国民福祉委員会 第2号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1998/03/10
会議録
○委員長(山本正和君) ただいまから国民福祉委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一月十六日、朝日俊弘君が委員を辞任され、その補欠として今井澄君が選任されました。 また、本日、今井澄君及び釘宮磐君が委員を辞任され、その補欠として竹村泰子君及び寺澤芳男君が選任されました。 —————————————
○委員長(山本正和君) 社会保障等に関する調査を議題といたします。 まず、厚生行政の基本施策について、厚生大臣から所信を聴取いたします。小泉厚生大臣。
○国務大臣(小泉純一郎君) 第百四十二回国会における国民福祉委員会の御審議に先立ち、所信の一端を述べさせていただきます。 現在、我が国は、少子・高齢化が急速に進展する一方、経済は依然として厳しい状況にあり、経済や行財政の構造的な改革が求められるなど、大きな転換点に立っております。 厚生行政においても、社会経済の活力を損なわず、将来を担う子供たちやお年寄りが安心して暮らせる社会を実現する社会保障制度の構造改革が強く求められております。 このため、さきの臨時国会において介護保険法が成立したところでありますが、また、今後とも医療、年金、福祉全般にわたる制度の見直しを進め、効率的で安定した社会保障制度の構築に取り組む所存であります。 以下、厚生行政の主要施策について申し上げます。 まず、医療保険制度については、国民皆保険制度を堅持し、二十一世紀における少子・高齢社会にふさわしい制度を目指して、抜本的な改革に取り組んでいくこととしております。現在、その第一段階として診療報酬体系及び薬価基準制度の見直しについて鋭意検討を進めているところであり、まとまり次第、所要の制度改正に着手することとしております。 また、抜本的な改革が行われるまでの間においても、近年の高齢化に対応するため、老人医療費拠出金について所要の見直しを行うこととしており、今国会に提出している国民健康保険法等の一部改正法案の成立に全力を傾けてまいります。 次に、高齢者保健福祉施策でありますが、平成十二年度からの介護保険制度の円滑な施行に向けて、その準備に全力を挙げて取り組むとともに、引き続き、新高齢者保健福祉推進十カ年戦略に基づき介護サービスの基盤整備を推進します。 我が国は急速に少子化が進行しつつあります。昨年十月の人口問題審議会の報告書においては、育児と仕事の両立の支援が特に重要であるとともに、男は仕事、女は家庭といった固定的な役割分業や家庭よりも仕事優先を求める雇用慣行の是正等、社会全体のあり方を問い直すことが必要であると指摘されております。今後とも、緊急保育対策等五カ年事業を着実に実施するとともに、報告書の指摘を踏まえ、子育てしやすい環境の整備や児童の健全育成など総合的な少子化対策を推進してまいります。 障害者の保健福祉施策については、障害者プランに基づき、障害者の地域における自立の支援、社会参加の促進を強力に推進します。 また、障害者の福祉施策を含めたさまざまな福祉サービスが、国民の信頼と納得を得ながら、将来にわたって安定的、効率的に提供されるよう、社会福祉法人等の社会福祉制度の改革の検討を進めてまいります。 なお、現在、長野県において、世界各国から障害者が参加するパラリンピック冬季競技大会が開催されております。選手の皆様が日ごろより研さんされた力と技術を遺憾なく発揮されるよう、心から期待するとともに、大会の成功を祈念しております。 次に、老後の所得保障の主要な柱である公的年金につきましては、給付と負担の均衡を確保し、将来世代の負担が過重なものとならないよう、平成十一年の財政再計算に向けて、制度全般の見直しに取り組みます。改正案の取りまとめに当たっては、国民的な合意形成に努めてまいります。また、日独社会保障協定の締結、実施のため、所要の対応を図ってまいります。 国民の健康や安全を守ることは、厚生行政の原点であり、保健医療対策や食品保健対策を充実させるとともに、新型インフルエンザを初めとしたさまざまな健康危機管理についても厚生省を挙げて取り組んでまいります。 特に、近年問題となっている新興・再興感染症の出現に対し、危機管理の観点から人権にも配慮しながら適切に対応できるよう、感染症対策の抜本的な見直しを行いたいと考えております。このため、感染症の類型に応じた入院を初めとした各般の措置、海外からの感染症の侵入防止についての取り組み強化等を内容とする法律案を今国会に提出することとしております。 また、昨年は廃棄物の焼却に伴うダイオキシン類の排出削減を図るため、廃棄物焼却施設の基準強化等を行ったところでありますが、今後ともダイオキシン類を初めとした化学物質問題について、調査研究を進めていきたいと考えております。さらに、廃棄物のリサイクルについても、循環型社会の構築に向けて一層の推進を図ります。 医薬安全行政については、医薬品による健康被害が二度と繰り返されることのないよう最大限の努力を重ねるとともに、血液行政の見直し等を全力で進めてまいります。 戦傷病者、戦没者遺族や中国残留邦人等に対する援護施策については、その着実な実施を図ります。今国会においても遺族年金額等の引き上げや戦没者の父母等に対する特別給付金の継続、増額支給を行うための改正法案を提出しております。 さらに、適正かつ効率的な医療提供体制の確立、国立病院・療養所の再編成、厚生科学研究、世界福祉構想の推進や発展途上国への支援についても一層の推進等を図ってまいります。 以上、いずれも二十一世紀の少子・高齢社会に向けて避けては通れない重要な諸課題です。私は、こうした課題に対して全力で取り組んでいきたいと考えております。 今後とも、皆様の一層の御理解、御協力をお願い申し上げまして、私の所信表明といたします。
