商工委員会 第15号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/05/15
会議録
○斉藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び特定家庭用機器再商品化法案の両案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中野清君。
○中野(清)委員 平和・改革の中野清でございます。 一昨日、各委員からすばらしい質問がございましたけれども、なるべく重複を避けながら、まず、省エネ法改正案から質問をしたいと思います。 現在のエネルギー情勢を見ますると、エネルギー消費量は、民生、運輸部門を中心に九〇年から九六年にかけてそれぞれ二〇%以上も伸びている情勢にあります。また一方では、原子力や新エネルギーの導入も停滞をしております。しかし、COP3の国際公約を日本としては守っていかなければなりません。新たに環境調和型エネルギー需給構造への転換が必要であります。 そういう意味で、まず、エネルギー政策についてお伺いいたしますが、まず第一に、この実現に向けて通産省はどのような政策的取り組みを講じていかれるか、お伺いをしたい。 それにあわせまして、現在、長期エネルギー見通し策定に関しまして、総合エネルギー調査会の場で議論が進められていると聞いております。三つのE、いわゆる環境、経済成長、エネルギーセキュリティー、この達成について、特に、二%の経済成長とCO2の安定化の達成についてどのような検討をなされているか、この点についてお伺いしたいと思います。
○稲川政府委員 我が国のエネルギー政策の基本的視点は、委員今御指摘になられましたスリーE、経済成長、エネルギーセキュリティーの確保、環境保全の三者の同時達成にございます。 このため、政策的な取り組みといたしましては、需要面では、現在御審議いただいております省エネ法の改正により、トップランナー方式の導入による自動車、電気機器のエネルギー消費効率のさらなる改善、工場、事業場におけるエネルギー使用合理化の徹底を図るということに加えまして、国民のライフスタイルの抜本的変革を促すことなどによって省エネルギーの推進を図ることといたしてございます。 また、供給面におきましては、原子力の推進、新エネルギーの開発利用の促進などの対策を着実に推進していくことといたしてございます。 これらのエネルギー対策の総合的な実施によって、環境問題への対応を図りつつ、持続的な経済発展を実現してまいりたいと考えてございます。 また、長期エネルギー需給見通しの策定に関しましては、現在、総合エネルギー調査会需給部会におきまして、御指摘のありましたスリーEの調和を図る道筋につきまして検討を行っているところでございます。 具体的には、トップランナー方式の導入などの競争環境を整備をすることによって省エネルギー対策を推進し、また、供給面で、原子力、新エネや比較的環境負荷の少ない化石エネルギーの導入を促進する、さらに、エネルギー産業に対する規制緩和によります供給効率化への取り組みなどの必要性について議論をしているところでございまして、こうした需給両面にわたる取り組みが適切に行われますれば、短期的には省エネ環境対応などのコスト負担を伴うものではございますが、中長期的には生産性の向上につながるという道筋から、炭酸ガス排出の安定化のみならず、二%程度の経済成長の達成が可能となるもの、かような議一論が続けられているところでございます。
○中野(清)委員 今御答弁いただきましたけれども、その中で電力についてちょっと考えたいと思うのですけれども、原子力開発を図ることによって、二〇一〇年には電力業界全体のCO2の排出原単位を一九九〇年の実績から二〇%低減させるという目標を持っていると聞いております。言いかえれば、これはいわゆる一九九〇年比で、二〇一〇年には発電量では一・五倍でもCO2の方は一・二倍程度にするということだと思いますけれども、そのためには、CO2の排出の少ない原子力発電を中心とした電源ベストミックスの推進をすべきだと私は考えております。 不幸な事件もいろいろありました。しかし、新しい需給見通しては、このCO2排出抑制の観点から、原子力発電の位置づけというものを確たるものにすべきだろう。具体的にはどのような位置づけにすべきか、あわせて、現在、どちらかというと立ちおくれていると言われております原子力発電所の立地を進めるために、大臣としてどのようなことを取り組んでいらっしゃるか、簡単で結構ですから、御説明願いたい。
○堀内国務大臣 お答え申し上げます。 委員の御指摘のとおり、これからのエネルギー問題、CO2の環境負荷の少ないというような環境特性、こういうものを考えますと、原子力発電というものに重点をしっかり置いてまいらなければならないと考えるわけでございまして、燃料面における供給及び価格の安定性から、あるいは昼夜を通じて供給ができるというようなベースの供給力の中核を担う電源として、原子力発電を位置づけてきたところでございます。 特に、温室効果ガスの削減という問題が国際的な約束を実現するために必要になってまいりました。そういう意味で、火力発電に比べまして、一基当たりのCO2の排出削減効果が約百五十万トンありますところの原子力発電所の開発促進というものは不可欠になってまいります。我が国の地球温暖化防止対策の基本になるものだというふうに考えております。 この目標を達成することはなかなか容易ではございませんが、原子力発電所の安全性の確保に万全を尽くしながら、原子力発電の必要性やその安全性に関する国民の理解を求める活動を強化するとともに、原子力発電所の立地地域の振興策、こういうものの充実というようなものに最大限取り組むことによりまして、今後二〇一〇年末までに約二十基を増設をして、その発電力を確保していくということに全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
○中野(清)委員 なかなか難しいと言われていますけれども、ぜひ頑張ってもらいたいと思います。 次に、いわゆるIPPは、コスト削減につながる一方で、一番安い燃料である石炭火力の導入が進むことによりまして、結果としてはCO2の排出が増加するというジレンマがあるのは御承知のとおりでありますが、このコスト削減とCO2排出抑制をどのようにバランスをとって電力の供給構造を確立していくか、これについてまずお伺いしたい。 それと、もう一点は、エネルギー利用効率の向上として、特に私は負荷率の改善についてお伺いをしたいと思うのです。 日本の現状は一平均発電量がピーク時の五五%、これはドイツの六九%、英国の六七%、フランスの六六%、アメリカの六一%の水準に比べましても、余りにも低い水準であるはずなんです。これを少なくとも、いわゆる電気事業審議会の中間答申では六〇%ということにすべきだと言っておりますけれども、それについてどういうふうにするか、これをお伺いをしたいと思います。負荷率の改善というのは、私、素人でよくわかりませんけれども、一%で約一千五百億円も節減ができると言われておりまして、そのためには、一般的には社会の消費のピークを引き下げるということによって負荷率を引き上げるべきと言われておりますけれども、この点についての対応策をあわせて、この二点をお伺いしたいと思います。
○稲川政府委員 IPPの問題につきましては、平成十一年度から原則すべての火力電源について入札を実施することが予定されておりますことも踏まえますと、御指摘のように、COP3で合意されました炭酸ガス削減目標を実現する上で、今後のIPP制度の運用をこれと整合のとれたものとすることが必要であると認識をいたしてございます。 現在、電気事業審議会需給部会におきまして、このIPP制度と環境問題の両立の方策も重要なテーマとして議論をしてございますが、具体的には、炭酸ガス排出量の多寡を反映させる評価、あるいは燃料種を限定した募集を電力会社の判断により行うという案について検討が行われてございます。 また、電力の負荷平準化の点についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、昨年十二月、基本政策部会中間報告におきまして二つの対応を提言してございます。一つは、電力負荷平準化効果の高い蓄熱式空調システムあるいはガス冷房の一層の普及拡大に向けた取り組みを強化する、二つ目に、負荷移行のための電気料金制度の充実などの電力負荷平準化対策を行うということでございます。 これを受けまして、例えば政府では、この蓄熱式空調システム等々に対する支援制度を平成十年度から創設をいたしましたほか、関連する保安規制の合理化について鋭意検討を行っているところでございます。また、電気事業者におきましては、本年二月の料金改定に際しまして、負荷平準化に資する選択約款の充実を行っているところでございまして、こういった選択約款が普及をいたしますと、今御指摘のございました使用者サイドの方でのピークの引き下げにも効果的な役割を果たすものと考えてございます。
○中野(清)委員 今日、産業界の姿を見ますると、エネルギーの効率の向上に向けて、いわゆるぞうきんを絞りに絞ってきた。ですから、もう絞ろうとしても限界があるのじゃないか、新しい技術でも開発されなければなかなか省エネが進まないと、悲鳴に近いような声も聞かれております。しかし、だからといって、産業界がこのままでいいというわけじゃないと思うのですよ。 それで、産業部門やエネルギー転換部門によるCO2の排出量というのは、日本におけるCO2の排出量の半分以上を占めている、そういうわけでありますから、特に素材産業、鉄鋼、化学、セメント、紙パルプ、上位四業種だけでも三〇%以上を占めているはずであります。それから、いわゆる絞ったぞうきんをさらに絞る、そうしませんと日本は二〇一〇年の省エネ目標は到底達成ができないと思います。あの「地球白書」を書いたレスター・ブラウンという人は、化石燃料を中核とした経済で、主要企業に名を連ねる多くの企業が将来生き残るためには、それらの企業みずからが生まれ変わらなければならないと言っておりますけれども、環境基本法の持続可能な発展の実現という姿がまさに今日の経団連の主要企業に求められると私は思っているのですよ。 そういう状況において、三十六の業種別の、そしてしかも、産業団体ベースで百三十七団体の自主行動計画が取りまとめられておりますけれども、これには相当大規模な投資が必要であるということは当然でありますけれども、当面の取り組みとして、いろいろ議論はありましょうけれども、私は素直に評価をしたいと思っております。そういう意味で、経団連の自主行動計画というものは地球温暖化対策上どのように位置づけられているか。政府は、この主要業種による経団連自主行動計画に掲げられた目標とか投資額、対策内容について本当に把握をしているのだろうか。それで、特に今回は、いっぱいありますから、代表選手として鉄鋼と化学について簡単に説明願いたい。 その結果、日本の産業は環境問題を中心にどういう変化があるのだろうか、企業はどう生まれ変わっていくのだろうか、そういう点について、通産省としての御見解を承りたいと思います。簡単で結構ですから、お願いします。
○篠原政府委員 経団連の環境自主行動計画は、CO2初め温室効果ガスの排出主体の中でも排出量におきまして大きな部分を占める事業者が、みずから将来に向けまして意欲的な温室効果ガスの排出抑制などのために対策を取りまとめて公にしたものでございます。 我が国におきます地球温暖化対策を推進していく上におきまして、私どもは重要な取り組みの一つであるというふうに認識いたしております。また、本年一月に政府の地球温暖化対策の推進母体でございます地球温暖化対策推進本部において行われました地球温暖化対策の今後の取り組みに関します決定の中でも、不可欠な取り組みの一つに掲げられているところでございます。政府といたしましては、このような位置づけにございます経団連の自主行動計画の確実な実行が我が国全体の地球温暖化対策の着実な推進を図る上で重要であるというふうに認識をいたしております。 次に、経団連自主行動計画の把握でございますけれども、昨年六月、同計画が公表されて以降、私ども通産省におきましては十分な把握に努めてきているところでございます。御指摘ございました二業種について申し上げますと、鉄鋼業にございましては、廃熱回収の徹底あるいは設備の高効率化等を進めまして、二〇一〇年におきましては九〇年比でエネルギー消費量を一割削減させるという目標を掲げております。このために、業界全体で約三兆円の投資を行うというふうにされておるところでございます。 また、同じくエネルギー使用量の大きい業種の化学でございますけれども、プラントのコンピューター高度制御の導入等を進めまして、二〇一〇年におきましては九〇年比でエネルギー消費原単位を一割低減させるという目標を掲げているところでございます。このため、石油化学業界におきましては、業界全体で年平均百億円強の省エネルギー投資を実施することが必要というふうに掲げられているところでございます。 次に、こうした行動計画の実現によりましてどのように我が国の産業が変わっていくかという御指摘でございます。 御承知のとおり、我が国産業は、二度の石油ショックを乗り越える過程におきまして世界最高水準のエネルギー消費効率を達成しているところでございますけれども、今回の経団連の環境自主行動計画は、これをさらに群を抜いたものにするためのエネルギー消費効率の改善などを目標にいたしました大変意欲的な取り組みでございます。産業界では、自主行動計画で掲げました目標を達成するために、生産工程の改善、省エネルギー技術の導入、開発など、さまざまな創意工夫を凝らしました取り組みを行うものというふうに認識しております。 みずからの目標を達成するためのこうした取り組みが、新たな技術革新や生産プロセスの効率化等を通じまして、環境負荷の低減を図りながら持続的発展を可能といたします経済社会の実現に貢献するものというふうに期待しているところでございます。
