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142回国会衆議院1998/01/26

予算委員会 第7号

発言数
154
登壇者
21
会派数
4
開催日
1998/01/26

会議録

松永光自由民主党

○松永委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永光自由民主党

○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

松永光自由民主党

○松永委員長 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の実施状況に関する件の調査に関し、日興證券問題について、来る三十日午前九時に日興證券株式会社取締役社長金子昌資君及び同社元常務取締役濱平裕行君、また、同日午後一時に新井将敬君、以上三名を参考人として本委員会に出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永光自由民主党

○松永委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

松永光自由民主党

○松永委員長 平成九年度一般会計補正予算(第1号)、平成九年度特別会計補正予算(特第1号)、平成九年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北橋健治君。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 民友連の北橋健治でございます。  最初に、国会議員の永年在職議員表彰の辞退という問題について触れさせていただきます。  この問題を取り上げること自体、私、大変切ない思いもいたします。二十五年間頑張ってこられた大先輩、私ども、そういった方々の御指導を得て、今日修行を積んでいるわけでございます。しかしながら、国家財政非常事態の折でございまして、国民は、昨年の行革の答申が出た後、どのようなメッセージが政府から出てくるかを非常に注目をいたしております。  その意味で、私は、小泉大臣が、お伺いしますと親子二代にわたってと聞いておりますが、この問題について表彰を辞退された、こういうことでございますが、大臣、その所信の一端をお聞かせ願えれば幸いでございます。

小泉純一郎自由民主党厚生大臣

○小泉国務大臣 私は、表彰を辞退いたしましたけれども、実は、これは私だけの考えではないと思います。  自由民主党が野に下ったときに、当選一、二回等若手の議員が、もう議員の永年表彰制度は要らないのではないかという意見を述べる若手議員がかなり多かった。私も、その若手の議員に賛成いたしました。しかしながら、その後、その運動がうやむやになってしまいましたが、私はたまたま、二年前の自由民主党総裁選挙において総裁候補に推されまして、現橋本総理との党所属議員の前での立会演説会がございました。  これから行財政改革に取り組むということは、既得権益を放棄しなきゃならない問題だ、議員にとって一番身近な既得権益は何かと見れば、この永年表彰議員制度ではないのか、もはや希少価値でもない、肖像画にしても多過ぎて、倉庫にしまわれているという状況であるということでありますので、私は、ほかの党はともかく、自民党が率先してこの永年在職議員表彰制度を廃止するという提案をしてはどうだろうかということを総裁選挙の立会演説会で表明いたしました。  たまたま昨年、私はその資格を得ることになりましたので、その公約どおり辞退したわけでありまして、私自身今でも、この永年在職議員表彰制度は廃止してもいいのではないか、議員として、当選の栄誉だけで十分ではないかと思っております。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 小泉大臣のその御見解には心から敬意を表したいと思います。  さて、総理にお伺いしたいと思います。  火の玉になって行革を不退転の決意で断行する、この一年間、総理はその先頭に立って頑張ってこられました。そして、昨年末にその一応の結論を得たわけでございますが、その評価をめぐりましてはいろいろな意見があります。しかし、大事なことは、これから国会議員みずから身を削るという思いで国民に対して行革を断行していくという決意を総理がお示しになるということが大事だと思っております。その意味で、橋本総理はこの永年在職議員表彰につきましてどのような御見解をお持ちでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私自身、既にしばらく前に永年勤続という栄誉を与えていただき、その時点、非常に光栄な思いでこれを受けました。その上で、今議員の御意見も拝聴いたしましたし、小泉大臣の、閣僚という立場とは別に議員として持ち続けてこられた御意見も承知をいたしております。  その上で、やはり私は、これは院の問題、私の個人的な意見を申し上げることはいかがなものか、個人的な意見は差し控えて、院で御議論を願うべき性格のものだと思います。  なお、申し添えますが、政府は既に、ほとんど逆にもう今忘れられてしまっておりますけれども、内閣発足をいたしました段階から閣僚は全員が歳費の一〇%を返上いたしておる。選挙法上許されない方がどうしても存在をいたしますけれども、その方を除いて一〇%の歳費の返納を実行し続けている、そうした意味で、内閣としてはその姿勢をお示し申し上げたところであります。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 隗より始めよという言葉がありますけれども、やはり民間の世界ではこの不況を乗り切るために血のにじむような合理化努力をして、もう本当に血を吐く思いで身を削りながら頑張っているわけでございまして、そういった意味で、私は小泉大臣の御見解は国民の皆様は拍手喝采だと思うのですね。  その意味で、もし閣僚の皆様の中で小泉大臣と同じように、将来、今もらっていらっしゃらなくても、二十五年の表彰を受けられるときに辞退をしよう、あるいは既に受けられているけれども、月額三十万の交通費を初め年間二億二千六百万円の予算が計上されているわけでございまして、国家財政非常事態の経緯にかんがみて自分は辞退する、そのような御見解をお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひ御発言をお願いしたいと思います。——大変残念な限りでございます。ぜひとも小泉大臣のように、やはり国民のハートに対して、国会は本当に身を削る思いで行革を断行するのだ、そういうメッセージを送るという意味におきまして、いま一度それぞれの閣僚の皆様方でお考えをいただきたい、こう思っております。  さて、経済財政問題を質問させていただきますが、十二月十七日の総理の記者会見におきまして、これまでの発言からいたしますと突如として路線を転換されるように特別減税を発表されたわけであります。  私は、この問題について連合の皆さんが評価をするというコメントを出しておられますが、ちょうど一年前、この議員会館の前で労働組合の代表の方が全国から集まってきまして、この経済不況から生活を防衛するために、景気を立て直すために、ぜひとも減税の継続を求めてデモンストレーションをやったわけであります。私は、当時新進党でございましたが、その継続のための法案を出した一人でございます。その一年間のいろいろな思いを振り返りますと、私は、当然総理は政治責任を問われることは覚悟の上で、だからこそクアラルンプールで考えに考え抜かれて決断されたと思うのですが、そのこと自体は、私は国民にとっては評価をすることではないかと率直に思っております。  ただ、その過程におきまして、マスコミの報道その他国民の多くは、この一連の報道を通じまして、日本政府の今回の決断がアメリカ政府からの強い要求といいますか要請、そういったものに左右され過ぎてはいないか、こういうことがかなり流布されているのではないか。これは一つの特定の報道機関の真偽がどうかという問題を超えて、大変重要な問題だと思うのです。  この問題は、額賀官房副長官にもきょうはお越しをいただいておりますが、額賀副長官だけの問題ではございません。  五つのことを申し上げたいと思います。  まず第一は、総理が減税を決断される五日前、昨年十二月十二日にサマーズ米国財務副長官が斉藤大使を呼ばれまして、そこでいろいろと要請をされたのではないかと伝えられております。  そして、十二月十七日、総理の記者会見の直後には電話でクリントン大統領とお話をされて、非常に勇気づけられたというコメントが大統領から出たと報道されております。  年が明けまして、一月七日から十一日まで額賀官房副長官が訪米をされた。そして、そのときのやりとりが過日の国会におきましても問題になっているわけであります。  その次は、一月十三日の本会議におきまして、総理は特別減税の継続について含みのある発言をされました。その午前中に総理はクリントン大統領と電話で話をされた。インドネシアの金融支援の問題がテーマだったと言われておりますが、そのときにも強い要請があったのではないかと言われております。  そして、きわめつけは一月二十一日のルービン財務長官の講演の中で、日本に対してはっきりと、さらに経済政策についての注文をつけたととられるような発言をされている。  こうやって見てくると、やはり相当程度米国政府に左右されてきたということが、印象を持たれたとしても不自然ではないと思うのであります。  そこで、順次お伺いしてまいりますが、昨年の十二月十二日、サマーズ財務副長官は斉藤駐米大使を呼ばれたそうでありますね。何を伝えてきたのでしょうか。報道では、内需刺激策を求めた、この席で事実上大型減税の実施を求めたと見られる、このように言われているわけであります。  外務大臣は、このサマーズ・斉藤会談の経過について、今私が申し上げた、内需刺激策、あるいはその中に減税も含まれるか、その点についてどのような報告を事務当局から得られているでしょうか。お伺いいたします。

大島正太郎外務省経済局長

○大島(正)政府委員 お答えいたします。  昨年十二月十一日でございますが、斉藤駐米大使がサマーズ財務副長官の求めに応じて先方と会談いたしました際、同財務副長官より、我が国における金融システムの安定と内需主導の景気回復という二つの課題に対する米政府としての期待感が表明されました。  斉藤大使よりは、政府として、日本のみならずアジア、さらに世界経済にまで及ぶ国際的な責任を自覚し、対策を検討していると状況を説明したということでございます。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 つまり、その中では大型の減税を実施してほしいという具体的な言及はなかったのですか。

大島正太郎外務省経済局長

○大島(正)政府委員 内需主導型経済成長と金融システムの安定という一般的な要請がなされたのみであって、これを実現するための具体的な策についての言及はございませんでした。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 それでは、一月七日から十一日まで額賀官房副長官が訪米をされた。六人の米国要人とお会いになられた。この席上で、日本としては精いっぱいの努力をしているというお話は恐らくされたと思うのでありますが、四月に追加の補正を検討しているということを伝えたのではないか。この報道をめぐって、過日から国会の論議がされているわけであります。  それで、まず総理にお伺いしたいのですけれども、この朝日新聞の報道をめぐりまして抗議をされているわけですね、額賀副長官は。そしてその答えは、事実と確信しているというふうに朝日新聞側は答えてきております。  この問題は朝日新聞だけじゃありません。毎日新聞も産経新聞も日経新聞もそれぞれ、額賀副長官の訪米の際に日本側から追加景気対策について言及をしているというふうに伝えているわけであります。ですから、もうこれは一報道機関の問題ではなくなっております。  私はここで、こういった問題について、単に一報道機関に抗議をするという姿勢ではなくて、日本政府としてもはっきりとしたメッセージを発信すべきではないのか。その意味で、さらに進んで事実をこの問題について明らかにするお覚悟があるかどうか、まず総理にお伺いしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 本委員会におきましても、また本会議におきましても、このプロセスについて私は御報告をしてまいりました。そして、副長官から国会閉会中に訪米したいという申し出があって許可をいたしました時点から、私自身が訪米報告を受けた中にそうした発言をしたという報告はなかった。また、これに対して、報道がいずれにしても行われ、抗議をし、そして今議員が触れられましたような形で回答がなされ、それに対してさらに抗議をしている、そういう状況の報告は確かに私は受けております。  そしてその上で、調査と言われますけれども、私は、副長官が私に報告をされたことに偽りがあるとは思っておりません。そして、むしろ私の気持ちを率直に申し上げさせていただきますならば、これは私は副長官から受けた報告を信じておりますし、抗議をし、訂正を求めておられるというのが現実のものであると考えております。  そして、私にとりましては、この御審議をいただいております九年度補正予算並びにこれに関連する各法案、これを一日も早く成立をさせていただき、実行に移していくことが今何より大事なことだと考えておりますし、引き続く十年度予算につきましても、これが早期に成立をし、切れ目を生じないで経済運営のできる体制をぜひつくらせていただきたい、むしろそうした思いでございます。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 総理はそうおっしゃるわけなんですが、この間の一月二十日の予算委員会で、同僚委員の方から、額賀副長官に対してこの経過について質問がありました。それに対して副長官は、まず、総理から何か指示があったのかという質問に対しては、何も指示はございません、一政治家として米国に渡って議論をしてきたのです、こう言っておられるのですね。  ところが、これは非常に不自然な答弁じゃないでしょうか。これまで政府の高官が日本から訪米されるに当たっては、やはり重要な外交になるわけでございますから、総理が何もおっしゃらない、ただ行って頑張ってきてくれ、そういうことはとても私どもには考えられないことだと思うのです。やはり総理は、アメリカ側としてはアジアの通貨危機、経済危機に大変深い関心を持っている、米国が日本に対してどういう要望を持っているのか、その辺の腹を探ってきてくれ、それぐらいのことは総理もおっしゃったんじゃないでしょうか。  総理は、額賀副長官の訪米に際して何の指示もされていらっしゃらないのでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 指示をしたのかというお尋ねでありますなら、指示はいたしておりません。  その上で、たしか出発の前日であったと思いますけれども、私自身が承知をいたしておりますさまざまな問題、その中には当然日米間もありますし、例えばASEANプラス3、プラス1、これは副長官は同行していただいておりますけれども会議の中には入っておられません、十一月のAPECもそうです、そうしたときの議論を改めて紹介をする。あるいは、副長官自身が会ったことのおありの方も当然ありますけれども、私の方が会う予定の方の中でよく知っておる方もある。そうしたことについてのお話は当然ながらいたしましたし、しっかり勉強してきてくれよと、勉強しに行きたいと言われたのですから、そういう会話はいたしておりますが、指示という言葉が使われます限り、指示というものはいたしておりません。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 額賀副長官にお伺いいたします。  既に一度、この委員会におきまして訪米に際しての御答弁があったわけでございますが、そして朝日新聞についても、抗議をされて、今協議中ということでございますが、朝日だけではないのですね。他の新聞も同様のことを書いているわけであります。  そこでお伺いいたしますが、どこが事実でないのですか。すべて虚偽なんでしょうか。それをお伺いいたします。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 お答えをいたします。  一月の十七日付朝日新聞夕刊の記事を見まして、取材も受けておりませんでしたから、大変びっくり仰天をいたしたというのが率直な感想でございます。田舎におったものですから、即座にファクスで記事を送らせて、それを読みました。  そこで、朝日新聞社に対しまして、私は、一つは、見出しに「「四月にも大型補正予算」約束」とありますけれども、これは、こういったことを言ったこともないし、当然言ったこともないわけだから約束するはずもない、したがって事実に反しますと。  それから二つ目は、「二兆円の特別減税の継続と所得減税の積み増しを中心とした九八年度の大型補正予算案の編成に着手するとの意向を米政府に伝えていた」という報道についても、事実に反する。  その上で、三つ目といたしましては、「二兆円の特別減税の実施ぶりを見守りながら、新たな措置を検討するが、速やかに追加的な予算措置をとらなければならないと思う」というふうに私の発言として載せられておりますけれども、そういう発言をした覚えはありません。したがって、これも事実に反しております。  今、北橋委員が御指摘の、総理と打ち合わせをして行ったのではないかということについても、記事で予測的に書かれておりますけれども、総理とは一般的な議題についてそれぞれ情報交換をした程度でありまして、総理から、こうしろああしろというような話はありませんし、また我々の認識としては、総理がおっしゃられたように、まずは補正予算とか金融安定化措置とか来年度予算を国会の場できちっと審議をしていただいて、早く実行段階に移していただくことが先決であるという点で同じ認識を持っておっただけでございまして、その上に立っていろいろと議論をしたことはないわけでございます。  ほかの新聞でも書いてあるということでございますけれども、私も読ませていただきましたけれども、朝日新聞の場合は、事実関係でそういうふうにきちっと間違っているところがあったから抗議をいたしました。ほかの新聞を見た場合は、それぞれ正確さに欠けるとか、あるいは独自の解釈をしているのではないかというようなことが見られておりまして、大変遺憾に思っておりますけれども、朝日新聞社に対しましては、事実関係と著しく違うものですから、抗議をし訂正をしているということでございます。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 それでは、具体的に副長官にお伺いいたしましょう。  一月十七日の午後十時過ぎに毎日新聞が速報で流していることなんですが、ここではサマーズ副長官がかなり具体的に額賀副長官に対して景気対策について言及されている部分があるのです。そこをちょっと読み上げますから、事実かどうか答えてください。  「橋本首相と同じ悩みを持った大統領が米国にもいました。フーバー大統領です」「日本の減税、金融安定化策では国際的な信任は不十分だ。日本経済の回復を実現するよう首相にさらなる努力を要請したい」、このようにサマーズさんがおっしゃった。これに対して、額賀氏は反論せざるを得なかった。「日本もやれる限りギリギリの政策をとっている。九七年度補正予算案、九八年度本予算案、関連法案が成立して、その実施がアジア経済にどのような効果を与えるか見守るが、さらに必要があれば、政治家としてさらなる措置をとっていく」。  これはかぎ括弧がついておりますから、毎日新聞さんは、日米政府の高官、いろいろなところに取材されて、こういうやりとりがあったというふうに聞いていると思うのですね。  額賀副長官、こういうやりとりがサマーズさんとの間にあったのでしょうか。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 お答えをいたします。  サマーズ財務副長官とお会いしたときは、インドネシアのルピアが暴落をした翌日のことでありました。したがって、経済一般について意見交換をいたしたことは事実であります。  しかし、サマーズ副長官から、個別具体的に、こうしてほしいとかああしてほしいとかいう話はなかった。一般的に、日本政府がとっている経済政策については、いろいろ困難の中で頑張っているというふうに聞いている、しかし、アジアの経済とかいろいろ考えると、もっと内需拡大をしてくれまいかというような印象の発言があったことは記憶しておりますけれども、具体的な話はありません。  それから、今、北橋委員御指摘のフーバー大統領云々の話でありますけれども、こういう個別の問題について、外交関係もありますし、具体的に詳細について明らかにすることが適切であるかどうか考えた場合、私は、これは今は申し上げることができないというふうに言わせていただきたいと思います。  それから、毎日新聞の速報の中での言葉でございますけれども、私がサマーズ副長官とお話を申し上げましたのは、今日本政府がとっている、あるいはとろうとしている姿は、二兆円特別減税を含む補正予算、そして十年度予算にも相当の景気対策を盛り込んでいる。それとあわせて、今日、バブル崩壊後の日本の不景気は金融不況とも言われるというくらいでありますから、金融システムの安定化策を抜本的につくり上げたので、来週から始まる国会で国会の先生方に御審議をいただいて、これを実行段階に移すことがまず先決である。その上で、日本の経済とかアジアの経済の状況を見守る必要がある、それが大事なことではないか。  そして、いろいろなやりとりの中で、その先を考えた場合は、その時々で、経済の状況とかさまざまの状況を見ながらいろいろと措置を考えていくことは当然のことであるということは申し上げたことがあります。  以上です。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 今、国会に提案されているものが通過をして、その現実を見ながら、その先についてはまたその都度考えることはお話しされたということですね。わかりました。  それではもう一度確認いたしますが、六人の米国政府高官とお会いになられて、そのときに副長官は、いろいろとるる日本政府としてやろうとしていることを御説明されたに相違ありません。例えば、金融安定化システムに三十兆円使うとか、二兆円の特別減税の法案だとか、いろいろなお話をされたと思います。アメリカは、それで十分だ、そういう印象を持ったのでしょうか。私は、一連のこの動きを見ておりまして、それでは不十分だ、もっとやってほしいということをアメリカが強く言ったのじゃないでしょうか。  ですから、ここで副長官にお伺いしたいのですが、六人の高官とのお話し合いの中で、日本の減税、金融安定化対策では十分ではないということをアメリカ側は言ったのではないですか。その一点だけ確認させてください。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 お答えをいたします。  私が六人の政府高官とお会いしたときに、事細かにそれぞれの政策についてコメントしたことはありません。全体的な流れの中で、我々が取り組んでいる政治的な、決意的な話はしたという思いがあります。  それぞれ高官の中で、日本の政府がそういう政策をとっておられる、しかし、アジアの経済危機とか通貨不安とかあるいは日本の経済状況を見たときに、それだけ実行段階にされたときにどういうふうになるか心配な点があるというようなことを申したことは事実でありますけれども、それによって我々にああしろこうしろと言うはずがありません。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 外務大臣に確認させていただきたいのですが、当然、会談には外務省の職員が立ち会われてメモをとられていると思うのです。そのメモは打電されて、会談録になって日本政府に届けられていると思うのですけれども、それを外務大臣はお読みになられましたか。  そして、その会談録を読まれまして、今報道機関と官房副長官との間で隔たりがあるわけでありますけれども、額賀さんのおっしゃっているようなことが事実と、つまり、報道機関の書いておることはかなり虚偽がある、そういう認識を持たれているのでしょうか。読まれてみて、どうだったでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 会談といいますか、米国側の要人との話につきましては、報告を得て、私自身も見ております。  ただ、私が認識しておるのは、その中で、一紙書かれておるようなことにつきまして、そういった事柄があったとは一切承知いたしておりません。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 この問題についてけりをつけるのは簡単なことでございまして、その会談録についてこの予算委員会に提出していただければ決着がつくわけです。それを提出していただけませんでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 従来から、それぞれ日本の政府担当者が諸外国でいろいろな方と会談した記録につきましては、報告は得ておりますが、相手方の立場もございますので、今日までそうしたものを公開いたすということは差し控えさせていただいております。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 原則としてそういう御見解をお持ちになることは理解できなくもないのでありますが、この問題は、経済危機を打開するためには早く審議をして成立させようと、政府は強く出してこられたわけであります。そして、四月にはまたそういう追加的な景気対策、場合によっては補正を組むという報道がされているということは、事実とするならば、我々は一体何を相手に審議しているんだ、もう一回本予算を出し直してもらわないかぬことになるわけです。国会軽視も甚だしいわけです。  したがいまして、これは国会の権威のあり方からして、ぜひともこの点については、例外かもしれませんけれども、その会談録をこの予算委員会に提出していただけるように、委員長にお取り計らいを願いたいと思います。理事会で協議をしていただけますか。

