予算委員会 第13号
- 発言数
- 201 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/03/30
会議録
○委員長(岩崎純三君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十年度総予算三案の審査のため、来る四月三日午前十時に、山一証券株式会社元代表取締役副社長白井隆二君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 平成十年度暫定予算三案についての理事会決定事項について御報告いたします。 質疑は総括質疑方式とし、質疑割り当て時間の総計は六十一分とすること、各会派への割り当て時間は、民友連十七分、公明十三分、社会民主党・護憲連合十分、日本共産党七分、自由党六分、二院クラブ四分、新社会党・平和連合四分とすること、質疑順位についてはお手元に配付いたしておるとおりでございます。 ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 平成十年度一般会計暫定予算、平成十年度特別会計暫定予算、平成十年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣松永光君。
○国務大臣(松永光君) このたび、平成十年四月一日から同月十八日までの期間につきまして暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について御説明申し上げます。 まず、一般会計につきまして申し上げます。 暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみ、今回の暫定予算におきましても、人件費、事務費等の経常的経費のほか、既存の法令等により支払い期日が到来する経費などについて、暫定予算期間中における行政運営上必要最小限の経費を計上することとしております。 なお、新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないこととしておりますが、生活扶助基準等の引き上げ、国立大学の学生の増募等、教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるものにつきましては、所要額を計上することとしております。 また、公共事業関係費につきましては、暫定予算期間中における事業の継続的執行を図るため、一般公共事業につきましては平成十年度予算額のおおむね二十分の三を目途に計上することとし、その枠内において積雪寒冷地の事業については特別の配慮を加える等、所要額を計上することとしております。 さらに、地方財政につきましては、四月に交付する地方交付税交付金に係る所要額を計上することとしております。 歳入につきましては、税収及びその他収入の暫定予算期間中の収入見込み額並びに前年度剰余金を計上することといたしております。 以上の結果、今回の一般会計暫定予算の歳入総額は四百九十九億円、歳出総額は七兆八千六百十一億円となります。 なお、七兆八千百十二億円の歳出超過となりますが、国庫の資金繰りにつきましては、必要に応じ大蔵省証券を発行することができることとしております。 次に、特別会計及び政府関係機関の暫定予算につきましても、一般会計の例に準じて編成いたしております。 なお、財政投融資につきましても、一般会計に準じ、所要の措置を講ずることとし、国民金融公庫、日本道路公団等十六機関に対し、総額四兆二千三百六十二億円を計上しております。 以上、平成十年度暫定予算につきまして、その概要を説明いたしました。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(岩崎純三君) 以上で平成十年度暫定予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 それでは、これより質疑に入ります。小山峰男君。
○小山峰男君 まず、総理に質問をいたしたいと思います。 今国会は九年度補正予算を成立させるために一月十二日と、一月召集になってから最も早い召集となったわけでございます。にもかかわらず、十年度予算は暫定予算を提出しなければならなくなったということは、まさに政府が先見性を欠き、腰の定まらない政策運営の失敗が原因と断ぜざるを得ないと思っております。 今回、暫定予算を編成、提出するに至った理由あるいは責任について政府はどのように認識しているのか、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私どもとしては、御承知のように、平成十年度予算案並びに関連いたします予算関連法案、殊に税法等期日の切れ目なしにぜひ年度内に成立をさせていただきたい、両院にお願いを申し上げてまいりました。 同時に、年初、議員からも御指摘がありましたように、例年よりも会期を繰り上げて早期の召集をさせていただき、九年度補正予算案、特別減税、さらに金融システム安定化に資するための二法、こうした法律案の御審議をいただき、結果として平成十年度本予算、参議院における御審議の日数の途中に年度末を迎えることになりました。そして本日、暫定予算を御審議願うことになりましたが、私どもとしては、一日も早く本予算を成立させていただき、それによって暫定の日数を多少とも減らせるよう心から願っております。
○小山峰男君 私ども、参議院予算委員会、かなり無理をして一生懸命審議を進めておりますが、こういう暫定予算を組まざるを得ないという状況は大変残念だというふうに思っているわけでございます。 次に、大蔵大臣にお聞きしますが、ただいま趣旨説明もございましたが、この暫定予算を見て感じますことは、その収支の差というのが大変大きいというふうに思っております。昭和二十年代等につきましては歳入歳出が同額というような時代があったわけでございますが、その後今のような状態になっているということかと思います。歳出が七兆、それから歳入わずか約五百億円というようなことでございまして、七兆八千百億円余のいわゆる収支の差があるという状況かと思います。 こうした理由は、多分四月分、五月分の税収がいわゆる九年度の歳入として処理されるということに大きな原因があるだろうと。私はやっぱりこの形は正常ではないというふうに思っております。平成二年度の財政審議会でもこの辺については是正を図るべきだというような指摘も行われておりますが、こういうことについて大蔵大臣、見解いかがでしょうか。
○国務大臣(松永光君) お答えいたします。 財政法第十二条は、「各会計年度における経費は、その年度の歳入を以て、これを支弁しなければならない。」というふうに規定しておるわけでありますが、その関係では歳出が歳入を超過してはならないというふうに財政法十二条は定めておるわけであります。 しかし、歳出の時期別執行の割合と歳入の時期別収納の割合とはこれは本来関係のないものであり、毎月とか毎四半期といった年度内の特定期間ごとに収支を均衡させることは極めて困難なことであります。財政法も特定期間ごとに収支が均衡することを必ずしも要求しているものではなくて、一会計年度全体を通じて収支が均衡することを要求しておるものと考えます。 したがって、暫定予算は年度の一定期間に限る暫定的なものでありまして、本予算を成立させていただければ、それは失効して本予算に吸収されるという性質のものでありますから、仮にある時期に歳出が歳入を超過していたとしても特に差し支えはないものというふうに考えておるところでございます。
○小山峰男君 今の四月分、五月分を新年度歳入とするその歳入区分の問題について、お答えがありませんのでお願いします。
○政府委員(涌井洋治君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、昭和五十三年度の改正で、五月分税収、法人税を前年度の税収にするという扱いがなされたわけでございます。その点につきましては、先ほど御指摘がありましたように、財政制度審議会の報告の中におきましても、その見直しにつきましては今後の重要な課題として幅広く検討をする必要があるという指摘があるわけです。他方、当時におきましても、これをもとに戻すにはその財源として再び特例公債の発行によらざるを得ないということがあるので、その可能性を今後探っていく必要があるという指摘がございます。 ということで、現在の国の財政事情を考えますと、これを直ちにもとに戻すには大変な金額の特例債の発行に依存せざるを得ないということでございます。今の国の財政状況ですと、現段階、直ちにこれを直すということは大変難しいのではないかと考えております。
○小山峰男君 私も今すぐというふうには申し上げるつもりはないわけでございますが、いずれにしても、翌年度の予算を組むときに、四月、五月というような向こうの歳入まで見込むというのは大変なことだというふうに思っておりまして、将来的にはこれは改正すべきだというふうに思っております。 次に、総理に御質問申し上げますが、景気対策と大型補正の関係をどのようにお考えかということでございます。 与党三党で三月二十六日に十六兆円超というような大型景気対策を決めたわけでございます。もう報道関係等も含めて、当然大型補正が前提のような今風潮になってきておりますが、総理はこの大型補正という予算の補正については今どう考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 冒頭、議員からも暫定予算ということでのおしかりをいただきましたように、今私どもは十年度の予算の審議をお願い申し上げております。同時に、それに関連するいわゆる日切れ法案につきましても年度内の成立をお願いしているさなかでございます。 私どもとしては、ともかく一日も早くこうした予算案並びに法律案を成立させていただきたいというお願いを申し上げる以上の言葉を持ちません。
○小山峰男君 毎回総理から同じ答弁をいただきますが、少なくとも総理も自民党の総裁ということでございまして、当然自民党のいろいろの提案等については最終的な責任は総理にあるというふうに思っておるわけでございます。この参議院の予算委員会の、本予算成立の、今お話がございましたが、そういう審議中にこういうことがぼんぼんと出てくるということについて、私たちは大変遺憾に思っているわけでございまして、そういう意味で、もう一度総理の御答弁をお願いします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回の総合経済対策の基本方針という与党の決定は、与党として決められた判断、そして政府としては、これは与党の案として当然ながら重く受けとめ、勉強させていただきたいと申しておりますが、私どもとしては、幾らおしかりを受けましても、衆議院でも同様の御議論をきょう午前中いただきましたけれども、平成十年度予算を御審議いただいている状況の中で、何よりも早く十年度予算並びにそれに関連する法律案の成立に全力を尽くすべきものだと考えております。
○小山峰男君 どうも同じような答弁になってしまうわけでございますが、大蔵大臣、ちょっと通告はしてございませんが、今回の十六兆円の景気対策では当然補正が考えられると思いますが、大蔵大臣としてどうでしょうか。
○国務大臣(松永光君) あの新たな政策は、与党の方で議論をして決められたものと思っております。そして、十六兆円の経済効果ということになっておるようでありますが、この点につきましては、先ほど総理からも御答弁がありましたように、与党のお決めになったことだということでありますので、重く受けとめて、これから勉強させていただきたい、こう思っているところでございます。
○小山峰男君 与党三党で決めたことで政府としては関知しないという今お言葉でございますが、やっぱり……
○国務大臣(橋本龍太郎君) 重く受けとめていると……
○小山峰男君 重く受けとめているというお話でございますが、受けとめているということだけではなくて、当然あれに対応することを考えざるを得ないだろうと。全然対応しないというなら、またこれはこれで内閣は立派なものだというふうに思いますが、当然、重く受けとめているというのは対応するということのはずでして、その辺をもう一度、大蔵大臣、明確にお願いします。
○国務大臣(松永光君) これからよくその話も承り、勉強もしていかなきゃならぬ、こう思っているところでございます。
○小山峰男君 この問題をいつまでやっていても仕方がありませんが、本当に我々として大型補正というような問題がちらちら出てくるというのは大変遺憾だというふうに思っていますので、お伝えをしておきたいと思います。 次に、この段階で、平成九年度の補正予算あるいは十年度の本予算、きょうの暫定予算、それから否定をされていますが、当然大型補正予算ということになろうと思いますが、事務屋というか編成作業をやっている人たちも大変だろうというふうに思うわけでございます。 今、公務員問題が大変いろいろの不祥事等で問題になっているわけでございますが、私はやっぱりほとんどの公務員の皆さんというのはまじめに一生懸命やっているだろうというふうに思っていますので、罪というか、いわゆる過剰な接待を受けたとか、罪は罪として適正な公務員対応はぜひ図らなければならないだろうというふうに思っているわけでございまして、この辺、総理としての考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員のお言葉を伺いまして、これは私ばかりではなく、これを拝聴している公務員の諸君ほとんどの人間は本当にほっとした思いを持つと思います。そして、一部の不心得な人間のためにすべての公務員が批判をされるような状況というものに対し、内心では悔しい思いをしながら、みずからは恥ずることはしていないという思いを持ちながら黙って耐えておる諸君もたくさんおると思いますだけに、今のお言葉を私は大変ありがたく拝聴いたしました。 その上で、しかし、倫理規程ということでこうした不祥事はなくなると考えておりました私が、その倫理規程の策定後におきまして逮捕される人間が出、そして本人はそれを認めているのかどうか知りませんが起訴という事態になっております。公務員倫理というものを正していかなければならない必要性は減じておらぬと思いますけれども、その上で、大半の公務員の諸君がみずから天地に恥じざる行動をとっている、しかし世の中に対してそれを声高に自分から言うことができないという中で苦しんでおりますことを私は信じております。
○小山峰男君 私も、ぜひそういうふうにまじめにやっている皆さんについては適正な対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、定員削減問題について総務庁長官にお聞きします。 政府では、平成十三年までの五年間で三万五千百二十二人を削減しようというような目標を立てているわけでございますが、一方で増員というような問題もかなり出てきている。具体的に九年度、十年度の定員、それから定員削減と増員、そういう状況はどうなっているか、現業、非現業部門に分けてお聞きしたいと思います。
○政府委員(河野昭君) 増員数と削減数の数字を申し上げます。 十年度でございますが、削減数は八千六百三十人、増員数は四千九百三十人、ネットで三千七百人の削減ということになっております。
○小山峰男君 私は、この削減計画ももちろん大変大事だと思っておりますが、問題は仕事の量が減っているかどうかということにかかってくるだろうと。ただ頭で何%削減ということだけでは済まないものだろうというふうに思っているわけでございます。 それで、最も仕事の量を減らすこととしては、地方分権を進めるという形で国家公務員の数を減らすということが必要ではないかというふうに思っております。平成九年度では、総理のお声がかりだということで、地方分権の関係で前倒しを何件したという発表があったわけです。当時、二十二件勧告についての前倒しをした、それから勧告以外で自主的に前倒しをしたのが十件というふうに言われております。 平成十年度についてはこういう数字は発表にならないわけですが、具体的にどの程度前倒し等が行われているのかどうか、その辺お聞きしたいと思います。
○政府委員(河野昭君) 一昨年十二月の地方分権推進委員会第一次勧告の際、総理からもできるものは前倒しするというように御指示があって、二十二件前倒ししまして、それは終わっております。 最近におきましても、例えば権限移譲の関係でございますが、都市計画法関係あるいは農地法関係につきましては今国会に法案を提出させていただいているわけでございます。 一言御説明させていただきたいんですが、今一番地方分権でメーンの課題は、機関委任事務を廃止して法定受託事務あるいは自治事務を整理するという話でございます。そうしますと、まず法定受託事務でありますとか自治事務の枠をしっかり定めて、それとともに事務の配分をする作業を同時にしなければならない。そういうことで、現在、今国会中に地方分権推進計画にそれらを一括して掲上するという方向で作業を進めているわけでございます。
