行政改革に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 263 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1998/04/21
会議録
○高鳥委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中央省庁等改革基本法案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁藤原作弥君及び同理事鴨志田孝之君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○高鳥委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中慶秋君。
○田中(慶)委員 私は、民主党の立場で、今回議題となっております中央省庁等の改革基本法案の基本姿勢についてお伺いをしたいと思います。 まず、総理にお伺いしたいわけですが、この行革の真のねらい、二十一世紀を見据えて、有効かつ効率的な国家運営の組織体制を確立し、さらに国民の期待にこたえる、すなわち小さな政府、国民の負担を軽減する政府をつくり得るものと考えるわけであります。 日本の総人口はもうピークを迎えておるわけであります。人口構成も大きく変わってまいりました。社会の仕組みも変えなければいけないと思っております。行政改革の積極的な進め、これが社会の変革に合わせた考え方ではないかと思います。 特に我が国の少子傾向、十六年連続これは減少傾向であります。ある…はまた高齢化が進んでいるわけであります。勤労人口ともいうべき生産年齢人口は、昨年だげでも十万入減少されているわけであります。この人口減少は大幅にこれから進むであろう、こんな形で、この人口減少は戦後初めてである、こんなことを言われているわけであります。 このように勤労人口が減少すれば税収も大きく影響をされます。結果として税収が減少すれば増税か行革かという、こんな議論をするわけでありますけれども、これ以上税負担をすることは国民は望んでおりません。結果として行政改革を行うべきである、こんな答えで、今回の行革に対する基本的な考え方が出ていると思います。 この行革についても、五年あるいは十年という、こんな形でそれぞれ目標を掲げられておりますけれども、しかし、今の少子・高齢化のスピードは、日本の現状を考えたときに、もっと速いものがあるわけであります。人口の少子・高齢化のスピードとこの行革というものは、ある面ではリンクをして行わなければいけないだろう、こんなふうに考えているわけですけれども、総理の考え方をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 今、議員から、少子・高齢社会というものと行政改革を重ね合わせて考えるべきという御指摘をいただきました。 私は、戦後五十年という歴史の中で、まさに今指摘をされました急速な少子・高齢化の進展あるいは財政赤字の深刻化など、経済社会が激変している。そうした中で、縦割りの弊害あるいは行政の肥大化、硬直化といったことが我が国の行政システムの当面する課題である。そしてこれを解決しなければ、本当に、二十一世紀、国民の負託にこたえる行政運営ができないのではないか。そのような思いから、今回の行政改革についての取り組みをスタートさせました。その意味では、私は議員が指摘をされましたポイントは極めて重要な問題意識の一つだと思います。 そしてまさに、議員は小さいという言葉を使われました。私は簡素で効率的なということを目指す政府の姿としてよく使いますけれども、いずれにしても、内外のさまざまな課題に機動的に対応できるような、そうした新たな行政システムに転換させていくためには、それほど大きな時間があるとは私も思いません。それだけに、速やかなこの法案の成立と引き続いて作業に取り組んでいける、そうした時間というものについても御意見をいただきたいと願っております。 殊に、私は、自分自身が高齢社会の到来というものに対して警鐘を鳴らしながら、出生率がここまで急速に低下してくるということを実は予測しておりませんでした。この点において私自身が従来考えておりましたことにも、この少子化の進行というものの中で修正を加えなければならない点も多々排出しております。それだけに、私は議員の問題意識に対して敬意を表します。
○田中(慶)委員 厚生大臣にお伺いしたいわけでありますけれども、今日の少子・高齢化への取り組み、特にこの高齢化が急速に進展する、少子化が大変な中で、社会的な資本や仕組みというものが当然変わってきていると思います。 例えば年金にしても医療にしても一当初の計画は世帯当たり二人というものが、一・四三に下がり、あるいは高齢化のスピードが加速をされている。諸外国に比較しますと、日本のスピードは物すごく速い。しかし、このスピードと合わせて、政治、行政に与える影響というものは真剣に取り組んでいかなければいけない問題であろう、こんなふうに思っているわけでありますが、この辺のスピードを、福祉や医療の面から見ても厚生大臣としてどのように考えられているのか。 私がなぜこういうことを聞くかというと、これからのこの中央省庁の再編についても、基本的にこの発想を原点として、今までの社会のあり方、福祉国家のあり方等々を考えたときに、この辺に基本を置いて考えていかなければいけないのではないかな、こんなふうに考えておりますので、厚生大臣、この考え方についてお伺いをしておきたいと思います。
○小泉国務大臣 昨年の統計で、六十五歳以上の人口が初めて十四歳以下の人口を上回ったという、これは、日本において高齢・少子社会を典型的にあらわす一つの統計数字だと思っております。 そういう中で、高齢者tそして若い世代がどのように支え合ってこれからの日本を築いていくかということを考えますと、少子化の影響はいろいろな政策全般に及んでくるのではないか。年金にとってもそうであります。また、医療についてもそうであります。介護の問題につきましても、むしろ、自分たちは介護なんか世話にならないという若い世代においても、今から介護問題を真剣に考えてもらわなければならない時代に来ていると思います。 そして、今まで、女性の仕事は家事、育児だというのは、我々の親の世代はそういう考えでいました。また、私の子供の時代もそれが普通に考えられておりました。今や全く、女性も家事、育児はしますけれども、男性もともに家事、育児をしようという考えに変わってきている。これだけでも大きな時代の変化ではないかと思っております。 そういう中で、労働省と厚生省が今後統合していく。これも、雇用政策と社会福祉政策を一緒に考える。少子化が進みますと、必然的に、六十歳以上の方にも仕事なり社会参加を積極的にしていただくというのは、福祉面だけでなく、雇用政策の面からも考えていかなければならないのじゃないか。私自身、保育問題一つ考えるにしても、今までは仕事を持っている方が保育所にお子さんを預ける、最近は学童保育という面も出ておりますし、いろいろな面において変化が出てきている。 そういう少子化の問題、高齢化の問題を両面からとらえて、いろいろな政策に反映していかなければならないというふうに考えております。
○田中(慶)委員 すなわち、この中央省庁の統廃合というのは、ある面では発想の転換を求められている、このように思うのです。 そこで、例えば、政府が考えている、官から民、国から地方へという、これはかねてから非常に議論をされてきたことであろう、こんなふうに思っているわけであります。 例えば、地方の時代と言われて、神奈川県の知事が昭和五十年に地方の時代という、地方分権を提唱されました。あれから二十五年たっているわけでありますけれども、この地方の時代というものはいまだに定着をされていない、これが現実であろうと思います。そういう点で、神奈川県知事が提唱されているように地方分権、すなわち、この国から地方へというものは、ある面では分権の推進であろう、こんなふうに思うわけです。 そういう中でも、現実に、例えば予算を考えてみても、まだ三割自治と言われるような形の中で、それぞれの地方自治体が三五%の財源、仕事は六五%するという、これが実態であることです。そして、補助金の問題等についても、今までのメニュー方式の補助金、そして、地方の人たちが百万円の補助金をもらうために百五十万円もかかっているようなばかなことが現実にあるわけであります。 こういう問題を含めて、補助金行政もこの観点からすると見直しをして、この国から地方へという発想であるならば、あらゆる公共事業を含めて、地方自治体がユニークな、みずからの発想に基づいてそれぞれ仕事ができる、そのことが、補助金行政の見直しをし、そして交付金、第二交付税みたいな形をとることがある面では分権をより推進するのではないか、こんなふうに考えておりますが、大蔵大臣の考え方をお伺いしたいと思います。
○松永国務大臣 国と地方公共団体との間の税財源の配分の問題についての御指摘だと思いますが、その前に、大事なのは、国と地方との役割分担、これをしっかり踏まえることが一つ。 それともう一つは、我が国は狭い国土ではありますけれども、地方の方は、どんな税制にしても実は税収が非常に少ない。しかし、東京を初め大都市等はやはり税収が多い。そこの調整をどうするかという問題が一つあるわけでございます。 それともう一つは、国が地方の財政力いかんにかかわらずどうしても推進しなければならぬという事業もあります。そういう事業については、補助金を交付して、そしてやってもらわなければならぬという分野も実はあるわけであります。 そうしたもろもろの点を勘案しながら、できる限り国と地方との役割分担、地方でやるべきことは地方でやってもらう、同時にまた、一々国の方に大陳情団を派遣しなければ補助金が来ないなどというおかしなことは速やかにやめてもらうという形で対応していくべき事柄であろう、こういうふうに私は思います。
○田中(慶)委員 総理にお伺いしますが、少なくても、今の国から地方へという発想、財政の仕組みも変えていかなければいけない。今のように、その役割分担もありますでしょう。しかし、具体的にそういうものが明確に、一府十二省を初めとする総理のこの考え方を評価しても、現実に今のような形で、地方の時代を提唱されて二十五年たって遅々として進まないのが現状です。 こういう実態を含めて、まず魂から始めよじゃないけれども、すぐ実行に移すべきものは移してしかるべきじゃないか。これは、総理のリーダーシップの問題が書かれておりますけれども、リーダーシップとして、そのことが今すぐできること、将来にわたってやるべきこと、こんなことを区分けしてやることが必要ではないかと思いますが、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 たびたび御答弁を申し上げておる中身と重なりますけれども、今政府は全力を挙げて地方分権推進計画を策定中であります。今国会終了までのできるだけ早い時期にということで作業を急がせておりますが、こうした問題、従来それほど大がかりなもので取り組んでこなかっただけに、なかなか作業が完結をいたしておりません点はおわびをいたしますが、今鋭意これを進めております。 この中には、議員既に御承知のことですけれども、地方分権推進計画の中で第一次から第四次の勧告をされましたものが最大限盛り込まれてまいります。この中には、よくそれだけのように言われるので困るのですが、機関委任事務の廃止というものに伴う事務の再配分、これは国が直轄すべきものが二十ということと同時に、地方に移すんじゃなくてそういう事業そのものをやめちゃうというものも、たしか十一だったかありました、これ全体を整理しますが、この中には実は地方財源の問題とかいろいろなものが含まれております。 まず、私はやはり、今の議員の御指摘に対しましても、この地方分権推進計画をできるだけ早くお目にかけ、そしてこの中から出てくる問題点を今度は次の段階として立法化し、御審議を願う、そのような手順の中で今の御指摘にこたえていきたいと思います。
○田中(慶)委員 いずれにしても、総理そのものの発言やあるいは中央省庁の問題一つとっても、リーダーシップということをみずからここに内閣の機能の充実等々を含めて言われているわけであります。 例えば、チャンネルを若干変えて申し上げるならば、昨今の景気の問題一つとっても、この景気関係について申し上げるならば、大変厳しい環境にある状態は総理も御承知のとおりであると思います。しかし、この一連の予算委員会での総理の見解は、本予算については四月の八日の参議院の成立まで非常に、この編成に当たって、みずからがこれは正しい予算である、そして財政出動等々についても、景気回復のためにいろいろな形で要望されたにもかかわらず財政出動はしない等々の問題を含めて、財革法の見直しについても、四月の八日まではなかなか明確な態度をとっていなかったわけであります。 しかし、八日の予算の成立後、十六兆円の問題や、あるいは今日に至って財政出動の問題等々、さらにはまた財革法の見直し等々の問題について、このように総理が、現実に合うような形になったかどうかは別にしても、四月の八日と今日に至って変わってきている、こういうことも明らかであります。 そしてまた、総理と例えば昨年の予算委員会で、私はこの席上において公務員倫理法の問題で議論をさせていただきました。当時の官僚の不祥事等々を含めて、公務員倫理法を早急に制定すべきではないか、こういうことを申し上げました。しかし、総理はそのときに、公務員倫理規程があるから必要はないんだ、こういうような発言をされたわけであります。 しかし、今日ではこの公務員倫理法が、政府及び与党を含めて、今報道されている中では議論をされ法制化をしようとしている、こういう姿を見ている。これは、確かに行政はそれぞれの事態に応じて変化をすることが可能であろうと思いますが、私は、ある面で総理のリーダーシップというものに、その辺を含めて、この行政改革においても若干の不安材料を持っているわけであります。 そういうことを含めて、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 公務員倫理法については、これは改めて私は委員にもおわびをいたします。 私は、倫理規程をつくり、それぞれの省庁はそれに伴ってきちんとしたルールをつくれば、当然ながら公務員の諸君はそれを守ってくれるということを信じておりましたし、期待をいたしておりました。(発言する者あり)そういう御意見もあるでしょう。しかし私は、人をまず疑ってかかるより、倫理規程をつくってそれを守られることの方が当然だと思っていたのです。 残念ながら、それが守られないということが明らかになりました。そして本院においてもおわびをし、私は、今政府としても公務員倫理法の論議を与党の御意見もあわせながら進めている状況にありまして、人間の善意というものを信じたことが悪いという不正規発言にもおわびを申し上げます。
○田中(慶)委員 私はあの際も、確かにすべてが悪ということで申し上げたのではなくして、やはり今のような次から次と出るような不祥事について、倫理法を一日も早くすることが不祥事を未然に防止することにつながるであろう、こんなことを申し上げておったわけであります。しかし、その後も次々と不祥事が出てまいりました。こういうことを考えてまいりますと、政治というのはある面では先見性を持って物事に対処していかなければいけないのであろう、こんなふうに思っております。 例えば今回の予算の問題等のおくれも、今の状態を考えても、総理も御承知のように、昨年の倒産が一万七千件であります。負債総額が十四兆円であります。このことは、民間経営自体に対して非常に厳しい環境だけではなくして、失業率も三・六%、二百四十六万人という、こんな深刻な状態であります。戦後最悪と言われている状態を迎えているわけであります。 しかし、そういう中で、現在の民間金融機関の貸し渋りあるいは自己資本率の重視、こんなことから金融の問題で、貸し渋りによって倒産する、こういうことが非常に多かった。そして、政府系金融機関はその対応としていろいろなことを手当てをしましたけれども、現実にはその政府系金融機関も、担保や売り上げあるいは返済の見通し、民間企業と全く同じような発想でこれに対応しているわけであります。 それならば政府系金融機関は必要ないんじゃないのですか一特殊法人として政府系金融機関は現実にあるわけであります。ですから私は、行政改革も、この特殊法人、例えば民間企業と同じことをやっているのならば、もう既に幾つもある政府系金融機関を統廃合するとか、一本にするとか、ゼロにするとか、こういう発想でやった方がよろしいんだろうと思います。 例えば住宅資金においても、政府系金融機関の方は五%、六%、今から三年前、四年前に借りている。しかし今、金利の見直しをお願いしても、それはできません。ところが、民間金融機関は、むしろ現況に合ったような形の中で金利の見直しを行っているわけであります。 国の方が貸し渋りを助長するような形で、政府系金融機関が今のような、民間の人たちは善意にまじめに返済して、そして次を借りようとすると、担保がない。当たり前ですよ、地価が半分も下がっちゃっているんですから。そして貸し渋りを、民間と同じようなことをやっている。住宅資金においても、今のように金利の見直しをしてもらおうとすると、現実には行っていない。これでは何のための政府系金融機関なのか。 私は、行政改革の中で特殊法人や外郭団体の見直しをまず今国が行う、この総理が行う中央省庁の再編成をすることも必要であろうと思いますが、外堀の特殊法人、外郭団体の見直し、このことをしなければいけないんじゃないかと思います。 まず、大蔵大臣に、今の政府系金融機関の問題、そして貸し渋り、そして今のような金利の問題等々を含めてどのように考えられているのか。さらには小里総務庁長官に、今のような特殊法人、外郭団体に対する考え方をどのように考えているのか、お伺いをしたいと思います。
○松永国務大臣 政府系金融機関は今問題になっておる貸し渋り対策についてどういう行動をしてきたのかという点でございますが、御存じのとおり、民間金融機関の方が、金融システムについての不安感等が走ったことの影響もあって、いわゆる貸し渋りに走った。それに対応するために政府の方では、十年度分も含めて総額二十五兆の資金を用意して、そして貸し渋り対応について最大限の努力をしてもらいたい、こうやってきたわけであります。 その結果、年末についていえば、休日返上して利用者に対する対応をしてきた。そしてまた、貸出実績を見ましても、去年の十二月からことしの三月末までの間に、金額にして四兆一千八十九億、件数で二十一万八千件、金額では前の年に比べて一五・三%増、件数では一九・七%の増、こういったことで、懸命な努力をしてきたということはお認め願いたいというふうに思うわけであります。 なお、政府系金融機関の合理化等の問題でございますが、これは、昨年九月の閣議決定に基づきまして、日本開発銀行と北海道東北開発公庫を廃止して新たに新しい銀行を設立する、日本輸出入銀行と海外経済協力基金を統合する、国民金融公庫と環衛金融公庫の統合をする、こういったことで、政府系金融機関の見直し、統合に向けて鋭意努力をしておるところでございます。
○小里国務大臣 特殊法人は、御案内のとおり、さまざまなものがございます。共通の運営原則がなく、また事業運営の目的あるいは実態等、あるいはまた非効率性等、きちんとその説明がなされていない。いわゆる経営内容の不透明性、先ほどお話しのとおりでありまして、私どもはそのようなことを十分留意しながら、まず、特殊法人については、統廃合、民営化など全般的な見直しを徹底的にお話しのとおり進める必要がある、さように判断をいたしております。 昨年の十二月二十六日の閣議におきましても、「特殊法人等の整理合理化について」等に基づいて、特殊法人の整理合理化を積極的に、今までの経過を再確認しながら進めてまいらなければならない、さようなことなども行っておるところでございます。
○田中(慶)委員 大蔵大臣、確かに財政の手当てはされたと思いますけれども、現実に今のような一万七千件を上回る、十二兆円の負債を出しているような実態というもの、その原因は何かというと貸し渋りなのですよ、七割が。 そして、今のような状態を含めて、この政府系金融機関も民間と同じようなことをやっている。いろいろなことを手当てしたかもわからないけれども、現場に行ってごらんなさい。国金であろうとどこであろうと、担保がないからだめだ。当たり前でしょう、先ほど申し上げたように。土地が、半値八掛けと言われるように下がっているのですよ。担保があるわけないでしょう。そして、現実に金は貸さない。政府系金融機関も民間と同じなのですよ。 いま少し大蔵大臣として、余り頂点ではなくして現場のそういうところをみずからリサーチをされた方がいいと思う。そうすると、具体的な貸し渋りや、今のような、既に十四兆円、三・六%の失業率、二百四十六万人、こういうことなんですよ。戦後最悪なのですから、そのことに対処しなければいけない、私はそう申し上げているのですよ。 行政改革はやはりそういうことを念頭に置きながらやらないと、笛は吹けども現場が踊らなければ何にもならないのですよ。もう一度、大蔵大臣、答弁願いたい。
○松永国務大臣 私はことしの一月末まではこういう席でありませんでしたから、したがいまして、しょっちゅう地元の中小企業者と接触をしておりました。去年の秋からことしの一月の中ごろまでにかけて数件、私自身、地域の人から相談を受けました。それは全部、中小企業金融公庫または商工中金に行きなさいというふうに指示をいたしました。 去年の暮れから、自民党及び政府の方針で、政府系金融機関は窓口の応対だけでしてはだめよ、どんな相談事であっても必ず上の方まで上げて相談に応じ、最終決定は支店長がやりなさい、こういうふうにして親切な対応をするように指示をし、それは私は実行されていると思います。 私が相談を受けた件は、中小公庫も商工中金もそれぞれ親切に対応して経営指導までして、そしてその上で、要望額ではありませんでしたけれどもある程度の資金の手当てをしてくれて、その企業は何とかやっているという状況でありますが、こういう地位になりますというと、ほとんど民間人と会う機会が、どういうわけか浦島太郎みたいになってしまっている面も実はないわけではないのです。 しかしながら、委員御指摘のように、大変厳しい状況であるということは承知いたしておりますので、今後とも、中小企業あるいは中堅企業に対して、資金需要に政府系金融機関は適切に対応するように指導もし、あるいは指示もして、努力をしていきたい、こう考えております。
○田中(慶)委員 現場の対応は非常にいいけれども、結果として貸し渋りを行っている、これが現状ですから、やはり本当にそういう問題を含めて大変なことなんです。 私は、次から申し上げますけれども、この一府十二省という問題、国から地方、あるいはまた官から民、そういうものの内容が明確でないと思うのです。ですから、私はむしろ、それより具体的にこの行政改革をやる第一弾として、特殊法人、外郭団体の見直し、私はサンセット方式と申し上げておりますが、先ほど本も差し上げておりますけれども、まずスクラップ・アンド・ビルド、この精神を持って、ゼロベース、特殊法人はゼロにする、どうしても必要なものは再度そこでつくり上げていく、こんなことをしなければ今の行政改革は遅々として進まないと思います。 なぜならば、この特殊法人のことしの予算だけでもおよそ一兆二千億。そして、その配分は、いいですか、その特殊法人にOBが何人いるかによって配分の額が決まっている、こういうように見受けられる部分がたくさんある。そして、OBを含めて現在この外郭団体には五十二万人いらっしゃるわけですから、そのことはこれから行政改革に取り組むに当たって大きなネックになっていくと思います、はっきり申し上げて。 ですから、まず外堀からそのことを埋めていかない限り、総理が決断を持って今回の中央省庁の見直し等についてされておりますけれども、私は、物事には手順がある、こんなふうに思っております。総理のこのやり方も一つの方法でしょう。 しかし、むしろ世の中の常識として、それぞれの障害になるものからある面では整理をしていかなければいけない。その一つに特殊法人、外郭団体。見てください、道路公団。いい悪いは別にして、毎年補給金を出しているのです。公団の本丸は赤字であって、その下はみんな黒字じゃないですか。こんな経営を現実に行われている。次々とそういうものが、今の九十二、もう九十二は少なくなりましたけれども、八十七ですかの特殊法人の中ではそういうことが現にまだ行われている。 このことをどう考えられているのか、総理あるいは総務庁長官にお伺いしたいと思います。
○小里国務大臣 お話しのとおり、特殊法人、ここに一覧表を持っておりますが、もう大変な数でございます。中でも、八年の四月でございましたか、九十二ありました特殊法人、皆様方の協力をいただきまして、これが整理統合を進めてまいりました。お話にもありましたように、閣議決定を終えたものを入れますと、近々七十一から七十四程度に縮減はされてまいります。 しかしながら、それでも、業務の実態あるいはまた社会的なこれが経済効果等を考えますときに、これを徹底的に縮減合理化をする必要があります。お話しのような一つの既定の方針も必要でありましょうし、私どもの合理化のための既定計画もこれを断固進めなければなりませんが、同時に、今次の改革におきまして独立行政法人なる制度も創設をいただく段取りでございますから、これらを決定いただきましたときには、それらの役割なども十分期待しながら、徹底的にこれが縮減合理化を図るべきである、さように重く認識をいたしております。
