国土・環境委員会 第4号
- 発言数
- 225 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/03/12
会議録
○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨十一日、清水澄子君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(関根則之君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題といたします。 この際、瓦建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。建設大臣瓦力君。
○国務大臣(瓦力君) お許しを得まして、この機会に、既に所信の中でも申し述べさせていただきましたが、御心配、御批判をいただいておるところでございますが、このたびの日本道路公団の不祥事につきまして御報告とおわびを申し上げたいと存じます。 先般、道路公団の経理担当である井坂武彦元理事が外債の発行に絡む収賄容疑で逮捕、起訴され、また同公団東京第一管理局の水越信明課長が改良工事等に絡む収賄容疑で逮捕されるという事態が発生いたしました。 公団の役職員が一丸となって改革を推進しておる折に、責任ある立場にある者が相次いで不祥事を起こし、国民の皆様から公団業務に対する大きな不信を招いたことは極めて遺憾であり、かつ重大なことと認識をいたしております。心からおわび申し上げます。 私といたしましては、直ちに公団に対し綱紀の粛正を含む徹底した再発防止に努めるよう厳しく指示したところでありますが、公団においても井坂理事の解任など厳正な措置を行うとともに、今回の不祥事の原因を究明しながら、外債発行手続の見直しや役職員倫理規程の制定など再発防止のための対策を進めているところであります。 建設省といたしまして、公団とともに今回の一連の不祥事を厳しく受けとめ、公団業務に対する国民の信頼回復に全力を挙げてまいる所存でありますので、引き続き委員各位の御指導をよろしくお願い申し上げる次第であります。 ―――――――――――――
○委員長(関根則之君) 建設行政の基本施策に関する件、国土行政の基本政策に関する件及び北海道開発行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鴻池祥肇君 おはようございます。自由民主党の鴻池祥肇でございます。 大臣初め役所の皆様方には常日ごろ御苦労さまでございます。特に瓦建設大臣、自由民主党の国会対策委員長でおられましたときに、私が副委員長でお仕えをさせていただきました。 その御恩返しに少々意地悪な質問でもと思っておりましたけれども、冒頭に建設大臣から綱紀粛正につきまして御発言がございました。これにつきましては私の方からは触れないようにいたしますけれども、特に厳正、公正、中立に日夜励んでおられる公務員の皆様方、そういう方の方が多いのでありますから、しっかりとこの綱紀粛正につきましては大臣指揮のもとにぜひともよろしくお願いしたいということをまず申し上げたいと思います。 特殊法人の改革問題、前大臣の亀井大臣のときに相当突っ込んだ見直し発言もございました。最近は中央省庁の再編問題に何となく隠れてしまったような感じがいたしておりますけれども、特殊法人の改革につきまして現在どのような進捗状況でありますのか、また今後の見通しにつきましてお伺いをしたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) 今先生からお話のございました特殊法人の改革問題でございますけれども、平成九年の六月に一つの方向が出ているわけでございます。 これは、御案内のとおりいろいろな議論を経た上で、例えば建設省の特殊法人の一つでございます住宅・都市整備公団につきましては、原則として分譲住宅からは撤退をする。現在仕掛かり中のものもございますので、途中でやめてしまうというわけにいかない部分もございますけれども、原則として撤退と。賃貸住宅につきましては都市づくりあるいは町づくりといったようなものに特化をしていく、限定をしていく。現在、二百万人おられます賃貸住宅の入居者の方々、これにつきましては引き続き新しい法人で管理をしていく。こういうようなことを内容とする住宅・都市整備公団の廃止あるいは新特殊法人の設立といった方向での議論を平成十一年の国会までにお出しして、そこで御審議をいただく、こういうようなことでございます。 例えば、先ほど大臣からお話がございました日本道路公団につきましては、幾つかの組織の見直し、例えば現場にございます管理局あるいは建設局の統合による支社制度、あるいは昨年の十二月に整備計画をおよそれ百六十キロメーターぐらい出しましたけれども、こういったような新しい高速道路をつくります場合も整理合理化を徹底的に進め、あるいはリストラを進めた上で料金を上げずに整備していくこととか、今国会にも高速自動車国道法の法律の改正をお願いいたしていくつもりでございますけれども、占用制度の見直し等も含めた道路公団の改革といったようなもの。あるいは住宅金融公庫等につきましても、財投制度の見直しの一環としての業務の見直し、特に民間に任せる部門あるいは公的な部門として特に政策的に融資を特化していくこととか、幾つかの内容の特殊法人の改革を現在進めているわけでございます。 いずれにいたしましても、例えば住宅・都市整備公団でございますと、法律を来年度の通常国会にお願いするというようなことで、現在そのためのいろいろな準備的な作業というようなものを進めている状況にございます。 もちろん一部は今国会でお願いをするような中で実現を図っていくというものもございますけれども、若干のそれぞれ特殊法人によりまして内容に進度の差がございます。 以上でございます。
○鴻池祥肇君 特殊法人の改革というものは今後行われるであろう中央省庁の再編、これとは卓の両輪のような考え方で進めていただかなきゃならぬだろうと思いますし、両方とも整合性のある改革でなければならないと存じます。 そこで、瓦大臣の御認識、御見解をちょうだいしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 先般、国会で中央省庁等改革基本法において新たな省の名称も含めて今検討いただくということに相なるわけでございますが、私といたしましては、これらの作業をよく見ながら新しい時代に沿った省庁のあり方というものを追求してまいらなくちゃならぬ、こう思っておるわけであります。 省庁の統合につきましてはまた委員各位の御意見等も拝するわけでございますが、時代の大きな変化の中に立ちまして、国民に対するサービスであるとか公共に供するものはいかに効率的であらねばならぬかというような側面を持っておりますので、さらに研究をしつつ努力してまいりたい、こう心がけでおります。
○鴻池祥肇君 国土庁長官に新しい全総の策定についてお伺いをしたいと思います。 いよいよ大詰めに来ているとも承っております。二十一世紀に向けてよりよい計画ができますよう、亀井国土庁長官初め御関係の皆様方にはぜひとも頑張っていただきたいという思いでございます。 長官の所信の中で、国民が夢と希望を持てるような全総計画を策定したい、このように話されておりますけれども、どのような計画であれば国民が夢と希望を持てるのか、このあたりの御所見をちょうだいしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 今御指摘でございますけれども、国民が夢と希望を持てるという少し抽象的な概念でございますから、なかなかこれを一口に言うということは難しいと思っております。 申し上げるまでもなく、今時代が大きく変わっているわけでございまして、日本の国内におきましても高齢化、少子化が進んでおりますし、また国際化、情報化等が進んでおることは当然のことでございますから、やはり長期的な視点に立った新しい発想を持って新しい全国総合開発計画をつくってまいりたい、こういうことでございます。昭和三十七年以来つくってまいりました今日までの全国総合開発計画におきましてもそれぞれ大きな課題があったわけでございますが、なかなかその課題が思うように解決をされてきていないというのが現状だろうと思っております。 特に私自身も大変強く感じておりますのは、東京圏、わずか全国土面積の三・六%しかないその地域に二六%近い人口が集中している。この東京圏を初めといたしまして、大都市圏の人口集中という国土の姿がいまだに是正されていない状況にあるわけでございます。狭い国土と言っておりますけれども、決して私、日本は狭い国土とは思わないわけでございまして、もっともっと広く快適な居住空間をそれぞれの地域にきちっと位置づけていくということができればすばらしい国土になるわけでございますので、そのための基本的な新しい発想と、それを具現化していくための新しい戦略をその中に位置づけたということでございます。 例えば、複数の国土軸をまず位置づけるということでございまして、今日までの一極一軸ということではなくて、北東国土軸あるいは日本海国土軸、太平洋新国土軸、西日本国土軸、こうした国土軸を位置づけますと同時に、それを実現していくためにそれぞれの地域が連携をして地域の個性を生かしながら発展をされていこうということで地域連携軸という発想も出しております。また、過疎地域の山村が、その山村だけで発展をしようと思いましてもおのずから限界があるわけでございますので、その山村と隣接をいたしました地方都市が一体になって振興していけるような多自然居住地域という新しい考え方も打ち出しているわけでございます。こうした戦略を着実に実行していくということによりまして。国民の皆様方に本当にこれですばらしい国づくりができるんだと、そういう夢と希望をそれぞれの地域が持っていただけますように私ども全力を挙げて策定に取り組んでおるところでございます。
○鴻池祥肇君 ただいまの長官の御答弁である程度のイメージというものが浮かび上がっておるわけでございますけれども、新しい全総では地域別プロジェクトというものをどのように位置づけておられますか。 もう一点は、現在の四全総では昭和六十一年度から平成十年度までの十五年間の国土基盤投資の規模を一千兆円程度としておられますけれども、新しい全総ではこの投資規模はどの程度のものとなるのか。検討段階ではあろうかと思いますけれども、この二点、方向性なりともお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) ただいま個別の地域の計画についての御指摘がございましたが、先ほど全体的な一つの考え方については申し上げたところでございます。一時に私ども力を入れておりますのは、それぞれの地域の持っております固有の伝統文化、そうしたものからつくられてまいりました個性を大事にしていきたいということでございます。それと同時に、今日までのように、とかく国が主導で地域の振興についてもリードをしてきたところがございますが、これからはその地域の自主性というものを大いに重視していきたいということでございます。 また、地方公共団体は当然でございますけれども、地方公共団体ばかりではなく、住民の方々あるいはボランティア団体の方々、あるいはまたその他民間の企業の方々、そうした地域を支えておられる多様な主体というものが、それが中心になって地域づくりを進めていただくということが重要だろうというように思っておりますので、そうした考え方を基本にしながら、それぞれの地域が既にもう地域としての夢を持っておられるわけでございますから、それを着実に実行できるように地域の計画もきちっと整えてまいりたい、そのように考えております。 それから、総投資規模のお話でございますが、確かに今日までの計画は総投資額も記述をしたわけでございますけれども、今日、新しい全総におきましてはやはり国土づくりの全体としての大くくりの指針と申しますか、そういうことが今求められているという認識でございますので、全体的な投資額を記述するということの意味が薄れてきているのではないかというように思っておりますし、また冒頭に申し上げましたように大変変化の激しい、それこそ五年、十年先を見通すということがなかなか難しい状況でございますし、また現下の厳しい財政状況等もあるわけでございますので、その全体的な投資額については今回は記述をしないということにいたしておるところでございます。
○鴻池祥肇君 御存じのとおり私は兵庫県の出身でございまして、あの大震災を身をもって体験いたした者の一人でございます。 あの阪神・淡路大震災は人類史上初めて高齢化社会における大震災、大災害であると言われておりますし、その復興は日本だけではなく全世界からも注目を集めているところでございます。また、阪神・淡路地域は明治以来、我が国の発展を支えてきた西日本の国土軸の重要な位置を占めてきたとも自負いたしているところでございます。現在、震災復興は被災者の生活や産業復興を中心にこれからも力を入れていかなければならないところでございます。 したがいまして、この地域の復興につきましては、昨年十月に発表されました新しい全総の中間報告とも言える計画部会審議経過報告の中で特定課題として位置づけられておると聞いております首都機能移転あるいは沖縄の問題、これと同様、国土政策上の最重要点課題、このようにぜひとも位置づけをしていただきたい。強くこれを要望させていただきたいと思いますけれども、明確にかつ重要であるということの位置づけができるのでありましょうか否か、このあたりをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 阪神・淡路地域の復興につきましては、国政上の重大な課題であるということは再々私も申し上げてきておるところでございまして、全総におきましてもそのような考え方は十分に持っておるところでございます。 今回、特に特定課題ということにはいたさないわけでございますけれども、御承知のとおり今御指摘ございましたような計画部会の報告におきましても、国土の安全と暮らしの安心の確保ということを基本的な課題の一つとして掲げているところでございまして、阪神・淡路大震災を契機として、災害に対する国土の安全性の向上を図ることを最重要課題といたしておるところでございます。 また、阪神・淡路地域の復興は着実に進展してきておるわけでございますが、これからの安全な国土づくり、地域づくりに当たってその経験を生かしていくべきであるということは当然のことでございまして、このような考え方をきちっと踏まえまして新しい計画に位置づけてまいりたいと考えております。
○鴻池祥肇君 ぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。 震災のことが出ましたので、あの地域に思いを今はせているわけでございますが、このように雨がどんどん降っておりますと、どうも心配で心配でしょうがないところがございます。 それは、六甲山のふもと、景色がいいものですから人は景色のいい方へあるいは空気のいい方へ、どんどん山の方へ上がってまいりまして、結果的に地すべり等の危険にさらされているという状況でございます。あの震災後、相当危ないという場所が出てまいりました。雨が降るたびにその箇所がふえているというのが現状でございます。 六甲山系グリーンベルトの整備事業、これに力を注いでいただいておるわけでございますけれども、今時に私が心配しておりますのは神戸の東部、東灘の山岳部の方、このあたりについては本当に雨が降ると心配だというのは率直な気持ちでございまして、このあたりの進捗状況等をお聞かせいただければ、また私は住民に安心しろということで報告ができると思うんですが、このあたりひとつ御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(尾田栄章君) 先生ただいま御指摘の六甲山系グリーンベルト整備事業でございますが、これは上流からの土砂災害を防ぐとともに、下流と申しますか都市側からのスプロール的な開発のバッファーになる、そういう機能をあわせ持った樹林帯を山麓にずっと整備しよう、こういう事業でございます。 そういう整備を行うことによりまして、この地域の都市の環境あるいは景観の向上にも資する、そういう大きく三つの機能を合わせて一つの樹林帯の整備で行おうという発想でございます。全長三十キロメートルを想定いたしておりますが、今先生御指摘のとおり崩壊の著しい緊急的かつ重点的に整備を必要とする区間、四キロメートルございますが、この区間につきましてはおおむね今年度中に概成をさせたいということで、現在鋭意事業を実施いたしておるところでございます。 そしてまた、この四キロメートル区間以外にも個別に重点的に整備すべきところもございますので、そういうところにつきましては今年度の補正予算によりましてその整備を行うということを考えております。そういうことをもちまして被災地域の復興の支援にも資していきたい。 また御指摘のとおり、この地域はかつて大水害、大土砂害に見舞われたところでございますので、そういうところの安全性を高めてまいりたいと考えておるところでございます。
○鴻池祥肇君 局長、引き続きよろしくお願いを申し上げたいと思います。 ちょっと我田引水と申しますか、私の目に見えるようなところの話ばかりで恐縮でございますが、一点、明石海峡大橋、これはもうみんな喜んでおります。いよいよ四月五日開通の運びでございまして、これまでの関係者の御尽力に促進議員連盟の一員といたしましても心からお礼を申し上げたいと思います。 この明石海峡大橋が開通しますとさまざまな効果が生まれる、こういうことで関係地元は喜んでおりますけれども、民間銀行の研究所の試算によれば毎年千五百億円の経済効果がある、このように言われていると聞いておりますが、建設省としてどのような意義と効果があると見ておられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(佐藤信彦君) 先生おっしゃられるとおり、この四月に神戸-鳴門自動車道の神戸から津名一宮インターチェンジまでの四十四キロ、これが供用することになります。これによりまして神戸-鳴門自動車道の八十九キロが全通することになります。これは、神戸-徳島間の所要時間が現在百八十分、三時間かかっているわけでございますが、これが百分程度に短縮されるといったことが一つのメリットかと思います。 それとあわせて、この橋梁がかかるきっかけとなりました海上交通を陸上に振りかえるということで、霧とか波浪等の気象条件に左右されない安定した交通輸送が可能となるといったことが大事な効果ではないかと思っております。 その結果といたしまして、農業、漁業の面では当然取引市場の拡大とかそれから鮮度の向上といったものが図られますし、工業の面におきましても原材料の調達、製品搬出の安定化、迅速化、それによります工場生産の効率化、合理化が進展するというふうに考えております。 また、観光の面におきましても、鳴門海峡等の観光資源にさらにこの海峡大橋自体が一級の観光資源となるといったことで、今後の大きな観光レクリエーション需要を生み出すものになっていくのではないかというふうに考えております。地元におきましては観光資源ということで、例えば神戸側のけたの中に展望用の遊歩道の整備とか、それから周辺には橋梁技術の展示館であります橋の科学館の整備とかいろいろそういうものが計画され、あるいは実施されているようでございます。 今後もそういった地域の整備を進めるといった観点からも明石海峡大橋が十分に活用され、大きな波及効果が生まれるよう建設省としても努めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○鴻池祥肇君 あと十五分しか持ち時間がなくなりましたので、言葉を飾らずに前置き抜きで申し上げたいと思いますので、ひとつ答弁の方も簡潔に速やかによろしくお願い申し上げたいと思います。大変失礼なことでございますが、よろしくお願いいたします。 明石海峡大橋の通行料金の問題でございますが、当初五年間通行料金を二〇%割引するという特別措置、これは大変喜んでいます。しょっちゅう通りますから私が一番喜んでいるかもしれませんが、大変ありがたい。これは今後利用者のために六年目以降も状況を見て割引の延長というものを考えられないかどうか、このあたりひとつ大臣の御見解をちょうだいしたいと思います。
○政府委員(佐藤信彦君) 料金につきましては、昨年の十二月に大臣認可を行ったところでございますが、具体的には厳しい採算状況にかんがみまして料金についての収入をできるだけ確保するとともに、利用しやすさに留意した料金設定を基本としております。特に、早期にこの本四道路、橋だけではなくて前後道路も含めてでございますが、利用の拡大それから定着を図るために、また確実な償還が図られる範囲内で平成十年四月から五年間、基本料金を二割引きに相当する特別期間料金を設定しているところでございます。また、明石海峡大橋については、さらに前売りとしまして一五%を差し引いたものを加える割引も適用するといったことで行っております。 建設省としましては、こうした料金設定を活用いたしまして、本四公団並びに関係地方公共団体、それから地元経済界、これが一体となりまして積極的な利用促進策が展開されることを期待しているところでございます。したがいまして、このような今後の取り組みとかそれから利用状況、こういったものがどういうふうになっていくかといったこと、それと本四道路の安定した償還それから利用しやすさ、ここら辺も合わせながら、そういったものをあれしながら公団を十分に指導してまいりたいというふうに思っております。
○鴻池祥肇君 いいことばかりではなくいろんな不安も飛び交っておるのも現実でございまして、これも御質問申し上げようと思いましたが時間の関係もございますので、例えば交通アクセス、混雑が随分予想される、こういったことの改善策というものにつきましても引き続き当然御検討、御計画をいただいておりますけれども、早急によろしくお願いを申し上げたいということも申し添えたいと思います。 また、淡路島、四国と本州との真ん中にある淡路島が、これ最初はみんな喜んでおったのですが、ひょっとしたら通過道路、橋げた、排気ガスだけが残るのではないか、こういう不安がだんだんふえてまいりました。結局、人もだれも来なくなるんじゃないか、こういうような気持ちの人が多くなってまいりました。ストロー現象というんでしょうか。 こういうところで私どもはよく淡路島の方々と話をするんですけれども、何か人様にたくさん来ていただけるようなものを今後考えなきゃいかぬな。例えば関空これあり、神戸空港ができる、目と鼻の先でありますから世界の要人が保養に来れるような立派な保養所、病院と申しますかそういったもの、あるいは国際会議場、あるいは島からどんどん他のところの大学、特に女の子が女子大学なんかに、ないものですからどんどん出ていく、だから女子大学でもつくりたい、そういった要望がいっぱいあります。 特に、文部省も皆さんおいでじゃございませんので具体的な議論はできませんけれども、明石海峡大橋ができたことによりまして、淡路という風光明媚な島が橋げたにならないようにいろんな相談事が今後あろうかと思います。そういったときにぜひともひとつ十分相談に乗る。聞く耳を持っていただきたいということを御要望申し上げたいと思いますけれども、長官あるいは大臣の御所見がございましたら承りたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) ただいま道路局長から、料金問題を含めて周辺整備をこれからも急いでいかなきゃならぬ、そういう環境をつくり上げていくと答弁がございました。 今までの関西経済圏から本四架橋ということで経済圏のスパンといいますかエリアが広くなりますので、いろんな可能性を持ってくることは委員御指摘のとおりでございますし、その中をどう活用していくか、生かしていくかということは、地域経済に絡んで地方の方々にとりましても大きな関心事項であろうと思います。 建設省といたしましても、支援できる分野におきましては、今ほど道路局長の答弁にありましたように周辺整備を含めまして協力をいたすことはやぶさかではございませんし、また積極的に地域の方々が御活用いただくことによって料金問題も解決するわけでありますので、御理解と御協力をお願いしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 今建設大臣からも御答弁がございましたが、明石海峡大橋開通によりまして大変便利になることは間違いないわけですが、委員が御心配になりますようなことが起こらないように私どもも精いっぱい努力をしていかなくちゃいけないというふうに思っております。 そのために、明石海峡大橋を最大限に活用した地域振興を図るということでございますけれども、既に御案内のように大阪湾ベイエリア整備計画における本地域の整備方針におきまして、この海峡大橋の開通を前提といたしまして、すぐれた自然を生かし世界の人々との交流を広げる開かれた公園島を目指すいわゆるガーデンアイランドを目指そう、そういうことにされております。明石海峡大橋などの広域交通ネットワークの形成を通じまして、大阪湾ベイエリアにおける観光産業等の先導拠点を形成していくこととされておるところでございます。 今後、こうした計画における具体的な事業の進捗を図っていくことが淡路地域の地元の振興にも大変重要だろう、そのように考えております。そしてまた、こうしたことも含めまして、現在進めております近畿圏の基本整備計画の策定作業に地元の皆さん方の意向も十分に反映してまいりますとともに、計画に盛り込まれました施策や事業について国土庁といたしましてもできる限りの支援をしてまいりたい、そのように考えております。
○鴻池祥肇君 ありがとうございました。 建設業界、これはもう今さら言うべくもなく大変な不況に陥っております。兵庫県の例を見ましても、県内の倒産件数が六百九件のうち建設業にかかわるもの二百五件、三三%が建設関係である。全国でも四千七百八十五件、過去数年の例をとりましても異常な状況であるということは御承知のとおりでございます。 そこで、こういう支援につきまして報道されたりいろいろしておりまして、いろいろとお聞きをしたいのでございますけれども、もう時間もなくなってまいりましたので、通告はしておりますけれども省略をさせていただきたいと思います。 ただ、今予算の御審議を衆議院でいただき、いずれ参議院でしなければならない時期に少々こういう発言は不遜かもしれませんけれども、既に新聞等で報道をされておりますように、建設業だけのためではありません、日本じゅうの景気を回復するために経済対策として十兆を超す規模で政策を決定していきたい、このようなことでございますけれども、国の公共事業の七割を所管する建設大臣でございますが、公共事業中心に景気対策を進められるという御決心があるや否や、このあたりを聞かしていただければ幸いであります。 私は、これはぜひともやらなきゃいかぬ、このように思っている者の一人でございます。
○国務大臣(瓦力君) 大変昨今の景気状況は深刻であるという認識に立っておるわけでございまして、この当初予算につきましても一日も早い成立を期待いたしまして、成立後速やかに執行に向けまして努力をしなければならぬ、そういう準備をしなきゃならぬと思っておるところでございます。確かに、この深刻な状況に絡みまして、政党間あるいは経済界からもそれぞれ御意見がございまして、よく耳を凝らして徴しながら何が効果的かというようなことも踏まえて検討しておるところでありますが、まずは予算を成立させていただく、委員各位の御理解をお願いいたす次第でございます。 御質問の経済対策につきましては、この場で判断を下すということは困難でございますが、事情は御理解をいただきまして御支援のほどをお願い申し上げるということでございます。
○鴻池祥肇君 ぜひともこれは推進しなければならない、このように思っておる者も多いということを御認識いただきたいと思います。 後で大ベテランの岩井委員から御質問がございますから、はしょってはしょって失礼をしたいと思いますが、余り今まで議論はされなかったように思うのでございますけれども、社会資本の維持更新ということにつきましてだけお聞きをしたいと思います。 一般道路、高速道路、下水道、都市公園、こういったところの社会資本の平均的な耐用年数というのはどうなんでしょうか。簡潔にひとつお願いいたします。
○政府委員(小野邦久君) 一般的に、構造物でございますけれども、大蔵省の減価償却資産の耐用年数等に関する省令というのがございまして、例えばダムでございますと八十年とか、トンネルでございますと七十五年とか、それぞれの構造物の内容等によって一応の基準というものが大蔵省令で定められております。
○鴻池祥肇君 公共事業に占める維持管理あるいは更新の費用の割合というのは現在の水準はどの程度になっておるのか、これをお聞かせください。
○政府委員(小野邦久君) 一般的に、現在の予算の中における維持管理費用といいますと大体一五%から二〇%ぐらいかなという、正確な数字はちょっと今持っておりませんけれども、そんな感じがするわけでございます。これは、今後社会資本のストックがふえていくに従いまして当然維持管理費用あるいは修繕の費用といったようなものは一般的にはふえる傾向にあるというふうに思っております。
○鴻池祥肇君 対策を立てるにはこの実態調査というのが必要、実態を把握すると。このために老朽化に対する調査というのはどのようになっておりますか。
○政府委員(小野邦久君) 建設省で管理しております道路の橋梁とかトンネルとかダムというものにつきましての一般的な老朽化の調査、特に老朽化の調査ということを目的とした特別の調査というのはやっていないのでございますが、これらの構造物の日常の点検というのが通常でございます。パトロールでございますとかあるいは定期点検、そういう中で当該施設についての老朽化の度合いというものを調査いたしておりまして、その結果、例えば修繕が必要であるとか、あるいは更新等の時期だということになれば、当然計画として建てかえあるいは小規模修繕といったようなものが事業に上ってくる、こういうことでございます。
○鴻池祥肇君 後世代のために経済活動の基盤となります質の高い社会資本の整備というのは着実にやはり進めていっていただかなければなりません。しかし反面、老朽化した部分の更新でありますとか維持管理というものも非常に大事な時期に入ってきているのではないかというふうに思うわけでございますので、十分このあたりを把握していただきまして、政策の中で取り入れていっていただきたいということを御要望申し上げたいと思います。 最後に、中央省庁の再編、先ほどちょっと出ましたけれども、建設大臣は所信の中で、その具体化に当たっては解決すべきさまざまな問題が予想される、このように述べておられます。具体的にどのような課題が予想され、またそれをどのように解決していかれるおつもりなのかということでございます。 あわせて、国土交通省、この名称というのはいかがなものか。労働福祉省でえらいもめておりましたけれども、この名称が果たして妥当なのかどうかというのは私は随分疑問に思っております。これを略すと国交省ということになるわけでして、そこの役所は外務省の役割もするのかなんて勘違いをされるおそれもありますし、こういったことも含めまして特に建設大臣、またそういった名称、中央省庁の再編の取り組みにつきまして国土庁長官にもお伺いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) 今先生二つの御質問がございましたけれども、前半の部分をちょっと事務的に報告させていただきますと、省庁再編に関して具体的にさまざまに今後解決すべき課題があるということを大臣は申し述べておられるわけでございますけれども、省庁再編の具体化に当たって恐らくは作業といたしましては、基本法が成立をした後それぞれの省庁の設置法が俎上に上ってくるわけでございます。 この設置法の整備が最も大きな課題でございまして、その際には、例えば具体的な省庁の事務内容、所掌事務、基本法に書いてございますような省庁の再編方針というだけじゃなくて個々の具体的な局のあり方、局の数あるいは地方支部局の組織体制とか、あるいは規制緩和、地方分権、そういうものをどう進めていくのかといったようなことがそれぞれの省庁が設置法の案というものを決定していく中で出てくるのではないか、こう思っております。 そういう中におきまして、私どもの役所は四省庁で一つの省をつくっていく、こういうことでございますので、それぞれの組織の中で十分議論をいたしました上で、中央省庁の改革推進本部ともいろいろ御相談をしながら考え方をまとめていく、こういうことではないかと思っております。
