P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
142回国会衆議院1998/05/22

環境委員会 第8号

発言数
167
登壇者
18
会派数
6
開催日
1998/05/22

会議録

山元勉民主党

○山元委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、地球温暖化対策の推進に関する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。砂田圭佑君。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 おはようございます。自由民主党の砂田圭佑でございます。  きょうは、地球の温暖化の問題を中心に質問をしていきたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。大臣におかれては、連日いろいろな会議で大変お疲れでございますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。  地球の温暖化に対するこの法律案が、当委員会でも慎重審議、議論を重ねております中で、どうも最近になって今国会の成立がいささか怪しくなって、難しくなってきた。そこで、我が党の鈴木恒夫理事が、辞意を表明することによって今国会での本法案の難しい状況に抗議をされる、そういう思いで辞意を表明されたわけでございます。  私は、鈴木理事の胸中を察するに余りあるものがあり、大変感慨深いものがあるというふうに感じている者の一人でございます。なぜなら、この地球温暖化の問題というのは、人類の生活を脅かす重大な問題であるというふうに私はとらえているわけであります。今議論をされている行政改革や経済対策と同じように、緊急ではなくても、将来、必ず我々の国民生活に重大な影響を持つ、そういう意味では、同じように大変重い意味を持った重要な法案であろうという気がいたします。それだけに、鈴木理事が責任を感じるお気持ちは大、変よく理解ができる。  国民生活にとってそんなに大事な法案でありながら大変難渋することは、やはりこの法案が十分に国民に理解をされていない部分があるのではないか。京都会議の当時は大変な大騒ぎで、テレビ、新聞でも六%の目標数値が達成できるのできないのと騒がれました。しかしながら、国民生活にこの温暖化がどんな影響を及ぼすのかという根本的なことについての理解度は、それほど深まらなかったのではないかという気がいたします。その辺がやはり国民の世論が盛り上がらなかった原因でもありますし、そしてまた国会においても、あるいは委員会においてもそのパワーに欠けるところがあって、どうしても先送りのような状況になった。立法府の中のいろいろなやりとりがあったこともありましょうけれども、根本的な原因はやはりそういう世論の盛り上がり、強力なバックアップがなかったからではないかという気がいたします。  そこで、私は、この温暖化問題については、国民にわかりやすいように、問題点を極めて単純にして、素朴な質問にして、そしてこの委員会を通じて国民の皆さんに十分理解されるような、そんな質問をしていきたいと思います。  環境庁長官に伺いますが、地球温暖化問題についての基本的な考え方、どんな考え方を持って取り組んでおられるか、国民にわかりやすくお話をいただきたい。そしてまた、地球温暖化の問題が大変重要な問題であるということをどのようにして国民に知らせていくか、基本的な、具体的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 まずもって、当委員会がこの法案の御審議に大変精力的に取り組んでいただいていることに心から感謝を申し上げたいと思います。  ところで、京都会議で非常に盛り上がったこの温暖化問題についての国民の関心が少し薄れているのではないかということでございますが、京都会議で非常に集中的にいろいろなジャーナリズムが取り上げた、その後、そういった取り上げ方が少し薄れておるというのは確かでございます。いろいろ考えてみますと、京都議定書で二〇〇八年から一二年の五年間を目標期間といたしまして、それに向かっての目標値が一つできたということで、これから約十年かかってやればいいだろうとは言いませんけれども、一応の目標ができたということで、ちょっと肩の力が抜けているということは認めざるを得ないと思います。  しかし、国民に理解していただくということでありますが、これは御存じのとおりに、この地球温暖化問題というのがいろいろと国際的にも議論されるようになったのは実は割に近いところでありますし、温暖化現象というものも実は最近三十年から五十年ぐらいのところで本当に問題にしなければならぬような現象が起きているのじゃないかということでございまして、なかなかその科学的な知見が十分に得られていない。  しかし、とにかく今から手を打ち始めないと非常に大変なことになるぞということはそのとおりだと思いますので、これから頑張っていかなければなりませんが、私は、キーワードはやはり我々の人間の生活の持続的な発展ということだと思うのです。これは狭い意味での経済、あるいはもっと広い意味での社会活動全般、人類がこれから継続して発展していくための大事な一つの目標であり課題だと思いますので、そういう意味におきまして、いろいろな意味での持続的な発展がどういうふうに達成されるかというところがポイントだと思います。  今度の法案にもいろいろと書いてございますけれども、国民のできるだけ広い参加ということをお願いいたしませんと、この温暖化対策というのはその効をあらわせないわけでございますので、できるだけ国民参加型の対策というのをひとつこれから考えたいと思っております。まだ今まで非常にその努力も規模も足りませんし、やり方についてもまだまだ改善を要するところがあると思いますけれども、今ちょうど政府全体といたしましても、総理を本部長とします対策本部というのをつくりましていろいろ議論しておりまして、いかにして国民参加型の行動ができるかということを勉強させていただいておるわけでございます。  例えば、これは全くの例ですけれども、夏時間をもう一遍考えたらいいのじゃないかということ。これは実は賛否両論非常にございまして、直ちに結論が出るかどうかわかりませんけれども、これ一つでも、夏時間というものを中心にして我々のライフスタイルというものをもう一遍考え直すために、国民全般でひとり議論していただこう、何とかしてそういう議論をしていただく場をつくろうということで今考えておりますので、これは一つの例でございますが、重ねて申し上げますと、国民参加型の対策というものをひとつこれから展開したいというふうに考えております。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 しかし、国民参加型というのは、国民がどんなふうにそれを受けとめればいいのか、いささか具体性に欠けるところもあってわかりにくいのじゃないかという気がいたします。  国民の意識を高めるという意味では、特にこういう大変息の長い、将来にかけての事業でありますから、当然のこと、我々の世代よりもむしろこれから日本で生まれて育つ子供たちに環境教育をしていくということが非常に重要なことではないか。それこそ国民参加をするときにも、こういうことに意識があるかないかということは非常に大きな決め手になるのじゃないかという気がいたします。  そこで、こういう環境教育、特に子供たちに対する環境教育、現状はどんな状況になっているのでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  環境教育に関する現状ということでございますが、私どもといたしましても、地球温暖化防止を図りますためには国民各界各層の幅広い合意と御協力をいただく必要がございますから、そういう観点から、御指摘のとおり、環境教育は極めて重要だというふうに考えております。  取り組みの事例でございますけれども、私ども環境庁におきましては、まず、こどもエコクラブ事業というものを実施をしてきております。これは、小中学生を対象として、こうした子供たちが地域の中で自主的、主体的に、環境に関する学習でございますとか、あるいはさまざまな環境保全の活動を行えるように支援をしていこうということでございまして、全国の各クラブに共通の学習活動プログラムを提供する。あるいは、子供たち自身のみならず、これらを支援するサポーター、それから自治体の担当職員、こういった方々に向けたニュースレターを発行いたします。あるいは、各種のクラブの間の交流研修事業、こういうようなことも行ってきておるところでございます。  また、地球環境パートナーシッププラザというものを、これは東京の青山の国連大学と協力をいたしまして、そこに開設をしておりますが、これは環境保全に関するさまざまな資料あるいは情報、この中には地球温暖化問題に関する非常にさまざまな情報が入ってございますが、こういうものを提供をする。子供たちもそこに集まって、例えば本を開く、あるいはパソコンを操作するといったようなことでいろいろな情報を手に入れることができるわけですが、また、そこに集まってくる子供たちやいろいろな団体の間で交流をしていただく、そんな場の提供もしているところでございます。  また、家庭の主婦を対象として、いわゆる環境家計簿をつけていただく。こういうことで、家庭で電気やガスなどの消費量をチェックしていただいて、日常生活のいろいろなところで工夫をしていただくことで電気、ガスの消費量を減らしていく、そういうことを通じて二酸化炭素の排出量を減らす、こういった工夫をしていただく。今、こんな運動を全国的に進めているということでございます。  幾つか例を申し上げましたが、こうした取り組みを進めております一方で、また学校教育におきましても、最近は多くの教材で地球環境問題、特に温暖化問題が取り上げられるようになってきております。  こうしたことを背景といたしまして、先ほど大臣が申し上げましたとおり、内閣に設けられました地球温暖化対策推進本部の幹事会を五月十四日に開きました。そこで申し合わせを行いまして、国民のライフスタイルの見直しのための重点的な課題ということで、学校教育における環境教育の一層の充実を初めとして、学校や地域社会、家庭などのさまざまな場におきまして、環境に関する教育、学習の充実を図るということが盛り込まれたところでございます、  私ども環境庁といたしましても、総合経済対策の中で環境教育拠点の整備も盛り込んだところでございますが、そうしたことも含めて、今後、温暖化防止を図るための環境教育、学習をより強化するための施策の充実に努めてまいりたい、このように考えております。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 子供への教育ですから、余り形式張ったことにならないように、中身がしっかり子供たちに伝わるようなそういうシステムをとって、ぜひとも環境教育の充実を図っていただきたいと思います。  質問が少し後先になりますけれども、それでは、地球が温暖化することは、自然の環境や我々の人間生活に一体どんな影響を与えるのか。これは国民生活の中でわかっているようで意外とわかっていなくて、それが我々の生活にどんな影響を与えるか、地球温暖化がどんなことになるのかということについての認識は、まだまだ浅いものがあると思います。  そういう意味で、ぜひとも具体的に、自然環境や人間の生活に地球温暖化がどんな形で影響を及ぼすか、お答え願いたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  地球温暖化が私たちの生活や自然環境にどういう影響を及ぼすかということにつきましては、国連が世界各国の科学者や専門家を糾合いたしました形でつくっております気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCでございますが、このIPCCが平成七年十二月にまとめました第二次評価報告書にさまざまな影響が述べられております。  これが現在のところ、世界で最も権威ある報告だと私ども考えておりますが、これによりますと、対策が今後とも余り進まない場合に、二一〇〇年ごろには現在に比べまして地球の平均気温が約二度上昇し、海水面も約五十センチメートル上昇するというふうに予測をされております。このことによりまして、地球規模でさまざまな影響が生じると予測されております。  幾つかの例を申し上げますと、地球全体の森林の約三分の一ぐらいのところで植生が何らかの変化を受け、また、病虫害や火災が増加をいたしまして、森林損壊、森林が枯れたり死んだりするということでございますが、こうしたことに伴いまして大量の二酸化炭素が放出をされる、こういうことが影響として一つ懸念されております。  また、既に水資源が不足をしております地域で干ばつが激化をする、こういったことで水資源の不足がますます深刻化するというような問題も指摘をされております。  また、熱帯、亜熱帯の途上国で、現在既に非常に貧しい地域が多いわけでございますから飢餓人口が大変多いわけでございますが、こうしたところで食糧生産が低下をいたしまして、飢餓の危険性が増大をするといったことも指摘されております。  また、温暖化が進みますと、海水面が上昇するのみならず、台風あるいは高潮の被害というようなものが非常に増大することが懸念されておりまして、こうした高潮被害を受けやすい人口は、現在四千六百万人と言われておりますけれども、これが、今後温暖化が進行することによりまして、九千二百万人から一億一千八百万人程度に増加をするであろう。これは、例えばバングラデシュのようなところを考えていただきますと、現在その地域に住んでおられる人々の人口のみをカウントしてそれだけでございます。今後、こういったところでさらに人口がふえるわけでございますから、この見積もりは実際にはさらにふえるというふうに考えていただいたらよろしいかと思います。  また、こうした海面上昇が進み、予測は幅がございますので、先ほど五十センチメートルと申しましたが、幅の一番大きい場合には一メートルの海面上昇が生ずるということも考えられております。こうした場合には、マーシャル群島の一部では国土の八〇%が海没をする、バングラデシュでも二〇%近くが海没をするというようなことも予測をされているわけでございます。  また、マラリアが潜在的には流行する可能性がある、そういうところに居住する人口は大変ふえてまいりまして、患者の件数が五千万から六千万件増加をするというようなことも心配されているわけでございます。  また、環境庁でお願いをいたしまして我が国の専門家が平成九年にまとめました報告書によりますと、我が国におきましても、夏の気温の高い日の発生頻度あるいは期間が増加をいたしまして、熱射病の発生件数が特にお年寄りで非常にふえる、また、西日本一帯がマラリアの流行危険地域に入る、こんなようなことも心配をされております。  また、お米でございますが、お米の粒の中のマグネシウムの含有量とマグネシウム・カリウムの比率が減少する。ちょっと専門的なことで恐縮でございますが、そういったことなどによりましてお米の味が悪くなる、落ちるということも予測をされております。また、西日本では米の収穫量自体も減少をするということが予測されております。  自然海岸の侵食も激しくなりまして、砂浜の約七割が失われるといったようなさまざまな影響が懸念をされているところでございます。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 事ほどさように大変な影響をもたらす、そういう状況を国民の皆さんに理解してもらうという意味では、役所からの説明もぜひとも微に入り細にわたって国民に伝えてもらいたい、そんな思いがいたします。  それでは、そんな悪い結果をもたらすその温暖化の原因はどこにあるのでしょうか。お答えください。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 地球温暖化の原因でございますが、これは二酸化炭素を初めといたしますいわゆる温室効果ガスが大気中でふえるということが直接の原因でございます。  これらの二酸化炭素などの温室効果ガスは、太陽光によって暖められました地表から宇宙空間に向けて熱が逃げてまいります、いわゆる赤外線でございますが、これを吸収いたしまして、この熱が宇宙空間に逃げていくことを妨げる作用がございます。地球温暖化問題は、こうした二酸化炭素などが人間の活動によって排出をされまして、自然界の循環や吸収の能力を超えて排出されるようになりますと、大気中に蓄積をして大気中の濃度が増加をする、これに伴って地表及び大気の温度が追加的に上昇する現象をいうというふうに私どもは認識をしているわけでございます。  こうしたガスの中で一番問題が大きいのは二酸化炭素でございまして、これは石油や石炭、天然ガスなどの燃焼によって発生をするものでございますが、このほかに幾つか類似の作用をする物質がございまして、例えばメタンは、生ごみの埋め立てあるいは牛などの家畜の腸の中で発酵をして発生をするというふうに言われております。また、ハイドロフルオロカーボンとかパーフルオロカーボンといったいわゆる代替フロン類も重要な温室効果ガスでございまして、これは冷蔵庫やカーエアコンなどに使われているほか、半導体の製造工程などでも使われているわけでございます。  こういったさまざまな物質の使用によって発生をするというふうに考えられているところでございます。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 温室効果をもたらすガスのほとんどが二酸化炭素ということになりますと、人間の生活の中あるいは企業活動の中で、火を燃やす、燃焼させるということがその最大の原因になるのは当たり前のことであります。  さすれば、燃焼を減らすということを考えないと温暖化が防止できない。減らせば産業活動に影響が出てくる。そして産業活動を野放しにしておけば当然地球環境に重大な影響があるわけでありますから、二酸化炭素の削減をどんなふうにこれから環境庁としては主導をし、あるいは産業と自然環境というもののバランスをとりながらやっていこうとされるのか、その辺、具体的なことをお答え願いたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま御指摘のとおり、二酸化炭素の排出量を抑えていくためには、基本的には省エネルギーが非常に大事でございますし、また、二酸化炭素の排出量がより少ない燃料、エネルギーへの転換を図っていく。例えば、石油や石炭よりも天然ガスの方が排出量が少ないわけでございますし、さらに、安全性の確保が大前提でございますけれども、原子力エネルギーというものを活用することによりまして二酸化炭素排出量を減らしていくことができるというふうに考えているわけでございます。  これらの中で、確かに省エネルギーというものが大変大きな役割を果たすことは事実でございます。この場合に、燃料の燃焼を減らすということになると産業活動や国民生活にも影響が出るのではないかという御指摘でございますが、私どもといたしましては、省エネのためには確かに初期投資が必要でございますけれども、反面、省エネを行うことによりまして燃料費が節約される、いわゆるエネルギーコストが低下をするわけでございます。こういったことでございますので、産業活動や国民生活には必ずしも重大な影響を与えない範囲内である程度削減することは可能であるというふうに考えておりますし、これは多くの専門家が指摘をするところでございます。  ただ、当面の削減はともかくといたしまして、将来的には相当大幅な削減が求められてくることも極めて蓋然性が高いわけでございますので、私どもといたしましては、さらに技術開発を誘導していくことによりまして一層の削減をしていく必要があるのではないか、こう考えているところでございます。  そこで、政府といたしましては、御提案申し上げております地球温暖化対策推進法あるいは改正省エネ法によりまして、今日の段階から省エネ対策を含めた広範な地球温暖化対策を推進していく必要があると考えておりますが、同時に、さまざまな省エネ関係の技術の開発、普及を進めていくことも必要だろうと考えております。  先ほども触れさせていただきました内閣の地球温暖化対策推進本部におきます検討におきましても、例えば高性能工業炉、いわゆる工場での工業炉の極めてエネルギー効率の高いものでございますが、高性能工業炉、それから次世代高性能ボイラー、こういった省エネ設備の開発、普及を進めようというような申し合わせもしておりますし、さらには、将来的には革新的な環境・エネルギー技術の研究開発の強化も推進していくこととしているわけでございます。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 エネルギー問題が大変な状況でありますし、片一方では経済をもっと活発にという状況の中で、省エネというのもなかなか難しい問題があると思います。  そういう状況の中で、京都会議で約束をされた一九九〇年比六%削減という目標は達成がどうなのか。可能性があるのか、できるのか。外国への約束でありますから国としてはやらなければならぬということでありますけれども、その点について、できそうか、あるいはなかなか難しいか、必ずできるか、その辺の単純なお答えでひとつお答えを願いたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 六%の削減目標を、私どもとしては大変厳しい目標であるというふうに受けとめているところでございます。ただいまお尋ねの、本当にできそうか大変難しいのか単純に答えろということでございますけれども、そういう意味では、大変難しい目標でございますが全力でこれに取り組んでまいりたい、このように考えております。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 ぜひとも、我が国のメンツにかけても、また日本の国民の生活のためにも、その目標値は達成をしていただきたい、御努力をいただきたいと思います。  時間がなくなりましたから、簡単にお尋ねします。この地球温暖化あるいはオゾン層の破壊、それと並んで第三の地球環境問題と言われる環境ホルモンの問題、これはいずれまた大きな問題として人類の課題になってくる可能性は非常に高いと思います。  今のところはまだマスコミに一部ちょっとセンセーショナルに取り上げられているという段階でありますけれども、環境庁はこの環境ホルモン問題をどのように認識しておられるか。単なる一時的な突然変異なのか、それとも本当に人類の危急存亡の問題なのか。その辺どんな御認識でいられるか、お尋ねいたします。

廣瀬省環境庁企画調整局環境保健部長

○廣瀬説明員 環境ホルモン問題は科学的にまだ未解明でございますが、生物の生存の基本条件にかかわる問題、そして世代を超えた深刻な影響をもたらすおそれのある問題というふうにとらえておりまして、基本的にこの実態を早急に調べることが、科学を進める上にそして原因を究明する上に一番大切なことというふうに思っております。

