逓信委員会 第7号
- 発言数
- 118 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/04/09
会議録
○坂上委員長 これより会議を開きます。 逓信行政に関する件、特に放送と視聴覚機能に関する問題について調査を進めます。 本日は、参考人として日本放送協会理事田畑和宏君、社団法人日本民間放送連盟専務理事酒井昭君、株式会社テレビ東京代表取締役社長一木豊君及び同じく専務取締役編成総局長岡哲男君、以上の方々に御出席をいただいております。 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を述べていただきたいと存じます。 次に、議事の順序について申し上げます。 まず、郵政省及び厚生省から順次説明を聴取した後、田畑参考人、酒井参考人、一木参考人の順に、お一人五分程度御意見をお述べいただきます。その後、委員からの質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。 なお、念のため申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て御発言を願います。また、委員に対しましては質疑ができないこととなっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。 —————————————
○坂上委員長 それでは、政府より説明を求めます。品川郵政省放送行政局長。
○品川政府委員 それでは、私の方からは、過日報告がなされました放送と視聴覚機能に関する検討会の中間報告について御報告申し上げます。 昨年十二月十六日に発生いたしましたアニメーション番組「ポケットモンスター」の問題を契機といたしまして、当省といたしましては、事態の重大性にかんがみまして、放送の健全な発達に資するという立場から、直ちに十二月二十六日に原島博東京大学工学部教授を座長といたしまして、工学、医学、心理学、メディア論、放送事業者等、各方面にわたる専門家の方々にお集まりいただきまして、放送と視聴覚に関する検討会を開催してこの問題に取り組んだわけでございます。当初から、この検討会におきましては、この問題の本件番組に使われましたセルアニメーションの表現手法につきまして九年度内に中間報告をお願いしておきましたところ、予定どおり今回の報告をいただくに至ったわけでございます。四月六日にこの報告をいただきました。 この検討会におきましては、こうした事案の再発防止、放送文化、映像文化の発展、子供たちの健全な発達の三点を検討目的として検討が進められてまいりました。今回の事案の要因分析といたしましては、この中間報告においては、今回の問題は、透過光撮影によって制作された画面を視聴した光感受性のある子供たちを中心として生じたものであり、今回の症例は光感受性てんかんに関する医学的研究の積み重ねと比較して、大枠外れるものではないとの分析がされております。本件についての検討の基本的な考え方でございますが、この検討会におきましては、これまでのセルアニメーションの映像が視聴覚に与えた問題に対しまして、以下四点を基本的考え方として検討がされました。 一つは、行政の立場としては、広い観点から基本的方向性を示し、ガイドラインをつくるにいたしましても、放送事業者が自主的に定めることが望ましい。 二点目といたしましては、成長途上の子供向けの番組については十分配慮すること。 それから三点目といたしまして、基準の遵守だけでは問題が解決されないため良好な視聴環境の確保が不可欠であり、視聴者の理解を深めること。 四点目といたしまして、表現の自由との関係を特に配慮して検討すること。 こういった四つのポイントを基本的な考え方といたしまして検討が進められました。 この結果、次の五点につきまして提言をいただいたわけでございます。順次申し上げます。 一点目は、放送事業者は、放送番組の映像表示に関して視聴者に対する視覚的効果への配慮に努め、科学的裏づけのあるできるだけ具体的なガイドラインを自主的に策定し、適正な運用を図ることが適当であること。 二点目といたしまして、ガイドラインには、閃光一規則的パターン、赤色、強度の四点について触れることが望ましい。なお、英国の基準、ITC基準、BBC基準は、我が国の専門家から見ても、類似先例として参考に値すると考えられるという意見が付されております。 三点目といたしまして、視聴環境について、番組前に視聴者の注意喚起を行う措置をとることは、既に一部行われているところであるが、視聴者の良好な視聴環境の確保は問題回避に重要であるので、このような情報提供、啓蒙活動に放送事業者等の関係者は努め、視聴者の努力を求めていくことが望ましい。 四点目といたしまして、視覚的効果とストーリーへの集中度の関係につきましては、さらに今後研究が深められることが望ましい。 五点目といたしまして、この分野の今後の研究に資するため、今回の事案に関して得られた知見を広く国際的に情報提供していくことが望ましい。 この五点の提言をいただいたところでございます。 なお、この提言をまとめていただくに当たりましては、同時並行的に厚生省においてもいろいろな研究が進められておりまして、その研究成果も織り込まれた上で提言がなされております。 この報告書を四月六日に私どもちょうだいしたわけでございますが、同日付で私どもから、テレビ東京、NHK及び民放連に対しまして、再発防止の要請と、それから中間報告を参考とされた自主的なガイドラインの策定を要請いたしました。また、あわせまして、放送番組制作者等に対しましても、今後の参考としてこの中間報告書を送付しております。 このような経過を受けまして、昨日、中間報告を受け取られまして、NHK及び民放連におきまして共同でのガイドラインが策定され、発表されたところでございます。 今後の予定でございますけれども、本件は、この検討会において、セルアニメーションの関係の部分につきまして、事態の緊急性にかんがみまして中間報告等をまとめていただいたわけでございますが、実は、放送と視聴覚機能の関係につきましては今後いろいろな問題が予想されますので、例えばセルアニメーション以外の映像の表示手法、映像表示と映像内容、音も含めた人体に対する影響、望ましい視聴環境等について引き続き検討をいただき、本年六月に最終報告をいただくこととしております。 この間、先生方に大変各方面につきまして御指導賜りまして、まことにありがとうございました。郵政省といたしましては、放送の健全な発達に資するよう、関係者とも連携を深めつつ、さらに迅速かつ適正な、的確な対応をしてまいりたいと思いますので、引き続き御指導のほどよろしくお願い申し上げます。 以上で中間報告の説明にかえさせていただきます。ありがとうございました。
○坂上委員長 次に、田中厚生省精神保健福祉課長。
○田中説明員 今回のアニメ番組による健康被害に対する厚生省としての対応について御報告申し上げます。 アニメ番組「ポケットモンスター」の視聴中に引き起こされた健康被害について、その症状の実態を把握し、症状発現の機序を明らかにし、これを予防するのに必要な保健上の対策について、昨年十二月に、厚生科学特別研究において、埼玉医科大学精神医学教授山内俊雄先生を班長とする光感受性発作に関する臨床研究班を発足させたところでございます。 研究班においては、これを、アニメ番組「ポケットモンスター」による症状の発生頻度とその背景因子の解明を行うことを目的とした実態調査班、今回の視聴者のうち明らかな症状を発現した者についての医学的検討を行うことを目的とした症例研究班、光感受性発作を誘発する光刺激の物理的特性と生体に与える影響を明らかにすることを目的とした基礎研究班の三つの研究班に分けて研究を行ってきたところでございます。 研究班発足以来、昨年の十二月二十六日、そして、ことしになりまして二月、四月と、三回研究班会議を開催いたしまして、四月三日に研究結果の報告を行ったところでありまして、本日、速報版の確定したものを資料として提出しているところでございます。さらに、五月中旬をめどに最終報告書を提出する予定で、現在作業中でございます。 研究内容についてでございますが、時間の関係等もございますので、個別の班ごとの詳細な内容については割愛させていただきまして、総括的な結果を報告させていただきます。 今回のような映像による健康被害を防ぐためには、一つには刺激側の要因、そして二つには個体側の要因の二つの側面から考える必要があるという御指摘がございました。 まず、刺激側の要因ですが、今回の「ポケットモンスター」三十八週の画像というのは、それまでの映像に比べまして、赤、青の複合刺激が多用されており、特に十八時五十分前後の映像には、赤、赤、赤、青、青刺激が成分として抽出され、基礎研究班の検討からも、このような赤、青の複合刺激で、しかも十ないし十五ヘルツの頻度のとき、脳の反応が顕著であることが明らかになっております。 また、神経生理学的検査の結果からも、九ないし十五ヘルツで光突発反応が見られた者が多いという所見からも、一定以上の点滅周波数で、かつ脳に強い影響を与える刺激を避けることが健康被害を防ぐ一つの方法であると考えられているところでございます。 次に、個体側の要因でございますけれども、今回の検討から、健康被害を受けた方々の中には幾つかのタイプがあることが明らかになっておりまして、それぞれに応じた対応が求められているということでございます。 まず、発作性の症状を呈した方、特に、これまでにも同じような症状が発現したことがあり、症状を繰り返すような場合には、医学的診察、特に脳波検査により、光に特有な反応を示すかどうか、すなわち光突発反応の有無ということを確かめる必要があるということでございます。 また、強い発作性の症状が起きなかった方でも、一般脳波で突発性異常波が見られ、かつ光刺激で突発波が誘発されたというような場合には、治療の必要性並びにテレビなどによる光入力に対する防御策の指導を専門家から受けるべきであるという御指摘を受けているところでございます。 さらに、一般脳波では異常がなく、光刺激にだけ反応して突発性異常波が誘発されるような場合には、強い光入力を避ける工夫が必要でございます。このタイプでは、年齢依存性が高く、年齢とともに光誘発反応は起こりにくくなるのが一般的でございますので、経過の観察だけでよい場合が多いと思われているところでございます。 以上のような脳波異常を示さず、強い視覚刺激のために自律神経系の症状や視覚系の症状あるいは不定愁訴を呈する者が、今回の健康被害を示した者の三分の一近くに見られましたが、このような群では、赤、青の複合刺激を避け、テレビなどは明るい部屋で、少なくとも一メーター以上は離れて見ることが望ましいと考えられております。この群では、特別の医学的対応を必要としないものと思われているところでございます。 以上が、研究報告のまとめでございます。 厚生省といたしましては、研究班の研究結果に基づきまして、精神保健福祉センター、保健所における今後の相談活動や、医療機関や光感受性発作を起こした方々への必要な情報提供に活用してまいりたいと考えております。また、郵政省や民放連等の検討に対しまして、必要な情報提供を行い、その取り組みに協力していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○坂上委員長 これにて政府からの説明聴取は終わりました。 —————————————
○坂上委員長 次に、参考人各位から意見を聴取いたします。 それでは、田畑参考人にお願いいたします。
○田畑参考人 NHKと日本民間放送連盟は、平成九年十二月十九日、アニメーション番組に関する日本放送協会・民放連の検討会を設置いたしました。 これは、御存じのように、平成九年十二月十六日に「ポケットモンスター」の放送を機に健康被害が出ました。その際のNHKの調査で、規模は大変違いますけれども、NHKが放送した「YAT安心!宇宙旅行」という三月二十九日にした放送でも、同じような健康被害が出ていることが明らかになったからであります。 この検討会は、こうした問題を深く憂慮し、多年にわたり視聴者との信頼関係によって成り立ってきたテレビメディアとして、この問題をみずからが責任を持って対処しなければならない放送界全体の問題としてとらえ、原因の究明と再発防止のための具体的なルールづくりを行うために設けたものでございます。 これまで五回の検討会を開き、四月八日、アニメーション等の映像手法に関するガイドラインを策定し、記者会見を行って公表するとともに、全国の放送局及び制作関係関連団体に周知いたしたところであります。 このガイドラインは、お手元にも届いていると思いますが、一つには、映像や光の点滅は、原則として一秒間に三回を超える使用を避けるとともに、次の点に留意する。そのうちの一つが、鮮やかな赤色の点滅は特に慎重に扱う。二つ目に、この鮮やかな赤色の点滅は慎重に扱うという条件を満たした上で、一秒間に三回を超える点滅が必要なときは、五回を限度とし、かつ、画面の輝度変化を二〇%以下に抑える。加えて、連続して二秒を超える使用は行わない。 二つ目に、コントラストの強い画面の反転や、画面の輝度の変化が二〇%を超える急激な場面転換は、原則として一秒間に三回を超えて使用しない。 三番目に、しま模様、渦巻き模様、同心円模様など規則的なパターン模様が画面の大部分を占めることは避けるといったことを決めております。 このガイドラインを放送に携わるすべての者が遵守し、再びこうした問題が起こらないように努めてまいるつもりであります。 また、NHKは、「ポケットモンスター」問題が起こった翌々日であります去年十二月十八日に、アニメーション問題等検討プロジェクトというものをNHKの中に設置しました。 このプロジェクトのもとに、制作現場のチーフプロデューサー及び医学専門家や心理学者など部外の複数の専門家で構成する専門部会、これが一つ。そして、放送文化研究所、放送技術研究所の主任研究員を中心に構成する調査部会、これが二つ目でありますが、この二つの部会を設け、アニメーション番組等の特殊な映像効果について、医学的な側面などから表現手段のあり方を検討するとともに、外国における事例や研究成果の取材、調査に当たることにいたしました。 その後、部内委員による打ち合わせ等を随時行うとともに、検討プロジェクトを二回、部外委員を含めた専門部会と調査部会による合同部会を三回開催するなど、検討を重ねてまいりました。また、この間、イギリスへ調査団を派遣し、取材や調査にも当たりました。 その結果、三月二十七日、独自の内規を作成し、全国の放送局及び制作関係関連団体に周知いたしました。 この内規の内容は、なぜ一秒間に三回を超える映像や光の点滅を規制するのか、なぜ赤の色に注意をしなければいけないのか、なぜ一秒間に三回を超える画面の反転や場面転換を規制するのか、あるいは、なぜ規則的なパターン模様に注意が必要なのかといった点について、その医学的な側面などからの理由を番組制作者に向けて説明しております。また、テレビの見方などについても触れておりまして、今後、放送等を通じて情報提供していきたいというふうに考えております。 NHKは、共通のガイドライン及び内規をNHKのすべての番組に適用することにしております。 さらに、NHKの放送技術研究所では、当該の放送番組について、内規に準拠しているかどうかを判断する際の参考とするための客観的数値を自動的に計測する参考計測機という機械を開発いたしました。この計測機では、ガイドライン及びNHKの内規にかかわるすべての数値の計測が可能なものでございます。 せんだって、四月三日には厚生省、六日には郵政省から中間報告が出されましたが、その内容については十分検討させていただき、必要と思われる事柄については積極的に今後も取り入れていきたいというふうに考えております。 今後こうした問題が再び起こらないよう、今回策定したガイドライン及び内規を遵守し、番組の制作に当たっていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○坂上委員長 ありがとうございました。 次に、酒井参考人にお願いいたします。