○中野(清)委員 これは、企業が社会のためということと一緒に、自分のためなんですから、当然コスト削減できるわけですから、ぜひ推進をしてもらいたいと思います。 次に、産業界によるこの意欲的な取り組みを推進するために国が果たすべき役割が少なくないと考えますが、この自主行動計画の着実な推進を図るためにどのようなフォローアップをしていくと考えているか。 それからもう一点は、この計画を考えてみると、多大な困難を伴う、大きな投資を伴う。ですから、事業者の省エネヘの取り組みに対するコスト負担というのですか、そういうものを軽減する観点から、この経団連の自主行動計画に示されたような事業者の自主的な取り組みを支援していくための積極的な施策というものがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○岡本政府委員 お答え申し上げます。 昨年十一月に、我が国として地球温暖化対策をどうやって進めていくかということで関係審議会合同会議というのが官邸主催で開かれていまして、そこで、産業界の取り組みとして、先生今御指摘のように、自主行動計画というアプローチでやっていくのが適当という提言をいただきましたが、その際に、あわせて、産業界の自主的取り組みについて公的な場でフォローアップしていくべしという指摘がなされたところでございます。 これを踏まえまして、通産省におきましては、産業構造審議会、総合エネルギー調査会、産業技術審議会、化学品審議会、四つの審議会で合同の小委員会を設けて、対象業種を七つの分科会に分けて、専門家の方々に各業界の自主計画について情報を開示していただくと同時に、それを専門家の方々に精査をしていただいているところでございます。この作業を本年六月までに終了させて、政府全体の対策推進本部の対策要綱の策定に向けて反映させてまいりたいというふうに考えております。それから、各業界の自主行動計画の実施に向けての政府の支援ということでございますが、技術開発でありますとか、新しい設備の導入に向けての税の面あるいは低利融資の面その他で、政府としても可能な限りの計画の着実な実施に向けて支援をしてまいる所存でございます。
○中野(清)委員 今のこともよろしくお願いしたいと思いますけれども、この計画を着実に推進するためには、省エネなどに積極的に取り組む企業の社会的な認知を高めることが重要だと思うのですよ。 今、グリーン調達などという言葉がよく使われておりますけれども、そういった観点から、ISO14000制度の活用というものが有効と考えられますが、特に工場の環境配慮を促進させるISO14000のような、現在これは六百十八件あると伺っておりますけれども、認証制度というものを日本の企業がもっと活用するような奨励をすべきだと私は考えますけれども、お伺いをしたい。 これに関連して、企業として環境問題に努力して実績を上げたところに対して、これは、ただ商売上、営業上でもって、実務で遂行したという評価だけでなくて、例えば環境大賞とか、またはQCのデミング賞のようなもの、すなわち企業の姿勢を社会的に認知する、例えば地球に優しい企業として、それが企業にとってより活動しやすくなる、そういう何らかの表彰とかシステム、そういったものが必要だと考えるのですけれども、この点をあわせてお伺いしたいと思います。
○岡本政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のISO14001、これは環境マネジメントのシステムに関する国際規格でございますが、事業者の自主的な環境問題への取り組みを促進するための大変有効な手段であると認識をいたしております。 平成八年の九月にこの国際規格がスタートをしたわけでございますが、まだ二年に満たない現時点で、既に我が国で認証を取得した件数は九百二十四件に至っておりまして、これは、欧米に比べても非常に進んでいる取り組みでございます。業種別に見ましても、製造業はもとよりでございますが、小売業や商社、サービス業、そういった分野でもこのISO14001の取得に向けて意欲的な取り組みが行われております。 私どもとしては、中小企業の方々の場合に、全国三十六カ所でこの認証取得に向けての無料講習会を開催いたしますとか、あるいは、こういった認証を取得した事業者による環境対策のための設備投資に対する低利融資制度を十年度から創設をいたしておりますが、こういったことを通じて支援をしてまいりたいと考えております。 二点目の、環境問題に精力的な取り組みをされた企業に対する表彰等でございますが、今私ども、エネルギーの管理の面で大変他の模範となるような工場、あるいは省エネの技術、性能がすぐれた民生用の機器に対する表彰、あるいは新エネルギーを導入した機器あるいは導入事例についての表彰、あるいはリサイクルを積極的に進めた事業場に対する表彰、今日、こういった一連の表彰制度を持っているところでございますが、環境問題への事業者の方々のよりすぐれた取り組みについて、社会的な認知を与えながら取り組みを鼓舞する、そういったための施策の充実に向けて引き続き前向きに検討してまいりたいと考えております。
○中野(清)委員 今の話で、ちょっと私、六百十八というのは、多分去年の十二月のデータだったと思ったのですけれども、もうそれが九百になっている。これが今、各工場というような単位だと思ったのですけれども、IBMが世界認証というので、世界的にこれをとったという話がありますね。そうすると、取り組みが、今までの工場だとか設備だけじゃなくて、確かにこれから、いわゆる大型店とか中小企業もみんなとってくる。これはいいと私は思うのです。これをぜひやってもらいたいというのが一つ。もう一回、世界認証という考え方がどうか。 それから、これは大臣にちょっとお伺いしたいのですけれども、今言ったように、通産省で、省エネとかなんとかでいろいろな表彰はあると思います。ただ、これから物すごく国民的なものの中でこの省エネをやるときに、何かもっとわかりやすい、しかも、これはよくやっている企業だと言われる制度というものは、やはりちゃんとやってもらった方がいいと私は思うのですよ。それはいかがでしょうか。その点、もう一回大臣に伺いたい。
○岡本政府委員 各企業あるいは工場単位で認証取得ということが基本になっておりまして、経営のマネジメントのレベルにおいて環境問題を経営戦略上、大きく位置づけて、積極的な取り組みをしていただく、そういったところもISO14001の認証に当たっては審査をするということになっておりまして、私どもも、そういった経営陣を含めた会社全体の取り組みに向けての認証取得というものをエンカレッジしてまいりたいというふうに考えております。
○堀内国務大臣 ただいま政府委員からも御説明申し上げましたけれども、先ほどから御意見のございましたように、経団連の関連の自主行動計画を初めとする業種別の自主行動計画の毎年度の実施状況、こういうもののフォローアップの内容を公表したり、同時に、国民、産業界を含めて、我が国全体としての省エネルギーの意識が向上するように普及啓発活動を積極的に行っていかなければならないと思っておりまして、今後とも、国民や産業界を含めて、我が国全体としての省エネルギーの意識が向上するように普及啓発活動を積極的に行うと同時に、委員の御指摘のような、今後、目に見えるような具体的な方法というようなものも考えまして、取り組んでまいりたいと思います。
○中野(清)委員 今、この省エネに対しまして、各業界ごとに、省エネの推進に向けた特に明確なビジョンや計画、またその実施状況、そういうものを広く国民に理解をしてもらえる努力が必要ではないか、それが一点です。 それからもう一点は、省エネの努力というものを、そういう企業だけじゃなくて、今後は一般国民に求めなければいけないと思うのですよ。 これは一つ、私の地元の例で申しわけないですけれども、私の地元の川越では、市長を中心にして市が一%節電運動というのをやっていまして、これは非常に有名になっております。京都会議にも出ておりまして、本当にこのことは、商店街や市民の間にも、いわゆる省エネの意識が高まっているということは事実であります。この取り組みについて、大臣、どのように評価なさるか。 それは一自治体の話でございますけれども、むしろ問題は、政府や自治体が、特に自治体の省エネヘの参加、それから、国民の省エネヘの努力というか意識の向上、そういうものについてどう呼びかけをすべきか、この実践といいますか、そういう意味でお伺いしたいと思います。
○堀内国務大臣 委員の御指摘のように、省エネルギーというものを最大限に進めていくためには、あらゆる主体といいますか、あらゆる関係の方々が省エネルギーに積極的に取り組んでいただくということが必要になってまいるわけでございます。こういう中で、地方自治体が本当に率先してこういう問題、この事務だとかあるいは事業に関して取り組みをしていただく、今のお話のように、川越の市役所が一%の節電運動、こういうような具体的な取り組みをしていただくということ、これは大変重要なことだというふうに思いますと同時に、エネルギーの使用者としての取り組みを評価するのはもちろんでありますが、自治体が率先して範を示すことによって地域の住民の方々に省エネ意識を持っていただけるという意味で、啓発の効果ということも大変大きなものになるのではないかというふうに思っております。 そういう意味で、こういうような観点からも積極的にこういう行動を評価をするような対象として取り組みをしてまいりたいと思いますし、通産省としましても、こういう地方自治体の取り組みは他の地方自治体等にも参考になるものでございますから、こういう取り組みの普及、あるいは内容を伝達をする、あるいはそれを支援をするというようなことを行うために、今年度は予算を新たに五億円計上をいたしているところでございます。 ちなみに、九年度の予算は、こういう情報の提供とか普及活動につきましては十八億円でありましたが、十年度におきましてはそれを三十三億円に増額をいたしまして、その中に、ただいまのような地域における省エネルギー普及啓発関連予算というものを五億円セットをいたしております。そういうものを活用しながら、今後も地方自治体の省エネルギーへの取り組みを促すようなことに取り組んでまいりたいと思っております。
○中野(清)委員 ぜひその点はお願いをしたいと思います。 時間がありませんけれども、法案の内容について何点か質問させてもらいます。 私はさっきレスター・ブラウンの「地球白書」の話をしましたけれども、彼の言葉の中に、持続的な将来を視野に入れて自社の進路を考えない企業というのは、時代から取り残されて、もっと先進的な企業に吸収されて消えていくだろうと言われておりますけれども、私も同感なんです。そういう意味で、省エネ法に基づきこれまで講じられてきた事業者の省エネを徹底するための措置は重要でありまして、その拡充は大きな意義があると考えておりますが、特に、新しくされた将来計画、これについてお伺いしたいと思います。 三千五百社の第一種エネルギー管理指定工場について新たに創設された将来計画の措置の意義と目的は何か。これは、多分通産省の方は三年から五年の中期計画だとおっしゃると思いますけれども、当然そうだと思います。しかし、これは企業にとっては一つのステップであり、大きな選択のはずなんです。ですから、非常に大事だと思いますから、そういった点をお伺いしたい。それで、これによってどういう効果を期待しているのか。 それからまた、特に、先ほど私は経団連の自主計画の話を申し上げました。しかし、自主計画というものは、実際には各企業がそれぞれ計画を立て実施をする、その問題と密接な関係がありまして、これがなければ意味がありませんから、これについて通産省としてどのように認識しているか。 先ほどちょっと支援の話もいたしましたけれども、各企業が実際に省エネの施策をするときに、どのような支援をしようとしているのか、簡単で結構ですから、お伺いしたい。 それと、法案と一緒に、もう時間がありませんからお伺いいたしますけれども、いわゆる判断基準の見直しや指針の策定という話が出ております。工場に係る措置における基本的な基準である事業者に対する判断基準の見直しや指針の策定の方針、それについてお願いをしたい。指針とか判断基準というものにどのような内容を盛り込むのか、どのような方法によって決定するのか、産業界の意見はどう反映するのか、簡単で結構ですからお話し願いたい。時間がありませんので、なるべく短く。
○篠原政府委員 まず、第一点目でございます。 今般創設されます将来計画でございますけれども、第一種エネルギー管理指定工場におきまして、将来に向けましたさらなるエネルギー使用合理化を推進していくために、三年から五年程度の省エネルギー計画の作成、提出を義務づけるものでございます。事業者が中長期的な経営方針を策定する上におきまして、エネルギーの使用の合理化の観点を従来以上に配慮せざるを得ないようなシステムをつくるということを目的にいたしております。 将来計画におきましては、経団連の環境自主行動計画に掲げられております措置と同様、事業者みずからの意欲的な取り組みが盛り込まれることを期待しておりまして、将来計画の的確な作成に資するために、国が公表いたします指針におきましては、経団連環境自主行動計画で念頭に置かれております対応策を参考に、取り組みが期待される省エネルギー対策を掲げることといたしております。これによりまして、経団連環境自主行動計画で示されているような意欲的な取り組みが各事業者において着実に実施されていくように促していくことといたしております。 第二点目でございます。 判断基準でございますが、これは、国がエネルギーを使用するすべての事業者に対しまして示すエネルギー使用合理化のためのガイドラインでございます。指針は、第一種エネルギー管理指定工場の事業者が将来計画を策定するに当たりまして参考とし得るような、省エネルギーに資します設備の導入等の取り組み事例を示すものでございます。 また、策定の方法でございますけれども、より実効あるものといたすために、省エネルギーに関します技術や事業者の実態を知る知見を有します方々を初めといたしまして、幅広い方々からの意見を聴取しながら、検討会を設置いたしまして検討してまいる所存でございます。
