石炭対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/06/04
会議録
○赤松委員長 これより会議を開きます。 石炭対策に関する件について調査を進めます。 この際、石炭鉱業審議会合同部会企画小委員会報告書について、政府から説明を聴取いたします。資源エネルギー庁篠原石炭・新エネルギー部長。
○篠原政府委員 去る五月二十八日に、石炭鉱業審議会政策部会、経営部会、需給・価格部会、技術部会の四合同部会のもとに設置されました企画小委員会におきまして、平成十年度から平成十三年度までの基準炭価等のあり方及びそれ以降の石炭鉱業のあり方に関する報告書が取りまとめられました。 報告書の概要について御説明申し上げます。 第一に、日本は石炭供給の約九七%を海外からの輸入に頼っており、今後のアジア域内及び我が国の石炭需要を考えた場合、海外炭の安定供給の確保は引き続き重要な課題であるとされました。 第二に、国内炭の役割についてでございますが、国内炭の量的な役割は相当程度縮小してきております。一方、国内炭鉱技術につきましては、我が国の炭鉱は、深部かつ厳しい採炭条件下で操業を続けており、技術レベルは世界的にも高いものと評価されております。 こうした中で、海外炭安定供給のため国内炭鉱技術は一定の貢献をしており、とりわけ、海外炭鉱に対し保安技術等についての協力を一定期間は行うことが必要であるとされました。 なお、海外炭安定供給の確保を図るためにはさまざまな手段があるので、国内炭鉱が存在すること自体はそのための必須条件ではないが、一つの要素であるとの指摘がございました。 第三に、国内炭鉱のコスト負担についてですが、二炭鉱とも九年度以降コスト引き下げ努力を継続し、十四年度以降においてトン当たり一万二千円程度にまでコスト引き下げを行うことを表明されました。しかしながら、それでも現状の海外炭の価格や為替レート等を勘案すれば約二倍の差があり、さらなるコスト削減努力が必要であるとの指摘がございました。 さらに、エネルギー政策とは別途、国内炭鉱が地域、雇用に及ぼす影響についても配慮が必要とされました。 第四に、十三年度までの基準炭価のあり方についてですが、炭鉱会社のさらなるコスト削減努力が行われることを踏まえ、炭鉱会社の構造調整を円滑に進められる額の引き下げを行うこととするとの観点から、十年度はトン当たり千二百円の引き下げとし、十年度を含む十三年度までの構造調整期間内にトン当たり三千円強の引き下げを行うことが適当であるとされました。 第五に、十四年度以降の内外価格差に係る国内炭のコスト負担については、大要以下の二つの意見がございました。 一つ目の意見は、十四年度以降は自由取引にすべしとするものであります。この理由としては、電力業界は電気料金の内外価格差の是正に向け厳しい経営努力を行っており、燃料についても海外炭並みの価格とするべきであるという意見や、既に国際的にフリーかつオープンな石炭市場が存在するため、石炭の安定的かつ経済的な調達は確保できるとする考えなどが挙げられました。 もう一つの意見は、国内炭鉱の存続を図るため、十四年度以降も内外価格差について、電力業界による国内炭引き取り協力を含め、国民全体で負担を共有すべしとするものであります。この理由としては、国内炭鉱は、技術面で国際的な石炭の安定供給や我が国への海外炭の安定供給の確保に一定の貢献をしているという考えによっております。 この点については意見の集約を図ることかできませんでしたがへ報告書においては、今後、石炭火力発電所の中長期的な稼働状況の見通しと国内炭供給との関係、次に、炭鉱コストのさらなるコストダウンの努力、国民経済的負担としてエネルギー政策の観点からの国の支援の是非、さらには、地域、雇用対策の観点からの自治体の支援などについて、さらなる検討が必要であるとの指摘がなされました。 最後に、これらの検討課題については、今後、現行の石炭政策であるポスト八次策の円滑な完了に向けての石炭政策全体の議論の中で検討することが適切であるとの指摘がなされました。 当省といたしましては、早急に石炭鉱業審議会を開催し、約一年をかけて検討をお願いしたいと考えております。 次に、昨日三日、石炭鉱業審議会政策部会、経営部会、需給・価格部会、技術部会が開催されまして、今御説明申し上げました石炭鉱業審議会企画小委員会報告書に基づきまして、平成十年度基準炭価等が答申されましたので、これもあわせて御説明申し上げます。 お配りしました資料に、昨日答申をいただいた基準炭価が示されております。企画小委員会報告書において、十年度はトン当たり千二百円の引き下げを行うことが適当である旨記載されたことを受けまして、北海道から九州まで、地域別に設定されます基準炭価のうち、六千キロカロリーの品位のものにつき、消費税抜き価格から千二百円下げることが決定されました。なお、五千キロカロリーにつきましては、カロリーの比率に応じ、千円の引き下げとなっております。 以上でございます。 —————————————
○赤松委員長 石炭対策の基本施策について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石崎岳君。
○石崎委員 自由民主党の石崎岳であります。今御報告がありました石鉱審の企画小委員会の報告について御質問をさせていただきます。 この石鉱審企画小委員会は、一年間かけて議論をしてきたということであります。十三年度までの基準炭価のあり方及び十四年度以降の石炭鉱業のあり方について、本来であれば結論を一年後に得るはずであったということでありますが、この一年間という期間、議論をする時間としては、ある意味では十分長期間の時間であろうというふうに私は思います。 五月二十八日、報告書を拝読させていただきましたが、正直言いまして、一年間の議論の結果、集約がこの程度なのかなという、やや落胆の印象を持ちました。もちろん、その議論を多とするものでありますが、内容を読ませていただきますと、既にいろいろ出尽くしている議論を集約した体裁になっております。 審議会の仕事、役割、これはいろいろあると思いますが、論点整理、議論の集約ということだけではなくて、やはり国策、国の政策の方向性を示すということが大きな役割であろうというふうに思います。一年前には、この時期までに結論を出そうという意気込みでやっていた。ところが、その途中で結論を先送りせざるを得なかったということでありますが、なぜ今回結論が出なかったのか、あるいは、その背景といったものがどういうところにあるのかをお聞かせ願いたいと思います。
○篠原政府委員 今回の報告書におきましては、平成十三年度までの基準炭価のあり方につきましては一定の方向を示していただきました。しかしながら、平成十四年度以降の石炭鉱業のあり方につきましては、十四年度からの完全な自由取引を求める意見と、国内炭鉱存続のための国民経済的負担を行うべきとする大きく二つの意見に分かれまして、集約することができませんでした。 さらに、昨年六月、企画小委員会の審議を始めて以降、検討期間中に、昨年十二月の京都におきますCOP3の会議の結論を踏まえまして、石炭を初めその他のエネルギーを取り巻く情勢が相当程度変化してきておりまして、関係の審議会でいろいろな審議が行われているということも事情にございました。 また、国の支援の問題につきましては、今後行われます石炭鉱業審議会の場において検討が行われるということもございまして、今回、関係者の合意は得られなかったものでございます。
○石崎委員 COP8によってエネルギー情勢が変わったのではなくて、そういう論点はその前からもう十分にいろいろ議論されていた点であろうというふうに私は思います。 本日の質疑を準備する段階で、企画小委員会の昨年第四回の会議、それから第八回の議事内容について資料請求をいたしましたが、資料を出していただけないということがございました。大きな問題を含む点がありますので、ぜひ委員長の方で第四回と第八回の企画小委員会の議事概要について資料を提出していただくよう御配慮をお願いします。
○赤松委員長 ただいまの件につきましては、後日理事会で御検討、御審議させていただきたいと思います。
○石崎委員 さて、その企画小委員会報告でありますが、平成十四年度以降の石炭鉱業のあり方、これがもちろん最大のポイントでありますが、この中で、特に内外価格差にかかわる国内炭のコスト負担についての記述がございます。そして、先ほど報告がありましたように、それを自由取引にすべきだという声と、逆に国民全体で負担を共有すべきであるという両論の併記になっております。 自由取引といったことで、現存の太平洋炭鉱、池島炭鉱、この国内に残されたわずか二つの炭鉱は自由取引という形態で存続が可能でしょうか。
○篠原政府委員 今回の企画小委員会報告書におきまして、国内二炭鉱は平成十四年度以降におきましてトン当たり一万二千円程度までコスト引き下げを行うということを表明いたした次第でございます。しかしながら、現在の海外炭の価格及び為替レート等を前提といたしますれば、依然として海外炭との間で約二倍の価格差が存在すると見通されているところでございます。 そのため、御質問がございました平成十四年度以降において完全な自由取引にした場合、国内二炭鉱の存続は困難というふうに私どもも考えております。
○石崎委員 国内二鉱、自由取引の場合は存続はできないという政府の見通しであります。 そうすると、もう一方の国民負担、国民全体で負担を共有すべきという意見もありましたが、国民負担とする場合、この二鉱を存続させる場合に概算で幾らぐらいの支援が必要なのか、この数字をお示しいただきたいと思います。 〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕
○篠原政府委員 石鉱審の企画小委員会においてお示しいたしました試算によりますと、平成十四年度において、仮に国内炭価格が供給量三百五万トンで一万二千円となった場合の試算でございますが、まず海外炭価格を火力発電所の海外炭価格の平均購入価格とした場合でございます。海外炭の価格、為替レート等が現行のままであるという前提で試算いたしますと、国民経済的負担額が年間百八十八億円となっておりまして、国民一人当たりに換算いたしますと年間百五十円程度の負担となっております。 また、現行の揚げ地火力発電所の実態に合わせまして、海外炭価格をコールセンター経由の価格といたしました場合には、炭価が一万二千円になりますと、国民経済的負担額は年間百四十六億円となりまして、国民一人当たりでは年間百十七円の負担となるという試算が示されております。
○石崎委員 今二つの場合、自由取引にした場合は国内二鉱は存続が不可能である、それからある程度国民負担をせよという場合には今示された数字、百八十八億か百四十六億か、これはシミュレーションですから、為替等変動要因がたくさんありますけれども、そういうことで、企画小委員会の二つの意見、自由取引か国民負担で共有すべきかという二つの両論について、通産大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○堀内国務大臣 委員の御指摘のように、石炭鉱業審議会小委員会におきまして、昨年の六月以降、先ほどの御発言では大変御不満のようではございましたが、九回にわたりまして精力的に御審議をいただいたわけでございまして、五月二十八日に報告書が提出をされました。 この報告書におきましては、平成十三年度までの基準の炭価のあり方、こういうものについては一定の方向性というものが出されたわけでございますけれども、平成十四年度以降における国内炭鉱のコストの負担というものについては、御指摘のとおり、平成十四年度以降は完全に自由化すべしという御意見と、内外の価格差について国民負担とすべしという意見と、両方に分かれているわけでございます。 今後、この小委員会の報告書を踏まえまして、早急に石炭鉱業審議会を開催をいたしまして現行の石炭政策、ポスト八次策でございますね、これの円滑な終了に向けての石炭政策全体の議論をする中で、引き続きこの問題に関しての議論を行ってまいりたいと思っておりますが、そういう際には、委員の御意見、この委員会における御意見などを十分に尊重しながら取り組みをさせていただきたいというふうに思いまして、同時に関係者の間の合意が得られるように努力をしてまいりたいと思っております。
○石崎委員 今後の議論の推移を見るという大臣の御姿勢でありますけれども、企画小委員会の報告の中にさらなる検討事項という項目もありまして、国の支援について検討する、それから自治体の支援について検討するといったような項目もあります。 つまり、国内二鉱が存続するためのスキームといったものを考えた場合に、いろいろなことが考えられますが、現状のように、ある意味で国内の電力業界に負担をさせるというような手法というのは否定的な意見が多いようであります。それ以外にどういうことで存続が可能かといった議論がこれから続くのであろうというふうに思いますが、その場合の国の支援、それから自治体の支援という、わざわざ検討事項としてこういう項目が挙げられていますので、この点について、ぜひ大臣の見解もお聞かせ願いたいのです。 〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕
○堀内国務大臣 ただいまの御指摘のとおり、企画小委員会の報告書におきましては、さらなる検討が必要という事項といたしまして、国民経済的な負担としてエネルギー政策の観点からの国の支援の是非という問題が挙げられておりますが、これは、現行のポスト八次策の石炭政策におきまして、九〇年代を石炭鉱業の構造調整の最終段階と位置づけておりますことから、平成十四年度以降というものは、構造調整という観点からではなくて、国民経済的負担というものに見合うエネルギー政策上の意義づけというものがあって初めて国の支援がなし得られるという意味が込められているというふうに考えております。 同様に、地域あるいは雇用対策の観点から、自治体の支援の可能性ということが挙げられております。これは、炭鉱の存在しておる地域の地域経済あるいは地域の雇用との関係、こういうものを考慮いたしまして、当該の炭鉱が存在する地域の自治体による支援の可能性を検討すべきではないかというような意味合いが込められているものと認識いたしておりまして、この二つの問題についてのこれからの検討に取り組まなければならないと思っております。
○石崎委員 そこで、石炭政策というものがあります。現在はポスト八次とも新石炭政策ともいろいろ言われておりますが、第九次という言い方はしていない。つまり、この先はないというようなニュアンスでそういうネーミングをしているのかなという印象もあります。この石炭政策があるゆえに基準炭価というものがあり、あるいはそれ以外にも産炭地振興あるいは離職者対策、いろいろもろもろの政策がパッケージになってへそういう石炭政策という中で今の国の炭鉱というものが存続、存在をしているわけでありますが、その十四年度以降のあり方とも関連して、この石炭政策というものはもう十三年度で終わってしまうのか、その後石炭政策という、そもそもそういう政策はもう存在しない、継続はしないということを政府の方で考えていらっしゃるのかどうか。 北海道など空知とか旧産炭地の自治体などからは、炭鉱がほとんど閉山しましたから、その跡地あるいは離職者等々、すべての対策について十三年度までにすべてやり終えるということは不可能であるという声がもう圧倒的であります。そして、石炭政策がなくなった後、あとは自治体でやりなさいということになると、非常に財政力が乏しい中で、自治体がかぶる負担というのは大変過酷なものになろうというふうに思いますが、この石炭政策というスキーム、仕組みというものは平成十三年度で終わりで、その後はもうないのだということなのでしょうか。
○篠原政府委員 現行のポスト八次策に基づきます石炭政策、すなわち構造調整政策、産炭地域振興施策、鉱害対策、労働対策等につきましては、各般の総合的な施策の実施によりまして、所要の成果をもたらしつつあるというふうに認識しております。 現行の石炭政策につきましては、ポスト八次策の答申におきまして九〇年代を構造調整の最終段階と位置つけておりまして、十四年度以降においては、石炭の構造調整に係る施策を行うことは予定いたしておりません。また、産炭地域対策、鉱害対策につきましても、十三年度の法期限切れに伴いまして、平成十三年度末をもって完了することといたしております。 いずれにいたしましても、現行の石炭政策を円滑に完了させるべく、平成十三年度までの間、石炭鉱業構造調整政策、産炭地域振興対策、鉱害対策等々の着実な実施に最大限の努力を払うというのが今の政府の考え方でございます。
○石崎委員 それは一つの行政的な見方だろうというふうに思います。 労働大臣もお見えでありますが、昨年、三井三池が閉山をしたばかりということであります。その離職者対策というような労働省所管の施策というものも、北海道も含めてですが、平成十三年度ですべてやり終える、終了するという見通しに立っておられますか。
