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142回国会衆議院1998/04/22

決算行政監視委員会 第7号

発言数
251
登壇者
29
会派数
6
開催日
1998/04/22

会議録

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 これより会議を開きます。  この際、国会法第百五条による会計検査及びその結果の報告要請に関する件についてお諮りいたします。  歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件の調査に関し、公的宿泊施設の運営について、会計検査院に対し、会計検査を行いその結果を報告するよう求めることとし、その事項は、厚生省(社会保険庁)、郵政省、雇用促進事業団、簡易保険福祉事業団及び年金福祉事業団が設置運営する宿泊施設(運営を委託しているものを含む)に関し  一、施設の設置状況  二、施設の運営状況  三、運営のあり方についての調査検討といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  衆議院規則第五十六条の四により、その手続をとることといたします。      ――――◇―――――

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件、特に、公務員等の倫理問題について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君、同副総裁藤原作弥君、同副総裁山口泰君及び同理事鴨志田孝之君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     ―――――――――――――

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤静雄君。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 最初に、きょうは日銀の総裁もお見えでありますから、日銀にお聞きいたしたいと思います。  最近の報道で、日銀が、大蔵省や会計検査院に対して、職員の数を実態より多く報告したり、男女の比率を意図的に変えたりして、そして予算の認可をとった、そういうことが報道されました。こういう水増しというのは、八〇年代の半ばから始まりまして、今までずっと続いていたということであります。そして、水増しの額は、多い年で年間数十億円にも達していた、過去十数年の合計が五百億円程度にもなっているということであります。こうしたものを上乗せ支給、調整給という形で潜り込ませて大多数の職員に分配されていた、そういうことが報道されたわけでありますけれども、もしもそうだとしたら旧日銀法第三十七条に違反しているわけであります。そういう事実はあるのかどうなのか、お答えいただきたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 速水でございます。  私、ちょうど一月前に任命を受けまして日銀総裁を拝命したわけでございますけれども、その後、新法が四月一日から実施されたり、その間に不祥事の処分があったり、先週はずっとG7でワシントンへ行っておりましたりして、言いわけのようで申しわけございませんが、余り内部管理のことをまだ詳しく勉強しておりませんので、細かいことは担当の理事に答えてもらいたいと思います。  今佐藤委員からの御質問にありました、給与の水増しが報道されているけれども事実かという御質問に対しましては、私どもでは、予算要求に際して人員を多く報告して予算を獲得し、その差額分を水増し支給していたというような事実はございません。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 私ども、これは報道で知ったわけでありますからまだ詳しいことはよくわかりませんから、ぜひとも関係資料を私どもの委員会に提出していただきたいと思います。  日銀として、過去にいろいろと問題もたくさんあったわけでありますから、すべてのことを公開してもらうのが一番いいわけでありますから、国民から見てみんなが日銀はすっきりしていると、これは見てもらうのが一番いいわけでありますから、大至急委員会に提出していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 現在、過去のことにつきましては内部で点検し調べておるところでございまして、近いうちに何らかの形で公にさせていただきたいと考えております。そんなに時間はかからないと思っております。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 ぜひともお願いいたしたいと思います。  そこで、会計検査院にお伺いしますけれども、こういう日銀の給与関係の検査を過去に行ってきたのかどうなのか、また、今それを行っているのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。

深田烝治会計検査院事務総局第一局長

○深田会計検査院説明員 お答え申し上げます。  私どもの日本銀行の検査につきましては、近年は、信用秩序の維持などの金融システムに関する業務につきまして重点を置いて検査してきているところでございます。  お尋ねの給与問題につきましては、一般的に給与につきましては、支給規程等のルールに従って支給されるものであることもありまして、検査上重点を置いてこなかったというのが実態でございます。  今回の報道もございますので、今後、実地検査等におきまして、給与の支給は適正に行われたかどうかを検査いたしたいと考えております。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 なるべく早く調査をいたしまして報告していただきたい、そう思います。ひとつ大至急やっていただきたいと思います。  日銀の質問はこれまでです。  そこで、人事院総裁と、きょうは総務政務次官がお見えでありますからお聞きしたいですけれども、最近の公務員の倫理の問題に対しまして、今、与党では公務員倫理法が議論をされておるわけであります。過去にいろいろな不祥事があって、各省庁で倫理規程が制定されたり、いろいろなことが今まで国会でもなされてきました。しかし、依然としてこういうことがずっと続いてきた、効果がなかったと言ってもいいぐらいのことであります。  なぜこうなってしまったのか、公務員倫理の問題は一体何に原因があってこうなってしまったのか、質問に入る前に、人事院総裁と政務次官にひとつ感想をお伺いしたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 なかなか難しい分析が必要だと思いますが、短時間に申し上げますと、基本は公務員に倫理観が欠けておったというところにあると思います。  ただ、それに加えまして、これは民間サイドから見た場合にどうだろうか。なぜ民間企業が、時によれば企業ぐるみで刑法犯に触れるようなことまでして官庁に近づいてくるのか、そこの要因は何かということを考えてみたいと思います。  一つは、やはり情報をできるだけ早く入手したい。二番目は、許可とか認可とかあるいは検査等について有利な取り扱いを受けたい。三番目は、補助金とか融資等についてやはりこれまた特別な便宜を図っていただきたいというところにあるのだと思います。したがいまして、こういう民間サイドからの誘因というものをできるだけなくするようにしなければならない。例えていいますと、情報公開を進めていくとか、あるいは規制緩和をするとか、あるいはまた補助金等の整理合理化を進めていくとか、そういうことをできるだけ速やかに、かつ徹底的にやっていかなければならないだろうというふうに思います。  片一方、官の側から申し上げましてどういうところにその原因があるのだろうかということを考えてみますと、やはり公務員の世界というのが民間側から少し遠くなり過ぎておる、国民から遠くなり過ぎておると。よく言われますように、公務員の世界というのが開かれていない。したがって、公務員の世界は国民の常識とは少し異なった常識を持ちつつあるのじゃないかというふうに言われております。したがいまして、それに対応した施策というものを講じていかなければならないだろう。  もう一つは、公務員というものが情報を独占し、あるいはまた許認可権というような大きな行政権限を持っておる、そのことによって特権意識というものを持って、その特権意識というものの作用としてそういう収賄というものが出てきておるのではないかというふうにも考えられます。  いろいろ原因というものがあるだろうと思いますが、その原因というものを突きとめながら、それに対する対応策というものを講ずることによって、この不祥事に対する対応というものをやっていかなければならないだろうというふうに思います。少し時間はかかるでしょうけれども、根気強い取り組みというものが必要ではないかというふうに思います。

熊代昭彦自由民主党総務政務次官

○熊代政府委員 ただいま人事院総裁からも御答弁がありましたように、何が原因かというのは一概に申し上げられないことでございまして、いろいろな原因があるというふうに思います。  一つは、本人の自覚の問題でございましょうし、ちゃんとした使命が与えられているのですけれどもそれを悪用してやるという本人の自覚の問題もございましょうし、体制の問題もあるというふうに思います。それから、政治、行政の枠組み全体の話もございます。国会議員が国民から選ばれて公務員を監督する。貴委員会でも監督をいただいているわけでございますが、議院内閣制でございますから、大臣、政務次官を送り込んで、それも監督している。この監督機能が弱かったのでこれを強化しようという観点もございます。それから、みずからの倫理に任せていて、倫理規程というようなこともございましたけれども十分に守られなかったということでございますから、これを法律にしまして、法的強制力でこれを担保したいというようなこともございます。  そういう観点から、政府及び与党におきまして公務員倫理法の検討を今行っているところでございますけれども、腐敗問題というのは古くて新しい、新しくて古い問題でございますので、あらゆる方策を通じてこの公務員の腐敗問題というものを解決していかないといけないということでございますけれども、政府及び与党でつくりました法律ができました暁には、公務員の服務管理は総務庁の使命でございますので、厳正にこれに対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 きょうは時間がありませんから、私は、こういう問題を解決していく方法を、人事の登用とかそういう面から少し見てみたいと思うのであります。  公務員の採用試験というのは、一度試験で受かったらもうずっと一生何も途中に試験がない、こういうことであります。それをやはり、敗者が復活するというか、一生懸命頑張ったら途中から自分も相当な上に上がれる、そういうようなこともやはり必要でしょうし、また、キャリアといえどもやはりますいなと思ったときには敗者になっていく、そういうように能力によって、何というか競争主義みたいなものも入れないと、やはりだめなような気がしているのですね。そうして職員の士気を上げていく、緊張感をいつも持っていかせる、そういうことが必要だと思うのです。  そこで、そういう公務員が上に上がることを決めるのに、今は減点方式でやっているわけですけれども、減点方式となると、やはり上役のその人間の見る見方によって随分変わってきますでしょうし、ですから、点数を加えていくといいますか、加点評価方式というか、私はそういうものに変えた方がいいような気がしておりますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 公務員というのが、Ⅰ種試験で入ってくるのか、Ⅱ種、Ⅲ種試験で入ってくるのかということによる扱いの違いというのは、いろいろな方面から現在問題が指摘されております。今先生がおっしゃいますように、実力、能力に従った昇進昇格というものが実施されなければならないというふうに思います。そして、そのための施策というものをどのようにとにかくシステム化していくかということについて、我々は関係省庁と力を合わせながら本当に真剣に考えていかなければならない。これは組織内の活性化のために、また組織内の民主化のために必要だというふうに思います。したがいまして、そういうようなことを通じまして組織の中というものが明るくなる、あるいは活性化する、そのことによって、先ほど先生がおっしゃいますような倫理の問題についても、基本的なところで解決に向かっていくというふうに思います。  今先生がおっしゃいましたそういう問題意識、そういう問題提示というものを私たちも真剣に受けとめまして、組織の中で実力を発揮した者がどのようにそれ相応な昇進昇格を受けられるかということについて、これからの私たちの重要な検討課題とさせていただきたいというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 先ほど申し上げましたとおり、一回試験を受けたらもうずっと試験がないということでなく、途中で試験をする。これは警察官だとか自衛官なんかは、試験があってだんだん上っていくわけですね。自衛官なんか見ますと、中学を出た方が物すごく上の立場になったりしますね、非常な努力をして。そういうようなシステムというものがやはり必要なんだろうと思います。国家公務員法第三十七条では職員の昇任を競争試験で行うという原則が示されておりますけれども、中央省庁ではこの原則が適用されていないと思うのです。この基本原則に戻ってすべきだと思いますけれども、どうでしょうか。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 国家公務員法に、今先生がおっしゃいましたように、競争試験というものが第一項に書いてございます。そして第二項に、選考というのが書いてございます。  そこで、その第一項にどうして競争試験が書かれるようになったのかという経緯というものを少し考えてみますと、新しい公務員制度のもとにおける職階制、そのもとにおける、猟官制というものを排除した、情実人事というものを排除したもとにおける公正な人事というものの考え方からそういう制度が導入されたのだと思います。しかし、戦後、日本の公務員制度というものをスタートさせてみたところが、政党側の自制といいますか、政党側の良識というものが働きまして、恐らく情実人事とかあるいは政治任用の話というものが出てこなかった。  また片一方、経済社会というものが変わることによりまして、その変わった経済社会に対応するための公務員の能力というものが、各ポストによってそれぞれ、高度な複雑性、高度性において異なる能力が要求されるようになったということによりまして、競争試験という公開、公募による試験というものによって昇任昇格者を決めていくのがいいのかどうかということが議論されたというふうに思います。  そこで、やはりそれぞれのポストにふさわしい人間というものをどのように選んでいくかということにつきましては、実務を通じた能力の発揮、そのことによって適任者を選んでいくのがいいだろうということで、二項の選考採用というのが現在用いられているわけでございます。  ただ、二項の選考採用というものを用いることによりまして、先ほど先生がお話しになりましたように、組織の中で実力とかあるいはまた能力を発揮した人間が適正に昇任昇格を受けないということになってはいけませんので、この際、私たちは、新たな問題提起があった、新たな問題が発生したという意識を持ちまして、より適正に、能力、実績に応じた選考採用が行われるようなことを考えていかなければならないだろうというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 総裁、非常に前向きな答弁をしていただきましたけれども、やはりこれは、面接だとか論文ですとかいろいろなものを組み合わせながら節目節目で試験をしていくということも私は非常に大切だと思うのです。せっかく、昇任はこれを競争試験で行うということが決められておるのでありますから、試験を入れながら、さらに、今総裁がおっしゃったように、いろいろな面からその人物を見ながらやっていくということが大切なんだろう、私はそう思っています。  そしてまた、さらに、国家公務員法三十七条は職階制を前提としてつくられているわけですね。ところが、現在までその職階制が制定されていない。ですから、過渡的な方法として、今おっしゃった選考方法をとっているわけだと思うのですけれども、この点はどうお考えですか。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 職階制が日本でどうして定着しなかったのかということについては詳しい御説明が必要でございますし、また専門家からその説明というものをさせなければならない機会があるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、アメリカでは定着しておるけれども、日本では定着しなかった。日本の実情に合わなかったということなんだと思います。  ただ、それによりまして、先ほどから御議論いただいておりますような、公務員の能力、実績に応じた昇任昇格が行われない、あるいはそれぞれのポストにふさわしい人物が適正に選ばれないということになっては困りますので、私たちはそういう競争試験というものを採用しない、実施しないがために片一方の方の欠点が露呈してはいけないというふうに思います。  いろいろな面で能力を実証していくということが必要なんですが、地方団体の中では、途中で昇任試験を行っているところもございます。ただ、そういう地方団体の話を聞きますと、その昇任試験というものに合格するために、ややもすれば勤務時間中にその勉強をしておるというようなことも見られるようでございますので、やはりこの問題につきましてはなかなか難しい対応が必要だというふうに思います。  一律の試験によってあらゆるポストについての適任者が得られるかということにつきましては、よく検討しなければならない問題でございますので、差し当たっては、この選考採用、選考任用というものをいかに充実していくかということが必要ではないかというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 やはり法律で決まっているんですね、それは。選考試験をするだとか、職階制を設けるとか、決まっているわけですね。決まっているものをそのままにしてある、そこに私は一つの問題点があると思っています。  やはり公務員が、今、いろいろな規律をつくったりいろいろなものをつくるけれども、それを守っていない。守っていないところに問題がある。こういう選考方法なども、上へ上がっていくときのいろいろな手法も、やはり法に決まっているのにそれを守っていない。自分たちで全体を見て都合のいいことをやっておると思われてもしようがない。もしもだめならだめなりに、この法ではだめだとなったら、やはり法を改正して、法を直して、そしてその法に従ってやるのが私は一番正しい方法だと思うのですが、その辺はどうでしょう。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 法律に基づいて仕事をしなさいというその原理原則論につきましては、何ら私がとやかく申し上げる立場にございません。おっしゃるとおりてございます。  ただ、法律に書かれましたことを今の日本の公務員制度というものの実態に合わせて実施することが、公務員の世界で、本当に活気を失わずに、そして各公務員が生き生きとして仕事をするようになるのかどうかということについては考えさせていただきたいというふうに思いますし、この問題につきましてはしばらく私たちの方でもよく検討しなければならないと思いますけれども、戦後五十年間いろいろな方が検討して今日の状況というものがあるわけでございますから、この問題については今の状況というものを御認識いただければというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 いや、先ほど申し上げましたとおり、法律がだめなら法律を変えて、そして最もいい方法をすべきだと私は思っているんですよ。法律にあるのに、そのままにしておいて別の方法をやるのはよくないと私は言っているんです。一番いい方法をやはりみんなで考えていくということです。  それともう一つ、公務員の中途採用、これも制度上は可能なんですね。ところが、ほとんどそういうことが行われていないわけです。これだけ国際化されて、いろいろな専門家も必要でしょう。また、外部から入ってきてもらって、公務員という立場で能力を思い切り発揮してもらった方が国家のためになるという面もあるでしょう。そして、閉鎖的な役人の中において新しい風を吹き込んでいくということがやはり必要だと思うんです。この中途採用ということを私はぜひともすべきだと思うのですけれども、総裁、いかがでしょうか。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 おっしゃるとおりだと思います。  公務員の世界にいろいろな血が入ってくる。そのことによりまして、公務員の世界の常識が国民の常識に近づいていく、また同質化していく、そしてまた経済社会というものが変わる。その変わった経済社会のニーズに対応するような行政というものを実施してしくためにも外部の専門家が必要だということは、もうおっしゃるとおりで、私たちは何の異論もございません。  そこで、そういう認識を持ちまして、私たちの方は、この四月から、中途採用のための特別な規則というものをつくりまして施行いたしました。これによりまして、外部の人たちが公務員の世界に非常に入ってきやすくなったといいますか、オープンになったというふうにお考えいただいていいんじゃないかと思います。この規則というものを各方面によく御理解いただいて、また、私たちの方からもPRいたしまして、公務員の世界に中途採用がこれからふえていくように努力しなければならないというふうに思います。この四月から、そういう制度というものを統一的に整備しまして施行したところでございます。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 もう時間がだんだん迫ってしまったものですから、もっとお聞きしたいことがあるのですけれども、最後に天下りについてちょっとお聞きしたいのです。  総裁、民間では、上の会社から下請会社とかへ行くのは天下りなんて言いませんね。なぜこれ、公務員だけが天下りと言うのでしょうね。天下りとはどういう意味があるのでしょう。一般の会社の子会社に行くのは再就職と言いますけれども、なぜ再就職と言わないで天下りと言うのでしょうか。率直にちょっと感想を聞かせてください。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 私たちは公務員の再就職という言葉を使っておりますが、主としてジャーナリズムの世界でそういう言葉をお使いになっておるのだと思います。これは推測でしかございませんけれども、戦前の官吏制度というものが天皇の官吏というもとにおいてできていたものですから、その思想的な流れというものをうまくお使いになりまして、天下りという言葉をお使いになっておるのじゃないかというふうに思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 そうですね。天下りというのは、自分たちの持っておる権限を下まで広げていくというか、勢力を広げていくというか、昔、日本が国づくりが出来たときにどんどん自分の勢力を広げていった。そこから、役人をどんどん投入していって全国を制覇していくという形をとったわけですね、それが天下り。結局、天下りという言葉をそのままにしておきますと、それぞれの省庁が自分の権益を広げていくのだ、そういうふうにやはりとられますね。とられかねない言葉ですね。  そこで、やはり再就職の方法というものをしっかりと位置づけないと天下りという言葉はなくならないと私は思うのですよ。依然として民間の人たちは、お役人OB、まあOBではなくて途中で採るわけですが、役人を採るときには、役所の持っている権限だとかそういうものをやはり利用したいと思うでしょうし、ですから、せっかく就職しましても何かいつも役所とのパイプ役みたいになっている、そんな実態が見られるわけですね。やはり公務員は、現役時代に非常にいい勉強もし、国民の税金を使って人材としてどんどんすばらしい人材になっていくわけですね、専門職になって。そういうことをやはり民間で生かして初めて、OBとしての能力が非常に発揮されると思うのですよ。ただ役所との間のパイプ役になって、何か権限を利用するというか、それではせっかくの人材が日本の国で生かされないと思うのですね。  そのためには、再就職の方法というものをしっかりと考えなくてはだめだと思います。何かそういうシステムをつくるということが私は必要だと思うのですね。ぜひともそういうような方法をつくって、役所の権限やそういう背景を押しつけた人事ではなくて、その能力が思い切り全体のために反映されるような仕組みをつくって再就職するべきだと思うのです。そういうシステムをぜひともつくってほしいと思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 おっしゃることはよくわかります。そしてまた、私たちも基本的にそういう考え方を持っております。  そこで、各企業とそれぞれの所管官庁との接触というものをできるだけ少なくしていかなければならない、避けていかなければならない。そして、おっしゃるように、公務員の世界には、事務屋さんも技術屋さんも民間から見ればかなり能力のある方がおります。そういう能力のある方が民間企業に就職をして、それぞれの場でまたその能力というものを発揮していただくというのが、大きな意味において日本の経済社会の発展にとってプラスになるだろうというふうに考えます。  そこで、私たちの方は、この四月から新しい制度をスタートさせました。それは、各企業が欲しいという人材をまず日経連の方に連絡していただく、日経連の方が私たちの方にその連絡を中継ぎしていただく、そして私たちの方で本当にその方が能力的にすぐれた方かどうかということを判断いたしまして民間企業の方にあっせんするということによりまして、各企業と各事業官庁との直接的な接触を避ける。本当に能力によって再就職というものが行われるのかどうかということを審査しようじゃないかということで、新しい制度をこの四月からスタートいたしまして、経済団体の方もそういう方向で協力いたしましょうということになっております。その方向というものをさらに充実していくようにこれから努めてまいりたいと思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)委員 終わります。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 次に、滝実君。