○酒井参考人 民放連の酒井でございます。 このガイドラインの内容につきましては、今NHKの田畑理事さんから御説明ございましたので、私からは、これまでの民放連の取り組みを中心に説明させていただきたいと思います。 お配りしてございます「“アニメ映像問題”に関する民放連の対応について」という資料について説明させていただきたいと思います。 私ども民放連では、昨年の十二月に、アニメーション番組の視聴者、特に多くの子供たちが発作症状を起こした事態を重く受けとめまして、直ちに放送基準審議会の申し合わせを作成しまして、会員各社及び関係機関に注意の喚起を要請いたしました。 その後、この審議会の内部組織として、アニメ映像特別部会、それとお医者さん、心理学者などの専門家で構成するアニメ映像顧問会議を設置いたしまして、さらにはこのアニメーション番組に関する私どもとNHKさんとの検討会を設けまして、ここで鋭意研究を進めてまいりました。 この研究の過程では、郵政省さん、厚生省さんの検討会、研究会とも連携しながら、放送界の自主的な共通ルールとしてガイドラインを作成したものであります。 連盟では、アニメ映像顧問会議の第三回を四月五日に開催いたしまして、このときには、光感受性発作の世界的権威でございます、イギリスのITC、独立テレビジョン委員会のガイダンスをまとめましたアストン大学のハーディング教授をお招きいたしまして、ここでの研究状況などについて十分お話を伺ったところであります。 ここでの私どもの意見交換は大変得るところがございまして、ハーディング教授も、この民放連、NHKのガイドラインについては、ITCよりも厳しい内容であるという評価をいただいております。例えば、ITCのガイダンスには私どもが検討してまいりました鮮やかな赤色への注意喚起が含まれておりませんので、ハーディング教授は、この項目を御自分の方のITCガイドラインの方に盛り込みたいというふうに述べておられます。我々としては、テレビ映像による健康被害を未然に防ぐために、両国の関係者で貴重な交流ができたということは大変有意義だったというふうに思っております。 さて、NHKさんと民放連でまとめましたこのアニメーション等の映像手法に関するガイドライン、これは放送界共通のガイドラインでございまして、個々の放送局が内規等を整備することを前提としてございます。ただ、実際に番組をつくっております制作プロダクションなどの中では、ガイドラインの解釈をめぐって混乱が生じるということがないわけではございません。あった場合にはこちらとしてもその対応がございますので、制作分野の方々には理解しやすい内容という形で、今回のガイドラインは、先ほどの田畑理事の御説明にございましたように、秒数とか、色とか、反転とか、割かし具体的に記載したものでございます。 このガイドラインの作成に当たりましては、先ほど申し上げましたように、お医者さん、心理学者、小児科医というふうな権威のある方を集めていろいろ御意見を伺ったところでございますけれども、この分野の医学的研究が必ずしも完全に確立していないというのが現状でございまして、私どものガイドラインが完璧な内容というふうには考えておりません。ハーディング教授も、テレビがもともと明滅するメディアである以上、絶対安全と言えるガイドラインはあり得ないということを強調しておられました。 我々としては、今後とも、このアニメ問題を機に設置いたしました我々の映像顧問会議の専門家の皆さんの協力を得て、必要に応じて適宜改正していきたいというふうに考えてございます。 このガイドラインは、既にきのう、民放連の会員社全社に対しまして、各局が自主的に運用内規を定めるよう要請してございますし、また、関連団体として、日本動画製作者連盟を初め、アニメ制作者団体あるいは個々の制作会社はもちろんでございますけれども、今後、特にCMへの目配りが重要である、コマーシャルへの目配りが重要であるという観点から、日本広告主協会や日本広告業協会にもガイドラインを送付いたしまして、加盟各社への連絡を要請するなど、周知徹底に万全を期しております。 以上が、今回のガイドラインについての私ども民放連からの御説明でございますけれども、今後とも、NHKさんと連携いたしまして、視聴者に対して、テレビの見方に関する情報についても提供していきたいという考えを持っております。 以上でございます。
○坂上委員長 ありがとうございました。 次に、一木参考人にお願いいたします。
○一木参考人 一木でございます。 私どもテレビ東京は、今回のポケモン事件を引き起こした当事者でございますので、昨年の事件発生後は、事態の把握、原因究明、それからそれに対応する社内体制の確立ということに全力を挙げました。 その後、一月に入りまして、イギリス、アメリカへそれぞれ調査団を派遣いたしました。アメリカでは特に傾聴に値する事例、意見というものはなかったのでありますが、イギリスは、アストン大学のハーディング教授を中心に、いろいろな参考になる御意見が聞かれた。こちらからも資料を大量に持ち込みまして、ハーディング教授の方からも、非常に研究に役立ったというような御報告がございました。 ただ、我々といたしましては、この問題は、影響するところ、それから原因のよって来るところが非常に広いものでございますから、テレビ東京一社ではとてもこれはしょい切れないという判断をいたしまして、これを民放全体の問題として、放送界全体の問題として取り上げていただきたいということを民放連に昨年の暮れに要請をいたしました。 以後、今酒井専務理事が御説明したように、民放連がNHKと共同でいろいろな調査研究に当たってきたわけでございます。 その間、我々としては、ほうっておくわけにはいきませんので、まず、一月の初旬に、アニメ制作会社の現場担当者を中心に、当面、ITCのガイドラインを準用いたしましたテレビ東京としての暫定ガイドラインを説明して、協力を要請いたしました。それから、民放連については、我が社でまとめました調査報告書も提出しております。 さらに、三月の下旬に至りまして、アストン大学のハーディング氏を、日程がなかなか難しかったのでありますが、御無理を願って三月二十九日から四月六日まで来日をいただきました。 四月三日には、社内研修会を行うとか民放連のアニメ部会、顧問会議のメンバーとの意見交換をしていただくとかいろいろなことをいたしまして、これは私どものアニメのほとんどすべてについてハーディングさんにもよく見ていただいたということがございます。 そういう経緯を経て、昨八日、民放連の方のガイドライン、放送基準が出ましたので、私どももこれをもとにテレビ東京としてのガイドラインというものを最終決定をいたしました。 これは、内容は詳しくはあれでございますが、要点だけ申し上げますと、民放連のガイドラインが一秒間に三回の光の点滅、こうあるのが、我が社の場合は三分の一秒以内で一回というふうになっておるとか、前者が鮮やかな赤は避けるべきだ、こういうふうになっておりますが、我が社の方は、鮮やかなというのはなかなか判定が難しいということで、赤色は単色で使用してはだめだというようなぐあいにかなり厳しくなっていると思っております。 それから、これと同時に、やはりチェック体制というものを確立しなければなりませんで、人の目だけですといろいろと過ちも起きかねないということで、フリッカーの解析装置というものも早くから開発をいたしまして、測定器メーカーのアドバンテスト社というところと私どもの技術局の共同開発で、アニメチェッカーと私ども呼んでおりますが、そういうものも確立して、七月一日からこれが運用できる。 これが運用できるようになりますと、まず番組ができた場合に、映画部のアニメ担当プロデューサーが一次チェックをして、それから今まではそれがすぐ素材担当セクションに行ってそこでまたチェックをしておったわけですが、今度は、その間に技術局の担当者がこの測定器を使用して第二次のチェックを行うということで、これは機械でぴたりと出るわけでございますから過ちがないのであろうと思っております。 我々としては、今後この基準、ガイドライン、チェック体制、チェック機械などを駆使して、放送再開をした場合には万全を期していきたい、こう思っておりますが、放送再開に先立ちまして、まず十一日、来る土曜日でございますが、検証番組というものを、一応郵政省、厚生省それから民放連、NHKといろいろみんな結論が出ましたので、この問題についてはこういう経緯があって、こういう問題があって、こういうところをクリアしてまいりますというようなことをこれは視聴者の皆様方にぜひお知らせする必要があるということで、十一日の十三時から十三時五十五分、検証番組を放送する予定でおります。 また、被害を受けた方々、紙上に載っただけでも七百人とかありました。私どもにお電話いただいたり連絡をいただいたりして、私どもで把握をいたしました数だけでも二百六十九人という数でございましたが、これらの方々に対しては、その直後から各担当者、全局分けてお見舞いに伺いまして、その状況、その後の経緯などを詳細にお伺いして、お話をして、診療費を含めたお見舞いという形で大体処理をしてきて御了解をいただいております。ただ、今残念ながら、まだ検査が続いているとかそういう理由で、二十四人の方がまだ最終的な解決に至っていないということでございます。 以上、簡単でございますが。
○坂上委員長 ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。 —————————————
○坂上委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石崎岳君。
○石崎委員 自由民主党の石崎岳であります。 小さな子供がテレビを見ているだけで健康被害を受けるということは非常に大きな問題であります。今回は、わかっているだけで六百八十五人ですか、被害者を出し、病院に運ばれたということであります。改めて、テレビ、メディアの怖さといいますか映像の恐ろしさというものを痛感させられますけれども、自来、関係者が再発防止という観点などから検討を重ねて、厚生省、郵政省、そしてきのうNHK、民放連の共同のガイドラインが発表されたということであります。その努力を多としたいと思います。 肝心な点は、視覚的影響を受けやすい子供が安心してテレビを見ることができるようにするという基本であります。そこで、今回のガイドラインの検討経過あるいはそれ以前の各省の経過を見てみますと、被害の発端となりましたポケモンのあのパカパカという場面、それがもちろん議論の出発点になるわけであります。それから、厚生省、郵政省の検討結果、そしてITCのガイドラインというものが参考になっていると思います。 ポケモンのあの場面、あるいはITCのガイドラインというものがモデルになって今回のガイドラインの結論が導き出されたということであろうと思いますけれども、子供たちに被害を及ぼす可能性のある映像というのはそれがすべてなのか、あらゆる可能性を検討した結果、きのうのガイドラインが生み出されたのかどうか疑問に思う点がありますが、いかがでしょうか。田畑理事にお願いいたします。
○田畑参考人 お答えいたします。 私どもは、想定し得るいろいろな面について全面的に調査検討したつもりであります。現実には、確かにITCというものが具体的に出しておりますからそれを非常に重要視してやったものでありますが、私どもも民放連さんもそれぞれ独自に、お医者さんあるいは精神学者その他の方々からお話を伺いまして、いろいろな可能性について検討をいたしました。例えばITCの規制には入っていない鮮やかな赤とか、あるいは秒数の制約とかというものを含めたのは、そういう新たな調査結果によるものでございます。 私どもでいいますと、単にアニメーションということではなくて、例えば木漏れ日みたいな自然光についてもある程度の影響があるというようなことも調査をいたしまして、したがって、アニメだけではなくすべての放送番組に適用させたということも、そういう幅広い調査結果から出てきたものということでございます。
○石崎委員 公式のガイドラインは昨日ということでありますが、NHK内部あるいは民放内部ではもう既に現場段階では内規的なガイドラインを導入しているというふうに聞いております。その制作の現場において、ああいう事件があり、そして慎重を期すために制作者の作業量が膨大になったりとか、あるいは制作態度が萎縮をしたりとか、そういう制作現場に悪影響が及んでいないかどうか、現場の声をぜひ酒井専務の方からお聞かせいただきたいのですが、そういう現場の声が今回のガイドラインづくりに反映されているのかどうかもお聞かせください。
○酒井参考人 映像制作にかかわりましては、制作者の自由といいますか、言論、報道の表現の自由にかかわる問題でございますので、私どもの特別専門部会の中には、編成、考査の方だけではなくて制作、技術の方も含めましていろいろ論議したわけでございます。その結果、今回の三ヘルツの問題なんかにつきましても、生命身体に及ぼす影響を考えればある程度の制約はやむを得ないだろうということで、特別部会は十二名で構成されておりますが、現場の声を聞きながらガイドラインをつくったということでございますので、決して机上の空論といいますか制作現場の声を反映しなかったものではなくて、真摯にこれを受けとめて制作したものでございます。 以上でございます。
