商工委員会 第12号
- 発言数
- 201 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1998/05/07
会議録
○斉藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案、大規模小売店舗立地法案並びに吉井英勝君外一名提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する等の法律案の各案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島津尚純君。
○島津委員 民主党の島津尚純でございます。おはようございます。 早朝からでありますが、早速、町づくり関連法案につきまして質問をさせていただきたいと存じます。 近年、中小小売商業を取り巻く環境が、消費者行動の変化や価格競争の激化などにより大きく変化をしておるわけでありますが、そういう中にあって、商店街では、いわゆる空き店舗の増加であるとか店舗の老朽化、あるいは経営者の高齢化、後継者問題、駐車場の環境整備不足、あるいは大型店との新たな関係づくりなどのさまざまな深刻な問題が顕在化をしておるわけであります。 今回審議をされております中心市街地活性化法案は、二十一世紀に向けての我が国経済社会の大きな転換点になる重要なテーマであると存じます。これは、国と地方公共団体及び民間各層の力強い取り組みなど、国民の知恵と力を結集して実現しなければならない国民的課題であると考えるのであります。 そこで、この町づくり振興策には、通産、建設そして自治省など十一省が関係をすることになっておるわけでありますが、各省にまたがるさまざまな施策の一体化あるいは総合化を図り、こうした施策が効果的に運用されるためには、各省庁において縦割り行政、この批判を受けないような施策相互間の調整や連携が図られることが何よりも必要であると存ずるところであります。 そこで、まず、この各省庁間の調整をどのようにやっていかれるお考えなのかをお伺いさせていただきたいと思います。
○堀内国務大臣 お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、中心市街地活性化に向けた各関係省庁のさまざまな支援策というものは、市街地の整備の改善あるいは商業等の活性化のための事業、この両方を車の両輪とするものでありまして、市町村の選択に応じて、地元市町村が基本計画を作成して、その作成をされた事業に対して関係省庁が連携して施策を講じていくというのが基本姿勢でございます。 したがいまして、先生御指摘のとおり、この各十一省庁にわたる問題に、統一的に、しっかりまとまって対応しないと、地元の市町村が大変迷惑をするのではないか、計画の推進にも支障を来すのではないかという御指摘でございました。そういう意味で、国の対応、連携を図っていくことが一番重要だというふうに思っております。 現在、政府の部内におきまして、関係十一省庁による関係省庁の連絡協議会を設置したり、市町村からの相談や書類の送付等についての一元的な窓口を設置をするということをしてまいらなければならないということで取り組みをいたしているところでございまして、その対策といたしましては、市町村からの相談だとかあるいは基本計画の写しの送付等について、三省が中心になりまして、一元的な、物理的な窓口を設置しようということにいたしております。 具体的には、この窓口において、市町村からの相談に応じて、本法の運用だとか関係省庁の施策だとか先進的な事例等についての情報を一元的に提供できるようにしていきたいというふうに考えております。 また、施策の実施に伴って必要となる市町村からの書類の送付やあるいは事業の内容の説明等につきましても、この一元的な窓口を通じて、市町村から受け取った情報を関係省庁間でできるだけ共有できることなどによりまして、市町村の手続の負担、こういうものができる限り小さくできるようにしてまいりたいと考えております。
○島津委員 昨年の三月の末に三井三池炭鉱が閉山されたときも私はお願いをしたのですが、産炭地振興の省庁間の連絡会議、これは十四省庁か十五省庁にまたがっていたと思うのですが、これはある意味では大変立派な連携がなされたと思うのですね。そして、一定の成果といいますか、そういうものが出されておるし、また出されつつあるというふうに思いますので、ぜひその辺をよろしくお願いしたい、こういうふうに思います。 もう少し具体的に質問をさせていただきたいと思うのですが、仕組みをつくっても、運用によっては所期の目的がなかなか達成をされないわけであります。 私たちが危惧をしますのは、いろいろ言葉では言いましても、従来からの流れからいきますと、いわゆる縦割り行政というような流れを想定していきますと、例えば、通産省はA市を支援する、建設省はB市だ、自治省はC市を支援する、このように、ある意味で三省が思いつきでばらばらに支援をしていったら、生きた支援というものはなかなか不可能であろう。また、例えば、通産省は情報やあるいは人材育成、そういうふうなソフトの面での支援をやる、建設省は土地対策などハードの面での支援をやる、自治省は地方税の軽減措置等々、そのような税制面からの対応をやっていく、各省がそれぞれこのような支援をやっていきますと、これも非常に効率的ではない、非効率的である、このように思うわけであります。 今回の法案を見ますと、このような規定もあるわけであります。中心市街地活性化法案の六条の四項で、「基本計画は、」「都市計画法第十八条の二の市町村の都市計画に関する基本的な方針との調和が保たれ、かつ、地方自治法第二条第五項の基本構想に即したものでなければならない。」このようにわざわざ規定をされているくらいでありますので、少なくとも、今申し上げたような中心になる三省は、特に強い連携をとっていただきたい。 今大臣も、そのようなことを準備しておる、このような御答弁でありますが、仄聞するところによりますと、三省ではありませんけれども、通産省と建設省あたりが既にこのことに対しての勉強会といいましょうか、そういうものを始めるとか始めたとかいうような話も聞いておるわけですけれども、その辺は事実でしょうか。
○岩田政府委員 御指摘のとおり、この中心市街地の施策は、まさに市街地の整備改善と商業等々の活性化、これが車の両輪ということでございます。したがいまして、私どもと同時に、建設省あるいは自治省と相連携をしてやっていくということでございます。 具体的に、私どもも、通産省は通産省として、各地方部局を通じて、各市町村レベルで現在どのような対応がされているかというのを逐次把握をさせていただいております。その点につきましては、私どもが入手した情報につきましてはこれを建設省さんに御連絡をし、建設省さんからさらにまた私どもの方にもいろいろ御連絡をいただく、市街地の整備改善の側面の情報とそれを相交換するというようなことを、既に一部行っている部分もございますし、今後もこれをやっていく必要があるだろうと考えております。 そのようなことで、特にこの三省は、この施策の立案過程から幹事省として相連携してやってきた経緯がございます。したがいまして、この法案をもし成立させていただきました暁には、さらにこの三省は特によく連携をとりまして、市町村のレベルにおけるもろもろの各種の事業の相互の調整、連携を図っていかなければいけない、このように考えておるところでございます。
○島津委員 心強い御発言をいただきまして、ありがたく存じております。 次に参ります。 大店立地法におきます地元住民の意見の提出や地元市町村の意見提出、また、都市計画法における都市計画の策定、中心市街地活性化法における基本計画の作成などは地域の町づくり全体にかかわる大きな問題でありますが、かつ、それがそれぞれ整合性のある内容であることが求められておるわけであります。 それぞれの計画の策定の受け皿として、住民参加による町づくりを実現するためにも、市町村の各層の住民の代表が参加する、例えば町づくり推進会議のような組織を法的に位置づけられることは考えられないであろうか、このようなことを思うわけであります。 最初のこの委員会の質疑に当たりましても、私どもの同僚議員から同趣旨の質問がなされたわけでありますが、私の記憶によりますと、そのときは、なかなかこのような会議というものは法的になじまないのではないかというような御答弁をされたのではないかと思いますが、しかし、やはりこういうものが必要ではないかというふうに考えますので、あえて再度お聞きをさせていただきたいと思います。
○岩田政府委員 御指摘のとおり、中心市街地の活性化の事業を進めていくに当たりましては、まさにそのそれぞれの地域の町の顔をどういう姿のものにすればいいかということをお考えいただくということでございますので、御指摘のように、大変幅の広い住民の方々の御意見を踏まえて、市町村のレベルで計画をおつくりいただけるということが極めて重要なことでございますが、同時に、私ども、これを各市町村のイニシアチブと申しましょうか、その主体性というものをぜひ重視したいということで、この法案を御提案申し上げております。 それに対して、国としては各種の支援のメニューを用意して、この中から、市町村がそれぞれの事業計画をおつくりになったものの中に支援のメニューとして取り入れていただくというようなことを考えておるわけでありまして、この点は、地域のイニシアチブ、地元の重視という点は極めて重要な今回の法律提案の考え方でございます。 その意味におきまして、地域における意見を具体的にどのように反映させるかという点につきましては、私ども、むしろそれぞれの地域の事情に応じて、地域の判断でいろいろな形の意見を取りまとめると申しましょうか、地域の人々の意見を聴取していただき、それを計画に反映させるというメカニズムをどうしていただくかは、地域の御判断によることの方が望ましいと考えておるわけでございます。 そのような観点から、法律の中で一律に何かの組織あるいは機構のようなものを設けるということはあえてしない方がよいのではないかということで、前回も同趣旨の御質疑がございましたけれども、そのように考えておるところでございます。
○島津委員 今御答弁がありましたけれども、私たちも、こういうことを提案いたしますのは、地域のいわゆる積極的なイニシアチブというものを図ってほしいために提案する。しかも、法的な位置づけといいますのは、それなりの権威のある組織にしたいというようなことで提案をさせていただいておるわけであります。 商店街へのてこ入れを図るための振興策というのは、何も今回が初めてではなくて、これまでも多くやってこられて、手をこまねいておったわけではないですね。例えば、昭和四十八年から開始された商店街の高度化事業、平成元年に設けられた中小商業活性化推進事業などが、大店法の規制の見直しと並行して行われてきたわけであります。しかしながら、結果としてこれらが商店街の長期的な活性化にどのくらい役立ったのか、これが甚だ疑問であると言わざるを得ないのであります。 全国の商店街の九五%が衰退をしておるというような極限状態ということは、御承知であります。昨日も参考人の皆様方がいらっしゃいましたが、その中で、全国商店街振興組合連合会の一丸副理事長も冒頭に、まさに全国の商店街は崩壊寸前であります、このようにおっしゃったわけであります。 ですから、私たちは、今回の支援策が本当の意味で商店街再生の切り札となり得るようにしなければならない。このためには、言うならば、これまでのやり方を反省して、大変抜本的な、ドラスチックな組織をつくっていかなければならない。そのためには、先ほど申し上げましたように、行政の方も窓口を一本化してほしい、そしてまた地元も一本化して、総合的な町づくり、いろいろな課題があるわけでしょう、それを、ここではこの委員会、ここでは何とか協議会ではなくて、やはり自治体も一本化して、そしてきちっとした中央、地方、強い連携の中でこの再生策をやっていこう、これが最後の切り札だというような気持ちで私たちは取り組むべきではないか、このように考えておるわけでありまして、いかがでございましょうか。
○岩田政府委員 まさに御指摘のとおりでございまして、私ども中央省庁としても、各省連携、わかりますし、自治体におきましても、ぜひ内部におきまして各関係部局が一丸となった取り組みをしていただきたいし、その前に、各住民の方々のいろいろな各層の御意見もあろうと思います。そういう方々の積極的な事業計画の立案のプロセスにおける参加というものもぜひ必要な要素であろうというふうに考えておりまして、そのようなことで、従来余り日本の場合には活発でなかったと言われている、住民がまさに自分の町のことを考えるという取り組みをこれからやっていただくことも極めて重要なことになっている、そのように考えておるところでございます。
○島津委員 ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に移らせていただきます。次は、市町村が中心市街地活性化のために作成をいたします基本計画についてお伺いをいたしたいと存じます。 この基本計画は、主務大臣が定めた基本方針に基づいて商工会議所や商工会の意見を聞いて市町村が作成をし、それができたならば遅滞なく公表するとともに、主務大臣及び都道府県にその基本計画を送付しなければならないというふうになっておるわけであります。 この計画の作成について、政府は、各市町村がみずからの町づくりをどうしたらいいのかという構想をつくっていただいて、それに対して支援をしていく、市町村のイニシアチブを重視するような仕組みで運営をしていきたい、このようにお答えをされておるわけであります。また、国の支援に当たっては、厳しい財政下にあって最大限の施策効果が発揮できるよう、具体的な支援の実施に当たっては十分な精査が必要である、このようにも御答弁をされておるわけであります。 そこで、お伺いをいたしたいわけでありますが、第一点は、基本計画にとってその基礎となります、大変重要であります基本方針はどのようなものになるのか、どのような形でお決めいただくのか。主務大臣のお一人であります通産大臣に具体的にお答えを願いたいということが第一点であります。 第二点は、この大きな施策には日本国全体の多くの自治体が大変希望してくる、殺到してくるということが予測をされるわけであります。ある意味では、変な言葉を使いますと、陳情合戦になってくる嫌いもあるわけであります。国としては、地域の指定あるいは支援決定に当たってやはり公正を期さなければならないと思うわけであります。そのために、信頼性、透明性を確保するために、どのような基準といいましょうか、どのような方策を持って当たろうとされているのか、お聞かせをいただきたいのが二点であります。よろしくお願いします。
○岩田政府委員 まず、基本方針についてのお尋ねでございますが、この中心市街地活性化法の基本方針は、市町村が基本計画を作成する際でございますとか、あるいはその基本計画に盛られた個々の事業を民間事業者などが国の支援を受けながら実施する際に必要な中心市街地活性化に関する国の基本的な考え方を示すという性格を持つものでございます。 内容といたしましては、主として市町村の基本計画に関連する事項といたしましては、中心市街地におきます市街地の整備改善、あるいは商業の活性化の一体的推進というものの意義に関する事項、あるいは中心市街地の位置及び区域、市町村がどこを中心市街地とされるかというようなことに当たって考えていただくようなこと、あるいは中心市街地におきます土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、公園、駐車場などの公共の用に供する施設の整備といったような市街地の整備改善のための具体的な事業についての事項、それから商業の基盤施設の整備といったような商業の活性化のための事業でありますとか、これとあわせて実施されます都市型の新事業と申しますか、そういうものを実施する企業の立地の促進のための事業というようなことを定めることとしております。 また、主として個々の具体的な事業の実施、つまり計画の中に盛り込まれた事業個々につきましては、市街地の整備改善のための事業及び商業の活性化のための事業と一体的に推進する、例えば公共交通機関の利用者の利便の増進を図るための事業でございますとか、電気通信の高度化を図るための事業に関するような基本的な事項を定める、あるいは中小小売商業高度化事業の実施について、その指針となるべき事項を定める、こういうようなことを想定をいたしておるところでございます。
○古田(肇)政府委員 御質問の二点目についてお答え申し上げます。 市町村の基本計画に対する支援対象の選定について、公平性、透明性をどのように確保していくのかという御質問だと思うのでございます。 基本的な考え方といたしましては、やはり各地の特性を生かした、すぐれた、意欲ある事業に対して集中的に支援をしていくというのが今回の趣旨でございまして、具体的には、各地のいろいろな計画を眺め渡したところで先進的な内容になっているかどうか、あるいは地域のさまざまな資源を生かした個性的な計画になっているかどうか、あるいはその計画の中で各種の事業が総合的に展開され、広範な効果が期待できるかどうか、ある いはその事業効果が早期に発揮できるような熟度が十分あるかどうか、こういったようなことを中心に対象を決定していきたいというふうに思っておるわけでございますが、そうした基本的な考え方を何らかの形で明らかにするということがまず第一点でございます。 それから、先ほど来ございましたような窓口一元化を図りながら、関係省庁の連絡協議会において十分情報交換をし、協議をしていくということを通じて、各省連携の中で集中的に支援ができるように、そして対象が決定できるようにしてまいりたいというふうに考えております。 それから三番目に、各省連携の中で議論を進めていくわけでございますが、仮にどうしても支援対象とできない事業があります場合には、その理由を明らかにするといったことも透明性の観点から重要ではないかというふうに考えております。 以上申し上げました点をいろいろ検討し、実行に移しながら、御指摘の、客観性あるいは透明性、公平性といったものについて最大限努力をして決定してまいりたいというふうに考えております。
○堀内国務大臣 ただいま政府委員から御説明を申し上げましたように、この基本方針につきましては、市町村が基本計画を作成する際、あるいは民間事業者が国の支援を受けつつ活性化のための特定事業等を実施するときに必要な中心市街地活性化に関する国の考え方、基本的な方針を示すものというふうに考えております。 また、同時に、この決定に際して公正公明であるべき、公平であり、透明性を持たせるということにつきましては、支援対象の決定というものは関係省庁連絡協議会を通じて、先ほども申し上げましたような熟度だとか先進性だとかあるいは独自性という観点から検討を行って、客観的に、かつ透明性を持って決定をいたしてまいる覚悟でございますし、また、どういうぐあいに公明性を確保するかということになりますと、仮に支援対象とできないような事業がある場合には、その理由をはっきりと明らかにするということまでしなければならないと考えております。
○島津委員 この委員会、きょう多くの傍聴の方が来ておられます。商店の振興のための関係の熱心な皆さん方と思います。今のお話は、皆さん方が一番心配されている、興味のあるところではないかというふうに思うわけです。 せっかく皆さん方で熱心に知恵を寄せ合って基本計画をつくった。それが全国からたくさん集まるわけでしょう。集まってくる。それが、言うならば十一省庁にまたがってくる。それをそれぞれ主務大臣に送るわけですが、それをさっきおっしゃったように連絡協議会みたいなところで持ち合って話し合う、それで決めていくわけでしょう。これは大変膨大な作業であろうというふうに思うわけですね。 そうなってくると、本当に精査がどうやってできるのだろうかということを私たちだって感じるわけですよ。そして、どのようにして決定をしていくのかということは、ここにお集まりの皆さん方も大変興味深いところであろうと思うのですね。ですから、そのようなきめ細かいところをどうやっていくのか、ぜひ、政府委員の方からでもお答えください。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のように、対象となっております支援事業の数がざっと百五十項目ございます。それで十一省庁にまたがっておるわけでございます。各地からの基本計画も、それぞれ異なった内容のものが異なった形で出てくると思いますし、それから熟度も相当違ってくるでしょうし、対象の幅も違ってくるでしょうし、それぞれにまた予算の制約というのもあるわけでございます。単年度ですべての御要望に全部おこたえできるということは大変難しいと思うわけでございますが、この法律は恒久法としてお願いしておるわけでございますし、町づくりは中期的、長期的な視点からじっくり取り組んでいくテーマでもございます。そういったある程度の長いレンジの中で、この法律、採択させていただきますとすれば初年度になるわけでございますが、初年度、次年度、三年度と、ある程度先の展望を持ちながら、いろいろな情報を各省庁交換し合いながら、一つ一つ丁寧にやっていく必要があるということを申し上げたいと思います。 当初、各省庁それぞれのいろいろな思惑なり考え方もあろうかと思いますが、そこは徹底的に議論をし、おっしゃるように、幾ら手間をかけても、十分議論し納得し合ったところで決めていくということにしたいと思っております。
○島津委員 予算も限られておるわけでありまして、さらには全国からたくさん集まってくるわけであります。一部に言われておるところは、二十四カ所か二十五カ所の市を選んでやるのではないか、そのようなことも言われております。 それで、量が多いものですから、例えば最終的には市に限定をして、町村は、これは無理だろうというような話も飛び交っておるわけでありまして、そんな話が飛び交えば本当に町村はやる気を失ってしまうというようなことではないかと思うのですが、その辺いかがでございましょう。
○岩田政府委員 今回のこの中心市街地の活性化に当たりましては、市町村のイニシアチブを重視するというのが基本でございますが、それに当たりまして、人口の規模でございますとか、そういうようなことによって基本的に対象にする、しないというものをあらかじめ決めるということはございません。すべての市町村が、少なくとも計画をおつくりいただくことが可能である。 その中から、先ほど来御答弁申し上げておりますように、独自性でございますとか熟度でございますとか、そういったようなものを検討をして、もちろん各年度で見れば予算の範囲内でという一つの枠はあるわけでございますけれども、それをまた各省との間で調整をして、複数年度にわたってどう調整をするかというようなこともケースによってはあろうかと思います。 しかしながら、いずれにせよ、人口の規模などによってその対象にする、しないという考え方はございません。あくまで内容であるというふうに考えております。
○島津委員 ぜひそのような方針で臨んでいただきたい。小さなところ、弱いところは切り捨ててしまうというようなことではなくて、そういう方針で進んでいただきたいということをお願いを申し上げたいと存じます。 次に、大店立地法案についてお伺いをさしていただきたいと思います。 大型店の新設を届け出た者に対して、その市町村の住民及び商工会議所等の団体は、意見書を提出することができるようになっております。また、都道府県は、その述べられた意見を配慮し、また政府の定めた指針を勘案をし、届け出をした者に対して意見を述べることができる、このようになっておるわけであります。しかし、届け出た者がその意見を十分反映せず、そのために周辺の地域の生活環境に著しい悪影響を及ぼす事態が発生すると認められたときには、都道府県は、届け出た者に必要な措置をとるべきことを勧告をすることができる、このようにあります。そして、最終的にこの届け出た者が勧告に従わなかったときには、都道府県は、その旨を公表することができる、このようにあるわけであります。ここが問題であると思うわけであります。 なぜならば、地域住民の皆様方の意見を聞かない、都道府県の勧告にも従わない、無視をする、しかも周辺地域のいわゆる生活環境に悪影響を及ぼすと考えられるとき、果たして社名や店名や、あるいはその間の経緯を公表するだけで、法的担保のとられてない行政措置だけで本当にいいのかということを皆さん方もお考えになっていらっしゃると思うのです。もし公表だけでとめるならば、その勧告に従った他の設置者との間には著しい不均衡、不公平が生じるものである、このように思います。 私は、この場合は、単なる公表だけではなくて、何らかの命令、罰則を含むペナルティーを科すべきである、当然です、このように思うのですが、いかがでしょう。
○岩田政府委員 御指摘の点でございますが、まさに現行の大店法が命令と罰則を伴う法体系になっておりまして、今回政策転換に当たって、大店立地法の中に、御指摘のように勧告、公表という措置になっているということでございますが、私ども、小売業という、いわゆる地域密着型の産業というものが、各層の民意を反映して地元の首長さんから勧告がなされ、それに従わないということは、まさにその地域の評判と申しますか、そういう小売業にとって致命的なことになる可能性をはらむわけでございまして、その意味で、勧告、公表という制度をもってしても相当程度の実効性があるのではないかというふうに思っておるわけであります。 他方、少し観点を変えて申し上げますれば、私どももこの御提案を申し上げるに際して相当程度議論をした点であったわけでございますけれども、本法はまさに生活環境等に対応するという法律でございます。生活環境の中には、騒音規制法、道路交通法、廃棄物処理に関する法律等々、既存の法令がございまして、そういった法令によっては必ずしも対応できない大型店の出店に伴う問題が現実に存在をする、こうした認識に基づきまして、いわばこの法律はそうした既存の規制の上乗せ的に行い、それで大型店の自主的な対応を促す、そういった性格を持つものであるわけでございます。 そういたしますと、出店の対応も違うし、出店の場所、周辺の状況もそれぞれ各地において違う。そうなりますと、そこにおいて議論がされるべき事項と申しますか論点につきましては、相当幅の広い事項について議論がされる必要がございますし、かつまた、それへの対応を検討するに当たっては、地域の実情に応じた相当柔軟な対応というものが必要であろうということでございます。 今、命令、罰則というようなものを考えるべきであるということでございますが、いずれにせよ、命令に従わなかった場合に罰則で最終的に担保をするということになりますと、いわゆる刑事罰の対象になるということになりますので、全国を通して可能な限り幅のない形にせざるを得ない。つまり、ある県においては刑事罰の対象になるけれども、隣の県ではならないというようなことは避けなければならないわけでございまして、そうなりますと、そうした罰則、命令、あるいは罰則の適用に関連する構成要件を相当厳しいものにせざるを得ない。結果として、本法の対象とするもろもろの調整事項と申しますか、そういうものが限定されざるを得なくなる。 そこで、幅の広い事項について調整対象として選ぶか、あるいは非常に限定をされたものについてするかという選択の問題が出てくるわけでございますが、私ども、そこは現実の大型店の出店に当たって発生している問題の状況にかんがみますと、この点については、できる限り幅を広く、かつ地域の実情を反映した最終的な対応策についての判断がしていただけるような法体系を準備することが望ましいのではないかということで、御提案を申し上げた次第でございます。
○島津委員 岩田審議官としては、そのような御答弁をしなければいかぬわけですよね。しかしながら、なかなか正直なお話もしていただきました。この法案を作成する過程では、この条文については多くの議論があったということでしょう。ということは、私たちが今申し上げているようなことも、恐らくその過程では議論があったというふうに思うわけですよね。 今そういうふうにおっしゃいましたけれども、例えば、同じ法案の中に、罰則規定を設けたような条文があるわけですよ。よろしいですか。第十四条で、都道府県は大型店の設置者に対して「報告を求めることができる。」とあります。そして、十九条では、この規定による報告をしなかった者には「三十万円以下の罰金に処する。」とあります。報告をしなかった者には罰則があって、住民の意見やあるいは都道府県の勧告を聞かなかった、もっと大きいのじゃないでしょうか、その人たちは公表のみで済まされる。この二つの規定は全く整合性が欠けておるというふうに私たちは自然の感情として思うのですけれども、いかがでしょう。
○岩田政府委員 報告についてのお尋ねでございますが、報告をしない、あるいは虚偽の報告をするということにつきましては、実は極めて重要な意味を持っております。 どういうことかと申しますと、具体的に地域において出店計画が出され、それについて都道府県等の意見が出され、それに対応策を検討する、そこで仮にある種の対応策が決定されましたときに、その内容はどういう形で示されるかといえば、報告という形で示されるわけでございまして、その内容について、もし虚偽の報告が行われているとか、しないとかということになりますると、これは、一面、非常に俗な言い方をすれば、まさに約束違反の世界に入るわけでございまして、これは少なくとも罰則によって担保をしたい。 かつ、先ほど構成要件のお話を申し上げましたけれども、報告がされていないとか報告の内容が虚偽であるかないかというのは、明らかに客観的にわかるわけでございます。一方において、騒音の問題がうるさいとか交通渋滞が激しいとかにおいがどうかとかいうような世界の問題というのは、どうしても極めて主観的なものであるし、それに耐えられるとか耐えられないとかというのは、非常に主観的なものが発生いたします。 そういう意味において、報告につきましては、一方において、その内容が約束を厳密に遵守させるための一つの証拠と申しますか、一つの書類になるということもございますし、また、一方において、それが明らかに客観的に報告の違反であるかないかということがわかるという意味において、罰則で担保をすることが可能でもあるし、また、それをすることが適切でもあるということで、このような規定を置いておるということでございます。
