意識があったのかどうか、この点をお聞きしているわけです。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 お答えいたします。  先ほど先生、数字を言われましたけれども、大変大きな数字になっておりますし、本来いろいろな債権について精査をするときには、当然そういうものも対象にしているものと私どもは認識しております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 じゃ、具体的にどのような審査がありましたか、ノンバンクについて。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 その点でございますが、先ほど来申しておりますように、審査会の席上では、大蔵大臣、日銀総裁から総括的な御意見をいただいているわけで、その前の精査の段階でそういうことも精査されているものと私は認識しております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今の答弁ではっきりしたと思うのですね。その前の段階ではあったかもしれないけれども、審査委員会の席上ではこの問題は具体的には審査はしなかった。これは極めて重大な問題でありまして、三月の時点で長銀問題というのはもう、それからずっと去年からも大問題になっていまして、ノンバンクは大変だというふうになっているのですよ。いろいろな雑誌にも書かれております。  例えば、紹介をいたしますと、去年五月の金融ビジネスという雑誌がありますが、「まだ出口見えぬノンバンク問題」こういう表題の記事がありまして、その中に、長銀は系列ノンバンクを数多く擁する銀行、こういうふうに指摘した上で、日本リースやエヌイーディーなどの名前を挙げまして「その数多いノンバンクがバブル期に貸付金を増やし、不良債権の山を築いた。」こう書かれているわけです。ですから、まさに不良債権が大問題になっている。その山を築いた、長銀系のこのノンバンクは。その問題について具体的に審査をしないで、全然、長銀の不良債権の内容について本当の審査になっていないじゃありませんか。私は、この問題は非常に重大だと思うのですよ。  先ほど、時間がない、時間がない、こうおつしゃいましたけれども、それじゃ、二十一行を何時間かけて審査をしましたか。

松田昇預金保険機構理事長

○松田参考人 審査委員会の持ち時間と申しますか、会議時間は全体で二十時間弱だったと思います。  ただ、再三委員長からもお話ございましたように、事前に事務局がいろいろな資料を作成したり、あるいは委員にお届けしたり、あるいは大蔵大臣、日銀総裁に御依頼申し上げたり、いろいろな事前準備を十分にやった上で行っておりまして、直ちに審査時間だけが我々が審査に要した時間というわけにはいかないと思いますけれども、実態としてはそういうことになります。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 事前に準備をしたとはいいますが、審査のその中で具体的な問題を調べるということをしないと、本当の審査にならないわけです。間接的な、ああ結構でした、これでクリアできますという報告、結論だけ聞いたのでは、審査委員会の審査の内容がしっかりしたものにならないのは当たり前じゃありませんか。  じゃ、具体的な時間、先ほど二十時間弱とおっしゃいましたね。二十一行を審査したのは三月八日、三月九日、三月十日、三月十二日、この四日間でありますが、五時間、四時間、五時間、一・五時間、合わせて十五・五時間ですね。その前の段階でいろいろ、審査委員長の選任ですとかいろいろなことがありました。そういうものを省いて実質的な審議時間、審査時間、二十一行に対しては十五・五時間。二十一で割りますと、一行当たり四十五分。しかも、その中で頭取に対する意見聴取がありますね。これが大体二十分から三十分。これ自体も極めて短い。それを外しますと、残り二十五分から十五分ですよ。一行十五分から二十五分でどんな審査ができますか。報告を聞いたら終わりじゃないですか。まともな審査になってないじゃないですか。  ですから、本当にこの審査委員会の審査の実態というのは、これは全く体をなしてない、本当の審査になってない。これはもう、事実からいってそういう結論しか出ないと思うのです。大蔵大臣にちょっとお伺いしますけれども、このような短時間で資料も点検する時間もなしに、本当にまともな審査がやられた、こういうふうに認識されているんでしょうか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 組織で仕事をいたしますときには、やはり専門家がおのおのの分野について調査をして、それをまとめまして上部の組織に報告をして、上部の組織がそれを判断するというのは、そうしなければ組織は動きませんので、上部の人が一つ一つの書類に目を通していないといったようなことがあるかないかは、大した問題ではない。下の組織がきちんと資料を正確にそろえて、上部に報告をして、上部がそれを判断するということだと思いますので、私は現実にどういう審査をなすったかを自分で見ておりませんけれども、今委員長、事務局長のお話を伺いますと、一つ一つの書類を見ていないじゃないかとか、ノンバンクのことを見たかとかいうようなことは、それは下の調べがきちんとしておれば、私はそれでよろしいことと思います。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 これは重大な答弁ですね。山口銀行局長の二月三日の答弁では、有識者すべての方が自分の目できちんと御判断いただけるものと思っておりますと。だから、例えば事務局が事前の審査をしても、ここにこういう問題点がありますと、集中的にこの資料のここの点はと指摘をして、それでその事実を見て判断するというのは当たり前じゃないですか。目を通したかどうかは大した問題ではないと、そんなことはないですよ。重大なこの不良債権の実態について、どういう内容があるのかを、目で資料も見ないで、ただ結論だけ聞いて、ああそうですが、結構です、そんな審査がありますか。でたらめですよ、それは。大事な問題は、本当にきちっとした審査ができるかどうかです。そういう実態になっていない。大体、無理なことをさせている。こんな短時間でできるはずがないです。  そういう審査、まともにやったというなら、それなら、具体的な議事録を公開してください。議事録を公表していただきたい。  なぜかといいますと、これも一月二十三日の大蔵委員会での答弁でありますが、こういうふうに言っているのです。「公正中立な審査委員会を設置しまして、そこで審査基準を決めていただき公表すると同時に、議事録も公表しますし、それから今御指摘の、計画の提出を義務づけるのですが、その議決に当たっては、これを基本的には公表するというふうにしておりますので、」「国民の皆様に公表される形がある以上は、モラルハザードは生じにくい仕組みにはなっている」こういうふうに答えている。公表することがモラルハザードを防ぐ、そういう前提になるんだ、こういうふうに答えているわけです。公表するようにぜひやっていただきたい。いかがですか。

