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142回国会衆議院1998/05/13

労働委員会 第14号

発言数
138
登壇者
10
会派数
6
開催日
1998/05/13

会議録

鍵田節哉民主党

○鍵田委員長代理 これより会議を開きます。  委員長が所用のためおくれますので、その間、指名により、私が委員長の職務を行います。  内閣提出、労働基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今田保典君。

今田保典民主党

○今田委員 私は民主党の今田保典であります。長い間労働運動をしておりましたので、そういう側面からお尋ねを申し上げたい、このように思っています。  今回の労働基準法改正案の争点の一つであります変形労働時間制について質問をいたします。  まず最初に、一年単位の変形労働時間制についてお尋ねをいたしますが、平成九年度労働時間等総合調査によりますと、導入事業場は一三・四%であったようであります。その導入の背景で最も多いのは、「週四十時間労働制を達成するため」というのが七一・五%ありました。二番目には、「季節的な業務の繁閑に対応するため」というのが一二・四%であります。したがいまして、週四十時間を達成するためというのが圧倒的に多いわけでございます。  この制度の趣旨が労働時間短縮を図ることを目的にしているわけでございますから、当然といえぽ当然なんですが、このことについて、労働大臣の御認識、お考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 データが関連いたしますので、私の方からお答えをさせていただきたいと存じます。  先生御指摘の一年の変形労働時間制、年間を通しました業務の繁閑を見通しながらスケジュールを組んで使う、こういった性格でございますが、御指摘の調査は、昨年の四月一日から中小企業に全面的に四十時間制が実施されて、中小企業もこの変形労働時間制等を活用しながら四十時間制をこなし始めた段階で調査したものでございます。しかも質問が、理由の一つを挙げろ、こういう形でございますので、ちょうど四十時間労働制が中小企業にとって、大変こなすための工夫を要する時期であったために、御指摘のような結果になっているのかと存じます。  既に四十時間制がとられておりました三百人以上で見ますと、季節的な業務の繁閑に対応するためにというのが三三%、あるいは年間のスケジュール、カレンダー、こういうものを組むためにというのが二七・七%ございまして、やはり年間を通した労働時間管理、それを通じて効率的な働き方と時間短縮をしようという意味合いで使っていただいているものと認識をいたしておるところでございます。

今田保典民主党

○今田委員 本当は労働大臣にお聞かせいただきたかったのですが。  そういう観点から次の質問に入りますが、今回の政府案は、週四十時間労働制になった中で、変形労働時間を通じた週平均四十時間の要件をそのままにしております。ということは、制度的には、労働時間短縮の要請は失われ、一カ月単位の変形労働時間制と同様、一日、一週当たりの労働時間が法定労働時間を超えても、変形制の枠内では割り増し賃金が支払われないのではないかという心配をしているところでありますし、そういう制度になってしまっていると言わざるを得ません。事業の都合に合わせて労働時間を配分するとともに、単なる割り増し賃金を節約するための手段として、使用者側によって労使協定の締結が強要される危険性があるのではないかというふうに思われます。  そういうふうに私は思っているのですが、このことについて、考えが間違っているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 御指摘の一年単位の変形労働時間制については、先ほど申し上げましたように、目下、中小企業あるいは零細企業が、四十時間制を実施してこなしていくために、懸命にこの変形労働時間制等を活用しながら、その定着を進めておる段階にあるということは御理解をいただきたいと思っております。  今回、私どもは、この一年変形労働時間制が、次の段階では、さらに年間の総実労働時間の短縮につながるように、休日日数の確保を新たに要件にする。あるいは、時間外労働の限度に関する上限基準におきまして低い水準を設定する等、審議会の意向もございました。そういったことと限度時間のあり方とを織りまぜながら、総労働時間の短縮を目指そうということで改正を御提案させていただいておりますので、単に割り増し賃金の節約ということではなくして、年間の総実労働時間の短縮につながっていくように、私ども、運用面におきましても十分万全を期していきたいと思っております。

今田保典民主党

○今田委員 労働省では、そういうふうな認識のもとで御提案をされたのだろうと思いますけれども、現実は、なかなかそうはいかないんだろうというふうに思うのですよ。その辺のところを、労働省として、本当に真剣になってそういったことのないように指導していただけるのかどうか、また、これから指導する方法論としてどのようなものを持っているのか、再度お聞かせいただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今回の一年単位の変形労働時間制については、休日日数の確保、残業時間の短縮等、新たな要件をつけることにいたしておりますので、現在まで、一年単位の変形労働時間制を利用する際のガイドラインを私ども定めて指導をいたしておりました、こういったものも当然改正をしなくてはいけないということでございますので、改めて改正をいたしまして、そのガイドラインに沿って、年間の総実労働時間の短縮に結びつくように、私ども懸命に周知を進めてまいりたいと思っております。

今田保典民主党

○今田委員 そういう考え方であるならば、これからも変形労働時間制の目的を労働時間短縮のためということであるならば、労働団体である連合が提案している、変形期間を通じて週四十時間以下にする、例えば三十八時間を要件とすべきだという考えもあるわけであります。そういう考えがある労働団体もあるわけですが、そういったことを考えれば、この要件を週平均四十時間のままであるならば、目的を変更することになると考えられますが、この点をお聞かせをいただきたいと思います。非常にこの点は労働者は神経をとがらせておりますので、ぜひひとつ明快なる回答をお願いを申し上げたいと思います。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 やや物の考え方の基本的なことでございますので、私からお答えをさせていただきます。  今回、一年単位の変形労働制を改善するということをこの法案の中でお願いしておりますのは、やはり、一定以上の休みの日はきちっと確保をするとか、時間外労働の限度に関する基準においては低い水準を定めるとか、こういうことをやっているわけですが、今先生がおっしゃった、それならば例えば三十八時間に四十時間を短縮しろという御意見は、これは率直に申し上げて、週四十時間労働時間制というのは昨年の四月にやっと定着をし始めて、まだこれは残念ながら一〇〇%そのとおりなっていないということも御承知のとおりでございます。  そこで、御党の玉置委員からも先般この委員会で御質問がございましたように、中小企業の実態と大きな企業の実態はかなり違います。日本には働いておられる方は五千五百万人おられますが、連合を今御指摘になりましたが、連合の傘下におられる方は八百万人しかおられません。そして、額に汗して働いている中小企業の実態を玉置委員もこの前お話しになりましたが、最低賃金はもちろん満たしているわけですが、その上に時間外賃金がどの程度あるかということで生活給が成り立っているという部分は、これは否定できません。  そして、日本はアメリカのように派遣型を中心とする雇用体制をとってはおりませんので、超過勤務というものが結果的には雇用の長期的安定ということに対して非常に大きな意味を持っております。アメリカであれば、景気が悪くなれば派遣会社にすべてお断りということで、今、古今未曾有の好景気ですが、失業率は四・何%、悪くなればすぐ二けたに戻る国です。日本は決してそういう国にしてはならないと私は思っておりますので。  やはり市場経済の中で動いておるわけですから、その中で、長期的に五千五百万の働く方お一人お一人の雇用を総体的に安定をさせていくということが労働省の仕事でございますので、今のところ、すぐに三十八時間というのはなかなかやはりとりにくい。やるとすれば、今回御提案を申し上げているようなやり方でやっていくのが現実的だ。そして、一刻も早くもう一度日本経済に活気を取り戻して、先生がおっしゃっているような方向に持っていけるように、失業率が高いからワークシェアリングをして労働時間を減らすなどという恥ずかしいことをする国にならないように、どんどん生産性が上がっていくから労働時間を減らしていけるという国に私はしたいと思っております。     〔鍵田委員長代理退席、中桐委員長代理着席〕

今田保典民主党

○今田委員 そういう前向きの考え方の労働団体もあるんだということを御認識いただいて、次の質問に入らせていただきます。  今回の政府案は、限度時間を一日十時間、一週五十二時間とするとしております。平成九年度労働時間等総合調査によりますと、緩和の対象となっている三カ月を超える事業場を見てみますと、一日の最長所定労働時間の平均が七時間四十四分、八時間以下に九八・二%がおさまっております。なぜ十時間までに延長しなければならないのか。また、一週間の最長時間についても平均時間は四十六時間二分でありますっ法定時間以下であります四十七時間以下に六三%以上が現在入っております。この調査から見ても、一日、一週の限度時間を緩和する理由が見当たりません。  なぜ緩和する必要があるのか、納得できる説明をお願い申し上げたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 私どもの調査、先生が御指摘のように、この限度時間の平均を見ますと、そういった数字になっております。  現在は、一週間については四十八時間、一日については九時間という限度時間を設けているわけでございまして、平均すると、実際に定めている限度時間、それを下回っているわけでございますが、これも、事業場がいろいろな工夫の中で年間を見通した時間管理を行って、結果としてこういう数字になっているのかと存じます。  今回は、先ほども御説明しましたように、年間を通して一定日数以上の休日を確保すること等を新たな要件といたしているところでございますが、私ども、事業場の置かれた状況によりましては、連続休暇等々、ゆとりを持つためのいろいろな工夫をして年間の総実労働時間を短縮していく、そのためには、選択の幅というものをやはりある程度ふやしていく、その中で労使が話し合っていただいて、適切な時間管理のあり方というものを選んでいただく、そういった形を考えてまいりたい。  先生からも御指摘ありましたように、実際上、すべての事業場が限度時間いっぱいを使用してやっていくというわけではございませんので、そこは、先ほど申し上げましたような、どういう場合にどういう年間の時間管理が適当かは、ガイドライン等で十分私ども指導、周知をしていきまして、目指すところの目標を達成していきたいというふうに思っているところでございます。

今田保典民主党

○今田委員 いや、そうはいっても、私は、こういう設定をしますとまたもとに戻るのではないかという心配をしているのですよ。せっかくここまでいろいろな職場で、労使間で努力してきているわけですから、その努力はやはり継続してやってもらうというような一つの法案でなければならぬのではないかなというふうに思うのですが、この点はどうですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のように、もとに戻るといいますか、かえって労働時間の増加につながるようなことがあってはならないということは御指摘のとおりでございます。  そういった観点から、全体としての休日日数の確保、それから所定外の労働時間についても、今よりも、また一般の事業場よりも短くする、こういうことも新たに今回要件として加えることを御提案申し上げて、そういった中で、年間の総実労働時間を短縮するために、事業場の選択肢としていろいろな労働時間管理のバリエーションが選べる、そういったことも同時に必要だ。  こういうことで、これらのものを相関連する一体のものとして御提案申し上げて、実現すれば総労働時間の短縮につなげていくように、私ども十分指導、周知していきたい、こういうふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思っております。