○伊吹国務大臣 私は、実は率直に申し上げて、先生方のように、お地元の事情もあり、この問題に鋭意取り組んで勉強し、研究してこられた方々と違いまして、必ずしも十分、先生方のレベルまでの知識はありませんが、今のお話を伺っていて、米の自由化というか食管のときと同じような議論だなという感じが、率直に私はいたしました。 そこで、平成十三年までの対策というのは、御承知のように、閉山あるいは合理化、こういうものについて三年間の対策をやり、そしてそれが三年を過ぎれば一般の失業対策に移っていくという仕組みで今行われているわけで、十三年で仮に終了したとして、その三年前までに太平洋あるいは松島池島炭鉱の問題が処理されていなければ、当然政府として、三年間の責任は、今の法律の趣旨からいえば負わねばならないと私は思うのです。 それよりももっと大切なことは、結果的に、食糧だとかエネルギーだとか、石炭の皆さんもエネルギーの構造変換の中で大変な御苦労をなすってこられた。しかし、今も石炭というのは日本は現に使っておるわけですね、使っておる中の九十何%は輸入に頼っているわけですね。ですから、このあたりの大きな枠組みを、地域を超えて国家として、実はエネルギー対策としてどう考えるのか、あるいは国際的な枠組みの中でどういうふうに国家の存在というものを考えてやっていくのかということを、まずやはり通産省を中心に、政府として決めるのが筋だと私は思います。その中で、残していくということであれば、離職者対策として国民のお金を使うのか、残していくための対策としてお金を使うのか、これは政策の選択の問題だと私は思います。 したがって、今のままの政策で続けていかれるという考えを通産省がお持ちであるのならば、十四年で切る、もし仮にそういうことになれば、法の趣旨からいって、少なくとも三年間は労働省としてはやはり責任を、十四年の前の三年間、つまり十一年までにすべて閉山とかなんかという状況になっていれば十四年までですから、それはそれでいいと思いますが、十二年とか十四年とかということになれば、今の法の精神からいって、労働省はやはり三年間の責任は負わねばならないのかなと私は実は個人的には思っているわけです。
○石崎委員 ありがとうございました。 中沢先生は地元でありますが、空知の旧産炭地の自治体、大変御苦労されていろいろ運営をされているということであります。その中で、炭鉱があちこちにありました。これがすべてもう閉山をしてしまったということで、炭鉱の、残った施設というものがそこかしこに点在をして、ある意味で、ある部分廃城と化しているということがあります。景観上、見ていて非常にむなしくなってくるような景観であります。 不用となった炭鉱施設を自治体が除去する、撤去する場合の支援策としては産炭地域振興臨時交付金といったシステムがありますけれども、地元の自治体からは、交付金の基準について、非常に厳しい枠がはめられていてなかなか難しいという声がいろいろ聞かされております。支援の基準では支援の対象外となってしまう施設が非常に多いという不満があります。例えば、国有地に施設が残っている場合でありますとか、あるいは土地利用計画といったものが明確でなければだめだといった基準がありますが、土地の全体の利用計画を作成するということは、自治体としてはすぐにはなかなか難しいという面があるように聞いております。 そこで、この産炭地域振興臨時交付金の基準というものを改正する、あるいは緩和するということで不用施設の撤去ということを促進するといった考えはないでしょうか。これも十三年度までにやってしまわなければならないわけでありますけれども、現状のままだと十三年度までに全部撤去するということはもう無理だといった情勢の中で、基準を改正してそれを促進するという考えはありませんか。
○篠原政府委員 ただいま先生から御指摘いただきましたとおり、空知地域には、選炭場、鉄塔・炭鉱事務所等の不用炭鉱施設が点在していることは私どもも承知いたしているところでございます。 当省といたしましては、市町村がこれらの施設を取得いたしまして、地域開発計画に基づいて除却または保全事業を実施する場合に、土地の有効利用を促進し、地域振興を図るという観点から、平成五年度より新たに産炭地域振興臨時交付金の中に、産炭地域振興街づくり基盤整備不用施設除却等調整額、こういう制度を設けまして、支援してきたところでございまして、これまでも相応の成果を上げてきたというふうに思っております。 ただ、ただいま先生が御指摘いただきましたとおり、現行基準では支援対象とならない施設があるということも事実でございます。国の財政状況が極めて厳しいということを前提にせざるを得ませんけれども、今後とも地元自治体による除却事業等を引き続き支援いたしますよう努めますとともに、御指摘ありました支援対象外の施設につきましては、地元におきます取り組み状況等を踏まえて、適宜適切に検討を今後行ってまいる所存でございます。
○石崎委員 今の点も、十四年度以降、そういうスキームがなくなってしまうということについて、自治体は非常に不安を感じている面があります。 もう一つは財政状況でありますが、旧産炭地の自治体、軒並み財政状況が悪化をしている、財政力指数が低下をしているというのは御案内のとおりでありますけれども、地元からは、起債の借りかえといいますか、負担が非常に重い、利子負担も重いということで、公債費の平準化等々の目的のために、起債の借りかえ要望というものが出ておりますけれども、そういうことを可能たらしめる方策というのはないのでしょうか。
○岡本説明員 お答えをいたします。 公債費の平準化につきまして、産炭地域の市町村の皆様方から常々御要望をいただいております。 地方債におきます民間資金の調達方法といたしましては、証券を発行する方法と、金融機関と相対で、証書を入れて借り入れる方法がございますが、市町村の借り入れの約八割は証書の方式で借り入れられております。こういう場合の借りかえなりの平準化の措置をとるためには、相対のものでございますので、個々の地方債の引受金融機関との交渉によることになります。しかし、民間資金でも、証券を発行する場合でございますと、その証券が流通しておりますので、投資家の信頼保護の問題から、事実上なかなか難しいというお話もございます。 また、政府資金につきましては、民間では調達できない長期、低利の安定した資金を供給するという政府資金の性格から、一般的に借りかえは認められておりません。ただ、公営企業の金融公庫資金につきましては、一定の上水道、下水道等の事業につきまして借換債の措置を講じておりまして、産炭地域の市町村にも御活用いただいておりますし、私どもとして、今後とも御要望も踏まえ、対処してまいりたいというふうに考えております。 自治省といたしましては、これまでも産炭地域の地方自治体の財政運営に支障が生じないように、所要の交付税措置や地方債措置を講じてまいっておりますけれども、今後ともよく実情をお伺いし、御指摘のように、財政状況、非常に厳しいものがございますので、関係地方団体の財政運営に支障が生じないように対処してまいりたいというふうに考えております。
○石崎委員 残り時借か少なくなってきました。 先ほども御報告がありましたが、国内の残る二つの炭鉱は、平成十四年度まで一万二千円の炭価実現ということで努力をしている。今回も千二百円下がった。去年は千円下がった。残り三年間で三千円ぐらいですか、また下げるということであります。今一万七千幾らという炭価をあと数年で一万二千円まで下げるという、大変な努力を強いられるといいますか、これはある意味では当然のことでありますけれども、それだけ努力をしているということであります。企業側も努力をするというふうに宣言をしているわけでありますが、それはとりもなおさず、平成十四年度以降も存続をしたいという強い意思があるから、それだけの努力をする、コストダウンをするということであります。その前提があるからそういう努力ができるということであります。 そういう点で、国の方は、一万二千円まで下げなさい、そういう指針といいますか、今回の企画小委員会の報告でもそういう方向性を出した。そうすると、では、その後はどうなんだ、一万二千円まで下げなさいと言いながら、その後は知りませんよということではなかなか済まないのではないか。存続という目的のためにそれだけのコストダウンをせよという政策の連続性というものがあってしかるべきではないかというふうに私は思いますけれども、二鉱存続に向けた大臣の御所見を、ぜひこの機会にお聞かせ願いたいと思います。
○堀内国務大臣 石鉱審の企画小委員会におきまして、ただいま委員の御指摘のように、両炭鉱から、親会社あるいは関係会社一致協力のもとに今後ともコストの引き下げを行って、平成十四年度以降においては一万二千円程度までコストを引き下げるという表明がなされております。しかし、それにいたしましても、依然として海外炭との間では約二倍程度の価格差が存在するというような見通しになっておりますことからも、今後さらなるコスト削減の努力が必要というふうに指摘をされているわけでございます。 今後は、早急に石炭鉱業審議会を開催いたしまして、現行の石炭政策、いわゆるポスト八次策の円滑な終了に向けての石炭政策全体の議論の中で、さらなるコスト削減の可能性などいろいろな問題がございますが、企画小委員会の報告書において指摘された検討課題について引き続き議論を行っていただいて、関係者間の合意を得られるように努力してまいりたいと思います。 御指摘のように、やはりコストダウンをして取り組んでいこうという意欲を持って取り組まれているような熱意や、またその成果というものを無視するようなことはなかなかできないことではないか、それが政治ではないかというふうに思っておりますが、その結論が出るような状況に向かって、皆様方の大いなる努力をひとつお願いを申し上げたいと思っております。
○石崎委員 それが政治の役割であり、大臣の役割であるというふうに思います。 企画小委員会では、自由取引か、あるいは国民負担によるサポートかという二つの論点が示されております。それをどちらを選択するかということは、最終的にやはり政治の判断であろうというふうに思います。 そういう点を考えた場合に、先ほど申しました企画小委員会における議論といったものを国会に報告をしない、資料を開示しないということは非常に問題があるというふうに思っております。企画小委員会、石鉱審だけですべての結論が出せる問題ではありませんので、その議論を国会と共有をしながら、国会の場でも議論を深めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 質問を終わります。
○赤松委員長 次に、鰐淵俊之君。
○鰐淵委員 私は、自由党の鰐淵と申します。 きょうは、大臣の御出席をいただいておりますので、与えられた時間は二十分でございますから、本当にエキスの部分だけを御質問いたしまして、所感をお伺いしたいと思います。 今、石崎委員の最後の質問に対しまして非常に前向きな答弁をいただいて、いや、これは脈があるなと思ったわけでありますが、皆さん聞いておられますので、さぞお喜びのことと思っております。 さて、私は大臣に今お伺いしたいのは、石鉱審の実際の答申といいましょうか、審議の仕方が、先ほどの委員のお話にもありましたように、もう少し突っ込んだいわば将来の話が出てくるのではないか、こう私は期待しておりましたが、しかし、それは基準炭価の三千円、とりあえずは千二百円下げる、こういう結論は出ておりますが、稼行炭鉱についてどうするかということについては、はっきり明瞭になっておらない。 そこで、これまで石炭政策は八次までやってまいりましたが、その間、閉山に次ぐ閉山でございました。しかし今日まで、閉山しても、今わずか二鉱ですが、炭鉱は残ってきたわけであります。しかし私は、この次のポスト八次ということになりますと、この炭鉱を残すのか、全くなくしてしまうのか、皆無にしてしまうのか、そういう岐路に立った、いわばこれまでと違った考え方に立つ石炭政策のあり方ではないかと私自身考えております。 そこで、第一点。一体、日本の炭鉱の存続につきまして、市場論理でいくならば、篠原部長がるる説明あったように、私はあの石鉱審の文書を見ましても、どうも悲観せざるを得ない。なぜならば、自由市場にし、コストを削減していく、どこまで削減していけばいいかというと、とどのつまりグローバルスタンダード、いわゆる国際価格と同じでなければならないといういわゆる経済のベースの物の考え方でいけば、国内炭鉱の存続は不可能になってくるのではないか、私はこのように思います。 そこで、政策的な意味合いで、日本のエネルギーの中でこれまで果たしてきた炭鉱の役割、それから、今二鉱の持っている炭鉱のいろいろ技術面あるいは研修面、あるいはそういったハイテクノロジー、ソフトエンジニアリングも含めまして、そういったものも大切にすることによって、海外炭がこれから一億数千万トンの輸入もあるということでございますから、十分それに足る稼行炭鉱は国としても必要だ、こういう観点を私は持っていただきたいと思っておるわけでございますが、この点につきまして大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○堀内国務大臣 先日取りまとめられました石炭鉱業審議会企画小委員会、先生方のお手元にもお配りしてございますが、この報告書におきましては、世界の石炭需給の安定と我が国への石炭の安定供給確保のために、海外炭鉱に対して技術協力を今後一定期間は行うことが必要であるということを言っておりますが、しかし同時に、安定供給確保策としては他にもいろいろな手段がある、そういう意味から、国内炭鉱が存在すること自体が、海外炭というものの安定供給確保を図るための必須条件ではないというふうに書いてございます。ただ、一つの大きな要素ではあるということになっておりまして、一つの問題として大きく存在の意義を持っているものだというふうには思います。 一方では、国内炭鉱に係る負担につきましては、十四年度以降は完全な自由取引を求めようという御意見と、何らかの形で国民経済的な負担を求めるべきだという御意見とに分かれておりまして、これまた自由市場経済だけでもってすべて割り切っていくべきだという意見でまとまっているわけではございませんので、そういう国民経済的負担を求めるという意見も片方にございまして、これまた一つの傾聴すべき御意見だというふうにも思います。 そういう中で、その二つを中心にこれからも検討をしていくことになるというふうに思います。 今後は、石炭鉱業審議会の本審議会の方を開催いたしまして、現在の炭鉱政策で言うところのポスト八次策の円滑な終了というものに向けての石炭政策全体の議論、こういう中で引き続き、今委員の御指摘をいただきましたような問題についても議論を行ってまいりまして、関係者の合意が得られるようにしてまいらなければならないというふうに思っているところでございます。
○鰐淵委員 この石鉱審の結論がまた一年先に延びているような状況でありますが、私は、延びてもいいのでありますが、今のように両論併記ということになれば、審議会は一生懸命議論されて、その労を多としますけれども、結論が出てこない。両論併記になれば、どこが結論を出すかというと、やはり通産省が出さなくてはいけないわけです。 ですから、一年待てば、この石鉱審の中で、稼行炭鉱はもうだめです、あるいは稼行炭鉱はかくかくしかじかの理由で存続できます、こういう二者択一の結論というものを出していただかなくては、平成十三年には石炭の諸法がすべて期限切れになるわけです。そうしますと、実際今稼行炭鉱は、近くになってからもうだめですよと言われても、三井三池の状況を見ればわかるとおり、準備に相当な年数がかかるのです。 ですから、政府で早く結論を出さなければ、やる方も一体いいのか悪いのか、あるいはもっともっと合理化していったら本当に残るのか残らないのか、こういうことが炭鉱にとっては非常に重大な問題でございます。したがって、来年の六月まで、この石鉱審において政府としてはそういった結論が明らかにでき得るということの確信があるかどうかということにつきまして、大臣の答弁をいただきます。
○篠原政府委員 今後早急に石炭鉱業審議会総会を開催しまして、総会のもとの御指示で、多分政策部会というところで御審議を賜るということになろうかと思います。企画小委員会とは若干異なるメンバーで、できるだけ多くの国民的な代表者あるいは消費者代表も含めまして、コンセンサス形成に努めてまいるというふうに考えております。 先ほど大臣からも御答弁いただきましたとおり、一年後には結論が得られるように、事務当局といたしましても最大限の努力をいたす所存でございます。