○島津委員 時間がありませんので先に進みますけれども、公表という形でも、その一定の目標、成果が達成されるような運用というものをぜひお願いをしておきたい、このように存ずるところであります。 次に、これも多くの議論があった条文でありますけれども、大店立地法の第十三条についてお尋ねを申し上げたいと思います。 この条文は、「地方公共団体は、小売業を行うための店舗の立地に関し、その周辺の地域の生活環境を保持するために必要な施策を講ずる場合においては、地域的な需給状況を勘案することなく、この法律の趣旨を尊重して行うものとする。」このように規定をされておるわけであります。 この中の「地域的な需給状況を勘案することなく、」との文言は、本法案がWTOの諸規定に適合するものであることを明確にしたものであり、本法は、諸外国でも行われております中心市街地活性化等のための郊外開発の規制などは何ら問題なく行うことができると私どもは解釈をしたいわけでありますが、そのような解釈で結構かどうか、この辺は重要な問題、皆さん方も大いに関心のあるところでございますので、不透明ではなくて、明快なお答えをひとつちょうだいしたい、このように思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 今般の大店立地法でございますが、交通、環境問題といった大型店の個々の出店にかかわります生活環境の保持という問題にどう対応していくかという観点からの法手続、諸規定を定めたものでございまして、これがそういった角度からのアプローチの一つのナショナルスタンダードとして、法律ができ上がっておるということでございます。 その背景に、いわば経済的規制から社会的規制への転換という政策転換の思想があるわけでございますが、この法第十三条は、そういう国の政策転換の趣旨あるいはこの大規模小売店舗立地法の法目的、内容といったものを地方自治体においてもその趣旨を尊重していただきたいということで書いておるわけでございます。 したがって、その結果、例えば、地方自治体が生活環境の保持の観点から本法以上に過重な負担を課するといったようなこと、あるいは需給状況を勘案して判断をするといったようなことは、本法の趣旨に反するというふうに解されるわけでございます。 ただ、一方で、この大規模小売店舗立地法の手続とは別途に、例えば、自然環境の保護でありますとか歴史的遺産の保全でありますとか、そういったさまざまな本法と異なる観点から、現行他法令との整合性を十分確保した上で地方公共団体が条例等によって規制を行うことは、本法第十三条によって制限されてはいないというふうに考えております。
○島津委員 余り明快ではありませんので、さらに質問させていただきたいと思うのです。 この第十三条は、最後に、地方自治体が一定の施策を行うためには、「この法律の趣旨を尊重して行うものとする。」ということでありますから、さっき古田審議官がお答えになったような経済的な需給調整のための措置ではない、本法の趣旨はそうじゃないわけです。本法の目的というのは何かといったら、第一条に、この法律の目的としてはっきり書いてあるわけですよ。それは何かといったら、「生活環境の保持」「小売業の健全な発達」そして「地域社会の健全な発展」、本法の目的はこれですよ。 そうすると、この目的を尊重して行われる措置というものは、例えばそれがヨーロッパ並みの郊外開発の規制であっても、それは構わないと読み取れて当然じゃないでしょうか、どうでしょう。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 本法の目的のところについての御指摘がございましたが、まさに先生御指摘のとおり、この法律は、個々の、個別の大規模小売店舗の立地に関して、その周辺の地域の生活環境保持のために、大規模小売店舗を設置する者が施設の配置でありますとか運営方法について適正な配慮をすることを確保するということを言っておるわけでございます。したがいまして、大型店が出店をする、その出店の地域の周辺の生活環境をどう保持するか、そのためにどんな手だてを講ずるかということがこの法目的でございます。 そういうことを通じて、「もって国民経済及び地域社会の健全な発展」云々ということでございますので、この法律の趣旨を第十三条で地方公共団体に尊重していただきたいと言っておりますことは、まさに、個々の大型店が出店する際にその周辺の地域の生活環境保持のためにさまざまな措置を講ずる場合には、この法律の趣旨に沿ってやっていただきたい、こういうことでございます。
○島津委員 昨日の参考人質疑におきましても議論がありましたし、この委員会においてもこの問題は議論が多くなされたところでありまして、生活環境という定義を狭義にとるのか広義にとるのかという問題で、この法律というものは言うならばWTOの諸規定に適合するような法律になってきているわけでありますから、そうしたならば、やはり欧米並みの、欧米ではこのような意味で一定の規制をしていないようなところはないわけですから、私たちは生活環境というものをもっと広い意味でとらえて、総合的な町づくりの一環としてやはりこのような規制というものは必要ではないか、そのようなことを考えておるわけであります。今後どうぞよろしく検討をお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○斉藤委員長 次に、川内博史君。
○川内委員 民主党の川内でございます。 ゴールデンウイークが明けて、岩田審議官もちょっと色が黒くおなりになられて、十分に英気を養われたのかなという感じを持っておりますので、元気よく、さまざまな議論が今まで展開をされてきたわけでありますが、若干重複する部分はございますが、私もいろいろな観点から御質問をさせていただきたいというふうに思っております。 まず、大規模小売店舗立地法案に関連をして質問をさせていただきたいと思っているのですが、この法案が成立をいたしますと、従来の大店法、商業調整に重きを置いた大店法というものはなくなるわけでございまして、今までは現行の大店法というものが悪い法律のように言う人もいたわけですけれども、しかし、実際になくなるということになると、駆け込みの申請があるのではないかとか、これはそのまま残しておいた方がいいのではないかとか、実際にその段階に来ると、いろいろな考え方というのが出てくるのだなというふうに私も感じているのです。 そこで、まずお伺いをさせていただきたいのは、この町づくり三法がもし成立したとすれば廃止になる、なくなってしまうこの大店法に基づく過去十年間の大店の、大規模小売店舗の出店件数の推移というものを事務当局の方から御答弁をいただきたいと思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 現行大店法の第三条の建物設置者による届け出件数というベースでお答え申し上げますが、昭和六十三年四月から平成十年の二月末まで、ちょっと三月の数字を持ち合わせておりませんで大変恐縮でございますが、ざっと十年間の累計を申し上げますと、大型店としては一万五千九百三十六件という届け出件数が出ております。その内数といたしましては、いわゆる三千平米以上の一種の大型店が四千五百九十八件でございます。それから五百平米超、三千平米未満の第二種の大規模小売店舗の届け出が一万一千三百三十八件ということでございます。 推移について簡単に申し上げますと、昭和六十三年度には、一種、二種合わせまして、トータルで六百五十五件であったものが、平成八年度には二千二百六十九件になっております。それから、平成九年度でございますが、この二月までの数字ということで見ますと千九百二十八件ということでございまして、昭和六十三年度以降、ずっと趨勢としては増加傾向にございましたが、平成九年度は、三月の数字が入ったところで恐らく横ばいないしはやや減少ということになろうかと思いますが、特に、一種と二種の内訳で見ますと、やはり二種が急速にふえておる。昭和六十三年度四百十一件が平成八年度千七百四十六件にまでふえておりまして、二種の増が一種に比べまして顕著であるということでございます。
○川内委員 過去十年間の推移について今御説明をいただいたわけでございますが、現下の経済状況等も考え合わせますと、そしてまた最近のマルチメディアの発達によりますテレビショッピング、あるいはインターネットでの買い物、そしてまたカタログ販売、小売業、流通業を含めて大変な革命が今進行しているのだろうというふうに私は認識をしております。朝も夜も、テレビをつければ、テレビショッピングで、外国人が出るものはやたら大げさだったりしてなかなかに見せるものもあるわけですけれども、そういう流通の革命、小売業の改革というものがすごいスピードで進んでいるわけでございまして、そういったものを大店法三条に基づく出店件数というものも反映をしているのだろうというふうに考えるわけであります。 一種がそれほどでもなく二種の申請が大変にふえている。要するに、これからの時代は、ただ単に大きな建物、大きな面積を持って品ぞろえをやたらたくさんしてやっていけばそれでお客様が来るという時代でもないのではないか。あるいは、最近の、いわゆる私たちがだれでも知っているスーパーマーケット、大きなスーパーマーケットの会社の経営の苦戦が伝えられているわけでございまして、そういう意味では、この町づくり三法が予定をしている、地域の商店街に頑張ってほしい、市町村独自の考え方に基づいて頑張ってほしいのだという考え方自体に、私はある面では非常に賛同をしているわけでございます。 ここで、通産大臣、御出席をいただいておりますので、地域に密着した商店街が、マルチメディアが進展する中の本当にハートフルな部分としてこれからまた脚光を浴びる時代が来るのではないかということを私は今申し上げたのですが、私の考え方に対して、通産大臣の御見解をいただければと思います。
○堀内国務大臣 先生の御指摘のとおり、最近ではコンビニエンスストアが伸長してきたり、あるいは通信あるいはテレビだとか無店舗販売の増加なども見られてきているわけなのでありまして、大規模店舗だからといって直ちに商売が成り立つというような競争的な優位性というものはだんだんなくなってきて、終えんを迎えているのではないかということは言えると思うのであります。 今回の大型店をめぐる政策の転換というものも、まさに小売業をめぐる環境の変化という中で、店舗の大小に着目をした店舗の面積、こういうものの調整を行うことの有効性というものが減少をしてきているのではないかという背景もあるわけであります。こういうような環境のもとで、消費者の視点に立つ、多様かつ質の高い購買機会を用意する、提供するということが一つ大きな重要なファクターになってきているのではないか。 またもう一つは、地域社会との融和を促進するということが、これまた重要な商業上の問題点になってきているのではないか。確かに、商店というものは、高齢化社会を迎えまして、車を利用できないお年寄りの方々が近くの商店街で物を購入する、その商店街がどんどん衰亡するというようなことは、地域にとってまことにマイナスなことでありますし、文化だとかあるいは伝統だとかあるいは防災、防犯あるいは相談相手にまでなって商店というものは今まで存在をして大きな価値を持ってきているわけでありますから、今後の小売業が発展する上においても、今申し上げたような意味での存在ということは非常に重要なものだというふうに考えているわけでございます。 そういう意味で、中小小売店にとって、今後の高齢化の進展あるいは宅配サービスというような、住民と地域に密着したきめの細かいサービスの展開によって新たな事業展開が開かれる、そういう地域も努力によって随分存在をしてきているというふうにも理解をいたしておりますので、先生御指摘のとおり、これからの商店街の存在ということは、大いに重要性を増すと同時に発展性を持っているもの、また、それを支援するのが通産省の仕事であるというふうに考えております。
○川内委員 今通産大臣から、マルチメディアもあるけれども、これから政府が最も力を入れていきたいのはヒューマンなメディアだという、要約すれば、こういう御答弁であったかと思います。人間が人間として生活をする場、そしてまたお互いに協力をし合う場、その地域というものを支援をしていきたいという御答弁がございまして、マルチメディアはマルチメディアで通産省さんとしてもどんどん進展をさせていただかないと困るというふうに思うのですが、ぜひ二十一世紀は私はやはりヒューマンな時代にしなければならないと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思っております。 次に、この町づくりの三法案に対して、市町村やあるいは地域の商工会議所そしてまた商工会など関係の諸団体は、期待とともに不安も持っていらっしゃるのが実情だと思います。今までとはまた違う仕組みの中で町づくりを考えていくわけですから、それはもう期待もあるけれども不安もあるというのが当然なところであろうと思うのです。 私のところにも多くの皆様方がいろいろな御要請にお運びをいただいておりまして、この町づくり三法ができて、大型店が無秩序に出店をされて、商店街が消えてしまうのじゃないかというような危惧をお持ちの方もいらっしゃるわけでございます。この間の委員会での質疑の中で、そのようなことはない、あくまでも市町村の決めた計画、地域の皆様方の意見に基づいて都市計画決定等がされ、そしてまた町づくりが行われていくのであるから、無秩序に大型店が出店をされるというようなことはあり得ないというような議論が明らかになってきているのだろうというふうに私は理解をしているのです。 そこで、確認をさせていただきたいのですけれども、この町づくり三法の基本的な理念というものに関しては、各市町村が町づくりの計画を立てて国や県がそれをサポートをしていく、したがって、基本的には市町村のレベルでいろいろなことを柔軟に決定をし、対応していくことができるのだということでよろしいでしょうか。
○岩田政府委員 お答え申し上げます。 今三法についてお尋ねでございますが、今回の政策の見直しあるいは政策転換につきましては幾つかの言葉で御説明ができると思いますが、一つの転換は、まさに国から地方へという転換でございます。今町づくりとおっしゃったわけでございますが、改正都市計画法を含めまして、私ども通産省としては、商業のサイドを担当する者の目から見ればということでございますけれども、そういうこと全体、いわゆるゾーニング手法を使い、あるいは中心市街地、町の顔をどのようなものにし、そしてまた個別の大型店の出店をどうするかというような体系を用意をすることによりまして、この点はまさに地方の問題であるから地方の御判断によってやっていただこう。 とりわけゾーニングの手法を新たにこの大型店の出店問題の中にぜひ御活用いただきたいと申しますか、私どもの言葉から言えば御活用いただきたい、そういうことで対応することが、実は小売商業と申しますか、あるいは商店街、先ほど島津先生からも御質疑がございましたが、商店街というような商業集積を町の中にどう位置づけて、それがまた生活という面でどのように役に立つか、あるいは大臣から御答弁しましたように、住民の方の利便にどう貢献ができるかというような位置づけをゾーニングのような手法も使いまして位置づけるということが一番重要だというふうなことで、この三つの手段を、私どもの通産省の立場からいえばその御提案を申し上げているわけでございます。 現に、例えば中心市街地活性化法については地元市町村が活性化計画をつくるということでございますし、大店立地法につきましては都道府県あるいは政令指定都市が運用主体ではございますけれども、地元の市町村の意見は必ず義務として意見を聴取して、その上で対応する、改正都市計画法は市町村を主体にして行われることはもう既に御存じのとおりでございます。 そのようなことで、国から市町村へということで皆さんで町づくりをお考えいただくという制度的枠組みを提供したい、これが私どもの趣旨でございます。
○川内委員 国から地方へ、その基本的な考え方自体は私も大賛成でございまして、やはり現場のことは現場の人間というか、地域のことは地域の人間が一番皆様方よくわかっていらっしゃるわけでありますから、その方たちの主体的な意思と行動によって町がつくられていくということがすばらしい町をつくっていくことにつながるのだろうと思いますので、今審議官の方から御答弁のあった内容については、私も大賛成であります。 ところが、若干疑問の点があるとすれば、中心市街地活性化法案等について、現在非常に厳しい状況にある商店街の空洞化対策として、大変期待されている法案であるわけです。平成十年度も各省庁合わせて数千億から一兆円という予算規模だというふうに聞いているわけでありますが、スキームとして、どういう町をつくるかという意思決定に関しては国から地方へ移っていくことになるのでしょうけれども、この一兆円と言われる予算が、先ほど百五十というような数字も出ていましたけれども、ほとんどが従来の補助事業の枠の積み増しとか、あるいは使い勝手のよさを若干改善をしたということで、本当の意味で町づくりのためにこれだけ予算を用意しましたよというもの が若干少ないというか、どうも具体的に見えてきていないと思うのですね。その辺について、通産省さんと建設省さんから御見解を賜りたいと思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 申すまでもなく、今回の中心市街地の活性化の施策は、関係省庁のさまざまな支援策を重点的かつ集中的に、あるいは総合的に投入するということでございまして、全体の規模としましては、先生御指摘のとおり、約百五十項目、数千億円から一兆円程度ということでございますが、この中身を見ますと、決して既存施策の拡充、活用だけではありませんで、相当幅広く新規の予算等の措置も含まれておるわけでございます。 特に、通産省の施策の関連で具体的に申し上げますと、中核的な商業基盤施設等の施設整備でありますとか、あるいは都市型新事業の立地促進でありますとか、そういうことについて地域振興整備公団への出資金あるいは自治体への補助が新規に予算上計上されておるわけでございます。 また、商店街等の活性化に向けた施設整備につきましても、新たにタウンマネジメント機関を中心とした取り組みに対する補助金の補助率、限度額の上乗せ、あるいは高度化無利子融資の要件緩和等の拡充措置も講じておるわけでございます。 全十一省庁で百五十項目ということを申し上げましたが、そのうち通産省の予算項目、支援策の項目は二十九項目でございます。この二十九項目について見てみますと、純粋に新規の特例的な措置が二十二項目でございます。それから、この中心市街地について特段の特例的な適用を講ずる施策が三項目でございます。そういった意味で、二十九項目中二十五項目がそういう新規あるいは特段の特例的措置ということでございまして、そういった意味で、私どもとしては大宗において新規の支援策を用意させていただいておるということでございます。
○木下政府委員 お答えさせていただきます。 簡単に申し上げますと、建設省の持っておりますいろいろな制度、事業の中で、今回の中心市街地対策としては四つの方法をとらせていただいています。一つは、いわゆる区画整理、再開発などに代表されます面的整備事業、それからもう一つは、道路とかあるいは公園とか下水道、こういう、いわば都市基盤施設の整備ということでございます。それから、都心に住んでいただくためには、当然住宅の供給とか、あるいは関連する公益施設のいわゆる建築物の立地を誘導するという事業がございます。それから、もう少し大きな視点から、周辺の都市、地域とのネットワークづくりということで、バイパスとかあるいは情報ネットワーク、この四つのテーマを大体基本的に建設省の予算として考えております。 先生のお話にございましたように、何か新規とかということになりますと、都市づくりというのはずっと綿々と続いておりますから、ことしから急に新しい手法が全部発揮できるわけでございませんで、政策的にこの課題を政府として大変重視しておるわけでございますから、建設省としてもこのテーマに沿った形の重点的な地域的配分をするという思想でございます。 さはさりながら、そういう中で二つばかり御紹介させていただきますと、新しい事業としては、例えば従来の区画整理事業は新規の郊外的なところでやっておる手法が多かったわけでございますが、これからは既存のストックの多い都心部でやるということでございますから、そういう意味に合いました新しい街なか再生区画整理事業ということで補助対象もふやしたりしておりますが、これも一つ新規ではなかろうかと思っております。 それから、例えば道づくりとかあるいは公園の整備などにつきましては、従来は個々の事業をやっておりましたけれども、趣旨に沿った形で、例えば道路で申し上げますと、電線の地中化とかポケットパークを一体的にやる、いわゆるにぎわいの道づくり、さらには公園の場合には、その公園を単に従来型の児童公園とかそういう形ではなくて、広くそこに皆さんがお集まりになって、一種のいわばイベントも実施可能なような、そういう交流の場づくりということで工夫をしていただいている。 いずれにしろ、先ほど来御質問がありましたように、これはやはり各地域のやる気でございますから、そのやる気に沿った形で我々も事業を弾力的に執行させていただきたい、こう思っております。
○堀内国務大臣 ただいまの政府委員からの御説明のとおりでございまして、従来の既存の施設の拡充というものももちろんございますが、基本的には新規の予算をしっかりととりながら、大きい都市だけではなくて、すべての中小の市町村に至るまで対象として、積極的に取り組んでいられる市町村には我々としてできるだけの力を注いでいきたいというふうに思っております。また、これから予算を補正予算として出し、皆様に御審議をいただく中でも、中小企業対策は一番大きな中心として、予算の対象として取り組みをいたしておりますし、この中心市街地の問題については、予算規模で、事業規模で約八千億というものを要求をして今取り組みをしているということもつけ加えて御説明を申し上げておく次第であります。
○川内委員 今の八千億というのは補正ですか、済みません。
○堀内国務大臣 我々の方として、補正に対して取り組みをしているところでございます。つけ加えて申し上げただけでございます。
○川内委員 済みません、私、きのう、通産省の若い方にお話をお伺いしたときには、何が目玉ですかというふうにお尋ねをしたら、百五十も項目があって、どれが目玉かということが御担当の方もちょっと、すべてが目玉だと恐らく思ったのでしょう、すべてがいい施策だと思われているからこそ、なかなかお答えがなかったものですから、今のような御質問をさせていただいたわけでございます。 若干具体的に聞かせていただきたいのですけれども、今審議官の方から御答弁がございました、新規のものもたくさんあるのだ、二十九項目のうち二十二が新規の事業である、では、予算的には具体的にどのくらい計上をされていらっしゃるのか。 また、建設省さんには、区画整理事業、今までは郊外型の区画整理事業が多かったけれども、今後は町づくりの、街なか区画整理事業に予算を重点的に配分していくという意気込みは御答弁いただいたわけであります。しかし、実際にいろいろな市町村から要望が集中する中で、予算の切り分けというものを、区画整理事業全体がこのくらいの予算があるとしたら、その何割をこの町づくりのための区画整理に使うとか、もうちょっと具体的に御答弁をいただければ、それぞれお答えをお願いします。
○古田(肇)政府委員 通産省につきまして、予算についてもう少し具体的に御説明申し上げます。 通産省全体として、おおよそ一千億円をやや上回る支援措置を講じておるわけでございますが、特に金額の大きい新規物として申し上げますと、商業、サービス業に関連する集積施設といいますか、基盤施設といったものの整備支援のために百五十四億円、それからタウンマネジメント機関によるテナントミックス管理事業、例えば空き店舗の家賃補助といったようなもの、あるいはソフト事業への支援といったものにつきまして、その基金造成資金として二百億円、これは中小企業事業団の高度化無利子融資でございます。さらに、都市型新事業の立地促進に向けました施設整備のために二十七億円といった、通産省としては額の大きい新規の予算がございます。
○木下政府委員 お答えいたします。 先ほど御紹介させていただきました街なか再生区画整理事業、この額は今回の当初予算の中で実際にはまだ地域配分はしておりません。この法案が国会を通していただいた暁には、できるだけ早い機会に各市町村からつくられた基本計画あるいはその次の手順として考えていきたいと思っておりますが、大まかに申し上げまして、建設省関係の中心市街地対策と銘打っておりますのが、全体で事業費ベースで大体七千億強でございます。 これもいろいろカウントの仕方がございまして、正直申し上げまして、例えば道路などは、先生が先ほどおっしゃったように、従来からもやっているじゃないか、そういうものを全部入れるのはというような御意見もありまして、なかなか計上の仕方は複雑でございますが、おおむね申し上げまして、ことしの公共事業予算は全体で七%減になっている中で、約一割弱まではこの中心市街地対策の諸関連事業につき込みたいと思っております。 回りくどい御説明をいたしましたが、街なか再生事業で、区画整理事業あるいは再開発事業でおおむね事業費で約百五十億円、それから、にぎわいの道づくり、これで約百億円、その他公園につきましても三十億円ぐらいをつぎ込みたいと思っておりますが、これは、実はこれからいろいろ立ち上げていくわけでございますので、できれば、先ほどお話がございましたように、重点的な配分の際には、そういう施策に対してはより濃密に配分していくのが基本的な姿勢だとお考えいただきたいと思います。
○川内委員 こういう経済が厳しい状況でもありますし、通産大臣からも補正でも八千億を取り組んでいるという力強い御答弁もございましたし、通産省さん、建設省さん、私は、こういう時期は国がじゃんじゃんお金を出していろいろなことをすべきだという超積極財政論者でございますので、ぜひひとつ一生懸命頑張っていただきたいというふうに思うわけでございます。 今るる御説明がございました、この予算にこれだけ、この予算にこれだけといろいろな項目がある中で、それぞれの項目、総額は一兆円とか補正で八千億とか、景気のいい数字が出てくるわけでございますが、一つ一つは細かい項目の積み重ねでございますから、これから法律がもし通ったとすれば、市町村が計画をつくって、それに基づいていろいろな御要望が出てこようかと思うのです。 同僚の島津議員からも質問があったわけでありますが、この市街地活性化法の手続に従って市町村があらゆる支援措置を要請をしていらっしゃるわけでございまして、当然予算の確保が不十分であるという可能性も考えられなくはないというふうに思うわけでございまして、具体的には、十一にまたがる各省庁の連絡協議会を設けて、その連絡協議会の中でその調整をやっていくというふうに御答弁があったわけでございます。 では、その連絡協議会の事務局はどこに置くのか、そしてまた、その連絡協議会の座長的な役割はどの役所のどの、古田さんがやるのかどうか、具体的にどういう形でその協議会が運営をされるのか。法案が通るまでは、ちょっとその辺についてはまだわかりませんとお答えになられるかもしれないが、そうではなくて、その十一にまたがる役所の意向としては、こういうふうな運営の形態をとっていきたいのだという御希望は当然あろうかと思いますので、御答弁をいただければと思います。
○岩田政府委員 お説のとおりでございまして、関係省庁連絡協議会において皆様で御議論をいただくということで、最終的に個別の事業に各省の持っている施策をどう当てはめていくかということでございます。 予算の確保については、先ほど大臣から御答弁がありましたように、平成十年度についてはさらに補正というようなことの取り組みも進められておるわけでありますが、今後とも一生懸命確保に努めたい、こう思っております。 しかしながら、一方で、お説のとおり、現在いろいろ情報収集しますところでは、全国各地で大変積極的な取り組みが市町村で行われているようでございます。そのような場合には関係省庁連絡協議会で御相談をするということでございますが、先ほど来申し上げておりますように、もろもろの意味の窓口の一元化ということを考えて、これは三省を中心にしてと思っております。 具体的には、事務局といたしまして、関係省庁連絡協議会の場ではこの三省が中心になることになります。それで、窓口になりますところがもろもろの庶務はすると思いますが、連絡協議会の場では、その窓口の人が議長をやるというわけにはいかぬと思います。それを共同議長の形にするか、輪番の形にするか、つまり、この関係省庁連絡協議会というものは恐らく年間に少なくとも数回は開かれることになると思います。したがいまして、それをやるかまではまだ御相談が済んでおりませんが、いずれにいたしましても、私ども、建設省さん、自治省さん、この三省が中心になって、議長というようなこともやる。 その意味合いは、特に私どもと建設省さんとの間では、市街地の整備問題と商業対策というか、この関係については、まずその二省の間で相当程度前広な情報交換、打ち合わせをさせていただく必要があると思っております。そういうものをベースとして、その上に、公共施設でございますとかあるいは福祉施設でございますとか、そういうようなものの整備もしたいのだというような市町村が出てこられたときに、それをまた関係省庁に働きかけをして、ぜひ御協力をいただきたいというような形で実務としては進むと思います。 そういうものを踏まえて、関係省庁連絡協議会にかけ、全体としてどういう形で進めるかというようなことをさせていただく。そういった実態的な調整を含めて、私どもこの三省の間はより密接な連絡をとり合う必要があるな、かつ、その上で議長というような役割も果たしていく必要があるだろう、このように考えておるわけでございます。
○川内委員 関係省庁連絡会議の役割について御説明をいただいたわけでありますが、ちょっと済みません、確認をさせていただきますが、窓口を一元化をして、市町村の皆さんが戸惑わないように一本で受けます、事務局は、通産省、建設省、自治省というところが事務局、庶務を取り扱います、連絡会議の座長的な役割については、輪番制になるのか、まだそれはわかりませんと。 しかし、最後、ここだけちょっと確認したいのですが、各市町村から要請がある、もう皆さん必死ですから、我が町をよくしたいという皆さん必死の思いでこれだけ予算を下さいということで要請をしていらっしゃるわけです。それで、その関係省庁連絡会議で、この予算については済みませんがとか、あるいは、この計画はいいから全部認めましようとか、その場で、この連絡会議で話し合うということですね。それを一点。
