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142回国会衆議院1998/03/11

建設委員会 第2号

発言数
266
登壇者
25
会派数
7
開催日
1998/03/11

会議録

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  まず、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。瓦建設大臣。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 委員各位には、また格別御指導賜りたいと思っております。  委員長の御指名によりまして、所信を述べさせていただきます。  第百四十二回国会における御審議に当たり、建設行政に取り組む基本的考え方につきまして、私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御指導を賜りたいと存じます。  現在、我が国経済社会のあらゆる分野において、少子・高齢化、高度情報化、国際化の急速な進展に対応して新たなシステムへの大きな転換が進みつつある中、国民生活や経済社会活動を展開する舞台づくりを担う建設行政についても、その例外ではあり得ません。  私は、今後の建設行政の基本的考え方を、従来のような、需要に合わせて足らざる住宅・社会資本を整備するという単なる国土建設から、今後は、今日までの経験を生かし、知恵を絞って、限られた予算や資源の効率的、効果的な活用を図るとともに、ストックの利用、更新段階をも視野に入れて、総合的に国土の整備、利用、保全を行う国土マネジメントへと転換し、国民が、誇りと愛着を持って、安心して快適に暮らし、働くことができる魅力ある国土づくりに全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。  的確に将来を見据え、質の高い住宅・社会資本の整備を進め、確固たる基盤の上に成り立つ社会を築くことは、将来を担う次の世代に対する私どもの重大な責務であります。  おかげさまをもちまして、例えば、昨年の東北横断自動車道いわき新潟線の完成、山陽自動車道と中国縦貫自動車道との直結、東京湾アクアラインの開通、さらには本年四月に予定される本州四国連絡道路の神戸−鳴門ルートの開通などにより、各地で高規格幹線道路等のネットワークが順次形成されるなど、住宅・社会資本ストックの蓄積が進みつつありますが、総体的には我が国住宅・社会資本の整備はいまだ道半ばであり、今後とも計画的かつ着実な公共投資が必要であります。  平成十年度の建設省関係予算案につきましては、厳しい財政状況のもとで対前年度比マイナスとなっておりますが、一層の重点化、効率化を図るとともに、民間事業者の能力を活用するなど、工夫、努力を重ねて、質の高い住宅・社会資本整備を着実に推進してまいります。  一方で、公共事業について、国民各位からさまざまな御指摘をいただいていることは十分に承知しております。今後とも、なお一層の効率的、効果的な実施に努めていぐことが必要であると認識しております。このため、公共事業の効率性を高める観点から、各省庁の枠を超えた事業問の連携、調整を一層推進するとともに一限られた予算を効率的に活用するため、公共工事のコストの縮減に、引き続き最大限の取り組みを推進してまいります。  また、既に道路事業、治水事業、下水道事業等において試行している費用効果分析を、平成十年度の事業採択に当たっては基本的に全事業において実施してまいります。さらに、公共事業が社会経済情勢に絶えず適合したものとなるよう、事業採択後未着工のまま一定期間経過した事業などを対象に再評価を実施し、その結果に基づき事業の休止または中止を含めて必要な見直しを行う再評価システムを、新たに全事業について導入することを目指して早急に検討を進めてまいります。  我が国経済の最近の動向を見ると、家計や企業の景況感の厳しさが個人消費や設備投資に及ぼす影響から、景気はこのところ停滞した状態となっております。景気の回復を切実に待ち望む国民の期待にこたえ、我が国経済を自律的な安定成長軌道に乗せていくため、特に企業倒産件数の増加などに見られる地方経済の深刻な状況、厳しい雇用情勢にも十分に配慮しつつ、ゼロ国債を初めとする平成九年度補正予算の円滑かつ着実な執行を図ることはもとより、現下の景気回復の足かせとなっている土地取引を活性化し、その有効利用を図るため、土地・住宅税制の拡充、土地の高度利用を誘発する都市基盤整備の推進、生活環境の改善のための都市のリノベーションなどの施策を速やかに実施してまいります。  また、御承知のとおり、建設業はかつてない厳しい経営環境に直面しているため、建設省といたしましては、今般、緊急に建設業の経営改善に関する対策を策定し、省を挙げて、建設業者に対する円滑な資金供給の確保、企業連携、協業化の促進による経営基盤の強化、中小・中堅建設業者の受注機会の確保等の対策に取り組んでおります。今後とも、技術と経営にすぐれた企業が伸びられる、透明で競争性の高い市場環境の整備を目指して、建設業の構造改革の推進に取り組んでまいります。  我が国の経済社会全体が大きく転換しつつある中、行政自身も、変わりゆく経済社会のあり方に応じて、みずから進んで改革をなし遂げていかなければなりません。このため、建設省といたしましては、従来より、地方分権、特殊法人等の改革、規制緩和など、行政改革の諸課題に対して真摯に取り組んできたところでありますが、今後とも、これらの課題を誠実に受けとめ、目前に迫った二十一世紀に向けて、新たな時代に対応した、簡素で効率的な、透明性のある行政へと自己改革を推進していかなければならないと決意を新たにしているところでございます。  中でも、中央省庁の再編成につきましては、昨年十二月の行政改革会議の最終報告にのっとり取りまとめられた中央省庁等改革基本法案が今国会に提出されており、国土に関する行政について、現在の建設省、運輸省、国土庁、北海道開発庁を国土交通省として再編する方向が示されているところであります。今後、その具体化に当たっては、解決すべきさまざまな問題が予想されますが、規制緩和、地方分権、地方支分部局への権限の委任なども含めて、行政改革の実を上げるよう全力を尽くして取り組んでまいります。  また、特殊注入等における綱紀の厳正な保持につきましては、従来かち厳しく指導してきたところでありますが、御承知のとおり、日本道路公団において不祥事が重なりましたことは極めて遺憾であります。  行政が円滑にその役割を果たしていくためには、国民の信頼を確保していくことが必須の条件であります。今後、不祥事の再発の防止を徹底するとともに、いやし三も国民の疑惑を招くことのないよう、あらゆる機会をとらえて特殊法人等の一層の綱紀の粛正に取り組んでまいる所存であります。さらに、国家公務員につきましても、改めて公務員が国民全体の奉仕者であるという原点に立ち返り、厳正な綱紀の保持により一層努めてまいる所存であります。  以下、当面の諸施策について具体的に申し述べます。  まず、新たな国土構造の実現を図るとともに、経済構造改革を推進する観点から、平成十年度を初年度とする新たな道路整備五カ年計画を策定し、これに基づき、全国的な交流ネットワークを形成する高規格幹線道路等の計画的整備を引き続き推進するほか、空港、港湾、産業拠点等を連絡する道路など物流関連社会資本の整備に重点的に取り組み、物流の効率化を図ってまいります。また、高速道路等の機能の増進と利用者の利便の向上に資する観点から、高速道路等の空間を活用し民間にビジネスチャンスを提供する新事業の推進を図るため、所要の法律改正を行うことといたしております。  さらに、高度情報通信社会構築の基礎となる情報通信インフラの構築に向けて、道路、河川、下水道等の公共施設管理用光ファイバー網や電線共同溝等の公共収容空間の整備を進めるとともに、ITS、総合防災情報システム、GISなどの各種公的アプリケーションの開発普及を強力に推進いたします。  次に、豊かな環境を備えた国土の形成を推進するため、河川、湖沼の水環境の改善に重点的に取り組むとともに、幹線道路及びその沿道地域の環境整備を積極的に進めてまいります。地球温暖化を防止するため、昨年十二月、気候変動枠組み条約締約国会議において採択された京都議定書を踏まえ、道路交通の円滑化による二酸化炭素の排出削減、住宅、建築物の省エネルギー化などの施策の推進に鋭意取り組んでまいります。  また、地方都市等の中心市街地の活性化を図る観点から、土地区画整理事業などにより、商業、業務、居住等の都市機能や、文化、福祉等の公益施設の集積と再配置を行うとともに、これを支える道路、駐車場等の基盤施設の計画的整備を行うための新たな制度を創設することといたしております。  さらに、市街化調整区域における郊外型住宅の建設促進や、地域の実情に的確に対応した町づくりの推進を図るための都市計画制度の改正、優良な再開発事業を誘導するための再開発事業手法の拡充等を行うことといたしております。  住宅宅地対策につきましては、国民一人一人がそのライフステージに応じて豊かさを実感できる住生活を営むことができるように、国民のニーズに対応した良質な住宅ストックの形成、職住近接を可能とする都心居住の推進、生き生きとした長寿社会を実現するための住環境整備等を基本的課題に据え、これらの課題に対応するため、公庫融資制度の改善や、譲渡所得課税の見直し、居住用財産の譲渡損失の繰り越し控除制度の創設等土地住宅税制の拡充など、積極的な施策の展開を図ってまいります。  また、建築行政につきましては、規制緩和、国際協調、安全性の一層の確保等新たな時代の要請に的確に対処するため、性能規定化、建築確認の民間開放など、建築規制体系の抜本的見直しを行います。  昨年七月の集中豪雨及び鹿児島県針原川における土石流災害、昨年九月の南九州において甚大な被害をもたらした台風十九号による災害などにより、昨年も多くのとうとい人命と莫大な財産が失われました。私は、改めて我が国国土の災害に対する脆弱性を深く認識し、被災地の一日も早い復旧、復興の支援、今後の安全で安心できる国土づくりに全力を傾けてまいる所存であります。  また、阪神・淡路大震災やトンネルにおける大規模な岩盤崩落事故等を踏まえ、防災上危険な密集市街地の整備や、住宅、建築物の耐震性の向上、緊急輸送道路、避難路の整備などを進めるほか、平成十年度を初年度とする第四次急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画を策定し、これに基づき事業の効率的推進を図るなど、引き続き災害に強い町づくり、地域づくりに努めてまいります。  阪神・淡路大震災による被災地域につきましては、一日も早い復興に向け、公的住宅の供給や個人の住宅再建への支援、安全性の高い市街地の整備、治水事業、道路事業などの推進に引き続き全力を挙げてまいります。  以上、建設行政の推進につきまして、基本的な考え方を申し述べてまいりましたが、今後、二十一世紀に向けて、我が国が他の先進諸国に伍して、豊かで活力に富む経済社会を構築し、国際社会においてふさわしい役割を果たしていくことを可能にするため、この国土を安全で快適な、時代のニーズに適合したものとしていくことは、建設行政の基本的な使命であり、将来の世代に対して我々が担う重大な責務であると確信いたします。このため、私は、国民各位の声に耳を傾け、かつ厳正な綱紀の保持になお一層努めつつ、憶することなく改革を実行するとともに、必要な施策を着実に講じてまいる所存であります。  委員長を初め委員各位の一層の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げ、私の所信といたします。  なお、この機会をおかりいたしまして、皆様に既に御心配、御批判をいただいているところでございますが、このたびの日本道路公団の不祥事について、御報告とおわびを申し上げます。  先般、道路公団の経理担当である井坂武彦理事が外債の発行に絡む収賄容疑で逮捕、起訴され、また、同公団東京第一管理局の水越信明課長が改良工事等に絡む収賄容疑で逮捕されるという事態が発生いたしました。  公団の役職員が一丸となって改革を推進している折に、責任ある立場にある者が相次いで不祥事を起こし、国民の皆様から公団業務に対する大きな不信を招いたことは、極めて遺憾であり、かつ重大なことと認識しており、心からおわび申し上げる次第であります。  私といたしましては、直ちに公団に対し、綱紀の粛正を含む徹底した再発防止に努めるよう厳しく指示したところでありますが、公団においても、井坂理事の解任など厳正な措置を行うとともに、今回の不祥事の原因を究明しながら、外債発行手続の見直しや役職員倫理規程の制定など、再発防止のための対策を進めているところであります。  建設省といたしましては、公団とともに、今回の一連の不祥事を厳しく受けとめ、公団業務に対する国民の信頼回復に全力を挙げてまいる所存でありますので、引き続き委員各位の御指導をよろしくお願い申し上げる次第でございます。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 亀井国土庁長官。

亀井久興自由民主党

○亀井国務大臣 国土庁長官の亀井久興でございます。引き続きまして、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  第百四十二回国会に当たり、国土行政に対する私の所信を申し上げます。  政府は、長年にわたり、健康で文化的な生活環境の確保と国土の均衡ある発展を図ることを目指して国土政策を推進してまいりました。しかしながら、現状は、首都圏における過密集中に起因する諸問題、地方圏における人口減少、高齢化の急速な進展、地方産業の空洞化等による地域社会の活力低下といった諸課題が依然として残されていると言わねばなりません。  このような諸情勢のもとで、我が国が二十一世紀に向けて、豊かでゆとりがあり、安心して暮らせる活力にあふれた社会を創造していくため、次のとおり積極的に施策を進めてまいります。  第一に、二十一世紀の国土像の形成に向けた取り組みを行います。  新しい全国総合開発計画につきましては、昨年十月に、国土審議会計画部会において、新しい計画の骨格となる計画部会審議経過報告が取りまとめられたところであります。この報告においては、四つの国土軸から成る多軸型の国土構造に転換することを二十一世紀の国土の長期構想とし、多自然居住地域の創造や地域連携軸の展開などの戦略的施策を参加と連携により進めていくことなどが示されております。国土庁といたしましては、この報告を踏まえ、国民が夢と希望を持てるような新しい全国総合開発計画を、本年度末を目途に策定してまいりたいと考えております。さらに、振興拠点地域の開発整備等を引き続き推進いたします。  また、首都機能移転につきましては、国土の災害対応力の強化、東京一極集中の是正に大きく寄与するとともに、国政全般の改革と深くかかわる大変意義深いものであります。現在、国会等移転審議会において移転先候補地の選定に向けた調査審議が精力的に進められているところであり、去る一月十六日には、調査対象地域が設定、公表されました。今後とも、必要な検討を着実に進め、国会等の移転の具体化に向け積極的に取り組んでまいります。  第二に、地方振興の推進であります。  国土庁といたしましては、新しい全国総合開発計画の策定後、東北、北陸、中国、四国及び九州地方の新しい開発促進計画の検討を本格化させ、おおむね一年後を目途に策定してまいりたいと考えております。また、多自然居住地域の創造、中心市街地の再活性化、多様な交流、連携の推進、地方定住の促進、地域の高度情報化の推進等の諸施策を総合的に展開してまいります。さらに、過疎地域、山村、半島、豪雪地帯、離島等の特定地域における生活環境や産業基盤の整備等を進め、地方の振興に今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  第三に、大都市圏の整備であります。  大都市圏の活力を増進し、秩序ある発展を図るため、三大都市圏の新たな基本計画等の策定に向け作業を進めます。また、業務核都市、筑波研究学園都市、大阪湾ベイエリア、関西文化学術研究都市を整備し、国の行政機関の移転を推進するとともに、琵琶湖の総合的な保全についての検討を進め、また中部圏の高速交通基盤を核とした地域プロジェクトの推進を図ってまいります。さらに、大深度地下利用につきましても、積極的に調査等を進め、ことしの六月ごろに臨時大深度地下利用調査会において答申を取りまとめていただくこととしております。  第四に、土地政策の総合的推進であります。  バブル後の地価の下落、我が国経済社会や土地をめぐる状況の変化、我が国経済全体の活性化の必要性などを背景に、昨年二月、新総合土地政策推進要綱を閣議決定し、土地政策の目標を地価抑制から土地の有効利用に転換いたしました。加えて、昨年十一月には、政府・与党で構成する土地の有効利用促進のための検討会議において、さらなる土地の有効利用促進策を内容とする提言を取りまとめたところであります。  国土庁といたしましては、今後とも、関係各省庁等との密接な連携のもと、新要綱や検討会議の提言を踏まえ、土地の有効利用や土地取引の活性化に向けた諸施策を着実に推進してまいります。さらに、大規模な土地取引について、事前届け出制から事後届け出制へ移行するとともに、地価の上昇の状況に応じ機動的に事前届け出とすることができるよう、所要の規定の整備等を行うことを内容とする国土利用計画法の一部改正法案を本国会に提出することといたしております。  第五に、災害対策の推進であります。  我が国は各種の災害に見舞われやすく、災害から国土並びに国民の生命、身体及び財産を保護することは、国政の基本であります。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、引き続き、政府の初動対応の迅速化、災害情報収集・伝達体制の強化、地域防災拠点施設の整備、災害に強い町づくりの推進等による総合的な災害対策を着実に進めてまいります。また、被災者に対する支援につきましては、将来の災害についての議論を注意深く見守ってまいりたいと考えております。  第六に、総合的な水資源対策の推進であります。  水の有効利用の促進を図るとともに、水資源開発及び水源地域対策を推進するなど、総合的な水資源対策の推進を通じて、水を大切にし、渇水に強い、豊かで潤いのある社会の実現を目指してまいります。また、今後の水資源に関する諸施策の指針となる新しい全国総合水資源計画を策定してまいりたいと考えております。  これらとあわせて、阪神・淡路地域の復興につきましては、引き続き現下の最重要課題であり、私自身、阪神・淡路復興対策本部副本部長として、各種対策を迅速かつ的確に実施してまいる所存であります。  最後に、省庁再編についてでございますが、中央省庁等改革基本法案が二月十七日に国会に提出されたところであります。  本法案では、建設省、運輸省、国土庁及び北海道開発庁を母体に、国土の総合的、体系的な開発及び利用、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進等を主要な任務とする国土交通省を設置する旨規定されているところであります。本法案の内容は、行政改革会議最終報告に沿ったものであり、国土庁の機能が十分発揮できるような骨格での改革案であると思っております。  私といたしましても、国土行政を初めとする国の行政がこれまで以上に的確に進められるよう、今後とも省庁再編に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上、国土行政に関する所信を申し述べました。これら施策の推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 次に、平成十年度建設省関係予算及び平成十年度国土庁関係予算について、それぞれの概要説明を聴取いたします。蓮実建設政務次官。

蓮実進自由民主党建設政務次官

○蓮実政府委員 建設政務次官、蓮実進でございます。いろいろお世話になりますが、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。  建設省関係の平成十年度予算について、その概要を御説明いたします。  まず、一般会計予算は六兆三千百七十四億円を計上いたしておりますほか、道路整備特別会計、治水特別会計、都市開発資金融通特別会計、特定国有財産整備特別会計について、それぞれ所要額を計上いたしております。  また、財政投融資計画については、当省関係の公庫公団等分として十三兆八千五百六十八億円を予定いたしております。  建設省といたしましては、以上の予算によりまして、二十一世紀に向けて、豊かな生活と活力に満ちた経済社会を構築するための基盤となる、質の高い住宅・社会資本整備を的確に推進してまいる所存であります。  特に、平成十年度におきましては、計画的な事業の推進を図るため、道路整備五カ年計画及び急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画を新たに策定するとともに、事業の効率的、効果的な実施を図りつつ、当面する政策課題に対応した住宅・社会資本整備を戦略的、重点的に推進していくことといたしております。  具体的には、  一、高規格幹線道路や地域高規格道路の整備、空港、港湾等への連絡を強化する道路整備など連携、交流を支えるネットワークの重点的整備  二、都市基盤、居住環境の整備、交通環境の改善等による中心市街地の活性化など経済社会活動を支える都市と地域の再構築  三、ふるさとの下水道の整備、水と緑のネットワークの形成、水環境改善対策、交通渋滞対策など快適な暮らしを支える質の高声生活環境の創出  四、良質な公的住宅の的確な供給、高齢者向け住宅供給の推進、優良な宝地の安定供給など住生活の質の向上のための住宅宅地の整備  五、緊急土砂災害防止対策の推進、橋梁、堤防、住宅等の補強や岩盤斜面対策の推進、密集市街地の整備、床上浸水解消対策、緊急渇水対策の推進や防災公園等の整備など安全で安心できる国土づくり、地域づくりの推進に重点を置くことといたしております。  なお、事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付いたしております平成十年度建設省関係予算概要説明によりまして御承知をお願いいたしたいと存じます。  以上、よろしくお願いをいたします。(拍手)

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 坪井国土政務次官。

坪井一宇自由民主党国土政務次官

○坪井政府委員 国土政務次官の坪井でございます。よろしくお願いします。  総理府所管のうち、国土庁の平成十年度予算について、その概要を御説明いたします。  国土庁の一般会計歳出予算は、四千三百五十九億六千三百万円を予定いたしております。国土庁といたしましては、以上の予算によりまして、豊かでゆとりがあり、安心して暮らせる活力にあふれた社会の創造に向けた施策を積極的に推進してまいる所存であります。  次に、平成十年度予算の主要な内容は、  第一に、新しい全国総合開発計画の効果的推進等の国土計画の推進  第二に、適正かつ合理的な土地利用の確保等を図るための総合的土地対策の推進  第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進  第四に、首都機能移転の具体化へ向けた検討及び三大都市圏の基本計画の策定等大都市圏整備の推進  第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進  第六に、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、地震、津波、噴火、洪水等の災害から国民の生命及び財産を守るための総合的な災害対策の推進  第七に、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。  なお、事業別の施策の概要につきましては、お手元に配付しております平成十年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。  以上、よろしくお願いいたします。(拍手)

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 以上で両大臣の所信表明並びに関係予算の概要説明は終わりました。     —————————————

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  両件調査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁鈴木道雄君及び首都高速道路公団理事長三谷浩君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐田玄一郎君。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 佐田玄一郎でございます。まず最初に質問をさせていただきたいと思います。  先ほど大臣の方からも御報告がありましたように、今回、道路公団の財務部門におきまして不祥事があったわけでございます。私も大変慨嘆をしておるところであります。  この財務関係、そして経理関係をつかさどっております経理部でありますけれども、言うまでもなく、経理担当の理事、井坂容疑者が逮捕、起訴されたわけでございます。そしてまた、井坂容疑者は大蔵省の出身である。なおかつ、経理担当の部長、そしてまた資金課長も大蔵の出身である。そういうことを考えてみますと、経理部門に大蔵省の方々が相当いらっしゃるというふうな認識を受けるわけであります。  まず、最初の質問でありますけれども、道路公団の経理部の中の組織と大まかな役割、概要で結構でありますけれども、これをお教え願いたい、かように思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 初めに、今回、当公団の前経理担当理事井坂武彦及び東京第一管理局の施設第二課長水越信明が相次いで不祥事を引き起こし、公団に対する大きな社会的不信を招くとともに、関係方面に多大な御迷惑をおかけしたことを、公団の責任者として深くおわび申し上げます。  公団といたしましても、先ほど建設大臣からも御発言ございましたが、今回の一連の不祥事を極めて重大なことと受けとめ、まず、井坂事件につきましては、既に本人の解任など、私を含む関係者の厳正な処分を行ったところであり、また再発防止を図るために、役職員倫理規程の制定及びその周知徹底を図るとともに、外債発行業務における主幹事決定方法の明確化等の改善策を取りまとめたところであり、今後、これらを活用するなどにより再発防止に全力を挙げる所存であります。  また、水越事件につきましても、まず事実関係の確認に努め、今後の捜査結果も踏まえ、厳正な措置をとる所存であります。  さらに、再発防止を図るため、綱紀の一層の徹底はもとより、現在、逮捕容疑となっている工事の発注手続等の実態について緊急点検を行っているところであり、その結果も踏まえて必要な改善策を早急に取りまとめる所存であります。  今後とも、二度とこのようなことが起こらないよう再発防止に万全を期し、公団に対する国民の皆様の一日も早い信頼の回復が図られるよう努力してまいる所存でありますので、よろしくお願いいたします。  それでは、委員の御質問についてお答えさせていただきます。  当公団の経理、財務関係の事務は、経理担当理事、経理部長、それから経理部を構成する経理課、資金課、管財課の課長及び課員が行っております。経理部各課の所掌は、経理課は、予算、決算に関する事務、資金課は、事業執行に必要な資金計画の策定、外債を初めとする道路債券の発行、償還に関する事務等、それから管財課は、事業用以外の不動産や動産の取得、管理、処分に関する事務等を行っております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 今、総裁の方からわざわざ御答弁いただいたわけでありますけれども、お聞きするところによると、やはりこの資金調達というのが非常に重要なことになってこようかと思うのです。  大蔵の原案が決定されるのが大体十二月ぐらいでありますけれども、それまでに、大体の、どのぐらいの、例えば着工する道路の距離であるとか、それに伴うところの資金調達、そういうふうな予算も含めたところで、十二月ぐらいまでに決まってこようかと思います。そして、年度内には微調整を行ってくるのではないか。そういう中で、一番重要になってくるのは資金調達を担当する経理部だ、かように考えておるわけであります。  その中で、私のお聞きしているところによりますと、大蔵の出身の方が、OBの方が経理部に来られまして、そしてまた、もちろん、大蔵の一般会計並びに財投の関係、財投の関係になればこれは理財局の関係になってくるわけであります。また、今回問題になりました外債や内債、そしてまた通行料、こういうことを含めた形で全体の大枠が決まってくるわけであります。  今私は大まかなことを申し上げましたけれども、この中で、当然ながら主計局も関係しますし、理財局も関係してくるわけであります。要するに年度末までに調整してくるわけですけれども、その辺のプロセスを、きょうは大蔵省の方お見えだと思いますけれども、御説明願いたいと思います。

湖島知高大蔵省理財局資金第二課長

○湖島説明員 お答えさせていただきます。  先生御案内のとおり、日本道路公団法におきまして、第二十二条でございますけれども、「公団は、毎事業年度、予算、事業計画及び資金計画を作成し、事業年度開始前に、建設大臣の認可を受けなければならない。」という規定がございます。これにつきましては、第三十九条におきまして、「あらかじめ、大蔵大臣と協議しなければならない。」こういう規定がございます。  毎年、建設省及び日本道路公団におかれましては、その年度の事業計画を行うために必要な資金調達の計画を策定されるわけですけれども、大蔵省に対しましては、私ども理財局に対しましては、その一部ではございますが、財政投融資額の要求がなされているわけでございます。私ども大蔵省理財局としましては、財政投融資の有償資金としての性格にかんがみ、償還確実性の徹底を図り、資金の重点的、効率的な配分を行うという観点から、要求を認めるかどうかの審査を行っております。  また、資金計画全体につきましては、道路公団において作成され、建設大臣が認可するものでございますが、予算編成過程における大蔵省の査定、審査を経まして、予算、事業計画の認可とあわせて年度内に確定されるという手続を経るものでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 今の御説明ですと、要するに作成された計画にのっとって資金調達を行うということで、道路公団との話し合いというのは、基本的には道路公団の経理の関係と主計局または理財局、その辺が連携をとってやられている。もちろん大蔵省の中では、理財局と主計局も話し合って決めていく、これで間違いないですか。

湖島知高大蔵省理財局資金第二課長

○湖島説明員 そのとおりでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 そういうことを考えますと、今回の件につきましては、非常に大蔵省のOBの方が出向されておるわけでありますけれども、道路公団というのは基本的に施工部隊、要するに道路をつくったり、今大臣の方からありましたような光ファイバーの敷設の問題であるとかそういうことが中心で、技術者さんが非常に多いと思うのですけれども、その中で、経理担当は特殊な位置を占めているんじゃないか、そういうふうな印象を受けたわけでございます。  今回問題になりました、外債の発行の問題です。これも確かに非常にわかりづらい部分があろうかと思うのですね。外国で資金調達をしたり、そういう中においていろいろと諸外国との連携をとりながらやっていく。そうすると、非常に専門的な知識が必要なんじゃないか、こういうふうに私は思うわけでございます。  今回の外債発行主幹事の決定のプロセス、私もちょっと勉強はさせていただいたのですけれども、これも非常に複雑であって、難しい部分があろうかと思うのですね。例えば、建設省も同じことですけれども、道路公団の中で道路なんかを入札するときというのは、これはもう皆さん方よく御存じのとおり、青天白日のもとに皆さんがいて、そしてその中で入札をしてばっと決めていく。  そういうことを考えますと、実はここに新聞がありまして、「道路公団は九四年に、ユーロドル債を発行することを決め、主幹事の選定作業に入った。」との記事があります。その中に「候補会社の選定」、これは当然やはり入札なんかをするときは選定をするわけであります。これは非常に難しい業務でありますから、かなりの大手の、例えば法律によって参入いたしました証券会社も含めまして、銀行並びに証券会社、こういうところが選定をされまして、八月十八日に第一回の入札が行われた。そして、普通でしたらば、一番金利が安かったり手数料が一番安かったり、そういうところに落札するものなんですけれども、落札していないんです。ここでネゴシエーションに入りまして、ヒアリングと言っていますけれども、ヒアリングに入りまして、日を変えて八月二十二日にまたやっている。そしてまた、そのときに一番安いところにも決定しない。そして八月二十三日には、いわゆる建設関係で言うJVなのですけれども、それを解消して、また別のところで決まっておる。  一般常識からすると非常に変わった入札の仕方だなと。道路公団や建設省がやっている入札の仕方と全く違う。私はその辺を、今までの一つの歴史の中でこういうふうなやり方があるのかなというふうに思うのですけれども、お聞きしたところによると、やはり金融関係、例えば国の金融機関が資金調達をする場合なんかもこういうふうな入札をされておる。私は、こういう入札制度にも非常に問題があるのじゃないかな、改めるべきは改めていかなくちゃいけないのじゃないかなと。この辺の入札制度について、公団の方々はどういうふうな御認識でいらっしゃったのか、ちょっとお聞きしたい。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 今までの外債発行にかかわる業務につきましては、先生の御指摘のとおり、主幹事候補の選定や主幹事の決定方法、今御指摘をいただきました入札の方法の判断基準等が不明確であり、また、これらの事務を経理担当の限られた者のみで行っており、チェック機能がなかった点、透明性、客観性に欠けるところがあったというふうに考えております。  したがいまして、このために、今回の事件が起こった後、内部チェックシステムといたしまして、副総裁を委員長とする外債引受主幹事選定審査委員会を設置し、外債を含む資金調達業務の改善を図るために、一月二十三日付で資金調達業務改善委員会を設置いたしまして、どうやって主幹事を決めるかということを決定をしております。  具体的には、主幹事候補選定基準、今まで担当の者がいろいろ情報をとりながら決めていたものを客観的にできるように選定基準を策定して、これに基づいて客観的評価によって主幹事候補を選定する。それは、外債引受主幹事選定審査委員会をつくりまして、そこで客観的に、過去の実績あるいは現在の外債の引受状況から見て、例えば上から十社選ぶ。先生御存じのとおり、一般の事業の場合の会社を選ぶと同じように決める。  それから、入札方式につきましても、従来は民間のやり方で、何度もネゴしながら決めていたということで、これも不透明ということで、入札は一回限り、しかも封書をもって行うというような、客観性、透明性を高めることにしなきゃいけないということを我々で議論いたしまして、現在、そういう方向に制度を改善しております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 ぜひ統一した基準で、やはり透明性を持って、客観性を持って、今総裁の方から御答弁いただきましたけれども一ぜひお願いをしたい、かように思っております。  今まで社会が右肩上がりで、どんどん普通に来た場合はいいのですけれども、こういう一つの時代の転換期に、やはり今までの制度をもう一度見直す、こういうことが非常に重要なんじゃないか、こういうふうに私は思っているわけであります。  ちょっと一言だけお聞きしたいのですけれども、大蔵省はこの入札の制度というものを御存じでしたか。

