国土・環境委員会 第3号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/03/11
会議録
○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。 委員の異動につきまして御報告いたします。 昨十日、青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として清水澄子君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(関根則之君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の事務概要に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡崎トミ子君 私は民友連の岡崎トミ子でございます。 九〇年の国会活動から一貫して環境委員会に所属をしてまいりまして、あるときには環境庁と対決するようなこともございましたが、環境応援団として私は頑張ってきたつもりでございます。 きのう、百四十二回国会の大木環境庁長官の所信表明をお伺いいたしました。六つの柱をということで、その第一に地球温暖化対策、抜本的に解決したいその問題について触れられておりまして、私もこのことは第一に質問したいところでございますが、実はきょうは厚生省もお呼びしておりますし、同時に衆議院の方でも委員会が開かれているということで、時間の関係からこの問題を一番最後のところでお伺いしたいというふうに思っております。 最初に、産業廃棄物の同意問題ということについてお伺いしたいと思います。 三月七日、先週の土曜日ですが、毎日新聞夕刊一面にこんな記事がございました。産業廃棄物処理施設の設置に関し都道府県が要綱で定めている住民合意条項について厚生省が各自治体に廃止するよう通知を出していた、こういう記事でございます。この通達では、「周辺地域に居住する者等の同意を事実上の許可要件とする等の法に定められた規制を越える要綱等による運用については、必要な見直しを行うことにより適切に対応されたい。」というふうにございます。 そこで厚生省に伺います。 これは、今まで廃棄物処理施設の紛争に苦慮していた自治体にとりましては大変問題になっております。自治体の工夫で今まで何とか解決の糸口としていたこの要綱が、現在は四十五の自治体で住民同意を求める要綱がありますけれども、廃棄物処理法が改正になったからこれは必要ないよ、そして厚生省の言うことを聞いていたらすべてはうまくいくんだということが本当に果たしてあるのかどうか、私は心配をしております。 私ども宮城県でも、白石市の産業廃棄物問題では知事が業者から訴えられまして控訴しております。また、各地でもこの処理施設をめぐるトラブルが後を絶たないという状況でありまして、私はこの住民合意は民主主義の根幹だというふうに思っております。納得できないという気持ちでおります。 住民合意が違法とみなされる根拠は何でしょうか、何条に触れるんでしょうか。それから、法律は住民合意はいけないと言っているのでしょうか。この点、明確にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(小野昭雄君) 改正前の廃棄物処理法におきましては、施設の設置の手続につきましてその手続の規定が法律上十分に定められていなかったという事情がございます。そこで、都道府県におきまして住民同意等を内容といたします要綱がございまして、これを補完する役割を果たしてきたものと承知いたしております。 施設の設置が周辺住民の理解のもとで適切に行われるということ自体は大変望ましいことでございますけれども、適正な施設計画でございましても住民の同意が得られない限り許可されないという運用につきましては法の規制を超えるものであるというふうに考えております。 こういった点を踏まえまして、平成九年の廃棄物処理法の改正におきましては、都道府県知事が、住民の意見等を踏まえつつ施設ごとに地域の生活環境への適正な配慮を審査した上で、適正な配慮がなされていない計画がありました場合には不許可あるいは条件つきの許可をすることが可能となりましたことから、厚生省といたしましては、法に定められた規制を超える要綱等につきましては法の趣旨にのっとって適正な見直しを行うよう都道府県を指導しているところでございます。 本年六月十七日から新たな施設設置の手続が施行されるということになっておりますので、改正法の円滑な施行によりまして、広く周辺住民の理解を得て施設の設置をめぐります紛争の未然防止に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○岡崎トミ子君 こういう問題も念頭に置きまして衆議院の厚生委員会では附帯決議がされておりまして、その八のところでも、「広く周辺住民の理解を得て施設設置をめぐる紛争の未然防止に努めること。」と明確に住民合意について触れておりまして、この附帯決議と生活衛生局水道環境部長の通達ではどちらが尊重されるべきなんでしょうか。国民の代表たる国会で決議されました内容とどちらがこれは大切になるんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほどの御質問で一点答弁漏れがございましたので補足をさせていただきます。改正法におきます施設の設置手続につきましては、改正法第十五条でその具体的内容を定めております。 それから、ただいま御指摘の改正法の附帯決議との関係でございますが、附帯決議におきましては、新たに廃棄物処理施設の許可手続に盛り込まれました生活環境影響調査の確実な実施と意見聴取制度の徹底などを通じまして、「広く周辺住民の理解を得て施設設置をめぐる紛争の未然防止に努める」というふうにされているところでございまして、改正法に定められました規制を超える要綱等について、法の趣旨にのっとって適正な見直しを求めた今回の通知はこれに反したものとは私どもとしては考えておりません。
○岡崎トミ子君 そうしますと、住民の皆さんの理解を得るということが趣旨であれば、改めて通達として自治体に出さなくてもよかったのではないか。これは毎日新聞の夕刊には一面に出ているということで、宮城県の人たちも大変ショックを受けたわけなんです。つまり、住民同意というのはこれはもうなしにするという改めて通達を出している、ここがやっぱり問題だと思うんです。 今の局長の御答弁ですと、住民の皆さんたちの理解を得なければいけないという趣旨になっていると言っているのに、どうして通達でそれを改めて出されたのか、これが大変問題だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 住民の同意を施設設置の許可の必須の手続とするような扱いということは妥当ではないというふうに私どもとしては考えております。 ただし、私の答弁不足で大変申しわけございませんが、周辺住民の皆さんの御理解を得ること、これは当然必要なことでございますし、従来から、例えば設置を予定しております業者等が周辺住民の皆さんに説明会を開いたりいろいろなことをして御理解を得ているという事情もございます。これは地域地域によりましてさまざまな事情があろうかと思いますけれども、県の行政を運営していく上で住民同意が必須のものであるという運用については見直していただきたいという趣旨でございます。
○岡崎トミ子君 各自治体の要綱を見ましても、これは全員の合意なんというふうに言っているものはないんです。第八条第五項の市町村長の意見として生活環境の保全上の見地からの住民合意をするというふうに変えればいいということなんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 改正法の第十五条におきましては、生活環境影響調査を行ったその結果あるいは施設設置の申請書等の関連書類につきまして公告縦覧をいたしまして、さらに関係する住民あるいは市町村からのそれに対する意見聴取、意見を提出していただきまして、専門家の意見も聞いた上で知事が判断をするという手続を定めているところでございます。 これの適正な運用を図っていくことによりまして、直ちに紛争がなくなるというふうに申し上げるあれはございませんけれども、次第に御理解は得られていくものというふうに私どもとしては考えておりますし、またそういった形で運用されることを期待しているところでございます。
○岡崎トミ子君 宮城県の場合にも、これは知事の方がさらに控訴ということで法的に闘おうということになってしまったわけなんですけれども、さきの地方分権委員会でも、地方に分権していくということを随分主張されたんですけれども、結局は厚生省が頑張って、そしてこのことについては国の権限がやはり残ってしまったということなんです。やはり、このような通達で自治体の苦労を台なしにしないでいただきたい、もっと地方自治を尊重していただきたいということをお願いしたいというふうに思っております。 次に、関連しまして固形燃料化施設、RDFについてお伺いしたいと思います。 従来、焼却をしておりました可燃ごみを乾燥して、粉砕して、固めて、そして固形燃料として処理するものですけれども、全国で今八つの施設が稼働して、十一の施設が建設中というふうに伺っております。厚生省は年々補助金を増加して、自治体も一律四分の一補助ということで魅力を持って、全国の自治体で最も注目されているということだそうですけれども、九七年の補助金の状況と、また九八年度の予算はどうなっておりますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 平成九年度の予算について申し上げますと、約十億八千八百万円余でございます。対前年三七・五%増でございますし、平成十年度の予算案におきましては二十五億一千七百万円余でございまして、対前年一三一・二%の増ということになっております。
○岡崎トミ子君 大変な増加だということがこれでわかるだろうというふうに思いまして、自治体が大変期待をする、これに魅力を感じるということなんです。 ここで環境庁にお伺いいたします。循環型社会の構築の観点からお伺いしたいと思います。 私たちはできるだけごみを分別する、そして再利用できるものは可能な限り再利用していく、こういう努力をして、その残りの最後のごみを処理するべきだというふうに思っております。この点では、最初からカロリーのためにプラスチックを混入しなければ成り立たないRDFというのはいい方法だというふうに私は思えないんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(野村瞭君) 廃棄物を処理していく上で、今委員の方から御指摘ございましたように基本的にはできるだけ廃棄物は出さないということと、それから資源化できるものはリサイクルするということでございますけれども、現実問題として、どうしても廃棄物処理、特に熱処理をしなければならないというようなこともあるわけでございます。その場合に、現在いろいろと問題になっておりますようにダイオキシン等が発生をするというおそれもあるわけでございますので、その点につきましては私どもとしてもダイオキシンが発生しないようないろいろな措置をとってきたわけでございます。 一般的には、廃棄物の焼却工程でダイオキシンを低減させる手段といたしましては高温の焼却が必要であるということでございますけれども、これが可能になるような適正な構造を有する施設が重要である、それから適切な燃焼管理のもとに焼却を行うということ、それから適切な排ガスの処理を行うということが重要というふうに考えているわけでございます。 一方、RDFがもたらす利点といたしましては、一般的には均一な燃焼が可能となるということ、さらには適切な燃焼管理の徹底が図られるというようなことも利点として挙げられるわけでございます。 したがいまして、ごみのRDF化というのは、一つにはごみの再利用の観点に加えまして、適切な燃焼処理の確保が図られるという場合にはダイオキシン類の低減対策としても有益というように考えておるところでございます。
○岡崎トミ子君 環境庁に厚生省が終わってからもう一度お伺いします。厚生省の方、衆議院の方に行かなければなりませんので。 厚生省の方には、ぜひその処理施設の安全と環境保全の点についてお伺いしたいのと、現在宇都宮では住民の反対で建設が延期されている、いわき市でもRDFの発電所の反対の請願が全会一致で採択される、全国でトラブルが聞こえております。その安全性と効率に疑問が投げかけられているということでありますので、循環型社会の観点から、またリサイクルが可能なものを処理してしまうわけですから、きちんとしたデータ、これを安全性の確立という面できちんととっているのかどうなのか、このような状態で補助金を支給して積極的に進めていくことに問題があるというふうに思いますけれども、まとめて御答弁をお願いいたします。
○政府委員(小野昭雄君) ただいま環境庁の方から御答弁がございましたように、RDFにつきましては、一般的に申し上げますとごみ焼却施設に比べますと環境に対する負荷は低いというふうに考えております。ただ、詳細なデータにつきましてはまだ現在調査中という面もございます。したがいまして、これらにつきましては十分調査をし、かつ公表をし、国民の皆さんに情報提供をしたいと考えております。 なお、RDFを燃料として利用します施設につきましては、これは私どもといたしましては、通常の廃棄物の焼却施設と同様の環境保全対策を講じることが必要だというふうに考えておりまして、完全燃焼の確保でございますとか排ガス処理の徹底等を通じまして住民の安全性を確保してまいりたいと考えております。 そういう観点から申しますと、ごみ焼却施設に対しまして現在国庫補助を行っておりますのと同様の観点からRDFについても行っておりますが、ごみ焼却施設のダイオキシン問題、あるいは今先生御指摘のRDFをつくるプロセスあるいは焼くプロセスにおきます安全性の確保についてはまだまだ検討すべき課題あるいは研究すべき課題があることもまた事実でございますので、調査研究を通じましてその辺の対策に万全を期したいと考えております。
○岡崎トミ子君 環境庁の皆さんもお聞きいただいたと思いますけれども、環境庁の方ではこれはダイオキシンが発生するということについておっしゃっておりますし、そして今厚生省の方でも調査中だと。非常に怖いことですね。後ほど公表されてもどうなんだろうか、国民に情報を提供するというふうにおっしゃっておりますけれども。やはり大気保全の観点から環境庁の方でもその調査が行われているのか、そして今後の予定を含めてお答えをいただきたいというふうに思います。
○政府委員(野村瞭君) 先ほど委員の方からも御指摘ございましたが、現在稼働しているRDF焼却施設というのはまだ少のうございますけれども、今後増加が予想されるわけでございます。そこで、先ほども申し上げましたようにRDFの焼却施設等からダイオキシン類が出るのではないかというおそれがあるわけでございますので、私どもといたしましてはできるだけ実態を正確に把握いたしたい、その上で適切な燃焼管理等をさらに徹底させていくということが重要な課題というように認識をしております。 このために現在、焼却炉のメーカー等からRDF焼却の実験炉等の排出データの収集を行っておりますが、それと同時に、いろいろなダイオキシン排出にかかわる文献情報についても収集をいたしておりまして、実態の把握に努めているところでございます。また、来年度以降、私ども従来から発生源調査というのをダイオキシンについてやっておりますけれども、この中にRDFの焼却施設も対象として加えまして実施をしていきたいと考えておりまして、今後厚生省等とも連携をとりまして、RDF焼却施設からのダイオキシン類の排出実態の把握につきましてさらに努めてまいりたい、そのように考えております。
○岡崎トミ子君 とにかくダイオキシン発生ということについては、市民一人一人が大変猛毒であるというこの認識も深まっておりますし、きちんとしたデータ、来年度ということでありますけれども、本当に一刻も早くこのことについての調査をしていただきたい。補助金がどんどんふえるということについて、積極的に進めていくということについて問題があるという提起をさせていただきたいと思います。 ところで、大臣の所信表明で、環境ホルモンについて実態把握と解明に努めると述べられましたけれども、昨年十一月リスク対策検討会中間報告と今後の調査研究の計画について簡単に報告をいただけますでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 細目につきましては、また環境ホルモンについて政府委員からも御説明いたしますが、一言で申しますと、環境ホルモン、最近いろいろな調査結果なり文献なりが出てまいりましたので、私どもの方でも、例えば国立環境研究所等々で調査しております。 いろいろと環境ホルモン、広い言葉での環境ホルモンという問題があるんじゃないかということはかなりいろんなデータが出ていますけれども、総合的にどの程度でどういう形で出てくるかということについては正直申し上げましてまだちょっと把握し切れておりませんものですから、今後精力的にまた研究いたしたいと思っております。
○岡崎トミ子君 そこで、厚生省にお伺いしたいんですが、九七年十月三日、厚生省は大阪の食器メーカーの抗菌材ポリカーボネート製子供食器を、九八年二月二十六日、大阪府と大阪市がポリカーボネート製食器の回収を命じました。いずれも食品衛生法で定められました規制億五〇〇ppmを超えるビスフェノールAが検出されたということでありますが、この原因と数値はどうなっておりますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘のポリカーボネート食器の食品衛生法違反の件につきましては、大阪市あるいは大阪府の命令によりまして販売店等からの回収あるいは新聞広告等によりまして購入者からの回収等の措置が講じられたところでございます。 その原因はどうかということでございますが、このような事例を受けまして、私どもといたしましては、ポリカーボネート食器の検査体制の強化を図るべく都道府県に通知をいたしますとともに、再発防止が最重要でございますので、なぜこのようなことになるのかというその原因追及のための調査研究を現在まだ続けているところでございます。
○岡崎トミ子君 これは私の方からの意見なんですけれども、環境庁の方でも、このポリカーボネートの繰り返し使用によってビスフェノールAが溶け出しやすくなっているとすれば、ポリカーボネート製の哺乳瓶や食器についてはこの製造を見直すべきではないかというふうに私は思うのと、食品衛生調査会で検討するということでありますので、国土・環境委員会でこのような問題提起があったということを、ぜひ局長、一つの情報としてお伝えいただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) ビスフェノールAなどの内分泌撹乱物質につきましてはまだまだ科学的に十分解明されていない点が多々ございまして、世界的な取り組みの中で我が国でも必要な所要の取り組みを進めているところでございます。 このような状況ではございますけれども、今御指摘のございましたポリカーボネート等の三品目を対象にいたしまして、これまで報告をされました治験を食品衛生調査会に報告いたしまして、その安全性等について御議論を承ることといたしているところでございます。 具体的には、食品衛生調査会の毒性部会と器具・容器包装部会を三月十三日に公開で開催いたしまして、ポリカーボネート等の内分泌撹乱作用に関します文献、あるいはビスフェノールAなどの溶出量に関する文献等について御検討いただく予定でございます。 また、今先生御指摘のように、国会におきましてもその点について御指摘がございましたということにつきましては調査会において御説明をいたしたいと考えております。 これらの食品衛生調査会等での御議論を踏まえまして適宜適切な対策を講じたいと考えているところでございます。
○岡崎トミ子君 文部省にもお伺いしたいと思います。 現在、文部省では学校給食の食器改善事業として毎年補助金をつけておりますけれども、ことしと九八年度の額はどのぐらいでしょうか。
○説明員(佐々木順司君) 私どもかねて食器に対する補助をいたしておりましたが、平成八年度末をもちまして私どもからの食器の補助につきましては廃止をしたところでございます。先生の御質問に必ずしも合っているかどうかちょっとわかりませんが、少なくとも私どもの補助事業は八年度末で廃止をいたしております。
○岡崎トミ子君 メラミンの場合も大変でしたし、今回はそのメラミン、ポリカーボネート、ポリプロピレンの占める割合は七六%以上というふうに資料で見て私もびっくりして、成長過程にある子供に対してこの環境ホルモンの影響というのは非常に大きい、一層注意をしなければいけないということを感じました。 これからの食器に対する補助事業は、陶磁器ですとか耐熱ガラスですとか木製の食器ですとか漆器ですとか、そういうものにぜひ優先的に配分するように文部省にお願いをしたいと思います。
○説明員(佐々木順司君) 学校給食で使用いたします食器につきましては、児童生徒に望ましい食習慣を形成させるということで料理形態に即した食器の使用をお願いしておるところでございます。 具体的にどのような材質の食器を使用するかにつきましては、安全性は当然の前提でございますけれども、学校給食の実施者でございます市町村において地域の実情等も配慮されながら判断をしていただくべきものと考えておるところでございます。
○岡崎トミ子君 ぜひ子供たちに安全な食器をということを重ねてお願いしたいと思います。 次に、水環境についてお伺いいたします。 長官の所信表明の中では、水環境の回復・創造を図るために健全な水循環の回復手法に係るガイドラインの策定の検討を行うと所信表明をされております。 そこで、私が八年間一貫して問題にしてまいりました長良川河口堰についてお伺いしたいと思います。長良川河口堰は、野坂建設大臣が九五年七月六日に、運用しても被害が軽微と考えられるとしてゲートがおろされました。ここに三枚の写真パネルがございます。(写真を示す) この一枚目の写真は、運用されてすぐのアオコの写真でございます。大臣、これをごらんいただきたいと思います。長良川ではこれまで夏でもアオコが発生したことはありませんでした。ところが、このアオコは五十五日目に発生しているわけなんです。私は、このアオコというのは水質悪化の指標だというふうに思っております。同様のものとしてアメリカの発生も既に大量に起こっているというふうに伺っております。 次に、この二枚目の写真なんですが、これは堰の上下流に一メートル以上の厚さでたまっているヘドロなんです。このヘドロなんですが、ヤマトシジミの絶滅でもって漁師の人たちの怒りというものが伝わってまいります。私も昨年七月七日に、民主党の鳩山幹事長、そして公共事業チェックを実現する議員の会の一同で長良川を視察いたしまして、そのときにも真っ黒なヘドロを見ております。確認をいたしております。 そして、三枚目なんですけれども、昨年の夏から秋にかけて、ゲートから落ちる水とともに流れる正体不明の非常に長い帯なんですけれども、この泡、現在は消えているということでございました。当時はこのように長い帯のように堰の下流一面に漂っておりました。私はこれも実際に見ておりますけれども、大木環境庁長官、これ今見えましたでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 見えました。
○岡崎トミ子君 そうですか、目はよろしいんでございますね。 この三件の写真が示しますように、環境悪化が長良川において起こっているということを承知していただけますでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 長良川は私の選挙区のすぐそばでございますので、その長良川をきれいにしたいという気持ちはもう岡崎委員と全く同様に持っております。 ただ、今のアオコにつきましては、写真も見せていただきましたし、そういう局地的、私は局地的というふうに理解しておるんですが、特に夏場ですか発生しているということは存じておりますけれども、一応いろんな基準からいいますと、今我々が持っております環境基準の中でとどまっておるということでございます。 ただ、今後さらにそれがふえてくるというようなことがあればまた注意しなきゃいけないわけでございますので、これは今のところ建設省が自主的にいろいろモニタリングで状況をお調べということでございますから、もしその結果が非常に我々として憂慮すべき状況であるということであればこちらからもまた御相談しなきゃいけませんが、今のところ基準だけで言いますと、ちょっと私も今数字を記憶しておりませんけれども、一応の環境基準がございまして、その数値内にとどまっておるというふうに理解をしております。
○岡崎トミ子君 環境庁長官、これは全然前の環境庁長官のことを踏まえていないんですかね。昨年の一月に環境庁は、独自の調査をして問題があればゲートを上げておくことも進言すると発表されている。やっぱりアオコは本当に水質が悪化された、ヘドロになっている、シジミが死んでいる、はっきりこれは水質悪化なんです。建設省に任せずに、環境庁としての独自の調査を今されているんでしょうか。
○政府委員(渡辺好明君) データにつきましては、私ども環境庁の目から見ましても極めて科学的、客観的かつ即時的に公開性をもって提供されておりますので、そういう面からの重ねての調査は必要はないんじゃないかというふうに私は思います。 ただ、現地を見てということでございましたが、私も一昨年来この長良川の案件に携わっておりまして、たしかそのときもお話し申し上げたかと思うんですけれども、何か変わった事態が生ずれば職員を現場に定期的にかつ集中的に派遣いたしまして状況を把握するということはやっております。それから、同時に並行して建設省との間で担当の課長会議を定期的に開いておりますので、そういう場を通じましてお互いに建設的な提案をしていくというふうに臨んでおります。 そういう方向で今後とも状況に応じた対応をいたしたいというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 建設省と環境庁との連携が大変よさそうな感じでありますけれども、ぜひ市民NGOの皆さんたちからのヒアリングもしていただきたい。こちらの側では調査をずっと続けております、ぜひそのヒアリングをしていただきたい、これはお願いなんですけれども。一つは下流域生物相調査団、それから日本生態学会、魚類学会、陸水学会、これは環境庁に意見書も出しておりますね。こういったNGOからヒアリングを丁寧に行って、調査の参考や基礎資料にしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(渡辺好明君) ヒアリングという意味でございますけれども、現在私どもが進めておりますのはいわゆる公開のヒアリングということで、ちょっと言葉を選ばずに申し上げますと、科学技術的に見て真実は一つでありますので、それを探求するという意味で学識経験者をお呼びして、もちろんその中にはNGOの一つでございます日本自然保護協会、こういうところも含まれております。 ただ、もう少しその現場の方々の御意見をということであれば、それはこの公開ヒアリングというふうな形ではなくて個別にといいましょうか、御意見をお聞きすることについてはやぶさかではございません。
○岡崎トミ子君 ぜひそれをお願いしたいと思います。 それと同時に大事なことなんですけれども、この地域に生まれ育った漁師の皆さん、私もお話を伺いました。最も長良川を愛して、長い間川とともに生き続けてきた彼らの観察力とその生の声というものについて、これはもう環境庁とか学識経験者以上の私は最高の自然保護者だというふうに思っているんです。この皆さんからの意見を聞くというのも大変重要だと思いますけれども、漁師の皆さんの声を聞いていただけますか。
○政府委員(渡辺好明君) 改めて御要請があったわけでございますけれども、実は私の記憶でも前々長官、岩垂長官のときにはたしか漁業者の方が環境庁にお見えになって、お話をその場でもお聞きしたという記憶がございます。そういうことにつきましては、私ども行政の立場からどういう方の御意見もそれぞれお聞きをするというのは行政の責任にある者として当然でございますので、それはそれとして、お聞きすることにはやぶさかではございません。
○岡崎トミ子君 どうぞよろしくお願いをいたします。 そこで、建設省にお伺いいたしますが、昨年の九月に長良川において、私たち公共事業チェックを実現する議員の会などが主催をいたしまして、世界水資源会議が開かれました。ここでワシントンからやってきました世界銀行のロバート・グッドランド博士は、世界じゅうのダムに融資してきた世界銀行が間もなくNGOと共同で世界ダム委員会をつくることを発表されました。そして、この二月に正式に発足いたしました。しかし、約三カ月延びたんです。それは委員会の人選をめぐって多くのNGOから抗議が入って、とうとう世界銀行は、数年前に世界銀行が融資しようとしていたインドのナルマダ・ダムの反対運動の中心人物でありましたメラ・パッカー女史をこの世界ダム委員会の委員に加える了承をいたしました。世界銀行といえども、今では一番手厳しいNGOとパートナーシップをもってダム委員会をつくらなければ事業を進めていけないということだというふうに私は思いました。 建設省は一月十八日にパートナーシップによる河川環境のあり方に関する研究会を発足されました。河川整理の権限をNGOや地域住民へ移譲する方向で決めるためとありまして、この姿勢を評価したいと思います。二回目の会合では、土浦の自然を守る台やよこはまかわを考える会、こういったNGOが参加したと聞いておりますけれども、どうぞこの研究会に、世界銀行などのように時には建設省に苦言を呈するようなNGOを参加させられてはいかがでしょうか。 二十一世紀に市民に愛される省庁として、ぜひ前向きなお答えを求めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(尾田栄章君) ただいま御質問のパートナーシップによる河川環境のあり方に関する研究会でございますが、この研究会は、特に河川環境の問題につきましては日ごろから河川と身近に触れ合っておられます地域の人々の理解と協力を得て初めて適正な河川管理を進めることができる、そういう観点のもとに、まさに御指摘のとおりNGOの方々、全員で六名でございますが、四名の委員がNGOの関係の方でございます。そういう方の御参加をいただき、また学識経験者の御参加もいただいて、今後のそういう河川管理の、特に河川環境のあり方について御検討をいただくということでございます。 そしてまた、先ほどの長良川河口堰について申し上げますと、市民団体の方々との間には現在新しい対話、ダイアローグということで、平成七年、平成八年とそういう対話を積み重ねてきておるところでございます。こういう会合につきましても公開で議論をさせていただくということでございまして、今後とも私どもといたしましてもよりよい河川環境の管理に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 ぜひNGOの、こちらからもお話を聞いていただきたいという場合には御意見を取り入れて、パートナーシップをさまざまな分野で発揮していただきたい。 先ほど申し上げた、厳しい人たちの意見をということでお聞きいただけたのでしょうか。
○政府委員(尾田栄章君) まさに先ほども御答弁を申し上げました新しい対話、これはそういう厳しい御意見をお持ちの皆さん方との対話でございまして、私どもも十分今後に対応していきたいというふうに考えております。 それで、先ほどアオコの話がございましたが、これはモニタリング委員会の御報告の中でも、平成七年の九月二十七日に出されましたものでございますが、記録的な高温、少雨となった運用初年度の本年夏、これは七年の夏でございますが、水質は、各項目ごとに見れば多くは良好に推移したが、一時的に局所的に底層DOの低下や、岸辺近くのアシが自生している幅約四メートル、本当にこれは岸辺のところでございますが、限られた水のよどみ部で数日間アオコの発生等の現象が見られたということでございます。その後、幸いにして平成八年、九年とアオコの発生は見られておらない現状でございます。
○岡崎トミ子君 問題がありましたときにはNGOの、あるいは私たちからお願いをする学識経験者の皆さんたちからの御意見をぜひ聞いていただきたいと、重ねてお願いをしておきたいと思います。 次に、農薬の空中散布についてお伺いいたします。 私は、農薬が空から降ってくる、そのことによって健康の被害が出てくる、命を大切にしなければいけない、そんな気持ちで九〇年以来真剣にこの空散の問題について取り組んでまいりました。しかし、残念ながら進展が一向に見られていないということがわかりました。大木長官にはきょうこそぜひ前向きの御答弁をお願いしたいと切に望んでおります。 昨年の十二月二十二日、土壌農薬課から航空防除農薬影響評価検討会報告書が出されました。なぜか、この際に資料として検討の材料になりました資料の提供を何度か求めてまいりましたけれども、検討会そのものが非公開ということで、報告書が完成した現在でも出されておりません。これは、環境基本法第二十七条にあります情報公開の精神が骨抜きではないかと思いますが、大臣、ぜひこの資料の御提出をお願いしたいと思います。