○中野(清)委員 建設省にお伺いしたいと思うのですけれども、この改正に盛り込まれていませんが、省エネ法では建築物に係る省エネルギーの努力義務が設けられていますが、これは省エネの大きな柱であるはずなんです。 まず第一に、今回何の取り組みもしなかった理由は何か、また近々に対応する目途があるかどうか、お伺いをしたいと思います。 それから、さっき経団連の自主行動計画で各業界が計画を出しておりますけれども、建設省に係る、いわゆる建設、住宅、不動産については、CO2対策、これは今実際にはそれと一緒に景気対策も含めておるわけでございますけれども、建築に対する大なる期待があります。これに比べまして自主計画が突っ込み不足という批判を一部には聞きますけれども、今後どのような対応をしようとしているのか、お願いしたいと思います。 五分しかありませんから、あともう一問聞きますから、簡単に答えてください。
○杉山説明員 建築物に係ります省エネルギー対策につきましては、現行の規定の中で、住宅あるいは住宅以外の建築物につきましてそれぞれ省エネルギー基準を定めまして、建築主に努力義務を課しているところでございますが、今般の地球温暖化対策の重要性ということにかんがみまして、今年度中に現行省エネルギー基準を改正いたしまして、強化してまいりたいというふうに考えております。 また、あわせまして、住宅金融公庫等の融資制度を通じました基準に適合する住宅や建築物の整備、あるいは工務店ですとかあるいは設計主体に対します省エネルギー技術の普及、こうしたものを積極的に進めていくことによりまして対策の推進を図ってまいりたいと考えております。
○中野(清)委員 時間がありませんから、ごみから資源への大転換という、使い捨て社会から循環型社会へのシステムの切りかえの、いわゆる特定家庭用機器再商品化法案についても一生懸命原稿を用意したのですけれども、申しわけありませんけれども、これについてはやめさしていただいておわびをしたいと思います。 しかし、最後にトップランナー方式についてお伺いをしたいと思うのです。 政府が家電製品等の省エネ基準としてトップランナー方式を打ち出しましたが、今までの護送船団方式の中で、御苦労もあり、大変な決断だと私は評価しております。 その中で、まず第一に、このトップランナー方式の考え方は、今日の家電製品等の省エネ基準だけではなく、今後各業界ごとに省エネルギーの機器の普及、省エネ設備や工場等、最高の効率を目指すべき、また甘えを許さない姿勢を打ち出すべきと考えておりますが、今後どう推進していく決意か、お伺いしたい。 そういう中で、例えば住宅なんかについても、きょうは建設省見えておりますけれども、答弁は要りませんけれども、もうこれから我が業界はいいんだという甘えは許されないのじゃないか、そういうようなことを言われております。住宅のことは、私、意見で結構ですから申し上げたい。 それから、この法案の内容についていろいろありました。もう時間がありませんから、その中で二点、質問だけ申し上げますと、トップランナー方式の中で結果的についていけない事業者、これは、例えば性能では下位であるけれども、また機能は劣っても、安い商品を供給してきた、そういう業者もあるはずです。そういう事業者の存在というものを通産省はどのように考えているか。やはり弱者の立場というものも考えなければいけないと思いますから、お伺いしたい。 それから、当然そういう皆さんが今後研究開発するだろう技術開発に対する税制面での優遇措置や技術指導等の助成策を講ずることが必要と考えておりますけれども、この点について簡単にお伺いしたいと思います。
○篠原政府委員 まず第一点でございますが、工場におきましては、各工場ごとに規模や生産品種の違い、さまざまな要因がございまして、その要因に応じまして設備や製造システムの内容が大きく異なっております。同じ設備や技術を導入しても、必ずしも同様の省エネ効果が得られるものではございません。このために、工場におきます省エネルギーの推進に当たりましては、各工場ごとの特色に応じまして事業者みずからが判断し、最も適切な対応を図っていくことが重要でございます。 そうした中で、各工場において、省エネルギー機器や設備の導入によりまして、経済的、技術的に最大限の省エネ努力を行っていくことが求められることは御指摘のとおりでございますけれども、改正省エネ法の適切な運用あるいは経団連環境自主行動計画のフォローアップを通じまして、こうした工場におきますエネルギー使用合理化の徹底を図ってまいる所存でございます。 第二でございますけれども、結果的にトップランナー方式についていけない事業者でございますけれども、目標達成に必要となります製品開発期間を適切な相当期間としてリードタイムを設けることにいたしておりまして、この期間に省エネ性能の向上に向けた最大限の努力を促すということで助成措置も考慮しているところでございます。こうした中で、各企業が得意な分野を生かして対応していくことを期待いたしております。 最後に、技術開発に対する助成でございますけれども、増加試験研究費等の税額控除制度等の税制面の助成措置、あるいは今年度から新たに創設いたしました省エネ型機器の製造設備の設置についての低利融資制度等々の支援措置を講じているところでございます。こうした支援措置を十分に御活用いただきたいというふうに考えております。
○中野(清)委員 最後に、これは質問じゃなくて要望を申し上げたいと思います。 先ほど私は、「地球白書」のレスター・ブラウンが、化石燃料を中核とする経済で、主要企業に名を連ねる多くの企業が将来生き残るためには、企業みずからが生まれ変わらなきゃいけないと言っておりましたけれども、これが環境基本法の持続可能な発展の実現のための姿勢だ、それが今日主要企業に求められている。しかも、CO2の排出量の半分以上をやっている企業の社会的責任、そういうものが必ずあるはずだ。それについて経団連が努力していることは認めますけれども、何としてもまだ国民の誤解がある、何としてもその点については通産省が中心になって本気になってやってもらいたい、そうしなければ国民の理解が得られない。通産省のバックには国民がいるんだ、消費者や大衆がいるんだ、そのことをぜひ御理解の上頑張っていただきますことを期待しまして、私の質問を終わります。
○斉藤委員長 次に、田端正広君。
○田端委員 平和・改革の田端正広でございます。私は、環境問題という視点から質問させていただきたい、こう思います。 昨年十二月、COP3京都会議において、温室効果ガスの六%削減ということで京都議定書が採択され、去る四月二十八日に国連においてこの京都議定書にサインがされまして、世界でも十四番目とかということでございますが、そういう意味では、いよいよ温暖化防止に向けて我が国においては議長国として先駆的な国民的大キャンペーン運動を開始しなければならない、そういうときを迎えているのではないか、こう思います。 そういう中で、今回省エネ法の改正案がいち早く提出されたということに対しては、大変そういう意味の大きな役割を果たしておられる、こう評価したいと思うわけでございます。 そこで、まず、この法律とそして地球温暖化対策推進法という環境庁から提出している法律との関係性といいますか、性格というものをお尋ねしたいと思いますが、私が理解する範囲では、この地球温暖化防止対策推進法という法律は、全国民あるいは国、地方自治体、事業者すべてに対しての意識の啓発を大きく促している法律だろう、そういう意味では、一つの新しいタイプの今までになかった性格の法律か、こう思っております。そして、今回ここに提出されている省エネ法の改正案というのは、そういう意味では具体的なことについての省エネの規定を定めた法律である。 そういう意味でいきますと、この関係性は、温暖化防止推進法の法律という大きな枠といいますか傘のようなものがあって、その中に一つの大きな核として省エネ法の改正案がある、こういう認識でいるわけですが、まず通産大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○堀内国務大臣 委員御指摘のとおり、この今の温暖化対策推進法案というものと省エネ法案というものの二つ、これは両々相まって大きな成果を上げていくものだというふうに思いますし、片方は、そういう意味では温暖化対策推進法案は基本法的な感覚というふうに考えてもいいのではないかというふうに思います。 省エネ法の改正案というのは、エネルギーの使用の合理化を徹底するということを通じまして、二酸化炭素の排出を抑制するあるいは削減を図っていくというような意味合いを持つ、エネルギー使用時のむだの排除ということを徹底するために必要な規制だとかあるいは具体的な措置、こういうものを定めたものでございまして、先生おっしゃるように省エネの一つの大きな核になるものだというふうに思います。 また、一方の温暖化対策の推進法案というのは、国だとか地方公共団体だとか事業者あるいは国民という温室効果ガスを排出する主体につきまして温室効果ガスの排出を抑制をする、そういうものに係る責務というか責任といいますか、それぞれがその責務を負っているということを明らかにするとともに、その自主的な取り組みを喚起をするというような一つの枠組みをつくっていくものと認識をしておりまして、そういう意味で、先ほど基本法的な感覚というふうに申し上げたわけでございます。 したがいまして、温暖化対策推進法案による温室効果ガスの排出抑制というようなものに係る基本的な枠組みというものと、省エネ法に基づいて講じられる規制措置あるいは具体的な措置、こういうものが相まって地球温暖化の防止が的確に図られていくというふうに認識をいたしております。
○田端委員 大臣の御見解、大変よくわかりましたし、私もそういう感じではないかと思っておりました。 これは環境庁きょうお見えいただいているかと思いますが、ちょっと環境庁の方にもお伺いしたいと思います。 今通産大臣の方から、温暖化対策推進法の方は基本的、理念的な法律であり、そして実務的な法律としての省エネ法の改正という、こういう非常にわかりやすい位置づけで御説明いただきましたが、環境庁、この御見解に対して御意見があればどうぞ。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 私どももただいま大臣が御答弁になられましたのと同様の考え方でございまして、省エネ法の改正案と、私どもで御提案させていただいております地球温暖化対策の推進に関する法律案、両法案が相まって温室効果ガスの排出の抑制が進むことが期待されているところだというふうに考えているわけでございます。 申し上げるまでもございませんけれども、京都会議で決定をされました地球温暖化対策は、エネルギー起因の二酸化炭素のみならず、その他の排出源から排出されます二酸化炭素やメタン、亜酸化窒素等々の六つのガスを対象にして、極めて広範な対策をバランスよく講じていく必要があるわけでございます。 こうした意味での幅広い地球温暖化対策をいかに進めていくのか、その基本的事項を明らかにしていく基本方針というものを地球温暖化対策推進法では策定する、これは閣議決定をもって策定することとしておりますし、さらに、環境庁長官が地球温暖化対策の推進について必要な協力を求めることができるといった規定も用意されているわけでございまして、こうした対策が総合的、一体的に進むようにこの法案では規定をされているところでございます。 私ども環境庁といたしましては、地球温暖化対策推進法や省エネ法の改正法案を初めとする関係の制度によりまして、地球温暖化対策が的確に運用され、温室効果ガスが全体として効果的に削減されるように、関係省庁とも連携をして施策を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○田端委員 今、両省庁からの御意見を伺いましたが、ぜひ呼吸を合わせて本格的なお取り組みをお願いしたいと思います。温暖化防止あるいはCO2の削減、CO2の削減というのが一番大きなテーマだと思いますが、この二つの法律が両々相まった形で実効を上げるようにお願いしたいと思います。 ただ、私非常に懸念することは、これは日本の行政の弊害といいますか、縦割り行政というものが今までからいろいろあるために、実際にはそれが省庁間の壁によってなかなか実効ある成果を上げていないということが今まででも多々見られるわけであります。そういった意味で、地球規模的なあるいは全国民的なテーマである、あるいは人類的なテーマであるこの温室効果ガスの削減ということについては、ぜひそういう省庁の壁を乗り越えた形での取り組みが必要だろう、こう思います。 橋本総理が本部長になって地球温暖化防止対策推進本部というものが設置されているわけでございますけれども、ぜひこのもとにおいて政策実行ということをなし遂げていただきたい、こう思いますが、例えば本年度、九八年度予算でCO2の排出抑制対策費が、各省庁の総計をいたしますと五千七百億ぐらいたしかあるはずだと思いますが、こういう予算がどう機能的に実効を上げるかということになりますと、そういった意味では、橋本総理を本部長とするこの対策本部がしっかりと機能的な役割を果たさないとそれが実効を上げられないのじゃないか、こういうことを危惧しています。この点について、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○岡本政府委員 先生御指摘のとおり、地球温暖化問題に取り組むに当たりましては、私ども通産省はもとよりでございますが、各省挙げて取り組むべき課題というふうに、私ども事務レベルもそういう認識を持っております。 そのために、京都会議の後に、内閣において早々に推進本部が設置されたわけでございますが、推進本部のもとに、課長ベース、局長ベース、それから最終的に本部の正式メンバーによる対策ということで、内閣官房を中心に通産大臣と環境庁長官が副本部長という形で、事務的にも各省に、内政室が中心になって、環境庁が一緒になって、各省が取り組もうとしている施策を細かにお話を伺いながら中で議論して、こういう方向でやっていこうじゃないか、そういう方向づけをしながら、政府全体として調和のとれた、整合性のとれた形で対策を進めようということで私ども今日まで進めてまいっているところでございますが、本部で六月に向けて、日本の地球温暖化対策、京都の結果を踏まえた削減目標に向けて、各対策をどういうふうに動員していくかという対策の大綱を取りまとめることにしておりますが、それに向けて、今各省庁挙げて鋭意調整をしながら検討を進めているところでございます。
