文教委員会 第15号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1998/05/29
会議録
○河村(建)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長の指名によりまして、私が委員長の職務を行います。 内閣提出、参議院送付、教育職員免許法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。肥田美代子さん。
○肥田委員 民主党の肥田美代子でございます。 私は、質問を始めるに当たりまして、昨日パキスタンが地下核実験を行ったことに対して、子供たちの未来に責任ある者の一人として強く抗議の気持ちをあらわしたいと存じます。 質問に入らせていただきます。 私は、本法案に対する一般的な質問とあわせまして、補正予算に関連した問題などについてお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 今審議されております教育職員免許法改正案は、学校現場の課題に適切に対応できる力量のある教員の養成にあるとされております。そして、その目的をなし遂げるために、教員養成カリキュラムと特別非常勤講師、特別免許状制度を改善しょうという趣旨だと理解しております。こうした改善をしなければならない新しい事態が起きているということになりますが、現在の学校現場をどのように認識され、あるべき学校現場をどのようにイメージされているのか、まずお伺いしたいと思います。
○町村国務大臣 どのような教育現場、学校の現場であると認識しているのか、あるいは望ましい姿は何かという御質問でございました。 御承知のとおりの校内暴力、いじめ、登校拒否、さまざまな悩み、課題が現在ある、こう思っております。そういう意味から、緊急な対策もやらなければなりませんし、同時に、いささか中長期になるとは思いますが、週五日制あるいは学習内容の厳選といったような形でできるだけゆとりのある学校をつくっていくということもまた必要なんだろうと思います。 ただ、最終的には、生徒と先生の関係というのが何といっても教室の現場では一番重要でございますから、先生の力量、使命感、情熱といったようなものが非常に重要であることはもう言うまでもないことだと思います。そういう意味から、子供たちの悩んでいること、考えていることをしっかり受けとめられる、そういう力量のある先生が一人でも多く育ってもらいたいし、また、現職の皆さん方も研修等々によってその力量をさらに向上させてもらいたい、こう思っております。 それから、学校の現場のもう一つの特色と申しましょうか、どちらかといえば今までは学校の中で自己完結的に、いささか閉鎖的になっていたというところがあろうかと思います。できるだけ情報発信をし、できるだけ外とつながりを生き生きと持っている方がいい、その一助として特別非常勤講師といったような形で外部の力も学校の中で生かしていく、そのような姿が望ましいのではないのかな、このように考え、今回の御提案をさせていただいているところでございます。
○肥田委員 この法改正を機会に、これまで限定された教師と子供の関係から、子供たちが新しい大人と新しい人間関係をつくる、そういう入り口になってほしいと私も思っております。そして、子供と大人の新しい人間関係、これがもっともっとたくさんつくられるべきであろうと思います。 例えばある公立学校では、父母や地域の住民が教師のサポーターとして授業に参画しております。そういう実践報告がございますが、こうした学校サポーターと言われるものにつきましては、学校独自の判断でこれをお願いすることができますか、それとも文部省の許可が必要ですか。
○御手洗政府委員 学校におきましては、免許状を持った教員が年間の指導計画に基づきまして各教科等の授業を担当するということが基本でございますけれども、その教員が指導を行います際に、各教科でありましても、あるいは特別活動でございましても、あるいは道徳等の指導等におきましても、父母あるいは地域のさまざまな専門的能力を持たれた方々が一緒に参画をしてお手伝いしていただくということにつきましては、それぞれの学校の中におきまして、関係者の理解を得ながら適切に進めていただければ特に法制上問題はないところでございますので、私どもとしても、そういった形での実践が進んでいくということは期待いたしているところでございます。
○肥田委員 この間も私は委員会で申し上げましたけれども、随分文部省はやわらか頭になってきていらっしゃると思います。そういう意味では、先ほど大臣がおっしゃいました情報の公開、それから学校自身に決めさせて、学校自身にもっと頭を使わせるという、そういうふうな方向にさらに持っていっていただきたいと私も願っております。 さて、今国会で審議されます補正予算に関しまして、大変うれしいことがございましたので、ぜひ質問させていただきたいと思います。 学校図書館にコンピューター設置予算が計上されるということになり、その総額はおおよそ十三億円ぐらいというふうに聞いております。今年度通常予算で要求されたのは六千万円でございましたから、二十倍以上の増額でございますね。これはやはり文部省が大変御努力していただいたと思うのですが、学校図書館にコンピューターが入るというその意義について、まず大臣からお願いいたします。
