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143回国会衆議院1998/08/25

金融安定化に関する特別委員会 第2号

発言数
7
登壇者
4
会派数
1
開催日
1998/08/25

会議録

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これより会議を開きます。  本日付託になりました内閣提出、不動産に関連する権利等の調整に関する臨時措置法案及び金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律及び預金保険法の一部を改正する法律案並びに保岡興治君外三名提出、債権管理回収業に関する特別措置法案及び金融機関等が有する根抵当権により担保される債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する法律案並びに保岡興治君外四名提出、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律案及び特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法案の各案を一括して議題といたします。  順次趣旨の説明を聴取いたします。柳沢国務大臣。     —————————————  不動産に関連する権利等の調整に関する臨時措   置法案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

柳沢伯夫国土庁長官

○柳沢国務大臣 ただいま議題となりました不動産に関連する権利等の調整に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この法律案は、我が国における金融の現状にかんがみ、関係者間の合意に基づき、不動産の効果的な処分を通じた債務者の事業の再建を図ることにより、その債務の弁済可能性を高めつつ金融機関の不良債権の処理を促進するため、臨時の措置として、不動産に関連する権利等の調整について調停及び仲裁を行う制度を設ける等の措置を講じ、金融の機能の健全化、これに対する信頼の回復を図るものであります。  次に、その要旨を御説明申し上げます。  第一に、債務者、金融機関その他の利害関係人の間における不動産に関連する権利等の調整等について調停及び仲裁を行う機関として、総理府に不動産関連権利等調整委員会を設置することとしております。  委員会は、内閣総理大臣が両議院の同意を得て、人格が高潔で高い識見を有する者のうちから任命する委員長及び十人以内の委員をもって組織することとしております。  第二に、債務者、金融機関、担保権者等は、委員会に対して不動産に関連する権利等の調整等について調停を求めることができることとしております。  委員会は、当事者間においで、債務者の事業の再建を通じてその債務の弁済可能性を高めるとの観点から、公正かつ妥当で遂行可能な合意の形成を図るため、調停を行うこととしております。  なお、債務者に係る権利等の調整を円滑に進めるために必要な場合には、委員会は、所定の当事者の申し立てにより、債務者がその債務を保証している所定の子会社等に係る債務等の調整につき、あわせて調停を行うことができることとしております。  第三に、債務者及び金融機関の全部または一部を含む利害関係人が仲裁に付する旨の合意をした場合に、これらの者は、委員会に対して仲裁を求めることができることとしております。  委員会は、仲裁を行うに当たっては、債務者の事業の再建を通じてその債務の弁済可能性を高めるとの観点から、公正かつ妥当で遂行可能な仲裁判断を行うこととしております。  さらに、以上の委員会が行う調停等に関し、当該調停等により当事者の合意等が得られる場合における債権放棄等による損失の損金算入、債務免除益の累積欠損金との相殺等税制上の措置を定める等、所要の措置を設けることとしております。  なお、この法律は、政令で定める施行の日から起算して五年を経過した日に効力を失うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 次に、宮沢大蔵大臣。     —————————————  金融機能の安定化のための緊急措置に関する法   律及び預金保険法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