湖島知高大蔵省理財局資金第二課長

○湖島説明員 恐縮でございますが、きょうは資金運用部資金の貸し付けの方の担当の部署として私参っておるのですけれども、先生御承知のとおり、個々の資金調達に際しましては、先ほど申し上げた日本道路公団法の別の条文に基づきまして、これも建設大臣の認可を得るということにされまして、その認可に際しまして大蔵大臣と協議を行うということになっております。  また、外債の発行に当たりましては、政府保証の根拠法でございます、いわゆる世銀特措法と言われる法律がございます。これに基づきまして、また各年度の一般会計予算総則に授権された総額の範囲内ということで、大蔵大臣による政府の債務保証を受けるということになっておるわけでございます。  以上の法手続のもとで、実務上も、個々の外債発行の発行条件等について大蔵省の担当部局に所要の説明がなされておるところでございます。  ただ、政府保証債を引き受ける主幹事等のいわゆるシンジケート団の組成等の具体的な中身につきましては、これは発行体がみずからの判断によってなされているものでございまして、大蔵省は主幹事等の選定行為そのものには関与してないところでございます。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 当然ながらやはり大蔵省の方では御存じだと思うのですけれども、いずれにいたしましても、こういう時代を迎えて、本当に透明かつ公正な行政を国民が求めておるわけでありますから、そういう意味におきましては、大蔵省の方も、一つの歴史の中に、今まではこれでよかったのかもしれませんけれども、やはり透明性であるとかそういう部分においては、これは道路公団のみならず、政府の金融機関の資金調達の場であるとか、こういう不自然な入札がまだやられておる、ぜひそういうことは改善をしていただきたい、そして国民にぜひとも理解を得ていただきたい、こういうふうに思っておるわけであります。そういうふうに聞いておりますと、何か道路公団の経理部というのは非常に独立している。今大蔵の方からも、OBになっておるわけでありますけれども、その中で大蔵省と連携をとっているわけであります。私、先ほど、一つの時代の転換期と言いましたけれども、やはり悪いところは悪いというふうに見直して、道路公団も今改革をしておるわけでありますけれども、これはしっかりと改革をしていっていただきたい、心からお願いを申し上げる次第であります。  と申し上げるのも、私はびっくりしたのですけれども、法律改正になりまして、外債の主幹事の入札の方に証券会社が入れるようになって、井坂容疑者が接待を受けた。その中で、大手の証券会社の役員が井坂容疑者に、次の接待では総裁にも出席してほしいうちも社長を出すからと持ちかけた。しかし、井坂容疑者は即座に、公団では担当理事の私が権限を持っている、総裁に聞いてもむだですよと断ったという。  こういうふうなことが事実だとすると、幾ら一つの時代の流れとはいえ、本当にこれはゆゆしき問題でありまして、やはりこれから抜本的な改革をして、まさにそういう国民の信頼を取り戻していただきたい。  この点につきまして、公団の方はどのようにお考えでしょうか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先ほど来御説明してまいりましたけれども、まず外債の主幹事決定につきましては、制度を改善いたしまして、特定の人に権限が集中しないような制度をつくりましたので、これに基づいて今後厳しくやっていきたいというふうに考えております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 ぜひともこのような不祥事が二度と起きないように、これを機にしっかりと道路公団一体となって、もちろん倫理規程をつくったり、そういう中において厳しくしていく、それもそうでありますけれども、本当に一丸となってこの改革に取り組んでいただきたい、私はこういうふうに思っております。そしてまた、なおかつ、透明性、客観性の向上に御努力を願いたい、こういうふうに思っているわけであります。  まだ質問したいことはあるのですけれども、次に、先ほどお話がありましたように、今度は東京第一管理局技術部施設第二課長がこれまた逮捕されたわけでありますけれども、私は、この管理局ということがまた問題じゃないかと思っているのです。  と申し上げるのは、道路公団の中には建設局と管理局があるわけでありますけれども、これに言及する前に、総裁に、管理局と建設局の業務の違いを、大まかで結構ですけれどもちょっとお教え願いたいと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 建設局におきましては、高速自動車国道あるいは一般有料道路の建設を主体として行っている組織でございまして、管理局におきましては、道路の維持管理、交通管理、それから料金の収受等、道路の管理運営に関する事業が主体でございます。なお、管理局におきましては、でき上がった道路の改良等についても一部事業を行っております。  なお、念のため申し上げますけれども、現在、道路公団の改革の中で、一つのところに例えば管理局と建設局が両方あるということは、事業の効率性からいっても、これを統合して人員の削減あるいは事業の効率化を行うということで、昨年度より建設局、管理局を統合して、九州、中国、北陸、東北については支社化をしておりますし、北海道、四国については従来の建設局の名称を支社とするというような措置をとっております。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 管理局というのは、建設されたものに対する維持をしたり、料金徴収をしたり、そういうことと今受けとめさせていただいたのですけれども、建設局というのは、これは道路をじかにつくるわけでありますから、先ほどの話にも関連するわけでありますけれども、要するに工事ですから非常に大きな、何億とか何十億とか、これを今までずっとやってきましたから、例えば先ほどの話にも出ました入札の問題やら指名の審査の問題やら、こういうことはやはり非常に厳格に行われているのじゃないか、私はそう思うのです。  管理局の方は、維持であるとか、例えば道路がちょっと壊れたところを直しに行ったり、料金徴収の問題だとか、多分小さな施設を今までやってきたんだと思うのですね。そういうところに今度は、今回の事件を見ますとたしか八億近い入札が行われているのですね。私は、今までかつてこんな大きなものはなかったのじゃないかと思っているのです。  そういう意味においては、建設局の方でしたらば、これは職員の方々も非常にぴりぴりしていると思うのですね、不祥事が起きないように。管理局の方は、言っては悪いのだけれども、非常に小さな工事、もうそれ専門業者みたいなのがいらっしゃいますから、多分その中で小さな工事をやってきたのじゃないか。そこに急に大きな仕事が出てきた。そこで随分考え方が変わってきたのじゃないかな、こういう事件につながる要素があったのじゃないかな、私はこういうふうに思っているのです。  先ほど大臣の方からもお話がありましたように、これから管理局の方でも、例えばITSとかGIS、そういうお言葉が出ました、そしてまた光ファイバーを張りめぐらす、かなり大きな仕事が出てくるわけでありますけれども、今総裁の方から、効率化のために建設局と管理局をできるだけ効率よく一体化していく改革が進んでいるという。と同時に、今回のようなことが起きないように服務規程等につきましても建設局も管理局も一体となってやっていただく、そういう意味合いもこの改革にあるのじゃないかな、私はこういうふうにも思っておりますので、早急にこの改革は進めていただきたい、かように思っているわけであります。  だんだん時間もなくなってまいりましたけれども、この道路公団、社会資本の充実という面もありますけれども、これだけ景気が低迷しておりますから、今大事な時期を迎えておるわけであります。暮れにはたしか追加で施行命令区間が三百キロ、こういう事業の推進をやるということで、極めて重要な時期も迎えておるわけであります。  繰り返しになりますけれども、社会資本の充実とともに、やはり景気の回復、地域の景気の回復も図っていくという意味においては、非常に重要な、重大な時期を道路公団も迎えておるわけであります。総裁も、そしてまた公団の皆さん方も一体になって、ぜひともこの改善策、改革にこれからも全力を傾注していただきたい。この点につきまして、総裁の御意見と、そしてそれを監督いたします建設大臣の御意見をお聞きしたい、かように思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先生御指摘のとおり、現在建設中の高速道路は全国にわたっておりますし、大都市周辺におきましても、例えば関東では北関東自動車道あるいは首都圏中央連絡自動車道、やる仕事はたくさんございます。地方におきましても、横断道等についてもまだ道半ばというところで、私ども、そういった国民的要望にこたえるために、今後全力を挙げて建設に取り組みたいと思います。  ただ、今回の不祥事もございましたので、綱紀の粛正については十分これを徹底するとともに、職員の士気が阻喪しないように建設に全力を挙げることを、この場をおかりして決意を表明したいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 佐田委員にお答えをいたします。  冒頭申し上げましたが、このたびの公団にかかわることにつきましては、極めて遺憾であり、かつ重大なことと認識をいたしております。  目下、鈴木総裁のもと、その業務の改革に全力を挙げて取り組んでおるわけでありますが、高速道路の建設中の区間千五百九十一キロに加えまして、緊急経済対策の一環として昨年末に新たに追加されました施行命令区間三百三十三キロ、委員御指摘のとおり、この事業を推進するという極めて重要な時期でございます。  いずれにいたしましても、国民の信頼が回復され、事業が滞りなく効率的に推進されなければならぬ大事なときでありますので、改めて身を引き締めて強力に公団を指導してまいりたい、かように考えておるところであります。

佐田玄一郎自由民主党

○佐田委員 今の答弁にもありましたように、とにかく改革を進めていただき、そしてまた、なおかつ景気の回復、そして社会資本の充実に邁進をしていただきたいとお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 小林多門君。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 自由民主党の小林多門でございます。  瓦建設大臣並びに亀井国土庁長官には、連日連夜、文字どおり寝食を忘れて大変な御努力をされておりますことにつきまして、まず心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。  私は、きょうは道路行政と河川行政について質問通告を出させていただいたわけでありますけれども、時間の関係で、本日は道路行政のみに絞って質問をさせていただきたいと思います。  道路は、豊かな国民生活や活力のある経済社会を支える最も基本的な社会資本であり、その整備に国民の強い期待と要望がされております。しかしながら、大都市圏においては、多くの道路が慢性的な交通渋滞を引き起こし、住民の生活や産業活動に深刻な影響を与えております。  そこで、建設省は、平成十年度からスタートする新たな道路五カ年計画を策定し、大都市圏の重点整備を図られるようでありますが、大都市圏の自動車専用道路に対する建設省の今後の取り組みについて、まずお尋ねをいたしたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 小林委員にお答えをいたします。  大都市圏におきまして、交通渋滞の緩和であるとか環境の保全など、いわゆる国民生活の向上、社会経済活動の効率化を図るためには、大量の自動車交通需要を処理する自動車専用道路の整備が効果的でありますことは、委員御指摘のとおりでございます。  また、五カ年計画の策定を受けまして、大都市圏の自動車交通の円滑化に資する自動車専用道路網の重点的な整備を盛り込む、かような方針でございまして、特に東京圏におきましては、委員御指摘の圏央道、首都圏中央連絡自動車道、また東京外郭環状道路、東京外郭環状、加えて首都高速中央環状線、中央環状、いわゆる三環状を重点的に整備してまいりたい、かように考えております。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 それでは、具体的に質問に入りたいと思いますが、今大臣がお触れになりました首都圏中央連絡道路、いわゆる圏央道の早期完成とアクセス道路の整備についてお尋ねをいたします。  圏央道は、御案内のとおり、都心から四十ないし六十キロの位置に計画されている、総延長二百七十キロメートルのいわゆる高規格幹線道路であり、既に平成八年三月、青梅インターチェンジから埼玉の鶴ケ島ジャンクションまでが供用開始となり、関係住民から多大な評価と感謝と、そしてまた経済効果が発揮されているわけであります。  そこで、私は、いわゆる全線、神奈川県の横浜市から私どもの東京・八王子、青梅、埼玉県鶴ケ島を通って、茨城、さらには成田、木更津と、この延長線が約二百七十キロになって東京湾アクアラインに通ずる道でありますけれども、これを全線一日も早く着工をしていただきたいな、こんな思いでいるわけであります。  あわせて、国道二十号線から青梅インターチェンジの間は既に一部着工をしているわけでありますが、私どもは、一日も早くこれが供用開始ができるように、ひとつ買収の済んだところからはこの工事にぜひ当たっていただきたいな、このように思うわけであります。  また、圏央道が開通いたしますと、アクセス道路が必要になってくるわけでありますが、この八王子南道路、そして新滝山街道につきましても、今後の建設省の取り組み等についてお尋ねをいたしたいと思います。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 圏央道でございますが、これは、先生おっしゃられるとおり、東京、埼玉県境から関越道まで、この二十キロは供用してあるわけでございます。  その県境から南の区間、東京都内の区間で国道二十号までの区間、これが二十二・五キロございますが、この間につきましては、平成元年の三月に都市計画決定を行いまして、平成二年度より用地買収に着手しております。さらに、用地の買えたところから平成五年度より工事に着手しているところでございます。現在、この用地買収が全体の大体九割程度に達する状況でございます。  したがいまして、工事につきましても全線にわたって着工するといった状況でございまして、沿線となる五つの市町すべてにそういったことで工事の実施が進められているところでございまして、私どもも一刻も早く供用開始に持っていきたいというふうに考えております。  そのときに、おっしゃられたとおり、圏央道のアクセス道路が当然必要になってくるわけでございますが、国道二十号の八王子南バイパスにつきましては、平成九年度から事業化いたしまして、現在測量を実施中でございますし、それから新滝山街道につきましては、圏央道あきる野インターチェンジと主要地方道八王子あきる野線を結びます区間一・六キロについて、主要地方道八王子あきる野線のバイパスとして東京都において測量等を実施しております。これらが済み次第、用地に入って、また工事といったことを考えているところでございます。  そういったことで、地元の皆さんの御理解と御協力を得て事業を促進しているところでございますので、早期供用が図れるようよろしくお願いいたしたいというふうに思っております。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 平成九年九月二十四日、八王子市議会は、地方自治法第九十九条二項の規定により、内閣総理大臣、大蔵大臣、建設大臣及び日本道路公団総裁に次のような意見書を提出いたしております。   現在、建設中の首都圏中央連絡自動車道は首都圏の環状道路としての役割のみならず、多摩地域の幹線道路としての重要な役割を担っており、市内における慢性的な交通混雑の解消を図り、将来に向けて本市を安心して快適に生活できる都市とするために、その整備は喫緊の課題である。   このため、八王子市議会は、首都圏中央連絡自動車道の青梅インターチェンジから国道二十号までの間の平成十二年度供用に向けて次の事項について強く要望する。   第一に、首都圏中央連絡自動車道の八王子市内区間は過去に強い反対もあったが、裏高尾地区をはじめとする地元の理解も進み、事業も進捗してきている。しかし、一部では事業の進捗を妨げることを目的とした権利設定等が行われているため、任意交渉による用地取得が困難であることも事実である。   このため、目標である平成十二年度供用に向けた事業の一層の推進に際して、やむを得ない場合は土地収用法の適用を図るべきである。 との意見書であります。  つまり、建設省が公表をしております目標の平成十二年度までに国道二十号から青梅インターチェンジまでを供用開始するためには、土地収用法を適用してまでも工事を完成していただきたい、このようなことが八王子市議会並びに八王子市、また地元住民の考え方であるわけでありますが、これらの意見書を踏まえて、大臣の御見解をお尋ねいたしたいと思います。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 先生がおっしゃられる現在工事中の場所、二十二キロの間でございますが、これは、先ほど申し上げましたように、現在、用地買収も九〇%進んでおりますし、工事の促進を全面的に展開しているといった状態でございまして、私どもといたしましても、早期供用を望みます地元の方々の御意見にこたえて、一刻も早く供用開始に持っていきたいといったことで努力しているところでございます。  しかしながら、この残っている一割の用地買収に絡んででございますが、何といいましても、やはり地権者の皆様の御理解、御協力をいただいた上で買収をしていくということが、私どもこれまで事業を進めてきたことの大原則でございますので、こういったことを中心といたしまして進めていくということでございます。  ですが、土地収用法の適用については、そういったことで皆様の御理解と御協力を得るための最大限の対応、そういったものは図っていかなくてはならないといったこともございますし、それから、地元である東京都それから市を初めとしてそういった関係の方々と協議した上で、今後必要に応じて検討していきたいというふうに考えておるところでございます。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 次に、高尾山の自然環境保全と、八王子北インターチェンジのフル化についてであります。  御案内のとおり、この高尾山のふもとにトンネルを掘ることによって高尾山の大杉やヒノキ等が枯れてしまう、こういう考え方のもとに、ある政党が、八王子の政党員ではなく、都内各地から、反対だ反対だということで今日まで十年間、反対の陳情をしてまいりました。そのたびに私どもは、各地区においていろいろと説明会をさせていただいたり、理解と協力をいただくための写真を撮ったり、あるいはまた見学会をしたりということで、市並びに商工会議所、地元の皆さんも、一部の反対の皆さんのために大変な努力をされてきた、こういう経過があるわけであります。  そこで私どもは、圏央道の建設に当たっては、少なくともそのような長い間の皆さん方の反対の心配のないように、ぜひ設計に当たっては最善の努力をしていただきたい、環境保全をしていただきたい、このように強く要望をしてきたわけでありますが、これらについて御説明をいただきたい。  あわせて、八王子市の北インターチェンジのフルインター化についてでありますが、せっかくこのような立派な高規格の幹線道路をつくっていただくわけでありますから、ぜひこの北インターチェンジもフルインターにしていただきたい、こういうことを八王子市議会においても市議団の皆さんが都に向かって質問をし、そしてまた私も、東京都議会在職中においては再三にわたって当時の鈴木知事にも質問、また要望をしてまいりました。  しかし、鈴木知事の答弁を要約いたしますと、これは日本道路公団、建設省のやる仕事でありますからということで、答弁はうまく逃げられてしまってきているわけでありますけれども、私どもは、八王子にあります建設省の相武国道事務所の方にも再三にわたってもう何回となく陳情をしてきたわけであります。でありますから、恐らくその気持ちというものは、建設省の道路局長あるいは歴代の大臣には入っていると思いますけれども、供用開始されるまでには、地元の連合町会あるいはまた商工会議所、各種団体の皆さん方は、せっかくつくっていただく立派な道路でありますからぜひひとつフルにしていただきたい、こういう強い要望があるわけでありますけれども、大臣の前向きの答弁をお願いいたしたいと思います。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 先生の御質問の、まず初めの方の自然環境についてでございます。  圏央道の高尾山及び八王子北インターチェンジを含みます東京都、埼玉県境から一般国道二十号の間、これにつきましては、都市計画法及び東京都環境影響評価条例に基づきまして、地元説明会等を開催するとともに、東京都環境影響評価審議会におきます慎重な審議を経まして、平成元年三月に都市計画決定がされております。  建設省としましても、高尾山付近の自然環境の保全といった問題は非常に重要な問題だというふうに考えております。都市計画を定めるに当たりまして実施しました環境影響評価、これについて十分配慮していかなくてはならないというふうに思っているところでございます。  さらに、事業実施に当たりましては、環境影響評価に示されました環境保全対策の基本的な方向を具体化するために、平成元年六月に、学識経験者等から成る環境保全対策検討委員会を設置しまして、指導を得ながら環境対策の具体化を進めているところでございます。これらの検討結果を踏まえながら、また十分にこういった環境対策を講じながら事業を進めていくといったふうに考えております。  それから次に、八王子北インターのことでございます。八王子北インターは、先生おっしゃられるとおり、現在の計画におきましては、このインターチェンジから南の方向に向かいます乗り降りのハーフインターで計画されております。現在、そういった方向の計画に従いまして事業の推進を図っているところでございますが、地元からそういった御要望等いろいろ伺っております。そういったことで、周辺の開発状況とか交通需要の動向を踏まえながら、八王子市や関係機関と調整を図りながら、その必要性について今後の課題として検討していきたいというふうに思っているところでございます。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 以上、圏央道についていろいろと質問をしてまいりましたけれども、昔から、百聞は一見にしかず、こういうことわざがあります。冒頭申し上げましたように、両大臣におかれましては、予算委員会あるいは各委員会等で大変な御努力をされてお疲れのことと思いますけれども、本予算が通って、ゴールデンウイークでゆっくりお休みになって、そして新緑鮮やかになったときに、私が今質問をいたしました八王子の北インターチェンジ、そしてまた、今局長からも御説明がありました八王子のジャンクションのところですね、これは某政党が大反対をしていたところでありますから、ぜひひとつつぶさに視察をしていただきまして、今後の圏央道の対策に臨んでいただきたいな、こんな思いがしているわけであります。  あわせて、八王子ばかりでなくして、ぜひひとつ、神奈川県の横浜から東京、埼玉、茨城、さらには終着の木更津、そしてアクアラインに通ずるコースをヘリコプターに乗って視察をしていただいて、そうすれば恐らく、なるほどこの圏央道は一日も早くつくらなければいけない高規格幹線道路だな、こういうことがおわかりになるのではないかな、このように思っているわけであります。ぜひひとつその機会をつくっていただきたい。特に私が先に質問しているわけでございますから、五月の連休明けごろには、八王子の方にお越しいただければ私が御案内をいたしますので、ぜひその機会をつくっていただきたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 ただいまの道路局長と委員の質疑の中で、さまざまな問題のあることもそれはそれといたしまして、圏央道の果たす役割は極めて大きいものがございます。  いわゆる三環状九放射、こう呼んでおるわけでありますが、自動車専用道路ネットワークを整備していくことは、いわゆる東京都心部への交通の分散導入、これを図らなきゃなりませんし、このことによって道路交通の円滑化を図っていく、また首都圏の機能を高めていく極めて重要な役割を持つわけであります。よって私は、非常にその必要性が高い道路だ、こう認識をいたしておりますし、地元の御要請もございますこともよく承知をいたしております。  私も、アクアラインとのかかわりにおきましては、十年前、建設委員長を務めながらその法案を通させていただいて、先般、テープカットに出席をするという機会に恵まれたわけであります。首都機能がますます重要な折でございますので、ネックになっております箇所につきましては、私もせいぜい出かけたいと思っておるわけであります。決して青葉若葉とは申しませんで、休んでおる暇なしに回りたいと思っておりますから、委員御指摘のような五月の上中旬、こういうようなときでも、可能であれば早速出かけまして、地域の御要請やら問題解決のために努力をさせていただきたい、こう願っておるところであります。

小林多門自由民主党

○小林(多)委員 大変前向きな答弁をいただきまして、感謝をしております。早速日程担当の秘書官と打ち合わせをいたしますので、道路局長、ぜひひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。  最後に要望をさせていただきたいと思いますけれども、ただいま瓦大臣から、建設行政の基本施策に関する所信表明、こういう所信表明があったわけでありますけれども、その中で、景気回復に向けた取り組みの中で、建設業はかつてない厳しい経営環境に直面しているため、建設省といたしましては、今般、緊急に建設業の経営改善に関する対策を策定し、経営基盤の強化、特に中小・中堅業者の受注機会確保をしてまいりたい、このように述べられております。  私も、大変ありがたいことだな、このように思うわけでありますけれども、今質疑をいたしておりますとおり、圏央道はこれからがいよいよ工事発注のときであります。これは、技術困難とかあるいはいろいろなトンネルを掘るということにつきましては超大手でなければできない仕事でありますけれども、取りつけ道路あるいはまたその他の伐採等は、いろいろ建設業にはすその広い職種があるわけでございますから、ぜひひとつ中小建設業界のために、仕事ができるような発注方法を考えていただきたいな。これは特に道路局長、関係局の方に強く指令をあわせて出していただきたいな。大臣、ひとつよろしくお願いいたします。  以上をもって、時間となりましたから終わらせていただきます。ありがとうございました。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 吉田公一君。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 吉田公一でございます。  今、小林多門議員から選挙区の陳情を兼ねての質問がありましたが、私と小林多門議員は都議会議員出身でございまして、久しぶりに都議会を思い出した次第でありますっ  大臣には、連休明けには時間がとれたら視察に赴くというお話でございましたが、ぜひ私の御当地にも、外郭環状線をどうするかということがございますから、ちょうど帰り道なものですからお立ち寄りをいただいて御視察を願いたい、そう思います。どうぞよろしくお願いします。  きょうは日本道路公団デーでございまして、それぞれ日本道路公団についての質問が多いわけであります。日本道路公団だけではなくて、天下りということが非常に話題になっておりますが、御多分に漏れず、日本道路公団にも天下りの方々が相当数おいででございます。日本道路公団の、天下りと言われている方々は一体何人いるのか、その人数をまず教えていただきたい、そう思います。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  道路公団でございますけれども、現在、役員は十名おります。総裁、副総裁、理事が七名、監事一名でございます。このうち、建設省出身者の人数でございますが、これは四名でございます。  以上でございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 あわせて、財団法人道路施設協会には何人の方々が行っておられるか。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 道路施設協会におきましては、役員について、理事長、副理事長以下十五名の役員が在籍しておりますが、これらのうち、理事長と副理事長の二人が建設省での勤務経験を有する者でございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 その道路施設協会でございますが、道路施設協会には国土庁の方が行っていると思いますけれども、これは国土庁の割り当てポストなのかどうか、その点について再度伺います。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 道路施設協会の役員構成でございますけれども、これが国土庁OBの指定席といったようなことはございません。現在たまたま施設協会の理事長あるいは副理事長は国土庁で退官をされた方、こういうことがございまして国土庁の出身ということになっておりますけれども、先生御指摘のような、指定席とかあるいは国土庁との関係によってといったようなことはございません。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 そうすると、日本道路公団また道路施設協会あわせて、必ずしも国土庁や建設省だけの既定枠ではないということであります。そうかといって、郵政省や科学技術庁からという天下りは今まで一回もないでしょう。やはり国土庁と建設省だというふうに思うのですけれども、事実上はそういう枠になっているのではありませんか。その点、いかがですか。郵政省や科学技術庁や文部省から天下りがあったこと、ありますか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 先生御指摘のように、文部省、科学技術庁、郵政省といったようなお話がございましたけれども、こういうところから恐らくかつて来られたことはないと思います。監事の方に警察の方が来られているとかいったようなことはございますけれども。  ただ、そういうことは事実でございますけれども、逆に、それでもって、例えば施設協会自体の役職員の構成が建設省と国土庁と、この二つで指定席的に運用しているといったようなことではございません。やはり本人の、それぞれの方々の経験、行政経験あるいはいろいろな技術といったようなものをそれなりに買う、あるいは人材を活用するということによって、来ていただいて仕事をしていただいている、こういうふうに思っております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 そうしますと、必ずしも建設、国土の枠ではないということでありますから、もしそういうことであれば、ぜひ広く人材を求めて、それぞれ天下り先については適切な人事でやっていただきたい、そう思っております。  次に、道路施設協会が財団法人としてなっておりますが、なぜ財団法人なのかということでございます。道路施設協会を財団法人にしたそのときの認可の条件といいますか、合致しているのかどうか。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 道路施設協会でございますが、これは昭和四十年に、高速道路等におきます不特定多数の利用者の便益増進を目的といたしまして設立されております。  今日まで、そういったことで、高速道路等におきまして、サービスエリアの整備、管理、それから情報提供、それから清掃、交通安全の啓蒙等、そういった公益事業によりまして不特定多数の利用者に必要なサービスの確保に寄与しているといったことでございまして、そういうことで公益法人としての任務を果たしているという状況でございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 今御答弁がありましたように、財団法人、公益法人の一部でありますが、不特定多数の利益のためということになっております。  ただし、それぞれ財団法人にしていくためには、理事会、総会並びに監事、特に政府から、公益法人の設立許可及び指導監督基準、及び公益法人に対する検査等の委託等に関する基準というのが平成八年九月二十日閣議決定をいたしております。  特に最近、どうも財団法人や公益法人にふさわしくないということが非常に問題になっているわけでありますが、そういう点で、ちゃんとした理事、監事、特に監事についてはできるだけ外部の者を入れて適正、公正にやるということが閣議決定しておりますけれども、その理事なり監事なり総会なりあるいは収益事業なり、そういうものは当然きちっとしていると思うのでありますが、その点についてはいかがでありますか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 道路施設協会でございますけれども、御案内のとおり、先生御指摘のとおり平成八年九月に公益法人の設立許可及び指導監督基準というのを内閣が定めまして、これによって現在は運用し、その時々の目的、事業内容、組織、財務、会計などを総合的に監督をし、かつ審査をしてきているわけでございます。  もともと、道路施設協会は四十年に設立をされたわけで、このときには、民法あるいは建設大臣の主管に属する公益法人の設立及び監督に関する規則というものを、固有に省庁がそれぞれ持っておりまして、建設省も持っておりました。それによって設立の許可をしたわけでございますけれども、今は、平成八年九月の一般的な指導監督基準によって、各省庁共通に、不特定多数の利益を実現するための組織である、こういうことのもとに監督をし、いろいろな規制の審査をしている、こういうことでございます。  御案内のとおり、施設協会の役員が、例えば監事等に民間をもっと入れていろいろな部分の業務をやったらどうかという御指摘でございますけれども、監事さんも、その意味では、現在おられます方は役所のOBということにもなるわけでございますが、別途、理事には、非常勤理事ではございますけれども民間の方々を現在二名入っていただいているとか、あるいは、広く有識者の方々の御意見を聞くためにいろいろな懇談会あるいは委員会等を内部につくりまして、そういう方々の御意見も聞きながら、不特定多数の利益と申しますか、特にサービスエリア、パーキングエリアの運営等についてどういうような方向をとることが一番いいのかといったようなことから、参考にしながらいろいろな運営をしてきている、こういうことでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 参考までにお伺いをしたいと思うのでありますが、その財団法人の理事の方々というのは、どういう方が今理事になっているのか。そして、監事制度については、平均二年という制度上の制約があります。そして、なおかつ、監事等については、理事もそうでありますけれども、高額な給与は取ってはならないという規定もございまして、その点はちゃんとしているのかどうかということであります吏理事はどういう人を選んでいるかということについて、まずお尋ねをしたい、そう思います。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 理事につきましては、常務理事一人と十人の理事がおります。したがいまして十一名の理事でございますが、そのうち九名については日本道路公団の方から来ておりまして、それから、あとの二人については、先ほど官房長から話がありましたように、大学教授の方でございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 そうすると、第三者的立場に立ってきちっとしなきゃいかぬ、監査もしなきゃいかぬという道路施設協会に、これまた仲間がみんなどっと行って、ここも日本道路公団と同じような雰囲気の中で財団法人を形成しているということになりますと、ここもファミリー的な感覚でやっている。  理事については、日本道路公団を一たん定年退職した人が理事になっているのか、現職の道路公団の職員が理事になっているのか。そのことによって、このことについてはまさに財団法人としての資格があるのかどうか。まさに、今政府が問題にしている、財団法人として認可をしている中で、適切な法人かどうか、それを厳しく再検討しよう、こういうことでありますが、その点については、再検討されても、この財団法人としては、私たちは絶対に確信を持ってやっているんだと。また、税制優遇等については優遇措置を受けられているのかどうかもあわせてお尋ねをしたい、そう思うのであります。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 最初に、役員構成について、道路公団のOBの役員が大変多いということで、これが現在の、先生御指摘の平成八年の指導監督基準に適合しないのではないか、こういう御指摘だろうと思うわけでございます。  現在の私ども政府、内閣で持っております基準は、同一業界の出身者というのは理事総数の二分の一以下というふうな規定を持っておりまして、これに沿ってやろうということで、御指摘のとおり、同一業界出身者、現在のところ二分の一以上ということでございますので、これは平成十一年の九月までに改める、こういうことにいたしております。  これは、それ以外のいろいろな公益法人等につきましても、同一業界の出身者は現在の理事の数がその二分の一以下であるべしというところが超えているというようなところもほかの財団等でもございますので、期限を定めましてきちっと処理をするようなことをやっておるわけでございます。  また、道路施設協会自体は、ことしの十月以降施設協会自体を分割をいたしまして、より競争性を確保したような形でのサービスが提供できるような、そういうことも、現在、道路公団及び施設協会については指導してきております。そういった暁には、当然、理事の構成というものも変わってくるわけでございます。適合するようにきちっと指導をしていきたいと思っております。  また、税制のお尋ねがございましたけれども、道路施設協会自体、公益的な事業をやっているということによって、それなりのやはり税制上の特典の部分もあるのかもしれませんが、ちょっと、私、詳しい資料を現在持っておりませんけれども、施設協会自体は今きちっと法人税等を納めているわけでございます。特に公益事業ということをやることによって、税制上、それなりの優遇は得られないかという御指摘でございます。こういう点につきましては、現在の制度ではございますので、その枠の中できちっと処理をし、そういう制度をはみ出さないように監督をしているつもりでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 ぜひ、閣議決定の趣旨に沿って、早速内部で改正、改革をしていただきたい、そう思っております。  次に、首都高速道路、阪神高速道路をと思いましたけれども、首都高速道路ということできようは首都高速道路の理事長においでをいただいております。  とかく首都高速道路料金については、高くしていく割にはちっとも渋滞が解消しない、高速道路ではなくて、急いでいるときはむしろ下の道路を通った方が早いということですから、もう高速道路の名前は返上する、これは阪神もそうだろうと思うのですけれども。  料金の推移を教えていただきたいと思うのですよ。この間まで四百円だと思ったら、あっという間に七百円になっちゃって、どこでどういうふうにして許可しているんだかわからないんだけれども、日本道路公団もそうなんだが、首都高速道路公団と阪神も含めて、料金改正の決定権は一体だれにあるのか、自主料金決定権があるのかどうか、あわせて首都高速道路公団にお伺いをしたい、そう思います。