○国務大臣(瓦力君) ただいま官房長から答弁がございましたが、いずれにいたしましても設置法の整備にかかわるこれらの問題は基本法成立後に設置される推進本部を中心として議論を尽くされていくわけでありますが、組織に日々働いておる職員の士気であるとか業務の一層円滑な執行が確保できるということは重要なことでございますから、これらにつきましても配意しつつ、新たな省の設置法の検討過程等におきまして、ふさわしい名称も含めましてこれは考えてまいらなきゃならぬことだと、こう認識をいたしております。
○国務大臣(亀井久興君) 今建設大臣から御答弁がございましたが、私どもといたしましても、四つの省庁が一緒になるわけでございますが、国土の総合的、体系的な整備と利用、そしてまたそのための社会資本の総合的な整備を主要な任務とするということになるわけでございまして、今日までの国土庁の行政につきましてはこの新しい官庁の中で十分に発揮できるのではないか、そのように私自身は受けとめております。
○鴻池祥肇君 終わります。ありがとうございました。
○岩井國臣君 建設大臣は一昨日の所信表明で、少子・高齢化、高度情報化、国際化の急速な進展に対応して我が国経済社会の大きな転換が進みつつある中、建設行政もその例外ではあり得ない、そういうふうにお述べになりました。諸般の改革に前向きな姿勢をお示しになっておられるわけでございますが、何をどう改革していくのか、そのあたりはなかなか難しい問題だろうと思います。 橋本内閣のいわゆる六大改革はこれはぜひ進めなければならないわけでございますが、加藤自民党幹事長が代表質問で言っておられますように、六大改革のイメージというものがかなり人によって違うようでございます。したがいまして、建設行政の大転換を六大改革との関係で論ずることはなかなか難しいのかもしれませんけれども、改革に関しまして私なりに建設大臣と若干やりとりをさせていただいて、建設行政の今後の方向について少し考えてみたいと思う次第でございます。 ただ、その前にちょっとお礼をぜひとも言っておかなければなりません。 御案内のとおり、建設業はかつてない大変厳しい経営状態に直面しております。私は思い切った緊急対策が必要ではないか、前の建設委員会におきましてもそのように訴えさせていただいたわけでございますが、建設省におかれましては、一月三十日に「建設業の経営改善に関する対策」と題して緊急対策を打ち出していただきました。そして、それに基づきまして諸般の対策を本当に省を挙げて取り組んでいただいております。建設省に心から感謝申し上げます。建設大臣、本当にありがとうございました。 それでは、改革についての質疑に入っていきたいと思います。 橋本総理は、今進めている六大改革を明治維新と戦後の改革に次ぐ第三の改革と、こう言っておられるわけでありますけれども、加藤幹事長はその第三の改革を「第三の自由・民主改革」と、こういうふうにちょっと言いかえておられますね。私も加藤幹事長とおおむね同じような感じを持っておりますけれども、本日は、加藤幹事長が代表質問で言っておられるような「第三の自由・民主改革」、そういう観点から質疑をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。 先般、イギリスからトニー・ブレアが我が国に来られまして総理と会談されましたけれども、そのこととも関連して、ついせんだって、私たち参議院自民党新人、平七会という会をつくっておるわけですけれども、同期の者の勉強会をやりました。トニー・ブレアの勉強をしたわけでございます。私はおかげさまで、同期の皆さんのおかげで大変いい勉強ができたなと思っておりました。その勉強の結果、私は国土・環境行政という立場から私なりにいろいろと考えてみた、考えてみたというか考えさせられた、こういうことでございます。そして結論は、トニー・ブレアの政策についていろいろとやっぱり勉強してみる必要があるのではなかろうかな、こんなふうに思ったわけでございます。トニー・ブレアの政策は我が国の国土・環境行政においても大変参考になる点が多いのではないかという気がするんです。 そこでまず最初に、トニー・ブレアの政策というものを念頭に置きながら、今後の国土・環境行政に関連いたしまして幾つかの基本的な問題について建設大臣のお考えをお聞きしたいと思います。つまり、我が国の国土・環境行政において今後イギリスに学ぶ点は何か、トニー・ブレアに学ぶ点は何か、こういうことでございます。 我が国は、もう言うまでもなく、近代史の中でイギリスと大変重要な関係を持ってまいりました。関係を持ってきたというよりも、それぞれ重要な場面場面においていろいろと支援をしてもらったりいろいろと教えてもらったりそういうふうにしてきたのではなかろうか。だからこそイギリス大使館は皇居に面したああいうところにあるんです。もちろん我が国はイギリスだけではなくて、アメリカ、ドイツ、中国、韓国その他多くの国とも歴史的にまことに重要な関係を持ってきたのであって、私たちは歴史を生きる以上、それらのことを肝に銘じておかなければならないと思います。そうでないと、このグローバルな時代をとてもやっていけないわけであります。しかし、本日のところはまずイギリス、トニー・ブレアの政策との関連で若干の質疑をしておきたいと思います。 ケインズ主義といいますか、公共事業を主体にした財政運営、そういった従前の政策に対して、御案内のとおりサッチャーは徹底的な市場原理の導入を図ったわけです。今、自民党では、PFIにおいて公共事業というものが大きくクローズアップしてきております。何とかPFIというものを積極的に使いながら公共事業を計画的に着実に推進することはできないか、こんなことだと思うんです。サッチャーの場合は、徹底的な民営化を図りまして刑務所までPFIでやった。これはちょっと何ぼ何でも行き過ぎではないかな、こんな気がするわけでありますけれども、ケインズ主義から脱却して、しかもサッチャーの市場原理万能主義でもない、そういった新しいものをトニー・ブレアは目指しているようでございます。私は、ここしばらくトニー・ブレアのそういう政策からちょっと目が離せないのではないかな、そんな気がしておるわけでございます。 私たち国土・環境行政との関係で言いますと、トニー・ブレアはそういった行政に関係しても民間部門と公共部門の役割分担を見直そう、こうしておられるようなんですね。ダイナミック経済と、こう言っておられるようでありますが、市場経済は守る、しかしすべてを市場経済でやるわけにはいかぬと、これがトニー・ブレアの考えのようでございます。公平公正な市場経済、これがトニー・ブレアの言うダイナミック経済のようでございますが、今後我々は行政も政治もこういったことを勉強していかなければならないのではなかろうか。 そこで質問でございますが、建設行政におきまして公共部門と民間部門の役割というものを今後どう考えるべきか、これは現下におきましてまことに重要な問題ではなかろうかと思います。当然PFIとも関連してくるわけであります。そこで、そういった公共部門と民間部門の役割分担というようなことにつきまして、建設大臣の御所見をぜひ最初にお聞きしたいと思うわけであります。
○国務大臣(瓦力君) 冒頭、岩井委員から景気対策につきましてさきに打ち出しましたことに対するお礼がございましたが、これはお礼を申し上げられるまでもなく事態は極めて深刻でございますし、また議員の皆さんにとりましてこの深刻な実態を肌に感じて御質問いただきましたり、また行政の立場にある建設省といたしまして、これらの状況を踏まえながら検討し、八項目に及ぶ対策を立てて省庁を挙げてPR並びに対策に現在も継続して努力しておるわけであります。一日も早く力強い経済が回復するように私どもも努力をしていかなければならないと思っております。 また、大変高い御見識のあるお話を伺いました。まさに大きな転換期にあることは間違いございませんで、今までお上に頼って国土が整備されていけばいいという時代であったものが、これから官民一体になって地域をつくり、また社会をつくり上げていく、そういうようなことが第三の改革期と、こういうような位置づけにもなろうかと思うわけであります。 でありますので、官民の役割分担につきましては、行政改革委員会におきましても民間でできるものは民間にゆだねると、こういう基本原則を打ち出しておるわけでございまして、こういう考え方は非常に大切であると思っております。また、民間で代替できるサービスについては官にかわってこれは民がサービスを行うというようなことで、そういう問題を追求していかなきゃなりませんし、また官がサービスを提供する場合におきましても、業務委託など極力反間の力を活用していくというようなことが方向づけられようかと思うわけであります。 建設省におきましても、都市開発分野、住宅分野等における民間活力の導入、さらに業務における外部委託の活用など、民間活力の活用に積極的に取り組んできたところでございますが、行政改革の推進に当たりまして今後とも真剣に取り組んでいく問題、かように認識をいたしております。
○岩井國臣君 今EUでは、経済は統合、政治は分権という方向で動いているようでございます。トニー・ブレアはこれを強力に推し進めるのではないか、一般国民あるいはヨーロッパの人々からそのように期待されているようでございます。 サッチャーは地方政府の弱体化、中央集権化を図った、そういう評価が専らでございます、結果的にそうなったということだろうと思うんですけれども。これに対しましてトニー・ブレアは、国と地方の役割分担を見直してできるだけ地方分権を進めよう、こうしておるようです。しかし、これは必ずしも小さな政府ということではないようです。オプティマムガバメント、こう言っております。つまり最適政府。これはもう当たり前といえば当たり前なことかもわかりません。必ずしも小さな政府を目指すものではない、そこが私はかなり重要かなと思っております。 我が国の場合、地方分権も小さな政府もこれからの重要課題でございますけれども、今のイギリス、つまりトニー・ブレアの政策を大いに勉強していく必要があるのではなかろうか。 そこで質問でございますが、建設大臣は地方分権につきましてどういう基本的な認識をお持ちなのでしょうか。基本的な考え方と言いますが、哲学みたいなことになるかもわかりませんけれども、その辺をちょっと教えていただければと思います。
○国務大臣(瓦力君) 岩井先生から今大変いろいろ教えていただいたようなことでございますが、確かに国と地方が対立する関係でありましたり上下の関係ではなくて、それぞれが協力し合っていかなければならない。その過程におきましてむだなものは廃していかなければなりませんし、また権限委譲であるとかあるいは補助金の整理合理化などとかというものを今日におきましては積極的に進めていかなければならない、そういう考え方に私ども立つわけでありまして、国と地方公共団体が適切な役割を分担する、協調、協力し合って事務を執行する、そういう考え方に立って当たっていかなければならないかと存じております。 地方分権推進委員会の四次にわたる勧告を踏まえまして、機関委任事務の廃止であるとか、都市計画決定権限の市町村への大幅な委譲、国の関与の縮減、また補助事業のメニュー化、統合化、これらの問題につきましても最終報告を踏まえて地方分権を推進してまいるということが肝要でなかろうかと思っております。 なお、いろいろまた加えて御指導を賜ることに相なろうと思いますが、以上考えておるところであります。
○岩井國臣君 先ほど私は、サッチャーは中央集権化を推し進めた、こう言いましたけれども、市場原理の徹底的な導入の結果、地方と中央との関係では中央の権限強化が図られた、こういうことのようでございまして、民間との関係では、もちろん光の部分もあるんですけれどもいろいろと影の部分もある、いろいろだということだろうと思います。ですから、サッチャー政権のときの政策を当然見直すべきものは見直す、継承すべきものは継承する、トニー・ブレアも当然そういうことだろうと思います。 私は、実はサッチャー政権のときにとられましたグラウンドワークという生活環境の整備に関する政策展開につきましては評価しているんです。恐らくトニー・ブレアの基本的な考えからいっても当然そういったことについては継承されていくのではなかろうか、むしろそれを発展させていかれるのではなかろうか、こんな気がしておるわけであります。 そこで、建設大臣は、建設行政との関係でイギリスのグラウンドワーク、そういう政策についてどうお考えなのか、ちょっとお伺いしておきたいと思うのでございます。
○国務大臣(瓦力君) 正直申し上げまして、先生からの御質問の通告がございまして勉強してまいったところでございますが、いわゆる身近な地域の生活環境の整備に当たりましては、住民、企業が連携協力して進めることは確かに重要でございまして、ゆとりと潤いのある環境の保全、いわゆる創造、自然との共生であるとかそういったことにつきまして、地域にかかわります者はやはりお互いに協力し合っていく、このことは重要なことであると、こう認識をいたしております。 建設省におきましても、これまでも町づくり等に関する情報の提供であるとか地域住民からの情報、提案の活用、民間のボランティア活動に対する支援、これらを通じまして地域との連携に努めて今日まで来ておるわけでありまして、イギリスのグラウンドワークのような活動につきまして、このような取り組みの一環として、かかわりのあるものでありますから、こういう検討をさらにこれからも進めていくことは肝要だなと、こう感じております。
○岩井國臣君 先ほど国土庁長官のお話の中で、地域づくりに関係して、個性というものを尊重しなきゃいかぬとか、それから地域の自主性というものを尊重しなきゃいかぬというふうなお話と同時に、多様な主体の参加、参加型の地域づくりというようなお話をなさったかと思いますが、まさに今のグラウンドワークというのはそういうことになっておるようでございます。それからフランスで言いますとエコミュージアムというようなことが一般的に行われておる。ドイツでは御案内のとおり地域における美しき我が村運動みたいなものがあるわけでございます。今後そういったことについて私ども大いに勉強していかないといかぬのではなかろうかなと、こういうふうに思っておりまして、きょうはひとつ問題提起をさせていただき、またいつか機会があったらそんなことについても議論させていただきたいなと思う次第でございます。 次は、情報の関係でございます。 建設大臣の所信表明の中に情報公開という言葉が出てこなかったんです。建設省は従来から情報化につきましては結構前向きに取り組んできておられるんです、私もそうやってきたわけでありますけれども。加藤幹事長も言っておられますように、第三の自由・民主改革というものにとりまして情報公開というものは不可欠なんです。今各党、自民党も含めまして情報公開についていろいろ勉強して何とかその法案化を図ろう、こういうことで動いておるわけでありますが、恐らく建設省におかれては少し様子を見ようかというふうなことかもわからないわけですけれども、要するに情報公開という言葉が出てきませんでした。仕方がないのかなと思いますが、やはり情報公開ということに関連して、情報公開というところまでいかなくても、出して差し支えないような資料、情報というのはいっぱいあるんです。ぜひ出せる資料はどんどん出してもらえぬかと思うんです。 今はもうインターネットの時代ですから、デジタル化するものはどんどんデジタル化してほしいなと思うんです。そして、インターネットを使って、建設省もホームページをつくっておられるんです、国土庁もつくっておられます、北海道開発庁もつくっておる。全部ホームページを持っているんです。だから、そういう情報をどんどん出してほしいと思うんです。 公共事業費が実際どのように使われているのか、ホームページを見てもわかりません。積極的にぜひいろいろな面でオープンにしていただきたい。情報公開をしたがらないということではないと思うんですけれども、私はもうちょっと考えていただかないといかぬのかなと。 例えば、建設白書はインターネットで見れるようになっています。だけど、建設省の事業費が幾らだというのは一切出できません。要するに、いろんな観点で分析はしておられて、それが出てくるのが建設白書です。事業費は出てきません、用地費が幾らだというのは出てきません。だから、建設省所管の建設事業というものがどのように行われているのかというのはよくわからないんです。河川事業費がどれぐらいで、河川事業というのはどんなことをやっているのかわかりません。公共事業に関する情報につきましては、インターネットによりできるだけ多くのものを発信していたたきたい。 建設大臣の積極的な姿勢をひとつ伺いたい、こう思うわけです。
○政府委員(小野邦久君) それでは、最初にちょっと事務的に御報告を申し上げるわけでございますけれども、御案内のとおり建設省では平成八年七月からホームページを開設いたしまして、現在二十以上のコーナーで先生御指摘の例えば建設白書といったようなものについて、あるいは幾つかの統計情報とか道づくりとかあるいは地域づくりといったような観点についてアクセスできるようなことにしております。アクセスの回数は毎月毎月ふえてきております。現実に一カ月に六十万回程度、一人の方が四、五回アクセスされるということもございますけれども、そのくらいアクセスが行われておるわけでございます。 また、建設行政についての意見の提案コーナーとか、何か御質疑ある場合のQアンドAといったようなコーナーも設けておりまして、そこで必要に応じ御提言をいただくとか御質問があればお答えをするというようなこともやっておるわけでございまして、決して情報公開をないがしろというか消極的に考えているというわけではございません。できるだけこういうホームページを利用して広く情報がオープンになるような、先生が先ほどお話しになりました日本版PFIについてのアイデア募集といったようなことも実はインターネットでやっているわけでございます。 先ほどお話しになりました事業費はどうか、こういうことでございますけれども、これは一般的に、予算が認められ御可決を賜って財政当局と実施計画承認を経た後、具体的な箇所づけが決まった段階ですべて、インターネットにはまだ載せていないんでございますけれども、オープンにしてどなたでも閲覧ができるような形にしている。一方で、そういう中でどうインターネットの中に合理化して入れ込めるかということがこれからの課題になってくるんではないか、こう思っているわけでございます。 現状はそういうことでございまして、できるだけ情報公開に今後も努めていこう、こういう基本的な考え方でございます。
○岩井國臣君 箇所別まで私インターネットに載っけると、そんなことは言っていないんです。建設省の事業費が幾らなのか。そのうち道路事業費が幾らなのか、河川事業費が幾らなのか。費目があります、それぞれ。用地費が幾らなのかとか、用地費比率の比較的低いところに重点配分したらどうかというような話もいろいろあるわけです。用地費というのは全体の事業費の中でどれくらいの割合を占めておるのかとか、そういったことをやっぱり国民は知りたくなるときがあるんです。だから、そういうのは別にどうということはないわけです。その気にさえなればやれる。 要するにそういう出せるものは、これちょっと問題だなというやつはもう出さなくていい。まあそれは議論ですけれども、まず出せるものは、これは差し支えないと思うものは全部出したらどうですか。全部デジタル化したらどうですか。だから、そういう積極姿勢をぜひ打ち出していただきたいということをお願いしておきます。
○国務大臣(瓦力君) 岩井先生は、非常にこの分野につきましても深い知識を持っておられることは承知をいたしております。 公共事業等につきまして、まさに透明性の確保であるとか、こういうことを私ども努めておるわけでありまして、今官房長からお話しのとおりインターネットを開設して、非常に利用される方々の数も多くなってきておる、関心が深いことを示しておりますし、それに応じたメニューというものも拡大をしておることも間違いないわけでございますが、今まさにさらに突っ込んで専門的なといいますか、深い御指摘かと思います。 そういったことを市民に知っていただく、また時においてはチェックをいただく、時においては、なるほど脆弱な国土であるな、そういう国土であれば我々の安全、安心のためにはやはり予算も確保しておかなきゃならぬな、そういう理解も得られようと思うわけであります。今どのような数値をもってお示ししていいかということは研究しなければならぬ課題だと思いますが、インターネットという武器を、のぞかれるという意識じゃなくてこちらの方が知っていただく、積極的に取り組めということで大変ありがたい御指摘でありますので、また研究をさせていただきたい、こう思っております。
○岩井國臣君 実は、そういう事業費の関係は、大蔵省のホームページをずっと開いていきますと、なかなか発見しにくいのですけれども載っていることは載っているのです。ですけれども、私は建設省のホームページを開いたときに、建設省の事業費の関係がある程度わかるようになっておいた方がいいなと思うわけです。そのことだけ言っているのじゃなくて、要するに出せる情報はどんどんデジタル化して出してほしいということを申し上げておるわけでございまして、次に移ります。
○政府委員(小野邦久君) 今の事業費の関係でございますけれども、一般的な記者会見等あるいは記者発表等をいたしました資料、資料配付を含めましてこれはすべてインターネットに載せておりますので、例えば平成十年度の予算案といったような形での事業費はどうか、そういったような一部用地費も含めまして、恐らくは、そういう用地費とか事業費をまとめたコーナーというのはございませんけれども、記者会見の資料の中にそういうものをアクセスしていただければわかっているような形にはなっていると思うのでございます。 なお、先生御指摘のようにわかりやすく、例えば事業費なら事業費といったような情報の公開ができないか、そういったようなことは今後十分検討していこう、こういうふうに思っております。
○岩井國臣君 ひとつよろしく。 さて、現在自民党では、建設大臣あるいは国土庁長官、北海道開発庁長官も御存じかと存じますが、民間資本主導の社会資本整備、PFI推進調査会というものができておりまして、新しい公共事業の進め方というものを勉強しているのです。私も、そういうことで自分なりに一生懸命勉強しているところでございますけれども、以下PFIにつきましておおよそ時間の許す限り質疑をしてまいりたいというふうに存じます。 我が国では、今後急速に高齢化が進展するわけでございまして、投資余力のある二十一世紀初頭の間に社会資本の整備というものをおおむね終えておくことが肝要ではないか。この点につきまして建設大臣はどのようにお考えになっているのか、御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 御指摘のPFIにつきまして、建設省では昨年十一月以来各分野の専門家の方々にお集まりをいただきまして、検討委員会を設置いたしまして御検討をいただいております。今春にガイドラインを策定したい、かように考えておるわけでございます。 また、PFIにつきましては、自民党内でもいろいろ御検討を進めておられることも承知いたしておりますが、御指摘のように民間活力をどう生かして我が国の社会資本整備に積極的に取り組んでいくか、こういったときの手法といたしましてPFIというものを私どもも積極的に研究していかなきゃならぬということで、目下検討委員会の先生方にお願いしておるわけでございます。 既に開発利益を充当して社会資本整備を行うという面では区画整理事業であるとかニュータウン開発等がありますし、利用者から料金徴収して社会資本整備を進めるということでございますと有料道路事業であるとか、また受益者負担による下水道等の整備などがございますが、これからもどういう方法がいいのかなということは検討の余地が多々ございますのでいろいろ研究してまいりたい、かように考えておるわけであります。 二十一世紀初頭にそういったものを踏まえて社会資本整備をしておこうということにつきましては、高齢化社会がやがてどっと来るわけでありますから、それまでに社会資本整備をしたいという方向づけの中でいろいろな手法を踏まえて努力をしてまいりたい、こう考えております。 きょうは総務審議官初め、それぞれ今取り組んでおる責任者も参っておりますし、いろいろ先生の御意見も拝しながら研究したいと思います。
○岩井國臣君 私は、新年度、平成十年度というものは民間資本主導による公共事業、いわゆるPFIという制度をつくって、要するに公共事業を今後計画的に、財政構造改革はあるんですけれども、あるいは景気対策がその都度その都度あるんですけれども、PFIという制度をうまく活用しながら計画的に着実に公共事業というものが進め得るようにしたい。そういうPFI制度元年といいますか、財政構造改革の元年でありますので、当然片方では財政構造改革をしっかり進めなければならないわけですけれども、しっかり進めながら二十一世紀に向けて住宅社会資本の整備というものも着実に力強く計画的に進めていく必要があるのではなかろうか。そういう観点から私はやっぱりPFIというものを見ていく必要があるのではなかろうか、こういうふうに思っておるんです。 そういう観点からいって、我が国経済がまさに今戦後最大のピンチに見舞われているわけでありますが、逆にピンチはチャンスというか、二十一世紀における確かな経済基盤をつくり上げていくチャンスでもありますし、公共事業を計画的に促進していくという新しい制度をつくり上げていくまたとないチャンスでもなかろうかな、こんなふうに思っておるんです。 きょうはもうこの程度にしておきますが、いずれまた機会を見てPFIについては議論もさせていただきたいと思います。いずれにしても建設省、ぜひPFIについては前向きにひとつ取り組んでいただきたい、そのことを申し上げまして次に移りたいと思います。 先ほど鴻池先生から、新しい全国総合開発計画についてお話がございました。これは本年度中に計画策定だというふうにかねがねお聞きしておるわけですが、きょうは十二日で余り日がないんですけれども、ぜひ今月中に閣議決定まで持っていっていただきたい。景気がこういう状況、経済状況がこういう状況、社会状況がこういう状況で大変暗い。何とか新しい全国総合開発計画によって明るいものがばっと見えてこないかなというようなことを実は期待しておるわけで、そういう意味で何とか三月中に閣議決定まで持っていってもらいたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(亀井久興君) 今、全総のことについての御指摘でございますが、先ほど来全体的な考え方等については申し上げたとおりでございますけれども、当初の考え方とおり本年度末に何とか閣議決定まで持ち込みたいという、そうした考え方に沿って作業を進めておるところでございます。 それぞれ全国各地域からも大変な期待を今寄せられておるところでございますから、岩井委員が今御指摘になりましたような全体的な雰囲気というものも十分に承知をしておりますので、何とか本年度末、今月中に閣議決定まで持ち込みたいというように考えておるところでございます。
○岩井國臣君 新しい全国総合開発計画の中身といいますか基本的な考え方につきましては、先ほど鴻池先生の質問に対して国土庁長官からお答えいただきましたので、私はそういう質問も用意しておったんですけれども、それは省略させていただきまして、次の質問に移らせていただきます。 二十一世紀の国土計画では自然との共生とか新しい国土づくりというものが重要なテーマになるというふうに考えます。そしてまたもう一つは、交通それから情報通信のネットワークという問題も重要なことだと思いますが、私は三つのネットワークと言っておるんです。昨日も質問させていただいたんですけれども、エコロジカルネットワークというものも極めて大切だと考えております。新しい全国総合開発計画におきましてそういうエコロジカルネットワークというふうなものの考え方がどのようになるのか、今どういうことをお考えになっておるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 大変重要な御指摘でございまして、私もいわゆる今日までの開発というそうした概念もかなり変わっていかなくてはいけないというように思っております。自然環境またその他もろもろ人類を取り巻く環境というものが非常に大きなテーマになってきておるわけでございますから、そのことを十分に踏まえて今策定中でございます。恵み豊かな自然の享受と継承という、これを基本的課題の一つとして掲げているところでございまして、精神的、物質的な恵みをもたらします豊かな自然を持続可能な形で享受しつつ将来に継承していきたい、こういうことでございます。 御指摘になりました交通、情報通信のネットワークの形成とともに、美しい田園、森林、河川、沿岸等自然環境の保全と回復を図ることが重要でございますので、このために多様な野生生物の生息、生育に適した空間の連続性、一体性を確保する国土規模での生態系のネットワークの形成が重要である、そのように認識をしておりまして、こうしたことを新しい計画に位置づけてまいりたい、かように考えております。
○岩井國臣君 先ほど国土庁長官は、我が国の国土というのは決して狭くない、国土の利用の仕方によりましては決して狭くないんだ、問題は利用の仕方じゃないか、国土の均衡ある発展というものを図ることの重要性というものを言われたのではなかろうか、こう思います。 そこで、私も古くて新しい課題ではございますけれども、国土の均衡ある発展というのがまことに重要だ、いよいよ二十一世紀において重要になってきているのではなかろうか、こんなふうに実は思うわけでございます。 そこで、中小都市でありますとか農山漁村の活性化といいますか地域づくりというものが非常に大事ではなかろうか。新しく策定されます全国総合開発計画の中でその辺はどうなっておるのか。先ほどもちょっとお触れになったわけですが、その辺についてもう少し詳しくお聞かせいただければと思うわけであります。
○国務大臣(亀井久興君) 先ほども申し上げたわけでございますが、今、岩井委員からも御指摘になりましたように、均衡ある国土づくりということが何より大切でございまして、国土のバランスをいかにつくり上げていくかということが大きな課題だというように思っておるわけでございます。 私自身が典型的な過疎地域の出身でございますし、全国一の高齢地域でございますから、特にこの東京と私の郷里とを行ったり来たりしておりますと、これが同じ日本の国土の中にあるのかな、同じ国なのかな、そういう感じが現実にするわけでございまして、何とかして快適な居住環境というものを全国に均衡ある姿で位置づけてまいりたいな、そのように思っておるところでございます。そのために今度の全総では幾つかの戦略を設けているところでございます。 もちろん大都市も重要でございます。ただ、大都市にもろもろの都市問題がございますので、こうしたことについては大都市のリノベーションということも大きな課題としておりますし、またグローバル化、国際化が進んでいるときでございますから、これがすべて東京を玄関とした国際交流ということではなくて、それぞれの地域が地域として独立した形で国際交流ができるような地域の広域的な国際交流圏の形成ということも大きな戦略にいたしておるわけでございます。そのうちの最重要な戦略の一つとして多自然居住地域の形成ということを掲げておるところでございます。 その日本の中山間地の山村、それぞれ固有の伝統文化を持っているところでございますが、なかなかそうした山村だけが連携を深めましても地域の振興は思うようにいかないわけでございますし、また若い人たちがどんどん流出をしてしまうというそのこと、それがただ単に雇用の場だけあればそれで出ていかないかというと、決してそういうことではないわけでございます。現在これだけ情報化が進んでおりますと、全国の若い人たちが同じテレビ番組を見ているわけでございますから、やはり都市文化に対するあこがれというものも当然持っておるところでございます。そういう中で、地方におきましても山村と隣接をいたしました地方都市が十分な都市機能を持つということになってくればそうした点も是正されていくわけでございますので、隣接をした都市と山村とが一体になって一つの広域的な圏域を形成していく、そのための多自然居住地域という考え方を打ち出しておるところでございます。 当然のことながら、すばらしい自然に恵まれた地域でございます。そういう中で今日までの日本文化というものがはぐくまれてきているわけでございますし、これから二十一世紀の文化というのは、これはもちろん都市には都市文化がございますけれども、やはり日本の伝統文化を支えているのは地方であろう、そのように私は認識をしておりますので、そうしたことも踏まえながら美しさとアメニティーに満ちたそうした地方、個性的な地方を何とかつくり出していきたい、そうしたことを今度の計画にはしっかりと盛り込んでいきたいというように考えております。