今田保典民主党

○今田委員 今そういうふうに労働省で言っておられるのでありますから自信はあるのだろうというふうに思いますけれども、しかし、私は、先ほど言ったように大変心配な面もございますので、ぜひひとつこれからもいろいろと御指導いただきたい、このように思います。  時間もございませんので次に移らせていただきますけれども、今回の労働基準法改正の課題は、男女労働者が仕事と家庭生活を両立できるよう、それに対応した労働基準をつくることに一部はあったのではないかというふうに思います。  変形労働時間制は、通達にもあるように、労働者の生活設計を損なわない範囲内において労働時間を弾力化しなさいとあります。その観点から、施行規則においては、育児、介護等の家族的責任を有する者及び職業訓練や教育を受ける者などについて、その適用を配慮するようにというふうになっております。  そうであるならば、これらに該当する労働者がその旨申し出た場合には変形労働時間制の適用を免除することを義務化すべきではないかというふうに私は思っているのですが、いかがでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今回御提案申し上げております労働基準法の改正案におきましても、家庭責任、家族的責任と仕事の調和というものが一つのテーマでございまして、そういったことに配慮した提案を私どもさせていただいておるところでございます。  この変形労働時間制につきまして、先生御指摘ありましたように、従来から労働基準法の施行規則で、育児、介護等を行う方についてはそういった生活上の問題と調和するように十分配慮しなければならないということを私どもも示しておるわけでございます。こういったものはガイドラインとしても周知に努めてきておるわけでございますが、その後、育児休業法あるいは介護休業法におきましても、同様の精神で、職業生活と家庭生活の両立のために勤務時間の短縮のための措置を法律工事業主が講じていくことを義務づけたり、そういうこともこの精神を生かしてやってきておるわけでございます。  ただ、御指摘のように、一律に免除制度、こういうものにまでいけるかという点につきましては、まだ労使のコンセンサスも得られていない段階でございまして、そういったことにつきましては、私ども、当面、今あるこの施行規則の定め、また育児・介護休業法の勤務時間短縮措置の定め、そういったものを十分活用して、そういった方々が仕事と家庭の調和が乱れることのないような労働時間面の指導をしていきたいというふうに思っておるところでございます。

今田保典民主党

○今田委員 この問題は、中央あたりでは一つの理想的なものを描いても、現場ではいろいろな人間関係の中で仕事をしているわけですから、私らが思っているようなことはなかなか進まない面もあるわけですけれども、ただ、やはりこういった社会を築く上で、これからもぜひ労働省段階でも努力をしていただきたい、このことをお願いを申し上げたいと思います。  実は私は運輸関係出身でございますので、次に運輸関係の労働時間について御質問をさせていただきます。  労働省の統計によれば、産業別の総労働時間は、建設業あるいは鉱業と並んで、運輸業の労働時間は非常に長いという代表的なものになっております。運輸業の中でも、特に道路旅客運送と貨物運送が長時間になっております。とりわけトラック、バス、タクシーについては労働時間が長く、それが交通事故の要因ともなっているような昨今でございます。  現在自動車運転者の労働時間等の改善のための基準等が策定されておりますことは十分私も承知をしておりますが、これを歴史的に見ますと、一九六七年の二・九通達に始まり、一九七九年には、ILO第百五十三号条約とそれから第百六十一号勧告が採択されたことを受けて、新たに二七通達によって監督、指導が行われておりました。その後、一九八九年には通達から労働大臣告示としてその規制力を高めてはいるものの、依然として労働省の監督実施箇所の過半数がこの基準に違反しているというふうに私は理解をしております。  この間約二十年経過しているにもかかわらずこのような状況が続いておるわけでありまして、このことについてどのように労働省では認識しているのか、お尋ねをしたいと思います。     〔中桐委員長代理退席、鍵田委員長代理着席〕

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のように運輸関係、とりわけ自動車運転者の方の労働時間が他に比べて非常に長いという問題意識、労働省としても長年の大きな懸案事項でございます。そういった観点から、他の職種にはない自動車運転者だけの労働時間等の改善のための基準を労働大臣告示として定めまして、私ども労働基準監督官がこの改善基準の監督、徹底を進めてきております。  ただ、残念ながら、そういった監督の過程でまだ過半数を超える違反率があることも先生御指摘のとおりでございます。労働基準監督官がこういった監督を行う際には、守られていないのではないかという事業場をどちらかというと中心に回る、こういうことでございますので違反率はもちろん高く出るわけでございますが、こういう運輸関係、たしか平成二年の物流関係二法の改正等で規制緩和がなされましてから新規参入が、競争が非常に激しいという背景の中でこの長時間労働を招いているというような事情もございまして、先生御指摘のような状況がなお続いていること、私どもとしても大変残念に思っておりますし、今後、改善基準の一層の徹底のために私ども労働基準監督官のいわば重点監督対象としてこういったものに取り組んでいきたい、またその点も改めて毎年指示をしていきたいというふうに思っておるところでございます。

今田保典民主党

○今田委員 そういう実態でございますので、今後はさらに法的規制力を強める必要があるのではないかというふうに思いますが、この点はどうですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先ほど先生からもお話ございましたように、過去通達で行っていたものを労働大臣の告示という形で改善基準を定め、それを指導等ではなく労働基準監督官の監督をもって徹底するというふうに担保をいたしておるところでございます。そういった意味ではかなりのいわば効果を持つ仕組みにいたしているところでございます。  また、自動車運転者の労働時間等の改善基準の策定に当たりましては、労使の方に参加していただいて、労使が議論をしながらこの基準の改定を重ねていく、こういう仕組みにいたしておりまして、現に所定労働時間が四十時間まで段階的に短縮される過程でも随時労使の方のお話し合いを通じて見直してきたわけでございます。労使が話し合い、みずからがこういった改善基準の策定に参加して、お互いが守る、こういうことも非常に大事でございまして、今後も見直していくべきときは見直していかなければならないわけでございますので、法律で固定してしまっていいかというような問題もございます。  そういったこともございますので、現在、法的なものとしてやっていくというよりは、今の形で労使の方に参加していただいて、お互いに決めたものは守るという意識をさらに伸ばしていきたいというふうに私どもは思っている段階でございます。

今田保典民主党

○今田委員 時間も参りましたけれどもお許しをいただいて、最後に労働大臣に御所見をお伺いしたいのですが、昭和六十二年の第百八回通常国会に提出されました労働基準法改正案は与野党の重要法案として扱われておりました。このときは継続審議となり、次の第百九回臨時国会において、自民党が衆議院と参議院ともに単独過半数の議席を有していたにもかかわらず、国民の世論を真摯に受けとめて与党自民党が大幅な修正案を提案をして、賛成多数で成立をした経緯があるわけであります。

鍵田節哉民主党

○鍵田委員長代理 簡単にお願いします。

今田保典民主党

○今田委員 今回も、議席数はそういう状況ではございませんけれども、まさに同じような状況であるということを受けて、せひひとつ柔軟な考え方で今後の基準法について対応していただきたい。このことを大臣としてどのようにお考えなのか、最後にお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。

鍵田節哉民主党

○鍵田委員長代理 時間が来ておりますので、簡単に。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 御承知のとおり、予算を伴わない法案は議員提案ができますし、予算を伴うものその他の法律も政府が提案ができます。しかし、提案をされた法律を御議決をなさるのは、今田先生を含めて、国権の最高機関である当院でございます。そして、当委員会では既に四度の御審議がございまして、私も同じ問いに四度、五度とお答えするほど質問が重なってきているわけですけれども、その中で、なるほどこれはそうだとか、現実にはこういうことがあるんだなと、いろいろ教えられるところもございました。  しかし、それは、政令でやるとか告示でやるという部分でカバーできるものもかなりございます。そして、私どもが出しました法律を私が改正すると申し上げるような欠陥法律を出して、院を軽視するようなことは、私はいたしてないつもりでございます。もしそれをお直しになるならば、議院内閣制のもとで、それは当委員会の各派の協議でお話しなさるべきものだと心得ております。

今田保典民主党

○今田委員 終わります。ありがとうございました。

鍵田節哉民主党

○鍵田委員長代理 次に、桝屋敬悟君。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 引き続き、新党平和の桝屋敬悟でございます。三回目でありますが、質疑をさせていただきます。  この委員会も、労基法の改正、かなり進んでまいりまして、今大臣から、同じことを何度も答弁という、答弁の内容を変えていただければもっと前へ進むのではないかというふうに、横で聞きながら思ったわけであります。  私は、今までの自分自身の整理をする意味で、きょうは三点、時間があるかどうかですが、ポイントを絞りたいと思います。  一つは、余り議論されておりません、労働条件の明示の部分でございます。  今回の労働条件の明示につきましては、これは連合の皆さんも評価をされておられる部分でありますが、改正を見ますと、今回の労働基準法第十五条の改正におきまして、前段の部分は別といたしまして、今まで、「賃金に関する事項については、命令で定める方法により明示しなければならない。」これが今回、後段部分について、賃金に加えて、「労働時間に関する事項その他の命令で定める事項」ということになったわけであります。  特に、きょう話題にしたいと思っていますのは、パート労働者のいろいろな現場でのトラブルあたりからしますと大きな前進だというふうに理解をしておるのでありますが、ただ、内容について、パート労働法との関係で、私自身も頭を整理する意味で議論をさせていただきたいと思います。  まず、確認でございますが、今回、「労働時間に関する事項その他の命令で定める事項については、命令で定める方法により明示」すると。「命令で定める方法により明示」するというのは恐らく書面の交付ということだろうと思うのですが、「労働時間に関する事項その他の命令で定める事項」というのは、現在の労働基準法の施行規則第五条、恐らくこの内容が入ってくるのかなというふうに理解をしておるのでありますが、その点について、まず御説明いただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のとおり、この労働条件、現在基準法に掲げておるもののうち、基本的なものは書面で明示するという趣旨で関係の省令をつくってまいる考えでございます。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 労働基準法施行規則の第五条、これには一から十一まで規定がございますが、これが全部入るというふうに理解をしていいのですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 そのうちどこまで入れるかということについては、今後、省令を定める段階で労働基準審議会で決めていく、こういうことにいたしております。  ただ、私ども、例えば就業の場所、始業、終業の時間、所定外があるかどうか、退職に関する定めあるいは労働契約の期間、こういった基本的なものについては書面で明示することになるよう省令を定めていきたいと考えているところでございます。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 そうしますと、一応、現行法の労働基準法施行規則の中に言うところのポイントの部分、主要な部分については入っていくという理解でいいのだろうと思います。  さて、今度、パート労働法、例の短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律との絡みでお尋ねをするわけであります。  まず、今回の法改正の中で、このパート労働法の部分も改正をされていると思うのですが、この改正については、もう時間もありませんから私の方で整理しますと、当然ながら、今回、労働基準法で整理された部分は労働基準法の中で具体的に明示されるわけでありますから、それはそれでいいとして、その他は努力義務規定として残っていくというふうに理解をしているのでありますが、パート労働法と基準法との関係でお尋ねをしたいと思うのです。  パート労働法については、私ももう一回改めて勉強をしてみたのでありますが、パート労働法第六条、「労働条件に関する文書の交付」の中では「事業主は、短時間労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該短時間労働者に対して、労働時間その他の労働条件に関する事項を明らかにした文書を交付するように努めるものとする。」これは努力義務規定で今までもあったわけであります。  それで、まず現行の話を伺ってみたいと思うのですが、今の第六条を受ける形で、当然ながら指針を示されて、指針の中で、短時間労働者の適正な労働条件の確保という観点で雇い入れ通知書を交付しなさい、こういうふうになっているのであります。  この内容をずっと私もいろいろ見させていただいたのですが、雇い入れ通知書、これは現行も努力義務規定として、指針に基づいて、実際パート労働の現場で行われているのだろうと思っているのです。この雇い入れ通知書、私もこの様式を見せていただいたのですが、これは根拠はあるのですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のとおり、パート労働法の八条に基づきます指針、その中で、六条を受けまして、主要なものを雇い入れ通知書の中に織り込んで、雇い入れ通知書を交付するように努めることとして、その指針に基づいて事業主を指導している、こういった根拠になっております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 今、私の手元にあるのですが、この雇い入れ通知書、こういうフォーマットというのは、全事業所、パート労働者を抱える事業者には徹底されているのでしょうか、お尋ねいたします。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 雇い入れ通知書の様式につきましては、局長通達で示しまして、この指針に基づく雇い入れ通知書の交付を行う際にはこれを使っていただくということで周知をいたしております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 そうしますと、この雇い入れ通知書というのは、局長通達に基づく行政指導を行っているという理解でよろしいですね。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 こういった、雇い入れの条件を明示するように努めなければならないということ自体は、パート労働法に基づく根拠でございます。それを具体的にやりやすくするようにフォームを決めたりしていることは、指針と局長通達に基づくものでございます。     〔鍵田委員長代理退席、委員長着席〕