○政府委員(渡辺好明君) この検討会、実は私の諮問機関ということで私からお答えを申し上げるわけですが、この検討会を始めるに当たりまして、随分私どもも考えました。しかし現在、行政情報公開基準というのがございまして、その中に、公開することによって特定な者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある、そういうものについては非公開とするという原則がございます。これは閣議でも認められているところでございますので、やはり農薬といったかなり企業の秘密あるいはノウハウにかかわるものにつきましては資料の公開は不適当であろうというふうに考えた次第でございます。 なお、審議の状況につきましては、議事要旨をつくりまして、それを公開いたしておりますし、個別のお問い合わせには対応しているところでございます。
○岡崎トミ子君 従来、人の健康の基準に関することについては厚生省が行ってきていると思いますが、この検討会では厚生省の意見を聞いていないということでございます。にもかかわらず、地中濃度評価値というものを設定して現在の散布は安全という結論を出しております。ところが、至るところで、倦怠感、違和感、頭痛、目まい、胸部圧迫感、不安感、そして軽度の運動失調などの非特異的な症状、あるいは吐き気、嘔吐、唾液分泌が非常に多い、それから多量の発汗の被害が報告されておりますけれども、これは農薬中毒の軽症の症状として挙げられております。 長官。これは健康被害と認めますか。
○国務大臣(大木浩君) 正直申し上げますけれども、従来この報告書でございますが、準備される過程におきまして十分私も細かいことは聞いておりません。 一言で申し上げますと、まだ今の農薬のお話とそれからいろいろと自覚症状というのが出ておるけれども、その間の関係が必ずしも明確でないということで、先ほども局長もお話し申し上げましたけれども、もちろん我々は関心を持っております。持っておりますけれども、だからこれをこういう関係だと言い切るのには少し科学的な知見が足りないのじゃないかというのが私の今の一応の判断でございますが、今お話しございましたので、これを今後どういうふうに取り扱えるか、また必要に応じまして政府委員から御答弁申し上げます。
○岡崎トミ子君 土壌農薬課には何人の方が担当されていて、農水省から出向している方が何人いらっしゃいますか。
○政府委員(渡辺好明君) 定員と実員の差があるわけですが、十二、三名が実員であろうと思います。それで、そのうち大体半分ぐらいは、農薬の問題でもございますので、農林水産省に籍を置いたことのある者が土壌農薬課の課員として働いております。もちろん、環境庁の職員として、私どもは中央環境審議会の議を経ながら農薬の登録保留基準その他を遵守いたすように仕事をしておりますので、現在は環境庁の職員でございます。
○岡崎トミ子君 実は私も調べております、ちょっと人が悪いと思われるかもしれませんが。十二人のうち七人が農水省から出向されているということを調べて初めて知りまして、こんなに多いかというふうに思ったんです。何回も何回もお願いしてもなかなか打開できないというのはその辺に問題があるかどうか、まだはっきりしてはおりませんけれども、環境庁が調整官庁として環境行政を客観的立場で環境保全に取り組むという姿勢からは、この点はどうも私は納得できないし、健康被害を訴えている人たちにとってもこれは納得できないというふうに思うんです。 環境委員会で一貫してこのことを訴えてきて、そしていろいろな個別の会合も開いてきて、そしていろいろとNGOの人たちもこの問題についてやって、一向に進展しない、やめないというのは一体何なのか。今までの回答からしましても、企業の資料が入っているから出せない、それから情報公協の姿勢も後退している。被害を訴えている住民がいればきちんと調査をして、調査が足りないと言われればそれを補うというその姿勢がなければ環境庁の職員として働いていると言えないんじゃないんですか。
○国務大臣(大木浩君) これは、科学的な知見というものをどういうふうにまず集めるか、それからそれをどう評価するかという問題でございますから、なかなかそこで意見が先生と私どもの方で何か分かれているような感じを私はとりあえず持ちます。しかし、そういうふうに被害を受けたという方が非常に多いということですから、その事実は踏まえながら、私もまた一政治家の立場から、それを今後どういうふうに行政の中で生かせるか検討はしてまいりたいと思います。 ただ、今とりあえず役所の方でどういうことができるかということについては局長の方から御説明申し上げます。
○岡崎トミ子君 長官、できることがあるんです。調査をきちんとやはりするということ、健康被害を訴えている方の健康調査をするということ、それから疫学調査をぜひ取り組んでいただきたい。これは長官にお願いをいたします。ぜひこれは取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) どういうふうに御要望を実現できるか検討してみます。
○岡崎トミ子君 ぜひ、疫学調査、健康被害調査をしていただきたいと再度お願いをいたします。 次に、環境ホルモン、内分泌撹乱物質は、従来考えられてきました毒性発現の量よりも非常に超微量で、少ない量でもって影響が出ることがわかってきております。NACカルバリルは環境ホルモンとして最初から挙げられております物質です。カスガマイシン、バリダマイシンなどの抗生物質が大量に空中散布に使用されておりまして、抗生物質は耐性菌が出現すると問題になっておりますけれども、これらをはっきり使用禁止にすべきではないでしょうか。少なくとも安全性が確認されるまでは凍結すべきだと思いますが、大臣のお考えを伺います。
○政府委員(渡辺好明君) 技術的な問題、さらには制度上の問題でございますので私から答弁させていただきます。 環境ホルモン問題につきましては、環境庁としてこれから何をやるかということについて、先ほど来大臣からも、また関係局長からも答弁申し上げましたので、そのラインで私どもも同じように環境ホルモン問題について積極的に検討をしたり、あるいは解明をしたりということをいたしたいと思っております。 ただ、一方で、農薬問題につきましては、法律に基づきまして使用の基準、登録保留基準というものが定められております。そして、環境庁は専門家の御意見を聞き、かつ中央環境審議会の議を経て安全なもののみを登録し、そしてそれを一定の使用方法で使用するという現時点での最高の知見を用いて行政の実施に当たっているわけでございますので、当面その方向で対処いたしますし、新たな事実が知見の集積その他で出てくれば、そのときにはまたそうしたものを反映させていくというのが私どもの仕事のやり方として一番ふさわしいのではないかというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 抗生物質は大変に危険なものをまいているという御認識が大変薄いように思いますけれども、農薬メーカーの問題に関しましても、それは公開しないというふうなことであります。そして、評価値が決められているということについて大変危険を感じますので、とにかくこの辺のお考えをぜひ改めていただきたいということをお願いしておきます。 時間がありませんので最後の質問をしなければなりません心 大木長官、地球温暖化防止京都会議の議長国としての議長、大役御苦労さまでございました。意気込みがこの最初に示されているだろうというふうに私は思っておりますけれども、やはり今皆さんの関心というのは、京都議定書が採択された、この議定書の発効要件は大変複雑なものでありましても、我が国の早い批准というものが望まれております。 環境庁では、議定書の批准はいつごろになると見ておりますでしょうか。国内の対応を決める上でもこの批准というものを一刻も早くしたい、ある程度の見当はつけたいところだというふうに思いますけれども、環境庁、いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) これからの手続でございますが、発効につきましては、先生今御存じなのであえて繰り返しませんけれども、例えば五十五カ国だとか、あるいは排出量で計算して五五%とか、いろんな条件がついておりますから、それだけの数の国が批准措置をとらないと発効しないというわけですが、その前にまず署名の手続がございますので、これは三月十六日ごろ、十六日には恐らくできると思いますが、今国連の方で準備をしておりますので、各加盟国が順次署名をすると。 それから、批准の方は、やはり国内的にこれからきちっと必要な措置も並行的に進めていくわけでございますけれども、何せ非常に急いでつくりましたものですから、まだ各国語に正式に翻訳ができていないとか、それから日本語もきちっとしたものがまだできていないというようなところがありますから、早急に批准の準備ができるように努力はしておりますけれども、ちょっと今のところ今月中に日本語の文書ができるか、今月末から四月にかけてできるだけ早くひとつまず日本語の文書を確定いたしまして、そしてそれに基づきまして批准措置をまた国会にお願いしたい。つまり、まず署名でございますけれども、その後のまた批准も引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 なかなかいろんな手続がある、外交上の手続もいろいろとあるのではというふうに私も思っておりました。 アメリカの批准がおくれるかもしれないというふうにも言われておりますけれども、アメリカの動きをにらむ必要性ということについては、環境庁と外務省はどうお考えでしょうか。
○政府委員(浜中裕徳君) アメリカの動向につきましては、先月も例えば上院の公聴会で、京都会議のアメリカの交渉団長を務めましたアイゼンスタット国務次官が、先ほど大臣から申し上げました今月三月十六日から一年間ニューヨークの国連本部が署名のために開放されるわけでございますが、その期間内に署名をする意向を表明しております。その時期は外交交渉上最も意味のあるタイミングでやるということを言われておりますけれども、ただ批准自体につきましては、議会において議定書の実施に反対する意見が依然として強いということから、議会を説得する材料が得られるまでの間しばらくは締結の手続を見合わせる、このような証言をされているところでございます。 しかし、我が国といたしましては、米国の締結がなくとも議定書の発効は可能なような発効要件になっておりますので、我が国としては米国の動向にかかわらず率先して締結に向けて努力をしてまいりたい。これはその結果、米国の締結を促進し、世界全体の対策強化の機運を高めることにも資するものである、このように環境庁としては考えているところでございます。
○説明員(津曲俊英君) 米国の状況につきましては、今環境庁の浜中部長からお話ございましたけれども、私ども外務省といたしましても、米国は二酸化炭素の排出量、最大排出国でございますので、その米国の参加というのは大変重要だと思っております。ですから、我が国としましても早期に米国が批准できるように、二国間もしくはそれ以外のさまざまな協議の場がございますので、その中で意見交換しながら働きかけてまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 私たちの願いといたしましては、いつ本当に批准するのか、外務省任せにするのではなく、ぜひ環境庁も積極的に働きかけていただきたい。行政改革会議でも地球環境に関する外交の一本化を指摘しておりますので、ぜひともほかに影響されずに日本としての意気込みをきちんと示していただきたいというふうにお願いいたします。 もう一つ、京都会議で内外のNGOが非常に重要な役割を果たしました。次の締約国会議からNGOと国会議員、そして政府団、政府の代表団の中に国会議員やNGOをぜひ加えていただきたいというふうに思いますけれども、外務省はいかがお考えでしょうか。
○説明員(津曲俊英君) 一般的に申し上げまして、条約交渉における代表団の構成につきましては、その条約の内容とか開催国、それから他国の対応などを踏まえながら個別具体的に検討していくことが必要だと思っておりますが、例えば先生から今お話がございましたけれども、昨年の京都会議の場合には、各国の代表団のほか、条約事務局に登録されたNGOなどであればオブザーバー参加が認められているようなものもございます。 ですから、昨年の例を申し上げますと、国会からは派遣議員団が派遣されました。それから、また多くのNGOの方々も実際それぞれの立場で参加されまして、私どももその期間中本当に数多くの意見交換の場、それから協議の場を持つことができまして、そこでその結果というのは非常に大いに意味があったものだと思っております。
○岡崎トミ子君 九四年にカイロ・人口国際会議のときの政府代表団の中に樋口恵子さん、「女性と健康ネットワーク」NGOの代表が入って、これは正式に認められたわけですけれども、大変意見が反映されてよかったということもありますので、ぜひともNGOがこうした政府代表団のメンバーに加えられるということをお願いしたいというふうに思いますし、やはりこの温暖化防止対策の確立に際しましては、情報が公開されていく、そしてそれに市民が参画できるということが不可欠であろうというふうに思っております。 NPO法案も間もなく成立いたしますし、これからは行政と市民とが協力し合って政策を確立していく時代でありますので、ぜひともこうしたこれからの地球温暖化防止、国民全体でもって、そしてそれぞれの各国との協力関係によって地球環境という立場で解決に当たらなければなりませんので、最後に環境庁長官の意気込みをお聞きいたしまして私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) この地球温暖化の防止対策というのは、これは国民皆さんが御協力いただきませんとなかなか国際的な約束を実行できないわけでございますから、そういう意味におきましては、NGOと言わず、またいろんな方面の御意見を会議の事前事後できるだけよく聴取させていただく、それからまた議論も公開させていただきまして、ひとつ国民の意思がはっきりと反映されるようにこれから頑張ってまいりたいと思います。 代表団に入っていただくかどうかにつきましては、いろんなたくさんNGOがおられますので、そこからどういうふうに入っていただくか、あるいはほかの形で協力していただくか、その辺はまた検討したいと思います。いずれにいたしましても、大いに皆様方の意見を聴取し、しかもできるだけ透明な形でディスカッションしたいということについては前向きに対処してまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございました。
○福本潤一君 公明の福本潤一でございます。 従前まで建設委員会で、今回国土・環境委員会ということで、初めて環境庁長官に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 橋本内閣は、六つの改革の中の行政改革の中で、防衛庁は防衛省にはしないけれども環境庁は環境省にするということで、二〇〇一年になれば、今は長官でございますが、環境大臣というような形になるだろうと思います。そういう意味でも地球環境全体の問題は大きな課題になってきておりますし、特に昨年は、京都会議で大木長官は一たん駅まで行かれながらUターンされて、また会議に取り組まれるという御熱意を御披瀝いただきましたけれども、今回、環境庁長官になられておられる大木長官に、環境という言葉が非常に大きな概念になってきて、時には地球環境の話がいつの間にか地域環境の問題になったり、なかなかわかりにくくなっておるわけです。 例えば、大学に私は三年前までおりましたけれども、大学の学科でも今まで土木学科と言っていたのが環境建設学科とか、中身は土木をやっているんだけれども形は環境と。環境という言葉が使われることによってオールマイティーのようにいいイメージで使われている。かつて公害という深刻な問題があったわけですけれども、そこで長官に、環境と人間の関係というものをどういうふうに考えられておるか、それを最初にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 大変に難しい、しかも広い意味での御質問でございますが、私は環境というのは一つば自然と人間との関係があると思うんです。それからもう一つは、人間が社会生活を行っていく過程といいますか中でいろいろと環境問題が出てくる、そういう意味での環境、これは必ずしも自然だけを相手にしておるわけじゃないんですけれども、我々の社会生活があると思います。それを一緒にひっくるめていろいろ環境環境と言っているわけでございますけれども、ある意味では、その二つをちょっと頭の中では整理しながらこれから少なくとも環境行政の中では取り扱っていかなきゃいかぬのじゃないかなというふうに考えております。 自然との共生というのは、これは広い意味で地球というものがこれからどうなっていくかというそういった意味からの検討が非常に必要だと思います。 それから、我々が毎日の社会生活の中で環境問題を取り上げる場合には、これはもう少し具体的というか即物的な問題がたくさん出てくるわけでございます。環境行政の立場からいいますと、国とそれから都道府県あるいは各市町村、そしてまた国民一般、企業、いろんな団体が今あるわけでございますけれども、そういったところでまだ環境問題、意識は非常に進んでおりますけれども、これを環境行政としてしっかりといろんな施策をする場合の体制というのはちょっと欠けているんじゃないかという感じを私は持っておのます。 どうも直接のお答えにはならないんですけれども、むしろ長官としては、就任以来の感触としては、そういったまだ環境行政についてはかなりいろんなところに空白、欠落があるんじゃないか、それをこれから埋めていかなきゃいかぬというふうに感じております。
○福本潤一君 難しいお話に答えていただいてありがとうございました。私自身も、環境と人間ということで質問されると、その人によって立場によってまたさまざまな答え方があるのかと思います。 最近ダイオキシンというのが大変な問題になっております。こういう問題を取り扱っておる脇本先生というのがおられますけれども、愛媛大学農学部、私同僚でございました。その当時かもベトナムの奇形児の状況とか、ベトちゃん、ドクちゃんに代表される、あれはあくまで代表ですので、そういう悲惨な状態というのを見せてもらったり、ベトナム戦争に参加したアメリカ兵、あの方々は地上に降下したときに皮膚病というような形で当時は受けておったわけでございますが、帰国後アメリカで結婚してその子供にもやはり奇形児が生まれている。こういう大きな影響を与えた枯れ葉剤、ベトナム戦争。そのころちょうど私も大学におりまして、大学紛争のときにちょうどベトナムの事件を見ておりましたけれども、ちょうど小田実さんがベ平連というのをやっていた時期でございます。 そういう意味で言いますと、環境と人間というものをやはりきちっととらえておかないと、環境行政というものにも意気込み、取り組みでもかなり影響するんではないか。私も、例えば仏教の書物などいろいろ読んでみますと、依正不二とかいう難しい言葉がありまして、やはり生命がなければ環境というのはないと、環境によって人間はつくられているという言葉があります。 また、若干似たような形の質問をさせていただきますけれども、環境といいますと、例えば大気とか水とか食物とかすべて環境になりますけれども、人間は空気を吸ったりしますけれども、空気に例えますと、空気を吸うと、体内に入ると、最初環境だったのが人間にいつの時点でなると思われるか。食物もそうですね。胃の中に入ると、あるときまでは環境だったのが人間の一部になるわけですね、それでまた後は排せつ物として出てくる。どの時点から人間になっているのかという御質問に、若干知恵問答みたいかもわかりませんけれども、聞かせていただければ。
○国務大臣(大木浩君) どうも大変に専門家が素人への御質問ということでためらっております。 先ほどからたまたまダイオキシンのお話もございますので、やっぱり環境というのは、例えばそういった毒物にしろ、いろんな資源にしろ、エネルギーにしろ、循環しているわけでございます。ですから、ダイオキシンにつきましても、空中にも出てくるし、それから水の中にも溶けるし、あるいは土の中にも潜るというかだんだんしみ渡っていくと、それからあるいは食物の中にどこかから、今言ったような空中なり水中なり土の中を経由して食物の中にも入ってくるということでございますから、私はどこからが環境問題だと言われると非常に難しいわけです。 むしろ、そういったものを総合的に見て、しかもいろんな意味で循環ということがいろんなところで起こっておりますから、それをよく把握しながら、よく川上とか川下という議論もほかのところで出てまいりますけれども、要するに循環しているのを総体的にとらえて、これから我々の環境、環境というのはもう今言ったようにいろんな要素がありますけれども、我々の環境をよくしていくという努力が必要じゃないかと考えております。
○福本潤一君 なかなか難しい質問にまたありがとうございました。 今まで建設委員会で例えば水の問題を扱いますと、上水道を扱い、と同時に下水道も扱うわけです。そして、人間の体でいくと動脈と静脈というのがあります。動脈の中に入って人間の体内に一部は栄養として残り、一部はまた排せつ側の方へ行くと、静脈側がその働きをしていくという形の動きになります。 やはり、今回ダイオキシンという問題を考えますと、産業、生産物におきましても、製品として一たん人間の社会に入ってくる、その製品はメーカー、企業等々でつくるわけですけれども、廃棄物として出てきたときには今度はその処理まで本来はつくった人に責任があるんではないかということが、また消費者にももちろん責任があるんじゃないかと思いますが、それを担当する環境庁にとって、今回、世上でも大変大きな問題になっている。 十五年前に、一九八三年ですけれども、愛媛大学農学部の立川流先生が初めて廃棄物から検出したわけですけれども、そのダイオキシンの危険性の認識を現在長官はどういうふうに認識しておられるか、具体的にお答えいただければと思います。
○国務大臣(大木浩君) 具体的にというのはちょっと専門的なことになりますので、後で必要に応じて政府委員からも補足的に答弁してもらいたいと思います。 ダイオキシンが、言葉は悪いかもしれませんけれども、べトナムとの関連もありまして非常にジャーナリスティックに一時とらえられた。しかし、今はむしろ日本の国内の問題としてこれをどういうふうに対応するかという問題でございまして、最近またこれが国内で非常に毒性の強いダイオキシンということで議論になっておりますが、これまた定性的あるいは定量的にどういう毒性があるんだ、どういう影響があるんだということになりますと、なかなかこれはまだ十分な知見が得られていないということでございますから、多少時間をかけてきちっと把握しなきゃいかぬというようなことで、私どもの方もダイオキシン対策を五カ年ぐらいの計画を立てて今やっておりますから、その実態の調査ということについては相当予算もふやしましてやっております。 ただ、一方では、そういったように現実に目前にいろんな危険な状況が起きているんじゃないかということもあるわけですから、これについてはもちろん環境庁としてもこれから関心を持ちますけれども、やはりそれぞれの地域においても、例えば廃棄物の処理の問題につきましては、これはやっぱり地方だけにお任せするというわけではございません。国あるいは都道府県、そしてまた市町村といったところがみんなでひとつ協力してやらないといけないんじゃないかということは感じております。 ただ、先ほどから申し上げましたように、今まだ環境行政というのは、責任体制あるいは必要な施策を講ずるための手段といったようなことが多少あちこちで空白あるいは欠落というようなところがございますから、それを埋めるということは、これはまたひとつ環境行政というより政府全体の取り組みとして考えていかなければならないというふうに感じております。
○政府委員(野村瞭君) 長官の方からの総論的なお話があったわけでございますが、ダイオキシンの危険性、特に人間に対する影響につきましては、先ほども御指摘ございましたけれども、データの数からいいますと非常に少のうございまして、ベトナム戦争に参加したアメリカ軍人とそれからそのお子さん方のデータであるとか、あるいはイタリアのセヴェソで化学工場が爆発事故を起こしまして、そのときにダイオキシンがばらまかれた、それに対する影響のデータということで非常に限られておるわけでございます。 したがいまして、動物実験でかなり確認をしなければならない要素が強いわけでございますが、それによりますと、急性毒性、慢性毒性、いろいろあるわけでございますけれども、特に慢性毒性につきましては、発がん性、それから催奇形性と言っておりますが奇形を起こしやすい要素がある。それから、先ほども問題提起されましたけれども、環境ホルモン的な作用、例えば生殖毒性といったようないろいろ多岐にわたる影響が動物実験で示されているわけでございます。 したがいまして、動物実験で起こるということは可能性としては人間にも起こり得るということで、私どもとしては、このダイオキシンの危険性については大変、やはり行政として早期に取り組まなければならない問題であるということで認識をしておる次第でございます。
○福本潤一君 今お二人のお話を聞かせていただきました。ダイオキシンというものに対して非常にいいかげんな対応をしてきておるんじゃないかと思われるような認識のお答えだったと私は思います。 と申しますのは、ダイオキシン自体、毒性で言いますと青酸カリの一万倍ぐらいはあります。推理小説に一杯ですぐ自殺したりするシーンがありますけれども、同じ量で一万人はそれで殺せる。国会もねらったと言ったオウム教団の地下鉄サリン事件のサリンの平均しますと二倍強の毒性がある。それだけの毒性があるものが地上のどこかで検出されること自体がある意味では不自然な状態なわけです。史上最高の人工毒物と言われていますけれども、自然界に自然の状態でないわけです。これが人工的につくられている。そういう状態で現在サリンが各地焼却炉で検出されている。そして、その量は、(「サリンじゃなくてダイオキシン」と呼ぶ者あり)サリン自体は違いますけれども、ダイオキシンが、サリンの二倍強の毒性を持っているものが、現在いろいろな試算があります、もうベトナム戦争と同じだけの量が日本にあるというデータを出している学者もいます。 ちなみに、愛媛大学農学部の同僚だった脇本さんが算出したものによりますと、これはたまたま降った雨、空中にありますね。松山というとこうは大型の焼却炉は二つしかありません。余り影響のないところです。埼玉の所沢等々とは違うところですけれども、そこに降った雨を受けた水、それに溶け込んでいるダイオキシンの量だけを検出して、これが日本全体にこの空気状態ならということで試算してもベトナム戦争のときの十分の一です。それだけのダイオキシンが振りまかれているという状態で、なおかつ一たん地上にそういう形で浸透していった場合、だんだん生態系の中で人間の体に来るまでに、川に出、海に出、魚に出、特に脂分の多い魚というのは、サンマ系統、かなり大変だと言いますけれども、その濃度が二百万倍ぐらいにまで濃縮していくという試算もあるわけです。 そうしますと、先ほどの環境と人間の話に戻りますけれども、先ほど依正不二と言ったのは、ちょうど人間の母胎と胎児の関係にある。ダイオキシン自体が、母乳に出たり子供に出たり奇形性の問題があったり、さまざまな問題がありますけれども、母胎が破壊される。母胎を環境、胎児を人間としますと、母胎が破壊されますと胎児は全部死んじゃうわけです。 ダイオキシン問題というのは今それだけの状態であるんだという認識は、ある意味では普通の感性を持って、例えばインターネットなり出版物なりをかなり読んでおられる人の中からは生まれてくると思うんです。それが、大したものじゃないというぐらいで余り認識されていないという状態が今後の焼却炉の煙の問題にも出てくるんではなかろうかという心配がありますので、その話の方へ具体的に入っていきたいと思います、きょうは時間がそうあるわけではありませんので。 その前にですが、調査するときにこのダイオキシンはどういう形で調査していると思うかというのを一つはお伺いしたいんです。 というのは、日本にその調査機関というのは余りないんです、はっきり言うと、そのデータを持っていっても。しかも猛毒ですから、五、六十万はかけるような形で費用がかかるという状態で、民間でも三十数カ所、国、大学でも二十カ所ぐらい。一県に一つもないぐらい。それで、脇本先生やなんかはずっとそういうものをやっていますから、最初、実験に取りかかるときは決意が要って、三日間悩んだという話ですけれども、十五年以上前ですが。今はもうベンゼン環を常に吸っていますから、腰を痛めて、なかなか東京にも出て行きにくいと言っております。ただ、環境庁なり各省庁には行って、かなり立川先生ともどもデータは教えているはずですので、わかると思うんです。 最初に、そのデータができる話を聞きたいんですが、基準値というのを環境庁は設けておられます。そして、そういう危険性を認識した上で、最初、暫定基準として八十ナノの大気の排気基準を設定されました。この八十というのが、ある意味では外国の基準と比べて異常に大きいということで問題になりましたけれども、この八十と決めた根拠をまず最初に教えていただきたいと思います。
○政府委員(野村瞭君) 焼却施設から排出されるダイオキシンの抑制基準のお話でございますが、昨年の八月に、私ども、中央環境審議会の御審議を踏まえまして、ダイオキシン類の抑制基準を定めたわけでございます。 若干詳しく御説明申し上げますと、新設の焼却施設の基準設定につきましては、実施可能な最善の技術を考慮いたしまして、施設規模ごとに〇・一から五ナノグラムと設定をいたしております。ただ、既設の施設につきましては焼却炉の構造変更等が当然必要になってくるわけでございますので、そのような技術的な対応可能性ということも考慮しなければならないわけでございます。したがいまして、既設の施設につきましては五年以内に達成すべき水準といたしまして、これも施設規模ごとでございますけれども、新設とは異なるわけでございますが、一から十ナノグラムと設定をいたしたわけでございます。
○福本潤一君 いや、今聞いているのは暫定の八十を決めた理由です。
○政府委員(野村瞭君) 今八十ナノグラムのお話がございましたけれども、特に既設の施設の中でも排出濃度が高い施設もございますけれども、そういう施設につきましては早期に対策に着手する必要があるということで、これにつきましても廃棄物焼却炉の排出実態を考慮いたしまして、燃焼改善対策等によりまして一年以内に対応を図るべき、これは当面の水準ということになりますけれども、八十ナノグラムを設定をいたしたわけでございます。
○福本潤一君 ある意味では、先ほどから話していますが、生命の安全とか健康に与える悪影響とかそういうことから出てくる値ではなくて、今ある施設がこうだからという形で基準値を出すというのは非常に問題があると思うんです。そういうときには、必要だったら、環境大臣ではなくてまだ長官ですけれども、環境庁長官が他省庁また総理に予算を立てるときに、これだけ大変なんだ、きちっと人員も予算もつけるべきであるという形で対応すべきだと思いますが、長官どうでしょうか。
○政府委員(野村瞭君) ただいま申し上げましたのは、焼却施設から排出されるダイオキシン類の排出抑制基準について定めたものでございますが、その前提といたしまして、私ども、人体の健慮が維持されるべき水準といたしまして五ピコグラム、これは体重一キログラム一日当たりということでございますけれども、そういう基準を定めております。それとの関連もございまして、焼却炉からの排出が特に人体に対する影響ということからいいますと、大ざっぱに言いますと一〇%程度ではございますけれども、そういうこともできるだけ考慮いたしまして排出抑制基準を定めさせていただいたということでございます。
○福本潤一君 長官の方にもお願いします。
○国務大臣(大木浩君) 今お話しいたしましたように、人体との影響で言いますと体重一キログラム一日当たり五ピコグラムですか、一応のその基準を設定しておる。これは、一応それ以下ならまあまあ人体の安全というか健康の方からいっても認められる数値じゃないかと思いますが、逆に現実にそれに非常に近いような状態が起こるのか起こらないのか、そこら辺が非常に問題だと思います。 私の理解では、比較して申しわけないんですが、例えば原子炉の方のいろんな基準がありますが、あれなんかですとそういう状況はなかなか起きないけれども、それの本当の何十万分の一だとか何千万分の一だとかいう基準が一つありますが、こちらのダイオキシンの場合にはかなり、先ほどの一日当たり五ピコグラムというのは、それに近いような状況が下手をすると起きるというおそれもありますから、それを十分に頭に入れながらひとつこれからのダイオキシン対策を進めたいということであります。 ダイオキシン対策の予算も、これは少ないといえば少ないんですけれども、九年度と十年度を比べますと約十倍にいたしました。そういうことで、非常に危険性を十分に意識しながらできるだけのことはしたいというふうに考えておるということだけは御理解いただきたいと思います。
○政府委員(岡田康彦君) 五ピコグラムの話が出ましたので、ちょっと数字の補足をさせていただきます。 厚生省の方の研究班で、人の健康を確保するための許容限度ということで、一日許容摂取量、TDIと普通言っておりますが、こちらでは十ピコグラム、キログラム・パー・デーという形で定めております。 環境庁で今申し上げました健康リスク評価指針値で五ピコグラムということを出しておりますが、これはその一日の許容摂取量というものは横に見た上で、なお人の健康を確保するためにより積極的に維持されることが望ましい水準として定めているものでございます。
