経済・産業委員会 第15号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1998/05/21
会議録
○委員長(吉村剛太郎君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、長谷川道郎君が委員を辞任され、その補欠として斎藤文夫君が選任されました。 —————————————
○委員長(吉村剛太郎君) 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は去る十九日に終局いたしておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表し、独占禁止法の一部改正案に対し、反対の討論を行います。 改正案には、合併、営業譲り受け等の審査手続の改正、外国会社への規制対象範囲の拡大などの改善点も盛り込まれていますが、以下の理由により本改正案に反対するものであります。 反対理由の第一は、株式保有報告制度及び合併、営業譲り受けの届け出制度の対象範囲を狭めることが企業結合、企業合併の監視を弱め、大企業子会社の合併、買収を加速させて、過度の事業支配力の集中と競争の実質的制限につながる危険があることであります。 例えば、日立製作所では子会社八百五十八社に関連会社を加えて一千五十六社となっているなど、我が国の大企業は欧米の企業に比べ異常に多くの子会社等を傘下におさめています。持ち株比率一〇%未満の関連会社に対する実質的な支配関係も多く見られます。 このような中で、総資産二十億円超の会社すべてに義務づけられている株式所有報告制度を親子会社加算後総資産百億円超に引き上げ、株式所有比率一〇%未満のものは報告義務なしとすることは、企業結合規制の監視を大幅に弱めるものであります。 また、親子会社加算後総資産百億円以下の会社の合併、営業譲り受けを届け出不要とすることなどにより、届け出件数は激減すると予測されています。このことは、企業合併の監視を弱め、大企業と子会社、関連会社の合併、買収を促進し、競争の実質的制限につながらざるを得ません。役員兼任の届け出制度の廃止も同様であります。 反対理由の第二は、法改正とあわせて、独占禁止法の運用緩和に拍車がかけられる危険が大きいことであります。 公正取引委員会は、現在、いわゆる合併ガイドラインを定め、合併当事会社の市場占有率二五%以上などの選別基準を設けて合併審査を行っています。しかし、近年この運用姿勢が大きく後退し、紙・パルプ、石油化学、セメントなどの大型合併が相次いでいますが、財界の強い要求に沿って、二五%基準さえ撤廃が検討されていると伝えられています。今回の法改正がこうした運用緩和を一層進める契機とされるおそれもあり、そうなれば市場支配力の過度の集中と競争の実質的制限につながり、消費者利益の確保、国民経済の健全な発展の障害とならざるを得ません。 なお、経団連は九七年の一月、世界的な大競争時代の中で国際競争力を保持していくためには独占禁止法の企業結合規制を抜本的に見直すべきだとして、純粋持ち株会社の容認、大規模事業会社の株式保有総額規制の廃止、株式所有年次報告書制度の簡素化を初め、手続規制の大幅見直しなどを提言しました。 今回の手続規制の大幅緩和は、昨年強行された純粋持ち株会社の解禁などに続いて、財界・大企業の要求を全面的に実現するとともに、その負担を大幅に軽減するものであるという背景も指摘しておきたいと思います。 最後に、我が国の競争政策が独占禁止法の本来の目的に沿って厳正に運用され、そのために必要な公正取引委員会の体制強化も強く要求し、討論を終わります。
○委員長(吉村剛太郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(吉村剛太郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉村剛太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(吉村剛太郎君) 速記を起こしてください。
○委員長(吉村剛太郎君) 次に、大規模小売店舗立地法案及び中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○畑恵君 自由民主党の畑でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 中心市街地活性化法そして大店立地法につきまして、これまでこの委員会でもかなりの審議時間を割きまして同僚議員、そして先輩諸氏が質疑をさせていただいてまいりました。また、先日は参考人をお招きいたしまして、大変有意義なお話も伺わせていただきました。 そういうお話を私自身も聞かせていただいた中で、今回この二法は、とにかく中心市街地を活性化させて、そして町に人が集い、にぎわい、活況を呈するようなそういう街づくりをしていこうということに資するための法案だと理解しております。 であれば、とにかくこの中で一番すべてを決定する舞台の主役はだれかということになりましたらば、それはやはり地域住民であり、また商店街のあり方ということであれば消費者本人であろうと私自身理解しております。ということは、今回の二法案が今後地域住民であるとか消費者の方々にとって魅力的な街づくりに資すことにならなければ意味がないのではないか。この二つの法案が実施されて、例えばいろいろな補助金が出る、また規制が緩和されたり、また規制ではないですけれども、さまざまな形で何か出店その他にまた歯どめがかかるということがあったとしても、そうしたさまざまな措置というのが地域住民、消費者のためにならなければ人は集まらないと理解しております。 ということは、この法案を実施していく中でどのようにその主役である方々の声を幅広くオープンに求めていって、単に第三者として御意見をちょうだいするだけではなくて、実際に住んでいらっしゃる方ですから、その土地への思い、郷土愛、よくしたいという熱意、当然さまざまお持ちだと思います。また、いろいろな知恵を持っていらっしゃる方、ノウハウを持っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますので、そうした力を結集していかなければいけない。本日は若干時間が制限されておりますけれども、これをどのように考えていらっしゃるかということについて伺ってまいりたいと思います。 では、まず最初に大店立地法の方なんですが、今申し上げましたように、消費者重視という視点が私は大切だと思っているのですけれども、これまでの衆議院でされた質疑の方も読ませていただきましても、どうもいまだに大型店VS中小小売店というような構図で今回の法案の是非が語られるところもまだあるやに思われます。ぜひそこから脱して、次の段階で消費者の声をどのようにくみ上げてそして反映させるおつもりであるのか、そのシステムはどのようにでき上がっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) まず、大店立地法についてのお尋ねでございますが、まさに大型店が立地する周辺の生活環境に焦点があるわけでございます。したがいまして、その周辺に住まわれている住民の方々がどのように大型店の立地に伴っての悪影響の除去と申しますか、そういうことについてぜひ関心を持っていただく必要があることは御指摘のとおりでございます。 その意味で、本法におきましては、およそ地域住民すべての方々に意見を述べることを期待し、その旨の規定を置くと同時に、出店者が届け出をいたすわけでございますが、その内容を詳細にわたって公告縦覧の手続を法律上規定し、さらに出店者による内容の説明会を開催するというような形で住民の方々に出店計画の内容の詳細について十分承知していただく。そういう形での情報提供をさせていただき、その上で周辺の住民の方々から御意見がいただけるような仕組みを法律上用意いたしまして、これを都道府県あるいは政令指定都市のそれぞれのレベルにおきまして十分くみ上げていただき、その上で首長としての意見を決定していただく、そのようなことを期待いたしておるわけでございます。
○畑恵君 確かに、法案を読ませていただきましても、きちんとそういう規定が盛り込まれているということについては理解いたしておるんですけれども、何分一般の市民の方々というのはサイレントマジョリティーといいましょうか、自分からぱっと公告縦覧を見て、ではという形にはなかなか実際はいかないと思います。また、きちんと規定で書類は出しましたということになりましても、本当にお一人お一人に知らせるためにはそれなりの工夫といいましょうか努力をもう一段していただかないと、本当に目に触れて、そして認識していただくまでにはなかなか至らないのではないかと思います。情報化時代でございます、いろいろなツールが用意されている昨今でありますので、ぜひ一人一人の住民の方々の頭の中に、心の中にきちんとこの問題が残るまで周知徹底するという御努力を続けていただきたいと期待いたしております。 同様に、中心市街地活性化の基本計画の作成につきましても伺ってまいりたいんです。六条において、中心市街地の基本計画を市町村が定めるということで、より地域に根差した基本計画が作成されるようにというお心はえは読み取れるんですけれども、ここにもどういう形でお一人お一人の住民の方の声が届くのか、仕組みというのをもう一度教えていただけますでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 中心市街地活性化法につきましては、基本的に、どういう場所を中心市街地として規定し、さらにその規定された区域においてどのような事業を行うかということそれ自身が市町村において判断され、前向きの意味ならともかくとして、それに対して国がどうのこうの言うとか、あるいは承認手続をするというものではないわけであります。すべて、市町村のレベルにおいて我が町の中心部をどうすればいいかということをお考えいただくことが前提でございまして、その意味で法律が一々の手続について触れておるところはないわけでございます。 法律の制定の趣旨からいきまして、おやりになり、また地元でもいろいろな意味での御負担がある、それに対して国や都道府県も支援をするということはございますが、いずれにしてもいろいろな負担をする中でおやりいただくわけでございますから、市町村において計画をおつくりになる段階においては、その町の中心部、またどこをどういうふうにすればいいかということについては、幅広い議論を踏まえた計画にしていただくということがぜひとも必要であろうというふうに思っております。 そのことがまた、最終的に私どもが関係省庁連携をして支援させていただくという場合においても、その地域の特性であるとかそういうものがよく出ているものにつきまして、独自性あるいは特性、個性、そういうようなものもぜひよく見させていただいて、限られた財政的な措置の中ではございますけれども、そういうことも配慮しながら支援に当たっていきたい、このように考えておるわけでございます。
○畑恵君 ありがとうございます。 確かに、これは地方分権ということに非常に重きを置いた法案でございますので、あれこれ口出しする方がかえっておかしいではないかということになりましたら、本当にそのとおりだと思うんです。 ただ、各市町村というのは当然それぞれ隣接いたしております。その境目の問題をどういうふうにしていくのかとか、今度また市町村レベル以上の、都道府県であるとかさらにその上であるとか、そういう市町村間の連携調整という問題も出てくると思います。もちろん、第一義の決定をする意味でのプライオリティーというのは市町村であり、市町村が住民の声をくみ上げるんだとは思いますけれども、その中では済まないことにつきましては適宜フォローしていく、そういう仕組みというのを法案の中にもある程度読み取れるような形にしていただければと思っております。 きょうは建設省の方にもおいでいただきました。同じような趣旨なんですけれども、今回、この二法と都市計画法の三法で三位一体になって実践されていくものだと理解しております。特にゾーニングの問題に関しましては、各議員の方々からいろいろ確認したいというお声も出ております。ゾーニングそのものにも住民の方々の意向、声、志向というものが反映されたもので、ヨーロッパ型のまさに皆の手でつくり上げたゾーニング、都市計画ということを今回の新しい都市計画法で実践していただきたいと思っております。 住民の方のお声を酌み取る仕組みとしてはどういうふうにお考えでございましょうか。
○説明員(倉林公夫君) 都市計画は街づくりの基本的な方向を定めるものでございまして、まさに地域住民の意向を十分反映させることが重要であるというふうに考えております。 今回の改正によります特別用途地区に限りませず、あらゆる都市計画につきまして公聴会の開催等々いろいろな住民参加の機会を設けているところであります。また、こういった特別用途地区を定める場合に、都市計画法でも市町村のマスタープランというようなものをつくって、それに即してやっていただくことが期待されているわけでございます。 そういったマスタープランづくりの中で、先ほど先生がお触れになりましたような町の住民の専門家等を巻き込んで、ワークショップというような形でいろいろ積極的な作業に参加しながらマスタープランをつくっていく、そういう動きも多く見られているところであります。 そういう意味では、先生の御意見などを踏まえながら、今後とも地域住民の意向が十分に反映されるような形で努力してまいりたいというふうに考えております。
○畑恵君 ありがとうございます。 これまでの手法プラスアルファの何かまた新たな仕組みも加えた形での公聴会、意見の収集というのにぜひ努めていただきたいと思っております。 これまでも中心市街地活性化に対していろいろな措置はとられてきたと思うんですが、ちょっと失礼かもしれないんですけれども、縦割り行政がネックになって実効を大きく上げられなかった部分もあるやに伺っております。その縦割りの弊害を是正するといいましょうか突破するために、今の趣旨に基づきましてこうしたTMOですとか中心市街地整備推進機構という両機構の新たな仕組みを考えた、私自身は非常に高く評価しておるんです。ただ、TMOのあり方というのがその言葉どおりにタウンマネジメントの街づくりの機構であればいいんですが、その構成メンバーなどを見ましてもこれは商店街にとどまってしまうのではないかという部分が若干あります。やはりタウンマネジメントということであるならば、住民の万全般の力がこのTMOの中に生かされるような仕組みになっているべきではないかと思います。 ちなみに、米国ではDIDですとかSIDという機構がございまして、公的な権限を付与されているというのが非常に大きな特色であり、実効あらしめている部分であります。 そこで、このTMOに何か実質的で公的な権限を与えた上で、商工会、商工会議所等々の商業に携わる方以外のお力も加えて運営するという考えはございませんでしょうか。
○政府委員(中村利雄君) 中心市街地の中で商店街というのは非常に大きな役割を果たすわけでございますけれども、基本的にはまず基本計画というものの中で中心市街地の中の商店街の役割というものが決められて、それをTMOという形で実施していくという形になっているわけでございます。 TMO自身がこの事業の正否に影響する非常に大きな中核的な役割を果たすというふうに私ども考えておりまして、具体的に言えばコンセンサスの形成でございますとかあるいは具体的な事業の実施についての役割を果たしていく。したがって、私どもはこのTMOについて二つの面で強化をしたいと思っているわけでございます。 一つが機能強化ということでございまして、これの企画力、構想の策定等々についての能力を高めていくということでございます。具体的には、街づくりに関する専門的な知識を有する人材の派遣でございますとか養成でございますとか、あるいは構想そのものの策定費を補助していくというような形で機能強化を図っていくということでございます。 もう一つは、具体的な事業の実施という観点から、TMOを通じて行う事業につきましてはとりわけ手厚い支援を行うということで、TMOに皆様方が結集していただくという形でTMOの機能の強化を図りたいと考えているわけでございます。
○畑恵君 ありがとうございました。今後の運用を見守らせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 私の持ち時間をちょっと過ぎておりまして恐縮なんですが、先ほど申し上げましたようにやはり各省庁の連携というのが本当に正否のかなめだと思っております。ぜひそういう意味で、大臣の方に特に省庁連携という意味での御決意のほどを言いただいて、私の質問を終えたいと思います。
○国務大臣(堀内光雄君) 今までも通産省が中心になりまして商店街の空き店舗対策あるいは空洞化の対策などを行ってまいりましたが、それにはそれぞれ限界がございます、成果は上がっておりますが。今度の場合は、それを集中的に十一省庁がまとまって一兆円というような大きな規模の中でこの対策に取り組もうということであります。それだけにこの成果を上げるのは、委員の御指摘のとおり、内部の縦割りの行政からよくまとまりをつけた迅速な対応ができるようにするということが中心になってまいるというふうに思っております。 そういう意味で、政府部内におきましても関係省庁連絡協議会を設置して、その中でも幹事省である通産省、建設省、自治省、この三省がまず中心となって十分な情報の交換や調整を行い、各市町村から熱意のある計画が出てまいりましたものをしっかりと受けとめてまいりたいというふうに思っております。 特に、支援対象とする事業の決定の手続に際しましては、あらかじめ今の三省の間で調整を行うことなどいたしまして、三省がしっかりとリーダーシップをとりまして関係省庁間における連携を完全にいたしまして、さらにその中でも特に私ども通産省が建設大臣、自治大臣ともよく協議をして、リーダーシップをとりながら、迅速なそして円滑な運営を進めてまいりたいというふうに思っております。
○平田耕一君 大店立地法と中心市街地活性化法、二法案でありまして、まず大店立地法から質問させてもらいたいと思います。 これにつきましては、日本じゅうの中小の商業者が大変注目しておることは御承知のとおりであります。いよいよ審議も終局に近づいてまいりまして、私自身も大変責任も感じておるわけであります。 こういう大きな転換点に当たって、その責任を審議官に問うのもなんでありますけれども、中心になって答弁されている。例えば、こういうことは思い入れが強ければ強いほど、真剣に考えれば考えるほど、実際の施行後の事の正否に当たっては不安になるものだろうというふうに思うんです。審議官、どうですか、不安ですか。
○政府委員(岩田満泰君) 今回、政策転換と申し上げておるわけでございますが、従来のものからかなり考え方が転換されております。 そういう意味におきまして、中小業界の中にもいろいろな不安をお持ちになる方もおありになると思いますが、いずれにいたしましても、これから中小業界がその持ち味を生かしながら役割を果たしていただくという意味合いにおいては、やはり街づくり的なアプローチというものがぜひ必要だと思います。 その意味で御不安もあろうと思いますが、さまざまな角度における悩みを私どもも一緒になって考え、またいろいろと御相談もしながら、この制度について正しい理解をしていただき、その上でまたその運用について私ども事務当局としても一生懸命取り組んでいきたい、このように考えておるわけでございます。
○平田耕一君 まとめますと、まだまだやっぱり当局としてフォローしていただかなきゃ中小商業者は生きていけないんではないか、こういうこともあり得るかもしれない、それについては一生懸命フォローしていく、こうおっしゃっていただいたのだろうというふうに思います。よろしくお願いいたします。 それから、活性化法でありますが、実際街づくりということになるんでしょうが、どこかで御答弁もいただいたと思いますが、当局の皆さんが考えている中心市街地というのは日本に大体幾つ存在いたしますか。
○政府委員(岩田満泰君) この中心市街地の件数の可能性は、大臣が従来より御答弁されておりますように、人口の規模とかで注ぎと申しますか、そういうことをするということではない、要するに内容に応じてということでございますので、市町村が三千三百ぐらいあるとすれば、およそ可能性としてはそこの中心市街地ということにおいて可能性があるわけでございます。 現段階におきますこの法案の御審議をいただくまでに、私ども通産省は通産省なりにそれなりの情報収集をいたしております。相当いろいろな段階にありますが、まだこれから勉強する段階、あるいはもう既に相当勉強が進んでいて具体的な事業に入ろうとする段階、いろいろでございます。私どもとしては、そうした地域におけるそれなりのステージでございますが、日々着々と進んでいる御努力というものを見守り、そうしたものを具体的な計画としてお出しになった段階におきまして、関係省庁とも御相談をしてこれに対して可能な限りの御支援をさせていただきたい、このように考えておるわけであります。 今どのくらいあるかというお話に関して言えば、なお今各市町村においてお取り組み中という状況でございます。いろいろな事業の選び方がありますのでなんでございますが、通産省の平成十年度の予算というものを想定しても、もろもろの計画づくりというようなことで言えば恐らく百を超える対応が可能でございましょうし、あるいは具体的な事業の実施ということになりますれば恐らく何十というくらいのオーダーの対応は関係省庁との御協力の中でできるかもしれない、そのように思っております。 いずれにいたしましても、この中心市街地の活性化計画と申しますのは、市町村において具体的な事業内容、メニューをお選びになるという仕組みでございますので、一律に幾つぐらいというふうに想定することは困難な状況にございます。また、どこかに期限があるということではないものでございますから、先生の御質問がもしどのくらいやるつもりかということであるとすれば、準備の整われた段階でその都度私どもとしては関係省庁と御相談をし、そしてこれに対して可能な限り支援をさせていただく、このような姿勢で臨みたいと考えておるわけでございます。
○平田耕一君 具体的に即助けていただける例は幾つぐらいかというのは次に質問しようと思っておったんですが、一緒に同時にお答えいただきました。 日本じゅうにシングルであれば三千数百の中心市街地、それぞれ一・五なり二つあれば四、五千ということになるということでしょうし、それから、具体的に想定してプランニングをされつつあるもの、具体案まで想定できるのは百近くになるように努力する、こういう御答弁だったというふうに思うんです。これは大店立地法と違って、大変難しい街づくりをこれからやりましょうと、そのことのために皆の力を合わせるための法律ですので、むしろ皆さんのやる気、どこまで各省庁の力を合わせていただけるか、そしてその中心が通産省であるよ、一生懸命やるよということで幾つやっていただけるかということだと思います。 市町村で頑張ってくれ、具体策がということよりもむしろ、今までだれがやってもなかなか難しかったわけですから、しからば国が百や二百の個別プランは抱えてでもやっていこうじゃないかということが、今の日本の旧商店衛あるいは中小業者の窮状を救うことになると思います。法律ではなくてもう具体論しかないというふうに思うので、そのことをぜひひとつお進めをいただきたい、強くこれは要望いたしておきたいというふうに思います。 いずれにいたしましても相当な難局でありますし、この二法案の対象となることは大変重要なことでありますので、大臣みずからの強いリーダーシップ、御決意というものに我々も大いに期待したいところでございますので、そのことの御表明をぜひいただきまして、私は質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(堀内光雄君) ただいま委員からいろいろ御指摘をいただきました。まことに商店街の重要性というものは我々身にしみてよく存じているわけでございます。今回の大型店に対する政策の転換というものは、要するに経済的規制から社会的規制というものへの大転換を図るというところに大きな意味があるわけなのでございます。 そういう意味で、今般の政策転換というものについて、委員の御指摘のように、中小小売商業者の方々の間に大変な不安があるということもよく承知をいたしているところでありまして、そういうものに対しての配慮を取り組みの際にしっかりと考えてまいる覚悟でございます。 しかしながら、同時に、時代の変化というものに対応いたしまして、中小小売商業の持ち味を生かしていただいて豊かな街づくりを推進していくということのためには、地元の住民の方々に参画をしていただいて、そういうものを前提とした計画的な手法というものの基盤をしっかり決めまして、それを取り上げていくということが不可欠ではないかというふうに思っております。今までのように一つのメニューをつくってそれをどうだと言って出すのではなくて、地元の皆様方の参画の中で市町村から熱意のある計画を上げていただいて、それに向かって取り組んでいく。そして、その成果が上がるように我々はそれに支援をしていくという取り組みの体制に今度はしたわけでございます。欧米諸国の例に照らし合わせましてもそういうことが必要ではないかというふうに思っております。 こういう意味で、それぞれの地域における都市計画、中小小売業者の方々にもこういうものにより多く関心を持っていただく。従来ありました特別用途地域のようなものも今度の都市計画法によってずっと変わってまいりますし、そういうものを変え得る状態になるわけでございますから、そういうものに対してもより多く関心を持っていただいて、街づくりの一翼を商店街の方々に担っていただくという積極的な取り組みもぜひお願いしたいというふうに思っているところなのであります。 要するに、各シャッターが下がってしまった、あるいは空洞化しているというような今の商店街の中で、熱心な取り組みの場所におきましては、あいた店の中で品ぞろえの足りない店を皆で救って、それを商店としての誘致の力にしたりとか、いろんなことをして努力をなさっている方々や商店街もあるというふうに承っております。我々は何とかしてそういうような取り組みや努力に積極的な支援をしながら成果を上げていくようにしてまいりたいというふうに思っているところでございます。 こういうような意味で、法律の総合的な活用によって、地域社会と調和のとれた大型店の出店とか、今までの伝統ある都市の顔として、街の顔としての商店街、あるいは商店街がその中においてどういう中心的な重要な役割を果たすかというようなことを含めまして中心市街地の活性化、こういうようなもの全体をうまく組み合わせていけるような方法をとっていけるように、私もリーダーシップを持って全力で取り組んでまいりたいと思っておりますし、また委員のいろいろな御指摘や御指導もお願いをいたしたいと存ずる次第でございます。