砂田圭佑自由民主党

○砂田委員 いずれにしても、今のところ不透明な状況ではありますけれども、将来の火種としてやはりこの問題が広がっていくのではないかという予感がするところであります。ぜひとも環境庁におかれても、少し予算の充実等を加えられて、そして統計的なあるいは系統立った研究、あるいはデータの収集、そういうものに努めて将来を見通していただきたいという気がいたしますので、よろしくお願いを申し上げるところでございます。  環境問題は、我々人類が文明の発展と利便性を追求した結果、人類の生存を脅かす自然破壊をもたらすというような極めて単純な因果関係にありながら、その解決は極めて困難な問題があるというふうに認識をいたしております。それだけに、国民の理解を得ながら、国会と政府が一体となって問題解決に努力をしていかなければなりません。人類の存亡にかかわる問題だけに、環境庁の一層の御努力を期待をするところでございます。  これをもって質問を終わります。ありがとうございました。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、佐藤謙一郎君。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 民主党の佐藤謙一郎でございます。  引き続きまして、今回の法律案の内容について、環境庁長官を初め政府委員の方々に御質問させていただきます。  実は私、きのうの参考人質疑で大変ショックだったことが一つありました。それは、中環審から出てこられました森黒部会長から、COP4で六%の数値目標が崩れるかもしれないという発言があったのです。もちろん、そうさせない決意というものが必要であればこそのこの法律なのだろうと思うのです。  今、砂田委員からその辺の懸念が出されましたし、この六%という数値目標にどう取り組まれるかというその答弁が、浜中部長から、難しい目標だけれども最善の努力をするというお話で実は終わってしまっている。本当にそんなことで、六%を崩させないという決意が本当にこの法律に込められているのだろうかという思いがしてなりませんでした。  私は、きょう、この内容に踏み込む前に若干、この問題が、私ども、環境庁ばかりを責めているという御批判もあろうかと思いますし、最終的にはやはり我々立法府、国会の問題だということも前回お話をしましたので、私のそうした思いをちょっとお聞きを願えればと思います。  まさにこの審議を通じて立法府が問われている。私にとって大変心配なことが一つあるのです。それは、国民に対するアカウンタビリティーの問題。  二、三年前ですか、海の記念日を成立させる議論がありました。これは、与野党すべての党が、この七月二十日海の記念日、それ、いいじゃないかということで、各党の合意のもとに全く審議をしないでその法案を通してしまう。去年の法案も、一つの法律に七分の審議時間だけで法律を通してしまう。  我々は国民に、自分たちが何を審議をしていて、どういう法律を成立させようとしているかというその説明をまさに求められているときに、たまたま国会に議席を持っているその政党だけの傲慢さによって、多様な意見や国民のいろいろな立場というものを超えて、十分な審議もしないで法律が通されていくという今の風潮に対して、私は大変大きな懸念を持っております。  今回のことも、例えば私どもが非常に意識をしております省エネ法や家電リサイクル法、これは三時間、三時間で通したぞという称賛の声が一部で聞かれます。もちろん、大変な重要法案でもありますが、それは商工委員会の一つの判断であっしたのだろうと思いま安けれども、私は、三時間、三時間、あるいはこの時間で出口を決めてという今の審議の仕方にいささかの疑問を持っております。  私は、まさにこの法案は、先ほど申し上げましたように、京都議定書やあるいはCOP3の議論の中からつくり出される、本当に深刻に大変な法律案だと考えておりますけれども、残念ながら先般来の議論の中から、これは京都議定書を受けた、国内法ではないんだ、第一段ロケット法的な意味合いなんだということを聞かされて、非常に残念であります。  私が趣旨説明を本会議で要求した、これはまさに、環境庁だ、通産省だ、そういう今までの対立の構図を超えて、全国会議員にこの問題を真剣に考えてもらう糸口を本会議場でつくっていただければと考えたわけであります。  残念ながら、与党の方々の中から、趣旨説明をしてもほとんどだれも聞いていないよというような意見を私はいただきましたけれども、とにかく今回三人の方々が本会議場に立って、環境委員会だけの問題ではなくて、これは全国会が、立法府が問われている問題だということを指摘をし、それに対して多くの認識を深めることができたと私は考えております。  まさに国民のライフスタイルが我々の将来の危機を克服していくという、その重大な岐路に立ったときに、国民にこそやはりきちっとした説明をしていく、そのまず突破口が国会本会議場での議論からのスタートであったのだろう、私はそういうふうに考えているわけであります。  なるほど、環境庁の御指摘のように、これは基本法ではないんだ、第一段階のロケット法なのだから本会議場はいいんだという御意見も御意見として私は確かに承りましたけれども、これから全国民的な認識を深めていく作業に与野党一致して取り組んでいくべきだろう。確かに、与党の立場はできる論、我々野党はすべき論、お互いに違いはあるかもしれません。しかし、その違いを、与党と野党の役割をきちっと、そののりを超えて、その中から協調を生んでいく。  私は、大変ありがたいと思ったのは、先般の私の質問に対して、本当に大木環境庁長官は誠実にお答えくださいました。時には政府委員の方の挙手を制して、御自身の言葉で語っていただきました。趣旨説明に対する本会議場での答弁も、原稿を読まずに御自身の言葉でなるべくお答えになろうという、その誠意を私は見てとったのであります。  確かにこの法案は不十分だ、しかしできることから徐々にやっていこうという、そのお気持ちは私は大変大事なことだと思いますけれども、一方で、できることからやろうではだめだからこそ我々は京都会議を開き、そこで法的拘束力を何としてでも実現していこうという国際世論をつくったのではなかっただろうか。小さく産んで大きく育てる。私は、その言葉の中に今をごまかす論弁を感じざるを得ません。今の努力に対する自信のなさ、今やらねばならない、そういう思いを、与野党、環境庁一致して、どうかこの法律の成立に向ける中で協調の道を探っていっていただきたいものだと思っております。  この法律をよりよい形にして通すことを前提に問うわけでありますけれども、その中で、一つ私がけげんに思うことがあります。  三月十日に提出期限があったこの法律案が、四月二十八日、大変な御努力であったでしょう、何とか仕上がって提出されました。私は、与党の国対のある責任者の一人に、とても受けられない、一カ月半もおくれて受けられない、何とか受けてくれ、わかった、受けるだけは受けましょう、預かりましようといって受けた、そういう法律案なんだぞと言われました。  何としてでも上げたいという思いと、環境庁がここまで頑張ったという努力は私は認めますけれども、だからといって、我々立法府が駆け足で、審議権を侵してまで、その犠牲になっていいとは、私は国民に対する責任からいっても許されないことだというふうに思っております。  私は、一方で、いろいろな方々から、省エネ法が成立してしまう、省エネ法が成立してしまったら大変なことになるから何としてでもこの法律をという意見も聞かなかったわけではありません。ここで、今の私の一連の事実認識について、誤っているところがあれば私も正していきたいと思いますけれども、その私の今申し上げたことに対する御感想。  それから、省エネ法は多分今国会で上がる、この法律は非常に危ういところに来ている。もしも万が一この法律が本国会で上がらなかったとするならば、具体的に国民生活にどういう影響があるのかということを、どういう不都合があるのかということを最初の質問とさせていただきます。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 まずもって、今回のこの地球温暖化問題というのが、大きく言えば人類の将来にかかわる問題でございますし、この対策のためには本当に全国民の参加をいただかなきゃいかぬということで、そのためには立法府としてもまたひとつ御協力いただかなきゃいかぬという委員のお話は全く私も同感でございまして、そういう意味では、まさにそのとおりだ、ひとつよろしくお願い申し上げますということに尽きるわけでございます。  この法案の提出が大変おくれた。正直申しまして、いろいろ講論がございました。多少技術的な問題になりますけれども、本会議でも申し上げましたように、京都会議の議定書なるものが、確かに一つの国際条約ではありますけれども、まだ非常に未完成部分が多いということでありまして、その条約を受けて実施のための国内法という形にしますと、どうもなかなかわかりにくいところが多いということでありますので、これは直接には京都議定書を引用しないで、しかし、地球温暖化問題というのは京都会議の前からあるわけでございますからこの段階でできる国内法をひとつ整備させていただきたいということで提出させていただいたというわけでございまして、もちろんできるだけ早く御審議いただきたいわけであります。  省エネ法との関連になりますと、これはやはりおのずから対象がダブるところは当然あります。エネルギー問題は温暖化問題の一番大きな部分の一つでありますから当然にダブりますけれども、必ずしも同一ではない。  それから、いろいろ御議論がありましたけれども、省エネ法は具体的な特定の問題についてのものであるけれども、温暖化の方は総合的なものなので、むしろ全般のものを後に置いておいて、特定の物質というか特定の分野だけについての法案が成立というか先行するのはおかしいのではないか、こういう御議論もあります。  その御議論もわからないわけではございませんが、私どもといたしまして、やはり目的が違うわけでございますから、仮に省エネ法の方を先行して御審議いただくということについて、我々はそれは困るという立場ではないので、それはそれなりに、やはり結果的には温暖化対策の一つの大きな意義がありますのでそれは進めていただきたいということでございまして、この二つを並べて、どちらが先に、あるいはどちらがもとだという議論は、これは必ずしも私どもとしては余りこだわりたくないという感じを持っております。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 ありがとうございました。  この法律を何としてでも士けなけれはいけないのは省エネ法が成立するからだというふうに言われる方々もごくごく一部におありだったので、今大臣のお話を伺って納得をするところでございます。  我々、環境庁が今環境省になろうとしている、これがただ単なる風潮やムードで、こういう省ができることが望ましいというムード、風潮で語られるとするならば大変不幸なことで、それまでに整理されなければいけない問題というのは山ほどあると思うのです。まさにその山ほどある一番重要な何かがこの法律案の中に私は潜んでいるのではないかなというふうに考えるわけです。ここできっちりと大もとで議論をしておかないと、これからの省庁再編で環境省ができるときに大きなつまずきをまたしてしまうのではないか、もう許されないつまずきをしてしまうのではないかということを私は危惧しています。  もちろん環境省に昇格するときの大きな一つの柱は、これは環境庁でありましょう。そのほかにもいろいろな省庁が、環境行政を何としてでも推進しようとして、それこそ環境庁に負けないほどの努力をされていることも事実であろうと思います。環境庁が一つの柱。  私は、もう一つの大きな柱はやはり市民なのだろうと思います。いろいろな役所、いろいろな官庁の再編成の中で、まさに環境省こそ市民をどれだけ参加させ得るかが非常に大きな成否のかぎを握っている、まさにそういう役所だろうというふうに私は考えて、以下の質問をさせていただきます。  環境庁長官は、市民団体から温暖化防止活動推進法案の提案がなされていることを御存じだと思います。地球温暖化対策に対しては、この法律に対してかなり違った視点からこの市民立法は提起をされております。強力なリーダーシップがとれる市民参加型の委員会を設置しよう、あるいは委員会の指針に従って内閣の超長期、長期、中期の重層的な計画を策定すべきだ、さらには情報の作成、公開、提供の一元化を行う地球温暖化防止情報センターの設置、そういう提案、そして具体的に検討すべき政策措置の明記などが主な内容になっております。  まず、こうした市民立法の提案を大臣も御承知をされているかの御確認と、そしてそれをどのように評価をされているかについてお答えをお願いします。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 市民団体の方から地球温暖化防止活動推進法案ですか、そういったものが出されているということは承知しております。  中身については私も必ずしも十分に検討したわけではないのですけれども、今御質問にもありましたように、これから短期的、あるいは長期的、あるいは超長期的と、いろいろなスパンでの検討がもちろんこの温暖化問題については必要であると思いますが、超長期といいましてもなかなかすぐには、科学的な知見がどこまで得られるかということでございますから、京都会議でも差し当たり十年程度のことについての具体的な措置を進めていこうということでございます。  一つは、先ほどから申し上げておりますように、政府としては総理以下が対策本部をつくっていろいろ検討しておりますけれども、確かにまだ十分に市民の声というものを吸収しているとは思いません。よく私どもも、中央環境審議会というのがあって、これはある程度公開で、各界の専門家の御意見もいろいろと聞いているということは言っておりますけれども、やはり本当にこの環境問題というのは全国民、全市民の参加が必要だということになると、今の審議会だけで十分かなということは私も感ずるわけでございます。  ただ、ではどういう形で市民に参加していただくか。例えば、いろいろな監視機関というようなものをつくって政府の行動をということになりますが、この辺になりますと、一体どういう方が一体どういうふうな形で監視という仕事をしていただくのかな。いろいろとほかの分野で最近はオンブズマンというような問題もありますから、それはそういったことが考えられるかなというのは、私、個人的には感じておりますけれども、今、片方では政府の方で対策本部というのを持ってやっておる、それから中央環境審議会といったような専門家の審議会もある。それプラス市民の方の活動というものをどういうふうに結びつけるのか、ちょっと私もまだその辺の結びつけ方について結論は得ておりません。  いずれにしても、そういうお声があるわけでありますし、例えば、逆に環境庁も、市民の方に温暖化防止問題についてはPRに参加していただかなければいかぬというところが非常にあるわけでございますから、その辺、市民の方の活動と我々の活動というのをどういうふうに結びつけるか、これから課題として検討させていただきたいと思っております。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 どうもありがとうございました。これから非常に重要なテーマだと思いますので、御検討をよろしくお願いいたします。  また、この市民立法については、これは本来国会そのものの問題をはらんでいることだろうと思います。こうした提案が国会で審議されるような国会のあり方も含めて、私もそのありようを考えていきたいというふうに思っておりますが、政府も、こうした市民の取り組み、中央環境審議会がその市民の意見を取り入れる場であるという、一義的なそういう考え方もあろうかと思いますけれども、必ずしも今回の市民立法のような声が、あるいは市民からのいろいろな提案が中央環境審議会に届いているとは思えません。それは、何も中央環境審議会の責任ということではなくて、まだそういう仕組みがなかなかでき上がっていないからなのだろうと思うのです。  環境基本計画あるいは生物多様性国家戦略の策定については、不十分でありましたけれども、NGOの意見を聞く機会が現実に設けられていましたし、そしてそれは大変大きな評価として我々も理解をしてきたところであります。これから基本方針の策定やあるいは政府の実行計画の策定にこうした機会を設けていくべきだと思います、今大臣からも一般論としてのお話がありましたけれども、その点について部長から御答弁をいただければと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  私どもといたしましても、この法案に基づきます基本方針でございますとか政府の実行計画の策定に当たりましては、ただいま御指摘ではございましたけれども、中央環境審議会の御意見をいただきながら案の作成を行いたい、行うことが必要であるというふうに考えておりまして、御指摘のNGOを含む国民の皆様方からの御意見についても、その審議を経る中で適切にお聞き取りをし、反映をしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。  環境基本計画あるいは生物多様性国家戦略策定の際の手続につきましても、私ども詳細を承知しておりますが、例えば環境基本計画につきましては、まさにこの中央環境審議会の審議をいただく、その審議を経る中で国民の御意見を伺ってきたというようなことで工夫をしたものでございます。  私どももいろいろなやり方があり得ると思いますので、ただいま大臣から御答弁申し上げました基本的な考え方に基づきまして、できるだけNGOを初め国民の皆様方の御意見が反映されるように、いろいろな努力、工夫を重ねてまいりたい、このように考えております。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 今の答弁では、中央環境審議会の枠組みの中でいろいろと努力をしよう、そういう答弁の域を出なかったわけでありますけれども、大木大臣はさらにもっと大きく、それとはまた違った意味での枠組みも含めて検討しようというふうに私は理解をしております。いずれにせよ、こうした市民の声を、あるいは市民をどこまで参画させていける省かで環境省が決まっていくということを御認識いただきたいと思います。同じこの市民立法で、もう一問質問をさせていただきます。  講ずべき具体的な施策の検討事項として、公共事業、あるいは消費者としての国の活動、国が率先して実施すべき地球温暖化防止活動が挙げられているわけでありますが、特に公共事業における温暖化物質の削減というのは我々の今後の取り組みに非常に有効な対策であるというふうに考えておりますが、政府としてはどのようにこの削減を図ろうとされているのか。全力で努力しますとかそういうことではなくて、具体的にどういう削減を図ろうとしているのかについて御答弁をお願いします。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 御答弁申し上げます。  確かに、御指摘のとおり、公共事業におきましては、私どもの関連の研究所、環境庁の附属の国立環境研究所がございまして、そちらで産業連関分析手法に基づきまして二酸化炭素の排出量を分析いたしました報告がございます。これによりますと、一九九〇年の排出量の約九%が公的な資本形成、いわゆる公共事業関連によって排出された、これは研究者の報告でございますけれども、このようなものもございますので、これらの取り組みというのは非常に重要なものであるという認識を持っているわけでございます。  こうした公共事業における温室効果ガスの排出抑制の具体的な取り組みの例といたしましては、例えば建築物や土木構造物の素材として使われますセメントをとってみますと、そのセメントの製造段階で温室効果ガスの排出量ができるだけ少ないようなものを選択していくということが考えられるわけでございますし、いろいろな資材等のリサイクルを推進する、それから温室効果ガスの排出量ができるだけ少ない機器を導入して建築、建設工事を進める、こういったことなど事業の実施の仕方を工夫することで削減を行うことができるのではないか、このように考えているところでございます。  公共事業を実施している、あるいは公共事業の補助を行っている各省庁においてもこうした取り組みに努めているところであると考えておりますが、今後、この法案をつくっていただきましたならば、私どもといたしましては、国の責務、あるいは基本方針等を作成する、こういったことに基づきまして取り組みをさらに加速させていきたい、このように考えているところでございます。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 より一層の具体的な取り組みをお願いしたいと思っております。  先ほど、市民の監視という言葉が出てきました。監視というのは、我々日本国内では余りプラスイメージでは語られていなかったわけですけれども、今こそプラスで語れる監視といいますか、市民の監視によって、例えば役所が苦労しているところを補っていくとか、新しい方向に一つの流れを持っていくとか、そういうところで市民の監視というのは非常に有効なのだろうと思うのです。  今度の法律案、いろいろな争点があるわけですけれども、最大の争点が、企業の温暖化物質の排出実績の公表を努力義務にしてしまったところであるわけでありますけれども、この自主的な取り組みのフォローアップというのは、公表することによる市民の監視しかその取り組みを進める担保手段がないと私ども考えているわけですけれども、その点についてどういうふうにお考えなのか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 市民団体の活動と政府の活動とどういうふうに結びつけるか、先ほど申し上げましたように、私まだ必ずしも具体的な案を頭の中で持っているわけじゃないのですけれども、やはり市民というのは、監視すると同時に、みずからがこの温暖化防止の活動に参加していただくということでございますから、そういう意味でどういうふうにできるか。  これは一つは、恐らく都道府県だとちょっと大き過ぎるような感じもするのですが、最近は、市町村レベルの自治体の方でも、そういった環境問題について非常に意欲の強い首長さんもたくさんおられます。そういったところでは、今、温暖化対策を含めた環境問題についていろいろと議論をする場を設けられているようでございますから、まずはそういうところでひとつ議論していただいたらいいのじゃないかという感じを持っております。  それから、今の企業との関係でありますが、これも少し生ぬるいとおっしゃられれば全くそのとおりでございますが、今の段階では、企業ないしは企業団体、特に企業団体が、一つの団体のイメージづくりということで、これから積極的に温暖化対策を進めていただき、かつ、その成果というものを自発的に公表していただくということに私はかなり期待をしております。先日の参考人のお話でも、自発的にいろいろやろうという意思はある程度表明しておられたように私も理解しております。  ですから、これは、まずは自発的に業界の方もやっていただいて、その成果を見ながらこれから、それでは不十分だ、あるいはここのところでもっと市民の方から物を申すというメカニズムを何かつくるべきだということになれば、これはまた検討させていただきたいと思いますが、今のところは、今申し上げたようなところが私がとりあえず考えているところでございます。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 まさに企業団体といいますか、環境庁そのものが企業と直接関係を持っていくことの難しさというのを我々も心得ているわけでありますが、どうかそうした努力を進めていただきたいと思います。  この法律が、さらに第二段ロケット、第三段ロケット、さらに実効性を持つためには、まさにどの主体がどの程度そうした温暖化物質を排出しているかというのを把握する、その排出状況をきちっと把握して、その主体にどの程度の排出抑制をさせるのが妥当かを判断するプロセスが必要になってくるわけでありますけれども、この法律案では先ほど来申し上げているように排出実績公表が努力義務になっているわけで、その排出状況の把握というものについて、どういう形で把握が可能なのか、また、もしも可能だと判断した場合にはどんな方法で排出実績を把握しようとしておられるのか。難しいということであれば、まさにこの土台としての第一段ロケットが不適切であるというふうに考えているわけであります。  きのうの参考人の角脇さん、企業、経団連出身で、大変積極的な御議論も展開してくださっていたわけでありますけれども、その辺も踏まえてお答えをいただきたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  今回の御提案を申し上げております法案につきましては、事業者の排出実績の公表という問題でございますが、これを義務づけることができるかどうかという点につきましては、私どもとしては、現在の段階ではいわゆる省エネ以外の取り組みはまだ緒についたばかりである、こういった実態を踏まえて考えますと、現段階で義務づけるのはなかなか困難ではなかろうか、こういうことで努力義務ということで整理をさせていただいたわけでございます。  お尋ねの、個々の事業者の排出量をどう把握できるかという点につきましては、この法案におきましては、温室効果ガスの排出の抑制を進める対策の前提といたしまして、また、対策の効果を測定する指標といたしまして、可能なところからまず事業者みずからが排出量を把握するということは非常に有益ではないかというふうに考えておりまして、そうしたことでございますので、本法案におきましては、排出量の把握を事業者の自主的努力を促すというふうにしているところでございます。  そうした意味で今後の対策の進展の土台として適切であると考えているわけでございますが、昨日、参考人の意見陳述におきまして経団連の角脇参考人が発言されておられましたけれども、経団連におきましても、二酸化炭素につきましては事業者ベースで今後実績を公表されるということをおっしゃっておられたわけでございます。しかも、そうした取り組みを他のガスについても広げていくというようなことも今後の課題だということでおっしゃっておられたわけでございますので、私ども、そうしたことも含めて考えますと、この法律をつくっていただくことによりまして、こうした取り組みがさらに、いわゆる経団連に加盟する企業の二酸化炭素についての公表のみならず、さらに小規模な事業者、あるいは他のガスについてもそうした公表の取り組みが広がっていくというふうに期待をしているところでございます。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 最後に、広がっていくことに期待している。広げていこうという能動的な言い方でなくて、広がっていくことを期待するというところにこの法律の危うさを感じざるを得ません。  これからグローバルスタンダード、これは残念ですけれども、日本の美風の性善説から物を考えるという社会から、性悪説から物を把握していこうという時代がまさに来ようとしているときに、ひとり日本だけが、それぞれの善意を信じ、そしてそういう人たちの自主努力によって物事を解決していこう、果たしてそういう取り組み方が世界に通用するかどうか、大いに懸念されるところであります。  そこで、先ほど大木長官から、市町村レベルでも随分いろいろと努力をしている、そういうお話がございました。私も知れば知るほど、市町村段階の取り組み、小さな、それでいて国民、市民との距離が近いからこそ非常に有効な、あるいはいろいろな知恵を出し合った努力を聞かされて、何か一筋の光明を見るような思いがしておりますが、残念ながら今回の法案では市町村の計画策定は努力義務とされております。  削減計画は、例えば電力消費を毎月一%減らすという計画でもこれは立派な計画であると私は考えております。ですから、何か大上段に構えて、市町村の話になると、山合いの数百軒、数千軒のそういう村で一体どんな計画ができるんだ、私は、それは非常に傲慢な言い方なんだろうと思うのですね。だから、できることをやり続けなければ、未来永劫できることができなくなっていってしまうと私は考えます。  ここで市町村に計画策定を義務づけても過大な負担を与えることにならないのではないか。もつと環境庁が指導をして、それなりの、簡単にそこから手がけられるようなそういう提案をしていけば、私は、三千三百市町村が一丸となって地球温暖化の防止のために取り組んでいくのだろうと思いますが、その点いかがお考えでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 市町村の計画策定についてでございますけれども、私ども、なぜ義務規定にしなかったのかということにつきましては、先ほど先生もお触れになられましたけれども、全国三千の市町村には規模の大小もございますし、地球温暖化対策への対応能力もさまざまであるというのが実態でございますので、計画の策定や総排出量の公表といいますか、それも含む実施状況の公表ということを一律に義務づけることはなかなか困難ではなかろうかということで、努力義務ということにさせていただいたわけでございます。  しかし、この法案では、市町村の実行計画を立てる場合に、御指摘のとおり、自主的取り組みとして内容は問われない、例えば省エネの取り組みだけでもいい。確かに私どもも、ただいま御指摘のとおり、電力の消費をとにかく節約しようということで、市長さんが先頭に立って自分の市庁舎の節電に努められて、大変な実績、効果を上げられているところもあるということも承知しております。それから、そのほか全国の市町村の中で大変ユニークな取り組みを進めておられるものもあるということも承知しております。そうした意味で、確かに自主的な取り組みとして内容は問われないわけではございますけれども、基本方針の中で、具体的には地方公共団体の温室効果ガスの排出抑制のための取り組みの基本的事項を定めていくわけでございますが、その中では、基本的な考え方としては、やはり六つのガスの排出の抑制の措置に関する計画の策定に努めることを求めていくことにはなるわけでございます。  努力ではございますけれども、そういう意味で、メタンでございますとか、あるいは場合によっては代替フロンといったようなことも含めて排出の抑制の措置に関する計画の策定に努力していただく、こういうことになるわけでございますから、それを現段階で一律に義務づけるということにはなかなか困難なものがあろうと考えております。  ただし、私どもは、だからといって市町村についてどうでもいいということを考えているわけではございませんで、御指摘のとおり、できるだけ多くの市町村において計画の策定が進むように、私どもも技術的な面、その他の面におきましてできる限りの支援に努めてまいりたい、このように考えております。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 例えば、今のお話では、川越市の例のように節電五%ですか、それによって五千万円の節電を実現することができたとか、市町村の中では非常に個性豊かな市町村長が音頭をとって大変いい成果を上げておられます。  しかし、それを市町村長の個性ということあるいはやる気というところにおさめてしまっては、これは地球規模の温暖化防止には本当に何の力にもならないほど小さなものなんですね。そういう市町村長の思い、情熱、個性というものを一律的に広げていく、それが私は環境庁の役割なんだろうと思うのです。まさに一律性に私はこの法律の意味があるのだろうと思うのですね。市町村長の個性ややる気に頼っていれば法律なんか要らないのです。それを法律にしていくところに、その一律性の中に、すべての市町村長、そこに住んでいる住民のためのかさ上げをしていこうという、そういう努力が必要だと思うのです。  今の御答弁では、少しでも市町村が容易に計画策定を進めるような、そういう具体的なことに対して乏しいように思うわけですけれども、計画策定を市町村が進めていく具体的な方策を何かお持ちでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 市町村に対しまして、計画策定が進むように私どもがどういう取り組みをするかということでございますが、既にこれまでもそうした、市町村をも含めて地方公共団体で地球温暖化防止についての取り組みを促進するために、私どもとしても、些少ではございますが、計画策定補助金といったようなものも用意をいたしまして、これは、必ずしもいわゆる法案で想定をしております実行計画のみではなくて、地域において地球温暖化防止対策を進めていく、そうした計画をつくっていくということを支援するためのものでございますけれども、そういったものの中において、市町村みずからの実行計画というものもつくっていくことができるようになるであろうと思っております。  こうした資金的な面での支援に加えまして、私ども、いろいろな市町村の規模あるいはその能力の実態に応じてこうした計画の策定が進むように、例えば技術マニュアルをつくりこれを配付するといったような形で技術的な観点から助言をする、こういうことによりまして市町村の取り組みを促進していく、そうしたことで事業者や国民の取り組みの模範になるような計画を市町村がつくっていく、そうしたことができるように努めていきたいというふうに考えております。  なお、御参考までにでございますが、自治省におかれましても、交付税等の措置によりまして、市町村のそうした取り組みの支援を進めようとされているところでございますことを申し添えさせていただきます。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 ひとつ積極的に取り組みをお願いいたします。  そこで、最後の質問になってしまいますが、今度の法律案三条二項、これは大きな問題でありますが、この三条二項、「国は、温室効果ガスの排出の抑制等のための施策を推進するとともに、温室効果ガスの排出の抑制等に関係のある施策について、当該施策の目的の達成との調和を図りつつ温室効果ガスの排出の抑制等が行われるよう配意するものとする。」というふうにあります。いろいろと今まで議論もありましたけれども、もう一度、この「配意」という言葉がどういうことを意味するのか。我々国民生活の中ではなかなかなじまない、何かよくわからない言葉なので、その意味と、もしも環境庁がこの配意というものが足りないと判断した場合にはどういう措置をとることが現段階で可能なのか、また従わない場合にはどうするつもりなのかについて、お答えをお願いします。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 法案三条二項の「配意」についてでございますが、まずこの「配意」の意味でございますけれども、条文上の「配意」につきましては、温室効果ガスの排出の抑制等に関係のある施策の実施に当たって、その本来の目的の達成を損なわない範囲内で極力温室効果ガスの排出の抑制等を図るように意を配るべきである、そういう意味でございます。  当然のことでございますが、各施策にはそれぞれその目的がございます。現在のところ、本来の目的ではない地球温暖化対策を勘案してそれぞれの施策を運用していくということは、当然には期待できないわけでございますので、この規定を設けることによりまして、できる限り温室効果ガスの排出抑制等に意を配っていただくということが各行政機関に横断的に求められるということで、そういうことがこの規定を置く意義でございます。  しからば、配意が足りないと環境庁が判断した場合にどういう措置がとれるのか、あるいは従わない場合どうするのか、こういうお尋ねでございます。  一義的には、こうした施策をそれぞれ担当していただく各行政機関が配意をし、その判断によって必要な取り組みを行うことになりますけれども、私ども環境庁といたしましては、基本方針の策定などのさまざまな場を通じまして、温室効果ガスの排出の抑制の方向に進むように働きかけをしていきたい、このように考えております。  また、こうした施策のうちで、それが温室効果ガスの排出の抑制等に役立つ、資するような施策の場合には、十四条の規定に基づいて、環境庁長官は、この法案の実施に必要があると認めるときには、その一層の推進について協力を求めることができるという規定もございますので、こうした規定に基づいて働きかけをしてまいりたい、このように考えております。