○岩田政府委員 最終的にはそういうことになりますが、先ほどちょっと最後につけ足しましたのは、そういうことを円滑に進めるためにも、私どもと建設省さんとの間では前広に相当いろいろと情報交換をさせていただいて、その上で関係省庁にもお声がけをさせていただく、ぜひ御協力をお願いしたいというような形で、まず私どもと建設省さんとの間の協力関係というようなもの、あるいは、地域の事情によりましては、多少タイミングが、建設省さんの事業と私どもの方の事業は少し違うのだ、例えば一年ずれてスタートするのだというようなこともあると思います。そういうものも含めて考えさせていただくというようなことが一番実務的にはいいのではないかというふうに考えておるということでございます。
○川内委員 よく私たちが、あるいは市町村の方々が、民間の方も含めて、戸惑うのは、役所のどこに行って、どの話をだれにすればいいのか、まずそれを探し当てるまでが大変に時間がかかるというようなことも聞いたりしますので、町づくりのこの関係についてはぜひ透明性をきちっと確保していただいて、だれに陳情したらいいかもしっかりしていただければ大変ありがたいというふうに、実態として私は要請をしておきたいと思うわけでございます。 続いて、この町づくりの三法案、大店立地法、中心市街地活性化法、そしてまた都市計画法の改正と、市町村の皆さんに独自に頑張っていただいて、それをサポートして、地域の特色に応じた町づくりをしてくださいということでこの法律が、この委員会には二法ですが、提出をされているわけでありますが、正直申し上げて、それほど楽観的ではないというのも私の思いの一つではあるのですね。 市町村の皆さんに頑張っていただいてぜひ町を活性化していただきたいという気持ちもありながら、しかし、人間の心理というか、大変難しい面がございますね。新宿の歌舞伎町やらあるいは渋谷とか、汚くて、町がそれほどきれいではなくてごみごみしている方が逆に人が集まったりする、そういう人間の心理もあるわけでございまして、この法律ができることによってそこに重点的に資金を投入して、それで町が活性化すれば、それは法律がよかったからだ、枠組みのつくり方がよかったからだと。しかし、それほど町が活性化しなければ、市町村がつくった計画が余りいいものではなかったということで済まされてしまったら、ちょっと困るなという気がしております。 私、これは通産大臣にも御答弁をいただきたいのですが、この法案によって、各地域の市町村が本当に活性化をするのか、また、それがしなかったらどうなるのか、その辺について、基本的なお考えをお聞かせいただければというふうに思うわけでございます。
○中村(利)政府委員 私ども、中心市街地の活性化の実効を上げなければいけないと考えているわけでございます。このためには、何よりもやはり幅広い関係者のコンセンサスがまず第一ではないかと思います。その上に立って、地域の特性を生かしたすぐれた計画ができる、それが総合的、計画的に実施されるということでなければならないと思っております。 それで、その際、その事業を実施する際でございますが、私どもは、関係省庁の連携のもとに、計画の熟度でございますとか独自性、先進性などを十分考慮いたしまして、すぐれた計画に基づく事業に集中的に支援を行いまして、活性化の成功事例を一つでも多く積み上げてまいりたいと考えております。加えまして、市町村の計画が質の高いものになりますように、いろいろと国としても適切に助言等を行っていきたいと考えているところでございます。
○堀内国務大臣 ただいまの政府委員の説明のとおりでございますが、市町村を中心に計画を立てるということは、市町村が一番地域の中で地域をよく知っているからでありまして、その計画を立てたものに対しての助言は、まず都道府県が積極的に行っていけるようになっております。さらにその上で、出てきたものを並べて品定めをして、これはいい、悪いというのではなくて、これに対しての助言も政府としても行っていくということが入ってございまして、ただ単にセレクションするだけというようなことではなく、積極的な取り組みをしてまいりたいと思っております。
○川内委員 今、中小企業庁の次長、それから通産大臣から御答弁がございましたけれども、ぜひ、日本のあらゆる町の商店街が、この法案成立を期して、一生懸命に知恵を絞っていろいろなことをお考えになられて支援を要請してまいられるわけでありますから、通産大臣、ひとつ、通産省の中の皆さんにあるいは中小企業庁の皆さんに、一日二十四時間、夜も寝ないで市町村の支援をしろという御指導をいただいて、日本じゅうの市町村を活性化させていただきたいとお願いを申し上げたいというふうに思います。 それで、私がなぜこんなことを申し上げるかというと、私の選挙区ではないのですが、地元の鹿児島でも、指宿とかあるいは霧島とか、温泉を主体にした町などもあるわけでございまして、商店街だけの町づくりということではなくて、温泉あるいは観光、そしてまたいろいろな、何を町づくりの中核にしていくかというのはそれぞれ市町村が独自にお考えになられることであろうというふうに思うわけでありますが、それに対して、どんなものであろうと政府としてはその市町村の考え方をサポートしていく、応援していくのだということを確認させていただきたいと思います。
○中村(利)政府委員 先生御指摘のように、各地の成功事例などを見ておりますと、やはり温泉を主体としたものも現にあるわけでございまして、その地域の特性を生かしていろいろやっておられるということでございます。私どもとしては、そうした特性を十分勘案して、できる限りの支援をしてまいりたいと思っております。
○川内委員 中心市街地の基本計画の作成等についても、一時期日本全国でテーマパークが大はやりにはやって、現在、浦安にあるテーマパーク以外は全部こけているという現状があるわけでございまして、TMOにそれぞれ支援をしていくという計画もこのメニューの中にあるわけですけれども、各市町村から出てくるものが、一時期テーマパークが大はやりになったのと同様に、似通ったものになってしまったら、これは本当にこの法案の目的が達成されないことも考えられると思うのです。それで、このソフト面についてどのようにお考えになっていらっしゃるのかということを最後にお尋ねをさせていただきたいと思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のように、各地で同じような計画が繰り返される、結果としていずれも魅力の乏しいものになってしまうということが現実に起こっていることも事実でございますし、今回の活性化の支援策として、やはり各地がそれぞれ個性的な計画をおつくりいただいて、その地域の実情を十分踏まえた発展を図っていただきたい、こういうことを考えておるわけでございます。そういう意味で、これまでのいろいろな成功例等々見ますと、何よりも大事なのがプロジェクトの熱心な推進主体がおられるかどうかということでございまして、そういった意味で、御指摘のように、ソフト面といいますか、あるいはそのソフトを支える人材面について思い切った支援策を講じながら、個性ある、あるいは創意工夫にあふれた計画をおつくりいただくようにお手伝いを申し上げたいというふうに考えております。
○川内委員 どうもありがとうございました。
○斉藤委員長 次に、太田昭宏君。
○太田(昭)委員 新党平和の太田昭宏です。 きょう、いよいよ最後の詰めの段階に入ったと思いますが、勧告、公表だけで果たして実効性があるかどうかということについて、多くの方が不安に思っています。これは先月末、二十八日、連合審査のときに、ゴールデンウイークもあることだし、しっかり知恵を出してくださいよという宿題を出しましたが、何かいい知恵がわきましたか。まずお聞きしたいと思います。
○岩田政府委員 先生のせっかくの御提案でございましたので、私どもも真剣に検討をさせていただきましたが、先ほどの御質疑にもございましたけれども、この勧告、公表ということをもって、できるだけ幅の広い事項について、地域でより柔軟な対応ができる仕組みということの方がよいのではないかというようなことでございます。検討はさせていただきましたけれども、先生のせっかくの御提案でございましたけれども、きょう、そのことを御報告せざるを得ないのはお許しをいただきたいと存じます。
○堀内国務大臣 先ほどから各委員の先生方からも、その勧告の問題については、非常に懸念をされているお話がございました。先般の太田先生の御意見にも、連休中よく考えろということでもございました。先ほど政府委員からも申し上げましたけれども、勧告を改めるというところは、御説明申し上げたとおりなかなか難しいのでありますが、この勧告という内容を相当強烈なものにしていこうということだけは、さらに省内においても意見の一致をいたしたところでございます。 例えば、ただそれぞれの都道府県において公告をするだけではなくて、プレス発表するとか、いかなる公表を行っても、相当地域に徹底できるような公表をするようなことを考えたらどうか。あるいは、そういう方向に向かって通産省としての強力な指導を行って、公表自体あるいは勧告自体というものを今までの常識の勧告以上のものにして、成果あらしめるようにしていきたいということは考えているところでございます。
○太田(昭)委員 大臣みずから答弁をいただいて、さまざま考え抜いて答弁をいただいたのだというふうに私は思います。ありがとうございます。 その上に、やはり心得の悪いそういう大店があるということについて、非常に気にしている。この心得の悪いといいますか、お行儀の悪い出店者の行動を何かこう抑制できないかという、その点の工夫はありますか。
○岩田政府委員 本法に基づきます勧告は、公正、透明な手続というのがまず前提にあり、まさに、地域地域の各層の民意というものを反映いたしまして都道府県などが意見を出される、そういうものを前提といたしまして、その意見の実現に向けて、どうしても必要なときに勧告というものが出されるわけでございます。したがいまして、出店者は、その勧告の意味、趣旨を尊重した対応をとることが強く望まれるわけでございます。 実は、その趣旨につきましては、本法案におきましては第九条第四項におきまして、「都道府県から」、真ん中を略しますが、「勧告を受けた者は、当該勧告を踏まえ、都道府県に、必要な変更に係る届出を行うものとする。」という、勧告を出せるというだけではなくて、勧告を受けた者がどうするのかという、必要な変更、つまり変更と申しますのは、勧告によりましてもともとの計画を変更するということでございますが、そうした勧告に対応する対応策についての届け出を行うものとするという規定を置きまして、強い方向性を持った規定ぶりとしておるところでございます。 このような趣旨、ただいま御説明を申し上げましたような、本法が勧告について、勧告後の出店者の対応についてこのような規定をわざわざ法律に置いておるということについての趣旨につきましては、今後、この法律が成立をいたしました暁におきましては、この趣旨を周知徹底をする、つまり、大型店サイドの方々にもこの趣旨を周知徹底をすると同時に、私どもといたしまして、この勧告制度の運用状況というものは十分に注視をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○太田(昭)委員 私が連休前に申し上げた宿題については、冒頭に岩田さんの方からああいうお話、なかなか知恵が出ないという話がありましたが、私は、今の大臣の話や岩田さんの話を聞きまして、これはいろいろ考えて知恵を出してきたんだなという、その気持ちはよく理解をするつもりです。 ぜひともこの辺については、一番心配していることでもありますから、非常に大事な答弁をいただいたと私は思いますが、勧告、公表というけれども、大臣のおっしゃったように、強い勧告、強い公表、これは通常以上のものであるという明確な答弁をいただいている。ある意味では、岩田さんが今おっしゃったように、この法には、案外、今まで議論がなかったけれども、第九条の第四項、今おっしゃったそのところを引かれて、括弧で話をされた後に、私が一番大事だと思うのは、そうした強い方向性を持った規定ぶりが第九条ということにあって、勧告を踏まえて、「都道府県に、必要な変更に係る届出を行うものとする。」という強い押さえがあるんだ。 それをさらに、こうした、強い方向性を持ったという表現をされておりましたが、私は、その強い方向性というのはしっかりと押さえてやっていくという必要があると。今後、この審議の後、これから具体的なさまざまな事例があるわけですから、きょうの大臣の答弁あるいは岩田さんの答弁、さんと言っていいのかどうか知りませんけれども、そういうことについて、ぜひとも答弁をさらに強い方向で進めていただきたい、このように思います。 もう一点宿題的な話になりますが、立地法において、生活環境概念、この概念というものが非常に大事な問題で、私は、四月二十四日のときにも、共同体主義的な利便性というものが非常に大事だという、それについては答弁をいただいております。この利便性を含んだ生活環境というのはあくまで概念である、私は、そこはあえて確認をしておきたいと思います。 身近な買い物機会の確保とかいうようなことがきのうの参考人の方からもありました。あるいは、私は、国際的な状況の中から、私たちが生活しやすい町づくりをするということについては、いささかも、それは何も日本だけがそんなことでおびえる必要はないわけで、自分たちの町は自分たちでつくる、そして私たちが生活しやすい都市というものをつくっていくのは当たり前である。 そして同時に、日本の中には、そうした自分たちで町をつくるという意欲が非常に欠けていたというふうに私は思います。これは建設省も、あるいは通産も農水も全部、どういう町をつくっていくかという観点の方向転換ということがあったわけでありますから、もう一度、生活環境ということについての概念、これについて答弁をお願いしたいというふうに思います。
○岩田政府委員 生活環境についてお尋ねでございますが、生活環境、一般的に申し上げれば、本来、住民などが享受し得るある種の快適と感じ得る状態でございますとか、利便性を含んだ概念であると私ども考えておりますが、大店立地法において申します生活環境と申しますのは、例示で恐縮でございますが、大型店が立地することによりまして、例えば駐車待ちの車で渋滞が発生して、周辺で生活をするあるいは買い物をするといった人たちの住民の生活の利便が損なわれたり、仕事をする、業務をする上での利便性が損なわれるというようなケースに対応するという例が、一つはあると思います。 また、他方で、例えば大型店の出入り口の配置が商店街の顧客の通行の流れを妨げないように配慮を求めたり、あるいは商店街などにおきましていろいろな施設の整備というようなのが行われているというようなケース、例えば、中心市街地のケースでも、成功例としてパーク・アンド・ライド事業というようなものが行われることがあり得るかと思っておるわけでありますが、そういうケースでは、中心部への車の乗り入れをむしろ制限をする、商店街あるいはその地域のもともとあった商業集積としては制限をするというような対応をとられることがあり得るわけでございまして、その場合に、大型店の設置者の方は、そういうことに関係なくつくるということにはいかない、町の中央を迂回して店舗に対する車を誘導させるというようなもろもろの協調を促す、そうした対応があり得ると思います。 一方で、お尋ねの、身近な買い物機会の確保というようなことでございますが、この点につきましては、現行の都市計画法の中にも、幾つかそういった身近な買い物の機会というような発想と申しましょうか、思想が既に取り入れられておるところでございまして、私ども、欧米の例等々に倣いましても、この種のものにつきましては、むしろゾーニングの手法によりまして一定の地域に望ましい商業集積を立地誘導するというような手法をとることが適当ではないかと思っております。 私ども、先ほど来、三法という御議論がございますが、改正都市計画法を含みますゾーニング手法とこの大店立地法、とりわけこの二つの手段と申しましょうか、これの組み合わせの中におきまして、それぞれがどう法律として分担をするかという問題でもあるわけでございますけれども、そのようなことで、今回の都市計画法の改正というものも、そういうゾーニングをもう少し地域の判断によってきめ細かく行い得るような道を開くと申しましょうか、そういうものとして考えておりまして、そうした対応でさせていただきたい、こう考えておるところでございます。
○太田(昭)委員 十三条の「地域的な需給状況を勘案することなく、」というのはこの委員会で何度も何度も出たことなんですが、今、身近な買い物機会の確保、こういうような発想での対応を地方独自の判断で行おうとしても、この規定があることによって、およそ否定されることを心配する向きがあるわけです。今の説明によれば、今回の 制度改正全体の中では、三法ということでしょうね、十分対応可能であるという判断でよろしいですか。
○岩田政府委員 先ほど来、十三条については御議論があったところでございますけれども、要は、身近な買い物機会の確保との関連で申し上げれば、例えば、特定の小売業者の店が経済的な影響を受けるから大型店の立地についてこれを抑えると申しますか、そういったことでありますと、小売業を行う店舗の地域的な需給状況を勘案するということになるから、大店立地法では対応することができないということが十三条の趣旨でございまして、むしろ、いわゆるゾーニングの手法と組み合わせることによりまして一定の地域に商業集積を立地誘導する、あるいは中心市街地の活性化の支援を通じて対応する、そういう手法をとることがより適切だと私どもは考えます。また、そういうことは、今回のいわば三法と申しますかあるいは二法と申しますか、こういうものの中で対応可能なことであるし、そのような対応をむしろ私どもは期待をしているということでございます。
○太田(昭)委員 非常に大事なことなので大臣にも聞いていただいて、答弁するしないは御自由なんですが、要するに、一番問題になっているのは、省庁間のすき間に町づくりという概念があり生活環境という概念があるが、省庁間のすき間を非常に多くの方が不安に思っていますね。そしてまた、全体の生活環境概念というようなものや町づくり概念がはっきりしないということを非常に心配しているということがありますね。今のお話は、この制度全体の趣旨、つまり、これは三法というもので、ゾーニング的な手法で十分対応可能である、そういうことですね。 だからこそ、大臣、この立地法におきましてはこういうことをやらせていただきますよ、これは狭義の概念で、狭過ぎると私は言っているのですよ。しかし、今の話は、三法全体でやっていけば、十分それはさまざまな対応ができるのですよという趣旨で、バックグラウンドがあってこの立地法というのがあるのだよと。立地法はそういう考え方にあり、そして、都市計画法はきのう通ったようだけれども、それが一つあり、あくまで三法一体、それから通産、農水そして建設が同じ気持ちに立ってやって、すき間がないようにということを私は最後に念を押しておきますが、大臣、一言お願いします。
○堀内国務大臣 御指摘のとおりでございまして、この中の身近な買い物の機会という委員のお話、これだけを取り出しますといろいろ問題点があるかもしれませんが、先ほどからも申し上げておりますように、一つの町づくり、町の顔というような、今までの中心市街地としての存在の価値というもの、これには、高齢者の方々が車に乗って行かれない、地域でもって買い物をしなければならない、そういうことに対する利便、あるいは商店街の方々とのお話というような中で相談事もしていただく、あるいは防災、防犯にも役立つ、いろいろな意味での町の商店街の効用というものを考えた場合には、こういうものも含まれた中での存在ということが非常に重要だということで、これを一つの大きなファクターにするということは当然のことだろうと思っております。
○太田(昭)委員 終わりますが、今私、論じていて、ここでふと思って、一分だけ許しを得てお話をしますが、司馬遼太郎の「「明治」という国家」、最近は「「昭和」という国家」というのが出て、改めて行ったり来たりで読み直したわけなんですが、明治という時代の一番大事なところは、その明治という人たち、確かにその時代は制度は整っていなかった、制度と制度のすき間は非常に大きかった、しかし、その制度と制度のすき間を明治の人たちが体を張ってつなぎとめようとした精神性の中に明治という国家の魅力があるということを司馬遼は言っていますね。 私は、明治の国家をつくったそうした非常に現実的なリアリズム、官僚が批判されるというのはそのリアリズムの欠如だと思いますけれども、一つはリアリズムと、そして制度と制度には非常にすき間があるけれども、そこを体を張ってつなぎとめようとした精神性というものが明治という時代の魅力である、そういう観点をぜひとも認識して、これからの指針であるとか届け出事項についての配慮をしていただきたいということを私は最後にお願いして、質問を終わります。
○斉藤委員長 次に、中野清君。
○中野(清)委員 平和・改革の中野清でございます。大店法廃止後のスキームであります大店立地法、中心市街地活性化法案につきまして、確認を含めた最後の質問をさせていただきたいと思います。三十分という時間でございますので、明確かつ簡潔な御答弁をお願いしたいと思います。 最初に、まず通産大臣にお伺いしたいと思いますが、私は、この時期に大店法を廃止し、都市計画法の一部を改正して、わずか三・七%しかない都市計画区域の特別用途地域の弾力化をして、立地法はそれの補完として生活環境の視点から取り上げることにつきまして、本当にこれでもって大型店の適正立地ができるか、そういう意味で疑問を持つ一人であります。 今まで皆さんの御説明がありましたとおり、立地法や都市計画がうまく機能しなかったとき、大型店の適正立地という問題はどうなるのだろうか、大型店の出店は今まで以上に野放しになってしまうのだろうか、そういう心配をしておりますけれども、御見解を承りたいと思います。そのときにはどう対応するのかもあわせて、簡単で結構でございますけれども、大臣にお答えを願いたいと思います。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○堀内国務大臣 今回の大型店に関する政策の転換という問題は、大店立地法の制定に加えまして、一方で都市計画法の改正を含むいわゆるゾーニングの手法を取り入れて、地域社会との調和のとれた大型店の出店を確保するものだというふうに考えているところでございます。 大店立地法の方は、生活環境の保持のため、大型店の設置者により施設の配置及び運営の方法について適正な配慮がなされることを確保するということでありますし、片方の、大型店の立地場所の適否の判断については、いわゆるゾーニングの手法によって実現をされようということでありまして、この二つの法律の組み合わせによって、先生の御懸念のような問題を解決をしようということであります。 今回の大店立地法の制定及び改正都市計画法を初めとするゾーニング手法の活用によりまして、大型店の立地と地域社会との調和を確保するための実効性のある制度が構成されるものと考えておりますが、先ほどの太田先生の御意見のように、そのはざまをいかにして埋めていくかということが非常に重要なことだろうというふうに思いまして、その点についても大いに留意をしながら取り組んでまいりたいと思っております。
○中野(清)委員 グローバルスタンダードという言葉がよく使われておりますけれども、海外と共通の調整をするという言葉をキーワードとしまして、大店立地法の生活環境という言葉についていろいろと言われておりました。今、太田委員の方からその問題についてきちっとしましたので、私の方からはもう一回、今まで皆さんが心配していることは、狭義の生活環境概念ということでははっきり言って困るのだ、もっと広い意味でもってこの問題をやってもらいたい。その意味では、太田委員が今るる申し上げたことも含めまして、それで間違いないかについては、一言で結構ですから、まず確認願いたい。 それと一緒に、イギリスやドイツでは、ゾーニングで出店できる地域を限定した上で、さらに個々の開発許可の段階で、身近な買い物機会が失われないか、中心市街地の商業の空洞化につながらないかということを審査しまして、問題があれば開発許可を出さないと言われております。特に、一九九六年からイギリスでは大型店の郊外立地を極めて制限しております。同時に、大型店を適正な規模で中心市街地へ誘導しようとするのが国の方針だと言われておりましたけれども、その場合にはゾーニングのみではないのだということを言われております。 こういう問題について国はどう考えているか。私は、どちらかというと、通産省が今までゾーニングのことばかり言っておりまして、また生活環境だ、環境だと言っておりますけれども、先ほど言った広い概念の中で社会的な規制というものも必要ではないか。そのこともあわせてお伺いしたいと思います。
○岩田政府委員 生活環境について、先ほど太田委員の方に御答弁申し上げたとおり、この大店立地法におきます生活環境という点につきましては、先ほど御説明をしたような一周辺の住民の生活あるいは買い物の利便を渋滞等によって損なうとか、あるいはそこにおいて商店街などがもろもろの事業に取り組んでおられる場合に、周辺にできた大型店がそれと調和をしたような形でやるというようなことも含めた内容のものとして考えているというふうに申し上げたわけでございます。 しかしながら、生活環境というもの、あるいはおっしゃっております町づくりというようなお話全般について、これがすべて生活環境の中に入るかということになりますると、この大店立地法で予定をするものの中ですべてをカバーするということではなくて、むしろ、先ほども御答弁申し上げたところでございますけれども、町づくりということの中には、都市計画的な手法によってアプローチをすることが既に我が国の法体系として、制度として確立をしている。そういう分野もあるわけでございまして、その意味において私どもは、この二法と申しますか三法、こういったものの総合的な活用、そういうことを地域によって取り組んでいただき、広義の町づくりというものへの対応をしていただきたい、こう考えておるわけでございます。 なお、イギリスやドイツのことについてお触れでございますが、御案内のとおり、英国は名前も都市田園計画法という名前であり、ドイツは建設利用令という、まさに名前からいきましても都市計画的な名前のついた法律をもって規制が行われているわけでございます。 特に欧米におきます、アメリカもそうでございますけれども、いわゆるゾーニング手法におきまして、一定の、例えば小売機能というものを考える場合の話でございますけれども、最初にまず町は全体としてどうあるべきかという議論があって、その上で、全体の町の中でどういう部分にどういった機能が必要か、準備することが住民の生活にとって一番望ましいのかという、全体の中の一部、こういうアプローチが基本的にとられておるわけでございまして、その意味では、小売機能という意味におきましても、その機能に着目をした規制が各国においても行われておるということでございます。 各国によりまして法体系そのものは異なっている部分があるわけでございますけれども、私どもは、今回の大型店に対する政策と申しますか、あるいは規制政策と申しますか、そういうものにつきましては、既存の法体系をも尊重しつつ、その上に大店立地法という新たな体系を加えて、全体として各地域において自主性のある町づくりにお取り組みをいただく、そういう手段の提供であるというふうに考えておるわけでございます。
○中野(清)委員 岩田さんのお立場上なかなか言えないこともあると思いますから、それは十分察しておりますけれども、今大店立地法という中での解釈で、何で私たちが何回も広義だ、広義だと言っているかということについて、やはりもっと理解してもらいたいと思うのですよ。 さっき大臣が罰則についてのお話をしていただきました。私は、あの姿勢は結構だと思います。そういう意味で、この問題も大事な話ですから、あえて言いますと、十三条の話も、需給状況を勘案することなくと、これも言わずもがなということなんです。 それから、今ほかの法律があると言うけれども、それはナショナルミニマムとして当然あることだ。では、なぜ立地法でもってこれは言わなければならないかとなってくれば、やはりそこに社会的な規制というものが必要だということだと思います。 その中で特にお伺いしますけれども、十三条というものがGATSの関係で必要だと今までは皆さん説明しておりますし、それは私どもも理解をしていいと思います。それでは、そう言いながら、岩田さん知っているとおり、今イギリスやアメリカとかドイツとか、そういうところで現実にやっているじゃないか。そのことをどういうふうに考えていらっしゃるか、お伺いをしたいと思います。 それからもう一点は、もう少し言いかえますと、町づくりとの調整という目的、すなわち身近な買い物機会の確保や中心市街地の空洞化の防止など、町づくりの観点というものを、改めて聞きますけれども、立地法の目的に加えるべきだと私は思うのです、多少は商店街の問題とか入っておりますけれども。もしそういうことが不可能だったら、指針や通達の中ではっきりと示していただきたいと思うのです。そういうお考えがあるかどうか、お伺いをしたい。 このような目的が入ってこそ、先ほどから何回も言っておりますけれども、グローバルスタンダードと言えるのじゃないかと思うのであります。そのことを含めて調整等ができるよう指針や省令を定めるべきと私は考えておりますけれども、改めて大臣としての御見解をいただきたいと思います。
