行政監視委員会 第4号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/04/15
会議録
○委員長(竹山裕君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月十八日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が選任されました。 また、昨十四日、千葉景子君及び峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として菅野久光君及び朝日俊弘君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(竹山裕君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹山裕君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中曽根弘父君及び都築譲君を指名いたします。 ―――――――――――――
○委員長(竹山裕君) 次に、行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、行政監察プログラム並びに行政機関の内部監察及び監査の在り方について政府から説明を聴取した後、質疑を行うことといたします。 それでは、まず、行政監察プログラムについて総務庁から説明を聴取いたします。小里総務庁長官。
○国務大臣(小里貞利君) 総務庁長官の小里でございます。 行政監察プログラムについて御説明申し上げます。 我が国は、二十一世紀を間近に控え、大きな転換期にあります。新世紀にふさわしい新たな行財政、社会システムを構築するには、行政、財政、経済構造等の各般にわたる改革を強力に推進していくことが不可欠となっており、行政改革会議の最終報告においては、肥大化し、硬直化した組織を改革し、重要な国家機能を有効かつ適切に遂行する政府を実現すること、そしてそのための課題の一つとして全政府レベルの評価機能を充実強化することがうたわれております。また、国会による行政監視の機能を一段と強化するため、参議院においては当委員会が、衆議院においては決算行政監視委員会が設置されたところであります。 このような中で、行政の自己改善機能を担う行政監察は、時代の変化に即した、国民に信頼される公正、透明かつ簡素で効率的な行政の実現を図るため、その機能の充実を図るとともに、これを最大限に発揮し、国民の期待にこたえていく必要があります。 行政監察プログラムは、以上のような認識のもとに、今後三年間にわたる行政監察の実施テーマを定めたものであり、その重点は特殊法人等の事業の見直し、経営合理化及び各種施策・事業の経費の効率的使用であります。また、プログラムの内容については、今後の行政を取り巻く情勢の変化を踏まえ、毎年度見直しを行ってまいるものであります。 具体的な監察テーマ等、詳細につきましては行政監察局長より補足的に説明をさせます。 以上でございます。
○委員長(竹山裕君) 次に、行政監察局長より補足説明を聴取いたします。土屋総務庁行政監察局長。
○政府委員(土屋勲君) 行政監察プログラムについて補足させていただきます。 本プログラムは、平成八年十二月に閣議決定されました行政改革プログラムに基づき、行政監察を重点的かつ計画的に実施するため、平成十年度から十二年度までの三年間において実施する予定の行政監察テーマを定めたものであります。 お手元の資料の三ページの監察プログラムの別紙をごらんください。ここに本年度から三年間において実施する予定の監察テーマを掲げております。主なテーマについて御説明いたします。 資料の左上に「重点事項」とあり、以下「現業等・特殊法人・認可法人等の事業の見直し・経営合理化等」及び「各種施策・事業の見直し」の大きく二つに分類しております。これは、行革プログラムで示されている重点事項に従って分類したものであります。 まず、「現業等・特殊法人・認可法人等の事業の見直し・経営合理化等」のところでございますが、第一に、特殊法人、認可法人、公益法人という、いわば行政の代行的な機能を果たす法人について調査を行っていくこととしております。 特殊法人については、多額の公的資金が投入されていることから、そのあり方について国民の関心は高いものとなっております。このため、平成九年度から、財務内容の把握、分析を中心とする調査を行い、特殊法人の運営についていわば経営分析的視点から点検を進めてきております。平成十年度は、公団及び事業団に引き続きまして公庫等を対象とすることとしております。また、各種施策・事業の監察におきましても、関連する特殊法人の調査を行うこととしております。 認可法人につきましては、公共的、公益的事務を行っているものから、国、地方の公務員等に係る共済組合などさまざまなものが含まれておるわけでございますが、その実態や国の関与等は必ずしも明らかなものとなっていない状況にあります。そこで平成十年度では、平成九年度に引き続き、各認可法人の現況等を明らかにし、あわせて財務内容等の公開の促進を図る観点から調査を行うことといたしております。 公益法人につきましては、平成十一年度に、委託費、補助金が交付されている法人を対象に事業運営の適正化、効率化のための調査を行うとともに、平成十二年度には、公益法人に対する検査等の委託等に関する基準を定めました閣議決定のフォローアップ等の調査を行うこととしております。 第二に、現業等につきましては、これまで郵政事業、アルコール専売、国有林野、国立病院・療養所等について調査を行ってまいりましたが、平成十年度より三年間にわたりまして国立試験研究機関等について重点的に取り組むことといたしております。試験研究機関、行政改革会議長終報告におきまして、類似研究機関等との統廃合、管理運営、評価システムの改革、独立行政法人化の検討等が指摘されているところでございまして、これらの指摘をも踏まえながら、効率的かつ効果的な業務運営の確保等の観点から調査を行うこととしております。 次に、各種施策・事業の見直しについて御説明をいたします。 経費の効率的使用では、第一に補助金等につきまして、民間団体に対する補助金を中心として適正な執行の確保、経費の縮減、補助事業の効率化、効果的な実施の確保等を図る観点から、平成十、十一年度の二年間にわたって調査を行うこととしております。 第二に、公共事業につきましては、これまで港湾、干拓等の農業基盤整備、下水道、首都・阪神圏の都市高速道路等について調査を行ってまいりましたが、平成十年度に、日本道路公団等が整備する高速道路、漁港について調査を行うこととしております。高速道路につきましては、建設コストの上昇や、今後交通量が見込めない地域での整備が中心となることから、適正な料金水準のもとでの採算性の確保が重大な課題となっておりまして、整備路線の重点化、建設経費の節減等の観点から調査を行うこととしております。また、漁港につきましては、漁業の実態を踏まえた効果的な整備等の観点から、漁港利用の現況、漁港の整備、管理状況について調査を行うこととしております。また、平成十一年度以降も、ダム等の水資源開発、公的住宅、一般道路等について調査を行うこととしております。 国民の教育、福祉の充実では、これまでいじめ対策を含めた義務教育、老人医療、国民年金、厚生年金等について調査を行ってまいりましたが、平成十年度におきましては、国民健康保険、高齢者保健福祉について調査を行うこととしております。高齢者保健福祉につきましては、保健福祉サービス体制の整備、人材確保対策の推進、民間活用の推進の観点から調査を行うこととしております。 経済活動の活性化ということでは、規制緩和の観点から、平成十年度には電波行政について調査を行うほか、資格制度につきましてそのすべての現状を把握するとともに、資格制度の適正化及び関係事務の簡素化等の観点から調査を行うこととしております。また、平成十一年度には自動車、船舶、各種工業製品等の検査検定等について、さらに十二年度においては各種営業・事業規制について調査を行うこととしております。なお、各種施策・事業の監察においても、規制緩和推進の視点を盛り込むことといたしております。 共通的課題でございますが、一番上に推進監察を掲げてございます。これは、一昨年来、勧告の実効性の確保について厳しい御指摘があったことを踏まえ、平成十年度より勧告に基づいて各省庁が講じた措置の現地における改善状況のフォローアップ調査というものを積極的に実施しまして、勧告のより一層の実効性確保に努めていくことといたしております。 なお、政府の重要施策に係る緊急の諸課題については、機動的に監察を実施することといたしております。 行政監察プログラムの内容、以上のとおりでございますが、行政に対する国民の信頼の回復が急務となっている今日、大臣の御指導のもと、時代の変化に対応した透明、公正かつ効率的な国民本位の行政の実現を目指し、行政監察機能を最大限に発揮するよう全力を挙げて努めていく考えでございます。よろしくお願いをいたします。
○委員長(竹山裕君) 次に、行政機関の内部監察及び監査の在り方のうち、服務監査について総務庁から各省庁全般にわたる総括的な説明を聴取した後、厚生省及び通商産業省から個別具体的な説明を聴取いたします。 まず、総務庁から説明を聴取いたします。小里総務庁長官。
○国務大臣(小里貞利君) 服務管理の総合調整について、その概要を御説明申し上げます。 総務庁は、国家公務員の服務に関する事務をつかさどるとともに、各行政機関が行う人事管理に関する方針、計画等に関し、統一保持上必要な総合調整に関する事務を担当しております。服務とは、公務員が国民全体の奉仕者であることにより課される特別な義務であり、国家公務員の服務の統督はその属する機関の長が一義的にこれを行うこととされておりますが、その統一保持上必要な総合調整を総務庁において行っております。 具体的には、公務員の服務義務の遵守、殊に綱紀の粛正に関する政府を挙げての取り組みについて、各省庁に対する通知や種々の申し合わせの取りまとめを累次にわたり行ってまいりました。平成八年十二月には、御承知のとおり一連の不祥事にかんがみ事務次官等会議申し合わせを総務庁が中心となってまとめたところであり、これに基づき各省庁が訓令により公務員倫理規程を策定し、綱紀の保持に取り組んできたところであります。また、平成元年より毎年度、官庁綱紀の点検調査を実施し、各省庁の綱紀保持の取り組みの実効確保に努めてきたところであります。さらに、人事管理の総合調整の一環として、総務庁において毎年度まとめている人事管理運営方針においても、綱紀の保持について各省庁がよるべき指針を示してきたところであります。 これまでのこのような取り組みにより、大部分の公務員がまじめに職務に専念してきたものと承知しておりますが、今般一部職員の不祥事により行政及び公務員全体の信用を失墜させるに至ったことは、公務員の服務に関する事務を担当する者として極めて遺憾であります。 政府においては、今般の不祥事を受け、その根絶を図るため、部内に公務員倫理問題に関する検討委員会を設け、いわゆる公務員倫理法の検討を行ってきたところであります。また、与党においても同様の問題が検討されているところであります。 現在、法案の内容を固めつつあるところでありますが、これらの検討を踏まえ、法律が成立した暁には、公務員の服務管理について責任を有する者として、関係機関と連携を図りながらその適正な運用に万全を期し、もって国民の信頼回復に努めてまいりたいと考えております。また同時に、公務員一人一人が国民全体の奉仕者であることを自覚し、国民の期待にこたえていくことができるよう、今後とも適切な措置を講ずるよう努めてまいる所存であります。 なお、詳細につきましては人事局長より補足的に説明をさせます。 以上でございます。
○委員長(竹山裕君) 次に、人事局長より補足説明を聴取いたします。中川総務庁人事局長。
○政府委員(中川良一君) 服務に関する総合調整につきまして、お手元の「服務管理の総合調整について」という表題の資料に沿いまして御説明申し上げます。 まず、一ページ目でございますが、「国家公務員の服務管理の総合調整について」という資料がございます。そこにございますとおり、国家公務員の服務は、当該公務員の所属する行政機関の長が統督することとされておりますが、内閣総理大臣は、国家公務員の服務に関する事務をつかさどるとともに、各行政機関の長が行う人事管理の総合調整に関する事務を担当することとされております。したがいまして、国家公務員の服務に関する総合調整につきましては内閣総理大臣がその責めを有するわけでございますが、その事務は総務庁が分担管理することとされております。 次に、国家公務員の服務とは何かについて御説明申し上げます。 資料の二ページでございますが、服務とは、国家公務員が国民全体の奉仕者であることにより国家公務員法に基づき課される特別な義務であります。服務の体系については資料に記してありますとおりでございますが、それぞれの趣旨について簡単に御説明申し上げます。 まず、服務の根本基準でございますが、国家公務員は国民全体の奉仕者であるという特殊な身分を有することから、公共の利益のために勤務し、かつ職務の遂行に専念しなければならないとされているものであります。この服務の根本基準に基づき、具体的には以下の服務義務が課されております。 第一に、服務の宣誓でありますが、国家公務員は国民全体の奉仕者として服務義務を課されることから、新たに公務員になるときには国家公務員としての義務に服するということを自覚、確認させるために宣誓を行わせることとしております。 第二に、法令及び上司の命令に従う義務でありますが、法治主義の原則に基づき、行政が法令に基づいて行われることが必要であります。したがいまして、国家公務員に対し法令に従って事務の執行を行うべきことを義務づけておるものでございます。また、法治主義を実現するためには法令を具現化する職務上の命令に従うことが必要であり、行政機能が円滑かつ統一的に発揮されるためにも、指揮命令系統を明確にし、一体となって行政機能を発揮する必要があります。このため、上司の命令に従う義務を課しているところであります。 第三に、争議行為の禁止でありますが、公務員は公共の利益のために勤務するものであることから、公務の円滑な運営を確保し、その職責を果たすことが重要であり、公務員が争議行為に参加することは、その地位の特殊性、職務の公共性と相入れないばかりでなく、国の業務の停滞を招き、公共の利益に重大な影響を及ぼすおそれがあります。このため、公務員の争議行為は禁止されており、その意味で労働基本権が制限されております。 第四に、信用失墜行為の禁止でありますが、公務員は国民の信託を受けて公務の遂行に当たるものでありまして、公務員が不祥事を起こすなど非行に及ぶときは職務に対する信頼を損ね、ひいては公務全体の信用を失い、公務の円滑な執行に支障を生ずるおそれもあります。このため、公務員は、その官職の信用を傷つけ、または官職全体の不名誉となるような行為をしてはならないということになっております。 第五に、秘密を守る義務でありますが、外交、防衛に関する情報のように、内容をすべて公にすることにより公益を損なうこととなる場合が少なくなく、また決定前の段階で内容が外部に漏れることで円滑な行政の運営に支障を生じる場合も多くございます。さらに、職務の執行に際して接した個人情報を漏らすことで個人の利益を損なうこともあります。したがって、職員が職務上知り得た秘密についてはこれを漏らしてはならないこととされております。 第六に、職務に専念する義務でありますが、職員は職務の遂行により国民の奉仕者としての使命を全うし得るものである以上、所定の勤務時間は全力を挙げて職務遂行に専念すべきであることを明らかにしたものであります。 第七に、政治的行為の制限でありますが、公務員は国民全体の奉仕者であり、一部の奉仕者ではないことから、一党一派の利益のために奉仕することは許されず、常に政治的に中立の立場を堅持しなければならず、また職員の地位は政治の動向に関係なく常に安定したものでなければなりません。したがって、公務員の政治活動には一定の制限が課されているものであります。 最後に、私企業からの隔離と兼業規制でありますが、職員が特定の営利企業と特別の利害関係を持ったり、また報酬を得て職務以外の事業に従事したりしますと、本来の職務の遂行がおろそかになること、兼業することとなる企業等との間に利害関係が生じて職務の公正な執行が阻害されること、職員が関係する企業等の職務そのものが職務に対する信頼を損ねる場合があることから、これに制限を加えているところであります。兼業規制については内閣総理大臣の許可を要することとしているところであり、実際の事務は総務庁において行っておりますが、おおむね課長級以下の職員に関する許可権限はさらに各省各庁の長に委任されているところであります。 また、いわゆる天下り問題として議論されております営利企業への就職につきましては、職員が在職期間中にその地位、権限を利用し特定の企業と私的な情実関係を結び、これを利用してその企業に就職しようとすることになりますと、職務の公正な執行をゆがめるおそれがあることから、在職中に関係のあった営利企業への再就職を制限しているものであります。 以上、服務義務の趣旨について御説明申し上げましたが、これまで総務庁は、服務に関する総合調整を行う立場から、過去の不祥事の発生に伴い、綱紀の粛正を図るための政府挙げての取り組みに関し各省庁に対するさまざまな通知等を行い、あるいは各省庁間の申し合わせの取りまとめ等を行ってまいりました。 このうち、いわゆるリクルート事件以降に総務庁が行ってきたこれらの取り組みについて取りまとめましたのが資料の三ページ以下の綱紀の粛正に関する政府の近時の取り組みでございます。 