佐藤謙一郎民主党

○佐藤(謙)委員 配意とは何か、意を配ることだなんていうのは、これ、国語の授業じゃあるまいし、本当に、そういうところに何か、我々国会の審議のつらさというものがあるのですね。それは違うとは言えないですからね。ただ、私が求めているものは何かということを感じ取っていただくことから信頼がつながっていくのではないかなと思いますが、これからさらなる御努力をお願いしたいと思います。  私どもも、できる論とすべき論の議論の中から、少しでもいいものをつくっていく、そのために協調の道を探っていく、修正なんかだめ、附帯決議もだめだ、そういう硬直した取り組みではなくて、何か、お互いにいいところを求め合っていくという、そういう努力をしていくべきだろうと思います。  現実に、ついせんだって、地球温暖化対策推進本部は、来月、地球温暖化対策推進大綱というものを策定の予定だというふうに聞いております。一方では、総合エネルギー調査会の需給部会、これは六月一日に部会での中間報告をまとめて、エネルギトの需給見通しについてあるお答えを出されていくようであります。その中で、エネルギーの安定供給確保と地球温暖化の防止と経済成長の維持というスリーEですか、これはおととしのAPEC大阪会議で、FEEEPという概念が新しく取り込まれましたけれども、食糧問題と人口問題を今の三つのEに重ねて、そうしたものを総合的にやっていかなければいけない、まさにそこに我々地球の将来を見てとるのだという、そういう考え方であります。  私もこれから議会の中で、例えばエネルギーとそうした環境問題を一つに議論をしていけるような場、例えば地球温暖化とエネルギー対策特別委員会のようなものを提案していかなければいけないかなと思います。ある別のところで中長期のエネルギーの需給見通しが決まってしまって、それをもとに、さあ、地球温暖化に対する対策をああしろ、こうしろと言われても、なかなか機能できないことはもう承知のところでありますので、総合的に大木環境庁長官に、大きな指導力を持ってそうしたものをひとつまとめていただければというふうに考えております。これからまた我々も、我が党、そしていろいろな形でこの法案に対しての検討を進めていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、小林守君。

小林守民主党

○小林(守)委員 民主党の小林です。  佐藤委員に引き続きまして論議を進めていきたいと思います。できるだけ重複を避けながら、具体的な問題についてお願いをしたいというふうに思います。  まず最初に、この法案におきましては、三条の三項で、「国の責務」という項がございます。「国は、自らの事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を講ずる」、そのほか続くわけですけれども、国の責務、そして地方公共団体の責務、事業者の責務、国民の責務、それぞれの主体の責務を定めたわけでありますけれども、国の責務につきましてどのようなことを考えておられるのか、お聞きをしたいというふうに思います。  実は、環境庁の方でおつくりになったこの資料、よくできているなというふうに思うのですけれども、この中に、「地球温暖化を防ぐ四つのチャレンジ」、それから「エコライフ百万人の誓い」というような事業を呼びかけているというようなことがございます。この四つのチャレンジとかエコライフについては、対象が個人が主体の呼びかけになっているなと思うんですね。もちろん、事業所、オフィス等に対する呼びかけにもなるわけであります。  四つのチャレンジの中で、特に国の責務として、まず、国みずからがどういうことをやっていこうとしているのか。その観点で、特にグリーン・オフィスの問題では、グリーン官公庁ということになるんだろうというふうに思います。グリーン永田町、グリーン霞が関ということになるんだろうというふうに思いますが、どういうことを考えておられるのか、まず聞きたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  この法案三条三項に、「国は、自らの事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を講ずる」、こうなっておりますけれども、私ども、ここで考えておりますことは、国がみずから直接行う行政事務あるいは現業的活動を対象といたしまして、例えば、いろいろなオフィスオートメーションといいますかOA機器、あるいは照明などの製品あるいは機器を使っているわけでございますが、これらの調達に際しまして、使う段階で温室効果ガスの排出ができるだけ少ないものを選ぶというようなことが例として挙げられます。  また、実際の事務の中で、電気をつけて事務をするわけでありますけれども、そういった際に、必要のない昼休みどきなどは小まめに消灯するといったようなことなどによりましてエネルギー利用を節約する。それから、例えば太陽エネルギーを、できるだけ有効利用に努める。さらには、断熱性の向上を図るといった、庁舎などの建築物を整備する際に温室効果ガスの排出の抑制を極力図る。あるいは、いわゆる再生紙をコピー用紙などで使うといった形で再生品の利用を図る。  こういったようなことを行うということを例として考えているわけでございまして、こうしたことを通じまして、事務事業に関して排出される温室効果ガスの抑制をできるだけ図ってまいりたいということでございます。

小林守民主党

○小林(守)委員 今の回答の中で、冷暖房などの温度の調節とか、再生紙の問題とか、そのほかいろいろお話がございましたけれども、要は、具体的な問題で、本当にいつからやろうとしているのかお聞きしたいなというふうに思うのですね。  一つは、実は、この部屋の温度を先ほど事務方に調べていただきました。なかなかあれでしょうけれども、今何度だと思いますか。国民に対しては、暖房は二十度以下ですか、それから冷房は二十八度以上というような形でエコライフ百万人の誓いでは訴えかけていますね。国民には、冷房は二十八度以下にしないように、それから暖房は二十度以上にしないようにという呼びかけをしています。この部屋の温度、二十五、六度で設定しているそうです。ということになりますと、国民に呼びかけている我々として、やはり身に痛い思いをせざるを得ないわけであります。  そういう点で、この会議室に限らず、あらゆる部屋に問題があるんだろうというふうに思います。実は、市民団体の皆さん方とのお話し合いの席とかで、会議室、議員会館の部屋などをよくお借りしますけれども、大変きつい冷房になっているようですね。そういうことで、国会の会議室は冷やし過ぎているんじゃないですかということをよく聞かれますが、なかなか簡単に直らないみたいですね。調整が非常に難しいようなんです。現実に、この部屋は二十五から二十六度で設定されているということであります。  そしてもう一つ、古紙の利用ということなんですが、環境調査室の方の資料、ここにはきちっと「この資料の本文は、古紙利用率一〇〇%、白色度七〇の再生紙を使用しています。」というふうに書いてあります。大変立派な心がけだなというふうに思っているのですが、中も別に、少し色があれかなというふうに思うのですが、決してこれは不都合なことはございません。  ところが、商工調査室の方のエネルギー使用の合理化に関する法律、これは大分白い、いい紙を使っているなというふうに思うのですが、予算の余裕があるかないかという問題ではなくて、認識の問題だというふうに思えてなりません。エネルギーの使用の合理化の方の紙とこの調査室の方の紙と、どちらがこの問題について真剣に考えているか、これで一目瞭然だと言わざるを得ないのです。  長官、温度の問題と古紙の問題、具体的に挙げましたけれども、どうでしょうか。聞きたいのは、国が音頭をとっていつから一斉にやろうとするのか。国民に対して働きかけているわけですから、院より始めなければならない問題だろうと思うのですね。非常にわかりやすい話ですから、いつからこれをやろうとするのか、まずそこから聞きたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 いつからといっても、ちょっと今私も正確に覚えておりませんので、後で政府委員から御説明申し上げますが、今の温度の話一つをとりましても、どういう状況で仕事をしておられるか、皆さんが背広をきちっと着てやっておるのかどうかというようなところもあると思います。この間、それならむしろ服装を考えたらどうかというようなお話もありましたから、その辺も含めて、国会の話につきましては国会の御了承もいただかないとなかなかあれでありますが、ひとつ全般的に勉強させていただきたいと思っています。  具体的にはこれから政府委員の方でお答え申し上げます。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 ただいま具体的な例をお挙げになられたわけですが、既に私どもは、この法案の御審議をいただく以前でございますけれども、環境基本法に基づく環境基本計画に根拠を置きまして国の率先実行計画というものを定めて、各省庁それぞれ実行に努めていただいているところでございます。そういった中で、冷房、暖房温度についても目標を置いて、具体的な取り組みを既に行っております。実はその中で、国会にもお取り組みを私どもから要請しているところでございます。  そういうところではございますけれども、この法案をつくっていただきましたならば、基本方針の中で実は、国は、実行計画の具体的なつくり方などについて定めることにしておりまして、基本方針は、公布の日から六カ月以内にこれをつくりたいと考えております。  基本方針をつくりましたならば、できるだけ速やかに実行計画をつくりたいと思っておりますが、既にそういう形で率先実行計画を実施中でございます。そうした率先実行計画の経験も踏まえまして、さらにきめ細かく、暖冷房温度の目標でございますとか電気の使用量、あるいは電気自動車の導入などについて、できるだけ具体的な目標を持って計画を立てていきたい、そして実施をしていきたい、このように考えているところでございます。

小林守民主党

○小林(守)委員 法律ができないと、何かそういう基本方針も定められないみたいなことになってしまうのでしょうか。  こういう形で国民に既に呼びかけているわけでありますから、国民はこれで我慢しろということになるんですか。少なくとも、これを出したからには、各省庁に対して呼びかけているんだろうと思いますが、総理を本部長とする推進本部の中で、これだけはいつから始めたい、ぜひ協力してほしいというような呼びかけがなされていないのではないか。何となく漠然と呼びかけているだけであって、何か、法律ができないとやれそうもないというか、そんなふうに思えてならないのですが、少なくともここに呼びかけられているようなことについては、即本部会議にかけて、全省庁徹底して、例えば六月一日からやるとか、そういう形ができませんでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 私の答弁が大変不明確であったことをおわび申し上げたいと思いますが、ただいま御指摘のあったような点につきましては、具体的な事例を御指摘になりましたが、そういった点につきましては、既に政府といたしましては、率先実行計画に基づいて各省庁それぞれ実施をしていただいているところでございます。  ただ、さらにそれらの取り組みを進めたいということで、実は地球温暖化対策推進本部の幹事会を五月十四日に開きまして、そこて申し合わせをいたしましたが、率先実行をさらに進めていこうということも申し合わせておりますので、そういった意味では、既にそういった御指摘の点については実施をしているというふうに御理解いただければ幸いでございます。

小林守民主党

○小林(守)委員 実施結果についての報告を、環境委員会でもいいのですが、もちろん国会議員すべての皆さんにいただけるのでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 既に実施をしております率先実行のための行動計画に基づぐ実施状況でございますが、これらについては私ども毎年度点検をいたしまして、発表をさせていただいておりますので、必要でございましたら、その最新の状況についても御報告をさせていただきたいと思います。

小林守民主党

○小林(守)委員 温度の問題とかいろいろありますが、例えばこういう紙の質の問題ですね。通産省では、古紙リサイクルということをかなり自分の専門の課題として取り組んでいるセクションもあるはずですよ。要は、通産省だけを言っているわけではなくて、国会全体を見た場合に、それぞれ何か全部違うのではないでしょうか。こういう用途についてはこれ以下に抑えてほしいとか、キャップ制ではないですけれども、そういう形での一定の基準をつくって、それを徹底したらどうなんでしょうかね。かなりまちまちですよ。それで、なおかつ表示をするということ。ここはよく出ていますけれども、やはりどこにもこれは表示がない。表示をするということも大事なことだと思うのですね、チェックする意味で。  そういう点で、その辺も含めて幹事会の中で徹底をしていただきたいというふうに要望したいのですが、いかがですか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 大変貴重な御示唆をいただきましたので、十分にそれを踏まえさせていただきまして、一層の率先実行に努めてまいりたいと思っております。

小林守民主党

○小林(守)委員 先ほど佐藤委員の方から、国、地方公共団体などにおける温暖化物質、温室効果ガスの排出抑制の視点で、公共事業の見直しということがございました。御回答では、いわゆる素材のセメントなどでCO2排出の少ないような技術の問題、リサイクルの徹底とか、それから工事にかかわる機種の省エネの機種の選定とか、そういうことが課題として挙げられたわけであります。  私は、この温暖化の問題を考えていった場合に、まだはっきりはしておりませんけれども、吸収源対策、これは緑の問題ですね。前回、岩國先生も触れられましたが、要は、緑をやはりしっかりと保護育成をしていくということが大事なことだというふうに思うのですっ例えば間伐材の積極的な利用とか、それから、もちろん植林もあるわけですけれども、そういう方向で、公共事業の見直しの中で、間伐をしたその間伐材の利用促進とかですね。  既におわかりのところですけれども、要は、山の木を切ってそれを燃やしてしまったならば、これはCO2が全部出てしまうわけですね。ですから、できるだけ山の木は長もちをさせて使うというのが原則なんだというふうに思います。そういう点で、ガードレールに使うとか、防音壁とか、砂防工事にその間伐材を使うとか、それから、公共施設関係のできるだけ木造化というものに用途を広げていくとか、そういうことによって吸収源対策につながっていくであろう、このように思うのです。公共事業の見直しの視点では、直接、セメントの問題、鉄鋼の問題とかありますけれども、緑の視点から考える必要があるだろうというふうに思うのです。  最も緑の視点から考えるならば、アメリカのフーバー大統領の時代の、あのTVA時代のニューディール政策の中で、ダムを開発して電力を起こして、雇用と産業を興していくというようなニューディール政策があったわけですけれども、そのアメリカが、既に今日ではダムの開発の時代は終わったということを、もう既に考え方、方針をとっているわけですね。やはり我々としても緑のダムという視点に立って、水資源の涵養とか国土保全、さらには山村の振興とかということを考えていくならば、コンクリートのダムをつくる時代から緑のダムをつくる時代に転換をしていかなければならないのが温暖化対策を迎えた今日だろうというふうに思うのですね。  そういう点で、公共事業のあり方を見直していくという視点では、ただ単に今行われている、公共事業の素材をどうするかとか機械をどうするかという問題ではなくて、コンクリートや鉄を使った公共事業、要は自然をどう征服していくか、どうコントロールして支配していくかという思想に基づくものなんだろうというふうに思うのですが、そうではなくて、河川のはんらんについてはできるだけなだめるような方式をどうとっていったらいいのか、そういう形で、水はできるだけ木に蓄えていただくというようなやり方で水資源の涵養は考えていく、そんなことを進めていくことが公共事業の見直しなのではないか、温暖化問題にかかわる公共事業の見直しにぜひそういう視点を取り入れてもらいたいなというふうに私は考えているところでありますが、大臣、いかがですか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 一般論を申し上げてもあれでございますが、公共事業をやる場合にも、今お話もございましたように、公共事業に使うセメントをどうするという話もありますし、それから、同じ道路をつくるにしても、もっとその道路わきには植樹をして、できるだけ環境をよく配慮した道路をつくれというような議論がいろいろございます。これは、実は国会議員の先生方の間でもかなり具体的に運動していただいております。  ですから、これは今一つの例で申し上げましたけれども、そういった環境に配慮をした公共事業を進めていただくということについては、これから私どもの立場からも、できるだけそういったことを関係方面に要望しながら仕事を進めてまいりたいと思っております。

小林守民主党

○小林(守)委員 それでは、また本題に戻りますが、国の責務として、これからこの法案に基づく基本方針の中で、国自身が率先してCO2換算で削減をしていくのだというふうに計画が進められていくであろうと思うのですが、COP3の直前段階で、全国の中でも先進的な自治体で、例えば、これは記憶が正しいかどうかわかりませんが、鎌倉市とか越谷市あたりの名前は頭に覚えているのですが、マイナス二〇%を目標にしたいというふうな発表がありました。それから、京都そのものも、京都市とか京都府だったでしょうか、名古屋市あたりでもマイナス一〇%ぐらいを目指してやっていきたいというようなマスコミ報道で記憶に残っているのです。  このマイナス二〇%、マイナス一〇%などという数値は、どういう方式で、どういう基準で出された数値なのかはよくわかりませんけれども、五%削減が大問題になっていた時期に、自治体ではこういうことをやろうという形で数値がぽんと出てきた。自治体の持っている柔軟な対応の視点というのですか、これを私どもは地方分権の時代だなというふうにも思いますし、また、国が一律にやっていくことの困難さというのも一面ではわかったような気がするのです。  今後、基本方針に基づく国の責務として、この自治体の例などを参考にしながらどういう数値目標を立てていくのか。CO2換算でマイナスこのくらいのところまでいきたいとか、そういうふうにやっていくためにはどういうシステムが必要なのか。その辺について、今後具体的に必要になってくるわけでありますから、その辺の考え方についてお示しいただければありがたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 政府の実行計画の数値目標といいますか、そういうことについてのお尋ねでございますけれども、先ほど御指摘のございました幾つかの地方公共団体の具体的な数量目標、これは実は二酸化炭素についての目標を立てておられるわけでございますけれども、この法案では、御高承のとおり、私どもとしては、二酸化炭素のみならず六つの温室効果ガス全体を取り上げていくべきである、このように考えているわけでございます。  そこで、実行計画を立てようといたします場合に、削減目標というものをどう立てるかということでございますが、現在の段階では、申し上げましたような形で、二酸化炭素のみならず六つのガス全体についての排出の実態あるいは排出量の把握にまず着手すべき段階ではないかと考えておりまして、信頼できる形で、六つのガス合計の総排出量を把握しその目標を立てるというのは、その目標まで一つ飛びにまいりますことは今なかなか難しいのではないかと考えております。そこで、講じた措置の実施状況を示す指標といたしまして、総排出量を算定をし公表することをまず行おうではないか、こういうことを法案では位置づけさせていただいたところでございます。  しかしながら、具体的な数字を持った目標を掲げて努力をしていくということは大変重要である、こういうことは私どもも認識をしております。  そこで、政府の実行計画におきましては、個別の措置という形で、例えば、先ほど御指摘がございました暖房、冷房温度の目標でございますとか、あるいは電気使用量の目標、あるいは電気自動車などの排出量の少ない自動車の導入、こういったような個別の施策についての数量目標を掲げる、こういったようなことをできるだけきめ細かく努力をしていきたいというふうに考えております。総排出量の目標についても、やはり行く行くは必要なものでございますので、その具体化に向けまして早急に検討を進めてまいりたい、このように考えております。

小林守民主党

○小林(守)委員 総排出量を算定して削減の方向へ取り組んでいくということなのですけれども、例えばこの地方自治体の二〇%とか一〇%などについては、基準はどういうふうな情報によって計算された数字なのでしょうか。  私がお願いしたいなと思うのは、今後政府は、基本方針で、地方自治体に対してこういう方向でやってくださいというようなことを示すわけですね。基本的な事項を示していく。そうすると、当然、それは自主的にお任せするということなのですが、全国レベルで、こういうところもある、こういうところもあるというふうに比べられるためには、少なくとも一定のこういうのを基準にしてやってほしいということがあると思うのですね。  例えば、九八年の今から比べて何%、うちはエネルギー、電力の使用量を削減しましようという数値の出し方もあるでしょう。そのほかいろいろな出し方があると思うのです。例えば九〇年レベルに対してこのくらいまでということが、これはもちろん京都議定書の話ですけれども、いろいろな基準があるのだろうというふうに思うのですね。  その辺について、基本方針の中で、国は、都道府県に対して、市町村に対して、こういう視点で計画を考えてみてくれないか、これが望ましいとか、一定のものは示して不思議はないと私は思いますし、また、それがある程度徹底しないと、国全体の排出総量というものがより正確に把握できないのではないか、このように思うのです。  いかがでしょうか。何かそういう一つの統一化というものを進めていくというのはできないのでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 実は正直に申し上げまして、具体的にまだ統一化のための何かプログラムができ上がっているというわけではございませんが、京都会議の前後に、各市町村、特に割に大きな政令都市などで計画が、それぞれ一〇%とかそういう数字が出されました。それに基づいて、各市町村がいろいろまた具体的なことを議論しておられます。  これは全く一つの例ですけれども、市町村で、自分のところで市が経営しておる公共交通機関なんというのがあるわけですから、そういうものについてはできるだけ活用して、自動車交通の方はある程度結果的に抑えていただけるというようなことは、いろいろ知恵を出しておるようでございます。  これは、後でまた必要に応じて政府委員から補足してまいりますけれども、今のところは、各市町村によって、それぞれ自分のところの環境というか状況というものを見ながら、こういうことはできるのではないかというようなアイデアがだんだんに出つつございますから、そういったものを私どももひとつ勉強させていただいて、これをまたほかのところでもやっていただけないかというような話はだんだんにまた広げていきたいと思っております。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  先ほどもお答えを申し上げましたとおり、実行計画全体といたしまして数量的目標を掲げるということについては、現段階では六つのガスを対象にするということもございまして、今の段階で目標を六つのガス全体で立てるということはなかなか困難ではないか。まずできるだけ正確に総排出量の算定をし公表するというところが現段階の課題ではないかというふうに考えているわけでございます。そういうことを通じて、公的セクターから、国や地方公共団体でございますが、そういったところから排出される量のより正確な把握というものができていくのではないかというふうに考えております。  ただ、京都会議の目標は、御存じのとおり、基準は一九九〇年の量でございますから、今後、その目標を考えてまいります際には、そういった九〇年のレベルに対してどのようなものになるのかということは、私ども考えてまいります際には、そういった点を踏まえていくべきことであろうと考えております。  先ほど来申し上げておりますとおり、あくまでも現段階は、そうした形でまず総排出量の算定をしていくことが課題であろうと考えておりますので、目標については、個別の措置については考えられると思っておりますし、そうした点についての国の実行計画の具体的な定め方などについては、地方公共団体においても参考にしていただけるものであろうというふうに考えておりますけれども、そういったことの取り組みを通じまして、今後、総排出量の目標についても将来的には設定できるように検討を進めてまいりたい、このように考えております。