滝実自由民主党

○滝委員 自由民主党の滝実でございます。  私自身の反省も踏まえて、三十分間御質問をさせていただきたいと存じます。  ただいま佐藤先生から公務員関係に関する基本的なテーマで御質問がございましたので、やや具体的な面になろうかと思いますけれども、そういう面から御質問をさせていただきます。  最初に、現在問題になっております公務員倫理法の問題があるわけでございますけれども、これの基本になるのはやはり懲戒処分のあり方をめぐる問題ではないだろうかな、こういうふうに考えるわけでございます。  そこで、現在、国家公務員法八十四条の条文に懲戒処分に関する規定が置かれているわけでございます。この国家公務員法八十四条の規定を見ますと、基本的には国家公務員の懲戒処分というのはそれぞれの所属省庁が行う、こういうことになるわけでございますけれども、各省庁とは別個に人事院がその八十四条の二項に基づいて懲戒処分の手続を進める、こういうような条文があるわけでございます。今までのところ八十四条第二項の条文が動いたという実績はないようでございますけれども、それにいたしましても、人事院はこの八十四条二項に関連して実はいろいろな指導をしているのじゃなかろうかなというふうに、私自身の経験からいたしましても思い起こすわけでございます。  そこで、きょうは人事院総裁もお見えでございますから、この八十四条二項に関連いたしまして、人事院が具体的な手続を進めるまでには至らない問題にあっても、懲戒処分に関連して、人事院が今まで各省庁との協議あるいは相談、そういうふうな観点からどのような関与をされてきたのか、そういうようなことをまずお尋ねをさせていただきたいと存じます。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 お答えいたします。  おっしゃられますように、人事院の権限として、国家公務員法上、八十四条第二項に基づく懲戒権限というものがあるわけでございますけれども、今まで行使をしたことはございませんでした。その主な理由といたしましては、職員の勤務環境を熟知している任命権者が懲戒権を行使することが原則とされているという中で、どういう場合に人事院が懲戒権を発動し、どういう場合には任命権者が行うのかという、そのいわば役割分担の法制的な整備がなされていないということで極めて発動しにくかったというふうな問題。あるいは同時に、ごく最近までは、もちろん不祥事というものはいろいろあったわけでありますけれども、今問われているようないわゆる幹部職員についての不祥事というものがほとんどなかったというようなことから、各任命権者、各省庁大臣が調査を行って、それに基づいて処分を行うというようなことについてきちんとなされていたということであったかと思いますけれども、昨今の不祥事が幹部職員にかかわることであるということで、内部調査だけでは不十分だというようなことでいろいろ批判があるということであろうかというふうに思います。  そこで、先生の御質問がございました、それはそれとして、人事院が今までいろいろしてきたのではなかろうかというようなことについてでございますけれども、私どもとしては、各省庁で国公法の規定に基づいて懲戒処分を行おうとする場合に、懲戒規定の適正な運用という点から処分の適用等につきまして御相談に応じているというところでございまして、その旨は、改めて今回の不祥事を契機にいたしまして、昨年一月に、職員局長名の通知で各省庁に対してその趣旨を徹底したところでございます。あるいはまた、服務制度関係の説明会だとか服務、懲戒関係の研究会というものをいろいろな機会に実施をしておりますし、あるいはまた懲戒処分の事例集というふうなものをつくってその旨の周知徹底を図ったりしているというところでございます。

滝実自由民主党

○滝委員 ただいま職員局長さんから、今までの経緯、最近の状況について御答弁いただきましたけれども、やはり世間の見る目は、任命権者が懲戒処分をしている、その中でも、特に次官、局長というふうな幹部職員になると、自前の任命権者の処分ではいかがだろうか、当然こういうような気持ちになるわけでございます。  したがって、これからの問題としては、今の局長の答弁のようになかなか難しい点があるだろうと思うのでございますけれども、少なくとも幹部職員については人事院が直接おやりになる、そういうようなことをやはり御検討いただいた方がよろしいのじゃなかろうかな、こういう感じがいたします。  そこで、こういった問題について人事院はどう取り扱っていこうとされているのか、その辺についての御意見があれば承らさせていただきたいと存じます。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 不祥事が連続して発生いたしました。そのことによりまして我が国の公務員制度というものが非常に国民から信頼を失って危機に立っているという認識が、人事院にはございます。したがいまして、今職員局長が今までの経緯というものを御説明いたしましたが、この不祥事というものを契機にして、人事院は腹をくくって、この際、公務員の世界の信用確保のために頑張らねばならないだろうというふうに思います。そこで、懲戒処分の話でございますけれども、新しい公務員倫理法というものが近々国会に提案されるようでございますが、その中で、いかなる場合に人事院が調査にかかわり懲戒処分にかかわるのか、いかなる場合に任命権者がその責任を負うのかということをひとつはっきりさせていただきたいと。そしてまた、任命権者が調査し懲戒処分をする場合においても、人事院ないしは倫理審査会というものがどういうかかわりを持つのが適正かというところをひとつきちっと議論を詰めていただかねばならないだろうというふうに思います。その詰めた議論の上で新しい法律ができるでしょうから、その法律に基づいて、人事院はこの際腹をくくって公務員の信用確保のためにしっかりした仕事をしていく、そういう覚悟でおります。

滝実自由民主党

○滝委員 総裁から御答弁いただきました。公務員倫理法を議論する際にはそういうような観点から当然詰めた議論をしなければならない、こういうように私も存じます。したがいまして、人事院におかれましても、その際の議論に備えた研究をひとつ進めていただきますようにお願いを申し上げておきたいと存じます。  次に、懲戒処分のタイミング、時期の問題がございます。  これは平成の目安箱にも投書をいただいているわけでございますけれども、公務員が刑事事件に関連して逮捕された、あるいは家宅捜査を受けた、ところがどうも懲戒免職の処分がなかなかできずにいる、こういった点は問題じゃないか、こうけうような投書がこの平成目安箱に届いているわけでございます。公務員法の体系の中でこの問題を取り扱うのはなかなか難しい点があるだろうと思うのでございますけれども、しかし、こういう意見はやはり意見としてそんたくをしていく必要があろうかと思うわけでございます。  ちなみに申し上げますと、現在、公務員の退職手当あるいは期末手当、勤勉手当、こういった点については、こういう刑事事件に関連して犯罪の事実がありそうだと思われるときには支給を差しとめる、こういう条文になっておりますね。最近の改正でそういう国家公務員の退職手当法の改正がございまして、そういうようなところまで踏み込んだことが現実に法文化されているわけでございます。  そこまで退職手当あるいは勤勉手当、期末手当について差しとめ措置をするということが法制上の問題として既に確立されているということを考えてみますと、懲戒処分そのものについても、やはり保留をして、少し時間をかけて検討し、その判定をするということがあってもいいんじゃなかろうかな、こういうふうにも考えられるわけでございます。  この辺のところになりますと、今までの公務員法の体系からいって、にわかにはシロクロつけがたいということがあると思いますけれども、これはぜひ進めて、検討を早めていただく必要があるんじゃなかろうかな、こういう感じがいたしますので、これについて、人事院においては、今ここでもっていいとか悪いとかという結論はお答えいただけないと思いますけれども、この辺についての御感想、御見解があれば承らせていただきたいと存じます。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 お話がございましたような最近の公務員不祥事において、不祥事を起こした疑いのある職員から提出された辞職願を承認したことによって懲戒処分をすることができなくなったということに対する国民からの批判が厳しいところは、我々も十分に承知をいたしているわけでございます。  もう先生も御専門でございますからあれでございますが、我々人事院といたしましては、そういう点を踏まえまして、懲戒処分を付すことについて相当の事由があるというふうに考えられる職員から辞職願が提出された場合には、一たん辞職願を預かって、事実関係を十分に把握をした上で、懲戒処分が必要であれば懲戒処分に付すというふうな形で厳正に対処してほしい、また、事実関係を把握したり処分の決定までに相当時間がかかるということが予想される場合には、その職員を官房付というふうなことで配置をして、事実関係を十分調査するようにというふうなことを、これも、先ほど申し上げました昨年一月の通知において改めて通知をしたところでございます。  先生の今お話のございました、退職をした職員についてのいわゆる事後の懲戒というようなことにつきましては、懲戒処分そのものが、一定の義務違反を行った場合に、使用者としての有する権限に基づいて公務秩序を維持するという観点から科しているものであって、公務員関係から除く、排除するということが限度で行われるものでございますから、そういう懲戒処分の基本的な性格ということからいえば、一たん退職してしまって公務員としての身分を有しない人について懲戒処分を科するということについては、勉強する必要はあろうかということは思っておりますけれども、法制的には非常に難しい問題である、今、私の段階でお答え申し上げられる点はそういう限度でございますことを御了承いただきたいと思います。

滝実自由民主党

○滝委員 職員局長さんの御答弁は私もごもっともだと思いますけれども、これはやはり研究を進めていただきたい、こういうふうに思います。  はっきりしない間は官房付にして情勢を待つということにいたしますと、その職員自身も何となく宙ぶらりんな立場に置かれるということは間違いないわけでございまして、そういうような点からも、ここのところはきちんとして、退職だけさせておいて処分は保留しておくということがあってもいいんじゃなかろうかな、こういう感じがいたします。この辺は、今局長のおっしゃるように、公務員法の体系からすれば大変問題があるところだと思いますけれども、実際問題としての解決方法が何か必要じゃなかろうかなという感じがいたしますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  次に、地方公務員の問題について、自治政務次官が御出席でございますからお聞かせをいただきたいと思うのでございます。  平成八年の十二月に、国家公務員につきましては、事務次官会議の申し合わせで倫理規程をつくることに相なったわけでございますけれども、それを受けた形で、その後、地方団体においても幾つかの団体が倫理条例というようなものを制定されたと思うわけでございますけれども、そのような団体においてはこの倫理問題についてどういうような取り扱いになっているのか、ひとつ政務次官からお聞かせをいただきたいと存じます。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)政府委員 地方公務員の公務員倫理の確立につきましては、特に平成八年の十二月十九日の事務次官会議におきまして、政府全体として、公務員倫理規程の制定を内容とする「行政及び公務員に対する国民の信頼を回復するための新たな取組について」申し合わせが行われましたので、地方団体におきましてもこの申し合わせの趣旨を踏まえまして適切に対処するよう、事務次官通知を発出したところでございます。  各地方公共団体におきましては、公務員倫理の確立に関しましてそれぞれ対応が図られているところでございまして、公務員倫理条例や規程の制定、または公務員倫理に関する依命通達などによりまして職員に周知徹底を図っているというふうに承知しております。  これらの倫理規程の内容につきましては、おおむね国家公務員の倫理規程に準拠いたしておりまして、「全体の奉仕者」としての職員の基本的な心構え、関係業者との接触に関する規制、服務管理者の設置等、倫理規程の実効担保体制が一般的に定められておるところでございます。

滝実自由民主党

○滝委員 ただいまの御意見を伺っておりますと、大体、その制定している団体においては、国家公務員の倫理規程、事務次官会議の申し合わせの倫理規程に準拠したような条文になっているようでございます。そういうところからいたしますと、これから公務員倫理法についてどういう案が出されるのか、これからの問題だろうと思うのでございますけれども、伝えられるところによりますと、地方公務員については直接規程を適用せずに、地方団体がそれぞれどうするかは地方団体の方に任せる、こういうことになっているのでございます。一つの考え方としては、そういうような迂遠な方法をとらずとも、倫理法そのものを地方公務員にも適用する方がむしろ手っ取り早いのじゃなかろうかな、こういう感じがするのでございますけれども、こういった見解については政務次官としてどういうふうにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。

佐藤静雄自由民主党自治政務次官

○佐藤(静)政府委員 お答えをいたします。  いわゆる公務員倫理法につきましては、政府部内に公務員倫理問題に関する検討委員会が設置されまして、現在、さまざまな角度から検討されておるというふうに聞いております。また、与党におきましても真摯な議論、協議が行われてきているところでございます。このたび、与党の協議会におきまして法案大綱が取りまとめられたところでございますが、この中で、地方公共団体に対しましても、国に準じた施策を講ずるような努力義務が課せられておるというふうに承知しておるところでございます。  いずれにいたしましても、公務員倫理の確立は、国家公務員のみならず地方公務員にも国民から求められているものでございますので、法案の具体的内容を初め、国における検討の動向を十分踏まえながら、地方公務員についても適切な対応策を前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。

滝実自由民主党

○滝委員 ありがとうございました。  次に、時間も余りありませんけれども、最近報道されているような幾つかの具体的な問題に関連して御質問をさせていただきたいと存じます。  最近の問題として、営利企業への再就職の問題に関連いたしまして、交通管制の企業グループ、要するに信号機の運用管理についての受託会社が脱税をした、こういうようなことが起こったわけでございます。これに関連いたしまして、各都道府県の警察のOBの方が再就職しているというようなことが伝えられ、とれに対して警察庁が、どうも好ましくないのじゃなかろうか、こういうふうな観点がら、警察のOBはこういった企業から退職するようにと、こういうような対応をされているやに伝えられているわけでございますけれども、警察庁はこういった問題についてどう対応されているのか、ひとつ具体的にお答えをいただきたいと存じます。

野田健警察庁長官官房長

○野田(健)政府委員 日本交通管制技術グループ企業に再就職している元警察職員が、今回のような事態の中でその職にとどまることは好ましくないと判断いたしまして、本人に対してその旨を伝えるよう関係県警察を指導したということでございます。  なお、それぞれの方々は、この趣旨を了解し、辞職する意向を固めたというふうに伺っております。

滝実自由民主党

○滝委員 この問題は、警察官のOBの再就職の問題と、それからこの種の、いわば入札にするのか随契でいくのか、そういった契約上の問題が絡むと思うのでございますけれども、警察におかれましては、やはりこういったことが起きますと、普通の公務員と違いまして、警察関係者がこういった事件に関連をしているというようなことになりますと、これはなかなか、普通の一般の公務員とはまた違った受けとめ方があると思いますので、この辺のところはひとつ今後の調査あるいは対応を十分にしていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。  そこで、自治省の公務員部長にお伺いするわけでございますけれども、現在、地方公務員法には、国家公務員法と違いまして、営利企業への再就職の規制というものが法律上ございません。国家公務員法には規制があるわけでございますけれども、地方公務員法には規制がないわけでございます。この規制がないにはそれなりの理由があるわけだと思いますけれども、その辺のところを、今回の事件にかんがみて公務員部としましてはどういうふうに考えていくのかについてお伺いをしたいと思います。

芳山達郎自治省行政局公務員部長

○芳山政府委員 御指摘がありましたように、現在の地方公務員法におきましては、現職の地方公務員が営利企業の役員に就任することは制限しております。ただ、国家公務員法と違いまして、離職後においては営利企業への再就職についての制限規定は設けられておりません。その理由の沿革といたしましては、一般的には地方公務員は国家公務員に比べて営利企業に対する職務権限の影響力が相対的に限定されているためというぐあいに承知をしております。また、現実におきましても、離職後の地方公務員においては、職業選択の自由が保障されていることに加えまして、地方公務員の場合は、国家公務員に比べて再就職の実態ないしは退職管理のあり方が大分異なっておる。また、一般的には、特定の行政分野に勤務することが人事管理上少ないという実情もあるのではないかというぐあいに考えております。  御指摘のありましたように、今後の対応でございますけれども、職業選択の自由との関係もありまして、一律に規制をすることは困難だと思いますけれども、これまでも自治省としては、地方公共団体に対しまして、職員の職務規律の保持にあわせて、退職職員の再就職に関しても住民の不信を招かないように十分留意するよう通知し、また各会議において指導を行ってきているところであります。

滝実自由民主党

○滝委員 ただいま公務員部長の御意見のように、地方公務員については国家公務員と違う要素がある、そういうような観点でこの規制が抜けていると思うのですね。例えば、役場の農業担当の課長が定年になって退職する、その職員が直ちに農協の役員になるというふうなことは日常茶飯事に行われるわけですね。それをもって、天下りであるとか再就職がおかしいとかというわけには必ずしもいかない。何となれば、その役場の職員は在職中から兼業農家であったかもしれませんし、そういう兼業農家という立場から農協の理事になるということは、これは地方では日常茶飯事、よくあることでございますから、そういう意味で、一般的に規制するのは難しいだろうと思うのでございます。  しかし、そういうような具体的な例をとって、規制するのは難しいということで放置するのはいかがだろうか。やはり何らかの指針というかガイドラインというか、そういうものが必要ではなかろうかな、こういう感じがいたしますので、これについては今後の問題として御検討をいただきたいというふうに考えております。  次に、時間もありませんので先を急がせていただきまして、山一証券の内部調査報告に関連して大蔵省にお伺いをいたしたいと思います。  新聞の報道によりますと、四月十六日に山一証券の内部調査報告なるものが掲載されているわけでございますけれども、この報告書について大蔵省はどういうような受け取り方をされているのか、まず伺わせていただきたいと存じます。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 お答え申し上げます。  山一証券が株主あるいは顧客、従業員に対する義務として、また社会に対する責務、義務として、けじめをつけるという観点から、会社関係者へのヒアリングなどにより、簿外債務の発生から自主廃業に至る過程を調査された御努力に対しましては、敬意を表したいと考えております。  内部調査に計載があります関係者それぞれの記憶や発言につきましては、この内部調査も、そういった関係者の中で、今後会社としてもろもろの責任を追及していく上での下敷きということで、とりあえず本人たちの発言やメモを控えたということのようでございますので、私どもから内容につきましてコメントする立場にはございませんので、お許しいただきたいと存じます。  事実問題といたしまして、既に旧経営陣の一部は逮捕され、起訴されておるわけでございますので、その推移も見守る必要があると考えております。