○小山峰男君 そうすると、今年度の権限移譲等については集約してないと。今、都市計画、農地法というお話がございましたが、その程度かというふうに認識させていただきます。 いずれにしても、国家公務員の定数削減と同時に、地方分権という問題がかなり大きな要素だろうと思っておりますが、総務庁長官、地方分権前倒し等の効果として人員削減にどういう影響があったのか、その辺どうお考えですか。
○国務大臣(小里貞利君) まず、局長の方から今御答弁申し上げましたように、地方分権は、昨年の二月でございましたが、前倒しが必要だと、そういう強い指摘があり、そしてまた総理からも強力な御指導がありまして、二十二項目前倒しをほとんど終わった、そういう状況でございます。 なおまた、今都市計画法あるいは農地法等の一部云々のお話がありましたが、これも私は相当この中身といたしまして期待ができる両法案を御承知のとおりこの国会に上程をいたしました。ぜひ御検討いただきたいという段取りを進めておりますこと、御承知のとおりであります。 例えば、先生の地域などに非常に関係の深い農地法の話でございますが、二ヘクタール超そして四ヘクタール以内はもう国は関与しません、県の方に移譲いたしますと、こういうようなことなどを骨子とした法律でございますが、相当波及効果が大きいものと私どもは期待を申し上げておるところでございます。 それからもう一つ、規制緩和についてのお話がありましたが、規制緩和も御承知のとおり二千八百件余り既に実施に移しておるところでございますが、先生からこういう質疑があるということでいろいろ精査をしてみました。 この中におきまして、既に分母を二千八百といたしまして分子二千五百、これはもう既に実行ないしおおむね実行済みになっておる、そういうような状況でございまして、その後もう少し、内容やあるいは実施の時期が不明確なものがこの中にもかなり入っていたものですから、これを再度検証いたしまして、ひとつ弾力性のある積極的なものに仕組んでいこうという考え方でございます。 なおまた、御承知いただいておると思うのでございますが、さらに規制緩和を追加いたしまして前向きで執行するべきだという総理の指示のもとに今までいろいろ検討してまいりまして、いよいよ明日、閣議に報告をいたしまして、これが追加、しかも強い一つの内容を持った施策ができる、私どもはさように考えておるところでございます。
○小山峰男君 昨年度、地方分権については総理も大変積極的にやってもらって各省も重い腰を上げたと思いますが、総理、最近どうも行政改革が中央省庁の問題に絞られてしまって、総理も地方分権を忘れてしまったんではないかなという感じもしないわけではありませんので、ぜひ積極的にやってほしいと思います。 それから、今規制緩和の問題、これから聞こうと思ったんですが、お話があったわけでございますが、二千八百二十三事項というふうに聞いています。そのうち規制緩和が既に二千五百行われているというふうに言われておりますが、どうも地方分権にしても規制緩和にしても、そんなに自由な社会になったという認識がまだまだ我々には持てないというふうに思っております。肝心なものが行われていないのではないかというような気がするわけでございます。 また、許認可等につきましても一万を超えるぐらいあるわけですが、これもほとんどまだ手つかずのような状況になっているということでございまして、やっぱりこの辺をかなり大胆に規制緩和してもらわないとと思っていますが、どうですか。
○国務大臣(小里貞利君) 率直に申し上げまして、さすが先生、要点を具体的に指摘しておいでになると感ずる次第でございます。 実は今、既に規制緩和計画の中に入っておるものも二千五百前後は大体執行及び執行済みにおおむね近いですよ、こう申し上げました。 ただし、あとのもの、あるいはそのほかのものが一体、本当に具体的に地方団体等で、あるいは末端の国民が、このように規制緩和が執行された、そしてそれがもたらす国民の立場から見た一つのメリット、あるいは行政的に見て簡素化できた、これが非常に透明化されたというようなことなどが実態として出ておるのかどうか。まず末端の団体のこの中央の規制緩和に対する認識の度合い、あるいはまたその消化状況というものをもう一回再検討してみなさいということを実はけさ方、率直に申し上げますと私は事務方にも指示をいたしたところでございます。 非常に自信のないようなことを申し上げるようでございますけれども、せっかくこういう規制緩和の重要な、本質的に一つの期待を持たれながらやっておることでございますから、今御指摘のようなことも踏まえながらさらに努力を重ねる必要がある、さように思っております。
○小山峰男君 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それから、自治大臣と総理にお聞きします。 この間からのお話もあるわけでございますが、公務員倫理の問題として、裁量行為というものがその土壌にあってというお話が随分ありました。私は、補助金行政なんというのはその裁量行政の最たるものだろうというふうに思っておりまして、これをできるだけ全廃ないしは縮小することがいわゆる公務員倫理にもつながっていくだろうと思っています。 それで、私は、地方消費税は現在一%ですが、国の四%分を少し地方に回す。一%回せば二兆五千億になるわけでございますし、また所得税もいわゆる課税最低限を現在の三百八十万余から五百万ぐらいに上げて、その五百万以下の分については地方の住民税に回すというようなことをすることが大事だというふうに思っておりまして、こういうものだと比較的地方の偏在性が少ないというふうに思っておりますが、自治大臣、それから総理のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(上杉光弘君) もう行財政、裏表知り尽くされての御質問だと思いますが、御承知のとおり、国と地方の税源の配分の問題につきましてはさまざまな議論が当委員会でもなされてきておるところでございます。 地方としては、少子・高齢化社会に的確に対応していかなければなりませんし、多様化する地域の福祉問題というものも確実な対応というものが期待をされておるわけでございます。加えて、地方分権の推進というものがあるわけでございまして、これらを推進していくための財政問題というものがあるわけでございまして、その基本をなす税源の国と地方の配分につきましては、ただいま先生が言われましたように、例えば消費税等の比率を地方の方にウエートをもう少し置いてもらうなどということは、地方だけ考えて言いますと大変感激すべき御提案でもございます。 しかし、国の財政も極めて厳しい折でございまして、国と地方の財政が整合性を持たなければならないということになれば、これは十分国と地方の事務配分のあり方等も見ながら、地方分権等のことも考えながら、また少子・高齢化社会という多様化していく社会への対応も考えながら、慎重にこれは検討していかなければならないのではないか、このように考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても、今後の流れというか、地域社会あるいは国民の求めに応じた地方行政というものを進めていけば、当然それに対応した地方税源が構築をされなければならないということは十分承知をいたしておるわけでございます。 それから、所得税と個人住民税の関係も含めた御質問でございますが、地方税源の充実というものを図る上でこの議論というものが一方にあることは私も承知をいたしておるわけでございます。税源の普遍性、税収の安定性などに十分配慮する一方で、国と地方のこれまた事務の配分等も考えて慎重に検討して、国と地方の税源、財政の整合性が保たれるようにしていかなければならないものと考えております。 いずれにいたしましても、地方税の充実強化に努めてまいるという考えにおいては、もう全く先生と同感でございまして、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 地方分権を忘れてしまったのではないかという御注意を先ほどいただきましたが、分権推進計画の作業も今順調に進んでいるところでありますし、むしろ政令指定都市とか中核市とか、こうした六団体ベースから外れたところからの勧告をいただきたいと分権推進委員会にお願いを申し上げていることをもってお答えにかえたいと思います。 その上で、補助金のお話が出ましたけれども、例えば私は、生活保護とか義務教育のように一定の行政水準を維持するため、あるいは特定の政策を進めるための手段としての補助金というものの役割は否定ができないと思いますけれども、逆に地方行政という立場から考えますときに、自主性の尊重あるいは財政資金の効率的な運用という点から見直しが必要だということは御指摘のとおりだと思います。 そして、平成十年度におきましてのこの予算案を御審議いただいております中におきましても、補助金などにつきましての見直しを行いました結果、対前年度で千三百四十一億円減、昭和六十二年度以降十一年ぶりに削減という結果が出てきておりますことをも改めて申し上げ、これから先も見直しに努めていきたいと考えております。 また、地方税財源の充実という観点から二つの提案をいただきました。昨年四月の地方消費税の導入、これはもう御承知のように平成七年度から先行実施した所得税、個人住民税の恒久減税におおむね見合うものとして、消費税率の引き上げとともに実施をいたしましたが、これはまさに地方分権、地方福祉の充実などのための地方税源の充実を図るという視点で行ったものでございました。 また、個人所得課税について五百万円以下を全部地方税、言いかえれば所得税を五百万円以上という御指摘がございましたけれども、現在でも所得税の課税最低限、ヨーロッパ等に比しますと日本は随分高い水準にございます。言いかえれば、国税であります所得税を日本で負担しておられない方々、海外であれば当然負担をしていただく方々も相当あるということをお考えいただきますと、私はやはり税の性格によっていろいろなことを考えていかなければならないと思います。 そして、それは議員が指摘をされました地方の税財源の拡充強化ということを私は否定するものでは全くありません。むしろ、その配分のあり方というものは国と地方の役割分担というところから検討すべき話だ、そのように考えておりますし、殊に個人住民税はある意味では会費的な性格を持っている、所得税は担税力に応じた負担を求めるという性格を持っている、その辺の差というものも、その税の性格というものも十分考慮に入れて検討する必要がある。 しかし、いずれにしても地方税財源の充実という観点からの御指摘と受けとめ、その方向の必要性を全く否定するものではないということをつけて御答弁にしたいと思います。
○小山峰男君 だんだん時間もなくなってきましたので、外務大臣にお聞きします。 私は青年海外協力隊というのは大変な役割を果たしているというふうに思っております。ただ、いろいろの課題も多いわけでございますが、現在の現状、また外務省として課題等をどういうふうにとらえているか、お話をいただければと思います。
○国務大臣(小渕恵三君) 青年海外協力隊事業に対しまして、小山委員、力強くバックアップいただいておりますことを感謝いたしております。 そこで、この事業につきましては、言うまでもありませんが国民参加型のODAの典型でありまして、開発途上国の人々と同じ目線で協力をして相手国から高い評価を受けております。また、日本青年の広い国際的視野の涵養に資する事業でありまして、政府としても重要なものと考えております。 そこで、ODAの予算につきましては、十年度につきまして実は対前年度比一〇・四%減の中でありましたが、海外協力隊につきましては三・二%減となっておりまして、新規派遣人員は昨年と同数とする等、最大限の配慮をいたしておるところでございます。 そこで、問題点は幾つかありますが、一つはやはり帰国後の就職問題、これが大変課題の一つであるというふうに考えておりまして、帰国隊員に対する就職情報の提供とか進路相談のカウンセリングの実施等、種々の対策の強化に努めておりますが、勤め先に所属したまま協力隊に参加できる現職参加制度の普及拡充に努めておるところでございます。 平成七年度に帰国した九百四十五名でございますが、復職、就職、家事あるいは復入学等、またJICAとかJOCVに戻られた方々は別といたしますと、残念ながら大体二百名前後の人が進路が未確認でございまして、せっかく行って苦労して日本に戻ってきて新しい仕事につけないということは大変問題でありますので、この点につきましてはさらに努力をしていかなきゃならぬ、このように考えております。
○小山峰男君 予算もさることでございますが、今お話のあった帰ってきてからの就職の問題、これに大変苦労しているようでございまして、政府としても組織的な対応をぜひお考えをいただきたい。やっぱり国際的な活動というのが大変日本の評価も高めているだろうというふうに思っておりますので、ぜひお願いをしたいと思います。 それから、外国からの留学生の問題について、これは文部省、外務省両方にお聞きしたいと思いますが、十万人留学生を受け入れるというようなことで話を進めてきたようでございますが、最近の傾向としては留学生が減っているというような話を聞いております。この対応、問題点、もっとふやすべきだというふうに思っておりますが、どうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘のように、昭和五十八年に留学生受け入れ十万人計画というものを発表いたしまして、いろいろな政策を準備し充実を図ってまいりました。平成五年には五万人を超えるところまで行ったのでありますが、ここ二年間、ただいま小山委員御指摘のように前年度と比べて減少しているという状況が生まれております。 やや我が国の生活コストが高いとか、それぞれの親元の国が経済的に不振であるとか、あるいはそれぞれの国でまたそれなりに高等教育機関も整備されてきた、いろんな状況があるのだろうと思っております。 したがいまして、なかなか二十一世紀初頭十万人というのは厳しい状況かな、こんな印象も持っておりますけれども、やはり途上国の人材養成に日本としても貢献しなきゃいけないし、日本もまた翻ってそれぞれの国あるいはそれぞれの地域、それぞれの学校なりの国際化といったようなものに大変貢献をするわけでございますので、厳しい財政状況ではございますけれども、その中でいろいろ工夫をしながら最大限この十万人計画に近づけるように今後一層充実、努力をしてまいりたいと考えております。
○国務大臣(小渕恵三君) 今、文部大臣が答弁されましたけれども、目標の十万人に達しない、最近減少傾向にあることは大変危惧しておるところでございます。 外務省といたしましては、留学生に関連することといたしまして、留学希望者に対する情報の提供、あるいは国費留学生の募集、選考等、また帰国留学生のアフターケアの対策、アジア留学生協力会への奨学資金等の拠出を行いまして、外国からの留学生が日本に来た場合、また帰国した場合にもそれぞれアフターケアについて十分意を尽くしてまいりまして、せっかくの日本留学が意義あるものとなるように努力をいたしていきたいと思っております。 ただ、最近東南アジアその他大変厳しい経済環境の中でございましたので、ODAの方からタイあるいはマレーシアに対して来年度につきましても予算的な配慮をいたしていきたい、このように対処しておるところでございます。