○石崎委員 そして、テレビ東京からもきょう独自のガイドラインが提示されたということであります。 先日、一木社長は記者会見をして、ポケモンの番組の再開についても言及をされたというふうに聞いております。子供たちからも非常に多くの要望が出されているそうでありますが、何となく、ここ数日間の厚生省、郵政省の報告、中間報告、あるいは昨日のガイドライン発表といったものに先立って、早々とテレビ東京が番組再開を発表するという、その事実経過、ちょっと話が前後しているのじゃないかという印象を私は持ちます。 番組再開が先にありきで、それに逆算をして今回の一連の発表がなされているような印象も私は持ってしまいますけれども、今回の番組再開に当たって、社長としての基本的な考え方、あるいは今後の対応についての基本認識をお聞きしたいのと、テレビ東京として社内検討しているはずでありますが、その社内検討経過、結果というものは、これはどういうふうに明らかにされるのでしょうか。
○一木参考人 記者会見につきましては、私は終始、これは厚生省、郵政省が検討中のところであり、それから民間においては民放とNHKが合同調査をやっておる、それは私どもが委託をして、お願いをしてやったものであるから、それに先立って我々がどうということはできない、我々が放送を再開するかどうか、またどんな基準をつくるかも、ひとえにそこの検討結果にかかっておるということは繰り返して申してあります。 ただ、それは恐らく記者会見でありますから、では、そういうことが全部クリアされたらどうするんだ、こういうことでございますから、それは、今私どもに入っている情報では、何月何日に厚生省の中間報告が出る、郵政省の報告が出る、民放連もそれに合わせて出る。そういうことになれば、その後で我々としては基準を発表し、検証番組をやり、それで放送再開に踏み切る。そのことができれば早い機会に踏み切る。僕はそこまでしか言ってないのですが、そうすると、それは十六日になりますなとか、これは記者の方が勝手に当てずっぽうで日にちを決定したのでありまして、我々は十六などという数字も一言も言っておりません。 それから、社内の検討結果につきましては、先ほど申し上げました検証番組で詳しく、どういう経緯をたどって、どういう苦労があったというのは余りそこへ出てまいりませんが、どういう問題があってそこにどういう検討を加えたかとか、そういうものは我が社として全部やったものでありますから、ハーディング教授もその番組へ出ていただいておりますし、そういうものをつくることによって広く視聴者の方におわかりをいただけるものと確信しております。
○石崎委員 そうすると、一木社長、ポケモンは何日から放送を再開するのでしょうか。
○一木参考人 それは、まだ十四日に参議院の質疑がございますから、それを経てみないと我々としては何とも申し上げられないということでございます。
○石崎委員 十四日に参議院があって十六日に再開などということになると、余りにもでき過ぎだというふうに思いますけれども、よろしくお願いします。 さて、今回の映像表現のあり方ですが、NHK田畑理事は、全映像媒体に適用をするという方針であるということでありますが、今回のガイドラインがアニメ等というような言い方、表現になっておりますけれども、アニメだけのガイドラインなのか、一般の番組あるいはコマーシャルに適用するのか、NHKからはそういう方針がありましたが、酒井専務の方はいかがですか。
○酒井参考人 このガイドラインの表題につきまして、「アニメーション等」と最初に入れましたときにいろいろ議論いたしまして、単にアニメだけの問題じゃなくて、むしろコマーシャルにもパカパカといいますか、あの度合いが多いのじゃないかということは、広告主協会の方とかあるいはJACの実際に制作しているプロダクションのプロデューサーの方からも聞いておりまして、これを契機に、やはり子供たちに影響を与えるような番組表現あるいは全体の視聴者に対しても影響を及ぼすようなものについては一応網をかけたらどうかということもございまして、そこで「アニメーション等」に関するということにしてございます。 各広告主、広告業、コマーシャルに関連する団体の方々はこのことを全部一応受け取っておりますので、これからコマーシャルでもこういう光の度合いといいますか、強烈なものにつきましては注意しながら制作していくということになっております。 以上でございます。
○石崎委員 一応全体にこのガイドラインの網をかけるということでよろしいのでしょうね。 ところで、今回は、子供たちがテレビでアニメを見ていてこういう被害が発生をしたということであります。実は我が家の私の子供もこの番組をその日見ていて、別に何ともなかったのですけれども、子供とテレビの関係ということでいえば、我が家でもそうですけれども、画面は同じですから、テレビゲームというものを割と長時間見ているというお子さんが非常に多いと思います。 そういう意味では、今回はテレビ番組のガイドライン、テレビのアニメのガイドラインということでありますが、同じように、テレビゲームに関してのこのような映像表現に関するガイドラインという必要性があるのかどうか。それから、テレビゲームは、毎日見る人は数時間も見ているのでしょうけれども、そういう習慣性、繰り返し視聴されるテレビゲーム映像による子供たちに対する視覚面の悪影響といったもののデータ、調査といったものをやっているのかどうかということを役所の方にお聞きしたいと思います。
○安延説明員 お答え申し上げます。 テレビゲームでございますけれども、テレビゲームに関しましては、昭和の終わり、六十三年ごろから平成の最初、三年ごろまでの間に、日本、アメリカ、イギリスといったところで数件の事例が、テレビゲームが原因でそういう発作が起きたのではないかというケースがございました。 ただ、これに関しましては、結局米国では裁判にもなったようでございますけれども、因果関係が立証できないということで裁判は取り下げられたりしておりまして、結果としてゲームと発作の関係が明確になったということにはなっておりません。 ただ、これを契機といたしまして、テレビゲーム業界の方では、トラブルを未然防止する必要があるということで、各制作会社が自主的に制作に当たって注意を行う、要するに余りに過激な映像等をつくらないように配慮すると同時に、恐らく先生のお子様がやっておられるゲームのパッケージを見ていただくと、そこに一定時間以上ゲームを連続してやらないとか、これだけの時間やるときはこれだけの休みをとってくださいとか、そういう警告表示をつけるということを自主的に行っております。こういうことが効果を出したということだと思っておりますけれども、それ以降、テレビゲームが原因でそういうトラブルが発生をしたということは報告がされておりません。 なお、ただ一当然でございますけれども、今回、郵政省、厚生省の中間報告、それからそれぞれが出されたガイドラインを踏まえまして、さらに、私どもの方からテレビゲームの関係業界にはトラブルの未然防止ということで一層の注意喚起を行って慎重に対応するようにということは徹底をしてまいりたいと思っております。
○田中説明員 テレビゲームの映像による子供たちへの視聴覚的影響についての調査でございますけれども、今回の光感受性発作に関する臨床研究班におきましては、「ポケットモンスター」の視聴者に関する健康被害について緊急に調査したというところでございまして、特別にテレビゲームによる子供たちへの視聴覚的な影響については調査をしておりません。 厚生省としましては一この研究班で得られた光刺激が生体に及ぼす影響などの研究成果について、一般的にテレビゲームの映像による健康影響にも適用できるというふうに考えておりまして、今回の研究報告を広く関係省庁、関係団体、事業者等に提供しまして、事業者が安全な映像を作成することができるように協力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○石崎委員 ありがとうございます。 今回、一連の流れを見ていて、行政と放送事業者の関係といったものをまた私は考えさせられます。 今回のポケモン事件のような問題が発生しますと、例えばアメリカですと、行政は余り介入せずに事業者みずからが対応する、あるいはそういう問題が起きた場合は視聴者がそういう番組を見なくなるのだ、あるいはスポンサーがそういう番組を拒否するのだといったような自己責任原則を徹底するといった風土があります。 逆にイギリスの方は、ITCのような独立行政機関、エージェンシーですか、そういったところでガイドラインをつくるという対応であります。 日本の場合は、今回もやはり郵政省が中心となって、放送と視聴覚機能に関する検討会というものをつくって非常に細かく論議をしていって、もう大体すべておぜん立てをして結論を出して、そしてその検討会の中間報告の最後のところに、これは最後は事業者の自主性に任せるんですよという文言をわざわざ入れて、はしの上げ下げまであれして、最後にNHKと民放連がガイドラインをつくるというような流れになっております。 本当に見ていて歯がゆい思いもいたしますけれども、Vチップの問題なんかでも、やはり自主的なあれじゃなくて、行政あるいはその他が規制をするというような意見もありますが、そうではなくて、放送事業者みずからがみずからの問題として判断をしていくというような風潮、行政と放送事業者の成熟した関係というものが日本に成り立たないのかという考えを持ちます。 今回の問題でも、放送事業者がもっと自主性を持ってみずからが問題を解決するという姿勢を示すことができなかったのかどうか、その点について田畑理事にお伺いしたいのです。
○田畑参考人 私どもは、今回のポケモンをめぐる動きについては、いつもそうでありましたと同じように、今回も全く自主的に行動したということを明確にお答えすることができるというふうに思っております。 事が起こった十六日から中一日置いて十八日に、NHKはアニメーション問題等に対するプロジェクトというものを独自の判断で決めました。と同時に、NHK会長と民放連の会長が十九日の段階で共同でガイドラインをつくろうではないかというふうに決めたのも、私ども放送に携わる者の判断でありました。それから、調査団を派遣し、私どももいろいろな検討をしたのも自主判断でやったつもりでございます。 さらに、調査結果がまとまるのを待たずに、当面の措置として、私どもは、十二月二十四日の段階で当面のガイドラインというものをつくりまして、放送現場に徹底いたしまして、さらに調査から新しいものがわかった段階で、一月にその部分を追加するというような作業をいたしましたが、これもNHKの自主判断でやったものでございます。さらに、今度ガイドラインができましたが、それを検証するための測定機もNHKの技術研究所が独自に開発したものでございます。 もちろん、郵政省や厚生省の御検討、御研究というのは、私ども参考として大変大切にさせていただきたいというふうに思っていますが、判断そして行動をするのは放送に携わるNHKの自主的な判断でやってきましたし、これからもやっていこうというふうに思っております。
○石崎委員 時間が来ましたので、終わります。
○坂上委員長 小沢鋭仁君。
○小沢(鋭)委員 民友連の小沢鋭仁でございます。 時間も限られておりますので、大きく二つに分けて質問をさせていただきます。 一点は、再発防止、こういう観点からさせていただきます。二点目は、今回のような残念な事件が起こった後、事後の対応、責任問題、こういう観点で質問させていただきたいと思います。 まず、一点目の再発防止に関することでございますけれども、先ほど来の郵政省を初め、あるいは各参考人の皆さんからの御発言の中にも、英国のITC、独立テレビジョン委員会の基準の話が何度か出てまいりました。このITCというのは、皆さん方御案内のように、イギリスにおいて放送法に基づいてつくられている行政機関というふうに私は承知しておるわけでありますけれども、日本にはこういう機関はございません。 ということの中で、今回も、先ほどの質問にもありましたが、民間あるいはまたNHKを含めて、表現の自由、報道の自由に基づいて、あくまでも自主的にというのがこれまでの考え方の基本であった、こういうふうに思っておるわけであります。 ただ、そういう話の中で、改めて、今回のポケモンの話は極めて技術論的な話でありましたけれども、昨今の放送内容に関してのいろいろな意見が世間にあるのも事実であります。 そういう中で、私どももいろいろな議論をしているわけでありますけれども、そうした自主的機関、それを大事にしたい、こう民友連は思っております。 しかし同時に、表現の自由、報道の自由、それはあくまでもすべてに優越するものではないわけでありまして、そういった意味では、ほかのまた大事な権利との関係の中でやはり一つのチェック機関みたいなものも必要ではないか、こういう意見もあるわけであります。 私どももまだ考え方が固まっているわけではありませんが、例えばイギリスのITCのような行政機関の必要性というものをどのようにお考えになっているか、まず郵政省、それから民放連にお尋ねしたいと思います。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 まず、行政組織論と申しますか一般論として申し上げますと、英国、米国、それぞれ国法体制が違っておるわけでございますが、我が国のこの国法体制からまいりますと、例えばITCのような大変大きな権限を持っておる行政委員会というものが果たしてこの日本の行政法体制あるいは国法体制の中でなじむのかということについては、私どもは若干疑問を持っております。 また、放送分野について、ではこの行政委員会という組織がどうかということでございますから、まず、この機構論もございますけれども、それ以前に、先生今おっしゃいましたように、番組の適正化ということにつきまして、国が直接みずから規律という権限を持つのがいいのか、それとも、やはり基本的には、今、現行放送法がございますように、まずは放送の事業者の自律にまつという方がいいのかという、いわば組織論以前の課題があろうかと存じます。 御案内のように、我が国法体制におきましては、憲法の表現の自由ということ、また、公共の福祉の調和ということから、放送法におきましても、御案内のとおりでございますけれども、表現の自由と公共の福祉を両立させる、また、それを、放送事業者の自律によって番組の適正を図っていくというものを第一義にしておるわけでございます。 いろいろそうした議論あるいは国法の比較論とございますけれども、私どもといたしましては、現行法制が大変放送の自律あるいは公共の福祉を確保するという点からふさわしい法体制ではないかというふうに考えております。 