○田中(慶)委員 いずれにしても、今のこの特殊法人の問題を、完全民営化をするという基本方針、あるいはサンセット方式で廃止をする問題、どうしても国の政策として残しておかなければいけない問題等々に整理をして、私自身は、自分勝手にこの分析をしながら、そういうことを一冊の本にまとめてみたわけです。私は、少なくても、行革のあるいは中央省庁の大きな推進をする意味では、こちらが先決でないか、優先順位をつけるならばそのことが先じゃないかな、こんなふうに考えているわけであります。総理の見解をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 いわゆる土光臨調と言われました第二次臨調以来、公庫、公団、事業団等、いわゆる特殊法人というものにつきましては、そのときそのときに応じて随分見直しはされてきました。しかし、今議員からも御指摘がありましたように、十年の四月現在で八十四機関。その中には、例えば国金と環衛公庫のように既に統合が決まっているものもありますけれども、これだけのものがあることは御指摘のとおり事実です。 そして、今ここに持っております、これは行革会議で配付をした特殊法人の整理合理化の方向についての検討資料でありますけれども、この中でも、廃止するもの、それから国の関与の必要性が失われる、あるいは低下したということから、民間主体としての形態に移行して、民営化、民間法人化を考えるべきもの。そして特別な法人としてやはり存続させていかなきゃならない、これは、公的な主体としての業務の必要性があって、業務の性質に即して特有の形態をとる必要があるものについて、特別の法人として残すが、その場合にも、その業務を目的の範囲内、必要最小限のものに限定すべきという方向。さらにこれは、この基本法をお認めいただきました後のことになりますけれども、基本法をお認めいただくことによって独立行政法人という新たな姿、議員の御本の中にも、めくっていきますとその部分に触れた部分が、これはエージェンシーという言葉の中で出ておりました。業務の性質などによっては、まさにその独立行政法人という形態に移すものがあってもよいのではないか、そのような選択肢を提起いたしました。 もう既に議員も触れられましたけれども、特殊法人が行っている業務、これは実は多種多様なものが混在しています。ですから、何か一つの決まったタイプでこれという形で押しつけて改革は進まないと思います。 ですから、今申し上げましたように、廃止するもの、あるいは民営化、民間法人化するもの、特別の法人としてやはり存続を必要とするもの、そして、独立行政法人というものが国会で認めていただいたなら、その後、独立行政法人としての方向に動くべきもの。特殊法人というのはそういう方向でこれからも整理、検討を進めていくべきものだと私は思います。
○田中(慶)委員 私は、たまたまこれを一年かかって調査をしたときにいろいろな経験をしました。九十二の特殊法人の責任者の皆さん方に全部お会いしました。みんな必要性を求めてまいりました。皆さんが全部そういうふうに言う。いたずら電話も入ったり、いろいろな、脅迫めいたこともされました。そのぐらい一つのものをやるときには大変なことがあるわけでありますから、今回のこの新たな省庁の再編成の問題も、私は大変な覚悟をしてやらなければいけない問題だろうと思う。 そこで、お伺いしたいわけでありますけれども、この省庁再編成の問題を含めて、少なくても先ほど申し上げたように、高齢化社会、少子化時代、そして勤労人口が減る。現状の生活を営むならば税金をふやすか行政改革をするか、こういう形になってきたわけであります。結果として行革であります。ただ、省庁の数合わせだけでは行革じゃない、私はこんなふうに思っております。 そこで、こうしてみますと、十年間に一割の公務員を削減する、一割の削減で行革と言えるのでしょうか。例えば大阪の知事は、ことし、財政が厳しいからということで新規採用をゼロにする、このぐらい思い切った考え方が必要であろうと思う。 そこでお伺いしたいのですが、例えば通年で新規採用を毎年どのぐらいされているのか、退職、自己退職を含め、どのぐらいいらっしゃるのか、まずその辺をお伺いしたいと思います。
○坂野(泰)政府委員 恐縮でございますが、突然のお尋ねで、ただいまデータの持ち合わせがございません。
○田中(慶)委員 突然じゃありませんよ。きのう私は、レクチャーのときに、新規採用がどのぐらいいるのか、退職がどのぐらいいるのか、申し上げているわけです。 例えば大阪の例は、財政が厳しいからゼロにした、こういうことでしょう。ですから、この十年で一〇%なんて生ぬるい、はっきり申し上げて。民間企業がこれだけリストラして、税金を納めているんですよ。そのときに――例えば松下幸之助さんはこんなことを前に言われました。二割原価を低減する、議論をしましたけれども、なかなかできなかった。しかし、五割原価を低減しろ。いろんな角度で発想の転換をして、五割の原価低減ができたと言われた、現実に。そして今日の松下の隆盛があると言われているわけです。 今一〇%の削減の手法も明確にしていない。そして、私がなぜ新規採用を聞いたか。例えば、今の実態は、新規採用を退職者の半分だけ採用していけば五年で一割になるんですよ、十年かからなくても。十年かけてやると言ったらやらないということなんですよ。私はそういうことで申し上げているわけですから。
○小里国務大臣 一〇%削減問題のお話でございますが、まず、先生にも御認識いただいておりまするように、一〇%以上という一つの基本を私どもは置いております。しかも、その程度であっても生ぬるいんじゃないかという御指摘でございますが、まさにそのとおりであると私は思っております。 今次は中央省庁再編の一つの基本法的なものでございまして、御承知のとおりでございますが、この基本法を確定いただきました後、各省庁にわたりまする、いわゆる新しい国の組織あるいは事務事業の形態はいかにあるべきか、その辺を徹底的に精査し、そして各省庁の再編の作業が進んでまいります。この中身を絞り込んでいく作業を私どもは注目をしながら、そこでおのずから、先ほど申し上げました一〇%以上という数値は積極的に前の方に進捗するべきものであると確信をいたしておるわけです。また、心得ております。
○田中(慶)委員 そんな抽象的なことを聞いているのじゃないのですよ、はっきり申し上げて。きのう、あなた、それを言っていたでしょう、新規の問題を含めながら。そうじゃない。民間企業がどれだけ、どういう手法でやっているか。生首を切れと言っているのじゃないのですよ、はっきり申し上げて。今の新規採用を半分にしていけば、少なくてもそういう問題は五年で解決するのじゃないですかと申し上げているのですよ。 そういう問題を含めて発想を改めて考えていかなければ、今のような考え方でいたのでは一割もできませんよ、中途半端で。先ほど申し上げたように、一割するためには三割も四割もいろいろなことを考えてやっていかないとできないのですよ。
○橋本内閣総理大臣 私は、今議員の御指摘を全然否定するものじゃありません。そして、今総務庁の人事局がおらないようでありますから、正確な数字を僕は覚えていないのですが、既にⅠ種の採用数を昨年から減らし始めております。そして、これを低減させていくことによって、少なくとも、いわゆるキャリアと言われる諸君の数を一定年月の間に削減をする方式は既にとり始めました。 そして今、御承知のように総定員法があります。そして、当然ながら、新しい体制に移行するまでの間でありましても、この総定員法のルールに従いまして新規の増員を抑制していく、これはⅠ種で今申し上げたとおり既にスタートをしています。 そして、削減の上積みによって純減を確保していくことは、これは当然のことでありますけれども、新しい体制に移行する時点におきまして総定員法を改正して、新たな公社や独立行政法人への移行による総定員法の枠組み自体の変化を視野に入れて、その上で定員総数、そして定員管理の新たな枠組みをつくりたい、そしてそこから大幅な定員の削減及び数の縮減というものについての道筋をつけていきたいわけであります。 そして、そこから、言いかえれば独立行政法人あるいは新たな公社という姿で国家公務員の総定員から抜けていく。しかし、これは雇用としては当然ながら将来も続いていきます、違った姿の中で。国家公務員総定員法の枠の中ではありません。そして、そこで縮減されたベースから新たな定員管理はスタートをし、そして新たな定員削減計画がスタートするわけであります。そこにおいて少なくとも一〇%の削減を目指すというのが今のルールでありまして、今長官からも申し上げていたことでありまして、今の発射台をベースにして、言いかえれば今の公務員数をベースにして一〇%を減らすのだと申し上げているのではありませんということをぜひ御理解をいただかなければなりません。 その部分において、既に独立行政法人あるいは公社というものに移行します、どれだけの方が移行されるか、今確かに明確ではありません。ですから、不確定の要素はここにございます。しかし、その数というものは総定員という考え方からいきますならば外れていくわけですから、今から相当減少した数字が母数になる、その上で一〇%の削減というものは相当重いものであるということはぜひ御理解をいただきたいと思います。
○田中(慶)委員 総理が言われていることもよく理解できますけれども、そんなことであっては、申しわけないけれども一〇%の削減もできないと思います。少なくても大きな数字目標を明確にする、積み上げを含めて数字目標を明確にする、そういうことを含めてやっていかなければいけないであろうし、あるいはまた、具体的に十年というこの時間帯、日本の今の十年一昔は五年一昔になったのですよ。サイクルがすごく速いのです。隣の中国ですらも、行革をして小さな政府をつくろうということで、二分の一とか三分の一とかという形で公務員を減らそうとしているわけです。 ですから、この中央から地方へ、こういう発想、官から民へ、じゃ具体的に、こういうものを全部これだけやるからこれだけの人員になりますよ、こういうことが明確にされない限り一府十二省を初めとするこの考え方は、私は最終的に実行が難しいんじゃないかと思っております。正しいと思いますよ、この考え方そのものは。しかし手法がない、はっきり申し上げて。
○小里国務大臣 議員が御指摘いただきますことも、あるいはまた削減のための具体的な手だてについても私は全く同じだ、同じ立場に立っているなという感じを受けます。 ただ、では一〇%以上のその成果を期するために、具体的に今日計画書がないじゃないか、ここを先生今おっしゃるところでございますが、私どもはその点は、先ほど申し上げましたように、各省庁の再編成作業が始まります、その編成作業の削減に関する基本はこれこれですということをいろいろ申し上げております。例えば規制の緩和もあり、あるいは地方分権もあり、あるいは官から民へもありますよ。それを、もう既に計画を実施中のものもあります。 先ほど総理の方から申し上げましたように、大分具体的に進んでおるものもありますし、これからまた切り込まなければならない大変膨大なる検討題材というものがあるわけでございます。したがいまして、もっとはっきり申し上げますと、それらの削減をするための具体的な手続を、制度をぐんぐん進めることと同時に、その削減は具体的に数値が出てまいります、さように申し上げておるわけでございます。 それから、もう一つ御理解いただきたいことは……(田中(慶)委員「いや、いいです」と呼ぶ)よろしいですか。
○田中(慶)委員 もうあなたのを聞いておるといら立ってくるわけですわ。丁寧に説明していただくのも結構なんですが、お互いにこのことはわかって質問してやっているわけですから、むしろあなたにもつと積極的にしてほしいという意味で言っているわけですよ。あなたの、そういう何か弁解じみているようなことばかり聞いていたのでは何にもならない。やはりもっと積極的に、少なくても行革というもの、こういうものをお互いに日本の将来へ向けてやっていかなければいけないわけですから。 例えばきょうの新聞でも、この行革とはまた違いますけれども、「戦後最大級の難局」という形で、今の経済問題について問われているわけです。総理は六つの改革と言っておりますけれども、「経済危機七つの提言」ということを言われて、財政赤字の削減目標の繰り延べをせよとか、あるいはまた恒久的な減税をしろとか、あるいは情報通信の社会資本の整備をしろとか、こういう問題が具体的にこのきょうの新聞でも、これは景気問題ですが、出ています。 総理は、この本年度の予算はいい、そして財政出動はしない、しかし結果として財政出動する、税金もそう、ころころ変わってきている。こういう問題も含めながら、今回のこういう総理の真意がわからないとか、顔が見えないとか言われるわけです。 ですから、行革というものは大変厳しいものでありますし、そして省庁を恐らく一府十二省にするにしても、その根拠というものがある面では不明、明確な部分がない、結果としてこうなったということもあるでしょう。ですけれども、そういう一府十二省を打ち出すためにも大変御苦労されていることはわかりますけれども、しかし基本は小さな政府、こういうことをすることが目的であろう、こんなふうに思っているのです。 そして、今のような将来の少子・高齢化、勤労人口が下がる、税収の伸びがない、国家が今の時代の生活や文化やいろいろなことを享受しようとすると、これじゃもう到底無理である。だからこそ今、その数字が見えているのですから、そのことを含めて、十年ぐらいで一〇%なんと言っているのは生ぬるい、こういうことを申し上げているのです。ですから、そういうことを含めてちゃんとしていかないといけないのではないかな、こんなふうに思っております。 例えば、大蔵大臣が御苦労されて今回の先進七カ国蔵相会議等々に行ってこられました。しかし、きょうの各国の新聞でどう書かれているのですか。あなたは一生懸命そういう形で日本のPRをしてきて、こういう財政出動も、しかし株価であろうと円であろうと全然それに反応していない、まして、こういう形で外国の目が厳しい状態になっている、これが現実なのです。 ですから、行政改革というものも、ただ一府十二省、ただ官から民へとか、国から地方へとか、政治のリーダーシップとか、こんなことをペーパーにすることは簡単ですけれども、本当に実行しなければいけない。私は、そのことを本当に実現するために、総理は先般来この景気対策等々を含めて火だるまとなってという、前に言ったこともありますけれども、この行革、中央省庁の再編というものは本当に命をかけてやるぐらいでなければできないのだろうな、こんなふうに見ておりますし、今指摘をされたものも謙虚に、この行政改革をみんなでやろうという立場で、与党も野党もない、私はそういうことであろうと思います。 日本の将来を考えたときに、そういうことを含めてちゃんとしていかなければいけない、こんなふうに思っておりますが、総理の考え方をお伺いしたい。
○橋本内閣総理大臣 私は、今の議員の御質問、一つは激励として受けとめたいと思います。 そして、御信頼がいただけるかどうかにかかわらず、この基本法が成立すれば、既に政府は後戻りが不可能な状態になるわけであります。官僚諸君がもし抵抗をしようとしても、方向は既にこれで決まります。だからこそ私はこの基本法をぜひ通していただきたいというお願いをしてまいりました。 同時に、土光臨調と言われました第二次臨時行政調査会が大変活躍をされましたころに、私は党の行政改革の責任者をしておりました。そして、それからその後の国鉄改革の間に、郷里の私の家にお巡りさんが泊まり込まれるぐらい、当時幼稚園に通う娘がお巡りさんの付き添いかなければ行動できないぐらいの時期を体験してまいりました。議員がこの本をまとめ、特殊法人の問題点を指摘される間において、さまざまな御苦労に遭われたということは、文字どおり私もそうだと思います。ある意味ではもっと、私は運輸大臣でロケットまで撃ち込まれましたから、そういう意味では、恐らく口だけで申し上げるというのにはほど遠い気持ちでここまで参りました。 どうぞ御協力を心からお願いをいたします。
○田中(慶)委員 以上で終わります。
○高鳥委員長 この際、上田清司君から関連質疑の申し出があります。田中君の持ち時間の範囲内においてこれを許します。上田清司君。
○上田(清)委員 おはようございます。御苦労さまです。 日銀の副総裁、また理事の方、また人事院の総裁、お時間をいただきましてありがとうございます。 それで、時間がもったいないと思いますので、参考人でおいでの方から先に質疑をさせていただきますが、先般、TBSの報道で、日銀に裏給与があるのではないかという報道がありまして、いろいろと問題の多い時期が重なっておりますので、大変気になりまして、TBS報道で日銀の裏給与があるということに関して否定をされたような感じでありますけれども、改めて確認したいと思いますが、事実あるのでしょうか。
○藤原参考人 お答えいたします。 私どもでは、予算要求に際して人員を実際以上に多く報告して予算を獲得し、その差額を水増し支給しているという事実はございません。 ただ、委員御指摘のような報道が一部にありましたので、これを機会に、予算全体について、特に人件費に重点を置いて再点検を現在しておりまして、いずれ、近く何らかの形で公表させていた だきたいと思っております。
○上田(清)委員 山口副総裁は、参議院の予算委員会で、誤解されたこと自体を反省するというふうに答弁をしておられましたけれども、なぜ事実に反する報道があって誤解されたことを反省しなきゃいけないのですか。なぜ反省されたのですか。
○藤原参考人 お答えします。 山口副総裁は、誤解されたことを反省するとおっしゃいましたが、少しでもそういう疑念を持たれたということに、日本銀行として、かねがねディスクロージャーには心がけてきたのですけれども、もしかしたらその努力が足りなかったのじゃないかという反省を込めて、そう申し上げたのだと解釈しております。
○上田(清)委員 私は、報道のあった次の朝、大蔵省政府委員室を通じまして資料要求をしてまいりましたけれども、ほとんどと言っていいほどこの間に資料を提出していただけませんでした。 ディスクロージャーを心がけていたということと、言われることと中身が違うなというふうに私は感じますが、この点はいかがですか。
○藤原参考人 委員から御要求のありました事柄をも含めて、人件費全体を今点検しておりまして、御指摘のあった資料につきましても、必要に応じまして何らかの形でできるだけ早い機会に御報告、公表するべく、今作業を進めさせております。
○上田(清)委員 国会議員の事務所で二、三人のスタッフで資料を調べたりするのとわけが違って、六千人からおられる皆様方にあって、毎年度の、例えば個人の給与を明らかにせいと言っているわけじゃありませんから、局長クラスは幾らだとか、課長クラスは幾らだとか、そういう職級における平均給与の算出、そういうものをなぜ出せないのですか。なぜ、一週間以上もかかって、なおかつ今もまだ出されない。 そういう誤解を受けて、あなた方から言わせれば事実に反する報道を受けて、それを明らかにすることが皆さん方の仕事じゃないですか。一日でも早く、極端なことを言えばもう二、三日以内に、こうですよということで私の前へ持ってこられて、ああ、なるほどと片が済むぐらいにした方がいいのじゃないですか。何でそんなに遅くなるのですか、私には理解できません。
○藤原参考人 お答えします。 繰り返しになりますけれども、委員から御請求のあった要望の事項、今おっしゃったことも含めて、目下全般的に人事及び人件費の関係をまとめておりまして、それは可及的速やかに公表するつもりで準備を進めております。
○上田(清)委員 委員長、今お話を聞いておられたと思いますが、例えば各省庁で局長級が幾らだとか、課長級が幾らだとか、そういうのはわかっておりまして、そういうこと自体について不明朗な動きがあるのではないかというようなことを疑われているわけですから、私に言わせると、時間がかかるということは隠ぺい工作でもやっているんじゃないかと言いたくなる、そんな思いもあるのですよ。 例えば人件費の推移も、六百五十億前後が多いのですが、毎年の幅があり過ぎる。例えば、六十三年度、六百二十五億、元年六百五十億、二年六百二十六、三年六百四十、四年六百八十三、五年度六百七十八、上がったり下がったり、ちょっとこれはなかなか理解できぬような数字に見えますし、だからこそ明らかにしていただきたいということを申し上げております。 それから、自民党の方に出された数字と大蔵省に出された人員の数字も違うし、それから私どもに来た、実人員の内訳ということで、これは嘱託も含めてということでの説明を受けましたけれども、それぞれスタイルが違う。なぜそれぞれに出すときにスタイルが違うのでしょうか。 例えば、平成八年度でいえば、私どもに出された実人員の内訳では五千八百三十八人、自民党に出されたのでは五千九百五十四人、大蔵省に出されたのでは五千八百九十九人。どうしてこういうマニュアルが違うようなトリプルスタンダードがそれぞれに出されるのでしょうか。
○鴨志田参考人 お答え申し上げます。 それぞれ使用目的によって違うということはぜひ御理解をいただきたいのですけれども、今お話のございました、大蔵省に報告している人員数と自民党に提出している人員が違うというのは、特別嘱託を入れるかどうかという定義の差がございます。 大蔵省にはもちろん、特別嘱託を含むベースの人員数とこれを除くベースの人員数をともに届けております。一方、自民党に対しましては、日本銀行の経営合理化の状況の説明のためにこの数字を用いたものでございまして、特別嘱託を含んだ人数を報告したわけでございます。 それから、大蔵省に届け出ている数字と今先生お示しになりました実人員はどうして違うのかということでございますが、大蔵省にお届けしている数字、これは特別嘱託を含んだベースでの話でございますが、中長期的に見ました人員削減のめどを織り込んで策定している予算の管理上の数字でございまして、実際の数字は、そこから退職者等の一時的な振れで変動をいたしますので、違うわけでございます。
○上田(清)委員 今御説明の中で、大蔵に出したものと自民党との違いは、自民党に出したものは特別嘱託を乗っけているという御説明をされましたね。この実人員という人数は、私への説明では嘱託を乗っけていると聞きましたけれども、それだと、自民党に出された数字と私に出されました実人員の内訳というのは違うじゃないですか。
○鴨志田参考人 お答えいたします。 特別嘱託を含んでいるという意味では同じベースでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、大蔵省に届け出ている数字というのは、人員削減というものをめどにしたあくまでも予算をつくる上での数字でございまして、実際にはそこから退職者等の一時的な振れがございまして、実際の人員とは一致しないということでございます。
○上田(清)委員 今大蔵省との関係は言っていないのですよ。自民党に出された嘱託も含めた数が、例えば平成八年度であれば五千九百五十四人、それが私どもに出されたのでは五千八百三十八、数字が合わないじゃないですか。それを聞いているのですよ。
○鴨志田参考人 お答えいたします。 失礼いたしました。大蔵省に届け出ている数字と自民党に御報告した数字は同じベースでございます。両方とも特別嘱託を含んだ数字でございます。それと、先ほど先生がお示しになりました実人員の違いでございますが、大蔵省にお届けしている数字、それから自民党に御報告している数字というのは、先ほどから申し上げておりますように、中期的に見ました人員削減のめどというものを織り込んでつくった数字でございまして、実際の実人員というのは、先生に今お示ししたとおり、三月末の実際の人員ということでございます。
○上田(清)委員 言っていることが違うじゃないですか、まるっきり。さっき説明したこととまるつきり違うことを言っていますよ。 では、自民党と大蔵省に出した数字は同じだというのですか。違うのですよ。自民党に出した数字と大蔵省に出した数字も違う、それから私に出した数字も違うのです。三つとも違うのですよ。今、あなたは、自民党と大蔵に出したのは同じと言ったじゃないですか。これも違うのです。担当の理事すらようわからぬでしょう、どんぶり勘定でやっているから。そういうことじゃないですか、基本的なことを担当の理事だってこんなにして間違えるのだから。
○鴨志田参考人 大蔵省と自民党にお出ししている数字は、ベースをそろえれば同じ数字になります。ただ、大蔵省には特別嘱託を含んだ数字と含まない数字を報告しておりますので、どっちを比較するかという問題がございますが、両方とも特別嘱託を含むというベースで比較すれば全く同じ数字になるわけでございます。 誤解を招きまして失礼いたしました。
○上田(清)委員 今のだと少しわかりました。要するに、大蔵と自民に出しているのはベースは同じです、ただし自民党に出したのは嘱託の分を乗っけていますから少し数字が上です、こういうお話ですね。また、私どもに出した数字はそれよりも少し多い場合がある、あるいは少ない場合もある。 こういう基準がなぜそうなるのか、日銀の場合。金額にしても大きいですよ。どうかすると、年によっては金額、給与ベースで一〇%ぐらい差がありますよ。どうしてそんなに出るのですか。ある年は六百二十六億で、ある年は六百五十億になる。なかなか理解しがたい。普通はずっと上がっていくとかあるいは下がっていくとか、特別な外的な要因があってぼこんと引っ込むとか、そういうのは理解できますけれども、みなし法人で超安定企業でしょう。なぜですか。
○鴨志田参考人 その数字をごらんいただくとおわかりになると思うのでございますが、最近のところは決算額の数字が減ってきております。それは人件費の抑制に努めるということのあらわれであるわけでございます。
○上田(清)委員 質問に答えていません。時間ももったいないですから、でこぼこのひずみというのはどういう原因があったのですかということを聞いているのですよ。最近の話じゃなくて、過去の部分を含めて、でこぼこのひずみです。ちゃんとまじめに聞いてくださいよ。
○鴨志田参考人 お答えいたします。 退職者等は年によって変動がございますので、人件費もそういった状況を映じて増減があるということでございます。
○上田(清)委員 非常にわかりづらいですね。人員で給与の総額を平均的に割れば一千百万ぐらい。女性の社員の方が四〇%ぐらいいらっしゃる。常識的に、非常におかしいですよ。割り算していくと一人平均一千百万。 嘱託の方は幾らぐらいもらうのですか。
○鴨志田参考人 嘱託につきましても、我々の内部で、組合とも協議の上決めているレベルがござ叶いまして、それに従って支払いをしております。