○町村国務大臣 委員から御指摘をいただきましたように、補正予算案、いずれ御審議をいただくわけでございますが、学校図書館の情報化を推進する情報ネットワーク化推進地域事業の経費、約十三億円ということでお願いをしているところでございます。 これは、今まで、平成七年度からモデル事業ということでやってきたわけでありますが、今回は千三百二十校分というものを一挙に計上いたしまして、学校図書館にレンタルのコンピューターを設置したり、あるいは情報ソフトを整備して児童生徒の学習活動を支援するということ、それからもう一つは、二〇〇〇年に第一期の完成予定でございますが、国立国会図書館の中の国際子ども図書館などとのネットワークを結ぶ、こうしたことによって情報検索などができるというようなことを考えているわけでございまして、コンピューターを整備いたしまして、その中から多様な情報をしっかりと取捨選択をして、みずから考える力を子供たちが養っていくということにつながれば大変すばらしい効果が期待できる、かように考えております。
○肥田委員 学校図書館が情報センターとしての重要な役目を果たせる第一歩になるようにこれは見詰めていきたいと思いますが、この対象になる学校の数はおおよそどのぐらいになりますか。
○辻村政府委員 千三百二十校を積算しております。
○肥田委員 それで、千三百二十校に各校当たり幾らぐらいが配られる予定ですか。
○辻村政府委員 一校当たり九十五万円を想定いたしております。
○肥田委員 その九十五万円の中身はどうなっておりますか。
○辻村政府委員 コンピューターのレンタル料、それからソフト等を中心として計上してございます。
○肥田委員 先ほども文部大臣がお答えくださいましたけれども、これは学校図書館にとっては大変朗報でございます。ところが、現場の教育委員会には必ずしもこの大臣のお気持ちが伝わっていないのですね。ある地域では、教育委員会としては、年度の中間にこういうものが出ると面倒くさい、何とかこういう面倒は避けたいから、学校現場がそういうことをやらないと言っているというような報告までも出てきているようですが、こういうことに関してもう少し周知徹底すべきだと思うのですが、いかがですか。
○辻村政府委員 私どもの努力がまだ不十分かもわかりませんが、こうした予算措置が講ぜられる予定であるということは、県の教育委員会等を通しまして趣旨の徹底を図っているところでございますが、今先生から、まだなお現場には浸透していないという御指摘でございますので、私ども、御指摘を受けまして、再度強く県の教育委員会を通しまして指導の徹底を期したい、こういうふうに思います。 せっかくの予算でございますので、有効に活用される必要があるというふうに思います。
○肥田委員 平成十年度のこの図書館情報化・活性化推進モデル地域事業ですが、これは指定期間は何年ですか。
○辻村政府委員 三年間を予定いたしております。
○肥田委員 先ほどのお答えでは、コンピューターはレンタルであると。そうしますと、三年が過ぎますとそのレンタルのコンピューターはどういうふうになりますか。
○辻村政府委員 現在の予算積算におきましては指定を三年間ということでございまして、三年間は先ほど申し上げましたような経費を差し上げるわけでございますけれども、その後につきましては、当該学校が指定を引き続き受けることになるかどうかでございますが、仮に指定が外れるということになりますと、現時点におきましては、そこから先はそれぞれの自治体において措置をしていただく、指定が外れた後もさらに引き続きレンタル料を措置するという財源措置にはなってございませんので、そういうふうに現時点ではなろうかと思います。
○肥田委員 それが自治体ではちょっと問題になっておりまして、教育委員会で理解のあるところが、例えば七十、八十の学校を指定したいと考えましても、指定した三年後に地獄が来るわけでございますね。ですから、これを何とかしていただかないと、じゃ、継続して未来永劫モデル校になるかといったら、そうでもございませんので、この心配はどういうふうに解決していったらいいと思われますか。
○辻村政府委員 私ども、まず、今回の補正におきましてはこうした制度の拡充ということに全力を挙げたわけでございます。そして、三年間実施するということまでは財政当局との調整が見られたわけでございますけれども、その後につきましてはただいま申し上げたような状況でございます。 ただいま先生の御指摘も受けまして、私ども再度いろいろと検討してみたいと思います。
○肥田委員 ここのところは大事でございますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。 それからもう一つ、研究指定校に指定されますと、学校側は大変重荷に感じるというのがこれまでの常でございました。研究成果を発表しなきゃいけないし、皆さんからも注目されているから、そういう意味では学校がかかりつきりになってしまう。 例えば、今学校側がとても心配しておりますのは、一年じゅう学校図書館、学校図書館で、自分たちの大事な授業時間が壊されてしまうのではないかということですが、もう少しこの研究指定校というのを緩やかにしていただきまして、余り重荷をかけないでほしい。今回は十三億という大変貴重な皆さんの税金をいただくことになるのですから、学校図書館にコンピューターを一台ずつ差し上げましょうと、せいぜいその程度にしていただいて、余り研究成果を要求しない方がいいかと思いますが、いかがでございますか。
○辻村政府委員 ただいまの御指摘の点は、このコンピューターの関係だけでなく、一般的に文部省の研究指定校につきまして言われる点でございます。 私どもはやはり研究を委嘱しているわけでございますので、どういうことが問題であったのか、どういう成果が上がったのかというその報告はいただいて、そして我々の資料にさせていただく、そのための委嘱でございますから、そこはきちっと押さえさせていただきたいと思います。 しかし、必要以上に学校の側が負担感を持ってこれに当たっていただく、そういう必要はないわけでございまして、普通の学校教育活動の中でこれがどんなふうに生かされるかということであればいいわけで、余り特別な体制でこれをやることは、かえって一般の学校のモデルの役割をむしろ果たさないというようなことにもなりかねないわけでございます。ですから、普通の体制でやっていただいて、その成否につきましては率直な御報告をいただくということで私どもは十分かと思っております。 この件につきましては、これまでわずかな学校で指定をいたしたわけでございますけれども、その委嘱に当たりましては、そういうことを繰り返し言ってまいりました。今回、大変多くの学校になりますので、改めてそういった点につきましては十分に伝えたいというふうに思います。