○平田耕一君 ありがとうございました。
○平田健二君 民主党・新緑風会の平田でございます。 きょうは、大店立地法について主にお伺いをいたしたいと思います。もう既に当委員会も何度か、参考人質疑等も終わりました。きょうは細かな法案の内容についてお尋ねいたしたいと思います。 まず最初に、今回なぜ大店法を廃止するのか、何度も聞いておりますけれども、このことについてもう一回重ねて大臣にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(堀内光雄君) 今回の大型店に対する政策の転換というものは、近年の小売業を取り巻く環境の変化に対応いたしまして、現行の大店法の限界を克服しようというのが第一の考えでございます。 第一に、大店法では、大型店の立地に伴う交通渋滞とかあるいはごみ処理の問題とか周辺の生活環境の問題、こういうようなものにもう対応ができなくなってきてしまったということであります。 第二番目には、経済構造改革、特に規制緩和の流れの中で、経済的な規制である大店法によります大型店の出店規制を継続するにはもう既に限界に来ているということが言えると思います。また、特に、いろいろな大店も入れたりしながらの全体の商業集積と申しますか、そういう集積と集積との間の競争が大きくなってきている。大と中小というような形ではなくて、大と中小の共存だとか組み合わせの妙によって集積全体の魅力を競うような状況も各地にあらわれてきているということもございます。そういう意味で、大対中小という対立の図式が崩れてきているのではないかという点が第二でございます。 第三番目に、経済的規制であります大店法というものに対して、廃止すべしという国の内外からの指摘が非常に出てきておるということ。 こういう点を踏まえまして新たな制度を構築することにいたしたものでございます。 具体的には、大型店の適正な立地の実現を図るためには、都市計画法の改正というものをまず基本にいたしまして、ゾーニング的な手法の活用を図っていこうということであります。それに加えまして、大型店の立地に伴って生じ得る交通、騒音あるいは廃棄物の問題、こういうような周辺生活環境への影響というものを緩和するための大店立地法の制定を片方で図ることにいたしまして、こうした新しい両法案による実効性のある制度を構築してまいることによりまして現行の大店法は廃止をするということにいたしたわけでございます。
○平田健二君 さきの代表質問でも通産大臣からお答えをいただきました。立地法はいわゆる経済的な規制は含まれていないということを確認させていただいたわけですけれども、今大臣ちょっとおっしゃいました、今の大店法ではもう大型店舗の出店の規制ができないというふうな表現をされたわけですけれども、今回の立地法は、経済的な規制ではなくて社会的な規制をかけるんだということでは、規制をするということについては変わりはないんです。 経済的規制である大店法の廃止と生活環境保全のための社会的規制を同時に行うというのはどういう意味なのか。経済的な規制をとってしまうから社会的な規制をかける、同じ規制というふうに受け取られませんか。大店法の廃止だけでよかったんではないかという声もあるわけです。なぜ大店法を廃止するかわりに立地法をつくるのか、この必要性が若干根拠が薄いんではないかという議論もあるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(堀内光雄君) 先ほどから三つの点を申し上げましたけれども、一つには、今まで中心市街地というようなものが、歴史と伝統やあるいはコミュニティーとか、いろいろの面での社会的な大きな中心的存在であったものが、今の流れの中で非常に崩れてきてしまっている。 そういう中で、従来の日本の伝統ある市街地というものをもう一回つくり直そうというようなことを考えてまいりましたときに、やはりゾーニングというものが必要になってくる。そして片方では、大型店の出店によって、車が大型店に入るために駐車場待ちで交通が渋滞をするような問題とか、ごみの問題とかいうような、片方の住民の方々からの不満あるいはいろいろの声というものに対しまして、今のままで放置しておくわけにはいかないという形になってまいりました。そういうものを含めて、片方の社会的規制というものはどうしても必要になってきたというふうに考えているわけでございます。 さらに、具体的な問題につきましては事務方の方から御説明いたします。
○平田健二君 いや、それはいいんです。 経済的な規制と社会的な規制との関連性がないんです。私が言いたいのは、大店法を廃止することについては賛成ですけれども、大店法を廃止する以前に、生活規制、社会的な規制として騒音だとか駐車場だとかいうのは大店法とは関係なく法律をつくってもいいわけです。なぜ大店法を廃止するときにこの立地法を提案するのか、この理由がわからない、こういうことなんです。
○政府委員(岩田満泰君) 御指摘のとおり、大店法と大店立地法は、その法律の目的あるいは趣旨を全く異にするものでございますが、今回、大店法の根本的な見直しという作業の一環の中から今の御提案は出てきたものでございまして、まさに産業構造審議会・中政審の合同会議で議論をいたしました。 私ども、実は大店法の運用をするその経験として、最近とみにいわゆる生活環境問題と申しますか、俗に住民問題と言われる大型店出店に際しての問題は意識をしておったわけでございます。 大店法の見直しを基本的にやるという作業のプロセスにおきまして、審議会の御指示もあって、実は総理府に世論調査をお願いしました。そういうことの中から、国民の多数はこの五、六年の間に買い物が大変便利になったということを一方で言っておられるわけでございますが、同時に、大型店について何らかの規制が必要だと言っておられる国民の方々が六割を超えておられるわけでございます。 そして、その具体的な内容はということになりますと、大型店について懸念することの中身に、交通混雑ですとか車公害の話あるいは騒音公害の話、ごみ問題の発生といったようなものが指摘をされておるわけでございます。 この調査結果というのは、私どもの個々の出店案件処理に当たっての実感と大変近いものでございまして、やはりそういう実態が社会の中にある。一方で確かに利便性をもたらしたわけでございますが、同時に、一方におけるある種の外部不経済と申しますか、そういうようなものを社会の中にもたらしている実態にもなっている。 そのような意味におきまして、大型店について、大店法がなくなるにしてもこうした意味での規制というものが必要なのではないか、このように判断をしたということでございます。
○平田健二君 社会的規制の必要性の大きな根拠として、今挙げられました交通渋滞等がある。交通渋滞等なら警察の交通規制で、道交法で法律をつくればいいわけでして、大型店に限らず、市民ホール、ゲームセンター、最近はやっております健康ランド、こういった大型施設が次々にできておりますけれども、大変な交通渋滞を巻き起こしておるわけです。ですから、こういったものと同じように、そういった人がたくさん集まる施設をつくる場合の法律の基準をつくった方が理にかなっておると私は思うんです。 騒音とかごみとか、そういったものを出して生活環境に大きく関係する施設はいろんなものがたくさんあるわけです。ところが、今回の立地法は、その中でも大型店だけをねらい撃ちにした。経済的規制のかわりということで社会的な規制をかける。新しい規制だと思われますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 大型店舗でございますが、やはり生活の利便施設でございまして、住民の住んでおられる生活空間の一定の範囲の中に必ず存在しなければならないものである。また、大型店になりますと、不特定多数の方がたくさんお見えになる、あるいは車の利用度も高い、大規模な物流を伴うといったような意味合いにおいて、確かに御指摘のような他の施設についても似たようなそういうものがあることは事実だと思いますけれども、大型店の場合に他の施設とは物理的に一線を画するような実態がある。 私どもも、この点につきましては、合同会議における審議のプロセスにおきましていろんな御議論あるいは調査もしたわけでございます。 これらに加えまして、先ほどの世論調査でもうかがわせるところでございますが、私どもの大店法の日々の運用のプロセスにおいて、この生活環境問題と申しますか住民問題が顕著にあらわれ、近年ますますその問題が大きくなってきているという事実もあるわけでございます。 その意味において、大型店舗に固有と申しますかあるいは特徴的な生活環境問題について大型店に絞ったとしても、そうした規制体系を用意することが結果的には大型店の出店を図る地域社会において調和を図れるというような意味においても意味があるだろう、このように考えて御提案をしたということでございます。
○平田健二君 それではお伺いしますが、通産省の言う生活環境とは具体的に何を指しておるか、教えてください。
○政府委員(岩田満泰君) 先ほど来申し上げますように、交通渋滞あるいはごみとかいうようなことでございまして、大店立地法におきます生活環境については、例えば大型店の立地によりまして駐車場待ちの車で渋滞が発生して周辺の住民の普通の生活にまず不便を来す、あるいはその周りでいろいろな業務を行っておられる方々の利便性に支障が生ずる、こういったようなものに対応するということでございまして、そのような概念のものでございます。 あるいはまた、ごみの処理が不適切、ごみの集積が不適切というようなことで周辺ににおいの問題を発生させるとか、あるいはトラックの出入りその他、人の出入りに伴いまして周辺の皆様に騒音と申しますか、うるさいというような問題を発生させる、そういうような実態を軽減する。できることならばなくせれば一番いいわけですが、これを軽減するような措置を出店に当たって講じていただくという意味で、そういったような内容のものが審議会で典型的な例として議論をされたものでございます。
○平田健二君 今おっしゃられたような生活環境というのは、何も大型店だけが出しておることではないのはもう大体皆さん御承知です。大型店だけがそういうごみとか騒音とか駐車場問題とかにおいとかを出すんですか。それだけだったら私はちょっとこの立地法の趣旨は弱いと思うんです。騒音とごみと駐車場問題だけですか、もっとほかにないんですか、この生活環境というのは。 通産省が考えておられる生活環境、確かに今おっしゃいましたアンケート調査等を見ても、それぐらいだったら私は何も社会的な規制だということで立地法だけにこういった規制をかけるのはおかしいという気がするんですけれども、生活環境というのはそれだけなのか、もう一回お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) この見直し作業の中で審議会の中で出た典型例として申し上げたわけでございまして、騒音、ごみ、交通渋滞あるいは駐車駐輪の問題、交通安全の問題というようなものが主として議論がされてきたことは事実でございます。もちろん、それ以外に、大型店の進出に伴って周りでいろいろな業務を行われる方々に不便を与えるというようなことも一つの生活環境の問題として考えられると思います。 いわゆる街づくりと言われているような言葉のうちの一部の概念に相当することであろうと思いますが、そうしたものができるだけ周辺の施設との関係の調和を図りながら、俗に連檐性とかあるいは回遊性とかというような言葉で言われるようなものというのも、周辺のもろもろの施設との間の調和を図っていくということも一つの生活環境の問題として考えられると思います。 いずれにいたしましても、大型店というものに着目をした規制でございますから、またその一部については確かにほかの施設にないかと言われればございます。しかしそこにおいて、私どものもろもろの調査によりますと、大型店は全国津々浦々にあり、あるいはまた一日じゅうお客さんの出入りがあるとか、物流も一日じゅうあるとかというような意味合いにおいては他の施設にないような施設であるということは言えるのではないかというふうに考えております。そうしたものがもたらしてくる特徴的な生活環境への影響、これを軽減するような措置を講じていただこうということでございます。
○平田健二君 ちょっと視点が変わりますけれども、お尋ねをいたします。 現在の大店法には、進出しようとする大型店に対して行政がこうしなさい、ああしなさいという命令をする権限がございます。今回の立地法では、行政が持つ権限としては命令はないんです、勧告なんです。行政が命令できなくて勧告で十分だというふうに思っておるわけですね。県の意見が、こうやりなさいという勧告だけで、命令ではない。命令ではなくて勧告だけで担保されるんですか。 その辺はどういうふうにお考えですか。
○政府委員(岩田満泰君) 私どももこの点についてはいろいろと議論をいたしました。 一つには、確かに勧告、公表という措置であるわけでございますが、小売業の特性、地域密着型の産業ということで、地域の一つの評判とでも申しますか、そういうものがかなり重要な要素になっている。つまり、大店立地法におきましても最終的に勧告に至るものというのは、民意を受けてそれによって自治体が勧告をされ、それをやってくれなければ周辺の生活環境に影響があるということで出されるわけで、これを無視すると申しましょうか、これに反した形でされるということについての周辺住民の方々の評判というものはかなり抑止力になり得る鳥のではないかというふうに思っておるわけでございます。 同時に、法案作成のプロセスについて若干申し上げれば、私ども大店法の経験を持つ人間として、大店法が命令あるいは命令に反した場合の罰則というものを確かに持っておるわけでございますが、これを勧告、公表ということにいたしましたのは、一つは、今回のものが店舗面積をどうするとか閉店時刻がどうであるというようなことではなくて、先ほど来申し上げますように、交通の渋滞とかあるいはうるさいとか臭いとかといったような周辺環境の問題でございます。 そういうことになりますと、最終的にどのような対応をするかというのは、出店する店の対応もさまざまでございましょうが、出店する場所、その周辺状況もさまざまであるということになりますと、その対応についてはかなり幅が出てくる可能性があるわけでございます。そうなりますと、最終的に命令、罰則で担保をするということになりますと、構成要件が地域によって余りばらばらになってはいけないわけでございまして、その意味でかなりもろもろ考えるべき、つまり配慮をしていただくべき事項と申しますか、あるいは対象と申しますかそういうものが限定的になる。 しかし、それでは現実に大型店出店に伴って起きている問題に十分対応したことにはならない。そうしなどの範囲を、つまり命令、罰則を入れるとなればかなりこの法律の対象は狭くならざるを得ない。他方で、現実に起きている問題に対応するためにはかなり幅広い事項について対応ができなければいけない。そういうようなことでのまさにこれは選択の問題でございまして、やはり現実に起きている問題に対応できるようにという意味におきまして命令等の措置を設けることをしなかった、こういうことでございます。 なお、もちろんそういう問題意識を持ってのことでございますので、本法におきましては法案の九条第四項に勧告を受けた者がどうするのかということの規定をわざわざ置いております。これはすべてを調べたわけではございませんが、余りこういう規定は置かれていないと存ずるわけでございます。 具体的には、「都道府県から」「勧告を受けた者は、当該勧告を踏まえ、都道府県に、必要な変更に係る届出を行うものとする。」という規定を置きまして、強い方向性を持った、つまり出店者は都道府県等の意見あるいは勧告の趣旨というものを尊重した対応をすることが強く望まれているんだということの趣旨を規定して、法案上明記をさせていただいたわけでございます。 私ども、もしこの法律が成立しました暁におきましては、この九条四項という規定が置かれている趣旨を十分に周知徹底し、その後におきます運用状況について十分注視をしていきたい、このように考えておるところでございます。
○平田健二君 今いろいろと御説明をいただきました。つまり、地域住民からの共感がないような小売店は繁盛するわけがない、自然に淘汰されていく、こういうことです。 だったら、今、きょう現在新しくどこかに出店している大型店を見ますと、駐車場問題とかごみとか騒音とか、そういったものはほとんどクリアして、今回の立地法での問題が起きるようなスーパー、大型店はできていないんです。ほとんどがもう騒音とか駐車場とかそういったものをクリアしておるんです。まして、今説明がありましたように、地域住民のそういった共感なくして大型店が繁栄するわけがないということならば、社会的規制を設けなくても私はいいんではないかと思います。 そういう面から見たときに、立地法の必要性についていかがですか。
○政府委員(岩田満泰君) 既に対応ができているのではないかというような御趣旨のお尋ねかと存じますが、確かに現実問題としてそういう対応がある程度なされているということだとは思います。しかしながら、私どもが見ております限り、必ずしもこの世界と申しますかこの領域の問題についてルールが定められていないがゆえに、大店法はそういうことを求めて、いろいろな大型店とか企業があるわけでございますので、そんなことは一体何を根拠にしてというようなことが一つのまたその地域における問題と申しましょうか、議論の争点にもなるということでございます。必ずしも明らかではない根拠のもとで地域地域において話し合いと申しましょうか、ある種の紛争のようなものが起きているというのが実態でございます。そのこと自身をできるだけ私どもはもう少し秩序立ったものにする必要があるのではないかというふうに考えるわけでございます。 また、必ずしも明確な手続、ルールが定められていないということは、逆に言いますと、地域の住民の方が広く何が起きていて何が議論され何がどのようにされているのかということを知り得る仕組みにないという状態が現実ではないかと思っておるわけでございます。ある種のケースケースによる、ばらばらと言いますと語弊があるかも存じませんが、そうした対応にならざるを得ないということでございます。 そういう状況にかんがみまして、今回、大店立地法はまさにその大型店の設置者に配慮を求めるための統一的な手続、ルールを定めたいということでございまして、その中で大型店の設置者の届け出でございますとか、市町村長や地元の住民の意見でございますとか、あるいは都道府県の意見とか勧告とかという、まさに節目節目においてその内容はすべて公告縦覧に付されるということをお願いいたしておるわけでございます。 それによりまして、地域住民の方々がその出店計画の内容、あるいは生活環境に及ぼし得るようなどういう影響があり得ると想定するか、あるいは自治体は一体それに対してどういう意見を持っているのかそれに対してまた出店者側はどんな対応をしているのかというようなプロセスを公正透明な手続の中で知り得るような仕組みにする。また、それがばらばらのものではなくて、大型店に特徴的と思われる範囲のものではございますけれども、そういうものについて協議をするんだと。 行ってみないとどんな問題が出てくるかわからないということではなくて、そうした一種統一的な手続、ルール、場合によったらこれをナショナルスタンダードと呼んでもいいかもしれませんけれども、そういうものを定めることによって地域と調和のとれた出店をしていただく。しかしながら、その中には一つのルールと申しますか秩序のある中でいろいろな話し合いやあるいは住民の意見の反映をしていただく、それを踏まえて対応していただこうというのが大店立地法の趣旨であるというふうに言いかえて御説明もできると存じます。
○平田健二君 それでは、次に都市計画法と立地法との関係についてお伺いいたします。 都市計画法と大店立地法の機能の役割について確認をいたしたいと思いますが、大型店の出店の適否については都市計画法のゾーニング規制のみで、立地法では周辺環境への影響調整をするだけ、つまり大型店の出店規制は都市計画法のゾーニングではすることができるけれども、立地法では出店規制をすることはできませんね。言いかえれば、都市計画法のゾーニングでオーケーならば、その後、駐車場を大きくしなさい、あるいは営業時間を夜九時までにしなさいということはあっても、出店規制をすることはないですね。そのことをお尋ねいたします。
○政府委員(岩田満泰君) 御指摘のとおり、今回大店法見直しに際して新しい制度、枠組みを御提案しているわけでございますが、一方において、町の構造上の視点から、地域のどういうところにどういう施設の立地を適当と認めるかというような視点からの規制につきましては、都市計画体系によるいわゆるゾーニング的な手法を活用するということでございます。そうした立地が認められるということの上で、そのいずれかの地域に、つまり立地の可能な地域に対して大型店が出店をするという意図表明がされた場合におきまして、周辺地域におきます騒音でございますとか渋滞ですとか、あるいは住民の利便、商業その他の業務の利便といった生活環境の保持の問題について大店立地法によってしかるべき出店計画の調整をする、このようなことの体系で考えておるわけでございます。
○平田健二君 先ほども答弁をいただいたんですが、都市計画法のゾーニングは市町村で自主的に決定することができますね。ゾーニングはそれぞれ市町村でできる。ゾーニングで大型店の出店が認められる場合は、どういうふうに出店するかというのが立地法のガイドラインで規制される内容でありますけれども、先ほどもちょっとお話がありましたが、ナショナルスタンダードですか、日本語で言うと全国共通の基準、全国的に一律で一定幅というガイドラインになるわけですね、お尋ねをします。
○政府委員(岩田満泰君) ただいまも御説明申し上げましたように、ゾーニングをクリアした出店案件、そういう出店事業につきまして、それを前提に交通、環境問題といった視点から生活環境の保持のための対応を図る、そういう意味でのナショナルスタンダードと申しますか、ルールを定めたいというのが大店立地法の趣旨でございます。指針の内容につきましては、生活環境に係ります事態の把握方法から具体的な対応策のオプションまで、かなり広範なものにわたると思います。 したがいまして、一律かつ定型的にという形で指針で定め得るかどうかというのはございますが、特に対応策についてのオプションと申しますか処方せんとして、具体的に特にそのうちの程度の問題、例えば駐車場というのはこれで十分か十分でないかとか、あるいは交通整理員というのはどういうふうにするのかとか、ごみの置く場所はどうで焼却用の処理施設はどうするのかというようなことになりますと、その店舗の設置のレイアウトの問題とかいろんなことがございますので、必ずしも地域地域で一律にということにはいかない。その地域の出店地の周辺の事情も考えたある種の幅というものはあり得ると思いますが、いずれにしてもナショナルスタンダードとして一定の基準と申しましょうか、そういうものを用意して提供するということが前提になっているわけでございます。
○平田健二君 今回の立地法のガイドライン、国がつくったガイドラインの上に都道府県が自主的にガイドラインをつくる、いわゆる上乗せ、横出し、こういったものはあり得ないというふうに考えてよろしいですか。
○政府委員(古田肇君) ただいまの御質問は大店立地法の十三条にかかわる問題かと思うわけでございますが、先ほど来御議論ございますように、今回の大店立地法は政策の一つの大きな転換を図ってナショナルスタンダードとしてのルールを定めるものであるということでございまして、こういった趣旨がやはり地方自治体においても一貫されるべきものであると考えておりまして、この意味で法十三条の規定が置かれておるわけでございます。 したがいまして、地方公共団体が大型店の出店に際して生活環境の保持のために施策を行います場合には、店舗の設置者にこの大店立地法以上の手続を課することは本法の趣旨に反するものであるというふうに考えるわけでございます。
○平田健二君 次に、第八条二項ですけれども、意見が提出できる主体ということで三つの類型に分類されているわけです。一つは、「市町村の区域内に居住する者、市町村において事業活動を行う者、」と、これは具体的になっております。二つ目、「市町村の区域をその地区とする商工会議所又は商工会」と、これもよくわかります。問題は三つ目です。「その他の当該公告に係る大規模小売店舗を設置する者がその周辺の地域の生活環境の保持のため配慮すべき事項について意見を有する者」と書いてあります。これは内容がよくわからないんですよ。これを読んで、どういうことなんだろうかと。 私が勝手に解釈しますと、日本国民であればだれでもいいと。端的に言いますと、沖縄の那覇市の大型店出店の問題について北海道の環境団体が意見が言えると、こういうことでよろしいのでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) ただいま御指摘の条文につきましては、大店立地法の適正な運用のために生活環境上の影響を受け得るあらゆる主体から幅広く意見を聴取するというのが本法のこの規定の趣旨でございます。そういう意味におきまして、主体の要件といたしまして、その地域に居住していたりあるいは事業を行っている者に限る必要はないわけでございます。その意味で個人であろうと何人も意見を言うことが可能でございますが、まさに影響を受け得る主体ということが想定されておるわけでございまして、御指摘のような沖縄の出店計画に北海道の人がということは、この規定上想定されるものではないというふうに考えております。
○平田健二君 いや、それはおかしいですよ。ここに書いてある三つ目の表現はそういうふうには読めないんです。これは、生活環境保持のために物を言うということであれば、日本国民であればだれでもいいと、そういうふうに読んだらだめですか。
