環境委員会 第3号
- 発言数
- 211 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/03/12
会議録
○山元委員長 これより会議を開きます。 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。杉浦正健君。
○杉浦委員 杉浦でございます。 先日の大臣の所信表明につきまして、若干御質疑をさせていただきます。 まず、大木長官におかれましては、昨年の御就任以来、年末のCOP3の開催に向けて直ちに準備作業のトップとして業務につかれまして、大変な御苦労をいただきました。COP3は、御案内のとおり、二十一世紀の温暖化対策のあり方について、全世界の注目のもとで、国内でももとよりでありましたが、大変白熱した議論が闘わされた。延長戦にもなった。我が国は議長国としてその採択に挙げて努力したわけですが、大木長官がその先頭に立って御努力を賜ったわけであります。 大木先生の外交官としての御経歴に基づく巧みな采配によりまして、曲がりなりにもと申しますか、一応私どもとしても満足すべき結論になったのではないかと思っているわけでございますが、その御労苦に対して心から感謝申し上げる次第であります。同じ郷土の一人として喝采を送っておったわけであります。 また、環境行政、曲がり角に来ておりまして大変な時期であります。これからいろいろ質疑をさせていただきますけれども、先生御自身、夏には選挙の洗礼も受けられるということで大変なお立場なわけでありますが、引き続き御尽力を賜りたいとお願いを申し上げておく次第でございます。 大臣は、その所信の冒頭におきまして、今日の環境問題は経済社会活動の拡大により多様化かつ深刻化している、そして、環境問題の多くは大量生産、大量消費、大量廃棄という今日の社会のあり方に深く根ざしておるという御認識を示しておられます。この基本認識につきましては全く同感で、その認識を共有しておる一人でございます。 前にもこの委員会で御紹介したことがございますが、私の政治の恩師でございます福田赳夫先生、亡くなられましたが、福田赳夫先生は、亡くなられる直前に「回顧九十年」という本を、回顧録に近いものですが、著しておられます。そこでも同じようなことを申しておられます。私は、「回顧九十年」のエッセンスが次の文章だと思いますので、一応全文を紹介させていただきたいと思います。 今は、二十世紀と二十一世紀の節目にいるわけだが、私はこの節目が人類始まって以来の変わり目になるだろう、と考えている。 二十世紀は大変な変化のある世紀だった。新エネルギーの開発、科学技術の発展と相まつて、物質文化、つまり人間の物質的側面において大変革が起こった。これは特に経済発展において顕著で、GNP(国民総生産)でいうと実に十五倍の大発展を遂げた。人類始まって以来の経済繁栄である。 人々の暮らしも革命的に改善され、地球上挙げての大量消費社会が出現した。しかし、物質文化が目覚ましく発展した結果、「作りましょう。使いましょう。捨てましょう。」これが当然の世の中になってしまったわけだ。地球上に存在するありとあらゆるものを使い荒らし、捨て散らすことに何の不安も感じず、それが当たり前だという気持ちでわれわれは今日に至った。 いまやその「栄光の二十世紀」が終わり、新しい世紀が始まろうとしている。経済発展、生活の改善とは裏腹に、地球上のありとあらゆるものを荒らしまくったツケを払わなくてはならない段階がやってくる。資源、エネルギー、生活環境はことごとく悪化していき、このままで推移すると人類の生存すら危ぶまれる事態にならないとも限らないからである。つまりわれわれはこれから先、人類の存亡をかけて二十一世紀を考えなければならないのだ。と福田赳夫先生の「回顧九十年」の三百四十五ページ以下にございます。 二十世紀に生きられて偉大な足跡を残された福田先生の、私はこれはいわば遺言のような部分だと思っておるわけですが、また、それはそのまま我々後に残された者に課せられた大きな課題であると私は考えておる次第でございます。 そこで、大臣の所信表明に戻るわけですが、大臣は、これからの施策として、これまでの生産、消費を見直し、環境に負荷をかけない社会の仕組みづくりにより根本からの問題解決を図らなければならないと述べておられます。そして、これまで日本を支えてきたさまざまな制度の見直しが進められているわけだけれども、その中で、環境保全型社会への改革を位置づけ、大胆に取り組むことが必要だ、こう述べておられます。全く同感であります。そして、六本の柱を立てておられるわけであります。 以下、順次質疑に入ってまいりますが、この基本的認識、取り組みの重要性、六本の柱、これはまさに我々政治家を含めて日本が取り組まなければならない課題であり、方向であり、そして環境庁も、まだ実現しておりませんが、将来は環境省として昇格される、行政改革成った暁には環境省として重大な責務を担うわけでありますけれども、環境省、現在は環境庁でありますが、大きな任務であるというふうに思っておるわけであります。 今度トップの人事がかわったわけでありますが、この所信表明に基づいてしっかりと取り組んでいただくように、この点もしかとお願い申し上げておきたいと思います。 まず、第一の柱として挙げておられます地球温暖化対策の抜本的な強化でございますが、これは申すまでもなく、COP3の結果を受けて、我が国として取り組まなければならない根本的命題の一つであろうかと思います。 これについては、つい先日、中環審の中間答申がなされました。中間答申といっても最終答申に近い内容だと思っておりますが、そこでいろいろな提言がなされておるわけであります。 京都議定書の基本的仕組みにつきましては、皆様もう御案内のとおりでありますけれども、対象ガスは六種類、日本の場合、二〇一〇年時点で一九九〇年比六%削減、大変な目標であります。この数値目標については、法的拘束力はあるものといたしております。したがって、国内における法的措置が当然に必要でありますし、また、排出量取引などございますので、国際的な措置もこれからおいおい国際間で協議しなければならないということに相なるだろうと思います。 我が国としては、京都会議で決められたことでもありますし、議長国として京都議定書を確実に遂行しなきゃならない立場にあると思います。したがいまして、世界に率先して実行しなきゃならない、こう思うわけでございます。 まず最初に、このCOP3を受けて、またこの中環審答申を受けて、環境庁としてこの問題に抜本的にどうお取り組みになられるか、お伺いしたいと存じます。
○大木国務大臣 同郷の政治家としていろいろと御激励をいただきまして、ありがとうございます。 そこで、京都会議を受けて、これから環境庁として、あるいは日本政府としてどうするか、こういう御質問だと思いますが、御存じのとおりに、京都会議の直後に、内閣の中に総理を本部長とする温暖化対策の推進本部というのをつくらせていただきまして、こちらでまず全体の取り組みについていろいろ議論していただいておる。例えば、関係各省庁からそれぞれ、何をやっておるか、何をすべきかというようなことについてヒアリングも進めていただいておる、これが一つでございます。 それからもう一つは、環境庁といたしましては、今お話がございました中央環境審議会の答申、これは中間答申ということになっておりますが、御存じのとおりに、京都会議はせっかくこれで終わりましたので、日本政府としてもできることは早く着手したいということ。と同時に、このCOP3で一応京都議定書ができましたけれども、問もなくまた十一月にはアルゼンチンでCOP4があるというようなことで、この京都議定書といいますか、地球温暖化対策についての国際取り決めというものの内容は、これまただんだんに変化というか充実してくる、こういう見通してございます。ということで、中間的に、まずはできることについて焦点を絞っていただきましたけれども、それを受けて、さらに将来についての体制ということも整備したい。こういうことでありますので、両面からこれからいろいろと仕事をしていかなきゃいかぬということであります。 そこで、環境庁としては、先般来申し上げておりますけれども、京都会議の決定を受けて、包括的な対策のための法案をやはり準備すべきではないかということで、目下、鋭意そのための作業も進めておるところでございます。 ただ、今も申し上げましたように、一つは、その基礎になる国際条約の中身というものが、実はある面がまだ不確定へある面は恐らくこれからだんだんに追加的に充実されてくるだろう、こういう両面がございますから、今の段階でどういう法律をうくるかということになると、なかなかこれはまた法律論としてはかなり難しい。杉浦先生、法律の専門家ですからよく御理解いただけると思います。非常に基本法的な、ただ抽象的な、宣言的なものというのではやはり意味がない。しかし、部分的にはそういったことも持って、全体の姿というのはやはり国民によくわかるようにお示ししながらこれからのいろいろな施策を進めていきたいということになりますと、かなり総合的なものをつくりたい。正直申し上げまして、実はその辺でなかなか苦労しておりますけれども、作業を進めております。 ということでございますので、中環審にも書いてございますけれども、中環審ではいろいろと、とりあえず、まずは自発的にできることはひとつきちっとやっていただくように、そのための体制をつくれ、あるいは今の法律的なものも整備しろ、あるいは法律に入るか入らぬか、いろいろと経済的な手法というようなものもございますから、そういったものも勉強する。 そういうことで、かなり膨大なものを相手にして勉強しておりますけれども、といって、ある程度まとまったものをできるだけ早くお示ししたいということでございますので、何とか今国会に提出できるように鋭憲法案の準備を進めておりますので、そのようにひとつ御理解いただきたいし、また法案提出の暁には御支援をいただきたいと思っております。
○杉浦委員 今国会中に出したいというふうにお考えの法案については、できるだけ早く検討して御準備を賜りたいと思います。 それとの関連で、今通産省の方から省エネ法が提案されておるわけであります。後にも触れますが、若干ごたごたして、我々も関係したのですが、省エネルギーをやることは結構として、その省エネ法と将来できるこの法律とが矛盾するものであったら困るということを我々は心配していろいろ言ったつもりなのです。そのあたりについて、事務当局から簡略に御説明を聞きたいと思います。
○浜中政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の省エネ法の改正は、エネルギーの効率改善を目的とする制度でございまして、それ自体、地球温暖化防止を目的とするものではないわけでありますけれども、結果として、その効果といたしまして、エネルギーの利用に原因がある二酸化炭素の排出の抑制に資するというふうに考えております。 私どもで立案中のものは、専ら地球温暖化防止を目的とする我が国初めての制度であると考えておりまして、ただいま大臣から申し上げましたように、二酸化炭素だけではなくて六つのガスすべてを対象にし、国や地方公共団体、事業者、国民の排出の削減についての自主的、積極的な取り組みを徹底するためのルールを設けようということをねらいとするものでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、省エネ法の改正と私どもで立案中の法律とが相まって温室効果ガス全体を効果的に削減する仕組みとすることが必要であろうというふうに考えておる次第でございまして、私どもの立案中の法案を検討していく中で、省エネ法との関係も適切に整理されるように具体的な方途を検討してまいりたい、このように考えております。
○杉浦委員 順調に進んでおるようですからこれ以上言いませんが、要するに、CO、削減といっても、その九割以上はエネルギーから来ているわけですね。だから、これは釈迦に説法なのですが、CO、削減ということは、イコールエネルギー削減と言いかえても過言ではないぐらいなわけであります。 したがって、私、ほかの方も恐らく大同小異だと思うのですが、今の省エネ法で予定している省エネルギーよりはもっと厳しい省エネルギーが要る場合があり得るのじゃないか。この基本法ができないうちに省エネ法だけ先行してできてしまうことによって、本当にこの六%削減ができるようになるのかならないのか、そのあたりを心配して言っているわけであります。そこのところはきちっと、省エネ法の作成でも、あるいは場合によったら基本法の段階で省エネ法の手直しも必要になるかもしれませんが、そのあたりを心配して言っていることでありますので、よく理解していただきたいところであります。返事は要りませんけれども、しっかり取り組んでいただきたいと思う次第であります。 ところで、省エネルギーと言いかえてもいいのですが、そういう社会をつくっていく上におきまして、技術革新というものは不可欠だと思うのですね。ともかく、少ない資源からできるだけたくさんのエネルギーを引き出すという技術が発達する、あるいはCO2を出さない資源を活用してエネルギーに転換していく、例えば太陽光であるとか風力であるとかそういうエネルギーを開発していくということが基本的に重要なことだと言えると思うのです。 原子力あるいは核融合といった技術は、廃棄物の関係、それから危険性の問題もあって、なかなか国民の理解が得られない。原発なんかつぐれないだろうと心配しておるわけなんです。そうなると、その六%の削減は本当にできるのかというふうにも相なるわけでございまして、技術革新と申しますか、ある意味では革命が必要だと思うのですけれども、それについて、これは国を挙げてやることであって一環境庁の問題ではありませんが、取り組んでいただきたいと思うのです。環境庁として担当している分野、例えば、低公害車の普及等々、あるいは太陽光発電もまず自然公園でやろうとか考えておられるようでありますが、どういうふうに取り組んでいかれるおつもりか、お伺いしたいと思います。
○野村政府委員 お答えをいたします。 まず、低公害車についてでございますが、低公害車につきましては、大気汚染の防止、あるいは、お話もございましたけれども、地球温暖化の防止、エネルギーの節減といった観点から大変注目をされているわけでございますが、現在のところ、残念ながら、低公害車につきましては、価格がかなり高いということ、また性能、特に走行距離でございますけれども、それに制限、制約がある、それからインフラの整備がおくれているというようなことがございまして、現在の普及台数は、直近のデータ、昨年の三月、約一年前でございますけれども、約四千五百台という数にとどまっておる状況にございまして、私ども、これは関係省庁ともどもでございますけれども、この低公害車の普及施策の充実強化に努めなきゃならぬと考えておるわけでございます。 特に、環境庁においてでございますけれども、従来から、地方自治体による低公害車の導入に対しまして補助を行ったり、あるいは自動車取得税などの税制上の優遇措置をも実施をいたしておるところでございます。また、ユーザー向けの低公害車のガイドブック等をも発行をいたしまして、情報提供を図っておるわけでございます。 平成十年度の税制改正におきましても、先生よく御存じだと思いますが、新型のハイブリッド自動車等を対象にいたしました税制優遇措置の拡充強化を盛り込んだところでございます。また、来年度の予算案におきましても、今後、やはり抜本的な制度の仕組みをつくる必要があるのではないかということで、そのための調査費も計上をさせていただいているということでございます。 いずれにいたしましても、関係省庁あるいは地方公共団体と連携を図りながら、低公害車の普及促進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○杉浦委員 大いに努力してもらいたいと思います。 今の御説明にもあった、低公害車に対する補助、これは金が要ります。それから、屋根に設備を設けてやる太陽光発電、通産省で補助金を組んでおりますが、限られた予算でありますけれども、補助が出るという制度があります。何をやる。にしてもお金は要るわけであります。大量生産でコストダウンされるまではなかなかコストとの関係で競争力を生じないということで、金が要る。この施策を進めるのに先立つものが必要になるわけであります。 私は、将来環境税というのは絶対に必要になる、こう思っております。中環審でもいろいろと御意見が出されておるようでありますし、環境庁内部でも議論されていることはよく承知をしております。 これは答弁要りませんが、私は、この導入に当たっては、二点だけお願いといいますか、申し上げておきたいと思います。 まず第一は、これは特定財源でなければいけないということです。主として原油等燃料にかかわるので炭素税ということで税金をかけることになると思うのですが、その皆さんからちょうだいした税金が、例えば太陽光発電に使われるんだ、低公害車の補助金に使われるんだ、ここがきっちりしていないと、これは国民からお金を出していただけないと思うのです。 道路特定財源など非常に評判はよくない面もあるけれども、あの道路特定財源が道路の改良にどれだけの役割を果たしたかということに思いをいたすならば、環境税はもう絶対に特定財源でなければだめだ。ほかの変な、むだ遣いばかりだとは言いませんが、そのように使われることであっては国民の納得は得られないと思います。ぜひともそういう方向で検討願いたい。私の意見であります。 第二は、とかく燃料の輸入に限定されたかのごとき議論が世間では行われておるわけでありますが、私は、その炭素に着目してということが一つと、それから、CO、等を吸収する吸収源、森林に着目した議論もぜひしてもらいたい。 今、日本の林業は、もう倒産と申しますか、成り立っていかない。輸入材が安くて山村は疲弊しています。林業が成り立たなくて山村が疲弊しておる。中山間の問題を取り上げるときに必ず林業問題が出るわけであります。片や、日本は世界中から非難を浴びておる。木材を、原生林を切っては日本に輸入して、世界の森林の減少の犯人の一人だとまで極論する向きも国際間ではあるわけであります。片や、日本の山には木が育っておる。今三十年生で切ろうとするのを五十年、百年と大きいものにして切ろうというしかないわけですが、三十年とか五十年生のものはまだ山に木があって、この木が活用できるのですね。 だから、関税というと、ガットというか、あっちにひっかかりますが、環境税だということで、輸入木材、木製品に例えば一・〇%環境税をかければその分だけ国内の林業者は助かるわけでありまして、また、国内の森林を破壊しないで円滑に林業経営もできるということになると思うのですね。その分だけ、国内のを利用する分だけ海外の森林を切らなくて済むということもあります。それで、いただいた税金、これは国民に御負担願うのだけれども、これは環境のために使わせていただく。一挙三得になるじゃないかと私はかねがね思って主張しておるわけでありますが、なかなか御賛同が得られないわけであります。この点をしかと踏まえて御議論を賜りたい、私はお願いをしておきます。回答は要りません。 次の柱に移らせていただきますが、第二の、環境保全型社会の構築に向けた取り組みと関連しておりますが、第五に、大気環境、水環境の改善に向けた取り組みということで柱が立っておるわけであります。私は、抽象的なことよりも具体的なことで議論した方がいいと思いますので、ぜひともこの点を強力に推進してほしい。大量生産、大量消費、大量破壊の社会を変えていくんだということなんですね。 実は、今度商工委員会、自民党では商工部会の関係で、電気機器リサイクル法というのが提案されることになりました。 あれは、今リサイクルは通産省と厚生省の共管で、環境庁は化学物質ですかなんかの部分について意見が言える立場でしかないわけであります。将来は、新しい行政府になった暁には共管になるということでしょうか。ですから、環境部会へ来たときにはもうその要綱も法文もでき上がっておって、いわば説明に来られたわけでありますが、その内容、今度出すのは改善されていますけれども、我々びっくりしたわけですね。これではとてもだめだ、こんな法案ではだめだということで、鈴木部会長を先頭にして、何人かで猛反対をしたわけであります。 反対した点の第一、これは現在の改良された、それではまだまだ改善されておりませんが、この法律いいことはいいのです。要するに、電機メーカーですね。四種類の電気機器、これはテレビ、冷蔵庫、電気洗濯機、クーラー、とりあえず四品目についてやろうということなんですが、まず製造者にリサイクルを、処理させようということが基本的考えで、これは大変結構なことなんです。大変な前進であります。それにけちをつけたわけではないわけです。 問題は、リサイクルコストを消費者から料金として徴収するというふうになっておりました。今でもなっております。ただし、これは施行後五年以内に見直すということに、後で聞きますが、案になっておりました。 これは、私どもは、こういうことをやると不法投棄がふえるぞ。料金を聞いたら相当高額だ。現在、全国三千三百市町村で約四割ぐらい、人数にすると七割近い人数なのですが、粗大ごみに料金を取るようになりましたね。その料金よりも高くなりそうだ、処理の仕方によっては相当高くなるということでありました。しかも、その処理の方法もはっきり決まっていない、省令任せだということであります。環境庁もかんでいないわけでありまして、そういうような状況だと、料金が高ければ、それは当然捨てますよ。テレビなんか車に積んで川へぽんとほかってしまえばそれまでだから、これはもう不法投棄を助長することになるよというのが一点。 それから、処理の内容が、どの程度やるのだ。壊して金属だけ回収するのでは困る。中にはフロンもあるし、いろいろ有害物質があるから、きちっと処理してもらわなければ、やるなら今の科学技術水準でできる最高の処理をしてもらわないと困るということも注文いたしました。 それから、回収の方法で、当然市町村がかむことになる。リサイクルやっていますが、分別収集等涙ぐましい努力を市町村がしているわけですけれども、業界ルートでの回収よりも市町村ルートの方がふえるだろう。そうすると、料金徴収の事務をどうするのだ。しかも、料金もまちまちになる可能性がある。メーカーによって違う。品種によって料金が違う。そうすると、膨大な料金リストができ上がって、一々、これは幾らだという事務がふえてくるよ、だれがお金を回収するの。そういう行政改革に逆行するような、要するに、行政をスリムにしてできるだけ民間にやってもらおうという流れに逆行するのではないか等々指摘して、議論をさせていただいたわけであります。 その結果、今度提出される法案は、まず処理水準については、処理の基本計画の作成とか基準等について、環境庁が共管官庁として正式に法文上明記される、関与することになったわけでありますので、一安心はしたわけであります。 料金のいただき方については、ともかく、とりあえず始めてみて、そして施行後五年たったら根本で見直す、そのときにはそのいただき方も考えるということでございましたので、矛をおさめたわけであります。地方自治体についても、極力迷惑をかけないようにやるからと言っていますが、迷惑をかけることになると思うのですけれども、まあともかく、メーカーが処理を始めることはいいことだ、そして、やってみて問題点が出てきたら直せばいい、メーカーにはまだ一台も処理する能力はないわけですから、そんな段階でとやかく言うよりも始めることが大事ではないかということで、鈴木部会長の御裁断で矛をおさめたわけでありますが、問題点は多々あります。 つまり、私は、少なくとも処理料金はメーカーあるいは輸入者に負担させなさい。そうすると、つくる人は、設計の段階から処理コストを低くするように設計も考えますよ。それから、資源投入も最小にします、有害物質をできるだけ使わないようにつくる段階から彼らにコスト意識を持たせれば、当然配慮するようになる。それが大事なので、臭いにおいはもとから絶たなければだめなのですね。そして、サイクルしてきたものを業者自身が責任を持って処理する。しかもコストも自分で負担する。ここが我々が構築しようとしているリサイクル社会の根本的な問題じゃないかと言って、通産省とも激論をしたわけであります。 環境庁の諸君も頑張ってくださって、あなた方に答弁してもらうつもりはありませんが、改善された法律になりましたので、私も反対はいたしませんが、その考え方について、大臣が志向されている環境保全型社会へ向けて進むという方向で、環境庁の諸君も努力してくれたけれども、今後とも一層努力してほしい、こう思う次第でございます。 環境部会で伺っておりますが、主な論点、リサイクルの内容、それから費用の回収方法等について、法案で新たに対応になったわけでありますが、この二点について簡単に御説明を願いたいと思います。
○渡辺(好)政府委員 杉浦先生から詳しいお話がございましたので、あえてつけ加える点はないわけでございますけれども、論点は二点。 一点目は、有害物質の取り扱いの問題でございます。資源を、価値のあるものだけをリサイクルするというわけではなくて、鉛とかフロンとかそういうものも家電製品には含まれておりますので、これを、やはり一方通行ではなくて、リサイクルの過程で確実に回収、処理をしていくということが不可欠であるというのが大きな論点でございました。 それから二点目は、費用負担といいますか、回収費用の問題でございます。 これは考え方は大きく二つに分かれまして、一つは、三億台という既に生産を終わったものがユーザーの手元にあるわけでございまして、一年間に二千万台弱ずつ処理をされていくわけでございますので、この費用はやはり現実的に排出者、ユーザーから取らなければなりません。そういうことから、現実に、確実にスタートをさせていくという点で、制度の安定性ないしは確実性、さらには、物を大事に使うという消費者、ユーザーの環境教育といいますか、そういう視点もございました。ですから、ユーザーに排出時において負担をさせるという考え方でございます。 もう一方は、今先生からまさに御指摘ございましたように、製品製造の初期の段階においてそうしたリサイクル費用を内部化をする、それによって、リサイクルしやすい、環境に優しい設計ができるというインセンティブを生むのではないか、また、処理の費用についてもマーケットメカニズムの中で競争によって下がっていくのではないか、それを基本とすべきだという考え方。 二つに分かれたわけでございますけれども、申し上げましたように、膨大な三億台というものについての処理からまず始めてみよう、そして一定期間内に確実に円滑に処理が進むのかどうか、そういったことも状況を点検して、五年経過をした後に必要な措置をとることも考えるというふうに方向が固まりっっあるわけでございます。 私どもも、今回、先生から御紹介がございましたように、よそからということではなくて、主務大臣の一人として環境庁長官が参画をし、共同でこの制度を運用していくわけでございますので、そのプロセスにおきまして必要な監視をし、必要な御意見を申し上げる。それから、内容についても、いいような方向で実施ができますように、そういった知恵を絞りたいというふうに考えております。