○肥田委員 本当に緩やかにしていただき、予定の千三百二十校でしたか、そのすべてに今回はコンピューターを入れるというつもりでやっていただきたいと思います。 それで、文部省の補正予算は法案の成立とともに執行されまして、学校図書館と国際子ども図書館をネットワークするということになっております。二〇〇〇年一部開館予定であります国際子ども図書館は、学校図書館に向かって情報発信をする準備ができておりますか。お答えいただきます。
○亀田国立国会図書館参事 先ほど来お話の出ておりました国際子ども図書館でございますけれども、現在、平成十二年度、二〇〇〇年開館に向けて準備を進めております。 その中で、学校図書館に対するサービスをどのようにしていくかというのは非常に大きな課題ですけれども、情報発信というような点に絞ってお話をいたしますと、国会図書館では平成七年度と八年度に電子図書館のモデル開発事業というのをいたしました。その中で、特に基盤系システムと言っておりますけれども、国会図書館にあります児童書誌を検索できるようにする、それから、全文をコンピューターの画面に呼び出して遠くからでも見られるというようなシステムをつくりましたが、それを本年六月から平成十一年の終わりごろまで実験的に提供する予定でおります。 学校図書館につきましては、その実験モニターとしてまずつないでいただきまして、文部省初等中等教育局の、先ほど来出ております情報化・活性化推進モデル事業の指定校の御協力を得まして提供実験を行っていきたいと思います。そこで、実際に教育の場で子供に使っていただいて、どういうシステムが最もいいのかというようなことも検証しまして、平成十二年度に子ども図書館が開館した折には、この実験提供を踏まえて本当にいいシステムをつくって、学校図書館でこの子ども図書館の資料や情報を十分に使っていただこうというふうに考えております。
○肥田委員 この国で初めてできる国立の子ども図書館ですので、建物のみならず、ぜひ内容が十分に充実しますようによろしくお願い申し上げます。 それで、この国際子ども図書館の看板を、漏れ聞くところによりますと、総理大臣がお書きくださるというようでございます。総理がこの図書館に大変強い関心を寄せていただいていることには感謝申し上げたいと思います。 国際子ども図書館設立推進議員連盟に加盟しております国会議員二百三名は、国立国会図書館上野支部に国際子ども図書館がオープンする二〇〇〇年を子ども読書年と定めたい、そして、子供たちが本を読み、今、心の教育が叫ばれておりますが、子供たちが本の中にみずからをいやす心のオアシスを見つけてくれるように、そういうことで子ども読書年という定めをしたいというふうに提唱しておりますが、文部大臣はそのことに賛成してくださいますか。積極的に二〇〇〇年を子ども読書年にするということについての御意見をお聞かせください。
○町村国務大臣 先ほど、国立国会図書館の方から国際子ども図書館の概要の御説明がございました。大変大きな役割を果たしてもらえるのだろうと期待を私どももしております。そういう意味で、西暦二〇〇〇年、平成十二年、大変重要なオープニングの年だろうと思います。 そういう中で、今、議員御提案の子ども読書年という考え方、広く子供が読書にもっと熱心にかかわりを持つというきっかけになれば大変すばらしいことだと思っております。 実際、委員御承知のように、高校生の六割ぐらいが月に一冊も本を読まないという、非常に情けない、憂うべき実態にあるわけでございます。そういう意味から、読書に関心を高めてもらう、みんなが本当に本を読めるようになる、そのきっかけとしての子ども読書年という構想には私も大賛成でございますし、国立国会図書館あるいはその他の関係団体ともよく相談をしながら、具体的方策につきまして積極的に、前向きに検討してまいりたいと考えております。
○肥田委員 積極的に前向きという言葉を文字どおり信頼させていただきます。ぜひ実現に努力をしていただきたいと思います。ありがとうございます。 厚生省に来ていただいておりますので、次の質問に移らせていただきます。 薬剤師養成問題検討委員会が平成六年に、今世紀中に、新入生に対して薬剤師の受験資格六年制を適用すべきという趣旨の提言を行っております。二〇〇〇年まであと一年半でございますが、この提言の実現に取り組む厚生省の決意をお伺いしたいし、これに向けてのタイムスケジュールについても具体的にお話しいただけますか。