○政府委員(岩田満泰君) 立法の趣旨として申し上げれば、確かにここに「生活環境の保持のため配慮すべき事項について意見を有する者」ということでありまして、その意味での個人であろうと団体であろうとということでございますけれども、趣旨としては、大型店の出店に際して生活環境上の影響を受け得るあらゆる主体というのが立案過程における議論の内容であったわけでございます。
○平田健二君 それなら、三つ目のこの表現はちょっと誤解を与えるんじゃないでしょうか。一、二でいいんじゃないですか、「市町村の区域内に居住する者、」。まさに大型店があるその地域の人だけというふうにこれは限定しなきゃならぬわけじゃないんですか。
○政府委員(岩田満泰君) ここでは、「団体その他の当該公告に係る大規模小売店舗を設置する者がその周辺の地域の生活環境の保持のため配慮すべき事項について意見を有する」ということでございますので、その意味で当該市町村あるいはその隣接と申しますか周辺ということで、必ずしも隣ということのみではございませんけれども、この考え方の中には「当該公告に係る大規模小売店舗を設置する者がその周辺の地域の生活環境の保持のため配慮すべき事項について意見を有する者」ということでございますので、この立法の趣旨としては先ほど来御説明をしたような趣旨で規定をしたということでございます。
○平田健二君 それでは、ちょっと違ったことをお尋ねいたします。 今、八条二項の意見が提出できる主体を聞きました。今度は意見の中身についてお尋ねします。八条二項や八条一項で市町村や商工会などあらゆる個人、団体が意見を述べることができるわけですが、それらの意見はだれの意見であれ周辺の生活環境保持の観点に限定される、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 御指摘のとおりでございます。
○平田健二君 これは想定ですけれども、地域の商店街の人や地域の住民の人あるいは商工会の意見を聴取しますと、私たちの生活が脅かされる、あるいは市町村なんかになりますと商店街への影響が非常に大きいと、こういった表現が出てくることが想定されるわけです。これはやはり経済的な配慮だというふうに私は考えるんですけれども、こういった表現があった場合にどういうふうに処理をするか、対応するか、ぜひ教えていただきたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) 大店立地法の目的は、周辺地域の生活環境の保持のため大型店の設置者により適正な配慮がなされることを確保することということにございますので、本法で想定しております市町村あるいは住民等々が都道府県等々に提出する意見というものは、あくまで本法の目的に沿ったものでございます。 今御指摘のございました、例示されました商店街の商売が脅かされる、もしそれが競争の結果、商売に負けて脅かされるといったような経済的な影響を勘案するということであるとすれば、それが本法における生活環境への影響というような中に入らないということは御指摘のとおりでございます。 今回の大型店に関する趣旨につきましては、今後私どももそうした経済的な影響、とりわけ競争の結果商売が脅かされるとか脅かされないとかというようなことは、この大店立地法の中に入らないということにつきまして今後十分周知に努めたいと存じておりますし、大店立地法の目的とあわせまして、こうした趣旨について今後理解を得るように努力をしていきたいと考えておるところでございます。
○平田健二君 都道府県への具体的な指導といいますか、周知徹底は大丈夫でしょうか。いや、うちのこの町のこの商店街、影響が大きくてというようなことが言われますよ。いや、それはだめだと、そういう配慮はしないんだよということは県が言わなきゃいかぬわけですね。県への指導、周知徹底はどういうふうに考えておられますか。
○政府委員(岩田満泰君) 私どもももちろん、指針その他によりまして基本的な運用の枠組みをお示しするときに、そういうことの趣旨をお示しするということは当然あり得まずし、そのほかにいろいろな説明の機会、既に都道府県あるいは地方自治体に対しては複数回にわたって、国会に提出させていただく以前にこうしたものを国会に出させていただくということについて御説明をしてきているわけでございますが、もし成立いたしました暁におきましては、さらにそういうことで改めて御説明を申し上げますし、また指針その他の段階でもございます。 私どもも、この趣旨において運用がされているかどうかにつきましては、その立案の責任者と申しましょうかあるいは指針をつくった者、当局者として運用の状況についてはまだ注視をしていきたい、こう考えておるわけでございます。
○平田健二君 次に、第五条第一項第六号の届け出事項についてお伺いをいたします。 営業時間も周辺の生活環境に大きな影響を与えると思います。開店時間、閉店時間についても届け出事項とすべきではないかと思います。また、正月三が日の営業についても、生活環境のみならず、地域の文化、習慣、さらにはそこに働く人たち、納入業者の方たちの労働条件にも大きな影響を及ぼすと思われますので、これも届け出事項とすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 大店立地法第五条第一項第六号に、省令で店舗の施設の運営方法について定めるとございます。今後の作業ではございますが、施設の管理状況、配送車両の運送回数ですとかあるいは時間帯といったようなものがこの運営方法の中に想定されるというふうに現段階においても私ども考えております。 その意味におきまして、御指摘のうちの開店時刻、閉店時刻というようなものは、夜間早朝の周辺問題というものと関係があり得るものと考えております。 一方、正月その他の営業日あるいは休業日についてお尋ねでございますが、それが大型店固有のあるいは特徴的な生活環境上の問題とどういう関係になるかという点は必ずしも明確ではないと考えておりまして、休業日が生活環境とどういうふうに関係するか、とりわけ大型店との関係でそれをそのように整理をすることが可能かという点については現段階において疑問を持たざるを得ないというふうに考えておるところでございます。
○平田健二君 普通の日の休業日というんではなくて、お正月三が日に大型店だけが営業する、地域の商店街は休むということがあります。それから、地域によりますと、もう本当は休みたいんだけれども商店街が正月二日から初売りするんでというところもありますし、いろいろとそれぞれ地域によって違うと思いますが、正月三が日は元旦から営業するというところもあるわけですよ。そうしますと、納入業者の方はもう三十一日から休みなしですよ。そういったことも含めて届け出事項にすべきだというふうに私は考えておりますので、ひとつ検討していただきたいと思います。 最後に、大臣にお伺いをいたします。 これは代表質問のときにもお伺いをいたしましたガイドラインの作成ですけれども、やはり早く決めていただかないと地方が対応できない、出店側の準備が進みません。立地法には二年後ということでありますけれども、ひとつ早目に、一年以内ぐらいにガイドラインをつくっていただくとぜひ大臣にここでお約束をしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(堀内光雄君) 委員御指摘のとおりに、指針というのは、都道府県、政令都市にとりましてこの法律の運用に当たってのよりどころになるものでございます。そういう意味で、大規模小売店舗の設置者にとっても相応の準備が必要になると思いますので、できるだけ早い時期に公表する必要性があるというふうに私も認識をいたしております。 一方では、指針の意義とか位置づけというものを考えてみますと、内容が実態に即したものになることが不可欠なことになってまいりますし、そのために、その策定に当たりましては、十分な調査とか検討とかそういうものを行ったプロセスの中で、どういう形、会議のような名前にするかは別にいたしまして、そういう特に専門的意見を聴取する場所などを通じて幅広く意見を聴取してまいらなければいけないというふうに思っております。 関係各省庁とも協議する中で、官も民も一緒に関係する知見を結集することが必要だというふうに思っておりますので、策定スケジュールについては現時点で明確に一年と委員のおっしゃるようなことで区切りをつけるということをお約束することはできないのでありますが、委員の御指摘も十分に踏まえまして、法律案の成立後、早急に委員の御意見に沿うような努力をしてまいりまして、できるだけ早く成案を得られるようにいたしてまいりたいというふうに思っております。
○平田健二君 ぜひひとつ早く成案ができるようにお願いしたいと思います。 中心市街地活性化法もお尋ねしたかったんですが、時間が参りました。これで質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○加藤修一君 公明の加藤でございます。 まず最初に、大臣の方にお伺いしたいわけです。先ほどの答弁の中に、経済的規制から社会的規制への政策転換であると。非常に大きな転換であるわけでありますけれども、私もそういう理解でおります。シンプルに言えば、グローバルスタンダードという流れの中身はそういったことに入ってくるでしょうし、それから欧米におきましても、やはり社会的規制によって街づくりをやっていくというふうになっております。私もそういう理解でおりますし、そういう方向が望ましいというふうに考えているわけであります。 そこで質問でございますけれども、本法の目的でありますいわゆる生活環境の保持ということについては、先ほど生活環境の中身はどういうことであるかという同僚の質問もあったわけですけれども、その生活環境はどの程度の広がりを持つか。その概念によっては指針の範囲等が決定されることにもなってしまいますし、そういった意味ではこの生活環境の中身、広がり、それが非常に私は重要だと思います。 この点については欧米におきましては、中心市街地の活性化あるいは住民の身近な購買機会の観点、そういったものを含めながら実は大型店の出店を規制している。今回の大店立地法につきましてもこの点について調整を行うべきであろうという考え方に私は立っているわけですけれども、この辺についての御見解、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(堀内光雄君) 大店立地法におきます生活環境という概念でまいりますと、例えば大型店の立地によりまして、大型店に入る駐車場待ちの車によって渋滞を生じその周辺が大変迷惑をするというような問題とか、周辺住民の生活の利便性とか、商店街だけではなくて、あるいは周辺でいろんな事業をしている方々の業務の利便性に影響を生じるような場合に、これに対処する種類のものをこの生活環境として取り上げております。 一方で、都市構造として、例えば身近な買い物機会とかいうようないろんな問題がございますが、そういうものが必要とされる場合には、いわゆる都市計画法のゾーニング的手法によって一定地域に望ましい商業集積、これを立地誘導することが適当でありまして、今回の都市計画法の改正は、そういう趣旨に添いまして都市計画に関連する中で生活環境の整備を実現させていこうというものでございます。 したがいまして、大店立地法の生活環境につきましては、先ほど申し上げたような範疇の中での概念というものに絞られてまいるというふうに考えております。
○加藤修一君 今ゾーニングの手法が出てきたので、重ねてこれに関して質問させていただきます。 その前に、同じことを言うようでありますが、生活環境の中身ということであえて確認すると、身近な買い物機会の確保、利便性の確保という中身に入ってくると思いますけれども、あるいはそのコミュニティーが崩壊しないようにそれを担保するコミュニティーの確保、あるいは再度申し上げますけれども中心市街地の活性化あるいはその維持、そういった内容を含むという理解で私はおりますけれども、よろしいでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございまして、身近な買い物機会という商業集積をどう立地誘導するかとかいう点は、まさに都市の構造にかかわる問題でございまして、我が国におきましても都市計画法を初めとするそうしたゾーニング的なものでやることが至当な手法であると、またそれが現に行われているというふうに理解をいたしておるわけでございます。
○加藤修一君 ゾーニングの件についてですけれども、ちょっと質問の順番が狂うかもしれませんが、都市計画法で言われているところのゾーニングによって、今その生活環境の中身について確認したわけですけれども、そういったことがきちっと担保できるという今の答弁だと思いますけれども、本当に担保できると思いますか。
○政府委員(岩田満泰君) 私は専門家ではございませんけれども、現にもろもろの用途地域の中には、例えば店舗の出店についての規制が存在する区域という用途地域が存在するわけでございまして、そうしたものの背景、物の考え方として私どもの商業施設についても住居の専用地域について余り大きなお店は必要としないというような考え方があって、それなりの規制が行われているという側面、そういうものがあるのだと考えております。 その意味において、基本的に我が国の中にもそうした考え方は流れているというふうに言うことはできると思いますし、また諸外国の例でもそのような都市計画体系と申しますか、ゾーニング手法の中でそうした考慮がされているというふうに基本的には理解をしているわけでございます。
○加藤修一君 欧米のゾーニングについては、確かに今答弁がありましたようにそういうふうになっていると思いますけれども、日本の都市計画法あるいは改正に当たっての中身について検討していっても、必ずしもそういうふうには考えることはできない。私はちょっとそこは理解できないんですけれども、これについては彼ほどまた質問いたしますので、別の質問をまずしていきたいと思います。 それでは、また大臣に御答弁をお願いしたいんですが、第四条、指針、これを定めることになっているわけですけれども、中身がある意味で私なんかは非常にわかりにくい、決まっていないように思っています。政省令にゆだねることになっていくわけですけれども、法案が通った後でその辺のことが決まってくるようにも聞いておりますし、そういった意味では明確ではない、ある意味で裁量行政を招くことになるかもしれません。もちろん、その中身をつくっていくに当たって審議会あるいは地方での意見聴取会、そういったものが開催されていくことが非常に望ましいわけですし、オープンな議論を通して透明性をやはり確保すべきだと私は思っているわけですけれども、その辺についてどのようにお考えですか。
○国務大臣(堀内光雄君) 委員のお話のとおり、指針、ガイドラインでございますから、周辺の地域の生活環境の保持を図る観点からも、大規模小売店舗の設置者が配慮すべき具体的な内容を定めることでございますから、都道府県とか政令都市にとってこの法律の運用のよりどころになるものでありますだけに、それこそ明確であると同時に具体的に規定をしていかなければならないと思っております。 それと同時に、片方では届け出事項についても、周辺の生活環境への影響を判断する上でこれまた周囲の方々から見て必要かつ十分な事項についての問題をしっかり出さなければいけないというふうに思います。届け出事項あるいは指針につきましては、それこそ慎重かつ十分な調査や検討を行うと同時に、審議を行う場をひとつ用意したいというふうに思っております。その中で、専門的知見を有する方々あるいは関係省庁の方々、地方自治体の方々、そういう方々の意見をしっかり承って、そしてその指針及び省令というものについて透明な中でしっかりとまとめてまいりたいというふうに思っております。
○加藤修一君 今の答弁をあえて確認させていただきますと、生活環境の保持、その調整のためのガイドラインとなる指針においては、中心市街地活性化計画や再開発計画といった一定の街づくり、そういったものへの影響を勘案した調整ができるようにする、そういう理解をしているわけですけれども、どうですか。
○政府委員(岩田満泰君) 大臣が申し上げましたのは、今のお話の中にはかなり慎重に議論をしないといけない要素が含まれておるのではないかというふうに拝聴いたしました。 と申しますのは、政策転換と言い、実はその実態において経済調整を行っているという批判を再び招くというようなことではいけないわけでございまして、その意味において、中心市街地あるいは再開発事業が行われているからということが直ちにこの大店立地法で何か考慮ができる要素になるとは申し得ない。いずれにいたしましても、そこで何かをやっているからこちらはどうだというような対応というのは、まさに都市構造の問題として議論をされるのが基本だというふうには思います。 しかしながら、大型店出店に伴って周辺にいろいろな形での影響を与える。それは、経済的影響ではなくて社会的な意味合いにおける影響を与えるということで議論をされることはあると思います。再開発事業が行われて、その再開発事業において何かある連檐性というようなものが保持されないで勝手な大型店の出店が行われるというような場合においては、再開発事業との調整というものもこの生活環境の議論の中で可能だとは思いますけれども、再開発事業を行ってそこに何かがあるから、したがって、もしかしたらば競争上負けるかもしれないというような考慮が入った上での配慮とでも申しましょうか、そういうことであるといたしますと、この立地法の制定の趣旨とは相入れないものになる。 その意味におきまして、冒頭申し上げました、今先生のお言葉の中の再開発とか中心市街地というような意味合いにおいては、内容的にかなり慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。
○加藤修一君 いや、競争とかそういう話ではなくして、要するに社会的な規制という観点から私は申し上げているわけなんですけれども、そこをもう一度お願いいたします。
○政府委員(岩田満泰君) 周辺で再開発事業が行われておって、その隣みたいなところに例えば大型店が出る場合に、そうした再開発事業の思想と申しますかある種の考え方あるいはその内容というものについての連檐性という意味で調整を図る。それとは無関係な、それに障害を与えるようなものというケースがもしあるとすれば、再開発事業との絡みにおいても、大店立地法の生活環境、つまり業務の利便の確保と申しますか、そういう意味合いにおいて可能だと思いますが、再開発事業が行われているから大型店の出店は認めないんだといういわゆる経済的な影響を勘案しているかもしれないような議論になりますと、そこはこの立法の趣旨とは違うわけでございます。 その意味におきまして、社会的な意味合いでの生活環境だとおっしゃれば、あるいはそのような調整がこの立地法の上においても可能かもしれないという感じでございます。
○加藤修一君 可能かもしれないということは、可能だという理解でいいですか。
○政府委員(岩田満泰君) 社会的な意味合いにおける生活環境と申しますか、そのような意味合いであれば可能だと考えます。
○加藤修一君 それでは、ちょっとスキップいたしまして、第十三条の規定の内容について確認したいわけです。第十三条には地域的な需給を勘案することなくというふうに書いてございますけれども、私としては、WTOあるいはGATS、こういう国際条約に違反しない、そういうふうな表現が望ましいという理解をしているわけなんですが、この地域的な需給ということが非常にわかりづらいという判断をしているんです。ですから、いたずらに国際条約が求めている以上の制約をこの文章をもってして課さない方がいい。そういった意味では国内の流通業界を混乱させることになりはしないかという感じがいたすわけなんです。 それで、先ほどから申し上げておりますけれども、欧米諸国が実際に行っておりますように、身近な買い物機会の確保あるいは中心市街地保護等のための規制、そういったものは問題がないと、そういう理解でこの辺については考えているわけですけれども、御見解を示していただきたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) 先ほど来御説明いたしておりますように、今回の政策転換はいわば経済的規制から社会的規制に移ろうということでございまして、その意味で、国の施策だけではなくて地方自治体の施策においてもこういう考え方を徹底していただきたいということで十三条の規定を置かせていただいているわけでございます。 先ほども御説明いたしましたけれども、例えば身近な買い物機会の確保ということが、小売業者間の競争の結果、特定の店舗が経済的な影響をこうむることになるからこれに対処するんだということであるとすれば、この大店立地法で対応することは適切ではないと考えております。むしろ今回の制度改正全体の趣旨に照らして、都市構造の問題として一定の地域に望ましい商業集積を立地誘導するということが必要である場合にはゾーニング手法によりますし、あるいは同時に中心市街地の活性化といったような手法も活用できると思います。また、必ずしも中心市街地でなければ一般の商業政策の活用によってこれを支援するというような対応が可能であるし、またそうしていただくことが望ましいと思います。そうしたゾーニング手法を使い、あるいは中心市街地の活性化を支援策としても活用するということ自身は、この十三条が何ら否定するものではないものでございます。
○加藤修一君 経済的な規制ということではなくして私も聞いているわけですけれども、要するに、配付した資料にも書いてございますけれども、欧米の都市計画法制・規制というのは特定の商店を保護するものではない。いわゆる中心市街地の商業機能を一定規模維持するためあるいは住宅地の近辺に買い物場所を確保する、そういったための規制でありますし、今の答弁を別の言い方をしますと、こういったものについては我が国でもできると、そういうふうに理解していいかどうか、そこを確認したいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) ゾーニングの場合には、私ども理解いたしますのは、どこの国にも大体そういうことが書いてあると思いますが、特定の商業の集積を保護するという趣旨ではないという規定がございます。要は、言ってみれば、住民の生活の利便というようなものを考えて小売機能をどのような地域に、つまり居住状況その他との対比においてどのような小売機能を維持するかということが議論され、それがいわば線引きされゾーニングされるというようなことになっておるわけでございます。そういうものはこの大店立地法の十二条に違反するものでもないし、まさに国際的に広く活用されている考え方であり、また手法であるというふうに理解をいたしておるわけです。
○加藤修一君 先ほど指針の話をしたわけですけれども、これは中身を決めるに当たって非常に重要である。私は、現段階で通産省がどういう指針の内容を考えているか、そういったことについて具体的に知りたい、それを提出してほしいと思うんですけれども、どうですか。
○政府委員(岩田満泰君) 私どもも法案を御提出させていただいて以来、その指針の内容についてどのようになるか議論いたしております。もちろん、指針の内容というほどの段階にはございません。と申しますのは、指針につきましては、これから実例、前例、その他をいろいろと調べた上で、どのような判断基準あるいは要素を盛り込むのがいいのかということでございます。いずれにいたしましても、どのようなことを今後検討する必要があるか、そうした指針の中の構成要素としてはどんなものが考えられるかというような内容のものがございますので、御指示がございますれば提出させていただきたいと存じます。
○加藤修一君 ぜひ提出していただきたいと思います。それは委員会に提出しないで、こちらの方に提出してください。お願いします。 それから次に、この法案が実際に施行されていくとなった場合にはさまざまな問題が出ることを私自身は想定しているわけですけれども、その前にいろいろな課題がたくさんあるということも考えられます。 それから、施行に当たって二年間の猶予がある。そういった中で新たな課題、問題が出てくる、そういうことも考えられます。しかし、実際に施行した段階からさまざまな大きな問題が出ることも予想し得る部分も十分ある。そういった点から考えていきますと、やはり見直しをするということも必要ではないか。例えば三年以内にこの法律の中身について見直しをする、そういうことも一つの考え方として成り立つと思うんですけれども、この辺についてはどうですか。
○国務大臣(堀内光雄君) 御指摘のとおりに、この法案が施行された後におきまして、この法律の趣旨に沿って適切に運用がされるように、その運用状況については不断に注意をしていかなければならないと思っておりますし、必要があれば適切な措置を講じていくことは当然だというふうに考えております。 ただ、今回の大型店に関する政策の転換というのは、先ほども申し上げましたが、経済的規制である大店法というものから、大店立地法の制定と改正都市計画法を初めとするゾーニング的手法の活用、この二つによって大きな転換を図るものであります。したがいまして、地方自治体の行政にとっても大きな転換となることから、当面は地方自治体が腰を据えて安心して街づくりに取り組めるように制度の安定性を担保する必要があるというふうに考えております。 したがいまして、今回の大きな政策転換に係る制度の運用の定着状況というものを見ることなしに、現時点においてあらかじめいつまでに見直しをするということを決めておくことは適当ではないというふうに思っております。必要があった場合には適切な措置は講じていくということは申し上げますが、期限を切っての措置ということは適当ではないというふうに判断をいたしております。
○加藤修一君 ちょっと理解できないんです。大きな転換だと、制度の安定性を考える、あるいは定着状況を見てという話ですけれども、これは三年とか、あるいは五年、七年、そこまでいかなくても、例えば大店法については二年間で見直しをするという話がありました。あるいは三年で見直しをする法令としては労働基準法とか労働者派遣法あるいは船員法、さまざまな形であるわけです。これだけの経済的規制から社会的規制に移るという話ですから、政策転換です。そういった意味で、非常に混乱する状況が生まれる可能性は十分あるわけですから、そういったものを含めて見直しをするということがやはり私は非常に大切だと思うんです。 だから、三年とか五年とか年限を切ってやらないと、またずるずると行ってしまうことは今までの例を見ているとわかりますので、年数をきちっとしてやっていただきたいと思いますけれども、再度お願いします。