○鰐淵委員 ぜひ、私のお願いでございますが、来年六月には、炭鉱は存続できる、できるとすれば、何トン程度を確保し、どう資金的な見通しもあるというぐあいに出していただかなけれは非常に難しい状況になると私は思うのであります。ぜひこの結論だけは明快にして、また両論併記のような形になって先に先に延ばしてしまうと、今度は本当に生きるものも生きなくなりますし、準備もできなくて、地域においても、あるいは全体にとっても非常に混乱を招くだけになる、私はこのように思います。 そこで、私見で恐縮でございますが、この炭鉱をぜひ残すべきだという観点からお話ししたいと思っておるわけですが、それは私自身、炭鉱に六、七回入っております。かつて市長のころ、中曽根総理大臣をお迎えしまして、総理と一緒に炭鉱にも入りました。 太平洋の炭鉱は、御案内のとおり、海底炭でありまして、立て坑があればもっと安くできるのですけれども、それでも今一万二千円まで下げるというのは相当な労使の努力でそこまで下げるということですが、それでもなおかつ、自由市場からいけば二倍ほどの価格になりますから、経済ベースではとても間に合うわけはないわけであります。 ですから、その中で、実際に坑内に入るとわかるのですが、あれだけの長い坑道を維持していく保安管理、あるいはセンサーによるガス検知、あるいはまた空気を送る、また空気を抜く、あるいは水も抜く、あるいは山はねをきちっと整備する、それからドラムカッターでやる採炭は、現場へ行くと、わずか三人か四人でやっているのですね。実際に石炭を掘ること自体は物すごく少ないのですが、坑道を維持管理していく、ベルトコンベヤー初め全部そうですが、そういうふうに人手がかかる。ですから、ある程度合理化していっておりますが、それ以上に合理化すると、今度は危険になるわけですね。合理化の限界点まであると思います。そこまでいっても、海外炭と比べると、なお高いと私は思います。 そこで、こんなところで例に出すのもおかしな話ですが、政府が出そうと思えば三十兆もすぐ出てくるわけですね。言ってみれば、金融不安のためには十七兆と十三兆、十三兆出したお金もまだ金融機関は二兆しか使っていないのです。市場の銀行はあれをもっとたくさん使うべきだと思うのです、特に北海道などは。劣後債であれ、資本の比率を上げるのであれ、そういうことをやっていかなければ企業がみんなつぶれていってしまうのですね。 ですから、そういうことを考えて、そのお金自体は非常に有効だと私は思いますが、これからまた十六兆の補正予算もやる。金はないのだけれども、相当工面して出すわけですね。それが今、百四十億か百八十億の金がどうも出ない。こういう全体の話からいくと、大分みみっちい話になっているわけですね。 ですから、これは北海道ですとか、あるいはまた九州ですとか、あるいは出している自治体、それから企業、それから石炭を使っているユーザーの方にも、全くゼロではなくて、トン五円とか十円とか、十円になると丸々出てしまうそうですから、百数十億も出るのでしょうから、二円でも一円でも結構ですが、そんなことで石炭の技術といいましょうか、海外炭をたくさん入れるためにそういったノウハウが生きるということの認識をいただいて、ある程度御理解をいただくかという形の中でぜひ残していくべきだと私は思う。 ですから、一つの方法としては、財団法人化の方法も一つあるのではないか。もう一つは、公社という方法もあるのではないか。もう一つは、これは私はなかなか難しいなと思うのですが、いわゆる通産省の国立炭鉱といいましょうか国立試験研究機関、そんなような形にしていけば、これは経済ベースではありませんから、しかし経済ベースをなるべく度外視するわけにはまいりませんので、ある程度の資金はそれは石炭をとってやるのですが、その差額だけはそういう意味合いで出していっていただければ幸いだなと思うのですが、そういった二案等、三案等につきまして大臣はどんな所感をお持ちでしょうか。
○篠原政府委員 ただいま先生の方から御指摘いただきましたいろいろな企業の体制の問題についてでございますけれども、やはり最近の経済構造改革、行政改革あるいは財政構造改革、こうした大きな流れの中で考えてみますと、国内の炭鉱会社を財団法人化する、あるいは公社化をする、あるいは国の附属機関とするというのは、大きな流れの中では、私どもはこういった考えには立てないのではないかというふうに考えております。やはり日本の石炭会社も私企業として、私企業の創意工夫及び労使ともども協力する、そういった枠組みの中で最大限の努力をしていただくというのが、これまでもそうでございましたし、今後もそれは基本であろうというふうに思います。 ただ、御指摘のとおり、すべて市場メカニズムの中で炭鉱が存続できないというのも事実でございまして、今般、企画小委員会の議論の中でも最後に議論が収束できなかったのは、最後に残る内外価格差をどう国民経済的に負担をしていくかという点でございます。 そういう意味で、私どもは今後、炭鉱会社のさらなる努力あるいは地元自治体におきます支援の可能性等々、また国におきます支援の是非、今回、企画小委員会の報告書で今後の検討課題ということで御指摘をいただいております諸課題を、石鉱審の方で議論を詰めていただく、また国民一般の皆さんの御理解も得る、こういったあわせた努力の中で、最終的な方策を、解決を見出していくべく努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○堀内国務大臣 ただいま政府委員からお答えしたことが基本でございますが、今の八次対策に対してのお取り組みをいただきまして、これからの、十四年に向かってのさまざまな努力とかあるいは成果なり、基本的には市場経済を全く無視したものはちょっと考えられないことだというふうに思いますが、その中での答申というものがどういう形で出されるか。 それに対して地元の御努力なり成果なりというものをひとつ大いに出していただくようにしていただきますと、答申イコール結論ではない。そこに通産省の考え方や政治の考え方、あるいはこの委員会における皆様方の御意見というものも当然加味された中での結論が出るというふうに私は考えておりますので、やはり一番基本は各企業における努力をしていただくということ、それも市場メカニズムの中でどれだけ理解が得られるものになるかということではないかというふうに思います。
○鰐淵委員 あと四、五分ですので、最後になりますが。 篠原部長のお話を聞いておりますと、もうだめかな、こう思います。しかし大臣が出てきて話をすると、これはまた少し脈があるかな、こう行ったり来たりしているわけであります。したがって、私はどうもやはり大臣にすがるしかないな、こういうぐあいに思うわけであります。 例えば、炭鉱というのは労働集約産業であります。働く人がいなければ、なかなかこの企業は成り立たない。したがって、閉山しますと、皆さん閉山で経験しておりますが、まず何千人という人の仕事ですね。黒手帳を出し、先ほど労働大臣もおっしゃったように三年面倒を見る。そのほかに今度は職業訓練。しかし、正直言って北海道はもう就職するところがないです。そうするとやはり本州に来る、こういうことになりまして、非常に北海道経済、地域経済も実は大変な状況になる。 そういった労働面、福祉面、地域面を考えれば、果たして閉山してしまった方が国家として得策であるのかどうか、そういった点も私は今度十分地元に検討させてみたい、そういう案をひとつ大臣のところにお届けしたい、このように思っております。 ぜひ大臣が、石崎委員にもおっしゃったように、また今おっしゃったように、政治として、あるいはまたこれらの石炭の問題を、将来有意義な点を大いに配慮して、何とかひとつ残していただくようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○赤松委員長 次に、中沢健次君。
○中沢委員 民主党の中沢でございます。 二十分の質問時間でありますから、できるだけ要点を絞って質問をしたいし、お答えをする側もできるだけ簡潔にお願いをしたいと思うのです。 両大臣、先月の二十二日に、北海道、長崎の大勢の皆さんが上京されまして、太平洋炭鉱、池島炭鉱の長期安定的な存続を願う、こういう集会がございました。石特委員会の各衆議院議員の皆さんは大方出席をされておりました。本日はまた、全国的に産炭地の六団体の同様趣旨の、もっと幅の広い、中央における臨時総会がございまして、これまた同じような顔ぶれが出ておりました。 この委員会にはその延長線で、私自身が北海道の夕張の出身で、現在は炭鉱は一つもございませんけれども、大変長い間御支援をいただいてまいりました労働組合の代表、あるいは両会社の社長、さらに北海道や各県の行政関係者、当該市町村の関係者、大勢お見えでございます。 予定としては幾つか申し上げたかったのでありますが、今ほどお二人の先生の方から申し上げましたから、いささか省略をするところは省略をして、まず第一にお尋ねをしたいのは、小委員会の議論は、現状においては両論併記は私はやむを得ないと思います。つまりは、石炭を大量に消費をする電力会社としては、やはり企業の利益を優先する。そうすると、石炭を提供する会社としてはそれと全く逆でありますから、どうしてもそこのところは意見が平行線に終わる。 その際に、国会を舞台にして我々が十分考えなければいけないことは、先ほど労働大臣おっしゃいましたように、国益の問題だと思うのです。国益上の観点で今日まで石炭産業の構造調整をずっとやってきた。そしてポスト八次の政策が始まって、国内の生産量はもう半分になっている。海外からは一億三千五百万トンも石炭を買って国内で消費をしている、こういう状況です。釈迦に説法ですから、多くは申し上げません。 残念ながら、我が国は資源小国です。大事な大事な国内の唯一の石炭を三百三十一万トンという数量、私は、量的にこれは国益として確保すべきではないか。コスト論を超えて、そういう観点で、食糧とまた違った意味で大事なエネルギーでありますから、自国のエネルギーは少しぐらい高くても国内で温存をする。これはやはり天下国家を論ずる政治家として正論だと私は思うのですよ。 ですから、事務方の答弁は要りませんが、私の今言うような、端的な例を言いましたけれども、もっと言うと、世界最高水準の石炭技術。東南アジア、あるいはこれからの対ロの経済協力のことを考えますと、これまた非常に貴重な技術貢献の大事な問題なんかがあるのではないでしょうか。 ですから、まず質問の順序が変わりますが、今私が申し上げましたような内容、先ほど両先生から御指摘のあったことのほぼ延長線で、結論は同じでありますけれども、改めて、来年の六月までにかけまして石鉱審をやる、あるいは産炭地域振興審議会をやる。私はそれはそれで結構だと思いますけれども、最終的に決断をするのは、行政マンとしてはやはりエネ庁の長官を初め石炭部長、そして政治家としてはトップの両大臣。そして少なくとも衆議院としてはこの石炭の委員会が共同の責任をやはりしっかり果たすべきではないかというふうに基本的に考えますが、その辺のところはいかがでしょう。
○堀内国務大臣 労働大臣からもまたお答えを申し上げるかもしれませんが、先に私の方からお答えを申し上げたいと思います。 委員の御指摘のように、エネルギーの大部分を輸入に依存しておる我が国にとりましては、資源国との協力関係というのは非常に重要なものになってきているわけでありまして、石炭につきましても、我が国は供給の九七%を輸入に頼っているわけでございます。そして、石炭が我が国における一次エネルギーの約一六%以上、一七%近くを占めている重要なエネルギー源であるということを考えますと、海外炭の安定供給のために、産炭国といいますか、石炭を輸出してくれる国との技術協力というようなものは非常に重要だというふうに思っております。 前に取りまとめられました石鉱審の企画小委員会の報告におきましても、世界の石炭需給の安定と我が国への石炭安定供給確保のために、海外に向かって、海外に存在する炭鉱の掘削といいますか、そのための技術協力を一定期間行うことが必要であるということがやはり書いてあるわけであります。同時に、しかし安定供給確保策としてもいろいろな手段があるから、国内炭鉱が存続すること自体は海外炭の安定供給確保のための必須条件ではないとこれまた片方に書いてあるわけでございまして、そういう意味合いで、なかなかとらえどころのない形になっているわけであります。難しいのであります、これは。 片方では、同時に自由化、自由取引を求めなければだめだ、市場メカニズムでもって十四年度以降は完全な自由取引を行うべしという御意見と、片方では、国民経済的負担を求めるべきだという御意見がやはりございます。これまた二つ、両論併記とおっしゃいましたように、全く立場の違った角度からの、それぞれ考え方としては間違っていないことであるわけなのであります。 そういうものをもとにいたしまして、先ほどから申し上げるような、石炭鉱業審議会を開催して、ポスト八次策の円満な終了に向けての石炭政策全体の議論の中で、引き続き雇用問題についての合意を得られるように努力をしよう、これがこれからの審議会についての諮問になるわけでありますが、これはおっしゃるとおり、何年も、毎年、その次に行ったらまた両論併記というようなことでは、これはそれぞれ仕事に取り組まれている方にとっては本当に大変なことでございますから、一歩ずつでも前進して、将来に向かっての方向づけというものがはっきりされるようになってこなければならないというふうに私は思っております。 同時に、政策的な問題というものが一つはございますし、ただ市場メカニズムだけでもって考えられる問題でないということもわかります。そういう問題を含めて総合的に、委員の御指摘のように、答申が出される、その答申にやはり大きな方向づけというものが出てくるのではないかというふうに私は思います。 その方向づけの中でやはり、政治の立場、行政の立場、またこの委員会における御議論、こういうものが織り込まれるように考えていかなければいけないと思いまして、答申自体全く否定的な御意見が出てまいりますと、これはなかなか難しい問題になります。それぞれの、各企業における努力なり成果なりというものを、やはりお取り組みをいただけるように先生方からも御指導をいただきたいと思う次第であります。
○伊吹国務大臣 労働大臣といたしましては、先ほど来各委員から御指摘がございましたように、エネルギー政策のあり方について通産省が方針を決めてくだされば、それに従って労働分野のことはできるだけのことはいたします。 一般論として申し上げれば、戦後、日本が大変うまくやってきたいわゆる日本型と言われる、私は国家資本主義というか社会主義的資本主義と言ってもいいと思いますが、そういうものが行き詰まりに来ているので、市場経済をかなり重視した政策を入れていこうという構造改革の波が日本に来ている、私はこれは正しい方向だと思います。 しかし、その中で実は、国家の存立だとか、あるいは安全保障だとか、そういう市場経済の波にゆだねてはならない部分が必ずあるはずであって、ここをどうするかということは、これはいろいろ意見があると思います。 国務大臣として閣議で意見を聞かれれば私は意見は申し上げますが、この場は労働大臣として来ておりますので、今申し上げた以上のことは差し控えたいと思います。
○中沢委員 ありがとうございました。 そこで、具体的な問題を幾つかまとめてお尋ねします。 今のポスト八次の政策というのは、平成四年の三月、改めて私も議事録をずっと読みましたけれども、それぞれ大変深刻で真剣な議論をされた。当時の通産大臣は、今の副議長の渡部先生です。その際に、当時の国内の生産量でいいますと、およそ七百五十万トンぐらいありました。今日ではそれが三百三十一万トン、大ざっぱに言えば半分以上、国内炭は縮減をされている。 私は、あの当時の議論で、つまりは石炭政策を論ずる場合に市場原理という一つの側面は全く否定できない、しかし全体としての国益という議論も大事だ、それから産炭地の地域という側面も大事だ、地域政策、雇用面も大事だ、そういう多面的な全体の議論を通じて生産量や、あるいは炭価について言うと、均衡点という議論をやった記憶があるわけですよ。 エネ庁の長官にしても石炭部長にしても、当時は別なポジションであったかもしれませんが、当時の議事録、膨大でありますから、きょうは時間がありませんから一々申し上げませんが、当時の議論をぜひしっかり酌み取っていただいて、これから向こう一年間、そういう観点での議論を石鉱審でやると思いますので、国内炭を残すという以上もっと積極的に、あの当時の議論を応用していただいて、ここまでレベルダウンをした均衡点はこれ以上、生産体制も炭価の関係についても、最終的には一万二千円ということは会社の努力としてやるのでしょうけれども、私からいえば、これからまだ三年間も一年間で一千二百円も炭価を切り下げるというのは、もう本当に並大抵の努力ではできない。 結論から言うと、既に均衡点に達している。したがって、国内の石炭を守る以上は、今の生産量と、少なくとも今日の基準炭価はしっかりと政策的に守るべきではないか、私はそのように考えますが、これは事務方で結構ですから、今日的にどのように判断していますか。
