総務委員会 第5号
- 発言数
- 102 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/03/31
会議録
○委員長(石田美栄君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田美栄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に吉岡吉典君を指名いたします。 —————————————
○委員長(石田美栄君) 内閣法等の一部を改正する法律案及び国家行政組織法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○板垣正君 各大臣、御苦労さまでございます。 きょうは、危機管理監の設置あるいは内閣官房副長官を増員する、さらには外務政務次官を増員する、こうしたことについて提案されているわけでございます。基本的にこれらについては賛成するものであります。 これらの問題というのは、つまりは中央省庁改編の大きな改革案、行革推進の大きな枠組みの中で内閣そのものの機能を強化していくという非常に重大な問題があるわけでございますが、ある意味ではそれを先取りするといいますか、そういう意味合いがあるんではないか、こういう思いでお尋ねしてまいりたいと思います。 まず第一に、危機管理監を内閣に置く、この問題については、かねて我が国の危機管理に対する体制が十分ではないと幾多の反省が求められてきたわけでございます。我が党におきましても、ぜひ危機管理監等の専門的な担当官を置くべきであるというような意見を提起したこともございます。 そうした意味におきまして、この危機管理監の設置ということは時宜を得たものと思うわけでございますが、しからばこうした危機管理監を設置して内閣として取り組む危機管理問題についての基本的な考え方について、まず官房長官からお伺いいたします。
○国務大臣(村岡兼造君) 政府といたしましては、阪神・淡路大震災等の教訓を踏まえ、災害対策基本法の改正、情報集約機能の強化、関係閣僚の緊急参集体制の整備など、危機管理体制の強化に努めてまいったところでございます。 今国会には、内閣官房における危機管理機能を強化するために、緊急の事態に対し内閣として必要な措置について第一次的に判断をし、初動措置について関係省庁と迅速に総合調整を行うこと等を任務とする内閣危機管理監を設置することを内容とする法案を提出いたしております。あわせて、内閣安全保障室の改編など、内閣危機管理監を補佐するための体制強化を図ることといたしているところでございます。 危機管理体制は常に点検、改善していくべきものであり、今後ともさらなる体制の充実を図り、その万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
○板垣正君 行政改革会議では昨年五月に「内閣の危機管理機能の強化に関する意見集約」を提出しております。これを受けて危機管理監の設置ということも運ばれたと思いますが、同時にこの意見集約では、「突発的な事態の態様に応じた対処の基本方針についてあらかじめ所要の閣議決定をしておき、総理大臣が迅速に行政各部を指揮監督できるようにする」、あるいは内閣情報集約センターの強化等の内閣の情報収集、集約、分析機能の強化等についても提案しておりますが、危機管理監設置に係る以外のこうした問題についてどのように対応していかれるか、お考えを承ります。
○国務大臣(村岡兼造君) 今御指摘されましたものについては、提案を受けまして、現在、突発的事態において内閣総理大臣が行政各部を指揮監督する場合における方針となる閣議決定について関係省庁と協議を進めるなど必要な検討を進めているところでありまして、危機管理監の設置等、内閣の危機管理機能の強化に合わせまして近く閣議決定をいたしたい、こう思っているところでございます。 また、各種緊急事態に対して内閣として迅速的確に対応していくためには、まず官邸への情報の集約が基本的に重要であります。そのため、内閣情報集約センターにおいて各種緊急事態に的確に対応するため、特殊な専門知識等が要求される分野について関係省庁との協力体制の確立、関係省庁との間での連絡会議の開催等による情報連絡ルートの確立等の施策を実施しております。 また、内閣情報集約センターの通信設備の多重化を進めておりまして、本年一月には中央防災無線の衛星地球局を官邸にも設置いたし、緊急時における官邸と関係八省庁間の連絡について衛星通信を利用することが可能になったところであります。平成十年度は中央省庁等約十カ所に整備をし、その後も整備を予定いたしております。 内閣の情報機能を強化するためには、行政各部が収集している情報の集約とあわせて、集められた情報を総合的に分析することが必要であります。そのため、行政改革会議の議論、提案を踏まえて、具体的方策につきまして検討中でございます。
○板垣正君 今回のこの危機管理監の統理する危機管理からは国の防衛に関することは除かれているわけであります。しかし、行政改革会議の最終報告では、「国防に関係する事項や大規模な自然災害を含むすべての危機管理につき、内閣総理大臣を適切かつ有効に補佐できる体制を整備する。」、こううたわれているわけでございます。 国防について危機管理監の統理する危機管理から除いている理由、あるいは危機管理監とは別に国の防衛に関し内閣総理大臣を補佐するスタッフの、今若干触れられましたが、安全保障室の強化等もどういうふうに検討しておられるのか、この点について承ります。
○国務大臣(村岡兼造君) 行革会議の最終報告では、内閣安全保障室において国防に関する事項や大規模な自然災害を含むすべての危機管理について総理を補佐する体制を整備するとされている一方、内閣危機管理監については、災害、事故、事件等の突発的事態に際し、内閣として必要な措置を第一次的に判断すること等を任務とするものであります。国の防衛に関すること、すなわち外部からの武力攻撃という事態への直接の対応につきましては、一層高度なレベルでの総合的、政治的判断により決定されるべきであるものから、内閣危機管理監の統理の対象からは除かれております。内閣総理大臣を中心として内閣が一体となって対応する事態であると思っております。 国の防衛に関することについては、私や内閣官房副長官、安全保障会議に関する事務を所掌する内閣安全保障室など内閣官房内で適切な役割分担を行うことにより、内閣総理大臣を補佐していくことになると考えているところでございます。
○板垣正君 今の御答弁で大体わかりましたが、例えば昨年のカンボジアへの自衛隊機の派遣準備、現地の手前まで行った、こうした問題というのは危機管理の問題にかかわる、かつ自衛隊の行動、一般災害その他についても当然自衛隊の活動というものが不可欠のものであることは申すまでもないと思います。 そういう際に、その判断というようなことについて、危機管理監を設置され、また今のお話のようにさらに高度なところで判断しますよという形で遺漏のない対応が可能というふうに判断しておられますか。
○国務大臣(村岡兼造君) 内閣危機管理監が所掌する危機管理に関する事務からは、国の防衛に関すること、すなわち外部からの武力攻撃への直接の対応については除かれておりますが、例えば在外邦人の救生活動については、人命、財産の保護等を目的とするものであるから、内閣危機管理監が所掌する危機管理に関する事務の対象になる、こう思っているところでございます。海外につきましても、在外邦人の救出等については内閣危機管理監が所掌する、こういうことになっております。 なお、緊急事態の発生の初期段階においては、事態が外部からの武力攻撃であるか否か不明である場合も考えられますことから、緊急の事態に際して内閣として必要な措置について第一次的に判断する職である内閣危機管理監が当該事態の対処を統理することになります。 さらに、当該事態とその他の緊急の事態が密接に関連して発生する場合も多いと考えられることから、こうした場合には内閣官房長官または内閣官房副長官の判断のもと、内閣危機管理監を含め内閣官房内の適切な役割分担を行いまして、政府全体として効果的な対応を行えるように努めていきたいと考えているところでございます。
○板垣正君 次に、内閣官房副長官の増員の問題でございます。 これは、内閣官房の総合調整能力の強化、内閣官房の強化あるいは内閣府を設ける、つまり内閣総理大臣の責任権限を明確にし、かついわゆる政治のリーダーシップのもとに国家行政を遂行していこう、こういう大きな目的が今回の行革あるいは中央省庁改編の問題を貫いているわけでございます。 この官房副長官の増員の問題もそうした意味合いにおいて位置づけられていると思いますが、単に政務担当の官房副長官を一人ふやす、まあ衆参のバランスから参議院からも入れておこうということではなく、俗に言われているようなことではなく、やはり内閣官房の政策企画能力を強化するとか、さらに総合調整についても単に受け身ではない積極的な総合調整に踏み出していく、こういうようなことも込められてこの増員というものが考えられていると思いますが、その辺の基本的なお考えを承ります。
○国務大臣(村岡兼造君) 今、板垣委員のおっしゃるとおりでございまして、ただ単に参議院とかなんかということではない、こういうことでございます。 従来、委員の先生方もおわかりのとおりでございますが、官房副長官の増員は、最近、金融システムの不安や沖縄問題への対応、行政改革の推進、経済構造改革等政治的な判断を要する高度な諸課題が増大しており、こうした課題に迅速的確に対処するためには、内閣における高度な総合調整機能を強化することが喫緊の課題という認識のもとで行うこととしたところでございます。 増員される内閣官房副長官については、国政全般にわたって高度な総合調整機能を発揮できるよう内閣官房各室が一体となって補佐することが必要である、こう思っております。 また、内閣官房の総合調整機能の強化の今後の基本的な方策については、行政改革会議の最終報告を受け、現在国会に提出されております中央省庁等改革基本法案に盛り込まれているところであります。その具体化については、中央省庁の再編成とともに一体的に検討される必要があると考えているところでございます。 そのほかに私と事務、政務の副長官でございますけれども、例えばASEMに総理が参る、クラスノヤルスクに参る、サウジアラビアに参るときには政務の副長官が総理と同行しております。その間、私と事務の方の副長官はまず事務系統を統理していく。それから、衆参のいろいろな国会との対策、こういうこともございまして、今回増員一名をお願いしているところでございます。 以上でございます。
○板垣正君 次に、外務政務次官の増員について総務庁長官にお伺いいたしますが、外務大臣を補佐する外務政務次官、現在は大臣経験者を配置して活動されておりますけれども、外務省の当面する大きな問題、課題はもう言い尽くせない。そういう中で外務政務次官を一人ふやす、これまた非常に意義のあることだと思うわけでございます。 これに対処するいろいろな問題点というものはあると思いますけれども、基本的にこの外務政務次官の増員ということについてどのように評価し、どのように活用していこうというお考えであるのか、承りたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まず、高度な判断に基づく戦略的な外交を展開する、あるいはまた各国首脳レベルとの直接の対話も即座に対応ができるという、いわば機動的な外交の展開というものを可能といたしますし、また私どもはそこに大きな期待をいたしておるところでございます。 なおまた、申し上げるまでもなく、先般のペルー日本国大使公邸占拠事件等でも大変具体的経験をいたしたところでございまして、これらの非常に高度な、しかも難易度の高い諸問題の解決についても的確かつ機動的な危機管理を行い得るのではなかろうかさように期待をいたしておるところでございます。
○板垣正君 そこで、これは両大臣に承りたいと思いますが、いわゆる政務次官制度のあり方についていろいろ論議がありますし、我が党におきましてもこうした研究等も行われ、あるいは政務次官会議におきましても、政務次官のあり方、機構改革等に伴い副大臣としての位置づけを明確にすべきである、こういうことも論議されていると承っております。 ただ、しからば政務次官というものはどういう位置づけになるのか。国家行政組織法十七条三項には、「政務次官は、その機関の長たる大臣を助け、政策及び企画に参画し、政務を処理し、並びにあらかじめその機関の長たる大臣の命を受けて大臣不在の場合その職務を代行する。」、こううたわれておりまするけれども、過般、我が党の行いました実態調査を通じましても、各省庁でばらばらです。政務次官はほとんどお飾りというような極端なところもあるわけでございますし、また決裁事項についても、いわゆる省令等の問題についてはほとんど政務次官には諮らない、こういうことがもう慣例化しているところもある。 同時に、憲法六十六条一項には、「内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。」、こういうことでございますから、政務次官というものは内閣を構成する一員であるのかないのか、これも一つの基本的な問題であります。 あるいは現実に閣僚が事故のとき、あるいは外遊等で長期不在の場合には、これまた法によりまして、総理がかわるかあるいは臨時の人が指名される、こういう姿になるわけであります。そうした際に、大垣の仕事を代行するとはうたわれておりまするけれども、現実に政務次官の行うことはどこまでと考えられるのか。あるいは国会答弁等も実例は非常に少ないようですね。やはり大臣が出席して答弁すべきだと。 そういうところから、外務大臣にせよほかの大臣にせよ、頻繁な国際会議に行ってやる仕事、これは極めて国益のために重要である、しかし国会が開かれておる、国会の出席というものを要求される、こういう中で本当にトンボ返りみたいなあり方、これはどう考えてもこれでいいという考えは出てこないんじゃないのか。だからこそ、政務次官を配置し、政務次官がそうした場合には大臣にかわって国会答弁に応ずる、せめてそのくらいは法的にも明確にすべきではないのか。 その辺、この政務次官のあり方あるいはこれの改革の方向について御検討いただいておりますが、これらにつきまして、それぞれ官房長官、総務庁長官の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 板垣委員がおっしゃいましたように、いろいろ政務次官についての議論がございます。 政務次官に関する調査が自民党により行われまして、先般、総理に対して報告があったところでございますが、私も同席をいたしました。新聞等で詳細に出ているところでございますが、政府といたしましては、この報告を受け、政務次官会議及び事務次官会議等の場を通じこの問題に対する各省庁の今後の対処方針等について検討を行っているところであります。これを踏まえて今後政府としての方針を決定してまいりたいと思います。 いろいろなことを見ますと、文書決裁において、大臣不在時の政務次官の代決、大臣決裁案件の政務次官経由等について各省庁の扱いがまちまちでございます。また、省議と庁議に政務次官が出席することが少ない省庁もございます。したがいまして、まず省庁とか政務次官会議、事務次官会議の方で、今まで盲腸とかということで言われておりましたが、こういうような盲腸的存在ではないということに改めていきたい、こう思っております。 同時に、私が国対委員長をした時代に各政党と、いろいろこういう国際化社会になりまして大臣等が海外に出席しなければならない、そういうときにはぜひとも政務次官の答弁をお願いいたしたい、こういう合意はしたのでございますけれども、今おっしゃいましたように、なかなか現実的には政務次官答弁という機会が少ない。これもひとつ衆参の国会で今後そういう機会をつくっていただくようお願いをいたしたい、こう思っているところでございます。 もう一つのことでございますけれども、実はこの問題につきましては、憲法上、内閣は首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣で組織するとされており、それ以外の者が内閣の構成員となることはできないことから、政務次官は内閣を構成する一員ではないと考えております。したがいまして、明日の夕刻から外務大臣がASEMに一足先に出張する予定でございますが、臨時代理として私がきょうの閣議で指名をされている、こういうところでございます。 以上でございます。