○国務大臣(堀内光雄君) 先ほどから申し上げておりますように、決して見直しをしないとかいうことではないのでありまして、必要があれば適切な措置を講じていくことは当然でございますが、今のところで時期を切るということだけは適切ではないというふうに申し上げているわけであります。その期限というのが何年が適切であるかということもなかなか難しい問題でございますから、そういう点を含めて御理解を賜りたいと思います。
○加藤修一君 ぜひ見直しを早くやるべきだと私は思っておりますけれども、なかなかそれは難しい部分もあるかもしれませんが、極めて大きな転換をするわけでありますから、きちっとやっていただきたいと思います。 それでは、次に都市計画法の改正に関してなんですけれども、配付している資料もございます。日本の都市計画の区域を考えていきますと、大型店が出店できる地域は、都市計画区域は国土の約四分の一ありますし、区域外の建築は規制できない。あるいは市街化調整区域は約一割、さらにその一部でありますけれども用途地域は四%、それから、用途地域でも住居専用地域あるいは工業専用地域を除き、多くの地域で出店は容易である。それから、白地地域については用途の制限はかかっておりませんが、出店できる地域のエリアが日本の場合極めて多いという理解でおりますけれども、この辺についてはどうでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) おおむね今先生からお話のございましたことでございますが、私、若干細かく御説明をさせていただくことをお許しいただきたいと思います。 先般も連合審査をさせていただいたわけですが、都市計画制度はそもそも複雑でございまして、なかなかわかりにくいという御指摘もいただいておりますが、かいつまんで申し上げますと用途地域は十二ございます。十二の中で、今先生おっしゃられましたように、何らかのいわば店舗の進出制限のかかっているところ、それが五種類ございます。具体的に申し上げますと、第一種住居地域あるいは第二種中高層住居専用地域あるいは第一種中高層住居専用地域あるいは第二種低層住居専用地域、さらには第一種低層住居専用地域、これで五種類ございます。あと、店舗の立地が禁止されている地域、これは工業専用地域が一種類ございます。逆に残りの六種類、それは商業系であり、あるいは工業系であり、住居系の第二種住居地域あるいは準住居、これが六種類ございまして、これらは店舗の延べ面積に制限のない地域でございます。 したがいまして、申し上げますと、おおむね指定面積の七割が店舗の立地に何らかの制限がございまして、これは面積的でございますが、制限がないのが三割でございます。 我が国の国土三十七万平方キロのうちの都市計画区域が四分の一と御紹介いただきましたが、そのとおりでございますが、一つだけ加えさせていただくと、線引きされている市街化区域、これは当然今申し上げたような用途を決められておりますから、今回お願いしております特別用途地区によって何らかの規制なり新たな適用が可能だと思いますが、実は未線引き地域というのが全体の一一%ございまして、そのうちで用途が決まっているのが一%でございますから、残りの一〇%余りは予備軍になっております。 これを全部用途地域を決めるという状況はまだ予想できませんけれども、念のためでございますけれども、そういういわば白地地域と言われているところにも用途地域を入れていけば、その用途地域を踏まえた補完策として特別用途を使うことによって店舗の進出についても規制ができるというふうに申し上げていいと思います。
○加藤修一君 市街化区域が約三・七%、その中に用途地域があるわけです。それから、未線引きの都市計画区域については、答弁がありましたように用途地域が一%であると。その市街化区域とそれ以外とを線引きをする。線引きした中で、未線引き都市計画区域の中の用途地域があります。これについて考えていきますと、国土全体の一%程度しかないんですよ。そこに今、特別用途地区というのをかぶせようという話になるわけですけれども、そもそもこの用途地域をつくることは現実問題としてはなかなか難しいわけです、そもそも線引きすること自体が物すごい大変な作業であるわけですから。だから先ほどの答弁の内容というのは、現実性というか実現性というか、そういった点から考えていくと極めて難しい話だと私は理解していますけれども、どうですか。
○政府委員(木下博夫君) まず大きな前提としては、この都市計画区域の決め方というのはあくまでも公共団体の判断が大きく左右いたしますので、地元の住民の方々あるいは関係者の御意見を踏まえてそれぞれの公共団体がどういう絵姿をかくかということがまず基本であろうと思います。そういう意味では、先生が難しいとおっしゃられたのは、そういうコンセンサスをつくることがなかなか大変だという意味ではそのとおりでございます。 しかし、昨今の状況の中では各都市がいろんな自分たちの街づくりに対して大変関心を高めておりますし、一方では、きょう御議論いただいております商業関係の問題も大変大きな関心を呼んでおりますから、従来に増してこの街づくりの中で都市計画制度をより活用していこうという姿勢は、感想で申し上げて恐縮でございますが、我々が受けとめている印象ではそれぞれの町に相当高まっております。 先生の御紹介いただいた数字で、ちょっと私先ほど羅列的に申し上げましたのであれですが、未線引き区域というのが、私の手元にあります数字で申し上げまして、平成八年三月末でございますが、全体の国土面積で一一・五%ございまして、先生のおっしゃるように、その中で未線引き区域であって用途地域を決めているのが国土全体では〇・八%、一%弱です。しかし、残りの用途地域はまだ決められておりません、いわゆる白地地域が全国土の一〇・七でございますから、全部とは申し上げませんが、先ほどそこは用途地域の決められる可能性のあるところだと申し上げました。 ただ、数字だけで申し上げますと、何か大変少ない、小さいという印象を与えることも私は存じて申し上げておるわけでありますが、ただ、そもそもやはり人間が住み、あるいはそこに働くという面積は日本国土の中で都市計画の世界で申し上げると全体の四分の一でございますから、それとの比較からいえば、今回いろいろ話題になっているところが全域的にそういう目的を持って特別用途を決めるとなれば、面積的な数字は低うございますけれども、それなりに諸活動を念頭に置いて地域が考えればかなりの面積を対象として決めていくんじゃなかろうかと私は思います。ただ、これはこれからのそれぞれの地域の決め方にかかっていると思っております。
○加藤修一君 最後でございますけれども、いずれにしましても、欧米がやっているような地区詳細計画、ドイツが特にやっているわけですけれども、そういった面での我が国の都市計画上のゾーニング、そこはかなり整備されていない。本当に欧米並みの社会的規制をゾーニングによって行うことができるかということが甚だ疑問である。そういった意味では、私は都市計画法をきちっとするということも大切でありますけれども、さらに大店立地法でそういった面の社会的規制がきちっとできるような体制をぜひ通産省の方でとっていただきたいと思います。 いずれにしましても、これは非常に大きな問題ですから、関連省庁十一省庁合わせてやっていくという話ですけれども、その場合の窓口の一本化という問題もございます。さまざまな課題がございますので、鋭意努力してきちっとした体制をつくってやっていただきたいことを要請して、終わりたいと思います。 以上です。
○梶原敬義君 法律案の審議に入る前に、大臣に少し申し上げて、感想があればお聞きしたい人です。 十八日に、本院の中に中小特という、これは経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員会というのができまして、特に中小企業の置かれている状況や貸し渋りの状況を特別委員会で調査して手を打っていこうということで、ほとんど本委員会の委員の皆さんが手分けをして入っておるんですが、二班に分かれまして静岡県と栃木県の方に行って、私は一班の斎藤特別委員長が団長をしております静岡県の方に行ってまいりました。 静岡県では、中小企業団体中央会の井上会長、それから静岡県商店街連合会の御園井理事長、その他二名、合計四名の方から意見聴取をいたしました。そして、今日置かれている中小企業の経済環境の状況あるいは貸し渋りの状況についても報告をいただきました。 私どもはかねて、政府系金融機関、そして各県にあります信用保証協会、これらについても大臣の方に要請しておきましたが、その辺は相当改善されている、特にまた信用保証協会の関係も随分よくなったというのを各公述人から聞きました。大臣の努力を本当に多としたいと思うんです。 その際に、いろいろとあったんですが、心に残ったうちの二つを申し上げたい。一つは、静岡県家庭紙工業組合の理事長の佐野さんという人が、これはトイレットペーパーとティッシュペーパーを古紙を原料にしてつくっているんです。一方では、バージンパルプといいますか、木から直接パルプをとってやっている大手のメーカーがあるんですが、この佐野さんのところは古紙を再生してティッシュペーパーとトイレットペーパーをやっている。ここは大手がどんどん進出するものですから中小が侵食を受けて、そういう非常に厳しい状況、不安を訴えられました。 それから、静岡県商店街の御園井さんは、大型店がどんどん進出してきて、もう本当に中心市街地や小売商店というのが非常に不安だと、非常に空洞化しているという実態を話されました。 ただ、ちょっと気になったのは、この人は浜松の出身ですが、我々も中心市街地に前は住んでお店をやっておったが、ある時期から郊外に住んでいると。それで、郊外にどんどん住むものだから、郊外に大型店が出店してきた場合、そこに皆行くと、そういう悪循環みたいなものも指摘をされておったところでございます。いずれにしても、本法律案に関係するところといえばここでありますが、非常に不安な実態というものを述べられました。 その前に、本院で参考人に来ていただきまして、ここで参考人の意見聴取をしたんですが、田島さんという学者は、「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」というようなことを言われたんです。これは大店法の審議会の会長か何かやった人です。本当にそういうことならいいんですけれども、静岡の例じゃないですが、ボクシングのミドル級とフライ級の打ち合いみたいなもので、そのときに参考人も言っておりましたが、フライ級の人はやっぱり撲殺される。 こういう状況というものは大臣もお感じになっていると思うんですが、ずっと一連の流れを見ていますと、それでもやっぱり競争競争と、無制限に競争せいということになっているものですから、どうもこういう法律を審議しても、外圧がどうやこうやと、そういうことだけが心配で、もっと弱い者の立場に立って大臣あるいは通産省は仕事がどうしてできないものか、このように感じました。いかがでしょうか。
○国務大臣(堀内光雄君) 前回のときにも梶原委員からミドル級とフライ級のお話をいただきました。 中心市街地の問題のお話を申し上げましたら、個々の商店街それぞれの問題なんだという御意見もいただきました。そういう個々の商店街の問題も含めてとなりますとなかなか答えが出しにくいのでありますが、委員の御指摘のとおり、かつては商店街では店舗と住居というものが一体となっているケースが一般的でございましたし、商店主は大体その地域の大きなコミュニティーのまとまりの中心になるような指導者的な方も大変多くいらっしゃいましたし、防火とか防犯とか伝統文化とかお祭りとか、いろんな伝承などの幅広い分野において中核的な担い手をやっていただいたということでもございます。 こうした単なる商売を超えた地域との結びつきというものが商店街に大きな強みをもたらしていたということが言えると思うのでありますが、それが住居を移ってしまったということで、だんだんそういうつながりが少なくなってきている面もございます。世代交代が進む中で郊外居住というのが進展をしてきた、そういうような状態でございますから、商店街と地域との結びつきが希薄になってきた点も確かにあると思います。 こういう商店街の置かれた環境を少しでも改善するとともに、商店街自身の新たな対応というものを後押しするために、この間も申し上げたのでありますが、中心市街地活性化法というようなものをひとつ中心に考えて、その一環として、中心市街地の土地の利用効率の向上のための区画整理事業、良質な住宅整備への支援とか、あるいは商店街における空き店舗の対策とか、高齢者向けの宅配サービスというようなものとか、先進的な取り組みをされているところの方々の支援をするとか、いろんな問題を含めてこれからの中心市街地をもう一回力強いものにし、地域の中での中核的存在になっていけるようなそういう後押しをするための一つの政策として、この中心市街地の法案というものをつくり出しているというふうに御理解を賜りたいと思います。
○梶原敬義君 きょうは中心市街地活性化法案について主に質問したいと思うんですが、これは中心市街地の活性化に向けて国が基本方針を作成する、こうなっているんです。 この基本方針というのも、立地法のときの指針と同じように、こうこうこうだという基本方針を幾つか箇条書きに書いておるんだが、法案審議をするときに基本方針を、具体的な案みたいなものは委員会にどうして提出できないのか、相当時間もあったわけですから。この点はいかがですか。
○政府委員(岩田満泰君) 中心市街地活性化法の方の基本方針につきましては、一つは、市町村が基本計画を作成する際に必要なもの、もう一つが、民間事業者などが国の支援を受けながら事業を実施する際に必要になるもの、大きく分けて二つの内容になるかと思っております。 それに対する国の基本的な考え方を示すということでございまして、やや具体的に申し上げますと、主として市町村の基本計画に関連する市町村向けにつきましては、中心市街地における市街地の整備改善及び商業の活性化、これは二本柱で申し上げておりまして、これを一体的に推進をすることが望ましいという基本的な考え方をまず示すということがございます。 それから、中心市街地の位置及び区域に関することでございまして、中心市街地というものはどこか、法律にも書かれておるわけでございますが、法律に加えまして、どうした区域に関することの事項かを定めてお示しをするということでございます。 それから、中心市街地で土地区画整理事業でございますとか市街地再開発事業でございますとか、あるいは道路をつくる、公園をつくる、駐車場をつくるといったような、公共の用に供する施設の整備というようなことについてあわせて書かれることがあれば書いていただきたいというようなことでございます。 第四番目に、今度は中心市街地の商業等いわゆる産業面でございまして、そうした商業基盤施設の整備とかその活性化のための事業としてどういうことをおやりになるか、あるいは商業以外の都市型の産業と申しますか、そういうものについては立地促進のためにどんな事業をおやりになるかというようなことをお定めいただこうと考えております。 それからまた、事業者に関連する事項としては、市街地の整備改善のために、商業の活性化の事業とあわせて、例えば公共交通機関に関すること、あるいは電気通信に関することといったような事業の内容も定めていただく。あるいはタウンマネジメントというようなことで御説明をいたしてきておりますけれども、法律でいえば中小小売商業高度化事業と申しておりますが、こういった内容について定めるべき事項についてお示しをするということでございます。 特に、中心市街地の基本計画と申しますのはあくまで地域によってお決めになるわけでございますから、基本的には、そこにもし盛り込まれるとすればこういう考え方でやっていただきたいというようなこと、あるいは具体的な支援策との関連において、この支援策というのはこういう考え方によるものですということをお示しをして事業者の一つのよりどころにしていただく、こういうようなものを考えておるわけでございます。
○梶原敬義君 だから、審議するに当たってそういうようなことをもう少しわかりやすいものを出してほしいわけです。 この第六条には、「市町村は、基本方針に基づき、」「基本的な計画を作成することができる。」と、こうなっているんです。できるということは、大体どのくらい見込みがあるのか、やりそうなところというのは、今の段階で。
○政府委員(岩田満泰君) 私どもが先般、調査と申しましょうかヒアリングをさせていただいたところでは、まずこの基本計画をつくる段階からやりたい、そこからいろいろと支援してほしいというようなお話がございますので、八十余りという市町村でお取り組みが始まっているというふうに理解をいたしております。 ただ、一部には基本計画策定のための勉強ではなくて、計画的なものはある程度従来の積み上げでできているので事業に入りたいというような地域も幾つかあるようでございます。 いずれにいたしましても、これからスタートということの意味で申せば、八十を超えるような市町村において現にこの法律の成立を前提としつついろいろな取り組みが始まっているということが申せるかと存じます。
○梶原敬義君 中身は、国が基本指針をつくって、市町村が基本計画をつくって、そしてそれに対して国と県は助言できる、アドバイスをする、こうなっているんです。 逆に、市町村からいいますと、市町村が基本計画をつくる、それを恐らく県と国にこういうことをつくりました、よろしくと、こういくんでしょう。そして、アドバイスをどこでどうするのかわかりませんが、できたものに対しては承認をするんでしょう。市町村はつくった以上は事業をやらなきゃいかぬですから国や県に助成の要請をする。助成のやり方はいろんなやり方がありますが、こういう形になりますね。そうでしょう。何か今ので違うところありますか。
○政府委員(岩田満泰君) 今、承認という言葉が出てまいりましたが、この法律ではそういう行為を一切とっておりません。基本計画を市町村でおつくりになったらば、ただ後々の国の支援、都道府県の支援というものに関係いたしますので、基本計画の写しを送付していただくというような仕組みになります。
○梶原敬義君 恐らく、これができますと、八十やそこらじゃない、三千三百ある市町村は、市町村長というのは選挙をやって皆なるんです。これはあっちもこっちもやり出したら、自分のところがそれをやらなかったら選挙に落ちるんです。だから、これは恐らく物すごく広がると思いますよ。 そうしたら、どこに予算をつけるか、あるいはどこに助成するか、そういうことは非常に難しくなってきます。それはお金がたくさんあれば別ですよ。しかし国の予算を編成するときにこれは大変です。そうすると、そのたくさん出たうちのどこに助成をするか、どこを認めるか、これはどうして決めるのか、どこで決めるのか。
○政府委員(古田肇君) 御指摘のように、市町村が主体的に計画をおつくりになってそれにのっとってさまざまな事業が開始されるわけでございます。私どもとしては、できるだけ多くの市町村がその持ち味を生かして立派な計画をお出しいただき、立派な事業をやっていただきたい、そういう気持ちで、それに対して国として厳しい財政状況の中で目いっぱいのお手伝いをしていきたい、こういう考え方で対応しておるわけでございます。 特に、平成十年度におきましては、既にるる議論がございますけれども、十一省庁が例の経済構造改革特別措置でありますとか、あるいは市街地活性化のための公共事業の特別枠でありますとか、そういった予算上のめり張りを十分生かしながら、十一省庁で数千億円から一兆円に上る予算を用意させていただいたわけでございますし、それから、去る四月二十四日に決定いたしました総合経済対策におきましても、中心市街地活性化も含めた民間投資を誘発する事業ということで、政府全体として八千億円程度の事業を追加的に実施することにしたわけでございます。 その中で通産省も二百億を超える補正予算を出させていただいておりまして、それによって箇所数、特に基本計画づくりの箇所数も飛躍的にふやす構えでおるわけでございます。 ただ、三千三百一斉に出てきたらどうするのかと、こういう御質問でございますけれども、いろいろお話を伺っておりますと、地域によりまして計画の熟度でありますとか、あるいは実行のタイミングでありますとか、あるいはどの程度の期間でやっていくのかとか、さまざまなものがございますし、これから改めて取り組もうというところもあるわけでございまして、決して平成十年度一年限りではなくて、私どもとしては継続的に息の長い支援策を講じてまいりたいというふうに考えております。 そういう前提で、もちろん市町村がどういう事業をどのように選択されるかということになるわけでございますが、今予定されている事業だけでも百五十項目にわたる予算でございますので、市町村がお選びになったものを国として見て、集中的あるいは重点的に御支援できるような関係省庁連絡協議会での議論を十分尽くして、そこで客観性あるいは透明性を持った決定をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○梶原敬義君 言っていることや前向きにとらえていることは評価しますけれども、恐らくこの法律ができた場合にはもうタケノコみたいにどんどん出てきます。そういうときに調整は県にやらせるんですか。うちも計画をつくったから助成してくれ、あるいは予算をくれというのがどんどん出た場合にはどこかでそれは調整をしなきゃ国の予算はもたぬでしょう。通産省の予算はそうでなくても大したことない。どうなのか。
○政府委員(古田肇君) 先ほど答弁にもございましたように、県の役割としては助言ということが法律上あるわけでございますが、この助言の中身といたしまして、今御指摘のような複数の市町村間の調整もあるいはあるかもしれませんし、あるいは県としてのいろんな予算面での支援もあろうかと思います。 しかし、あくまでも市町村のイニシアチブを県も国も最大限尊重する形でこれを守り立てていく、こういう仕組みが今回の市街地活性化法の一つの重要なポイントになっておるということでございます。
○梶原敬義君 では、話を変えますが、これは十一省庁にかかわるんです。それで、主には通産省と建設省と自治省が大体なる。そうすると、おれのところはこれをやりたい、活性化したい、こういう事業をやりたいと、こう言い出したときに、連絡会議か何かをつくってやるということですが、この窓口を一本化しないと、地元の人はやりたいと言ったって、これは十一省庁に全部手続をしなきゃ進まぬようなものじゃ余り意味がない。悪くとれば、ここで調整する気かなと。まあそういうことはないと思いますが、窓口の問題はどうなんですか。
○国務大臣(堀内光雄君) 委員の御指摘のとおり、この窓口が一本化になりませんと各市町村から上がってきたものを円滑に促進することができなくなってまいると思います。 と同時に、もう一つは、先ほどの御指摘のように、三千三百の各市町村から全部出て一遍に窓口に来られてもこれはなかなか大変なのでございます。基本的には市町村のイニシアチブのもとに自由に上がってまいるんですが、ただ、恐らく県の意見とか助言というものが、現在でも各地に参りますとそういういろいろお話がございますが、県が相当それを調整してくれているような面も見受けられております。 そういう意味で、また市町村には計画をするだけの力のないところもございますし、県がある程度の助言を幅広くやってくれるんではないかというふうな面を感じておりますが、あくまで上がってまいりますときには市町村から直接の形で上がってまいります。それをひとつ窓口としては一本化いたしまして、幹事省といたしまして通産省と建設省と自治省という中での窓口一本化の取り扱いをすることにいたしております。 同時に、関係省庁の連絡協議会を設けまして、そして今準備を進めておりますが、この中での調整や連絡を図ってしっかりとした対応をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。 同時に、本法の運用や関係省庁の施策あるいは先進的な事例、こういうようなものの情報を一元的にしまして、窓口を通じて市町村の相談に応じたり情報を流してあげたりというようなこともしてまいりたいというふうに思っております。 同時に、施策の実施に伴って必要となる市町村からの書類の送付だとか事業内容の説明、こういうものも一元化した窓口を通じて市町村から受け取った情報を関係省庁の間でできるだけ共用することにいたしまして、市町村の手続の負担というようなもの、あるいは手間の負担というようなものをできる限り省くようにいたしてまいりたいというふうに思っております。