まず、リクルート事件に際しましては、事務次官経験者の逮捕という深刻な事態にかんがみ、官庁綱紀の粛正、とりわけ管理監督の立場にある者の服務規律の確保等について閣議決定がなされ、その趣旨が内閣官房長官より各省庁に対し通知されたところでありますが、総務庁としても、官庁綱紀の永続的な保持を図るために、各省庁に綱紀点検調査委員会を設置し、定期的に綱紀の保持について点検調査を行う体制を整備するとともに、その点検調査の結果を総務庁が取りまとめ、事務次官等会議に報告することを主な内容とする「官庁綱紀の点検調査について」の事務次官等会議申し合わせを取りまとめました。 続いて、2は、いわゆる官官接待についてでありますが、これについては、閣僚懇談会においで内閣官房長官及び総務庁長官より国民の疑惑や不信を招くことのないように各省庁に要請を行ったところであり、また次の四ページ目の4に記載してございますが、平成八年八月にもさきの閣僚懇談会における発言の趣旨の徹底方について重ねて依頼をいたしたところであります。 続いて、三ページ目に戻っていただきまして、大蔵省幹部職員のいわゆる不正蓄財疑惑に関連いたしまして、公務員の株取引のあり方が問題になったことから、平成七年九月に「国家公務員の株式の取引について」を事務次官等会議において申し合わせ、いわゆるインサイダー取引といった違法な取引についての規制の内容や、株式の取引に当たっては国民の疑惑や不信を招くことのないよう職員に対し周知徹底を図ることとしたところであります。 次に、四ページの5にありますとおり、平成八年十二月、厚生省の幹部職員が逮捕されるなどの一連の不祥事が発生したことにかんがみ、「行政及び公務員に対する国民の信頼を回復するための新たな取組について」の事務次官等会議申し合わせが行われ、総務庁としてその取りまとめに当たりました。この申し合わせは、各省庁が訓令により公務員倫理規程を制定し、職員の綱紀粛正に取り組むこととするものでありまして、これに基づき各省庁ほぼ一斉に公務員倫理規程を制定し、職員の綱紀の保持に取り組んできたところでございます。 このように、不祥事に際しまして綱紀の引き締めを行ってきたのみならず、四ページの下の方の「注」に記載してございますが、例えば衆議院総選挙、参議院通常選挙、統一地方選挙に際しては政治的行為の制限や公職選挙法上の地位利用の禁止の趣旨等の周知徹底を図っているところであり、また年末年始においては特に綱紀の厳正な保持に努めるよう努力を要請してきたところでございます。 五ページから八ページまでは先ほど申し上げました平成八年十二月の事務次官等会議申し合わせの中身でございます。 それから、九ページ以降をごらんいただきますと、人事管理の総合調整の一環として、総務庁において毎年度人事管理運営方針を定めまして各省庁の行う人事管理の統一的方針を示しているところでありまして、その中で綱紀の保持に関し各省庁がよるべき指針を示しておりますが、資料にはその関係部分を抄録してございます。 以上が総務庁の行っております服務管理の総合調整の概要でございます。
○委員長(竹山裕君) 次に、厚生省から説明を聴取いたします。小泉厚生大臣。
○国務大臣(小泉純一郎君) 彩グループ事件の概要及びその後の厚生省の対応について御説明申し上げます。 一昨年の彩福祉グループ事件は、厚生行政に対する国民の信頼を著しく損ない、福祉に携わる多くの方々に御迷惑をかけたものであり、厚生省を挙げて、深く反省するとともに、再発防止に取り組んできたところであります。 この事件は、社会福祉施設の整備が高率の補助金や政策融資等公費で賄われる仕組みとなっていることを悪用して、特別養護老人ホーム等の認可を次々と受け、その建設に伴って総額約二十七億円に上る多額の差益を発生させたものであります。 こうした事業を展開していた彩福祉グループの代表である小山博史から多額の現金を受け取っていたことなどの容疑で、岡光前事務次官及び厚生省から埼玉県に出向していた課長が逮捕されました。また、小山博史が実質的に主催する医療福祉研究会が平成二年ごろから岡光前事務次官を中心として開催されておりましたが、この研究会に参加していた厚生省職員の中にゴルフ、会食等の接待を受けていた者がいた事実が明らかとなったところであります。 この事件に当たっては、事実関係の究明とこれに基づく厳正な処分、職員の綱紀粛正の徹底、再発防止のための業務の再点検と改善といった方針に基づき、厳正に対処してきたところであります。 まず、職員に対する処分についてでありますが、医療福祉研究会に参加した者につきまして、関係者からの聞き取り調査により事実関係を確認し、平成八年十二月十六日に同研究会参加者等十六名に対し懲戒処分等を行ったところであります。今回の不祥事が社会福祉施設への補助金制度の仕組みを悪用したものであること、厚生行政の最高幹部がかかわったものであることなど、事柄の重大性を極めて深刻に受けとめ、処分の内容は懲戒免職処分を含む厳しいものとなっております。 また、職員の綱紀の粛正につきましては、平成八年十二月の事務次官等会議における申し合わせを踏まえて、特定の関係業者等が私的に主催する研究会等への加入禁止など、厚生省独自の禁止事項を加えた厚生省職員倫理規程を平成八年十二月二十六日に策定し、平成九年一月一日から施行しております。この倫理規程の遵守を初め、綱紀の厳正な保持については機会をとらえてその徹底を図っているところであります。 再発防止のための業務の再点検と改善につきましては、平成八年十二月に省内に施設整備業務等の再点検のための調査委員会を設置いたしました。この調査委員会では、特別養護老人ホームを初めとする社会福祉施設等について、施設整備の補助金や社会福祉法人の認可等のあり方を再点検し、補助金交付対象施設の決定方法の明確化など、必要な改善事項を盛り込んだ報告書を平成九年三月に取りまとめたところであります。これらの改善事項については、これまでにおおむね対応がなされております。 最後になりますが、調査委員会の報告書を取りまとめた際に、毎年三月三十一日を厚生省自己点検の日としたところであります。この自己点検の日における取り組みなど、今後とも綱紀粛正の徹底、施設整備業務の改善に積極的に取り組む所存であります。 なお、詳細につきましては官房長より補足説明をさせることとします。
○委員長(竹山裕君) 次に、官房長より補足説明を聴取いたします。近藤厚生大臣官房長。
○政府委員(近藤純五郎君) 官房長でございます。 私の方から幾つかの点につきまして補足説明をさせていただきます。 まず、医療福祉研究会関係の処分に至る経緯についてでございます。 一連の疑惑の調査の中で、医療福祉研究会に参加いたしておりました厚生省の職員の中に、小山博史からゴルフ、会食等の供応を受けていた者がいたことが明らかになったことから、医療福祉研究会の参加者等から個別に接待の有無等について事情聴取を行ったところでございます。この調査によりまして、平成二年から平成七年にかけまして医療福祉研究会が開催されていたこと、ゴルフ、会食に参加していた者や就任祝いを受けていた者がいたことが判明いたしまして、ゴルフ、会食等の内容、頻度等をもとに、これに加えまして職務との関連性、個々の特別事情、本人の地位等を考慮いたしまして、平成八年十二月十六日に処分をいたしたところでございます。その処分の内訳は、懲戒免職が一名、減給が八名、戒告が二名、訓告が四名、厳重注意一名の計十六名になっております。 既に大臣の方から御説明がございましたけれども、今回の不祥事が社会福祉施設への補助金制度の仕組みを悪用したものであること、厚生行政の最高幹部がかかわったものであることなど、事柄の重大性を極めて深刻に受けとめまして、処分の内容は懲戒免職処分を含む厳しいものにしたところでございます。 次に、厚生省におきます職員の綱紀の粛正についてでございますが、まず、事件発覚の直後でございます平成八年十一月二十九日に、職務上利害関係にある者等との会食、ゴルフ、旅行等の全面禁止、特定の職務関係者等が私的に主催する研究会への加入の禁止など、緊急に対応すべき綱紀の粛正事項を定め、職員の綱紀粛正を図ったところでございます。 その後、平成八年十二月十九日の事務次官等会議におきます申し合わせを踏まえまして、厚生省職員倫理規程を平成八年十二月に策定し、平成九年一月から施行いたしました。この規程におきましては、関係業者等との接触に当たっての禁止事項といたしまして、各省庁の共通事項である接待を受けること、会食すること等を盛り込んでいるほかに、厚生省独自の禁止事項といたしまして、勤務時間内におきます講演等を行うこと、特定の関係業者等が主催する研究会等へ加入することを禁止事項として盛り込んでおります。 それから、厚生省職員倫理規程制定後におきましても、厚生省綱紀点検調査委員会幹事会を開催いたしますとともに、各局筆頭課長会議等を随時開催いたしまして、綱紀の保持、厚生省職員倫理規程の遵守、贈答品の受領の禁止等の徹底を図り、綱紀の厳正な保持に努めているところでございます。 さらに本年三月三十一日には、この厚生省職員倫理規程を小冊子にまとめまして厚生省の全職員に配付をいたしました。厚生省職員一人一人に改めて倫理規程の遵守を徹底いたしているところでございます。 次に、この事件の発端になりました施設整備の業務の関係でございますが、資料はございませんが、これにつきましての改善につきまして若干御報告を申し上げます。 まず、補助金交付対象施設の決定方法につきましては、国におきます整備基準を文書化いたしまして、都道府県市に対して明確にいたしたところでございます。それから、都道府県市におきます補助金対象施設の選定につきましては、関係部局の合議制による審査を実施すること、都道府県市におきます国庫補助協議施設を公表すること、国におきましてもわかりやすい内示結果を公表すること、こういうことによりまして適正化を図るとともに、施設整備の審査から独立した法人審査体制を確立することにいたしました。 社会福祉・医療事業団によります融資審査の厳格化と国庫補助協議審査との並行実施、連携につきましては、具体的には、法人の設立認可申請と事業団への融資申し込み手続を早めまして、国庫補助協議と並行して審査を行うこと、連帯保証人及び多額の償還財源寄附者の意思確認を行う等厳正な融資審査を行うこと、補助金申請、法人認可、事業団融資の際の提出書類の記載事項の統一化等事務の簡素化を図ることにより実施することにいたしました。 建設工事契約につきましては、県の公共工事に準じた契約手続をとるとともに、一括下請負契約を禁止いたしました。それから、入札への監事、理事及び評議員の立ち会い、入札結果の開示等、入札の実効を確保するための指導項目を明示すること、都道府県市によります現地調査を設計監理者、請負業者立ち会いのもとに公共事業担当部局と連絡をとって実施すること、こういうことで適正化をいたしたところでございます。 また、社会福祉法人の運営に関しましては、幅広い人材を理事会に積極的に参加させること、評議員会の活用によりまして幅広い人材を法人運営に参画させること、監事監査の充実によりまして法人内部牽制機能を確保すること、役員の名前等を公表すること、財務諸表等の自主的な開示を行うことによりまして公正な運営の確保を図ることにいたしました。 さらに、監査、考査につきましても、法人審査基準等の改正を踏まえまして、法人・施設監査の指針の見直し、物品の購入手続等が適正に行われているか等の指導監査を実施するよう都道府県市を指導する等の改善を行いました。 最後に、自己点検の日についてでございますが、昨年の三月三十一日に調査委員会が最終報告を取りまとめたところでございまして、その際に、厚生省の施設整備業務全般の再点検の趣旨を風化させることなく、今後とも厚生省職員一人一人が業務の適正な実施につきまして不断の努力を続けていく、こういうことで毎年三月三十一日を厚生省自己点検の日といたしたところでございます。本年三月三十一日の第一回目の厚生省自己点検の日におきましては、昨年の報告書で示されました改善事項につきまして、その後の推進状況を取りまとめるとともに、外部の有識者を招きまして講話をいただいたところでございます。 以上、補足説明をさせていただきました。
○委員長(竹山裕君) 次に、通商産業省から説明を聴取いたします。堀内通商産業大臣。
○国務大臣(堀内光雄君) 今日ほど公務員の倫理が厳しく問われているときはございません。綱紀の厳正な保持が行政に対する国民の信頼確保の最も基本的な基盤であることは申し上げるまでもございません。こうした観点から、私も大臣として通産行政を預かって以来、当省における綱紀の厳正な保持を最大限の努力で図ってまいっているところであります。 本日は、本委員会の御指示を受け、職員の服務管理の問題に関する当省の最近の取り組みの状況について御説明をさせていただきます。 御承知のように、平成八年秋ごろから大阪の石油商泉井純一氏と当省職員の関係についてさまざまな報道がなされました。こうした事態を受け、前任の佐藤大臣は、国民の通産行政に対する信頼回復を図るためにも事実関係を国民の前に明らかにすることが必要と判断され、泉井氏との当省職員の接触状況について綱紀の観点から幅広く調査を行うよう指示されました。この結果、金銭等の授受があったとした音あるいは泉井氏から職務にかかわる具体的な依頼事をされたとする者はいなかったものの、泉井氏と会食等をともにした者が相当数に上っていることが明らかになりました。 調査の結果によれば、泉井氏との接触によって通産行政が曲げられたことはなかったものの、一介の石油商との接触がこのように大きな広がりを持っていたことは綱紀の観点から大きな問題であり、やはり組織全体に綱紀のたるみがあったこととの認識のもと、今後このようなことが二度と起こることのないよう厳しい立場に立って、調査結果の公表と同時に、当時の牧野事務次官以下六名の幹部職員に対し減給、訓告等の処分を行いました。 綱紀粛正のための措置としては、この調査結果、処分の発表後に、内閣全体の方針を受け、大臣訓令として通産省職員倫理規程を制定し、以来、省を挙げて綱紀粛正に全力を尽くしているところであります。 私も、通産大臣に就任して以来、機会あるごとに綱紀粛正の重要性を呼びかけてきておりますが、最近の金融関係の一部公務員の不祥事に照らし、倫理規程の厳正な遵守に念には念を入れるべく、本年二月には改めて倫理規程遵守の全職員への再徹底を図るとともに、実効確保体制のさらなる強化を事務方に指示したところであります。 いわゆる泉井事件と石油行政の関係につきましては、既に石油政策がゆがめられるような問題はなかった旨の調査結果を参議院予算委員会等においても御報告をしております。しかしながら、当省といたしましては、石油行政の一層の信頼性の向上を図ることが必要との認識のもとに、石油政策の再点検に取り組んでまいりました。 まず、昨年六月には、石油流通について、取引の透明性、公正競争の確保、自己責任原則の確立等を旨とした指針の取りまとめをいたしました。さらに、開発政策、備蓄政策をも含む石油政策全般についての規制緩和、制度改革を実施すべく、現在石油審議会において検討を行っております。 以上、いわゆる泉井事件への対応を中心に綱紀問題に関する当省の対応、政策面での再点検の状況等につき要点を御説明、御報告申し上げました。 なお、調査結果の内容、処分内容、石油政策の再点検の検討の状況等については、官房長、資源エネルギー庁長官から詳細を補足的に説明させることといたします。
○委員長(竹山裕君) 次に、官房長より補足説明を聴取いたします。村田通商産業大臣官房長。
○政府委員(村田成二君) 大臣説明の補足をさせていただきます。 第一に、泉井氏と当省幹部職員の接触状況に関します調査結果につきましては、お手元の資料の一ページをごらんいただきたいと思いますけれども、幹部職員百三十八名を対象に厳正な調査を行いました。 その結果といたしまして、まず第一に、資料の二ページの中段以降でございますけれども、百二十八名のうち四十六名が何らかの形で泉井氏との面識があったことが判明しております。 また、第二に、面識ありとした者の中で、金銭あるいは各種会員権等の授受があったとした者及び便宜供与を受けたとした者は一切ございませんでした。また、泉井氏から職務にかかわる具体的な依頼事をされたという者もおりませんでした。 第三点でございますが、三ページ目でございますけれども、面識ありとした者四十六名のうち、相当数が泉井氏と同席した会食に参加したことがあるとしております。また、四ページでございますが、ゴルフを一緒にしたことがあるとする者も十名おりました。 四点目でございますが、面識があったとしたすべての者がこの調査時点の前二年間ほどは泉井氏とこうした接触を持ったこともないことも判明いたしております。 当省といたしましては、国民の当省行政に対します信頼感を回復かつ保持していくためにはこの結果を率直に公表していくことが必要であると考えまして、本調査結果を平成八年十二月五日に公表いたした次第でございます。 第二に、処分につきましては、調査結果で申し上げたとおり、泉井氏との接触によって通産行政が曲げられたということはなかったものの、このように大きな広がりを持っていましたことは綱紀の観点から大きな問題であると考えております。やはり組織全体に綱紀のたるみがあったという認識のもと、省全体としての反省の姿勢を明確にし、今後の綱紀粛正に向けて職員各人の自戒を促すために、厳正な処分を講じることといたしたわけでございます。 処分は、先ほどの調査結果の公表と同時に、監督責任あるいは接触を持ったことに対する当事者責任等を個々に判断いたしまして、五ページにございますようなことで行った次第でございます。これに書いてございますように、当時の事務方の最高責任者でありました牧野事務次官につきましては減給処分に処しました。俸給月額の十分の一を二カ月にわたって減給するというものでございます。それから第二に、当時の広瀬官房長、それから一柳総務審議官及び江崎資源エネルギー庁長官を訓告処分にいたしました。また三点目でございますが、当時の林通商政策局長及び渡辺産業政策局長につきまして厳重注意処分に処しております。 第三に、通産省職員倫理規程の制定とその後の運用について御説明させていただきます。 まず、綱紀粛正のための当省独自の措置といたしまして、平成七年十月から関係業界等との会食につきまして服務管理者による事前承認制度を導入いたしました。先ほど御説明した平成八年十二月におきます調査結果、処分の発表後に、内閣全体の方針を受けまして、改めて大臣訓令といたしまして通産省職員倫理規程を制定したわけでございます。以後、省を挙げて綱紀の粛正に全力を尽くしてまいっている次第でございます。 この倫理規程につきましては、すべての職員に種々の機会をとらえまして周知徹底を図ってきております。また、関係業界等にも同規程の趣旨についての理解と協力を要請してまいりました。こういった形でその遵守に万全を期してきたところでございます。さらに、定期的に服務管理者による服務管理委員会を開催しまして、倫理規程の厳正かつ全省統一的な運用に遺漏がないよう努めてきている次第でございます。 また、昨年九月に大臣が就任されて以来、大臣は機会あるごとに綱紀粛正の重要性を呼びかけてこられましたが、最近の金融関連の一部公務員の不祥事に照らしまして、倫理規程の厳正な遵守に念には念を入れるべく、本年二月には改めて倫理規程遵守の全職員への再徹底を図りますとともに、実効確保体制のさらなる強化を図るよう御指示がございました。 具体的には、従来の服務管理者たる各局総務課長による会食の事前承認につきまして、各局局長による承認に強化するということをいたしますとともに、事務次官による最終的なチェックも定期的に行うことといたした次第でございます。 最後になりましたけれども、当省といたしまして、倫理規程、あるいは現在御議論されている公務員倫理法が制定されました暁に、その遵守等を通しまして今後とも綱紀粛正の徹底に万全を尽くしてまいる所存であります。 以上をもちまして大臣の補足説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(竹山裕君) 次に、資源エネルギー庁長官より補足説明を聴取いたします。稲川資源エネルギー庁長官。