○国務大臣(小里貞利君) 大筋はただいま官房長官の方からお話し申し上げたとおりでございます。 せっかくでございますから、一つ二つつけ加えさせていただきたいと思うのでございますが、私は、政務次官の仕事の規定ぶりもさることながら、実態としてはその機関機関の現場における一つの判断であり、あるいはまた裁量じゃないかなという感じを持っております。 私的なところを申し上げて恐縮でございますが、例えば私の現在の総務庁などは、いわば結論から申し上げますと、むしろ大臣同等の仕事を質、量ともにこなしていただいているんじゃないかな、そういう実感すら持っておるところでございます。折しも行革基本法、情報公開法あるいは規制緩和等について国にとりましても高度な問題をたくさん抱えておるということも手伝っておるかと思うのでございますけれども、そういうことがあることを加えてみても、政務次官は極めて有意義であり、そしてその機能ぶりというものを官僚諸君もあるいは大臣も十分心得ていけば、ただいま官房長官がお話しになったような成果を上げられるものではなかろうか。実態としてそういうことを感じておりますので、申し添えさせていただきます。
○板垣正君 最後に、きょうの法案にも関連し、行革の一番の基本問題、中央省庁等改革基本法案、これは内閣機能の強化ということ、各省庁の再編ということ、これなくしてこの国の文字どおり二十一世紀にふさわしい国家体制というのは私はできないと思う。そういう点で、この中央省庁等改革基本法案の今国会における成立ということは極めて重大だと私どもは思っておりますが、これに向けての御決意を承って終わりたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 板垣委員のおっしゃるとおりでございまして、この内閣の強化はその前倒しともいうべき法案でございまして、省庁再編につきましては、総務庁長官を中心にいたしまして今国会に提出をいたしておりまして、ぜひともこの国会で衆参で成立を期したいということでお願いをしているところでございます。 以上でございます。
○国務大臣(小里貞利君) 官房長官の方からお話しいただきましたかたい決意で、ぜひ今次国会で御審議をいただき、最終的には御採決をいただきまして、そして国家の意思を明確に示していただきまするよう心から念願を申し上げる次第でございます。
○板垣正君 終わります。
○足立良平君 民友連の足立てございます。 三十分ぐらい時間を与えられておりますので、その範囲内で少し質問をさせていただきたいと思います。 今の質疑の内容を聞いておりまして、政務次官というものが盲腸的な存在であってはならないようにこれから努力をしなきゃいけない、官房長官はこういうふうにおっしゃいました。それから、総務庁長官は総務庁の政務次官の実態からしてなかなか有効な制度であるというふうに評価をされている。小里長官の方の評価は総務庁に限定したお話であったように思うんですが。 ちょっと官房長官にお聞きしたいのは、全省庁的に今の政務次官というのはどういうふうな位置づけになっているのかということについて、もう一度受けとめ方をお聞かせ願いたい、このように思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 先ほどの御答弁でも申し上げましたけれども、全般的に総務庁の方は今省庁再編でもう政務次官がフルに活用されておると私は思っております。 しかし、そのほかの省庁の一部については、自民党の調査によって、いろいろな承認もできないとか、あるいは企画立案にも参画していないとかあるようでございます。ただ、新聞等で政務次官というのは盲腸的なことと言われたけれども、それは直していかなきゃいけないと思います。大臣と政務次官との協調によりまして直せる部分もうんとあると思いますけれども、やはり一応のルールは決めまして、同時に政務次官も意識を持って、企画立案に参加するんだ、そしてまたお呼びがなければ黙っているなんということではなしに、いわゆる裁量とか思惑がなければいいやというのではなくて、一応のルールで今検討を事務次官会議あるいは政務次官会議でしております。あるいはまた国会ともお話し申し上げて、政務次官が立派に仕事ができる状況も整えていかなきゃならぬ、こういうふうに思っておりまして、総務庁長官の方と別に意見が違っているわけではないと私は考えているところであります。
○足立良平君 こういうふうな場所ですけれども、私はざっくばらんにお聞きをし、また私の考えも申し上げたいというふうに思うんです。 この政務次官の問題については、これは振り返ると今からちょうど四十年ぐらい前でしょうか、昭和三十二年に二名制というのが国会で審議された議事録を私は手元に持っております。そのときの政務次官を一応二名にふやそうという政府の提案の考え方は、トップマネジメントの機構を強化するという見地が一つある、それから政党政治というものを確立しなければならない、大きく言ってこの二つが政府の提案説明の理由になっているんです。 それで、この政務次官の制度がこれでいいかどうかという議論は別として、三十二年にそういうふうな二つの大きな理由で政務次官二名のところも一応設置して、そしてそれが結果として依然として盲腸的存在という、依然としてというかその当時は別として、なっている。ということは、当時の政務次官を増員した趣旨というものは今日の段階でも全く生かされていないということになろうと思います。 その点、一体なぜそういうふうになっているのか。トップマネジメントとしての機構を強化するというのが一つの理由、政党政治というものを確立しなければならないということが二つ目の理由、にもかかわらず今日の状況になっている。これは官房長官として一体どこに本当の原因があるというふうに考えておられるでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) 足立委員からいろいろ難しい質問を受けたわけでございますけれども、私どもは省庁再編で今までの行政をやっぱり見直していかなきゃならぬ、そういう時期に来ていると思うんです。いろいろな不祥事も出てまいりました。これも今単に出てきたのではなくて、何十年もの積み重ねがここで出てきたと。やはり行政の方も改革していかなきゃならないし、政務次官の方もただ単に政務次官になったというような関係もあったと思います、ざっくばらんに申し上げまして。 各省庁の考え方も、もう公務員の倫理法まで出さなきゃいかぬという状況になったということを踏まえて、これまた政務次官の活用、今まで大変活用している省庁もある、そうでない省庁もあると。これを機会に省庁でも改めてもらわなきゃいけない、あるいは政務次官自身が意識に燃えて仕事をしていかなければならない。また、国会の方も、おしかりを受けるかもしれませんけれども、大臣がいなければ委員会はだめだということでなしに、ひとつこれはお願いをいたしたい。 率直に言って、なれで、これでいいじゃないかということが私は最大の原因であったろうと思います。今までの慣行を打破して、本当に政務次官も企画立案に参画していくという意識の改革、これが必要じゃなかったか、今まで少し欠けていたんじゃないか、こう思っております。
○足立良平君 官房長官の方から、長官としては大変率直な話を聞かせていただきました。私もそういう点では改革をしていかなきゃいけない課題だろうと思います。 ただ、長官、余りこういう公式の場所で言い過ぎたらちょっとざっくばらん過ぎていけないのかもしれないんですが、そういうふうな今までのいろんな点を全部改革していかなきゃならない、それはそのとおりなんでしょうけれども、例えば今回審議する法律の中でも、外務省が政務次官二名と、一名増員という法案が出ている。ところが、実際に二名の政務次官を有している例えば大蔵省であるとか通産省であるとか農水省であるとか、あるいはまた政務次官のその仕事の実態、これは自民党が調べられたものを見ましても省庁によって相当違いがある。極端に言うたら、大蔵省というのはもう政務次官は全く何もしていない、ほとんど期待していないというふうに言ったらいいんでしょうか、こういう状態がずっと続いております。 それは、今の官房長官のお話のように、政務次官本人の自覚によって、あるいはまた努力によって解消し得るようなものではひょっとしならないのではないか。むしろ、抜本的に物の考え方を変えていかないと、まさに官房長官が初めにおっしゃいましたように、盲腸的存在であってはならないというふうに心では思いながら、実際はそうなってしまっているということを改革していくことはできないのではないのかなという感じが私はしてならないんですね。 ですから、そういう面からいたしますと、例えば国家行政組織法の十七条三項に政策及び企画への参画と政務の処理ということが明確にうたわれているにもかかわらず、そこに全く参与していなかった、させていないというのは私は法違反だと思う。法律に反した状態になっている、それを見過ごしてきたこと自身が一番大きな原因であるのではないかという感じが一つするんです。 それと、二つ目には人事配置です。この人事のやり方についても、これは単に政務次官だけの問題ではなしに、例えば大臣にいたしましても大体一年前後で全部交代していく、そういう大事についても本当は抜本的に見直さなきゃならないし、ひょっとするとそこに一番大きな原因があるのかもしれないというふうに思うんですが、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) 第一点は、政務次官を企画立案に参画させていない、法の違反でないかこういうような御指摘でございますが、私はそこまではいっていないと思います。 私も一回政務次官をやりましたけれども、たまたま会議のときに、端的に言いますと国会のいろいろなものに呼ばれているとか本会議が長く続いたとか、それが少し安易に、逆に言うとそういうときを外して会議をすればいいんですが、何時間も国会にいると、政務次官も入ってこなきゃいけないというときにたまたま会議をして、そういう会議に出なかったことがございます。 大蔵省なんかも非常に指摘をされておりますけれども、大臣を経験しましてから、現在、中村さんでございますけれども、これは企画その他に実際面で相当参画していると私は思っております。 しかし、いずれにしてもばらばらでございます。今こういう批判がありますので、先ほどもお答えしたように、政務次官は政務次官会議等でどうやって改善していくのか、それから事務次官は事務次官で省庁としてどうやっていくのか、こういうことは近く結論を出していかなければならないことではないか。 同時に、大事については各省の大臣ということになるわけでございますが、これはなかなか今私がここでどうと言える状況でもないんですが、やはり余りにもくるくるかわったり、何かすると一年ごとにかわる。従来は同じ場所で責任ある立場に置きますと、例えば昔の税務署では何年も置いたらうまくないことが起きる、だから取りかえさせる、こういうこともあったと思いますが、それでは継続性がない。一年ぐらいでかわる、これらについても今後また先生方の意見を聞きながら改革をしていかなきゃならぬ、こういうふうに思っているところでございます。
○足立良平君 人事の関係は官房長官としてちょっとはっきり言いにくい問題があるだろうと思います。これは私はあえて意見として申し上げておきたいと思います。 ただ、もう一点お聞きをしておきたいと思いますのは、例えば二名の政務次官を一応有しているといいますかそれは結局衆議院と参議院と一名ずつということに大体慣行上なっている。これがいいか悪いかはいろんな評価があると私は思うんです。ただ、これは長官の所管外なのかもしれませんけれども、衆議院と参議院という現在の国会における二院制の中で、参議院の役割というのは一体何だろうかということを私はよく考えるわけであります。 自民党の中にも特に参議院のあり方ということをよく主張される有力な議員がおいでになることも事実でありまして、そういう面からいたしますと、むしろ参議院というのは、衆議院のいわゆる行き過ぎと言ったらちょっと語弊があるかもしれませんけれども、参議院の任期が六年という任期制の中で長期的に、あるいはまたグローバルな視点で、衆議院ではない違った観点でいわゆるチェック機能をきちんと果たしていくということが参議院の憲法上での二院制の一番大きな存在価値なんではないかというふうに私は思っているんです。 そういう観点からすると、参議院にも閣僚をやられた皆さん方がおいでになりますし、現在政務次官の方もおいでになるわけでありますが、本当に参議院というものが本来のチェック機能をきちんと果たしていくという点から考えていくとするなら、二名になれば衆参きちんと分けて一、一でずっといくんですよというふうな物の考え方で本当にいいんだろうかという感じが私はしてならないんです。 このことについては今答弁を求めませんが、参議院のあり方というものについて、これは個人の見解で結構ですけれども、長官、何かお考えがございますか。
○国務大臣(村岡兼造君) これは別に今の政務次官が衆参一名ずつと決まっているわけでもないわけでございまして、政務次官は大臣を補佐して政策及び企画に参画するとともに国会、政党との連絡調整等を行う等の役割を果たしておる、そういう役割を考慮して衆参を問わず国会議員の中からふさわしい人がこれまで起用されてきたものと思っております。これ以上はひとつ御勘弁を願いたい、こう思っております。
○足立良平君 ちょっと言いにくいようでありますから、私もこれ以上は話を進めずに、一応ここでおいておきましょう。 それで、大蔵と通産と農水の方にそれぞれ来ていただいておりますが、二名おいでになる政務次官の今それぞれの分担と、それから大体の仕事なり状況を登庁日数等を含めて、簡単で結構ですから、それぞれちょっとお願いをいたしたいと思います。