また、この放送・通信の分野、制度的にも技術的にも大変変化が激しゅうございますし、それからITU等国際機関との関係もございます。そういう点からいたしますと、果たしてこれから行政委員会という体制がいいのか、その点からもまた考慮が必要ではないかというふうに考えております。 なお、御参考までに申し上げますと、今、英国においては、放送関係の行政機関が、貿易産業省、電気通信庁、それからメディア・スポーツ省、電波庁、ラジオオーソリティー、ITCと六つ機関がございまして、果たして、これから本当にマルチメディアというものが現実のものになっていく時代において、このような行政体制でいいのかという議論がイギリスにおいてもなされているようでございまして、私ども、その辺の動きも注目してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○酒井参考人 先ほどの御質問の中に、表現の自由もすべて一〇〇%ではないというのはおっしゃるとおりでございまして、公序良俗に反してはならぬということと表現の自由、これが相対立するということもございますし、放送法の第三条の中には政治的公平とか公序良俗とかいろいろございますけれども、その精神にのっとりながら、私ども民間放送事業者は自主規制によりまして番組内容の適正に努めているというのが現状でございます。 こういう行政機関をつくる必要があるかどうかということについては私は疑問でございますし、NHKさんと協力して番組向上協議会というものをつくっております。ここは倫理の向上、番組の質の向上について論議している中枢機関でございますので、もし問題があるとすれば、もとより放送事業者みずからが自主的に解決すべき問題だと思うし、問題が発生しないような番組制作をするべきだと思いますが、万が一事態が発生した場合には、こういう向上協議会の中に向上委員会というものがございまして、草柳大蔵先生を委員長として七人で構成されておりますが、この方々の意見を聞きながら自主自浄作用を進めてまいりたい。 また、私ども民放連の中にも、元共同通信の原寿雄さんを委員長といたしまして、有識者五名と、あと在京、在阪の編成局長さんを中心とする番組調査会というものもございますので、ここでの各委員の先生方の意見を聞きながら、番組の浄化といいますか、表現の自由を保ちながら公序良俗に反しないよりよい質の番組をつくってまいりたいというふうに思っておりますので、イギリスのような独立テレビジョン委員会については、私は現段階では必要ないというふうに考えております。 以上でございます。
○小沢(鋭)委員 今、酒井さんからもお話がありましたけれども、放送番組向上協議会ですか、それから民放連は放送番組調査会というのを持ち、また放送法上で各テレビ局にはそういったそれぞれの放送局内の審議会が設置をされている、こういうことでありますが、例えばITCの今回の基準がありました。今回、ポケモンの実際の事件が起こったわけですが、それ以前にそういうことは議論になっていたのですか、機能しているのですか、実際問題。そこを、機能しているかどうか、議論していたかどうか、機能していると本当に自信を持って言えるかどうかというのを民放連さんとテレビ東京さんにお尋ねしたいと思います。
○酒井参考人 お尋ねの件は、医学的な問題、光感受性ということで、これは、先般の委員会にお招きを受けましたときに、私らは予測せざる事態であるというふうに理解しておりまして、これは御叱正を受けたわけですが、番組の内容の表現といいますか、行き過ぎた問題についてはかなり論議をしておりますが、今回のような事態につきましては全く論議はしておりません。放送界の技術革新は日進月歩でございますし、まさか、このような光が児童生徒に身体的な影響を与えるということは考えてもおりませんでした。したがいまして、そういう論議はこれまではなかったということでございまして、これはまことに申しわけないというふうに思っております。 以上でございます。
○一木参考人 私どもの番組審議会も、そういう光現象を専門とする技術者のような方はおられません。それが一つ。 それから、今酒井さん言われたように、我々にとっては、遺憾なことながら、これは全く突発的な不測の事態であったということで、そういうことを想定しておりませんでしたので、今度は防げると思いますが、これからそういうような技術的な側面の配慮もできる方もいろいろ考えていかなければいけないと思っております。
○小沢(鋭)委員 想定していなかったというのもわからないわけでないのでありますが、実際にITCはそういう基準を持っている、こういうことは調べればすぐわかった話だと思いますし、前回のときに私申し上げましたが、サブリミナルとか、いろいろなそういう技術論的な問題が起こつている、こういうことは恐らく皆さん方も御認識の話でございましょうから、もちろん内容の話も大事、そして同時に、そういう技術論的な話も、今後ぜひそういったところで自主的に早目早目に検討いただきたい、これは要請をしておきたいと思います。 それから、事後の対応と責任問題ということに移らせていただきますが、各テレビ局、原因究明でどういう対応をしたのかということをちょっとお聞きしようと思いましたが、先ほど御説明を伺いましたので、そこは割愛をさせていただきたいと思います。 そこで、今回被害を受けた方々が約七百名いらっしゃるわけですが、そのうちのお一人の方のお父さんのお話を私たまたま聞くことができまして、それを若干紹介させていただきます。 小学校三年の九歳の男のお子さんをお持ちのお父さんでありますが、すぐ救急車で病院に行った、入院はせずに帰宅した、その後、学校を二回休ませて診察してもらった、そして費用としては二万円かかっている。その後、この間テレビ東京さんからは何の話もない、気持ちとしては、テレビ放送を通して被害者は医師の証明書を持って連絡してきてくださいぐらいのことはやってもらってよかったのではないか、ナシのつぶてで一切の誠意も示さないのは社会的に問題だと思っている、こういうお気持ちをおっしゃっていました。おわびの記者会見はしていたが、それだけで済む話ではないのではないか、こういう話であります。 先ほど一木社長のお話で、知り得る範囲、二百六十名くらいの方ですか、できるだけ誠意を持って対応していただいた、こういう話でありますけれども、今言ったような形で、例えば記者会見などをなさっているわけですから、そういう方はぜひ届け出てくださいみたいな話、そういう対応をしていただいたのでしょうか。
○一木参考人 私どもは、各病院、それから学校などを通じて、そういう方があれば教えてほしいということを随分、事故の直後から大体のところを網羅しておりますが、番組その他を通じて申し出てほしいということをやったことはございません。 というのは、これはそういうことがないことを願うのでありますが、中には、便乗するとかいうような向きもないわけではございませんから、やはり実際に被害に遭われた方を特定したいという意味で、病院などから連絡をしてと。ところが、病院の方がなかなか患者の名前、症状を明かしたがらない。それから、病院から御連絡をいただいて行ってみた場合も、御両親の方が、いや、これは公にしないでくれ、公というか、これはもう結構だ、うちの子供が何か差別を受けるような感じもしないでもないからというような例もございます。これが何件ということは私今明確に持っておりませんが、そういうところで、今先生がおっしゃったような件が漏れたこともあるか、こう思っております。
○小沢(鋭)委員 確かに、今御指摘の御心配の話なんかもあろうと思います。ただ、ある意味では被害が出ているのも事実でありますし、今となってはその因果関係も大体わかった、こういうことでありますから、その検証番組をなさる中で、被害があった方はお申し出いただければ対応はさせていただきます、そのくらいの御発言はぜひしていただいて、その後きちっと、証明書が必要なのか何が必要なのか、そういったところをしていただくのは、もうそれはやっていただいて結構だと思います。どうかそれくらいの誠意はお見せいただきたい、こういうふうにお願いをしたいと思います。 それから、時間でありますので、最後にお尋ねをしたいのですが、この問題は、責任の所在というのは一体どこだというふうに考えるべきなのか。 実際に被害者が出ているわけですね。恐らくそこは刑事の話、民事の話、両方あると思いますけれども、その責任の所在というのをどこだとお考えになるのか。 テレビを見ていた人たちの自己責任なんですよ、こういう話なのか。あるいは、例えばテレビ東京さんに過失責任みたいなものはあるのかないのか。このあたり、郵政省と民放連、テレビ東京さん、それぞれにちょっと御意見だけ最後に聞かせていただいて、終わりにさせていただきます。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 先生おっしゃられましたように、責任論というのは、社会的責任から道義的責任から法律的責任、いろいろあるわけでございますが、少なくとも私どもから申し上げられるのは、やはり放送法を所管する立場から、テレビ東京さんあるいは我々の責任いかがかということでございますが、まず、テレビ東京さんにおいては、事態の発生以来、私どもも放送法に基づきましてのいろいろな要請なりをお願いいたしましたけれども、しかるべき対応をとっていただきまして、今日までの対応において放送会社としてとるべき対応をとっていただいた、そういう意味では、責任を果たしていただいているというふうに考えております。 それから、先ほど先生おっしゃいましたように、こういう問題について、行政として何らの問題意識を持たなかったということになりますと、確かに、テレビアニメーションが始まって三十五年になりますけれども、やはり放送と視聴者の関係ということについて、例えば医学的見地でどうかということについては問題意識が薄かったかなと。今後、今回の事案を一つの貴重な教訓といたしまして、さらに視聴者との関係というものについて十分研究もし、また、どのような対応をとるべきか検討もしてまいりたいと存じております。
○酒井参考人 刑事責任があるかどうか、これはわかりませんけれども、放送した以上、放送の社会的責任といいますか、道義的責任はある、これははっきりしていると思います。 その後の処理の仕方については、今回の事件ですべてを終了したいというふうに思いますし、先ほども申し上げましたように、視聴者の方々について、ガイドラインでも一端は触れてございますが、明るい部屋で、二メートル以上離れるという予防策を講じながら、テレビの視聴方法を身につけていただきたいということでございまして、これからは万が一にも発生しないように十分注意していきたい、かように思っております。 以上でございます。
○一木参考人 放送をした者として、テレビ東京に社会的、道義的責任はあると思っておりますが、我々としては、この不幸な事故を契機にしまして、二度とこういうことを起こさない、それからもっと立派な番組をつくっていく、そういう気分が今度この不幸な事件で広まったと思いますが、そういうことによって我々の社会的責任を果たしていきたい、こう思っております。
○小沢(鋭)委員 時間でございますからきょうはこれで終わらせていただきますが、この責任論をお尋ねしたのも、放送法にはこの責任論が不明快、不明確だ、ないとまでは言いませんけれども、落ちている、こういうふうに私は思ってるのですね。 権利がある、それに対して責任がある、その根拠規定があるべきだ、こういうふうに私は思っておりまして、それが、自主的機関でも何でもいいのですけれども、もうちょっと明快な、責任論の所在がはっきりする規定が放送法に落ちているのじゃないか、こう思うものですから、皆さんのお考えをお尋ねをさせていただいたわけであります。これからも検討してまいりたい、こう思っておることを申し上げて、終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○坂上委員長 石田勝之君。
○石田(勝)委員 今回のポケモン事件で、放送と視聴覚機能に関する検討会の中間報告が発表されたわけでありますが、その点について何点かお尋ねをさせていただきたいと思います。 日本のテレビ、またコマーシャルなどでも、インパクトの強さが求められておりまして、映像表現として刺激的な手法をとりがちになっている。今回の事件は、その刺激を求めてエスカレートする映像表現のあり方に警鐘を鳴らした事件ではなかったかな、そういうふうに思うわけであります。 公共の電波によって映像が人の健康を傷つけるということはこれまで想像しにくかったわけですけれども、マルチメディアの時代が到来をいたしまして、技術は日進月歩進歩しているわけであります。それらがはらんでいる危険性というものを今回の事件で私どもも学んだわけでありますし、きょう参考人として御出席をいただいた皆さんもそういうことを学ばれたのではなかろうかなというふうに思うわけであります。そういうことから、こういうケースについてさらに慎重に検討していく必要が今後もあろうかというふうに思っております。 さて、今回の中間報告を受けまして、中断していたポケモン番組が再開をされる見通しになった、こういうことであります。 私は、これは個人的ですが、一番下は幼稚園の子供がおりまして、上が今度小学校の六年生になりましたか、ポケモンを大変楽しみにしております。私が新聞で読んで、どうも十六日に始まるらしいよと言ったら、子供がもう暦に、ポケモン再開、再開とは書かない、ポケモンの印を十六日につけておったということで、ビカチュウとかカイリューとかヤドランとかビジョンとかフシギダネとか、百五十一種類あるんですか、それの名前を子供が何か盛んに言っているのですね。それでカードをいっぱい持っていまして、ビカチュウだとかヤドランだとかビジョンだとかフシギダネとか、何か言っていまして、十二チャンネルの社長さんがお越しになっていて恐縮ですけれども、私もこのポケモン番組というのは見たことないのですけれども、子供の影響で何となしにそういうものだけは覚えてしまったということで、大変影響があると思います。 それで、まず一木参考人にお尋ねをしますが、今回の事件の反省に立って、近々再開されるであろうこのポケモン番組は、どこをどのように変更して放映されるのか、それをまずお伺いしたいと思います。 内容については私は問題ないというふうに理解をしておりますが、今回、いろいろな反省点から、ここに中間報告、また東京十二チャンネルは独自のガイドラインも示されたわけでありますが、例えば放映する場合の放送時間の変更だとか、あるいは警告表示というのは既に行われている部分もありますが、そういった警告表示の仕方だとかいろいろなことも検討されてきたのだろうと思いますが、その点についてまずお聞かせいただきたいと思います。