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 今回、本体の労働基準法の中で労働条件の明示ということが入ったわけでありますので、それがどういう関係になるかということで、ちょっと小さい内容になって恐縮ですが、内容をただいま確認させていただいているという次第であります。  何で局長通達まで引っ張り出すかというと、雇い入れ通知書、採用して、事業主が労働条件をパート労働者に明示する場合に、では具体的に項目は何なのかということは、今回改正されたことが喜ばれているように、やはり大事なことだろうと思うのです。  それで、この指針を見てもその項目というのははっきりわかりませんで、やはり普通の事業主は、この通知書を見て、なるほどこういう項目が明示しなければいけない項目なのか、これが努力をしなければいかぬのだな、現行はこういう理解をしているわけですね。  それで、この内容を見ますと、雇用期間それから勤務場所、仕事の内容、ずっとありまして、幾つかの項目があるのですが、今回、労働基準法が改正されて、当然ながら、労働条件の明示ということが、先ほど基本的なことで明示をしなければならぬということになったわけでありますから、当然パート労働者もその中に含まれるわけですね。あとは努力義務規定が残るということなんですが、各項目については、先ほどの御回答では労働基準法施行規則の第五条の主要部分が入るということでありますが、現在雇い入れ通知書で使われているそれぞれの項目は、全部基準法の中に入ってくるというふうに理解をしてよろしいですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今回は、労働基準法に基づく義務づけをされた書面による明示として、現在の雇い入れ通知書は基本的には労働基準法に基づくものの方に大部分移行するわけでございますので、新たに私ども、モデル様式を雇用の態様ごとに、例えばパート労働者ならパート労働者のためのモデル様式というものを作成して、今までの雇い入れ通知書と、それから労働基準法に基づいて新たに義務づけられたものとをあわせた新たなモデル様式をつくって、この義務を履行していただく、こういうことを考えております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 そうしますと、整理をすると、今回の労働基準法が改正されたことによって、現在まで、現行のパート労働法で、事業主は雇い入れ通知書を見て、努力義務規定でこれで通知をするんだ、こういうふうにしていたけれども、今度は、パート労働法ではなくて労働基準法の中でこういう様式、形が事業主に示されるというふうに理解をしてよろしいですか。間違っていますか、いいですね。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 よろしいです。今度は、労働基準法の書面明示を履行するためのモデル様式として事業主の方にやっていただく、こういうことになります。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 そのモデル様式というのは、何で規定をするんですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 義務づけ自体は基準法でございますが、こういう様式を使うということは、職種ごとにあらわしたりしますので、これは労働基準局長名の通達でフォームを示していきたいと思っております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 私も私なりに整理をしてみましたけれども、今回の労働基準法の具体的な命令で定める事項というのは、さっきも御説明がありましたように、ほとんどの労働条件の主たる部分については入っているんだろう。今まで使われていた雇い入れ通知書を見ましても、ほとんど入っているだろう。  一点だけ確認、「所定外労働等」という項目があって、所定外労働をさせるかどうかというのは、パート労働法にとって極めて大事だと思うんですが、これも基準法で示される形の中に入ってくるのかどうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 やはり労働時間は大変重要なことでございますので、始業、終業の時刻は必ず書面で明示する、その際に、所定外労働時間がある場合にはその旨も明示するということを考えております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 そうしましたら、まさに今までパート労働法でやっておりました雇い入れ通知書というのは、基本的には労働基準法の世界に入るというふうに私は理解をしたいし、またそうでなければならぬだろうというふうに思うんですが、そうしますと、逆に今度は、現行のパート労働法で、今回の改正で、やはり努力義務規定は当然ながら残るわけですね、それ以外のものは。それ以外の主たるものというのは、では一体何なのかということを教えていただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今も先生御指摘の雇い入れ通知書に「その他」の欄がございますが、これはそこと大体類似してくるわけでございますが、安全衛生あるいは施設利用に関するいろいろな約束事項、あるいは表彰とか制裁に関する事項等が、なお雇い入れ通知書のいわゆる努力義務の段階では法律上は残る、こういうことになるわけでございます。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 これは私も初めて見させていただいて今回新たに勉強したんですが、雇い入れ通知書、こういうのは実際パート労働者の現場ではちゃんと履行されているかどうか、その辺はどうでしょうか。しっかりやられていますか。

太田芳枝労働省女性局長

○太田(芳)政府委員 文書による書面明示でございますけれども、平成七年の調査で三九%の事業所で明示をされております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 三九%が多いのか少ないのか。四〇%弱ですから、あと六割は明示されていない。それが今回基準法に入ってくるということで、この部分が格段に改善されていく、そういうお取り組みが必要なんだろうというふうに理解をいたします。  なお、パート労働者については、私ども現場でよくお話を聞きますのは、例えば労災。労災に入っていないというのは大変なことでありますけれども、中にはあるのでありまして、あるいは必要な社会保険等も、入らなければいかぬのに入っていないというような実態もあったりして、そういうものというのは、今までの雇い入れ通知書では、「その他」の項目をずらっと見ると、その中に入ってくるというようなことでありまして、今回この雇い入れ通知書が労働基準法の世界に入ってくる。  残された部分についてはさらに、先ほどの三九%という実情ではありませんが、残された努力義務規定の中で私はしっかり取り組んでいかなければいかぬことが、やはりパート労働法のサイドにあるんだろう、こんなふうに思っておりますが、今回の基準法の改正を受けてどういうお取り組みをされるのか、お伺いしたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今度新たに義務づけられます書面の労働条件の明示、このためにモデル様式をつくるというふうにお答え申し上げました。これは職種ごとにつくっていく、雇用の態様ごとにつくるということも考えなくてはいけないわけでございますので、雇用の態様によっては、先生御指摘のような労災保険、社会保険等の関心が非常に高い、あるいは問題が多いということもあろうかと思いますので、モデル様式の作成の際に十分そういう点も意識して、はっきりさせるようなモデル様式を工夫するように検討していきたいと思っております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 何度も申し上げますけれども、今回の労働基準法の改正の中でここは一歩進んだ部分でありますので、それはパート労働法との絡みから、さらにパート労働法サイドでお取り組みいただかなければならぬ部分もあるだろう。当然ながら、残された努力義務規定の中で、本来であればさっき言ったモデルの中に将来入れていかなければいかぬことも当然出てくるでしょうし、そうした連携、お取り組みを今後もお願いを申し上げたいと思います。  これだけで時間が大分なくなってまいったんですが、私は二回今まで質疑をいたしまして、率直に感じたことをきょうは申し上げたいと思っているんですが、最初は裁量労働制でございます。  新しい裁量労働制への懸念ということについて何度もお話を伺い、議論もさせていただきました。大臣の方から、何度も答えたというふうにお話がありましたけれども、内容もそんなに変わっていないというふうに思っておるのでありますが。  なお、きょうも地元から連合の方がおいでになって私の部屋に陣取っておられまして、しっかりした議論をしないと許していただけないところも、あるのであります。やはり、この裁量労働制については、これが通れば労働現場でノルマがさらに大きくなる。本当に、残業代を含めて賃金を抑制されるし、企業にしかメリットのないことではないのかという随分いろいろな懸念をいただいております。その点については、私も二回の審議の中で対象業務の内容について随分議論もさせていただきました。  ちょっと心配なのは、事業運営上の重要な決定というのは一体だれが判断をするのか、これは一義的には事業主だ、そういう御答弁もありましたけれども、その辺もまことに心配な点でありますし、対象労働者、これについても裁量権の絡みから随分議論もさせていただきました。長時間労働等を助長するような裁量労働制にしてはいかぬという観点で何度も議論させていただいたと思います。  いずれにしても、こうした問題をずっと聞いておりましたら、労使委員会というところへすべてが帰着するような気がいたしまして、今回新しく導入されます労使委員会、やはりこのあり方というものが極めて裁量労働制の中では大事だなというふうに私自身は感じております。  そこで、これも申し上げたことでありますが、今回新たな裁量労働制を導入される、これについては、今までの経緯もあって、私は慎重に行うべきだろうということも申し上げたつもりでございます。  具体的な話なんですが、労使委員会で裁量労働制を決議する場合、労使委員会設置をまず基準局に届けるということが必要なんだろう。しかる後に今度は新しい裁量労働制を決議する。もちろん、いろいろなことを検討した上で決議をする。それはそれでまた届けるという二段階のチェックがかかるのかなと私は思っておりますが、そういう理解でよろしいですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 新たな裁量労働制て御提案申し上げております中のルールとしての届け出事項でございますが、労使委員会の設置、それから全会一致で決めます各種の決議、これの届け出は基本的には別のものでございます。したがいまして、様式等も別に定めてそれぞれ別個にチェックするということになります。  ただ、実際上、同時に出てくるということはあり得ると思います。ただ、そういう場合も様式は別でございますので、設定いたしましたルールどおり代表者が選出されているかどうか等はそれぞれ別個にチェックをいたしていく、こういうことになります。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 今の御答弁で、同時にということも。私はまさにこの労使委員会が一もちろん労使委員会、今回の法律改正の中では裁量労働制の検討の舞台として設定されているわけでありますが、しかし、同時に出てくるということは、当然ながら裁量労働制の決議をするためにさまざまな議論をしなきゃいかぬわけでありまして、それは、過半数代表の問題とか本当に民主的に運営されているのかとか、そういうことの検討が極めて大事だろうと私は思うんですね。それが同時に出てくるということは、まさに裁量労働制をともかく開こうということにしか感じませんで、その経過が大事だろうと。  初めてで、慎重にやらなきゃいかぬと私は思っておるわけでありまして、そういう意味では、同時というのが、いや、具体的にそんなことがあるのか。やはり労使委員会がいろいろ指針で示されるようなそういう内容に合致しているのかというようなことがまずかっちり確認されて、それから私は、これはそんなに簡単に結論が出るものでもないだろうと思うんですね。それは、やはりちゃんとしたタイムラグがあるのが自然じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のとおりだと思います。この労使委員会、賃金、労働時間等労働条件全般について調査審議して、その上で裁量労使借等方決まってくるわけでございますので、御指摘のような届け出のパターンがあった場合には、これは私ども、いずれの場合も厳重にチェックいたしますが、より厳重にチェックすべきケースとしてこれは窓口にも注意を促していくことに相なろうと思います。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 まさにおっしゃるとおりで、私は、同時に出てくるケースというのはまことに行政指導の対象ではないかというふうに思っておるわけでありまして、それは今後の運用の問題になるだろうと思うんです。  時間がありません、もう一つだけお聞きしたいんですが、労使委員会の決議というのは、当然ながら、一たん決議されると、これはその有効期間というのは労使委員会で決めるということになるんでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 労働基準法の施行規則で、現在の三六協定、現在の裁量労働制と同様に省令で有効期間の定めをすべき旨を定めていく、こういうふうに考えております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 もう一点、私は、この労使委員会、慎重の上にも慎重というふうに思っておりまして、あとは、具体的に裁量労働が決議された、やはり嫌がっている者がやるようなことがあってはならぬと思うんですが、しかし今回、本社機能それから事業所の中で中枢部ということになると、そこで働く方というのは、おれ嫌だよというようなことはなかなか言える状況でない。したがって、私は、本当に本人の意思確認といいますか同意というのは極めて大事だと思っているんですが、その辺については指針においてどのように整理されるのか、最後にお伺いしたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 これは中央労働基準審議会の建議においても指摘されている事項でございます。  私ども、労働大臣が法律に基づいて定める指針の中では、本人の同意をとるべきこと、また、それによって不利益取り扱い等をしないようにしていくこと、この辺を労使がきちっと定めることを指針で示していきたい、こういうふうに思っております。