○説明員(渡辺博史君) お答え申し上げます。 先ほど委員から御指摘もございましたように、多くの場合、大蔵省の二名の政務次官は衆議院、参議院からそれぞれ一名来られておりますので、衆議院の大蔵委員会及び参議院の財政・金融委員会における審議に際しましてはそれぞれ各院所属の政務次官に御出席をしていただき、答弁をしていただいているところでございます。 それ以外の事務につきましては、最初の段階でそれぞれの政務次官の役割分担をあらかじめ決めるということではなく、大臣と御相談をいただきながら、それぞれの場において仕事の内容を決めていただくという形になっております。 最近、大蔵省の場合、さまざまな審議会あるいは審議会の実質的な審議機関でございます懇談会等の場がふえております。また、国内外それぞれで開かれます国際会議等への出席なども非常に多くなっておりますので、特に国会開会中など大臣がなかなか参加できない場合に両政務次官それぞれに御参加をいただいているというところでございます。 また、日常的に大臣室での会議への参加、あるいは国会における答弁、また年末の予算編成時におきます折衝等においても政務次官に御参加いただいて御指示をいただいているところでございます。 現状の両政務次官におきましては、原則として毎日大蔵省に登庁されていらっしゃいます。 以上でございます。
○説明員(北畑隆生君) 通産省でございます。 通産省におきましては、両政務次官に当省の業務全般にわたって御担当をいただいております。その分担は通商交渉、経済構造改革、産業政策、エネルギー政策、技術政策等非常に広範な分野で多数の案件を御担当いただくということでございますので、その時々での業務量を勘案して適宜分掌をいただいております。 ただし、二つの重要な分野で担当制をお願いしておりまして、一つは中小企業政策でございます。御就任時に両政務次官のうち一名を中小企業担当政務次官として大臣より任命をいただき、中小企業政策関係の業務を広範に御担当いただいております。また、エネルギー政策のうち原子力発電所等の発電所の立地推進につきまして、これも大臣の特命により、日本の全土を東西の二地域に分割をいたしまして、それぞれの地域についてそれぞれの政務次官に電源立地の推進を分担していただいております。 政務次官の登庁日数についてのお尋ねでございますけれども、週五日のうち三日程度登庁されておりますが、登庁されていない場合におきましても、当省関係の各種行事への出席など各般の業務を行っていただいております。 政務次官の活動内容としては、当省が通商政策を担当いたしておりますため、非常に国際会議が多うございます。広範な分野で閣僚級の会合に大臣の代理として、また政府の代表として御出席をいただいております。また、我が国を訪問する外国の大臣級の要人につきまして、政務次官に会談を担当していただいております。 その他、省内の重要な会議に御参加、御出席いただいておりますし、さまざまな政策の企画に参画をいただいているところでございます。
○説明員(城知晴君) 農林水産省におきましては、衆議院、参議院それぞれにつきまして各院所属の政務次官にお願いいたしまして国会関係の事務を担当していただいております。また、国会関係以外の事項につきましては、特段の役割分担につきましてあらかじめ定めているわけではございませんが、必要に応じまして、大臣と連携をとりながら役割分担を図って対応していただいております。 なお、農林水産省の両政務次官の登庁日でございますが、それぞれ就任以来週に三日程度の割合で登庁していただいております。この間、農林水産施策全般に関する重要事項につきまして担当部局から御説明いたし、御指示を賜っているところでございます。 なお、このほか、国会対応、重要会議への出席等、さまざまな業務を担当していただいております。また、登庁日以外におきましても、国際会議への出席や各地の視察あるいは各種大会への出席等、各般の業務を担当していただいております。 以上でございます。
○足立良平君 大蔵省等三名の方、それぞれ退席していただいて結構です。 それで、時間もございませんので、危機管理の関係についてちょっとだけお聞きをしておきたいと思います。 小里総務庁長官、阪神大震災のときは大変御苦労さまでございました。あのときは私も被災者の一人でありまして、大変な災害で、小里長官も大変御苦労になりました。心から敬意を表したいと思います。 それで、あのときの危機管理でいろんなことが提起をされて、私もずっと調べてみましたら、あのときに提起された問題というのは、なかなか従来にない、精力的に問題の解決を図られているというふうに私は受けとめました。 ただ、二、三お聞きしたいと思うんですが、これは報道の自由との関係があるんですけれども、震災が起きたときにマスコミのヘリコプターがもうがんがん空を飛び回りました。それで、実際にはあのときに生存者がことことと音を立てる、その音だけで生存者を捜すわけなんですが、あれだけマスコミのヘリコプターが飛び回りますと音が全く聞こえない。ですから、例えばメキシコ大地震のときはヘリコプターは一台だけ代表取材というふうなことで制限したと。そういう点では、人命第一ということを考えてみると、報道の自由との関係はありますけれども、そういう点を一体どう考えるか、これは危機のときですね。 それから、例えば災害救助犬が来たときに、あれはスイスからだったか知らぬけれども、動物の防疫問題でなかなかすぐ動けない。結果として、これは初動捜査が二十四時間あるいはまたせいぜいそれに近いくらいの時間帯でないとだめなわけですけれども、そういうようなことでなかなかうまく作動しなかったという記憶があります。 その辺のところについて、一体どうなっていたのかをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まず前段でございますが、報道関係のヘリコプターによる取材、このことはただいま議員の方からお話がございましたように、いろいろお話があったことは事実でございます。 そして、余り格式張らずにざっくばらんに報道関係にも御相談と申しますか、助言を申し上げたといういきさつはあるようでございます。これは特に当時の警察庁長官國松さんたちとも御相談いたしたかと思うのでございますが、私はそういう御相談をして、その後是正をしていただいたと。大体、発生いたしまして一週間前後が大変混乱した状況でございましたが、協力をしていただいたという記憶がございます。 それから、後段の犬の話でございますが、これは私は重要な教訓だった、こう思っております。御承知のとおり、一国は私が大臣を拝命いたしましたときにはもう既に日本国も了解をいたしまして、ヨーロッパを発進いたしておりました。もう一つの国は、検疫の関係で国内行政事務といいますか、業務の処理が多少滞っていたという話があります。私は、一切の通常の業務とは違うんだから、これは即座に決断をして協力を求めるべしという判断をいたしまして、農林省や外務省にも協力をしていただきまして、直ちに日本に連れてきていただいた、そういう経験がございます。ただいま先生もおっしゃるように、このような場合はいわば大胆に決断をして執行する姿勢が必要だな、そういうことを感じながらお聞きいたした次第でございます。
○足立良平君 終わります。
○猪熊重二君 内閣法等の一部改正についてお伺いしますが、そのうちの内閣官房副長官の一名増員問題についてまずお伺いします。 内閣官房の資料によりますと、昭和二十二年六月十七日以降現在まで五十年間、内閣官房副長官の人員は二名であります。この二名の内閣官房副長官は、昭和三十五年十二月以降現在まで三十七年間、一名が国会議員の中から選ばれた副長官、他の一名が国会議員以外、いわば官僚から選ばれてきているようであります。 この五十年間、官房副長官二名でやってこられたわけですが、これを今般もう一名増員しようということの理由と、それからもし増員された場合、この官房副長官は今申し上げた一名が国会議員、一名が官僚という区分けの中でどのように配置する予定なんでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(村岡兼造君) 先ほどもお答えを申し上げましたが、今般の内閣官房副長官の増員の問題でございます。 最近、金融システムの不安や沖縄問題への対応、行政改革の推進、経済構造改革あるいは国際化など、政治的な判断を要する高度な諸課題が増大いたしておりまして、こうした課題に迅速的確に対処するためには内閣における高度な総合調整機能を強化することが急務という認識のもとでお願いをしているところであります。 官房副長官の事務分担については、法令上定まっているものではなくて、従来から実態の上で政務と事務の役割分担が行われているものでありますが、新しく増員される内閣官房副長官については、国会、与野党との調整等といった政治的判断を要する高度なレベルでの総合調整を担当するいわゆる政務の官房副長官を想定しているところでございます。 内閣官房副長官の職務は内閣総理大臣及び内閣官房長官の職務を補佐することであり、その任用については内閣総理大臣の申し出により内閣において行うこととされておるところであります。したがって、内閣総理大臣の判断により最も適切と考える人選が行われると考えておりますが、今回は政務ということで念頭に置いているところでございます。
○猪熊重二君 法案の趣旨説明によれば、総合調整機能の強化のために一名増員が必要だ、こういうふうに書かれておりますし、今の官房長官の御説明でも、政務に関する総合調整機能の強化ということと同じことだろうと思うんです。 しかし、これも内閣官房の提出資料によれば、政務系の副長官は平成九年一月から十二月までの一年間でどういうふうな仕事をしたかということに関して、政務次官会議に七回出席しておられる、事務次官会議に一回出席しているということなんです。一年間で政務次官会議が何回持たれるのか、私はちょっと調査不足で知りませんけれども、政務次官会議に七回出席しているだけなんです。事務次官会議には一回出席しているだけなんです。 では、官僚系の方の副長官、事務系の官房副長官は先ほど申し上げた一年間にどのくらい出ているかというと、政務次官会議に一回、事務次官会議に九十二回出席しているそうなんです。 私は、政策なり事務なりの総合調整をするということで、一番手っ取り早いし、また重要だし、それにふさわしい仕事とすれば、この政務次官会議もしくは事務次官会議に出席していろんな意見を聞き、その間の意見の相違をただし調整をしていくというのに一番ふさわしい会議だろうと思うんですが、この会議に、特に政務副長官の場合は年間を通じて政務次官会議にすら七回しか出席していないし、事務次官会議には一回しか出ていないということなんです。 このような状況で現行の政策あるいは事務の総合調整を果たしてやっていると言えるのかどうか。今般一名増員するということよりも、むしろこういう現在の官房副長官のありようというものを検討してみることの方が重要なのじゃないかと思いますが、これについての御意見はいかがでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) ただいま猪熊委員から、政務副長官は政務次官会議出席が七回、事務次官等会議出席が一回しかない、だから増員をする必要はないではないかこういうような御指摘がございました。 事務次官会議は事務系統のいろいろなことでございまして、この一回というのは政務副長官になったときのあいさつだと聞いております。実は閣議でいろいろやる前に事務次官会議をやります。そして、閣議で決まったことは事務当局はしっかりこれをやっていくべきですよ、こういうことになっております。それから、政務次官会議は毎週閣議の前というのではなくて、各省庁の連絡でその都度必要な政務次官会議をやると思います。 ただ、政務副長官は総理が外国に行くときには必ずスポークスマンとして同行し、まとめ役として私が残ります。ロンドンのASEMにも二日から参ります。それからまた、国会とか政党との連絡調整、あるいはまたいろいろ重要な問題について御意見を聞くその他、そしてまた私どもと事務、政務の副長官は毎週一回あるいは多いときには二回、また忙しいときには緊急に一日三回と、こういうような会議も開いております。 いろんな課題が今山積をしている状況でございまして、政務次官会議あるいは事務次官会議というものをどうするか協議をしたいのでございますが、それ以外の仕事が非常に多い、こういう状況でございまして、一名の増員をお願いしているところでございます。
○猪熊重二君 官房長官のおっしゃることはわかるんですが、それ以外の仕事もいろいろあるとおっしゃいますけれども、それ以外の仕事が重要な仕事じゃなくて、内閣法によればそういう政策なり事務執行の総合調整がむしろ官房長官の職務であり、その職務を補佐するのが官房副長官なんですから、そういう政策あるいは事務の総合調整という観点から見れば、今申し上げたような政務次官会議、事務次官会議のようなものに出ていろいろ把握することが重要なんだろうということが私の質問の前提ですので、それ以外の仕事がいっぱいで、遊んでいるわけじゃないというのはわかりますけれども、その仕事が内閣法で言っている仕事にふさわしいのかどうかという問題がある点だけ申し上げておきたいと思います。 ちょっと関連して、おかしな質問ですけれども、法律案は事務次官会議の全会一致の議決がなければもう閣議に出てこないんだ、こういうふうな話があります。もしこれが事実だとすれば、官房副長官どころか官房長官の調整機能というものも働く余地がないと私は思うんですが、法律案が事務次官会議の全会一致の議決がなければもう閣議に姿をあらわさないんだというふうなことは事実なんでしょうか、どうでしょう。
○国務大臣(村岡兼造君) 法律案を閣議に付議する場合は、まず事務レベルで既存の制度との整合性について各省庁間で意見を事前に調整する必要がございます。また、総理等からの指示や大臣の間での相談を踏まえてこの事務次官会議が行われることと思われます。こうした過程を経て、事務的には事務次官等会議で最終的な確認ということを行い、内閣の意思決定の最終的な確認の場として閣議に付議されることになっておりますが、事務次官等会議が閣議の議事を拘束するものではございません。 閣議につきましても、御承知のとおり、閣議に付されたもので大臣がもしそれを承認しないということになりますと、現行法ではなかなかそれはできない、こういうことになっておりまして、何か事務次官会議が主で閣議が主ではないというようなことが新聞等に出ておりますけれども、実は事務レベルで既存の制度との整合性について各省庁間で事前に調整する必要があるということでずっとやっておりまして、確認という意味も非常にあるということも御了解願いたい、こう思っております。