宮澤喜一自由民主党大蔵大臣

○宮澤国務大臣 ただいま議題となりました金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律及び預金保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。  金融機関の破綻に際して、その業務の適切な管理及び円滑な承継を図ることにより我が国における金融の機能の安定化を図るため、緊急の特例措置として、破綻した金融機関の業務及び財産を金融管理人に管理させる制度を創設するとともに、預金保険機構がその特例業務として金融管理人の管理に係る金融機関の業務を承継する銀行を確保するための銀行持ち株会社の設立等の業務を行うことができることとするなどの措置を講ずるほか、預金保険機構の体制の整備等を行うことにより、信用秩序の維持と預金者等の保護を図る必要があります。このため、本法律案を提出することとした次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、内閣総理大臣は、平成十三年三月三十一日までを限り、金融機関が破綻した場合において、その金融機関に対し、金融管理人による業務及び財産の管理を命ずる処分をすることができることとしております。  被管理金融機関の業務を執行する権利等は金融管理人に専属し、金融管理人は、被管理金融機関が管理を命ずる処分を受ける状況に至った経緯等を調査し、内閣総理大臣に報告しなければならないこととしております。  また、内閣総理大臣は、金融管理人に対し、資金の貸し付けその他の業務の暫定的な維持継続に係る方針、営業譲渡等を円滑に行うための方策を含む業務及び財産の管理に関する計画の作成を命ずることができることとしております。  金融管理人は、被管理金融機関の取締役等及び取締役等であった者に対し、その業務及び財産の状況につき報告を求め、またはその帳簿、書類等を検査することができることとするとともに、金融管理人はその職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発に向けて所要の措置をとらなければならないこととしております。  さらに、株主総会等の特別決議等に関する特例等の規定を設けております。  第二に、預金保険機構が、その業務の特例として、破綻した金融機関の業務承継等に係る業務を行うことができることとしております。  預金保険機構は、銀行持ち株会社として承継銀行等の経営管理を行うことを主たる目的とする株式会社を設立、出資し、当該株式会社と基本協定を締結し、協定持ち株会社とすることとしております。協定持ち株会社は、金融危機管理審査委員会の決議があったときは、平成十三年三月三十一日までを限り、承継銀行を子会社として設立するための出資をすること、または被管理金融機関である銀行を子会社とするための株式の取得をすることを実施するものとしております。  また、預金保険機構は、協定持ち株会社に対し、貸し付けまたは債務の保証を行うことができることとするとともに、基本協定の定めによる業務の実施により生じた損失の補てんを行い、協定持ち株会社から納付される金銭の収納を行うことができることとしております。  金融危機管理審査委員会のもとに置かれた審査判定委員会は、金融危機管理審査委員会があらかじめ定め、公表した審査判定基準に従い、被管理金融機関の貸国債権その他の資産の内容を審査し、承継銀行等が保有する資産として適当であるか否かの判定を行うこととしております。  協定持ち株会社は、融資審査委員会を設置し、その委員会において承継銀行等の資金の貸し付けその他の業務の指針を審査判定基準との整合性に配慮しつつ作成し、公表することとしております。  また、協定持ち株会社は、被管理金融機関に対する管理を命ずる処分の日から二年以内に、承継銀行等の合併、営業の全部の譲渡等により承継銀行等の経営管理を終了するものとし、ただし、やむを得ない事情によりこの期限内に経営管理を終了することができない場合には、預金保険機構の承認を受けて、一年ごとに三回までを限り、この期限を延長することができることとしております。  第三に、預金保険機構の体制の整備等を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 次に、保岡興治君。     —————————————  債権管理回収業に関する特別措置法案  金融機関等が有する根抵当権により担保される   債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関す   る法律案  競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整   備に関する法律案  特定競売手続における現況調査及び評価等の特   例に関する臨時措置法案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