○岩井國臣君 まことに適切な御答弁をいただきました。ぜひそういう方向で今後我が国は進んでいかなきゃいかぬのじゃなかろうかと思います。 ただ問題は、具体的にじゃ何をどういうふうにやっていくかというのはなかなか難しい問題でもあるわけでございまして、また今後ぜひ国土庁の方でも、いずれまた建設省と御一緒になられるわけですけれども、建設省におかれても具体的に今の国土庁長官がお述べになりました基本的な物の考え方というものをどう具体化していくのか、ぜひ前向きに御検討いただければと思う次第であります。 次に、北海道開発庁長官にお尋ねしてまいりたいと思います。 北海道開発庁では、人と自然が共生する豊かな生活空間を目指して、そんなテーマでいろんな施策を今推進しておられるわけです。自然との共生というテーマがあるようでございます。自然の恵みの大切さというものを積極的に評価して各種の公共施設の整備に当たってはいろいろ工夫していこう、こういうことだと思うのでございますが、桜づつみモデル事業だとか緑の回廊づくり事業だとかいろんな事業があるようでございます。 そういったことともちろん連動しておるかと思いますけれども、自然景観への配慮、良好な環境の創出というテーマも持っておられるようでございます。自然の景観に配慮し、そして緑化を進める、そういうふうな潤いのある良好な景観、そういったことに十分配慮していろんな施設の整備をやっていこう。 そこで、具体的に言いますと、美しい良村景観づくりというような観点から農業用の排水路における多自然型工法でありますとか、あるいは空港周辺におきます北海道の自然空間をイメージするような道路景観の整備でウェルカムロードの整備事業というのがあるんですか、そんなものでありますとか、いろいろ積極的におやりになっておるようでありますが、もちろんそういったこともいろいろ工夫してやっていただきたいと思うわけであります。先ほど国土庁長官にもお聞きいたしましたけれども、環境の問題と関連して少し質問させていただきたいと思います。 環境の保全、野生生物への配慮というテーマもお持ちのようでございます。そこでお聞きするわけですけれども、生物多様性国家戦略との関係があろうかと思います。昨日もその問題を取り上げさせていただいたんですけれども、今後の北海道の活性化というものを考えたときに、私は活性化という観点に立っても大変重要なテーマじゃないか、こう思っておるのでございますけれども、環境の保全、野生生物への配慮というテーマにつきましてどのような施策を今後展開されようとしているのか、その辺お伺いしたいわけです。
○政府委員(青木東雄君) 北海道の自然とか環境は我が国にとりましてかけがえのないものであるという観点に立ちまして、北海道開発庁では数年前から自然と共生する豊かな生活空間の形成を重点的な施策と位置づけまして、この中でただいま御指摘の生物の多様性の保全などにつきましても取り組んでおります。 具体的には、北海道に多く分布しております湿原、また湖沼などの保全を図ります一方で、各種の基盤整備の実施に当たりましては、ただいま御指摘のありました景観への配慮はもちろんでございますが、野鳥などの生息に配慮した河川環境の整備や動植物の生息地の連続性を確保するようなエコロードの整備など、野生の動植物の生態系との調和を図ってきております。 さらに、現在策定作業を進めております第六期の北海道総合開発計画におきましても、恵まれた環境や資源を誇りを持って次世代に引き継ぐ北海道の実現ということを基本理念の一つとしておりまして、これに基づきまして自然との共生を推進することが恵まれた資源や環境を活用した多様な自己実現や交流、生活の場を北海道の内外の人々に提供することにもつながり、ひいては北海道の今後の活性化にも貢献していくというふうに考えておる次第でございます。
○岩井國臣君 それから、何かアクア・グリーン・ストラテジー、何かちょっと舌をかみそうなあれですけれども、AGSとかおっしゃっています。そういった事業もやっておられるんですね。これは水の関係だと思います。道内全河川で実施中だというふうに聞いております。多様な手法によって何とか自然との共生を図ろう、そういうことの一つの重要な手段のようでございますけれども、これも生物多様性国家戦略と密接な関係がございます。この説明をしていただけませんでしょうか。
○政府委員(小野薫君) 御説明いたします。 北海道の豊かな自然、これは日本のオアシスとして次の世代に引き継ぐべき貴重な資産だというふうに認識しております。北海道開発局では、河川の安全性に加えて水辺の自然環境の保全ですとか、自然との共生、さらには再生を目指して、水と緑が豊かで動植物と人に優しい川づくり、こういうものを進めております。平成二年度からモデル河川を選定いたしまして、調査研究、技術開発を実施しておりまして、平成六年度からはこのモデル河川で実施した成果をもとにして、道内のすべての直轄河川でこの事業を実施してございます。 具体的な事例を幾つか申し述べさせていただきます。 石狩川上流におきまして河岸の保護工事をやっておりましたが、そこで鳥類の営巣が可能なブロック、カワセミブロックと呼んでおりますが、そういうものを用いたり、石狩川下流で築堤工事をやってございますが、そういうところでは堤防ののり地勾配、これを変化させることによりまして、その高水敷のミズバショウを保護する、そんなこともやってございます。 これらの取り組みは、先生がお話しされています生物多様性国家戦略の趣旨、これとも一致いたしますし、今後とも積極的に推進しまして、人に優しい川づくり、これを積極的に進めていきたいというふうに思っております。
○岩井國臣君 もう既に御説明いただきましたように、北海道開発庁では自然との共生という観点からいろんな施策をそれこそ積極的にやっていただいております。ぜひ今後とも引き続き自然との共生という観点に立っていろんな施策の展開を図っていただきたいとお願いする次第でございます。 しかし、昨日、鈴木政二先生から御指摘ございましたように、やはり自然ともう一つ開発とのバランス、余りどちらかへ、自然保護自然保護とそちらへ行き過ぎてもいけない。開発開発で行ってもいけない。なかなかそこはバランスというものが難しい問題だろうと思いますが、そういう観点から申し上げますと、やはり今後の北海道の発展のためにどうしてもやらなければならない開発は開発で、これまた積極的に取り組んでもらわなきゃいかぬ、こういうことになろうかと思うんです。 そういう観点から御質問いたしますけれども、現在、北海道におきましては、高規格幹線道路でありますとか、千歳川放水路でありますとか、あるいは新千歳空港でありますとか、あるいは苫小牧東部の工業基地等々いろいろ基本的に大事な大規模プロジェクトを抱えておられるわけであります。 これは一朝一夕にはなかなか難しい進展しにくい問題でありますが、これからこういったビッグプロジェクトについてどのように進めていくのか、ぜひこれは北海道開発庁長官の今後の展望も含めてお話をお伺いしたいわけであります。
○国務大臣(鈴木宗男君) 先ほど来岩井委員の御質問を聞いておりまして、北海道は豊かな自然を持っておりますけれども、その中における自然との共生あるいは自然保護、開発とのバランスをどうするかというのは、これからまさに二十一世紀に向けて大事な視点ではないかと思っているんです。 同時に御理解いただきたいのは、よく自然との共生とか自然の保護を言うとき、今ある自然をそのままにしておくことが、手をつけないのが保護だ、あるいは共生だという感じがありますけれども、私は管理することが逆に自然を保護するという面もありますから、この点もしっかり踏まえて施策を展開していきたいなと、こんなふうに思っております。 そこで、今委員から御指摘のありました高規格幹線道路の今後の展開でありますけれども、今全国の高規格道路の供用開始は四九%です。残念ながら北海道は二二%なんです。何とかこれは全国レベルに早く持っていきたいと、こう思っておりますので、ぜひとも岩井委員の予算的な御支援もこれはお願いしたいものだなと、こんなふうにお願いしておきたいと思います。 さらには千歳川放水路の問題もありますが、これも安全の面から、治水対策の面から二十年前に策定されたものなんです。しからば、安全は安全として考えなければいけませんけれども、今の社会的な価値観等からいって、この計画が果たして妥当かどうかということも私はしっかりと考えるべきではないかと思っているんです。 そこで、今、千歳川流域治水対策検討委員会でいろいろ検討が行われておりまして、一年を目途に結論を出すということになっておりますので、ことしの概算要求までにはそれなりの報告が出ると思いますので、それに沿って北海道開発庁としても明確な結論を出したい。この検討委員会でやめなさいと言われたら、私はやめるつもりでおります。同時に、安全だとか治水対策が大事でありますから、別の方策をしっかり踏まえていきたい、こんなふうに思っております。 新千歳空港の問題も、これは大きなプロジェクトでありますので、今も滑走路の延長等を進めておりますけれども、さらに私は日本全国の空港を見た場合、広大な土地を生かして、さらに例えばアメリカ等あるいはヨーロッパ等を見据えた場合、一番近いのはあの新千歳空港でありますから、これは私は将来的にも地政学的に見ても生かせられる空港だと、さらに整備を進めていきたい、こんなふうに思っております。 また、苫小牧東部開発、これはいろいろ御心配をかけたり、また先行きどうかという懸念がありますけれども、これもやはり広大な土地を有するところは北海道だ。分けても港のあるところ、そして空港に近いというところで、いわゆる条件がいいというところで国家プロジェクトとして進められた事業なんです。今二度にわたるオイルショックだとか、あるいは円高の関係で、スタートした四十年代のときは企業進出もあってそれなりの展開があったんですけれども、最近は、もうバブルの崩壊以後はなかなか前向きな展開がないということで懸念しておりますが、私は今、苫小牧東部開発株式会社も一生懸命やっている、さらに北東公庫さんもいろいろ心配をしている、また金融機関もどうしようかという、御協力も合してもらうよう頼んでおるときでありますので、いろいろ言われておりますけれども六月までに私は結論は出したい、六月までに明確な国としての姿勢を公にしたい、こういうふうに考えております。
○岩井國臣君 大変難しい問題を多く抱えておられるわけですけれども、ぜひ長官に頑張ってやっていただきたいと思う次第でございます。 ちょっと苦言みたいな話になるんですけれども、北海道にはこれまで国費の多くが投入されてきました。今後は国への依存度をもう少し少なくして、極力自力で経済を立て直すべきではないかと、そんな声が霞が関かいわいというか、ちらちらと私の耳なんかにも入ってくるわけであります。 北海道と人口が同程度のフィンランド、それからデンマーク、これは一つの国として立派にやっておられるわけです。スコットランドも経済的な独立色を強められました。従前からいろんなことをやっておられるようですけれども、特色のある開発を行っておられるようです。そして、成功しておられるようであります。そういう点、我々はスコットランドから何が学べるのか、学ぶべきものがあればそれは大いに学ばなきゃいかぬじゃないか。 経済的な独立なんということはとても適当でないことだとは思いますが、北海道を一つのコミュニティーとして、できるだけ自主性というものを高めていくというようなことはやっぱり大事なんでしょうね、恐らく大事だと。ですから、自主性という新しい観点から、企業もそういう考え方を大いに取り入れていただく、そして連携しながら頑張っていただく必要があるのではなかろうか。連携をキーワードに、今後特に伸ばすべき産業が幾つかあるんだろうと思います。 そういう中で、ぜひ私は自主性というものを高めながら、そしてかついろんな連携、道内の連携、内地との連携あるいは国際的な連携、連携はいろいろあるんですけれども、やっぱり自主性を高めながらやっていくというものの一つに、国際的な試験研究でありますとか情報を含む教育産業というのが北海道において考えられるべきではなかろうか、こんなふうに実は思っておるわけでありますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木宗男君) 先ほど岩井委員が建設大臣にイギリスのブレア首相の、いわゆるPFIですか、プライベート・ファイナンス・イニシアチブというんですか、この質問をされておりましたけれども、私は北海道もこのことをしっかり考えるときでないかなと、こう思っております。 まさに公共事業依存で来ましたので、国が元気のいいときはそれなりに青天井で来たときもありましたけれども、今財政構造改革等厳しいときでありますから、こういった意味ではまさに産学官の新しい知恵といいますか、そういったものを生み出すときでないかと、こう思っています。 そこで今、産学官融合センターといいまして、北海道大学を中心にして、これはもう産学官ひとつ知恵を出し合いましょう、勉強しましょうというふうに具体的に動いておりますので、私はぜひともここでの取り組みの結果を見ながら、それをまた北海道の活力につなげていきたいと、こんなふうに考えております。
○岩井國臣君 今のPFIについて、北海道開発庁長官の前向きな姿勢を示していただきました。全く新しい手法ですから、従前の考え方の延長線上じゃだめなんです。そこに一つの大きな飛躍が私は要るんだろうと思うんです。 このプロジェクトにつきましては、銀行から融資という形で資金調達するいわゆるプロジェクトファイナンスというものもございますし、それからプロジェクトそのものを証券化してそれを広く個人投資家から資金調達するというやり方もあるんです。 北海道の場合はやっぱり夢があります。広大な土地と自然豊かな北海道。私はついせんだってまで全く誤解をしておりましたのが、網走というのはどうも高倉健のイメージなんですね。厳寒の地なんです。極寒の地というか最果ての国網走なんです。どうも高倉健のイメージなんです。多くの人が僕はそうだと思うんです。しかし、あれが花の都パリと年間の気温がほとんど一緒です。一度しか違わないんです。網走の方が一度低いんです。年間パリとほとんど一緒なんです。いや、私は知りませんでしたね、そんなこともございまして、最近私はよく網走に行くんですけれども、好きなんです。いや、いいですよ、あのオホーツク海、根室もいいです、根室もオーシャンブルーで実にいいんです。 ですから、私は北海道には物すごく夢があると思います。国民はそういうところのプロジェクト、夢を買いますよ。宝くじだって買うんですから、夢はやっぱり買うというところがありますから。私はそういう新しいプロジェクトの手法、プライベート・ファイナンス・イニシアチブ、PFIという新しい手法をぜひ北海道においても考えていただければいいのではなかろうか、こんなふうに思う次第でございます。 だんだんと時間がなくなってまいりました。 北海道におきますやっぱり都市集中はあるんですね。それは札幌一極集中なんです。いろいろな弊害も出てきておるかと思います。ですから、そういうことを考えますと、日本国全体でもそうなんですけれども、連携とかネットワーク化というのが非常に大事だろうと思います。 これは長官は御存じないかもわからないんですけれども、インターネット、高度情報化は北海道が一番進んでいるんです。御存じでしょうか。北海道が一番インターネットが進んでいるんです。それは考えてみたら当然かもしらぬ。あれだけ広いところですから、やっぱりインターネットで連携していかないといかぬというようなことを市町村レベル、住民レベルで強くお感じになっているんじゃないかと私は思うんです。特に網走の市長なんかは物すごく熱心です。 ですから、私は、北海道におけるこれからの重要戦略といたしましてネットワークの強化というのがあるわけでございますから、そういうインターネットというものも含めた形でのネットワークの強化を図るべきではないかと思います。 その点につきまして長官の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 岩井委員から北海道のよさ、特に網走では何かいいことがあったのかなという感じもするんですが、網走のPRをしていただきまして大変うれしく思っております。 そこで今、岩井委員から、インターネットが北海道はやっぱり進んでいるというのは、私はこれは北海道人の感性もあると思うんです。実は、流行が東京にまず入ったら一番先に来るのが札幌なんです、全国的に。ですから、そういった意味では非常に北海道の人は反応がいいと思います。特にインターネットで進んでいるのは農業関係です、やはり天気を相手にしておりますから。極めて私はこれは先端的な地区かなという感じも持っております。 そこで今、札幌一極集中を排除してやはり均衡ある北海道の発展という御指摘もありまして、まずは交通ネットワークの整備という点だとか、さらには医療なんかも遠隔医療の研究開発、テレビを見ながらきちっと手術、指導できるとか、そういうのはやっております。これも旭川医大の吉田さんという眼科の先生なんかはハーバード大学と提携してやっていまして、これはもう日本のみならずアメリカとも交流しているというぐらい進んでおりますし、また情報化による市町村連携は、まさに今、岩井先生がおっしゃられたオホーツク・インターネット利用というのがあるんです。これは管内三市二十三町村が全部参加してやっている。しかも、これは全国初のケースなんです。 こういったことをこれからもさらに私は進めていきたい、そのことがまた北海道全体のプルアップにつながっていく、こんなふうに思っております。
○岩井國臣君 そのとおりなんです。ぜひ、そういうすばらしいことをおやりになっておるんだから、どんどん全国にやっぱり宣伝していただいて、北海道をPRしていただくということが大事じゃないか。それで誤解を解いていかないと、僕みたいな高倉健のイメージでずっと実はいたんですからぜひ誤解を解いていかなきゃいかぬ、北海道はすばらしいんだと。 ちょっと時間がありますので開発庁長官に、質問通告してなかったんですけれども、ちょっと最後に一点、長官の御見解をお聞きしたいと思います。 北海道開発庁長官は、昨年十一月のクラスノヤルスク首脳会談について所信の中で触れておられます。根室等北方領土隣接地域の新たな振興計画について意欲的な見解をお示しになったというふうに私は理解しております。したがいまして、そういう新計画のあるべき方向みたいなものについてぜひ御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 昨年十一月のクラスノヤルスク会談、私は画期的な、ある意味では歴史的な評価のできる合意であったと思うんです。東京宣言に基づいて二〇〇〇年までに平和条約の締結に向けて全力を尽くすということでありますし、来月十一日からエリツィン大統領も日本に来られて川奈で会談されるわけです。私自身、選挙区がまさに北方領土を目の前にしておりますから大変な関心を持っております。同時に、戦後五十三年たちまして、まさに民族の悲願とも言うべき解決していない問題はこの領土問題ですから、それに向けて今、橋本総理が大変な意欲を持ってやってくれておりますから、サポートをしていきたい、またぜひともいい成果を与えていただきたいと、こんなふうに思っております。 そこで、平成四年からビザなし交流が四島で始まりました。今おかげさまで四千五百八人、お互い往来しているんです。相当理解も深まっています。昔の外務省の見解、また日本政府の見解は、領土問題が進まぬと経済活動はだめだということで政経不可分になりました。それから一歩前進して拡大均衡に来ました。さらに、おととしからは重層的アプローチという流れで来まして、今まさに共同経済活動についてどうかという議論のところまで来ています。 言葉についてはいろいろ問題があるかと思いますけれども、具体的中身として、もう既に人道支援なんかで診療所もつくっている。ことしの二月一日には、はしけを国後島に供与しました。そして、つい先週、古釜布に桟橋を日本の手でつくるということで、もうこれは入札も終わりました。四月末か五月には工事にかかれます。実態的にはもう既にインフラの部分にも手を入れておりますので、前向き志向で、プリマコフ外務大臣も再三この共同経済活動について、四島でのという話もありますから、私はこれは検討に値すると。それは、共同経済活動という言葉がいいかどうかは別にして、中身で私はきちっと対応した方がいいと。 特に、この二月二十一日には、小渕外務大臣とネムツォフ第一副首相との間で四島周辺のいわゆる漁業協定も結ばれました。海でできたものがおかでできないわけはないと私は思っておりますから、おかでもその発想で、未来志向的な考えでぜひとも進めていきたい、こんなふうに思っております。
○岩井國臣君 終わります。
○委員長(関根則之君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 ―――――・――――― 午後一時六分開会
○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、建設行政の基本施策に関する件、国土行政の基本施策に関する件及び北海道開発行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(関根則之君) 速記を起こして。
○小川勝也君 大事な国事に当たられる国務大臣を三人もお呼びして、委員会が開けないことをまことに遺憾に思います。 私は、若げの至りながらかっとする性格なので、ほかの野党の理事さんにも、この場は退席をして午後からの委員会は流会にしよう、こう申し上げたところですが、同僚からたしなめられ、委員長から、私の責任において今後改善をするからということで質問させていただくことにいたします。 まことに気分のすぐれない午後からの委員会でございますが、諸大臣の皆様方にはおつき合いをいただきますようにお願いしたいと思います。 まず最初に、建設大臣にお伺いをしたいと思います。 御案内のとおり、参議院では委員会の改組が行われまして、旧建設委員会と旧環境特別委員会を中心に新しく国土・環境委員会という委員会を設置いたしました。そして通常国会から国土・環境委員会になったわけでございますけれども、所信表明が初めて当委員会で行われたわけでございます。旧来であるならば、建設委員会ということで建設行政全般について所信をお述べになる。しかしながらこの参議院においては、環境庁長官、あるいは環境問題と同じ土俵で委員会を構成するということで、新たな心構えとか考えがおありになるかと思います。 環境と同じに建設行政が論じられるこの委員会になりましての御感想をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 小川委員にお答えをいたします。 質の高い環境を備えた豊かで潤いのある国土を形成するということは建設行政の大きな課題である、最重要課題であると認識をいたしております。建設省におきましても、平成六年一月に環境政策大綱を策定いたしまして、建設行政において内部目的化いたしまして環境の保全、創造を図りつつ事業を展開してきたところでございます。 立法府におきまして、このたび両行政にかかわる施策が同一の委員会において議論される、参議院の皆様方のお考えに基づいて委員会運営が決せられたわけでございまして、私はさような意味におきましてもこれは大変評価すべきことである、かように認識をいたしております。
○小川勝也君 大臣から今御答弁がありましたとおり、今までは建設あるいは開発と環境を守るということが半ば対極にあるような概念で考えられてきた部分があったかと思います。しかしながら、これからの建設行政あるいは開発といった行為は環境問題を抜きに論じることはできないと思っております。 私がこの参議院に当選してからまだ二年半でございますけれども、旧来の建設省に抱いていたイメージと少しずつ変わりつつあるように思います。例えば河川法の改正、私どもの意見が十二分に反映されているとは言いがたい法の改正でありましたけれども、そんな中にも河川と環境あるいは開発と環境といったことが次第に大きなウエートを持つようになってきた、これはまことに喜ばしいことだと私は思っております。 大臣からもお答えがありましたように、これからの建設行政は環境といった本当に大事なことを踏まえながらの行政であっていただきたいと思うものでございます。 先ほど申し上げましたとおり、建設省といいあるいは建設行政が日に日に変わりつつあるように私は感じております。多くの局長さんや建設省の役人の方々といろいろな話をするたびに、ああ、ここまで変わってきているんだなと実感しているところでございます。 そんな中に、今いろいろな問題が建設行政に関係をしております。当然のことながら財政構造改革法の問題、あるいは公共事業とはどうあるべきかという議論の巻き起こり、あるいはコスト縮減の問題でありますとか、あるいは行政改革の一環として大きな省庁に生まれ変わる、そんなことを踏まえまして、これから二十一世紀を目指すべく建設行政にこれからどんな抱負をお持ちなのか、あわせて建設大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 我が国の住宅社会資本の整備水準は向上しつつございますが、欧米諸国と比較いたしましても依然として格差が存在しておる状況であります。新しい世紀に向けて、真に豊かな活力ある国づくりを目指さなければならぬわけでありまして、不断の努力を引き続きしていかなければならない、かように考えております。 その際、住宅・社会資本整備のみならず、ストックの利用や更新も視野に入れた総合的な国土の整備、利用、保全という国土マネジメントへと視点を転換することが重要だと考えておる次第であります。 委員御指摘のように、今まで社会資本整備につきましても駆け足でやってまいりましたが、広く視野を広げて取り組む新しい時代への展開をつくり上げなきゃならぬ、こういうぐあいに私は考えるわけでありまして、行政改革、財政構造改革等の実施を通じまして経済社会全体が大きく転換しつつある中でありますから、建設行政におきましてもさらに規制緩和の推進や官民の役割分担の明確化、地方分権の推進、公共事業執行の透明化及び効率化を重視する必要があると考えておるわけであります。 さらに積極的に取り組み、国民に十分理解され、心から喜ばれる夢のある行政を展開していく、そういう決意でございます。
○小川勝也君 公共事業のあり方、あるいは建設行政をつかさどる中央官庁がどうあるべきか、この問題については後でまた質問をしたいと思います。 国土庁長官にお伺いをしたいと思います。 実は、私は北海道上川管内の小さな町の生まれでもございます。きょうおいでになっております鈴木長官も十勝管内の足寄町の御出身、そして瓦建設大臣は能登半島を選挙区にしております。そしてまた、午前中の審議でお話がありましたように国土庁長官も島根県、そういったどちらかというと共通点のある出身でございます。 そして今日、私たち、国会がありますこの東京でさまざまな生活の機会があります。比較しますと、先ほどの論議にもありましたように大きな違いがあります。それぞれのよさとそれぞれの持ち味はあるんだけれども、そういった国のあり方、特に東京の住みにくさとか、いわゆる通勤環境の悪さなどが大きな問題であることは間違いがありません。この問題について国土庁長官にお伺いをしたかったわけでございますけれども、岩井先生の質問に答えが含まれておりましたので、大体理解をさせていただきました。 この国をどのような形で均衡ある発展をさせるのか、地方の特色を生かしながら、どういった幸せな、そして利便のある生活をしていくのか、そしてこの東京を中心とする大都会の住みにくい暮らしにくい問題をどう解決していくのか、大きな課題でございますので、これからの御努力をお願いしたいと思います。 国土庁長官には別な観点の質問をさせていただきたいと思っております。 話は大分飛びますけれども、金融機関に三十兆円の公的資金を投入するということが行われます。きのうもテレビのニュース等でいろんな報告がなされておりますけれども、国民の理解が必ずしも得られるとは私は思っておりません。そしてまた、ちらほらとテレビあるいは新聞などで耳にするのは、今株式市況がこんな状況である、これの安定化に公的資金を導入してはどうかなどという意見も出ております。 私は、こんなことを地元の支援者に言われたことがあります。景気をよくする方法は二つある、それは株と土地だと。これは株と土地というのが物すごくリンクしているし、その間にいわゆる今問題になっております金融機関等の存在があるわけでございます。金融機関は株も持っている、土地も持っている、それが高い値で売れないわけですから、あるいは資産として評価されないわけですから、さまざまな苦しい経営を強いられておる。だったら、株が人為的に動かすことができないのであれば、土地の流動化から景気に対する刺激をしてはどうかなどという提案を受けたものでございます。 土地あるいは土地取引、土地保有に関する税制の詳しい仕組みは私はわかっておりません。しかしながら、公的資金を三十兆円も投入する、あるいは株式市場にまで公的資金を介在させるというような大きな決断をできるとするのであるならば、いわゆる土地に関する税制の大幅な改正も可能なことであるし、あるいはそれが刺激的な制度であれば時限立法であるとか段階を踏むとかさまざまな工夫がとれるのではないかなというふうに思うわけでございます。国土庁といたしましても、さまざまな試案や施策、あるいは提案があったかと思います。 私が心配をしておみのは、現政界及び官界においての大蔵省の一等優位の姿勢であります。当然、土地にかかわる諸税制も大蔵省の税収になるわけでございますので、国土庁が土地を動かすようにするためにここまでやったらどうかという提案をしても、大蔵省としてそうですねというふうにはならないと思います。しかしながら、この国の景気、経済、そして財政ともに緊急的な時期に来ておりますので、その辺を踏まえながら国土庁長官の御所見と、もしそういう考えがあるのでしたら堂々と提案をしていただきたい、そのように考えるわけでございますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 税制の細かい点については後ほど事務当局から御答弁をさせますが、まず基本的な考え方でございますけれども、私ども土地政策の基本の考えでございますが、従来バブル経済のときには地価が高騰をしたということでございましたので、いかに地価を抑制するかということが土地政策の中心課題でございました。ところが、御承知のような一変した経済状況にあるわけでございますので、土地政策の目標を転換いたしまして土地の有効利用をいかに促進するかという、そこに土地政策の目標を変えたわけでございまして、昨年の二月に新しい土地政策推進要綱を閣議決定もいたしましたし、またそれを踏まえて土地の有効利用促進のための検討会議を設けましてずっと今日まで検討を続けてきたところでございます。昨年十一月にそれの最終的なまとめをいたしましたので、それを踏まえてさまざまな対策をとっておるところでございます。 御承知のように、税制につきましても、やはり土地の有効利用とそのための土地取引の活性化を促すという、そうしたことから思い切った改正もいたしたところでございまして、例えば地価税につきましても、当分の間これを凍結するということにいたしたわけでございますし、またさまざまな土地税制の見直し等もいたしたところでございます。 そしてまた、もう一点、私どもといたしまして、国土利用計画法という土地の基本的な国土利用のための中心的な法律がございますが、このことにつきましても、従来大規模な土地取引につきましては事前の届け出ということになっておりましたけれども、これも特別な場合を除いて原則として事後の届け出に変える、こういう措置もどって思い切った土地取引の活性化を促進したい、そういうことでやっておるところでございます。 今、経済の状況は御承知のとおりでございますから、特に金融機関のあり方をめぐってもさまざまな御議論がございますし、金融システムをまず安定させなくてはいけない。当然のことながら、経済、産業の血液とも言われている金融でございますから、これが円滑に回るようにしなくてはいけないということから今回の金融システムの安定化の取りまとめもいたしたところでございますが、当然そのことと並行して土地の有効利用を促進するということがまた大きな今日の経済対策にもなっていくだろう、そのように思っておりますので、特にこれから力を入れて土地対策に取り組んでいきたい、かように考えております。