○梶原敬義君 その件につきましては、後、総理も来られるようですから、私の方からはその窓口の問題と予算措置、やっぱり予算措置は大変なことになると思いますが、その辺も要請したいと思っております。 一応、中心市街地における活性化の問題につきましては、大体前と後ろはわかるんですが、基本指針や、一体どういうやり方をするのかという点が非常に不明なところがありまして、やっぱり裁量行政というか、その枠というのが依然としてわかりにくいところがありますが、総論としてはこれはいいことですからぜひやってもらいたいし、もっと使いやすい方向をぜひ検討していただきたいと思います。 この前質問いたしました大店立地法につきまして、若干繰り返しになると思いますが、申し上げたいと思います。 一つは、これも指針の問題で、指針の骨組みみたいなものの若干のメモを通産省からいただいて見ましたが、これはなかなかよくわかりません。これだけではわかりませんから、さらに先ほど加藤委員の質問に御答弁されましたように、指針のアウトラインができましたらできるだけ早く国会の方にもお出しを願いたいと思います。 問題は、十三条で需給関係は配慮するなと言って切っているんです。それで、一方では街づくりのことを言っておりまして、非常にこれは難しい内容になっておるんですけれども、「地域的な需給状況を勘案することなく、」と、十三条でばさっと切っております。 〔委員長退席、理事沓掛哲男君着席〕 この前質問しましたように、アメリカの法律の中にも、「ダウンタウンの小売業を保護することが就業機会の確保、税収の確保等、公共の福祉の維持・増大につながると判断されるならば、ゾーニングによって郊外のショッピング・センター開発を規制することが」できると。フランスのロワイエ法も非常にいろんな街づくりや何かのことも考えてやっております。 ぜひこの指針に反映してもらいたいのは、街づくりのことが一つ。それから、身近な買い物機会、車を持たないお年寄りの人たちが歩いていく買い物機会を確保するとか、中心市街地のにぎわいをどう確保するかとか、こういうものを抜きに指針というのは書いてもらいたくない、こういうことを反映はできないのか、いま一度答弁願いたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) ただいまのお話のような身近な買い物機会とかあるいは中心市街地をどうするとかいうような問題というのは、まさに住民の人たちの買い物の利便性を考慮した商業集積の立地誘導の世界の話でございまして、今御指摘のございましたアメリカのゾーニング、まさに都市計画的な手法の中で、そういう生活利便性、あるいは小売機能の集積のようなものをどう配置するかということが考慮された上で線引きがされるということでございます。 個別出店が出てきた案件ごとに、それが小売機能の保持であるということをもしやるとすれば、その内容としていかなるものが含まれるかということになるわけでございまして、商業調整あるいは経済的規制というものから脱却するという今回の政策転換の趣旨から申し上げ、あるいはまた規制の合理性というような面から見ても、やはり御指摘のような点というのは基本的にはいわゆる都市計画のような、ゾーニングのような体系の中の考慮要因として街づくりを考える中で措置されるべきことであるというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○梶原敬義君 指針をこれからつくる場合に、特に商工会議所や商工会や県、市町村、それから地元の中小商店街、そういう人たちの意向というか意見というか、これは十分配慮した上で指針というものを扱ってほしい、その点はもう一度確認しますが、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 指針は極めて重要なものでございまして、私どもも一つにはまず実態調査と申しましょうか、そうしたもろもろの実態把握というものがまず第一でございます。 その上で、内容的にはかなり専門的にわたることもございます。そういうものについては専門家の意見も聞く。もちろん、法律上関係省庁と御相談をするということになっているわけでございますから御相談する、地方自治体とも御相談をする。今おっしゃいましたような商工会議所あるいは商工会というような関係団体も含めていろいろと幅広く御意見は伺ってみたい、このように思います。
○梶原敬義君 これは私の地元の話ですけれども、大きなデパートもあります、スーパーも幾つかあるんです。全国的なスーパーを展開している企業が何年か前から正月に営業をやり出したんです。それは確かに喜ぶ人もおりますし喜ばない人もおります。働く者の立場になると、近所のスーパーや小売店やデパートの人たちは正月、元旦は休もうと、こういう雰囲気だったのが、正月からだっと有名なスーパーがやり出したわけです。 だから、やっぱりこういうのも届け出をするときにきちんとやってもらわないと、社会の秩序のあり方というのか、その地域はそういう社会で成り立っておるところを、がさがさやり出して正月からゆっくりできないような雰囲気になってきている。 そういうのも一つですが、この法律で届け出のところでどういうものをどう売るかとか、そういうことも最初から入れてほしいんです。いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) この法律の目的に照らしましても、小売業者の業態といったような情報が必要だと考えております。その意味合いにおきまして、法五条二項に基づきます届け出の添付書類の中に、どういうようなものをお売りになるのかということについて、あるいはどのように売るかという内容にもよりますけれども、いずれにしても店の運営方法等々については届け出をされることになると存じますので、そういうことをこの届け出及びその添付書類を通じて把握はできるようにしたいというふうに考えております。
○梶原敬義君 それから、見直し規定というのは、先ほど加藤委員のところで議論が大分ありまして聞いておりましたが、これは三年ぐらいたったら一回見直すという、そういうものが必要ではないか。 それから、勧告、公表というのがありますが、場合によっては、悪質なものについては命令とかあるいは罰則とか、この辺のことは入れておった方がいいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 先ほどもお話し申し上げたところでございますが、勧告、公表どまりと申しましょうか、そのようになっていることは事実でございますが、この勧告がまさに民意を踏まえた自治体の首長の御意見として出され、それを実現するために勧告がなされるわけでございまして、その意味でこの趣旨を出店者はぜひ尊重していただくということが極めて強く期待をされておるわけでございます。先ほど九条四項のお話を申し上げさせていただきましたが、都道府県の勧告に対して「必要な変更に係る届出を行うものとする。」という方向性を持った規定ぶりの趣旨につきまして、広く関係の方面に対して周知を図り、その運用状況についても注視をさせていただきたいと思います。 それから、一般的な見直しのお話がございましたが、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、常時この法律全般の運用状況については私どもも注視をさせていただくつもりでおりますし、その上で必要な時期に適切な対応を回らせていただくということは当然のことではございますけれども、そのような立場で臨みたいと考えておるわけでございます。
○梶原敬義君 中心市街地活性化法と立地法とまたがるような話でありますけれども、街づくりという考え方が、中心市街地活性化法を見ますと、どうもどこかの相当権威のある人が市町村から依頼されてつくっていく、何か一律的な感じがしてならぬのです、そういうものができ上がるんじゃないかと。 私の地元に湯布院という町があります。その湯布院は何人かの人が相談をして、創意工夫を凝らして街づくりをやっているんです。東京のどこかにそういう街づくりのアイデアを持った会社があって、その人に依頼すれば大体ぱっぱっぱっとできるというようなことになって、気がついたら日本全体の街づくりが似たような街づくりになって味もそっけもないということになりかねない。 どうもそういう感じがしてならないんですが、もう少し地方は地方で街づくりをやるために、県なら県に街づくり審議会みたいなものをつくってもらって、そこで本当に個性を生かした街づくりというものをしないといけない。中心市街地の方も、幾ら設備をよくし、幾ら環境をよくしたとしても人通りがなきゃ物も売れません。だから、人の流れをどうそこに呼び込むかというような問題。 すべて街づくりの問題については、私は、地方分権のことを言うならば、地方にそういうものをつくってもらうように国が強くアドバイスして、その後は地方で知恵を出すように、そういう持っていき方をした方がいいんじゃないかと思うんですが、何かありますか。
○政府委員(木下博夫君) 街づくり審議会のお話も出ましたので、便宜私の方から少しお答えしたいと思います。 今、全国の市町村三千三百近くの中で審議会をつくっておりますのが千八百足らずございます。これはいわば都市計画関係の決定に携わる審議会でございますから、先生おっしゃられたのはもう少し小ぢんまりとした、あるいは身近なものをイメージしておられるかもしれません。いずれにせよ、お話のございましたその審議会等がそれぞれの地域で個性ある街づくりの方向を決めていただくということは、大変機運は高まっておりますし、今日的には大都市圏、地方圏問わずに、いわば中心市街地の空洞化というのは同じ悩み、質的な違いはあるかと思いますけれども、そういうものを持っております。 先ほど来いろいろ御質問ございまして、大枠基本的なことについては通産省からお答えさせていただいておりますが、とりわけ基盤整備などをやる場合について、いろいろ先生おっしゃられたように全国の市町村が自分のところのいわば言い値で出てきたときに、果たしてそれをどういうふうにアテストするのかということについての御質問も先ほどございました。 私、ちょっと答弁が長くなるかもしれませんが、それぞ札の公共団体のやる気の問題と同時に、フルセットでないということを重ねて申し上げたいと思っております。それぞれの地域がやはり自分のところでどんなところがウイークなのかあるいはこれから顔として育てるのかということについて考えていくときに、公共事業のときに、特に建設省では区画整理とか再開発のような面整備、あるいは住宅とか、さらには一般的に言われております道路などにつきましても、従来は個々の道路を単独で採択してまいりましたけれども、これからはある程度そういう面的広がりの中で公共事業のいわばアテストをしなきゃいけないんじゃないか。それで、公共事業に言われておりますいろんな御注文に対して既に再評価システムなどもつくっておりますが、その再評価システムを個々の事業だけでなく、今回の中心市街地問題にひっかけて、より面的広がりのある中でそれぞれの事業について建設省の場合はアテストしたいと思っております。 これは建設省のことでお答えいたしましたけれども、恐らく各省横並びでこれからいろんな工夫なり協議もさせていただきますが、おおむねそういう意味では各市町村が出してまいります事業については、手順としてはそういうものもスクリーンとして通しながら採択をしていくことになろうと思います。 話が長くなったことで恐縮でございますが、事業もそういう採択をしますし、それから街づくり協議会あるいは審議会へ名前はともかくといたしまして、それぞれの地元での熱心な御議論が本来この中心市街地活性化の方向づけを決めていくものだと私たち期待しております。
○梶原敬義君 終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下でございます。 まず、建設省に伺います。 通産省は、大店法廃止後の大型店出店規制は改正都市計画法によるゾーニング手法でやると説明されております。果たしてそれで実効ある出店規制ができるのか、中小小売商団体、商店街の皆さんが今大変心配されています。用途地域に上塗りをして、例えば小規模小売店舗地区などの特別用途地区を設定するということによるゾーニング規制というふうに聞いておるわけですが、そもそもこのペースとなる用途地域が全国土の四・七%しかないということは先ほどの質疑でも明らかになりました。 そこで、わかりやすい例を挙げて少し議論をしてみたいんですが、今大型店というのは用途地域の指定のない郊外へ出店する場合が大変ふえております。改正都市計画法では、こういう用途地域以外の郊外に出店する大型店をどのように規制することができるんでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) 今回、都市計画法改正をお願いしております趣旨は、今回の中心市街地法にも当然関係するわけでございますけれども、都市計画法の考え方といたしましては、いわば商業に限らず一般的な措置というふうに私ども理解しております。しかし、今日的状況の中では、御質問がありましたように、そうは言うものの商業関係に大変関心が高いわけでありますから、今回つくろうとしてお願いしております制度が商業的サイドから使えるのか使えないのかというようなことでの御質問だと理解すれば、私は、従来ありました特別用途地区が類型廃止によってより使いやすく、あるいは地元の意向が反映する制度に限りなくなっていくかと思います。 〔理事沓掛哲男君退席、委員長着席〕 おっしゃられたように、面積については先ほどの委員からも御質問がありましたけれども、私そのときもお答えしましたように、国土全体を念頭に置けば確かにパーセントは非常に低い数字が出ておりますが、そもそも人が住み、働く場所が四分の一、これは都市計画区域を前提とすれば、今都市計画区域は国土の二五%余りを対象としておりますから、そこをベースにして考え、かつ、先ほど先生はいわば郊外型とおっしゃいましたけれども、私の知る限りでは、大体用途地域のかからないいわば都市計画区域外あるいは調整区域で立地した件数は、通産省などからいただいている過去の数字でもおおむね一割ぐもいでございまして、八割以上は市街化区域、あるいは先ほど申し上げました未線引きでありましても、これから用途地域を決めれば十分対応できるところが残り八割から九割近くあるような実態でございますから、それからいえば土俵はある程度確定できているんじゃないか、あるいは活用によってはそれを広げることができるんじゃなかろうか、私はこういう立場をとっております。
○山下芳生君 しかし、今後の動向では、郊外への出店というのが恐らくふえるであろうということは、年々そういう傾向はふえておるわけですから、そこをどう規制できるのかということを少し具体的に聞いているわけです。それはどうなんでしょうか。 そういう用途地域が指定されていないところに出店する大型店を小規模小売店舗地区などを指定することによって規制しようと思ったら、これは市町村がそういう判断をすれば自由に特別用途地区は設定できるはずですから可能なはずなんです。その場合、どういう手続、どういうふうにすればそれができるんでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) ちょっとくどくなりますが、前提としては、これからの産業あるいは商業、とりわけそういうものがどういうトレンドを示すのかというのは私だけの意見ではなかなか申しかねますが、今度の中心市街地もそうでございますが、全体的に我が国の経済成長なりを見てまいりますと、従来のような右肩上がりから大分転換してきておりますから、私は、地元の中心市街地に既にストックとしてございます都市施設等を大いに使っていこうという方向が市町村の基本的考え方になっていくんじゃなかろうか。しかし、それは商業関係者がそういう方向に対して自分が受け入れるかどうかは別でございますが、公共団体のいわばパブリックな立場からすれば、ある程度既存ストックを活用する方向が街づくりの方向であろうと私は思います。 しかし、そういう中で、御質問がありましたように、いわば都市計画サイドからどういう対応ができるのかということでございますが、都市計画区域外に立地することについては都市計画の世界では当然対応をしておりません。 しかし、理屈っぽく申し上げれば、もし必要があれば、それは市街化区域、調整区域という線引きも含めてでございますが、都市計画区域を広げるという対応でございましょうし、それから現在市街化区域、調整区域という線引きをしていないところで新たな立地をやる、いわば未線引き地域、白地地域に立地する場合は、御質問のございましたように、まず用途地域を決めた上で、その用途地域を補完するという今回の改正を使っていただくことによって、いわば特別用途地区を重ねて色塗りをしていただくことによって何らかのコントロール、規制をすることは制度的には可能ではなかろうかと思っております。
○山下芳生君 用途地域を設定して、その上に特別用途地区を新たに設定することは可能だということなんです。そうしますと、まだそういう設定がされていないところのどこに大型店が出店してくるのかということはなかなか容易に予測することはできないと思うんです。あるいは、出店計画をつかんでからそういう新たに用途地域あるいは特別用途地区の設定をしようと思ったら、もう間に合わないということも起こり得ると思うんですが、それはどうなんでしょうか。そういう場合にどうやって規制ができることになりますか。
○政府委員(木下博夫君) お答えとしては特別の妙案はございません。 といいますのは、街づくりというのは、十年、二十年、もっと言うならば五十年とかその先を眺めながら街づくりをしておるわけでございますから、当然それらあたりについて土地利用規制も連動していくわけでございます。 ただし、都市計画法には五年ごとの見直しという仕組みもございますから、もちろん微調整も含めて時代に合った見直しは当然やるわけでございますが、そういうような流れの中で、今おっしゃられたように、あした、あさって突然出てきたものに対応するにはどうかということでございます。 町なり市の考え方として、今後こういう町をつくっていくということについて、郊外にはもう余り大きなそういう施設を立地することを考えない、むしろ都心部でいわば今までの商店街を活用する、あるいは場合によっては新たな大型店舗を都心に置いて、それと連動するといいますか協調するような形で周囲の商店街にも活力を与えていくというような姿勢も含めてでありますが、それならば中心市街地にはある程度のそういう立地も可能なような色塗りをしておくわけでありますし、郊外に立地すべきでないという判断が公共団体にあるならば、早目にそういう必要な色塗りをすることによって対応していくと思います。いわば事態が起こってからの色塗りというのは、そもそも都市計画の形、手続としてはいささかそういうのには対応しにくいというか、そういう意味での対応は私は今のところ念頭には置いておりません。
○山下芳生君 つまり出店を察知してからでは対応できないということであります。 それからもう一つ、中心市街地に大型店を誘致して活性化を図ろうという政策をおとりになる市町村が出てきたと。逆にそうなると、それを生かすためにも、郊外に出店してもらったら困るから郊外には大型店を出店できないようにしようじゃないかと本当に徹底して考えたら、郊外すべての地域を用途地域に指定し、その上に特別用途地区を上乗せする、その特別用途地区の目的は小規模小売店舗地区ということをすればできるということなんでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) やり方はいろいろあろうかと思いますが、先ほどの答弁を私もう一回補足いたしますと、そういう流れは都市計画の流れに余り合っていないということでありますが、現実にその手続が絶対にできないというふうに全面的に否定して私申し上げたわけではなくて、都市計画手続は長いレンジで物事を考えておりますので、きょう、あすという形では普通は対応はしないということで申し上げますが、今先生の御質問がありましたようにいろんな事態が発生するわけでございまして、あくまでもその町として将来的に郊外には余り立地すべきでないという方針があれば、それはそれなりの色塗りを当然考えるでありましょう。 ただ、そのときには当然住民の方々との御相談なり、あるいは都市計画審議会等の有識者の御意見も聞きながら決めていくわけでありますから、そういう意味では、市長さんを含めてそういう市の方の判断、都市計画の提案をしていく際にはかなり多くの人たちの考えが、その中でいわばコンセンサスをつくり上げるまでには必要な論議が行われるんじゃなかろうかと思います。
○山下芳生君 今の都市計画の流れからいえば、そういう郊外全部を小規模小売店舗地区に指定してしまうというのはなかなかそぐわない、しかもコンセンサスが要るから時間もかかるというのが建設省の答弁ですから、大型店は今どんどん出店していこうと大型店同士の競争が加速されているときに、そういうやり方では規制することはなかなか難しいというのが率直な印象であります。 しかし、長い目で見て、仮にある市町村が郊外全部そういう色塗りをしたとしましょう。しかし、今の大型店というのは市町村の区域を超えて商圏二十キロ、三十キロという巨大な大型店も登場しているわけです。自分の市町村区域以外、隣の市町村にそういう大型の店舗が出てきて、その市の中心市街地を活性化させようという市の街づくり計画に反するような場合に、その市が隣の市町村に出てくる大型店を規制する方法は改正都市計画法としてはあるんでしょうか。
○政府委員(木下博夫君) あるかないかというよりは、私は、制度としてはそれぞれの市町村が自分の世界で考えるというのがまず原則だと思います。しかし、今先生がおっしゃられたように、これは商業関係だけではなく、例えば道路施設を整備するについても相当広域的な人の流れあるいは物の流れというのを考えなきゃいけません。 そういう意味では、市町村のとる態度としては、周辺の市町村との十分な相談というのを街づくりの世界ではこれから深めていかなきゃいけないし、深めるべきだと私は思っております。 したがいまして、制度的な問題は別といたしまして、そういう各関係市町村といいますか周辺市町村との協調の中で、どんなところに施設として立地することがあるかということについては、常々他の公共施設の整備状況なども見ながら協議してお決めいただくのが適当ではなかろうかと私は思います。
○山下芳生君 つまり、そういうことをやらないとできないということなんですよ。 ですから、私は、今建設省が答弁された、本当に郊外を全部色塗りする、あるいは隣の町に出てくる大型店についてはお互いに協議しながらそういうものを決めていく、そういうことをやらない限り、都市計画法に基づく大型店の出店規制というのは事実上できないということなんです。ですから、これは大変なことなんです。現行大店法では、たとえ隣の町に出ようが、商圏が大きな範囲に及ぶものであれば、その範囲に入っている市町村はきちっと意見を言うこともできる、広域的な範囲で調整ができることになっているわけです。ですから、私は、その大店法を廃止して今の改正都市計画法によるゾーン規制ということで、これまでどおり大型店の規制はそちらの手法でできるかのような宣伝をしてもらったら困るというふうに思うわけです。 先ほど、ヨーロッパの都市計画法に基づくゾーン規制が例として紹介されました。例えばドイツでは、国土計画や都市の発展などに相当の影響を与えるショッピングセンターや大型店は、床面積が一千二百平方メートル以上のものは原則として都市の中心部または特別の指定区域のみ立地が許される、そのほかは原則出店禁止であります。例えば、特別地区というのは人口九十六万のケルン市ではわずか五カ所しかない、人口六十万人のデュッセルドルフでは一カ所もない。それほど厳しく都市計画的な手法で大型店出店規制というのができているんです。 今の説明では、ドイツなどの都市計画的な規制と比べれば、改正都市計画法のゾーン規制というのは雲泥の差だと言わざるを得ないと思うんです。私は、大臣、これはもう都市計画法でゾーン規制をやるから大丈夫だなどということは言うべきじゃないと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 今お引きになりましたドイツでまさにそういう規制が市町村のレベルの判断において行われておるわけでございまして、そうされることを国の政府としてどうするかということは私どもも申し上げませんが、都市局長が答弁されておりましたように、ある市町村が大型店の郊外立地というものについて抑制的に対応したいという判断をされるとすれば、まさにドイツにおいて中心地区とショッピングセンター及び大型店地区というものを指定することそれ自身が市町村の判断によって行われておるわけでありますから、そういう判断が行われることは我が国の市町村においても十分あり得る。 今回は、さらに特別用途地区を地方の自由に任せるという新しい制度を導入しておるわけでございますから、ドイツの市町村の御判断はドイツの市町村の御判断として結果がそうなっているということでございまして、その意味でそこは今回の対応と方向性としては同じである。我が国の各市町村が個別にどう御判断になるかということはわからないわけでありますけれども、その自由な地方の御判断ができるような制度的枠組みを国としては提供したいというのが今回の提案をさせていただいている点であるということを申し上げたいと存じます。
○山下芳生君 それが本当に欺瞞的な宣伝だと言うんですよ。全部郊外を色塗りするというのは都市計画法の今の流れにはそぐわないというふうに、時間もかかるというふうにおっしゃっているわけですから、そう簡単にできる仕組みじゃないんです、ヨーロッパと比べて、仕組み自身が。 それから次に、外務省に伺いたいと思います。衆議院で総理の答弁でもはっきりしていることですが、現行大店法はWTOのサービス貿易一般協定に違反しないというのが日本政府の公式の立場であります。外務省から事前にいただいたペーパーによりますと、その理由として、「大店法上の措置は出店そのものを禁止しているわけではなく、また売上高を制限するものでもない」などとしております。つまり、大店法は数の制限あるいは総数の制限をしていない、だからWTO協定上違反ではないというのが日本の立場だと私は理解しておりますが、間違いありませんか。
○説明員(渋谷實君) 今御指摘のとおり、我が国としては現行の大店法がサービス貿易一般協定に違反していないという考えを持っております。その根拠としては幾つかございますけれども、今御指摘になられたように、現行大店法上の措置は新規出店を禁止したり直接に売上高を制限するものでもございませんので、市場アクセスについて定めたサービス貿易一般協定の第十六条に抵触していないと考えております。 ただ、他方、国際的には反対している国もあるということでございます。米国がその一例でございます。そこで、我が国としては、その米国とWTOのもとで二国間協議を行いましたけれども、相互に満足すべき解決には達しませんでした。したがいまして、今米国が紛争解決のためのパネル設置要請の権利を有したまま現在に至っているというのが現状でございます。
○山下芳生君 私は、アメリカがどう言おうと、アメリカに対してもきちっと自国の立場を主張するというのが主権国家としての当然の仕事だと思っております。日本政府の立場はWTO協定上違反ではないというのが現在の立場だということを確認しました。 通産省、それはいいですね。
○政府委員(古田肇君) WTOで米国との間で二国間協議を行っておりますが、日本の主張として今外務省の方から御答弁がありましたような考え方を述べておるということは事実でございます。
○山下芳生君 それを確認した上で聞きますが、大店立地法第十二条にいわゆる「地域的な需給状況を勘案することなく、」という規定を設けてありますが、この内容は、今答弁があったWTO協定に違反するようなことはやらない、つまり、数の制限、数量の制限ということを指すのであって、そのほかのことは宿さないというふうに解釈していいですね。