○福本潤一君 この基準は、日本は特にドイツに比べても圧倒的に甘い。また、新基準にしても、本来検出されないのが当たり前の物質ですから、厳しくしたらどういう現象が起こるかというのを過去のさまざまな、まだ厚生省は来ていないようですけれども、例えばHIVウイルスのときの、学者に対応して因果関係とか言っていたうちに逆にますます問題になった。 水俣病のときもそうなんです。あれも現地の熊本医大の先生が、因果等々以上にお医者さんとして患者さんを、大変な思いをしている人たちを水俣病の患者と見てその因果関係を突きとめているにもかかわらず、時の政府の方から逆に関係ないよという学者を派遣して二十年間そのまま放置してきて、かえって今公害等訴訟の委員会には長い歴史で補償、賠償の問題になっている。HIVウイルスだけに限らず、速い対応、対処をしないと、こういう問題は環境ホルモンでますます話題になってきている。 私も、この前、東松山に行きましたけれども、その東松山市でさまざまなデータをもらってきております。きょうはやる時間は余りないですけれども、埼玉の所沢に、いや所沢だけじゃないです、もう今や関越道路が、所沢インターができましたでしょう、あの北の方も全部、埼玉に二百七十七万トンの産廃が集まっておるんです。圧倒的に一位なんです。これは二位と言われる神奈川の二・八倍、東京の廃棄物の八割が埼玉に行っておるんです。関越道路が、あそこのインターができた十年前ぐらいからです。 私も、行って、こんなにひどいのかと思うぐらいの状態でした。夢の島の大きな計画が終わって地下埋設もしているんでしょうけれども、埼玉に集中的に集まっています。ですので、東松山に行ったときに、廃棄物の山が一夜にしてこの部屋ぐらいのところが、夜中に来て朝見たら平地がごみの山というような形の状態で起こっておる。これを何とかしてほしいと。特に都幾川のあたりでは、何とその川の下流の方で水道浄水口ができている。しかも、釣っている人に聞いたら、最近背骨が曲がっている魚がたくさんとれますというような状態が現実に埼玉で起こっておるわけです。 ですので、前回、二度同じ公明の高野委員が、こういう奇形児が人間でも生まれているという状態を指摘して、早急に対応しなさい、またデータも調べなさいということを言ったわけです。そのとき以後、そのデータ、対応、何かされておられますか。
○政府委員(野村瞭君) 今の御指摘の点につきましては、厚生省の方での調査をいたしたというふうに聞いておりますが、間接的に聞いたところでは、調査した結果、高野先生がこの前御指摘になったような事実は確認できなかったというふうに聞いておるところでございます。
○福本潤一君 こういう問題は公表しないんです、基本的に。皆隠すんです。ですから、人間の生命に与える影響ですから、きちっと調べていただきたい。あなたが確認できなかっただけで、高野さんはあそこに住んで、被害を受けながら毎日生活しておるんですから。その中で知っている人の中にこういうデータがあるということで提示したわけですから、きちっともう少し本気で調べるべきだと思います。公害病の水俣病と同じようになりますよ、このままだと。ということを指摘して、私の質問を終わりたいと思います。
○荒木清寛君 私も引き続いてダイオキシン削減対策についてお尋ねをします。 先ほど、大臣は、環境庁のダイオキシン対策予算、少ないといえば少ないと、率直な御感想だと思います。三億七百万円ですか。昨年、このダイオキシン対策に関する五カ年計画ができまして、大臣の所信にもその点お触れになっています。「平成十年度からの五カ年間に総合的な対策を順次行います。」という書き方なんです。私はこの「順次行います。」に非常に異論があるわけです。 道路の五カ年計画であれば順次やっていけばいい話でありまして、その間不便は我慢してくださいということで通るわけです。しかし、これはもう人間の健康、また生命にかかわる問題でありまして、ある意味ではそういう猶予が許されない問題なんです。ですから、五カ年計画でもいいですけれども、そうであればことしの初年度にも集中的に前倒しをしてやるという、そのくらいの意気込みが必要じゃないですか。(「景気対策」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(大木浩君) 今、五カ年計画というのをスター下したわけでございまして、順次というのは、もちろんその状況に応じて前倒しといいますかできるだけ早くということは一般論として申し上げられますけれども、こちらの調査も限られた予算の中でやれることはまずやるということです。 しかし、先ほどからお話がございますように、どちらかといいますと環境庁の仕事というのが今まで調査調査というところに非常に重点がございます。ただ、調査をやっている間にいろいろと実態が進んでいくというところは、そういうおそれはあるんじゃないかということは十分に私はまた環境庁長官の立場からは痛感いたしますので、今おっしゃったような御発言は十分心にとめながらできるだけ早く、一般論的に言いますけれどもできるだけ早くいろいろな対策を進めたいと考えております。
○荒木清寛君 今、景気対策という声がかかりましたが、どうも予算の修正になるのか、あるいは補正予算になるのか、まあ必至のようでございまして、そういうところにぜひ盛り込むべき事項であろうと私は考えます。 そこで、今調査というお話がございましたが、昨年の十二月十五日付で「下水処理場に係るダイオキシン類調査結果について」というのを発表されました。これによりますと、下水処理場とその近傍河川を調べたわけでありますが、「近傍河川でのダイオキシン類の平均濃度は、〇・〇〇〇一ナノグラム・パー・リッターであり、過去の公共用水域での調査結果と同程度又は下回っていた。」。特に問題はないみたいな書き方をしてあるんですが、この数値は、長官のおっしゃっている人の健康と生態系への影響の未然防止という観点から適正な水準なんですか、そうでないんですか。
○政府委員(渡辺好明君) 水準自身、今先生が御指摘をされましたとおりの数字でございました。これをどう評価するかという問題は、実はこのダイオキシン濃度調査、長官からは五カ年計画という話を申し上げましたけれども、言ってみればプレ調査のような形で昨年三月に実施をしたものですから、もう少し私どもきちんと知見を集積いたしまして、その上でダイオキシン全体の問題として判断をしたいと思います。
○荒木清寛君 これから調査していくという話なんですが、ただアメリカではもう一九八四年に環境保護庁が基準をつくっているわけです。これは水質についてのダイオキシンの基準でありまして、これによりますと〇・〇一三ピコグラム・パー・リッターという水準なんですね。仮にこの基準を先ほどの〇・〇〇〇一ナノグラムに当てはめてみますと、もうこの基準値の七・七倍という水準のダイオキシンが検出されているんです。これはもう明らかに問題がある数字じゃないんですか。もうアメリカは十年前にそういう基準ができていて、日本はこれからやるんですか。
○政府委員(渡辺好明君) 実はこの数字につきまして二点お答え申し上げなきゃいけないんですが、八四年にこれは州政府が一つの提案として出しました数字なんですが、その後基準にはなっておりません。といいますのは、その時点でもそうですし、現時点でもそうですが、今おっしゃられましたような〇・〇一三ピコグラムというのが通常の機器で計測がどうも私どもの今の水準ではなし得ないというふうな状況もございまして、アメリカの中でもいろいろと御議論があるようでございます。 私ども、いずれにしても、国内だけではなくて、海外の情報もあわせて今後ダイオキシンの問題について知見を深めていきたいと考えております。
○荒木清寛君 そうすると、そのアメリカの基準というのは科学的検証にたえるものじゃないという、それが環境庁の見解なんですか。またそれは別の機会にやりましょう。 私は、この水質のダイオキシンを問題にしておりますのは、ごみ焼却施設からのダイオキシンの発生が大変問題になり、昨年の十二月に大気の基準を設定したわけであります。ところが、実はこれはもう政府の書類でも認めていらっしゃいますけれども、大気に排出されますのは二割であって、残りの八割は焼却灰であるとか、飛灰ですね、灰の方に残るんだという、これはもう通説だと思います。 そうしますと、その灰をどう管理するのか。特に焼却灰は水で冷やすわけでありまして、その冷却水をまた下水や川に放流するわけですから、そこからどの程度のダイオキシンが排出されるのかというのは実は大問題だと思うんです、まだプレ調査でこれからやりますということですけれども。実際に、ある地域での調査では、一般廃棄物焼却施設からの今言った放流水から高濃度のダイオキシン類が検出されたという、そういうことはもう環境庁は掌握していますか。
○政府委員(渡辺好明君) 今御指摘の清掃工場からの排水についての高濃度のダイオキシンという問題は、多分名古屋市が行いました市の六つの清掃工場の調査に係るものだろうと思います。六つございますけれども、五つは極めて問題のない水準というふうに承知をいたしております、これは未検出もしくは超微量ということで。ただ、残る一つ、鳴海工場において昨年三月の調査では排水一リッター当たり五十七ピコグラムということで、この水準自身は御指摘ありましたように相当に高い水準というふうに私も思います。ただ、その後六月から十月にかけまして排ガスのダイオキシン対策が講じられまして、その後の調査では一リッター当たり二ピコグラムということでございますので、大幅に改善がなされております。先生も御指摘いただきましたけれども、排出源である焼却に伴う大気中への放出、これをとめるということがやはり一番必要なことだろうと思っております。 私どももこうした点から、先ほど来御説明申し上げておりますけれども、発生源対策をまずやる、そしてあわせて徹底した調査をするということで臨みたいと考えております。
○荒木清寛君 これは三月四日の名古屋市会の本会議で公明の加藤市会議員が質疑をする中で明らかになったわけでございますが、今言った二ピコグラムに改善されたといっても果たしてこれが適正な数値がどうか。先ほどのアメリカの数値からははるかに高いわけでございまして。しかも、これが名古屋市の一清掃工場、焼却施設から排出されたという問題ではないと思うんです。八割、九割が焼却灰ということであれば、これは恐らく全国各地で調べていけばもっとすごい実態が私は出てくる話だと思うんです。プレ調査と先ほどおっしゃいましたけれども、私はこの一年間のうちに全焼却施設の放流水についてダイオキシン濃度をきちんと調査すべきだと思います。その上できちんと水質についても規制を設けるべきだというふうに、これは当然な話じゃないでしょうか。
○政府委員(渡辺好明君) その点につきましても、二つ御答弁申し上げたいと思います。 一つは、御指摘がございました飛灰のようなものあるいは焼却灰のようなものにつきましては、現在廃棄物処理法の中でかなり徹底した処分の方法も定まっております。時間の関係上多少はしょって申し上げますと、管理型の処分場もしくはそれと同等のレベルのところに埋め立てるというふうになっております。その中で、排水の基準につきましても、いわゆる水濁法の排水基準と同様の基準に適合するような措置がとられておりますので、そういった点からある程度の対策は実施をされているわけでございます。 同時に、ダイオキシン固有の問題として排水に係る発生源調査につきましては、大臣からも御答弁申し上げましたけれども、十年度から始まる五カ年計画で実施をいたします。とりあえず平成十年度は発生源調査ということで、排水につきまして二十一地点で調査を予定しているところでございます。
○荒木清寛君 大臣、二十一地点、二十一焼却施設の排水について調べるということですけれども、これだけ国民の健康不安が広がっている中であります。現に厚生省ですか、おととしの七月に大気については全部焼却炉を調べるという、実態把握をするということでやったわけです。 ところが、排水については、ことしは二十一カ所しかやりませんよと。全部で千六百ぐらい市町村の運営する焼却施設があるわけです。まことに微々たるものでありまして、これはやはり全焼却施設で、実際にある地域ではそういう高濃度のダイオキシンが出ているわけなんですから、排水についての調査をして規制を考えるべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) このダイオキシンにつきましてのいろんな問題というのは、最近非常に先鋭化、先鋭化というとあれですけれども意識されておるわけでございます。 もちろん、環境庁としても全国的にどういうふうに対処するかということは考えていかなければいけませんけれども、なかなか環境庁が全国的にすぐにすべての焼却炉について行動を起こすということには、その前にやはり実態をきちっと調べるということがどうしても必要になってまいりますので、こちらとしても精力的に調査を進めながら、同時にそれぞれの都道府県あるいは市町村におきましてもそういった問題があるよということは随時というか常時指摘しながらそれぞれの措置を進めていただくということでありませんと、環境庁がいきなりある日急に各焼却場へ出かけていって何か措置を進めるということにはなかなか実際問題として相ならないんじゃないかというその辺のところは御理解いただきまして、しかし危険性につきましては、十分これからも各地方公共団体等々あるいは企業等々に十分にそういう情報を徹底させて、それぞれのところでもできるだけの措置はとっていただくというように並行的にひとつ進めさせていただきたいと思います。
○荒木清寛君 縦割り行政の中でそういう苦しい立場もわからないわけではありませんが、ただ厚生省と相談をしてやるとか幾らでも方法があるわけですから、いかにもことしは二十一カ所しかやりませんよというのでは、国民の信頼にこたえていないと考えるわけです。 それで、焼却灰のことについてもお尋ねしますが、産業廃棄物の焼却灰あるいは燃え殻、これについては仮に管理型処分場に埋める場合には、セメントで固めるとか、あるいは薬剤処理をするとか、あるいは酸によって有害物質を取り除く等の処理が必要です、廃棄物処理法上。ところが一般廃棄物の焼却灰については、そのまま管理型処分場に埋めてよいということになっているわけです。このように処理の体系を変えてあるのはどういうことですか。
○政府委員(小野昭雄君) 焼却灰と飛灰の処分の関係でございますが、飛灰だけの場合の最終処分につきましてはセメント固化等安全化のための処理を行った上で最終処理を行わなければならないというふうにされているところでございますが、飛灰と焼却灰の場合には通常そのまま処分をされているという実情でございます。
○荒木清寛君 だから、産廃であれば焼却灰というか燃え殻というんですか、それはそのまま埋めてはいけないわけですね。ところが、一般ごみの場合はどうしてそのまま灰を埋めてしまっていいと、そういう法体系になっているんですか。その違い、その区別をしてある、規制が緩い理由を私は聞いているんです。
○政府委員(小野昭雄君) 産業廃棄物の場合につきましては、御案内のように物の生産等に使われた残渣が出てくるわけでございます。その中に含まれます焼却灰につきましても、いわゆる家庭ごみと比べまして有害物質が多いというふうな実情等がございますので、より厳しい基準といたしているというところでございます。
○荒木清寛君 簡単に言うと、家庭ごみは紙その他であるから灰にそんな有害物質は出ないはずだと。ところが実際には、またこれもある地域では一般ごみの焼却灰から高濃度の有害重金属が検出されているという、こういう実態を環境庁なり厚生省は掌握していますか。要するに、産廃であれば規制に引っかかるような高濃度の有害物質が実際に一般ごみの焼却灰から出ていると。それも先ほどの市議会の質疑で大問題になったわけです。そういうことは把握していますか。
○政府委員(小野昭雄君) 一定基準を超えるような有害物質が含まれているケースがあるということは聞いたことはございます。 ただ、先生御指摘のように、個別にどういうものがどうという詳細はまだ把握をいたしておりませんので、御指摘ございましたので、そういった実態につきましても適宜把握をしてまいりたいと考えております。その実態に基づいて、どう対応するのかということは早急に検討すべき課題だというふうに考えております。
○荒木清寛君 それは、今私が言った地域の実態を調べるという話なのか、それともこれを契機に全国的に本当に一般ごみの焼却灰をそのまま埋めてしまっていいのかという実態調査をするという意味なのか、どちらですか。
○政府委員(小野昭雄君) 御指摘の一地域という意味で申し上げたわけではございませんで、ごみ処理というのは全国で日々行われているわけでございますので、環境庁ともよく御協議をしながら、全体としての把握をどう進めるかということについては検討してまいりたいと考えます。
○荒木清寛君 名古屋市で出ましたのは、鉛が産廃の基準値を超えるものが出ているわけです。しかし、別に名古屋市だけ特別なごみを燃しているわけじゃありませんから、恐らく全国で調べればそういう実態が明らかになることでありましょう。 そうなりますと、先ほどおっしゃったように、一般ごみの焼却灰はそんなに危険性がないからそのまま埋めていいんだなんというそういう法体系は許されないはずだと思うんです。そういう法体系の見直しもきちんとやっていくという、そういう答弁だと聞いてよろしいですか。
○政府委員(小野昭雄君) 先ほど私が御答弁申し上げましたことで、若干補足をさせていただきます。 いわゆる焼却灰について、そのまま埋めればいいということではございません。現在の処理基準では、遮水シート等を敷きました、あるいは遮水工等のあります管理型の最終処分場に埋めるということでございます。補足をさせていただきます。 それから、今御指摘の点につきましては、実態を把握いたしました上で、どのような対応をするのか、処理基準等の見直しが必要なのかどうかという点については、その実態の分析に基づきまして検討すべきものと考えておりますし、当然環境負荷との関係もございますので、環境庁とも御協議をしながら進めていくことになろうというふうに考えます。
○荒木清寛君 では、後ほどその実態把握の結果についてもまた質疑をしたいと考えます。 以上です。
○山崎力君 改革クラブの山崎と申します。環境関係に関しては私はこの委員会は初めての登壇で、非常に不勉強でございまして初歩的な問題もあろうかと思いますが、お許し願いたいと思います。 それから、いろんな事情がございまして、質問を終わった午後の委員会は、私自身別の調査会の方が先に決まっておりまして、欠席させていただいて、質問しただけで消えちゃうと、こういうことになりますことをお許し願いたいと思います。 それではまず、今ずっとダイオキシンと関係した問題が先にやられた同僚議員から出されておりまして、同じことを聞くのもなにですので、若干観点を変えた形で、順番も多少変わってくるかもしれませんが、その辺のところで質問をさせていただきたいと思います。 いずれにしましても、大臣の所信表明に出されておりました環境保全型社会の構築に向けた取り組みを進めると、こういった形でございまして、要するに我々が生活する中で、近代社会、近代工業その他の関係から自然界にはなかなか存在しないようなものをどんどん出してきて、それがいろいろ悪影響を我々に及ぼすのではないかということがあると思います。 そういった中でもう一点言わせていただければ、今の置かれた環境庁の立場、これは近い将来環境省になる。なぜ環境省になるかといえば、環境問題が国民生活においてこれまで以上に非常に重要なものであると同時に、今までどちらかといえば厚生行政の中において行われた廃棄物の処理の問題、これをあわせてやるんだと、こういうことで新たな任務が加わるということで省になると、こういうふうに私は理解しておるわけです。 そういった中でまさに今出てきたダイオキシンを初めとする問題が出てくるわけですが、それと同時に今までの置かれた環境庁の立場というのはどちらかといえば調整官庁であった、あるいは調査研究官庁であったというものから脱皮して廃棄物行政をつかさどる、その面に関しては実施官庁になると、そういうふうな性格の変化をここ数年の間にやっていただかなければならない。もちろんそこのところには厚生省との絡みでの調整というものは必要になると思いますが、あくまでもやはりここのところは名前の残る環境庁の方が主体的にその方向にどう持っていくかということがこれから省庁間の関係において必要になってくると思うんですけれども、その辺の大づかみの道筋について大臣はどうお考えか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) ただいま委員からお話がございましたように、環境庁を環境省にしよう、改革しようというのは、まさにおっしゃいましたように環境行政というものをもっと一元的にして、しかも実質的に、単なる調査研究というようなところでなくて、みずから行動を起こせるというところをきちっと整備しろということが今回の改革の趣旨だと思っております。 今もお話がございましたけれども、今までは何か一部的に、例えば廃棄物の問題につきましても、最終で廃棄物が出てきた、そこのところだけをとらえて、しかもそれについて何か基準を作るというところでとどまっておりましたけれども、やはりそうではなくて大量生産、大量消費、そして最終的にそれが今度は大量廃棄というところにつながる。その全体のサイクルをきちっと総合的に見る必要があるんじゃないかということでございますから、そういった立場でこれからの環境行政を進めるということでございまして、庁から省への昇格ということもそういったことを心に置きながらひとつ進めてまいりたいと思っております。
○山崎力君 そういう立場でこれからの行政のいわゆる基本にしていかれるということですので、具体的なものから入っていった方がわかりやすいところがありますので、これは一たん離れまして、豊島の問題に関しましてちょっとお伺いしながらと思っています。 この問題は、公害等調整委員会の方に、具体的な事例についてどういう調整が行われているかということをお伺いしてやっていきたいと思うんです。 まず、あの問題というのはまさに産業廃棄物、産業廃棄物か廃棄物がはともかくとして、一応産業廃棄物と目されるものが、今となっては不法投棄という形でよろしいかと思いますけれども行われて、地元住民を初め環境に非常に破壊をもたらしている。ところが、その廃棄物業者が破産してしまって処理ができない。そこのところでいろいろ訴訟等が行われているわけですが、この問題の調停の状況はどうなっているかというのをまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(下野省三君) 本件につきましては、現在係属中の事件でございますので、詳細については控えさせていただきたいと存じますけれども、概要について申し上げたいと思います。 本件は、先生御承知のように廃棄物処理業者を相手にするばかりではなくて、ほかに香川県及び廃棄物を排出しました事業者二十一社、排出事業者と言っておりますが、それらの方が相手方になっておる事件でございます。 廃棄物処理業者につきましては、平成九年三月、岡山地裁から破産宣告を受けておりますことは先生御指摘のとおりでございますけれども、同年七月には申請人と香川県との間で処分地に存する廃棄物、汚染土壌を無害化処理することなどを内容とする中間合意が成立いたしたところでございまして、現在その具体的な処理方法について検討しておるところでございます。 また、先ほど申しました相手方でございます二十一社の排出事業者との間では、対策に要する費用につきまして応分の負担を求めることといたしておりまして、これまでに九社との間で調停が成立しておるわけでございます。 公害等調整委員会といたしましては、今後とも本件の適切な解決に向けて努力をしてまいりたいと、こう考えておるわけでございます。
○山崎力君 今そういった意味でいわゆる自治体としての行政と、産出というとおかしいんですが、出したもとの生産者も入っておるということですが、これはどうしてそこが入ったのかというところなんです。 法律的に考えると、これは不法行為をしたのはまさに産廃業者であって、行政とそれから出したものが調停の当事者になるということは、そこのところだけ見るとおかしいというか、変に感じる部分があるわけですが、ある意味で産廃業者がしっかりしたものであって、その負担にたえるものであれば、行政あるいはその産出事業者というものは当然必要なくなるというふうにも考えられるわけですけれども、そこのところはどういうことで当事者になったんでしょうか。
○政府委員(下野省三君) 直接お答えになるかどうかわかりませんけれども、もともと公害等調整委員会が行っております調停というのは、公害に係る被害に関する民事上の紛争について、当事者間の互譲に基づく紛争の解決を図るために積極的な調整活動を行うものでございます。 したがいまして、行政機関の監督責任そのものを、この調停の過程で存否を裁断していくというものではないわけでございまして、現実の調停の場では当事者がさまざまな主張をされるわけでございますけれども、そういった当事者双方の主張を踏まえまして、当事者間の利害を公正中立な当委員会の立場から調整いたしまして、適切な解決が図れるように作業を行っておるということでございます。
○山崎力君 質問の趣旨が通らなかったのかしりませんけれども、私が聞きたかったのは、何で当事者に行政や事業者、事業者というのは産廃を出した事業者がなったのか、そこの根拠は何かということをお伺いしているのであります。
○政府委員(下野省三君) 申請人のお考えによりますれば、香川県が適切な指導監督を怠ったのではないかというようなことで、当事者として、被申請人として名前を挙げられておるのではないかというふうに思います。
○山崎力君 産出した事業者についてはどうなんですか。
○政府委員(下野省三君) 排出した事業者は、もともとの産業廃棄物を排出した原因者でございますし、その廃棄物を廃棄物処理業者に委託したときにいろいろな問題があったのではないかということで当事者としてこの調停の中に入ってきておるのではないかというふうに思っております。
○山崎力君 ということは、やはり行政上の監督責任、あるいは道義的な責任と言うとちょっとおかしいんですが、やっぱり排出する事業者もその産廃業者を選定するということにおいての瑕疵があったんではないかというのが住民側からの調停に対する相手方の当事者要件の主張だろうというふうに思っておるわけです。 そういった意味からいきますと、国も含めた主に地方公共団体がその廃棄物の処理に関しましてどういう立場をとるのか。いわゆる産廃業者と同じような立場に立つのか、あるいは各地で行われている自治体を中心とした組合的なもの、そういったものが公害被害といいますか産業廃棄物に伴う被害を出したということで住民サイドから公害調停の申し出が出たときに、当然民事上といえども当事者要件になると思うんですが、そのときいわゆる地方公共団体、国も含めて結構ですが、それと一般の民間の廃棄物業者と当事者要件に違いが出てくるんでしょうか、公害調停において。
○政府委員(下野省三君) 公害等調整委員会の行います調停というのは、今先生がおっしゃられましたように民事上の紛争についてでございまして、調停申請が出されました場合に私どもはその被害の発生について、あるいは被害の発生のおそれについて、相手方が原因者となっているのかどうかということについて検討をするわけでございまして、その過程で今お示しのような地方公共団体あるいは国というものがやはり関与があるということであれば、調停の手続の中でいろいろな話し合いを行っていくということになるわけでございます。
○山崎力君 僕の質問の仕方が悪いのでしょうか。そこのところは当然のことなんですが、要するに一般の民間の廃棄物業者とそれから地方公共団体というような形の団体と、当事者要件として民事なら民事の被告、原告の、裁判で言えばそういう形ですが、原告の要件が違った扱いをしているのか全く同じ扱いなのかというそういう感じの質問なんですが。
○政府委員(下野省三君) 調停の手続の中では裁判のような考え方ではない、その実態に即して解決をしていくということではないかと思います。
○山崎力君 実態に即するというのは、要するに相手が国であったりあるいは自治体だったり自治体の事務組合だったりという場合と産廃業者とでは、その実態が違うから対応が違ってきて当然であるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府委員(下野省三君) 私どものやっております調停というのは、御承知のように個別ケース、そのケースごとに判断しておるわけでございまして、一概に申し上げられるわけじゃないんですけれども、当然のことながら私人間の争いということでございますから、国であろうと地方自治体であろうと民間の産廃処理業者であろうと法律的には同じように扱うということでございます。
○山崎力君 ようやっとそういうふうな形のお答えが出てきたと思うんですが、ちょっと別の角度からですが、調停の結果明らかに原因者に大きな問題がある、しかもその公害が現実続いているといった場合に調停の形でその事業の差しとめを勧告するとか、あるいはそれに類する行為を公害等調整委員会はできるものなんでしょうか。
○政府委員(下野省三君) 公害紛争処理法の第三十二条の二というのがございまして、調停が成立いたしました場合に、その内容たる事項を実現することが実質的に見て不可能あるいは著しく困難な状態に陥っていることがないよう、調停の内容たる事項の実現を不能にし、または著しく困難にする行為の制限を勧告することができるという規定はございます。
○山崎力君 今お聞きのとおりのことでございまして、こういった問題というのは裁判になじむかどうかという問題もございます。現実に裁判になっている問題もございます。あるいは公害調停の場に置かれているものもあるし、同時並行で行われているような部分もないわけではないということなんです。 私がここのところで大きな意味で質問申し上げたいのは、との廃棄物の問題というのは、産業廃棄物の場合もそうなんですが、業者いわゆる産廃業者とそれから同時に自治体が極めて密接に絡んでいる、こういう実態があろうかと思います。 このことに関して地方分権である、あるいは地方の自主性を重んじる、こういったことの論でいきますと、うちの地域はこうこうだから、こういう事情にあるから物すごく規制値を厳しくする、あるいは逆にうちの市町村はこういう業界があってそういうところから出る廃棄物は非常に管理が難しい、よってこれを甘くするというようなことが、本来地方分権であればそこのところで処理すもならば考え方としては可能だと思うんですが、これは地球全体の環境問題なんということを言う時代に非常にそぐわない問題であろうと思うわけです。 そうすると、何がそこで出てくるかと言えば、やはり広域的国の基準と行政の指導というものが極めて重要になってくる。しかも、この問題に関して自治体が誠実な対応をこれまでとってきたかというと極めて疑わしい事例が多々出てくる。つい昨今の問題でも、長崎市におけるデータ隠しの問題が今市議会で取り上げるなど話題になっている。そういう点から見ますと、このダイオキシンという具体例を含めて国側の取り組みというものはかなり強制的なものにならざるを得ないんではないか。指導という生易しいものではないんではないか。 これは翻って言いますと、これからの産業構造の中に廃棄物処理に対するコストの感覚というものが極めて重要になってくる。廃棄物をほったらかしてやった製品とそうでない製品とではコスト計算が全く違ってくる。正常な競争関係をやるためにも、これは通産行政の中に入ってくるかもしれませんけれども、通産省の立場ということはどちらかと言えば競争力のある製品をつくりたいという立場の役所であるということを考えれば、それをチェックするのは明らかに現在の厚生省と環境庁の仕事であり、将来の環境省の仕事であると思うんですが、大臣、その辺についての決意といいますか、これからの予算要求を含めた、法体系の整備を含めた計画、省に向かっての将来目標というものをお聞かせ願えればと思います。
○国務大臣(大木浩君) いろんな面からの今御質問であったと思いますが、一つは地方分権と今のごみの処理をどうするかということですが、実はまさしくそこのところが私も先ほど冒頭にほかの委員の御質問に答えたところで申し上げたんですけれども、環境行政というものがまだ十分に整っていないということであります。しかも、規制は非常にきちっとした規制でなければいけないんじゃないかというのも、まさにそこもそういう認識を私は持っております。 やはりいろいろと規制緩和の時代ではありますけれども、よく言われるのは経済的な規制と社会的な規制は性質が違うんじゃないかということで、経済的な規制はともかくとして社会的な規制は物によってはもちろん強化しなきゃいかぬ、しかもそれは中央政府が責任を持ってきちっとした基準をつくらなきゃいかぬということは全くそのとおりだと思います。 いろいろと具体的な事例を私も見たり聞いたりしておりますと、まさしく今まではそこのところが、産業界もあるいは地方自治体もこれからの経済活動の中で環境に対する投資といいますか、環境というものを経済活動あるいは生産活動の中に入れて、初めからコストの一部に入れて考えないとなかなか全体として対策ができないんじゃないかということを考えております。 これは、例えば家電のリサイクルの話についての法案が、これは別の話ですけれどもいろいろ議論されておりますが、この中でもどういうふうにそのコストを負担するかというのはいきな力はなかなか、今おっしゃいました通産省あたりは、日本のメーカーさんみんなコストが高くなってはなかなかうまくいかないんじゃないかということがありますから、もちろん国内での競争もありますし国際的な競争もありますから、その辺はひとつよく考えながら決めなきゃいけません。 いずれにいたしましても、ごみの処理あるいは環境一般につきましては、やはりほかの問題とは別に規制というものを国が責任を持って相当きついものを、しかもきちっと全国的なものをつくらないといけないという場面が相当多くなるんじゃないかというふうに理解しております。