○小川勝也君 ありがとうございました。 昨日の質問の中で環境ホルモンの問題がちらほらと出てまいりました。私も従前から興味を持っておりました。そんな中で、昨年の暮れに「奪われし未来」という本が和訳をされまして、日本でも多くの方々に読まれまして、この問題が広く認識されることになりました。これはまだまだ科学的に解明をされて、いない部分がたくさんありまして、今すぐに対策をといっても難しい部分がたくさんございます。 そんな中で、建設省の中に河川局というところがございまして、尾田局長は、川を愛して、川をどうするかということを毎日考えておられると思うんですけれども、その環境ホルモンのことをいろいろ調べてみますと、川が非常に重要な役割を果たしておるというところに着目いたしました。 これはどういう問題かといいますと、きのうも議論ありましたとおり、さまざまな化学物質の中に内分泌撹乱物質と呼ばれる、人間の体にホルモン的な働きをする悪い物質が我々の生活する世の中に存在をするということであります。広くとらえますとダイオキシンもその一種だと言われております。それがどのように私たち人間の体に影響を及ぼすかということがさまざま、まだ仮説の段階かもしれません、いろんなことが言われております。 そんな中で、一番問題となりますのが例えば廃棄物処理場から出るダイオキシンの問題、あるいはそれに開運する化学物質の問題。 しかしながら、さまざまなデータで見られますように、私たちがダイオキシンをいかに摂取するかというと、一番多いのは魚介類、海産物からであります。これは、御案内のとおりすべての水は海に行き着くわけでございますし、その過程で必ず川が存在するわけであります。いわゆるダイオキシンや化学物質が悪い犯人だとするならば、尾田局長の河川がその犯人を逃亡させる逃亡幇助の罪を果たしているわけでございます。そんなことから、私も川はきれいであってほしいし、海もきれいであってほしい。そして、川からも海からも私たちは食べ物をもらっているわけでございます。人類にかかわる大きな問題としてこの問題を考えてみたいと思うわけでございます。 私が読んだ本にさまざまな仮説が流れております。その中で、一つはいわゆる廃棄物処理場、これがどんなものを指すのか詳しいことはわかりません。あるいは農地、ここには農薬、化学肥料が使われるわけでございまして、それが用水路から川を通ってしまいには海に行く。そんな中で、その悪い化学物質を最初にだれが摂取するのか、これは川におります微生物のプランクトンだと、こう言われております。そして、食物連鎖の渦でプランクトンを、カワエビのような小さな生物でしょうか、食べていく。そして小魚が食べ、大きな魚が食べる。びっくりした報告があるんですけれども、その大きな魚を食べるのがだれかというふうに考えますと、アザラシだったというんですね。アザラシがその魚を食べて、そのアザラシをだれが食べるのかといいますと。ホッキョクグマが食べる。ホッキョクグマがそのアザラシを食べたおかげで生殖能力の危機に瀕しておる、こんなことが仮説として挙げられておりました。 大変びっくりしたんですけれども、実はこれは日本にもいろいろな形で報告をされております。例えば、多摩川に生息するコイに異常が見られた。あるいはこれはロンドンでも同様にニジマスに異常が起きたという問題が起こっております。 日本にも当てはめてみますと、例えばきのうも問題になりました廃棄物処理場、山の至るところにあります。そして、それが例えば安定型としますと、いわゆるゴムシートのようなもので水が漏れないようになっておるんですけれども、そのゴムシートを破ってか、あるいは設備が足りない部分なのか、いわゆる地下水に、あるいは沢に、そこから川に流れていくという状況が考えられるわけであります。 先ほどのイギリスの例で申し上げますと、これはダイオキシン類ではないと思いますけれども、環境ホルモンの一種が下水処理場の下流といいますか、下水処理場から川に流れてくる地点で高く検出されたなどという問題が報告されております。この辺をお伺いしたいと思います。 まずは、廃棄物処理場の管理の問題、そこから水が流れていって河川に混入するようなことがあり得るのかどうなのか、担当の方にお伺いをしたいと思います。
○説明員(仁井正夫君) お答え申し上げます。 廃棄物の埋立処分、これは基本的には最終処分場に処分されることになります。廃棄物の種類によりまして、水に接しても汚水等が出ないもの、安定型の産業廃棄物、コンクリートのがらといったようなものでございますが、こういうものにつきましては、いわば汚水等が出ないということで流出防止の措置を講じて埋立処分するということになっております。 それから、例えば生ごみの類あるいは汚泥の類といったようなものにつきましては、管理型の最終処分場ということで、汚水等につきましては集めて処理して一定の基準以下にして放流するというような規制になっております。
○小川勝也君 そうお答えになるのは当然だと思います。 環境庁の方にお伺いをしたいと思うんですけれども、例えば川の汚れを測定するという行為があります。これはどなたがやっているのかわかりませんが、例えば綾瀬川は汚い、あるいは北海道の然別川、利別川が非常にきれいだなどというのが毎年新聞に報告されます。私、詳しいことはわからないんですけれども、例えばそれがきれいかどうかということと、化学物質が混入されているかどうかというのはまた別な検査の方法なんじゃないかなと思うんです。 水がきれいかどうかということはわかりました。それでは、私が今懸念したようなダイオキシン類であるとか人体に悪影響を及ぼす化学物質が川に流入しているかどうかという検査をしているのかどうなのか、あるいはしているとしたらどのような方法でしているのか、これをお伺いしたいと思います。
○説明員(一方井誠治君) 川とか地下水あるいは湖もございます。そういった公共用水域についての水質検査でございますが、二つ種類がございます。 一つは、人の健康に係る物質でございまして、昔、カドミウム、水銀といったようなものが非常に大きな問題を起こしました。そういった健康項目と言われている物質、今二十五項目を自治体がはかっております。 それから、水のきれいさというふうに委員がおっしゃいましたけれども、BOD値、有機物汚濁でございます。こちらの方はこちらの方でそういう生活環境項目として基準値を設定しております。ですから、綾瀬川が非常に汚いというのはまさにこの生活環境項目でございますけれども、その綾瀬川の方も健康項目に関しては二十五物質すべてはかっております。 それで、ほとんどのところで今出ておりませんが、問題は先生おっしゃったように最近新しいタイプの化学物質、今のダイオキシンとか環境ホルモンでございますけれども、従来の物質には入っていなかったものが来た、ここが問題であるということでございます。
○小川勝也君 改めてお伺いしますが、今わかっているだけで、いわゆる内分泌攪乱物質というのは百数十項目あると言われております。今お答えの中には二十五という数字がございました。 そうしますと、その二十五に当てはまらない内分泌攪乱物質とされている化学物質は検査の対象になっていないということでしょうか。
○説明員(一方井誠治君) 端的に申しますと、環境ホルモン様物質、その関係の物質は非常にたくさんあると言われております。ただ、全貌はまだわかっておりません。先ほど委員も御指摘のように、ダイオキシンもそういった物質の一つであると言われております。 環境庁の方では、平成五年に、環境基準ではないけれどもよくウォッチをしなければいけない物質というのを二十三項目、これは要監視項目と言っておりますけれども、定めました。ただ、これを足してもまだ百に満たない数でございます。そこで、今環境中で我々がよく調査をしなければいけない物質はもっとほかにあるのではないかということで専門家の方々に集まっていただいて物質のリストをつくっております。約三百物質ぐらい優先的に取り組まなければいけない物質があるのではないかということで今作業を進めておりまして、そういったものの中には当然環境ホルモンも入るというふうに考えております。
○小川勝也君 この環境ホルモンの問題は、問題が顕在化してから時間が浅いということで、それでなくても行政の対応というのは時間がかかるわけですから、やっと連絡会議ができたばかりだということは承知をしております。そしてまた、きのうもたくさんの議論がありました。 私は、委員長にもほかの理事さんにもお願いをして、ダイオキシンを含む環境ホルモンに関してもこの参議院の国土・環境委員会では重点的に取り上げて議論をすべきだ、あるいは役所の対応がおくれているのであれば、前から研究している学者さんなどを呼んで参考人質疑をして問題を顕在化させるのも一つの方法ではないかなどと言っております。 しかしながら、先ほども申し上げたように外国の本から端を発した問題でありますが、多摩川のコイに奇形が見られるであるとか、これは逆の環境ホルモンでありますけれども、いわゆる海にすむ貝に雌雄同体が起きたり、生殖が全く起こらなくなったなどという問題も起きております。 先ほども申し上げたように、水は私たちの命の源でもありますし、その水から、当然殺菌されてはいるでしょうけれども、上水もとる、そして農業にも使われるなどという問題でありますので、この辺に関しては各省の連絡を緊密にして対応を早急にとっていただきたいと思うわけでございます。 そこで、河川局長にお伺いをしたいわけでございますけれども、愛すべき川がそういう化学物質に侵されている状況をいかに考えるのか、そして今ここに新しい問題点が起きたと認識をして、厚生省、環境庁と協力しながら真の意味できれいな川を実現する、そういったことで御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(尾田栄章君) ただいま先生御指摘のとおり、河川の水質、これはその流域におきますいろんな人間の活動を含めます。そういう流域の活動の結果生まれたものが全部ある意味では河川に集まってくると、こういう性格を持っておるというふうに考えております。そういう中で、今議論が出ております環境ホルモンの問題あるいはダイオキシンの問題、あるいは少々今下火のようになっておりますがO157にいたしましても、ああいう問題が顕在化するまで私どもも計測をしたということはございませんでした。 そういう中で、いかにして河川の水質を守っていくのか。特に大河川におきましては、上流で一度取水をされた水が農業用水あるいは生活用水として使われ、それがまた河川に還流をしてきて、そして下流においてまた使われる。大流域では二度使い、三度使いという形で、これは自然の形態として使われておるわけでございます。 そういう中で、取水と排水の体系をどのように考えればいいのか。これは今まで長い歴史的な背景の中で出てきたものでありますが、それを今の時点で、先生御指摘のような、そういうある意味では現在においてはアンノーンな未知の物質までひっくるめてどのように考えるべきか、その辺のところを今河川審議会で大きな水循環の中に位置づけて御検討をいただいておるところでございます。 そういう成果を踏まえつつ、もちろん関係をいたします環境庁さんあるいは厚生省さん、一緒になって連携のもとに取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
○小川勝也君 今局長さんから答弁があったとおりであると思います。すべての水は川を通って海に行きます。よく漁業の関係の方が、魚がとれないときには山に木を植えるなどという話も聞いたことがあります。山は海の友達などという言葉もありますとおり、その縁結びをするのは当然川でございます。 いわゆる役所には縦割りという弊害があると思います。河川局長さんあるいは今までの建設省河川局は、はんらんが起きないように川をコンクリートで固めるというのが仕事だったと思います。しかしながら、現代の建設行政ではその川も自然に近い形で残す、あるいは市民が親しめるような川に残す、あるいは川遊びができるような川にする、そんなことを考えますと、とても有害化学物質がうようよしているような川では水遊びもできませんし、川で泳ぐこともできないと思います。その省庁の弊害という悪弊を取り除いて、自分は川の護岸だけつくればいいということではなくて、本当に川を愛しているならば川に汚い水が入らないように目を厳しく見張っていただいて、関係省庁との連絡を密にして、安全な川、そして海づくりにこれからの一層の御精進をお願いしたいと思います。 次に、北海道開発庁長官にお伺いをしたいと思います。北海道総合開発計画についてであります。 さまざまな可能性を北海道が秘めている、午前中の答弁でも聞きました。どんな心づもりを持って次の計画を策定されようとしているのか、ぜひお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 第六期計画でありますけれども、二月二十日に素案を開発委員会において取りまとめさせていただきました。何とか三月中に閣議決定に持ち込みたいと思いましたけれども、ちょっと四月にずれ込むかなと、とにかく早急に案をまとめたい、こう思っております。 そこで、内容でありますけれども、柱は五つであります。地球規模に視点を置いた食料基地を実現し、成長期待産業等を育成するというのが一つと、サハリン・エネルギー開発プロジェクトを支援する北の国際交流圏を形成する、三つ目には北海道の美しさ、雄大さを引き継ぐ環境を保全する施策を講じる、四つ目には観光、保養など国民の多様な自己実現や交流の場を形成する、五つ目には安全でゆとりのある生活の場を実現する、こういったことを盛り込んで速やかにまとめたいと、こう考えております。
○小川勝也君 長官の熱意が伝わってきたと思います。しかしながら、いろいろな機会に北海道開発のあり方、あるいは公共事業のあり方、私と長官とで意見がかみ合わない部分がたくさんあります。私はいつも申し上げるのでありますが、公共事業、社会資本の整備はいわゆる次に経済的に発展をする卵にならなきゃいけない、それが整備しっ放し、つくりっ放しということではなくて、それを利用して富を生む手助けにならなければいけない、そんなことを申し上げているところであります。 きょうは、先ほど岩井先生からも御質問がありました苫東の問題を一つ取り上げながら、この問題の投げかけているさまざまな問題について一つ一つお伺いをしたいと思っております。 御案内のとおり一九六九年、当然高度経済成長の真っただ中でありましょう、北海道の広大な自然と、先ほども長官からお話がありましたように海へのアクセス、生へのアクセス、そんなことを考えながら大きな工業団地をつくっていこうという計画でありました。ことしの六月までにも結論を出したいという長官の話を伺っております。さまざまな新聞やあるいは雑誌がこのことを挙げております。そんな中で、一方的ではありますけれども、その中の問題点を指摘したいと思っております。 一つは、これは週刊ダイヤモンドであります。巨額の投資、融資が行われている苫東でございますけれども、その採算がとれていないというのは先ほど御紹介のあったとおりでございます。ここでは問題点をこのように書いております。「役員には官僚OBが顔を揃えている。北海道東北開発公庫、北海道開発庁、大蔵省、運輸省、北海道庁……。なるほど、カネが流れ続けるのも理解できる。」。結論でありますが、結局、もうからない事業にお金をどんどん投資することによって、そこの役員の方々は多いか少ないかわかりませんけれども給料をもらい続けていたということになります。これはいわゆる北海道東北開発公庫の融資ということもありますけれども、結局、言葉で言うと税金ですね、あるいは財投の資金、こういうものがそういうところにも流れている、こういうことが問題点になっております。 そして、一月の読売新聞にはこんなことが書いてありました。「特に地方の公共事業が社会資本整備というよりも雇用対策や所得の再分配政策になっている現実も、事業の無駄や行さ詰まりを助長してきた。社会資本を整備することの本来の意味を国民が再認識するとともに、「自治体は、脱公共事業に向けた雇用対策や産業構造の転換のために本気で知恵を絞らなければならない」」、これは上智大学の山崎先生の言葉だと思います。 そしてもう一つ、今までうまくいかなかった事業をどうするかという問題であります。例えば、先ほど問題になりました千歳川放水路の問題、あるいは省庁の所管が違うかもしれませんけれども、諌早湾、羊角湾、中海の干拓の問題、そして建設省が中止や見直しを英断したダム建設の問題などなどでございます。 私は、個人的に考えますのは、これは難しいな、ちょっと時代の要請と合わなくなってきたなという計画があったら、それはさまざまな問題が起ころうとも中止する勇気と、そして中止をしやすくするシステムが必要だと思うのであります。この事業中止をどのように決めていくのか、あるいは地方自治体にとっては補助金適正化法などの問題。とも関係しております。 この苫東を例に挙げて恐縮ではございますけれども、事業中止のこの発想について建設大臣に御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 小川委員から再評価システムについてのお尋ねでございますが、事業採択後、一定期間経過した後に未着工の事業や長期にわたる事業等を対象に再評価を行いまして、必要な見直しを行うか継続が適当と認められない場合は休止または中止とすることといたしておるわけでありますが、特に中止を決定する場合は時期を逃さないように適切に対応していくことが必要でございまして、さように取り組んでまいっておるところであります。 また、さらに補助金の取り扱いについての御質問もございますが、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の考え方が、補助金等は返還を要しない、こう言っておるものでありまして、これの基本的な考え方がございますので、この基本的な考え方に従いまして適正に対応してまいる、こういうスタンスで取り組んでおるところであります。
○小川勝也君 後でそれに関係した質問をしたいと思いますが、鈴木長官にお伺いをしたいと思います。 北海道には北海道開発局というのがございます。さまざまな問題もあるかと思いますけれども、いい点もたくさんあります。それは、いわゆる府県におきますところの建設局、そしてあるいは農林水産省関係のものと運輸省関係のものが一体となって事業を進めているという点であります。この北海道開発庁あるいは開発局のあり方は、これから未来に向けての全国の中央省庁と地域の連絡のあり方の模範となるべきだと私は思っておりますが、長官の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 小川委員おっしゃるとおり、中央省庁再編で、行革論議で今基本法も出ているわけですけれども、北海道開発局の農林水産省の機能、建設省の機能、運輸省の機能、これを三つまとめた組織というのは極めて合理的で行革の先端を行ったものだと、私もこんなふうに思っております。 同時に、あれは昨年の十一月二十二日の未明でありますが、橋本総理が夜中の二時ごろ記者会見されました。その中で、今後のいわゆる公共事業執行のあり方というところで北海道開発局の例を出して、これをモデルにして進めていきたいという会見をされまして、私は非常に意を強くしたものであります。 今あるこの縦割りの弊害と言われたのが行革に持っていく一つの道筋であったわけですから、これからもその先端を行った北海道開発局の機能をさらに充実させていきたい、さらに効率的にしていきたい、こんなふうに考えております。
○小川勝也君 私も同様な感想を持っております。 例えば、都道府県との関係においては、北海道は一つの道と一つの開発局、こういう関係でございます。しかしながら、これが全国展開となるとどういうことになるのか。行政改革の観点からも非常に難しい問題もあるところでございますが、私はこのメリットが何であるかといいますと、事業を計画、実施するその役所が北海道にあるからであると思うんです。例えば、先ほどの事業中止の発想、私お伺いをいたしました。東京で地域のことを計画する、だから非常に難しい問題が出てくるんじゃないかなと。千歳川放水路の問題などは特別な例かと思います。地方の要求あるいは地方自治体のニーズを最も酌み取りやすいのはその最も近くにある行政機関だと思うからであります。 そんなことを考えていくと、私は今回の橋本行革は余り評価をしておりません。それはなぜかといいますと、省庁をあわせるだけで、それをどういうふうな形で地方のメリットに結びつけていくかという、いわゆる地方分権の発想が欠けているからであります。 私は、鈴木長官が今言ったように、これは一つの例でありますけれども、高等裁判所があるようなところに北海道開発局のような機能があって、各都道府県あるいは市町村と連携をとりながら行政を進めていくということが今よりも格段の進歩であると思います。そして、先ほど一番最初に質問させていただきました、地方においてできることは何か、中央省庁がやらなきゃいけないことは何かというふうなことを考えたときに、道路整備や治水対策も私はできないことはないと思っております。それは北海道開発局が示している問題でもあります。 ここで建設大臣にお伺いをしたいと思うんですが、この新しくできる大きな省庁というのは今のままでいうと巨大官庁になります。私は、その中の大きな部分は地方に委譲していいのではないかなというふうに思っておりますが、先ほどの北海道開発局のこと、あるいは事業の計画や実施がなるべくその現場に近い方がいいといったこと、そして中央省庁のあり方や地方分権、さまざまな御議論を踏まえまして、建設大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 委員御指摘のように、国と地方公共団体が適切な役割分担をしながらやってまいる、協調、協力して事務を執行するというようなことは重要でございまして、権限委譲、補助金の整理合理化など積極的に進めてきたところでございます。平成八年十二月以来、地方分権推進委員会から出されました四次にわたる勧告を踏まえまして、その内容の着実な実施を図っていく考えでございます。 今またお話しのように、それではいかに地方のニーズに合わせながら仕事をしてまいるかというようなことでございまして、公共事業の実施に関する権限の地方支分部局へ委譲を進めること、このことでございますが、この場合、新しい業務に必要な人員もありましょうし、組織の確保等が重要である、かように認識をいたしておりまして、これらの条件を図りつつ地方支分部局への権限委譲についても積極的に取り組んでまいる、こういうことで順次この方針を進めているところでございます。
○小川勝也君 わかったようなわからないようななんですけれども、発想の原点が大分違うかなというふうな認識も持って、やはり橋本行革ではだめかなといった感も持っております。 鈴木長官にお伺いをしたいと思います。 先ほど言いかけましたけれども、私は社会資本の整備というのは、先ほど指摘しましたようにその場の雇用を創出するだけじゃだめだと思うんです。社会資本の整備が次の産業育成につながるようなものでなければいけない、そのように思うわけでありますが、それともう一つ別な観点からと二点、北海道開発庁と北海道の社会資本整備についてお伺いをしたいと思います。 まずは北方領土問題でございます。 北方領土は当然我が国固有の領土でありますので、地理的に北海道に所属しております。そして、今返還についてのさまざまな協議が準備されておるところでございますけれども、もし返還されるとなればこれは北海道開発庁の所管でもございます。そして長官は選挙区が北方領土に面している一番近いところにある、特別な思い入れを持っていると思うのであります。北方領土に対するお考えと、北方領土返還あるいは北方領土返還する前でも結構です、北方領土との交流や共同開発などとの関係においての北海道、この二つの点についてどのようなお考えをお持ちか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 先ほど来から行革の話も出ましたけれども、今回の中央省庁再編で内閣府の中に北方担当大臣を置くと」いうふうに決めていただきました。 私は、総理とこの話をした際、クラスノヤルスク会談の前に総理の決断をしてもらったんですけれども、少なくともある程度の時間がかかりますよと、しからばやはり先を見て私は組織はつくっておいた方がいいんじゃないでしょうかという提案をしたら、総理もそれはそのとおりだということで内閣府の中に北方担当大臣を置いてくれたのですけれども、私はいずれ北方領土問題が解決したならば、その振興なり開発なりあるいは自然保全なりをやっていくのは北海道開発局がやるしかないなと。今持っているノウハウ、同時に自然条件等をよく熟知しているのは開発局でありますから、そういった意味でも北方担当大臣が置けてよかったし、さらに今の北海道開発局の機能が生かせるということで私はよかったと思っているんです。 同時に、これはもう先生十分御承知のことでありますけれども、やはり戦後の日本にとっての未解決の唯一の国家的な問題はこの北方領土だ、こう思っておりますから、来月の川奈会談にも注目しながら、同時に、ことしじゅうに総理が正式に公式ロシア訪問というスケジュールを早くつくって、とにかくダイナミックに日ロ関係の改善というものを図っていただきたいな、こんなふうに思っております。 同時に、私は根室に帰る際、旧島民の人としょっちゅう会うんです。鈴木さん、自分の代でだめならば息子の代でと、息子の代でだめなら孫の代でと、孫の代でだめならひ孫の代でと、非常に旧島民の強い思いというのがいつも伝わってきますので、精いっぱい私も内閣の一員として橋本総理を応援していきたいな、こんなふうに思っております。
○小川勝也君 北方領土問題とは別に、今北海道の北に位置しておりますサハリンでの油田開発が大きな話題となっておりますし、北海道経済にとっても物すごく大きな関心事であります。 北海道は、今までは第一次産業を中心とした、いわゆる第一次産品を供給するだけのそういう北海道でありました。しかしながら、未来に向けての北海道はそういうわけにはまいりません。特にこのサハリンのガスと油田の開発、そして一部でうわさされておりますけれども、北海道のガスパイプラインの問題、この辺の問題について北海道開発庁長官はどのようにお考えなのか、お伺いをしたいと思います。 そして、ガスパイプラインを敷設するのに国道の下なり横なりを通っていいのか悪いのか、この辺ちょっとお伺いをしたいと思いますので、あわせてお願いいたします。
○国務大臣(鈴木宗男君) サハリンのサハリンⅠ、サハリンⅡという今計画が進んでおりまして、日本の商社さらには関係企業も今ユジノサハリンスクに支店等をつくって営業しております。資源なき国家日本でありますから、地理的にも近い、しかも稚内とユジノなんというのは目と鼻の先でもありますし、平成十一年からは石油、平成十七年からはガスというふうに一応計画はなっておりますから、その計画の進捗状況に注目しながらも日本としてはやはり積極的に関与していくべきだ、そんなふうに私は思っております。
○政府委員(佐藤信彦君) 今御質問の趣旨は天然ガスでございますか、道路のわきではないですが、地下の占用というケースはございます。ですから、手続をどういうふうにやっているかちょっと私も今調べておりませんが、そういったケースはもちろんございます。
○小川勝也君 サハリンで振れました天然ガスを北海道に持ってくるときに国道の下を通すことが法律上可能かどうか、これを調べて後で御連絡ください。 今、北海道でもいろいろ話題となっております、これは期待も大きい問題でありますので、何とぞよろしくお願いをしたいと思います。 先ほど私が申し上げたことにつながるわけでございますが、社会資本の整備というのが次のいわゆる富を生み出す材料にならなければいけないということから、このパイプライン、これは非常に難しい問題でありますけれども、社会資本の一部と位置づけて応援していただいても構わないのではないかというふうに思っているわけでございます。本来であれば私企業が占有するのであれば敷かなきゃいけないんですけれども、北海道の場合は特殊な事情もございますし、その辺のことを応援することを考慮いただけるかどうか、鈴木長官、ちょっと教えていただきたいんですが。
○国務大臣(鈴木宗男君) いろいろ勉強させていただきたい、こう思います。
○小川勝也君 北海道も豊かな自然を有しておりまして、無限の可能性を秘めた大地であります。先ほど来話題にしておりますとおり、北海道開発庁を中心に公共事業への依存の体質が現状でございます。社会資本の整備を優先的に重点的に進めていただいて、北海道の特性を生かしたさまざまなところから産業が生まれ、そして会社が生まれ、企業が起こり、北海道から世界にあるいは日本じゅうに情報を発信して富を上げられるようなそんな北海道にしていただきたいと思っております。 今パイプラインの話題を申し上げましたが、もう一つ、これはお答えは要りませんけれども、光ファイバー網の整備という問題がございます。私が感心をしている事例がございますが、これはあるコンピューターのプログラマーの方でございますけれども、たまたまお子さんがぜんそくだったというということもあって、空気のきれいなところで仕事がしたい、そして十勝管内のある町、これはどこの町だったか忘れましたけれども、そこに移住しまして、子供さんは二キロの道のりを学校まで歩いていくといういわゆるカントリーの生活を始めた。そして、今は情報通信がこれだけ発達しておりますので、北海道にいながらモニターに向かってかちゃかちゃたたくことでその人は仕事ができる。あるいは有名な「北の国から」の倉本聰先生は富良野に住んで文筆活動をしております。 そして、この北海道もさまざまな可能性を秘めながら情報通信の整備がもしうまく進めば、コンピューターの仕事であるとか高度科学技術の仕事などさまざまなことが北海道の豊かな自然の中でできる、そんな世の中ができるかと思います。 鈴木長官には特段の御配慮をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
○福本潤一君 今まで建設委員会等々ではさまざまな質問をさせていただきましたけれども、今回国土・環境ということになりまして、先ほど小川委員からも御提案のあったダイオキシン問題、環境ホルモン等大きな問題もこの委員会で扱うべきではないか、参考人も呼んだ方がいいのではないかというお話がありました。私も大いに賛成で、こういう国土計画、建設方面と環境方面が同時に行われる委員会がこれからも、サステーナブルディベロプメントというお話が環境問題であった中で、こういう委員会でそういう持続可能な発展というものを扱っていったらどうだろうかというふうに思っております。 小川委員からも行革絡みの話が最初にありました。それで、私の方も行革の観点からまず最初に建設省にお伺いしたいと思います。 昨年、河川法が久方ぶりに改正されました。そして、行革の中では河川局が農水省に入っている案が当初の橋本内閣の案として出てきておりました。そうしたところ、私も建設委員でございましたので、各地方公共団体からの数限りない要請、要望で、河川局が建設省から農水省に移るということにかなりの異論があるというお話でした。どういう経緯でこういう河川局が農水省に入る案になったのかわかりませんけれども、水の問題から見たら案外いいのかな、一元管理で、縦割り行政の中でそういう形もあり得るなとは私は思っていましたが、建設省また地方自治体の声でこの案はストップになりましたけれども、河川局の分離がそういう形で建設省に戻る形になったということに関しまして、建設省の御意見、所感をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 昨年十二月の行政改革会議の最終結論にのっとりまして、中央省庁の基本法案が今国会に提出される。現在の建設省、運輸省、国土庁、北海道開発庁を国土交通省として編成する方向が出されたわけでございまして、一つお答えしておきますのは、関係四省庁を一元化して、新しい世紀に向けて重要な国家的課題の一つである国土の適正な整備、管理を担う責任官庁として設置されるもの、こういうぐあいに認識をしております。 なお、河川局の分離の問題が確かにございましたが、河川行政を他の国土行政から分離することになれば行政実務上重大な支障が生ずるおそれがあると懸念をしていたところでございまして、河川行政を含む国土行政を一元化する、こういう行政改革会議の最終報告をいただきまして、国土に関する行政について国土の適正な管理を責任を持って的確に進めるという点から十分検討していただいた結果である、かように受けとめておるわけであります。 水の行政につきまして、一義的には昨年いろいろ御心配を賜りながら、懸念をいただきながら到達したことを御報告いたしてお答えにいたします。