○上田(清)委員 理事、TBSであれほど報道されているのですよ。だから解明する必要があるということで、私が資料を出してくださいと言っても資料は出さない、答弁にまともに答えない。おかしいですよ。 日銀給与の総額から頭割りすると一千百万ぐらいになる。しかし、職員数の構成をいただきましたら、最近では四〇%が女性、十五年前は三〇%ぐらいでしたけれども。そういう計算からすると、今、一人頭一千百万ということは、こう言っては大変恐縮ですけれども、私が調べた民間企業の全国平均で男性が五百六十万、女性が二百七十万なのですよ。これは国税庁の資料です。二倍近く男性と女性は違うのですよ。まあ日銀は男女の平等をしっかりやっているというのだったら話はわかりますけれども、そういうことまで考えると、男性職員の給与はべらぼうだという話になってしまうのですよ。 そういうことについて明らかにできないから、局長なら局長は幾らですかとか、課長なら課長は幾らですかということを教えていただければ、私なりに数字を計算して、ああなるほど妥当性があるなということを言えるのですよ。中央銀行の職員、役員だったら、胸張って堂々とお金を取ればいいじゃないですか、正しいことをやっているのだったら。そういうことを言っているのですよ。言ってくださいよ、はっきり。
○鴨志田参考人 お答え申し上げます。 今先生、千百万という数字を言われたわけでございますが、これは恐らく、人件費総額と職員数との対比からおっしゃっている数字じゃないかと思いますが、その人件費総額の中には、俸給だけではなくて、いろいろな手当でございますとか退職金もその中に入っておりますので、千百万円というのはちょっと実際の数字とは違うというふうに思います。
○上田(清)委員 では、理事、出せばいいじゃないですか。今言えばいいじゃないですか、そんなことを言うのだったら。だって、局長が平均的に幾らだ、課長が幾らだとわかっているでしょう。もっとショッキングなことを言いますよ。 日銀で職位手当というのがあるでしょう。どういう中身ですか、御説明ください。
○鴨志田参考人 先ほどから数字についていろいろとお問い合わせがありまして、我々としても、先ほどちょっと副総裁から申し上げましたように、人件費全体について、なるべく早くしかるべき形で公表をしたいというふうに思っております。
○上田(清)委員 答えるつもりがなくて来られているのですか。 では、もうはっきりしますけれども、職位手当というのは、私の情報では、年に二回、二月と八月に一定の管理職に、一種のおつき合い料、香典だとか結婚式だとか大変だろう、そういうことで一カ月分出すというような話を聞いていますけれども、事実と違いますか。
○鴨志田参考人 お答えいたします。 職位手当は、その職位についている者に対する手当でございまして、いわゆる世の中で言う職務手当ということと同じことでございます。
○上田(清)委員 疑惑が深まるばかりであります。 四年前から、どうもこれは厳しいぞということで、水増し給与の是正をしなければならないということで、毎年局長クラスは百万ぐらいずつ下げていったはずですよ。だから、毎年の局長の給与を出していただければ、そういうことをやっていたかやっていなかったかということもわかるのですよ。 いっぱい、今もう疑惑は深まるばかりですよ。数字を幾つも出される、何でわざわざそんなに対外的に出す数字を三つも変えるのですか。大蔵省に出すもの、自民党に出すもの、私どもに出すもの、いろいろ理届はつくでしょう。そういう理屈を今一生懸命つくるために時間稼ぎをされているのではないですか。 いろいろな話がありますよ。バブル時期には、日銀の総裁なんか、年収五千万なんですけれども、プラス二千万ぐらい余分に取っていたとか、局長でも五千五百万ぐらい出されていたとか、首をかしげていても結構ですよ。だって、そういうことを言われていて、あなた方はそれを証明する手だてを出さないじゃないですか。普通の企業であれば、株式会社でしょう、筆頭の株主は大蔵大臣、ほかにもたくさんいらっしゃいますけれども、たまたま株主総会を開かない株式会社。いっぱいありますよ。 例えば、局長なんか、おやめになるとき退職金を幾ら取るのですか。
○鴨志田参考人 お答え申し上げます。 退職金につきましては、プライバシーにかかわる問題でございますので、回答することを御勘弁いただきたいと思います。 ただ、そういう数字を含めまして、なるべく早く御回答させていただきたいと思います。
○上田(清)委員 委員長も聞かれましたように、また、大蔵大臣……(発言する者あり)
○高鳥委員長 上田君に申し上げますが、ただいまの御質問に挙げられました問題につきましては、理事会で協議の上、資料要求をすることにいたします。
○上田(清)委員 委員長の御配慮と理事の皆様方の御配慮に感謝いたします。 大蔵大臣、日銀の予算は、御承知のとおり大蔵省の許可をとってつくられていくという過程をとっておりますので、実は大蔵省は全部把握しているはずであります。大臣が細かく把握されているというふうには私は思いませんが、その気になれば大蔵省でもすぐ出てくる数字だというふうに私は理解をしておりますので、もし、この時点で担当の方でわかれば、官房長すぐわかりますか、わかれば言っていただければありがたいですけれども。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 予算につきましては、旧法におきましても新法におきましても、大蔵大臣の認可でございます。 ただ、かなり自主性を認めた法人でございますので、私どもとしては予算の総額ということをチェックしております。個々の給与規定がどうなっているか、あるいはそれがどう運用されているかということについては、私どもは細かくはチェックしておらないということでございますが、この件に関しましては、先生の御指摘のとおり、いろいろな話題になっておりますので、新法の第五十八条によりまして報告を求めることといたしております。
○上田(清)委員 ありがとうございます。 大蔵省から出向される理事の方々とか、給与等の関係で日銀が高いということがあるので、あらかじめ局長から理事に昇格するときに、理事としての退職金を、もうその分を差額を見込んだ形で、ある局長は九千万の退職金をもらって理事になっておられ、もちろん理事を卒業されるときにもまた退職金をもらえると思いますけれども、そういうお話も出ておりますから、こういうことが、胸を張って、中央銀行としてそれだけの仕事をやり、明らかなる仕事をなさっているということで、堂々と国民の前に発表できることを心から願って、そして何よりも、国会に出てこられる以上、そういうことをお願いしているわけですから、きちんと答えるような準備をしていただきたいと思いますし、そういうことができないようだと、私は、藤原副総裁、あなたがなぜ出てきたかということに関して国民の期待を裏切るよとあえて申し上げたいと思います。 きょうはどうもありがとうございました。結構です。もし所見があれば。
○藤原参考人 ただいまのお話、よくわかりました。 私も一カ月前まではジャーナリストでして、透明性を確保することを目的とした日銀法改正作業にも参加した者です。目下、コンプライアンス委員会といいまして法令遵守委員会の委員長として責任を持ってこのたぐいの問題を担当しておりますので、先ほどからの答弁の繰り返しになりますけれども、できるだけ早い機会に人件費の全体についての数字を含めて公表し、新生日本銀行が独立性と透明性確保のために努力しているのだという姿をお目にかけ、御理解を賜りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○上田(清)委員 どうも済みません。日銀の方々、どうぞお帰りください。ありがとうございました。 それでは、人事院の総裁にお尋ねします。 国家公務員が二年以内に関係企業に再就職される場合、きれいな言葉で言いますとそういうことでありますが、俗に言う天下りでありますが、承認事項になっているわけでございます。この承認する場合のルール、あるいは手続の期間も含めたルールというのはどのような形になっているのか、簡潔にお答えいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○中島政府委員 この公務員の再就職の問題につきまして、いろいろ御議論いただいております。そのたびに私はお願い申し上げているのですが、退職公務員というのは一人の国民でございます。その一人の国民は職業選択の自由を基本的に持っているというところをやはり認めていただくというところから議論を出発させていただきたいというふうに思います。それと同時に、現在議論されておりますように、再就職すること、あるいは再就職をねらって、公務の公正な執行というものが妨げられるようなことがあってはならない。この両者の公益をどこでとにかく調和させるかというのがこの問題の一番難しいところでございます。 したがいまして、私たちは、国会の議論とかあるいは世論というものを正確に把握しながら、私たちの規制の基準というのを定めております。最近では、この問題についての非常に厳しい御批判というものを踏まえまして、徐々に厳しくしてきているということでございます。そして、厳しくしておるその基準というのは、人事院規則あるいは各省庁に対する通達、すべてこれは公になっておりますが、それを基準に現在決めておるところでございます。
○上田(清)委員 全くわかりませんでした、抽象的でしたので。 例えばルールとして、承認に関しては、どういう人事院の組織の中でそれを御決定されるのでしょうか。例えば、どの部局で審査をして、そして最終的にはどちらで決裁されるのか、あるいはどのくらいの時間をかけてそういう調査をされるのか。
○中島政府委員 個々具体的なケースによって若干異なりますけれども、おおむねのケースを申し上げますと、各省庁から私たちの職員局職員課というところに事前の問い合わせがございます。そのときに、大体これはいいんじゃないかとか、これは御遠慮いただいた方がいいんじゃないかということで、内々判断を示しておるようでございます。それに要する期間というのはそんなに長くないというふうに思います。 そこで、各担当の方で、これについては院内で十分議論をして結論を出した方がいいだろうというのがいわゆる決裁として上に上がってくるわけでございますけれども、それは、各局長、三人の人事官、私は総裁でございますが、私の最終決裁を経て、承認手続として外に出ていくということでございます。実際そういう問い合わせがあってから結論が出るまでの間、個々のケースによって違いますが、およそ二、三カ月じゃないかというふうに私は感じております。
○上田(清)委員 ありがとうございます。 事前の根回しがいいのか、例えば、お名前は隠しますが、平成元年の六月十五日に、大蔵省の大臣官房付の出向されていた方が離職されて、東京銀行常務取締役、翌日の六月十六日、一日で承認されております。同じく大蔵省、内閣審議官、元年の八月二十八日、ナショナル証券に顧問として九月一日、四日間ですね。それから、理財局国有財産鑑定課長、平成三年五月十五日、岩谷産業に経理本部管財部長として次の日の五月十六日。それから、四国財務局長、平成七年六月二日に、一宮信用金庫に専務理事として同六月五日、三日間ですか。これは比較的早いものだけを調べました。全部調べていません。大蔵省のほんの一部です。 今、二、三カ月と言われましたけれども、どうも脇に落ちない。事前に丁寧な根回しをやっていたとしても、世間的におかしいじゃないですか。離職したら次の日に関係企業に就職する、それを承認するというルールが、おかしいと思いませんか。どうですか。
○中島政府委員 公務員の実際の人事管理というのは、組織を円滑にしていくために、現実の姿というのを申し上げますと、大体人事の交代時期になりますと、二、三カ月ぐらい前になりますと、官房の方で大体この方にはこの際退職していただこうというめどをつけるようでございます。そうしますと、民間企業に再就職される場合には、その段階において事前に、既にこちらの方にお話がございます。そういうお話の過程におきまして、私たちの方では、この民間企業に就職される場合には大丈夫だろう、承認を与えることができるだろう、この場合には与たることができないだろうというのを退職二、三カ月前から通常行っております。 そして、実際書類が出てきて承認するというのは、今先生がお話しになりましたように、そんなに時間がかかっていないような結果になっておるというその過程というものをよく御理解いただきたいというふうに思います。
○上田(清)委員 そんなに時間をかけない、二、三カ月と言われて、私が一日とか三日とかと言ったら、御指摘のようにと言っておられますけれども、二、三日と二、三カ月じゃ話が全然違うじゃないですか。 それと、事前にルールでそれなりにできていてもいいんですよ。しかし、離職された次の日に再就職されたことが、人事院でわずか一日で決裁されたということになるんですよ。これでいいんですか。(発言する者あり)いやいや、これは国家公務員の全体のあり方の論議の一つですよ。どうですか、総裁。
○中島政府委員 そういう運用に現在なっておりますが、その運用がどういう観点から国民から批判されるかというところについてはちょっと理解できかねますので、もし何か御示唆がございましたら教えていただきたいというふうに思います。
○上田(清)委員 総裁、私は国民の代表者であります。国民の代表者として質問しておりますから、こういうことでいいのかということについて私が批判をしております、そういうことですよ。今のは大変失礼な言い方じゃないですか。私は国民の代表者です。国民を代表して、人事院のこのルールというのはおかしいのじゃないですかと申し上げているのですよ。国民の意見を聞きましてといって、じゃ、国会の意見を聞かなくていいというのですか。国会というのは、国民の意見を代表して出てきているのですよ。少しおかしいのじゃないですか。これは改める内容ではないでしょうか。 小里長官、直接的に担当になるかどうかわかりませんが、やはり人事院というのは、公正な公務員の人事行政をつかさどり、あるいは後で申し上げようと思ったのですが、十七条と二十二条に調査権もあれば勧告権もある。正しく人事権が行われているかどうか、各省庁に対してもいわば勧告権や調査権を持っているわけですから、この人事院の信用性というものが絶対的に高くなければだめなのですから、その一つの機能であります承認事項について、わずか一日で判断しているというようなことが世の中に伝われば、人事院というのはそういうところかいなというふうなことになりますよ。
○中島政府委員 一日で判断したということではございません。先ほど御説明申し上げましたように、退職が予定されている職員につきましては事前に相談がある、その相談の過程で、私たちの方は、総裁のところまで話が上がってきて、そしてこれについてはゴーサインを出す、あるいは御遠慮いただくというような実質的な判断をしておりまして、書類の処理というのは今先生がお話しになるような処理になっておるわけでございます。その過程というものもひとつ御理解いただきたいと思います。
○上田(清)委員 その過程は理解した上で申し上げております。ほかのところは、承認に至るまで、二カ月かかるものもあれば、半年かかるものもあるし、一年かかっているものもあります。それも過程です。この一日も過程です。事前にどれだけ話し合いがあったにしても、翌日に承認が出るというのは異常ではなかろうかというのが率直な感想ですので、これは改めていただきたい、こんなふうに思います。そういうことが国民的な常識ですよということを総裁に改めて申し上げます。 それから、今申し上げました十七条、二十二条にも関連しているのですけれども、天下りそのものは、私はいかなる理由があろうと、関連業界に関して言えば、なぜ求められるか、こういうことを考えれば、これはやはり単品で売れているのじゃないのだと。 大田弘子政策研究大学院大助教授の言葉がおもしろいですよ。「民間で通用する人は極めて少ない。許認可権とセット販売なら売れるが、単品で売れる優秀な人はほとんどいないでしょ」、こういうせりふが出ているのですけれども、何らかの形で民間で受け入れる場合には、そのバックにある省庁の許認可やさまざまな権限についての背景あるいは情報、そういうものを期待しているからこそお願いをする経緯があるのです。私はそう思っております。 したがって、天下りは国家公務員法における守秘義務違反の可能性が高いのです。事実、日銀や大蔵省でそういう守秘義務を守っていない、逮捕された方々もおられますね。在職中であれ卒業された後であれ、公務員の間に知り得た秘密に関しては外に漏らしてはいけない。しかし、漏らしてはいけないような人を民間企業が受け入れたら意味がないわけですから、漏らすことを前提に受け入れているわけですよ。 私はこんなふうな考え方も持っておりまして、人事院総裁は何か顔をしかめておられますから、私はそんなふうに思わないと思っていらっしゃるのかどうかわかりませんが、どんなふうに思われますか、この守秘義務違反と天下りとの関係において、特に関連企業。
○中島政府委員 この公務員の再就職につきましては、かねがねよく国会で議論いただいておりますので、私も民間の経済団体等を訪ねていろいろ意見を交換したことがございます。民間企業の経済団体ですと、私であるからかもわかりませんけれども、その能力を高く評価して受け入れていただいておる企業も結構多いという話をしておられました。 ただ、今先生がお話しになりますようなケースも最近報道されておりますので、そういうことを私は否定する気持ちはありません。したがいまして、そういうことが出たということを教訓にして、各公務員を所管する大臣、もちろん私自身もその立場において最大限の努力をしなければなりませんけれども、そういうことがあってはならない、これは再就職するしないにかかわらず、守秘義務というのは絶対守っていただくということが基本だというふうに思います。
○上田(清)委員 ここは押し問答になりますので避けますが、先ほど申し上げました十七条一項のいわゆる調査権、あるいは二十二条一項の勧告権。人事院がもともとルールとして六十歳定年が決まっているわけですから、それ以前に退職される、長い霞が関の慣行かもしれません、しかし、その慣行によっていろいろな弊害が出てきております。そのことを看過できない状況に現在あるわけですから、人事院総裁として二十二条の勧告権を使って、六十歳定年までちゃんと、法律に基づかない退職はしてはならないと勧告する気はありませんか。
○中島政府委員 早期退職慣行というのを是正して、できるだけ長く、そして定年いっぱい働いていただく、そういう人事管理に持っていかなきゃならない、私も基本的にはそのように考えます。ただ、現在の退職慣行を前提にして人事全体が組み立てられておりますので、それを見ながら、それを是正しながらこの早期退職慣行というものを直していかなきゃならないという認識でございます。 物事は、早期退職慣行の是正という単純な表現でこの問題が論ぜられますけれども、公務員の人事管理全体のあり方とも深くかかわっておりますので、そこらを関係省庁とよく議論をし、そして認識を深めていただき、その上でこの早期退職慣行というものを是正していただく必要があるだろうということでございます。単に、私たちが勧告したからそれがそのまま実現されるというほどのものではございませんので、私たちは、関係省庁との協力の上でこれを直していく、そして公務員の人事管理というものは、今先生がおっしゃるような方向に持っていかなければならないというふうに思います。そういう方向での努力というものをいたしてまいりたいというふうに思います。
○上田(清)委員 人事院総裁は特別な独立職でありますので、基本的に六十歳まで法律に基づかない天下りは許さないということを明確に勧告すべきだというふうに私は申し上げたい。 それから、人事院の給与二課長は、大蔵省からの出向ポスト、指定ポストになっておりますね。こういうことも、大蔵省もやはり辞退すべきではなかろうかというふうに思いますし、給与の采配権を大蔵省に握られて、人事院が自分のところの後ろからちゃんとお金を出してくれる人が大蔵省からの出向ポストであれば、何かと気合いが入り切れない、こんなふうに思うのは普通の考え方ですから、こういうことについて、もう少ししゃきっと出ていってくれと言ったらどうですか。お考えどうでしょうか。
○中島政府委員 それぞれの役所の人事というものを考えます場合に、その職責というものをいかにして立派に果たしていくかという観点から考えなければならないわけでございます。 私たち、今先生がおっしゃいますように、給与二課長というのは大蔵省から来ていただいておりますけれども、いろいろな御指摘というものがあるということは承知の上で、これからどのようにするかも含めて考えていきますけれども、やはりこのポストというのは大蔵省との職務上の関係が非常に濃密でございますので、現在そういうような配置をいたしておるわけでございます。
○上田(清)委員 濃密とは何ですか。
○中島政府委員 予算との関係があるということでございます。
○上田(清)委員 言葉に気をつけていただきたいと思います、あなたは人事院総裁ですからね。こういう濃密であるからということを使ってはいけない立場の人なのです。言葉を正しく使っていただきたい。 大蔵大臣、恐縮ですが、今申し上げましたように給与二課長というのが財政出動の窓口になっておりまして、人事院の独立性や、あるいは公正性について疑いを持たれるようなところに、いわば財布のひもを握られているというところがございますので、できましたら大蔵省から出向を外していただいて、名実ともに人事院の独立性を図る、そういう中身にしていただきたいというふうに御要望いたします。要望だけですので、頭の隅に置いていただければ結構でございます。はい、ありがとうございます。 総裁、ありがとうございました。もっとしっかりしてくださいよ、全然迫力ないですよ、総裁として。それだけ申し上げておきます。 続きまして、資料は渡していただいていますか、閣僚の皆様方にもぜひ見ていただきたいのですが、なかなか公務員の給与は、民間の給与に関して必ずしも統計的に整合されたものがなくて、総務庁の統計局の「日本の統計」だとか国税庁の企画課が出しております「税務統計から見た民間給与の実態」であるとか、あるいは人事院の給与局の「国家公務員給与等実態調査」だとかをそれぞれ抜き書きしたりしておりますので、細かい数字に関しては正確でない部分もあります。 ただし、退職金に関しては、衆議院の予算委員会で出された資料の中に一円に至るまで最低額と最高額が出ておりますので、これは正確に出ております。 それから「資本金一億円以上の株式会社」「国税庁「民間給与の実態」より作成」でありまして、これは月額で出ておりましたので十二カ月掛けさせていただきまして、端数を切っておりますので若干正確は期しておりませんが、これで……(発言する者あり)いえ、これは年収でございますのでボーナスも入っております。 それで、総理、公務員は昔から安月給だという神話がございますが、総理はどう思われますか。
○橋本内閣総理大臣 私ども基本的に、人事院勧告制度のもとで公務員の給与というものが決定されている、その仕組みの中におります。そして、公務員給与の算定に当たって、人事院は勧告をいたします前に、年々の調査を行って、その金額をはじいております。 私は、今正確な状況を存じませんけれども、従来、ややもすると民間に比して公務員は安いという言われ方をしてまいりました。しかし、その比較にとられている民間は比較的大きなものが多いというようなことから、中小までを含めて考えたとき、必ずしも公務員が安いとばかりは言えないという現象があったと思います。 さらに、企業によりまして、むしろ、あるいは労使の交渉の結果であるかもしれませんが、給与水準は比較的抑えているが、賞与において、ボーナスにおいて大きく配分をするという性格のところもありますので、これを一概に言うのは難しいと思います。しかし、中小企業まで含めました場合に、私は、必ずしも低いとばかり言える状況ではないと思います。
○上田(清)委員 小里長官いかがですか、同じ問いかけですけれども、公務員の安月給というお話について、御感想ですが。
○小里国務大臣 総理の方から大筋お話がございましたから別にございませんけれども、今お話しの中でありましたように、人事院勧告というものを私どもは基調に置いております。 したがいまして、最近の例を申し上げますと、例えば昨年の国家公務員の給与の取り扱いにつきましては、御承知のとおり、今日の危機的な財政事情、それらを勘案をいたしまして、さらにまた国民世論の動向なども配慮をいたしまして、指定職俸給表の適用を受ける職員でございますが、給与改定を一年おくらせるというような具体的な措置をとった経緯がございます。