○一木参考人 まず、ポケモンの映像自体でありますが、これは先生はごらんになったかどうかわかりませんが、初め問題になったやつは一秒間に十二回パカパカがあって、それが四秒も続いたということと、赤と青が激しく交錯するわけですね。それはごらんになった普通の方でも、いや、ちょっと刺激が強いなというようなことがございましたので、これも、うちでITCの基準を暫定的に使用して直したものを何とかつくりまして、それも何度か見ましたが、今度はさらに厳しいものができましたので、それにのっとってつくります。そうすると、あの問題になったものと比べれば全く動きが鈍くなります。パカパカが全く減ってしまうわけですね。それから、色が赤を使いませんから、赤に近いような感じの濃いオレンジみたいなものになります。それで刺激が和らぐというようなことになると思います。 それから、放送時間帯につきましては、今までは六時半からやっておりましたが、子供さんだけがじっとそこにかじりついて見ていることの危険性、今度画面には、今も既にやっておりますが、部屋を明るくして見ましょう、一メートル以上離れて見ましょう云々と書いてありますけれども、なかなか子供さんはそれを守らない。それには親御さんも一緒に見てもらうのがいいだろう。それから、これだけ話題になったものであるから、多分お父さんはだめでしょうけれども、お母さんの方は一緒に見ていただけるのじゃないかということで、これを今度、再開すれば木曜日の七時から約一時間の番組でやりたいと思っております。
○石田(勝)委員 十二月のこの事故が起こったときはちょうど冬至に近い時期で、暗くなるのが早かった。それで、六時ごろだから電気をつけるかっけないかのころ、テレビだけつけておいて、周りが暗くなってきて、それで結局暗い部屋の中でテレビを見てこういう事態になったということも影響しているのかな。そういうことで番組時間を、お父さんも見られるように七時というと、私どもはちょっと、お父さんが見られて七時といってもなかなか厳しいわけでありますが、今度一度ぜひ見させていただこうというふうには思っております。 そこで、番組を流す前に、警告表示というのですか、それを視聴者の自衛策を促すために流しているわけでありますが、そのことについてお尋ねをします。 一部の子供向け番組では、これはもう既に実施をされております。私も見ましたけれども、今回、透過光撮影というのですか、通称パカパカという、それとは全然関係ないのじゃないかなと思えるような番組にもこの警告表示が出ている。例えば「サザエさん」とか「ちびまる子ちゃん」という番組がありますが、そこでも警告表示が出されているわけであります。 この「ちびまる子ちゃん」だとか「サザエさん」とか、「サザエさん」というのはたしか日曜日にやっているのでたまに合間に見るときもありますが、パカパカ、透過光撮影なんというのは余り関係ない番組だろうと思うのですね。そういう番組に警告表示が出ていたりしますと、確かに暗いところで見るというのは、視力低下にもつながっていくし、よくないことなんでしょうけれども、余り警告表示ばかり乱発していると、これは実際のとき効き目がないのじゃないかというふうに懸念をされるわけであります。 これでは、何か表示してもしないでも同じことになってしまうのじゃないかと思うのですが、民放連の酒井参考人にちょっとその点お尋ねしたいと思うのです。
○酒井参考人 これまでのアニメにつきましては、まだNHKさんと民放連の共通のガイドラインが発表されていませんでしたから、制作現場では、ポケモンの問題から緊急避難的に、これを入れておけばまず免責されるのじゃないか、多分そんな考え方と思うのです。私どものNHKさんとの共通のガイドラインができまして、もう既に各社にお送りしておりますから、それをごらんいただければ、「サザエさん」にしても「ちびまる子ちゃん」にしても一秒間に三回以上のパカパカはないと思いますので、その表示は多分なくなっていくのじゃないかというふうに思います。 おっしゃるように、オオカミ少年ではありませんけれども、何回も何回もやっていて結局何も起こらない、だったら最初からちゃんとしたものをつくっておけばいいということになりますので、その辺はこれから徐々に是正されていくというふうに考えます。 以上でございます。
○石田(勝)委員 先ほど責任の所在についての御質問が前の委員からもありましたが、今回のガイドライン、民放連、NHK、それからテレビ東京は独自のガイドラインを出されたわけでありますけれども、その各局でつくる基準がきちっと履行されているかどうかということでちょっとお尋ねをしたいのです。 先ほどもちょっと質問にありましたように、イギリスでは基準に違反をすると警告あるいは免許取り消しなどの行政処分があるわけですね。日本では、テレビ局の内規ということになりますとそういう処分対象にはならない。 それが番組基準というふうな形になりますと、番組基準に違反した場合には放送法の違反となりまして、最悪電波停止となって、ある意味では、再発防止という観点から考えますと、番組基準にする方が実効性がある。 今回、報道によりますと、病院で手当てを受けた方が約七百人、約一万人の方が何らかの異常を訴えたということでありますが、こういう事件、事故につながったということの反省に立ちますと、やはり番組基準にした方が実効性があるのではないか。 例えばガイドライン、これは実際に先ほどどなたか参考人がおっしゃっていましたが、ガイドラインが完璧なものはないのだ、絶対に安全なガイドラインというのはないのだ、確かに私はそうだろうと思う。完全に安全だったらテレビを見ないということになってしまうわけですから、それはないのだろうと思いますが、ただ、やはりこういう事件が起きた反省、だれの責任なんだということを考えたときに、番組基準にする必要、それの方が実効性があるのではないかと私は思うのです。 その点、この中間報告をつくるに当たって、各参考人からそれまでの経過、いろいろ議論があっただろうと私は思うのです、NHKさんはNHKさんで、内規にするのかあるいはそうでないのか、いや、これは番組基準にすべきじゃないかとか、そういう議論が内部であったのではないかなというふうに私は想像するわけですが、ちょっとその点、中間報告を出されるまでの経過も踏まえて、なぜ番組基準ではなくて内規という形になったのか、お聞かせいただきたいと思います。
○田畑参考人 お答えいたします。 まず第一点のこのガイドラインが守られているかどうかというのをだれが保証するのだという点でありますが、これは一義的には担当の番組制作者、プロデューサーの責任において、ガイドライン、内規をしっかり読んでもらってやってもらう。それで、危ない、若干不安のあるものについては、局内に設置しておりますアニメーション問題等のプロジェクトに持ち上げる、あるいは機械を使って見るというような手段を講じて、放送に出ないようにいたします。 NHKが自主的にやるということは、責任が大変重いということであります。とりわけNHKが自主的にやるということは責任が重いということでありますから、それはガイドラインに違反するようなものは出しません。 それから、第二点の番組基準については、現在検討しておりますけれども、私ども、前回、サブリミナルの問題が起きたときには入れました。今回も、今まで想定されていないことなもので、やはりこれも番組基準として扱うべきではないかなという方向で現在検討しております。
○酒井参考人 チェック体制は、各社、民放の場合は考査だと思いますし、それに技術の方も加わっていくというのが第一点だと思います。 それから、なぜガイドラインなのか、番組基準ではないのかというお話でございますが、従来の番組基準は、取材のあり方とか番組の制作、表現方法、それから民放の場合ですとコマーシャルがございますので、コマーシャルの扱いというふうな形で書いてございまして、放送基準の中に載せておりますのは児童向けコマーシャルについての留意事項、これを買わないと仲間外れにされるというふうな表現は絶対避けるとか、あるいは射幸心をそそるような懸賞、そういうものはやめるというふうな形で附帯的に書いてあるわけでございますが、今回の内規は技術的な問題であろう、電波の発射の問題であろう。したがって、取材における人権、プライバシーの侵害だとか、あるいは表現方法における性とか暴力の過度的な表現とはちょっと違うのではないかということで内規にさせていただいたわけであります。議論があったことは事実でございますが、各社が守ればこれで大丈夫ではないか。 それともう一つは、放送基準の解説書の中にこれをはっきりうたいますので、解説書は、放送基準を援用していくといいますか、詳しく書いてございますので、これを各社の皆さんが拳々服膺していただければ十分守れる、論議の過程はそういうことでございました。 以上でございます。
○一木参考人 問題が著しく技術的な性格が強いということで、私どもとしては、当初からガイドラインということだけで考えてまいりました。 それで安全が担保できるかということでございますが、このガイドラインは我が社のきつい内規でありまして、これを守らないということがあれば、その制作会社や担当の制作者ともつき合わない。社内でそういう不祥事が起きればそれは即処断する、こういうことでございますから、内規といえども非常に厳しいものである。その内規で自主的に、その厳しさを自覚してやっていくということが民放としてはいいのではないか、こう思っております。
○石田(勝)委員 今、それぞれ参考人からお聞きをいたしましたが、それぞれの内規、NHKさんは番組基準を検討していく、こういうお話でありました。 きょうは、せっかくの機会ですからVチップの問題もお尋ねをしようかと思いましたが、ちょっと時間がないので、文部省も来ていただいたのですけれども、時間の関係で省略をさせていただきます。 今の番組基準の問題でありますが、今度は郵政省にお尋ねをいたします。 確かに、映像の表現に規制を設けるということは、一歩誤ると、制作現場を縛って表現の自由を奪うことになりかねない、私もそうだろうと思います。 今回、イギリスのような国による基準づくりではなくて、テレビ局による自主的な基準づくりを求めた。それで、各テレビ局が、今御答弁にもありましたように、それぞれの内規を民放連、NHK、それから十二チャンネルは独自のガイドラインを出された、こういうことであります。 その自主的な基準づくりを求めた理由について、イギリスの例にもありますけれども、国による基準ではなくて、自主的な基準を求めた理由について、最後に御答弁をいただきたいと思います。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 今回の検討会におきましては、もちろんいろいろな専門分野の先生方に入っていただきました。当然、法律論の専門家も入っていただいたわけでございますけれども、結論的に申し上げますと、今回、放送法の理念に沿った報告書をいただいたと思っております。 と申しますのは、先ほど来申し上げておりますように、我が国の放送法制は、表現の自由と公共の福祉というもの、一義的には放送の自律性というものを担保の手段にしているということでございますから、そこを尊重した形で今回の中間報告をまとめていただいたというふうに理解しております。 先生御指摘の番組基準につきましても、先ほど責任について法律で決めていないという御指摘がございましたが、番組基準も、番組基準を必要とすると、決めてもらうことを義務づけておりますけれども、では、どういうものを番組基準にしなければならないのかということについては特に触れておりません。今、NHKの方から、番組基準に盛り込むというお話がございました。番組基準の内容に足り得るものであると思いますけれども、しかし、最終的に番組基準にするかどうかということは、それぞれの放送事業者においても、まさに自律的に考えていただくということであろうかと思います。 今、今回の事案を貴重な教訓といたしまして、せっかくのガイドラインでございますから、これがきっちりと履行され、担保されるように、最善の努力をされるという御答弁がそれぞれ参考人の方からありましたので、今後、その御努力を私どもとしては見守ってまいりまして、またその事態の推移に応じまして、それぞれの状況に応じて制度というのはまた変えていくべきもの、考えていくべきものでございますので、十分その推移を見守りながら、今後の対応を考えてまいりたいと存じます。
○石田(勝)委員 時間になりましたので、終わります。
○坂上委員長 河村たかし君。
○河村(た)委員 河村たかしてございます。 先ほどから、責任はだれがどうとるのだという話がありまして、こういう場合、どうしたらいいのかということですけれども、ちょっとこれは通告はしていませんでしたが、ちょうどこの話が出ましたので、本当からいえば、こういうものはNPOでぜひやらなければいかぬのですね。今回のNPO法案は、非常に不満足ではありましたけれども、しかし、全員の力で成立したということです。 これは、品川さん、僕は何遍も言っているから御存じだと思いますので、こういう条文の中にきちっと入っていないのですね、放送のチェックをしていく、メディアチェックですか。だから、ぜひそこら辺をしっかり、それも認められるという方向に持っていっていただきたいのだけれども、通告していなかったが、これはどうですか。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 NPOと申しますかNGOと申しますか、いかなる活動をされるかというのは、まさに、私どもがどうせい、こうせいと言ったらこれは矛盾するわけでございますけれども、そういった活動がもし今後起こってくる、あるいは対応されるということであれば、我々としても、きちんと対応できるように、またいろいろ先生の御示唆もいただきながら研究してまいりたいと存じます。
○河村(た)委員 何のことを言ったかよくわかりません。さっぱりですね。 いずれにしろ、これは結構大変なことで、搬送者が六百八十五人ですか、それから二百人入院したというのですね。後でも聞きますけれども、今度の新しい調査では、実は正常な人にもこういう状況があったということですから、これは下手すると本当に、犯罪的というのですか、そういう問題にもなる。特殊な人だけだったらまだ何らかの言い逃れはできると思いますが、正常な人も入っていたということになるとこれは大変なことなのだけれども、こういうものを、では郵政省さんは、予算としては年間幾らぐらい使っておるのですか、こういうチェックといいますか予防のためといいますか、研究ですね。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 これは、昨年の委員会でも御答弁申し上げましたけれども、アニメーションのテレビでの放映が始まって三十五年目で初めての事態でございまして、確かに今まで放送と視聴者あるいは視聴覚機能というような観点での問題意識というのは私ども十分でなかったというふうに反省しておるわけでございますが、今御指摘の、予算で九年度でどうかということにつきましては、特段の措置はしておりません。