○杉浦委員 誤解されないようにつけ加えておきたいと思いますが、我々も今現実に世間に出回っている三億台について無料で引き取れとは一言も言っていないのです、コストに入ってないから。法施行後つくるものについて入れろと言っただけのことで、誤解のないように願いたいと思います。 それから、あなたの発言の中にもあったけれども、通産の人たちとも大分議論したのですが、消費者教育なんておこがましい。役人的発想であって、消費者はもっと賢明ですよ。システムが悪いからみんな困っているわけで、不法投棄しているわけだ。だれも捨てたくて捨てている者はいるわけじゃないのですよ。それはシステムをうまくワークするように——現実に、消費者というのは家庭ですよ。僕らの女房なんだ。そういう人たちがどうやったらこういう廃品類をうまくルートに乗せられるか。それを考えるのが役所であり、役人であって、教育というのはおこがましいと大分けんかしたのですが、その点は注意申し上げておきたいと思います。 この点についてはこれぐらいにいたしますが、重ね重ね、不法投棄はこれによって助長されると思いますので、決して根絶する方向ではありませんから、法案の施行に当たっては不法投棄対策に十分に注意するように、これは注文をつけておきたいと思います。 次に、第三の柱のダイオキシン対策、それから最近環境ホルモン等なんかが問題になって、精子が少なくなるとかいって、私はもうそういう年代は過ぎましたので関係はありませんが、子供や孫のことを考えますと重大なわけであります。これからの大きな問題になると思うのですけれども、時間がありませんのでこれは簡略に答弁を頼みたいと思いますが、これから取り組んでいくポイントを御説明願いたいと思います。
○岡田政府委員 ただいま先生からお話がありましたのは、いわゆる環境ホルモンと普通言われております、環境中の化学物質が生物の体内に取り込まれまして、内分泌作用を攪乱して生殖や発育等に影響を及ぼす可能性がある問題、これが環境ホルモンの問題と言われているものでございます。 この問題につきましては、私どもも、幾つか問題、現実に指摘されていることがございますので、平成九年三月に専門家から成る研究班を設置いたしまして、どういうふうにして取り組んで研究したらいいか。 実は、これはいろいろなデータはばらばらあるんですが、きちんとしてまとまった、整理されたものはございません。それから、現象面でのいろいろ指摘はありますが、具体的に、どういう経過を経て、どういうプロセスで、どんなものが原因でという経過はまるで見えておりません。ですから、原因と結果の究明はおよそできていません。しかも、国際的にもそれぞれのところでばらばら研究がなされているということで、我々としては研究成果を、国内の研究成果はもちろんですが、国際的にもそれらをまとめて、きちんと連携のとれた形で一体化できるような形の研究にして、その辺の解明に努めていきたいと思っております。
○杉浦委員 環境ホルモンの問題について、この間環境部会で御説明で伺ったことを拝見していると、国際的といいますか、先進諸国では随分しっかり取り組んでおるようですね。日本の中でも、有識者の方は既に前から相当関心を持ってやっておられるように拝聴したんですが、どうも日本の政府の取り組みが大分大幅に立ちおくれているんじゃないかという印象を深くしたわけなんです。諸外国の取り組みを若干御説明いただいて、これから大いにやるんだということを決意を込めて御説明願いたいと思うんです。
○岡田政府委員 諸外国においての取り組みでございますが、米国、英国あるいはOECD等におきましてはこの問題についての取り組みが相当進んでいるように認識しております。 例えばアメリカは、一九九六年に食品品質保護法及び安全飲料水法を改正いたしまして、一九九八年八月、ことしの八月になりますが、それまでに内分泌攪乱作用による影響を評価するスクリーニング手法を開発することというのを明記しております。これを受けて、現在、環境保護庁を中心として開発に取り組んでいる途中と聞いております。イギリスでは、欧州の専門家の会合を開催いたしまして情報収集を行う、あるいは環境ホルモンによる魚類への影響調査などを行っていると聞いております。また、OECDにおきましても、一九九七年三月に専門家のワーキンググループを開催し、動物や細胞を使用したスクリーニング手法の開発に着手していると聞いております。 こういうような状況でございますが、先ほど申し上げましたように、我が国におきましても、環境庁も昨年七月に、どういうふうにして研究して取り組んだらいいかということの中間報告を取りまとめてもらい、それに基づきまして、十年度から鋭意やっていきたい。現実に、先ほども申し上げましたが、既にいろいろな研究成果がばらばらと発表されていることもありますので、そういうワークショップを組成したりして、一つのまとまった形での体系的な理解ができるような場所をつくり、成果を上げていきたいと思っております。
○杉浦委員 来年度予算要求の時期が参りましたらどおんと予算を要求してほしい、徹底的にやってもらいたいと思います。 ともかく日本の人口が減っていく、女性が一人平均一・四人ぐらいですか、産んでくださらない。二十一世紀は確実に人口が減っていく世紀になるわけで、でき得れば、できるだけ早い機会に日本の人口を安定させて成熟した社会に持っていかなきゃならないわけで、精子が減ってきて、それが原因になって人口が減るというのでは、これは死ぬに死ねないわけでありますので、しっかり頑張っていただきたいと思います。 ダイオキシンについては御回答がなかったですが、着実にやっていただいておることはよく理解しております。今後とも一層努力していただくことを期待申し上げまして、もうこれは回答は要りません。 第四、第五の柱は、自然と人間の共生、大気環境、水環境の改善をめぐる取り組みということであります。これも大変大切なことであることは申し上げるまでもございません。 どういうわけか、環境部会で動物の保護及び管理に関する法律、動物保護法の改正もやることになって、私、小委員長を仰せつかりまして、ペットを初めとする動物、野生動物も含めてですが、一方においては保護しなければいけないし、また管理も必要だということで議論を始めておるわけなんですけれども、いろんな業界等、識者から状況を伺えば伺うほど、自然と人間の共生、本当の意味の共生という社会からすれば、日本の社会はまだまだおくれているのかなという感じがいたすわけであります。 この点について、実は私の地元の問題が一つございますので触れさせていただきたいと思います。 これは大木大臣もよく御承知だと思うんですけれども、大名古屋港の一画と言っていいですね、藤前干潟というのがございまして一これを一般廃棄物、一部産廃も入り、しゅんせつ土も入りますが、その処分場にするという案が進められております。そろそろ県や国の意見も求められる段階になりつつあると思うんですが、環境団体が反対されているところもあります。 この問題について、地元の中日新聞に大きな記事が出まして、一面トップであります。つい先日、三月十日付です。中日新聞一面トップに出まして、地元でもかなり反響があるんですが、これについて、なかなか申しにくい点があるかと思いますが、可能な限りで御意見をお伺いしたいと思います。 私も、この藤前干潟があった方がいいかない方がいいかといったら、もちろん残された方がいい、こう思っております。できることならば残してもらいたい、こう思っております。 後で説明してもらいますが、日本でも渡り鳥の最大の飛来地となっておるわけです。ただ、その飛来地、広大な、五百ヘクタールあるんです。三本の川の河口近くで、名古屋港の奥に何と五百ヘクタールもある大干潟なんですね。埋め立てるのは四十七ヘクタールですか、十分の一足らずなんですが、一番中心、鳥が休んでいるところを埋めるというので影響も非常に大きい。名古屋市がやった環境影響評価でも、影響があるのは明らかだ、こういう評価が出ているぐらいであります。そういうところでございますから、私は名古屋市民じゃありませんけれども、四十キロぐらい離れておりますが、二百万を超える大都会のしかも中心地に、そういう何十種類という渡り鳥が来て羽を休める場所がある。まだ公園整備されておりませんが、今は鳥に関心のある人しか行ってないわけですが、ラムサール条約で指定されて、少し環境を整備していい公園にしたら、市民のいい憩いの場になるんじゃないか。まだ私は行ったことがない、写真でしか見たことがありませんが、そんなふうに思うわけでございます。 一般廃棄物処理、ごみ処理は大変な問題でして、名古屋市も往生じている。今、隣の多治見市の処理場に頼んでおるわけです。それが満杯になるからそこをつくりたい、こういうことなんですね。名古屋市に限らず周辺自治体みんな、廃棄物、産廃を含めてですが、往生じておる大問題であります。 ですから、処理場がない、やむを得ずっくらざるを得ない、鳥をとるか自分たちの生活をとるかと二者択一しかないとすれば、これはやむを得ない、自分たちの生活優先だ、こう言わざるを得ないと思うんです。 ただ、この中日新聞の伝えるところによると、ほかに代替地があり得るじゃないかという報道があります。私も、実は名古屋市、松原さんにはお目にかかって話をしたことがあるんですが、大変困っておられました。松原市長さんのお話では、代替地として挙げておられる処理場についてもいろいろ問題があって、例えばゴルフ場予定地のところへ上へ乗せたらどうだという土地については、弥富町という隣の町の管理であって、弥富町が反対しているからできないとか等々いろいろの事情があって、名古屋市としてはもう困り果てているという実情もるるおっしゃっておられました。 そういう話を伺うと、私は、ごみ処理、今、市町村が原則として自分のところは自分で処理しろということになっておるわけですが、広域処理、県だとか市町村の枠を超えた、あるいは場合によったらもう少し広い、多数の県で協議して処理するという枠組みをきちっとつくってやらないと解決しないのじゃないかというふうに思うわけなんですね。 ですから、これは、環境庁長官もいろいろ心胆を砕いておられると思うんですけれども、ぜひとも、いろいろ挙げられておる、代替地として可能性があるのじゃないかという処分場について、地元が前向きに検討できるように、そういう環境づくりも県や国がいろいろ配慮をして進めていただきたいな、こう思う次第であります。 環境庁に意見は聞きませんが、私の説明はあれですから、この藤前干潟というのはどういう干潟なんだ、どういう意義があるんだ、価値があるんだということについて、環境庁、説明してください。
○丸山政府委員 お答え申し上げます。 藤前干潟を含みます今先生お話しの庄内川、新川、日光川河口部一帯は、シギ・チドリ類を初めとする渡り鳥の我が国有数の渡来地ということで、大変重要な地域であるという認識をいたしておるところでございます。 また、環境庁といたしましても、かねてから、国設の鳥獣保護区の設定構想を持ちまして、そういった措置を講じながら、国としての保護対策を講じていきたいというふうに考えているところでございます。
○大木国務大臣 この藤前干潟の問題につきましては、私も毎日、何か発言すると必ず新聞に書かれるものですから、きちっと申し上げておいた方がいいと思いますので、いずれ近いうちに現場を視察させていただきたいと思っております。 これは、今すぐに環境庁が公式に何か意見を述べるという段階ではございませんけれども、いずれ環境庁も意見を述べるという事態が出てくると思います。とりあえず今は、名古屋市の方でいろいろな専門家による審査委員というのがありまして、いろいろと調査をしておられるということで、数日中にこの審査委員、何かここは、審査委員会というのじゃなくて、非常に非公式に審査委員というのが何人かおられるそうでありますが、ここのまとめの意見が出てくると思います。 内々に伺っているところでは、藤前干潟に、あそこの一部にそういったごみの処理場をつくるということについては、いろいろと環境に影響がないとは言わないよという判断でありますが、かといって、ではほかのところにつくれということについては、これはもともとそういう専門家の権限外の話でありますから、特には言っておられないということで、新聞等々では、多少の影響はあるけれども計画は竣工してもいいというゴーサインが出たんだ、こういう報道の仕方であります。 ただ、本件についてのいろいろな調査というのは、まず、今、名古屋市がやっております。それから、いずれ愛知県にも上がってきます。それから、委員よく御存じのとおりに、あそこの名古屋港につきましては、名古屋港管理組合というのがございまして、知事と市長さんが一年置きにたしかどちらかが正の管理者になり、もう一人が副の管理者になり、それからまた専門家の管理者もおるというようなことで、平生からあの辺のいろいろな問題については共同でいろいろと協議しながら進めておるわけですから、私は、法律的に言えば、まず名古屋市、それから愛知県、それから港の関係でありますからやはり運輸省と、こう、みんな順番に手順を踏んで、そして最後に環境庁、こういう姿になるわけですけれども、やはり今のうちから実態を私どもよく認識しておくというだけは必要だと思いますので、できるだけ早いうちに一遍、あれもなかなか実情を見るには時間やら日にちがいいときがありますので、全然鳥が来ないときに見に行っても意味がない、こういうようなこともございますので、いいときを見つけて参りたいと思います。 今の段階では、ですから、先ほど委員がおっしゃいました、その二者択一ということでは必ずしもない。つまり、計画についてもオール・オア・ナッシングということではなくて、環境に十分配慮しながら、しかし処理場はつくるということもできないかと。今いろいろ委員さんが言っておるのもどうもそういう方向のように私は理解をしておりますので、その辺は、今後正式に出てまいりました段階で、また私どもも引き続き勉強を続けさせていただきたいというふうに思っております。
○杉浦委員 大木先生は十分御事情を御存じなんですが、中長期的に見ますと、例えば、中部国際空港があるんですね。これは二〇〇五年までに完成という目標があります。その中部国際空港の周りに、滑走路とかターミナル地域の周辺に地域開発用地というのを設けて、そこへ工場だとかいろいろ施設を設けようという計画があるわけです。これは、漁業補償の範囲に入っちゃうわけですね。ですから、そういう地域の一部を漁業に影響しないような形で廃棄物処分場に処理できないかというような問題も、長期的な問題としてはあると思いますね。 要するに、干潟というのは浅いんですよね。だから、処理できる量は少ないんですね。この空港島というのは水深十メートルのところにつくりますから、その周辺地域は小さい面積でも処理できるボリュームは非常に大きいと思うんです。これは、まさに名古屋市だけじゃだめ、愛知県だけでもだめかもしれない、漁協は三重もあるから。だから、これは全体で、そのかわり三重の方の処理もやってあげますよとかいう話にならないと、とても実現できない問題だと思うのですね。だから、まさに広域的に処理しなければならない問題だと思います。 あと五分だということですので、このあたりでやめさせていただきますが、繰り返しに相なりますけれども、愛知県は万博をやらせていただく、自然との共生というのをテーマにした万博なんですね。それをやる傍らで、愛知県の懐のところの自然を破壊しておるというのじゃ、これは県民の一人として何ともせつない話でございまして、大臣おっしゃるように、最悪の場合は規模縮小とか、そういう環境に配慮するのでしょうが、代替地があるものならば、とりあえずはそこで処理して、中長期的には空港島とかそういう大きな処理を考えるというようなことで、この干潟を何とか残せるものなら残したいという切なる願いは、一人間として持っております。 大臣としては言いにくいかもしれませんから、私、これから一政治家の立場でいろいろと努力させていただきたい、こう思っております。だんだん時間がなくなりましたので、あと幾つか質問が残っておりますが、これは回答は要りません。 第六の柱、水俣病問題でございますが、これも一応患者補償は解決をしましたが、チッソの経営をめぐる抜本策はまだこれからであります。 余り世間には伝わっていないのですが、今のままのようなスキームでまいりますと、チッソが経常五十億円という利益を上げ続けて百年ぐらいたたないと解決しないという、現状ですとそういうスキームであります。 ただ、過去の傾向等を見ますと、まあ年間経常は三十億前後かな、ちょっと状況が悪化して経常がゼロになることだって考えられないわけじゃないので、正直申して、今のような状況だと、未来永久にチッソは借金地獄の中で経営していく、借金を返済するためだけの会社という状態、一向に借金が減らないということになる可能性もありますし、患者継続補償、これはまだ四、五十年継続するということが予定されておりますが、現在、認定患者に対する補償は毎年三十億円もある。これが万一のことを来す可能性がありますので、この抜本策を講じなきゃならない。私も、立場上その一翼を担わせていただいておりますが、推進してまいりたいと思いますので、環境庁においてもぜひ前向きに取り組んでいただきたい、こう思う次第でございます。 エコ・アジアの問題、国際協力ですね。COP3の問題も、特に途上国に対しては国際協力でやっていく必要があります。向こうはお金も技術も足りませんから、協力がぜひ必要だと思います。 エコ・アジアというのがあって、アジアの環境大臣が集まっておられるということであります。その状況も聞きたかったのですが、時間がありません。あらゆる機会を通して、大臣は特に外務省の御出身でいらっしゃいましたから、国際協力の枠組みについて強化して、地球環境問題全体に日本が協力していけるような枠組みづくりに御貢献いただくようにお願いを申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山元委員長 武山百合子さん。
○武山委員 武山百合子です。自由党を代表いたしまして、質問いたします。 昨年、大変大きな地球温暖化防止京都会議が行われまして、そして、日本はその大きな重責を担って会は閉幕したわけですけれども、その閉幕後に多くの課題を、こういう課題でやっていこうという枠組みができたと思うのですね。その課題について、皆さん御存じのように、国や自治体などに削減の対策を義務づける中間答申が出されたわけですけれども、国内法の制度の整備は今どのような状況にあるか、御説明していただきたいと思います。
○大木国務大臣 先ほど杉浦委員の御質問にも同じような御答弁を申し上げたわけでございますが、中環審の中間報告というのが出てまいりました。中間という意味はいろいろあるわけでございますけれども、先般、京都議定書というのができましたから、それを受けて中環審としてもいろいろと御検討いただいたというわけてありまして、京都議定書自身が、先般COP3、今度COP4がまた本年十一月に行われるというようなことで、そのもとになる国際取り決め自身がかなり今後まだ部分によっては変化する、あるいはさらに強化というか補充されるということでございますので、それを受けてどういうふうに法律をつくるか、法律をつくるかというか、立法を含めての対策をどうするかということになるわけでございます。 例えば、中環審の方のいろいろな御勧告というのも、とりあえずまず自主的にいろいろとやっていただけることはやっていただいたらどうだ、それから、立法措置を含めた規制と申しますか、そういったものも必要に応じて整備をしていく、あるいは、その規制と裏腹になるかもしれませんけれども、いろいろと経済的な手法ということで、やはり温暖化防止の効果が上がるような対策を講ずるということになりますと、いろいろなものが総合的にあるわけでございます。 先ほども同じような御質問がちょっとあったのでお答えをいたしましたけれども、エネルギーだけにつきましては、通産省の方で省エネ法案というのを準備しておられるというようなこともございます。ということになりますと、我が方で出す法案との関連というものもまたいろいろ問題になってまいります。 この辺を全部総合的に今検討しておりますけれども、こちらから出したいと考えている法案に限ってとりあえずお話を申し上げますと、やはり今申し上げましたような自主的な措置、それから規制、それから経済的な手法というのは、これはある意味においては温暖化を、一方においては排出を抑制する、あるいは、例えば低公害車の普及というようなことについてむしろそれを促進というような面もあるわけですが、そういったものを全部取りまとめて法律をつくりたいということで、目下、鋭意勉強中でございまして、できればひとつ今国会中に出させていただきたいということで準備をしております。 これは、実は法律技術的にいいますと、必ずしもまだもとになる国際条約がきちっと決まっていないという部分があるものですから、それに対応してどういう国内法をつくるかということになりますと、いろいろと議論がございます。 ただ、私どもとしては、せっかく京都議定書もできましたので,それに対応して日本政府としてはきちっとこれから前向きに対応する、言うなればそういった政治的な姿勢というものがはっきりとわかるようなものをつくり上げたいということで考えておりますので、多少時間がかかっておりますけれども、ひとつできるだけ早く提出できるように努力をいたしたいと思います。
○武山委員 国際的な観点を視点に国内法制度を整備するということのようですけれども、やはり国際的な視点を待っていたらなかなかスムーズにいかないと思うのですね。それで、日本の国はどういうふうにしていくのだというのは、まさに主体的にどんどん行われるべきだと思います。 それで、スケジュールについてですけれども、実は、新聞に、具体的な排出権取引がアメリカとカナダの企業間で行われたと。まだ国際的な枠組みもできていないのに、もう行われているわけですね。ですから、それをまねしろというのは無理なことですけれども、ぜひ日本も国内でもつと整備を早くして、そしてスピーディーにやる。今、スピードさに日本の行政はおくれている、一億国民みんな思っているわけですね。ですから、そのスピードさをぜひ重点に置いていただいて、どのくらいのスケジュールでやるのか、もうちょっと突っ込んでお話を伺いたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろなところがございますので、もし必要がありましたら政府委員が補足いたしますけれども、例えば、一つ例をとりますと、今の排出権取引、これは既に、ほかの物質につきまして、国内的にあるいは国際的にいろいろと例もあるわけであります。そんなことがあるものですから、例えばアメリカとカナダで民間でも話が進んでいるのじゃないかというような今のお話でございますが、排出権取引につきましては、日本も参加いたしまして、先般もワシントンの方でいろいろと協議をしております。 ただ、排出権取引の全体の仕組みにつきましては、COP4のところできちっとしたものができ上がるだろう。それは、でき上がるというか、それを目指してCOP4でもこの問題が再び取り上げられる、こういうことでございますので、日本政府としてももちろんおくれないように、この取引というものはいろいろと民間もかかわってくる問題でございますから、今後、状況に応じて、民間の方々とも協議を続けながら日本政府としての検討は進めてまいりたい一既に参加をしてやっておるということだけは申し上げたいと思います。
○武山委員 民間が加わるということは大変いいことだと思います。それで、何しろスピードさに欠けるわけですから、何回も話しますけれども、スピーディーにやっていただきたいということは国民みんなが望んでいることだと思います。 それから、国のガイドラインに基づいて削減計画をこれから策定して、知事への報告義務を課して、知事は工場から報告された計画などを公表する仕組みになっているわけですね。ですから、削減状況をガラス張りにしていただきたい。それから、計画の実効性を本当にわかりやすく、情報公開ですね、その情報公開はどのように突っ込んで考えているか、その辺の情報公開の具体的な状態を聞きたいと思います。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 先般、中央環境審議会から中間答申をいただいたわけでございますが、その中で、国、地方公共団体自身の取り組みについても、計画をつくり、これを確実に実行する仕組みをつくるべきであるということで、この計画については、もちろん公表をするような仕組みを考えてまいりたいというふうに考えております。 それから、工場、事業場の取り組みにつきましても、中央環境審議会の中間答申におきましては、事業者がみずからの取り組みの計画をつくる、そしてその計画に基づいて取り組んだ成果を都道府県知事などに報告をし、公表することなどによって、取り組みを全体として一層実効あるものとする仕組みにすることが適当だ、こういう答申をいただいているところでございます。 私ども、これから具体的な法案の立案に取りかかって、早急にやっていきたいと思いますけれども、その中で、この答申の趣旨を最大限尊重させていただきまして、政府部内で協議を積み重ね、実効ある仕組みをつくってまいりたい、このように考えております。
○武山委員 工場みずから知事へ報告する義務を課すわけですけれども、その公正性、透明性といいますか、国民は、工場自身が報告することで本当に事実なのかなというところがあると思うのですね。このガイドラインの中で、公表する過程においてチェック機能を、第三者機関を入れるのかどうか。それは考えておりますでしょうか。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 今回の中間答申の基本的な考え方でございますけれども、これは、温室効果ガスを大量に排出する国や地方公共団体あるいは事業者それぞれが行う取り組みをできるだけ、これは横文字で恐縮でございますが、アカウンタブルなものにする、広く説明可能なものにする、そういう仕組みをつくるべきであるというのが基本的な考え方になっているわけでございます。 そういうことで、具体的なやり方として、先ほど申し上げましたように、事業者がつくった計画を第三者、事業者にとっては第三者になる地方公共団体の長である都道府県知事などに提出をし、そしてその内容を公表する、そのような仕組みをつくるべきだ、こういう答申であったわけでございます。 私どもといたしましても、これを尊重して制度の立案に当たりたい、こう考えているわけでございまして、工場、事業場、各民間の企業になろうかと思いますけれども、そういったところがこれからやろうとされる取り組みの計画について、それを第三者たる都道府県知事などに出して、そして、そうした計画については、答申にもございますが、国がガイドライン的な基準を策定して、都道府県知事はそれを踏まえて事業者などの指導や助言あるいは支援に当たる、こういうことでございますから、そういった形で事業者が行う取り組みをよりアカウンタブルなものにし、かつ透明な仕組みにしていく、こういうことが考えられているわけでございまして、私どももそうした線に沿って政府部内の協議を進めてまいりたい、このように考えております。
○武山委員 透明なというのは言葉としてはわかりますけれども、やはり今、大蔵省問題、日銀問題、証券業界、非常に多くの問題が出ていると思うんですね。これと同じように結びつけることはできませんけれども、実際に、事業者が報告をする、そしてそれを都道府県知事がチェックするというのは、今までも同じようなシステムで行われていたと思うんです。これをまた同じようなシステムでやるというように私は判断するんですけれども、そういう考え方でしたら、二十一世紀の環境庁の行政というものは二十世紀とちっとも変わらないと思うんです。その辺、二十一世紀の新しい仕組みをつくるという意味で、どういうものを新しくするんだという部分をぜひ説明していただきたいと思います。