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 公表のことは何度も松田理事長から御答弁がありました。  それで、一つ一つ書類を目で見ろといってもやはり、多識の人は眼光紙背に徹する人もいますし、節穴みたいなのもあるかもしれませんで、それは、どの書類をどう見たというようなことは、ちゃんとやっていないということにはならない、私は実情を存じませんのでね、と思いますが、そう一枚一枚書類を最後の七人の方が見るというようなことが大事なことではなくて、ちゃんとした報告がなされているかどうかということが大事なんだと思うのです。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 肝心なポイントのところの資料をきちっと見るというのは、最終的な審査の当たり前のことじゃありませんか。それは見ないんですから。見てないんですから。そうでしょう。その具体的な事実を見ずして、ああ結構ですと。そんな判断をするような審査委員会というのは、あり方が、もともと無理なことをやらせている。短時間で、わずか十五分でできますか。  ですから、もともとそういう公的資金を入れるという大前提のもとに、もう初めに結論ありきなんですよ。公的資金を入れるというのはもう決まっている。だから、もう時間がなくてもともかく通しちゃおうと、判を押せばいいと、大体そういう仕組みになっているんですよ、やり方が。  ですから、長銀問題についても、今度公的資金を入れるというような話がありますが、もう既に初めに結論ありき。公的資金を入れ、合併するというのは、もう既定の路線になっているじゃないですか。あとは審査委員会が判こを押してくれればそれで済むのだと。これでは事実が全く国民の前に明らかにならない。国民の目から隠ぺいをして、結論だけを決める。しかも議事録の公開もしない。こんなやり方では、絶対に私は納得できないと思うのです。  やはりこういう点では、国民全体が、今、公的資金、私たちの税金をああいうところに使うということには反対だという方がもう八割に上っているんですよ。いろいろな世論調査がありますけれども、七割、八割です。なぜそうなっているか。そういうやり方に怒りがわいている。銀行業界は何も負担しない、そして国民には実態を隠したままで、なぜ先に税金をどんどん使うんだ。こういうやり方について多くの国民が批判して、今、政府のやり方に反対の声を上げているということなのです。  ですから、私は、今度の政府の公的資金投入のあり方については、審査委員会のこの審査のやり方も極めてずさんでありますし、もともと公的資金投入ありきという姿勢そのものに重大問題がある、この点を指摘をしまして、質問を終わらせていただきます。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて佐々木君の質疑は終了いたしました。  次に、濱田健一君。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 本日、私は、政府提出の二つの法律案の中の不動産関連権利等調整委員会法、そして自民党提出の四つの衆法について、基本的な部分を御質問させていただきたいと思います。  まず、国土庁長官と提出者にお伺いしたいのですが、金融安定化法、ブリッジバンク法はラストリゾート、これは最後に使う最終的な手法ですよというふうに言われております。ということであれば、この調整委員会法や四つの衆法がこのラストリゾートに至る前の歯どめとして提出をされているものというふうに思いますが、その大きな特徴といいますか、その辺を両者にお尋ねしたいと思います。