○篠原政府委員 ただいま先生から御指摘ございましたとおり、ポスト八次策、平成四年からの石炭生産量の推移でございますけれども、平成四年度は七百六十万トン、それから平成九年度実績では三百九十七万トンというふうに減少してきているところでございます。 今般、昨年六月から議論いたしました石鉱審企画小委員会におきましても、先生から今御紹介ございました負担と均衡論という点につきましては、いろいろな角度からの議論がなされたところでございます。 企画小委員会の御議論を若干御紹介いたしますと、平成十四年度以降、国内二炭鉱、三百万トン強の生産量でコストが一万二千円という点について均衡しているかどうかの議論につきましては、需要業界等々から、国内炭のコストにつきましてはまだ内外価格差が二倍程度あるという厳しい御批判もございまして、国民経済的な役割と負担との均衡点という点についての議論につきましては、合意は得られなかったというのが実情でございます。 今後また企画小委員会の指摘事項も踏まえまして、石炭鉱業審議会におきまして、ただいま御指摘があった点も含めて御議論をしていただきたいというふうに思っております。
○中沢委員 もう時間がありませんから、もう一つだけ通産の方にお尋ねをして、残った時間は労働の方にお尋ねをしたいと思うのです。 ついこの間、橋本・エリツィン会談が川奈で行われました。新聞報道も幾つか出ておりまして、いずれにしても、ロシアというのは資源大国であることはもう言うまでもございません。それに比べて我が国は資源小国。北方四島問題も含めてなかなか難しい問題が横たわっている、それはよく承知をしていますけれども、例えば、先ほど言いましたような石炭技術という観点で、ロシアの国内の新鉱開発ということが具体的にこれから経済協力のプログラムの中に私は出てくると思うのですね。いつ出るかは私は当事者でありませんから何とも言えません。しかし、やはりそういうふうに日本とロシアの関係は、経済的にも相当条件が整備をされて、そして具体的な形でエネルギーの開発あるいは新鉱の開発、こういうことになってくるのではないでしょうか。 ですから、先ほど言いました積極面ということでいうと、国内炭鉱を残して石炭技術を温存をする、必須の条件ではないとは言いますけれども、これは私としては個人的には必須の条件だ。であれば、この際、日ロ関係の将来を考えて、通産大臣としては、そういうところにも着目をしていただいて、積極的に事務方をひとつ督励するといいましょうか、そういう角度も含めて大いに議論をしろ、こういう立場で、いい意味で事務方をぜひひとつ指導していただきたいと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○堀内国務大臣 先般の橋本・エリツィン会談でも日ロ間のエネルギー対話を促進することで合意をいたしております。委員のおっしゃるとおりであります。また、今度ロシアの首相になりましたキリエンコさんも、エネルギー担当大臣としてその前に日本にやってまいりまして、私とも会談をいたしまして、いろいろと討論をいたしました。 ロシアは非常に積極的にエネルギー問題には取り組みをいたしております。そういう意味で、これからのエネルギー需給の問題に、世界的な意味を含めまして日ロ両国は極めて大きくかつ重要な存在だというふうに思っておりますので、今後とも日ロのエネルギー協議というものを積極的にやってまいりたいというふうに思っておりますし、また、そういう際に、ただいまの委員のお話なども含めまして総合的に取り組みをいたしてまいりたいというふうに思っております。
○中沢委員 最後に、伊吹労働大臣にお尋ねをいたします。 先ほどの質問にも関連をするのでありますが、石炭政策は、主管としては産業政策は通産省、おっしゃるとおりです。しかし、やはり雇用という関係でいうとすべて労働省が、言葉は悪いかもしれませんが、後始末対策で大変な努力をされている。私はよく知っておりまして、そのことについては改めて敬意を表したいと思います。 なお、北海道は今大変な雇用情勢でございまして、全国的にも完全失業率四・一、北海道は恐らく五%前後になったと思うのです。拓銀問題にいろいろ影響されました北海道の雇用政策に、労働大臣大変な御配慮をいただいた。まずそのことを率直にお礼を申し上げまして、具体的にお尋ねをしたいのは仮の話です。 これからの政策、平成十四年度以降も現在の稼行炭鉱の二つが残る。そうなると、石炭に関係する炭鉱労働者の雇用政策は、黒手帳を含め、場合によっては解雇された状態の中におけるさまざまなセーフティーネットも含めて、自動的に延長になる、私はこのように考えるのですけれども、大臣の一般的な概念としてどう考えていらっしゃいますか。
○伊吹国務大臣 まず、仮定のお話でございますので、平成三年の審議会の答申によると、十四年に閉山になればこの法律は切れる、そういうことが書いてあるようですが、私は、先ほど石崎先生にお答えしたように、それはやはり法のもとの平等からいうとややおかしいのではなかろうか。例えば、十一年できちっと手だてが終わって、そして十四年までというならわかりますが、十四年まで続いてそこで切ってしまうというのは、法のもとではいかがなものかという感じは持っております。 ただ、法律を延長するかどうか、これは別です。やはり政府として何らかの責任があるだろうと私は思います。 仮に、今中沢先生がおっしゃったように、二つの炭鉱を残していくのだという方向が決まるとすれば、その残していくというのはどういう形で残すのかということがまず問題になるでしょう。今までと同じように、生産面において設備投資等について政府が助成をしながら方向を決めて、一応民間会社である株式会社何々電力にその石炭を引き取らせてやっていくということを、すべて今のとおり引き継いでいくということであれば、私は、やはり先生がおっしゃるような責任を国が持っていくということではないかなと思います。 要は、存続をさせるとしても、どのように政府が関与するかということで決まってくると思います。通産省が全く市場経済にゆだねながら存続をさせられるということであれば、これは自助努力と自己責任の原則の中で雇用もやはり処理されていく、一般の失業対策の中で処理されていく、このようなことではないかと思います。
○中沢委員 時間が参りました。終わります。ありがとうございました。
○赤松委員長 次に、高木義明君。
○高木委員 民主党の高木義明でございます。 わずかな限られた時間でございますが、私は、既に報告をされております石鉱審の企画小委員会の報告についてお尋ねをしてまいります。 私は、国内炭あるいは国内炭鉱の位置づけにつきましては、量的なセキュリティーは少なくなったといっても、質的なセキュリティーはかなり重いものがあろう、こういう認識でございます。また、今日まで石炭産業が貢献をしてきた社会的な功績、そしてまた地域への雇用等経済の振興、こういうことから見ましても、国内炭鉱の存続は、今このような状況であればあるほど重要なことでなかろうか、このように私は思っております。 まずそういうスタンスを明確にしながら、この石鉱審の小委員会の答申、これは、言われるところ、平成十年度以降の基準炭価のあり方、そしてまた十三年以降の石炭鉱業のあり方を議論をする場でございますが、炭価の方は千二百円引き下げという答申が出された。石炭鉱業のあり方については、一年かけてさらに検討する、こういういわば先送りの形になったのでございました。 議論の中身は、うかがい知るところによりますと、かなり専門的に突っ込んでそれぞれの見地から慎重な審議が行われると私は認識をいたしておりますが、一年もう一度検討し直そう、そういう背景はいろいろあると思うのです。まず、その背景の一つに国のエネルギー政策がよく定まってない、揺れておる。もちろん、昨年の京都のCOP3の会議もあったでしょう。そういうことからして、私は、いろいろ不安定要素があって、なかなか今そういう結論を出すのにはならなかったのではないか。 特に、私が申し上げたいのは、エネルギーのベストミックスという考え方が今日まで使われてまいりました。これは、特定のエネルギーに偏らない、安全保障の面も含めておりますが。今日まで我が国のエネルギー政策は、電力業界の協力の中で、国内炭の活用もエネルギーのベストミックスのうちであったと私は思っております。したがって、石鉱審の小委員会の中ではこの議論もかなりあったと思っておりますが、なぜかベストミックスの言葉はこの石鉱審の小委員会の報告書にはない。なぜ、ベストミックスという言葉が出てこなかったのか。この点について、まずお尋ねをしておきたいと思います。 〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕
○篠原政府委員 エネルギーのベストミックス、あるいは電力供給におきますベストミックスのあり方につきまして、本年一月より総合エネルギー調査会あるいは電気事業審議会、それぞれ専門の審議会において検討が現在行われている、こういう事情がございまして、石鉱審の企画小委員会の中におきまして一部議論がございましたけれども、本格的な議論はそちらの方にゆだねようということにおきまして、今回の報告書の中では表現としては出てまいっていない次第でございます。 この企画小委員会の取りまとめの事項の最後のところでも御指摘いただいておりますとおり、今後の検討課題といたしましては、現在総合エネルギー調査会、電気事業審議会、それぞれお取りまとめいただきました答申を踏まえて、今度議論を継続していくべきだ、こういうふうに指摘されているところでございます。 〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕
○高木委員 昨日、電気事業審議会の部会がありまして、本日この中間報告を公表するという報道があります。例えば「通産省は地球温暖化の防止に向け、石炭火力に比べて温暖化ガスの排出量が少ない石油火力発電所の新設を十八年ぶりに解禁する。」こういう方針が伝えられておる。あるいはまた、これは電事連の荒木会長の会見でありますけれども、「化石燃料のほとんどを輸入に頼る日本にとって、単純に石炭からガスへの転換を進めるといった自らのバーゲニングぱワーを弱めるような政策はとるべきでない」、こういう、ある意味ではもっともな御発言があっておるわけであります。 そういうことからいっても、私は、例えば今の炭価の問題にしましても、基本は、現在一億三千六百万トンの需要に対して国内炭が三百三十万トン、こういうことからいろいろはじき出しておるわけでありますが、石炭からガスにかえるということになりますと、根本的にそういう計算自体も私は緩んでくるのではないか、このように思っております。 しかし、同時に考えなければならないのは、確かにCOP3で環境問題が今大きな課題になっておるのは事実であり、大切な課題だと私は思っておりますが、かつて石油危機に遭遇をして石油から石炭に、世界でも安定供給が可能な石炭を、経済的にもこれが得策であろう、こういうことで今石炭利用が進められておるわけでありますが、今度は天然ガスの話も出てまいりますと、一体国の軸足はどこにあるのか、そういうことになるわけでありますが、先ほど申し上げましたこの報道についての通産大臣の御所見をこの際お伺いしておきたいと思います。
○稲川政府委員 大臣がお答えする前に事務的な御説明を申し上げさせていただきます。現在、電力につきましてベストミックスという議論をいたしておりますが、エネルギーセキュリティー、いわゆる安定供給、経済性、地球環境問題という三つのEの実現というのを念頭に置きながら、ベストミックスやいかにという考え方で議論をしておるところでございます。 例えば原子力につきましては、炭酸ガスの環境負荷が少ないという環境特性等々を考えまして、昼夜を通じて供給するベース供給力の中核を担う電源として位置づけてございます。また、石炭火力につきましては、燃料供給の安定性、経済性を有することから、ベース・ミドルという供給力としております。また、LNG火力につきましては、すぐれた環境特性、出力調整機能を有するところから、ミドル・ピーク電源として位置づけてございます。それぞれの燃料の特性に応じた供給力の位置づけをしまして、そのバランスをとりながら電源開発をし、電力供給を行っているというところでございます。 御指摘のございました、石油火力の問題、あるいは石炭からガスにかえるという報道の問題がございますが、石油火力につきましては、日本は、IEAのベース電源としての新設火力禁止に上乗せをして、従来あらゆる石油火力の新設を禁止してまいっております。その中で石油火力が随分老朽化してまいりますので、石油依存度の低減という傾向に抵触しない範囲でこのIEAに上乗せをした部分を緩和していこうという考え方でございます。 石炭につきましては、従来から他の化石エネルギーに比べまして炭酸ガス排出原単位が高いなどの環境上の制約要因はございますが、賦存量の大きさあるいは賦存の広さを考慮しますと、供給安定性が高く、経済的にも優位でございます。そういう意味で、今後のエネルギーの検討においても、石炭の重要性についてはいささかも考え方は変わっておりません。 ただ、これまでの石炭の利用拡大のペースは非常に速いものがございましたので、そのペースは若干の見直しをいたしますけれども、石油代替エネルギー施策を引き続き推進する中で、石炭が持つ引き続き一定程度の役割というものについては十分な留意をしながら進めているところでございます。
○堀内国務大臣 ただいまエネルギー庁長官から御説明を申し上げたとおりでございますが、委員の御指摘のとおり、やはり現在、エネルギーの政策というものの基本はまだ明確にできる状態じゃないというのが一つございます。石油ショック以来のいろいろな日本におけるエネルギー政策というものは一つのラインの上を乗ってまいりましたけれども、その間には昨年の暮れのCOP3のようなCO2問題なんということは当時は出てきてなかったわけでございますし、それが新しく提起をされる、また天然ガスの問題が出てくる、いろいろな問題が出てくる中で、どうあるべきかということをしっかりまとめなければならないところに来ていると私は思います。 また同時に、石炭はその中においてどうだということになりますと、これまた、決して石炭というものがエネルギー政策の中でわきに寄っていくようなものではないと私は考えておりまして、地域的な分布あるいは量の将来性というものを含めまして、また、科学的な対応によっては、さらに今からのエネルギーの中での大きな位置を占めることもできるのではないかというふうに思っておりますので、今、総合エネルギー調査会で新たに取り組みを、全く既存の概念にとらわれないで、茅先生に、独自の考え方をもとにして、しっかりと通産省の中をリードをしながら取り組んでもらいたいということをお願いしておりますので、これをひとつしっかり取り組みを仕上げた上で、これから先のエネルギー政策というものを確たるものにつくり上げてまいりたいと思っております。
○高木委員 エネルギー問題をやっておりますともう時間がありませんので、私の方からは、やはり国内にエネルギーを産出する拠点がある、そして、その国内炭の技術を通じて世界の最高技術に貢献できておる現実、そして、そのことによって国際的な石炭についての発言力を持てる。このことについては、これからも大切になるし、エネルギー政策の中に、まさにベストミックスの中に生かしていただきたい。これは私の強い要望でございます。 そこで、今国内炭の平均価格は、言うまでもなくトン当たり大体一万七千円。それを平成十四年度までにトン当たり一万二千円に下げるという、これは企業側の努力が石鉱審の中にも提示をされておるわけであります。これは、一口に一万二千円にするといっても、例えば池島鉱の場合では、年間生産量が百二十万トンでありますから、約六十億円のコスト削減ということになるわけです。これはやはり炭鉱労働者にとっても、給料もあるし労働条件もたくさんございますが、こういうものを厳しく切り詰めながら今日までやってきて今の一万七千円。ところが、一万二千円にすると、なおさらそれは大変な、まさに身を削るような思いでしなければならぬと思っております。 そこで、今後、この炭価引き下げについて、これ以上厳しいものが出ると、平成十三年を待たずして国内炭鉱は経営が成り立たなくなってしまうという事態さえ私は危惧するわけですが、こういうことはあってはいけない。我々は、やはり平成十三年度までは現存の炭鉱は存続するというのが前提だと思うのですが、その点について御所見を賜りたい。