○大木国務大臣 まだ作業しているところでございますので十分に御満足のいくような答弁はできないかもしれませんけれども、今非常に問題になっておりますのは、今度の新しい温暖化対策法案というのは、今までもそうですけれども、国それから都道府県、市町村、そしてまた企業、そして一般国民、この五つの関係というのが必ずしも明確でない。一応法律には何か書いてあるけれども、実際にやってみると、それが現実にどうも処理できないじゃないかという面が非常に多いと思うんです。ですから、それをどういうふうにきちっとするかということが今のお話の透明ということとも関連してくると思います。 それからもう一つ、これはついでで申しわけありません。ちょっと直接の御質問ではありませんでしたけれども、例えば企業などにきちっとやれといった場合には、一つは国全体としての基準というものがある、それからもう一つは都道府県の段階でいろんな基準をつくってくる、その場合に、それがきちっと整合性があるかどうか。 例えば、都道府県によりまして違った基準ということになりますと企業としてはまた非常に難しいという面もあるし、悪いことを言えば、一番基準の緩いところへ物が動くというようなこともあり得ないことではないというわけでございますので、その辺全体を見ながら、実際に法律の文章に書くと同時に、それが本当にどこまで行われるかということもよく見きわめながらやりませんといけないものでありますから、いろいろと今勉強しておりますけれども、例えばそういったこともひとつ念頭に置きながら、従来できなかったことを改善するという意味では、そういった視点からの検討というものも含めてやっていきたいと思っております。
○武山委員 環境アセスメント法が画期的に去年できたわけですけれども、あれも、言ってみれば同じようなシステムの中でやはり癒着するような体質にできているわけなんですね。ですから、本当に透明性、自浄能力というんですか、政府、事業者、そして国民、その自浄能力というものが今一番日本国民全員に求められていることだと思うのですね。それをどう生かしていくか、生かせるか、それが二十一世紀の土台づくりの根本だと思うのですね。 ですから、そこにかかわっている人々すべての意思、意識、考え方の変化、すなわち変えていかないとそれはっくれないと思うのです。それを肝に銘じて、本当に今危機の状態だということを、危機管理の哲学で事に当たって新しいガイドラインをきちっとつくっていただきたいと思います。 それから、文部省を呼んでおりますので次の課題に移ります。 環境教育、学習の推進ということで、二十一世紀は、今からですけれども学校教育に環境というものを主体的に取り入れていこうということを取りまとめられているわけですけれども、文言としては、私、すばらしい文言がこの中に取りまとめられていると思うのですね。環境教育、学習、それで国はどういう役割を果たすか、また地方はどういう役割を果たすか、学校はどういう役割を果たすかということを細かに文言としてはできておりまして、私、すばらしい文言だなと思っております。文部省の方から、この取り組みについてもう少し詳しくお話しいただきたいと思います。
○徳重説明員 お答え申し上げます。 小学校かち高等学校段階におきます学校の教育課程につきましては、その基準として国が定めております学習指導要領に基づきまして各学校が編成することになっております。この学習指導要領の中で、環境教育につきましては、小中高等学校を通じまして、社会科、理科、家庭科など児童生徒の発達段階に応じて取り扱うということになっております。 例えばでございますけれども、小学校の社会科におきましては、国土の保全や水資源の涵養などのために森林資源が大切であるということなどを理解させることにしております。また、中学校の理科では、地球と人間のかかわりについて考えさせる中で自然環境を保全しようとする態度を育成することとされてございます。 このような学習指導要領に基づく教育につきましてはすべての学校で指導されるものでございますけれども、実際の授業におきましてどんな教材を使うか、あるいはどんな指導方法をするかということにつきましては、それぞれの学校あるいは先生方に任せられておるところでございます。 例えば、具体的な取り組みを申し上げますと、近くの川を調べまして水質調査をしたり、あるいは清掃活動をして、継続的、体験的な学習活動をするというふうな積極的な取り組みもあるわけでございますけれども、一方で、やはり環境教育、取り組みの歴史は非常に浅いということがございます。そういう意味で、それぞれの学校や地域の特色を生かした具体的な取り組みがさらに進むようにしていくことが必要であろうと思っております。 文部省としましては、例えば教師用の指導資料を作成をして全国の学校に配付をいたしましたり、あるいは環境教育担当教員の講習会を開催をしたりして、教員の指導力の向上に努めてきたところでございますけれども、引き続きましてこれちの施策の充実を図りまして環境教育の充実に努めてまいりたい、かように考えております。
○武山委員 それらは今まで行われていたんでしょうか、環境教育ということで新たにつくったものなんでしょうか。
○徳重説明員 現在の学習指導要領でも、先ほど申しましたように、社会科、理科、家庭科などで行われているということでございます。 なお、これからの教育でございますけれども、今教育課程審議会でこれからの教育の内容につきまして審議をしておるところでございます。そこでは、各教科、道徳、特別活動、それからさらに新設をされます総合的な学習の時間、この中でそれぞれの地域の実情を踏まえた環境に関する学習を展開をしてほしいということが述べられてございます。例えば、身近な自然環境から地球的規模の環境までを対象に環境を調べる学習ですとか、あるいは問題解決的な学習、作業的な学習、体験的な学習を一層これからも重視をしていこうというふうな中間まとめが出されておるところでございます。 今後、各教科等の具体的な内容、あるいは先ほど申しました総合的な学習の時間の取り組みにつきましては、今教育課程審議会で審議をしておりまして、御指摘の点も十分踏まえながらさらに審議をしてまいりたいと考えております。
○武山委員 体験を持って環境を取り入れていこうという方向だと思いますけれども、体験を通して学ぶことというのは大変多いわけです。 私たちが小さいころ、川が流れていて、そして私は埼玉県の春日部の東側にある庄和町というところの出身ですけれども、江戸川がありますし、川があり田んぼもありますけれども、やはり昭和四十年代からの高度経済成長の中で埋め立てられて住宅ができ、またいわゆる農地の区画整理ですか、それが行われて、川が自然の川だったのが何か不思議とコンクリートになってしまったわけですね。私は長いこと海外にいたものですから、帰ってさましたらすっかり野や原は変わってしまっているわけなんです。 コンクリにしてしまった川にようやく自然が戻ってきたという状況も大分ふえてきておりますけれども、そういう環境をやはり今改めて、今までの右肩上がりの経済成長というものを、経済も成長させながら自然も守りながら共生していかなければいけないとようやく国民も気がついてきて、それでこれからそういう方向に、ようやくバランスのとれた社会になっていくのであろうと思うのです。 その中で、やはり子供の教育というのはあしたの財産なわけです。私たち日本、国家としてのあしたの財産なわけです。ですから、いわゆる知育教育に偏向してしまった今の受験体制とかいろいろな問題点を、うみを出しながら、そういういわゆる、学校に行って楽しかった、自然を通して将来こういう方向で生きていくんだという夢を与えるような社会、また学校教育であらねばいけないと思うのです。ですから、その点、もう今までの考えをすべて枠を取り払って、自由な発想の中から日本のあしたの教育というものを考えていただきたいと思うのです。その中で環境ももちろん大切な一つですので、生かして、そうすることによって日本の社会というのはこれから大変潤いを持っていけるのではなかろうか。私はそんなに悲観的でもないのです。 ただ、画一的な今までの発想を持った人たちが現に法律をつくり、こういう構造改革をしているわけですから、そこを大変危惧しております。かかわっている人たちの意識を本当に変えていけるのかどうか。それが今までの行政の中でも一歩一歩という感じで、もう国民は、また待たされる、期待してもだめだ、いつになっても前に進んでいかない、正論が通らない、そういうふうに辟易して、私もそう思っている一人なんです。 でも、それを変えようと思って政治の世界に入ったわけですけれども、環境教育推進モデル市町村の指定とか、それから学校のモデル校を指定してとかというのをまず日本は考えるわけなんです。常に市町村をモデルにして、学校をモデルにしてというと、横並びの学校ができ、横並びの市町村ができるわけなんです。その辺をやはり、この文部省の答申の中であれっと、私はぴんと、ここちょっとおかしいのじゃないかなと思ったのです。 ですから、常にモデル校、モデル地域というものをつくりますと、必ず右へ倣えの同じような画一的な、目標がないものですからそこと同じようにつくるわけです。しかし、自然は地域によって全然違うわけです。環境も違うわけです。ですから、骨格は国が、環境教育というものはこういうものだとつくって、そしてあとは地方分権の中で主体的に行っていただきたいと思いますけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○徳重説明員 お答え申し上げます。 確かに、今までの教育が知識の詰め込みに偏りがちであったということで、これからはできる限りみずから考え、みずから学ぶ教育にしていこうという考えでございます。 今、モデル地域、モデル校の御指摘もございましたけれども、これは方法としてはそういう方法をとりますけれども、各学校がどんな取り組みをするかはほとんど各学校に任せられておるわけでございます。そういう意味で、先ほど申し上げました総合的な学習の時間、これも今まだ審議中でございますけれども、できるだけ各学校の創意工夫を生かした取り組みができるようにしていこうということでございますので、その中でそれぞれの地域の実態に応じた、地域によって環境は違うわけですから、地域の実態に応じた環境教育が進められていくということが期待されている、そういうふうに考えております。
○武山委員 そういう意味で、今おっしゃったようなことでぜひ本当にやっていただきたいと思うのです。言葉を実現するというのは大変なことだと思うのです。まさに、言うことは本当にすばらしいことを言っても実現ができないというのが今までの日本の社会の状況で、そういう社会だということは、私も外から見ていましても、先進諸国も皆よくわかっているわけですね。 ですから、重々口を酸っぱくして私は言いますけれども、そこにやはり視点を持っていかないと、あしたの日本を支える子供たちに希望と夢を与えない限り、私たちが生きる間は何とか生きていけますでしょうけれども、二十一世紀の五十年先、百年先は本当にどういうふうな日本になるのかなと心配であるわけです。私は、もちろんその当時は生きていないわけです。しかし、子孫に何をしてあげられるかというのは、やはり教育だと思うのです。ですから、教育を通して根幹をしっかりとつけていただきたいのです。 それで、実は私子供が三人おりまして、アメリカで生まれたものですからアメリカの社会で教育を受けております。僕たち日本で教育を受けないでアメリカで大学教育まで受けたいからと言って、もうみんな大きくなりましたけれども、末は十八歳になりました。モデルにする場合に、じかに子供を指導している先生方を実際に海外に派遣するなり、それをまともにそのまま受け入れる必要はありませんけれども、すなわち視点の一つとして実態を見てくるということも大切だと思うのです。文部省ばかり見てきてつくるのではなくて、広く一般の人も、それから先生もじかに見てきて、それで一つの視点の視野の中に入れて、ああ、こういう発想もあるのか、こういう発想もあるのかということを入れてカリキュラムとかをつくっていただきたいと思います。 日本の国内だけで、幾ら武山さんがそういうことを言っても、海外も見たことない、行ったこともなかったら、やはり視点の中に入れられないと一般的には言うわけです。ですから、学校の先生こそ大いに広い視野を持っていただきたいと思いますので、海外にも派遣していただいて、現場の先生にじかにそういう気持ちを持っていただかないと、その先生が実際に相対して教育の中で広めていくわけですから。 それから、これまた大変な学習量になると思うのです。そうしますと、文部省の全体的なカリキュラムの中で、本当に人間が生きていくために何が必要かということをもっと教えるようにしないと、私たち、学校を卒業しても全然役に立たないものも実際に学校の中で学んできているわけです。それをひしひしと感じるわけです。 ですから、やはり小学校教育の中では、小さいときに何が必要なのか、根本的なことから議論して、そしてカリキュラムももう少し少なくしていただいて、週五日で、学校から帰ってきて適度の宿題をして、あと余裕があるようなカリキュラムにしていただきたいと思うのです。現場の先生に聞きますと、しつけから宿題からカリキュラムから、すべて量が多くて、二十四時間体制で息も抜けないということをよく聞くわけです。学校教育の中で教えることというのは限られるはずですから、重くしないで軽くするということを視点に入れて、今後これだけの教育を行うということは、今の現場の先生は、ああ、また負担が来るというふうに実際には思っていらっしゃると思いますので、その辺を本当にいろいろな角度から検討して、そして行っていただきたいと思います。 それから、アメリカとイギリスとドイツとスウェーデンのこれが出ているのですけれども、主に日本はドイツに今まで学んできたわけですけれども、文部省としては総合的に外国の比較をしているのでしょうか。それとも、ある程度の、この国と比較をしてやろうというふうなお考えなんでしょうか。その辺ちょっと聞かせていただけますか。
○徳重説明員 お答え申し上げます。 教育の制度あるいは中身につきまして、それぞれ参考にしたところはあるかと思いますけれども、特定のどこの国を参考にしたということではないだろうと思います。今はこれだけ国際化をしておりますので、いろいろな国の教育課程の取り組みなどを参考にしながら、今教育課程審議会でも、教育の内容、あるいは、特に先ほど御指摘いただきました、できるだけ基礎、基本に絞っていくというふうなことも含めて審議をしているところでございます。
○武山委員 ぜひそれぞれ研究なさって、いろいろな視点を入れてつくっていただきたいと思います。 それから次は、循環型経済社会の形成と廃棄物、リサイクル問題にちょっと触れたいと思います。二十一世紀はどんな日本の骨格を、ぜひ大臣からお話しいただきたいと思います。
○大木国務大臣 環境問題につきましては、例えば循環型の社会、循環型の経済あるいは生産、いろいろ議論があるわけでございます。同じ言葉を使って恐縮でありますけれども、先般来、大量生産、大量消費、そしてその次に大量廃棄ということですから、そこを廃棄でとまりということじゃなくて、廃棄がもう一遍今度は生産の方につながるようにリサイクルというようなことが一つ今議論されておりまして、先ほどもお話がございましたけれども、家電のリサイクルということについても、きちっと法律を整備して、できるだけリサイクルができるようにしようじゃないかというようなことでございますから、非常に抽象的な言葉で言えば、いろいろなものが持続が可能な社会であり、経済であり、生産体制でないといけないというところだと思います。 今非常に一般的な御質問でありましたので、もし具体的にここのところはどうだというようなことがあれば、またお答えいたしますけれども、私どもといたしましては、今のところは、そういった循環ということがいろんな社会現象の中でできるように、そして、それぞれが持続して発展と申しますか、できるようにというところが、非常に抽象的に申し上げれば、ポイントになるんではないかというふうに思っております。
○武山委員 持続可能な循環型社会ということですけれども、国民はある程度ドイツの循環型の経済を結構見たり聞いたりしているんですね。それで、今、日本のこの社会では、厚生省とそれから通産省と環境庁で、どういう方法でどういうことをするかということが出ているわけですけれども、それぞれの省でやっています。今後は、環境省としてこれからなるわけですけれども、その辺はまたばらばらでやるんでしょうか、それとも、環境省で責任を持ってやるんでしょうか。その辺はどのようにお考えでしょうか。
○大木国務大臣 この環境問題を国としてどういうふうに取り組むかという問題、政府の枠を超えて、国民全体がどういうふうに協力していただけるかということでありますし、また、もう少し絞って、環境行政ということであれば、これはできるだけ一元化して、今のようにリサイクルというような話もありますから、ずっとこの全体を総合的に見るということが必要でございますから、できるだけ一元化したい。少なくとも環境問題については、環境庁が環境省にさせていただくとすれば、そこでできるだけ一元化ということで、従来以上にきっちりといろいろ物が言えるようにという体制をつくりたいと思います。 ただ、行政でございますから、物によってはやはりあらゆる関係各省の意見をよく聞いて、こういうような議論もある。そうすると、関係各省が多くなってしまいますけれども、それはやはり行政の性格上そういう面もありますから、そういうものにつきましては共管というような形でいろいろと処理したいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、まだ環境庁の方も、環境省になった場合の設置法というようなものは今いろいろと細かく勉強しておるところでございます。今おっしゃいましたようなドイツ型がいいのかどうか、どの点をとらえてドイツ型と言っておられるかわかりませんけれども、私の理解するところでは、例えば、今の循環型ということからいえば、ドイツではいろいろなもののリサイクルと廃棄というところ、そこのつながりを非常によく勉強しているように思います。その辺が日本の場合にはまだちょっと切れておる。だから、商品というものがある日ごみになる、それで有価物が途端に無価物になる、そうすると、そこで行政が途切れてしまうというようなこともありますから、そういう意味におきましては、できるだけそういった行政の空白が生じないようにということで、これからひとつ努力をしてまいりたいと考えております。
○武山委員 通産省の方に来ていただいておりますので、今のお話の中で、環境省に今後なるわけですけれども、なりましたら、権限をちゃんと譲っていただけますか。
○松永説明員 環境省の設置法案、あるいは通産省につきましても、新たな行政改革に向けての法案を検討しているところでございます。 ただいま大木環境庁長官の御答弁にもございましたように、要は、日本全体として、ドイツあるいはほかの国の実態も参考にしながら、いかなる望ましい循環型の経済社会をつくっていくのかというところが大事でございますので、政府全体のどういうあり方がふさわしいのか、今後とも関係省庁密接に連携をしながら検討していきたいというふうに考えております。
○武山委員 これから親離れするわけですから、環境省は自主独立てやっていくわけですから、あらゆる権限を外していただきたいと思います。省益を考えて、余りあれもこれも持ち込まないでいただきたいと思います。 それから、厚生省にも同じことを聞きたいと思います。— 済みません、失礼いたしました。呼んでいなかったということで、また後日お聞きしたいと思います、 それでは、通産省に来ていただいておりますので、ちょっとお聞きしたいと思います。 エネルギーの研究開発をされているわけですけれども、今後どのようなスケジュールで行われるのか、その辺を具体的に説明していただきたいと思います。
○松永説明員 昨年、COP3が京都議定書をまとめたわけでございまして、そこで決められました日本の削減目標を実現するためにも、また、長期的に見ましても、技術開発を相当積極的に進めていくことが不可欠でございます。 特に、委員御指摘のエネルギー関係の技術開発、例えば新エネルギーでございますとか、あるいはより革新的なエネルギーの技術開発ということにつきましても、重要な政策課題だと認識しております。 現在、通産省の中では、産業技術審議会の中にこのための特別の部会を設けまして、二〇〇八年から一二年、第一期の目標年度に向けての、特にエネルギー、環境関連の技術開発の進め方、あるいはまた京都会議でも橋本総理の方から表明をしておりますけれども、さらに二〇二〇年、二〇三〇年という長期をにらんだ抜本的な技術開発、例えばCO2の固定化でございますとか、あるいは海洋貯留といいますか、そういった革新的な技術開発につきましての今後の政策課題の洗い出しと、具体的ないわゆるロードマップといいますか技術開発の具体的な手順みたいなものも今御審議をいただいているわけでございまして、その審議を踏まえまして、通産省としましても、具体的な取り組みをさらに拡充してまいりたいというふうに考えております。
○武山委員 二〇〇八年なんていいましたら、あと十年も先のことなんです。ぜひ新しい視点で、いろいろな分野で、もちろん今まで行われてきているわけですけれども、やはりスピードを持ってあらゆる分野に対応していただきたいと思います。スピード性に欠けるということが日本の今の一番の問題だと思いますので、スピードを持ってやっていただきたいと思います。 それから次は、ダイオキシンの問題についてちょっとお聞きしたいと思います。 これは国際的に見ますと、たしか一九七七年、オランダにおいて、都市ごみの焼却に伴ってダイオキシン類が発生することがわかったわけですけれども、当時のニュースというのは日本にも入っているわけですね。二十年も実際に経過して、制度的措置として今ダイオキシン類の法規制ができているわけです。 このダイオキシンというのは猛毒有害化学物質なわけですね。やはり怖いという気持ちを国民はみんな持っていると思うのです。それで、いろいろなデータ、国で行ういわゆる分析結果、そういう関連のデータは国民の前にやはり敏速に公開するということを考えていただきたいと思うのです。 それで、私、きょうの質問で非常にしつこく何回も言いますけれども、本当に閉鎖的で事実を公表しない、数字も改ざんするのではなかろうか、実際に国民みんなそう思っているわけですね。行政に対する信頼というのは今本当に、まあ政治家に対してもそうなんですけれども、行政に対する信頼というものが非常に落ちているわけです。 それで、日本国民としてもっと税金を払いたいという気持ちになるくらい、やはり税金の恩恵を受けているんだという気持ちにならせるくらい、行政も、政治家ももちろんのことですけれども、事実を隠さないで情報公開する。ここまでは秘密にしてこの先を、どうでもいいような部分を出すとか、そういう考えがやはり国民の間に浸透しているのです。 ですから、信頼回復のために、ダイオキシンは特に埼玉の所沢、入間なんというのは大変ピコグラムの量が多くて神経質になっているわけですけれども、その辺の情報公開について環境庁から伺いたいと思います。
○岡田政府委員 お答え申し上げます。 私ども、ダイオキシン類総合調査検討会というものを厚生省と共同でやっておるわけでございます。これは厚生省と共同で学識者から成るものでありますが、あわせて労働省、農水省からも協力を得つつやっているものなんですが、そういうところ等でも例えば議事録をきちんと公開する等々、意識的に努力しているところでございます。
○野村政府委員 お答えをいたします。 私ども、一般環境中のダイオキシンのモニタリング調査というのを以前から継続をいたして測定をしてきております。 例えば大気中のモニタリングの調査につきましては、工業地域近傍の住宅地あるいは大都市地域、中小都市地域、それから対象となるようなバックグラウンド地域というような類型に分けまして大気中のモニタリング調査を行っているわけでございますけれども、これにつきましては、測定地点それからデータにつきましても公表するようにいたしておるところでございます。
○武山委員 今のその数値をやはりきちっと正直にありのままを出していただきたいというのが私の切なる希望なんですね。 それで、確かに議事録の公開ももちろん大事ですけれども、数値の点が非常に国民は、何かうそをついているのではないか、少な過ぎるのではないかとか、そう思っているわけなんですね。ですから、数値をやはりありのままに出していただきたい。これからは隠さないで出していただきたい、今までの考え方を変えて出していただきたいということが、私の訴えたい部分なんですね。 それから、ダイオキシンを最も出すのはごみ焼却施設からなんですけれども、これらの処理処分に関連して、土壌、底質汚染の規制について早く法的措置をとっていただきたいと思いますけれども、その辺はどのようなスケジュールで進んでおりますでしょうか。
○渡辺(好)政府委員 これまでもしばしばお答えをしてきているところでありますけれども、まず、このダイオキシンの問題について、一番摂取の可能性の高いのは大気から来る経路でございます。もちろん、食品や水や土壌、そういうもの全部を通じて影響を考えなければいけないわけですけれども、特に土壌の分野につきましては、諸外国もいろいろ事情が変わっておりますし、実態をまず確実に把握をするというところからスタートをさせていただきたいと思っております。 特に土壌の場合には利用形態がいろいろと変わりますので、利用の実態に応じた指導なり規制というものが必要になりますので、そういったことにつきまして調査と並行して検討いたしたいと考えております。
○大木国務大臣 ダイオキシンの問題というのは、最近、非常に毒性の強い物質だということでジャーナリズムでも大きく取り上げておりますし、皆さん方も御関心があるわけでございますが、この毒性、先ほど数字のお話もございましたけれども一ダイオキシンは確かに、例えば非常に大量に短期間に摂取すれば人体に非常な影響が出る。ただ、ダイオキシンは、ちょっと触れたらすぐに倒れるというようなものではない。 その辺のところがなかなか難しいと思いますのは、きちっとした数値を出せということは、それはもちろんできるだけ公開する必要がありますが、それがどういう意味の数字であるかということを役所の方できちっと説明をしなければいけないのですけれども、何か毒性の話になりますと必要以上に大きく書かれるものですから、その辺はやはり冷静に議論ができるような場をぜひとも持ちたいというふうに考えております。 それから、ダイオキシンというのは、今の答弁でも局長が次々に、空気の話だったら何局長、水だったら何局長ということで、陸海空、全部順番に立って説明しなければならないように、非常に分かれております。今申し上げましたように、大気中に放出されるダイオキシンについては、基準も今度きちっと決めましたので、かなり強力に抑制の効果が出てくると思いますが、水とか土になりますと実態がまだよくわからないという面もあります。もちろんこれから精力的に実態を調べますけれども、現状はそういうところだということで、まあそれだから大丈夫とは申し上げませんけれども、大気中についてはかなり現状が改善されるのではないかというふうに期待しております。
○武山委員 今までの公害健康被害というのは、必ず時間がたって出ているわけですね。その出たときに細心の注意を払って予測をして危機管理でやっていかないと、時間がかかって出てくるわけですから、そのときはツーレート、もう遅いわけです。ですから、世界じゅうばこの問題に対して非常に神経質になっているという事実は、今おっしゃったようなことが事実なんですけれども、本筋が何かということをよく国民全体に周知徹底させることは大事だと思います。 それから、ダイオキシン類を発生する有機塩素系化学物質、それらを含むプラスチック製品の製造の停止、それから販売中止なんということも行政措置として考えているかどうか、ちょっとお答えいただけますか。