○吉武説明員 ただいま委員からお話がございましたように、薬剤師養成問題検討委員会を設置いたしまして、医療薬学の充実、あるいは医療機関、調剤薬局での実務実習の実施を含めました薬学の教育体制、あるいは薬剤師の資質の向上という点につきまして御提言をいただいております。 さらに、薬剤師国家試験の受験資格につきましては、今世紀中の新たな入学生を対象にしてということでございますので、実際の試験に当てはめをいたしますと二〇〇六年以降ぐらいになってまいりますけれども、大学院の修士課程を修了された方を含みます六年間の教育課程を修了した方に与えることを考えたらどうかという提言をいただいております。 ただ、今申し上げましたような、薬学教育の年限の延長、あるいは薬剤師国家試験の受験資格の引き上げを考えます際には、そのための基盤整備と申しますか、例えば大学院の拡充でありますとか、あるいは、現在大学で取り組んでいただいておりますけれども、現在の四年間の課程の中でも臨床薬学的な実務実習、これを拡充していただくといった問題でありますとか、そのための病院あるいは調剤薬局におきます実習の受け入れ体制の整備という形で、解決すべき課題が多々ございますので、厚生省といたしましても、こういう課題につきまして、文部省あるいは薬剤師会を初めとします関係団体と協議を進めながら、条件整備に努めているところでございます。 今後とも、合意形成を図りながら、薬剤師の資質の向上あるいは薬学教育の改善に私どもとして努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○肥田委員 今お答えをいただきましたけれども、実務研修の体制の整備をするということと薬学教育を六年にするということは別問題なんですね。できない条件を並べ上げれば幾らでも挙げられるものですけれども、私が調べましたところ、既に韓国もタイもアメリカも、二〇〇〇年には六年の薬学教育に移ろうという計画をしております。ですから、今や、文部省と相談する、厚生省と相談するという、ピンポン玉じゃないけれども、あっちへこっちへということじゃなくて、しっかりと厚生省がリーダーシップをとってほしいと思います。これは、厚生省が医療の問題についてどういうふうに真剣に考えていらっしゃるかということのあかしになると思いますので、ぜひよろしくお願いします。 次に、文部省にお尋ねしますが、薬学教育の改善に関する調査研究協力者会議、この提言を受けて、文部省は、各薬科大学それから薬学部に対してカリキュラムの見直しを指示されました。そのデータをきのういただいたのですが、カリキュラムの改定をしている大学が、国立十四、公立三、私立二十八ということになって、合計四十五校になっていますが、これは全体の何%ですか。
○佐々木政府委員 平成九年度の調査でございますが、国公私立大学、四十六大学ございますが、そのうちカリキュラムを改定した大学が十四大学、平成十年度に改定を予定しておりました大学が十四大学、したがいまして、都合二十八大学においてカリキュラム改定が実施をされたというふうに考えておるところでございます。
○肥田委員 それで、全体の何%ぐらいで、これは多いのですか少ないのですか。
○佐々木政府委員 約六割の大学でカリキュラム改定が行われたというふうに考えております。
○肥田委員 四年制の範囲でカリキュラムを改善しようとしても、私はとても無理だと思うのですね。この意見は各大学からも出ておりますが、文部省はこのカリキュラムの改定だけでしばらくやっていかれるつもりですか。
○佐々木政府委員 薬学教育の充実につきましては、カリキュラムの改定を図りますとともに、修業年限の延長も視野に入れて充実を図っていく必要があるというふうに考えておるわけでございまして、大学院の整備についても積極的に取り組んでおるところでございます。 薬学系大学院の整備は、平成十年度に、医療薬学専攻を三国立大学、四私立大学について設置を見たところでございます。また、病院等での実務実習を充実することも大切なことと考えておるところでございまして、当面の目標でございます病院や薬局での一カ月実務実習を行っている大学が十三大学となっておるところでございまして、その充実に向けて、引き続き取り組んでいく必要があると考えておるところでございます。
○肥田委員 厚生省も文部省も、実務実習ということでまだ逃げていらっしゃいますが、恐らく、もうそれでは耐えられない時代がすぐ目の前に来ていると私は思います。 次の質問に移りますが、平成九年四月、薬剤師法二十五条の、薬剤師の情報提供義務規定が実施されました。厚生省は、入院患者に対する服薬指導はどのように進めておられるかということなんですが、もうほとんど質問時間がございませんので、これからも薬剤師法二十五条の規定を遵守して情報提供に努めるという厚生省の決意がかたいかどうかを伺わせていただきます。
○吉武説明員 委員のお話のとおり、先般の薬事法等の改正の際に薬剤師法改正をいたしまして、薬剤師は、患者等に、調剤した薬剤の適正な使用のために必要な情報を提供しなければならないという義務づけを行っております。ただ、薬剤師法の規定は、通常、義務づけに違反をいたしますと、相当厳しい法律でございまして、罰則の適用があるというのが基本でございますが、今申し上げましたような薬剤師自身の裁量性といいますか、専門家のその資質に期待をしているという点がございますので、この点については罰則は付さないという形でいたしております。この規定は、外来の調剤のみならず、入院患者の方への調剤をいたしました薬剤につきましてもかかるものでございますので、病院薬剤師から入院患者に対する調剤が行われた場合も例外ではないという形でございます。 現在の状況でございますが、なかなかこの指標というのは測定がしがたい面もございますが、医療保険の方で、薬剤師の方が入院患者に対する病棟業務を行いましたときに、薬剤管理指導料というのを算定ができることになっております。平成七年のデータが今ございますが、平成七年には前年より約三〇%増加をいたしております。 それから、全体の病院のうちの、この薬剤管理指導料、これは届け出によりますが、届け出を行っています病院数が全病院の約三割でございます。これは一定の要件がございまして、例えば二人以上の薬剤師がいるというような基本的な要件に合致したところから届け出を受けたということでございますので、どちらかといいますと、非常にいい状態でそういう薬剤についてのいわば情報提供が行われているという病院だろうと思います。 これ以外の病院が行っていないということではないというふうに思いますが、全般的に申しますと、医薬品の適正な使用につきましての病院における体制の整備、あるいは薬剤師の方々の活動は、今申し上げましたようなことで非常に改善され、充実されてきているのではないかというふうに私どもは見ております。