小林守民主党

○小林(守)委員 先ほどの佐藤委員の質問の中でも、市町村に対してなぜ努力義務にしたのか、もちろん事業者に対してもですが、そういう議論があったわけであります。  省エネ法の第二種エネルギー管理指定工場については努力義務なのですが、エネルギーの使用状況については記録義務になっているのですよ。少なくとも報告の義務はないのです。公表とか報告については努力義務なのです。しかし、第二種エネルギー管理指定工場で、原油換算で千五百キロリットル以上、従来は三千キロリットル以上の会社が全部義務化されていたのですが、今回の省エネ法の改正で千五百キロリットル以上の事業場に網がかぶさったのですけれども、基本的には努力義務をかけているのです。  ただし、その中でも、報告や公表は努力義務なのですが、エネルギー使用の状況については記録義務というふうになっているのですよ。これは何のためにここだけ記録義務にしたのかというと、この説明書によると、全国一万二千五百ぐらいの事業場において、かなり大きいエネルギーを使う会社において、国が、全体的にどのくらいのエネルギーを使っているのかを把握するために、必要なためにそろえていただくのだということなのです。  ですから、一般的に公表する義務はないのだけれども、通産省はやはりねらっているのです。ねらっていると言うと語弊がありますが、欲しいのですね。これはやはりなくては困るのです。そういうことで、罰則はないのですけれども、記録の義務は事業所に課してあるのです。  そんなことを考えると、地方団体に対する働きかけの中で、千差万別、三千三百近い市町村団体があるわけですが、この団体に対して努力義務というのはいかがなものかむしろ、自治体の場合は、こういうことで一定の自主的な判断のもとでやってほしいということがあれば、相当進むと私は思います。なおかつ、事務能力的に、少なくとも十万人ぐらいの市レベルになれば間違いなくできます。これはもう完全にこなせるはずですよ。また、そういう意識が非常に高まっております。確かに、町村段階で一万人以下ぐらいの町村の場合はいかがなものかという感じはしますけれども、その辺は都道府県がバックアップすればできる話でありますから、少なくとも十万人以上ぐらいの市については義務化しても全く問題はないと思うのです。  そんなことで、全国的な機運と、それから総排出量を正確に把握していくという点でも、私は、努力義務という形に置いておいてもやむを得ないかというふうに思いますが、少なくとも運用の段階で相当義務に近い形で行政指導はしていいだろうというふうに思います。  というのは、この法律の「国民の責務」や「事業者の責務」の中で、各主体の責務の中で、事業者や国民は国や地方公共団体の行う施策に協力する義務がありますよと言っているわけですから、国民や事業者にそういうことを言っていながら、国は、みずからの省庁とかそれから地方団体に対してこれは協力義務があると言わなければならない立場でしょう。形の上では、報告とか公表、計画の策定それから実績の公表については努力義務という形にしておりますけれども、住民や事業者に対しては地方公共団体がやることについては協力する義務があるのですと言っているからには、少なくともみずからもやはりやらない限りこれはだめですよね。国民に対する説得力がないですよ。そういう点で、心配ないのではないか、このように思います。  そういうことで、ぜひ市町村レベルにも一定規模以上はやってほしい、やるべきであるというぐらいのところで、法改正を本当はしてもいいと思うのです。ただ、どういう形で表現したらいいのかちょっと難しいのですが、別に定めるという協力義務の中身をもうちょっと分けていいのだろうというふうに思うのですけれども、その辺も検討していただきたいなというふうに思っております。  それでは次に、省エネ法との関係で幾つかお聞きしたいというふうに思います。  要は、先ほど佐藤委員の方からもお話がありましたように、三条の二項、いわゆる調和条項とそれから十四条の協力要請にかかわる条項なのですけれども、これについて、省エネ法にかかわって前回も質問させていただきました。そしてそのときに、例えば省エネ法で通産省の方の判断基準などをつくる際には環境庁長官は協議を受けるのだということになっていますという御回答をいただいております。  もちろん、その判断基準のほかにも、省エネ法の中では、トップランナー方式による機種の性能基準を決める場合、それから将来計画の策定の指針、年間三千キロリットル以上の大規模工場に対しては三年から五年の将来計画をつくりなさいと義務化されていますが、これの指針、それから工場、事業場におけるエネルギーの使用、管理にかかわる合理化目標の判断基準、これらをつくる際には、法律では通産大臣が定めるというふうになっているのです。そのときに、その三条の二項や十四条で協力要請ができる、調和をしなければならないのだということになっているわけですから、それについてどうなのだというふうにお聞きしましたら、判断基準を定めるときには通産大臣、通産省と協議をいたしますということになっていますというふうな御回答をいただいたわけなのですけれども、それが間違いないのかどうか、まずは再確認をしていきたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま先生御指摘のとおりでございまして、改正省エネ法に基づく判断基準を通産大臣が定められるときには、私ども、事務的に御相談をいただいて、協議を事前にいただいて調整を図っていく、このような形で進めることにしてございます。

小林守民主党

○小林(守)委員 そうしますと、「内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保に資する」というのが省エネ法の目的であります。しかし、温暖化対策推進法の目的はそうではないのですね。イコールではないのですよ。そこでどうしても目的の若干の————— もちろん重なっています。既に議論をされておりますけれども、温室効果ガスの排出に占めるCO2の割合は九二%、なおかつそのCO2の排出に占めるエネルギー起源の割合は九〇%だということでありますから、省エネルギーということは即温暖化対策につながると大宗は言っていいと思う、九〇%はそういうことなのだということになるのですね。ただし、厳密に言うとすべてがイコールではないということで、その辺の調和という問題が出てくるのだろうというふうに思うのです。  そこで、要は、省エネルギー法でいうならば、エネルギー消費効率がいい方向にどう持っていったらいいかというのが最大の視点になるわけです。ところが、エネルギー効率はよくなったけれども個体の量はうんとふえたということになると、温暖化の視点からすると関係ないのですね。性能がよくなったけれども、それがもう一斉にふえてしまったということになればCO2の総排出量はふえてしまったということになりますから、省エネ法の視点と、それから温暖化対策推進法の視点はおのずから違ってくると思う。ですから、省エネ法のねらいに対して、環境庁は協力要請とか調和条項の中でやはりきちっとした、温暖化防止の視点からも常に申し入れをしていかなければならぬというふうに思うのですね。  例えば、こういうことが例として適切かどうかわかりませんが、フロンというものが燃料になるものだとしましょう。フロンは非常に燃えるものだというふうにしましょう。フロンは非常に燃えるものでいい、これは非常にエネルギー効率がいいものだというふうにどんどん進めていく。ところが、温暖化の視点からするならばとんでもないわけですよね。そういうことになるのです。  ですから、常にエネルギー効率だけで見ていると過つ問題がある。それに対しては、環境行政がしっかりとした視点で常に協力要請をしていかなければならないということなのです。  その辺について、今後、総量の視点から、あるいはもう一つは、製品の生産、流通、消費、廃棄、あらゆるレベルでCO2は排出されるわけでありますから、ライフサイクルアセスメントという言い方がありますけれども、そういう視点からも、やはり省エネの機種に対しても、確かにエネルギー消費効率はいいけれども廃棄の段階では物すごい大変な作業をしなければならないというようなことだって出てくるわけですね。そういう視点からするならば、省エネ法の目的と温暖化対策推進法の目的はおのずから違うわけですから、これはそういう点で非常に環境庁長官の協力要請の仕事は多くなるというふうに思うのです。さっき言ったように、公共事業一つとっても、やはり環境の視点からいろいろ要請しなければならぬということが出てくるわけであります。  その辺について、どのように今後通産省と約束を守られるのかどうか、どういう話し合いで通産大臣なり通産省は判断基準等の策定の際には環境庁長官と協議しますという約束ができてきたと。まさか覚書でやっているわけじゃないでしょう。その辺ちょっと確認しておきたいのですが、約束したというのがどこにも出ていないのですよ。答弁はいただいていますが、法律だ、政令だ、どこにもないのですよ。それについてはどうなのですかね。何か確認できるものがありますか。覚書でしたらば覚書を全部あらわしていただくということになると思うのです。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 事務レベルでいろいろと調整していることは、後でまた必要があれば御説明申し上げますが、これは今回、うちの法案をつくる場合も当然に通産省とは協議をしながらつくり上げておりまして、それは今の三条とか十四条というものに応じて私どもの方がいろいろと協議を申し上げるということは、当然通産省も御理解しておられるし通産大臣も御理解しておられるというふうに了解しております。  それから、この京都議定書というものは、これは別に環境庁だけでっくり上げたものではございませんので、これまた国際約束に基づいて国内的にだんだん措置を進めていくということは通産省も十分御理解しておられますし、またそのいろいろな具体的な方策をこれから進めるために、政府の、総理を長とします本部というものもございますから、そういったもの全体できちっと私は守り得るというふうに考えております。

小林守民主党

○小林(守)委員 次に進みますけれども、きのう経団連の角脇地球環境本部長さんの方かち参考人の御意見をいただきました。経団連の方では、省エネ法とそれからこの地球温暖化対策推進法とが二重規制になるのではないかということで、政府は一体で、一本でやってくれというような要請もあったわけです。事業者から見れば確かにそれはそういうことになるのだろうというふうに思いますけれども、善意に解釈してそういうふうに受け取ったとして、省エネの目的とそれから温暖化対策の目的というのは必ずしもイコールではないという視点からするならば、では、通産省の方で一体として事業者に対して省エネの計画をつくらせて、それからその実施状況と実績とをいただいてそれを公表する、そういうシステムを通産がやるということなのですが、環境庁が通産省にその細かいデータをできるだけもらって、それを一定の換算の仕方をとって総排出量なり実績として公表する、そういうことはできないはずがないと思うのですね。  ですから、通産省の方に環境庁長官の方から協力要請をして、その報告義務にかかわる書類の中にはこういうデータを出してもらうようにつけ加えてほしいとか、そのことによって環境庁の方はその数値から、通産省からいただいたデータから温暖化ガスの総排出量を計算できる、そういうようなことができるだろうというふうに思うのです。  非常にマクロな話ですけれども、例えばエネルギーをCO2換算で年間三億三千二百万トンのCO2が出ていることになっていますと、これは九五年だったでしょうか、そういう数値が出ているわけですね。エネルギーをCO2換算でこういう数値になります、そういう方式があるわけですから、もうちょっときめ細かにしていくならば、これは少なくとも、何々県の事業所の年間の排出量はCO2換算でこれだけです、それを毎年重ねていったら、この県はちょっと取り組みが弱いとか進んでいるとか、そういう話がわかってくるわけであります。  そういう点で、私は、協力要請の中に、少なくとも二重規制は困るというような業界団体の声もあるのは事実でありますから、二重規制はしません、通産省一本でやりますけれども、内部的にはデータは使わせてもらいますよということができるはずだというふうに思うのですが、その辺いかがでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  御案内のとおり、これまで我が国の温室効果ガスの排出状況につきましては、条約に基づく国別報告書などにおきまして、我が国としての排出状況を集計をいたしまして報告をさせていただきました。ただいま言及されました我が国の総排出量の数字等も、そういったところを通じて公表させていただいているわけでございます。  その中では、例えば我が国の産業部門につきましては、エネルギー産業部門、それから製造業一建設業部門といった分類をいたしまして公表をしてきておりまして、これはPCC・OECDでつくりましたガイドラインに準拠をして計算したものでございます。  私ども環境庁といたしましては、今後ともできるだけきめ細かな分類をしてそうした排出の実態を把握していくということは、温暖化対策を効果的に推進する上で極めて重要だと考えておりますので、今後とも、ただいま御示唆のありましたようなことも含めて、関係省庁にさまざまな形で協力を求めてまいりたいと考えております。  ただ、一言つけ加えさせていただきたいと思いますが、改正省エネ法に基づいて事業者から通産大臣に提出があるデータにつきましては、一定の規模以上の事業者についてそういうことを求めるということでございますので、国全体あるいはただいま御指摘のございました特定の県なら県という自治体というような範囲の中で事業者の全体の排出量を把握しようとする場合には、一定程度有効であるとは思いますが、どうしてもそこでは限りがあるといいますか、必ずしも全体を尽くせないという問題もございますので、そういった点もよく考慮した上で私どもできるだけの努力をしてまいりたいというふうに考えております。

小林守民主党

○小林(守)委員 時間が過ぎてしまいましたので最後に要望だけしておきたいのですが、省エネ法の中でトップランナー方式というものを導入して、非常にエネルギー効率のいい一番すぐれたものを水準にして、これ以上でやってくださいということを示していくという方式に切りかえた。今までは、全体的な平均値を出して、それよりも少し上乗せをしたものを標準にしたということなのですが、いわゆる護送船団的な基準行政からトップランナー方式に切りかえたということは大変な転換だというふうに思うのです。  ただ問題は、先ほども言いましたように、エネルギー消費効率だけでやられると困るのですね。技術の上では、有害な物質を使ってエネルギー効率を上げるということだってあるのだと思うのです。例えば、ハイオクタンで鉛を入れれば非常にエネルギーが強くなる、そういうことで入れるといった時期もありました。どころが、鉛の問題があって、それはだめだということになったのですね。ですから、環境という視点からすると、エネルギー効率の視点からだけだと非常に問題が残るのだろうと思う。  ですから、有害物質とか総量の問題、それからライフサイクルアセスメント、いわゆる製品が生まれてから廃棄、最後にごみになるまでのすべての過程を見ていかなければならないのが環境行政なんだというふうに思います。トップランナー方式による判断基準を定めて公表する場合、エネルギー効率だけではなくてCO2排出量も参考にしていただく、少なくともあわせて表示させる、してもらうということを通産省に、ぜひ大臣の方から要請していただきたいなと思うのですが、最後にそれをお聞きして、終わりにしたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 当然に、この温暖化防止の京都議定書あるいは今後の国際条約を国内的に実行していくためには、通産省と言わずすべての省庁が当事者でございますので、必要な情報というものはいただくように努力してまいります。

小林守民主党

○小林(守)委員 終わります。

山元勉民主党

○山元委員長 この際、暫時休憩をいたします。     午後零時八分休憩      ————◇—————     午後二時十三分開議

山元勉民主党

○山元委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。中村鋭一君。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 長官、京都議定書は本当に御苦労をされたと思うのです。改めての質問になりますけれども、COP3を通じまして今回ここまで審議が進んでいるわけでございますが、長官が議長として御苦心をなさいましたCOP3についての評価を、今さらながらという声もあるかもわかりませんが、まずお伺いしたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 地球温暖化の問題というのは、これは一九九二年ごろからずっと続いてきた問題でございます。お互いに各国が、自発的というか自主的というか、とにかく努力しましようということであったけれども、削減の結果がなかなか出てこないということだったので、やはりこれは義務忙しなければいかぬのではないかということで、いろいろと準備はございましたけれども、今回の京都会議では、とにかく法的な強制力のある義務化の目標をつくりましようということになったわけでございます。  どの程度がいいかという議論はいろいろとございましたけれども、先進国の平均が五%程度の、とにかく差し当たりの目標というものをつくることができたということにおきましては第一歩であったか、おかげさまで、よくっくらせていただいたということで、ほっとしているという感じでございます。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 第一歩といいましても、やはり最終目標というのですか、千里の道も第一歩から始まるわけでございますが、これが五十歩で済む場合もあれば、非常に長い日月を要する場合もあるわけでございます。  この法案のねらいといいますか、どういう意味で第一歩なのか、何歩まで行ったらこれが仕上がりだと言えるのか。これについて、政府委員の方で結構でございます。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま長官から申し上げました京都議定書で温室効果ガスの排出削減の数値目標が決まったわけでございますが、これを我々は達成していかなければならないわけでございます。しかしながら、京都議定書には、これを達成するための国際的な仕組みといたしまして、いわゆる排出権取引、私ども、排出量取引というふうに呼ばせていただいておりますが、排出量取引でございますとか、あるいは森林などの吸収の取り扱い、こういったことについては今後の国際的な検討にゆだねられておるわけでございます。そのためには、なおある程度の時日を要するというふうに考えております。  しかしながら、我が国の温室効果ガスの排出量、特に二酸化炭素でございますが、これは残念ながらまだ増加基調にございまして、放置いたしますとますます目標から遠ざかる、目標達成の実現が一雇困難になってくる、こういうことでございますので、今日の段階から早期の対策を促していく必要がある、このように考えた次第でございます。  こうした状況のもとで、この法案は、今日の段階で法律的な措置として位置づけるべき取り組みを盛り込んだものでございまして、今後長期にわたる対策の土台を築くことをねらいとしているわけでございます。そういう意味で、第一歩の措置と位置づけるものでございます。  また、この法律の制定によりまして、他の先進国の取り組みの充実にも資することになる、その充実強化を促すことができるという意味で、議長国としてのリーダーシップを発揮するという観点からも極めて重要であるというふうに考えております。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 今御説明の趣旨からしても、この法案の成立は、京都議定書で我々が約束したあの数値を達成するためにも、本当に我々も一日も早い方がいいと思うのです。ですから、今の状況は率直に言って心配な状況だ、こう思っております。それでも、我々はこうやって法案の審議に今現に入っておりますし、これはもう全党一致して、少しでも早くいい形でこの法案が上がるように努力はしているへそのことは政府当局におかれても評価はしておいていただきたい、こう思うのです。  ほかの国はどうなのでしょうね。他国でこういった、基本的に京都議定書の締結に基づいてこれを実らせるための法案を用意している国は幾つぐらいあって、その状況はどんなものですか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 私どもが承知しております限りでは、京都議定書の目標を達成するために新たに法案を用意しているというところは、今のところはないというふうに考えております。  ただ、既に、京都会議の少し前になりますけれども、スイスにおきまして、地球温暖化防止を主な目的とした法制度の準備をされまして、昨年の三月に連邦議会に法案を提出されたということを承知しております。この内容は、まず第一歩といたしまして、スイスの連邦政府におきまして、エネルギー政策、運輸政策あるいは環境政策などの各分野の政策を実施すること、そして事業者に対しては、自主的な取り組みを促進すること、それをいたしました上でもなお二酸化炭素の排出が抑えられない場合には炭素税を導入するというようなことを骨格に据えた法案だというふうに承知をしておりますが、いまだこれが成立したという情報は得ていないところでございます。  そういう意味で、現在御審議をいただいております法案が速やかに成立をいたしますと、世界で初めての、温暖化の防止を主目的とした法律になるものというふうに承知をしているところでございます。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 そこで、今伺っていて、素朴な疑問なのですが、日本が今この法案を用意していますね。これは世界に先駆けてやっている。他国はスイスを除いてやっていない。ではアメリカとかイギリスのような先進国は、このような法律を用意しなくても、本来のCOP3で約束されました数値の達成に法律的な助けは要らないわけですか、用意せぬでもいけるのですか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 ただいまお尋ねをいただきました点についてのそれぞれの国の判断というものがあろうかと思いますので、それは私どもからとやかく言うべき筋合いのことではないかもしれませんが、ちなみに、私どもが承知しております動きを申し上げますと、米国におきましては、クリントン大統領が、京都会議の結果も踏まえまして、ことし、年が明けてから、議会に対しまして総額六十三億ドルに上る予算案を、アメリカの場合は予算案も常に法律の形をとって提案をいたしますけれども、提出をしております。その内容は、地球温暖化対策を促進するための研究開発投資と、そういった温暖化防止のための取り組みに対する税制上の優遇措置を講じよう、その総額が六十三億ドルということで、現在連邦議会の中でその審議が行われているというふうに承知をしております。  一方、イギリスでございますが、英国の場合は、御案内のとおり、自国でこれまで主なエネルギー源が石炭でございましたけれども、新たなエネルギー源として天然ガスヘの転換が現在既に進められております。そういったこともございまして、二酸化炭素の排出量は、先進国の中では数少ない例でございますが、減少しているという状況でございます。  さらに、ブレア政権になりましてから、副総理兼環境大臣ということで、実力者と言われるプレスコットさんが環境担当の大臣になられまして、環境政策の分野のみならず運輸政策もあわせて所管をされるということのようでございますが、そういうこともあってか、運輸部門の温暖化防止対策に非常に力を入れておられる。ただ、これはこれから具体的な政策を打ち出されるというふうに伺っておりますけれども、まだ、例えば英国の議会に対して何らかの法案を提出されたというところまでは承知しておりません。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 それぞれ各国の対応があるわけですが、我が国はこの法案を用意してやっているわけでございますから、一刻も早くいい形で仕上がらなければいかぬのです。  さて、しかし、仕上がるといたしましても、この法案の内容を子細に見ると、非常に力強い第一歩というよりは、フィーブル・アンド・ウイークとでも言いますか、何となく頼りない、弱々しい第一歩じゃないかなという印象も率直にあるわけですね。これは何度も言われておりますが、例えば事業者も努力義務規定であって、別に罰則を伴うとかそういうものにはなっていないわけでありますが、その辺、どうなんでしょうね。  しかも、これはCOP3のとき、私は地元は大阪でございますけれども、地元の新聞を見ましても、随分華々しく報道をされて、環境やCO2に関心なき者は近代人ではないていの報道がなされましたが、のど元過ぎればというのですか、最近では大阪でも、新聞でもこういうことについての記事を見ることが全くありません、地方版も本編も。  そういう点について、これからどのように啓発というのですか、仮にこの法案が仕上がるとして、そういった意味での啓発活動、これは事業者も国民も含めて、お考えがありましたらお教え願いたい。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 国民に対する普及啓発は極めて重要であるということは、先生おっしゃられたとおりだと私どもも認識をしております。  これまで環境庁におきましても、地球温暖化の防止を含めて地球環境問題への関心を高めるという観点から、例えば、こどもエコクラブ事業というようなことで、全国の小中学生を対象にいたしまして、各地域で自主的、積極的に環境に関する学習とか環境保全活動を行えるような支援をしてまいりました。  また、環境家計簿運動というようなことで、家庭の主婦などを対象にいたしまして、御家庭の中で、日常生活の中で電気、ガスなどの消費量を、どのぐらい使っておられるのかチェックしていただくことで、どういう工夫をすればこれを減らすことができるかというような運動を始めているところでございます。  また、エコライフ百万人の誓い運動といったような形で、これはインターネットなども含めましていろいろな形で参加を呼びかけて、これもまた日常生活の中で、例えば十二程度だったと思いますが、具体的な取り組みの中で、自分ならこれはできるといったことを誓っていただくというようなことでございます。この三月末で締め切らせていただきましたが、百万人にはほんのわずか届きませんでしたけれども、たしか九十四万人か五万人、そのぐらいまで御参加をいただいたというようなものも進めてまいりました。  しかしながら、まだまだこうした取り組みによる成果は十分ではないと考えておりまして、今後さらに、普及啓発や環境教育、学習の強化が必要だと考えております。  そこで、五月十四日には地球温暖化対策推進本部、これは内閣に設けておりますが、この申し合わせによりまして、国民のライフスタイルの見直しのための重点的な課題として、国民参加型の普及啓発の充実を申し合わせたところでございます。こうした普及啓発活動を今後重点的、継続的に展開をいたしまして、国民総ぐるみでライフスタイルの見直しに真剣に取り組んでいただけるように努力をしてまいりたいと考えております。  具体的な取り組みの事例といたしましては、毎年十二月、京都会議が開かれました十二月を地球温暖化防止の推進月間というようなことで集中的にキャンペーンを繰り広げる、あるいはリレーシンポジウムということで、全国各地で地球温暖化問題の普及啓発のためのシンポジウムを開催するといったことも考えておりますし、さらには、午前中の審議で大臣からも御答弁がございましたが、夏時間の導入といったテーマを取り上げて国民会議といったものを開催して国民的な議論をしていこう、こんなようなことも今予定をしているところでございます。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 今おっしゃったように、持続的かつ重点的、これは啓発活動を通じまして大事ですね。  それともう一つ私がお願いしておきたいのは、役所が持続的かつ重点的とおっしゃっても、国民の側が、これは持続的かつ重点的でなければならぬというその理解がなければいかぬわけです。こういったことは、一つの側面としては、それをやる人、頼まれた人、そういう人が、自分がやっている仕事はいい仕事なんだということが自然に感じられるような、ある程度アトラクティブな、魅力的な要素というのですか、十分に自分が参加者意識を持って、自分がしていることが社会に対する貢献にもなっているのだし、地球の将来に対してもやっていることが役に立っているんだ、そういう自覚を持てるような側面での啓発活動も常に怠らずしていただきたい、私はこう思います。  私自身の持ち時間があと少しになりましたので、大臣にお伺いをしておきたい、こう思うのです。  我が国はへ今回は議長国でございました。次までは大臣に議長をお務めいただくわけでございます。京都会議では、随分、これはお世辞ではなく、大臣は流暢な英語も駆使されながら名議長としてさばいてこられて、これはもう世界じゅうの人がそれについては評価をしている。それだけに、大臣の責任は重いですね。京都会議が成功したのであれば、次の会議も絶対に成功しなければいけないし、議長国として世界じゅうの国々に約束したことはまず我が国が先頭を切って達成をしなければいけないわけです。  そういう点で、今後とも我が国がこの問題についてリーダーシップを発揮していくために、現議長であるところの大臣の御決意を伺っておきたい、こう思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 議長国として、それからまた私自身も議長を務めましたからもちろん私としても、次の会議まで一応議長というステータスが残っておりますから、一生懸命やらせていただきたいと思っております。  次回の開催国のアルゼンチン、アルゼンチンは言うなれば開発途上国でございますけれども、今非常に前向きにCOP4の準備をしておりますから、アルゼンチン等とも協力しながら、そしてまた、もちろんいろいろな環境大臣会議というものも、例えばOECDとかそれから先般のG8の環境大臣会議がございましたから、そういうところできちっとまたお互いに情報を交換しながら、ひとつCOP4に向けて現在の議長としての職務をしっかりと果たさせていただきたいというふうに思っております。