○猪熊重二君 次に、同じ内閣法の改正の中の内閣危機管理監の一名新設についてお伺いします。 先ほどの板垣理事からの御質問の答弁の中に、この危機管理監の職務の内容として、海外在住の国民の生命、身体、財産の保護というふうな意味において、海外在留邦人の場合にもこの危機管理監の職務内容の範囲に入るのかどうなのかという点と、それから自衛隊の職務の中で災害出動ということを想定されるような場合にはやはりこの危機管理監の所掌する事務の範囲に入るのか。国の防衛に関する事務は除くということが書いてありますから、まさか防衛出動なんていうことはこれはもうだめだ、関係ないということはわかるんですが、災害出動というふうなこともこの危機管理監の職務の中に入るのか。 質問通告してありませんけれども、板垣先生の質問に関連して二点だけ、要するに海外在留邦人の場合あるいは自衛隊の災害出動、この二点に関して、危機管理監の職務内容の中に入っているのかどうかをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 第一点の海外で邦人の救出とかいう場合は危機管理監の方に入ります。また、自衛隊等については、災害出動その他は入りますが、詳しくは政府委員の方から話したいと思います。
○政府委員(江間清二君) お答えいたします。 内閣危機管理監が担当しますいわゆる緊急の事態ということで具体的に今考えておりますのは、例えばハイジャックあるいは騒擾、暴動といったような重大事件と申しましょうか、あるいは石油等の大量流出事故なんかに見られますような重大事故でありますとかあるいは大規模災害というようなこと、さらにはその他の事態ということで、今お話にもございましたような在外邦人等の救出でありますとか、あるいは難民等の大量流入といったようなこともこの緊急の事態ということで念頭に置いておるところでございます。 したがいまして、今お話しの邦人救出というような点については、危機管理監がかなめとなって内閣の中においてはその初動対処ということをやられることになりますし、災害というような点についても担当されるということに相なろうかと思います。
○猪熊重二君 危機管理監というと、通常、自然災害、阪神・淡路大震災じゃないけれども、やれ地震だ大火事だとかそういう自然災害とか、あるいは人為的な災害、安全保障室長が今言われたような船舶の衝突だとか航空機の問題だとかいろんな問題があります。 私が特に伺いたいのは、人為的な災害という中で、要するに全国的な大規模なストライキによる国民生活への支障だとか、あるいは大規模な政治集会や示威行進による国民生活に対する不便だとか、こんなような問題までこの危機管理監の職務内容として考えているんですかどうですかということなんです。 要するに、一言で言えば治安維持的な要素も含んで考えているのか。もしそうだとすると、非常にその境目が難しくなります。オウム真理教の地下鉄サリン事件なんてことになったときにはこれはもういろいろ早急にやらなきゃならぬことはわかりますけれども、ちょっと日比谷から国会周辺までデモの人間が集まって大変だというふうなときに、それは危機管理の問題と、その辺のある程度波打ち際的な側面があるのはやむを得ないところもありますけれども、どのような基本的な考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(村岡兼造君) 今指摘のありました大規模なストライキやデモについては、通常、国民の生命、身体または財産に重大な被害が生じ、または生じるおそれがある緊急の事態には該当しないと考えられるため、内閣危機管理監が所掌するものとはならないと考えております。
○猪熊重二君 もう一つこの問題に関する最後に、ここで言う緊急事態という概念と安全保障会議設置法第二条第二項に言う重大緊急事態とはどのように違うのか、それともどの範囲で同じなのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○政府委員(江間清二君) 御指摘の安全保障会議設置法に言いますところのいわゆる重大緊急事態という点につきましては、これは「我が国の安全に重大な影響を及ぼすおそれがあるもののうち、通常の緊急事態対処体制によっては適切に対処することが困難な事態」というふうに明記をされております。 先ほど、内閣危機管理監が担当、実際に対応される事態ということで具体的な幾つかの点を申し上げましたけれども、その両者を見てみますと、いわゆる重大緊急事態よりもこの内閣危機管理監が担当される今度の緊急事態という方が幅広い概念と言えようかと思います。 例えば災害というようなことを考えてみますと、今まで安全保障会議設置法に言うところのいわゆる重大緊急事態に該当するものというのは、関東大震災のような極端なものは考えられようかと思いますけれども、通常は大規模災害というのは念頭にはなかったものであります。今度、内閣危機管理監が担当される緊急事態ということについては、先ほども申し上げましたように、この大規模災害というふうなことも念頭に置いておりますので、その意味ではこの緊急事態ということの方が重大緊急事態よりは幅広い概念というふうに言えようかと思います。
○猪熊重二君 次に、国家行政組織法の改正、要するに外務政務次官の一名増員による二名という点に関してお伺いしたいと思います。 質問通告はしていなかったんですが、先ほどの板垣理事の質問に関連して、政務次官の法的地位というか職務内容に関して、私もちょっとよくわからないので、お伺いしたいと思います。 国家行政組織法の十七条三項によると、「政務次官は、あらかじめその機関の長たる大臣の命を受けて大臣不在の場合その職務を代行する。」という規定になっております。 この規定だけを読むと、先ほどから質問、答弁がございましたように、「大臣不在の場合その職務を代行する。」ということになると、外務大臣がどこどこへ出ているから留守はその外務省の政務次官が職務を代行するということになると、一体これは国務大臣そのものと政務次官との差はどうなるんだというふうなことがちょっと不明確になります。 「あらかじめその機関の長たる大臣の命を受けて大臣不在の場合その職務を代行する。」という「その職務」というのは、国務大臣そのものの職務の代行というふうなわけにはいかないと思うんです。結局、内部的な意味において大臣の職務を代行するだけであって、閣議に列席する国務大臣の身がわりになるというわけにはいきませんね、憲法の規定からいって。 その辺、この「大臣不在の場合その職務を代行する。」ということの意味をどのように考えているのか。もう少し言えば、もっとこれなどはあらかじめ省の事務についてその職務を代行するとかなんとか限定しておかないとおかしな条文だと、今初めて気づいたもので、ちょっと突然で申しわけありませんが、御見解を伺います。
○国務大臣(小里貞利君) 法制上のことは必要があれば後ほどまた事務方から申し上げますが、結論として言えば先生の方から後段で整理いただいたとおりだと思うんです。実態論としてはっきり申し上げますと、その関係機関の言うなれば内部の意思の決定を行う、あるいは事実行為を行うことを定めているのであって、政務次官そのものの名において、みずからの名において国務大臣としての職務を行うことはできない。先生もそれをそういう意味で触れられたと思うのでございますが、以上二つがはっきり言えると思います。
○猪熊重二君 先ほど足立委員の方からも質問がありましたけれども、政務次官は一名置くというのが法制定のときからでしたが、昭和三十二年の改正によって大蔵省、農林水産省、通商産業省の三省に限り政務次官を二名置くこととされました。それ以降、今日までこの三省を含め政務次官の数は変更されていない。 今回、外務省の政務次官が二名になるということについては私も相当な理由があると思うし、大変だからぜひ一名増員ということはわかるんです。外務省が何で一名増員が必要かといえば、今のような国際情勢、それから外交交渉の複雑さ、多様さ、そういうことから一名増員するのも結構な話じゃないかと思います。 こういうことを言うとすれば、まさに逆に昭和三十二年にこの大蔵、農水、通産の三省の政務次官を二名に増員したときの増員の必要性というものが現在までずっと続いているんだろうか、こう考えますと、大蔵省の場合には、省庁再編で分割される点もあるし、それから余りいい仕事もしていないしということもあります。 農水省の場合も、食糧管理法のもと食糧庁というのがありますけれども、食糧管理法も改正され、いろいろ農産物に関する検査だとかそういう問題も縮小し、食糧庁はどうなるんだろうか。あるいは林野庁はどうなるんだろうか。国民に残したのは四兆円の赤字だけで、あとはまだ切ることのできない山林が残っているだけで、林野庁というのも少しどうにかしなきゃならぬじゃなかろうかというふうなことを考えると、農水省の所掌事務というか仕事も昭和三十二年を前提に考えれば随分変わってきているんじゃなかろうか。 あるいは通産省も同じです。昭和三十二年、貿易立国によって国内産業を振興し、貿易に資するために、中小企業、大企業全部を含めて商売繁盛になるように頑張っていくために必要だといっても、今規制緩和あるいは自由経済市場というふうな観点からいったら、通産省の職務内容というものは昭和三十二年の頑張れ頑張れという時代からちょっと変わっているんじゃなかろうか。 こういうふうなことを考えれば、総務庁として今回、外務政務次官一名増員ということを検討するときに、この三省の政務次官二名を現在でも置く必要があるんだろうかどうなんだろうか、その辺を検討されたのかされないのか。されないとすれば、なぜしないんですか、されたとすれば、どういう結論になったのか、これをお伺いして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) お話の中で触れられましたように、おおむね四十年前、すなわち昭和三十二年に決められました今お話しの二人の制度であります。なるほどかなり物理的に長期間を経過しておりますし、なおまた行政あるいは政治そのものが起伏もあったが大分変わってきておるという先生の御指摘はまさにそのとおりだと思う次第です。 ただ、情勢の変化も御承知のとおりでございますし、そしてまた政務次官というのはその機関のトップの大臣の意向やリーダーシップ、あるいは政治、行政に取り組む基本的な感覚などによっても政務次官の実態的任用、任務の形というものは変わってくるものじゃなかろうか、私はそういう期待も申し上げておるところでありまして、いわば政治と行政の接点と申し上げましょうか、大臣を直接補佐するという位置づけや職務の内容の重要性、その時代の要請、あるいはそのときの内閣の年度における施策の重点性というようなもの等も弾力的に結びつけながらあり得るものであろう、さように思っております。 しかしながら、決してこれが十分でありますというような気持ちで申し上げておるのではございませんでして、御指摘のようなその功罪もきちんと謙虚に議論をしながら進めなければいかぬ。 それからもう一つは、時間もありませんから一言で申し上げますと、行政改革を折しも今正面から取り組んでおるところでございますし、他日、中央省庁等改革基本法についても皆様方から御意見、御助言をいただく機会が相当あると期待申し上げておりまして、そういう機会を通じまして、ただいま先生が御指摘になったこれらの問題も徹底的に議論をこねていただきたい、そういうことを期待も申し上げ、またお願いを申し上げておるところでございます。
○猪熊重二君 終わります。
○瀬谷英行君 限られた時間ですから端的に御質問申し上げたいと思います。 先般、国土審議会が開催されました。国土審議会の方からいろいろな資料を提供していただいて、これからの日本の未来像というものが示されております。私は大変よくできているなと思いました。それを一つ一つ申し上げる時間はありませんから、端的に申し上げますけれども、その中で気になったことが一つあります。それは、きょうの委員会でも話が出てまいりましたけれども、政務次官の増員に関連をして、危機管理という問題が出てきました。 危機管理とは具体的にどういうことかというと、我々が過去においてどんなことがあっただろうかと思うと、ずっと昔二・二六事件というのがありました。それから、最近ではペルー事件というのがありました。ああいうような状態が我々の周辺に起きた場合には、まさに危機管理の必要性というものを痛感することになると思います。 それと同時に、これは審議会の報告にもありましたが、少子・高齢化ということが最近はよく言われるようになりました。つまり、子供が少なくなってくるんですね。具体的に我々の周辺を見回してみても、例えば永田町小学校というのは、前は子供が通っていたんですけれども、今は廃校になってしまって空っぽですね。校舎だけ残っているんです。校舎だけ残っているけれども、学校の校舎なんというのは残っていてもなかなか使い道がないんですよ。 だから、少子・高齢化という状態がこのままいくとどういうことになるのかということを政府としても先を読む必要があると思うんです。その場合にどうしたらいいのかということを考えておく必要がある。これから百年、二百年先、あるいはもっと先になったら日本列島は空っぽになっちゃうんじゃないかということを心配しなきゃならないわけです。それで、建物だけは残っていると。国会議事堂も、国会議事堂跡なんというようなことになっちゃって、だれもいない。建物はあるけれども、住む人もいないし、通う人もいないし、歩く人も車もないという状態になることを考えなきゃならないということですね。これはなかなか深刻な問題だと思うのであります。 その少子・高齢化の趨勢というものはどうなっているのか、その場合に我々の周辺は一体どうなるのか。こういうことについて、どのような調査が行われて、どういう数字があらわれているかということをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) ただいま瀬谷委員から御指摘がございました我が国の人口構成の推移でございますが、六十五歳以上の老年人口比率は昭和五十年七・九%、平成九年一五・六%、このようになっております。また、十五歳未満の年少の人口比率は昭和五十年には二四・三%でございました。平成九年には一五・四%、こういうふうになっております。老年の推定を見ますと、二〇二五年には一五・六%が二七・四%、二〇五〇年には三二・三%にふえる。そして、年少人口比率は二〇二五年には一三・一%に減る、また二〇五〇年も一三・一%と推定されております。 我が国の総人口の将来見通してございますが、平成七年は一億二千五百五十七万人、ピークは二〇〇七年、一億二千七百七十八万人。ところが、二〇五〇年については、中位推計でございますが、一億に減るんではないか、二一〇〇年にはこのままいきますと六千七百三十六万人、こういうふうに見通しをされておるところでございます。 したがいまして、少子・高齢化に伴うさまざまな経済的、社会的影響が指摘をされており、少子・高齢化への対応は重要な課題と思っております。 昨年十月の人口問題審議会の報告書は、個人が望む結婚や出産を妨げているものを取り除くことにより、出生率の回復を期待する対応の必要性を指摘いたしております。具体的な対応といたしまして、育児と仕事の両立支援、固定的な男女の役割分業や雇用慣行の是正など、社会全体のあり方の問い直しが必要と指摘されております。 今後、本報告書も踏まえながら、国民的議論の動向も見きわめつつ、少子・高齢化への総合的、効果的な対応に努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○瀬谷英行君 今の長官のお話をお伺いしますと、二一〇〇年には六千万人ということでありますけれども、この割合で減っていくと、二二〇〇年あるいはもっと先になると日本列島はもう閑古鳥が鳴くような格好になってしまうんですね。そういうふうになってから産めよふやせよと言ったってそう簡単にはいかないですから、そうすると、やはり今のうちにこの少子・高齢化に歯どめをかけるにはどうしたらいいのか。ある程度減るのは構わないけれども、ほどほどにしないと、それこそ黙っていて国が滅んでしまうということになりかねないですね。 だから、そういうことも考えて、日本というものがこれからも繁栄していくような手だてを講ずる必要があるのじゃないかという気がいたしますが、その点、官房長官なり小里長官なりに、こういうふうに考えているとか、あるいはこうすればいいとかというお考えがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 先ほども言いましたけれども、少子化の影響については、国民の生活水準の低下とともに家族や地域社会の変容、子供の健全な成長への懸念というようなことがございます。また、少子化の要因については、未婚率の上昇などがございますが、それへの対応として育児と仕事の両立支援、そして固定的な男女の役割分業や雇用慣行の是正など我が国社会のあり方の見直し、問い直し、こういうことが必要でございます。今回の報告書を少子化に関する議論の出発点として、これは大変重要な問題でございますから国民全体として議論もし、その対応も考えていかなきゃならぬ、こういうふうに考えております。