滝実自由民主党

○滝委員 ただいま証券局長から御答弁いただきましたけれども、私ども国民の立場から見て不思議に思いますのは、これまでこの問題をめぐる、山一証券の社長、副社長の国会における証言あるいは新聞紙上におけるコメント、あるいは証券局長、あるいは元証券局長の国会における答弁を聞いておりますと、山一証券側と証券局長と意見交換をする際にだれが立ち会っておったか、どういうメモを残しておったか、そういうものが一切明らかになっていない、わからない、こういうようなことが行われているわけでございますね。これは、やはり行政の透明性を確保するという点からいっても、あるいは事柄を正確にしておくという点からいっても、どうもよくわからない点でございます。  私は、そういうようないろいろな打ち合わせの際には、やはりきちんとした証人をそばに置くとか、当然、課長、課長補佐がいるわけでございますから、局長が外部の方々と接触する場合においてもそういうような後々証拠となるようなものを残すということが、単なる公務員倫理の問題じゃなくて行政の仕事をする意味ではやはり当然のことだと思うのでございますけれども、それが抜けているというのは大変不思議であるわけでございます。  こういった点について、証券局長にその辺のところをどう考えておられるのかをひとつお伺いしておきたいと思います。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 お答え申し上げます。  滝先生も長い行政経験をお持ちでいらっしゃいますので、こういった事案につきまして、特に外部との接触におきましてメモをとりあるいは同席者を求めるということは、事柄によって判断してきておるということが実態でございますが、御指摘賜りまして率直に気持ちを申し上げさせていただきますと、私自身もこの内部報告書に登場いたしますけれども、ああ、私の発言はこういうふうに解釈されたりこういうふうな説明に使われるのかというようなことを勉強する部分もございますし、基本的に、御質問の御趣旨に含まれておりますように、行政の流れとしてメモも残さない、さしでやるというような行政の領域というものは今後狭められていくべきだろう、その点において反省すべき点はないかとの仰せでございますが、こういったものも貴重な経験とさせていただきたいと考えております。

滝実自由民主党

○滝委員 残り時間がありませんので簡単に質問だけさせていただきます。  刑事事件の捜査に関連いたしまして、どうも、この途中経過がマスコミをにぎわわせているという例があちこちで見られるわけですね。いつだれが逮捕される見込みであるとか、いつ家宅捜査を受けそうだとか、こういうようなことが日常茶飯事にマスコミの世界にあらわれる。これは、国民の側から見ていると非常にわかりやすくて結構だ、こういうことになるのでございますけれども、角度を変えてみますと、公務員というのはそういうことを外へ流していいのだろうか、こういうような疑念も起こるわけでございます。  これは古くて新しい問題ですから、今までもたびたび問題になってきたわけでございますけれども、こういうことが行われますと、何となく内部から出ているのじゃなかろうかなという疑惑もございますので、この点について法務省から、この問題についてどうしているのか、これからどうしていこうとされているのか、最後にお聞きしておきたいと存じます、

藤田昇三法務省刑事局刑事課長

○藤田説明員 捜査の内容につきまして、マスコミによる種々の報道がなされる場合があることは承知をいたしております。  検察当局におきましては、捜査上の秘密の厳守というものに徹してまいっておりまして、これを外部に漏らすようなことは、これまでも、また今後ともあり得ないものと私ども確信をいたしております。  また、捜査の内容にかかわる報道がなされました場合、検察当局は従来から、その真偽やあるいは情報源等について調査をいたしまして、問題があると認められるものに対しましてはその報道機関に厳重に抗議を申し入れるなど、厳正な対処をしてまいっておるところでございます。

滝実自由民主党

○滝委員 いろいろとありがとうございました。時間が参りましたので、終わらせていただきます。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 次に、石井紘基君。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 石井紘基でございます。今、山一証券の調査報告についての議論がございましたので、その問題から入らせていただきます。  山一証券が出された社内調査報告書というのを私は今ここに持っているわけでありますが、これを読んでみますと、この中に、今回の経緯の一部始終について山一証券の見解が述べられているわけであります。  この中で、大蔵省証券局との直接的なかかわりについて記述をされている部分を紹介をして、特に長野証券局長の見解を求めたいと思います。  一連の経過の中で、山一証券の三木副社長が大蔵省を訪問した、これは平成四年一月、三木副社長は大蔵省証券局に赴き、松野証券局長と面会した。   山一証券(株)側は三木副社長一人、大蔵省側は松野証券局長にもう一人担当者が同席した模様であるが人物の特定はできない。  この際には、おおむね下記のような会話が行われた(三木副社長の記憶による)、松野局長「東急百貨店と揉めているそうですが、どうするのですか」「大和は海外に飛ばすそうですよ」三木副社長「海外は難しいのではないですか」松野局長「うちの審議官が知っているから聞いてください」 こういうやりとりがまず一つございますが、この事実関係を確認をしたいと思います。長野証券局長、このやりとりは事実ですか。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 お答え申し上げます。  このあたりのやりとり、会談があった事実につきましては、松野元証券局長も数度、国会におきまして参考人あるいは証人として発言しておられますけれども、会合があったことは記憶しておる、同席者がいたのではないかと思うがその点についてはどうしても思い出せないというのが正直なところということでありますので、三木副社長側の御発言と照らしまして、我々としましてはこれ以上のことが確認できない状況でございます。  具体的な、今お読みになりました松野局長と三木副社長とのやりとりに関しましては、松野局長自身が国会で再々御答弁申し上げておりますので、そして、うちの審議官が知っているから聞いてくださいと言ったような記憶はない等々のことを申しておられます。我々として把握できるのは、もうその国会の証言以上のものはございません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そこに同席したのはだれなのですか。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 この報告書にも、山一側からも特定できないとございますし、松野証券局長も、どうしても思い出せないのが正直なところと申しておられます。私どもも心当たりを当たっておりますけれども、同席したという記憶のある者はございませんので、特定できません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 大変おかしいと思うのです。これは局長なり課長なりがそういう応対をするときには、大蔵省に限らず、必ずだれか、課長であれば係長なり、あるいは局長であれば課長なり補佐なりが同席しているんじゃないですか。それは調べたんですか、はっきり。調べてわからないということはあるのですか。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 当時の担当課長も、国会でこの同席したかどうかにつきましての御質問を受けておりまして、同席した記憶は全くない、こう申しておりますし、私ども、先ほど申しましたように、心当たりのところに聞いておりますけれども、同席した記憶のあるという人間はおりません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そうすると、その後のいろいろな記述についても恐らくそういうような答弁でごまかされるんだろうと思いますが、山一証券の方では、明確にこういうふうに書いているわけですね。  それからまた、松野証券局長に対して国内で処理することにしましたというような報告を行ったときにも、松野証券局長は、ありがとうございましたとかあるいは御苦労さまでしたというふうに言ったということですが、こういうことについてもきちっとした答弁をしていないわけですね。  あるいはまた、山一にすれば大した数字ではない、一相場あれば解決ですよ、何とか早く解決してくださいというようなことも言ったということですが、こういうときには一貫してどなたか同席しているはずなんですね、証券局で、大蔵省でこういうやりとりがあったわけですから。電話でやりとりもありましたけれども。  ですから、こういうことが出ている以上は、大蔵省はさらに調査をして、明確なこれに対する大蔵省の見解を出すということがやはり求められるんじゃないかと思いますが、調査をしたけれどもわからなかったのでもうそれでふたをするんだというのか、あるいは、今後とも調査を続けて、早急に、この同席者はだれであったのか、この調査報告に出ているやりとりが事実であったのか間違っているのか、その点を明らかにするのかどうなのか、答えてください。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 この山一証券の粉飾決算事件につきましては、その発生の過程、現在、先生がお取り上げになっております時点も含めまして、こういった事案を調査します大蔵省の組織でございます証券取引等監視委員会及び検察当局の捜査の対象となっており、既に一部起訴も行われておるわけでございまして、その過程におきましてこういったやりとりが存在したのかどうか、内容はどうであるかということも、そういった捜査部局において十分に捜査されておるものと考えます。  その捜査とかいうこととは別に、先生御質問いただいておりますように、大蔵省の中で起こった出来事について過去を何かもう少し把握できないかという御趣旨の御質問だと思いますけれども、私どもは、その観点からの聞き取りと申しますか、調査と申しますものは、努力いたしたわけでございますけれども、現段階に至っても当時の記憶を再現できる人間がいない。あるいは、松野元証券局長は、三木副社長と一回会った記憶はあるけれども二回、三回という記憶はないと国会の場でもおっしゃっておられるとおりでございますので、それ以上の把握が困難であるという状況でございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 小川さんについての記述もあるのです。小川さんについてはどうなんですか。

長野厖士大蔵省証券局長

○長野政府委員 小川証券局長には、松野証券局長から、こういったやりとりがあった、あるいは山一証券の飛ばしの問題について何か事務引き継ぎを受けたことがあるか、承知しておることがあるかということを私どもからお問い合わせしたことがございまして、全く引き継ぎも受けていないし、全くそういったことについて承知していないということでございました。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 では、そういう答弁だったということを、はっきりとこれは記録に残ることでありますので、承っておきまして、次の問題に移りたいと思います。  例の日銀の問題であります。  日銀、日本銀行というのは、これは言うまでもなく我が国の中央銀行でありまして、ということは、これは銀行に対する銀行といいますか、あるいはまた政府の銀行といいますか、通貨の番人といいますか、いろんなことが言われるわけでありますが、これは明らかに国の銀行であり、株式会社であるが、資本金は、国がもちろん半分以上の株式を持っておって、保有しておって、そして日銀法に定められるところによってその予算、決算は国が管理をする、そういうものであります。  まず、この日銀の予算の決め方、これは、まず日銀の方で予算案をつくって、そしてそれを大蔵省に申請をして大蔵省の認可を得る、これは日本銀行法によってそういうふうに定められておる。この日銀の業務、経営の中で生じてくる剰余金、これは国に納付される、このことも日銀法の、現行では五十三条に規定をされているわけであります。  そこで、私は、この日銀の予算、決算、財務内容というものについて、これまでどうも不透明であったのではないか、そのチェック体制もまた極めて不十分であったのではないかというふうに思うわけでございますので、そういう観点から幾つか聞いてみたいと思います。  そこで、まず日銀の予算書というものは、これは大蔵大臣に提出をしなきゃならぬことになっているわけであります。それからまた決算報告も、これは公表しなければならないことになっておりますので、その予算と決算を両方見なければ、この財務状況というものがわかりません。経営の実態というものもわかりません。したがって、私は、先週から、大蔵省に提出して認可を受けるその日銀の予算案あるいは予算書、認可を受けた予算書というようなものの内容をお出しいただきたいということをお願いをしているわけでありますから、お願いするというか要求しているわけでありますので、それをまず提出していただきたいと思います。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 お答え申し上げます。  先生からいろいろ資料の提出を求められておりますが、私どもでは、今回いろいろな報道がありますことを受けて、現在、人件費全般について点検を進めておりまして、近く何らかの形で公にする予定でございますので、もう少しお時間をおかしいただければと思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 今、何と言いましたか。人件費。人件費とか点検とかそういう問題じゃなくて、大蔵省に出された資料、それから大蔵省で認可を受けたその資料、同一のものかもしれませんが、それをそのままお出しくださいと言っているわけですから、調べるも何も、そんな問題じゃないでしょう。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 お答え申し上げます。できるだけ早くお出しする方向で、もう少しお時間をいただければと思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 もう少しといっても、私の質問時間はあと四十数分しか残っていないわけでありますから、その間にその議論をするのですから、それを出さなきゃ。先週から言っているのですよ。出すと言っているじゃないですか、あなたたち。出すと言ったでしょう。それで、質問が始まる前になってもまだ出てこない。それが出てこなかったら議論ができないじゃないですか。うんうんじゃないですよ。あなた、うなずいている場合じゃないでしょう。出しなさいよ。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 大変恐縮でございますが、もう少しお時間をちょうだいできればと……。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 これは、石井君、あなたの御要求はごもっともですので、委員長でちょっと預からせてください。後で理事間で相談します。質問を続行してください。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 委員長、申しわけないのですけれども、それを見ないと質問ができないのですから、それを先に出してください。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 速記をとめて。     〔速記中止〕

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 速記を起こしてください。  石井紘基君の資料要求については、委員長で預からせていただいて、理事間で協議をしていただきます。御趣旨に沿うようにしていただこうということでございます。  そこで、時間を若干入れかえさせていただいて、米津君に質問をしていただくことにします。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 もう私の質問時間は中断していると思いますが、委員長、私はきょう別の委員会で午後から視察に行かなければなりませんので、私どもは国会議員でありますので、そういう一々のスケジュールの中でやっているわけですから、こういう約束をしていることを、しかも、当然、法律に規定されていることですよ、この予算、決算の書類は。出さなければいけない。大蔵省に出さなければいかぬというものを出さない日銀というのは、非常にけしからぬと思いますよ。私はそういう立場から、委員長、厳しくこれは追及をしていただきたい。  なお、私は、そういう事情でありますので、早急に、午前中に質問を続行させていただかなければ困ります。よろしくお願いします。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 速記をちょっととめて。     〔速記中止〕

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 速記を始めてください。  次に、米津等史君。

米津等史自由党

○米津委員 米津でございます。久方ぶりの緊張感の中での質問でございます。  石井先生の御抗議はもっともだと思いますので、ぜひ善処していただきたいと思います。  最近もいろいろな報道で現職の公務員並びにOBの方々による事件が話題になっておりますが、公務員の倫理問題については、先ほど総務政務次官がおっしゃっていたように、古くて長い歴史があるというふうに言われております。日本の官僚制度の中でも特に参考になった中国の科挙制度からもいろいろな逸話が残されているように、この問題は一朝一夕には解決できない問題だというふうに考えております。  現在、与党で公務員倫理法がまとめられております。法案の細かい点については内閣委員会の方で御審議されると思いますが、一つ素朴な質問なんですが、公務員の接待についてここまでクローズアップされてきている現代で、接待をどのようにとらえているのか、あるいは接待のどこが悪いのかということを、人事院並びに法務省にお伺いしたいと思います。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 簡単に答えてください。簡明に。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 公務員は全体の奉仕者として公共の利益のために勤務しなければならないということは言うまでもないことでございますし、公務の公正な執行に対する国民の信頼を確保することが必要であるわけであります。こういう点からすれば、公務員がその職務に関係のある者から接待を受けることは、万一それによって公務の公正な執行をゆがめることがあれば、公務員の基本的な、今申し上げましたような性格とは相入れませんし、場合によっては収賄にも該当するということがあろうかと思います。また、実際にゆがめることがなくても、職務に関係のある者から接待を受けることは、国民の信頼を損なうということになるという問題があろうかというふうに考えております。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○原田(明)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘の公務員と接待ということに関しまして、刑事法と申しますか、犯罪との関連ということのお尋ねだと存じますので、お答え申し上げたいと思います。  犯罪の成否そのものは、あくまでも捜査機関が収集した証拠に基づきますので一般的には言えないわけでございますが、ごく一般論ということで申し上げますと、公務員がその職務に関しまして、わいろ、すなわち職務行為の対価とみなされる利益を収受するということになりますと、刑法上の収賄罪の規定が成立する場合があるということでございまして、公務員が接待を受けた場合に、その接待が、当該公務員の職務に関するある種の行為、その対価として行われたということが認定されるような場合は、収賄罪が成立する場合があるというふうに考えられるところでございます。

米津等史自由党

○米津委員 最近は非常に高度情報化社会というふうに言われておりまして、やはり人間関係がさらに非常に重要な時期になってくると思います。特に日本の風土の中で、接待というのは独特な文化であるとも言えるのではないかなと思います。  そのような中で、今お話ありましたように、接待ということよりも、それの中でいかに公正な公務員としての倫理を確立していくのか、いわば接待の中でも情報を漏らさない、あるいは便宜供与の約束をしないというふうなことが大切なのではないかなと思います。  そこで、再度法務省にお伺いいたしますが、公務員が情報を漏らした場合の刑法上の刑事責任について詳しくお伺いしたいと思います。

原田明夫法務省刑事局刑事課長

○原田(明)政府委員 お答え申し上げます。  公務員が情報を漏らす行為それ自体は、国家公務員法上の秘密を漏らす罪、これは国家公務員法百条一項、百九条十二号に該当する場合もあろうかと思います。その場合には、この罪の法定刑であります一年以下の懲役または三万円以下の罰金ということで処断されるということになるわけでございます。  また、一般論として申し上げまして、先ほどの御質問にも関連するわけでございますが、公務員が職務に関する情報を漏らした場合に、そのことに関連していわば対価としてわいろを受け取るなどした場合には、先ほど申し上げました刑法の収賄の罪が成立する場合もあり得るというふうに考えられます。

米津等史自由党

○米津委員 今法務省からの御説明にあった中で、特に国家公務員法の百条の一項に違反して処罰された内容について、具体的に過去の事例、事件、事案というものを人事院にお伺いしたいと思います。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 これまでに守秘義務違反として国家公務員法上の罰則規定が適用されたものとして、主要なものでございますけれども、昭和五十三年の最高裁の判例で、新聞記者が外務省職員に秘密を漏えいさせたいわゆる外務省秘密電文漏えい事件、あるいはまた五十二年最高裁判例で、大蔵省職員が課税基準に関する秘密を漏らした徴税とらの巻事件などがあろうかと思います、

米津等史自由党

○米津委員 今お話ありましたように、特に外交あるいは安全保障が中心であったというふうに思いますが、今のように市場経済が大変発達してまいりまして、経済情報や科学技術情報などでも、その情報が漏れることによって市場経済の基盤が大きく崩れる、国民の経済あるいは生活に非常に大きい影響が及ぼされる、こういう情報についても、今までとはまた違った形の厳しい秘密保持が求められてくるのではないかなというふうに考えておりますが、その点は人事院はいかがお考えでしょうか。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 お話がございましたように、最近の公務員不祥事において守秘義務違反が問われる事例もございまして、国民の強い批判があるものというふうに考えております。  こういった状況、あるいはお話の、経済や金融分野におきます規制緩和等が進んでまいる、あるいは科学技術の進展ということを踏まえますと、こういったような経済情報なり科学技術情報につきましても、国家公務員としての職務上知り得た秘密があれば、それに対する守秘義務の遵守が求められているというふうに考えております。

米津等史自由党

○米津委員 今御答弁の中にありましたのですが、国家公務員法の百条の一項に違反をして秘密を漏らした者は、一年以下の懲役または三万円以下の罰金ということでございます。ここら辺の秘密の区分、極秘あるいは機密等いろいろあるのだと思いますが、それらも含めて、秘密を漏らした者は、一年以下の懲役、三万円以下の罰金ということになっているようでございます。一般的に言うと、墓場まで持っていかなければいけない話というのが秘密の話ではあるのですが、余りにも一年以下の懲役あるいは三万円以下の罰金というのは軽過ぎるように思いますが、そこら辺はいかがお考えでございましょうか。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 国家公務員法では、百九条から百十条までに国公法違反に対する罰則の規定があるわけでございますが、この秘密漏えいに関します百条第一項違反についてもこの中で規定がなされているわけでございまして、国家公務員法の中における個々の行為との関連において、百条違反の一年以下云々ということについては、それとしての評価としての均衡は保たれているのではないかというふうに思っております。  ここの部分について私どもの方がお答え申し上げるのがいいかどうかちょっとあれでございますけれども、ほかの秘密に関する規定等を見させていきましても、罰金についてはいろいろもっと高いものもございますが、懲役に関しては一年ないし二年というのがどうも一般的のような感じがいたしております。