○山崎力君 その流れでダイオキシンの問題で言えば、もう一つ豊島の問題を絡めて言えば、今までなされた廃棄物の後処理がいわゆる業者でも、先ほどの豊島の場合は破産したと言っていましたし、地方自治体であっても、例えば前やったところから有害物質が漏出する、あるいは焼却場からダイオキシンが出ている。それで、焼却場から出ているというのはこれは焼却場を直せばいいんですが、そこからばらまかれたものが周辺の土壌を汚染しておる。こういったものを回復する場合、これは財政的に無理だということがもう今から言われて、豊島の場合は一般業者はつぶれているわけですから、それをどうするかという行政上の責任で今やっている。 そうすると、これは国側としても、原状回復といいますかもとの状態に戻す費用というものは今から頭の中に入れておかにゃいかぬのじゃないか。これをどこに負担させるんだ、やはり国しかないんじゃないかと。もちろん当該地方自治体あるいは業者に対しても直接的な負担をしてもらうのは当然ですけれども、それでは実質上不可能ではないかということが言われているわけです。 これは、もうこのダイオキシンに限らずずっと言われている問題で、これは足尾の鉱毒問題も含めての長い公害の歴史の原点の問題なんですけれども、今の時代になってくるとますますそれが広く薄く、足してみるととんでもない量になってしまって国民の健康、生活を損なう。そうなってくると、やはりここのところで国側がどういう対応をとるのかという厳しい規制と同時に、それに対する回復の手段の道筋をそろそろ打ち出す時期ではなかろうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) これも非常に一般的な話でございまして、要するに地方分権というのは同時に責任、負担の分担ということも出てくるわけでございますから、どこまで責任を国が負うかということになりますと、物によって違う、こう言わざるを得ないんです。やはり国が一つの基準を設ける、それをきちっと例えば都道府県も守っていただく、あるいは物によっては市町村も守っていただく。それを守らないときの責任というのは、これはやっぱり守らない方の責任ということもある程度考えていただかなきゃいかぬというようなところがとりあえずの私の御答弁になるかと思いますけれども、そういった問題があちこちで出ておるということは非常に私も痛感しております。 特に、市町村あたりになりますと、市町村の財政能力といいますか、あるいは問題についての処理能力といいますか、それがなかなか実力が違うものですからばらばらな答えが出ております。これは、やっぱり全国的な問題としてどういうふうにするかということはこれから考えていかなければならない問題だというふうに感じております。
○山崎力君 これから考えていく問題というよりも、関係者はもう最初からわかっていた問題だろうと私は思っております。 ただ、責任者といいますか原因者といいますか、そういった者が一義的にやるよという法体系になっていて、それが先ほどの豊島の問題で言えば、産廃業者があらん限りの悪いことをしてそれで倒産したら後はどうなるの、倒産したときの周辺の住民はどうしてくれるのと。あるいは市町村がつくった施設、ここのところである意味で昔風に言うと公害を垂れ流す結果が出ていた、周りの土壌その他水質が汚染されているままになっている。ところが、市の方は財政的にできません、やるんなら財政再建団体になりますよと。そういったときに、今の状態ではそのまま放置されるという法体系に私はなっていると思うんです。 そこのところを正すために動くのは、今時点はともかくとして、将来は私は環境省しかないだろう。それがこれからということになりますと、実態はもう現実にあるわけですから、直ちにそこのところに取りかかるというくらいの姿勢をとっていただかないと、この問題は国民にとっては解決しない問題だろうというふうに私は思っております。この問題に関しては御答弁は結構でございます。 それでもう一つ、各省庁の絡みの問題で言えば、所信表明の中に緑のダイヤモンド計画というものがございます。これは、「自然公園内の荒廃した山地地域を対象として、自然環境の保全や公園利用施設の整備を行います。」と、これだけ書いてあるわけですが、「荒廃した山地地域を対象として、」、こういうふうになっておりますと、これだけ読むと、台風か何かでいろんな施設が流されて、それを原状回復するんだというふうに受け取れるような感じの文章なんですが、実態は自然公園内の大きな荒廃した山地地域ということになりますと、これはある意味じゃ林野庁等の伐採による跡地というふうなのが私の身近なところでもあり得る。 ただ、そこのところがどういうふうになるかというのは、これはどうなんだといえば、国有林であるし、林野庁は林野庁として伐採計画を立ててやっている、あるいは環境庁の方は公園内を幾つかの地域に分けて、ここはもう絶対手をつけちゃいかぬところとか、あるいは伐採していいところとか、何段階かに分けてやっているというのはわかるんですが、そういった実態を踏まえると、これは何を目的としているんだ。ある意味では、林野庁の今の赤字で、林野庁にリカバーの、回復の予算がつかないところを、自然公園内でもあるし、そこが目につくと非常に格好が悪いから環境庁の予算で何とか見えるようにするんじゃないかというような感じにも受け取れる文章なんですが、そういう意味では非常に舌足らずの部分があろうと思いますので、その辺のところを一言、お立場から御説明願えればと思います。
○政府委員(丸山晴男君) お答え申し上げます。 今先生お話しの大臣の所信表明の中身でございますけれども、実は緑のダイヤモンド計画という事業と別に、自然公園内の荒廃山地を対象とした保全整備事業というのがございます。あるいは当然ながら場所がダブってくれば連携して行うということも可能かと思います。 お尋ねの緑のダイヤモンド計画でございますけれども、これは平成七年度からスタートいたしまして、我が国の国立公園、国定公園、これは我が国を代表するようなすぐれた自然の風景地あるいはそれに準ずる地域につきまして現在指定をされておりまして、自然環境が保全されますとともに、年間十億人以上の国民の方が野外レクリエーションの場として利用されているというところでございます。 古来からの著名な地域といいますのは、人や車で大変混雑をいたしましてなかなかゆっくり自然に触れ合う快適性が確保されないとか、そういったようなことがございまして、国立公園や国定公園の核心地域を特定いたしまして、自然環境の保全あるいは整備のための施設、またより快適な利用を確保するための整備を総合的に実施いたしまして、すぐれた自然の学習あるいは自然体験の場を国民利用者に提供し、またすぐれた自然環境を次の世代に引き継ぐというようなことでございまして、平成九年度までに六地域で事業を実施いたしておるところでございます。こういったような事業、特に湿原とか自然林の保全等の事業、あるいは野鳥と出会う場といったようなフィールドの整備事業、利用者の拠点整備事業といったようなことを総合的に実施するというものでございます。 また、森林伐採との関係のお尋ねでございますけれども、伐採との関係はないのかということでございます。 例えば、国立公園におきます国有林の伐採につきましては、私ども環境庁で国立公園計画を策定いたしまして、また林野庁におきましては実際の施業計画であります国有林の施業管理計画というものを策定するわけでございますが、それぞれの段階で相互に調整を行っております。 その結果、例えば国立公園の特別保護地区ですとか第一種特別地域につきましては伐採は原則として行わないという扱いになっておりますし、また第二種の特別地域におきましては三〇%の択伐を行うといったようなことになっておるわけでございます。そういったようなことで、国立公園内ではそういった調整の結果、適切な森林施業が行われているものと考えております。 特に、今お話がございました緑のダイヤモンド計画、これは国立公園のさらに核心地でございますので、それが国有林の場合には事前に林野庁にも十分説明をし、必要な協力を得るという調整にも努めているところでございます。
○山崎力君 そういった御答弁だろうと思います。 ただ、何かあれを読んでみましたときにそういった印象を受けましたものですから、これはうまくいけばいい話で、あとは役所間の連係プレーをうまくやって、後で後ろ指を指されないといいますか、あそこはどうなっているんだということが観光客から、あるいはそういったところへ行かれた方から出ないようにしていただくという意味での要望でございます。 最後になりますが、一番重要であった地球温暖化対策についてお伺いしたいと思います。 これは大問題でございまして、六%削減するという目標が設定されました。そういった中で、これで一番問題なのは、本当にできるのかどうかというところと、そこのところの前提として、原子力発電所をある程度増設しないとこの部分の削減目標が達成されない。そういう意味では、非常に言葉は変ですが、環境庁が国のエネルギー政策の根幹にかかわる部分まで対外的に約束したというか、これは政府が約束したということですからあれですが、大臣が当事者となって約束された、これはそういう意味では極めて画期的な約束であったというふうに私は思っております。 問題は、それが本当に今後の行政の中で、環境庁が、かつて非力と言われた環境庁がビッグな通産省のエネ庁のエネルギー対策をコントロールできるのかどうかというところがある意味では焦点になろうかと思うんですが、まずその辺についての御決意というものを大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今回、京都会議で日本としては六%の削減というのを具体的な数値で出したわけでございます。 正直申し上げまして、まだその内訳というのはかなり未確定というか、少なくとも非常に正確に数字を決めたというところでないところもありますけれども、実際の省エネないしは新しいエネルギーによりましてその削減をしていくというところにおきましては、まさに原発というのは非常に大きな要素になるわけでございます。 総理がよく、これから新しい原子力発電所を二十つくるとか幾つかとか数字を言っておられますけれども、確かに現在のような原発に対する国民の皆様方の受けとめ方というのは非常に厳しいものがございますから容易でないことは十分に承知しておりますし、京都で六%を決める前にもというか、むしろ日本側の案をいろいろつくる過程におきましても議論はあったわけでありますから、当然に厳しい。厳しいけれども、これから差し当たりは二〇〇八年から一二年ぐらいのところを目標にしてだんだんに削減していくということでありますから、それだけの時間をかけて何とか原子力発電所を含めた新しいエネルギー対策というのを確立したいということで、これは通産省としても非常にきつい目標だけれども、やはり日本としてここまでは協力しなきゃいかぬということで合意をしていただいたということでございますので、これからそういった原子力発電所の建設につきましても、私どももひとつ関係各省と十分協力しながらその推進に努力をしていきたいと思っております。 それで、何といいましても原子力発電所につきましては危険だという、その意識が非常に牢固としてなかなかなくならないものですから、その辺の説明ぶりが今まで十分でない、あるいは下手であったということは、これは反省しなければいけない問題でございますので、できるだけ原子力発電所、特に日本においていかに安全性については努力し、しかも必要な対策をきちっとしておるかということを十分説明しながら、またひとつ建設についての努力を進めてまいりたいというふうに考えております。
○山崎力君 この問題、温暖化対策の一つの要件としてCO2対策もあろうかと思うんですが、そういった意味で言えば、我々の呼吸していることでのCO2の排出ということを考えると、我々もそういった意味では数になれば公害物産出の大きな要件であろうと思わざるを得ないわけです。 そのCO2の排出の先ほどの原子力の絡みでよく言われていたのは、原子力発電所はCO2を出さぬのだ、火力発電所はたくさん出すんだということで、原子力をこれから温暖化対策を含めて進めなければいかぬという、エネルギー源としての貴重な存在であるという論がなされておりました。安全性の問題を別にすれば、これは一番重要ですけれども、その論は一応正しいというふうに言えると思います。 ただ、そこのところで一部といいますか、我々もその論に対して耳を傾けざるを得ないのは、確かに発電状態になった原子力発電所からはCO2は出ないよと、だけれどもその原子力発電所をつくるということにおいての産業活動、こういったものからCO2が出るのではないか。あるいは終わった後、それを最終処分まであるいは発電所の解体までの部分でのCO2も出るんではないか。 それからもう一つ言えば、今話題となっております太陽光発電、これがどの程度進むかは別として、確かにこれもCO2は出さぬのだけれども、その太陽光発電の一つ一つのパネルといいますか発電素子をつくるのにだってこれはCO2は産業活動として出るんだろう、廃棄ももちろん当然何年か後には出てくる。 そういった総合的なことをおっしゃる方もいるし、確かにそうかなという気もするわけですが、その辺のデータというのは、もちろん細かいところは無理だと思いますけれども、そういった全体的なCO2の抑制策というものを通して、これからのエネルギー源、あるいはもちろんそれをうまく節約するというのは当然のことですし、原子力発電所においてはこれは安全性というものは当然のことですけれども、そういった中において、やはり日本の将来のエネルギー対策と地球温暖化対策を総合的に考えた場合、原子力発電というものに我が国のエネルギー政策は頼らざるを得ないというふうにお感じかどうか、大臣の所感をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) エネルギー対策は私どもだけの問題ではございませんけれども、私どもも通産省その他開運省庁と一緒にこれから考えていくという立場から結論的に申し上げますと、やはり原子力発電所というのは今おっしゃったようなつくるときのエネルギーあるいはつくった後の保守についてのエネルギーいろいろありますから、それは総合的に計算しなきゃいけませんけれども、ほかの新エネルギーというのがいろいろと理論的には論じられておりますけれども、まだすぐには日本のエネルギーの中心にはなり得ない。 太陽発電につきましては、いろいろとそれを非常に直視される方もございますけれども、当面は、これからの例えば十年ぐらいのことを考えますととても日本のエネルギーのうちの相当な部分になり得ない。せいぜい一%を超えたとか超えないとかそんなような数字でございますので、なかなかこれは太陽だけには依存できないということになりますと、当面はやはり原子力発電というものが、当面といいますか差し当たりは今、六%の話も先ほどから言っておりますように二〇一〇年前後のことを考えておるわけですから、そういったタイムスパンの中では原子力というものに相当重く依存せざるを得ないんじゃないかというふうに理解しております。
○山崎力君 終わります。
○委員長(関根則之君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、年後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十一分休憩 ―――――・――――― 午後一時三十一分開会
○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の事務概要に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○清水澄子君 社会民主党の清水澄子でございます。 まず初めに、所信表明で長官が強調しておられます「環境保全型社会の構築に向けた取組」についてお伺いをしたいと思います。 まだこの国会に提出されないんですが、三月十三日の閣議決定が予定されております家電リサイクル法案というのがございます。これはテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの家電四品目のリサイクルに関して必要な措置を定めるという内容のものなんですが、この法案は通産省と厚生省が所轄であるために環境庁はほとんどこれに関与できないという内容のものが出されておりました。 私ども社会民主党は、この法案は、やはり家電のリサイクルに伴って、解体に当たってフロンとか鉛とかカドミウムなど有害な物質の処理を伴うものでありますから、これは環境保全の見地からも環境庁の関与が絶対必要だということを強く主張してまいりまして、その結果、環境庁が関与できる、そういう内容になったわけでございます。 私は、この法案についてはまだ提出されておりませんからここでお答えをいただくつもりはございませんが、ここでやはりお尋ねをしたいんですけれども、この日本のフロンの生産量というのは世界で第二位となっております。しかも、その回収は非常に進んでおりません。そうした意味でも、今回の家電リサイクル法との関係において環境庁は、このフロンまたは代替フロンをどのような基準で取り扱っていくのかということでは環境庁の果たす役割というのはとても大きいと思うわけです。 そういう意味で、フロンに対してどのような対応をされようとしておられるのか、ぜひそのことをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) フロンについての具体的な数字等は後で政府委員からも御説明申し上げますが、一般的に今、清水委員おっしゃっていましたように、今度の家電についてのリサイクルの法案が間もなく出されるということでございまして、それにつきましては清水委員も大変に法案の改善につきまして、私どもからいえば改善について御努力いただきまして感謝申し上げたいと思いますし、そういう内容、皆様方の御意見を反映したものが最終的に間もなく閣議決定して出てくると、こういうことでございます。 よく御存じの先生に言うのはむしろ釈迦に説法なんですけれども、やはりリサイクルは結構なんですが、そのリサイクルの段階におきまして有害物質がどこかできちっと処理されないままで地下へ潜ってしまうというようなことではいけないわけでございますので、そういったことで今回の家電に限らずこれからいろいろなものが出てくると思いますので、そういったものにつきましては常にそういったところをきちっと対応できるような法案にしたいというふうに考えております。
○政府委員(野村瞭君) まずは一般的な特定フロンの回収問題について御説明を申し上げたいと思いますけれども、特定フロンにつきましては、従来から地域における関係者から成ります協議会を中心としてこの取り組みを進めてきたところでございます。昨年の九月に、さらにこの特定フロンの回収につきまして一層促進を図る必要があるということで、関係十八省庁から成りますオゾン層保護対策推進会議におきまして取りまとめを行っておりまして、この中で機器ごとに関係者の役割分担でありますとか費用負担のあり方を示したところでございまして、これに基づきまして、所管省庁からも業界団体に対しまして回収等に取り組むよう要請が行われているところでございます。 これを受けまして、例えばカーエアコンにつきましては、自動車メーカー等が中心となりまして既に回収・破壊のシステムの運営が開始されておりまして、平成十年度の半ばを目途に全国展開がされることになっております。環境庁といたしましても、今後とも適正なフロン回収・破壊を行うための条件整備を進めてまいりたいと考えているところでございます。 一方、御指摘ございました現在検討中でございます家電リサイクル法との関係でございますけれども、家電製品の中には冷蔵庫のようにフロンを利用している製品もあるわけでございまして、現在その中身につきまして、リサイクル法につきましては関係省庁間で詰めている段階でございますけれども、フロンとの関係で申し上げますと、例えば今申し上げました冷蔵庫に使用されている特定フロンというものがあるわけでございますが、これの適切な回収等をこの法律の中で位置づけることによりまして大気中に放出されないようにするということが重要なことだと考えておりまして、環境庁といたしましても、こうした措置が講じられるようさらに努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○清水澄子君 それは進めていただくことは望みますけれども、やはり一九九二年のモントリオール議定書でフロンの回収の促進というのが決議されていると思います。そして、他の先進国ではフロン回収を法的に義務づける国がふえているわけですけれども、このフロンとか代替フロンの回収、それから破壊をやはり法的に義務づける総合的な法律が必要ではないかと考えますが、私はその点では早急にそういう方向で進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(野村瞭君) 御指摘いただきましたように、特定フロンにつきましては国際的な枠組みのもとでもう既に生産禁止ということが、国際的な約束事でもう既に一九九五年末までに廃止をされているわけでございます。 問題は、既につくってしまったフロンがいろいろな機器等に入っている、これをどう対応していくかということが問題になっているわけでございますが、これへの対応につきましては、私ども先ほど申し上げましたように、地域における回収等の推進のための協議会、さらには関係業界を通じての取り組みを現在鋭意進めているところでございまして、そういう自主的な取り組みというものが特定フロンの回収・破壊の対応におきまして実効があるというように認識をしておりまして、一概に法的な義務づけということを否定するわけではございませんけれども、私どもとしては実効あるやり方として今申し上げたようなシステムづくりをまず進めてまいりたいというように考えているところでございます。
○清水澄子君 私はやはり法的な措置が大事だと思いますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。 次に、今度は長官にお伺いしたいんですけれども、所信の中で、廃棄物・リサイクル一体となった望ましい物質循環を促進する総合的な制度について検討するということが述べられております。私は大変この点は重要と思いますので、早急に成案を得るべく課題として取り組んでいただきたいと思います。 その場合に、例えばドイツは循環型経済の促進及び廃棄物の環境に適合した法律という包括的な法律を持っているわけですが、日本においてはどのような制度をつくろうとされておるのか、そのイメージを含めて大臣に具体的な内容をちょっとお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 先ほどもちょっと先走ってというか、家電ばっかりではなくて全般にということでお話をしかけたわけでございますが、今のリサイクルのやり方ということについては、実はたまたま家電が一番最初に出てまいりましていろいろと調整しておったわけですが、率直に申し上げますと、まだこれから新しい一つのフォームというかフォーミュラといいますかをつくる過程なものですからいろいろと議論がございますが、家電については先ほど申し上げましたように、先生方の御協力もいただきまして間もなく法案が出てまいります。これを今度一般的にこういったリサイクルについての基本法案というようなものを整備するということになりますといろんな問題が出てくるものですから、今どういうものができるかということをすぐには申し上げられないのですけれども、むしろ法案は法案といたしまして、どういうふうに現実に処理するかということについて今関係各省とも議論しているところでございます。 例えばですけれども、一つの問題としては、こういったリサイクルにつきまして、先ほどもちょっとお話がほかの先生方の御質問にも出たと思いますけれども、いろんなコストがかかるわけですね、リサイクルしますと。そこのところをどういうふうに考えるかというようなところが問題になろうと思います。 そういうことで、その辺も含めて目下検討中ということでございますので、ちょっと今どうだと。もちろん、ドイツの方の例は勉強中でございますので、これは十分に参考にしてこれから検討させていただきたい。しかし、せっかく今こういう問題があちこちで起こっておりますので、もちろん法律にするかどうかということもありますけれども、現実にどういうふうにこういうことに対応していくかということも含めて検討してまいりたいと思っております。
○清水澄子君 ダイオキシンはさっき皆さんたちがいろいろお尋ねになったので外しまして、地球温暖化対策についてお尋ねします。 さきの京都会議では、温室効果ガスの削減率については合意されましたが、その実施にかかわる詳細はことしの十一月のCOP4での議論にゆだねられておるわけです。 この中で大きな影響を持つと考えられる排出権取引についてですけれども、世銀による基金の創設とか、ロンドンでの常設取引市場設置の動きなどが報じられておりますし、また、先週には日本もアメリカやカナダなどと九カ国の政府が民間にも排出権取引を認めるということで合意をされているわけです。 排出権取引については環境庁も検討会を設置されているようなんですけれども、今後の議論の展望、それについてぜひお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(浜中裕徳君) お答えを申し上げます。 ただいま御指摘のとおり、京都議定書では、いわゆる排出権取引が導入をされたわけでありますけれども、この実際の排出権取引をどのように実施をしていくか、その原則でありますとか実施方法、あるいは規則、指針といったことについては締約国会議がこれを定める。そして、その規則にのっとって先進国は排出削減の約束を履行するために排出権取引に参加できるということを規定しているわけでございます。したがいまして、具体的な制度のあり方は今後の国際交渉により決定される。 より具体的に申し上げれば、ことしの十一月に開催を予定しております第四回締約国会議から検討を開始する。なるべく早く合意が得られることを私どもとしては希望をしておりますけれども、京都会議で大変これは大きく意見が分かれた問題でございますので、そういうことを考えますと、果たして早急に結論が得られるかどうか必ずしも明確な展望を持ち合わせているわけではございませんが、私どもとしてできるだけ早く結論を得るように努力をしてまいりたいというふうに考えております。 そのような意味で、ただいま御指摘のございましたような勉強を進めますための検討会も、私どもの企画調整局長のもとにそういう専門家にお集まりをいただいた勉強会もつくっておりまして、当面十一月のCOP4、第四回締約国会議に向けまして六月には条約下部機開会合が開かれる予定になっております。そこで第四回締約国会議に向けました準備の予備的な議論が行われることになりますので、それに向けまして検討を進めていただこう。そして、そこでの検討結果も私どもは十分に踏まえさせていただきまして、政府として適切な対応をしてまいりたい、このように考えております。
○清水澄子君 何か質問をしても全然、イメージでもいいから答えてくださらないと、経過と次の会議がある、そこで検討をしますじゃ、なかなかちょっと、もう少し私ども、環境庁はどういう考え方でこの排出権取引の会議に臨んでいるのかというのを本当は私だち聞きたいわけですけれども、そういうところをもう少し、確定はしていないことはわかりますけれども、こういう方向も考えられるんだというような答えはぜひお願いしたいと思います。 続いて、地球温暖化対策に排出権取引という形で市場メカニズムを組み込んでいくのであれば、当然炭素税の導入を含むそういう税財政構造全体の見直しとか、それから財政のグリーン化ともつながってくるのではないかと思います。 私ども社民党は、この行革に関して税財政のグリーン化における環境省の先導的役割を主張しているところでございますけれども、環境庁としては炭素税を含めて今後どのような方向で臨むおつもりなのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) いろいろと具体的な作業の状況は必要なら後でまた政府委員が御説明いたしますけれども、今の炭素税というお話がございましたので私からもお答えいたしますが、今後京都議定書の実現に向けていろんな手法でそれを実現しなきゃいかぬということでありますから、物によっては規制を何らかの意味で強化する、あるいは経済的な手法で今言ったような税金の問題も含めて、これは税の問題については温暖化防止のためのものについてはそれを助成する、促進する。例えばハイブリッド自動車については免税を考えるとか、そういったところもありますし、逆に今炭素税のように排出を抑制するという効果のある経済的な手法というのもございます。 ただ、今のところとりあえずは、既に御存じのとおりに通産省の方で省エネ法案も出しておりますので、それとの関連も考えながら、しかし今申し上げましたような経済的な手法も含めた総合的な温暖化対策の法案を目下一生懸命準備をしているところでございまして、まだ関係各省との調整は十分終わっておりませんけれども、一応まず法律的にどういうものを書けるかということを検討しているところでございます。 ちょっと長くなって恐縮ですけれども、やっぱり京都議定書自体が今後また内容がだんだん変わっていくという可能性も非常に多いものでありますから、その変わったときにどうするかということも考えながら法案をつくらなきゃいかぬというところで多少時間がかかっていることはひとつ御理解いただきたいと思います。 いずれにいたしましても、今言ったような税の問題を含めた対策というのを検討中でございます。
○清水澄子君 排出権の取引と並んで大きな問題であります吸収源の扱いでございますが、通産省は算定方法を見直すと最大三・七%まで含めることができるという考え方を示しています。 しかし、この方法でいくと他の先進国の温室効果ガスの排出量の実質削減も大幅に低く抑えられると思うんです。ですから、私はこういう計算でいくというのが本当に温暖化防止にプラスになるのかどうか、むしろ後退ではないかと思うわけです。 私たちはそもそも吸収源を含めることには非常に否定的な立場でありました。少なくとも京都議定書で規定されている要件というものは緩めるべきではないと考えるわけですが、環境庁はどういうお考えでおられるでしょうか。
○政府委員(浜中裕徳君) お答えを申し上げます。 確かに、京都会議の交渉過程におきまして、我が国においては二〇一〇年ごろ京都会議で合意をいたしました目標の第一期達成期間でございますが、このころにおきます我が国全体の森林などによる純吸収量を計算いたしますと三・七%程度と推計されるということで、そういうことを念頭に置いていたことは事実でございますけれども、実際の現在合意されております京都議定書の規定に従いますと、吸収量を見込むことができるのは我が国の場合でございますとおよそ〇・三%程度ということでございます。 我が国といたしましては、ただ、この議定書で同様に今後必要な見直しをする、現在は吸収源としてカウントできる活動が非常に限られてございます。一九九〇年以降に行われた植林、再植林及び森林減少に限定をされておりますが、このような規定については今後適切な方法論を得て見直しをしていこうということになっているわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、今後の国際交渉において適切な方法論が確立されるように努めてまいりたい。その結果として追加的に吸収される分というものがもちろん確保されてくる。その部分については、我が国の全体の六%の削減目標の達成に算入することが可能なわけでございますので、それはそれとして算入してまいりたいと思うわけでございます。 この吸収源の問題につきましては、京都の会議におきましても大変賛成論、反対論、多数ございました。また、その中で、抜け穴につながるのではないか、国内の排出の削減努力を妨げるものになるのではないかといったような指摘も多々あったわけでございますので、私どもといたしましては、そうした御指摘も十分踏まえまして、今後科学的な知見に基づいた新しい方法論が確保されるように調査研究の推進とそれに基づきました国際交渉を進めてまいりたい、このように考えております。
○清水澄子君 そこで、通産省からまた新しい省エネ法改正案が出されるわけですが、それについてもさっき大臣おっしゃっていましたけれども、この法案自身にも、本来ならば、環境庁の中原審にも今度答申されましたように、総合的な温暖化防止法というんですか、そういう法案が出されて、その中の一環として通産省が束ねるといいますか工場関係の省エネというものが位置づけられているのならばいいんですけれども、今回も通産省の方は環境庁は一切関与できない仕組みで省エネ法が、またこれもあさっての閣議で決まるんじゃないかと思います。 そういう何か環境とか温暖化防止対策という非常に大がかりで国際的な会議があり、そこでいろんな基準を決めながら、しかし国内法になるとなかなか縦割りというのがそう簡単には解消できない仕組みになっているのを非常に実感するわけです。 それについてはなかなか答えにくいんじゃないかと思いますけれども、しかしこの中原審で、省エネルギー法を初めそういう関係する法制度についても改善を進めるべきであるということが出されました。そして、もっと総合的な地球温暖化防止の観点から法整備をすべきだという中原審の報告があるわけです。 そういう意味からいいましても、環境庁はもっと積極的にやはり二〇一〇年の温室効果ガス排出量の六%削減を担保していく、そういうための抜本的な法的措置が必要だと思いますし、それをやはりもっと積極的に急いでつくっていただきたいんですが、その点についてはどのように取り組んでいかれるのか、これもひとつぜひ長官にお願いいたします。