○小山峰男君 総理、今の青年海外協力隊それから外国からの留学生の問題、ちょっと通告してございませんが、お考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 若い議員のときから遺骨収集作業等で、また医療協力等で随分あちこちの国を、しかも首都以外のところを旅いたしました。そして何カ所かで、協力隊の諸君が予測しないところで活躍しておられるのを見て、本当に感激したことを議員の御質問の中で今思い出しております。そして、その中には後に私の非常に得がたい友人になっておる者もおります。 今、答弁にありましたように、二つの点が非常に私は大きな課題だと思っております。社会全体に、必ずしも協力隊で努力してきた方々を、その努力というものを評価して受け入れてくれるという素地がなかなかありません。これは就職という問題であります。 そして、休職をして出ていってくれておる技術を持った諸君がございますが、この諸君が二年なり、場合によって相手側に請われて三年なりという期間を現地で活躍し帰ってまいりますと、休職した時点の職制から出発をすることになります。その間、国内におりました同僚は大抵の場合昇給し昇進をしている。このごろ、随分民間でもそういう点に気を配ってくださるところは出てまいりましたけれども、やはり決して十分ではございません。 ですから、これは就職と処遇は同じ一つのカテゴリーかもしれませんが、そうしたところを今までにも実は経済団体等に協力をお願いし、あるいは例えば警察官で柔道の指導に協力隊で出ていく諸君等はこれを功績として評価してほしいというようなお願いを関係者にもいたしてまいりました。そうした意味での努力を我々はこれからも続けなければならないと思いますし、ぜひ御協力をお願い申し上げたいと思います。 また、留学生問題、今特に外務大臣から触れられましたように、ASEANから日本に今留学しております特に私費留学生の諸君が送金等の問題で非常に苦労しております。外務省の力でこうした諸君に対するカバーもいたしておりますけれども、これは混乱が終わりました後に、私は日本の留学生受け入れに対する評価として返ってくることだと思っております。それだけにこの努力をぜひ続けてもらいたいと思っておりますし、今後考えるべきこと、日本で一定の、特にこれは理工系あるいは医学系の場合でありますけれども、一定の資格を取得して帰国をいたしました諸君が一定期間経過した後に再履修のチャンスを日本の留学生制度の中に組み込むことができないか。これは以前から関係者に対し私なりの問題提起として、今まだ答えが残念ながら出てまいりませんが、そういうことを工夫してほしいということをお願いしてあり、医学系統につきましては一部これが実現に向かいつつあります。 こうした点も含めて今後も努力をしていきたい、そのように思います。
○小山峰男君 中国あるいは韓国の現在のいわゆる中堅指導層の部分の皆さんはほとんどがアメリカの留学を経験した人だという話も聞いておりますので、ぜひ日本としても頑張っていただきたいというふうに思います。 それから、文部大臣にお聞きしますが、オリンピック、総理以下皆さん方に本当に御支援を賜って大変な成功裏に終わったわけでございまして、厚く御礼を申し上げたいと思いますが、関連しまして、オリンピックというようなああいうすばらしいことが行われると少年たちも大変希望を持って活動するようになるというふうに思っております。総理も一校一国運動の話をされましたが、そういう意味だけではないんですが、やっぱり何か希望を与えるような形というのがいいんではないか。非行防止というような形で防止する方だけをやったのでは私は決してうまくいかないだろう。だから、プラス面で積極的な対応をしていくというのが大変大事だというふうに思っておりますので、その辺についての文部大臣のお考えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘のように、夢や希望を持って子供たちが将来に向けて努力をすることの重要性、オリンピックの数多くの選手あるいはパラリンピックの皆さん方が青少年にすばらしいいい影響を与えてもらったと。長野オリンピックあるいはパラリンピックに向けて先生初め長野の皆さん方に大変な御協力をいただいたことをまず御礼申し上げたいと存じております。 戦後、子供たちの能力をどうもややもすると知識を記憶する能力でしか判定をしないと。子供たちの多様な能力というのがあると思います。ですから、たまたま記憶力がいい子供たちは何となくいいコースに乗れるような感じですが、そうでないと何かおよそ夢も希望もなくなってしまうといったような面が私は戦後の教育の、これは文部省の反省も含めてでありますが、変えていかなければならない大きなポイントだろう、こう思っております。 そういう意味から、子供たちがいろんな分野で、それはすべての人がオリンピックでメダルをとるわけにはまいりませんから、いろいろな分野で、たとえ小さくてもいいから自分はこういうことで夢を持ち希望を持って生涯を送りたい、そうした、その人の価値というものを多面的に多元的にみんなで認め合っていくというようなことが可能になるように、大人の社会がそういう努力をしていくということが、翻って子供たちが、自分は目立たないけれどもこういう分野で努力をしていくんだということで夢と希望を持てるようになるんじゃないのか、そんな思いがいたしております。 学校教育の中でもただ単に記憶力といったことだけで評価しないようなことを今一生懸命教育改革の中で工夫を始めているところでございます。そういうことが地道ではあってもある意味では一番効果的な方法ではないだろうか、こう思っておりますが、またさらにいい手段、方法、お考えがあれば御指導賜りたいと思います。
○小山峰男君 ぜひ、あれもだめこれもだめという形でない教育改革にしてほしいと思っています。 そういう中で、この間大臣からも宮崎県の中高一貫教育のお話がありましたが、私もああいうような形の中で、いわゆる全寮制、あるいはむしろ自分の食べるものとかそういうものを自給自足するというような学校が全国にたくさんあることがすばらしいなというふうに思っていますが、その辺についてどうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 今、先生お触れになりました宮崎県立五ケ瀬中学校・高等学校、これは多分現状では全国でただ一つの公立の中高一貫教育ということで、これはまさに当初、宮崎県の本当に独自のイニシアチブで数年間の準備を経て発足をした学校で、平成六年に発足をいたしました。生徒数は各学年四十人、総数二百四十人ということで、教職員が四十四名、そういう意味での大変バランスもいいんだろう、こう思っております。 自然に触れ合うということで、私もびっくりいたしましたが、五ケ瀬学という教科科目をつくって、近辺にある山とか川で動植物の分布を調べたり、あるいは一緒に炭焼きをしたり、シイタケをつくったり、私が行ったときはわらじを一生懸命編んでいたりとか、大変ユニークな教育をしている。まさに全寮制というメリットを生かしながらの学校であったと思います。 もう一つ、山形県に基督教独立学園高等学校という、これも昭和二十三年にできて、内村鑑三先生の思想に共鳴をした方がそういうすばらしい学校をつくり、完全にここはお米から食べ物から全部自給自足で、先生と生徒が一緒になってつくるという大変ユニークな成果を上げておられるようでございまして、ここも森林学とか哲学という時間を設けて大変独自性の高い子供を育てる、しかも豊かな自然環境の中でそうした教育を行うというようなことをやっているようであります。 文部省もこういういろいろなユニークな試みがありますということを機会あるごとに書き物等々で全日本の皆さん方に紹介をするということで、こうしたユニークな試みがまたそれぞれの学校で工夫を呼び起こすようなお手伝いをしていこうと思っております。
○小山峰男君 ぜひたくさんの選択肢を子供たちが選べるようなシステムにしていただくことを願っているものです。 教育というのは大変難しい問題だと思いますが、やっぱり自然との共生というか、原点はそこにあるんじゃないかというふうに思っていますので、よろしくお願いをしたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。
○委員長(岩崎純三君) 以上で小山峰男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、風間昶君の質疑を行います。風間昶君。
○風間昶君 きのうの東京補選のことについて、通告外でございますけれども、自民党さんは勝ったといって喜んでいるのかもしれないが、決してそんなものではないと私は思うんです。自民党さんは得票数においては確かに五万票とった。しかし、自民党さん以外の民友連、共産党さんを合わせると八万票近くになる。何といったって投票に十人のうち六人ちょっとが行かない。このことが大変な問題なわけですよ。 ただ単に投票時間を延ばせばいいというものでもないし、そういう意味では政治に対する民衆の沈黙の怒りという言い方もできると私は思うんです。まさに制度不信ではなくて人に対する不信、これは大変な問題だと私は思うんですが、総理、どういうふうに受けとめられていらっしゃいますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) かつてリクルート事件に対してまた消費税に対して国民が大変怒りを表面に出しておられた参議院選、私は幹事長として日本全国を必死でお願いに回りました。そしてそのときには、真正面からぶつけてこられるその怒りの怖さというものを本当に強く感じたと思います。 ただ、その後、この参議院の論議の中でその受けとめた印象が違いましたのは、当時の野党の皆さんから消費税で負けたという総括をされ、いや、ちょっと待ってください、消費税については説明すれば少なくとも賛成ではなくても耳を傾けていただけたけれども、リクルート事件はおわびをする以外に全く方法がありませんでした、事実おわびをしてきました、だから消費税だけで自民党に対する批判が集中したととられるのは私はちょっと受けとめが違いますと。その当時そういう答弁を申し上げました。この中には、その当時そういう答弁を私がしたのを御記憶の方もおられます。 しかし、いつのころからか、その怒りというものが、正面からたたきつけられるのではなくて政治的無関心という形になりました。不信、無関心、いろいろなことをメディアの方々は使われますが、いずれにしてもむしろ怒りをぶつけるのを通り過ぎてしまった部分がある。これは、リクルート事件と消費税の猛烈な批判の中で参議院選を必死で戦いました当時の責任者として、その壁を超えたこの沈黙をどうすればいいのか、自分では答えを見出し切れておりませんけれども、その怖さというものは今回の補選でも感じております。 これは私は党派のことではないと思います。今、自民党は勝っていないんだという御指摘でありましたが、その言い方でいきますならば、全党派が負けている、その壁を破ることができずにいる。共通の問題としてこの問題は取り組まなければならない、私はそう思います。
○風間昶君 これは私は反論する立場から、もちろんそうなんだけれども、やっぱり政治全体を今動かしている現在の与党の姿が一番大きいと私は思うんだけれども、どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに、私は与党が責任も期待も一番いただく場面だろうと思います。そして、幸いに今回の補選では期待を与えていただきました。
○風間昶君 それから、きょうの新聞でも出ておりますけれども、先ほども出ておりました特別減税、何遍もお読みになっていらっしゃるんでしょうけれども、「政府・自民党は」と全部書いてある。自民党だけの話じゃないんです。「特別減税 大型三—四兆円検討 政府・自民党」と。これについてはどう思いますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、報道機関がどう報じられておるかについては、そこまでは責任は負えません。そして、今回与党でお決めになりました基本方針はあくまでも与党の基本方針として、先週末の経済対策閣僚会議の席上、与党側からの御説明を受けました。私どもは、これを与党の案として受けとめ、当然ながらその重みを持って受けとめて勉強させていただきたいと、その場でもお答えをしております。
○風間昶君 大蔵大臣、先ほど勉強をこれからしてまいりますと言ったけれども、総理と同じように勉強しているんですか、今。
○国務大臣(松永光君) 今、総理が申されましたように、先週の金曜日でございましたか、党側から説明をいただきました。それを重く受けとめて、いろいろ党側の考え方を聞いてみなきゃならぬ点もあるわけでございまして、それもよく聞き、かつ勉強もしていきたい、こう考えているところでございます。
○風間昶君 三兆円は必要だと宮澤さんもおっしゃっているし、三ないし四兆円という言葉が確かに躍っているわけで、そうすると、この特別減税でどのぐらい景気回復に役立つと思うのか、経企庁長官の見通しを伺いたい。
○国務大臣(尾身幸次君) ただいま総理及び大蔵大臣から御答弁のとおり、私どもも重く受けとめて一生懸命検討をさせていただいております。 私自身は、とにかく全体の対策を総合して、十年度一・九%はどんなことがあっても実現をしたい、このように考えております。
○風間昶君 どのぐらい景気に役立つんでしょうかというふうに率直に、私は経済は余り詳しくないからお聞きしているんですけれども、お答え願います。
○国務大臣(尾身幸次君) 今度の与党三党の総合対策の話でございますか。その政府・与党という記事につきましては、私も与党の経済政策の責任者でございますが……(「政府の」と呼ぶ者あり)政府の責任者の一人でございますが、自民党を初めとする与党三党の案についてはいろいろと勉強させていただいておりますが、そういう新聞に出ているような形での勉強は、私自身はしておりません。
○風間昶君 よくもしゃあしゃあとそんなことを言えますね。勉強していないんだったら大臣の資格ないですよ。していなくていいんですか。
○国務大臣(尾身幸次君) 与党三党の総合経済対策の基本方針という、あの内容につきましては検討をしております。新聞に出ております何か所得減税のようなこと、こういう検討が浮上しているということは全く存じません。
○風間昶君 きのう、テレビのニュースも見ていらっしゃらないんですか、大臣は。
○国務大臣(尾身幸次君) ゆうべ、ちょっと遅くまで用事がございまして、見ていません。
○風間昶君 総理大臣、いやしくも政府の閣僚のお一人がこういう状態。重いですよ、これ。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変申しわけありませんけれども、休日における閣僚の行動まで私は制約できないと存じます。そして、私自身も、きのうは理髪に行ったり、母親を見舞いに行ったり、おいが婚約者同士で参りましたのに会いましたり、高校野球を見たりして疲れを休めておりました。
○風間昶君 私はそういうプライベートのことを聞いているつもりじゃない。事景気の話に今なっているわけですから、少なくとも日本の景気をきちっと診断して治療に持っていくのが経企庁長官だとするならば、読んでいない、見ていないと言うのはおかしいんじゃないですかというふうに言っているんですよ。
○国務大臣(尾身幸次君) 私、今ちょっと資料を秘書が持っていませんが、自民党の総合経済対策の中には、たしか所得減税とかそういう減税はやや長期的な課題として検討するというような文章になっていたかと存じます。 したがいまして、新聞に出ているような形での検討につきましては私自身は全く存じ上げないわけでございまして、だからといって政策の責任者として責任がないということにはならないと思います。
○風間昶君 総理も御存じのように、我が会派としては十兆円減税をぜひやるべきだと。そのうち四兆円の消費税二%アップ分については期限つきの商品券、金券で国が都道府県に交付して、そして府県から市町村へ支給して、市町村から国民へ配付する。五百円券もしくは千円券を含めて検討しておるわけでありますけれども、そういうことをとにかく野党が今一緒になって必死になって考えている。消費拡大、景気浮揚のためにこうしたらいいのではないかということを考えているわけであります。 そのことに関して、総理、どうですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) その御提案は、たしか十兆円の減税、そのうち六兆円の税、そして四兆円の金券というんでしょうか商品券、どちらの言葉を使われたか忘れましたが……
○風間昶君 商品券。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 商品券という言葉で本委員会でも御説明があり、それに対しての感想を問われました。 そして、その論議の中で、税について減税分がむしろ消費に必ずしも結びつかないという御論議があるわけでありますから、その商品券の交付といいますか配付といいますか、これは一定の消費を起こす効果はそれはそのとおりでありましょう。ただ、その財源というものを考えましたときに、必ずしもすっと結構な案ですとだけ言えるだろうか。むしろ、財源との慎重な比較考量を要するのではないだろうか、私はそうした趣旨の御答弁をしたと記憶いたしております。今も同様のお答えをさせていただきたいと思います。