米津等史自由党

○米津委員 国家公務員が国家を運営していく上での情報を漏らした場合に、一年から二年の懲役というのは私は非常に甘いのではないかなというふうに思います。金品が伴うことについては贈収賄というのが成り立つようでございますが、先ほどの外務省の機密漏えいもそうですが、恋愛感情による情報の漏れとかあるいは友情関係による情報の漏れあるいは思想的なことによる情報の漏れということで国家の損失を考えた場合は、今後はここら辺の内容を十分に詰めて、国家公務員の情報の守秘義務についてもう一度考えてみるべき時期に来ているのではないかなというふうに思います。  法律の枠ということについてはこれからも十分論議をされていくのだと思いますが、外面だけではなくて内面、要は国家公務員の質的なもの、自己研さんを積まないと本質的なことには変わらないというふうに考えます。法律が厳しくなればそれを逃れる手口が巧妙になるだけではいけないわけですので、そこで、何が悪いことなのか、あるいはどう正しくそれを伝えるのかというふうなことで、人事院がどうお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。

尾木雄人事院事務総局管理局長

○尾木政府委員 何が悪いことなのかということを職員に正しく伝えるためには、まず、各職場におきまして管理監督者が常日ごろから機会をとらえて範を示し、指導するということが大切であると考えております。また同時に、各種研修の機会をとらえまして服務規律の周知徹底を図るとともに、職員一人一人に対して、公務員が国民全体の奉仕者であるという自覚を持たせるように指導していくことが重要であると考えております。  人事院といたしましては、各省庁職員を対象として行っております合同研修におきまして、そのカリキュラムに公務員倫理の科目を必ず設けるようにいたしておりますほか、各省庁の倫理研修指導者を養成するための研修を実施するなど、公務員倫理研修の充実を図ってきておるところでございまして、今後とも、公務員の全体の奉仕者としての意識を徹底するために、倫理研修の充実強化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

米津等史自由党

○米津委員 今のような研修等で、これからも徐々にそういうような自己的な研さんを積んでいかれると思うのですが、まず、模範たる公務員像というのが明確に示されていないのではないかというふうに思います。私たちからすると、模範的な公務員像とは一体何なのかというふうに、自分でも自分に尋ねたときにはっきりと答えられない。人事院では、模範的な、範たる公務員像というのをどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 大変難しい御質問でございますけれども、先ほど来申し上げましたように、公務員は国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することが憲法あるいは国家公務員法が定めております国家公務員としての基本であるというふうに思います。また、国家公務員は、国民の信託による職務を公正かつ能率的に全力を挙げて遂行する必要があるというふうに定められております。  このような公務員としての基本を踏まえながら、さらに、社会経済環境の変化に対応して的確な行政運営を行っていくために、常に国民としての感覚を保持しながら、同時に高度の専門能力あるいは柔軟な発想を身につけていくということが模範的な公務員像というふうに言えるのかなというふうに考えます。

米津等史自由党

○米津委員 やはり公務員の問題というのは、今現在の日本の行政機関が抱えている問題すべてに集約されてくる話でありまして、特に、裁量権限が与えられている、ゆえに公務員はみずからを律していかなければいけない。この裁量権限が与えられ過ぎているということについては、行革等で今問題になっているところだと思いますが、この行革の問題とそれから公務員みずからの問題、この両輪でうまく公務員ということを、職責を全うしていくように導いていくのが人事院の仕事だと思いますけれども、私は、特に公務員としての生き方、そこら辺で、この間も人事院の方とお話をしたときに、古い言葉ではありますけれども、修身的な研修ということを具体的に続けられていくために、哲学ですとかあるいは日本の歴史ですとかあるいは国家像、公務員像というふうな具体的なものについて今後の研修の中でどのように取り組まれていくのか、お尋ねしたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 公務員倫理というふうによく言われますけれども、実際何が倫理かということにつきまして、職場の上司とかあるいは職場の同僚によって教えられたり強制されたりするものでは本来ないというふうに思います。法律で規定できるというのは、しなければならないこと、あるいはしてはならないことということを決めていただくことになると思うのですが、それは倫理の保持からいいますと本当に基本的な問題だというふうに思います。  そこで、この倫理の問題というのは、今先生がおっしゃいましたように各個人の心の中の問題、したがいまして、それは同じ日本の国内においても歴史の経過の中でも異なってきますし、国が異なれば異なってくるだろう。そういうことを考えますと、この倫理の問題に対するそれぞれの公務員というのは、まず哲学する心を持たなければならない。先生のおっしゃる歴史観とかあるいは社会観というものについてしっかり考え方を持つことによって、あらゆる場合に対応できる倫理観というものが身についてくるんだと思います。  今先生が幾つかの話をなさり、幾つかの例を挙げられましたけれども、そういうことを通じて我々一人一人の公務員が勉強していく、哲学していくということによって、私たちは、今先生のおっしゃいますような模範としての公務員像というものに近づいていくことができるのだというふうに思います。

米津等史自由党

○米津委員 ぜひ今総裁がおっしゃったような形で公務員を導いていかれて、国家の機能としての公務員の役割を全うされることを望みます。以上です。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 次に、若松謙維君。

若松謙維平和・改革

○若松委員 平和・改革を代表して、質問をさせていただきます。  まず、原田委員長、大変御苦労さまでございます。この決算行政監視委員会は日々月々に大変な国民の関心を得ております。さらに頑張ることを、まず御祈念申し上げます。  それでは、きょうの質問の中心となります特殊法人並びに天下りの観点から質問をさせていただきます。  まず、特殊法人の役員の退職金はなぜ民間並みなのかという点ですけれども、これは、三月十三日の予算委員会で、私の質問に対して涌井主計局長はこう言っております。「特殊法人の職員の給与につきましても、これは国から独立した法人でございますので、労使交渉において給与水準は定められております。役員の退職金につきましても、同様の考え方で、民間に準じた形でしたというところでございます。」と、答弁をいただきました。  ちょっとこの意味がいま一つはっきりしませんので、再度大蔵省にお伺いしますけれども、役員の退職金を民間並みに設定する根拠は何ですか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 お答え申し上げます。  特殊法人の役員の退職金につきましては、閣議決定がございまして、「民間企業の役員の退職金実態調査の結果を検討の上、適正な措置を講ずるものとする。」ということとされているわけでございます。  この考え方は、先ほど主計局長の答弁を御引用されましたが、そういうことに加えまして、特殊法人の役員が特定された任期内におきまして法人の業務の運営に対し重要な責任を負うという点、及び、これも閣議決定で定められておるわけでございますが、特殊法人の役員として「民間人の起用を促進する。」こととされている点等をも踏まえて、現在のような考え方になっておるのではないかと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 今のお話ですと、民間結果を検討したのと、あと、閣議決定をしたと、何かそれを二、三度繰り返しながらおっしゃっておりますけれども、そういう答えでは国民がちょっと納得しないと思います。もうちょっと合理的な説明というか、積み上げというか、もっと具体的に説明していただけますか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 先ほどお答えいたしましたのは、一つは、特殊法人の役員の任務、責任といいますか、それが特殊法人の業務の運営に重要な責任を負うということ、それから、特殊法人の役員として「民間人の起用を促進する。」ということを閣議決定されていること等をも踏まえて、閣議決定で民間企業の退職金の実態調査の結果を踏まえた上で民間の支給基準との均衡に配慮しているということではないかというふうに御説明したわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 民間並み、民間並みとおっしゃっておりますけれども、まず、民間企業の役員、いわゆる経営者は、当然、経営が傾けば株主総会でかなり強烈な責任が問われるわけです。そしてさらに、山一証券の話でもありませんけれども、倒産のリスクもありまして、他社との激しい競争、これに勝つために物すごい努力をしているわけなんです。  ところが、特殊法人の経営者は、株主総会で経営責任を追及されていますか。倒産した特殊法人がありますか。結局、事業は、親方日の丸の赤字垂れ流し体質じゃないですか。こういう特殊法人に対して、民間経営者の退職金には、厳しい経営リスクがある、激しい競争に打ちかつことが要求されている、その分と同じ民間並みに何でしなくてはいけないのですか。私は、それは合理的な説明だと思いません。再度答えてください。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 私どもが特殊法人の退職金とかかわっておりますのは、特殊法人の役員の退職金につきましては、それぞれの設立根拠法におきまして、主務大臣が承認をするということになっております。その主務大臣の承認につきまして、特殊法人の中でも政府出資を受けるなど国の財政とのかかわりの深いもの、これは八十四法人中五十七法人でございますが、これにつきましては、主務大臣はその承認に当たり国庫大臣たる大蔵大臣、財政当局と協議をするということになっておりまして、一次的な、退職金をどうするかという判断は主務大臣においてなされ、私どもはそれの協議にあずかるということでございます。  それぞれの特殊法人の業務につきましては、主務大臣においてそれがどういうふうになされているかを判断されているものではないかと考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 先ほどは民間、民間と言って、今度は主務大臣、主務大臣と言い出しましたね。  それでは、現在のその特殊法人の役員報酬、役員退職金、これの算定式ですけれども、いわゆる報酬月額、これだって事務次官よりも高いところが多いわけです。それに在職月数掛ける百分の三十六、こういう計算式になっているわけなんですね。  果たしてこれが本当に民間並みなのかというところを私なりに立証いたしました。  今の、いわば百分の三十六、これが果たして民間並みなのかということですけれども、この資料が、実は人事院が行っている民間企業の役員の退職金調査の結果なんですね。それを大蔵省が採用している。ところが、では、直近の平成八年度では、民間企業役員の在任一年当たりの退職金は四百九十四万円ですよ。平均報酬月額は約百五十二万円。これは大蔵省からいただいた資料です。そして、これを先ほどの大蔵省の計算式に当てはめますと、先ほどの百分の三十六を掛けておりますけれども、実は、これは百分の二十七になります。そうすると、百分の二十七が民間の平均レベルなんです。  ところが、今、大蔵省が使っているのは百分の三十六。民間より三割高いのですよ、三割。これはどうお考えになりますか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 今先生御指摘の支給率、百分の三十六と百分の二十七の点でございますが、この支給率の算式は、在任一月当たりの退職金の退職時報酬月額に占める割合でございまして、その報酬月額との関係で、支給率は高くなったり低くなったりするという関係にございます。  先生御指摘の民間の平均報酬月額が百五十二万円ということでございますが、特殊法人の退職時の平均俸給月額は百三万円でございまして、百三万円と月額が低いわけでございますから、高い月額と低い月額とで違う。そういう意味で、百分の三十六、〇・三六でございましても、退職金の金額は低くなるというふうになるわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 何か今度は、民間が百五十二万円に対して特殊法人は百三万円と。だって、さっき言ったじゃないですか。特殊法人の経営者のリスクは少ないのですよ。株主総会の代表訴訟を受けないのですよ。補助金はいっぱいもらえるのですよ。当たり前じゃないですか。その結果として、民間はやはり百分の二十七、これが役員の平均の退職金ですよ。それで、特殊法人は相変わらず百分の三十六、やはり高いでしょう。算定の根拠となっている基礎が三割民間よりも高いのですよ。間違いありませんか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 この人事院からいただいた実態調査によりますと、民間の退職時の平均報酬月額は百五十二万円、在任一年当たりの平均退職金額は四百九十四万円でございます。それに対しまして、特殊法人の退職時の平均報酬月額は百三万円、在任一年当たりの平均退職金額は四百四十五万円でございます。したがいまして、民間と比べまして特殊法人の役員の退職金の金額が高いということにはならないわけでございます。  先ほど先生が御指摘の掛け算でございますが、退職時の平均報酬月額掛ける在任期間掛ける百分の三十六という計算の中に、民間よりも低い報酬月額がございますので、掛けた結果は民間の実態調査より低くなっているということでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 私の予算委員会の質問のときに、大蔵省は、百分の三十六という言葉を使ったのですよ。今回は、金額で追及を逃れようとしているでしょう。そうでしょう。  かつ、特殊法人の先ほどのリスクを考えたら、では、ちゃんと百分の三十六じゃなくて百分の二十七を、これは人事院の調査で得た在任一年当たりの平均慰労金四百九十四万円、そしてそのときの退職時の平均報酬月額百五十二万円、これを割ると百分の二十七になります。金額じゃなくてこれを使ってくださいよ。それは問題ないでしょう。だって、そういうベースで今まで特殊法人の役員の退職金を決めてきたわけですから。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 お答えいたします。  民間の退職金の支給実態というのは、支給方式を言っているのではなくて、例えば在任一年当たりの退職金が幾らになるだろうか、それから最終的な退職金総額は幾らになるのだろうか、そういうことを比較しているわけでございます。その額と特殊法人の役員の俸給月額を踏まえた支給の総額とを比較しているわけでございまして、民間の高い俸給月額を前提として支給率を出すということは適当ではないのではないかと考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 では、ちょっと違った観点から言いますね。  いわゆるこれも一つの民間の標準としての退職金の妥当な金額、当然、民間企業役員の退職金は余り表に出てきませんけれども、一つの例として税務上の取り扱いがあります。この退職金の算定の仕方をめぐりまして企業と税務署が争いまして、平成元年六月二十一日に裁決が出ました。この中で、いわゆる国税不服審判所、この制度によって調停を行います。そこで認めた、企業がいわゆる退職する役員に対して損金が認められる上限、これをどう決めたかというと、最終報酬月額掛ける在任年数掛ける功績倍率ということで三・〇、こういうものを税務上認められる最高上限としての損金算入、退職金の限度額にしたわけなんです。  この在職年数掛ける功績倍率三・〇ということは、先ほどの百分の三十六に当てはめますと、これは百分の二十五になります。ですから、この百分の二十五でやっても、先ほどの、人事院が民間の調査をしたら百分の二十七、そして大蔵省は、今何か金額がベースが小さいから、それで百分の三十六にしたのですか、そういうふうにおっしゃっているのですか。無理やり高く、民間に民間に戻そうとする意図がありありじゃないですか。どうなんですか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 税務の件につきましては、私の所管ではございませんので、ちょっとコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、私が先ほどから御説明をいたしておりますのは、仮に特殊法人の役員の報酬月額と民間の実態調査をしておる役員の報酬月額が同じであるということがあれば、先生のおっしゃっていることはそのとおりだろうど思いますけれども、特殊法人の役員の報酬月額は民間の役員の報酬月額より低い水準にあるということでございますから、それに同じ割合を掛けたのでは最終の出てくる数字が小さくなってくるということでございます。私どもが先ほどから比較しておりますのは、在任一年当たりの退職金の額が民間と比べて高いか低いかということを申し上げているわけで、実態としては、民間と比較しますと低い水準になっているということを申し上げているわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 これはそろそろ水かけ論になってきましたので、基本的に民間並みということですけれども、では、大蔵省の考え方を聞きます。  先ほど言いましたように、いわゆる民間企業と比べて特殊法人の役員の負っているリスクは低いというのは認めますね。どうですか。代表訴訟を受けた例がありますか。いわゆる資金繰りで困って倒産した特殊法人がありますか。答えてください。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 お答えいたします。  先ほどお答えいたしましたように、役員の責任が重い、性格がリスクが高いかどうかについては、私どもは、特殊法人の役員も業務の運営に対しまして同じような責任を有しているのではないかと考えているわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 今のを納得しますか。国民の皆さんも、納得しますか。委員長も納得しないですよ、今の言葉は。特殊法人がどこの民間のリスクと同じですか。先ほど言ったように、では、倒産した例がありますか。代表訴訟を受けた例がありますか。答えてくださいよ。なければ、明らかに特殊法人の方がリスクは低いのですよ。違いますか。次長、あなた、そのあたりわからなかったら、もうやめなさい。答えなさい。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 お答えいたします。  民間企業は株式会社という形で経営者が株主に対し責任を負っているということは、そのとおりでございます。特殊法人の役員は、主務大臣の監督下にありまして、それぞれの特殊法人の業務について責任を負っている。全く違う性格のものを同じように比較するというのはやや無理ではないかと思いますが、特殊法人の役員としてその業務の運営について持っている責任というものは民間の役員と同じような性格ではないかというふうに申し上げたわけでございます。

若松謙維平和・改革

○若松委員 ちょっと、次長、頭狂っているんじゃないですか。何が同じなんですか。ちょっと、国民の皆様にわかるように、何が同じなのかもう一度言ってください。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 先ほども申し上げましたように、特殊法人の役員が株式会社の役員と同じような性格の、株主に対して持っておる責任というものはない、それは法人の性格が違うわけでございますから、同列に論ずることはできないというふうに申し上げているわけでございます。  したがいまして、特殊法人の役員に、株主に対する役員と同じような株主代表訴訟のリスクがあるかと言われますと、制度上、それはないと言わざるを得ないと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 いわばリスクが特殊法人が低いということを、今はっきり認めたわけです。  だったら、無理やり百分の三十六で民間並みに戻さないで、ちゃんと人事院勧告の資料によって百分の二十七、これに直してくださいよ。それが妥当でしょう。それが国民に対する説明できる答えでしょう。次長、どうですか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 お答えいたします。  先ほど引用いたしました昭和五十四年の閣議決定におきまして特殊法人の役職員の給与等の適正化ということで掲げられておりますのは、人事院に依頼している民間企業の役員の退職金実態調査の結果を検討の上、適正な措置を講ずるものとするということでございまして、そこの内容は、民間がどういう計算式でやっているかということではなくて、民間の役員が在任一年当たりどれだけの退職金をもらっているかというものと特殊法人とを比較しているということでございます。そこは御理解いただきたいと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 頭のちょっとおかしい方には、もうこれ以上聞いてもだめですね。私は、絶対に百分の三十六はおかしいと思っています。まともな認識があったらぜひ訂正して下げるような結果を、私は期待します。いいですね。  総務政務次官いらっしゃいますね。―――これから総務庁が、中央省庁再編等かなり中核な要素となってきます。いよいよ内閣の機能が強化されて、まさに政治主導が今求められます。政務次官、ひとつ、今の議論を聞いていてどのような感想を持たれましたか。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 ちょっと、若松君の質問に対する説明が少し不十分だと思うので、百分の三十六に閣議決定したというそのバックグラウンドを簡単に説明してください。