○肥田委員 もう時間がなくなりましたが、薬剤師法の二十五条の規定を遵守して情報提供に努めるというお答えでいいのですね。お答えが長くてちょっとよくわからなかったのですが、いいですね。-はい。では、次に参ります。 定点観測のつもりで最後にお尋ねしますが、阪大病院が処方せんを出してくださったというふうに地元大阪から伝わってまいりました。前回の質問では三%でしたが、現在何%の処方せんを出していらっしゃるか伺います。もしそれがふえていれば、文部省それから阪大病院の真摯な努力に敬意を表したいと思います。これで私の質問を終わりますが、数値だけ教えてください。
○佐々木政府委員 大阪大学病院の院外処方せんにつきましては、十年三月には一三・八%でございましたが、十年の四月にはこれが三三・一%となっており、引き続き医薬分業の適切な実施に努めてまいりたいと考えております。 〔河村(建)委員長代理退席、小川委員長代 理着席〕
○肥田委員 終わります。ありがとうございました。
○小川委員長代理 次に、池坊保子さん。
○池坊委員 新党平和の池坊保子でございます。 教職員免許法の一部を改正する法律案について質問いたします前に、文部大臣はお時間の都合があると伺いましたので、先にちょっと質問させていただきたいと思いますのは、日本の将来に向けての言語政策をどのように考えていらっしゃるかということを伺いたいのです。 つまり、日本人自身の母国語である日本語をもっと大切にする方策、学校教育でも生涯教育でも、日本の文化として日本語をこれからどんなふうに受けとめ、そして日本人自身の中に植えつけ、学校教育の中に反映させていらっしゃるか、そういう施策がおありになるかということを伺いたいのです。
○町村国務大臣 日本語というのはまさに日本の文化そのものであろう、こう私は考えております。そういう意味で、美しい日本語のよき部分というのはしっかりと守り受け継ぎ、もちろん学校教育のみならずいろいろな場面でそれがしつかりと次の世代へと受け継がれていくべきだろう、こう考えております。 ただ、現実の日本語のありよう、私もそう詳しいわけではございませんが、テレビ等々で見ておりましても、あるいは若い人たちの会話などを聞いておりましても、これが美しい日本語かと思えるような言語、表現がとてもはんらんをしているという実情ではないだろうか。 そういう意味から、やはり正しい日本語がしっかり使われるように、特に学校教育の場でそういう意味ではきっちりとさらに教えていく必要がありましょうし、そういう観点から、現在改訂作業中でございますが、学習指導要領の中でもそうした観点をしっかり踏まえて位置づけていきたい、かように考えております。
○池坊委員 これから国際社会の中で生きていくためには、まず自国の言葉をしっかりと理解し、そしてそれをしゃべることができる、言語というのは文化だと思っております。ですから、日本人が学校教育の中でまずやるべきことは、日本語の確立、それを文部省もこれから政策的にどんどん推し進めていただきたいと思うのです。 それと同時に、今諸外国から日本に定住している外国人というのは百四十万を超えております。ですけれども、この人たちの生活の言葉となる日本語を身につける手段が保障されておりません。保障されているのはわずかにインドシナ難民と中国帰国者だけです。あとはボランティアの人たちに任されているというのが現状でございます。 百四十万の中で日本語学習者というのは七万九千人、そして日本語教育機関というのは千六百五十八しかございません。それで、文部省はこれらの施設に対する国の助成というのを直接的にはやっていらっしゃらないのですけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
○遠藤(昭)政府委員 お答えいたします。 そういった外国の方で日本におられる方に対する日本語教育をどうするかということでございますけれども、第一義的には、その地域に住んでおられる地方自治体を中心にしてその外国人に対して日本語教育の取り組みが行われていくべきものだというふうに考えております。 ただ、もちろん、こういった国際化を迎えておりますから、国としてもそういった地域の動きに対してそれを推進するような形でいろいろ取り組まなければいけないという考え方を基本にいたしまして、現在のところ日本語教材の作成とかあるいは指導者の養成、標準的なカリキュラムの開発、そういった条件整備に努めておるところでございます。
○池坊委員 ただいまの御答弁では、推進しなければならないということでいらっしゃいましたけれども、具体的に予算を立ててというようなお考えはないのでしょうか。 と申しますのは、最近十一万人を超す農村の外国人花嫁というのがいます。この人たちは、日本語の習得の国策がないから、各自が苦労して日本社会のお嫁さんとして貢献しているのですけれども、現実にはなかなかしゃべれない。また、それを学ぶ場がないというのが現状なんです。それが今のところボランティアの人たちに任せられているということに対して、文部省は何かなさるべきと思いますけれども、それに対してはいかがでしょうか。
○遠藤(昭)政府委員 現在、学生の場合は学校で受け入れておりますが、それ以外の、例えば配偶者とか働きに来ている方たち、そういった方たちに対する日本語教育の実施という点で見ますと、それを実施している団体等が九百九十一あるわけですが、その中で地方自治体は百十二に上っております。ただ、それ以上に任意団体、いわゆるボランティアの方々が三百三十六という統計になっておりまして、そういう意味ではボランティアの方々が非常に力になっておるという現状でございます。 したがいまして、私どもとしてはそれに対して今何をしているかといいますと、モデル地域を幾つか設けまして、指導者の養成を図ってもらうとかあるいは教材をつくってもらう、それから親子のそういう教室をモデル的につくってもらう、そこで培ったものを全国に広げていくというふうに考えておるわけでございます。