○上田(清)委員 総理も総務庁長官も模範的な回答であるのではないかな、こんなふうに思いますが、実は、公務員の次官、局長、局次長‘審議官クラス、この審議官クラスも実は製造業でトップクラスであります。下に書いておりますように、金融関係の都銀とかの役員と比べればもちろん開きがありますけれども、製造業関係ではトップクラスであります。 それから、民間の平均給与は四百六十万でございます。これは国税庁の調べによります。それから、人事院の「国家公務員給与等実態調査」より作成いたしました、四十歳の平均で全職種平均五百八十万であります。それから、資本金一億円以上の株式会社を選びました、建設業が五百六十一万、卸小売業が三百九十万、金融保険業が四百七十九万、サービス業が四百四万、こういう関係でございまして、必ずしも、俗に言うところの公務員は安月給であるというところの証明になるものがありませんでした。 確かに、高度成長期に民間企業がどんどん上がる中で追いつかないというものがございましたけれども、いつの間にか追いつき追い越している嫌いがありますし、特に一九九一年の八月七日の人事院勧告で、従来百人以上の従業員を対象にして同業種の職種の人たちの平均値をとるようにしていたんですが、そのときから五百人以上にいたしました。 ここにおられる議員の方々は御承知だと思いますが、例えば人口十万ぐらいの町でありますと、十人以下の職員というのでしょうか従業員の企業が大体商工会なんかの加盟は九割ぐらいがそうでありまして、なかなか五百人以上とかそういう企業は田舎町にはありません、市役所ぐらいのものだ、こんなことではなかろうかと思います。 なぜ人事院で百人を五百人にしたのか。私は、たまたま今まだ総裁おられますけれども、非常にこれも問題ではなかろうかという考え方を持っております。 それから、このときに、休日出勤で管理職の特別手当を新設し、課長補佐に超過勤務手当、特別調整額管理職手当を出したりしております。この時点ぐらいからかなり大きく公務員の給与が、よく言えば改善、悪く言えばかなり上がる形ができてしまいました。こういうことの結果が、今日、数字の上でも逆に民間よりもよくなっている。 それから、民間よりもいい上に、もう面倒くさいのでたった一つだけを調べさせていただきました。大蔵省が所有する宿舎に大蔵本省の職員が全職員中何名入っておられるか、つまり暮らしておられるかということを確認しましたら、大蔵省本省の全職員数が二千百五十七名、公務員宿舎の入居者数が一千四百二十三名、約七割近くの方々が公務員宿舎に住んでおります。あえて家賃の方は申し上げません。こういうこととかを考えていけば、各省庁も押しなべて、大なり小なりこうした形での宿舎の手当て等がなされておる。 こういうことも含めて退職金のことなどを申し上げますと、いよいよ民間は、いろいろなリスクがありまして、それぞれ会社をかえたり、勤続年数も、この民間の平均給与は、実は平均で連続勤続が十一年勤続です。そのくらいになっておりまして、国家公務員はもちろんそんなことは大体ありません、ほとんどおやめになることなく生涯お勤めになる。そういうことも含めまして、退職金などは、民間ではなかなか統計すら出せないという状況になっているわけであります。つまり、退職金がしかるべき企業以外はなかなか数字に出せるほどのものがないということでありますので、そういうことも含めて考えていけば、私は、公務員の給与というのは恵まれている、さまざまな意味で待遇が恵まれている、こんなふうに考えております。 この点について、少し眠りが入っておられますから、歯切れのいい小泉厚生大臣に、一般的な、今申し上げたことに関して、大変器用な方ですので、眠っていても中身はわかるというふうに理解いたしますので、私は前列の大臣の方々にお聞きしたいなというふうに正直思っております。 こういう公務員の給与について、率直な、個人的な感想について、そのことが私はまた公務員制度全体あるいは今回の行革法案全体に対する国民の理解を進めるものではないかなというふうに思っておりますので、率直にお伺いしたいと思います。公務員の給与は安いか高いか。
○小泉国務大臣 今手元にある資料とお話を聞いていまして、私も、率直に言って公務員の安月給という印象を持っておりました。しかし、これを見て、そうでもないなということの印象を持ちました。これは今後とも、公務員全体の制度、人事院等のあり方にかかわってくる問題でありますので、検討する必要があるのではないかと思っております。
○中島政府委員 公務員の給与の問題についていろいろ御議論いただきまして、私たちもよく勉強させていただきたいと思いますが、ただ、先生の方に、少し私たちの方の事前の説明というか、そういう機会がございませんでしたものですから、十分資料の提供がなかったということがあるかと思います。 一点私たちの方から説明させていただきたいのは、先ほど五百人以上という話をされましたが、本省庁の職員につきまして、やはり企業規模百人というところと比較するのはいかがなものだろうというので、本省庁の職員につきまして、二十三区にある五百人以上の本店と比較をさせていただいておるということでございます。全国的にそういうことをやっておるというわけではございませんので、その点はひとつ誤解のないようにお願い申し上げたいというふうに思います。 もう一つは、民間の統計というものを見るときに、私たちもよく注意をして見るわけですけれども、十月の委員会のときに先生から御質問ありましたように、公務員のボーナスは民間のボーナスの倍だというような話もございましたけれども、ああいう統計というのは、民間は最近非常にアルバイトとかそういう方が多くなっておりますが、そういう方の賃金というものも含めて出すことが往々にしてございますので、そういう点もよく私たちは分析して、資料として使っております。 先生の方がそういう議論をされますときに、事前に私たちに通告していただきますと、そういうことにつきましても御説明をさせていただきたい、より正確な議論を建設的な方向でさせていただきたいというふうに思います。
○上田(清)委員 続いて、それぞれ、島村農水大臣に。
○高鳥委員長 まだ皆さんに聞かれるのですか。
○上田(清)委員 はい。歯切れのいい方を重点的に。
○島村国務大臣 私は、私立大学を出まして民間会社に入って、大事に十四年半勤めました。全部人事じゃありませんが、本社の人事をいたしましたので、給与その他に大変興味を持っております。 実は、上田委員からいただきましたこの資料を拝見しました印象でございますが、私は、必ずしもこれは高いと思いません。なぜならば、例えば官庁の上級職を例にとれば、官公庁に入るというのは、自分自身ももともと優秀さを自認する人が入るわけです。それで一しかも難関を突破して入って、しかも厳しい競争に打ちかって、いわば局長あるいは次長というものになるわけですが、例えて言うなら、これは大会社に例えますと、私のこれは私見にすぎませんけれども、局長といえばいわば一流会社の専務、常務に当たるんじゃないでしょうか。あるいは次長、審議官でもこれは平取ぐらいにはなるわけですから、その意味では決してこの給料は高くないと思います。
○尾身国務大臣 私は、昭和三十一年に通産省に入りまして、以来二十六年間、昭和五十七年まで役人をしておりました。したがいまして、ただいまの議論を聞いておりまして、私の経験からいうとやや一方的だなという感じもいたしますので、私の個人的な感じを申し上げさせていただきます。 私は、大学を出てから通産省に入りましたが、通産省におりました二十六年間、実は、確定申告をする水準の給与をもらったことは一遍もありません。それからまた、いつもいつも、同級生、四、五十人同じクラスの者がおりましたが、そのだれと比べても一番低い給料だったというふうに私自身は感じております。 なお、私の同級生は大部分が、少なくとも民間に就職した人は、五百人以上の会社に就職していたというふうに考えております。
○上田(清)委員 尾身長官のおっしゃるとおりだと思います。以前はそういうことで安月給という神話ができたものと思います。 防衛庁長官。
○久間国務大臣 私が大学を出まして就職しましたときに、私は公務員になりましたが、一万八千円ぐらいでした。当時、民間会社で一番高いのに行った者が四万数千円でございました。その当時と比べますと、今、うちの子供が今度卒業しましたけれども、聞いてみましても、また今度防衛庁に入ってきた職員に聞いてみましても、給料の差が余りございません。 そういうことを考えますと、その当時と比べると、人事院の勧告その他が適切にされたのかどうかわかりませんけれども、同じ大学を出て、民間と公務員になったときに、大体同じような給料になっているんじゃないか、そういう意味では非常に上がってきたなという感じは持っております。 ただ、その民間に行った連中が、今度、役員になって、退職した、あるいはそこまで行かなかった連中、いろいろおります。上まで行って、今言いましたように常務とか以上になった連中については、平均給与でいくとやはり今の公務員よりは高いようでございます。
○大木国務大臣 私も公務員出身でございますけれども、私は、公務員には、まず一般論として申し上げますが、合理的な範囲内でむしろしっかりした給与をやって、そのかわり死に物狂いで働いてもらいたいというふうに考えております。やはり公務員のそれぞれの地位になりますと、これは国を代表して、本当に責任は重いというふうに思っておりますので、責任を十分に自覚できるだけの給与は出してもいいと思います。 実は、現在でも私は、地方は知りませんが、中央官庁の職員の皆さんは時間的には非常に拘束されておりますし、私ども、見ておりますと、土曜、日曜を使って仕事をしていることも随分多いわけであります。そういう意味では非常に忙しいのですけれども、ただ、その忙しさの内容についてはいろいろ議論がございますし、それからまた、退職後、やたらにまたいろいろと、いわゆる渡り鳥とかそういうことについては改正の余地があるというふうに感じております。
○上田(清)委員 ありがとうございました。歯切れのいい方が多いもので、ちょっと時間がもったいないので、打ち切らせていただきます。 今大木長官が言われましたように、その後がいろいろ問題でありまして、公益法人も天下りが七千人おりまして、その中で、一昨年になりますが、九月に公益法人の設立許可及び指導監督基準というものを閣議で決定されまして、公益法人は最小限度この程度の基準がないといけませんよという合格不合格のいわば基準をつくったわけです。 例えば、これはある週刊誌に出ましたけれども、百十八、大蔵省の認可の公益法人がございますが、このうち六十四法人が違反をしているのですよ。何に違反をしているかといいますと、理事に所管OBが三分の一以上いるとか、特定企業の人が三分の一以上いるとか、それから同一業界から二分の一以上入っているとか、株式を所有してはいけないのに所有しているとか、こういう違反をしている公益法人が実は大蔵省だけでも二分の一あります。 理事長とかには大変立派な方がたくさんおられますよ。大蔵省事務次官とか元大蔵省銀行局長だとかあるいは大銀行の頭取とか、そういう方々がたくさん代表者におられます。名前を挙げたら本当に恐縮、びっくりぐらいですけれども、これはもう避けますけれども、こんなふうに天下りの温床になっております。 特殊法人が昭和二十年代から三十年代にできまして、いろいろ世の中が厳しくなってさましたら、今度は昭和四十年代から公益法人がどんどんできておりまして、これもまた資料を挙げて言うことは簡単でありますけれども、時間がありませんので、きょう聞きたいことがあと二つほどありますので申し上げませんが、とにかくたくさん公益法人をつくられております。 そして、これが違反ばかりしているということに、ぜひ監督省庁の各大臣の皆様方におかれましてはもう一度、この公益法人が許可された後に違反ばかりしているという実態について調べていただきたい。こういうことをしなければなかなか行革論議もやや信頼されない、こんなふうに私は思っております。 それでは、それだけちょっと申し上げまして、けちばかりつけていては恐縮ですので、少しは激励もさせていただきたい。 内閣危機管理監についてでございますが、これは総理にお伺いしたいと思います。 阪神大震災やあるいはさまざまな災害も含めて政府の危機管理対策をいかにするか、こういう議論がたくさん出たわけであります。そういう意味で、私は、この内閣危機管理監という制度を新しく設けられて、さまざまな形での連絡調整、こういうことをすることは非常にいいことだというふうに積極的に評価をしておりますが、いかんせんスタッフが三個班で十一人、予算で五千万、この二十四時間体制というのが本当にこういうことでとれるのだろうか、こんな危惧をしておりまして、これはむしろ積極的に人員、予算の上でももっと広げなくてはいけない、あるいはもっと充実させなくてはいけない。何でこの程度だという逆の意味での、危惧というよりか、困るというような思いを私は持っておりますが、総理が考えられる内閣危機管理監というこの制度は、この基本法案の中で出された中身で本当に満足されておられるのか、このことについてお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私、就任いたしました時点から今日までを振り返りまして、内閣情報集約センター一つを見ましても、随分整備をしてくれたな、機材あるいは人員配置にしても厚くなったな。それは率直に関係者が苦労してくれたことに感謝をしておりますけれども、満足をしているかと言われますなら、まだそこまで満足と言い切れる状況にないことは事実です。 そして、危機管理監が今回国会のお許しをいただきまして四月一日から就任をいたしました。具体的に、緊急の事態が発生した場合、内閣として必要な措置に第一義的な判断を下し、初動措置について関係省庁と迅速に総合調整を行う、こうした姿であります。そして、この危機管理監を補佐するために、内閣安全保障室を安全保障・危機管理室に改組し、同時に、情報集約センターにおいては二十四時間体制の情報の集約及び連絡に当たる、そして初動体制に応じて行動する計画を組んだ。こうした意味では確かに充実をいたしました。 しかし、一番問題であり、各省庁に対して危機管理監が就任をいたしました時点で改めて私から指示を出しましたことは、それは、情報が仮に必ずしも十分危機であるということを判定するに至らないものでありましても、関連のありそうな情報は必ず危機管理監のところに届けられる、そういう習慣がついていなかったら何にもならないわけです。そして、そういう情報が確実に、さまざまな分野のものが届けられることによって危機管理監は総合的な判断も下せますし、その中の一つに対し敏感な反応で予防措置をとることもできます。ですから、そういう意味では、情報集約の体制というものはまだまだ実は整備を必要といたします。 そして、そういう意味では、センターに対する当直体制等も今御指摘がございました。これでも六人、今回危機管理担当を増員をいたしたわけですけれども、それでも十分だなどと到底言える状況ではありません。 今後、危機管理監と相談をしながら、よりこれを積極的に動き得る体制に整備するよう全力を挙げていきますので、ぜひ、助言等がありましたなら、これは本当にいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○上田(清)委員 ありがとうございました。 わずか十一人、予算で五千百万のスタート、まあスタートは小さくてもいいという考え方もありますが、これはもう少しぜひ、どのような機能を持たせるかということも含めて、しっかり国会の議論の中に入れさせていただきたいというふうに御要望を申し上げておきます。 それから、時間は余りありませんが、小里長官、きのうから一〇%論議というのが出ておりまして、一〇%以上ということを強調されておられますが、実は、毎年二%自然減になっております。国家公務員、今、約百十四万ですね。毎年二%ずつ退職される方がおられますので、先ほど田中議員も言われましたけれども、五年で実は十万人ぐらい退職されるわけなんです。 このことも考えて、まだこれから設置法の中でさまざまな人数を決めていくというようなことで、一〇%以上ということですが、これは五年でも自然退職者で約十万人減るということでありますから、約ですよ、約です、そのことを考えれば、国家公務員の削減計画というようなことをいう場合、十年でという話をすれば、二〇以上ぐらいでなければ削減したというような話になりません。そのことを私は申し上げたいというふうに思います。 例えば、PHP研究所の「日本再編計画」というのをお読みになったことがあるかと思います。こちらの数字は若干古くて百十六万人でございますが、四五%削減計画というのが出ておりまして、その内訳は、郵政事業の民営化二十五万人、国立大学、国立病院の民営化で約十三万七千人、一般公務員で約十万人、合計五十二万人の削減計画を俎上にのせておりまして、むしろ、こういう中身こそが国民から見てスリムでなおかつ明快な削減計画ではなかろうかというふうに私は思っておりますが、今回の基本法はその点についてよく見えません。 改めて、もうあと一分ぐらいでございますが、長官からの御見解を聞きたいと思います。
○小里国務大臣 大変貴重な御提言でございます。また、先生も御承知のとおり、削減数と純減数はおのずから中身が違っておりますことも御承知のとおりでございます。 殊に、私が昨日来申し上げておりまする純減というのは、削減という概念から見ますと、今激励を賜りましたように、より前向きの、旺盛な一つの数値、概念を持った気持ちを申し上げておりますことも御理解をいただきたいし、それから歴年の定員の定数を削減してまいっておりますこと自体も大いに努力をいたしておりますし、この平成十年度におきましても、言うなればそれは破格の数値が出たなという評価をいただいたぐらい、三千七百というものを出した経緯もございます。 そのこととはまた別に、今次のもろもろの中央省庁改革によって一段と、きのうも総理の方から申し上げましたように、際立った削減計画いわゆる純減計画というものを立てなければならぬ、それは一〇%ではなくて一〇%以上でありますということであります。 それからもう一つは、公社及び独立行政法人等によって別途に国の行政機関かち外に引き出していく分もありますということを御理解をいただきたいと思います。
○上田(清)委員 ありがとうございました。
○高鳥委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 ――――◇――――― 午後三時十一分開議
○高鳥委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。大口善徳君。
○大口委員 平和・改革の大口でございます。 行革の議論、実は、自民党が野党時代、総理が「政権奪回論」という御本を書かれております。早速、私、当時与党でありましたが、この本を読んでおります。 ときに、この中から一つお伺いをさせていただきます。 総理は、この二百四十七ページにおきまして、 この減税措置は一年度限りなどという限定されたものではなくて、ある程度長いスパンを考慮したものであることが必要なのだ。 これは、「所得税減税に話を戻そう。」というところですね。 内需中心の経済の拡大を目指す以上、国民の消費が伸びていかなくてはならない。個人消費を伸ばす手段として、所得税減税は必要だと思うが、それが一年限りの時限立法では困るのだ。 そうすると、当然のことながら、その財源を間接税の中でどれだけ賄っていかなくてはならないか、という議論になる。しかし、この議論を進めるときに、連立与党が欠落させているのは行政経費の節減という視点だ。増税を考えるときには、まず、国が使っているお金に無駄遣いはないか、余計な所で使っていないかということの見直しを、国民に増税をお願いする前に、なによりも先行させなくてはいけない。 そして、 国の経費の節減に向けての努力――これは行政改革そのものなのだが――に対する声が、政府からはほとんど出てきていないのは、非常に残念なことだ。 こういうことで、行政改革、その前の減税のいろいろな議論がございました。 これに対する御感想と、そして行革と行政経費の削減についてお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 まず、私の本をお買いいただきましてありがとうございました。そして、目を通していただいたことにもお礼を申し上げます。 そして、まさに私はそう考えてまいりましたし、この自民、社民、スタート時は社会でありました、社民、さきがけの連立政権は、所得税減税等を先行させ、その上で消費税の税率を二%引き上げさせていただき、地方財源とともにその間の減税先行分の、ほぼそれに見合う形の消費税の引き上げをさせていただきました。 そして、まさに行政改革というものを今進めていくための御協力を国会においていただくために、この基本法の審議をお願い申し上げております。 これは、ただ単にこの基本法のみではありません。公務員の総定数削減といった努力についても、これは総務庁長官なりどなたにお聞きいただくか、それぞれお聞きいただけばわかることでありますが、純減を立てていく努力をしてまいりましたし、それぞれの改革を進めてまいりました。 そして、今、肥大化、硬直化という批判を浴びております現在の行政システムから、簡素にして効率的な、そして、より総合性、機動性、透明性を有する政府を実現しようとし、そのためにスリム化を行う努力を、その基本法の御審議を通じてお願いをいたしております。 そして、その土台となる地方分権の推進について、あるいは規制緩和の進捗状況、さらに本年四月一日から新たにスタートをいたします規制緩和推進三カ年計画についても、既に御説明を申し上げてまいったところでありまして、こうした考え方は従来から変わっておりません。
○大口委員 明日、財政改革会議がある、そしてその中でいろいろと方針が決められると思うわけでございますが、今回の行革でどれだけ行政経費の削減ができるか、これがやはり将来の税負担に直結してくるわけでございますから、昨日からいろいろ、行政経費の削減については数値目標は出せない、こういうことでございましたが、これは、数値目標を出すように、しっかりと検討して計算をしていただく、国民に、これだけ経費が削減できるんだ、これだけ努力いたしましたということを示していただきたい、こう思うわけですが、いかがでございますか。
○橋本内閣総理大臣 昨日来御答弁を申し上げておりますように、この基本法を成立させていただき、例えば独立行政法人という仕組みをつくることを認めていただけるか、あるいは郵政事業を、事業庁から、その後における公社化に向けて歩みをとらせていただけるか、こうした点によって、例えば人件費一つをとりましても大きく数字は動きます。 そして、行政改革による節減効果、定量的に計算することは非常に困難でありますけれども、例えば定員の縮減をどれぐらいすることによって人件費でどういう数字が出てくるかというのは、これは試算の不可能な数字ではありません。 しかし、その土台になりますのは、まさに、現在国の業務としておりますものの中から、例えば郵政事業については、事業庁の期間を経過し公社化という方向、これをお認めいただけるのかどうか、これによりましても三十万人余りの人件費が変動いたします。あるいは独立行政法人という考え方をお認めをいただいた上で、これは当然ながら、そこに働いておられる方々の意見も聞きつつ変化をさせていただくことですけれども、今、国の業務として固定をし国家公務員をもって行っているものが独立行政法人化をすれば、それだけ総定員の発射台自体が変わります。そして、そこから一〇%以上の縮減を図っていこうということでありますから、そうした計算は不可能ではありません。 そのベースがこの基本法を成立させていただくことで方向づけができていくわけでありますので、ぜひともそうした計算が、仮置きであってもできますように、基本法の速やかな成立を心からお願いを申し上げます。
○大口委員 今計算が可能だ、こういう御答弁でございました。でしたら、今計算が可能と言うのであれば直ちに出していただきたいなと思います。
○橋本内閣総理大臣 例えば、この法律案を通過させていただいた後、郵政事業が事業庁という形態を得て、公社化するかどうか、これは、この法案を通していただかなければ、現在の仕組みではここは動きません。独立行政法人という新たな仕組みをお認めいただくことによって、現在国の業務としておりますものの中からどれだけが独立行政法人になるか、これは、これからこの法律案を通過させていただいてから進めていくことでありますから、そうした条件を満たしていただきました上で、例えば独立行政法人にどれだけ今国の業務としておりますものが移るか、そうしたことを確定してからであれば、そうした人件費のみの積算は可能だと申し上げております。そこの申し上げました点、よく御理解をちょうだいしたいと思います。
○大口委員 この問題をやっていても時間がかかりますが、ただ、これは法案がもし仮に成立しちゃう場合、じゃ、いつごろまでに出せるんですか、政府として。これは総理にお願いします。総理に。
○橋本内閣総理大臣 ですから、法律案を通過、成立をさせていただきますと、直ちにこの法律の趣旨に基づきまして本部をつくります。 今例示で、郵政事業について、事業庁を経過して公社化すると申し上げました。独立行政法人という仕組みをお認めいただきました段階で、現在国の抱えている業務のうち、いずれといずれが独立行政法人にふさわしいか、これは当然ながら十分相談をして整理していくことでありますので、そうした時間が例えば半年かかるのか一年かかるのか、今私もちょっとそこまでの見通しを持ち切れておりませんが、独立行政法人を選択される、そうした仕事というものが確定できれば、ある程度の試算は可能だろうと先ほども申し上げております。
○大口委員 また、この本を見ますと、「第三次行政改革審議会(行革審)の最終答申に、私が猛烈なアレルギーを起こす問題点として出てきたのだった。」ということで、第三次行革審に対して非常に猛烈なアレルギーを感じておられたと。 そしてその中で、これは百七十九ページですが、「私の性格上、こうした諫言をはっきりと伝えたものだから、実はこの行革審の関係者から、私は非常に評判が悪く、相当悪口をいわれているとも聞いている。」私も悪口は知っております。 「事実、それほどまでに意見は違っていた。」 こういうことで、「人口構造の変化に対応した行政のしくみについての議論」という視点がない、こういうふうに総理は述べられております。この人口構造の変化に対応した行政の仕組みという議論がないということ。 それからさらに、総理は、「文化省創設への提言」という中で、「第三次行革審の答申では、」 中央省庁を大きく六つに束ねるという案が出ている。私は、これは逆だと思う。各省庁が持っている個々の具体的な機能や現実の運営というものを十分分析してもらえれば、単に「行政省庁は統廃合すべき」という「べき論」だけの議論にはならなかったはずだ。 例えば、“文化行政”に関する私の改革案では、むしろ、現在の文部省という役所が持っている「教育・研究」と「文化」という二つの機能を、分割・独立させてしまいたいと思っている。 日本の文化行政は、文部省の中にある文化庁が担っている。しかし、私は文部省の中に文化庁を設置したことが、今になって裏目に出ているような気がしてならない。文化庁の幹部職員は常に文部本省に帰ることだけを考え、逆に文化庁の専門官たちにすれば、彼らにとって“素人”ともいえるそれらの幹部が、いわば頭の上を通り過ぎていくわけだから、自分の権限、見識、専門分野というものについて、ほかの人の介入を許さなくなってしまう。 それから、 滅びつつある文化を守っていくだけでなく、広く国民に自国の文化を知ってもらい、日本国有の文化に誇りを持ってもらいたい。そして、国際的な文化交流を通じて世界中に日本の文化を紹介したい。このように、「守る」だけではなく「広める」という意味においても、独立した文化省の存在がぜひとも必要なのである。そして、「行革審に無視された文化省構想」、こういうことであるわけです。 そして、総理はさらに、 文化行政は、一日も早く改善しなければならないのではないだろうか? このことは、これからの日本という国が本当に真剣になって考えなければならない問題であり、積極的に取り組むべきテーマの一つであると思っている。そして、私はこの構想を、自民党が打ち出していく文化政策の大きな柱に発展させていきたいと考えている。 簡素、そして効率、透明というだけの行政ではなく、やはり日本の国、いわば文化の薫る、そういう国家像というものを目指していくという点におきましては、私は、この総理の構想というのが非常にいいと思うのです。しかしながら、今回、こういう総理の個性というのが、あれだけ第三次行革審についてアレルギーを起こされていた総理が、このあたり一体どうなっているのか。 そしてさらに、もう一点、 私は環境庁を省にする必要があるとは思わない。なんといっても首相の直轄下にある環境行政、首相の直轄下にある今の庁というしくみは変えるべきではない。つまり、首相の直轄の下で、環境庁はさらに広い影響力を行使すべきなのだ。 こういうことで、あと公正取引委員会、これも人事院と比較されている。人事院と同じぐらいにすべきじゃないか、こういう提案もなされているわけですね。 そういう点で、どうも総理のその思いというものが今のこの行革にどう反映されているのか、さっぱりわからないと思うのです。