○篠原政府委員 基準炭価につきまして、今回の企画小委員会で、十年度がトン当たり千二百円、本年度を含めまして十三年度までの構造調整期間内に三千円強、トン当たりでございますが、引き下げを行うことが適当であるという御指摘をいただいております。 今回、企画小委員会でこの数字の議論をするに際しましては、石炭会社の今後のコスト削減計画及び構造調整期間内は円滑に企業がこの引き下げの中で構造調整政策が進められるという点を十分御議論いただいた結果、関係者間でこの数字で合意に至ったものでございます。したがいまして、炭鉱会社が構造調整を円滑に進められる額の引き下げであるというふうに報告書でも指摘されているとおりでございます。 それから、今後、十四年度以降、炭鉱二社がトン当たり一万二千円程度のコスト削減を実現していくという表明をされました。確かにこれは非常に厳しいコスト削減計画であるというふうに私どもも認識いたしております。 ただ、御理解いただきたいのは、ポスト八次策以降、構造調整政策をここ数年、二炭鉱とも、政府の手厚い助成の中で鋭意やってまいりました。例えば、毎年、ここ二、三年、四十億から五十億程度の坑道補助金、保安補助金、安定補給金といった補助金を二社に助成をいたしております。 さらに、ここ二、三年、坑内の近代化あるいは生産体制の集約化等々、コスト低減を図るために大型の設備投資をしてまいりました。例えば、大型の採炭プラントの導入、高速人車、高速の斜坑巻き上げ、こういった合理化投資をやってまいりまして、平成九年度では二社に四十五億円の無利子融資、平成八年度には五十二億円の無利子融資を政府の方でしてまいりました。 さらに、ポスト八次策の大きな主要な柱でございます経営の多角化あるいは新分野開拓につきましても、平成四年度以降、九年、昨年までの六年間に、二社で二十一件のプロジェクトにつきまして、補助、融資、無利子融資合わせまして合計六十五億円の助成をしてまいりました。 こうしたポスト八次策の構造調整政策の成果が今やあらわれつつあるのではないかというふうに私どもは理解をいたしております。 確かに、厳しい労使ともどもの御努力が必要であることは事実だと思います。この構造調整政策の成果が努力と相まって、炭鉱側が表明いたしましたコスト削減計画の中に結実しつつあるのではないかというふうに私どもは理解をいたしております。
○高木委員 時間がありませんけれども、重ねて大臣、これは後で結構でございますので、少なくとも平成十三年度までにそのような危惧される事態がないということは、そう考えていいのかということが一つ。 それから、現在、構造調整をずっとやっております。例えば、一つの方向としては、経営の多角化、新分野開発。それぞれにメニューを盛られて、松島グループにしても太平洋グループにしても、いろいろなことを手がけておりますがこういう経済情勢ですよ。ポスト八次策が立て膨れたときとかなり様相が違うのです。だから、平成十四年以降も、こういった政策は何らかの支援が必要だと私は思うのです。ぷっつり切れるということでは、これはもう大変な混乱がある。したがって、平成十四年以降も何らかの支援が必要であると私は思うので、その点についての答弁をお願いして、終わります。
○堀内国務大臣 少なくとも、通産省、政府の方といたしましては、十四年までに企業が閉山に行くような形のものはとる考えは全くございませんが、これは、企業側の対応というものがどういうことになりますか、それは私どもは存じませんが、少なくとも政府の立場としては、しっかりとこの方針をもとにして取り組んでまいることでございます。 また、その中において、各企業が、また地域が、炭鉱の存続に向けての努力や、市場メカニズムの中でどうやって成果を上げていけるかというようなお取り組みをいただいた結果というものが答申の中にも恐らく反映をしてくるだろうと思いますし、また、この委員会におけるお考えなども中心に、我々の方としてはしっかりと前向きに取り組んでまいらなければならないと思っておりますが、まず、企業そのものの取り組みに、将来に向かっての熱意というものをひとつしっかり取り組みの中で出していただきたいというふうに思います。
○高木委員 終わります。
○赤松委員長 次に、中野清君。
○中野(清)委員 平和・改革の中野清でございます。五人目でございますが、少し前のダブった点につきましては、なるべく簡単に御答弁願いたいと思います。 まず、石鉱審の報告書につきまして、特に両論併記ということについていろいろ各委員から議論が出ましたけれども、私もこれについては非常に不満でございまして、その中で、今通産大臣からも御答弁がございましたから大臣じゃなくて結構でございますが、二炭鉱の存続問題については、私としてはやはりこの二炭鉱が本気になって一万二千円まで、ことしが千二百円、それから後三千円ということで下げている。そういう熱意の中においては、政治としてできる限り皆さんの熱意を無視できないのだということについては、そういう理解でよろしいかどうか。その点については、もしあれでしたらば大臣がお帰りになってからで結構でございますから、後ほど伺いたいと思います。 それで、その中で、特に先ほど来いろいろな議論がございましたけれども、国内炭鉱の存続問題について、内外価格差の問題、そしてまたどんな形態にしても国民経済的な負担というものを要請するならば、この議論についていろいろと、専門家だけじゃなくて、もっとコンセンサスを持つ必要があるのだろう、国民の理解をいただく必要があるのだろうと私は率直に思うのです。 それで、先ほどのこの答申の中でいわゆる二つの議論がございましたけれども、これは私に言わせますと、両方の利害関係者の意見を述べただけにすぎないのじゃないか。率直な話が、そういう点についてはどういうふうに通産省は考えていらっしゃるか、お願いをしたい。それがつまり情報の公開性の必要、透明性の確保という意味でどういう考え方があるか、お伺いをしたい。 それから、さっき伊吹労働大臣もお話ししましたけれども、政治の意思の問題、これがどうも表に出てこないということについてどうお考えか。 それから三点目として、経済性、合理性を持った将来の見通しというのは何なんだろうということについてがあると思いますが、お伺いをしたいと思うのです。なぜかといいますと、政策決定のプロセス、これがどうも不透明じゃないか。今、石鉱審のことばかり出ておりますけれども、それじゃ通産省の意思は何だということについてまずお答え願いたいと思います。 先ほど大臣に、お留守でございましたから改めて申し上げますと、二炭鉱の存続についての御意見としては、皆さんが本気になってやっている以上は、政治としてもそれに対しては前向きに向かっていくというように理解していいかどうか、これもお願いしたいと思います。
○堀内国務大臣 もちろんそういうことでございますが、熱意だけでということではございません。その中で成果を上げていただくこと、また地域の協力その他すべての総合的なものが出てまいりまして、答申の中で結論を出してまいりましても、その中でさらに政治的判断だとか委員会の御意見などももとにしまして取り組んでまいりたいということを申し上げているわけでございまして、熱意あって取り組んだだけでよろしいということにはなりませんので、その点はひとつあしからず御了承賜りたいと思います。
○篠原政府委員 まず最初に、審議会の開催のやり方あるいは国民の理解、コンセンサスを得るための努力が足りないのではないかというお尋ねだったと思います。 今後、国内炭鉱の存続問題に係ります国民経済的負担のあり方につきまして、本委員会での議論も含めまして幅広い国民レベルの御議論が必要であろうというふうに私どもも認識いたしております。 本年六月から開催いたします予定にいたしております石鉱審の審議におきましては、委員といたしましても石炭関係者、専門家のみならず幅広い分野からの参加を求める等々、国民レベルでの議論が展開されるよう努めてまいりたいというふうに思っております。 それから、冒頭の御審議の中で石崎先生から二点ばかりおしかりを受けました。今回、九回の御審議をいただいた中で、四回目と八回目の審議の内容が未公開であるという指摘であったと思います。 私ども、昨年六月から企画小委員会を開催いたします際に、企画小委員会としての公開のルールを委員会で決めていただきました。企業秘密にかかわりますような情報、あるいは委員会としての審議の途中の段階のもので、外に公開されることによって各委員の最終的な取りまとめに差異を及ぼすような段階のものにつきましては非公開にするという委員会のルール決定がございました。第四回、第八回はそれに該当するものでございました。 それ以外の御審議の議事概要、あるいは委員会に配付されました討議資料、すべて情報公開の対象にいたしておりまして、単に求めに応じて出すだけではございませんで、通産省のインターネット、ホームページにこの議事概要及び資料のリスト、すべて公開をいたしております。今回の報告書の内容につきましても、近日中にホームページで全国、全世界から見られるようにいたしている次第でございます。 今後とも、こういうふうに情報の公開には鋭意努めてまいる所存でございますし、また国民のコンセンサス形成につきましても、御指摘を踏まえて努力してまいりたいというふうに思っております。
○中野(清)委員 私は実は埼玉県出身でございますから、炭鉱と直接関係ありませんから、そういう意味で一消費者という立場で申し上げますと、例えば国内炭で一万二千円のコスト削減をするのだと。それで、十四年度以降は国民経済的負担がそういう点では今までよりうんと減っている。例えば平成八年ですと一人当たり四百九十七円だ。それが六十円から八十円になってくるのだ。だから辛抱してもらいたいという議論を、もし国民に言った場合、それと今まで例えば三千億円も五年間にやったのだと。ところが、さっき部長もおっしゃったけれども、ほかにもいろいろな費用があるのだという話が全然出てこない。 それからまた、電力会社の方も、今までは膨大な費用のときには黙っていてというか、文句を言わなかったかもしれないけれども負担はしていて、最後になったら、ここへ来て文句を言ったと。私に言わせれば、これは通産省が、いわゆる電力の高コストの是正ということで今一生懸命下げろとやっている。それをやると言っているのだと、これはできませんよということかもしれない。 そうなってきますと、先ほど来の石鉱審の答申そのものが、さっきも何回も私が言ったのは、両方の主張を並べるだけじゃなくて、もっとそれぞれに対しての議論をしてもらいたい、そのことをまず国民がわかるようにしてもらいたい、それを一つお願いしたい。そうしませんと、例えばこの議論をやっている中でボイラーの問題も出てくるだろうし、石炭鉱山の地元の皆さんの問題も、全部これは中長期的な話としてあるわけなので、そうすると、先ほど来年一年で見直しをやりたいとおっしゃっておりましたけれども、これはそういう意味でどうなんだろうというのが一点。 それからもう一点は、その中で政治の意思というのが、さっき大臣が国家の存立の問題がある、私はエネルギー政策としてはそう思うのです。そうすると、まず石鉱審とかそういう方の御意見じゃなしに、政府としての、政治としての皆さん方の、さっき大臣がおっしゃったけれども、国務大臣としての御意見がなければ、それがあって、そういうものについての裏づけがなければいけないのじゃないかと思いますけれども、その点は今の段階では、さっき通産大臣はエネルギーの問題がいろいろ変化が多いからとおっしゃったけれども、それならば、ここ三年とか五年とかという短期的なものとしては出すべきじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○篠原政府委員 先ほど大臣からも御答弁いたしましたとおり、今後石炭鉱業審議会の場で、現行石炭政策の円滑な完了に向けての議論の中で、今回の二炭鉱の存続問題につきましても検討を行っていただくということになっておるわけでございますけれども、私どもも一年後の答申、コンセンサス形成に向けまして最大限の努力を図っていくというのが、私ども、今事務方、通産省といたしまして言えることでございます。 これまで企画小委員会で御議論いただきました特に積み残された課題といたしまして、四点ばかり掲げられているところでございます。その中で、特にエネルギー政策の観点からの国の支援の是非につきまして、今後本格的に石炭鉱業審議会の中で御審議がなされると思っております。 こうしたフレームワークができ上がりますと、いろいろな関係者の方々の御理解もより進むのではないかと私どもも期待いたしておりまして、そういう意味で、みんなが力を合わせて、どういうふうにこの二炭鉱の存続に向けて努力をしていくかという点を、審議会の中で御議論、あるいはコンセンサス形成につきましてお願い申し上げるとともに、努力してまいりたいというふうに思っております。
○中野(清)委員 今の問題につきましては時間がございませんから、どうかこの問題、大事な話でございますから、政策決定におけるプロセスというものをもっとわかりやすくしてもらいたい。その議論というものを国民が見て、この程度はやむを得ないだろうという議論があれば、当然、政府も自信を持ってできるわけでありますから、ぜひその点を要望だけさせていただきます。 それから、今、COP3とかいろいろな問題がございましたときに、環境重視の考え方からしますと、どうしても石炭というものが、安定供給とか経済性はいいと私は思っています、しかしどうも、過度に悪者扱いされたというふうに私は思えてしょうがないのです。 ですから、どうもCO2の問題があるから今後どんどん減らすんだという話だけのような感じがしますので、石炭について、石油危機以後の、いわゆる石油の代替エネルギーとしての、今までのどちらかというと中核的な位置づけというものから見直すという動きがあるのだろうか。特にそういう点で、CO2との関係においてお伺いをしたいと思います。
○稲川政府委員 長期エネルギー需給見通しの関連で、現在、総合エネルギー調査会需給部会で、需給両面から適切な対策を組み合わせていくということで議論をし、現在大詰めの段階でございます。 その中で、石炭の位置づけでございますが、石炭につきましては、賦存量が二百年を超えるという膨大さ、あるいは、世界的に非常に広い範囲で賦存をしているということで、先生御指摘のとおり、供給安定性も高く、また経済性の優位性もあるということで、今後とも中核的な石油代替エネルギーであるということで、その位置づけ、重要性については何らの変更もございません。 ただ、他の化石エネルギーに比べまして、炭酸ガスの排出原単位が高いという制約要因がございますところから、今後、その利用拡大のペースにつきましては若干の見直しが必要であろうかということではございますけれども、先ほど申し上げましたように、この石炭の位置づけそのものは重要なものでございまして、その性格についても認識は変わっておりません。
○中野(清)委員 今稲川さんの御説明もございましたけれども、きょうの日経には、通産省の方針として、いわゆる石炭依存を弱めるという記事が出ていましたね。いわゆる石油火力というものが五十五年以降は新設されていないから、これについてもある程度新設解禁というニュースがありましたね。これとの関係の中での石炭の位置づけというものはどうなのか、それは何ら関係ないというふうに理解していいのかどうか。
○稲川政府委員 きょうの朝刊の記事でございますが、この趣旨は、きょう現在、電気事業審議会需給部会の取りまとめを行っておりますけれども、石炭につきまして、先ほども言いました利用拡大のペースが非常に高いものですから、今後、それについての利用スピードの調整をする必要があるということではございますけれども、審議会においても、石炭火力の電源構成に占める割合を、設備形成の現在の実勢を踏まえながら適正な水準にしようということでございまして、決して、この表題で見られるような、石炭そのものの量を減らしていこう、そういうものではございません。
○中野(清)委員 そういう意味で、石鉱審において、総合エネルギー調査会や電気事業審議会のいわゆる答申といいましょうか、議論がいろいろあると思うのですけれども、今、これをどのようにやろうとしているのか。先ほど高木委員からも、エネルギーのベストミックスという考え方について御質問がございましたけれども、その点も踏まえてちょっと御答弁願いたいと思います。
○篠原政府委員 石炭鉱業審議会におきますこれまでの企画小委員会での御議論でございますけれども、同時並行的に、総合エネルギー調査会あるいは電気事業審議会の方で御審議がなされていたということもございまして、深く立ち入っての議論はございませんでした。 ただし、今回の取りまとめ報告書でも御指摘いただいておりますとおり、近く、総合エネルギー調査会、電気事業審議会の結論が出ると思いますので、その結論を踏まえて今後検討せよというふうにされているところでございます。
○中野(清)委員 そうしますと、例えば電気事業審議会におきまして、今後の電力供給の見直し等については審議されているのですか。それとも、どういう議論が出ているのか。そういう点もわかりましたらば、お答え願いたいと思います。