○野村政府委員 お答え申し上げます。 塩素系の有機化合物のお話が今ございましたが、例えば塩化ビニール等が問題指摘されているわけでございますが、これはプラスチック類の一つでございます。ダイオキシンとの関係で塩化ビニール等有機塩素系の化合物が今問題指摘されているわけでございますが、もともとプラスチック類には、御存じかもしれませんけれども、酸化防止剤だとかいろいろ添加剤等が入っておりまして、それらの中には有害物質等も含まれているわけでございます。 したがいまして、基本的な考え方といたしましては、できるだけこういうものは燃やさないということが原則でございますが、残念ながら、我が国の廃棄物処理の現状においてはなかなかそういうことはできない、燃やさざるを得ないという面があるわけでございます。 これは先ほど大臣からも申し上げましたけれども、大気中にできるだけダイオキシンを出さないということで排出抑制基準というのを昨年定めまして、十二月から施行いたしておるわけでございますけれども、その際に、ごみ焼却場の構造基準でありますとか、燃焼管理を改善すゑ特に高温処理するための構造でありますとか、維持管理をきちんとする。完全燃焼をすれば、それから排ガスの処理ということもございますけれども、特に高温処理をするということでかなりダイオキシンが低減できるということでございます。 したがいまして、プラスチック類なり塩化ビニール等の製品をきちんとそういう形で焼却すればダイオキシンはそれほど出てこないわけでございますけれども、不完全燃焼の場合には、残念ながらそういう問題指摘を受けざるを得ないという面もございます。 ただ、例えば有機塩素系化合物とダイオキシンの関係について科学的に必ずしも判然としていない面もございますので、そういった部分につきましては、関係省庁ともども研究調査をしていかなければならないというように考えております。
○武山委員 もちろん高温で処理すればということですけれども、それも三千三百カ所あるのを一挙にできないと思うのですね。それをつくっていく間に発生はしているわけですね。 ですから、私は、製造中止も行いながら焼却炉も高温のものをつくる、両方やらないことには現状から進むことはできないのではないかと思うのですね。それをつくっていく間に、出しながらつくっていくわけですから、その辺をぜひ早急につくっていただきたいと思います。 それから、最後の質問になりますけれども、先ほど杉浦委員の方からも藤前干潟のお話が出ておりましたけれども、私も藤前干潟の件でちょっとお聞きしたいと思います。 実は、私、党の方から長崎県知事選の応援に行きまして、今回初めて長崎県全体を回ったのですね。以前、島原から長崎の方を回りまして、今回、佐世保の方を回ったものですから、長崎県の全体というものがようやくわかったわけです。 それで、長崎県の諌早の干陸の問題も出ておりましたけれども、長崎県に行ったときに、ああ、長崎県というのは本当に海と山で、田んぼや畑のないところだなと、全体に行きましてつくづく思ったのですね。ですから、干潟がいいか悪いかとか、そんな問題に対して簡単に答えられない問題だったなと思っている一人なんですけれども、やはり防災、それから農業という形では当時は必要だったんだなと思ったのです。しかし、それが何十年もの間、時間をかけてしてきたために、社会の状況も変わりましたし、それで今はどうかといいますと、やはりそれには問題がある。その轍を、この藤前干潟で同じことを繰り返さないでほしいと思うのですね。 それで、実は私は先月藤前干潟に行ってまいりました。先ほど大木大臣も話されましたように、干潟が出るときに行かなければいけないものですから、その時間はちょっと無理だったのですけれども、全体的な像は見えたのです。 今本当に国民は、それは名古屋だけに言えないと思うのですね、どこの地域でも同じことだと思うのですが、ごみは出すけれども自分の地域に身近に焼却炉をつくってほしくないという考え方なんですね。 そうしますと、ではどこにつくるのかといいますと、ほとんどだれも被害に遭わない海辺に埋め立ててつくったらいいのではないかという発想をどうしても行いがちだと思うのですよ。それは、あくまでも私は名古屋に対して文句を言うつもりはありませんけれども、今までの高度成長時代の物のつくり方の発想がやはりこの根幹にあるのではなかろうかと私は思います。 ですから、そういう視点を全部ばらばらにして、それではどこにつくったらいいかということを、やはり両方を考えて、両方が共生できないことはないと思うのです。自然を守って、それでなおかつ焼却炉もつくる、それでしたらどこにつくったらいいかという、白紙の状態で議論していただきたいと思うのですね。 ですから、今後、いわゆる諌早の干陸だとかいろいろと、あの轍を二度と踏まないために、やはり両方の視点で、白紙の視点でぜひ考えていただきたいと思いますけれども、環境庁のその辺の意見を聞きたいと思います。
○大木国務大臣 今名古屋市の方でいろいろと審査委員にお願いして答申をまとめていただいておるということでございまして、私もいずれ環境庁の意見を、正式に述べるのはまだちょっと早いと思いますけれども、今のうちからなるべくいい時期に見ておいた方が、今も話がございましたように参考になると思いますので、できるだけ、三月中が無理なら四月の初めぐらいに行きたいと思っております。 御存じのとおりに、法律的に言いますと、今の藤前干潟の問題というのは、まず名古屋市で、自分のところで審議する、その次に愛知県、それから、先ほども申し上げましたが、もともとあそこには名古屋港管理組合というのがありまして、港湾については両方で共同して管理をしておる。それから、港湾でございますから、いずれ運輸省にも申請しなければいかぬというようなことで、手続的に言うと非常にいろいろな段階があるわけであります。 しかし、環境問題というのは、現実に毎日いろいろなことが起こっているわけですから、できるだけ早いうちから私どもも勉強だけは進めたいということで、そういう意味で一遍現場を見させていただきたいというふうに思っております。 先ほど杉浦先生の御質問にも私は申し上げたのですが、そして今の御質問も同じようなことだと思いますけれども、なかなか名古屋市としても苦労しておるわけでありまして、これは何か環境対開発がぶつかったということではなくて、環境対環境の二つがぶつかっているというような話でございますから、実は名古屋市の中でも担当部局によっていろいろな意見が多少あるようでございますけれども、私どもとして、今の時点では、名古屋市の審査委員に任命されておる審査委員の方々がいずれにしても間もなく報告を出されますから、それをきちっと読ませていただいて、その上でどういうことが必要かということをしかるべき段階で申し述べたいと思っております。 ただ、名古屋市の方から、審査委員から出ている今の考え方というのは、やはりある程度環境に影響があるのではないか、ですからそのことも十分考慮しながら計画を進めなさいという、進めなさいというところが非常に問題なんですけれども、そういう趣旨のことを言っておられるようでございますから、それは頭に置いて私どもとしてもこれから検討を進めたいと考えております。
○武山委員 今大木環境大臣がおっしゃったこと、私は信じておりますので、そういう方向で本当にやっていただきたいと思います。そういう方向でやったら必ずいい結果が出ると思うのです。どこかでゆがんでしまうから、やはり両方が共生できる場所というのは、多種多様に意見が出ると思うのですよ。ですから、携わっている方々が古い今までの右肩上がりの成長を期待している人たちであれば、やはり一つの答えしか出ないと思うのですよ。ですから、多種多様な発想があって、代替案が出てきて議論されるということが大事だと思いますから、それが透明で、公開されて、みんなにわかるということであれば納得いくと思うのですね。ですから、ぜひそういう方向で、必ず言葉どおりに進めていただきたいと思います。 私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○山元委員長 田端正広君。
○田端委員 平和・改革の田端でございます。きょうは、ことしになって初めての環境委員会の実質的な審議でございますので、昨年大変大きな話題になりましたCOP3、京都会議を受けての一回目の議論ということで、その問題を中心に議論をさせていただきたい、こう思います。 大臣の今国会における所信表明の柱の第一に、地球温暖化防止対策について強化をうたっておられるわけでありますか、京都議定書を受けて、総合的な地球温暖化防止対策に対して早急に法案をつくる用意をしたい、こういうことをお述べになっております。この点について大臣がどういうふうにお考えになっているのか。これは、早急にというのですから、早く御提出されることが賢明かと思います。 昨年の京都会議では、難産ではあったのですが、六%削減という温室効果ガス削減の目標が課せられたわけでありまして、その実施に向かって、議長国である日本として世界に向けてもリーダーシップを発揮していく、そういう努力が必要であろう、こう思います。 したがって、頑張らなければならないのが、十二月以降、何かちょっと潮が引いたような、そして熱が冷めたような、そういう雰囲気があることが非常に私は残念だと思っております。あれだけ頑張ったNGOの人々の中からも、京都会議とは何だったのだ、そういった声も起こるような事態になっているわけでありまして、ぜひもう一回この問題を、これからが大事なことですから、しっかりと頑張っていかなければならない、そして目標を達成しなければならない、こういうことなので、まず大臣のその辺の御決意のところをお伺いしたい、こう思います。
○大木国務大臣 京都会議の直後に、橋本総理を本部長といたします政府としての温暖化対策のための推進本部をつくりました。これは、総理以下ずっと関係閣僚を並べていただきまして、それは形としては非常に立派なものでありますけれども、立派過ぎて具体的な問題を議論するのには、なかなかそこからスタートするというわけにはいきませんので、やはりそこで審議をしていただくようなものをつくらなければいかぬ。 それで、つくるに当たりましては、今もお話にございましたが、中央環境審議会の方で御検討いただいた、それを待っておったわけですけれども、先般、三月六日に、これも中間ということではありますが、中間報告をいただきましたから大体材料はそろった、こういうことでございますから、これからひとつ法案づくりに精力を集中したいというふうに考えております。 ただ、これは先ほどもるる御説明いたしまして、言いわけに聞こえるかもしれませんが、現実にいろいろと法律ということでつくっていますと、一つは、京都会議でまだきちっと決まっていないというものが非常に多い。その決まっていないものを前提にして今の段階で法律をつくるかということになりますと、相当そこら辺は知恵を出さなければいかぬという問題があるかと思います。 しかし、今委員もおっしゃいましたように、せっかく議長国として京都議定書もつくったわけですから、今からきちっと取り組むのだ、そういう政治的な意思と申しますか、それはしっかりと内外に明らかにできるようなものをとにかくつくりたいということでございますので、大ざっぱに言いますと、規制の措置については、私は、まずいろいろな形で自主的にやっていただくということがかなりあると思うのです。それは中環審の方でも言っておられますし、そういうものが一つ。 それから二つ目には、とはいえ、やはりきちんと法的に規制をしなければいかぬというものがいろいろあると思いますから、これが二つ目。 それから三つ目は、これも法的といいますか、いろいろと経済的な手法というのが云々されておるわけでございます。例えば低公害車をもっと普及させるための税制、あるいは温暖化ガスの排出を抑制するための法律といったいろいろなものがあるわけです。 そういったものを一応全部並べ終わって議論をしておるところでありますけれども、そのうちでどこまでがきちっと今の段階で法律になじむのかということになりますと、これはまた法律の専門家がなかなか、いろいろと意見があるものですから、目下私どものところでも法制局等々と協議中でございますが、今国会に間に合うようにということで勉強しておりますので、そのように御理解いただきたいと思います。
○田端委員 その法案ですけれども、まず、法案の名称はどういうふうになるのですか。例えば温暖化防止対策という、その防止、防ぐ、そういう言葉が入ってくるのかどうか。それから、活動を推進するという趣旨の、そういう言葉になるのかどうか。つまり、法案としての目標、目的、そういう位置づけですね。 そして、大事なのは、この法律が単なるお飾り的な、基本法的なことで実効性が伴わないような法律だと、さっき大臣がおっしゃったように各省庁でいろいろな具体的な法律が出てくると思いますが、それとのバランスといいますか整合性。そういう意味で、お飾り的にならないで、しかも各省庁とも調整をしていけるような法律でなければならないだろう、こう思うわけです。そこのところが大変微妙な問題だろうと思いますけれども、例えば、先ほどから議論に出ています省エネ法の改正案との整合性においても、これはそういった具体的なところですり合わせが必要になってくる、こう思います。 そういう意味で、環境行政の一元化を推進するという基本をしっかり踏まえた法案であってほしいと思うのですが、大臣、その辺どうでしょうか。
○大木国務大臣 幸いにと申しますか、今度環境庁から省に格上げしていただくというお話も進んでおるわけでございますし、当然に私は、環境行政の一元化という大きな枠の中でこれからの、今の温暖化の関連の法案も作成したいと思っております。 そこで、名称でありますが、京都会議の後を受けて、そして政府としての推進本部もつくっていただきましたから、やはり地球温暖化防止というところまでは名前が入ってくると思いますが、その推進の法律となるか、その辺はまだ決めておりませんので、仮称として地球温暖化防止の法案というようなことでやっておりますけれども、これはまだもう少し検討をさせていただきたいと思っております。 それから、具体的にいろいろなほかの法案との関連というのは、実は省エネ法案というのは、我が方の温暖化防止の法案がはっきりとできるまで待ったらどうかというような御議論もありました。 しかし、せっかく通産の方で省エネについての対策は進めるということでございますから、もちろんその法案づくりについては私どもも協議にはあずかっておりますけれども、まずは通産省で省エネの法案を出していただく。もちろん、将来これをどういうふうに調整するかは別でありますけれども、私どもは別の法案を出させていただくということで、そういう了解のもとに今進めておるところでございます。
○浜中政府委員 ただいま大臣から申し上げました点を、若干私の方で事務的な点をつけ加えさせていただきたいと思います。 法案の名称につきましては、現在検討をしておりますのは、地球温暖化防止対策推進法案といったような名前で何とかつくれないかということで、現在、法律の専門家でございます法制局と相談をさせていただいているところでございます。なおまだ検討中でございますので確定はしておりませんが、大臣のお言葉にもありましたように、防止の対策の推進ができるような、そういう法案という趣旨をできるだけ明確にするような名称にしたいと考えております。 それから、内容について一点つけ加えさせていただきたいと思いますが、これは、国や地方公共団体、事業者、国民、それぞれの地球温暖化防止のための対策を進める責務、これを明確にするということが一つ大事でございますが、それだけではなくて、それぞれの主体が自主的、積極的に取り組みを進めていただく、そのための法的枠組みをつくりたい、こういうことを考えているわけでございます。 例えば、事業者には取り組みの計画をつくっていただいてこれを都道府県知事などに提出をしていただく、そして、知事はそれに対して必要な助言や指導あるいは支援をしていく、必要があれば勧告をしていく、こういったような仕組みをつくりたいということで、そういう意味で実体的な、内容を伴った仕組みにしていきたい、こういうことでございます。 その際に、省エネ法の改正がなされるということでございますれば、そういったものとの関係をどのように整理をしていくか、こういうことにつきましても、今後、私どもの法律の立案過程の中でよくよく検討をしてまいりたい、このように考えております。
○田端委員 地球温暖化防止を推進する、こういう趣旨の名称にもして、中身もそういうふうにする、こういうことは大変結構だと思いますので、ぜひそういう方向でお願いしたいと思います。 つまり、そういう大きなテーマになってきますと、国はもちろん、地方自治体、あるいは各事業者、そしてさらには国民一人一人、こういうところまでも大きく影響する法律になる、こう思います。そういった意味で、環境庁が中心になって進めていただく、それは当然でございますけれども、先ほど大臣おっしゃったように、内閣の中に地球温暖化対策推進本部ですか、そういう名称で橋本総理が本部長になったそういう本部ができている、こういうお話でございますから、これは内閣挙げて取り組む、そういう大きな問題であろうとも思うわけです。 ところが、ちょっとお伺いしたいのですが、この推進本部はたしか十二月十九日だったか設置されていると思いますが、三カ月たっていますけれども、どんな会合を何回ぐらい開いたのですか。中身はどういうことを検討されたのでしょうか。そういう意味で、名前だけでないように、これはもう内閣挙げて本気で取り組むぐらいのところを、大臣も大いに内閣の中でも頑張っていただきたい、そういうふうに思うわけですが、どうでございましょうか。
○大木国務大臣 内閣の方の推進本部でございますが、確かにまだ閣僚レベルの会合はそう頻繁に開いておるわけじゃなくて、とにかく発足したということであります。今内閣の方の内政審議室等を中心にして、私どもの方もある程度事務的にはこれに参加しておるわけですけれども、各省庁でどういうことができるか、あるいはどういう問題があるかということをヒアリングを行っているところでございます。 これは、関係省庁は意見を述べてくれということになりますと、ほとんどの省庁が入りますのでかなり時間がかかるわけでありますが、一回これをやりませんと、なるほどそういった問題もあるかというようなことがいろいろございます。それからもう一つは、京都会議でも、今まで必ずしも中心でなかった吸収の問題で森林が非常に表面に出てきたというようなことになりますと、森林の問題についてどういうことができるか、どういう法律の書き方ができるかというようなこともございますから、そういったものも含めて、ヒアリングはもうほどほどのところで一遍まとめたいと思っておりますが、現在はヒアリングを中心にしてやっておるというふうに御了解いただきたいと思っております。 もちろん、今の中環審の方から私どもの方も報告をいただきましたので、これに基づく我が庁としての勉強というのは続けておりますから、これは当然に内閣の方へも進行状況を御連絡申し上げて、しかるべき時点では推進本部としての会合なり御判断なりも仰ぎたいと思っております。
○田端委員 今大臣のお話の中にも出てきましたが、森林の吸収源の問題、吸収分についての考え方ですけれども、これは、私、先般何か新聞記事で見たのですが、温室効果ガスの六%削減というその目標に対して、できるだけ森林による吸収量を最大限に見積もろうという意味のことをどうも環境庁が考えているような嫌いがある。そして、それを各国にも提案していこうというふうに見られる節がある。私は、これは大変問題だと思いまして、そうしたら、中環審の中でもその辺の議論があったようでございますが、やはり相当異論があったというふうにも聞いております。 吸収量をグロス・ネット方式で日本は三・七%という一番高いところまで見込もうとしているようですけれども、仮にそういうことをしますと、例えばアメリカはもうそれだけで一〇%になるわけですから、何もしないでもいいということになる。あるいはカナダとかオーストラリアとかという森林の多いところは、何かもうおつりが来る。こういうことでは何のための京都会議であったのかということになるわけですから、六%を達成するために何かそういう数字のからくりで逃げようとする、そういうことはあってはならないんじゃないか、こう思います。 したがって、環境庁、その辺のところをどうお考えになっているのか。余りそういうこそくな手段をとらないで、堂々と温室効果ガス削減に向けた本格的なスタートをしていただきたい、こう思うわけですが、どうでしょうか。
○大木国務大臣 森林につきましての審議は、最終段階で非常にいろいろありましたので、もし必要がありましたら、また政府委員にも追加をしてもらいたいと思います。 今回の京都会議では、削減のための六%、中身を大ざっぱに言えば、まずは排出ガスの削減、それから、計算がきちっとできるなら吸収も計算に入れる、それから、いろいろな国際的な協力である程度実績があればこれも計算に入り得る、こういうことでこの三つがあるわけでございますが、中心はあくまで温暖化ガスの削減だよと。これは会議のいろいろな段階で議論しております。 ただ、数字的にどこまでが純粋に削減のところでやらなければいかぬかということになってまいりますと、取り決めの中には何%ということは書いてないわけでありますけれども、基本的な姿勢としては、各国ともまずは一番基本になります排出ガスの削減ということを頑張ってやれということであります。 それから、今申し上げました、例えば排出権取引なども、これだけに頼ったんじゃ、現案には国内的に何も措置せずにそれだけで帳面づらで合わせるか、こういうような議論もあるわけですから、これはあくまで補助的なものだぞ、こういう議論も基本的な考え方としてはございます。ただ、数字で書いてはございません。 それからもう一つ、森林につきましては、森林といっても、ただ森があって木が生えておるからそれで何%、これはやはり全く努力なしということでございますし、取り決め自体も、もとになります条約からずっと受けて言っておることは、要するに、各国が人為的に努力した結果これだけ減らしたんだ、こういうことじゃないとだめだ、こういうことです。ですから、吸収の場合にも、そういうふうに努力した結果としてこれだけ減るんだ、減らすんだ、あるいは減ったんだ、こういうところをどこまで計算に入れるかという問題で、実はこの点がまだ細かく詰めないままで会議が終わっておりますので、今おっしゃいました日本が何%というのは、本当は正確に言いますとまだ計算ができない。ただ、それまでにどれだけ森林がふえるかというようなことを単純に計算すれば三・七%とかそういう話になるわけであります。 それで、各国によってやはりこういう問題についての立場が変わるわけでありますね。それは非常に森林を大きく計算してくれれば得だという国もありますし、それから排出権だけで大いに稼ごうというところもありますし、いろいろあるわけでございます。 これは日本としては、基本的には、先ほどから先生もおっしゃっているとおりに、まずは温暖化ガスの削減を中心にしてやるけれども、なかなか六%全部できないときにはどうするかということもあらかじめ勉強はしていくということで、今の吸収の問題も、それから排出権等々の国際的な取り決めの部分も並行的に勉強しておる、そういう段階でございます。
○浜中政府委員 若干私の方からつけ加えさせていただきたいと思いますのは、京都会議におきましてもこの森林などによります吸収の問題を入れるかどうかということについては大変議論が分かれたテーマでございます。 議論のポイントといたしましては、十分な科学的知見があるかどうか、本当に森林の吸収量などを正確にはかれるかどうかといった問題、それから、そういう吸収を仮に見込むといたしましても、それを過大に見込めば温室効果ガスの排出の削減努力を損なう、いわば抜け穴になるのではないかといった議論、こういった議論がさまざまございました。 最終的に、科学的な知見は十分ではございませんが、現段階で限定的な形で、いわば一つの妥協でございますけれども、限定的な形で入れようと。それは一九九〇年以降に行われた新規の植林、それから再植林、それから森林の減少、こういったことに限って行おうということになったわけでございますけれども、これはあくまで現段階での妥協による割り切りでございますので、もう少し科学的な知見を整備をして、将来、より望ましい方法論を得て、ふさわしい形で、適切な形で吸収は取り扱うことにしようという一種の見直し規定が入ったわけでございます。 私どももそうした吸収に伴ういろいろな問題を十分考慮いたしまして、いやしくも抜け穴といったような批判を受けることのないような形で見直しをしていくように、国際的な協議の中で最大限の努力を重ねてまいりたい、このように考えております。
○田端委員 ぜひ抜け穴にならないようお願いしたいと思います。 けさの新聞で、欧州の自動車業界がCO、排出二五%削減を決めたということ、欧州委員会はそれを受け入れると。つまり、欧州委員会は三割を自動車業界に削減してほしいということを要望していたようでありますが、二五%の線で受け入れると。 しかし、このCO2の大きな中で、車というのはたしか一五、六%の比重を占めていると思いますが、それが欧州は二五%削減するということになれば、これは日本の車だってヨーロッパに年間百五十万台ぐらいは輸出しているわけですからこれも対象になるわけで、二五%CO2を削減する技術的努力をしなければならない、こういうようなことにもなろうと思います。 そういう意味で、京都会議を受けてヨーロッパはもう既にここまで、三カ月たって実施するところまで来ておるわけですね。日本は一体どうなっているのだろう、そういう思いがいたすわけであります。このヨーロッパの考え方でいきますと、二〇〇八年までに車の平均CO、排出量を走行一キロ当たり百八十グラムの現状を百四十グラムに引き下げる、こういう考えのようであります。 私、昨年、当委員会で、低公害車の視察ということでトヨタの研究所に行って、我々、例のハイブリッド車に初めて乗せていただいたわけですけれども、それが今日、日本においてもハイブリッド車が非常に大きな話題といいますか、地球に優しいということで非常に受け入れられているわけであります。 ただ、こういうことが日本の自動車業界にも大きく影響しているのは、つまり民間主導であって、政府なりあるいは環境庁がそういう方向に引っ張っていないというところに非常に残念な思いがする。ところが、今申し上げたように、ヨーロッパはもう京都会議を受けてそういうところまで一歩今踏み込んでいるわけですね。そういう意味で、私は、もう一回日本の行政のあり方も、環境庁、もっとしっかりしていただきたい、そこまで踏み込んでいただきたい、こんな思いがします。その辺のところについて、どうでございましょうか。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 既に、私ども政府におきましては、京都会議に臨むに当たりまして日本政府としての提案を検討したわけでございますが、その際に、関係省庁一体となって、運輸部門から排出される二酸化炭素をどれだけ減らすことができるかということについての対策の積み上げと、効果の試算を行ったわけでございます。 その結果といたしまして,対策をとらない場合に比べて、二〇一〇年には炭素の量に換算をいたしまして約千三百万トンの二酸化炭素を削減するような対策が実施可能である、こういうふうに考えたところでございます。具体的に申し上げますと、いわゆるトップランナー方式というようなものを導入いたしまして自動車の燃費基準の強化をしていこうということで、一九九五年に比べまして大体二〇%程度の燃費改善を果たしていこうということでございます。そのほか、低公害車の技術開発や普及、物流の効率化、公共交通機関の利用促進といった対策を盛り込んで千三百万トンの削減をする、こういうことでございます。 こうした対策が着実に実施されるよう、政府一丸となって取り組んでいくこととしておりまして、環境庁といたしましても、関係省庁と連携をし、積極的にこうした運輸部門からの二酸化炭素の排出削減に取り組んでまいりたい、このように考えております。