○岩田政府委員 各国の規制状況にお触れの上でのお話でございますけれども、各国におきましても、都市計画の観点から大型店の立地について規制を行っておるわけでございます。 この場合も、都市計画の観点から、一定の地域に一定の商業の機能というものを維持確保しようというようなことが都市計画のゾーニングの手法の中に入ってくるということは、ある意味で当然のことでございます。町づくりでございますから、町を構成する機能、もろもろのものがあって、それをどのように計画的に整備をするかというのがゾーニングでございますので、その中には、都市のインフラの整備計画のようなものも配慮されるかもしれないけれども、小売機能というようなものも考えられる、それがまさに都市計画あるいはゾーニングの手法であると思っております。 ところが、こうした規制は、WTOのサービス貿易一般協定上の問題を何ら直ちに発生させるものではないわけでございまして、WTOのGATSが禁止をしているのは需給状況を勘案したものでありまして、都市計画の上で、住民の利便を確保するという観点からのゾーニング手法あるいは生活環境の確保というような意味での規制というものをGATSは決して禁止はしていない、むしろ、そういうものとして、今回、政策転換の方向としてお示しをしている、こういうことでございます。
○堀内国務大臣 なかなか難しい問題なんでありまして、先ほど申し上げたように、二つの法律の組み合わせによって今の取り組みを行っているわけであります。 そういう意味合いでまいりますと、片方の都市計画法的な感覚でまいりますと、イギリスの調整というのができるということにつながってまいるわけであります。したがって、都市計画法の中で身近な買い物機会の確保というような、先ほどからいろいろ申し上げました地域の問題を含めての観点を入れることは、今のWTOの方の問題に触れることにはなってまいらないのでありますが、大店立地法の方にこの問題を、身近な買い物機会の確保というような対応を入れますと、小売業者間の競争の結果、特定の店舗が経済的な影響をこうむることによって生ずる影響に対処するものであるならば、小売業を行う店舗の地域的な需給調整を勘案するというようなつながりになりまして、これは、いわゆるWTOの違反としての取り扱いを受けるおそれがあるということになるわけ でございます。
○中野(清)委員 今、大臣お話しのとおり、建設省的な都市計画サイドでは不可能ではない、しかし、大型店に関する政策転換の趣旨からいうと、ちょっと十三条の関係で難しいというお話でございますけれども、私どもは、この委員会でも、自民党の茂木議員とか太田議員も含めまして、皆さんから、グローバルスタンダード、スタンダードという話を何回もしている。そのごとについての重みをどういうふうにお考えになっているかということを、ぜひもう一回御答弁願いたいと思うのですよ。よそで認められたことが日本で認められないなどということは、私はおかしいと思う。それはさっき岩田審議官も、GATSの関係はないのだ、大丈夫だというお話でございますから、このことは大事な話ですから、ぜひ御答弁を願いたいと思います。岩田さん、どうですか。指針も、入れるか入れないか、はっきり答えなかったけれども。
○岩田政府委員 グローバルスタンダードというものをどういうものをもってということでございますが、いずれにせよ、私どもの理解するところでは、アメリカ、イギリス、ドイツにつきましては都市計画的な手法をベースにする。もちろん、法体系は、アメリカの場合にはゾーニングをやり、一方で環境保護法というような法律の体系をもってやるという体系がございますし、イギリスやドイツにつきましては、私の理解するところでは、先ほどの都市田園計画法とか建設利用令というような法律の中で、都市計画全体と、環境に関する、あるいはその中には、御指摘のような、生活利便性というようなことを含んだような都市全体の構造の構築というようなものを計画的にやっているという実態があると思います。 そういうことを考え合わせれば、法体系に、それが一つの法律になっていたり、複数であったりとかいうことはございますけれども、トータルとして考えました場合には、都市計画あるいはゾーニング的な手法を通じて、町全体のありよう、その中における小売機能というものの位置づけ、そういうものが行われておると考えておりまして、私ども、今回の二法あるいは三法と称されておりますこのパッケージと申しますか、これへの対応というのは、基本的に、これらの諸国と同じような考え方を持っているというふうに考えておるわけであります。 ちなみに申し上げれば、ロワイ工法という法律を持っているフランスにおいても、都市計画法を活用をして、詳細計画と地区計画というようなもので対応するということが行われておりまして、むしろ主要国は皆、都市計画的な手法をメーンに置いてもろもろの町づくりに対して対応をしている、このように理解をしているところでございます。
○中野(清)委員 都市計画的な手法をもってメーンにするということについては賛成でございますから。 ただし、今の御答弁について、これはもう質問じゃなくて私の意見を申し上げますと、これでは、どこにグローバルスタンダードがあるかということを私はここで申したいと思います。日本だけが町づくりのための身近な買い物機会の確保のための規制が認められないのか、そういう疑問だけは申し上げて、時間がございませんから、次に移らせていただきます。 建設省にお伺いしたいのですけれども、欧米の都市計画法というものが、今話がございましたけれども、長い歴史もあるし、強力であるということは、御承知のとおりです。それに反しまして、我が国の都市計画は緩やかで、悪口を言う人は、ざる法だと言われる人もおります。日本の開発許可で、身近な買い物機会への影響を加味して審査をして、問題があれば、今岩田審議官がおっしゃったけれども、本当に不許可にできるのだろうか、それをお伺いしたいと思います。 それに加えまして、都市計画区域外のいわゆる農地や白地への出店問題、これはもう何回も言われておりますが、最後でございますから、大型店の適正立地は、そういう意味で現在の都市計画法、そして特別用途地区の弾力化だけでもって対応できるのかどうか、改めて、私は建設省に確認を願いたいと思います。
○木下政府委員 都市政策の基本といたしまして、お話のございましたような、いわば高齢化社会に向けて、現在いろいろな施策を打たれておりますが、その中で、身近な買い物機会への影響を加味した施策を打てということについては、私は、基本的には、都市政策上は全く同感でございます。 お話ございましたように、都市計画サイドから申し上げますと、今御議論いただいております大型店舗を中心とした立地については、私は、三つぐらいのグループに分かれるかと思います。 まず、調整区域につきましては、お話のございました、開発許可という手だてをとりましてやっておりますが、いわゆる立地基準を適用しておりまして、これは、許容される開発行為が限定的に並べられております。したがいまして、大型店舗の立地について、単に身近な買い物の機会が失われないかという視点だけでやるということについては、現行法上は直接的に念頭に置いていないわけでございます。しかしながら、計画的な市街化に支障を生ずるおそれがあるか否かという点については、この判断の中でも考慮していく方向が十分可能ではなかろうかと私は思いますが、そのあたりは、地元の公共団体の判断で適切に行っていくというテーマではなかろうかと思います。 加えて申し上げますと、市街化区域あるいは未線引きの都市計画区域、こちらの方は、必要な公共施設整備ができているかどうかという、いわゆる技術基準をベースにして開発許可をしております。 したがいまして、むしろ、今回御提案させていただいております用途地域の指定、さらには、それに関連いたします特別用途地区、こういう制度を使いまして、できるだけ都市機能の適正配置を促進していくという方向づけではなかろうかと思います。そういう中で、開発許可により、より厳格にするということについては、むしろ私は、大型店舗だけではなく、他の諸施設、類似のテーマがございますので、その中で、広く国民の御理解なり合意形成をする中でやっていきたいと思っております。 ただ、いずれにせよ、都市計画区域外の問題も、つけ加えるならございますけれども、これについては、都市計画区域をどこまで指定をしていくかということにあろうかと思いますが、全般的には、私たちは、各地域におきましての、公共団体が問題点に的確に対応できるような手法として、種々の制度については、これからも努力をして改善の方向に持っていきたいと思っております。 加えて言うならば、先生おっしゃられました外国等の例、私たちもいろいろ勉強させていただいておりますが、それぞれ、都市の熟度といいますか発展、都市形成の歴史というのは異なっておりますので、ぜひそのあたりも我々勉強の中で入れながら、これからのよりよき町づくりというものについて、大都市圏、地方圏、それぞれ問題も異なっておりますので、そのあたりは慎重に取り扱いながら効果の上がる都市計画制度を樹立していきたい、こう考えております。
○中野(清)委員 木下局長さんにもう一回聞きたいのですけれども、それは、今回の大店立地法の問題と都市計画法の一部の改正は、私は方向としては正しいと思っていますけれども、まだ未成熟といいますか舌足らずといいましょうか、そういう感じはしております。 そうしますと、これから二年後に、二〇〇〇年には大店立地法が施行されますけれども、それまでに、今まで大店法の世界ばかりでもって都市計画の世界はなかったわけですよ。ですから、今回の一連の改正については評価しますけれども、これだけでは足らない。それについてはどうお考えですか。私は、少なくとも今から、これから二年後に向けて研究をし検討をして調査をして、次の あるべき姿というものをやるべきと思いますが、いかがですか。
○木下政府委員 制度をつくってその制度がどう効果があるかというのは、私は限りなく公共団体の姿勢にもよると思います。先生おっしゃられたように、私は制度そのものは硬直的であってはならないと思っておりますから、種々の状況において、先ほど来申し上げたように、さらに一層のいろいろ改善工夫はあり得ると思っておりますが、今回、都市計画法、先ほど御紹介いただきましたように昨日の建設委員会で採決させていただいておりますが、この制度は、法施行は六カ月以内というふうになっておりますので、私たちはこの以内にめどを立てまして、より公共団体の出方あるいは対応の仕方について見守りたいと思います。効果が上がるかどうかについては、それぞれの公共団体の姿勢にもよるのじゃなかろうかと思っております。
○中野(清)委員 やめようと思ったのですけれども、もう一回聞きます。 さっき私が聞いたことは、今回の御提案でははっきり言ってなかなか難しいのじゃないかということを率直に私は聞いているわけですよ。それは今言ったように、いろいろと地方自治体ができるのであれば苦労しません。そういう点についてどうなのか、まずお伺いしたい。 それから、そういう意味で、例えば特別用途地区の弾力化だけでもって市街化区域はもう大丈夫ですかと改めてもう一回聞きたいと思うのですよ。 それから、いわゆる白地地域とかそういう問題について、現実に大型店の出店の要請が来たときに、では建設省は対応できますか。もう一回言ってください。
○木下政府委員 制度の効果ありゃなしかということについては、提案者の立場から余りお答えを明確にするというのはいささか先走ったお答えだと思いまして、先ほど来申し上げております。 私は、十分か否かということについて今の段階では申し上げませんが、従来に比べて、特別用途地域を含めてでございますけれども、都市計画制度はかなり制度として整備されつつありますし、問題は、これを使っていただく公共団体の今の切実な迫られた状況ということについての私たちに伝わってくる意欲といいますか、関心からしますと、私はこの制度をぜひ生かしていただく方向で国も地方も一緒に手をとりたい、こう思っております。
○中野(清)委員 昨日も石原教授が今回の改正について不十分だという話がございましたから、これは要望にしますけれども、これをぜひ研究をしてもらいたい、そして本来のあるべき姿は何か、グローバルスタンダードは何かということをもう一回建設省として頑張っていただきたいということを要望したいと思います。 時間がございませんから、最後に、地方の自治体の独自の条例についてお伺いしたいと思うのですけれども、これは御承知のように、今回の地方に対する問題というのは、いわゆる機関委任事務じゃなくて自治事務のはずなんです。ですから、条例なんかは上位法律を超さない範囲ではできるというのは当たり前と思うのですけれども、それを先ほど来何回も皆さんから心配が出ているとおり、十三条の問題がそこでいつでも心配されている。その点についてどういうふうにするか、ナショナルスタンダードという立場でもって私はお伺いしたいと思うのです。 特に、先ほど岩田審議官の方から、この十三条の問題を含めてWTOに適合することを踏まえて、諸外国で行われているところの中心市街地の活性化等の郊外開発の規制というものについて明らかにすべきだろうし、それから、町づくりとか自然環境とか田園風景の維持とか景観保全とか高齢者保護を目的にした条例で大型店立地を制限することは、都市計画法、大店立地法等の関係法令との関係で何ら問題ないということだけは最後に明らかにしてもらいたいと思うのですけれども、いかがですか。 〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 大店立地法そのものについて申し上げますと、先ほど来の御答弁の繰り返しになるかもしれませんが、経済的規制から社会的規制への転換ということを一つの大きな考え方として、個々の出店に伴う周辺の生活環境の保持ということのためにどういった手続をとるかということで、一つのナショナルスタンダードとしてのルールを定めたものでございます。したがいまして、法十三条はそういった考え方を地方自治体においても尊重していただきたいということを規定しておるわけでございます。 一方におきまして、一般論として申し上げますが、大型施設が自然環境でありますとか田園風景でありますとか景観でありますとかそういったことに影響を及ぼすということは、想定し得るものでございます。こういったものの保護の観点から、例えば、大型店も含めて大型施設一般について現行のもろもろの法令との整合性を十分確保した上で地方公共団体が規制を行われることについては、本法十三条によって制限されるものではないというふうに考えております。
○中野(清)委員 これは後ほど総理にもお願いしようと思っているのですけれども、通産大臣にちょっと最後に一言だけお願いしたいと思います。 といいますのは、今日までの大店法の二十五年の歴史というものは、私は不幸だと思いました。しかし、現実に今商店街が苦しんでいらっしゃる、そしてまた、いろいろと後継者難等がございますから、そういうものに対して国が一生懸命やっている、そのことについてはよく存じ上げておりますけれども、この法律を施行するに当たりまして、私は中心市街地活性化法、これも立派な法律でございますから大いに期待いたしますけれども、これを含めまして、これから中小企業の皆さん、商店街の皆さんが本当に希望が持てるような施策というものをつくってもらいたい、そういう意味で、もう一回、決意がございましたら一言お願いしたいと思います。
○堀内国務大臣 委員のお話のとおり、日本における商店街の活性化ということは地域の活性化にもつながりますし、産業の活性化にもつながる非常に重要な問題でございます。そういう意味で今回の中心市街地の活性化法をつくり上げたわけでありまして、片方において大店の問題というのはいろいろの問題を引き起こしましたけれども、今後において中心市街地の活性化の中で商店街が繁栄できるように、その方向に向かって全力を挙げて取り組んでまいりまして、地域のニーズにこたえられるようにしてまいりたいと考えております。
○中野(清)委員 終わります。
○斉藤委員長 次に、青山丘君。
○青山(丘)委員 先般の質疑に引き続いて、私からまた若干質問をさせていただきたいと思います。 今回の政策のテーマは、町づくりを進めていくということであろうと思います。町づくりを進めていくために中心市街地の活性化のためのいろいろな施策をとっていく、いろいろな支援策を創設をしていく、大店法を見直して都市計画法を改正していく、そして町づくりを進めていこう。 実は三十年前、私はまだ二十代の中ごろでしたが、ドイツのケルン空港におりて、農村地帯を通ってボンの町に入っていったときに、ああ、同じ戦争に負けた国でどうしてこんなにきれいな町ができてきたのかと驚きました。日本がこのような町になるのにはまだ三十年かかるんだろうな、青年の一人として私は深刻なショックを忘れることができません。ようやく日本も町づくりに本腰を入れて、各省庁が力を合わせて、それぞれセクショナリズムにならないで、商業の振興や生活環境の整備や都市の基盤整備を全体的に取り組んでいこう、非常にいいことだと私は思っております。 実は私の生まれて育った町は、陶磁器の千三百年の物づくりの歴史のある、私は当時、瀬戸物の町瀬戸を誇りに、何てすばらしい地域かと思っておりましたが、町づくりはまことに恥ずかしいような町でして、道路は狭く、歩道もなく、まだ十分な舗装もできておらなくて、川は汚くて、水が汚れていて、ほこりっぼくて、電線がいっぱい走っていてというように、ヨーロッパから帰ってきたときに、どうしてこんなに汚い町になってきておるのか、都市計画もできておらなかった。 当時はまだ商店街は活力を持っていました。大型店の出店は中心市街地にもなかった。もとより郊外にもなかった。今は、中心市街地からだんだんと郊外化されておりまして、中心市街地の商店街はだんだん空き店舗がふえてきておる。こういう意味で、私は、ぜひこの施策を総合的に成果あるものとして運用していっていただかなければ絶対にいけないという気持ちが今強くしております。 そこで、私は先般通産大臣にも申し上げましたが、町づくりを進めていくというときには、地域の主体性、独自性を十分に尊重していっていただかなければならない。いま一点重要なことは、本来的には、町づくりを進めていくということは、地域が責任を持って町づくりを進めていく。立派な町ができた、いやなかなか成果を上げることができなかった、そういうすべての責任は、本当は地域の行政が厳しくその責任を受けなければならないし、立派な町をつくれば高い評価を受けることができる、これは地域の責任でもある。けれども、地域だけでなかなかできないというのも今の行政の実態でもありますから、問題は、政府がどれぐらい総合的にきちっと、地域の町づくりのために、支援のそれぞれの施策を、セクショナリズムにならないで、総合的に、効率的に進めていくことができるかということがこれから問われてくる。 こういう意味で、今回各省庁合わせて百五十もの施策のメニューが盛り込まれていると言われておりますが、これをどのように活用していくのかは、当然市町村が独自の判断をすることになります。ところが、市町村において十分にこれらいろいろな施策を知り尽くしていくことができるのかどうか、あるいはどう活用していけば町づくりを進めていくことができるか、なかなか知ることができません。 そこで、通産省に、それぞれの省庁の施策を幅広くアドバイスできるような特段の方策、今申し上げておったのは、私は、市町村の責任で町づくりはやっていくと言っておるのです。しかし、市町村が独自の考え方やあるいはこういうすばらしい施策を取り入れて、活用して町づくりを進めていくことができるかどうかという情報についても、なかなか十分に総合的にアドバイスを受けないといけないのではないかという部分があって、通産省として各省庁の施策を総合的にアドバイスできるような方策を考えておられるかどうか、まずお聞きしたいと思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、百五十項目の施策に上りまして、各省それぞれ市町村のイニシアチブを尊重するという前提で、どんなお手伝いができるかということで知恵を絞った結果、例えば、市街地の整備改善事業でありますとか、商業等の活性化支援もございますし、また、教育文化施設、社会福祉施設、公共交通機関、情報通信基盤等々の整備に関するさまざまな助成策があるわけでございまして、これをどういうふうに市町村が使い勝手のいい有意義な対策として受け入れていただけるかということが大変大事でございまして、御指摘のように、要は適切な市町村に対する情報提供をどうするかということに尽きると思っておるわけでございます。 それで、具体的な情報提供のあり方として、これから引き続き十一省庁で御相談をしていこうと思っておりますけれども、例えば、既に若干開始をしておりますけれども、通産省、建設省、自治省等関係省庁の共催でブロックごとの説明会等を開催しますとか、あるいは全国の都道府県、市町村の担当者でありますとか、商店街の関係者の方々でありますとか、さまざまな機会をとらえて、かつ、関係省庁足並みをそろえて、施策の周知に努めるということも始めておるところでございます。 それから、建設省、自治省、通産省、幹事省を中心に統一的な窓口を設けることにいたしておりますけれども、この統一的な窓口を通じまして、さまざまな市町村からのお問い合わせ、御相談に応じますとか、あるいは各省の施策、あるいはその市街地活性化法の運用についてもろもろの情報を一元的に提供できるような体制を組んでいきたいというふうに思っております。こうした努力を着実にきっちりやっていくということが必要かと考えております。
○青山(丘)委員 百五十くらいは大したことないと思えば、本当はそうなんですけれども、しかし、全国三千三百の自治体が、建設省へ走り、通産省へ走り、自治省へ走り、各省庁へ情報を集めたり説明を求めたりしていくのは、実はなかなかできることではない。町づくりは、本当は地方自治体が責任を持ってどんな成果が上げられるか大競争を始めることが、日本全体の活力をもたらすことになるし、商店やそこの地域に生活する人たちの生活環境も整っていくということになっていくわけですから、地方が責任を持つことと地方が取り組まなければならないことは当然あります。 けれども、中央省庁としてできるだけ情報がきちっと入っていくような取り組みをやっていただかないと、もうこれは地方自治体ではなかなか理解ができない、まして、地域の商業者に十分理解をしていただくわけにはいかない、こういうことになってきて、せっかく仏はつくったけれども、十分な魂が入れられなかったというような結果にならないようにしていくためにも、中央の役割をひとつきちっと担っていただきたいと思います。これは答弁要りません。 次に、建設省。 中心市街地の空洞化には、例えば、商業施設が郊外に移っている、あるいは、大学であるとか病院であるとか老人福祉施設であるとかが郊外に移っている。それに伴って人口のドーナツ化が進んできたというようなことで、実は今、中心市街地が空洞化してきて、活力をなくしてきている。 かつて私の地元は、中心市街地だけに人口が密集しておりまして、住商工混在の生活環境の悪い町でありました。ところが、周辺地域にだんだんと、道路ができたり、あるいはいろいろな施設が郊外にできできますと、周辺地域に住居を移していくことができる。そうすると、旧市街地においても少しずつ空き地や空き店舗ができてきている。これをまた有効に活用することが、今、実は我々の地元では非常に重要な課題として、話し合いをし、具体的に進めていく段階に来ておりますが、市街地の再開発を進めて、地域住民が利用するさまざまな施設を中心市街地に整備をしていくことがこれから必要になってくる。 そういう施策の一環として街なか再生事業を創設されるというふうに聞いておりますが、これは、問題は、建設省と地方自治体との関係、地方自治体と中心市街地整備推進機構、こういう機構との関係、この連携をきちっととることによって、整備を図っていくことができるというふうに私は思いますが、建設省が今考えておられる街なか再生事業について説明をしていただきたいと思います。
○木下政府委員 お答えします。 先生おっしゃられましたように、人口動態を見ますと、都市によって異なると思いますが、私どもで若干のケーススタディーをしてまいりますと、市全体は人口がさほど減ってはいない、むしろ横ばい、多少ふえているような傾向の中でも、中心市街地が際立って減少しているというような状況がございます。 これにはいろいろな、車社会の発展とかあるいはその他の事情もございますし、地価の動向などございますが、今先生おっしゃられましたように、我が方で今回のこの法律に絡みまして一番大きく力を入れておりますのは、予算の額はまだまだこれからふやしていかなければならないと思いますが、御紹介のありました街なか再生の区画整理事業であり、同じく再開発事業であるわけでございます。基本的趣旨は、先生の御質問の中にも入っておりましたけれども、各市町村がこれから作成をされていきますが、基本計画をおつくりになって、その中でこの制度を位置づけていただきたいと思いますが、従来型のいわば公益施設とか公共施設の配置ということと面整備とを合体した新しい仕掛けをしまして、そこには、補助率のアップとか、あるいは、細かくなりますけれども、対象範囲をふやす等々のことによって、この事業がより地元で受け入れやすい事業にしていきたいと思います。 こうすることによって、もう少し具体的に申し上げますと、区画整理事業などで編み出されました。地に対して、駐車場とかあるいは住宅用地を供給できるでありましょうし、さらには、関係省庁との間で、社会福祉施設、そういうものが都心に立地できるような、そういうスペースが、合築と称していますが、合わせわざで事業として振興できるのではなかろうか、こう思っております。 いずれにせよ、各地域を歩いてまいりましても、私たち感じておりますのは、人口の動態もさることながらでございますが、それぞれやはり地元にあって、先生おっしゃられました推進機構なども、これから町づくり公社などを多角的に使っていくという視点でぜひ力を入れてやってまいりたいと思っておりますが、やる気のある方々がいらっしゃる町は、大変私たちも肌で感じておりまして、そういうところはむしろ、これから今回の法律を通していただくことによって、それぞれの顔は異なるかと思いますけれども、自分のところに一番合った個性のある町づくりに進んでいただけると私は思います。そういう点からいきまして、都心に再度回帰するという意味での町づくりの一つとして、街なか再生区画整理事業をぜひ支援をいただきたいと思っております。
○青山(丘)委員 ああこういう時代になったんだなと私は今感じておりますが、三十年前、私自身、中心市街地に生まれて暮らしておりまして、住商工混在の、何て生活環境の悪い、生活の機能、それから仕事の機能、余暇の機能、全部特定の狭い地域に人口が密集して暮らしている。これを何とか機能分化していって、郊外に住宅地を求め、車があれば、道路が整備されておれば、職場は中心市街地に来ることができる。あるいは、余暇の時間もその地域において過ごすことができる。そして、子供たちが遊び、暮らすのは郊外で、自然が豊かなところで暮らしていく。こういう生活機能の分化をしていく必要がある。当時、三十年前、実は私は強く感じておりました。 ところが、今はまた逆で、中心市街地がだんだん空洞化してきておりますから、生活の機能や、あるいは仕事、就業の機能であるとか、あるいは余暇の機能も、町の中心地において十分整合性のある、あるいは生活環境が整った環境で、そういう暮らしや生活ができるようになってきたのかという印象が最近しております。その方が、あれほど活力を持っていた商店街の振興もやはりできてくる。私たちの町の顔であった商店街があれだけ空き店舗ができて寂しくなってきているというのは、本当に物悲しいことでございまして、経済的にも活力をなくしてきておる。生活環境もだんだんと後退をして悪くなってきておる。この際は、ひとつ新しく街なか再生事業をぜひ進めていっていただきたいという気持ちが私は強くいたします。 それから自治省、そういうときに、中心市街地を活性化させていくということは、当然、民間事業者の取り組みを促していくということが大事ですけれども、何といっても、町づくりのイニシアというか責任、指導力、主導権は地方自治体がとっていかなければなりません。箱物をつくっていく場合に、国の補助があります。けれども、地方自治体も相当な負担をしていかなければならない。地方自治体が財源をきちっと確保できていくというような地方財政制度上の施策というものを考えておられますか。いかがでしょうか。
○臼杵説明員 お答えいたします。 中心市街地の活性化のための施策の推進に当たりましては、御指摘のとおり、市町村のイニシアチブが十分発揮されることが重要であると考えております。このため、自治省といたしましては、市町村が自主的、主体的に、地域の個性を生かしつつ、総合的な町づくりの観点から中心市街地の再活性化に取り組むことができますように、一つには、中心市街地の再活性化のための基本計画の策定や人材の育成等のソフト事業に対しまして、普通交付税措置を講ずることとともに、二つ目に、地方単独事業として実施されます街路や駐車場の整備、イベント広場や産業振興のための施設の整備等のハード事業に対しましても、中心市街地再活性化特別対策事業を創設いたしまして、これらにより、地方公共団体の自発的な取り組みを支援してまいりたいと考えております。
○青山(丘)委員 恐らく、地方債の発行を認めていくというようなことは優先的に考えておられるでしょう。それから、そういう地域にある企業が地方税を納税いたしますが、そういう地域における地方税の税率を引き下げていくとか、そうした部分については、その市町村に対して交付金を自治省が交付をしていくとかという考え方を、やはり考え方としては持っていかなければならないことだと思います。まず、これが一つ、二つ。 それから、どうしても、これは財政力にゆとりのある市町村しかできないのかどうかという問題が必ず出てきます。やりたいのだけれども、財政力にゆとりがない、もうこれ以上交付金なり公債を発行しても返済の見通しが立たない、自治省からにらまれるということで、財政力のある市町村だけにだんだんと限られていくのかなという心配がありますが、そのあたりはいかがでしょうか。
○臼杵説明員 先ほど説明いたしました中心市街地再活性化特別対策事業でございますけれども、これにつきましては、基本計画に位置づけられました事業につきまして、地域総合整備事業債というものを充当することにしております。 これにつきましては、充当率は原則として七五%でございますけれども、中核的な市民広場でありますとか、そういう基盤的な施設につきましては充当率を九〇%に引き上げておりまして、さらに、この地域総合整備事業債と申しますのは、後年度に財政力に応じまして交付税措置が手当てされますので、財政力の支援もしておるわけでございます。