保岡興治自由民主党

○保岡議員 議員提出四法案について、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  我が国経済を立て直し、再活性化させるためには、金融システムの安定化、再生が何よりも重要であります。このためには、金融機関の抱える不良債権を早急に処理しなければなりません。  自由民主党では、土地債権の流動化を促進するための総合的な施策であるトータルプランを発表しておりますが、このプランを具体化、法律化したものが、このたび提出いたしました四法案であります。  まず、債権管理回収業に関する特別措置法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  この法律案は、金融機関等が有する不良債権の実質的処理の促進等を図ることが喫緊の課題となっている現状にかんがみ、弁護士法の特例として、一定の要件を満たす民間会社が業として債権の管理、回収を行う制度を新たに設けるとともに、必要な規制を行おうとするものでございます。  この法律案の要点は次のとおりでございます。  第一に、法務大臣の許可を受けた債権回収会社は、弁護士法の規定にかかわらず、金融機関の有する貸付債権等の一定の金銭債権について、その管理及び回収を行うことができる旨の規定を設けることとしております。  第二に、債権回収会社の業務の適正な運営の確保を図るため、その取締役の一名以上に弁護士の選任を義務づけるとともに、暴力団員等の参入等を防止するための措置を講ずる等の規定を設けるほか、業務を遂行するに当たって相手方を困惑させる等の行為を禁止し、また、債権回収会社が一定の裁判上の行為を行うには弁護士に追行させるなどの行為規制に関する規定等を設けることといたしております。  第三に、法令に違反するなどした債権回収会社に対する許可取り消し処分や業務改善命令などに関する規定を設けるとともに、監督者である法務大臣の立入検査等の規定を設けるほか、暴力団支配排除の観点から、警察庁長官による債権回収会社への立入検査や債権回収会社の回収に当たっての援助等の措置についても規定することといたしております。  第四に、所要の罰則規定等を設けるとともに、その施行については、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において行うことといたしております。  以上が、債権管理回収業に関する特別措置法案の趣旨であります。  次に、金融機関等が有する根抵当権により担保される債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  この法律案は、金融機関等の不良債権の処理が喫緊の課題となっている状況にかんがみ、金融機関等が有する債権はその多くが根抵当権つき債権であるので、その譲渡の円滑化を図るための臨時の措置を定めようとするものでございます。  この法律案の要点は次のとおりであります。  第一に、金融機関等が、根抵当権により担保される債権を共同債権買取機構、整理回収銀行、サービサー等の債権回収機関に売却しようとする場合において、債務者に対し、売却する旨及び新たに元本を発生させる意思を有しない旨を書面により通知したときは、民法の定める元本の確定事由に該当するものとみなすこととしております。  第二に、これにより元本が確定した場合の登記は、根抵当権の移転の登記とともに申請する場合に限り、債務者等の根抵当権設定者と共同で申請しなくても、根抵当権者のみで申請することができることとしております。  以上が、この法律案の趣旨でございます。  次に、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律案についてであります。  この法律案は、不動産競売手続において不当な執行妨害行為により手続の遅延が生じている等の現状にかんがみ、手続のより円滑かつ適正な遂行を図る等のため、民事執行法等の一部を改正しようとするものであります。  この法律案の要点は、次のとおりであります。  第一に、執行妨害を排除する観点から、不当な執行抗告の制限、買い受けの申し出をした差し押さえ債権者のための保全処分の制度等を新設するとともに、執行官等の調査権限を強化することとしております。  第二に、手続の迅速処理を図る観点から、配当期日の呼び出し状の送達方法の改善等のほか、売却の見込みのない場合の特別の措置を定めることとしております。  第三に、競売制度を利用しやすいものとするという観点から、買い受け人が銀行等から融資を受けた場合の代金納付による登記の嘱託方法を改善し、買い受け人が銀行ローンを活用する道を開くこととしております。  第四に、抵当不動産に対する競売手続の開始等があったことを知ったときから二週間を経過したことにより根抵当権の担保すべき元本が確定した場合の登記について、債務者等の根抵当権設定者との共同申請を必要とせず、根抵当権者のみでこれを申請することができることとしております。  以上が、この法律案の趣旨であります。  最後に、特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  この法律案は、預金保険機構、整理回収銀行及び住宅金融債権管理機構が申し立てた競売手続について、その円滑な実施に資するため、同機構等の資料を利用できるよう、現況調査及び評価等に関し民事執行法の特例を臨時に設けようとするものであります。  この法律案の要点は次のとおりであります。  第一に、執行裁判所は、預金保険機構、整理回収銀行及び住宅金融債権管理機構が申し立てた競売手続について、同機構等から不動産の現況を明らかにする書面の提出を受けた場合において、相当と認めるときは、民事執行法の規定にかかわらず、執行官に現況調査を命じないでこれを現況調査報告書にかえる取り扱いを可能にすることとしております。  第二に、執行裁判所は、預金保険機構等から不動産の評価を記載した書面の提出を受けた場合において、相当と認めるときは、民事執行法の規定にかかわらず、評価人を選任することなく、その書面に記載された評価に基づいて最低売却価額を定めることができることとしております。  以上が、この臨時措置法案の要旨であります。  これをもちまして議員提出四法案の説明とさせていただき、今後の国会審議における議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げ、趣旨説明を終わります。よろしくお願いします。

相沢英之自由民主党

○相沢委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時十四分散会      ————◇—————

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