松永光自由民主党

○松永委員長 ちょっと答弁を聞いてから。外務省、高野北米局長。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 この点に関しましては、先ほど外務大臣から御答弁申し上げた以上のものはございませんが、額賀副長官の訪米の際の会談には、外務省関係者も同席しております。その会談の内容については、本省に対して報告がございます。それについての概要は、記者ブリーフ等で御説明しておるとおりでございます。  それから、今問題になっております点に関しては、先ほどございましたとおり、報道されているような発言はなかったということでございまして、外国政府とのやりとりの詳細については、相手国政府との関係もございまして、これを明らかにすることは適切ではないと考えております。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 今のお答えでは、とても承服できません。  やはり国会は、この補正予算、これから本予算を審議していくわけであります。我々の知らないところで、訪米をされて、そこで追加的に大型の補正予算を検討しているというお話をされている。これが事実とすれば、とんでもない話じゃないですか。我々国会議員はわら人形を相手に議論するのかというのが同僚委員からもありましたけれども、それは、今の御説明ではとても納得がいきません。  単に朝日新聞の報道だけではありません。幾つかの報道が皆出しております。そういった意味で、単に抗議をするとか打ち消すということではなくて、総理、やはりこれは、国民に対して、世界に対してきちんとした説明をする、メッセージを発するべきであります。我々国会としてもその真偽をはっきりさせておきたい。  その意味で、改めて予算委員長にその会談録をここに提出していただけますようにお取り計らいをお願いしたいと思います。

松永光自由民主党

○松永委員長 それでは、ただいま北橋君の申し出に関する件は、きょうの委員会後の理事会で協議することにいたします。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 先を続けます。  一月十三日にクリントン大統領と橋本総理が電話で会談をされたと伝えられております。先ほど申し上げましたように、インドネシアへの金融支援といったテーマがあったそうでありますが、その日の午後に、本会議において総理の答弁の中で、特別減税の継続について含みのある答弁を初めてされているわけであります。私は、このやりとりを通じて一部の報道が、やはりアメリカ側としては追加的な景気対策を求めてきているのではないか、そういう話し合いが続いているのではないかというふうに思うわけであります。  そして、一月二十一日、ルービン財務長官が、アジア経済の危機というのは日本経済の弱さにあるんだ、そういうことを言われている。総理も早速それに対するコメントを発表されておりますが、私がここでお伺いしたいことは、十三日の電話会談あるいはルービン長官の講演の中で、アメリカ政府は明確に日本に対してメッセージを送ってきていると思うのです。  それは、今政府が考えられている政策に加えて、さらにもっと思い切って踏み込んだことをやらねばならないのではないか、そういう追加的な要請をしているのではないでしょうか。アメリカ側はそういうメッセージを発しているのではないでしょうか。そのように受けとめられませんでしょうか、総理。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 まず第一に、一月十三日の午前中、クリントン大統領と電話会談を行ったことは事実でありますし、まさにその時期というものを振り返っていただけば、議員も御承知のように、インドネシアの状況というのが大変微妙な状況の中で、まさにインドネシアを含むアジアの経済金融情勢に関しての意見交換を行いました。その中で、追加的な景気対策ということではなく、アジアの中で日本が、日本経済にしっかりしてもらわなければ困るという話が全体の文脈の中にあったということは私も申し上げているとおりであります。  また、ルービン財務長官に対して私がコメントを出したと言われましたが、これは番記者から質問がありましたから、感じたことをそのとおりに申しました。  そして、ルービン長官のその講演部分、これはお許しをいただいてちょっと読ませていただきますが、「我々のアプローチ」、これはつまりアジアの金融危機への対応策でありますけれども、「アプローチの第三の要素は、主要先進諸国に対して、自らの経済状況を強めるよう行動し、また、アジアの危機の解決に貢献しうる、力強い経済及び金融環境を促進するための必要な施策を講ずるよう、促すことである。」  また、ちょっと置きまして、「世界第二の経済大国である日本の果たす役割は特に重要である。日本が、自らの金融システムの問題、内需の堅調な成長、そして市場の開放のために必要な措置を講ずることが重要である。弱い日本は、アジア地域の弱さの一因であり、強い日本は、アジア地域の強さの一因となりうる。日本による強力な行動は、日本、アジア経済、及び世界経済の利益にとって重要である。」という内容であります。  IMF増資に対する米議会の承認を得ることの必要性をアピールするその演説の中で、こういう形で言及がありました。  そして、現に政府は、今御審議をいただきます補正予算を初めこうした努力を払っている、そして国会の御承認を得て実行に移したい。金融システムにつきましても、公的資金の活用等含め、今、国会に御審議をお願い申し上げておりますし、市場開放という点につきましても、従来から規制緩和などを中心とした努力を続けております。  私は、そういった意味で、まさに日本経済にしっかりしてもらわなければ困るということはそのとおりに受けとめておりますし、そうしたものを受けとめるだけの対策を今、また引き続きましての十年度予算、それに関連する諸施策、こうしたものの中で御審議を願い、一日も早く成立をお願い申し上げているつもりであります。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 先ほど来、サマーズ・斉藤会談から始まりまして、一連の日米間の話し合いについて私が言及してまいりましたのは、やはり大変アジアの経済を米国が心配している、そしていろんなメッセージを送りながら、日本が主導的な役割を果たしてほしいと要請をしていると思うのです。そのこと自体、私は米国政府の圧力を受けているとは決して思いません。問題は、追加的な景気対策をさらに求めてきているのではないかということなんです。  今の総理の御答弁を聞いていると、その辺については、首脳間の話し合いでございますからつまびらかにできない制約があるかもしれませんが、角度を変えまして、今度は追加景気対策について、総理が今何をお考えになっているか、ちょっと聞かせていただきたいのです。  これまでの答弁で、経済状況に応じて臨機応変に対応するということを総理は言われております。そして、自民党の首脳から、これまでの財政構造改革路線を大きく転換するような、そのようにとられるような発言が相次いでおります。  例えば加藤幹事長は、景気回復のためには、必要があれば追加策も行う、二〇〇三年の財政健全化目標を延期することもあり得る、こういうことも述べられました。また、森総務会長は、景気の推移によっては特別減税は通年制を考えなければならないかもしれない、こういう減税の継続を示唆するような発言があったり、あるいは山崎拓政調会長は、桜の咲き方がよくなければ打つべき手を考えて打つ。野中幹事長代理は、時には大胆な政策の転換も考えていかなければいけない。  この一連の自民党首脳陣の発言を見ておりますと、やはり追加的な景気対策に向けての地ならしをされているのではないか。また、私は、今までの財政構造改革路線を転換するということになれば政治責任は避けられませんが、それはそれとして、やはりやった方がいいのではないか、そういう立場でお伺いしているわけでございますが、総理にお伺いします。  まず第一に、二〇〇三年に財政再建の目標を置いているわけでございますが、総理は、絶対にこれを延期しない、そのように言い切れますでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 先般も、たしか当委員会の御論議の中であったと存じますけれども、財政構造改革法をつくります前段階の基本的な考え方を整理しております時点では、タイの金融危機から始まりましたアジア経済の問題点というものは表に出ておりませんでした。またその後、秋以降日本国内で起きました大型の金融機関の倒産といった事態も起きておりませんでした。  そういった意味で、不確定な要素があることを私は決して否定するものではございません。同時に、財政構造改革という中期的な目標、財政構造改革の必要性というものは、私はだれも御否定になる方はないと思います。  そして同時に、経済の実態あるいは金融システムの状況、こうしたものを考えながら、その時々の実情に応じて臨機応変の対応措置というものをとっていくことも私は当然のことであり、二者択一のものではないと思うということを繰り返し申し上げてまいりました。そしてその間にも、一刻も早く補正予算、本予算、特別減税、税制改革を初めとするそれぞれの関連法、こうしたものが実行に移せるように御協力をいただきたい、心からそう願っているということを申し上げてまいっております。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 両立をするとおっしゃるのですけれども、この財政構造改革法というのは、財政赤字をGDPの三%以内にするというだけではなくて、特例公債からの脱却をするという目標もあるのですね。そうしますと、森会長がおっしゃっておられるように、私どもが要求しています、三兆円の減税と言っているわけでありますが、そうなってくると、少なくとも特例公債からの脱却というこの二〇〇三年の目標が、こちらの方は難しくなるのではないかと思うんです。  そういった意味で、総理、減税の記者会見のときでも、財政再建との関連を聞かれて、財政赤字全体は三%以内だということは大事にするとおっしゃっておられるけれども、特例公債についてもその依存度を脱却していくんだということについては触れられていない。ということは、減税の継続はやはり考えていらっしゃるんですか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 特別減税が来年以降も継続しないで済むような運営をしたい、そういう成果を上げたいということを繰り返し御答弁を申し上げてまいりました。私は、まさにその思いであります。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 減税については従来の答弁からまだ一歩も出ていただけないようでありますが、公共事業については前倒しを執行するという考えでしょうか、九八年度の予算について。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 補正予算を御審議いただいております中に、御承知のように、いわゆるゼロ国債というものがございます。これは言いかえれば前倒しと言うこともできるわけでありまして、現にゼロ国債は一兆五千億円というものをこの中に見込んでおります。

北橋健治民主友愛太陽国民連合

○北橋委員 時間が参りましたので終わらねばなりませんが、先ほど、額賀副長官と米政府高官との会談内容については理事会で協議をしていただくようお願いをいたしました。これにつきましては、その結果次第によっては、大事な問題でございますので、また機会を見てぜひとも質問させていただきたいと思っております。  追加的景気対策について、もう少し時間をとって十分な議論をさせていただきたかったわけでございますが、時間でございますので、島委員に交代させていただきます。