中村鋭一自由党

○中村(鋭)委員 ありがとうございました。  我々も、この問題は政府がどうだとか国会がどうだとかいう問題ではありませんので、本当にこれからも一生懸命力を合わせて、党派の垣根も越え、政府と立法府の垣根も越えて努力をしていきたい。少なくとも私は、自分ではそのように考えておりますので、ともに手を取り合って頑張っていきたいと思います。  私は、ここで質問を打ち切らせていただきまして、武山委員と交代をさせていただくことをお許し願いたいのです。ありがとうございました。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、武山百合子さん。

武山百合子自由党

○武山委員 武山です。  連日質問ということで、同じ質問が皆さんからも重複すると思いますけれども、趣旨説明も要求してまいりまして、慎重審議ということで、国会も終盤になりましたけれども、きょうの報告によりますと、何か次の本会議は二十八日ということで、どうもこの法案は今国会では上げられそうもないというような、現実問題としてなってきたということでございます。諸般のいろいろな国会の事情もありますから、それはそれとしまして、持ち時間を有効に、質問をさせていただきたいと思います。私たち、住宅でもそうですけれども、自分の住んでいるところは土台がしっかりしていなければ、本当にこの家に住みたいなという気にならないわけですね。ですから、今回のこの法案がしっかりした土台をつくるということでは、みんな環境委員会のメンバーは一致して取り組んできたわけですけれども、結果的に、出てきた法案の中身によりますと、いろいろ環境庁としての試案とはかけ離れた部分も、大木長官もあるところで一〇〇%のできだとは言えなかったという事実をお認めになっているわけです。これはいろいろな関係との駆け引きもありますから、実際に一〇〇%上がるということは難しいことでもありますけれども、その辺、通産省とのお話し合いの中のキーポイントなどをちょっと披露していただけたらと思います。  省エネ法との関係、それから家電リサイクル法、それからもう一点、いわゆる事業者の計画を公表する、しかしそこに義務が入らなかったという、その辺の中身の状況をぜひ御説明していただきたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今度の法案は必ずしも京都議定書と直接に結びつけてつくったものじゃないということは、本会議でも私は御説明申し上げました。と申しますのは、この京都議定書自体が、もちろんいろいろ内容的にはかなり具体的に約束はしておりますけれども、その実現の手段とか方法ということについて必ずしもきちっとしていないものですから、今京都議定書を、そういう国際取り決めができたから、それを実施するための国内法、こういうことになりますと、正直申し上げまして、ちょっと法律がつくりにくいという点もございました。  ということで、今のところ京都議定書には必ずしも結びつけておりませんけれども、当然ながら、これから日本が京都議定書でコミットいたしました六%の削減目標に向かって一歩一歩進んでいかなければいかぬということで、その六%を何をもって実行しようというようなことについてのおおよその計画はございますけれども、まだその実施のための手段、細かいところについては決まっていないものが多い。  今お話のございました省エネ法などというものは、当然、省エネでいろいろ具体的な数字がだんだんに出てくれば、それが今度は温暖化ガスの削減にどう結びつくかということもある程度数字的には出てまいりますけれども、今のところこれはごく一部でございます。  ということで、今武山先生のお使いになったお言葉を使わせていただければ、土台をつくるというよりは、この京都議定書あるいはそれ以降にこれから日本がこの温暖化対策で進めていくための全体の青写真、大体の青写真はできておるけれども、現実にその中でどういう建物をつくっていくかということになりますと、まだ土台を今すぐにつくったというところまではいっていない部分も多いというふうに感じております。  省エネにつきましては、まずこれを実行していただければ、それは具体的な、今の建物に例えれば、一部ができてくるわけですけれども、今の段階ではどちらかといえば土台づくりというよりは青写真と、そこでCOP4あたりになってきましてだんだん具体的なところが詰まってまいりますと、次の段階では土台ということを頭に置きながらいろいろな計画をつくらなければいけないのじゃないか、そういうふうに考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、今省エネ法の改正案では、事業者に対して省エネ計画を政府に提出することを義務づけているわけですね。ところが、この計画内容は、企業秘密が含まれているということで公表されないということですね。一方、温暖化対策推進法案の方は、事業者に対して同じような計画を公表するよう促している、そこで終わっているわけですね。そうしますと、政府や自治体が事業者に報告させて公表すべき事柄ですけれども、住民の目にさらされれば、事業者は温室効果ガスを減らしていかざるを得なくなると思いますけれども、義務がそこに、こちらの方の環境庁の温暖化防止法案の方は欠けているわけですね。なぜ通産省の方が事業者に対して義務づけて、それでこちらの方は公表だけだったのか、その辺のいわゆる中身の話をちょっと聞かせていただきたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  この省エネ法で対象といたしますのは事業者の省エネルギーへの取り組みでございまして、既にこの省エネ法というのは、御存じのとおり、いわゆる第二次石油危機の直後から準備をされ、法制化がなされ、そしてその後、さまざまな形で事業者による取り組みが進められてきたものでございます。今般の京都会議を踏まえて、この取り組みを一層強化しようということでございまして、既に事業者においてそうした取り組みが相当程度普及し、取り組みが進んできているという実態を踏まえて、対策を強化しよう、規制を強化しようということでございます。  他方、京都会議で合意をされました六つのガスの対策ということになりますと、まだまだその取り組みは緒についたばかりであるというのが実態でございまして、そういう状況のもとで、いきなり省エネ法と同様の対策を講ずることを義務づけるということには、なお事業者の取り組みの実態から考えますと現状ではいろいろな点で無理があるという判断を行ったものでございます。  しかし、繰り返して申し上げておりますとおり、こうした形で一般的な、法的なルールとして取り組みを行うことが促されるということになりますと、このことによりまして積極的な事業者は計画の策定とその公表ということを行うようになると考えられるわけでございます。昨日も、実際に経団連の角脇参考人の意見陳述でもございましたとおり、経団連としてもそうした方向で取り組みの成果を公表していきたい、こういうことでお答えになっていらっしゃったわけでございます。  そうした形で、ルールになることによりまして取り組みは普及していくものだというふうに考えているところでございます。

武山百合子自由党

○武山委員 橋本総理は、京都会議で、私みずからリーダーシップをとり、対策の実施とフォローアップを進めていくと述べられたわけですけれども、その後、指導力を発揮したというような形跡は、とても私は思えないのですけれども、その辺を、政府の事情をちょっと御説明いただけないでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 けさ方からいろいろと対策本部をつくって国内的にやっていることは御説明をしておりますので、それは後で必要があればまた追加して政府委員からでも御説明いたします。  総理のリーダーシップということになりますと、これはやはり国際的な取り組みというところで総理が大いにリーダーシップを発揮していただくということになろうかと思います。  例えば京都でも、京都イニシアチブというようなことを言われまして、これから日本としては、京都会議に直接関係がなくても、既にいろいろと開発途上国との協力関係、例えば中国などの温暖化対策についてこちらがいろいろと技術的あるいは資金的な協力というものも進めておりますから、そういったものをさらに強化してこれからいろいろと進めていこうというふうなことで、総理もいろいろ、先般のサミットでもそういう話はされました。それから、いろいろな機会にいろいろな国のリーダーと会っておられるところで温暖化対策というものの重要性は強調し、日本としてもできるだけそういった技術協力あるいは資金協力というようなことをいろいろと相手に応じて提案をしておられますので、私としては、そういう意味で、京都会議で言われたことをその後も継続的に続けて、リーダーシップを発揮しておられるというふうに感じております。

武山百合子自由党

○武山委員 そうしますと、総理の方は国際協力という形でやっているという意味なんでしょうか。そうとってよろしいわけですね。  それでは、次に移ります。  今回の法案で、政府と都道府県はみずからの施設から排出する温室効果ガスについて抑制計画をつくって公表することになっておりまして、国の方は義務づけられているわけですね。そして市町村については、事業者と同じように努力規定ということです。  小さな町や村まで計画をつくるのは無理だという理由のようですけれども、住民に身近な市町村が率先して努力することが住民の意識改革ではなかろうかと思います。その辺がやはり弱いと思いますけれども、大木長官はどう思われますでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 まさしく今おっしゃったように、市町村の中にもいろいろと、非常に小さくて、今まで以上に義務として課されると非常に負担になるというようなところもあるようでありますが、差し当たりは、今回の法案というものは、全体としてそれぞれ自発的にやっていただくというところが中心になっておりますので、都道府県まではある程度義務的にということですが、市町村については、自発的にやっていただくところはということになって、義務化してはおりません。  ただ、午前中の御質疑の中にもいろいろと出てきておりましたけれども、市町村の中でもかなり大きな、例えば人口二十万ぐらいのところは、随分市長さんがリーダーシップを発揮していろいろと言っておられるところもございますから、こういったところでいろいろやっていただいておるのをこれからその成果も見させていただきまして、それをもう少し、全国民的な運動にできるのか、その辺はこれからの検討課題としてひとつ前向きに勉強させていただきたいと考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 ごみ処理の問題ですけれども、広域事業でやっていると思うのですね。余りにも画一的な考えではなくて、これも広域事業でできるところはやる。市町村の人口は、数百人の村から、それぞれ数値的には本当に幅があるわけです。ですから、それはフレキシブルに考えなくてはいけないことだと思いますので、ぜひそうお願いしたいと思います。  それから、今のままですと環境庁の素案については大分修正する必要があるのではないかと私は思っておりますけれども、これはもうそれこそ環境問題ですので超党派で上げようということですので、ぜひ自民党にも協力をしていただいて、修正案を全党一致でできるような形にしたいと思いますけれども、これはいかがでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今の修正案は院の方での修正ということであるとしますと、これはやはり私どもというよりはむしろ各党の方のお話になると思いますので、にわかには申し上げられないのですが。  私どもの方で修正と言っておりますのに二つ意味がありまして、一つはもちろん、日本の国内でいろいろと御意見があればそれをどうするかという問題です。  もう一つは、当然にこれから、京都議定書自体がだんだんに内容が変わってまいります。そうすると、それに応じた修正ということは、国内問題とは別に参加各国がそれぞれに修正に応じてまた国内体制を考えなければいかぬわけですから、そういった面での修正というのは、むしろ今国会ばかりではなくて、今後、京都議定書あるいは温暖化問題をめぐりましてのいろいろな法律というのは、状況に応じて、だんだんに修正というか、むしろ充実強化させていただきたいというふうに考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 ぜひそのように全党一致でやりたいと思います。それで、何しろ今国会はこの法律を上げるために早く早くと、本当に連日連夜という感じなんですけれども、早いか遅いかではなく、今話されたように、内容が本当に充実しているかどうかの問題だと思うのですね。事ここに至っては、本当に内容の点で、今後いい内容のものをつくっていきたいと思います。  それで、先ほども私の自由党の中村鋭一議員からのお話にもありましたけれども、今秋の会議開催まで、大木長官は議長国としての役目があるわけですね。今後その中で議長国としての役目、議定書に署名をしていただくとかいろいろな役目があると思いますけれども、今取り組んでいる議長国としての役目はどんなことでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 ただいま長官から申し上げましたとおり、まだ京都議定書の運用といいますか、実施のためのルールが具体的に決まっていないというところがございまして、排出量取引あるいはクリーン開発メカニズムあるいは吸収源の取り扱い、こういった点についての国際的な検討が大きな課題として残っているわけでございます。  それから、京都では合意ができませんでしたけれども、途上国の幅広い参加を得ていくことも極めて大きな課題として残っているわけでございます。  そこで、十一月にはアルゼンチンのブエノスアイレスで第四回の条約締約国会議が開催される予定になっておりまして、これに向けまして、今いろいろな形で国際的にも準備が進められているところでございます。  具体的に申し上げますと、六月の前半にドイツのボンにおきまして条約下部機開会合が開催を予定されておりまして、そこでこの第四回締約国会議の準備をしていくということになろうかと思います。  現在のところ、まだまだ先進国と途上国の間での意見の相違も相当大きいところがございます。とりわけ、途上国の参加の問題につきまして意見の相違がまだ大きい。それから、アメリカとヨーロッパの間におきまして、排出量取引の具体的な制度設計のあり方についてまだ相当見解の相違があるというのが現状でございます。  こうした中で、我が国といたしましては、COP3の議長国でございますので、やり残した仕事、京都で課題が残った点につきまして、一刻も早くこうした点についての国際的な検討が進み、結論が得られますように、これに貢献をしていきたい。  そのために、具体的に申し上げれば、排出量取引につきましては、我が国の専門家にお願いをしまして、国際制度検討会というものを環境庁内に設置をし、先般中間報告もいただいたところでございます。こうした検討結果も参考にさせていただきながら、私どもとしてこの下部機開会合に臨みまして、できるだけ早期に共通の認識が形成されるように努めてまいりたい。また必要があれば、次回議長国でございますアルゼンチンとも協力をいたしまして、非公式会議といったものも秋口ぐらいには開催をするといったようなことも含めて、検討してまいりたいというふうに考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 その中で、先日質問いたしましたけれども、アメリカの件それから途上国の件、ぜひ日本が仲立ちになって進めていただきたいと思います。  それから、地球温暖化防止活動推進法案の要綱の方についてちょっとお聞きしたいと思います。  この中で、「温暖化防止のための政策と措置の策定及び実施」というところで「公務員への環境教育」というのが出ているのですね。これについてどのようなことが行われているのか、ぜひ御説明していただけたらと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 ただいまお触れになられましたのは、ちょっとつまびらかにいたしませんが、あるいは市民団体が提案をされている法案でございますでしょうか。もしそうであるといたしますと、ちょっと私どもは、直接提案を申し上げているものではございませんので、お触れになった内容についての具体的な取り組みについては、直接対応したものはないと思います。  ただ、一般的に、私どもといたしましては、国や地方公共団体の職員の環境保全に取り組む資質を高めていく必要があるということで、環境庁に環境研修センターというものを設けておりまして、国及び地方公共団体の職員を対象とした研修を実施してきております。  その中で、特に地球環境保全についても、たしか平成五年からだったと思いますが、研修を重ねてまいりまして、ちょっと今調べますればすぐ数字も出てまいりますが、相当数の職員の研修を終了しているという実績もございまして、そのようなことを通じて職員の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 平成五年からですと、もう大分時間もたっておりまして、公務員、いわゆる行政にかかわっている方々への環境教育というのはかなり進んでいるという意味でしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 環境教育というふうに申し上げてよろしいかどうかは、ちょっと私もそういうふうに申し上げることはできないわけでございますけれども、いわゆる環境行政に取り組む職員としての資質を高めるという意味でのいわば専門家としての教育、こういったことをやらせていただいているというのが実情でございます。

武山百合子自由党

○武山委員 では、例えば公務員全体にそういう啓蒙活動とか教育とかという意味ではないのですね。その中で環境に携わる方のみをやっていく、今そういう段階ですね。  これはもう国が中心になってこの法案を議論しているわけですけれども、環境教育というのはやはり国、我々、すなわち省庁、行政にかかわっている者が率先してやるべきだと思いますけれども、その辺は今後広げていくつもりでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えいたします。  現在実施しておりますのは、先ほど来申し上げておりますような形で、いわば環境担当職員、これは必ずしも、例えば国で申し上げますと環境庁ということだけではございません。各省庁の環境にかかわる仕事をされておられる方、さらに広く申し上げますと、特殊法人、いろいろな事業団、公団というのがございますが、そういったところでも環境に関係のある仕事をされている職員がおられますので、そういった方々を対象にしたいわば専門家教育ということでございます。  今後それだけでは足りないではないか、もっと幅広く、直接関係がなくても環境の意識を高めていくべきだという点については、確かにごもっともだというふうに思います。  そういった一般の職員を対象にしてどのような取り組みをしていくかということについては、具体的な日々の行政実務に際して、なるべく省エネ、省資源、その他地球温暖化防止の取り組みあるいは地球環境保全の取り組みを進めていこうという意味で率先実行計画というものをつくり、これの実施を各省庁、各部門にブレークダウンをいたしまして取り組みを進めていただいているというのも、ある意味では日常の具体的な職場での行動を通じて地球環境問題に対する意識を高め、実践していただくということにつながっているとは思いますけれども、教育活動という意味でどこまでできているかということについては今後の課題であろうと思っております。

武山百合子自由党

○武山委員 以前この委員会で私言った覚えがあるのですけれども、国会にかかわっている皆さん、政治家の秘書さん、国会議員、そして運転手さん、ここの国会から環境に優しい、いわゆるリサイクルやら、それからアイドリングの停止とか、いろいろな問題が出ましたけれども、まさに我々からやっていかなくてはいけないのではないか、足元からやっていかなくてはいけないのではないか、私もそのうち省エネの車も買わなけれはいけないかなと、こういうことを言いながらぱっと思ったところです。  まずその辺はどう考えていらっしゃいますでしょうか、我々の足元からという意味では。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今委員が我々とおっしゃったときに、国会も含めてのことをおっしゃったのか、あるいは行政府のことをおっしゃったのか、いろいろとあると思うのですが、まず行政府の方の話につきましては、先ほど政府委員からも今までのことについてはお話し申し上げました。直接の御質問ではないかもしれませんけれども、今度の法案の中で、地球温暖化防止の活動推進員、あるいは活動推進センターというものを都道府県あるいは国に一つずつ置くということを考えておりますので、そういうところで一般国民に対して地球温暖化についてのPR活動というか、知識の普及というようなことを大いに進めたいと思っておりますから、当然その中で国会なり行政府なりが、まず隗より始めよで、できることはやらなければいけないのではないか、そういうふうに感じております。  ですから、まずは国民に向かっていろいろ物を申すわけでございますけれども、その中で我々行政府としても努力をいたしますし、国会に御協力願えることがあればだんだんに御相談申し上げたいと考えております。

武山百合子自由党

○武山委員 今我々と申しましたのは、この法案にいろいろな意見を申したり法案をつくるのにかかわったり、本当にあらゆる人だと思います。それこそ行政も省庁も国会も政府も秘書もみんな、かかわった人という意味ですね。まず我々から、一番よく中身を理解した一人なわけですから、我々からしていかなければいけないかなと思いましたけれども、そういう意味で、公務員への環境教育ということで今ちょっとお尋ねしました。  この法案、先ほど私、土台と言いましたけれども、基礎工事の最初の青写真ということで大木長官が説明されました。二段ロケットと環境庁はおっしゃっているそうですけれども、まず第一段のロケットだからということですが、本当にロケットを飛ばすために二段、三段と続いていかなければいけないわけです。  まさに今までは言葉で、かけ声で盛り上げたと思うのですね。それで、ようやくこれで実施計画が決まり、実施していく段階ですが、世界に先駆けてこれが日本のつくったものだとまさに言えるものというのはどんなものでしょうか、大木長官。まさに世界に先駆けて私たち日本が最初にこの法案をつくるわけです。まさにこれが最初につくった法案だと言える中身をぜひお話ししていただきたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 実は、先ほども申し上げましたけれども、温暖化防止を直接というか、中心の目的とする法案というのは各国もまだ必ずしも十分にでき上がっていない。あえて言えば、温暖化防止京都会議の後でこの種の法案をつくったのは日本が初めてでございますけれども、まだ内容的には、これがまさしく世界に誇る日本の案だよというところまでは実はでき上がっておりません。これは、先ほどもリーダーシップというお話もございましたけれども、日本としてはだんだんにできるところ、日本の得意わざというのは大いに活用して、例えば技術的には非常に進んでいるところもいろいろありますし、ある程度資金協力ができるというような面もありますから、そういったものをだんだんに中身を入れていきたいと思います。  今のところ、京都会議あるいは温暖化ということだけを中心にした法案というもので、これから何を日本としてつくっていくかということになりますと、抽象的には申し上げられますけれども、それではどこを日本として大いにセールスポイントでつくっていくのかということになりますと、今まだちょっとそこまで申し上げるのは時期が熟していない、残念ながらそう言わざるを得ないかと思います。

武山百合子自由党

○武山委員 温暖化防止に向けた総合的な法案をまとめたということは、本当に前進だと思います。  これで私の質問を終わりにいたします。ありがとうございました。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、田端正広君。