○稲川政府委員 電気事業審議会の議論は本年一月から続いておりますが、きょう四日、需給部会で中間報告が取りまとめられる予定でございます。 この部会では、エネルギーセキュリティーの確保を前提として、効率化の推進との調和を図りながら環境調和型の電力需給構造を目指すという観点から、広範な議論が行われているところでございます。 石炭火力につきましては、先ほども申し上げましたように、その特性にかんがみまして、その位置づけに大きな変化はございません。引き続き、電力構成に占める割合を適正な水準とするべく努めるということで——議論が進展してございます。
○中野(清)委員 今、長官のお話ございましたけれども、やはり電気事業においても、安定供給にすぐれた石炭の利用というものは多くなっておりますから、現在、四千五百万トンの一般炭が電気事業に使われておりますけれども、二酸化炭素の排出単位が原油の一・三倍。環境に対する負荷という意味では他のエネルギーに劣るということは確かに言えると思いますけれども、先ほど来何回も言っているとおり、安定供給、そして比較的値段が安いという利点を考えますと、やはり電力業界として、簡単に石炭からほかのものにということについてはなかなか難しいと私は思うわけであります。 そういう中で、それでは、特に石炭火力発電所の導入計画とか電力供給における石炭の位置づけに関する考え方、そういうものについても、この際明らかにしてもらいたいと思います。
○稲川政府委員 電力供給の将来を考えるに当たりまして、安定供給、供給コスト、すなわち効率化ということは非常に大事な観点でございます。 石炭につきましては、従来、ベース・ミドルの供給力を担うという観点で、今後とも同じ役割を考えてございます。また、炭酸ガス排出の抑制を図るという趣旨で、超超臨界圧発電というような高効率な発電方式を導入することによって、石炭の活用を図ろうというふうに考えてございます。 現在、石炭の利用拡大ペースが非常に高いということを申し上げましたが、その高い伸びにつきましては、若干のペースについての調整が必要と考えてございますけれども、既存の石炭火力を例えば廃止してほかのガスにかえるとか、そういうことは考えてございません。 また、今後の需給計画をつくるに当たりましても、既に着工目前といったような石炭火力につきましては、この需給見通しの中に当然織り込んでございまして、新たな将来計画のために過大な負担がかかるとか、別の意味でのコスト高になるとか、そういうようなことは現在考えておりません。
○中野(清)委員 石炭の問題でございますけれども、エネルギーの問題というのは、やはり五十年とか百年とかという長期的な対策というものが必要だと私は思っておりますけれども、特に石炭が、先ほど来言うように、化石エネルギーの中では豊富な資源でありますし、賢く利用するということが今一番求められているのじゃないかと思うのですよ。 そういう意味では、通産省でもやっていると思いますけれども、発電効率の向上によるCO2の排出を低減するためのクリーンコールテクノロジーの開発というものがどうしても必要だと私は思っております。 石炭利用に伴う環境負荷を低減するために、通産省としてこの点についてはどう考えているか、お願いをしたいと思います。
○篠原政府委員 先生御指摘のとおり、石炭は、他の化石燃料に比べまして単位当たりのCO2発生量が大きい、こういった課題を有しておりまして、その利用に当たりましては、地球温暖化問題等に十分配慮することが必要でございます。このために、石炭の利用に伴いますCO2発生量を抑制するという観点からの石炭の高効率燃焼技術、こういったクリーンコールテクノロジーの技術開発あるいはその普及が非常に重要なことだというふうに私どもも認識いたしておりまして、こういった開発普及に力を入れているところでございます。 通産省といたしましては、現在実施しております高度加圧循環流動床石炭燃焼技術、あるいは燃料電池用石炭ガス化技術等々の高効率石炭発電技術などのクリーンコールテクノロジーの開発あるいはその普及に今後とも最大限の努力をしてまいる所存でございます。
○中野(清)委員 時間がございませんから、二つ一緒に聞きますので御答弁願いたいと思いますけれども、一つは、石炭液化の技術協力というものを我が国としてどうやっていくべきか。鹿嶋にも新しい研究所をつくっていらっしゃるということも聞いておりますけれども、これをまず御答弁願いたいと思います。 それと、この委員会の大きな議題として、先ほど来大勢の委員さんがおっしゃった国内炭の問題、それも最後に伺いたいと思いますけれども、特に海外炭の安定供給確保というのは、何回も大臣もおっしゃったけれども、重要な課題だということは私もよくわかります。しかし、そのためにも、国内炭鉱の技術協力を通じてということが大きな意義があると。だったら残すべきじゃないかという議論がそこに出てくるわけでございますけれども、国内炭の役割についても、これは改めてもう一回、最後に御意見を伺いたいと思います。
○堀内国務大臣 石炭液化の問題、御提起いただきましたけれども、確かに、この液化の問題だとか、あるいは炭酸ガスを封じ込めてしまうというような開発の研究だとか、現在強力に進めておりまして、そういう観点からまいりますと、そういう技術が進んでまいりますと石炭はますます有望なものになってくると私は感じておりまして、現状をもってCO2が多いからだめだとかいうような表現は成り立たないだろうと思っております。 先ほどから申し上げましたように、域内における各地に、安定して各地から供給ができる、あるいは非常に二百何十年というような埋蔵量もあるということを考えますと、この石炭を中心とした一つの将来、長期展望の中におきましては、ますます重要な存在と考えているわけでございます。 同時に、そういう観点の中で、一面においては、産炭国との技術提携による協力関係を結ぶ。これがもって国内炭鉱の存在というものの必須条件とはなりませんけれども、しかし、それも大きな存在の理由でもございますし、また、国内において、石炭の産出というものが合理的に、市場メカニズムに極端に近づいていっていただけるのならば、私は、国内における産炭というものは非常に重要性を持ってくるものではないかというふうにも思っております。 そういうことを含めまして、これからもしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○中野(清)委員 最後に、これはもう、御答弁は時間がございませんから結構でございますけれども、国内炭をどうやって守るか、そういう問題についても、やはり一つは、大臣を中心として政治が意思をしっかりやってもらいたい。私は、やはり国益というものをまず第一に決定してもらった方がいいと思うのです。それが一点。 それから、この政策決定のプロセスが、私は石鉱審が決して悪いと言っておりません。しかし、これだけでいいのだろうかと思います。 伺いますと、スウェーデンでは、産業省の調査委員会ができて、それが報告書ができた後に、レミス手続といって、公表をして、それがまた議論があって、そこから始まっているということを考えてきますと、やはり国民のコンセンサスを得て、国民が負担していただくのが結構だろうし、もし、そうではなくて、そういうのは違うんだと言うならそれも結構だと思いますけれども、やはり情報公開をもとにして、ぜひ大臣を中心に、そういう意味で御理解をいただいた中で、何としても地元の要望もその中でかなえてやっていただきたいということを要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○赤松委員長 次に、古賀正浩君。
○古賀(正)委員 自民党の古賀正浩でございます。 きょうは、両大臣お疲れさまでございます。もう質問も六番目ということになりますと、大分話も重複するところもあろうかと思いますが、ひとついろいろ気をつけながら質問をしたいと思いますので、端的なお答えをお願い申し上げる次第であります。 平成四年度から十年というスパンで取り組んでおりますポスト八次石炭対策も折り返し点を過ぎまして、昨年以来、石炭鉱業審議会の企画小委員会においてのいろいろな論議があった、その報告要旨を先ほど御説明をいただきました。論議関係者の甚大なかつ精力的な検討に敬意を表しながらも、改めて、決めるのは最終的には政治であるということを私は痛感をいたしておるところであります。 けさは、全国の産炭地域六団体の連絡協議会の臨時の総会というのがございまして、超党派で国会議員も数多く呼ばれ、詰めかけた会議でございました。改めて、国民の関心の深さ、だんだんさらに大きくなってきているなということを感じておるところであります。 資源が乏しい我が国の経済と国民生活を支え、活躍しました石炭に関しまして、エネルギー転換という壮大な国家的政策課題に正面から取り組んできた我々の先人、関係者の偉業、筆舌に尽くしがたいものがあるわけでありますけれども、それらの御努力を思うときに、後世に恥じない、いや、後世に誇れる的確な終着ぶりを用意する責務が現段階の我々にあるのではないかと私は改めて痛感せざるを得ません。少し肩を張った言い方で恐縮でありますが、そういう思いを込めて、我々は現下の石炭対策にしっかり取り組んでいかなければならぬと改めて決意をいたしておるところでございます。 さて、今回の報告は、具体的にはまず新しい石炭政策、いわゆるポスト八次策以降の国内石炭鉱業のあり方、すなわち、稼働中の二炭鉱の存続かどのように見通されるかということが一つ大きく注目されておるところでありますが、その問題のポイントは、ひとえに三倍にも達しようとする内外炭価格差にあるというふうに思うわけであります。これをセキュリティー論と関連して国民経済的にどこまでのみ込むのか、あるいはのみ込むことができるのかということが一つのポイントであるわけであります。国内石炭は、炭価をトン当たり一万二千円に引き下げるというような一層の合理化に取り組むことを表明しておられる。この血のにじむ、人知を尽くす努力の姿勢は強く評価すべきことはもちろんでありますが、まず、通産大臣にお伺いいたしたいのは、通産大臣は所管大臣としてこの現在の国内炭鉱の存在、役割についてどのような基本的見解をお持ちであるのか。これは先ほどからの御質問もありましてお答えをいただきましたけれども、もう一度、さらに端的にお答えをいただきたいと思います。 それに関しましては、端的に申しまして、国内炭の稼働は、我が国の生命線であり続ける石炭の安定供給を海外に必死に頼っていかなければならぬという我が国の将来を考えるときに、そのためにあらまほしき技術協力を十分に行うなどのために、小委員会報告では必須ではないという話がありましたけれども、少なくとも、必須ではなくても非常に重要なものであることは間違いがないわけであります。そのことを含めてお答えをいただきたいと思います。
○堀内国務大臣 先ほどからのお答えに重複してまいるかもわかりませんが、国内炭鉱の存続ということは、今の、先ほどから申し上げております、石炭の我が国におけるエネルギーに占める位置というものを考えましたときに、非常に重要で、今後ともその位置が変わるものではない、重要視されているものでございます。 それとの関連の中で、やはり外国の産炭地との国際的な協力というようなものを考えましたときに、今いろいろの御意見もありましたが、その国に技術協力的な意味での派遣だとかあるいは各地における人材の派遣などによって大変大きな貢献をいたしておりますし、そしてそういう御要望も大変多いわけでございまして、そういう意味での、これは必須条件ではないとはいうものの、こういうものが、今現在、日本における二つの産炭地がありますことによってこの技術が継承されてきて、それが貴重な存在になっているということを考えますと、そういう意味での大きな存在感があるわけでございます。 また同時に、日本の石炭は非常に良質でもございますし、これからの外国からの石炭の輸入を促進する意味におきましても、この中において、日本のセキュリティーの面におきましても大きな存在を示してもらっているということから、この二つの会社の石炭の産出というものは現在においても重要性を持っているものだというふうに感じております。 それを将来にどうやってつなげていくかということを考えますと、現状のままではなかなか大変な面がございます。それを皆様方にいろいろ御意見を承りながら、また今の審議会の中での検討をいただきながら、どういうぐあいにポスト八次計画というものを、成果を上げられるようになるか、それが将来に結びつけていくものにもなるのではないかというふうに存じますし、そこに皆様方の血のにじむような御努力が今あるわけでありまして、それを何とか成果のあるものにつないでいければなという私自身の気持ちは持っております。
○古賀(正)委員 このような折、近く政府の長期エネルギー需給見通し改定作業というものがまとまるというような話を聞いております。これは本来商工委員会等の問題なのかもしれませんけれども、この石炭と非常に重要な関係があるわけでありますから、一言お尋ねをしておきたいわけであります。 昨年暮れのCOP3合意に見られますように、地球温暖化の防止の観点からは、石炭エネルギーの利用はどうも逆風のもとにあるような感じもあるわけであります。しかし、これらの欠点は、利用効率を上げたり、クリーンコールテクノロジーなどの石炭利用技術で克服できる要素も非常に多いのではないかと思います。少なくとも、いやしくも二〇一〇年という短期的な視点で、長期的なエネルギーの確保を見捨てかねないような視野の狭い行動は絶対にとるべきではない、こう思っておるところであります。 そこで、一つお伺いをいたします。 今回の長期エネルギー需給見通しの見直し作業でありますが、作業の背景、目的をどう理解したらよいのか、石炭のエネルギー供給上の役割及び石炭の供給の見通しを政府はどう考えているのか、簡潔にお答えをお願いします。
○稲川政府委員 現在、総合エネルギー調査会で議論をしております長期エネルギー需給見通しの背景、目的は、まさに新しい、COP3を踏まえた条件のもとでの三つのE、安定供給、経済成長、環境というものの調和ある同時達成の道を探っておるというところでございます。 この中で、石炭の位置づけでございますが、需給部会で引き続き審議中でございますけれども、石炭の特性、まさに賦存量の膨大さ、賦存の広さ、供給安定性、経済性、こういった観点から、中核的な石油代替エネルギーである位置づけに変わりはございません。他の化石エネルギーに比べまして炭酸ガス排出原単位が高いという制約要因がございますが、先生の御指摘のありましたような利用効率向上等々の克服手段も経ながら、この石炭の役割というものに変わりはないと考えてございます。 ただ、現在、石炭の利用拡大のペースは非常に高いものがございますので、そういう意味で、今後の伸びに関しましては、他の燃料種とのあるベストミックスというものが必要であろうかと思いますが、重ねて、石炭の重要性にいささかも変化はない、かように考えてございます。
○古賀(正)委員 先ほど来お話がありますように、我が国は石炭の世界最大の輸入国である。その安定的確保を図るために、産炭国との協力関係は極めて重要な関係にあると言わなければなりません。その炭鉱技術について、具体的に我が国に対しどのような協力要請が寄せられているのか、これを教えていただきたいと思います。 そのような協力要請に対し、我が国は、我が国石炭技術を活用した海外技術協力を推進すべきと考えておるわけでありますけれども、そこについての御見解もあわせてお願いします。
○篠原政府委員 ます、豪州からでございますけれども、坑内掘りにおきます高効率な石炭生産のための高速沿層掘進技術、あるいは炭鉱の保安確保のための高効率な炭層内のガス抜きに関します炭層ガス管理技術、これらについての共同研究等が要請されているところでございます。 中国からでございますが、坑内掘り炭鉱技術に関します人材の育成、炭鉱メタンガスの回収、利用技術についての実証試験、保安上のガス突出防止に係る共同研究などが要請されているところでございます。 インドネシアからでございますけれども、坑内掘り炭鉱技術に関します人材育成、坑内掘りにおきます高効率な斜坑掘削のための簡易掘進・運搬技術、あるいは効率的な坑内保安のための集中監視システムに係ります共同研究等が要請されております。 さらにベトナムからは、坑内掘り炭鉱に関します人材育成、坑内掘りにおきます高効率な石炭生産のための簡易急傾斜採炭技術につきましての共同研究、あるいは保安確保のためのメタンガスの管理、防爆に関する技術協力などが要請されているところでございます。 現在、先ほど申し上げましたような産炭国からの技術協力要請が数多く寄せられ、既にまた、実施に移されているものもあるわけでございます。我が国炭鉱技術、ひいては国内炭鉱の存在が、国際協力事業の展開によりまして、産炭国との友好関係あるいは海外炭安定供給の確保に一定の貢献をしている、こういう認識に立っております。 とりわけ、今後の世界の石炭需要の増大傾向、あるいは世界の主要産炭国におきます、今後坑内掘りに進展していく、こういう状況を勘案いたしますと、海外炭鉱に対しまして、炭鉱の深部化、奥部化に伴います生産技術あるいは保安技術等につきまして、協力を今後一定期間は行うことが必要である、こういうふうに先般の企画小委員会の報告書にも指摘されたところでございます。 こうした考え方あるいは報告書を踏まえまして、今後ともこのような技術協力が推進されるということを私どもも期待いたしておりますし、また推進してまいりたいというふうに思っております。