松永光自由民主党

○松永委員長 この際、島聡君から関連質疑の申し出があります。北橋君の持ち時間の範囲内でこれを許します。島聡君。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 民友連の島聡でございます。  私は一昨年の総選挙で初当選をした新人議員でございますが、この一年間、この国会で感じたことは、本当に経済政策を誤るということがこんなにも日本経済というのをがたがたにするのかということを実感したことでありました。  私が当選しました九六年、そのときには日本の経済成長は三・二%で成長していました。暦年に直しますと、これは三・九%、ほぼ四%に近い数字で成長をしていたわけであります。その前の年、九五年には二・八%であったわけであります。九三年が〇・五、九四年〇・六とゼロ%成長であったんですが、この九五、九六と、ある意味で日本経済は自律的な経済成長に乗っていたところだったと思います。それを、完全なデフレ予算を組んだことによって全く底を割ってしまった。そして、今日のような状況になっているというのが私の今の思いであります。  ここに一つの報告書があります。「二十一世紀への日本経済再建のシナリオ」というので、これは平成七年の十月でございますから、当時、橋本通産大臣に出された報告書でございます。参考資料として配らせていただきましたものは、その中の抜粋でございます。  配付させていただいておりますが、ここのポイントは、きちんと経済構造改革というものをしていけば、一九九六年から九八年は実質GDPは三%程度伸びる、一九九九年から二〇〇〇年度までは約三・二%程度伸びるとなっております。きちんと経済構造改革をすればそうなるという予測でありました。ところが、現在のところは、九七年はゼロ%台でありますし、九八年も非常に悲惨な状況になるだろうと言われております。  こうなってしまったのは、総理が通産大臣時代に出された産業構造審議会総合部会基本問題小委員会報告で、もちろんこれは一つのシミュレーションでありますから、ある程度の幅を持って考えることは間違いございません。しかし、本試算結果は、報告書に描かれた道筋に沿った経済構造改革がなされた場合の日本経済の姿を仮定、推測するもので、ある程度の幅を持って解釈されるものであるとなっております。今はゼロ%台。九八年もそのような状態。これはある程度の幅なんというものじゃないわけであります。一体、これは何が起きているのか。総理が経済構造改革を全くしなかったからこうなってしまったのか。  同じ報告書は、「参考」としまして、改革ができない放置ケースの場合、一・六%の経済成長となっております。それよりも現状は低いわけでありますが、これは、経済構造改革、規制緩和、そういうことが全くできなかったから今のような日本経済になっていると考えてよろしいですか、総理。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は、規制緩和は現実に相当程度の進行を見せておると思っております。そしてなお、今後も引き続いて規制緩和への努力はしていかなければなりません。既に、年度末までで現在の規制緩和推進計画は期間を終了するわけでありますけれども、私は、公式にも、その後新たな三カ年計画が必要になり、規制緩和への努力は続けるということを申し上げております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 では、質問の仕方を変えますが、今のような、日本経済がゼロ%成長になってしまったというのは、これは経済構造改革だとかそういうことが全くできなかったからというふうに考えることができませんか。総理、お願いします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 議員からちょうだいをいたしましたこの産構審総合部会基本問題小委員会報告の上にあります「参考」の中、例えば、「経済構造改革については、公共投資基本計画の前倒し実施、規制緩和等による内外価格差是正等を織り込んでモデルを構築している。」というふうに記述をされております。注二の後半であります。そして、今申し上げましたように、規制緩和は現に進んでおり、これからも進めていくと申し上げました。  同時に、公共投資というものをめぐって、昨年大変厳しい、むしろ公共投資是か非かといった御議論があり、公共投資全体をむしろ見直せという空気があり、そうした中において公共投資の見直し、事業の見直しを進め、現在もその努力を進めているということも申し添えたいと思います。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 ということは、規制緩和とか経済構造改革はある程度やっておられる。それで、当時の報告の中において、持続的な日本の経済成長の潜在能力、潜在成長能力は大体三%程度であった、このように考えられたというふうに考えていいと思うのです。それが今ゼロ%になっている。これは一体どういうことなのか。これは明らかに政策のミスであり、政策判断のミスであると私は思うわけであります。  政府は、自律回復に動き出したときに総額九兆円に近い実質増税に踏み切ったということは、これはよく言われる話であります。消費税の増税、特別減税の打ち切り、医療費の改革等々ありました。しかも、今超低金利です。この低金利、利子所得もほとんどないに等しい。この状況においてこの現象を考慮すれば、十兆円を超える大型増税になったと考えられます。日本経済という大型で精密な自動車が順調に走り出したとき、やっと三%成長に乗ったときに急ブレーキをかけた。その結果、その政策判断ミスによって日本経済はこうなってしまった。  それでも、政府は秋口まで、景気は回復過程にあると言い続けた。国民はだれもそれを信用しなかったわけであります。不況対策も、小出し、出し惜しみ、場当たり的な政策をする。さらに、財政構造改革法で自縄自縛に陥って、不況脱出の明確な処方せんを描き出せない。今度やられるのが二兆円の減税。一体、二兆円の減税でどれだけの政策効果があるとお考えか、それをお聞きしたいと思います。  ちなみに、これは日本経済新聞に報道されたものでありますが、経済企画庁の試算によりますと、二兆円規模の所得減税は、名目GDPを一年目で〇・二%、九千二百億円押し上げる効果があると言っています。これで本当に日本の経済、そんなデフレになってどんどん落ち込んだ経済がうまくいくとお考えなのかどうか、総理にお尋ねします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今さまざまな角度から御議論がありましたけれども、私自身、この特別減税は必要なものと判断し、ASEANプラス1、3の会合から帰国をいたしました翌日に、与党三党にも御相談をし、決定をさせていただきました。この時点において、ぎりぎりの判断をさせていただいたつもりであります。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 ぎりぎりの判断とおっしゃいますが、要するに、今これで果たして日本経済が復活するかどうかということなのであります。  本当に二兆円で大丈夫なのか。たった、いわゆるGDPの〇・二%、九千二百億円押し上げるだけだ。これで本当に日本経済が復活するのか。私はしないと思います。そうするとまた、小出しの、出し惜しみの政策をどんどんやっておられる。  同じく経済企画庁が同じモデルを使って試算を行っておりますが、私どもが主張します、恒久的な減税をする、一年目、二年目、三年目というのをやりますと、消費者心理が好転する。この消費者心理が好転するというのは報道の方がそうやって判断したそうでありますが、消費者心理が好転するため、二年目には一兆八千二百億円、三年目には二兆五千二百億円とGDPの押し上げ効果が年ごとに拡大すると報道があります。  逆に、一年だけの減税では、どうせ減税前倒しの分の後は増税で埋め合わせるつもりだろうと考えられまして、消費者心理というのは決して上向かないわけであります。  この辺について、経済企画庁長官、どうお考えですか。

尾身幸次自由民主党経済企画庁長官

○尾身国務大臣 私ども、昨年の秋以来、民間活力を中心とする経済成長に向かって進むということで、いろいろな規制緩和とか土地の有効利用とかそういう対策をとってまいりました。そして、とってまいりましたといいますが、それらの政策は今度国会に関係法律を出して成立をお願いするわけでございまして、その効果が四月、五月ぐらいになる。そういう意味で、二兆円のこの特別減税は、その間隙、二月に中心として出るわけでございますから、その間をつなぐものとして非常に有効であり、かつ、消費者及び企業の心理に対するプラスの効果があるという意味で有効であると考えております。  経済企画庁のモデルで機械的に計算をいたしますと〇・二%という数字になりますが、これは心理的な効果そのものを追加していないことでございまして、その心理的な要因等を考えますると、これ以上のプラスになる。したがいまして、この結果が出るのは、来年度、一・九%の見通しになっておりますが、その数字に反映してくるべきものであるというふうに考えております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 今、四月、五月にはよくなるとおっしゃったわけでありますので、当然、そのときにまた本当にそうなるかどうかがきちんと明快にわかるわけでございますので、そのときを楽しみにしておりますが、私はならないと思います。二兆円の減税ぐらいではとてもならないと思いますし、消費者心理の好転には影響をしないと私自身は思っております。  もう一度、総理にお尋ねします。  こちらの、もう一度先ほどのモデルに戻っていただきます。これは一つのシミュレーションモデルでございますが、改革には痛みを伴うとよく言われて、それで、皆さん、改革には痛みを伴うということで、いろいろな痛みがあるんだということをおっしゃいます。今、一体どういう、どれぐらいの改革か、どれぐらいの痛みがあるということが明快にされていない。  この「昨年報告の試算結果」の上の放置ケースを見ると、実質GDPは一・六%程度にはなる。現状放置で一・六%。今はもっと低いわけでありますが、今尾身企画庁長官が一・九%と言われたから、まあそんなものでしょう。そうすると、二〇〇〇年には一体どうなるかというと、経常収支黒字対名目GNP比は二・九%。これは完全に、貿易摩擦が起こる危険水域二%をはるかに超えております。さらに、雇用の需給ギャップ、四百八十五万人にもなる。もしきちんとやっていて三・一%程度だったら百七十万人の雇用の需給ギャップで終わるのが、四百八十五万人にもなる。  ということは、今総理がやっておられる経済政策というのは、国民に四百八十五万人もの雇用需給ギャップを生むような最悪のシナリオを今推移させている、そういうことでしょうか。総理にお尋ねします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は、現在の失業率、高どまったまま三・五という数字を非常に重い数字と受けとめております。これにはさまざまな要因があろうと思いますし、需給のミスマッチということもありましょう。そしてその中で、中高年層の雇用の問題は以前から、またハンディキャップを持った方々の雇用に従来から問題を抱えておりましたが、さらに金融機関等の大型倒産の中で問題を生じておることも承知をいたしております。  その上で、この産構審のモデル、同時に、その中に盛り込まれておりました今後の新規産業の創出というものがどのような分野、例えば環境分野、医療・福祉分野、情報通信の分野等において、どのような形で規制緩和との間に新たな雇用を創出し得るかという部分があったことも改めて思い起こしていただきたいと存じますし、規制緩和はまさにそうした新たな雇用需要を生み出すための方途、その基盤をつくっておるものであることも御理解を賜りたいと存じます。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 ともあれ、今の日本、二〇〇〇年といってもこれは本当に、二〇〇〇年のマクロ経済の展望、本当にあっという間なわけであります。その段階においてこのような、一つのこれはシミュレーションケースでありますが、当時こうだという、その道を歩んでいる。本来なら三%の経済成長、完全なこれは政策判断ミスですよ。九六年四月にはその軌道に乗っていた。それをやめてしまった。完全な政策判断ミスである。これをきちんと認めた上で今度それを変えるというふうにしなければ、本当に二〇〇〇年には四百八十五万人の需給ギャップが出るような日本経済になってしまう、それを強く主張申し上げたいと思います。  それについてのさらに関連でございますが、先ほど北橋議員も減税及び国債等についてのお話をされました。今、財政構造改革法では、赤字国債の発行額を二〇〇三年度にはゼロにするということがうたわれておりますが、よく建設国債と赤字国債という言葉があります。今、建設国債と赤字国債というのはある意味で明快に区分をされていると言われて、どちらかというと、赤字国債が悪で建設国債が善というイメージになっているのではないかと思います。  建設国債と赤字国債について、いわゆる発行に関する制限を別とすれば、償還、借りかえなどの点で何か差があるのか、大蔵省にお尋ねいたします。

涌井洋治大蔵省主計局長

○涌井政府委員 お答え申し上げます。  現在、建設国債につきましては、これは発行当初から、その資産の耐用性等を考慮して、六十年償還ということにいたしておるところでございます。  それから、赤字国債につきましては、当初は十年で償還するという計画で進めてきたわけですが、御案内のとおりの厳しい財政事情でございますので、やむを得ざる措置として、建設国債と同じく六十年償還ということにいたしております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 今答弁にありましたように、償還期限も同じ六十年というわけでございまして、ほとんどもう意味が、差はない。財政構造改革法では、赤字国債の発行枠ということを徹底して絞ってあるわけでございますが、財政負担という点では、建設国債も赤字国債も差がありません。建設国債で行った事業でありましても、その事業に収益性がきちんとある、あるいは回収性が保証される、それならいいわけでありますが、そうとは限らない。それにもかかわらず、赤字国債のみを財政構造改革法の対象にした。これはどうしてですか、大蔵大臣。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 これは、全体の国債が健全な財政運営の基本にかなうということであれば、経済運営が健全になるという原則だけは御承知のとおりであります。  そういう中で、赤字国債を主要な財構法の目標といたしました最大の理由は、後世に借金を残さない、ツケ回しはしない。財政法は税外収入も含みますが、租税の範囲で支出を組め、こう健全財政主義で明示をいたしておるところでございますが、歳出歳入のバランスの中で、公共事業見合いの建設国債、ぎりぎりいっぱいで発行、特例公債は税収の不足分を補うということも御承知のとおりであります。  健全な国家財政の構築のために、財政法に基づいて、その基本を踏まえ、財政構造改革法の基本的な理念に、中期で、六年で発行をゼロにする、そして特例公債依存型の体質から脱皮をしなければ、後世に責任が負えないのではないか。同時に、それに頼ることによって、財政の規律がルーズになることによって、赤字が累積をすることによる国民生活、経済に及ぼす影響は大きい、こういうことであります。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 私の理解力が多分低いのでしょうが、よくわからなかったのですけれども。  今の議論の前提、後世代に役立つようなものをつくる限りにおいては建設国債に意味があるということだと思いますが、例えば今、減税をせずに、先ほど申し上げたような四百八十五万人もの雇用需給ギャップが生じるようなことになったら、これは後世にツケを残すことになるわけであります。その意味では、赤字国債も建設国債も、きちんと運用すれば、それは差がないと私は思います。  公共事業は建設国債で財源が調達できますが、減税は財源が赤字国債だからだめというような、そんな風潮があるわけでございますが、赤字国債と言うからいけないわけであって、これを減税国債とかあるいは福祉国債とすれば、考え方が随分変わってくるのじゃないかというように思います。しかし、財政構造改革法というのはそうじゃない。その縛りがあるわけですね。  しかし、財政均衡至上主義というのは、先ほど北橋議員、フーバー大統領のお話をされましたけれども、同じようなこと、財政均衡至上主義が完全に経済をだめにするというのは、アメリカに例がありました。一九三七年のことであります。一九二九年に大不況があって、ちょっとよくなってきたんです、経済が。それで一九三七年に、時のルーズベルト大統領が、ちょっとよくなったものですから急に均衡財政をとった。教条的な均衡財政をとった結果、アメリカ経済は完全なリセッションに陥った。そして、そのリセッションが回復したのは、第二次世界大戦のときだったのです。新聞は、それを見てマスコミはルーズベルト不況と呼んだそうですが、今は橋本不況という言葉があちこちに躍っておりますが、まさしくそういうような形になっております。その面からお尋ねいたします。  国債に赤字、建設の差をなくして、もちろん財政構造改革法自身を見直して、国債区分の廃止、検討を将来のためにするというお考えはございませんか。総理にお尋ねします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今とっさに、どなたにお答えをしたのか、ちょっと思い出せなくて失礼を申し上げるかもしれませんが、私は、本委員会におきまして、赤字国債、建設国債の区分をなくすという御意見が前に披瀝され、御質問を受けましたときに、私も非常に関心を持つということをお答え申し上げたと記憶をいたしております。(発言する者あり)海江田さんのときですか、失礼しました。  同時に、そのとき、六十年償還というものだけでいいのだろうか、十年あるいは五年、その対象によって違ったものを考える必要はないだろうか、そのような思いもございますということを率直に御答弁を申し上げた記憶があります。今もそれは変わりません。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 今、北橋議員もお話しになられましたように、世界、特にアメリカから、かなりこの日本の政策転換を迫るようなシグナルが出ております。日本が財政再建路線から転換して内需主導の経済を拡大する政策を行うようなシグナル、クリントン大統領は、先ほど北橋議員もおっしゃったように、今月十三日に橋本龍太郎首相に直接電話して追加景気対策を要請したという報道があったわけであります。  また、アジア金融危機に関しまして、日本政府が財政構造改革を最優先して内需拡大を怠ったため、アジアの輸出が低迷して金融危機の深刻化につながったとの見方が広がっている、そういう意見もございます。  一月末に米議会が再開されます。恐らく日本たたきの再燃の可能性が急速に高まるでありましょう。  また、先ほど同じく北橋議員がおっしゃったと思いますが、ルービン米財務長官が講演で、アジア危機対策のかぎの一つは日本の強力な景気対策と世界経済の成長である、日本が弱っていることがアジア全体の弱さの原因だとして、強い調子で日本に追加景気対策を迫ったと聞いております。米政府内でこのような流れが随分広がっている。  それで、アメリカにこれだけいろいろなことを発言されて、それで渋々日本がまた腰を上げる、外圧に弱い日本、こういう状況にまたしてもこれはなるのではないか、そういう思いをしております。この機会に、外圧ではなく、総理みずからの御判断と責任で、ぜひとも政策転換を行っていただきたいですし、あす、米大統領の一般教書演説があるわけでございますが、恐らくそこでも、強いそのような政策転換の主張があると思われます。  そのような、アメリカからの今までの主張に対し、今後総理はどのように対処されるおつもりなのか、お尋ねをしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 これも私は、本委員会で答弁の中に入れさせていただいたと存じますけれども、一般的な形で大統領が日本経済の振興というものに言及をされたということと、それ以外に、日英、日・EU首脳会議、これに対して日本が現在とろうとしている施策の説明をしたことも御答弁を申し上げてきたと存じます。  そうして、その後、今政府として、現下のアジアの大変厳しい経済状況なども踏まえまして、この特別減税を初めとする予算、財政上の措置、あるいは金融システム安定化のための三十兆円の公的資金の活用など、財政、金融両面にわたる幅広い措置を講ずる、そのための補正予算、そして関連法案、さらに十年度予算、税制改正等の御審議をお願い申し上げております。  私は、何より今一番我々として急ぐべきこと、国会に御協力をお願い申し上げたいことは、既にこうして公表し、御審議をいただいておりますものが一日も早く成立をさせていただくこと、そしてそれが現実の施策に移されることでありまして、私は、そうした努力の中で相乗効果を上げていくことを期待すると繰り返し御答弁を申し上げております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 この政策不況を何としても政策転換によって、私どもが主張するような六兆円減税を柱とする政策に転換すれば政策不況が政策好況になるわけですから、何としても政策転換をしていただきたいと思う。強く申し上げたいと思います。  ということで、次の質問に入らせていただきますが、地方行革等々についてお尋ねをします。  財政構造改革法の目標を達成するためには、国のみならず地方の行革がかぎになるわけでございます。財政構造改革法は、国及び地方の財政赤字をGDP比で三%以下にするということですが、九七年時点で、国、地方の財政赤字の対GDP比が五・四%、そのうち地方の赤字が二・二%ですから、赤字の約四割になると思います。  そこで、自治大臣にお尋ねしますが、地方財政の健全化に向けて地方行革をいかに今後進めていくかについてお尋ねしたいと思います。(橋本内閣総理大臣「その前に訂正答弁を一つよろしいでしょうか」と呼ぶ)

松永光自由民主党

○松永委員長 橋本総理大臣。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 おわびをして一つ訂正をさせていただきたいと存じます。  先ほど、北橋議員の御質問に対する答弁の中で、閣僚の中で選挙法上の問題としてできない人間を除きという御答弁を申し上げました。今確認をいたしましたところ、特別職の給与に関する法律に附則がございまして、参議院比例区選出の議員も含め、閣僚が全員一割返納を行っておりますので、この点は北橋議員に事実確認抜きでとっさに御答弁をして大変失礼をいたしましたので、この場をかりておわびを申し上げます。