桝屋敬悟平和・改革

○桝屋委員 実は時間外の問題もやりたかったんですが、時間がなくなりました。  とりあえず裁量労働制については、先ほども何度も申し上げていますように、私は、初めてのことでもありますし、慎重の上にも慎重を期して、しっかりとこれから残された時間審議をしていきたい、こんなことを申し上げて、終わりたいと思います。

田中慶秋民主党

○田中委員長 次に、武山百合子さん。

武山百合子自由党

○武山委員 武山百合子です。三回目になりますけれども、自由党を代表しまして、また質問いたします。  一年単位の変形労働制と裁量労働制について今まで質問できなかったものですから、それを中心にして質問をしたいと思います。  一年単位の変形労働制も裁量労働制も、今、桝屋さんの方からもお話があったように、労使のいわゆる自治を育てようということじゃないかなと思っておるんですね、労使委員会を使って。そして、その労使の自治をどういうふうに育てたいのか、育てたいその中身です。今まで労使協定だったわけですね。それを、労使委員会としてお互いに話し合って決めるという労働者と使用者の自治、そういう意味で労使委員会というものを今回つくったわけですね。その労使委員会をどう育てるのか。すなわち労使自治ということじゃないかと思うんですけれども、その労使自治をどう育てていくのか。今まで労使委員会というのはなかったわけですね。今度初めて労使委員会というものができるわけです。今まで労使協定だったわけですね。今度初めて労使委員会、すなわち、労働者と使用者の代表が出て話し合って、いろいろな細かい部分、労働条件を決めていこうということですね。その労使自治をどのように育てていこうとしてこれを導入したのかということをお聞きしたい。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 一つは、労働基準法でございますから、基本的な手続、ルールというものは法律できちっとまず決めて、そういう中で、労使がいろいろ話し合って決めるべき事項はどの範囲である、また、監視し合うべき事項はこういうことであるということをいろいろ決めていく形をとっております。  特に裁量労働制につきましては、職場内で他の労働条件全般の調査審議を検討する中でそういったことを決めていってほしいということで、複数の委員から成る労使委員会というものを設置して、全会一致で決めていく、こういうことをルール化をいたしたわけでございます。これは、ある意味では、労使で話し合うべき部分があるという意味では先生御指摘のように労使自治ということになるわけでございますが、ただ、一般的な労働条件のように労働組合と使用者が団体交渉等を通じて決めていく場合と違って、基本的な枠組みは労働基準法というもので押さえられているということになるわけでございます。  これが他の一般的な労働条件全般に及ぶかどうかということについては、労働基準法は、当面、裁量労働制の具体的な細かい部分のルールについて全会一致で決めるという範囲に一応とどめておりますので、これが他の労働条件全般についてどう機能を果たしていくかということについては、現段階では、これだけでもってその方向性を判断していくことはなかなか難しいわけでございます。  ただ、私ども気持ちとして、やはり労働基準法につきましても、具体的にどうしても労働基準法、法律で一律的に規定できないものは、基本的な枠組みは決めた上で労使がしっかりした取り決めで決めていただく、そういったことをお互いに履行を監視し合う、そういうものと労働基準監督官の厳正なチェック、監督、これが相まってこそ本当にいい労働条件の確保というものができていくんではなかろうか、こういう気持ちでおりますので、裁量労働制の運用に当たっても、そういった気持ちで、この労使委員会と労働基準監督官のお互いの努力が相まって効果を上げていくことを期待したいと思っております。

武山百合子自由党

○武山委員 今、労働基準という意味で労使委員会をどうするかというお話でしたけれども、私の質問は、労使の自治をどう育てるかという意味だったんですね。  ガイドライン、指針、そういうもので基本的には枠組みはっくるんだと思いますけれども、一年単位の変形労働制も裁量労働制も、皆さんが、勤労者が反対している部分ですね。週四十時間に移行したのに、この二つの、すなわち変形労働時間と裁量労働制を導入することによって時間外勤務が多くなるんじゃないか、いわゆる長時間労働になるんじゃないかと心配しているわけですね。  それで、その自治があることによって、そういうことをなくすために労使委員会で全部決めるということですね。労使委員会で左右される可能性があるわけです。全会一致ということですので、一人でも反対の人がいたらできないわけですね。その労使委員会の青写真みたいなものをちょっと御説明していただけますか。  例えば、今、労働組合の組織率というのは四分の一、二五%程度ですね。そうすると、労働組合のないところはどうするのか。労使委員会の青写真、どのくらいの人数でどのくらいの割合でするのかというのは、これからの話なんでしょうか。どのような青写真が労使委員会というのは描かれているんでしょうか。その辺を、ちょっと青写真を国民に示していただきたいんです。今までは労使協定だったのを、今度、労使委員会で決めるわけですね。その労使委員会がどういうメンバーで、どのくらいの人数になるのか、その青写真を示していただきたい。非常にわかりにくいんですね。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 まず、労使委員会のイメージでございますが、労使委員会、裁量労働制はいわば本社等の事業の重要事項を決定する部門でなければ使えないということになっておりますので、そういう本社等で、事業場単位に、その中でつくります。  それで、そこに構成されるメンバーは、もちろん複数でございますが、特に労働者側の代表につきましては、その選任手続をルール化する。したがって、選挙等の手続によりまして選ばれてくる、そういう信任された方々が入る、こういうことになります。  これは、労働組合がある場合にはそういう労働組合から入ってくるかと思いますが、労働組合がない場合でも、やはりそういった方々の労働条件というものを労使がお互いに監視し合ってまた決めていく、こういうことでございますので、この労使委員会は、きちんと選ばれている限り、また監督署がそれを見て適正だというふうに判断する限り、そういったところでもこの労使委員会というものがっくれていく、こういう形になるわけでございます。  この労使委員会は、裁量労働制についていえば、さらに、実際の就労状況等に基づく健康管理の措置を決めて実施することを義務づけておりますし、それから苦情処理もここでやっていくことを義務づけております。そういった意味で、決めるだけではなくて、実際に労使が、この委員会という機能を通じて健康管理や苦情処理、また苦情処理があればそれを見直し等に反映させていく、そういった機能も期待されている仕組みでございます。  そういったものを、労働組合のあるなしにかかわらず、事業場単位に、もし裁量労働制を実施する限りはつくっていく、こういうことで、そういった部門のホワイトカラーの方々の労働条件にお互いに反映をしていく、こういうイメージを持っていただければありがたいと思っております。

武山百合子自由党

○武山委員 どうもありがとうございました。  そうしましたら、労使委員会は、ほとんどの企業が公正な手続で労使を選任すると思うんですね、一般的に常識で考えますと。しかし、いろんなことが、いわゆる経営者に都合のいい人を選任したいという場合もあると思うんですね。そういうことが行われる可能性が大いにあると思いますけれども、その選任の透明化とか労使委員会の公正な選任の担保というのはどこにあるんでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先ほどもお話ございましたが、この労使委員会については、設置について届け出を義務づけております。そして、届け出の際には、先ほど申し上げましたように、特に労働側の代表についてはあらかじめ守るべき選び方のルールを定めますので、どういうルールで選ばれたか、また、会社の例えば総務部長とか総務課長とか、いわば会社側に立ってやるべき人ではないかどうか、こういうことを当然チェックいたしまして、そこにもし瑕疵があれば是正をさせて受理する、こういうことになります。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、それは、例えば選任中に、きょうみたいに傍聴できるとか、過程が透明で、公開ということが基準なんでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘のように、この労使委員会、働く方々から見て透明度が高くなくてはいけませんので、選任に当たっては、当然、選挙等のルールを決めますので、そこはまさに透明度が非常に高いものになります。さらに、決議内容についても周知義務を課していく、こういうことにいたしておりますし、議事録についても保存等の義務を課していく、こういうことで透明度を高める内容をルール化することを織り込んでおるところでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、私が労使委員になりたいと言って立候補して、それで皆さんから、勤労者から票を得て選任されるということもあり得るわけですね。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 御提案申し上げている法律をごらんいただいていると思いますが、もちろん先生がその事業所の一員でなければならないわけですが……

武山百合子自由党

○武山委員 失礼しました。私というのは私個人じゃなくて、例えばの話、企業の一個人が、はい、私が立候補して労使委員になりたいと。私じゃないんです、一個人、そういう場合も、もちろん立候補して皆さんから票を得て労使委員のメンバーに投票で選ばれれば選任されるんですねという質問なんです。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 それは、労働基準法及びこの法律をお許しいただいた場合、それに従って、労働大臣の政令その他通達等に合致する手続の中で働く人たちに選ばれられれば、当然そういうことになります。