○橋本内閣総理大臣 大変たくさんの内容をよく目を通していただいた上でお話をいただきましたので、多少時間をいただいてお答えすることをお許しいただきたいと思います。 私は、第三次行革審は、平成二年十月の発足以降、国際化対応でありますとか国民生活重視の行政改革、あるいは行政の公正、透明化の改革、あるいは政府部門の果たすべき役割の再検討、いろいろな課題で鋭意審議をしておられたことを存じ上げておりますし、私個人の立場になりますと、大蔵大臣のときに証券不祥事が起きましたとき、今日の証券取引等監視委員会の設置に至るそのスタートの御論議をいただきましたこと、あるいは、行政手続法制定のきっかけとなりました提言を取りまとめられたことは、私は特筆すべき成果だと思って、これは素直に評価をしております。 ただ、最終答申の中で省庁の大ぐくり化というものを、基本的な方向は今私どもが御議論を願おうとしているものと軌を一にしておりますけれども、べき論から御議論がスタートをした、統合すべきという、べき論からスタートをしたという点について、確かに私は違和感を持っておりました。そして、そういう意思を私は関係者に申し上げたことも事実でありまして、この意見はついに残念ながらすり合う折のないままに過ぎたことは事実であります。 それから次に、確かに、私は、九四年当時の野党の立場にありましたとき、今と同様の問題意識から、自分なりの考えを、これは間違いなしに私個人の考えとして率直に書物にいたしました。そして今、閣僚としての立場で、あるいは総理としての立場で、さまざまな経験を重ね合わせていく中におきまして、率直に申し上げて、全くこれまでと認識を異にした部分も少なからずございます。さらに、行政改革会議は私自身が発足をさせ、その中ですべての方々から御論議をいただく中に、私自身も自分の考えに固執するのではなく、白地から議論をさせていただきました。そうしたことを考えていただくなら、九四年当時と今日との間に当然ながら相違点がある、私はそれを決して否定をいたしません。 その上で、その思いが、ではどう現実に生きているのかということでありますが、まさに私が文化省という論議を提起しましたのは、文化交流というものと国内における文化庁の業務が必ずしも整合性を持たず乖離している状況の中で、むしろ一体化をしていかなければならないのではないかという確かに問題意識を持っておりました。 その思いは、昨年一月、ASEAN諸国に提起をいたしました、ASEANと日本と、それぞれの国が持つ固有の文化、伝統というものを踏まえながら、そのそれぞれの国々の文化、伝統を保持しつつ、その上で新たなものを生んでいこうとする日本・ASEAN文化ミッションという形に結実をいたし、先日、総括のための会合が東京で開かれ、ASEAN各国も非常に積極的にこの問題に取り組んでいただいており、近く総括報告書がまとめられようとしております。その間におきまして、外務省と文部省、文化庁との間の協調関係が非常にスムーズに動いていることを、私は現実の問題として喜んでおります。 また私は、環境庁というものが、むしろ総理直轄という形のもとで現業を持たない方がいいと確かにその当時思っておりました。しかし、例えば昨年COP3がありました。あるいは今廃棄物行政というものが大きな課題になっております。そして、現業を持ちしっかりしたものをつくるのであるならば、環境省という姿にきちんと位置づける方がいい。 これは、確かに私は、その当時環境庁創設に携わった者の一人として、総理直轄というものの中で、要するにチェック機能を中心とした環境庁というものを考えておりましたが、今大きく変わっておることは御指摘のとおりであります。
○大口委員 私も、環境庁については省に、環境省にした方がいい、こう思っておるわけでございますけれども、四年前とかなり違うということは言えると思います。 次に、ちょっと山一の問題についてお伺いをいたします。 山一証券の社内調査委員会というのが、これが昨年の十二月の下旬からことしの三月にかけて社内調査をしております。そして、その中に、この委員長の常務を初め、弁護士二人が社外委員としてここに加わっております。そして丹念な調査がなされております。これにつきまして、長野証券局長にこの事実関係についてお伺いします。 この問題は大変大きな問題でございます。あの山一の野沢社長、あの方が何回もテレビに出られましたね、そして泣かれました。あれが日本人の心の中に非常に浸透しておりまして、私の父親の会社もそうなるのじゃないか、今のこの不況における影響というのは大きいものがございます。 そういう点で、この山一の問題については、これはさらに究明をしていかなければいけないと思いますが、調査委員会の調査がこの四月に出ております。非常に克明な調査でありますし、当事者のきちっとしたその当時のメモに基づいて再現しておりますので、お伺いをしたいと思います。 まず、昨年の十一月十四日でございますが、午後六時、野沢社長と藤橋常務が大蔵省を訪問、長野証券局長に対し、野沢社長が、約二千六百億円の含み損がある、再建策等を口頭で伝えた。また、会社再建策に対する富士銀行の回答、資金繰りが窮していることも伝えた。長野証券局長は、もっと早く来ると思っていました、話はよくわかりました、三洋証券とは違いますのでバックアップしましょう、こう述べております。これについて、事実はどうでしょうか。
○長野政府委員 お答え申し上げます。 十一月十四日夕刻六時ごろ、野沢社長と藤橋常務がお見えになったことは事実でございます。そしてその段階で、会社再建策に対する富士銀行の対応と資金繰りが窮しているというお話がございました。 この週は一週間、もう週初以来、いろいろと山一証券が今どういう状況にあるのかということが大変話題になっておりましたし、私も、山一が最近いろいろなことを対応しているようだけれども何か情報は入っていますかというのを週初来ずっと取材を受けておりましたものですから、野沢社長には、もっと早く来ると思っておりましたということを申し上げました。 それで、資金繰りの話を伺い、よくわかりましたと。三洋証券の問題ございますが、違いますのでという表現は私はとってはおらないと思いますけれども、三洋証券に比べて規模も関係範囲も非常に広いのでマーケットへの影響などございますので、できるだけのお手伝いをいたしましようと。 ときに、山一証券がこれほど資金繰りにお困りになっておる事態については、何か抱えておられる御事情があるのではないですかということをお尋ねを申し上げました。これは、率直に申し上げまして、夏場以来、山一証券に飛ばしにかかわるいろいろな問題があるのではないかという報道等があったことが念頭にあったことは事実でございます。 そういたしますと、野沢社長の方から、そういった問題が実はというようなお話がございまして、今ここで詳しくお伺いできますかと申し上げましたら、当時の担当者がやめたりしておるのでよくわからないんだが、こういうようなお話でございましたので、よくわかる人に、御担当かち担当のレベルに、この週末を使ってでもその内容を報告していただけませんかということをお願いいたしました。 したがいまして、ニュアンスの問題になりますけれども、率直に申し上げますと、ここで含み損がある御報告があって、ついでに富士銀行の回答というふうに書いてございますけれども、お話の順番は逆であったように私は思っております。
○大口委員 そして十一月十九日に、ここでまた、十一時三十分に野沢社長と藤橋常務が証券局長を訪問。そこで長野証券局長は、感情を交えずに淡々と言います、検討した結果、自主廃業を選択してもらいたい、社長に決断していただきたい、金融機関としてこんな信用のない会社に免許を与えることはできない、行平さんはどう考えていたか伺いたいぐらいだと言って、こういう形で述べた。こういうことで、自主廃業ということを選択してもらいたい、こういうふうにおっしゃっているわけですね。 これについて、事実はどうなのか、そしてその根拠、それをお話しください。
○長野政府委員 お答え申し上げます。 この週の初め、十七日以来、いろいろと会社の実情、簿外損失の問題もございますけれども、資金繰りの状況、あるいは関係方面への支援要請の状況といったものを伺いながら検討いたしておりましたけれども、金額が二千六百億に及ぶという巨額な損を直ちに処理しなければいけないという状況でございました。しかし、そのこと自体が山一証券によってはまだ発表もされていない。 したがって、支援を求めるとかあるいはそのほかの手段を講ずるといっても、まずその前提として関係方面にこの含み損の話を御発表なさらなくてはいけないわけですけれども、その御発表をなさった段階でマーケット、取引関係者のもろもろの反応が予想されますが、それに対応していくだけの資金繰り等の準備もないという状況でございました。 もちろん、その段階でどなたか資本の支援をするとかいうお話がこの状況でまとまれば、それは結構でございますけれども、しかしそれは可能性として非常に低い。片や、ほかの選択肢としましては会社更生法という問題がございましたけれども、これはるる申し上げませんけれども、いろいろな条件がございまして、裁判所においてこれが受け入れられる見込みが立たないということでございますと、もう他に選択の余地がございませんので、自主廃業の準備ということをお願い申し上げました。
○大口委員 そして、飛ばしのディスクロージャーについてはタイムリミットが近づいている、十一月の二十六日が限界と考える、そういうことで、大蔵省は独自に簿外債務について十一月二十六日に発表する、こういうふうに伝えたと言われている。そしてまた、本件は大蔵大臣の耳にも入れた、こういうふうに言っておりますが、この点はどうでしょう。
○長野政府委員 これだけの巨額の簿外債務でございますから、当然、証取法上のタイムリーディスクロージャーという重大な問題がございます。その点につきまして、もちろん、何らの対応もせずにただそのことだけを発表して、マーケットを混乱させるというだけでよいかという議論はいろいろいたしましたけれども、それにいたしましても、ほかの事情によっていつまでもこれを隠し続けるということが許されるものではない。 この週は、もう既に山一の株が大きく変動して大商いになっておりましたので、日々、このタイムリーディスクロージャーのおくれに対して後々批判なり訴訟なりが起こる可能性を秘めておりましたので、私ども、十一月二十六日、一週間以内には発表しなくちゃいけないだろうという気持ちで、タイムリーディスクロージャーにつきましては、私どものその考え方を申し上げました。 大蔵省が独自に発表するというのは、私はこの段階では全く考えておりませんし、言ったこともございません。 ディスクロージャーは、あくまで私どもが受け取ります有価証券報告書あるいはその訂正において企業が行われるものでございますから、結果といたしまして、諸般の成り行きで、十一月二十二日に私がこの簿外債務につきまして記者会見で話さざるを得ない成り行きになりましたけれども、この時点では、あくまでディスクロージャーというのは会社が行われるものということでございますから、会社にタイムリーディスクロージャーを早目にやっていただきたいということを申し上げておりました。 そして、この間の動きにつきましては大臣にも御報告をしておるといったような点の記述は事実でございます。
○大口委員 大蔵大臣にはいつ御報告されましたか。証券局長、大蔵大臣にはいつ。
○長野政府委員 大蔵大臣には、十七日に実は私の手元に二千六百億の簿外債務があるという報告が上がってまいりましたので、簡潔にこの十七日に御報告をした後、十八日にさらに詳しい御報告をいたしました。
○大口委員 それで、十一月二十日の午前十時四十五分、三宅弁護士それから相沢弁護士、野沢社長、藤橋常務が、長野証券局長、大蔵省を訪ねた。そこで、「出席者のメモによる」ということで応答が行われた。 その中で、長野証券局長は、昨日、自分と野沢社長が会って話したことが代議士周辺から漏れている、山一から漏れたとしか考えられない、二十六日まで待てない、二十四日にも大蔵省が発表するので準備をしてくれ、そうしないと山一の株を買った投資家から損害賠償を起こされますよ、顧客の資産の払い戻し資金については大蔵省主導で特別の金融措置をとるつもりである、これらのことは内閣の判断です。こういうことを述べている。 そしてまた、破産の場合は顧客資産の保全措置がとれない、二十四日には大蔵省として飛ばしを発表し、業務停止する予定である。こういうふうに通告をしておるわけですが、これは事実でしょうか。どうですか。
○長野政府委員 お答えを申し上げます。 大要このようなやりとりをいたしておりましたけれども、幾つか補足すべき点があろうかど存じます。 それをお許しいただければ、先ほど申しましたように、大蔵省が有価証券報告書の訂正を発表するということはないわけでありまして、あくまで会社においてその内容を発表され、同時に営業のあり方について会社の方針を発表していただくということをお願いしておった次第であります。 二十六日まで待てないとこの段階で申し上げましたのは、この日あたりにはもう大変に株式市場で、その何割かが山一証券の株というような大商いになっておりましたから、野沢社長には、きょう株を売り買いしておられる方は、きょう現在タイムリーディスクロージャーが行われていないということを後々問題にされる可能性を日々秘めておりますよ、したがって、問題は旧経営陣の責任問題だけではなく、現経営陣が責任をしょわなければいけない段階に入ってきておるのでありますよ、その意味で、現経営陣としてきちんとした対応を早くなさっていただく必要があるでしようということを申し上げておりました。 それから、内閣の判断ですということにつきまして、ちょっと私の言葉が圧縮されて書かれておりますので、御理解に苦しい点があるかもしれませんけれども、私は、そのやりとりの中で、この問題は一証券会社の問題ではなくて、もう当時、ヨーロッパも含め世界の金融市場に甚大な影響を及ぼす大きな問題であり、そういったことをどうやって未然に防ぎつつ対応を考えていくかという大きな問題でございますよ、その意味では、一証券局長が独自の判断で申し上げているのでなく、そういった世界の金融不安をどうやって防ぐかという、大蔵省全体あるいは政府全体の問題にもかかわってきている問題と認識していますし、そのような観点から、大臣や総理にも御報告しながら、私はあなたにこのようなお話を申し上げておりますということを申し上げておったわけでございます。
○大口委員 内閣の判断という言葉は使われたのか。それから、今、総理や蔵相に相談し、指示を受けたということですが、いっそういう指示を受けることになったのですか。
○長野政府委員 これは内閣の判断ですという言葉は、ちょっと表現が私は適切でないと、不正確であると思っております。これはと申し上げましたのは……(大口委員「いや、言ったかどうかです」と呼ぶ)ここに書いてあることについてのこれはではなくて、この問題は、ハンドリングを間違えると日本のマーケットだけでなくて世界じゅうのマーケットに影響する、そういった大きな問題です、そういった問題として、大蔵省だけでなく、政府、内閣といったものまで関係のある問題でございます、一証券局の問題にとどまりませんということを申し上げておったわけで、具体的にはその前段に書いてあります対処策を、ここは要約してありますけれども、直前に書いてあることをこれはと言ったつもりではございません。ここは間に長いセンテンスが入っておるものでございます。 そして、そのような、後々総理が日本発の金融恐慌を起こさないというお言葉をお使いになられましたけれども、まさにそのときには私どもも御指示を仰ぎながら判断いたしておりましたのは、とにもかくにも日本の金融システムあるいは世界の金融秩序に混乱を起こさないような対応策をまとめる必要があるということのお考えにつきまして御指示をちょうだいしながら策を練っておったということでございます。
○大口委員 じゃ、具体的に、大蔵大臣そして総理にどういう形で指示を受けたんですか。
○長野政府委員 ただいま申し上げましたように、顧客、取引関係者に不測の混乱を及ぼし、マーケットが大混乱に陥ることのないような具体的な処理策というものを会社と詰めてまいりますということを御報告しておったわけでございます。(大口委員「いつですか、いつ」と呼ぶ)これは、この週におきまして何度か大臣あるいは総理に状況の御報告をいたしておりました。
○大口委員 状況の御報告というのは、隠れ負債、飛ばしについても報告したんですね。
○長野政府委員 簿外債務が存在したということは、イの一番に御報告した事項でございます。
○大口委員 そこで、総理にお伺いしたいのですが、昨年の十一月二十二日でございますが、ちょうど行革会議があって、そして夜中までいろいろ議論があった。防衛省の問題とか、議論があった。そういうことで、次はAPECに行かなきゃいけない、二十二日の未明ですね、そのときに総理は、この山一の問題について、僕は報告を受けていない、事実関係を掌握していないからコメントのしようがない、こういうふうに記者に答えた、こういうことでございます。 そうすると、今、証券局長は、ちゃんと報告をこの週かなりやっている、こういうふうに言っているわけでございますけれども、木曜日ですからね、二十日でございますから、この週、月から木まであるわけですね。その間、何回もそういった報告をしているということだったんですが、このことと総理のコメントはどうなんですか。
○橋本内閣総理大臣 そのときのコメントと言われますが、質問がどうだったかという点についてお尋ねが本当ならあっていいと思います。 そして、証券局長から、今、御質問を伺いながら日取りを思い出そうとしていましたが、日時は私は正確に記憶をいたしません、しかし、山一に非常に大きな簿外債務がある、そしてこの処理を過つと非常に大きな問題を起こすという報告は確かに私は受けました。そして、そういう問題が対応策なしに仮に市場での混乱等を招く原因になることを何としても避けたい、だから、私はこれに対しては、その話を聞いたということを黙っているから、どういう対応になるか、そしていつごろになるか、そうしたことについては連絡をしてもらいたいということで、秘書官を経由いたしましたり、その後、報告は受けておりました。 そして、私の記憶に多分間違いはないと思いますけれども、証券局長から報告を受け、あるいは事態の推移としての中で想定をされておりましたよりも早い時期に、この問題は報道機関の知るところになったと記憶をいたします。そして、たしか記者会見を行って出てまいりましたときに、山一が自主廃業を決めたことについてどう思いますか、これを知っていますかという種類の質問がありまして、私は、その時点において自主廃業を山一が発表したとは聞いておりませんでしたから、聞いていないという答えをいたしました。
○大口委員 ちょっとそこがおかしいですね。だって、十一月の二十日に、もう局長はその前、十九日に自主廃業ということを言っているわけです。二十日も、これは内閣の判断だという意味のことを、そういうふうに受け取れることを言っているわけですね。ですから、総理もその自主廃業ということについてある程度示唆されたのじゃないか、局長がこういうことを言うことについて了解を与えたのじゃないですか。どうでしょう。
○橋本内閣総理大臣 ちょっと伺いたいのですが、局長が自主廃業を何か発表したのでしょうか。私は、今申し上げましたように、たしか記者会見を終わって外に出ました瞬間に、山一が自主廃業を決めたことについてどう思うという質問を受けましたから、自主廃業を決めたという報告は受けていない、確かにその時点で受けてないのですから、そう答えたということです。
○大口委員 じゃ、局長がこういう対応をするということは、報告を受けていましたか。
○橋本内閣総理大臣 先ほど証券局長からきちんと御説明をしておりましたけれども、これだけ大きな簿外債務の存在というもの、これは幾つかの、例えば先ほどから会社更生法、いろいろな例示を挙げながら、こういう方向しかないと思われるという判断を局長はその当時会社にも伝えたという趣旨の発言をしたと私は思います。 今まさに巨額の簿外債務があり、こういう状況であり、恐らく自主廃業以外の道はないと思いますけれども、それが市場に与える影響を最小限に食いとめるために全力を尽くしますということでありまして、私も、そういう努力をしてほしいということを申しておったということです。
○大口委員 大体その経過については伺ったわけでございますけれども、じゃ、そうしますと、こういう大きな判断について、総理が情報をできるだけ早く入手して、そして危機に対応していく、こういう体制が本当にあったのか。まさしく局長の報告どおりうのみにしていたのではないか。どれぐらいこの検討をきちっとしたのか。これは一万人近い従業員にかかわることだし、非常に金融における影響力が大きいわけですね。そこら辺はどうだったのでしょうか。
○橋本内閣総理大臣 私は、局長が事態を把握し、そしてその山一証券からの報告を受け、幾つかの選択肢について局長としての考え方を整理しておるものに対して、それを改めて検討する、ほかの人を呼んで話を広げるというようなことは、より市場に大きな影響を与える行動になりかねなかったと思います。であればこそ局長も、私に最初、これは本当に大きな話ですから報告をじかにいたしましたけれども、その後の連絡というものは、直接に来るという手法をとらなかった、とらずに連絡をとろうと心がけたのだと思っております。 今議員の御質問のような動きをもし私がし、それが市場に対応策も準備できないうちに出た場合の混乱をお考えください。むしろその対応をゆだねられ、情報を一元化し、努力をすべき者は、どういう場合であれ、私は一人に集約すべきだと思います。
○大口委員 次に、内閣の危機管理についてお伺いをしたいと思います。 この行革会議でも、内閣の危機管理の問題は非常に大きく議論をされました。そしてその中で、憲法の解釈、ロッキード事件の判決、そういうことからいって、内閣総理大臣は、閣議の決定した方針に基づいて、内閣を代表し、行政各部を指揮監督する、こういうことで、閣議の決定というのが必要になる。そしてまた、閣議の決定がない場合は指示権というもの、そういう政策の方向性について指示することができる、こういうようなのが今の憲法の解釈である。 そういう中で、あの阪神・淡路大震災のようなことがあり、危機的な状況が起きてくる。災害、事故、事件等の突発的な事態に際していわゆる危機管理機能の強化、これが議論になって、そして意見集約として、今回、四月の十日でございますが、「重大テロ事件等発生時の政府の初動措置について」ということで閣議決定が行われたわけであります。この閣議決定、重大なテロ事件、これにつきましては、これは内閣の方針というのが決まったわけでありますから、これに関することについては、こういう事態が発生した場合は、総理みずから行政各部に指揮監督できる、こうなったわけであります。 しかしながら、この危機というのは、テロ事件には限りません。そのほか、災害あるいは事故等がございます。災害対策基本法の中においても、非常災害が発生した場合、あるいは著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合、こういう場合、今のところ非常災害の発生のときは、これは、この災害対策基本法の改正に私も参画いたしましたが、内閣総理大臣によって非常災害対策本部はできる、また、著しく異常かつ激甚な非常災害の場合については、これは閣議の決定を要する、こうなっているわけです。 そういうことで、この非常災害が発生した場合、著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合に、これは閣議を要せずに直ちに行政各部に指揮監督すること、これも場面として必要な場面があるだろうと思います。しかしながら、この行政改革会議の意見集約においては、事件だけではなくて災害、事故というものも視野に入っているわけでございますが、今回閣議決定されたものは重大テロ事件等発生時の政府の初動措置、こういうことだけでございまして、私はむしろ、災害そして事故についても同じような閣議決定をやるべきである、こう思うわけでありますが、いかがでございますか。
