環境委員会 第7号
- 発言数
- 96 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/05/21
会議録
○山元委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地球温暖化対策の推進に関する法律案を議題といたします。 本案審査のため、本日、参考人として上智大学法学部教授・中央環境審議会企画政策部会長森蔦昭夫君、気候ネットワーク代表浅岡美恵さん、社団法人経済団体連合会地球環境本部本部長角脇適正君、以上三名の方に御出席いただいております。 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。 本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお聞かせいただき、審査の参考にいたしたいと存じます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 次に、議事の順序でありますが、森蔦参考人、浅岡参考人、角脇参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。 なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることになっております。 それでは、森蔦参考人にお願いをいたします。
○森嶌参考人 おはようございます。森蔦でございます。 それでは、私の参考人としての意見を述べさせていただきます。 御承知のように、地球環境問題、特に温暖化につきましては、我が国におきましても、既にリオの地球サミットより以前に、政府は、平成二年でありますけれども、一九九〇年に関係閣僚会議におきまして地球温暖化防止行動計画という計画を立ててございまして、ここで、その後に来るべきリオに向けての温暖化対策を打ち出したわけでございます。リオの会議の後、我が国におきましては平成六年に環境基本法に基づきまして環境基本計画というものができております。 環境基本計画におきましては、当然のことながら温暖化の問題も取り上げているわけでございますが、環境基本計画に基づきまして、その後毎年、環境基本計画がどのように推移をしているかということについてのいわゆる点検を行っております。ことして三回目ということになります。まだ今回の分は出ておりませんけれども、過去の二回の点検におきましては、とりわけ温暖化の問題につきましては、各省庁がさまざまな施策を提示してはおりますけれども、これらは羅列をされており、その間の有機的な連携あるいは調整がとられていない、さらに、その施策がどのように実施されているかについてのフォローアップがなされていないということなどから、実質的には余り効果を上げていないというのが中環審企画政策部会の点検における評価でございます。 このことは数字にもあらわれておりまして、先般、これは昨年の夏以降に内閣におきまして関係閣僚合同会議というのを開いたわけでございますが、そこでの政府からの提示された数字によりますと、一昨年、平成八年の実績では、平成二年、一九九〇年に比べまして九%ばかり日本全体としてCO2の排出がふえているということでございます。とりわけそれは運輸部門あるいは家庭部門においての増加が大きいわけでございますけれども、これらのことを見ましても、その意図にもかかわらず、政府の地球温暖化防止行動計画が現実には功を奏していないということが明らかでございます。 こうした状況を受け、かつ昨年の冬、十二月に開かれました京都会議に向けまして、中央環境審議会におきましては、今後の我が国の特に温暖化に関する施策を検討し、そして結果的には、具体的な数字が京都会議におきまして我が国は六%の削減ということになったわけです。ただ、吸収源とか排出権取引とか、その他の点でまだ確定していないところがありますので、必ずしも何%であるということは現時点では確定しているわけではございませんけれども、一応六%の削減ということが決まったわけでございます。そういたしますと、既に増加をしている分を考えますと、これからさらに増加することがないという仮定を置きましても、一五%ないしはそれ以上の削減をしなければならないということになるわけであります。 中環審では、まだ京都会議のこうした決定を受ける前に、いずれにしても京都会議で削減目標が出てきたときに我が国としてこれに対応する施策を考えておかなければならないということで、京都会議が開かれる前、昨年の八月以降、十数回にわたりまして、国内における温暖化対策の方向、内容を検討したわけであります。 その際、温暖化の問題というのは、国民生活のすべてにかかわっていることであり、また行政で申しますと各省庁の行政にかかわっている問題であります。従来のように防止行動計画のとおりに考えて各省ばらばらでそれぞれが施策を提示するということであっては、この温暖化対策という国民のすべてにかかわる問題に十分に対応できないのではないかという認識から、そこでどのような考え方をとるべきか、これはやはり従来のような考え方では施策として実効性を持たない、つまり、各種のすべての施策を、具体的な施策を取り上げて、それを総合的に調整をし体系づけるというような、そうしたいわば基礎的な枠組みをきっちりとさせる必要があるのではないかという結論になったわけでございます。 しかも、その際、これらの施策は、行政、事業者、国民、すべての層にかかわっており、すべての層がそれらの施策に協力をしなければならないわけでありますので、そこで、行政、事業者、国民の温暖化防止の責務を明確にする。しかもそれは、透明性がありかつ公開性のある負担の決め方でなければならない。そしてその負担は、長期的、継続的な目標に従ってその負担をしていく。そして削減をしていくということでなければなりません。 しかも、これは国民生活のいろいろな分野にかかわっていることですので、従来の規制的な方法ということよりも、考えられるあらゆる手法を並べて、かつそれを有機的に、総合的に位置づけていく。そのためには一種の計画的な発想が必要でありますけれども、先ほど申しましたように、国民各層にかかわっているということから、それは、透明性を高めるという意味でも、国会においてきちっと議論をし、国会においてフォローアップが可能なような、そうした法律という形式をとることが適当ではないかというふうに考えた次第であります。 そこで、私どもとしましては、それではどのような法律、枠組み法あるいは計画法として考えるかということでございますが、先ほども申しましたように、現時点で六%という数字が出ておりますけれども、将来、COP4以降の動きによってはそれが動くということも考えられるわけでありますから、現在、一定の数値を前提にして、そこでさまざまな施策を配置していくということはできないわけであります。 そこで、一つは、今後、吸収源、排出権の取引とか共同実施とか、そういうものについて十分我が国としても調査し、研究し、それに向けての政策を立てなければならないわけです。しかし、それを待って、そこで総合的な施策を始めるということではもう遅いわけでありまして、COP4でこれらのことが全部決まるかどうかもわかりませんし、仮に決まったといたしましても、それが現実に批准され、COP4の議定書として効力を持つのは二年先、場合によっては三年先ということもあり得るわけでありますから、それを待っていたのでは、先ほども申しましたように、既に一年間一・五%ぐらい我が国のCO2はふえているわけであります。さらに、CO2だけではなくて、今度はいわゆる六ガスが全部入ってまいりましたので、CO2は非常に重要でありますけれども、これだけに力を全部注いでしまうというわけにはいかないわけであります。 そこで、総体としての枠組み、いわば基礎構造づくりをまずして、どのような体制になってもその段階で対応できるような枠組みをつくっておくべきである、そして少なくとも今日の段階で取り組むことができるものについては早急に取り組むべきであるという考え方から、私どもの、これは環境庁長官の諮問がございましたので答申ということになっておりますが、ことしの三月に中間答申を出したわけでございます。そこでは、人によっては、何か非常に漠とした法律だし、何が法律事項なのかわからないとか、そういう御意見もございましたけれども、今申しましたように、従来の法律とは違った考え方で、長期的な取り組みをしよう、しかもそれはいろいろな主体をひっくるめて協力して対応していこうということでございます。 そこで、法律はもう先生方既に御承知だと思いますけれども、法律の基礎といいますか骨組みとなっておりますのは、国、地方公共団体、事業者、国民のそれぞれが温暖化防止の責務を負っているということをまず三条、四条、五条、六条などにおいて明らかにしております。 それから、先ほど申しましたように、長期的な見通しに立って総合的な施策の体系を示す必要があるということから、これは各省庁ではなくて閣議が決定をするという形で、地球温暖化対策に関する基本方針を閣議が定める。つまり、各省庁が全部集まって調整をして、各省庁がそれぞれ責任を負える体制にし、かつ、それが政府の部内だけではなくて公表されるという形で国民にも明らかにされるわけであります。 そしてさらに、それだけではありませんで、国は、みずから事業者などとして行う場合の率先実行をする、そして、その他の温暖化防止を直接の目的としないものであっても、温暖化に関連する施策については温暖化防止を正面から配慮をするということが三条二項に明らかにされているところであります。さらに、環境庁長官は、その全体のいわば進行管理と申しましょうか、それを見ていて、各省庁あるいは地方公共団体に対して、地球温暖化防止の施策が進んでいないという場合には、それに対して協力要請をすることができるという規定が十四条にございます。 地方公共団体につきましても、地方公共団体の役割というのは非常に重要であります。そこで、地方公共団体が地域の実情に応じて地球温暖化防止の施策を進めることは当然でございますけれども、地方公共団体みずからが、都道府県の場合には義務的に、地方公共団体の温暖化ガス排出を抑制するという実行計画をつくらなければならない。そして、それを単につくるだけではなくて、公表をして国民あるいは事業者に明らかにするということでございますし、市町村においては義務的ではございませんけれども、そういう実行計画をつくることが望ましいということにしております。 事業者につきましても、事業者が温暖化防止の責務を負っていることは言うまでもないことでございます。しかしながら、現時点で事業者はそれぞれ自主的な取り組みに取り組み始めたところでございまして、中環審ではこれに対する地方公共団体の指導あるいは助言というようなことを考えておりましたけれども、法案においては、とりあえずスタートした事業者の自主的取り組みを信頼し、これでやっていただくということでありまして、ゴールは要するに事業者がちゃんとやっていただくということでありますから、私はこれでもいいのではないかというふうに思っております。 そのほか、国民が実際に温暖化防止に取り組むために、それを支援するための地球温暖化防止活動推進員とかあるいは全国の地球温暖化防止活動推進センターであるとか都道府県のセンターであるとかいうことで、いわば国、地方公共団体を挙げて国民あるいは事業者の取り組みを支援していくということになっているわけであります。 中環審が発表をした答申と現在の法案とで少し異なるところもありますけれども、基本方針をどうつくるかということによって私どもの考えでいた中身が実現されるかどうかということは決まってまいります。いずれにしても、国の基本方針をつくる、その根拠法をここでぜひおつくりいだだきたい。そして、一刻も早く温暖化防止対策を政府を挙げて、かつ、すべての国民各層を挙げて取り組むということが必要ではないかというふうに考えております。 どうもありがとうございました。(拍手)
○山元委員長 ありがとうございました。 次に、浅岡参考人にお願いをいたします。
○浅岡参考人 浅岡でございます。 昨年十二月の京都会議で法的拘束力のある削減議定書が採択されましたことによりまして、日本並びに世界の温暖化対策は新しい段階に入ったというふうに言えると思っております。この法案や省エネ法の改正案が今国会で審議されておりますのもその影響であるということは、申すまでもないところであります。 私たちは、京都会議で削減議定書が採択されるということの重要性を深く共通認識いたしまして、気候フォーラムという形で力の限りを尽くしてまいりました。この会議に、全国各地の市民の団体、環境団体の皆様が、各地で、また京都の会議場におきまして多彩な活動を繰り広げてまいりましたことは御案内のとおりでございます。この気候フォーラムに参加いたしました団体や市民の皆様が、今再び力を合わせて、さらに取り組みを続けようということで、気候ネットワークとして活動を始めたところでございます。そうした理由を三点ほど申し上げたいと思います。 第一は、京都会議はまさに温暖化対策の始まりであり、私たち現代世代の将来世代への責任をより全うしてまいるためであります。今私たちは、大量生産と大量廃棄という時代からの転換点に立っておると認識しております。とりわけ日本は、社会経済のベクトルの方向を変えていくことによって私たちの生活の質を求めるべきときに入っていると思います。またそれは、これからの日本の経済発展の道でもあると思っております。 また、この京都会議を契機といたしまして、私たちは、温暖化対策は、日本の産業や経済の全般、また私たちの生活のすべてにかかわっていると言っても過言ではないことを確認してまいりました。この問題がこのように広く大きな課題にまたがることであることから、これまでさまざまな活動にかかわっていた市民の皆様が広範にこの会議に参加するということにもなったわけであります。 こうして、京都会議は、広く市民の間に、地球温暖化対策のために効果的な国際的な枠組みができることの必要性、国内での総合的な政策措置、これを支える制度整備が図られていくことの必要性の認識を共有する機会となったわけであります。国民の関心や意欲が急速に高まってまいりましたこの機を生かして温暖化対策を前進させていくべきだ、こう考えたのが第一点であります。 第二に、求められます法的仕組みを考えてまいりますときに、温暖化問題の広範さが示しておりますように、関係する既存の法律は、いわば数え切れないほどあると言ってもよいわけであります。にもかかわらず、直接温暖化対策を目的とするものは何一ついまだないわけでありますし、先ほど森蔦先生がおっしゃいましたように、九〇年の行動計画は、また九四年に気候変動枠組み条約を我が国も批准したにもかかわらず、既に九〇年の排出水準から九・六%以上も増加していることにも明らかなように、これまでの既存の制度や法体系は機能していないわけであります。新たな制度整備も含め、実効ある国内体制づくりが不可欠であります。また、京都議定書の抜け穴拡大の動きがあります。これを監視していく必要もある。これが二点目であります。 第三に、そのような過程に私たち市民が参加していくことを通して、市民に開かれた政策決定プロセスに道を開いてまいりたいと思うからであります。京都会議で私たちは世界のNGOの皆様とともに夜昼なく活動してまいりました。私たちをこのようにつき動かしておりましたものは、この問題の深刻さ、対策の重要性に加えまして、私たち市民も政策決定過程に不可欠の一員であり、そこの場に確かに市民活動の役割があるということが実感されたからであります。 私たちにとってこの会議は、政策決定過程において透明性の確保をする、市民の実質的な参加を確保していくという、今日の日本社会に共通の課題の実験の場であるというふうに思ってまいりました。この我々の活動の実験によって、市民セクターの役割の可能性、またその前提条件について一定の回答を得たと思っております。 