三谷浩首都高速道路公団理事長

○三谷参考人 お答えいたします。首都高速道路は、現在供用しておりますのが二百四十八キロでございます。一日の交通量は大体百十六万台、利用していらっしゃいますお客様の数が大体二百万人、大変な数字でございます。栃木県などの人口とほとんど同じくらいの方を毎日運ばせていただいているわけでございます。したがいまして、大都市圏の大動脈を担っておりますが、反面、渋滞等で大変お客様に御迷惑をかけていることも御指摘のとおりでございます。  そもそも首都高速道路は、発足当時から、そういう都市の大動脈としての道路を整備するという観点から、有料道路制度を適用しております。昭和三十七年、これが初めて芝浦から京橋まで開通いたしました。約五キロ弱でございました。当時五十円でございました。途中の経過は省きますが、昭和六十二年に供用がかなりふえまして、二百三キロぐらいになったのでございます。初めて二百キロを超えましたときに、東京圏が六百円いただいております。平成六年五月に七百円ということで現在に至っておるわけでございます。  それから、料金の決定でございますが、そういうことで新しい道路整備が完成いたしますときに、その償還計画をもとにいたしまして、関係省庁に許可をとりまして値上げをしているところでございます。  手続等については、もし法令上の説明が必要でございましたら、ちょっと建設省の方から御説明がある方が適当かと思っております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 今お話がありましたように、料金改定の際には関係省庁と相談ですか、許可ですか、認可申請をするのかな。そうすると、それをやっているところはどこですか。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 建設省では道路局でやっております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 そうしましたら、六百円を七百円に上げた理由は何ですか、説明してください。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 これは、平成六年の五月に改定させていただいております。従来、料金の改定等につきましては、新設路線が開通するときにそれを従来の借入金の中に繰り入れして、それをまたプールで償還していくということになりますので、新設路線を供用開始するときに新しい料金を決めていくということで進めさせていただいております。このときも、そういったもの、あるいは改良工事等で必要だったものについての対応方をさせていただいております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 要するに、公共料金とは言わないけれども、最近は高速道路等を使う機会が非常に多い。したがって準公共料金と同じ性格を持っているわけで、利用者にちゃんとした説明をするということが大事だと思うのです。  料金所で利用者に切符を出すときに、何月何日から七百円に値上げします、その理由はこうこうこうだということぐらいはちゃんと一緒に渡す、そういう親切さが必要だと思う。いつの間に上げたんだかわからない。いつ七百円になったんだと言ったら、いや何か最近ですよとかなんとか言って、ちっとも何の理由で上げたんだかわからない。  そういう点をきちっと明確にするためには、ちゃんと料金所のところで値上げの理由を、つまり議会でやっているわけじゃないから。下水道料金だとか水道料金、交通料金というのは全部議会で議論する。だからわかるんだ。だけれども、高速道路料金なんて議会で議論しないんだからわからない。わからないことをいいことに何だかいつの間にか上げていくなどということは、これはもうサービス精神に欠けている。だから、料金を上げるときには必ず理由を、正しい理由があるならいいじゃないですか、ちゃんと明快にして、利用者にきちっと話をするということをしなければ私はおかしいと思うんだ。  ふろ屋の料金だってちゃんと審査会があって議論して、そしてふろ屋の料金だけは独占禁止法にかからないようになって、要するに一律同じでもいいということになっておるわけだ。だからそこは、ふろ屋の料金だって五円上げるにしても十円上げるにしても、ちゃんと審査会を通じて、そこで燃料費だとか人件費だとか固定資産税だとかそういうものを議論して、したがって料金を上げざるを得ませんという答申が出てやるわけだ。そういう手続というのはないのですか。

三谷浩首都高速道路公団理事長

○三谷参考人 先ほど申し上げましたように、料金につきましては、道路整備特別措置法に基づきまして、運輸大臣、建設大臣の認可が必要なわけでございます。  そこで、料金には二つの基本原則がございまして、一つは、建設に要した費用それから管理に要する費用を償還、これは有料道路制度でございますので大変御迷惑をかけているわけでございますが、それを償うものであることと、それからもう一つは、大変大事なことでございますが、公正妥当なものである、こういうことでございます。  そこで、現実の問題としては、今先生から御指摘がございました問題につきまして、路線が完成をいたしましたときに、建設費それから管理費、いわゆる償還対象額につきまして償還計画の見直しをやりますが、そのときに、道路管理者、例えば神奈川地区でございますと横浜市長であるとか、あるいは東京はもちろん東京都知事でございますが、同意を得る。それから、公聴会をやはり実施をして皆様方の意見を広く聞いております。それで大臣認可の手続を踏むということでございます。  おっしゃられたように、私どもとして、やはり利用する方々の理解を得られることが大変大事でございますので、それについての最大限の努力をしているところでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 公聴会公聴会と言ったって、どういう人で公聴会を形成しているのか全然わからない。むしろ公聴会というのが隠れみのになって、全然議論も表へ出てこない。利用者にはいつの間にか決められたという印象しか残ってないんだから。  あわせて、日本道路公団の方はどうなっているんですかね。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 道路公団の場合には全国プール制になっておりまして、新しく施行命令が出ますとそれを入れて全体の償還計算を行いまして、それが一定の年限、現在四十年になっておりますが、それを越えた場合に今まで料金改定をしてきたところでございます。  それで、周知の点につきましては、今首都高速道路公団の方からも御説明がありましたが、認可官庁につきましては建設省、運輸省。それから、公聴会を開いてそこで意見を聞く。それから、私どもの場合には、全国各地に支社、局がございますので、そこで利用者懇談会ということがありまして利用者の方々の会合がございます。そういったところで、こういった理由で料金を上げるという御説明をして意見を聞く。それで、そういったことに基づいて、料金検討委員会というのが公団にございまして、学識経験者、主として学者の方が中心でございますが、そういうところに諮って、最終的に建設省、運輸省の方に料金申請を出して認可をいただいて実施するという手続になっております。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 ただいま道路公団の方から説明がありましたのは、公団におきまして料金を幾らにするかという案を決める前の段階、その段階でそういった学識経験者等、いろいろ検討させていただく、そういう公団での委員会がございまして、そこでそういう検討はさせていただいております。  その後、公団から建設省の方に、この料金を値上げしたいとか、そういう申請書が上がってきます。その申請を受けた段階で、これは運輸省と私どもと共管になっておりますので、両者で公聴会を開くといったことでございます。これは公聴会ですので、希望者があればそこの場で任意に発言していただく、この結果を私どもの方としては踏まえまして、そういった値上げの可否、それから値上げの時期といったようなこともこれまた関係省庁と協議しながら、そういったことも公聴会などを踏まえて認可していく、そういう手続になっております。  公聴会、先ほど先生からどんなメンバーかという話は、そういったことで任意ですので、首都高につきましても道路公団についても公聴会をやらせていただいているところでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 そうすると、最終的には建設省が決めているんだ。じゃ、建設省の責任だな、値上げは。  次に、今ちょうどプール制という話があったから関連してちょっと伺いますが、このプール制については、料金導入以来、途中で変更したわけです。今首都高速からお話があったように百十六万台があの首都高速を走っているわけです。日本道路公団でも、一時間に何百台しか通らないような高速道路もある。例えば東名高速みたいに、それこそ何万台という車が通るとか。ところがプール制になっているから、いつも高速料金の値上げのときに問題になるのが、東名高速道路は三十年たったらただにします、そういうことを言ってきて、ただどころじゃない、だんだん値上げをしてきちゃったんですね。そして、このプール制のために、他地区の道路建設費をそこでまた賄っている。  したがって、例えば東京から中央高速、東名、関越、東北、東金、そういう高速道路は恐らく黒字だろうと思うんだ。しかも、一キロ当たりの道路建設費に占める料金の割合というのは、恐らく地方よりかずっと高いと思う。ところが、割引率も何もないんだな、これは。要するに利用率の高い、本来ならもう料金を半分にしてもいいような首都圏あるいは阪神圏の高速道路は、本当は半分にならなきゃいけないのに、それが逆にだんだん高くなっているということはどういうわけだ。そこが実はいつも問題になる。  そこで地方は、いや、そうじゃないんだ、地方に高速道路を建設してもらうことによって、地方の開発や物流が、要するに大都市に早く届けるようにしていくためには高速道路というのは大事なんだという論理もあることは確かなのですよ。しかし、それをいつまでも不均衡なまま利用者に負担をさせていくということについては無理がある。  だから、大臣、どうしても地方に高速道路が必要な場合には、国益でやっているのだから、国の基本計画で必要だということでやっているわけだから、地方の高速道路については国家で建設をするというのが適当だ、こう私は思っているんですよ。  例えば、東京や大阪から逆に青森に自動車で行くなんという人はめったにいない。東京から四国へ高速自動車道で乗っかって行こうなんていう人はめったにいない。飛行機か汽車だ。だから、そういうことを考えると、利用者の負担範囲というのは、せいぜい四百キロか五百キロ圏までしか利用者の負担というものはできない。そこから先は乗り物が違う。  そういうことを考えると、料金についてプール制にしたために、何で阪神圏や首都圏の連中だけは値上げして、そして、高速道路も全然利用しない者がなぜそこの高速料金まで負担をしなきゃいけないのか、そういう率直な疑問はみんな持っているんだ、首都圏に住んでいる者は、あるいは阪神圏に住んでいる人は。  その点について、そうした国土計画の中で高速道路というものが必要なんだということになれば国の建設費で私はやるべきだと思うのですが、大臣、いかがでございますか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 吉田委員にお答えをいたします。  実は、この高速道路でございますが、建設費も相当にかさむわけでございますが、利用者の協力も得て整備をしてまいらなきゃいかぬ。今、道半ばにあるわけでございまして、それでは料金は建設省だけで決めるのかね、こう言われますと、これは公聴会等を通じて幅広く意見を聴取しなきゃなりませんし、また、その時々の経済情勢も踏まえて、関係者からの意見も徴しながら、若干の、期間をどうとるかということもございますが、いずれにいたしましても、四十年であるとかそういう一つの期間の中で消化をしながらやってまいるという仕組みの中で今鋭意取り組んでおるわけであります。  私は、料金の策定につきましては、建設省、また運輸省、その間におきまして学者等々の意見も徴しながら、公聴会を開きやっておりますので、その基盤は透明性を持っておる、こういうぐあいに思っております。  また、今プール制に対する御質疑でございますので、関係局長から答弁させますが、料金はすべて使用者の料金、利用者の料金のみというわけにもまいらぬ面がありますから、一般財源も投入いたしましたり、いわゆる料金につきましての均等化といいますか、そういったことにも配慮をしながら、道路料金体系も組み立てながら進めておるわけであります。  以下、関係局長からまたお答えをさせていただきたいと思います。     〔委員長退席、井上(義)委員長代理着席〕

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 高速道路についてのプール制の問題でございますが、これはその前に、有料道路でございます。我が国の場合に、御存じのように、一般道路の整備を進めると同時に高速道路も整備していかなくちゃならない。一般道路の整備が終わったところに高速道路の整備だったらよかったわけでございますが、そこのところが同時にということで、片方は有料道路になっております。それが、一般道路においてはまだ整備が終わらない状態といったことでございますので、むしろ高速国道などは国が全部、それこそどの道路でもやるべきだという議論はもちろん従来からございます。ですが、現実問題としては、一般の利用者の方々の御協力も得て少しでも早くつくるといったことで進めさせていただいております。  確かに先生がおっしゃられるように、最初はプール制ではなかったことがございます。ですが、プール制でない、各路線ばらばらに行っていきますと、当初に行った路線は、もちろん償却の点もございますが、できる建設費が違っております。そういったことで、料金がばらばらになったり、早くやったところは物すごく得するけれども後は非常に高い料金を払わされるといったことで、国民全体の不公平感といったこともございまして、これをプール制に持っていっております。  ですが、最近、これも先生がおっしゃられるように、四、五百キロぐらいが限度だというお話もございますが、そういったことも確かに出てきております。そういったことで、地方のローカルの交通量の少ないところについてどうかということでございますが、そういったところにつきましては、全部を国費を投入してというところにはなりませんが、先発路線からの内部補助と申しておりますが、そういうものをある限度は入れても、それ以上に足らない分、その不足分については国費で賄っていくといったことで、従来六%の資金コストでやってきたものを三%の資金コストでやる路線をふやしていっております。そういったことで、国費の導入も従来よりはかなりふえてきているところでございます。  そういったことで、またそこら辺のことについても御理解をお願いしたいというふうに思っております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 御説明ありましたけれども、しかし、なかなか納得ができないところがあります。  ついては、地方における高速道路については、国策ですから当然国が責任を持って道路建設をやる、したがって、それによって料金を低く抑えることも可能なわけでありまして、いつまでも特定の懐に負担がいって、そうでないところには同じように高速道路の料金収入だけで賄うというのは、私は、継続をしていくことは非常に難しいだろう、そんなふうに思っております。  次に、首都高の三谷理事長にお尋ねしたいのでありますが、今、日本道路公団が入札等で非常に問題になっているわけですね。  首都高については、入札制度というのは競争入札制度がきちっと守られているのかどうか、その点についてお尋ねをしたい、そう思います。

三谷浩首都高速道路公団理事長

○三谷参考人 首都高速道路公団におきましては、私どもの公団会計規程におきまして、「契約を行うときには原則として競争に付する。」ということになっております。それで、交通管理等特殊な、先ほど申し上げましたように大変厳しい交通の管理の問題なんかを取り扱う、「一定の場合においては、随意契約の方法により契約ができること。」というふうに定めております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 それでは、入札と随契との割合はどのぐらいあるのかということであります。もう一つは、新規参入業者というのは、ここ五年間ぐらい、どのぐらいの比率で入っているのか。その点につきまして、わかったら教えてください。

三谷浩首都高速道路公団理事長

○三谷参考人 先ほど申し上げましたように、ほとんどが競争入札でございます。  業務も大変多岐に分かれておりまして、例えば一つを申し上げますと、料金収受というのがございます。最近新聞紙上でも出てまいりましたけれども。これにつきましては、従来、やはり事柄の性格上随契ということでございましたけれども、このたび、平成十年から新設の道路につきましていわゆる競争入札に付する、こういうことで、ちょっと正確な数字を今持っておりませんが、そういう特殊なものを除きまして、ほとんど競争入札に付するということでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 特殊の仕事だからというのが実はとかく名目になりがちでございまして、高速道路は危険だ、自動車のスピードも速い、したがってなれていない業者はなかなか難しいんだ、こう言って新規参入業者を入れない名目にしている、私はそういう感じがしたことがあるので、そういう点では今後ぜひ入札制度を拡大をしていっていただきたい、そう思っているわけであります。  次に、道路公団に話は戻りますが、道路公団は二十二兆円の借金をしている。日本道路公団については、九五年度でありますが、国費が二千四百二十三億円使われているということでございます。そして、二十二兆円の借金。道路施設協会の方は非常に黒字で、経常利益で二十九億円の利益が上がっている。  片方は、国民の税金を使って、毎年毎年二千何百億のお金を政府出資金等で出しているにもかかわらず、道路施設協会は丸ごとですよ、これ、道路公団と。ほとんどが、日本道路公団の人が道路施設協会へ天下っているわけで、そういうことを考えると、道路施設協会の利益を法的に還元しろということではなくて、道路施設協会の利益をもう少し薄くして、そして少なくとも国税負担を軽くするというのが私は常識ではないか。国費を使っていないのならいいですよ。しかし、国民の税金を使って、下はもうけっ放し。そういうことであってはならないので、そういう点では、ほとんど施設協会に日本道路公団から行っているわけですから、事実上は一体ですよ。人事も一体。そして、高速道路というのを使って、まさにそれぞれが一体として事業をやっている。日本道路公団からの施設協会への天下り、そういうことを考えると一体なんですよ。  したがって、税金を返すという意味で、何でこんなにもうけなきゃいけないんだというふうに思うのですが、財団法人でもあるわけですから、そういう国のお金を少しでも負担を少なくする、借金を、二十二兆円を少なくするというのは当たり前の話で、その点についての自覚というのはないのですか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 協会から公団への収益還元の問題だと思いますけれども、従来から、占用料は納入義務ということでいただいております。そのほか、清掃やサービスエリア等のごみの回収、エリア全体の環境整備、道路案内業務というようなことについては、施設協会に負担をさせているところでございます。  ただ、今先生御指摘のようなことがございますので、協会から公団への収益還元の一層の拡充を図るために、道路法施行令を改正していただきまして、平成十年度から、高速道路等に設置されている道路サービス施設に係る占用料を大幅に引き上げる、まだ試算中でございますが、平成十年度は五割増しぐらいを考えておりますけれども、そういったことで施設協会の利益からできるだけ公団の方に還元していただくような措置を現在とっていただいているところでございますし、そういう方向で今後進めていきたいというふうに考えております。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 公団が、毎年、借金返済に二兆五千億円返済をしているということなんですね。だけれども、この二兆五千億円を返すためには、料金収入は半分しか上がらないから、結局施設協会で上げたレストランなどの使用料だとかそういうものを利益にして、そして、もうけはもうけ、借金は借金、税金投入は税金投入、これでは国民が納得しないと思うのですよ。  こういう、もうければいいんだ、もうけた金はどうなっているのだか知らないけれども、そういう体質を改めないと、来年から日本道路公団の資金の流れについてはもう反対しちゃうから。こんなにもうかっているのに、何も国費を投入する必要はないわけでしょう。そういうことについて建設省としてはどう考えておられるか。もうかっているところに何も税金投入なんか毎年毎年する必要はないのだから、来年は予算が出てきたら反対だな、これは。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 道路公団につきましては、特殊法人でございますので赤字とか黒字とかそういうことではないわけでございますが、料金収入が二兆円の中から、所要の償還額を現在毎年元利ともに返済の償還に充てているところでございます。特に今回も、償還額としましては、金利を除きまして二兆円のうちの七千九百億といった額を償還させていく。この償還が行えないということになりますと、さらに赤字額が膨らむといったことになってくるかと思います。そういった意味では、現在順調な償還が行われているといったところでございます。  それから、施設協会でございますが、こちらの方につきましては、収入が七百二十六億円、その費用としまして六百八十億、税引き後の当期利益としては十六億円でございます。もちろん、十六億円のほかに、道路公団関係につきまして、先ほど申し上げましたトイレの清掃とかごみ処理、こういったものに九十四億円とか、それから情報提供、こういったものに二十九億円といった公益事業も行ってきているわけでございますが、そういったことで、道路公団が管理面でなかなかできない、そこまで手が回らないようなところについて、施設協会でサービスエリア等についてのそういったことを行うといったことで対応させていただいてきているといった状況でございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 時間がありませんから最後に一つだけ伺いますが、公共工事には必ず前渡金というのがあるわけですね。工事費の一〇%を前払いで払う。中小企業にとっては、労務賃やらいろいろな仕事にかかる上での材料費の調達等で大変助かっている。それはいいんだけれども、問題は、そのために保証会社というのがある。これは日本に三社あるそうだけれども、その三社の保証会社の名前と、それから、その会社の幹部というのはどういう人がなっているのか。  これはいずれも建設大臣の登録を受けているわけです。公共工事の請負金額に比較して保証料金は微々たるものだから、前払い金を上納金として保証会社の保証を持ってくれば一〇%すぐ貸してくれる。そして、その総額が、公共工事請負金額二十四兆五千五百十一億円になる。三社が全国の公共工事の前払い金保証で得た保証料収入は三百四十億円、そのうち保証会社が実際に償却、弁済したのはわずか十三億円。保証料収入のわずか三・九%にすぎなくて、きちっと前渡金をもらって途中で工事を中止した会社はほとんどないということだから、逆に言えば、九六%丸もうけしているわけです。  そういう上納金と言われている前渡金の保証料については、どうしてこういうものがあるのか、一体その三社の社長というのはどういう人たちがやっているのか、ぜひひとつ御答弁いただきたい。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 お答えを申し上げます。  まず、三社の会社の名前をということでございますが、三つございます。北海道建設業信用保証株式会社、東日本建設業保証株式会社、西日本建設の三社でございます。  それから、社長はどういう人間であるかという御質問でありますが、北海道の方からまいりますと、北海道の信用保証の社長を現在やっておりますのは、かつて北海道開発庁の次官を務めた人間であります。東日本につきましては、建設省の事務次官を務めた者であります。西日本につきましては、建設省の総括監察官を務めた者でございます。  それから、先ほど一〇%とおっしゃっておりますが、保証会社で行っておりますのは、前払い保証と、それから契約保証と二つ大きな仕事をやっております。  前払い保証につきましては、通常、例えば建設省の直轄でまいりますと、工事をいたします四〇%の前払いをいたします。前払いを四〇%しまして、例えば一五%ぐらい工事ができたときに倒産等のことがありますと、残りの二五%が吹っ飛んでしまう、税金が損をしてしまうというようなことから、この保証会社の保証をつけているということであります。  それから、先生が一〇%とおっしゃっていますのは、これは契約保証制度というものでありまして、かつて工事完成保証人制度がずっとあったわけでありますけれども、いろいろ問題が多いというようなことから、平成七年にこの制度を変えて、契約保証制度、このときは、御案内のように、損保会社でも履行ボンドが行えたということであります。  それから、経営内容について、先ほど先生がおっしゃられたような数字ということになるわけでありますが、保証会社の場合には、損保と違いまして再保険というような制度になっておりませんものですから、いざというときの事故に備えなければいけない。  簡単に申し上げれば、平成九年度、まだ途中でありますが、一月末までの数字でまいりますと、昨年の弁済額の約三倍となっているわけでございます。こういったような事態に備えるため、内部留保に努めているということでございます。

吉田公一民友連

○吉田(公)委員 終わりますが、多分、天下りが行っているんではないかと思って質問をしたわけでございまして、こういうところまで、利益が上がる会社にはちゃんと配置をしている。まさに、天下り天国と言われても仕方がない。十二分にきちっとしていただきたい、そう思います。  終わります。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員長代理 平野博文君。

平野博文無所属

○平野委員 民友連の平野博文でございます。  先ほど来からいろいろ御質問をされておりますが、多少ダブるところがあるかもしれませんが、ダブるということはそれだけ重要な認識をしている、こういうことで御理解をいただきまして、お答えをちょうだいしたいと思います。  私は、まずは道路公団に関する一連の不祥事について、二つ目は今後の公共事業のあり方について、三点目は河川の管理及び改修のあり方について、時間があれば景気対策について、この四つの項目について御質問をしてまいりたいと思います。  まず一つは、先ほど来からいろいろ御質問がありますが、大蔵金融検査官の事件、道路公団の元大蔵省のOBの事件、さらには受発注にまつわる事件、またまた大蔵官僚の逮捕、キャリア官僚の逮捕、こういうことを見てみますと、国民の皆さんは非常に景気が悪くて生活が非常に苦しい、こういう中にあって、また起こっているのか、こういうもううんざりした気持ちになっているのが今素直な実態ではないでしょうか。  私は、そういう意味で見ますと、また起こるのではないかという次の不安感もまた起こってくるわけであります。これでぴたっと起こらなければいいわけでありますが、ちょっと待てよ、また起こってくるのではないか、我々市民、国民の立場から見ますと、そういう不安感にさらされているのが昨今の状況でございます。  そこで、そういう意味では、きょう両大臣来られておりますが、政府の国務大臣として、二度と起こさないということが大臣として出せるのかどうか、今、大臣、考えておられることについてお伺いをしたい、このように思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 平野委員から、先般の不祥事に対しまして、それを所管する大臣として、二度とさようなことがないようなことで指導しろということと受けとめるわけでございますが、冒頭に申し上げさせていただきましたが、先般の不祥事、厳しく受けとめておるところでございまして、国民の信頼を回復する、そのために全力を挙げて取り組まなければならぬ、こう思っております。  また、綱紀の粛正は、今日までも指導してきたところでございますが、さらに徹底をいたしまして、再発防止に取り組み、国民から信頼を得る体制をつくり上げなければならぬ、かように決意をいたしておりまして、さような指示を今後とも折に触れ申し伝えながら、綱紀の粛正を図ってまいりたい、こう存じております。

平野博文無所属

○平野委員 今大臣から答弁をいただきましたが、今までの国会の状況、答弁等を聞いておりますと、起こった後、今大臣がおっしゃられたようなお答えが返ってくるわけでございまして、やはり、ある時間が過ぎできますとどうしても緩んでくる。そうしますと、起こってなくても、起こるかもしれないという状態のもとに常にきちっと指導をしていく、こういう仕組みをぜひお考えいただきたく思うわけでございます。  さて、私は、この今回の道路公団、きょうは総裁にもお越しいただいておりますけれども、こういう件で総裁に来ていただくのは非常に恐縮でございますが、どうしても聞きたい部分がございます。  先ほど同僚議員の方からもございましたが、要は、主幹事を選定する、このときの選定基準、いわゆる決裁機能というのが、同僚議員も言っておりましたが非常に難しい。私もほとんどわかりません。したがいまして、これはやはりわかりにくいのだろうな、こういうふうに思うわけであります。  しかし、外債を導入して資金を調達していかなければならない、こういうことについては私は理解をいたします。しかしながら、主幹事を選定するというのは極めて透明性に富んだ仕組みでなければならない、このように思っておりますので、不透明な決裁機能がもしあるとするならば早急に改めていただきたい、このように思います。  いま一つは、民間でありますとよく人事交流というのをするのであります。余り一カ所にいますと、どうしてもそこにいろいろな問題が起こり得る可能性がある。そういう意味では適切な時期に人事交流ということをするわけでありますが、公団の中で今回の御担当の方というのはどれだけ在籍をしておられたわけでございますか、その担当としては。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 経理担当の井坂理事でございますけれども、平成六年でございますから、約三年半ぐらい在籍しておりました。

平野博文無所属

○平野委員 三年半といったら長いのですか、短いのですか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 理事につきましては、一定の期限で交代をしておりますから、大体三、四年で交代をするのが通常で、人によりますけれども、大体経理担当理事の方は三年から四年ぐらいで今まで交代しております。

平野博文無所属

○平野委員 そうしますと、一たんその理事になりますと、理事の交代までずっと専任理事として就任されるのでありますか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 経理担当ということで、在任中に特に経理担当理事がよその業務を担当するということは今まではございませんでした。

平野博文無所属

○平野委員 そういたしますと、どうしても権限が特定の人に集中をする、どういうことになるわけでありますから、当然専門性を要する役職だとは思いますが、より人事交流を別の視点で図れるような改善をお考えいただきたい、このことを要望しておきたいと思います。  なお、これに関連して、建設省の所轄の中で、他の特殊法人に外債発行をめぐる同じような問題がないのか、こういう疑問符を抱かざるを得ないわけでありますが、その点については建設省いかがでございますか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 建設省関係の特殊法人等につきまして、外債を発行しておりますのは、日本道路公団、それから既に事業は終わりましたけれども、東京湾横断道路株式会社でございまして、あとの住都公団、金融公庫等は外国での債券の発行はいたしておりません。