○橋本内閣総理大臣 委員御自身も参加していただき、おまとめをいただきましたことでありますから、もうよく御承知のとおりでありますが、災害対策基本法が、従来から災害に対する政府の対処のあり方というものの枠組みを決めてまいりました。そして、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえました平成七年十二月の改正などによりまして、緊急災害対策本部長である内閣総理大臣の各省大臣などに対する指揮権の追加等がなされるなど、災害発生時の迅速かつ総合的な対応が可能になるように措置をされました。そして、これらの措置によりまして、災害に対して内閣総理大臣がその指導力を十分発揮できる体制というものは体制的に整備をされたと考えております。 なお、重大テロ事件などにつきましては、こうした手当てがなされていなかったことから、今回の閣議決定によりまして措置することといたしました。 今、危機管理監の設置をお認めいただき、初動体制におきましても、情報収集の段階から誤りなきを期すために努力をいたしており、いわゆる緊急時というものに対して内閣の対応が万全であるように、これからも一層の努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○大口委員 ただ、私の質問に答えていただいていないと思うのですね。というのは、テロ事件の場合、発生した段階で、場合によって総理が行政各部に指揮監督できるわけですよ。ところが、災害の場合は指揮監督ができないのですね。これは内閣法六条なんです。ですから、そこを言っているのです。 そういう災害、事故が発生した場合に、総理がこれは直ちに行政各部に指揮命令しなければいけない、こういう場合も想定すべきである、それが危機管理だろう。そういうことで、私は、このテロ事件と同じようなこういう閣議決定をすべきではないか、こういうふうに言っているわけであります。 災害対策基本法における緊急災害対策本部というのはあくまで指示権だけであって、指揮、監督、命令はできないわけです。そこら辺についてどうお考えですか。
○橋本内閣総理大臣 私は、災害という事項の性格からいきますと、何よりももう委員自身よく御承知でありますけれども、閣議を経ることなしに非常災害対策本部を設置することができるということになり、同時に各省大臣などに対する指示権の追加というものは大変大きいと存じます。 私は、就任いたしましてから、トンネル崩壊とか幾つか人命に係る事故があり、その都度関係者に大変な努力をしていただきましたし、幸いに、まさに指示権の範囲でこれらに対応してまいりました。そして、やはり災害現場というものを考えますときに、指示でむしろとどめ、指揮は、その災害の態様によって、とるべき指揮は責任者が全権を持つ方がよいという実感を持っております。
○大口委員 総理がそういう判断をされるということであれば、それはいたし方ないわけでございますが、しかしながら、やはりこういう閣議決定をして、総理が例えばテレビでぱっと画面を見た、これはすぐに行政各部に指揮命令をしなければいけないという場面が必ずあると私は思うのです。そのための道具立てをきちっと用意をすべきである、こういうふうに考えます。 次に、天下りの問題に移らせていただきたいと思います。 この天下りの問題で私が問題にしているのは、財団法人厚生共済会、こういうのがございます。これは昭和三十五年七月十一日に設立をされております。そして厚生省の、天下りといっても極端にひどい天下りの状況でございます。 これを調べてみますと、現在の理事長は厚生省の援護局長である。二十五人の理事のうち二十三名が厚生省出身、国立病院出身。そして監事は二名、これは国立病院の出身である。こういうことであるわけです。 そして、この業務の内容はといいますと、これは公益法人であるわけですけれども、大体国立病院・国立療養所を相手にやっている、こういう状況でございます。 そして収益事業は、物品の販売、あっせん事業ということで、医療機械の販売等もしておりますし、また保守管理事業、あるいは売店、食堂、喫茶店、コインランドリー、それから駐車場等の整理業務もやっている、こういうことでございます。 そして、この売り上げが平成八年度百六十二億円。公益法人ですが百六十二億円ある。そして公益と収益の割合を見ますと、公益が一で収益が三〇、どういう状況であるわけです。もうまさしく天下り、ほとんど厚生省の役人が天下ったところでございますが、これだけの収益を上げている。これは公益法人とは言えないのではないか、こう思うわけでございます。 そういう状況の中で、これは福岡市の国立病院九州医療センターでございますが、ここへこの厚生共済会の支部が入っておりまして、そして、六千五百平米の広さ、四百四十台の駐車可能なところを、無償で駐車場を借りている。そしてまた、テレビも六百台、各部屋に置いている。これは、置き料は取っていなくて、カードで利用するわけですけれども、カードの自動販売機の費用として年間一万五千円だけ払っている。そしてまた、コインランドリーは十四台置いているわけですが、これは場所代を年三十万円払っている。 そういうことで、非常に典型的な、天下り先がまさしく厚生省の権限と一体の状況の中でこういう甘い汁を吸っている。非常にこれは問題だと思うのです。厚生省も二、三年前からこのことを注意しているわけですが、なかなか言うことを聞かない。やはりこれは、厚生省のOBが、先輩が、局長あたりが理事長をやっていると違うんだな、なかなか是正ができない、こういう状況であります。 閣議決定の中で今はどうなっているかというと、公益法人の設立許可及び指導監督基準というのがあって、その中で、理事の現在の数の三分の一以下にしなければいけない、それから、収益事業と非収益のあれでいきますと、非収益、公益の方が二分の一以上なければいけない。こういうことからいっても、全くこれはとんでもない団体である、こういうふうに考えるわけです。 しかも、今度は給与を見てみますと、驚くべきことに、役員の理事の給与を調べてみますと、とんでもないことがわかったわけです。それは、理事長は非常勤なんですね。非常勤の理事長が何と年間六百一万五千円の報酬をもらっている。それからもう一人の非常勤の人は、これも国立病院の事務部長ですが、千八十二万七千六百円も年収をもらっている。非常勤ですよ。 こんなことが許されていいのか、こう思うわけでございますが、この点について、厚生大臣、どうお考えですか。
○小泉国務大臣 このようなことが行われていたということはまことに遺憾であって、平成八年九月に閣議決定された公益法人の設立許可及び指導監督基準に適合していない、明らかであります。 今の御指摘、よく調べていただきました。今年度中に、事業内容、役員構成等につき、公益法人にふさわしい姿となるように徹底的に指導いたします。
○大口委員 本当にひどい話で、これは本年度中と言わず、本年度というと来年まで行きますから、本年中ぐらいにきちっとやっていただきたいと思うのですが、いかがですか。よろしくお願いします。
○小泉国務大臣 できるだけ早くやります。
○大口委員 総理にお伺いしようと思っておりましてお待ちをしておりました。大変お疲れの御様子でございますが。 そういう中で、一つは、今回の基本法におきまして、私、ちょっと解せないことがございます。それは、内閣府の総合調整ということの中で、これはきちっと総合調整をすべきだ、こういう分野があるわけでありますけれども、全く欠落している分野がございます。それはどういう分野かと申しますと、高齢社会対策、それから交通安全対策、こういうことがこの法案の第十条二項の「内閣府の任務及び機能」に入っていない、こういうことでございます。 御案内のとおり、交通事故につきましては、年間約一万人の方が亡くなっておりますし、昨年、事故発生件数は七十八万件と、五年連続して過去最悪の記録を更新し、九十六万人もの方が負傷している。三年連続九十万人台となっている。負傷者の数が戦後最悪の記録である昭和四十五年の数に迫っている。極めて憂慮すべき深刻な事態なわけでございます。だから総理も現職の総理として初めて交通安全運動に参加されて、皆さん喜んでいた。こういうことで、総理は交通安全には非常に力を入れておられる、私はそう思っていたわけでございます。 昭和四十五年に制定された交通安全対策基本法、この中で、国の責務を明確にして、対策会議は、内閣総理大臣を長として関係閣僚で構成されて極めて重要な位置づけがなされております。十五条で、中央交通安全対策会議というものの会長が内閣総理大臣であり、その委員は関係閣僚である、そしてそれは二十、こういうことなわけであります。これをどうして十条の二項から外したのか、私は解せないわけであります。そして、国土交通省にその中核としての機能を持たせるということでございます。 同じようなことが、高齢社会対策。総理は、人口構造の変化ということを大事にしなければいけない。これも全省庁的に、今二十一省庁でこういう対策会議というものを持たれておるわけであります。そして、これについでまた、その会議の会長に総理大臣はなっておられる。 そういうことから、この高齢者問題、これは少子・高齢化対策としてもいいでしょう。そういうこととこの交通安全の問題、これは内閣府できちっとやるべきことではないか、こう思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○橋本内閣総理大臣 基本法案は、お読みをいただきましたとおり、内閣官房と内閣府が内閣及び内閣総理大臣の補佐そして支援に集中することができますように、現在、複数の省の調整を要するなどという理由から総理府及び総務庁が所掌している事務につきまして、行政目的別に大ぐくり再編をされました新しい省庁体制のもとにおきまして、内閣官房あるいは内閣府、総務省の事務に適したものを除きまして、その事務の内容に最も関連の深い新たな省に担わせるという考え方を持っております。 そして、基本法案におきまして、御指摘の、一つは交通安全対策でありますが、国土交通省が、国土全体の交通というものを主管する立場において、その安全にも中核的な役割を果たしてもらいたいと考えておりますし、高齢社会対策、これは、少子・高齢社会というものをとらえまして、労働福祉省が、その行政目的の範囲の中におきまして関係府省の間における調整の中核としての機能を果たす、そのように規定をしております。まさに省間調整システムにおける役割であります。もちろん、その上に立ちまして、必要に応じて内閣官房及び内閣府が総合調整を行い得ることを否定は全然されておりません。 こうした調整の具体的な運用というのは今後検討していくことになりますけれども、私どもはこうしたやり方が、各省間の横断的な、横ぐし横ぐしという言い方でこの議論をしてまいりましたけれども、各省間の横断的な調整機能が強化されて、縦割りの弊害の是正が図られると考えております。
○大口委員 今回の行革は何を目指すのか。やはり国民の生命、生存、安全、これをどう確保していくか、そしてこれからの高齢化にどう対応していこうか、その一番心臓部になるのが総理大臣であり、官房であり、そして内閣府なのですね。ところが、それがいろいろなうごめきの中で格下げされてしまったというような感覚がしてならないわけでございます。私はそういう点で非常に失望をしているわけでございます。
○橋本内閣総理大臣 もしそのような誤解をお持ちでありましたなら、私はそれは捨てていただきたいと思うのです。 交通安全行政というのは確かに大切な行政でありますし、そして、交通安全の定着といいますか、交通安全運動というものが定着し、特に今、高齢者の事故がふえておりますだけに、私どもは、これを減らす努力は一生懸命やらなきゃなりません。 そうした中におきまして、実際に道路を持ち、あるいは鉄道を持ち、航空、海運もその中に含めてもいいかもしれません、そして、そのハードとソフト両面を持ってもらう国土交通省がそのコアとしての役割を果たしてくれる。労働福祉省が高齢・少子社会というものの対応に対するコアの役割を果たしてくれる。そうした横断的な、縦割りではない工夫というものを私どもはこの中に新たにしたのです。 従来、縦割り行政であったがために、総合調整機能というものを、実質的に自分が行政をしてはいない、例えば、道路は建設省にある、鉄道は運輸省にある、自動車はというふうにばらばらに動いておりました行政、これを束ねなければならないからこそ、総理府あるいは総務庁に室を設けました。あるいは本部を設けて調整をしてきました。 むしろ、大ぐくりにした省庁の中でそれらの行政の中核をなす役所ができるわけですから、その中核をなすコアの部分のところに中心的な役割を果たしてもらい、横断的な調整機能を持ってもらう。その上に内閣府が、官房が、総合調整の機能をその上に持っている。そういう形が私はより現実的に運用のできる形だと思っております。 そして、今回の基本法をつくりますプロセスにおける改革会議の中で、関係者は横ぐしという言葉で、各省を横断し、横にくしを刺したような形で機能を果たしていく、そうした仕組みを議論をしてまいりました。これは、その一つのケースでございます。
○大口委員 内閣府というのは内閣に置くということでございますから、内閣法の根拠に基づいていると思います。そして、それは横並びの官庁ではなくて、一段上の官庁である、こう思うわけでございます。もうこのことについてはくどく言いませんが、もう一度私は再考をしていただきたいな、こう思っておるわけでございます。 最後に、もう一点お伺いしたいのは、設置法行政ということでございます。 これは行革会議でも議論をされたようでございますが、今、日本の官庁は、特徴的なことというのは、各省庁ごとに設置法という法律があって、個別の法律ですべてを包み込む形で広範かつ抽象的な権限を官庁に与えておる。 設置法というのは、本来は役所の内部の領域をどうするかという問題であって、国民に対して権限を行使する根拠、裁量また行政指導の根拠ということにはなり得ない、こう思うわけです。ですから、設置法ということをこれから見直していくということであるならば、私は、任務について書く程度にとどめ、権限については、全部、作用法あるいはそれ以外の個別法で、しかも詳細に書いて、できるだけ裁量行政というものが許されない方向で設置法あるいは個々の権限法について考えるべきである、こう思うわけでありますが、総理の御見解を聞いて、私の質問とさせていただきます。
○橋本内閣総理大臣 例えば、国によりましては全然設置法を持たないで省庁を設置あるいは統廃合している国がございます。慣習法の国、イギリスなどはその典型例かもしれません。新しい役所ほど設置法がありますけれども、むしろ伝統的な役所は設置法を持っていない国がイギリスです。 そして、私は、議員のような御論議というものもあるいはあるのかなと思いますけれども、今、事前管理型の行政から、ルールを透明化し、明確化した上での事後チェック型の行政に変わろうとしている中において、むしろ、行政機関の行為の範囲の限界というものを明らかにする、そうした観点からも、各省設置法においては、権限を所掌事務と一体的、有機的にとらえて規定していく必要があるんじゃないだろうか。 同時に、行政機関の大変複雑多岐にわたる、また、場合によっては臨機の活動を必要とする、そのすべてに法律上の根拠を必要とする、それは実際的にまた適当だろうかとか、さまざまな検討すべき問題点があるのではないか、そして、むしろ今後さらに十分精査していく必要があるのではないか、私は、今とっさにそのような感じを持ちました。
○大口委員 以上で終わります。
○高鳥委員長 これにて大口善徳君の質疑は終了いたしました。 次に、石垣一夫君の質疑に入ります。
○石垣委員 自由党の石垣一夫でございます。 本題に入る前に、自民党の総裁である橋本総理に二、三の点をお聞きしたいと思うのですけれども、まず政治献金に関する問題であります。 特に自民党は、各企業から多額の政治献金を受けておられます。これは今の政治資金規正法のいわゆる許容範囲でございますから、まあそれはその範囲で結構でございます。 ただ、銀行業界からの政治献金については、予算委員会においても再三取り上げられております。私自身も予算委員会の一般質問でこの問題を取り上げたのでございますけれども、今日まで、その論議の中で総理は一貫して、住専問題以降自粛をしております、このように答弁されておるわけであります。 では一体、自粛とは何なのか。 このことについては、今日までの銀行業界からの政治献金の推移を見ますと、平成六年、七年、八年にわたって、例えば平成六年度十億一千五百三十八万円、平成七年度九億八千三十七万円、平成八年度三億八千九百四十五万円。これは全銀行ではありません。三月の時点で公的資金の援助一兆八千億を受けた二十一行に限る政治献金であります。 今日まで論議をされましたのが、この二十一行に対するいわゆる公的資金の導入以前の論議であります。その中で、いわゆる政治資金規正法をクリアしているから大丈夫だ、こういうことで過ごしてきましたけれども、事態は、公的資金導入を受けた時点から百八十度大きく変わった、私は、こういう認識を持つのが当然だと思うのですけれども、総裁として現在どのようなお考えでございますか。
○橋本内閣総理大臣 何回か本院におきましても、また他の院におきましても、同様の御質問をいただきました。 政治資金規正法におきまして、政治活動に関する寄附、特定の分野を対象とした規制は定められておりません。 自由民主党は、住専問題などによりまして、都銀、地銀などからの献金を自粛してまいりましたが、先般、改めて、金融システムの安定のために公的資金が投入されることにかんがみまして、過去の借入金の返済に充当するものを除き、銀行業界からの政治献金を自粛することといたしております。
○石垣委員 いわゆる過去の借り入れの返還を除くという、ここも大きなみそなのであります。そういう区分けをすること自体が、これは自民党の独自の判断であって、国民の立場からいえば、そういう献金をする金があるのだったら、銀行はまずみずからの不良資産の償却に充てるべきだ、早く健全な経営に戻すべきだ、これが国民の総意なんです。 だから、よく総理考えてください、総裁考えてください。公的資金の援助は国民の税金なんですよ。税金を受けて経営の安定化を図っている銀行が政治献金をすること自体がおかしい。私は、恐らく今後銀行業界もその点については考え方を改めてくるだろう、このように考えておりますけれども、今の総理の答弁は、それは別なんだ、こういう逃げ道のルートをあらかじめ設定をしながら、自粛をしている、これでは世の中通りません。 きのう経済同友会は、政治献金を原則廃止ということを決定しておりますね。こういうふうに世の中は変わってきているのです、企業全体が。それはそれとしていいでしょう。 しかし、公的資金の援助を、導入を受けたこの二十一行の銀行からは、少なくとも、政治献金を受けるというこの姿勢、これが一国をリードする政党の総裁としてあるべき姿なのか。正々堂々胸を張って、天下にこのことを公言できるのか。総裁の良心に従って答弁してください。
○橋本内閣総理大臣 先ほどから、ある場合は総理と呼ばれ、ある場合は総裁と呼ばれ、両方にかけてお尋ねをいただきますので、どちらでお答えをすべきなのかに大変苦慮いたします。 そして、本来、総裁という立場でありますならここでお答えをすべき立場ではないと思いますが、その上で、過去の借入金の返済に充てるために、平成七年からの計画として、各方面から御協力をいただく政治資金を我が党の経費に充てるための通常の献金に関する一般会計に入れておらず、両者を性格の異なるものとして全く区別して扱っております。そのように御理解を賜りたいと思います。
○石垣委員 総裁、総理という、そういう言葉じりをつかまえて答弁されること自体、私はちょっとどうかと思いますよ。総理は、聞いている趣旨はよくわかっておると思うのです、たまたまそういう、口を滑らせたか知りませんけれども。今の答弁を聞いておりますと、完全なそういう逃げ道のルートをつくって、これは抵触しないんだと。 けさほども質問がありましたけれども、今、貸し渋りで企業がどんどん倒産している。私の地元のある企業家からも、こういう話を私は直接承りました。 大阪府の保証協会があります。これは中小企業の融資を保証している大阪府の信用保証協会です。今まで銀行は、必ず保証協会の担保をとってこい、裏判をとってこい、こういうことで指導しているわけですね。 それで、その企業家は、今まで二十年つき合っている銀行から、今、大阪府の保証協会は全国で一番悪い、代位弁済を持っております。その苦しい経営の中から、保証した保証協会の裏判を持っていったにもかかわらず、拒否をされた。これは、日本の四大銀行の一つです。二十年もつき合っている相手です。これが融資を拒否したという事実に私は直接携わりました。こういう現状なんです。 そういう銀行から政治献金を受けながら、それを返済に充てるという。しかも、政党助成法で百五十億という多額の政治資金を受けているじゃないですか、助成法で、政党助成額を。それでもなおかつ、そういう現在の世の中をごらんになって、一般の庶民はどれだけ困っておるのか。今度は総理です、きのうもこの論議の中で、あなたは、官邸からここを往復する、これだけだと。全く情報音痴なんですね。こういう庶民の苦しみがわからないのですか。 そういう相手からのうのうと政治献金を受けていいんですか。事態は変わったんですよ、公的資金導入を受けた時点から。今までは、百歩譲って了としましょう。しかし、全く情勢は変わったわけでありますから、この点を踏まえて再度御答弁ください。
○橋本内閣総理大臣 まず第一に、政党助成法が国会で成立をいたしましてから政党助成が行われるようになりましたことは、そのとおりであります。そして、私は何もそれを否定いたしておりません。 同時に、自由民主党に過去からの債務がございました。その借入金の返済に充てるものを除いて、銀行業界からの政治献金を自粛しているということも、そのとおりお答えを申し上げております。 そして先ほど、私は議員が仰せられたことで一つだけ申し上げたいと思いますのは、御質問に対して私は確かに、今私自身の与えられているその環境というものが、官邸、公邸、そして国会、きのうも一日じゅう国会です。きょうもそうです。そして、そこにくぎづけになっておる。民間の方々にお目にかかる時間も、国会の審議というもののある限りは実際上はできません。 そういう事実を申し上げましたが、同時にそのときに申し上げたのは、従来から私は、産業集積度の高い地域として大田区の中小企業の皆さんの状態をさまざまな角度で勉強させていただいてきました。ですから、例えば円高の急速に進展しているときにも、通産大臣の当時でありましたが、緊急の調査を協力をしていただきました。先日、久しぶりに大田区のこの中小企業者の皆さんにお目にかかって生の話を聞かせていただくことができました。 それだけではなくて、私の友人たち、その中にはみずからが中小企業の経営者もおりますし、サラリーマンとして既に定年を迎え第二の人生に動いた者もおります。そうした仲間からもいろいろなことを聞く機会はありますし、報道その他を通じてもいろいろなデータを得ることはできますということは申し上げておりまして、そこのところはどうぞ誤解をしないようにしていただきたい。 この上も、情報を得る努力は当然のことながらしてまいります。それと、警備の対象者として自由に動くことが許されないということとは別の次元のことだと私は思っております。 〔委員長退席、野呂田委員長代理着席〕
○石垣委員 いや、それはよくわかります、総理の立場は。しかし、今の総理の御答弁は私の聞いた答弁になっていないわけです。だから再三、しつこいようでございますけれども……(橋本内閣総理大臣「しつこい」と呼ぶ)いやいや、総理、しつこいとは何ですか。それは失礼じゃないですか。(橋本内閣総理大臣「失礼しました。御自分で言われたものですから、つい」と呼ぶ)いやいや、それは僕はやはりそう思っていますから、それは本心を言うたわけです。 しかし、総理はそういう情報源を持っておりながら、現在の一般の国民の考えておられる国民の目線、このことがまだおわかりになっていないなと。これからもそういう銀行業界からの献金を受ける、こういうことなんですか。
○橋本内閣総理大臣 大変失礼をしたことは正式におわびをいたします。 その上で、過去における借入金の返済に充当するものを除き、銀行業界からの政治献金を自粛することにし、現にいたしております。
○石垣委員 これは、私から言わせると、詭弁ですね。これは独特の自民党の論理です。これは社会に通用いたしません。 そこで、銀行法の第一条からいけば、「銀行の業務の健全かつ適切な運営を期し、」云々とありますね。現在の銀行の経営の中で政治献金が許されるのか。これ、銀行局としてどのように考えますか、一般論として。(橋本内閣総理大臣「自治省じゃないんですか」と呼ぶ)いやいや、銀行の経営の面から聞いているわけです。大蔵省だ。僕は銀行の管理の面から聞いているんですよ、経営面。だから銀行法の第一条を引いたわけじゃないか。(松永国務大臣「政治資金という問題になれば」と呼ぶ)いやいや、だから、このやりとりの中で、そういう健全な経営という立場からいって、銀行にそういう政治献金をする余裕があるのか。こういうことについて銀行局はどう考えるのか、一般論として。これを聞いておるわけです。
○武藤政府委員 銀行局長、担当局長が今おりませんけれども、それぞれの銀行の御判断ということではなかろうかというふうに思っております。
○石垣委員 銀行の判断に任せていいんですか。だから公的資金の導入を受けるような銀行経営になったんじゃないですか。しっかり大蔵省が管理しなかったからでしょう。今日大きな経営破綻を来したのと違いますか。これは管理不十分ですよ。 この問題、いつまでやってもらちが明きませんから、総理のお考えはよくわかりましたので、今の答弁をよく肝に銘じておきます。 それからもう一点ですけれども、きょう、新聞報道によりますと、我が党の野田幹事長が、山崎政調会長のいわゆる政治資金の疑惑問題で政倫審に出席を願う、こういうことを野党で図っていきたい、こういうことが報じられているわけであります。これはもう新聞をごらんだと思うのですけれども、総理も……(橋本内閣総理大臣「見てません」と呼ぶ)見てませんか。そういうことがきょうの朝日と産経に報じられているわけです。ちょっとごらんいただけますか。 今日まで、山崎政調会長につきましては、いわゆる証人喚問ということで会議のたびに与野党の議会運営の大きな攻防点になったわけであります。それで、自民党の数の力でこれが実現しないということで今日まで延びてきた。ところが、山崎政調会長自身が昨年十一月二十八日に記者会見をされて、政倫審で堂々と疑惑を晴らそう、こういう前段があるんですね。しかし、野党の方は、それではあかん、あくまでも証人喚問だということで突っ張ってきたんですけれども、いつまでもらちが明かない。 たまたま総理の特使として山崎政調会長、この月末に今回のいわゆる政府の経済政策についてアメリカに対して説明に行く、こういうことが報じられておりますね。そういう時点でやはり堂々とした姿勢でアメリカに行かれるのが望ましいことじゃないか、こう思うのですけれども、総理は、この点について、山崎氏が政倫審に出席して堂々と自分の所信を明らかにする、こういう申し入れについてはどうですか、お考えは。今、こういう申し入れを野党でまとめてやりたい、こういう発言があったんですけれども、こういう報道について総理としてはいかがですか。