田端正広平和・改革

○田端委員 長官には、きょうは大変御苦労さまでございます。  この地球温暖化対策というのは、大変人類史的であり、また地球的規模で取り組まなければならない壮大なテーマであると私は思います。そしてまた相当のエネルギーを要する事業であろう、こうも思います。しかし、考えてみますと、これは世界的に全人類が取り組む課題ではあるのですが、まず私たちが身近なことから一つ一つやっていく、それがまた一番大切でもあろう、こういう思いもしているわけであります。  きょうは私、具体的な例をたくさん挙げながら、長官の御感想等も含めて、環境庁のこれからの方針等についてお伺いしたいと思います。  温暖化を防止するということは、つまり、エネルギーをできるだけ使わないということであり、そしてCO2を中心にした温室効果ガスを排出させないように努力する、こういうことが我々の課題であろうと考えますが、それは私たちの生活とのかかわりで、可能な限りのことに挑戦していくことが大事だろう。そういう意味では、例えば生活様式、ライフスタイルそのものも、チェックするといいますか見直す時期に来ているのではないか。これまでの私たちの消費型の生活から、少しは節約した、むだをなくす、そういうライフスタイルが要求される、こういうふうに思います。  私自身もいろいろなことを今日常生活の中で意識を持っているわけです。例えば水道の水を出したままで知らない間に歯を磨いている、これだって節水という意味では大変むだなことをしている。例えば朝ひげをそるときだって水を流したままでやっているとか、いろいろなことがあります。そういうことから一つ一つやはり積み重ねていくことが大事だろうと思います。  例えば、リサイクルという点からいけば、名刺を非木材紙を使うとか、あるいは、私も後援会ニュースなどはリサイクル用紙を使って、できるだけ地球に優しい、そういう環境づくりに頑張っているのだという意思表示も込めて、そういうメッセージを込めて、私も後援会便りはリサイクル用紙を使っている。こういうことに努めているわけであります。  衆参合わせて七百五十二名の国会議員がそういったことを一つ一つやっていくこともやはり大事な視点だろうと思いますし、各省庁もそういうふうにすることが大事だろう、こう思いますが、とりあえず、例えば各家庭でできるエコライフといいますか、そういったことが多々あると思います。  電源を小まめに切るとか、あるいはおふろの水を捨てないでそれを翌日の洗濯のお水に使ったり、あるいは、この前の阪神・淡路大震災のときには、おふろの水を捨てなかった家がその水で翌日から本当にいろいろな意味で役に立った。ああいう大震災があればその途端から、瞬間から水道水が使えなくなるわけで、トイレも使えないという状況でありましたが、おふろの水を残したところは、非常に限られた分量でありましたが、そういうものも緊急避難的には役に立った。こういう教訓もあるわけで、そういう意味では、我々いろいろ知恵を絞れば、たくさんそういうエコライフを実践できることがあるのではないか、こう思います。  例えば、私は、地元大阪に帰ったときはどうしても車をよく使ってしまいますが、東京にいるときはできるだけ車を使わないように、国会の行き帰りもほとんど地下鉄を使っております。そういう意味では、自分の健康管理の上からいってもそういうリズムというものも大事ではないかなと思ってやっております。  エネルギーを使う車に対しては、そういうむだな車の使い方、あるいはアイドリングストップとか、そういうこともできるだけ心がけてやっていくことが大事ではないか。そして、電車とかバスとかという公共的な交通機関を活用していくことが大事ではないか。あるいは、身近なことでは例えば自転車とかがいいのではないかとか、考えれば、我々の生活の周辺にはそういう事例というのはたくさんあると思うわけです。  長官、何か御自分で実践されているようなことがあれば、ちょっと御感想を込めてお伺いしたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 どうも長官になりましてから余り実践していないのであれですが、私もできるだけ車は使わなくても済むところは使わないようにと努力はしているのですが、どうもここのところ余り、長官になりましてから、何か細かく動き回らなければいけないので、余り実施はしておりません。うちの中でいろいろな、むだな電気を使うなということはかなり、これは何となく私もスイッチを切る癖がつきましたので、今やっておりますけれども、余りほかに威張って申し上げるような実例はちょっと思いつきません。  それから、今の水の使い方というのは、確かに見ておりますと、私自身というよりも、どこの家庭でもかなりふんだんに使っておられるのですけれども、よく夏になりますとまだまだ水が足りないというようなことが時々出てくるわけでございますし、それから、水を補給するためにはいろいろとそれだけのコストもかかるわけですから、水の節約というのは、温暖化ばかりではなくて、いろいろな意味での経費節約というところにもつながるのではないかというふうに感じております。

田端正広平和・改革

○田端委員 これは「朝日家庭便利帳」というパンフレットですけれども、この間家の方に入っていたのを見ていましたら、ここに「私のエコライフ」という特集をしているわけです。  見てみますと、例えば、古新聞、そして古いタオル、タオルの上に新聞紙を置く、その上に、煮たり炊いたりしたなべをそのままそういうタオルと古新聞でくるんでおくと、保温が大変よくて余熱でじっくりと火が通っていくというので、これが非常にいいということをある主婦の方が書かれているのですね。なるほどな、こういう思いもしました。  それから、新しい家を建築するに際して複層ガラス、つまり二重ガラスになって中が空間になっている、空気が入るガラスを採用することによって、本当に家の中が暖かくて灯油の量が全く減った、こういう体験が書かれています。つまり断熱性が非常に効果的だという体験であるわけですけれども、そういう意味で、例えば、家を建てる場合においてもそういういろいろな知恵も出てくる、台所の関係のところにもいろいろな知恵があるということが言えるわけであります。  それで、これは東京都の広報ですけれども、私はこれを見ていまして、東京都も頑張っている、こう思います。地球環境保全東京アクションプランというのを東京都はつくっている。そして、さあ一緒に行動しましょう、こういうことで呼びかけているわけです。  いろいろなことを都民の皆さんに呼びかけていますが、例えば、エコマークやグリーンマークの商品を買うようにしましようとか、それから、リサイクルしやすい商品、あるいは家電製品の場合は省エネ型を選びましようとか、こういうことから呼びかけています。そして、ここでも書いていますが、冷暖房は二十八度あるいは二十度に保ちましょう、こういう一つの基準も訴えております。それから、事業者に対してもいろいろ呼びかけています。例えば、再生紙を使うとか、古紙の配合率を七〇%以上にするとか、あるいは白色度は七〇%程度でいいとか、こういう基準も示されているわけでありますし、それからOA機器に関しても、できるだけ省エネ型のものを選べということを言われています。  だから、うまり私は、やはりこういうことは機会あるごとに、これは全国民的テーマですから、できるだけこういう訴えをしていかないと、人間というのは大体基本的にはルーズになるわけでありまして、すぐまたもとへ戻ってしまうというのが人間でしょうから、絶えすそういうふうにして意識を喚起していくことが大事だろう、こう思います。  環境庁として全国の自治体に対していろんなことを御指示なさっていると思いますが、環境庁で直接呼びかけてやっているようなことがあれば、事例として教えていただきたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  既に昨年、京都会議に向けまして、私どもといたしましても、限られた予算や人員ではございますが、できる限り直接私どもも国民にいろいろ訴えかけていきたいということで、例えば、エコライフ百万人の誓いの運動というのもその一つでございますし、それから、これは夕刊タブロイド判といいますか、そういういろいろな新聞、夕刊紙が出ておりますが、そういったところの御協力もいただきまして、一見見まがうとちょっと似たような名前ということなんですけれども、「環境ブジ」というような名前のものを出したり、「環境ゲンザイ」というような名前のものを出したり、京都会議に向けての動きに関心を持っていただくということと、それを一つのきっかけにいたしまして、地球温暖化対策の推進について関心を持っていただき、また、かつ具体的にこんなような日常生活の取り組みをすると効果があるといったようなことも訴えかける。そんなことで、特にあるケースでは、実際に各地下鉄の駅や電車の、公共交通機関の駅などでそういう新聞を実際に売っているわけでございますが、そういう中にそういうものをも一緒に折り込んで、ですから百数十万部だと思いますが、実際にそれを出していただいた、こんなようなこともやってきているところでございます。  御指摘の点は、私どもも日ごろその必要性を大変痛感しておりますので、ますますいろいろな工夫を重ねまして、さらに効果的な普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

田端正広平和・改革

○田端委員 法律をつくるだけじゃなくて、こういう国民の皆さんが実行できるようないろんな情報、また意識を喚起する、そういうことをぜひ心がけてやっていただきたい、こう思います。  私、環境庁、大変頑張っていると評価する一つとして、環境家計簿、これは大変よくできているなと思います。  つまり、ここで言っていることは、電気、ガス、水道等の家計簿をチェックする、今月はどれぐらい使ったとチェックする、そのそれぞれにCO2の排出係数を掛けていく、そしてどれだけのCO2を排出したというのが数字で出てくるようになっている。そのCO2を減らすということは、つまり電気の使用量を減らすということになりますから、電気の使用量を減らすということは電気代が安くなる。こういう意味で、この環境家計簿というネーミングも非常に私は国民の皆さんによくわかるネーミングをしているな、こう思います。それで、実は私、これを私の選挙区の何人かの御婦人の方に、こういうのがあるんだ、これをやってみたらどうだということを、ことしの初めに言いました。そしたら、大変皆さん、今これが評価されまして、やってみたらすばらしいということであります。  どういうふうにすばらしいかといいますと、私が勧めた人から報告が来るんですが、例えば、ここに来ている報告は、これはCO2削減粉浜グループという大阪市住之江区の主婦の人十人でつくっているグループですけれども、この代表の方から来た報告でいきますと、例えばAという家庭は、三月、四月、五月の電気、ガス、水道、この三つだけでも、電気代でいきますと三月から五月にかけて八千七百五十五円安くなっている、ガス代が千六百五十円、そして水道代が千四百二十円、合計しますと一万一千八百二十五円安くなっている。これは三月より四月、五月と、春になって暖かくなってきたから、そういういろんな意味で使用量が減った、これは事実だと思います。しかし、意識をして、自分もCO2を減らすそういう運動に参加しているんだというところに喜びを感じている、これが僕は、この主婦の方の気持ちが引非常にうれしい。  そういったことで、ここの十人のグループ、十世帯平均しますと、三月は前月に比べて八百円安くなりました、そして四月は千二百円減らしました、五月も千二百円減らしました、こういう数値も出ています。そんなことから、大阪市住之江区の広報紙でこの人たちのグループの活動を紹介しよう、こういうふうにまで今なってきました。  そういった意味で、私はこういう草の根運動といいますか、非常に大事だなということを感じているわけですが、長官、御感想あればどうぞ。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 環境家計簿をうちも家内につけさせておりまして、まだどれだけ節約したかちょっと報告は受けておりません。  ただ、これも大変今評価していただけでありがたいのですが、たしか今出回っている数が八万部ぐらいでしたでしょうか、これは今のところ無料で配布しているんですね。ということで、無料で配布するとなかなか限界があるものですから、もうちょっと、たとえ少しは有料でも広くできないかという考えもあります。  いずれにいたしましても、そういうことで大変評価していただきましたので、これからひとつ大いに私もロコミで、また、私というよりは、むしろ役所としてもさらにこれを広く皆さんに活用していただける方法を考えてみたいと思います。

田端正広平和・改革

○田端委員 私、あす、あさって、また私の後援会の婦人の集会があるので、この間もこれを五十部ほどちょうだいしまして、またPRしたい、こう思っております。  こういうことに対しては、またそういう意味では、行政の広報紙で紹介するとか、あるいは何か顕彰していくようなそういったことも考えてやつていただければ、なおまた皆さんがより一層まじめに取り組んでいく、そういうふうに広がるんじゃないか、こういうふうに思いますので、その点もお願いしておきたいと思います。  次に、先日、大阪のある企業の、省エネ集合住宅というんでしょうか、新しいタイプの住宅を見学させていただきました。  六階建て、地上六階地下一階、そして屋上は、覆土して芝生とか植木とかたくさん植えてある。そして、太陽光発電で、数値は何かここに書いてありますが、やっておられる。そして、雨水を利用して下水処理の関係の水に使っている。そういう水で例えば植木に常時水をまけるようになっておるわけですね。それで、各階の廊下とかそういうところも少しスペースをとりまして、小さい植木もちょこちょこっと植えて、非常にコンクリートの家という感じではなくなっているのです。  大阪の天王寺区にあるのですが、大阪城からちょうど二キロぐらいの場所にあるのです。大阪城公園のところは野鳥がたくさん来ているわけですが、この住宅には三十種類ぐらいの鳥が来るようになったのですね。だから、一つのマンションのようなものですが、集合住宅ですけれども、それだけ庭の整備と屋上の植木をきちっとすれば、野鳥もそういうふうにたくさん来るということで、都会の真ん中に一つのオアシスのような感じで、非常にすばらしい住環境になっている。  これは、企業がモデル住宅という形で実験的にされているわけですけれども、これは温度が周辺と四、五度違うというのですね。だから、冬は暖房は要らない、夏も冷房は要らない、こういうぐらいに非常に自然の中で調和した住宅になっている。こういうところを見て、私も、これがこれからの新しい住宅のあり方だな、お金はかかると思いますが、地球環境、環境を大切にした、新しいそういうものがこういう形でだんだん出てきているんだな、こういう思いがします。  東京にも何点かそういう実例があるようであります。これは世田谷の深沢にあるアパートですが、これも七十戸ほどで、ここは風力発電を使われているようでありまして、この屋上がやはり芝生にしてありますね。こういう、環境住宅と言っていいのか省エネ住宅という言い方がいいのかわかりませんが、屋上いっぱいを緑化してやる。ここでも書いていますが、ここはやはり温度が相当違うということを書いていますね。屋上に芝生を置くだけで違うということをこの東京の例でも書かれています。  そういう意味で、私は、こういう方向へどんどん進んでいっていただきたいと思うわけですが、きょう、建設省の方、お見えいただいていますか。建設省の方でこういう指導をなさっているのかどうか、あるいはまた、そういうことに対して何か側面的な助成をされているのかどうか。あるいは、通産省の方、お見えですか。通産省の方でも、今回の省エネ法案の中にも住宅に対する手当てのことを触れられておりますけれども、もっと積極的にこういうものをPRし、促進する、そういう方向をとっていただきたいと思いますが、両省からお答え願いたいと思います。

杉山義孝建設省住宅局住宅生産課長

○杉山説明員 お答えをいたします。  ただいま先生が申されました二件は、大阪の方は私どもが御説明するのに該当するかどうかわかりませんが、深沢の件は私どもの件でございます。環境共生住宅というふうに名前を打っておりますけれども、一定規模、おおむね五十戸以上の住宅の団地につきまして、地方公共団体やあるいは民間の事業者が行います住宅におきまして、設計費ですとか、あるいは、環境共生施設というふうに言っておりますけれども、今例で挙げられましたとおり、浸透性の舗装ですとか、あるいは屋上の緑化ですとか、あるいは太陽光の発電ですとか、あるいは空地を緑化するような経費ですとか、こうしたものに助成をしております。国費が該当するものの三分の一ということで、残りは地方公共団体、三分の一は事業者の負担ということになりますけれども、こういう制度を実施しておりまして、環境共生住宅市街地モデル事業というふうに言っております。  平成五年に創設をいたしましたけれども、今、全国で約六十カ所程度取り組んで実施をしているところでございます。昨今の情勢の中で大変好評をいただいておりますし、公共団体と一緒になって、今後もこうした制度の普及を図り、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

奥村和夫資源エネルギー庁石炭・新エネルギー部新エネルギー対策課長

○奥村説明員 お答え申し上げます。  エネルギーの観点から、環境調和型の住宅ということでございますけれども、一つは御承知のとおり省エネルギーを進めるということ、それからもう一つが、新エネルギーと申していますけれども、環境に優しいエネルギーをみずから創出するという観点からやっております。  まず省エネルギーについては、御存じのように、省エネ法におきまして、建設省さんと共同で住宅の建設基準の、省エネの基準というものを設けたり、それから、建材の断熱性に係る標準的な性能値というのを定めてそれを守っていただくようにということで、これは法的にはやっておりますが、さらに、住宅の高断熱・高気密性に関しましてさまざまな調査研究だとか、それから優良な断熱材の認定だとかいったことをやっております。それから、先ほど御指摘のようなそういう集合住宅等々のモデル的なものにつきまして、省エネルギー改修型のものについての補助事業、これは実は九年度からでございますので多分大阪の例には当たらなかったと思いますけれども、そういったこともやっております。  その他、パンフレットとかいろいろな広報をやっておりますけれども、こういったことでハードの面の省エネということに取り組むとともに、省エネ型の暮らしというのもまた重要だという観点から、これは本年度からでございますけれども、電力使用に関しまして調査をする。ただ、これは通常の一般的な調査ではなくて、リアルタイムで電力使用量を計測する、そういった計測器をお配りして実際に見ていただく、その上で省エネルギーについての啓発をしていただく、こんなことをまず省エネルギーではやっております。  それから、新エネの方でございますけれども、代表的には太陽光発電というのがございまして、これは、特に住宅向けの措置といたしましては平成六年度から一般家庭に設置するための補助を実施してきておりまして、昨年度の末までに一万件を超える住宅に普及しております。今年度、単年度でございますけれども、これを一万五千件さらに上乗せしていこうというようなつもりで、予算の増額も図っております。それから、太陽光の普及に関して、デモンストレーション効果があるということで、公共施設等々に対しまして平成四年度から設置の補助というのをやってきておりますし、これらの広報というのもやっております。  いずれにいたしましても、新エネルギーにつきましては、昨年六月に施行されました新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法、通称新エネ法と申していますけれども、これに基づきまして、今後とも対策を強化してまいりたいというふうに存じます。

田端正広平和・改革

○田端委員 今御答弁ありました太陽光発電ですけれども、実は、新幹線の京都駅が、上りホームの上に、長さ百十二メートル、幅七・二メートル、約八百平米、ここに太陽電池のパネルを設置して、去年十二月から稼働している。これは私、JRとすれば画期的なことをやった、こう思いますし、京都駅の駅全体の電力消費の五%から七%をこれによって削減できる、こういうことらしいのですね。そういった意味で、今もお話ございました、こういう大きい建物に関しては、できるだけこういう設備を投資することによって、電力消費が非常に価値的になっていく、こうも思います。  長官、これは委員長も言っておりましたが、例えば議員会館の食堂の上のところ、真っ平らになっているのですね。あんなのは太陽光発電の場所としては最適だと私思いますね。国会議事堂のとんがったここもうまく使えないかという説があるぐらいですから、今も答弁の中で、官公庁に対しても呼びかけている、そして補助も出しているということも言っていましたけれども、霞が関のどこかでそういうことをやっているのですかね。だから、私は、地方なり民間なりがいろいろなことを工夫してやっている、日本の政治の中枢である永田町なり霞が関がそういうことに無関心であってはならないと。  そういう意味で、温暖化対策推進本部の中で、各省庁考えて前向きに取り組もう、そういうことを一回御提案していただきたい。そして、例えば今言うように、国会関係の施設の中ではこういうことができるということを、知恵を絞っていただきたい。そして、そのことについて、今すぐじゃなくて結構ですから、次の国会のときでも結構ですから、一度ここの委員会に、そういうことを検討してこういうことができることがわかったとかいうことを御報告願いたい、こう思いますが、いかがでしょう。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今のお話は、関係方面といってもいろいろございますけれども、国会でしたら、またひとつ国会も御協力をいただきたいと思いますが、本部の方でも、どういうところでできるか。  実は、今京都駅のお話があったので、私もちょっとつけ加えさせていただきますが、京都で会議をやっていただいたものですから、京都の方々、非常に前向きにいろいろなところで頑張っておられます。例えば、たしかあれは京セラだったと思いますけれども、自分の会社のところへ全部パネルをつけて、できるだけ太陽エネルギーを活用しようといって既にスタートしておられますので、そういう実際にやっておられるところの事情もちょっとお聞きして、どこまで本当にきちっとできるか、有効にできるかということを勉強させていただきたいと思っております。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 推進本部についての最近の動きを一つ申し上げたいと思います。  五月十四日に開きました推進本部の幹事会で申し合わせをさせていただいたわけでございますが、その中で、「国民のライフスタイルの見直し」という大きなくくりの中でございますけれども、「政府の率先実行」というものをその中で含ませておりまして、官公庁の庁舎でございますとか学校など、こういった公共施設に可能な限り太陽光発電システムなどの新エネルギーを導入する、そういうことを申し合わせております。  具体的にこれをどう進めるかということが、むしろ御質問の趣旨であろうかと思いますので、こういった点についての具体的な取り組みについて、また後日、適当な機会に御報告をさせていただきたいと思っております。

田端正広平和・改革

○田端委員 要するに、国民から見てわかるようなことをやはりやる必要があると思うのですね。だから、地球温暖化対策推進法というすばらしい法律、これを今仕上げようとしているわけですけれども、同時に、行政としてもこういうことを今やっているんだということを、やはりわかるようにしなければならない。  例えば、あれだけすばらしいと言われたハイブリッド車、当委員会でも、昨年でしたか視察に行きましたが、では官庁で今何台使っていますか、わかりますか。ほとんど使っていないんじゃないでしょうか。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 申しわけありません、最新の時点のデータは持っておりませんが、十二月発売のときに購入したのは、環境庁で一車、私が今使わせてもらっておりますが、それから運輸省で一車、十二月発売時点では直ちに二両を求めました。それから、この後、先ほど来申し上げておりますように、推進本部の取り組みとして、さらに導入するということにしております。  実は、それ以前の率先実行計画で、ハイブリッドカーの前に、電気自動車それから天然ガス車等がございまして、これの導入というのを閣議で申し合わせをしておりまして、それについても進めておりますが、電気自動車と天然ガス車については非常に値段が高かった、二倍、場合によっては三倍するということがありまして、正直言って余り進んでおりませんでしたが、ハイブリッドカーの導入によりまして、これから変わってくるものだというふうに思っております。

田端正広平和・改革

○田端委員 今のは、合計何台になるかちょっとわかりません。どっちにしてもまだ数台ですね。そうですね。トータルとして五、六台ですね。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 恐らくまだ、十二月新発売ですから、それぐらいの段階だろうと思います。

田端正広平和・改革

○田端委員 そんなに高くはないのですよ、しかも、通産省の方から補助金も出ています。委員長は地元でお使いになっているというお話を伺っております。  どちらにしても、行政としては非常にまだ取り組みが、一つの例としてそういう低公害車に対しても、ハイブリッドだけじゃなくて、トータルとしても各省庁合わせたって数えるほどしかないんじゃないか、そういう意味では弱い、私はこう思いますね。環境を大事にするというのは、基本的にお金はかけるのですよ。お金をかけなければ環境なんか守れないのです。だから、それはやはりそのぐらいの腹を決めて行政も取り組まなければならない。  そういう意味で、大臣もひとつそういうことを、閣議でもいいのですけれども、温暖化対策推進本部という本部があるわけですから、そこでそういうことを議論していただきたい、私はそれを先ほどからお願いしているわけです。ぜひそういう方向で推進をお願いしたいと思います。  この前、私、本会議のときにもちょっと触れましたが、四月が異常に気温が高かった。そういう意味で、二度とかそのぐらい、全国六十八地点で観測史上最高を記録したということであります。原因は、それはどういうことかわかりませんが、地球温暖化を議論しているそのときに、既にそういう現象が、一時的かもわかりませんが、実際に起こっているわけであります。  きょう、気象庁の方お見えでございますね。こういう温暖化の傾向というのは、日本の気象条件の中で、これは四月は特殊であって別なんだ、こういうことなのか。いや、やはりそういう方向に来ているかもわからない、そういうふうに推測もできる、こういうことなのか。その辺についてお伺いしたい。  そして、こういう温暖化のことが、もう少し長い、十年、二十年というスパンで考えた場合に、そうなっていったときに、近い将来、私たちの国民生活にどういうふうにじわじわと影響が出てくるものなのか、そこのところ、もし研究されているなら、そういう方向でお答え願いたいと思います。