○風間昶君 これはまた引き続き議論しなきゃならないことですから、それじゃ乳幼児医療について若干お伺いしたいと思います。 平成八年に、私、三千三百の自治体のおおよそ二千近くにアンケートを送りました。全国の市六百六十、それに東京二十三区、そして町村。そして、何をやったかというと、乳幼児医療の状況がどうなっているのか、つまり何歳からどういうふうになっているかとお伺いしたわけです。千四百七十八の市町村から回答をいただいたんです。自治体の約半分ですね。そして、ゼロ歳児の入院はすべてやっていると。 要望がいろいろありまして、補助金制度の創設の検討をしてほしい、それから患者負担をゼロにして国庫で負担してほしい、それから国の将来を担う生産力育成の観点から国の直轄事業としてほしい等々のいろんな御要望も一緒に御意見としていただいたわけであります。 そういう意味で、この乳幼児医療の問題については国の補助というのは一切今ないわけですよね、助成というのが。そういう中で、都道府県の補助事業に市町村で単独で上積みを図るといったことで全国に格差が非常にあるわけでありますけれども、私はそういう意味では何とかナショナルミニマムを国としてもつくるべきでないかというふうに思うんです。何らかの国庫助成制度をつくるべきでないかと思うんです。それがまた私ども公明としての主張でもございますが、この点については厚生大臣の御意見、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 乳幼児の医療費負担について各地方自治体で単独事業としてやっているのは承知しております。 そこで、国庫助成をしたらどうかということでありますけれども、前年度に比べて予算をふやしていいというときの厚生大臣ならばそういうことも考えられますが、今いかに国庫負担を減らすかという状況のもとでは、乳幼児についても特別の障害を持っている方あるいは未熟児、さらに特別の疾患を持っている方については公費負担をしておりますが、そのほかの方については一般の方々と同じようなことで対処するしかないのではないか、そう思っております。
○風間昶君 そこは私と若干意見が違いまして、高齢社会ともう一方の車輪というか柱は少子社会の対策だと思うんですね。子供さんが少なくなってくればくるほど少子社会における対策費というのはそう多くならないと思う。むしろ、一人一人の子供に対する手当ての厚さという意味からふえていく基調にあるのではないかと私は思うわけです。 そういう意味では、もう一つきちっと試算しなきゃなりませんが、大臣が今おっしゃった難しい病気、これはもちろん打ち切っちゃいけないんだけれども、こちらの方がこれからのことを考えるとかなり大きなコストがかかってくるというふうに私は思えてならないわけです。だから、その試算と、今現在七歳以下の六百三十万人の子供さんたちが病気になったときにどう支援していくかということの計算をきちっとやった上でないと、大臣のようには言えないと私は思うんだけれども。
○国務大臣(小泉純一郎君) 繰り返しの答弁になりますが、どのように国費を使うか、効率化、重点化していかなきゃならない。だから、あらゆる制度を見直して、やりたくないこともやっているんですよ、今度の難病もね。重点化していく。難病に指定されるのと、指定されていなくても難病より重い方がいる。そういうことも含めて、難病全体の予算をふやしてもある程度軽い方には一部負担をお願いしますよ、あるいは児童扶養手当もある程度所得制限しますよと。 本来非常に嫌われることも不人気なこともやらざるを得ないという中で、じゃ普通の方々に対しても国費で助成するという状況かと、今の予算の状況で。というと、やっぱり特別な障害を持った方、それに対しては当然公費にしますよ、しかし一般の方は一般の方の御負担をお願いできないかということで対処しているということを御理解いただきたいと思います。
○風間昶君 少子対策というのは、やっぱり国だけじゃなくて地方においても重要な政策課題で、だからこそ各自治体がさまざまな取り組みをされているわけで、エンゼルプランの地方版についても各自治体で相当進めているところもあるわけであります。 したがいまして、自治省が言われるあるべき財政需要の中で算定する基準財政需要額費目に関して、乳幼児医療をどうとらえるべきかということは大きな問題だと私は思うんです。思い切った政策が行われるように、例えば乳幼児保健福祉費のような特定単位を新たに設ける必要も私は検討すべきじゃないかと思うんですが、自治大臣、お考えありましたら、どうぞ。
○政府委員(二橋正弘君) 交付税の基準財政需要額はそれぞれの費目ごとにつくっておるわけでございますが、福祉の面につきましては国の制度がありますものの地方負担、それに対する需要は需要として項目を立てておりますが、委員が今お挙げになりましたように、いわゆる地方団体が単独で実施いたしておりますものにつきましては、包括的に交付税におきまして単独の福祉費というものを計上いたしておりまして、財政計画におきましても包括的な額を計上いたしまして、それをそれぞれの費目で包括的な単独の福祉施策として算入をしているというのが実態でございます。
○風間昶君 大臣。
○国務大臣(上杉光弘君) ただいま事務方から基準財政需要額における算定についてはお答えいたしましたが、乳幼児医療費の無料化につきましては、委員御承知のとおり、現在、地方公共団体が地域の実情に応じまして自主的な判断に基づきさまざまな形で無料化を行っているところでございます。 これを国として制度化すべきではないか、こういうことでございますが、現下の国の財政が厳しい折、厚生大臣の見解が示されましたが、地方も同じように財政の厳しい状況にあるわけでございます。そのようなもとで、これを制度化して施策的な方向を打ち出すということについては、極めて厳しい選択が求められるものと私は認識をいたしております。 しかし、この問題は福祉施策の根幹にもかかわる問題でありますから、これは十分関係省庁とも相談をし、慎重に検討すべきものであろうかと思います。
○風間昶君 慎重に検討していたら大臣のときにできなくなるよ。ぜひ前向き、もっと前へお願いしたいと思うんです。 乳幼児医療についてですが、実際に窓口になっている市町村では、担当の窓口が医療担当部局と福祉担当部局に分かれていまして、ちっちゃな町や村は一緒になっているところもあるんですけれども、厚生省においても健康政策局と児童家庭局がありますけれども、乳幼児医療については現在情報を収集しているのがどっちなのかわからない部分があるわけです。だからこそ国として助成ができないのではないかという批判も実はあるんです、現場で。そのことについての疑問にどう答えますか。
○政府委員(横田吉男君) 乳幼児医療の関係につきましては、福祉政策として扱っている分につきましては児童家庭局の方でございまして、保険としてやっておりますのは保険局、それから障害関係では障害保健福祉部、各種健康づくりという点では保健医療局と、各局に関連いたしております。施策の実施に当たりましては、当然のことながら各局それぞれ連携をとりまして努力をいたしております。
○風間昶君 これですよ、これ。保険については何々局、福祉については何々局、国がそういう仕組みになっているから地方はもっとより複雑になっているわけで、あっちへ行っては回され、こっちへ行っては十分でありません、向こうへ行ってくださいと、こうなっているんです。そこをちゃんと、一人の子供さんのためにという観点をどうやってつくっていけるかということを考えるのがお役所の仕事だと思うんです。どうですか、厚生大臣。
○国務大臣(小泉純一郎君) そのとおりだと思います。重複を避け、一括して全省が一丸となって各局を調整するのが役所として当然の仕事だと思っております。そのように努めていきたいと思います。
○風間昶君 そうなっていないんですよ、全部が。そこが問題だということでお聞きしているわけです。 そこで、先般も高額医療費の支払いの問題が取り上げられておりました。乳幼児医療につきましても、窓口による支払いが現物給付のところもあれば、そうではなくて償還払いのところもある。 静岡県の資料ですけれども、乳幼児医療費助成制度の改正、今までは医療機関の窓口で負担の全額を払った後、市町村に助成を受ける手続に出向く必要があったけれども、十月から、今度これを改めて、あらかじめ一定の条件に合う場合に、市町村の助成を受けた後の残金だけを医療機関の窓口で払えば済むようになりました、これによって還付の手続は不要になりましたという、静岡県がこういう広報を出したわけであります。 ですから、それを進めていくとなると、医師会だとかいろいろな保険者との協議も必要でありましょうけれども、今既に乳幼児医療を助成している自治体が新たにこの償還払いを現物給付に切りかえたいというふうになった場合に、そのコーディネートを厚生省がやっていただけるんでしょうか。
○政府委員(高木俊明君) 高額療養費制度でありますが、これは先生も御案内のとおりでありますけれども、いろんな医療機関にかかる、そういった中で、一部負担の合計金額が通常ですと一月に六万三千六百円を超える、そういった場合に、その超える分について高額療養費制度ということで償還をする、こういうシステムであります。 したがって、一つの医療機関だけにかかるケースばかりではありませんから、そういった意味でこれまでも療養費払いという形でやっておったわけであります。それを先般、本委員会でも御質問がございましたけれども、いわゆる小人症の例であります。これはかなり医療費がかかる。一月に六万三千六百円以上一医療機関でかかってしまう。こういったものについて現物給付というような、いわゆる代理受領のような形で実質現物給付のような格好はできないかという御質問がございました。我々としても、制度の趣旨も踏まえ、かつまた患者さんの立場にも立ってできるだけ便利な形というものを考えていく必要がある、これは私どもとしても同じ考え方であります。 ただ、技術的な問題等々、一つの医療機関だけではありませんから、そういった面も含めて、先般大臣からももう少し検討、研究させていただきたいというふうに御答弁申し上げたところでございまして、我々としてもこれについてもう少し検討、研究させていただきたい、このように考えております。
○風間昶君 関連質問をお願いします。
○委員長(岩崎純三君) 関連質疑を許します。魚住裕一郎君。
○魚住裕一郎君 風間理事に関連して質問をさせていただきます。 〔委員長退席、理事岡部三郎君着席〕 今、風間議員からは乳幼児医療のお話がありました。まさに少子化対策をどうするかという点で大変重要なことだと思います。 そこで、いろいろ言われておりますけれども、やはり育てやすい状況を各家庭においてもつくっていくということが大事ではないかというふうに思います。その中で、特に小さいお子さんを育てるために子育て減税、年来我が党において主張をしておるところでございますが、就学前の七歳未満の児童、これを特定扶養親族に追加していくべきではないだろうかというふうに考えておりますが、この点につきまして、大蔵大臣、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(松永光君) もう少し子供の数がふえないものかなという気持ちは実際私にもあるんです。しかし、私はもう子供をつくる能力がない立場にありますけれども、委員が一生懸命になっていらっしゃることについては敬意を表します。 ただ、税の問題からいけば、言うなれば子育てをしておる年代層の所得税の負担率、これは諸外国に比べて日本は高くない、むしろ低いという状況が一つあります。それからもう一つは、子供の数に応じて扶養控除という形でそれぞれ税負担軽減の措置がなされております。それともう一つは、子供を何人持つか、そして育てるかという問題は個人の価値観にもかかわる問題でありますので、税によってこの問題に対応するのはいかがなものかという意見もあります。そしてもう一つは、所得が比較的低い人にとっては税の控除という仕組みは余り恩恵がいかないんです。所得がうんとある人について効果がある、そういう別の意味での不公平感もあるかもしれません。 したがって、今政府がやっているのはエンゼルプランなどということでやられておるわけでありますけれども、そういった点を考えますと慎重な検討が必要だなというのが率直な私のただいまの考え方でございます。
○魚住裕一郎君 確かに、価値観の多様化の中で何人子供をなすかという問題はあろうかと思います。ただ、少子・高齢社会ということで国として困るという事態もあるわけでございまして、その点を再度検討する必要があるのではないか。 そんな中で、私は、少子対策というよりは多子化政策といいますか、それを国としてはとってもいいのではないだろうかと。確かにおっしゃるように、所得の低い方について控除というのはいかがなものかという議論もあると思いますけれども、しかしそういう用意はしておく。例えば、第一子ならばこの程度の控除額、第二子はふえる、第三子はもっとふえていく、そういうふうにやっていけばかなりインセンティブもふえていくんではないか。 もちろん、それで何人産むかは各個人の判断ではありますけれども、やはりそういうものを用意しておくというのも一つの考えではないか。あるいはオリンピックでも報奨金みたいなものもありましたけれども、やっぱりそういう思い切った手を考えていいんではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(松永光君) 先ほど申したとおり、税の問題としていくことは、税の基本原則が公正、公平、簡素、中立というのがあるものですから、税の方からいくのはむしろ問題点が多いんじゃないかなという感じがいたします。 そうじゃなくして、親御さんの所得などを考えた上での子育ての支援、歳出面からの支援の方が私は筋が通るような感じがするわけでありまして、多子化政策というのは私は個人的にはいいことだと思っているんですけれども、これから先どうすべきか勉強していかなきゃならぬ、こういうふうに思います。
○魚住裕一郎君 税の部分だけということではございませんが、やはりそういう側面からの手当も必要だと私は思っております。 そこで、例えば最近いろんな給与体系が変動してきておりますが、給与の中にはもちろん扶養手当というところもあると思います。せっかく企業はそういう子供たちへの手当という形で出しているわけですが、これをとにかく全額損金扱いできるというようなことはいかがなんでしょうか。
○政府委員(尾原榮夫君) お答え申し上げます。 企業が人件費として扶養手当をお支払いになる場合、これは通常損金になるものと思います。 一方、個人が扶養手当を受け取る場合、これは給与所得課税の対象になってくるというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 今はいろんな手段があり得るんではないかという形で私は申し上げたんですが、例えば十三歳未満の子供の公共料金無料化といいますか、運賃であるとか、そういうことも考えられるんではなかろうかというふうに私は思っております。 地方団体、例えば東京都でありましたらシルバーパスという形で、高齢者の方に移動が容易になるような形で無料パスというものを出しておりますが、外国の中でもドイツとか、バスや鉄道を一定年限以下の子供については無料というところもございます。例えば、十三歳未満のこのバス、鉄道の無料化についてはいかがでしょうか、運輸大臣。
○国務大臣(藤井孝男君) お答えいたします。 委員も御承知のことと思いますが、鉄道あるいはバス等の運輸サービスにおける運賃につきましては、基本的に運輸サービスに対する対価として利用者において負担をすることが原則でございます。 ただ、小児と申しましょうか、今御指摘のゼロ歳から十三歳ということですが、やはりこれは率直に申し上げてこの小児につきましては車両等に占める身体の容積が大人に対して小さいということで、ゼロ歳から日本の場合は十二歳までの間無料化あるいは割引をしておるところでございます。 そしてまた、割引につきましては二つございまして、一つはいわゆる営業割引、もう一つは今御指摘の社会政策的な割引、これは一つには学生割引があるわけであります。ただ、この社会政策的運賃割引と申しますのは、公共交通を担う運輸事業者が社会政策的な割引として割引による減収が出てまいりますから、それは他の利用者の負担によって賄うということで実施されているものでございます。 したがいまして、今御提案の件は一つの御提案として受けとめますけれども、少子化対策という観点から運輸事業者が小児の運賃の無料化を現行以上に拡大する、そして実施するということにつきましては、当該施策による効果、いわゆるどういう効果があるのか、あるいはそれに伴う減収について他の利用者が負担することについて、これが果たして適当かどうか、そういった点を踏まえまして慎重に検討していかなければならない課題だと考えておるところでございます。