○瀬谷英行君 これは皆さん自身もお感じになっているんじゃないかと思うんですけれども、昔は朝八時ぐらいになると小学校へ通う子供らが何人か一緒になってがやがやしゃべりながら行ったということが記憶にあるんです。最近はそれがなくなっちゃったわけです。小学生一人か二人じゃしゃべりようがないですからね。おとなしく学校へ通うようになっちゃった。こういう状態が続いていくとどうなるんだろうなということを心配しないわけにはまいりません。そこで、これらのことをいかにすべきかということは国としても考える必要があると思いますね。 それから、災害対策の問題なんですけれども、先ほどもお話がありましたが、阪神大震災の生々しい経験が我々にはあるわけです。あの日ちょうど委員会でもって視察がありまして、朝八時ごろ羽田へ集まったんですよ、福岡まで行く飛行機に乗るために。そのときに飛行場でもって、どうも大阪、神戸の方で大きな地震があったらしいなという話はみんなに伝わったけれども、具体的にどんなものかというのがだれもわからなかった。福岡へ行って、どうなったんだろうと言ったけれども、かなりのものらしいというだけで、まだはっきりわからなかった。だから、こういう危機管理の問題ですけれども、こういう場合に何が優先すべきかということを考える必要があるんじゃないかと思うんですね。 例えば、マスコミのヘリコプターがどんどん飛んでいて救助活動に大変に困ったというような話もありましたし、混乱した状態でもって、自衛隊が駆けつけるといったって道路が渋滞をしちゃって動けないというようなことがあって、現地の状態は混乱をきわめたということはやむを得なかったかとは思いますけれども、災害だけは我々が予期することができないんですよ。いつ何どきこういう状態が出てくるかわからない。 ああいう規模の大地震が起きた場合に、それが関東であろうとどこであろうと、これはえらい騒ぎになりますね。その場合、どういうふうに対応したらいいのか。まず念頭に置かなきゃならないことは、そういう際には何を優先するか、何が大切かということを順序立てて考えていく必要があると思うんですね。やたらとやじ馬根性でもってわいわい騒いだって始まらないわけですから。そういうときに、だれが指揮をとって何を優先してどこを動かすかということをあらかじめ系統立てて考えておく必要があるんじゃないかという気がいたします。これは地震のときの経験もおありになる小里長官なんかは十分わかっておられるんじゃないかと思いますが、この過去における経験を踏まえましていかにあるべきかというふうにお考えになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 大変大事なお話の御提案でございます。 一つは、なるほどただいまお話をお伺いしながら、先生自身大変現実的に生々しい御経験をなさったなと。そしてまた、あの朝を振り返ってみまして、現場の状況の把握の適正ぶり、迅速ぶり、あるいは通信体制等々、今思い出しながら、結果として我々の対応も決して十分でもなかったし、なおかつまたまさか、まさかと思っていた地域にもしかのことが発生をいたしたわけでございまして、あの教訓というものを決して忘れてはならぬと思っております。これは地方公共団体もあるいは罹災者も、政府はもう何をか言わんやでございまして、そういう気持ちでこの三年間を私は見詰めてまいりました。一人の政治家として見詰めてまいったつもりでございます。 率直に申し上げまして、先生から今お話があったように、そういう事態が発生した、これにどうするべきか、だれがどういうような対応をするのか、あるいは政府としてはどうあるべきか、そういう機敏な対応をするためにどういうことが必要なのか。いろんなことを視点を多く持ちながら見てまいったつもりでございますが、私はあの経験というものが今にして生かされてきておるな、そういう感じを持ちます。 しかしながら、それにしても決して十分ではありませんから、さらにあの当時を振り返りながら、そしてまた新しい深刻な規模の大きい事態も、発生してはならぬけれども、発生するという想定のもとにいろんな対応をしながら、政府としては限りなく十分に近い対策を立てなけりゃいかぬと常に自分の心に言い聞かせておみところでございます。
○瀬谷英行君 災害の場合に優先しなければならないのは人命救助あるいは火災の防止、これが重点的に行われなきゃならないだろうというのがあの阪神大震災の場合の一つの大きな教訓になったと思います。 そこで、じゃどうしたらいいのか。やっぱり迅速に動かし得る労力といえば自衛隊を活用する以外にないわけなんですね。だから、そういう場合には、現在の自衛隊のような組織力を災害対策に有効に使うためには、平時からそういうことを念頭に置いて、何が一番大事なのか、何が一番優先すべきかということを順序立てて考えておく必要があると思うんですね。そういう点をおろそかにすると、瞬間的にどうしていいかわからなくなってしまう、うろうろするだけだということになると思うんです。周到な準備を整えるべきであると思いますが、その点は一体どういうふうになっておるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) これは私が申し上げるのはどうかと思いますが、話のついでもございますからお答えさせていただきます。 先ほど具体的な例示なりあるいは方策を申し上げませんでしたけれども、ただいま先生が例示としてお取り上げになった自衛隊の出動、これだってもう本当に私どもはあの当時、自衛隊というものをどういうふうに活用するかというその制度上の問題あるいは実態上の問題、日ごろ自衛隊と自治団体等との関係の問題等におきましては相当厳しい反省をさせられました。 あの後、政府をいたしまして自衛隊は即刻出動しなさいよと。出動しようという行為があっても、出て行くには所定の機関、団体との連絡がなければなかなかためらう側面も経験をいたしたものですから、日ごろの自衛隊と自治団体との共同訓練等も必要ですよと。あるいはまた、県知事が出動要請するというチャンネルが一本でありましたけれども、これは本来、近傍地域には自衛隊は自主的に出動できるんですよ、事態の大小のいかんにかかわらず勇気を出して行きなさいと、そういうようなリーダーシップというんでしょうか、一つの方向というものを明確にいたしたいきさつもあります。あるいはまた、市町村には、事件が発生したときには自衛隊に対して通告できますよ、遠慮なく通告をしなさいと。その通告を受けたら自衛隊は自主的に出ていっていいじゃないか、そういう雰囲気もつくろうというようなことなどを、あの直後、三カ月、四カ月たってからであったかと思うのでございますが、整理をいたした記憶がございます。 そういうふうに、ただいま先生のおっしゃるように、秩序立てて具体的にいろんなケース・バイ・ケースで対応できるように十分努力をしなけりゃいかぬ、もう今であってもこれで結構ですなんという体制があるなんて思っておったら大きな間違いだと、さように思っております。
○吉岡吉典君 二つの法案には共通した重要な問題があると思っております。それは危機管理体制を強化しようということであります。 危機管理体制の強化、危機管理ということになると、歴史的にいろいろはっきりさせておかなくちゃならない問題があると思います。 国内でいえば、何よりも治安を第一としてあの関東大震災のときの朝鮮人、中国人虐殺から社会主義者の虐殺という事件がありましたし、こういうことは決して古いことでなく、戦後も、一九四八年の福井の大震災のときには、救援に駆けつけた労働組合初め、今でいうボランティア、これが占領軍に全部県外へほうり出されるというような弾圧を食らっている事例もあります。海外では在留邦人保護という名前で出兵して実際は戦争をやったという歴史があるわけです。 したがって、危機管理ということで何を考え、どういうことをやろうとしているか、どういうことはやらないのかということをはっきりさせる必要があると私は思っております。 そういうことで私が特に強調したいのは、戦前の海外邦人救出のために日本軍が果たした役割を教訓にして、要するにそれを生かして今の体制を強化せよということが、雑誌でもそういう論文が書かれ、国会審議の中でも、去年の四月八日の衆議院日米安保条約の実施に伴う土地使用等に関する特別委員会で西村眞悟議員から、これは具体的には義和団事件の際に日本軍が果たした役割を念頭に置いて今の邦人救出体制を強化せよ、こういう主張が行われております。 義和団鎮圧事件というのは八カ国連合軍が出兵した事件ですが、日本は二万二千人を出兵させてその連合軍の主力になった、そして中国では今でもこれに対する厳しい糾弾が続いている事件であります。 それに学んでやらなきゃだめだ、今の日本の危機管理体制はなっちゃいないということが雑誌で堂々と書かれ、国会論戦でもそういう議論が行われることになると、果たして日本はどう考えているだろうかということが当然問題になると思います。 ところが、これは総理に対する質問ですが、総理はその点については答弁なさっていないんですね。危機管理体制の問題については答えておられるけれども、義和団事件云々という私の認識に沿って答えてくれという質問に答えておられない。突然の質問であるいは答えられなかったのかどうかわかりませんが、これはきちっとしておく必要がある問題だと思います。 総理がおられないところですので、答えにくければまた総理がおられる場で質問しても構いません。しかし、こういう場ですから、官房長官、もしお答えになることがあったらお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 北清事変あるいは義和団事件と呼ばれる事件については、その背景、目的及び同事件がもたらした結果につき、現在も種々の研究、分析がなされており、さまざまな評価もあると承知をいたしております。 いずれにせよ、我が国としては、過去のさまざまな歴史を直視し、これに学びつつ、今後の日中関係を一層成熟したものに発展させるため引き続き努力してまいりたい、こういうふうに考えております。
○吉岡吉典君 今の答弁も私はやっぱり誤解が残る答弁になりかねないと思いますね。 西村議員はこの間の国会論戦で、我が国の救出部隊の軍規の公正さを大いに強調しておられます。こういう議論がおっしゃるように今もあることは事実です。 しかし、この義和団事件というのは、私もその実態は最近まで余りよく知らなかったんですが、当時大問題になっている事件で、当時の新聞を読んでみると、どういうことをやったかが詳細に書かれている。それから、このときの日本軍が中国の金銀などを略奪したということで議会でも大問題になっておりまして、私は、その質問主意書やら論議は大体目を通したつもりです。 帝国議会で大問題になっている事件で、軍規が正しかったなんと今では言えるものではとてもなくて、当時の陸軍大臣児玉源太郎が天皇に対して責任をとって辞任の文書を書いた。その草案が国会図書館にちゃんとあります。私はそれも見てきました。それによりますと、「北清事変ノ為メニ派遣セラレタル我陸軍ノ将校ニシテ不正ノ掠奪ヲ恣ママニシ、若クハ軍隊ノ押収シタル財物ヲ私シテ、以テ自ラ利シタル者太タ少ナカラス」、こういうことがあったので大変申しわけないから辞任するという、なかなか読みにくい達筆の奏上文が国会図書館にあります。 そういうように、日本の陸軍大臣が辞任する、連隊長が逮捕される、大隊長が逮捕される。逮捕者も出て当時の新聞はもう大々的にキャンペーンをした問題で、これは軍規が正しかったなんといって国会の速記録に残っていますけれども、こういう状況ではないんですね。 八カ国連合軍が出て、外国の軍隊の参加者もこれについては当時たくさんの記録を残しております。その当時の記録を見ますと、各国の軍隊が全部一流の略奪者だった、そういうふうに書いて、日本はあるいは比較的程度は小さかったかもしれません。その比較が大事じゃなくて、やはり日本も加わったんだということが外国からも記録され、そして中国では外国のそういう記録もとりながら、今でも繰り返し繰り返しこの事件でどんなひどい目に遭ったかということを、向こうの雑誌でも、人民日報などでも書き続けている問題なんです。こういう事件を、軍規が正しかった、そしてこれに学んでやれということになるとぐあいが悪いんですよ。 これはよその国の人が書いただけじゃなくて、北京籠城事件を指揮したということで有名になった柴五郎という中佐が事件の直後にやった講話がちゃんと本になっています。これは福島県立図書館でコピーをとってきたものですけれども、これを読んでみると、これじゃ中国の人が怒るのも無理がないなと思うんですね。 明治三十三年、一九〇〇年の八月十四日に北京をついに連合軍が占領したと。日本軍よりもイギリスとアメリカの軍隊が先に入った、しかし彼らは北京の地理を知らない。我々は後から入ったけれども地理に詳しいので、「英、米軍は既に十四日の午後に北京に入って居り日本軍は夜遅く入ったのでありましたが、他国の兵は不案内敵手を着けずに居りましたので。十五日の朝早く日本兵を出して、大蔵省、米倉、其他役所の主なるものを占領致しました、其れが為めに当然の戦利として殊に価値のあるものは殆んど悉く日本の手に入りました。」という手柄話を、帰ってすぐ講演をやって、それがこういう本になって当時も出ているわけです。 こういう歴史があったものを、軍規が正しかったとか、もう一回そういうことを学んでやらなきゃいかぬというのが速記録に残ったままになっているのは、また危機管理と言ってあれをやるということに私はなりかねないなと思って、これは百年近く昔のことですけれども、古い時代のこととしないで、私なんかもこんなことをやったことを近年まで知りませんでしたけれども、こういう論議があるので、こういう雑誌も出るのでどういうことかと思って調べてみてびっくりしたところなんです。 そういうわけで、危機管理と言うけれども、どういうことをやるかということはやはりきちっとしておく必要があると私は思っております。 それから、ついでですが、邦人保護という形で海外へ出た事件が数多くあるわけですけれども、日清戦争の際の朝鮮への出兵、これはどういう目的だったんですか。これは外務省ですか。