○田端委員 地球温暖化防止対策推進本部の実務者会議といいますか、幹事会が昨日行われたようでございますが、その中でサマータイムの導入ということを御決定になっているようでございますけれども、その辺について、例えばいつからどういう形でやるのかという、もし具体的なことがあれば、ちょっとお教え願いたいと思います。
○稲川政府委員 サマータイム制度につきまして今後の国民的な議論を喚起するという趣旨で、地球環境と夏時間を考える国民会議というものを置いて今後の議論展開をしようということで、そういう会議を置くことについての考え方を整理したものでございまして、今後の進め方につきましては、さらに関係省庁の間で話を進めよう、議論しようということでございます。
○田端委員 この省エネ法の改正案は、そういった意味では温暖化防止に向けての切り札的な法律であるというふうに私は認識しておりますが、ただ、残念なことに、この法律の中で、CO2削減に対しての目標設定といいますか、これが一九九〇年比ゼロ、九〇年に戻す、そういう位置づけになっているところに多少私は不満を感じているわけでありまして、こういう政策を実行する場合にはやはり高い目標を設定して、そして努力していってやっていくということが大事だろうと思うのです。 その点についていろいろ通産省の方にお伺いしますと、例えば、これからの技術開発とかいろいろなことがあるから、そういうこともこれから計算に入れていくのだとか、あるいは排出権取引の問題とか共同実施の問題とか、そういったことも勘案しているのだ、こういうお話でございます。しかし、そういうことは、相手のあることであり、これから時間のかかることですから、そういう意味では、本来、高い目標を掲げてそこを目指していくというのが取り組み方の姿勢としてあるべきではなかったか、こういうことを感じるわけですが、その点について、大臣、御見解いかがでございましょうか。
○稲川政府委員 大臣がお答え申し上げますまでに事務的な背景説明を申し上げますが、現在の省エネの炭酸ガス削減目標は、九〇年比ゼロ、さらに努力目標を加えて国内でマイナス二%という数字でございますが、これはエネルギーの需給両面にわたるぎりぎりの政策努力を積み重ねたものと理解をいたしてございます。 例えば、産業部門では、既に世界最高の省エネ水準を誇る我が国産業界でございますけれども、さらにそれを上乗せして努力をしてもらおう、また民生部門におきましては、トップランナー方式の導入による家電、OA機器等の省エネ基準の抜本的強化、あるいは住宅、建築物などの省エネ基準の大幅強化を図りますし、また、運輸部門においても、同じくトップランナー方式の導入で燃費基準を抜本的に強化をいたしますが、ほかに物流対策や交通対策を関係省にお願いをしておる。さらに、国民のライフスタイルの変革による国民の側での省エネ努力の実施などが挙げられておりますが、これらの実施は相当困難を伴うものでございまして、結果的には第二次オイルショックのときのエネルギー消費削減を上回る省エネの内容になります。 また、結果的には二〇一〇年に向けて現在のエネルギー消費量をほぼ横ばいにして経済成長を支えようという図でございまして、これ以上の削減を行いますと、国内産業の空洞化など国民経済社会に深刻な影響を与えることが懸念される状況でございまして、各般の施策のぎりぎりのものを積み重ねて、九〇年レベルに炭酸ガス排出量を安定化させ、さらに努力目標を加えて、国内ではマイナス二%という数字を目標としておるところでございます。
○田端委員 次に、少し法案の中身についてお尋ねしたいと思いますが、第一種エネルギー管理指定工場、対象は約三千五百ほどあるようでございますけれども、これがやはり一番問題だと思います。この法律によりますと、省エネの将来計画に対しては届け出の義務は付しているわけですけれども、それを公表するということについては、企業秘密ということからしないということであるようです。しかし、私は、これからの企業というのは、そういう意味ではすべてオープンにして、これは生産活動ではなくて省エネ計画ですから、企業秘密といっても、何もそんな秘密になるようなことはないのではないか、むしろこれをはっきりと公表した方が、その企業のイメージとして、あるいは地域住民ともうまく適合してやっていけるのではないか。この問題についてはぜひ今後御検討いただいて、国民あるいはその地域社会における住民の支持が得られるような、そういう情報開示の方向へ行くべきではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○篠原政府委員 本法におきましては、第一種エネルギー管理指定工場の事業者に対しまして、毎年度のエネルギー使用状況等に関します定期の報告、あるいは将来の省エネルギーの取り組みを掲げました中長期計画の提出を義務づけることといたしております。そして、省エネルギーの取り組みが判断基準に照らしまして著しく不十分な場合には合理化計画の提出を指示することという義務づけをしているところでございます。 これらの定期報告等におきましては、国が、各指定工場におきますエネルギー使用合理化の取り組み状況を把握いたしまして、その取り組みを推進、徹底いたしますために、例えば、年間のエネルギー使用量、生産数量、あるいは具体的な設備の導入、投資の計画、これらについて記載を求めることといたしております。こうした事項につきましては、通常、企業の経営上の秘密に属するものでありますことから、一般に公開することにはなじまないというふうに考えております。 なお、公開を前提といたしますと、逆に、これだけの情報量を提出することが困難となるという事情もございまして、結果的に、国が措置をとる上で情報が限定されるということもございますことを御了解いただきたいと思います。
○田端委員 実情はそういうことでしょうが、ぜひこれからの検討課題にしていただきたい、こう思います。 それから、トップランナー方式というのは、新しい試みとして私は大変注目しているわけですけれども、問題は、対象機器の設定が政令で規定されているということで、例えば今回も三つ新たに加えられるわけですが、九機器プラス三機器、こういうことになるようでございますが、例えばファクスなどはどうして入らないのだろうか。あるいは自動車の中で、例えば単車とか、あるいはディーゼルの中でも大型のトラックとかバスとか、例えば国会などにも連日何十台と大型バスが来ていますが、こういったものがその対象に入っていないというのはどういう基準で考えておられるのだろうか。ちょっとその辺のところがよくわからないので、ぜひいろいろと検討していただきたい。 それからもう一つは、こういう問題については、新製品がいろいろ開発されていくということなんでしょうから、逆に言うと、法律上、三年ごととか五年ごとに見直していく、何かそういうことの表現というか規定は必要ではなかったのか、こういう思いがしておりますが、その二点についてお願いしたいと思います。
○篠原政府委員 トップランナー方式の対象になる機器でございますが、これは従前と同様でございまして、法律の規定に基づきまして、まず第一に、我が国におきまして大量に使用される機械器具であるというのが第一、第二に、その使用に際しまして相当量のエネルギーを消費する機械器具である、第三に、その機械器具に係りますエネルギー消費効率の向上を図ることが特に必要なものである、この三要素をすべて満たす機器を政令で指定するという手続に相なっております。 現在、九品目の指定に加えまして、ディーゼル乗用車、ディーゼル貨物自動車、電気冷蔵庫を予定しているところでございますけれども、御指摘にございましたファクス等も含めまして、前述の要件を満たす場合には、他の機械器具についても、今後前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。 それから、自動車の大型トラックあるいは二輪車の扱いについてのお尋ねでございます。 まず、二輪車でございますけれども、我が国の運輸部門におきますエネルギー消費量に占めます二輪車のエネルギー消費量は割合が小さいという事情がございまして、現在は特定機器に指定されておりません。 また、大型のバス、トラック、こういった重量車でございますけれども、これらにつきましては、積載量やあるいは乗車人員数等の使用条件が非常に多様でございまして、これらの使用条件によりまして燃費に対して与える影響が非常に大きゅうございますが、こうした影響を把握した上で燃費の測定をしなければならないわけでございます。しかしながら、現時点におきましては、その使用条件をいかに設定するかといった技術的問題を解決する必要がございまして、まず、こういった技術的な問題点の検討を進めているところでございます。 こうした技術的な問題についての解決を図りまして、今後、その時点で検討を加えてまいりたいというふうに考えております。
○田端委員 見直し期間は。
○篠原政府委員 失礼いたしました。 特定品目に追加するかどうかの見直しでございますが、これは常時、先ほど申し上げました法律上の三要素に該当するかどうかという観点から、追加品目の検討をしてまいる所存でございます。
○田端委員 ぜひ、実効ある成果を上げる方向で、今後ともいろいろ御検討をお願いしたいと思います。 もう一つお伺いいたしますが、正直言って、こういう経済状況、非常に不況感の強い中で、環境対策に企業として設備投資をする、あるいは新しい技術開発のためにそれだけの努力をする、こういうことが、まあそれが逆にいいのだという説と、あるいは、いや、これはもうそこまで余裕がない、企業はリストラをするのが精いっぱいだ、そういう意味では、そういうところにまで手が届かない、こういう意見と二つあるようですけれども、この問題、こういう状況の中でのCO2削減あるいは省エネ、こういう大きなテーマに対して通産省はどういうお考えでこれから推進されるのか、この点について御確認させていただきたいと思います。
○篠原政府委員 御指摘がございましたとおり、確かに、今回の改正によります措置は企業に負担を強いるものでございます。しかしながら、我が国経済社会の課題でございます三つのE、スリーEの達成を図るためには必要不可欠な措置であるというふうに私どもは考えております。 むしろ、世界的な地球温暖化防止への要請の中で、こうした措置を講ずることによりまして、地球温暖化防止に資します技術革新の進展等が促されまして、我が国の企業の競争力の強化につながることも期待しているものでございます。
○田端委員 次に、家電リサイクル法の関係に移らしていただきたいと思いますが、この法律も大変大事な法律だと思いますが、しかし、いろいろとよく見てみますと、まだまだ問題もあるようでございます。 例えば、リサイクルということに対して、国民の意識がまだそこまで進んでいない、したがって、そのために、消費者が物を買うときに、そういう商品よりも安い商品にどうしても行ってしまう、こういうことがあります。だから、そういう意味で、リサイクル化しやすい商品の開発というものを積極的に進めていかなければ消費者はついてこないのではないか。 それから、この四品目の年間二千万台と言われている処置に対して、これは正直言って不法投棄の懸念があるわけであります。今でも既にいろいろな形でそういう意味では不法投棄が行われているわけで、例えばマニフェスト制度ができるから大丈夫だということは、それは机上の空論であって、現実はなかなかそうはいかないのじゃないか、それが大きなテーマである。 もう一つは、価格転嫁の問題は、やはり最初のときに、購入するときにすべきではないか、それの方が自然である、こう思うわけであります。 この三点について、これは厚生省の部分もあるかもわかりませんが、答弁をお願いいたします。
○広瀬政府委員 お答え申し上げます。 まず、製品のリサイクルにつきまして、設計段階からリサイクルしやすいようなものをつくって販売すべきではないかという御指摘でございましたけれども、おっしゃるとおりでございまして、これは法律の中でも、そういう設計段階からよく考えて、そしてリサイクルコストを引き下げるようにという事業者に対する責務規定を規定さしていただいております。 それから、第二の不法投棄の問題でございますけれども、これはなかなか難しい問題でございます。おっしゃるとおりでございますけれども、一つは、そういうことが起こらないように消費者の理解をいただくということが一番大事なことでございます。そのほかに、リサイクルの費用の設定に当たってできるだけ安くするようにとか、あるいはマニフェスト制度をできるだけいい制度にしていくとかいったようなことを講じてやっていきたいと思っております。 なお、既に四割近くの市町村で粗大ごみとして有料化をしておりますけれども、こういうあたりでも、有料化をしたからといって直ちに不法投棄がふえたことではないというようなことをおっしゃっておるところが多うございました。 それから、価格でございますけれども、これは非常に大きな問題でございますけれども、私どもは、既に市場に出回っておるものが三億台ある、あるいはこれらの品物が耐久消費財ということで十年以上使われるのが普通なものですから、そうすると、十年後の、先のリサイクルコストというのがどうなっているのかというのはなかなかわかりにくいというようなこともありまして、排出時に御負担をいただくという方式をとらせていただいた次第でございます。