○青山(丘)委員 一点、通産省にお尋ねしたいと思います。 中心市街地活性化施策には、商業の振興とあわせて都市型産業の振興が盛り込まれております。従来の地場産業の振興施策、従来は、地場産業を振興していこう、あるいはまた産業技術集積の地域の活性化法等の施策が盛り込まれてきておりますが、今回、都市型産業の振興を盛り込んでいく、進めていく。これまでの施策と今回の施策との関係についてどう考えておられますか。
○並木政府委員 お答え申し上げます。 委員御指摘の、都市型産業、都市型新事業におきましては、中心市街地に存在いたします高度また多様な需要家のニーズに即応して、新たな商品でございますとかあるいはサービスといったようなものの提供の事業展開を行うものでございますけれども、中心市街地におきます事業スペースを確保いたしますことが昨今困難になってきておるといった理由から、大変事業実施が制約されておる状況でございます。 このため、今般の法律によりまして、低廉な価格の賃貸型の事業場の整備でございますとか、共同研究開発施設、インキュベーターあるいは展示、販売施設の整備、さらには新たな事業展開に必要な資金調達を支援いたします融資や債務保証などなどの振興施策を、地元の関係者と一体となって進めていくこととしているところでございます。 御指摘のとおり、従来、地場産業の振興策あるいは産業集積の活性化策につきましては、昨年制定いただきました地域産業集積活性化法などに基づきまして、我が国の物づくりを支える産業群を対象といたしまして、地域の既存産業の活性化を図ってきておるところでございます。 今回の都市型新事業の振興策は、これに加えまして、中心市街地と申しますのが新たな事業を創出いたしますいわば苗床としての機能を有することに着目いたしまして、ファッション関連産業などのほか、支援対象にコンサルティングでございますとかあるいはエンジニアリングでございますとかサービスの提供を含めまして、需要家の高度なニーズに即応した新たな事業展開を支援してまいりますことによりまして、中心市街地の活力ある町づくりを商業振興策と一体的に進めるものでございます。 このことによりまして、我が国におきます新規産業の創出、その担い手は地域におきます地場の産業あるいは中小企業によるところが多いわけでございますけれども、新規産業の創出に大きく貢献することを期待しておる次第でございます。
○青山(丘)委員 今のように、中心市街地の活性化に物づくりの場を考えていくという考え方は、私、これまで実は逆の考え方を自分はしてきたんだなという気がいたしますが、非常に重要だと思います。 これまでは、むしろ住商工混在を何とか、生活機能と就業機能と余暇の機能をそれぞれ分けていくことが生活環境を整えていくことだと考えておりましたが、多くの成功した例、多くとはまだ言えないかもしれませんが、これから成功させていかなければならない課題が、一つは物づくりの場を中心市街地にどう組み入れていくかということだろうと思います。 国土庁にお尋ねいたしたいと思いますが、中小都市の中心市街地の問題は、商店街の衰退の面から語られてきたことが多いわけでありますが、物づくりの場が騒音や振動といった生活環境の悪化をもたらすという理由から、郊外に移転していることにも着目していく必要があると私は思います。 そうした中心部における物づくりの場の消滅が、古くからの地場産業を有する町においては、地域文化をだんだんと衰退させていってしまった、地域の魅力をだんだんと低下させていってしまった、あるいは若年層の雇用の場を失っていってしまった、若年層の人たちが町離れを起こしてきたというようなこれまでの経過を考えてみますと、この際、物づくりの場を巧みに町づくりに取り入れていくことによって、都市の中心部の活性化を図っていく、こういう必要があると考えます。 地場産地において、地元の考えを持ち寄ったりアイデアを出し合っていく場として、シンポジウムの開催、ワークショップの開催、こういうことが非常に有効であると私は思っておりますが、こうした試みを支援する国土庁のMONOまちづくり事業の内容について、説明をしていただきたいと思います。
○鈴村説明員 お答えいたします。 国土庁におきましては、中小都市の活性化のための一つの方策としまして、地域の特色ある物づくり産業、例えば焼き物や繊維などを生かした町づくりを行うことが有効であるというふうに考えておりまして、これをMONOまちづくり事業としまして、各都市のさまざまな取り組みを支援しているところでございます。 具体的には、これまで、愛知県瀬戸市等のモデル的な都市におきまして、地元との協力によりますビジョンの作成やシンポジウムの開催、また、MONOまちづくりの考え方を生かした町づくりに取り組む都市へのアドバイザーの派遣、さらに、全国の都市の取り組みを取りまとめた事例集の作成、配布、さらには、MONOまちづくりの取り組みに資する関連情報を収集したガイドブック等の作成などを行ってきているところでございます。 これらの施策に加えまして、平成十年度におきましては、地域の物づくり産業を生かした中心市街地の整備方策を、モデル的な都市におきますケーススタディーを通して検討することとしております。 今後とも、MONOまちづくりの推進によりまして、就業の場としての地域産業の振興と、住み、また訪れる場としての地域の魅力づくりを支援してまいりたいというふうに考えております。
○青山(丘)委員 今お話がありましたように、私の地元であります瀬戸市でも、MONOまちづくり事業の補助をいただいて、平成八年三月に「工芸新時代のまち・瀬戸の創造ものづくりとまちづくりの連携をめざして」というシンポジウムが持たれました。そこで出されたアイデアの成果が実は新世紀工芸館の建設というアイデアでございまして、創作陶芸家養成のためのインキュベーション施設、陶芸工房、これを建設していこうという考え方が出てきました。新世紀工芸館は、瀬戸市の景観の一つである陶磁器工場を大規模に改装して建設するものでございまして、それは、中心市街地活性化の仕掛けとして地元では極めて注目をしておるものであります。 瀬戸をごらんになった方は、とことこと名鉄瀬戸線の終点の尾張瀬戸駅から、昔、それこそ瀬戸地域における陶磁器の発祥の地域、古瀬戸地域というのがありますが、その地域との中心、真ん中ぐらいの位置にありますところに今度の新世紀工芸館が建設をされることになりました。完成は来年の四月を予定しておりますが、これは新しい観光の目玉として、地元では相当な期待を高めているものであります。 瀬戸市は、言わずと知れた陶磁器の町でありまして、我が国を代表する物づくり産地でもあります。こうした物づくりの場を町づくりに取り入れていくということが、私どもの一貫した町づくりのテーマでもあります。そうした町づくりの成否は、当然、市長を初め行政や、地元を代表する私どもも責任を負っていかなければならないもの、何としても成功させていきたいと考えておりますので、よろしくひとつ御理解をいただきたいと思います。 ここで一つ、よく成功している例として、滋賀県長浜市の例について触れさせていただきます。 中心市街地に物づくり要素を持ち込むことによって、就業の場としての地域の産業振興と、さらにそこに住み、その町へ訪れていく、そういう場所としての地域の魅力づくりとが相乗効果を発揮した有名な成功例として、滋賀県長浜市がよく取り上げられます。 長浜市では、明治三十三年に建てられた木造土蔵づくりの建物で、地元では黒壁銀行として親しまれてきた百三十銀行本店の保存運動がチャンスとなって、昭和六十二年に第三セクターの株式会社黒壁が設立をされました。以来、百三十銀行本店を町づくり事業の中心として、黒壁本館として改装をして、あわせて北国街道沿いの古い民家の保存を図っていくというようなことを積極的に進めて、今では年間約百万人が訪れる観光地のにぎわいを見せていると聞いております。 その町づくりで私が注目するのは、そのようにいわば空き店舗となった銀行の建物を、ガラス器の製造、展示、販売を行って、ガラス器づくりの体験や研修も可能とする黒壁ガラススクエアとして再生をしたことであります。多くの観光客を呼び込んでいるところでして、とりわけ女性の観光客は何度も訪れていると聞いております。このように、中心市街地に産業要素を取り入れていることが今日の成功につながったことだと私は思っております。 聞くところによりますと、その事業内容は最初から決まっていたものではない。株式会社黒壁の設立後、地元市民のさまざまな意見やアイデアが出された結果、商店街での取り扱い業種と競合しないものは何か、大企業ではまねができないものは何であろうか、そして長浜市へ訪問してくれる人たちがどんどん出てくるインパクトの強いもの、そういう視点が打ち出されて、我が国ではまだマイナーな市場であったガラスに着目をした。 そして平成元年に黒壁本館をガラス館として再生したものだそうでありますが、こういう成功例を全国の人たちがきちっと理解をしていただいて、いろいろな考え方を出していっていただくことが必要だと思います。 まさに、町づくりはそのアイデアがすべてを決するもの、町づくりあるいは物づくりについて、このように地元において市民が考えを持ち寄る、アイデアを出していく、そういう場をさまざまに設定することが極めて重要であって、そうした一環としてのシンポジウムの開催を支援していくということは意義のあることだと私は思う。もちろん、今回の十一省庁の総額一兆円にも上る中心市街地活性化関連予算の計上は、それなりに効果は大きいと私は思いますが、今のようなMONOまちづくり事業の考え方を持ってシンポジウムを開催していくということで、いろいろな考え方が出てくるのではないかと私は思う。そういう点をひとつぜひ進めていただくようにお願いしたい。 時間がなくなりましたので、大店立地法についてお尋ねをしたいと思います。 きのうもお話が出ておりましたが、地域住民の意見が都道府県の意見に反映されるような場所、これは地域において意見を取りまとめていくというような場所が必要だと私は思いますが、いかがでしょうか。
○岩田政府委員 大店立地法におきましては、あらゆる層の個人、団体から生活環境に関連する御意見を寄せてもらうことをいわば前提として、そうした民意というものを十分に踏まえて、都道府県等においてその出店計画に対して対応していただく、こういうことを想定いたしておるわけでございます。地域の、都道府県、具体的には知事さんあるいは市長さんというようなレベルにおきまして、そうした民意のくみ上げと申しますか、そういうことにつきましては、それぞれの御判断ではございますけれども、十分な民意のくみ上げができるような取り組みをしていただきたいと私どもも期待をいたしているところでございます。
○青山(丘)委員 今の考えは、昨日の商店街連合会の代表の方も申しておられました。 それから、大店立地法が施行されるまでの間、けさもちらっとその話が出ておりましたが、駆け込み出店がなされるのではないか。また、新法施行後特別用途地区の設定がなされていく、町づくり条例が制定をされていく、そういうことになってくると、今のうちに出店をしておきたいというような大型店が出てくるかもしれない。このあたりをどう理解しておられるのか、あるいはまたそういう駆け込み出店がないようにするために大店法の運用をどのように厳正に進めていかれようとされるのか、お尋ねしたいと思います。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 大規模小売店舗立地法の施行に当たりましては、都市計画法上の今御指摘のあった対応も含めて、もろもろの政策転換の準備を十分にとる必要があるということで、かなり長目の期間を置いて施行さしていただきたいというふうに考えておるわけでございまして、一方で、新しい体制に向けてきっちりとした準備をしていくということで十分な施行までの期間を予定させていただいておるということがございます。 他方で、それまでの間は当然現行大店法がそのまま適用されるわけでございます。駆け込みという御指摘でございますが、現行の大店法とそれから新しい大規模小売店舗立地法とではそれぞれ法目的も異なるわけでございまして、現行大店法のもとで処理される案件について、どれがどのような意味で駆け込みということになるのか、いろいろなケースもあろうかと思いますし、駆け込み案件とそうでない案件を見極めるというのは大変難しいかと思います。 いずれにいたしましても、大規模小売店舗立地法が施行されるまでの間、現行大店法について適正に運用してまいりたいというふうに考えております。
○青山(丘)委員 最後に一点だけ、大店立地法と中心市街地活性化法との関係についてお尋ねして終わりたいと思いますが、活性化法では、中心市街地のプロジェクトを実施していくというような地域において、大店立地法の運用上特別な配慮がされるのかどうか。 つまり、例えば中心市街地に大型店を誘致したい、昔やりました。それから郊外化してきました。またそういうような考え方、プロジェクトが出てくるかもしれない。そういったときに大店立地法で何らかの対応がなされていくのかどうか。大型店について、例えば立地法による審査を簡略化していくとか、あるいは、今回は商業調整じゃありませんけれども、町づくりの観点から、大型店の出店について手続の簡素化などが出てくるのかどうか。あるいはまた、中心市街地はプロジェクトを進めていこうとしておるときに郊外に大型店が誘致されるというようなケースになってくると、これは中心市街地のプロジェクトが相当深刻な影響を逆にまた受ける。そうなってくると大店法に対する対応はどうするのか、このあたりはいかがでしょうか。
○岩田政府委員 まず、中心市街地における事業に大型店が言ってみれば共存共栄のような形で出る場合の御質問でございますが、法律論としては、中心市街地の活性化の計画があるから大店立地法の手続を簡略にするというのは難しいことであろうと思います。 ただ、私ども、実際問題として考えますと、中心市街地の活性化がまさに点対策から面対策にと言っておりますのは、その地域のいわば商業から見れば立地環境というものを改善をするということでございますので、多くのケースについて、その周りにおける人々の交通でございますとか、そういうものについての利便性のようなものが、中心市街地活性化計画、つまり市町村のつくられる基本計画の中ではもろもろの配慮が行われていて、仮にそこに大型店が一緒にそのプロジェクトに参加をするという内容になっていたとしても、そういう内容でございますので、大店立地法の手続を簡略にしないということであったとしても、計画策定の段階において相当程度問題が解決をされて出てくる可能性があるのではないか、またそれが中心市街地活性化の趣旨でもあるというふうに私どもは考えておりまして、実態問題としては、基本計画の策定の段階で解決されるのではないかというふうな感じも持っておるというところでございます。 それから、中心部で中心市街地活性化対策を講じつつ一方で郊外出店、これはということでございます。 私ども、これはもちろん地域の判断でございますが、今回御提案をいたしております三法と申しましょうか、この一連の対策の中で、いわば郊外出店をどのようなものとして市町村でお考えになるかということについては、そのお考えが反映ができるようなゾーニング手法その他を御活用いただくというようなことで対応をしていただいて、町全体をどのようなものにしていくかということをお考えいただくということをしていただきたいと考えておるわけでございます。
○青山(丘)委員 終わります。
○斉藤委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。 きょうは、中心市街地活性化事業について中心的に質問したいと思います。 それで、中心市街地活性化事業、あるいは法律についてもそうですし、どんな法律についても、やはり現場の実態に即してよく見ていくということが非常に大事な問題だというふうに思います。そこで、これは予算委員会のときにも取り上げましたので大臣によく知ってもらっている話なんですが、念のために、きょう、福岡県の飯塚市を中心とするジャスコの具体の事例について簡潔にまとめてお話をして、後で伺いたいと思うのです。 ここは、一九七六年にジャスコ飯塚店が一万四千平方メートルの売り場面積で出店したときに、この地域の商店街はやはり打撃を受けました。しかし、共存共栄を図る努力を随分やってこられたので、中小企業庁の「元気のある商店街一〇〇」にも紹介されているところです。一九九四年になってこのジャスコが、穂波店という、すぐ飯塚市に隣接した郊外に、二万二千平方メートルで、敷地面積は七万二千平方メートルなんですが、千八百台の駐車場つきでオープンしました。これでまた商店街は打撃を受けたのですが、このときには、中心市街地に先に出店した飯塚店は継続しますと地域に約束しておったのですね。ところが、九五年にはもう閉店、撤退するのだという表明をして、九六年にジャスコ飯塚店はとうとう閉店、解体撤去ということになりました。 ですから、また中心商店街は打撃を受けたわけですよ。そこで、皆さんが中心市街地活性化事業に九六年から九七年にかけてずっと取り組んできた。そうすると、九七年にジャスコ穂波店の方が四万一千平方メートルヘと売り場面積を二倍に増床するという届け出を出してきました。このために、当初再開発事業で考えたキーテナントになる予定だったところが、もう採算計画は根底から狂ってくるわけですよ。そこで、この一年間都市計画決定もできない、再開発事業を進めることができないという事態に今追い込まれているというのがこの地域の実情です。 こういう例は全国にあるわけですが、私は、こういう具体の事例を見たときに、通産大臣、ジャスコが飯塚でやってきたようなこういうやり方というのは、本当に地域の人たちの真剣な必死の取り組みに比べて、これは余りにも異常な企業行動だとはお考えになりませんか。
○岩田政府委員 大型店の中心部からの退店というものがもろもろの大きな影響をその周辺の地域に与えるということは確かなことでございまして、そういう意味ではなかなか悩ましい問題であることも事実でございますけれども、同時に、このケースでいいますと、一九七六年から一九九四年まで、十八年ぐらいでございましょうか、飯塚市にこのジャスコの店は中心部に存在をしていたようでございます。 聞くところによりますと、もろもろのその間の環境変化の中で赤字経営に陥り、それによって、これ以上この店を維持することができなくなったというようなことでございます。もちろん周辺の方々に対する客観的なその後における影響は重大なものがあるわけでございますけれども、また一方で、これを出ていくなという話というのも、赤字経営の実態の中でということでございまして、よしあしの判断の問題として申し上げるのはなかなか難しい事案なのではないかというふうに思うわけでございます。
○吉井委員 ジャスコ飯塚店が赤字経営云々の話がありましたけれども、同じジャスコが自分で穂波に郊外型店を出して、みずからの中心商店街のところの飯塚店の売り上げを落としていったわけですよ。赤字をつくったのは自分でやっているのですよ。ジャスコ自身の一つの経営方針だったら、それはそういうことなんでしょう。 しかし、地域の中心商店街の皆さんは、最初に来たときも打撃を受けたが頑張った、郊外型店が出たときも頑張った、しかし今度はジャスコが自分のところの経営方針だけでさっさと撤退してしまう、それでまた打撃を受けたけれども、また頑張って、今問題になっております中心市街地活性化事業に取り組み出してきたのですよ。そうしたら、その計画を根底からひっくり返すような、郊外に出たジャスコ穂波店の小売売り場面積を一遍に二倍に増床する、これを出してきたのですよ。だから中心市街地活性化事業の文字どおり一つの中心核となる核テナントが、採算計画が崩れてうまくいかない。ですから、市も再開発事業の都市計画決定が一年間できないで延びてきているのですよ。 大臣、私は、こういうふうに地域の人たちが本当に必死になって真剣に取り組んでいる中で、一企業が自分のところの全くの勝手気ままなやり方で郊外に出店したり、中心部から撤退したり、それで中心部の空洞化を招いて、それに対して地域の人たちがどんな取り組みをしようと、そんなことはもういいんだ、ジャスコのような一企業が何をやろうと、それはその企業の企業行動なのだから構わないのだ、そういう立場なんですか。私は、一言大臣にお聞きしたいのは、余りにもこれは異常な企業行動じゃないか、このことを大臣に率直にお考えを聞きたいのです。
○堀内国務大臣 確かに、今のお話を承りまして、実情について現地の皆様方がどういうふうにお考えになっていらっしゃるか、まだ承ってはおりませんが、しかし、大規模小売店舗の退店というものが周辺商業者あるいは消費者に大変不測の好ましくない影響を与えることがあり得るということは、これは確かだろうというふうに思いまして、一つの問題として、この会社自体の経営の問題だと言ってしまえばそれまでのことでありますが、ビヘービアとして一つ大きな問題はあるというふうに私は認識をいたします。
○吉井委員 私は、退店して空洞化した場合に、本当に地域の人たちも商店街の皆さんも頑張っているのですよ。私は実は以前も行ったのですが、先日も四月末にまたこの飯塚の調査に行ってまいりました。 それで、この商工会議所、市の商店街振興組合連合会の皆さん、さまざまな皆さんから、ジャスコがこの郊外の穂波店の増床をやめないと再開発計画の見通しが全く立たなくなるんだと、飯塚市からもですが、関係者の皆さんからこのことを言われました。飯塚市の連合婦人会も市町内会長会も筑豊消費者の会も老人会も全部、この町を守れ、こういうふうなことになっているときなんですよ。 私は、こういうときに、一企業の好ましくないビヘービアだということだけで本当に済ませていいのだろうか、これでは中心市街地活性化事業そのものがうまくいかなくなるのですよ。まさにそういう瀬戸際に来ているのですから、企業行動として余りにも異常だということについては、その異常な企業行動について、大臣として何かお考えというものがあっていいのじゃないかと思うのですが、これは一言で結構ですから、どうですか。
○古田(肇)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘の穂波のパークシティーセンターの増床の件でございますが、現行の大店法上の増床の届け出がこの四月二十八日に出てきておるわけでございます。その上で、大店法の手続にのっとりまして、地元の関係者の意見その他聞きながら、この増床についてどう取り扱うか、最終的に大店審の判断を経て結論を出そうということになっておるわけでございます。したがいまして、その過程で十分地元の各関係者の御意見、市町村等の御意見を聞きながら大店審の方で御審議をいただく、それを見守ってまいりたいというふうに考えております。
○吉井委員 もうそんなことは全部調べ尽くしてわかった上で聞いているのですから。そうしたら、一言だけ重ねて聞いておきます。大店審にかかっている、それはそれでわかった上ですからいいんですよ。問題は、大臣、こういう企業行動というのは余りにも異常なものだと、これはお考えになられますね。
○岩田政府委員 私、特段これを弁護する立場にございませんけれども、先ほど先生の方から郊外店を一方で出してというようなお話でございますが、私どもが理解するところでは、飯塚店が閉店いたしましたのが平成七年でございまして、穂波店が平成六年に開店しておりますが、私どもの承知、ちょっと急速資料を取り寄せたもので十分ではない可能性はあるのでございますが、この飯塚店は、九一年度ですから、平成三年ぐらいをピークにどんどん売上高が減少いたしまして、ついには赤字に到達したということでございます。みずからのジャスコ系列の郊外店ができたからということでは必ずしもないのではないかと思われる資料が手元に今届いたところでございます。 別段、だからどうということではございませんけれども、そういう意味で長年、二十年近くこの地域でやってきたものが、恐らくもろもろの環境の変化の中でこの店が立ち行かなくなるといったような状態が実態問題としてあったのではないかというふうに理解をいたしておるところでございます。
○吉井委員 聞いていることに少しも答えていないのですよ。そういうやり方というのが、大臣、地域の人たちがどんなに苦労して取り組んでもそれをだめにしてしまうような企業行動を異常と思うか思わないかというところを聞いているのですよ。私は、それは今回のいろいろな法律を考えるときに出発点になると思うのですよ。こういうことがあいまいにされておったのでは、これは本当にだめだと思うのですね。やはりこういう企業行動が、商道徳も何も関係なし、とにかく一企業の思惑だけで何をやろうと構わないのだということでいってしまうのか、それは異常な企業行動だ、そこをきちっととらえた上で、どうするかは今はとりあえず考えがなければペンディングにしておいても、これは異常だと見てかかるかどうかは、私は非常に大事な点だと思っているのですよ。大臣、もう一言でいいですよ。
○堀内国務大臣 実情を私はよく心得ておりませんので、先ほども申し上げたように、先ほど委員のお話のように、片方をやめて片方にぱっと移ってしまったというようなことですと、ビヘービァの問題があるなというふうに申し上げたので、現にその地域の実情なり、どういう実情のもとに退店をし、あるいはどういう実情のもとにまた賛成をされたかどういうことかわかりませんが、その地域における審議会の決定に基づいて次の店ができたとか、いろいろの経過があると思いますので、その経過を知らないで、先生はよく御存じの上で質問をされて、内容を知らない私が答えるということはかえって結果的に間違いを起こすことがあるかもしれませんので、私はそういう点については留保させていただきたいと思います。
○吉井委員 これは出店と退店だけじゃないのです。増床だから言っているのですよ。中心市街地の活性化事業で頑張り出したら、増床で郊外でやるのですよ。そのために核テナントの採算計画が狂ってきて、再開発事業も都市計画決定が一年間できないでずっと延びてきているのですよ。この問題を私は言っているのです。 これはここだけじゃないのです。福岡県下だけで、この間県の方で聞かせてもらいますと、中心市街地活性化事業が考えられているところが、飯塚のほかに大牟田市、久留米市、行橋市などがあるのです。 例えば大牟田市の場合、昨年の三井三池の閉山で地域経済は大打撃を受けました。この商工委員会でも大議論になりました。三井三池の雇用問題は、めども立たずに今深刻な事態が続いていますよ。その中で、大正町一丁目地区で八五年から十年越しで取り組んできた再開発事業が、今度の法律案による活性化事業の認定を受けて取り組もう、いよいよというときに、ことし、この間の四月には、大牟田市郊外で、店舗面積六万平方メートルの複合商業施設オービル南関パビリオンというのが開店しました。その上にスーパーイズミが小売売り場面積三万六千平方メートルで三条届け出を出してきたのです。この結果、大牟田でもやはりこの再開発の核店舗に考えていた松屋デパートの採算計画が狂ってきて、長期に取り組んできた中心市街地活性化事業が行き詰まってきているのですよ。活性化の見通しは全くないと今言われていますよ。飯塚や大牟田だけではないのです。全国にこういう事態が現に広がっているのです。 政府の方は、中心市街地活性化法案で空洞化した中心商店街が活性化できると説明してきたわけです。しかし、現実には飯塚市で現に直面している問題に現在でも何もしようとしないようで、大店法を廃止してしまったら一層空洞化がひどくなるのは、もうはっきりしているのですよ。この空洞化は阻止できないじゃないですか。 だから通産大臣に私は聞きたいのですが、郊外への巨大な大型店の身勝手な進出をやめさせることが中心市街地活性化法案の成否のかかった問題だ、そのように大臣は思われませんか。
○岩田政府委員 今回の政策転換あるいはその前提としての見直し作業のプロセスで議論になりました一つの要素として、大型店というものが都市構造に大きな影響を与え得る存在であるにもかかわらず、現行の大店法という存在は、何も環境問題のみならず、そうした都市構造に対する対応というものができない、そういう限界を持つ法律であるということが強く指摘をされたわけでございます。 今回、いわゆる三法と申しますか、そういう形でのセットで、パッケージとして政策提案をさせていただきましたその理由の一つには、まさにそうした大型店の適正立地、立地の適否というものも地域の判断によって行い得るような政策的枠組みをつくる必要があるということで今回御提案をいたしておるわけでございまして、大店法があればそういうことができるという実態にはないことこそ、今回の提案の一つの理由になっているということを御説明いたしたいと思います。
○吉井委員 そういうごまかしを言ってはだめだと思うのです。大店法のもとで、大店審の構成をもっと民主的なものにして、その努力は必要ですよ、そして、現場の実情をよく知った人たちの手によって本当に審議が尽くされていくならば、現に、かつて、あれはライフという店だったと思いますが、増床計画に対してはゼロ平方メートルの増床を認めるということで、認めなかったのですよ。増床できなかった例もあるのです。大店審がそういう判断を出す。それに対して、これは変更勧告も変更命令もできるのですよ。罰則がついているのですよ。現在の大店法の体系のもとでは、やる気になればできるのですよ。しかし、これがなくなってしまったときに、今度の立地法では全部なくなってしまうのですよ。 それ以外に、郊外と言われる地域についてはゾーン規制だとさつきから繰り返し言っておられるけれども、もともと今度の都市計画法の中では、都市計画地域外とか白地地域とか調整区域についてはゾーンは関係ないのですよ。だから、今の法律だったらできることさえできなくなってしまうのですよ。そういうごまかしを言ってはだめだと私は思うのです。 ジャスコ穂波店の増床計画はなくなったとしても、既にジャスコ飯塚店の撤退の後、客足の方は、これは飯塚の商工会議所が調べた調査によると、飯塚店のあった吉原町というところでは、休日の一番お客さんに来てもらわなければいけないときに七九%客足が減りているのです。八割減ったのです。市全体で休日で四七・二%、本当に半減しているのですよ。 この中で中心市街地活性化事業に取り組んできたわけですが、飯塚市の市街地再開発事業費というのは六十億円の計画なんですが、そのうち国と県が十八億円、飯塚市が十億円、地元の組合負担金が三十二億円です。再開発事業が終わったときに郊外の巨大規模の大型店から客が戻らなかったら、地元の地権者、小売業者には三十二億円の負担金が残ります。筑豊炭鉱の閉山以来の地域経済の落ち込みの中で、市もなかなか大変なんですよ。お客さんが戻ってきて市の税収がふえるということにならなかったときには、市も十億円の負担は大変な問題になってくるのです、地方都市にとっては。 これまでに既に、国、県などの補助も受けた上で、二億円の地元負担金に加えて六億三千万円の高度化融資を受けて、商店街活性化事業に取り組んでこられたのです。その借金の返済がことしから始まるわけですが、約百軒ですから、一軒当たり六百万円の負担が既にことしから始まるのです。この上に再開発の地元負担金が三十二億円かかることになるのです。 だから、大店法を廃止して立地法で大型店の出店を野放しにしておいて、再開発事業を中心とする今度の中心市街地活性化事業が、巨額の地元負担金を残すわ、客は郊外の大型店から戻ってこないわという事態が生まれたときに、通産大臣、あなたは責任をおとりになりますか。責任をとれるのですか、どうですか。