○福本潤一君 河川局が建設省に残ることによって建設省の御意向は残ったということでございましょうけれども、昨年、河川法を改正いたしました。環境も入れるということで、その後の河川行政にその法律の改正によって変更また新しい状態が生まれているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(尾田栄章君) 本委員会におきましても、河川法の改正に際しましては大変熱心に御討議をいただき、御指導をいただいたところでございますが、その結果、河川法の目的に「河川環境の整備と保全」ということを明確に位置づけしていただきますとともに、流域と一体となった河川管理へ向けて河川整備の基本方針と整備計画をつくるという枠組みをおつくりいただきました。現在、その河川整備の基本方針と整備計画の策定に向けましてそれぞれの河川で鋭意作業が進められておるところでございます。 それに合わせまして、この河川法改正の大きな流れの中で、自然を生かした川を目指した治水事業七カ年計画の策定、そして不法係留対策、これは都市河川等において大変問題になっておるわけでございますが、そういう不法係留対策と河川舟運の振興をしていこうという問題意識、あるいは環境を内部目的化した技術基準の見直し、そしてまたこれも河川の環境を配慮いたしましたダムの弾力的運用というようなものの試行もいたしておるところでございます。こういう作業、取り組みはまさに河川法改正の動きを受けてのものだと考えております。 さらにまた、河川審議会におきまして、先ほど来御議論をいただいておりますような流域と一体となったような河川整備のあり方あるいは管理のあり方について、現在熱心に御討議をいただいておるという状況にございます。
○福本潤一君 今後、環境のみならずあのとき変えた河川の基本計画等々に関してもまた知見が得られると思いますが、その時点でまた質問させていただこうと思います。 今回、十二省庁案が出てきた段階で、この委員会は四大臣が所管大臣ということでなかなか大変な委員会に現在なっています。きのう、環境問題を中心にやらせていただきました。そうしますと、北海道開発庁、国土庁、ある意味ではリストラ対象になるのかどうかわかりませんけれども、大臣は一人の大臣の時代を迎えればまた違うのかわかりません。 その場合、何か国土庁はもともと建設省から別れた省庁であったようにお伺いしておりますけれども、国土庁の方にとって今回の国土交通省に併合、吸収合併のようなイメージがありますけれども、それに対する所感をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 吸収されるのではないかというような御指摘でございますが、私ども別にそのようには受けとめていないわけでありまして、御案内のように昨年の行革会議の最終報告に基づいて再編改革の法案がつくられたわけでございますが、国土の総合的、体系的な開発及び利用、またそのための社会資本の整合性を持った整備を進める、それを任務とする新しい官庁をつくる、そういう考え方に沿っておるわけでございます。 私ども国土庁は、今日まで全国総合開発計画を初めといたしまして、その他三大都市圏の整備計画とがそれぞれの地方の整備計画等もつくっておるわけでございますが、その計画をつくるという仕事と今度はそれを実現していくための事業がまさに同じ官庁の手によって行われるということになるわけでございます。総合的な開発、利用を進めるという観点から申しますとその実効性もむしろ上がっていくのではないだろうか、そのように思っておりますので、今日まで果たしてまいりました国土庁の機能、役割というものも十分に発揮できる、そういう仕組みになるのではなかろうか、そのように前向きに受けとめておるところでございます。
○福本潤一君 現長官の心強い、力強い御発言がありましたので、国土庁の職員も安心されたんではなかろうかと思います。 北海道開発庁長官にも同じ質問をしようかと思っていたんですが、先ほど小川委員の方からあったようですので、聡明な長官ですので若干質問の趣旨を変えさせていただいて、北海道に基地移転の受け入れをされましたね。あの基地移転、ほかの場所に比較して長官のお話を伺ったときはかなり積極的に基地が北海道に来たことは非常に前向き、プラスに受け取られたというふうに聞いております。 そこで、その基地を受け入れた後、今後プラスになっていきそうなのかどうかということを所感としてお伺いしたいわけです。
○国務大臣(鈴木宗男君) 沖縄の三事案の一つが県道一〇四号越えの実射訓練で、これが本土移転というのを当時の村山総理大臣とクリントン大統領で決められました。 そこで、私の選挙区に矢田別という演習場があって、これは日本一の演習場で二十キロの射程距離を持っているんです。そこで受け入れて、去年の九月、最初の実射訓練が行われて事故もなく平穏に終わりまして、アメリカの海兵隊の皆様方も喜んでおられるし、私は少なくとも沖縄の痛みをやはり全国民が分かち合うという意味では先鞭をつけることができてよかったなと。 さらに、これからも日本の平和と安全のために、その日本の平和と安全は極東の平和と安全、やがては世界の平和に通ずる話でありますから積極的にこういった平和に対する問題につきましては努力していきたい、関与していきたい、こんなふうに思っております。
○福本潤一君 どうもありがとうございます。 ところで、普天間基地、今移転箇所を探しておるよ、つな状態でございますが、これを北海道に持っていくことで、ある意味では本土の方へ持っていったら一つは解決できるんじゃないかという考え方もあります。今積極的に受け入れると言われましたので、この普天間基地を北海道で受け入れていただける意思はあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木宗男君) 私の所管であるならばすぐ答えるのでありますけれども、また越権行為もいかがなものかなとも思いますけれども、ただ先生、基地の問題、どうも今のマスコミ論調なんかを見ていますと一つの視点だけ、小さく見ているんです。やはり組織というのはワンパッケージ、ワンセットなんです。 しからば、北海道で受け入れてもいいといっても機能としてははっきり言って果たせなくなるんです。何ゆえに地政学上沖縄にあるかということを考えますと、北海道ですと逆に遠過ぎちゃって、今懸念されている朝鮮半島だとかあるいは中台関係だとか南沙群島の方向を見ていますと、逆に言ってみれば機能の面でいかがなものかなという感じもするものですから、私はこの点については積極的に手を挙げないのはその実態面での問題があるということで慎重な言いぶりをしているんです。これでぜひとも御理解をいただきたいと、こう思っております。
○福本潤一君 機能面でどうかというお話でしたけれども、機能面がかなえば北海道でも受け入れる意思があるということを、私は今の長官の平和を求める気持ちで北海道の方々に、一方的に犠牲にするのではないというお言葉から、あわせて北海道の機能面が調整できれば受け入れ可能というふうにとらえさせていただければと思います。 本来用意しておりました質問に若干戻らさせていただきますと、ことし四月にいよいよ明石-神戸ルート、急に話が変わって済みません、明石-神戸ルートが開通する、四月に完成になるわけでございます。四国のみならず、阪神の方々も非常に期待を持って迎えられた明石海峡大橋がついに完成するということで、このルートが今回開通するに当たって、若干これ手短にお願いできればいいんですけれども、今まで全通するようになるまでの経過、若干の御説明をいただければと思います。
○政府委員(佐藤信彦君) 本四架橋につきましては三ルートあるわけでございますが、既に現在大鳴門橋が供用しておりますが、ルートの着工としましては昭和五十年の八月に大鳴門橋が事業化されたのがスタートでございます。昭和六十年の六月に大鳴門橋が供用しまして、南の方の区間、淡路島の南半分も含まれるわけでございますが、そこら辺が既に六十年以来供用開始しております。 今回供用します区間でございますが、これは明石海峡大橋が世界最長のつり橋でございますが、これの着工が六十年の十二月、この橋梁が事業化されまして今回ほぼ十二年間かかりまして橋が供用するということでございます。今回供用する区間が四十四・四キロでございますので、全体では八十九キロの区間の中の四十四、全線一応供用するということになります。真ん中の児島-坂出ルートに続きまして第二番目に供用する全線供用のルートでございます。
○福本潤一君 これは、全通したときに費用は幾らぐらいの予定でございましょうか。普通車で言っていただければ、料金。
○政府委員(佐藤信彦君) 費用は、供用の区間につきましては一兆円ほどでございますが……
○福本潤一君 済みません。もう話を開通したときの料金に進めましたので……
○政府委員(佐藤信彦君) 料金の方でございますが、垂水から鳴門までの区間でございます。これが、料金は七千二百五十円が基本料金でございますが、当初の五年間については五千八百円、それから明石海峡大橋……
○福本潤一君 先ほど事前にいただいた資料によりますと、普通車で七千六百円で渡れるという資料でした。 大臣にお伺いしたいんですけれども、東京湾アクアラインのときに亀井建設大臣はテレビで、五千円以上になっておるけれども五千円以下でどうかという話があったときに、必ずしますということで、今四千円台で運用されております用地元では、中央の道路も自動車交通に関して余り使われなくなってむしろJRばっかり使われているわけですけれども、それは費用の面のことがすごく大きいわけでございます。 同じく実力大臣であられる瓦建設大臣もこの機会に、中央の料金も低額に設定されておるようでございますので、ぜひとも地元の声を吸い上げていただいて、例えば普通車七千六百円だけれども七千円以下にするとかいうお話をいただければ、これの利用率が高まるのではなかろうかと思いまして最後に御質問させていただきます。よろしくお願いします。
○政府委員(佐藤信彦君) 先生がおっしゃられていると千六百円、これは神戸西から鳴門の間でございますが、これが基本料金ということになっておりますが、昨年の十二月に大臣からの認可をいただきまして、特別期間、供用開始から五年間でございますが、六千二十円という割引きをさせていただくということになっております。
○福本潤一君 建設大臣に、ぜひともお願いできればと思います。
○国務大臣(瓦力君) 本四の道路につきましては、御案内のとおり大変立派な長大橋ができるわけでございまして、関心も高まっておるわけでございますが、大阪、近畿圏にとりましても経済圏の懐が非常に大きくなりましたから、私は橋だけの料金ではなくて、それほど実力はございませんので、その周辺遠路を整備することによって経済が活性化しましたり、また橋の活用がより促進されるような、そういうとこみに着目をしまして精いっぱいの努力をしていきたいと思っておるんです。 料金の体系につきましては、今道路局長から丁寧に説明がありましたから省かせていただきますが、周辺の問題を私はこれらも整備していくことに努力をしたいと思っております。
○荒木清寛君 通告はしておりませんでしたが、冒頭、きょうは建設大臣から公団の汚職につきまして極めてこれは重大な問題である、そういう認識が示されましたので、ひとつお伺いをいたします。 先ほど、その後の質疑の中で特殊法人の一つである道路公団の改革の状況につきましてお話がありました。幾つかの組織を見直して支社にするあるいはリストラを進めて有料料金を上げない、それはそれで結構であります。しかし、これではとても国民の期待しているような特殊法人の改革とは言えないと思います。しかもこれは、今回のこういう汚職が発覚をする前から進んできた話でありまして、今回の二人が、幹部職員あるいは理事が逮捕されるというこの今回の道路公団をめぐる汚職にかんがみまして、私はもう道路公団の廃止また民営化ということも視野に置いた思い切った。整理合理化に着手をすべきではないか、そう考えますが、建設大臣の所感をお伺いします。
○国務大臣(瓦力君) 本委員会の冒頭に、委員の皆様に先般の公団の不祥事につきましておわびをいたしました。また、外債、内債等にかかわる問題につきまして、今日までの経緯等にかんがみますと、これを改革していかなければならないということに着目をいたしまして、それを鋭意今取り組んでいただき、その成果を見つつ、今新たなシステムのもとでとり行ってまいるわけでございます。 その以前に道路公団のそもそもの改革につきまして取り組みをいたしておるわけでございまして、今委員からも御指摘がありましたように、建設局と管理局の統合であるとか、あるいは執行体制の効率化を進めるほか、コストの縮減を図ってまいるとか、あるいは随意契約により実施していた料金収入業務等へ競争入札の導入をいたさせるとか、あるいは財務諸表等のディスクロージャーの推進を図るとか、また新事業の展開を行うとか、これらの改革はこれから道路公団にとりまして利用者の利便に供しましても当然として取り組んでいかなければならないことでございまして、今その方向で努力をさせておるところでございます。また、これらの改革を進めるために、公団及び協会の改革が滞りなく進んでまいるためにも、しかと公団及び協会を指導してまいりたいと思っておるわけでございます。 今、民営化の議論が出ましたが、なお道路公団の役割業務というのは地方に参りましてもそれぞれ要請の強い分野もあり、また改革をして方向づけができますと、私はまた新たな理解を得ることができるか、こう考えたりいたしておりまして、目下のところ改革に全力を挙げてまいりたい、こう考えておるところであります。
○荒木清寛君 その民営化の是非についてはもう長い議論をしなければいけないと思うんです。 今回の汚職というのは、私に言わせると構造的な業者と公団の癒着ではないかと思うんです。何せ昭和六十一年には東京第一管理局の課長が業者への飲食代のツケ回しで逮捕された、あるいは昭和六十三年にも当時の理事が逮捕された、そしてまた今回の事件ということです。私がいろいろ思いますに、一つにはこの道路公団が、ファミリー企業、九十幾つあるというお話でありますが、そういうところを含めて官僚の巨大なそういう天下りの植民地になっているという問題、あるいは役員の給与も非常に高い問題等々が指摘されているわけでありまして、こういう問題に具体的に大臣、ではどう取り組んでいかれますか。
○国務大臣(瓦力君) 公団の不祥事につきましては、いろいろまた後段申し上げさせていただきたいと思いますが、今公団が先ほど申し上げましたこれらの要請にどうこたえるかということに大変な努力をしていかなければならぬということで、鈴木総裁にも就任いたしまして以来全力を挙げて取り組むように指示をし、取り組んでおる最中に不祥事が起こったというようなことでもございました。 一つはシステムの上でそういうものが起こりやすいものであれば改革しなければならぬ、またもう一つは職員のモラルの問題に欠けることはなかったか。いずれにしろ、組織をどうするかという問題とその属人的な問題とあるわけでありますので、そういったことに緩みがあるとすれば、これもまた厳しく問われるところでありますので、そういった問題も整理をしてまいらなきゃならぬというようなことで、組織のあり方やまた職員のあり方等公団改革という問題に厳しく取り組んでいかなきゃならぬと思っておるわけであります。 えてして後者の問題というのが大きな時代の転機の中で今日、世上いわゆる国民から信を遠ざけている、不信のるつぼにあることは極めて残念なことでありますめで、やはりこういった面につきましても、他を言うまでもなく公団みずからも努力していかなきゃならぬ、こういうことでこれからも指導監督に努力をしたい、こう思っておるところでございます。
○荒木清寛君 もちろん公団みずからの努力が大事でございますが、ただこの段階というのは公団の自浄努力、自浄作用にゆだねていいという段階をもうとうに超えていると私は思います。 それでは、通告をいたしました通学路安全点検調査につきまして大臣また皆様に質疑をいたします。 この問題につきましては、平成五年三月二十二月の本院予算委員会においてその必要を私は訴え、児童の目の高さで点検をする通学路安全点検調査の実施を求めてまいりました。さらには、同七年三月九日、同八年四月二十五日の予算委員会におきましても推進方を要請してまいりました。 そこで、若干お伺いいたしますが、今日までの通学路安全点検調査の取り組みの経緯及び実施状況につきまして概略報告を求めます。
○政府委員(佐藤信彦君) 通学路安全点検調査でございますが、先生おっしゃられるように平成五年度にモデル調査を実施いたしまして、平成七年三月には各道路管理者に通学路安全点検調査要綱を通達いたしまして、対象をモデル区間から小学校全体に広げまして全国的に点検を推進しているところでございます。 これまでの間に二十八府県におきまして既にすべての小学校で点検を行いまして、十九の都道府県、これにつきましても点検を鋭意推進しているところでございます。全体の学校数でいきますと、平成九年十二月末現在におきまして全国二万四千の小学校のうち、約九六%に当たります二万三千校についての点検を実施したところでございます。
○荒木清寛君 今の報告によりますと、全体としては九六%の小学校でありますが、県下全校の調査には至っていないという都道府県が十九あるという御報告でございました。一〇〇%に至っていないというその要因はどこにあるんでしょうか。
○政府委員(佐藤信彦君) 全県に至っていない要因としていろいろ事情があるかと思いますが、対象となる小学校として山間部等で比較的交通安全上の問題の少ないところとかそういったところの実施がおくれているというふうに伺っております。 実施状況も、実は十九の中で十四道県が九〇%以上、それから五都県でございますが、八〇%以上ということで、その十九の中では比較的やはりやっているところが圧倒的に多いということかと思います。
○荒木清寛君 個々の事情はあるにせよ、早くすべての小学校で行われるようにまた要請をしていただきたいと考えております。 そこで、点検をするだけでは意味がないわけでありまして、この調査の結果、改善を要すると指摘を受けた箇所数はどのくらいありますか。また、その指摘に対してどのくらい対応といいますか処置がなされているんでしょうか。
○政府委員(佐藤信彦君) 昨年の十二月の時点で二万三千校についての点検調査を行ったわけでございますが、この結果によりまして約十八万カ所についての改善が必要との御意見、御指摘をいただいております。 その内訳としましては、歩道の設置、拡幅、これが二七%にわたる四万八千カ所、それから側溝のふたかけなど、これが一二%に当たる二万二千、それからガードレールとかいったそういった防護施設、これに当たるものが一一%の二万カ所といったようなことが主な項目に挙げられております。 これらの箇所についてでございますが、関係者の方々と調整の上、交通安全施設の整備を行うとか、それから児童の交通事故防止、そういったことによりまして事故防止に反映させたりしております。 この結果、改善の状況でございますが、十八万カ所のうち約三割に当たる五万五千カ所について既に対策を実施しているところでございます。残る箇所につきましても現在改善計画を策定中でありまして、順次対策を進めていく所存でございます。
○荒木清寛君 御努力をいただいているんでしょうが、なかなか七割についてはまだこれからの改善であるということでございますから、各自治体で行うんだと思いますが、早急に改善を図るように建設省の方からも督励をしていただきたいと考えますが、いかがですか。
○政府委員(佐藤信彦君) いろいろ障害のあるものは用地の取得とかそんな問題もあるわけでございますが、こういった交通安全の問題でもございますので、私どもとしては一刻も早くこういったものの達成に努めていきたいというふうに考えておりますので、私どもの出先並びにこれは警察とかいろんな機関が関係するものでございますが、そこら辺と協議しながら対応していきたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 ところで、現在、平成十年度からの新たな道路整備五カ年計画を策定中と聞いておりますが、この中で通学路安全点検調査についてはどう対応することになっておりましょうか。
○政府委員(佐藤信彦君) この点検調査については、引き続き点検調査のやっていないところはもちろんやらなくちゃなりませんが、やったところにつきましても、実施がまだなされていないところ、これについては関係者の協力を得て早く実施していくといった方向でございます。 それから、実施済みの箇所につきましても、これで終わりということではなくて、むしろ道路管理者、警察、小学校等の連携協力のもとに通学路の安全が確保されるよう、またその次の対策等検討してまいりたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 私が一昨年ですか、橋本総理に質疑をした際にも、これは一回点検をして終わりということではいけない、二回三回とやらなければという答弁がございました。 そこで、最後に建設大臣にお尋ねをするわけですが、この通学路安全点検調査というのは大変重要な施策でありまして、定期的に実施をするということが肝要でございます。そこで、この推進に向けての大臣の決意をここで伺っておきたい。
○国務大臣(瓦力君) ただいま荒木委員と道路局長の質疑を伺いながら、まさに学童にとってその通学路の安全確保は重要な課題であるとかねてからも承知をいたしておりますが、改めて認識をいたしておるところであります。 通学路安全点検調査は、警察、小学校など関係機関と連携協力しながら、いわゆる児童の目の高さで点検する、これは委員も御指摘がありましたが、児童の目の高さで点検するなど児童の視点から点検を行うものでありますので、通学路の安全の確保にとりまして重要なことである、こう考える次第でもございます。 関係者の不断の努力、加えて連携協力のもと積極的に取り組んでまいりたいと、かように存じます。
○荒木清寛君 国土庁長官に一問だけお尋ねしますが、所信の中で、「阪神・淡路地域の復興につきましては、引き続き現下の最重要課題」、そういう認識がございます。当然だと思います。ただ、その前の箇所で、「被災者に対する支援につきましては、将来の災害についての議論を注意深く見守ってまいりたいと考えております。」、これはもちろん将来の備えは大事なんですが、やはり今現に苦しんでいる被災者の支援というのが最も肝要であろうかと、これは異論がないことだと思います。 そういう意味で、この国会にも参議院にいわゆる阪神の被災者支援関連の法案が議員立法で二案がかっております。もう内容は御説明するまでもないかと思いますが、そのうちの一つは私も賛同者になっているわけです。内容に多少の違いはありますけれども、いずれも被災者の被災後の生活基盤の回復を最小限の公的援助をもって助けようというそういう趣旨でございます。私は、議員立法は議員立法としてもちろん議論していくわけでございますが、政府もこのようなスタンスで被災者に対する一層の支援、公的援助というのを考えるべきであると、このことをお願いしたいわけですが、いかがですか。
○国務大臣(亀井久興君) 今御指摘になった点でございますけれども、私ども阪神・淡路大震災、その後の復旧・復興の状況も十分に承知をいたしておるつもりでございまして、まだまだ復興もこれから手がけなくてはならない分野がたくさん残されていると思っておりますし、また特に被災者の方の生活再建支援ということも非常に重要な課題であるということは申し上げるまでもございません。 ただしかし、今日まで国費といたしまして既に復旧・復興対策に四兆円以上投入しておるわけでございますが、その中でも特に個人の支援ということで一兆円を超える国費も既に投入をいたしておるわけでございます。このことにつきましては、細かくは申し上げませんけれども、いろいろな措置を講じておるところでございますし、また現に、地方公共団体が中心になりましてつくられました復興基金を活用しての生活再建支援ということにつきましては地方財政措置を通じての御支援も申し上げているということでございます。その他もろもろ、細かく後ほどまた御指摘があれば申し上げますけれども、国として精いっぱいの御支援をいたしておるところでございます。 ただ、将来の災害に対する備えとしての何らかの基金が必要だということについても私どもそれなりに受けとめておりまして、そのための検討も現にいたしておるところでございます。また現在、御指摘になりました議員提案としての法案が既に国会に出されておることも承知をしておりますし、また現在、自民党を中心にまた新たな法案の御準備も進められていることも承知をしておりますので、そうしたことを関心を持って見守っておる段階でございます。その法案につきましては、議員立法ということでございますから私からのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、現在、御指摘になりましたそうした生活再建支援ということについて、もちろん重要な課題であるという受けとめ方はしっかりと持っておるつもりでございます。
○赤桐操君 さきの建設大臣の所信の表明がございました。建設行政に対する極めて積極的に取り組まれる基本的な考え方が示されておりまして、まずもって心から敬意を表する次第でございます。そして、当面するところの課題のほとんどがこの所信表明の中に述べられておるように思うのでありますが、具体的に四、五点についてお伺いをさせていただきたいと思っております。 二十一世紀というのももうあと一、二年でございまして、まことにあと間もないわけであります。そしてこの二十一世紀では、過去二十世紀後半五十年間とは大きく変わった一つの時代を迎えようとしておると思います。 国立社会保障・人口問題研究所によりまするというと、二〇〇〇年時点の我が国の総人口は一億二千六百九十万人とされております。うち六十五歳以上が二千百九十万人、全体の一七・二%と明確に出されておるわけであります。また、もう十五年たちまするというと二〇一五年でありますが、この段階になりまするというと総人口で一億二千六百四十万人、六十五歳以上の人口は三千百九十万人ということになっております。これはパーセンテージでまいりますると二五・二%でございますから、全体で見るというと四人に一人が六十五歳以上の高齢者になってくると、こういう数字がもう明確に出ているわけであります。 それで、さらに二十一世紀前半五十年間を展望してみるというと、この研究所の明らかにした内容によりますれば、すなわち二〇五〇年になりまするというと総人口が一億五十万人、これに対しまして六十五歳以上の人口が三千二百四十五万人と、こういうことになっておるのでありまして、全体の三二・三%、すなわち三人に一人が六十五歳以上になるということです。これが二十一世紀五十年間の前半の人口構成の大きな展望であろうと思うのであります。 このとおりに行くかどうかはこれからのいろいろのそれぞれの国の施策がございまするし、それと同じように我が国でも行われておるわけでありますから、変わってくるのは当然であるしまた変えていかなきゃならないと思いますけれども、いずれにいたしましても、現時点での展望ということになりますれば、こうしたものを基準にしなきゃならないと思うわけであります。 要するに、総人口では五十年間で二千六百九十万人、全体人口で減ってくる。特にこれは生産人口でございますから、大変大きな私は影響を持つと思うんです。午前中、岩井委員の御質問にもございましたが、まさに私は大変な時期だろうと思うのであります。 そして、六十五歳以上が三人に一人と、こういうことになるんですから、そこで問題は、戦後五十年間、過去五十年間にわたって行われてきた我が国の住宅政策、これはもう申し上げるまでもありませんが、戦後の住宅不足でもってこの解消のために最大の目標をここに置いて、言うなれば健常者を主体とした住宅建設が次々と続けられてきたと思うのであります。そしてまた、同時に町づくりでもあったと思うのであります。だから、そういう意味からするならば、過去五十年間を考えてこれからの五十年間を比較してみるというと、果たして住宅建設が過去五十年間のようなペースで一体進めていっていいんだろうかということが当然そこで大きく出てくると思うんです。 二十一世紀に迎えるこの前半五十年間というものの住宅建設は、したがって申し上げてまいりましたようにやがて三分の一の人たちが、三人に一人が少なくとも高齢者になるんですから、いわば過去五十年間でやってきたような住宅不足解消ということが至上目的ではなくて、こうした三分の一のいわば高齢化していく皆さん方に対してどういうような政策が施行されていくか、これが問われてくる大きな問題ではないかと私は考えるんです。このことは、冒頭に少子・高齢化という問題で大臣の所信の中にも述べておられますので、このことを指しておられると私も理解いたしておりますが、間もなく迎えるこうした時代に対応して、言うなればこの高齢化の段階に入ってくる人たちが安心して、そしてまたかつできるだけ自立した状態の中で生活ができるような住まいづくりあるいはまた町づくり、これは簡単じゃないと思うんですが、こうしたものを当面の住宅政策上の住宅課題としなければならないのではないか、このように考えるのでございます。 まず、いろいろ建設省としても既に御検討いただいておると思いますので、とりあえずそのお答えをちょうだいしたいと思います。
○政府委員(小川忠男君) お答えいたします。 過去五十年間いろんな意味で住宅政策、努力したつもりでございます。 ただ、二十一世紀を前にしていろんな意味で政策の枠組みそのものを点検し再編成すべき時期に来ていると思います。その中の主要テーマの一つが今御指摘ございました高齢社会といいますか、高齢者ないしは高齢世帯が激増するということについて、住宅政策がどういう対応をするのかということであろうかと思います。私ども頭の中に描いておりますのは、そういうことを念頭に置いて三点ございます。 一つは、やはり住宅そのものが物理的に高齢者ないしは高齢社会に即応できるような施設なり形状の住宅であると。平たく言えばバリアフリーといいますか、住みやすい住宅に質を切りかえていくということであろうかと思います。その意味では、公営でございますとか公団でございますとか、少なくとも新規につくるものについてはすべてバリアフリー化に踏み切っているという点がございますし、あるいは住宅金融公庫融資においてもバリアフリー住宅というふうなものについて、最優遇金利である基準金利を適用して支援をしていくという形で政策展開を既に行っております。 二点目は、単に物理的な住宅という箱物だけではなくて、やはり福祉政策との連携体制というのが基本的な重要性といいますか、かぎを握るだろうと思います。その意味では、極めてまだ限定的ではございますけれども、ケアつきの公営住宅でございますとか、あるいは団地の中に厚生省の補助を受けてライフサポートアドバイザーを常駐していただくとか、というふうなことも少しずつ展開をしております。 それから三点目でございますが、これは基本的に高齢化の量とスピードが極めて速いという点がございます。今、人口研の数字を引き合いにしながら先生いろいろ御説明されました。私どもも住宅に直結する世帯という形、高齢者の数というよりは高齢者世帯というふうな形に置き直した数字として若干申し上げますと、恐らく二十数年間、例えば一九九五年断面では八百五十万世帯が高齢者世帯と言われております、世帯主が高齢者という意味でございますが。それが若干粗い推計でございますが、二十五年後、二〇二〇年でございますが、これが約倍増する、九百万世帯ふえると言われております。 したがいまして、問題は、それだけの百万単位で激増していく、二十五年間で九百万、約一千万世帯ふえるという事象に対して、二体どういう枠組みが必要か。これは、箱物をバリアフリーにするとかしないとかということを超えた一つの政策の枠組みそのものについてどういう基本的視点が必要かというふうなことを迫る点だろうと思います。 そういうことで、極めて大ざっぱに申し上げますと、例えば公営住宅にせよ特優賞にせよ、いろんな意味で公的な施策住宅をやっております。ただ、九百万というオーダーの数字というのは、そういうものだけで対応していくというにはやはり単位が一けた多いという単位だろうと思います。 したがいまして、極めて粗っぽい政策の展望を申し上げますと、やはりもう少し支援は薄いけれども広い意味で社会性の強い賃貸住宅というものの政策の枠組みをどういう形で、量をこなすという意味で展開していくのかということが、やはり次のステップでの二十一世紀を念頭に置いた場合の高齢社会に対応する住宅政策、わけても賃貸住宅政策として基本的に重要な形で提示されているのではないかという感じがいたしております。 具体的な中身については、少しずつ政策として走り出してはおりますが、本格的な展開にはもう少し時間がかかるのかなと思いますが、できるだけ早く新しい枠組みというものをつくり上げていきたいという感じでおります。