平野博文無所属

○平野委員 一特殊法人だけでよかったわけであります。建設省外の所轄のところではかなりあろうと思いますが、きょうは建設委員会ですから、それ以上の質問はいたしません。  先ほど、大蔵省からの天下り、こういうことがあるわけでありますが、これは建設大臣だったでしょうか、大臣の方から、当分は天下りは遠慮してもらう、こういう発言はございませんでしたか。こういうことが起これば遠慮してもらう、定かではありませんが、こういう話があったように私は記憶をしております。私は、もし建設大臣がそう言われたとしたら賢明な発言だなと思っておりまして、やはり特殊法人、公団といえども建設省とのかかわりは非常に深いわけでありますから、親会社が関連会社に常に天下ってくる、こういう仕組みがもし継続的に行われるとするならば、下られた方の従業員、社員はたまったものでないわけであります。  こういう別法人になっている以上は、公団の自主的運営を妨げないように、また意欲を持たせるように、自主責任経営というものをやはりはっきりせしめる必要があるのではないか、そういう意味で多分建設大臣が発言されたのではないかと思うのでありますが、発言されておりませんでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 天下りの問題につきましては、一般論はさておきまして、公団の仕事の中で、外債、内債、いろいろ資金を調達する分野、極めて特殊な業務といいますか仕事がございます。そういった意味合いにおきましては、今まで大蔵省からのいわゆる天下りという人の問題、あるいは組織の問題もあったかもわかりません。  そういたしますと、システムもこれからより透明性のあるものにしていかなければならない、国民の理解を得られるものにしなければならぬ。ただ、金利等々の問題もありますから、デリケートな仕事もあろうと思うわけでありますが、この際、国民から疑惑の目を持って見られる、信用をなくするということであってはいけませんし、大事につきましては毅然とした態度であった方が改革のためには大切なことでありますから、さような意味で申し上げさせていただきました。  総裁もこのたびの改革につきましては意欲を持って今取り組んでいただいておるわけでありますが、さような方向の中で、大事につきまして、天下りというようなことを避けて、内部の登用によって今体制をつくり上げて努力をしておられる、かように理解をいたしております。

平野博文無所属

○平野委員 少し質問の観点を変えます。  今回の事件というのは、私は人間を信じておりますから性善説に立ちたいと常に思うわけでありますが、これはたまたまそこを担当した方個人の問題なのか、個人がちょっと悪さをして起こった事件なのかどうか、どう考えておられますか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 今回の外債発行の不祥事の場合は、個人的な要素もあったと思いますけれども、私どもとしては、個人がそういう気持ちになったときに、主幹事決定の仕組みといいますか、それが不十分ではなかったかという感じがかなり強くしております。  もちろん、今回不祥事を起こした井坂理事の前任者においてはそのようなことはなかったわけですから、制度そのものが悪いとは言いませんけれども、やはり決定に対しての権限が非常に強い。それから特に、証券会社が自由化になったというような状況の中で、そういう接待というものが強く出たときに陥りやすい、自分で決めるという権限があるだけに反面誘惑に陥りやすいというような制度面の問題もあったのではないかと考えて、先ほど来御説明をしておりましたけれども、主幹事選定について客観性、透明性を強める、持たす、それによって個人のそういったことができるだけ少なくなるような制度に改善したわけでございます。

平野博文無所属

○平野委員 今総裁、個人の部分もかなりあるが他の部分もやはり含んでおられるような発言がありました。  これは新聞情報で申しわけございません、産経新聞にこういうことがありました。これは事件の内容は知りません。昭和六十一年、昭和六十三年、昨年、ことしと、要は、後を絶たないのではないか、こういう産経新聞の記事があったわけであります。  したがって、個人の部分もあるけれども、もっと体質的な問題、さらには業界相互間の問題に起因しているものが何かベースにあるのではないかと私危惧をしているところでございまして、今回の事件をあわせまして、やはり権限を一人に集中させてはだめだ、あるいは発注形態、これはるる出ておりますからくどくどは申し上げませんが、やはりより透明性の確保を築いていただきたい、このことを強く求めていきたいと思うわけであります。  そこで、一つ事例を申し上げたいと思うのですが、このケースというのはどういうことか。先ほど吉田議員の方からもございましたが、道路公団における維持管理業務の契約形態でございます。  私の調査では、平成八年度では、契約実績、料金徴収が五十八件、八百四十四億円、交通管理業務、十五件で百八十二億円、保全点検業務が七十三件で三百三十四億円、維持修繕業務、五百四十三億円、計二百六十三件で一千九百三億円であったと思いますが、この数字に間違いはございませんでしょうか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 その数字のとおりだと思います。

平野博文無所属

○平野委員 今、間違いないということでございますが、この維持管理業務の契約はすべて随契という形になっております。契約形態にはいろいろあるわけでありますが、随契の契約形態をとる必要性があったからこそ、こういう市場原理、競争入札という一般の入札形態から外してやってきたのだろうと思います。先ほど吉田議員の発言がありましたが、どのような理由で今日まで随意契約をしてきたのか、随契の目的、趣旨、必然性等についてお答えいただきたいと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 今先生の御指摘の維持管理業務等につきましては、本来公団がみずから行うべき公共性の高い業務で、発足当時は料金収受等も実際に公団が行っていたところでございます。ただ、その後、効率性の観点というような面、あるいは公団という組織上、組織・定員に限界があるというようなことで、アウトソーシングしようということで専門の会社をつくっていただいて、それが継続的に仕事をする必要があるということで随契によって平成八年度まで実施してきたわけでございます。

平野博文無所属

○平野委員 では、先ほどの答弁で、今年度は変わっている、こういうことでございますね。  ただ、なぜ変えたのか、この問題を私非常に奇異に感じます。世間の批判がかなり出てきたから変えたのか、もしこういうことであるならば、それも一つの理由だと思いますが、私は、随契は随契の本来の持っているものがやはりあると思うのです。幾ら批判があっても、随契でなければならないものが必ずあると私は思うのですね。しかし、批判が出たからもし変えていくとするならば、本来もともと随契にしなくてもいいのじゃないか、こういう議論にもまたなると思うのです。  したがって、随契という観点で見ますと、災害復旧時等で緊急を要する場合、あるいは秘密にして工事をしなければならない場合とか、あるいは非常にテクノロジーが高い、こういう企業体である場合とか、特に著しい理由があるからこそ随契にする、こういうことであると私は信じておりますが、どうでしょうか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先生御指摘のとおりでございまして、批判が出たから単純に競争入札ということではなくて、やはり今まではなかなかそういうことをやる能力のある会社が育ってなかったということもありまして、最近は、一般道路でも自動車専用道路というようなもので高規格のものについてかなり一般の民間の方がおやりになっている、それから、そういうものをやってみたいというような声も一つございます。それから、いろいろ言われておりますような、いわゆる独占的に仕事をやらせて、ファミリーで利益を独占しているという批判ももちろんありました。そういうことも含めて、随契から競争入札に移行しようということでございまして、必ずしも全部一気に競争入札にしているわけでございません。  今先生の御指摘のとおり、随契にしている理由、そういった専門性とか継続性があったわけでございますので、そういったものを見ながらやっているわけでございまして、維持修繕業務につきましても、競争入札にはいたしますけれども、やはり継続性ということも考えて、三年間に二回は更新、問題がなければ随契にする。それから保分業務でも、やはり今までやっていたことでどうしても高度な技術を要するものについては随契にする。それから、一般の方でもかなりできるというようなものについては競争入札にするというふうに仕分けをしながら、平成九年から大体十一年度ぐらいまでに競争制を導入しようという方針で進めているところでございます。

平野博文無所属

○平野委員 今総裁にお答えいただきましたけれども、ちょっと私疑問に思うところがあるのです。といいますのは、平成十年三月一日現在の公団の指名競争入札についての業者の数を見ますと、そういう業者が余り育ってなかったから随契だ、こういうことですが、これを見ますと、非常に多大なる会社がありますよ。  維持修繕業務競争参加有資格者数、延べ七千六百六十九社、保全点検業務競争参加有資格者数二千三百五十九社、料金徴収については七十七社、これぐらいあるわけですよ。  今まではやはり意識的に排他をしておったのではないか、こういうふうに思うのですが、今いみじくも言われましたからこれ以上質問はいたしませんけれども、要は、随契でなくても一般競争入札で十分やれることだろうと私はほとんど思いますよ。随契でなければならぬというのは、本当に特殊なところだろうと思います。  したがって、今後のあり方について、私、結果を見させていただきたいと思いますが、大部分は競争入札に変わっておって、ほんの一部しか随契という部分が残っていない、大半が随契で、一部かわすために一般競争入札にということではないだろうと思っていますが、どんな見通しでございますか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 維持修繕業務と料金収受業務については、三カ年の間にすべて競争入札で決めていくという方針でおります。ただ、パトロールとか点検業務については、先生御指摘のような面もございますので、もうしばらく中身について仕分けをしていきたいと考えております。

平野博文無所属

○平野委員 それでは、時間がたってきましたから、次に移らせていただきます。  今、道路公団に限らず、公共事業、こういうことについては、やはり一般競争入札を拡大すべきではないかと私は思っております。中建審でも議論されていると報道を聞いておりますけれども、今後の発注に対する透明性の確保、こういう視点でお聞きしたいと思うのであります。  一つは、行政改革委員会の最終意見が年末に出ております。入札形態のあり方と今後の取り組み方の部分ということで、予定価格の事後公表、こういうことがあるわけでありますが、今までは公表されていなかったのです。しかし、予定価格を事後に公表することによってより透明性が増すと私は思っておりますが、予定価格の事後公表については即実施されますか、大臣の所見を聞きたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 予定価格の事後公表についてでございますが、今お話しのとおり、二月四日の中建審の建議も踏まえまして積極的に行い、行政改革委員会の最終意見を踏まえまして、平成十年度より予定価格の事後公表を行ってまいりたい、かように考えております。

平野博文無所属

○平野委員 次に、公共事業というのは非常にコストが高い、こういうことをよく言われるわけで、業者にとってみたら、公共事業に入ると非常にもうかる、こういうことをよく聞くわけでございます。昨年四月には公共工事コスト縮減対策に関する行動計画、これも建設省の方から出されておりますが、特殊法人に対しては独自のものをつくれ、こういう指導になっておるのでしょうか。特殊法人も含めてこの公共工事のコスト削減対策がやられていくのか、これについてどのように建設省は、実効性のあり方を含めて今具体的に現実どうなっておるか、お聞きしたいと思います。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 先にちょっと事務的な御報告を申し上げたいと思います。  公共工事のコスト縮減対策でございますが、先生御指摘のとおり、平成九年の四月、政府として行動指針をつくりました。同時に、建設省の行動計画を定めまして、これによって、現在コスト縮減対策を進めてきております。  関係の公団はどうかということでございますけれども、関係の公団等につきましても、独自の行動計画を策定するように要請をいたしております。公共工事のコスト縮減は、あらゆる機関がそれぞれの立場で努力をしていただくということがやはり基本でございまして、このため、関係の九つの公団、事業団におきまして、昨年の五月には行動計画を策定をしていただきまして、それによって、現在、建設省の直轄の部局とそれぞれの公団が連携をしながら施策の推進に努めているところでございます。

平野博文無所属

○平野委員 今の状況を含めて、どうですか、削減可能ですか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 現在の政府の行動指針あるいは私どもで定めております行動計画でございますが、これは平成十一年までにあらゆる施策を実施して、その結果、およそ一〇%以上の削減をしよう、こういう目標を定めているわけでございます。  平成九年で初年度が終わって、現在、どういう効果があったか取りまとめ中でございます、いずれ発表することになっていくわけでございますが。現在のところまだ取りまとめの最終結果が出ておりません、平成九年度の事業というのは全部終わったわけでもございませんし。  ただ、やはり第一年目を終わって、例えばいろいろな基準類の見直しでございますとか、あるいは具体的にはVE方式による契約方式といったようなものもとっておりまして、それなりの効果が上がっているのではないか。地方公共団体も巻き込んだ相当大がかりな取り組みを現在いたしておりますので、恐らくは三年間で一〇%以上という目標は達成できるのではないかと思うのでございますが、今後のいろいろな情勢の変化等もございますので、きちっとあらゆる施策を平成十一年までにとにかく完了して、その結果が出てくるようにしたい、こういうふうに思っております。

平野博文無所属

○平野委員 これは大事なことでございますからもう一度確認しますが、一〇%では少ないと私は思っております。これは金額ベースで見たときにどのぐらいになりますか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 一〇%が少ないではないかという御指摘でございますけれども、公共工事というのはあらゆる財・サービスの総合価格でございますので、単に設計の手法の見直しとか、あるいはなるべく安く資材を買うとかいったようなことだけじゃなくて、関係の機関もたくさんあるわけでございます。環境対策もございますし文化財の問題をどうクリアしていくのかとか、特に、金利のかかるお金を使っている財投事業につきましては、ある程度事業期間が延びるということは、これは大変な負担でございます。  そういったようなあらゆる側面から考えていかなければいけないということもございますので、やはり関係機関のある程度の御理解を得ながらやっていかなければいけない。それと同時に、やはり経済実態がどうかということも、大変大きな影響も出てくるというふうに認識をしておるわけでございます。  一〇%の効果の額ということでございますけれども、例えば、建設省関係の平成十年度の予算額ということを申し上げますと、国費でおよそ六兆三千億ということでございまして、こういうベースで今後予算案が認めていただけるという前提になりますと、これには用地費が入っておりますとかいろいろなことがございますので、大まかにすぐそのまま一〇%を掛けてというわけではございません。建設省関係ではそのうちの六%、それ以外の部分というのは、例えば資材の値下がりであるとかいろいろな他の部分での縮減ということを目標にしておりますので、合わせて一〇%でございますが、押しなべて国費ベースでいえば、全部これが成就した暁には一〇%部分がコストの縮減ということにもなるのではないか、それをより以上に的確な公共事業あるいは社会資本の整備にやはり使っていきたい、こう思っているわけでございます。

平野博文無所属

○平野委員 ぜひ、一〇%でとどめずに、一〇%以上に向かってやっていただきたい、このように要望しておきたいと思います。余ればやはり減税、こういうこともあるわけでございますから、ぜひとも御努力をいただきたいな、このように思います。  さて、一連の不祥事云々等々あるわけでありますが、透明性、こういう立場でいきますと、やはり今、何をもっても情報が十分に公開をされていない、こういうことになるわけでございまして、今特に情報公開法を含めて与党協議に入られているように思います。この際、特殊法人全体をも対象とする情報公開が必要ではないか、このように思いますが、大臣の見解を聞かせていただきたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 お答えいたします。  行政機関の保有する情報の公開に関する法律案でございますが、今国会に提出される、その準備が進められるということを伺っておりまして、建設省といたしましても、本法案の施行後に的確に情報公開に対応できるように取り組んでまいらなければならぬ、さような作業も進めていかなければならぬ、こう思っております。さらに努力をしてまいります。

平野博文無所属

○平野委員 そういうことでありますと、今回の公務員の倫理法の部分も実はございます。この倫理法の部分についても、特殊法人まで含めていく、こういうお考えはございますか、大臣。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 今、政府・与党において法制化の検討が進められておるわけでございますが、第三者の監視なども含めまして、幅広く検討が進められておる、かように理解をいたしております。  今委員の御指摘のように、その倫理法につきまして、広くそれをとらえていくのかということでございますが、まずは、政府・与党において今検討されておりますことを見守りながら、まず実効性をどう確保するかということに尽きるかと思うわけでありますので、どのような制度がふさわしいか、そういう観点でよく見てまいらなければならぬと思っておりますし、また、公務員倫理法につきましては、関係する組織につきましても、私は適用をされるべく検討されてしかるべきだと考えます。

平野博文無所属

○平野委員 それでは、この第一番目の質問についてはこれぐらいにおいておかないと時間がありませんので、次の質問に参りたいと思います。  公共事業のあり方、こういう視点でございますが、昨今、特に公共事業のあり方について、要は、量より質への転換、環境保全の問題、あるいは財政が非常に硬直化している等々を背景にして、いろいろな議論なり言われ方がされているわけであります。  具体的な指摘としては、景気対策に使われてきている、あるいは使われ過ぎではないか。あるいは、受益者の負担のルールが非常に不明確なまま使われているのではないか。税の投入の前提にある、だれのために使うのか、こういうところが一受益者としての負担が非常に不明確に使われているのではないか。シェアが非常に固定化している、ずっと永続的に使われている、初めにこの規模ありきという議論にもなっているように思うわけであります。また、計画的整備をする、こういうことは大事なことでございますが、新規にそれを加えていくための採択の基準が非常に見えにくい等々の指摘があるように思いますし、私も大部分はこのとおりだなと思っている一人でございます。  したがいまして、結果として高コストの公共事業になっているだろうし、補助金を与えることによって地方の財政が逆に悪化をしているというケースだってあり得ると思いますし、本当に市民のニーズに合っている施設がつくられているのか、補助金をくれるからつくってしまおう、こういうことにもややなりはしないか。逆に、どんどんつくっていきますと、これは大事な視点だと思いますが、必ず後でメンテナンスコスト、ランニングコストというのが発生をしてくるわけでございます。そういう視点から財政圧迫につながっておるのではないか、このように私思うわけでございます。  そういう視点に立って建設大臣にぜひお聞きしたいのでありますが、こういう指摘に対して、大臣はどのような見解をお持ちでございましょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 今委員御指摘のように、公共事業のあり方につきましては、私も常々思っておるところでありますが、その基本的な使命は、いわゆる限られた国土を適正に管理をして国民生活や経済社会活動を支えていくというところにある、こう思っておりますし、資源が少なければそれを効率的に使っていかなければならぬ、こう考えるわけであります。  執行に当たりましては、委員から御指摘のように、投資分野や事業箇所のいわゆる重点化あるいは予算の適切な配分、こういったところに意を用いていかなければならぬことは当然でございますし、費用対効果分析の活用や類似事業間の調整によるむだのない事業選択、加えてコスト縮減や入札・契約制度の改革等による効率的な事業執行、こういったことに努めてまいる。公共事業の効率的、効果的な実施ということが大変重要である、こう認識をいたしております。

平野博文無所属

○平野委員 大臣からすばらしい見解をいただきました。この大臣の見解を踏まえてどう実務者が対応していくかということが一番大事でございまして、大臣はある期間が来るとよくかわりますから、次の大臣はまた別のことを言っている、こういうことにならないように、このことを私ずっと信じていきたいと思っております。  そういうことで、高コストというところについて、ちょっと古いのでございますが、建設省は九四年に内外価格差を調査されていると思います。そのときの結果から、今現在どのようになっているか、あれば教えていただきたい。  加えて、もう一つは、内外との問題もあるのですが、官民という比較もあろうと思います。また、国、都道府県、市町村等々の比較を見ていただきましたら、今どのような現状にあるのでありましょうか。わかればお答えをいただきたいと思います。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  先生御指摘のとおり、平成六年に私どもでは建設コストの内外価格差の調査をいたしました。これは、アメリカの、例えば内務省の開拓局でございますとかニューヨーク州の交通局といったようなところで同じような工事を積算をし、やった場合にどのくらいのコストがかかるかということを日米で比較をしたわけでございます。現実に担当官をアメリカとヨーロッパに派遣をいたしまして、実際に現地で調査をいたしました。  その結果、一般的に物価は我が国の方が大体四割ぐらい高い中で、公共工事価格につきましてはおよそ三割高いということが判明いたしまして、必ずしも公共工事であるがゆえに、あるいは公共工事が特に高い、こういうことではないという結果を得たわけでございます。  当時の為替レートは一ドル百十一円で換算をいたしました。現在は百二十円の後半ということでございますので、現在の為替レートのベースでの価格差というのは、恐らくは一割以上は下がっているのではないか、逆に縮まってきているのではないか、こう思うわけでございます。平成六年の調査はそういうことでございました。  現実に、この調査を大変大きな参考にいたしまして、私どもでは、平成六年の建設費縮減の行動計画あるいは九年四月の政府全体の公共工事のコスト縮減についての行動指針というものに反映をさせたわけでございます。  平成六年以降、大変大きな調査をして、その結果、必ずしも十分なフォローアップをいたしておりませんけれども、一般的に建設コスト自体はやはりあらゆる財・サービスの総合価格であるということを考えますと、例えば電力料金でございますとか食料品とかいろいろなものが、日本の場合にはアメリカよりも高いという指摘もございました。そういうものの結果として建設コストが高くなるということもあるわけでございますが、なお現在行動計画によって少しでもやはり効率的にできるような方法を考えているわけでございます。  それから、官民のお話がございましたけれども、土木工事の場合には比較的官の分野が多いということもございまして、民間でございますと、ゴルフ場でございますとか宅地開発といった一部の工事ということにもなるわけでございまして、なかなか比較が難しいわけでございます。  ただ、建築につきましては、同じような建物を官でもつくりますし、例えば役所の建物でございますとか公共団体がいわゆる箱物といういろいろな施設をつくります。また、民間では、同じような事務所とかいろいろなものをつくるわけでございますが、その比較をしたことがございますけれども、バブル以前あるいはバブル期につきましては、民間のコストが大変高い。こういうことがございました。官の方の、例えば積算単価というものはなかなか追いつけないで落札に至らないといったようなケースも大変出たわけでございます。  その後、バブルが崩壊をいたしまして、民間のコストが急激に下がってきたということもございまして、現在では官民に大きな隔たりはない、これは事務所ビルについてでございますが、そんな状況にございます。

平野博文無所属

○平野委員 ありがとうございました。  まだ半分もいっていないのでありますが、時間がだんだんとなくなってきました。  きょう大臣の所信をお聞きいたしました。その中で、非常にいい言葉がございました。  大臣は、公共事業の全事業に再評価システムを検討する、こういう言葉が所信の中にございました。私は、非常にいい言葉だな、また、いいことを言っていただいたなと思っておりますが、要は、具体的にどのような基準で再評価をされるのか。我が民主党につきましても、公共事業のコントロール法案等々を含めて、やはり公共事業は適宜に見直していこうよ、こういう法案を過去出した経過がございます。  そういう意味で、大臣の所信で述べられております再評価システムはどのように具体的にされるのか。また、とりわけ、再評価したときにだめだといったときには、補助事業にかかわる自治体との事業負担、これをどのように措置をされるのか。大臣、あれだけ言われるわけですから、今具体的にあるのだろうと思いますので、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 従来より、社会経済情勢に絶えず適合したものになるように不断の見直しを行っていくということは、これは大切なことでございますが、昨年十二月、政府におきまして、公共事業全体に新たな再評価システムを導入する、かような方向を位置づけたわけであります。これは御案内のとおり、事業採択後一定期間経過した後で、未着工の事業や長期にわたる事業等を対象にいたしまして再評価を行う、その上に立ちまして必要な見直しを行いまして、継続が適当かどうか、休止かまたは中止をするかといったことも判断してまいろう、こういうことの必要性を訴えておるわけであります。  具体的な実施方法につきましては、昨年十二月、建設省の技監を委員長といたしまして、公共事業の再評価システムに関する検討委員会を省内に設置いたしまして、積極的に検討をいたしておるところでございますが、やはり財政を効率的に消化してまいる、また、それによりまして時代に適合したものをつくり上げていく、こういう観点に立ちましても、公共事業の再評価システム、このことに鋭意取り組んでまいりたいと思っておるわけであります。  また、関係することがありますれば、官房長初め答弁させます。

平野博文無所属

○平野委員 再評価システム、こういうことは、今大臣がいみじくもおっしゃられましたけれども、財政をやはり効率的に使っていく、こういう視点での部分だということでありますから、ぜひともこれは国会でもっと具体的な議論ができ得るシステムを導入してもらいたい。省庁問だけでやるのではなくて、国会の中に議論を持ちかけるということは国民によくわかるということでございますから、そういう視点。  さらには、当然、再評価システムということでありますから、計画の策定段階からやはりそのシステムというのは導入していかなければならないと思っておりますので、ぜひそんなお考えのもとで具体的に御検討をいただきたい、このように思うところでございます。  さて、たくさんの方に来ていただいておるわけでございますが、十分時間がないわけでございまして、大変申しわけなく思っていますが、少し飛びまして河川の管理及び河川改修のことについて少しお聞かせをいただきたいと思います。  河川の再生、こういうことで、特に再自然化ということが言われて久しいわけでございます。特に、日本の場合には非常にダムがたくさんつくられておるわけでございます。そういう意味合いにおきまして、これはある学者の論文でございますが、なぜダムをつくるか。つくるのは、当然水の需要予測に基づいてつくっていくわけでございますが、今現在進行中のダムの数を数えてみますと、私が積算したところでは、二〇〇〇年までに完成させる、昨年少し休止しているところもあるかもわかりませんが、水資源開発事業についての部分で、二〇〇〇年までに建設省の直轄で全国で三百四十四カ所ある。水資源開発公団、さらには都道府県がつくるダム等々合わせても約五百カ所ぐらいあるのではないか、こういうふうに私は見ております。  したがって、これだけまだつくってきたわけでございまして、そうしますと水の需要予測というのが当然あった上でつくられていっている部分だと思いますが、特に私が指摘したいのは、長期の水の需要計画と実際ダム建設との容量との乖離がかなり起こっているのではないか。要は、多大なる予測のもとにダム建設をしておるのではないかというふうに私は思いますが、そういう視点ではいかがですか。

尾田栄章建設省河川局長

○尾田政府委員 ただいま御指摘のダム関係でございますが、今まで、これは建設省だけではございませんが、日本でつくってまいりましたダムは約二千六百ございます。つくりましたダムでその容量、これは洪水容量等々も含んでおりますので、すべて利水容量というわけでは必ずしもございませんが、約二百億トン余でござます。これは、アメリカの例えばフーバー・ダム一つで四百億トンでございます。そういう意味合いで、まさに、日本で言うところのダムとヨーロッパあるいはアメリカで言われるダムというのは必ずしもその規模、あるいは基本的な考え方が一致していないというのが一つまずあろうかと思います。  それから、ダムをつくります理由といいますか、必要性でございますが、これは今先生が御指摘の、水需要に対応する、そういう視点。もう一つは、洪水対策、治水対策としての側面といいますか、そういう重要な役割を果たすという側面がございます。その二つをあわせた形でダムをつくるというのが今最もとられておる方法でございまして、多目的ダムと言われるものがそういうものでございます。  そういう中で、特に日本のように大変厳しい地形条件、そしてまた降雨も大変強い降雨が降る、そういう中でございますので、上流で水をコントロールするということは、下流の平野部分におきます堤防を広げる、そういうことをすることによって防げる、こういう面もございます。多目的ダムと下流の河川改修をあわせて治水の効果を上げる、そういう面がございますので、確かに、御指摘のとおり、水需要の問題、それと治水の問題、あわせて考える必要があるわけでございます。  そして、なおかつ、もう一点、ダムサイトも、先ほど来先生御指摘いただいておりますとおり、大変日本にとって貴重な資源でございまして、なかなか有効な効率的なダムサイトというのは少なくなっております。  そういう中で、効率的に治水、利水の実を上げていくということをこれからも目指していきたいと考えておるところでございます。

平野博文無所属

○平野委員 今お答えをいただきましたけれども、ダムの耐用年数というのは百年をかけて設計をしている、こういうふうにお聞きをしております。しかし、今御説明あったように、アメリカと違って日本は非常に急傾斜でつくっている、こういうことも事実だと思います。では、急傾斜であればあるほど土砂がダムの中に山積するのではないか。そうすると、もともと予測しておったダムの容量が短年度の間に本来の貯水量がなくなって、使いものにならないダムが非常に多いのではないか。これが一つです。  二つ目は、やはりダムによって水をためていくという発想から、本来、昔は自然の環境のもとに保水をしておったわけであります。これは林野庁の方に来ていただいておりませんが、針葉樹ばかり植えている日本の国土は、保水能力というのはますます少なくなっているのであります。  私は、そういう意味では、国の施策とするならば、ダム建設によって水をためていくのだという発想から、日本の国土で、自然の保水力でもって水をためていく。広葉樹をいっぱい植えれば、幾らでも水が保水されるわけであります。ある程度地下水となって水循環がうまくいくわけでありますから、ぼつぼつそういうことを考えていく時代に入ったのではないでしょうか、この指摘を申し上げたい、このように思うわけでございます。  したがいまして、今、アメリカでも非常に水需要はふえているけれども、新規ダム建設は中止しているのがアメリカの実態であります。日本は、今後ふやしていくつもりでございますか。

尾田栄章建設省河川局長

○尾田政府委員 まず最初に、堆砂の問題でございますが、先生御指摘のとおり、堆砂容量としては百年分を見込んでおります。  ただ、これまた御指摘のとおり、天竜川等々の非常に土砂供給の大きな川におきましては、当初見込んだ平均的な土砂流入量を超えて流入しておる、そういうダムもございます。そういうダムについてどういう形で対応していくのか。これは、排砂ゲートを設けて、下流に支障のない範囲で土砂を流していくという手法につきまして、現在、黒部川においてそういう実際の運用にも入ったところでございまして、そういう形でダムの寿命を延ばしていくということも大変大事なことだというふうに考えております。  それから二点目の、森林との関係でございますが、まさにダムの建設に際しましては、上流部に森林がある、あの森林の水源涵養機能を見込んだ上でなおかつ足りないという部分について水をため込んで対応しておるということでございます。そういう意味では、私どもといたしましても、林野庁さん等と連携のもとに、ダム上流でのそういう水質保全あるいは水源涵養機能のより一層の充実というようなことを目指したいというふうに取り組んでおるところでございます。  そしてまた、アメリカの実情でございますが、確かに御指摘のとおり、一部地域においては、下水処理水の再利用、これを地下に入れてそれを再度使う、こういう形の水資源確保政策がとられたところもございますけれども、そういうところでは、ある意味では地下水汚染の問題等々、最近また新たな議論を呼んでおるようでございます。私の承知しておる限りで申しますと、例えばカリフォルニア州では、新たな水資源開発施設、これは必ずしもダムに限らないようでございますが、そういうものの建設に向けて新たなボンドの発行について認められたというようなことも承知をいたしておるところでございます。