○岩田政府委員 この案件につきましては、いずれにいたしましても、現行の大店法のもとにおいて現在手続が進んでおるわけでございます。したがいまして、大店審の審議プロセスにあるわけでございますので、そういう結果も見まして、先ほどいろいろな事例をお挙げいただきましたけれども、大店審ももろもろの状況の中でもろもろの御判断、それぞれの御判断をされるということでございます。それはある意味では当然でございますが、そういう審議結果も見まして、我々としての対応の方向を決めさせていただきたいと思います。
○吉井委員 大店法を廃止して、郊外へどんどん巨大規模化した大型店の出店が野放しになっていく、中心市街地からの撤退も別に歯どめはない、そういうもとで空洞化していくところに対していろいろな施策を講じるのは、これは当然のことだと思うのです。しかし、やって、郊外型店がどんどん行くのを放置しておいたのでは、事業はうまくいかないのにだれもその結果については責任を負わない、しかし地元の皆さんは本当に深刻な事態に追い込まれるのですよ。政治というものがこういうことであっていいのだろうか、私はそのことが今問われている問題だというふうに思います。 そこで、時間が大分たってまいりましたので、少し締めくくりの方の質問に入りたいと思いますが、新潟県や福岡県で県当局からお聞きしたところは、再開発を中心とする中心市街地活性化事業は、調査から組合の設立や着工、完成までの期間が十年以上の事業になると大体言われておりました。ほかを見ても大体それぐらいかかります。大店法のこの九〇年代、三回の規制緩和で、最近の六年間で、従業員五人未満の零細商店は二十一万五千店減少し、四十七万八千人の雇用が喪失しました。これが十年間の期間となると、どんな状況が生まれてくるか、見通しも立たなくなってくるわけです。ですから業界の方から、立地法を強行するならば、せめて新法の施行時期を、町づくり条例とか市町村のマスタープランや特別用途地区等の制定状況を十分配慮してほしい、こういう声が出ております。 最初に取り組む活性化事業としての再開発事業が郊外から本当に客を戻せるのかとか、地元負担金の支払いのめどが立つのかなと、今現在直面している問題について、これを見きわめるまで私は数年間かかると思うのですが、その数年間、施行時期を先へ延ばすという、こういう業界の皆さんの声に耳を傾けるつもりがおありかどうか、これを最後に大臣に伺いたいと思います。
○岩田政府委員 私ども、施行期間につきましては二年以内ということで御提案を申し上げておるところでございまして、もし成立の場合にはでございますが、都市計画の関係のものにつきましては比較的早目の施行が予定されていると聞いておりますので、そういうことを前提として私どもも通産省のサイド、商工関係業者に対してもそうした都市計画的な取り組みについても働きかけ、一緒に地域における運動と申しますか、取り組みを進めていきたいと考えておるところでございます。
○吉井委員 質問したいことがありますが、時間が参りましたのでこれで終わります。
○斉藤委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 ————————————— 午後三時五十八分開議
○斉藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松本龍君。
○松本(龍)委員 民主党の松本龍でございます。 本会議に引き続き、総理には、大変お疲れのところ、御苦労さまであります。 調べてみますと、商工委員会で総理が質疑にお答えになるのが十八年ぶりということで、本当に私どもも、総理のこういう御努力に心から敬意を表したいというふうに思っております。古巣の商工委員会ですので、肩の力を抜いて、抜いていただくのは結構ですけれども、誠意を持ってお答えを願いたいというふうに思っております。 実は、この大店立地法、さらには中心市街地、約二十時間にわたって議論をしてまいりました。その中で、一番大きなテーマといいますか、底に流れているものは、やはりみんな一様に、これからの日本の町づくりをどうやっていこうかということが一番大きなテーマなんだなというふうにこの審議を通じて思ったところであります。 町づくりという言葉は簡単ですけれども、それの根本は何かなということを考えましたら、昔の古い中国のことわざを思い出したところであります。午前中、司馬遼太郎先生の話が出ましたけれども、司馬遼太郎先生より二千五百歳ぐらい年上の中国の孔子が、論語の中でこういうことを言っています。ある男が孔子に、政治の眼目あるいは要請は何ですかと尋ねたところ、孔子は、居ずまいを正して、しばらく思案をして、「近き者説び、遠き者来る」というふうに答えました。まさに、そこに住んでいる人たちが喜んで初めて遠くからそのうわさを聞いてやってくる、そこに住んでいる人たちが、そこに住んでよかったなというふうにしっかり思ってから、初めて遠くから人がやってくるという意味のことであります。私は、これは政治の要請であると同時に、町づくりのかなめであるなというふうに改めて痛感をしているところであります。 翻って考えますと、この言葉は会社にも通じるし、あるいは、今いじめ等で大変問題になっておりますけれども、学校にも通じる言葉だと思います。まさにコミュニティーの核であります家族というものに関しても、この「近き者説び、遠き者来る」という言葉が当てはまるのではないかというふうに思っておるところであります。これは、もう一つ重要なことは、決して逆ではない、遠くから来てほしい、そのために何かして近くの者が喜ぶのではなくて、我々が、住んでいる人たちが納得をして初めて人が来るのだ、決して逆ではないということも、意味のあることではないかというふうに思っています。 そういう意味で、町づくりというテーマがずっと流れておりますので、まず第一点、町づくりということについて総理の御見解をお伺いしたいのと、もう一点、あわせてお聞きをしたいことがございます。 大店立地法の中では、生活環境という言葉が、さっき調べましたら十一回登場してまいりました。午前中も議論になりまして、中野清委員がおっしゃって、例えば、生活環境の中には身近な買い物機会の確保とかそういうものも含まれるのかということをお尋ねになったら、通産大臣は、そこをピックアップして云々ということはいかがなものかと言われましたけれども、私は、車に依存できない人がいたら、その人の利便性などを図ることは、むしろ当然、生活環境の中にもう埋め込まれているというふうに理解をしております。 この言葉は、大型店が出店する際のさまざまな問題はもちろんでありますけれども、そういう狭義の意味ではなくて、良好な町づくりあるいは経済的、社会的環境も含めた広義のものだというふうに理解をしておりますけれども、あわせて総理の御見解をまず賜りたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 今議員が引用されました孔子の言葉とは多少ニュアンスは違うのかもしれません。その上で、我が国の過去をたずねましたときに、私は、それぞれの町というものにはそれなりの顔があり、その中心をなす市街地あるいは商店街というものはやはりそれぞれ独特な文化というものを持っていたように思います。これは、現在の文化庁が指定しております伝統的建造物群等を見ましても、それぞれにその時代におけるその地域の中核の場所という存在であった、そのように思われるわけですが、その指定された地域には、それぞれの姿がございます。 そして、地域社会が健全な発展を遂げていきますためには、住民にとって住みやすい、また、その地域の歴史や文化や伝統というものを大切にしながら、活力を持った町づくりというものを進めていくことは不可欠だと思います。 そして今御審議をいただいております改正都市計画法あるいは大店立地法、さらに中心市街地活性化法の三つの法案、これは、計画的な地域づくり、また大型店の出店に伴う生活環境問題への対応、さらに中心市街地の市街地整備や商業などの活性化のためにいわばその必要な政策手段を用意する、そして地域の方々の主導による町づくりに対する積極的な取り組みを促進する役割を持つものだと思っております。 今議員からは、非常に広範にとらえた御指摘がございました。例えば、ハンディキャップを持っておられる方々、お年を召した方々を含めて、そうした方々が、近き者にとってよくと言われる部分がそれに当たるのだと思いますけれども、喜ぶと言われましたけれども、私は、ひとり大店立地法だけでその要請すべてにこたえるとは思いません。むしろ、大店立地法の制定だけではなくて、中心市街地活性化法に基づく支援策をどううまくその地域で活用していただけるか、あるいは改正都市計画法を初めとするゾーニングの手法の活用というものをどううまく生かしていただけるか、こうしたものを全体として、町づくりの実現に役立てていただくというのが基本的な考え方でありますから、私は、広い意味で、今述べられましたような視点というのは、大店立地法だけの話ではない、組み合わせられたさまざまな手法の中からそれは生まれるものだと思います。この大店立地法におきましても、例えば、駐車場の需要の充足でありますとか、あるいはその自動車に対する、足で歩く方々の安全の確保でありますとか、もちろん業務の利便ということもありましょう、いろいろな角度から町づくりに支障が生じる場合、そうしたものを軽減させるという役割は当然のことながら果たしていくものだと思っております。
○松本(龍)委員 今お話をお伺いしました。実はきのう、参考人の陳述を我々はお伺いして、大変勉強になったところであります。目からうろこが落ちるような思い、また、今まで考えていたことが、ちょっと自分の考えは違っていたのかなというふうなこともあったところであります。 例えば、消費者の立場で言われましたけれども、当然、利便性は求めるけれども、安い物が買えればいいというだけではない、総理同様、環境問題にも大きな関心をその消費者は寄せておられました。また、中小小売業者も、昭和五十七年をピークに減少を続けておりますけれども、その中でも、これからの活路を何か見出していきたいという思いが伝わってまいりました。また、その方は、私は保護という言葉が嫌いだ、やはりしっかり自力で頑張りたいという頼もしい発言をされたのも記憶にあるところであります。また、大店側も、地域との融合に努める、あるいはそのための情報公開をするというふうなことも言われました。自治体も、これからそれぞれの自治体の能力が問われてくるのだというふうに私は思っております。 そういう思惑を聞きまして、そこの底流に流れるのは、やはり町づくりというものに関して同じコンセンサスといいますか観点を持っていなければ、なかなかこの二つの法律のスキームは動き出さないのではないか、これは不幸なことである、したがって、これの統一性といいますか、そういうものを、大きく町づくりの観点を広げていきながら、幅広で町づくりを考えていく必要があるのではないかということで、私は一番最初にこれを質問させていただいたところであります。 二間目に移りたいと思います。 戦後、中央集権ということで、それぞれの弊害がここ数十年指摘をされてまいりました。私は、誤解を恐れずに言えば、戦後の混乱の中で全国一律の法律をつくったり、あるいは中央集権的な方法をとったのは、今になっては弊害が大きいですけれども、必ずしも悪い選択ではなかったというふうに考えております。 しかしながら、今までの地域振興策あるいは産業振興策の点検、反省なしにはこれからの二十一世紀を語れないともまた思っているところであります。新産・工特、テクノポリス、頭脳立地あるいはリゾート法、拠点都市法等々さまざまの施策がありました。この施策が、さっき言いましたように、ともすれば「遠き者来る」、遠くから人がやってきてほしいということが先行していたのではないかということは否めないというふうに私は思っています。そういう意味では、全国一律で、一部では金太郎あめのような町並みができたという批判があります。そういった手法を考えていかなければならない、光と影の部分をしっかり見据えてこれからやっていかなければならないと思っているところであります。 中心市街地の法律には、きのうも傍聴人、たくさんお見えになりましたし、きょうもたくさんの傍聴人がお見えであります、今大きな期待を寄せておられるのも事実であります。一方、地方分権の視点も含まれており、一定評価するものですが、その指定あるいは支援に至るまでのプロセスが私は重要だと思うわけですけれども、この支援を受けるまでのプロセスの中で、あるいは利益誘導型の政治が行われたり、あるいは政治家の裁量で支援できるかできないかというところが行われたりすると、私は、この法律は不幸だというふうに思っております。決してそういうことはあってはならない。公正、公平、透明性が問われているというふうに思っているわけであります。 通産大臣も、意欲ある計画には集中支援をしていきたい、先進性、独自性、総合性、熟度等を考慮してやっていきたいというふうに言われました。まさにそのとおりだと思います。元気があるところにはしっかり支援をしていただきたいと思いますけれども、まず一点、今までの政治の状況の中では陳情合戦が行われていろいろ批判がありましたけれども、こういうことは絶対招来をさせない、絶対招かないという御見解を、総理の方からお願いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私は、この法律が本当に生きた法律として活用されるためには、二つ、行政として、特に中央の行政として注意しなければならない点があると思います。 一つは、まさに議員が御指摘になりましたように、例えば陳情合戦であるとか、要するに看板取りのような、そうした姿を出してはならないという思いであります。であればこそ、実はこの法律案、特に中心市街地活性化法案につきまして、市町村が作成された基本計画について、国や都道府県が例えば承認とかそういった行為を係らしめておりません。 言いかえれば、その基本計画がすぐれたものであれば、その基本計画の中に盛り込まれておりますそれぞれの事業を動かすために、各省庁が用意いたしました支援メニューを有しておりますそれぞれの省庁と連絡をとりながら、計画の熟度とか独自性あるいは先進性といったものを判断基準にしながら、支援対象にするかどうか、また、支援対象にするとすれば、幾つもあるメニューのどれが優先すべきか、まさに、実は地元がおつくりになる、市町村がおつくりになる基本計画というものをベースにして、客観性、透明性という手法を用いながら、これを進めてまいります。 ですから、むしろ、陳情合戦で支援対象が固まる、もしそんな誤解があるとしたら、これは大変不幸なことでありまして、そうした誤解がないように、改めて国が承認等に係らしめていない、都道府県も係らしめていないということを強調したいと思います。 同時に、関連してお答えを、続けてお許しをいただきたいと思うのですけれども、そのためにも、実は、今度は国の中央省庁が窓口をばらばらにして、連携がとれないままに、どこかが先行し、どこかがおっこっちゃった、後回しにしちゃった、そういうやり方になっちゃいけないというのが、私は、もう一つ注意しなければいけないことだと思います。 恐らく、政府委員から、あるいは通産大臣から既に御説明も申し上げておると思いますけれども、そうした不安をなくすために、また市町村の手続負担が少しでも少なくなるように、政府として、関係省庁連絡協議会を設ける方向で準備を進め、特に、その中心となります通産省あるいは建設省、自治省を中心に、各省の窓口を一元的に設けたいという努力を今準備中でありますのもあわせて御報告をさせていただき、こうしたことで、むしろ、いい計画を市町村におつくりをいただきたい。国は、審査をするとか認可をするとかそういうことをするのではなく、まさに支援をいかに有効にするかを考える、そうした立場にあることを改めて申し上げたいと存じます。
○松本(龍)委員 明快な御答弁、ありがとうございます。 今言われました窓口の一元化の問題でありますけれども、例えば、この間建設委員会との連合審査がありまして、それぞれ建設大臣も通産大臣も奥ゆかしい方で、きっぱりと、おれがやる、窓口をしっかりやるということはおっしゃらなかったわけです。 もう一度だけ端的に聞きますけれども、窓口が一元化していないと面倒ですし、あるいは責任の分散化につながりかねない。ああだこうだと言わずに、総理がここで責任を持って、窓口を一元化するともう一度おっしゃっていただきたいというふうに思います。
○橋本内閣総理大臣 今通産大臣に確認をいたしました上で、物理的な窓口はきちんと一元化をいたします。
○松本(龍)委員 それでは、時間がありませんので、最後の質問にさせていただきます。 きのうも私話しましたけれども、商店街、先ほどいみじくも総理が、歴史と文化がある、伝統がある、それぞれの町の個性があるというふうに言われました。まさに商店街というものは、コミュニティーあるいは祭り、あるいはずっと言えば教育とか治安なんかにも絡んできた今までの文化があるんだなというふうに思っています。また、軽いフットワークがありますから、ひとり暮らしのお年寄りでありますとかそういった方々に声をかけていく、そういった信頼関係もそこで生まれてくる。私は、そういったものを、疲弊していながらも、再評価していかなければならない、そういう地域の信頼とかコミュニティーをもう一度再評価していかなければならないという思いでいっぱいであります。 今、高齢化社会がこれから到来をしようとしております。私は、きのうもちょっと言いましたけれども、例えば、商店街の皆さんが、外に出かけるのに不自由な方々に配達をするとかファクスで注文を受けるとか、そういった商業活動と介護とか看護とか福祉活動が両立する時代もこれからは想定してやっていいのじゃないか。例えばNPO法とか介護保険とかできました。そういうものをツールにしていきながら、これからの二十一世紀に向けた新しい商店街やそういったもののあり方、あるいは町づくりも含めて、厚生、通産に本当に通暁していらっしゃる橋本総理に対して心からお願いを申し上げ、最後にこのことに関して御見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 これはちょっと答弁資料を離れて、率直な感じでお答えをしたいのは、私は、まさに私どもが夢見るそうした町づくり、あるいは中心市街地、商店街というものを議員が非常に端的な形で取り上げていただいた、そのように思います。 これは、必ずしも引用は正しくありませんけれども、実は、阪神・淡路大震災の亡くなられた方々を最後に確定していく、あるいは生存者がどこにおられるかを捜し当てていく、最終的に一番大きな役割を果たしたのは郵便局の配達の任務に当たる職員でありました。また、新聞販売店の新聞を配付する方々の、毎日の自分の仕事を通じての触れ合いの中でありました。こうしたことを思いますときに、私は、大規模小売店が持てないそうした一番の機能というのは、地域社会にいかに、物品を販売をするという行動、当然それが中心ですけれども、それを通じてコミュニティーを形成していくか、その能力にあると思います。 例えば、お薬屋さんが、あそこの子供はこういうアレルギーがあったな、そういう思いを持った上で風邪薬を売るといった行為、これはまさに、専門店であり中小零細のお店でありましても、大規模店が持ち得ない能力であります。こうしたものを生かし得るかどうか、それが私は、最終的に、地域社会の中で最終的なお客様としての消費者を引きつけるかぎになると思います。 そこから発展していくものは、まさに介護とかあるいは子供の世話といったさまざまな角度のものがあるでありましょう。殊に年少人口の減少しております日本において、共稼ぎの御家庭がふえればふえるほど、子供の問題において地域社会の果たす役割は大きい。そうしたことを考えましても、こうした法律案が活用され、コミュニティーが再建され、その中において地に足のついた商業活動が中小零細の方々によって行われていくことがいかに大切か、よい御指摘をいただいた、お礼を申し上げます。
○松本(龍)委員 ありがとうございました。
○斉藤委員長 次に、中野清君。
○中野(清)委員 平和・改革の中野清でございます。 私は、大店法廃止後のスキームであります大店立地法案、中心市街地活性化法案につきまして、全国の中小商業者の心と願いを背景として、今回の法案のキーワードでございますグローバルスタンダードを中心にして、総理に質問をしたいと思っております。 まず第一に、何をもってグローバルスタンダードというのか、政府はコンセプトを明確にすべきであると思っております。日本が海外と共通の調整をするという、キーワードとなるグローバルスタンダードに従うということは、町づくりという立場から大型店の立地の適正化を目指し対応する、制限するということであると思いますが、総理のお考えを伺いたい。 これとあわせまして、大店立地法の生活環境というものは、経済面や住みよい町づくりという視点を含む広い概念であるべきでございます。千葉商科大学の伊藤教授や白鴎大学の樋口教授によりますと、欧米諸国、特にアメリカでは、身近な買い物機会の確保や中心市街地の空洞化の防止と活性化を生活環境の一部ととらえて規制をしております。 本法の生活環境概念や、住民の利便の確保をうたう第四条の大臣の指針においても、こうした内容が含まれていると考えてよいかどうか、総理の御見解をまず確認をさせていただきます。
○橋本内閣総理大臣 今松本議員にお答えをいたしましたこととも関連をいたしますけれども、今議員はグローバルスタンダードということから論を起こされましたけれども、都市計画という制度、これ自身が実は歴史的な背景を持ち、また社会的な事情を反映し、それぞれの国において、その国、その国に最もふさわしい仕組みというものが考えられ、制度として定着をしてきたように私は思っております。 その中で、大型店の立地の適正化というものを考えましたとき、欧米の例を見ましても、要するに、地域住民の意向を踏まえて地域の実情に的確に対応した町づくりを進めていくということだろうと私は思います。そして、日本におきましても、それぞれの地域の実情に的確に対応して、地方公共団体が主体的に町づくりを進めていくことができますように、今回、都市計画法の改正も国会に上程をさせていただきました。 その中で、今議員は、生活に係る環境というものを非常に幅広くとらえるべきである、立地法の第四条との絡みで御指摘をいただきました。 しかし、大店立地法そのものは、大型店の出店によりまして特徴的に生じる生活環境への影響に対応する、こうした考え方から、例えば駐車待ちの渋滞の影響、あるいは住民の方々そのものの利便、あるいは業務の利便、こうした点の影響に対し対応をするという考え方を持っております。 このような考え方を持って立法いたしておりますと、今委員が述べられましたような意味で住みよい町づくりというものを生活環境としてとらえますと、これはすべてがここに含まれるものということにはなりません。そして、むしろ、まさに住民の方々や業務の利便に該当する限りにおいて大店立地法というものは対応が可能な法律だと私は思いますし、また、そうであるべきだと思います。 他方、生活環境という言葉の中で、競争の中で特定のお店が経済的な影響をこうむることによって生じる影響といった経済的な側面を含んでいないことも、これはもう議員が御承知のとおりであります。 むしろそうした場合において、住民の方々の居住環境など、そうしたものを考えながら、身近な買い物機会を確保するといった考え方が必要とされる場合に、むしろゾーニング的な手法で一定の地域に望ましい商業集積を立地誘導することの方が適当ではないか。今回、都市計画法の改正はそういった趣旨から考えたものでありまして、あわせて活用されることが一番望ましいものだと私は思います。
○中野(清)委員 御答弁ありがとうございました。 今総理がおっしゃったことを踏まえましてさらに御質問いたしますと、例えばイギリスやドイツ等、外国で行っている規制というものがございますが、ゾーニングで出店できる地域を限定した上で、さらに個々の開発許可を行うことになっております。そこでは、今総理もおっしゃいましたけれども、身近な買い物機会が失われないとか、それから中心市街地の商業の空洞化につながらないかどうか、そういうものを審査して、問題があれば許可を出さない。そういうのがいわゆるグローバルスタンダードの制度であります。そこでは、ゾーニングもありますけれども一それだけではないというのはおっしゃるとおりであります。 今回の新しいスキームで大型店適正立地をしようとしておりますけれども、現在の立地法とそれから都市計画法の一部改正、この対応だけで本当に十分だろうか。立地法では欧米の開発許可に近いことを実践しなければ実効性がなく、欧米に比べても著しく町づくりとの調整ができない、私はそう考えております。 私は、総理は、もちろん経済的規制についてもおっしゃったとおりでございますから、町づくりについての情熱、それからまた中小企業に対する情熱は持っていらっしゃる、よくわかっておりますけれども、そうすると、今回の対応で本当に大丈夫だろうかどうか、それについてまずお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 議員がおっしゃりたいこと、それは恐らく、大型店の適正立地について欧米の開発許可のような考え方をとるべきではないのかというお考えだろうと思うのです。 しかし、今回の大型店に対する政策の転換というものが、改正都市計画法を初め、いわゆるゾーニング的な手法をもって立地の適否を決め得る仕組みを用意した。そして、これをクリアした場合に、大店立地法によって、例えばその立地に伴う交通の利便でありますとか廃棄物など、まさに生活環境の保持のための対応を図るという仕組みにしております。ですから、私はやはり今の問題に対してゾーニングの方がいいと考え、都市計画法などのゾーニング的な手法というものを今もお答えを申し上げました。 問題は、恐らく現在都市計画区域の外だという場所の問題だろうと思います。これは、土地利用の動向などから必要な場合には、例えば都市計画区域の拡大を図るということも一つ可能であります。あるいは、都市計画区域の内外を問わず、例えば農地については農地法及び農振法等による規制が行われているわけでありまして、関係法規による規制というものがございます。固有の観点からの条例によってその地域の土地利用に関する地元の考え方を反映させるということも、これはできないことではございません。 ただ、これは条例制定権と本法の関係でまた微妙な問題を起こしますし、国全体の立場からいきますと、こうした考え方の場合に、一つの社会的規制という発想で取り組む場合には、地元におけるいわゆる上乗せ、横出しといった問題はこの場合不適当なものだという考えをとっておりますので、多少そこに、議員からすると物足りないと言われるものを持つかもしれませんが、私は本当に、都市計画区域を拡大させるということも可能なことでありますし、農地法、農振法を活用する、この規制というものは別途の観点からの規制でありますけれども、こうしたものを生かしていくといったことも組み合わせで考えられてしかるべきものではないか、そのように考えております。
○中野(清)委員 今総理がおっしゃったことについて、方向としては十分理解しております。ただ、現実問題としてどうだろうかということについての疑問をこの審議で私は申し続けました。 それは、決して方向は間違っていなくても、これからの動くべき道といいましょうか、それは、グローバルスタンダードといいますと、例えば都市計画についてももっと徹底しなければいけない。そういう意味でいいますと、今の一部改正ははっきり言って不十分だ。それは大阪市立大学の石原先生も昨日おっしゃっておりますけれども、ぜひそのことを総理のお立場で確認していただきたいと思います。 それから、地方の独自性についてお話がございました。それで、立地法と自治体独自の取り組みについてお伺いしたいと思いますけれども、せっかく立地法でもって地方分権として権限を地方に、首長におろしておりますけれども、今総理がおっしゃったように、どうしても通産省は横出したとか上乗せだということばかり心配して、しかし、環境法とかなんとか、いろいろそういうことがいっぱいあります。それを、なぜこれだけは心配するんだということがございますけれども、そういう意味では、指針や省令で細かく指示させ過ぎるのじゃないか、そういう心配がございますが、いかがでしょうか。 それから、いわゆるナショナルスタンダードという言葉をよく使われますけれども、これが、いわゆるグローバルスタンダードというものとはほど遠いのではないだろうか。地方の権利でありますところの条例とか要綱、これは当然、自治事務でございますから地方自治体でできるわけでございますけれども、そういうものを制限しているのじゃないかということを、ぜひ、この際でございますから、やはり地方分権、そういう立場での総理の御見解というものを明らかにしていただけますか。