上杉光弘自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○上杉国務大臣 お答えいたします。  国、地方を通じた行政改革を進めますことは、地方公共団体においてもこの点を十分踏まえて一層の行財政改革に取り組むことは不可欠だと認識をいたしております。  それの上に立ちまして、自治省におきましては、先般、地方行革の新たな指針を策定いたしました。また、数値目標等の設定等もいたしまして、住民の皆様によりオープンにしながら、事務事業や組織機構の見直し、定員管理あるいは給与の適正化、経費の節減合理化等に積極的に取り組むように強く要請をいたしておるところでございます。  なお、私は先般、地方財政計画上の地方公務員の動向等も踏まえまして、特に定員管理の適正化を徹底するよう要請をいたしたところでございまして、記者会見でもこれは明らかにいたしました。中身は御承知のことと思いますが、平成十年度の地方財政計画上の地方の公務員の数につきまして、約一万二千九百人の純減の減員というものを見込んでおることを申し上げたわけでございまして、これは地方財政計画の純減員の数としては過去最大のものでございまして、このようなもので十分対応してまいりたいと考えております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 今おっしゃったような経費節減、今まで最大ということでありますが、なかなか進まないのかなと思っております。  発想を転換しまして構造的な改革というのが必要ではないかと思っておりまして、それは、今全国に約三千二百余あるような市町村を大きく再編することであります。  これにつきましては、昨年は、当時の白川自治大臣が、合併を促進して基礎自治体の数を一千程度にする市町村再編成が望ましいとか、このような御見解を記者会見や二月二十日の衆議院地方行政委員会で披露されております。また、ある民間シンクタンクの試算によりますと、基礎自治体を二百五十以内に再編するケースでは、規模の経済が働きまして、約七・九兆円の節減効果があるというデータもございます。  もちろん、市町村再編というのは地方自治の枠組みでありますから、決して単なる行革だけでとらえるわけにはいかないと思いますが、その意味からも、いわゆる地方自治、行政体制、市町村の再編というのを考えるべきではないかと思っております。  まず第一点は、自治大臣にお尋ねするのは、一体、自治大臣は市町村の再編についてどのようにお考えなのかというのが一点であります。  そしてもう一つ、市町村の合併特例法が改正されまして、住民発議制度というのが目玉として導入されました。しかし、その効果は期待外れに終わっているのではないかと私は思います。昨年十二月までで発議総数五十四件あったそうでありますが、そのうち合併協議会設置に至ったのは、件数わずか五件、三地域にとどまっている。この点についてどのような、いわゆる改善策というか、それをお考えなのかを自治大臣にお尋ねしたいと思います。

上杉光弘自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○上杉国務大臣 お答えいたします。  まず、市町村の合併についてでございますが、一つは、少子・高齢化の進展等に対応いたしました、市町村が高度かつ多様な役割を担う必要が今後はあるということでございます。二つ目には、地方分権の推進が実行の段階に至り、市町村の自立が一層強く求められている。またもう一つは、厳しい財政状況の中で行政の効率化が求められておるわけでございまして、このような考え方で自主的な市町村の合併を推進していく必要があると考えております。  自治省といたしましては、従来から、市町村合併の機運の醸成に努めますとともに、合併の阻害要因への対応や合併推進のための行財政の措置の拡充を検討してまいっておるところでございます。  それから、地方制度調査会の専門小委員会が、昨年の十二月に審議の状況について総会に中間報告をいたしました。この中で、市町村合併の必要性やメリット、合併の阻害要因を明らかにしつつ、まず御指摘の住民発議制度の充実、それから二つ目には合併前の市町村の区域を単位とする施策、それから三つ目が財政措置の拡充、四つ目が国、都道府県の役割の拡充でございます。これらの合併推進のための方策につきまして、さらに検討を進めることが必要であるとされておるわけでございます。  地方制度調査会は、本年春を目途に答申をまとめる意向と伺っております。今後、地方制度調査会や国会、地方公共団体の御意見なども十分お伺いをいたしながら、より一層市町村合併が推進をされまして、実効ある方策を取りまとめますとともに、自主的な市町村の合併を積極的に支援してまいる考えでございます。  なお、先ほどもう一件ございました、住民の発議が成立しても合併が進まないのじゃないか、効果が上がらないのじゃないか、こういうことでございましたが、住民の発議は、現在まで二十地域で五件が成立をしておりまして、そのうち三地域の五件の発議については合併協議会の設置に至っております。三地域の五件につきましては、手続が今進行中でございます。また、その他、住民発議を契機に任意の協議会が設置をされる地域もあるなど、合併に関する議論の引き金となっており、一定の評価はできるのではないか、このように考えております。  しかしながら、この点につきましては、成立した場合でありましても、合併につきましての関係市町村長や議会の判断が異なるというようなことがございます。そうなりますと、合併協議会の設置に至らない場合があることも事実でございます。  地方制度調査会の専門小委員会の中間報告におきましても、「全ての関係市町村において住民発議が成立した場合、関係市町村の長は合併協議会設置協議の議案を議会に付議しなければならないとする方向で検討する。」こうなっておるわけでございまして、この制度の拡充につきましても審議をされておりまして、自治省といたしましても、この観点を十分踏まえて検討してまいりたいと考えております。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 ぜひとも、その住民発議の意思が通るような形でこれは検討していただきたいと思う次第でございます。  最後に、公職選挙法関連の質問を一つ申し上げたいと思います。  公職選挙法関連の質問でございますが、私の質問はちょっと角度が変わっておりまして、公職選挙法において、インターネットのホームページで政治活動が行えないかということでございますが、本年七月には参議院の選挙があるわけでございます。私も、いろいろなところのホームページも拝見しました。自由民主党のホームページも拝見しまして、橋本総裁のお顔及び「永田町かわら版」等々も拝見させていただきまして、あれだけはすばらしいできだと思っております。  このホームページでございますが、インターネットが存在しなかった時代に公職選挙法がつくられておりますので、選挙運動には今のところ使えないという状況になっていると思います。  平成八年十月二日、前回の総選挙のときには、新党さきがけの回答願いに対しては、自治省選挙部長がそのように選挙運動には使えないという答弁をしたと聞いておりますが、自治大臣あるいは自治省、御答弁をお願いいたします。

上杉光弘自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○上杉国務大臣 お答えいたします。  選挙運動の方法等につきましては、これまでの国会の御審議や各党間の御論議の積み重ねの中から現在のようなルールが設けられているところでございます。インターネットの利用を選挙運動の中でどう位置づけるかということにつきましては、まずは各党各会派におきまして十分御論議をいただきたい、このように考えておるところでございます。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 選挙運動期間中におけるインターネットのホームページの開設及び情報提供に関しましては、今のところ文書図画として扱われておりまして、できないことになっております。公職選挙法百四十二条においてこれを制限文書とはみなさない規定を新設する方向で、公職選挙法の改正等々を今後すべきだと考えますが、あるいは早急に着手する必要があると考えますが、自治大臣の見解をお願いいたします。

牧之内隆久自治省行政局選挙部長

○牧之内政府委員 インターネットのホームページなどのようにコンピューターのディスプレーに表示されるものにつきましては、公職選挙法上は文書図画という扱いをされていると解釈をしておりまして、文書図画を選挙運動に用いる場合は一定のものに限定をされておりますので、現行法上はできないという解釈をせざるを得ないわけでございます。ただいま先生御指摘のとおりでございます。  これを選挙運動の上でどういうふうに位置づけるかということにつきましては、公選法上の選挙運動につきましては、これまで国会の御審議あるいは各党各会派の御論議を踏まえながら今日の姿に至っておりますので、先ほど大臣から御答弁を申し上げましたように、まずは国会において十分御論議をいただきたいというふうに考えておるところでございます。

島聡民主友愛太陽国民連合

○島委員 アメリカの大統領選挙を初めとしまして、非常に情報化が進んでおります。その意味では、小選挙区制度というのは政策を中心にした選挙というものを実現するためにつくられたわけでございますから、ぜひとも、このインターネットを初めとする、そういういかに情報を有権者に伝えるかということに関して、公職選挙法等々の改正をお願いしていきたいと思います。  最後になります。  本日、北橋議員と私が申し上げましたことは、とにかく政策というものが重要で、政策によって不況が起きている。本当に、私の一年三カ月、国会議員として活動させていただいた中において、見る見る経済が悪くなってきております。何としてもこの政策をきちんと転換していただいて、政策不況を政策好況という形にしていただくことをお願いいたしまして、そしてまたこれからも強く主張することをお誓いしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

松永光自由民主党

○松永委員長 これにて北橋君、島君の質疑は終了いたしました。  次に、草川昭三君。

草川昭三平和・改革

○草川委員 草川でございます。  まず最初に、総理にお伺いをしたいわけでございますが、本補正も本日が質疑終局ということになるわけでございますが、実は先週、私ども国会対策で、与野党の間でいろいろと新井将敬氏の国会招致問題をめぐりまして何回か話し合いが行われまして、実は決裂状況というような場面も遭遇をしたわけであります。しかし、きょうのような事態を迎えるに至りましたのは、与野党それぞれ、今日の経済的な背景あるいはまた金融不安、特に昨年は日本の大手企業も海外での資金調達に大変困った、あるいはコール市場もその機能を発揮できなかったというような深刻な事態が与野党双方に共有をされた認識ではなかったかと思うのです。  そういう中で今日を迎えたと思うのでございますが、このような経過について、総理の所見を承りたいと思う次第であります。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 委員会の運営をめぐり、委員長以下理事会の方々、そしてそれをまた受けて、それぞれの党、国会対策のレベルにおいて、私自身の記憶でもさまざまな場面にさまざまな問題がございました。そして解決を見たとき、あるいは一定の解決に達し得なかったとき、さまざまなことがございましたけれども、私は、今議員からお話がありましたように、問題の認識を共有するとき解決策はその話し合いの中からまとめられる、今までもそう思ってまいりましたし、今回もそのような対応をしたがという御意見に対しましては、私は敬意を表したいと存じます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 今までの予算委員会の議論を聞いておりますと、景気浮揚と財政構造改革については二者択一ではないというような答弁を総理もしておみえになるわけでございますが、一方、与党の幹部の方々の御発言というのが随分テレビあるいは報道機関によって紹介をされておりますが、私どもがこれからこの委員会で審議をしなければならないと言われる十年度予算案の、少なくとも予算書に重大な政策変更があるというような問題提起がもう幾つかなされているわけです。  先ほど北橋委員の方からもこの点について、特に十年度補正のことについての御発言がありましたが、全く私は国会審議というものを認識していない発言だと思うのです。  それで、私が今一番申し上げたいのは、先ほどのような経済的な背景があるからこそ、我々野党も我慢をしながら問題を見ているわけであります。そこら辺をしっかりととらえながら今後の運営をしていきたいと思うのでありますが、私はこの際、従来の政府のとってきた政策というものをはっきりと転換せざるを得ない、もうそういう状況に来ましたよということを、明確に議会に対して表明をする機会が必要だと思うのです。  それで、議会に対してどういう表明の仕方があるか。ここでおっしゃればいいわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、二者択一ではないというような答弁に終始をしております。しかし、それでは私どもは納得ができません。十年度予算の審議にはなかなか入れないということを言わざるを得ないわけであります。  私は、改めて、まず政府は政策転換ということを認めた上で、各会派の代表なり政策担当者の方々に対して、先ほど来たくさんの与党の地位の高い方々が発言をされているようなことが一体真意なのか、小出しに、例えば減税を少し考えるとかいうような小出しの繰り返しでは、今日、日本の危機は救われぬわけでありますから、思い切ってどんといくならいくということをおっしゃった方が日本を救うことにもなると思うのです。  私が今提言をしたようなことについてどのようなお考えか、お聞かせを願いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 政府は、現に九年度補正予算案の御審議を願い、また関連法案の御審議をも願っております。間もなく十年度予算並びに関連する税制を初めとした御審議を願おうといたしております。  政府としては、この時期における最善のものを編成し、御審議を願っている、また願おうとしている、それぞれに必要なこと、そのように考えておりますけれども、そうしたことは抜きに、先ほどの議員のお話を伺っておりまして、各会派の、例えばトップ会談あるいは政策担当者の会談、国を救うという一点で問題意識を共有するならばという前提を置かれてのお話でありました。私は、これは非常に建設的な御意見と受けとめたいと存じますし、また間違いなしに、今起きておりますことは、日本だけではなく、アジアの一部の国をも含めました非常に緊急な事態というものがございます。  私は前向きな御意見と受けとめ、みずからの中でも考えてまいりたい。当然ながら、各会派、私どもの党におきましても同じような思いを持つのではないか、そのように感じました。

草川昭三平和・改革

○草川委員 では、与えられた時間が少ないので、少し内容に入っていきたいと思うのですが、実は、これまでの金融機関の破綻処理の事例を見ておりますと、例えば日債銀については、住専の後処理ともいうべき社団法人の新金融安定化基金によって救済をした、こういうように聞いております。  特にこれは日本銀行から出ましたところの第一勘定の一千億のうちの八百億を日債銀に投入をしたわけであります。ところが、拓銀においてはこれはもう破綻をさせた。すなわち、金融行政の一貫性がないということが国際的にも批判をされておるのですが、その点、どのようなお考えか、お願いしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今、拓銀の破綻処理あるいは日債銀への支援などに当たりという例示を引かれました。確かに、そういう御指摘のような印象を持たれるかもしれませんけれども、政府としては、そのときそのときに応じまして、個別金融機関の問題によって内外の金融システムに大きな動揺が生じることのないよう、適切に対応してきたと考えております。  今後におきましても、今般の金融システム安定化対策を講じることなどによりまして、預金者の保護、金融システムの安定性確保というものにさらに万全を期してまいりたい、そのような思いでおります。

草川昭三平和・改革

○草川委員 その次に、今般の救済スキームの内容に入りますが、いわゆる自己資本の充実について、優先株の引き受けということが出ておるわけですが、なぜ優先株なのかという説明が余りないのですよ。一般株でどうなんですかという話があるわけです。  株主にしてみれば、優先株を発行されると自分の取り分が減るということがありますね。株主は平等でありますね。彼らにもどう説明をするかという問題もあるわけですから、逆に、優先株の引き受けではなくて、一般株を引き受けて、政府は株主権を行使して当該金融機関に対して合理化を求めていく、あるいは監視を強化するという方法があってもしかるべきではないかと私は思うのですが、その点はどうでしょう。

山口公生大蔵省銀行局長

○山口政府委員 お答え申し上げます。  確かに、先生のおっしゃるような観点から見ればそういう議論も成り立つと思いますが、私どもが御提案申し上げております内容は、やはり国による私企業への介入ということが余りあってはならないのではないかというような観点から、優先株はそういった議決権がないというのを前提としておりますので、そういう形での御審議をお願いしているわけでございます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 じゃ、こういう質問にしましょう。  多額の、十三兆にわたるところの公的資金を導入するわけですよね。この優先株を発行した金融機関がもし資金を供給したにもかかわらず経営が失敗をする、あるいは最終的には国民の負担になった場合、経営者はどういう処分になるのか。  私は、刑事罰を科したっていいじゃないか、あるいは私財の没収等の処分をすべきだ、こういうものが前提でなければ、公的資金を導入するというわけにはいかぬと思うんですよ。過日、大蔵大臣は、経営者責任追及せずと言われるような答弁をしておりますが、私は、三十兆に対する、この公的資金の投入というのは非常に重いものがある、国民に対する責任がある、だからフォローアップは徹底的にやらないと認めるわけにはいかないという考えを持っておるんですが、その点、どうでしょう。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 本件につきましては、既に住専対策の際の三法におきましても、破綻銀行、破綻した金融機関につきましてはその責任を徹底して民事、刑事両面にわたって追及をする、こういうことであります。  今日の安定化策におきましては、優先株を引き受けてその後破綻した場合はどうなんだ、端的に言いますとそう受けとめて答弁を申し上げますと、破綻処理の場合と全く同じでございまして、刑事、民事の責任は問われます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 今住専の結論をちょっとおっしゃっていますけれども、私は、まず前提としてそういうことを政府は表明することが大切だ、結果の問題云々よりも、それが今国民の皆さんに対する理解を求める大きな姿勢ではないかと思うわけです。  特にこの優先株の内容について、私は全然わからぬわけですけれども、例えば優先株の引き受けに当たっては、当然その配当率というのは予想されるわけですよね。どうなっているんですかね、その点は。発行条件として、アメリカでは約四%の配当を求めたと言われておりますが、政府はどう考えてみえるんですか。

山口公生大蔵省銀行局長

○山口政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、アメリカでRFCのときは六%以内の累積配当の権利を得るということで、実際は、初期のころは六%ぐらいから、だんだん引き下げられまして三%ぐらいまでになった。今先生四%と言われるのは、そういった中に入っている数字だと思います。  そういった形の配当を前提として優先株を引き受けたということは御指摘のとおりでございますが、日本の制度では、配当につきましては定款に上限を記載しまして、実際の配当は募集要項に定額を記載するという形になっております。  そうしますと、優先株を実際に発行します際に審査委員会がいろいろ御審査されます。そのときに、どういう条件であるかということを厳しく見られるわけでございますが、そこで具体的に決まってくる、こういうことになろうかと存じます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 具体的には審査委員会、こういう答弁でありますけれども、私が何回か申し上げるように、十兆プラス三兆円というものを投入するんですから、国民の皆さんは大変その推移を心配して見ているわけですよ。当然前提として、ああ、そういう配当ならばいいな、こういうことになると思うのですよね。  ですから、例えば一般株への転換可能な転換型のようなことを考えておみえになるのか、あるいは、今おっしゃったように上限の問題も言っておみえになりますから、当然審査委員会も予定をされておるわけですから、ある程度の考えというのはあると思うのですが、その点、どのようなお考えか、お聞かせ願いたいと思います。