○国務大臣(大木浩君) 先ほど申し上げましたけれども、通産の方の省エネ法案の方はもう既にかなり進んでおりまして、間もなく国会での御審議をお願いするような形になるかと思います。 私どもの方の総合的な温暖化対策法案、名前はまだ決まっていないんですが、そういったものを出すとすれば、いろんな要素、先ほど申し上げましたように省エネだけでなくて、それからまた関係する省庁も非常に多うございますから、例えば今の吸収というようなことも考えれば、農水省とかほかの省も出てくるというわけでありますから、多少時間的にはこちらの方はかかるかなと、正直申し上げましてそう言わざるを得ないということでございます。 省エネ法案の方はとりあえず通産といろいろ内容的には議論はしておりますけれども、通産の方でお出しいただく、ただしその次のステップとしては私どもの方で総合的な法案を出させていただくということで、法案としては二つ出てくる、こういう形になりますけれども、お互いの調整というものはまた十分に考えながら今後取り進めてまいりたいと思っております。
○清水澄子君 温暖化防止法の方は。
○国務大臣(大木浩君) ですから、温暖化防止法案、名前はとにかく仮称と言っておきますが、仮称温暖化防止法案については目下私どもの方で一応の案をつくりまして、例えば関係各省との調整は進んでおりませんけれども、ひとつ法律的にこういうことが法案として出せるかなというようなことにつきましては法制局等と今調整中でございます。
○清水澄子君 やはりもう少し環境庁は他の省庁に先駆けて先にもっと方針を出して、各省庁に対していろんな注文をつけたりやっていただきたいわけです。 もうあとわずかしかありませんから最後の質問に行きますけれども、やはり所信表明を見ましても、非常に私どもはこの方向で期待をしておりますし、これを実行する責任は私たちも感じているわけです。特に、これまでの生産とか消費を見直して環境負荷を低減するということを述べておられるんですが、実際には具体的な課題において、先ほどからも調査とか研究と書いてあるばかりでなかなか実践的なものが見えないわけです。 そして、いつも縦割り行政の中での権益争いの中で、必ずしも環境保全型社会への改革の道筋というのは透明じゃありません。見えません。ですから、非常にその点が私ども歯がゆいわけですけれども、環境庁の皆さんに言わせると、やはり自分たちの庁は実施権限がないんだと、総合調整のみでなかなか効果が上げられない。私もわかります。通産省や建設省や運輸省や厚生省の方が非常に強いですからそれはよくわかるんですけれども、それだけに、今度省庁再編の基本法案では、私たち社民党などは非常に強い権限を持った環境省の創設を提案してまいりましたし、そういう中身になってきております。 しかし、私は、現在でも初めからできないと言わないで、環境庁設置法の第五条にははっきり、「長官は、環境の保全を図るため特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し環境の保全に関する重要事項について勧告することができる。」とか、ここに幾つか長官としてやれることが明記されております。 ですから、今日の社会は、また国民の意識も非常に環境行政の徹底を望んでいるわけですから、私はぜひもっと環境庁長官、一歩先に出ていただきたい、このことを希望し、そして長官の決意をお伺いして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 大変に叱咤激励の御発言で、私どもなかなかそれにどこまでおこたえできているかなということになるとじくじたるものがございますけれども、いずれまた省庁再編の話もございますし、そういったことを視野に入れながら、できるだけこれから強力に、特に京都会議の京都議定書というふうな一つの具体的なものもあるわけでございますから、そういったものの実現ということも含めてこれからさらに今まで以上に前向きの強力なる環境行政を実施するように、長官としても全力を尽くしたいと思っております。
○鈴木政二君 自民党の鈴木政二でございます。初めて環境委員会に入れていただきまして、大変勉強になります。 大臣、京都会議御苦労さまでございました。大変したたかな外国の人たちを相手にすばらしいホスト役をされまして、私ども愛知県民の一人としても誇りに思っております。これからも頑張っていただきたいと思います。 大変暗いニュースばっかりで、大蔵省の不祥事や、中小企業の社長が三人集団自殺したら、きのうはナイフでまた中学生が刺したとか、いい話が余りないわけでありますけれども、先月から今月にかけまして長野オリンピック、久々に明るくさわやかな感動を私ども国民は受けたわけでありまして、本当によかったなという気がいたします。今、長野パラリンピックも身体障害者の方々が克服して本当に感動します。これも非常にいい話だと思うんですけれども、この長野オリンピックで特に長野オリンピック組織委員会が大変御努力されて、そして感心いたしましたのは、長野県民の皆さんが三万二千人も大動員ボランティアをされて、一万人の通訳もできない、英語もしゃべれないという方々も、運転手をやったりそれから会場の案内をやったりして本当に県民を挙げてすばらしい大会でありました。 ただ、この長野冬季オリンピックは、美しく豊かな自然と共存という大テーマを持った新しいオリンピックを掲げたわけでありますけれども、スポーツと自然といいますか、自然の環境保全とのかかわり合い方が非常に難しいなということを感じました。 といいますのは、御案内のとおりでありますけれども、この長野オリンピックが長野市に決定する前に、男女アルペンの滑降スキーのコースの話であります。先生方も見られたとおり高いところから物すごい勢いで百キロ以上飛ばす、一番スピード感あふれるコースの話でありますけれども、この誘致をするときに、当初長野冬季オリンピック組織委員会は、志賀高原の岩菅山に設定をしておったわけであります。これは、大変すばらしい場所だというふうに聞いておりましたのですけれども、急遽このコースが変更になった。そして、白馬の八方尾根に変わってしまったということであります。 これは環境庁、何でこんなふうに最初に十分時間をかけて設定をしたコースが変わってしまったのか。要するに、志賀高原の岩菅山が変わってしまったのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 長野オリンピックの関係でございますけれども、最初昭和六十三年六月に日本オリンピック委員会が第十八回の冬季オリンピックの開催候補地としまして長野県長野市を選定した際の計画では、お話のとおり滑降コースの予定地は上信越高原国立公園内の岩菅山とされておりました。 しかしながら、新たに森林を伐採し、コースを開設することとなる岩菅山の計画に対しましては、当時自然保護団体を中心に強い反対運動が起こりまして、平成二年四月、日本オリンピック委員会は岩菅山を断念いたしまして、新たなコースの開設を伴わない白馬村八方尾根に会場を変更したというふうに承知いたしております。
○鈴木政二君 簡単に言うと、反対運動が起きてここはもう難しいということで変わったということですね。 推測の域に達しませんかもわかりませんけれども、先輩方も見られたと思います。私はまだ小さかったのですけれども、一九七二年の札幌オリンピックのときに、今度のジャンプ競技で原田選手とか岡部選手というああいう方々は、例の札幌オリンピックのジャンプ台で、その後ジャンプ少年団というのができたんです。あれを機会に、あの選手たちは子供のうちからジャンプに親しんだり、スキーをやった。あれは御存じのように記念のジャンプ台でありましたから、多分恐らく長野も、ここへ本当にきちっとしたものをつくって国際的なスキー場にしようとしたし、また長野県を中心とした地方のスキーのメッカといいますか、国際的にも大変大きくて子供たちの居を広げてレベルアップしようという気持が多分あったと思うんです。しかし、今言ったように国立公園内の厳しい規制の中でありましたから、反対運動が起きて変わった。 ただ、もう一つ今度変わったところが、今局長の話のように白馬八方尾根です。スキーをやられる方はよく御存じだと思いますけれども、これは大変名門スキー場であります。ただ、今度この白馬に変わったときにまたまた大きな問題が起きてしまったわけであります。それは、先生方御存じかもわかりませんけれども、この白馬スキー場は国際的な大スキー場でありまして、二十万人とも三十万人とも言われるスキーヤーが関東、中部を中心に集まるところでありますけれども、ここのスキー場が、加速競技でありますからかなり高いところであります。最初に長野オリンピック組織委員会が決定をして、ここでやってほしいと言ったのが千六百八十メートルのところであります。 ただ、御存じように滑走競技は、男子は特にそうでありますけれども、千八百メートル近い距離がないとタイムが速すぎて技術の差が出ないということで、長い距離といいますか標高差の高い距離を選ぶわけで、これを長野が決めたのですけれども、国際スキー連盟がそんな短い距離では全然だめだ、もっとあと百メートル、二百メートル高いところに延ばしてそこからスタートせよというふうに言ったわけであります。 この話は大変な話でありまして、具体的に言いますと、なぜ千六百八十メートルのところに長野のオリンピックが決めたかといいますと、その上が、すぐ上です、本当にちょっとした十メートルぐらい上のところから上は国立公園で、自然公園法、例の法律の第一種の地域に当たっている。ですから、本当に目と鼻の先のすぐ上が第一種です。ただ、今言いましたように、国際スキー連盟が言う上のところは、スタート地点は外れるところなんですけれども、そこからおりできますとちょうど第一種のところを通らざるを得ないところになってしまった。それで、自然を守る市民の団体と、そして国際スキー連盟、簡単に言いますと長野オリンピック組織委員会と国際スキー連盟がだめだかれだと言ってもうすったもんだで連日やってきた。結果的には、いろんな文部大臣の答弁、コメントも出ました。そちらでお任せするとか何かいろいろ話もありました。 そういう中で、最終的には去年の十二月に、びっくりする話ですけれども、開催の二カ月前にもうタイムリミットということで両方折れまして、千七百二十六メートルのところ、要するに簡単に言いますと、ここから会館ぐらいの距離の真ん中ぐらいのところの地点で結論を出した。それも折衷案といいますか何といいますか、ジグザグの中で第一種の特別地域のところとまた普通のところとまた特別地域、二カ所を通したんです。こそくだというのか何と言って表現していいのかわかりませんけれども、その地域は三十メートルのところと五メートルのところがあるんですね、その二カ所というのは。五メートルは通しましたけれども三十メートルのところはジャンプで飛ぶという話で、踏まないから大丈夫、こういう話でありまして、何かわかったようなわからないような決着を見たわけであります。 それで、この間、このような形になった中で、環境行政の中で最も主導的な立場である環境庁がこの四年余り続いたごたごたにどんなサジェスチョンをしたのか。我が国でやるわけであります。どんな仕方でその調整をしたのかお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 長野オリンピックは長野オリンピック組織委員会が大会の開催責任者でございます。また、スキー競技がかなりのウエートを占めておりますけれども、例えばスキーにつきましては、国際スキー連盟が競技の実施につきましての責任を持つということであります。したがいまして、大会の開催責任者である長野オリンピック組織委員会とそれからスキー競技につきましてはその競技に責任を持つ国際スキー連盟との間で今先生お話しのようにいろんな経過の議論がされまして、その過程の中で、長野オリンピックの基本理念であります美しく豊かな自然との共存というオリンピックの理念を踏まえまして、調和した適切な結論が得られることを私どもとしても期待し、その調整を見守っていたところでございます。
○鈴木政二君 早い話が何も言わなかったと、こういうことですか。局長、もう一遍。
○政府委員(丸山晴男君) 具体的な内容につきましては開催責任者とスキー連盟との議論を見守っておりまして、それに加えまして、いわば自然公園法の中で知事委任事務が相当ございます。したがいまして、長野県当局もそれを見守っていたわけでございますけれども、そのいわば法の実施担当者であります長野県当局とは必要な連絡をとりながら、その円満な解決に至るべく見守っていたというところでございます。
○鈴木政二君 とやかく言っておりましても終わった話でありまして、本来ですと私はかなりその中に入って調整もしてほしかった。それは何かというと、先ほど言いましたように、スポーツと環境保全の大テーマのオリンピックだけに、そこらの本質論を環境庁が示すべきじゃなかったかなという気がいたします。 それはそれとして、この周りに高山植物がたくさんあるわけですね。私が非常に不思議に思ったのは、我々が住んでいるところと同じように用途関係も決まっているようで、ここも同じように線がきちっと引かれているわけです、この第一種、第二種というふうな話が。その周りに特異なこの地方でしか咲いていない高山植物がたくさんあるわけでありまして、この今度の、今言った変則なそういう咲いているところというのか、その周りも咲いているんです、実際聞きましたら。別に第一種じゃないところだってハイマツなんかあるに決まっているんです、そこに線を引いたからといってそこのところだけないというわけじゃないわけです。そうしますと、このオリンピックの滑降のスキー場で、まだ雪が積もっているかもわかりませんけれども、その高山植物に対する影響というのはどうなんですか。環境庁、大体もう調べ上げているとは思うけれども、聞かせてください。
○政府委員(丸山晴男君) 高山植物等への影響につきましては、競技が行われる直前に長野県の自然保護検討会議のメンバーをアドバイザーといたしまして長野オリンピック組織委員会が積雪状況を調査いたしましたところ、四メートル程度の十分な積雪があったということで、植生には影響がないと判断したというふうに聞いております。 また、競技当日も十分な積雪がありまして、植生への影響はなかったものと考えられておりますけれども、競技後の植生への影響の詳細につきましては、今後長野県自然保護研究所が中心となって調査を実施したいという計画を持っているというふうに承知いたしております。
○鈴木政二君 今たまたま長野県自然保護検討会議という名前が出まして、私は今度のオリンピックで非常にいいことだなと思うのは、長野県がこれを設置したという話であります。この内容を聞いてみますと、やっぱり自然保護団体も市民団体も含めてあらゆる方々を入れてこのオリンピックの競技施設やいろんなものの検討をして施設を決めたという話でありますし、今の話でまたその後もやられるということ。正直言って、県がやっているこの自然保護検討会議、私ども愛知県にはないわけでありますけれども、全国に恐らく初めてなのかどうかわかりませんけれども、ここらの評価について、局長、お聞かせください。
○政府委員(丸山晴男君) 長野オリンピックの開催が確定いたします段階で、長野県当局におきましても、いわば自然環境と十分調和したオリンピックということで、その一つの柱として今お話しのような県に自然保護研究所を設置したというようにも聞いているところでございます。当然ながら、長野オリンピック関連施設につきましてもそういった自然保護関係の団体の意見も十分聞きながら準備を進めたということでありまして、そういう意味におきまして大変意義があったというふうに考えております。
○鈴木政二君 意義があったということでありますけれども、これからもあるというふうに理解していいですね。
○政府委員(丸山晴男君) そのとおりでございます。
○鈴木政二君 その中で私は、局長、非常に運がいいのか悪いのかわかりません、ここの白馬の八方尾根のスキー場は今言いましたようにそこのコースよりもっと上にゲレンデがあるわけです、要するに二百メートルぐらいもっと上に。ふだんのこのスキーの競技じゃなかったころのスキー場もみんなその国立公園の中の第一種をだあだあ二十万人毎年滑っていったんですね。そうすると、ここでオリンピック競技をやったばっかりと言ったら失礼かどうか、当たっていないかもしれませんけれども、実はこの競技が始まってから自然団体がここは第一種だということになって、じゃそこのスキー場は今後どうするんだという話になってしまったんです。これは名門のスキー場ですから、大変好きな方が多くて、これ今後の問題で、環境庁が今これがいいとかどうとか多分言ってもまた例の答弁どおりの話をされると思いますので、この話については局長、答弁は結構です。 ただ、やっぱりこういう問題というのは、スキー場というのは元来国立公園内にあるスキー場も結構私はあると思います。だから、これは一日馬だけじゃなしに、全国各地のところだと思います、特に建設省のOBの先生、先輩の先生方よくわかっていらっしゃると思いますけれども。非常に重要なことは、こういうところは過疎地なんです。例えば産業がスキー産業しかないんです、実際の話。だから、ここらの自然保護と地元の産業というバランスを考えてあげないと、これは大変なことになると私は思っています。 うまいことというか、きょうお見えの先輩の先生方もよく御存じの日本で初めてのメダリストでありました猪谷千春選手が、今IOCの理事をやっていらっしゃいますけれども、ここの中で大変いいことを言っていらっしゃるんです。自然との共生の実現は、スキーを認めるか締め出すかを選ぶものではない、要は雪の少ないシーズンや始めや終わりのときに雪が少ないんだからそこで削られたりいろんなことをするんだから、積もっているときはいいんじゃないかという話。そういうときの早目の対応とかそういうものをその状況状況に応じてやることが大事だと。要するに、スキーヤーを締め出すとか、ウインタースポーツの中で一番親しんでいるスキーを締め出すことが結論ではないと、自然保護というのは。こういうこともおっしゃっております。 ですから、私もこれは大変大きな問題だと思います。現実に日本のスキー場で、この日本の地形の中ではとてもこういう地域、今二十八カ所国立公園がありますけれども、そんな中ではなかなか外してということは私は難しいだろうと思っております。今言いました話は、今後、多分恐らく今の会議のところで県の方と市町村とそして保護団体や学識経験者の方が話をして結論を出されると思いますけれども、環境庁としてもそこらのバランスをやっぱり考えていただきたいなと思います。 所感をどうぞ、局長。
○政府委員(丸山晴男君) 先生御指摘のとおりでございます。 この場所につきましては、いわば第一種特別地域がむき出しの状態で存在をいたしておりまして、その周辺はいわば普通ですとバッファーゾーン、普通地域等があるわけでございますけれども、それがないということで、大変そういった植生への影響を心配する向きもございました。本件につきましては、長野オリンピック組織委員会と国際スキー連盟との非常に慎重な協議の結果、何とか自然環境との調和が図れるような形での実現がされたというところでございます。 こういった経験を参考にしながら、また特にこれは冬場の利用だけではなくて、夏場のハイキング等による踏み荒らしといいますか、踏圧による高山植物への影響も考えられているところでございますので、夏冬通しての影響ということも大事でございます。 この場所につきましては、そういうことで長期的な影響を検討していくということになりますし、他の地域につきましても、そういった国立公園の中の自然の保護と利用のあり方ということにつきまして、こういったケースも参考にしながら今後も検討していく必要があるというふうに考えているところでございます。
○鈴木政二君 大変な決意、ありがとうございました。 今度のこの滑降のスキーコースについては、基本的なスポーツと環境保全ということは結局きちんとした基本的な結論は出ていない、ある面では政治決着的な結論だというふうに私は理解をしておりますので、今局長の答弁で、十分これからもきちっとした姿勢を見させていただきたいと思います。 次に、今の国立公園の話でありまして、関連して私も調べさせてもらったら、今国立公園が二十八、国定公園が五十五、県立公園が三百一、この三つを合わせると国土の一四%だそうです、公園内の面積が。これは大変な面積で、御存じのように国立公園法というのは昭和九年の古い話から始まっていまして、瀬戸内海と雲仙と霧島が最初だそうです。これはかなり国の方も予算を投じたりいろいろなことをしてやっていらっしゃるようで、厚生省が音やっておったそうですね。環境庁ができてから環境庁がもらった。もらったという言い方はおかしいかもしれませんけれども、扱った、所管になったという話であります。 この国立公園や国定公園を調べましたら、この中で管理官というんですか、要するにこの公園を世話する人、格好いい名前がついているんです、パークレンジャー。それが格好いい名前の割には全国で百四十七人しかおりませんで、レンジャー隊とかレンジャー部隊というのはよく聞くのだけれども、とても隊にはなりません、これは人数的に見ても。今言った環境庁が環境省になろうとして、これだけ大木大臣も京都で大変張り切ってもらっている中で、この百四十七人というその人数は余りにも自然環境を守っていくには甚だ乏しいし、予算を聞いてみたらもっと悲惨な予算でありまして、百二十七億円ですか、それぐらいの数字でしたね、ちょっと間違っているかもわかりませんけれども。そんな数字で、百二十七億円で、私は自民党ですけれども、ジェット機の戦闘機一台分のようなものであります、これも必要なんですけれども。そういうたぐいで本当に自然環境を守ろうということがあるんでしょうか。 局長聞かせてください。大臣でもどちらでも結構です。
○国務大臣(大木浩君) 具体的な数字は何でしたら後で政府委員から御説明申し上げますが、正直申し上げまして環境庁も厚生省からある時期に、二十六年前ですか、独立させていただいて、徐々にいろんな仕事もふやしていただいておりますけれども、現在実は環境庁全体でまだ千人ちょっと超えるのが全体の人数なわけでございます。ということで、その中でまたレンジャーが百四十というのは、百四十だけとらえれば非常に少ないんですが、環境庁としてはその程度だということで、レンジャーにつきましては今後もいろいろと、いずれ環境省にさせていただくということですから、その過程の中でそういった方面の人間は、環境庁全体の人数を強化すると同時に、またそれぞれのレンジャー的な仕事につきましては特に強化させていただきたいというふうに考えております。
○鈴木政二君 大臣、ありがとうございました。大変力強い言葉で、ぜひ期待をしております。 時間がありません。三十二分までありますので、ちょっともう一つ。 一つは、私は十八のときに東京へ学生で来ましてびっくりしたのは、私はどちらかというと名古屋の方でありますけれども、東京は名古屋に比べると木が大変多いのにびっくりしました。恐らく地方の先生方もそうだと思うんですけれども、えっ、何でこんなに東京というところは木が多いのか。それに比べてふるさと、埼玉はどうかわかりませんけれども、浦和はどうかわかりませんけれども、非常によその都市は木が少ないんです。よその六大都市や十何大都市、県庁所在地を見ましても、いや、どうしてなんだろうと。 これは、ある時に今の総理、橋本総理と飯を食う機会がありまして、総理にざっくばらんに聞いたんです。そうしたら総理は、意外とじゃない、頭のいい人ですから、すごい博学でして、鈴木君、何にも知らないんだな、明治神宮、神宮外苑とか内苑を知っているか、あれはみんなが植えた森だよと言うんです。へえ、本当かなと思って、総理の言うことだから本当だろうと思いましたけれども、一応裏の確認をとってみましたら本当にそうなんです。大正四年に、明治天皇の崩御のときに記念に一やっぱり先輩方よく御存じですね、それで植えたと。当時在来木が一万五千本あったのが、全国各地より約十万本以上の植樹をした。それで現在のあの外苑。それから東京のあの外苑の付近に木がうっそうとして、本当に都民やまた地方から出てくる人たちが、東京というのは本当に落ちついたいいところだ、外国人もすばらしいと、そんなような感じを受けたわけであります。 幸いというか何というか、我が党自由民主党も実は十五年前、中曽根総理のときに花と緑の政策をしようといって閣議決定したんだそうであります。知っていらっしゃいますか。それはなぜかといったら、当時の中曽根総理が大阪へ行ったときに、何て大阪は草木が少ないところだと。これはいけない、都市をあちこち遊説していてもそう感じたということで。我が党でもこういう大事なことをソフト面でやっていたわけであります。 今、これは総理府が何かやっているそうでありますけれども、」どこか、私はこれはもう時代の趨勢からいってもやっぱり環境庁がリーダーシップをとって、もちろん自然も大事です。ただ、都市の中の森というのは時間がかかります、さっき言いましたように。大正四年からこういうふうでありますので、将来を見据えて都市にぜひ緑を、木を植えていただきたい。建設省のやっている都市公園とはやっぱり違うわけでありまして、そういう雰囲気のところをぜひやっていただきたいと思います。 時間がありませんので、大臣、先ほどのオリンピックとか、これからまたいろんな事業がありますね。特に大臣、私どもおひざ元の事業もありますし、大阪もオリンピックをやりたいと言っておりますし、またいろんな公共事業もあるわけでありまして、環境とこういう事業の調整といいますか共存、それと今の都市の緑の問題について二つ、大臣、申しわけないですけれども御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) まず、環境といろんな我々の社会生活全般、その中には産業もあるわけでございますが、産業の方では最近も非常に企業の方でよく勉強しておられまして、環境というものを取り入れた生産なり営業というのをしないとこれからは成り立たないということで、例えば会社の中に環境部というようなものをつくっておられる方が非常に多くなってきたということで、私はそういった業界の方の動きもよく見ながら、そういったものをさらに促進するようなことをひとつ考えたいと思っております。 それから、緑の方でございますが、これはもちろん環境庁は何らかの意味で権限なり持っておるようなところにつきましてはこれからさらに緑化を進めたいし、それから最近またいろんな議員の先生の方からも、例えば道路ですね、高速道路、もうあれは非常に面積が大きいわけですからその両側にどんどんと木を植えたらどうだというようなこともございますから、そういったような具体的な御発言もひとつできるだけ生かすように私どもとしても協力してまいりたいと考えております。
○岩井國臣君 ただいま鈴木先生から基本的でありまことに含蓄のある話が出まして、大変感銘を受けながら聞かせていただきました。 鈴木先生の話は長野オリンピックとの関係でありますが、その話を聞きながら私が思い出しましたのは、東京オリンピックなんです。御案内のとおり、昭和三十九年の東京オリンピックの後、やはりこれからはスポーツだと。国民こぞって大いにスポーツをやろう、健康だと。国民皆健康運動というのか、スポーツをやろうと。大運動が起こるんです。政府もそれを大きく支援するという形でいろいろな施策が展開されます。そこでいろんな問題が生じてきますが、まずスポーツをするにもスポーツをする場所がなかったですね、昭和三十九年のころといったら。 それで目をつけられましたのが河川敷なんです。それで、多摩川におきまして、これは結果的に第一次、第二次開放計画というのが行われるわけでありますけれども、積極的に治川市区町村の運動公園、主としてあのころ運動公園だったと思います、最近は大分様子が変わってきましたけれども、がつくられるんです。それで出てまいりましたのが自然保護運動なんです。したがいまして、鈴木先生は今スポーツと自然との調和の問題を取り上げられたと思いますけれども、東京オリンピックの後出てまいりましたのがその問題なんです。 多摩川は自然保護運動発祥の地と言われております。当時は環境庁はなかったと思いますけれども、国の方で自然保護法なるものが制定される前に東京都が自然保護条例をつくるんです。法律がないのに条例をつくられる、美濃部さんのときですけれどもつくられるわけです。そのターゲットは多摩川だったんです。多摩川でそういうスポーツと自然との調和をどのように図ろうかと、こういうことだと思います。 多摩川は自然保護運動発祥の地で、相当強烈な自然保護運動が全国に先駆けて始まります。私なんかも多摩川の所長をやっておりましたので結構苦労をいたしておりますけれども、いろんな経験を重ねながら、やはり自然保護団体、住民の皆さんと行政とが連携して、鈴木先生が言われるようにバランスなんです、バランスを考えながらこれからのいい住環境及び河川環境をつくっていく、現在では大体そんな流れになっておるかと思います。ぜひ、多摩川の歴史というか経緯みたいなものも環境庁の方で十分勉強していただければ大変ありがたいなと思いますが、いずれにいたしましても、自然との共生という問題は大変難しい問題だと思います。しかし、これから二十一世紀に向けまして極めて重要な問題であることは間違いない、こういうことだろうと思います。 昨日、大木環境庁長官から所信表明をお伺いさせていただきました。そしてまた、橋本総理は施政方針演説の中で京都議定書の話にも触れられ、そしてダイオキシンの問題にも触れられ、環境ホルモンへの対応についても前向きの姿勢を打ち出されております。 昨年、河川法が改正されました。これも私の長年の懸案だったんですけれども無事改正されました。大変よかったと思います。河川の整備計画策定の段階で十分な環境に対する配慮を行っていこうというのが一つの眼目になっているんです。従前の河川法の中には環境という言葉が一つも出てこなかったんですね。それで目的の中に環境を入れたわけです。ということで、今後積極的に河川行政におきましても環境の問題を内部化して取り組んでいこう、こういうふうになっているわけであります。将来世代に良質な環境を維持継承していくということは現在の我々の責務であるわけでございまして、それである以上、環境問題につきましてあらゆるレベルで積極的に取り組んでいくということはもう当然のことだろうと思います。 きょうもいろいろと議論がございましたけれども、現在、温暖化防止対策として、そしてあるいはダイオキシンのいろんな対策として、あるいは環境ホルモンなど化学物質による環境汚染に対する対策としていろいろ検討が進められておるわけでございます。大量生産、大量消費、大量廃棄といった現在の文明に深くかかわった問題なんです。まことに重要な問題だろうと思います。構造的な改革による持続可能な社会を構築していく、こういう観点が極めて重要でございまして、少子・高齢化への対応とともにこれからの我が国におきます二十一世紀の二大目標ではなかろうか、こんなふうに私は思う次第でございます。 後でエコネット、エコロジカルネットワークの問題にも触れさせていただき、私の考えをちょっと述べさせていただいて若干の質疑をさせていただきたいと思っておりますけれども、まず環境庁長官に、午前中の質疑も踏まえていただきながら、環境行政に対する取り組みの姿勢といったものを改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 環境についてはいろんな方面で今御論議いただいておりまして、国民の関心を集めているということでは私非常に力強く感じておるわけですが、私二つ問題、問題というか取り組み方があると思うのでございます。 一つは環境庁で盛んにこのごろ使います言葉で、持続可能な発展だとか持続可能な活動、それが生産であれあるいは社会としての発展であれ、そういった持続可能という、これはそういった長いタイムスパンの中でどうやって発展を続けていくか。今までは何か、それこそ先ほどの委員の大量生産とか大量消費というようなお話もございましたけれども、ただ何でも右肩上がりですべて物事が大きくなっていけば、大きいことはいいことだというようなことがあったんですが、それはどこかでやっぱりとまってしまう。例えば資源というのは有限でありますから、ただただ大きいことはいいことだと言っておられないというような面がある、これが一つあると思います。 それからもう一つは、これも今の持続可能と同じような考え方だと思いますけれども、いろんな物事と循環して物が動いておる。生産から消費、消費で最後に今度はまた廃棄があるんですが、それを廃棄じゃなくて、できるだけまた循環の中で、リサイクルというようなことでもう一遍もとへ戻る、こういうことで今度は時間的というか、物事の動きの流れがやっぱりリサイクルしておる、それが一つあると思うんです。 そういった二つのことを、非常に一般論でありますけれども考えながらこれからの環境行政というものを進めてまいりたい、これは私のやや個人的な感想でありますけれども、そういったことを盛んにいろんな方も言っておられますし、そういった意味でのアプローチというのが一つあるんじゃないかと考えております。