○橋本内閣総理大臣 今もちょっと、私、御答弁をさせていただく中で私の方から触れましたけれども、この点には、私は本当に考え方というのは二通りのものがあり得ると思います。 その上で、今回の大店立地法というものが、いわゆる現行の大店法による経済的な規制という発想からはっきりと転換を図った。そして交通あるいは環境問題といった、大型店の出店に伴う生活環境の悪化を防いで環境をどう保持するかという、まさに今日的な考え方に対応して用意をする。まさにこれは、その意味ではナショナルスタンダードという言葉が当てはまる、そういう世界だと思うのです。そして、これは私は地方自治体の皆さんにも同じような考え方をとっていただきたいと思うのです。 これは、地域社会と調和のとれた大型店の出店というものが描かれるためには、まさに地域住民の意向が的確に反映されることは非常に大切です。ですからこそ、今改めてその基本的な手続の流れを見てみましても、説明会あるいは地元市町村の意見提出あるいは住民の意見提出というところから始まりました一連の手続が、公告縦覧といった情報公開にのっとった手順もきちんと担保され、一連の手続というものが位置づけられております。むしろこうしたルールがきちんと活用されること、これが何といっても私は大事なことで はないかと思うのです。ですから、やはり透明性、公平性といった概念を一方で必要とする、そうした場合には、地方公共団体が、この法律の指針で定められていない事項について全く違った話を、あるいは拡大されるといったことは余り望ましい姿ではないと思うのですが、説明会あるいは意見聴取、意見書の提出、こういった手続をきちんと行われることに私は本当に期待をかけたいと思います。 その上で、私は、議員が非常にこうした問題に御自身で携わってこられたことを存じておりますので、一面で、この指針に対して細か過ぎるのではないかという批判を持たれるとするなら、私は行政として十分それに耳をかすべきだと思いますが、同時に、地方の部分についてもやはり共通ルールというものが必要だということも御理解がいただけると考えております。
○中野(清)委員 最後に総理にお伺いしたいと思いますけれども、私は、今総理のおっしゃったことはよくわかるような気がします。しかし、大型店の適正立地という問題は、都市計画というものをきちっとやって、それを立地法がフォローするという形が私は一番正しいと思っております。 そういう意味で、今回の改正についてまだまだ足りないなということを率直に思っておりまして、特に十三条等について申し上げますと、こういうことがはっきりするという立場もありましょうけれども、私に言わせますと、グローバルスタンダードということで、小手先の仕事じゃなくてもっと大道の、総理がおっしゃったような真っ正面から外交をするという姿勢が必要じゃないだろうかという点で、これをぜひ、グローバルスタンダードという視点を、コンセプトをしっかりこれからも抱えていただいてお願いしたいということが一つであります。 それから、大店法が二年後に消えます。きょうも大勢商店街の皆さんが見えておりますけれども、その人たちが、ある意味では不安も持っております。政府としても一生懸命やっていられることについてはわかっておりますが、これからの中心市街地活性化を含めた姿勢といいましょうか、そしてまた商店街に対しても総理のお考えといいましょうか、そういうものがございましたら、いただきたいと思います。私はそれで質問を終わりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
○橋本内閣総理大臣 恐らく、議員の御意見を延長してまいりました場合に、都市計画法をもっと細かくというところに行き着くのではないだろうか、そういう感じがいたします。 私は、地方公共団体が判断をされてきめ細かな都市計画制度の運用が可能になること、これは非常に重要だと思います。そして、今回特別用途地区の多様化というものを考えておりますのも、まさにそういう方向に向けての改正を考えておるわけでありまして、地方公共団体がみずからの主体的な判断のもとで柔軟に制度運用を図っていただきたいと思います。 その上で、私自身個人的に感じますこと、今、公邸住まいを強制されておりますので勝手な行動ができませんけれども、私の居住地域、極めて隣接したところに非常に特色のある二つの商店街を持っております。一方は、まさに昭和三十年代の多分半ば以降急速に発展をし、今独特の地位を持っている地域だと思います。一方は、徳川時代から伝統を持つ商店街であります。そこの両者を比較しますとき、のれんを持ち、そののれんに負けない商品を継続して提供し続け、そのために地域の外にも長いお客さんを持ち、しかもなお今日遠方から足を運ばせるだけの魅力を持つ小売店舗のそろっている地域と、新しい魅力で人々を引きつける、そうした極端な町があります。 私自身にとりましては、その伝統的な商店街は中学、高校の時代からなれ親しんできた地域でありますし、今もそこに友人も多数おります。そして、いつの間にか、私の子供たちも、見ておりますと、新しい町も好きでありますけれども、実は、その伝統的な商店街に足を運び、創業百何十年というお店を楽しんでもおります。 要は、消費者である町の皆さんがどちらを選ばれるかということであり、私は、特色のある二つのエリアの中間に住まって、双方の工夫というものを拝見させていただきながら、その努力というものがそれぞれに相乗作用を持ってくれることを期待しつつ、同時に、今のこの消費社会の中で継がせるべきお子さんを持たなくて苦しんでおられる方々が多くおられることに、どのような答えを用意すればよいのかに悩んでおります。
○中野(清)委員 ありがとうございました。
○斉藤委員長 次に、青山丘君。
○青山(丘)委員 私は、二度にわたって通産大臣を初め各省庁の方にも質問をして、いよいよ総理の、仕上げの質問を少しばかりさせていただきたいと思いますが、本会議の後、引き続いて御苦労さまでございます。 私は、特に中小小売商業者の振興について、少し質問をさせていただきたいと思います。 今回の法改正に当たっては、特に中小小売商業者、地域の人々にとっては大変関心の高いところでございまして、実際大きな影響を受けてくる。とりわけ中小小売商業は、我が国経済社会を支える重要な存在でもあります。そういう意味で、総理に御見解をぜひ聞かせていただきたいと思います。 今、大店舗法が見直しをされようとしてきておりまして、ところで、中小小売業者の方はどうかというと、先日発表されました商業統計によりますと、極めて厳しい状況に今あります。今、総理は我が国の中小小売業に対する認識をどのようにお持ちなのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 これは、私から申し上げるべきなのか、印象的にお答えすべきなのかわかりませんが、平成九年の統計によりますと、我が国の小売業、商店数約百四十万店、年間販売額は約百四十八兆円、従業員数は七百三十五万人、商店数につきましては、昭和五十七年の調査以降、一貫した減少傾向を示しているという報告を受けております。 そして、その商店数の変化を規模別に見ました場合、こうした商店数の減少というのは、従業者規模が一人から四人の小規模小売店舗の減少によるところが大きい、むしろ、中規模以上の店舗は商店数を増加させているという数字が出ております。これは、年間販売額、従業員数についても同様であります。 事業者に対するアンケート調査によりますと、苦境の背景として、外部の環境変化について見ますと、第一に、価格競争が激化、これが六割程度、第二に、消費者ニーズの変化についていけない、これも六割程度、近隣への大型店の進出を挙げられた方は三割程度という数字が届けられております。そして、内在的な要因としては、経営者の高齢化あるいは後継者難ということが指摘をされております。 その上で、私自身、東京における私の居住地域、また、自分の郷里の中心市街地における商店街等々を振り返りましたときに、この数字にもかかわらず、私の郷里等におきましては、大型店の影響というものは、限定して調査をしました場合はもう少し高く出るであろう。それから、内在的な要因というのは、後継者問題、高齢化問題というものは避けて通れないであろう。しかし、それは必ずしも地域の大型店ではなく、例えば、かってであればちょっとおっくうでありました岡山市あるいは倉敷市、さらにもっと足を伸ばしての長距離の買い物というものが、車社会の発展とともに、何となく国民の意識の中におっくうなものではなくなった。そうした点で消費者の行動エリアが拡大したことに対し、他のエリアから顧客を呼び込めていない、それだけの魅力をつくり得ていないといった要素もあると考えております。
○青山(丘)委員 今、総理の方からも、平成九年の商業統計の内容について説明がありました。 ここでは、店舗数では減少しておりますし、従業者数でもいささか減ってきておりますし、なかなか厳しい報告がなされておりますが、少し興味があるのは、業態別の動向を見てみますと、商店数、年間販売額、従業者数、売り場面積のいずれの分野においても、専門店、準専門店の占める割合が高い。商店数でいくと約九割、販売額では六割強。伸び率で見てまいりますと、スーパー、コンビニエンスストア、専門スーパーが大幅な増加傾向にある。 つまり、商店数、年間販売額、従業者数、売り場面積、いずれの分野においても専門店の占める割合が高い割に伸び率が低いという意味を私はこの数値で強く感じますし、実際、業態別の推移を見てみますと、専門店では、商店数では約一割減ってきておりますし、年間販売額でも減っておりますし、従業者数でも八%近く減っており、売り場面積でも約一割くらい減ってきておる。 つまり、これまでいろいろな施策が中小小売業対策としてとられてきておりますが、にもかかわらず、こういう状況になってきておる。これは、どこかその施策において足りないところがあったのではないかと私は思います。 そういう意味で、政府のこれまでとってきた中小小売業対策、施策について、総理としてどのような評価をしておられますか。これまで通産大臣をやってこられて、実際に中小小売業対策を手がけてきておられた総理でもございますので、その辺の評価を今どのように持っておられますか。
○橋本内閣総理大臣 私が繊維産業に従事しておりましたころ、小売店との間においては、実は流通の仕組みが非常にバッファーな役割を果たすという部分と同時に、商品の市場へのアクセスの一つの手法として非常に大きなウエートを示しておりました。それが、流通革命という言葉が起こるようになりましてから、いわばそのバッファーとしての卸というものの役割の変化というものが、私は、一つの大きな考えておくべき問題の中にあろうという意識を一つ持っております。 その上で、今日までの中小小売商業振興法などに基づいての支援策というものを数え立てるつもりはございませんが、中小企業庁の調査等を見ましても、今まで行ってまいりました支援策というものは、商店街を利用してくださっている消費者の方々から、快適性が増大した、あるいは利便性が向上したといった点について高い評価をいただいておりますし、商店街の関係者の方々も、大半の方々から、全体の集客力あるいは売上高の増加といった点で効果があったという評価をいただく、私はそれなりに一定の役割は果たしてきていると思っております。 その上で、消費者のニーズが大変変化をしてきている、あるいはモータリゼーションの進展といった流通業をめぐる最近の環境変化という中で、これまでの対策を通じて見ても、依然として中心商店街等の苦境が進行している、とめ切れていないということも事実です。 今回、関係十一省庁連携のもとに中心市街地の活性化に努めるという方向を出しましたのも、特に商業につきまして、個々のお店あるいは商店街という着目の仕方、点から線という対策だけではなくて、中心市街地全体を一つの面として、面的にとらえた活性化策というものへの支援を行おうとしているわけであります。 私は、最終的にはこれはお客様がお決めになることだとは申せ、やはり中心市街地の中における商店街というものが顔の役割を果たす以上、そこにそれぞれの個性を持ってもらいたいと思いますし、そうした考え方からまいりますと、今回のように面としてとらえ、活性化を図るという手法は、それだけの効果を発揮してくれることを期待をいたしておりますし、また、御支援も心からお願いをしたいと考えております。
○青山(丘)委員 総理が先ほど答弁なさったようなことをこれまでの私の議論の中でかなり触れてきておりまして、余り時間がなくて総理には質問だけということをさせていただこうと思ってここまで来ましたが、私は、これまでの施策は、通産行政として、中小企業対策としても中小小売商業対策としても、各般にわたってハードの面、ソフトの面で取り組んできている。しかし、なお経済社会情勢が大きく変わってきておって、それに対応するようにこれからもひとつぜひ政府として取り組むという決意を聞かせていただければ、それでよかったわけでございます。 それから、今回、中心市街地活性化対策がいろいろとられていきます。中心市街地でないところの中小小売商業者に対する施策もこれから幅広く進めていただかなければなりません。最近問題になっております貸し渋り問題等の金融面での中小小売商業対策、あるいは中小小売業の情報面での対策等について、特に総理としてこういうふうに進めていきたい、中小小売業の発展のために私は強い決意でこういうふうに進めていきたいというところをひとつぜひ聞かせていただきたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 済みませんでした。前に済んだ議論とは知らなかったものですから、余計なお答えをしたようです。 その上で、今、中心市街地以外の小売、この点については、いろいろな施策、細かく一つずつは申し上げません。しかし、各般の支援策の中には、駐車場等の整備から情報化等による中小小売業の業務の効率化、あるいは個々のお店に対して売れ筋情報を提供するといった情報面、さらに、貸し渋りに対応すべく、中小小売業を含めた中小企業金融支援のための新しい融資制度の創設など、さまざまな工夫をし、非常に厳しい環境にある中小小売商、中心市街地を外れた、商店街を外れた個々の店舗に対しても対応をしていこうといたしております。こうした手法を用いることによって、ぜひ活気を持った対応をしてまいりたい。 同時に、これまた余計なことを言ったとしかられるかもしれませんけれども、私の郷里なんか振り返ってみても、やはり必要なのは空き店舗対策であり、後継者対策です。こうした面についても、後継者、これは御自分のお子さんとばかり限るわけではありません、事業を継続するような意欲が持てるような環境をつくることに全力を挙げてまいりたいと思っております。
○青山(丘)委員 後継者対策は極めて重要な課題でして、かなり高齢化してきて、しかし商店を新しく新装、改築していきたい、けれども後継者が今のところ見当たらなくて、そういう意義をなかなか商店経営者は持つことができない、それではなかなかお客さんの気持ちにこたえていくこともできないというような面が深刻にありまして、空き店舗対策と同時に後継者の育成の問題は極めて重要な政治課題、どうぞそういうふうに受けとめていただいて、しっかりまたこれから取り組んでいただきたいと思います。 終わります。
○斉藤委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。 私は、規制の問題について少し伺いたいと思うのですが、総理は、規制緩和に当たって、経済的規制は原則禁止、社会的規制は必要最小限にとどめるということにして、そして大店法を廃止して立地法などを出してきているわけです。 ところで、幾つか各国を見た場合、例えばイギリスは、一九九〇年に都市・田園計画法を制定して、都市計画による町づくりと田園地帯の保全を目的とした社会的規制を行うとともに、さらに、環境運輸省通達で、小売店舗の出店申請に当たって、計画者は経済的影響に関する証拠、情報を添えることを求めています。つまり、社会的規制と経済的規制を統一した許可制です。 フランスは、ロワイエ法、九六年の改正で、中小小売業への経済的側面と雇用や都市環境など社会的側面を公共調査するように義務づけています。ここでも社会的規制と経済的規制を統一した許可制をとって、さらに規制強化を図ってきております。 そこで、総理、イギリス、フランスなどに見られるこのような経済的規制と社会的規制を組み合わせた大型店の出店規制ということを考えるのは、私は当たり前のことじゃないかと思うのですが、この点についての総理の考えを聞きたいと思うのです。
○橋本内閣総理大臣 率直に申し上げまして、慣習法の国であるイギリスの場合、私はそのルールを詳細に存じません。同時に、慣習法の上に新たにつけ加えられている法制度をもう一つ詳しく存じません。ですから、この点についての論評は差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、今まで大店法という経済的な仕組み、経済的な規制と言いかえても結構です、これによって対応してきたものが新たな発想を必要とする時期に来ている。今回、大店立地法を初めとする組み合わせの中で、ゾーニング的な手法も加味してこの問題に解決策を探ろう、そうした方向を今私どもは国会に御審議を願っております。ぜひとも御協力を得て、我が国の小売商業というものが、大店、中店、小店といった言い方にこだわられるのではなくて、真に消費者に喜ばれるような商店であり、商店街であり、また中心市街地でありますような御協力をぜひお願いをいたします。
○吉井委員 今度は、立地法で大店法を廃止するわけですが、これは経済的規制は原則廃止ということで出てきているものですが、引き続いてドイツの場合は、これは連邦建設法と建設利用令により、指定された特別地域でのみ大型店の立地が許可されるわけですが、立地許可の場合でも、ドイツでは、中心市街地の商業の空洞化につながる場合、住民への日用品の供給に支障がないか、住宅近辺の中小商店が維持されるかということを審査して、問題ありとなれば不許可、これは専修大学の横森教授が紹介しております。 アメリカにおいても、ゾーン規制をしている上に、郊外の大型店出店が中心市街地の疲弊をもたらし、自治体の固定資産税収の低下や地域アメニティーの低下を生じるとして、社会経済的環境の保護の観点から、十年以上にわたり郊外出店を認めなかった事例が存在するということは、これは原田英生流通経済大学教授が指摘しておられます。 ですから、イギリス、フランスそしてドイツ、アメリカでも、法律の名称や体系はさまざまなわけですが、社会的規制と経済的規制を統一した許可制で大型店の出店計画に対処しているというのが現実であります。 そこで、総理、日本でも住環境や町づくりに配慮した社会的規制と中小小売商への影響に配慮する経済的規制を統一して、大型店の無秩序な郊外出店、郊外ですから、ゾーン規制の及ばない郊外出店ですね、これと中心部からの撤退というものについては、やはり規制を考えないと全体としてうまくいかないのじゃありませんか。この点についての総理のお考えを聞きたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 これは私の方が間違っているのでしょうか。今議員、それぞれ国の単位でお話をいただきましたけれども、イギリスの場合、いわゆるディベロプメントプラン、これは地方自治体がマスタープランとしてこれを策定する、そして、この計画を前提に小売施設を含むすべての開発行為が各自治体の地方計画庁の許可に係らしめられている。 あるいはドイツの場合も、地方自治体が都市計画を策定、実施する、そして市町村が策定し、州が許可をする土地利用計画、市町村議会の議決による条例として決定される地区詳細計画、二段階のシステムにより、その中で大規模小売施設にも立地規制が行われている。あるいはフランスの場合も、県の商業委員会に申請を行う。 いずれも地方自治体の権限というものの中から、母法は国であります、母法は国でありますけれども、地方自治体の権限、その意味では、今回の大店立地法あるいは改正都市計画法、こうした政策の組み立て方、これは現行の大店法の限界を超えようとする考え方として、新たに実効性のある制度を構築するという意味で私は十分対応のできるものだと思います。 そして、議員は、都市計画法の改正を含むゾーニング的な手法の活用というもの、都市の範囲に限定されるのじゃないか、郊外等は抜けるのじゃないかという御指摘がありました。都市計画、その指定は自治体としてお考えになればできるという、そういう点も御承知の上で釣り球を投げられたものと思います。
○吉井委員 まず国によってそれぞれ、私申しましたように法律の名称、体系が違うのです。それはよく知った上での議論です。同時に、今度の場合、都市計画法の一部改正で、ゾーニング規制というのだけれども、これは都市計画法外の地域それから白地地域、調整区域についてはゾーンの対象にならないわけです。 それからもう一つは、立地法におきまして十三条で「地域的な需給状況を勘案することなく、」ということで、地方自治体独自の条例でさまざまなことをやろうとすることについては既に制約をかけているということは、これまでのこの委員会での議論の中で明らかになってまいりました。ですから、総理のおっしゃるとおりうまくいけば、国と地方を組み合わせていけるならばそれは一つの行き方だと私も思うのですが、そうじゃないというのが今度の仕組みだということが、この審議を通じて明らかになってまいりました。 実は、日本商工会議所の方も提言や追加意見を出しておられる中で、単純に経済的規制と社会的規制に分けて議論することは現実的でないという指摘がありました。全国商工会連合会も論点整理に関する意見の中で、両方の規制が相まってバランスのとれた調整ができると指摘をしておりますが、私は日本でも本当に社会的規制と経済的規制が統一的に機能を発揮するような仕組みをつくっていかなきゃいけないと思うのですが、そういう点では、大店法を廃止して経済的規制を取っ払ってしまうという問題は出ております。 時間が迫ってまいりましたので、最後に、三月三日の予算委員会でも総理に聞いていただきましたが、けさも議論しました。 福岡県飯塚市が中心市街地活性化事業で直面している困難を紹介しました。ジャスコが飯塚市に隣接する地域に小売店舗約二万平方メートルの穂波店を出店し、そして中心街にあった売り場面積一万四千のジャスコ飯塚店を閉鎖し、解体撤去した。このために中心商店街は、郊外店の出店と中心商店街の閉店によって二重の打撃を受けたわけです。そこで、地元で核店舗も誘致して再開発事業をやろうとしたら、今度は郊外店のジャスコが売り場面積を二倍に増床するという計画を出したために、核店舗の採算の見込みが立たなくなって、都市計画決定を一年間延期せざるを得なくなったという例を紹介しました。こういう例は全国各地にあるのです。 そこで最後に、総理、大型店の身勝手な出店と中心商店街からの撤退を野放しにしておいたのでは、中心市街地活性化事業そのものも成功しないのではありませんか。だから、中心市街地の活性化を実現するためにも、大型店の新増設と中心商店街からの身勝手な撤退、閉店について私は規制を考えるべきだと思うのです。総理自身も、お書きになった「政権奪回論」の中で、ちゃんとそのことを述べておられたわけですね。 大規模小売店と中小小売店とがそれぞれの特性を生かして、うまく機能分担させるための規制といえる。つまり、巨大な資本を持つスーパーという強者から、魚屋さんや八百屋さんなどの弱者を守ることが、この大店法の眼目なのだ。 それを廃止するというのでは、私はこれはうまくいかない。だから、日本の場合、この両方の規制を統一した仕組みというものこそ今考えるべきではないか、改めてこのことを御質問して、時間が参りましたので、終わりにしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私の方もそこまで目を通していただいて大変光栄でありますけれども、だとすれば全部、その一部だけを引用するのではなくて、その問題全体を目を通していただきたいと思います。 その上で、現行大店法に限界があることは議員御承知のとおりであり、その現行の大店法の限界というものの中から、今大きく発想を変えて新しい考え方をとっております。 そしてその上で、個別事例について私はお答えをする立場にはございませんけれども、誘致をいたします場合、あるいは出店を求めます場合、あるいは拒否する場合、さまざまなケースがあり、そして、その中でいろいろな問題が、私自身が承知しておる中でもございます。求めずして出店をされ、求めずして消えた、結果として空洞化が生じたというケースもあります。あるいは大型店同士の競争の中で周りの商店街が疲弊したケースもありますし、いろいろなケースがあります。だからこそ今回、それこそ一つずつの段階に公告縦覧までつけました。計画、住民の閲覧、意見の申し入れ、いろいろな手順を踏み、議員が御指摘のような問題を生じさせないように、できる限りの努力も払える工夫をいたしております。
○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。
○斉藤委員長 これにて内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 質疑を続行いたします。岸田文雄君。
○岸田委員 先月二十四日から続けてまいりましたこの中心市街地活性化法案、そして大店立地法案、この法案に対します質疑でございますが、いよいよ予定上最後の質疑者でございます。 今日まで二十一時間に及ばんとする質疑時間を費やしてまいりました。この質疑時間、昭和四十八年の大店法制定時の質疑が十五時間二十五分であったということ、さらには平成三年の大店法改正時の質疑が十五時間四十分であったということ、こういったことを考えますと、今回の二十一時間という質疑、この新しい体制に対する関心の高さのあらわれでもあると考えますし、また、この議論に対する熱の入れ方のあらわれではないかなというようにも感じております。 この二十一時間に及ばんとする質疑を通じまして、思うところをひとつ通産大臣にお伺いさせていただきたいと思うのですが、まず一つ、この議論の中で再三町づくりという言葉が使われてまいりました。町づくりという言葉が盛んに使われる一方で、昨日参考人の質疑を聞いておりますと、逆にこの町づくりという言葉の定義があいまいである、はっきりしないというような話も出てきておりました。また、先ほど総理大臣の質疑の中にも、町づくりに対する橋本総理の思いについて、松本委員の方からも質問がございました。 こうした町づくりという言葉についてでありますが、二十一時間に及ばんとする議論を経た今、堀内通産大臣、この町づくりという言葉についてどのような考えを持っておられるか、どんな概念でとらえておられるか、さらにはその町づくりにおいて何が最も大切だと考えておられるのか、お伺いさせていただけますか。
○堀内国務大臣 町づくりの定義と申しますか、内容と申しますか、地域社会の健全な発展のためには、地域社会を取り巻く社会的な、また経済的環境の変化に対応しながら、住民にとって住みやすい都市、住みやすい地域、そして歴史だとか文化だとかあるいは伝統を大切にした活力のある町、こういうようなものをつくり上げていくというのが町づくりの一つの方向だと考えております。 今回の法案は、そのために必要な政策手段を用意するものでありまして、地域における町づくりへの取り組みを促進してまいりたい。やはり今までの、過去から現代までつながってきた一つの大きな伝統だとか歴史だとかあるいは人情だとか、そういうものが中心市街地というものの中には存在するわけでありまして、そういうものをひとつ大事にしながら、そして新しい時代に向かっての一歩を踏み出していこうというものでないと、今までそれを破壊するような形での町づくりが少し進められてきたような面がございます。それをもう一回ひとつしっかりもとに戻して、我々の、日本人の心を大事にする町をつくっていきたいというふうに思っております。
○岸田委員 ありがとうございました。 今、堀内大臣がおっしゃったようにとらえておられるこの町づくりでありますが、大店法時代は、中小小売業の事業機会を確保するために、町づくり等を通じましてこの機会を確保するというような考え方がとられていたわけであります。 しかし今回、議論されております法案、さらには改正都市計画法も含めまして、この三つの法律によります新しい体制に移ったとした場合は、その町づくりというものを、逆に、地域の中小小売業の活性化をも一つの手段としつつ、さまざまな方策を組み合わせて実現するということになるわけです。言ってみれば、その目的と手段が逆転するという考え方もできるわけであります。 そういった際に、結果としまして、従来、調整の主役であった商工会とか商工会議所とか、こういった関係者がこの主役の座をおりることになるのではないかなという不安を持ったり、あるいは、そのことによって自分たちの声が十分反映されなくなるのではないかなという不安を持つということになってくると考えるわけです。この法案の議論の中で、いろいろな不安の声というのはそういったことから来ている部分が大きいのではないかなという気がするのですが、議論を積み重ねた結果、今、堀内大臣におかれましては、こうした関係者の不安についてどのように考えておられるか、お聞かせをいただけますか。
○堀内国務大臣 商工会議所あるいは商工会の皆様方の声というものを大事にしなければいけないのではないかという御意見と承ったのでありますが、大店立地法におきましては、周辺地域の生活環境を確保するという見地から、都道府県等に意見を提出することが期待できる団体の代表格として、中心市街地活性化法におきましては、中心市街地の商業等の活性化に関する市町村の基本計画の策定に際しましては商工会議所あるいは商工会、こういう方々の意見を聴取され、そしてその他さまざまな方々にもちろん御意見を承るのでありますが、商店街初めその地域の一つの代表格としての商工会、商工会議所の皆様方の御意見は、今後とも重要な役割を持つものとして、我々は大事に取り扱ってまいりたいというふうに思っております。
○岸田委員 大臣の基本的な認識につきまして確認させていただいた上で、審議の中でたびたび取り上げられてまいりました各項目につきまして、もう一度確認の意味合いからちょっと質問をさせていただきたいと存じます。 まず、大店舗立地法の方でありますけれども、この第四条の指針、それから第五条の届け出事項、このことにつきましてたびたび質問がされまして、地元の声あるいは関係者の声を反映させてもらいたいという声が続いたわけであります。質疑を聞いておりまして、大臣あるいは通産省の方も、地元の声や関係者の声を反映することにつきましては前向きなお答えをされておったと思うのですが、確認の意味合いから、それではもう少し具体的に、どのように反映するおつもりなのか、例示で結構です、例えばこういったことで地元や関係者の声をこのあたりに反映することができるのではないかという例で結構ですので、確認をさせていただけますか。