柳沢伯夫自由民主党国土庁長官

○柳沢国務大臣 金融安定化法、それから今回提案されておるブリッジバンク法というのは、ある意味で金融機関の再編と申しますか、これから不良債権を処理して、より強い金融体制をつくっていこう、こういうような展望のもとで提案されているスキームだと言ってよろしいかと思うわけであります。  しかし、そういう大枠の話とはまた別に、各金融機関のバランスシートの上にある不良債権を最終的に処理する、これを促進したいということのためにはどうしたらいいか、これまたもう一つ個別の問題として存在をするわけであります。  私は、先般もどなたかの御質疑に対して御答弁申し上げましたけれども、この両者が相まって今回の不良債権の処理というものができ上がるだろう、このように考えているわけでございます。  そういうことを考えますときに、私どもが今回提案させていただいておりますのは、とにかく最終処理をするに当たって一番ネックになっていると申しましょうか、問題になっているのは、不動産に絡んだ不良債権である。それで、この不動産というのは、事柄の性質上、その上に幾つかの権利関係が複雑に入り込む性格がある。これらを調整というか調停、仲裁というような仕組み、これを行政上の仕組みとしてつくらせていただいて、そういったことをはかどらせたい、こういうようなことで今回の提案をさせていただいているということでございますので、そういう趣旨でひとつ御理解を賜りたいと思います。  以上でございます。     〔委員長退席、村田(吉)委員長代理着席〕

村井仁自由民主党

○村井議員 濱田委員の御質問にお答えさせていただきます。  私ども、衆法として出しておりますのは、競売に関して二件、それからサービサー法、それからさらに根抵当、根抵当権というのは、これは金融の際にかなり頻繁に使われている制度でございますけれども、これを確定する手続というのは大変厄介である、このあたりにつきまして法律上の整備をいたしたい、以上四法案を衆法として議員立法で出しておるわけでございます。  これらの問題につきましては、ただいま柳沢大臣からもお話がございましたけれども、さまざまのふくそうした権利関係を調整したりいたす上で非常に有益な制度だと確信をいたしておりますので、ひとつ御審査の上、至急にお認めをいただきたい、このようにお願いする次第でございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 そのことをベースに、調整法について御質問いたします。  まずはこの調整委員会ですが、事前に当事者同士で調整委員の判断に従うという大体確約、それがあって、調停、仲裁の案件が出てくる。しかしながら、最終的に調整委員会の解決案に不服があれば、当事者として従う義務はないというふうに判断をするものでございます。  こういう中で、銀行関係者の皆さん方にお話を聞きますと、権利関係が複雑な物件の多くは、例えば暴力団の関係者等が抵当権の設定に強く関与しているということなどが言われており、こうしたグループは税法上の優遇措置ぐらいではとても調停や仲裁にやってくれというふうには手を挙げないというのが一般的な見方ではないのか、この法律ができても幅広い調停や仲裁の案件を引き出すことはできないのじゃないかというふうに言われているようですけれども、その辺はいかがでしょうか。