○田端委員 本気でひとつお願いしたいと思います。 ちょっと別の視点でこの車の問題に触れたいと思います。 車の影響といいますか、ここから出る排気ガス、つまり、私は毎年この時期には、これは花粉との関係が非常に大きいということをこ三二年ほど一貫して言い続けておりますが、花粉症のシーズンになると、いつも私は、車というものから出るDEP、ディーゼル排気微粒子といいますか、これと花粉との関係というのは非常に因果関係があるというふうに思えてなりません。 実は、日本気象協会が、一月三十日だったかと思いますが、発表したところによりますと、この地球温暖化の傾向がこのまま続けば二〇五〇年に二度温度が上昇するという想定のもとに、花粉の飛散量がどういうふうにふえるか、こういうことを試算されています。一平方センチメートル当たりの花粉量が、一九九〇年で二千二百個が二〇五〇年で三千七百三十個になる。こういう棒グラフで、こういうふうにふえるのだということでございます。 花粉の数によって患者数も当然ふえる。一九九〇年を一〇〇とした場合二〇五〇年には一七七になる、こういう数値が発表されています。つまり、一九九〇年レベルよりも一・八倍花粉症の患者がふえる、こういうことであります。そうしますと、今花粉症患者が一千万とも一千二百万とも言われます。ということは、一・八倍ふえれば、今から五十年後には二千万人ぐらい日本で花粉症患者になる、こういうことになろうと思います。 温暖化と花粉の関係から見ても、温暖化というのはそれほど人間の健康に影響を与えるのだ、こういう一つの事例であろう、こう思うわけです。 したがって、この温暖化の防止のために、これはもう断じて我々も頑張らなければならないのですが、そういう中で、車というものがまたそういう大きな一つの悪い意味での触媒といいますか、そういう媒体になっている。したがって、花粉対策からいっても、温暖化対策からいっても、この車の排気ガスを減らすということについてはぜひこれからも努力していただきたい、何としてもこの問題は頑張り続けていただきたい、こんな思いがいたしますが、その辺のところについてお考えを聞いて、質問を終わりたいと思います。
○岡田政府委員 簡潔にお答え申し上げます。 一つは、まず日本気象協会の今お示しのデータでございますが、私どももそれなりに把握はいたしております。私どもの研究グループにも参画している方の研究だと伺っていますが、まだ正式には公表されていないということだそうですので、そういう勉強については承知しておるということにとどめさせていただきたいと思います。 ただ、いずれにしましても、杉の雄花の花心部分は夏の七月ごろにできるということでして、そこから発生していって、最終的に雄花、花粉になって飛んでいく、こういうことでして、その七月ごろの気温が高いと杉の花粉が多く発生するということは明確になっているということでございますので、御指摘の点はそういうことがあろうかと思います。 それから、DEPの研究ですけれども、これは私どももずっと花粉症との関係等を動物実験をしながら研究を続けておりますので、鋭意引き続き続けてまいりたいと思っています。
○野村政府委員 お答えをいたします。 車との関係で御説明申し上げたいと思いますが、今委員からは、花粉症との関係でディーゼル排気微粒子について御議論をいただいたわけでございますが、この微粒子自体非常に細かいものですから、肺の奥まで入るということで、呼吸機能に影響を与えたり、あるいは肺がんとの関係も論じられているわけでございます。 そういう観点かち一私ども、花粉症との関係は最近議論されているわけでございますが、もともとこの排気微粒子についてはそういう問題があるわけでございますので、ディーゼルの排ガスの規制の強化に努めてきたところでございます。最近でも、平成九年から十一年にかけまして、一台当たりのディーゼル排気微粒子の排出量を六割以上減らすというようなことで、今規制の強化を図っているところでございます。 ただ、依然としてまだ大都市におきましては深刻な状況にあるということで、さらに規制を強化しなきゃならぬということで、今中央環境審議会の大気部会で御議論をいただいているというところでございます。 さらにまた、排気微粒子については、フィルターが有効であろうというような研究開発が進んだものですから、私ども、フィルターの効果を見ようということで実証研究を九年度から始めておるわけでございます。 いずれにいたしましても、こういう施策を通じまして、ディーゼル排気微粒子の対策にさらに努力を重ねてまいりたいと考えております。
○田端委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○山元委員長 並木正芳君。
○並木委員 改革クラブの並木正芳でございます。 昨年のCOP3後の質問以来三カ月ぶりに質問させていただきますけれども、改革クラブといたしましても、前田委員を中心に新党平和とともに環境問題に積極的に取り組んでいるところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 環境ホルモンということで、いわゆる内分泌撹乱化学物質について質問させていただきます。 環境ホルモンにつきましては、生態系への悪影響が強く懸念され、人類存亡に直結する問題だとさえ言われて、大変大きな問題として浮上しつつあるわけでございますけれども、日本の取り組みはまだ始まったばかりである、こういうふうにも言われております。 今回の大臣の所信表明にも、十一ページにわずかに、わずかという言葉は失礼かもしれませんけれども、二行、新たな問題として実態の把握と解明に努めるとあるわけでございます。 昨年のたしか三月末に、環境庁は研究班を設けて実態解明に乗り出しているわけであります。それからほぼ一年が経過したわけでありますけれども、これまでにどのような点が解明されたのか、まずその点についてお伺いさせていただきます。 〔委員長退席、佐藤(謙)委員長代理着席〕
○岡田政府委員 お答えいたします。 専門家から成る研究班を設置いたしたわけでございます。そして、そこで中間報告をいたしました。そこでは、それまでの知見を取りまとめ、それから各文献等を随分当たっていただきました。その結果、例えば、環境ホルモンとして、内分泌撹乱物質として危険性の高いもの、あるいは候補者と言ったらいいのでしょうか、候補者として六十七品目の化学物質がある、もっともその中には日本にはないものもあるとか、いろいろなことまでわかりました。ただし、要は、結局まだ日本では研究はそれぞればらばらにはあるけれども十分わかっていない、国際的にもばらばらでわかっていない。 そこで、まず第一は、野生生物や人への影響などの実態調査を進める方策について提案をしていただいた。それから、作用メカニズムの解明を進める、それについての方針を定めていただいた。それから、国内外の研究情報の交換を促進せよと提案をいただいた。そんなものに基づいて十年度以降鋭意やっていこうということで、指針をいただいたのでそれに基づいてこれからやっていくという状況にございます。
○並木委員 最近ではマスコミ等にも盛んに取り上げられて、いろいろな事例が紹介され、その有害性はほぼ確証となりつつある。環境庁レベルではまだ調査に入ったばかりということですけれども、いわば有害性はもう確実ではないかというふうに私は感じているわけであります。 大臣も御存じのことと思いますが、これは国の、まさに環境庁の機関の一つでもあります国立環境研究所の堀口主任研究員の報告では、イボニシという巻き貝がいますけれども、それのインポセックス、つまり雌に雄の生殖器ができるという症状が、調査したところ、九十七調査地点のうち九十四地点で見られ、しかも、どの地点でも採集した雌のほぼすべてに雄の特徴でありますペニスがあるということ、それが一〇〇%の出現率だ、こういう例は世界でも例がないほどの異常事態であった、こういう報告があります。 これは船底塗料である有機すず化合物のトリブチルすず、TBTと呼ばれていますけれども、それが主原因じゃないか、こういうふうに言われています。また、同じくトリフェニルすず、TPTというのもこのインポセックスを引き起こすということが証明されつつあるというようなことであります。 また、ほかの事例でも、横浜市立大学の井口教授らの研究グループが、去年の七月から多摩川でコイの精巣についての調査をしています。捕まえた雄の三十八匹のうち十一匹の精巣が異常に小さい、こういう異常が見られ、また半数からは雌にしかない卵黄たんぱく質が血液中から見つかる、こういうことも報道されております。多摩川の水質分析によると、ノニルフェノールという物質が、これは身近に洗剤の界面活性剤等に含まれる物質ですけれども、そういうものが検出されているということであります。 こういった現象は既にイギリスでは十年前に見られている。それは羊毛工場の洗剤に含まれる恐らく同じような物質が原因しているのじゃないか、そういうようなことですし、また先ほど申し上げたイボニシの事例、こういうものでも欧米では一〇%、三〇%といった出現の割合で非常に汚染との相関性がわかる、こういうようなことも言われているわけであります。日本は、先ほど一〇〇%ということですから、そういうことからすれば海域の汚染度合いが大変高いということであります。 また、これも身近な薬品でございますDDT、これが世界的にも知られているわけですけれども、アメリカの化学工場の事故で、フロリダ州のアポプカ湖にすむ雌のワニに一つの卵胞に卵子が幾つもあるという多卵性卵胞という現象が見られて、一方で雄の方には、ペニスなどの生殖器が生殖不能なほど小さい、こういう現象が、八〇%に異常が見られた、こういうようなことが、枚挙にいとまがないわけですけれども、ございます。 実験段階では、ハツカネズミ等のいわゆる哺乳類でもこうした多卵性の卵胞という現象が見られているわけでありまして、爬虫類のワニあるいは哺乳類のハツカネズミ、こういうようなことからして、哺乳類である人間にもこれはかなり同じような危険が迫っているのじゃないか、こういう可能性を意味していると考えた方がいいのかと思います。現に、これは事例としてはまだまだ少ないわけですけれども、帝京大学の押尾講師の調査では、成人男性の精子数が半分になっている、五十年前に比べて半数であるというような報告も発表されているわけであります。 今お話がありましたとおり、日本では欧米に比べてこれらの調査研究が立ちおくれていると言われておりますけれども、人体への影響結果がわかるには、疫学的な問題とかそういうものは大変長い期間がかかる。数十年後にこれではっきりわかりましたという段階になりますと、これはもう取り返しがつかないというような事態になる可能性さえあるわけです。 ですから、実証的な研究を個別に日本的に行っていく、もちろん、日本にしかない物質、あるいは海外にしかない物質もあるわけですから、それも必要なわけでありますけれども、人間としては、欧米人と日本人というものに人体の影響等では差異はないわけでございます。そういうことからすれば、そうした海外の事例にもしっかり学んで、この環境ホルモンヘの対策を早急に強化すべきである。 いささか私の言い分が長くなりましたけれども、それが私の考えるところであります。現在のところまだまだ取り組みが弱いというふうに感じておりますが、大臣においては、この辺の御見解はいかがでしょうか。
○大木国務大臣 今お話ございましたように、うちの国立環境研究所でもいろいろ具体的な研究を進めておりますし、私も先般研究所へ参りまして、その話も聞いてまいりました。 確かに、一方では、ジャーナリズムというと言葉が悪いのですけれども、広くいろいろなところでこの環境ホルモンの影響というのが言われておりますけれども、片や、人体に対してどの程度のどういう影響があるかということについては、もちろん、今おっしゃいましたように、既に人間に近いいろいろな動物についての実験も、あるいはいろいろな知見というものも得られつつありますけれども、人間ということに絞って考えると、まだはっきりこうだと言い切れない。 ですから、これをどういうふうにこれから研究を続け、かつ発表していくか、なかなか難しいところでございますが、確かに問題はあるというふうに意識しておりますので、十年度からは、私どもも自分のところの研究だけではなくて、国際的にもいろいろなところの研究所とも連携いたしまして、さらに研究を強化したいと思います。その結果につきましては、これからできるだけまた皆様方によくわかるように、どういう形でどういうふうに説明するか難しいところもありますけれども、そういった方向で努力をしたいと思っております。
○並木委員 今後とも継続的に我々も問題に取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。 次に、かの猛毒ダイオキシン、これも環境ホルモンの一種とも言われているわけでありますけれども、このダイオキシン対策については、昨年の十二月より規制がされて、所信表明にもございますとおり、平成十年度には環境モニタリングあるいは人体汚染の状況と健康影響の調査研究を進める、こういうふうにあるわけです。現実にいろいろ現場の方の担当等に聞いておるところですけれども、予算、人員、体制とも全く不十分だというような印象を否めないと思うわけです。 大臣においては、予算というものを抱えながら、見解として述べにくいところもあると思いますけれども、率直にこの辺の御見解を伺いたいと思います。 〔佐藤(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
○大木国務大臣 先ほどもほかの委員の御質問で同じようなことをいろいろと御説明いたしましたけれども、ダイオキシンにつきましては、大気中にだんだん拡散していくという意味での危険もありますし、それから水あるいは土壌といったところに、あるいはいろいろな食物の中に蓄積されてしまうというようなこともあり得るようであります。大気のことにつきましては先ほども御説明申し上げましたが、焼却処理場の基準ということをきつくいたしまして、今のところはダイオキシンが一番多く排出されるのはそういった焼却のところであろうと思いますので、一応、基準をきつくしたということによって、そちらをソースとする排出は九〇%ぐらいは削減できるのじゃないかというふうに期待をしております。 なお、調査研究ということにつきましても、少ないながら、その伸び率からいいますとこの辺の予算はかなり増額していただいておりますので、これから研究はさらに続けたいと思っております。
○並木委員 そこで、御存じのことと思いますけれども、きょうは、私の隣の選挙区であります大野議員さんもいらっしゃいますけれども、埼玉県の所沢周辺では、ダイオキシン対策をとらない焼却施設が五十近くもある。特にくぬぎ山というところでは、十五以上の施設が密集しておる。これらの施設の焼却能力規模を合計しますと、一日約五百トンに上るということであります。これまでの市や県の調査によりますと、所沢のダイオキシン類大気環境濃度、これはすべての測定地点で指針値の〇・八ピコグラムという基準を上回っているということであります。 こういうような多くの施設の密集によります汚染を改善するということでは、特定地域としてダイオキシン排出総量を抑制していかなければ、周辺住民の健康あるいは生活環境に対する影響を改善していくことはできないということだと思います。大気汚染防止法では、窒素酸化物とか硫黄酸化物についての総量規制は設定されているところでありますけれども、ダイオキシン類についても総量規制の導入がこういった地域では求められるのじゃないかと私は思うわけであります。 ダイオキシン類をいわゆる大防法に基づく総量規制の指定ばい煙として、焼却施設の密集している地域で個々の排出基準のみでは大気環境指針値の確保が困難である、そういうふうに認められる地域を指定地域としてぜひ対策を講じてほしいと提案するところでございますけれども、いかがでしょうか。
○野村政府委員 総量規制についてのお尋ねでございますが、ダイオキシン類の排出抑制対策につきましては、御指摘もございましたが、現在、大気汚染防止法に基づきまして、廃棄物焼却炉等におきまして抑制対策を推進しておるということでございます。 この対策を徹底いたすことによりまして、五年以内に全国のダイオキシン類の排出量の約九割が削減できるというように私ども推定をいたしております。当然のことながら、御指摘がございました所沢周辺の地域におきましても、ダイオキシン類が大幅に削減できるというふうに私ども考えておるところでございます。今後、地方公共団体とも十分に連携を図って、現行規制の徹底を図るということがまず必要というふうに考えております。 そこで、総量規制のお話があったわけでございますが、大気汚染防止法におきましては、硫黄酸化物、窒素酸化物につきまして総量規制制度を施行しているわけでございます。このポイントは、一つには、多種多様な工場等の排出源が集中をしている地域においては個別施設の排出規制のみでは環境基準に照らした地域の排出総量を抑制することが困難ということで、総量の許容限度を環境基準に照らして科学的に算定をいたしまして、大規模な発生源について工場単位で規制を行うという方式でございます。この仕組みのポイントの一つは、今申し上げましたように、大規模な施設に網をかけるというところが一つのポイントでございます。 お尋ねのダイオキシン類の主要な発生源でございます焼却施設につきましては、一般廃棄物焼却施設、産業廃棄物焼却施設と二通りございますけれども、一般廃棄物の焼却施設の中には大規模なものもございますけれども、産廃の焼却施設はほとんど小規模と言っていいのかと思います。 そこで、現行のもとでは大規模に網をかけると申し上げましたけれども、大規模にかけるというのは、監視をしやすいということと、それから、大きなところを抑えるということで、それだけ寄与度を減らしやすいという意味からいいまして非常に効率的なわけでございます。そういうことからいいますと、小規模な焼却施設が特に集まっている地域におきましては、こういう総量規制方式はなじまないのではないかというように考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、早急に昨年から施行いたしております個別の発生源対策を、これは地方自治体からも施設に対して厳しい指導を今後していかなければならないのは当然でございますが、そういう手だてをまず講じて、私どもの推計によるとそれによって、五年という期間も必要になりますけれども、かなり減らせるということで考えておりますので、それをまず行いたい。何かまたそれで問題が残るということであれば、これは発生源も、焼却施設以外も私どもこれから調べるわけでございますが、その時点でまたいろいろな方策を考えたいというように考えております。
○並木委員 私としては、先行的にそういう周辺住民の不安を払拭するためにぜひ積極的にやってほしいというところですけれども、五年でやってみて、だめだったらまたというようなことではいささか不満ではありますけれども、ぜひ積極的にお願いしたいと思います。 また、御存じのとおり、大気中に放出されたダイオキシン類というのは土壌表面に、特に水に溶けないということで蓄積していくわけであります。所沢でも、航空発祥の地と言われる日本最初の飛行場に今、日比谷公園の四倍ぐらいの航空記念公園というのができていますけれども、ここで土壌中から高濃度のダイオキシンが発見された。こういうことはさきにも私がお話を申し上げたわけでございますけれども、この辺のいわゆる公園とか児童施設、そういうところのダイオキシンによる土壌汚染が明らかになっているところもあるわけです。 したがいまして、子供というのは泥遊びとかやりますので、土壌からの汚染というのが非常に危険であると考えられるわけですけれども、現在、土壌環境基準といいますかそういうものはないようでございます。基準値の早期設定が必要と考えますけれども、この辺についてはいかがでしょうか。
○渡辺(好)政府委員 これは先生御承知のことと思いますけれども、土壌中のダイオキシンの基準なり指導に関する事例としては、海外のドイツ、オランダに事例がございます。これはもちろんガイドラインということで法的な規制ではないわけですけれども、そのガイドラインを設けるに際しまして、今御指摘がございましたような、子供に着目をするというか考慮をした、そういった基準の設定をしております。ドイツでいいますと遊び場、それからオランダでは居住地ということで、子供の土壌摂取量をTDIと比較いたしまして一定の水準を定めているわけです。 ただ、私ども、これを分析いたしますと、ドイツとオランダで相当大きな開きがございまして、ベースになる健康リスクについてのガイドライン設定に当たっての考え方、計算の前提といいましょうか、そういうところが国際的にもどうもまだ十分ではないのではないかなというふうに思っております。 何はともあれ、知見を高めて、それから調査なり分析の手法というのも統一されておりませんでしたので、この一月には調査分析手法を統一的なものを出しました。調査をしながら同時並行的に、子供に着目した一定の指導ができるかどうか、それから土地利用の実情に応じた指導がどうかというふうなことについて検討したいと考えております。
○並木委員 ぜひこれも積極的にお願いしたいと思います。 関連して、きょうは厚生省の仁井産業廃棄物対策室長においでいただいているようですので、質問を順次ということですけれども、時間が余りございませんので、まとめて三点お伺いしておきます。 昨年の廃棄物処理法改正によりまして、焼却処理施設あるいは最終処分場の設置基準に、「周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであること。」こういうような一文が追加されたわけであります。 これについて、先ほどからの話のように、ダイオキシン類規制に伴いまして、昨年十二月施行の政省令、これにあわせて恐らくいろいろな改善が起きてくると思うのですけれども、この改善についても、一つは、この基準に、いわゆる生活環境影響調査等による許可申請審査といいますか、これを義務づけるということはできないのか、これが一点でございます。 さらには、先ほど述べていますように、地域特性にかんがみまして、生活環境影響調査あるいは施設設置基準について、地方自治体が条例で基準及び調査項目等の追加ができるように政省令において配慮できないか、これが二点目であります。三点目としては、この所沢周辺地域のように、産廃の大量流入あるいは焼却ということが問題になっているということからして、廃棄物の広域的な移動抑制対策がとれないか。 この三点について、大変恐縮ですけれども、まとめてということでお答えをいただければと思います。
○仁井説明員 お答え申し上げます。 昨年十二月からダイオキシン規制が施行になったことに対しまして、それぞれの焼却施設ではいろいろな改造が必要になってまいります。これについては基本的に早期にやっていただく必要があろうかと考えております。 この中で、例えばマルチタイプのものをバグフィルターにかえるといったような単純に改善を目的とするものについては、その促進を図るといったところから、許可手続を要さないような方向で検討をしているところでございます。もちろん、そういう改造にあわせて規模を拡大するといったようなことになれば、許可手続に係らしめるという方向で考えております。また、許可手続にならないにしても、これは届け出か義務つけられますので、都道府県知事においては、内容をチェックして、構造基準等から見て必要があれば改善の命令等を発することができるということになるわけでございます。 それから、許可の審査に当たっての地域特性への配慮でございますが、委員御指摘のとおり、昨年六月に改正していただいた廃棄物処理法におきまして、地域の生活環境に適正な配慮がなされていることというのが許可の要件として加えられたわけでございますので、こういう許可要件に照らして、まさにその地域特性を反映した、許可にするか不許可にするか、あるいは条件をつけるかといったところを知事さんのもとで判断していただくということではないかと思っております。 それから、廃棄物の移動規制についての御質問がございました。 産業廃棄物は排出事業者の処理責任で行う。事業者の事業活動はいわば全国に及んでいるところでございます。そういう中で、それぞれの都道府県という枠の中で完結していく、これはなかなか事実上難しい話ではないかと思っております。そういう点からいきますと、規制的な意味で移動規制をするということ自体については適切ではないだろう。 ただ、そうは申しましても、廃棄物を円滑に処理を続けていくというためには、なるべく排出源の近くで適正な処分ができるということが望ましいことは言うまでもないところでございまして、そういう点からすると、他県に多くを依存しているといったような都県に対しては、それぞれの都県内での処理体制の整備といったものを強く求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○並木委員 これもぜひ今後とも、また私もいろいろ検討させていただいて御提案させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、時間もございませんので、大臣に一点お値いしますけれども、省庁再編ということについてです。 これについては、国民は、省庁のリストラという意味で省庁再編を要請していることが基調なんですけれども、環境庁についてはむしろ充実強化してほしいというようなところで、環境省、既にそういう方向性が決まっているようですけれども、国民からの期待が大変大きいと思います。 大臣の所信表明にも、今日の社会のあり方そのものの転換が問われているんだと。そういう中で環境省というのができ上がっていくわけですけれども、そうした機構の面でも、いわゆる生産官庁といいますか動脈官庁といいますか、そういうものが日本の場合は強大な力を持っていたわけです。これからも合併していろいろ巨大官庁ができるというようなこともあるわけですけれども、社会のあり方の変化、こういう点では環境省の強いリーダーシップが求められていく。私も非常にこの点について期待をしているわけです。 アメリカ等では既に、日本は千人ということですけれども、アメリカはもう八千から一万規模の環境保護局というところで、環境アセスやら放射能の問題やらあるいは国際協力活動やら、またダイオキシン等有害物質対策とかさまざまな多方面にわたる局がありまして、大変大きな権限を持ってやっているわけです。また、イギリスのイングランド・ウェールズ環境庁等においては、警察機構でありますインターポール等とリンクして環境犯罪に対して取り締まれるような権限も持っている。こういうところもあるということです。 そういうような中で、日本の環境省の今後のあり方といいますか構想について、大臣が思い描かれるところを簡潔にお述べいただければ、それで最後の質問とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○大木国務大臣 抱負を述べろということでございます。 私は、これから環境行政、環境というものがだんだんに仕事が多くなってくるということです が、これを環境庁ないし環境省という立場から考えますと、一つは行政の一元化ということが非常に大事だと思います。 それから、私も就任していろいろ実感として感ずるのでありますけれども、最近は地方分権というようなことが言われます。しかし、国、都道府県、そして市町村、あるいはいろいろな企業、そして国民一般のいろいろな団体もありますが、まだその辺のところ、必ずしも責任体制あるいは実際の体制というのがきちっとできていなくて、環境行政ということからいうと空白、欠落があるんじゃないかと思いますので、その辺をきちっと埋めていきたい。 それから、三つ目に、今御質問の中にも多少反映したような御発言があったのですけれども、環境庁というのは今まで調査研究ばかりやって、現場との接触というのがまだ足りないんじゃないかなというようなことがあると思いますので、その辺についてもさらに強化させていただきたいというふうに考えております。 よろしくお願い申し上げます。