○魚住裕一郎君 確かに、先ほど大蔵大臣おっしゃられたように、いろいろな側面をとらえてみたら、それで多子化というような意味では足りないのかもしれませんが、やはり思い切った手を打たなきゃいけない時代になってきているのではないだろうか。スウェーデンでもかなり大きな手を打ってだんだん回復してきているのが事実のようでございます。 この多子化政策と言っていいんでしょうか、こういう点について、総理、何か御所見がございましたらお願いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私、その多子化政策という言葉、何か違った言い回しをしていただくことができないのかな、率直にそういう感じがいたします。 というのは、私どもの世代は第二次大戦中の産めよふやせよという言葉をさんざん聞かされて子供の時代を過ごした世代でありまして、何となくその多子化という言葉、それが重なってしまって余りイメージとして楽しくありません。私は、議員が指摘しておられる点がそういうことだと思って伺っていたわけでは決してありませんけれども、何かやはり結婚あるいは出産といった個人が決めるべき問題に国が直接関与するようなイメージは避けておいた方がいいのではないかという気持ちは率直にいたします。 その上で、私は、昨年十月、人口問題審議会が取りまとめた報告書というものに対して、これを非常に注目して目を通しました。要するに、個人が結婚あるいは出産というものを望む。しかし、それを妨げる社会的な要因、これを分析し、その妨げる原因となっている社会の意識、慣行あるいは制度を是正していくという視点で見ますときに、私はこの人口問題審議会の報告書というものは非常によき問題指摘をしたという受けとめをいたしました。 そして、その少子化への対応として、育児と仕事の両立を可能にさせるような環境あるいはいわゆる固定的な男女の役割分担といった発想を捨てていく、そういう中で社会全体のあり方を問い直す、そうした視点からこれがまとめられていた点を、私は実は今までこの種のレポートとして余り持たなかった分析として非常に評価をいたしておりました。 ですから、私は逆に、そういった考え方からいかにして子供の数がふえていくような状況をつくり出せるかという問題はとらえていきたいと思います。 なお、風間議員が提起をされておりました問題の中で、私は全市町村を調査されたということに対して敬意を表しますとともに、同時に私は、そこから出てくる問題意識、委員とは多少異なった問題意識を持っております。 今だんだん開業医の減少しつつある中で、産科、乳幼児を含めました小児科医療というものを必ずしも公平に利用するチャンスのない地域が過密と過疎の両面において拡大しつつある。そして、それが大病院への依存という形態になる中で、むしろその無料化という視点よりも、私は実はどうすれば公平な医療へのアクセスが可能になるか。 実は、大分前にそういう問題意識で行動してみたことがありますだけに、むしろ無料化というよりも今後必要になるのは、開業医の減少する中においてどうすればかかりつけの、出産段階から新生児、乳児、幼児というその期間をカバーする医療の仕組みをそれぞれの地域社会に根づかせるかという問題意識の方が私は優先するという感想で拝聴しておりました。
○風間昶君 最後の質問になりそうですが、御案内のように交通事故による死亡者は一万人を割りましたけれども、事故そのものはふえているし、けがをした人も百万人近い、九十数万人になっているわけで、そういう中で、自動車事故で脳や脊髄に損傷を受けた、いわゆる脳死ではなくて植物状態の方々、それから重症の脊髄損傷の方々がかなりまだいらっしゃいまして、その辺についての、交通事故重度後遺障害者の現状をお聞かせください。
○政府委員(谷修一君) 私どもが運輸省の方からいただいておる資料によりますと、自動車事故対策センターから聞いたところでは、何らかの形で交通事故傷害によって重度の障害者としておられる方が千数百人おられるんじゃないかというふうに聞いております。 また、厚生省の方の患者調査によりますと、自動車交通事故を原因とした外傷による患者数、これは平成八年の調査でございますが、自動車交通事故といたしまして約二万人が患者調査によって把握をされております。
○風間昶君 本来はこの自動車事故対策センターという運輸省所管の法人、OSAが調査をされているようでございますけれども、今厚生省は受け売りのデータなんですが、私が調べたところでは、九六年三月末に、頭部外傷による植物状態の患者さんが約千百人、重症脊髄損傷の患者さんが四百人、現在約千五百人いらっしゃる。 〔理事岡部三郎君退席、委員長着席〕 そして、将来二〇〇〇年ちょっとには千七百人ぐらいにふえるだろうというふうに言われております。 いわば家族の人の負担がかなり大きい状況の中で、今度行われるであろう介護保険についても交通事故による若年要介護者は給付対象外ですから、これをほっておきますと、私は日本という国は本当に不親切な国というふうに烙印を押されると思いますので、救護センターというか介護センターというか、療護センターですか、今三つあるんですね、千葉と東北、岡山。総理のいらっしゃるところにもあるんですよ。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 知っていますよ。
○風間昶君 これをもう少し早く私はまだ地方につくってもらいたいと思うんですが、時間になりましたので、御見解あるいは計画を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(藤井孝男君) 風間委員御指摘のとおり、この問題、大変重要な施策であると認識いたしております。 現在、今御指摘のとおり、千葉、仙台、岡山と療護センターを設置しております。ただ、これでは足りませんということで、平成十年度には四年計画で中部地区に療護センターを整備することに着手する予定でございます。 ただ、財政的負担ということもございますので、その点を十分踏まえた上で検討していかなきゃなりませんけれども、御指摘のとおり大変重要な施策だと思ってこれからも積極的に整備を進めていきたいと考えておるところでございます。
○風間昶君 終わります。
○委員長(岩崎純三君) 以上で風間昶君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、田英夫君の質疑を行います。田英夫君。
○田英夫君 一九八八年六月のことですが、まだベルリンの壁崩壊の前年でありますから、東ドイツの東ベルリンで開かれました核軍縮の国際会議に出席をする機会がありました。そこで、東ドイツのこれは民間人でありましたが話をする機会があって、たまたま東ドイツに駐留をしている当時のソ連軍の話になりました。そのドイツ人は、現在我々の東ドイツに三十五万のソ連軍が駐留をしている、これは決して愉快なことではありませんと大変率直な言葉で批判をしておりました。もちろん、ソ連軍駐留によってドイツ人の生活にさまざまな支障を起こしているという話をしてくれたんです。 これは一般論といいますか、外国軍隊がよその国に駐留をする、それが友好国であったとしても今のような話、そのちょうど逆がアメリカ軍の日本駐留ということにもあり得るわけですけれども、総理、この話を今聞かれてどういう感想をお持ちになりますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、友好国の軍隊が駐留をしている、日本とアメリカの場合は逆という言われ方をしまして、私は一瞬ちょっとその言葉に戸惑っております。 私は、ほかの国において外国軍隊が駐留するケースについて、それぞれいろいろな理由があっての、また協定等に守られての駐留でありましょうから、他国が云々することではないと存じます。 ただ、日米安保体制というものについて申し上げるなら、我々はアメリカは一番の友好国だと信じておりますし、現に友好国であり、そしてその基盤になっております安全保障体制というもの、これを形づくっておりますのが日米安保体制だと私は考えております。そして、国際社会におけるさまざまな不安定要因の中において日本に駐留しております在日米軍、これは日本の安全保障ということだけではなく、さまざまな形でアジア太平洋地域の平和と安定の上に大きく寄与していると思っておりますし、殊にその存在自体が目に見える形で抑止機能を果たしてきたと、そのように考えております。
○田英夫君 そういうお答えがあるだろうと当然予想していたわけでありますが、今私が申し上げたのは、あえてソ連と東ドイツという例を申し上げたわけですが、第二次世界大戦後の状況をずっと見てくると、いわゆる東西対立、冷戦構造、アメリカを中心とする自由陣営とソ連を中心とする社会主義陣営が相対立して、軍事的にも核兵器を背景にして鋭い対立をしていた、そういう世界の構造のときは、まさに今、総理が言われたことを私も肯定する気持ちになりますけれども、しかしそれは崩壊をした。ちょうどベルリンの壁の前年に私が体験をしたんですが、その翌年、ベルリンの壁が崩壊をし、そしてソ連がなくなって解体をしていくという状況、これ以上のことを申し上げる必要はないと思います。 私はあえて提言をしたいのですが、総理はロシアのエリツィン大統領と話されたときに、二十世紀中に起こったことは二十世紀中に解決したいという意味のことを言われたということを承っております。全くそのとおりだと思います。これはロシアとの平和条約の問題だけではなくて、北朝鮮との関係などもあるかもしれません。 それはそれとして、私は、第二次世界大戦が終わってから五十二年ですか、三年になろうとしている状況の中で、戦勝国、敗戦国と国連憲章の中に明記されているこういう状態というのをいつまでも引きずっているべきではない、この問題もまた二十世紀中に解決すべきではないか、そして東西対立という状況がなくなったということをやはり重く考える必要があるんじゃないか、そういうことを強く主張したいと思います。 そういう意味で、国連の場でそうしたことを議論するという提案を日本からしてはどうかと思うんですが、外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(小渕恵三君) そもそも国連がどういう経緯でできたかということを考え、かつ現在も安全保障理事会を見ましても五カ国が拒否権を持っているというような状況を考えますと、こうした状況が望ましいかどうかについてはいろいろ議論のあるところでありまして、我が日本としてはかねて国連の改革等につきましても主張いたしておるところでございます。 今、委員の御指摘の点につきましても、国連ができてきた経緯からいいまして、また戦いに敗れた国々がその後に国連に加盟したという経過もかんがみまして、いま一度国連全体をよく検討し直し、そして広く世界、現在百八十五カ国でございますが、それぞれ平等の立場で対応するということが望ましいと思います。 もちろん、国連の安保理事会につきましては、それぞれ地域の代表とか、また新しい意味での理事国についての問題もございますから、そういった点も十分考えながら新しい国連を目指して改革には常に努力していかなきゃならぬ、このように思っております。
○田英夫君 こういう問題を議論するにはいささか時間が短過ぎますから、次に移ります。 今のその外国軍隊の駐留ということを考えますと、当然日本の場合は沖縄のアメリカ軍基地の縮小、返還という宿題にぶつかるわけでありますが、一九九五年の十一月に沖縄県が地位協定の見直しについての要請書を政府に送っておられます。このことは当然御承知のことと思いますが、政府はこの要請書に対してどういう対応をしておられますか。
○国務大臣(小渕恵三君) 要請事項につきまして十項目ございますが、この問題につきましては、日米の合同委員会等におきまして、それぞれの問題について真摯に対応してまいってきておるところでございます。 具体的なそれぞれの件につきましての対応につきましては、事務当局から答弁をさせていただきます。
○政府委員(高野紀元君) 県の方から一九九五年十一月にいただきました要請事項でございます。これは地位協定に関連した問題を十項目に分けて書いておられるわけでございますが、政府といたしましては、この要請事項をも踏まえまして、SACOの最終報告にもございますし、あるいはその最終報告とは別に既に手当てした部分もございます。 一、二例を申し上げますと、例えば地位協定第十七条の見直しについては、被疑者の拘禁について一定の範囲で日本側への引き渡しができるような措置をとったということ、あるいは地位協定第十条に関連しまして、県民が容易に識別できる軍用車両の番号標をつけるというようなこともいたしましたし、あるいは検疫の問題について、日本の国内法、国内の制度に基本的には合わせる内容の合同委員会の合意を改めて確認しているというようなことがございます。
○田英夫君 外務大臣が言われたように、十項目ありますから一つ一つ取り上げている時間がないんですけれども、全体として九五年の十一月にというところが注目すべきことで、その九月、二カ月前に例の少女暴行事件があった。その結果として沖縄県がお出しになったということを重視しなければならないと思います。 もちろん、今、北米局長が言われたように、さまざまな対応をされたことも事実でありますけれども、同時に私が申し上げたいのは、例えば地位協定三条の問題、これに関連をして、沖縄県は、航空機の騒音、これも日本の国内法を適用すべきだ、あるいは地方自治体が基地の中に立ち入ることを米軍は速やかに応ずるべきだ、あるいは演習についてもっと明快な規定をすべきだというような要求をしておられますが、これについて政府はどういう対応をしていますか。
○政府委員(高野紀元君) 今の諸点でございますが、一つは演習の関係でございます。これは公道における行軍、これを取りやめることにいたしております。既にこれは実施済みでございます。 それから、基地の立ち入りでございますが、この立ち入りの問題については、従来より具体的に立ち入りの要請、どう手続を進めるのかということについて若干不明確な点もございましたので、これを三つのチャンネルに分けまして、立ち入りの要請及びその許可の段取りを明確に合同委員会で合意したという経緯がございます。 その他幾つかの点がございます。改めて御説明することもあるかと思いますが、今の立ち入りの件については、その後も沖縄県の方から十分ではないというお話は承っているところでございますが、今のチャンネル、どのようにして要請をし、どのようにして許可をするというようなことについては明確にしたということは御理解いただきたいと思っております。
○田英夫君 地位協定については、ドイツも同様のことをNATO軍六カ国とやっているわけですが、この改定が一九九三年に大々的に、非常に大規模に行われております。九三年という年は、つまりドイツ統一ということと無関係ではない。要するに、東ドイツあるいは西ドイツという存在がなくなってドイツすべて、そしてこの辺からいわゆる東西対立、冷戦構造の崩壊ということが明確になってきている。そういう中で、その機をとらえ、統一という機をとらえてドイツは大改定をやっています。 私の方から申し上げてしまいますが、基本的にドイツの法律を、国内法を米軍基地に対しても適用する、これを逆に原則にしたんです。この点、日本の現在の状況と根本的に違っているということ、これについて政府はどういうふうにお感じになりますか。ドイツは違うということです。
○国務大臣(小渕恵三君) 御指摘もいただきましたので、ボン協定を少しく調べてみましたが、認識といたしましては、実は日米の地位協定に対応するのはNATOの地位協定じゃないかと思うんです。そして今、先生御指摘のボン地位協定、八十三条の大変大部な協定を結びましたが、これはNATOの地位協定を補足するものだと、そういう観点で対応しておるようでございます。 したがいまして、日本としては、こうした問題については日米合同委員会等におきまして、問題が存在いたしますれば、これを順次一つ一つ解決するという運用において対応しておるというのが今日の状況だろう、こういうふうに認識をいたしております。
○田英夫君 おっしゃるとおり、ドイツそのものとはいわゆるボン協定の改定ということになるわけです。 これは本当に歴史的な経過から言うと長くなりますが、一九八八年にラムシュタインのアメリカ軍基地でアメリカ空軍主催の航空ショーがあって、そこで空中で接触事故を起こして大惨事になった、大勢のドイツ人が死んだということが発端になって、米軍基地が米軍の勝手で航空ショーをやるというようなことでいいのかと。その後、ドイツの国防大臣はアメリカ軍の航空ショーを一切禁止する、こういう措置をとり、そしてドイツ社民党が提案をしてボン協定の全面見直しということを議会の決議として出した。こんなことが発端になって実は改定につながっていって、日本とは全く違った、国内法を適用するという基本的な変革をしたわけです。 時間がなくなりましたが、地位協定にまつわるといいますか、駐留軍がいるということ、これはどこの国でもそうでしょうけれども、外国の軍隊が国内に駐留しているそういう状態の中で、先ほども申し上げたように愉快なことではないという気持ちがあるのは当然でありますが、そういう中でさまざまな問題が起きます。 今、我々の身近で起きているのは、横須賀の十二号バースを延長するという問題、これはどういう計画ですか。