○岩井國臣君 京都会議での合意成立につきましては、主催国として、そして環境庁長官、議長として大変御苦労いただきました。本当にお疲れさまであったと思います。経済とか貿易に関する外交とともに環境外交の重要性というものを私も実感したような次第でございます。 地球益という目標を追求しながら、南北問題あるいは先進国の経済とか貿易というようなことも十分考えながら、全体としてのイニシアチブというものをどうとっていくのか。環境行政の攻防のつばぜり合いみたいなものもいろいろあったんだろうと思いますが、今振り返っていただいて、重要な点をひとつ御指摘というか、どういうことを思われたかというのをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 京都会議で、日本の立場からいいましても京都会議全体としても二つの問題があったと思うんです。 一つは、まず先進国、先進国といっても京都会議での先進国という定義はいわゆる先進国のほかに市場経済へ移行中のいわゆる旧ソ連、東欧の国でありますが、そういった国、これだけが一つ具体的に排出の削減の目標値をつくるということで実質最終的に合意したわけですが、こういった、今便宜的に先進国と言わせていただきますが、先進グループがこの中でどういうふうに数値をまず合意できるかということが一つありました。 これは御承知のとおりに、アメリカがなかなかゼロ%から動かなかったものですから大分時間がかかりましたけれども、最終段階ではアメリカもやはりいつまでもゼロ%ゼロ%というようなことに、一九九〇年あたりと比較してゼロ%という話ですけれども、それでも九〇年のレベルでとどまっておってはいけないんで、今すぐにはできないにしてもだんだんに減らしていくということで、アメリカも七%、それからEUが八%、日本が六%と合意できました。 ですから、この数値につきましては、いろいろな国の資源なりエネルギーの使い方、あるいは温暖化ガスが実際にどういうところから、どういうソースから出ておるかということは非常に違うわけです。ですから、それをみんな一緒に全く同じ数字でということはこれはなかなか難しいということで、日本は初めからそういうことを言っていたわけでありますが、最終的にはそこのところがそういうことで全部一緒というのは難しいよと、しかし余り大きな差をつけるというのはやっぱりこれまたおかしいというようなことで、今申し上げました日本、アメリカ、EUが六、七、八というふうに比較的近いところで並んだ。ほかの国も、もちろんかなりの差はありますけれども、ある程度差異化を考えながら、しかし全体として五%を超える削減ということに合意したということが一つ価値があったと思います。 これはしかし、これからその中身を実現していくためにはなかなか日本としてもきついわけでありますから、これは国内措置をきちっとしていかなきゃいかぬということが一つございます。 それから、今回はいわゆる途上国の方は結局将来に向かって何らのコミットはしなかったと、こういうことになっておりますけれども、ただしあえて言えば、これから先進国とも協力しながら、いろいろと自分たちの国内におきましても、あるいは国際的にもいろいろと検討、勉強していこうということでありますから、こういったものも、今回は途上国は具体的に何をするというところまではっきり言っておりません。せいぜい先進国と協力していろいろな措置を進めていくということを言っておるわけでありますから、数量的には全然合意しておりませんけれども、これもやっぱり最終的には中国とかインドといった大きな排出国を含めて温暖化の取り組みに参加してもらわなきゃいけないということであります。 これは、点数をつければ五十点か六十点ぐらいのところでありますけれども、ある程度の取っかかりは少しはつくったということでありますから、今年十一月にCOP4がありますが、COP4以降でこれをさらに強化してまいりたい、そういうふうに考えております。
○岩井國臣君 これからの問題として、まだその排出権取引の問題でありますとか吸収源の問題など細部の詰めが残っておるかと思います。アルゼンチンのCOP4で詰めなければならない、そういうことだろうと思いますが、一方で六%削減の国際公約というものを我が国でどのように達成していくのかというふうな問題がございます。なかなか結構難しい問題が次々と出てくるかと思いますが、京都議定書の批准のスケジュールなんかをお聞きしようと思っておったんですけれども、午前中に岡崎先生の質疑の中でもうお答えいただきましたので。 ただ、外務省の方からアメリカとの二国間のいろんな話もしながらというふうなお話もちょっとございましたけれども、やっぱり我が国はこういった環境問題について、今後、先導的役割を果たすというのか積極的にやっていかなきゃいかぬのだろうと思います。ぜひ、大木環境庁長官のこれからのリーダーシップというものに大いに期待させていただきたいという点を申し上げまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。 温暖化防止の関連でございますけれども、これも先ほど清水澄子先生から出ておりましたが、通産省の法案の関係で省エネ法改正案、そして環境庁の地球温暖化防止法案、これは内容的にかなり似ておるんじゃないかと、こう思うんですね。環境庁長官としては、温暖化防止の枠組みを定めるそういった法律、今後どのような考え方で取り組もうとしているのか、これちょっと質問としてはダブるかもわかりませんけれども、改めてひとつお伺いしたいと思う次第でございます。
○国務大臣(大木浩君) 確かに通産省の方から今一つ省エネ法案が出てくるだろう。それから他方、私どもの方では温暖化防止対策の法案というものを検討中であるということですから、二つの法案が想定されるわけでございますが、何か最近非常に通産省と私の方とで権限争いをしておるんじゃないかというようなことが盛んに書かれておりますけれども、もちろん省が違いますから意見が違う面はあります。しかし、法案の準備につきましては、別に今時に温暖化につきまして基本的に権限争いをしているわけでもなければ、どうしても解決ができない問題があるというふうにも私は考えていないわけであります。 むしろ省エネ法案というのは、とりあえずこれはもう現実にすぐに通産省が今持っておられるいろいろな手法ということでさらに強化できるところでありますから、これはむしろ私どももあえていつまでも通産と意見が合わないから、こちらの法案ができていないからそちらも待ってくれと、こういうふうに主張するべき性格のものではない。むしろそれは早くやることはやっていただいて結構じゃないかというふうに考えております。 それで、その温暖化防止の中の一つの要素ではあるわけですね、この省エネというのは。これは非常に大事なものです。ですから、これはもう非常に大事なものであるから、むしろどんどんと進めていただきたい。ただ、将来私どもの方でもいろんな別のものも並べますから、そうしますと、例えば省エネというのはエネルギーの節減ですけれども、それは同時に温暖化ガスの排出量を抑えるという効果もあるわけですから、同じアクションが二つの目的に効果があるというわけです。これは私どもの方でも、だから将来温暖化防止の法案を出すときには今の省エネ法案との関係ということは考えなきゃいけませんけれども、先ほども申し上げましたように我が方の法案というのはこれはまだ実はいろんな要素が入っておりまして、今すぐにこういうことをやるというのを全部並べるということになかなかいかない。 しかし、やはりこれはあくまでこの地球温暖化防止という一つの目的に向かってこれから何年もかかってやっていかなきゃいけないんですから、あえて言えば政治的な、日本政府の取り組みの意思というのをきちっと示す、それをできれば法案という形で示したいということでございますから、これは早急に出したいということで勉強中であります。 その中にはいろんな要素がございまして、六%削減ということを焦点にして申し上げますと、一つはいろんな意味での、形での温暖化ガスの排出の削減、これが一つございます。それからもう一つ、先ほどからも議論がございますが、吸収というアクションもあるわけで、これも一つ。これは今のところ科学的な知見が十分得られていないとか、あるいは吸収のことばかり議論していると実際の排出ガスの方の削減ということの努力がおろそかになるんじゃないかとかいろいろ議論はありますけれども、しかしこれから一体何%できるというようなことを議論する場合には、両方二つ並べてきちっと、それが正しく測量できるものならこれは議論の中には入れて決して悪いことではございません。だから、はっきりしないうちにそれに頼るというのはいけませんけれども、これにつきましても科学的な知見をだんだんに積み重ねてまいりたいというふうに考えております。 それからもう一つ、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、開発途上国との協力あるいは先進国の中での協力等々によりまして、いろいろと国際的な協力によってまた温暖化ガスの抑制をするための共同作業というのはあり得るわけですから、これももちろん実質的に削減につながる話でありますから、こういったものも進めてまいりたい。 そういったものを全部総合した温暖化防止のための法案ということをひとつ考えたいと思っておりますので、どこまで法律に書き込むかは別といたしまして、私どものこれからの取り組みの全体の姿はただいま申し上げましたような形になるかと思います。
○岩井國臣君 午前中、ダイオキシンの問題でいろいろと議論がございました。ダイオキシンの問題も大変緊急的な課題であろうかと思います。奇形児、発がん性、さらには生殖機能への影響、環境ホルモンにかかわりがあるとされている化学物質であるわけでありますが、我が国の場合、諸外国に比べて大変対策がおくれておる、私なんかはそんな認識を持っておるわけであります。もっと本格的な取り組みを至急に始めなければならないのではないか。旧式の清掃工場を厚生省の新ガイドラインに合格するように新しい清掃工場につくりかえていく、これは膨大な費用が要るんです。国の方もまことに財政不如意でありますが、地方公共団体もやっぱり財政状況が非常に悪い、問題なんです。その辺を今後どうしていくのか。それから、きょうも出ておりましたけれども、ダイオキシンが多く含まれている焼却灰の処理の問題もあります。それから、埼玉の話も出ておりましたが、野焼きの問題とか不法投棄の問題とかそんな問題もいろいろとあるんではなかろうか。 実は、ごらんになったかどうかわかりませんが、きょうの日経新聞にPFI、プライベート・ファイナンス・イニシアチブですね、民間主導型の公共事業、今私ども自民党内におきましてもいろいろ勉強をしておるわけでありますが、そのPFIによってごみ発電、あわせてこれはダイオキシンの問題を考えますと相当の高温、それから安定的に燃焼しなきゃいかぬわけですね。やっぱり高温でなけりゃいかぬわけです。ついでにそれを発電にしようかということなんです。ごみ発電という新しいテーマというものも今出てきておるわけです。恐らく環境庁の方でもいろいろと勉強なさっていると思いますし、既に厚生省でもいろいろと勉強されておるかと思いますが、新しい問題として浮上してきておるように思います。 私も、今後PFIによるごみ発電ということに積極的に取り組んでいく必要があるんじゃないかな、これから大いに勉強しよう、至急勉強しよう、こんなふうに思っているところでございます。ごみ発電につきましては、プロレックス方式だとかきょうもRDFの話が出ていましたけれども、固形化するわけです。RDF発電、それから溶解炉発電、そういった問題、新しい技術といいますか新しい問題でございますけれども、ヨーロッパなんかには幾つかいろいろと例があるようなので、そういうようなものも私どもといたしましては大いに勉強してやっていかなきゃいかぬ。後日そういった問題につきましてもこの国土・環境委員会で私としては取り上げさせていただきたいなと思っておりますが、本日のところはちょっと時間の制約もありましてそういった問題提起だけをさせていただいて、次の問題に移らせていただきたいと思います。 次の問題はエコロジカルネットワークの問題でございます。 まず、生物多様性に関する国家戦略の関係から入りますが、現在及び将来の世代のために生物多様性を保全してその利用を持続可能なものにする必要があるんじゃないかというようなことで、国連環境計画を中心に国際条約の作成が検討されまして、言うまでもなく、一九九〇年から条約交渉が開始された、こういうことです。そして、生物の多様性に関する条約が一九九二年六月の国連環境開発会議、いわゆる地球サミットの場におきまして百五十七カ国により署名された。そして、我が国は十八番目の締約国になったわけですけれども、その後ふえまして現在の締約国は百数十カ国に及ぶ、こういうふうに聞いております。 生物多様性条約第六条でございますけれども、生物多様性の保全及び持続可能な利用を目的とする国家戦略の策定に関する規定というのがありまして、それに基づき、御案内のとおり我が国では一九九五年十月に地球環境保全に関する関係閣僚会議におきまして国家戦略が決定された、こういう経緯だろうと思うんです。 そこで、まず我が国におきます生物多様性に関する国家戦略の概要につきましてお聞きしたい。そして、施策の現状とこれからの課題というふうなものも含めてひとつお答えいただきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 今先生お話しの生物多様性国家戦略でございますが、お話しのとおり平成七年十月、地球環境保全関係閣僚会議において決定を見たところでございます。 この内容につきましては、いわば生物の多様性というのが人間の生存基盤であるという一方で、人間活動による著しい減少が懸念されているということを前提にいたしまして、当面の政策目標といたしまして、いわば絶滅のおそれがある動植物を減らしていくという問題、また生物多様性保全上重要な地域の保全を進めるという問題、また生物多様性の構成要素の利用が持続可能な方法で行われているという持続可能性という三つの当面の政策目標を持ち、また長期目標で二十一世紀半ばまでの課題を持ちながら、関係十二省庁での施策と課題をまとめたものでございます。 現在、この国家戦略に基づきまして、環境庁でございますと、自然共生型の地域づくり事業、あるいは情報センター、多様性センターの整備、また建設省等におきましては多自然型川づくりの事業、その他各省庁におきまして施策が講じられているところでございます。 この中で、いわば貴重な動植物の保全ということにつきましての理解が進みます一方で、身近な自然の保全を図るという点につきましては、生物多様性への理解の点でいまだ必ずしも十分ではないという点がございます。各施策の生物多様性の観点を反映させるために、関係省庁がより一層の連携をとるということが今後の課題であろうかと考えているところでございます。
○岩井國臣君 いよいよ五全総といいますか新しい国土計画がまとまりつつございます。その新しい国土計画では盛んに地域連携というようなことを言われているんです。それは結構なんですけれども、私が若干心配しておりますのは、連携というキーワード、これはまことに時宜を得て私としてはいいキーワードだなと思っておりますが、国民レベルで考えたときにまだ共生とか連携といったことについての哲学が希薄というか、例えば自然との共生と口では言うんだけれども、そういった自然についての認識というものがまだまだ希薄ではなかろうかな、こんなふうに思うんです。 私も実は、これからの二十一世紀におきます大事なキーワードとして共生、コミュニケーション、連携というようなことをふだん言っているんです。この三つの言葉はそれぞれニュアンスが違いますけれども根っこは同じ同根の言葉でございまして、ですから、共生社会を目指すと言ってもいいし、コミュニケーション社会を目指そうと言ってもいいし、連携社会を目指そうと言ってもいいと思うんです。あるいは、ネットワーク社会を目指そうと言ってもいいと思うんです。余りそう違いはないんだろうと思います。私は、ネットワークということが非常に大事だろう。 今度の新しい国土計画において、私は三大ネットワークと言っておるんですけれども、一つは御案内のとおり高速道路を中心にしました道路のネットワークです。それからもう一つは情報のネットワークなんです、高度情報化といいますかマルチメディアに向かっての情報のネットワーク。そして三つ目がエコロジカルネットワークなんです。この三つのネットワークを私は言っておるわけでございます。 御存じの方も少なくないと思いますけれども、ヨーロッパでは野生生物の生息空間をネットワークで結んでいこうという動きが活発なんです。大変活発だ。一九九二年のハビタット指令というのがあるんです。ハビタット指令。加盟国十五カ国なんですけれども、その加盟国がヨーロッパとして一つの考え方に基づいて野生生物の価値の高い生息空間というものをそれぞれ法的に保護していこう、そういうことで大変な運動が進んでおる。民間組織におきましても、Eエコネット、ヨーロッパ・エコロジカルネットワーク構想というものがあるようでございまして、これが大変大きなうねりになっておるようでございます。 一九九二年の地球サミット、そしてそのとき決められましたアジェンダ21。そして先ほどの生物多様性条約。そういった一連の動きを見るまでもなく、私たちこれからの時代というものは自然再認識の時代である、そういうふうなしっかりした認識に立ちまして生態系保護にかかわる国民的な運動を今後展開していかなければならないのではなかろうか。そのときに環境庁としてぜひ強力にリーダーシップを発揮していただく必要があるのかな。私たちはヨーロッパの人々に負けないように、自然に対するしっかりした認識の上に立って環境先進国の仲間入りをしていかなきゃいかぬなというようなことを痛切に感じるわけであります。 問題は、行政と民間がどうやって連携していくか、連携しながらそういう運動をどうやって展開していくか。連携でございます。これが大変重要な問題。行政と民間の連携。コミュニケーションということがその前にあるかもわかりません。先ほど言いました共生、コミュニケーション、連携ということが極めて大事ではなかろうか。 平成七年十一月に、先ほどもちょっと出ておりましたが、財団法人日本生態系協会主催の、生態系の危機、挑戦と課題というテーマでエコロジカルネットワーク・シンポジウムというものが開かれました。 シンポジウムにおきましては、日本生態系協会の池谷奉文会長が、我が国の生態系というものがどういう危機的状況にあるのか、そういうことについてるるお話しになりました。そして、そのような危機的状況を回避するためにポスト四全総、新しい国土政策でエコロジカルネットワークということを提案されたんですね。俗にエコネットと、こう私どもは言っておるんです。 そして、そのシンポジウムにおきましては、オランダからグラハム・ベネットさんという方が来られ、お話をいただいた。ドイツからはヨーゼフ・プラープさんという方が来られ、その方のお話も聞いた。ヨーロッパにおけるエコネットの発展の経緯と現状、そして実践上の課題というようなもののお話をお聞きしたわけであります。 そして、そのほか国土庁の方、それから建設省の方も加わりまして、信州大学名誉教授の櫻井善雄先生の司会のもとにパネルディスカッションが行われたんです。 あのシンポジウムは、我が国の生物多様性の国家戦略の具体化を図る、具体化ということを考えたときに、言うなれば、私流に言いますと国土政策上の立場から考えて私は画期的なことであったのではなかろうかなと思います。あのシンポはすばらしい成果が上がったのではないか、こんなふうに思っております。そして、あれを契機にエコネットというものが徐々にいろんな人に知られ、いろんなところで言われるようになってきておるのではなかろうか。 今後、私たちは、できるだけ多くの人々が我が国におきますエコネットの構築に向けてそれこそ共生の思想に基づいてコミュニケーションを深め、そして連携していくことが必要ではなかろうか。 というようなことで、長くなりましたけれども、そこで質問でございますが、環境庁は生物多様性に関する国家戦略についてどういう具体的な施策を展開しようとしておられるのかお伺いしたい。 そして、その際、エコロジカルネットワークの構築につきましては、私は自然の二大要素は水と緑だ、水と緑のネットワークだと、こんなふうに思っているんですけれども、したがって環境庁は、ぜひ建設省とそれこそ連携してやっていくべきではないか。現在もいろいろ御検討中だろうと思います。建設省としてどのように連携してこれからの施策を展開していこうとしておられるのか、その辺も含めてひとつエコロジカルネットワークといいますか生物多様性に関する国家戦略の具体化、具体的施策ということにつきましてお伺いしたいわけであります。
○政府委員(丸山晴男君) 先生の貴重な御所見を賜りまして、大変感謝をいたしております。 お話しのエコロジカルネットワーク、生態系ネットワークというのは、生物多様性国家戦略の中で長期目標として最も重要な課題の一つというふうに位置づけております。 当面は必ずしもそこまで至らずに、貴重な動植物の絶滅のおそれから守っていくとかあるいは生態系上重要な地域の保全を図るということを当面の目標にしながら、今お話しの長期目標ということで保護地域を連携しながら野生生物の生息空間のネットワークを図っていくということがいわばある意味で究極の目標というふうに考えているところでございます。 そういった究極の目標でございますけれども、当面やっていることについて御報告させていただきますと、この生態系ネットワークというのは、今お話しのとおり森林などの緑地、また河川、湖沼、湿地、海岸などの水辺地の野生生物の生息地を有機的につなげることで確保されるというものでございまして、そういう意味で今お話しの建設省など環境庁以外の各省庁の事業も関係をいたします。それがネットワーク的に有機的に連携をとるということで実施されることが大事でございますので、そういった考え方が具体化できますように、現在、環境庁といたしましては緑の回廊構想調査ということを当面、富士、箱根、井沢地域を想定いたしまして、建設省あるいは林野庁と共同調査を開始しているというところでございます。 こういったモデル地域を設定して関係機関あるいは学識経験者の参画を得ながら問題点や課題を検討するということによりまして、関係省庁が連携しての計画的な枠組みつくり、また関係省庁と役割分担を担いながら事業を進めていくという体制を整備するということで鋭意進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○岩井國臣君 私などはエコロジカルネットワーク、エコネットと言っておるわけですが、黒川紀章さんなんかは生態系回廊という言葉を使っておられますね。今度の五全総といいますか新しい国土計画におきましてはまた別の言葉が使われると思います。エコロジカルネットワークという言葉はちょっと出てこないかもわからぬのですが、言葉はどうでもいいんです。基本的な物の考え方がそうであればいいわけであります。 要するに、そういったことにつきまして国はもっと積極的に取り組むべきである、今後環境庁にはそういう点でぜひ関係各省庁を引っ張っていただいて、ひとつこういった施策を強力に進めていただきたいというようなことで、その辺も含めまして環境庁長官の御決意みたいなものをお伺いさせていただければありがたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 先ほども申し上げましたけれども、今我々のいろんな社会活動もそれから経済活動も循環とか持続的なというようなことを言っておりますから、そういったものをさらに発展させるためには環境庁が今まで以上にひとつそれぞれの分野で頑張らなきゃいけないというふうに思っております。大変御激励もいただいておりますので、全力を振るってそちらの方向で努力を続けたいと考えております。
○岩井國臣君 時間が大分なくなってきましたので、ちょっと中途半端になるかもわかりませんが、少し水循環の問題について触れさせていただきたいと思います。 水は自然に循環することによりまして人間の水利用を可能にしておるわけでありますし、水質の浄化だとかそれから生態系の維持、そういった面にも大変重要な役割をしておる、さまざまな機能を持っておるんです、水というのは。 しかしながら、都市化の進展によりまして、自然の水循環というものが大変大きく損なわれてきておる現状であろうと思います。湧水の枯渇、ひいては都市河川の維持流量の枯渇化、そういった問題がいろいろと出てきております。そしてまた、いろいろ問題にもなっております。自然保護団体といいますかいろんな地域の人たちから大変大きな問題として今出てきております。 我が国の水に関する行政は、私も責任者でもあったわけでありますが、水というのはなかなか難しいところがございまして、多くの省庁にまたがっておるんです。その辺が多分関係しておる人だろうと思いますけれども、水循環全体をとらえた施策というものがいまだとられておりません。これからの課題だろうと思います。 しかし、水は、雨が降って谷から川へ流れ、そして海に注いでまた蒸発して、あるいは一部は伏流水になって地下水にと、これは今循環しておるということでございます。河州や湖沼等の水は伏流水と一体不可分のものでございますし、そしてまた伏流水というものが地下水と一体不可分のものである。どこで切っても切れないんですね、つながっておる、こういうことでございまする。 したがいまして、河川と湖沼の水の問題を考える場合とか、地下水の問題を考える場合とか、その水は全部自然の水循環系という観点からそれこそ総合的にとらえなければならない、施策の展開におきましてもやっぱり総合的に展開していかなきゃいかぬ、こういうことだろうと思います。 つきましては、環境庁長官にそういった水循環ということにつきましての基本的認識といいますのか、何かお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(大木浩君) 具体的な環境行政での個々の問題については後でまた政府委員の方からお答えすると思いますが、私も環境庁長官を拝命しましてからいろんなところでこの環境環境というのを考えてみますと、私はよく環境庁の陸水空の三部隊と言っているんです。何か防衛庁みたいになりますけれども、やっぱり大気と水とそれから土、それぞれがいろんな意味で循環しているわけですね。その中でも一番はっきりわかるのは、水というのが環境行政の中ではこれからさらに注目していかなきゃいかぬだろうというふうに思っております。 私も環境庁長官になる前も、川から海へ行く、それからまたもちろん水ということから考えれば大気の中に水が水蒸気になってまた戻ってくると、ずっといろんな意味での循環があるわけですが、特に川ということを中心にして考えますと、昔から川上から川下へという話で、いろんなこれをどうやって我々の行政の中で把握し、きちっとした行政をやっていくかということで議論がございました。その辺のところを一つ何と申しますか、先ほどから循環循環というお話があるわけですが、まさに循環としてとらえて、どういうふうに前提としてしかるべき施策を施すかということが非常に大切だと思います。 あと一つ、うちの方も今の水の専門家もおりますので、一応具体的な点につきましては主な点をひとつ説明させていただきたいと思います。
○岩井國臣君 どうもありがとうございました。 環境庁の基本的なお考えというものをお聞かせいただいて、そういう考え方で今後強力に環境行政を進めていただけると大いに期待を申し上げる次第でございます。 そこで、ちょっと事務的な話になるかもわかりませんが、昨年二月、もう一年以上前になるのかもわかりませんけれども、健全な水循環の確保に関する懇談会というのが環境庁の中に設けられたんでしょうか、そこでいろいろ検討を進められておられると思うのでございますが、その点と、それからもう一つ、一遍にいきますが、次に地下水の涵養でもって水循環の確保を図るという観点から、環境庁では井戸・湧水復活再生事業というようなことを建設省と一緒になっておやりになっておると思います。先ほどの懇談会の概要というか、それに基づいて今後どういうことをやろうとしておるのか、それから建設省と連携してどんなことをやっておるのかというのをちょっと御披露いただければと思うのでございます。
○政府委員(渡辺好明君) 先生がお話しになられましたことがほとんどこの懇談会の結論でございまして、私どもがこうむっております恩恵、利水とか気候緩和とかいったそういう物理的な恩恵と同時に、安らぎとか触れ合いとかそういうふうな精神的なものも含めまして、この恩恵がいつまで続くんだろうか、ほうっておけば切れるんじゃないだろうかということからこの懇談会を立ち上げて、一年間ぐらい勉強したわけでございます。 その中で出てまいりましたポイントは二つございまして、一つは先生のお話にもありましたけれども、ばらばらに対応するのではなくて流域単位で対応しよう、流域単位ということになれば関係者、関係機関が一つにならなければできないわけでございます。上流の森林から始まりまして、途中の水田それから工業、生活、海ということになります。それからもう一つのポイントは、たくさんのプロセスを通るわけでございますので、そのプロセスの一つ一つにわたって環境へのインパクトを小さくしようということでございます。こういうことがございましたので、私どもも流域ごとにその水循環がどうなっているかという診断をしてマスタープランを立てて、それを具体的な施策に反映させるということを考えております。 今先生が御指摘になりました井戸・湧水復活再生事業、かってはあちこちにございました井戸や湧水が今や枯渇をし消滅をしております。それをもう一度復活させようという事業でございますが、復活をさせるには、やはり上流域で涵養域といいますか、水を浸透させてもらわなければどうにもなりませんので、建設省と、河川法の改正その他の機会を使いましてお話し合いをして、上流部での涵養はできるだけ建設省がしましょう、そして下流部での井戸や湧水の復活整備は環境庁がやったらどうかということで、モデル的に、今年度は手賀沼の流域、それから来年度は一応野川の流域で建設省、環境庁のジョイント事業をやる。 こんなことがきっかけになりまして、実は沖縄の対策の中でも、二省庁だけではなくて、沖縄の赤土の流出に関係をする五つぐらいの省庁が上流から海までの対策を有機的に総合して連携してやるというふうな事業に着手をしたところでございます。
○岩井國臣君 あと一分あります。 他省庁との連携、これは極めて重要だと思います。環境庁が環境問題について、環境行政について強力にリーダーシップを発揮していくと同時に、やっぱり関係する省庁との連携を強化していく必要があろうかと思います。 建設省以外の省庁ももちろんそうでありますけれども、私は出身が建設省なものですから、しかも水といったらやっぱり河川局との関係が非常に強いと思いますので、特に建設省との連携ということについてひとつこれからの御決意みたいなものをお聞かせいただければありがたいと思います。これを最後にさせていただきます。
○国務大臣(大木浩君) 確かに建設省といろいろと御協力させていただくところが多いと思います。幸いにといいますか、この委員会も国土と環境と一緒に議論していただくということは、私どもがとかく十分には今まで勉強していない国土というところからひとつまた環境をとらえていろいろと勉強するということは非常に大事でありますし、その中で建設省とは既にいろいろなところで協力させていただいておりますけれども、今後ともさらに強化してまいりたいと考えております。 ありがとうございます。よろしくお願いします。
○岩井國臣君 よろしくお願いいたします。終わります。
○泉信也君 自由党の泉信也でございます。 きょうは、長官の所信を伺った機会に議論をするというよりも、お考えを承らせていただくということでここに立たせていただきました。 長官の所信の最後の部分を読みますと、昨年の長官の発言とは違った趣旨があるように私には思えるわけであります。 というのは、これはよく世の中で言われておることでもありますけれども、環境問題に取り組むことによって新しい社会を創造していくというような、私に言わせますとかなり積極的な大臣の御意向がここに出ておるように思いますけれども、何か長官として、あるいは環境庁として期するところがおありなのかどうか、まず伺いたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 先ほどもほかの委員に対する御答弁で申し上げたと思うんですけれども、何か今非常に大量生産、大量消費、そして大量廃棄とか、そういったような社会のあり方というのがだんだんに行き詰まっているんじゃないかいろいろな面で行き詰まっていると思うんですね。ですから、そこからひとつ脱却しなきゃいかぬ。 というのは、これは別に環境行政というより、むしろ社会全体がそういった姿にあるんじゃないか。経済一つをとりましても、ですからこれからは各企業の中でも環境ということをいろいろな意味での全体の計画の中に取り組んでいかなきゃいかぬということが非常にはっきりしてきていると思うんです。 多少大げさなことを言いますと、私は、今の環境が非常に前面に出てきておるというのは、例えば産業革命がありまして、非常にああいった新しい工場による大量生産が始まった。そこの中で今まで余り正面から取り上げなかった労使関係、労働問題というのが出てきたわけでございます。ですから、企業家は労働問題というのを自分たちの仕事の中で一つ大事な要素として考えていく、こういうことがあったと思いますが、まさしく今また一つ、企業だけとっても、あるいは社会全体をとってもそうですけれども、特に企業ということを考えましても、環境というものをそういう一つの新しい要素としてこれにきちっと対応することを考えないと企業が継続していかない、こういうような現象が出てきているんじゃないか。 これは企業と申し上げましたけれども、社会も同じようなことがあるんじゃないか。そんなところで、多少大上段に振りかぶっておりますけれども、これからひとつそういった意味での環境の他省との長期的な問題も視野に入れてこれから勉強してまいりたいと考えております。