柳沢伯夫自由民主党国土庁長官

○柳沢国務大臣 今、委員は、調停、仲裁につきまして、制度の枠組みについての御認識をお述べいただいたわけですが、ちょっと私、気にかかりましたのは、同じ調整委員会のもとではありますけれども、調停と仲裁というのは若干性格を異にしていまして、ある一定の申請者から申請があった場合に動き出すのが調停の方でございます。これについては、調停案ができました後、それが提示され、それが関係者の同意を得られるかどうかということで事が成ったか成らないかというものが決まっていくわけでございますけれども、仲裁の場合には、先生今おっしゃられたように、あらかじめ関係者の仲裁裁定に従うという合意がなされた後に、仲裁委員会がその判断というものを示して、これにはもう従わなければならない、こういう仕組みで運用されますので、その点、御理解を賜りたい、このように思います。  そこで、問題は、そうしたこじれた案件の中には、今申した特殊な社会的な勢力の影響下にある案件が多いので、私どものスキームで提案しているような税制上の措置程度では事が所期の目的を達しないのじゃないか、こういう声が多いのだが、これについてはどうか、こういうお話かと思いますけれども、この点につきましては、確かにそうした勢力の影響下というか、何らかの妨害行為のもとにあるようなものにつきましては、もともと私どもは、そういう案件のもとで企業の再建を図るということはなかなか考えにくいのではないか、したがってこの調整制度の対象にはなりにくいのではないかというふうに、逆に考えているわけでございます。したがって、反面から申しますと、企業の再建が展望されるというようなものについては、そうした勢力の影響下にないというようなことでなければならない。  では、そういうものが非常に少ないのではないかということについては、私、従前から御答弁申し上げておりますように、いろいろな税務あるいは法務の統計からいって、また我々がこのスキームというものを立案する過程でいろいろ聞かされた声からいって、かなりの数に上って、この制度をお認めいただいた暁には、一定の効果が上がるということが期待され得る、このように考えておりますことを申し上げたいと思います。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 大臣のお答えが、それ相当の案件としてやってくれというふうに出てくることが期待されるというふうに今お答えになりましたけれども、るるお答えいただいている中身から想像すると、やはりどうしても、権利関係がぐしゃぐしゃっとなっているものが多過ぎるわけでございまして、一部の、クリーンなという表現がいいのかどうかわかりませんが、そういう案件しか限定して取り扱えないのではないかという危惧感を払拭し切れないのですが、いかがでしょうか。

柳沢伯夫自由民主党国土庁長官

○柳沢国務大臣 権利関係が複雑に入り乱れているというか、重層的にその上に乗っかっているという案件につきまして、では、だれがイニシアチブをとってこの錯綜した関係を解きほぐしていくかということについて、私どもはそこに着目して、通常考えると債権者の側からしか申し立てられないようなことを、むしろ司法の方では全く認められていない債務者の側からひとつこういう格好で解決してくれないかということも可能になるような、そういうスキームを考えたい、このことも一つあったわけでございます。  そういう格好で、債権者の側からもこの制度が動き始められるし、また債務者の側からもこれを申請して動き始めることができる、そういうところにこの制度の、言わせていただくならば、妙味というものを私どもは考えておるわけでございまして、そういう形で、錯綜した権利関係に何とか筋道の立った解決策というものをお互いの譲り合いの中から見つけ出していきたい、このことを考えているわけでありまして、どうぞ先生におかれても、いわばこの制度を動き出させる、何というか提案者というか、申請者と申しておりますけれども、それが一方的でないというところにもこの制度の特色があるということについてぜひ御理解をお願い申し上げたいと思います。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 その部分はもう少し、後日論議をさせていただきたいと思います。  この法律については、関係者間の合意がまとまれば、税務上の優遇措置として、債権者は債権の一部を放棄するかわりに損失分を無税償却できる、債務者も債務免除で生じた利益を累積欠損金として相殺できるようになる。このような措置は既に現行でも認められていて、新たな何か目玉的なものではないというふうに思っているわけでございます。ただ、例えば、債権者、債務者ともに黒字の法人だということがあった場合に、国民の側からすると、お互いに税制上の優遇措置をもらうということで、あるべき国の利益の損失ということが確実に起こるのではないかということが言われておりまして、こういう問題、課題については、やはり国民の皆さん方にはしっかりとした理解を、将来に行けばこういうふうになりますよということの展望を示さなければならないと思うのですが、いかがでしょうか。