○並木委員 どうもありがとうございました。
○山元委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時六分休憩 ————◇————— 午後二時三十分開議
○山元委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小林守君。
○小林(守)委員 民友連の小林守でございます。本会議の後になりましたけれども、引き続き論議を進めさせていただきたいと思います。 午前中以来、地球温暖化防止の問題についての論議は、それぞれの党の皆さんからも既に出ているところでございます。重複になろうかと思いますけれども、あえて通告に従って質問をさせていただきたいと思っております。 昨年の十二月に京都議定書が採択されたわけであります。長官は、議長といたしまして大変大きな役割を果たしていただいたわけでありますけれども、法的拘束力のある、日本におきましては六%削減というような数値目標をいただいた議定書が採択されたわけであります。この六%を達成するために、抜本的な、そして総合的な国内対策が求められているということでございます。そのためにも法的な制度の整備というものが求められる。これは、当環境委員会、また参議院の委員会におきましても決議がなされておりまして、法制度の整備はできるだけ早急に、抜本的な、総合的なものとしてつくらなければならない。この辺の認識は共通にされているものというふうに思っているわけであります。 そして、三月九日だったでしょうか、中央環境審議会の方から、この京都会議を受けて中間答申が出されました。内容的にも、私も一読させていただきましたけれども、認識の面では大変格調の高いというか、大変すばらしい答申が出されたというふうに見ておるわけでありますが、それを実際に受けて実現をさせていく、具体化させていくという作業は大変困難を伴っている、このように思っているところであります。 特に、この中間答申の中の「我が国における意義」というところがございますが、今後我々がこの問題に取り組んでいく上で、国、地方の行政を初め国民全員がこういう認識に立って取り組んでいかなければならないという基本的なところを押さえた、名文と言ってもいいと思えるようなすばらしいものだと思いますので、読んでみたいと思います。 我が国は、先進国の一員であり、さらには、 COP3の議長国を務めた立場にあることか ら、京都議定書を確実に、かつ率先して履行す るとともに、二十一世紀前半及びそれ以降の地 球温暖化防止に向けた世界的な取組の進展のた めの礎を築き、国際社会に貢献していかなけれ ばならない。 また、京都議定書に定める我が国の排出量の 削減義務は六%である。一方、国内において は、既に一九九六年度には一九九〇年度に比べ て約九%以上も二酸化炭素の排出量が増加して いるなどの現状にある。このことに鑑みれば、 この目標の達成には、厳しい対策を実施するこ とが避けて通れない。 しかしながら、このことは、環境基本法の基 本理念である環境への負荷の少ない持続的発展 が可能な社会の構築にとって不可欠であり、む しろその具体化の好機ととらえて積極的に対応 するべきである。人々の生産や消費の活動その 他の活動が地球温暖化をもたらし、他方で地球 温暖化防止対策が人々の社会経済活動その他の 活動の在り方に変化を求めるという関係にある ことから、地球温暖化問題は、経済問題でもあ り、人々のライフスタイルの問題でもある。こ のような広い視点から地球温暖化問題をとらえ ていくことが必要である。 こういうことが出されておりまして、まさに国民的な、あらゆる活動を通した取り組みが求められている。そのためにも法制度の整備が欠かせないということになるわけであります。 そこで、振り返って考えてみなければならないのは、既に現在地球温暖化防止行動計画というものが策定をされて今日まで及んでいるわけなんですけれども、この行動計画は、二〇OO年までに九〇年レベルにCO、の排出量を抑えるのだという考え方のもとにつくられた計画なんですが、実際のところは一つも取り組みがされてこなかったのではないか。今日、既に九〇年レベルからするとプラス九%以上の排出増になっている。 この辺の数値を考えるならば、年平均大体一・五%ぐらいずつ増加しているということになるわけでありますから、毎年毎年、取り組みがおくれればおくれるほど、排出削減のための取り組みは厳しさが増すわけですね。社会的なコストや行政コスト、国民の負担、さまざまな意味での困難がますます厳しくなってくるということでございますが、国際約束でありますから、できませんというわけにはいかないわけであります。 そういう点で、できるだけ早くつくらなければならない、取り組んでいかなければならないことになるわけでありますが、なぜ、この前つくられたこの行動計画が守られなかったのか。国際的な約束の中でも努力義務みたいなものだったですから、法的な拘束力がなかったというところに大きな原因はあろうかと思いますが、少なくとも国の機関が決めた計画が、全く計画倒れというか、ただつくられたというだけの話になったというところに大きな問題があるし、新たな法律の中では、その問題を十分反省をした上に立ったものでなければならないだろう、このように私は考えているわけであります。 それで、大きな問題として、中環審の答申の中でもこの問題には触れられておりますが、要は省庁の縦割り、これの弊害がもろに出ている問題であるというような指摘もございました。そのような観点に立って、私は、この温暖化防止のための取り組み、法案化の作業の中では、省庁の縦割りは打破をして、全行政、省庁が国の課題として取り組んでいかなければならないという姿勢が必要でありますし、連携協力が待ったなしに求められている、このようになろうかと思うわけであります。 そういうことで、現在の地球温暖化防止法案についての取り組みの状況について、長官の方からお話をいただければありがたいと思います。
○大木国務大臣 京都会議の後を受けまして、これから国内措置を進めるということでございます。 非常に一般的に、縦割り行政がなかなか、従来も行動計画の実現に障害となったんじゃないかというようなお話もございました。確かにそういった面がなきにしもあらずでありますけれども、前回の行動計画というのは、一つの目標みたいなものできちっと法的な強制力は持っていない。今度は、国際的には法的拘束力のあるものをつくったわけですから、これをこれから約十年程度のタイムスパンの中で実現をしていかなければいかぬということでございます。 そこで、取り組みでございますが、京都会議の直後に、政府におきましては橋本総理を本部長といたします温暖化対策の推進本部というのをつくりまして、ほとんどの閣僚がメンバーになっているわけですけれども、特に私どもとかあるいは通産省、そしてもちろん官房長官あたりも、これは副本部長となりまして、この対策の推進本部をつくった。 ただ、これはメンバーを見ていただくとわかるように、閣僚がずらっと並んだというのは、そこですぐに物事が動くわけにいきませんから、これは私どもあるいは通産省を初め関係各省、そしてまた内閣の内政審議室等も加わりまして、とりあえず、京都会議の議定書の結果を踏まえてどういうことをこれからすべきか、何ができるかというようなことの各省別のヒアリングを行いました。これは大体一巡しておるわけですが、これをまず取りまとめて、これからこれを具体策につなげるということが一つございます。 それから、今お話のございました中環審、中央環境審議会の中間的な答申でございますが、これも京都会議の結果を受けてということで、先般、今おっしゃいました、実際にいただいたのは三月九日ですが、これもいただけたわけでありますので、これを十分にそしゃくしながら我々の仕事に反映をさせてまいりたいというふうに考えております。 ただ、先ほどから一つのポイントとして、やはり何らかの法的な措置をとらなければいけない、立法しなければいけないのじゃないかというのは、私どもも、これはせっかく京都会議でああいう一つの結果が出ておるわけですから、これをきちっと実行するための、日本の国の政府といいますか、日本の国と申しますか、国民の決意ということを示すためのそういった政治的な意味も含めて、何とか立法措置を進めたいというふうに考えております。 ただ、午前中の御質問のときにも申し上げたのですが、実は京都会議の議定書が、ある意味では、非常にふわふわしたと言うと表現が悪いかもしれませんが、まだ固まり切れていないというところがあるわけでございます。非常に限られた時間の中でああいうものをつくり上げましたので、まだ各国の意見が十分に調整し切れないままに、一応国際取り決めということで文書になっておりますから、これからCOP3の後のCOP4、あるいは5、6と続くと思いますけれども、そういった中でだんだんに補充あるいは追加とか、そういったものも出てくると思います。 つまり、そのもとになる国際取り決めが非常に不確定なところがあるものですから、そういうものを受けて一体どこまで今度は国内法で書き込むことができるかという問題がございます。それと、いきなりあらゆることを規制、規制ということで、法的な規制だけで縛るのが望ましいのかどうかということも、実は政策的にはいろいろと御議論があるところだというふうに感じております。 ということで、今回、対象としては、例えばガスでいいますと六種類のガスが対象になりますから、それをきちっと明記して、これを対象としてそれに対する規制というものを進めていく。その辺までは書けるわけですけれども、それじゃ、すぐにその規制というところに飛ぶかということになりますと、私どもとしては、中環審の方のいろいろな御提言にもそういう感じが出ていると思いますが、まずは自主的にやりたい。 しかし、それをどういうふうに責任を持ってやってもらうか。例えば、国あるいは都道府県、市町村、そしてまた企業あるいは一般の国民の皆様方が、それぞれのお立場で温暖化の防止のための温暖化ガスの排出削減のために協力していただく。それをどういう形で、責任分担といいますか、役割分担といいますか、それを一つきちっと書き込みたいというふうに考えております。 そこまでは大体頭の中で整理ができておるわけですが、それから後、どこまで書き込むかということになりますと、もちろん、これから中長期的には、恐らくいろいろな法的措置、あるいは経済的手法という言葉で我々言っておりますけれども、例えば税制上の措置というようなものも視野に入れながら考えなければいけないのですが、今すぐに書き込めるかなということになりますと、どうもなかなか難しいというわけであります。将来はそういうことも想定しながら、しかし、今回考える法律の中にどういうことを書くかということになりますと、今言いましたようないろいろな主体の相互間の役割分担というようなことをひとつきちっとして、それでみんながそれぞれにまず努力をしようというところが、まずは一番中心になるのではないかという考えでございます。 ただ、既に通産省あたりで省エネ法も出ておりますから、それとの調整といいますか関係というようなものは、きちっとこれから考えていかなきゃいけない。ただし、省エネ法の方では、これはあくまで主体はエネルギーというところをとらえていろいろと書き込んでいかれるというふうに思います。そうしますと、温暖化ガスというものは直接には触れられていない、こういうことになりますので、同じエネルギーですから、エネルギーを対象にしてそれを抑えるということでは同じアクションになるわけですけれども、その目的が違うということで、目的の違うことについて、しかしきちっとこれからやっていかなきゃいけない。 産業界あたりでは、同じことについて二重三重に規制がかかるというのは非常に困るので、なるべくよく調整してくれというようなお話もございますから、当然そういうことは頭に入れながらこれから温暖化防止のための法案というものをつくらなければいかぬとは思っております。非常にまだ中間的でありますけれども、今国会に何とかして間に合わせて出したいということでございますので、今、鋭意作業中でございます。 特に、やはりこれは新しい分野での法律なものですから、法律的にどういうふうに書き込むかというようなことについては、かなり法技術的な問題もありまして、法制局等と目下協議を進めておるのです。そちらの方はかなり時間を要しておるということが正直なところ現実でありますが、これからもひとつできるだけ早くつくり上げるように努力をしたいと思っております。
○小林(守)委員 状況につきましては、わかりました。 ただ、長官のお話の中で、いわゆる法的拘束力のある六%削減という数値、その中でも森林の吸収源をどうカウントするのか、それから排出権取引やクリーン開発メカニズムや共同実施、これらの数値のルール、基準、そういうものが今後の国際的な、COP4あたりで決められてくるというような状況だというふうに思うのですね。 吸収源についても、京都議定書では、日本の現状では、九〇年以降、五年間の間で〇・三ぐらいは見られるというような、算式というのですか算定をされたようでありますが、何か政府の方では、これを二〇一〇年まで努力することによって三・七ぐらい見られるのではないかというようなお話がありました。何か全く根拠のない、どこからどういう数字をはじいたのかよくわからない、そんな数字が動き回っているというような状況であります。 三・七を吸収源に期待し、それから排出権取引ではマイナス一・八ぐらいを期待し、そして代替フロンガスについては、現状プラス三・五ぐらいになってしまっているのを何とかプラスニ%ぐらいに抑えようではないか。そして、残る炭酸ガス、メタン、亜酸化窒素についてマイナスニ・五ぐらいに抑えようではないか。帳じり合わせてマイナス六%という数値が、既に政府の方では対外的にも出されているわけですね。 私、非常に危惧をするのは、要は、時間がたてばたつほど、温暖化防止の削減のための努力というのは高コスト化、そして社会的負担、国民的ないろいろな意味での大変な努力を求められる、こういうことが進むわけであります。しかしながら、人類の未来に向けて存亡をかけた問題だということになるならば、一二〇〇年には現状の三分の一ぐらいの炭酸ガスの排出量に抑えなきゃならぬ。そして二〇五〇年ぐらいまでには、大体現状の五〇%から六〇%ぐらいを削減するようなことになっていかなければならない。だんだん現状に戻ってくるならば、少なくとも、二〇一〇年には六%達成すればいいのだということではなくて、それを超えるどれだけの積み上げができるのかということが、議長国であり、また国際的にも工業先進国としての日本の務めだろう、このように思うわけであります。 そういう点から、現状で我々が取り組むべき基本的な考え方というのは、排出権の取引や吸収源の問題に思惑で数値をゆだねていくのではなくて、それは別のものとして保留をしておいて、それをなくしてでも六%を何とか達成しようじゃないかというような目標、計画を立てていくことを大前提にするべきではないのか。大変きついわけですけれども、逆に言えば、今厳しくやることによって、将来的にはだんだんコスト負担が少なくても達成できるような方法がつくられていくのではないか。なおかつ、森林の吸収源や排出権の取引などのルールが決まってきた時点では、さらに上積みができる、前倒しができるというか、そういうことになるわけであります。 そういう考え方に立って、日本はODAを一生懸命やっていますけれども、排出権取引とか森林の吸収源のカウントするものは、考え方によってはバンキングというのができるわけでありますから、排出権取引というのはその数値を買ってくるわけですが、ということは、バンキングできたもののパーセント、数量は、これはもうODAとして国際社会に貢献しているのだというふうに言ってもいいと思うのですね。 そんなことを考えるならば、六ガスを中心にして六%削減の目標を立てるべきではないか、少なくともこの法律の基本的な計画の中では、六%を目標にして、そして排出権や吸収源については保留をしておく、こういうのが基本的に正しい方向ではないか。なかなか難しい問題だとは思いますが、私はそういう方向で提言をさせていただきたいと思っているところであります。 そこで、やはり省庁の縦割りの弊害をどうなくしていくかというのがこの温暖化対策、国内対策の成功のかぎを握っている、このように思えてなりません。 この前の予算委員会の総括質疑の中でも私は、既に閣議決定されたと思いますが、現在出されている省エネ法の問題、それから家電リサイクル法も、やはり温暖化対策という視点から、環境という視点からも環境庁が極めて連携をとって深く関与しなければならない法案が、通産省所管、厚生省所管などで出されてきているわけなんです。省エネ法については、法文上はまだはっきりしていない、協議という枠組みに環境庁が入るのかどうか、これがまだはっきりしていない。 それから、家電リサイクル法についても厚生省と通産省の共管である。これはそういう形になっているのですが、やはり廃棄物リサイクルの観点から、環境行政が絡まなくてはならない大きな問題なんですね。特に、家電四品目ということになるならば、冷蔵庫やエアコン、その中に含まれている特定フロン、代替フロンの回収の問題が有害物質としてかかわってくるわけであります。それから、テレビのブラウン管等に含まれる鉛、もちろんこれについても有害物質として対策をしなきゃならぬ。 しかし、これを家電リサイクル法の中での枠組みでやってしまいますと、廃棄物としてただ処分していく、そしてリサイクルできないものについてはどこへ行っちゃうんですかと。有害物質を回収し処理するきちっとしたルートが確保されているのかどうか。こういう観点が、家電リサイクル法や省エネ法の中で環境の視点からきちっと物を言っていくことがやはり必要なんだろう、私はこのように思いますし、また、それがないと、温暖化防止のための全庁的な計画は立たないというふうに言えるんだと思うのですね。 それから、フロンの問題にもかかわりますけれども、例えば、現状では三・二%ぐらいになっている。しかし、それを二%ぐらいまでに抑えようではないか。これは、何か通産省の化学品審議会の方で大体そういう数値を出してきているというようなお話を聞いているのですが、その二%という代替フロンガスの削減目標について、環境庁または中央環境審議会は関与したのかどうか。これは六%削減の大きな数字なんですね。代替フロンガスの発生源というのは特定されるわけでありますから、そこのところを本気になって取り組む体制をつくれば、相当効率的に排出削減の数値が出てくるんだろうというふうに思うのです。 そういう点で、この辺についてもやはり環境庁がかかわったのかどうか。私自身は、省庁再編という絡みの中でも、どのように環境庁が、今度環境省になるようでありますけれども、その辺の調整機能を果たすことができるのか、これにかかっているというふうに言っても過言ではないと思うのです。その辺について、現在の状況それから認識等についてお聞きしたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろと通産省の方でも仕事をしておられますので、そちらの方は通産省、あるいは私の方の政府委員からも追加的に御説明したいと思いますが、まずその前に、日本として今回六%というものを国際的な合意として決めたわけでありますが、実は、今先生いろいろとこれは何%というようなお話がございまして、おっしゃったような数字はみんな一応何らかの意味で根拠があるというのは、いろいろ議論している間にそういったような説明があったということはそのとおりであります。しかし、日本としては、現実にこの六%を、それでは排出ガスの削減で何%とかあるいは吸収で何%とか、そういった形での合意はしておりません。みんなが、各国が、要するに合わせて六%とか七%とか、こういうことでやっております。 ただ、今もお話がございましたように、やはり基本は温暖化ガスの削減ということが一番中心じゃないかということでありますから、そういった議論はいろいろと交渉の途中でも出てまいりました。例えば、吸収をやたら多くするのはおかしいじゃないかとか、あるいは、吸収自体はまだ科学的な知見も十分得られていないので、きちっと入れるのはおかしいじゃないかというような議論もございましたし、それから、排出権の取引についても、これだけを主とした方法によったということで、それに非常に重く依存して何%というものを達成するような国がたくさんおるのはおかしいじゃないかというような議論もございました。 したがいまして、日本としても、これから温暖化ガスの削減自体を一番中心にして努力をしていきたいとは思っておりますけれども、吸収あたりになりますと、これを全然カウントせずにすぐに今六%になり得るかというと、これは正直申し上げてなかなかきついというようなところもございますから、言うなればその辺は、今申し上げましたように、基本的には温暖化ガスの排出の抑制ということを中心にして努力はいたしますけれども、一応吸収等もどこまでどういうふうにやれるかということは含めて検討をしていきたいというふうに考えております。 あと、具体的にフロンのことについてもお話がございましたので、その辺は政府委員の方から細かく答弁させていただきます。
○浜中政府委員 御指摘の代替フロンについてでございますけれども、既に、京都会議に臨む前でございましたけれども、私ども政府の部内におきましては、こうした代替フロン等のガスの排出削減については、使用分野をできるだけ限定をする、それからクローズドシステムを採用する、回収や再利用、破壊を推進する、それから代替物質や代替技術の開発を進める、こういった基本的な方針について取りまとめをしているところでございまして、この方針に従って本格的な取り組みを開始することが必要だというふうに考えております。 私ども環境庁といたしましては、その第一歩として、まず、先般いただきました中央環境審議会の中間答申に示されたとおり、六種類のガス、この中には当然代替フロン等も入っているわけでございますが、これらを対象として事業者が工場、事業場単位で排出抑制計画をつくっていただく、これを都道府県知事等に提出をいただいて、その指導助言を得て確実な実施を進める、こういう仕組みをつくる必要があると考えているところでございまして、現在、この中間答申を踏まえて法制化の作業を急いでいるところでございます。
○小林(守)委員 随分時間がたってしまいました。 最後に、環境ホルモン、いわゆる内分泌撹乱化学物質の問題で、随分マスコミ等でも取り上げられるようになってまいりました。しかし、この問題については、既に欧米では五年、十年前から問題が指摘されておるような問題でございまして、特に、人は子孫を残せるかというような非常にショッキングな名で出ていたり、日本人の精子薄まるというようなお話もありました。 原因はまだ定かではないというように言わざるを得ないと思うのです。しかし、何らかの化学物質、ホルモンに似たような働きをする物質によって、我々の生殖機能が毒されているというような状況でありますし、他の生物等においてその影響が出てきているというような状況であります。また、実際に精子の濃度が薄まっているというようなものもあるようであります。 そんなことで、我々が本当にすばらしい化学物質だというように思ってきたものが、とんでもないところでとんでもない健康被害というか、そういう害毒を持っているんだというようなことがわかってきているわけでありますけれども、この辺について、環境庁でも取り組みが始まったようであります。 この化学物質の関係ではなかろうかと思われている、東京杉並区の住民から、杉並区不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定申請事件というようなことが公害等調整委員会の方に出されておるわけであります。環境ホルモンの問題ではないのかなというようなことが言われているわけでありますけれども、この辺について、現在どのような取り組み状況にあるのか。時間が過ぎてしまいましたが、簡単に御回答をお願いします。
○岡田政府委員 お答え申し上げます。簡単にいたします。 ただいま先生御指摘の、杉並区の廃棄物の中継所近辺で目まいや吐き気等の症状を訴えられる患者が発生したということの件でございますが、これはいわゆる化学物質過敏症の存在が米国等の学者の研究で言われておるところでございまして、これは先ほど来の議論のいわゆる環境ホルモンの議論とは別のものだろうと思います。 ただ、いずれにしましても、よくわかっていないことが多いものですから、これにつきましても、平成九年十二月に関連分野の専門家から成る研究班を環境庁につくりまして、現在、まず文献調査等を実施中でございまして、十年度には、研究班の報告を踏まえて、実態調査、さらには因果関係や作用メカニズムについての研究を開始したいと考えています。
○小林(守)委員 ありがとうございました。
○山元委員長 田中甲君。
○田中(甲)委員 田中でございます。 昨年の十一月二十八日に続きまして、環境委員会の委員ではございませんが、質問の機会をちょうだいいたしました。 地元では、私の選挙区ということでありますけれども、地球温暖化防止実践隊という、ボランティア団体がそのような名称をつけまして、現段階では、アイドリングコントロールということで、多くのドライバーに対して呼びかけを行っている、そんな活動をさせていただいております。先般は、環境庁長官のお部屋までお伺いをしまして、実践隊のメンバーが、多くの皆さん方から署名をいただいた、自分たちも実践隊になりますという、そういうものをお届けさせていただきまして、お話をさせていただいたことなども大変にうれしく思っております。 COP3の結果、前段の質問の中にもございましたけれども、代替フロンが削減対象ガスになったわけであります。通産省は、産業界がみずから行動計画を策定することが適当として、今後も自主的な取り組みに任せるということを言われております。 十一月二十八日に私が質問をした際に、通産省櫻井企画官から現在の特定フロン回収率というものをお聞きする機会がございましたけれども、カーエアコンで二七%、業務用冷凍・空調機器で二〇%という数字をいただいたわけでございます。 その後、私も質疑の後の資料を見返しながら調べてみたところ、この調査方法というものは、二七%カーエアコンの回収ということで私に答弁をしてくださいましたが、野村総研に委託をされて、二万社に対してのアンケート調査ということであるのだということを聞きました。まずこの点についてお伺いをしたいと思います。 実際には、まだまだ調査が不足していて、広い範囲で調べてまいりますと、このパーセンテージというのはもっと低いということになるのではありませんか。