○河村(た)委員 とにかく、全然要らぬ道路をつくったり、人の入らぬような建物をつくったり、そんな話はよくあるのですけれども、こういうことに特段の予算の措置がなかったということになると、起きてから、結局、交通事故型ですね。しかし、余りむだ遣いもいけませんから、先ほどの話で、こういうものはぜひ民間が寄附した団体が、NPOですけれども、そういうところが競争的に、またよく言っていますけれども、何か放送の内容とか、こういうことをチェックしていく。民間の公務員みたいなものですね。そういうものを早くつくらないと、いつまでも、交通事故が起きたら歩道をつくる、信号をつくる、そういうものが繰り返されるな、そんなふうに思っております。 それから、これはまた質問通告なしというか、今答弁を聞いておりまして、まじめに聞いておると聞きたくなるのですけれども、先ほど、責任をどうするんだということで、民放連の酒井さんですか、社会的責任と道義的責任のみは答弁されたのですけれども、刑事責任については、今回ないという意味なのか、放送は全く対象にならないと思っておられるのか、そこら辺はちょっと言われなかったのですよ、わざと刑事責任。だから、そこをちょっと一遍はっきりしていただきたい。通告なしですから言えませんなら言えませんでも結構ですけれども、済みません。
○酒井参考人 刑事責任については、正直言いまして、私もよくわからないのです。 日本の刑法は罪刑法定主義ですから、この刑法の第何条に該当すれば、これは有責性とかあるいは構成要件妥当性といいますか、それに該当すれば犯罪というふうな形で成立すると思いますけれども、今回、大変申しわけないのですが、全く予期せざることで児童生徒の身体に影響を及ぼしたということでございますので、私は、申し上げましたように、社会的責任、道義的責任、それは十分あると思いますが、刑事的責任については、まずちょっと考えられないのじゃないかというふうに思っておりますので、そこのところは、むしろ、こういう問題が発生した場合一電波によって身体へ影響を及ぼした場合にどういうふうな責任をとっていくのか、ちょっと研究させていただきたい、かように思っています。
○河村(た)委員 しかし、電波だといっても、知らない知らないと盛んに社長も、申しわけないですけれども、前回の委員会のときに、何か全然、不測の事態であった、それから現場はつゆ思い知らなかった、たまたま被害が出たとか、たまたまとかつゆ思い知らなかったと形容詞をえらいつけてまで、全く私のところは予測ができなかったと、刑事責任をわざとちょっと逃れたようなニュアンスの発言が若干あったのではないかと思います。 そんなことで、民放連の方でいいのですけれども、ということは、一応対象としてはなり得る、今回はならないだろうと社長もそう言われるかもわかりませんけれども、一応、やはり放送事業者としては刑事責任の対象にはなり得る、一般論としてですね、そう思っておられるのかどうか、そこだけちょっと。現状では答えられないでも結構ですから、社長も、済みません、ちょっとそのことです。
○酒井参考人 非常に重要な問題でございますので、これは私ども、放送基準審議会という委員会がございますので、一つのテーマとして検討させていただきたい。 現状ではこれ以上ちょっと答えられませんので、御容赦いただきたいと思います。 以上でございます。
○一木参考人 私もよくわかっておりませんので、お答えいたしかねます。 今度、放送基準審議会の方を受け持ちますので、そこで鋭意勉強していきたいと思っております。
○河村(た)委員 しかし、普通は、二百人入院したというのですから、今回がどうかということは別にして、それが刑事責任の対象にならない、一般論としてそれはやはりちょっと苦しいと思いますよ。 やはり、二百人の方、どう思いますかね。普通なら集団訴訟が起こってもいいのじゃないですか、まあ一遍行って帰ってきたというのは保険を使えばわずか数千円、それでいいかもわかりませんけれども。 ちょっと、一応放送事業者としてはやはり刑事責任の対象にはなるのではないかということを、今回は別にしまして、今回はまた別にいろいろな要件を考えればいいですけれども、そのくらい言ってあげないとかわいそうですよ。集団訴訟が起こったらどうしますか、そんな気がします。 それから、これは社長にお伺いしたいのだけれども、この放送時間を、ゴールデンアワーですね、今私も御答弁をちゃんと聞いておりましたけれども、重複になるかわかりませんけれども、始める時間を何で変えたわけですか。
○一木参考人 先ほどもお答えいたしましたが、一つは、視聴率が非常に高いということですね。視聴率が高いものはそれはゴールデンに持ってくるというのは商売上も常套であります。 それからもう一つは、ポケモンを待望している、再開を待望している方が非常に多い。ポケモンに対する関心が非常に強まっておるということが一つ。 それからもう一つは、これが一番最大の点でありますが、今度の事件を通じて、ポケモンというのは単なるアニメじゃないよ、我々無関係でいられる漫画じゃないよというようなことを御両親なり家族の方なりが考えられている方が多いのですね。我々のところにもそういういろいろな反応がありますので、これはファミリーとしてごらんいただける、いただいた方がむしろいい番組ではないか、そういう認識で七時からにいたしました。
○河村(た)委員 私も実は出身は中小企業の経営者でございますので、もともと民間人でございますから余り偉そうなことは、偉そうというか、役所の管理というのはもともと大嫌いな方ですけれども、そういう立場からしても、やはり七時に上げれば、いわゆるゴールデンアワーでしょう。ですから、これはどう見てもスポンサーがやはりこれでいい宣伝になったというような話が、社内でそんな話はありませんか。
○一木参考人 ポケモンはもともと視聴率が高いのでありますが、今度の事件でへ不幸なことであったけれども、いよいよもっと認識が高まったなということはありますよ。だけれども、それでもって、それをゴールデンにかけて、先と言われるように、では、もうけようかとか、そんなことにならないのですよ。その番組をかければ、そこにあった番組はほかに移るわけですから、局全体としては行って来いになるだけの話でございます。
○河村(た)委員 行って来いという、何か聞いたような聞かぬような言葉が出ましたけれども、しかし、やはり視聴率のいい番組をそこに持っていけばCM料はちゃんと取れるわけでしょう。そうなるわけでしょう。ほかの番組よりいいから変えるわけでしょう。やはりそれは金もうけになるのじゃないですか。
○一木参考人 それは、局全体のイメージがまず先行するわけですね。 ですから、一番組だけがあったからといって、例えばCMが定価料金どおりに全部通るかというと、それはなかなかそう簡単にはまいらないということでございます。
○河村(た)委員 私の言いたいのは、お気持ちはわかりますよ、やはりこれは有名になりましたから。かえって宣伝になったとか、それから内部の人間もスポンサーがふえてかえってよかったんじゃないかということがあるとかないとか、違っていますといけませんから、これはうわさです、そんなことがあるんですけれども。 しかし、ゴールデンアワーに直接持っていくというのは、社長、やはりどう考えても、もうちょっとこれは、悪かったなと、責任といいますか、二百人入院しているんですよ。私は知りませんでした、あずかり知りませんでしたじゃなくて、やはり、ちょっと初めの対応としては、責任を感じておられるのかなと思われてもしようがないのじゃないかと僕は思うのですが、どうでしょうか。 民放連もちょっとお願いします。
○酒井参考人 個別番組にお答えするのは非常に難しいのですけれども、今までが六時台、それを七時台というふうに持ってきたのは、あくまで局の編成の責任において、こういう番組をその時間帯に持ってきたということでございまして、御質問の中には、それがもうけにつながるのじゃないかということがございましたけれども、営業取引の実態として私は余り詳しく存じておりませんので、その辺はちょっとお答えしかねます。 以上でございます。
○河村(た)委員 今の話ですけれども、編成権の問題だというような、それは官僚答弁というので、そこら辺は素直に、やはり民放ですから、営業の自由もあって、それはある程度もうかるようにするのは悪くないですよ。そういう問題と社会的責任をどう調整するかという問題なんであって、そこらは素直に言っていただいた方が。何で逃げられるのですか。
○酒井参考人 反論はしていけないということになっておりますので、あえて反論はしませんけれども、番組をつくって、何時の時間帯に何を放送するかというのは放送事業者固有の権利でございまして、番組が放送基準に違反した場合には民放連の放送基準審議会として対応いたしますけれども、どこの時間帯に何をやるかというのは、私ども放送事業者の連合体である民放連としては、それはやっておりません。 あくまでも、それぞれの社の社長さんの方針を受けて、編成局長がその時間帯に番組を持っていくということでございますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
○河村(た)委員 社長にも。
○一木参考人 この件について、編成総局長の立場からひとつ御説明申し上げます。
○河村(た)委員 これは、本当は経営責任の方を言っていますので、ですから、経営者として、民放の論理というものがどうかということですね。
○一木参考人 ゴールデンに移したからといって、それは、先生がおっしゃるように、そこに変な邪心が入っているとか、そういうことではございません、やはり健全な、今度の再開は、これはもう絶対に大丈夫である、我々は信念のもとに送り出すわけですから。そういうものを、これだけ立派なものになったよ、あなた方、安心して楽しんでいただけますというものは、堂々とゴールデンにかけて何ら恥じるところがないと私どもは思っています。 編成総局の方からも。
○岡参考人 テレビ東京の岡でございます。 ただいまの質問で、もうけるために動かしたのじゃないかということですが、そんな考えは全くございません。ここではっきり申し上げます。 確かに、六時半からの放送と七時からの放送では、電波料の料金が違います。しかしこれは、我々が、それじゃ、これだけ変わりますから下さいと言って、クライアントがわかりましたと言って出すものではございません。クライアントの方から要請があって変えたのであれば、ある程度そういう料金アップをすることは可能かもしれませんが、今回は、我々の方がクライアントの方に、こういう時間に移したいんだということでお願いしていることですので、必ずしもそれでもって料金が上がるとは我々考えておりませんし、それによって売り上げを高めようという考えはございません。 それでは、なぜ七時に動かしたかという問題ですが、これは先ほど一木社長も申しておりましたように、この番組に関しましては、非常にお母様方からも大変な信頼をいただいております。親子でもって楽しく見られる番組の一つであるという評価をいただいております。六時半の場合には、多少、親子が一緒になって見る時間としてはちょっときついというような意見もございました。 それから、私どもは、今回こういう問題が起きる前から、やはりこれだけファミリーな番組として見られているものであるならば、できるだけそういうものが見られる時間帯に移した方がいいのじゃないかということを前々から検討しておりましたので、それを今回再開するについて実行したということでございます。 したがいまして、金もうけのためにとかそういう気持ちは全くございません。それだけは申し上げておきたいと思います。
○河村(た)委員 先ほど言いましたように、民放ですから、民放はやはり営利で頑張るといいところなんですよ。社長、非常に熱を入れて、何が悪いんだというわけでもないですが、自信を持って言われましたけれども、まあそれでいいと思います。それでいいのだけれども、やはりこれで、すぐ冒頭からゴールデンに行ってどうだというのは若干ちょっと気にかかるなと、倒れられた方がおみえになりますので、そんな気持ちがしたということでございます。 以上でございます。終わります。
○坂上委員長 矢島恒夫君。
○矢島委員 日本共産党の矢島恒夫でございます。 昨年十二月二十四日、このポケモンの問題で逓信委員会が開かれたわけですが、私、そのときにこんな質問をしたわけです。「今回の事件の根底には、アニメ関連ビジネスのための視聴率獲得競争、そのためのより刺激的画像づくり、こういった構造的問題があるのではないかと思うのです。つまり、アニメをビジネスの手段と見るのか、それとも子供の重要な文化と見るか、テレビ局の根本姿勢が問われている問題だと思う」、こういうことをお聞きしたわけです。 民放連の酒井さんは明確に、「私は、基本的に子供文化というふうに思っております。」とお答えになりました。 一木社長の方からは、これについてのはっきりした御答弁をいただいておりませんので、改めて、ビジネス手段と見るのか、それとも子供の文化と見るのか、その点だけについてお考えをお聞きしたいと思います。
○一木参考人 アニメは、あくまで子供の文化に資するものとして見ております。