○政府委員(稲川泰弘君) 先ほど大臣から御説明がありましたとおり、泉井事件と石油行政との関係につきましては、既に石油政策がゆがめられるような問題はなかった旨の調査結果を参議院予算委員会等においても御報告させていただいております。しかしながら、当省といたしましては、先ほどの大臣の御説明にもありましたとおり、石油行政の一層の信頼性の向上を図ることが必要であるとの認識のもと、石油政策の再点検に取り組んでまいりました。 そこで、この場をおかりしまして、これまでの石油政策と今後の取り組みにつきまして御説明をさせていただきます。 まず、従来からの石油政策について簡単に御説明申し上げます。 石油分野におきましては、平成元年に個別油種についての生産計画に対する指導を廃止するなど、昭和六十年以降、平常時における石油供給は石油産業の自律的活動にゆだねることが基本、政府は緊急時またはこれに準ずる事態の安定供給を確保するよう民間活動を補完、この考え方を基本としまして段階的に規制緩和を進めてまいりました。特に一昨年には御承知のとおり、特定石油製品輸入暫定措置法、いわゆる特石法を廃止し、石油製品輸入の自由化を図るなどの規制緩和を行ったところであります。これにより我が国石油市場におきましても競争の激化、業態の多様化などの環境変化が急速に進展しており、国際市場と我が国市場のリンケージも高まっているところであります。 こうした中で、昨年六月、石油流通につきまして石油審議会石油流通問題小委員会の取りまとめがなされました。これは、より透明、公正かつ効率的な市場の確立を図るべく、取引の透明性の確保、公正競争の確保、自己責任原則などを旨とした石油産業の対応の指針を示したものであります。 この取りまとめにおいては、いわゆる業転、すなわち業者間転売の位置づけについても整理がなされております。まず、業転取引は従来、系列外取引としてタブー視されがちでありました。このため、この取引条件も価格を含め不透明なものとなることが多かったのではないかとされておりました。しかしながら、この取りまとめにおいては、むしろ業転取引を市場取引として適切に位置づけ、その透明かつ公正な取引の確保を図ることの重要性が指摘されております。 各事業者においても、こうした取りまとめの趣旨を踏まえ、規制緩和等により競争が激化する中で、価格その他の取引条件の明確化、適正化に努めていくことが期待されております。行政においても、適切な環境整備を図る観点から、価格情報の流通促進、公正競争ルールの徹底に今後とも努めていくことが重要であると認識しております。 さらに、石油政策全般について、経済構造改革の一環として二〇〇一年をめどにさらなる規制緩和、制度改革を行うこととしております。このため、昨年十一月より石油審議会における議論を開始し、石油政策全般の再点検を進めております。検討を進めるに当たっては、内外の環境変化を踏まえつつ、セキュリティーの確保などに配慮しつつ、国際市場との連携強化など、市場原理の導入を一層進めていくとの視点が重要であると認識をしております。 検討テーマは多岐にわたりますが、まず本年六月をめどに、今後の石油政策の基本的な考え方、これを踏まえた精製業に関する設備許可等のあり方について取りまとめを行うこととしております。その後二〇〇一年までに、かかる基本的な考え方を踏まえつつ、昨今の鉱区開放を踏まえた開発政策の具体的展開のあり方、備蓄制度の具体的あり方などについても検討を行い、法改正を含めて石油政策全般にわたる必要な制度改革を実施してまいります。 通産省といたしましては、こうした規制緩和、制度改革を通じ、安定的な石油供給の確保、国際的に遜色のない水準のサービスの提供を目指すとともに、民間事業者の自由かつ自主的な取引への取り組みを尊重しつつ、透明かつ公正な競争の確保を図るための環境整備に努め、もって石油行政の一層の信頼性の向上を図ってまいります。 以上であります。
○委員長(竹山裕君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○長尾立子君 私は、本日のテーマでございます公務員の倫理問題に絞りまして質問をさせていただきたいと思います。 総務庁長官、厚生大臣また通商産業大臣より、それぞれの公務員の倫理問題について今までお取り組みをいただきました概要につきまして御説明をいただきました。それぞれに御工夫をいただいているというふうに思うわけでございます。 各省におきまして公務員の倫理規程を定め、また現在はこれを法制化すべきではないかという議論が行われているわけでございます。公務員の倫理の問題、このことに関しまして、このような法律を制定する、また各省において規程を整備するということは、いわば外からの倫理を正していくという方式であると思うのでございますが、もう一方におきまして、内側からの、公務員自身の倫理観を高めるということもいわば車の両輪として非常に大切なことではないかというふうに思うわけでございます。単に規程を定めたからといってそのことがすぐ効果に結びつくというものではないということが今般のさまざまな不祥事件で証明されたということが言えるのではないかと思うわけでございます。 その意味で、公務員全体の研修問題ということにつきまして若干の質問をさせていただきたいと思うわけでございます。 人事院におきます公務員の研修の仕組みの中で、今般、初任者の研修において倫理の問題を取り上げられたということが報道されておりますが、公務員の研修全般について、人事院におかれましてはどのような計画を持って実施されようとしておられるのか、まず最初にこのことにつきまして質問をさせていただきます。
○政府委員(尾木雄君) 公務員倫理の確立のために、一人一人の公務員が全体の奉仕者としての自覚をきちっと持ってその仕事に当たっていくということが大変重要であるというふうに考えております。そのために、国家公務員に対する倫理研修が非常に重要な施策の一つであるというふうに考えております。 具体的に人事院としてどのように取り組んでいるかということでございますけれども、各省庁職員を対象に人事院が行っております合同研修におきまして、公務員倫理に関することを一つのカリキュラムとして必ず取り入れるように努めているところでございます。今お話がございました今回のⅠ種採用職員に対する合同初任研修においても、具体的に一つの服務、倫理に関する科目を設けて演習それから講義等を行ったところでございます。それから、昨年度からⅠ種採用職員を対象にしまして九週間にわたる初任行政研修を実施いたしておりますけれども、その中でも公務員倫理についての演習、講義等に力を入れております。そのほか、福祉施設でのボランティア体験研修を取り入れるなどの方法によりまして、公務員としての自覚、全体の奉仕者としての意識を高めるように努めているところでございます。 その他、人事院としましては、各省庁に対しましても公務員倫理に関する研修を強化するようにさまざまな会議等の場を通じてお願いをすると同時に、みずからも研修の教材等の開発に力を入れているところでございます。
○長尾立子君 倫理に関する研修というのは、これはなかなか難しい点があるのではないかと思います。倫理ということを形だけ、言葉の上だけで教えていくということがあってはならないと思うわけでございます。やはり自分自身がそれを自覚していくというのは、紙の上で、また言葉だけで伝えるということではなくて、今福祉施設での研修ということを例に引かれましたけれども、さまざまな形で公務員自身がそれを自覚していくためのいろいろな御工夫というものをぜひ御検討いただきたいというふうに思うわけでございます。 これに関連をいたしまして、諸外国におきます公務員の倫理問題について若干人事院にお伺いをしたいわけでございます。 諸外国におきましても、残念ながら公務員の倫理問題ということが社会的な問題になったケースもあるように聞いているわけでございます。これは数を挙げていただくと時間が相当かかりますので、二カ国ぐらいで結構でございますが、公務員の研修全体、またその服務規程等、いわば公務員制度のこの倫理問題にかかわります部分ということでよろしいかと思いますが、御説明をいただければと思います。
○政府委員(佐藤信君) 諸外国の制度につきましては、詳細な点までは必ずしも明らかでない部分もあるわけでございますけれども、今お話しの倫理の関係について、承知している範囲でその概要を申し上げたいと思います。 まず、アメリカについてでございますが、公務員倫理に関する制度として、倫理綱領法によりまして一般的な倫理基準が定められているとともに、その他の法律や政府倫理庁の規則によりまして詳細な倫理行動基準というものが定められているわけであります。その背景には、アメリカでは職員の流動性が高い、したがってその倫理行動基準というものをマニュアル的に、具体的に定める必要があるからだというふうに言われているわけでございます。 したがいまして、その内容は極めて広範にわたっているわけでありますけれども、重立ったところを簡単に申し上げますと、まず第一に、贈り物とか接待に関するものとして、よく言われておりますけれども、職務に関連する者からは贈り物や接待を受けてはならない。ただし、一件二十ドル以下で、同一人から年間五十ドルを超えない場合などは受領することができる。 それから第二番目に、利益相反行為ということに関連をいたしまして、職員自身や家族等の財産上の利益と職務遂行との間の利害の衝突を避けなければならない、また職員の公正性に合理附な疑いを抱かせないように行動しなければならないというような規定があるわけでございます。 三つ目に、地位の不正利用ということで、自分自身または家族等の利益のためにみずからの地位を利用したり、政府の財産を私用に利用してはならない。 あるいは、四つ目に、公務の外での活動の制限として、職務遂行と相反する活動は禁止というようなことで、これらが代表的な例でございますけれども、こういった行動基準が決められている。 そのほかに、幹部職員や契約担当の職員などに関しましては、公開、非公開という別がございますけれども、資産の報告を義務づけ、それで利益相反行為の防止などの倫理の確保を図るということになっております。 また、これらの制度の実施を確保するために、倫理施策の総合的な指針を策定したり、あるいは行動基準の遵守を担保、監視する機関として、行政内部の組織ではございますけれども、各省庁からは独立した政府倫理庁が設置されている、あるいは各省庁には特命倫理官というものが置かれているということのようでございます。 また、お話がございましたが、これらの倫理基準を守っていくための施策としての研修でございますけれども、今申し上げました政府倫理庁の指導のもとにおいて、各省庁において法令の周知などを内容とする研修が行われているということでございます。 なお、倫理違反に対する制裁でありますけれども、収賄等に該当する場合には、当然でございますけれども、刑事罰がかかるわけでありますが、その他の倫理規程違反については一般的には懲戒処分が科されるという仕組みになっているということでございます。 そのほか、アメリカ以外の国として、大陸法のもとにございますドイツ、フランスの公務員制度におきましては、アメリカほど倫理に関する詳細な規定は設けられておりません。また、倫理を所管する特別な組織を置いていないというようでございまして、基本的には我が国と同じような仕組みになっているのではないかというふうに考えられます。倫理に関する規定としては、例えばドイツでは法律によりまして、退職後も含めて職務に関連する報酬だとか贈与の受領を禁止するということのようでございます。 研修については、ちょっと申しわけございません、詳しいことは承知しておりません。 倫理の違反に対しましては、アメリカと同様に、収賄等に該当する場合には刑事罰が、その他の場合については懲戒処分が科されるということになっているというふうに承知しているところでございます。
○長尾立子君 人事院におかれましては、公務員の今後のあり方を検討される際に、公務に閉じこもるということではなくて、やはり広く一般の経済社会の状況を十分に認識して、その上で自分に課せられた課題を考えていくというような姿勢が今後の公務員には強く望まれるのではないか。そういう意味では、例えば公務員のある一定期間民間の企業に出向しまして、そこで民間の人たちと一緒に仕事をし、その方々の持っているいろいろな悩み、課題、こういったものを勉強していく、こういったような構想も持たれたことがあるように承知をしているわけでございますが、このような民間との交流ということについて、公務員として本当に望ましい姿という観点からどのようにお考えでございましょうか。
○政府委員(尾木雄君) 現在の公務員制度については、いろいろな側面からこれからの公務員制度のあり方としてどうあるべきか議論がされているところでございまして、その一つとして、今先生御指摘の、公務員制度をこれまで以上に開かれた弾力的なものにしていく必要があるのではないかという声が強いというふうに認識いたしております。 人事院といたしましても、そうした視点から既に幾つかの施策を講じてきているところでございまして、例えば今先生お挙げいただきましたように、公務員の官民交流をもう少し推進しましょうという形での意見の申し出をしてきておるところでございますし、さらに各省庁の幹部要員に対する合同研修におきましても、民間企業からの人に参加していただく、あるいは外国政府からの職員についても在日の公館の人たちに参加していただくというような、言うならば外との交流というものを心がけているわけでございます。 さらに、今年の四月一日付でございますけれども、中途採用を円滑に実施するための規則を制定いたしました。具体的には、公務の活性化のための民間の人材の採用に関する規則でございますけれども、今まで主として採用試験を通じて採用するという学卒採用が中心でございましたけれども、民間企業において特に専門能力の高い人あるいは民間でさまざまな経験をしてこられた方々を公務へ比較的円滑に採用できるようにということで、処遇の面も含めまして新たな採用システムを導入したということでございます。 人事院としては、引き続き開かれた方向に向けての公務員制度の各種施策を考えていきたいというふうに考えているところでございます。
○長尾立子君 ありがとうございました。人事院の局長さん、もう結構でございます。 次に、通産省にお伺いをいたしたいと思います。 先ほど、泉井事件という事態を踏まえまして通産省として内部の倫理規程をさらに整備されて、事前届け出制でございますか事前承認制でございますか、こういった関係業界との交流、つき合いといったことについての一つのチェックシステムを確立したというお話がございました。この不祥事件ということは国民の皆様に対しましてまことに申しわけない事態でございまして、省として厳しい態度で臨まなければならないという御判断それ自体はまことに正しいと思うわけでございますが、一方、通産省のお仕事自体を考えてみますと、やはり関係業界の皆様との意思疎通を図っていくということが非常に重要である。それはやはり行政官として絶対に必要なことであるというお仕事ではないかというふうに思っております。 私は福祉関係の団体にかかわっておりますけれども、例えば今後福祉機器というものを非常に伸ばしていかなくてはいけない。これは最近の情報化という大きな流れの中で福祉機器の高度化ということも考えていかなければならないというようなことで、その関連の通産省の局長さん、課長さんとのいろいろな形の意思疎通というものは私個人としても大変に希望をするところでございます。 ただいまのお話の現在の規程そのものがそういった本来行政として大きな課題としていることを阻害することのないような御工夫というものがあってしかるべきではないかという気がするわけでございますが、先ほどの御説明につけ加えまして、こういった意思疎通に関してもう少し円滑にさせていく、そして本当に虚心にお互いが語り合える場を設けていくということについての御工夫、お考え、こういったことを聞かせていただければと思います。