武山百合子自由党

○武山委員 そうすると、先ほどの局長さんのお話ですと、立候補も自由にできるし、透明で外からも見れるし、傍聴もできるしという、そういう青写真を描いているわけですね。まさに欧米のような、本当にじかに接して、きょうこのような会で私が労使委員に立候補しますと言って例えば演説をして、私というのは私自身じゃありませんよ、その企業の、自分がその労使委員会に入りたい場合、労働組合がある場合はまた別だと思いますけれども、労働組合がない場合は、私が、私というか、その企業の一個人が立候補して票を得て例えば選ばれるということでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 労使委員会のメンバーになるには、その事業場で従業員を代表していなくちゃいかぬという身分がまず必要でございますが、そういった方がなるためには、従業員の過半数を代表する者としてまず立候補する、その方がほかのメンバーを指名して改めてまた信任投票を得るというような手続、ルールを想定しておりますので、そういった手順の中に立候補していただければ、もちろん投票という過程はございますが、先生御指摘のようなことは実現する可能性はあるわけでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 ぜひ透明で公明な労使委員会、労使の自治ということで根づくと本当にいいなと思っております。それから、次に移ります。  裁量労働制についてですけれども、裁量労働制研究会報告の内容と違ったというわけなんです。労働者側からの意見がかなり出されたけれども、研究会報告が何か尊重されなかったということなんですけれども、その辺の差異ですか、なぜその裁量労働制研究会報告が……(発言する者あり)無視されたと言っておりますけれども、なぜ尊重されなかったのか、ちょっと実情をお聞かせ願いたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 御指摘の裁量労働研究会、これも私ども長年にわたる裁量労働制のあり方の研究の一環として学識者にお願いしたものでございますが、この研究会の報告の段階では、例えば対象業務をどうするか、これを命令で書き得るか、あるいは抽象的な書き方で通達等で内容を示していくのかというあたりの両論が書かれておりました。また、チェックすべき機能として労使委員会という制度があるのではなかろうか、こういうことも出されておりました。さらに、健康管理等の必要性については指摘されておりましたが、どういう方法で健康管理等を守らせていく具体策は、労働基準法の中でどう担保すればいいかというようなことについては、具体案はございませんでした。  私ども、そういったものを受けて、今回法律をつくる中で、例えば業務範囲については、法律で裁量権の考え方とも相通ずる考え方を書きまして、その上で全会一致で労使委員会で決めていただく。それから、労使委員会制度は単なるチェック機能を果たすだけじゃなくて、裁量労働制のルールそのもの、対象業務の範囲とかを決めること自体にその役割を果たす。全会一致で労使委員会がやる。したがいまして、裁量権に比べますと、労使委員会は、チェック機能から、裁量労働制のルール自体を決める委員会として非常に重みを増したわけでございます。それから、健康管理等のルールにつきましても、具体策として、この労使委員会が、裁量労働制を実施するための絶対的な要件として、勤務状況に応じて健康管理上の措置をどういうふうにするかということを決めて、届けてこなければならないということも今回法律に入れたわけでございます。  そういったもろもろの遵いがございますが、いずれも、お話し申し上げましたように、裁量労働研究会でまだ結論が出ていなかったもの、具体的な制度としてまだ具体案が出ていなかったもの等を具体化して今回の法案に織り込んだ、こういうものでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 ちょっと無視されたという言葉を聞いたのですけれども、それに対して弁明していただけますか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 無視したというよりは、むしろそこで示されていたものを具体的なものとして、あるいはそこで懸念されていたことを払拭するための新たなルールをつけ加えたり、あるいは労使委員会の働きにさらに幅を広げ、重みを持たせたり、そういった形で、いろいろ懸念すべきことが出ないような形で御提案を申し上げたということが私どもの認識でございます。

武山百合子自由党

○武山委員 やはり非常に溝があるなという印象なんですけれども。これだけ大きく門戸を開いて選択肢を広くするわけですから、こういう新しい選択肢を広くしていくということはいいことだと思いますけれども、それと同時に、心配している方々は、むしろかえって長時間労働になるのじゃないかと言うわけですよね。それで健康を害するのじゃないか。  そこにはやはり国民一人一人の自己責任、健康は本人が考えなければいけないことであるわけです。ただ、今までの日本の労働慣行の中で、経営者、すなわち上司に言われると、なかなかきちっと自分の状態を、今こういう状態だからできないとか、休みたいとか、予定を変更したいとかというのはできないような風潮がやはりあるわけですね。そこをやはり、健康はあくまでも本人の自覚ですので、本人がきちっと堂々と自分の意見を、健康状態を言えて、どうしても会社の方針と食い違った場合、自己責任において意見を述べる、そういう自律した国民性をこれから身につけていかないといけないと思うのですよね。その自律した国民性、自律した自己責任の心構えというか哲学というか、自分自身がそういうふうに行動しないことには、これはなかなかその溝というのは埋まらないと思うのですよね。その辺はどういうふうにこれから根づかせていこうとするのでしょうか。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 物事の基本的な考え方でございますから、私から答弁をさせていただきます。  先生のところの党首である小沢さんは、自助努力、自己責任ということを大変重視をしておられます。それはそれで一つの考え方でございますし、どちらかというと、戦後、自己責任よりも、経済がずっと成長して。ハイが大きくなったために、他力本願をしても、それが余り他人に迷惑をかけるという形で表に出てこなかったという面がございます。しかし、これからそうはいかないという御主張も確かに一面うなずけます。しかし、基本的に自助努力、自己責任の結果がすべていい結果をもたらすということにはならない、そういう部分もあるわけですね。  そこで、例えば自分が自己責任を、今の先生の例で言えば、健康上の問題があるからということを自分が主張しても、雇用をしておられるサイドが、それは困ると言った場合には、板挟みになりますね。だから、そういう基本的なところには、政府のルールというか、競争のルールというものがやはりきちっとあって初めて、自己責任、自助努力というものが花を吹かせてくるのだと思うのですね。  そこで、今般の場合は、確かに一方的にこのことを、裁量労働制というものを使えば、それは御指摘になっているように、ノルマが強過ぎて長時間労働に実質的にされてしまって、超過勤務を払ってもらえない、こういう心配が一方にあります。しかし、例えば三十時間で自分はこの仕事を果たしてしまいたいという方も中にいらっしゃるわけですね。そこで、その両方の主張をとって、そして競争のルールを定めたのが今回の労働基準法の改正なんです。したがって、例えば労使委員会のオーケーをとらなければだめだよとか、あるいは裁量労働制をセールスだとかあるいは生産ラインだとか、こういうところに適用するということはノルマがかかるからだめだよという形で国が介入をしているわけですね。  ですから、今おっしゃった健康維持だとか何かの問題も、労使委員会というもう一つの後ろ盾を持って、お一人お一人がそういう努力を払っていただきながら経営者と対峙していける一つのルールづくりをお示ししている、こういうことだと思うのですね。

武山百合子自由党

○武山委員 全会一致ということでこれは労使委員会で決まるわけですけれども、そうしますと、青写真として、初めての試みなわけですから、一つのことを決めるのに時間がある程度かかることが予想できますね。全会一致ということですから、なかなか合意点というのは青写真としては時間のかかることだなと思いますけれども、そういうことなんでしょうか、想定は。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 この新たな裁量労働制は、企業の本社等のいわば中枢で働かれる方々、いわばホワイトカラーの方々のそういった部分の方々でございますから、そういった方々の賃金あるいは人事管理制度等と相まって使用されることも当然あるわけでございますので、そういったものについて労働側が参加して、しっかりとそういったルールを参画して決めた上で裁量労働制というものも決めていく。あわせて、働き過ぎ等の問題についても、きちっとしたルールを決めておくということでございますので、これは相当の時間をかけて議論をしていただいて、労使一致して、やるときはそういう形でお願いをしたいという気持ちでございます。したがって、時間のかかることも当然あり得ると思っております。

武山百合子自由党

○武山委員 ぜひ今度モデルケースで、ディベートじゃないですけれども、労使委員会みたいなものをやるのもひとついいかな、いろいろな問題でやってみるのもいいかなと今質問しながら思いましたけれども、具体的なことで、ぜひそういうモデルケースもお考えいただきたいと思います。それから、最後になりますけれども、もう一つ、割り増し賃金の引き上げについて、ちょっとお聞きしたいと思います。  平成十年度の実態調査の結果を見た上で引き上げの検討を開始することが適当であるとあるわけですけれども、引き上げとなる具体的なその基準はどうなっているのか、また、引き上げ率はどの程度を予想しているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 割り増し率につきましては、今御提案申し上げている法律、成立させていただきましたならば、この施行関連の議論とあわせまして中央労働基準審議会で議論を開始していく、こういうことにいたしております。  ただ、この割り増し率につきまして現状を見ますと、九〇%を超える割合が今の二五%のところに張りついている実態にございます。したがいまして、最低労働基準を決める労働基準法としてこれを引き上げていくということになりますと、労使が実際これからどう取り組んでいくのか、そういったこと等も念頭に置いて、まず、どういうふうな引き上げのステップ、程度等考えるべきか、本当に慎重な議論が必要かと思います。  したがいまして、先生から、その基準、上げ方の基準なり、そういったものについてのお尋ねでございますが、現段階では私どもからこういうものだというふうに申し上げることは大変困難でございまして、審議会の中で労使の方にいろいろな幅広い議論をお願いして、何としても、こういった議論が進めば結論を得ていく、こういうことで臨んでいきたいと思っている事項でございます。

武山百合子自由党

○武山委員 時間になってしまいました。ぜひきちっとした基準を決めて、きちっと決めていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

田中慶秋民主党

○田中委員長 次に、大森猛君。

大森猛日本共産党

○大森委員 日本共産党の大森猛でございます。  審議を何度かやってきたわけなんですが、審議をやればやるほど、さまざまな問題点、また疑問が広がってきている。そういう中で、きょうも傍聴者の方がたくさん見えておりますけれども、国会に対しても、この労働法制改悪反対、こうした要請行動も今大きく広がってきているところであります。  きょうも横浜弁護士会からの、労基法改悪反対する、そういう声明も届きましたけれども、そういう中で、きょうの審議、全体で二時間という極めて短い時間でありますので、私はきょうは、裁量労働制、それとの関係で、この導入対象職場となっているホワイトカラーの職場の実態についてお聞きをしたいと思います。  まず、伊吹労働大臣にお伺いしますが、今もお話が出ましたが、伊吹大臣は、これまでの国会答弁の中で、裁量労働制の導入によって、自分たちも自分たちで労働時間を管理して、できれば週二十時間で仕事を完了して、きょうはちょっと十時間ふえて三十時間になりましたが、あと二十時間つくりたいという人にもその道はやはり開いてあげるべき等、こう答弁をされております。新裁量労働制の対象となっている現在のホワイトカラーの職場の実態、大臣の答弁を伺えば、週四十時間ぐらいしか働いていない、ある週は週二十時間働き、ある週は六十時間、そういうやりくりができるかのような、そういう認識を大臣は恐らく持っていらっしゃるのじゃないかと思うのですが、この点、どうですか。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 大森先生、いつも御自分の解釈で私の発言をおっしゃるので、それはまことに困るわけでございます。  私は、すべての職場でというような発言は一度もいたしておりません。少なくとも、今回ホワイトカラーと言われる方の中で裁量労働制の対象になるのは、先生も提案の法案をよくお読みいただけば、まずすべてのホワイトカラーでないことは御承知のとおりであります。  そして、ホワイトカラーの実態というのは、残念ながら、私からいえば、ほとんど組合の組織率は及んでおりません。企画だとか管理とかというホワイトカラーの人たちには組合の組織率は及んでおりません。そういうところで、今回、企画、立案という分野、いわゆる自分の能力、自分の仕事のやり方によっては短くできる範囲の対象業務の中で、自分たちのチームとしてこれだけの仕事を、例えば三十時間、例えば二十時間でやれるという自信がある人なら労使委員会でそういうお話になるでしょう。そういうことをやって、残りの時間を自分たちの仕事に使いたいという人がおられるのであれば、その人たちの道を閉ざすべきではないということを私は申し上げているわけです。