○矢島委員 アニメが子供の文化であるという点では、私もそのとおりだと思います。一木社長もそのときの委員会で、内容が一番問題という形でも答弁されたかと思います。 そこで、私がきょうお伺いしたいのは、そういう状況で、子供の文化ということでアニメを大いに普及するということはいいことだと思っておるのですが、現実はどうだということで幾つかお尋ねしたいわけです。 その一つは、このポケモンは、いわゆるメディアミックスの成功例、こういうふうに言われています。ポケモン関連の商品というのは、業種を超えて数千億、そういう市場とも言われておるわけでありますが、ポケモンのキャラクターの浸透にこれだけの企業の利益がかかっているわけです。 そこで、これは朝日新聞の三月二十四日付なんですけれども、こういう記事が載っているのですね。「めざせポケモン級ヒット」、ゲーム業界で「「メディアミックス」花盛り」、こういう見出しで、その中で「ゲームソフト業界では、雑誌やテレビなど多メディアを活用してヒット商品をつくっていく「メディアミックス」戦略が広がっている。「ポケットモンスター」で大成功したことから、戦略の「切り札」として注目された。」「ゲーム業界は、ソフトの急増や制作費の高騰で、競争が厳しくなっている。メディアミックスで宣伝コストを下げることができるだけに、今後も動きは加速しそうだ。」こういう記事が載っておりました。 キャラクター関連ビジネスというのは、アニメをキャラクター関連グッズを売り込む手段として位置づけて、そうした戦略をメディアミックスということで推進しているというのがこの記事の内容だと思います。そして、テレビ局もアニメを一つの収入源としてメディアミックスに参加しているというのが今日の状況だと思います。 一木社長は、十二月の逓信委員会のときに、確かにアニメは重要な収入源になる番組と私に答弁しました。そして、ポケモンについては、我が社のドル箱の番組になっておりました、図らずもドル箱と表現されたわけですが、こうしたメディアミックスのやり方がアニメの視聴率競争を激化させて、刺激的な画像づくりの要因にもなったと私は思うのです。 テレビ東京はこのメディアミックスを推進されているようでありますけれども、これはいわゆる文化としてのアニメのあり方をゆがめるものではないかと私は思うのですが、それについての社長の御見解をお聞きしたい。
○一木参考人 ポケモンが収入的にも我が社の主要な番組であるのは確かでありますが、これを私どもが、例えばゲームと組んで、おもちゃ屋と組んでいろいろやったということはございません。私どもはただ放送をしておるということでございます。ですから、文化であるという認識を踏み越えて、どこかにメディアミックスであるよといって手を出しているという実態はございません。 ただ、その中で、やはりどうしても制作者側として、つくっている中で刺激をだんだん強いものを求めていく、それが結果としてああいう不幸な事態になったということは遺憾だったと思っております。
○矢島委員 いろいろ言われましたけれども、これは十二月十九日の産経新聞ですけれども、「より刺激性を強めるのは、受け手の子供たちに、より深く印象づけようとする狙いがうかがえる。その背景には「メディアミックス」という企業戦略の存在がある。」こういう記事が載っておりました。 私は、このメディアミックスの問題に目をふさぐと今後違った形で問題を起こす、そういう可能性がある、このように考えております。制作費を負担するスポンサーは、やはりヒットするキャラクターを番組化することが必須の課題になっているわけです。ポケモンも、任天堂が小学館を通じてテレビ東京に持ち込んだわけであります。 こうしたメディアミックスの台頭というのは、現在、コマーシャルというものの概念を大きく変えていると思うのです。テレビコマーシャルといいますと、普通は番組の間に挟まって、その番組を見ていた人がそのコマーシャルを見る、こういう関係だったわけです。 しかし、ポケモンが成功例となったメディアミックスは、いわば番組自身をコマーシャルにするという手法と言えるものではないか。ポケモンのアニメそのものがキャラクターを宣伝するコマーシャルとなっている。そうであればこそ、子供を画面にくぎづけにする工夫が一層求められるということになるわけであります。 こうした中で、ポケモンはこれまで、子供も楽しんだし、親も安心して見せられる人気アニメだったわけです。 今回の事件が起こりました。もちろんガイドラインをつくって再びこのような事件は絶対に起こさないということは言うまでもありませんけれども、直接身体的に影響のないものなら何でも許されるというものでもないと思うのです。 今回の事件を引き起こした光の刺激、これは大人のプロデューサーは見逃したようですけれども、大人の目から見て問題ないと思われる表現方法であっても、ぜひもう一度子供の健やかな成長という観点から検討し直す、今回の事件をこういう機会にするべきだと私は思うわけです。そのことがアニメを子供の文化として、ポケモンにしても、多くの子供や親の支持が得られるすぐれたものになると私は考えるわけです。 社長の決意をお伺いしたいと思います。
○一木参考人 今度の私どもの基準は、前にもちょっと御説明いたしましたように、一秒間に三回という民放連の基準に対して、三分の一秒に一回、こうなっているわけです。これは、ならして見れば一秒間に三回になるわけですが、要するに一秒間に三回でも三分の一秒の間にパカパカパカとやれるわけですから、そういうところまで踏まえていろいろやっているわけでございまして、その背景には、ハーディングさんの研究結果、さらにこちらの東京女子医大とかいろいろな病院の研究結果、受診結果、診療結果といいますか、そういうようなデータも入れさせていただいて、そういうものを背景にして、ここなら、ここまで縛ればいいだろう。 例えば、鮮明な赤というのではちょっと漏れるおそれがあるから赤は全部だめにしようとか厳しくしているわけでございますから、小さなお子さんも十分カバーできる。さらに、機械で間に二次チェックを入れますので、これはもう今度は絶対に、絶対にということは申しませんが、視聴者の方の見方もありますし、それが両々相まって、大丈夫な放送ができると確信しております。
○矢島委員 ですから、私がお聞きしたがったのは、実際に身体的な影響のあるようないろいろな手法、表現方法、これは問題があることは今度のガイドラインの中でそれを言っています。今後、このガイドラインというのは、条件によってはいろいろ見直さなければならないところが出てきたらそうするのだというお話もありました。 ぜひ子供の健やかな成長、視点をそこに置きながら、大人の目だけで見ていますと、大人の目では大丈夫だというものが案外子供にはいろいろな影響を及ぼしていますから、子供の文化という観点からぜひ取り組んでいただきたいということなのです。 私は、ずっと今メディアミックスというやり方、ヒットするキャラクターを探し出してこれをテレビを含む多メディアで宣伝して関連商品を売り込む戦略、これにテレビ界も巻き込む中で進行しているということをお話ししたわけですが、こうしたメディアミックスの台頭というのがアニメ全体をコマーシャル化した、それで刺激的画面づくりの要因となっている、こういうことも指摘したわけでございます。 私がアニメの関係者に話を伺ったところによりますと、その方は、「フランダースの犬」などの名作シリーズだとかあるいは「日本昔ばなし」などはキャラクター商品になりにくい、こうした作品は姿を消す傾向にある、こう指摘されたわけです。まさにこのメディアミックスという方法はアニメの文化全体にゆがみをもたらしてしまうのではないかというふうな懸念を私は持つわけであります。 民放連の酒井さんにお尋ねするわけですが、私やはり十二月の当委員会でお尋ねしましたら、ビジネスの手段であるかどうかは、結果として子供たちがそういうグッズを必要というニーズがあるからこたえるということであって、当初からあくまでもビジネスというふうに考えている放送事業者はないというふうに私は思っておりますと答弁されました。 先ほどもお尋ねしたのですが、こうしたメディアミックスの台頭というのが子供の文化としてのアニメのあり方をゆがめるものではないかというふうに私懸念しているわけですが、民放連としてはこの状況についてどうお考えですか。
○酒井参考人 確かに昨年そういうふうにお答えしてございますし、結果として商品、グッズが売れるということはあり得るにしても、当初からメディアミックスの方針として商品を売るために番組を宣伝化するということは、まずあり得ないんじゃないか。 それは、かつての「ジャングル大帝」だとかあるいはアトムですね。アトムなんというのは宇宙科学の先端を行くようなアニメでございまして非常に人気があったけれども、あのアトムのグッズが売れたかという話は寡聞にして私は聞いておりませんし、妖怪の「ゲゲゲの鬼太郎」にしても、あれは子供たちにかなり人気があったわけですけれども、それでも鬼太郎自身のグッズが売れたということも余り聞いておりません。 私は、アニメの子供文化につきましては、妖怪物とか科学物とかヒューマン物とか十何種類に分類して書いたようなものはございますけれども一たまたまポケモンの問題は、二十一世紀を控えまして、宇宙科学といいますか、今の子供たちは非常に科学技術に対して興味を持っておりまして、我々の世代とはちょっと違うんだなという感じを持っております。その番組に関連しまして人気商品という形で開発されていったのじゃないか。メディアミックスという感じからいえば、最初からそれをねらっているということでは、私は必ずしもそう思わないのですね。 それと、メディアミックスというふうな感じでとらえる場合には、媒体の放送と新聞と雑誌とがそういうものをいろいろ、中身によりますけれども、そこからイベントを展開していくという感じでございまして、昨年の答弁でもお答えしましたけれども、最初に商品ありきということはないというふうに私は思っております。 以上でございます。
○矢島委員 そういう考え方に対しては、非常に問題があると思うのです。 というのは、メディアミックス戦略ということを取り上げた報道はこの間たくさんあります。私は今、朝日新聞の三月二十四日だけを取り上げてお話をしたのですが、それは「ポケットモンスター」が大成功した例だ。つまり、ゲームソフト業界が雑誌やテレビなど多メディアを活用してヒット商品をつくっていこう、この戦略、こういう中に今テレビがあるという状況は否定できないと思うのです。 ですから、かつてのいろいろなアニメのグッズがどうだったかということは、そういう戦略というものが今どんどん進められている中なんだから、次元的に違うものがあるということの認識の上に立って、もう一度その問題を真剣に考えていただきたいと私は思うのです。 というのは、コマーシャルの問題が今出ましたけれども、民放連が定めた児童向けコマーシャルに関する留意事項というのがありますね。その3の(3)ですか、「親、教師、番組の主人公や著名人への児童の信頼感を不当に利用して、購買を強いる表現のコマーシャルは取り扱わない。」というのが3の(3)項にあるのですね。 この規定で本当に十分なのかということと、それから、ポケモンもそうですけれども、子供番組のキャラクターがその番組のコマーシャルに出て宣伝する。そうしますと、子供というのは、これは番組の物語とは全く関係ない商品の宣伝だと明確に認識できるかどうか、これは極めて疑わしいわけですね。認識できない。一つの番組の中の、物語の中の場面というようなとらえ方もしてしまうわけであります。 これは、私が放送法五十一条の二を言わなくてもおわかりのとおり、広告放送を行う場合には、放送が広告放送であることを明確に識別することができる、こういうことが書いてあるわけであります。子供番組でキャラクターがコマーシャルに登場するということは、この規定との関係でも問題が出てくるのではないか、私はこのように考えます。 アニメのコマーシャルにキャラクターが登場して宣伝することが日本では当たり前のようになっていますが、アメリカの規定を見ますと、その点は相当厳密に厳しく決めているわけですね。 これは、「TV・雑誌・プロモーション・販促のためのガイドライン」の中に、番組や雑誌のキャラクターを使用する場合というのがあるのです。前文としてこう書いてあるのですね。「人気キャラクターが製品と一緒に登場するだけで子供たちの製品認知が向上することは、調査によって実証されている。TV番組や雑誌の人気キャラクターの広告出演は、番組や雑誌の内容と広告を判別する幼児の能力を阻害し得る。」こう述べているわけで、これは放送法の五十一条の二と大体同じ見地だと思います。 その中の三番目に「子供向け番組中やその前後で、番組に登場するキャラクター(実在・アニメを問わず)を製品やプレミアム、サービスの宣伝に利用してはならない。」それから四番目に「子供向け番組の内容から派生じた製品や関連グッズを、同番組中やその前後で宣伝してはならない。」こう規定しているわけですね。 こういうメディアミックスの現状を考えたときに、アメリカのように、子供向け番組においては、その番組の中やあるいは前後でキャラクターがコマーシャルに登場して宣伝することだとか、あるいはその番組の関連グッズを宣伝する、こういうことも禁止するぐらいの規定をつくってもいいのではないかと思うのですが、民放連としては、この点についてはどのようなお考えですか。
○酒井参考人 まず、広告放送は広告によって識別しなければいかぬという放送基準があるわけですが、その広告放送のありようというのは、広告主とか商品ということによって番組かコマーシャルかがわかればいいというふうな解釈でございますので、必ずしも番組と広告がつながっているような広告ではないというふうに私は思っております。 それから、矢島委員のおっしゃいました児童向けコマーシャルの留意事項につきましては、先ほど御指摘ございましたが、「親、教師、番組の主人公や著名人への児童の信頼感を不当に利用して、購買を強いる表現のコマーシャルは取り扱わない。」ということになっておりまして、不当に利用しているかどうかというのは解釈の問題だと思うのです。私は、不当に利用しているとは必ずしも思えないわけで、その辺が問題だと思いますが、先ほどの外国の例から申しますと、グッズの問題なんかについては、これから放送基準審議会の中で検討させていただきたいというふうに思っています。 アニメーションはあくまでも子供文化であって、先生御指摘のように、子供文化を破壊するような商業行為に走らないように、その辺は十分留意しながら検討をさせていただく。 以上でございます。
○矢島委員 私は、民放連のこの規定の中で、不当にというところですが、その条項だけで十分かということをお聞きしたがったわけです。だから、今後の研究課題として、先ほどのお答えのようにぜひやっていただきたいと思います。 それから、これは最後、お答えは結構なんですが、今度のこのガイドラインを作成するに当たって、やはりアニメ制作現場の意見を聞くということが不可欠だと思うのです。そういう意味では、制作現場を代表する団体、例えばアニメーション事業者協会だとか、あるいはアニメ共闘会議などの意見を聞くということが必要だと思うのです。多分聞かれていないと思うのですけれども、聞きました、ああ、そうですが。ぜひ、そういう部分の意見も大いに取り入れながら、今後いろいろなところの見直しもあろうかと思いますので、そのときに役立てていくような方向も考えていただきたい。このことだけ申し上げまして、終わります。
○坂上委員長 横光克彦君。