○田端委員 消費者にリサイクルのコストを負担させるということであれば、企業として、リサイクルがどこまで進んだのか、どういう形で来たのか、そういった経過、あるいはそのコストをどういうふうに有効的に使っているかとか、そういったことをやがてはきちっと報告をしていくといいますか、そういうことが大事だろう。つまり、リサイクル率を向上させるためには消費者の理解を得られる方向へ持っていくことが大事だろう、こう思いますから、ぜひそういう方向でお取り組み願いたい。 それから、不法投棄の問題ですけれども、これは大変大事なことなのでしっかりとチェックしていただきたいと思います。例えば、私は大阪ですけれども、大阪でこういう廃家電の専門の輸出業者というのがありまして、例えばテレビとかそういったものを安い値段、二百円とか三百円で買ってきて、それを仕分けして、そして東南アジアとか中近東へ千円とか二千円とかで輸出する。今でもそういう業者がいるわけでありまして、こういう形で安く買ってそして高く売る、こういうことがもっとできるようになるわけでありますから、そういった意味では、ぜひリサイクルに供する、本来あるべき姿になるように、それが変なところに利用されないように、そういうことをしっかりとチェックしていただく必要があるのではないか、こう思います。 それからもう一つ問題提起しておきますが、例えばテレビにしてもエアコンにしても、プラスチックを物すごく使っている。この四品目を合計すると、プラスチックの種類でいけば百や二百ぐらいになるのではないかと思います。そのぐらい、塗料とかなんとかいろいろいきますとプラスチック類が非常に多いわけでありまして、それを砕いて処分するということもありますが、今、環境ホルモンの問題が大変大きな問題になっておりまして、その大半はプラスチック類、これが今、人類の将来にも大きくかかわるような環境問題になっているわけであります。したがって、環境ホルモンの問題あるいはダイオキシン等、こういう化学物質の問題、こういうことに対してぜひ細心の注意を払って対応していただきたい。そうしないことには、廃棄物処理という形で家電製品がどんどん変な形でいきますと、こういった禍根を残すことになるだろう。 この二点申し上げますが、その御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。
○広瀬政府委員 この制度を成功させるためには、何といいましても、御指摘のとおり、消費者の理解、御協力をいただくということが大事でございます。そのためには、できるだけ情報を公開して、消費者のわかりやすい形で協力をしていただくということが大事だと思います。事業者に対して、あるいは国に対しても適切な情報の提供ということをこの法律の中で義務づけられております。それを着実に運用してまいりたいというふうに考えております。 それから、中古品の輸出ということでございます。 これも、現にそういう問題が起こっているということでございますが、このたびこの法律の中では、制度としては小売業者に引き渡し、そして小売業者が製造業者に引き渡すと、それぞれの義務をはっきりさせておりますし、それから、これを担保するために管理票という制度を設けておりますので、この法律の厳格な運用によってそういうことのないようにしてまいりたい、努力をしてまいりたいというように考えております。
○岡本政府委員 環境ホルモンの問題に関しましては、多くの科学的不確実性が指摘されてはいますものの、国民の健康とかあるいは環境に重大な影響を及ぼし得る問題と受けとめておりまして、この問題につきましては、従来からOECDという国際的な枠組みの中で、試験方法の開発等積極的に取り組んできているところでございますが、私ども、科学的知見の収集に努め、それから関係各省庁と緊密に連絡をとりながら鋭意対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
○田端委員 以上で質問を終わります。
○斉藤委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。 提案されております家電リサイクル法案は、テレビなど家電四品目の廃棄物を排出するときに消費者が数千円の負担金を支払って指定引き取り場所に持ち込むと、製造業者がこれを引き取って再商品化する義務を負う、こういうものであります。 ここでリサイクルを本当にうまくいくようにするためには何が大事なんだろうか、私はそういう角度からきょうは質問したいと思うのですが、製品開発とそれから商品化の段階、ここで商品の最終処分段階まで見通した製品アセスメントというものを事業者に義務づけて、商品化するときには再利用しやすい材質を選ぶとか形状とか寸法の採用など、再利用、それを考えさせる。それから、再利用の困難なものについては、自然分解とか微生物によって分解して朽ち果てて土に帰っていくそういう材質のものを選ぶとか、あるいはそういう開発を求めるとか、私は、大臣、これからリサイクルということを考えるときにはやはりこういう考えを基本に置いて進めるべきじゃないかと思うのですが、これは基本的な問題ですので、最初に大臣にこの点だけ伺って、後は少し具体的な話に入っていきたいと思います。
○堀内国務大臣 委員の御指摘のように、リサイクルをするというための一番基本になってまいりますのは、御指摘のとおり、商品化するときに再利用できるものをできるだけ資材として使う、同時に、再利用しやすいようなつくり方をして分解したときに再利用部分が多くなるようにする、そういうことが非常に重要なことだということ、これは全く同意見でございます。 また同時に、これは今度は消費者から小売店に戻り、順々にまた戻っていく段階の手続や内容というものがこれまた重要になってくるだろう、そういう点を大いによく理解をしていただくような広報活動というものも重要だろうというふうに思っております。
○吉井委員 リサイクルについて考えてみますと、企業というのは、どういう設計をしてどういう材質のものを使えば再商品化がしやすくて廃棄物処理のコストを下げることができるかということが一番よくわかる立場にあるわけです。その技術開発力も持っているわけです。そして、環境負荷の少ないすぐれた商品であるという魅力を付加することによって、今度は売り上げを伸ばして利潤をふやす、こういう道を選ぶこともできるわけです。ですから、企業にリサイクルのインセンティブを与えようと思ったら、やはり消費者から負担金を徴収するという仕組みよりも、製造者負担の方が私は結局効果が出てくるというふうに思うのですが、この点はどうでしょうか。
○広瀬政府委員 先生御指摘のとおり、リサイクル社会、循環型社会を構築していくためには、消費者がよりリサイクルしやすいものを選択し、そしてそれを使っていただくということが大事だと思っております。その意味で、あるいはそういうものをつくっていく製造業者の努力というものも大事だと思います。今度の御審議をお願いしております法律はまさにそこを考えているものでございまして、製造業者に再商品化の義務を課する、そうしてそのために設計、製造段階からコストを下げるような努力をしてくださいということにいたしまして、現にリサイクルコストというのは各事業者の間で市場で競争をさせるということでございます。そういうことによりまして、リサイクルの費用は下がっていくのではないかというふうに考えております。それはむしろリサイクル費用として排出時にはっきりと費用をいただくということの方がそういう社会に適合しているのではないかというふうに考える次第でございます。
○吉井委員 この法律をつくるに当たって通産省の皆さんもドイツの研究を随分されたように伺ってもおりますし、またされたと思いますが、ドイツのリサイクルの仕組みについて少し聞いておきたいと思うのです。 九六年十月七日に施行されたドイツの循環経済及び廃棄物回避法では、循環経済の基本原則として、一つは廃棄物の発生をまず回避する、二つ目に廃棄物の利用をリサイクルで考える、三つ目にどうしても難しいものをエネルギー源として活用し、四つ目にそれでもできない本当の廃棄物をもうごくごく小さなものにして処理する。その上でこのドイツの法律では、第二十二条で、複数の訳文を持っていますから訳文によって表現は若干違いますが、製品を開発、製造、処理、加工または販売する者は、循環経済の目標を達成するために製造物責任を負う。この責任を遂行するため、製造及び使用の際に、できる限り廃棄物の発生が少なく、使用後に発生する廃棄物を環境と調和して利用及び処分できるように製品を設計しなければならない。製造物責任と、やはり設計段階からの問題、こういうところをきちっとこの法律で示しているのじゃありませんか。
○岡本政府委員 お答え申し上げます。 ドイツの循環経済法で今先生御指摘のような規定は現にございまして、その中で、先生御指摘になられましたように製造事業者に商品の設計あるいは材料の選択、そういう段階でリサイクルしやすいように、あるいは環境への負荷が少ないようにという一般的なプログラム規定、そういうものとしての規定はございます。ただ、個別具体的な製造者責任の中身というものは個別の品目ごとに政令で対象品目を決めて、それについてのリサイクルに関する関係者の役割を個別の政令の中で規定していく中で明確化されるということになっているものと承知をいたしております。
○吉井委員 それで、この法律の第二十四条では、連邦政府は、次の事項について定める政令を制定するように委任されるとして、ドイツの政令の場合は日本の政令とは違って連邦参議院で議決されるわけですから、政令という名前の法律なんですが、販売者または製造者は、特定の製品を引き取り、適切な措置を講じること、引き取りと再資源化の義務を課しているという点もこの法律で示されているのじゃありませんか。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○岡本政府委員 お答え申し上げます。 二十四条に先生先ほど御紹介されましたような規定があるのはそのとおりでございますが、先生もお触れになりましたように、本条に基づいて具体的な対象品目は政令で、ドイツの場合、リサイクルは地方自治体に関係する話が非常に多いものですから、連邦上院の承認を得てこの政令は初めて施行されるということになっているわけですが、個別の品目ごとに、関係する事業者あるいは販売事業者の義務範囲というのが確定されるということになっておりまして、それに先立って法律の中で一般的な考え方として、まさに今先生がおっしゃったような製造者責任というものが規定されているところでございます。
○吉井委員 製造者責任それから引き取りと再資源化の義務を課する問題とか、法律の仕組みとしてはもうできているわけですから、これは非常に大事なところだと思っているのです。 ドイツのリサイクルの場合の費用負担について実は私は外務省にも伺ってみたのです。そうすると、政令で費用負担を幾らにするかは決めないけれども、製造者責任として経費を負担することになっていて、消費者ではないという説明を聞いております。これはこういうふうに理解していいわけですね。
○岡本政府委員 一般的にはそうでございますが、あくまでも、個別の対象品目についてリサイクルを関係者のどういう役割分担、負担のもとに進めていくかということを政令の中で特定するということになっておりまして、家電製品につきましては、ドイツで九一年以降、リサイクルについて政令案をベースにした調整が行われているのですが、結論的に申し上げますと、今日に至るまで成案を得るに至っていないわけでございます。その検討途上で提示された案によりますと、例えば、排出者のところで廃棄された製品を、日本の今御提案申し上げている法律案におきます指定引き取り場所、そういったところに持っていくのは自治体の責任というふうにされ、自治体は、多くの場合、ドイツの場合は料金を取って収集、それから運搬というのをやっておりまして、実はそういう案になっていたものでございます。 一般的に製造者責任ということでドイツの場合には法律の中にその考え方は明記をされているわけでございますが、実は先週、私、お許しを得てドイツに行って、ドイツの環境省のリサイクル行政の責任者と長時間にわたって議論をいたしましたが、私どもが今回御提案申し上げておりますような、製品寿命が十年を超えるような非常に長いものについてのリサイクルの費用の負担をだれがどの段階でするかという点に関して、日本の法案の中身も詳しく御説明しましたが、先方も大変興味深いということで理解を示す場面がございました。
○吉井委員 ドイツが興味を示されたものもあるというお話を今聞いたわけですが、同時に、前段認められたように、外務省から聞いております、政令で費用負担を幾らにするかは決めないが、製造者責任として経費を負担することになっていると。個別については今のようなお話も中にはあるかもしれませんが、基本は消費者ではないということを外務省から聞いているところです。 次に、この法律の政令の中で、今もお話ありました、自動車、バッテリー、包装材については既に政令ができているわけですが、製造業者に引き取りと再利用の義務が課せられています。また、示されている政令案の方では、おっしゃった家電製品、パソコンなどが入っていると言われているわけですが、これはまだ未制定の状況にある。しかし、未制定の状況にあっても、業者の中には政令案段階で既にリサイクルを考えた対応を始めているというところがあるのではありませんか。
○岡本政府委員 家電製品に関しましては、先ほど御説明申し上げましたとおり、九一年以降、ドイツの中で包装容器に次いで非常に廃棄量の多い品目でございますので、政令でリサイクルの制度を構築するということで真剣な議論が行われているのですけれども、ドイツの場合において、残念ながら今日までのところ関係者の間の意見の調整が了しておりませんで、これについては今現在めどが立っていないというのが先方の率直な話でございました。 そういう中において、情報端末機器、インテリジェントターミナルというものについて、今ドイツの中では政令で追加品目指定をするという方向で最後の調整が行われておりまして、その過程で、当然のことながら日系企業を含む産業界との間で意見のすり合わせというのが行われておりまして、そういう状況を踏まえながらドイツの企業というのはしかるべき対応をしているというふうに承知をいたしております。
○吉井委員 ドイツに進出しているソニーですが、ソニーは、ドイツで情報通信機器のリサイクルに関する政令案、IT機器政令が示された段階で、これが施行されるときをにらんで、情報機器製品のリサイクルの取り組みとして無料回収を始め、リサイクルステッカーの取り扱いが九六年度だけで十六万枚になると聞いているのですが、どういう状況にありますか。
○広瀬政府委員 御指摘のソニーでございますけれども、ドイツにおきまして九六年の三月からパソコンのディスプレーの回収への取り組みを行っております。 具体的には、新品のパソコンをリサイクルステッカーつきで販売して、そして廃棄されるパソコンのディスプレーに対して、このステッカーがついていれば販売店において無料で回収し、リサイクルを行うということにしているわけでございます。また、このステッカーは別売りもしておりまして、既に自社が売った製品あるいは他社の製品について、これを張っていれば、これもソニーが引き取ってリサイクルするということにしております。