○泉信也君 大変いいお話を伺ったわけでございますが、ぜひそうした姿勢で環境行政が続いていきますことを私は期待をするものでございます。 〔委員長退席、理事山崎正昭君着席〕 そこで、これは必ずしも長官にお尋ねするということではございませんが、昨年の所信表明では具体的に七つの項目が実は挙げてあるわけでございます。ことしは六項目になっています。内容が少なくなったとがそういうことではありません。そのことはわかっておるわけですが、これは何か意図的なところがおありなんでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 物の整理の都合で六つに整理しただけでございますので、実質的に何か特にこれを変えだというような意図はございません。
○政府委員(岡田康彦君) 若干補足させていただきます。 昨年、私、官房長を務めさせていただいておりましたものですから、昨年の所信表明をつくる段階で参加していた人間として一言だけ申し上げます。 結論は今大臣が申し上げたとおりなのでございますが、やはり重点事項というのを私どもが考えるときに、柱立てを明確にするためにはどうしても数が多くなる、一方数が多くなると何となく薄くなるということで、例えば簡単に言いますと、ことしの場合ですと、水と大気のところを一つの問題と。大気環境・水環境の改善に向けた取り組みという形でまとめさせていただいているのが一番大きな違いかとも思っております。 補足させていただきました。
○泉信也君 わかりました。 そこで、この環境問題は大変難しい課題であることは承知をいたしておりますし、それなりの調査あるいは研究が必要であるとは思いますが、長官の所信の中の第二にございます「環境保全型社会」ということが、これは環境庁の一つの大きなテーマとして今日まで取り上げられておると思います。 〔理事山崎正昭君退席、委員長着席〕 これは大体、昨年は「システム」という言葉が使ってあるようでございますけれども、どういう社会を想定しておられ、そしてこの達成のプロセスというか、第一ステップ、第二ステップというようなものが何か考えられるのか。これは非常に幅広い社会の言葉ですから、簡単に御説明いただけるとは思っておりませんけれども、何か当面の目標はこういうところだ、その次はさらにグレードアップするというようなそんな何かがあるのかどうか、お話しください。
○政府委員(岡田康彦君) 先ほど先生の御質問がございました。それで大臣が申し上げました一番最後のページに書いてあること、あるいはそれについての御質疑、大臣の答弁、ここで本当のところは尽きておるのでございますが、私どもの基本認識といたしましては、地球環境問題から身近な環境問題、本当の身近な環境問題、実はこれは全部一体のものである。ですから、地球環境問題は地球上の問題で自分たちの生活に関係ないというわけではございませんし、身近な本当の日常生活の問題が地球環境問題までつながっているということがまずございます。 そういうふうな基本的認識に立って今日の環境問題という問題を振り返ってみますと、やはり多くは大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済社会活動であるとか、あるいは生活様式という今日の社会のあり方に根づいているということに行き着くのではないかというふうにまず基本認識として考えました。このような生産、消費を見直しまして、環境への負荷をかけない形で、先ほどの大臣が申し上げましたキーワード、持続的発展が可能な社会、すなわち環境、それをもって環境保全型社会とまずとらえました。基本認識はそういうことになります。 ただ、具体的な取り組みについて所信表明でも大臣の方からも幾つか申し上げたところでございますが、今先生御指摘のように、プロセスを順次考えているかということに関しては、申しわけございませんがそこまで明確にあれしておるわけではございません。ただ、私どもが今頭の中で考えておりますのは、一つは、平成六年に閣議決定されましたところの環境基本計画というのがございます。この環境基本計画の推進をいたしておるのでございますが、これも既に六年十二月にできたものでございまして、このまず見直しをしていこう。そのための見直しの準備にもう我々取りかかっておりますが、これをこれからやっていこう。 それから、あとは、午前中にもいろいろ議論がありましたが、先ほど大臣も申し上げましたが、廃棄物・リサイクル一体となった物質循環を促進する総合的なシステムをやはりきちんと検討していきたい。これは既に中央環境審議会で審議をしていただいておるというようなことでございます。 それから、実は、先ほど来非常に環境庁が弱くてふがいないと皆さん方から叱咤激励を受けておるわけでございますが、私どもも、いろんな機会に物を言う上できちんとよりどころをいただきたいというふうに今までもいろいろお願いもしてきましたし、そういう努力の中で各省の方々との議論もいろいろ積み重ねてきた結果、昨年国会におきまして環境影響評価法というものの成立を見させていただきました。これが実は来年の六月の施行でございますので、そのための今施行準備を鋭意やっておるところでございます。なお、そのときに附帯決議等でも出ましたのですが、まだこれでは十分ではないと。さらに上位計画に対するアセスといった問題、よく戦略的アセスメントなどと言われていますが、そういうものもきちっと勉強しろということを言われておりまして、そういうことの勉強に取り組ませていただく。 それからさらには、政府自身が率先実行計画というのを定めております。政府自身も、事業者である面と消費者である面と、あるいはCO2なんかであれば排出者であるとか、そういうようないろいろな面を持っております。それは政府だけではありませんで、先ほども一番最初に申し上げましたが、要は国民一人一人あるいは事業者の方々みんなそういう側面を持っておるものですから、各主体がそれぞれの立場で、最初に申し上げました環境に対しての負荷を低減させるための自主的な取り組み、これに取り組んでいただけるような環境づくりをしていきたい、こんなことをいろいろ考えています。さらに、環境政策を支えるためには、まず環境研究、それから技術開発、こうしたものの促進もあわせてやっていきたい。こういうものを、ややスケジュール的でなくて申しわけありませんが、横断的に取り組んでいきたいということでございます。
○泉信也君 大量消費あるいは大量廃棄というようなものをやめていく方向にするためには、国民的な運動というか思想の改善というふうなところまで踏み込まなきゃならぬ、そのことが環境教育というようなことで所信の中にも書いてあるのではないかと思うんです。 教科書問題等について、環境庁から何か文部省にこういう視点からの論述を強めるようなことをおっしゃったとか、そういう過去の経緯がございますか。
○政府委員(岡田康彦君) 私が承知しております限りでは、教科書の内容そのものについて申し上げたことはないと思います。ただし、環境教育の重要性ということについて文部省といろいろと話し合いもしておりますし、今後どうしたらいいかということで共同で勉強していこうというようなことを今年度から始めております。 また、先生のために教育指導資料をつくる上で、環境教育の側面で私どもが文部省の方に何がしかの御協力と言ってはちょっと口幅ったいかもしれませんが、いろいろ御相談に乗っているということがございます。
○泉信也君 大変積極的な取り組みをしていただいておると承りました。これは気の長い話ではありますけれども、子供のときからの考え方、我々はもったいないという言葉を使いながら育てられましたが、そういう感覚も実は大変重要なのではないかと思いますので、ぜひ文部省との御相談を続けていただきたい、このように思います。 そこで、先ほど同僚議員の中からも御発言がございましたが、自然保護行政というのでしょうか、所信で申し上げますならば十二ページに出てくるようなところでございますが、「自然と人間の共生」という大きなタイトルの中に含まれるわけですが、今日までの自然公園というか自然保護行政、どういうふうに取り組んでこられたのか。むしろ、これまでの成果あるいは課題みたいなものはどんなものがあるのか、お話しいただけますでしょうか。
○政府委員(丸山晴男君) 自然公園の取り組みあるいは課題というお話でございます。 我が国の自然公園は大きく三つに分かれまして、我が国を代表するようなすぐれた傑出した自然の風景地を国立公園、二十八カ所ございます。また、それに準ずるすぐれた風景地を国定公園、五十五カ所ございます。それと、都道府県から見て重要なところを都道府県立自然公園、三百四カ所ございます。それぞれ環境庁長官が指定あるいは都道府県が指定をして国民の利用に供し、また自然保護、自然環境の保全を図るということで進んでまいっております。 ちょうど総理府の「社会意識に関する世論調査」がございまして、「日本の誇り」というテーマの中で、日本の国について誇りに思うことはどんなものかという問いが毎年ございます。この中で、大体ここ十年程度でございますけれども、いわば長い歴史と伝統がある国だという点を誇りに思う方と並んで、美しい自然があるということを誇りに思うという方が大変多うございます。どちらかがトップだったり二番手だったりいたしますけれども、一番直近の平成七年十二月の調査では、日本の誇りとして美しい自然があるということを誇りに思うという方が一番多くなってまいっております。 そういったようなことで、自然公園制度、いろんな経過がございますけれども、日本の美しい風景地あるいは自然が豊かな地域を保全して大勢の国民の方に利用していただくということで、それなりの成果が上げられてきたのではないかというふうに考えておるところでございます。 でございますけれども、最近はより質の高い自然を求めるという国民の方がふえてまいりまして、手軽に海外旅行もできる時代でございます、国内の自然におきましても同じような期待を持っておられるということで、いわば自然との触れ合いの際に自然を深く味わいたいという欲求を持っておるわけでございます。 そうなりますと、例えば尾瀬でございますとか、比較的近くにある国立公園等におきましても、上高地もそうでありますが、やはり過剰利用という問題が生じてまいります。これは特に利用が集中する時期におけるマイカー規制ですとか、そういった環境上の規制とかいろんなことをやりながら進めておるところでございますけれども、広い国土でございますけれども一億二千万人からすると狭い国土でございますので、その中で傑出した非常にいい自然をよく味わいたいという国民の皆さんのニードにできるだけこたえられるように、快適な利用ができるような、自然保護を優先する地域ではありますけれども、ある意味で必要最小限の施設整備をしたり、あるいは木道をつくって湿原に足を入れなくても済むとか、あるいはより高度な自然観察ができるようなビジターセンター、自然観察施設を整備するとか、そういったようなことを進めてまいっておるところでございます。 先ほどの世論調査にもありますように、いろんな議論がございますけれども、日本の自然、美しい自然は日本の誇りであるという国民の方が非常に大勢おられるということは、やはり結果から見て日本の自然公園制度、昭和九年にできまして今の法律になりましたのが昭和三十二年でございますけれども、それなりの成果を上げてきたのではないかというふうに考えているところでございます。
○泉信也君 今の御説明も大変ありがたく受けとめました。 自然公園三百四カ所とおっしゃいましたか、この管理はどういうやり方をしておられるのか、大変数が多いので環境庁だけでというのは難しいかなと思うわけですが。
○政府委員(丸山晴男君) 自然公園の管理につきましては、国立公園につきましてはできるだけ直轄型でやりたい、国定公園につきましては公園の指定は環境庁長官が行いますけれども、実際の管理は都道府県にゆだねておるところでございます。都道府県立自然公園、これが数が三百四カ所あるわけですが、これは指定から管理まで都道府県にゆだねているところでございます。その根拠法が自然公園法でございます。 国立公園の管理を私ども環境庁自然保護局で担当いたしておりますけれども、先ほどお話がありましたように、レンジャー、国立公園管理官、これが現在百六十八名でございます。これも逐年の増員でかなりふえてまいったわけでございますけれども、現在二十八の国立公園を十一のエリアに分けまして、二つないし三つの国立公園をまとめて管理するような地区の国立公園・野生生物事務所というものを設置しまして、そこに職員を駐在させますと同時に、例えば尾瀬ですとか上高地ですとか、そういった最先端の核心地につきましては直接レンジャーを単独駐在させる、五十数カ所ございますが、そういうふうなことでやってまいっております。 いかんせんそういった核心地、例えば尾瀬ですと毎年五十万人以上の方が利用しておりますが、その中でレンジャー一人でございますので、むしろ周辺の自然公園指導員とかパークボランティアといったような民間のボランティアの方に協力をいただきながら、いわば地元の総意を挙げて自然保護なり利用指導なりを図っていくといったようなことで進めているのが実態でございます。
○泉信也君 先ほど岩井議員からのお尋ねがございました新しい全国総合開発計画の中でも、自然環境の保全とかあるいは多自然居住地域とか何かそういう言葉も出ているようですが、当然全総計画をつくるとき各省協議がなされたと思いますけれども、環境庁と国土庁の間で議論をするときに、国土庁のこういう事柄に対する受けとめ方について、何かその過程の中で環境庁として主張が通らなかったとか、そういうことはありましたでしょうか。ちょっと質問を予告しておりませんでしたので、もしお答えが難しければ結構でございます。
○政府委員(丸山晴男君) 国土政策との関連は、一つは全国土地利用計画の中で自然公園地域と自然保全地域という二つの地域区分が設けられておりまして、環境庁も連携して行っているということで進んでまいっておりますし、全国総合開発計画につきましては、野生生物の問題も含めまして私どもの資料、特に緑の国勢調査というのを二十年来やっておりまして、かなり現在の自然の状態については大まかな把握をきちっとしているようなことがございます。 そういったデータ面の協力、あるいはまた私どもの得られた情報並びに解析した結果につきましても、国土庁の全総担当部局にも必要に応じて提供しながら協力しているというところでございます。
○泉信也君 話を変えまして、次の第五の項目に挙げてございます「大気環境・水環境」のことについて少しお尋ねをしておきたいと思います。 この中で、いわゆる大気汚染の問題、ディーゼル車の排出ガスの規制の強化を検討しておるということが書いてございます。これは、CO2の排出量が運輸部門が二〇%も占めておるというようなこともございまして、ここをひとつ規制をしていくということは大変重要なことだと思っておりますが、具体的に今どんな検討がなされているのか。低公害車ということも税制面でもいろいろインセンティブを与えながら導入するということを環境庁、運輸省ともどもやっていただいておるわけですが、この排ガス問題についての環境庁の姿勢についてお尋ねをいたします。
○政府委員(野村瞭君) 委員よく御存じだろうと思いますが、現在我が国の大都市、特に沿道におきましては二酸化窒素それから粒子状物質等の状況は大変深刻な状況にございまして、その問題の解決のために私どもいろいろな手だてを講じておるわけでございますが、依然としてまだ問題が解決していないという状況にございます。 ベースになります基本的な柱としては、一つは自動車の単体ごとの規制を強化するということ、それから今御指摘もございましたが、低公害車の普及を図る等々、ほかにもあるわけでございますが規制強化について申し上げますと、これまで漸次ガソリン車それからディーゼル車等についても単体の規制強化を図ってまいりました。特に最近ではガソリン車の規制強化、これは五十三年以来ということで二十年ぶりだったわけでございます。かなり厳しい規制強化を図ったわけでございます。所信表明に掲げておりますのは、これからさらにディーゼル車の規制強化を図りたいということで、これはこれからの問題でございます。 私どもは、基本的な考え方といたしまして、これは専門家の先生方の御審議を踏まえて最終的には審議会の答申をいただいて、それを尊重する形で規制強化を図っていくわけでございますが、専門家の御審議のときにポイントになるのは、一つは最新の技術の進展を踏まえる、これは当然かと思いますけれども、それと同時に費用対効果についても十分御配慮をいただく。技術が幾ら新しいものを使っても非常にコストが高くなるということであれば、これはメーカーへの負担はもちろんでございますけれども、間接的にはユーザーへの負担もかかるということでございますので、その点については専門家のレベルの御審議の上でも御配慮をいただくということでございます。 実際、規制強化を図った後につきましては、先生御心配のメーカーだけじゃなくてユーザーにも負担がかかるということでございますが、それにつきましては、最新適合車について購入した場合に、特に規制の前倒し的に取得した場合には取得税の軽減を図るとか、それから施行後でも、車種によって異なりますけれども猶予期間というのがございます。猶予期間中に購入した場合には軽減率は前倒しよりは若干弱まるわけでございますが、それにつきましても優遇税制をしくとかいろいろな配慮をいたしておるという状況にございます。
○泉信也君 確かに、費用対効果の問題は重要で、どの断面で切るか、あるいは国民経済的に物を見るかによって変わってくるとは思いますが、環境をよくするためにこうした規制を強化する一方で、入れやすいような仕組みもあわせて考えていただくことが国民生活にとってもプラスになるのではないかというふうに私は思っております。」 そこで、やや所信と離れてまいりますが、さきに厚生省の方で、大都市圏の震災時における廃棄物の広域処理体制に係る調査中間とりまとめというものを発表していただきました。私はもともと大変この問題に関心を実は持っておったものでございます。阪神・淡路大震災のときに瓦れきをどう処理するかということで幾つかの工夫がなされ、たまたまと言っては失礼かもしれませんが、対応ができる空間があったというようなこともあって、復興がうまくいったというか、そういう廃棄物処理のための時間的ロスがなかったということを私は承知をしております。 そのことから、あってはならないということではありますけれども、関東地区で大震災が起きた場合に瓦れき、廃棄物をどう処理するのか、その体制はどうなっておるのかというのが危機管理のある意味では第一義じゃないかということすら思っておりましたところ、厚生省からこうした問題についての成果を発表されたことに敬意を表します。 そこで、この内容、大変阪神のときに比べて量が多く推定をされています。もちろん仮定があるわけですが、この処理について、何か考え方、そしてどういうふうに処理していくことが考えられるか、あわせてお答えをいただけますでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 平成七年に発生をいたしました阪神・淡路大震災では、御承知のとおり大変多くの建物等が被災をいたしまして、その瓦れきの処理につきましては大変困難をきわめたということでございます。 このため、今先生御指摘がございましたように、厚生省といたしまして平成八年度から二カ年の計画で、相模湾を震源といたしますマグニチュード七・九、これは関東大震災のクラスでございますが、の南関東地震が発生した場合を想定いたしまして、首都圏におきます震災廃棄物の発生量の予測、それからその処理の方策を検討するための調査を行っているところでございます。本年一月に調査結果の概要を中間取りまとめとして公表したところでございます。報道等であるいは一部ごらんになったかもしれません。 今回の中間取りまとめでございますが、南関東地震が発生した場合には阪神・淡路大震災において発生した瓦れき等の約五・三倍に当たります、数字で申しますと約八千万トンの瓦れきが発生することが予想されておりまして、その瓦れきの仮置き場、あるいは焼いたりいろんな処理をして最終的に埋めなければなりませんので、最終処分場等の確保に困難をきわめるということが具体的に予想されているわけでございます。 ちなみに、これらの瓦れきを最終処分するとしますと約六千九百万トンぐらいを埋め立てなきゃならない。これはどういう数字かと、例えて申しますと、平成六年の一都二県で発生いたしました家庭ごみを処理いたしまして最終的に埋め立てる量がありますが、それの約二十五年分に相当いたします。そのくらいの量になるというふうに推計をされるわけであります。 厚生省といたしましては、今回の中間取りまとめを踏まえまして、今後関係地方公共団体と連携しながら、国土庁等の協力も得る必要がございますのでこういった御協力も得ながら、震災廃棄物の仮置き場の確保、それから緊急処理施設の確保等につきまして広域的な体制整備のあり方の検討を進めることとしております。 なお、阪神・淡路大震災の際にはそこで発生いたしました震災廃棄物の約三四%に当たります約二百八十万トンを大阪湾フェニックス計画、これは大阪湾フェニックス計画というのは近畿圏の市町村のごみを最終的に埋め立てる処分地を大阪湾内につくっているわけでございますが、そこで約二百八十万トンをその計画で受け入れることができまして震災からの復興に貢献したところでございますので、この観点からも首都圏におきますフェニックス計画の推進が必要というふうに考えております。 このため、七都県市首脳会議、首都圏サミットと呼んでおりますが、におきましては平成十年中を目途に廃棄物の広域処理についての総合的なまとめを行うための検討を進められているところでございますので、今回の中間取りまとめがその検討の参考とされますように情報提供を行っているところでございます。
○泉信也君 この首都圏サミットのお話は前から何かなかなか呼吸が合わないというようなこと、フェニックス計画をつくる際に呼吸が合わないというようなことを聞いておりますけれども、基本的こういう震災の場合の瓦れきの処分の責任者というか、片づけると言った方がいいのかもしれませんが、それはだれになるんでしょうか。
○政府委員(小野昭雄君) 責任者は市町村でございます。
○泉信也君 今、大阪湾のフェニックスの話でも二百八十万トンという全体の三割強を受け取ってくださったそういう施設があったからうまくいったということだと思うんですね。家庭ごみから計算すれば二十五年分といいますと、とても市町村の手には負えない。したがって、知事レベルの話ということに持ち上げざるを得ないんだと思いますけれども、この話がまとまらない何か大きな問題点というのは、たくさんあるのかもしれませんが、一つ二つ挙げられるんでしたらちょっと挙げていただけますか。
○政府委員(小野昭雄君) お答え申し上げます前に、フェニックス計画は別に震災廃棄物を受け入れるというためではございませんで、通常のごみ処理を受け入れるということでございます。 首都圏のフェニックス計画についてでございますが、昭和六十二年に運輸省と共同で東京湾フェニックス計画の基本構想を取りまとめたわけでございます。その基本構想につきましては、関係都県市にお示しをしておりまして、その後知事あるいは市長をメンバーといたしますサミットの場を中心にこの問題について検討が進められております。なかなか合意が得られていないわけでございまして、具体的な実施のめどは正直言いましてまだ立っておりませんが、平成十年を目途に広域処理にかかわる総合的なまとめを行うこととされておりまして、現在検討が進められているわけでございます。 これはいろいろ利害、それなりに自治体の利害と言っては変なあれかもしれませんが、錯綜する問題でもございまして、この場でその問題を一々申し上げるというのは今後の協議に差しさわりもあろうかと思いますのでお許しを賜りたいと思います。私どもといたしましては、今回地方自治法の改正によりまして清掃事業の都区移管の話がございまして、その際に東京都と十分お話をいたしまして、東京都が現在持っております新海面処分場という、東京湾の中の最後の東京都の処分場でございますが、フェニックス計画を議論していく上で先行的に、あるいは他県市のごみをそこへ受け入れる方向も含めて検討するという東京都の意思表示がございますので、そういったことでもう少し従来よりも議論が進展することを期待しているわけでございます。
○泉信也君 今お答えいただきましたように、フェニックスはもちろん瓦れきを受け入れるための施設ではないわけでございますが、本当に震災が起きた場合にこの八千万トンと推計されるような廃棄物、瓦れきをどう処理するか、あるいは仮置きをするかというのは大変な問題だと思うんです。 そこで、環境庁はこうした問題にどうかかわり合いを持っておられるのか、そしてこのことをどの程度重要視しておられるのか、最後になりますがお答えいただき、私の質問を終わらせていただきます。
○政府委員(渡辺好明君) 厚生省から御答弁ございましたように、大変大きな数字でございます。したがって、その処理の対応によっては環境に与える負荷というのは、その程度いかんによりますけれども大変大きなものがございます。そういう点も考えまして、日ごろからやはりかなり大きなケースを想定して勉強しておくことが重要であろうと思っておりますので、こうしたことについてこれまでも多少の議論はしてまいりましたけれども、厚生省ともよく連絡をしながら連携を深めていきたいと考えております。
○泉信也君 ありがとうございました。 恐らくこれは事が起きた場合にすぐ困ることでありますし、一番最初に申し上げましたように対応策を練っていなければ復興がままならない、そうした状態が目に浮かぶわけであります。 この問題は環境庁だけの問題ではないことを承知いたしておりますが、ぜひ長官、この問題を積極的に取り上げていただきまして、各省庁との連携のもとで具体的な計画をお進めくださいますようにお願いして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。 私は、幹線道路と環境破壊問題について質問いたします。 現在未着工の事業でもあるいは一部着工されている事業でも、環境アセスメント実施後本格着工までに長い時間がかかってその間に社会経済情勢が大きく変化する、そうしたことがあったり、あるいはまたもともとアセスが不十分だということが見られる。そうしたことで、アセスが想定していた基礎条件が大きく変化することがかなり頻繁に見られると思います。 具体的に、高尾山に直径十メートルのトンネルを二本掘るという圏央道計画についてここでは取り上げたいと思うんです。このルートは、十年前の一九八八年に建設省で東京都の環境影響評価を経て都市計画決定されたものです。八八年の圏央道アセスで、建設省は供用予定の二〇〇〇年の交通量予測の前提となる自動車保有台数を五千八百万台と想定していたわけです。自動車保有台数のその後の数の推移、これを最初に建設省にお尋ねいたします。
○説明員(田崎忠行君) 先生御指摘の首都圏中央連絡道路の環境影響評価の根拠となっております全国の自動車の保有台数でございますが、ただいまお話しございましたように、一九八八年当時に二〇〇〇年に五千八百万台というふうに見込んでおりました。私どもが持ち合わせております最新のデータでございますと、平成八年、一九九六年で六千八百万台余ということになっております。
○緒方靖夫君 今お答えいただきましたけれども、アセスの三年後の九一年にこの線を簡単に突破しているんです。今建設省が言われた資料は古くて、私は運輸省の自動車交通局の資料を持っておりますけれども、これを見ると七千万台を突破しているんです。ということは二割を超えているわけです。当然、計画交通量も実態に合わなくなるはずです。 八八年圏央道アセスの一日の計画交通量は、国道二十号線から埼玉県境の圏央道における交通量、これは三万七千台から四万七千六百台ですけれども、現時点で圏央道の国道二十号線以北、埼玉県の県境の間の開通後の交通量は何台と見ておりますか。
○政府委員(佐藤信彦君) 当区間におきましては、環境アセスメントの中で平成十二年度の予測値でございますが、三万七千台を予測交通量としております。
○緒方靖夫君 私がお聞きしているのは、以南ではなくて以北なんです。その数はないんですね。
○政府委員(佐藤信彦君) 二十号以北において三万七千台ということになっております。
○緒方靖夫君 それは一九九六年に南道路のアセスをやったときに出している数だと思います。私は何度も尋ねましたけれども、現地でもそういう予測はしていないということがお答えなんです。ですから、私はその点を確かめたいのですが、いかがですか。確認してください。
○政府委員(佐藤信彦君) 区間で多少の差がございまして、一番北のところでは四万七千台ぐらいという数字がアセスメントの中では予測している予測値でございます。
○緒方靖夫君 私が今問題にしているのは十年前のアセスなんです。その食い違いを問題にしているわけです。 ですから、そういった点で言うと、当時の問題、その問題というのは、結局その後のアセスで一体車の台数がどうなるかということについては数が出されていない、予測していないんです。その点をはっきり述べてください。
○政府委員(佐藤信彦君) ちょっと途中から入りましてあれですが、私どもが伺っておりますのは、昭和六十二年に行われました北側のアセス、この中で平成十二年度の開適時の計画交通量は三万七千台から北部の多いところで四万七千台というふうにお示ししているのではないかと思います。
○緒方靖夫君 だから、私は先ほどそれを言ったんです。そして、それが現時点で圏央道の国道二十号線以北の開通後の交通量を何台と見ているのかというのが質問なんです。だから、課長が答えていただいて結構です。ちょっと申しわけないんです、局長は来られたばかりで。
○説明員(田崎忠行君) ただいま局長がお答え申し上げましたとおり、北側の区間のアセスメントにつきましては八八年に二〇〇〇年時点で三万七千台、これは区間のとり方もございますけれども、三万七千台という予測をしておるということでございます。
○緒方靖夫君 ですから、そのアセスも手元にあります。だから私の尋ねているのは、現時点で圏央道の国道二十号線以北の開通後の交通量を何台と見ているのかと、それが質問です。 だから、そちらでそういう数を持っていないんです。その予測がどうなるかということをやっていないんです。だから答えようがないと。そのことは私自身よく知っているんです。知っていて尋ねているから気の毒な面があるんです。だから、幾ら数を言ってもそれは前の数字であって、あるいは以南の数字なんです。 時間がないので飛ばしますけれども、計画交通量の変化を予測しないんです。アセスでは大気汚染、騒音などについて計画交通量を前提にして試算しているわけです。その根拠となっている自動車保有台数がいいかげんだったわけです。だって、保有台数が大幅に突破しているわけですから。 しかも自動車走行台キロ、これを見るとさらに重要なんです。建設省の資料によると、一九九〇年から西暦二〇一〇年までの保有台数は丁二八倍なんです。ところが、首都圏、一都三県の走行台キロでは一・三三倍。台数の増加以上の影響が見込まれているわけです。環境への影響がアセスの予測よりも重大なことになっているわけですけれども、こうした事態について、環境行政を預かる環境庁としてはどういうふうな対処をされているのか。大臣、どういう対処をするのか、お尋ねいたします。
○政府委員(岡田康彦君) ただいま議論になっておりますところの圏央道の環境影響評価ということにつきましては、閣議アセスのもとでは環境庁長官の意見が求められておりません。したがって、そういうものでありますので、申しわけございません、ちょっと一般論にさせていただきたいと思います。 まず一つ目は、環境影響評価法におきましては、従来の閣議アセスとは異なりまして、環境庁長官は必要に応じて意見を述べることができるようになりました。環境庁長官のサイドから意見が述べられるようになりました。 したがって、一般的に申し上げれば、まず第一は、正確な予測、評価が行われるようにすることが肝要でございますので、私ども今後当庁といたしましても意見の提出等を通じて正確なアセスの実現のために努力していきたいというのがまず一点目でございます。 二点目は、しかし最大限努力を払っていただきましても予測にはなお不確実性が伴うではないかという問題はいずれにしてもついて回るだろうと思われます。このような場合、アセスの後で環境保全上の問題が生ずる場合についてはどうするのかということになるわけでございますが、それに関しては、まず事業にかかわる指導監督という立場から当該事業を所管する大臣が、あるいはその地域の環境の保全の観点から地方公共団体が、それぞれの制度において適切に対応することになるんだと思います。 環境庁としては、それに対してさらに各種法規の適切な運用に努めるなど環境保全の確保にさらにバックアップをしていくという体制になるのだと思います。