○政府委員(古田肇君) 御指摘の十二条の規定でございますが、経済的規制から社会的規制への政策転換という今回の趣旨について、地方自治体も同じ方向で徹底して対応していただきたい、こういうことで設けられておるわけでございます。 その際、新たな制度の運用でございますとか、あるいは地方自治体が講ずる施策がWTO協定と整合的であるべきことは当然のことでございまして、かかる趣旨はそこに含まれているということでございます。 それから、先ほどの答弁に若干補足させていただきますけれども、日米間の主張は先ほど申し上げたようなことでございますが、大店法の現状に対する事実認識、つまり大店法がどの程度商業制限的かということについての認識でありますとか、それから御指摘のありましたGATS、サービス協定の十六条第二項の解釈につきまして日米間で相当認識、考え方の隔たりがあるわけでございます。さらに、そういう隔たりの中で意見が一致しておらない、満足すべき解決に至っておらないということでございますので、これが仮に第三者によって構成されるパネル等に持ち込まれるとなりますと、その行方については全く予断を許さない、こういう状況であるわけでございます。
○山下芳生君 もう一遍確認しますけれども、この十二条の内容というのはWTO協定に違反しないのであれば、中小小売業への影響を勘案するということは可能だと、それまで排除しているものではないというふうに理解していいですね。
○政府委員(古田肇君) 恐縮でございますが、御案内だと思いますが、十二条に書いてありますことは、地方公共団体が小売店舗の立地に関しまして、「その周辺の地域の生活環境を保持するために必要な施策を講ずる場合においては、地域的な需給状況を勘案することなく、この法律の趣旨を尊重して行う」ということでございまして、WTOとの整合性の問題もございますが、あわせて、そもそもこの法律が一つのナショナルスタンダードとしてのルールを決めるものでございますので、そのルールに沿ってやっていただきたいということをここでうたっておるわけでございます。
○委員長(吉村剛太郎君) 山下芳生君、時間です。簡潔にお願いします。
○山下芳生君 そうなりますと、おかしいんですよ。大店法はWTOに違反しないと。それはなぜかというと、数の制限、総数の制限をやっていないからだという主張をしながら、今度の十二条では、それ以外のことまでわざわざやってはならないということを決めて地方自治体の独自性を縛ろうとしている。私は、これは大店法廃止、そして立地法の制定というのでは、これまでの地域を支えてこられた中小小売業の皆さんが大変なことにならざるを得ないということを指摘して、質問を終わります。 —————————————
○委員長(吉村剛太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、水野誠一君が委員を辞任され、その補欠として堂本暁子君が選任されました。 —————————————
○平井卓志君 相当程度議論も出尽くしまして、改めて個別にほじくり回してお尋ねするつもりはございませんが、若干発想を変えたところで二、三お尋ねしたいと思います。質問通告しておりませんから、審議官ないし局長で結構です。 大型店の出店に関して規制が緩和されて、とうとう大店法を取っ払った。そもそもこの発想は、日米構造協議がございました、その辺が出発点になったのか。そうではなくて、もともと通産行政全般の中で、いずれやらなければならぬというふうな発想を持って起案されたのか。そこのところがわかりませんので、出発点のあなたの御理解と考え方を教えてください。
○政府委員(岩田満泰君) 今回の大店法の見直し作業、具体的には産構審・中政審の合同会議の場を通じて中心として行われたわけでございます。基本的には、今おっしゃいましたような外国との関係というのが一つの要素であることは事実でございますし、日米構造協議が行われた以来の経緯、あるいは近年に至ってWTOというものが成立をしたという事実、こうしたものが一つの要素であることはもちろん間違いがないところでございます。 同時に、やはり国内においても、大店法の存在というものについては、あるいは需給調整をやるということについては、もちろん立場が百八十度違う御意見があるわけでございます。国内においても、こうした商業調整的手法をとること自身についての批判的な意見、あるいはいやぜひそれをもっと強化すべきだという意見も含めた全く逆の意見もあったわけでございます。 そうしたものの議論を総合的に見まするに、最近の国内の議論からいきましても、大型店と中小店を対立の構図でつかまえて議論をするということが本当に状況適応的な手法であるのかというような議論も審議会の場では行われたわけでございます。あるいはまた、大店法というものが持っている有効性というのを、規制の有効性としてどのように考えるのかというような議論もあるわけでございます。同時にまた、大店法というものがあるために、保護されて当然であるというようなことになって、それがまた全体の活力というものに悪い影響を与えているという御意見もあったわけでございます。 そうしたものを考え、海外における動向も考え、私どもは今回むしろ大店法というものは廃止をして、また一方において大型店をめぐって発生しているもろもろの社会問題に対応する体系、あるいはむしろ街づくりというアプローチにおいて中小商業の集積というものを位置づけ、またその持ち味というものを生かしてもらうような仕組みつくり、そういうものに取り組むことこそ大事なのではないかということで今日に至っておるということでございます。
○平井卓志君 あなたのお考えはおおむねわかりましたが、あなたの口からは非常に御答弁しにくいと思うんですが、その一連の協議で、その結果、今日こういう二法が出てきた。アメリカ側の意向というものは結果的にかなり反映された内容になっているんですか。どこまで大店法の廃止についてアメリカが言ったか私は存じません。けれども、おおむねアメリカの意向にかなったものなのか。その辺はどうでしょうか。
○政府委員(古田肇君) アメリカの主張についてのお尋ねでございますが、御指摘のように、かっての日米構造協議の際に、日本の流通のあり方については商慣行を含めましてさまざまな構造問題が提起されました。その一環として、大店法というものが日本の流通を閉ざしているではないかというところから議論が始まり、大店法自身が非常に不透明であるとか、あるいは法律の外でいろんなことが行われているとかいうことでかなりスリム化をしてきたわけでございます。しかし依然として、先ほど来議論がありますように、WTOのサービス協定に照らしてみて大店法がまさに商業調整、需給調整という性格のものであって問題ではないかということを強く言ってきておるわけでございます。 あわせて、アメリカとしては、パネルへの権利を留保しながら現在模様眺めになっておるわけでございますが、今回の一連の大店立地法等々の改正あるいは新法の制定につきまして、実質的な需給規制的なものが再度導入されるおそれはないか、実質的な経済調整にならないかという観点から関心といいますか懸念の表明は逐次行われておる状況でございます。
○平井卓志君 その議論をやっておっても切りがありませんけれども、私がなぜ今アメリカのことを聞いたかと申しますと、役所側の方で街づくりと、何かよくわかるようでわからない言葉、この街づくりというのが出てまいった。非常に博学な方から、ドイツではどう、イギリスはどう、フランスはどうというお話も参考までに出ましたけれども、私も学生時代から今までで五十二カ国、あっちへ行ったりこっちへ行ったりした経過があるんですが、特にヨーロッパ関係は、町というか自分の育ったタウンというか、日本人とかなり発想が違う。 日本というのは、近代化が急激に起きて、江戸末期から明治、大正の町というのはどこを探しても跡形もない。ではヨーロッパはどうかといいますと、国境線に対してはさしてシビアでないが、何百年の歴史を持った自分の町に対しては非常に愛着を持っている。地震の問題もあり建造物の問題もあるが、百五十年、二百年前の町がそっくりそのまま残っている。典型的な例がポーランドのワルシャワです。あれほど徹底的にたたかれた。再建にかかった。どんな町ができるのかなと思ったら、あらゆる資料を探してもとの町を再生することをペースにしてやった。これは日本人には全くない発想なんです。 そうしますと、ヨーロッパの方々が言う町づくりと、今役所の言う、大店法を取っ払って規制緩和をした。それで立地に対する法律と活性化の法律が出てきた。さあ、地域の特性を生かして自治体が中心になって商店街、地域、市町村の意見を聞いて街づくりをやるんだといった場合の町というのは何だろうなと私は考えてみた。 町と一口に言っても、非常に広義に解釈すればこれは千差万別なんです。後でお聞きしようと思いますけれども、地域の方地域の方と言いますが、こっぽりとした城下町もある、寂れた港町もある。漁業が廃れたら、それで食べていた町というのはなかなか再生は難しいんですよ。過疎化していく町もある。 それで、これは見てみますと、大体基本的に都道府県を運用主体としています。ところが、この中身で、大型店の周辺の生活環境の保持ということが目的であるとするならば、前にもお尋ねしましたが、どうして市町村で悪いんだと。これは役所の方からは答弁しにくいかと思いますけれども、一般的に言われることは、全体をひっくるめて言えば、都道府県または政令指定都市に比べて市町村になると行政能力が低いということが言われておるんです。改めてお聞きしますけれども、都道府県を主体にした理由というのは何でしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 大きな理由としては二つあると思います。 一つは、行政の能力と申しますか、むしろいろいろな経験の蓄積の度合いであると思います。それともう一つは、大店立地法の御指摘と存じますが、生活環境という問題につきましても、ケースによりまして複数の市町村にまたがるようなケースというのがあり得るというふうに想定いたしております。そういう意味で、町村と町村との間の調整と申しますか、そういった観点からの対応というものも必要なことがあり得る。主としてこの二つを考えまして、都道府県とすることが適当ではないかというふうに考えたということでございます。
○平井卓志君 最近の一連の政治不信の中で、昨今新聞にも出ておりますけれども、地域住民、国民全般といいましょうか、何となく日本の役所、大きく言えば政府全体、立法府のやることに対して少しく信頼が揺らいできたのではないか。 日本人というのは非常にあきらめるのが早い民族です。ちょっと例はそれますけれども、成田空港に着手した。何年経過したか私は言いませんけれども、少し解決の見込みが出てきた、平行滑走路が間もなくできるような記事の書き方もできる。しかし、よくよく調べてみると、当たっていなきゃいいんですが、あと二十年したって私はあれはできないと思う。極めて難しいと思うんです。そうすると同時に、もとに返って羽田の方はどうだという話がまた出てくる。 政府が決断し、もともとは役所の発想であったか政治家の発想であったかは別にしても、四国に橋がついた。あの人口の小さなところに橋が三つです。橋自体が悪いとは言わぬが、前宣伝としてはもう流通が全く変わるぞと。過疎県である四国全体が四国は一つとして経済的に活性化されるんだと。橋がついてみれば何のことはない、莫大な公共事業費をつぎ込んで、今日残った話は料金がやたらに高いということだけ、これは極端な言い方ですが、そんなことになってしまった。橋をつけたのはけしからぬじゃないかと言う人は一人もいないんです。 それで私が何を言いたいかといいますと、先ほどの各委員からのいろんな大店立地法に対する意義、それから後の展望についていろいろお話がございましたけれども、この法律案が、これはもうそう時間をかけないで成立するでしょう。それで、参加しているのは先ほど来の議論にもありますように十一省庁。窓口の問題、予算の問題等も出ましたけれども、本当にうまく連携してやれるのか。どうも日本の役所というのは、今さら縦割り行政云々を私はこの席で言いませんけれども、ぴちっとうまく協調してやったような例が余り記憶にないんです。 それは、今の失業問題だって一緒なんですよ。幾ら労働省にやんややんやと言ってみたって、雇用調整のお金を少々ふやしてみたって、これは総合経済対策の真ん中にある話なんです。労働省だけで失業問題なんか到底けりなんかつきやしないんです。 同じように、若干意味は違いますけれども、この二法が通って、では先ほど言った街づくりの活性化がどんどん進むのか、うまくいけるのか。行政の裁量権が大きいほどまたぞろおかしな話が中身に入ってこないとも限らない。地域の考え方は千差万別、町に対する概念はヨーロッパとは全く違うということを考えてみますると、せっかく通した以上は中心になる通産省、建設省等がよっぽど腹を決めて親切な指導をいたしませんと、これはろくなことにならぬぞという危惧を持っておりますので、大臣、最後に一言。
○国務大臣(堀内光雄君) ただいま平井委員から非常に御懇篤なる御意見をちょうだいいたしました。 確かに今度のこの法律はいまだかつてない一つのケースでありまして、十一省庁が一つになって一兆円に及ぶ予算を使いながら大きな街づくりをしようという意気込みのもとに集まっているわけでございます。さらに、今度の補正予算でもまたひとつ御審議を賜りながら、事業規模で八千億ぐらいのものをさらに追加しようというぐらいの意気込みで取り組んでおります。 それだけに、この問題は、委員の皆様方の御理解をいただいて法案を通していただきました限りにおきましては、我々といたしまして、建設省並びに自治省、通産省が主体になりましてリーダーシップをしっかり持ちながら、今までの縦割り行政の弊害でこういうものができなかったというようなことのないように、これから先全力を挙げて取り組んで成果を上げてまいりたいと思いますので、今後ともよろしく御指導を賜りたいと存じます。
○平井卓志君 終わります。
○堂本暁子君 最初に伺いたいことは、大店法を廃止してどうしてこのような非常に大きな小売商業政策の転換を図られたのか、その経緯それから理由、簡単で結構なんですが、いろんな議論が尽くされてきたとは思いますけれども、その一番核の部分を率直に伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(堀内光雄君) 今回の政策の転換と申しますか大店法を廃止して大店立地法あるいは中心市街地の法律というようなもの、あるいは都市計画法による政策を行う、これは近年の小売業を取り巻く環境の変化というもの、こういうものを見ながら大店法の限界というものを克服しようということでございます。 第一に、大店法では大型店の立地に伴う交通渋滞、ごみの問題、あるいは周辺生活環境の問題、こういうような問題に対応ができない。でありながら同時に、各大店の近くの方々からは、駐車場待ちの車で大変に迷惑を受けているとか、ごみ処理の問題でもって迷惑を受けているとか、いろいろな苦情が大変出てきているわけでございます。 二番目においては、経済構造改革、特に規制緩和の流れの中で、大店法による経済的規制による大型店の出店規制を継続するには限界が出てきているということであります。 また、いろいろ商業の集積と集積というものの間での競争が大きくなりまして、大店と中小商店街との一致したまとまりの中での共存というような形や、あるいはそういう組み合わせの中で集積全体が魅力を競うような状況が大分ふえてきたということがございます。そういう中で、大店と中小という対立の図式が少し崩れてきているところもございます。 第三番目に、経済的規制であります大店法というものは廃止すべきだという国の内外からの指摘がこれまたございます。こういう点を踏まえまして新たな制度を構築するということにしたのであります。 具体的には、大型店の適正な立地の実現を図るために都市計画法の改正を含むゾーニング的手法によってこれを考えていこう。加えまして片方では、大型店の立地に伴って生じ得る交通とか騒音とか廃棄物の問題とか、その周辺生活環境への影響を緩和するために大店立地法というものの制定を図ることにいたしたものでございます。この三つの法案と申しますか両法案と申しますか、これによってこれからの大型店並びに中心市街地の構成というものを図っていこうということになったわけであります。 また、近年、空洞化の危機にある中心市街地につきましては、その活性化に向けての取り組みに対して関係十一省庁が連携して総合的な支援策を講じることによって伝統ある昔からの街の顔を持つ中心市街地を復活させていこうということ、これらの政策の対応によりまして地域社会と調和のとれた大型店の出店や街の顔としての中心市街地の活性化を図るための実効性ある制度を構築しようということをねらったものでございます。
○堂本暁子君 大臣が今おっしゃったようにすべてが展開すればいいのですけれども、産業構造審議会と中小企業政策審議会の中間答申にもございますように、やはり大店法の制約効果というのは無視できないというふうにまだ言われています。そこのところが今回の政策転換で十分に担保されるのかどうかということはもう今までるる議論されてきたことだと思います。 〔委員長退席、理事沓掛哲男君着席〕 私がその点でいささか今疑問と申しますか危惧を抱いている面があるのは、今おっしゃったような経済の流通の面とそれから都市計画の視点から今回政策が組まれている。もし大店法を廃止するのであれば、二十一世紀に向けて前向きな政策転換でなければならない。その前向きな政策転換というものの中身というものは、個性化、多様化、それから高度化というようなものが消費需要で今どんどん進んでおりますけれども、恐らくそれに対応するのはむしろ中小のお店なんではないか。そういった中小のお店を単に工学的な視点から支援していくというようなことでは、本当の意味で支援できないんではないかということが一つです。 それからもう一つは、地方の街や村の個性、これは今同僚議員の方からもお話が出ましたけれども、生活習慣の伝承の場である小さなお店や、中くらいのお店でもいいんですが、なれ親しんできたお店、そういうお店は時には町や村の方たちの社交場でもあります。それから、ある意味では村にとっても町にとっても市にとっても、私は東京に住んでいますが、東京の下町にとっても、そこに住んでいる住民の無形文化財と言ってもいいんだと思うんですが、もう本当にここ十年ぐらいの間にほとんどと言っていいほど中小のお店は姿を消しました。その中で、ああ、あそこにいたおばあさんはどこへ行ったんだろう、みんな遠くの埼玉県の老人ホームに行ったとか、とても何か心痛む状況です。 そういった中で、一方で大型店というのは全国的なフランチャイズの展開をしているんだとすれば、そこにはどうしてもモノカルチャライズ、同じものを皆私ども着ることになるのかというような危惧を持つわけなんです。日本の文化の多様性、そして地方の個別な個性というものを今度のこの大転換の中で果たしてきちっと優しく守っていけるのかどうかということに非常に不安を持っています。きのうも通産省の方にどうやってそれをやるんですかと言ったら、コンサルタントや何かの指導でと。今、平井先生がたまたま行政能力というふうにおっしゃいましたけれども、それも一つ。 それだけの大転換を二十一世紀を見据えて、また何百年も前からの歴史を見据えて、今住民の意思住民の意思というふうにおっしゃっているんですけれども、そのきちっとした意見を一体どうやって聞き取れるのか。それから、そこの一人一人の、町長なり市長なり県知事に至るまで、それだけの大きなビジョンがどこまで専門的に持てるのか。それでは中央からいらっしゃるコンサルタントがそういった文化の視点、環境の視点、あるいは高齢者が道を歩きお店に入るときの物の考え方、そういったむしろソフトと言われる部分、これが一番私は日本では欠けていると思います。子供の小さなおもちゃのこととか、売っているあめとか、私たちはそういうものを買いに駄菓子屋へも行きました。田舎へ行くと駄菓子屋がまだあります。だけれども、そういったものまでがきれいに整理されて、これから一兆円近い予算を入れて、そしてまるでイタリーのプラザみたいなものを山形県だ四国だというところでつくられたんでは、日本の文化はここでもう本当に私は終わってしまうと思う。 多分今まで展開された議論は、どうやって中小のお店の経営を守っていくのかということの方が主だと思いますけれども、私は、ここは日本の風土を守るためにとても大事なことだ、風土と文化と人の心だと思います。WTOに対応しての国際的な事情も背景にあるとは思いますが、ここの場では、どうやって地域住民の意見を本当にしっかり聞いていけるのかそれを守っていけるのか、そこまで通産省がきちっと考えておられるのか。 そのことについては、これは大臣の確たる決意と申しますか信念をこの場で伺っておいて、それを私たちは立法府の責任として、全国展開していく中で、あそこでああおっしゃったじゃないですか、きちっとそのことは担保してくださいということをお願いし続けなければならないと思っているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(堀内光雄君) 基本的な問題をお答え申し上げて、あとの具体的な対応策については政府委員の方から御説明を申し上げます。 まさに委員の御心配になられた点、また今の昔からの伝統のある市街地というものをどうやって取り戻していくか。文化、歴史あるいはコミュニティー、そういういろんなものをいかにして復活させて日本の心のある都市をつくるかというものが今度の法案での一番中心になる問題でありまして、こういう問題について今までも各委員からいろいろと御意見がございました。 そういう意味合いでまいりますと、そのコミュニティーの一番中核になるのは音からの商店街であったわけでありまして、その商店街をどうやって伸ばしていくか、復活するか、今までのシャッターがおりてしまった店をどうするかというようなことにつきましては、今まで通産省としましても個々の単発的な政策はいろいろ打ってまいったんですが、それはそれぞれ効果をあらわしているとは思いますけれども、ただ結果においては、今の委員のお話のように、商店街というのはどんどん衰退してきてしまっている。 ここでひとつしっかりと最後に踏ん張りをかけて、昔からの商店街、コミュニティーあるいは地域の中心市街地というものを復活させるのに渾身の力を絞ってもう一回政府が取り組むべきだというところから始まっている問題であります。今までは単発のものでありましたが、単発では力が弱いんですが、そのために十一省庁が一緒になりまして、交通の問題とかあるいは駐車場の問題とか、今まで不足していたようなコミュニティーの場所とか、今までの伝統ある心のある町、歴史とかすべての面を含めまして取り戻していこうという考えから始まっております。 それだけにこれを成功させるために、我々といたしましては、三省が幹事役になっておりますが、そこがしっかりとまとまって十一省庁の予算を総合的に成果を上げるように使っていくようにしたいというふうに思っているところでございます。 その具体的にはどういう方法があるかという問題については、また政府委員の方から御説明を申し上げたいと思います。
○堂本暁子君 政府委員が説明してくださるなら二つの点をぜひ伺いたいんですが、問題は時間だと思っております。 ヨーロッパの場合なんかを見ますと、一つの建物を建てるのに、長いときは五年、十年かけて住民と行政あるいは住民と企業とが話し合って、建物とか開発について住民がイエスと言うまで待つわけなんです。ところが、今回はゾーニングですか、それは一年でやるということが決まっていますね。それからもう一つは、大型店が出店申請してから住民のいろんな意思を聞いたりなんかするプロセスというのはわずか一年。 私はこの時間が日本をもう急激に変えてしまうんではないか。それこそ自然も変わりましたけれども、今度は町の姿、もう相当変わっていますけれども、これだけの予算とそれから法律が出ると急激に変わってしまうんではないか。 この今の法律の中に決められている時間に不安を感じるんですが、その点を加味してお答えいただきたいと思います。
○政府委員(岩田満泰君) 今、一年というお話、時間が重要だということでございますが、大店立地法によりまして出店計画が出てきましたときに、一年ぐらいの期間でというめどがあるわけでございます。 厳密には、法律上は大型店側の対応時間というものははかり知れないと申しますか、大型店はどのくらい時間をかけて対応を決めるのかということがございますから必ずしも一年ということかどうかというのはございますが、一年とおっしゃいましたのは恐らく大店立地法の調整期間と申しますか、そういうものであろうと存じます。 〔理事沓掛哲男君退席、委員長着席〕 同時に、中心市街地の問題というのは、それぞれの地域の御判断ではございますが、私どもは、やはり街づくりという中での中心、街の顔をおつくりになるということであるとすれば、十分な御議論をしていただいて、その進め方についても例えば段階的なアプローチをとられるとかいうようなことで進めていただくのも、そういう堅実な進め方というのも一方で大事なことなのではないかというふうに思うわけでございます。 私どもがこれまで把握いたしましたところでは、各地において今いろいろとソフト、ハード、ソフト面も重要とおっしゃいましたが、歴史であるとか伝統であるとか古い町並みのよさとか、そういうものを生かして各地においてなかなかおもしろい取り組みがされつつあると理解をいたしております。これは、地域の踊りをベースにしたものとか、あるいは漫画をベースにしたものであったりとか、あるいは歴史をベースにしたものであるとか、いろんな取り組みがなされつつございます。私どもが承知するので、全体通して百弱というところかと存じますけれども、なかなかおもしろい取り組みがされておりますし、まだ計画が具体化されているわけではございませんが、発想として大変おもしろい取り組みが各地で始まっている。 そういう地域地域の個性のある取り組みというものを、中心市街地の問題に関して言えば、一生懸命できる限り支援をさせていただきたいというのが私どもの気持ちであるわけでございます。
○堂本暁子君 時間なので、伺いたいことはありますけれども、またそれは次に。