○古賀(正)委員 日本のすぐれた技術あるいは経験、こういったものを国際的にしっかり生かす、これは非常に重要なポイントだと思うのです。その辺はしっかり今後とも頑張っていただきたいとお願いを申し上げる次第であります。 現行の国内炭の存続は、電力業界の協力にかかっていると言っても過言ではないような状態であります。電力料金の内外価格差是正について厳しい対応努力中の電力業界の協力への期待もおのずから限度があるということも踏まえなければならないかもしれません。 しかしながら、国際的に長期にわたりフリーでオープンな石炭市場が形成されていることを一〇〇%信じて、これを前提として政策を決めていいのかという問題は依然としてしっかりあるわけであります。食糧やエネルギーのような国、国民の生命線となる分野については、わずかな不安も許容してはならぬ。先ほど伊吹大臣もおっしゃっておられましたけれども、まさにそういうことだと思います。電力業界に頼るのかどうかは別にしても、これが国家の見識である、国民の期待であるということをまず主張させていただきたいと思います。なお、これについては答えは要りません。 さて、話は変わりますが、三井三池鉱山が閉山をして一年余り経過をいたしました。これらへの対応の効果は一朝一夕に上がるものではありませんけれども、現段階までの政府の取り組みの姿勢に関しましては総体的に地元関係者も強く評価をいたして、感謝をいたしているところであります。 そこで、まず、政府として三井三池の閉山対策の全般的進捗状況をどう認識しているのか、どう把握しているのか、この際、端的に要点をお話をいただきたいと思います。時間の関係がありますので、できるだけ手短にお願いをいたします。
○篠原政府委員 御案内のとおり、昨年四月二十三日に産炭地域振興関係各省庁等連絡会議で政府の閉山対策を取りまとめいたしました。その後、昨年十月上旬にはフォローアップをいたしまして、現地にも関係省庁の職員が出向きまして、対策の進捗状況をフォローアップ及び確認をいたしました。現段階まで総じて着実に進展しているというふうに私ども考えているところでございます。 ただ、今後まだまだ対策につきましてはいろいろやらなければいけないところも多々残されているのも事実でございまして、関係省庁と緊密に連絡をとりながら、フォローアップ等も行いながら、閉山対策に今後とも遺漏なきよう期してまいりたいというふうに思っております。
○古賀(正)委員 きょうは、労働大臣にも御出席をいただいております。ありがとうございます。 三井三池閉山関係の対策、これは雇用対策が何といってもこういう対策の一丁目一番地対策ということであります。そういう中で、最近、日本の景気の悪化とも相まって、特に中高年齢層の雇用問題というのが深刻な問題として浮上してきておるということがあるわけであります。閉山対策としてもこの問題について見過ごすことができない、こういうふうに思いますけれども、この実情及び対策に関して労働大臣の御見解をいただきたいと思います。
○中野政府委員 それでは、三井三池炭鉱の閉山に伴いましての現状につきまして御説明いたしたいと思います。 平成九年の三月三十日に三井三池炭鉱が閉山いたしまして、現在までに関連下請等を含めまして千五百六十五人の方が離職しまして、このうち千四百九十六人の方が再就職を希望しております。それで、その後さまざまな対策を講じまして、現在までに就職された方が六百八十二人という状況でございます。その方のうち、年齢別に見ますと、四十六歳以上の中高年齢離職者の方々の就職率は三六%、四十五歳以下の方々が七六%という状況になっております。
○伊吹国務大臣 まず、今先生が御指摘のように、全般的に我が国のマクロ経済の有効需要の管理というものが今非常に難しい状況になっておりますので、その結果として全般的に雇用状況は非常に厳しいわけです。そこに、例えば三井三池のお話も御指摘のとおりそうだろうと思いますし、日本人のライフスタイルが変わってきたことによる、例えば私の地元の和装産業とか、こういう構造的な厳しさがプラスされているところはより一層大変だと思います。 そこで、さらにその上に、言うならば、今御指摘のように、中高年齢の方の失業率は非常に高い。そして、若年層の失業率も高いのですが、これは実は有効求人倍率はそんなに低くはないのです。中高年齢の方はもう有効求人倍率は非常に低いです。働く意欲はあるのだけれども職が来ないというわけですね。したがって、特にこの三井三池の皆さん方については、企業に対して、個別に求人の年齢制限を緩和していただきたい、緩和をするインセンティブとして、中高年齢者を雇ってくださった場合の賃金助成をいたしておりますが、こういうものをよくお話をして、最大限の努力をさせていただきたいと思っております。しかし、基本的にはやはりマクロ経済が少し戻ってまいりませんといけませんので、これから十六兆円の補正予算を出しておりますし、金融関係の法律をお願いいたしておりますので、これらが相まって、一日も早く日本全体としてそう心配のない状況をつくり出しながら、今御心配の構造的な地域的な問題について、労働省として全力を尽くさせていただきたいと思っております。
○古賀(正)委員 ありがとうございました。 中高年齢層対策というのはこれは国を挙げての問題ということでありますが、特に産炭地域というのは全体的な、歴史的な経緯等もあって非常に厳しい状況にあるということをよくお踏まえいただいて、よろしくお願いを申し上げる次第であります。 さて、大きな時代変革の流れの中で、燃える石、石炭が三井三池鉱山地域から消えたわけであります。今、新しい時代的動向から、環境・新エネルギー等への挑戦の課題が浮上しておりますが、これらを踏まえた新産業創造への取り組みがこの地域発展への起爆剤となるのではないか、いや、ぜひそうあってほしいと私どもはふるさとでそういう論議をしておるところであります。 三井三池鉱山を長年育ててきた燃える石、石炭に代替すべき第二の燃える石を求めてきた夢が、今その手がかりを得ようとしていると考えたいわけでありますが、現在その状況はどうなっているのか、ひとつお答えをいただきたいと思います。 なお、時間の関係がありますので、もう一つ一緒にお答えを願いたいのですが、この環境・新エネ産業への取り組みのうち、特に大牟田のRDF発電事業が注目されて、あるいは期待されておるところでありますが、その進捗状況はどうなっているのか、その早期実用化に国はもっともっと力を入れていただけないか、こういう思いを持っておるわけでございますが、その点について御説明をいただきたいと思います。
○篠原政府委員 先生御指摘のとおり、三井三池炭鉱閉山後の地域振興を図る上におきまして、石炭産業依存型から脱却を図るということは非常に重要な課題でございます。現在、地元におきましては、新産業創出に向けまして、環境・新エネルギー、リサイクル産業、こうした新しい産業を展開しょうということで、取り組みが行われているところでございます。 通産省といたしましては、こうした事業に係ります調査事業に対しまして、平成八年度、九年度続きまして、産炭地域振興臨時交付金により支援を行ってまいったところでございます。 特に健老・新開地区につきましては、RDF事業等の新しい事業を目玉にするということで、調査検討委員会が開催されまして、中核的拠点整備実施計画が策定されたというふうに承知しております。また、つい先般、本年五月二十七日には大牟田市と福岡県が、私ども通産省及び厚生省に対しまして、エコタウンプランの申請を提出したというふうに聞いております。 今後ともこうした事業が具体化されるという段階になりますれば、必要な支援のあり方につきまして具体的な検討をしてまいりたいというふうに思っております。 大牟田のRDF発電事業でございますが、これは平成九年度のNEDOの補助事業でございまして、福岡県がその導入の可能性に関する調査を実施いたしまして、現在、県がその調査結果を踏まえまして関係者でプロジェクトの具体化について検討中であるというふうに聞いております。 私どもといたしましても、RDF発電、これは廃棄物処理対策のみならず、新エネルギーの普及促進という観点からも意義のある、また産炭地域の振興の上でも意義のあるプロジェクトだというふうに考えております。 福岡県等を初めといたしました関係者が今具体的な検討を行っているというふうに聞いております。今後、検討結果が出ましたら、私どもも十分緊密にすり合わせ、あるいは相談をさせていただいて、支援のあり方につきまして前向きに検討してまいりたいと思っております。
○古賀(正)委員 時間が参りましたので以上でございますけれども、最後に一つだけ、ちょっと特に申し上げておきたいことがあります。 現在の閉山対策の進行の中で、地元で非常に心配しておる石炭のいわば後遺症対策みたいなものがいろいろあるわけであります。例えば端的には、有明海海底の陥没問題であるとかあるいは地盤沈下問題等もあります。こういったものは、特に石炭事業との関連を立証するみたいなことは極めて難しい問題でありまして、ましてや地域住民などにその立証を期待するということは困難であるということもあるわけであります。また、仮に鉱害的要素があったと仮定しても、対応の手だてが心配であります。 このようなプレーゾーンの問題を石炭の政策的関心から切り離してしまってよいものか。民事の次元の話に政治や行政が口を入れることは控えるべきである、これはもう当然でありますけれども、石炭との関連があるのかないのかまだ認知されていない段階であるわけでありまして、将来、石炭対策を仕上げ、有終の美を飾る上で大きな不幸なとげとなって残らないように、私どもはしっかり注意しなきゃならぬというふうに思う次第であります。 石炭関係諸法、平成十三年の失効を目前にしながら、施策の着実な実施に危機感を募らせておるという地元のこともございますので、これは答弁は要りません、そういう問題があることを注意を喚起しながら、きょうの私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○赤松委員長 次に、児玉健次君。
○児玉委員 日本共産党の児玉健次です。 五月二十八日の石炭鉱業審議会合同部会企画小委員会の報告書を拝見しました。 最初に、何点かちょっとお尋ねをしておきたいのですが、小委員会報告書の出だしのところで「石炭は一次エネルギー供給の一六%強を占める重要なエネルギー源であり、今後とも一定の役割を果たすものと見込まれる」云々とありますね。それで、一次エネルギーの供給について、多少長期的な議論を私たちは今やる必要があるのだろうと思います。 世界のエネルギー資源の埋蔵量でいわゆる可採年数、採算の範囲内で採掘できるその年数を石油と天然ガス、石炭それぞれについてお示しいただきたいと思います。
○篠原政府委員 確認可採埋蔵量のお尋ねだと思いますけれども、新たな油田等の発見あるいは採掘技術の進歩等により変動することはあり得ると思いますけれども、最近の民間調査機関等の発表によりますと、石油の可採年数は約四十二年、天然ガスは約六十二年、石炭は約二百二十四年という試算がなされております。
○児玉委員 石油の四十二年というのは非常に厳しい数字だと思いますね。二十一世紀の半ばに差しかかる前の段階で、我々はいまだかつて経験したことのない石油資源の枯渇に直面せざるを得ない、そのことも長期的な私たちの判断の重要な要素として見ておく必要があるのだろう、こう思うのです。 それから、報告書二ページですが、「国内炭鉱のコスト負担について」というところで国による炭鉱設備などに対する補助、トン当たり千円強、こうありますね。通産省からいただいた稼行炭鉱別の国からの補助金交付額、平成十年五月、平成九年度実績額で二つの炭鉱について、坑内骨格構造整備拡充事業費補助金、石炭鉱業安定補給交付金、保安確保事業費補助金、両炭鉱で四十九億九千九百万となっておりますが、このトン当たり千円強、こういう数字との関連はどう理解したらいいでしょうか。
○篠原政府委員 九年度の国内二炭鉱に対します補助実績でございますけれども、坑内骨格構造整備拡充事業費補助金、石炭鉱業安定補給交付金、鉱山保安確保事業費補助金、合わせまして、太平洋炭鉱に対しまして三十一億七千万円、池島炭鉱に対しまして十八億三千万円、合計約五十億円を国から交付をいたしておるところでございます。 また、九年度の国内二炭鉱の生産量は三百三十一万トンでございますところから、トータルといたしましてはトン当たり約千五百円程度の補助を行っているということでございます。 報告書に千円強と表現いたしましたのは、同じような試算を八年度にいたしますと千三百十八円、七年度には一千六円ということで、御高承のとおり、保安補助金あるいは坑道補助金は事業実績に応じて補助金を出すということで変動がございます。ならせば大体千三百円程度ということで千円強という表現を使わせていただきました。
○児玉委員 私は、それぞれの炭鉱に対して国からこのような補助金が交付されている、その額の多少はこの後ゆっくり議論しなきゃいけませんが、この点では国民の合意が現実に存在している、こう考えます。 この後、主として二つの炭鉱に関係すも火力発電所の石炭の消費量の問題ですが、これは平成十年三月、中央電力協議会がおつくりになった「平成十年度電力長期計画の概要」、わざわざ中央電力協議会から送っていただきました。 それを拝見すると、石炭火発、十電力そして卸電気事業者、卸供給事業者その他、所要燃料として平成九年度推定実績が四千六百九十一万トン、平成十四年が六千七百八十八万トン、平成十九年、西暦二〇〇七年八千三百十九万トン、平成九年度に比べて三千六百二十六万トンふえる、こういうふうにこの中央電力協議会は見ていらっしゃる。 そこでお尋ねをしたいのですが、先ほど石崎議員の御質問に対して通産省からさまざまな数字の提示がありました。非常に興味深く拝聴しておったのですが、そのとき皆さんがお示しべださった数字は平成九年度下期における一般炭のCIF価格五千四百五十円、一ドル百二十六円六十七銭、この数字が基礎になっているでしょうか、その点お答えください。
○篠原政府委員 御指摘のとおりでございます。
○児玉委員 一ドル百二十六円何がしですね。今は百三十円台をかなり上の方に行っております。 それで、この後の両炭鉱のコストがどうなっていくかということを論ずる場合に、当然何より保安が確保されなければなりませんし、そして労働者の生活と権利がしっかりと守られるということを前提にしての議論になるだろう、こう考えるわけです。 その上で、昨年十二月十一日のこの委員会での私の質問に対して通産省は、CIF価格にどのくらい上乗せすればいわゆる炉前価格になるか、その点でコールセンター利用料あるいは若干の横持ちの国内運賃等が平均的には約二千円程度と見込まれる、こういうふうにお答えになりました。この点の事情はそう大きくは変わっていないでしょうから、もし一ドル百三十五円だとすれば、そうすれば大体この炉前価格というのは七千八百円前後、八千円弱ということになってきますね。そうすると、内外価格差というのは二倍とか三倍というものではなく数千円の程度になる、私はそういうふうに見るのですが、いかがでしょう。
○篠原政府委員 石鉱審企画小委員会の御審議におきましては、以下のベースの数字で議論がなされております。 平成九年度の実績を推定する場合でございますけれども、海外炭価格につきましては、トン当たり五千七百八十円というふうに見ております。これは、単純に海外炭のCIF価格ではございませんで、国内炭は基本は六千カロリーでございますけれども、海外炭は六千七百カロリーというふうにカロリーの差がございます。当然カロリーの補正をした後の等価で考えた場合の数字でございます。それは海外炭のコールセンターを経由しない場合の価格でございます。コールセンターを経由する場合の海外炭の価格は七千二百二十円という数字で試算をいたしております。 先ほど御指摘あったとおり、この前提の円レートは、九年度上期の円レートを前提といたしております。現在、瞬間風速では百三十数円という円安になっておるところでございますけれども、百三十数円かどうかは別にしまして、ここ最近の百三十円前後の円レートを前提といたしましてこの試算の前提と比較をいたしますと、先生御指摘のような点も一部あることは事実でございますけれども、ただ私どもも最近の数字で検証をやってみました。 そうしますと、昨年の輸入炭価格と今年度の輸入炭価格が、長期契約物でも約一割価格は下がっておる。ドルに直しますと、約四ドル相当ぐらい、輸入炭価格のFOB価格が下がっております。円安の効果とこの価格の引き下げとがほぼ相殺をいたしておりまして、大筋、現時点においてもこの委員会で試算しました数字はほぼ間違いないのではないかというふうに考えております。