○説明員(薮中三十二君) 御質問の件につきましては、明治二十七年に発生したいわゆる東学党の乱の拡大を受け、明治十五年に朝鮮政府との間で結ばれた済物浦条約及び明治十八年に清国との間で結ばれた天津条約により出兵が行われたものと承知しておりますが、当時の公文書の一つによれば、本件出兵は公使館、領事館の護衛及び居留民の保護が目的とされており、その背景や目的につき種々の研究、分析がなされていると承知しております。
○吉岡吉典君 日清戦争の場合も、これは明治二十七年、一八九四年六月一日付の天皇の陸海軍に対する令達、これは防衛研究所の図書館にちゃんと現物がありますからいつでもごらんになればわかりますが、「同国」、朝鮮国ですね、「寄留本邦人保護ノ為メ軍隊ヲ派遣」する、こういうふうにきちっと邦人保護で出たんですね。 ところが、最近は、ほとんど朝鮮の独立のためだったとかいろんなことを書いて、日清戦争は文明の戦争だったとか書いているんです。私は日清戦争は日本が一方的にやった侵略戦争だとは思っておりません。朝鮮の支配をめぐる日本と清国の争いですから一方的な侵略だとは言いませんけれども、しかし日本が朝鮮でやったことは、朝鮮独立どころか、表向きは朝鮮独立とは言っているけれども、これも国会図書館にあるからすぐわかることですが、宣戦布告の草案が六種類ありまして、その第三番目と第四番目は「清国及朝鮮国ニ対シ戦ヲ宣ス」となっていますから朝鮮独立どころじゃないわけで、実際やったことは朝鮮王宮の軍事占領だった。それで、手柄話に国王を捕虜にしたとこれは書いているし、それが目的だったというのは陸奥外務大臣の「蹇蹇録」にも書いてあることで、そういうのを邦人保護という名前で出かけてやった。 ついでですから、邦人保護と言っても外国がどう見るかということを今の問題として我々は念頭に置かなくちゃいかぬから言いますけれども、日清戦争は、朝鮮から清国兵を追っ払った後、中国領に入って、旅順では南京大虐殺の旅順版だということで最近問題になっている大虐殺をやった。これも当時の陸奥宗光外務大臣の「蹇蹇録」という本の中ではっきり認めて書いているところです。それも私は驚きましたね。陸奥宗光の書いた本の中に引用されている外国人の記録によると、これは陸奥宗光の本に引用されている文章ですけれども、皆殺しをやって、残ったのはその殺した死体を運ぶ三十六人を残した。その三十六人は、帽子にこの男は殺してはならない、こういうふうなことをやったと。これは経過はいろいろありますよ。ありますけれども、そういうことが起こったんですね。 だから、我々は、危機管理という場合に、国内でも国際的にもそういうことがあるので、危機管理ということでどういうことを考えているかちょっと考え方を聞かせていただきたいと思います、こういう例も念頭に置いてですね。
○国務大臣(村岡兼造君) 先ほどの委員の先生方にも危機管理体制の強化のねらいということで答弁をいたしておりますが、近年、災害、事故、事件等の突発的事態に際しての危機管理体制の強化については行政全体の問題として国民の期待が大きいということで、行政改革会議の「内閣の危機管理機能の強化に関する意見集約」においても「内閣が政府全体の指令塔としての役割をより効果的に果たせるようにするため、内閣官房に、危機管理を専門的に担当する官房副長官に準ずるクラスの職を置くこと。」を提言しているところであります。 本法案は、こうした点を踏まえ、内閣官房における危機管理機能を強化するために、緊急の事態に対し、内閣として必要な措置について第一次的に判断し、初動措置について関係省庁と迅速に総合調整を行う等を任務とする内閣危機管理監を設置することとしているものであります。あわせて、内閣安全保障室の改編など内閣危機管理監を補佐するための体制強化を図ることとしているところでございますが、危機管理体制は常に点検改善していくべきものであり、今後ともさらなる体制の充実を図り、その万全を期していく、こういうふうに思っております。 今、詳しくいろいろな話もございました。当時、ずっと前の話でございます。私なども運輸大臣をしておったときにイラクの事件がございました。これは主に邦人じゃなくて、国連からの要請を受けまして、日本航空とかあるいは全日空に私も協力を要請いたしまして、ベトナム人を初めとする、タイ人もおりましたけれども、そういう方々の救出に協力をいたした、こういう状況がございます。 したがいまして、いろいろな議論をしている人もありましょうが、先ほどの答弁のとおり、我が国の過去のさまざまな歴史を直視し、これを学びつつ、諸外国との問題等も考えながら慎重に対処していきたい、こういうふうに考えております。
○吉岡吉典君 もう時間がなくなりましたから簡単に言いますが、例えばイランでは大使館人質事件というのを軍隊を送って解放しようとした、あれは失敗してしまったわけですけれども。ハイジャックに対しても、軍隊を送って外国の空港で人質を射殺するというふうな事件もあったと私は思います。 だから、危機管理のためには、邦人を救出するためには自衛隊を派遣して救出するというふうなことも起こり得るのかどうなのか、ハイジャックでもそういうことが念頭にあるのかないのか。さらに、邦人救出のために自衛隊の輸送機を送ったこともありますし、それから今度は護衛艦も送るという方針が決まったときのうの日経新聞には出ていました。邦人救出という事態は、そこは紛争地帯ですから、そこで武力衝突も起こりかねないということも考えられますが、そういう事態はどういうふうに考えるのか、そういう点、簡単でいいですからお答え願います。
○国務大臣(村岡兼造君) いろいろな問題が起きたとき、有事の際というのか、御質問が何を意味するのか明らかでございませんが、外国における災害、騒乱その他の緊急事態に際し、防衛庁長官は、外務大臣からの依頼を受け、自衛隊法第百条の八に基づき、生命または身体の保護を要する邦人を輸送することができ、航空機に余席のある場合には、外務大臣からの依頼を前提に、当該余席を利用して当該邦人と同様の状況に置かれている外国人も輸送の対象とすることができるとされております。 なお、かかる在外邦人等の輸送は武力行使の目的を持つものではないことから、いわゆる海外派兵に当たるものではないと思っております。 さらに、自衛隊の海外出動に関する昭和二十九年の参議院の本会議の決議については、その有権的解釈は参議院によって行われるものであるが、自衛隊法百条の八が国会の議決を経て法定されたものでありますから、政府としては、同条の運用により在外邦人等を輸送することについてはお尋ねの決議との関係で問題を生ずるものではないと考えておるところであります。
○永野茂門君 自由党の永野でございます。 最初に、官房長官に内閣危機管理監について承りたいと思います。 阪神大震災でありますとかナホトカ号の流出油災害でありますとか、あるいはペルーのテロ事件等以来、我が国の危機管理能力の刷新、向上につきましては大変な要請が内外、特に国民の間から起きておりましたが、このたび危機管理監を設置されたことは極めて妥当なものでありまして、今後、十分機能を発揮していただくことを期待するものであります。 そこで、既に多くの同僚からの質問の中に同種の質問があったわけでございますけれども、第一に、危機管理監の任務の中から国の防衛に関するものは除くということになっております。 私が今から申し上げることは、一般原則はこうじゃなかろうか、しかしそれでもなおあえてこういうようになさったのには特別な理由があるだろう、その理由を聞きたいということで申し上げたいと思いますけれども、組織をつくり上げる原則として、例えば今回のもののように国の防衛に関するものもその他のものも、危機管理総体について言えば情報源も大体同じようなところが情報源になり、そしてまたその情報が伝わってくる情報のネットワーク、つまり情報を収集し伝達し処理するというこのネットワークも同じようなものを使い、そしてさらに危機管理の指令に基づいて動く部隊あるいは機関等も大体同じか類似か、同種の任務をやるような、類似した任務をやるような機関、部隊にその伝達をして、それを管理していく、こういうようなものだと思います。 国の防衛に関することをやる機関、部隊と、ここで言う危機管理で管理される機関、部隊等も大体同じようなことをやるような部隊であって、こういうものは一般的には一元化して、能率よくかつ統一された行動をとる、統一した管理をするというのが一般的ではないかと思うわけでありますが、それにもかかわらず特に国の防衛に関するものを除くとされました理由は何か。先ほど同僚の質問にもお答えいただいておのましたが、さらにもう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(村岡兼造君) 行革会議の最終報告では、内閣危機管理監は災害、事故、事件等の突発事態に際し、内閣として必要な措置を第一次的に判断すること等を任務とすると提言をされております。 先ほど瀬谷先生に答弁しようと思ったのですが、こういう突発のときに何が大事かということで、阪神・淡路等は一番のあれでございますが、実は情報がなかなか集まらないということがございます。 私も運輸大臣のときに信楽鉄道の事故に直面をいたしました。実は十時ごろ事故が起きた。ところが、情報が入ってこないのであります。入ってきたのは実はマスコミの方々からテレビ等で入ってきた。したがいまして、午前中は大きな事故だけれども二、三名の死者が出た模様という状況でありまして、だんだん三時、四時になってまいりますと、数十人、数百人というような状況で、私もすぐ現地に入ったわけでございますけれども、実は運輸省にもそのとき相当しかりました。いわゆるこういう災害、事故についてのマニュアルがない。実は行ってはいるんです、大阪から。技術者が行きまして、衝突した電車の中に入りまして、何が原因で衝突したか、信号機がどうかと、そればかり調べている。状況の判断、こういうものを的確に本省へ、電話も何もあるという状況ですから、何でしないかと。それ以後、運輸省ではこういう事故の問題についてマニュアルをちゃんとつくっていると思います。 しかし、阪神・淡路については、これはとにかく御承知のとおり早朝でもあり、もう市役所がつぶれてしまう、あるいは消防、警察官のところが自分のうちがやられておる、あるいは主要な人がなかなか登庁できない、あるいは通信をやろうと思いましても通信社の方あるいはまた各県庁、市役所等の連絡ができない、電話が満杯になって事故を把握できない、こういうような大変な状況でございました。 したがいまして、このごろは携帯電話とかいろいろな事故に対する通信手段も相当整備されましたし、あの教訓をもとにいたしまして、内閣でも、例えば総理大臣がいなければその次が私、私がもし事故であれば国土庁長官、こういうようなことで、私どももそういう事故、災害があった場合には、もし官邸がだめなら国土庁とかそういうところのマニュアルも今決めておりまして、対処していきたいというふうに考えております。 いずれにしても、あの混乱の場合のマニュアルがないという状況で、今内閣には二十四時間体制でいろいろそういうもののセンターも用意しているところでございます。 さて、本論でございますが、国の防衛に関するもの、すなわち外部からの武力攻撃という事態への直接の対応については一層高度なレベルでの総合的政治判断により決定されるべきということでありますので、内閣危機管理監の統理の対象からは除かれております。内閣総理大臣を中心として、内閣が一体となって対応する事態であると思っております。 国の防衛に関する危機管理については、私や内閣官房副長官、安全保障会議に関する事務を所掌する内閣安全保障室など内閣官房内で適切な役割分担を行うことにより万全を期していきたい、こういうふうに考えておるところであります。
○永野茂門君 そこで、国の防衛に関するものというのはどんなものかというのを逆に自衛隊の任務等からお聞きしたいと思います。 災害出動あるいは災害派遣、それから治安出動、これは国の防衛に関するものではない、こういうように理解しておりますが、それでよろしゅうございますか。 それから、防衛出動、これは当然国の防衛に関するものであると思いますが、それでよろしゅうございますか。 それから、国連の平和維持活動その他に派遣される場合、これも危機管理的に行わなきゃいけないものがありますけれども、これはどちらに入りますか、ちょっとわからないのでお伺いしたいと思います。 それからもう一つ、潜入部隊のテロ、ゲリラ、例えば北朝鮮の特殊部隊等が潜入して——けさほど北朝鮮のある人に会っていろいろ話をしていたんですが、これは部隊じゃありませんけれども、工作員がかなり潜入しているんじゃないかという話もありました。それは別にいたしましても、特殊部隊が潜入してくる、直前には少なくも潜入してくる、平時から潜入してきていると思うのが本当だと思いますけれども、そういうものが大規模な重要施設の攻撃、給水源でありますとか、原発、原子力施設だとかあるいは指揮センター、危機管理センター等を大規模に攻撃するような場合、これはいわゆるテロ対処で国の防衛に入るんですか、それとも一般的な危機管理に入るんですか。 それから、防衛出動の準備段階において、邦人の救生活動でありますとかあるいは国民の退避活動、住民の退避活動を誘導するとかいうような活動が緊急に行われなきゃいけないということが多いと思いますけれども、こういうものは一般の危機管理の中でやるのであって、それが戦時中であろうが戦争の直前であろうが一般の危機管理活動でやる、私は今までのお話を聞いてそういうように判断しているんですが、そういう考え方でいいんですか。間違っているとすればどういう理屈で間違っているんでしょうか、お願いいたします。