○椎名素夫君 どうも勉強不足か、よくわからないところが多いんです。 まず初歩的なことを伺うんですが、主に中心市街地活性化ということについて伺いたいんですが、中心という言葉、これがよくわからない。 今三千三百ぐらい市町村があって、それぞれ八十ぐらいはいろいろ考えていらっしゃるというんですが、先ほど平井先生もおっしゃったけれども、日本の町というのは、古い形をとどめたいというようなお話はよくありますけれども、余り古くないんです。 先ほど平井先生のおっしゃったことは全く同感なんですが、ヨーロッパの町というのは本当にストックになっている。人の家を訪ねていっても、このいすの上でおばあさんの前のひいおばあさんが安らかに死んだなんといういすが残っているような家がそこらじゅうに町中にもあるわけです。 確かに中心市街地というのがずっと続いているという感じがするんだけれども、例えばシャッターをおろした町は寂しい。シャッターをつけたのも随分最近のことなんです、大体シャッターなんというものは。 一言で言ってみれば、どうも日本の町というのはストックではなくて、耐久消費財みたいにつくっては壊しつくっては壊しと大変な消長があるわけで、中心市街地というような、これは守らなきゃという明確な観念を一体市町村はきちっと持っているのかどうかというのが私はよくわからないので、その中心市街地ということについて教えていただきたい。 それから、今のところはこれは市町村が中心になってやる。しかし、先ほどもお話がありましたが、市町村というのは行政能力がどうも細切れになり過ぎていて十分じゃない。だから、少し先になったら日本の市町村、最低の自治体の単位は広域合併か何かやって大体三百ぐらいにしたらいいんじゃないかというお話が随分あります。 三千が三百、平均すると十が一つになるわけで、そうすると新しい市町村の中心というのは一体またどういうことになっていくのかというようなことも考えると、これも私はわからないし余り楽観的になれないんですが、一体どこで何をやると、一つには文化、伝統を守るというような話と、もう一つは中小の主に商業者の方々の経営がうまくいくというような話にどう結びつくのか、ちょっと教えていただけませんか。
○政府委員(岩田満泰君) 確かに、先生のおっしゃるように、中心市街地というものをじっくり考えますとなかなか難しい概念ではあると思います。 法律の上では、基本的には中心市街地というものの区域設定というものは市町村長に御判断をいただくということになっております。私どもがこれまでいろいろな各地の市町村あるいは県の方々からお伺いしておるところでは、旧市街地という言葉とほぼ一致するような概念を大方の方は持たれているように理解いたしております。それが今先生がおっしゃるような意味合いで中心市街地なのかということはなかなか難しい議論でございますが、いずれにしてもそのような感じをお持ちになっている方が大変多いというふうに思います。 法律の上では、いろいろと衰退のおそれがあるとか、あるいは従来から集積があったこととかというぐらいの若干の規制はかかっておりますが、この法律は大変自由度が高くなっておりますので、やや乱暴な言い方ではありますが、みずから市町村が中心市街地をどの地域ということで設定していただくことをかなり自由に認めるようなことになっておるわけでございます。 したがいまして、ヨーロッパのケースとは大分違うことではあると思いますけれども、やはり昔から、昔からといってもそんなに古いかどうかという御議論も含めてでございますが、この辺がこの町の中心だったんだと、そこのところについて再活性化をするかしないかを含めて市町村の御判断によろうということでございます。 大体そういうところというのが、同時にというより結果的にだと思いますが、昔からそこには大体商店街のようなものが存在をしていたということでございます。また、そういう集積がこれまで、果たしてこられた役割というものの中にかなり大事な役割というものもあるということで、そこでひとつ商店街というようなもの、あるいは最近はそれと同時にその中に大型店が立地をして共存共栄が図られるようなケースがあるわけでありますけれども、そういうものとのかかわりで中心市街地というものには、また一方、建設省的な意味からいけば、社会資本が今までいっぱい投入されてきた地域でもあるというようなことで、その社会資本、ストックというものを大事にしたいというようなことも含めて、中心市街地というものをもう一度再活性化というか再構築することが必要ではないかということで今日に至っているということで、お答えになっているかどうかわかりませんが、そのようなことでございます。
○椎名素夫君 そういうことであれば、なおさら、そこでその主役を演じるのは決して市長さんや町長さんや村長さんやあるいは議会の先生ではなしに、実際そこで商売をなさる方々が一番の主役でないとうまくいきません。しかし現実には、これも先ほどお話が出ましたように、店はあれだけれども住まいはよそへ行ってしまうとかいろんなことが起こっているし、お祭りになるとおみこしを担ぐ人もいないからよそから雇ってきて日当を払ってワッショイワッショイやるとか、そんなことが現実にはもう起こってしまっている。 しかし、率直に言ってこの中心市街地活性化の話というのは、きのうも大臣がおっしゃいましたが、大型店の進出だけじゃないと思うんです、いろんな理由がある。しかし、何とかならぬかという声が非常に強くて、何とかしようじゃないかというのでにわかに野心的になって、大変なお金をつぎ込んで十一省庁で頑張ろうと、こういう話がこの法案だろうと思うんですが、本当にメーンプレーヤーである方々をスポイルしちゃいけないと思うんです。 これから二十一世紀にかけて、それは必要なことはこっちでやるにしても何にしても、基本的には市場原理で競争原理で物事は動かなきゃいかぬ。それをとにかくどこかお金をつぎ込んで助けてあげたりということでマーケットにゆがみを生ずるようなことになっちゃいかぬと思うんです。その点は本当に弱者救済みたいな話になって、その手段としてまたちょっと大がかりかもしれないけれども耐久消費財をつくってしまうというようなことになりはせぬかというのが私の危惧ですが、いかがでしょうか。
○政府委員(岩田満泰君) 確かに、市場原理と申しますかそういうことを基本的には活用しつつということでございますが、同時に私ども、中心市街地も含めてでございますが、望ましい街づくりというものの中には、その望ましいというのがこれまた住民にとってどうかということでございますので、そういう観点から、住民の広範なコンセンサスというものを大前提としつつ、こういう町並みあるいはこういう構造であればいいだろうというような街づくりというのは、必ずしも市場原理にゆだねたもので達成されるわけでもない。可能な限りでございますが、やはりそこには一種の計画的なアプローチというものも一方で要るのではないか。その中において、例えばゾーニングを行ったときにおいてはまたそこで市場原理を活用するというような、やや混合といいますかミックスされたような対応というものがいわゆる街づくりと言われるものの中には必要になる。この世界は私は実は専門家ではなくて、都市局長が御専門の分野でございますが、まさに都市計画法という名前の法律が存在すること自身がそういうものであろうかと思います。 しかし、先生がおっしゃっておりますように、まさに街づくりの中で民間の人たちの創意工夫を生かして、可能な限りその中に市場原理を活用していくということが重要であることはこれまた否定されるべくもないわけであります。どんな町にするかという部分は、まさにプレーヤーとしての住民の方々のコンセンサスをどういうふうに十二分にくみ上げ形成をするかということが極めて重要なことではないかというふうに思っているわけでございます。
○椎名素夫君 一生懸命おつくりになっておやりになるわけで、これをあえて否定するわけじゃないんですが、やっぱり携わる方々の精神というか覚悟というのが非常に必要だと思うんです。何もかもが市場原理で片づく問題じゃないというのはこれは確かなんです。そういうものはたくさんあります。 例えばヨーロッパの町なんかは、相当小さなところでもみんなオーケストラを持って、市や何かが補助してきちっとやらせるということをやっていますが、あれを全部コマーシャルでやったら成り立たないんです。それで下手になるんです。なぜ下手になるかというと、アルバイトばっかりやるから。給料も必要な額の三分の一ぐらいしかもらえないから、あとはどこかへ行ってアルバイトなんかやるから荒れてしまってうまくいかないんです。それから、これは市民のオーケストラであるからといって全部無料コンサートばっかりやっていると、これも腕が落ちるんです。だめなんです。やっぱり入場料をちゃんとマーケットプライスで取って、そしてお客が来るようなことというのが必要なんです。それがこういうことには非常に私は大事だと思うんです。 そのマーケットをゆがめるということからいえば、前からの助成措置で中小企業高度化事業などでお金を借りて一生懸命やって、今も一生懸命返しているというようなきちっとやっている方々がおられます。しかし、それがこの中心市街地を外れると、こういうものの恩恵には実際には浴さない、これは不公平じゃないかというような話も何人か聞きました。 それから、もうくたびれちゃって借金が多くてしょうがないので、うまくこれを処分してもらって転業なりもう商売をやめちゃおうというようなことで、これこそチャンスだと思っているような方がおられることもそう数少なくなく聞いております。そういういろいろなつまらないマイナスがないように、ひとつよろしく運用をお願いしたいと思うんです。 幾つかお願いしておきますが、とにかく民間の人たちのやる気と発想を前提とする、これが一番大事なことで、助言何のとおっしゃるけれども、結局は中央でつくったメニューに当てはめていくというようなことにならないようにぜひお願いしたい。 それから、むだな事業を自治体にやらせないようにしていただきたいと思います。お金を余してもいいんですから、計画よりも。こういう何か事業ができると、末端ではよく押し売りとか抱き合わせ販売というのが起こるのを今までも随分見ております。相手も、そう言っては非常に差しさわりがあるかもしれないけれども、むだな補助事業でも何でももらえるものはもらい得というふうにお考えになるような自治体も時々ありますから、そこあたりは十分に気をつけていただきたい。 せっかくおやりになるんですから、先ほどからずっといろいろ出ておりますようなことに十分気をつけてやっていただきたい。 別にお答え要りませんから、これで質問を終わります。
○委員長(吉村剛太郎君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(吉村剛太郎君) 速記を起こしてください。 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小島慶三君 総理、どうも御苦労さまでございます。時間が限られておりますので、ごく簡単に二、三問、せっかくの機会でございますのでお伺いさせていただきたいと思います。 初めに大店法の廃止という問題でございます。 今回の政策の転換はこの大店法の廃止が前提になっておるわけでございます。しかし、今アメリカの中小企業、これは非常に活況を呈しております。そして、アメリカの例えば株価の上昇も、それから全体の経済成長も中小企業がリードしている、中小企業が引っ張っているというふうに言われております。 私、前に、「スモール・イズ・ビューティフル」というシュマッハーの本を翻訳したことがあるんですけれども、そのときに、スモール・イズ・ビューティフルかもしれないけれどもパワフルではない、スモールはパワフルでないという書評があったのでそれを思い出すんですけれども、今アメリカの中小企業についてはスモール・イズ・パワフルであるというふうな批評すら出ております。そういう意味で、小さな会社が今では株価でもIBMや何かと肩を並べて言われるような状況になっている。これは大変に僕は結構なことだと思うのであります。 それに比べますと、日本の中小企業の場合には、これは今、私、こういう言葉を使うと少しオーバーかもしれませんが、惨たんたる状況にあると言ってもいいのではないかと思うのでございます。 今回出された白書なんかを見ますと、これは去年のデータになっていますが、昭和五十七年から平成八年までに中小企業の事業所が二十二万も実は減っております。それだけ商売がえをしたということであろうと思うんですけれども、これは本当に大変なことであろうと思います。そしてまた、ことしに至ってもその趨勢がとまらない、歯どめがきかないという状態になっております。 それで、これは一つには例えば立ち上がりの資本が足りないとか人材が不足であるとか、あるいは株式上場が困難であるとか、あるいはいろいろな困難に耐えるだけの体力がないとか、いろいろあると思うんですけれども、とにかく通産省の政策もそれに向かって、例えば立ち上がり資本の供給とか人材のあれとか、それからあるいは大学からの特許の移転とか、いろいろ手を尽くしておられるわけでありますが、どうしてもこれはやはり時間がかかるということだろうと思うんです。 ですから、そういう時間のかかる時期に今大店法という中小企業のバッファーの一つを取ってしまうということは果たしてよいのかどうか、私はちょっとその点で疑問に思っておるのでございますが、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今議員から御指摘のありました分野、二つの分野にわたると思います。 その製造業の部分について、議員が御指摘になりましたようなそうした流れがあり、その効果が出るのに多少の時間がかかる、これは私も御指摘のとおりだと思いますし、同時にもう一つの問題として、後継者難という問題もあろうと存じます。しかし、中小小売業ということになりますと、これは確かに厳しい経営環境にあることは御指摘のとおりであります。 その上で、現在大店法をめぐって、現行の大店法で大型店の出店に伴う交通渋滞でありますとかあるいはごみ問題など周辺環境の問題に対応できない、あるいは経済構造改革、殊に規制緩和の流れの中において、経済的規制である大店法による大型店の出店抑制を継続するのには限界がある。 もう一つの大きな要因として、大型店対中小のお店という対立の構図から、むしろ地域ごとの対抗という色彩が濃くなってきている現在、果たしてこういう状況がいいのかという問題もあろうかと存じます。そして、そうした考え方を総合的に踏まえまして、今回この時期に大店立地法及び改正都市計画法などによる大型店についての政策を変更することといたしました。 今議員からも御指摘のありましたような厳しい環境の中で、積極的に対応しようとする意欲のある中小小売店の小売商業者の方々に対しまして、今回、中心市街地活性化対策というものを新たに講ずることとしております。同時に、その中心市街地以外におきましても、駐車場の整備など魅力のある商店街、商業集積づくりというものに支援をしていこう、情報化などによる中小小売業の業務の効率化を図っていこう、あるいは貸し渋りに対応すべく中小小売業を含めた中小企業支援のための新しい融資制度をつくっていこう、各般の支援策を準備してまいりました。 政府としては、こうした支援策を実施することによって、環境変化に対応し得る中小小売業、魅力のある中小小売業を育てていきたい、そのような考え方からこの法案を提案させていただいております。
○小島慶三君 ありがとうございました。 そういうことで中小企業にインセンティブを与えるということがねらいであるということはわからないわけでもありません。しかし、競争というのはあくまでもイコールフッティングに立っての競争でなければ意味を持たないというふうに思います。 それで、日本には昔から競争と並んですみ分けという思想があったと思います。これは江戸時代でもすみ分けという思想が、お上の方だけでなくて実際に商売をやっている人たちの間にもあって、要するに、相手をつぶすのがいいことではない、相手の悪いこと、悪口を言ってはいけない、それから競争相手の若い者を誘って悪所へ連れていってはいけない、とにかくいろんな共存というか、そういうふうな思想というものがちゃんとあったと思うんです。 これは一つの日本の美風だと思うんですけれども、今は全く影を潜めてしまいまして、競争ということでイコールフッティングのない競争まで行われているということで、これは私は少し行き過ぎではないか。だから、アメリカが日本に対していろんな要求をしてくると思うんですけれども、これはやっぱりある程度すみ分けという思想を加味してもらって、そういう思想のもとに政策を動かすということを認めてもらう、そういう必要があるというふうに私は思っておりますが、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、議員の御指摘になるような方向が一つの課題であることは認めます。 その上で、私自身の東京で住所を持っております地域、これは周辺に二つの商業集積、小売業の集積地を持っております。そして、いわゆる大型店というものが最初に出店をいたしましたとき相当な混乱が生じました。しかし、今、実はその大対中小という先ほど申し上げた対立構図よりも、それぞれが実は大中小がまざり合いながら集積対集積という、私はそのような形になっておるように感じております。そして、むしろ周辺の中小の小売店の皆さんは、逆に大型店の集客力を利して、むしろそれにプラスした価値を付加することによって地域全体として競争力を高めておるようなそうしたケースもございます。 これは言いかえれば、大型店にはできないきめの細かいサービスというものが中小の小売の皆さんの一つの特技、特色としてできる分野、そうした努力というものをなさることが実はそれぞれの固有の魅力を育てていくことにもつながっていくのではないか、そのような印象も私は持っております。ただ、それは地域によりまして違いがあることも事実でありまして、私は真っ向から議員の御意見を否定するものではありません。 その上で、むしろ大対中小という対立を人為的につくることよりも、混然一体となりました地域におけるその集積度の競争というものが既に起きており、むしろそれを通じて、その中における中小の小売の皆さんをいかに支援していけるか、それが私どもの果たすべき役割ではないでしょうか、私はそのように感じております。
○小島慶三君 ありがとうございました。 それから、これは最後の質問になりますけれども、一つ私が最近非常に心配しているのはこういうことなんです。 つまり、都市というものが崩壊しつつあるのではないか。最近は非常に情報手段が発達しましたから、いろんな商売のルートでも、あるいは物の注文でも購入でも、とにかくパソコンあるいはインターネット、いろんな手法で楽にできるということで、都市の市民としての誇り、感覚、愛情、そういったものが大分薄れてきているのではないかというふうに思うわけであります。これはある意味では共同体の崩壊ということでもあろうかと思うのでございますが、そういうものを乗り越えて新しい街づくりというものをどういうふうにしていくか、大変問題があると思っておるのでございますが、この辺はどうお考えでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは大変難しい問題でありますし、事実、社会変化がさまざまな分野で起きておることは議員の御指摘のとおりであります。 ただ、それを否定的にとらえるだけではなく、むしろ自分に合った場所を選ぶ、自分に合った場所を選んで居住する。言いかえれば、その選択の可能性というものは高くなる。そうなれば、その地域に対し今まで以上にコミュニティーをつくろう、あるいは街づくりに参加しよう、その中で溶け込んでいこう、そういう意識が出てくるということも考えられるんじゃないでしょうか。そういうふうに考えましたときに、私は必ずしも否定的にだけその社会変化をとらえるのではなく、むしろ街づくりに対する情報を提供する、あるいは関心を呼び覚ます、そのチャンスというのは以前より多くなっているように思います。 それだけに、市町村における都市計画のマスタープランの策定というものを通じまして住民の関心というものをいかに的確に受けとめていただくか、そしてそれがよりよい街づくりというものにつながっていくのではないか、私はそのように考えたいと思います。
○小島慶三君 終わります。
○委員長(吉村剛太郎君) 総理の時間は限られておりますので、どうか質問また答弁は簡潔にお願いいたします。
○加藤修一君 公明の加藤でございます。 私は最初に、流通業に係るグローバルスタンダード、これに対する総理の御認識をお伺いしたいわけです。 先ほど、大臣からも経済規制から社会規制への政策転換だという話がございました。グローバルスタンダードという意味を理解するに当たりましては、欧米で進められている街づくりを見ると非常にわかりやすいのではないかと思うわけであります。大型店進出に当たって、社会規制の内容、すなわち都市計画あるいは土地利用計画の体系のあり方、その中身が極めて重要であると私も思っております。 お手元に配付された資料がございますでしょうか。例えばドイツを取り上げてみますと、たまたまドイツを取り上げておりますけれども、この種の規制はドイツに限ったことではないように思います。ドイツの大型店が出店できる地域、「大規模小売店が出店できる地域は、中心部と郊外の特定の地域に限定されている(そもそも地域詳細計画が策定されていない地域では出店が認められない)。」。仮に地域詳細計画がつくられたとしても、たとえ問題がないという地域であったとしても、五つの影響のうちで一つでも重要な悪影響が生じる場合、開発を許可しないと。その五つのうちの一つ、例えば住民への日用品供給に対する悪影響、あるいはもう一つつけ加えていきますならば、都市構造への悪影響、こういった都市計画から見た規制内容になっているわけであります。 こういった内容を含んでいるものが欧米におけますスタンダード、もう少し言うならばこれがグローバルスタンダードと言ってもいいように私は思うわけですけれども、少なくともグローバルスタンダードを構成する内容の一つである。しかし、今回の大店立地法の法案、あるいは改正都市計画法案、そういったものを含めて三法でありますけれども、こういった内容については十分私は対応できていないんではないか、これはほかの委員も指摘したわけでありますけれども。 以上、言ってきた内容をシンプルにまとめてみますと、街づくりが広い意味での生活環境保護、その観点から欧米並みの社会規制を行い得るようにすること、それが真の意味でのグローバルスタンダードというふうに言えるのではないかと思うわけであります。今回の大型店への対応については、これを基本とすべきであるというふうに私は考えております。 これらを踏まえまして、総理の流通業どこれら街づくりについての社会的規制、こういった面に関してのグローバルスタンダードの御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員の資料を拝見しながら改めて読み返してみましたが、大型店の立地につきまして、多くの欧米諸国におきまして、生活環境あるいは都市計画の観点から地方自治体が策定する計画に基づいての規制が行われている、これは議員御指摘のとおりであります。そして、これは例えばアメリカの場合ですと地方自治体によるゾーニング制度による規制、今議員からも配付をされました資料を拝見いたしましたが、イギリスにおける都市田園計画法、あるいはドイツの建設法典と建設利用令、いずれも生活環境あるいは都市計画の観点から規制を行っているわけであります。 今回の我が国の政策の転換、まさに大型店の適正な立地の実現を図りますために都市計画法の改正を含むいわゆるゾーニング的な手法の活用を図ろう、加えて、大型店の立地に伴って生じ得る交通あるいは騒音、廃棄物問題など周辺の生活環境への影響を緩和するために、社会的規制としてこの法の制定を考えようとしておるわけでありまして、まさに私は、国際的な広く採用されている考え方に沿うものだ、そのように理解をいたしております。
○加藤修一君 今回出された大店立地法についてはまだまだ私は審議が不十分で、課題を引き出すには時間がないなどいう感じでいるわけです。 大きな政策転換でありますし、ほかの委員からも、改正都市計画法によって大型店舗の進出、そういった社会的規制ができていないことが考えられると。 私も実際そう思いますし、結果として地域社会が混乱する、あるいは街づくりが混乱する、そういった可能性が十分考えられるわけです。通産大臣は先ほど、制度の安定性とか定着状況を見て、年限を区切って見直しを行うということについては適切ではないと、そういうような話があったわけですけれども、現に今の大店法につきましては、附則の第二条「検討」という中で、「この法律の施行の日から二年以内に、」見直しをすると。 例えばどういうことかというと、「各地方公共団体の区域における実施状況その他の実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」と、そのようにあるわけであります。大店法は通産省所管ですけれども、今回は、第一に大店立地法、中心市街地活性化法、改正される都市計画法、そういった三法がかかわってくるわけでありますし、それから第二には十一省庁が関連しているわけでありまして、そういった意味では見直しの可能性は大きいうまく整理し切れるか、その辺のところが十分可能性としてあるわけですけれども、年限を明確にして見直しを図るべきだと私は考えておりますけれども、総理の御見解をお示し願いたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは私、議員に異論を唱えるわけではありませんけれども、むしろ年限を一定のところでとらえるというよりも、必要があればいつでも見直すということの方が私はこの場合肝要ではないかと思うんです。 と申しますのは、議員からも御指摘がありましたように、今回十一の省庁が関連をいたします。これはそのとおりです。そして、政府側として考えなければならないのは、その十一省庁の連携がきちんと行われること、そして必要な施策がきちんと対応されること。しかし、その基本にありますものは、まさに今回改正都市計画法を初めとするゾーニング的な手法によって全体を変えていこう、そしてそれは地方自治体すなわち市町村行政にとりましてもこれは大きな転換を求めることになります。しかも、国はその計画を査定するという立場ではございません。それぞれの地方自治体がその地方自治体としてのお考えでつくっていかれるその基本計画に沿い、十一省庁の施策がそれを支援するという形であります。 その場合に、私は制度の安定性、先ほど通産大臣もそういう答弁をされたと今委員から御指摘を受けましたが、私はやはり制度が安定して運用されるということは必要であろうと思いますし、余り短期間に期限を切って見直すというよりも、この仕組みがきちんと動くことを我々としては努力し、関連する省庁の施策がそれぞれの重点を生かし切るようなそういう努力を政府としてはすべきではないか、私はそのように考えております。