○櫻井説明員 お答えさせていただきます。 先生御指摘のとおり、昨年の十一月に先生から御質問を受けまして、私の方から、通産省の調べということで、カーエアコン、そして業務用冷凍・空調機器について、先生の今お話しになった数字を御説明させていただいたところでございます。 そして、この調査のもとでございますけれども、調査母数といたしましては、二万社にアンケートを出しまして、そのうち有効回収数として約五千強という数字をいただいております。それをもとにこの数字をはじいたということでございます。
○田中(甲)委員 わかりました。そのときにもそのようにお聞かせいただければさらに明確に私も理解ができたのですが。 環境庁データ、カーエアコン回収率七・二%、これは三月十二日、本日の問い合わせで確認をしたところであります。調査方法は都道府県回収推進協議会などの積み上げからということでよろしいですか。
○野村政府委員 私ども、毎年自治体を通じまして調査をいたしておりますけれども、自治体で業界等を通じまして把握をいたしましたのが、今御指摘になりましたカーエアコンにつきましては、台数ベースでございますけれども、七・二%ということでございます。
○田中(甲)委員 私は、現在、民主党という政党に所属をしておりまして、前臨時国会において、我が党はオゾン層保護法案というものを提出をいたしました。正確に申し上げますとオゾン層保護法の改正案ということでありますけれども、残念ながら審議されずに廃案ということになってしまいました。 その辺の私たちの姿勢ということも御理解いただいた上でお聞き取りをいただきたいのですけれども、現状にかんがみて、回収というものを義務づけていく何らかの他の施策、あるいは法的な整備ということがやはり必要ではないか。これを積極的に進めていく通産省並びに環境庁の姿勢というものが必要と思うのですが、いかがでしょうか。
○野村政府委員 まず環境庁からお答えを申し上げたいと思いますが、特定フロンの回収につきましては、先生もよく御存じかと思いますけれども、従来から、地域における関係者から成ります協議会を中心に取り組みを進めてきたところでございますが、昨年の九月、さらに回収を一層促進する必要があるということで、関係十八省庁から成るオゾン層保護対策推進会議の取りまとめにおきまして、機器ごとに役割分担でありますとか費用分担のあり方を示したところでございまして、これに基づきまして、関係省庁から業界団体に対しまして回収等に取り組むよう要請が行われたということでございます。 これを受けまして、例えばカーエアコンにつきましては、自動車メーカー等が中心となりまして、既に回収・破壊のシステムの運営が開始されておりまして、平成十年度半ばを目途に全国展開することとされているなど、関係の各業界における取り組みが進んでいる状況にございます。 環境庁といたしましては、今後とも適正なフロンの回収・破壊が行われるための条件整備を進めるとともに、関係者による取り組みのフォローアップを行うことによりましてフロンの回収・破壊を進めてまいりたい、そのように考えております。
○櫻井説明員 お答えさせていただきます。 今、環境庁の方からも御説明がございましたように、特定フロンの回収・破壊を進めるためには、まず回収ルートの整備、あるいは回収の機器、ボンベといったハードの整備、そして何よりもまず関係者の費用分担のシステムといったものを構築していく必要があると考えています。 このため、通産省としましては、昨年の四月でございますけれども、特定フロン回収促進プログラムというものを策定いたしまして、関係業界によります自主的な取り組みを要請いたしました。そして、昨年の九月一日には、関係業界から通産大臣に対しまして自主計画が提出されまして、今環境庁のお話にありましたカーエアコンを中心に業界の自主的な取り組みが現在進められているところでございます。 私どもといたしましては、まずシステムの実績を積み上げていくのが一番というふうに考えておりまして、このような事業者の自主的な取り組みによってまずシステムの実績をつくり上げていく、その上で生ずる問題について一つ一つ解決していくというのが一番実効のある取り組みだと考えております。
○田中(甲)委員 COP3でそんなことを言ったら本当に袋だたきに遭うでしょうね。適切な言葉でなければお許しいただきたいのですけれども。 オゾン層保護法改正案というものを提出させていただいたその理由というものは、早急に対応していかなければいけないんだという危機感、危機意識というものを持って、私たちは、環境庁並びに通産省がそれにこたえる行動というものを迅速にとっていただきたいという思いを強く持ってのことであります。 くどくどと申し上げることはもういたしませんが、大臣、民主党がたたき台をつくったというような形でありますけれども、ぜひとも環境庁においても検討していただきまして、義務づけるという方向で検討をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大木国務大臣 特定フロンについては、生産はもうとめたわけでございますね。ですから、現在残っているというか、出回っているものをどうやって早く回収するかということでございまして、これも午前中の議論にも出ておりましたけれども、家電のリサイクルの法案がまた一つ出てまいります。その場合にも、フロンだとか鉛だとかちゃんと措置しなくてはいかぬ物質が一緒に出てくるわけですから、それをただリサイクルの方だけきちっとやって、こちらの方を忘れたということではいけませんので、これは私ども、法案の中で環境庁としての意見をきちっと言わせていただくというふうに今法案を多少手直ししていただきまして、そういう形で出していくと思います。いずれにいたしましても、皆様の方から前回もそういう法案を出していただいておったわけでございますから、それは非常に貴重な御意見としてそういったものも反映しながら、ひとつこれからの実際の処置を進めてまいりたいと考えております。
○田中(甲)委員 どうぞよろしくお願いいたします。 今御答弁の中にも含まれておりました、御発言をされておられましたが、明日十三日に通称家電リサイクル法案が閣議に提出される予定と聞いております。この特定家庭用機器再商品化法案、このリサイクル対象になっているものは、当初、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンというものを想定しているということだそうでありますけれども、今後その対象機器というものを広げていくお考えがあるのか、その点を確認させていただきたいと思います。また、システムについて、概略で結構でありますから、御説明いただければありがたいと思います。
○伊藤説明員 お答えさせていただきます。 現在、先生御指摘のように、特定家庭用機器再商品化法案については、今国会で御審議いただくように、今法案の準備作業中でございます。ですので、その中では、対象品目としては、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンという、全体の廃棄量の八〇%を占めるものを当初四品目で想定しております。今後、それ以外については、対象品目の指定の必要性も含めて今のところ政令で考えておりますが、政令の立案段階での必要な検討を行うということで今考えております。 それから、仕組みでございますが、これは法案の準備中でございますので、余りお話しすることは適当かどうかあれでございますが、我々としては、今法案の中身では、家電店あるいは市町村で回収していただいたものをメーカーが中心となってリサイクル、再商品化を行う、こういう形のスキームでございます。現在、今申し上げた四品目は、約八〇%が家電店に買いかえも含めて戻ってまいります。こういったルートを生かしながら、その部分をメーカーが引き取って、メーカーがリサイクルを実施する義務を負う、こういう形のスキームでございます。
○田中(甲)委員 ありがとうございます。 一点だけ確認をさせていただきたいのですけれども、費用請求というところで、排出者に対して、対象機器の収集及び製造業者等の再商品化に関する料金を請求することができるということになっておりますが、ちょっとこの点だけをもう少しかみ砕いて御説明いただければ、だれがだれに対してコストを払うというシステムになっているかをお聞かせいただきたいと思います。
○伊藤説明員 お答えさせていただきます。 今のスキームでまいりますと消費者、排出者でございますが、排出者が排出時点でリサイクルの費用をお払いいただく、こういうことのスキームで今考えております。
○田中(甲)委員 その辺、まだ全貌がよく見えませんので、どういう社会の中の新たな構造が生まれてくるのかなということをまたぜひ御指導をいただきながら、また私たちの意見ということも聞き入れていただきたいという御要望をさせていただきたいと思います。 私は、環境委員会に入りたいという希望を持っておったのですが、残念ながらいっぱいで入れませんでした。どこに入ろうかと迷ったときに、ドイツに参りますと、州ではありますけれども環境交通委員会というのがございまして、交通はもう環境問題を考えるときに切り離しては考えられない、そういう位置づけにございますから、私は運輸委員会に所属をさせていただきました。 運輸委員会と環境委員会の関係ということで、少し関連した質問をさせていただきたいのですけれども、今御質問させていただいた最初のフロンの問題、それから商品のリサイクルを進めていこうという考え方からして、運輸部門の中で地球温暖化ガス、運輸部門というものは地球温暖化ガスの二酸化炭素の排出量の二割を占めているという現実、並びにその中で運輸部門に占める自動車の二酸化炭素の排出量の割合というのは八八%に達している。 自動車ということに対して、さらにつけ加えて申し上げるならば、自動車の社会的費用ということもまたここで、我が国の中でも環境庁や運輸省を中心に考えていかなければならないと思うのですけれども、車社会の問題点ということをもう少し正確にここで取り扱っていく必要があるのではないかと考えているのです。フロンガスの回収、あるいは不必要な車の数を減らしていく、さらに自動車の不法投棄、車の使い捨ての実態ということなども、すべて環境問題につながってまいります。 車の不法投棄、今現在、数字を挙げてもらったのですけれども、平成四年度においては五百十七万台という廃車台数であります。さらに一番新しい数字ということで調べてきたのですが、出てまいりません。後ほどお話しさせていただきますが、いずれにしても年々廃車される車の台数がふえてきている。そして、ナンバープレートを外して廃車届を出すのですけれども、実際には車は乗り捨てられてしまう、放置されてしまう。河川沿いですとか海岸沿いですとか車が捨てられていて、そのエンジンのナンバーが削り取られている。そして持ち主がわからないようにして捨てられているという、これもやはり大変な環境問題。 そこで、私は車のデポジット制というものを導入していくべきではないかと考えておるのですけれども、いろいろ思案をさせていただく中で、ぜひ環境庁においても車のデポジット制、しっかりと車というもの、フロンガスの回収ということもあり、廃車ということが的確にしかるべき構造の中で行われているのかどうか、その辺の御認識というものは今どういうものをお持ちになられているか。また、前段に通告をしているわけでありますから、デポジット制に対する御意見などをお聞かせいただければありがたいと思います。
○岡田政府委員 お答えいたします。 使用済み製品の適切な排出を促して回収率を引き上げる、また、現実に諸外国等でも飲料容器等のデポジット制が導入されているということで、デポジット制にそういう意味での回収効果があるということは認識しております。 一方、問題は、今御指摘の自動車のことでございますが、自動車の一方の特性としまして、長期に使用された後に廃棄されるということで、仮にデポジット制を導入する場合には、預かり金も長期管理が必要になるというような側面が一つあると思います。それから、今先生御指摘のように最近はだんだん悪質になってきまして、エンジンのナンバーを削り取るとかそういうことをやる人が多くなってきたのですが、それでも自治体の取り組みの中では、車体ナンバー、エンジンナンバーを見つけて実際に警察と協力して摘発をする、通告する、そういうことの中で減らしているという努力をしているところもある、こんなようなことが一方ではございます。 ただ、環境庁としては、廃棄物、リサイクル一体となった総合的な対策について、本年秋ごろを目途に中環審でも検討中でございますし、デポジット制等の経済的手法につきましても、総合対策においてその基本的な考え方を検討中でございます。そうした議論に基づきまして、使用済み自動車につきましても、ただいまの先生の御指摘も踏まえて、それからさらに私が先ほど申し上げたような特性も踏まえまして検討をしてまいりたいと思っております。
○田中(甲)委員 ありがとうございます。ぜひ検討のほどをお願い申し上げます。 私も議員でありますかぢ、国権の最高機関であり、唯一の立法府という基本的姿勢を忘れずに、ぜひこの法案を議員立法で提出できるように努力をしてみたいと思っておりますが、お互いに意見交換をしながら、よりよいものが提出できるならばそれにこしたことはありませんから、ぜひともお話し合いをさせていただきたいと思います。 やはり今申されたように、債券、自動車債的なものを、先に徴収しておく、お預かりをしておくという形が必要になってくるのではないかと思いますが、また、そこでお預かりしている費用、お金のプールというものが、他の環境リサイクル関係に有効に運用することができればということも考えたりいたしております。 数字が出てまいりました。平成八年度、運輸省で調べた廃車台数は六百五十七万七千七百三十一台、約六百五十八万台ということであります。この中で、適切に廃車されている数がどのぐらいあるのか、この辺もぜひお調べをいただきたいと思います。 もう一点、運輸と環境関係で御質問をさせていただきたいと思いますけれども、ドイツにおいていわゆる環境定期券というものが既に実際に導入されておりまして、鉄道やバスやそしてマイカーが乗り継げる。環境定期券ということで、約九十路線、二千三百六十九キロ。少しこの言葉だけでは想像し切れないところもありますけれども、このチケットを買いますと、一日大体百三十円程度、一カ月の定期券が三千円程度で活用ができます。 つまり、車とバスと電車と乗り継げるという環境定期券というものが日本ではやられていないのかということで運輸省で調べてみましたら、神奈川県ともう一カ所は東北の岩手県において既に実施がされているということであります。これは、マイカーからバスヘの誘導ということを目的としたエコ定期券ということで、既に導入がされているわけでありますけれども、運輸省に確認をしたところ、環境庁との協力体制というものはとっていないということでありました。 この辺はほかの質問者の方も御指摘をされているところでありますけれども、所信表明の中でも、施策間の連携、各省との連携ということをこれからもっともっと密にしていきたいという所信表明の中のお言葉を聞かせていただくならば、もっとこの問題に対して環境庁が力を入れていき、全国的にこのようなエコ定期券を導入するモデル地域というものをふやしていくべきではないかと思います。いかがでしょうか。
○野村政府委員 運輸政策と環境政策の連携の問題でございますが、お話のございました環境定期券につきましては、私ども確かに相談を受けていないということでございます。 確かに、今お話を承った環境定期券の意味というのは、大気汚染の防止の観点から、あるいは地球温暖化防止の観点からもいい試みというように私ども考えておりますので、今後、運輸省ともこの問題について協議をいたしまして、私どもが応援できるところがあれば参画をしていきたい、そのように考えております。
○田中(甲)委員 ぜひ、協力し合える点で協調し合って、さらに導入地域というものをふやしていっていただきたいと思っております。 もう一点、運輸省との関係でありますけれども、カナダの環境政策というものを見ておりまして、なるほど、環境に関心の高い国。といいますのは、環境産業は将来カナダ経済に繁栄をもたらすかなめであるという考え方に沿って、環境産業育成政策というものを一九九四年から既にスタートをさせているというところであります。連邦政府、州政府、産業界の代表あるいは公共団体、全国の利害関係者との協議を行いまして、この政策をつくり上げたというものであります。 そして、大気汚染の測定などに関しても、大気汚染の保護ネットワークというものを完全につくり上げておりますし、自動車排気などの研究ということで、自動車を初め芝刈り機から飛行機、ガソリンで動くすべてのものを対象にして、排気ガスの大気への研究というものを進めている。あるいは、マイクロウエーブによる汚染土壌の修復というものをかなり研究をしておりまして、開発した企業に対しては許可を与えていくという非常に積極的なものだと私はとらえております。 そしてこのカナダで、環境省の主たる役割の一つとして、気象情報の提供ということが書かれています。もはや環境問題は企業だけの責任とは言えない。経済活動が環境にどのような影響を与えているか、正確な情報を企業のみならず市民にも広く提供するということなのであります。 私は、ここで申し上げたいのですけれども、皆さん方がどのようにお受けとめになられるか少し不安な気持ちも持ちながら、気象庁というものが運輸省に含まれている、運輸省の中で気象庁というものが現在位置づけられているということが、果たして、今後、環境問題ということを考えていく、そして環境省という形になっていく場合にいかがなものかということを、素朴な質問かもしれませんけれども、改めて考えてみたいと思うのであります。 実は、ここに、昨年の十月からずっと、気象、食物、生物ということで、どういう気候変動によって変化が起きているか、異常が発生しているかということをスクラップしたものを持ってきました。一つ一つの内容を読み上げる時間はありませんけれども、まさに不自然な速度で変化が起きている、それが私は異常だという表現になっていると思いますけれども、自然な速度で物事が変化していない。 これは、京都会議の正式名称が気候変動枠組み条約の第三回締約国会議ということでありますから、気候の変動ということをしっかりと管理していく、情報の収集をしていかなければならない。それがまさに環境省のこれからやっていかなければならない大きなテーマだと思うのですが、その点について御見解をお伺いしたいと思います。
○大木国務大臣 省庁の所管の問題になりますと、私がここで何かはっきりしたことを言えば、またいろいろと違うようなコメントもよその省からも出てくるかもしれませんけれども、ただ一般的に、今気象問題というのは、本当に地球温暖化問題を含めて環境問題に非常に関係があるということはおっしゃるとおりであります。 特に、最近いろいろと、原因と結果、必ずしも密接に、まだ十分にわかりませんけれども、少なくとも非常に異常気象現象があちこちで起こっているということは、これは間違いないので、これと環境と申しますか、例えば、我々は地球温暖化ということを議論しているわけですから、そういったものとどこまで直接あるいは間接に結びついているのかということは、十分に私どもも勉強させていただかなければいかぬ。 差し当たりは、気象庁と十分に連携をとりながらというお答えになるわけでありますけれども、確かに、気象というところから環境問題をとらえる必要は非常にあるということだけは、私どもも十分に認識しておるということを申し上げておきます。
○田中(甲)委員 一月十五日、成人式に大雪が降りました。あれはどういう理由で降ったのか。こんなことも気象庁に問い合わせる。しかし、それを全体的に管理している、そして環境省というものがその辺の認識をきちっと持っている、そのぐらいのデータ収集ということがもうされている、そういう姿でなければいけないと思うのですね。 エルニーニョ現象の因果関係がまだ明確にはされていないということですが、この不自然な速度で変化していく地球の気候変動というものは、まさに人的な原因がある。そして、その原因というものを環境省から、現在環境庁ですが、ここから各省庁に対して、あるいは国民に対して発信をしていくというような姿が早く確立されていかなければいけないのだろうと私は思っています。 大変に僭越なことを申し上げましたが、ぜひとも、新たに環境省になる際には、気象庁というものが位置づけられていく、そして、気象の測定を行うということがばらばらに行われるのではなくて、環境省に確認すればすべてそこで情報の収集ができているという体制をつくり上げていただきたいものだという認識を、考えを持たせていただいております。 もうほとんど時間がなくなりましたので、もう一点だけ御質問させていただきたいと思います。 環境アセス並びに時のアセスという面でまだまだ積極性に欠ける面を感ずるのでありますけれども、多分私だけではないと思います。例えば、環境アセスにおいては、環境影響評価に第三者審査機関や公聴会の設定がないというところ、あるいは時のアセスということでは、第三十二条において、要点だけ読み上げますが、対象事業実施区域及びその周囲の環境の状況の変化その他の特別の事情により、環境の保全上の適正な配慮をするために変更する必要があると認めるときは、環境影響評価その他の手続を行うことができるとなっておりますね。そうではなく、これは行うことかてきるのではなく、やらなければならないというように、もっと積極的な環境に対する取り組み方の姿ということを今後ぜひとも力強く表現をしていただきたいと思うのです。 なぜこのことをあえて最後に申し上げたかと申しますと、時のアセスについて、橋本総理指示のもと関係閣僚会議が開かれたときに、環境庁は呼ばれていなかったということを私は聞いたのです。だからこそ、こういう問題に対して環境庁が積極的にコメントをしていく、関係をしていく、もっと環境問題を重要視していかなければならないのだということを強く発言をしていただきたいということでございます。もし御答弁いただければお願いをいたします。
○岡田政府委員 二点申し上げます。 まず一点は、できるという規定でございますが、これは中央環境審議会の議論などでも、必ず義務でやらせるというには、当事者の責めに帰さない場合があるしいろいろな状況があるのでそこまでは無理だと。しかしながら、環境アセスメントというのは事業認可者とかいろいろな人がいる、当事者がいるわけですから、できる道はちゃんと開いておかなければいけないということで、できるという規定を設けさせていただきました。それから二点目でございますが、先ほどの、総理が公共事業官庁の役所に対してそういう指示をしたというのは私どもも承知をしております。その際に適切に、公共事業につきまして事業実施官庁において再検討を行うという場合には、環境上の観点からも配慮していただけるように私どもも積極的に物を言っていきたいと思っています。(田中(甲)委員「呼ばれたのですか、呼ばれなかったのですか」と呼ぶ)呼ばれておりません。公共事業官庁を呼んでおります。
○田中(甲)委員 終わります。
○山元委員長 岩國哲人君。
○岩國委員 民友連を代表いたしまして、質問させていただきます。 失ほどから多岐にわたっていろいろな御質問を各委員からしておられますけれども、私も四点に絞って質問させていただきたいと思います。 まず最初に、先ほど田中委員も質問されましたけれども、環境と交通の問題であります。 私も、ロンドン、パリ、ニューヨーク、東京、世界の四大都市と言われるところの都市に一つずつすべてに住んで、その町はどのようにつくられているか、その町はどういう問題を抱えているか、その町に住んでいる人はどういう思いで暮らしておられるか、それを体験できたことは大変貴重な体験だったと感謝しております。 大都市に共通する問題点はいろいろございますけれども、その一つは車の問題。それから排気ガスの問題。とりわけ東京は人口密度も高く、そして最近は車の台数が急増しておるということにありますけれども、この車、日本に七千百万台、そして田中委員の先ほどの数字ですと六百七十万台が廃車されるということは、約十年でワンサイクルになる。 私は、第三次行革審で、専門委員として一年半こうした日本のいろいろな問題について取り組んできました。国際部会と暮らしの部会、二つの部会で仕事をさせていただきましたけれども、暮らしの部会では、こうした環境問題と消費生活の問題、そして私はその中でデポジット制を強く主張しておりました。ドリンクボトル、そういったものから自動車のデポジット制、議論いたしましたけれども、残念ながら私たちは敗れました。そういう産業界あるいは官界の抵抗によって、これは日の目を見ることなく、支持する者はごくわずかの委員、主婦連とか消費者団体の代表の方は大変強く支持しておられました。 それから私は自治体の長となり、二期六年間、そうした行政の立場から、このデポジット制をぜひ実現したいということで取り組んできましたけれども、この自動車のデポジットという問題は国のレベルでやらなければ手がけられない問題であります。 ただ、市民の協力を得て一つだけ実現したのは、コカ・コーラという企業が出雲市を舞台にして、「おかえりボトル」という形でもってデポジット制を実現しました。これもささやかな実験ではありますけれども、市民の中に、そして子供たちの間に、そういうリサイクルというものをわかりやすく実現し、そして実行していくという点でよかったと思っております。 自動車の問題にもう一度返らせていただきますけれども、先ほどの御答弁の中にありました、十年間そういったデポジットしたお金、例えば一台について五十万円というのが仮にあったとすれば、それは中古車市場でもその受取証というものも一緒に転々流通するわけですから、必ずしも十年間固定されるということではないと思います。また、適正な利子がそれについておれば、決して大きな負担ではないと思います。その五十万円のデポジット証というものを持っていかないと五十万円が返ってこないわけですから、深夜ひそかにどこかの山に捨ててしまうということは、これはもう激減するのではないか。それぐらいの強制措置、誘導効果を持ったデポジット制を今こそ実現しなければ、全国三千三百の市町村はこの収集業務に大変大きな負担を負わなければならないということになります。 ぜひそういった点について、環境庁の御意見あるいは運輸省その他の関係、責任者の方がおられましたら、この自動車のデポジット制について真剣に取り組んでみる気があるかどうか、それをまずお伺いしたいと思います。
○岡田政府委員 まず、環境庁の方からお答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、私どもはデポジット制等の経済的手法について検討しておりますので、その中の一環と位置づけて検討させていただこうと、先ほど申し上げたとおりでございます。(岩國委員「いつごろを目標にして提案ができますか」と呼ぶ一まだこれからでございます。具体的にまだ目途が立っているわけではございません。
○松永説明員 通産省におきましても、自動車あるいはその他の製品のリサイクル政策につきましてこれまでも議論しております。その過程の中で、委員御指摘のデポジット制度というものにつきましても検討の対象になったというふうに記憶しておりますけれども、今までのところ、委員御指摘のメリットの部分もございますけれども、具体的に実施をするということになりますと、いろいろ難しい問題もあるということで、まだ検討が十分に進んでいないというのが現状であるというふうに承知をしております。
○大木国務大臣 これは恐らく政治レベルできちっと議論しませんとなかなか、難しい面だけを並べて難しいと言っておったのでは結論が出ません。ただ、今環境庁の事務方の方からも検討するということを申し上げておりまして、その難しさがどこにあるのか、もう少しきちっと調べた上で協議をさせていただきたいと思っております。