○政府委員(江間清二君) 現在御審議をいただいております法案では、国の防衛というのは除くということで、国の防衛については、ただいま官房長官の方からお話がございましたように、外部からの武力攻撃への直接の対応ということを念頭に置いておるわけでございます。 そこで、例えば災害派遣が入るのかあるいは治安出動の事態等々幾つかの例をお挙げになりました。盛りだくさんだったものですから、すべからくにお答えが抜けることのないように配慮したいと思いますけれども、まず危機管理監が担当する緊急の事態ということで、具体的にはこういうようなことを考えておるということを先ほど御答弁申し上げましたので、その面からも御理解をいただけるのではないかというふうに思います。 自衛隊の活動との関係で申しますと、例えば災害派遣というようなものについては、これは当然内閣危機管理監の対応する緊急の事態ということでとらえ得ると思います。 それから、治安出動というお話がございましたけれども、これも危機管理監の対応する緊急の事態ということで、重大事件、例えばハイジャックでありますとか大量無差別の殺人事件でありますとか、あるいは騒擾、暴動といったようなこと、こういうものについては内閣危機管理監が第一次的に対応するということでございますが、その対応の中の活動として自衛隊の治安出動というようなことも当然入ってくるというふうに考えております。 それから、テロ活動についても同様であろうと思います。 それから、いわゆる有事のときの国民の避難誘導という点の御指摘がございましたけれども、実はこの点については、いわゆる防衛出動事態あるいはその前の防衛出動待機命令というような事態は国の防衛という範疇の中に入るというふうに考えております。 その中の一つの行動として、政府として避難誘導等を行うという場合には、内閣として対応をしていく際には当然この危機管理監も密接に関連をしてくると思いますけれども、その事象事象に応じて内閣として全体的にどういうふうな対応をしていくかという点については、内閣官房長官あるいは副長官というところでのいろいろ適切な業務の配分といいましょうか指導といいましょうか、そういう中で具体的には決められていくのではなかろうかというふうに考えております。
○永野茂門君 PKO等についてはどう考えていますか。
○政府委員(江間清二君) PKO活動については、いわゆる国民の生命、身体または財産に重大な被害が生じ、または生じるおそれがある緊急の事態という中で、PKOというものは一般的には該当してこないのではないかというふうに考えております。
○永野茂門君 私の考え方を特に強調するつもりはありませんが、今言われたテロの問題も、大規模同時多発というようなテロは一般的な警察力をもって対処するようなものじゃなくて軍事力で対処しなきゃいけない、まさに国の防衛にかかわることになるというようなことも考慮しておいていただきたいし、それから住民の避難誘導等は一般的に危機管理の中でやらなきゃいけない、間接には国の防衛のために行われるわけでありますけれども、私はこれは危機管理監の方でおやりになるのがいいんじゃないかという感じは持っております。 それから、PKOも、PKOだけではなくて、要するに国連に対するいろいろな支援について、危機管理的な、非常に急ぐ邦人との関係、一般外国人の人命等の救助のためとかいろいろありまして、それに対する活動でございますので、これも一般的には邦人救出等と同じように危機管理監がやるのが本当かなと私は思っておるんですが、この点は申し上げておくだけで、これは私は強要するつもりはありません。 いずれにしろ、危機管理監の仕事は非常に大事なので、大いに御活躍いただくことを期待しております。 時間がなくなりましたので、第二問の官房副長官の問題につきましては質問を取り下げます。 次に、外務省にお願いいたします。これも時間がありませんので、問題を一つに絞ります。 今回提案されております外務政務次官を二名とすることにつきましては賛成でありますので、これについて特に質問はございません。ただ、これと関連して、外務省の定員がどういう状態にあるのかということにつきましては、御承知のように、ここ数年ずっと外務省はいろんな関係があって定員をふやしてきております。一般的には定員を減らしていくのが原則でありますけれども、外務省だけ特例になっているというのにはそれなりの事由がありますし、私も一般的にそれに賛成をしているわけであります。 従来、外務省は定員増を毎年要求してきて、十年度もそういうことになっておりますけれども、その理由、要因、そしてその要因が今後どういうように動くであろうか、まだ変わらず強く増員を要請するような要因が残っていくかどうかということについて簡単に御説明をお願いします。
○政府委員(浦部和好君) 外務省の現下の定員は五千九十七人でございます。この数年来、順調に定員を伸ばさせていただいておりますが、これはまさに国際社会の変動が非常に激しいということ、したがって外交に対する需要がますます強くなっているということだろうと思います。 具体的に申し上げれば、二国間関係においてもいろいろな形での二国間関係の発展が必要になっておりますし、アジア太平洋の協力関係をどう進めていくか経済のみならずその他の分野においてもそういう必要性がますます高くなっておりますし、さらに環境問題等のグローバルな問題について日本が国際社会にどう対応していくのかというような問題がむしろますます強くなってきているというふうに我々は認識をしております。したがいまして、できるだけ外交の実施体制の強化をこれからも図っていただけたら大変ありがたいというふうに考えております。 もちろん、厳しい行財政事情の中でございます。外務省としてもできるだけ効率的な定員の運用等に最大限努めながら、しかし今申し上げましたような事情につきまして各方面の御理解をいただきながら必要な要員の確保に努めてまいりたい、かように考えております。
○永野茂門君 今の要因を聞いておりますと、なかなか今後ともその要因からは増の要求しか出てまいりませんし、それ自体はやむを得ない傾向でありますので、ただいま官房長が最後の方でおっしゃいましたように、外務省の中の効率化、機械化、そして一元化等によって十分節約された有効な定員を確保していくように要望して、私の質問を終わりたいと思います。 総務庁長官もいらっしゃいますので、定員管理は外務省もしっかりやりながら、しかし必要なものはとっていくということでお願いしたいと思います。 以上です。
○栗原君子君 新社会党の栗原君子でございます。 私は今回提案されております二法案につきまして若干質問させていただきたいと思います。 先ほどからのやりとりを聞いておりますと、まず内閣の強化、官邸機能の強化、そしてまた一方では行政改革というものを抱えていらっしゃる、こういうふうに思うわけでございます。そこで、こうした今なさろうとしていらっしゃることが果たして国民生活にどう影響してくるのかといったことも考えてみるものでもございます。 まず最初に、一九五七年、昭和三十二年に政務次官を二人置くことができるとされ、大蔵省、農林水産省あるいはまた通商産業省に二人の政務次官を置いておりますけれども、先ほど猪熊委員の方からもこれにかかわりまして質問がございましたが、これらについてやはり見直しを考える必要があるのではないかというふうに考えます。 例えば農水関係にいたしますと、食糧増産の時代に始まったことでもあります。しかし、今日ではむしろ食糧はつくるなと農家に対して大変な減反政策を押しつけているという状況の中で、果たして二人置いておく必要があるのかどうか、こういったことも大変疑問に思うところでございます。 さらにまた、大蔵省につきましても、金融と財政を分離する、こうした議論が起こっている中でございますけれども、そうすれば政務次官を二人置いておくことが果たして必要なのかどうか、こういったことも考えるわけでございます。 時代とともに大きく変わってきているわけでございますが、見直しについてもこれから議論をしていただけるものと解釈してよろしいですか。
○国務大臣(小里貞利君) 具体的にお答え申し上げる前にお断り申し上げておかなければならぬと思うのでございますが、これは誤解を恐れず率直に申し上げる次第でございます。 今お話がありました見直しの問題でございますが、当面、今次法律を提案申し上げて相談いたしておりますが、このこと自体に対する農林水産省あるいは大蔵省に関連してのお話だろうと思うのでございます。もう一つは、これからまた御相談申し上げる中央省庁等改革基本法案に関連して、その視点から申し上げるといたしますと、また一つの具体的な視点からお話し申し上げなければならぬことがあろうかと思います。 その点はその点といたしまして、とりあえずきょう御相談申し上げておりまするのは外務政務次官ですが、お話しのとおり相当年数がたっておりますよと。その間、行政の変化もあっただろうし、あるいは特に行政需要の変化もあったのではないかという意味のお話であろうと思うのでございますが、そのようなことも含めて総合的に判断いたしまして、今次ぜひ御相談を申し上げたい、そういうことに至ったことを御理解いただきたいと思う次第でございます。 なおまた、政府全体といたしまして、簡素で効率的な、しかも機動的な行政遂行能力を持った行政機構なり事務事業のあり方というものはまた議論をしなければならぬことは当然でございますけれども、現時点で判断いたしましてこういうことに至ったということを御理解いただきたいと思います。
○栗原君子君 次に、外務省の政務次官二名の提案にかかわってお尋ねをいたしますけれども、一般職の平均の給与等についてはどれだけ出されておりますのでしょうか。
○政府委員(中川良一君) 一般職の国家公務員の給与額の平均値というような御趣旨でございますが、人事院の方で国家公務員給与等実態調査というのをやっておりまして、これをもとに非現業の一般職国家公務員、その行政職について年間給与額の平均を推計いたしますと、約六百二十万円ということになっております。
○栗原君子君 そこでお尋ねをしたいと思いますけれども、衆議院の予算委員会に提出をされました資料を見ますと、外務省の職員の数が出されておりまして、アメリカが二万四千十一人、フランスが一万二千五百六十九人、イギリスが七千幾ら、ドイツは九千幾ら、イタリアは五千幾ら、こういう数字が出ております。G7の中で外務省の職員が一番少ないのは、五千九十七人と先ほど答弁もなさっておられますが、日本でございます。 そういうことを考えますと、とりわけ在外公館も日本においては十分でない、そういった声も出されておりますものですから、相手国の実情なども十分調査をする必要がございますが、こういった調査活動もできないといった声も出ております。 日本の外務省の職員は少なくとも二千人は増員をするべきだ、こうした声も出ておりまして、今回政務次官を一名ふやすのであるならば、こうしたトップだけを増強するのではなくして一般職の方をふやしてはどうか、優秀な職員もたくさんいるわけでございますので十分そうした職員で対応できるのではないかこういった声もありますけれども、これについてはいかがでしょうか。
○説明員(堂道秀明君) 委員御指摘の在外公館及び本省職員の定員につきましては、外務省としては、厳しい行財政事情ではありますが、毎年定員の拡充に努めております。今後とも御理解を得て要員の確保に引き続き努めてまいりたいと思っているところであります。 他方、今御議論いただいております政務次官を一名増員することにつきましては、今日の外交が高度な判断に基づく戦略的な観点、あるいは各国首脳レベルとの直接の対話を通じました機動的な外交、さらにはペルーの公邸占拠事件のような突発的な事態に対しても機動的な対応がますます要求されている状況でございます。このような状況のもとで、例えば平成九年度におきましては、高村政務次官は出張が七十五日、外国要人との会談、表敬も二百三十件に上っております。 このような状況にかんがみまして、外務省といたしましては、現在の外務政務次官一人を二人に増設することによりまして外務大臣や政務次官といったハイレベルでの対応の幅を広げまして、より戦略的、機動的な外交の展開を行っていきたいと思っておりますので、御理解をいただきますようお願いいたします。
○栗原君子君 それでは引き続きまして、私は今回提案されているものが今日議論が始まっております行政改革の課題と大変かかわりが深い問題であるということで、国民生活にどう影響するのか、こうしたことについて少しお尋ねをさせていただきたいと思います。 この行革基本法案におきましては、国家公務員の定員を削減するという方針でございますけれども、日本の国家公務員は先進諸外国と比較しても人口当たりでは大変少ない状況にあるといった結果が総務庁の一九九五年の調査でも出ております。人口千人当たりの公務員数の国際比較をしたものでございますが、フランスは九十三人、イギリスが七十七人、アメリカが七十一人、ドイツは六十一人、それに比べて日本は三十七人、こういった結果が出ているわけでございます。 これでも一律に公務員を削減するということになりますと、果たして国民生活にとって大変重要で必要な行政機関の機能が麻痺してくるのではなかろうか、こんなことも考えるわけでございますけれども、これについてはいかがでございましょうか。
○国務大臣(小里貞利君) ただいま先生がお話しになった総定数の切り込みの問題でありますが、先ほどもちょっと説明申し上げましたように、定数問題というのは一府二十一省庁を一律に切り込んでいくのではございませんでして、新しい時代、新しい需要とともに必要なところはふやしております。その一例が、今答弁したごとく、外務省などはふやしておるんです。 また逆に、需要というものを公平に見て、相談しなけりゃならぬところはぐっと相談をいたしております。例えば農水省も相談するし、あるいは建設省も相談するし、決してそこで行政の言うなれば重要度合いというものの視点からではなくて、需要の、事務事業の量というような見地からやっております。 全体として、例えば平成十年度はそういう削減と、それから必要がありますよという外務省などとのプラス、マイナスを行いますと、結果として三千七百人は純減ができます、いわゆる総定員を三千七百人は減らせますと。あるいは平成九年度は、現年度でございますが、二千二百十九名を減らしてきた。そういうようなことでございまして、決して一律に切っておるわけではございませんので、御理解いただきたいと思います。 それからもう一つは、先ほどただ切り込むというのはどうか、世界各国の人口当たりの公務員数というのは日本はどちらかといえば少ない方だよ、こういうお話でございます。 なるほどおっしゃるとおりでございますけれども、今度の行政改革というのは、国の事務事業を大幅に見直しまして、地方分権あるいは官民の分担、あるいは独立行政法人に引き出すとかそのほか簡素効率化のための根幹をこの次に皆さんに徹底的に議論してもらいまして最も効率的な整理合理化を進めてまいります、そういう基本がございますので、御理解をいただきたいと思います。
○栗原君子君 国民の血税をむだ遣いさせない、本当に有効に使っていく、そして行政サービスを果たしていくということこそ私は必要ではなかろうかと思うんです。だから、切るところはどんどん切っていただいていいと思いますけれども、やっぱり切ってはいただきたくないところがあるということがさまざま国民の中から議論が巻き起こっているところでもございます。 今回の行革基本法案では国民生活に関係の深い現行の労働省と厚生省とを労働福祉省として統合しようという案になっておりますけれども、これらの行政は、医療とか社会福祉とか社会保障とか、あるいは雇用の確保とか最低労働条件の確保などの国民生活に大変密着した行政でございます。これらが機能しなくなりますと、憲法二十五条で定めている国民の生存権に対する国の責任を放棄することにもなってくるのではなかろうかこういう心配もいたしております。 特に昨今の労働現場では、長時間過密労働で過労死すらも発生いたしております。そしてまた、倒産とか雇用の流動化で失業者が多発している現状がございます。これに対して国としてどうするかという真剣な議論が今必要ではなかろうか、こういうことを考えるわけでございます。 そこで、こういった世界のいろんな動きもあるわけでございますけれども、イギリスにおきましては雇用促進庁、エージェンシーでございますが、これらの人員が四万人いるわけでございます。我が国の職業安定行政の人員というのは一万五千人しかおりません。そして、イギリスの労働力というのは日本の半分でございます。 こういった状況がある中で、国民生活の命の根源ともいうべき労働行政、とりわけこの職安行政などにつきましてはどうでございましょうか。