今回は、あるいは私どもは幻を見ていたのかもしれません。しかし、今後、温暖化防止のための政策決定プロセスに参加していくことを通して、京都会議で生まれました可能性を社会に定着させてまいりたい、こう思っております。 このように、温暖化防止を進めてまいりますときに、これから実に多くの仕事が残っております。そのために、当面の対応として、例えば、結果的に温暖化対策に資するというものであります省エネ法の改正をもって足りるということにならないことは申すまでもありません。我が国のこれまでの失敗を繰り返さないために、温暖化対策の基本的枠組みづくりからまず始められるべきである。何より重要なことは、その基本的方向を誤らないことであるということも申すまでもありません。この点で、京都会議後の日本政府の対応は、京都会議に何も学んでいないというふうに私は思います。 と申しますのも、橋本首相を本部長といたしまして地球温暖化対策推進本部が設けられ、今国会中にも地球温暖化防止大綱を策定する予定とのことでございます。しかし、この大綱は、いわば省庁間での密室協議で決められていると申すしかありませんし、この大綱の意味あるいは法的位置づけはまことにあいまいであります。 また、ここに寄せ集められた対策を見ますと、今般の本法、また省エネ法の改正案が中心でございますが、驚くべぎことに、京都会議の終了したその日に通産省から発表されました日本の削減数値目標六%の内訳が、そのままそこに引き継がれているわけであります。 すなわち、二酸化炭素、亜酸化窒素、メタンという、かつて日本政府が取り上げました三つのガスについては、京都会議前の枠組みから一歩も出ておりません。しかも、安全性や実現性に問題のある原子力発電所二十基増設を前提とするというものでありまして、その上で九〇年の排出水準の安定化ということにすぎないわけであります。今年六月に改定されようとしている長期エネルギー需給見通しが、その根拠となるものとされております。来る六月には、こうした枠組みが決められてしまうわけでありますが、大綱が、国民に対する削減のメッセージ性の大変弱いものになっているというのは、このような背景があるからであります。 また、政府は、このような対応を正当化するために、今年一月、当面の方針といたしまして、我が国全体の森林等による吸収量で三・七%と推計されるところ、今後の国際交渉において、追加的な吸収分の確保に努めるとの取りまとめをいたしております。京都議定書における吸収の扱いを、このようにいわばグロス・ネット方式にするということは、議長国たる日本が議定書を変造するに等しいものであります。本法案の英訳が既に海外で紹介されております。世界は日本を見ております。日本は、京都会議でも、吸収分のカウント自体にも批判をしてきたことを忘れてはならないと思います。 また、今年五月のエネルギーフォーラム誌という雑誌に、電力業界の皆様の覆面座談会というのが掲載されておりました。そこでは、これまでの需要実績というのは、基本的には、省エネルギー、エネルギー削減対策なしのケースの予測に従って推移している、省エネは難しいんだというふうな立場でお話しになっております。しかし、その一方で、九〇年水準安定化やむなしという産業界の声に対しましてつくられました森林吸収の増加あるいは排出権取引とかは、これ自体につきましてまだ国際的合意がなく、先行きどうなるかわからない、場合によって、このしわ寄せが二酸化炭素のさらなる削減ということで自分たちの方へ来るのではないか、そういうふうな懸念を示しております。また、このことを通産省も暗に認めていると危機感をあらわにしております。 その場しのぎ、見込みのない皮算用や国際交渉に頼ってこのように不安がっているのではなく、二酸化炭素対策を直ちに始める必要があると思います。 また、不思議なことに、地球温暖化防止大綱も長期エネルギー需給見通しも、議会の承認すら必要でございません。長期エネルギー需給見通しというのは、行政の省庁間においてすらその根拠が明らかにされていないというものであります。今日の縦割りの官僚政治を象徴していると申せましょう。温室効果ガスの九二%はCO2であり、その九〇%はエネルギー起源であるということに照らせば、温暖化対策がまさに通産省主導で行われてきているということを示すわけでありますが、その先行き破綻をまた見るわけであります。 エネルギー政策に国会も環境庁も手が出ないというふうな、こうした構造こそまず変革されなければならない、私はそのように痛感いたしました。 このように、本来あるべき温暖化対策に取り組んでまいりますときに、現状では、大変重い課題が目の前にあります。しかし、だからといって今何もしなければ、地球環境はより悪化してまいります。 私は、本法案は、とりあえず各界の努力を促しつつ、その実績を踏まえて社会的基盤を高めようとしたものではないかというふうに受け取っております。 しかしながら、私たちが温暖化防止に不可欠だと考えます法的な制度は、目的におきまして、この法案に書かれておりますところにとどまるのではなく、国民各層に、社会的な向かうべき方向、強いメッセージを伝えるものであり、具体的な削減努力を促していくためにも、気候変動枠組み条約に掲げられました究極の目的、また、短期的、中期的削減目標が掲げられておくことが必要だと思います。 また、排出削減を確実に実行してまいりますためには、削減の方向性が明確に示された基本方針のもとに、各主体の責任が明らかにされ、国、また特殊法人や公益法人も含めまして、自治体はもとより、事業者、事業者も工場ごとに実行計画を立て、進捗状況をみずから確認するとともに、計画や実施の状況を世間に公表いたしまして、第三者の評価を受け、点検を受け、計画を改善していく、こうした仕組みが必要でありますし、税制上の措置なども含む実効性ある政策と措置の裏づけがなされるということとともに、さらに大事なことは、国民の声が反映される法的仕組みが重要であると思います。産業界も、自主的取り組みを計画して、その実行計画と進捗状況を公表していく、こういうことによってその中身が批判にたえるものに高められてまいるでありましょうし、また、第三者の検証を受けることによって社会の信頼を得ていくものであるというふうに思います。 とりわけ、温暖化対策におきまして、削減計画の策定、実施、見直し等が、透明性の高い、各セクターの参加型プロセスでなされるようになるならば、まさに京都会議は歴史の分岐点となることでございましょう。そもそも温暖化対策には事業者とともに国民の理解と協力が不可欠でございます。国民とともに目指すべき方向を共有していくというためにも、こうした仕組みが、枠組みが求められているわけであります。本法案につきましては、産業部門、市町村部門につきまして、これらは努力義務にとどまっておりますけれども、通産省などと事業者との間だけでのやりとりという従来の仕組みは、こうした温暖化対策になじまないだけではなく、また、近く導入されるでありましょう情報公開制度の前には早晩通用しなくなるものであります。 確かに、京都議定書の削減目標数値は、将来世代にとって気候系を安定な程度にとどめていくというためには大変小さな一歩にすぎません。吸収問題やロシアとの排出権取引などによって大きな抜け穴がつくられるという要素もあり、この六%という数値自身も今後の国際交渉を待たねばならないという実情にあります。 こうした限界を見つつも、しかしながら、この議定書は、温暖化防止に向けた新たな動きを日本社会に呼び起こしていることも事実であります。私たち市民の動きもその一つでありますし、自治体におきましても、例えば京都などでも市民参加型で取り組みが始まりつつあります。また、昨年のエコリレーの動きに呼応いたしまして全国千四百の自治体の首長が意思表明をされましたけれども、それがこの京都会議後の取り組みにも引き継がれております。産業界の中にも、京都会議が発するシグナルを読み取り、削減策を積極的に打ち出すところもふえてきております。 産業界や行政が積極的に、消費者や国民の信頼を得てまいりますために、実施計画とその進捗状況を進んで公表する時代が既に始まっていると思っております。 気候フォーラムの活動は、環境事業団の地球環境基金などに支えられましてこうしてやってまいりましたが、まだまだ市民の活動を支える制度整備は不十分であります。こうした制度整備が拡充さますとともに、温暖化対策を目的とする法整備が図られることによりましてこうした動きが加速されまして、それが、温暖化対策を進めるだけではなく、日本の社会経済構造の健全化への道を開くものであると思います。 議会におかれましては、この京都会議の議長国でありますことを思い起こしていただきまして、日本の温室効果ガスの排出削減を確実にするための総合的な法制度整備に向けましての取り組みをさらに推進されますよう期待いたします。 以上をもちまして、私の意見陳述にかえさせていただきます。(拍手)
○山元委員長 ありがとうございました。 次に、角脇参考人にお願いをいたします。
○角脇参考人 経団連の角脇と申します。 本日、この衆議院の環境委員会におきまして参考人として意見を申し述べる機会を与えていただきまして、大変光栄に存ずる次第でございます。 私からは、現在御審議中である地球温暖化対策推進法案の内容を踏まえつつ、産業界としての温暖化対策について御説明申し上げたいと思っております。 今回の地球温暖化推進法案でございますが、私自身、法案全文に必ずしも十分目を通したわけでもございませんので、各条にわたる詳細なコメントはできないわけでございますが、地球温暖化対策の推進に向けて、国、地方自治体、それから事業者、国民、それぞれが果たすべき役割を明示した、いわば基本法的なものと受けとめておりまして、これを評価いたしております。 この法案が国会での御審議を経て成立いたしますと、私ども事業者については、一つは、みずからの製造工程における排出抑制措置、あるいは消費者や他の事業者の排出抑制に寄与する措置を講ずるよう努めるということ、二番目として、そうした排出抑制措置を進めていくために、自主的な計画を作成し、その公表に努めるということ、三番目に、そういう対策の実施状況の公表に努めること等の、主としてこの三点がいわば事業者に課せられた責務になるというふうに伺っております。 それで、まずその第一点目の、排出抑制措置を講ずるよう努めるという点でございますが、このことは、地球温暖化という非常に困難な問題の解決に向けて産業界として重要な役割を担っていかねばならない、特に温室効果ガスの大宗を占める二酸化炭素の排出の相当割合が産業界にあるということ、また、問題解決のための技術とか人材を持っておりますのは産業界自身でありますこと等を考えますと、私ども産業界として当然やっていかなければならないことだと認識いたしております。経団連といたしましても、そうした観点から、これまでも、地球温暖化問題を初めとする二十一世紀に向けた地球環境対策に積極的に取り組んできていることをまず申し上げたいと思っております。 具体的には、経団連では、一九九二年のリオの地球サミットがございましたが、それに先立って、その前年の一九九一年に経団連地球環境憲章というものを発表いたしました。この中で、環境問題への取り組みということは企業の存在と活動にとって必須の条件であるとの認識を表明いたしますとともに、各企業においても、例えば環境担当役員を設置するとかあるいは環境監査の実施を徹底するとか、企業が守るべき十一項目の行動指針をその中で打ち出したわけでございます。これが、いわゆる公害問題を過去において克服してきた日本の産業界が次のステップとして地球環境問題に積極的に取り組み始める引き金となったものと自負いたしております。 さらに経団連では、この憲章を発表して五年経過した時点で、一九九六年の七月でございますが、二十一世紀の環境保全に向けた日本の経済界の自主的な行動宣言ということで、経団連環境アピールというのを発表いたしました。このアピールは三つのキーワードがございまして、一つは、個人や組織のありようとしての環境倫理の再確認、エコエフィシェンシーの実現、それから自主的な取り組み強化ということを掲げて、地球温暖化対策を初め、具体的な分野について対策を示したわけでございます。 特に、地球温暖化対策につきましては、このアピールの中で、エネルギー利用効率の向上に係る具体的な目標と、その実現に向けた具体的な方策を織り込んだ業界ごとの自主的な行動計画を作成して、その進捗状況を定期的にレビューするという方針をここで初めて打ち出したわけでございます。 経団連は、このアピールを具体的な行動に結びつけるということのために、傘下の業界団体に、アピールに沿って自主的な行動計画を策定するよう呼びかけまして、昨年の六月に、それらを取りまとめた経団連環境自主行動計画を発表いたしたものでございます。きょう、資料としてお手元にお配りしているものがそれでございます。現在、この計画には、三十七の業種、業界団体数としては百三十八の団体に参加いただいております。御参加いただいた業種は、いわゆる製造業とかエネルギー多消費産業はもちろんでありますが、非製造業であります流通とか運輸、建設、貿易、さらには損保、そういった非製造業も含めて、参加した業種は極めて幅広いものとなっております。 この自主行動計画は、その中で掲げた省エネの目標、これは産業界にとって極めて厳しい、現時点ではぎりぎりのものではございますが、産業界としては、この自主行動計画に従いまして、製造工程での省エネ対策はもちろんでございますが、廃熱等の未利用エネルギーの利用、あるいは廃棄物のリサイクル等々、業種を超えた取り組みを推進してまいる所存であります。また、民生、運輸部門への対策といたしましても、企業、事業者も、ビルや店舗での省エネ、あるいは貨物輸送、配送の効率化を図るとか、あるいは低燃費の自動車とか省力型の家電製品、断熱タイプのビル、住宅、そういうCO2の排出の少ない製品、サービスの開発を通じて、民生、運輸部門での排出抑制に協力していきたいと考えております。 言うなれば、この自主行動計画を着実に実施していくということが、地球温暖化防止に向けて産業界がその責務を果たしていくゆえんであろうと考えております。 それからまた、今回提案されております法律では、冒頭申し上げましたように、温暖化対策について自主的な計画を作成、公表するということ、並びにその実施状況の公表に努めるということが事業者の責務として規定されているわけでございますが、この点につきましては、私ども産業界としては、基本的には、ただいま御説明申し上げました経団連環境自主行動計画の進捗状況をその都度公表し、計画の更新を行うということで対応してまいりたいと考えております。 具体的には、経団連では、昨年六月、自主行動計画を発表いたしました際に、二〇一〇年における産業部門、これは、いわゆる製造業部門にエネルギー転換部門を加えたものでございますが、産業部門から発生する二酸化炭素排出量を一九九〇年レベル以下に抑えるよう努力するという目標を、一応自主行動計画とともに発表いたしております。あわせて、その行動計画の進捗状況を毎年フォローアップして、その結果を公表していくということをお約束したわけでございます。 昨年、一九九七年六月から、計画を発表して約一年経過いたしまして、経団連としては、ことしの十月にも第一回目のフォローアップを実施したいということで、今準備を進めております。 自主行動計画をお出しいただいた業界に対しては、九七年度段階での各業界の自主行動計画の実施状況を改めてレビューしていただくようにお願いし、あるいは自主行動計画の更新、追加、自主行動計画は昨年六月に出したものでございますが、御承知のように、その後十二月に京都のCO33が行われて、CO2だけでなくて六つの温室効果ガスが対象になったとか、日本の目標自体六%というようなかなり厳しい目標がございます。そういうことも踏まえて、各業界で昨年発表した自主行動計画の更新とか追加があれば、それもあわせてお出しいただく。 