○赤桐操君 私は住居が千葉でございまして、国会へはしばしば電車で来ているのです。千葉-東京間の電車が大変最近は便利になっておるものですから、これを利用する割合が多くなってきております。そのときに、千葉駅とか途中の駅なんかでよく下車をしたり街頭に出たりしてまた利用する場合がしばしばあるんですが、やはり身体障害者とか高齢者の夫婦の人たち、かなりの年輩の人が階段を上がっていくのは大変なんです。これは本当に気の毒なような階段の上がり方をしているわけです。そういう状態が最近非常に目につくようになってきておるということ、こういうことを感じております。これが私が国会へ通う中でいつも思っていることの一つなんです。 千葉駅などを見ましても、最近ようやくエスカレーターが一つつきましたけれども、今までなかったんです。仮に一つついても、これは上るエスカレーターであって下るエスカレーターじゃないわけです。ところが、聞いてみたところが、年寄りは足がもうだめですからエスカレーターはだめだと、あれは怖くて乗れないと言うんです。結局、東京駅あたりではエレベーターを使う方が多いようであります。そういう意味で考えてみると、地方の駅にはほとんどないんです、エレベーターなんというものは。関東でもそうないんじゃないか。私は他県のことはわかりませんが、千葉県ではございません。 ということでありまして、駅の乗りおりで痛切にそういうことをいつもながら感じてきていますが、同じように住宅の問題につきましても、若いときは余りそんなことは感じたことはなかったんです。ここにいらっしゃる皆様方は正直申し上げてほとんどまだそういうことを感じていないと思うんです。ところが、私どもぐらいの年齢になってきますと、私はまだ割合に足の方は丈夫な方ですけれども、大体私の同級生とか前後の人たちを見ると、これはそう簡単ではないんです。階段を上がるのは大変です。自分のうちの階段でも大変です。二階に上がったことはないと言っております。それからまた、段差をほとんど住宅の中でつぶしております。わずかな一センチない段差まで全部これはもう整理しておる、そういう状況であります。庭なんかにしてもそんなようなことを大変気をつけてやっておる。 町に一歩出たときなんかは、車道と歩道の関係だってそういう目で見ればここに段差が一つあるんですね。若い人はこんなことはとんちゃくありませんけれども、年をとっている人はそうはいかないんです。上るのが大変なんです、これを越えるのが。このくらいのものを越えるといったら、これは大変なことです。 ですから、そういった家屋の構造から道路の構造に至るまで、これはやっぱり三人に一人の高齢者を抱えるということになってきたらやらなきゃならないのかなと思って、最近つくづく実は考えさせられております。私もいずれバッジでも外してしょぼしょぼ歩くようになるというとそういうことになるんじゃないかなと思って、これは今痛切に感じているんです。人ごとではないと思って、きょうは真剣に大臣にお訴えをしているわけでございますから、これはひとつよく受けとめていただけたらと思います。 そういうように、東京などはやはり進んでいますから割合に各駅でもよくできていると思うのですけれども、地方は実はとてもまだそこまで行っておりません。そういう状況。それから、道路にしても住宅にしてもやはり同じことが言えると思います。 私は、前から私自身も実は住宅生活協同組合運動というものに参画をいたしまして、千葉県なども大変住宅不足で悩んだ時代もございましたので、その先頭に立って解消のために努力をした一人でございますが、この運動の中で常に私たちが主張してきたことは、住宅というのは、ヨーロッパの各国でも既にやっておりましたけれども、単に家を建てて住まわせればよいというものではなくて、やはり衣食住の住については食と同じように社会的にある程度保障していくという理念がなければ、これはとても住宅の本当の国民の要望にこたえることはできない、こういうことをしばしば主張してまいりました。 ですから、住宅というものを建設するための協同組合の理念は、お互いにひとつこれを保障し合うということでいこうではないか、こういうことで実は三十年を超える段階に来ておりますけれども、現在私はもう役員でも何でもございませんが、そういう指導をしてきて今日もそれが続けられております。 これは、やはり私はこの二十一世紀の五十年間前半に求められてくる一つの理念ではないだろうかなと思っておりますが、この点はいかがなものでしょうか。
○政府委員(小川忠男君) やはり住宅というのは、どちらかといえば戦後とにかく家が足りなかったというふうな状況から出発して、局長が箱をと言うと語弊がございますけれども、量をつくるということで、最近はようやく質の問題に目が向き始めたということでございますけれども、やはり一歩先を展望したときには、社会の構造そのものが高齢化してくるとかいうふうな点がございますと、住宅がもう少し社会性を帯びると、地方コミュニティー全体とか社会的な観点から住宅の役割というものをどう認識するのか、それを政策としてどう受けとめるのかという観点が、やはり基本的には政策を考える場合の大きなポイントになるだろうと思います。
○赤桐操君 今まで公団等が中心となっていろいろ団地の建設をしていただいてきました。これは、戦後の日本の社会の中では大変大きな役割を果たされたと思って私も高く評価いたしております。仮に公団がなかったら、それこそ大変だったと思っております。 そういう公団も、住宅建設の方については撤収する、撤退するということを明らかにいたしております。これはこの時期の中で言われたことでありまして、また必要になれば復活する時期があったっていいとは思っていますけれども、一応撤退ということが方針として出ている。それによって来年から再編がなされるということも言われておる。 公団の問題は後でまた改めて伺いますが、過去五十年間の状況の中ではそういう役割を公団は果たしたけれども、それは政府の政策の実施部隊として果たされたと思うんです。しかし、今申し上げたような情勢というのは、住宅政策として当然これは問われる問題でありまして、二十一世紀の前半における高齢者対策とかこうしたものを含めた住宅政策、こういう中で本当はやはり政府の実施部隊である公団なり、あるいは公共的なそういう団体がこのことを率先して実施の中に入っていかなければならないのではないかなと私は考えるんですが、いかがでございますか。
○政府委員(小川忠男君) 住宅・都市整備公団の今までの役割、それから最近いろいろ議論させていただいております公団改革の絡みについての御質問でございますが、私ども分譲住宅から撤退をすると申し上げておりますのは、やはり住宅として供給することそれ自体は民間でも可能であろう。 ただ、今お話にありましたように、住宅を供給する基盤として大きな町づくりをどうするのかとか、あるいは団地そのものをどういうふうに形成していくのかということは、やはりこれからも新しい公団の大きな役回りの一つだろうと思います。そういうふうな町づくりあるいは基盤を伴った大きな団地なりの整備の中で、個々の建物については民間と協力する公団としての役割分担が、また新しい方式があるのではないだろうかという観点から、やはり公団としての役回りと民間をもう少し生かした形で協力関係をつくるということから新しい枠組みを模索しているということでございます。 御指摘のように、新しい二十一世紀あるいは高齢化社会に対して、政府の実施機関としての公団の役回りというのはやはり大きな責任があると私どもも思っております。
○赤桐操君 高齢化問題をめぐる状況につきましては以上の程度にさせていただきまして、次は少子化と住宅問題について伺っておきたいと思います。 これは、人口問題研究所によりまするというと、子供の数が二〇〇〇年においては千八百六十万人となっていまして、全体の一四・七%です。十五年後の二〇一五年になると、わずか十五年なんですが、この間に大体千七百九十万人、大分減るんです。そして一四二一%という全体の中の割合になってまいります。どんどん減ってきております。三十年後、二〇三〇年になりまするというと千四百九十万人で一二・七%。この二〇三〇年前後七年間というのが一番のどん底になるようです、この表で見るというと。この二〇三〇年から二〇三六年までの間の七年間が最低の時期になるようであります。ですから、この間かなりの人口の交代が行われることになると思います。二〇五〇年になりまするというと、若干ふえてまいりましてこれは二二・一%を占めるようになる、そのときには全体が下がってきておりまして千三百万人ということになるようであります。いずれにしても、子供たちが減少していくということは、これは私は大変重大な問題だと考えておるのであります。要するに、出生率の低下というものが向こう五十年間の大きな課題となっておると、こういうように私は考えざるを得ないと思います。 それにはいろんな原因があると思うのであります。例えば、未婚率の上昇とか結婚観、あるいはまた実際の生活を親から面倒を見てもらっている人たちが独立することについて大変な苦痛を伴うのでそのままにいたい、あるいは夫婦の間の子供を産む、出生についてはせいぜい二人ぐらいにしようとかという大変少ない希望を持つようになってきておるわけであります。こういったものはいろんな要因から来ていると思うのでありまして、簡単に私がここで今申し上げる必要はないと思いますが、いずれにしても結果的にそういうことになってきている。 このことを今踏まえまして、住宅問題との関連で少し諸外国の状況なんかも見て比較してみるというと、例えば先進諸国の住宅環境と出生児数の関係を見ると、アメリカ、イギリス等の比較的出生率の高い国では、一人当たり床面積もまた広いんです。そういうことがここで明らかになってきております。 これはいずれも一九九五年前後の数字でありますが、日本が一人当たりの床面積で三十・九平米、これに対しまして日本の出生率が一・四二。アメリカの場合におきましては日本の倍の床面積を持ちまして六十四平米、出生率は二・〇五となっております。イギリスの場合におきましては床面積が四十・二平米で、これもまた日本より多くて一・七六と、こういうぐあいになってきております。フランスにおいても、あの人口が減ったと言われるフランスでも持ち直して、現在は日本の三十・九平米に対しまして三十四平米でありますが、一・六五という数字を見せておるんです。 こういうように見てみるというと、やはり住宅め面積とそれから出生率というのは大分これは影響があるんじゃないかなと思うんです。考えてみると確かにあると思うんです。というような感じがいたしまして、きょうは、私の考え方は当たっているかどうか知りませんけれども、気がつくままに申し述べておるわけでありますが、この辺もひとつ住宅局の方で御検討願いたいと思います。これが一つです。 それで、そういう状況の中で私が考えるのには、もう一つ日本の場合には出生状況を低くしている理由があるのではないかなと、こう思っているんです。それは、例えば我が国の公共賃貸、それから借家の料金、こういうもの。日本という社会の中では周りが海ですから隣の国の状況はわからないんです。ヨーロッパだったらすぐ隣がわかるんです、フランス、ドイツはすぐわかる。そういう意味合いからいたしまして、どうしてもやっぱり日本の中は閉鎖的になっております、率直に申し上げて。ですから、ほかの国と比較してみると、どうしても公共賃貸にしても借家の料金にしても高いです、我が国の料金は。決して安くありません。 それから、持ち家に至りましては、金融公庫、税金対策、いろいろございますけれども、かなりいろんな点で考慮しながらやられております。今回も随分いろいろな点で対策をとられているようであります。そのローンの返済ということになりますと、おやじさんが働いてエンジン一馬力じゃとてもできないんです。やっぱりエンジン二馬力にして女房も働いてもらわなければこれはとても追いつかない。女房の働いた分は挙げてローンの返済と、こういうのが勤め人の大体の日常の状況です、実際に。 しかも、そうなると、子供を二人も三人も育てるというわけにはいかないんです。細君が働くんですから、外へ出ちゃいますから。大体一人しか子供は産めない、そして一人育てればいいと。とにかくローンの返済にひとつ全力を挙げて、二十年たつと自分のものになるからと、こういうことで財産をつくり上げることを目標として夫婦共稼ぎ、よく働いたと思うのでありますが、これが過去五十年間の実態だったと思うんです。 そういうことを考えてみるというと、この住宅政策そのもの、要するにおやじさん一人の一馬力で払えないんですから、二馬力にしなきゃいけないんですから。そういう状態が実は一つにはこの少子化への拍車をかけたのではないかなと、私はそういうようにどうしても思えるんです。諸外国ではそういう例は余りないです。 大体子供が学校へ行くようになりまして、成長して親かもだんだん離れていきますというと、お母さん方もデパートへ勤めたり、外へ出ることはみんなやっているようでありますが、それはやはり子供が育て上がった、子育ても大体もうある程度までいったときの状況の中での母親の動きだと思うんです。日本の場合におきましては、小さいまだ乳飲み子をどこかへ預けながら働かなければ間に合わない、こういう状況はいささかこれは正常ではないだろうと思うんです。私は、一つにはこういう住宅政策であったと思うんです。これはやはり、ひとつ住宅局長中心で御検討をいただかなきゃならぬように思います。私はそう思うんです。 以上、申し上げてまいりましたが、外国の例もひとつ御参考に申し上げてみたいと思います。 私は、ヨーロッパは大体三回ぐらいいろんな機会があって参りましたけれども、その都度フランスへは寄ってきました。そして、フランスの住宅局長とか政府首脳部の皆さん方ともお会いしてまいりました。西ドイツ時代でありましたが、このときは建設の次官が出てきてくれまして、住宅局長はもちろん、道路関係とか河川関係の局長さん方も四人出ていただきまして、最後にお別れするときに、あなたのために私のところの行政は二時間ストップした、こういうことを言われて感謝申し上げて帰ったことを今思い起こすのであります。 そのフランスで私がはっと思ったことが一つある。それは、フランスでは長い歴史の中でこういう結果になったそうでありますが、一人の子供が生まれると、第一子とか第二子とかじゃないんです、他の諸手当はもちろんこれは別にして、手当金庫というものがあって、そこから一子に対して住宅手当が出されている、こういうことが言われておるんです。これははっきり私も聞いてまいりました。この手当金庫から手当というものについては全部出されているそうでありますが、この手当はやはり人口を守るための一つの対策であったように伺ってまいりました。こういうこともやはり各国でもみんな苦労しておるんです、住宅問題をあわせまして。 したがって、住宅政策上から見ても、こうしたものを含めた真剣な対策が二十一世紀前半では問われるのではないだろうかなと思いまして、以上、私の若干の考え方も含めまして申し上げたわけでありますが、御所見をひとつ伺いたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 大変御見識の高いお話を伺いまして、ありがとうございました。 私も北陸の生まれでございまして、本来北陸地方は床面積が一番広いところでございますが、そういったところに生まれて、やがて東京へ出てくる。昭和三十年代後半から人口がとみに集中してまいりましたから、都市と農村という問題が派生をして、今日も団地におきましてはエレベーターが必要だと。高齢化社会を迎えておるわけでございますし、今先生御指摘のように住宅政策を取り上げましても、高齢・少子化社会に向けましていかに取り組んでいくかということの視点に立って、町もどうあるべきか、バリアフリーを初めとして御見識など伺ったわけであります。 私どもも、住宅政策について今新たな課題を担った転換期であろうと考えておりまして、ちょっと住宅局長を中心にしてというお話がありましたので、一応一言、建設大臣を中心にしてというふうに、私から住宅局長によく伝えるところでありますが、若干の不満も申し上げまして、大変貴重な意見をちょうだいして住宅政策に反映してまいりたいと、ありがとうございました。
○赤桐操君 もう少し時間がありますので、一つ最後に、これは局長さんで願いたいと思います。大臣からはもう一言伺いましたから、これで満足でございます。 さてそこで、赤桐が立つといつも関連公共のことだなということになるようでございますけれども、これは私は大変重要な問題だと思うので、特に高齢化に入っていく中ではこのことを無視しては住宅政策は成り立たぬと思って考えるべきです。そういう意味合いで、これから若干私の見解を含めて申し上げたいと思います。 まず、昨年七回にわたって行われました土地の有効利用促進のための検討会議、これは大臣毎回出ておられまして、また国土庁長官も出ていただいておりましたけれども、そこで私もいろいろと申し上げたわけでありますが、最後のまとめの中でこういうように出ておるんです。良質な住宅宅地の整備促進を図るため、住宅宅地関連公共施設等の整備に関する事業の推進を図ると決定されておるのです。これは、七回にわたる論議の中で明確に集約された結論の一つでございます。要するに、いわゆる関連公共費については、これから良質な住宅宅地の整備促進のために一つの事業として行っていくということが明確に打ち出されたと思うんです。これはこの検討会議の中で皆さんの御承認をいただいている内容でございます。 そこで、まずこの住宅宅地関連公共施設整備促進事業とは一体何だということについて、もう一遍ひとつここで問い直してみたいと思っております。 時間がなくなりましたから私から、いろんなことは略させていただきますが、要するに一つの団地をつくるというと、例えば十万坪の土地があったと仮定して、そうするとそこに家を建てる場合において、団地ができ上がったときには五万坪は大体公共用地となってしまうんです。道路等公園とかあるいはまた遊水地とか、そういったものになってしまう。純然たる宅地というのは五万坪しかないんです、実際。これは今の実例でございます。もちろん道路にいたしましても、幅員が何メーターとかメーンが何メーターとか、当然十万坪の団地に対してはこう、二十万坪の団地に対してはこうという規制がありますから、それに従ってまいりますというと公共部分が五〇%前後になってしまうんです。そこに今度はいろいろ金がかかってまいります。上下排水もつくことになる。そういうようになりますというと、これは大変な費用になってくるんです。私は団地全体の造成費の半分が公共負担分だと見てよいと考えております。長い間の経験でそういうふうに私は考えております。若干団地の大きさによって前後はありますけれども、大体そういうふうに考える。 しかも、でき上がったものは地方自治体に全部採納するんです。道路にいたしましても、学校用地にいたしましても、あるいはまた公園にいたしましても、完全なものにして地方自治体に採納する。採納した後は地方自治体が管理していくことになります。地方自治体に届くまでの間は全部住民がこれを自己負担でやっているんです。これを称して受益者負担と言われてきたのでありますが、大体それが戦後のしばらくの間の実態だったのではないかと考えております。 そこで、欧米との比較になりますが、ヨーロッパ、アメリカもそうですけれども、各国の状況を聞いてみるというと、話をしてみても受益者負担なんていうのはわかりません、通訳のしようもないと思うんですけれども。もちろん、建設省からパリの大使館に派遣されている専門の人が通訳をしているんですからいいかげんな通訳じゃないと思うんですが、これが間に入って話したってわからないんです、受益者負担なんてわかるわけがないんです。だんだんわかっても、それはないだろうと、何のために税金を払っているんだ、こういう一言でけりがつけられるというのが実態です。 それで、大体私はこういう状況等も承知いたしておりましたので、昭和五十二年の予算委員会でこのことについて提起をいたしております。 これは、当時の建設大臣は長谷川四郎大臣、大蔵大臣は村山達雄大臣でございまして、それから公団の総裁が南部さんという方が出まして、よく覚えています私は。それで全部答弁をしてくれた。それでその答弁をもとにして分析したところが、これはうまくない、こういうことになりまして、結局当時の金で三百億まずついたんです。いわゆる住宅宅地関連公共施設整備促進費でございます。私はこの三百億がついたときに、たった三百とはこれはおかしいなと思ったんですが、当時私は出てきて間もないころでしたからよくわからなかった。聞いてみれば、三百億が最初の項目につくということは大体ないんですね、大変なものだったと思うんです。これが毎年ついていきますから、十年たったら三千億になりますよと、当時の住宅局長さんの説明であった、よくわかった、こういうことになったのであります。 これを今ずっと考えてみるというと、二十一年たっておりますから、本来ならば、実際のことを申し上げるというと、私は大体六千億から七千億ぐらいになっていると思うんです。そういう状況であるはずなんですが、現在は残念ながらことしの予算で切られまして千五百億です。去年、おととしあたりまではどうやら上がっていって二千億までいっておった。ことしは千五百に切られてしまった。中曽根さんのときに三百億ずつ積み上げられてきたのがばさっと切られまして、一千億でストップ。五年間続きました。今度橋本内閣になってから、残念ながらこれが五百億切られて千五百億に落とされた、こういう状態でございます。 私は、今回の場合においてはよくわかっています。いわゆる財政再建のためにどこも全部遠慮したわけですから、これはやむを得ないと思いますけれども、しかし二十一世紀の五十年間を展望すれば、もはや申し上げるまでもありませんが、速やかにひとつこれは復活をしていただいて、相なるべくならば当初の予定のとおりにひとつ五千億、六千億という形に伸ばしていただきたいと考えるわけでございます。 いろいろございますが、そろそろおまとめください、こう言われていますから、この辺でひとつ御遠慮させていただきますが、以上をもって私の質問を終わりたいと思いますが、よろしくひとつお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○緒方靖夫君 今日、大蔵省の腐敗、汚職など行政機関のあり方に国民の批判が大変強まっている、そういう状況があります。 私は、これまで天下りとか天上がり、こういう行政機関と民間との癒着の問題について追及してまいりました。同時に、官官接待問題など行政機関相互の関係もただしていく必要を今痛感しております。そういう立場から、私はきょうは建設省から地方公共団体への出向問題について質問をしたいと思います。 まず最初に、建設省から地方公共団体に出向している職員の数、過去五年間にそれぞれ何人かというその点です。それから、建設省からの出向は、どういう場合にどこの部署からどんな部署に行くのか、全体として何人くらい出向させるのかなとについて何かルールとか基準、目標のようなものがあるかどうか、それをまずお尋ねいたします。
○政府委員(小野邦久君) お答えを申し上げます。 最近五年間で御報告を申し上げますと、建設省から都道府県、あるいは政令指定都市の課長級以上のホスト、ここへ出向している職員の数は平成六年が百十八名、平成七年が百三十二名、平成八年は百三十一名、平成九年は百二十名、平成十年は百十一名となっております。今私が御報告いたしました数は建設省から都道府県あるいは政令指定都市への出向職員の数でございまして、これ以外にも例えば市町村の管理職等へ課長級以上のポストで出向している職員も当然いるわけでございますけれども、この数につきましては、実は平成八年以前は把握をいたしておりませんで、平成九年が百五十四名、平成十年が百四十二名、こういう数字になっております。 それから、具体的にどういう場合にどういう基準で出向をさせるのか、こういうお話でございますけれども、建設省の職員の場合には、やはり建設行政にかかわる部門について、特に専門的な知識あるいは技術といったような、そういう要請を受けて出向していくことが多いわけでございます。 具体的に申し上げれば、例えば土木技術であるとか、建築技術であるとか、あるいは事務部門で特に企画部門についてそれなりの経験のある者を欲しいといったようなお話が出てくるわけでございます。何か具体的にこういう基準によって出向をさせているというような一般的なルールと申しますか、そういうものは持っておりません。
○緒方靖夫君 今言われた数字というのは、そういう基準のとり方をしたからなんでしょうけれども、少ないなと思うんです。 実際にこれは総務庁が昨年三月に発表した資料、それを見ますと、これは九六年八月現在の時点なんですけれども、本省庁から地方公共団体への出向というのは総数で千百九十七名なんです。その二割に当たる二百四十六名が建設省となっている。これが総務庁の発表なんです。一番多いんです」ですから、数字のとり方によっていろいろあるということは理解しますので、その数字も正確でしょう。しかし同時に、この数字が出ているというそのことを私は指摘しておきたいと思うんです。これはやっぱり非常に多いんです。どうしてこんなに多いのかなと思うんです。 今ルールはないと言われた、専門知識、技術等々、そのために必要だと言われたんだけれども、考えてみますと管理職として管理職員の出向がやっぱり非常に多いんです。建設省の出向の特徴はそこにあります。私たちが総務庁から資料をもらってちょっと数えてみたら九二%が管理職員です。ほかの省庁はどうかというと、自治省六三%、農水省五九%、警察庁は三二%、そういう形になっているわけです。ですから、私は何でこういうことになってしまうのかな、そういうことを思うわけです。こういう形で一方的に知識が必要だ、技術が必要だといっても、その知識というのは地方自治体にもあるわけです。こういう出向をずっと続けていくとどういうことが起こるか、どういう弊害が起こるかということを同時に考えるわけです。 そこで、伺いますけれども、そもそもどうしてこういう交流が行われるのか、その目的というのは技術、知識ということを言われましたけれども、地方自治体から迎えるということもあるわけですか。その数もあわせて聞きたいと思います。
○政府委員(小野邦久君) 交流人事を基本といたしておりますので、公共団体から建設省に交流で来ていただくということもございます。 人数は、現時点では二十名ほど公共団体からお見えになっている。ただ、公共団体の方に来ていただくようなお話もするわけでございますが、東京に行くのはといったようなことで逡巡される向きもあるというふうに聞いておりまして、なかなか双方に本当の意味で交流というような形にならない面も数の上ではあるのではないか、こういうふうに思っております。
○緒方靖夫君 人事交流という点は確かににしきの御旗なんです。ただ、今二十名と言われたけれども、地方公共団体から建設省に来る人数、これは先ほど私が申し上げました建設省の出向の二百四十六名のそれと同じ時期に対応する数というのは八人なんです。ふえているかなと思います、今の数字を聞いても。だけれども、この数字は圧倒的に違うわけです。不均衡が非常に大きいわけです。 東京に行くのはなという、そういう気持ちがあると言われたけれども、東京から地方に行くのはなという気持ちもあるかもしれない。だから、やっぱりそれは説明がない。ですから、そういうことで言うとこういうやり方はちょっと異質ではないか。数からしても、数の均衡が全くとれていない。そういう大きな問題があると思うんです。 そういう点で、そもそも人事交流といいながら、建設省からの出向と地方からの出向とでは数の上でも違う。それからつく役職も違う。建設省の課長になることはないでしょう、幹部職員になることも、地方から来て。ですから、そういう点でこの問題は非常に異常事態じゃないかと思うんです。 そこで、お手元に配付しているこの資料をごらんいただきたいんですけれども、この資料というのは、衆議院の予算委員会に提出された建設省の資料から作成したものです。九三年以降各年の一月一日時点における建設省から地方公共団体への出向の一覧。左の欄は地方公共団体名と出向先の役職、そして各年ごとの欄は出向職員の出向前の建設省での職名、二重線というのは同一人物が継続して出向していることを示す、そういうものです。別の人が出向した場合にはその人の出向前の職名が書いてある。こうやって一覧表にすると非常にインパクトがあるなと思うんです。大変な事態が起きているなということを率直に思うわけです。 この一覧からわかる第一の特徴、それは各県の土木部長が圧倒的に多いということです。圧倒的に多いんです。この六年で土木部長、土木建築部長に建設省職員の出向を受け入れていない、それを数えた方が早いんだけれども、それが実は五つしかないんです。数を言ってみましょうか、どういうところか、東京都、神奈川県、福岡県、佐賀県、沖縄県、この五都県しかない。しかし、この五都県でも、東京都の場合には建設局長を受け入れている、神奈川県は土木部参事、愛知県は建築部長、福岡県は建築都市部長、佐賀県は土木部次長、沖縄県は技監、こういう形で出向しているわけでしょう。そうすると、全部のところに行き渡っているわけです。 しかも、課長職以上についている者、先ほどちょっと数がありましたけれども、これは大体一致するんです。百四十二名です。ほとんどは、土木部長を初め公共事業執行部門の幹部ポストで占められているんです。すべての都府県で公共事業部門の中枢、そこに建設省の職員がみんな出向で入っている。中には熊本県のように、見ていただければわかるけれども、土木部長と次長が同時に出向しているというケースがあるんです。 これは正常ですか、率直にお伺いしますけれども。
○政府委員(小野邦久君) 先ほど、土木部長へ数えて五件しかないというお話でございますけれども、これは統計のとり方もいろいろあるのかもしれませんけれども、平成十年一月時点で建設省から都道府県土木部長への出向者というのは三十一名という私どもは数を持っておりまして、どういう統計のとり方、例えばかつてある具体的な市へ行かれた後その市の存在する県に行かれるとか、いろんなケースがあり得るわけでございます。 やはり専門的な知識あるいは知事さんの御要請というようなことによって人事は行われていくという面もございますので、五つという数字はちょっと私どものあれとは違うわけでございますが、確かに三十一というところへ建設省から要請によって出向者の数があるということは事実でございます。 ただ、地元の市長さんあるいは知事さん等のこれこれこういう人でこういう業務をやってもらいたい、あくまでも具体的なそういう要請によって行っているのが大部分でございまして、何か具体的な、例えば土木部の枢要ポストを占めるために行くとかといったような、そういうことはございません。 具体的に県の方で、例えば土木部長に人材が育ってきているとか、あるいは土木部長を十分にやっていく方があるといったような場合にはそれはその方が土木部長になるという場合もかなりあるわけでございまして、一概にこちらから例えば押しつけるとか、そういうようなことではないわけでございます。
○緒方靖夫君 三十一名と言われましたけれども、これは建設省から出している資料で数えてやったものでありまして、私たちの作では全くないんです。ですから、これは事実の問題として、それからまた名称の問題はあると思いますけれども、私たちはそういう形でこの数を数えているので、その点は後でまた議論したいと思います。いずれにしても、三十一名というのは多いです、相当。ですから、その点はやっぱり率直に異常と認める、そういう努力が必要だと思うんです。 私、二つ目の特徴を申し上げたい。 建設省から出向している都道府県の百のポストのうち、十年以上ずっと続けて出向しているポストの数、これは三十四あるんです。例えば、岡山県の土木部長は一九八一年以来今日まで十七年間継続しているわけです。二、三年置きに七名の建設省の管理職員がそこに出向いている。北九州市では、都市計画局長、建築局理事、都市計画局開発部長、建築局長の四つのポストに出向、これはすべて継続しているんだけれども、一番長いのは建築局長で一九七一年以来二十七年間指定ポストです。 大臣にお伺いしますけれども、こういう二十年を超えるようなポストがずっと続くということは正常ですか、率直にお伺いします。
○国務大臣(瓦力君) 今委員と官房長の質疑応答を伺いながら、私は建設省というのは、今閣僚をしておりますが、技術者が非常に多い役所でありまして、地方の実態に触れるということは行政上大切なことだ、こう思っておりますし、地方の首長からの要請も非常に強いものがございまして大事における出向というのがなされておるわけでございます。 私は、国土の均衡ある発展ということでまたいろいろ見てみますと、例えば下水道の普及状況でも、それらの地域へ伺ってやはり指導的な役割を果たしておる姿を見ますと激励してやらなきゃいかぬな、こう伺ったりしておるわけでありまして、年月もさることながら、やはり刺激し合って人事交流がなされておるということにつきましては地方にとりましても大きな意味がある、こう考えております。 長期にわたるものはどう思うかというようなことにつきましては、その必要な要請であるとか実態に触れませんと申し上げることはできませんが、やはりそれがあらぬ問題に派生するということであればこれは謙虚に考えなければならぬ、かように思っておりますので、私といたしましても出向の状況につきまして研究はいたしてみたいと思っております。