柳沢伯夫自由民主党国土庁長官

○柳沢国務大臣 先生の税制上の措置についてのお話をいただいたわけでございますけれども、一つ、ちょっと私、申させていただきますと、債権者の側については黒字ということもあろうかと思いますけれども、債務者の場合の債務免除益につきましては、累積欠損との相殺ということになっておりますので、たまたまその期は黒字だったけれども累積欠損はあるということはあろうかと思います。例としては、債務者の側の場合にはかなり赤字の累積があるということで、実態的にはかなり苦しい立場にあるということであるということもひとつ前提にお考え願えればと思います。  そこで、我々の考えでいる税制上の措置が歳入との関係で、やはり歳入を減少させるという意味では恩恵になるのではないかというお話で、これをどう考えて国民に理解をしていただくかということが問題として提起されたわけでございますけれども、この点につきましては、確かに先生がおっしゃるように、その期あるいはその会計年度だけをとってみますと、私どもが言っている債権にかかわる間接償却と、こうして直接償却をしてしまうこととの間で、歳入上どっちが増減があるかと言われれば、やはり直接償却をした場合の方が何がしか必ず多くなるということになろうかと思うわけでございます。  しかし、私どもが提案しておりますことは、今先生ちょっと最後のところでおっしゃっていただいたかと思いますけれども、やはりこれは日本経済を立て直す、金融機関を強くするために不良債権問題の解決を早くしたいということから出ておるわけでございまして、そういう観点から、若干中長期の時間を頭に置いていただくならば、この不動産にかかわる債権というものをあくまで償却しないで頑張り通してしまう、そういうことである一定の期間が経過した場合には、多くの場合、貸し倒れ損失ということで満額、損が発生する。そういうようなことを考えますと、それよりも、企業の立て直しをすることによってまた税収が上がるような、そういう環境をつくっていくということの方が、結局国民経済的にも、また財政的にも国民の皆さんにお役に立つという経済状況が生まれてくるということを私ども考えておるわけでございまして、そのように御理解をぜひ国民の皆様にも賜りたい、そのように考えているわけでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 大臣への質問、まだ二つぐらい準備しておりましたけれども、杉浦先生と村井先生がいらっしゃいますので、きょうはお引き取りください。  では、自民党の四法案について、サービサーについてちょっとお尋ねしますが、このサービサー制度、初めて導入するわけでございますけれども、我が国経済の再生のためにこの債権回収会社制度というものが必要な理由、ここを的確に回答をいただければ幸いです。