若松謙維平和・改革

○若松委員 それは知っていますから、もういいです。もう時間がなくなるだけですから、いいです。

熊代昭彦自由民主党総務政務次官

○熊代政府委員 突然の御質問でございますので、確たることは申し上げられませんが、感想ということでございますので。  特殊法人の役員の給与及び退職金をどのようなレベルにするかということは、御指摘のように、その職務の重要さと民間との比較というものもあるとは思います。どういう方式でそれをやるかということは、今それぞれ、先生の方は同じ比率でと、こちらの方は絶対額を比較しながらというような話でございました。  いずれにしましても、どのようなレベルの給与及び退職金が適切であるかということは、今後とも検討させていただきたいと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 ぜひ国民の皆様が本当に納得するような形のものを決めてください。  ちょっと時間がなくなってきましたので、実はこういう議論も過去、昭和四十四年にありました。原田委員長は恐らく御存じかもしれませんけれども、今から約三十年前に議員立法で起草されたんですけれども、残念ながら未提出に終わった幻の法案があります。それがこの特殊法人の役員の給与等に関する法律案というものです。これは、簡単に言いますと、特殊法人の役員の月給については事務次官を超えないこと、今ほとんど超えていますよ、Aクラスは。そして、ボーナスと退職金は一般職の国家公務員の基準にするというものです。これによりまして、天下りのメリットをなくして天下り規制をしようとするものでありました。  この法案につきましては、当時の新聞報道によりますと、これは、当時の決算委員会に集いました自民党議員も含む超党派の議員でつくられたものなんです。昭和四十四年ですよ。ですから、我々の先輩が、三十年前にも同じ問題意識を持ってこの決算委員会、今は決算行政監視委員会といいますけれども、ここで、この特殊法人への天下り問題に真剣に取り組んだわけですよ。そして、この法案が作成された。与野党合意ですよ。だけれども、この天下り問題、実は国会の中にもあるわけです。済みません、委員長。結局、官僚出身の、特に自民党議員の横やりが入りまして、法案が骨抜きにされてしまったんです。そして、ごたごたの中で未提出の結果に終わりました。  当時の新聞の社説がありますけれども、朝日新聞では「天下り規制法案は原案に返せ」、そして東京新聞では「後退した天下り規制案」という形で伝えられて、国民はその結果を非常に残念に受け入れられたわけです。ですから、この問題はそろそろ決着をつけるときだと思うのです。どうですか。  ですから、特殊法人役員の退職金、月給を国家公務員並みにする。いわゆる特殊法人は、さっき言ったようにリスクがないんですよ。株主代表訴訟を受けないんですよ。だから、国家公務員の延長なんです。そういう形を考えないで、事務次官まで頑張って、事務次官過ぎて特殊法人に行ったらその法外な、国民の批判の高い月給、そして退職金を受けようとする。これは、日本の国家を運営する官僚としては余りにも情けない話ですよ。そう思いますよね、自民党の先生方も。(「十把一からげに言うなよ」と呼び、その他発言する者あり)先生は尊敬していますから、大丈夫です。三十年前ですから。だから、さっき言ったように原田先生は尊敬しています。  さらに、人事院におきましても、ことしの三月二十六日ですか、これが出ました。総裁に対します一つの研究報告書「公務員人事管理の改革」、ここにも書いてありますけれども、「批判の強い役員報酬や高額退職金については、その是正を図るための検討を行うべきである。」こういうふうに議論しているわけです。  人事院総裁に来ていただいていますので、まず、これにつきましての今後の人事院としての取り組みをお聞かせいただきたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 この問題につきましては、かねがね国会等で広く議論されております。そういう背景も踏まえられまして、総理大臣、官房長官を通じまして、公務員の再就職のあり方、早期退職慣行是正等を含めまして、人事院と総務庁と内閣官房の人事課で検討するようにという要請がございました。  今、その場でいろいろな問題をピックアップして整理いたしておりますけれども、その中の一つの項目としてこの問題も取り上げられることになるだろうというふうに思います。そのときにはいろいろな角度からの検討をしなければなりませんけれども、今話がございましたように、大蔵省は大蔵省なりの考え方があるだろう、あるいは主要な特殊法人を所管している省庁にはそれなりの考え方があるだろう、あるいはまた、今までの国会の議論でどういうような立場からどういう議論が行われたかということもよく整理いたしまして、今申し上げました検討の場で検討していくこと、そのことを私はいたしたいというふうに思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 大蔵省に聞きますけれども、一応総裁に対してこういう人事院の報告があります、これに対してはどう受けとめますか。今後どういう対応をしていきますか。

寺澤辰麿大蔵省主計局次長

○寺澤政府委員 公務員全体の問題としてどうあるべきかということについては、財政当局としても真剣に議論に参画して取り組んでまいりたいと思っております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 これは大変重い提言ですからね。もう総裁も知っていますから。私は、何らかの形で具体的な改善が図れるものと確信しております。そのチェックはまたこの委員会でやらせていただきます。  その天下り規制、官僚いじめというか、私も好きでやっているわけじゃありません。でも、実際にこの天下り問題ですけれども、平和・改革も一カ月前に一つの天下り規制に対する法案の大綱を出しました。  現在、この特殊法人に対する天下り率ですけれども、全体で四二%、そしてそのうち十九法人が、八割以上の役員がいわゆる官僚からの天下り、そういう状況になっておりまして、さらに、認可法人が七七%にもなっておるんですね。この状況は本当にひどい。  いろいろ過去において、閣議決定等におきまして三分の一とか、そういう上限が決められているのですけれども、先ほどの、三十年前のこのような是正の議論があるにもかかわらず、結果的に守られていない。かつ、官僚の方は、今の事務次官を筆頭に、それより年上の方はみんな、特にキャリアの方は結局は肩たたき、確かに気の毒ですよ。ですから、この早期退職慣行の是正は絶対やらなくてはいけない。あわせて公務員の定年、これも六十歳じゃなくて年金を受けられる六十五歳までやはり上げる、これもいよいよ結論を出さなくてはいけないのかな、そう思います。今言ったような内容が、私どもの天下り禁止法案の一つの大綱なんです。  それにつきまして、さらに、国家公務員法百三条ですけれども、今の天下り禁止の制限は、いわゆる営利企業に対してだけ二年間禁止というものがあります。先ほどの特殊法人とか許認可法人は入っておりません。人事院総裁にお聞きしたいのですけれども、我々は、そういったことでの先ほどの大綱をもとにしたいわゆる改正案、営利法人だけじゃなくていわゆる法人すべて、営利も非営利も含めて、さらに二年間ではなくて五年間ぐらいに延ばす、そういった改正法律案を今準備中なんですけれども、こういった期間の強化、または対象の強化、そういったものに対しての人事院の御見解はいかがですか。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 早期退職慣行を是正するということは、公務員の再就職のあり方について非常に重要な問題指摘だというふうに思います。ただ、この早期退職慣行というものを是正していくためには、現在の人事管理制度、人事管理の運用というものと深くかかわってまいりますので、その方面をどのように手当てするかという議論を同時に進めていかなければ、この効果は上がらないだろうというふうに思います。  例えて言いますと、現在は、職種別、年次別に公務員を採用いたしまして、そしてヒエラルキーというものを前提といたしまして人事管理を行っている、そういうもとにおける早期退職慣行でございますから、これを長期に在職させるということになりますと、その人事慣行というものを改めていかなければならない。そして、スタッフ職とか専門職として、職場の中でどのように受けていくかということも検討しなければならないだろうというふうに思います。そういうことをあわせながら、この早期退職慣行を計画的に是正していくという方向の議論というものが行われることになるだろうというふうに思います。  それから、先ほどの六十五歳定年でございますけれども、確かにおっしゃるように、これから公務員というものに採用された人が、公務というものを生涯の職業としてこれに従事していく、そしてリタイアした場合には再就職をせずに生活できる、そういうライフサイクルというものを考えていかなければならないと思います。そういう過程の中において、公務員の定年というか勤務の延長をどのように考えていくかということでございますけれども、現在、民間企業におきましては、やはり六十歳定年というものが非常に多うございます。その中における勤務延長というものがどういうような形で国民に了解されるだろうかということを考えていきたいというふうに思います。これは、できるだけ早く人事院としての意見の表明をいたしたいというふうに考えております。  それから、最後にお話しになりました就職制限の期間延長の話でございますけれども、私たちは、昨年あるいは一昨年来のこの公務員の再就職のあり方についての国会の議論を踏まえまして、ことしの四月からかなり厳しい規制というものを行っております。いろいろな場で御説明申し上げているのですけれども、その厳しい規制というものの施行状況というものをまず見させていただきたい、その上の議論としてまたお願い申し上げたいというふうに考えております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 ぜひこの二〇〇一年一月一日まで、中央省庁再編を含めた公務員の全体的な見直しがありますので、人事院の皆さん頑張って、大変すばらしい提案を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  額賀官房副長官にお越しいただいていると思います。この特殊法人等の整理合理化、これにつきましては、昨年十二月二十六日付の閣議決定で一つの結論が出ました。それについて私も三月十三日の予算委員会で取り上げましたので、二、三点質問させていただきます。  まず、この閣議決定の中に、「主管省庁からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめるものとする。」と、半数以内という言葉にいたしました。しかし、さきの道路公団汚職で逮捕された理事ですけれども、これは主管の建設省OBではなくて大蔵省OBなんです。ですから、主管省庁出身以外にも今指定席化しているのです、特殊法人の役員ポストというのは。かなりあります。ですから、この規制では、閣議決定では、しり抜けではないかと思うのですね。これは国家公務員全体とすべきだと思うのですけれども、官房副長官、いかがですか。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 今、若松委員からの御質問でありますが、昨年十二月の閣議決定における共通事項というのは、御指摘のとおり、政府が任命権を有する常勤役員が十名以上の特殊法人においては役員数を一割削減する、しかも、なおかつ当該官庁からの直接の就任者を半数以内にするということを目標にして今取り組んでいるわけでございます。  道路公団の言ってみれば不祥事を例にとりましてお話がなされましたけれども、私といたしましては、やはりこれは、主管庁から来たのか、あるいは主管庁以外のところから来られたのかということよりも、むしろ財務管理とか人事管理とか、システム的なところに問題があったのではないか、そういうふうに感じるところもありますので、そういうことも含めて、これから我々も、特殊法人の整理合理化に努めているところでもありますし、若松委員の御意見、御指摘等を踏まえて、国民の皆さん方の信頼にこたえることができるように対応してまいりたいというふうに思っております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 今、副長官の御説明ですけれども、やはり大蔵省は基本的に、先ほど言いましたように、退職金の金額等も決めている、かつ特殊法人の重要ポストに大蔵OBが多い、これも事実です。ですから、私は、一つの事例として挙げたのではなくて、日本の一つの官僚社会の大きな構造の中で、特に国民の批判の強い特殊法人の退職金とか給与、この根っこというところをもっと感じていただきたかった。  さらに、認可法人についても書いてあります。「特殊法人に準じて、国家公務員からの直接の就任者の削減に努めるものとする。」という、これは普通に読めば努力規定です。ところが、先ほど言いましたように、認可法人のいわゆる役員の天下り率は七七%なんです。これは努力規定ではだめだと思うのですけれども、いかがですか、副長官。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 若松委員は大変御熱心にお調べになっておりまして、私も今その数字をお聞きしてびっくりしている状態でありますけれども、この問題については、委員御指摘のように、認可法人についても、特殊法人に準じて、国家公務員からの直接の就任者の削減に努力をするということでありますから、これは一連の国家公務員のあり方、特殊法人のあり方等々から考えまして、積極的に取り組むことは当然であるというふうに思っておりますので、若松議員指摘のとおり対応をしてまいりたいというふうに思っております。  それから、特殊法人等、特殊法人と認可法人との、行ったり来たりするとか、言ってみればいわゆる渡り的なもの、こういうものも自粛していかなければならないということ、それから、認可法人についての天下りというものも当然自粛をしていくことは私どもも努力する、また積極的に取り組んでいかなければならないというふうに思っております。

若松謙維平和・改革

○若松委員 副長官が今、私の提言に対して、それなりに今後検討していく、また自粛等もしていく、そういう御答弁がありました。  実際に、去年十二月の閣議決定は、二十年前の昭和五十四年にもほぼ同様の閣議了解がなされているのですね。結果的に、天下りは是正されているどころかもっと強くなっているんです。ですから、今回のこの閣議決定でまた同じような結果、いわゆるできなかった、これで果たして、それが本当に政府の意思なんですか。この閣議決定の真の、いわゆる政府としての意思決定は何だったのか、これはぜひ聞きたいと思います。  そしてあわせて、時間がなくなりましたから最後の質問として、今回の閣議決定は必ず守らせる、この内閣の断固たる決意、さらには、それを具体化させるための担保としての言葉をぜひいただきたいと思います。

額賀福志郎自由民主党内閣官房副長官

○額賀政府委員 これは、先ほど来お話がありますように、公務員制度調査会において、公務員の天下りにつきましてきちっとした考え方を今年度中にお示しをするということになっております。  私もやはり、原点をきちっと解決をしないで川下の方だけやってもいかがかなものかという思いもありますので、国家公務員の皆さん方が、公共人として、退職後のことを考えずに天下国家のことを体を張って、身命を賭して考えるような環境づくりをすることが大事である。よく国民の皆さん方から、政治家は次の選挙のことしか考えないとか、公務員は退職後のことしか考えないとか、経済人は次の決算期のことしか考えないとか、そういうことでは本来の信頼にこたえていることにはならない。だから、そういう環境を我々が原点から考え直して、今たまたま行政改革とか財政改革とか一連の改革に政府は取り組んでおりますので、その中できちっとした対応、そして信頼される公務員、そういったものをつくり上げるために努力をするし、昨年末の閣議決定については、閣議決定した以上はきちっと守らせるということで我々も努力をしてまいりますので、御理解をいただきたいと思います。

若松謙維平和・改革

○若松委員 時間が来ましたので最後に、先ほど御紹介いたしました、昭和四十四年ですか、この特殊法人の役員の給与等の基準等に関する法律案、原田委員長のリーダーシップのもとで、与野党を含めてのこの決算行政監視委員会でぜひ再度この法律をつくりたいと思いますけれども、ひとつ御協力をよろしくお願いします。ありがとうございました。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前十一時四十六分休憩      ――――◇―――――     午後一時三分開議

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。青木宏之君。

青木宏之自由党

○青木委員 自由党の青木宏之でございます。貴重なお時間をちょうだいして御質問させていただきますことを、大変光栄に思います。  いろいろとたくさんお話ししたいこともありますし、また、お尋ね、御意見を拝聴したいこともたくさんございますけれども、何しろ時間が限られておりますので、かいつまんでといいますか、肝要な部分につきましてお話をし、お尋ねをしたいと思います。  公務員倫理につきましてでございますが、私は私の考えがございますので後ほどまた申し上げたいと思いますが、ます。公務員倫理云々をする陥りにおいては間もなくこれが法案という形で審議をされるのではなかろうか、こういう状況にあります。  そこで、ふと思うわけですけれども、いわゆる公務員の犯罪、犯罪にもいろいろありますけれども、主として贈収賄とかそういうことがポイントにはなろうかと思いますが、それに限らず、公務員の犯罪の数というか、率というか、その辺は過去から現在にかけてどんなような状況にあるのかなと思うわけですね。相当にふえてきておるから論議がかまびすしくなってきたのかなとも思うわけですけれども、まずは実態を把握をしなければ、こういうふうに思います。犯罪あるいは処分等でも、参考になればと思いますけれども、過去、どんなような推移に現在まであるのか、わかりましたらお聞かせをいただきたいと思います。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 今の御質問は公務員の犯罪というようなお話でございますが、私どもの方で把握をしておりますのは懲戒処分を受けた公務員の数ということでございまして、そういうことで御質問にお答えさせていただきたいと思います。  大体、公務員、現業も含めて約八十四万人ほどの中で、毎年一千件から一千五百件ぐらいの間で処分を受けている者がございます。年によって若干の違いがありますが、大体そういうことでございます。このうち約八割は郵政省の、いわゆる郵便局に勤めているような職員でございまして、一般的な非現業の公務員は約二百人、二百件未満ぐらいでございます。  今の非現業について申し上げますと、平成八年で申し上げますと二百六十六件でございまして、公務員数一万人に比して五人というようなことでございます。それから、現業、非現業を含めますと、平成八年については千四百十三人ということでございまして、職員数一万人に比して十七人というような数字になっております。

青木宏之自由党

○青木委員 私がお聞きしたのは推移ということですので、ここ十年か二十年の、きょうまでの数とか率、これをちょっとお知らせください。

佐藤信人事院事務総局職員局長

○佐藤(信)政府委員 失礼いたしました。  全体としては、最近、若干ふえているような傾向が見られるかと思います。  ただ、これは合計でございまして、今さっきも申し上げましたが、非現業ということに限って申し上げますと、大体安定しているというのは変な言い方でございますけれども、同じような数字ということになっているかというふうに思います。

青木宏之自由党

○青木委員 思いますということで数をちょっと言われなかったのであれですが、しかし、数の裏づけでそういうふうに言われたのだろうと思います。  ということは、若干の傾向、私が承知しておる限りでは、果たして若干と言えるかどうか。  要するに、余り変わっていないのですよ。今いろいろと汚職、収賄事件がたくさん出た。たまたまきょうも、我が愛知県の環境部次長、大蔵省出身の事件が出た。そういう大きな事件がたび重なって連日のように出るものだから、この国会でも、これはいかぬ、あるいは公務員倫理法をひとつつくらなきやいかぬというような話になってきているわけですが、冷静にその実態を見てみますと、数も率もほとんど変わっていないのですよ、何年の間も。さっきからお話が出ていますように、三十年も前からこれは同じような議論をしたりしている。もっと大ざっぱに言えば、結局神代の昔からやっているのですよ、こういうことは。  結局、公務員には、我々政治家もそうですけれども、そこには決裁権、いわゆる左右する決裁権が伴うから、言ってみれば権力があるから、それは一般の権力のない人よりもそういう不正、犯罪につながりやすいということであって、こんなことを言っては身もふたもないかもしれませんが、石川五右衛門じゃありませんけれども、浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ。人間社会、残念ながらどこまでいってもこういうことは伴う。しかし、必死になって、システム的にそういうことが起こらないように、あるいは誘惑されないようなそういういろいろな仕掛けをつくっていって、これが野放しに増加をすることを防ぐ。下支えするというか、これはあきらめずに不断にやっていかなければいけないことではあるわけです。だから、まずその辺を認識しなきゃならぬ。そうすると、私が言いたいのは、いわゆる不正、犯罪でこういう審議になり、そして国民の皆さんも怒られる。けれども、今言ったように神代の昔から大体そんなようなことは尽きないということからすると、それよりも、そもそも公務員とは何ぞや、そして公務員はいかにあるべきか、不正ということではなくして、むしろそちらの方が議論する価値がある。どうも先ほどの御答弁等をお聞きしておりましても、あれあれと私は感ずる御答弁がございました。我々議員の間でもあるいは現職の公務員の間でも、考え方はいろいろでしょうけれども、どうも公務員とはそもそも何ぞや、あるいはいかにあるべきかということについての認識がかなりばらつきがあるというか、あるいはそれぞれが勝手な思いをしておるような気がしてならないわけなんですね。  そこで、ちょっと私の一方的おしゃべりみたいな話になって恐縮ですが、私はこれを考えるときに、西部劇を考えろということを言うわけです。西部の開拓地で開拓をして、人がだんだん集まって町ができる、社会ができる。そうすると、もともと金を持った人、財を持った人あるいはそこで財をなした人、そういう人というのは人を雇うことができる。治安も悪いですから、当然、私警、私の警備団をつくる。いいふうにそれが用いられていればいいけれども、ついつい権力、力を持ちますと、これが悪い方向へ働いてしまう。そうすると、結局、強い者勝ちという社会がそこにできてくる。だから、それでは一般の人が苦しい思いをする、嫌な思いをする。したがって、団結をしてお金を出し合い、力のある人を雇おう。よその町、隣の町、有名なワイアットアープを呼んで、金を出して保安官として頼んで、そしてそういう悪行をなす者を取り締まる。  だから、これはいろいろ議論のあるところかもしれませんけれども、基本的には、民が主、国民が主。民主主義国家にあってはあくまで主人公というのは国民である、国民が主人公である。だから、公務員というのは、国民が税を、お互いにみんなで金を出し合って、そして、もちろん取り締まりばかりじゃない、すべてですけれども、自分たちができないことあるいはやってほしいことをそういうお金で雇った人によってやってもらう。要するに、雇用主は国民であり、公務員というのは国民に雇われた人だという認識というものが、口で言うとこういうことで簡単なようですけれども、本当に腹の底にそういう気持ちがあるのかなということを、私は細かい日常のいろいろなことで感ずることが往々にしてありますし、国民の皆さんからもそういう不平不満の声というものが、あるいはここにおられる皆さん方も聞かされているのではなかろうかと思います。  例えば、私が実際に経験した例でも、よく言われる話ですが、窓口業務のところへいろいろ物をお願いしますね、証明書を発行してくれとか、こういうことを受け付けてくれとか。やりますと、全部が全部じゃもちろんありませんけれども、とにかくよく言われるように、まず口のきき方が非常に横柄だ。国民が、主人様が雇っておる人にお願い、頼みますと言っているのに、雇われている人がえらい横柄な口調で、ああせよ、こうせよ。電話じゃいかぬから出てこいとか、あるいは電話をかけると、うちの担当じゃない、こっちの担当だと、よくあるたらい回し。  これは現に、私自身が国会議員青木宏之という名を語らず時々やるのです、青木宏之ですがと名前は名乗りますけれども。もっとも、私は有名人じゃありませんから、相手はイコール国会議員なんて思いません。そうすると、そういう対応が往々にしてある。これは事実です。それから、窓口業務が不親切だ。たらい回しがある。  だから、数え上げれば切りがないかもしれませんが、事ほどさように、今申し上げたように公務員とはそもそも何ぞや、何か明治政府以来の伝統がちょっとあるものですから、まだまだそういうものが流れておるような気がして、よく言われることですけれども、何か、おれたちが行政全部をやっている、国民というのは公務員が仕切っている人だ、何か逆になっちゃっている、そういう感じがしないでもない。  お聞きをすれば、そんなことはありませんというお答えが返ってくるとは思いますけれども、現実に国民が接する窓口業務でそういうことが往々にしてあり、不平不満の声が尽きないということについては、いわゆる犯罪どか不正ということもですけれども、それよりも、これは日常問題ですから、まずその辺の根幹、不平不満が国民の間から起こらないようにしていくという姿勢、あり方というものが特に求められるのではなかろうか、こんなふうに思います。  ぜひその辺の教育も、やっておる、やっておるということでありますけれども、今私が申し上げた、国民が主人公だ、公務員は雇われ人だという基本、これをあくまで忘れるなという教育を徹底して現職にもこれからの新人にもしていただきたいと思いますが、その辺、教育のあり方、いかがでしょうか。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 ただいま先生のお説を伺いました。国家の成り立ちから始まりまして、その中における公務員の位置づけというものについていろいろお説を拝聴したわけでございますが、基本的に私も同感でございます。  公務員になった諸君というのは、恐らく当初はそういうことをよく理解し、国民に奉仕しようという志を抱いて入ってきたのだというふうに思いますけれども、年月がたちますと、今先生が窓口業務を例にしてお話しになりましたように、そういうような諸君も恐らく出てくるのだろうと思います。  そこで、公務員の研修というのが必要になってくるわけでございますけれども、いろいろな形の研修があるだろうと思います。研修の仕方にもいろいろな研修があるだろう。その一つといたしまして、やはり公務員がいろいろな現場で働き、そして国民に対して公務サービスを提供している、そういう全体を通じて公務員が国民に評価されているのだということも、またよく公務員一般に認識していただく必要があるだろうというふうに思います。  したがいまして、私たちは、研修の過程におきましても、福祉施設の方に職員を連れていきましてそこで介護の仕事をさせてみるとか、あるいはまた農林水産業の現場に連れていってそういうことを経験させてみるとか、いろいろなことをやっていかなきゃならないなというふうに思います。そういう第一線の仕事を通じて、公務員が国民にサービスしている、結局自分の主人公にサービスしているということを実感させるような研修というものにも心がけていく。そういうことを通じて、今先生がお話しになりましたような高い倫理観を身につけさせていく、そういうことを途中段階において行っていく必要があるだろうというふうに思います。先生のお話を伺いまして、そういうことを今頭に思い浮かべたところでございます。