○政府委員(村田成二君) ただいま長尾委員から御指摘いただきましたように、実際の行政を行っていく上におきまして、特に私どものような行政組織は経済、産業、いろんな分野と密接にダイレクトに関係している分野を多く受け持っております。そういったことからも、民間の方々あるいは関係者の方々と密接な意見交換をしていく、情報交換をしていく、あるいはいろんな議論を闘わせていく、これは非常に大事なことでございますし、非常に重要なポイントであるというふうに考えております。 ただ、その場合におきましても、やはりいやしくも国民の不信を招くようなそういった行為というのは厳に慎まなければいけないわけでございますし、あってはならないことでございます。そういったきちっとした枠内でどういうふうに、ただいま申し上げました、あるいは委員の御指摘になられましたような意見交換を行っていくか、これは非常に難しい問題でございますけれども、私どもの倫理規程の上におきましては、やはりこれは個々具体的に判断していくということが必要だろうという考え方を基本に据えております。 すなわち、参加する人間の数ですとかその態様ですとか、あるいは具体的な相手ですとか場所ですとか、そういったものを個々具体的に判断してそれを事前に承認するかどうか決めていくという具体例に即した判断をしていくことが一番肝心じゃないか、こう思っております。 ただ、一般的な態様として申し上げれば、いろいろな賀詞交換会等の年中行事の後のパーティーですとか、あるいはいろんな業界団体の総会の後のパーティーですとかイベントの後のパーティー、いろんな場がございます。やはりそういった公の場であれば後ろ指を指されるということは余り考えられないわけでございますから、そういったありとあらゆる場を活用して御指摘いただきましたような意見交換、情報交換なり意思疎通を図っていく、こういう考え方でございます。
○長尾立子君 それと、もう一つお伺いしたいと思いますのは人事政策の面でございますが、やはりこういった汚職事件が起こるというのは人事のよどみといいますか、特定の人間が一つの業界と長く接触するようなポストに長くとどまっているということも一つあるのではないかと思いますけれども、通産省におかれましては人事政策上どのような配慮をしておられるのですか。
○政府委員(村田成二君) 先生、先刻御承知かと思いますけれども、公務員の長期在任に関します累次にわたる申し合わせ等々がございます。特に、権限の強い検査、監査等を行う職ですとか、許認可あるいは融資、補助金の交付、そういったことを行う職につきましては原則としまして同一の職員が三年以上在職することのないようということで何回かの申し合わせが行われてきているわけでございます。 もちろん、当省といたしましてはこういった点をしっかりと守りながらやっているつもりでございますが、ただもうちょっと広くお答え申し上げますと、御案内のように私どもの行政といいますのは、海外との関係の通商政策あるいは貿易政策から始まりまして、各種の産業政策の分野、それから環境・エネルギー政策、さらには中小企業政策、技術政策、特許政策等、いろんな分野にわたって非常に幅の広い分野を担当しているわけでございます。 したがいまして、職員におきましては、こういった幅広い分野に対応できるような幅広い視野、これが特に最近求められてきているわけでございますが、同時にそれぞれの分野における問題が非常に複雑化してきております。難しくなってきております。そういった意味におきまして、逆にまたますます高度な専門知識を求められてくる、こういうことに相なってきているわけでございます。この一見矛盾するような両方の要請をどうこなすかというのは、実は人事政策上といいますか人事上非常に難しい、悩ましい点でございます。 余り具体的には確たることを申し上げられないのでございますが、なるべく多くの分野を片方で経験させる、しかしその経験が薄く広くだけにならないように、先ほど申し上げたようないろんなブロック、分野ごとに何回か違ったセクションを経験させてその専門性を高める、そういった組み合わせをうまく図りながら個々の人事を行っていくという考え方でやっているつもりでございます。
○長尾立子君 次に、厚生省の関連について質問をさせていただきたいと思います。 不祥事の再発防止ということにつきまして、公務員の倫理を高めていく、このための規程を整備していくということももちろん大変重要なわけでございますが、各行政事務の執行に際しましてその透明度を高める、また行政事務がある一定のルールのもとに公平に行われる仕組みを担保していく、こういうことが非常に重要なのではないかと思っております。 彩グループの不祥事件を受けまして、先ほど官房長からの御説明でも、補助金の執行に当たってさまざまな御工夫をされたという御説明があったわけでございますが、この透明度を高めていくということが課題であるというふうに考えますと、先ほどの御説明で十分なのであろうかという気もいたすわけでございます。 確かに、私どもは今回補助決定をしたのはどこの施設であるということはわかりますけれども、その決定に際しては一部の部局ではなくて関係する部局の合同によって云々というお話があったわけでございますが、これは国民の皆様から見ればやはり中だけで決めているという御批判もあるのではないかと思います。何か一つの原則的なものを、国民の皆様にもわかりやすいルールを示すとか、すべてのことについてというのは無理かと思いますけれども、ある部分につきましては第三者がそのことについて関与するというような、もう少し透明度を高めるという御工夫をいただけないものかという気がするわけでございますが、いかがでしょうか。
○政府委員(近藤純五郎君) 先ほど御報告いたしましたように、彩福祉グループの事件につきましては、私どもといたしましても反省なり教訓を学んだというふうに思っております。特定の人が非常にわずかな人数で決めて、それをこちらの方に協議を持ってきて、それも一人が決める、これが上がっていく、こういうふうな仕組みの中でチェックというのが及ばなかった、こういうことがあろうかと思うわけでございます。したがいまして、そういう反省、教訓にかんがみまして施設整備の業務点検を行ったわけでございます。 若干重なりますけれども申し上げますと、補助金の交付に当たりましてその決定方法の明確化を図る、こういうことで、一つには、国において施設整備の基準というのは内規としてはあったわけでございますけれども、これを文書化いたしまして都道府県市にお示しをいたしたのが一点でございます。 それから、その補助金の対象施設の選定に当たりまして、これまでは都道府県市におきましても声が大きい者が決めていた、こういう面もあったようでございますので、対象施設の審査をその都道府県市の関係部局の人たちが合議制で決めることがまず一点。 それから、こういった決めたものを国に持ってくるわけですけれども、その持っていく対象施設そのものを公表する。こういうものを国に持っていきますよ、こういうのを世の中に公表する。それから国におきましても、国の段階で決まって内示した結果を厚生省のホームページに載せる。それから都道府県別の概況の一覧、これは文書でございますが、こういったものもわかりやすい形で公表する。こういうふうなことで適正化を図ったわけでございます。 それから、補助金のものと融資とで施設整備ができるわけでございますけれども、これまではばらばらに厚生省の方で国の補助金を決め、社会福祉・医療事業団の方で融資を決めるということで、双方の情報が集まらなかったわけでございまして、この二つの事務を並行して連携させる、こういうことで相互の情報を活用してチェックをする、こういうのがまず一つでございます。 それから、今回の大きな事件の眼目になりました社会福祉法人の関係でございますけれども、理事会とかはあったわけでございますけれども、ほとんど単独で動いていた、理事長の専横という形であったわけでございました。その中で建設工事につきまして、都道府県のいわゆる丸投げ、一括下請負、これは合法的であるようでございますが、これを禁止いたしまして、同時に都道府県の公共工事に準じた契約手続で厳格にすべきである、こういうふうな形、それと入札への立ち会いとか入札の結果を公表する、こういうことを通じまして透明性を図りたい、こういうふうに考えているわけでございます。 厚生省といたしましては、これだけでは十分でないかもわかりませんので、さらに検討をいたしまして、透明性の確保を図ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○長尾立子君 今のお話で、御工夫をいただき御苦労をいただいているということはまことによくわかるのでございますけれども、何といいますか非常に形式を重んじていで、実質の点において本当にこのポイントを押さえればというところについてはもう少し検討を深めていただきたいという気もいたします。 形式的という意味では、社会福祉法人と一概におっしゃいますけれども、例えば六十人定員の保育所といった小規模の社会福祉法人と、今回問題になりましたような非常に大きな老人福祉施設とは、その法人の実態が非常に違うわけで、これを一律に考えていくということについては、関係者からはそれは無理だというお話が出てくるわけでございます。そういったさまざまな状況を踏まえつつ、ここのポイントを押さえればというところがやはりあるのではないかという気もいたすわけでございます。 時間が迫ってまいりましたので、最後に総務庁長官にお伺いをいたしたいと思うわけでございます。 このような不祥事は国民の行政に対する信頼感を大きく揺るがせる大変な問題であると思っております。こういった不祥事の再発防止のためにとるべき基本的な方針について幾つか質問をさせていただいたわけでございますが、一つは内なる倫理の確立、やっぱり公務員自身の自覚を高めていくということが一つの大きなポイントとしてあるのではないかということがございます。これは人事院等で研修体制の整備ということをお答えいただいたわけでございますが、各省におかれましてもさまざまな機会にこのことは留意をしていただきたい、このように思うわけでございます。 もう一つのポイントは、行政処分の透明度を高める。どなたから見てもこれはおかしな処分ではなかったというような一つの基準を明確にしていくということが必要ではないかというふうに思っているわけでございます。 さまざまな行政分野がございまして、一概に方向を定めるということは難しい点もあるかと思うわけでございますが、長官の所信を伺いまして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(小里貞利君) 時間の関係もございましょうから要約して感じを申し上げたいと思うのでございますが、一つは、ただいま先生も御指摘がございましたように、公務員自身の自覚あるいはまた自制心をいかにしてきちんとしたものを培っていただくかということもあると思うんです。 それからもう一つは、またお話でもございましたように、今次の不祥事を受けまして、政府におきましても公務員倫理に関する検討委員会を持ちました。さらにまた、率直に申し上げまして、与党三党ともいろいろこれが対応を協議してまいりました。御承知いただいておると思うのでございますが、今せっかく政府・与党内におきまして、それらの一つの対応措置も、目下法案大綱ができ上がったところでございまして、できるだけこれの事実上の法制化を急ぎまして、そして国会に早い時期に提案いたしまして各位の御意見なり御助言を承りたい、さように存じておるところでございます。 この法律が成立いたしました暁には、国家公務員の服務管理についで責任を有する総務庁として、先ほどから各般にわたってお聞かせいただいておりまするように、今度こそ綱紀の粛正、そしてこのような不祥事が再度発生しないように厳粛に対応していかなきゃならぬと、さように思っておるところでございます。
○竹村泰子君 民主党の竹村泰子でございます。きょうは、私どもが最も関心を持っております内部監査に絞って質問をさせていただきたいと思います。 今、総務庁長官がお話しくださいましたとおり、岡光事件、そして泉井事件、これは期せずして同じときなんですね。九六年の十一月ということで、不思議なんですけれども。それをチャンスとして「行政及び公務員に対する国民の信頼を回復するための新たな取組について」ということで、事務次官等会議で話し合われて公務員の倫理規程が制定されたと。 それで、私もいろいろ調べてみたんですけれども、過去、それ以前はどんなふうに規制されていたのでしょうか。たくさん通達とかいろいろあると思いますが、幾つか例を挙げて簡単にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(中川良一君) 先ほどの補足説明でも申し上げましたが、これまで、例えば年末年始でありますとか選挙などの節目におきまして、国家公務員の綱紀の厳正な保持について各種の通知を行ってまいりました。また、いろいろな不祥事が発生をいたしました都度、例えばリクルート事件におきましては、事務次官経験者の逮捕という深刻な事態にかんがみまして、官庁綱紀の粛正、とりわけ管理監督の立場にある者の服務規律の確保等につきまして閣議決定を行いまして、内閣官房長官から各省庁に対してその趣旨の徹底を図ったところでございます。 また、このリクルート事件に関連する綱紀粛正策の一環といたしまして、この閣議決定等を踏まえまして、官庁綱紀の永続的な保持を図るため、各省庁に綱紀点検調査委員会を設置するとともに、点検調査の結果を総務庁が取りまとめるというようなことを内容とする事務次官等会議申し合わせを行ったというような事例がございます。 なお、一昨年十二月の国家公務員倫理規程をつくるに際しましての事務次官等会議申し合わせにおきましては、それまで断片的に行われてまいりました通知等を改めまして、永続性のある訓令としてこの規程をしっかりとしたものに整備していこうという発想からああいう申し合わせを取りまとめたということでございます。
○竹村泰子君 何かがあると、その都度大変だということで通達を出したり話し合いをされたりしてこられたと思います。それは性善説に立って、公務員は悪いことをしないものだということでやはり考えておられたのではないか。私もそのとおりだと本当によかったと思いますけれども、こういう事件が次々と起きてしまって、やはり公務員倫理法が、今与党の中でも御論議されておりますけれども、もっと早くに必要だったのではないか。 今、局長がお答えくださったようなことは残念ながら何の役にも立たなかったわけですね、この二つの事件だけ取り上げてみても。それから、過去、リクルートとかロッキードとかいろいろありましたけれども、そういうことでも余り役には立っていなかった。 古いこと、古いことと言ってもわずか二年前、三年前のことですが、前のことをほじくるようで申しわけないんですけれども、この岡光事務次官のやってこられたこと、たくさんたくさんいろいろとございますけれども、九四年七月に官房長室で二千万円の供与を受けておられる。それから、同年八月、官房長室で同じく四千万円の供与を受けておられる。九五年七月には、小山被告がリース会社から期間三年、賃貸料二百五十三万幾らで借りた普通乗用車一台を無償で借り受けて、自己の職務に関してわいろを受け取っておられるとか、いろいろと本当に目を疑うような事実があったわけであります。 私たちが知らされている範囲だけでも、彩福祉グループに流れた補助金は九十億円、その利ざやが二十六億円余りが小山さんに流れ、そしてまたわいろとして岡光さんに流れたのではないかというふうに言われている。報道は「丸投げ利益二十六億円余」というふうに報じております。 なぜここまで来てしまったのか、なぜこの暴走をとめられなかったのか、内部監査のあり方が問われているわけでありますけれども、大臣、きょうは御出席かどうかわからなかったものですから大臣への通告はしておりませんが、これらの暴走をどうしてとめられなかったか、その当時の厚生省の中の様子をどう受けとめておられたか、おわかりになる範囲でお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) なぜとめられなかったのかというのはなかなか一つの理由ではないと思いますが、やはり上に立つ官房長に対してまさかあのようなことはやっていないだろうという性善説みたいなものがあったのではないか、そしてお互いを疑うというのは失礼だ、そんなあるまじき行為をやっていないだろうという意識が各職員にあったのではないかというのも私は一つの原因だと思います。 それを監視なり点検なりチェックなりすることができなかったということであったと思うんですが、そういうことからあのようにだんだんだんだん感覚が麻痺して、このぐらいならいいだろう、このぐらいならいいだろうということで倫理観が麻痺していったんだと思うんです。 そういうことを反省して今回は厳しい服務規程を設けたわけでありますので、性善説がだめだったら全部性悪説で当てはめるというのもこれは行き過ぎだと思いますが、お互い人間というのは弱いものだということを認識しながら、誘惑に負けないようにお互いの服務規程、監視規程を効果的に発揮できるような体制を設けようということで見直したところでありますので、また、不十分な点、あるいはこうやったらいいのではないかという点がありましたら御指導なり御指摘をしていただきたいと思います。