○国務大臣(小里貞利君) 結果として申し上げますと、先生が今御指摘になりましたような多項目にわたる点は、大事な要素としてこれからいろいろ議論をしなければならないことであるとまず思います。それから、労働省と厚生省をドッキングして新しい省をつくりますが、そこで憲法違反云々、あるいはまた国民が実際求めている需要というものを満たしていかなければならないよというお話でございますが、それも私はもっともであると思っております。 したがいまして、今次の基本法案を国会の意思として御決定をいただきました後の話でございますけれども、その後で相当な期間をかけまして、恐らく来年の春ごろまでかけまして、今お話しになった労働省と厚生省と一緒になって省庁をつくるが、そのところの主なる任務、行政機能あるいは所掌事務はいかにあるべきか、何を切って捨てるべきか、何を取り入れるべきか何を補わなけりゃならぬかということを徹底して御議論をいただきたい、そういうような姿勢でございますので、きょうお話をいただきましたことも参考にしながら、また他日そういう機会にぜひお聞かせをいただきたい、こう思う次第でございます。
○栗原君子君 それで、私は大変胸の痛む思いで報告を受けたわけでございますけれども、その職業安定所の窓口の任務にかかわっていらっしゃる方から、この今日の不況あるいはまた首切り、合理化、そうしたものがなされている状況の中では深刻な問題が窓口に持ち込まれるということを聞きました。 セクハラの相談とかあるいは職場の差別問題、さらには働いたけれども賃金がもらえない、そういう相談をするのに、イギリスあたりでしたら小さくても個室が用意をされているんだけれども、日本の場合はつい立て一つだというんですね。これではもう隣でだれが相談を受けているかというのがわかる、こういう状況の中でプライベートなこともこの窓口に持ち込まれる。やはりこれも人権の問題として考えてほしいといったことを聞きました。 さらには、そうした住民と直接に対応している窓口の人というのは、今日の大蔵省の不祥事あるいは厚生省とか通産省の不祥事のはけ口が窓口の職員のところへ来るんだと。だから、あなたたちもノーパンしゃぶしゃぶなるところへ行っているんじゃないかとか、こんなことまで言われる。もっと公務員はしっかりしろと、民間が苦しいから、だから公務員に対してそういう目も向けられているわけでございます。 要するに、損の分け取りみたいなことが現場では行われているということを聞きます。どうぞ本当にそういう必要な窓口というのはもっと強化して、住民に対するサービスが行き届くようなことをお願いするものでございます。 それから、これは先般三月二十五日の朝日新聞の夕刊に載っておりました「総務庁、天下り目に余る」という記事です。 これは交通遺児育英会にかかわりまして、もう既に御存じのことかと思いますが、設立時はボランティア出身の若手が中心であったけれども、これが今日では定年後の再就職者の収入が九百万円にもなることや、あるいは非常勤の理事長は無報酬と規定されていたのに日当やハイヤー代で年間八百万円以上が支出されるようになった、こんなことが書かれております。 だから、もっとやらなければいけない部分、先にやらなければいけないものがあるわけでございますが、外務省の政務次官を二名にするとか、あるいは内閣官房副長官を増員するとかいうことが果たしてこの時期、国民に理解されるのかどうかどいうことを考えると、私は大変疑問に思うわけでございます。もっとやるべきことをやって、その上で議論を重ねて提示することの方が重要じゃないかというふうに思います。 最後に、官房長官の御見解をもう一度お伺いいたしまして、終わります。
○国務大臣(村岡兼造君) 栗原委員から、外務政務次官を一名増員するよりも外務省に千名ぐらい増員したらどうかということと、また官房副長官をあえて出先の人員整理が行われる中で増員することはないじゃないか、こういうような主張だと思います。 しかし、外務政務次官の場合、私も聞いておりますが、高村政務次官は現在モスクワに行っているようでございます。また、あすでございますか、外務大臣はロンドンへ行く。そして、今ソビエトロシアがなくなりまして、ロシアの中でもう七つも八つも国がふえている。この前、私のところにもカザフスタンの大臣が参りました。そういう対応、もちろん高度な政治的な問題もあります。外務政務次官もふやさなければいけないし、さらにはなかなか増員はできないけれども、外務省も少しずつではございますが増員しております。こういうように国もふえる、国際社会の問題もいろいろあるということで外務省もふやしていかなければならない、こういうふうに思っております。 一方、各省庁の方では、今までいろいろ煩雑な事務手続を機械化し、あるいは今まで省庁でやっておりましたのが地方に行くというような問題もございます。必要なところはふやしまして、またそういう関係で必要でないところはやっぱり減員をしていかなければならない。 同時に、官房副長官でございますが、いろいろ本当に幅広く外交、内政いろいろな問題が出てまいります。それからまた、国会の対応についても不足でございますので、ぜひとも一名増員をしていただきたいと。ただ、この増員は国会議員ということでございますから、新たに採用するわけでもございませんし、その方々の能力を活用して対外的にあるいは国内的にやっていきたい、こういうことでございます。 御指摘の部面についても今後また検討していきたいと思いますが、今回の外務政務次官あるいは内閣危機管理監、官房副長官、この増員について、今までもお話し申し上げましたが、こういう理由でひとつ増員をお願いいたしたい、こう考えておるところであります。 —————————————
○委員長(石田美栄君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、村上正邦君及び真鍋賢二君が委員を辞任され、その補欠として常田享詳君及び長峯基君が選任されました。 —————————————
○武田邦太郎君 無所属の武田邦太郎でございます。 長時間の会議でお疲れでしょうが、最後の十分間よろしくお願いします。 国際情勢の流動が非常に激しくて、急速調なんですね。基本的な方向としては、オールグローバル化といいますか、世界一体化の方向に大きくうねっていることは間違いないと思いますが、流れが単純ではありませんで、例えばヨーロッパはEC、ロシアを主体とするCIS、東南アジアはASEAN、北米はNAFTA、南米はその一部ですがメルコスールと、こういうように国家連合的な形態に進む情勢がまず一面にございます。日本が位置する東北アジアは、アメリカの軍事力を背景とする世界政策との絡みもありまして、東北アジアの諸国が国家連合形態に進むということは単純にはいきそうもありませんね。 そういう非常に複雑な激しい動きの中で、外務省の仕事というのは、むしろ世界政策省ともいうべき仕事を担当せざるを得ない、こういう情勢ではないかと思います。 日本の行政官の能力はもう定評がありますけれども、こういう激しい世界の情勢の中で、基本的な政策を長期展望に立って堅持しながら激しく生起する国際的な出来事に迅速的確に対応するということになりますと、行政官の能力は確かに高いのでありますけれども、政治家的な活動分野が今まで以上に広がることは避けられないと思うんですね。 私自身はそういう意味で政務次官の増員には大賛成でありますが、同時に政務次官がお二人になりますと、その間でどういう任務分担の割り振りになるのか。また、今申しましたように、次官の能力を政治家的な能力、先ほどの外務省の方の御答弁ではハイレベルの戦略的な判断なり行動なりをするということのためには、やはり次官だけでなくて有能なスタッフを用意する、あるいはそれらの人々が東京だけじゃなくて国際的に活動する予算を用意する、そういう配慮が、急にはいかぬかもしれませんが、当然必要になってくるかと思うんですね。 過去、現在を考え、あるいは法規がどうなっているとか、慣習がどうなっているとかということは行政官の得意の場でありますけれども、それらの協力の上に立って、この日本国の世界政策を各国の理解を得ながら進めていくということのためには、これはもう大変な新しい人材の用意が必要ではないか。特に世界政策的には、言葉は変でありますが、プロの世界政策担当者というようなものを新しく用意されなきゃならぬと思うのであります。もちろん抜かりはないと思いますが、御所感を伺います。
○国務大臣(村岡兼造君) 武田委員から、政務次官あるいは副長官は賛成だと、しかし行政官は優秀だけれどもなかなか対応できないんじゃないかと、それについての御意見がございました。 まだ決まっているわけではないのでございますが、実は今度の公務員のことでも、民間から採用するというような気配もございます。ただ、民間からそのプロというか専門家の人の場合、現在の給与体系ではなかなかでき得ないと。これも解決をしながら、同時にもう一つ、いろいろな審議会もございますが、審議会の審議が一年とか二年かかって、急激に変化する状況の中でなかなか対応できないと。審議会の場合は、例えば文部省なんか三年先、五年先というような将来にわたっての審議をしているという場合もございます。 したがいまして、これは私の個人的な意見でございますけれども、内閣でも補佐官制度というのがございます。例えば沖縄、行政改革、岡本補佐官は退職をされましたけれども、民間で官に来るというような方でなかなか適当な方がございません。 もう一つ、いろいろな問題について各省に、名称は顧問というのか、民間のプロの人が、月曜日から金曜日まで出るというようなことではなくて、とにかく月に二、三回でも出ていただいて費用弁償という、しかし結論は透明にして、こういう議論はして、こういう進言というようなことも今後この内閣にも、あるいは各省庁にも必要なものではないか。こういうものをいろいろ内閣において私が提言をしておりますが、まだ具体化はしておりません。 今いろいろ急激な問題が起きております。実は金融の不安定化という問題で、私もこのとおりまだ金融なんというのは知らない男でございますが、月曜日から金曜日まではいろいろな時間がございましてとても勉強する暇がないということで、土曜、日曜に金融の専門家あるいは証券の専門家、大蔵省からももちろん聞きますけれども、大蔵省だけではだめだと判断をいたしまして、そういう方々から御意見も、あるいは評論家というかそういう立派な方々からも聞きましたけれども、それではちょっとうまくない。やはり各省庁あるいは内閣でそういうような給料とか何かの制度をつくってやるといっても、今民間に毎日月曜日から金曜日まで出るという人はそうざらにはいない。だから、費用弁償をいたしまして、本当に議論をして提言してもらう。プロの集団と言われましたが、そういう方々の活用ということも考えなきゃならぬ。 ところが、もう一方、プロですとその世界にこもりがちでございますので、プロばかりでなく一般的な教養、知識のある国民的配慮の人をそれに加えていくことも必要じゃないかと思います。今の委員の提言について、個人的でございますが、私も主張していることで、大賛成でございます。
○武田邦太郎君 私はしばらく外務委員会におりましたが、その間に大臣が五名かわられたんですね。一人当たり一年にならないんじゃないかと思います。内閣自体が長期安定する必要がありますけれども、なるべく大臣の任期を長くして、諸外国と基本的な姿勢は堅持するとして、応急の体制がとれるような顔つなぎを持つことが必要だろうと思いますが、次官においても同じだろうと思うんです。 先ほど来、予算が随分問題になりましたが、外務省の予算が大体国家予算の百分の一ないですね。それも四分の三は外国への経済援助でありまして、本来世界政策省として活動すべき予算は全国家予算の四百分の一です。いろいろお考えはありましょうが、これも将来非常に大事な問題として、もっと豊かな世界政策の予算を用意していただくようにお願いいたします。 終わります。
○委員長(石田美栄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表し、提案されている国家行政組織法の一部を改正する法律案及び内閣法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 今回の外務政務次官と内閣官房副長官の各一名の増員、同様に内閣危機管理監の設置は、橋本内閣が進める行革による内閣機能強化の一環として提案されているもので、首相権限の飛躍的強化を図ろうとするものであります。 行革会議の最終報告は予算編成や安全保障政策などの基本方針をトップダウンで決定、指示できるよう首相権限を強化する内容のものであります。特に、内閣官房の五室の危機管理情報を統理し、内閣安全保障室を改組して構成される内閣安全保障・危機管理室は、危機管理を含めて有事に即応できる軍事優先の強権的な国家体制づくりをねらったものであります。提案の理由としている大震災などの自然災害等に対する政府の責任を危機管理に解消することはできません。 法案の危機管理体制を整備するとしている中には、邦人保護などが挙げられております。かつては邦人保護を理由に他国に干渉を行い、多くの戦争が引き起こされてきました。その反省もないまま、今、日本の安全保障政策は、日米安保体制を基軸として日米安保共同宣言、それに基づいて防衛協力のためのガイドラインが新たに作成され、危険な方向に大きく再編、強化されようとしております。 こういう状況下での内閣機能強化の一環としての危機管理体制の強化、戦略的、機能的な外交は日米の一層の連携強化で米国の要求に沿うことになり、大企業の海外進出と利益擁護の体制強化の外交展開、さらに自衛隊の海外出動の強化とならざるを得ません。自主的、民主的な平和外交からますます逸脱するものとならざるを得ません。 以上が提案されている法案二件に対する反対の主な理由であります。
○委員長(石田美栄君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、内閣法等の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石田美栄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、国家行政組織法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石田美栄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田美栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十五分散会 —————・—————