○橋本内閣総理大臣 委員長のお許しをいただかなければなりませんけれども、今、率直に申し上げまして、私、昨日国会が終わり、全部の日程を終わりまして帰りまして、本当に疲れておりましたし、けさも閣議、その後にほかの役割を持ち、それ以来、本委員会に出ております。ですから、新聞も、すべてに目を通せておったわけではございません。 その上で、野党各党が自由民主党に正式に申し入れられましたならば、党としての検討をし、党としてのお返事を申し上げるということであろうと存じます。
○石垣委員 話は横へそれましたけれども、総理としてのお考え、よくわかりました。 そこで、本題に入りたいと思うのですけれども、総理は、行政改革のあり方について、司馬遼太郎氏の「この国のかたち」という本を引用されて、いろいろと言われております。その目指すところは私は了といたしますけれども、この中央省庁再編後のこれからの進むべき日本の国家のあり方については、どのようなお考えを持っておられますか。
○橋本内閣総理大臣 今回の中央省庁改革というもの、何回か繰り返したお答えを再びすることになりますけれども、お許しをいただきたいと存じます。 そして、肥大化し、硬直化し、縦割りの弊害が目立つ戦後型行政システム、そうした御批判が現在の行政にしばしば浴びせられてまいりました。こうしたものを組織面からも機能面からも抜本的に見直していく、そして、来るべき二十一世紀にふさわしい、簡素、私は簡素にして効率的なという言い方をよく使います、そして透明で、内外の行政課題に対して機動的、総合的に対応可能な行政システムへの転換を図らなければならないというのが、その根であります。 そして、行革会議が取りまとめをしていきます中におきまして、司馬遼太郎さんの「この国のかたち」は、さまざまな形で、論議の中でも、また、一部は報告にも引用されてまいりました。司馬さんの作品、私、好きですから、本当に亡くなられたときがっかりしましたけれども。小説とは違った分野での思いを述べられた文章として、すばらしいものがその中にはございます、司馬さんの哲学としてありましょう。 そして私は、その上で、「この国のかたち」をと私なりに問われるならば、本当に自律的な個人が自分の持つ夢というものに対してそれを実現させるために挑戦するチャンスがある、そしてそれが成功する機会がある、そうした創造性、チャレンジ精神をただ単に発揮できるのではなく、成功の可能性があるということは、私は非常に大事なことだと思っています。 そして、内外のさまざまな変動に機敏に、柔軟に対応できるようでなければいけない。そして同時に、年長者を敬う、親から子へ心の大切さを伝える、私は、日本の伝統的なよい部分だったと思います。その我が国のよい部分あるいは豊かな自然や伝統文化というものを守っていく、ただ単に守るだけではなくて伸ばしていける、そんな社会をつくることができればと心からそう願っております。
○石垣委員 総理の基本的な姿勢は挑戦である、こういうことでございますけれども、私は、これはもう大いに、これからの二十一世紀に必要な基本的な姿勢だと思います。その中で、総理のよく使われる、いわゆる効率、簡素、そういう観点からちょっと御質問したいと思うのです。 大きな政府から小さな政府、官から民へ、中央から地方へ、これは行政改革の基本であります。 私ども自由党は、新進党時代に、中央省庁再編は当面十五省庁、最終的には十省庁、こういう提案をいたしました。 そこで、大きな政府から小さな政府、官から民へ、中央から地方へという方向性をどう具体的に実現するかということなのであります。 その一つは、徹底した規制緩和による民の回復を待って簡素な政府にする、二つ目には、法の権限を地方に移譲することをもって、いわゆる小さな政府を実現する、私はこういうふうに考えております。 特に、この法律の権限をいかに移譲させるか、こういう観点から総理並びに関係大臣にお聞きしたいと思うのです。 けさほどもいわゆる中央省庁再編による行政コストの削減が問題になりました。これは考え方としては、この基本法の四十七条に書かれておりますように、十年間で公務員一〇%削減計画、さらにまた、局を百二十八から九十にするとか、課を千二百から千にするとか、こういうことがいろいろ書かれておりますね。先ほどの論議の争点になったのが、では、そのコストはどうなんだ、それについて総理は、この法案が通った時点で早急にこれを計算する、こういう答弁だったと思うのですけれども……(橋本内閣総理大臣「作業をすると申し上げました」と呼ぶ)僕はそう理解をしたのですね。今の話では作業をするということなんですけれども、では、その作業のスケジュールはどういうふうに考えているわけですか。
○橋本内閣総理大臣 まず、官から民という問題、これは当然ながら私ども、同様に考えますし、既に具体的に、規制緩和の三カ年計画は三月三十一日で完了し、すぐ続いて新たな規制緩和推進計画を四月一日からスタートをさせました。そして、その中においてこれからもどんどん進めてまいります。 例示を申し上げる必要があれば、既に取り組んでおるもの、あるいはこれから取り組んでいくその方向性等についても申し上げてもよろしゅうございますけれども、これは一つの方向として、当然ながら、国際的な開かれた自己責任原則と市場原理に基づく自由な公正な経済社会へ、そうなれば、先ほども答弁申し上げましたように、事前管理の手法、事前規制の手法から、ルールを明らかにした上でのチェック、事後チェックという行政に変わります。しかし、そこにも、例えば報告書を受けるとかそうした行為は入ってくるわけであります。 そしてまた、同時に、地方分権の推進というものも、これも何回か御答弁を申し上げておりますように、分権推進委の四次にわたる報告というものをいただき、現在、これを地方分権推進計画につくり上げつつあります。この中には、事務自体を廃止してしまう、国も地方も含めてその事務をやめちゃうというものも十一入っておりますし、国の直接執行事務になるものも二十ありますが、分権は当然のことながら進んでいきますし、これから先、新たな内容をこの中に盛り込んでいく努力もいたします。 そして、その上で、そこに中央省庁のよりスリム化した形での統合が行われるわけでありますが、議員がお尋ねいただきましたような部分、それは例えば独立行政法人という今までの法体系にない仕組み、この法案の中に盛られております。また、例えば郵政事業は、事業庁の期間を経過しました後、公社となります。当然ながら国家公務員法から外れ、そこにもちろん働く方は存在しますけれども、公務員としての立場ではなくなります。 こうした仕組みについて国会が御了承いただきますと、本部をつくりまして早速具体的な作業に入っていくわけでありますが、新たな独立行政法人という道に現在国で行っております仕事のうちどれだけの部分が移行することになるか、現在でこれを確たることはなかなか申し上げられません。いずれにしても、そこに働く方々も含めて、この形態についての議論をしていくということになります。 昨日であったと思いますが、総務庁長官から、関連する法律整備を行い国会に御提案をするのをたしか来年と申し上げました。ということは、その時点になりますと、独立行政法人を選択するものはそれなりにある程度めどがついてまいりましょうから、そのころになりますと、例えば独立行政法人の創設によって現行の国家公務員の定数から抜ける部分がどれだけ、あるいは将来、事業庁を経由し公社化された時点でどれだけという数字はある程度概数を押さえることができます。 当然ながら、そこまで現行の総定員法における削減は続けていくわけでありますけれども、移行においてそうした新たな仕組みに移る部分の残りが新たな総定員法の対象になります。そして、そこから一〇%以上を十年間かけて減らしていこうということでありますから、そうした作業が、仮の数字を先ほど作業してみますと申し上げましたけれども、少なくとも具体的な法案を国会に御提出を申し上げるそのころにはある程度の方向が見えておると思います。 〔野呂田委員長代理退席、委員長着席〕
○石垣委員 きのう与党の野呂田委員からも一〇%削減では鈍いのではないか、三割という話が出ました。こういう与党からの提言これあり、この中で総務庁長官は、一〇%と書いてあるけれども、一〇%以上という意味を含めているんだ、こういう答弁があったのです。 こういうことについて、我々新進党は、かつてこの行政改革について、公務員の退職者のいわゆる不補充ということで、毎年五%の退職者が出る、その半分を不補充にすれば二・五%、十年で二五%削減できるじゃないか、こういう提案をしたことがあるのですけれども、こういう提案はいかがでしょうか。
○橋本内閣総理大臣 ちょっと混線して、何か私、答弁に正確を欠きましたようです。その点をおわびして訂正させていただきます。 私が申し上げたのは、事業庁ができる、そしてそれから移行して公社化する、身分は国家公務員でありますけれども、そこのところを何か私、法制度の仕組みの話と混線してお答えをしたようです。その点は大変申しわけありません。訂正させていただきます。
○小里国務大臣 まず、ただいま総理の方からお話がございました点でございますが、新たな、言うなれば公務員という身分はきちんと規定されますけれども、これは新しい郵政公社法令によって付与せられる国家公務員、そういう存在になるということを今総理から説明をいただきました。 それから、議員がお尋ねになりましたのは、言うなればその削減の方向でございますが、私は昨日から、最低一〇%以上、これを目指しております、こういうことを申し上げ、なおかつまた、そのことは本来の定員の削減計画を持ってきておりますが、これらのベースの延長線上であるとはいえ、新しい二〇〇一年から、もし国会の意思がこの基本法を決定せられるとなれば、そこで私どもは、いわゆる一〇%以上を新しい改革の形において目指しておりますと。 さらにまた、ただいまやりとりがございました、例えば郵政公社のみに限定せられる削減計画ではございませんけれども、これも言うなれば郵政公社のその形におきまして、現在の国家行政組織法あるいはまた総定員法の対象から、きちんと郵政公社に移行して、公社に移る段階におきまして申し上げたような形で変わっていきますから、スリム化という視点からいいますと、その延長線上ではきちんと相当な一つの結果が出てまいります。このことを申し上げておるわけでございまして、御理解いただきたいと思います。 なおまた、御承知のとおり、郵政公社の職員は、非現業を入れましておよそ三十万四千人ぐらいか、さように思っております。
○高鳥委員長 石垣君に申し上げますが、先ほど我々新進党はとおっしゃったように聞こえましたが、新進党時代にはという意味ですか。
○石垣委員 そうです。失礼しました。
○高鳥委員長 どうぞ。石垣君。
○石垣委員 総務庁長官の熱意ある答弁は了とするのですけれども、もう少しちょっと簡潔にお願いしたいと思うのです。 そこで、各省庁の所管する法律、政省令、通達のことに関連してお聞きしたいと思うのですけれども、行政組織は法律で動いております。この法律によって権限が伴い、官僚を動かしておりますね。また、法律は、逆に言えば官僚のいわゆる権限の温床であり省益の確保につながっていくわけであります。 結論は、この権限、許認可、補助金、財政措置等を規定しております法律及び各省庁の政省令、通達を総点検する必要がある、こういう主張であります。 そこで、いわゆる法律の中で臨時措置法、暫定措置法、緊急措置法、特別措置法、臨時特例法、いわゆる時限立法的措置法で恒久的でない法律があります。そこでお伺いいたしますけれども、大蔵省、農水省、運輸省それから建設省は、おのおのどのぐらいの法律を所管しておられますか。
○松永国務大臣 お答えいたします。 御質問の趣旨は、大蔵省が所管しておる臨時措置法、暫定措置法及び特別措置法の数という御質問だと思いますが、臨時措置法が十一件、暫定措置法が一件、特別措置法が三十件。 以上でございます。
○島村国務大臣 農林水産省関係は、臨時措置法が三本、特別措置法が十五本、暫定措置法が五本、計二十三本であります。
○藤井国務大臣 お答えいたします。 運輸省所管で、基本的な法律以外の法律の数は二十八本でございます。
○瓦国務大臣 特別措置法が十七本、臨時措置法が十七本。 以上でございます。
○高鳥委員長 他に答弁はありませんか。 訂正ですか。
○瓦国務大臣 訂正でございます。 臨時措置法につきましては、十七件と申し上げましたが、七件でございます。
○石垣委員 今までお答えいただきましたことを合計いたしますと、いわゆる臨時措置法が六十五本、それから臨時特例法が二十五本、暫定措置法が十三本、緊急措置法が十二本、それから特別措置法が百四十九本、全省庁合計すれば三百七十四本あります。 この法律は、比較的時限的要素の高いものであります。法律の重点の置きどころによって、むだとは言いませんけれども、中には、時限立法の部類でありながら四十五年間も暫定措置法としている国家公務員退職手当法、これは昭和二十八年八月の制定であります。また、四十四年間特例法として継続してきた、国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法、これは昭和二十九年六月の制定であります。さらに、二十四年間臨時措置としている割増金付貯蓄に関する臨時措置法、昭和四十九年三月認可であります。これはその代表であります。 この三百七十四本の法律による補助金、財政措置、認可等が今申し上げたとおりにあるのですけれども、こういう法律については、この二〇〇一年の省庁再編までに徹底して見直しし、そしてこれを改廃するお考えはありませんか。
○坂野(泰)政府委員 今回の中央省庁改革は、単に機構改革をするのみならず、業務、事務の見直しを行う、そういう見地から進めるものでございます。 そうした際に、各省におきまして、それぞれ自己の所管法律について必要な見直しを行っていくことは適当なことではないかと考えておりますけれども、ただ、この御指摘のような期限つきの法律について、その期限が到来したかどうか、あるいは実質的にその必要性がなくなっているかどうかは、もともとそれぞれの法律についてそれぞれ御検討をいただくべきことではないかと考えております。したがいまして、各省において今後とも引き続きそういう視点で真剣な御検討をいただくことが本来あるべきことではないかと考えております。
○石垣委員 では、各省においてそういう改廃を含めて見直しの論議を行われましたか。掌握していますか、担当として。
○坂野(泰)政府委員 御質問の趣旨は、この基本法の検討過程においてその法律の一々について見直したかどうかということでございましょうか。 この基本法は、行革会議の最終報告を忠実に条文化をしたというものでございます。したがいまして、行革会議でどのような議論があったかということになろうかと思います。 行革会議の議論に際しては、個々のそのような法律について一つ一つ点検が行われたということではございません。基本的な考え方として、本来必要性のなくなった事務、そういうものについてはこれを見直して廃止をしていくべきではないか、そういう基本的な方針のもとに事務事業の見直しを進める必要がある、そういう観点からの御論議でございました。
○石垣委員 したがって、二〇〇一年の再編成までにこれをやはり見直すべきではないか。あくまでこれは臨時ですからね、特例ですから。その役目を終わればやはり廃止をするのは当然だと思うのですよ。そういうものもひとつこの二〇〇一年の省庁再編までに向かって見直す考えはありませんか、総務庁長官。
○小里国務大臣 まさに議員御指摘のとおりでございまして、その検討の開始は、今次の基本法を御可決をいただきまして国会の意思が決定いたしましたなれば、直ちにその作業開始をいたします。そして、お話しのとおり、二〇〇一年一月一日のスタートのときには、各省庁設置法の中における中核的な検討、改革の姿というものがきちんと整理をされてくるもの、さように思っております。
○石垣委員 では、総務庁長官の御答弁に期待いたします。 次に、今、私は時限立法的法律を指摘いたしましたけれども、やはり時限立法でない基本法やその他の法律も当然この際調査すべきであると思う。聞くところによると、アバウトではございますけれども、大体二千本あるんじゃないか、こう聞いておりますけれども、時限立法以上にこういう法律が多いわけであります。これに伴う政省令や通達もまた膨大であります。こういうことはやはり考えるべきではないか。 できるだけ民間の活動に介入を少なくすることがやはり財政規模の縮小になり公務員の削減につながっていく、私はこういう観点からお伺いするのですけれども、大蔵省、通産省、農林省、建設省、運輸省、それぞれどのぐらいの通達がありますか。
○武藤政府委員 大蔵省におきまして平成四年十月一日から平成九年九月三十日までの過去五年間におきまして発出いたしました通達を集計いたしましたところ、全部で千二百二十七件でございます。 ここで言う通達と申しますのは、大蔵大臣名、次官名、内部部局長名及び国税庁長官名で発出したものでございます。
○村田政府委員 平成五年度から平成九年度までの五年間、私どもが発出いたしました通達の総件数でございますが、約二千三百件でございます。
○堤政府委員 農水省から発出されました通達の本数は、過去五年間で約千四百本、正確に言いますと千三百六十六本でございます。
○梅崎政府委員 お答え申し上げます。 運輸省が平成五年度から九年度まで、五年間に外部に発出いたしました通達の数は約四百本、正確に申し上げますと四百二十四本でございます。
○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。 私ども建設省で発出をいたしました通達、平成五年から九年度の間で千七百四十二件でございます。これは内部を、職員向けを除いております。
○石垣委員 農林水産省は、これはもう一遍確認しますけれども、何本ですか。
○堤政府委員 先ほどお答え申し上げましたとおり、約千四百本、正確には千三百六十六本でございます。
○石垣委員 私の手元に来ているのは四千六百本なんです、これは全然数字が違うのですけれども。
○堤政府委員 先生にお出ししましたときには、全体に有効な本数がどのぐらいであるかという御指摘でございましたので、そのときに出しました中身が、通達の本数としては四千六百本ありますと。最近五カ年間におきましては約千四百本ということであります。
○石垣委員 今の農水省の答弁が一番正確なんです。ほかの省は明治以来の本数がわからないと言うんですよ。それで、これに絞ったわけです。それほど多数の通達が出ているのですね。 だから私は、この際、全部をやはり総ざらいをして、これを見直すべきじゃないか、こう思うのです。やはり、調査、把握なくして、私は国家の大きな改革はできないと思うのですよ。そういう点について、総務庁長官、どうですか。
○小里国務大臣 法律、政令あるいは通達、補助金等が必要性あるいは実効性を喪失した、あるいは喪失をしつつあるというようなものについて、第一義的には、それぞれの法律を所管する、行政を所管する各省庁におきまして、それぞれの行政目的に即して個別具体的に判断されるべき問題であろうかと思っております。 しかしながら、お話がございますように、このような大改革のときにこそ、一つの方向あるいは一つの具体的手段をもちまして、時代の進展に即しまして、行政需要の変化を見きわめつつ、法律等の必要性を不断に見直していくことは重要な課題でありまして、この機会にこそ、必要性、実効性を失った法令あるいは通達、補助金等につきまして所要の検討をすることは、お話しのとおり極めて有益である、さように思っております。
○石垣委員 そこで、この中央省庁等改革基本法のいわゆる二十条の五は、「徴税における中立性及び公正性の確保を図るため、税制の簡素化を進め、通達への依存を縮減するとともに、」と、財務省だけこういうことが特記されているのですね、いわゆる通達の削減を図ると。ほかの省は、これを見ましても、そういうことは何もないのですね。やはり、そういう点の意識の差なんですかね。これはどうなのですか。
○橋本内閣総理大臣 やはり、税というものの持つ性格、これは中立性、公正性、国民にじかに直結するものでありますから、特に私はこういうふうに書いたと記憶をいたしております。
○石垣委員 先ほどの総務庁長官の答弁で了解いたしました。 そこで、次はいわゆる公益法人への少額補助金の廃止の問題ですけれども、基本法の四章第三十二条四号では、国の補助金の削減または合理化、こういうことを述べられておりますね。 今日公益法人に交付されている補助金等の実態について、私も調べました。いろいろ調べていきますと、いろいろなことがわかってきたわけであります。 ちょっと委員長、失礼して、総理に資料を配りたいと思うのですけれども。
○高鳥委員長 どうぞ。
○石垣委員 これは、その二つです、通産省と文部省。 これを見ますと、通産省関係なんですけれども、工業標準化基盤整備の強化、これは相事先は日本溶接協会ですけれども、平成七年度、補助金二十万円。それから、デジタル用マイクロフィルム入力試験標板工業標準新規原案の調査等、これについては補助金二十五万円。それから、電気自動車普及総合推進体制整備、これは日本電動車両協会ですけれども、八十九万。こういう通産省関係の少額の補助金があります、時間がございませんのではしょりますけれども。 文部省関係は、見ますと、日本ゲーテ協会に対する科学研究費補助金として、平成七年四十三万円、それから、日本航空宇宙学会百三十一万円、日本材料学会百万円。それから科学研究費補助金、これは応用物理学会六十九万円。いろいろあります。時間がありませんのでそういうことで終わりますけれども、こういう補助金の実態であります。 平成八年度の公益法人の補助金、法人数と実件数が上がらないので、平成七年度の公益法人に交付されている補助金の実態で私はお聞きをするのですけれども、今申し上げたように、非常に少額の補助金が多いわけであります。 政府は、こういう補助金については整理をしていきたい、こういうことが今まで述べられておりますね。 例えば、平成八年十二月二十五日の閣議決定で、この補助金について閣議決定をされております。「補助金等事務手続等については、事務手続の簡素合理化を推進するため、また、予算の適正な執行という観点から、各省庁は所管補助金等について、早急に点検を行い、所要の改善措置を講ずる。」こういうふうに閣議決定されております。 今日まで、この少額補助金についての整理、検討については、どのようにされてきましたか。
○松永国務大臣 それでは、私の方から大蔵省としての考え方を述べさせていただきます。 公益法人に対するものも含め補助金等については、財政構造改革法等に基づいて、社会経済情勢の変化、官と民、国と地方の役割分担のあり方等を踏まえて、聖域なく見直しを行った結果、平成十年度の予算においては、前の年に比べて千三百四十一億円減額をしたところでありますが、その結果、昭和六十二年度以来十一年ぶりに削減を達成したことであります。 今後とも、補助金等の整理合理化を積極的に進めてまいりたい、こう考えております。
○石垣委員 今後とも、その姿勢は堅持されることを要望しておきたいと思います。 最後にお聞きしたいと思うのですけれども、いわゆる武藤前総務庁長官ですね。 この方は、総務庁長官在職中は、いわゆる郵政三事業の民営化を推進されておった。立場をかわると、今度は、自民党の行革推進本部に行かれると、いわゆる民営化反対。こういう百八十度変わった転回でございますけれども、要職にあられる元閣僚の発言は非常に大きな影響を与えるのですね。 したがって、元閣僚の、責任者として退職後も、その席を離れた場合においても、発言については、十分やはり発言の中身について、これは個人の自由といえば自由ですけれども、こういうことをある程度一定のルールでもって制約するというか、そういうことは考えられませんか、総理。
○橋本内閣総理大臣 私は、政治家それぞれの、政治家個人としての立場、あるいは政府の中にありますときの立場、党としての立場で話しますときに、それぞれ、さまざまな負うべき責任、あるいは踏まえるべきルールがあると思います。 今、議員からお話がございましたけれども、郵政三事業につきましては、本当に、行革会議におきまして、民営化も含めて随分さまざまな角度から議論の行われた問題でありまして、そして、中間報告におきましては、簡易保険事業の民営化、郵便貯金事業の早期の民営化の条件整備、そして郵便事業は国営化といった考え方を公表して、その後の検討にゆだねました。そして、これを受けまして、さまざまな御論議をいただきながら、利用者の利便性というものに頭を向け、頭を向けというか考慮しながら、真に望んでおられる方向、改革というのはどういうものだろうということを考えたあげくに最終報告に至りました。 今、個人名を挙げられましたけれども、武藤元総務庁長官の御発言、議員は特定個人の名前を挙げられましたけれども、新聞報道でさまざまな御意見が紹介されております。行政改革についてもいろいろな方がいろいろなことを言われてきました。そして、党の行政改革推進本部長として、与党三党の行政改革協議会、いわゆる十者協のメンバーとして、最終報告に至る過程にあって、調整に努力をしていただきました。 そういう意味で、議員の個人名を挙げられましたものに対し、私は個人名の形ではなくお答えをさせていただきますけれども、私の承知をいたします限りにおいて、十者協の取りまとめに当たって御苦労いただいたと承知をいたしております。
○石垣委員 終わります。
○高鳥委員長 これにて石垣一夫君の質疑は終了いたしました。 次に、平賀高成君の質疑に入ります。
○平賀委員 日本共産党の平賀高成でございます。 私は、橋本首相を初め関係の大臣に質問をいたします。 中央省庁等改革基本法案は、橋本内閣が進めている六大改革の一環として、中央省庁の再編を図ろうとするものでありますが、今の日本経済が陥っている行き詰まりを財界の利益第一で乗り切ろうとする国家的なリストラ計画というべきものだと思います。 まず最初に、中央省庁等改革基本法の第二十二条の国土交通省の編成方針で、同条の第三号について質問をいたします。 同号では、「施設の整備及び管理、運輸事業者による安全かつ効率的な輸送サービスの提供の確保その他の施策による総合的な交通体系の整備を行うこと。」としていますが、総合的な交通体系の整備を行うためには、道路特別会計等の特定財源の見直しによる財源の一元化を行うことになりますか。建設大臣に伺います。