○竹村泰子君 おっしゃるとおり、人間というのは弱いものでございまして、私たちもいつ誘惑に駆られるかもしれないという可能性をみんな持っているわけでありますけれども、やっぱりシステム的に考えなければいけない点があったのではないかと思うんですね。 例えば、これは私もわからないからお聞きするんですけれども、岡光さんは逮捕されたときは事務次官でいらしたわけです。それで、調査をするのは、ここに「各省庁の内部監査担当部署」と総務庁がお出しになった資料、ずっと全省庁を拝見いたしますと、厚生省の場合はわかりませんけれども、ほとんどが総務課、秘書課、長官・大臣官房秘書課とか、そういうふうになっているんですね。それで、秘書課長とか総務課長とかが責任を持って調査をしていたとすると、上官に対して下の者はやっぱり首をかけて調査をしなきゃいけませんよね。それだったら、もう見て見ぬふりをしてほっかぶりということにしないと自分の身が危ういということになりませんか。 だから、岡光さんの場合はまさにそうだったのではないかと思うわけです。チェックシステムは全く働いていなかったのではないか、むしろ不可能なシステムだったのではないかと私は言いたいのですけれども、大臣、いかがお思いでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 私はこれは各省庁に言えると思うんですね。上に立つ者に対して厳しい耳の痛いことを言うと自分の大事にも影響するのではないか、出世にも影響するのではないか、言いたくても言えない、あるいは上司に嫌われると仕事もできないというような不安感とか恐怖感というのはどの省庁も持っていると思うんです。これは人間の社会である限り政治の世界でもあり得ると思いますね。 これを全部なくすというのは無理でありますが、やはり、官房長にしても上司、事務次官がいるわけですから、どうやってそういう公平公正な判断ができる人物を起用するかというのが大事であり、なおかつ、もしそのようなあしきことをやったような場合にどのような防止システムをつくるかというのは大いに日ごろから各省庁全体で考えておかなきゃならない。でありますがゆえに、厳しい服務規程を設けまして、毎年業務の点検の日を設けて、これでよかったのだろうか、これでいいのだろうかという反省の上に立ちながら常にみずからの仕事ぶりなり省全体の業務を再点検する日を設けたわけでありまして、この問題というのは人間社会である限り私は永遠の課題だと思っております。
○竹村泰子君 今の調査官の身分の問題で通産省の方ではどうでしょうか。簡単にお答えいただけますでしょうか。
○政府委員(村田成二君) 私どもにおきましては、従来から服務管理者は各局の総務課長クラスが担当しておりまして、またその総括取りまとめは私のポストであります官房長が行う、こういう仕組みでございます。 ただ、先ほど申し上げましたように、本年二月に金融をめぐりますいろんな不祥事が起こりました折に大臣からもっと強化せいと、こういう御指示を賜りました。現在の段階では、個別の事前承認というものは各局長が行うということにいたしております。それからまた、それぞれを持ち寄りまして月一回相互チェックを行うという形に、いわばガラス張りの中でそれぞれがチェックをほかの局からも受ける、こういう形にいたしております。それからまた、そういった結果を取りまとめまして事務次官まで事後的にチェックしてもらう、こういう重層的な仕組みをとっているところでございます。
○竹村泰子君 泉井問題で通産省は大変大きくかかわっていたわけでございまして、私も調べたものの資料を少し持っておりますが、泉井さんの備忘録から出てきたようなもので、何月何日に、料亭はどこで、資源エネルギー庁の高官あるいは通産省の官僚五名、芸者さんの名前まで書いたような資料もございます。しかし、そのようなことを今一々短い時間で追及はできませんのでいたしませんけれども、問題にしたいのは、お名前を出して申しわけないですが、当時の佐藤通産大臣のなさった処分なんです。 この処分によりますと、省内がぎくしゃくするなどと言って省内調査には非常に大臣は消極的であったと。これは報道でございますけれども、そういうふうに九六年十二月五日のある新聞の夕刊が伝えております。しかし、この通産省の幹部に対する過剰接待疑惑は、五日、とうとう大臣が苦渋の表情で処分を発表したと。気の緩みのほか何物でもない、極めて遺憾、ざんきにたえないと切り出されたのですけれども、記者から処分が軽いのではないかというふうな質問をされて、ポストの異動までは考えていない、人には才能がある、倫理観が欠けているが優秀な人もいるというふうなお答えには記者の失笑を買ったというふうに書いてあるんです。 それで、牧野事務次官が減給処分となった以外はほとんどが訓告、厳重注意といういわばおしかりで済んでいる、佐藤大臣は、調査は自己申告に基づいたと言っておられる。事態が流動化した場合は追加処分を行うと早くもその真相究明を検察にゆだねる構えであったというふうに報道が伝えております。 私は、その報道の書いていることを全部一々、一言一句信じるわけではありませんけれども、こういう処分の仕方、これがやはり国民の批判を、起こった事件以上にまだ上塗りをして不信を買っているのではないかというふうに思うわけでございます。 大臣のお務めになる前でございますので大変申しわけないんですけれども、この処分のあり方についてどのようにお思いでしょうか。御感想でも結構です。
○国務大臣(堀内光雄君) まことにこの泉井事件というのは国民の通産行政に対する信頼を失わせる大変申しわけない出来事であったというふうに存じております。それに基づいて、泉井問題についての真相究明という問題、これは刑事的な問題と省内での調査という二つの問題に分かれてくるというふうに思いますが、刑事的な問題についてはやはり捜査権を有する捜査当局がこれを行っていくというのが当然だろうというふうに思いまして、現に捜査当局もいろいろな情報を視野に置きました上で脱税の問題だとか詐欺事件の問題とか贈収賄の事件というようなことで泉井氏の起訴を行って、現在公判が行われているということになっているわけであります。 一方で、省内における調査ということになってまいりますと、いろいろの面で幹部の接触、先ほど官房長からも御説明を申し上げたように、非常に数の多い人たちが会食をともにしたりゴルフに行ったりというようなことがあったと、その点はまことに申しわけないことであるというふうに存じます。 そういう問題について徹底してよく調査を行ったというふうに私は報告を受けておりますし、佐藤前大臣の綱紀の観点からの幅広い調査を行われて、その結果を明らかにするとともに、省としては厳しい処分を行ったものというふうに考えておりまして、私はそれを引き継いで現に厳しい取り組みをいたしているというふうに申し上げたいと存じます。
○竹村泰子君 大変お答えにくい質問をいたしまして申しわけなかったと思いますけれども、通産省全体が、その前大臣のなさった処分、これでよかったとお思いになっているのか。しかし自己申告に基づいての調査であり、しかも処分も甘かったというふうにお思いになっているのか。その辺は今後のあれにまつといたしましょう、私が持っている時間がもうそろそろなくなっておりますので。たくさんお聞きしたいことがあるんですが。 行政は選挙によっても市場によってもチェックされないんですね。したがって、国会が国民の代表として監視しなければならないということでこの委員会が設置されて、でも、まだこの委員会も新しい委員会ですので、調査のあり方、監視のあり方などを模索中と言ってもいいかと思います。 外国の例などでは、先ほどもお話に出ておりましたけれども、例えばアメリカでは上下両院に監視委員会や調査特別委員会、イギリスなどでは議会行政監察コミッショナー委員会とかを設置して、やはり行政には絶えず国会が目を光らせているんだ、チェックされているんだということがありまして、国民にも高く評価をされているというふうに聞いております。 総論的に言いますと、過日、参考人堺屋太一さんと山口二郎さん、お二人をお迎えいたしまして私たちも貴重な御意見を聞いたわけですけれども、やはり行政の不透明性、これは中央省庁における情報公開のあり方が非常におくれている国であると。情報公開法が準備されておりますが、一市民が行政に意見や苦情を言う道筋、あるいは言ったときの対応、やはり情報公開を求める、知る権利を行使するということがまだまだこの国では及ばない。 それから、行政の裁量の大きさですね。私は、きょうは人事院にもおいでいただいておりますので、最後に一言お聞きしないと、せっかくおいでいただいたので申しわけないと思います。 キャリアシステムの問題性というのもあるのではないかと思うんですね。この二つの事件ともキャリアの犯罪であります。ノンキャリの人たちは全体総括で言われでどんなに悔しい思いをしているかというふうに思います。これは私は、一種の能力差別と言ったら言い過ぎなんでしょうか。他のことを当てはめると、例えば学校の先生とかお医者さんとかが一級とか二級とか等級をつけられたら、分類をされたらどんな気持ちで、そしてどんな業務に支障が出るでしょうか。民間企業の場合はどうでしょうか。これは人事院の規定に、基準にあるわけですから、私たちはこのキャリアシステムを直さなきゃいけないんじゃないかと思っておりますけれども、人事院の言い分を聞いて私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○政府委員(森田衛君) お答えいたします。 御指摘のように、公務におきましては従来からⅠ種採用職員を本省庁の幹部要員として育成していくという幹部養成システムがとられてきておるわけでございます。これにつきましては、非常に高い資格、資質を有する人材の確保とか、それから幹部養成を非常に効果的にしていくという人材育成の点から私どもといたしましてはかなり有効な方法ではないかというふうに考えておりますが、御指摘のように、過度のエリート意識に基づきます国民との間の意識の乖離とか、さらにはⅠ種採用職員以外のⅠ種、Ⅲ種等の方々への士気の影響等がございます。問題があることは承知しております。 私どもといたしましては、Ⅰ種で採用されたからといって必ずしも全員が幹部になれるということではなくて、やはりそれは能力の実証に基づいて幹部となり得るものだ、さらにまたⅠ種、Ⅲ種職員でも能力と実績に応じて幹部になれるというふうなことを考えていかなきゃいかぬと思っておりまして、今後とも御指摘を踏まえまして十分検討していきたいというふうに考えております。
○松あきら君 本日は、小里総務庁長官そして小泉厚生大臣、堀内通産大臣にお出ましをいただきまして、当委員会いよいよ第一歩を踏み出したかなどいう感を強くいたしております。よろしくお願い申し上げます。 ただいま種々御報告を承っておりまして、私、非常に複雑な思いがいたしました。今、御存じのように官僚の腐敗等で、国民の大多数の皆様の思いは大であると思います。 私の夫も短い間でしたけれども役人をやっておりましたので、大多数の皆様が本当によい環境とは言えない職場、そして高い給料とは言えない、そういった中で日夜頑張っておられる。大多数の皆様がそうである。しかし、本当にごく一部の方がいろいろな事を起こして、問題を起こしてこのような事件になってしまうということでございます。しかし、大多数の国民の皆様はやはりそれはそうは思っていないところに、私は今伺っていて大きな認識の差があるのではないかなというふうに思いました。 総務庁長官も、公務員全員が国民全体の奉仕者であるということを何度もおっしゃいました。そしてまた、名お役所の方の御報告の中には、ごく一部の者の不祥事あるいは一部の者の不祥事でというようなお言葉が何回かありました。それはお役人の方の感想はごく一部の方であるかもしれないけれども、確かにそうであるけれども、しかし国民はそうは受け取っていない。 ですから、今回の行政監察プログラム等々、こういうふうに新しくいろいろいたしましたという報告を今も受けましたが、例えば平成四年に総務庁の行政観察結果による勧告が出されておりますけれども、これを無視した形で、先ほど来お話がありました種々の岡光であり泉井でありというような事件が起こったわけでございますので、今回もまたかと、きっと国民の皆様はまたこういうふうに出してもまた起こるんじゃないかと。 私は、今こそ、こういうときであるからこそもっと大きくアピールすべきである。本当に本気なんだぞと、今度こそ大丈夫だぞということを、これは絶対にこれでは通じないという、私はまずその気持ちを質問の前に伝えさせていただきたいなという気持ちで申し上げました。 きょうは大臣にお出ましいただけると思わなかったので、ちょっと通告もいたしておりませんけれども、私自身も、竹村先生から今御質問ありました、小泉厚生大臣にはこの行政監察結果報告書を無視した背景というものを実は伺いたかったんですね。しかし、なぜとめられなかったかという御質問に重なる部分があるので、これはやめたいと思います。 ちょっと細かく聞いてまいりたいと思います。 平成九年七月に、社会福祉法人の指導監督に関する行政監察結果が出ております。監察結果で、社会福祉法人の組織の形骸化というものが指摘をされております。多額の補助金が拠出されているわけでございます。しかも、その補助金額が大変に大きくて、ほとんどめくら判状態であると言われても仕方がないかなという気がいたしますけれども。 その監察結果の中から、「(1)理事の選任及び理事会の運営」について、「(2)監事の選任及び監事監査の実施」について、「(3)制評議員会の設置・運営」について、「(4)会計管理」について等々出されております。 例えば「理事の選任」なんかですと、各理事と親族等の特殊の関係にある者を認可基準上の制限数を超えて選任が四法人、理事としなければならない施設長を未選任が二法人、理事会への出席が一年以上皆無またはそれに等しい等々が七法人あるわけですね。 「理事会の運営」は、理事会で審議、議決すべき事項を理事長の専決により処理が二十四法人、予算、決算等審議のための理事会が未開催、理事会の定足数を満たさずに開催等が十四法人。例えば、当委員会をたった二人でも闘いちゃおう、あるいは委員長だけでもうこれ決めちゃおうという、こういうようなことが起こっているわけでございます。 これは、お一つお一つ聞いていくと、私だった十五分しか時間がありませんので時間がないんですが、平成九年七月七日にこれが出されたというわけで、一年とは申しませんけれども大分たっているわけで、この監察結果、例えば「理事の選任及び理事会の運営」についてどういうふうに改善されたか、それをちょっと伺いたいと思います。
○政府委員(炭谷茂君) ただいま先生が御指摘されました平成九年七月に総務庁からいただきました勧告でございます。この勧告は、実際の調査が行われましたのが平成八年十二月から平成九年三月の間でございます。 そこで、私どもといたしましては、先ほど来出ております社会福祉法人をめぐる不祥事を契機にいたしまして全般的な見直しを行い、平成九年三月に、先生が今御指摘されました理事会の問題も含めまして適正化を図るという通知を流し、また指導を図っているところでございます。また、平成九年七月、改めまして総務庁から再勧告をいただきましたので、この趣旨をさらに強く地方公共団体に指導いたしたところでございます。
○松あきら君 何かちっともお答えになっていないのじゃないかなと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府委員(炭谷茂君) それでは、個別にひとつ御説明をさせていただきたいと思います。 理事会の関係でございます。理事会につきましては、ただいま御指摘されましたような、家族の関係が入っている、これは非常に社会福祉法人の公益性とか公共性の観点から考えましていかがかと存じます。 そこで、平成九年三月に出しました方針では、老人福祉、障害福祉に係る入所施設を経営する法人については、理事の半数以上が社会福祉事業に知識を有する者とか、また地域の福祉の関係者から幅広く人材の参画を求めるという形にいたしております。また、評議員につきましてもこれを活用するということで、評議員の中にはできれば入所者の家族等も加わったというような形のものを指導しているところでございます。
○松あきら君 今のお答えでもわかりますように、ほとんどきちんと把握していないという状況だと思います。こういうことが起こってとんでもない、こういうのはやめさせたとか、こういうふうにしたというきちんとしたものがない。非常に私はあいまいなお答えであると。これがやっぱりお役所仕事かなと。おがついてもお役所仕事ということは余りいい形容じゃございませんので、つくづくそれを感じる次第でございます。 厚生大臣、県を指導せよと勧告要旨にございますけれども、どのような指導をしたんでしょうか。また、社会福祉法人の認可自体早急に見直すべきじゃないかというのももちろんあるわけでございますけれども、これは結局、一度認可されたらあとは都道府県が監督するということでお任せしちゃう。何かとても無責任なように思うんですけれども、おわかりの範囲で結構でございますから、ぜひお答え、いかがでございましょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) これは難しい問題で、任せないでやれといいますと非常に煩雑になる。都道府県の自主性、社会福祉法人は、不正な人が経営をやったとしても、入っている人は善良な方が多いわけです。その点、余りがちがちあれやれこれやれと言うよりも、むしろそういう社会福祉事業に活動してくれる方々の意欲をどうやってかき立てるか。自発的に、これならおれがやってやろうという人にどうやってやってもらうかという、そういう点も考えなきゃいかぬ。何でも役所があれをやっちゃいかぬこれをやっちゃいかぬと言いますと、もう福祉法人なんてやりたくないよ、そんな難しいことをやるんだったらおれは何のために、これだけ一生懸命やっているのにそんなに役所はごたごた言うのかという不満というものもかなりあるんです。 その兼ね合いが難しいんです。やはりある程度は性善説に立たないと、この社会福祉関係というのはできないんです。みんな善意でやっているんです、ほとんどの方は。たまたま一部の悪質な人が出てきたからそれに合わせてやったら、いいものも死んじゃうんです。その点を考えていただきたい。 しかし、やるべきことはやるということで、今、指導、点検ということをやっているわけですから、その点は御理解いただきたいと思います。