大森猛日本共産党

○大森委員 今度の裁量労働制がホワイトカラー全体に広がる危険性、これは私どもだけじゃなくて、マスコミの中からも広く指摘をされているわけです。百歩譲って、仮に今言われたような範囲だけとしても、今伺ったのは、そういう裁量労働制の対象になる職場の実態について、その認識について大臣の見解を伺ったのです。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 まず、広まる危険があるかどうかは、大森先生を含めて、国権の最高機関である国会がしっかりしているかどうかということにかかっているのです。広まらさないという決意が国民の代表の中にあれば、絶対に広まりません。しかし、それを広まらす必要があると国民の代表が考えれば、それは広まるということなんです。それが民主主義なんです。

大森猛日本共産党

○大森委員 問題をそらしちゃいけないですよ。私が伺ったのは、週四十時間平均のそういうやりくりができるような実態になっているか、そういう裁量労働制の導入の対象になっている職場の認識を聞いているんですよ。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 ですから、再三申し上げているように、企画、立案という、今回法律で御提示している対象業務においては、労使委員会がそれを受け入れるとおっしゃれば、当然受け入れられないようなものを受け入れるとおっしゃらないのですから、そういう分野があるから御提案しているわけです。  だから、例えば、これは私は、現実には今法律がないのになぜこういうことが起こるのかなと、あるいは起こることを、あたかも裁量労働制が入っているかのごとき報道をしておられるマスコミもおられますが、そういう分野においては、入れてよかったという方もおられます。それから、かえって厳しくなったという方もおられます。それから、今まで既に対象業務になっている十一の業種の範囲内において、この方が仕事がやりやすい、やりにくい、両方の御意見があります。だから、困る方に無理強いさせられないような仕組みを添えて今回御提案しておるわけですから、特殊な事情を一般論のようにおっしゃるというのは、私はやや公平な議論じゃないと思います。

大森猛日本共産党

○大森委員 大臣は全く私の質問に答えていないですよ。いいですか。連合も全労連も全労協も、この裁量制で一番懸念しているのは、現在あるサービス残業、長時間過密労働、これがどうなるかという点で皆さん心配しているでしょう。ですから、今私は、これはホワイトカラー全体に広がる危険性があるということを申し上げた。あなたは、それはないと。問題は、そういう裁量労働対象のあなたの言う範囲、その中での職場で、実態としてサービス残業はないのか、長時間過密労働はないのか、その実態を、あなたの認識を聞いているのです、大臣の認識を聞いているのです。労働基準局長じゃないです。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生、今回裁量労働制の対象として考えている本社等のホワイトカラー、いわば中枢で働いている方々の実態についてお尋ねだろうと思いますが……(大森委員「大臣に聞いているのです」と呼ぶ)一体でやっておりますのでお許しいただきたいと思いますが、そういった事業場、私ども千差万別あろうかと思います。非常に労働時間管理がスムーズにいき、例えばつき合い残業等の雰囲気がなく、いろいろな形で有給休暇等も計画的にとっておられるところから、そういった配慮の至らない事業場に至るまであろうかと思います。  先生は恐らく、私どもどちらかのお答えで申し上げれば確かに別の方のいろいろな事案も出されるのかと思いますけれども、そういう千差万別ある中で、私ども、少なくとも、労使が積極的にそういった職場の労働時間短縮につながるような措置についてお互いに参画し合って議論し、全会一致でいろいろなルールを決めた上でなければこの裁量労働制というものを使えない。今までの裁量労働制についてなかった措置を今回の裁量労働制に持ち込んで、非常に厳格なルールで御提案申し上げておりますので、先生のように、今までと違って今回のものは広がるのではないかという御懸念は、それは当たらないものと考えております。

大森猛日本共産党

○大森委員 伊藤労働基準局長は千差万別あると言いましたけれども、そういうことをお調べになったのですか。サービス残業の実態について、私、前回の委員会でも尋ねました。調べておりませんとおっしゃったでしょう。そういうサービス残業の横行している実態。サービス残業というのは、前々回の我が党の東中議員の質問の中でも、三十二条、三十七条違反、それがおびただしい規模でやられているということが指摘されているわけですよ。そういうことを調べもしないでこういう裁量労働制を導入するのは本当にこれはけしからぬ話だと思うのです。  そういうサービス残業の実態について、今千差万別とおっしゃったのですが、実態を調べられたのですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 サービス残業について調べていないというふうにお答えをした記憶はございませんで、私、議事録も見ましたが、統計的に把握する方法はございませんという答弁はいたしておりますので、そこはひとつ御理解をいただかなくてはならないことだと思います。  ただ一私ども、サービス残業というのはいわゆる法律用語ではございませんが、私ども流に考えれば、残業したにもかかわらず割り増し賃金が支払われていない労働基準法違反件数の中にこのサービス残業が含まれている、こういうふうに思うわけでこさします。  そういう意味では、労働基準監督官が全国足を使って臨検、監督する中で、こういった割り増し賃金の未払いという形で違反を摘発しているものは全体の四・七%ある、こういうことは確かでございまして、そういった中にもしサービス残業というような、いわゆる指摘されるものに当てはまるケースについては、重要な改善をさせるべき事項、是正させるべき事項としてかねてより監督官が取り組んでいることも事実でございます。

大森猛日本共産党

○大森委員 ホワイトカラーの今の職場の実態というのは、過労死弁護団によれば、これがすべてホワイトカラーではないにしても、ホワイトカラー、それも上層の管理職が多いということが指摘をされております。もうとにかく推定で一万人に及ぶような状況ですし、これは富国生命の調査ですけれども、大企業ホワイトカラー層の自己診断、自分自身が過労死の可能性ありと思う人が全体でも四六%、四十代、五十代では五割以上にも達しているわけです。  そういう実態について、今裁量労働制を導入し、先ほども質問ありましたけれども、多くの人がそういうことを拡大するのではないかという懸念がされているときに、そうではないんだと。手続の問題ではないですよ。現にそういうものがあるかないか、どの程度あるか、そのぐらい調べてもいいのではないですか。  確かに、部分的にかつて委託調査もされたことがあります。では、これに関連してお聞きしますけれども、平成二年度労働省の委託調査で「所定外労働時間の削減に関する調査研究報告書」、この中で、業種ごとによって違いますけれども、例えば金融・保険業・不動産業、これは対象になった労働者は大体事務、営業、販売等ですからほぼホワイトカラーと見ていいと思うのですが、いいですか、「割増賃金が完全に支払われている」わずか二四・五%ですよ。あと七五%、これは払われていないわけです。不完全にか、全く払われていない。  これについて、では、ちゃんと労働省は摘発して、ちゃんとこれを支払わせることをさせたのですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 こういった割り増し賃金の未払い事犯については、先ほど申し上げましたように、労働基準法違反として厳しく是正をさせているところでございます。  ただ、これからお答え申し上げたいと存じますが、先生の御指摘の流れの中で不動産販売業等々がホワイトカラーだと。私どもこういった不動産の販売に当たる営業担当者、そういった方についてホワイトカラーだという、確かにホワイトカラーかもしれませんが、裁量労働制が対象にしている本社等の中枢で事業の運営の重要事項にかかわる企画、調査、分析、それらを進めていて、事業主からノルマ等の基本的なものだとか具体的な指示を受けていない、こういうことを要件としている限り、そこは入らないというふうに前にもお答え申し上げておるわけでございますので、もしホワイトカラーの問題としてお取り上げになるのであれば、ひとつ裁量労働制とは切り離して、そういった方の残業のあり方、またそれの抑制策の問題として私ども今講じている施策等々についてお答えをさせていただければと思っております。

大森猛日本共産党

○大森委員 全体については調査していない、統計上難しいということを言われ、仮に部分的にやった、こういう中で七五%の違反行為がある、犯罪行為がある、蔓延しているということについて、ちゃんと支払ったかどうか、それについても答えない。支払わせたかどうか、明確に答えてください。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 まず、私ども例えば金融関係、銀行等についてもいわゆるサービス残業というようなものの実態について、過去から調査をし、監督をし、是正させということを繰り返してきております。  先生御指摘のように、今一定額であと未払いになっている事例についての御指摘かと思いますが、恐らくそれは、現在、もし裁量労働制が対象にしているようなホワイトカラー層についてそういうことがあるとすれば、それは自己申告制とか、あるいは帰りたくても何となくつき合いで帰れない、あるいはそういった自己申告に当たっても遠慮がちにしている、そういったことについて、私どもそういった雰囲気をなくそう、そういったところにも労使が参加して、堂々と自分を主張して、家庭との関係で帰りたいときは帰る、やったことを見てくれ、こういった職場、またそういった苦情があれば苦情処理を労使で受けて改善させていく、そういったことを裁量労働制を実施する場合の絶対要件として今回法律に織り込んで申し上げているわけでございます。  そういったことを、いわば現状を放置した姿での問題点よりも、今回の私どもの提案しているいろいろな配慮をした提案がこういった問題の解決につながり、それが労働基準監督官の活躍と相まって、なおさら事態の改善に進むかどうか、それは私ども自信を持ってそういう方向で進むというふうに御提案申し上げておりますので、そういった点についてはぜひ御評価をいただきたいと思っております。

大森猛日本共産党

○大森委員 私どもは、冒頭にも指摘しましたように、これは私どもだけではなくて、今のこういうホワイトカラーの裁量労働制の導入対象となっている職場にサービス残業、長時間労働、これが蔓延しているのだということを指摘しているわけですよ。これは私ども、調査もしてきました。ところが皆さんはそれについて調査もしていない。何もまだお答えになっていないわけです。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先ほど来お話し申し上げますように、私ども全国の労働基準監督官が申告件数を含めれば全国で年二十万近い事業場を調べ、その際にはこういった残業時の割り増し賃金の未払いというのは重要な監督事項でございます。また、金融関係とかそういった部分については特別に計画を立てて監督をし是正させてきておりますので、先生そういった実情について調べていないという御批判については当たらないかと思いますし、ただいま先生がお使いになっている調査につきましても、私どもがそういった実情を調べるために委託した調査でございまして、いわば私どもが実施した調査でございます。

大森猛日本共産党

○大森委員 二十万という数字が出てきましたけれども、それは全事業所に対して何%ぐらいですか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 この委託調査も全数調査でございませんので、そこから出てきている、限られた調査対象の中から出てきている割合が全事業所の何割に当たるかということの御指摘であれば、ちょっと今お答えは難しいかと存じます。