○政府委員(萩次郎君) 横須賀の十二号バースは、昔、旧海軍がつくった大変古いものであるということで、前々からその改善が提案されておりました。かてて加えて長さも足りないということで、今回その改修と同時に延長を図る工事を始めたい、こういう経緯でございます。
○田英夫君 アメリカの航空母艦はなぜかすべて十二隻体制をとっていますが、全部長さが三百三十三メートル。したがって、これを四百メートル以上のものに延ばそうという計画のようであります。現在は三百メートルに足らない、こういうことで、かなり大規模な改修工事をするわけですが、問題はそのすぐ横の陸上の部分にかなり大量の汚染物質があるということがわかっております。環境庁はこれをどういうふうにつかんでおられますか。あるいは防衛施設庁でもいいです。
○政府委員(萩次郎君) この陸上物質の汚染は今回の桟橋とは直接かかわり合いがございませんで、今から数年前、米側が自分のところで他の工事をやるときに、その一部分について土壌が汚染しているのではないかということで、自分の方で調べまして、やはり汚染をしているのでこれを処理する必要があるということになりまして、日米合同委員会の環境分科委員会で相談をしたわけであります。 とにかく、その汚染物質を当分の間は遮へいしようということで米軍の方でコンクリート詰めにしまして密封措置をとりました。環境分科委員会で、次にこの地域で何か大きな工事をやるときに一緒に汚染土壌を処理するということになったわけであります。 今回、この老朽化した桟橋の改善と延伸の工事を行うということになりましたので、前からの予定どおりその陸上部分の汚染の問題も一緒に処理をしていこうということで、今回の予算にもその汚染処理の経費をお願いしておる、こういうことでございます。
○田英夫君 それは大変甘いですよ。今回の工事と関係ないなどというのは大変甘いです、現地の人の気持ちからすると。 私は横須賀のことをよく知っていますけれども、戦争中実は海軍で横須賀にいましたから。「長門」が泊まっていたところです。それはカドミウムとか鉛とか砒素とか水銀とか、そういうものがあることがもう既に言われたとおり米軍の調査でわかっている。それが桟橋のすぐ横の陸上の地下ですよ。それが地下を汚染して流れていけば海中も汚染しているかもしれない。そういう調査をせずに予算をとってくいを打って延長しよう、こういうことでいいのかということを私は現地の皆さんから聞いています。 先ほどから愉快なことではありませんということの大きな一つの例として申し上げておきますが、時間が来ましたから終わります。
○委員長(岩崎純三君) 以上で田英夫君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、西山登紀子君の質疑を行います。西山登紀子君。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 まず、総理にお伺いをいたします。 財政構造改革法の改正の声が政府の与党の中からも上がっているわけですが、財革法は医療、福祉を毎年大幅カットするもので国民に大きな不安を与えております。私は、この不安を取り除き、深刻な不況を打開するためにも、この際、政府の都合のいい見直しではなくて、きっぱりと廃止すべきだと考えますが、総理の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) どうも御党と意見がいつも合わないんですが、私は財政構造改革の必要性というのはちっとも変わっていないと思いますし、同時に、当面の対応としてさまざまな手法を講じるということも当然ながら必要なことだと考えておりますし、平成十年度予算関連法案を早く通していただきたいという以上のことを実は申し上げたことがございません。そして、政府・与党でというお言葉が今も出ましたが、政府の中でそのような議論、だれか──だれもしていないように思いますが。
○西山登紀子君 私は政府の与党というふうに申し上げたわけでございます。 それで、財革法はもう既に枠が外れて破綻をしておりますから、きっぱりと廃止すべきだということを申し上げて、次の質問に移ります。 財革法のもとでどういう深刻な状況が進んでいるのかということですが、昨年成立が強行されました介護保険の導入に向けて、現在厚生省は、特別養護老人ホーム入退所計画実践試行的事業というモデル事業を進めております。 この事業をめぐって、関係者の間で、特養ホームからの退所促進になるのではないかと不安の声が上がっているわけですけれども、この事業の目的と内容を要約して説明をしてください。
○政府委員(羽毛田信吾君) お答えを申し上げます。 特別養護老人ホームの入退所計画の実践試行的事業と銘を打っております事業の目的と内容でございますけれども、これは今後の介護保険をもにらみまして、やはり真に施設入所を必要とする方々の入所機会がちゃんと確保されるということ、また在宅のサービスあるいは施設のサービスを通じまして、本人にとって最も適切なサービスというものが提供されるような体制づくりを進めていく、こういったことが非常に大事になってまいります。 こういったことに役立てますことを目的といたしまして、いわゆる入所の側面で申し上げれば待機者ということになって出ておられます方々の生活状況を把握いたしまして、必要な方々につきましても在宅サービスの実施を通じて適切な入所が図られるということを目指すとともに、特別養護老人ホームに入所しておられる方につきましても、自立度が改善をし円滑に在宅生活に結びつけることができる道がないかということをやはり探っていくということは大変大事なことだというふうに思っておりまして、そういったことを目的にして実施をいたしております。 業務内容といたしましては、特別養護老人ホームの入所前あるいは退所後の在宅生活を支援するために必要なサービス提供計画を作成いたしまして、それに従って要援護者の状態に合わせた適切なサービスを提供するということをモデル的にやっていただく、そういったことを事業内容といたしております。 それで、具体的には、既に入っておられます方々につきましては、退所計画につきましては現に入っておられる方々のおおむね一割程度をそれぞれの施設でめどにしてやっていただく。それから、待機者の方々につきましては、できるだけ多くの待機者について今のような在宅サービスの可能性等を探っていただくということをいたしたいというふうに思っております。 ただ、今、先生、退所の場合強制につながるのではないかというお話がございましたけれども、これにつきましては、今申し上げましたような目的でやっているわけでありまして、あくまでも実施に当たりましては入所されておられる方あるいは家族、市町村、施設の理解を十分得るということを前提にしまして、無理な計画作成によって強制的な退所ということにならないように留意をして進めるように指示をいたしておるところでございます。
○西山登紀子君 入所者の一割を対象とするということですけれども、一割の根拠は何か。そしてまた、実践ということですけれども、実践とは単に計画を立てるだけではなくて実際に退所をさせる、そういうことを内容とするものですか。
○政府委員(羽毛田信吾君) 一割程度ということにつきましては、今申し上げましたモデル事業として試行的にやりますものですから、やはりそれぞれの施設での入退所を円滑に進めるための知識、経験をある程度積み重ねていくということが必要であること、あるいはそういったところで実施した成果を広く他の市町村等にも広げるという必要があること、そういったことから、ある程度の例数が起こるようにということで、そういう人数をおおむねのめどとしてやっております。 なお、したがいまして、これは必ず一割でなくてはならないというような性格のものではございません。
○西山登紀子君 実践というのは実際退所させることかということについてのお答えがなかったように思いますけれども。
○政府委員(羽毛田信吾君) 在宅における生活が可能になった、自立が上がったという方々について計画をつくって、実際に在宅に入っていただく、あるいは一時的にショートステイ等を利用しながら在宅サービスを利用していただく、あるいはいわゆるケアハウス等に入っていただいて在宅サービスを利用していただくというような道がないかということを探るという意味では実際にやっていただくということを含んでおります。
○西山登紀子君 つまり、実践というのは実際に退所をさせるという内容であるわけですね。先ほど御説明にありました一割というのが私はもう一つ理解ができない。
○政府委員(羽毛田信吾君) できるだけ在宅で生活ができ、在宅サービスのよろしきを得ればそういう体制ができるようなふうに体制をつくっていきたいというのが大きな目的でございますから、そういったことに一つのモデルになるような事例をつくっていくという意味からいけば、ある程度そこにこういう人についてもできました、こういう人についてもできましたということがやはり必要だという意味でおおむね一割程度の方々をめどにということにいたしております。 しかし、それは決して無理にということではございませんし、先ほどの実践という意味からいきましても、そのぐらいは頭に置きながらやりますけれども、実際それが無理な人についてはそれを無理強いするというような性格のものではございません。
○西山登紀子君 おおむね一割を実際に退所させるという大変強引なモデル事業だというように私は思います。 現在の特養の入所基準というのは、「六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なもの」、こういうことになっておりまして、現在の入所者はこの基準に沿って入所判定委員会で判定をされて措置入所しております。しかも、一たん入所した人に対しましても、毎年入所継続の要否について見直しもやっております。措置の変更、解除もあります。本人の意思や家族の意思を尊重しての、数は極めて少ないですけれども、退所もあります。 なぜ改めてこういった入退所モデル事業を実施する必要があるのか、もう一度お答えを願います。
○政府委員(羽毛田信吾君) 今後の介護保険をもにらみまして、そういった在宅での生活ができる人につきましては、御本人の希望というものも大体在宅で生活をしたいというのが基本的にはございますから、そういった条件を探っていくという努力、まさに先生がお挙げいただきましたような努力をさらに一層進めるための一つの手段としてそういうモデル事業をやっているということでございます。
○西山登紀子君 問題は、こうしたモデル事業が本当にお年寄りの願いに沿ったものか、本当に無理がないのかということが一番の肝心なことではないかと思います。 ここに厚生省からいただきました統計の資料があるんですけれども、平成五年の特養の退所者数、約三万七千人という数が出ております。そのうち、家庭復帰は千四百五十二人、他の福祉施設は千二十五人、老人保健施設は百九人、合わせて約二千六百人の方々が退所をされ、あとは入院と死亡でございます。在宅施設を合わせての退所者数は全入所者数のおよそ一%程度でございます。 こうした実態というのは、私は厚生省、百も承知だと思うわけです。その上で、あえて今回のようなモデル事業を昨年の九月に駆け込み的に、私はそう思いましたけれども、実施したというのは、介護保険を目指して、結局一割、現在の実態の約十倍の退所者をつくる、あるいは目指す強引なモデル事業ではないでしょうか。
○政府委員(羽毛田信吾君) まさに先生が今お挙げをいただきましたような退所の実態があるということから、しかし逆に言えば、それ以外の方々についてはまだ入所を長くしておられる方があると。その人たちに在宅のサービスよろしきを得れば在宅で生活をしていただくことがふさわしい、そういった在宅サービス体制もつくっていかなければならない、こういった可能性があるかどうかを探ることは大変大事なことだというふうに考えて実施をいたしたものでございます。
○西山登紀子君 私は、このモデル事業の推進状況について独自の調査を行いました。アンケート調査も各施設に送って、お答えもいただきました。施設長からは、介護保険導入の日程が先行した、しゃにむにそれに間に合わせるような事業は大変懸念があるというようなお答えもあったわけでございます。ある特養の職員は、一割を退所させるよう長から言われリストアップはしたが、本人も家族も困り果てており、特養との間の信頼関係が壊れたというようなことも言っております。別の県の施設長は、家族には不安を与えないように、研究素材とするために協力してほしいと言って退所を迫るところまではとても口に出せない、こんなことを言っているわけです。 大臣にお伺いしますけれども、このようにこのモデル事業は施設と本人、家族に不安と混乱を与えております。今年度だけではなくて来年度もやると聞いておりますけれども、このモデル事業は中止すべきではないでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 特養施設というのは、二十四時間介護が在宅では無理な方に施設に入っていただく。しかしながら、これから介護保険が平成十二年度に導入されますと、在宅で介護支援を受けられる方はできるだけ在宅でいただこうという形で今準備を進めております。 そして、介護認定も六段階ある。特養に入っていながら、ある場合は、施設が拡充していけば、特養でなくて数日施設に預かってもらえれば自宅で介護できる、あるいはヘルパーさんが来てもらえば訪問介護によって在宅できるんだという方もいるでしょう。ただ特別養護老人に入ればもうそれっきりですよというんじゃなくて、介護度によって入所もできる、退所もできるというような措置を講じていくのが在宅介護支援サービスを強化していく本来の目的に合っているわけであります。 ですから、そういう面において、今特養に入っている方においても、入所ができたらもうそれっきり退所できないというんじゃ、これはまずい。退所の可能性があれば退所してもらって、いろんな在宅の支援サービスができるような方法を講じていく。介護の認定も今からしていくということは、むしろ介護保険制度導入にのっとった見直しでありまして、私はこれは必要な措置ではないかなと思っております。
○西山登紀子君 介護認定のシステムもまだ確立されておりませんし、そしてまた在宅サービスも非常に不十分でございます。そういうもとでこういうモデル事業を実施するということは非常に無理があるということを申し上げているわけです。 この事業を実施した都道府県、政令市の実施率はどうなっておりますか。
○政府委員(羽毛田信吾君) 平成九年度で申し上げますと、一応これは都道府県、政令市、中核市ということでやっておりますが、その六二%に相当いたします四十七自治体において実施をされているわけでございます。
○西山登紀子君 結局六割なんですけれども、この事業をやっている自治体について私もいろいろなところを調べてみましたけれども、やっていないところは非常に困り果ててやっていないわけですが、やっているところも実は無理やりやらされているというようなお声が非常に多うございました。 ところで、ことしの一月二十一日に開かれた全国厚生関係部局長会議の資料には、「平成十年度以降、特別養護老人ホームを整備しようとする地方自治体にあっては、原則として同事業を実施することがその前提になるものと考えているので、御留意願いたい。」と書かれております。この文言どおりだと、この事業を実施しなければ特養建設が許可されないというようなペナルティーと受け取れるんですが、そういうことでしょうか。
○政府委員(羽毛田信吾君) 今後の介護サービス体制を整える場合には、やはり在宅サービスというものをやれる方々についてはやっていくという体制整備を進めていかなければならない。それも、やはり都道府県あるいは市町村がそういう主体的なお取り組みをいただかなければならないということでございますし、またそういった中で特養に入るべき待機者と言われている方々についても、先ほど大臣もお答え申し上げました二十四時間の専門的な介護が必要な方々は入っていただくという意味で、そういう方々かどうかということをきちっと把握していただくという努力をしていただかなければならない。 そういったことを考えますと、やはり施設整備を進めます場合に、どういう前提において体制整備を進めるかということからもそういったモデル事業をやっていただく、あるいはもちろんモデル事業に限らず、これに相当するような施設需要の把握にかかわる事業をやっていただくということもそれはあるわけでしょうけれども、そういったことをやっていただくことはやはり必要なことだというふうに考えておるわけでございます。