○松あきら君 まさにおっしゃるとおりだと思います。非常に難しい問題で、余り上から物を申すと大変だという、そういうお気持ちはよくわかる次第でございますけれども、御努力をよろしくお願いいたします。 次に、厚生省の職員倫理規程についてお尋ねをいたします。 先ほどもお話出ましたけれども、平成元年に綱紀点検調査委員会ができました。この厚生省の当時の委員長は、官房長であった例のあの岡光元事務次官でございますけれども、この方が服務管理の長をしていたというわけでございます。 今回、服務管理官制度をつくったわけでございますけれども、私は内容を見ますと、ほとんど看板のかけかえかなと、変わらないんですよ、内容が。何か看板をかけかえただけだという気持ちがいたしております。そしてまた、先ほど長尾委員からお話が出ました。役人は、やはり民間を含めた仕事の種々の関係者との連携あるいはそういう意思の疎通が大切、これも私ももちろんそうだと思います。 しかし、例えば欧米では夕食は家族で、そして仕事のコミュニケーションは昼食でというふうになっているわけですね。これはもちろん役所だけではないですけれども、私は、役所がみずから率先して今の日本の風土、夜接待するという風土をやめましょうと。仕事のコミュニケーションは、欧米でやっているように、それであれば一回二十ドルで済むわけでございます。クッキーとコーヒーはいいけれどもサンドイッチはだめなんというように事細かく決まっているそうでございますけれども。 やはり、そういうことも含めて、厚生省と通産省に、こういった職員倫理規程は欠点だらけだと、あるいは看板のかけかえ、こういう点についていかがでございましょうか、お答えいただきたいと思います。
○政府委員(近藤純五郎君) 職員の倫理規程、昨年の一月から実施されているわけでございます。これは先ほど来お話がございます彩福祉グループ事件に伴って全省庁共通でできた。これに独自に加えまして私どもの倫理規程もできているわけでございますけれども、やはり事件の関係業者との関係ということで国民に疑惑あるいは不信を招くものがあった、こういうことでございます。 新しくできました倫理規程は、それまでと違いまして包括的に決めておりまして、関係業者等との接触の関係、新しいルールづくりに役立っているんではないか、こういうふうに思っているわけでございます。特に、私どもの関係職員が事件を起こしたということもございまして、私ども一同大変ショックを受けたわけでございますし、深刻に受けとめているわけでございます。その後に私ども、この教訓を生かした形で綱紀の粛正、一人一人が規律を持って職務に臨む、こういう意識はほかの省庁に比べましても私どもの意識が高かったんではないかというふうに自覚いたしているわけでございます。そういう意味で、この倫理規程の趣旨というのは、少なくとも私どもが見る限りにおいては生きているんではないか、こういうふうに思っているわけでございます。 ただ、私ども、これは一年数カ月たっておりますので既に風化という懸念もあるわけでございまして、「職員倫理規程のてびき」という小冊子をつくりまして、一人一人がこれを持って時々見てもらう、こういうふうな趣旨も込めまして小冊子もつくって配付する、こういうことで今回の、今回といいますか一年半前の不祥事の風化がないように努めている、こういう状況でございます。
○政府委員(村田成二君) 私どもも、累次にわたる工夫を重ねてきたわけでございますが、一昨年の暮れから導入されました新しい仕組みといいますのは、それまでと違いますのは、それまではこれが倫理規程に違反するかどうかというのは個々人の主観によって、個々人の判断によってそれを事前申請するかしないかというのを決められていた。今度はやはり、むしろそれを第三者がチェックし、かつそれを省内のほかの部局も含めて定期的に一月一回照会し合うという形で相互チェックを行うという形にいたしたわけでございます。 そういった中で、むしろ職員の意識としましては、自分がおかしなことをしているのかしていないのかわからなければみんな申請してくると。例えば、昔の大学時代の友人で民間企業へ行っている人と割り勘で夕食をともにするという場合にもあえて申請してくるというような例もふえてきているわけでございます。 そういったことを通じまして、新しい仕組みというのは職員全体に、むしろみんなに判断してもらおう、その中で自分も適切な判断をきちんとつくっていこう、こういういい動きにむしろなっているんではないかという感じがいたしております。 それから、関係業界との件、あるいは関係者との意見交換の件でございますけれども、私どももちろん昼間の時間を利用して最大限やっているわけでございます。ただ、これは私どもだけじゃないと思いますけれども、特に私どもは通常残業省と言われるくらい夜にわたっていろいろ多忙な仕事をこなしているわけでございます。そういった中で、相手方の企業の方も、関係者の方も非常にお忙しいわけでございますから、なかなか時間をとってじっくりした議論を行う、これは難しい状態も間々あることは御理解賜りたいと思います。
○松あきら君 欧米でできて日本でできないことはないと私はまず申し上げたいと思います。 私の手持ちの時間が終わりでございますのでもう終わらせていただきますけれども、例えば厚生省の服務管理官の人数を調べますと三百九十五名なんですね。そして、皆さん、当然兼職をしていらっしゃるわけでございます。そして、対応する職員は大勢。これはどれぐらいかというと、調べましたら七万六千人なんですね。七万六千人分を三百九十五名が兼職をしながらチェックをしなきゃいけない。これは私は非常に、もうとても当然のように無理があるというふうに思います。 先日参考人でお呼びをいたしました堺屋さんがこうおっしゃっていました。腐敗、これは内部で、職場で腐敗をするとうわさが流れる、あっ、あの課長はおかしいことをやっているんじゃないかな、あっ、あの人はどうだろうといううわさが流れる、しかし退廃するとどうなるかというと、何がよいか悪いか、不正か正しいことかわからなくなっちゃうと。まさしく国民の皆様からごらんになっている今の各省庁、官僚、役人のあり方は退廃しているというふうに思われてもいたし方がないというふうに思います。やはり私は、堺屋さんがおっしゃっているように、内部ではやはり人選が難しいということで、民間出身者、弁護士とかそういった方たち等で監視考査官制度をつくれと、このように申されておりましたけれども、ぜひ私はこれをお願いしたい。これも前向きに検討していただきたいという思いで訴えさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。
○赤桐操君 まず最初に、小里総務庁長官にお伺いいたしたいと思います。 先ほど出されました行政監察プログラムの御説明を伺っておりましたが、向こう三年間でこれからこれを遂行されるには総務庁大変な御苦労があるであろう、このように実は認識をいたしたところであります。しかし、これは次の新しい世紀における、新時代におけるところの行政のあり方、そうしたものに対する前段のつながっていくものなんだと、こういう御説明であったように理解をいたしました。したがって、この中のそれぞれの細かな問題については、なおこれからひとつ勉強させていただいて一層認識を深めたいと思います。 昨年の十二月三日に出された、これまた長官が中心としてなされたと思いますが、この中で出ておりまするのは、新しい時代におけるところのまさに行政改革といいますか中央省庁のあり方といいますか、こうしたものだったと思うんですね。この中に通ずるものということになるわけでありますから、その内容がどういうことに発展するのかということがまず非常に気になるわけであります。 各省における評価の問題、各省の中の内部監察の問題、こうしたものと並行してこの中で述べられていることは、全政府的な立場に立って、要するに各省を超えた立場に立ったまとめが必要だ、あるいは指導が必要だ、監察、監査が必要だ、こういうことであろうと思うのでありますね。そのためには、場合によっては第三者機関をつくってそこに民間の部門からも有識者を入れる必要があるだろう、こういうことも述べられていると思うのであります。 そうなると、今これと並行して思い浮かべることは、現在行われている行政の中におけるあり方、会計検査院というものがございますが、これと各省における会計の関係、そして会計検査院と国会との関係、これは決算委員会との関係になりますか、具体的に申し上げれば。そういうように関係づけられてきていると思いますね。 第三者機関というものをつくるということになれば、要するにある意味においては独立したものであって相当の権威あるものでなければ意味がない。それが各省にわたって監察をし、行政の指導をし、まとめ上げて国会の、例えば私どもの参議院でいえばこの行政監視委員会、衆議院でいえば決算行政監視委員会に報告され、そこでまた本格的な審議に入る、こういうことになるだろうと思うんですね。 そういうようにやがてなるのかなと思って今私は伺っておったんですが、そういうことでよろしいんですか。
○国務大臣(小里貞利君) 大変大事なところを御指摘いただいておると思う次第でございます。 御案内のとおり、現在行っておりまする行政監察も私ども総務庁で総括的に行っておりますことも御承知のとおりでございますが、なかんずく、また今のお話の中にございますように、いわゆる政治倫理、綱紀粛正という視点から、今日大変厳しい批判とともに、また、これが再び発生してはいけませんぞという大きな前提で厳しい対応が求められておるところでございます。 振り返ってみますと、現在の私どもの、例えば総務庁の全体に対する行政監察というのは、大体大ざっぱに申し上げまして一千百五十人ぐらいでやっております。これは、本庁にはそのうちの一割でしょうか、百五十人ぐらいおりまして、あと一千人が地方の機関におりまして、それぞれ総務庁で統括のもとに対応いたしております。 今次、ただいま先生からお話がございました政治倫理、公務員倫理という関係からいいますと、今せっかく三党で協議をいたしましてやっとこれが成案を得られたかなというところに来まして、そしてどこに焦点を当てて公務員審査というものを対象とするか、あるいはその範囲はどうするか、あるいはその内容はどうするか、内容においても、国家公務員大ざっぱに申し上げまして百十四、五万人おりますが、その対象の基準はどこに置くか、いろいろ議論がされておるところでございます。要するに公務員倫理を全うするために、これは後日また法案でお示し申し上げなけりゃならぬことでございますが、人事院に公務員倫理審査機関的なものを置きまして、ただいま先生がお話しになりましたように、全体を掌握していきますよと、このことも非常に大事であろうと思っております。 あるいはまた、その系統下にありまして、それぞれの省庁下におきまして現在行われておりまする公務員倫理規程に基づく、先ほどるるお話がありましたような、一つの体制下にもあるわけでございますが、あわせまして各省庁に公務員の倫理を確保するためのいわゆる監督をきちんとしなけりゃならないつかさあるいは組織も置かれるという状況で、私どもは目下その法案の立案作業に当たっておるところでございます。
○赤桐操君 私は、人事院の発足当時の状況を今思い浮かべているんですけれども、今の人事院は若干変質しておりますが、発足した当時の人事院というのはまさしく準司法権、準立法権を持っておったんですよ。そして、そのとおりやられておった。初代総裁は浅井さんだったと思います。私も人事院に何回かお邪魔したことがありまするし、浅井総裁ともお話ししたことがありますが、非常に私は、公務員全体がこの人事院というものにある意味においては期待をし、ある意味においてはこれに対して非常な厳しさというものですかね、そうしたものを感ずる、こういうことでスタートを切ったと思うんですね。しかし、これは途中で変質してしまったんです。これは私は大変残念だったと思っております。 今日このような状況になってくるというと、もう一遍、一体この人事院というものは何だったのだろうかと。せっかく日本にはこういうすばらしいものがスタートのときにあったじゃないか、これをどうこれから一体扱っていくのか、屋上屋を架する必要はないのではないだろうかと、こういう意見も出てくるように思いますね。私はそう思っているんですよ。そういう声も聞いております。 ですから、いろいろこれから法案等も検討されることになると思いますが、人事院というものの存在、準司法権、準立法権を与えたこのスタートというものは日本においては画期的なものだったと思うんですよ。このことをやはり原点に据えてよく検討される必要があるのではないかなと、このように感じております。 言うなれば、政府の中にあるもの、あるいは政府のいろいろの影響下に強くあるものというのではなくて、ある意味においては独立した存在だということが求められてくるということになるならば、こうした観点に立った人事院が発足した当時の状態というものをもう一遍再検討する必要があるのではないかなと思うのであります。この点の御所感はいかがでございましょうか。
○国務大臣(小里貞利君) 大変先生の造詣の深いお話でございますし、なおまた、私の立場から申し上げるのは大変高度なお話かなと思う次第でございます。 人事院の経緯もただいまお聞かせいただきながら御指摘でございますが、十分参考にさせていただきながら、かつまた公務員の倫理を保持するために、決して人事院なりあるいはまた私ども総務庁なり等に限定してかかってしかるべき、あるいはそういう形で対応して十分対応できる単純なものではないと私は思っております。 ただいまお聞かせいただきましたように、例えば公務員の倫理をきちんと担保するあるいは維持するために監督機関の強化をやりますよと、あるいは監督をするために先ほど申し上げましたように公務員倫理審査機関なるものも常置しますよと申し上げましたけれども、それらの結果を例えば国会等にも報告をする、あるいはそのほか国民の前にきちんと公開をして、ふだんのいわゆる全国民的な一つの監視と申し上げましょうか、言うなれば公正たるべき公務の執行を国民全体が見詰めていくような、そういう対応も必要がなと、さように思っております。
○赤桐操君 終わります。
○橋本敦君 まず、総務庁長官にお伺いをしたいと思うんです。 総務庁としても、総務庁設置法の第四条に基づいて、「各行政機関が行う国家公務員等の人事管理に関する方針、計画等に関し、その統一保持上必要な総合調整を行う」、こういう任務に基づいていろいろ御苦労いただいているお話を伺いました。 最近は厚生省の岡光事件やあるいは通産省の泉井事件や、さらにはそれだけではなくて古くはリクルート事件があり、一番新しいところでは大蔵省汚職事件ということで、国民の政治に対する信頼というのが全く地に落ちていると言ってもいいぐらい厳しい批判が高まっております。 こうした中で、各省庁がそれぞれ御苦労願って公務員倫理規程の確立を急いで整備なさっていることにはそれ自体合理的な理由があると思うのですが、そういった各省庁の対策に対して総務庁として総合的な立場でメスを入れ、検討を加えるということを早急にやる必要があるのではないか。 例えば行政監察機能の活用ということで、資料をいただいたところによりますと、平成八年十二月十九日の事務次官等会議申し合わせの中で、「各省庁において採られたこれらの措置及び上記事務等に関する監査・考査の実施状況のフォローアップについては、必要に応じ行政監察機能を活用する。」と、こうありますね。私は、まさにこの機能を早急に活用すべきそういう状況にあるのではないか。 きょういただいた行政監察プログラムを拝見いたしましたが、この点について、今私が指摘したような行政監察機能を活用して、各省庁がとった措置及びその監査、考査の実施状況について必要に応じた行政監察機能を今こそプランを立てて実施するときではないか、こう思うのですが、長官の御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 今の先生のお話は、要するに公務員の綱紀粛正に関連して行政監察というものをもっと徹底して行うべきじゃないか、そういう御趣旨であろうと思うのでございます。 当然、現在の行政監察は行政の制度、施策、運営等々の改善を目的としておりまして、そういう行政の公正性を確保するための活動、これまでもそういう趣旨で行ってきたところでございますが、ただ、率直に申し上げまして、行政監察は公務員の昨今言われておりまする不祥事を直接摘発する権限は付与されていない、この一つの原則だけは御理解いただきたいところでございます。 そのような中におきまして機能を果たしていく、先生お話しのございました行政監察という一つのチャンネルを通じましてその主要な趣旨に従って果たしていくということは、その意味におきましては若干困難性もあろうかと思うのでございますが、しかしながら私は先生のおっしゃるように日ごろも関係職員には申し上げております、行政監察は自信と責任を持って当たれと。それから、昨今の社会的背景のもとあるいは国民監視のもと、多少過度であってもいいんだからやってみなさい、やってくれということを、そういう気持ちで督励をいたしておるわけでございまして、ただいまお話がありましたことは、とにかく行政監察の実効を期してみる、そのために万全でやっているかと、そういう御警鐘でもありますから、全く同感であるわけでございます。