大森猛日本共産党

○大森委員 ですから、全事業所四百万に対してわずか二十万なわけでしょう。しかも、その中で定期的な検査をやっているのはもっと少なくなるわけですよ。今もし本当にこういう裁量労働制を導入するというのであれば、サービス残業、長時間労働、こういうものがないということを、皆さんは提案した側で立証しなくてはいけないですよ。それは、部分的に調べているかもしれません。今対象になっているサラリーマンというのは、それこそホワイトカラーというのは数千万になるわけでしょう。そういう危険にさらされないというのを本当に言うのであれば、現在そうなっていません、あったところは是正されています、こう胸を張って言わなければいけないと思うのです。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 まず、先生、ぜひ御理解をいただきたいのは、四百万事業所とおっしゃられました。私ども、裁量労働制との関係で、先生の御意見、御議論を承っておりますが、裁量労働制の対象となる事業所は本社等と限っておるわけでございまして、それを、四百万事業所におけるいろいろな残業の未払いの問題と同質にはこの場では論じられない。  ただ、そういった中小零細企業におきまして、実際裁量労働制を使えないような事業所においても、割り増し賃金に関する違反は数多くあるわけでございます。それを、私ども監督官が足で歩いて、そういったものを一つ一つ是正させ、あるいは監督署の窓口に申告があれば、それを解決しているわけでございます。それは、全国に三百四十を超える監督署が設置され、全事業所に対して網を張って、そういった問題の解決を任務として活躍しているわけでございますので、それを、当たってないとか全然調査してないということになれば、これはそういうことは全くないわけでございまして、常時監視の目を光らせているというふうに御理解をいただきたいと思います。

大森猛日本共産党

○大森委員 あなた方は、私の質問に答えないで、私が出した数字にはけちをつける、これはだめですよ。  例えば、これは前回にも質問しました。かつて、六年前の予算委員会で、やはりこのサービス残業の問題が問題になった。そのときに近藤労働大臣は、実態を反映できるように労働省としても努力したい、こういう答弁をされました。これは二回目です。ところが、その間、サービス残業の実態について、全面的にそれを浮き彫りにする、こういう犯罪行為に対して労働省として厳しくこれに対処する、そういう姿勢は少なくとも見られない。  そこで、これを研究した人がいます。これも前回紹介しました。労働者から調査する総務庁統計局労働力調査と、それから企業側からの賃金支払いをベースにした労働省の調査で、年間労働時間が三百時間から多いときは四百時間違うのじゃないかと。大臣、これを研究されたのは経済企画庁の研究所の主任研究員です。その三百時間、四百時間がまさにサービス残業に当たるのじゃないかということを指摘されたわけですよ。(発言する者あり)四十七分までですから。  ですから、労働大臣がかつて、実態を反映するための努力をすると約束しながら、自分たちではしないで、それで、他人が、経企庁の研究所がそれをやったら、これについてはけちをつける、これは本当にひどい態度だと思うのですよ。  繰り返しますけれども、今度の裁量労働制について、こういう年間三百時間、四百時間ものサービス残業が、今度裁量労働制になれば、もう全く合法化されてしまうのじゃないかという懸念を、連合の方も全労連の方も、多くの団体の皆さんも持っておられると思うのです。ですから、他人の研究にけちをつけるのじゃなくて、労働省として、サービス残業はこういう状況です、まずこういうことをきちんと調査をするというのが第一じゃないですか。  前回の委員会で、こういうサービス残業は犯罪ですということを明確にお答えになりました。時間が迫っておりますけれども、過労死も生まれるような長時間労働や、明確な犯罪であるおびただしいサービス残業を放置したまま、全体の実態を明らかにしないままこの裁量労働制を導入するのは、絶対に許せない。  大臣、どうですか。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 先生、少し整理をして議論をいたしましょう。  まず、ホワイトカラーはたくさんおられます。働く人は五千五百万いるわけですが、その間にホワイトカラーがおられます。ホワイトカラーの中で、今先生が、いろいろ御調査になったりあるいは個別の事案の訴えを受けられて、そういうことがあるという御指摘をしておられる、そのケースが、今回我々が御提案させていただいている裁量労働制の問題になるのか、それとも、いわゆるサービス残業、超過勤務手当を払わないでホワイトカラーの人を働かせているが、その人たちが裁量労働制の今回の範囲の外にいる人なのか、ここはごちゃごちゃにまぜて話をすると、少しややこしくなります。  こういう調査があります。本社等で、民営事業所で三十人以上の規模のものは全国で十三万あります。そして、十三万のうち、働いている人は千百万です。本社等ですからホワイトカラーの方たちですね。そして、今回の基準法をお認めいただいた場合に認められる裁量労働制を導入したいと言っているところが、この十三万事業所のうちの約四割なんです。そうすると、千百万人のうち四割として、ホワイトカラーの方は四百四十万人です。その中で、企画、立案の業務に携わっておられる方、今基準局長が言いましたように、セールスの方もホワイトカラーでしょう、そして補助的な業務の方もホワイトカラーでしょう。だから、この四百四十万人のホワイトカラーの中で裁量労働制の対象になる方は幾らかということを推計すれば、何千万という人がという話とは、先生、ちょっと違うのじゃないですか。

大森猛日本共産党

○大森委員 数も問題なんですけれども、問題は、冒頭に申し上げたように、大臣は、二十時間働いて、あと二十時間は自分のために使うとおっしゃいました。およそ、今ホワイトカラーのこの対象になっているような職場の人たちがそれを聞いたら、何を言うか、あれが日本の労働大臣の言うことかと強い怒りを持ちますよ。(発言する者あり)そう言ったじゃないですか、紹介したじゃないですか。  ですから、問題は、先ほどの研究所の調査でも、大体過労死のボーダーラインと言われる三千百時間を超える人が六人に一人いるわけです。そういう職場の実態の中で、二十時間働いて、次は六十時間でやる、そういうやりくりはできない状況だということを私は申し上げているのです。  ついでに申し上げれば……

田中慶秋民主党

○田中委員長 質疑時間が終了しましたので、結論をお急ぎください。

大森猛日本共産党

○大森委員 結論を急ぎます。  東京労働基準局長が最近、通達を出しました。この中で、いわゆるホワイトカラーについて、ふえてきていると。六三%、こういう数字も出ているわけですよ。先ほど紹介があったような、そういう低い数字じゃないんですね。六三%といえば、全五千数百万のうちの三千万ぐらいになるわけですよ。三六協定がそうであったように、一たん道を開けば、それがどんどん広がっていく、例外規定が例外でなくなる、例外がむしろ本流になってしまう、そういう危険性があるということを指摘して、こういう危険な、多くの労働者自身が反対している裁量労働制などはまず撤回をすべきだということを申し上げて、私の質問を終えたいと思います。答弁はもう結構です。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 委員長から御指名を受けておりますので、委員長の議事整理権に沿って、御答弁をさせていただきます。  先ほど大森先生から、答弁をそらしているという御批判がありましたが、私が数字を挙げて申し上げた、三十人以上の規模のうち、大体ホワイトカラーで四百万人、そのうち幾らが今回の対象になるかということを考えれば、何千万のホワイトカラーの人がサービス残業している超過勤務、そういう状況で裁量労働制を入れるべきじゃないという御批判は数字的にも当たっていないんではないかと私は再三申し上げているわけです。

大森猛日本共産党

○大森委員 終わります。

田中慶秋民主党

○田中委員長 次に、濱田健一君。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 わずかな時間ですので、きょうは契約労働について質問させていただきたいというふうに思います。  一年という限定された契約労働、二つの職種と六十歳以上、三年契約労働という新しい制度が取り入れられようとしているわけでございますが、現在有期契約で雇用されている労働者の実態、そして、有期雇用労働者の紛争についての実態調査というものはどのようになされているか、まずそれからお答えいただきたいと思います。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 私ども、こういった有期の雇用契約の方々の契約更新等をめぐるトラブルにつきましては、主として、監督署の窓口で申告あるいは相談として受けとめてきておりまして、そういった実情を把握しながら、例えば雇いどめについては判例をパンフレット化して周知する、こういうことをやってきた状況でございます。  今回、中央労働基準審議会の建議の中では、こういった有期労働契約の方について、反復更新の問題につきまして専門家による研究会を設けて検討しよう、こういうことが指摘されておりますので、この法案を成立させていただければその段階で立ち上げていくわけでございますが、私ども、そういった検討のためにも、そういった窓口段階で出ているトラブル等の実情を集約してこの研究会等にも提出して、今後検討の参考にしていこうというようなことを今準備をいたしているところでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 その中基審の建議で触れられました、今局長がおっしゃった反復更新の問題等についてというところでございますが、具体的にどのような調査研究を、例えば局長がイメージとして浮かべられる調査の中身というのはあるでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 例えば今までの判例の代表的なものは、実質的に期間の定めのない雇用契約と実態として同じようになっている、それから当事者の方にそういうことを継続する合理的な意思がある、こういうことでございますので、私ども、例えば反復更新された期間、どのぐらいの期間でそういうトラブルが多いのかとか、あるいは当事者の意思が合致しないでもめているその理由は何かとか、こういったことをいろいろ個々に挙がっている相談、申告の中から見きわめられるような実態を集めてみたいというふうに思っております。そういうことを踏まえた調査研究もお願いしていく、こういうことで考えております。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 そういう調査研究を進められて、将来に向けて具体的に法整備が必要だという中身が出てきたときには、そういう方向性というものも当然とられることがあるとお考えでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 この反復更新の場合は、いわゆる民事法上の理論としてそういったことが判例にあるわけでございまして、労働基準法のように、何時間とか基準を定めて守らせていくというものと若干違った性格を有しております。  こういったたぐいの労働条件に係る問題については、審議会の方でも、労働契約法制的な考え方に立って将来検討していく必要があるんではないか、こういう指摘を受けているところでございます。私ども、こういった調査研究が、まず実態として、例えば私どもの通達等で解決すべき問題として結論が出るのか、そういった労働契約法的なものへ発展していくのかは、これから調査研究が進んだ中で見きわめていく必要があるんではないか、こういうふうに思っております。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 今回の法案改正には直接関係ないんですが、「期間を定めて雇用される者」という対象労働者が育児・介護休業法の対象外となっておりますけれども、有期雇用労働者の増大が進み、契約労働の上限延長などが進められる中では、こういう働きぶりをする皆さん方にも育児休業法の適用というものが必要だと思われるんですが、その辺は、管轄の役所が違うと言われてしまうとそれまでですけれども^いかがお考えでしょうか。