○横光委員 社民党の横光克彦でございます。 きょうは参考人の皆様御苦労さまです。最後でございますので。 先ほど、一木社長の説明で、把握できた方だけはもう治療費あるいは見舞い等出された、しかし、先ほど同僚議員の質問の中で、やはりまだ何ら対応されていない方もいるということです。やはり七百人近い方が搬入されたわけですから、こういった方たちは氏名、住所等わかるわけですから、そんなに膨大な人数ではありませんし、そこで、てんかん症とかいろいろな問題もございますので、この問題は公にしないでくれ、治療費も結構ですというような方もそれはそれで結構であるし、一応、対応をこれからも漏れなくやっていただきたい。あるいは、テレビ番組でそういったことも被害者の方たちに説明したりしていただきたい。まず、そのことをお願いしておきたいと思います。 次に、厚生省にお聞きしたいのですが、今回の光感受性発作ですね、大きな被害を受けた方たち、この被害を受けた方たちは後遺症は残るのでしょうか、残らないのでしょうか。
○田中説明員 医学的に、事故的なものは除きまして、一回の発作そのもので何らかの身体的な後遺症を残すということは非常に考えにくいというふうに思っております。また、今回健康被害に遭われた方々で重症の方は少なくて、大半の方々の予後は悪くないというふうに思っておりますけれども、詳細は不明でございます。
○横光委員 先ほどから、今回のポケモンの事件に対して社会的な責任あるいは道義的な責任、これはある、しかし刑事的な責任はまだわからないという御答弁でございました。 私、これにもう一つ、民事的な責任、要するに今回身体に障害を受けた方が現実にあらわれたわけですね。この損害賠償といいますか、民事的な損害賠償責任が今回テレビ東京にあるのかどうか。一木さん、ちょっとお答えください。
○一木参考人 賠償責任の中には、プロダクトライアビリティーというのがありますね。映像ソフトはそれの対象外である、こう思っておりますが、一般に、そのほかで今先生御質問になった点については、まだそういう例がございませんので、実際にそういうことがあってお話を聞いてみてどうなるかということでございまして、今ちょっと早急にはお答えできないということでございます。
○横光委員 これはやはりそういった事態が起きてから対応するのではなくて、今回、損害賠償責任というのは、身体に障害を与えたという損害に対する賠償責任ですね。これは、そういった事態が起きてから考えるのではなくて、テレビ東京としてその責任があるのかどうかということをお聞きしているのです。
○一木参考人 それは道義的にも社会的にも、そういうものを起こしたわけでありますから、身体的に何か障害が出た、医者にかかったという方に対しては、我々の責任としてそれに十分なお見舞いをするということで対処させていただいております。
○横光委員 わかりました。 次に、今回ガイドラインを策定されたわけですが、これはイギリスに次いで基準づくりとしては日本が恐らく世界で二つ目でしょう。これは、アメリカとかドイツとかフランスには設けられていないわけですが、実際このような被害が、アメリカやドイツやフランスにはこういった今回日本で起きたようなことがあったのかなかったのか、お聞かせいただきたいのですが、郵政省。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 今回の検討会でいろいろ御審議いただく過程で、私どもも外交ルートを通じまして関係国にいろいろ事情を調査依頼いたしまして取材いたしましたが、そのような例はございませんでした。 あるいは、この検討会の中で、先ほどから名前も出ておりますハーディング教授あるいは検討会における専門家の御意見を伺いましても、臨床例としてこのような例が学会等で報告されたことはあるけれども、今回のようにいわば社会事象的な現象があったという例は承知していないというふうに、私ども検討会での検討状況として承知しております。
○横光委員 アニメの分野に限らず、映像の分野でアメリカ等は日本よりはるかにいろいろな技術革新とか映像手法とかで進んでいるという気が私はするわけですね。そういった国でそういった事例が起きていない、この理由ですね。これは理由といってもわからないかもしれませんが、何らかの理由があるのじゃなかろうか、その理由は、なぜ起きていないのかわかりますか。
○品川政府委員 今回の中間報告をいただくまでの段階ではそのような分析まで至っておりませんが、この中間報告の提言にございますように、この中間報告書を関係国、これまでいろいろ御協力いただいた関係者の方々、内外に広くお送りしたいと思っております。 それは、一つは、今後のそれぞれの国における参考にしていただきたいということと、日本のアニメにつきまして何か不安を持ったというような報道記事もございましたので、今回の中間報告を見まして、我が国において行政としてもあるいは放送事業者においても万全の措置をとるということを承知していただくという意味でも送りたいと思いますが、その際に、それぞれの国において、ないとすればどういうことなのか、答えていただければの話でございますけれども、送付に際しましてアンケートなども行って、いろいろ情報を収集したいと考えております。
○横光委員 例えばアメリカでは、そういった局が、そういった放送事業者がガイドライン等をつくるのではなく、むしろ制作現場の制作事業者がみずからいろいろな規律の中でつくっているという話を聞いておりますが、そういうことは本当なんでしょうか。
○品川政府委員 今現在、私承知しておりませんので、その点も今後調査させていただきたいと思います。
○横光委員 これはコストの問題もあるのじゃなかろうか。例えば、アメリカのアニメというのはディズニーに代表されるようにより動きが緩やかですね。緩やかということは、それだけこま数がかかるわけです。金がかかるわけです。 日本の場合はまだまだ、そういった意味ではアメリカに比べたらぎくしゃくした動きになっている。そして、それはコストの問題だと思うのですね。例えば「もののけ姫」なんというのはそういった意味では非常に滑らかな動きであるし、すばらしい。相当経費がかかったんだと思いますよ。 ですから、そういったコストの問題が日本の制作現場の中で、つい手法とか技法等に力を入れてしまうということは考えられませんか。民放連の酒井さん、お願いします。
○酒井参考人 制作コストの問題というのは、現実にアニメをつくっている方々と民放連の間で一、二回毎年話をする機会がございますけれども、制作費をアップしてくれという要望はございます。アニメーションセル画をかいていって、制作費が安いと、今おっしゃられたようにぎくしゃくした画面になってしまう。何枚も何枚も積み重ねていくことによって流動的というか滑らかな絵ができるのは事実でございますけれども、まあ、今景気も不況のさなかでございますし、民放の経営も、先ほどはちょっとおしかりを受けたのですが、苦しい中にあってどうやって合理化し、なおかつデジタル化の経営問題に対処していくか、そういう事態でございます。 ただ、アニメーションは日本の文化でございますし、世界の六〇%、七〇%なりのシェナを占めているという状況でございますから、日本の文化を知ってもらうためにはこれからも海外への輸出というのが重要でございますので、制作費の問題については、例えばATPさんがそれをおやりになっているのか、あるいはJACさんか、団体がございますけれども、その辺と交渉といいますかお話をしながら改善できればというふうに思っております。以上でございます。
○横光委員 今回のガイドラインの策定に当たってイギリスの基準を参考にしたということでございますが、イギリスのガイドラインより赤という色の規制ということではかなり厳しいわけですね。これまで研究が十分尽くされていないため、今回のガイドラインの策定の中でまだまだ今後の課題として残ったようなものがあればちょっと御説明いただきたいのですが、酒井さん。
○酒井参考人 現段階では、NHKさんと協力して、これがベターだというふうに思っております。ただ、ベストというふうには思っておりませんので、したがいまして、これからもいろいろ論議しながら、改正すべき点が生じた場合には改正していきたいというふうに思っておりますし、NHKさんと私どもでつくっているこの検討委員会というものは存続して、今後とも情報交換を続けていくという所存でございます。 以上でございます。
○横光委員 私は、今回こうして人体的な影響が出た以上、やはりガイドライン策定というのはやむを得ないなという気がいたしているわけですね。 そして、今回のガイドラインは、技術的な視点から放送番組の映像表現について守るべき基準を定めたと思うのですが、これは正直申しまして、制作者サイドからするとかなり厳しいと思います。一秒間に三回を超える点滅が必要なときは五回を限度とする、また、二秒を超える使用を行わない。この前のポケモンのときには一秒間に十二回点滅したわけですから、それが最大四秒間続いた。そういったいわゆる表現の手法が今回ガイドラインによって狭められるわけですね。これはやむを得ないガイドラインとはいえ、表現に対しては非常に影響を与える。 確かにアニメの場合、そういった手法が非常に視聴者に印象強く引きつけるという手法であるならば、もっともっとこれからそれを活用しようと思っていた制作事業者にとっては、それがもう使えなくなるわけですから、いろいろな意味で表現には影響を与えるという気がするわけです。 とりわけ制作現場の方たちには、先ほどNHKのお話にございましたように、なぜこういうことが必要なのかということを懇切丁寧に説明して納得していただく、これが表現の自由の一番根底であろう。ここに疑問を持ってしまったら私は大変なことだと思うのです。ですから、なぜ光の点滅を規制するのか、なぜ赤の色には注意しなければならないのか、先ほどお話ございましたように、肉体的にも、いろいろな医学的な側面からの説明とかいうことも含めて放送現場での懇切丁寧な説明をしていただきたい、私はこのように思います。 また、これはセルアニメーション以外の映像の表示手法、映像表示等、今後の予定、郵政省ではそういうふうに放送番組制作者とまだ検討するということでございますが、セルアニメーション以外といいますとすべての映像番組ですか。
○品川政府委員 お答え申し上げます。 今検討会で今後の検討課題として想定されておりますのは、今回のはいわばアナログアニメでございましたけれども、デジタルアニメーションの場合にどう変わるのか、それからコンピューターグラフィック、それから実写そのもの、先ほど木漏れ日のお話がございましたけれども、そういったもの、それから立体映像、あるいはバーチャルリアリティー、こういったところが主たる表示方法、表現方法について研究しておいた方がいい課題ではないかなというふうに挙げられております。
○横光委員 先ほども申しましたけれども、やはり今回のガイドライン策定は私はやむを得ないと思います。しかし、今回の規制は、限定的な部分で、極めて限定的に行うべきものであってほしい。そして、これが番組一般を規制するようなことにつながらないように心からお願いを申し上げまして、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○坂上委員長 この際、参考人に一言お礼を申し上げます。 参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。委員会を代表して、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 ————◇—————
○坂上委員長 内閣提出、電気通信分野における規制の合理化のための関係法律の整備等に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。自見郵政大臣。 ————————————— 電気通信分野における規制の合理化のための関 係法律の整備等に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○自見国務大臣 電気通信分野における規制の合理化のための関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国経済の体質を強化し、活性化を図るためには、我が国経済全体の構造改革を進めていくことが必要でありますが、特に、リーディング産業としての電気通信分野においては、市場構造の改革を大胆に実現していくことが極めて重要であります。電気通信分野における構造改革の具体策につきましては、昨年十一月十八日に経済対策閣僚会議で決定された「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」において種々の規制緩和策を盛り込んだところでありますが、これらの施策を確実に実現することにより、強靱で活力に満ちた日本経済の実現を図ることを主な目的といたしまして、今般、この法律案を提案した次第であります。 次に、この法律案の概要について申し上げます。 まず、国際電信電話株式会社について、特殊法人としての根拠法であります国際電信電話株式会社法を廃止し、同社を完全に民営化することとしております。 次に、電気通信事業法及び電波法の一部改正の内容であります。 その第一は、第二種電気通信事業者について、一定の要件のもとで、みずから設置した端末系伝送路設備を用いて電気通信役務を提供することができるようにすることとしております。 第二に、国内業務を営む特別第二種電気通信事業について、現行の規模基準を廃止し、専用回線を介して公衆網を相互に接続して不特定かつ多数の者に音声を伝送する電気通信役務を提供する第二種電気通信事業に限定することとしております。 第三に、第一種電気通信事業者が定める料金について、現行の認可制を原則届け出制とするとともに、地域通信市場において利用者に及ぼす影響の大きい電話等の基本的なサービスに関する料金については、郵政大臣が基準値を定め、その基準値を超えることとなる場合には、郵政大臣の認可を要することとしております。 第四に、端末機器及び無線設備が技術基準に適合することの認証制度について、内外の民間事業者による無線設備等の点検結果の活用、一定の要件を満たす外国の証明機関による証明の受け入れ及び工事設計を単位とする技術基準への適合性の認証ができるようにすることとしております。 以上のほか、免許を要しない無線局の要件を緩和するなど所要の改正を行うこととしております。 なお、この法律は、それぞれの改正内容に応じ、施行の準備に要する期間を勘案して、公布の日から一定期間経過後の政令で定める日から施行することとしております。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○坂上委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会 ————◇—————