○橋本敦君 時間がありませんので次の問題に移りますが、これまでのいろんな事件で、先ほども議論がありましたけれども、公務員一般の倫理の確立はもちろん一般的には大事ですが、問題になっているのは、リクルート事件でも文部省であり労働省の高官である、そしてまた厚生省汚職でも事務次官までやられた人である、泉井石油商会でも近畿通産局に勤務していた幹部が関与している、こういうことですね。だからキャリア、ノンキャリアというより高級公務員の倫理の確立そのことについて、それがいかに今大事かということが中心課題だと思うんです。なぜそういう高級公務員がそういった財界やあるいはその他との接触を通じて倫理感覚を失ってしまっていくのか、ここの反省を本当にどれだけやっているかが私は大事だと思うんです。 その点についで先ほども議論がありましたけれども、総務庁長官としては、高級公務員の起こしたそういった事件の今までの実態についてどういう御認識なのか伺いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 私はもうあっさり申し上げまして、本来法律や制度の有無にかかわらず、これはもうあってはならないことが本当に起きてしまった、起きていると。そしてまた、先ほどもお話がありまするように、一昨年は各省庁公務員倫理規程をつくって、そして法規範性を持つものをきちんとはめ込んでやってみたけれども、なかなかその後頻発をしておると申し上げても過言じゃないと思うのであります。 したがいまして、今度こそ本当に忍びがたいところもある一面からいいますとありますけれども、しかし断固、せっかく今与野党を問わず、広く国民の皆さんもこれ以上再発しちゃならんぞ、そのための最小限の担保というものはきちんとしてみろ、こういう呼びかけがあると私は思っております。それが即公務員倫理法だ、もうやむを得ないんだと橋本総理大臣もしばしば言っておりますが、今度こそひとつあとう限りきちんと抑止するに値する機能性を持ったものをつくらぬかと、こういうことであります。 私どもはそのような気持ちで今鋭意作業に取り組んでおるところでございまして、近々法案も上程を申し上げまするので、議員の先生方の、たまたまこういう参議院等では行政監視委員会という本当に時宜に適したものをつくっていただいておるなという気持ちすら私は持っておるところでございますが、御叱正そしてまた御助言を賜りたい、さように思っております。
○橋本敦君 私の指摘した問題に一つは正確にお答えいただいていない感じがいたします。 私は、なぜ高級公務員になればこういった汚職、腐敗に落ち込んでいくかというその問題は、これは公務員の倫理一般がなくなっているという問題よりも、政・財界の癒着構造という我が国の政治構造そのものをもっと真剣に分析しなきゃならぬという問題があると思うんですよ。 例えば泉井氏の問題にしても、これはまさしく石油業界からのロビイストである。その泉井氏が、多く言われておりますように、政治家に献金をしたり、あるいは紹介状をもらったり、ベトナムヘ行ったりしているという問題がある。こういう問題はもう間違いありませんね。そして、しかも族議員と言われる関係でつき合うのは、やっぱり高級公務員になればなるほどつき合うんですよ。だからそういう意味で、政官財の癒着をきっちり断ち切るというそこのところにも目を向けて、公務員倫理の確立だけではなくて、そういう大きな観点から我が国の政治を正さねばならぬという決意をお持ちいただくことが大事ではないかということを私は質問しておるわけです。
○国務大臣(小里貞利君) 先ほど厚生大臣、通産大臣の御答弁などをお聞かせいただきながら、私はさらに痛感いたしたのでございますが、ただいま先生がもっと具体的にとおっしゃいますから申し上げますが、例えば透明性を徹底する、行政改革のこの機会にと。あるいは情報公開法も徹底しますよと。これらもこれから、我々も原案を持っていますが、また議論をお聞かせいただかなけりゃならぬことでありますが、特に今高級官僚云々のお話は、先ほども若干話が出ておりましたが、この事前管理あるいは裁量性を限りなく、いわゆる言うなればはしの上げ下げかげんまで特定の一つのつかさ、特定の権力者に集中していたというところに私は非常に大きな問題があったんじゃないか、そういう感じを持っております。 したがいまして、先ほども話がありまするように、言うなればできるだけ事後管理で、そして一定のルールをつくって、しかもその一定のルールも、先ほど局長がこれはやはり文書化しなけりゃいかぬという話をしておりましたが、ルールそのものも、より明確により具体的に、しかもかつ裁量の可能性が少ないような厳粛なルールというものをこの機会につくっていかなけりゃいかぬなと。そうすることによって、下の人々が苦労して汗をかいたものが当然合理的にだんだん集約していって、そして主なる任務を持つその所管庁のいわゆる責任というものが最終的に果たせていくのじゃないか、そういう感じを持っております。 いろいろ非常に大事な指摘点でございまして、感ずることはたくさんございますが、象徴的に申し上げますとそのようなこともあるなという感じを申し上げました。
○橋本敦君 政官財の癒着構造にもメスを入れるというそれだけの決意が、これは官庁の側というよりも、大臣としては政治家ですから、そういう観点も踏まえたそういう大きな観点が今要るのではないか、こういう質問に対してのお答えがなかったと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(小里貞利君) 極めて大事な要素の一つを御指摘いただいておると、そう思います。それらも十分参考にいたしながら、今提案申し上げておりまする中央省庁改革について国会の意思を決定していただきましたときには、きちんとかみしめて当たらなけりゃならぬと思っております。
○橋本敦君 終わります。
○都築譲君 きょうは質問通告をしておりませんので大変恐縮ですが、幾つかお聞きをしたいと思います。 まず、行政監察プログラムにつきまして先ほど御説明がございました。今後三年間の行政監察の動きについてこれからこういう形で各年度ごとに重点事項を定めて取り組んでいくと、こういうことでございます。 それで私、以前、行財政調査会というのがこの参議院にもございまして、その中で議論があったときに行政監察局の方にお伺いをいたしましたが、どうも今までの行政監察結果あるいはそういったものを見てまいりますと、やりやすいところを重点的にやっているんではないんですかと。例えば金融の問題とかあるいは法務省関係とか警察庁関係とか、それから当時は学校関係、こういったところがほとんど行われていないんでしょうかというふうなことを一度質問したことがございます。 というのも、当時、金融問題あるいはまた学校の問題、さまざまな問題が起こっておりましたので指摘をさせていただいたわけですが、今回のこのまた三年度のプログラムを拝見いたしますと、金融関係についてはその後たしか監察をやられたというふうに承っておりますけれども、どうもまた同じような発想になってしまっているのではないかなと、こんなことを感ずるわけでございます。 ただ、やりやすいからといってやらなくてもいいということを言っているわけではなくて、国民の権利とか義務とか、あるいはまた保険料とか直接お金にかかわる問題とか、こういったところは大変重要な部分でもありますから、そういったところは当然しっかりやっていただく必要があると思いますが、まずその点について行政監察局の御見解を聞きたいと思います。
○政府委員(土屋勲君) 私ども、行政監察プログラムの策定に当たりましては、政府全体の重要施策、時の重要項目等を中心にテーマの選定を行っているところでございますが、ただいま先生の御指摘の点について二、三申し上げますと、学校関係につきましては現在、義務教育のいじめ等を中心とした監察を実施しておりますし、青少年問題の麻薬対策等も今実施をしているところでございます。これは警察、法務にもかかわる問題でございます。それから、金融は既に昨年監察をし、勧告をし、措置をとっているところでございまして、全般、重要問題、できるだけ漏れなくやっていくという姿勢でプログラムをつくって実施しているところでございます。
○都築譲君 ぜひそういうことでお願いをしたいと思います。 特に私、指摘をさせていただきたいのは、個別のプログラムで平成十年度に国民健康保険が入っております。その項目、「調査の視点」というところを拝見いたしますと、国保連合会でのレセプト審査の充実とか事務処理の合理化の推進といったものがこの資料の中には入っております。 この間の予算委員会でも指摘をさせていただきましたけれども、例えば東京の新宿の稲吉眼科の事例を申し上げさせていただきました。あのとき小泉厚生大臣は苦笑いをしながら、とんでもないケースです、こういうふうに言っておられましたけれども、要は、九億五千万円をわずか二年間で診療報酬支払基金の方からもらっておきながら、そのうち八億円が不正請求、架空請求であった、こんな事例があったわけでございます。 それはいわゆるレセプト審査では発見できないわけでございまして、そこのところの仕組みを本当にどうするんだと。一体何のために毎月毎月国民の皆さんは国保とかあるいはまた政府管掌健保とか組合健保とかいろんなところにお金を納めているのかわけがわからなくなるわけでございまして、そこら辺のところを本当にしっかりとぜひ行政監察をやっていただきたい、こんなふうに要望しておきたいと思います。 あわせまして、これは事務局からの御説明のほかに総務庁長官の御意見も承りたいと思いますが、今回、参議院でもこうして行政監視委員会ということで発足をいたしましたし、衆議院は行政、決算両方の委員会というふうな形でスタートしたわけです。 この行政監察結果といったものが、今まで各省庁に対しては当然行政監察局の方から提示をされて、どういう改善措置を講ずるか、こういうことでやっておられました。それから国会の方にも、各議員に対しては、関係のところにはそれぞれ資料がたしか送られてきておったと思います。ただ、これは行政全体からしたらあくまで内部監査という性格のものであるわけでございますけれども、こういう委員会がそれぞれ衆参両院でスタートしたということを踏まえて、例えば人事院の報告とかあるいはまた会計検査院の決算と同じように、もっと院に対して正式にその取り上げ方を要請するようなそういう仕組みを考えていくべきではないかなというふうに私自身は考えておるわけでございます。 今まで、それぞれ所管の行政を担当する委員会で行政監察結果の報告などを真剣にもっと議論をして行政上の課題といったものを委員会が点検しておったら、例えば先ほど来出ておりますような厚生省の社会福祉施設関係にかかわるような不祥事といったものも事前に防ぐことができただろうというふうに考えておるわけでございまして、その点について御見解を聞きたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 一般論として申し上げましても、行政監察の概況なりあるいは結果というものはより公明正大でなければならぬ。同時にまた、先生がお話ございますように、いわんや国会等に対しましては、可能な限り従来以上の心得を持ちながらその結果を報告申し上げたり、あるいはまたいろいろ御批判や御意見なども承る機会は大いにつくらなければならぬ、そういう感じを持ちます。
○都築譲君 法律の問題は、本来行政にお願いして内閣提案で出してもらうものではないわけでございまして、こんなことを申し上げるのもあれかもしれませんでしたが、ぜひそういう心構えだけはしっかりとお持ちいただきたいということでお願いをしたいと思います。 次は、もう一つのテーマとして、いわゆる内部監査の問題ということで、本来、内部監査ということであれば業務監査とかあるいは財務監査とかもろもろあるわけでございますが、きょうは公務員倫理問題がいろいろ取りざたされているということで、服務監査というテーマで厚生大臣そしてまた通産大臣にもお越しをいただいたわけでございます。 倫理規程といったものが一昨年、岡光事務次官の事件に端を発してできました。当時、私ども新進党が公務員倫理法をつくろう、こういうことで議員提案をしましたが、結局は倫理規程とか通達で対応するからということで審査にも入れずに廃案とされてしまったわけでありまして、今ごろになって公務員倫理法というのでは遅いのではないかというふうな印象を私自身は持っております。 その理由というのは二つありまして、一つは倫理規程といったものが出ておりますし、今回、公務員倫理法が出たっていずれまたこれは精神訓話、精神論にすぎなくなってしまうのではないか、本来のところが本当に解決をされないのではないかというふうな思いがあるわけでございます。その本来のところというのは、何といっても中央官庁に権限が集中し過ぎている。そこのところを行政改革という形で、これはまた一面、政治改革ということで政治家の指導性といったものをちゃんと発揮できるようにしなければ、いつまでたっても政策とかあるいはまた予算のお話とか、あるいは具体的な運用のお話は全部官庁にお任せということになってしまえば、そこにだれだってすり寄っていくわけでございます。 この間大蔵省の金融検査官が逮捕されましたけれども、要は情報を流すということのほかに、例えば住専の処理のときに不良債権の処理の仕方として有税償却か無税償却か、それの区分をあえて無税償却に入れてやった。あの検査官の場合は額としては小さかったかもしれませんが、全体の額として何千億の不良債権を償却するときに有税か無税か、これだけでも恐らく何十億、何百億の違いが出てくるだろうと思います。それに対して、二百万、三百万円の接待だろうが、こんなもので何十億ももうかるのだったら、だれだって行ってこいと、こういう話になるのは当たり前の話であります。 先ほど小里長官がそういう仕組みを、ルールを透明なものにして、また事後管理、事後チェックといったものをしっかりやる、こういう話でございます。まずそこのところを本当にしっかりとやっていく必要があると思うわけでございまして、この点はぜひ総務庁長官にもお願いをいたしたいと思います。あと、それぞれの、厚生行政もそしてまた通産行政も、そういった意味で膨大な権限を中央官庁が今持っているわけでございまして、そういったものについてぜひ切り込んだ改革の実を上げるようにお願いしておきたいと思います。 そして、ここでお伺いをしたいのは、この倫理規程を拝見いたしまして、服務管理官あるいは総括服務管理官といったものが置かれるようになっておりますけれども、実際のところ、この管理官の皆さん方は課長さんとかあるいは官房長ということで、結局はラインの中にいる人たちが職務を兼務しているということでありました。そういった状況が結局チェックといったものの体制を甘くしてしまっているのではないか、もっと独立性を与えた仕組みを講じていくべきではないのかなというふうに思うわけです。 ただ、余り日本的な人間関係の中でぎすぎすするというのはよくない、かえって公務の能率さえも妨げる、こういう議論もあるかもしれません。それでも服務管理官の皆さんに、先ほど通産省の官房長がお答えになっておりましたけれども、事前に相談をしていくというふうなことですから、これはどちらかというと行政指導タイプの服務管理官であるわけでありまして、余り警察的にチェックするというふうなのがどこまでいいかどうかはわかりませんけれども、独立性を与えていかなければやはりそれなりの抑止力というか、そういったものは生じてこないのではないかな、こんなふうに思っておるわけでございます。こういった服務管理官制度、これはまたいずれ人事院の仕組みの方の改正にもつながっていくのかもしれませんけれども、こういった服務管理官制度で本当に実効が上がると考えておられるのか。 というのは、例えば課長さんのところでいいよいいよ行っておいでと言っておいて、行ってみたら実は大変な問題を抱えている。事後報告が上がってくる。上がってきたら、そうすると今度は服務管理の仕方が悪かった、こういう話になってしまうわけです。それをまた、じゃ官房長さんに御報告をしましょうと。いや、それはやっぱり黙っていようよ、こういう話になっていくのが今までのケースでもあったと思うんです。今までの公務員法に基づく公務員倫理の確立とか、あるいは宣誓の規定とか、あるいは信用失墜行為の禁止とか、みんな同じ話でありまして、それが守れなかったのに今こういった同じものを重複してやっても意味がないのではないか、こんなふうに実は思っております。 ここら辺のところにつきまして、今後、公務員倫理法がまたどういうふうな形で出てくるかわかりませんが、根本的なところは、先ほど小里長官が言われましたように、もう世の中が変わってしまった。今までみんな貧しかったわけです。戦後も、高度成長のときだって貧しかった。だから、あのときは公務員は随分その処遇がおくれでいったわけでございまして、あんな貧しい中で汚い公務員宿舎に住んで、それでも高い規律、士気を持って仕事に取り組んできた。ところが、あのバブルのときにみんな何か豊かになっちゃって、金を右から左に移すだけで何十億、不動産を左からまた右に戻したらこれでまた何百億ともうかるとか、そんなばかな商売ばかりがはやってしまって、まじめに働くという人たちがばからしく思えるような、そんな状況になってしまって、公務員の皆さんにもいろんな影響が及んだのではないか、こんなふうに思うわけでございます。 この日本の豊かさを支えてきたのは日本人の勤勉で本当に誠実な国民性だと、そういった意味で日本の国際競争をやっている製造業の労働者の皆さん方は一生懸命働いておるわけでございまして、そういったところにもう一度思いをいたしてそういった改革に取り組んでいただくようにぜひ各大臣にお願いをいたしまして、最後に総務庁長官の御見解をお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) もろもろ御指摘をいただきました。それぞれ経験者でもあられる、政府、官僚、行政の大変経験のあるお立場としていろいろ造詣の深いところをお聞かせいただきました。 それらを十分参考にさせていただきながら、先ほども申し上げましたように、今次の倫理法の作成に当たりたい、さように思っております。