○西山登紀子君 ニーズの把握はいろいろな方法があって地方自治体はいろいろ努力をしていらっしゃるわけですから、このモデル事業をやらなければ、施設整備の一つの前提として留意願いたいというようなペナルティーをかけるというのは、まさに特養の整備をおくらせるものだというふうに私は思います。 最後に、総理にお伺いいたしますけれども、現在の特養の入所者の方には、ある調査では、七割が病院を転々としてようやく入所できてほっとしたというような人たちがいらっしゃいます。私も京都ですが、府下七十三のうち五十の施設を訪問いたしましたけれども、十分とは言えないまでも、関係者の皆さんの御努力によって、なれ親しんだ介護者と一緒に住みなれた環境で安らぎのある安定的な生活を望んでいる人も大変多うございました。ある特養関係者は、特養の温かい人間関係の中でこそ老人は生き生きとして介護度も改善をする、改善したら出すということではまた悪化してしまうと嘆いていらっしゃいました。 介護保険のもとで介護度が軽くなったら退所しなくてはならないというのは大きな問題です。入所者は平均年齢が八十二歳です。施設で天寿を全うしたいと願っていらっしゃいます。強引な退所を許すならば、現行制度からの後退となります。 介護保険制度のもとでも、退所に当たっては本人と家族の意思に反して退所を強要するようなことがあってはならないと思うんですけれども、総理の御見解をお伺いして、私の質問を終わります。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、介護保険を実施していく段階において、今まで用意をされていた以上に施設整備の面においても、またそれぞれの市町村におけるメニューとそれを実施していく体制についてもなお整備をしていく必要があることは認めます。 その上で、私は、やはり帰れる方は帰れる、御家族のもとにおいて一緒にという選択肢があることの方がふさわしい。委員が言われるように、状態が改善されてもなおかつ特養における人間関係がベストというのは少し悲し過ぎる。
○西山登紀子君 本人の意思です。
○国務大臣(橋本龍太郎君) だから、本人の意思というものは、御家族とともに過ごすという意思があり、それができる方が私は望ましい、そう思います。
○委員長(岩崎純三君) 以上で西山登紀子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、星野朋市君の質疑を行います。星野朋市君。
○星野朋市君 突然の御質問で申しわけないのですが、自見郵政大臣、きょう株式市場において指定単PKOを実施されましたか、どうですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) お答えいたします。 突然の質問でございますが、今般の与党三党の総合経済対策の基本方針において、郵貯、簡保の自主運用における単独運用指定金銭信託、いわゆる指定単というものですが、指定単の運用額の拡充等が合意され、経済対策閣僚会議において了承されたというところでございます。 そもそも、先生御存じのように、簡保資金、郵貯資金というのは安全、確実、有利で、郵便貯金事業あるいは簡易保険事業の経営を健全ならしめ、預金者及び加入者の利益の向上を図ることを目的として行うものでございます。今般の施策は、より一層有効適切な資金運用を可能ならしめるものであり、預金者及び加入者の利益の向上になるものと理解をいたしております。 今回の施策の具体的な効果といたしましては、まず運用計画の未実施分の資金の有利運用でございます。二つ目は、前例のない低金利でございます。そういう中で、先生御存じのように債券価格が高騰いたしておりますが、そういった状態における債券運用の回避、それから割安な株価水準での指定単を通じた株式への投資などを通じたポートフォリオの改善が挙げられるというふうに思っております。 そういった中で、この前も御答弁申し上げましたけれども、株式の運用については、現在、郵貯、簡保では指定単を通じて行っておりますが、株式の運用と債券の運用は、御存じのように株が高いときに債券が有利になる。そういったことがございますから……
○星野朋市君 きょう実施したかどうかを聞いているんです。
○国務大臣(自見庄三郎君) ちょっとお聞きになっていただきたいと思います。 そういったいわゆる株高のときに債券が安くなる、株が高いときに債券が逆の動きをする。そういうことでございますから、分散投資の観点から、必要な資産であることから運用しているものでございます。 よく御存じのように、これは指定単でございますから信託銀行にお願いするわけでございます。信託銀行はあくまでこれは市場メカニズムの中にあるものでございますから、そういった意味で資金量がふえるということはございますけれども、具体的にどういった企業の株あるいは数、時期を指定することは、一切郵政省の方から指示するということは出せない仕組みになっております。こういった中で、簡保、郵貯では純粋に資金運用の観点から指定単を通じて株式に投資しているものであり、株価対策を目的としたものではございません。 先週、今さっき言いましたように、総合経済対策の基本方針においても、また経済対策閣僚会議においても了承されたところでございますから、そういった意味で、郵貯資金、簡保資金の安全有利な運用のために指定単を買い入れたということは事実としてございます。
○星野朋市君 私は、きょうやったかやらないかを聞いているのでありまして、指定単の内容を聞いているわけじゃないんです。それはわかっています。 私は、先週自民党が十六兆円という景気対策を打ち上げましたから、先週の末、株価はどうなるかということを注目しておったんです。そうしたら、一時三百円ぐらい上がりましたけれども、引けは二百四十一円の安だったでしょう。きょうはどうだったかということを朝から私はちょっと注目していたんです。きのう宮澤さんがあちこちのテレビに出て、真水八兆円、減税三兆円プラスアルファかなと。きょうの株式はどうだったか、寄りつきは約三百円上がったんです。前場の引けで約百十円になりました。ところが、後場の開始直後、これが二十円になっちゃった。引けはきょうどうだったか、四百七十六円安です。そして為替は、これは二月の鉱工業生産指数が落ちたということを理由にして何と二円安ですよ。百三十一円十七銭で三時現在は動いています。そうすると、これは市場がこの景気対策その他を評価しなかったということになりませんか。私はそういうふうに解釈しています。 株価の問題についてはかなり大蔵委員会で大蔵省と議論しましたけれども、私の見解は節目節目が大事だと、こう申し上げてまいりました。総理、もし御見解がありましたらお願いしたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) けさから衆参の予算委員会に座っておりまして市場を聞いておりません。今、議員からお知らせをいただきましたこと、お礼を申し上げます。
○星野朋市君 今のは単なる事実の確認にすぎないわけですね。そういう動きについて私自身の見解を申し上げまして、総理はどうお考えですかとお聞きしたわけでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 率直に申し上げまして、本当にここにくぎづけになっておりますので市場の動きはわかりませんでした。 市場が何をその時点においてその日の材料とするか、そしてその資料をどちら側から読むかというのはさまざまなケースがございます。それだけに、私は、議員が冒頭、郵政大臣に御質問になった理由は今のお話を伺っておりましてわかりましたが、果たして市場がそういう点に反応したのかしなかったのか。そして、郵政大臣も、指定単が果たして運用されたのかされなかったのか、恐らく不意に聞かれればわからないでしょうし、またそういうものだと私は思います。 そしてその上で、市場が非常に神経質でありますだけに、私どもは施策の一つ一つを非常に気をつけながら運用していかなければならないと同時に、その発言も十分気をつけていかなければならないと思います。
○星野朋市君 これはきょうの段階で議論していても結論は出ません。あした、それから四月になったらどうなるかということですね。これに注目して、またその時点で御論議をさせていただきたいと思います。 それから、先週の予算委員会で、私、ちょっと時間の関係で御質問できなかったことがございますので、それをお聞きしたいと思います。 今、日本に年間を通じてどのくらいの量のものが入ってきているかという統計はどこの省がつかんでおられるんでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 環境庁の方で実は総量をいつも環境白書で出しておると思いますが、それによりますと、日本で今いろんな燃料とかあるいは食糧を含めて約二十二億トンのものを使っておるというか消費しておりますが、そのうちの約三分の一、七ないし七・五億トンは輸入品でございます。
○星野朋市君 私の手元に平成七年度の統計がございます。これは、輸入量が海運、航空合わせて約七億六千万トンですね。そうすると、それが入ってきて、今、長官おっしゃられたように、一部は燃料のように燃焼しているものがある。それから、食料品だったら消費する。一部は加工されて出ていく。加工されて出ていく輸出量は年間で約一億トンです。 それから、建物とか、それが橋みたいな形で残るものがありますね。そういうことを差し引いて、日本に毎年どのくらいの量の残留物というんですか、これが残ると思われますか。
○国務大臣(大木浩君) リサイクルで再生というか、できるものが約二億トンぐらいありますが、そのほかに要するにごみとして残るのは約三億トンでございます。
○星野朋市君 これは恐るべき問題なんですね。この狭い国に毎年推定で三億トン、毎年毎年これが積み重なっているわけですよ。 こういう観点に立って、日本のいわゆる産業廃棄物その他の行政というものはどうあるべきか。香川県の豊島みたいな問題がこれから頻発するおそれがありますね。九州では既にもう海上に埋立地が全くなくなってしまいました。関東はどうなるか。これは厚生行政なのか、環境行政なのか。厚生大臣、もし御見解がありましたらお答え願いたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 今言われましたような大量消費、大量廃棄の時代は過ぎた。これからはいかにごみを減量化していくか、さらには再生利用を図っていくか、資源循環型の社会をつくらなきゃならないということで、今各省庁が連携して対処しなきゃならない時代に入ってきたと思います。 御指摘の点、だれもが心配することでありますので、今後とも廃棄物に関しましては環境庁とよく連絡をとりながら、必要な措置を講じていくため全力を尽くしていかなきゃならないと思います。
○星野朋市君 大量生産、大量消費の典型的なものの一つに、瓦建設大臣に私はお聞きしたいんですけれども、突如としてまた申しわけないんですが、今住宅建築戸数というのが大体百二、三十万戸で推移しておりますね。ところが、日本の木造住宅というのは大体何年ぐらいもつと思われますか。何年ぐらいでぶち壊していると思いますか。──いや、いいです。それは突然ですから無理な話なんですよ。 大体今までの住宅は二十五年なんです。二十五年でもって木造住宅を壊して、そして建築、新築戸数幾ら幾らと、こういう計算をしていた。木は何十年かと、五十年ないし六十年で育つわけです。その半分で木造住宅というのは壊しているわけですよ。それだけ海外の木材を収奪しているわけですね。こういうことがこれからも続くものとは私は思われないんです。 そういう面で環境行政というものをもう少し見詰め直していただきたい。私の意見を申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(岩崎純三君) 以上で星野朋市君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。
○島袋宗康君 総理が最善の策として提案されました海上ヘリポート案が暗礁に乗り上げて、米軍普天間飛行場の返還問題がとんざしております。 そこで私は、総理に四点ほど質問をいたします。 まず第一に、総理は九六年の四月に、今後五年ないし七年以内に米軍普天間飛行場の返還を実現させるという日米合意を大々的に発表されましたが、現時点でその期間内での実現は可能だとお考えですか。どういうふうにお考えですか、質問いたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先般の御質問で、大和の人間に沖縄の者の心はわからぬと議員から私、言われまして、それでもきょうお答えはよろしゅうございますか。 私は、日米両国政府の関係者として、大田知事から提起をされました問題を両国政府が真剣に検討をした結果として提起をいたしました内容、これが実現することを本当に望んでおります。そして、普天間飛行場の返還に際しまして、その移転先の選定から環境アセスメントから移設工事といったことを考え、同時に返還跡地利用計画を県が策定されたり、御相談に乗ったりということがあると思う、そういうことから五年から七年という期間を設定いたしました。 今、いたずらにこの問題は時間が過ぎていこうとしております。私どもはこれからも解決のために全力を尽くしたいと思いますけれども、そのためにはこれを実現するための知事初め県の皆様の御助力がなければ進みません。この問題、たびたび他の委員の方からの御質問にも申し上げておるところでありますが、どうぞもう一度、この問題を私に提起されたその原点に立ち返って、ともに考えていただきたいと存じます。
○島袋宗康君 総理は、先日の委員会で、大田沖縄県知事と会って名護市辺野古沖の海上基地の受け入れを説得すると言われました。大田知事がその海上基地の受け入れ拒否の前言を翻して海上基地の受け入れを承諾すると思われますか。お伺いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 全く最初から結論が出ているんだったら、どんな努力もむだなんじゃないでしょうか。私は、知事さんが昨年の十二月に意見を集約するのに来年の一月の半ばまで時間をかしてほしいと言われ、それ以来まだお目にかかれておりません。そして、その間に知事さんは海上ヘリポートに反対という意思を発表されたことを私は報道で知りました。 その上で、岡本補佐官が辞任をいたします前に知事にお目にかかりましたとき、私に会いたいという話も伺い、その前に政府の審議官クラスの諸君とひざを突き合わせて会いたいというお話もいただきました。そして、私もいつでも双方の時間のつくときにお目にかかりたいという意思を変えていないということを御連絡申し上げ、審議官級の諸君で現地にチームをつくって参上し、知事さんと長いお話し合いもさせていただいたと存じます。そして、少なくとも知事さんの方から副知事さん、出納長さんを通じて先週末会いたいというお話をいただき、私も、国会等の日程もありますけれども、双方の都合をできるだけ早く合わせてお目にかかりたいと申し上げておりますが、そういう努力は議員は全くむだだと仰せになりますか。私は努力をしたいと思います。
○島袋宗康君 もしお会いして大田知事が海上基地の受け入れ拒否の姿勢を変えないという場合には、総理は今後本件についてどういうふうに対処されるか、その辺をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 本当に対話が成立しないのかなと悲しくなりますけれども、議員とお話をしておりましても、なぜ、この問題を解決しようとする内容の賛否は、私は御意見はいろいろあろうと存じますが、しかしともに努力をして解決しようと言っていただけないのでありましょうか。私は本当にその点を残念に思います。