○吉井委員 これはドイツでのソニーの取り組みだけじゃなしに、国内でも、NECは全パソコンに再生プラスチックを使用することを決定して、九八年度の一割から、毎年順次使用比率を高めることにしたというふうに伺っております。トヨタ自動車も二〇〇〇年にリサイクル率を九〇%にすると公約しましたが、そこには再生しやすい樹脂材料の開発も入っているというふうに聞いております。 ですから、企業がそういう努力を払うことは非常に重要なことなんですね。それが国際的な競争の中でも生き残れる道になっていくと思うのです。企業自身がこの努力をしなかったら、国際競争に敗れるということにもなるわけです。法律がなくても企業が自主的にさまざまな取り組みを始めていることは事実なんですから、大事なことは、企業のそういう取り組みを企業の責任でやらせていくということと、そしてその企業の取り組みにインセンティブを与える法律の仕組みにする、そういうことが大事になっているのじゃないでしょうか。この点はどうですか。
○広瀬政府委員 先ほどソニーの例を申し上げましたけれども、これは企業がそういうことをやるように強制をされているものではありませんで、自主的な取り組みとしてやっているわけでございます。今度私どもが御提案し、お願いしておりますものは、そういうことでは全国的にうまくいかないものですから、強制的な制度として、むしろ、先生のおっしゃるように、そういうことをやることを企業に義務づけてやっておるわけです。義務づけて、そうしてやっているということは一つ違います。 それからもう一つは、この制度では、既に売っている、販売をしたものが三億台あるという事実がございまして、これについてもしっかりしたリサイクルをしていこうということでございまして、そういった意味では、私どもの御審議をお願いしているような取り組みしかないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○吉井委員 今度、日本の方の法案ですが、今提案されております法案では家電四品目だけを対象にしているわけですが、ドイツの場合は、負担は製造業者、そして政令と今出ている政令案で、自動車からパソコンまでも対象としているわけです。ですから、私は、こういう点では、まず、日本も対象の拡大を考えるべきだというふうに思います。 そして、消費者負担あるいは自治体の責任、そういうところを基本にして進めた場合にどういうことになるか。これは、その点では、容器包装リサイクル法が昨年四月から施行されたわけですが、私は改めて少し現実を見ていきたいと思うのです。 例えばPETボトルの分別収集の見込みと再商品化可能の五カ年計画ではどのようになっているかということで、九七年度と二〇〇一年度について、まず最初に数字の方から聞きたいと思います。
○小野(昭)政府委員 容器包装リサイクル法に基づきまして、一九九七年度にPETボトルの分別収集を実施するとしておりました市町村の分別収集見込み量の総量と、それから全国のPETボトル再商品化施設の処理能力の見積もり量についてでございますが、分別収集の見込み量につきましては二万一千二百トン、再商品化可能量は一万七千五百トンとなっておりますし、また、二〇〇一年度におきましては、分別収集見込み量は八万九千四百トン、再商品化可能量は三万四百トンというふうになっております。
○吉井委員 今お聞きしたように、このPETボトルの生産量、使用量というのは、こっちの方から今見ていきますと、容器包装リサイクル法施行後、それまで毎年一万トンから三万トンぐらいの伸びだったのが五万トンへと、九六年の十七万トンが昨年は二十二万トンへと、随分急増しているという特徴があって、自治体の収集量もふえてきているのです。分別収集の見込み量も、今のお話のように、二万一千二百トンから五年後には八万九千四百トンへと、大方四倍にふえていく。しかし、リサイクルの方はどうかといいますと、再商品化可能量の方が、三倍ほどにふやしたとしても、このリサイクル率というので見ますと、九七年の八二・五%が二〇〇一年の三四・〇%へと、逆にリサイクル率がうんと落ちていくわけです。つまり、本来リサイクルできているはずのPETボトルが、自治体の集積所にあふれ返ってくる。 ですから、問題は、地方自治体に責任を持たせるだけで、製造業者、販売者に費用負担はあっても責任の方は免除されるという仕組み、これではうまく機能しないのだ、やはり製造業者の方に製造者責任というのをきちっと課していくという仕組みに変えないとうまく機能しないということが、容器包装リサイクル法の施行一年の実績、今後五年間の見通しの中に見られると私は思いますが、この点について伺いたいと思います。
○岡本政府委員 お答え申し上げます。 容器包装リサイクル法施行後、再商品化可能量ということで、平成九年度一万七千五百トンでございましたが、平成十年度において、事業者の側におけるリサイクルの処理能力、プラントの増強、そういう計画もございましたものですから、私ども、十年度の再商品化可能量を三万四千トンに途中で増加させるということで、これに向けてさらにリサイクルを進めるという取り組みもやってきております。施行後まだ日が浅い段階でございますので、先生の目からごらんいただきますと必ずしも十分でないという御指摘はあろうかと思いますが、本法施行後、ガラス瓶あるいはPETボトルそれぞれについてリサイクルの量というのは着実にふえているところでございまして、この方向というのを我々も引き続き大事にしながら、業界を督励してまいりたいというふうに考えております。
○吉井委員 私は、リサイクルはもっと進まなければいけないという立場で物を言っているのですが、現実の姿が、二〇〇一年には九七年度のリサイクル率八二・五%よりも三四・〇%へと、つまり、PETボトルはどんどん集まってくるのだけれども、この再商品化率の方は逆に落ち込んでいく、今、そういう問題を抱えているのだという現実を指摘したわけです。 それで、そういう法施行一年の実績、これから五年間の見通しなどを考えたときに、この家電リサイクル法案というのは、やはり消費者に直接処理費の負担を求め、それも高い負担を求める。いろいろデータをいただきましたが、物によりますが、三千円とかもっと高いものになったりとか、自治体には収集の責任を求める仕組みとなっているわけですが、これでは、現に起こっている環境汚染や不法投棄と産業廃棄物処理場の不足という深刻な問題の解決にはならないと思うのですね。だから、効果的なリサイクルを進めるには、消費者でなくて製造業者に負担と責任を求める、こういうことにしないといけないのに、この法案は向いている方向が逆だ、大もとのところでつくり直していくことを考えるべきだということを言わなきゃならぬと私は思うのです。ドイツが進めているように、環境対策が企業間競争で勝者となることにつながっていく仕組みをつくれば、家電も自動車もリサイクルが進んでいくわけですから、そのことにこそ取り組んでいくべきであるということを申し上げまして、時間が大分たってまいりましたので、省エネ法の方に移りたいと思います。 省エネ法は、化石燃料と電気の有効な利用の確保を目的とするもので、この中で、特定機器の指定を九から十二機種に拡大していることは前進だというふうに思うわけです。しかし、家庭電力の約三割、業務用OA機器の約二割のエネルギー消費量を占めるものがまだ残ったままということになります。電子レンジからカークーラーからファクスからカラーコピーから、さまざまなもののかなりのものが適用除外であったりしておりますが、そういう適用除外の機器をなくして、それぞれの分野でトップランナーを導入して性能の向上を図るということで一層の省エネ効果を上げる、そういう必要があるのじゃありませんか。
○篠原政府委員 今回のトップランナー方式の導入に伴いまして、現在、省エネ法の特定機器といたしまして指定されております九品目に加えまして、法律上の三要件を満たしますディーゼル乗用車、ディーゼル貨物車並びに電気冷蔵庫の三品目を特定機器に追加する予定にいたしているところでございます。 これらの追加三品目の機器も含めますと、家庭用消費電力の約七割、OA機器消費電力の約八割を占めるというふうに算定いたしておるところでございます。主な機器をカバーするというふうに考えておりますけれども、まず、これらの主要機器からトップランナー方式を導入いたすというふうにした次第でございます。 その上で、現在、特定機器に指定されていない機器におきましても、法律の要件に該当するものがございましたら、これらにつきましても今後前向きに指定を検討してまいる所存でございます。
○吉井委員 一昨日も議論がありましたように、テレビでさえ待機電力を、省エネするために消すようにしようという議論もあったぐらい、省エネというのを本当にあらゆる分野でやろうというときに、二割、三割を占める分野で、今、七割、八割とおっしゃったから、差し引きずれば三割、二割が手つかず、手つかずと言ったら若干極端になる場合がありますが、そういう状況なんですから、その分野も適用除外というのをなくして、それぞれの分野でトップランナー方式を導入して性能の向上を図ることで一層省エネ効果をうんと前進させる、やはりそのことに取り組むべきだと思いますから、もう一言、決意だけ聞いておきたいと思います。
○篠原政府委員 今予定いたしております三品目以外の追加につきましては、今後のエネルギー消費量やエネルギー効率改善余地等に関します必要なデータ等をまず集める努力をいたしまして、その上で検討を加えてまいりたいというふうに考えております。
○吉井委員 検討して、速やかに、ほとんどすべての分野で性能向上を図るという努力をやってもらいたいと思います。 〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕 通産省の方から、工場におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準というのを出していらっしゃるのを読ませていただきましたが、この中でエネルギーの使用の合理化の目標として、工場エネルギーの消費原単位を工場ごとに、または事業者ごとに毎年一%以上低減させることを示しております。これを努力目標にしておくだけじゃなしに、義務化して、達成した企業は優良企業として公表してあげる、優遇もいろいろ考えてあげることもいいでしょうし、一方、達成しない企業や工場名の方も公表して、なぜ進まないのかとか、その進捗状況はどうなっているのか、その理由を明らかにさせて公表する、つまり企業名を公表することが、国民の世論を高めて、個別企業に省エネ努力を払わせる力になっていくというふうに思うのですが、そういうことをするべきじゃありませんか。
○篠原政府委員 工場におきます省エネルギーの取り組みで特に優秀な取り組みをいたしております工場あるいは管理者等に対しましては、通産大臣を初め資源エネルギー庁長官等の賞状を授与するという制度も設けておりまして、こういった表彰を行っておるところでございます。 他方、工場の判断基準に照らしまして省エネ努力が不十分な工場に対しましては、現在、工場総点検ということで、現地調査により実態把握を行っているところでございます。この実態把握を行いながら、改善に向けての指導助言も行っているところでございます。今後、こうした工場総点検の成果も踏まえながら、改善努力が著しく不十分な工場に対しましては、省エネ法の法律に基づきます措置の発動も含めまして適切に対処してまいる所存でございます。
○吉井委員 これは少し別な例になるのですけれども、私かつて予算委員会で取り上げたことがあるのですが、法律上、障害者雇用率というのが決まっていて、大企業で何十人も障害を持った方を雇用しなきゃいけないのに法律無視をやっている。長いこと続いてきているのですから、企業名を公表しないと効果が上がらないということを言ったのですが、実際に効果が上がらないままずっと来ているのですね。 ですから、法律をつくる、あるいは目標を示すという場合に、特にせっかく目標を決められるからには、その目標をクリアしない、そういうところについては、企業名を公表して、なぜ進まないのかを明らかにして、国民的な世論を背景にしてそういう省エネ努力が進むようにしていくべきだというふうに私は思います。今後、政令や基準値の設定を行うに当たっては、そういう点では広く国民の声をくみ上げる努力が制度的に必要だと思うのです。そのことを指摘して、次の問題に移りたいと思います。 COP3で、政府の方は温室効果ガスの排出量を六%削減することを国際公約したわけですが、現実にはCO2は九〇年レベルにするだけしか考えておりません。六%削減にはほど遠いという実態です。 地球温暖化対策には、基本になるのは、大量生産、大量消費型のシステムを根本から改めて、徹底した省エネを進めるということが大前提となりますが、その上で、温室効果ガスを減らすことと熱の放出を減らすという、この二つのことが大事だというふうに思うのです。 温室効果ガスを減らすということでは、熱エネルギーの電気エネルギーなどへの転換効率を高めることによって、化石燃料などの使用を減らすということにもつながってまいりますし、同時にそれは、原発増設に頼らない効果を生み出すものにもなります。 九六年度のデータ、先ほど資源エネルギー庁からいただいたデータによると、原発一基当たりの平均発電電力量は六十二億キロワットアワーですが、原発と火力発電所の発電端効率を一%引き上げると、二百十三億キロワットアワーの発電電力量が生まれることになります。それは原発約四基を増設したことに相当するわけです。五%この転換効率を高めれば、これは原発十九基増設に相当してくるわけです。政府は、地球温暖化で原発二十基増設を言っているわけですが、発電端効率を五%余り向上させると、実は二十基の原発増設は必要ないということにもなってくるわけです。これまで動燃事業団に使ってきた四兆円の金、例えばこれぐらいの金をエネルギー転換効率の改善のための研究開発に投じてきていたなら、私は間違いなく大きな成果が上がっていただろうと思います。 ここで、発電所で生み出している熱というものを電気換算で示しますと、これはエネ庁から昨年いただいた資料の、九四年段階での資料に基づくものですが、大体、目の子勘定で見て九六年のデータと余り変わりませんから、これで見ますと、発電所で生み出している熱を電気換算すると、二兆二百八十九億キロワットアワーということになります。その熱から転換された発電電力量は、現在七千五百十四億キロワットアワーなんです。つまり、排熱とか機械ロスなどでむだになっている発電ロスというのが一兆二千七百七十五億キロワットアワーということになります。こんな大きい数字ばかり並べたらさっぱりわからないところですが、実はこれは六三%がロスになっている。しかも、このロスになっている熱が、これがまた地球温暖化の熱的要因の巨大な一つになっているわけです。 ですから、転換効率を高めるということが、CO2を減らすことと、温暖化の熱的要因となる排熱を直接減らすことにつながっていくわけであります。私は、通産省がやはり、科学技術庁その他関係したところとか、電力業界でいえば電力中央研究所とかさまざまなところもありますが、私は、今本当に、地球温暖化の問題に取り組むときにエネルギーの転換効率を抜本的に引き上げていく、そういう研究開発というものに政府として全力を挙げて取り組んでいかなきゃならぬと思うわけです。この点についてはひとつ大臣の決意なりお考えを伺っておきたいと思います。