○水野誠一君 ただいま皆さんからお話がありましたが、公務員倫理法の策定に今政治では全精力を挙げている状態だと思います。 しかし、大事なことというのは、細かい規則をつくり、そしていろいろな意味でがんじがらめな仕組みをつくっていくということよりも、当然のルールをいかに守らせるかということに重要なポイントがある。何度もいろいろな規則がつくられるけれども、守られなければ意味がない。そのためには、監視をしチェックをする機能も大切でありますが、さらに言えば官民双方に周知徹底をさせる仕組みをいかにつくり上げていくか、これが私は一番重要なことではないかなと思うわけです。 そこでお尋ねしたいんですが、先ほど総務庁の御説明の中にもありましたが、平成八年の事務次官等会議での申し合わせでもいろいろなルールが決められているわけであります。しかし、これが本当に守られたかどうかというところについては疑問があるわけであります。この中に、見てまいりますと、「制定した公務員倫理規程を公表するとともに、その趣旨及び内容について、関係団体等に周知徹底を図る。」、こういう一文があるんです。 そこで伺いたいのは、関係団体等に周知徹底を図るというところが実際に行われたのか。もしかこれが実際に行われたとするならば、それが周知徹底されたかどうかの評価、これはどういうふうになっているのか、この点について伺いたいと思います。
○政府委員(中川良一君) 一昨年末の事務次官等会議申し合わせに基づきまして、各省庁において訓令により定められている公務員倫理規程につきまして、それぞれ各省庁においてこれを公表し、その趣旨及び内容について関係団体等に周知するとともに、その遵守を図るため各省庁において職員に対する周知徹底のために必要な措置を講ずるということが倫理規程の中にうたわれでおることでございます。 各省庁が関係団体にどのような方法で周知したかということについて、特に統一的に調査をしたということはございませんけれども、私どもといたしましては、いろいろな会議の場等を通じまして、各省庁の人事担当者に対しましていろいろ注意喚起を図ってまいってきておりまして、当然そのような措置が各省それぞれで工夫をされて措置をなされているものというふうに考えているところでございます。また、先ほど通産省の方のお話にもありましたとおり、各省それぞれ工夫を凝らして関係団体への通知ということに努めていただいているものというふうに考えております。
○水野誠一君 そういうチェックといいますか、本当に周知徹底されているのかどうかということを繰り返し繰り返しチェックをし評価をしていくということ、これがまず私はこういったルールを浸透させていく上で一番重要なことだというふうに思うわけです。 そういう意味では、総務庁が各省庁に任せるということだけではなくて、第三者機関にレビューを委託するとか、あるいは調査を委託するとか、こういったことも含めて繰り返し繰り返しチェックをしていく。また、厳しいルールを新たにつくり上げていくことよりも、もう既にあるルールがいかにしたら守られるかという、そういう視点からチェックをしていただくということが私は何よりも大事なのではないかというふうに考えます。 そういう意味で、官が法を制定する、ルールをつくる、あるいは民間がスタンダードをつくっていく、あるいはその結果の情報公開をする、こういうことがいろいろ考えられているわけでありますが、幾らこういうものをつくっても、その根底にいわゆる密室行政と言われる仕組みがある限り問題は解決しない、私はそういうふうに感じます。 このために、今回の公務員倫理法というのはアメリカのルールというものをかなり参考にしているところがあるわけですが、民と官とのつき合い方、つまりオープンな行政を提唱していくということにおいても、アメリカの例というものを徹底的に倣ってみるということも大事なんではないか、そんなふうに思います。 例えば、公聴会あるいはパブリックヒアリングあるいはパブリックコメントという言い方があるようでございますが、官報で民の声を求めていく、こういう仕組みを利用していくこと。あるいは官民の接触、これはいわゆるロビーイング、ロビー活動というようなものも含めてですが、こういった官民接触の登録及び公開を図っていく。あるいは公務員倫理法が定める基準を上回る接待を行った企業は政府との取引を禁止させる、こういう厳しい、あるいはアメリカがやっているルールというものを検討してみたらいかがかなというふうにも思うんですが、その点について総務庁のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 要するに、先ほども話がありましたように、官民の癒着をどうして排除するか、逆に言いますと公正で透明な行政運営を進めるためにどうあるべきか。殊に議員は、行政の過程をオープンにするように努めるべきではないか、そういう趣旨のお話であると思うのでございますが、まさに同感でございます。 先ほど若干申し上げましたように、今次折しも情報公開法なども必ず御相談しなけりゃならぬ、こう思っております。この一つをとってみましても、私は議員が今御指摘になりましたことを結果として解明をし、そしてまた透明化する有力な一つの手続であるんじゃなかろうか、そういう感じを持つ次第です。 あるいはまた、申し上げるまでもなく、許認可等も今政府が持っている行政項目というのはもう本当に限りなくたくさんございます。その意味におきまして、規制緩和にしても御承知いただいておりまするように、特に議員などは三党協議でいろいろ御教示を賜ってまいった経験もございますが、許認可の申請を審査する際の審査基準というものを明確にする、あるいは許認可が出てきてそれを拒むときには、それはだめですというときにはその理由をきちんと明確にするとか、いろいろ大なり小なりこれから意を尽くしてその対応を構築していかなけりゃならぬことが非常に多いと思っております。 今次、御相談を申し上げておりまする中央省庁再編におきましても、国会で決めていただきました後の話でございますけれども、来年の省庁再編に向かって、今おっしゃるような、あるいは先ほどからお聞かせいただいておるような、行政も改革するし、その改革のためにこういう一つの本当に画期的なものが期せられるようにいろいろと工夫をしていかなけりゃならぬ。大変厳しい、抵抗もあるし、摩擦もありますし、痛みもありますけれども、大胆にこの際やっていかなけりゃならぬ、殊に政治が腹を決めなけりゃいかぬ、さように心得ておりますから、よろしくお願い申し上げたい次第です。
○水野誠一君 最後に、通産大臣に伺いたいと思うのでありますが、今申し上げたような非常に開かれた行政、これは行政の意識改革というものが何よりも重要だと思うわけであります。ルールをつくる前にやはり意識を変えていく、これが大事だと思うんです。従来の、特定産業を育成するために業界の団体あるいは特定の個人と密接な関係をもとに情報交換をするという姿勢から、もっと開かれた情報のチャンネルを開いていくということ、これが何よりも大切であり、これはルールをつくらずしてもすぐにでも実行できることだというふうに私は思うんですが、この不祥事があった後、通産省のエネルギー政策においてそういった意識の変革が行われているのかどうか、通産大臣の目からごらんになって御感想を伺わせていただければと思います。
○国務大臣(堀内光雄君) 委員のお話のとおり、開かれた行政になってまいりませんと、今までのような通産行政が特定の業種との間の密接な連絡の中で産業育成をしていくというような形から、国民の信頼を得る中での行政ということになっていかなければならないと思っております。 そういう意味で、私は、政策決定の透明性を確保するということとともに、同時に産業界あるいはユーザーの方々あるいは消費者、そういうすべての産業を取り巻く対象の方々、こういう方々の意見というものを大いに取り入れながら産業政策を行っていかなければいけない。今までの生産者本位の行政から、今度は消費者に重点を置いた、またユーザーに重点を置いた、そういうバランスのとれた行政を通産省は進めていくべきだというふうに私も考え、またそれに向かって通産省は取り組んでいるところでございます。 そういう意味で、通産省のエネルギーの問題も今お話しいただきましたけれども、こういう政策の決定につきましても、各種審議会で非常に幅広い立場の方々に議論をいただいておりますし、それと同時に、審議会の内容はすべて公表をいたしております。透明性を確保して、記者にも全部入っていただいて、委員のそれぞれの討論、意見の交換をオープンにしながら、そういう中での取りまとめをしていこうということをやっております。また同時に、審議会以外の場でも、一日資源エネルギー庁の開催あるいはイベントだとかホームページの設置などを通じて幅広く国民の意見を伺うようになっております。 また、先般の規制緩和推進三カ年計画におきましても、総務庁が各省庁の協力を得てパブリックコメントの手続の導入、委員の今お話がございましたけれども、こういうものの検討について速やかに着手をすることとされましたが、当省でも協力をしてまいりたいというふうに思っております。
○水野誠一君 終わります。
○菅川健二君 公務員の綱紀粛正につきましては、ここにいろいろ資料があるだけでも、平成元年の官庁綱紀の点検調査等々に始まりまして、通達とか申し合わせが次々と出てまいっておるわけでございますが、そういったものが次々と出るのに反比例して、事件というものがさらに頻繁に起こって、各省庁の最高幹部まで及んでおるというような状況になっておるわけでございます。したがいまして、非常に文章なりシステムそのものについてはきれいな形ででき上がっておるわけでございますけれども、実態としてそれが機能しておるかどうかということが非常に重要ではないかと思うわけでございます。 平成元年の点検調査につきましても、その結果を総務庁がまとめてしかも公表するという形になっておるわけでございますが、総務庁がまとめるといいますか、そういった過程において、恐らく総務庁は各省から書類が出てきたのをそのままホッチキスでとめて事務次官等会議とか閣議に報告しておるんじゃないかと思うわけでございます。これまで総務庁として、実際に各省庁から出たそういった状況報告について実態をチェックしておったのでしょうか、その辺の実態をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(中川良一君) まず、実態からお答えいたしますと、これは書面による調査でございまして、各省庁の人事担当者から私どもにそれぞれ毎年度の状況を御報告いただくということでございます。ただ、定量的な報告だけではなくて、いろいろ個別に講じておるような綱紀粛正のための措置等についての御報告も出していただいて、そういったようなものもまとめた上で事務次官等会議に報告をするというようなことでやってまいりましたけれども、私ども率直に申し上げまして、こういうような書面による調査だけですとどうしても、とにかく何事も遵守していますというような報告しか上がってこないというようなこともありますので、今後、新しい公務員倫理法なりの体系の中でどのようなフォローをしていく必要があるのか、実効的な調査結果を得るためにはどうしたらいいのか、その辺については十分内部で検討をしていきたいというふうに思っております。
○菅川健二君 もとより所管庁の責任なりチェックということが基本ではあろうと思うわけでございますけれども、やはり総務庁というのは調整官庁でございまして、ポイントの部分は二重にチェックするぐらいの姿勢が必要ではないかと思うわけでございます。この点につきまして、総務庁長官、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) 御発言の趣旨にございますように、確かに弾力性のある、重厚味のある一つの対応を必要とする施策である、そう思っております。十分参考にしながら対応させていただきたいと思います。
○菅川健二君 最近の不祥事件におきます懲戒処分の状況を見てみますと、平成七年の大蔵省のいわゆる不正蓄財疑惑といいますか、中島、田谷氏の問題につきましては、お二人ともいずれも法律上の懲戒ではない訓告処分にとどまっておるわけでございます。また、通産省の泉井事件のときも、牧野事務次官一人が法律上の減給処分を受けて、あとはいずれも法律外といいますか、事実上の訓告なり厳重注意処分にとどまっておるわけでございます。また、厚生省の彩福祉グループ事件では、和田審議官が免職になったものの、岡光事務次官は懲戒処分の対象外になった。この点はその当時、厚生大臣はいろいろお悩みになったんじゃないかと思うわけでございますが、大変不可解な対応だなということが一般的に言われたわけでございます。 これらを見てみますと、これまでの各省の懲戒処分に対する対応というのは非常にばらばらである。しかも、どちらかといえば非常に、法律上の懲戒処分というものはできるだけ避けて、世間体を取り繕うといいますか、厳重注意とか訓告とか、そういったお茶を濁すような処分が多かったわけでございます。 そこで私は、彩グループ事件のときにも、これは一昨年の十二月の予算委員会でございますが、厳正かつ公正な処分を行うため、各省共通の懲戒基準を設けて再発防止の抑止力にすべきではないかということを申し上げたわけでございます。当時の総務庁長官からは、何らかの形で共通した物差しができないだろうか検討してみるというような御答弁もいただいたわけでございます。 この問題につきまして、所管は人事院のようでございますが、その後の検討状況、また共通の懲戒基準を設けるつもりがあるかどうか、その辺のお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(佐藤信君) 人事院といたしましては、公正かつ厳正な懲戒処分が行われますように各任命権者に対して日常的に指導を行っているところでございますけれども、最近の一連の不祥事に対する対応というふうな点を考えてみますと、御指摘のとおり各省横断的な、公平を期し、不祥事に対して厳正に対処するという観点から、懲戒処分に関する何らかの共通の基準を設ける必要があるという点については、我々も同様に考えているところでございます。 ただ、一般論といたしまして、懲戒処分については懲戒権者であります各任命権者、各省庁大臣が、国公法に基づきまして個々に行為の動機とか態様とか結果、あるいは当該職員の職務内容だとか処分の社会に与える影響等、諸般の事情を総合的に考慮の上適切に対処するというふうに従来からされてきたことから、画一的な基準をつくるということについてはなかなか困難な側面もございます。どのような行為に対してどういった基準が可能なのか、現在私どもとして鋭意検討を進めているところでございます。
○菅川健二君 いろいろ幅はあるかと思いますが、ぜひ共通の物差しをできるだけ早くおつくりいただきたいと思うわけでございます。 最後に、厚生行政の中で、特に彩福祉施設の事件というのは補助金行政の弊害というものを端的にあらわしたものじゃないかと思うわけでございます。厚生行政というのは、基本的には福祉行政は特に市町村、地方自治体の行う仕事が多いわけでございます。したがいまして、できるだけその事業については地方団体に権限をおろしていく、それから財源もおろしていくということが基本ではないかと思うわけでございます。 当面、いろいろな福祉施設についての補助金とか細かい施設補助金がございます。これらの点につきまして、箇所づけまで厚生省が握っておるというところに大変大きな問題があるわけでございまして、厚生省としてはメニュー化あるいはさらに枠配分することによって、箇所づけは基本的に地方団体に任せていくというそういうシステムづくりが必要ではないかと思うわけでございますが、大臣、いかがでございましょうか。
○政府委員(炭谷茂君) ただいまの先生のお話でございますけれども、私どもといたしましては、社会福祉施設の整備につきましては、できるだけ各都道府県市の施設の箇所づけ、先生がおっしゃいました箇所づけにつきましては、一番実情を知っております都道府県市の判断を最大限尊重してやっている、それに基づいて国庫補助を決定しているところでございます。 しかしながら、先生のおっしゃいました一般的に枠配分をする、額だけを示すということになりますと、現在私どもが持っておりますいわゆる福祉の三プランの全国的な見地からの整合性のある発展というようなことから、私どもとしては点検しなければいけないというような問題もございますし、それから、そもそも技術的に申しまして、これは社会福祉施設特有の問題かと思いますけれども、社会福祉施設の整備は社会福祉法人、市町村によってなされますので、非常に年によって変動がございます。また、社会福祉施設は九十二の国庫補助から成っておりますけれども、それぞれの施設があったりなかったりするわけでございます。したがいまして、私どもとして国庫補助を決定するときは市町村なり社会福祉法人から実際に計画が出てくるものを積み上げて、それをもとにして決定せざるを得ないという問題もございます。 また、細かくなりますけれども、現在私どもとして中核市や指定都市に対しても補助金を出しているということで、県、市との調整というものもあるというような、もろもろの技術的、事務的な問題で、先生御指摘の枠配分というのはなかなか難しいところがございますけれども、箇所づけはできるだけ私どもとして都道府県市の判断を最大限尊重してやっておる、またやっていきたいというふうに思っております。
○委員長(竹山裕君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十六分散会