山口公生大蔵省銀行局長

○山口政府委員 お答え申し上げます。  先生おっしゃいますように、国民の皆様が注目し、また公的な資金を活用するということでございますので、その点については審査委員会でもできるだけ具体的に、また見える形でその基準を発表し、また具体的なケースにおきまして、それを可とする場合にはその内容を公表していくという形で、そういったものについての国民の皆様の御理解を得られる形にしていくということが至当ではないかというふうに思っておるところでございます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 内容を聞いていきますと、結局審査委員会で相談をするという話に落ちつくわけですが、私はそれはやはりおかしいと思うのですよ。優先株の発行条件については、あらかじめ政府が統一基準をつくって国会に示すということが前提でなければならない。この予算委員会でもあるいは大蔵委員会でも、そういう統一基準があって、ああ、なるほど、優先株というのはそういうものだなと。  あるいはまた、日債銀が行いましたように優先株プラス劣後債。劣後債は、ティア1、ティア2、いろいろな何かシステムがあるようでありますが、やはり自己資本を充実するにはティア1の優先株なんだ。じゃ、その優先株の発行をする統一基準はこれこれしかじか、配当もこういうようなこと、諸外国の例しかじか。あるいは、日本の銀行で既に発行しておる優先株は、例えば富士銀行、さくら銀行、東海銀行等々とありますけれども、それなりの条件があるわけですよ。そういう条件というものを私は国会に示すことが基本的に大切だと思うのですが、その点、どういうお考えか、お聞かせ願いたいと思います。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 御説はわからぬわけではございませんが、御案内のとおり、今般のこの措置は、自己資本充実策においては、公正中立な審査機関が法律の規定にのっとりまして、また国会での御審議を踏まえまして審査基準を作成し、公表することとなっておるところでございます。  したがいまして、優先株の配当等の発行条件に係る具体的な審査基準についても、あらかじめ政府として予断を持って申し上げることは差し控えることが、法案審議の原点からいいましても姿勢として大事ではないのか、こんなふうに思っております。

草川昭三平和・改革

○草川委員 それは全く納得がいきませんよ。優先株を発行するのは、国民というのですか国会に示すと問題があるというような御答弁ですけれども、優先株を発行する基準こそ、私はこの国会に事前に示すべきが当然だと思うのですよ。  とにかく、公的資金というのは十三兆も使うのでしょう。トータルで三十兆使うというわけでしょう。これは昭和の初期の、昭和二年ですか、一九二八年当時の大不況のときに日本政府がとったときのGNPに対する比率とほぼ同じですよ、五・何%で。あのときの方が日本政府は、台湾銀行に対する態度だとか、もろもろの法律もつくりましたが、よほど厳しかった。今の方が、こんな三十兆も投入すると言いながら、統一基準も明らかにしない。それでは私ども国民は納得するわけにはいきません。三十兆ですよ。人の金だと思って考えてもらっては困ると思うのですよ。その点、どうですか。

山口公生大蔵省銀行局長

○山口政府委員 お答え申し上げます。  先生の御指摘につきましては、確かにそういう面もあると思いますけれども、今回、危機対応としての形をお願い申し上げ、しかも基準を、そういった第三者、有識者三名を含めた客観的な形でのスキームでお決めいただくということでございますし、その基準も公表をして国民の皆様に見ていただくというスキームになっておりますので、そういうことで御了解賜ればと思うのでございます。  そのときに、基準をつくるときに、こうした国会での御議論等を十分踏まえて御検討をされるというふうに考えておる次第でございます。

草川昭三平和・改革

○草川委員 これはちょっと理事の人にお願いをしたいのですが、この統一基準が出ないと、これは今の大蔵省銀行局長の答弁なり大蔵大臣の答弁では本当の審議になりませんよ。統一基準だけはやはり、いつ、どこで、どうやって出すか、ちょっとここで相談してくださいよ。

松永光自由民主党

○松永委員長 三塚大蔵大臣、追加して答弁することがあれば答弁してください。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 ごもっともな御主張でありますが、新しい法律、基本法に基づいて御審議をお願い申し上げている。政府委員が言われましたとおり、公正な民間からの有識者お三方、またそれぞれ指名によって、日銀総裁以下お四人、大蔵大臣もそこに入ります、金融検査監督庁も入ります、こういうことなものですから、国会論議の集約の中で恐らく反映されていくでありましょうし、その論議については真剣に申し上げさせていただきたいと思いますし、これは院の、また委員会の論議にまつところ大、こう思います。

草川昭三平和・改革

○草川委員 それはだめだね、それは。

松永光自由民主党

○松永委員長 速記をとめてください。     〔速記中止〕

松永光自由民主党

○松永委員長 速記を起こして。  今の草川委員の申し出に関しては、統一基準問題を含めて、理事会で協議をいたします。

草川昭三平和・改革

○草川委員 じゃ、あと一問ぐらいまだできそうでありますから申し上げておきますが、これはさておきまして、例の道路公団の大蔵OBの逮捕というようなショッキングな事例があるわけでありますけれども、私、あの推移を見ておりますと、一番最初に新聞報道で出たのは、たしか昨年の十月のころだったと思うのです。それから公団の総裁の口頭注意というのがあり、それで最近逮捕というようなことになったようであります。  ところが、身分はそのままですよね。理事をまだ辞任をしておみえになりません。どうして本人みずからが辞表を出さないのか。あるいは、本人があくまでも正しいと言うなら、進退伺を出すべきじゃないか。  かつて厚生省の次官のことについて、退職金がどうのこうのという話があったので、いろいろな対応があったと思うのですが、私は、ここに役所の綱紀のたるみがあると思うのですよ。常にきちっとしておる姿勢があるならば、疑いがあった場合には、迷惑をかけるわけですから、辞表を出すというのは当たり前でしょう。そういう状態というのは許しがたい問題だと思うのですが、その点、最後に総理の見解を聞いて終わりたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 この件につきましては、私は、まずおしかりを甘受すると申し上げた上で、事実関係を報告いたしたいと思います。  本人からの事実確認をもとにいたしまして、昨年十月の六日、公団の総裁が当時本人に厳重注意をし、その後、必要な確認を進めた上で適切な措置を検討することとしておりましたところ、本人が体調を崩したこともあり、完全な把握に至らない段階で逮捕になった、このように報告を受けており、理解をしております。  結果として、きちんとした把握ができておらなかったことは大変残念なことでありますし、現在、捜査当局の手で捜査が進められておりますものでありますから、これ以上のコメントは差し控えるべきものだと存じますけれども、本当に情けない、おしかりを受けるということをある意味では当然のことと受けとめたいと思います。  そして、本人の処分というものは、むしろ、こうなりました場合、私は、捜査の進展を踏まえて適切な時期に厳正な措置がとられるものと理解をいたしております。  同時に、政府として、特殊法人などにつきましても公務員に準じて綱紀粛正を求めるべく、近々官房長官を通じて各省庁に指示したいと考えておりますし、公務員の綱紀の保持というものにつきましては、各省庁が制定をいたしました公務員倫理規程の厳格な遵守を図る、政府を挙げてその徹底を図っていくところであります。  引き続き、その遵守を図りますとともに、特殊法人などを含めました綱紀の厳正な保持に努めてまいりたい。  おしかりは甘受いたします。

草川昭三平和・改革

○草川委員 以上で終わります。

松永光自由民主党

○松永委員長 この際、北側一雄君から関連質疑の申し出があります。草川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。北側一雄君。

北側一雄平和・改革

○北側委員 北側一雄でございます。  時間が余りございませんので、端的に質問に入らせていただきたいと思います。  総理、今この予算委員会では平成九年度の補正予算案が審議されております。一方では、平成十年度の本予算案も既に国会の方に提出をされています。  そういう意味で、平成九年度の年度末に近いこの時期に提出をされておりますこの補正予算案と、来年度の本予算案との間には、当然その考え方に整合性がなければいけないのは、これは当たり前の話であると思うのですね。  特に、総理も経済演説でおっしゃっておりますが、この補正予算案というのは景気に最大限配慮したものであるとおっしゃっております。景気対策という面において、この補正予算案、そして平成十年度の本予算案との間に、私は考え方に整合性がないとおかしいと思うわけでございますが、その点、総理、これは整合性があるというふうにお考えでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今国会に提案をいたしました、そして現在御審議をいただいております九年度補正予算、そして引き続き御審議を願いたいとお願いをいたしております十年度予算、これはいずれも、二〇〇三年までの中期的な目標である財政構造改革の推進と、当面のアジアを初めとする内外の厳しい経済金融情勢に臨機応変に対応するという、タイムスパンの異なる二つの課題にこたえるべく編成をいたしたものでございます。  そして、九年度補正予算につきましては、特に、議員も今お触れになりましたけれども、これから二、三月にかかる予算でございますし、現下のさまざまな情勢に臨機応変に対応するという観点から、特別減税あるいは金融システム安定化のための十兆円の国債の交付といった諸施策を盛り込みますと同時に、八年度の決算剰余金の処理につきまして、その二分の一を財政法の規定に基づいて国債整理基金に繰り入れる、残余の二分の一を特例的歳出削減措置の処理に優先的に充てる、こうした手法をとりましたが、これは同時に、財政構造改革の推進という観点をも踏まえたものでございます。  また、一つの例として公共事業について申し上げますならば、事業規模約一兆円の災害復旧事業などの公共事業の追加とともに、効率的なその執行を図るということから、公共事業規模一兆五千億円のゼロ国の確保というような措置をとっておりまして、これはまさに景気に最大限に配慮したものでありますし、次年度にブリッジをかけるものであることも、先ほど他の議員にお答えを申し上げました。  十年度予算は、確かに経済情勢、そして経済構造改革を推進するという観点を踏まえております。そして、歳入面におきまして、法人課税、金融・証券税制、土地・住宅税制等において、国、地方合わせて八千四百億円程度の減税を行っておる。あるいは、全体を抑えながら将来の経済発展に向けての基盤をつくっていく、そうした観点から、科学技術の振興に関し、特に創造的、基礎的研究の充実に配慮し、前年度に比べて四・九%の増額を行っている等、整合性という意味において、二つの目標をかざしながら、私どもとしてはバランスをとった予算を編成し、御審議を願おうとしておると考えております。

北側一雄平和・改革

○北側委員 総理、タイムスパンが異なるとおっしゃっているのは、私もそのとおりであると。財政再建と景気対策、当面のことと、それから財政再建はとりあえずは二〇〇三年ですか、スパンが違うんだ。それはそうなんですが、ここ、このいっときのことを考えましたら、やはり財政再建ということを言っていましたら、景気対策とは矛盾をしてくるわけです。  ここいっときのことを考えたら、きちんとここは、このときは政府は景気対策に力を入れていくんだ、全力を挙げるんだ。一時的には財政再建にマイナスになることが表面的にはあったとしても、当面、景気対策に全力を挙げるんだ、こういう姿勢を示さないといけないのに、そこを何か両方を調整する、調整すると言っている間はなかなか思った経済効果が出ないのじゃないかということを私は言いたいわけでございます。  そのことをもう少し具体的にお話をさせていただきますと、例えば、この補正予算、公共事業関係費は幾らかかっているかというと七千八百三十六億円、この九年度の補正予算で七千八百三十六億円の公共事業関係費がかかっています。これは景気に最大限配慮した対策になっているわけでございます。ところが、平成十年度の予算を見ますと、財政構造改革法によってキャップがかかっていますから、公共事業関係費は七・八%も減になっているわけですね。七千六百億も、九年度に比べると平成十年度の当初予算は減っているわけでございます。  それで、これは当初と当初を比べると七・八%減なんですが、今申し上げた平成九年度の補正予算を足しますと、何と一四・六%。平成九年度の補正を含めた平成九年度全体の公共事業関係費と平成十年度の公共事業関係費と比べますと、何と一四・六%も減になっているわけですよ。これが果たして整合性があるのかということを申し上げたいのです。  景気対策で、一方で八千億近いお金を出しておきながら、平成十年度で、当初予算で一四・六%も減の公共予算になっている。これが整合性があるのかということを申し上げたいんです。総理、いかがですか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は、今議員が述べられた七・八%の縮減という数字について、それが間違っているなどと申し上げるつもりはありません。そのとおりです。しかし、同時に、物流の効率化対策に資するものを中心とした経済構造改革関連の社会資本及び生活関連の社会資本について、重点的に整備をすることにより、投資効果を上げようという努力もいたしております。  先年来、私自身も公共事業、重要ですというお答えを何回か申し上げた記憶がございますけれども、公共事業を減らせという御議論、さらに財政構造改革のプロセスの中におきましても、各個別の項目ごとの五カ年計画がただ年数を延ばすだけでいいのかとか、公共事業については大変厳しい御指摘ばかりが相次ぎました。そうした中で、公共事業関係費につきましてでき得る限りの効率化を図って予算編成を行っております。

北側一雄平和・改革

○北側委員 私は公共事業費をふやせと申し上げているんじゃないんですよ。平成十年度を前年度よりもふやせと申し上げているんじゃないんです。  現実に、平成十年度予算は七・八%減になっておる。なおかつ、補正予算の方で八千億近い景気対策、公共事業関係費を計上しているわけですよ。平成九年度全体とこの平成十年度当初を比べたら、一兆以上もの差が公共事業費で出てくるわけですよ。景気に最大限配慮と補正予算で言いながら、すぐ先の当初予算で一兆円以上もの公共事業費の減なんというのはおかしいでしょうということを申し上げているんです。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 ですから、先年来と申し上げましょう、公共事業のコストの縮減、公共事業のむだの排除、長期計画の見直し、さまざまな御指摘の中で、公共事業というものの見直しを行い、確かに予算金額として七・八%の減の中でありますけれども、今申し上げましたような中で事業量ができるだけ確保できるように努力をしているということを私も申し上げております。

北側一雄平和・改革

○北側委員 だから、この公共事業という面で見たら全く整合性がないんですよね。この一月の末、二月、三月、八千億の公共事業の使う枠をふやした、一方で平成十年度は七・八%減だ。平成九年度と十年度比べたら、一兆以上の公共事業費に減がある。こういう施策というのは極めて整合性がない。  さらに言いましたら、先ほども大蔵大臣がおっしゃっていました、総理もおっしゃっていたんですか、一・五兆円の例の債務負担行為、これはどういう内容かといえば、来年度の公共事業費を前倒しをして事前に発注しよう、こういう話でしょう。だから、ますます平成十年度の部分が、もともと一兆以上九年度よりも少なくて、それをさらに前倒しして平成九年度に発注しようというんでしょう。ますます十年度の公共事業の枠が減るじゃないですか。  こんな整合性のない話はないじゃないですか。そうでしょう、そう思いませんか。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 平成九年補正予算計上額と当初予算の年度予算、これを委員は一緒で、バランスを、そのパーセンテージを言われてやっておられるわけですが、もう御案内のとおり、九年度の補正は、緊急を要する、緊要を要すると言っておりますが、災害等について手だてを講ずる、畑作振興について、御案内のとおり、田んぼから畑に変えるわけですから構造改善事業になりますこともおわかりのとおりであり、約一兆円の緊急事業費を計上させていただきました。  それと、まさに経済、これを下支えをすることが政府に課せられました緊急な事態でございますから、二兆円の減税とあわせて一・五のゼロ国債を発行することによって、契約を結ぶことにより勢いが下支えとして出てくるのではないのか。  いずれも緊急性の基本に沿って措置をいたしたわけでございますからこれはこれ、十年度は当初予算として御審議を賜る、こういうことでお分けをいただければよろしい、こう思っております。

北側一雄平和・改革

○北側委員 大蔵大臣、だから、例えば国民の方が、また投資家の方がどう思うかということで私は言っているんですよ。補正予算で八千億の公共事業を積みましたよ、ところが平成十年度では七・八%減ですよ、九年度全体と比べたら一兆円以上もの公共事業費の差があるわけですよ、これで景気がよくなると思いますかということを言っているんです。そこにはごまかしがあるでしょうと申し上げているんです。ごまかしがあるでしょう。  総理も大蔵大臣も、私も端的に言いたいことを言いましたら、先ほど官房副長官おられたけれども、官房副長官が追加的な財政措置はやりますよと言うのは当然の話なんです、この数字を見れば。景気対策ということを考えれば、今の経済情勢を考えて、景気に配慮と考えるならば、一兆以上もの公共事業費が減になってしまって景気がよくなるわけないわけでして、だから、当然、平成十年度の補正ということも言わざるを得ない。そうしないと納得できない、一般の投資家が、国民が。そういうことじゃないんですか、総理。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は議員の御議論を否定しようとは思いませんけれども、少なくとも、今のお話の中で、私は、公共事業というものをめぐる御議論が国会でありましたときに、公共事業に頼る経済運営、それが問題なんだというおしかりも随分ちょうだいをいたしました。土木国家日本というのを改めろという御指摘も随分ちょうだいをいたしました。そして、公共事業のコストの縮減あるいは発注方式の見直し、そしてさまざまな努力の中で、一方では事業量をある程度確保しながら、必要にして十分なものにしていこうとして努力をしてまいりました。  その事実を申し上げた上で、今、我々は、九年度補正予算並びに間もなく十年度の本予算を御審議いただこうと考えております。編成時において、それぞれ必要として求められたものに対し査定を加え、その上で国会に御審議をお願いしようとしておりますときに、少なくとも政府の責任者であります私が、報道されましたことを事実と認定された上で、官房副長官の発言が正しい、そうだろうとお尋ねを受けましても、官房副長官自身が抗議をなおいたしております段階で、私は官房副長官を信頼いたしますと先ほど申し上げましたし、むしろ政府の立場として、審議をお願いしようとする予算に対し、ぜひ御理解を願いたいと申し上げるのがその責任であろうと存じます。