それから、自主行動計画を推進していく結果として、どの程度の効果が得られるかをお示しするという目的から、産業部門にエネルギー転換部門を加えた産業界全体の数字として、二〇一〇年にどの程度の二酸化炭素の排出になるか、一応、目標としてそういう数字もお示ししたいというふうに考えております。 こうしたものを取りまとめて、ことしの十月に広く公表いたす所存でございます。 この自主行動計画のフォローアップは、ことしだけでなく、今後毎年行っていくつもりでございまして、そうすることによって、アカウンタビリティーというか、産業界の取り組みに対する社会の理解を得ていきたいというふうに考えております。 なお、政府におかれましても、橋本総理を本部長とする地球温暖化対策推進本部が一月にスタートして、既に、当面の温暖化対策を決定されておりますが、その中でも、経団連の昨年発表した自主行動計画が一つの大きな柱として取り上げられておりまして、環境自主行動計画を公的にもフォローアップするということが盛り込まれております。これを受けて、現在通産省は、産業構造審議会など四審議会の場でフォローアップを進められておるわけでございます。産業界みずからも、自主行動計画の進捗状況について積極的に説明し、透明性の高いものにしていく所存でございますが、こうして、行政あるいは第三者の目が入るということで、自主行動計画への信頼が高まるものと私どもは考えております。 ただいまの御説明は、CO2の削減についてでございますが、温室効果ガスの排出割合で三%程度を占める代替フロン等につきましても、対策を進めてまいる所存であります。これにつきましては、代替フロン等を製造する業界、あるいはこれを使用する機械や製品を製造したり使用している業界団体ごとに排出抑制計画を策定して、これを着実に実行に移してまいりたいと思っております。 なお、この計画につきましては、公的フォローアップの一環として、四月の末に通産省の化学品審議会の地球温暖化部会に提出したところでございます。現在通産省において、我が国全体としての抑制効果の試算を行っておられるところと聞いております。 以上、今回の法案に関連して、私からは、主として事業者、産業界に係る部分を中心に申し上げましたけれども、国、自治体、産業界、国民、社会を構成する各構成員が、地球温暖化防止に向けてみずからの責務を着実に果たしていくというのが今回の法案全体の趣旨でございますが、それについては、私どもとして全く異論のないところでございます。 産業界としては、温暖化を防止し、循環型、省エネ型の社会を実現していくために、経済的、技術的にとり得る実行可能な、ぎりぎりの対策としてまとめた自主行動計画を着実に実施していくことは当然でございますが、あわせて、中長期的な視野に立って対策技術の開発を進めていかなければならないと思います。 同時に、地球の温暖化は、エネルギー利用に伴う二酸化炭素排出がその原因の大部分でございますので、産業界はもちろんでございますけれども、消費活動の主体としての政府、自治体、あるいは日常生活を営む一般国民、さらには、例えば学校とか病院、商店、そういう地域事業者など、多くの主体がその責任を担っておるわけでございます。 その意味で、原子力発電の推進とか物流の効率化や交通対策、建物の省エネ化、さらには環境産業の育成あるいは環境教育の充実など、幾つかの主体にまたがっている問題や社会的なインフラ整備の課題にも積極的に対策を打つ必要がございます。こうした面につきましては、今回この法案が成立いたしましたら、ぜひ具体的な施策を展開していただくようお願いしたいと思っております。 以上で私の陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○山元委員長 ありがとうございました。 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。 —————————————
○山元委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木恒夫君。
○鈴木(恒)委員 自由民主党の鈴木恒夫でございます。 参考人のお三方におかれましては、お忙しい中、しかも早朝から御無理をお願い申し上げまして、貴重な御意見を拝聴させていただきます。心から感謝を申し上げます。 私は、四十五分から十時五分まで時間をいただいておりましたが、会期末で日程が立て込んで各議員日程を持っておりますので、私は、持ち時間を戻しまして、十時五分まで質問をさせていただき、調整させていただきます。省エネをいたします。 冒頭でございますが、森鳥参考人には、中環審の主要メンバー、中心人物としてこれまで多大の御貢献をいただいておりまして、感謝をいたします。 浅岡参考人におかれましては、NGOの代表的なお方として、とりわけ京都会議の場で本当に大活躍をいただきまして、環境基本計画にありますまさに参加の典型的なお働きをしていただきました。大木大臣がどうしても東京に戻らなければならないという国会の要請をひっくり返していただいたのもNGOの皆さんのおかげでございまして、お礼を申し上げたいと思います。 また、角脇参考人におかれましては、御就任したばかりと伺っておりまして、私、個人的にはよく存じ上げておりませんが、今後とも経団連の環境問題のリーダーとして御活躍をいただきたいとお願いいたします。 冒頭でございますが、委員長並びに委員、そして参考人の方々に、私の質問に先立ちまして発言をさせていただきますが、本委員会が正午で終わりました段階で、私は、自由民主党の国会対策委員会の幹部に対しまして、理事の辞任届を提出する決意を固めました。 理由を申し上げます。 まことに断腸の思いで申し上げることでございますが、今我々が議論をしておりますこの法案は九九%今国会での成立が不可能になりました。きょうの本会議の終了後も、昨日の非公式な折衝で、審議をしよう、そういう方向で委員長のお取り計らいがありましたけれども、審議ができません。明日も恐らく参議院の本会議が予定されているようでございまして、質疑がなかなか難しいように今聞きました。まだ質疑が十分尽くされておりませんで、しかも会期末で参議院に諸法案が殺到しておりますから、ほぼ九九%絶望的であります。 私は、この法案に対する国民の期待を思うときに、何としてもこの法案は今国会で成立をさせて、COP3の議長国であり続ける、COP4まであり続けるわけでありますが、世界に先駆けて京都議定書を受けた形と言うと語弊があるかわかりませんけれども、リーダーシップを法を成立させることで発揮をすべきだと考えておりました。また、私個人も、一年半にわたりまして、環境政務次官あるいは党の環境部会長といたしまして地球温暖化の問題に積極的に取り組んできたつもりでございまして、この法案の成立は私個人にとりましても、個人のことを申したくありませんが、一つの私の心の中での完結編だ、こう思っておりました。 私の見解を申し述べれば、例えば省エネ法、これも会期末の混乱を考えればということでしょう、本会議での質疑を省略して、委員会質疑で六時間、家電リサイクル法とあわせ衆議院で審議をして、参議院に送られました。恐らく今国会で成立をするでしょう。私は、この家電リサイクル法につきましては、大いなる異議を自由民主党の中で唱えまして、事実上の条文の修正を商工部会の場で申し上げ、実施後五年見直しという改正まで取りつけて取り組んだ重要法案でございますが、ほぼ今国会で成立する見通しとなりました。 御存じのように、通産省には通産省の立場があって、政府部内の調整は非常に難しいのでございますが、私の思いからすれば、せめて環境庁の応援団として、今国会が終わった段階で省エネ法と温暖化防止法が並行してスタートできる、そのくらいの配慮はしてあげたかったと思うものでございますから、本当に残念なのでございます。 もうこれ以上は申しません。私の気持ちをまず申し上げて、そして、時間があと七分ぐらいしかございませんので、一つ二つずつ参考人の御意見をお伺いさせていただきます。 森蔦先生、先ほど、これまでばらばらの法体系はあったけれども、やはり基本法的なものが必要だ、中環審の答申と少し異なるところがあるけれどもとおっしゃいました。 この法案に対する今の御心境をもう一度お述べいただけませんでしょうか。簡潔に、一言でお願いいたします。
○森嶌参考人 私は、基本的には私どもの答申で申し上げたことを実現していただいておりますので、必ずしも同じではないけれども、そのことは不満を持っているということではございません。今お話を伺って、その上で申し上げるのはあれですが、ぜひ通していただきたいというふうに思っております。
○鈴木(恒)委員 浅岡参考人にお伺いをいたしますが、一番最後のところで、浅岡参考人は、総合的な制度の整備の必要があるとおっしゃったように聞きました。 我々は、この法案を与党として成立を目指すときに、まずできるものからやって、そして、二段階方式と申しますか、議定書の調印もまだ見通しが立ちませんし、森蔦先生おっしゃるように、二、三年後にやっと発効できるかどうかというような見通しを考えれば、事態が進むにつれてその基本法的なものを総合的なものに整備していく、そのためには、まず卵からひなをかえしておかなければならぬと我々は思っておりました。 そういう意味で、この法案についての、何といいましょうか、成立した方がよいとお思いになるかどうか、個人的で結構でございます、御判断をお聞かせいただけますか。
○浅岡参考人 私たちNGOの立場から本当に温暖化対策にどのような仕組みが必要かというふうに考えますと、るる申し上げたいことは山ほどございます。また、私は法律家でもありまして、そのような期待される制度が一足飛びに天から降ってくるものでないことも了解をしております。私は、森蔦先生と御一緒した機会が幾つかございまして、これまでに、森蔦先生に大変強く、これでは困ると申し上げてきた法案も幾つかございました。 しかし、この法案につきましては、これまでの、被害者が現にあって被害を回復しなければならない、そのための制度整備を、裁判規範として生かせるものをつくらなければいけないというときには、本当に現状を一歩も後退させてはいけないという点が強く求められるわけでありますけれども、我々が被害を防いでいかなければいけないという観点に立ちましてなし得ることをしていくという新たな法体系をつくっていこうという、こうした法案につきましては、その時点その時点で可能なところを積み上げていくということは決して否定されることではない。議会の先生方が今これができる最善のところであるというところをお尽くしくださいましてつくられていくものを、我々は、行政も私どもも含めましてこれは活用して高めてまいりたい、そのように思っております。
○鈴木(恒)委員 ありがとうございます。 本当に浅岡参考人には随分COP3に向けまして厳しい御指摘もいただいて、我々どきっとさせられることもございましたけれども、それがいい発奮材料になりましてここまで参りました。個人的にも感謝を改めて申し上げたく存じます。 角脇参考人にお願いいたしますが、自主的取り組み、行動計画を十一月ごろまた固めていらっしゃるというふうなお話もございまして、浅岡参考人もおっしゃいましたが、企業の中にも随分環境への配慮が進んできた、私も本当にそう思います。 私は、昭和四十四、五年ごろの公害国会を新聞記者として担当していたころがございまして、あのころに比べれば、もうそれは企業の環境に対する思いというのは全然別でございまして、これはある意味で敬服をいたしておりますし、環境技術の開発という意味でも日本は最先端と言ってもいいわけでございます。ただ、社会的責任という意味でまだ欠くるところはあるわけでございます。 そこで、御就任早々でございますが、産業界全体の社会的責任をさらに浸透させるという意味で、御決意を言いただきたい。簡潔にお願いいたします。
○角脇参考人 確かに昔の昭和四十年代、五十年代、いわゆる公害問題のときと違いまして、産業界、経済界の環境への認識も非常に変わってきております。それは先ほど申し上げましたように九一年、経団連が環境憲章をつくった以降、特にそういうことになっております。 おっしゃいましたように、社会的責任というものを経団連としては十分踏まえておりますので、そういう意味からも、先ほど申し上げました自主行動計画をまず着実に実施していって、それを発表して、それで社会の皆様に信頼を得られるということが社会的責任を果たすゆえんだろうと思っております。
○鈴木(恒)委員 ありがとうございました。 冒頭申し上げましたとおり、私、この質問を終わりまして、委員会が終わりましたところで理事の辞任届を出すつもりでございます。 もう一度申し上げれば、私は野党の皆さん方にも、本会議を省略してでも委員会から入って何とか成立をと随分お願いもしてまいりました。私の立場で申し上げれば、この法案の成立が不可能になりつつあることは、私は野党の方々も否定できないだろう、こう思います。しかし、国民の期待感を考えれば、与党である私の理事としての責任も免れません。そうした意味で、私は国民に対する期待を裏切ったという意味でみずからの責任をとるつもりでありますことを申し上げ、ちょうど時間どおり終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山元委員長 この際、鈴木理事に一言申し上げさせていただきたいと思います。先ほどの御発言で、今の事態は大変無念だというふうにおっしゃいましたけれども、私も全くそのとおりでございます。大きな責任も感じています。 しかし、みんなここの委員会にいる者は、この法案の成立へ向けてよりよいものにということの思いは同じ思いでございましたし、随分と委員の皆さん、理事の皆さんに御協力、御努力もいただきました。ですから、今の事態で、鈴木理事がひとり責任をとおっしゃると、これ皆心苦しいわけでございます。 後ほどまたお話をさせていただきたいと思いますが、なおいいものにしていくために一緒に御努力いただくことを、御協力いただくことをお願いしておきたいというふうに思います。
○鈴木(恒)委員 委員長、ちょっと発言をさせてください。よろしゅうございますか。 ちょっと申し添えさせていただきます。 私は、本当にわがままを申して申しわけありません。これはもう本当に熟慮を重ねて、昨晩一晩寝ずに考えたことでございますから、御理解をいただきたい。 終わります。
○山元委員長 次に、岩國哲人君。
○岩國委員 民主党を代表して質問させていただきます。 まず冒頭、本法案につきましては、この委員会の理事、委員長はもとより、全委員が一緒になって超党派で取り組んできたことを私は大変誇りにしております。そういう意気込みというのはきょう御出席いただきました参考人の方にもおわかりいただけると思います。 先ほど鈴木理事から、今国会中に国民の皆さんの期待にこたえる形でこの法案ができなかったことについて非常に残念であるという心中の披瀝がございました。我々も同じ気持ちでございます。 しかし、このような参考人の意見をお伺いする場でひとりそのような思いを発言されることについては、私は大変遺憾に思っております。委員それぞれのお考えはあろうかと思いますけれども、これは委員会全員、とりわけ理事全員の共同責任であって、それを一人の責任で処理されようとする、そのような御発言については、私は鈴木理事の心中は十分お察しはいたしますけれども、この点については私は遺憾に思っておりますということを最初に申し上げまして、参考人の皆さんに質問させていただきたいと思います。 まず最初に、森蔦参考人にお伺いいたします。 排出権取引についてでありますけれども、この排出権取引というものは、とかく経済力の強い国が経済力の弱い国を、十八世紀、十九世紀において行われた軍事力による植民地化、これが今度は経済力による植民地化といった悪い面が出てくるのではないかということを懸念いたします。 この排出権取引について、いわゆる新しい南北問題がこれで出てくるのではないか、二十一世紀の新しい南北問題が温暖化防止、地球の環境問題という美名のもとに行われるのではないかという懸念を私は持ちますけれども、この点、先生はどういうふうな御意見をお持ちでいらっしゃいますか。