平木哲気象庁総務部航空気象管理課長

○平木説明員 お答え申し上げます。  まず初めに、四月の気温上昇が日本の気象条件の中で特殊かどうかという御質問でございますが、ことしの四月の高温というのは、いろいろな気象官署ではかっておりますけれども、今までの記録を更新したところが多うございまして、そういう意味ではかなりのものであったのではないかというふうに考えております。  それから次に、十年か二十年のスパンの中でという、かなり近い将来の中でどういう影響があるかということでございますけれども、今のような気温の温暖化というのはかなり平年との差というのが少なくございまして、例えば、具体的に申しますと、北半球全体としましては一八八〇年から二〇〇〇年という間に約〇・八度とか、その程度のものでございますので、その十年とか二十年とかいう短いスパンの中では見えるようなものではないというふうに考えております。  以上でございます。

田端正広平和・改革

○田端委員 国民の生活にいろいろな影響があると思いますが、それに対していろいろ研究なり調査なり、そういうことはされていませんか。まだそこまではいっていませんでしょうか。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 けさほども申し上げましたが、私どもが、我が国の専門家にお集まりをいただきまして、地球の温暖化が現在予測されているように進んだ場合に我が国にどのような影響が出るか、人々の健康ですとか暮らしにどういう影響が出るか、こういうことを調べてもらった報告書を昨年公表をさせていただいております。  それによりますと、例えば、非常に暑い夏といいますか、高気温の発生頻度とその期間が増加することによりまして、熱射病の発生数が特に高齢者で増加をする、それから西日本一体がマラリアなどの昆虫によって媒介される伝染病の流行危険地域に入る、こういったことなどの影響が生じるというようなことも指摘をされております。それから、我が国は多くの人がいまだにお米を主食としているわけでございますが、このお米の味が落ちる、それから西日本では米の収穫量が減少する。さらに、海面が上昇いたしますと自然海岸の侵食が激しくなりまして、例えば五十センチ海面が上昇すると、現在あります砂浜の約七割が失われる。一例でございますけれども、こんなような影響が懸念をされているという報告をいただいております。

田端正広平和・改革

○田端委員 具体的な、生活に直接身近にかかわっている問題でいろいろお尋ねさせていただきましたが、そういうことを考えながらこの法案について議論させていただきたいと思います。  この法案の目的の第一条のところに、「地球温暖化対策に関する基本方針を定めること等により、」こうなっておりますが、この基本方針とこの法律の関係といいますか、七条のところで基本方針のことを触れられておりますが、これはどういうふうに考えればいいのですか。基本方針はつくっても、その基本方針に法的拘束力といいますか、そういうものがあるのかないのか、その辺のところも含めてお願いしたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 この基本方針、ただいま御指摘のとおり、法案の第七条にあるわけでございますが、これは、地球温暖化対策の総合的かつ計画的な推進を図るために、国や地方公共団体、事業者、国民のそれぞれが講ずべき措置の基本となる方向でございますとか、あるいは基本的な事項を定めるものでございます。そういったことから、この基本方針が法案の中で果たすことを想定しております役割と申しますのは、国や地方公共団体の施策、あるいは事業者、国民の取り組みにとってのいわば指針となるべきものであるというふうに考えているところでございます。  具体的に、例えば第八条をごらんいただきますと、都道府県は基本方針に即して実行計画を策定する、あるいは市町村も基本方針に即して実行計画を策定するよう努めるというような形でかかわりが触れられているところでございますけれども、このように、各主体の取り組みにとっての指針となるべき役割を果たすものである、このように考えております。

田端正広平和・改革

○田端委員 それはわかるのです。それはわかるのですが、私の言いたいのは、つまり、ここでは例えば、策定及び公表に努めるとか、公表に関することとかいろいろなことがありますが、いろいろな計画、実行計画をつくり、策定し、それを公表する、その公表する場合に、公表というものが大事なのにもかかわらず、努めるというふうな表現で終わっている。例えば九条の事業者のところは、「計画を作成し、これを公表するように努めなければならない。」こうなっていますが、この努めるという意味の強制力といいますか拘束力といいますか、これが、努力規定といいますか単なるそういうものなのか、「努めなければならない。」というのはもっと強い意味を持っているんだ、こういうふうに解釈するのかということを伺っているわけであります。  これからの地球温暖化という壮大な事業に取り組むには、計画を策定して、そしてそれをもう広くオープンにしていかない限り、これはもうなかなか国民、市民の協力は得られないわけですから、そこのところをどういうふうにお考えなのかということをお尋ねしているわけです。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 「努めなければならない。」ということの具体的な働きといいますか、そういう点についてのお尋ねであろうと思っております。  私ども、さまざまな機会に申し上げておりますけれども、本法案におきましては、事業者の取り組みについては努力義務という形で整理をさせていただいたわけでございますけれども、このことによりまして、意欲ある事業者は積極的にその取り組みを公表していくことになるであろう。その他の事業者につきましても、計画をつくることと、そのつくった計画を公表するということが本来望ましいということが法律上明確になる、いわばルールとしてそれが決められるということになるわけでありますから、法律上明確になる。そして、積極的な取り組みをする事業者は、国民の前にそのことが明らかになりまして評価を受けるということでございますから、ある意味で、いい意味での企業間競争も起こってまいりまして、計画的な取り組みを行う方向に誘導されるもの、このように考えているわけでございます。

田端正広平和・改革

○田端委員 次に行きますが、それはそれとして、私は基本的に、国が総合的な対策を立てるという、その総合的という意味合いが非常に大事だろう。  その場合、各省庁が縦割り的に、今のところいろいろな形で行政が執行されているわけですから、そういう中で、環境庁が軸になって、この法律に基づいて総合的な対策を立ててやっていく、その総合的な対策を立てた場合に、各省庁が行っている個別の政策とどういうふうに絡んでいくのだろう。そこのところがきちっとリンクしていないと各省庁ばらばらになってしまうわけですから、この法律の、「総合的な地球温暖化対策を策定し、及び実施する」というここのところ、私は非常に魂の入っているところだろうと思うのです。今も申し上げたように、基本方針を策定して実施する場合とか、都道府県あるいは市町村の場合とか、事業者の場合とか、いろいろありますが、これを本当の意味で総合的にコントロールできるだろうか、そこが一番問題になる、私はこう思うわけですが、大臣どうでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 ある意味におきましては、これは読み方でありますけれども、努力規定と言わざるを得ないと思います。  午前中もいろいろ議論がございました。これはまず国民、あらゆる事業者を含め国民全般が積極的に参加していただくという体制をつくらなければいかぬということで、それをどこから、まず強制力を持ってスタートするか、あるいはまず自発的に、そういった事業者ないしは国民の善意にというか、前向きの姿勢に依存してスタートするかというところでありますが、いろいろ議論がございましたけれども、今のところはとにかくまずスタートさせていただく。ですから、努力規定ではある。努力はしてもらわなければならないと書いてあるわけでございまして、これは字句の問題ですが。  ですから、これからある程度実施いたしまして、これをさらに強制的にと申しますか、効果をあらしめるためにどうしたらいいかということは、これからある程度時間をかけて見ていかないとなかなか結論が出にくいというふうに思っております。  きょうは午前中に、たしか佐藤先生が、性善説ではだめだというお話もあったのですけれども、今のところはどちらかといえば性善説でまずスタートさせていただきまして、それからまた、しかし、やはりある程度、性善説ばかりではなくて、いろいろと実際にやっていただくためのインセンティブもつけなきやいけませんでしょうし、場合によってはいろいろと強制的な措置というものも考えなきゃいけないか、そういうふうに思っております。

田端正広平和・改革

○田端委員 長官、一歩前進、そういうことなんだろうと思います。しかし、その一歩前進、たとえ譲っても、正直言って、きのう鈴木筆頭の御発言もあったわけですけれども、大臣、どう思われているのですか。今国会で我々は何とかしようと言ってやってきたのですが、大臣を筆頭に、環境庁の方が本当にそういう意思があったのかな、今になってみればですよ。今国会、本当に成立させようという、一歩前進じゃなくて、成立しなきゃ一歩前進にもならないわけですから、そこのところをどういうふうにお考えを持っているんだろうということを、私もきのう何となくそういうことで感じさせていただきました。  最後に、この問題について、我々は、ぜひこの壮大な大事業に日本が世界のリーダーシップをとれるように取り組んでいってもらいたいという思いで議論してきたわけですけれども、大臣並びに環境庁の方がそういう決意がしっかりしていないから、何かふらふらしているんじゃないかな、こう思うわけですけれども、その御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 国会のことですからと言うとそれは言いわけになりますけれども、もちろん私どもとしてはできるだけ早く法案も通していただきたいじ、それに基づきましてまた実際の実行を進めたいと考えております。

田端正広平和・改革

○田端委員 以上で終わります。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、藤木洋子さん。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 では、引き続き質問をさせていただきます。  日本は、COP3の議長国として、そのリーダーシップを発揮することができませんでした。この法案でも、事業者への規制措置を盛り込んだ積極的な大幅削減を提起できておりません。これは、アメリカや財界の規制緩和要求にこたえて、事業者のCO2大量排出を事実上野放しにしているからではないでしょうか。  特に、九五年の電気事業法の改正で、卸電気事業に鉄鋼、化学、石油、ガスなどの他産業の新規参入を認めたことです。  私の地元神戸では、神戸製鋼所が、IPP、売電事業として初の石炭火力発電所を建設するため、環境アセスメント手続を三月から進めております。この石炭火力発電所は、七十万キロワットニ基でございまして、百四十万キロワットの巨大な発電所です。多くの神戸市民が、大気汚染などの環境破壊を心配しております。この発電所計画では、年間石炭消費量が三百六・六万トンで、CO2の排出量は、炭素換算をいたしますと年間二百万トンになっておる、こういう大量なものでございます。  そこで、資料をお配りさせていただきましたので、ごらんをいただくとよりおわかりいただけると思うのですが、九〇年度の神戸市域からのCO2排出量は、神戸市の資料によりましても、直接排出されているのが年間二百三十一万トンで、電力消費による間接排出を合わせますと年間二百九十六万トンになります。ですから、この神戸製鋼の石炭火力発電所が建設されますと、二百万十ンが新たに排出されるわけで、神戸市域は一挙に倍近くも増大することになります。  ところが、こうした売電事業は、電調審で、地元自治体の同意であるとか環境庁の意見も審議されることなく許可されることになっております。  大臣にお伺いしたいと思うのですけれども、こうしたCO2を大量に排出する石炭火力発電所が今電力供給上どうしても必要なのかどうなのかということを電誤審は慎重に検討する必要があるだろうというふうに思いますけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 大臣のという御質問でございますので、私が今とりあえず答弁できるところだけ申し上げまして、また具体的な点につきましては政府委員から追加をしてもらいたいと思いますが、電調審の方で、今のところ、形の上ではこれは追加的にこういう新しい事業者が発電に参加してきておる、こういうことでございまして、これはいろいろ、ある意味では電力会社ばかりではなくて、ほかでもそういう発電のできる能力のあるものの施設なり、あるいはいろいろな資源を上手に使って発電したらよかろうというお考えの一端だと思います。  確かに、今の段階で、電調審の方に付議するということが、法的にといいますか、きちっと明確には決まっていないようでございますけれども、これは経企庁の方でいろいろな運用をしておられますので、その辺はちょっと後でうちの政府委員の方から御説明申し上げますが、少なくとも私どもとしては、こういったものの運営については、通産省とも協議をいたしまして、いろいろと環境に対する影響というものは私どもの方からも意見を申し述べるように話し合いをつけておるところでございます。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 石炭火力はCO2の削減に逆行するものだということです。基本的にそうなんですよ。  ですから、九月十日付の朝日新聞紙上でも、見ておりますと、林豊住友金属工業常務は、「卸電力事業はより安く電気を生産することと考えており、CO2と関連させていないのが実情だ一」というふうに語っておられます。これではCO2削減ができるわけがないというふうに思うわけです。  そこで、通産省にきょうはお越しいただいていますので、お聞きしたいと思うのですけれども、IPP電源がこの二年間の募集で、二〇〇四年度までに約六百十七万キロワットが契約されております。また、このほかにも、二〇〇七年度までで各電力会社の合計で百七十四万キロワットを募集することとしております。このうち、石炭火力が二百八十五万キロワットで四六・二%を占めている、こういうことになっているわけですね。こうした供給計画を前提とした電力分野のCO2排出量は、九〇年度に比べて二〇〇七年度には約四〇%もふえることになるというふうにしております。  しかし、現在、電気事業審議会需給部会では中長期的な火力電源構成の見直し論議が進められているところでございまして、そこでは高効率石炭火力発電の導入及び混焼などによる石炭火力の抑制、LNG火力のベースロード化、IPP入札制度へのCO2排出量評価制の導入などが審議されております。  ですから、このようなIPP電源の拡大によるCO2排出量の大幅な増加というのは、電気事業審議会需給部会の審議の方向と矛盾するのではないのでしょうか。粗悪な石炭燃料であるとかそれから石油残渣油を使うIPP電源の拡大は見直すべきだと思うのですけれども、通産省、その点いかがでございますか。

市川雅一資源エネルギー庁公益事業部開発課電源立地企画官

○市川説明員 IPPについてのお問い合わせでございますが、御指摘のとおり、既に二回、現行のIPP入札が実施されてございまして、いずれも募集量を上回ります大規模かつ効率的な電源の応募があったわけでございます。発電分野への一層の競争メカニズムの導入ということが今重要な課題でございまして、電力の構造改革の推進を図るという上でこのIPP制度が極めて効果的に機能しているというふうに私ども認識してございます。  お尋ねの入札制度につきましては、特段の状況の変化がございません限り、平成十一年度から原則すべての火力電源につきまして入札を実施すること、これが予定をされておるわけでございますが、御案内のように、COP3で合意されましたCO2削減目標、これを実現いたします上で、今後制度の運用をこれと整合のとれたものとすることが必要であると、もちろん認識しておるわけでございます。  先生御指摘のとおり、現在、COP3におきます合意を踏ぽえまして、電力需給のあり方につきまして電気事業審議会需給部会におきまして審議を行っていただいているところでございますけれども、この中で、IPP制度とそれから環境問題、これの両立の方策についても重要なテーマとなっているわけでございます。具体的には、例えばですけれども、CO2排出量の多寡を評価に反映させるといったことですとか、あるいは燃料種を限定した募集を電力会社の判断により行う、こういった案につきまして検討がなされているところでございます。  いずれにいたしましても、本年六月、来月でございますが、予定されております同部会の結論を踏まえまして、今後、同制度の適切な運用を図ってまいりたい、かように考えている次第でございます。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 IPP入札制度では、今もお話ございましたけれども、確かに、燃料の種類を限定するということにするとか、あるいはCO2排出量が少ない燃料を使う事業者を優先するなどということが検討されているというふうに私も聞いております。稲川エネルギー庁長官も、これからはIPPでも安ければ石炭でという時代は終わったと考えているというふうに述べておられます。石炭を燃料に使う事業は認めないなどの何らかの対応が必要になるとも報道されております。  この審議会で検討している新たな入札制度では、私が伺っているところでは、一つは、入札電力の一定割合について募集燃料種をCO2排出量が少ないLNGなどに限る、先ほどもお話がありましたけれども限定入札ですね。もう一つありまして、こちらの方は、LNG火力を有利に評価する格差入札とするとか、これらのいずれかの選択を義務づけるというふうにもしているようです。  今もおっしゃいましたけれども、この答申は六月にまとめられるというふうに私も伺っているのですが、CO2の排出量が多い石炭などの燃料をぜひ規制していただきたいというふうに思うのです。この点は通産省、どのようにお考えでしょうか。

市川雅一資源エネルギー庁公益事業部開発課電源立地企画官

○市川説明員 地球温暖化対策を推進していくためには、事業者あるいは国民等の各主体がみずから積極的に温室効果ガスの排出抑制、削減に取り組むことが重要である。私ども、これを基本的な認識として持っておるわけでございます。  今規制というお話が先生からございましたけれども、昨年十一月に取りまとめられました、地球温暖化問題への国内対策に関する関係審議会合同会議の報告書がございますけれども、ここにおきましても、あらゆる産業の自主的行動による取り組み、これを促しまして、特に経済団体連合会の環境自主行動計画あるいは追加的な措置を確実に実施するために、省エネルギー、CO2排出削減に関する各業界ごとの取り組み、これを公的な場において定期的にフォーローアップしていく、こういったことが必要である、こういうふうに報告がまとめられておるわけでございまして、今お尋ねのIPPから排出されますCO2の抑制につきましても、あくまでも募集を行います電力会社の自主的かつ意欲的な取り組みを基本とすべきものだろうというふうに私ども認識をいたしております。  それからまた、実態面でございますが、石炭を用いましたIPP、これを制限をしたとする場合に、LNGについては燃料調達の制約、こういったものもございます。こういったことから、電力会社によりましては、IPPを仮に募集しても、これに参加するIPPが限定されてしまう、こういったおそれも実態面としてあるわけでございます。  いずれにいたしましても、先ほど来申し上げておりますように、現在、COP3の合意も踏まえた電力需給のあり方につきまして、電事審の需給部会におきまして審議が行われているところでございまして、来月予定されております結論を踏まえまして、今後この制度の適切な運用を図ってまいりたい、かように考えてございます。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 大臣、自主行動計画というのはこの程度のようでございますよ。とんでもないことだと思います。  六月に答申がまとめられましたら、改善措置がおよそとられることになろうというふうに思いますが、私は、翻って、それまでに入札を行った事業所に対しても当然見直し、あるいは検討を進めていくべきだと思います。  さらに、現在の神戸製鋼所でございますけれども、SOxの排出量が年間六百トン、NOxの排出量が年間一千九百トン、このようになっております。この石炭火力発電所が稼働いたしますと、SOxの排出量が千三百五十トン増加をいたしまして、資料をもう一度見ていただくと、資料に基づいて述べさせていただいておりますのでごらんいただいたらいいと思いますけれども、一千三百五十トン増加いたしまして、合計で一千九百五十トンになっております。NOxの排出量が三百三十トン増加して、こちらは二千二百三十トンになります。現状と比べまして、SOxは実に三・三倍なんです。NOxで一・二倍にもふえることになるわけです。  しかも、神戸市の九〇年度のSOx、NOxの年間排出量は、それぞれ千八十トンと三千二百七十トンで、そのうち神戸製鋼所からの排出量が、市域総排出量の、SOx、NOx、それぞれほぼ六〇%。これだけを現在でも占めているわけですから、この市内最大の汚染源である神戸製鋼がこの火力発電所の計画でさらに三・三倍と一・二倍にふやそうというものでありまして、大気汚染による影響を一層深刻にするものだと言わなければなりません。  しかも、神戸市というところは、六甲山と瀬戸内の海に挟まれまして、逆転層がたびたび発生しているわけですね。ですから、大気環境の悪化が問題になっております。こうした大都市中心部での排出量の急増は、大気環境に深刻な影響を与えると思いますけれども、環境庁の御見解はいかがでしょうか。

野村瞭環境庁大気保全局長

○野村政府委員 まず、神戸市内の大気汚染の状況からお話をさせていただきたいと思います。直近の平成八年度の環境基準の達成度を一年通しての長期評価ということで見るわけでございますけれども、一般の大気環境測定局におきまして、SO2につきましては十三局ございますが、これがすべて、また、NO2につきましては十二局ございますが、これについては十局がクリアをしている。それから浮遊粒子状物質、SPMと言っておりますが、これにつきましては十三局がございますが、これはすべてが環境基準を達成しておる状況にございます。  それから、自動車の関係の排ガス測定局につきましては、SO2につきましては二局ございますが、これが二局クリアをいたしております。それからNO2につきましては五局ございますが、このうち二局。それからSPMにつきましては二局中二局が基準をクリアしているという状況にございます。  一般に、発電所に設置されているばい煙の発生施設に対しましては、大気汚染防止法に基づきまして、SOxでありますとかNOx等の大気汚染物質に、排出基準それから総量規制基準の遵守等の義務が課せられているわけでございますが、これと同時に、地方自治体においても公害防止条例等が定められて、神戸市におきましても定められておりますが、これによりましてそれぞれの地域の環境状況に応じた対策が講じられることになっております。私どもとしては、地元の自治体とも連携をいたしまして、これらの規制の徹底を図ってまいりたいと思っております。  そこで、本件についてでございますが、先ほどお話もございましたように電調審の対象にはなっていないわけでございますが、通産省の方のいわゆる要綱による、アセスメントによる環境影響評価の対象にはなっておりまして、いずれ通産省の方から私ども意見を求められることになります。私どもとしては、地元自治体、兵庫県と神戸市がかかわっているかと思いますが、これの評価も踏まえまして、その内容につきまして厳正に審査を行いまして、大気環境の保全に支障を来すことがないように必要な意見については申し述べていきたい、そのように考えておるところでございます。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 今の御回答では、大都市中心部での排出量の急増は大気環境に深刻な影響を現在は与えていないと。今後について与えるということをお考えにならないかと伺ったのですが、それはお答えになっていらっしゃいませんけれども、いかがなんですか。

野村瞭環境庁大気保全局長

○野村政府委員 今申し上げましたが、本件につきましてはまだデータ等を公式に私ども通産省の方からいただいておりませんので、これについての判断はまだいたしてないということでございます。したがいまして、判断を求められた段階で十分な審査を行っていきたい、そのように考えております。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 しかし、環境庁がお出しになっていらっしゃる船舶排出大気汚染物質拡散予測調査報告書というのがございますけれども、これを拝見いたしますと、NO2とSO2のいずれも最も高いエリアがポートアイランドや六甲アイランドに挟まれたところとなっております。また、運輸省の六甲アイランド南建設事業環境影響評価準備書、これを拝見いたしますと、NO2は環境基準を上回り、またSO2は一時間値の最高値が環境基準をわずかに下回る〇・〇九六ppmを記録しております。  こうした大気汚染の状況を一挙に深刻化させるような石炭火力発電所がなぜ神戸の中心部に今必要なのか、このことは厳しく審査すべきだと思うのですが、環境庁、そのような審査は要らないのでしょうか。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 先ほど大気保全局長の方から御答弁申し上げましたが、私ども、電気事業法の改正の際に、一定規模以上のIPP発電施設の設置に当たっては、事業者の行った環境影響評価につきまして私どもが通商産業大臣に対して意見を述べるということをお互いの話し合いで決めております。そんなことでございますので、本計画について意見を求められた際には、先ほど大気保全局長から申し上げましたように、十分な審査を行い、必要な意見を申し上げていくという所存であります。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 十分な審査を行い、必要な意見を申し上げるということですけれども、慎重でそして厳重に審査を行っているかどうかということについて、しっかりと見きわめさせていただきたいと思います。  また、この百四十万キロワットの石炭火力発電所の建設は、兵庫県内の特定地域でのNOx総量削減計画を破綻させることになりますし、SOxの総量規制を大きく後退させるものであります。神戸市域は、NOx、先ほどお話ありましたけれどもSPM、これはなかなか改善されておりません。幹線道の沿線では環境基準を守れない状態がずっと続いております。  ですから、神戸市の公害健康被害認定患者の数は臨海都心部に集中しておりまして、東灘で二百三十六名、灘で三百一名、中央区が二百十七名、兵庫区は三百五十一名、長田区で四百十四名など、合計千五百十九名が大気汚染の著しい地域に集中しております。今なおぜんそくの病気で苦しめられているという状況が続いているわけです。しかも、自治体が行っている十五歳以下の患者に対する医療助成の対象者数も、これらの地域を中心に五百二十九名に上っております。  現状と比べてSOxは三・三倍、NOxは一・二倍にもふえることがわかっている今回の計画は、当然公害患者に深刻な健康影響を与えると思いますけれども、環境庁はそのような予測をなさっていらっしゃいませんか。