○加藤修一君 問題があったら見直しをするという話でございますけれども、問題があったらというその辺のところがどういうふうに解釈されるか、基準がきちっとあるのかどうなのかというところがちょっと不安で、信用しないわけではございませんが、やっぱり年限を区切ってやるということも一つの方法だということを主張して、質問を終わりたいと思います。
○梶原敬義君 橋本総理、サミットから帰って、また毎日御苦労さまです。 一つぜひやってもらいたいことがあります。それは、サミットの際もそうなんですが、対外と対内向けに、今度の十六兆の経済対策の中で住宅施策がずっと入っています。日本の借家面積の中で四十平米以下は、世界と比較してみますと、日本は四八%、フランスが三・六%ですか、ドイツが一%ちょっと切って〇・六%ぐらい、アメリカは〇%、そういう状況です。 それに対して、十六兆円のこの経済対策の中では、住宅金融公庫の金利が二・七五%になったり、あるいは住宅取得減税も上がりました。そういういろんなもろもろの手を打っておりますから、サミットの場あたりで、日本は内需拡大は公共事業もやるし、あるいは減税もやるし、住宅もおくれている分はこの不況の中で取り返すよと、これをひとつ対外的に宣言をしてもらいたいのが一つです。 それから二番目に、今ちょうど地価も下がっております。そういうことですから、金利も安いし、あるいは住宅金融公庫も対応するし、住宅取得減税も大幅にやっている、このことを国民向けに宣伝をして、ひとつ今チャンスですよと総理が言えば、今、外から言われるような内需拡大の問題というのは火がついてくると思う。 こういう最近の不況局面を乗り切るときには、公共事業と住宅投資が先に行くんです。その後、個人消費が伸びてきて、そして設備投資が伸びるというパターンがある。これは私もずっと長いこと野党におりましたが、細川、羽田、村山、橋本と、政権の中でそこをずっとやってきました。 ですから、国内向けにも総理が、この際、狭隘な住宅をよくして住みよい環境をつくりましょうと一回テレビで言えば需要は相当伸びできますから、それをやって早く今の消費不況、危険なデフレ状況というのを転換してもらいたい。このことを最初にお願いをしたいと思います。何かありますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) サミットの場合に、個別の社会資本整備の内容まで十分に説明する時間はありませんでしたが、私どもとしては将来の国民が喜んでいただけるような分野を重点的に考えるんだということで、むしろ私はダイオキシンを初めとした環境あるいは科学技術といった分野への問題を中心に説明をしてまいりました。 しかし、確かに議員の言われるように、住宅というものが一つの日本の解決していくべき将来に向けての課題であることはそのとおりだと思います。私が言ってすぐに家を建てていただけるかどうか、これはわかりませんけれども、少なくとも今回の総合経済対策におきましても政策減税あるいは住宅金融公庫の融資条件の改善等、議員から御指摘をいただきましたような対応を用意してまいりました。 その御注意は大事にし、必要に応じ強調してまいりたい、そのように思います。
○梶原敬義君 ぜひ何とか突破口を見つけてほしいと思います。 住宅の場合は八百業種に及びますし波及効果が二・三倍、こう言われておりますから、総理が言えばあとはばっと伸びますから、ひとつ要望しておきます。 それから次に、きょう中心市街地活性化法につきまして審議をいたしました。 これは十一省庁にまたがっております。主体は通産省、建設省、自治省、ここで連絡会議みたいなものを持ってやっているようでありますが、市町村が基本計画をつくりまして、これは十一省庁全部にあっちこっち行ったら大変なことですから、通産大臣にもよく申し上げましたが、総理もこの点については市町村が本当に困らないようにぜひそういう措置をとっていただきたい、それが一つです。 それからもう一つは、予算措置であります。先ほど議論をいたしまして、通産省側の感触は、そんなにたくさんは出ないだろうと。建設省もそういう意向のようです。三千三百に及ぶ市町村がほとんど中心市街地というのは持っておりますから、市町村長さんは、あっちがやってこっちがやらぬとなると次の選挙は負けます。だから私は、この法律ができますと恐らく相当これは数が出てくる。そういう意味では予算措置も大変になってきます。この法律の趣旨というのは、国が認定するという形じゃなくて、自主的な市町村の計画に国や県は応じていくという趣旨ですから、これは予算面で大変になる、そこのところは非常に心配をしております。 その予算措置も兼ねて十分配慮されますように、二点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほどの加藤議員の御指摘にも関連をしてまいる部分でありますけれども、確かにこの十一省庁の窓口がきちんと一元化されていく、そして市町村などの手続ができるだけ簡略なものになり負担が少なくなるということは極めて大事なことだと私どもも思います。 そこで、市町村からの御相談、あるいはその基本計画の写しの送付先、こういったところについて通産省、建設省、自治省を中心に一元的な窓口を設置いたしますとともに、その支援を受けようとされる市町村に対し、国の対応について調整、連携を図りますための関係省庁の連絡協議会を設ける方向で今政府部内において準備をいたしております。 こうしたことをきちんと整とんしていくことによりまして、まず提起をされました問題にはこたえたいと考えております。その上で、私も恐らく実は各省の事務方の諸君が思っているよりも希望は出てくると思います。ただし、多少の時間差があると思います。 と申しますのは、殊に町村の場合でありますと中心市街地は一つかもしれませんが、多少スケールの大きなブロックで考えましたときに、複数の中心市街地、商店街集積というものを持っている地域が、頭の中で自分の郷里を振り返りましても相当数ございます。 そうしますと、自治体の中においてどこから手をつけるか、それぞれの市町村においてなかなか同時並行ということまでいけるのかどうか、そうしたことを考えますと、スタート時の数は必ずしもそうたくさんにはならないのではないか。しかし、一両年の間にふえていく可能性というものは多分に持っていると思っております。 そうした場合に、必要な資金があるいは協力ができないような状態にならぬよう全力を尽くし、注意を払っていきたいと思います。
○梶原敬義君 大店立地法の関係ですが、これは要望です。 要するに、中小商店と大店舗というのはプロボクサーで言いますとミドル級とフライ級のたたき合いみたいなもので、これはフライ級が勝つわけないです。ですから、そういう心配というのはもう言わずもがなでよく御理解いただいておると思いますが、今後政府は指針をつくるということであります。 この際に、街づくりとかあるいは生活環境とか今お話がありましたようなことを、弱い立場の商店街のことに十分配意をしていただきたいというのが第一点であります。そして同時に、県や市町村や商工会議所や商工会とかあるいは中心商店街とか、そういうところの意向を十分聞いて対応するようにしていただきたいと思います。 終わります。
○山下芳生君 総理はかつて「政権奪回論」の中で、「巨大な資本を持つスーパーや百貨店という強者から、魚屋さんや八百屋さんなどの弱者を守ることが、この大店法の眼目なのだ。」と述べられました。私、非常に共感できる表現だなと率直に思いました。ところが、今政府はこの大店法を廃止しようとされている。残念であります。 総理は、巨大な資本から弱者を守るルールというのはもう日本には必要なくなったという御認識なんでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 本当によく目を通していただいて、ありがとうございます。そして、私は基本的に考え方は変わりません。 その上で、今、大対中小といった対決の構図、そうした図式からむしろ地域集積対地域集積という競争に変わってきているんじゃないだろうか。そういう地域、現実を振り返ったときにそういう、そうでない地域もあります、それは。しかし、大きく考えたときに、むしろある程度その地域集積対地域集積の競争になってきているんじゃないだろうか、私は実際の感じとして今そういう実感を持っております。 そして、そう考えましたときに、まさに従来の経済的な手法としての大店法で本当にいいんだろうか。地域の交通渋滞とか生活環境等々を考えますと、むしろ社会的な規制は必要です。同時に、それは例えばゾーニング的な手法ということが先ほどから議論が出ておりますけれども、そうしたもので対応していくように変わってきているんじゃないだろうか。 私は、自分の住んでおります地域、その周辺の商店街というものを振り返りましても随分変化した。そして、むしろその一つの商店街における大対中小の対決という姿勢から、それが混然一体となった上での地域集積対地域集積の競争に今既に変化をしつつあるのではないのか。それをとらえてきちんと対応していくことを考えておくべきであり、同時に、市町村の計画というものを受けながら、どうすれば中心市街地を、言いかえれば、そこにおける中小小売業というものを活性化させていけるか。むしろ地域ぐるみの計画というものをきちんとそれぞれの地域におつくりをいただき、その中に国としての支援を組み込んでいく方が私は有効だと思います。 それは、基本的な考え方は変わりません。その上で、現実の変化を考えますと、対応はおのずから今申し上げたような方向になると思います。
○山下芳生君 基本的な考えはお変わりにならない。それを残したまま新たに必要な規制を加えていく手法もとれるのではないかというふうに私は今思っているところなんです。 もう一つ、最後に質問したいと思いますが、九〇年代に大型店の出店規制を強化してきたヨーロッパ諸国に対してアメリカは出店規制の緩和などを一切要求しておりません。これは小渕外務大臣もお認めになりました。それから、大店法はWTO協定上何ら問題ないというのが日本の公式の見解でありまして、これは総理もお認めになりました。 WTO協定の中には、「国家の政策目的を実現するため自国の領域内におけるサービスの提供に関して規制を行い又は新たな規制を導入する権利を有すること」「を認め、」ているというふうに書かれてあります。 私は、アメリカとの二国間協議の場、あるいはWTOの舞台で大店法の政策目的を堂々と主張し、日本の大店法の役割を訴えていくということは主権国家として当然の権利であり、政府の責務だと思いますが、残念ながらその姿勢を貫徹されない状況にある。 大店法廃止の道をみずから選ぶのはなぜなのか、御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、今から私が申し上げるまでもなく、既に御承知だと思いますが、日本で今我々がとろうとしているその政策の変更というのは、時代の変化に対応したものであります。 そして、WTOとの関係ということで申しますなら、今議員も引用されましたように、私どもは大店法上の措置というものがサービス貿易一般協定には整合しない措置には当たらないという立場であります。その上で、アメリカとの間で二国間協議を行いましたが、相互に満足すべき解決には達しませんでした。そして、米国がパネル設置の要請の権利を有したまま現在に至っているという状況にあります。 そして、議員が引用されました部分、これはWTOの協定に定める義務と権利の範囲内で各国の施策を講ずることを認めている。その範囲を超えて自由に行動することを認めているものではないということ。同時に、サービスの貿易に関する一般協定の十六条におきまして、経済上の需要を考慮するとの要件によってサービスの総産出量の制限を行ってはならないという規定もございます。 我々として主張すべきことは主張してまいりましたし、その論理を変えておるわけではございません。協定上の解釈を我々が譲っているものではありません。その上で、今、時代の変化の中において実効ある制度をつくろうという考え方でこの問題に取り組んでいるということは御理解をいただきたいと思います。
○山下芳生君 終わります。
○平井卓志君 いろんな角度から相当審議も進行いたしまして、審議不十分と言う委員もおられれば、もうここらでいいじゃないかと言う方もおられる。 きょう私が申し上げたいのは、もうそう時間をとらずしてこの法律案は成立するでしょう。ずっと過程を見できますると、反対の意見の方もおられますけれども、大店法が廃止されると。改めて二法が出てきた。地域の特性にかんがみてそれぞれ活性化する、自治体が主軸になってやれということで、この法律の趣旨どおりうまくいくのかどうかということになりますと、かなりの疑問点があるんです。 先般、参考人をお呼びしていろんな御意見を徴した中で、非常にわかりやすい話は、消費者から見放されて、みずからも余りやる気のない経営者というのは、これはどなたも救済することはできないんです。それを、話をひっくり返して、弱者切り捨てという表現は私は当たらないと思う。 そもそも時代の要請、世界の経済の流れの中で、規制緩和というのは皆さんおっしゃるじゃありませんか。そうすると、特にこの流通・商業の中では、消費者がそっぽを向いた、本人も老齢その他いろんな立場の方でやる気がなければ、これはまあ淘汰とは私は言いたくございませんが、いたし方ない。ただ、やる気がある方について、今非常に経済環境が悪い中ですから、この二法が成立したからといって簡単に活性化できるわけじゃないと思う。 私は、きょうは質問というよりも特に総理にお願いしたいのは、十一省庁というのを数で並べますとこれは大変な方なんです。ところが、従来、御案内のように、縦割り行政の中で若干縄張りもあれば役所のエゴもある。十一も集めて本当に統制がとれて、法律の趣旨に対して的確に対応していけるのかということを考えた場合、私の結論は一つしかございませんで、総理御自身が本気になって強力な指導のもとに一致してやりませんと、単に通っただけになってしまいやしないかなと。 特に、今は全体の経済の活力が非常に落ちておる中の地域活性化案でございますから、繰り返してもう申し上げませんけれども、総理の相当な決意を持っての指導、統制、責任の所在というものの指導をいたしませんと趣旨が生きない。せっかくの法律でございますから、そこのところをたってよろしくお願い申し上げたい。 以上が私の要望でございます。お考えがありましたらひとつどうぞ。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは非常に大事なポイントを改めて御指摘いただいたわけでありますけれども、私ども、この中心市街地活性化、特に中心市街地における商店街というものの機能を考えましたときに、従来からさまざまな役割をそれぞれの地域において担ってまいりましただけに、文化の面あるいは暮らしの中の憩いの部分、さらに今度は生活弱者と言われる方々の立場からいいますと、中小の商店が得意としておられたきめの細かなサービスというものがいかにその生活を支えていく上で大きいか。本当に実はいろんな角度からの問題が出てまいりました。 そして、別に数を並べるつもりだったわけでは決してないんですけれども、そういう観点から中心市街地というものの活性化を図ろう、そこにおける商店街の機能というものを維持し復活させていこうと。今議員が言われましたように、やる気のない者が救われるということではありません。しかし、やる気のある方々を支えられるようなものをつくっていこうと考えますと、これだけの省庁が本当に関連して出てまいりました。そして、それぞれの役割というものは私は皆大事な役割だと思います。そして、おのずからその地域において必要な施策の優先度は違いがあると思います。それだけに連絡体制というものを考えるということで、先ほど御答弁を申し上げましたような窓口を整理することから連絡のメカニズムを政府部内に関係省庁でつくるということを申し上げてまいりました。 そして、何よりもこれは市町村を中心にして、住んでおられる方々、地権者の方もそれは入るでしょうし、御商売していらっしゃる方も含めて、多様な関係者がつくっていただけるその地域の特色を生かした基本計画というものをいいものをつくっていただけるように我々としては本当に願います。その上で、歯車がかみ合わないような事態を起こさないように全力を尽くします。
○平井卓志君 最後にお願いをしておきますけれども、ぜひともひとつこれは成功させたいなと思っておる法律案の一つでございまして、街づくりでありますから拙速は避けなければならぬし、先ほど同僚委員の質問にもございましたように、横並びが好きな国民でありますから、一斉に申請が来るのか来ないのか、ばらばらなのか、それは私はわかりませんが、くれぐれも会社がつぶれてしまってから就業規則をいじくり回すようなことのないように、促進方をたってお願いいたします。 以上です。
○堂本暁子君 今、時代の変化に対応してと総理はおっしゃいまして、これだけ大胆な政策転換をするのであれば、本当に前向きに、しかも失敗が許されない、そういった政策の転換だろうというふうに認識しております。 その中で、私は大変危惧していることを一つ、それから総理へのお願いを一つと申し上げたいと思っております。 先ほどから総理が住民の意思を十分にくみ上げたマスタープランともおっしゃいましたし、その地域の基本計画ということを大事にしたいとおっしゃったんですが、危惧をいたしますのは、その十一省庁、中央からの例えばコンサルタントあるいは都市工学的な専門家がそのマスタープランをつくりましたときに、果たしてどれだけ本当に主役であるはずのやる気のある中小の八百屋さんやお魚屋さんの意思が反映されたプランになるのか。あるいは、七十、八十のおばあさんやおじいさんや小さい子供たちの気持ちが本当にどこまで通じるのかということで、そこに落差が生じるのではないか。特にハードに偏るのではないか。 とかく日本は今までは箱物をつくってきました。プラザと言えば広場をつくって、イタリーでもないのにどこでもプラザだらけになっている。それが中心市街地にまた出てきたのでは何にもならない。土の道でもいいんではないか。 むしろ大事なのは、今まで日本の文化のある種の生活習慣の継承地だと思うし、社交場でもあります。私の住んでいる周りはそれが壊れてしまったんですけれども、よかれと思ってやることが逆にハードばかりに偏って、ソフトの心の優しさとかそれからその地域の特性とかそういったものが逆に崩されてしまう。それは予算があるがゆえに怖いという気がいたします。 そして、特に地方の方たちが東京のようなのがいいというような幻想を今抱かれることが大変に怖い。むしろ地方にあるよさというのをどう本当に発掘していくのかということが、このプロセスの中で、特に非常に作業が早いように私は思えますので、日本全国のことですから、果たしてそこのところが丁寧にきめ細かく政策がどう展開できるかということを考えています。 総理にお願いしたいのは、先ほど住宅の話も出ましたけれども、元気な中小の方に今がチャンスなんだ、頑張りなさい、声を上げてくださいということを、ぜひ総理大臣のお立場でかけ声をかけていただきたい。さもないと、皆何かこちらは弱者なんだ、大型店が来たら負けるんじゃないかというむしろ恐怖が今広がっているように思っております。 そうではなくてここは堂々と、市場経済の中で中小のお店にしかできないきめの細かい、そして個性のある、しかも多様化したニーズにこたえるようなことをやれるのは今なんですよと。首長さんたちだけ、町長さんや市長さんの場じゃないんですよ、あなたたちお店の人たち、中小の方が堂々と声を上げるときなんですよということをぜひ声を上げていただきたいと思います。さもないと、日本の生活文化というものが壊れる、そこをやはり前向きにいい方向にぜひ展開していただきたい。お願いでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 衆議院で同じような機会に御答弁を申し上げましたときに、文化庁が指定しております伝統建造物群、あれを考えていただきたいというのを一つの例として私は答弁に使わせていただきました。 あれはまさにそれぞれの時代における中心市街地でありますし、また中小小売、あの時代になりますとあるいは当時のルールでいけば大型店になるものがあったのかもしれませんけれども、自分のふるさとを振り返りましてもそうしたものが残されております。そして、それは街の顔であり、文化の継承であり、さまざまな役割を果たしてまいりました。 その意味で今の議員の御指摘は私は非常に大事に聞かせていただきたいと思いますし、殊にハードに偏らずソフトを考えろ、そしてそのソフトの中にそれぞれの地域社会に住んでいる方々の息吹の聞こえるような受けとめをしろという御注意は、これは通産大臣以下事務当局の諸君も聞いてくれておりますけれども、私は非常に大事な御指摘だと思います。 そして、そのソフトにという中に、私は、むしろこれからの中小小売の皆さんに、地域社会の中で中小小売業というものが果たしていく役割というものを見出していただきたい、今御質問を伺いながらそのような思いをいたしました。それぞれの地域の中には生活上の弱者と言われる方々は必ずあります。そうした方々の生活の便を支えるとすれば、それはまさに中小小売の方々の役割でありますし、そのきめの細かいサービスというものは当然ながらそれぞれのお店の特色としても生きていくでありましょう。 問題は、そういう行動を促し得るような基本計画というものがプランニングとして出てくる、それを我々は受けとめる、そして支援をしていくということであり、その場合のソフトの重要性という御指摘はこれからも大事にしたいと思います。
○椎名素夫君 総理がおいでになる前の審議の中で、何より大事なのは主たるプレーヤーである中小の小売業者の方々の心構えたということを申し上げたんです。 まず大事なことは、これがいわゆる弱者救済みたいな色彩を持たないこと、その先に皆さんが弱者だと自分で思い込まないことだと思うんです。 先ほど総理も集積化というようなお話をなさって、その中で十分に元気よくやっておられる方々のお話があった。 私ごとでまことに申しわけないんですが、私は三十五年前に、これは小売業ではありませんが、製造業ですけれども、本当にスクラッチから七人ばかりで製造業をつくりまして、どうやら三十五年生き延びて一かどの、中の小ぐらいの会社にはなっております。その経験からいいますと、大きなところは、東芝とか日立とかそれと似たようなことをやったんですが、これは本気になれば全然怖くないんです。 実は、その会社を立ち上げる前にソニーの盛田さんとお知り合いになりまして、当時まだ中小のうちの小と中の間ぐらいかな、品川の木造のところでまだやっておられたころですけれども、あなた尊敬する経営者だれかいますかと言ったらいないと言うんです。当時も有名な方がたくさんおられた。その根拠は、あの人たちが私の会社へ来たら三日でつぶしちゃうというような物すごい強気であったけれども、実際そのつもりでおやりになったんだろうと思うんです。本当に私もつぶれそうになったことがあるけれども、いつでもその言葉を思い出してやってとにかく生き延びた。それがとても大事なんだと思うんです。 小売業者の方々だけでなしに、今どうも私が心配なのは、日本の中に自分は弱者だと思っている人がどんどんふえちゃった、これが一番の今の日本の問題だろうと思っております。銀行なんかも皆弱者のような顔をなさるし、それから大きな製造業なんかでも輸出がどうも壁があってなんと言って弱者のような顔をするし、最近もっと気になるのは、お役人がみんなにたたかれて弱者のような顔をなさる方もふえてきた。こう皆弱者だと、こんなのを皆救済していたら、幾ら千二百兆円とかなんとか威張ってもこれはもたないです。 私は、こういうような法律をこういう景気が低迷しているときにまた議論しているということは、非常に何というか、議論に陰りが出てくると思うんです。これから脱却して、おれたちは強いんだというような気分が皆が持てるようにするためには、やっぱり日本の経済全体が回復しなきゃいかぬ。 きょうはお出ましを願いまして大変御苦労さまですが、本当のことを言えば、総理がこういう細かい法律なんかに一々お出ましになることはないんだろうと思うんです。申しわけありません、もっと本当に今の日本の落ち込んでいるこの経済を根本的に上向きにするということ、これがあって、そしてその中でそれぞれが弱者救済なんということに頼らなくても生きられるようになるという気概を与えるということが一番のお仕事だと思いますので、ぜひ頑張っていただきたい。 これで終わります。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今の議員の、当然ながら自己責任あるいは市場原理というものをベースにしなければこういう施策はうまくいかないよという御注意はそのとおりだと思います。そして、当然ながら、私は、市町村が基本計画をつくろうとする時点で、自分たちの地域住民が弱者だと思ったらろくな計画はできないと思うんです。 要するに、我々はこういう基本計画をつくることによって私の町の中心市街地を活性化したい、私の村の中小商店街を振興したいということで基本計画をつくられるだろうと。私は、その意味でのやる気ということ、それは私は、基本計画を出されるような地域、それなりのものがあると思います。しかも、その基本計画が、いかに自治体の首長の方がおつくりになりたいと思っても、地域の人々にそれだけの熱意がなかったら、私はまともなものはできないと思うんです。 そういう意味では、市町村から出される基本計画というものが国としてお手伝いをするにふさわしいものが出てくるような地域であれば、私はそれだけのやる気は持っておられると思っております。そして、その気持ちを持って行動されることを前提に、国ができるお手伝い、行政ができるお手伝いをしていく、そして提出される基本計画というものがそうしたものであることを心から私も願います。
○椎名素夫君 ありがとうございました。
○委員長(吉村剛太郎君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終わりました。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(吉村剛太郎君) 速記を起こしてください。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十二分散会