○緒方靖夫君 今局長から説明がありましたけれども、これまでの閣議アセスでも、それから来年六月から施行されるアセス法でも、事業の決定のためのアセスであって決定後の変化は問題にされないわけです。しかし、アセスの本来の目的というのは、その事業で重大な環境悪化を起こさせないことにあるはずです。決定のためのアセスは事業決定後に見直しても意味がないという、そういつ言い分はあるでしょうけれども、今私が圏央道の例で示したように、アセスの評価に重大な影響を及ぼす諸条件が変化していれば、本来の目的である環境保全が達成されないことになるわけです。これは現在のアセス制度の重大な欠陥だと思います、はっきり言って。私たちはもちろんアセス法に賛成しました。しかし、こういう欠陥がある、このことはやっぱり非常に大きな問題だと思うんです。 環境に責任を持つ大臣として、この問題について今後どう対処されるのか。現実にこういう問題があるわけです。今説明があったようにアセス法になってもやはり問題が残る、そういう現実に対してどう大臣として対応されるのか、それをお聞きいたします。
○国務大臣(大木浩君) 多少一般論的なお答えになって恐縮でありますけれども、行政というのは、そのときそのときで最善を尽くして一つのある時点での判断を示すわけですけれども、それが非常に大きな重要な何か条件が変わったというようなときは、これはできることならそれを見直すということが望ましいと思います、一般論的には。 ただ、他方で、いろいろと計画をするという主体があるわけですから、それに対してこちらでアセスの評価を与えた、その後で軽々しくこれをまた変更する、これもまたなかなか難しい。やっぱり行政というのは、一方においてはきちっとその時々の情勢に応じた判断をすると同時に、ある程度行政の継続性あるいは安定性というものが必要でございますから、その辺を一般論として申し上げれば、それぞれの案件に応じて判断せざるを得ない。 だから、非常に重大な影響があれば、それを絶対に変えないということは、それはやっぱり一般論としては必要な見直しはした方がいいだろうというふうに申し上げますけれども、これは個々の案件の判断だと思いますので、あくまでも一般論としてお受け取りいただきたいと思います。
○緒方靖夫君 今大臣から、非常に重要なことがあればという話があって、これはやっぱり非常に大事な点だと思うんです。 私、さらにもう一つ述べたいんですが、アセスのもう一つの欠陥というのは、個別事業ごとのアセスでその地域の総合的なアセスになっていない、これはやはり重大問題なんです。 圏央道は、八八年のアセスの後に八王子市内を通る三本のアクセス幹線道路の計画がつくられました、名称は省きますけれども。その最大の交通予測は、国道では四万七千台、都道では四万二千台、市道では二万二千台、合計で十一万を超えるわけです。アクセス道路と圏央道を結ぶ三つのインター部分ではその半分の五万五千台の交通量が発生すると予測されているわけです。これは、私は少な過ぎると思うんです、実際。それにしても、インター周辺では、圏央道、アクセス道路、従来の道路と合わせると七万台を上回る交通量になるわけです。そうすると、八王子市内の三つのアクセス道路ができると、それによる影響というのは八八年の圏央道アセスの予測と比べて非常に大きく変わると思うんです。 この点について、建設省はどう考えられているんですか。
○政府委員(佐藤信彦君) 先生の御質問でございますが、これは、複数の事象が同一地域で実施される場合にアセスメントを一つとして合わすべきじゃないかというお話かと思います。 これは、環境アセスメントについてでございますが、事業者がその事業の実施に先立って実施するものでございますが、複数の事業についてその実施の時期等が異なる場合があるわけでございます。したがいまして、同時に一つのアセスメントとして行うことば困難であります。 ですが、新たに道路事業を実施する際に、それ以前に計画された道路事業の交通条件等を前提条件として与えまして、それに基づきまして適切に予測、評価を実施していっているのが現状かと思っております。
○緒方靖夫君 今の質問のお答えがなかったんですけれども、そういう圏央道があり三つのアクセス道路があり、それによる影響が八八年の圏央道アセスの予測と比べてどうなると現時点で考えているのかというのが質問です。課長でもいいです。
○政府委員(佐藤信彦君) 予測の交通量でございますが、先生の方から先ほどちょっといろいろ御指摘あった中でございますが、交通量については保有台数が一・二八倍、それから走行台キロが一・三三倍というお話がございましたが、予測交通量としてアセスメントで表示されておりますのは、むしろ地域によってこれは違うわけでございますが、この地域につきましては、先ほどのように平成二十二年度で四万三百台、それから先ほどの平成十二年度のが三万七千台ということで、予測の年次に多少の差はございますが、大体九%ぐらいの増加というふうに私どもは考えております。 したがいまして、そういうような条件のもとでは、それなりの適切な追加の方策が講じられるんではないかといったことで、十分個々の対応によりまして環境保全目標を満足できるものというふうに考えているところでございます。
○緒方靖夫君 建設省の公式の見解というのは、大きく変化することはないという見解なんですね。私の出した質問主意書にそう答えてあります。だから、今の局長のお答えと共通すると思うんです。そういう形で問題を片づけていくと非常に大きな問題が起きるわけです。 やはり、首都圏でキロ台数が大幅にふえる、全国の自動車の保有台数よりもふえる、そういうことがいろいろと言われている中で、まさに首都圏の道路、そこでその話が問題になっているわけです。ですから、具体的にどう変化するかということについて、アセスが終わった後、予測していないんです。 例えば、これはもう時間がないから聞きませんけれども、あきる野インターの予測交通量、これはどうかと聞くと、これは予測しておりませんというのがお答えになるんです。ですから、私は思うのだけれども、科学的根拠もなしにこうこうこうだからということは並べるけれども、変化は小さい、環境への影響は大きく変化しない、これは結論です、いつも建設省が言う。そういうのは、やはり私はまじめな態度ではないと思うんです。 圏央道のあきる野インターは、八王子とあきる野市の境にあるインターなんだけれども、先ほど三本のアクセス道路のうちの一本、国道の新滝山街道というのがあります。これと結ばれるわけですけれども、十年前の圏央道アセスではこのインターに流出入する交通量は八千四百台になっているんです。ところが、新滝山街道は同インターの地点で二万四千台の交通量が発生するという予測になっているわけです。それがあきる野インターに向かうわけで、八千四百台の予測では全く間に合わないことははっきりしているわけです。だから、あきる野インターの予定地の周辺の住民から、これができたらえらいことになると、大気汚染はどうなるのか、交通渋滞、騒音、そういう不安がたくさん上がっているわけです。 アセスは一つ一つの事業に対してばらばらに行えるために、それぞれが影響が少ないという評価が多く出されるわけです。私は最近圏央道の調査に改めて行ったんだけれども、やはり本当に深刻な問題だということを痛感しました。個々のアセスでは影響が少ないということを繰り返しても結局問題解決にならない。 だから、さきに指摘した自動車の保有台数含めて、本来東京都と建設省がアセスをやり直すべきだ、私はそう思うんです。現行制度のもとでアセスは完了している、そういうことで事業主体がやり直さない。そういうことならば、やはり指摘したような事態を踏まえて環境庁として建設省に対して追加調査を求めるとか、そうしたことをやっぱりやるべきじゃないか。そうでないと、私は環境庁というのは一体何のためにあるのかなと、国民からもそう思われると思うんです。 その点、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 建設省がその時点時点で一応建設省としては最善の判断をしているんでしょうけれども、それが今の委員のお話だと、それは初めから間違っていると、こういう前提と言っては失礼ですけれども、そういう含みで何か御質問があるようなのでございますけれども、先ほども申し上げましたように一般論として言えば、やっぱり環境庁もその時点時点で最善の判断をいたしますけれども、何らか全く予測しなかったようなことが起こって、それをもう一遍見直ししなきゃならぬということがあれば、これはやっぱり一般論としては当然にそれを見直しするということになります。 他方、いろいろと事業を進める上におきましては予定というものがあるわけですから、ある時点で最善を尽くして一応の判断を下したということであれば、著しく計画自体が何か問題があるということでない限りは、一応判断を下したものを尊重するというのが、やっぱり行政の安定性と申しますか継続性と申しますか、そういうところはある程度その時点時点の判断は尊重しなきゃならぬのじゃないかというふうに思います。 ただ、今建設省が何か一つの判断を下したと、環境庁がまた別のところから判断をするというようなお話でございますけれども、今のようなお話は余り別に何庁がというようなことではなくて、どういうふうに客観的な情勢を判断するということではないかと私は受けとめてさっきから聞いておりましたのですが、もし私の理解が違っておりましたら御指摘いただきたいのでありますけれども、一般論としては今申し上げたようなお答えしかないと思います。
○緒方靖夫君 私は、アセスが大きく違っているという問題、それが見直されないという問題をやはり提起しているわけで、これはこの委員会でもこれからいろんな形でやりたいと思うんです、大問題ですから。しかし、大臣は恐らくこの問題は初めてきょう聞かれたと思いますし、やはりこの問題についてよく見ていただきたいと、これからもちょっとお話ししますけれども。 それで、私自身は何もこれ前提をどうこうというわけじゃなくて、前提がそもそも間違っているとかそういうことじゃなくて、やはりアセスの問題をこの委員会として委員会の中で議論しているわけで、そのことはきちっととらえていただきたいと思うんです。 それで、私は思うんですけれども、九五年七月の国道四十三号線訴訟の最高裁判決、ここには非常に重大なことが書かれているんです。「本件道路」、これは阪神高速道路のことですけれども、「の供用に伴い被上告人らに被害が生じることを回避する可能性がなかったとはいえない」、これが判決なんです。これはやはり非常に重大な指摘だと思います。 それから、同じく九五年の七月に西淀川公害裁判の大阪地裁の判決がありました。ここでは道路供用と沿道住民の健康被害の危険性の回避について、その道路構造、道路設備、道路の周辺対策などを行い、それが不可能であり、実現可能な措置をとっても十分に効果を上げることができないのであれば、走行車両数自体を削減するための措置、車線の削減、大型車両の進入禁止などをとるべきである、こう述べているんです、判決は。 私はこの点は非常に大事で、事業決定の際のアセスで環境が守られるという予測が出ていたとしても、実際に環境が悪化すれば事業者の責任が問われる、国と公団の責任が問われたわけです。今のアセス制度や今後実施されるアセス法ではこういう事態が繰り返されることになると私は思うんです、今のままでは、こういう現実があるわけですから。ですから、私は、大臣にやはりその点しっかりとやっていただきたい。後でもう一つ質問が続きますので、そのことを述べておきたいと思うんです。 次に、この圏央道計画なんですけれども、これは実は首都圏の憩いの森である高尾山の豊かな自然あるいは八王子城址などの貴重な遺跡を破壊する危険性があるわけです。高尾山の自然には絶滅危惧種の島とか植物がたくさん生息しているわけです。環境庁が保護を呼びかけているオオタカが圏央道の八王子城跡のトンネルの坑口付近に営巣しているということも発見されております。オオタカは、言うまでもありませんけれども、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づいて保護の指定種とされているわけです。 環境庁のガイドラインでは、オオタカの生息地域で高速道路建設などの大規模開発の行為の影響、これはどう考えられているのかお尋ねしたいと思うんです。
○政府委員(丸山晴男君) 私どもでは、一昨年八月に、今お話しございました猛禽類保護マニュアルといいますか、猛禽類保護の進め方という、猛禽類の生息地周辺での開発に際して行うべき調査あるいは保護対策のための指針を示すマニュアルのようなものを公表したところでございますが、その中で一番強調しておりますのは、個々の事例への適用に当たりましては、やはり猛禽類の専門家の指導助言を仰いで具体的な調査あるいは保護対策を検討することが特に必要であるということを強調いたしておるところでございます。 今お尋ねの八王子城址のトンネル予定地につきましては、オオタカの生息ということで、報道によりますと、事業者の建設省工事事務所が専門家による圏央道オオタカ検討会というものを設置して保全対策の検討を実施されたというふうに聞いているところでございます。
○緒方靖夫君 その生息地域の中でも営巣中心域が非常に大事だと思うんですけれども、オオタカの営巣中心域の定義とそこでの高速道路建設についてガイドラインはどう述べているか、述べていただきたいと思います。
○政府委員(丸山晴男君) 営巣中心域といいますのは、繁殖を行っているつがいが利用する営巣木とその周辺のねぐらあるいはとまり場を含む区域であるというふうなことでございます。特に、営巣期あるいは繁殖期には敏感度が高いために慎重に取り扱われるべき区域だということでございます。 この営巣中心域の広がりにつきましては、このガイドラインでは、地域やつがいによっても異なり、現地調査の結果を解析して明らかにされるものということを前提としつつ、営巣中心域につきましての十分な調査が困難な場合の便宜的な推定の目安としては十二ないし三十六ヘクタールだといったような数字も出しておりますけれども、実際の個々の事例への当てはめに当たりましては専門家の指導助言が必要だという考えを示しているところでございます。
○緒方靖夫君 道路との関係で言うと、道路の開発は避ける必要があるということが書かれていますでしょう。やはり私は、そのガイドラインに従えば、営巣中心域で道路建設は避けなければならない、そういうことがきちっと述べられているわけです、このガイドラインの中には。高速道路建設とオオタカの保護は両立しないと私は思うんです。その点でオオタカの営巣を保護するために開発計画を変更した例があると思うんですけれども、それを言ってください。
○政府委員(丸山晴男君) オオタカの営巣地との関連で開発計画が見直された事例といたしましては、埼玉県狭山市内の墓地の造成計画がございます。それから、宮城県仙台市の青葉山緑地整備での変更事例がございます。また、飯能県民休養地計画、埼玉県飯能市での団地造成計画におきまして発見された。これは、まだ地元の方が県に保護対策を要望しているというところでございます。また、常磐新線沿線整備事業、千葉県流山市におきましては、オオタカ生息地の緑地保全ということを検討しているというものがございます。
○緒方靖夫君 このように、たくさん事例があるわけです。 それで、局長、ちょっと時間の関係があると思いますので局長にお尋ねしますけれども、私は以前にも一昨年の七月、オオタカの専門家や地域の人たちと一緒に局長をお訪ねして、オオタカの保護についてお願いして、オオタカを保護するということを局長からも約束を述べていただいたことがあるわけですけれども、営巣中心域での道路建設やトンネル工事は避けるべきであるという、そういうことがガイドラインに書かれている以上、圏央道のルートは変更されるべきだと私は思うんです。その点、局長にお尋ねしたいと思います。
○政府委員(佐藤信彦君) オオタカの件でございますが、これは平成八年に八王子市の下恩方地区におきましてオオタカの生息が見られたということでございまして、それに対応いたしまして建設省及び道路公団におきましては、オオタカの行動圏それから個体数、営巣状況等の調査を行うことを目的といたしまして、平成八年の十一月に圏央道オオタカ検討会というものを設置して調査検討を実施してきております。 そういった中で、これらの生息状況の調査などを行い、またそういったものへの対応といったことを行っているところでございますが、その発見されたオオタカの現在の営巣地等そこら辺の周辺については、現在ほとんどの区間、トンネル構造で通過しているということで、影響は比較的軽微ではないかというふうに判断しているところでございます。
○緒方靖夫君 問題は、比較的軽微と言われたけれども、オオタカの習性、ここでは詳しく述べませんけれども、やはり一度営巣したらそこに必ず戻るわけです。それが営巣中心域という意味なんです。ですからそういうことで言うと、比較的軽微と言われたけれども、しかし逆に言えば影響があるということを認めたわけです。軽いけれども、影響があると。 それで、私はここで局長にお願いしたいのは、やはりオオタカの営巣中心域での圏央道の建設工事はガイドラインそれからまたこの種の保存の法律に照らしてやらないということをはっきり述べていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(佐藤信彦君) 先ほどもちょっとお話ししましたが、圏央道オオタカ検討会、これは新潟大学の阿部教授が中心となりましてそういう調査検討を行っている段階でございます。したがいまして、今後どういうふうな対応をしていくかといったこと、それからオオタカもどんなぐあいで生息しているかということも十分にまだ把握されておりません。 それから、先ほどお話がございましたが、その営巣の場合にも、そこでオオタカがどういう状態であるか、ひなを抱いて生息している場合もあるでしょうし、それから巣はあってもそこにいない場合もあります。そういったことで、そういった状況によっての対応とか、いろいろなことが考えられるのではないかというふうに思っております。 したがいまして、そこら辺については検討会での検討を踏まえて判断していきたいというふうに思っております。
○緒方靖夫君 そうすると局長、現時点では十分に把握されていないと言われたけれども、営巣の状況とかそういうことを。ですから、これから把握して、それに基づいてきちっと対応されるということですね。
○政府委員(佐藤信彦君) これからの工事の施工とかそういった問題については、これからそういったことを踏まえて行っていきたいというふうに思っております。
○緒方靖夫君 それでは、やはりこのオオタカの問題は非常に重要なので、きちっとそういうことを踏まえて、今局長が言われたように、そのことを無視して進めないということを述べていただいたと思いますので、局長はこれで結構でございます。 それで、環境庁にお伺いしたいんですけれども、私は実は圏央道オオタカ検討会の報告書を読んだんです。その中で、一番肝心なことが書かれていない。営巣中心域について二言も触れられていないわけです、専門家のレポート、報告書の中には。これは、やはり私は肝心な点を無視していると思うんです、はっきり言って。ですから、建設省は口ではオオタカとの共生と言いながら、真剣な検討をした痕跡が見られない。このガイドラインに照らしてみて、やはりこれは問題だと私は思うんです。 ですから、その点で、今道路局長からもオオタカの実態がきちっとわからない限りはという話があって、これは非常にいい話だと思うんです。やっぱりそういう法を守るという精神で慎重であってもらいたいんですけれども、とりわけ環境を預かる大臣としては、この問題についてやはりきちっとした形で対応していただきたい。 その点で、私は環境庁としても、オオタカについてきちっと調査する、あるいは職員を派遣するとか先ほど集中的に派遣するとかいろんなことがありましたけれども、職員を派遣する、それからまた研究者やあるいはそういう研究団体からきちっと話を聞く、そのことを大臣に約束していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(丸山晴男君) その前に一言関連して御答弁させていただきます。 今の猛禽類の保護の問題につきましては、先ほど申し上げましたような保護のガイドラインといいますかマニュアルをいわばその当時の知見として、とにかく各地でオオタカあるいはイヌワシ、クマタカ等の生息との関連での開発問題が起きているものですから、知見を集めるということでマニュアルをつくらせていただいたわけでございます。 そこで強調しておりますのは、むしろ具体的な数字を固定的に当てはめるということではなくて、実際に猛禽類の生態に詳しい専門家にぜひ指導、助言を仰いでもらいたいということが基本でございます。 今お聞きしますと、八王子城址トンネル予定地につきましても、猛禽類の生態に詳しい専門家の指導、助言を仰いで現に検討会をやっておられるということでありますので、私どもとしてはそういうことをきちっとやっていただくことが一番大事だろうと考えているところでございます。
○緒方靖夫君 ですから、その報告が営巣中心域というそういう概念が全くない、そういう報告だという問題提起をして、それで環境庁に対して、大臣に対してきちっとやっていただきたい。やはりこの問題を知っていただきたい、調査していただきたい、そのことをお願いしているんですが、大臣いかがですか。
○国務大臣(大木浩君) この個別案件については私もまだ報告書を読んでおりませんので、それに対しての直接のコメントは差し控えさせていただきますけれども、いろんなこういう計画というのは、先ほども委員のお話ずっと一貫して、何か始めた後でいろんなことが起こるということは、それは物の道理としてあり得るわけでありますけれども、今の建設省のお話も、一応その事業をスタートするにしても今後の実施については十分考えると、こういうことが御答弁の中にもありましたし、私の方も一般的にはそういうことだろうと思います。 ただ、今のオオタカの話につきましては、我が方からそっちは十分注意してくれということを言っておるわけですから、その意見が十分に反映されるように、これからもそういう観点からの接触を続けてまいりたいと思います。
○緒方靖夫君 具体的には、必要な調査の検討、それからまたこの問題について実態を把握するということを環境庁はきちっとやっていただけると、そういうことだと理解します。よろしいですね。
○国務大臣(大木浩君) 方法論はお任せいただきたいと思いますけれども、御趣旨に沿って努力をいたします。
○緒方靖夫君 時間がほとんどありませんので、私がもう一つ問題提起したいのは植物の問題なんです。 レッドリストというのが昨年発表されました。この中で絶滅危惧種等々いろんな分類がありますけれども、高尾山ではそういう非常に貴重な希少種があるわけです。例えば、建設省自身が調査結果として発表している圏央道のルート部分の明かり部には、トンネル以外の予定地の周辺五十メートル地域に絶滅危惧IB類指定のカワラノギク、絶滅危惧Ⅱ類指定のタマノカンアオイ、これが生息しているわけです。その他高尾山国定公園の指定植物百三種のうち二十四種がそれに当たるわけです。ですから私は、植物という点でも非常にこれは重大な問題が含まれていると思うんです。 ですから、私は改めて要請したいんですけれども、環境庁として、先ほどから軽く見られているのではないかとかいろんな話がありましたが、私はやっぱり堂々と誇りを持って環境を守るという、そういう仕事をやっていただきたい。高尾山の豊かな自然、これを守っていくという点でも、動物、植物、希少なこういう種に対しても真剣な態度をとっていただきたい、そのことを重ねてお願いいたしまして、終わります。
○奥村展三君 けさほど来、そしてまた午後におきましても、同僚の先生方からも、昨年十二月のCOP3の議長国として長官が大変御活躍をいただきまして、心から敬意を表するわけでございます。 そこでお聞きをいたしたいんですが、我が党新党さきがけは四年半前に結党いたしたわけでございますが、その中の基本理念の一つであるわけですが、非軍事的国際貢献ということで、緑のPKOということで大々的にキャンペーンを張ってまいりました。一昨年から内モンゴルに植林隊を派遣いたしまして、御承知かと思いますが、これは七年前に日本沙漠緑化実践協会というものができたわけであります。鳥取大学の名誉教授であります、現在もう九十歳を超えておられる遠山先生がこれの会長になって、内モンゴルに住みつかれて御子息とともにやっていただいております。現在三百万本ポプラの木を植えて、日本からもどんどん青少年やいろんな関心をお持ちの方が行っていただいておるわけであります。 そうしたことで、特に国連の砂漠化防止条約、長官も御承知かと思うんですが、平成六年、一九九四年の十月に我が国は署名をいたしておるわけです。しかし、現在百十八カ国がこの条約に批准をしてやっているにもかかわらず、日本は相当この準備段階で貢献をしてきたわけであります。事務局の設置だとか財政的にもいろんな手当てをして非常に世界からも高く評価されておるところでございますし、また環境庁の砂漠土壌荒廃化防止に関する海外研究プロジェクトということがあるわけですが、これも非常に高く環境庁そのものが世界的にも評価されているわけであります。 実はきょう、私、午前中一時間ほどこの委員会を欠席させていただきましたんですが、それで与党の責任者会議で、これは外務省もぜひこの通常国会中に条約を批准してほしい、できるようにということで大分働きかけているようですが、私は、こういう長官が特に京都会議の議長国として御努力をいただいて、そしてまた第二回が近々に、実はことしの十一月から十二月にかけてあるわけです。ぜひこのときまでにこの国連砂漠化防止条約の早期批准実現に、ひとつ長官の所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 所見というよりむしろお願いになるわけでございますが、私の理解では実質的にはこの条約の批准について何ら問題ないと。ただ、国会でいろんな条約が非常にたくさんたまっておりまして、これを順番にこなしていく上におきまして少しおくれておると、こういうことでございますので、いろいろとたくさん条約はあるんでしょうが、これを優先的に取り扱ってもらいたいということは私の方からも関係方面に申し入れておきますし、また外務省とも協力してそのように努力いたしますので、どうぞひとつ国会の方でもよろしくお願い申し上げたいと思います。
○奥村展三君 ぜひ心強い、これはもう当然環境庁長官としてやっていただくあれですから、お願いというよりも我々も努力しなければならない。現在提出されている条約でもまだ四本しか出ていないわけでありますから、去年から見れば二、三本少ないわけですから、ぜひひとつ努力をいただきたいというように思っておるところでございます。 なお、先ほど来、いろいろ地球の温暖化の防止の新しい法案、省エネの通産省のいろいろな関係を質問させていただこうと思いましたらもう既におやりになりましたから省略させていただきますが、やっぱり省益といいますか、環境庁はこうだ、通産省はこうだ、何々省がこうだと権益ばかりの話じゃなくて、私は近江、滋賀県の出身ですが、近江商人が出世したとは言いませんが、いろんなところで活躍をした中に、三方よしというのがあるんです、この基本に。相手によし、まあ買い手によし、売り手によし、そしてみんなによしと、このよしがあってこそ近江商人はここまで来たんだということを私は教えられてまいりました。ですから、やはり共生している、生かされているんだという思いでこの環境も守っていかなければならない。 ただ環境庁だけが、あるいは通産省だけがというような範囲で物を考えるということは余りにも縦割り行政のあれだと思いますし、今後一府十二省庁にして新しい行政改革の中で環境庁も省として今度はやられるわけですから、ぜひそういうような意味で、この一番大事なときに、ひとつ我々参議院の大先輩でもありますし、我々は京都会議のときも、私は隣の県ですから非常に誇りを持って、我々と一緒の参議院議員が今議長国の長官として頑張っていただいておるんだということで、特に私はいつも、御承知のように琵琶湖を抱えていますから、環境熱心県ということをこれは滋賀県が言っておりますし、先ほどもお話が出ておりまして、清水先生からだったと思うんですが、フロンの問題が出ていました。このフロンのいろんな問題も、今県議会が始まっているんですが、ここへフロン使用禁止条例を何とか運動団体が県でつくってくださいと、知事がおっしゃっているように環境熱心県ならまず滋賀県からだと、琵琶湖を守った滋賀県からだということで、実は今回の定例県議会に要望書が出ております。 そんなことで、ぜひそういうような意味でも今後連携をとりながら、環境庁が環境省になっていかれる、人数だとかそういう組織だけじゃなくて、より以上ひとつグローバルな形で努力をいただきたいというように思います。 なお、先ほどお隣の泉先生からも環境教育というお話がございました。私は以前に国土庁に前の建設委員会でも申し上げたんですが、先ほど鈴木先生、岩井先生等もおっしゃっておったんですが、やはり教育の中に環境というものを肌で感じるような形でいかないと、余り難しいことばかり、温暖化がどうだ、ダイオキシンがどうだといって、子供らは正直言ってわからないんですね。それよりも、本当に自分が水をくみ上げて、あるいは空気に触れて、ああこれはだめなんだなと、こういうような体験学習、これが大事だというように思います。 手前みそで大変恐縮ですが、私は五十四年に県会議員になりました。そのときに、当時の武村先生が、若くして県会議員に出たんだから、せめて一期間のうちに思い出になるような事業を提案せいと、こうおっしゃったものですから、私は滋賀県の琵琶湖に「湖の子(うみのこ)」という体験学習船を提案させていただいて、五十九年に進水していただきまして、現在十四年目を迎えています。年間小学校五年生の子が船上教育、一泊二日で実は体験学習をするんです。そして、みずからが琵琶湖の水をくみ、プランクトンを顕微鏡で見、そして船の上から比叡山を見、あるいは鈴鹿山脈を見、そして河川を見て、水を汚してはならないんだ、そういうような体験をぜひやっていただきたいということで船をつくっていただきました。 ですから、国有林野の問題もありますし減反の問題もあります。先ほどのお話があったように、やっぱり文部省あるいは農水省、あらゆる省庁と連携をとりながら環境庁が体験学習、教育の基本からしっかりやらせていく。そうしたら、やっぱり山へ入れることによって子供たちが自然に触れ合う。そこで水の涵養だとか森林、今神奈川県がことしの予算で二十億ですか、民間の山まで入って間伐をやって、保水能力を高めてやっていこうと、ああいうようなことを都道府県でもやっているわけです。ですから、そういう事業の指導といいますか旗振りを大いに都道府県にも、教育の中にもひとつ環境庁がやっていただきたい。それがこれからの世界のグローバルな中で環境を守って共生していくという基本になるのではないかなというように思います。 ぜひ体験学習、そして環境教育をしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 環境熱心県からの大変に熱烈なる御発言でございましたが。確かに環境教育、これ先ほど何か教科書の話も出ておりましたけれども、これは体験学習と教科書と両々相まって、例えば教科書だけ読んでもなかなかぴんとこないんですね。ですから、美しい自然とか美しい環境というものは、やっぱり一遍自分で体験するとこれはもう全然理解の仕方が違うと思います。 教科書だけでとらえて言えば、例えば北欧などではかなり教科書にいろいろな環境の問題が書いてあるようですし、必ずしも教科書でなくてもその副読本みたいなことでもいろんなものがたくさん出ているようでございます。これもそういった国々においては実際に美しい環境をきちっと守っていくということがあって、そして体験があって、それと両々相まってということでございますので、これからも御趣旨に沿って私どもの方でも文部省その他の関連省庁とも関連をとりながら、できるだけ有効なる環境教育を進めたいと考えております。
○奥村展三君 ありがとうございました。ぜひこれから教育の中にも、あるいは日常生活の中にも環境というものを意識させる、そういう教育をお願い申し上げたいと思います。 やはり、先ほども申し上げましたように、今いろんな国土の総合発展計画、そういう調整は国土庁がおやりでございますが、環境の問題については、今後環境省になったとしても、総合調整的なあらゆる問題をひとつこの環境省がやっていただきたい。それで、我が党も環境庁を何とかひとつ環境省に格上げしていただきたいということでお願いもして努力をしてまいったわけでありますが、その実現に期待もいたしておるところでございます。 なお、これは、今日経済が非常に冷え切っておりますが、そんな中でたまたま私は通産省の方とお話ししておったら、けさの長官の答弁の中で、今太陽熱でいけば一%ぐらいかなと原子力の話で長官答弁なされておったんですが、全国の学校にソーラーの太陽電池をやりますと、大体これ聞いたら試算すると一兆円かかると。それの余力が出てきたものは、今は電力を売れるんですから、売電できるんですから、そういうようなことにも活用しながら、それこそ環境教育ができますよと。だから、通産省だけで考えておるんじゃなくて、環境庁さんが音頭をとっていただいて文部省やいろんなところにやれば非常に経済効果がありますよというようなことを最近通産省の人から聞いたんです。その太陽電池で二割近くまでダウンできるというふうな話も聞きました。 今これが景気のすぐ特効薬になるかどうかわかりませんけれども、そういうようなこともひとつぜひまた調整しながらお考えをいただきたいということを希望申し上げて質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(関根則之君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十五分散会