平野博文無所属

○平野委員 もう時間がほとんどなくなりました。最後に、景気対策について大臣の見解をお聞かせいただきたいのです。  まず一つは、現在の不況、また不況感等々について大臣はどのようにとらまえておられるのか、これは建設大臣というより国務大臣としてどのようにとらえておられるのかということをお聞きしたい点が一つ。  また、私は、やはり戦後初めて資産デフレの社会に入っておると思えてなりません。したがって、今、補正予算の議論が与党の中でされているように思いますけれども、大臣、どのように認識をされますか。デフレ経済に入っている、こういうふうに認識されるかどうかという点をお聞かせいただきたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 昨今の景気動向につきましては、大変不況感が深く影を落としておりますので、今、建設大臣というよりは国務大臣としてどう思うか、こういうお尋ねでありますので、私自身心配をいたしておるところであります。  既に委員も御案内のとおり、家計の経済の先行きに対する不透明感、また企業の厳しい状況感、これらが個人消費や設備投資に影響を与えておるわけでございまして、景気は引き続き停滞、このように認識をいたしておるわけであります。一日も早く元気を出せ日本、景気が少しは好転しなければいかぬ、さようなことで心配をいたしておるものであります。

平野博文無所属

○平野委員 ありがとうございました。  元気の出る施策をぜひ打っていただきたい、このように思います。  最後になりますが、おわびだけ一点。たくさんの通告をしておりますが、きょうお聞きをいたしませんで本当に申しわけございません。必ず別の機会にはいたしますから。ありがとうございます。お礼を申し上げまして、質問を終わります。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員長代理 午後二時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時五十六分休憩      ————◇—————     午後二時開議

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。井上義久君。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 新党平和の井上義久でございます。きょうは、まず第一番目に、建設業界極めて厳しい環境にあるわけでございますけれども、この建設業界の不況対策についてお伺いしたいと思います。  大臣、今の建設業界が置かれている現況、よく御認識のことと思いますけれども、先日私も、東京都内のある区の建設業界の役員をやっていらりしゃる中小の建設業者の皆さん数人と懇談したわけでございますけれども、ともかく現状は極めて厳しい、完成工事、完工ベースでは前年比で一〇%とか二〇%マイナスだ、ただ繰り越し工事でいうともう前年の三分の一程度しかない、このままでは大変なことになる、何とか景気をよくしてくれ、極めて悲痛な叫びでございます。  それからもう一つは、銀行の貸し渋りということが言われておるわけでありますけれども、現状は、貸し渋りどころか融資を引き揚げるというようなのが現状でございます。特に、従来、これは建設業界特有でございますけれども、着工前三割、それから中間で三割、それから完成後に四割というようなのが普通だ、こういうことだと思うのですけれども、テンテンパーと言われるような、着工前に一割、中間で一割、工事が完成して初めて八割、しかも半金半手。こういうような工事でも無理してでもとらなければいかぬ。従来であれば、契約書を持っていけば銀行は金を貸してくれた。ところが、それがもうストップになってしまって、結局つなぎの資金がなかなかない。そうすると、当然それは下請だとかメーカーにしわ寄せをせざるを得ない。こんなこといつまでも続かないというようなことで、ともかく何とか景気をよくしてくれと。これはもう悲痛な叫びでございまして、こういう現状について、まず大臣、どのように認識をされておるのか、ぜひお伺いしたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 今、井上委員御指摘のように、大変厳しい状況にございまして、私どももその事態を深刻に受けとめておるわけであります。  建設投資の低迷など、建設市場に大きな変化を与えておるわけでありまして、受注の減少、利益率の低下等によりまして、建設業は厳しい経営環境に直面をし、倒産が急増しておる。また、建設業就業者数も最近減少傾向にあります。特に公共事業への依存度の高い中小、中堅建設業者にとりまして、この影響は少なくないと考えております。さらに、これまた委員から御指摘のように、民間金融機関の貸し渋り、資金の引き揚げが増大をいたしておりまして、資金繰りの面でも厳しい状況に直面しておる、かように認識をいたしております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 大臣、ベテランでいらっしゃいますから、いろいろ地域もお回りになっていると思いますし、そういう意味で、本当は生の声をぜひお聞きしたがったわけであります。  去年、中堅ゼネコン三社が倒産をいたしまして、それを皮切りにといいますか、それと前後して倒産件数が四千七百八十五件‘負債総額で二兆三千六百六十八億円、大変な倒産が生じているわけでございます。  私も仙台におりますけれども、T社が倒産いたしましたときは、取締役支店長会社更生法を申請すると聞いたのは午後の一時、四時に申請されたわけでございまして、もう全く寝耳に水であった。まさかつぶれるはずはない、こういうふうにみんな思っていたわけで、社員のみならず、取引関係の下請の業者あるいは商社、メーカー、大変な状況になったわけでございます。すそ野の広い業界でございますから、一つ倒れればその影響ははかり知れない、こういう現状でございます。  今、大臣も御指摘になったように、建設投資はどんどん下がっている。ところが、建設業者はどんどんふえているというようなことで、非常にアンバランスが生じている。あるいは公共投資、これはまた後ほど触れますけれども抑制されて、しかもコストは一〇%削減するのだ、あるいは外国企業の参入などもこれからどんどん認めざるを得ない。さらに、バブル期の後遺症である不良資産だとか不良債権、これの処理がおくれている、あるいはバブル期に発行した社債の償還がこれからいよいよやってくる。さらに、金融機関は、選別融資、取引先の選別強化がこれからさらに進んでくるだろう。こういう状況を考えると、ゼネコンクライシスというようなことも言われておるわけでございまして、この深刻の度合いといいますか、特に雇用の約一割を建設業が占めておるわけでございますし、また、関連を入れますと、もう雇用の二割というようなこともあるわけでございまして、この建設業界の不況というのは、日本の産業のみならず、雇用にも非常に大きな危機的な影響を与えるというのが私は現状であろうと思うわけでございますし、その認識、これは相当厳しく持たなければいかぬ、こんなふうに思うわけでございます。  そこで、昨年の臨時国会でいわゆる財政構造改革法が成立をいたしまして、平成十五年までに国、地方の財政赤字、対GDP比で三%以内に抑える、特例公債からの脱却をする、こういうことで財政改革法が成立したわけでありますけれども、この規定に従って、平成十年の公共投資関係七%削減を初めとして、平成十二年までには一五%の量的縮減目標というのが決められて、それに基づいて今年度の予算が編成されているわけでございます。  この公共投資削減の日本経済に与える影響、これは、いろいろなデータといいますか、いろいろなところが発表しているものを私もいろいろ勉強してみました。  例えば、財団法人の建設経済研究所、昨年七月の推計ですけれども、実質GDPを四兆八千億円、率にして一%引き下げる、雇用者六十五万人に影響を与える、そのうち建設業、全体の二分の一の三十二万人に影響が出る、特に大都市圏以外の地方では、建設業就業者の比率が高いことから、雇用問題が極めて深刻化するというふうに分析しています。  また、去年の十月に建設省の中国地方建設局が全国九ブロック別に試算を出していますけれども、これでもほぼ同様の結果が出ているわけで、特に地域間格差、すなわち公共投資の大きい地方ほど大きな影響を受ける、それから、業者規模で考えると、やはり中小の業者に大きな影響を与える、こういう結果も出ているわけでございまして、この公共投資削減ということが、今既に厳しいこの建設業界に対してさらに追い打ちをかけるということになるわけでございますけれども、この公共投資の削減の影響というものを大臣としてはどういうふうに見ていらっしゃるのか、どの程度見ていらっしゃるのか、これについてお伺いしたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 委員が質問の冒頭にお話しになりましたように、建設業者数が平成二年に五十万六千社ありました。それが、平成九年度で見ますと五十六万五千社でございますから、業者数は一一%伸びて、建設投資が八十一・四兆円、これが平成九年には七十五兆九千億と六・八%の減でございますので、建設業者数と投資額ということになりますと、逆転現象がここでも起こっております。  また、倒産件数の推移を見ましても、平成三年で二千百二十五件が、平成九年では四千七百八十五件、負債総額では、平成三年五千八百十七億が二兆三千六百六十八億円と、平成九年度では負債総額で約二・八倍になっておる、この状況をお示しいただいたものと思うわけであります。  こういう中で、確かに公共予算が減額されたわけでございますが、これらを背景として、建設業に与える影響につきましては、民間投資も含めて、建設投資全体で見てまいりましても、建設投資の低迷、建設業の大きな構造変化の中で、建設業は極めて厳しい経営環境に直面しておる、御指摘のとおりでございます。  建設業に携わる方々も、就業者数も減少傾向にございますし、中小、中堅建設業者にとりましてこの影響は少なくないわけでありますので、私どももここに意を用いながら種々の手当てを講じておるところでございまして、一日も早くこの環境から脱却する環境整備を整えてまいりたい、こう考えております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 もう少し具体的に、では、どうしたら今の建設業がもうちょっと上向きになるのだというようなことをぜひお示しいただきたいと思うのです。  例えば、一月三十日に、建設業の経営改善に関する対策、これを建設省が打ち出されました。私は、これはこれでいいことだと思いますし、ただ打ち出すだけじゃなくて、それが例えば円滑な資金供給の施策ということで、地方自治体に対する完成工事代金の支払いの前倒しでありますとか、前払い金の率のアップでありますとか、ぜひそういうことは着実にやっていただきたいというふうに思うわけであります。  では、これで本当に今の建設業の状況が好転するのか、今のままで本当にこの対策をやれば大丈夫なのか、こういうふうに思いますと、私、今極めて悲観的にならざるを得ない、こう思うわけでありますが、この点についてはどうでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 さらに具体的にどういう対策を講じてきたかという御質問でございますが、昨年来、中小、中堅建設業者の受注機会の確保、「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」などにおける中小、中堅業者に対する円滑な資金供給の確保につきましての対策に積極的に取り組んできたところでございまして、委員も御指摘のように、一月三十日に、八分野二十七項目の建設業の経営改善に関する対策、これを取りまとめまして、直ちに実施に移したところでございます。  なお、建設省といたしまして、関係機関に積極的に取り組んでいただく、また、これらの施策を承知していただく、そういう意味合いにおきまして、建設省挙げて、それぞれの分野にこの取りまとめを伝達しながら、理解を求めまして、総合的な効果が発揮されることを期待いたしまして、努力をいたしておるところであります。  また、金融システム安定化対策、規制緩和、税制等の総合的な発動によりまして、我が国経済が力強く回復しなければならぬわけでありますので、そのためにも、建設業の経営改善が図られることを期待して進めておるわけであります。  なお、委員御指摘のとおり、建設業における失業者数の状況は、地域的に見ましても、地方におけるばらつきが相当顕著にその姿を見せておりますので、それらにも配慮しながら対応してまいらなければいかぬと思っております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 大臣、先ほど申し上げたように、建設業の経営改善に関する対策を打ち出していただいて、これはこれなりに私も評価していますけれども、やはり今何が一番大事かというと、パイをふやすしかないのじゃないですか、大臣。要するに、いろいろな対策はとっても、やはり財政出動も含めてパイをふやす、今これがないと現状は極めて厳しいのじゃないですか。大臣、どうでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 井上委員の御指摘されることはよくよく私も承知をいたしております。あらゆる手だてを講じておるわけでございますが、そのためにも、平成十年度の予算そのものを早期に成立せしめまして、円滑な執行に全力を挙げなければならぬ、かように考えて、精力的にこの予算成立のための努力というものを今積み重ねておりますので、御理解をいただきまして、また御了解、御支援を賜らなければいかぬと思っております。  なお、一点申し上げておきますれば、経済情勢を見きわめながら、これは総理も本会議、委員会等で述べておられますが、臨機応変な対応を講じていく必要がある、こういうことでございますし、当然そのことも踏まえながら、目下のところ、予算の成立に向けての仕事が今日内閣に課せられた大事な使命だと思っておりますので、御理解、御協力をお願いいたします。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 今の予算が成立しても、大臣、パイはふえないのですね。これは先ほども指摘しましたけれども、財政構造改革に従ってパイを減らしているわけですよ。経済情勢の変化を見ながらとおっしゃるのですけれども、今既にそのことはもうわかっておるはずなので、与党の幹部の中からも十兆円規模の補正予算という話がもう出ていますが、少なくとも今、やはり政治としてきちっとそういう決断を、本来であればこの予算を組み替えてでもやるという決断が必要なのじゃないか、私はこう思うわけであります。  公共投資、このシステムについては問題もいっぱいあって、現状のままこれを是認するつもりは私もありませんし、これはまた別の機会に議論したいと思いますけれども、現状のこの建設業を取り巻く厳しい環境を考えると、単なる投資の量的縮小、削減、これはこれから業界が構造改善していかなければいけないのですけれども、その構造改善も厳しくなってしまう、基盤そのものを損なうようになってしまうのじゃないか、そういうふうに恐れるわけでございます。  私の地元の河北新報という新聞社が公共事業についてのアンケートをやっているのですね。御案内のように、宮城県というのは五年前にゼネコン汚職というのがあって、県民の方は公共事業については極めて厳しい認識をしていらっしゃるのだろう、そう思うわけですけれども、それでも、政府が打ち出した公共事業の削減方針について、三二・九%が削減できるというふうに削減を支持しているのですが、五二・四%が、削減できるが、地域経済への影響も大きく、慎重に行うべきだ、こういうふうにおっしゃっているわけです。特に、不況感が強まる中で事業費削減の影響を懸念する声が強く、公共事業改革の視点として量的な一律削減だけが先行することは地域住民に支持されていない、むだややみへの不信感を背景に、むしろ質的な改革が急務という声が多いことをこのアンケートでは示しておるわけでございます。  そういう意味からいうと、今の経済状況だとか国民世論というものを勘案すると、硬直した公共投資の量的削減政策、これはやはり今はとるべきではなくて、構造改革を達成するには、一定の期間、この量的削減ということについても慎重にやはりやらなければいけないのではないか、こんなふうに私は思うわけでございます。率直に言って、では今の予算で、今の建設業界をめぐる環境、これからの構造改革を含めて、本当にテークオフできるのかということを考えると、極めて厳しいというふうに思うわけでございまして、重ねてもう一回、大臣の御決意を伺っておきたい、こう思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 委員から、今、現状を分析されながら強くその対応を迫られておりますし、私の考えを述べろということでございます。  確かに構造改革というのは、財政そのものを考えて将来を見通しますと一やはりこれはしかと考えておかなければならぬ問題である。経済、これを今日どうやっていくかという問題がありますから、それに適応する方策というものは考えなければならぬ。そう考えてまいりますと、来年度予算を通して、その消化の仕方にも十分配慮しなければなりませんし、それから、それぞれの事業につきまして、何が効果的、効率的かというようなことも配慮しなければなりません。今、御地の宮城県の景況並びに東北地方のことにもお触れいただきましたが、地方のおくれておる分野には重点的に予算配分をしながら考えていくという方針につきましても既に申し上げておるところでございますので、まず予算が成立をして、執行をする、その段階で臨機応変に取り組んでいかなければならぬ。  そういうようなことで、先ほど来お答えをさせていただいておるわけでございますが、その後を含めて、先々の見通しも含めて、それではどういう形、姿になるのかな、こういうようなことになるわけでございますが、これは私も閣僚というおりの中におりますので、発言はなかなか慎まなければならぬ分野もございますが、やはり現在の経済情勢を踏まえながら、景気とこれからの景況も踏まえてどう対応していくか、そういうことは、まずは臨機応変よ、建設省はそれでそのことについてどう対応できるかねということになれば、私は、建設省、総力を挙げてそれらに対応し得る能力を今日磨き上げておかなければならぬ、こういうぐあいな認識でございますので、御理解を賜りたいと思います。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 意のあるところ、十分お酌み取りいただいての発言というふうに理解いたしております。  それで、公共投資のシステム、いろいろ問題があって、これも改革しなければいかぬ、それから建設業界も本当に構造改革をしなければいけないということはもう業界の皆さんもよく理解しているわけでございます。その上で、やはりテークオフするたりにはそれなりの時間もかかるし、ある程度余裕も必要だ、もうちょっと余裕下さいよというのが今の建設業界、まじめにやっていらっしゃる建設業界の皆さんの率直な声だと思いますので、ぜひそのことを配慮して、景気対策、十分にやっていただきたい、こう思います。  重ねて同じことを申し上げて申しわけないのですが、地元の宮城県議会からも陳情が参っております。「国の財政構造改革により公共投資の縮減が見込まれますが、本県を含む東北地方は、社会資本の整備が他の地方に比べいまだ十分でないことから、公共事業費縮減の影響は極めて大きく、地域格差を是正し国土の均衡ある発展を実現するためにも、地方における公共事業の拡充強化が必要であります。よって、公共投資などの追加景気浮揚対策を早期に実施するとともに、社会基盤整備の遅れている地方に対する重点配分を図られますよう」ぜひお願いしたい、こういう要望も参っておりますし、私も全くそのとおりだと思いますので、ぜひ御配慮をよろしくお願いしたいと思います。  それで次に、きょう道路公団総裁にお越しいただいております。本来であれば道路行政について御見解を承りたいところでありますけれども、道路行政を推進していくためにはやはり国民の信頼ということが一番肝要と思いますので、残念なことでありますけれども、きょうはそのことについて若干お伺いしたい、こう思います。  それで、井坂経理担当理事、元というふうになると思いますけれども、その疑惑の渦中に、東京第一管理局の課長が、問題になっているときに金銭の授受を行っていた。国民の目から見ると、一方でそんな大きな問題になっていて、少なくとも職員の皆さん、相当緊張して自粛している。ところが一方では、その渦中にそういう金銭の授受が行われていた、相変わらず接待が行われていたということを見て、やはりそういうことが体質化しているのじゃないか、恒常化しているのじゃないか、こういうふうに国民の皆さん、やはり大きな不信をお持ちになったのじゃないか。そういう意味で、今回の井坂経理担当理事に続く第一管理局の課長の贈収賄というのは極めて重いのじゃないかというふうに私は理解しているのですが、総裁の御見解承りたいと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先生の御指摘のとおり、井坂前理事の事件を踏まえまして、公団としては綱紀の粛正を含む再発防止にちょうど全力を挙げようとしたやさきに管理局の課長が逮捕されるということで、まことに申しわけなく深くおわび申し上げたいと思います。  私どもといたしましても、大変この事件については重く受けとめておりまして、現在、どういうような状況の中でこの課長の事件が起こったか、事実の確認を進めているところでございますし、また捜査結果を踏まえて厳正な措置をとることとしております。  特に、電気通信工事の発注状況及び手続につきましては、この事業は最近非常に伸びているということも踏まえまして、早速全国的に緊急点検を実施しており、その結果を踏まえて、手続の中にそういう問題があるのかどうかを十分検討して、必要な改善策を立てることによって国民の不信を少しでも少なくするように、公団の信頼の回復を図れるよう今後努力していきたいと考えております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 昨年の十月にこの接待疑惑が表面化したときに、公団としては、井坂元理事に事情をお聞きになった、その結果について発表されているわけです。  それによると、「九四年からの約三年間に特殊法人を担当する野村証券公共法人部の責任者や役員とホテルや料理店で計三回の会合を持った。儀礼的、私的なもので、金銭の授受はなく、不正な行為もない。野村からの職務に関する依頼もなし。他の大手証券二社からも一回ずつ会合を持った」という報告をされているのですね。  では、結果はどうだったか。これは起訴状の中からしかわからないわけでありますけれども、「九四年七月から九六年十二月までの間に、計四十一回、商品券などと合わせ二百五十八万円相当の接待。野村証券の現地法人が外債発行の主幹事に指名されるなどした謝礼。九四年七月に「理事就任祝い」の名目で約十万円の接待。翌月、長野・軽井沢で、約五万円のゴルフ接待。九六年十一月、外債発行場所のロンドンで、数万円の飲食接待など」ずらずらずらと、三回が四十一回に実は変わっているわけでございます。  要するに、担当者にお聞きになった、そのときに、例えば野村証券とか当然接待した側もあるわけだし、それからその後明らかになったことですけれども、この公団の経理担当の幹部、名前はわかりませんけれども、幹部もそこに同席をしていたということが明らかになったわけでございまして、こういうことが全く調べられないでただそれだけで済ませてしまうということについて、なぜできなかったのか、それとももともとそういうことをやる気がなかったのか、その辺についてはどうなのでしょうか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 まず井坂事件の発端は、十月二日に新聞報道が出されまして、本人が認めているという記事であったわけでございまして、それに対して直ちに本人を副総裁が取り調べといいますか事実の確認を行って、十月六日、四日後に、とりあえずそこまで確認できたことを建設大臣に御報告した内容が今御指摘の事項でございます。  その後、引き続いて事実関係の確認を行っておりましたが、本人の記憶があいまいだとかあるいは体調を崩して休んだということで、若干そういった調査がうまくいかなかった。もちろんその間においては新聞報道をなされただけで、検察当局から呼び出しを受けたとかそういう事実がないということがありましてなかなか相手の方も呼ぶわけにはいかないというようなことで起訴に至ったわけでございます。その後の調査におきまして、もう既に起訴状にも回数が出ておりますが、私どもの調査でも、国内あるいは海外でも二十数回程度ということは把握したわけでございますけれども、なかなか解任とかそういうところまでいくだけの調査に残念ながらいかなかったという点については大いに反省しているわけでございまして、二月六日に起訴されたのに伴いまして、本人も解任する、それから同時に、今先生も御指摘になりましたけれども、同席している幹部といいますか課長もおりましたので、それは内部のそういった調査によりまして処分をしている、戒告処分でございますが、そういうことをやっておりまして、十分とは言えませんけれども公団としてもできる限りの努力をした、今後は、いわゆる倫理規程もございますので、そういうものをきちっとうまく運用してそういうことがないようにしていきたいと考えております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 経理を担当する部署、この担当理事もそうですけれども、経理部長とか資金課長とか会計課長とか、ほとんどが大蔵省出身者である。道路公団の中ではそこは聖域になっていたのじゃないか。この担当理事が野村から、次の宴席では総裁も、こういう話があったときに、いや、権限は私にあるから総裁と会ってもしようがないよ、こういうふうに言ったというふうに新聞報道で伝えられているのですけれども、実はこういうことが実態だったのじゃないか、そこはさわれなかったのじゃないか。実は、道路公団だけではなくてほかの公団も割と右に倣えでそういうところがあるわけなので、もしこれが本当にそういうことならば、やはり特殊法人の特に経理のあり方というものについて抜本的に考え直さなければいけない、建設省としてここはきちっとしなければいけない問題じゃないか、こういうふうに思うわけでございまして、その辺について大臣、どうなのでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 委員御指摘のような問題もございまして、総裁を初めといたしまして、今改革に取り組んで、その方策、方向を踏まえて、新しいシステムといいますかそのもとで今取り組んでおるわけでございます。  どう取り組んできたか、詳細につきましては公団側からの答弁に譲りますが、まさに御指摘のように、専門的な分野といいますかそういう分野があって、見えざる分野があった、そこもやはりきちんとしたシステムにしていかなければならぬ、こういうような問題も踏まえて公団自体の改革に今総裁を中心にして取り組んでいただいておるところでございます。また、そのことに関しましては総裁から答弁をさせます。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 システムをいろいろお伺いしているのですけれども、現状は、例えば実務をやっている経理部長なり会計課長、ちょっと記憶が違うかもしれませんけれども、会計課長、資金課長、枢要ポストはいまだに大蔵省出身者の皆さんがそこはやっていらっしゃるということなわけでございまして、私は、長い間そこが聖域だったがために、プロパーでそういう専門家を育てる努力ということをしてこなかったのじゃないか。だから、急に変えろといってもなかなか難しいのじゃないか。そこを抜本的に本当に変えよう、人を育ててプロパーで、そういう資金調達も含めてやれるようにしようという決意がなかったらこれはまた同じことが起きると思いますよ。その辺どうなのでしょうか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 従来から、専門的な知識を有するというようなことから大蔵省の方を経理担当の理事にずっと来てしていただいたわけでございますけれども、御指摘のようないろいろな御批判も受け、また、新しく見直すという観点を含めまして、今回は大蔵省からの出身者ではなくて、解任した後には、新しく公団内部のプロパーの人を理事に充て、経理担当には建設省から来ております他の業務を行っている理事を充てて、全体を見直して、いろいろこの外債発行あるいは内債発行に係る業務につきましても既に一部改善しておりますし、今後新しい目で見ていきたいと思いますし、公団の中からもそういった経理事務の堪能な者を育てていくよう今後努めてまいりたいと考えております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 それから、ちょっと時間がないので簡便に質問します。  東京第一管理局のこの課長の贈収賄事件なのですけれども、要するに、今回贈賄側のオムロン、小糸工業、これが九五年、九六年の両年度には同管理局からの受注実績はなかった。いわゆる事業所単位ではあったけれども、管理局直接の受注実績はなかった。ところが、九七年度には六月から十一月にかけて両社合わせて四件の工事を請け負い、受注額は約八億円に上る、こういうふうに指摘されておるわけです。要するに積算価格を、これは予定価格ということになるのでしょうけれども、これを教えたということが直接の容疑になっているのですけれども、積算価格を教えることがそのまま受注につながるというふうには直接的には結びつかないと思うのですけれども、積算価格を教えることが受注につながった、こういうふうに今回は指摘され、それが贈収賄の容疑の事実になっているわけです。ただ単に積算価格を教えるだけでこういう明確な形で受注につながるということはちょっと考えにくいわけですけれども、今は指名競争入札で問題はないのだとおっしゃるかもしれませんけれども、やはりシステムにどこか問題があるのじゃないかというふうに思うわけでございまして、この辺について。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 まだ取り調べ中でございますのでどういうような便宜を計らったかということは詳細は把握しておりませんけれども、先ほども申し上げましたように、今回の発注業務の流れの中でそういった特別な会社に有利なようなことができるシステムになっているのかどうか、そういう面につきまして、全体的に今ここで申し上げましたように業務点検を行ってそれを抽出したいと考えております。  御指摘のように、単に予定価格がわかっただけでは、競争入札でございますからほかがどれだけ入れるかわからないわけで、単純に受注に結びつくとは私も考えておりません。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 ぜひ調査をしていただいて、調査結果を当委員会にも御報告をいただきたいと思います。  時間がありませんので、きょう国土庁長官お見えいただいておりますので、一問だけ。  全総計画、今計画策定の作業をされていると思いますけれども、この進捗状況について御報告いただくのと、この新しい全総、これまでの四全総の反省の上に立って、一般的には全く新しい考えでということで脱開発ということが言われているわけであります。それはそのとおりだと思いますけれども、脱開発という場合に、これまで地域の人たちがいろいろ長い間かかって運動してきた。例えば、高規格幹線道路とかあるいは新幹線とかあるいは空港、港湾とか、こういうずっと四全総の時代から引き継いでいるものがあるわけでございまして、こういうものと新しい全総との考え方の問題についてどういうふうに考えるか。特に、今度四つの国土軸ということをおっしゃっているわけですけれども、この国土軸と脱開発というものに対する考え方、これをどう整合性を持たせるのかということが一つ。  それから、首都機能移転という問題が特定課題として取り上げられているわけであります。それで、なおかつ地域ごとの計画を全総の中でもお示しになるわけですけれども、実は、首都機能移転というのは、その対象となる地域、私は例えば東北ですけれども、東北のある地域に来ると、これはその地域にとっては、今後十五年、二十年という単位で考えると、それがやはり軸にならざるを得ないわけで、そうすると、首都機能移転先が決まらない形での地域の計画というか地域の考え方というものは、首都機能移転が決まればまたそこが大きく変わらざるを得ないわけでございまして、ある程度首都機能移転というものを、現実的にどのぐらいの時間でどの地域でというふうに考えるということが全総をつくる上での前提にならなければいけないのじゃないか、そういう全総をつくる、特に地域計画をつくるということと首都機能移転、このことについて、まとめて、済みません、時間がないので。

亀井久興自由民主党

○亀井国務大臣 まず、全総の進捗状況でございますけれども、今さら申し上げるまでもございませんが、もう既に昨年の十月に国土審議会の計画部会の審議経過報告が出されておるところでございます。  この報告におきまして指摘をされていることが幾つかございますが、特に、わかりやすい計画にするように工夫をすること、それから、国土基盤投資の重点化、効率化のあり方、さらに、地域の特性を踏まえ、計画で掲げる課題と戦略に沿った具体的施策の内容を明らかにすることなどについてさらに検討を深めることが指摘されているわけでございます。現在、こうした点を踏まえまして、計画案を作成するべく作業を進めているところでございまして、平成九年度末を目途に新しい計画を閣議決定するようにしたいと思っております。  それから、先ほどの、新しい発想による全総ということでございまして、確かに、今まで開発ということに相当重きを置いてきたわけでございますが、開発ということに対する考え方、概念そのものもかなり変わってきておるわけでございまして、開発といわゆる自然環境との共生と申しますか、そういうことも十分に踏まえながらやっていかなくてはならないわけでございます。  それから、先ほどお触れになりましたけれども、今までとかく国主導の地域開発だったわけでございますけれども、これからは地域の選択と責任による地域づくりが要請されている、そういうこともしっかりと受けとめているところでございまして、こういったことから、国や地方公共団体ばかりではなくて、地域住民の方やあるいはボランティア団体あるいは民間の企業の皆さん方、こうした多様な主体による責任のある参加と、行政単位の枠を超えた地域間の連携のもとに進めていきたい、こういうことでございます。  地域の個別のプロジェクト、これをどう位置づけていくかというのは確かに大きな問題でございますけれども、先ほど申しましたように、今後の投資のあり方につきましても、重点化、効率化ということを重視するとともに、今申し上げましたように、地域の主体というものを重視してやっていく、そういう考え方をどのように全体的な考え方のもとに位置づけていくか、そこのところにかなりの工夫もしておるところでございまして、それぞれの地域にはそれぞれの地域なりのビジョンというものがあるわけでございますから、それを全く無視してというわけにはいかないと思っておりますので、そうしたものを全体的な考え方の中でいかにうまく取り込んでいくか、そこのところに今大変工夫をしておるところでございます。特に、プロジェクトについては、全国的、広域的に効果が及ぶという基幹的なものを中心に示したいというように考えておるところでございます。  それから、首都機能移転との関係でございますが、これも御承知のように、もう既に調査対象地域を三地域明らかにしておるところでございまして、これから調査を進め、まただんだん絞り込んでいくということでございます。今申しましたように、それぞれの地域の開発の方向というものを、これを首都機能移転の候補地が決まるところまで待つというわけにもなかなかいかないわけでございまして、やはり全体的な取り組みの中で、当然のことながら、首都機能移転というテーマも大変重要なテーマでございまして、これはまさに今進めております国全体の改革にも深くかかわる課題だというように思っておりますので、これも積極的に進めてまいりたいというように思っておりますが、やはりそれぞれの地域、これが最終的に決定をすれば、当然その地域にとっては大変大きなプロジェクトになるわけでございますから、その時点でまた、全総で方向づけがなされましたその地域の計画というものも、当然のことながら、見直していかざるを得ないだろうと思っておりますけれども、今の時点におきましては、そのことも踏まえながら地域別の開発の方向というものもしっかりと打ち出していきたい、かように考えております。