○森嶌参考人 お答え申し上げます。 私は経済学者でなくて法律学者なんですが、経済学的には、コストエフェクティブなところが排出権を売って、そしてそれよりもうんとコストがかかるところは排出権を買うという形で、全体としては削減のためのコストは削減されるという、経済学的には望ましいことのようであります。 私は、現実問題として考えた場合、それからまた排出権取引という考え方がどこの国から出てきたかということを考え、しかも京都会議において排出権取引に対するさまざまな、特に途上国を中心とする反対もあることを考えますと、結局これは、先生おっしゃるように、新たな南北問題ならばまだいいのですが、北北問題も起きかねないのではないか。既にEUでは、EUの中で政治的に一定の割り振りをしている、これはお金で割り振りを調整しようということだと思うのです。今後どういうふうに排出権取引が組まれるかにもよりますけれども、現実には、おっしゃったような、つまり、金を持っている国が結局は自分のところでコストをかけてやらずに金で買ってしまう、そういう不都合が起こるのではないか。 そしてまた、排出権を売る方のことを考えてみますと、それほど、売るほどあるのかどうかということでございます。確かに現在はロシアなどが、あるいは東欧などが、経済状態が悪うございますので九〇年に比べますと排出が落ちておりますけれども、これも、将来の発展ということをいった場合に、そこから買うということができるかどうか、しかもコスト面で最適な売買ができるのかどうかという点については、私は、現実的な法律家としては大変大きな疑問を持っております。
○岩國委員 引き続き排出権取引についてお伺いいたしますけれども、角脇参考人にお伺いいたします。 仮に日本が他国から排出権を購入した、その対価が仮に百億とか一千億とかいった金額、それは、日本の経済界、企業はどういう形で、どういう対価で利用するということが考えられますか。そういった点について既に関係省庁との話し合いは進めておられますか。公平に、公正に、しかも透明度の高い形でこの排出権が日本の経済界において利用されるということについては、既に話し合いは進めておられますか。全く進んでおりませんか。
○角脇参考人 お答えします。 今回のCOP3の議定書で、各国別の削減目標とあわせて、国際的な取り組みの手段として、今おっしゃいました排出権、それから共同実施、クリーン・ディベロプメント・メカニズム、そういったいわゆる柔軟性措置が取り上げられております。ただ、これについては、まだ具体的な中身は京都のCOP3では明らかにされてなくて、ことしの十一月のCOP4に向けていろいろ検討されておるということでございます。 それで、私ども経済界というか経団連は、この問題についても非常に関心は抱いております。一応今勉強は始めておりますけれども、今おっしゃいましたような関係官庁と具体的な話し合いというのはまだやっておりません。実は今週、とりあえず経団連の調査チームをアメリカに送っておりまして、アメリカの実情等も調査しております。来週には帰ってまいりますので、そういうのを踏まえて、経団連の中で特別の検討チームをつくって検討して、いろいろ御要望があればまた関係省庁その他にお願いするつもりではおりますけれども、具体的内容がまだ詰まっておりませんので、今の段階ではそこまではいっておりません。
○岩國委員 今の参考人のお話を伺いますと、日本の経済界としては、世界の経済大国を代表する経済界として、この排出権取引について考え方も余りまとまっていない、まだ対応も余りできていない、これからよその国に行ってちょっと視察でもしてこようかということでは、京都会議の前に、この排出権取引というその概念とかあるいはその取引の仕方について十分に環境庁その他との打ち合わせができておらなかったということですか。お願いします。
○角脇参考人 さようでございます。
○岩國委員 これは、恐らく排出量削減に最も消極的であったアメリカ側の発想であり、提案であり、それに押し切られたというのが実態ではないかと私は思います。 それでは、視点を変えまして、アメリカの経済界からは、具体的にどういう形で取引しようと、そういった排出権の取引所ができるとは私は思いませんけれども、公平、公正、そして透明度の高い、まあ金融取引についてもアメリカは盛んにそういうことを主張しておりますが、この排出権の取引についてどういうふうな取引を、自分たちが恐らく中心となるのでしょうけれども、アメリカの経済界からは提案がされており、日本の経団連あたりにそういう打診が既に来ておるかどうか。 その点について御所見をお願いいたします。
○角脇参考人 お答えします。 今おっしゃいましたような形でアメリカの政府あるいは経済界含めて何らかのアプローチが来ておるかということにつきましては、今のところ全くございません。
○岩國委員 それでは、ことしの十一月の会議までにはこれをまとめなければならないという先ほどの御意見がございました。その十一月ということは、実質的に十月、遅くとも十一月の初めということでしょうけれども、日本の経団連としては、このような取引の方法あるいはその価格のつけ方、利用方法についてまとめられるという自信は十分にお持ちですか。 〔委員長退席、佐藤(謙)委員長代理着席〕
○角脇参考人 自信をお持ちかと言われるとちょっとあれなのでございますが、今いろいろ勉強を始めておりますことでもございますので、必ず間に合うように、御意見、御要望、あるいはそれをまとめたいというふうに考えております。
○岩國委員 これは、まとめたいというよりも、政府それから民間一体となってあれだけの京都会議を行い、そして排出権という、これは逃げ道ではなかったと私は思いたいのです。仮にも、成案もないままにああいう発表が行われ、そして今度の十一月の会議でもまとまらないような構想をあそこでぶち上げたということになりますと、議長国としての日本の体面はもちろん、これは世界に対してそういう期待を大きく裏切るということになるわけです。 使い方によっては、先進工業国の一つの大きな武器であるかもしれない。しかし、同時にそれは弱い国を犠牲にすることになるかもしれません。また、各企業における不公平な利用方法というのがこれによってまた始まっていく。まさか排出権汚職ということが新聞に躍るような日が来るとは私は思いたくありませんけれども、やり方によっては、これは大変な官民癒着の大きな疑惑のマーケットが広がっていくということも恐れるわけであります。 いろいろと心配のし過ぎかもしれませんけれども、経団連にはぜひともこれはしっかりと、政府以上に皆さんの方で中心となってこの成案を一日も早く、また、すべてアメリカペースだけではなくて、ちゃんと日本からの対案もしっかりとひつ提げて対等の立場でアメリカの経済界と折衝してもらいたい、そのように要望しておきたいと思います。 次に、浅岡参考人にお伺いいたします。 町づくりの観点も含めて、大変広い視野でいろいろとこの温暖化防止について御提言されておられ、また広範囲な活動をしていらっしゃることについて敬意を表するものでありますけれども、この町づくりに関して、地方自治体にいろいろと意見をおっしゃっておられます。最近の資料も読ませていただきましたけれども、この中で、町づくりについても、新しい環境の視野から、新しいいろいろな規則が必要であると。 木づくりの家屋についてはどのようにお考えですか。例えば、高層ビルについて批判的な御意見がこの中に書かれておりますけれども、そういうコンクリートづくりの高層マンションよりは、特に地方の都市を中心として、木づくりの家屋こそ温暖化防止に役立つ。また現に、大手建設の大林組の研究発表においても、木づくり家屋の方が、いろいろと試算根拠はありますけれども、約二分の一のエネルギーで済むという結論も出ておるようであります。 この点について、浅岡参考人も同じような御意見をお持ちかどうか、お伺いしたいと思います。
○浅岡参考人 私は、一昨日でございましたか、先生の本会議場での御発言も伺いました。まさに、私自身は二年ほど前までこの問題にこのような立場でかかわることになります前は、それほどの具体的な知識、情報を持っていたわけではございませんが、こうした契機を得まして、大変勉強する機会を得ました。そこで大変印象強くしておりますことは、木造家屋が本当に環境親和的である、また特に温暖化防止の観点からも大変重要な柱であるということを確認させていただいたことであります。大林組の研究も、直接研究員の方から伺ったことがございます。 建物の建築構造様式、また住居で使われます電気エネルギーの供給源等への配慮等も含めまして、皆さんどなたも家を持つわけでありますが、そうした建築が温暖化問題と非常に深くかかわっていることを国民が理解をしていくということをもっと強めていく役割を、私たち自身も担っていると思っております。 その中に、木造家屋をふやしていこうということを私は大きく掲げてまいりたいと思っておりますし、その観点だけではなく、先生が一昨日もおっしゃいましたように、この木というもののぬくもりを、外観だけではなく、内装も含めまして、私たちの心を平和にし、安定して豊かにしていくという観点からも、もっともっと見直していくべきだ、そのように考えております。
○岩國委員 どうもありがとうございました。 そうした木づくり家屋についても、私はこれから日本はもう一度その価値を再認識すべきではないかというふうに思っております。 今から六年前だったでしょうか、島根県松江市で行われました日本木材学会でおもしろい研究発表が行われておりました。各大学の教授がいろいろな研究発表をし、その中で、あなたの住んでいる家とあなたの寿命との関係についてという研究発表がなされておりました。 三つの結論が出ておりました。高い家に住む人と低い家に住む人ではどちらが長生きできるか。低い家に住む人の方が長生きできる。木づくりの家とコンクリートの家ではどちらに住んでいる人が長生きできるか。木づくりに住んでいる人の方が長生きできる。三番目、最後ですけれども、男性と女性ではその影響はどちらにより著しくあらわれるか。女性の方により大きく影響があらわれる。 この三つの結論を一つにまとめますとどういうことになるかといいますと、木づくりの一階建ての家に住んでいるおばあさんが一番長生きするということなんです。コンクリートでできたマンションの一番上に住んでいる男の人が一番先に人生を終わるということなんです。 これから親孝行をしたい人は、おじいさん、おばあさんは木づくりの一階建ての家に住まわせてあげること、これから親不孝したい人は、そんなことを口にする人はいませんけれども、心ひそかにそういう計画をされる人があるとすれば、おじいさん、おばあさんはコンクリートのマンションの一番上に住まわせてあげること、これがこれからの親不孝のやり方だ、こういう結論でした。 人生五十年と言われたときには、影響が出る前に人生の方が終わっておりました。今は人生七十年、八十年、九十年、元気で長生き、そういう時代がやってきておりますから、長寿社会、高齢化社会の時代に、やはりもう一度木づくりの建物というのを見直さなければならない、そういう時代が来ていると思います。 と同時に、これは温暖化防止、環境の問題、そういう点からも私は木づくり建築というのを町づくりの中で大きく重視し、推進していくべきだという意見で、その御意見を伺わせていただきました。 次に、町づくりの二番目の質問ですけれども、水についてであります。 町づくりの中で、水の面積、海とか湖とか川とか、こういう面積が大きい方が温暖化防止といった問題については、私は科学者でも何でもありませんから、きょうおいでいただきました三人の参考人の中でそういった専門の方がいらっしゃいませんので、浅岡さんにお伺いしてみたいと思いますけれども、今までそういう御意見に出会われたことはおありですか、あるいは御自身でいろいろとお調べになった中で。 緑の吸収源としての価値というものについては、評価の度合いは違いますけれども、浅岡参考人もそれは認めていらっしゃいます。政府も、吸収源としての役割は認めている。今度は水について、同じような吸収源といいますか防止の役割を持っておるものだろうかどうか、それについてお伺いしたいと思います。
○浅岡参考人 私も自然科学者ではありませんので、まことに不案内な知識でございますが、吸収源として最も大きなものは水、海であるというふうに認識をしております。 都市におきましては、水環境といいますのは河川あるいは湖等になるのだと思いますが、私の経験、まことに素人的な経験でございますが、私たちが人間として安らぎを感じる環境、雰囲気というものが温暖化対策にも資するものである、多分結論において間違いはないのではないか、そう思っております。
○岩國委員 ありがとうございました。 昔から、大阪は八百八橋、江戸は八百八町、表現は違いますけれども、非常に川が多い。ところが、この百年間で江戸の町というのは四三%の水の面積を失ってしまいました。私たちも何となくぱさばさした白けた都会だなという感じはしておりましたけれども、水気のない、みずみずしさを失った町というのは、やはりこういった温暖化には非常に悪い町づくりをやっておったのじゃないかなというふうに私も思っている次第であります。 そうした点から考えますと、私も時代劇が好きで、「鬼平犯科帳」とかゆうべ見ておりましたけれども、あるいは「御宿かわせみ」、いつもきれいな川がたっぷり出てくる。あのような町づくりこそ私は、こういう環境問題を考えるときも、あるいは温暖化防止を考えるときにも、素朴な形ではありますけれども、ああいう木づくりの家あるいは豊かな川、そういうものが必要ではないかなというふうに思っております。 今度は、木の問題、水の問題、別に月、火、水、木を逆に行っているわけじゃありませんけれども、今度は火の問題についてお伺いいたします。 自販機について、私は前回も浅岡参考人に御意見をお伺いしたことはあります。そして、浅岡参考人は、この自販機に使われるエネルギーは原発の一・五基あるいは二基ぐらいに相当するものであって、こういうものはやはり少なくしていかなければならないものであるという御意見をお持ちでありますけれども、京都国際会議等でもこの自販機の問題は意外に取り上げられることがなく、またその後も、気候フォーラムの中でも、これだけいろいろと御提言のある中で、この自販機の問題についての取り上げ方は、私は意外にというかほとんど取り上げられていないのではないかと思うのです。 今後、浅岡参考人を中心とされる市民活動の中で、この自販機の問題についてはどういう取り組みをお考えになっていらっしゃるか。あるいは、関係筋の経団連その他について、どのような形で要望してこられたのか、またその反応はどうであったのか。お伺いしたいと思います。
○浅岡参考人 私たちの仕事も、極めて不十分なところは多々ございます。特に、具体的に個々の政策措置、対応につきまして踏み込むまでの余力がございませんでした。これから私たちは身近な生活の中での対応を制度整備も含めて考えてまいりたいということが、今活動を再開しようという本旨の一つでございます。そうした中に、この自動販売機の問題も含めて考えてまいることに多分なってまいるであろうというふうに思います。 ただ、そのことは、私どもが言うまでもなく、この京都会合に一番早く反応された業界の一つがコンビニエンスストアと自動販売機業界でございまして、早晩そうした意見が来る、あるいはそう社会が認識しているということの御自覚はあるものと思っております。
○岩國委員 これは経団連を代表して御出席いただきました角脇参考人にお伺いいたしますけれども、前回、私は加納時男参考人からデポジット制についての御意見をいただきました。加納参考人は、経団連としても真剣に考えておる、こうおつしやっておりました。 京都国際会議を終えて、そして加納参考人の御意見があってからもう数カ月、その後経団連としてはこの問題についてどのように真剣に取り組みを進めてこられたのか、御意見をお伺いしたいと思います。