○児玉委員 その議論はさらに詰めてやることも可能だと思うのです。非常に興味のあるテーマですが。いずれにせよ、この小委員会の報告における太平洋炭鉱、池島炭鉱合わせて三百二十五万トン、電力業界の負担が三百二十二億円から三百六十六億円、これよりは大幅に変わった金額になってくるという点は、もう大体明確だと思うのです。 そこで、通産大臣に私はこの点をお尋ねをしたい、こう思うのですが、報告書で、「火力発電で重油など他の燃料を用いた場合と国内炭を用いた場合との燃料コストの差は縮小する可能性もある。」これは小委員会のレポート、そのまま読んだのです。それと、先ほど冒頭に通産省からお答えいただいた、この後どのくらい掘り続けることができるか、そのあたりを考えていきますと、今度の報告書の表現の中で私が非常に興味を持って読み取ったのは、いわゆる電力業界の負担についてこういうふうに述べていらっしゃる。「電力業界による国内炭引き取り協力を含め、国民全体で負担を共有するべき、」そういう意見があったという形で書かれておりますね。国民全体での負担、そのためには、文字どおり広い意味で国民の合意が形成されなければならないと思うのです。その国民合意の形成に向かってどういう役割を果たすかというのが、ある意味では政府や私たち政治家の務めでもあるだろう、こう思います。 それで、そういった観点でこの問題を見ていったら、大体今政治がみずからの判断で解決できる、カバーできる範囲のところまで、いわゆる国民全体の負担の問題というのは次第に煮詰まってきている、こう私は思います。 この点は、何も突然新しい提起をするわけでないので、昨年十二月十一日のこの委員会での論議の中で堀内大臣は、私の質問に対して、最後にこうおっしゃった。いわゆる石鉱審の答申をどう受けとめるかとおっしゃった上で、「政治家としての判断、国会としての判断、行政としての判断、そういうものが加わってくることは当然だろうと思います。」こうおっしゃった。私は、非常に見識のある御答弁だと思って、今でもそのように受けとめております。大体その範囲に今来てはいないか。いかがでしょうか。
○篠原政府委員 事務的な答弁をまずさせていただきたいと思います。 一万二千円まで下げて、まだ国民経済的な負担が百五十億から百九十億弱程度あるというのは、今回の委員会でも指摘されているところでございます。これをどう見るかという点につきまして、残念ながら企画小委員会の意見が集約できなかったという点が事実でございます。そういうことで、今後コンセンサスづくりをさらに私ども努力してまいりたいということでございます。
○堀内国務大臣 ただいま事務方から申し上げたように、これからこの小委員会の答申をもとにして本審議会において検討を始めるわけでございますから、その結果が迫るにつれて、私の十二月のときの答弁がまた重要になってくるのかもしれないというふうに思っております。
○児玉委員 論議がかみ合い出してきたと思うのですね。確かに、小委員会の報告は、俗に言えば両論併記でしょうが、しかし、この後どんな点で意見の集約を図るかという点は、四つの検討課題をかなり具体的に提示していますね。その中で、例えば三番目、第三点、「国民経済的負担としてエネルギー政策の観点からの国の支援の是非について検討すること」。まさに私たちがなさねばならぬ課題の中心点をここは鋭くついていると思います。 これに対して、通産省自身が政策的な検討と方向性をお示しになる時期にもそろそろ差しかかりつつあるのじゃないか、私はこう考えるのですが、いかがでしょう。
○篠原政府委員 御指摘のとおり、本報告書におきまして、エネルギー政策の観点からの国の支援の是非について検討することが今後の課題の一つとして指摘されているところでございます。これは、私どもは、国が、国民経済的負担に見合うエネルギー政策上に意義づけがあって初めて国としての支援がなし得るという意味が込められたものというふうに認識しているところでございまして、今後早急に石鉱審の審議の中でさらなる炭鉱会社のコスト削減の可能性等の努力あるいは自治体の支援の可能性等、それぞれの課題として掲げられました項目を検討いたしまして、関係者間の合意を得たいというふうに考えております。
○児玉委員 大臣、率直に申しますけれども、この小委員会が無理やり一つの意見にまとめなかったというのは、それは民主主義のルールからいってもごく当然のことだと思うのです、それぞれ意見があるわけですから。それぞれの意見ができるだけ正確に提示される、それを受けとめてどうするかというのは、それこそ大臣の先日のお言葉じゃないけれども、政治としての判断、行政としての判断だと思うのですよ。そして、しかも、今度の小委員会のこの報告は、「国民経済的負担として」どういうふうに問題を大きく提起されていますね。それが平成十四年以降の課題になるわけでもありますけれども、国民経済的な負担という観点になれば、なおさら行政と政治が果たすべき役割は大きくなりますね。一部に技術的な寄与をすることで何とかという議論がありますけれども、これは気持ちはよくわかるのだけれども、現実に、炭を掘っている炭鉱を失って現在の高い保安技術その他が維持できるはずがないわけですから、生産をしている炭鉱が存在しているということがもう決定的です。そのことも含めて、国民経済的負担としてのエネルギー政策の観点と、大体いい課題を私たちに小委員会は突きつけてくれたし、そして、石鉱審自身がその後一年間その論議をなさるというのですから、審議会の論議と国会での審議、そして行政たる通産省の政策的検討、それらが三つどもえになって進む必要があるのではないか、こう考えるのですが、最後に御答弁を求めて終わりたいと思います。
○堀内国務大臣 三つどもえになるとおっしゃいましたけれども、これはやはり答申が出てくることが第一前提でございまして、それに、その答申の中において、答申の進展の中において、通産省の意見なども入ることもあるかもしれませんが、最終的には答申の中にどういう方向づけが出てくるかというものが、やはり国民の一つの考え方、そういうものが集約されて出てくるであろう、ただ、それが結論ではないというのが政治的という意味であるとお考えをいただきたいと思います。
○児玉委員 恐縮ですけれども、一言だけ。 三つどもえという言い方が不適切でしたね。三つに組んで組んずほぐれつ争い合うという意味ではないので、文字どおり国民経済的な観点に立って何が最善かその道を追求し合おう、そういう意味で申したので、この点は一言申し添えて、質問を終わります。ありがとうございました。
○赤松委員長 次に、中西績介君。
○中西(績)委員 私は、十五分という限られた時間なものですから、重複する点等あるかと思いますけれども、別の視点から産炭地問題を中心にして質問を申し上げたいと思っています。 一点は、大牟田の三池炭鉱閉山後における状況はどうなっておるかということを私は大変心配をしておるわけでありますけれども、特に重視してまいりました閉山に伴う離職者対策の進捗状況がどうなっておるかということであります。就職率は幾らか、さらに、この三井鉱山並びに三井炭鉱関係の対策によって就職できた件数、何件あったのか、そして、この就職率の中における。パーセントは幾らかということをお答えいただきたいと思います。
○中野政府委員 三井三池炭鉱の閉山によります離職された方の再就職状況についてでございますが、平成十年五月一日現在で六百八十二名の方が再就職しておりまして、就職率は四五・六%というふうになってございます。 二つ目の御質問でございました会社側が用意した雇用の受け皿は三千六百六十三名でございまして、そのうち、三井グループ及び三井鉱山グループの提供した受け皿といたしましては七百十一名分ということでございます。今ほど申し上げました就職者六百八十二名のうち、会社側が用意した雇用の受け皿に就職した者は百四十七名ということでございます。そのうち三井グループ及び三井鉱山グループの提供いたしました受け皿に就職した者は七十五名で、就職者全体の二・〇%というふうになってございます。
○中西(績)委員 私がこの問題に対応したときに最も重視した点でございますし、そして、解雇した企業側がこれにどのように熱心に対応しておるかということを、この期間における状況というのはまさに二%しがなかったという、ここが私たち、今失業者をどんどん輩出をしておるときに、日本の企業責任というものが非常に問題視されておるわけです。コスト高だから、コストを安くするためには首切りをということ、こういう簡単なパターンによってそうした措置をしていくというこのあり方が私は大変問題だということを重視しておるがゆえに、この問題を出しました。 したがって、これらの問題についてはこれからますます多くなっていく可能性が強まってきておりますから、この点は労働省におきましても特に重視をしていただきたいと思っております。それだけの責任があるということを、ぜひ、企業主に対して自覚をどう高めていくかということがこれから後大きな課題になるだろう、こう考えています。なぜなら、日本の労働環境というのは本当に低いということを我々は指摘せざるを得ないからであります。 次に、今回のこの閉山後対策は、大臣を初めといたしまして、各省庁連絡等については従来に増して相当熱心にやられたということ、このことについては私はお礼を申し上げたいし、評価できるものだと思っています。ただ、問題は、今後どのようにこの再開発事業等について考慮していくのか。この推進をさらに見守っていきたいと思いますけれども、大臣の決意をお聞かせいただければと思っています。
○堀内国務大臣 委員御案内のとおり、昨年の四月の二十三日に、産炭地域振興関係各省庁等連絡会議というものを開催をいたしました。これは十四省庁がそれぞれ取り組んでいることでございますが、これを開催いたしまして、地元の自治体の要望などを踏まえまして、炭鉱離職者の再雇用の問題、また、地元の商工業者の経営安定の問題、そういうぐあいにかかってくるところの緊急対策などを行いました。また、新産業の創造だとか物流機能等の整備、都市機能の整備促進、こういうものに係る重点的な振興策を柱といたしました閉山対策、これを政府で取りまとめたところでございまして、当省としても、その対策に基づいて、これまでも関係の各省庁と緊密な連携をとりながら、対策のフォローアップを行って、同対策を着実に進捗しつつあることを確認をいたしているところでございます。 例えば、住宅の問題につきましても、建設省においては百二十八戸、あるいは、住宅の問題で労働省においては雇用促進住宅の建設だとか、あるいは、通産省にとってまいりますと、大牟田のテクノパークなどをつくりまして、工業団地の整備だとかいろいろな問題を取り組みをいたしました。 先ほどの雇用の問題につきましても、ことしの四月には、求人千四百九十六人のうち六百八十二人が就職をいたしまして、あと二百八十人が職業訓練を今行っているというようなことで、残りの五百人の方々がまだ離職中でございますけれども、そのうちの約半分の方々が、先ほどもいろいろ説明もございましたが、約五十歳以上の方々で、こういう方々に対してはいろいろな各種の対策によって行われているというようなこともございまして、閉山対策に万全を期してきているところでございますが、今後も各省庁等と連絡を緊密にとりながらこの対策の進捗状況を通産省としてしっかり把握いたしまして、遺漏なきを期してまいりたいというふうに考えております。
○中西(績)委員 特にこれから後、補正予算等も組まれるようでございますので、その際に、景気回復を目指す立場からいたしましても特段の措置をお考えいただければ、こう私は思いますので、この点を申し上げて終わりたいと思います。 それから次に、平成十三年度末にはすべて産炭地関係法は終息するということに一応なっています。一応です。課題は多く、まだ未解決の分野がたくさんあるということを言わざるを得ません。この石炭鉱業審議会の合同部会小委員会報告等が出ましたし、これからさらに論議が進んでいくだろうと思っています。そこで、産炭地域振興問題なり、あるいは鉱害復旧問題なり、まだまだ多くの課題がありますので、私はこの点について一、二お聞かせいただきたいと思っております。 産炭地振興は、我々が見た場合にどのように今評価できるのか、これまでの間。御存じのように、当初問題になりましたように、三圏域ということで、私は筑豊ですが、筑豊の例を申し上げますけれども、東、中、西という三圏域で構成をし、それをつくり上げてきましたけれども、まだアクセス等はもう十年かかる、あるいは福岡から筑豊に入る横断道路なんかの場合には、これは十五年もかかるという状況なんですね。ですから、政策的に総合的なものができ上がっていない、確かに圏域というのはつくったけれども、それをどう浮揚させるかということについては全く合理性がない、こう言わざるを得ません。 ですから、その点についての評価をどのように今なさっておられるのか、この点についてお聞かせください。
○篠原政府委員 現行の石炭政策におきます産炭地域振興対策でございますけれども、産炭地域振興実施計画の実効性を確保するということで、関係省庁、地元自治体と緊密な連携をとりまして、これまで各種事業あるいは臨交金の交付等財政支援を図ってまいったところでございます。 これまでの総合的な施策の推進の結果としての評価でございますけれども、私ども、総体といたしましては所要の成果をおさめつつあるというふうに考えておりますが、地域地域によって事情が異なるということもございますので、細かく見ていく必要があろうかと思います。 当省といたしましても、今後とも現行の石炭政策の期限でございます十三年度末までの間に産炭地域振興施策の推進に最大限努力してまいるということで頑張っておる次第でございますけれども、法期限失効まであと三年数カ月、四年弱ということにも相なりまして、私ども、石炭鉱業審議会とともども産炭地域振興審議会におきましても審議を開始していただきまして、この十三年度末に向けての御審議をお願いしたいというふうに思っております。
○中西(績)委員 もう答弁いただきますと時間がなくなるのですけれども、特に私、一、二の例を挙げて御指摘申し上げ、十分この点についての配慮をしていただきたいと思うわけです。 例えば、地域浮揚策として誘致企業、工場団地の策定をやってまいりました。私の住んでおる地域で考えますと、筑豊で我々の西側に、鞍手郡宮田町というところにトヨタが進出をいたしました。これは平成四年です。それから、東に京都郡苅田町というのがございますが、ここは日産の最も大きな工場があります。 ところが、では、そのことが大きな影響があるだろうということを言われましたけれども、例えばトヨタで申し上げますならば、この宮田町にトヨタの従業員一千九百二人いるうちに、住んでおる人は百八十二人なんです。町内の採用は二十人です。さらにまた、苅田の日産の場合を考えてみましても、最も近いのだけれども、アクセス道路がない、十分ではないということも含めて、内陸部に入るものですから、宮田、トヨタもそうだし日産もそうですけれども、トヨタで言うならば三号線沿線です。鹿児島線沿線あるいは九州縦貫道の方に全部部品工場等がそこに配置されています。それから、今度は苅田、日産で言うならば、これは十号線です。日豊線というのがありますけれども、海岸に大分まで含んで配置されておる、こういう状況ですね。 ですから、私の住んでいる田川などにおきましては五社しか来ていない。しかも今度は、新しく来るといった日本発条などにおきましては、これはとうとう取り消しになってしまったのですね。そして海外に全部進出していくという。 ですから、この例を一つとりましても、今私たちが一番問題にしなければならぬのは、例えば私の住んでいる田川の場合には、求人倍率は今、四月は〇・三一です。それから、完全失業率は一〇%を超えています。こういうような状況にあるものをどのようにすればという基本的な問題等を含めまして総合的なものを本当に我々は考えていかないと、先ほど申し上げたように、十年もまだ後にしかアクセス道路ができ上がらない、バイパスができ上がらない、こういうような状況ですから、ここいらをさらに検討していただきまして、そうしたことを、審議会なんかの場合はそんな実態というのを知って審議をしておるかというのが私の言いたいところなんですよ。具体的な問題等を本当に掌握しているかどうかという、学者先生がただ頭の中だけで考えてもらってやったのでは、これは十分な体制というのはとれないのですよ。この点だけはひとつ御認識をいただければと思っております。 もう答弁は要りませんので、以上で終わります。
○赤松委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十八分散会