井上義久平和・改革

○井上(義)委員 以上で終わります。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 太田昭宏君。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 新党平和の太田昭宏です。同僚議員の御配慮をいただいて、二十分時間をちょうだいしました。  きょうは、住宅ローン破産と今後の住宅政策ということについて聞きたいのですが、どうしても二言言いたいことがあります。  七%の削減が、現場の建設業界を初めとして大変深刻な状況を与えており、大臣としては、一月六日に指示をされて、一月三十日には建設業の経営改善に関する対策が出されて、さまざまな措置がとられているということは、今井上さんの質問の中でも明ふかだと思います。  しかし、経済誌を見ますと、ゼネコンの危機とかあるいは建設業界の大変な状況というのは、ある意味では、ゼロ国債一・五兆、公共事業の前倒し、これはなかなか予算審議中ですから言えないでしょうけれども、やる、その後、夏場、七月、株主総会等が終わった直後のあたりが非常に厳しいという話があります。  片や銀行の方では、今政府がやっているようなことをPLOというそうですが、プライス・リフティング・オペレーションということで、リフティング。私は、これは株価をリフティングするというのはいいのだけれども、この株価のリフティングというのは、業界から見ますと、銀行というのがこれから、貸し渋りというのは二月とかあるいは一月の段階を言っているのではなくて、いよいよ金融ビッグバンという中で、自分の体質を改善して、そしてBIS規制の八%どころか、一一とか一二ということをターゲットにしながら、ティア1という方を増強し、そして分母の方を減らしていくということが実は四月から本格的に始まっていく。そうしますと、今の業界というのは、四月、五月、六月と、どんどん厳しくなる。  そこで、私は、今の政府のやっていることは、七%削減しておいて、大臣が一生懸命、建設省ではこうやってやるということで、あたかも、首をぐっと絞めておいて人差し指だけ離しているような感じがしてならないし、土俵十五尺を十四尺に縮めておいて、徳俵を突然幾つも置いて、これは丸い土俵なのかどうかわからないような、そんな感じがするわけなんです。財政的、経済的側面という一点だけ私はお答えいただきたいのですが、銀行というものがそういうような基本的な姿勢に入っているという中での、これから本格的な貸し渋り現象、そして業界はリフティングされているというような状況になりますよ。そういう金融面に対しても、大蔵省やあるいは政府として、建設大臣、手を打つように私はお願いしたいと思います。いかがですか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 太田委員は、これらの問題につきまして専門的知識の旺盛な方でございますから、今いろいろ御指摘をいただいておるとおり、さきには八分野にわたる対策を立てましたり、ゼロ国を一・五兆、加えて言えば、今、金融の対策は、貸し渋り等を含めてなお深刻でございますので、政府全体でこの問題に取り組んでおるわけであります。なかんずく、非常に不況感の深刻な構造的な問題を抱えた建設業界をサポートする意味でも、これらの課題に対しましては、今、敏感に対応させていただいて、協力要請をいたしておるところであります。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 ぜひとも、金融面に即しても、建設大臣が前に出て、政府としてのリーダーシップをお願いしたい、このように思います。  そこで、住宅ローン破産ということが大変問題になっておりまして、私は、これ自体の問題と今後の住宅政策のあり方というのは非常に転換点のような気がしますので、きょうはそういうことについてお話を聞きたいわけなのです。住宅ローン破産というのが、右肩上がりの社会が終わって、給料もボーナスもなかなか思うように上がらない、倒産、リストラというものの中で大変苦しんでいる状況というのが今あると思います。  まずこの現状ですが、住宅金融公庫の場合、融資残高件数、貸出残高、延滞債権数、それから代位弁済、こういうのがふえていると思いますが、実態について、短くて結構です、答弁をお願いします。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 お答えいたします。  平成八年度末でございますが、住宅金融公庫の融資残高の件数は合計六百万件ございます。残高総額でございますが、七十兆円でございます。それから延滞債権、これは六カ月以上返済が滞ったというふうな件数でございますが、一万五千八百件でございまして、前年度に比べまして一割強ふえているという状況でございます。それから、公庫住宅融資保証協会の代位弁済の件数でございますが、平成八年度で約九千六百件、これは件数としてはそんなにふえてはいないという状況でございます。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 きのうの新聞に、自己破産件数が急激にふえて、九六年では五万六千四百九十四だったのですが、七万件を超えたという報道がされていて、資料をいただいたのですが、住宅ローンがこの自己破産の引き金になっていないか、この辺についてどう認識されていますか。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 ただいま引用されました七万一千件というのは、最高裁の司法統計年報の速報値だろうと思います。これによりますと、このうちの約八割が貸金業、消費者金融、カード会社、これに端を発する自己破産というふうな統計上のデータがございます。  ただ、残念でございますが、住宅ローンにどれだけ直結しているのかというふうなことについては、全数的な調査もございませんし、この七万一千件が直接的にないしは間接的にどの程度住宅ローンと因果関係を持っているかというふうなのもデータとしてはございません。ただ、伝えられるような昨今の状況からしますと、やはり住宅ローンの破綻というのは何がしか影響を及ぼしているのではないかというふうな推測はいたしております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 今、この住宅ローン破産で問題になっているのはいわゆるゆとり償還、九三年、九四年の住宅金融公庫の行ったこのゆとり償還というのがちょうど返済時期に差しかかっているということが問題になっています。このゆとりの部分をもう少し返済を長くするというような措置がとられているということは私も存じておりますが、もっと延長ができないのかな。これは平等性ということがありますけれども、もう少し何とか助けるということができないのかなということで、特に、リストラや年収のダウンの著しい中高年層に対しての融資期間の延長、あるいは二世代返済を認めるというような措置も含めて、何か助けるという措置ができないかというふうに思っているわけなのですが、いかがでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 今般のゆとり償還利用者を対象とした償還期間の延長による返済負担の緩和を初めといたしまして、他の利用者との公平性の確保に留意しながら、できる限りの対応を図っていきたいと考えておる次第でございます。  今お話しの親子リレー返済、これらにつきましても、今変更も認めているところでございますが、いろいろできる限りの対応を図りたい、こう考えております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 今言った二世代返済を認めるとか中高年に対しての融資期間の延長、これは具体的にどうでしょうか。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 大臣の御答弁を若干補足させていただきます。  現在、一定の年齢を超えている方については、例えば十年であるとか十五年、若い方ですと三十五年とか、あるいは木造ですと二十五年というふうな償還期間でそれが短縮されておるわけでございますが、子供が連帯責任を負うというふうなことを前提にいたしますと、通常どおり物によっては三十五年までの償還を認めるというふうなことになりますし、それはこれから御相談に応じながら積極的に受け入れていきたいと思っております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 ぜひともその辺の措置について行っていただきたいと思います。  それから、今回、譲渡損失の税制が、単年から四年に繰越控除制度として拡充されたということがありますが、これは買いかえ促進ということであって、ローン破産をしている人は買いかえ自体ができないわけですから、これを使うのはなかなか難しいなと思いますが、住宅ローン破産に効果が期待できると考えますか。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 お答えいたします。  今回の譲渡損失の繰越控除でございますが、今持っている住宅を処分をして新しくローンを組む場合にというふうなことが前提になっておりますので、残念でございますが、直接ローン破綻に対してプラスの効果があるというふうなことは明言できる状況ではないのじゃないかと考えております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 私は、きょう通常国会の冒頭のこの建設委員会で時間をいただいたのは、この住宅ローン破産ということを考えると、決してゆとり償還とかローン破産で苦しんでいる人だけの問題ではなくて、みんなが家を持てなくなってきているという一つの経済的な状況が生まれてきている。これについて、住宅政策をどうしていくのか。あるいは、そういう中で、家がないままこれから高齢になっていく。この高齢社会というものに対応した住宅政策はいかにあるべきかという問題を非常にはらんでいる。さらには、社会構造の変化として、例えば雇用の流動化ということが言われている。私たちの人生設計からいっても、一生懸命働いてためたお金でついに家を建てたぞ、そういうカーブというものが、社会全体も雇用の流動化という現象の中で、ある意味では新しい局面を迎えているのではないか。そういう意味では、持ち家の政策あるいは借家の政策、そういうもののバランスというものを、ある意味ではハンドルを切るものは切る、そういうときになっているというふうに私は思えてならないのです。  例えば、住宅金融公庫の募集のこういう新聞の広告、また先日は、住都公団がこうですという広告がやたらと最近目に入って、住都公団等は値下げの問題でいろいろ問題があったり、あるいは、住宅金融公庫の宣伝でも、ここで言っていることは、百六十三万戸という九六年度の住宅着工というのは記録的であって、九七年度は百三十万台戸になっている、九八年度は景気が回復すれば百四十万戸台になると。この三十万戸分というのは、建設省が試算をすると、十兆円という大変な額の経済効果というのがありますよ、景気を回復して住宅をせめて百四十万戸台に乗せましようというような宣伝なのですよ。  私は、非常にゆとり償還とかそういうことで苦しんでいる方たち——住都公団、そういう戸数を伸ばせばいいとかいうような安易な宣伝というものの段階ではないであろう。ちょっと国民の心理というものを考えると、私は注意した方がいいような気がいたしますが、きょうはそういうことで私は申し上げているわけじゃないのです。  そこで、百三十万戸では減り過ぎる、しかし百四十万戸に伸ばせと言ってもなかなか現状は難しい。そういう中で、景気を回復すればそれで百四十万戸にいくと言うけれども、私たちは、今まではある意味では、持ち家をというある国民の意欲というものを背景にした政策というもので今日まで来たと思います。しかし、これから持ち家政策ということで住宅取得促進税制等をやっていくということは当然ながら大事です。しかし、もう一面、中古住宅市場とか、あるいはこの住宅というものが日本は非常にまだある意味では薄いというか、長期年数に耐えるような建物ではないとか、そろそろ住宅というものはどういうようなものであるべきか、何年ぐらいの耐用年数というものであるべきか。  あるいは、高齢化社会ということになっていきますと、その中で、今度は厚生省の政策との整合性の中から、介護というものは家でやりなさいよと言うならば、その介護の部屋というようなスペースが必要になってくる。  厚生省とのドッキング、政府としての整合性、介護という面での考え方、あるいは借家というものの考え方、あるいはまたその建物の耐用年数、そしてこの持ち家というものと貸し家というものとのバランスというものを、さまざまな社会的な変化の状況等も含めてへ雇用の流動化や、あるいは経済状況が厳しいとかいうような背景の中から大きく転換するというか、あるかじ取りをするようなときに来ているという気がして私はならないわけです。  この辺の今後の住宅政策の基本について、答弁をいただきたいというふうに思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 太田委員のおっしゃるような大きな構造的な転換といいますか、住宅政策にも、いわゆる経済面からの問題もありますが、価値そのものが社会情勢の変化の中で変化してきておる。それが持ち家、借家に対する意識も変化しておるわけであります。  良質なストックの形成とあわせて、住宅ストックを円滑に流動化させていく、またそれぞれの人生設計にかなった住まいというものを自由に選択をしながらやっていく、そういう背景を一面持つわけでありますので、持ち家、借家、新築、中古を問わず、全体の住まいの中から人生設計をいろいろ考え合わせていくというしなやかな住宅政策、そういうものを一面置いておかなければいかぬ課題であるということを認識いたしまして、答えとさせていただきます。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 最後になりますが、特にこれから高齢社会というものに向かう。高齢者というのは、社会保障とか、さまざまな意味で国がどこまで、どういう形で社会保障を考えていくのか、これは非常にこれから大事な問題になってくると思います。住宅ということを考えても、住宅を持っている、持ち家に住んでいる高齢者、そうではない高齢者、そういうことの中で、どんどんこれからふえるであろう高齢者というものに対しての住宅政策というものは、どういうふうに今考えられて対応しようとしているのか、その基本的な考え方について、最後に一問だけ質問させていただきます。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 若干数字的なことで恐縮でございますが、いわゆる高齢者世帯でございますが、一九九五年断面では八百五十六万世帯と計算されております。それが、二〇一〇年の推計では六百万世帯ふえまして千五百万世帯弱、これは若干アバウトでございますが、西暦二〇二〇年というふうに遠い将来に推計を延ばしますと、さらに二〇一〇年から三百万ふえまして約千八百万世帯、現段階の約二倍になると言われております。したがいまして、高齢者、このうちの相当程度の方々は、現段階で木造賃貸住宅にお入りになっている方がいらっしゃいます。  そういうふうなことを念頭に置きますと、やはり二十一世紀の避けて通れない大きな問題、住宅政策のテーマの一つが高齢者、特に、現在必ずしも環境のよくない賃貸住宅にお住まいの方々に対してどういうふうな住宅の枠組みを政策として提供するのかというふうなことだろうと思います。  それで、一言で申し上げますと、私どもの現在検討しつつある政策の枠組みといいますのは、公営住宅的な直接供給だけで対応するというには恐らく量的には限界があるだろう、極めて短い時間のうちに急速に量的に膨れ上がる、そうなってきますと、やはりもう少し緩やかな、社会性の強い、社会的な賃貸住宅といいますかそういうふうなものの枠組みをできるだけ早く構築すべきであろうというふうな基本的な考え方を持っております。  中身につきましては、もう少し走りながら検討させていただきたいと思います。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 認識は大臣も同じでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 認識を同じくいたしております。

太田昭宏平和・改革

○太田(昭)委員 終わります。

遠藤利明自由民主党

○遠藤委員長 西野陽君。

西野陽自由党

○西野委員 自由党の西野陽でございます。  我が党も昨年の暮れから新年にかけまして政党の枠組みの中の変化がございました。本委員会では二人でございまして、一時間をちょうだいいたしまして質問を申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  さて、世の中、御案内のとおり景況感まことに厳しい中で景気の低迷、さらには金融機関の不安定さあるいは不祥事の発覚。かつての右肩上がりの時代はもう何か過去の思い出のようになってしまったわけであります。そんな中でまず最初にお尋ねをしたいのは、現在平成十年の当初予算の審議をいたしておるところでありますけれども、当然ながら補正予算を私は組むべきだ、こういう考え方で大臣、関係者の皆さんにお考えをお尋ねしたいというふうに思っております。  まず、例の財革法でございますが、この中の当委員会にかかわります公共事業関係費、平成九年が当初で六兆六千七百八十二億、本年が六兆二千百八十五億でございますから、文字どおりの七%減と縮減されておるわけであります。ところが、平成九年は昨年補正予算を審議いたしまして可決をいたしました。当初の予算案よりふえまして七兆二千百八十一億であります。これからいたしますと、この対十年度の当初予算六兆何がしとの比率でまいりますと何%減になっておるんでしょうか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  平成十年度建設省関係の公共事業関係費でございますけれども、補正後の平成九年度予算に対しまして一三・八%の減ということになっております。これは公共事業関係費の国費ベースの数字でございます。

西野陽自由党

○西野委員 そういたしますと、大臣、財革法ではマイナス七%でございますが、前年の補正を含めてでいきますと今お答えがありましたとおりマイナス一三・八%ということは、財革法で言う七%の縮減から約二倍になっておるのでございますが、そういうことでございますね、これはもう数字で出ておるわけでありますから。これで建設省としてはよろしいんでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 平成十年度予算案は、極めて厳しい財政状況のもとで予算額の縮減を図りつつも、例えば物流の効率化に資する事業などに重点を図りまして、思い切りめり張りをつけることによりまして、財政構造改革を進めながら的確に住宅、社会資本の整備を推進しよう、こういう取り組みをいたしておるわけでありまして、まず予算案の早期成立と速やかな執行を図ることが目下のところ何よりも重要、こう考えて取り組んでおるわけであります。  なお、委員からかような厳しい状況の中でという前提を置きましての話でございまして、私もその厳しい状況を認識するものでございますが、臨機応変な対応を講じてまいる、さような必要があると考えております。

西野陽自由党

○西野委員 臨機応変は橋本総理もさようおっしゃっておるのでございますが、私は当然補正を直ちに考えるべきだというふうに思うんですね。例えば、先般来の与党自民党の幹部さんのあるいはグループの皆さんの発言を見ましたけれども、相当なものでございまして、ちなみに一部御披瀝をいたしたいと思いますが、三月八日、自民党の野中幹事長代理の発言は、与野党が協力をして十兆円を上回る新たな景気対策を打ち出すべきだということをおっしゃっております。  さらに、山崎政調会長も、情報通信分野などの公共事業を中心に事業規模で十兆円を超す新たな対策を打ち出すべきだ、検討したいという発言をされております。さらに、三月四日、加藤幹事長におかれましても、下水道の整備など、情報通信分野などで公共事業を検討していく考えを示されておるところであります。  まだございまして、二十一世紀の日本を創る会、これは自民党さんの中でつくっておられる会でございますが、公共事業の配分比率を見直した上でこれまた十兆円規模の補正を編成すべき、こうおつしゃつておるわけであります。三月七日、先日でございますが、森総務会長に至りましても、同趣旨の大型公共投資を考えるべきだとおっしゃっているわけでございます。  大臣、大臣の所属をなさっています与党自民党において主要な方々が、文字どおりこれはもう補正に対する公共事業の十兆円というような意味で大合唱をやっておられるのですね。これだけの大合唱があって、当然お立場は今閣僚でいらっしゃる瓦大臣でありますけれども、やはり自民党の幹部としてこれらの発言をどのように受けとめておられるんでしょうか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 お答えをいたします。  確かに今内閣を挙げてこの本予算を成立せしめたい、そういう努力をいたしておるわけでございますし、この深刻な経済情勢にかんがみまして、昨年十一月、経済対策閣僚会議で、二十一世紀を切りひらく緊急経済対策を立てまして、土地の有効利用などの施策も盛り込んで私どもも一生懸命努力をしてまいっておるわけであります。  党の要路の方々、いろいろ発言がございますし、また在野からもお話がございまして、現在の経済状況、景況につきまして大変深刻に受けとめておるわけでありますが、一刻も早く予算を成立せしめることにおきましてその対応をしてまいらなければならぬ。しかる後におきましては、また先ほども申し上げましたように臨機応変といいますか適時適切に対応することによって経済の成長、景気の動向に方向を見出すということに取り組むことが肝要、こう思っておるところであります。

西野陽自由党

○西野委員 今この当初予算を審議をなさっているときですから、気持ちは内在しているものがあろうかと思うんですが、なかなか公式におっしゃっていただけないのでございますが。  それじゃちょっとさらに大臣にお尋ねをしたいんですが、先般この平成十年の公共事業の、予算が通りまして執行するわけですが、前倒し発注について報じられているんですね。これは例えば山崎政調会長に至りましては、山崎政調会長が建設大臣をされたときでございましょうか、八〇%近い前倒し執行率を上げておられるわけですね。きょうの大臣の所信表明の中にはこの公共事業の前倒しについての項目は触れておられなかったのでございますが、前倒し発注ということは、お気持ちはないのでございますか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 過去の公共事業等の状況を見てみますと、六十二年に上半期、国全体で八〇・一、建設省として八二・五%というところがございます。まさにそのことをもって山崎政調会長が八〇%を超える前倒し論を言っておられると思うわけでございますが、山崎さんの建設大臣当時ではないように思うわけでありますが、振り返ってみると、そういうときが確かにございます。  今、先ほど来申し上げておりますように、まず予算の成立を急いで対応を検討してまいらなきゃならぬ。また景気動向を踏まえますと、これは政府全体で考えるべき問題になっております、検討すべき問題でございますが、景気回復を確実なものにするためにも平成十年度予算の一日も早い成立と円滑な執行がぜひとも必要である、こういうことで先ほど来同じような答弁を繰り返しておるわけであります。  なお、適宜適切な公共事業の執行というようなことも申し上げさせていただいておりますのも、腹のうちには、やはりこれはどういうぐあいなバランスをとりながら執行していくかにつきましては、建設大臣の所信に述べるという問題よりも政府全体で考えていかなければならない問題でありますのでそのあたり留保しておるわけでありますが、その事態に対応できる対応力は持っておらねばならぬ、こう思っております。

西野陽自由党

○西野委員 内閣として取り組むべき課題、そのとおりだろうと思います。ぜひこれは、瓦大臣、決定をされました予算枠を積極的に前倒し発注を行って、景気の刺激にも寄与するという方向で取り組むのか取り組まないのかということは、これまたある意味での大きな意義があるというふうに思っておるのです。  ちなみに、建設省所管の公共事業等の上半期契約率というのを資料としてちょうだいをしておりまして、これで見ますと、おおむね平均いたしますと、上半期の契約率というのは高いところとそうでないところが各年度によってあります。山崎さんが大臣をされました平成四年では七八・五%という数字が出ております。引き続いて中村喜四郎さんが大臣をされたとき、平成五年も七八・八%でありますが、最近は七〇%を割るか割らないかというところでありますので、ぜひ、本予算が執行されましたならば積極的に前倒し発注をされますように、再度そのお気持ちを簡単にお示しいただきたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 政府全体で協議をしなければなりませんが、やはり公共事業は、社会資本整備という大きな課題を担っていく仕事でございますが、一方におきましては、地方も含めまして、景気、経済対策としての役割も担っております。  今大変重い口を動かしておるわけでございますが、西野議員も大変政治歴の古い方でございますから、私の胸中はよくおわかりをいただき、先ほど申し上げましたように、建設省とすれば、その対応力は常に磨き上げておく、事態に即応して適切に取り組んでいくというようなことで十分御理解をいただける、こう思うわけでございますので、それ以上のことは言わせないようにしていただきたいと思います。

西野陽自由党

○西野委員 含みのあるところで、ぜひひとつ瓦大臣の執行を楽しみにいたしておきたいというふうに思っております。  ところで、先々月、一月の末、三十日に閣議決定をされたようでございますが、建設省所管の公共事業で、それぞれの分野があるようでございますが、長期計画、何年計画というのがあります。この長期計画が多くの分野で五カ年計画であったと思いますが、これが、例えば下水道、都市公園、海岸、それから交通安全、治水の五分野におきましては七カ年計画というふうに変更されたわけでございますが、これは事実でございますか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  長期計画の見直しでございますけれども、御案内のとおり、一月三十日に一部閣議決定をさせていただいております。その基本的な考え方でございますけれども、大変厳しい財政状況のもとで、こういったような長期計画につきましても一つの方向性を持って事業をやっていく、こういうところにあるわけでございます。  御案内の下水道あるいは都市公園、海岸、特定交通安全施設等の五カ年計画でございますが、これにつきましては、平成八年から十二年ということで、七カ年計画、実質の計画期間を二年延長いたしまして、平成八年度から十四年度までの計画ということで措置をしているところでございます。

西野陽自由党

○西野委員 これは、やはりこれらの分野の計画、長期計画といいましても、五年でいわば完成するものが概して二年延長して七年間になったということは、その事業が計画、完成するまで二年間の延長で期間が長くなった、これはもうそのとおりでございまして、これが私どもはちょっと納得のいかないところなんですけれども、五年間でやるべきものは本来五年間でやればいい、それを二年間それぞれ軒並み延ばしておるのはどういうところに理由があるのでしょうね、財政上の問題ですか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  全体の財政が大変厳しい状況の中で、五カ年計画、従来からそれぞれ年度を決めて五カ年間の長期計画ということで策定してまいりましたけれども、これだけ厳しい財政再建路線あるいは財政改革法のもとで、それぞれの長期計画につきましても、既存の事業量自身は変更することなしに実質的に期間を延長して、それによって実質の量というのは、毎年度の量というのは形の上ではもちろん減ってくるわけでございますけれども、そういう中で、一つの方向性を持った五カ年計画自体を七カ年計画にすることによって、計画的な事業の執行を図りつつ、実質的な事業量の縮減と申しますか、そういうものを図ろうとするところに財政再建下における新しい公共事業のあり方というものを位置づけた、こういうことだと思います。

西野陽自由党

○西野委員 今お答えになりましたけれども、新しい計画のあり方といいますか、財政の位置づけというようにおっしゃったのですけれども、おおむね公共事業を前年よりもそれぞれ七%減らし、さらには次年度もその次もというふうに公共事業のまず数値、総枠を減らす、期間を五年のものを七年に延ばす。これはこれだけですか。これは何なんですか、財政収支の変更なんでしょうね。財政の収支の変更でしょうね。数字を減らしたりあるいは延ばしたりすることは財政収支の変更であって財政構造の改革ではないですね、どうでございましょうか。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 財政収支ということでは、これは、毎年度の予算で国会で御承認をいただいて、歳入を幾らにする、あるいはそれに基づく歳出が幾らということを御決定、御承認をいただいて実施をしてきておりまして、あくまでも、公共事業という長期的な事業実施をより円滑に進める観点から、新しい七カ年計画という形に二年間実質期間を延長して計画的にやろう、一種のやはり財政構造改革期間中における五カ年計画のあり方ということだと思っております。  新しい五カ年計画、いずれ御審議を賜るわけでございますが、これにつきましては、例えば実質五カ年計画、全体の事業量を、従来の五カ年計画でございますと七十六兆でございますけれども、恐らくは新しい五カ年計画は七十八兆ということで策定をするということにもなるわけでございます。実質的な五カ年計画のまま事業量を圧縮していくものもあるわけでございますが、全体としてはやはり厳しい財政再建下のもとでの公共事業のあり方というものを経済構造改革の中で位置づけているというふうに理解をいたしております。

西野陽自由党

○西野委員 この財政構造改革論議は予算委員会でも相当なさっていると思うのですけれども、今この委員会で私は大臣の意向を聞こうというふうには思っておらないのですけれども、そもそもこの公共事業が、財政構造ではなくて今の経済情勢を考えて、簡単に言えば国の懐を考えて削減をし、計画が長引く、これは本当に初歩的なことでありまして、やるべきことは中長期的にはどうなるのかという観点でいろいろ考えながら、公共事業についてはやはりもっと積極的に取り組みをしていただきたいな、私はこのように思っております。  そういう中で、今回の予算の中で、自民党の主要な方々の御発言等々も踏まえて、いずれ当初予算の可決後直ちに補正を組まれるというふうに思っておりますが、ただ今時点で補正の論議をすることは、補正という意味合いからなじまないということがあるのではないかというふうに思いますが、都市基盤整備を初めとする重要な課題でございます公共事業の推進については、どうぞひとつ、余り形式とかそういうものにとらわれず積極的な姿勢を展開されますことを心から期待をしまして、次の問題に入らせていただきたいと思います。  道路公団の鈴木総裁、きょうは一日、大変御苦労さまでございます。ただ、先ほど来から何人かの委員の御指摘もあったところでありますけれども、いわば大蔵省から退職されて実質天下られた井坂理事、あるいは公団のプロパーだと思うのですけれども採用なさった水越課長、この両人のあのような不祥事が引き続いて発覚をいたしたということは本当に残念に思っておりますし、これらについていろいろな取り組みをされている由でございますが、恐縮ですが、改めて少しばかりお尋ねをしたいと思います。  外債引き受けの幹事にいろいろあるようでございます。主幹事、共同主幹事、副幹事というのがあるようでございますが、それぞれの役割と引き受けシェアといいますかその効果といいますか、その違い、主幹事と共同主幹事、副幹事のそれぞれの違いをお示しください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 外債発行に当たりましては、債券の販売消化に万全を期するために、主幹事を中心として組成されたシンジケート団に引受販売を行わせております。そのうち主幹事というのは、発行額の大部分について引受販売を行うほか、契約書類作成等の事務を行うもので、一方、共同主幹事及び副幹事は債券の引受販売において主幹事を補佐するものであります。  各社の引き受けシェアにつきましては、最近の当公団における事例でございますが、主幹事、二社の場合もありますが、大体一社が発行額の七割程度一それから共同主幹事になったものは、大体これは五社から八社程度でございますが、それが全体の二割程度、副幹事、これが大体八社から十社ぐらいが多いのですが、一割程度のシェアでその販売を仕切っている、そういうことになっております。

西野陽自由党

○西野委員 といいますと、主幹事がおおむね七〇%ぐらい、次の共同主幹事、これが五社ぐらいで二〇%ぐらい、そのあと副幹事さんが八社程度で一〇%と今おっしゃいました。ということは、一社でしかも七〇%を引き受けるということでございますから、実質的にこの幹事は、やはりもう主幹事に選ばれるかどうかということが受ける側、銀行か証券会社さんか知りませんが、受ける側としては最も大事なことじゃないのでしょうか。そういうことでございますね。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 御指摘のとおり、主幹事を受けるということが、債券の発行も多数できますし、そういった業界の中における評価を受けるということで、主幹事になることが一番有利だということになると思います。

西野陽自由党

○西野委員 それでは再度、この主幹事を選定されますまでの手法といいますか、それを簡略にちょっと、わかりやすく改めて御説明してください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 従来の主幹事の選定の仕組みでございますけれども、外債発行市場において引き受け、販売実績等を有する金融機関の中から数社を選んで、円建てコストの発行条件が一番低いところを主幹事にするという方法をとっております。ただその場合に、主幹事候補の選定、金融機関の中からどれを主幹事候補にするかということ、あるいは主幹事を決定するという判断基準が不明確でありまして、これらの事務を経理担当の者のみで行っておりまして、チェック機能がなかった等、透明性、客観性に欠けるところがあったものと考えております。  現在は、今回の外債発行業務に関する不祥事件を契機に外債発行業務の透明性、客観性を高めるということにいたしまして、まず、従来担当部局でやっていたものを、外債引受主幹事選定審査委員会というものを設置して、これは副総裁を長としておりますけれども、そういった公団の中の他の部局の者、他の役員も含めた審査委員会をつくって、そこで決めようということにしております。さらに、これは建設大臣からの御指示もございましたが、外債を含む資金調達業務の改善を図るということで、一月二十三日に資金調達業務改善委員会というものをつくりまして、その中で外債発行業務の透明性、客観性を向上させるための検討を進めまして、二月二十四日に改善策を発表し、現在はこれによっております。  具体的にどうするかといいますと、主幹事候補を選ぶ場合に、選定基準を策定し、これに基づく客観的評価によって選定をする。その外債引き受けの客観的評価で主幹事候補を十社ほど選びまして、今申し上げました外債引受主幹事選定審査委員会の承認を得て、さらに入札方法につきましても、従来円建てコストが低くなるように何回かいろいろサウンドをして決めるというふうなことを行っておりましたけれども、今回は、実施回数を一回に限り、文書でもって提示していただく、そしてそれを委員会において開封して最終的に主幹事を決めるというように、透明性、客観性を高める仕組みに変えております。