○角脇参考人 私も実はこの四月にこの問題を担当するようになったのでございますが、今、担当の者に聞きましたところ、前回、加納部会長がこの席で申し上げたということでございますが、大変申しわけないと思っておりますが、現時点ではまだ検討いたしておりませんようでございます。
○岩國委員 参考人御自身は新しくそのポストにおつきになったようでありますけれども、私は、日本の経済界の代表的存在である経団連そのものが、こういう問題について真剣に取り組んでおると言いながら全然何もやっておられないというのは、余りにも無責任過ぎるのではありませんでしょうか。もちろん、今の経済環境の中で、経団連としては不景気ガスの排出量削減の方が大変だということかもしれませんけれども、不景気ガスもさることながら、このデポジット制というのは、温暖化防止の中で産業界、企業界としてやらなければならないことの大事な幾つかの柱の一つではありませんか。 最近はいろいろな新聞、雑誌等でも反省を込めていろいろな報道がされておりますけれども、我々のライフスタイルが余りにも大量生産、大量販売、大量消費、その結果として、生かすべき資源そのものもごみとして大量廃棄。大量生産、大量販売、大量消費、大量廃棄、このライフサイクルを変えなければならない。 この点については、経団連としても十分その認識は持っていらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。 〔佐藤(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
○角脇参考人 先生おっしゃいますとおり、十分わかっておるつもりでございます。今おしかりをいただきましたけれども、これから経団連としても真剣に取り上げて検討するよう、ここで申し上げておきます。
○岩國委員 真剣に真剣にと加納参考人もおっしゃって、それから数カ月何もされておらないということでございますけれども、具体的にいつごろまでに、部会等において取り組みがされておるのか。あるいは、いろいろな業界の中でも一番進んでいる業界、優等生としてはこういう業界があって、来月中にもこういうところまで行くんだとか、あるいは、一般消費者にわかりやすい商品名を取り上げて、この点についてはもう既にとか、あるいは、地域ごとにばらつきがあるのであれば、地方自治体との取り組みにおいてコカ・コーラが出雲市でもう既に実行しておるとか、そういったようなことも含めてもう少し具体的な取り組みについてお話しいただきたいと思います。
○角脇参考人 御趣旨はよくわかっておりますが、戻りまして、私どもこれから十分、具体的な企業、どういうことをやっているか調査をさせていただいて、場合によれば御報告させていただきたいと思っています。
○岩國委員 今、後ろの方からメモがあれこれ回っているようですけれども、私は、先ほどの鈴木理事の御発言にもありますように、国会として、そして我々委員としても、また国民の期待も非常に高いわけですから、ぜひとも経団連がそれにもっと積極的な反応を示していただきたいと思います。 私は、今までの大量生産、大量販売、大量消費のすべての責任が産業界、経済界にあるとは申しません。それは消費者にも大きな責任がある。しかし、それを踏まえてもなおかつ、だれがその最初のイニシアチブをとれるか、名もなき一人一人の消費者にはこういう取り組みはできないわけですから、それはやはり経団連の傘下企業が中心になってやっていただかなければならない。 そういうことについて通産省の指導が十分でないということであれば、これは官と民のあり方も変えなければならないと私は思います。この点について、通産省は積極的だと思われますか、思われませんか。
○角脇参考人 すべてについて承知しているわけではございませんが、通産省も関係の審議会の、たしか廃棄物部会がございまして、いろいろ検討されて、例えば家電製品の問題とか、それからPETボトル等のリサイクルの問題等いろいろ法案も出されてやっておられるということで承知しておりますので、十分通産省の方も認識されておられるのだろうと思っております。
○岩國委員 ぜひとも、今国会開会中にそうした、中間報告でも結構ですから、経団連を中心としてどのようなデポジット制についての取り組みがなされつつあるか、それを国会に報告していただきたいと思います。 委員長、ぜひこの件は理事会でもお取り計らいいただきたいと思います。
○山元委員長 理事会で御相談申し上げます。
○岩國委員 次に、もう時間も少なくなりましたが、森蔦参考人にお伺いいたします。 これは最近のアメリカの新聞なんかを見ておりましても、アメリカでも環境問題、特に原発とかあるいはいわゆる環境破壊的な公共事業が民度の低いところ、所得の少ない人たちがたくさん住んでおる地域であるとかというところに集中してきておる。これは決してアメリカだけではなくて、日本についても同じようなことが言えるかもしれません。特に地域名を挙げるのは差し控えますけれども、そういうところにとかく集中しがちである。ゼネコン型の公共事業、環境破壊的な公共事業あるいは原発。 これは、環境問題は人権問題だという意識が最近世論としてアメリカで高くなってきております。こういう点について、そのような事情を御承知かどうか、また、法律専門家としてこの問題についてどういう御意見をお持ちか、お伺いしたいと思います。
○森嶌参考人 環境問題が人権問題であるということは、日本の公害の問題を見ても明らかなように、私はそういうものだというふうに思っております。 ただ、アメリカは従来、どちらかといえば環境問題というのは自然の問題であって、例えば環境のコストを考える場合に、もしもある海岸を埋め立てるなり、あるいはそこに何かをつくって海に行けなくなるということだとするならば、そういうことを仮定しまして、プールに行くのならば幾らのお金を払うかというようなことで、プールに行くために払う金とこちらとを比較するという形で、かねてから環境問題を全く経済の側面で考えるというのが従来のアメリカのアプローチであったと思います。 そのことが結果的には今、私は具体的にどの地域がということはございませんけれども、例えばある国との国境あたりでコストが安いということになると、そこへ企業が集まってきて、そして公害と申しましょうか、汚染問題が集中をしてきているというようなことがございます。そのためにアメリカでは、例えばスーパーファンドのように、金がかかったら今度はきちっと全部払わせるという、これもまた経済的な手法で対応をするという考え方をとっております。 アメリカにおいてだんだんとそういう発想は変わってきております。そして、人権問題と同時に、それを保全するための経済的な仕組みあるいは法的な仕組みというのを準備している。その点が私は、日本は何となくまだ、和をもってたっとしとなすというところがございますので、事を荒立てていないのではないかというふうに思っております。 私自身は、具体的にアメリカのどこに、どういう環境問題による人権侵害が起きたかということを個別に承知しているわけではありませんけれども、幾つかの事例がございます。そして、それに対する対応の仕方が、アメリカらしいやり方ではありますけれども、変わってきているというふうに思っております。 私は、法律家としては、やはり法律というのは、そういう場もきちっと対応できるような、そういう法をつくっておくべきではないかというふうに思っております。
○岩國委員 森嶌参考人が既にそういった点について関心をお持ちになり、また法律家としてそのような意識を持っていらっしゃるということについて敬意を表したいと思います。 私は、今アメリカで起きていることは、先ほど冒頭で質問させていただきました排出権取引という形でもって、これは人権問題を、強い国と弱い国、南北問題の場において、地球規模において、合法的に人権差別をカムフラージュする方向にこれが使われることがあってはならないという意識から先ほどからお話ししておったわけであります。 これは日本という一つの地域の中でもこれからも起きていくでありましょうし、環境問題と人権問題、そういったものとの絡み合いで複雑な様相を呈していくのではないか。だからこそ経団連の方で、この排出権取引について、外国との取引においても、また国内における利用の仕方においても、これが新しい環境問題あるいは人権問題を引き起こさないよう、それを強く要望して私の質問を終わらしていただきます。 参考人お三人には、大変お忙しいところ、きょうはありがとうございました。
○山元委員長 次に、田端正広君。
○田端委員 参考人の三人の皆様、どうも本日はお忙しいところありがとうございます。 最初に森嶌先生にお伺いしたいと思いますが、地球温暖化対策推進法というこの法律の性格、あるいはまた位置づけといいますか、これは基本的には大変大事な問題だと思います。先ほどいろいろ御説明にもございましたが、確かに、新しい理念的な枠組み法であるという意味で今までの法律にはなかったような感じもいたします。しかし、CO2を中心にした六つのガスの六%削減というはっきりした目標に向かっていく法律の骨格をなす法律としては非常に物足らない点があるんじゃないか、こういう思いを私しているわけであります。 そういう意味で、まずこの法律の位置づけ、どういうふうに考えたらいいんでしょうか。お伺いしたいと思います。
○森嶌参考人 お答え申し上げます。 削減の目標六%ということでございますけれども、これは二〇一二年までの話でございまして、実はIPCC、政府間パネルの予測では、二十一世紀末にはもっと事態は深刻になり、五〇%を超える削減をしなければならないということでございまして、私は、その意味では、現時点で六%が達成できれば足りるという問題ではないと思うのです。長期的に見て、私どもは、長期的といっても二〇三〇年から最大限二〇五〇年ぐらいを当面は考えておりますけれども、そういうことを考えますと、現時点でこれで六%カットできるということではなくて、むしろそういう削減自体の進行に応じて対応できるような、そういう仕組みをつくっておくということが必要ではないかというふうに考えております。そして、この法律でも、五年が適当かどうかわかりませんけれども、見直すということになっております。 それから、先ほどから出ております産業界の自主的取り組みについても、現在努力目標ということになっておりますけれども、これも実際にやっていただいて、政府の立てます基本方針から見てうまく進行しなければ、その時点でまた見直して別の方法を考えるということもあり得るわけですし、それから、環境基本法の中では漠然となっておりますけれども、現在経済界を中心にしまして強い反対のある経済的手法、そういうものも、当面採用するかどうかは別としまして、やはり事態が変わってさましたら十分に盛り込んでいく、そういう余地を残すという意味では、私は、冒頭に申しましたように、六%が現時点で決まっているようでいて、もしかするとほかのいろいろなことで小さくなるかもしれませんけれども、いずれにしても、そのことが問題ではなくて、将来大きな削減をしていかなきゃならないというその枠組みとして現時点でできるものをつくっていく、そういう観点でございます。
○田端委員 私は、その精神といいますか理念、考え方はわかるんですが、問題は、余り長期的でそういう理念的なものに偏りますとかえって、立派な法律であっても棚上げされてしまったような形で、非常に運用が、実際はしなくなってしまうんじゃないかという懸念があるからこの点についてお伺いしているわけです。 例えば、個別具体的な省エネ政策とか、そういう法律との絡みでいきますとどう連動していくのか、ここのところが非常に大事なところだろう、こう思っているわけです。そういう意味で、この法律の中にも「総合的な地球温暖化対策」という、「総合的」ということをうたっていながら、その中身についていま一つはっきりしてないということも、またちょっと抽象的になっているな、こういう思いがしております。 この点について、棚上げされないで、実際どう具体的に運用するかという点については、どういうふうにお考えでございましょうか。
○森嶌参考人 お答え申し上げます。 閣議が決定をいたします基本方針というのがございまして、その中で、環境以外の政策との調整も考えながら、環境政策全体をその中で位置づけていくということになると思いますし、また、基本方針の中で政府が行う事務事業に関して実行計画をつくり、公表いたします。そうするとみんながそれを知ることになります。その後フォローアップをするという規定がございまして、実行計画について、七条の二項の三号の中に「当該計画に基づく措置の実施の状況の公表に関すること。」ということで、フォローアップを予定をしておりますので、まず政府が何を決めたのか、そしてそれがどういうふうに実施をされているのかということについて公表する。 と同時に、十四条で、環境庁長官は、関係行政機関の長に対し、温室効果ガスの排出の抑制等に資する施策の実施に関し、必要な協力を求めることができる。本来でしたら環境庁長官がほかの省庁を訴えるぐらいのものがあってもいいのかもしれません。しかし、現実には、今の法体系ではほかにそういうものはございません。同じ政府の中でありますので協力を求めて、ほかの省庁は知らぬぞということは私は言えないと思いますので、そうした幾つかの仕組みによって中身が骨抜きにならないような仕組みをとっていると思います。 ただ、中身自体につきましては、先ほども申しましたように、いろいろなターゲットにつきましても、現時点ではどういうふうにするのかということについて必ずしも決まっているわけではありません。それからまた、手法につきましても、先ほども申しましたように、経済的手法とかいろいろあるはずですけれども、必ずしも現時点で合意を得られていないものもあるわけですから、そうしたものを順番にやりながら結果を見ていく。そして、結果を見てまずければ、今までのやり方を変えたらどうだというふうにやっていく。 そしてまた、この仕組み自身も、五年で、これは附則の二条でございますが、「施行後五年以内に、」という、五年以内にというのは五年後にということではございませんので、この仕組み自身も、新しい事態に十分でないということになりましたら、例えば関係省庁の協力なんかも、もっとどこか、総理府ないしは内閣の中に強力なチームをつくって、そこが各省庁を指導するということだって、全く考えられないわけではありません。ただ、現在はそういうものが存在しませんし、また、現実には、そういうものをつくろうといっても、できないであろうということでございます。
○田端委員 確かに、この法律の目的の中に、「地球温暖化対策に関する基本方針を定める」こうあります。そして、今おっしゃった七条の項目のところで、その基本方針の策定、実行計画等が述べられております。 ただ、問題は、基本方針の中身をどういうふうにしていくかということが大事であろうと思いますし、いっ基本方針をどういう形でつくっていくのかということについては触れられていない。そういう意味で、私は、言葉としてのものはあるのですが、実際に運用する面ではどういうふうにこれからなっていくのだろうという意味で、一抹の不安を感じているからお伺いしているわけであります。 例えば、基本方針に、法的規制といいますか、規制的なものがありませんが、それでも、法律事項がないようなそういうものであっても大丈夫だ、こういうお考えでしょうか。