○池坊委員 私は、こういう人たちは国際的な人的資源ではないかと思っているのです。もし彼らを国際的資源として活用すれば、例えば辞書をつくることもできる、それぞれいろいろな方々がいらっしゃるわけですから、その日常生活、細かいところの、インドネシアと日本との辞書とか中国と日本の辞書とか、もういろいろなことができるわけですから、これは未来に向けての人材の資源がふえるということではないかと思うのですね。 現実に、子供たちも日本語を学ぶ場がなくて、外国からお父さんの就職なんかでやってきたけれども、日本語に全然触れないうちに帰ってしまう、そのことに対して何の不便も感じない、ということは、日本語を全然知らないで帰っていくということになってしまうと思うのです。 私は、やはり言葉というのは、先ほども申し上げましたように、日本のいろんなものが含まれているのですから、まず言葉を知るということが大切なのではないか。ぜひ文部大臣には、日本におります日本の国籍を持った人あるいは留学生だけでなくて、その子供たちに対しても、これからどうかさまざまな施策の中で日本語に親しむ機会をつくっていただきたいというふうに思っておりますが、大臣はどのようにお考えで、またこれからどのようにしていっていただけるのかを伺いたいと思います。
○町村国務大臣 個人的な経験を申し上げて恐縮ですが、うちの子供たちも小学校一年、二年のときにアメリカの普通の小学校に入りまして、そのとき本当に親身な教育をしてもらったということを、今でもありがたいなという記憶とともに持っているわけでございまして、さすがにアメリカというのは、ある意味では移民によって成り立った国ですから、そうやってよその人たち、異文化を受け入れることで国家を成立させてきた。やはり日本は、単一と言っては今間違いなのかもしれませんが、ほとんど単一民族でございましょうから、そういう意味では外の文化、外の人を受け入れることに非常になれていないというか、臆病だというか、下手だというか、そんな印象を持っております。 政府の施策がそういう意味で十分かと言われると、委員御指摘のように、確かにいろいろ改善をすべき点があるのだろう、こう思っております。今まで文部省が作成をした日本語教材は、先ほど政府委員がお答えをしたように、中国からの帰国者への日本語教材と、あとは一般的な外国人子女向け日本語教材というものだけでございますから決して十分とは言えない、いろんな言葉の教材があるかというと、必ずしもそうではない。 そういう意味で、これからもお子さんたちが外国人子女という形で日本の学校に入ってくだされば、今そこへの対応は年々充実しておりまして、例えば平成十年度で外国人子女対応教員ということで八百八十八人、決して十分かどうかわかりませんが、それでもそうした数は着実にふえてきておりますし、そうした人を各学校に派遣する事業などもやったり、あるいはモデル地域を決めてそこで集中的な受け入れ体制を整備していくというようなことをやっております。 ただ、まだまだそういう意味で改善する余地もあろうかと思いますので、ぜひこの委員会での御議論なども踏まえながら、どういう対策を今後講じていったらいいか、どの辺に重点を置いて対応していったらいいかよく考えて、またしっかりこれは取り組んでいかなければならない、日本の社会の国際化という大きな流れに沿った施策として考えていかなければならないと考えております。
○池坊委員 大臣も、今国際化というふうにおっしゃいました。国際交流というのは、何も日本人が英語を学んで、そして外国に出て交流することだけではない、外国から来た方をきちんと受けとめ、そして日本の言葉を知ってもらう、これもすばらしい、これこそが国際交流だと私は思うのですね。 空き教室というのが今できておりますから、その空き教室の利用ということでもこれをぜひ入れていただきたい、文部省がやるべき一つの施策ではないかと私は思っておりますので、ぜひ文部大臣にはこのことをやっていただきたいと思いますが、将来的にやっていただける見通しはございますでしょうか。
○町村国務大臣 空き教室の活用、余裕教室の活用、今、福祉の関係、あるいは地域のコミュニティーセンターとしての役割等々、非常に多彩な活用のされ方がされております。私も、先般、地元へ帰りまして、小学校の四階が全部コミュニティーセンターとして、若い人、お年寄り、ですからそこに例えば外国人の人たちに来てもらって、立派な図書室もありましたものですから、そんなことを見て、私はぜひそういう形で在日外国人に対して日本語を指導する場としてのそうした余裕教室の活用も当然あっていいのだろう、こう思います。そういう方向でまた努力をしたいと思います。