青木宏之自由党

○青木委員 いろいろこれは議論はたくさんしなければならぬところですが、時間がありません。今もおっしゃいましたが、国民へのサービス、奉仕、よく使われます。これは違うのですよ。奉仕じゃなくて、サービスじゃなくて、当たり前の仕事なんです。税金、お金で雇われて、サービスでも奉仕でも何でもない、公務員というのは当たり前の仕事をする人なんだ。まあ、その気持ちはわかりますよ、気持ちは前向きに、積極的にということだろうと思いますので。  これは相当議論をしなければならぬところがあります。例えば、今は衆議院議員になっています岩國先生、市長をやってみえて、いろいろ話題になっています。あの方も最大のサービス業務だということをおっしゃったが、そういう点では、ちょっとどういう意味でおっしゃったかはわかりません。私は、サービスではない、奉仕ではない、当たり前の仕事だということを言っておるわけです。  時間がありませんので、あと、要するに責任というのは、何か犯罪を犯した、事件を起こせば、これはいろいろ処分があったり、刑法やいろいろな法律で処罰されます。それよりも、行政上の、普通の仕事の上での責任のあり方とか、あるいは逆に言うと評価、いい仕事をやったなといって評価する、その責任と評価というものが厳然とないと、やはりどうしてもその日暮らしというか、それで過ぎていってしまう。何事も起こらなければそれでよし。ということは、何も積極的にしなくても、事が起こらなければそれでよしということが公務員の世界で往々にしてある。だから、それはやはりなくしていかなければならぬという意味で、その内部的な責任、何かやって、こういうことをやったからちょっとおまえ責任とれよ、あるいは評価、ああ、いいことをやったな、これを評価する。  一例を挙げますと、あの本田宗一郎さんは、会社で一年に一回、失敗をした人を表彰したそうですね。これで有名です。失敗でも、いわゆるチョンボではいけません。チョンボではいけませんが、要するに前向きに、積極的に何かしょうと思ったけれども失敗したという人は、一年に一回、本田宗一郎さんが表彰した、だからああいう会社になったのだろうと思います。  だから、やはり積極性というものを出さなければいけない、事なかれ主義ではいけないということだと思いますので、その辺の内部的な責任と評価、これが今どのようにされ、今後どのようにされていくか、それだけお伺いをさせていただきたいと思います。

中川良一総務庁人事局長

○中川(良)政府委員 仕事の評価というのは、公務員行政の中で大変大きなウエートを占める重要な問題かと思っております。  これまでも、各省庁の人事管理の方針を統一的に政府として定めております人事管理運営方針におきましても、職員の実績に基づいて幅広く評価をし、登用していくということを方針として打ち出しているわけでございます。また、行政改革会議でも、「客観性の高い人事評価システムと能力実績重視の昇進管理の確立」ということがうたわれておりまして、まさにこの客観的な人事評価システムの確立のためにどういうことをやるべきかということを、今公務員制度調査会で議論をしていただいておるところでございまして、総務庁といたしましては、そこにおきます検討も踏まえまして、必要な対策を講じてまいりたいというふうに思っております。  また、責任という意味におきましては、国民との関係において行政自体もいろいろ変化しつつございまして、例えば、行政手続法という法律が制定されたり、あるいは行政情報公開の流れが出てきておりますし、また、いわゆる説明責任ということで、公務員が国民に対して果たすべき責任ということもいろいろ議論されているところでございまして、こういったものを人事行政の中でどういうふうに位置づけていくか、さらに引き続き検討してまいりたいというふうに思っております。

青木宏之自由党

○青木委員 以上で終わります。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 この際、石井紘基君の残余の質疑を許します。石井紘基君。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 午前中の私の質問が日銀の不可解な対応によってできませんでした。日銀が私どもに、この委員会にとっている態度は、国会に対する軽視であり、無視であり、妨害であります。  私は、本日、当初は、ひとつ冷静に日銀の言い分もゆっくり聞いてみようという思いでもって質問に立ったわけでありますが、ああした日銀の不誠実な態度を見ますと、私は、いかにも日銀が資料というものを出したがっていない、出たら困る、何か隠している、悪いことをしているのじゃないか、こういう思いを非常に強くしたわけであります。したがって、私は、そうしたことに対する私の個人的な怒りというよりも、むしろ国民の信託を得ているという、そういう国民の名において、この日銀の疑惑というものを徹底的に追及していかなければならぬという思いを強くしたわけであります。  日銀は、当然出すべき資料をなぜ出さなかったのか。まあ、そのことは今、ようやく私の質問の再開時間の直前に資料が出てまいりましたので、まだこれをつぶさに検討する余裕が与えられていないわけでありますけれども、日銀に対して、ぜひこうした対応に対する反省を求めたい。この委員会でもって日銀は国民に対して謝罪をするべきだというふうに思いますが、いかがですか。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 速水でございます。討議に入ります前に、私から一言おわびを申し上げさせていただきたいと思います。  本日は、私どもの資料請求に対する対応の問題から、当委員会の審議に御迷惑をおかけすることになりました。まことに申しわけございませんでした。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 今後誠意を持って、私のこれからの質問に対してももちろんでありますけれども、日銀は国民に対して対応していただきたいということを強く重ねて申し上げます。  そこで、今度は委員長に対してひとつお願いがあるのでありますけれども、私がこれから行います質問の内容というものは、やはり今の日銀の態度にも明らかなように、この委員会として特別に改めて審査をする必要があると私は考えているわけでありますので、ひとつ当委員会においてぜひ私の要望を取り上げていただきますようにお願いをしたいと思いますが、委員長の御見解はいかがですか。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 あらかじめ結論を出すわけにはいきませんので、石井君の御質疑の内容を十分伺ってから、できるだけ御意に沿いたいと考えております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それは至極ごもっともでございます。  それでは質問をさせていただきます。  今、日銀から出てきました日銀の予算認可に向けての書類てございますけれども、私が求めておりましたのは、というよりは、これはどういうものであるかということを簡単に申し上げますと、これは半期ごとの経費予算書というものであります。この中に項目としては、収入の面におきましては―――――収入も支出もごっちゃになっておりますからよくわかりませんが、諸税、銀行券製造費、国庫国債事務費、給料、交通通信費、営繕費、一般事務費、合計、こういういわば簡単な表であります。  大蔵省はこれを受け取って一体どういう審査をするのか。この中には、例えば給料の面でいいますと、「給料」という項目がありまして、さらに二つにこれが分化されております。一つは「委員役員」それから「職員」、その二つしかありません。これで一体どうやって大蔵省は、この予算書、申告書というものが適切であるかどうかということを判断できるのか。  それからまた、こんなものでは判断、審査もできないと私は思いますので、大蔵省はこのとおりのものしか受け取っていないのかどうなのか、この点もお答えいただきます。

中井省大蔵大臣官房審議官

○中井政府委員 お答えいたします。  新法下と旧法下で少し制度が違っておりますので、今先生は旧法下でのお話だろうかとは思いますけれども、御案内のとおり、我々の予算の認可と申しますのは、日銀当局におきまして、例えば給料でございますれば、従業員との交渉等におきまして給料の水準が決まりまして、それに対しまして、ある程度定員というものがございまして、単価掛ける定員ということです。ただ、年々ベアがございます。ベースアップにつきましては、例えば当時のベースアップの水準等を見込んで適当なものかどうか。なおかつ、例えば人員につきましても、経営の効率化という観点からどの程度削減を織り込んでいくかというようなことも踏まえまして、マクロ的な観点から総額をチェックしている、そういう審査をしてまいってきております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 今、人員とか定員とか言われましたけれども、私が日銀に要求した資料は、大蔵省に予算査定のために、認可のために出す書類一式ということでありましたけれども、出てきたのはさっき言ったものだけであります。この中には、入数も書いていない、単価も書いていない、あるいはまた管理職がどうなっているのか、局長がいて次長がいてどうなっているのか、あるいは役員と一般職員との人数の仕分けもしていない、こういうものでありますけれども、これで審査ができるのですかと言っているのです。

中井省大蔵大臣官房審議官

○中井政府委員 日銀の予算につきましては、先ほど申し上げましたように、総額としてのチェックをいたしております。  これはいわゆる中央銀行の独立性の問題等々がございまして、ある程度日銀当局が自己の判断で合理的な経営をなさっているという前提に立ちまして、ただ、時々の賃上げの水準でございますとか、経費節減の努力というようなことも織り込んだ数字かどうかということで、我々のチェックといたしましては、あくまでも総額としてのチェックをしていたということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そういうのを査定というのですか。今言ったことを別の言葉で言いかえますと、日銀を信用して、日銀が出してくるものそのままを認可するのだ、こういうことですよ。  日銀の方に伺いたいと思います。  この書類を出すときに、例えばポストはどういうポストがある、役員がどれだけいる、それぞれの規定の給与は幾らである、あるいは局長が何人おる、局長それぞれについて給与は幾らであり役員報酬は幾らである、あるいは退職することが見込まれる者がどれほどいる、それで幾らだというような資料だとか、あるいは男性と女性だとか勤続年数ごとの資料だとか、そうした資料というものは出さないのですか。日銀、どうなんですか。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 人件費に関しまして、給与の総額について認可申請をしているわけでございますが、その際、種々のケースについて必要に応じて説明を行っておりますけれども、今先生のおっしゃったような細かいところまで御説明をしているということではございません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 これはしかし、驚くべきことですね。  この日銀の予算というのは、大体半期でもって六百億前後の予算ですね。これは国の予算ですよ。当然、税金と密接なつながりがある。国の、国民の金ですよ。それを決めるのに、どんぶり勘定で決める。言うなりに決める。そういうものを出す方も出す方だ。大蔵省もそれでもって認可を与えるというのは、全く納得できない話ですよ。言うことは何もないでしょう。

中井省大蔵大臣官房審議官

○中井政府委員 お答えいたします。  これは日本銀行という中央銀行の性格によるものかと思いますけれども、職員の給与水準等につきまして、大蔵省がそれを決める権限があるというものではございません。  我々の予算の認可と申しますのは、あくまで総額が、経営の効率性の問題等々を含めて妥当なものかという観点からチェックをしているものでありまして、積算上、その前提として総職員数及び平均給与単価というものを説明を受けていたということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そういう答弁では、全くこれは疑惑が増すばかりであります。  きょう出されたこの資料をざっと見てみますと、毎年の予算の中での人件費、給与の金額というものの推移を見てまいりますと、例えば多いときには大体二十億円ぐらいの差がある。特に不可解なのは、年間二十億前後も減っているというのがあるわけです。決算においてもそうです。平成の四年、決算を見ますと六百八十二億。平成四年から五年、これが相当の金額で減っているわけですね。五億ぐらいですか。それから、五年、六年と来まして、平成六年から平成七年はちょうど約二十億減っている。これはどういうわけですか。

中井省大蔵大臣官房審議官

○中井政府委員 お答えいたします。  個別の年度の金額につきましては、ちょっとまた詳細な分村かてきておりませんので、申しわけございません、現在時点でお答えしかねますが、予算上の数字と決算上の数字ということから申し上げますと、予算といいますものはあくまでも積算でございまして、もちろん、決算におきまして予算を超えて支弁をするということは適当でないということでございますけれども、予算の範囲内で、例えば何らかの事由で人員が満たない場合、いろいろなことがございます。そういうことで、あくまでも予算の範囲内の支弁がされているということであれば、それは特段問題にするということではなかったということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 その詳細の経過がわからないなんて。毎年ですよ。決算でいえば大体はっきりしているでしょう。  それで、予算と決算も二十億ずつ違う。大体ですよ、そのぐらいの規模です。決算ではずっとどんどんふえてきて、平成の四年ぐらいまでは相当のペースでふえてきています。あるときは五十億も、平成三年から四年にかけてはふえた。何でこんなにふえたか。それで、平成四年を契機に、しかも、今言いましたように、平成六年と七年では二十億も下がっている。何かここには事情があったはずですね。それは、つぶさに詳細に事情を見ていないからわからないなんということでは済まないです。  二十億というと、約六千人弱の職員ですね、日銀の職員が。そうすると、一人当たりにしても大変でしょう。単純に平均すれば二百人分の給与になるでしょう。それががたっと減るということはどういうわけですか。この経過を説明してください、具体的に詳しく。日銀にそれは聞きましょう。事情があったのでしょう。それを、あなたがしゃべるとまたあれですから、よくその答弁を考えておいてください。きちっとした答弁をしてください。  その前に、速水総裁も日銀の出身であられた。一九八一年の五月だったと思いますが、退職をされたでしょう。それで、理事になったのですか。  それから山口副総裁、平成三年五月調査統計局長、平成四年二月企画局長、平成八年二月理事。山口さんは局長を平成三年からずっと平成八年ぐらいまでやっていたのですが、山口さん、あなたの給与が格段に減った時期がありましたか。

山口泰日本銀行理事

○山口参考人 お答えいたします。  突然のお尋ねで、今記憶を呼び戻そうとしているのでございますが、私の記憶では、今格段にと先生がおっしゃったような大きな変化はなかったように記憶しております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 ほかに何かいろいろな収入があるという人だったら別かもしれませんが、給与ですよ。それが減ったことを覚えてないというようなことがあるでしょうか。大概、定期昇給やいろいろな条件がプラスされて給与は上がっていくというのが普通一般の常識ですね。そういう中で、給与が減った、減らされた、こういうことがあって、それを忘れることがありますか。  鴨志田さん、あなたもやはり業務局長、国際局長をやられておりました。平成四年から平成七年ぐらいまでやられておりましたが、鴨志田さんはどうですか。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 私につきましても、その間、給与が大きく減った、そういうふうな認識はございません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 皆さん方は、そういう局長とか次長とかいうのは、いわゆる参事クラスというのですか。役員の給与は、これは私がずっと見てまいりますと、ふえていますね、ずっと。一般の職員、これもふえているのですよ。そうすると、一体この減った分というのはどういうふうになっているのですか。  では、鴨志田さん、さっきの答弁とあわせて答えてください。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 お答えいたします。  先ほど先生御指摘のありました平成三年から四年にかけて人件費の、予算額にしろ決算額にしろ相当ふえているわけでございますが、これらは、退職者がふえたということが主因でございます。それから、その後、平成七年、特に八年ぐらいから減少しております。予算でも決算でも八年は大きく減少しているわけでございますが、これは、民間の金融機関の方でもそうでございますが、賞与の総額というものが減らされてきておりまして、私どもでも賞与の額を減らしたということが主因でございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そのときの経理担当者、例えば平成の五年、六年、七年はだれだったのか。  それで、予算を減らしたというのはだれの指示といいますか、あるいはどういう理由によって減らしたのか。予算も減らしたし、決算も減っている。どういう事情があったのですか。それをはっきり言ってくださいよ。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 最近の減らしたところは、私が、経営企画といいますか、そこの担当理事として任務をさせていただいています。  そこで、そのときになぜ減ったのかということでございますが、これはちょっと先ほどの繰り返しになるかもしれませんが、民間金融機関の方も、ベースアップをやめるとか、それから賞与自体を削減するというふうな動きがございまして、私どもも、そういう動きを眺めながら、賞与を削減、ベアゼロ、こういうことをやったわけでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 民間金融機関も下げているから日銀もベースを下げたのだと言うのですか。本当ですか。民間金融機関は、私は統計を持っておりますから後で申し上げますけれども、民間金融機関が下げたから日銀も下げたのですね。  では、それは具体的なデータを出せますね。そのときの役員がどれぐらいいて、それで役員の給与がそれぞれ幾ら予算化すべきである、あるいはまた局長クラスがどうであり、男女構成がどうでありというような、その数字をはじき出す基礎になったところの具体的なデータを出せますね。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 お答え申し上げます。  今先生からいろいろ御指摘のあったような数字、持ち帰らせていただいて、検討をさせていただきます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 日銀の検討というのは、利子が上がるぐらい時間がかかるものでございまして当てにならないわけですが、そういうデータをきちっと出してもらいたい。そうすると、鴨志田さん、何かそのときに、あなたがこれは指揮をして、そして下げたのですか。あるいはどなたか、当時の総裁なりあるいは政策委員会なりというところからそういう指示があったのですか。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 日本銀行の職員の給与の決め方につきましては、かなり昔から市中金融機関を基準として決めてきているわけでございますので、賞与等におきます市中金融機関の動向というものを当然判断の中に入れて、経営として決めているということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 日銀法の改正というものが日銀の中で、政策委員会などが中心になるのでしょうが、日銀と政府との間で、あるいは日銀の中でうわさになってきたとか、そういうふうな事情が発生してきたというのはいつごろですか。あるいは、日銀の中で日銀法の改正というものがぼちぼち俎上にのってきたというのはいつごろですか。