○森嶌参考人 基本方針は、手法も含めてその中で決めていくわけですので、その手法の中に、規制が必要だということになれば、例えば、現時点では省エネ法は通産省の所管ということになっておりますけれども、温暖化防止という観点から見ますと、これは、この法律のいわば枠の中で、ただ、その担当は通産省ということになるわけでありますが、その省エネ法は完全な規制法でございます。 ですから、ある分野については、個別法をつくるなり、あるいは改正するなりして、規制法をとっていくのは有効でしょうし、ある分野について、例えば国民の生活などについては、これも繰り返して申しますが、余り現時点では受け入れられておりませんけれども、環境税とか炭素税とかいうことも考えられますし、先ほど岩國委員のお話がありましたデポジットなんというのも、これはある分野においては非常に有効に働き得る。 その意味で、基本方針自身で、何をやる、規制をしていくというのではなくて、基本方針の中に、こういう分野についてはこういう方策をとるということを書いていくことになりますね。多分、現実的には、基本方針の中に、これこれについての措置をとるということで、どの程度の規制をするかというようなことは、当然、また個別法におりてきてやっていくことになるだろうと思います。 その意味で、この法律は、計画法あるいは基本法ないしは枠組み法という位置づけでございますので、これは、冒頭に申しましたが、基本方針をどのようにつくるかということは内閣の意思にかかっておりますし、それから、その内閣に対して指示を与える国会の責任、意思にもよると思いますけれども、そこがきっちりしていれば、私は、この法律は十分に働き得るというふうに考えております。
○田端委員 この問題については、また、機会があれば議論させていただきたいと思います。 浅岡参考人にお伺いいたしますが、NGOの皆さんが、昨年、COP3に向けて大変な御努力をされ、そしてまた、今回もこの法律の上程前後に、皆さんの方で市民立法という形でもいろいろ御議論をされていた、そういうことで我々も意見も聞かせていただきました。 今、森蔦先生といろいろお話しさせていただきましたが、私は、この法律はまだまだ弱点があるのじゃないかな、こう思っておりますが、浅岡さんの立場から見て、個人的意見でも結構でございますが、どういうふうにこの法律に対しての評価をされているか、そして、今申し上げたような、実際に法的規制を伴わないようなこういう法律が果たしてどこまで運用されるかという点について、もし御意見があればお伺いしたいと思います。
○浅岡参考人 法的な規制を伴わないという点におきましては、例えば、省エネ法は、大きな事業所、一定規模を超えます事業所につきまして、製造原単位で年一%削減するということでございますが、これも努力目標でございまして、そして、その報告等は通産省と事業者との間に今はとどまって、個別の企業の実態につきましてはとどまりますし、実施できなかった、達成できなかった理由につきまして報告をしておけばよろしいというようなものでございます。 どのような規定の仕方を、どのように取り込んでいったらいいのかということについて、まだ試行錯誤をしなければいけない時期、そういう試行錯誤中であるという側面もございますし、また、これ一つをやればこのように解決するというほどの打ち出の小づちがあるわけでもない。私は、一番大切なことは、日本全体として、将来世代のために、これまでの産業構造、経済構造、また我々のライフスタイルも含めまして、このような方向を目指すのだという合意をいたしまして、議論を十分にいたしまして目指す方向を定めまして、そちらの方向に向かうべき手段を多種多様に議論をし合う、こういうことが本当に今一番求められていることではないかと思います。 こうした方向に向かっているのかどうかについて懸念をするというのが、私が冒頭に申し上げましたことであります。例えば、この今回の法案の中で、国はみずからの事業活動について率先して実行するということでございましたが、本当に卑近な例でございますが、この今の国会の会議場、この部屋は、私はいささか冷房がきき過ぎているのではないかと思います。やはりそういう、本当に削減をしなければいけないのだということが浸透しているのだろうか、政治的意思になっているのだろうかという点をまず議論をして、そのための方策を議論する場を設けていきたいというのが、市民立法という形で提案をされましたグループの皆様の一番の御意向なのではないかというふうに思っております。 この法案が十分かと言われましたら、それは十分ではないということに、もちろん先生方と私は気持ちを同じくいたしますけれども、私は一つ評価いたしたいと思いますのは、京都議定書を受けまして、行政の省内、庁内におきまして、これを一歩でも進めるための制度整備をしなければならないという、そういう行政内の意思があるということを評価いたしたいと思います。そういう気持ちがなければ、いかなる法をつくりましても、これが生きるものではないでありましょう。 私は、また、国民もそうした子供たちのために我々は社会を変えていきたいのだというこの気持ちがあることを、窓悪していくような、そうした制度整備を図りながら、だれがどのように負担していくのが本当に公平なのかという議論を、長い年月をかけまして、我々が参加する機会も与えられまして議論していくということなくしてこの問題の解決はない、その方がもっと大きな課題であるというふうに思っております。
○田端委員 そういう意味では、国民が目指す方向という意味でのあり方を国会の中でも我々もしっかりと議論していかなければならない、こう考えます。 そこで、問題になるのは、総合的な形で推進する場合に、環境庁が一元化した形でリーダーシップをとれるのかどうかということが大きなテーマだろう。縦割り行政の弊害が、実際の温室効果ガスの削減という方向の中であつれきが出てこないか、こういうことを感じるわけです。この法律の中でも、環境庁長官の権限について、関係行政機関の長に対して必要な協力を求めることができるという趣旨のことが十四条のところでも述べられています。しかし、実際にどこまでそれができるのだろうという意味で非常にこれから大きなテーマになっていくだろう、そういうことを感じております。この点についてもまたこれからいろいろ議論をしていかなければならないことだと思いますが、そういう意味で、経団連の方としては、今後、何といっても産業界のあり方が一番かなめになっていくのだろう、私はこういうふうに思っております。 事業者の責務についてもいろいろ述べられていますけれども、これからの企業のあり方というのは、私は、できるだけオープンにして、企業というのは地域住民、社会の中で評価されるということが企業の生き残る最大の近道になっていくのだろうというふうに考えるだけに、例えば、公表というのは努力義務であったとしても、積極的に公表し、途中の経過報告も含めてどんどん国民、市民に知っていただく、こういうふうにしていくことの方が、むしろこれからすべての企業においてもそういうことが評価されていくのじゃないか、こういう思いでございます。 したがって、法律であるなしにかかわらず、経団連のまとめられた自主的行動の中には個々の問題はありますが、そのベースにぜひその問題を置いていただきたい、そして積極的にいろいろな形で情報というものを知っていただいて、あるいは透明性というものを確保していただいて、市民、国民の理解を得るということを最優先していくことが大事ではないか、こう思いますが、その点についてはいかがでございましょう。
○角脇参考人 お答えを申し上げます。ただいま先生おっしゃったこと、全くそのとおりでございます。 先ほど企業の社会的責任というようなお話もございましたけれども、今一番やらなければいけないのは、経団連自主行動計画というのをやっておりますが、そういうものを含めてすべてをできるだけオープンにして、地域住民も含めて社会の理解を得ていかなくてはいけないということは全くそのとおりでございまして、そのとおりにやっていきたいと思っています。 それから、今回の法律でも、実施状況その他公表に努めるという努力義務ということになっておりますけれども、これは当然、経団連としては最低限業界ごとの自主行動計画の結果を広く公表するということを先ほど申し上げましたけれども、個別企業につきましても努力義務とはいえできるだけこれはやっていくべきであるし、それから、企業によりましては、むしろ積極的にそういう企業の努力を社会に明らかにして理解を得ようというところもどんどんふえてきております。実際に企業は、やっておられることを法律によらなくても既にいろいろ発表して、インターネットあるいはホームページその他でやっておられるところもございますので、この法律ができれば、そういう個別の企業が努力義務とはいえ積極的に公表していくというのは、どんどん出てくるような結果になるのじゃないかと思っております。
○田端委員 大変前向きな御答弁をありがとうございます。 その点についてもう一点お伺いしますが、この自主的行動計画がどういうふうにこれから具体的になっていくのか。例えば、そういう目標なりあるいは数値なりというもの、そういうものをどういう形で発表される、あるいは途中の経過をどういう形で公表されていくのか、あるいは目標設定をどういうふうに置かれようとしているのか、もし今の段階で具体的なそういう方向が決まっていれば、ぜひお願いしたいと思います。
○角脇参考人 お答えします。 先ほど冒頭の陳述の中で申し上げましたように、私どもとしては去年この自主行動計画を発表して、実際既にスタートしているわけでございます。それで、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、毎年必ずレビューして、その結果を社会一般を含めてオープンにする、インターネット等を通じましてやるということで約束しています。 それで、具体的にどうやるかでございますが、一応、先ほど資料の中に各業界の目標値、それからそれを達成していくための具体的な対策、こういうことをやるのだということを業界ごとにお出ししてございます。 それで、フォローアップにつきましては、これからお願いしようとしているのは、一応一年間やりましたので九七年の実績は少なくとも出ておるわけでございますから、各業界について基準年である一九九〇年の実績値と九七年の実績は必ず出していただく。あと目標を、二〇一〇年に対策をとらなかった場合には大体どれぐらいになるか、あるいは今やっておられる対策を実施していた場合どれぐらいの差が出るか、その辺も推測を一応出していただいて、これを全部経団連でまとめて発表したいと思っております。 それから、去年、当初出しました具体的な数値につきましても、先ほどちょっと申し上げましたように、COP3の新しい目標も出ておりますので、そういうのを受けて改めて更新する必要があるかどうか、その辺につきましてもお出しいただいて、そういうものはすべて昨年のと同じように新しいことしの自主行動計画という形で発表するつもりでございます。
○田端委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○山元委員長 次に、武山百合子さん。
○武山委員 武山百合子です。 きょうは、朝早くから参考人の皆さん、ありがとうございます。 早速質問に入りますけれども、森蔦部会長にちょっとお聞きしたいと思います。 四月の二十八日、日本は国連の方で京都議定書に署名したわけですけれども、今度はこの京都議定書の中身を担保するための国内法を将来整備していかなければいけないと思うのですね。その将来、国内法を整備する際のキーポイントをぜひお聞かせいただきたいと思います。
○森嶌参考人 COP3がかなり異例にもいろいろなものを積み残しております。しかし、私は、ポイントは六ガスの削減ということであって、削減を緩めるような吸収源とかそういうところがこれから問題になるわけですけれども、それによってCOP3の中身が変わってくると思うのです。しかし私は、我が国としては、この地球温暖化対策推進法に盛られているように、まず削減の方向へ向かっての意思決定をしていくべきであるというふうに思います。 それから、これは私が法律家なので、法律家でない人にはしばしば嫌がられるところでありますけれども、我が国は、従来、右肩上がりで、ある方向が一定しているときには、みんなが合意して仲よしクラブでやっていけばよかったわけですけれども、今後の温暖化の問題は、みんなが痛みを分かち合わなければならないわけですので、やはり法律という形できっちりと国会でも議論をしていただき、そして、自分たちがやらなければならないことはこういうことだということを法に書き、そして、それを担保するような、場合によっては直接的な規制も含めて担保するような制度というものを盛り込んで、常にそういう仕組みの中で今後やっていくことが必要ではないかというふうに私は思っております。 中身から申しますと、現時点でははっきりしないけれども、削減ということが大事である。削減をやるためにはみんなが削減をしていかなければならないので、そこで、この法律はいわば枠組み法ですから、今度、枠組み法のもとで個別法を、先生方にぜひきっちりとした見通しのもとにお考えいただきたいと思いますし、私どもも、それに必要な法律の提案は、中環審においてもこれからどしどしやっていきたいというふうに考えております。
○武山委員 どうもありがとうございます。 排出抑制計画の内容や実施状況を監視する独立機関がやはり設置されるべきだと思いますけれども、森蔦さん、それに対してはいかがでしょうか。
○森嶌参考人 私は、法律家としてはそのような仕組みが一つの考え方であり、かつ、ぎりぎりと法律的に言えばそういうものがあることが望ましいように思いますけれども、我が国の法律というのは、この法律だけが突出して存在するのではなくて、要するにほかの法律との調整といいましょうか、ほかの法律との、余り横並びという言葉は使いたくないのですが、ということもございます。 その意味では、この法律の中では、第三者機関というよりも、政府みずからが、自己の責任においてきっちりと計画を立て、その計画の結果についてチェックをして公表をするということで、いわば第三者が、公表されたところで、政府は何をやっているかということを言えるという仕組みにしております。 私は、これも一つのやり方だと思いますし、現在の日本の行政のあり方、あるいは国会と行政のバランスということも考えますと、現時点では、法案にあるようなところが最も通りやすい案であろうというふうに思っております。
○武山委員 どうもありがとうございます。 国の計画でも第三者的監視機関の評価を受ける仕組み、そういうのも必要だと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○森嶌参考人 アセスメントなんかでもそうでございますけれども、現在、単に法律家の間だけではなくて、NGOの方も一般の人も含めて、やはり行政に対する不信というのがございまして、あるいは企業に対する不信もございまして、行政が大丈夫だ、企業が大丈夫だからといって本当に大丈夫だろうかというのがございまして、第三者機関というものがいろいろなところで提案をされております。 ちょっと私、全部今思い出せませんけれども、現時点で、そういう形での第三者機関というのは、地方自治体では存在するところもありますけれども、国のレベルではないのではないか。あるいは私の記憶違い、思い出していないところがあるのかもしれません。その意味では、先生のおっしゃるような方向に今世の中が動きつつあると思いますけれども、現時点でそこまでジャンプできるかどうかというのは、これはまた別の問題でございます。
○武山委員 どうもありがとうございます。 私は、第三者機関という観点では、日本は本当に一歩立ちおくれているのではなかろうかと思います。先進諸国は、緊張感を持たせる意味で、第三者機関の機能というのは大変歴史もありますし、すぐれているわけですね。そういう点の精神は、やはり日本はこれから学ばなければいけないのではないかと思います。流れとしてはそういう方向の流れではなかろうかと思っております。私も、そういうものができることに努力はしたいと思いますけれども、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 今度は経団連の方にお伺いいたします。 経団連の環境自主行動計画、自主的取り組み、これはCO2に対する削減の実績というのは、一九九〇年比の実績というのはあるのですか。