○堀内国務大臣 委員のおっしゃること、まことにもっともだと思っておりまして、私も同意見でございますが、数字の中で、今、六五%というのは正しいかどうか、その辺はちょっと、エネルギー庁長官の方の答弁をいたしましてから考えます。
○稲川政府委員 発電をいたしますと、概数といたしまして六〇%強のものが、むだにといいますか排出をして、四〇%程度のものが電力になっているという事実はおっしゃるとおりでございますが、これはまた他方で、電力を利用するエネルギー利用の宿命でもございます。転換効率を高めることが非常に大事なことであるということはおっしゃるとおりでございまして、るる、いろいろな局面で通産省においても研究開発を行い、また具体的な運転の段階でも各電力会社が非常な努力を続けてきているところでございます。 しかしながら、この転換効率を上げること自身は、日本のみならず世界においても非常に難しい課題でございまして、一朝一夕に大幅な伸びができるものではございません。 ただ、転換効率というものが今後の地球環境問題の解決の中でも大きな意味を持っていることは御指摘のとおりでございまして、我々、今後鋭意ここの部分での努力を続けたいと思っております。
○吉井委員 転換効率を高めるという問題とともに、もう一つ、徹底して熱を利用するという問題もあるのです。これは排熱の有効利用という問題になりますが、首都圏などにある火力発電所ですと、熱をそのままスチームにして近くの熱供給その他の形でできることはできるのですが、大体原発その他は全部地方にあって、そのままスチームの状態で大都市へ引っ張ってくるなんていうことは、それだけでも非常に非効率な話で、途中でロスしてしまうわけですが、そういう中で、例えば取り組みの一つとして海洋温度差発電の温度領域の問題があるというふうに私は一つ注目をしているものがあります。 これは排水の出口温度が海面温度となるようにすれば熱の放出はゼロになってくるわけですが、これは昨年科学技術委員会でも議論したことがありますが、現在佐賀大学のグループが実験プラントをつくってやっておりまして、インドとの一億円プラントで共同研究も始まっております。 原理は、海水の温度差、これは特に熱帯の方はいいのですが、表面温度と、七百メートルとか一キロ下になりますとうんと海水温度が低いものですから、その十五度ぐらいの温度差の海水を入り口と出口に使って、その温度差でアンモニアを作動流体として使ってアンモニアタービンを回して発電するというものです。原発でも火力発電所でも、あるいはまたコンビナートの石油化学工場などになりますと二百度ぐらいの温排水が出てくるわけですから、それを海に放流するわけですが、その温度差を使って、発電温度としては非常に低い温度領域で発電するというのがこれの特徴です。 百万キロワット級の発電所で、この低温領域の発電効果というのは決していいものじゃなくて、二万ないし三万キロワットぐらいだとも言われております。コスト面で百万キロワット級の発電プラントに比べると、今日ではかなり割高になるということもあるわけですが、ただ、問題は、発電とそして排出するときの冷却水温度がほとんど取水口の海水温度と同じぐらいになりますと、熱の放出ゼロという二重の効果が生まれてくるわけです。それはCOP3の実施に役立っていくものであることは間違いないと思います。 この考え方というのは、私たちがまだ学生のころに、多流体サイクルと言われるもので電熱工学の分野では昔から当たり前のような話なんですが、高温部では例えば液体金属で発電する、中温部では水蒸気で発電する、もう少し下になれば水銀タービンを回すとか、さらにその下になればフロンガスタービン、フロンは今問題ですからアンモニアタービンでやるとか、そういう多流体サイクルという考え方というのは以前からあるわけなんです。一番低温部の海水温に近いところで放熱する熱をそのまま捨て去らないで、それでもって、若干他のものに比べたら発電効率は悪くても、発電もできるし、何よりも地球環境に、放出される熱をゼロに限りなく近づけていくという二重の効果があります。 そこで、大臣、きょうは商工委員会で初めてのことですからこれだけでおいておきますが、やはりそういう分野もよく研究、検討して、COP3の日本の責任が果たせるように、海洋温度差発電の応用など低温領域での電気エネルギーへの転換と排熱ゼロ、限りなくゼロにする、そういうところへ進んでいく研究開発というもの、これはやはり通産省、科学技術庁など全力を挙げて取り組んでいくべき課題だというふうに思うのです。これについても最後に大臣のお考えだけ伺って、時間が参りましたので、終わりにしたいと思います。
○佐藤(壮)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘のありました低温の排熱利用につきましては、現在工業技術院でエコ・エネルギー都市というプロジェクトの中で実施しております。これは、特に都市の近郊にある発電所あるいは工場の排熱等の未利用エネルギーを利用しようというものでございまして、排熱の回収それから変換、貯蔵、輸送、利用等の要素技術あるいはそれをトータルにしたシステム化技術の開発を行っているところでございます。 ただ、これらの排熱の利用につきましては、排熱自体の温度が必ずしも高くないということでございまして、まだまだ効率が低いということで、さらなる技術開発が必要と考えております。 通産省といたしましては、委員御指摘のように、これら排熱の一層の有効利用が地球温暖化防止のために非常に重要な方策であるというふうに認識しておりまして、今後とも一層の努力を続けるつもりでございます。
○吉井委員 終わります。
○斉藤委員長 次に、横光克彦君。
○横光委員 社民党の横光克彦でございます。 今法案の審議の締めくくりをさせていただきます。 戦後の高度経済成長とともに、長い間続いてまいりました大量生産、大量消費、大量廃棄、この構造を変えるという意味からも、もっと言えばごみを資源へと大転換するという意味からもこの家電リサイクル法案は非常に重要で、また意味のある法案である、このように考えております。また、当初この法案の作業参加は通産省と厚生省でございましたが、ここに新たに環境庁が加わることになりました。これも、この法案を形だけのものにしないためにも重要なことである、このように受けとめております。 随分といろいろな審議がされてまいりまして、重複するところがあろうかと思いますが、最後に確認の意味を込めまして、質問をさせていただきます。 まず、この法案は、現行の廃棄物処理法及びリサイクル促進法をベースとしていると言われておりますが、となりますと、廃棄物処理法における市町村の処理責任、これをもとにした収集運搬、処理処分、保管、積みかえ、そして再商品化に関する指導または規制等は本法案のすべての過程に及ぶのかどうか、お聞きいたしたいと思います。
○小野(昭)政府委員 本法案につきましては、廃棄物の中でも特定家庭用機器廃棄物のみを対象といたしておりまして、小売業者に収集運搬あるいは製造業者等に再商品化等を行わせるものでございまして、その意味におきましては、廃棄物処理法の特別法という位置づけになるわけでございます。 したがいまして、特別法たる本法案以外の部分、廃家電等につきましては、当然、一般法であります廃棄物処理法の適用がございまして、生活環境保全の観点から、廃棄物処理法に規定をされております処理基準あるいは指導監督等の規定が適用されることとなります。
○横光委員 大きな廃掃法の中の特別的な位置づけである、このように受けとめさせていただきます。 次に、これも先ほどから随分この法案の中で質問されてきましたが、いわゆる不法投棄の件でございます。私の地元に耶馬渓というすばらしい風光明媚な景勝地、観光地があるのですが、この町でことしの春に耶馬渓町環境美化監視委員、こういったものを導入したわけです。これは山国川というきれいな川が流れているのですが、結局河川のごみとかそういった不法投棄に目を光らすという監視委員を導入したわけです。観光客のみならず粗大ごみや廃車なんかの不法投棄もある。このことによってこういった制度を導入せざるを得ない。本来ならそういうのは必要ないわけですね。ところが、やはりそういった監視委員を必要とするほど現行不法投棄というのがあるわけなんです。 ですから、そのことでちょっとお聞きしたいのですが、今回の法案が施行されたら不法投棄というのは減るだろう、ふえないだろうという御意見もございます。しかし、価格が消費者に転嫁されている以上、やはり不法投棄を助長するだろうという意見もございます。これはこれからどうなるかわかりません。願わくば不法投棄が減る、あるいはなくなる、これが一番いいわけでございますが、現実にこうして不法投棄も今の段階でもあるわけで、そういった心配からちょっと質問させていただくのです。 このシステムを利用しない結果として不法投棄された家電製品が、市町村によって回収、保管されるわけです。回収するときにもお金が要る、それから保管するときにもお金が要る、さらに今度リサイクルコストがこれに上積みされるわけですね。これは大変な負担増になるし、私は不合理だという気がするわけでございます。 この不法投棄を想定しての対策というのは考えられないという意見もございますが、私は何らかの対策が必要だと思うのです。例えば放置自動車の対策、つまり自動車工業会が寄附という形で協力的に処理費用を負担しているわけです。ですから、せめてこの不法投棄のリサイクル費用、コストだけぐらいは私はメーカーサイドが協力的に寄附という形で負担する道もあるのではないかと思いますが、このことについてちょっとお聞きしたいと思います。
○広瀬政府委員 最初に、この法律で不法投棄がふえるか減るか変わらないかということだと思いますが、私どもといたしましては、この法律によってリサイクルについて消費者、国民の皆さんの御理解を得て、ぜひ所期の目的どおりの循環型経済社会ができていくきっかけになればというふうに考えておりまして、かつまた、そういう方向でいろいろ法の運用を考えてまいりたいというように思っております。 大事なことは、一つは、費用が余り高くならないようにコスト軽減のための努力をやっていく、それから、マニフェスト等の的確な運用をやっていく、そして、何よりも国民の皆さんの御理解を得るような努力をしていくというようなことではないか、そういうことによりまして、できるだけ不法投棄の起こらないようにやってまいりたいと考えております。 もう一つ、仮に不法投棄が起きた場合の負担のことでございますけれども、むしろ、今申し上げたようなことで、国民の皆さんの御理解とそれからこの法律案あるいは廃棄物処理法の厳正な運用というようなことによって不法投棄を防止するということが大事なことでありまして、その起こったときの対策というのをメーカーに求めるというのは、不法投棄防止、それを減少することにはつながっていかないと思います。自動車産業でもそういうことで負担をしてもらっていますけれども、それによって不法投棄が少なくなったということではなくて、むしろ大事なことは、これからマニフェスト制度等の厳格な運用をやっていくというようなことではないかというように考えております。
○横光委員 一番大事なことは、できればコストの低下ですね。現行より高くなってしまうということになると、そうなるわけですが、恐らく消費者はそこのところを考えて不法投棄という行動に走ることも懸念されますので、マニフェスト制度でかなり歯どめがかかるということも確かにそのとおりだと思います。 それでは、その次に、再商品化等の基準は政令で定めるとされております。これは非常に私は前進だと思います。しかし、この中のフロンや鉛等の有害物を除去、適正に処理、保管するなど、本法案の目的に照らした義務または責任については政令で定めるとなっておりますが、この政令の中にちゃんと明記されるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○広瀬政府委員 この点につきましては他の先生方からもいろいろ御心配をいただいておると思いますが、鉛及びフロンにつきましては、この政令の中に含めて、リサイクルあるいは回収、破壊の対象にしてまいりたいというように考えております。
○横光委員 どうぞそこのところ、しっかりと明記していただきたいと思います。 次に、リサイクル率の設定によって、例えば五〇%のリサイクル率とした場合、リサイクルされるもの、いわゆる銅とかアルミとかスチール、こういった流通するものはリサイクルされるわけですが、あとの五〇%の再商品化されないもの、つまり塩化ビニール系などのプラスチックやプリント板、これは要するに最終残燈となるわけですね、産業廃棄物となってしまう。これが大量に排出される可能性が高くなるわけでございますが、この処分を焼却に依存すると、これまでみんなが心配しておりますダイオキシンやあるいは環境汚染にもつながるわけでございます。この対策はちゃんとできているのか。つまり、最終残渣はメーカーが排出元になるわけですね。ですから、その責任も明確にすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小野(昭)政府委員 製造業者等が再商品化を行った後に残ります残渣、御指摘のような残渣が出るわけでございますが、それにつきましては、再商品化等の実施に伴いまして生じた産業廃棄物といたしまして、製造業者がその責任で処理しなければならないというふうにされているわけでございますし、また、その残渣の処理に当たりましては、廃棄物処理法の産業廃棄物処理基準に基づきまして、生活環境保全上、御指摘のような支障が生じないように処理しなければならないというふうにされているところでございます。