西野陽自由党

○西野委員 問題が起こったからそれに対する対処、再犯防止のために取り組まれることも当然必要なのでございますが、それはそれとして取り組みをなさっている、こう思うのですが、かかる問題で再犯が惹起しないことを祈りながら、総裁みずから先頭に立たれて取り組まれる由でございますので、そのような防止のためにさらにいろいろな角度からぜひ御検討いただきたい、取り組みをいただきたい、このように思います。  そこで、当委員会になじむのかと思うのですが、道路公団さんと同じように外債を発行なさっておる組織がさらにほかにありますが、例えば、きょうお見えをいただいているでしょうか、北海道東北開発公庫さん、どなたかお答えいただける方がありましたら、この外債の発行についての手続、道路公団は今おっしゃいましたが、道路公団さんとはこういうところが違うというものもわかればお示しをいただきたいなと思います。

山角博昭北海道開発庁経済課長

○山角説明員 御説明を申し上げます。  北海道東北開発公庫におきます外債発行の主幹事選定をどのようにやっているかという御質問でございますが、北海道東北開発公庫の外債発行におきます主幹事の選定手続をかいつまんで申しますと、発行市場におきまして引受販売能力を有する機関に入札を依頼いたしまして、販売方針それから利率等の債券発行条件、そういったものを勘案して、最終的にはコストの最も低いところ、そういうところに決定しているというふうに承知しております。  具体的に申し上げますと、主幹事選定業務の透明性でございますとか客観性の確保、そういう観点が重要でございますので、大要、以下のような手続でやっております。  まず入札対象機関の選定でございますけれども、過去に日本国政府保証外債の主幹事に就任した実績のある機関、それから、北海道東北開発公庫に対しまして市場動向等の外債発行業務に必要な情報提供を継続的に行っている機関、そういうことなどを内容とする基準にのっとりまして、役員会におきまして入札対象機関を決定しているところでございます。最近は、外国の銀行三ないし五社程度、それから邦銀、日本系の銀行でございますが、二村程度を選定しているというのが実情でございます。  ただ、北東公庫の場合、法的制約もございまして、ヨーロッパ市場での発行しかできないということもございます。そういったことから発行はスイスとかドイツの発行となっております。そんなことから、外銀なんかはスイスとかドイツの外国銀行、それからこういったヨーロッパ市場で実績のある邦銀が選定されているというような結果になっております。  その後、選定された入札対象機関に入札を依頼いたしまして、入札期限を翌日の午前中というようなことで限って行っておりますので、そういったことで、ファクス等も使いまして締め切りの間際になりますと、それぞれ、こういう条件でということが入ってまいりますが、その結果について即時に役員会におきまして、当該発行におきます販売方針でございますとか、それから利率などの債券発行条件、そういうものを内容とする基準に基づきまして比較検討を行い、主幹事を決定しているというふうに承知しております。  ポイントはやはり円ベースでのオール・イン・コストということになろうかと思いますが、過去の例を見ましても、やはりヨーロッパ大陸の場合、外国銀行が非常に強いという市場でございますので、ほとんど外国銀行が主幹事になっているという実情でございます。  以上でございます。

西野陽自由党

○西野委員 なかなか難しいんですが、道路公団さんと北東公庫さんとやや違うなと思うのは、入札に応じた金融機関が、片方はファクスで同時ぐらいに送られてくる、片方は事前にいろいろ、ヒアリングが必要なんでしょうが、ある。道路公団さんの、お気づきになっていると思いますが、この手法に、手続にやはり問題があったのではないかな、私はそのように思っておりますので、改めて、今お答えをいただいた北東公庫さんのやり方も参考にされながら、公団さんでひとつ問題が今後惹起しないように取り組んでいただきたいというふうに思っております。  こういう問題が起こりました関係で、建設省並びに道路公団さんに引き続いて工事の入札問題についてお尋ねをいたしたいというふうに思っております。  まず数値をお示しをいただきたいんですが、パーセンテージでお答えをいただきたいんですが、私の方で調べましたのでは、建設省では、平成八年の例をとりますと、工事部門ですが、一般競争入札、件数が百八十九件、金額にいたしまして約三千七百四十億円。この数字が間違っておったらお示しください。公募型指名競争入札千十八件、金額にして三千二百六十七億円、指名競争入札、件数は千三百六十一件、金額にしまして二千百四十億円でございますが、おおむね間違いございませんか。あわせてパーセンテージもお答えください。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。  先生御指摘になりました一般競争入札の件数、金額、いずれも御指摘のとおりでございます。パーセントで申し上げますと、一般競争入札、平成八年度、百八十九件は全体の件数の二%でございます。金額は、三千七百四十億円は全体の二七%に相当いたします。それから公募型の指名競争入札でございますが、一千十八件は八%、三千二百六十七億円は二四%でございます。それから工事希望型指名競争入札千三百六十一件は全体の一一%に相当いたしますが、金額二千百四十億円は一五%に相当いたしております。以上でございます。

西野陽自由党

○西野委員 これは、比較をするには、恐らく大規模から一般競争入札に付しておられると思いますから、件数のパーセンテージで比較することは正しいものではないと思います。したがって、公団で答えられました請負金額、これのパーセンテージを比較することが全体のシェアを見るのにわかりやすいのかなというふうに思いますので、その請負金額で比較をしてみたいと思います。  今お示しがありましたとおり、一般競争入札では金額で二七%、まあ三〇%、三割ぐらいが一般競争入札。それにちょっと落ちまして公募型の指名、最も少ないのが指名競争、こういう段階になっておるかと思います。  それでは道路公団さんにお尋ねをしたいんですけれども、今のような分け方で、一般競争入札の請負金額のパーセンテージ、全体から占めるパーセンテージ、公募型の指名競争入札で決められておるパーセンテージ、あわせて指名競争入札、この三段階の請負金額のパーセンテージお示しください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 一般競争入札によるもの三千七百五十一億円、金額が三四%、公募型指名競争入札二千二百七十八億円、二〇%、指名競争入札等によるもの四千百二十二件、五千百四十億円、四六%、これは平成八年度の実績でございます。

西野陽自由党

○西野委員 これでまいりますと、建設省さんは比較的早く一般競争入札を直轄工事では導入をされておるなというのがわかります。それに比べて道路公団さんの方は、今四六%とおっしゃいましたか、指名……。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 指名競争入札によるもの四六%でございます。

西野陽自由党

○西野委員 指名競争入札が、公団さんが四六%、建設省が一五%ということですから、この数字から見ましても、指名による入札方法がまだ公団さんでは非常に多い、約半分近いものがそうだ、こういうふうに言えると思います。  そこで、先ほども他の委員が御指摘されていましたけれども、委託業務、いろんな維持管理等々あるようでございます。これはすべて随意契約でやはりおやりになっているのでございますか。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 八年度までは随意契約で行っておりましたけれども、公団改革によりまして九年度から逐次競争入札に切りかえているところでございます。

西野陽自由党

○西野委員 これはやはり私思いますのに、機会均等という意味、透明性、公正さ、そういう点からしますと一日も早く、指名でも、あれは主観が入りますから、一般競争入札制度にやはり徹底をしていくべきだと私は思います。  実は、さらに一般競争入札で、前回もちょっとお尋ねをしたのでございますが、非常に残念なところがあります。都道府県は幸い、国の指導に基づいてその制度は導入は一〇〇%されておるようでございますが、一般市、いわゆる政令指定都市を除きますと、この一般競争入札制度が導入をされておるのは非常に少ないと思うのでございますが、この数値わかりますか、市。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 一般市におきまして一般競争入札を導入している団体につきましては全体の五八%といったところでございます。数にして三百九十二でございます。

西野陽自由党

○西野委員 五八%。全国で政令指定都市を除きますと六百五十八の市があります。この市で半分強が導入をしていますが、約半分に近いものが制度自身を導入してないのでございますからね。全く導入してないわけでございます。ですから、建設省が市に対して指導するというのは都道府県を飛び越えることになるんでしょうけれども、これは都道府県にひとつさらに、これだけ、まだ半分しか実施しておらぬということの趣旨徹底等を再度お願いをしたいと思いますが、いかがですか。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 お答えを申し上げます。  一般競争入札方式は先生御指摘のように大変なメリットがあるわけでありますけれども、実態問題といたしまして、公共工事を発注する立場からいたしますと不良不適格業者の排除といったものが非常に大きな問題になるわけでありますが、これがその一般競争入札の場合には必ずしも十分な体制がとれない、あるいはそれをやるためには大変な事務量がふえてくるというような問題が一つあるわけでございます。それから中小建設業者の方々への影響あるいはその不安といったような問題が一方であるわけであります。  現在のこの入札契約制度につきましては、平成六年一月に公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画というのが決まっているわけでありますが、ここでは、都道府県と政令指定市を対象にいたしまして、千五百万SDR、二十一億六千万円以上の工事に導入しようということをお勧めしているという状況でございます。  一般市はどうするかということになりますが、それぞれの市の工事の量あるいは規模の分布というような問題、それから先ほど申し上げましたその執行体制といったような問題がありますので、工事の質がちゃんと確保できるという工夫をしながら、この一般競争方式でありますとか公募型指名競争方式でありますとかいろいろな入札方式をそれぞれの判断で導入していくということになろうかと思います。

西野陽自由党

○西野委員 いや、そんなことをおっしゃっていたら、これは趣旨が徹底しないですよ。何かお話を承っていますと、事務量がふえる、中小企業が圧迫される、執行体制が問題がある、そんなことをおっしゃっていたら一般競争入札、徹底しないですよ。それは考え方自身が弁護されているじゃないですか。事務量、そんなもの受ける側に、応札する側の業者に全部持たせばいいわけですよ。例えば書類をつくる、図面をつくるなんということは全部そちらに負担をかければいいのですよ。  中小企業だったらそれは一定の枠、今二十一億でしょう、そんなの二十億にしないで、二十一億の工事なんというのはそんなにざらにあるわけじゃないのでしょう。これは二十一億六千万ですか、何でこんな数字が出てきたのか私よくわからないのですが、例えば三億なら三億ぐらい以上のものについては一般競争入札にする。そうしなければ、発注者側の主観ですよ、主観。さらには、先ほど来公団さんからも何回も反省の弁が出ておりますとおり透明性、公正さ、そういうものが、そういうことをおっしゃっていたのじゃこれは解決しないのですよ。私はそう思うのですが、どうですか。  それは、実質やるには、制度を導入するにはいろいろと事務量の若干の増という問題もあるでしょう。だがしかし、徹底をさすという意味、この精神は、一般競争入札の方がいいということはほとんどの方が認めていることでありますからやるべきことだと思っておりますので、どうでしょうか、そういう意味で取り組んでいただけませんか。こんな問題があるからできないばかり言われたのじゃ、これは前へ進まないのですけれども、いかがですか。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 一般競争入札そのものがいわゆるゼネコン問題の反省に戻りましてそこからスター十したというのは先生の御指摘のとおりでございます。そこで、競争性、客観性、透明性を高めるというようなことから、従前の指名競争入札制度から一般競争入札に切りかえたということがあるわけであります。  私どもの基本的なスタンスはそういうスタンスにあるわけでありますけれども、個々の市町村にどこまでそれをお願いできるかという問題が別にある。もう一つは先ほどちょっと申し上げたような問題が、指名競争の場合ですと常にお願いしているような業者の方の内容がわかっているということがあるわけですが、一般の場合にはいろいろな方が入ってこられるという問題が出てくる。そこで個々の市、一般市なら一般市の場合には、発注される事務量というのは、いろいろ不良不適格業者の排除というような仕事が大変になってくるのです。それから日数もたくさんかかってくるというような問題があります。だから、それを国の方でかなり強くお願いするということはなかなか難しい問題がある。だけれども、基本的にはあの平成六年の一連の大改革で、国あるいは政令指定市までこういう制度が取り組まれているということは各市町村も十分熟知しているところでございます。

西野陽自由党

○西野委員 実は我が党では、旧党のときからもそうなのですが、公共事業に係る契約の適正化に関する法律案なるものを提案をしようということで現在、勉強、準備をいたしておるのです。その中に、アメリカ等で早くから導入をされておりますポンド制度、いわゆる民間損保会社等々の機関にボンドを発行していただきまして、一定の基準以上のものは、規模以上のものはすべて一般競争入札として、ボンドを発注者に渡すことによってボンド会社がその責任を持つ、こういう制度の検討を実はいたしておるところでありますけれども、もしもボンド制度について考え方等がありましたら、私も今勉強しておる最中でございますので、建設省の方でこのボンド制度についての御意見があればあわせてお示しをいただきたいと思います。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 ボンド制度そのものにつきましては、今後、先生のところでいろいろ御検討になる上でまた私どもも御指導いただきたいと思っております。  一番典型的なものとしましては履行ボンドというのがあるわけでありまして、これもその一連の平成六年の大改革のときに、それまで通常用いておりました工事完成保証人制度が談合制度を裏づけしているのではないかという御批判があったわけであります。そこで、戦後ずっとやってまいりましたこの工事完成保証人制度をそのときに廃止いたしまして履行ボンドに切りかえました。履行ボンドというのとあるいは保証会社の履行保証契約というのがあるわけでありますが、要するに市場で片づけてもらうということで発注者側の不安を取り除くということが行われたところでございます。  外国、特にアメリカにおきましてはいろいろなボンド制度というのがありまして、こういったのがどういう適用が可能かどうかというのはまた今後私どももこれから研究してまいりたいと思っております。

西野陽自由党

○西野委員 あえてこういうことを申し上げましたのも、かつての、今お示しのあったゼネコンにかかわるいろいろな不祥事、さらには今回の道路公団の課長さんのことは、恐らく入札にかかわるものではないかというふうに思っております。こういう公共事業にかかわる入札といろいろな疑惑、そういう問題が惹起をされますことを解消するためにも入札制度というのは透明性で公正であるべきだ、機会均等であるべきだ、そして政治的な関与というものも許すべきでない、そういうことに我々も取り組んでいくべきだというふうに思っておりまして、あえてこの入札制度にかかわります、我が党も考えておる一考察を申し上げたわけでございます。  各般にわたって、その段階に至りますまで公明な、透明性のある、問題の起こらない公共事業の執行にそれぞれの部局で、とりわけ建設省の皆さんにおいては格段の取り組みをいただきたいなというふうに思っております。  さらに、きょうは亀井大臣さんもお越しをいただいておりまして、これは事前通告もいたしておらないので大変申しわけないのでございますが、今回の国会で金融機関への公的資金の投入という問題がありまして、我が党がそれぞれの金融機関に実はアンケートをとったわけなのです。対象になります金融機関の中の六六%の銀行から回答をちょうだいいたしました。締めて九十八行でございます。その回答で、公的資金投入を望んでいるかという項目がありまして、そこでは希望するというのは二〇%なんですよ。せっかくあれだけの、十三兆円の公的資金を出すのに二〇%なんですよ。じゃ一体何を望んでいるんだといえば、概して言いましたら半分、五〇%の方は不動産再評価を望んでいると言ってますね。要するに貸し渋りにかかわる問題だろうと思うのです。  これは所管はどうも法務委員会のようでございまして、私は不動産にかかわることですから国土庁の本委員会がいいのかなと思ったら違うようでございます。亀井大臣お見えでございまして、若干所管が違うのかもしれませんけれども、それぞれの事業家、企業家が持っております現在の不動産評価、これはぜひ再評価をやるべきだと思っておりますし、国会でも、自民党さんでですか、これは提案を、景気対策で取り組むということも聞いておりますけれども、やるべきだと思うのですが、大臣に何か所感がありましたらお聞きして、質問を終わりたいと思います。

亀井久興自由民主党

○亀井国務大臣 今委員から御指摘ございましたけれども、土地の再評価に関する法律案はもう既に与党三党の共同提案によりまして今国会に提出されているように受けとめております。国土庁長官といたしましては、本来、議員提案のことでございますのでコメントする立場にはないわけでございますけれども、御承知のとおり、BIS基準の達成ということを目指しまして、古くに取得をした貸借対照表上の取得価額が極めて低い、そういう状況にある事業用の土地につきましては時価による評価を行うことを可能にする、そういうことでございますので、金融システムの安定化、そしてまた今御指摘になりました貸し渋り等の解消、こういうことにつきましては大変資するものではないかというように私自身は認識をいたしております。

西野陽自由党

○西野委員 以上で終わります。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 建設大臣に伺いたいと思っています。  長引く不況の中、ここへ来て中小建設業、特に下請建設業者の経営が一層厳しくなっております。建設業は九九%以上が中小零細企業です。この建設業の経営の安定を図ることこそ今政治、行政の当面する重要な課題だと思うわけです。  私は先日、東京の中小建設業者の方々と懇談しましたけれども、業者の苦痛はもう予想以上のものであります。そこでまず最初に、なぜこんなような苦境に追い込まれているのか、その原因は何なのか大臣の認識を伺いたいと思うのです。  なお、対策につきましてもお伺いをしたいと思っておりましたが、既に詳細な説明を受けておりますし、それから時間の関係もありますので、この点は割愛をさせていただいて、今の大変な苦境に追い込まれている原因、これは大臣どう認識しているのかということを伺いたいと思うのです。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 本日はそれぞれ委員の方々から、建設業の環境は極めて深刻な事態である、かような御指摘のもとで御質疑をいろいろちょうだいをいたしておるわけであります。  御案内のとおり、我が国経済はバブル後のそれぞれ大きな課題をしょいながら今日に至っておるわけでありますが、建設投資の低迷、また建設市場の大きな構造変化、こういう中で受注の減少、利益率の低下等によりまして建設業は委員御指摘のように厳しい経営環境に直面をしておる。また倒産も急増いたしておりまして、特に中小・中堅建設業者にとりましてこの影響は少なくない、極めて深刻だ、かように理解をいたしております。  以上です。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 大臣の答弁をいただいて、ちょっと私には現象的なふうに答弁が聞こえたのです、これは率直な私の意見ですけれども。  「平成九年経済の回顧と課題」という経済問題を担当している経済企画庁の文書があります。大臣御存じじゃないかと思うのですけれども、ここではどういう分析をしているかというと、「消費税率の引上げ、九六年度までの所得税等の特別減税、社会保障負担にかかわる制度の改正、医療費の自己負担の増大などの国民負担の増大によって、九七年度に八・六兆円程度の負担増があるものと試算される。」こういうふうに原因を述べているんですね。これは一言で言いますと、もう典型的な消費不況だということだと私は思います。  なぜこんな消費不況が起きてきたか。これは言うまでもないことですけれども、橋本内閣の悪政によるいわば政治不況と言わなければならないのじゃないかと思うのです。建設業に特にそれがひどくあらわれているということだと思うのです。私、そういう点では原因についてやはりしっかりとした認識、これをどう認識するかによって対策もまた違ってくると思いますので、この点を大臣に率直に申し上げて、この論をやっておりますと時間はたちどころになくなってしまいますので、具体的な問題についてお尋ねしたいと思うのです。  都銀などの貸し渋り、さらには債権の回収、これによる被害は物すごい深刻なものであります。建設業というだけで銀行の融資姿勢が急に消極的になるというのですね。それから、貸し渋りだけでなくて融資の回収が現実の問題としては非常に厳しい、このために倒産も起きている。あるいはまた返済期間の短縮を押しつけてくる、その他その他中小建設業の人たちの悲鳴というのはもう本当に大変深刻なものがあります。  そこで、建設省は資金供給対策として、前払い制度の拡充とかあるいは三つの保証会社の預託金の活用といったような対策をいろいろとってきておられますけれども、金融機関の早期是正措置にかこつけた、私はこれは理由にならない理由だと思うのです。貸し渋りとか債権回収、これに対して建設省としても積極的に金融機関に働きかけるべきじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、これも大臣、いかがでしょう。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、建設業にとりましてでありますけれども、現在の銀行の状況は、貸し渋りを超えておりまして、もう資金の引き揚げというような状態になっております。これは、中小が大変きつい思いをしておりますけれども、実は中堅それからもっと上の段階でも同じような問題が起こっているわけであります。  日銀の短観を見てまいりますと全産業で、資金繰りの関係でありますけれども、楽であるというのと苦しいというのとを比較いたしますと……(中島(武)委員「簡潔に」と呼ぶ)済みません。全産業でいくとゼロぐらいだけれども、建設業でいくとマイナス二七というような、かなりひどい状況にあります。  私どもとしては、今先生が御指摘になりましたような公共工事代金の早期の支払いの関係、それから資金繰りの関係で預託還元制度を使うような話、あるいは信託制度を使いました代金の証券化の問題等々の対策を講じているわけであります。大蔵省の銀行局に対しまして、こういうような状況にあるというようなことを特に配慮してほしいという申し入れを先日行ったところでございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 大臣、今御説明のような対策をやっている、こういうわけなんですけれども、きのうですか、おとといですか予算委員会で、貸し渋りについて橋本総理御自身が足を運んで銀行協会に申し入れる、要請するということを言いましたよね。私は、総理大臣に任せておくだけじゃだめだと思うのです。建設大臣がもうどんどん足を運ばなきゃならないというときなんじゃないでしょうが。私は率直に瓦建設大臣の気持ちを聞きたい。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 これも先ほど来申し上げておるのですが、建設省としては省を挙げて建設業の経営改善対策に取り組んでおるわけでございまして、建設業者に対する円滑な資金供給の確保であるとか財務体質の改善、経営基盤の強化、受注環境の改善、これらは省を挙げて取り組みながら、また金融機関につきましては協力方を要請し、一刻も早く建設業の経営改善が図られることを期待して努力をいたしております。  中島委員から、建設大臣も所々方々へ足を運んで要請をする決意はあるか、こういうことでありますが、あどうものでありましたら、そちらへ出向いて手だてを講ずるような道があればいいと思うわけでありますが、今政府を挙げ、建設省を挙げて取り組んでおるところであります。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 やはり体をもって出かけていくというので、申し入れもする、要請もする、これを重ねて、やはり大臣の姿勢をみんな見ているのですから、だからそういうのをちゃんとやってもらいたいということをもう一度申し上げます。後でその点についてだけ一ちゃんと答えがあるのだったらやってもらいたいと思う。  それで、次の問題をちょっと言います。  これは、深刻なのは、仕事そのものが今非常になくなっているということなんですね。これはもう大変なものであります。それで、なぜそうなっているかというのは、大手ゼネコンや住宅メーカーが、従来中小企業の分野だった仕事を根こそぎ奪う、こういうふうな事態になっているのですね。  私は、建設省の公共工事着工統計年度報というのがありますが、これで公共工事の資本金階層別工事費及び公共工事の工事規模別工事費を分析してみたのです。そうしますと、九六年度は、資本金階層別では一億円以上の企業が公共工事の五二・二七%をとっているのです。東京ではどうかということになりますと、東京では八一・一〇%を占めているわけなんです。どうしてこうなったのだろうということなんですね。それは、公共工事の規模が大きくなっているからなんです。公共工事の規模が大きくなっているのです。それで、規模別工事費を見ますと、九六年度では一件一億円以上の工事が全体の六〇%を超えているのですよ。それからさらに、東京では八七%を超えているのです。これはもう、一件五億円以上だと、全国では三二%近く、東京ではほぼ六〇%なんですね。これでは中小零細企業が苦しくなるのは当然であります。  今、行政改革委員会規制緩和小委員会などで中小企業の官公需対策についていろいろ意見を言っていることは私もよく承知しています。しかし、これはとても受け入れられるようなものじゃありません。そういう点では建設省が今こそ中小企業に対する発注比率を大きくしなきゃいかぬ、四〇%超えないのですから。だからこれを大きくする。それから、そのための分離・分割発注というものももっとふやす。それから、中小企業同士の共同企業体ですね、これももっとふやす。あるいは、さらにもう一つ言えば、規模別のランクを超えて大企業が中小企業の分野へ実態上入ってきているのですよね。こういうものを是正する措置、正す措置、こういうものこそが今必要なんじゃないでしょうか。建設省がこれをやりませんとだれも中小建設業を守ってくれる者がいない、こういうことになります。大臣どうでしょう。

小野邦久建設大臣官房長

○小野(邦)政府委員 最初に私の方から事務的なお答えを申し上げますが、先生御案内のとおり、中小建設業者の受注機会の確保を図るということは大変大事な国の施策だというふうに思っております。官公需法という法律がございまして、毎年度の契約ベースでの契約目標値を決めるわけでございます。これによってそれぞれの公的な機関は発注の方針を定める、こういうことになっているわけでございます。  具体的に私どもでも、先ほど大臣の強い御指示で方針を定めたというお話をいたしましたけれども、一月三十日に決定をいたしました建設業の経営改善に関する対策、これにおきましても、例えば先生御指摘になりました経常JV制度の一層の活用とか、あるいは上位ランク工事への参入機会の拡大とか、あるいは従来からいろいろな場で私ども声を大きくして言っております分離・分割発注の推進といったようなことにつきましても、やはりこれをより以上に積極的に展開をしていくということをはっきりうたっているわけでございます。  それで、現在、行政改革の関係で行革委員会の最終報告等で私ども自身も官公需法の取り扱いについていろいろな御論議があるということは十分知っておりまして、中小企業対策の必要性をいろいろな場で私どももこういう委員会に訴えてきているわけでございますが、なかなかいろいろな御意見もあるということもあるわけでございまして、先生御指摘のような、手をこまねいて何もやらないのじゃないかといったようなことはございませんで、九九%が中小建設業者でございますので、そういう点を含めて官公需法の精神を踏まえながら受注機会の確保には努めているところでございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 ロットを大きくすればよろしいとかその方が効率的だとかというようなことばかり言っておりますと、これは、先ほど数字をもってお示ししたとおりなんですよ。中小企業は仕事とれませんよ、これでは。だから、そこのところをしっかり保障してあげるということが必要なんだということを私は申し上げたいのですね。  それから、次の問題についてお尋ねいたします。  それは何かというと、一番しわ寄せが来ているのは末端の零細業者なんですね。私のところなどにも下請代金、賃金の未払い、もうこの相談がたくさん来るのですよ。そして建設省の方にも持っていくこともあるのです。元請企業が二重払いだなどと言って建設業法上の元請責任を果たそうとしないのです。もう御承知のとおりですけれども、建設業法の第二十四条の三では、下請代金の支払いについての元請の義務、これを定めておりますし、それからさらに四十一条の二項で、特定建設業者やその下請業者が労働者の賃金の支払いを遅延した場合にはその立てかえ払いを勧告することができるということを規定しているのですね。今こそこういう法制度を元請人に厳格に遵守をさせる、それで下請代金、労働者の賃金の未払いをなくするような措置をすべきだと思いますが、どうでしょうかね。  私はもう率直に言います、時間もないから。私、建設省のこの問題の体制が余りにも弱過ぎると思う。もう問題は山積して、どんどんどんどん集中しているのにとにかく体制が弱いですよ。だから、もっと人間をふやす、体制もちゃんととる、そして、いろいろ持ち込まれたらどんどんこういうものを早くに解決する、そういうようなふうにやるべきじゃないか、こう思うのですね。これもやはり大臣だ。大臣でないとこの種の決断はつかぬ。大臣、どうですか。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 中島委員御指摘のように人をふやせといいましても、なかなか役所の定員をふやすことは今日困難でございますが、実は元請下請関係の代金不払い問題にかかわる相談事案は確かに増大傾向にございまして、これらの事案解決のため当事者間の話し合いが円滑に進むよう建設省としてさらに一層努力しなければならぬと思っておるわけでありまして、今日まで進めておりますが、さらに努力をしてまいりたい、かように存じております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 時間もありませんから、二つ御質問します。  短く言いますけれども、元請業者が倒産したという場合に連鎖倒産が問題になります。三月危機が言われているのです。それは、倒産しない、防止をするということは大事です、そのことは大前提なんだけれども、しかし連鎖倒産がこれからもっとふえてくるかもしれない、これに対してどういう救済策を、下請の者に対してどういう救済策を政府としては、建設省としては持っているか。  私はこれは、率直に言いますけれども、検討しているというお言葉をもらったことはあるのですけれども、具体的な話は聞いたことがありません。私は考えるのですけれども、税金でこれを救済する基金、こんなのを設けたらどうかと思っているのです。それは政府も金を出す、それからゼネコンも金を出すというようにして、それで連鎖倒産を防止できるような方法をちゃんとやる必要があるのではないか。先ほどから議論になっておりますように銀行には三十兆円ぽんと出すのですから、その何分の一でいいですよ、何分の一でいい、そういうものをちゃんと出して基金制度をつくるというようなことを皆さんが検討する一助にしてもらいたいということ、これが一つです。  それからもう一つは、下請代金の未払いの相談に乗って非常に私が感じるのは何かといったら、こういうことなんですよ、追加工事や手戻り工事代金の未収です。それから図面と施工数が違っているのです。それから、さらにうんとたくさんあるのは請負金額が口約束なんですね。そのために問題をいざ解決しようと思ったときには解決ができないのです。建設業法の十八条とか十九条、これはいろいろうたっています。だけれども、これは死文化されているのです、現実には。大臣、御存じでしょう。これに対しても建設省は通達を幾つも出しているのも私は承知しています。だけれどもこれは改善されない、通達を出しても。  だから、ここは一体どう踏み込んでやるか。私は、勧告の制度もあるのだから勧告制度を使うとかその他業界団体に対する指導助言、こういうのを的確にやるとか、本気になっての取り組みをやる必要があるのじゃないかという、以上二点、御質問いたします。