○角脇参考人 先ほどちょっと申し上げましたように、昨年六月にこれをまとめて、各業界で具体的に取り組んでいただくようお願いしてございます。したがって、その後一年間たったわけですが、その実績が出てくるのは、データはいろいろあると思いますが、経団連として最終的に取りまとめるのは、先ほど申し上げましたように、ことしの十月ごろには実績が出てくる、九〇年の実績に比べて九七年がどうかという実績は、各業界ごとに出てまいるということでございます。今の時点ではまだ把握しておりません。
○武山委員 出た時点でぜひ皆さんに公表していただきたいと思いますけれども、この問題は、国も国民もまた事業者も痛みを伴わなければ実行できないと思うのですね。その辺の痛みはどのくらい覚悟しておりますでしょうか。
○角脇参考人 お答えします。 冒頭の私の陳述の中で申し上げましたように、この問題については、温室効果ガスの大宗を占めるCO2の排出については産業界は相当の部分の責任があるということを申し上げました。それから、そういう排出を削減するための技術とか人、そういうものは産業界にあるわけですから、産業界がまず一番率先して取り組んでいくということを先ほど申し上げたわけでございます。そういうつもりでこの自主行動計画についても着実に実施していって、産業界としての責務を果たしたいということでございます。
○武山委員 今回のこの推進法案の構造の中では、産業界は計画の公表、それから実施状況の公表が透明になったとはいえ、努力ということですね。努力をしているかどうかという、そこを監視するチェック機能が働かないと、五年を目途に見直すということですけれども、私は、そこにチェック機能が働かなければ、バランスというものが保たれないのではないかと思いますけれども、チェック機能があっても覚悟はできていますでしょうか。
○角脇参考人 お答えします。 産業界は、私も何回も申し上げておりますように、この法律を受けてこの責務が決まったわけでございますから、責務を果たすためには、経団連がまとめた自主行動計画にのっとってやっていくということを申し上げました。それで、その自主行動計画については、これをちゃんと公表して、いろいろな方のチェックを受けてやっていくということでございます。 具体的に、第三者機関あるいはチェック機関があるかどうかということでございますけれども、日本と同じように経済界が自主的な行動計画を決めてやっておるというのは海外にもございます。例えばドイツでは、産業界がまとめて実施状況を発表した行動計画について、第三者機関、これは研究所みたいなものでございますが、そこがチェックするというシステムはあるようでございます。 ただ、日本の場合はまだそういうことではございません。実質的には、経団連は出た結果をすべてオープンにして国民の皆様の御批判をいただくということ。もう一つは、先ほど陳述でも申し上げましたように、この経団連自主行動計画は、政府の当面の温暖化対策の一環と位置づけられておりまして、政府としても、関係の審議機関で公的にフォローする、レビューするということになっておりますので、そういう意味でいえば、そういう行政あるいは第三者のチェックを受けられる、それによって理解をいただくということだろうと思っております。
○武山委員 国民は、まさに今、いわゆる業界は、政治と官僚、行政と本当に癒着して、そこの部分が働かないと、もう信じていない部分が大変あるわけですね。業界みずから政府にチェックをお願いするという部分も、もちろん公平性、透明性ということを基準にこれからおやりになっていただきたいと思いますけれども、それとまた別に事業者独自の、やはり第三者機関というのはみずからがつくられて、そしてこのようにきちっとやっているんだという自信を持ってやられる方向に今後進んでいくと思います。 やはりこれでは、今までの考え方の、和をもってとうとしとなすという、日本では余り身を切ることはお互いにしたくないという部分が心の中にあるわけですね。でもそれは、今までの過去のやはり反省があって、これからはそこにチェック・アンド・バランスの機能が働かないと、本当にこれからやっていこうとすることが実施できないわけです。ですから、みずからが今後第三者機関をぜひおつくりになる方向に議論を進めていただきたいと思いますけれども、その辺はどうお思いでしょうか。
○角脇参考人 先生の今お話しの趣旨は十分理解いたしました。 例えば、この温暖化問題とは直接関係ございませんが、ISOの品質管理とか環境監査とか、これにつきましては第三者機関によるチェックを受けなければいけないということで、そういう認定機関をつくってございます。これは、国と経済界が協力してそういう第三者機関をつくって、そこで客観的に認定審査を受けて資格を取得するということで、既にそういう分野ではやっておりますので、同じようなことが今後この分野においても考えられるのではないかと思っております。
○武山委員 どうしても日本の風土というのはいわゆる癒着するわけですね。根底にそういう癒着の温床が、心の中にあるわけです。ですから、中立的な立場、透明な、本当に自己責任で互いにやっていくという、そこがきちっとないと、そういう方々を任命してチェックしていただいても、無意識のうちにそこにやはり癒着の温床がある程度でき上がっているわけですから、そこの部分は、本当に血を流して、身を切って、それは国民も政治家も業界も同じことが言えるわけですけれども、そこをきちっとしないと、これはもう二十一世紀の土台というのはできないと思うのです。それで、それはもう国際社会で信頼を一番落としているところなわけですね。ぜひ御努力いただきたいと思います。 それから、最後に浅岡さんにぜひNGOの視点からお聞きしたいと思います。 今度、都道府県に一カ所ずつ活動推進センターというところがこれでできるということで、活動推進員の委嘱が中心となっております。そこにはNGOの皆さんが参加するのではなかろうかと思っておりますけれども、施設と普及啓発の推進員がいれば温暖化対策が進むのではないか、これはもう本質から外れた法案と言わざるを得ないということを言われておるわけですけれども、その辺はどう思われますでしょうか。
○浅岡参考人 この法案で予定されております市民のかかわりといいますか、推進員等の任命、そのようなセンターというのは、私は別に否定はいたしませんし、行政といたしましてそうした普及啓発活動を市民の協力を得ながらしていくということは、それは一つの仕事であろうというふうに思います。 しかし、私たちが求めております市民が参加するということは、そうした国の施策に協力するというような位置づけを超えまして、どのような施策がとられるべきなのかということをともに協議できるような、そうした役割を担っていきたいということでございまして、もう少し別のかかわり方をしていくことが私たちとしては中心になってまいるかと思います。でも、多くの市民の方がこうした役割を進んで買って出ようというふうになっていくことを否定するものではございません。 先ほどの先生の第三者機関というふうな御発言について、ちょっとそのことに触れまして申し上げたいと思うのですが、市民が役割を果たしてまいりたいということの究極のところは、そうしたチェック機関としての役割を担っていくべく考えるところがあるからでございます。透明性が確保されるということがまず第一番に前提でございまして、透明性の確保の上に立ってさらに、先生がおっしゃいますように、専門家の知識、経験等を踏まえて第三者的にチェックができるというふうになっていくこと、それが制度化されることが私はまた不可欠だと思いますけれども、そこに至る道筋を、今そういう方向を見つつ私たちの活動も認識してまいりたい。 経済界におきまして、私はドイツで、ドイツの経済界と日本の経団連の方と御一緒いたしましたときに、ドイツの産業界の方々は、私たちは第三者機関に国と共同でお金を出して審査をしてもらってそれを皆様に説明をして納得してもらうのだ、こういうふうに多くの市民の方を説得をされるわけであります。そのように、私たちはこうしているのだということを胸を張って説得していく、また説明をしていく責任が国にも産業界にもあるのだ、まずその認識を強めていくことを、今私たちの仕事としていきたいというふうに思っております。
○武山委員 ありがとうございます。 もう一点浅岡さんにお伺いしたいと思います。 センターが指定されまして、そうしますと、公益法人の人的、財政的資源の投入が促されるわけですけれども、民間のNGOやNPOとの間の公平性の観点から問題があるんじゃないかと私は思いますけれども、そこはどう思われますでしょうか。
○浅岡参考人 どのようなところをこのセンターとして指定をしてまいる御予定なのかということは、私はつまびらかに聞いておりませんが、こうした行政の第三セクター的なもの、あるいは外郭団体的なものがいろいろできてまいります。それの本来の役割を果たしているか、また、今先生がおっしゃいましたような公平性等の観点からも、これらの活動自体が財政も含めまして透明性が確保されていくということは、不可欠であろうと思います。
○武山委員 どうもありがとうございました。
○山元委員長 次に、藤木洋子さん。
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。 きょうは、参考人の皆さん、早朝からお運びをいただきまして、本当にありがとうございます。 まず最初に、森蔦参考人からお伺いをさせていただきたいと思います。 森蔦参考人は、中環審の企画政策部会長として中間答申をおまとめになってこられました。その答申では、「京都議定書の中核的内容である法的拘束力のある数値目標を我が国が確実に達成するためには、地球温暖化防止を保護法益として明確に掲げた法的拘束力のある国内的な仕組み」が必要だというふうにされまして、都道府県知事等の指導と助言や支援のもとで、事業者がみずからの取り組みの計画を策定し、都道府県知事等に報告し公表する、さらに、都道府県知事等が、事業者による計画の実施について国のガイドラインに照らしつつ指導、助言、そして必要な勧告を行うことなども実効性を一層高める方策というふうにしておられたわけです。しかし、こうした事業者に対する規制的な措置というのが、二重規制の排除などを主張する通産省だとか産業界の強い抵抗もございまして、この法案から結局抜け落ちてしまうことになりました。 そこで、森鳥参考人は、このような通産省、産業界の、新たな法律は要らないとか、あるいは二重規制は排除すべきだという大合唱の中で答申を取りまとめられたというふうに思うのですけれども、このように通産省や産業界が主張することに対してどのようにお考えになっていらっしゃるか、そのために事業者の規制が抜け落ちたというこの法案の実効性の評価についてどのようにお考えか、その点をちょっとお話しいただきたいと思います。
○森嶌参考人 お答えいたします。 中環審の審議の中で、いろいろな立場の方からいろいろな御意見がありまして、産業界の方などから、今お話しのような、二重規制になる、あるいは、都道府県がチェックをするというのはいかがなものか、全国的な展開が阻まれるというような御意見があったことは確かでございます。 しかし、少なくとも中環審の大勢の御意見は、先ほどの武山先生の御質問にもありましたけれども、やはりだれかがちゃんとチェックをすることが必要ではないかということでありまして、しかも、その場合には、国というリモートなものよりも、それぞれの地域で地元の人と接している地方公共団体がチェックするのが適当ではないかという考えで、私どもはそれをまとめたわけであります。 しかし、そこでの目的は、自主的取り組みがちゃんとした取り組みであるということ、そしてそれがきちっと行われることということが目的でございました。そのための仕組みとして今のような提言をしたわけでございますが、政府部内で具体的な調整をなさったときに、どういう経緯でそういうふうになったかということについては私はつまびらかにいたしませんけれども、政府としてそういう選択をなすった。つまり、中環審が申し上げたような方法はおとりにならなかったということでございます。 私は、重要なことはこの法律ができることである、そして事業者も自主的取り組みを十分なさることだというふうに考えておりますので、この法律が通って具体的にやってみて、やはり自主的取り組みが十分でないではないか、あるいは、取り組みながら実効が上がらなかったではないかというようなことが実際に出てきたということになりましたら、その時点でもう一度、中環審が御提言をしたようなことを政府としてあるいは国会としてお考えいただきたいというふうに思っております。
○藤木委員 そうしますと、自主的取り組みでございますから、その計画だとか取り組みだとかというのは、本当に達成しなければ実効性は発揮できないわけでして、そこに法的拘束力のない枠組みの難しさというのがあるというふうに私も思いますね。 では、引き続きまして浅岡参考人にお伺いをしたいと思います。 日本は議長国として、京都議定書の締結に先駆けて、国内措置による大幅な排出削減を図らなければならない、そういう国際的な責任があるだろうというふうに思っております。ところが、この法案は、革新的な技術で大幅削減が可能である産業、運輸部門に対して、今もお話があったのですけれども、結局実効性のある規制措置を図るのではないということが先ほど来の議論を通じても明らかになってきたと思うのですね。 私は、そのことが、専ら京都議定書をなし崩しにする吸収源であるとかあるいは排出権取引などいわゆる抜け穴頼みになっているところに問題があるのではないか、このように思うのです。IPCCの第二次報告に照らしましても、議長国としての日本は、抜け穴の拡大に走るのではなくて、事業者に対する規制措置を盛り込んだ国内的措置によって実質的な大幅削減を図るべきではないか、このように思うのですけれども、この点で浅岡参考人の御意見をまずお伺いをしたいと思います。 さらに、気候フォーラムがCOP3で京都議定書の採択に非常に大きな役割を果たしたというふうに私も思っておりますけれども、この法案での国民が行う温暖化防止のための行動にも大きな役割が期待されているところでございます。環境NGOの温暖化防止の推進に果たす役割について、さらに御意見があればお聞かせをいただきたいと思います。