杉浦正健自由民主党

○杉浦議員 濱田先生の御質問にお答えいたします。  初めてとおっしゃいましたが、サービサーについては先例がございます。いわゆる住専、中坊さんが社長をやっておられる、あれは特殊な会社でありますが、会社組織で債権回収を業としておるところでございます。それから、整理回収銀行というのがございますが、これも債権回収を業といたしております。ただ、対象債権は、住専の場合は住専の五兆でしたか、あの不良債権の回収に限る。それから、整理回収銀行は破綻した金融機関の債権回収に限っておるわけでございます。  同様なことが、つまり破綻金融機関あるいは住専以外の一般の金融機関、多額の不良債権を抱えておるわけでございますが、そういう不良債権の回収、これは今金融システム再生の大きなかぎになっていることは皆さん御案内のとおりでありますが、それに導入したらどうかというのが立法の直接の動機でございます。  御案内のとおり、債権回収を業とすることは、現行の弁護士法七十二条、七十三条で、弁護士以外の者には禁止されております。いわば弁護士法の規制緩和と申しますか、例外規定として法律を制定するわけでございます。一種の規制緩和でありますが、そういう形で、現下の事情にかんがみまして、いわば住専や整理回収銀行のように民間会社で弁護士の関与を仰ぎながら、効率のいい債権回収組織を導入して不良債権の回収に資していこうということで立法を急いだわけでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 申しわけございません。弁護士以外の民間で初めてこういう制度が導入されようとしているということを落としてしまいました。  時間が来ましたので、最後の質問にしたいと思うのですが、この法案において、金融機関が有する貸付債権だけではなくて、いわゆるリース、クレジットや、貸金業の貸付債権が対象にもなっております。これはどういう理由なのかということと、この債権回収の会社制度を創設した場合に、これもまた心配されるのが、暴力団等の参入が多く見られるのではないか、懸念されるのではないかということが言われておりますが、このことへの歯どめといいますか、それらはどのように対処されようとしているのか、お聞きします。

杉浦正健自由民主党

○杉浦議員 対象債権の範囲については、これは立法の過程で非常に問題になった大きな部分でございました。つまり、会社の経営という観点からしますと、できるだけ広い範囲を設定した方がいいということがございます。そういう要望も、一般業界、商社とか、一般会社からも強くございました。しかし、日弁連初め、限定すべきだ、金融機関の不良債権に限定すべきだ、こういう御意見も一方で強うございまして、非常に議論されたところでございますが、ここのところで線を引かせていただいたというのが正直なところでございます。  理由といたしましては、いわゆる金融機関の不良債権の回収というのが一番の大きなテーマになるわけですが、それをやるに際しまして、一番関連性のあると申しますか、リース、クレジットも競合して関係している部分がございますので、それから貸金業者も、町金融の変なところは別にして、まともな貸金業者もございますから、一定の範囲を限って入れるのがいいのではないかというところで線引きをしたというのが正直なところでございます。  債権の範囲については政令で定めるという一項を設けておりまして、将来、不良債権の回収が峠を越すとか、事情の変化に応じて政令で定め得るものといたしておるのも、そういう事情があるからでございます。  それから、暴力団の介入については最も腐心した点で、重点を置いて徹底的に検討したわけでございます。法律案をごらんになっていただければわかりますように、まず会社設立時点におきまして、法務大臣は警察庁長官の意見を聞く、そこで取締役、あるいは株主、あるいは主要従業員等に暴力団員が入っていないかどうか、暴力団員を従事させる可能性があるんじゃないかというような点は徹底的にチェックをいたし、危うい場合には許可をしないということができるように相なっております。  それから、会社の行為基準につきましても、行為規制をきちっとしいております。法律に掲げてある行為規制については、罰則が設けられておりますから、詳しくは書けませんでしたが、ガイドライン等を設定いたしまして、アメリカのサービサーなんかはそうなっておるようですが、きちっとした行為ができるようにいたしております。  設立後、欠格事由が生じる場合もありますので、的確に把握する必要から、法務大臣が警察庁に事情聴取いたしましたり、あるいは立入検査を警察庁等ができるというふうな規定も設けております。  それから、このサービサーが有効に動きますように、違法な行為があると思料される場合には、相当な理由がある場合には会社が警察庁に支援を要請するということができるようにもいたしまして、暴力団関係者の徹底的な排除を期しておる次第でございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 時間が来ましたので終わりますが、いわゆる法律案件としてつくられた中身と、こういう世界、現場の実態というのがややもすると大きく乖離するというのが現状でございまして、仮に法案が成立した暁には、今杉浦先生お話しされましたようなところの徹底的な管理というものが必要だろうというふうに思っているところでございます。  残された質問については、また後日させていただきます。ありがとうございました。

村田吉隆自由民主党

○村田(吉)委員長代理 これにて濱田君の質疑は終了いたしました。  次回は、明十日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時九分散会

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