○岩田政府委員 指針の内容及び省令に規定します届け出事項についてでございますが、この調査、その策定のためのプロセスの中で幅広く意見を拝聴しつつ、その策定作業を進めていきたいと考えております。 具体的には、関係行政機関はもちろんのことといたしまして、地方自治体、特にこの指針の内容はかなり専門的な内容にわたることになりますが、そうした実態をも踏まえた上での策定ということになりますので、名称というようなものは必ずしもまだ決めておるわけではございませんが、検討会あるいはワーキンググループというような形での会議体、諮問機関のようなものを設けて、そこで専門的な知見も含めまして検討をし、そしてできる限り具体的かつ明確な指針を策定していきたい、このように考えておるところでございます。
○岸田委員 続きまして、同じくこの第四条なんですが、指針で定める事項につきまして、どこまで具体的に踏み込むのかということについて確認をさせていただきたいと存じます。 この指針というものにおきまして、どこまで具体的に明らかにするのか。例えば、例としまして、生活環境の悪化の防止のために配慮する事項としまして車の交通量を問題にするとして、車の交通量が問題であるとしても、どうこれを評価するか、どう調査するかという場合に、平均値をとるか、あるいは休日の最大値をとるか、その数字のとり方によって評価が違ってくるとか、同じ車の通行量というものをとらえても、どこまで詳しく細かく評価し、規定するかということ、議論ができるわけでありますけれども、この指針においては、例えば今の例でいったならば、どのレベルまで具体的に決めるつもりなのか、この例においてどこまで踏み込むのか、教えていただけませんでしょうか。
○岩田政府委員 御案内のとおり、指針は大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項を定めるということでございますし、都道府県におきましても、この法運用に当たってのよりどころになるものでございますので、私どもも、できる限り明確かつ具体的に規定するという努力をする必要があると考えております。 そういう観点から、まずその実態の把握ということが必要になるわけでありますが、もろもろの指標の設定が必要かと思います。まず、実態についてどういう点を見るかというようなことが必要になろうと思っておりまして、そういう意味で、その点については関係者の共通の基盤に立った検討を促すという意味において、可能な限り定量的なものを定めるということが必要ではないか、つまり、実態を調べるということについて、できるだけ客観的なものを示す必要があるのではないかということでございます。 今御指摘の交通量の把握一つとりましても、例えば、平均値によるのかピーク値なのかというような御指摘でございましたけれども、この点について、私どもはまだ、検討がさらに先の話になりますので、現時点でどちらがいいということではないわけでございますが、実は、これまでこの指針の内容としてどういうものを、大まかな感じとはいえ少なくとも検討する必要があるかということで、これまでの検討と申しましょうか、それによりますと、平均値によるのかピーク値によるのかというのは、極めて重要な検討課題になるなというふうに考えております。 まさにその御指摘の点などは、もし本法が成立をさせていただきました暁には、そういう点について、つまり、平均的なもので議論をして済ませばいい話なのか、最も厳しい状況というラインをとって議論をすることがいいのかというような点は、この法の趣旨を生かすと申しますか、その点において極めて重要な点だと思っておりまして、今後、今の御指摘の点もよく念頭に置きまして、具体的な指針策定の作業に当たりたいと考えておるところでございます。
○岸田委員 続きまして、第九条の勧告につきましてちょっと確認をさせていただきたいと思うのですが、この九条の勧告におきまして、この立地場所そのものが不適当であるという勧告の出し方ができるのでしょうか、確認させてください。
○岩田政府委員 お答え申し上げます。 これまで御説明を申し上げてまいりましたように、今回の政策転換につきましては、一方で改正都市計画法を初めといたしますゾーニング手法の活用ということを申し上げ、一方でそれらをクリアした上での大店立地法による環境問題への対応、こういうことでございまして、基本的に立地の適否と申しましょうか、土地利用上の立地の適否の判断というものはゾーニング手法によるものが適当であるというふうな理解をいたし、そういう組み合わせのものとして御提案をいたしてきておるわけでございます。 その意味で、今御指摘のような、そもそもそこのところに立地をしてよいか悪いかというような点の問題は、むしろゾーニングの世界の問題として対応すべきものであると考えております。したがいまして、この大店立地法でそもそもそこに立地すべきではないという勧告という意味合いにおいて、勧告の内容としてそういうものを盛り込んだ勧告が出ることが想定されるかという御質問であるとすれば、そういうものは想定をしていないということでございます。
○岸田委員 続きまして、大店法におきます調整四項目でありますが、これは新しい体制に移った場合、一律調整は難しくなると思うわけでありますが、それはこのまま適用いたしますと、従来の大型店、既存店につきましては、この新しい体制に移った途端、休日、営業時間等、縛りはなくなるというふうに考えられるわけですが、こういったことに関しまして、激変緩和措置みたいなものは考える必要がないのでしょうか。それにつきましてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○古田(肇)政府委員 既存の大店舗についての取り扱いのお尋ねでございますけれども、この新法の経過措置の中で、既存の大店法に基づいて適法に事業を開始して現に事業を営んでおる大型店舗の取り扱いを規定しておるわけでございますが、その基本的な考え方は、現在の四項目について変更がなければ、そのまま適法に事業を続けられる。 しかしながら、増床でありますとか閉店時刻でありますとか、そういったものについて変更が行われますれば、新しい大規模小売店舗立地法に基ついて、店舗面積が基準面積を超えておりますものは新法の世界に入ってくる。したがいまして、その変更によって周辺の生活環境にどのような影響が及ぼされるかということにつきまして、改めて新法の手続を経なければならないということになるわけでございます。したがって、既存のものが現状のまま事業が営まれる限りにおいては、そのまま何ら法の制約がないという意味での、そういう意味での制約といいますか、規制の中にあるというふうにお考えいただければと思っております。
○岸田委員 ありがとうございました。細かい点につきましてちょっと確認をさせていただきました。 それで、最後にちょっと、私自身今回の審議、質疑を通じまして思うところを申し上げさせていただきまして、それについて大臣の御感想を聞かせていただきまして、質問を締めくくらせていただこうと思います。 まず、一つ思うことなんですが、この三つの法律によります新しい体制の中で、私は、社会的規制が経済的規制を伴って初めて実効性を持つ場合はあり得るというふうに考えております。例えば、老人の利便ですとか、中心市街地の活性化ですとか、あるいは自然の保護ですとか、こうした目的のために商店街はどうしても必要だという考え方が出てきて、この商店街が必要であるからして大型店の抑制は必要であるということになり、結果として抑制するというようなことになった場合、十三条におきます「地域的な需給状況を勘案することなく、」というこの文言には当たらないのではないかと私は考えております。 例えば、都市計画、交通、ごみ等の理由で出店計画を拒否するとかあるいは修正を求める自治体があらわれたとしましても、この結果だけを見て新たな経済規制がまかり通っているというような評価をすることは、避けなければいけないのじゃないかというふうに考えているわけであります。要は、重要なのは計画を拒否したり変更を求めたという結果ではなくして、プロセスが大切だというふうに考えるわけであります。 そして、もう一つ思うことなんですが、中心市街地の商店街の盛衰に関しましては、大型店の競争とか競合とか共生とか、こういったもの、盛衰に大変大きな影響を与えるというふうに思うわけでありますが、この商店街の盛衰というのは、何もそれだけですべてが決まるというものではないというように感じるわけです。議論の中でも再三出てきましたけれども、商店主の高齢化ですとか、後継者不足ですとか、あるいは、中心地におきます居住者がそもそも減少しているというような現象やら、こういった要素が絡んできているというふうに思うわけであります。 何か、資料を見てみますと、皮肉なことに、大型店の出店調整が最も強化された一九八二年、昭和五十七年をピークとしまして、全国の中小小売店の数は激減しているというような資料も見るわけであります。こういったことを見ましても、なおさら、大型店との競合、共生あるいは競争、こういったものだけが商店街の、そして中小小売の盛衰を担っているのではないというふうに思うわけです。 例えば、後継者と期待された商店の子供さんたちが企業社会へ向かって進んだということによって、商人社会というようなもの自体が崩壊しつつある日本の現実があったり、こういった内部的な要素も随分と影響しているのではないかなというように感じております。ですから、今回の新しい体制を模索するに当たって、単に規制ということにとどまらずして、中心市街地活性化法案という法案をセットで出すということ、これは大変大きな意義を感じるところであります。 しかし、従来の地域振興策は、ややもしますと、一律であったり中央集権的であったりという批判を浴びることがあったわけでありますが、今回の新しい体制は、地方の自主性を尊重する、あるいはやる気を大切にする、こういった内容を含んでいるというように感じます。しかし、このことは、言葉をかえて言うと、地方自治体の力の差が非常に問題になってくる。企画力とか調整力とか、こういったものが問われることになってしまう。 要は、一律に救うという発想は捨てなければいけない。さらには、保護政策から育成政策に変えようとする思想的な転換があるのじゃないかというようなことも感じるわけです。ある学者の方の言葉ですけれども、この新しい体制、法律は、自治体の繁栄とたそがれを選べることのできる法律であるというようなことまでおっしゃる方もおられるわけでありまして、自己責任という色合いが色濃く出る体制に移るのではないかなという気がしております。 こういった方向に動きつつある、新しい体制は進もうとしているという考え方につきまして、大臣はどのようにお考えか、まずお聞かせいただけますでしょうか。
○堀内国務大臣 委員の今のお話、いろいろ幅が広かったのでありますが、終局的には、地元の意思、上から与えるものではなくて、地元から盛り上がってくる一つの大きな政策、計画、こういうものを取り上げて、それを育成していくというのが一つ大きな柱であったのではないかというふうに思います。 全くそのとおりでありまして、今回の制度の見直しにおきましては、御指摘のとおり、地方分権の推進というような時代の流れをしっかり踏まえまして、それぞれの地元が自分の責任で、その地域の実情に応じた特色のある対応を促進できるように配慮をしているということが言えると思います。その際、地元住民の意見が十分に反映されやすくなるような体制をひとつつくっていかなければいけないと思いますし、また、その際に、内容が透明性のあるものになっていかなければならないというふうに思っております。 具体的には、現在の大店法におきましては通商産業大臣が運用主体となっているわけでありますけれども、今度の大店立地法案におきましては、市町村の意思を、意見を聴取しながら都道府県及び政令指定都市が運用を行うということに変わってきているわけであります。そして、中心市街地活性化法案の方におきましては、規模の大小を一切問わず、まず地元の市町村が活性化のための基本計画を作成するということになっておりまして、これに対して、国だとか都道府県の承認を一切必要としないというところに大きな特徴があると思っております。これらによりまして、地方自治体の意思を最大限尊重する仕組みができ上がるというふうに考えておりまして、地元の意思をもとにした地域の発展というものが確保されるだろうというふうに考えております。
○岸田委員 時間がなくなってまいりましたが、大臣が今、その方向性につきましてはそのとおりだというような御答弁をいただきましたが、そうであるならば、従来のように、コンサルタントの作成した文書ですとかあるいは関係者の夢物語ですとか、あるいはほかの都市の表面的な手法の移植、こういった薄っぺらな内容によって議論することは、今度許されなくなってくるのかなという気がしております。自治体がその責任においてその問題を考えるべきであるというように感じます。その結果としまして自治体によって対応が異なるのは、むしろ当然のことではないかというようなことも感じるわけであります。そして、その対応が異なる、ばらつきを生じるということをもってわかりにくいとかそういった批判をすることは、これは許されないのではないかなという気がしております。先ほど、結果を見て経済規制だと批判することは当たらないということを申し上げましたけれども、ばらつきをもって批判することも当たらない。要は、出店抑制とかばらつきとかいう結果にとらわれることなく、十分な議論の積み重ねとプロセスを何よりも大切にしなければならないということを強く感じるところであります。 関係者は期待と不安を持ってこの法案を見詰めておられます。どのような評価を得ることになるのか、要はこれからの法律の運用にかかっているというように感じます。期待にこたえられる成果を上げられますよう、大臣、関係者の御努力を心から御期待申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○斉藤委員長 これにて、各案中、中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案並びに大規模小売店舗立地法案の両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○斉藤委員長 これより両案に対する討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。小此木八郎君。
○小此木委員 小此木八郎でございます。 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案及び大規模小売店舗立地法案につきまして、それぞれ賛成の立場から討論を行うものであります。 近時、我が国の小売商業を取り巻く環境は、ライフスタイルの変化に伴う消費者ニーズの個性化、多様化、高度化の進展等により、大きな変化を遂げております。また、モータリゼーションの進展は、商圏の拡大に伴う新たな競争関係を生み出すに至り、大型店や新たな業態のロードサイド店が郊外に進出する一方で、既存の中心市街地では空き店舗が発生する等の現象も見られます。 今回提出されている両法律案は、こうした環境変化に対応し、市街地の整備改善と一体となった振興策により中心市街地における中小小売商業の基盤強化を図り、また、大型店の立地に伴う周辺生活環境面の問題を的確に処理する仕組みを構築することにより、改正都市計画法と相まって、ともに地域の声を生かした豊かな町づくりに資することをその目的としております。 次に、各法律案についてその賛成理由を申し上げます。 中心市街地は、長い歴史の中で地域の文化や伝統をはぐくみ、各種の機能を培ってきた町の顔であり、その衰退は、まさに町のアイデンティティーの喪失の危機であります。こうした問題に今こそ真剣に取り組み、早期に町の活力を取り戻すことが今日の喫緊の政策課題であります。 中心市街地活性化法案では、来るべき二十一世紀のライフスタイルに適応した機能的で活力に富む町づくりを目指し、土地区画整理事業、市街地再開発事業といった市街地整備と、タウンマネジメント等による商業の活性化を施策の中心に置きながら、各省にまたがる関連分野の事業や税制、規制の見直し等の施策が一体的、総合的に推進されることとなっており、その効果が大いに期待されます。 一方、大型店に関しては、地域住民の間で近年高まりつつある生活環境面での問題意識にこたえ、大型店が地域社会と融和し、協調していくための仕組みづくりが現在最も重要な課題であると考えます。 大規模小売店舗立地法案は、そうした生活環境面での問題意識にこたえ、大規模小売店舗の設置者によりその施設の配置及び運営方法について適正な配慮がなされるよう、都道府県等が生活環境の保持の見地から意見を述べるための手続等を定めるものであります。 また、本法の施行に伴い、これまでの大店法はその役割を終えることとなりますが、大型店の立地については、改正都市計画法に基づき、新たに市町村が特別用途地区を設定する等のゾーニング手法の導入により、適切な対処がなされることとなっております。 私は、中心市街地活性化法案及び大規模小売店舗立地法案が、それぞれ中心市街地の中小小売商業の基盤強化と大型店の立地に伴う諸問題の的確な処理とを通じ、地域社会の再生と小売商業の新たな発展とに大きく貢献することを確信する次第であります。 以上の二法案はいずれも時宜にかなったものであり、速やかな成立が強く望まれるところであります。改めてこれらの二法案に賛成の意を表明し、討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○斉藤委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました大規模小売店舗立地法案並びにいわゆる中心市街地活性化法案に対する反対討論を行います。 大店立地法案に反対する理由の第一は、ヨーロッパ諸国における大型店出店規制強化の流れに逆らい、アメリカ政府と我が国財界の要求に沿って、大店法を廃止することであります。 現行の大店法は、店舗面積を大幅に削減させて出店を断念させたり、閉店時刻や休業日数を制限するなど、一定の役割を果たしています。他方、フランス、ドイツ、イギリスなどヨーロッパ諸国では、近年、中小小売商への影響、都市環境や雇用への影響など、経済的、社会的規制の両面から大型店の出店許可制度を堅持し、強化しています。これら諸国に対し、アメリカは許可制の撤廃などを一切求めていません。 なお、通産省が、政府の公式見解と橋本総理の答弁に反して、大店法がWTO協定に違反するかのごとき説明を業界団体に行い、大店法廃止やむなしの結論を誘導したことも、断じて許すことはできません。 第二に、目的から、中小小売業の事業活動の確保を削除し、中小小売商への影響を配慮せず、中小小売商の営業と商店街にこれまで以上に重大な打撃を及ぼすことです。 目的の変更に加えて、WTO協定上問題のない「地域的な需給状況を勘案することなく、」などの文言を明記し、中小小売商、商店街への経済的影響を配慮することを一切排除していることも、極めて重大であります。 第三に、大型店の出店を事実上自由化し、地域の中小小売店、高齢者、障害者などの消費者の生活と町づくりにこれまで以上の重大な影響を及ぼすことです。 大型店の立地がその周辺の地域の生活環境を保持しつつ適正に行われることを確保するとされ、大型店は、駐車場をきちんと整備し、騒音対策やごみ処理対策を適切に行いさえずれば、何の障害もなく自由に出店し、自由に営業できることになります。住民や自治体、商工会議所等はただ意見を表明できるにすぎず、届け出者が都道府県の勧告に従わない場合でも、公表されるだけで罰則もありません。 反対理由の第四は、町づくりへの配慮や大型店の身勝手な閉店への規制を盛り込まず、地方自治体の独自規制を抑えることです。 市町村の都市計画や計画的な町づくりを尊重し、それらとの整合性を図ることは当然です。しかし、法案では、周辺地域の生活環境の保持ということで、駐車場の整備や騒音、ごみ問題などだけに問題を矮小化しています。また、近年大問題となっている大型店の身勝手な閉店、撤退についても何の規制もありません。さらにまた、地方自治体が地域の実情に応じて大型店の出店規制などの独自規制を行うのを、「地域的な需給状況を勘案することなく、」とわざわざ挿入し、抑えていることです。 次に、中心市街地活性化法案についてです。 我が党は、中小小売商、商店街の振興と中心市街地の活性化に全力で取り組んでいます。 しかし、法案に反対する第一の理由は、中心市街地の衰退、空洞化の最大の原因である大型店の郊外への出店と都心部からの身勝手な撤退への規制を行わず、都市再開発事業などと一体に商業等活性化事業を進めても、中心市街地が活性化する保証が全くないことです。 中心市街地活性化事業として、商業活性化等の事業と一体的に進められる都市再開発事業は、短くても十年間程度はかかる長期事業です。他方、大型店の無秩序な出店と閉店、撤退、中小小売店の倒産、廃業、商店街の衰退など、中小小売業をめぐる地域の状況は短期間に急激に変化しています。そのため、せっかく巨額の資金を投じて事業を進め、完成しても、大型店や大規模集客施設の誘致が実現する保証も市街地が活性化する保証もなく、事業が絵にかいたもちになる危険性が極めて大きいからであります。 反対理由の第二は、都市再開発事業などの大規模公共事業を前提にしているため、ゼネコンと関連大企業の利益に奉仕するだけで、自治体、地元住民と商店街の負担、犠牲と巨大な浪費だけが残ることになりかねないことであります。 法案により大規模公共事業を進めることは、資金力の乏しい中小小売業者や地元住民、地方自治体などに新たな負担をもたらして、人影まばらな鉄とコンクリートの町、施設だけが残るということにもなりかねません。これは、現に全国各地で起きている現実なのであります。 最後に、我が党は、昨日の委員会で提案理由説明したように、大店法改正案を提出しています。その慎重審議と採決を要求してきました。大店法改正案は大店立地法案の対案であり、当然採決に付されるべきものであります。このことを強く指摘して、討論を終わります。(拍手)
○斉藤委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○斉藤委員長 これより採決に入ります。 まず、中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○斉藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、岸田文雄君外四名から、自由民主党、民主党、平和・改革、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。松本龍君。
○松本(龍)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、中心市街地が「街の顔」として二十一世紀に向けた新しい活力を生み出す基盤となるよう、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 本施策の実施に当たっては、新しい街づくりの理念が実現できるよう、従来の施策の点検と評価の結果を十分に踏まえ、その適確かつ効率的な推進を図ること。 また、その内容については、市町村における柔軟な施策選択を可能とするため今後とも不断の見直しを行うこと。 二 市町村における本施策の一体的・総合的な取組みを推進すべく、関係省庁間の有機的な連携体制の構築を図るとともに、市町村の負担を過重なものとしないため関係省庁の窓口の一元化を図ること。 また、都道府県や市町村の関係部局間の連携や窓口の一元化が円滑に推進されるよう適切な助言等を行うこと。 三 国の基本方針は、中心市街地の空洞化の懸念を抱え、本法の趣旨を踏まえて活性化のための先進的・総合的な取組みを行おうとする市町村を幅広く本法の対象とし、それらが十分な支援を受けられるよう定めること。 四 市町村の基本計画は、自らのイニシアティブの下、地域の特性と創造性が最大限に発揮されることが重要であり、政府の事業支援や指導・助言等を通じた関与は必要最小限にとどめること。 五 認定構想推進事業者、いわゆるタウンマネージメント機関による中小小売商業高度化事業や中心市街地整備推進機構による市街地の整備改善のための事業が市町村の基本計画の下で一体となって行われるよう指導するとともに、街づくりの一層円滑な推進に向けて不断にその運用体制の点検を行うこと。 また、街づくりの推進は、企画力や指導力に優れた人材の育成・確保が不可欠であり、地域の人材育成のための十分な支援措置を講ずること。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○斉藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 —————————————
○斉藤委員長 次に、大規模小売店舗立地法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○斉藤委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、岸田文雄君外四名から、自由民主党、民主党、平和・改革、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。太田昭宏君。
○太田(昭)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 大規模小売店舗立地法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法が、大規模小売店舗の立地と地域社会との調和を促進するための新しい枠組みとして、諸外国における対応を踏まえつつ、時代の潮流の変化に適確に対応すべく、その施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 指針の策定に当たっては、審議会等の開催等を通じて、広く関係者の意見を聴取し、地方自治体の運用が今般の制度改正の趣旨に則して円滑かつ適正に行われるようナショナル・スタンダードとして明確かつ具体的なものとすること。その内容については、本法が広く生活環境の保持、住民利便の確保を目的とすることにかんがみ、欧米諸国同様、一定の街づくりの重要性にも留意するとともに、地方自治体が個別事案への対応を行うに当たっては、地域の実情を柔軟に反映できるよう、配慮すること。 また、届出事項を定める省令においては、指針に照らして必要十分な事項を盛り込むこと。 二 地方自治体においては、本法の趣旨に基づき、地域住民、諸団体を始めとした関係者の意見が適正に伝わるよう検討会議の設置など住民参加の途を十分確保するとともに、影響把握に係る情報については住民にわかりやすく十分に開示する等により、定められた期間内に、透明かつ公平な手続の下に十分な審議を尽すよう指導すること。 三 本法運用に当たっては、地方公共団体関係部局が相互に協力して十分な連絡・調整を行うとともに、出店に伴う生活環境上の影響が広範囲にわたる場合には、都道府県等が広く関係者の意見を踏まえて適切に対応するよう指導すること。また、出店後の周辺環境について所要のフォローを行い、出店者の側に起因する事情により法律の趣旨に照らして問題が発生した場合には、その誠意ある対応を指導すること。 四 都道府県による「勧告」、「公表」制度については、その目的が十二分に担保される的確な運用を行うよう指導するとともに、その運用状況について常時把握すること。 五 本法第十三条の「地域的な需給状況を勘案することなく」との文言は、本法がWTOの諸規定に適合するものであることを明確にしたものであることを踏まえ、改正都市計画法等を活用して諸外国でも行われている中心市街地活性化等のための郊外開発の規制等は行われ得ることを明らかにし、この旨を周知徹底すること。 六 本法が施行されるまでの間「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」の適正な運用に引き続き努めるとともに、本法の趣旨・内容について関係者に十分に周知徹底することにより、本法の適確かつ円滑な施行に万全を期すること。 七 本法、改正都市計画法、中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律の制定の趣旨を十分に踏まえた「街づくり」、「住民の購買機会の確保」が促進されるよう、関係省庁は相互に連携して、地方自治体が地域経済、社会の健全な発展と地域住民の利便の増進のための必要な独自の振興策を講ずることを積極的に支援すること。また、中小小売商業者が、地域経済、社会の中核としての重要な役割を果たしていけるよう、今後とも活性化のための諸施策の充実に努めること。 八 本法がその趣旨に則って適切に運用されるよう、その運用状況について十分注視し、必要に応じて適切な措置を講ずること。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○斉藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○斉藤委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいま議決いたしました両案に対するそれぞれの附帯決議に関し、堀内通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。堀内通商産業大臣。
○堀内国務大臣 ただいま御決議のありました両法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、両法案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○斉藤委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○斉藤委員長 次回は、来る十二日火曜日、午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十八分散会