北側一雄平和・改革

○北側委員 私が申し上げているのは、もう総理はおわかりだと思いますが、景気に配慮という考え方の面において、この補正予算の思想と平成十年度の思想とは全く違う、違う方向に走っているということを具体的な数字として申し上げたわけでございます。  公共事業の内容、構造を改革しなければいけないのは、当然の話でございます。そのことを否定しているわけじゃございません。一四・六%の減になってしまっているんだ、平成十年度当初予算が。そういうふうな、平成十年度当初予算と九年度の補正予算との間には整合性がないというふうに申し上げているわけでございます。  そこで、違った観点からちょっと総理に質問したいんです。  要するに、財政構造改革法の手かせ足かせがある、この範囲内で景気対策をやろうとするからいろいろと困難、矛盾が出てくるし、またなかなか経済効果が出てこないわけでございます。  そこでちょっと総理に提案をしたいんですが、アメリカではこれまで、一九八五年の財政収支均衡法を初めといたしまして、年々財政赤字削減のための枠組みをつくってまいりました。幾つか法律があるんですけれども、どの法律にも免責条項というのが入っているんですよ。  それはどういう内容かといいましたら、アメリカのCBO、議会予算局のことです、もしくはOMB、行政管理予算局、こういうところが、当局が連続する二四半期について実質経済成長率がマイナスとの見通しを行った場合、または商務省が直近の連続する二四半期について実質経済成長率が一%未満との実績報告をした場合、こういう不況の場合にはこの歳出削減のさまざまな条項については一定の期間適用されない、こういう規定があるんです。アメリカのこういう財政構造改革法でさえ、免責条項をずっと設けているわけです。  ところが、我が国の先般成立したこの法律は、このようなその時々の経済状況との整合性について何ら規定を設けておらないで、単純にキャップをはめ、また、年々赤字国債の発行、特例公債の発行を削減しないといけない、こういうふうな規定の仕方になっているわけでございます。  このアメリカと同じような、そのときの経済状況によって、例えば不況の場合、ここで言ったら二四半期連続マイナスの見通しがあるとか、また、現実として一%未満が二四半期続いたという実績報告、こういう場合には、アメリカでは歳出削減が一たんストップするんですね。こういう規定を私は日本でもぜひ検討すべきじゃないか、そう思いますが、総理、いかがですか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 議員からお触れになりましたように、アメリカの手法、殊に議会予算局あるいは行政管理予算局、グラム・ラドマン法に代表されます財政改革関連の一連の法律案の中にそうした要因が織り込まれておることは承知をいたしております。  ただ、この御議論、私は、実は本日、財革法の審議を含めまして初めて議員からちょうだいをいたしました。そして、私自身がふと考えましたときに、私は、アメリカ流の定義というのも一つの定義の手法だとは思いますけれども、果たしてそれだけでいいのかなという感じもいたしますし、立法技術的に考えました場合に、危機的な事態というものをあらかじめ定義するとした場合にどういう定義の仕方があるのだろうか。その場合には、今議員の述べられたアメリカのケースも一つの案であろうと思います。同時に、予想できない事態というものもあり得る。なかなか、言うべくして私は、効果的な免責条項を組み立てることは難しいのではないかなという思いを率直に持ちました。  そして、議員がお述べになります、そういうものの提起をされた問題点というものは、今後私も十分勉強してみたいと思いますけれども、立法技術の上で、今アメリカの例を引かれましたようなケース以外の緊急事態対応というものが果たしてうまく設け得るような組み立てができるんだろうか、率直にそういう感じがあります。私自身も少し勉強してみたいと存じますけれども、なかなか現時点において、言うべくして難しいという思いが率直にあることを隠しません。

北側一雄平和・改革

○北側委員 このアメリカの要件によれば、二四半期がマイナスの見通しだとか、二四半期が一%以下の実績であった、こういう要件であったら、アメリカの歳出削減法では運用がストップするわけですね。皆さん、どうですか。現時点で、この十—十二月期それから一—三月期、恐らくこの要件に当てはまるんじゃないですか。アメリカであれば、財政構造改革法のキャップが外れるような事態に今なっているわけなんですよ。  ところが、我が方ではそういう硬直的な規定になっていますから、時の経済情勢、景気が不況であるかどうかなんというのは関係なしに、キャップがかかり、赤字削減がかかっていますから、だから財政出動ができない。手かせ足かせがかかって、先ほど冒頭に申し上げたような結果になってしまうわけでございまして、やはり総理が冒頭申されたように、景気対策の問題と財政再建の問題はスパンが違うんだと。  ところが、現時点で見れば、景気対策を重視しなければいけない。そのためには、この財政再建のためのキャップだとか等々の規定は一時期ほっぽりおいても景気対策に全力を挙げますよというふうな姿勢を示さないと、経済効果もなかなか出ませんよということを私は申し上げて、中途半端な対策になってしまいますよということを申し上げておるわけでございます。  私は、政策転換をしたことを別に恥じる必要は何もないと思うのですね、状況が変わったわけですから。だから、当面景気対策に全力を挙げるんだ、一時的には財政再建にマイナスのようなことがあってもこれはやむを得ないんだ。景気対策に全力を挙げる。そのためには、財政構造改革の法案のキャップだとか赤字削減の規定だとか、また平成十五年度の三%の目標とか、こういうのも先延ばしするとか、こういう柔軟な対策をやはりとっていかないと、私は、なかなか一時期一時期の経済政策というのは効果が出てこない。それは、すぐにまたマイナスになるなというふうに、経済にはマイナスの政策がまた働くなというふうになるわけですから。  総理、私の先ほど申し上げた、その時々の財政状況、これは好不況あるわけですから、それに応じた財政出動ができるような、そういう柔軟な法律にやはり変えていかないといけないと思いますが、もう一度いかがですか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今も申し上げましたように、財革法の御論議のとき議員からも御質問を受けましたが、きょうこの免責条項という考え方を改めて御提起をいただきました。そして、私なりに感じたとおりを御答弁申しました。その意味において、私は全く偽った物の言い方をしているつもりはありません。  同時に私は、現時点において、やはり御意見はいろいろありましょうとも、政府がこれはいつまでにということで、既に市場に受けとめられております施策、これをいかに早く実際上国民の手元にお届けができるかということが極めて大事なことだと考えております。  先ほど私は、この免責条項について新たな御意見をいただきましたので、問題点は私なりに感じますけれども勉強してみたいということも申し上げましたが、同時に、やはり一日も早く予算、税制、またシステム安定化、それぞれの施策が実行に移せますような御協力をぜひお願い申し上げたい、繰り返し申し上げたいと思います。

北側一雄平和・改革

○北側委員 以上でございます。

松永光自由民主党

○松永委員長 これにて草川君、北側君の質疑は終了いたしました。  次に、西川太一郎君。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 野党としては最後の質問でございますが、三十分の時間しかございません。今不況の中で苦しい思いをしておられる方々の声を代表して、総理並びに関係大臣の皆様方に率直にお尋ねを申し上げます。誠意ある御答弁を賜るように、冒頭お願いを申し上げます。  私は、貸し渋りという緊急の問題について絞ってお尋ねを申し上げます。  民間の信用調査機関によりますと、一月十九日のまとめで、全国の企業倒産数は、一千万円以上の負債額で倒れた会社が一万六千三百六十五件、これは前年比一二・五%増である。そして、負債総額は十四兆二百九億円、これは何と前年比七五・四%増である。過去最高でございました九五年、九兆三百三十四億円をはるかに、五兆円も上回る大きな倒産額になっていることは御案内だと存じます。  さらに、中小企業のそうした倒産原因を探ってみますと、販売不振などの不況型の倒産が六五・七%と圧倒的に多いんですが、年末の資金繁忙期にはいわゆる貸し渋り倒産が急増いたしまして、負債額で一兆三百五十一億円、二百二十六件。特に十二月には五十七件発生をいたし、そうした結果、十三万八千八百人の従業員の方々が倒産企業の社員、こういうことになりまして、これは八六年の円高不況以来十一年ぶりに十三万人の失業者の大台に乗った、こういうことはもう総理もとっくに御案内のことだろうというふうに存じます。  また、私の地盤であります東京の下町でも、倒産件数は圧倒的にふえております。時間の関係で、詳細にわたることは申し上げられません。御想像いただきたいと思います。  貸し渋りについて東京都が、労働経済局と申しますが、調査をいたしましたところ、金融機関からの借り入れがより困難になったという企業は調査企業の三分の一を超えておりますし、また、審査の体制が厳しくなった、手形の割引が非常にきつくなった、借りかえに銀行に頼みに行くと半額しか貸してもらえない。従前はその日に持ち込んだ手形はその日のうちに割り引いてくれたけれども、今は一週間から十日かかる。こういう非常に余裕のない、その日暮らしと言っては失礼に当たるかもしれないけれども、そういうようなお金の忙しい企業にとっては非常にきつい状況になっているわけでございます。  そこで、まず総理に伺うわけでございますけれども、こういうように倒産がどんどんふえているという事態、そして、それがいわゆる資金のショートによって連鎖的に倒産が起こっている。取引先が、自分の企業は優良であっても、取引先から売掛金の回収が、先様の貸し渋りに遭っているという状況のゆえに回収ができない、それが自分のところに極めて悪い結果になっているなどという形があらわれているのでございます。  先ほど来から、大所高所からの、言ってみれば大学の医学の研究科の議論のような大切な部分もありますが、私がこれからお尋ねするのは、言ってみれば開業医の質問のようなもので、少し狭い、小さい問題だというふうになるかもしれませんが、私は、これは政治に解決を望んでいる人たちの声を野党としてここで総理に申し上げたいと思うものですから、この後細かいことをいろいろお尋ねしますが、まず冒頭、こういう状況について総理はどんな御認識をお持ちか、伺いたいのでございます。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今議員から、いわゆる貸し渋りという状況について、御自身の選挙区の状況等も踏まえて、その実情の一端の御報告をいただきました。私ども、その状況を承知いたしているつもりでありますし、これが企業の設備投資などにも影響が及んでいると思っておりますし、そうした実態認識の上に立って各般の対策を実行に移しております。  そして、今既に私どもの手元に入ってまいります相談事例、これは政府系金融機関がその穴を埋めるべく対応しておりますけれども、そういう中に出てきておりますものだけをとりましても、例えば金利条件が悪化しているケース、担保条件が悪化しているケース、あるいは貸し出しの姿勢が悪化しているケース、大きく分けてその三つぐらいにそれぞれいろいろなパターンが現実に出ております。  こうした状況の中で、私どもは、一つには、これは民間金融機関が資金供給の円滑化に向けて一層努力できる状態をつくり出す、そのための措置を実行してまいりますとともに、健全な中小、中堅企業の資金供給に支障が生じないようにということで、政府系金融機関に新たな融資制度を創設したりしながら、平成九年、十年、合わせまして二十五兆円の資金量をキープいたしてまいりました。  そして、これらの措置によって、一時的に資金確保に困難を来している事業者の対応力の強化が図られるよう、引き続き最大限の努力をしてまいりたいと考えておりますし、きょう午前中に通産大臣に、現時点における状況の報告を求めたところでありますが、今申し上げましたような大きく分けて三つの類型、それぞれの状況に政府系金融機関としてこたえている状況を報告を受けたところであります。  今後もそうした努力は一生懸命続けていき、特に、一時的に資金確保に困難を来しておられる事業者が対応力の強化ができますように、最大限の努力をしていきたいと考えております。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 ただいまの総理の御答弁の中から二つ、私はお尋ねをしなければいけないものがあったと思うのでございます。  一つは、生命保険の融資を今までは補助的に考えていた企業が、生保の資金を当てにし出した。それは中小企業ではなくて、むしろ大手の電力会社等々が開発銀行の金をなぜ使わないのかなと。つまり、二十五兆円とか二十七兆円とかそういう金を用意して、そしてやるのだ、こういうふうにおっしゃっているけれども、その大手でさえ、電力会社のようなところでさえ、補助的と考えていた生命保険資金に原資をシフト、借入先をシフトさせていくということ。  こういうことが一つの例として示されるように、中小企業にとっては政府系金融機関というのは、担保が一番でなければいけないということがあったり、保証人を二人立てろと言われたり、または、こういう人類史上最低のプライムレートであるにもかかわらず政府系金融機関は相変わらず金利は高かったり、どうも機動性がないのではないかという声が一般にございますが、この点についてどうなのかということが一つ。  それから、この低金利で、御承知のとおり銀行は大変もうかったわけです。大蔵省がそういう配慮を前の大蔵大臣のとき以来されて、そして、安い金を借りてきて、高く貸して利ざやを稼いだ。ところが、その稼いだ金を、民間の企業を育てる、ベンチャーを育てたり中小企業を育てたりするという方に使わないで、自分のところのノンバンクの穴を埋めることに専ら使っている。大蔵省はそういうことを御存じのはずなのでありますけれども、そういうことも貸し渋りの原因になっているのじゃないか。  したがって、今総理が前向きにやるんだ。私はその総理の姿勢を疑うものじゃありませんけれども、実際には、政府系金融機関は機能しない、または、銀行はもうけた分を中小企業に貸さないで自分のところの身辺整理にばかり使っている、こういうことでいいのでしょうか。私は、そういう点を指導するのが大蔵大臣のお役目ではないか、こう思うのでありますが、いかがでございましょうか。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 御指摘のとおりまともに受けとめます。昨今の報道もそういう背景があるとすれば問題であり、その報道について事実を解明するように指示をいたしておるところでございます。  二十五兆円を政府機関、九年度残りそして十年度の間において貸し渋り対策に万全を期そう、こういうことでありますことは御案内のとおり。その中で、保証の問題等々について問題点の指摘をなされました。その点もこれから、政府委員は全部聞いているわけでありますから、きっちりと対応しながら万全の対策をとっていかなければ、せっかくの措置が生きてまいりません。  拝聴いたしました。しっかりやります。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 信用保証協会のスキームについても、これはぜひ聞いていただきたいのですが、元来、信用保証協会という制度を設立したときには、保証人という日本独特の、判こをもらうことが難しい人、または担保のない小規模企業者、しかし、十分審査をしてそれにたえられたものには、最高一%の保証料を払うことによって融資が実行できる。  ところが昨今は、紹介する、あっせんする金融機関が、自分のところの金を使わないで保証協会でやるわけですが、BIS規制や自己資本比率のクリアの手段として、保証協会に担保のある優良な借り手を紹介してそちらから優先的にやるものだから、本来保証協会を当てにして頑張っている小規模企業者などは割食っちゃって、もう順繰りに後の方へ追いやられて借りられないというのが実態なんですね。  それから、保険公庫というのがあって、最近では率を上げられて八割になさいました。そして、事故があってつぶれた場合には、残りの二割は、例えば保証債務履行補助金というようなものを東京都でいうならば四十四億円も出して、結局保証協会は一つも腹が痛まないのですよ。そういう手厚いスキームで、元来守るべきは中小の零細の担保のない弱い人を守るべきものが、銀行が早期是正措置だとかBIS規制だとかということ、自己資本比率をということで悪用している。これは政府委員だってそういう実態を知っていると思いますよ。  大蔵大臣、そういうことも貸し渋りの重要な対象になっているので、これは難しいことじゃありませんよ、銀行に強力に行政指導して、本来保証協会を使うべき人にそのチャンスを与えろ、こういう指導をするべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 当委員会におきましても大蔵委員会におきましても、保証協会の問題について御指摘をいただきました。委員から改めてその御指摘を受けております。  何回も指示をしてまいります。都道府県、県庁が認可庁であります。本件について、さらに都道府県知事会等にも、大蔵大臣としても改めて御要請を申し上げる。銀行協会等に対しても、保証のついたものについてしっかりと融資をしてほしい、こういうことで申し上げ、徹底を期してまいりたいと思います。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 ぜひ強力にやっていただきたいと思います。  もう時間もありませんから、実は、景気追加対策で山崎自由民主党政調会長が、外資系の証券会社の方々だけが集まっている席で、銀行の優先株や劣後債を今のスキーム以上に新たな資金をもって買い増しをしましょう、これは絶対よそに漏らしてはならないと、マスコミにはそう書いてありますが、そういうことをおっしゃった。それに対して山崎さんは、そんなことは言っていないと反論しておられます。  これは、山崎さんは証人喚問で我々野党は要求していますけれども、できれば委員長、この問題は、本当に言ったのか言わないのか、実は後段私の質問を聞いていただいた上で、参考人として招致をしていただきたいなと私は思うのであります。  というのは、まず第一に自見郵政大臣にお尋ねをいたしますが、簡易保険を株を買うために使う、こういうふうに言っているのです。そんなことができるのですか。第一、郵政大臣、与党・政府一体の中で政調会長からそんな御相談はあったのでしょうか。また、そういうことはできるのですか。