○委員長(山本正和君) 次に、平成十年度厚生省関係予算について説明を聴取いたします。田中総務審議官。
○政府委員(田中泰弘君) お手元に「平成十年度厚生省予算案の概要」とその概要説明を用意いたしております。厚い方の「平成十年度厚生省予算案の概要」に基づきまして御説明させていただきます。 まず、厚生省所管一般会計予算の規模でございますが、総額で十四兆九千九百九十億円、対前年度一・九%の伸びとなっております。また、平成十年度は財政構造改革の初年度といたしまして、厚生省予算の大宗を占めます社会保障関係費につきまして、財政構造改革法の規定により対前年度三千億円を下回る増とされたところでございますが、厚生省関係の社会保障関係費につきましては、予算額の下に括弧書きとしておりますが、十四兆四千二百八十億円、対前年度三千四十九億円、二・二%の伸びを確保したところでございます。 続きまして、個別の主要事項について順次御説明させていただきます。 まず第一は、一ページから三ページにかけてでございますが、少子・高齢化関係の施策についてでございます。新高齢者保健福祉推進十カ年戦略など保健福祉三プランを着実に推進するための予算を確保いたしております。 さらに、一ページの高齢者関係につきましては、平成十二年度の介護保険法の円滑な施行に向けた所要の準備経費を確保したところでございます。 二ページをごらんいただきたいと思います。 昨年改正されました児童福祉法の施行に必要な経費を確保しますとともに、母子家庭の自立支援のための施策を充実し、児童扶養手当制度について所得制限を見直すことといたしております。 三ページをごらんいただきたいと思います。 難病対策につきましては、重症患者に重点を置いた質的な充実を図りますとともに、重症患者以外の患者につきまして定額の一部負担を導入することといたしております。 次に、第二でございますが、三ページから五ページにかけてでございます。 健康で安心のできる国民生活の確保のための施策でございます。新型インフルエンザ対策などの新異・再興感染症対策、エイズ総合対策の着実な推進、ダイオキシン削減のための総合対策、医薬品等の有効性、安全性確保対策の推進などの施策を盛り込んでおります。 五ページをごらんいただきたいと思います。 第三は、厚生科学の振興でございます。 戦略的厚生科学研究の展開を図るため、ヒトゲノムの機能解明など、遺伝子治療研究やダイオキシン類等生活安全総合研究を推進することといたしております。 六ページをごらんいただきたいと思います。 第四は、快適な生活環境の整備でございます。 廃棄物処理適正化のための総合的な対策の推進を図りますとともに、公共事業費の削減の中、環境衛生施設の効率的、重点的な整備を推進するため、廃棄物処理施設につきまして補助の重点化を図ることといたしております。 七ページをごらんいただきたいと思います。 第五は、健康づくりの推進についてでございます。 少子・高齢社会におきまして、活力ある日本を実現するための健康日本二十一推進総合戦略の策定の検討、生活習慣病対策の推進、総合的なたばこ対策の推進などを行うことといたしております。 第六は、七ページから八ページにかけてでございますが、医療費適正化と老人医療費の負担の見直しについてでございます。 薬価の適正化など、医療費適正化対策の総合的な推進を図りますとともに、老人医療費拠出金算定方法等の見直しや診療報酬の改定を行うことといたしております。 第七は、八ページの年金制度についてでございます。 平成十一年の次期財政再計算に向けまして、国民への積極的な情報提供を行いますとともに、現業業務の簡素・効率化を図ることといたしております。 九ページをごらんいただきたいと思います。 第八に、その他の主要施策でありますが、臓器移植対策、援護・原爆被爆者対策、環境衛生関係営業対策などにつきまして引き続き推進することといたしております。 以上、主な内容について御説明申し上げましたが、お手元の資料のうち、厚生省関係の特別会計の予算案、公庫、事業団の事業計画につきましては説明を省略させていただきます。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) 以上をもちまして所信及び予算の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十四分散会 —————・—————