○緒方靖夫君 大いに研究していただきたいと思うんですけれども、所信で大臣が述べられた行政改革をきちっと断行する、やはりそういう点からも私は非常に大事だと思うんです。地方にも技術者はたくさんいます。逆に建設省から乗り込むから育たない、くさる、そういうことがたくさんあるわけですね。だから、地方を信頼しなさい、私もそう言いたいです。 しかも、もう一つ、総務庁長官の決定があるんです。そこにはポストの固定問題について書かれています。大臣、これは御存じでしょう、読み上げないけれども。特定省庁からの出向者の特定ポストの問題は弊害が生じないようにということが書かれている、もちろん特殊な場合とか、そういうことはありますけれども。どうしてこんなにたくさんの事例が系統的に起こるのか、こんなことはやはり絶対おかしいと思うんです。ですから、大臣、今研究されると言われたけれども、やっぱりちゃんと実情をつかんでいただいてそこはきちんと断行する、これがどうしても必要だと思うんです。 思い起こしてください。あの厚生省汚職のときに、埼玉県の高齢者福祉ポスト、そこに出向した者が逮捕され起訴されましたけれども、そのポストが二十年以上続いていたんです。それで、厚生省はもうそういう連続出向をやめると言ったのは御存じでしょう、大臣。 それからもう一つ、さらに大事なことは、やはりこの点で亀井前建設大臣が述べていること、大臣当時です。「特定の県の土木部長が常に建設省の交流の部長でないといかぬという、そういう考え方というのも間違い」だ、そう言っているんです。参議院の決算委員会、おととしの十二月二十六日。 だから、こういうことを考えていくと、大臣もそう述べている、それからまた続けて同じポストにつくのはよくない、それを禁止する、白川自治大臣がそう述べた、これも大臣当時ですが。それに対して亀井大臣も、その方針に倣いたい、そう述べているわけです、はっきり。大臣、これは非常に重い言葉で、亀井大臣自身がそう述べてきた、それは前大臣が述べたことで今の大臣にはかかわりないということになりますか。大臣、ちょっと答えてください、その点。
○政府委員(小野邦久君) 先に、ちょっと整理をさせていただきたいと思います。 特定ポストの固定化の問題と……
○緒方靖夫君 あなたはいいから、大臣に聞いている。時間を延ばしますよ、そうしたら。
○国務大臣(瓦力君) 前大臣がさように答弁があった、おまえはそのことについてどうかというようなことも含めての再質問でございますが、これは弊害があるということであれば検討しなきゃならない。一事の例を持って全部いけないというようなこともいかがかと思います。 私が申し上げておるように、それぞれが地域において地域の実情を踏まえながらやはり泥まみれになって仕事をしてくるという経験は私は貴重だと思うし、そういう中で国土の均衡ある発展に資するものがあれば人事の交流、出向というのは大いにあってしかるべきだ、こう思うのでありまして、おのずからに課せられたことに誠実、忠実に働いてくるということは何よりも大事なことだ、こう考えております。
○緒方靖夫君 大臣、亀井大臣が大臣として述べた言葉、それをひっくり返す、否定するんですか。委員会で述べているんですよ、決算委員会で。
○国務大臣(瓦力君) それは閣僚としての御見識を述べられたと思うわけでありますが、今それは大臣がおっしゃったからということで、これらのことにつきましては、今委員から瓦大臣としてどう考えるかという所見を求められて述べておるわけでありまして、人事の出向につきましては、今たびたび繰り返しておりますように、実態に触れて私は人事の交流あってしかるべしということを申し上げたところであります。
○緒方靖夫君 実態は、こういうことがあるんです。岡山県の土木部長の出向、この問題ではこれが八一年以来始まっているわけです。八一年というのは、ちょうど苫田ダムの基本計画を了承したとき、そしてその後何が起こっているかというのは地元で有名な話なんです。その地元の奥津町町長が地元の反対運動の声を受けて、そして建設省そして県とぶつかって何度も辞表を出したと、別の方も。そういう弊害が起こっているわけです、実際に。そういう問題がある。あるいは北九州市ですが、そこは何とわずか河口から二キロの間に十の豪華な橋をつくるという、そういう計画を出して市民からひんしゅくを買っている。それが何でそうなったのか、もちろん市長がイニシアチブをとったということははっきりしているけれども、建設省がそれを行ったとみんな言っているんです。総事業費三千六百十億円、そして国からの補助金が三百億円以上出ている。だから、そういういろんな問題が出ている。 常識的に考えたって、あなたは地方分権と言うけれども、地方を信頼していないんです、結局。だから、そういう姿勢こそが問題であって、あなたは今、大臣はこれから調査すると言われたけれども、やっぱりこういう問題についてきちっと調査していただきたい。
○国務大臣(瓦力君) たびたび私がこのことについてお答えする必要もなかろうと思うわけでありますが、委員から今、指さし、名指しで御指名もありましたので、手を挙げて答弁するわけでございます。 亀井大臣の言われた答弁も私はここへ取り寄せて見ておりますが、地方から「強い要請があることは事実」だと。「交流人事が悪いというように断定することはできないと思います。」と、さようなことを述べながら、「特定の県の土木部長が常に建設省の交流の部長でないといかぬという、そういう考え方というのも間違いでありまして、」と、こう述べておるわけでありまして、そういったところにもしや問題がありとすれば正さなきゃならぬことであります。 それから地方の建設行政について、いわゆる実態に触れて仕事をするということは大切な意味があるのではないかということを私は繰り返し申し上げておるわけでありまして、それは前大臣とおまえは意見を異にするのかと、さように断定することは極めて私としては遺憾な表現であると、こう思います。
○緒方靖夫君 私もちゃんとそれを読んでそしゃくして述べているんですけれども、今大臣言われたように実態をつかんでどう対処するかということを研究すると言われたので、それをきちっとやっていただきたい。こんな異常なことを異常がないと言って、不祥事が起きたらあなた、大臣の首飛びますよ。そのことを述べておきたい。 ちょっと時間がないから移ります。 それからもう一つ、私ここで述べておきたいのは、この問題は非常に重大な問題なんです。土木部長のこういう問題で、実は建設省では土木部長の出向者とそしてその経験者、それを管理している、そういう実態があるわけです。 時間がないから先に述べますけれども、私はこういうリストを入手しました。全国土木部長会員名簿、こんなものがあるんです。ここには何が書かれているかというと、ひどいことにこれは全国の、北海道も含めて土木部長の現職、これは全部網羅されている。経験者を合わせると三百七十人の名簿があるんです。ここで何をやっているかというと、これは昭和四十二年以来組織されているんです。そして、そこで人事の交流をする、OBも現職も一体になっておるじゃないですか。 だから、建設省が文字どおり建設行政を、地方も含めてコントロール下に置く、そういうものになっているわけです。どこに本部があるか。事務所、住所も書いてあるけれども、建設省大臣官房技術調査室に置く、こう書いてある。そしてこれを見ると、この中には岡山県土木部長、兵庫県土木部長、奈良県土木部長、同じページですよ、それと並んで大手ゼネコンの取締役の名簿がちゃんと出ているんです。こういう実態があるのに、どうして大臣、これが問題ないと言えるんですか。こういう名簿で、しかも総会をやって意見交換をする、情報交換をする、そういうことが行われているわけです、系統的に。文字どおりこういう実態というのは、建設省が地方の公共団体に対してやはり自分たちの都合のいい形にコントロールする、そのために職員を送る、そして現職もOBも一緒にコントロールする、そういう仕組みをつくっているわけです。ですから、今大臣が言うように、あるいは官房長が説明したようなそういう生やさしい問題じゃない。そのことをはっきり述べておきたいと思うんです。 大臣、この名簿を知っているかどうか、一言。
○国務大臣(瓦力君) 緒方委員から、かような問題につきましての質問が続いておりますが、私は振り返ってみまして、日本社会におきましてはそうした会合を持つということが人間関係をよくするということで、言ってみれば深い意味がなくても存在したと思うんです。 しかし、今日はそれらの交流も含めてどうあるべきかということを改めて問われておるときでありますから、今改めて襟を正してどうあるべきかということを問うていかなきゃならぬ、こういう問題がありますので、私は、過去にこうあったこうあったというようなことで責任を問うとか、その問題がどうであったかというようなことにつきましての御質問になりますとお答えのしょうがなくなりますので、一応私の所感を含めてお答えをさせていただきました。
○緒方靖夫君 この問題では、大蔵省の検査局の問題で霞桜会というのがあって、そこは現職とOBが一体になった、それが指摘されて松永大蔵大臣は、現職は引き揚げる、そう答弁しているんです。私は同じことを要求したい。やはり大臣、これは問題です。こんなことが建設省の中で土木事業関係全部、土木部長会というのが組織されてそれの支配が及ぶということが、こういう形で行われていることは大問題なんで、このことをやはり大臣としてけじめをつける、現職はやっぱりこういう会から引き揚げる、こういうことを約束していただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(瓦力君) 今申し上げておりますように、正すべきは正さなければなりませんが、私は親睦会とかそういったことのかかわりまでどうすべきかということにつきましては、私は返答をいたしかねる問題でございます。
○緒方靖夫君 先ほどから親睦団体と言われているんだけれども、この問題では「建設省職員倫理規程」、これがあります。そこに何が書かれているか。それが肝心なんです。いいですか。その中には、「関係業者等との接触に当たっての禁止事項」、第四条二「会食(パーティーを含む。)をすること。」と書いてあるんです。いいですか、それからまた、「藉口行為の取扱い」についてもちゃんと書かれている。「第四条に規定する行為には、「私的な交際」、「社交儀礼」、「勉強会」、「研究会」、「講演会」等に藉口して行われる行為も含まれる。」、こう書いてあるんです。ですから、親睦団体ということでOB、現職が一緒になって、そしてそこで一緒に親睦を深めるということは、この規定に照らして禁止されているわけじゃないですか。おかしいです、大臣の言うことは。
○委員長(関根則之君) 緒方君、時間が来ていますので、そろそろおまとめください。
○緒方靖夫君 はい。 大臣、やっぱりこの点について、はっきりおかしい、やめるということを答弁していただきたい。
○国務大臣(瓦力君) 一言だけ言っておきます。 委員から強制されて答弁する立場に私はないと思うのでございますが、正すべきことがあるとすれば、それは公私のけじめというのはこれからの社会においてきちんとしていかなきゃなりません。また、これからの社会におきましても、人間関係というのは私は必要な問題であると思っておりますので、その公私のけじめができないということであれば、今申し上げるようなことで、委員が御指摘のようなこともあり得ると思うわけでありますが、私はさようなかかわりではないと、これらのいわゆる親睦団体との関係はそういうものではないと、かように理解しておりますので、その返答を留保しておるところでございます。
○緒方靖夫君 最後に一言。 大臣、これは建設省の職員倫理規程なんです。今、大蔵省で問題になっているでしょう。ここに書かれていること、それから大蔵省疑惑でいっぱい問題になっていること。あなたは今それを、私が、やめるべきだと、そして現職はここから抜けるべきだということについてもはっきり認めない。まあ研究するとは言っているけれども。 やっぱり、はっきりと研究していただいて正すべきは正す、そして所信で述べられたように国家公務員のやっぱり厳正な職務を遂行するためにきっちりと襟を正していただく、このことを要望して質問を終わります。
○泉信也君 自由党の泉信也でございます。 きょうは三大臣の所信を中心にお尋ねをさせていただきますが、まず国土庁長官にお伺いをいたします。 けさほど来、大変真摯なお答えをちょうだいいたしております。敬意を表するものでございます。 所信の中でも述べられております閣議決定を前にしました新しい全総計画についてでございますが、四つの国土軸という概念がこの新しい全総計画の中には盛り込まれておると伺っています。 そこで、この軸というものが何なのかということについてまずお尋ねをいたします。
○政府委員(河出英治君) お答えをいたします。 大臣がいろいろ御説明をいたしましたように、まず背景でございますけれども、地球時代、人口減少・高齢化時代、あるいは高度情報化時代の到来といったような時代の大きな転換期を今迎えているわけでございます。現在の東京一極集中あるいは太平洋ベルト地帯一軸型の国土構造では、いわゆる地方では活気に乏しい生活、あるいは逆に大都市部では過密に伴いゆとりのない生活、いろんなさまざまな国土構造上の問題点を起こしているわけでございます。 こういった流れを望ましい方向に導くために、複数の国土軸から成る多軸型の国土構造、そういったものへ転換していく必要があると考えられているわけでございます。このため、現在検討を進めております新しい全国総合開発計画におきましては、国土軸を、定義でございますけれども、気候や風土、あるいは地理的特性において共通性を有する地域が連なった幅広の軸状の圏域であると定義をされているわけでございます。 地方からいろんな国土軸に関する構想が今提案をされております。例えば北東国土軸ということで、中央高地から関東北部を経まして東北の太平洋側、北海道に至る地域及びその周辺地域でございますし、それから日本海国土軸ということで、九州北部から本州の日本海側、北海道の日本海側に至る地域及びその周辺地域、それから太平洋新国土軸ということで、沖縄から九州の中南部、四国、紀伊半島を経まして中京に至るような地域、それから現在の太平洋ベルト地帯を再生いたしました西日本国土軸、この四つの国土軸が提案をされているわけでございます。 国土庁といたしましては、こういった国土軸の形成に長期的な視点から取り組みまして、複数の国土軸が相互に補完連携しながら多様な地域特性を生かした国土の均衡ある発展を果たしていきたいというふうに次の全総では考えている次第でございます。
○泉信也君 そうした軸の考え方がその次に出てきますいろいろな施策の中でどういうふうにつながってくるかというのがよくわからない。気候だ、風土だ、歴史的経緯だとか文化だとかおっしゃいますけれども、じゃ日本海の国土軸というものがどうしてあのように連帯的につながっておるというふうに言い切れるのか、そのことは具体的な施策の中にどう反映されるのか、こういうことが私には大変わかりにくい。何か無理無理この軸という考え方を踏襲しておるのではないか。 例えば、現在提唱されている主な地域連携軸の構想というようなものは必ずしもそういう軸構成になっていませんね。例えば岩手と青森、あるいは宮城と秋田、そうした軸の話は現在もいろいろありますし、富山と愛知というような流れもあるようです。なぜこういう四つの軸で区切ることができるのか、その区切った結果が本当に今お話がありましたような次の具体的な施策に展開できることになるのか甚だ私は疑問だ。何かのためにあえてこの四つの軸というものを導入しようとしておられるのではないか、こう思えてならないんです。 一言だけ、何かありましたらおっしゃってください。
○政府委員(河出英治君) 国土軸というのは国土の背骨のようなものでございます。非常に長期的な視点から形成を目指していくものでございます。今先生がおっしゃいました地域連携軸というのは、全国にたくさんの構想が出ておりまして、いろんな各地域が連携をとりながら交流を進めていこうということでございます。ある意味で国土軸を補完連携していくような、つないでいくようなものということで位置づけをしておりまして、今度の全国総合開発計画でも四つの戦略の一つということで大きく位置づけをしているものでございます。
○泉信也君 きょうは議論をさせていただくような時間も余りございませんのでこれ以上中に入ることはできませんが、今おっしゃったその新しい国土計画をつくるに際しての一番根本になるこの軸という発想は、国土審議会の結論であるとはいえ、何か地域の連帯というようなときに、本当にそうかな、そうしたことで新しい文化を創造していくというようなことができるのか、私には甚だ疑問であるということだけを申し上げておきたいと思います。 そこで、北海道開発庁長官にお尋ねを申し上げます。 所信表明の中で、これまた閣議決定を前にした開発計画のことについてお触れになっておられます。これを読みますと、計画の主体が国でありますのである面では理解できるところもありますが、北海道という地域が何か国の発展のために、日本の国土全体の発展のために位置づけられておるのではないか、私はそういうふうに思うわけであります。 所信の二ページ目にございます「明日の日本をつくる北海道」という、これはどういうタイトルかわかりませんが、かぎ括弧で書いてあります。この文言からは、まさに今申し上げましたような、北海道というものが北海道独自の繁栄ということよりも日本の全体を支える北海道というようなところに力点があり過ぎておるのではないかというふうに思いますが、長官のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木宗男君) もう泉委員御案内のとおり、北海道は日本の面積の二二%を有しております。日本の大事な食糧基地だ、私はこう思っております。同時に、四季折々の風光明媚なあの大自然は日本のまさにオアシスだと思っているんです。さらに、資源なき国家日本がこれから生きていくためには核融合も大事でありますが、その前にはやはり石油とか天然ガスの話があります。しからば、サハリンⅠ、サハリンⅡの、今展開しているこのロシアの事業というのは北海道がまさに中継基地あるいは後方支援基地になれる地勢的な条件もありますから、そういった意味では、私は今の価値観からいくならば、堂々と「明日の日本をつくる北海道」というのを一つのキャッチフレーズにしてこの総合計画をまとめていきたい、こんなふうに考えているんです。
○泉信也君 この計画の根拠になる法律は、私が申し上げるまでもなくかなり古い法律だと承知をいたしております。この法律の目的に、第一条は、「北海道における資源の総合的な開発に関する基本的事項を規定することを目的とする。」、こういうふうに規定をされております。また、二条においても、「国民経済の復興及び人口問題の解決に寄与するため、」開発計画をつくる、こういうふうになっておるわけです。 私は、今日の時代から見ますと、実はこの法律自体が、北海道開発法という目的から規定されておる内容がやや時代にそぐわなくなってきておるんではないか。地方主権とか分権とかということをあえて言うまでもなく、戦後、日本の発展のために北海道に期待したものが非常に大きかったということからこの法案が立案されたと思いますし、長官おっしゃいましたように今もその言葉は決して軽んじるものではありません。しかし、やや時代と違うんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木宗男君) この北海道開発法も、昭和二十五年五月一日に施行されたものでありますから、昭和二十五年の社会情勢とやはり五十年以上たった今では私は相当な差があってしかるべきかな、こう思っているんです。 ただ、まだまだ北海道の果たすべき役割あるいは社会資本整備等はおくれておりますから、一例を申し上げるならば、高規格道路でも全国の供用開始が四九%ある、北海道はまだ二二%、半分以下であるということ、あるいは下水道整備なんかでも北海道では過疎で小さな町、村が多いんですけれども、人口一万人以下ですとまだ一八%、さらに五千人以下で区切りますと一〇%なんという、まだまだ環境の面でも配慮しなくてはいけない面があります。 私は、今は行政の側でありますけれども、もしこの法律が適さないというならば、ぜひともまた立法府の方で御議論はしていただきたいものだな、こんなふうに思っております。
○泉信也君 ありがとうございました。 私は、先ほど申し上げましたように、新たな時代の立法措置が必要ではないかという思いを持っております。 国土庁長官にあえてお尋ねしますが、地域別整備の基本方向という全総計画に基づくブロック別の計画をお立てになる中では、私がちょうだいしております資料では、北海道地域については新たな北方型文明を創造するフロンティアというふうに位置づけて。いただいておるわけでございまして、先ほど申し上げました北海道開発法とは大分ニュアンスが違う。ぜひ、国土庁長官におかれましても、今は役所が違いますが、いずれ一つの省として国土交通省となるわけでございますので、調整をして、ほかの大都市圏なり東北と同じような地域計画に位置づけていただくことの方がこれからの国土のあり方としてはよろしいのではないかというふうに思います。 あえて御答弁をちょうだいするつもりはございません。 もう一点、鈴木長官にお尋ねをいたしますが、行政改革の中での北海道開発局の位置づけでございます。 ちょうだいしております今の行政改革の基本法でございましたでしょうか、この中でも開発局が位置づけられるということにはなっておりますが、例えば運輸局というようなもの、そういう出先が今北海道にございますね。そうしたものとの関係はどうなるのか。 特に、所信の中では、「クラスノヤルスク合意が現実のものとなれば、将来的に北海道開発局が新たな役割を帯びることとなり、意義深いもの」となると。かなり将来的にもこの北海道開発局というものが組織の中に残っていくという意識を長官はお持ちで所信を述べられたと思いますが、今の他の省庁の北海道の出先機関、今申し上げました北海道運輸局というようなものとの関連性についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(鈴木宗男君) 泉先生ももう御案内かと思いますけれども、建設省の地方建設局あるいは良林水産省の地方農政局、運輸省の港湾建設局、この部門を今、北海道開発局で一くくりにしているんです。 さらに、今回の行政改革の決定では、国土交通省の内局として北海道開発局があるというふうになっておりますので、予算の一括計上権、さらには北海道特例という補助率も維持されておりますので、この点は私は機能としては何ら問題はない、今回の決定については私は多としたい、こう思っているんです。 今、泉先生が言われた運輸局の部門は、今度、国土交通省の中でどの局になって具体的にどうしていくのかというのはまだ私自身はっきりしたことを知らされておりませんから、この点はよく整合性がとれるように、同時に効率的に、縦割りの弊害というのはやはり何と言っても行革の基本方針でありますから、そういったことのないように持っていくように、より機能的に、さらには効率と合理化という観点に立っての組織づくりに私は協力をしていきたい、こんなふうに思っています。
○泉信也君 ありがとうございました。 また国土庁長官にお尋ねをさせていただくということでございます。 今回の新しい全総計画が、今の段階では閣議決定の前だということでございますけれども、総理の施政方針演説の中にも位置づけをなされておるわけです。閣議決定前で総理の施政方針演説の中に書き込まれたということは、中間報告をなされておるそのものが既に政府としては了解されておる、どう言ったらよろしいんでしょうか、開発の理念、全総計画の理念、そうしたものが既に閣議か何かで了解されたというような理解をしてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(亀井久興君) 総理の施政方針演説、今手元にございますのでちょっと読ませていただきますと、「これからの国土政策の基本は、多軸型の国土構造を形成していくことであり、新しい全国総合開発計画を策定し、首都機能移転問題への取り組みも含め実施してまいります。」こういう記述になっておるわけでございます。 御承知のとおり、既に国土審議会の計画部会の審議経過報告が昨年公表をされておるところでございまして、この中に多軸型の国土構造を形成していくというようなことも既に盛り込まれているところでございまして、この基本的な考え方に沿って今最終的な取りまとめの作業を進めているということでございますので、こうしたことを踏まえて総理の施政方針演説に盛り込まれたということでございます。
○泉信也君 それでは、建設大臣にお伺いをいたします。 けさ、大臣から不祥事についての特別な御発言がございました。同僚議員の質問の中でも、これは構造的なものか属人的なものかというやりとりもございました。私は、恐らく構造的なものだろう、こんな思いでございます。ただ、多くの職員がそれぞれの倫理観なり遺徳観なり、あるいは生活信条といったものでそうした不祥事になる危険性を乗り越えて今日まで大過なく過ごしてきたというのが実態だろうというふうに思っておりますし、そう思いたい。職員の方々のモラルの高さを私はむしろたたえておきたい、こんな思いでございます。 そこで、こうしたいわゆる政官財あるいは政官業の癒着の問題が根っこにある、したがって構造的な問題だというふうに最初に私は申し上げたわけであります。さきの本会議で、大臣に、こうした観点から大臣の御発言に気になるところがあるのでその事実をお尋ねいたしましたところ、別の切り口で大臣はお答えになりました。 あえてここで内容を繰り返すつもりはございませんけれども、もう一度事実関係だけお尋ねを申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(瓦力君) 過半、参議院本会議におきまして、泉委員から党を代表しての質問でございました。そのときはたしか金曜日の本会議でございまして、日曜日が投票日と差し迫った状態でございました。 私は、一つには公共事業のあり方というものについて、本質について尋ねておられるということであればそのことを明確に申し上げなければならない。また、選挙に触れてのことで、それは伝聞によればということでございましたから、本会議の席ではそれをただすということもできませんので、私は伝聞によることにお答えをして週末の選挙に御迷惑をかけてはならない、こう思いましたので、いわゆるさような答弁をさせていただいた次第であります。 よって、伝聞であるか事実であるかということについて、もしお手元に資料がございますれば明確に御提示をいただきたいと思うわけでありますが、私の記憶をたどりましても、言ってみますれば、財政構造改革におきまして地方においておくれた分に対する手だてというものをうたっているわけでございますから、また加えて、これから新しい手法によって公共事業、社会資本整備というものに取り組んでいかなきゃならぬ、また町づくりというものもある、そういった意味では、これから重要なときですねということを、知恵や工夫が要りますねというようなことは当然として申し上げたりいたしておりました。 私は、利する利益誘導というようなことについての発言はいたしておりません。さように考えております。
○泉信也君 今の御答弁を重く受けとめさせていただきます。しかし、政官業の癒着でありますとか利益誘導ということについては、特に御出席いただきました三大臣はそうした分野とのかかわり合いが深いわけでございますので、なお一層慎重な振る舞いをお願いいたしておきたい。きょうはこれ以上の議論は差し控えさせていただきます。 そこで、社会資本整備の問題につきまして一言だけお尋ねをさせていただきますが、社会資本の整備がもう済んだというようなことをしばしば言われる方もございます。しかし、私は全くまだそういうことを言う時期には達していない、もう少しきちんと整備をすべきものはたくさんある、こんな思いでございますし、町づくり一つとりましても日本の町が美しいなというような感じを受けるところはごくまれでございます。そうした意味で、いわゆる公共事業、社会資本の整備、住宅整備というものはこれからもさらに続けていかなければなりません。 所信表明の中に、いろいろな批判にこたえていく中で、費用効果分析の問題でありますとか馬評価システムの確立でありますとかということもお触れになっておられます。たまたまけさNHKのラジオで再評価の問題についてのアナウンスがありました。五年間未着工の場合でありますとか十年間未完成の場合でありますとか、着工まで手続に五年以上要したものについてというような再評価のシステムについてのアナウンスがありましたけれども、時間がありませんので、ごく簡単にどういうことになるのかだけお話をいただけますでしょうか。
○政府委員(小野邦久君) 先生の御質問、再評価システムの具体的な今後のあり方がどうなるのかというお尋ねだと思いますが、私どもでは平成七年に大規模公共事業についての見直しのシステムというものをつくりました。それによって具体的にダムでございますとか高速道路といったようなものについて委員会、審議会方式によって見直しを進めてまいりました。 現在やっておりますのは、昨年十二月に総理大臣からの御指示を受けて、公共事業全体につきまして新しい再評価システムを導入したらどうか。その内容は、事業実施段階において事業採択後一定期間経過後も、なおかつ未着工あるいは長期にわたって非常に事業が継続をしていくような場合とか幾つか具体的な事例があるわけでございますが、どういう事業を対象にして、またどういうような再評価の方法をとったり、あるいはその結果どういうような事業の休止あるいは中止に持っていくかといったようなことについては現在省内で検討をいたしております。具体的には関係の省庁もそれぞれ検討してございますので、最終的には調整も必要なわけでございますけれども、現在のところは三月の末、四月の初めを目途に新しい再評価システムをつくるべく現在積極的な検討を進めている段階でございます。
○泉信也君 それはわかりました。 もう一つ、費用効果分析について今日まで幾つか事例があったようですが、かなり有意性のある結果が出ておるかどうかだけ、時間がございませんので一言だけお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(小鷲茂君) 費用効果分析につきましては、現在、公共事業所管官庁が一斉に本格的取り組みに入っている段階でございますが、私どもの所管行政につきましては割合早い段階から取り組み始めておりまして、現在のところでは、道路事業、治水事業等につきまして既に事業採択に反映をさせております。平成九年度から、その以前からやっておりますが、平成九年度の段階で既に事業採択に反映させておりまして、その結果につきましても既に公表しているところでございます。 なお、その他の事業につきましても現在鋭意省を挙げて分析手法の整備に入っておりまして、平成十年度におきましてはほとんど大部分の所管事業について実施ができるというふうに見込んでおるところでございます。
○泉信也君 終わります。
○奥村展三君 今国会におきまして、建設省は七本程度の法案審議等があるやに仄聞をいたしております。そんな中で本日は、特に建設省に重点を置いて質問をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事山崎正昭君着席〕 それより前に、所信表明の中で国土庁長官が琵琶湖の水質の保全のことにも深く触れていただきまして、心から敬意と感謝を申し上げます。きのうの環境委員会でもいろいろな環境の質問で申し上げておったわけでございますが、近畿一千四百万人の水という流れの中でしっかり守り、育てていきたいと思いますので、どうぞ国土庁におかれましても、今後引き続き県の保全対策等につきましてよろしく御指導、御支援をお願いしたいと思います。 それではまず最初に、都市計画法についてお聞きをいたしたいと思います。 今日、規制緩和だとかあるいは地方分権等々がいろいろ言われているさなかでございます。そうした中で、大臣から今国会に都市計画制度の改正というような発言をいただいたわけでありますが、この改正案の概要と基本についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(木下博夫君) 先生からお話がございましたように、法案につきましての本格的な論議は後日また機会をいただこうかと思っておりますが、今回の都市計画法の改正につきましては、ポイントとしては三つございまして、一つは、市街化調整区域におきます地区計画制度、これを拡充してまいりたいと思っておりますし、二点目には、特別用途地区の多様化ということで、従来十一類型の特別用途について各地域のそれぞれの事情の中で特別用途地域を決めるということが二点目でございますが、三点目は、都市計画決定につきましての手続をできるだけ地方公共団体におろしていこう、とりわけ市町村におろせるものはおろしたいということで、臨港地区等に関する都市計画決定の権限を変更したいと思います。 いずれにせよ、これらは現在の経済情勢も踏まえてでございますが、私ども時代認識としては、都市の現在の状況は、従来の都市の外延化、これをむしろこれからはだんだん中心市街地を中心地にしてというと言い方はおかしいのでありますけれども、中心地におきます内的充実をしていきたい、そういう時代認識に立ちまして、一方では先ほど申し上げました地方への権限の委譲、これをねらいにして今回の改正も出させていただいております。