○横光委員 その点も、どうぞよろしくお願いします。 回収、引き取りまではマニフェスト制度が適用されるわけですが、いわゆるリサイクル化した後、同じように、最終残渣が今度はどのようなルートで適正に処理されていくかということがこの法案でははっきりしないわけですね。ですから、再商品化事業の後についてもマニフェストが用意されるべきだと思いますが、そこのところはどうですか。
○小野(昭)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたが、残渣については産業廃棄物ということでございます。いわゆる残渣自身が産業廃棄物でございますので、廃棄物処理法の規定に基づきまして処理されることとなります。したがいまして、御指摘のように、他の産業廃棄物と同様に産業廃棄物管理票制度の適用というふうになるわけでございます。したがいまして、この制度に基づいて適正なルートをもって処理されるということになるわけでございます。
○横光委員 これは質問通告していなかったのですが、ちょっとよろしくお願いしたいのです。 リサイクルコストの全額排出者負担、いわゆる消費者負担によって懸念される不法投棄、これを解決する策として、価格転嫁などのシステムの見直しについてもし必要性が出てきた場合は、これは五年見直しとなっておりますが、それよりも前倒し実施が求められることもありますし、そのことに対しまして積極的に対応すべきではないかと思いますが、その件はいかがですか。
○広瀬政府委員 本件につきましては、法律上五年ということになっておりますけれども、本委員会での御審議等もいただきました、そういうところを念頭に置いて、常に検証をしてまいらなければならないというふうに考えております。大臣からもそういう御指示をいただいております。
○横光委員 最後に大臣にお聞きいたしますが、今回、この法案が提出される前に、全国の市長会、町村会から要望書が出されておると思います。大変心配されているわけですね。懸念されるところが随分あるということで出されておりますが、こういった市町村との協議もこれまでされてきたと思いますが、これからの政令等もございますし、さらに市町村の皆様方がいろいろ不安にならないように協議していっていただきたいと思いますが、最後に大臣にそのことをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○堀内国務大臣 この法律の制定につきましては、私の前任の佐藤大臣が昨年の五月に、全国都市清掃会議というところから、新たな電気・電子機器リサイクル法の制定というものを要請されております。そういうものを初めといたしまして、多くの市町村の清掃関係者から制定要望をいただいているものでございまして、さらに、その仕組みのあり方については、産業構造審議会及び生活環境審議会で御審議をいただいたところでございます。両審議会とも市町村関係の委員の方々が参加をしていただいて議論をいただいているわけでありまして、この報告を取りまとめられましたときにも、そういう御意見をしっかり承っているというふうに承っております。 なお、全国市長会、町村会からも本法律案の運用等についての御質問だとか御意見をちょうだいいたしておりまして、これについて率直な意見交換を行ってまいりました。当省と市町村の間の相互理解も相当進んでおるというふうに私どもは理解をいたしておりまして、さらにこの問題については真剣に御意見を承ってまいらなければいけないと思っておりますし、本法案の円滑な運用に当たって、市町村の理解と協力を得ることは大変重要なことでございますので、引き続き市町村とは十分な連携協力を図ってまいりたいと思っております。
○横光委員 どうぞよろしくお願いいたします。 終わります。
○斉藤委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○斉藤委員長 これより討論に入ります。 両案中、特定家庭用機器再商品化法案に対し、討論の申し出がありますので、これを許します。吉井英勝君。
○吉井委員 私は、日本共産党を代表して、特定家庭用機器再商品化法案に対する反対討論を行います。 本法案に反対する理由の第一は、リサイクル費用を製品の排出時点で消費者に負担させるという本法案の仕組みでは、あらかじめ回収、処分までに責任を持って製品開発と製造に当たるという製造企業の責任があいまいにされてしまうからであります。 リサイクルが効果的に進むためには、製品が廃棄される時点でリサイクルの費用負担が問われる仕組みでなく、製造から回収、再利用を含む処分まで、製造企業が一貫して責任を持つという原則を明確にすることです。ここをあいまいにしたままではリサイクルも進まないということは、容器包装リサイクル法の実情からも明らかです。 また、企業責任を明確にしてこそ、素材、設計、製造に至る製品開発を含め、リサイクルを促進することができます。 反対理由の第二は、製品の排出時点で消費者に高額の負担を強いるため、不法投棄を助長したり、費用の安い自治体の回収ルートに廃棄製品が集中して、自治体に負担がしわ寄せされるなどの危険があることです。 反対理由の第三は、本法案の言うリサイクルには熱回収が含まれ、プラスチックの焼却によるダイオキシンの発生など、危険な化学物質による環境汚染の新たな拡大の危険があることです。 最後に、使用済みの製品などが適切にリサイクルされることは、二十一世紀を目前にした日本社会の重要な課題の一つです。この課題を達成するためには、大量生産で大量消費をあおり、大量廃棄を招いた従来の製造企業のあり方を改め、製造から回収、処理に至る製品の全生涯に対する製造企業の責任をあいまいにすることはできません。製品について最も熟知する製造企業が製品のリサイクルに責任を持ってこそ、省資源、資源循環型の社会へと転換していくことができることを強く指摘して、討論を終わります。
○斉藤委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○斉藤委員長 これより採決に入ります。 まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○斉藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、岸田文雄君外四名から、自由民主党、民主党、平和・改革、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。西川太一郎君。
○西川(太)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、世界にとって重要な課題である地球温暖化防止に対処し、我が国の省エネルギー型社会の構築に向けて、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 今次改正の主たる趣旨である二酸化炭素排出量を極力抑制するため、法の施行に万全を期するとともに、業務部門及び運輸部門を含め産業界において自主的に実効ある対策を講じるため、環境整備に努めること。 二 COP3合意による削減目標の達成には、産業・経済、国民生活において一層厳しい負担分担が求められることにかんがみ、この合意の持つ意味と実現に向けての基本的道筋を示して、国民の健全な認識の確立、合意形成に向けた本格的論議に取り組むこと。 三 国民が、一人一人の節約意識とライフスタイルの見直しの重要性を認識できるよう、広報体制の一層の拡充と情報提供の充実に努めること。 四 トップランナー基準の導入における対象機械器具の区分及び基準等の設定においては、目標等を可能な限り具体的に明示するとともに、公平かつ透明性を有するものとなるよう、公的な場において学識者の意見等を広く聴取しつつ定めるものとすること。また、購入時におけるエネルギー効率の高い機械器具の選択に資するため、適切な表示等を実施するよう指導するとともに、省エネルギーを取り込んだ新しい生活様式の提案等国民の意識改革を求めるための措置を講ずること。なお、特定機器対策の強化とあわせて、住宅・建築物に係る省エネルギー対策の強化を図るよう努めること。 五 省エネルギー政策とあわせ、原子力対策及び新エネルギーの開発導入等の対策を講じて総合的なエネルギー政策を推進すること。 六 地球温暖化防止関連施策については、関係各省庁が一致連携して、整合性を持った対策を総合的に推進すること。 七 我が国のCOP3合意の達成や究極的な気候変動問題の解決に向けて、地球温暖化防止に資するための「革新的な技術開発」に積極的に挑戦するとともに、地球温暖化防止の地球的規模での取組みの中で、途上国の取組み支援を含め先進国全ての公平・公正かつ強力な対応を呼びかける等の積極的貢献を行うこと。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○斉藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 —————————————
○斉藤委員長 次に、特定家庭用機器再商品化法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○斉藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、岸田文雄君外四名から、自由民主党、民主党、平和・改革、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。大畠章宏君。
○大畠委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 特定家庭用機器再商品化法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、特定家庭用機器廃棄物の収集及び運搬並びに再商品化等に関し、これを適正かつ円滑に実施することにより、次世代に環境負荷を与えない資源循環型社会の構築に向けた礎となるよう、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 廃棄物及びリサイクル行政を一体的に進める見地から関係省庁間の緊密な連携を図るとともに、個別の生産、流通、消費の実態に即したきめ細かいリサイクル対策推進の必要性を視野に入れつつ、機動的かつ総合的な廃棄物及びリサイクル対策について早急に検討を行うこと。 二 本法の施行に当たっては環境基本計画を最大限尊重するとともに、再商品化等に際しての化学物質対策について適正な措置を講じること。 三 近年における廃棄物の発生量の増大、廃棄物の不法投棄が国民経済及び生活環境等に与える影響の重大性等にかんがみ、不法投棄に関する情報収集及び公開に努めるとともに不法投棄の防止等に資する十全の措置を講じること。 四 中小企業を含めた製造業者等のリサイクル事業推進に係る設備投資、技術開発に資する税制面、金融面等における支援策を講じるとともに、産業界に対しリサイクルコスト低減努力を促すこと。 五 引取価格の設定に当たっては、消費者の立場に立って、各メーカーの技術水準に照らして適正に設定されるよう製造・小売・流通業者の努力を促すとともに、消費者の理解が得られるよう適切な情報提供に努めること。 六 家電リサイクル施設や指定引き取り場所の円滑な整備に資するため、廃棄物処理法、建築基準法等の関連法、条例等の運用について国及び地方自治体が十分な配慮を行えるよう環境整備を図ること。 七 既存の回収処分業者等の技術、設備等の積極活用を図るなど、リサイクルコストの低減に寄与する諸施策を充実すること。 八 本法の趣旨・内容を国民に十分に周知徹底するとともに、当面対象となる家電四品目の廃棄物の回収・再商品化等における製造・小売・流通業者、消費者、地方自治体等のそれぞれの役割を明確にし、本法の的確かつ円滑な施行に万全を期すること。 九 今後廃棄量の増大が予想されるパーソナルコンピュータ等の物品の対象化も視野に入れつつ、その再商品化等について早急な検討を行うこと。 十 製品に関する正確かつ十分な情報が消費者に対して開示されるよう適正な施策を講じるとともに、製品の耐久性の向上、より再商品化しやすい製品の製造等を促進するための措置の導入を検討すること。 十一 本法施行後、その運用状況を勘案するとともに、法施行後に明らかになった対処すべき事項についてあらたに整理し、法律の規定についての検討を加え、法律の見直しを含め制度についての所要の改善が迅速に行われるよう措置すること。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○斉藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立総員。よって、本案に対して附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいま議決いたしました両案に対するそれぞれの附帯決議に関し、堀内通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。堀内通商産業大臣。
○堀内国務大臣 ただいま御決議のありました両法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、両法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。 —————————————
○斉藤委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕
○斉藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十二分散会