自見庄三郎自由民主党郵政大臣

○自見国務大臣 西川委員にお答えをさせていただきます。  先生御存じのように、簡易保険特別会計というのは、法律上、株式の運用は直接にはできないことになっておりまして、簡保は、簡保事業団というのを通しまして、簡保事業団の指定単というところを通じまして株式を運用しております。  指定単というのは金銭信託の一種でございまして、単独運用指定金銭信託ということでございます。信託銀行にお願いをしていただきまして、売買する株式の銘柄、数量、売買期間等については信託銀行がみずからの判断で決定するものであり、郵政省が具体的に指示を出せる仕組みにはなっておりません。  そういった法律の仕組みに御存じのようになっておりますが、今の先生の御質問の中で、山崎拓政調会長が、簡易保険の運用資金を株式市場に投入し、株価の底上げを図ると発言された旨の報道や、また、その後それを否定する旨の報道があったことは、今先生の御指摘のとおり知っておりますが、当省といたしましては、具体的な検討は行っておりません。  また、一般論として申し上げれば、簡保資金の運用は、これは加入者のものでございますから、確実で有利かつ公共の利益になるように運用することにより、また、簡易保険事業の経営が健全でないといけませんから、経営を健全ならしめることを目的として実施するものであります。  後段の質問でございますが、これまでも株価対策を目的として簡保資金を投入してきたことはございませんし、今後とも同様であるというふうに考えております。  以上でございます。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 それは読売新聞に出たんですよ。そうしたら、翌日の朝日新聞が、「景気追加策情報に市場踊る」、先物中心に株の買い進みがあって、「日本の証券関係者の間では「政策動向を利用した外資系の「インサイダー取引」に当たるのではないか」」こういうことが書かれている。  だからこれは、私のつたない知識でございますけれども、証券取引法の百五十八条に、相場の変動を目的とする不正行為の禁止というのが総理も御案内のとおりあるわけです。もし山崎さんがそういうことをおっしゃっていないなら、読売新聞に厳重に抗議を、これはこの間の額賀さんの件と一緒ですよ、申し入れて、きちっとした、少なくとも翌日株を先物買いをした人たちがいるわけですから。これがもし本当だとしたらインサイダー取引だし、これがガセネタだとしたら、この人たちに与える損害はだれが責任を持つのか。  これは非常に重大な問題だと思いますが、いわゆる証券取引法の百五十八条に抵触しないのかどうか。本人の責任だというお声がありましたが、本人の責任なら参考人で呼ぼうじゃないですか。(発言する者あり)ああ、そう、買った人の責任。まあ、あなたと一緒にやってもしようがないけれども、買った人の責任というのは、そういう責任ある立場の人の情報をやはり当てにして株の取引というのはお互いにやっているわけでございますが、その辺についていかがでございましょうか。これは違反じゃないですか。

山口公生大蔵省銀行局長

○山口政府委員 正確かどうかちょっとお許し賜りたいのですが、証取法ではそのインサイダーの情報を利用してもうける、こういうことを禁止している次第でございます。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 あなた、ばかにしないでくれよ。そんなことは知っているから聞いているんじゃないか。ちゃんと百五十八条にそうあるけれども、このことはそれに当たるのか当たらないのかと聞いているんじゃないか。無礼な答弁ですよ、今のは。ばかにしないでくれよ、あなた。そういうふうに書いてありますって、書いてあるから聞いているんじゃないの。何言っているんだ。ばかにするんじゃないよ。冗談じゃないよ。委員長、おかしいですよ。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 ただいまの御質問ですが、私も新聞で承知しているだけでございます。本件については、本人はそういうことを言っていない、こう記者団に言われておる、こういうことであります。  ただいま委員からそう言われたことは受けとめまして、本人は言っていない、こう言っているわけでありますから、また委員長に申し上げておきます。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 これは私の質疑を、法律家として委員長、今お尋ねしたことに対する答弁、幾ら予算委員会だってあれはちょっとすれ違いがひど過ぎるんじゃないですか。  やはりこれはきちっとしかるべき措置を、公党の政策を策定する人が言っていないなら言っていないと、はっきり党として、総理・総裁としてこういうことをきちっと処分をされるべきだと、委員長じゃなくて総理に、最後のお尋ね、いかがでございましょうか。これはきちっとされるべきじゃないでしょうか。大事です、これは。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 本人が言っていないと否定をしておられる発言が、言ったという前提、あるいは報道せられているという事実で処分をする、あるいは何かをしろ、私はそれはちょっと本当に無理なことだと思うのです。本人が言っていないことは言っていない。そしてそういう報道が、一たん報道をされましたものに対し、本人は言っていないと言っているという報道もされていれば、私はそれ以上ちょっと申し上げようがございません。

西川太一郎自由党

○西川(太)委員 私はがっかりしました。なぜかといえば、政治家は、いやしくも政権党の政調会長という要職にある方が発言をすることがどれだけ大きな影響を与えるかということは、御自身がやはりそういうことはきちっとされるべきだし、言っていないならば新聞社に対してきちっとやってほしいというふうに思います。これは当然でしょう。それは当然ですよ。  以上申し上げて、ここでは水かけ論になりますから、もう時間でございますからこれで終わりますが、前段の貸し渋りについては、どうか全力を挙げて解決をしていただくようにお願いを申し上げます。  以上でございます。

松永光自由民主党

○松永委員長 これにて西川君の質疑は終了いたしました。  次に、伊藤公介君。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 私は、この十六日から始まりました平成九年度の補正予算の審議の与野党の真剣な論議を聞いてまいりました。きょう、私の質問をもって審議が終了するわけであります。  そこで、これまでの質疑を通じまして最も論議が集中をいたしました景気対策、金融システム安定化などについて、総理、大蔵大臣を中心に、改めて確認を含めまして見解を求めたいと思います。  具体的な質問をさせていただく前に、昨今の新聞にも報じられておりますけれども、橋本総理の在職日数がちょうどきょうで七百四十七日、故鳩山一郎元総理を抜いて、戦後歴代首相の二十四人の中で十位になられた。あすの二十七日には三木元総理を上回って九位になる。六月の十日まで通常国会を乗り切れば、故田中角栄元総理の八百八十六日を抜いて第六位になるということであります。  大変大きな問題を抱えている中でありますが、総理は今その日本国のかじ取りをされ、歴代の中でも大変大きな歴史的な役割を担われている総理でもあり、今申し上げたような在職期間も大変長期になっているわけでありますが、総理の率直な御感想をまず伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 先ほど、本委員会に出席をするため官邸を出ようとしたとき、記者から同様の質問を受けました。それまで全くそういうことを考えておりませんでしただけに、とっさの質問に一瞬きょとんといたしました。  毎日毎日、自分なりに全力を尽くしてまいりました。与えられます期間の中、同じような気持ちでこれからも毎日過ごして、全力を尽くしていきたいと思います。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 せっかくの機会でありますから、今申し上げたような歴史に残る総理だと私は思いますので、その総理が、今さまざまな改革に次ぐ改革のリーダーシップを果たされているわけでありますが、この改革の先にどんな日本があるか、どんな二十一世紀の日本を今総理は頭に描かれてこの国のかじ取りをされているか、そして、二十一世紀の初頭の日本人一人一人の暮らしについてどんなことを描かれて今職務を担当されているかも、大変限られた時間でありますけれども、お答えをいただければと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 一言で申し上げるというのには大変難しいテーマでありますけれども、強いて申しますならば、自己責任というもの、個性の発揮というもの、あるいはチャレンジ精神というもの、いろいろな言い回しをしてまいりましたけれども、要は自立した個人ということになろうかと思います。  また、その自立した個人が、自分自分が勝手に生きるのではない、お互いにいたわりの気持ちを持ち、システムとしてもいたわれるシステムを持ち、地域の中における連帯感を高齢社会になればなるほど私は必要とすると考えております。  ですから、強いて申しますなら、自立した個人、そして社会の連帯とでも申し上げたいと思います。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 これ以上質問をしようと思いませんが、私は、六〇年代の後半に約一年間アメリカに住んでおりました。ちょうどそのとき、ロバート・ケネディの大統領選挙のさなかでございました。若者たちに、世界に貢献しようと大統領候補は呼びかけ、そしてちょうどソ連との宇宙競争をしているさなかでございました。たしか先週の新聞の夕刊でありますが、アメリカのさる旅行会社が日本人に対して、いよいよ宇宙旅行の募集をするというニュースがございました。  私は、アメリカが今経済の好景気だとかいろいろな報道もありますけれども、常に国民は将来の夢、あるいはどういう社会を目指すか、そしてまた政府は将来に国民に対してどのようなサービスを提供するか、またそれに対してコストをどう負担していただけるかということを、その国のリーダーつまり大統領が国民に直接そうしたことを呼びかける。それに対して、国民も熱い思いを持って国の政治にも参加するし、また自分たちもそれなりの生活設計をしていく。そういう何といいますか、政治と国民との間に熱いやりとりがあるように思うわけであります。  ぜひ我が国の総理も、これはシステムが違うといえばそれまでですけれども、やはり国のトップリーダーとして国民に直接呼びかける。今、財政構造改革とそして当面の景気対策をどうするかという議論が延々とこの委員会の中でも行われてきました。しかし、総理の考えていることも、私たちは私たちなりに理解をしていますが、一般の国民の皆さんに、これだけメディア時代ですから、テレビを通じて直接生の声で、今国民にはどのような負担を求めるか、しかし将来には国民に対してはどのような生活を目指し、またサービスを提供するかということを、私は赤裸々に総理が国民に呼びかけるという機会も必要ではないかというふうに考えております。  そうしたこともぜひ、これは総理もそうでありますし、官房長官などにもそうした御配慮をいただきたいというふうに思いますが、もし総理、一言何かあれば……(橋本内閣総理大臣「いや、あわせてお答えします」と呼ぶ)  それでは、ちょっと具体的な質問をさせていただきます。  先週、今月の二十二日に日ロの外務次官級協議が行われました。日ロ外交は、橋本内閣の外交の非常に大きな成果の一つだと私は思います。そこで、ロシア側が改めて提案をされました共同経済活動に対して、その内容についてかいつまんで恐縮ですが御説明をいただき、また、昨年十一月のクラスノヤルスクでの首脳合意という大変大きな前進の後でもありますが、今後どのように日ロの外交交渉を進めていかれるかなどについても、総理のまず御見解を伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 国民にできるだけ直接に訴えられるような機会を持つように努力しろという御注意も、ありがたくちょうだいをいたしました。  その上で、二十二日、モスクワでの平和条約交渉のための次官級協議、ここでは、東京宣言に基づき二〇〇〇年までに平和条約を締結するよう全力を尽くすというエリツィン大統領と私の間のクラスノヤルスク合意、その意義が改めて確認をされますとともに、平和条約締結のための作業を開始することで一致をいたしました。  双方のヘッドは外務大臣であります。そして、クラスノヤルスクにおける首脳レベルで一致いたしました諸事項を日本政府としては着実に実行する、そういう観点から、俗に橋本・エリツィン・プランと呼ばれております内容のものの実施に努めてまいりました。  今回の協議で、平和条約交渉そのものにつきましてもその構成、任務などに関する具体的な合意が得られ、さらに、四月のエリツィン大統領の訪日に向けて、次回小渕外務大臣にロシアを訪問していただくわけでありますが、その際の交渉のための枠組みが立ち上げられることになりました。  こうした訪問を含め、本年、日ロ間にはさまざまなレベルで、特にハイレベルにおける交流が予定されております。科学やあるいはさまざまな対話、協力といった一層の強化拡大を図っていく、その中において、東京宣言に基づいて北方領土問題を解決していき、平和条約を締結する、そして完全な友好関係を築くことに向けて努力をしてまいりたいと思います。  その上で、北方四島における共同活動、これは九六年十一月に来日をされたプリマコフ外相からそのアイデアの提示があったものであります。しかし、日ロ双方は、まずは操業枠組み交渉の妥結に全力を傾けることで一致しておりました。  昨年末、操業枠組み交渉が実質妥結をいたしましたことを受けて、今回の次官級協議において、いわゆる四島の共同経済活動についてのロシア側からの一定の提案がございました。日本側としては、双方の立場を害さないことが必要であるといったこれまでの考え方を述べながら、持ち帰り検討することといたしております。ロシア側としても、引き続き検討したいということでございました。  具体的な内容につきましては、ロシア側との合意によりまして、対外的な言及を差し控えることになっております。この点はどうぞ御理解をいただきたいと存じます。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 もし明らかにできれば、エリツィンは訪日をするわけですが、これは総理でも外務大臣でも結構ですが、総理がロシア訪問したときにはいろいろなロシア側からの御配慮もありました。非常にいい両首脳の絵が世界に放映されたわけでありますが、日本にエリツィンが訪日をされたときはどこを舞台にして首脳会談が行われるのか、もし今大体セッティングされていれば、お話を伺いたいと思います。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 結論から申し上げますと、まだ決定をいたしておりません。何カ所か有力な候補地がございますので、現下調査中でございます。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 それでは、景気問題について質問させていただきます。  総理は、この委員会の中で、当面の景気対策と中期的な目標であります構造改革を通じた財政健全化、これは矛盾をしないと幾たびか答弁をされてこられました。これは、特別減税の二兆円の復活を決断されましたのもその証左であろうと思います。昨秋打ち出されました自民党の景気対策あるいは政府の対策とも相まって、私は必ず景気は回復していくであろうというふうに考えます。  もちろん目先の株価に一喜一憂することはありませんけれども、このところ、株価も一万七千円台と上向きの傾向にあります。先週は、平均株価が六日間連続して上がりました。これは六年ぶりのことでございます。木曜日には一呼吸しましたけれども、金曜日にはまた上昇し、きょうも午後二時二十五分の日経平均はさらに上がりました。一万七千七十一円十三銭であります。  平均株価が一万四千円台の場合には、ほとんどの金融機関の保有株式の含み益がなくなると言われていますけれども、この委員会で山口銀行局長は、日経平均の株価が千円下落をした場合には、主要十九行で株式の含み益が約二・三兆円減少をし、自己資本比率は〇・二%減少すると答弁をされました。これは、逆に言えば、株価が千円上がれば、主要十九行で株式の含み益は約二・三兆円増加することになりますし、自己資本比率は〇・二%上がることになるわけであります。  株式相場が一段の上昇局面に転じますと、これは金融機関の自己資本比率の上昇に大いに寄与するわけでありますし、金融システムの安定化対策に対して今政府が用意をしておりまして、さまざまな御議論がありました三十兆円の公的な資金についても、投入をする必要性が非常に減少するわけであります。  したがいまして、この補正予算やあるいは関連法案が速やかに成立することはさらに弾みをつけることになると思いますし、また、自由民主党は、株価対策など、公共事業の前倒しやさまざまな追加景気対策を検討し、二月の下旬ごろにはまとめる方向で検討をされておられます。  私は、機動的な経済運営、すなわち追加的な景気対策もちゅうちょしないで、この株価上昇の機運というものをしっかりと堅持をしていくべきだというふうに考えますが、まず経企庁長官から短期的な経済見通しを、また総理からは、景気に万全の対策を期していくとの決意のほどを伺いたいと思います。

尾身幸次自由民主党経済企画庁長官

○尾身国務大臣 景気の状況でございますが、このところ足踏みとも言える状況が続いておりまして、株価の動向あるいは金融機関の経営破綻、アジア情勢等を背景といたしまして、家計や企業に景況感が低下をいたし、個人消費や設備投資にも影響を及ぼすなど、厳しさが増しているものと認識をしております。  このように我が国経済が、バブル崩壊後累次の経済対策を実施したにもかかわらず、また経済対策そのものが景気を下支えしたことは事実でございますけれども、しかし、いまだ力強い景気回復軌道に乗っていないわけであります。これは基本的には経済の構造的要因があるものと考えておりまして、その内容は、例えば不良債権の処理がまだ終わっていないこと、あるいは日本的な経済システムの制度疲労、さらには産業の空洞化などの要因があると考えております。  このような状況に対しまして、規制緩和等によりまして民間需要中心の自律的な安定成長を図るという方向で、昨年十一月に「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」を取りまとめたところでございます。その内容は、例えば電気通信の規制緩和あるいは土地の取引活性化のための容積率の緩和、農地転用の円滑化などなどでございます。  それからさらに、平成十年度の税制改正におきまして、国会に提案をしているわけでございますが、土地譲渡益課税の重課制度の撤廃あるいは地価税の凍結等によりまして、土地の有効利用を促進し、また取引の活性化を図るような税制改正を行う予定でおりますし、それからまた、魅力ある事業環境の整備という観点から、法人課税や有価証券取引税の減税が行われることにしているわけでございます。  他方、この秋口以降、複数の金融機関の経営破綻によります金融システムに対する信頼感の低下、さらに、本年四月一日から予定されております早期是正措置の導入を控えての貸し渋りの強まり、あるいはアジアの経済危機の深刻化等が見られる中で、私は、本年一月—三月が経済運営にとって極めて重要な時期にあるというふうに感じているわけでございます。  そこで、当面の対策といたしまして、金融システムの安定化、先ほどの三十兆円のお金を準備しての金融システムの安定化対策、それから資本注入あるいは早期是正等の安定化対策に加えまして、中小企業金融機関の融資枠の拡大等のいわゆる貸し渋り対策などを行っているところでございます。  これらのさまざまな措置につきましては、金融システム安定化それから規制緩和等は二月以降に、税制改正等は四月以降にこれが実現をされてくるというふうに考えておりますが、こういう政策全体が全体として相乗効果を持って徐々に本格化し、そして春以降に我が国経済は順調な回復軌道に復帰してくるものと考えている次第でございます。  いずれにいたしましても、先ほどのお話のように、二兆円の特別減税を含みます補正予算及び金融システム安定化対策等の関連法案を早期に成立させていただくことが、当面何よりも大事な景気対策であると考えている次第でございます。     〔委員長退席、山本(有)委員長代理着席〕