○池坊委員 努力をしていただくということをお願いして、先ほど申し上げました教職員免許法の一部を改正する法律案についてちょっと伺いたいと思います。 私は、基本的にはこれは賛成でございます。細部にわたってはちょっと不満かなというところもありますけれども、現場の学校が現在抱えております問題の大半は、例えば子供自身も、それから親、家庭教育、地域社会にもいろいろな問題があるとは思いますけれども、私は本来、大半はやはり先生から受ける影響というのが大であると思っております。 私は、臨床教育法の提案というのを申し上げたい。実習というのが二週間から四週間になりました。五週間だという話もあったということを一昨日伺いましたけれども、私は実習期間というのは長ければ長いほどいいのではないかというふうに考えております。 現場の教師がなぜ子供たちのいろんな問題に対して対応できないかというと、それは教員養成をところてん式にオートマチックに行っているからではないかと思うのです。理念だけはわかっている、だけれども、子供に対する心理的なアプローチができないのではないか。命の大切さを子供に教えるといっても、教師自身にその実感がなかったらどう教えていいかわからないと思うのです。 だから、私がずっと思っておりましたのは、この教育実習のやり方を変えなければいけないのではないか。大学では、就職いたします前にインターンシップといって企業内研修をしているところが多いと思います。つまり、企業に行って自分がそこの企業に対して適性であるか否かというのを見きわめている。にもかかわらず、学校の先生は、そのインターンシップに当たる実習が二週間、今度四週間になりますけれども、四週間で見きわめることができるのかなと、私は思っているのですね。 医学でしたら、これは命を預かりますから、四年では免許はもらえない、二年余分に勉強して六年である。教育も、医学と同じように命を、命はなくなりますとわかりますから大切さがわかる。でも私は、教育というのも医学と同じぐらいに大切なものだというふうに考えております。ですから、教職免許というのはむしろ取りづらい方が私はいいのではないかというふうに思っているのです。 ちなみに、小学校の免許状取得者は二万二千四百四十人、ところが就職者は二千六百九人である。中学校では、免許取得者は七万一千三百九十七人なのに就職者は二千七百四十五人しかいない。これは、志を高く持って教員になりたくても、少子化で就職口がないというのも現実の今の問題でございます。それとともに、とりあえず免許だけは取っておこうという方も多いのですね。私は、日本人は免許が好きな国民だと思うのですけれども、とりあえず免許を取りたいというのをなくすことが必要なので、お医者さまと同じように、四年間にプラス一年つけ加えたっていいではないかというふうに私は考えておりますので、今回はそういう意味では第一歩かな、前進の第一歩というふうに考えております。 ですが、専門科目が減って教職に関する科目が十九から三十一にふえましたね。では一体どういう科目がふえるのかと調べてみましたら、例えば教職への志向と一体感の形成に関する科目では、具体的に教師の使命とかその一生などを教えるというのを伺って、私ちょっとがっかりしたのですね。つまり、人間の使命を小学校とか幼稚園から教えているのならばわかるけれども、二十ぐらいになった人間に教師の使命というのを教えて、それが身につくというふうに具体的にお考えなのかを、私、文部省の方に伺いたいと思います。大臣にも、それをどうお思いになるか伺いたいと思います。
○御手洗政府委員 現在の教員養成課程におきましても、御指摘の教員の使命感を養うということにつきましては、例えば教育原理であるとか教育制度論、こういったところで一部触れられているわけでございますけれども、今回は、特に、教師とは何か、教職とは何かということを、教員を志願する者に勉強する最初の段階からぜひ身につけていただきたいということで、御指摘のようなまとまった形で、年間を通じまして、教職の意義及び教員の役割、あるいは教員の職務内容や履修ガイダンス等を含みます教師としての進路選択の決定というものに資するいろいろな内容面を教えていただきたいということで、新しい科目を用意したところでございます。 御指摘のように、それだけで身につくかということは御指摘のとおりでございますけれども、教員養成の最初の段階でこういったことをしっかり身につけさせることによって、目的意識をしっかり持たせてその後の教職科目を履修していただく、あるいは教育実習に行っていただくということも一つの方法ではないかということで御提案申し上げているところでございます。
○池坊委員 とりあえず教職に関する科目をふやさなければいけないので、じゃ、それは何が必要かというので入れたというような感じが私はするのですね。現実に、もし教師としての使命感を教えるならば、まず子供と触れ合わなければいけないし、使命感を幾ら教えましても、子供が嫌いな人間は、使命感を頭でわかっていたって実行が伴わないと思うのですね。それならば、私は、四週間をもっとふやした方が実効性があるというふうに思うのです。 一昨日の質疑の中でも、受け入れの学校が大変なんだというお話がありましたけれども、そういう工夫も本来的にはすべきだというふうに考えておりますけれども、この実習を四週間というのはもう変わらないのでしょうか。
○御手洗政府委員 教育実習の延長につきましては、六十三年の改正のときにも相当議論いたしまして、何とかふやしたいということで事前・事後研修を一単位ふやしたわけでございますけれども、やはり実際に教育実習の期間をふやすということは大変大事であるということで、今回、特に影響を受けます現場の中学校長会等からの御協力もいただけるということでございますので、当面、中学校の教育実習につきまして、小学校並みの四週間ということに最低延長したところでございます。 一般大学学部におきます方々からは、やはりこれでも大学の教育あるいは学生にとって負担であるというような御意見もあるところでありますけれども、私ども、これを今回ぜひとも実現をしたいと考えているところでございます。 なお、これらを補うものといたしましては、御案内のとおり、公立の小中高等学校等の教員に採用された者につきましては一年間の初任者研修を系統的にやるということで、今回の教育実習の足りないというような点については、最初の段階でできるだけ補うようにしてまいりたいと考えております。