山口泰日本銀行理事

○山口参考人 お答えいたします。  日銀法改正に最終的に結実いたしましたような動きが一番最初にあらわれてまいりましたのは、私どもの認識しております限りでは、一昨年の春ごろだったと思います。  当時の連立与党の中から、日銀法をこの際改正すべきではないかというような問題提起をいただき、私どもは、それに対して前向きに対応させていただいたということを記憶しております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 さっき言いましたように、日銀の予算の決め方というものが極めて不透明である。しかも日銀から出された給与なら給与の金額を大蔵省はそのまま認可する、こういう慣行で来ておる。それをチェックする機関というものはほとんどないという中で、日銀の給与が、平成四年、五年、六年と、こういうふうに、もっと前からウナギ登りに上がってきたのじゃないですか。市中銀行もそういう傾向があったわけであります。  そこで、さっきの答弁からいえば、給与を上げるのは、社内のいろいろ労使間の交渉等々の中でもって、いろいろな手当をつけてみたりしながら給与を上げてくる、退職金も上げてくる、こういうことをやり過ぎたのじゃないですか。  それで、具体的にお伺いしますけれども、この調整給というのはどういうものですか。

山口泰日本銀行理事

○山口参考人 お答え申し上げます。  日本銀行でも、世の中の情勢に対して組織的にそれに合った体制をつくるというような問題意識で、時に応じまして、必要に応じまして、人事制度あるいは人事の資格の制度というものを変更してまいりましたけれども、申し上げるまでもなく、かなり大きな変更を行うというような場合には、新しい制度のもとで、給与の水準が、給与のレベル自体が絶対的に下がってしまうようなケースが発生いたします。  それで、そういう制度変更による一時的な不利益というのを回避した方が新しい制度にスムーズに移行できるという場合がございますので、私どもでは、一種の激変緩和措置といいますか、そういう趣旨で、給与水準ががたんと下がってしまうような人たちに対しまして、過渡的、一時的に調整給という名目で支給している分がございます。  そういう趣旨でございますから、これは職員全体を対象にするものではございませんで、あくまでもそういう大きな不利益をこうむるというような人たちに対して支給するもの、これが調整給というものでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 その調整給というものの総額は、単年度でもって大体どのぐらいになるのですか。どのぐらいだったのかと聞いた方がいいですね。以前のことで、平成四年、五年、六年。

山口泰日本銀行理事

○山口参考人 ただいま申し上げましたような趣旨でございますので、これは年によってかなり変動いたしますが、この前、大きく制度を変更いたしましたのが平成四年十月でございます。今手元に、それ以後、ことし三月まで、五年半ほどの累計の金額がございますが、七・四億円、一年あたりに換算いたしますと一・三億円という数字になっておりまして、これを人件費総額に対する比率ということでごらんいただきますと、ウエートが〇・二%ほどでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 何か、配置転換とかあるいは勤務先が変わったというようなことでそんなに大きく、月何万円も月給が下がるというようなことがあって、それに対する手だてというものはあらかじめ用意していない、したがって調整給というようなものを設けて、そしてそれでもって調整をするということは、そんなことは規則にないでしょう。随時、どういう調整のやり方をするか知らないけれども調整をする、そういうようなことを大蔵省にもあなたたちは言っていないでしょう。調整給と同時に、大体、二十億も違うというのは、これはそれ以外にもっと大きな理由、原因があるはずです。  総裁、いらっしゃいますけれども、お伺いします。  総裁は、一九八一年にですか、退任をされましたので、それ以降の詳しい事情は御存じないかもしれませんが、十年とか十五年の過去において、そういう中で、日銀の給与あるいは役員報酬、そうしたものの日銀の運営において、先ほどからるる言いましたように、今、非常にあいまいな点、不可解な点が多いわけですが、そうした、いわば外に出せないようなものとかつじつまの合わないようなものとか、そういうものは一切なかったということを断言できるのかどうか、総裁、伺いたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 私が日銀におりましたころの、十七年前の話でございますので、はっきり覚えておりませんけれども、二つ申し上げたいことがあるのです。  一つは、調整給というのは、むしろ一般の企業などでは非常に広く使われている。給与制度が変わったときに、個々の、特定の人たちが非常に損をする、給料が減る、そういうものを調整するための資金であって、〇・一、〇・二%ぐらいのお金がかかるというのは極めて、当たり前といいますか、普通のあり方であると思います。  日銀がかつてそれを使っていたかどうか、私は余り内部のことをやっておりませんので知りませんが、私は日本銀行から商社へ移ったのですけれども、そのときに感じましたことは、やはり日本銀行の給与体系あるいは給与というものは非常にはっきりしている。一般の商社、企業では、御承知のように、もうかったとき、もうかっていないとき、賞与までは、たくさん出たり出なかったり、あるいは、特定の職位についたときの、職位給というか、職位の手当といったようなものは非常に大きいのですね。そういうものは日銀にはありません。職位についたときの手当はありますけれども、賞与がなかったり急激にふえたりというようなことはございません。  そのことと、日本銀行の人事の評価というものは非常に公正でありまして、商社の場合、一般企業の場合には、もうけた人にはたくさん金が出る、そうでない人には非常に格差が大きいわけですけれども、そういったところも公正に見ながら昇給を決めるというようなことは、天下に誇るべき公正さを持っているというふうに思います。  それが、私のいたころの経験と、民間へ出てからの、比較をしての感じでございます。  もう一つ石井委員に申し上げておきたいことは、今度日銀法が変わりました。変わって、予算、決算の制度というものがはっきり法律にも書かれておりますが、申し上げたいことは、日本銀行における経費予算の作成及び決算における財務諸表の作成、これにつきましては、日本銀行がはっきり厳正な手続を経て決めるように書かれておりまして、経費予算につきましては、人件費を含めて、政策委員会でこれをかなり時間をかけて議論をするわけです。政策委員会には、御承知のように、民間から、新日本製鉄を下からたたき上げて副社長にまでなられた方とか、あるいはガスの精製をやられた方とか、学者とかジャーナリストとか、いろいろな方がおられまして、そこで決めることになっているのです。今回の問題があるテレビから出てきたときに、一体実態はどうなっているのかといってこの委員会でかなり激しく突き詰めて議論をいたしましたけれども、これなら公正だという結論が出ております。  こういうチェック機能をはっきり社内に持っておるわけでございまして、それでチェックをした上で、政策委員会で決定して、監事の監査を受けて……(石井(紘)委員「ちょっと、質問の妨害をしないようにしてください、もう時間がないのだから。過去に、一点の疑問も、疑惑を持たれるようなことも給与の面でなかったのかどうなのかということを聞いているのだから。イエスかノーか、聞けばいいのですよ」と呼ぶ)私自身については全くありません。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それでよくわかりました。  今速水さんに、日銀の給与の面において、過去、運営上おかしいことが、やましいことがあったのかなかったのかと聞いたら、今速水さんは、私自身についてはありませんでした。ということは、私の理解では、日銀はそのことに答えられないということが明らかになったと思いますね。(速水参考人「委員長、委員長」と呼ぶ)あなたがしゃべると時間ばかりとって、余計なことばかりしゃべるからもうやめてください。(速水参考人「今おっしゃったことは違います。私がおりましたときに……」と呼ぶ)そうじゃないですか。そういうことじゃないですか。あなたは、私自身については一点の曇りがないとしか言わなかったじゃないですか。あとは余計なことしか言わなかったじゃないですか。(速水参考人「私自身がおりましたときに、そういうことを感じたことはなかったと申し上げたのです」と呼ぶ)

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 委員長の指示に従って答弁してください。  それでは、日銀総裁速水参考人に。

速水優日本銀行総裁

○速水参考人 私のおりましたときには、石井委員が先ほど御質問になったような不公正なことは全くなかったと申し上げていいと思います、

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 私は、今、日銀総裁は、私自身については疑惑を持たれることはないと言った、そう言ったということは、要するに過去においてやましいことがなかったということを日銀は言えないのだと申し上げた。そうしたら、それに対してもう一度立たれて今言われたことは、また御自身の、私がいたときにはと。御自身のことと、それからまた私がいたときにはという一九八一年までのことしか言われなかったわけです。  いいですか、これは日銀は―――――委員長、ここで私、もっと山ほどこれはやりたいことがあるのですが、資料もたくさんあるのですが、時間が来てしまいました。今のこういう答弁があったわけですから、この日銀の問題というものは大変疑惑に満ちている。これは、改めてこの委員会を日銀問題審査ということでもって設定をしていただきますようにお願いをして、委員長の、私を納得させていただける、そういう御答弁をいただきたいと思います。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 石井君の御提案は承りました。後ほど理事会で協議いたします。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 もう時間が来ました。ますます疑惑を深めたと思いますので、ひとつ……。  ありがとうございました。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。  私も、日銀に絞ってお伺いをしたいと思います。  日銀は四月十日に、このような「内部調査の結果および人事処分の公表について」、こういう文書を発表されました。これは、接待問題に関連をして内部で調査を行い、この調査に基づいて職員九十八人の処分を発表したものでございます。  今、大蔵省の内部調査も進んでおりますが、その結果がどうなるかというのが大変注目をされております。きょうは、先行して公表された、この日銀の内部調査の問題についてお聞きをしたいわけであります。  発表文を読ませていただきましたけれども、これは非常にあいまいで大変わかりにくい表現になっておりまして、具体的にお聞きをしたいことがたくさん浮かんでまいります。  まず、前提としてお伺いしたいのは、調査をされた対象人員、これは何人を調査されたのか、そのうち幹部職員は何割を占めるか一数字を明らかにしていただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 お答えいたします。  先般の内部調査は、当初は調査役以上の役職員約六百名を対象に行いましたけれども、その後、調査役未満といいますか、以下の者数十名を対象に加えました。調査役以上といいますのは、日本銀行ではいわゆる管理職以上を指します。したがって、幹部職員は全員対象に含まれているとお考えください。  調査は自己申告によって行いましたけれども、対象者のうち、いわゆる取引先から一回も接待を受けたことがないと申告した者が約一割ございました。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 対象の数、今お聞きしたのは具体的な数字をお聞きしたわけであります。六百人プラス数十人というのは、六百何十何人ですか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 済みません、私は具体的な一けたまでは今承知していないのですが、役職員約六百名と言いましたのは、六百名弱だと思います。それから、追加的な調査は数十名というふうに聞いております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 後でこの具体的な数字を出していただければと思います。  それで、今この発表文によりますと「過去五年間に取引先金融機関から接待を全く受けたことのない者は少数であり、ほとんどの者は何らかの接待を受けた経験があった。」と。この数字でありますけれども、先ほど一割と言われましたのは、受けたことのない方が一割で九割は接待を受けた経験がある、こういうことでしょうか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 約一割というのは、六百名のうちの約一割でございます。したがって、残り九割、六百人のうちの九割は、何らかの形で接待を受けたことがあると申告した者でございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 大変な数であります。  次に、この発表文によりますと、「節度を越えていたと認められる者が少なからず存在した。」このように書かれています。この場合の「節度を越えていた」という判断の基準、これはどのように考えておられるのか。月何回以上の接待あるいは金額で幾ら以上、こういうことを念頭に置いて書かれているのだろうと思うのですけれども、それを具体的に示していただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 お答えします。  接待の、何回かというその頻度、それからどういう接待かというその内容、それからどういう場所で受けたかというその場所等々はまちまちですので、だれが、どこで、どういうふうにということは統計的に詳しくとることができません。程度や場所とかがそれぞれ違いますので、計数で、マトリックスのようにちょっとまとめるわけにはいきませんでしたので、御理解くださいませ。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 「節度を越えていた」というわけですから、あるところまでは節度を超えていないと。それを超える基準というのがあるわけですね。「少なからず存在した。」というわけですから、この場合には超えていた、その人数は大体このくらいというのがあるはずです。その数字、それから節度の基準、明確に答えていただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 私ども、その自己申告に基づいて一人一人その事情を聴取したのですが、節度を超えていたかどうかというのは、結果としまして節度を超えていたと認められる者について、譴責とそれから戒告処分というものにしたわけです。  そういう処分を受けた者はどういうふうなことを基準にして私どもが判断したかといいますと、一個人の頻度、回数、それから内容等によって、ウエートといいますかが違うわけです。そういうことを総合勘案して決めたというわけでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 何かもう一つはっきりしない感じがしますね。要するに、基準というのはかなり主観的な判断という感じがするわけです。  鴨志田理事にちょっとお聞きしたいのですが、あなたは二月の初めに、この調査を行う前の記者会見で、接待の問題について、あくまでも自己申告になるということで、接待の判断は調査を受ける本人の基準かと言われて、いろいろ聞いていく過程で判断する、このように答えておられます。それから、不適切な交際、不正行為の定義は何か、こう聞かれまして、いろいろ聞かれて、料亭はどうかと聞かれて、料亭は不適切とは言い切れない、こういうふうに答えておられまして、これは非常に当時のマスコミで問題にされたわけであります。  つまり、日銀というのは、職員に対して中央銀行として広く世間と接するよう求めてきたこともあり、接待を受けることは禁止していなかった、しかし、やり方には注意をした方がいいよ、こういうことであった。つまり、こういう立場で今まで接待について日銀の内部では対応されていた。  この調査に当たっても、明確な基準を示されていないように私は思うわけです。これは今までの接待に対する日銀の考え方、これを踏み越えていないのではないか。  あなたは、このときに記者会見で述べた言葉は今でもこのとおりだ、その当時述べたこのことが今の立場である、こういうふうに言うわけですか。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 申し上げます。  私が、そのとき記者会見で申し上げたかったことは、料亭での接待を受けたかどうかということももちろんありますけれども、そういうことよりも、そういう接待を通じて不正な行為とか不適切な交際がなかったか、そういうことを重点的にヒアリングをしていきたいと思います、こういうふうにお答えしたつもりであったわけでございますが、何か料亭で接待を受けても問題ないというふうに発言したと受けとめられてしまったのは非常に残念です。料亭で接待を受けたかどうかというよりも、不正な行為あるいは不適切な交際がなかったかどうかということに重点を置いてヒアリングをしていきたい、もちろん、その過程でどういう場所で接待を受けたかということは調べるつもりでございましたが、そういう趣旨で申し上げたつもりでございました。  あるいはちょっと言葉が記者の方に足らなかったのかもしれませんで、反省はしております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 「節度を越えていたと認められる者が少なからず存在した。」という場合に、では、この数は何人と把握されておられますか。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 今回処分の対象となりました譴責者それから戒告者、これは節度を越えていたという判断で処分を行ったものでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 譴責三十六名、戒告三十九名、合わせて七十五名が節度を越えていたと。ただ問題は、この節度を越えていた、その節度の基準が明確ではない。これは極めてあいまいでありまして、今の答弁を聞きましても、何を基準に節度を越えていたのか、このことが明確ではありません。これが今問われているわけです。白銀が、どういう立場で、どこからまずいと考えたのか、どこまでが許容範囲なのか、このことがいまだに明確ではない。  やはりこの点が、世間から、国民から見て、非常にあいまいだ、不十分だ、こう思われる点だと思うので、もう一度、今後の対応としてどのように対応されるのか、関係金融機関との接触についての基準について明確にしていただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 お答えします。  今回の内部調査に基づく処分、実はそれ以前、事件が問題になる前から、新日銀法発足に備えまして、服務準則を設置し、かつ「日本銀行員の心得」というものも作成して、一種のルールをつくろうとして、でき上がった前後にこういう処分者を出すようなことになったのですけれども、その服務準則と心得を厳重に運用してまいるということが一つであります。  それから、今後の対応につきまして、私ども法律を守った金融政策の運営、業務運営をやろうということで、内部で、例えば金融機関と接するような仕事をする者、考査をする者、調査をする者、それぞれの仕事と民間金融機関とのつき合い、コミュニケーション、または仕事上のつき合いも含めてどういうルールを設けたらいいかということを検討するコンプライアンス委員会、先ほど言いました法令遵守委員会という委員会を設置しまして、外部の法律専門家をも招きまして、今、具体的な業務内容に即して、金融機関とのつき合いの新しいルール、スタイルというものを鋭意検討中でございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 その検討内容はいつまでに明らかにされますか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 先々週、第一回の委員会を開きまして、私が委員長を引き受けましたが、来週中に二回行います。金融機関との仕事上のつき合いは各セクション、セクションによって異なりますので、かなり具体的にオペレーションをする場合の金融機関との接点はこういうものがあって、過去の反省の上に立って、問題点はこうだったかということをまず洗い直す作業をやりまして、それぞれの洗い直した問題点について新しいルールを確立していくということを考えております。三か月以内に全部の問題点を洗い直し、その洗い直しと並行しながらルールを固めていきますので、全部が完成するのは半年ぐらいかかるかもしれませんけれども、もう必要なものは、問題点が出てこれにはこう対応した方がいいという手法については、同時並行的に実現といいますか、実行していくつもりでおります。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 公表された文書の中に次のようなことがあります。「考査局幹部が、考査先から接待を受けた例もみられた。」というふうに書かれている。これは極めて重大だと思うのですね。つまり検査、大蔵で言えば検査、日銀で言えば考査でありますが、銀行に対して考査に入る。その入った先から接待を受けた。この接待を受けたのは、何人が接待を受けたのでしょうか。あるいはどの程度の接待を受けたのか。これは具体的に示していただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 考査関係の者も今回の調査の中である程度のウエートを占めておりまして、接待を受けたと申告した者はおりますし、処分の対象になった者もおりますが、一人一人の具体的な例については、個別の事例、どこどこ銀行にだれだれが行ったという固有名詞にかかわるものですので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。  しかし、調査自体は、私ども、自己申告とは言い条、これもまた専門家を加えて、どういうことが行われたかということをできるだけ、限られた条件の中ではありますが、客観性を持って調査したつもりであります。  それで、その接待ですが、こういうことはあってはいけないことかもしれませんけれども、過去の例として、例えばどこかの金融機関に調査に行くときに、これから調査しますと言って、それがたまたま昼食時なんかに当たって食事をするということもあったらしいと思います、ちょっと具体的な例は聞いていないのですが。つまり、儀礼的なつき合いはあったというふうにも聞いております。  しかし、儀礼的とはいえ、考査する側とされる側との関係には厳正な関係が保たれなければいけませんので、今後一切そういうことのないよう、これもまた新しいルールのもとに厳正に対処するつもりでおります。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 儀礼的かどうかというのは、それは主観的判断でありますから、あったかどうかということが大事であります。やってはならないわけであります。  先ほどお聞きしましたのは、例があったというわけですが、何人かという、これは何も固有名詞を挙げていただきたいと言っているわけではなくて、数字を言っていただければ結構なんです。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 調べた者で、考査の担当をしていてそういう者がいたということは把握しておりますけれども、どういうケースについて何件あったかという数字については把握しておりません。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 数字が把握できなければ処分もできないはずですね、何人処分するのか。これは実際に処分されたわけでしょうか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 その対象者の中で、考査オンリーで処分を受けたかどうかという点については弁別しがたかったので、それであえて数字の分析というのはできなかったわけであります。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 ちょっとこれは、具体的な数字が出せないというのはおかしいと思いますね。処分をする場合にはその処分の理由があるわけです。考査関係で接待を受けた例があったわけですから、何人あったのか、そしてその中身はこれだからここまでこういう処分をする、こういう結果になるわけですね。それを具体的に掌握していないというのは、これはおかしいわけであります。  鴨志田参考人はこの点は、数字は把握しているわけですね。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 今先生おっしゃるように、処分をする以上は、先ほど副総裁からもありましたように、回数ですとか内容、内容というのには、今先生がおっしゃったような考査先からの接待ということは当然含まれますし、それから立場といいますか、考査に行っているヘッドの者がその相手先から接待を受けたというふうな立場等を勘案してやったものでございますが、何分にも考査だけ五年間ずっといたという者ばかりじゃないわけでございまして、考査にいた時分のそういう行為と、それから考査から出て金融機関との交際状況においてプラスアルファがあったというふうなことを合わせて処分をしたということでございます。  考査関係にいた者で今回処分を受けた者は、人数はちょっと御勘弁をぜひいただきたいのですが、かなりいることは事実でございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 具体的な人数を言えないというのは、私はおかしいと思うのですね。だって、九十八名処分したわけでしょう。その処分の理由がそれぞれ明確なわけですから。この、考査の関係でも接待を受けた例も見られた、これを根拠に処分をしているわけでありますから、考査の関係で何人が接待を受けて処分をされたか、委員長、これは数字を提出していただくように協議していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 佐々木君のお申し出、理事会で協議いたして結論を出します。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 次に、今回の不祥事に関連をして、「前営業局証券課長の容認のもと内部情報を取引先に漏らしたことがあると申告した者が若干名いた。」こういう表現があります。取引先に内部情報を漏らしていた。これは、今問題になっている興銀と三和銀行以外に全くありませんでしたか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 今委員御指摘以外には聞いておりません。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 それでは、その漏らした情報はどのようなものか。  四月十日付の報道によりますと、「金融関係者によると、大手金融機関との窓口になっている日銀営業局では、吉沢被告と同様、複数の職員たちが興銀に内部情報を漏らすことが恒常化しており、」と書かれているわけであります。しかも、「問題の部下は、こうした機密漏えいについて「前任者から、情勢判断資料の内容が決定したら、興銀に漏らしてやるように、との引き継ぎを受けていた」と関係者に話している」ということであります。  こういう事実は、これに関連して調査されましたか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 私どもの調査では、恒常化していたという事実は認められません。それから、引き継ぎということも、調査の結果なかったというふうに判断しております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 どうもまともに調査をしている気配がうかがえないわけでありますが、その「申告した者が若干名いた。」、これも数字を非常にあいまいにしている。私がこれまで具体的なことをお聞きをしても、結局自主申告でありますからまともな調査になっていないのではないか。もう一つは、例えば節度を超えたという場合の基準が明らかではない。それから、今の問題についても、中身が具体的に明らかにされません。  したがって、こういうやり方では到底国民の疑惑にこたえたことにはならない。開かれた日銀、説明責任、こういうことを言うならば、やはりその事実を明確に表に出して、それは具体的な固有名詞を出せと言っているのじゃないです、具体的な数字と事実を明確に示して、二度とこういうことが起こらないように新しい基準をつくり、そのルールに基づいて対応するということをしなければ、今後の明確な日銀の体質の改善にはつながらないと思うわけであります。  この点で、最後に決意をお聞きしたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○藤原参考人 お答えします。  私ども、今回の調査からいろいろ反省すべき点を学びました。それから、委員御指摘のような御指摘も身にしみて感じております。事件そのものの流れとしましては、容疑者の件に関することは、まだ司直の手で調べが続行されています関係上、私どもとしてもコメントできない点もありますけれども、御指摘のように、新しい法律に基づく新しい日銀が、その独立性と透明性を確保するために、特に説明責任をしっかりと持っていかなければいけないということを行員一同本当に身にしみて感じております。  御意見を体して、今後は規律を厳しくして対処していきたいと思います。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 終わります。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 次に、保坂展人君。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 社民党の保坂展人です。  私も、本日、日銀の問題を取り上げたいと思いますが、ちょうど一週間前の午前十時に社民党の疑惑解明プロジェクト、私は事務局長をやっておりますが、この水増し給料の疑惑の問題について、さらにもう一点、接待の内部調査について伺ったところです。  その際、日銀がお持ちになったのは、この紙一枚なんですね。「TBSの報道のポイントについて」というものを一枚持ってこられた。そして、簡潔に言えば、TBSの報道は基本的に誤解だということをおっしゃられたわけですね。平成十年の予算の具体例を挙げながら、予算折衝上の技術的なポイントをついて誤解をしておったのではないかということでした。調整給についても何ら不正な形ではないという説明を私ども聞きながら、それほど誤解であるならば、それほど疑惑がないのであれば、じゃ予算はこうなっています、例えば過去五年間でも予算をちゃんと出して、反証の証拠としてこれを出してくださいというのを求めていて、本日までお返事がないというのが事の経緯であります。  本日、石井議員の方から同様に、この予算の請求がございました。こちらに石井議員のもとに提出された資料がございますけれども、この二つが、私どもが求めた、TBSの報道が全くの誤解であるということがこれを読めばよくわかる反証資料かどうか、これを見ればもうすべての誤解が解けるのか、お答えいただきたいと思います。     〔委員長退席、村田(吉)委員長代理着席〕