○浅岡参考人 私たちが今一番懸念しておりますことは、先生が御発言になられましたように、京都会議後におきまして、日本政府がこの議定書を弱めていく役割の先頭を切ることがないようにということであります。それは、日本の政府の対応といたしまして、京都会議前に京都会議の成功に向けてのリーダーシップをとれなかったというような表現をされますが、その中身はと申しますと、議定書の削減を危うくするもの、それは、この京都会議議定書に託されております、温室効果ガスの大きな排出削減に向かって進んでいくという役割を果たそうという意思を見せなかったということであります。 現に、この一月に決められました、先ほど申しました当面の方針というのは、抜け穴となるであろう森林について、三・七%とは書けておりませんけれども、それを確保するような努力を条約交渉会議においてしていくということを書いているわけでありまして、これは私どもは、国民といたしましても恥ずべき思いをいたしますし、条約交渉会議におきまして、国際的な交渉の場におきまして、日本は、京都会議前の発言等と照らしましても大変国際的不信を買うであろうというふうに思っております。 もともと条約自体が、柔軟性の条項も含めまして補完的なものといたしまして、国内での積極的削減をすることを前提としたものでございますから、議長国としてそのような取り組みをするのは当然だと思いますけれども、先ほども申しましたように、まだその姿勢は十分とは言えません。先ほど申しましたように、電力業界の方々が、そのような抜け穴頼みをしつつ、これは通らないのではないかという不安も抱いている、これが非常に如実に物語っているかと思います。 ただ、一言、私は先生方にも御理解いただきたいと思いますのは、京都会議前に日本政府が考えましたことは実際の条約交渉会議にはほとんど影響を与えなかったと思います。今後におきましても、このような姿勢でいろいろなさいましても余り現実の影響はないであろう。その程度に、国際的なNGOの監視も含めましてバランス感覚は保っていけるように、また私たちもその方向に努力をしてまいりたいと思います。国民としての私たちの役割といいますのは、先ほども若干申し上げさせていただきましたが、国の施策に協力をするというふうなことではない、もう一歩進んだことを私たちは担ってまいりたいと思っております。 ただ、そのことは、私たちがみずから、家庭や職場や社会生活の場でできることを怠る、あるいはしようとしていないということではございません。いろいろな方策が今具体化され、メニューが整いつつありますので、それらを皆様と学習していく機会を設けていくということも私たちの役割だと思います。 ただ、経団連の皆様もおっしゃいましたように、日本の二酸化炭素の排出の八〇%は産業界からでございますし、また、日本と欧米諸国等の排出量の中に占める産業界の割合と民生部門の家庭の割合というものは、日本はぬきんでて産業界部門の比率が大きい、まだまだ現実には家庭部門にしわ寄せをした経済構造になっているというわけであります。そのために、産業界の取り組みがもっと、自主的な行動は私は結構だと思いますけれども、現実の法的な約束、義務のもとに自主的に行動するということが本来の姿であろうと思いますので、その方向に向けまして、多面的な政策提言等も考えてまいりたいと思っております。
○藤木委員 どうもありがとうございました。では、最後になりましたけれども、角脇参考人にお尋ねをいたします。 この法案は、法制化の過程で、経済界だとか産業界から、新たな法律は要らないとか、環境庁の法律は明らかに事業者規制が中心で屋上屋をつくることになるなどの法案反対の意見が出されました。事業者に対する規制的措置が抜け落ちたこの法案では、温室効果ガスの大幅削減の実効性は乏しいのではないか、私はそのように思っております。 政府は、九〇年に地球温暖化防止行動計画を策定しました。経団連は、九一年に地球環境憲章を発表されましたし、九六年にはアピールも発表され、また、九七年には経団連環境自主行動計画を発表してこられました。しかし、これらがなされたにもかかわらず、削減ができなかっただけではなくて、結局、九六年度現在で、九〇年に比べてCO2は九%以上も伸びてしまっているということになっているわけです。 ですから、この法案では、事業者は計画を策定し、公表に努力するということにはなっておりますけれども、この自主的取り組みだけでは、中環審答申でも批判をされた地球温暖化防止行動計画の二の舞になって、削減効果が上がらないのではないか、そのように思うわけですね。 そこで、参考人は、大幅削減がこの法律で可能だというふうにお考えになっていらっしゃるのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○角脇参考人 お答えします。 私、冒頭申し上げたかと思うのですが、この地球温暖化対策推進法案でございますが、この法律の性格は、要するに温暖化防止を、温暖化対策を進めていくための基本的な枠組みをつくる、いわば基本法的な性格のものと理解しておりまして、それを具体的に実施していくためには、それぞれのまた法律なり制度があるわけでございます。 それで、産業界についていえば、それじゃ具体的に何でやるかということになりますと、一つは、経団連の自主行動計画でまず率先して自主的にやっていく、それを審議会において公的にもレビューしていただくということ。もう一つは、省エネ法の改正によって、まさにこれは事業者に対する義務を課せられるわけですね。事業者規制がないということではなくて、省エネ法の改正の中で事業者規制は強化されておるわけでございます。だから、その二つによって、少なくとも産業界については温室効果ガスの削減に向けてやっていくという枠組みができておると思います。 ただ、これが本当に、先ほど、九七年の実績をこれから出すと申し上げましたが、それが出てみないとちょっとまだわかりませんが、これからどうなるか。これによって全然進まないということになれば、先ほど森馬先生がおっしゃったように、この法律でだめだったら見直しをして新しくということも当然考えられるのではないかと思っております。
○藤木委員 先ほどもお話がございましたけれども、CO2排出割合の相当量が産業界にあるという自覚もお述べになられましたし、その削減のために、技術的開発における知識であるとか技術、それを持っているのも産業界だというふうにおっしゃいました。ですから、私は、本当におやりになる気になれば、やれるだけの実力が日本の産業界にはあるというふうに思っておりますので、それは、みずからを律するだけではなくて、法的にもきちんとした義務づけを行って、第三者機関にきちっとチェックをしてもらいながら進めていくという積極的な立場にお立ちいただきますように希望を申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○山元委員長 次に、北沢清功君。
○北沢委員 北沢でございます。 きょうは土井委員のピンチヒッターで参考人の皆さんに御質疑をいたしたいと思いますが、きょうは本当に御苦労さまでございます。 いろいろ論点が出てまいりまして、実は、私は、一括してそれぞれの参考人の方に御質問をいたしたいと思いますので、短時間でございますから、そのような御意見をいただきたいというふうに思っております。 初めに、森蔦先生には、実際的に今回の事業の、防止をするという意味で大変な御苦労をされ、また中間答申を出されたわけであります。 今の藤木委員の御質問と私は非常にダブっておりまして、中間答申と今回のこの法案の差異といいますか違いというものが、満足すべきものではないというふうに私も思っております。実効ある温暖化防止をするということになると、やはり中間答申の趣旨になるべく沿っていくことが実際に進める上において非常に大切ではないか。 特に、情報の公開といいますかそういう面、やはり公開の努力目標と義務ということの違い。それから、二重規制であるというふうに産業界で言われておりますが、やはり地方というものがかんでこないと、具体的には、産業界のみならず国民の側のいろいろの施策、また、地域の住民の皆さんから国民的な協力をいただくという意味での実効ある措置としては、国、地方、業界それから市民、この四つがかみ合ってこないと、実際はこのことは実行できぬのじゃないか。そのことが非常に今おくれているところに問題があるわけであります。 そういう面で、今回の法案の位置づけはやはり基本法的なもので、COP3の具体化、議定書の具体化がされる中で、五年以内ということですが、これはなるべく早く、先ほど申し上げたような実効あるものにするように個別の法案をつくらなきゃならぬじゃないか。そういうことで、努めて中間答申の御趣旨に沿うべきものであるというふうに思います。 環境行政のあり方について、私は、環境庁がなぜ環境庁としてこの省庁の改革の中で残ったかという意義を十二分に私どもは酌み取らなきゃいけないわけでありまして、やはり個別法の調整、企画、指導という面については環境庁が一元化をすべきである、そういう主張でありますが、森鳥先生にこの面についての御意見をいただきたいと思います。 それから浅岡先生には、実は中央において、十二月に推進法ができまして、首相が先頭に立ってやるということですが、これは省庁の推進委員会であります。私は、京都会議の実情を見たり世界の動きを見て、NGOの果たす役割というのは非常に積極的な、むしろ主導的な役割を果たしているわけですね。ですから、先ほど、地方で推進員という形ではなくて、中央の中にも、さっき言った四者の問題を含めて、十分に意思の疎通をしていくという意味で、そういう会議を新たに設けて首相が主導すべきものであると私は思います。 そういうことを含めて、NGOの今後における、日本の国民世論や、または官庁のしっぽをたたき、業界のしっぽをたたくという意味で声を大にしていただきたいと思うのですが、そのことに対する今後の、透明度を目指す情報の公開も含めて、具体的な意味での参加のあり方、それについて御答弁をいただきたいと思います。 それから最後に、経団連の角脇先生ですが、私、先ほどからお聞きをしまして、非常に積極的な御意見を持たれておりまして、今度の法案以上に、努力目標ということばかりではなくて、それ以上に何か意気込みといいますか、そういうものを私は先ほど感じました。 そのことはぜひ今後頑張っていただきたいと思うのですが、この温暖化防止の問題は、産業を萎縮するものではなくて、積極的に技術開発をするとか、または今の閉塞的な日本の産業構造の中で新たな環境関連の産業というものを確立することにおいて、新たな意味での将来的な産業の展開ができるのではないか、そしてそのことが一石二鳥であるということを私は感ずるわけでありますから、そこら辺の、研究開発費を含めての御意見をいただきたいと思っております。
○森嶌参考人 お答えをさせていただきます。 私は、環境庁が発足をした昭和四十六年のときに、何のために環境庁ができたかというのは、これは国の環境行政を調整し、統一のとれたといいますか、一貫したものにするために環境庁はできたと思います。そしてそのように環境庁は努力してきたと思うのですが、残念ながら、私が外部の人間として見た場合には、環境庁のよしあしというよりも、日本のいわゆる縦割り行政の中で、各省庁にかかわるいろいろな行政を別の省庁が調整をするということが現実には難しい、難しかったというふうに思います。 しかしながら、環境基本法ができ、そして環境基本計画、それからアセスメント、それから今回のCOP3の問題などにしましても、次第によその省庁も環境に対する関心を深めてくると同時に、環境庁が調整をするということを次第に受け入れていっているのではないか、それが私は外部の人間として見ていた率直な感想でありまして、私は、環境庁であろうと環境省であろうと、環境庁は統一的な、一貫した環境行政のための調整をするための省庁でありますので、今後省になるのだろうと思いますが、省になるときに、各省庁において、日本の内閣制度といいますか省庁制度そのものをもう一遍見直してみて、環境省の位置づけをすべきだと思います。 環境行政について環境省がほかの省庁の鼻面を持って引き回すというのではなくて、ほかの省庁が出しておられるものをきちんとゴールに向けて調整ができる官庁であってほしいというふうに思っております。
○浅岡参考人 私たち市民の役割というものは、今回はいろいろな観点から議論をされました。 一番大きな役割は、透明性を高めていくことにいささかなりとも寄与をしていこうとしたということだと思いますが、この透明性を高めるということは、一つ大きな側面は、監視の機能でございまして、秘密は不正を生むわけでありますし、武山先生おっしゃいましたように、癒着の構造もそこに由来するわけであります。 そうした監視の機能とともに今求められておりますのは、参加のための透明性の役割であります。 この問題は、関係者それぞれに負担を分かち合っていかなければいけないというふうにおっしゃいましたが、今日本の社会のシステムあるいは現状の中で、先行きどうしていったらいいのかわからない課題が本当にたくさんあるのが実情ではないかと思います。こうしたことは、ある意味で国民に負担を、本当は協力していかなければいけない部分をどう説明していったらいいのか、どう調整をしたらいいのかという方法について思い悩んでいることの一つのあらわれでもあるかというふうに思いますが、将来選択の道が見えないときであればあるほど多くの人々との協議が必要でありまして、そこに今市民の役割というものが、新たな第三者セクターといいましょうか、市民セクターの存在意義というものも問われているかと思います。 私たちは、欧米等のNGOの活動から今回教えられることも大変多かったわけでありますが、少しでもそうした部門を担っていけるようになってまいりたいと思っておりますが、この一年余、二年近く、私も弁護士としての活動あるいは弁護士会としての活動を超えまして、本当に市民団体の皆様と市民活動をするという経験をさせていただく中で、そのことがどれほど難しいことかということも痛感をいたしました。そのための社会的、経済的基盤が整えられているとは到底言えません。 しかし、そうした活動が必要だということについての社会的認識は今回相当に高まってまいったのであろう。この点での、私のようなある意味で余業として市民活動をするというふうなことではなくて、それを仕事として若い方々が市民の役割を全うしていけるような、そうした社会のシステムを国会の先生方が率先してつくり上げて御支援いただきたい。そうでなければ、私たちに期待される役割を果たそうと思いましても本当にはできないという実情もあることを御理解いただきたいと思います。
○角脇参考人 私に対する御質問がございましたので、お答え申し上げます。 一つは技術開発の問題、それからもう一つは、こういう温暖化防止その他環境に関連してむしろ新しい産業が展開してくるんじゃないかという御趣旨だったと存じます。 技術開発の問題ですが、今回COP3で決まった日本の六%という削減目標は、これは産業界にとって非常に厳しいものと受けとめておりまして、なまじなことをやっていたのではとてもじゃないけれども達成できないということでございます。したがって、いろいろなエネルギーの供給面、需要面、いろいろな対策をやっていかなければいけないわけですけれども、その中で特に技術の問題は、今ある技術だけでは恐らく到底達成できないと思いますので、新しい技術というのが出てこないとやっていけない。 その場合、産業界がもちろん努力しなければいけないわけですが、例えば過去の二回にわたるオイルショックのときでも、産業界はいろいろ努力して、世界で最も進んだ省エネを実施してきた実績もございますので、やればできるのではないかと思います。もちろん産業界だけではできませんが、お国の支援も得て、そういう新しい技術開発に努めていく必要があると思っております。 それから、新しい産業が出てくるんじゃないかというお話でございますが、先生のおっしゃるとおりだろうと思います。環境問題に限らず、経団連では、今度退任されますが、豊田会長は、こういう不況が長引いている中で、新しい産業を、事業を起こすことによって活性化していくんだということで、委員会を設けていろいろやってきております。その中でこれから二十一世紀に向けて期待される産業、新しい産業としては、情報関連とかあるいは福祉の関連、そしてもう一つ環境関連というのが言われております。 したがって、この温暖化防止ということに関連してでも、産業界は自主的にこれからいろいろやっていかなくちゃいけないわけですが、それをやっていく上で新しい産業も当然出てくるんじゃないかと期待いたしております。 以上でございます。
○北沢委員 ありがとうございました。 今後、産業界やNPOの皆さんとか市民団体とかまた官庁等のお互いに主張する点が交わるような形で、対話といいますか、そういうものを強化して、しかもそれが実際に行われるような取り組みをしていただいて、各団体の意見がそれぞれ反映できるような、そういう形でぜひ温暖化防止の推進を積極的に図っていただきたい、そのことを申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。 終わります。
○山元委員長 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人各位には、貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時一分散会