○島袋宗康君 三月四日の朝日新聞に後藤田元副総理の「移設前提の「返還」無理 兵力削減含む見直しを」という文章が載っております。 ここで引用させていただきますけれども、後藤田正晴元副総理は、去る三月四日の朝日新聞紙上で、「県内移設がネックになっている以上、また合意の前に県内自治体との調整が不十分であったことからみて、SACO合意は見直さざるを得ないだろう。」と言っておられ、また「見直しの作業は、兵力の削減も視野に収めたものであるべきだ。」とも言っておられます。保守政治家ながら、さすがはあっぱれだと私は見識を高く評価いたします。 そこで、橋本総理にお伺いいたしますが、平成十年度予算案の本院での審議中に十六兆円の規模の補正予算の編成を視野に入れた対策をとることもあえて辞さないというひそみに倣って、また過ちを改むるにはばかることなかれとも言われますので、県内移設を前提としたSACOの合意を見直す考えがあるかどうか、またその際、兵力の削減についても米国と交渉する意思があるのかどうかをお尋ねいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、日本の国内だけではなくほかの国の方も含めまして、この問題についていろいろな意見を述べてくださる方々があります。大変幸せであり、参考になりますけれども、その方々がどういう努力をしてくだすったのかなと思うときもあります。そして、その先輩方の時代に御努力をいただいていたなら今とは違ったことができたかなという思いがしないわけではありません。 そんな思いを持ちながら、この二年余り全力を尽くして努力し、日米両国政府としては尽くせるだけの努力を尽くして、その結果をSACOの最終報告という形で県にお届けをいたしました。そして、それが全く否定をされるということでありますなら私はさまざまな影響を考えなければならないと存じますけれども、知事さんもさまざまなお話をなさっておられますし、私は知事さんとお目にかかって本当にお話を申し上げ、伺いもしたいと存じますが、仮定の御質問でこれ以上事態を混乱させることは避けたいと存じます。
○島袋宗康君 最後に、沖縄は全国の米軍施設の七五%を抱える基地過密の状態であります。「二〇一五年までに基地を全廃するという県民の願望に十分な理解をもって、政府はその解決に全力を尽くすべきである。」、これは後藤田さんがおっしゃっております。 この元副総理の言葉を橋本総理に呈上いたしまして、私の質問を終わります。
○委員長(岩崎純三君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(岩崎純三君) 次に、山口哲夫君の質疑を行います。山口哲夫君。
○山口哲夫君 総理は、十六兆円の景気対策については御自身の見解をなかなか発表されておりません。しかし、国民にとっては日本の経済がこれからどういう方向で進んでいくのかやはり不安でならないと思うんです。このままデフレが続くのか、インフレになるのか、あるいは安定成長になっていくんだろうか、こういうことがはっきりしないから企業家はなかなかこれからの経営方針を立てられないだろうし、国民にとっては生活設計がなかなかできないだろうと思うんです。 私は、総理として、一国の宰相として、日本の経済はこういう方向にしていきたいんだ、だからしばらく待ってくれ、協力もしてもらいたいと、一つの毅然たる方針を述べるときだと今考えておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 何度も申し上げてまいっておりますように、年初、国会の召集を例年より早めていただき、九年度補正予算、特別減税、金融システム安定化対策二法、こうした法案の御審議をいただくことからことしの国会が始まりました。そして、おかげさまでこうした法律案が成立をし、現に九年度補正予算が我が国の景気の下支えをいたしております。 そして、私どもとしては、平成十年度予算の切れ目ない執行ができますようにぜひということをお願い申し上げてまいりましたが、暫定予算の御審議をいただかなければならないことになりました。これは、九年度補正等先行の案件がありましたことが衆参両院の予算委員会の御審議にさまざまな御迷惑をかけたかと思いますけれども、現時点におきましては何より平成十年度予算並びに関連法案の早期成立が必要であることをぜひ御理解いただきたいと存じます。そして同時に、生き物と言われます経済の中におきまして、政府・与党からいろいろな議論を、先ほどマスコミを引用された方が衆議院でございました。政府は今予算の早期成立並びに関連法案の早期成立をお願い申し上げる、一貫をいたしておりますけれども、与党の中にはさまざまな御議論があり、これは以前から御指摘を受けております。 そうした中におきまして、今般、現下の我が国経済の状況が極めて厳しいという認識のもとに、総合経済対策の基本方針が先週金曜日の経済対策閣僚会議の席上与党から御披露をされ、正式に提案がありました。 私どもはこれを重く受けとめておりますし、諸般の状況を見極めながら十分勉強して政府としての結論を出してまいりたいということを申し上げておりますが、いずれにいたしましても、政府の経済政策の立案、それは政策目的に照らしながら、その時点における状況を適切に判断し、実行していくことになると思います。
○山口哲夫君 総理御自身の見解が最後まで表明されないことはまことに残念です。これ以上やっても水かけ論になりますのでこれでやめますけれども、私はやはりこれからの景気対策は大幅な減税をまずやるべきだ、その中でも特に消費税の五%を三%に戻すべきだし、それから食料品は非課税にするべきである、そう思っております。 きのう宮澤元総理がテレビでこんなことをおっしゃっていました。三%を五%にしたときにこれほど駆け込みの消費があるとは、これは予想以上のものでしたと言っておりました。私は、宮澤さん、やっぱり庶民の気持ちというのはわかっていらっしゃらないなと思っておりました。国民にしてみたら、庶民にしてみたら、三%が五%になるということがどれほど大変なことかということを全然肌で感じていないんだなというふうに思いました。 そこで私は、五%を逆に三%に下げてごらんなさい、こう言いたいんです。そのときに物すごく私は消費量がふえていくだろうと思うんです。こういうことについて、私は見解をぜひ聞きたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 直間比率の問題を真剣に本院で御議論いただきましたのが何年ぐらい前になりますか、ちょっと今私も正確な年数を思い出せませんけれども、そのときに消費税という税に真っ向から御反対の方々、直間比率の見直しを進めていく中で物品税をなくしていく、そしてバランスのとれた税体系を考えていく上で消費税が必要という議論が結局衆参の多数意見としてこれを決したということを今振り返っております。 そして、その当時も食料品非課税あるいは食料品のみの軽減税率、いろいろな御議論がありました。これに対してもインボイス方式の採用とかさまざまな角度からの議論がありまして、軽減税率といったものも将来の検討課題として今日も残っておると思います。 その上で、先行する減税分、これは地方財政の方でも住民税の減税が先行していたわけでありますけれども、国税、地方税ともに先行いたしておりましたその減税にほぼ見合うものとして引き上げられました消費税率について、私は今戻すということは、これは賛成ができかねますし、税制全体の姿を模索してまいりましたその方向にも反するのではないかと思います。
○山口哲夫君 経企庁長官にお尋ねしますけれども、ある総合研究所が、公共事業をやるよりは減税の方が景気効果が大変大きい、そういう発表をしたことがあります。そういう点では、減税を中心としてやることについて一度は検討してみる余地はありませんか。
○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど来お話をお伺いしておりまして、消費税の問題でございますが、日本は五・〇%でございますが、一番低いいわゆる間接税体系をとっておりますアメリカで小売売上税が八・二五%でございます。イギリス、ドイツ、フランスはそれぞれ一七%、一五%、二〇%という率で、消費税、付加価値税という名前でありますが、とっている状況でございまして、経済がグローバル化する中でやはり国際的な基準に合う方向に行く、そういう方向が正しいのではないかと私自身は考えております。 それからまた、公共事業と所得税減税について、経済に与える影響という点でございますが、公共投資はそれ自身が需要になりますのと同時に乗数効果を通じて経済に好影響を与える状況でございまして、私どものモデルで仮に試算をいたしますと、乗数効果一・三二という数字になっております。それから、所得税の減税につきまして、これは可処分所得の増加によりまして消費を増大させるという効果でございますが、これは同じ計算によりますと乗数効果〇・四六という数字になっているわけでございます。 もとより、経済に対する影響をいろんな面から考えなければいけないわけでございますが、当面の需要創出効果という点では、公共事業の方がいわゆる所得税減税よりも高い需要拡大効果があるというふうに考えております。
○山口哲夫君 経企庁の考え方と日本の多くの民間の総合研究所の結果とは随分違うなという感じがいたします。私は、やはりそういう所得税の減税によって相当の経済効果、景気効果は出てくるだろう、民間研究所の言っている方が正しいだろう、そんなふうに考えております。 ただ、一つ言っておきたいことは、盛んにヨーロッパ諸国の税率と比較されることが多いんですけれども、その場合には、ヨーロッパ等においては日本の社会保障と比べてもはるかに高い社会保障をやっているということを少しは念頭に置いて言ってもらわなければ困るというふうに考えております。 そこで、この問題はその程度にして、あと一分しかありませんので、大蔵省に聞きたいんですが、官報で八月二十九日に特殊法人等の決算財務諸表というのが出ているんです。四分冊二百四十ページにわたったものです。私は、その中で幾つかの特殊法人の内容を知りたいと思って見ようと思ったら、全然ページ数が書いてなくて、大変な苦労をしなければ一つの特殊法人が出てこない。こんな不親切な官報を私は見たことがないんですが、これはどういうことですか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 特殊法人の財務諸表につきましては、昨年六月二十四日に新しい法律が施行されまして、八月二十九日に官報によりまして特殊法人の財務諸表を公告したわけでございます。 御指摘の点につきましては、私も内容を見ました。確かに、特殊法人たくさん並んでおりますけれども、どの特殊法人の財務諸表が何ページに載っているかというのがよくわからない状況がございましたので、これは編集の問題でございますから、私どもも改善してまいりたいというふうに考えております。 ただ、内容につきましては、これは各特殊法人が法律に基づきまして出しておるものでございますから、そちらは印刷局の問題ではなかろうかと考えております。
○山口哲夫君 そこで、労働福祉事業団の財務内容等の公告を見たんですが、これはひどいですね。貸借対照表要旨、六行です。それから損益計算書、四行。これでいいというのですが、こんなものでいいんですか。
○政府委員(溝口善兵衛君) 先ほど申し上げましたように、印刷局の方は各特殊法人から提出されたものを載せておるわけでございまして、内容につきましては印刷局として申し上げる立場にはないように思います。
○山口哲夫君 内容はそのとおりです。それで、ほかのも見たんですよ。住宅・都市整備公団、これは二十ページくらいにわたっているんです。とにかく全部違うんです。 どうしてそういうふうに違うのかと思って調べたら、これは、労働省所管の特殊法人は法律の規定で、「貸借対照表及び損益計算書又はこれらの要旨」と書いている。ある担当者に聞いたら、要旨だからこれでいいんだと言うんです。そういうことになりますか。
○国務大臣(小里貞利君) 特殊法人関係であろうと思うのでございますが、ただいま確かにおっしゃるように、公開法によりましては全文もしくは要旨と、こうなっております。 それから、先ほど先生のお話をお伺いしておりまして気づいたのでございますが、本社または支社等におきましては全文及び中身をそれ以上に公開してよろしいのじゃないか、いわゆる全文を公開しておると、こういうふうに承っておるんでしょうが、実態はそうなっておるだろうと私は思っております。 それからなお、発言の趣旨は、特殊法人というのは今日、できるだけ簡素で透明性を強く求められておりますから、行政改革という視点から申し上げましても、この法律は法律であろうと思っております、また誠意を持って努力しなけりゃならぬと思いますが、行革の視点からも情報公開法、やがて議論を持ち込んでまいりまして御相談するわけでございますが、その方向でも現在この強化策を検討いたしておりますという実情でございます。
○山口哲夫君 昨年六月十六日に、当時の武藤総務庁長官に私はこの種の問題を取り上げて追及したんです。そうしたら当時の総務庁長官が、確かにおっしゃるとおり、民間以上の情報公開をやりますと、こう胸を張っておりました。 確かに、そういう内容になっているところも幾つかありました。しかし、今回のは余りにも不親切です。民主主義にはそれなりのコストが必要だと私は思うんです。聞いたら、官報に載せるのに何十万から何百万かかるというんですよ。だから、金がかかるから情報公開しなくてもいいという、そういう姿勢が私は間違っていると思うんです。 ぜひ総務庁長官の御尽力によって、もう少し情報公開をきちっとやっていただくように閣議の中でもよく相談していただきたいと思うんですけれども、最後に御決意だけをお聞きします。
○国務大臣(小里貞利君) 私の認識では、少なくとも会社以上の公開には努めなきゃならぬというのが現行法の精神ではなかろうかと思っております。 それから、後の方でお話がありました経費云々のことは、私は多寡のいかんにかかわらず、これはできるだけ法律を尊重して全容公開あるべし、その姿勢をとるべきだと思います。
○山口哲夫君 期待しております。 終わります。
○委員長(岩崎純三君) 以上で山口哲夫君の質疑は終了いたしました。 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(岩崎純三君) これより討論に入ります。 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。須藤美也子君。
○須藤美也子君 私は、日本共産党を代表して、一九九八年度一般会計暫定予算外二件に対する反対討論を行います。 政府は、一九九八年度予算案を審議する前に、国民の反対の声をよそに、三十兆円もの公的資金を銀行支援に投入するため、補正予算と関連法案の成立を優先させました。その結果、一九九八年度予算案の審議が大幅におくれ、年度内の成立が不可能になったため、政府は暫定予算を組まざるを得なくなり、経常的経費等、必要最小限の経費を計上したものと説明しています。しかし、その内容は十八日分とはいえ、反国民的な政策経費を含んだものとなっています。 すなわち、本暫定予算は、財界奉仕、軍事費拡大、国民生活切り捨てを特徴とする本予算を十八日間執行するものであり、真にやむを得ない必要最小限のものと言うことはできず、認めるわけにはまいりません。 第一に、本暫定予算は、雇用保険への国庫負担金が制度改悪を前提として計上されるなど、国民生活関連予算を厳しく削減しています。これは、財政構造改革法に沿って国民生活に背を向けた本予算の一部であり、断じて容認することはできません。 第二に、総則には、金融機関への三十兆円の財政資金の一部をなす預金保険機構への債務保証枠五千億円が計上されていることであります。これは、国民への冷たい仕打ちとは正反対に、銀行には手厚い支援をする橋本内閣の姿勢を本予算同様に示すものであります。 第三に、一般公共事業関係費が年間予算の一五%、十八日間の暫定予算にもかかわらず約五十五日分と、特別扱いで手厚く計上されています。これは大手ゼネコン奉仕の前倒し発注にほかならず、その内容も道路、港湾、空港整備など、専ら従来型の浪費構造温存のままであり、景気への波及効果も少ないものであります。 また、軍事費の中には、正面装備経費百六十八億円やSACO関連経費一億四千万円も計上されております。 以上の理由から本暫定予算に反対であることを表明し、討論を終わります。(拍手)
○委員長(岩崎純三君) 以上で討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 平成十年度一般会計暫定予算、平成十年度特別会計暫定予算、平成十年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岩崎純三君) 多数と認めます。よって、平成十年度暫定予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は来る四月一日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会