○池坊委員 私、例えば継続して一カ月とか中学で教えたら、受ける生徒たちも、新しい先生が来て新鮮な何か感動を覚えて、そこでまた新しい交流というのも生まれてくるのではないかと思うのですね。ですから、それは、受け入れる学校への工夫というのをもうちょっとなさっていただきたいというふうに思っております。 それで、科目の中に少子・高齢化問題指導法というふうに書いてございましたけれども、一体、少子のどんな問題に、どんなふうに具体的に取り組んでいらっしゃるのか。例えば少子・高齢化問題でもし実効性があることだとしたら、昨年成立しました教職免許の取得者はボランティア活動をしなければならない、こういう教科こそが必要なんじゃないか。頭で幾ら少子問題を論じ、高齢化問題を論じたって、こんなのは実際余り現場では役に立たないのではないかと思いますけれども、それはどのように文部省の方針としてはお考えなのでしょうか。 〔小川委員長代理退席、河村(建)委員長代 理着席〕
○御手洗政府委員 少子・高齢化問題の具体的な政策につきましては、私は述べる立場にございませんけれども、大学におきましては、これを総合演習というような形で、さまざまに提起されている課題というものを認識し、そしてそれを、今御指摘のことを含めまして、実際に施設等の体験も通じてそれをレポートで報告する、あるいはそれに基づいてディスカッションする、そういうような体系的な、総合的な学習という形でぜひ構成をしていただきたい、こう考えているところでございます。
○池坊委員 大臣、もうお時間がおありだそうでございますが、最後に、この問題についてはどういうふうにお考えかを、大臣の御所感をちょっと伺いたいと思います。
○町村国務大臣 先ほどの使命感の問題とか今委員が御指摘のような問題、確かに座学で、大学の中で座って講義を聞いて身につくという部分も多少はあるとは思いますが、御指摘のような問題はあろうと思います。ですから、仮に座学でやるにしても、これも、ずうっと大学の中で一貫してひたすら論文を書いてきたような先生が教えたって、なかなかそれは、多分実感が伴わないと思うのです。 ですから、私は、なかなかそれを受け入れることをよしとしない大学も多いようなんですが、現場で十分な経験を積んだベテランの現職教員をそのまま大学教授に受け入れれば、私は大分そこは変わってくるのだろうと思いますが、どうも幾つかの大学の実例を聞いてみると、いやいや、そんな現場上がりなんかは教授にできるかと言わんばかりの人事選考があるようでございまして、これではなかなか指導力のある先生が育たないのだろうな、こう思ったりもしております。 いずれにいたしましても、今度カリキュラムも変えて、やはり広い意味の指導力をしっかり持てるようにするための大学の中での工夫あるいは実習の現場での工夫、あるいは今申し上げました総合演習の時間の工夫、いろいろな工夫をやはりやっていかないと、本当の意味の力量のある、実力のある先生は養成できないのだろうなと思います。そういう意味からも、初任研とかあるいは現職になった後の研修、それぞれがまた重要な意味を持ってくる、かように考えております。
○池坊委員 いい先生を採用するということも必要ですけれども、採用した先生の、いろいろな問題にぶつかって悩んだりなさるわけですから、その研修というのも今度必要ではないかと思います。 教員研修などを充実させている都道府県というのもふえていると聞いております。東京都では、子供を適切に指導できないなど指導力不足の教員を認定して研修する制度を進めておりますけれども、私は、これは必要なことなんだと思っております。文部省は、採用した教員の研修というのをどのくらい行っていらっしゃるのかをちょっと伺いたいと思います。
○御手洗政府委員 先ほども御答弁申し上げましたが、まず、小中高等学校、特殊教育諸学校のすべての初任者の先生方を一年間計画的に、これは国の補助金で、指導者の給与あるいは手当、そういったものを含めまして国が負担するという形で全国的に、計画的に各都道府県教育委員会あるいは指定都市の教育委員会に行っていただいているところでございますけれども、その後も、五年目あるいは十年ないし二十年という教職経験に応じまして、全員にその時々の課題について研修していただくといった形で、これも文部省として補助金を各都道府県教育委員会等に支出してお願いをしてございます。 そのほか、校長や教頭や教務主任というような職責に応じて行っていく、あるいは、養護教諭であるとか栄養職員であるとかそういった方々につきましても、職能に応じまして、新採用のときの研修あるいは経験者の研修と幅広く行っているところでございまして、基本的には、各都道府県教育委員会等任命権者がこれを行う建前になっておりますけれども、国といたしましても、必要な最小限の基幹的な研修の部分につきましては直接やる部分もございますけれども、多くは都道府県教育委員会等に補助金等を支出してこれを推奨しているという立場でございます。
○池坊委員 時間が参りましたので、最後に、教師のモラルの低下というのが今言われております。わいせつ行為に関連し懲戒処分や訓戒、諭旨免職の処分を受けた公立小中高校などの教員は、監督責任も含め、平成元年から五年度まで三十から四十人台だったのに、八年度は百十六人となっております。精神疾患で休職する教員は、八年度は全教職員九十六万四千人のうちの過去最高の千三百八十五人となっておりますので、今御答弁いただいた五年というのはちょっと長過ぎるのではないか。生徒に受け皿が必要だというのと同じように、私は先生にも受け皿が必要だと思いますので、ぜひ、先生のいろいろな問題を解決しそれを受けとめる、そういうところもおつくりいただきたいと思い、それを願って私の質問を終わります。ありがとうございました。
○河村(建)委員長代理 次回は、来る六月三日水曜日理事会、委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十九分散会