野村瞭環境庁大気保全局長

○野村政府委員 お答え申し上げます。  私どもは、神戸市内の公健法の旧指定地域に多数そういう患者さん方がおられることは十分承知をしております。しかしながら、こういう患者さん方にどのような影響を与えるかにつきましては、先ほどお答え申し上げましたように、今度の石炭による発電所によって実際にどの程度の影響が出るのかを十分審査した上でないと判断できかねる問題でございます。そういう患者さん方に対する影響等も含めて十分審査をさせていただきたいと思っております。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 十分な審査を慎重に行っていただきたいと思います。  ぜんそくなどに苦しむ多数の公害患者がいる汚染地域のど真ん中にSOxやNOxを大量に排出する石炭火力発電所の計画が許されてよいものか、私は絶対に納得がいきません。大気汚染の総量規制地域で環境基準を厳しく守らせるためには、CO2削減に逆行するようなこういった神戸製鋼の計画は認めるべきではないと思いますけれども、この点は環境庁いかがですか。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 先ほど御答弁申し上げたことと重複することになるわけでございますが、神戸製鋼のIPP発電施設につきまして、通商産業省の方から私どもに話が来て環境庁で審査をするということになりますれば、大気環境の保全の観点も含めまして、十分な審査を行い、必要な意見を申し上げてまいりたいと考えております。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 手おくれになってからでは遅いんです。もう既にそういう予測が立っているわけです。今でも、神戸市の市域から排出されているそういったSO2やNO2、こういったものの六割方を神戸製鋼が占めているというような状況があって、さらにそれが三倍以上にもなろうというような状況が起こるわけですから、これは当然認めるべきではないということを申し上げたいと思います。  さらに、電力会社が大都市部に隣接をして発電所を建設、リプレースする場合、大半がLNGなどの燃料転換を進めているわけです。大都市部立地の石炭火力というのは電源開発の新磯子火力だけではないでしょうか。公害防止条例だとかそれから公害防止協定で定められた数値をベースに設定されたものと比べますと、かなり高目の数値になっております。さらに、新磯子の煙突の高さは二百メートルですけれども、神戸製鋼は百五十メートルとなっています。もちろん、煙突が高くありさえずればいいということを言っているわけではありません。また、SOxで百二・八立米、これは一時間当たりにしてですけれども。また、NOxの場合は一時間当たり百九・〇立米の排出量というのは、中部電力の碧南火力のNOx、時間当たりにいたしまして九十四立米というのと比べてみますと、キロワット当たりで約一・六倍増となっております。  ところが、神戸製鋼と神戸市の間で三十年前に締結された公害防止協定がございますけれども、これは、数値も古く、実質的には機能していないということでございます。別途、環境保全協定というのもございますけれども、こちらは数値規制がございません。  現在、大都市周辺の発電所で公害防止協定を締結していない例はほとんどないということでございますけれども、公害防止協定を改めて締結するように、環境庁、指導すべきではないかと思うのですが、大臣のお考えはいかがでございますか。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今お話がございましたように、公害防止協定の方は非常にもう古くなってしまっておる。片や環境保全協定の方は、比較的新しいのですが、数値規制の方が十分に含まれていない。どういう状況でそういうことになっておるのか、私も、ちょっと今御即答は申し上げられないわけでございますけれども、これから、大気汚染防止法等の趣旨にのっとりまして、必要に応じて指導をしてまいりたい。  ただ、今どういう法律関係になっておるか、私も細目存じませんので、追加的に政府委員の方から御説明申し上げさせていただきます。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 お答え申し上げます。  今先生御指摘のように、神戸市民の環境をまもる条例に基づきまして、神戸市は、神戸製鋼所との間で環境保全協定を結んだというふうに聞いております。本件につきましては、さらにその後、市長から神戸製鋼に対しまして、IPP発電所計画に係る環境保全対策についていろいろな文書で要請しているやに伺っております。  その辺までの状況を把握いたしておりますが、厳密なことで申し上げますと、私どもが今先生の御指摘のような形で神戸市の方に物を言えということについて、正確に、厳密に言うと、私どもは物を言い得る根拠はございません。ですが、今、私ども、そういうことで状況の把握には努めておるところでございます。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 もちろん、これは神戸市と神戸製鋼という事業者との関係ではありますけれども、環境基本法を拝見しておりましても、六条、七条、八条の関係で、「国の責務」、「地方公共団体の責務」、「事業者の責務」というのがございますけれども、事業者は、「その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。」ということでありまして、国も地方公共団体もこの事業に対して無関係ではないし、事業者も、国や地方公共団体の言うことに対して協力しなければならないということを、これは責務として義務づけてあるわけで、努力でも自主的な行動でもないわけです。  そこまでのことが決められているのに、なぜ国が物が言えないのですか。いかがですか。

岡田康彦環境庁企画調整局長

○岡田政府委員 お答え申し上げます。  もちろん、環境基本法にも御指摘のような規定はあるわけではございますが、であるからこそ、それぞれの自治体におきましても、条例を設けたりしまして、それぞれの企業等との間の協定を結ぶようにしているのだと思います。  そこにおきまして、私、先ほど、厳密な意味でと申し上げました。それは、第一義的に神戸市の方と事業者の関係であるということを申し上げたつもりでありました。

藤木洋子日本共産党

○藤木委員 私、一番最初のこの法案をめぐる審査の質疑のときにも申し上げたのですけれども、例えば、環境基本法であるとかあるいは地球温暖化対策推進法案、こういったものは、他のどのような法案とも矛盾があったり抵触するというようなことがあって、こちらを活用していれば足りないけれどもそれでいいのだというようなことであっては、実際に環境基本法も動きませんし、この温暖化対策推進法案も動かないということになるわけですから、そういった意味で、これらの法案に対して抵触あるいは矛盾するというような法律は見直していかなければならないということを申し上げたわけです。  ですから、今のお話でも、環境基本法がありながら、それでそういう義務が課せられていながら、話ができるのできないのというようなことで、私は、環境庁としての任務は果たすことはできないだろうというふうに思います。この辺はしっかり物を申し述べていただきたいというふうに思います。  きょうは、私は、アメリカだとか財界の規制緩和の要求にこたえて、事業者のCO2大量排出を事実上野放しにしている実態について、具体の問題で伺ってまいりました。このような状況が現にあちらこちらで行われているわけですね。そういうもとで、実は、地球温暖化対策推進法案というのが、事業者の自主性であるとかあるいは努力でCO2の抑制に期待をしているというようなことでは、CO2の削減はもとより、抑制さえも容易ではないということを申し上げたいと思います。  この委員会の審議を通じまして、より実効性のある、よりよい法案に練り上げていく、そのことが本委員会に課せられた責務であり、そこに籍を置く私たち議員の役割ではないかと思います。本委員会がその役割を果たし得ることを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。

山元勉民主党

○山元委員長 次に、北沢清功君。

北沢清功社会民主党・市民連合

○北沢委員 社民党の北沢でございます。  きょうは温暖化対策推進法についていろいろ論議をされておりまして、私はやはり、京都会議以降における温暖化防止の法体系といいますか、またはシステムというものをどういうふうにつくって、実効のある、我が国としては六%削減に向けて取り組むかということが、悠長な話ではなくてむしろ緊急な課題だろう、そういうふうに考えております。  したがって、今回の法案は、ある面では、批准に基づくこれからの具体的な、いわゆる取引問題であるとか森林の方であるとかそういうものを含めて、まだつまびらかにならないところに、御答弁によりますと問題を持っているように思います。しかし、この法の中で、まだまだ幾つかの問題点がございます。そういう意味で、今回提案されたこの法が持っている位置づけといいますか、この面について御答弁を煩わしたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  この法案の位置づけ、こういうことでございますけれども、昨年十二月の京都議定書の採択を受けまして、ここで定められた目標の達成に向けてさまざまの努力を積み重ねていくべきことは当然でございますが、ただいま御指摘のございましたように、排出量取引でございますとか吸収源の扱い、こういった議定書の運用にかかわるルールにつきましては、なお国際的に検討をしていかなければいけない状況にございます。  そういった状況ではございますが、放置いたしますと、我が国の温室効果ガスの排出量は増加基調にございますので、目標からますます遠ざかってしまう、こういうことでございます。そこで、今日の段階から取り組むべき対策について規定をし、議定書の将来的な担保を含めた今後の対策の土台を築こうというものが基本的な考え方でございまして、この法案は、地球温暖化対策の推進について効果を上げていくその第一歩というふうに考えているわけでございます。このことがこの法案の基本的な位置づけであるというふうに考えている次第でございます。

北沢清功社会民主党・市民連合

○北沢委員 第一歩であるということで御答弁がありました。  私は、例えば今回の排出量の規制の公表とかそういうことを含めて努力目標であって、本当の意味の規制ではないということも若干問題を持っているようですけれども、当面、とりあえずということでこういう措置がされたと思います。また、そのほかに、例えば透明度を増す数値の公開であるとか計画の公開であるとか、または地方センターと言われる位置づけも含めて、このことは、国と地方と業界と国民、この四つの問題がかみ合ってこないとやはり問題が発展もしないのじゃないか、実効が上がらぬのじゃないかと思います。したがって、そういう意味で非常に総合的な施策でありますし、また、今までも不況だとかいろいろ公害等もございましたけれども、基本的には、日本ばかりではなくて、世界的な意味での生存権、生物も含めての生存権の問題でありますから、我々の将来にわたって大変重要な問題であります。したがって、社会的にも経済的にも大変な、想像できないような痛みを通じて、国民の理解を得ながら解決をしていかなければならぬ問題でありますから、私は、今言ったように、批准を世界に向かって実効あるものにするような議長国としてのリーダーシップも発揮していただきたい、そのことも早くしていただきたい。  それから、この法の附則の第二条には、「五年以内」ということが書かれておりますね。この「五年以内」の「以内」という言葉の意味ですが、私は、一つ一つを見ると、財政、税の軽減の問題だとか、公開法も今度の国会に出ていますから、いわゆる情報の公開、それから、地方、市民の参加ということについてもまだまだ盛り込まなければならない問題を幾つか持っていると思うのですね。そういうものと、今回の通産における省エネの改正法にしても、温暖化防止ということは明記されておらなくて、いわゆる努力義務という形で制定をされておりますから、そういうことを含めてこれから法の中で整備をしなければならない幾つかの問題があると思います。  だから、そういう意味での展望を、姿勢というものを、五年以内という言葉の中で、一年でも早くやる、もう来年でもやるという、部分的に積み重ねていくという方式がとっていかれるものであるかどうかということについてお尋ねをいたしたいと思います。

浜中裕徳環境庁企画調整局地球環境部長

○浜中政府委員 お答えを申し上げます。  法案の条文上は、確かに、「法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるもの」としているところでございまして、これは、法律の施行の状況について十分検討を加えて、その結果に基づいて検討するためには五年程度が必要であろう、こういう考え方で五年以内とさせていただいたところでございますが、実際には、先ほど申し上げましたように、京都議定書の実施の具体的な細目がなかなか固まっていない、これを早く固めようということで、今国際的な検討が進められているわけでございます。  我が国といたしましては、一日も早く京都議定書が実施されていくように、これからの国際的な検討の促進に大いに貢献をしていきたいと考えているわけでございますから、今後、もちろん我が国の温室効果ガスの排出量の動向等も見てまいりますが、それのみならず、京都議定書の締結をいつ進めるか、あるいはそういうことの前提となる国際的な検討の状況がどのように進展するか、こういったことを十分に踏まえまして、五年を経過する以前であっても一日も早く対策の一層の推進のために必要な検討を行ってまいりたい、このように考えております。

北沢清功社会民主党・市民連合

○北沢委員 いわゆる森林等における吸収とか、先ほどもあるように、排出ガスの権利を取引するということは、これはこれからの議定書の中で詰めていかれるわけですが、今言われたように積極的になるべく早くやるということが大事であります。そういうものも、我が国が京都会議をせっかくやったわけですから、主導権を持つということが大事でありますが、それはある面では目標値に対しては緩やかな、いわゆるやわらかい面での対応でありますから、やはり基本的な数値に向けてはどんどんと進めていくということが非常に重要ですね。  そういう意味で、それを待つばかりではなくて、幾つかの問題があるわけです。そのことは非常に総合的なものだということになると、金もかかります。今回補正予算で環境庁で出された問題は、四億五千万ですか、五千幾らですね。これは私どもも努力をして、ぜひ入れてもらいたいということでやりました。  このことはわずかですが、先ほど、この法案の世界的な位置づけというのはスイスに次いでということでありますが、既にアメリカでは国家環境対策法といいますか、政策法といいますか、それで先ほどのお話にもあるように物すごく環境に金をかけているのですね。それからもう一つは、北欧では既に炭素税を取っています。それからもう一つは、今回の京都会議の中で、EUの削減要求というのは二〇%、一五%という主張をしていたのです。それは、その国がそういうものに先進的に取り組んでいるからこそ私はそういう姿勢が出せると思うのですね。  だから、私は、そういう意味で、この法案の中身というものをもっと変えていかなければいけない。そのことについて、私ども議会と政府との関係というのは、今までの政府の、この前の削減率も実質的には二・五%で、そのときも余りタッチしておらなくて、非常に、密室と言えばおかしいけれども、各省庁ありますから、通産とか運輸とかそういうものから全部集めてああいう削減値が出たと思うのですが、そのことは撤回すべきじゃないかというくらい私どもは不満だったわけです。与党のCOP3のプロジェクトチームも、自民党のある方は七%ぐらいじゃないかと言うくらいで、新聞にも出ました。  私どもは相当各界の意見をお聞きをして、やはりそのことは問題じゃないか、二〇一〇年でなくて、もう我が国としては二〇〇五年の数値も決め二〇一〇年というふうにするくらい、中間でも一応検証するようなものが必要ではないかというくらい実は積極的にやりました。このことは、私どもはその過程でもちろん皆さんからもいろいろ御意見を聞いた。業界それから学者、法学者、それからNGOの皆さん。NGOの法律専門家やNGOの運動をやっている皆さんにも聞きまして、私は、温暖化防止の世界的な展開というものがいかに強くされているかということを改めて実は認識をいたしました。  京都へ行ってみても、案の定、たしかアメリカの大企業のロビイストが来て、なるべくこれはゼロにするということでやっていたけれども、あれは夜通し皆さんが頑張って、そのことは長官が一番私は実際知っていると思うのです、熱意というか。そういうことを見て、私どもも与党としての責任でこの問題に対処する中では、やはりそのことは相当細かに、産業の位置づけ等も含めて実は勉強させていただきました。  ですから、そういう意味で、私がここで申し上げたいことは、今回の努力目標ということの、公開はしない、自主的なということの問題点というものは、やはり政府の各省庁にわたっていますからいろいろ意見があると思うのです。業界の意見を色濃く反映する省もあるでしょう。そういうふうに私どもは理解をしておりますから、環境行政というのは総合的であればあるほどやはりどこかが中心に、柱になってやっていかなきゃいけないんですよ。  今度、環境庁から環境省になるわけです。これはいろいろありました。農業と一緒に含めればいいとかという意見はあったけれども、私どもは環境省で位置づけをすべきだということを強く要請しまして、そのことが改革法の中に認められたわけですね。  だから、そういうことから見て、先ほどから言われている省エネの改正案も含めて、この法案というのはその上にあるんじゃないか、上に位置づけられる。だから、それに基づく各省の情報とかそういう数値は、環境庁はまとめる立場から見ると、意見も聞かなきゃいけないし、意見も言うべき立場にあります。調整する立場にあるし、また、ある面では指導する立場にあるわけです。そこら辺が確立をしてこないと、我々にとっても非常に何が何だかわからない。今私は今度のをとりあえず法と言いました。とりあえず法だと私は見ています。だから、そういう位置づけを持ってしてみると、私はやはりこの一元化、もちろん省庁の御意見やそれは当然ですが、環境庁が省に昇格するということを含めて、さらには産業界であるとかまたは市民団体であるとか含めて、もっと主体性を持つ一元化したものでなきゃならない。そうでなきゃこのことはできませんよ、  そのくらいの強い決意でいかなきゃできないということを申し上げて、私は、この前の数値の過程、そしてこの法案の過程のうわさされる問題も含めて、実は長官に御決意を承りたいと思っています。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 地球温暖化の問題というのは、もう先ほどから諸先生からもお話がございましたように、実はこれは本当に深く考えますと人類の将来の生存にかかわる問題ですから、これはもうきちっと対処しなきゃいかぬと思っております。  ただ、私、この京都会議でのいろんな議論の経過を考えてみますと、確かにそういった基本的な認識はあるんですけれども、今すぐにどこからやろうかということについてはかなり意見の相違もごさいました。したがって、京都議定書というものはできましたけれども、一つは、これはやはりかなり妥協の産物という面もありますし、まだ十分に詰め切れていない面もございます。  そういうことでございますけれども、今回あえて京都議定書に直接結びつけずにこの法案を出しましたのは、そういうこともあるので、日本は日本で自主的にやることはいっぱいあるんじゃないかということでございます。この法案自身が非常に強制力が足りないとかそういう御批判はあると思います。しかし、逆に、日本としてどんどんやることはこれからも考えればいいわけでございますから、法案は全体としての、先ほど私は青写真という言葉を使わせていただきましたし、またあるいはこれは基礎工事というお話もありましたけれども、いずれにいたしましても全体像をここで一応示して、内容はしっかりとこれからだんだんに詰めていきたい、そういうふうに考えておりますので、法案の審議を含め、それからこの法案に限らず温暖化防止問題についてのこれからの推進についてよろしくまた御指導をいただきたい、私どもも全力を尽くしたいと思っております。

北沢清功社会民主党・市民連合

○北沢委員 私はもう一つお尋ねをしたいと思うのですが、今の国会の中でこの法案と同じように私どもが最重点法案というふうに、Aクラスという位置づけを私の党ではしております。その中で、情報公開法も実は残念にもこの法案と同じような形で参議院後における成立が期待されておるわけです。  そういう中で私が感ずることは、やはり協力を得る以上は、ただお手伝いをしてもらうという——例えば地方センターの市民グループなんですが、よく学んでいただきたいのは、市町村や県の消費センターがあります。これは私も、統一協会のでかい金のものを売られたり、娘さんがとりこになって韓国人のお嫁さんになるというようなこともあって、そういう問題を取り上げたことがあるんです。そこまで消費というものは、イカサマの仏像だとかそういうものを何百万で売りつける、そういうことと同時に、やはり人権を侵すものから徹底的に隔離して相談に乗るということなんですよ。  だから、そういう面で、私は、皆さんがこの法案で考えられておるセンターというものは、やはりもっともっと高度なものでなきゃならないわけですから、そのための職員としての教育というのは非常に大事だと思うのです。これは容易なことじゃないですよ。国民を教育し、国民も理解をし、参加をしてもらうということですから、そういうことをひとつ十二分に今後この問題の、とりあえずではあるけれども、しかしとりあえずじゃなくて実質的にこの法案をいかに生かすかということにかかっておるというふうに思いますから、ひとつ勇気を持って環境庁は取り組んでいただきたいと思っています。  それからもう一つ大事なことは、この過程で私自身感づいたことなんですが、NGOの存在なんですね。私は、NGOの皆さんの、純粋であり、勉強していることや行動力やその熱意というものはこれは容易ならざることだと思っています。これはお金にもならないことを皆さんが外国からみんな呼んだりして全部やっています。問題は、やらないという逆の方向のロビイストみたいなものもあるわけですが、この問題を推進していくには、やはりそういう運動があってこそまた進むと思うのです。官庁だけでは進めないですね。  だから、そういう意味で私は、国の推進本部で総理が本部長になっているけれども、そのほかに国民的な参加という面でこのことはしていただかないと物事は進んでいかないわけですから、そういう立場からは、NGOの皆さんも含めて、業界も含めてもっと高度な会議、国民会議みたいなものを設けて、国民の協力を得、しかも推進する人たちの政策や提言も聞く、そういうこともあわせてしていかないと、この問題は実際やってみれば大変なことなのですから、これは実効上がらぬでしょう。やっている人はわかるのです。私どもも動いたからわかる。  そのことについてそういうお考えがあるかどうかということについては、長官から御答弁をいただきたいと思います。

大木浩自由民主党環境庁長官

○大木国務大臣 今までこの種類の御質問がありますと、必ず私どもは、まずは中央環境審議会というのがありますとか、環境審議会もできるだけ公開でやるとか、各界の代表が入っているとか言っておるわけです。私は実感として、それはそれで結構ですけれども、今おっしゃったようなNGOの御意見というのは、それだけでは必ずしも十分ではないのではないか。これは私の個人的な感じでありますから、まだこれから具体的にどうやってそこのところを是正というか改善していくかということですが。  ただ、実感といたしまして、私も京都会議のときに大変NGOの皆さんのエネルギーを感じましたし、大変によく努力して、言うなればボランティア活動で頑張っておられるなということを感じましたが、ただ、その後、ちょっと日本のNGOの皆さんが、どうやってこれから仕事を続けていくかということについては、私はいろいろ苦労しておられるという感じを持っております。  ですから、そういう方々と私も個別にはできるだけお話しするようにしておりますけれども、これはどうやって具体的にそういったNGOの皆さんと政府とが本当の意味での協力体制がこれからもできるか。これは私どもも努力いたしますが、各党の先生方、特に国会議員の先生方はそういったところを広い見地から見ておられると思いますので、どうぞひとついろいろとまた御提言をいただきたいと思っております。

北沢清功社会民主党・市民連合

○北沢委員 最後に御意見だけ申し上げますが、今、困難な時点に直面していることは、あれだけ動けば財政的な問題もあると私は思いますが、いずれにしても、アメリカの大統領が今回決めるときに、政府の機関のほかに対等にNGOとやっているのですよ。もう外国は皆そうなんですね。だから、そういうことを見ると、やはり熱意のある、世の中を進めるものについては、それなりに謙虚に聞く必要がありゃしないか。  審議会は、私も各会に入っておりますが、審議会というのは昔からえてして隠れみのだというふうに悪口を言われる面もありますから、そこら辺を腹に置いて、ひとつこの問題については何らかの提言を、いい提言はどんどんと聞くことが大事ですから、そういう広やかなことがこの対策の一元化だ、私はそういうふうに位置づけております。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

山元勉民主党

○山元委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