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 そういう報道がなされたということは、日本銀行としましてもこれまで努力はしてきましたけれども、さまざまな分野でディスクロージャーが十分でないということがやはり一つの要因ではないかと思います。今回の件を機に、今全般について点検し、何らかの形で公表したいというふうに思っておりますので、もう少しお時間をいただければと思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 お尋ねしたのは、TBSの報道は全くの誤解だということが、きょう石井議員に提出された二つの資料を見れば、まだ時間がないのでよく見ていないのですが、いろいろ疑問点も出されていましたが、これを見ればすべて反証ができる資料なんですか、あるいはまだ不十分なんですかという点でございます。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 お答え申し上げます。  それだけでは全部にこたえていくことはできないと思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 わかりました。  資料をお配りしておりますけれども、先ほど佐々木議員の方からもありました接待の問題でございます。この接待も、ざぶん、どぽんということを、これは小学生も知るぐらい有名になりました。大変不名誉なことだと思います。その接待の報告、これは内部調査の報告を読んで、私ども唖然としたわけですが、たった七行、「③節度を超えた接待等」、これは七行しかないのですね。つまり、「節度を越えていたと認められる者が少なからず存在した。また、同期間中に、考査局幹部が、考査先から接待を受けた例もみられた。」これは不十分でしょうというふうに申し上げました。  これは、きちっと国民の疑惑、不信、そして大変な落胆にこたえて、誠意を持って、内部調査をしたならば、これだけ調べました、事実はこうでございますと、きちっと資料として提供するおつもりはありませんか。私どもが求めているということは御存じだと思いますが。

鴨志田孝之日本銀行理事

○鴨志田参考人 先ほどもそういうお話がございまして、委員長の方から検討するというふうなお話でございましたので、それを受けてどういう形ができるのか、持ち帰らせていただきたいというふうに思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 それでは、委員長にお願いをいたしますけれども、先ほどのやりとりの中で、私ども社民党の緊急に開いた会議の席で、TBS報道は本当に誤解だという一枚の紙が来たわけでございますけれども、きょう石井議員に提出された、このものだけでも不十分だというお答えでございました。不十分であれば、十分な反証資料を当委員会に提出していただきたいというのが一つでございます。  もう一つは、これだけの接待、日銀考査のまさにただ中に絡んだ接待も含めた報告がたった七行というのは、いかにもこれは誠実を欠いていると言わざるを得ない。ここについて、やはり納得がいくような最大限の報告ということ、この二点をお諮りいただきたいと思います。

村田吉隆自由民主党

○村田(吉)委員長代理 ただいまの保坂展人君の資料要求並びに報告要求については、理事会にて後刻検討をしたいと思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 それでは次に、さきの当委員会のやりとりの中で、大蔵省の紀律保持委員会の議事録が実は作成していない、そして議事録がわりに開催日だけのプリントが出されたわけですけれども、大変不十分だということで、委員会としてお取り計らいいただいて、本日朝の理事会で、この「紀律保持委員会の開催状況」というプリントが出てまいりました。出て、よく読んでみたのですけれども、幾つか疑問がありますので、大蔵省の武藤官房長の方に御説明願いたいと思います。  まず、議事録は作成されておらないのですね。そして、武藤官房長はメモもとる習慣がない。どうやってこれはっくられたのでしょうか。

武藤敏郎大蔵大臣官房長

○武藤政府委員 ここに提出いたしました資料に、それぞれ開かれた会ごとにポイントとなる事柄が書いてございますけれども、これは当時の出席者が、特に服務の担当の者がそれぞれ調べまして、その中での結論的なものを書いたわけでございます。やりとり、いわゆる議事録ということよりは、むしろ、こういうことをやりましたということを書いたものでございます。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 武藤官房長に二点お尋ねをしたいと思います。  まず、この程度の書面も提出にはなじまないと考えたのかどうか。前回、提出にはなじまないというふうに言われているわけです。ですから、この程度の内容も書けないというふうに判断していた理由は、一体何でしょうか。

武藤敏郎大蔵大臣官房長

○武藤政府委員 あのときの質疑応答の中では、議事録あるいは出席者のメモというのがあるはずだからそれを提出できないのかというお尋ねであったと記憶しております。  私からお答えさせていただきましたのは、議事録は作成しておりませんということと、出席者がそれぞれ個人の備忘のために何らかのメモをつくっている可能性はもちろんあるわけでございますけれども、それは個人の備忘のためのメモでございますので、こういう場にお出しするにはなじまないというふうにお答えさせていただいた次第でございます。     〔村田(吉)委員長代理退席、委員長着席〕

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 それではお尋ねしますが、この紀律保持委員会は、二月二日、金融検査官の二人のノンキャリアの方の逮捕で終わっているわけです。そして、「職員の不祥事への対応」というプリントがついてございまして、これは、めくっていくと、お二人のノンキャリアの方が逮捕されて即懲戒免職、ここで終わっているのです。ここで大蔵不祥事って終わったのでしょうか。その後の事件を一体どういうふうに扱うのか、紀律保持委員会は次にいつ開くのか、これははっきりお答えいただきたいと思います。  キャリア、ノンキャリアで処分も違うのじゃないかと言われていますね。即懲戒免職、あるいは後でやられた方は休職、そういうことも含めて、きっちりこれは答えていただきたいと思います。

武藤敏郎大蔵大臣官房長

○武藤政府委員 幾つかお尋ねでございますけれども、まず、一月に逮捕されました宮川と谷内につきましては、その後、起訴という段階になりまして、私ども、当人に接見をいたしましたところ、細かいところはいろいろあるようでございますけれども、大筋におきまして起訴事実というものを認めておりました。そういうことでございますので、ある銀行の検査報告書をほかの銀行に渡したといったような、例えばそういうことを認めましたので、これは懲戒免職に該当するという判断のもとに、これは大臣の最終的な御判断で懲戒免職処分にしたわけでございます。  その次に逮捕されました榊原と宮野という二人につきましては、その後、起訴ということになりましたけれども、当人たちに接見しましたところ、前の二人と違いまして、起訴事実を直ちに認めるということではございませんでした心ということになりますと、これは、こういう場合の前例がいろいろあるわけでございますけれども、刑事休職処分にするのが一般的な対応でございます。ただ、通常は刑事休職処分にいたしますと一定割合の給与が支払われるわけでございますけれども、大臣の御決断におきまして、法律上、給与の支払いを全く行わないことも懲戒処分者の権限であるということでございますので、給与の支払いを停止したということであります。  そういうことでございますので、キャリアとノンキャリアの間に云々といったようなことは全くございません。  それからもう一つ、紀律保持委員会の開催でございますけれども、私どもは、現在、内部調査をやっておりまして、四月中にもこれを発表するということで今鋭意やっておるところでございます。そういうことでございますので、まだ日にち、時間等は決まっておりませんけれども、次回の紀律保持委員会を近々に開催したいというふうに考えております。     〔委員長退席、佐藤(静)委員長代理着席〕

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 時間がだんだん押してきましたので簡潔にお願いしますが、それでは、武藤官房長にお願いしておきますが、次から議事録をつくってください。  そして、もう一点なんですが、こういった大蔵省の不祥事、田谷・中島問題を受けて一昨年一たんつくりましたよね、倫理規程。非常に厳しく規定してあるわけです。この中に例外規定がございますよね。服務管理官に事前の届け出、あるいは場合によっては、やむを得ないときには事後の届け出。これは、過去一年間、昨年いっぱいでよろしいけれども、その一年間に何件あって、具体的にはどういうケースがこの例外規定で承認をされておったか、この二点について。今度は議事録をつくってきちっと残してくださいということと、今の点、お願いします。

武藤敏郎大蔵大臣官房長

○武藤政府委員 前回もお答えさせていただきましたけれども、紀律保持委員会と申しますのは大蔵省の内部の会議でございますけれども、一般的に、内部の会議につきまして議事録というものを作成するということにはなっておりません。私どもは……(保坂委員「これからしてください」と呼ぶ)これからについても、御指摘のような議事録を作成するということは考えておりません。  また、もう一つのお尋ねでございますけれども、私どもは、現在、内部調査でいろいろ過去にさかのぼりまして事実を把握しておるわけでございますけれども、御指摘の倫理規程が八年十二月に制定されましてからこれは昨年の年末までということで調査をいたしましたけれども、職員から服務管理官に届け出のありました件数は七百七十四件でございます。  その内訳につきましては、いろいろなものがございますので一概には申し上げられないわけでございますけれども、自分が飲食代を負担しないで会食を行った例といたしましては、例えばパーティーへの出席など、対価を支払うことが通常、社会通念上一般的でないと考えられるような場合、あるいは、職務上の意見交換のものでございまして、場所、内容等が社会的に批判を受けないような、そういう会食に出席する場合等々でございます。七百七十四件ということでございました。     〔佐藤(静)委員長代理退席、委員長着席〕

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 それでは、どうしても議事録をつくられたくないようなので、ぜひ今度、紀律保持委員会のときには教えていただいて、武藤さんが忘れないうちに私が聞きに行くというふうにしないといけないのかな、こんな議論はやりとりしたくありませんが。  もう一点。今の点、大変大事なのでございます。私、公務員倫理法のワーキングチームの一員でありまして、これからきめ細かく所々実情に照らしてこういった規定をつくっていかなければいけないという立場でございますので、大蔵省の七百数十件でしょうか、その例外規定がどういうケースであったのかという資料もぜひ当委員会に出していただいて、公務員倫理に期するようお諮りをいただきたいと思います。委員長にお願いしておきます。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 わかりました。今のお申し出を大蔵省においても善処してもらうように。

武藤敏郎大蔵大臣官房長

○武藤政府委員 今御報告いたしました会合の件数でございますけれども、御質問の趣旨が職員の氏名とかあるいは相手方とか場所とかというようなことでございますと、これはプライバシーの観点もございますので、私どもとしては、公表を差し控えさせていただきまして、件数のみの提出とさせていただきたいというふうに考える次第でございます。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 補足しますが、本来はだれがどこで会ったということを明かしていただくのが一番いいのですが、どうしてもそれは無理だというならば、AさんがB社にということでも構いませんから、どういうケースが例外として挙がってきて認められたのか、金額は幾らだったのか、それを素材にしないと議論ができませんので、それをお含みおいて、お願いをしたいと思います。  最後に、人事院総裁と総務庁に、おいでいただいても一問だけになってしまいますけれども、公務員倫理法ということを、さまざま力点の置き方は違いますが、これは与野党ともにつくっていこうという国会でございます。その中で、二点伺いたいと思うのですが、私どもは、内部告発の奨励を盛り込んだアメリカの倫理法にそのまま倣うことはできないかもしれない、しかし職員が正義感に駆られて告発をした場合の不利益取り扱いの禁止、つまり不利益な取り扱いを受けないんだということについては、これは担保されなければならないという点を申し上げました。この点についての御意見、さらに、天下り、ノンキャリアについてこれを改善するべく、この世論、国会の中の議論を盛り上げていかなければならないと思いますが、その点の見解を、本当に時間がないので申しわけないですが、人事院総裁と総務庁の方にお答えいただいて、終わりたいと思います。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 内部告発の話は、三党で協議をされておりますので、お決めいただければ、それに従って私たちは仕事をさせていただくということで、そのことについて特段私は意見を持っておりません。素直に三党の決定に従いたいというふうに思います。  それから、いわゆる天下り問題でございますけれども、これにつきましてまず私たちが第一番目に取り組む話というのは、やはり早期退職慣行の是正だろうというふうに思います。したがいまして、この問題につきましては、関連するいろいろな人事管理制度あるいは人事慣行というものがございますので、そういうものの改革というものとの関連を含めまして、この問題については着実な前進が図られるように努力していきたいというふうに思います。また、当委員会におきましても、そういう問題意識を持って議論を深めていただければというふうに思います。  それから、もう一つのいわゆるキャリア、ノンキャリアの話でございますけれども、その話につきましても、私たちは、やはり先ほどから申し上げておりますように、組織の活性化のために、また実力、能力に応じた昇進昇格というものを進めていくために、ぜひともそういうふうに私たちは努力してまいりたいというふうに思います。これもあわせて、本委員会での議論というものがいろいろございましたので、私たちはそういう方面に従って処理いたしたいというふうに思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 この公務員倫理法については、与野党とも案があるわけで、大いに国会の中で議論していかなければならないという点を踏まえて、人事院総裁に今の点をもう一度伺いたい。

中島忠能人事院総裁

○中島政府委員 私が三党と申し上げましたのは、野党の統一された案の中にはその分はございませんので私はそのように申し上げましたけれども、野党の統一案あるいはまた三党の案というのが出てくるのでしょうから、そういう両案の議論というものの中でどのように決まるかということを私たちは十分見きわめまして、国会で決まった結論に従って、私たちは素直に仕事をしてまいりたいというふうに思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 委員長、もう時間がないので、内部告発だけお願いします、総務庁に。それでおしまいです。

中川良一総務庁人事局長

○中川(良)政府委員 与党の御議論の中でそういうお話になっておるということを私ども承知いたしておりますが、現在いろいろ法案化のための作業が進められております段階でございますので、いずれにしても、総務庁としてのコメントは控えさせていただきたいと思います。

保坂展人社会民主党・市民連合

○保坂委員 何か消極的なのが本当に嫌なんですけれども、委員長、これで終わります。どうもありがとうございました。

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 これにて質疑は終了しました。     ―――――――――――――

原田昇左右自由民主党

○原田委員長 この際、委員長から委員各位に申し上げます。  理事会の協議に基づき、来る五月七日木曜日、日本銀行本店を視察することにいたしましたので、参加を御希望される方は委員長までお申し出願いたいと存じます。  次回は、五月十三日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時三分散会

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