○奥村展三君 いずれまたゆっくりと審議をさせていただきますが、基本的にお伺いをいたしたわけてあります。 特に、この中で大店法との関連をやかましく言われているように思うんですが、そこの見解はいかがでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) 今回提出いたしております法案の中には、中心市街地活性化法なるものもございますし、我々現在の各地方の状況を見ますと、細かくなりますのであえて省略させていただきますが、各地におきます商店街も含めてでございますが、町の顔がだんだん喪失されているという大変危機的な状況でございます。いろいろ手だては従来からもやってまいりましたところでございますけれども、しかしながら状況はむしろ悪い方向に進んでいることも否めないわけでございます。 そういう中で、大店法の問題もその流れの中にあろうかと思っております。通産省の方も従来の大店法が国際的には大変いろいろ厳しい御指摘をいただいておりまして、むしろ単純な商業規制よりはもう少し地域におきますそれぞれの施設配置という点から、いわば立地上の問題として整理できないかということの指摘も受けておりまして、私ども関係省庁の一員といたしまして議論いたしております。 今回の都市計画法の改正は、そういう意味では単に大店法だけということで考えておらずに、先ほど申し上げました地方分権の中でできるだけ道具立てを多様化していきたい、あるいは地方にその判断権を任せていきたいという考え方に立っておりますが、結果的には、今先生おっしゃられましたように大店法問題に対しても各地域の商業を含めました地域のあり方、町のあり方に何らかのもう少し詳細な、決め手になるような手だてに貢献できるんじゃなかろうかと考えております。
○奥村展三君 地方分権が叫ばれているさなかでありますから、どうぞその権限、市町村地域に根差した連携のとれた形でぜひ実現をしていただくようにお願いしておきたいと思います。 次に、市街化調整区域における地区計画の策定等の拡大が目立つようでございますが、乱開発というのを非常に恐れておるんです。そういう問題について手だてを考えられるのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(木下博夫君) お話しございましたように、今回の改正の三点目に申し上げました市街化調整区域の問題でございますが、私どもは市街化調整区域のあり方については、昭和四十三年の都市計画改正以来、基本的には変えているつもりはございません。しかし、時代の趨勢の中で、調整区域の利用の仕方において一部乱開発的な先生がおっしゃられたこと、あるいはスプロール化という問題もございます。 そこで、本来、地区計画制度というのは、その地区の特性にふさわしい良好な居住環境をつくっていくという目的でつくられている制度でございます。そういう視点では、さらにきめ細かなルールを定める都市計画制度としての役割、地区計画を活用できないがということで、今回市街化調整区域におきまして、既に地区計画制度がございますけれども、それをより弾力化していこうという方向でございます。基本的には、スプロールの危険のあるところへむしろ地区計画をかけることによってそのスプロールを正常化するといいますか、整然とした町づくりへ切りかえていくというふうなことを私どもねらっておりますので、基本的には御心配いただいております乱開発あるいはスプロール化をむしろ抑える方向で地区計画制度が活用できるのではなかろうか、あるいはそうあるべきであろうと考えております。
○奥村展三君 当委員会でもいろいろ先輩の各先生方からも御意見、御質問ありましたが、やはりすばらしい地域づくり、町づくりがなされて、特に先ほどの住宅施策等の充実した住環境等が望まれているところでありますから、こういう制度の中でそれぞれの地方の顔といいますか、地方の主体性を持って進めていただけるようにもお願いしておきたいと思います。 次に、本年十年をスタートといたします道路五カ年計画、過去五年間七十六兆円だったと思いますが、二兆円上げて今度は七十八兆円で五年間で投資を行うということであります。 〔理事山崎正昭君退席、委員長着席〕 先ほどもいろいろ御質問の中にもありましたが、やはり非常に道路整備というのは地方は特に関心が高いわけであります。そんな中で、基本的に思うんですが、この五年間で七十八兆円投資をされる道路整備、これの経済効果はいかがなものかというように思うんですが、よろしくお願いします。
○政府委員(佐藤信彦君) 道路整備につきましては、その経済効果は二通りございます。一つは、財政支出を行った場合に、その結果有効需要を創出してGDPめ増加をもたらすというフロー効果でございます。今回の五カ年計画、今までの五カ年計画でもそういった試算はやっておりますが、その中で百三十兆円のフロー効果が予測されております。 それから、むしろ道路の場合には、道路が建設された結果として生産流通の合理化とか企業立地の増加、それを通じまして社会全体の生産力を拡大するストック効果、生産力拡大効果でございますが、七十兆円が試算されております。したがいまして、合わせまして平成十年から平成十九年までの十年間での累計でございますが、二百兆円のGDP増大効果があるというふうに試算されております。
○奥村展三君 ありがとうございました。 ぜひ、効果が出ますように期待をいたす次第であります。 次は、大変身近な問題で申しわけございませんが、私の地元のことについてちょっと質問させていただきたいと思います。 以前にもいろいろ質問させていただきました国道一号、日本の動脈であるわけでありますが、私の住まいしておるところは、まだ残念ながら一号といえども二車線で非常に狭隘なところでございまして、いつも申し上げておりますように東に行くにも西に行くにも時間の予定が立たないというような状況であるわけであります。しかし、一号バイパスとして現在取りかかっていただいておりまして、大変これに期待を大きく持っておるところでございます。 特に、今滋賀県は琵琶湖空港を何とか実現しようということで、三重県や伊賀上野や亀山、あるいは岐阜県等との道路網の整備ということでやらせていただいておるのですが、そうしたときに、御承知かと思いますが、国道一号の滋賀県の土山町、ちょうど琵琶湖空港との取りつけ道路になるところなんですが、それと現在のインターチェンジ・栗東のインターチェンジですね、ここの間を地裁高規格道路に何とか指定していただけないだろうかという長年の願望なんですが、現状はどんなお考えか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 奥村委員からたびたびこの道路につきましての要請や問題提起をいただいておりますので、私からお答えをさせていただきたいと思うわけであります。 地域高規格道路に新たに指定する路線につきましては、地域高規格道路として整備を進める妥当性であるとか緊急性、関連プロジェクトを初めとする地域の動向等を勘案しながら選定をすることといたしておるわけでありまして、御指摘の国道一号バイパスの滋賀県土山町から栗東町の間につきましても、次期路線指定に向けての地域高規格道路全体の見直しの中で検討してまいる事項として考えておるわけでございます。
○奥村展三君 大臣から答弁をいただきまして、大変心強く思っております。ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。 なお、先ほど申し上げましたように御努力をいただきまして、今一号バイパスに取りかかっていただいておりますが、その中で第二工区、つまり甲西町のところでありますが、ここの事業化、あるいはまた先ほど関連いたします土山地区の地先の事業化ということで、これも都市計画で、五十六年だったと思うのですがこのバイパスの決定を送ったわけでありますが、まだ事業化等ぜひ推し進めていただきたいという要望を続けているようでありますが、現在の見通しはいかがなものですか。局長、お願いをいたしたいと思います。
○政府委員(佐藤信彦君) 滋賀県東部の国道一号線でございますが、これは西部の三重県下の国道線よりも整備がちょっとおくれぎみでございまして、現在も交通混雑を呈しているといった状況でございます。ここにつきましては、現在、調査それから一部事業も着手しているところでございます。 このうち、栗東水口道路の第二工区につきましては、先生がおっしゃられるように都市計画決定が平成三年十二月になされているところでございます。現在、前後で事業を行っている水口拡幅、栗東水口道路の第三工区の進捗が進められているわけでございますが、ここら辺の進捗状況、大分進んできておりますので、ここら辺の状況を勘案しながら引き続いて事業化を進めていきたいというふうに思っております。
○奥村展三君 ありがとうございます。ぜひこれも実現方をお願いいたしたいと思います。 それでは次に、建築基準法について現在建設省の方でいろいろ御検討なされて、法案としての整備の準備をされているように思います。私も地方議員をいたしておりますと、やはり地域で家を建てる、物を建てる、いろんな書類を出しておられるのですが、なかなか県からの認可がおりない、何とか早くならないだろうか。実際に県の担当なんかに行きますと、どんと高さ一メーターぐらい、実は私の同級生がやっていたのですが、一体これは仕事は何しとるのやと偉そうなことを言っておったら、いや、もう一人でこれだけやらにゃならぬのや、滋賀県じゅうやらにゃならぬのやと言って大分苦労していたことを思い出すんです。 今回、大臣の所信にもございましたように建築確認を民間開放というようなことでお述べになっておるんですが、この基本についてどのようにお考えになっているか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(小川忠男君) 建築基準法の改正は、現在政府部内で最終的な詰めを行っている段階でございます。 お尋ねの確認業務の民間開放でございますが、基本的には建築確認業務というのは、法令に設計が適合しているか否かというのを機械的に判断するという要素が非常に強いわけでございます。若干、行政しか判断できないような、例えば容積率を割り増しするとか、これは行政しかできないと思いますが、ただ法令に合致しているかどうかというふうなことについては、言うなれば専門家であれば判断可能な領域であろうということから、建築確認に含まれる行政上の判断の部分と適否をチェックするという部分を機能的に整理した上で、適否を機械的に判断する部分については民間にこの際開放する。 今お話がございましたように、全国千八百人しか建築主事がいないわけでございまして、それが年間百十万件を処理している現実からすればやはり行政上の限界というのはございますので、積極的に民間を活用することによってその辺の対応を、新しい境地を切り開きたいということで現在やっておるという状況でございます。
○奥村展三君 数を聞いてびっくりいたしておるんですが、百十万件、それに千八百人しかおられない。確かに、これはハードな処理だと思います。そういう中でお考えになってきたのだと思います。そういう場合、やはり地域によっていろんな不正な事務といいますか、今ルールがきちっと決まっておるわけですが、民間に預けたことによってそういうようなことがなきにしもあらず。民間にやられるわけでありますから、よほど、そこの業務の不公平さあるいはきちっとしたルールを確立されるべきだと思うんです。 そこらはしっかり基本を踏まえていただいていると思いますが、お考えの点があればお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(小川忠男君) 民間に開放する場合に、基本的なポイントというのは御指摘のように二つあるかと思います。 一つは、やはり客観的な公平さというのをどうやって担保するのかということでございます。これにつきましては、当然かもしれませんが、民間機関の役職員に対しまして、守秘義務でございますとかあるいはみなし公務員というふうな形で厳しい規律を求めるという点でございますとか、報告あるいは検査、監督、命令等々によってきちっとした体制を整備していきたいと思っています。 それからもう一つは、基準運用のばらつきを極力なくするという点がやはり制度の根幹であろうかと思います。ただ、これにつきましては、行政庁の枠を越えて民間企業が活動するという点からは、行政庁間の地域差というものがむしろなくなるのかなというふうな期待をしております。それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、建築確認というものは基準に合致しているのかいないのかということのチェック、その意味では機械的な作業であるべきでございますが、ただ、ややもすれば建築確認を超えたいろんな行政上の判断といいますか思惑が確認業務の中に現実問題として紛れ込んできていたというのは従来の運用においてあったことは否定できないことであります。 ただ、そうしますと民間にお任せした場合にはむしろそういうふうな要素が切り離されて、淡々と法令に適合しているか否かということのみにその判断を専念させるということが、行政がやるよりはむしろそちらの方が可能性がより強くなるのかなという考えを持っております。
○奥村展三君 ありがとうございました。いろいろと現在のお考えを聞かせていただきました。より効率的に公平な形で推し進められることを期待させていただきたいと思います。 あと高速道路の問題等々、通告をいたしておきましたが、いずれまた法案審議があるようでありますからそこで質問させていただくということで、以上で終わりたいと思います。
○山崎力君 改革クラブの山崎でございます。 最後になりまして、お疲れさまでございますが、私が通告させていただいたのが前の諸先輩で大分消化されるかと思いましたら、なぜか意外と消化されておりませんので、申しわけございません、的確に短い御答弁を願えればと思います。 まず、建設大臣の建設行政に関する所信表明に沿った形でスタートさせていただきます。 景気回復に向けた取り組みとして都市のリノベーションを実施するという表現がございますが、このリノベーションというのは、辞書を引くあれもなかったんですが、修繕とか修復とかそういったことだろうということで、私の頭ではばっと的確な言葉が出てこない、日本語になっているのかなという気もするんですけれども、その辺のイメージは、何をどういったイメージでこの言葉を使われたのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 委員御案内のとおり、我が国は人口が都市へ集中いたしまして市街地が外延的に拡大するいわゆる都市化社会から、都市化が終えんいたしまして熟成段階に入って今日都市型社会に移行しつつある、そういう転換期ではなかろうか。 そういたしますと、都市政策におきましても、都市の中に目を向け直すいわゆる都市のリノベーション、今委員から、わかったようでどうなんだというようなことでございますが、都市の再構築に取り組んでみる大事なときではないか、こういうことで都市のリノベーションと、こう申し上げたわけであります。 都市の再構築を進めるために、これまでもいろいろ総合的な計画であるそういう枠組みのもとで、街路、公園など都市の骨格となる都市基盤施設の整備であるとか、都市の基盤施設と市街地を一体的に整備する土地区画整理事業、市街地再開発事業等の法定事業の実施、さらに土地利用規制による民間建築行為、開発行為の適切な誘導、こういったところを推進してきたわけでありますが、今後とも都市計画中央審議会における審議も踏まえまして横断的な取り組みをいたしましてさらに都市の再開発を推進してまいろう、こういうことで都市のリノベーションに着手して政策を展開したい、こう考えておるわけであります。
○山崎力君 最終的にという言葉ですと再開発に近いというようなニュアンスでございましたけれども、言葉というのは非常に大切で、再開発というと非常に何かわかるんですけれども、それだけじゃないよということで言葉を選ばれてこういう言葉を使われたと思うんです。非常に広がりのある内容だとすれば、この言葉が日本語に定着するまで若干時間はまだかかるのではないかという気がいたしますので、その辺を御配慮願いたいと思います。 続きまして、この表明の中でまず建設業界の問題が出てまいりました。そして、聞かせていただいてふと思うことなんですが、中小・中堅建設業者の受注機会の確保に資するということと競争性の高い市場環境の整備、こういうことが並んで出てまいります。この二つを両立させるというのはどうなんだという気がするわけです。 競争性の高いということになりますと、やはり弱肉強食ということになりますし、そうすると中小・中堅業者の受注機会の確保というのとどうもぴったりこないんですが、それはどういうことを考えてこういう表現をなされたのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 確かにさようなことを、今建設業をめぐる極めて困難なときでございますが、所信にも申し述べさせていただいたわけでありますが、地域経済の活性化あるいは雇用確保の観点から、特に経営環境に厳しいものがあります中小建設業者の経営改善策の一環といたしまして、一つには一般競争方式の客観点数を引き下げてこれを積極的に進めるとか、また下位ランク業者の上位ランク工事へ参入の拡大を図るとか、あるいは経常JV制度の活用を図ることなどによりまして、中小建設業者の受注機会の確保対策を推進いたしております。 これらの施策は、単に中小企業であることのみをもって保護するものではなくて、優良な中小企業の競争参加機会を拡大することでございまして、市場の競争性を高めるものでございます。いわゆる技術と経営にすぐれた中小企業が伸びられるもので、競争性の高い市場環境整備と矛盾するものではないと、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
○山崎力君 ただ、これを突き詰めていくと矛盾が出てきてしまうわけでございます。これはもう正直に言いまして私も、それじゃどういうふうにすればいいかと言われれば困るんですけれども、大企業がとにかく大きな力を持って中小の分野にまで入り込んできて安い価格でどんどん落札していくということになれば、これは明らかに中小企業への圧迫になるわけで、さはさりながらそういったことをストップすることが競争性の高いというか透明性の高いと言われてみれば、確かに安い価格でできる余力があるところの方が受注機会がふえるという、そういった根本的な問題点がやはりあるというふうに認識しております。そのハンドリングが非常に難しいと思いますので、その辺、まさに下世話な言葉で言えば、後で後ろ指の指されないような行政をしていただきたいと希望申し上げます。 それと絡む問題なんですが、先ほども最初の段階で特殊法人、道路公団の問題がありました。確かにそういった問題はもちろんなんですが、民営化の問題も絡んでくるかと思うんですけれども、子会社と言われるファミリー企業の問題があるかと思うんです。 そういった点で、まさにそこのところでは透明な手続がなされていないのではないか。考えようによってはいわゆる特殊法人が子会社と呼ばれるようなファミリー企業を抱える必要があるのか、それは一般の企業にそこのところをやらせればいいのではないか。特に公費が投入されているところでございますから、その辺のところを全廃すれば、民営化すればこれは問題がなくなるわけで、そう言っては非常に皮肉っぽくなりますけれども、民営化すれば今回のような汚職というような問題、収賄というような問題は出てこないわけです。 その点、やはり道路という公共性その他の問題という観点、特に建前上将来は一般道路化すると、道路公団の道路も、そういう建前がスタートした時点での問題もあろうかと思うんですが、国鉄が民営化されたということを考えれば、いわゆる高速道路であっても似たようなものだという考え方もできます。そういったところを踏まえた上で、民間会社であればかなりそういったところのコストダウンということを強くやらなければいけないはずなんですが、その辺のところがこれからどうなるのかということがやはりこの問題の焦点だろうと思います。 建設省として、かなりこの道路公団等の経営の内容、特に発注コストの管理、相手先の企業の問題、入札の問題というものを今以上に厳しくする必要があると感じているんですが、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 公団におきましてもこれらの改革を大きな課題として今取り組んでいただいておるわけでございまして、適正な料金水準のもとに採算性を確保しつつ着実に道路整備を行う。これは国にかわりまして有料道路制度を活用して実施しておるわけでございますし、また建設管理費の節減、適切な国費助成というものを、利用者の面から見ますと料金面におきましてもある面では欠くことのできないことでございますから、こういうことで組み合わせながらやってきたわけでございます。 さらに今後は、道路施設協会の子会社に料金収受業務や維持修繕業務等を委託しておりますが、発注に当たりまして客観的な基準に従って適正に積算しているところでありますけれども、会社の利益は経営努力等によるものと、こう考えるわけでございます。これらにつきましてもいろいろ今検討を加えまして、九年度における競争性及び透明性を確保する観点から、随意契約によって発注していたものを競争入札をもって導入するなど、今取り組んでおるところでございます。 なお、若干問題がありますれば、道路局長からまたこれに類して答えさせたいと思います。
○山崎力君 いろいろな立場があるかもしれませんが、この建設関係に限らず特殊法人といった問題、これは全体の大きな行政改革の中に含まれる問題だろうと思いますけれども、その特殊法人自体よりもむしろそこの子会社といいますか、その関係の方がちょっと世の中の人には説明が難しいような関係があるというふうに報じられておりますし、今大臣の答弁の中にもありましたように、随意契約からいわゆる入札制度に変えるということ自体がその一つの証明であったような気もいたしますので、その辺の子会社を果たして特殊法人が持つ必要があるのかという根本的なところからこの問題を検討していただきたいと思い、次の問題に移らせていただきます。 阪神・淡路の大震災のときの絡みでございますが、まず最初に、所信の中でいわゆる共同溝、「電線共同溝等」という表現がありましたが、非常にひどい災害であったわけですけれども、そういったもののいわゆる市街都市の再開発事業ですね、土地区画整理も含めた、そういったときがある意味では電線の共同溝化のチャンスであるというふうに感じていたんですが、いろいろな報道等、私も現地へ行ったときの感じからすれば、意外と電線というか電柱が目立っている。これはどういうふうになっているのかなという気がするんですが、この神戸その他の被災地の再開発に対して、共同溝化というものの位置づけはどうなっておるんでしょうか。
○政府委員(佐藤信彦君) 先生のおっしゃられている共同溝にというお話でありますが、電線共同溝は電線の地中化という道路の事業としてそれを進めてきているところでございます。これはもちろん防災性の向上とか快適な行動空間の確保、それから都市景観の向上といった面で非常に大事な施策ではないかといったことで従来から進めてきております。 特にこの五年、平成七年から十一年までの間に二千キロの地中化を目指すといったことで進めてきているわけでございますが、特に阪神大震災、このときに地下化したところについては震災で道路に電柱が倒れたりしないもので復旧路にすぐ使えたといったようなこともございまして、復興に当たってもそういった地下化を進めるといった観点から、関係自治体それから電力会社、NTTなどと協議しながらそういった施策を進めてきております。 この中で、震災後三年間の間に電線共同溝が六十七キロ、それからキャブが三キロ等々合わせまして大体八十一キロの区間についてはそういったものができてきているといった状況でございます。ですが、これも電線だけが地中化するんじゃなくて、それにあわせていろんなトランスとかそういったものをまた地下に入れなくちゃならない。そういった部分の用地がまた必要だとか、そういったもろもろの状況もございまして、全部が地中化に進むということにはなっておりません。 ですが、そういったこともございますので、地中化を進める方向をこれからもやっていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○山崎力君 予定のあれよりも早く進めるというか、圧倒的にいけばという気がしていたんですが、そういったところまではまだいっていないんじゃないかという趣旨でございました。予算、それから復旧の度合いといいますか、電線がなければ暮らしていけないということがあって、地下を掘っているよりも早く持ってこいという実情もわかりますけれども、そういうチャンスということをとらえるという意味で一層の御尽力をお願いしたいと思います。 それで、そこの絡みで国土庁の方にお伺いしたいんですが、国土庁の方の所信表明の中で、政府の初動対応の迅速化をやって総合的な災害対策を着実に進めていくという表現があったんですが、これは一番のあのときの問題からいけば、もちろんそういった国側のあれもあったんですが、地元で第一線でまず動いていただく消防とか警察とか、それも広域になりますと県単位を超える場合もある。そのときのことについて触れられていなかったんですけれども、そういったもののあれは、自治省の方も絡むこととは思いますが、防災の観点から国土庁がその辺のところをどうお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(亀井久興君) 大規模な災害が発生いたしましたときに初動対応をどうするかということは極めて重要でございまして、今阪神・淡路大震災のことについてもお触れになったわけでございます。当然のことながら、一次的には住民に最も身近な行政主体であります市町村が当たるということでございますが、広域的、総合的な対策については都道府県及び国が行わなくてはいけないわけでございまして、その際に警察や消防等そうした公共機関との連携というのは極めて重要でございまして、そうした関係機関からの画像情報とかさまざまな情報等も含めまして多くの被害情報をいち早く収集して、それをまた伝達する、そうしたことは迅速にやっていかなくてはいけないというように思っております。 国土庁といたしまして、防災基本計画及び国土庁の防災業務計画に基づきましてこうした応急対策を迅速に実施するとともに、中央防災無線網の都道府県への拡充とか消防、警察等が収集した災害の現地の画像情報の官邸への伝送路の確保とか、そうした体制の整備を現在図っているところでございます。 これからまた各省庁、関係地方公共団体、公共機関等と連携をいたしまして災害対策の充実に努力してまいりたいと思っております。
○山崎力君 もう一つ災害に絡んでちょっとお伺いしたいんですが、前の災害特で私も質問したことなんですが、ナホトカ号の事件のときの広域的な対応の問題と同時に、いわゆる人為災害ということでの被害補償の問題です。そこのときに、その復旧に国が金を出せばその分だけ民間の人が補償の取り分が少なくなるという問題がございまして、災害対策基本法の問題というのは、自然災害、要するに原因者がいないときはこれはもう当然国がそういったもののいろいろ面倒を見るんだけれども、原因者がいたときに、それじゃその分は民間の被害をかけた民間同士といいますか私人間同士の被害補償よといったときに国が乗り出してくると、その国のかけた分だけそこから取ってしまわなけりゃいかぬ。そういった意味で、人為災害と自然災害と違ってくるという点が一点ございます。 それからもう一つ、ナホトカ号でロシア側のあれでは一種の自然災害だ、あれも悪天候だ。そうなってくると、思い返すと阪神大震災のときに、幸いにも被害はありませんでしたけれども、鉄道、新幹線等のあれが若干ずれて、そこで新幹線が大事故を起こしたといった場合、これは自然災害なんだろうか人為災害なんだろうかという問題もありますし、あるいは岸壁の船が地震で岸壁にぶつかって亀裂を生じて油を出したと、こういった場合はどっちに入るんだとかいろいろ微妙な問題がございますので、この点、時間の関係で答弁は結構でございますが、国土庁において、そういう人間の起こす災害というのが自然災害に比べて小さいとも言えない時代が来ている可能性がございますので、御検討を今後お願いしたいと思います。 最後の質問に時間的になると思いますが、また建設省の問題に戻りまして、豊かな住生活の実現のためいろいろな制度を考えていらっしゃる、税制上も考えていらっしゃると言うんですが、私の実感するところで、大都市、特に大都市部における住宅の環境の悪化の最大の原因は何かといえば、これは相続税なんです。今まで住んでいた方が亡くなられたことによって、それが地価が上がっていたというバブル時代は特に顕著だったわけですけれども、それをなかなか払うだけの資金がない、よってそこのところを切り売りあるいは全部売ってほかに移らにゃいかぬ。買ったところはそのままではなかなか商売にならないので細かく分ける、あるいは相続税対策として小さなアパートを建てて対策にする。 そういったことが極めて東京周辺あるいは近畿圏も含めてあるわけで、その点に触れないでこういうふうなこと、相続税というと所管が違うというところもあるかもしれませんが、本当に良好な住宅環境を考えるならば相続税の問題に触れないわけにはいかないんだろうと私は思っているんですが、ここには触れられていなかったわけですけれども、その辺のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(瓦力君) 山崎委員から、市街地におきましての住環境の重要性、また阻害要因として相続税の課税に関連いたしまして敷地の分割等いろいろ問題があるのではないかというような御指摘でございまして、確かにそういったことを仄聞しないわけではございません。 建設省といたしましては、都市計画や建築基準、その他各種制度の適切な活用を通じて良質な住宅ストックの形成を図りつつ市街地の住環境の維持向上を図ってまいりたい、かように考えております。相続税に係る問題につきましては、また別途、委員会を異にして御質問をいただければと思いますが、仄聞をしながらまだ快適な市街地を形成してまいりたい、このように今考えている次第でございます。
○山崎力君 今のお言葉で感じたことを一言申させていただきますと、住宅の取得とか形成とかという言葉があるんですが、私の申し上げているのは、かってよかった、いいと思われていた住宅街がこの相続税によって悪くなる。取得するとかなんとか、今までよかったものを維持するという方がむしろ大きな役割で、それがもういろんなところで形成できなくなってきている、結果的に悪くなっているということでございますので、ちょっと若干今の大臣の答弁と感覚がそこでずれているのかなという言葉を感じましたので、指摘させていただきます。 そういったことで、もう時間でございますので終わらせていただきますが、これは委員会が別ということになるとちょっとまたもう一つあれで、まさに建設行政、いい都市空間をつくる、住宅をつくるという点からいきますと、やはり建設省に頑張っていただかなければ、大蔵省の税金の取り分が少なくなることを遠慮しているというわけにもいかないと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(瓦力君) 御指摘でございますので、よくよく心得て取り組んでまいります。どうも失敬いたしました。
○委員長(関根則之君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時十一分散会