○瓦国務大臣 平賀委員から道路特定財源につきましての御質問でございますが、交通体系は基本的に、受益者負担の原則に基づきまして、競争と個々の利用者の自由な選好を反映して形成されるべきもの、かように考えております。よって、道路特定財源は、受益者負担、原因者負担の考え方に基づきまして道路利用者に負担を求めているものでございまして、安易な提供は受益と負担の関係を崩すことになりますので、納税者の理解が得られないものと考えております。 効率的な交通体系の形成に当たりまして、各交通機関相互の連携を確保、改善することが重要であり、道路は、鉄道、空港、港湾等各交通機関へのアクセスや駅前広場等の結節機能等において重要な役割を果たしておりまして、一層連携確保に努めてまいりたい、かような考え方は常々申し上げてまいっておるところでございます。
○平賀委員 私は、それでは総合交通体系を整備するということはできないと思います。道路財源は常にたくさんあるわけですから、財源があるために次から次へと道路をつくって、そして、その一方で地方のローカル線やバスなどが削られているわけです。ですから、私は、今の状況でありますと、これは絵にかいたもちにならざるを得ないということを指摘しておきたいと思います。 次に、法案は、建設省、運輸省、国土庁、北海道開発庁が合体し国土交通省となり、国の公共事業の七割を占める一大利権官庁が出現をいたします。国土交通省の編成方針の二十二条の一号では、「総合的な国土の形成に向けた体系的な取組を推進する」とあり、きのうの松本善明議員に対する建設大臣の答弁でも、五全総を推進することが明確になりました。橋本首相が責任者である行政改革会議の最終報告でも「四百兆円あるいは五百兆円ともいわれる膨大な財政赤字に象徴されるような巨大な負の遺産をも残し、」と指摘をしているように、財政危機は大変重大になっております。 五全総で推進する苫小牧東部開発にはこれまで三千六百億円余の巨額の基盤整備費をつぎ込んできましたが、第三セクターである苫小牧東部開発会社の負債は千八百億円、年間収入が八億九千万円に対して、支払い利子が八十七億円、拓銀の経営破綻で新規融資が停止の状態になっています。 首相に伺いますが、こうした破綻した国家的なプロジェクトの見直しは行わないのですか。
○橋本内閣総理大臣 今、議員は、五全総自体に大変厳しい目を向けられました。しかし、本年三月末、新しい全国総合開発計画として決定をいたしましたもの、これを見まして、恐らく国民は議員とは違った思いを抱かれると私は思うのです。 私どもは、阪神・淡路大震災という非常に大きな苦痛に満ちた体験をいたしました。その中から出てきました一つの大きな教訓は、今の一極一軸型の国土構造というものが、ああした大震災等の災害に見舞われたときいかにもろいかということでありました。そして私どもは、長期的な観点から、多軸型の国土構造に変えていかなければならない、そしてその多軸型の国土構造に転換をしていく中で、国土の均衡のある発展を図ろうといたしております。 そして、これからの地域づくりというものは、参加と連携という言葉のもとに、それぞれの地域の選択と責任によって行っていくことが基本でありますし、各地域の意向を尊重しながら、基幹的なプロジェクトを新しい全総計画では示しているわけであります。 これを具体化する、実施をする、その段階におきまして、当然ながら、費用対効果分析あるいは環境影響評価の実施などを踏まえて総合的に検討していく必要があることは当然のことであります。
○平賀委員 阪神・淡路の例を引いて、複数の国土軸が必要だと言われましたが、阪神・淡路大震災の一番大きな教訓というのは、なぜあれだけの人たちが命を落とさなければならなかったのか。私は、阪神・淡路大震災の最大の教訓というのは、やはり消防能力の強化と防災対策の強化を本当にやることだと思いますし、いまだに仮設住宅にいると千世帯の皆さんを本当に救済するということが最大の教訓だと私は思います。 その上で、五全総は、日本列島に六つの巨大な橋をかけ、既に破綻をした苫小牧東部開発、むつ小川原開発など、ゼネコン型の公共事業を推進していくものであります。既に、苫小牧東部開発は、北海道開発庁が現行計画の縮小を打ち出しておりますし、計画は破綻をしております。工業用地の分譲は一五%にとどまっています。北海道などの地方自治体の負担は千五百億円を超えております。 財政危機の最大の原因は、自民党政治が進めてきたゼネコン型の公共事業に異常に傾斜したことにあります。こういう、破綻をした苫小牧東部開発やむつ小川原開発など、ゼネコンの公共事業の浪費やむだをなくすべきだということを私たちは常々主張をしているわけです。 さらに、法案に戻りますが、国土交通省の編成方針において、第四十六条の定めによって公共事業の見直しを行うとしております。第四十六条に書かれている、国が直接行う全国的な見地から必要とされる基礎的または広域的事業というのは、中枢、中核国際港湾、国際ハブ空港、高速道路、あるいは苫小牧東部開発、むつ小川原開発などの国際的なプロジェクトのことではないのですか。
○小里国務大臣 本号の規定は、まず、国と地方との適切な役割分担が一つの基調になります。また、国がみずから行う直轄事業を、全国的な見地から国がみずから行う必要があり、地方公共団体等の主体にゆだねることが困難なものに限定するという基本があることを御理解いただきたいと思います。 なおまた、お話しの、全国的な見地から必要とされる基礎的な事業とは、事業の実施効果が全国的に広がり、国全体の社会経済運営にとって必要不可欠なインフラとして整備するものが想定されます。あるいはまた、広域的事業とはということであろうと思うのでございますが、事業の範囲が複数の都道府県にまたがり、都道府県にゆだねることが困難と思われるものを基本にいたしております。
○平賀委員 私が聞いたのは、国が直接行うのは全国的な見地からということで、今言われたところで、それは、中枢、中核国際港湾だとか、それから国際ハブ空港や高速道路、こういうものが含まれるということですね。
○小里国務大臣 それらの基本的に広大なプロジェクトなどにつきましては、本来のそれぞれの所管省あるいは所管行政における一つの方針がございます。第一義的には、それらの所管機関におきまして、所定機関におきましてこの機会に検討が行われるもの、さように判断をいたしておりまして、私どもは、それらの判断を有力な参考にして、今次の中央省庁再編計画に必要がある面はきちんとそれをあわせて考えていかなければならない、さように思っております。
○平賀委員 いろいろ言われましたが、私が聞いたことを否定されませんでしたので、こういうものが含まれるというふうに理解をします。 それで、九六年に日建連が出したビジョンがあります。「新たな総合建設業の確立を目指して」の中で、大手のゼネコンは、高規格幹線道路、海峡横断道路、国際ハブ空港、中枢国際港湾などのナショナルプロジェクトの実施をあからさまに要求しています。 首相に伺いますが、結局、国土交通省が行う公共事業というのは、大手ゼネコンの要求に沿った内容になるのではありませんか。
○橋本内閣総理大臣 先ほど阪神・淡路大震災の失われた人命の重さについて議員は触れられました。それはそのとおりであります。そして一我々にとって悔やんでも悔やみ切れるものではありません。しかし、その上で得られた教訓というものは、災害に強い町づくりであり、また私は、間違いなく複数の国土軸を持つ国家というものを必要とすることが証拠立てられたと思います。 私は当時、ライフライン、電力とガスを受け持つ立場におりました。その復旧のために送り込む応援の人数を……(平賀委員「私の聞いたことは」と呼ぶ)先ほどあなたが言われたからお答えをしております。応援の人数を送り込むためにも、その軸が得られなかったという深刻な反省の上から、私どもは、今複数の国土軸ということを先ほど真剣に申し上げたわけであります。 そして議員は大変それを矮小化して御表現になりましたけれども、私は、将来に向けて、日本列島がより安全であり、より堅固であり、複数の国土軸を持つ国家として国民の安全のために資する役割を果たしていく、国土交通省はその中での大きな役割を持つ、そのような位置づけにあると考えております。
○平賀委員 いや、私が聞いた、ゼネコンの内容に沿った仕事になるのではないかということに全然答えていないじゃないですか。
○橋本内閣総理大臣 議員はそういう疑問を呈されましたが、私は私の視点からきちんとお答えをいたしております。
○平賀委員 私が聞いているのは、ゼネコンの仕事の内容に沿った内容になるんじゃないのかということを聞いているんですよ。全然阪神大震災の話じゃないですよ。だから、ちゃんと答えてください。
○橋本内閣総理大臣 新しい全国総合開発計画に従って物事は進みます。その中において環境影響評価あるいはその他のことについては、先ほどお答えをいたしております。
○平賀委員 今、阪神・淡路の問題が出ましたけれども、多数の国土軸という問題も、全国にはがけ崩れやいろいろな急傾斜の土砂崩れの問題はたくさんありますま。十万カ所を超えていますよ。こういう問題を抜きにして全国に大規模な道路の建設をやっていくというのは、私は到底認めることはできない。 しかも、大手のゼネコンが今大規模なプロジェクトを要求しているということを私言いましたが、この日建連のビジョンというパンフレットがあります。この中を見ますと、例えば百十四ページを見ますと、「折しも一九九五年度から十カ年計画による、総額六百三十兆円規模の公共投資基本計画がスタートしたが、特に巨額の資金を要するナショナル・プロジェクト等は、この期間を逃しては推進が難しくなると思われる。」さらに続けて、「ただ、限られてきた資金の中で効率的に整備を進めていくためには、効果の大きいナショナル・プロジェクト等をいかにして推進していくかが重要な課題」だと。まさにこういうことを公然と出しているじゃありませんか。 ですから、国土交通省が行う公共事業というのは、結局、こういう大手のゼネコンの要求に沿った内容になるんだということを私は指摘をして、もう少し法案の問題に移りたいと思います。
○瓦国務大臣 先ほど総務庁長官からもお答えになりましたが、今回の基本法におきまして、関係四省庁を一元化して国土の総合的、体系的な開発及び利用、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進等を主要な任務とする省としてまず設けられた。また、国土の適正な整備、管理を担う責任官庁を設置することとしたものと私どもは認識しておるわけでありまして、そういう官庁がこれから国土の整備並びに管理というものを考えてまいりますときに、徹底した規制緩和、地方分権の一層の推進、地方支分部局への権限委譲など、減量化を図ることが重要と考えて、これから取り組んでまいるわけであります。 なお、全総についてのお尋ねでございますが、これは我が国の国土利用、機能的な国土に将来どういう方向づけを持って努力していくかという目安を示したものでございまして、それらを目安にしながら、私どもはもちろん将来の国土づくりというものに励んでまいるわけであります。そうした中におきましても、今申し上げましたように各省庁と協力しながら、四省庁で新しい方法を見出す中でいろいろ縮減等の努力をしながらやっていくわけであります。 ゼネコンがさようなことを申し上げておるということは私どもとかかわりのないことでありまして、日本の高い技術力を持つそれぞれのゼネコン等が、我々は仕事をしたいと考えるのは当然でございましょうし、私どもは、今申し上げた全総に基づく将来像を描きながら、現実的にどういう作業を積み上げていくかということがこれから政策に落として取り組んでいく課題でございます。
○平賀委員 まさに一致をしているということを私は指摘をしておきたいと思います。 それで、法案についてもう少し伺います。 法案の二十二条の第二号で「社会資本の整備を整合的かつ効率的に推進する」としていますが、これは国土交通省が所管する公共事業の長期五カ年計画を推進するということになるのですか、
○小里国務大臣 第二十二条二号関係ですか。 社会資本の整備については先ほどからいろいろ議論がございますから、その点は省略をいたしまして、今回設置することといたしておりまする国土交通省が社会資本の整備の多くの分野を担うこととなるわけでございますが、その機能及び政策のあり方の見直しの重要な要素として社会資本の整備を整合的かつ効率的に推進いたしますよという、その基調をきちんと整理して、今お話しのとおりあるわけでございます。 なお、公共事業の仕組みの具体的な見直し方策につきましては、しばしば申し上げておりまするように、別途、本法案第四十六条におきまして規定をいたしておるつもりでございます。
○平賀委員 私が聞いたのは、この二十二条の二号は、国土交通省が所管をする公共事業の長期五カ年計画が含まれるのかということを聞いているのです。含まれるかどうかで……。
○小里国務大臣 当然のこと、国策として今日の内閣が決定をしたことは、その延長線上に行革もあるというふうにはっきり申し上げられると思います。
○平賀委員 認められました。 昨年末に成立をしました財政構造改革法の第十五条で、いわゆる公共事業に関する計画の整備事業については、事業量を変更することなく当該各計画における期間に比して長期の期間の計画に改定するものとし、長期五カ年計画の公共事業は、事業量を変更することなくと、全体として削減しないことになっているのではないですか。
○瓦国務大臣 従来のいわゆる五カ年計画でありますものにつきましては、七カ年にするとか、総枠として初年度におきましては七%のシーリングを行ってこれから取り組んでまいる、そういう方向で努力をいたしておるものでございます。
○平賀委員 総量は減らさないということですね。
○瓦国務大臣 さようでございます。
○平賀委員 今答弁になられたとおり、これは何があろうとも公共事業の総枠は変えない、こういう答弁だと思います。公共事業は当然聖域化されることになります。 昨年六月に財政構造改革の推進が閣議決定され、その中で、特に財政構造改革期間中に、公共事業予算の配分に当たっては、経済構造改革関連の社会資本として、高規格幹線道路や拠点空港、中枢、中核港湾、市街地開発等について、物流の効率化対策に資するものを中心として、優先的、重点的に整備をするということになっています。 しかし、川崎港では、水深十四メートルの公共コンテナ埠頭が九六年四月から供用開始をしています。竣工後、半年たってようやく週二回、外国船が利用するようになりました。ガントリークレーンが泣いているというふうに言われていますが、それでもさらに水深十五メートルのコンテナバースをつくる計画になっています。 運輸大臣に伺いますが、公共コンテナバースの整備は採算性を明確にした上で行われているのですか。
○藤井国務大臣 お答えをいたします。 コンテナターミナルの整備につきましては、いわゆる公社方式とそれから公共方式の二通りがあり、両方式が互いに補完して利用者のニーズに対応しているところでございます。いずれの方式の整備に当たりましても、将来の需要の動向、見通し、そういったことを的確に把握し、また、費用対効果分析の活用等により、投資に見合った効果が発現できるよう十分検討を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、今後、こうしたコンテナターミナル整備は、海運業の国際競争化に対応するために、今委員も御指摘のとおり、拠点港湾において重点的に整備を進めてまいりますけれども、当然のことながら、需要の見通し、採算性も十分把握した上で整備を進める所存でございます。
○平賀委員 私が聞いているのは一つだけでありまして、公共コンテナバースの採算性は計算されているかという、このことだけです。お答えください。そのことについては全然答えてません。
○藤井国務大臣 公共方式の場合におきましては、岸壁につきましては公共事業として整備をしておりまして、建設資金を償還することとはしておりません。しかしながら、費用対効果の分析の活用等により、効果的な投資となるよう努めているところでございます。 また、岸壁背後のコンテナヤードや荷役機械につきましては、港湾管理者が起債で整備しており、利用料により建設資金を償還することといたしておるところでございます。
○平賀委員 採算性は計算されていないという答弁でした。 さらに、港湾の稼働率について伺います。 関係業界によれば、その取り扱い能力に比べて稼働率は低いです。例えば、我が国のコンテナ取り扱いの約八〇%以上を占める四大港湾の七大港の既存のコンテナ取り扱い可能能力は、現在の官民規制を前提にして、年間で千六百三十万個、これは二十フィートのコンテナで換算して年間千六百三十万個です。実際の取扱量はそれに比べて約九百四十万個と、稼働率が約五〇%と言われております。 第九次港湾整備五カ年計画の目玉として、中枢国際港湾及び中核国際港湾で、九六年度に十八バース、九七年度で五バース、九八年度二バースが新規着工されております。二〇〇〇年までに五十コンテナバースを新規に整備するという目標は、これは変更されないのですか。
○藤井国務大臣 お答えいたします。 第九次港湾整備七カ年計画におきましては、国際海上コンテナターミナルとして約五十バースの整備を予定しております。 これは、今委員御指摘でございますけれども、すべてこの整備を行うと決定したものではございません。当然のことながら、計画期間中のコンテナ貨物の動向等々、そういったことを十分踏まえながら、弾力的に実施することといたしております。 平成九年度までに二十九バースの整備を行っているところでございますが、残りの二十一バースにつきましては、今申し上げましたように、コンテナ貨物の動向等を踏まえつつ、事業採択するかどうかについてこれから検討するところでございます。
○平賀委員 目標を変更されるかどうかについて聞いております。
○藤井国務大臣 今お答えいたしましたように、今後のコンテナ貨物の動向等々を、十分そういったことを見きわめ、また踏まえながら事業採択するかこれから検討するところでございます。
○平賀委員 今の答弁でも、そもそもバースをつくるときに採算性を考えずに、さらに目標の点につきましても、これは変更するかどうかも言わない、わからない。こういうことでは本当に私は国民の納得を得ることはできないと思います。 米国の場合について言いますと、バースをつくる場合に当たりましても、本当につくったバースに来てくれるかどうかをちゃんと確認した上でつくっているわけであります。ですから、これでは公共事業の整備が、国民の必要性からということではなくて、まさに総枠ありきという、こういうことがいよいよ明らかではありませんか。
○藤井国務大臣 お答えいたします。 先ほどから御答弁申し上げておりますように、計画としては、五十バースという計画を持っております。既に二十九バースについて整備中でありますけれども、残りの二十一バースにつきましては、今後の需要動向等、そういった点を十分踏まえて事業採択するかどうかを検討するわけであります。 今後の需要見通しといいましても、確実にふえるかどうかということも、これは確たることを今から申し上げるわけにはまいりませんし、それが減退するということもまた言えない。そういった状況を十分踏まえながら、そして、せっかくこれから整備してまいるわけでありますから、それがむだにならないように、また効率、効果的に、そして日本の海運業における国際競争力にも対応できるような、そういったことを十分踏まえて今後事業採択をしていく所存でございます。
○平賀委員 今でいっても稼働率は五〇%そこそこなんですね。ですから、そういうふうな問題を検討もしないでどんどんふやしていく、こういう計画というのは、私は本当に説得力がないと思います。 それで、第四十六条の二号について伺いますが、国が補助する事業は限定するとありますが、国家プロジェクト以外の住宅や生活関連道路、下水道など、国民生活に密着したこうした公共事業に対する国の補助金が削減され、地方自治体に負担が押しつけられることになるのではありませんか。
○坂野(泰)政府委員 四十六条二号に関するお尋ねでございましたので、この規定の意味について事務的に御説明を申し上げたいと思います。 この二号の規定は、補助事業につきまして、可能な限り、公共事業についても地方自治体の自主性を尊重する見地から、補助事業として必要な範囲に限定をしていこうという趣旨から、ごらんのように、「国の直轄事業に関連する事業、国家的な事業に関連する事業、先導的な施策に係る事業、短期間に集中的に施行する必要がある事業等特に必要があるものに限定」するということを書いておるわけでございまして、この規定を踏まえて、今後関係省、及びこの基本法が成立しました後はその後に設置されます推進本部において、見直し作業及びその調整が行われることになると考えております。
○平賀委員 さらに伺いますが、総合的補助金で、地方公共団体の裁量があるという、そういう趣旨のことも言われましたが、行政改革会議の最終報告の「国と地方の役割分担」、ここでも国から地方への権限移譲や補助金の整理縮小をするというふうになっておりますし、さらには、財政構造改革会議でも、補助金を一〇%削減をするということになっています。 法案によって、地方公共団体への公共事業に関する補助金は、全体としてふえるのか、それとも削減されるのか、どちらですか。
○坂野(泰)政府委員 最終報告及びこの基本法の考え方は、先ほども申し上げましたが、地方自治体の主体性を今後尊重し拡大していく見地からは、補助行政についても可能な限り、特に必要なものに限定をしていくべきだという趣旨から、それぞれ必要な提言または規定を置いておるものでございます。 したがって、それぞれの事業についてそれぞれ見直しを行うべきこととなります。その結果、金額的にどういうことになるかということについてまでは、この行革会議及び基本法において具体的に示しておるわけではないと考えております。 もとより、事業の必要性その他は、予算的にそれぞれまた個別の審査なり検討が行われて金額が定まるものでございますので、今直ちに全体としてどの程度の削減その他になるかということについて申し上げることは適当ではないと考えております。
○平賀委員 これは実際に削減されるのですか。減るのですか、それともふえるのですか。
○坂野(泰)政府委員 個々の補助事業について考えてみますと、今後、国の役割を限定していくという見地から、補助事業として廃止されるものが出てくる。そういう廃止されるものについては、確かにその補助金は金額として整理されるということになると思います。
○平賀委員 結局削られるということだと思います。 それで、いろいろ議論をしてきましたけれども、結局、国土交通省の任務というのは、五全総を初めとして、ゼネコン型の大規模な公共事業、国家プロジェクトの推進を中心にしたものであるということは、私ははっきりしていると思います。 特に、この一大利権官庁の出現に対して、行政改革会議の最終報告では権限の肥大化の懸念があると明確に指摘をされておりましたが、それにもかかわらず、あえて国土交通省をつくることを決断したのは、行政改革会議の責任者であります橋本首相自身ではありませんか。
○瓦国務大臣 私は平賀委員に先ほど国土交通省につきましてのお答えをいたしましたが、御質問が、浪費的公共事業であるとか、いろいろさようなゼネコンを利するようなことではないか、こういうようなことでございます。 これは総理からも御答弁がございましたが、我が国土は極めて脆弱でございまして、強い国土、安心できる国土につくり上げていかなければなりませんし、それが魅力ある国土ということで、国際的ないわゆる競争社会に備えるということはもちろん大切なことであることは御理解いただけると思うわけでございます。 なお、その過程におきまして、公共事業の効率的、効果的実施というものは不可欠でございますから、類似事業間の調整であるとか、公共工事のコスト縮減であるとか、費用対効果であるとか、あるいは再評価システムの導入によりまして、効率的な公共事業、社会資本整備に取り組んでいくというのが大切な仕事でございます。 私は、河川を見ましても、また道路を見ましても、国民がそれぞれ安心して暮らせる、そういう国土に仕上げなければならぬ。また、河川から見ましても、密集地におきましては極めて危険な箇所が多いわけでありますから細目にわたりまして、また、事によりましては大きな動脈を構成するということもそれぞれの国家が取り組んでおります。 ロシアからも日本のインフラというものに高い評価をいただいておる。そしてまた、アメリカが社会資本から一歩下がったときには大きな不興をこうむった。やはり国土というものは経済社会と一体であるということを私は申し上げておきたいわけであります。
○高鳥委員長 平賀君、時間が来ておりますので、御協力願います。
○平賀委員 公共事業のむだ遣いという問題は、例えば、もう常々、いろいろ新聞等でも批判をされている百億円の釣り堀とかさまざまな、海峡に道路を次から次へとつくっていく、果たしてこういうことが必要なのかどうなのか、こういうことについて私たちは批判をしているわけです。 特に、もう時間もありませんから、今回の国土交通省の問題というのは、そもそも行政改革というのは、国民は、政官財の汚職をなくせ、国民の声が通る、そういう行政をつくれというのが本来の出発点でありました。これを今度はまたすりかえまして省庁の数合わせにしている。 私は、こういう法案には賛成できませんし、これを撤回することを要求して、私の質問を終わります。
○橋本内閣総理大臣 今委員長から指名をされましたので。 むだ遣いはいけません。そして、効率的な公共事業の執行に心がけることは当然であり、先ほど来繰り返し御説明を申し上げてきておりますように、我々は、国土交通省が目指す、あるいは新たな全総計画が目指すその方向は、この国の将来にとって、安全という意味からも、安心という意味からも必要なことだと考えております。
○高鳥委員長 次回は、明二十二日水曜日午前九時委員会、正午理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時一分散会