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今経済企画庁長官から、非常に細かい分析とともに、当面我々がとろうとしている対策について御説明を申し上げました。  本当に厳しい問題を抱えておる中でありますけれども、また、今規制緩和で、例えば新たな事業が既に始まっている分野があること、それは例えば、議員は東京御出身でありますけれども、東京で容積率の増加を受けて、これまでためらっていたビルの建てかえに踏み切る地域が出てきている、こうしたことも一つのあらわれでございます。  我々は、そのときそのときの実情に応じながら、今後も臨機応変の対策、措置をとっていく。そして、何としてもこの時期を安定への道筋の第一歩としたい、そうした思いで取り組んでおりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 お忙しい中、日銀総裁においでをいただいておりますので、一言御質問をさせていただきますが、今私たちの日本の国は、確かに国と地方を合わせて約五百二十九兆円、十年度末になりますと借金がある。きょう生まれてくる赤ちゃんが四百十九万円の借金を背負ってくるということも確かに事実です。  しかし一方、国民一人一人が汗してつくっていただく、創出をする新しい財産も、いわゆるGDPは五百二十兆円を超えているわけであります。  それに加えて、国民の金融資産は一千二百兆円という宝の山があります。私は、今景気回復をしない一つの非常に大きな要因は、この一千二百兆円というものが産業に生かされたり、あるいは一千二百兆に対する正当な配当がないということが一番大きな原因だと思うのです。  今、日本の場合には、百万円普通預金をして、一年間たって配当はわずかに〇・一%、千円です。しかも、一番自由主義社会で大事な市場、マーケットは、平均の話でありますけれども、日本は、今優良な企業だといって百万円投資をしますと、その配当は〇・八五%です。しかし、例えばクリントンのアメリカでは二・三二%、ブレアのイギリスでは四・〇%の配当があるわけであります。つまり、日本は百万円の投資をしてもわずか八千五百円の配当しかない。しかし、アメリカでは二万三千円、イギリスでは四万円の配当があるわけであります。  もちろん日本の株式市場が、さまざまなことがありまして、株式に個人投資をするような状況でないといえばそれまでですけれども、しかし、これから日本の景気を回復したり日本の経済構造というものを改革するのには、私はここが非常に大事な問題だと思っているのです。     〔山本(有)委員長代理退席、委員長着席〕  そこで、今、個人投資家というものを見ましても、アメリカの場合には四〇%です。日本はわずかに二〇%。最近、アメリカの外交官の家で、二十数人の大使館の方たちが来てホームパーティーをやりました。みんなに聞くとほとんど、女子館員まで含めて株式投資をしている。そして、それに対して十分な配当がある。こういう形で、アメリカの場合にはニュービジネスには大きいお金が回っているわけですね。  ところが、日本の場合の一千二百兆円は、まさに何の配当もなしに塩漬けになっている。これはやはり問題です。今、GDPの六〇%は個人消費というわけですから、この一千二百兆円の国民の汗したいわゆる金融資産に対して、きちっとした配当をする、それは非常に国民の消費効果につながる。自分たちの大変大切なお金に対して配当がある、その配当は消費をしよう。アメリカやイギリスの場合には、その配当で海外旅行をしショッピングをしているわけですから。  私は、そういう意味でそろそろこの公定歩合を見直すべきときが来ている、町を歩いて正直そう思いますけれども、総裁の率直な見解を伺いたいと思います。

松下康雄日本銀行総裁

○松下参考人 私ども日本銀行におきましては、これまで、日本経済を自律的な回復軌道にしっかりと移行させていくということをねらいにいたしまして、思い切った金融緩和措置を続けてまいったわけでございます。  こういった金融緩和は、企業の収益を下支えし、また、それがひいて設備投資を促すというように、いろいろな側面から我が国の経済活動の回復に貢献してきたところであるというふうに考えておりますが、なお、現在我が国の経済の状況を見ますというと、景気はなお停滞色の強い状況でございまして、先行きにつきましても十分慎重に見きわめてまいる必要があると思っております。  この時期におきまして、金利の引き上げによって国民の貯蓄から生じる収入をふやすことについてどう考えるかというお尋ねでございますけれども、確かに我が国の家計の部門は、預貯金などの金融資産が住宅ローンのような金融の負債に比べまして二倍ぐらいに達しておりますから、ここでこの金利の水準が上がりましたならば、それに伴いましてネットの利息収入の受け取りは増加するということになります。  ただ、その一方におきまして、金利が上昇いたしますと、企業の側におきましては、投資の採算の悪化でありますとかあるいは企業収益の減少でありますとか、また一般に株価その他の資産価格への下押しの圧力といったような経路を通じまして、経済活動の全般を制約することになる次第でございます。こうなりますというと、ひいて雇用の悪化やあるいはこれに伴う給与所得の減少というようなものが生ずるおそれがなしといたしませんので、仮にこういうことになりますというと、家計部門にとってのマイナスの影響ということもまた考える必要がございます。  私どもは、こういうことを考えまして、経済全体の力をまず回復をさせて、その勢いによって今申しましたような金利上昇のマイナスの効果を吸収できるようになる、そういう状況をつくり出すことが必要であると考えているのでございます。金利の引き上げがございますと、それが設備投資や住宅投資を制約する、あるいは全体としての家計所得につきまして給与所得を通じる面での不安を及ぼす心配があるという点がございますので、やはり現状におきましてはなお景気に対して抑制的な効果を持つものであると考えている次第でございます。この点についての御理解を賜りたいと思います。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 日銀総裁とここでこれ以上の質疑をしても答えは変わらないと思いますから、これ以上の質問をいたしませんけれども、私の考え方は、今の日銀総裁とはいささか考え方を異にするということだけ申し上げておきたいと思います。  できるだけ質問を簡潔に、時間もできるだけ短縮しろという陰の声が届きましたので、しかし、用意をされた方々もおりますから、恐縮ですが、端的にあと二、三点だけお伺いをしなければなりませんので、御了承をいただきたいと思います。  金融システムの安定化策についてであります。  金融システムの安定化対策は、基本的には預金者保護と善良な借り手保護に徹底をすべきであります。ずさんな経営姿勢の金融機関の救済になってはならないことは当然なことでございます。私は、その基本的な考え方でこの金融システム安定化対策が考えられていると考えているものでありますが、野党の中には、政府の金融システム安定化対策は公的な資金で金融機関の優先株などの購入を行うもので、金融機関の救済になるおそれがあるのではないかという意見が数多くありました。  私たちは、昭和恐慌もありましたし、一九三〇年代のアメリカの、世界の恐慌にも多くを学んでまいりました。日本は今ASEANやNIESに、邦銀のアジアへの融資額は三十兆円を超えるということも伺ってまいりました。また、日本のそれぞれの企業は、アジアに十一兆を超える投資をしていることも現実であります。  今政府は三十兆円を用意して、金融の不安に対してしっかりしたシフトをしているからこそ、国民は安心をしているのだろうと私は思うのです。  金融機関の救済ではないということを改めて、締めくくりということで、総理から国民に向けて、わかりやすくもう一度、きちっと御答弁をいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今回の金融に対する緊急対策、これは、我が国の金融システムに対する内外の信頼が大きく揺らぎかねない状況を踏まえまして、信用秩序の維持と国民経済の円滑な運営に重大な支障が生ずることが懸念される事態に対処するための時限的な緊急対策でありまして、日本発の金融恐慌を防ぐという政府の強い決意をあらわすものでありますし、これは国民の利益につながるものとかたく信じております。  その内容としては、預金の全額保護、これの徹底を図る体制を整備いたしますとともに、金融危機の際に金融機関の自己資本充実を行う制度を創設することによりまして、預金者の保護と金融システムの安定化に万全を期していくとともに、これがいわゆる貸し渋りの解消など、個人や事業者に対する円滑な資金供給にも資することを期待しております。  これらの対策をできるだけ早期に実現をして国民の皆様に安心をしていただきますためには、この金融安定化二法の速やかな成立のために、ぜひお力添えを心からお願いをいたします。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 次に、我が党としても一言触れておかなければならないことは、公務員の倫理についてであります。  道路公団理事の汚職事件など、さまざま御指摘をいただいてまいりました。この事件で、大蔵検査の日程を聞き出す目的で、大蔵省の金融検査部の検査官などに対して金融機関が接待攻勢を行っていたことが報道されました。この事実関係はどうなっているのかをきちっと内部調査を行い、再発防止に努めるべきだと思います。また、何らかの厳しい倫理規程が必要ではないかというふうに私は考えますが、大蔵大臣のお考えを聞かせてください。  続いてもう一つ、総理にお伺いをさせていただきたいと思います。  最近のこうしたさまざまな不祥事は、ここ数年ずっと続いてきました。この議論は古くて新しい議論でありますけれども、公務員の天下りの問題を含めまして、そうはいいながら、私たちは実際に役所の皆さんとも仕事をしてきた経験があります。多くの役人の皆さんは、この国や社会のために生涯をかけてしっかりやろう、そういう気概で働いている皆さんも私は多いと思います。しかし、最近の余りにも目に余るこういう事件については、公務員が自分の選択をした職業に一生を費やしてやろうというシステムをやはり考え直さなければならないときが来ていると思います。  総理は、明治から始まったいわゆる霞が関大改革を提唱して、そして今この通常国会にその法案をかけようとしているときであります。私は、公務員の、いわゆる誇り得る仕事ができるというようなシステムを考えるべきだと思いますし、最近、総理が官房長官にそのことを具体的に指示をされたというように伺っています。  私は、省庁再編の中でタイムスケジュールを決めて、そして橋本内閣の中できちっとこのことは結論を出すということをすべきだと思いますし、総理のリーダーシップをぜひ果たしていただきたい。総理にも御見解を伺いたいと思います。  大蔵大臣から。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 元大蔵省幹部職員でありました公団の理事、強制捜査を受けましたこと、極めて遺憾千万であり、まことに申しわけなく、おわびを申し上げたいと存じます。  先般の委員会におきましても申し上げましたとおり、職員の綱紀粛正については、八年の十二月、大蔵省職員倫理規程を制定いたしまして、関係業者からの接待を受けることを厳禁するとともに、業務上必要な会議等における飲食等の場合については服務管理官の了承を得ることなど、詳細に守るべき基準を決めたところであります。今後とも、その趣旨の徹底を図ってまいります。  さらに、みずからの調査を行いということ、当然であります。先週の委員会質疑におきましても申し上げたところでございまして、大蔵省としては、みずからの調査を行い、そしてその実態の解明をと、こういうことで現在調査が進められておるところでございます。  また、信頼を回復するために、綱紀粛正を徹底するため、さらに新たな手だてを真剣に検討することといたしたところでございます。  なお、大蔵省の職員だけでなく、特殊法人の役職員につきましても綱紀の厳正な保持を図っていただくことが必要であります。大蔵省が主管をいたしております政府系金融機関である日本輸出入銀行、日本開発銀行、国民金融公庫に対しまして、公務員の倫理規程に準じて倫理規程を制定するよう指示を出したところであります。  再びかようなことの起きませんように、万全を期してまいります。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今、大蔵大臣からも発言がありましたけれども、公務員あるいは公務員OBの不祥事が相次いだこと、本当に情けない、申しわけないと申しますか遺憾と申しますか、いずれにしてもうまく言葉にしようがありません。  そして、その公務員の綱紀の保持、これはもう既に議員御承知のように、倫理規程をそれぞれの省庁でつくり、それを守らせていくわけでありますけれども、特殊法人などにつきましても、公務員に準じて綱紀の粛正を求めるべく、近々、官房長官を通じて各省庁に指示をしようと今いたしております。  また、その場合におきまして、非常にやはり大事な問題の一つ、それは官公庁の退職時の年齢が、現在の、既に高齢社会となっております時代、余りに若過ぎる。そうすると、第二の人生を求めないわけにいかないということも考えていかなければなりません。  公務員制度というもの、またその人事のあり方、例えば、同期生が一人次官になれば全員ほかの人はやめていく、あるいは、往々にして海外からも交渉事などのときに批判の対象になります、一定期間でどんどんローテートして機械的にポストが動いていく、一つの問題でじっくりと交渉してもらう相手が欲しいのにという声は、私自身もかつて受けたことがございました。  こうした制度、その運用、人事管理、そしてその中から出てくる天下り。行政及び公務員に対する国民の信頼を確保する、その意味でも非常に重要な課題であると考えておりまして、これは、公務員制度調査会などにおいて全般的な見直しを行っておりますものとは別に、天下りの問題に関連して、官房長官を通じまして関係省庁間においても速やかな検討を指示したところでございます。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 橋本内閣の中でこのことはぜひはっきりした結論を出して、公務員の方々も誇り得る生涯の仕事ができるような状況に、ぜひ現実のものとしていただきたいと思います。  最後の質問でありますが、大蔵大臣に最後に一問させていただきますが、被災者の自立支援事業構想についてであります。  阪神大震災から三年を経過いたしました。私たちはこの教訓を生かさなければならないと思います。  実は、全国知事会の提案でもあります被災者生活再建支援基金法案が間もなく議員提案をされようとしております。実はこれに私も深くかかわってきた一人として、大蔵大臣にぜひ実現に向かって大蔵省を督励していただきたいと思うのでございます。  かつて同僚でありました、また私たちにとっては先輩でありますが、亡くなられました佐藤隆農林大臣が、新潟での災害でかけがえのない家族を失ったのをきっかけに、先輩は奔走をして今日の災害弔慰金制度を成立させました。  個人補償の厚い壁を今越えようとしているときであります。アメリカはあのノースリッジの災害で、大統領は決断をいたしました。私有財産制度が最も充実をしているアメリカで、直接国民に政府は立ち上がり資金を与えたわけであります。今、私たちは、一人一人の個人にはきちっとしたコストも求める、負担も求める。しかし、最低の人々の生活再建のために、あるいは立ち上がりのための支援をする、それは私は政治の仕事だと思います。  例えば、あの阪神・淡路の大震災の中でも、定年も近くなって家族の家を建てる。当然、ほとんどの一般市民はローンを組んで家を建てるわけであります。しかし、ローンでつくったその家があっという間に目の前でなくなってしまうわけであります。定年を迎えました、これから再就職というわけにはいかない。残ったのはローンだけであります。一生働いて、子供に残し得るのはローンということになるわけであります。  それは、私たちは、無限に生活支援を出すということは不可能だと思います。しかし、少なくとも立ち上がりの資金を出すというこの新しい制度は、全国知事会の中でも何回か協議をされて、全国知事会でも、やろう、だから国もそれに協力をしてもらいたいということで、ついにこれは議員立法でやろうというところまで来ました。これには、大蔵省が、また政府がしっかりとした決断とシフトをしていただかなければ、新しい制度はできないわけであります。  私は大蔵大臣に、政治家として、熱い大臣の決断をこの機会にぜひお願いをしたい。そして、六千人を超える阪神大震災のあの災害で亡くなった人たちを契機に、また災害の多い日本が、立ち上がれない人々に政治は、私たちは温かい支援の手を差し伸べた、そうしたことの制度化を今すべきときだと思いますが、大蔵大臣の積極的な支援と決断をぜひお願いを申し上げたいと思います。

三塚博自由民主党大蔵大臣

○三塚国務大臣 議員立法を目指して努力をされておりますこと、同じ議員でありますから痛いほどわかります。その労を多といたします。政府は、国土庁が中心で、議員立法作成者、当事者と連携を深めておりますことも承知をいたしております。  私といたしましては、これまでの経過を踏まえながら、誠意を持って積極的に調整に参加をしてまいりたいと考えております。

伊藤公介自由民主党

○伊藤(公)委員 まだ時間を残しておりますけれども、皆様の心情がよくわかりますのでこれで質問を終わりますが、最後の大蔵大臣には、この問題にはぜひ、今後の問題、一つ一つクリアをしなければならないいろいろな問題がありますが、積極的に御支援を強くお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

松永光自由民主党

○松永委員長 これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。  以上をもちまして平成九年度補正予算三案に対する質疑は終局いたしました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時三十四分散会

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