五十嵐健之建設省建設経済局長

○五十嵐政府委員 先生から基金制度の御提案があったわけであります。昨年の暮れから中小企業、それから特に中堅企業まで今回広げたわけでありますけれども、その中でもまた業種的には建設業あるいは不動産業に特に着目した制度改善が行われているわけでありまして、今年度中に十二兆、そして来年度十三兆、合計二十五兆に及びます政府系金融機関による別枠の貸し付け、別枠に限りません、貸付制度が設けられたというようなことがあるわけであります。あるいは信用保証協会の債務保証制度の充実が行われている。あるいは先生御案内のように中小企業事業団におきます中小企業倒産防止共済制度が行われているわけでありまして、これにつきましても建設業関係の利用度が年々高まっているという状況にあるわけであります。今後これらの制度の充実を図ってまいりたいと思います。  それから元下関係について、書面になってない、口約束というような例示を挙げられました。下請関係についての改善を行いたいということで、下請関係につきまして毎年調査を行っているわけでありまして、元請に対しまして、特に大臣許可業者の特定建設業については二年に一回調査をして、その元下関係がどうなっているか、それから、必要に応じましては下請の方からその元請との関係がどうなっているかというような調査を行っているわけであります。その結果に応じまして指導を行っているところでありまして、今後ともこういう制度の充実を図ってまいりたいと思っております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 時間ですからこれでおしまいにしますが、大臣、最後に、銀行へ申し入れていくとかを含めて何か言うことがあったら言ってください。これで私は質問を終わります。どうぞ。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 最大の努力をしてまいりたいと考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 終わります。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 辻第一君。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私は、きょうは住都公団、賃貸住宅の問題で質問をいたします。時間が限られておりますので端的な質問になりますが、また簡明な御答弁をお願いをいたします。  私は、昨年の十二月三日、当委員会で住宅問題で質問をし、公営、公団などの公共住宅の一層の充実を求めました。私は、住宅はまさに福祉、住宅は人権と考えておりますが、今我が国は、住宅事情、特に大都市部において劣悪な状況にあります。しかも深刻な不況や高齢化などが進む中で生活が厳しい。そういう中で安くて安全、良質な公共住宅を求める声が広がっています。  一九五五年住宅公団が発足して以来今日まで、いろいろな問題点を持っておりますが、住宅問題では住都公団の果たしてきた役割は大変重要なものがあります。安くて安全、住みよい住宅や住環境、良好な町づくりなど大きな役割を果たしてきました。ところが、政府は昨年六月、一九九九年度に住宅・都市整備公団を廃止し、新法人を設立するという方針を決定しました。私ども、もちろん賛成できないもの、国民本位の改革をと主張してきてまいりました。  さて、建設大臣にお尋ねをいたします。  住都公団の廃止、新法人化という政府の方針に対し七十二万戸二百万人の公団居住者は大変な不安を抱いております。特に高齢化が進み、収入の低下など生活困難な中で安心して住み続けられる公共住宅、公団住宅を守ってほしい、家賃の問題とか修理や管理のサービスの低下はしないかなどの願いや不安が広がっています。  昨年の一月三十一日、参議院予算委員会で、我が党の緒方議員が居住者の現状と不安の声を示し、安心して住み続けられる公団住宅をとただしたのに対し当時の亀井建設大臣は、居住者の生活が守れるよう配慮していきます、補修の問題とかいろいろな生活環境問題でもレベルが落ちないよう配慮していきますというような答弁をされ、橋本総理は、入居者の居住の安定について十分配慮していく、このように答えられました。  瓦建設大臣、この居住者の願いや不安に対しての御所見をお伺いをします。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 辻議員にお答えをいたします。  住宅・都市整備公団の廃止、新法人の設立につきましては、昨年六月六日の閣議決定に沿いまして鋭意検討を進めているところでございます。  御指摘の公団賃貸住宅の管理のあり方でございますが、大変主要検討課題の一つでございまして、七十二万戸に二百万人の人が居住いたしておられるこの実情を踏まえまして、居住者の居住の安定に十分配慮しながら検討していく必要がある、かように認識をいたしております。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 本当に安心して住み続けられるような公団住宅という点で一層の御尽力をいただきたい、重ねてお願いをする次第でございます。  次に、家賃の問題でお尋ねをいたします。  私もいろいろな公団へお訪ねをする、また最近建設省からいろいろと詳しい資料もいただいたわけでありますけれども、確かに高齢化がどんどん進み、しかも収入が低下をしておる、あるいは消費税の負担の増加や医療保険の改悪での負担の増加、そういう中で本当に公団の居住者も厳しいお暮らしをされているわけであります。こういう居住者の実態、負担能力に見合った家賃にしてほしい、このような声、また、建てかえ後これまでの場所での戻り入居や定住が保証される家賃にしてくれ、このような切実な要求を何度も聞いてきているわけであります。そういう声に十分な御対応をいただきたい、お願いをいたします。時間がないので答弁は結構でございます。  次に、答弁をいただきたい家賃関係の問題でお尋ねをいたしますが、中堅所得者も負担に苦しむような新設及び建てかえ住宅の高い家賃をどうするのか、引き下げるべきではないのかという問題でございます。  現状、バブルが崩壊して地価が大幅に低下をし、民間住宅の家賃もどんどん下がっております。また、民間マンションの分譲価格が最高時の半分近くになっている状況もあります。そういう中で、数字は具体的に申し上げませんけれども、非常に高い家賃のところが、新しいところ、建てかえのところ、たくさんありますね。そういう中でそれに耐えられずに公団から転居をする人がふえている、あるいは場所によっては空き家がどんどんふえているということではないかと思います。  例えば奈良の平城左京団地で、四LDKでありますが、今の家賃は十三万三千円。傾斜になりまして最終十四万になるということであります。ここにお住まいの方が民間の分譲住宅へ転居をされる、こういうケースもたくさんあるわけです。  御存じだと思いますが、宅建の業者が分譲住宅の顧客獲得のために、「毎月家賃を払い続けるより楽々持ち家」「家賃並の支払いでマイホームが手に入ります」、こういったうたい文句で折り込みやチラシを入れている。こうしたことが他の関西や関東の多くの公団住宅で見られるようであります。頭金それからボーナスでも払わなければいけませんけれども、ほぼ四LDKに近いところで月々払いが六万とかいうのがやはりあるのですね。この方はそこへかわられたという例であります。そういうことで、その周辺はどんどんかわる人がふえるし、あるいは空き家がふえるという状況が続いているわけであります。  既に昨年の一月から関東を中心に五万六千世帯ですか、家賃を引き下げられました。英断を下されたわけでありますけれども、さらに関西も含めてこの高い家賃の引き下げを進めるべきではないのか。現実の周辺の住宅事情あるいは生活事情に見合ったそのような家賃にすべきではないか、このように考えるのですが、御答弁をいただきたい。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 お答えいたします。  公団賃貸住宅の家賃の問題でございますが、公的な住宅ではございますが、やはり独立した経営体としての公団賃貸住宅というふうな側面もございます。したがいまして、家賃のありようについては、やはり空き家がどの程度あるかとか、いろいろな市況との相互の関係というふうなものも一つの検討材料になろうかと思います。  だだいまおっしゃいましたように一時期相当程度空き家が特に首都圏において発生したというふうな事実がございました。そういうふうなことから合計五万数千戸につきまして家賃を減額するあるいは傾斜家賃の傾斜率を緩めるというふうな特例的な措置を講じました。結果といたしまして、空き家のピークが平成八年の七月でございましたが、それに比べますと約三分の一、三千数百戸というふうな水準にまで激減してきております。  したがいまして、一般的なお答えでございますけれども、現在の市況と実態の家賃水準、入居状況というのはほぼマッチしつつあるというふうな状況を、極めてアバウトではございますが持っております。したがいまして、少なくとも現状においてこれ以上ないしはさらに引き下げを行うというふうなことは当面の検討課題としては受けとめていないというふうな状況でございます。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 私とは大分見解が違うのですが、しかし、この地域では最近そういうことが非常に顕著にあらわれてきている。だから、ゆめゆめ油断はなりませんよ、空き家がふえますよ、私はそう思います。本当に下げなければ現実に対応しない。そこに住んでおられる方が本当に御苦労いただくということになろうかと思いますので、それは家賃だけの問題ではありません、政治の基本の問題とかそういう問題でありますけれども、家賃の問題ではそういうことでぜひ御検討をいただきたい。  それから次に、安全で住みよい住宅や団地にするために住宅の修繕とか環境改善とか防災対策を進めて団地の管理業務などを向上させていただきたいという問題でございます。そういう問題でいろいろ日ごろ私も御要望いただいておるのは、住宅内外の修繕等を計画的に実施、拡充してくれということが非常に多うございますね。それから防災設備などの対策を拡充してくれ、このような要望をお聞きするわけでありますけれども、こういう点で一層十分な御対応をいただきたい、御要望をしておきます。  次にお尋ねをするのですが、団地の管理の問題ですね。具体的には営業所の外部委託化だとかあるいはいわゆる民営化などの声が聞かれます。これは私は現状よりどうしてもサービスが低下することは明らかだと思うのですね。こういう点でも団地の方、非常に心配をされているわけです。  公団の営業所の役割というのは私は非常に重要な役割をしていただいていると思うのですね。住んでおられる方の日常のいろいろな要望でありますとか苦情の問題でありますとか、それは修繕だとか補修だとか改良だとかいろいろありますね。そういうものに本当に親身になって営業所の方が御対応をいただいている。極めて重要な仕事をしていただいているというふうに私は見ております。この重要な営業所の役割。安全、利便、快適な住宅を守る上で、そしていろいろな修繕の問題、また人間がお住まいになっているところでありますからいろいろな問題が起こりますね。緊急に対応しなくてはならない、こういう問題もあります。そういう中で現地に即応した迅速的確かつ柔軟な対応は、やはり国が責任を持つといいましょうか、公団が責任を持った営業所でやるべきではないのかということであります。それが委託化されるということになりますと契約した内容以外のことはできないということになりますね。  それから、今ですと本社と支社と営業所がまさにしっかりスクラムを組んでやっていただいている。そこで、営業所におられた八がまた支社へ帰るあるいは本社へ帰るというような人的ななにも含めて私は立派にやっていただいているのではないかというふうに思うのですね。それが、委託だとか民営化ということになりますと、それでは十分なことができない、サービスの低下はもう火を見るより明らかだ、私はこのように考えるわけであります。  どうしても営業所は委託や民営化ではなく公団が直接責任を持ってやっていただく、安全で住みよい団地にしていただくためにぜひこの点は御検討をいただきたい、営業所は公団でやっていただきたい、このように考えるんですが、御答弁をいただきたい。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 お答えいたします。  新しい体制下におきます賃貸住宅の管理体制、特に営業所のありようの問題でございますが、現段階においてどういうふうな体制がいいのかというふうなのを断定するにはもう少し時間をおかしいただきたいと思います。  ただ、一般的な答えで恐縮でございますが、やはり居住者に対するサービスは低下させないというふうな前提のもとに、公団と例えば民間に委託するとしたときの役割分担というのはどういうふうなものであるのかとか、あるいは業務運営の効率化、透明化というふうな観点からの利害得失はどういうふうな形になるのかとか、いずれにいたしましても、あらゆる可能性、あらゆるケースというふうなものを念頭に置いた上で現在検討を進めているというふうな状況でございます。御理解をいただきたいと思います。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 委託化しても民営化しても基本的に僕は人の数も変わらぬと思うんですね。数合わせ、公団という名の職員の人を減らすだけだということだと僕は思うんですね。本当に営業所の人、それは言えば幾らか問題があるところはあるでしょう、個々の人間としてもいろいろいますから。しかし基本的には本当に頑張ってやっていただいている、困難な仕事、難しい仕事をやっていただいている、私はそう思うんですよ。ですから、やはりそういう中で居住者とあるいは自治会の人と、まあ三十年間の言うたら信頼関係というのですか、そういうようなのもあるんですね。ですから、ぜひその点はもう一度重ねて御要望をしておきます。  最後に、これまでも申しましたが、高齢者がどんどんふえております。そういう中で高齢者対策はやはり立ちおくれているのではないか。ハードの面、ソフトの面、いろいろありますが、ソフトの面でもいろいろ御苦労いただいているのはわかるんですが、本当に高齢者が安心して住める、住みよい住宅と環境づくりですね、階段の問題もあり、手すりの問題もあるでしょうし、段差の問題もあるでしょうし。私はこの間関西支社でもっと街灯を、暗いところが多うなっているんですね、このごろ。まあ時間がありませんね、こんなの言うと。そういうことで本当に高齢者の住みやすい住宅ど環境づくりを進めていただきたい。そういう点でハードの問題を中心にお答えをいただけたらと思います。

小川忠男建設省住宅局長

○小川政府委員 高齢者対応の住宅、これから公団に限らず極めて重要であると思います。公団につきましても、新築する住宅についてはすべて高齢者仕様に現段階では切りかえております。また、既存の団地でございますが、主として一階に空き家が発生した場合には高齢者をお迎えできるようなことで、風呂場の段差を解消するとかあるいは屋外通路のバリアフリー化を図るというふうなことも進めつつございます。また、募集する際にも、高齢者は倍率優遇をするとか、あるいは一階の住宅あるいは親族の住む団地へ住みかえる際の優遇措置というふうなこともいろいろやっております。引き続き頑張りたいと思います。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 最後に大臣に、今私がお尋ねをしたことについてもう一度御所見をいただいて終わりたいと思います。

瓦力自由民主党建設大臣

○瓦国務大臣 辻委員から住宅局長に対します質問は多々ございましたが、いわゆる住宅対策としてバリアフリーを初め一つの時代が要請するものも今御指摘になりながら御質問、御意見を展開されたと思うわけであります。  住宅・都市整備公団のいわゆる公的住宅の建設につきましては、市場全体を視野に入れた新しい住宅政策のもとで、財政状況も踏まえつつ政府として政策を推進しておるわけでございまして、公営住宅につきましても借り上げ方式の活用など効率的な整備を進めなきゃならぬ、こういうぐあいなことで努力をいたしております。  いずれにいたしましても、国民の住生活の質の向上を図るため、住宅建設五カ年計画に基づき着実に推進してまいる所存でございまして、またいろいろお声を寄せていただきたいと存じます。  以上です。

辻第一日本共産党

○辻(第)委員 終わります。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 中西績介君。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 私は、日本道路公団問題について今まで多くの同僚委員の皆さんが不祥事件について、それにまつわる改革等についていろいろ指摘をし論議をしてまいりましたので、別の角度から今後の日本道路公団のあり方等についてお聞きをしたいと思います。  行財政改革が取り上げられまして、資金運用部資金運用が四百兆を超える状況にまでなっておる。しかも、その中におきまして特殊法人関係八十一兆という、約二〇%に上る運用資金。これを考えますと、その中の日本道路公団がどの程度借入金をしておるかということが一つ問題になると思います。それで、八年度実績について、現状は幾らになっておるかお答えください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 創立の昭和三十一年から平成十年二月までの財投からの借入総額は三十六兆九千七百四十二億円となっておりまして、それの借入金残高は二十兆七千五百五十億円でございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 それを見てまいりますと毎年約二兆円ずつの借り入れ、これを超える金額になっておると思いますが、現在八年度分の資金の収支等を見てまいりますと、固定負債、道路債券を見ますと二十三兆九十億という数字が示されております。  それで私は、この二十三兆九十億というのが、資産として実際に使用しておる道路だとかいろんなものを考えてまいりますと、そこに残っておるということで甘く考えてはならないんではないか。現状この内容をつぶさに見ますと、償還準備金というのがございまして、これが八年度実績で六兆千二百七十三億円になっておるということで、これは道路公団が出した分ではないかと思いますけれども、「高速道路の収支状況(平成八年度)」というので、この説明を見ると、「高速道路は、「赤字」ではありません」とか、いろんなことがずっと細かく説明がされておるんですね。借入金は赤字じゃないとかいろんな説明がなされています。  ところが、私は、今非常に大事なことは、これがどのように将来的に計画を立て、そして償還され、健全な運営がされていくかという、こうしたものが国民の皆さんにはわかっていないと思うのですね。こういう抹消的なところばかり示して、ちっとも危険なところはないとか赤字ではありませんというようなことのやり方では、道路公団に対する見方というものが、やはり全体が見えないものですから、いろいろ報道関係だとかなんとかで一部取り上げられて指摘をされると、道路公団というのはかっての赤字であった、問題になっておる国鉄の再現ではないかなどということが平気で語られていくことになると思うのですね。  したがって、そうしたことがやはりなくなるようにしていかないと、今多くの国民の皆さんのコンセンサスを得て、社会資本の蓄積とあわせてこれからどうするかということを、計画は建設省が立てるわけですが、実質的なものは日本道路公団が請け負うわけでありますから、こうしたところあたりを建設省並びに道路公団がちゃんと示していくことが行政のあり方として大変重要ではないかということを感じるわけであります。これを見ると、借入残高は現在約十七兆で、「「赤字」とは収入を支出が上回ることを言います。従って借入金があることが赤字であるということではありません。」などという説明をしたって一般の人にはなかなかわかりにくいわけですね。  ですから、そこいらを明確にしていくためにお聞きをしておきたいと思いますが、この償還期限は大体どの程度を考えこれが立てられておるかということ、そして、それを決定づけるに当たって一キロメートル当たり二十四・六円という、これはこれから後も変更しないという基礎的なものをちゃんと立てて、この十七兆なりが将来的には償還できるという、そういうものをやはり示していく必要があると思うのですけれども、そうした問題等についての考え方なり、どのようになっておるかお答えをいただきたいと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先生御指摘なのは、現在の高速道路の全体の供還計画がどうなっているか、それをまた実際に国民にどのように公団として今後理解していただくように努めていくかということだと思います。  まず償還計画でございますが、昨年の十二月二十五日に新しく三百三十三キロメートルの区間について建設省から施行命令をいただいております。道路公団の場合には、先生御案内と思いますけれども、建設省から施行命令が出ますとそれを全体のプールに加えまして、その全体が償還期間約四十年の中で償還できるかどうかを検証して、それによって認可をいただいて進めていく、こういうふうになるわけでございます。  それで現在、三百三十三キロ追加になりますと全体で八千二百七十七キロになります。これにつきまして全体の建設費、事業費を算定をいたしまして、現在の金利状況あるいは物価の安定状況、経済状況を前提といたしまして、将来ネットワークがふえることによりまして料金収入も増加するというような将来の見通しを立てて、四十年後にどうなるか、四十年間で採算がとれるかどうか、償還できるかどうかということを検討しましたところ、現在、償還期間は三十八年七カ月ということで、四十年を下回るということで、この現在の償還の見通しは大丈夫だということでございます。  ただ、一昨年千キロの整備計画が決まっておりますし、これから三百三十三キロ以降、そういったものが追加になってくる都度、今申し上げましたように、それの建設費を加え維持管理費を推定して、償還計画を検証しながらやっていく。この場合に、現在の状況から見まして今後国民に負担をかけない、一応料金は据え置くという前提で償還表をつくっております。  また、これをどうやって国民の方に理解してもらっているかということでございますが、今の三百三十三キロメートルが追加になったときに記者発表しているわけでございますけれども、施行命令の時点で、償還表をつけまして記者発表をして、一応はそういう公表はしているわけでございます。  ただ一それが全体に国民の皆さんにどれだけいっているかということについてはこれからも努力していかなければいけませんけれども、通常、私どもの財務状況につきましては、官報告示を初めとして、ハイウェイリポートとか日本道路公団年報等の出版物、あるいはインターネットへ掲載するというようなことで情報公開に努めておるところでございますが、今御指摘の将来の償還についてもっとわかりやすく説明をすべきだという御指摘、大変ごもっともでございまして、私どもの方も今後そういうことについては十分力を入れていきたいと考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 ただその場合に、償還期限まで付して試算なりをした上で決定をしておるようでありますけれども、私が心配するのは、政府出資金それから補給金、補助金、これが八年度分で二千四百六十億になっていますね。これは、見ますと、平成四年に比べると倍を超える金額になっています。先ほど申し上げた例えば十七兆という返済しなければならぬ金額、固定負債の場合、考えてまいりますと、これも毎年大体二兆円ずつぐらい借り入れをしてあるけれども、増加していっているという傾向があるわけですね。  ですから、聞いてみますと、政府補給金というのはあくまでも利子補給で、現状の道路使用料、この額を上げないために、これを補完をするために補給金として出しておる。国の、今までの政府が出された分については一兆円をはるかに超える金額になっていますね。こういうようなことを考えてまいりますと、本来ならば道路使用料とそれから毎年二兆円以上借り入れをしておるこうした事業資金、それがうまく回転することによって将来的に四十年なりを考えていく中でこれが完全に消化できると言うけれども、この部分はどんどんふえていくということになりますと実際にはやはり税金からこれを全部補てんをしていくということになるわけでありますから、この部分をどのように抑え、そして健全な運営体制をとっていくか、経営をということになってこなくてはならぬと思うのですね。これをどんどん無限大にふやしていくということになれば、国道だから当然だなどということでやった日にはどこに努力の跡があるかというようなことになってしまうのですね。  ですから、こうした点を考えていくときに、今道路公団から示されておる八年度分の事業報告書、これをずっと見てまいりますと、一番最後のところに公団がこれから対処すべき課題というのが出されている。これを見ますと、「公団における事業運営の改善」、それともり一つは「道路施設協会等における事業運営の改善」という二つに分けて示されているのです。私は、この「公団における事業運営の改善」、幾つかございますけれども、これらについて一、二お聞きをして、さらにまたこの「道路施設協会等における事業運営の改善」、これらをもってすれば、さっき言われる健全なこの四十年の計画の中ですべてが解消できる、こういう体制が果たしてとれるだろうか、こういう疑問があるものですからお聞きをしたいと思います。  一つは、建設費、管理費の節減につきまして、公共工事コスト縮減対策。平成九年度から行動計画に盛り込みまして、工事コストは一〇%、管理コストは五%縮減をしていきたい、こういうようなことが言われています。平成十一年度までに効果が得られるように努めるとありますけれども、大体一年間を経過して、どういうところをそうした面で抑えていっておるかということをお聞かせいただきたいと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 その前に一つだけ先生にお話しさせていただきたいのは国費の問題でございますが、道路公団の場合には、御案内のとおり、国の整備計画に基づいて施行命令を受け事業を進めていくというのが基本的になっておるわけでございます。  ただし、国土全体のネットワークをつくっていくという観点ですと経営的には非常に負担が重い。要するに、単純に言えば採算がとれない。プール制でそれを負担するとなると先発路線の方にも影響が出てくるということがございまして、五十八年度から特に横断道等採算性の厳しい路線については国が施行命令を出す、それを保障するということから、当時資金コストが六・三%であったわけでございますが、その路線については三%の資金コストにしていただくということで国費の導入が認められて、そういうことによって私どもも採算性が単独では難しいが、プールに入れることによっていろいろよそに負担をかけるようなものについても施行しているという点がございます。  もちろん私どもの方は、これからお答えしますコストの削減等につきましては全力を振るってやるわけでございますが、やはり日本の高速道路自体が始まるときに、一般道路も国道もまだ舗装も満足にできていないというような状況の中で高速道路をやるということで、有料道路制度と特定財源制度で車の両輪で進んできたわけでございまして、そういう面では、採算について問題のある路線についてやはり国の方も応分の負担をしていただいて、料金を余り上げないよう、プール制のほかのところにひずみを与えないというような制度の中でネットワークをつくづているというのが基本でございます。  何遍も繰り返しますが、決して国費をむだにするとかもらうのは当然だという気持ちは毛頭ございません。国費を全くなしで収入と財投だけで全体を運営するというのはこれからも難しい状況でございますので、経費の削減ということは前提でございますけれども、その点御理解いただけるようにお願いしたいと思います。  ただいま、コスト縮減の件でございますが、建設コストは一〇%、管理コストは五%というような目的で私どもやっておりまして、既に、先ほど申し上げました償還表の中では事業費をそれだけ削って償還が成り立つということになっておりまして、私どもにとってはコスト削減がもう必要十分条件になっているということでございますので真剣に取り組んでいるところでございます。  具体的に今までどれだけ成果が上がってきたかということでございますが、数字的には、例えば工事費について、具体的に後ほど御説明しますが、平成九年度で約二百六十六億の節減で、これは全体の二・三%ぐらいを一年間で達成している。それから管理関係につきましては、毎年積み重なっていくということで率が若干高くなりますけれども四・六%、実額が百六十二億ということで、五%の目標にかなり近くなっているわけでございます。  具体的には、例えば工事関係ですと、車両性能が向上しているということでトンネルの換気につきまして換気施設を節減していく、あるいは橋梁の基礎ぐいの先端支持力を増加させる工法をしてくいを減らしていくとか、もちろん構造物の安全は前提でございますけれども、そういった新技術等を採用しながらコストの削減に努力しているわけでございます。  それから、例えば管理関係ですと、料金所の入り口の自動化、自分で通っていく、ああいうようなものどか、あるいは雪氷対策でもワンマン除雪車を少ない場合に導入するというようなことを具体的に一つ一つ実現しながらコストの縮減に努力しているところでございます。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 挙げられているものは幾つかずっとございますが、特にもう一つだけお聞きしておきますが、競争入札の問題です。これは、今まで競争入札をやっておらなかった、したがって維持管理業務への競争入札を導入したということでございますが、この点については、平成九年度からようやくこれは始まっているわけですからまだ具体的には成果らしきものはないと思いますけれども、どういう見通しを持っておられるかお答えください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 維持修繕業務あるいは料金収受業務等につきましては、公団の改革の中で競争性を付加するということで決定されまして、平成九年から実施に入っております。  現在、平成九年度におきましては、維持修繕業務等につきましては、七十二件のうち五十件に新しい会社が参入をしてきまして、そのうち十九件、新規の会社の方が落札しているというような状況であります。維持修繕それから料金収受につきましては、そういった新規参入が出てきているということ、ただ、今までずっと随契でやってきたということで一気に全部ということには、民間の方の受け入れの問題もございますので、三カ年ぐらいをかけて維持修繕、料金収受については競争入札によって決めていきたいと考えております。  今、コストの削減がどうかということでございますが、競争入札でございますから当然予定価格よりは低く入っているわけでございますけれども、それがどれだけ節約になるかということはちょっと直接は結びつかないわけでございますけれども、そういう競争入札を行うことによって全体のコストも下がってくるというように考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 時間がありませんから、道路施設協会問題について一、二お聞かせいただきたいと思います。  協会のこの独占占用を改善していくという問題については、地方公共団体が出資するこの公共団体にこの占用を可能とするということになっておりますけれども、これについてはどういうふうにお考えになっておられるのか。特に道路サービス施設の独占占用を改善していきたいというようなことを言われておりますけれども、この内容について簡単でいいから説明してください。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 従来は道路サービス施設につきましては施設協会に独占占用させたわけでございます。その考え方としては、実際に道路管理上円滑な交通や利用者の利便を確保する上で不可欠な施設ということで、どちちかといいますと道路管理の一翼を担う必要があるというようなことで、公益法人である施設協会に独占的に占用をさせていたわけでございますが、やはり競争性を付加すべきでないかという御意見もありますし、地方公共団体等からもそういうところでやってみたいというようなお話もありまして、その占用主体を多元化しようということ。ただ、やはり道路管理上の一翼を担っていただくというようなこともございまして、地方公共団体が、もしくは地方公共団体が出資する第三セクターの方には占用をお願いしようということにしております。  現在、道路局長通達を改正いたしまして第三セクターに占用を認めておるわけでございますが、現在、山形自動車道におきまして、町等が出資の櫛引パーキングエリアにおいて、九年の十月三十日から新しい第三セクターにパーキングエリアで道路サービス施設を営業していただいております。今後、東海北陸道あるいは湯浅御坊道路等、そういう方々からの御要望もありまして、今調整をとりながら占用していただくというような方向になろうかと思っております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 そのほか協会の分割の問題だとかあるいは公団への収益還元拡充の問題だとかいろいろございます。占用料等についても政令で変更したということがあるようでありますけれども、ずっと見てまいりますと、一つは、この前新聞に出ましたこの五十二社の保有株を施設協会が全株売却をする等々、いろいろやられておるようであります。  私が先ほど申し上げた補給金の問題は、今指摘がありました三%ということを一つの制限、金額を算出するに当たっての制限枠にしておるわけでありまして、それを超える分についてはこういう措置をするというようなことを言っております。しかし、出資金にいたしましても、補助金の場合もいろいろ災害等があればというようなことのようでありますけれども、これら、この出資金等については一兆一千二百九十億になっておるわけであります。これはもう極端な言い方をすると、自由に使える金になっておると考えていいわけですから、こうした問題等を考え合わせてまいりますならば、この年限の間に今示されておるような内容でもって果たしてできるだろうかというような危惧を私は持っておるわけですね。  したがって、これらについて今後さらに、問題になりましたこの不祥事に伴う内部改革等々あわせまして、経営面におけるこうした問題等についても十分やはり、皆さんから指摘のされないような体制にどう持っていくかということがこれから後の道路公団の将来を決定づけることになりはせぬか、こう私は思いますので、これについて一言お答えいただければと思います。

鈴木道雄日本道路公団総裁

○鈴木参考人 先生御指摘のとおり、今の財政状況の中で新たな高速道路をつくっていくという使命が片一方でやはりあるわけですから、経営状況について今まで以上に意を払いながら進めていく必要があると思っております。  私どもでは、実は平成六年の料金改定にもそういう問題が出まして、今経営改善委員会というものを設けておりまして、そこの委員長は諸井先生でございますけれどもそういう第三者の方で、例えば会社の会長の方、そういった第三者の、経営にいろいろ見識のある方の経営改善委員会というものも持ちまして、そこの先生方のいろいろな意見を聞きながら、経営が悪化をしないように、今先生がおっしゃったような方向に行かないように、きちっとした採算をとりながら進めていくように今後とも努力していきたいと考えております。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 最後になりますが、建設省がそうした企画をしていくわけでありますが、いろいろこれを見てみますと、高速道路全体の収支率などをずっと見ていきますといろいろ問題があるわけです。この部分をどのように今度は国民が理解するかによって、現状の計画を是認することになるのか、それとも問題ある計画だということでもっていろいろ指摘をされるような状況というのが出てくる可能性だってあるわけでありますから、今までやってこられた経験とあわせて、これからの高速道路のあり方等について建設省はどのように考えておられるかお答えいただければと思っています。  以上であります。

佐藤信彦建設省道路局長

○佐藤(信彦)政府委員 道路公団の主要な事業であります高速道路、これの整備が中心になるかと思います。したがいまして、現在まだ一万一千五百二十キロのうち六千三百キロの供用しかしていないといった状況でございますので、これらの整備をこれから進めていくことになりますが、先ほど来道路公団の方からも説明がありましたように、このコストの縮減とかあるいは収入等もふやす工夫とかもろもろのことがございますが、そういうことを整備を進めると同時に進めていくということをこれから考えていかなくてはならないというふうに思っております。  今後の整備につきましても、昨年の十二月に施行命令等も出しておりますが、こういったところにつきましても用地、工事等を順調に進めていくように努力していきたいというふうに思っているところでございます。そういったことで私どもも頑張っていきたいと思いますので、また御指導、御支援方よろしくお願いいたします。

中西績介社会民主党・市民連合

○中西(績)委員 時間が参りましたので、以上で終わります。

遠藤乙彦平和・改革

○遠藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時十九分散会

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