太田芳枝労働省女性局長

○太田(芳)政府委員 育児・介護休業法におきましては、先生御指摘のように、「期間を定めて雇用される者」というものは育児休業及び介護休業の対象から除外しているわけでございますが、これは、当該期間について雇用契約を締結したという目的にかんがみますと、一年とか三カ月というような長期にわたる休業の権利を当該労働者に付与することは適当ではないというふうに考えておるためでございます。  しかし、育児・介護休業法に規定されております育児、介護のための勤務時間の短縮の措置とかそれから深夜業の制限につきましては、これは、育児休業、介護休業と異なりまして、基本的には就業しながら育児、介護を行うことを容易にするための制度でございますので、この「期間を定めて雇用される者」も対象としているところでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 現在の法がそういうふうになっていることの現実はわかりますけれども、これからの雇い方というものが有期雇用、契約労働というものが進む中で、そういう皆さん方は、育児とか介護とかという少子・高齢化社会の中でどうしてもそれぞれの家族、家庭が力を入れなければならない部分にその適用の範囲から外されたままというのは、やはり、同じ働く者としての納得がいかないというふうに思われるだろうと思います。  ですからこの辺は、やはりこれからの働きざまがさまざまに変わっていく、多様化していくという中では当然検討をするべきものというふうに私は訴えておきたいと思います。  もう一点ですが、中基審の建議では、専門能力を有し、柔軟、多様な働き方を志向する労働者がその能力を一層発揮するための環境整備という名目で労働契約期間の上限延長が提案をされておりますが、能力の発揮という部分と契約労働期間の上限延長というのがどういうふうに有機的に結びついていくというふうに役所の方は思っていらっしゃるのか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 この有期雇用契約の関係でございますが、私ども、今回提案している三年というものにつきましては、専門的な高度の能力を持った方が、自分の能力を活用してくれる事業場に雇い入れられて新製品等の開発に参加していく、こういうパターンを想定した要件にいたしております。したがいまして、そういった方々の能力発揮、それが経済社会の活力にもつながっていく、こういう意味合いを私ども込めて要件にいたしたわけでございます。  また、高年齢者につきましても三年というものを認めておりますが、これも、長年培った経験等を定年退職後もある程度まとまった雇用を約束される中で能力をぜひ発揮してほしい、こういう気持ちを込めて要件設定をいたしたわけでござます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 しつこい聞き方かもしれませんけれども、三年という根拠はどういうところからあるんでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 これは、私ども、いろいろヒアリング、あるいは実態等をいろいろお聞きする中で、いろいろな新製品の開発等のプロジェクトが大体三年以内の期間である、また、国と民間の方で行っております研究者等の人事交流、これも三年ということを想定して民間の方との研究者等の交流も行っている、そういうことから考慮いたしまして、こういった特別の高度な方々の契約期間については三年ということを設定いたしたわけでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 現在のこういう経済状況、景気の状況の中で、企業、雇う側の立場というか論理としては、できるだけ人件費等のコストを下げたいというのも、経営者の論理としてはそうなんでございましょうけれども、ある意味では、必要な質の労働力というものを必要な期間だけ活用したいという使用者のニーズ、これは実際にあるというふうに私は思います。じゃ、そういう形で働きたいという労働者のニーズというものはどういう形で質的、量的にあるのかというところがちょっと私には、いろいろ文献を引っ張ってみても見えないものですから、役所としてはどういうふうにつかんでいらっしゃるか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 例えば平成七年に総理府が「今後の新しい働き方に関する世論調査」、これを行っておりますが、例えば、現に仕事を持っている中で、自分の能力や適性が発揮できるなら転職をしていいという方が六三・四%ぐらいおられる。  また、私どもこういった法案を作成する段階で審議会を通じてヒアリングを行いましたが、例えば競走用の車のデザイン、あるいは新しい交通システムの研究開発等のために内外の研究者を、社内にはそういう人材がいないので集める際に、やはり複数年契約ではないということで断られていくケースがある、そういったことの指摘も幾つかの会社からございました。  また、東京都が平成八年に契約社員についての実態調査を行っておるわけでございますが、その中でも、専門的な技術、経験を持つ方の中からは、やはりまとまった仕事をするためには二、三年必要だというような労働者側からのニーズがかなり出ておる調査結果が出てきておるわけでございます。  そういったことで、私どもも、新しい製品開発等の際の特別の能力を持った方等についてはこういった雇用契約期間ということも、やはり今の経済の実情から必要ではないかという判断をさせていただいたわけでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 今局長がおっしゃったようなニーズ、あるのだとお聞きをいたしました。  そういう部分も認識をしながら、例えば、この前私が労働委員会で質問をいたしました例のコンチネンタル・ミクロネシア航空のように、現在会社も経営がいい、まあ悪くないと言ったらいいでしょうかね、二月に追加ボーナスも出たというようなところが、急にある日、一般の期限の定めのない雇用から有期の雇用に変わってくれというふうな形で、ぽんと前ぶれもなく言われてしまう。ある意味では、やめてくれということにつながっていくかもしれませんが。こういう、いわゆる中基審の建議に出ているような、働く側のニーズに応じた環境整備をやっていくという政策の方向性だと役所はおっしゃいますけれども、実際的な政策的な誘導としては、一年とか三年とかという形でのいわゆる期限を定めた雇用が広がっていくのではないかという働く側の心配がさまざま世間には広がっているわけですが、そういう政策誘導にこれが用いられるのではないかという危惧感について、局長はどうお考えでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御指摘の問題は、これからの雇用、雇い入れ側と雇われる側とのいろいろな変化の中での懸念だと思いますが、まず一つは、今回三年ということで提案させていただいている範囲の方々については、いわば売り手市場の、企業にいないために、どうしてもこの仕事を推進する上でこういった技能の人が欲しいという要件にいたしておりますので、まず、そういったケースが今回の改正によって引き起こされることはないだろうと思っております。  ただ、先生御懸念のように、一年という原則は今までどおり残しておるわけでございまして、そういったことで、一年更新で長く雇う、一年ごとにいつでも契約満了ということで終了させられる、そういう安心感のもとで短期の雇用を繰り返すということは、これからの雇用のあり方の中で懸念されていると思いますが、そういう点につきましては、先ほど、雇いどめの法理を含めて、私ども新たにつくる研究会の中で、そういったことをどう評価すべきなのか、どういった法制的な問題が労働条件という観点からあるのかについては、十分その中で検討をお願いし、何らかの考え方というものをまとめていきたいと思っておるところでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 先ほど申し上げましたとおりに、現下の経済状況、景気の動向を含めて、三月の雇用統計、完全失業率三・九%という数字がこの前の統計でも出されました。有期契約、大臣がよくおっしゃる一生涯、本筋の契約以外の新しい契約の方法というものが出されたときに、やはり雇用が厳しい状況の中では、雇用の増大というような面では有効に働くとお思いでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 今回御提案申し上げている内容の中で、専門的な方について三年まで上限を延ばすという部分につきましては、これはそういった方々にとっては、やはり新しい製品あるいは商品等の開発が今、必要性が叫ばれている中では、そういった人材がむしろ足りない、むしろ来てほしい、こういう中でございますので、それ自体雇用の増大ということになるかどうかということについては、直ちに結びつかないかと思います。  ただ、今までございますもっと短期の有期雇用契約を一般の方全体について、もちろんあり得るわけでございまして、そういった部分が、いわばいつでも雇用を終了できる、そういう流動性の高い雇い入れ方として今後ふえていく、そういったことで雇用機会の増大を膨らませていくのかという点につきましては、今回の労働基準法の改正、そこの点については全く触れておらないわけでございますが、そういったものをどう評価し、法制面あるいは労働条件という観点からどういう対応をしていくべきなのかは、先ほども申し上げましたように、立ち上げる研究会の中で十分御論議をいただいて、できるだけ早く考え方を整理していきたいと思っておるところでございます。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 六十歳以上の高齢者の雇用の関係ですけれども、いわゆる年金の六十五歳延長というのが既に決められているわけでございまして、そういう部分では、定年延長というものも労働行政には大きな課題でございます。  この三年有期雇用というものを入れたときに、定年の延長という本質的な部分と、有期の中で三年間の雇い入れ、例えばそこで終わりですよというようなところで政策的に切られてしまう、本質的なところが薄くなってしまうような気がするのですが、それとは関係ないとお思いでしょうか。

伊藤庄平労働省労働基準局長

○伊藤(庄)政府委員 先生御懸念の点とは今回の改正、直接結びついていないということが申し上げられるかと存じます。  現在は六十五歳現役社会ということを目指して、もちろん、先生のように六十五歳定年ということも省内での検討、研究のテーマとなっておるわけでございますが、目下、やはり定年後の勤務延長、再雇用といった形での継続雇用、こういうものも含めて考えているわけでございます。ただ、勤務延長、継続雇用ということになりますと一年更新のケースが非常に多い。私ども、何とかそれが六十五までつながるようにということを目指しているわけでございまして、今現段階におきまして、改めてこの六十五歳までというものをまとめた契約期間で雇用が保障される姿がそこに加われば、それはかえって高年齢者の雇用の安定や能力発揮につながるのではなかろうか、こういう認識をいたしております。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 結論的に、完全失業率三・九、諸外国に比べれば低いという状況ですが、日本の中では戦後最大級だと言われている中でこういう法改正が実施された場合に、いわゆる売り手市場ではない、買い手市場という言葉を使っていいのかどうかわかりませんが、そういう中での雇用不安が逆にふえていくのではないかという危惧感が、いわゆる終身雇用ではない切り売りの雇用という、言葉の使い方は悪いのですけれども、そういうものがあるのですが、そこの危惧感というものについて見解はいかがでしょうか、大臣。

伊吹文明自由民主党労働大臣

○伊吹国務大臣 現在、三・九%という失業率は大変厳しいし、残念なことでございます。濱田先生を含めて与野党一体となって、失業率が早く低くなるような日本社会、日本経済を回復しなければならないわけですけれども、少なくとも、今労働基準法で論じられているようなやや中長期的な労働のあり方というものを目前の状況だけから判断するのは、やはり私は余り適当じゃないのじゃないかと思います。  それから、三・九%の中身は、もう先生よく御承知のとおり、六十歳以上の方とそれから二十五歳以下の方、ここがもう、二十五歳以下の方は約七・五%です、失業率が。六十歳以上の方も二けた、はるかに失業率は高いです。経済が基本的に改善をしていくということが第一だという前提で言えば、二十五歳以下の方は、有効求人倍率はほぼ一に近うございますから、仕事はあるのです。むしろ問題は、六十歳以降の方の失業率を改善していけば、失業率は下がってまいります。  そのためには、今申し上げているような三年というやり方は、私はかえってプラスになるのじゃないか、そういうふうに思いますし、また将来的にも、厚生年金支給六十五歳というのは二〇一三年ですね、そのときは、年齢構成から見まして、先生の御努力ももちろん必要でしょうけれども、六十五歳まで働いていただかなかったらとてもとても、私は、日本の労働力がボトルネックになっちゃって、経済がうまくいかないと思います。  だから、そういうことを考えますと、この契約期間の延長というのは、少なくとも六十歳以降の方にとっては有利に働くのじゃないかと私は見ておるのです。したがって、失業率を引き上げるというおそれは、私は特に持っておりません。

濱田健一社会民主党・市民連合

○濱田(健)委員 時間が来ましたので終わりますが、今大臣がおっしゃったように、少子・高齢化社会の中で、本当に高齢者の皆さん方がどのように元気に生きて仕事をしていくのかということも大事ですし、日本を背負っていく若者たちが、今の働きぶり一いろいろな形がございますけれども、生活設計の持てるような、そういう働きぶりというものについての政策誘導というのをぜひ労働省はこれからも追求をしていただきたいというふうにお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

田中慶秋民主党

○田中委員長 大変御苦労さまでした。本日の委員会はこれにて終了いたします。次回は、来る十五日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十三分散会

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