○岩國委員 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。諸外国、先進国の例があろうとなかろうと、日本はこれだけ温暖化が急速に進んでおり、それからダイオキシン、密度世界ナンバーワンと言われているようなところでもありますから、よそに先駆けてやるぐらいの意欲を持って皆さんが取り組み、また我々も取り組むべきではないか、そのように思っております。 次に、交通量を強制的に削減する方法として、例えば韓国のソウルで、お聞き及びと思いますけれども、大変人口過密都市でありますけれども、また車が急増している。そこで、十日に一回車の使用を制限する。つまり、下一けたが一の日には一の車は使えない、二の日には二の番号は使えない。十に一という意味でトイチタックス、トイチ税と地元の人たちは呼んでおりましたけれども、こういう方法を今まで検討されたことがあるのかどうか。 私は、もっと思い切って、奇数の日には奇数の車しか使えない、偶数の日には偶数の車しか使えない、そのかわりナンバープレートは無料にする。奇数でも偶数でも両方、何かの必要で使わなければいけない人は今までの三倍のナンバープレート料を払う。もう一年じゅうのんべんだらりと、きょうもスーパー、あしたもコンビニと、その辺げたがわりにという表現がよく使われました。そのような車の利用、車をげたのように使っているという表現で文明の進歩、繁栄というものを表現したことがありますけれども、それこそが一番いけないことであったということに我々は気がついたわけでありますから、今こそそうした奇数偶数制度というものを首都圏においては導入し、強烈な誘導効果と強烈な禁止効果をもたらすようなことをして、そして排気ガスの排出を抑えるということが必要ではないかと思います。 また、これは交通対策としましても、車が仮に半分にならなくて三割減ったとしても、今まで一時間かかって行くところを三十分で行けるということは、物、金、人、それがどんどん速く動くことになりますから、これは経済活動にも大変プラスになり、十分元の取れる対策だ、私はそのように思います。 そうした交通対策と環境対策を兼ね合わせた施策について今まで検討されたことはあるかどうか、それをお聞かせいただきたいと思います。
○野村政府委員 海外で交通量削減のためにいろいろな配慮が行われているということについては聞いておりますが、私どもも、必ずしも同じ形ではございませんけれども、大都市における交通量削減のためのいろいろな手だては講じているわけでございます。 例えば、大都市における窒素酸化物が特に問題になっているわけでございますが、この削減を図るために自動車NOx法というのがございます。自動車から排出される窒素酸化物の総量を削減するという特別措置法でございますが、この法律に基づきます自動車NOxの総量削減計画におきましては、車種規制でありますとか低公害車の普及といった施策もございますが、それとともに、例えば貨物の問題になりますけれども、共同配送といった効率的な物流システムの整備でありますとか、あるいはモーダルシフトと言っておりますけれども、できるだけ公共の交通機関を利用していただくといった自動車走行量の抑制に資するような施策、その他いろいろございますが、そういうものがこの計画の中に盛り込まれているわけでございます。 このような施策が関係自治体あるいは関係省庁の連携協力のもとに効果的に進められますように、私どもといたしましても、関係省庁会議というものを開いておりまして、この場を通じまして計画の進行管理に努めているところでございます。
○岩國委員 十年前、二十年前の車の台数、それから十年前、二十年前の、推定で結構ですから、CO2の排出量。これに車の大型化が進み、そして車の利用時間が多くなれば利用台数以上の排出量を伴っているのではないか、そのように思います。今すぐでなくて結構ですから、これは資料要求として委員長の方でお取り計らいいただければ、そのように思います。 そういう資料も検討させていただくとともに、今お願いいたしましたように、ぜひともこうした、先進国どこもやっておらないとかいうようなことではなくて、とにかく国民生活にある程度の痛みを覚えさせると言うと傲慢な言い方になりますけれども、国民生活に我々も痛みを覚えるようなやり方でこれと取り組まなければどうにもならないというふうに思います。 話は外れますけれども、私は、文明の基盤というのは、やはり森の存在とそれから足だと思います。いつまでもきれいな森が残ること。私はよく子供たちにも話してやりました、いろいろな生き物の中で一番長生きするのは何だと思うかと。子供たちは手を挙げて言います。はい、ツルです、カメです、いろいろな意見があります。中には、象です。私は、違うと言いました、一番長生きをするのは森だと。森は、ツルの千年、カメの万年よりも、何十万年、何百万年と人類の文明を支えていく、森こそ一番の長生きの生き物だよと、子供たちにいつも私はそれを教えてやりました。 同時に、森の大切さを知るために山に登れと、私は小学校の校長先生全部に言いました。小学校時代に必ず町の一番高い山に登る、その山に登らなかった子供には卒業証書を渡さないでほしいと。自分の足で高い山に登って、そして森の美しさに触れて、そして自分の市の海のその美しさ、自分の目でそれを確かめる。それこそが、ふるさとを愛する、自然を愛する、ああ、こんなに大きな山が僕たちの財産なんだ、これが出雲市の財産なんだへそう思うとき、きっと子供たちは森をかわいがってみようという気がわいてくるだろうと思いました。ふるさとを自分の足で歩く、ふるさとを自分の目で確かめてみる、私はこれからそういう環境教育が必要ではないかと思います。 そうした環境教育という観点から、私は、日本の子供たちの教科書には木と親しむ、それが少ないのじゃないかと思います。 我々の小さいころは、長官もそうだったかもしれませんけれども、「サイタ サイタ サクラガサイク」と、いきなり桜が出てきて、きれいな花に触れてきれいな木が出てきて、そしてそれはまさに緑の象徴そのものだったというふうに思います。今は、ページを繰っても繰っても木のあれは出てこない。二十何ページかになってやっと木の名前らしいものが出てきますけれども、そういう子供たちの環境教育という観点からも、これから環境庁もぜひその先頭に立って、子供たちの教育に立ち上がっていただきたいと私は思います。 例えば、今から何年か前に、ブラジルのリオデジャネイロで国際会議が行われました。その国際会議に日本を代表して行かれた竹下登元首相は、私は以前の質問にもこれは引用させていただいたことがありますけれども、そのときに、これからの政治家の心構えとして、今や環境を論ぜざるは知性と教養と良心と勇気のない政治家だ、ここまで言い切っておられるのです。我々も政治家の端くれということになれば、まさに竹下登元首相の言葉を拳々服膺し、私はこれこそ全国の子供たちの教科書に印刷すべきじゃないかと思うのです。 長官の御意見をお伺いしたいと思います。
○大木国務大臣 印刷するかどうかは別といたしまして、私も竹下さんが言われたことは全くそのとおりだと思います。 それで、環境教育ということでございますが、午前中も多少そういう議論が出ていたのですが、私は、教科書に書くことももちろん非常に大事だと思います。ただ、その教科書を読む子供が、書いてあることの意味というか、それをきちっと受けとめるためにはやはり体験も必要である、そういうふうに感じておりますので、この辺は両々相まってやらないと、なかなか教科書だけでも足りないのじゃないかということを思っております。 そういう意味で、私ども、もちろん教科書の方は主として文部省にこれから御努力いただくわけでございますが、文部省であれ、あるいは環境庁であれ、まさしく先生もおっしゃいましたけれども、子供が自然、いい環境に実際に触れるという機会が余りにも少ないものですから、環境のよさというか、とうとさというか、価値というか、そういったものをなかなか実感として持たないのじゃないかなという感じがありますので、そういったことも含めて、これから努力をしたいというふうに考えております。 済みません、ちょっと御質問の横へ行きましたけれども、とりあえず、立つたついでに私の考えを述べさせていただきました。
○岩國委員 文部省からも中学校課長さんにおいでいただいておりますから、御意見もお伺いしたいと思いますけれども、その前に、こうした竹下元総理の言葉、そして、皮肉なことにその島根県で中海とか宍道湖の干拓事業という環境破壊の反面教師のようなことが行われているという意味でも、その裏表に印刷するとさらにそれが効果的ではないかなというふうなことも考えております。 また、そうした緑を大切にする時代が来たということを、例えば私が小さいころに講堂に大きな字で書いてありました。竹下さんのこのような明快でわかりやすい、そして子供たちに、何も政治家ではなくても、市民の一人として、教養と良心と知性と勇気、これは私はすばちしい言葉だと思いますから、環境という言葉があるときにはいつもこの言葉が浮かんでくるような学校教育をぜひやっていただきたい。その点について文部省の御意見を伺いたいと思います。
○河村説明員 学校における環境教育の取り組みについての御質問というふうに拝聴をいたしました。 学校における教育の中身につきましては、その基準として国が学習指導要領というものを定めておりまして、その要領の中では、小学校、中学校、高校の各段階を通じまして、さまざまな教科の中で、あるいは学級活動、学年を通じた活動といったような特別活動と呼ばれる活動の中で、あるいはまた道徳といったものも通じて、学校の教育活動全体の中で学ぶことができるようにということがその環境教育に関する趣旨というふうになっております。 具体的には、小学校の社会科の中で森林資源の話を取り扱うこととされておりましたり、中学校の理科で地球と人間のかかわりということについて学ぶということがこれは基準上も示されております。 ただ、具体的にどういう教材あるいはどういうような場に行って学ぶかということについては、むしろそれぞれの学校が、地域の実態、子供たちの興味、関心を見ながらそれぞれ工夫をしているという仕組みが現在の学校教育の仕組みの中での環境教育への取り組みでございます。 また、教科書につきましては、申請がありましたものについて文部省の方でその検定をするという形でございますので、これをすべてに書き込めという今の御提案についてはなかなか仕組み上難しいものがあろうかとは存じますけれども、いずれにしましても、先ほど長官からもお話がありましたような、体験を通じて学んでいくことでありますとか、それから、知識として覚えるというだけではなくて、心として感じて態度で子供たちがそれを環境保全に生かしていくようにするにはどうしたらよいかということを私どもも真剣に考え、また、現在教育課程審議会でも審議をしているところでございます。 よりよいものとしていくように重ねて努力をしていきたいと存じます。
○岩國委員 大変模範的な御答弁をいただいて、大変何といいますか、この程度でいいんだろうかという気はいたします。 私は決して国粋主義者でもなければ右翼でもありません。しかし、教科書に、次の時代の子供たちに次の時代の心構えをしっかりと残していくこと、これが私は教育者の役割であり、我々政治家の役割でもあると思います。 教育というのは、読み書きそろばん、大切なことです。しかし一番大切な教育というのは、我々の文化を次の時代に残していくこと。我々が学校へ行ったのは何のために行ったのか。それは、今までの日本の文化を私たちの時代に引き継いで、それをさらに立派にして次の国民に残していくために学校教育はあるわけです。 二十一世紀の日本人の心構えというのは、今までの時代と違って、天皇にかえて命のあるすべてのものを愛する気持ちを養うこと、国家にかえて地球を愛すること。地球を愛する、そして命あるものすべてを愛する、そのような日本人を教育するために今の課長さんの程度の教科書では、私はそのような子供は育ってこないような心配をいたします。こういうことに対しては、そんなに批判を恐れることなく教科書にもっと強く指導性を盛り込んだらどうですか。ただ人のつくった教科書を検査する、検定する程度の文部省だったら私は要らないと思います。次の時代の国民を教育するんだ、次の時代の国民を日本に残していくんだという強烈な指導精神、教育精神がなかったら、教科書の意味はないではありませんか。 御意見があれば伺わせていただきたいと思います。
○大木国務大臣 文部省が手を挙げましたので後で御発言があると思いますが、私は、教科書をつくるのにもつと文部省がリーダーシップを発揮しろということももちろん結構ですが、恐らくまた教科書つくりというと、こういうものも入れなきゃいけない、ああいうことも入れなきゃいけないということで、じゃ環境に一体何ページ使えるんだという話になると思うので、私がたまたま環境庁の立場から言えば、そういった教科書ももちろん大事ですが、それに加えて、できることなら副読本みたいな形でどんどんといいものをつくって供給すれば、これまた環境理解に資するんじゃないかと考えております。
○岡田政府委員 環境庁事務方からも一点だけ申し添えさせてください。 私ども、環境教育に必要なものというのは、もちろん学校、地域、場合によっては職場、あるいは家庭、野外活動、いろいろな場をつかまえてやっていく、総合的に、連携的に進めていくべきものだと思っていまして、その中では、学校教育というのは当然生涯学習の基礎的な部分で、一番大事な根っこの部分だというふうに思っています。 そんな観点から、私どもでは、文部省と協力いたしまして、今年度から合同で環境教育の総合的推進に関する調査というのを開始いたしました。本調査によりまして明らかにされる環境教育の現状や課題を踏まえまして、今後とも文部省と一緒になって環境教育の充実を図っていきたいと思っております。
○河村説明員 今後の教育内容の改善充実につきましては、中央教育審議会の審議等を踏まえまして現在教育課程審議会というところで審議が行われておりまして、先般、昨年の十一月でございますが、「中間まとめ」で基本的な考え方を公表いたしたところでございます。 その中では、先ほども少し触れさせていただきましたが、各教科、道徳、特別活動、それに加えまして、教科横断的な学習を行える総合的な学習の時間というものを設けることにいたしておりまして、そこで環境に関する学習も、子供たちがみずから考え、体験的な学習を行っていけるようにということで、充実が図られるものというふうに方向が出されているものでございます。それ以上また具体的な内容につきましては、今後の審議にまちたいというふうに思っている次第でございます。
○岩國委員 どうもありがとうございました。と同時に、学校教育にこだわるようですけれども、最近のいろいろないじめ、それから、学校の中で何か動物が殺されている。 私も、午前中に質問に立たれました杉浦委員と同じように動物が非常に好きな人間の一人でありまして、私の家にも猫ちゃんがいて、ワンちゃんがいる。それから、私が出雲市長時代の六年間に人口はおかげさまでふえました。しかし、最初の選挙のときに、私はずうっと一軒一軒車で回ったり、それから、回れないときは庭の方から、田舎の方ですから、ずうっと田んぼを越えて行くわけにいきませんから、遠くに庭ぐらいは見えます。四年たって次の選挙をやったときに、四年前にいなかったワンちゃんがあちらこちらで見えるんです。私の車が来ると、手を振ってはくれませんでしたけれども、しっぽぐらいは振ってくれました。私は大変うれしくて、私のこの最初の四年間の間に相当ワンちゃんがふえたんじゃないか、役所へ帰って調べさせました。確かにふえていました。全国平均の倍ふえておったんです。私はそれを見てうれしくなりました。 私は、人口が、人間がふえるのも大変うれしいですけれども、人間以上に犬がふえたということは、犬を飼う家族がふえた。それは、暮らしのゆとりがふえたか、心のゆとりがふえたか、あるいは両方ふえたか。暮らしのゆとり、心のゆとりに欠けていたら犬はふえないものです。私はそれを見て大変うれしくなりました。 ただ、残念ながら時々迷い犬、捨て犬というのもあります。保健所にそれが行く。私は毎年そこへ行って、お母さん、子供たちを集めて、私が名づけ親になって、命名札と一緒に写真を撮って、そしてその家族でそのワンちゃんをかわいがってもらう、そういうようなこともしたりしておりました。 全国に猫が七百二十三万、あるいは犬が一千万、こういう数字が出ておりますけれども、学校教育の中で、私の二人の娘も、ロンドンでもパリでも学校に小さな動物がいつもいました。週末になると交代で家へ持って帰って、そして二日間暮らして、それからまた学校へ持って帰る、そういうこともやっておりました。 最近、ペットセラピーという言葉が出ております。あるいはコンパニオンアニマル。これは、子供たちというよりもむしろ高齢者の寂しさを慰める。高齢者の人たちに、自分より弱い動物がいる、自分より弱い、寂しい動物がいるんだ、それをかわいがってやろう、生きがいを与えるためにこういうことも行われております。 学校教育あるいは高齢者対策についても動物の存在というもの、これは環境庁と随分離れておるじゃないかと言われるかもしれませんけれども、私は、環境庁のお仕事というのは、今のあるものをすべて愛するような社会をつくること、それは動物にしても植物にしても、ましてや人間にしてもそうです。そして、動物、植物、人間がともに同じ自然を共有しそして共生できるような社会をつくる。私は、その原点は学校教育にやはりあると思います。動物だけではなくて、出雲市では木のお医者さんもいます、樹医という制度で。それを見るだけで子供たちは、ああ、木にも命があるんだ。木に命があるということをわかった子供たちは木をいじめなくなるんです。動物と親しくなった子供は、動物をいじめることはなくなります。 私の家内もきょうはボランティアに出かけております。高齢者の人のための、ふきのとうというボランティア団体ですけれども、そこで今始めようとしているのは、世田谷の中のペットショップの経営者の皆さんの協力をいただいて、ひとり暮らし、二人暮らしの高齢者の皆さんと友達になってもらう。そういうふうなところで、高齢者のホームとボランティアの団体とそしてペットショップの経営者、一緒になって、高齢者の慰めをあるいは生きがいをつくっていこうということをやっております。 ぜひこうした点についても、これはまた文部省のやることではあろうかと思いますけれども、こうした共生という考え方から、地球を共有する、いい環境を共有するという立場からも、大木長官初め環境庁もそういう意識を持っていただきたいというふうに思います。 また町づくりにつきましても、これは環境庁としても、町づくりは自治省がやること、建設省がやること、そういうことではなくて、私は、国際会議を通じて各国のそういう環境問題の担当者といろいろな話し合いをされたと思います。これからの都市のあり方、町づくりのあり方、そういう点で、環境庁長官がお手本にしたい国はどこだったか。どういう都市が一番長官の頭の中に、ああ、こういう都市こそ、こういう町づくりこそ、これからの環境の時代にお手本にしたいなというのはどこだったでしょうか。全く一つも浮かんでこないのか、二つか三つか雑談の中でお聞きになった中で、長官は、どういう町をこれからつくらせるべきだとお考えになっているのか。
○大木国務大臣 町づくりということになりますと、いろいろな町があるわけで、外国のことを今の御質問でぱっと考えましても、昔からの古い町というものがあって、これが文化を含めてきちっと守っておる、そういう意味での町づくりというのもありますし、それから新しい都市をつくって、特に最近は非常に郊外へ、自動車社会が多いわけでありますから、アメリカなどは、旧来の古い町はいろいろ問題があるのですけれども、私ども郊外へ行くと、どこでも本当にすばらしい自然もあるし、自然とまさしく共生して住宅街があるというようなことで、そういうのは、それぞれの部分については私ども非常に印象づけられますし、自分が住むのにはそういうところが非常に住みやすいと思っております。 ただ、ちょっとこれもつけ加えたいわけでございますが、例えば、日本に今度はそういったものをどういうふうに、移しかえると言わないまでも模範として考えるかとなると、ちょっと日本の場合に難しい感じもあるわけであります。アメリカ式のどんどん外へ広がっていくような都市ができるかなということになると難しいわけで、むしろ、日本は最近は市の中心部を何かいろいろな意味での集積的投資ですか、そういう意味での町づくりというようなことを考えておりますから、そこら辺になると、今度は外国のまた古い中心部ということを考えながらつくらなきゃいかぬわけですが、日本の場合に、そこまでの文化の集積というふうなものを感じさせる都市部というのはまだ少ないような感じがありますから、少なくとも、大きな、東京とか大都市につきましてはそういうことも考えながら町づくりを考える必要があるのじゃないかなというふうに考えております。
○岩國委員 私の質問もちょっと不十分だったと思いますけれども、確かに、人間の住む都市というのは、何も物量的に、計量的に、あるいは環境的にいいからといって本当に住みたいということにはならないと思います。我々日本人だから余計その点がわかるような気がいたします。歴史的、文化的、いろいろなものも組み合わさっての住みやすさということでもありましょうから。 視点を変えまして、これも杉浦委員の方からけさ質問のありました環境税。 環境税とこれからの町づくりをかみ合わせたようなやり方はできないものかなというふうに思います。例えば、アメリカのテネシー州でチャタヌーガという有名な市があります。有名なというのは、これは環境で最悪だったということで有名なんです。そのように文献にも引用されておりますけれども、三十年前アメリカでワースト、今、アメリカでベストはそこになってしまった。そういうふうな環境改善モデルにどの程度、その達成度というものを勘案しながら、全国三千三百の自治体で、達成度八〇%以上は環境税を免除する。つまり怠っているところ、それはちゃんと一%の住民税はかけますよ。これは日本じゅう大騒ぎだろうと思います。どこの自治体も役場も市町村も一生懸命達成するように、住民も議会も市町村長も、努力しなかったら一%というその住民税、環境税をかけられてしまう。結果的に九九%、全部達成することになれば、それこそ金を使わないで目標を達成する、そのような、払わない環境税というものを我々は考えたらどうかと思うのです。 もうこれ以上税金をふやすのは無理です。これからの行革というのはすべて増税なき行革でなくてはいけませんから、したがって、環境税も、負の発想を正の発想、プラスの発想に変えるように、全国の自治体を巻き込んで、そして環境改善達成度に応じて税金を払ったり免除されたりする、そのようなこともお考えいただけないかと思います。 この点について長官、何か御意見おありですか。環境税について、これは大きな問題でもあろうかと思いますから。
○大木国務大臣 環境税というか、何らかの温暖化との関連での税制というのは検討中でございますけれども、これはいろいろ議論がありますから、経済学者の中でもいろいろと賛否両論あるようですから、これはひとつ引き続き勉強させていただくということであります。 それから今の、各自治体に向かって何か物を申すということ、これは環境庁でも今やっていると思います。例えば、いろいろな川とか沼がきれいかどうかというようなものは全国調べて番付表というのをつくっていますから、今度はそれと同じことを各市町村につきまして、何らかの、環境をきちっと考えておるような番付ができるかどうか、言った途端に大騒ぎになるだろうとは思いますけれども、そういったことも何らかの形で検討させていただきたいと思っております。
○岩國委員 私も、ヨーロッパの田園都市と言われるところへ行ってみました。レッチワースとかそれからウェルウィン、ミルトン・キーンズ、それからパリ郊外のセナル地区とかマルヌ・ラ・バレ、これは比較的歴史は浅いけれども、環境という観点からは田園都市として一番お手本になるような、共通しているのは緑が多いということと自動販売機がないということです。 私は、自動販売機についても何回も取り上げてまいりましたけれども、これはエネルギーのむだ遣い、そしてCO2の削減のためにこれからこれはやっていかなければならない。全国で約三百万台のドリンクのための自動販売機がありますけれども、これは暑いときも寒いときも、熱いものは熱いように、冷たいものは冷たいように、一年三百六十五日、これは膨大なエネルギーのむだ遣い、何よりも、大量生産、大量販売、大量消費の文明をいまだに温存しようとするのがこの自動販売機の発想だと思います。子供たちの教育にもよくありませんし、まして町づくりの美観上からも私はよくないと思います。 こうした、これからの町づくりなりあるいはCO2の削減目標の一番わかりやすい、そしてやりやすい、自動販売機がないからといってあしたから暮らせないところはどこもないわけですから、そういうことの目標に、ぜひこの自動販売機というものを町づくりと絡めて私は取り上げていただきたいと思います。 それから、ごみの処理につきましても、これは環境庁の方にも厚生省の方にも申し上げましたけれども、固形燃料化する。出雲市のことばかり言って申しわけありませんけれども、出雲市はごみは燃やしません。固形燃料に変えて、暖房とか小さな規模の発電に使っております。こういうことも、私は、家庭の主婦、そして一般の自治体でもやりやすい環境対策としてぜひ御検討いただき、そして推進していただきたいというふうに思いますけれども、長官のこの固形燃料化についての御意見があればお聞かせいただきたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろと固形燃料化というのも検討しておると思います。ただ、私今、全般的にそれに対して直接いいとか悪いとかということではなくて、そういうことも一部だと思いますので、物のリサイクルと申しますか、そういった観点からの大事な一つの手法だということで検討させていただきたいと思っております。
○野村政府委員 ごみの固形燃料化の問題でございますけれども、先生よく御存じかと思いますけれども、ごみを乾燥させまして、固形化して燃料にするということで、リサイクルの観点からいっても、それからこれを燃料として使う場合に、高温でしかも均一な熱が出るということでございまして、非常に管理しやすいという面がございます。したがいまして、今後そういう方向では促進されるべきものと考えております。 ただ、ダイオキシン発生という観点からは問題指摘もその側からもあるわけでございまして、その点については今後さらに検討していかなければならないというふうに考えております。
○岩國委員 時間が終了しましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山元委員長 藤木洋子さん。
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。今国会もこの環境委員会でお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 早速大臣所信に対する質疑に入らせていただきたいと思いますが、大臣所信で「中央環境審議会の中間答申を踏まえ、早期に法律案を提出するよう鋭意作業を進めてまいります。」と大臣は表明しておられます。この中間答申では「京都議定書の中核的内容である法的拘束力のある数値目標を我が国が確実に達成するためには、地球温暖化防止を保護法益として明確に掲げた法的拘束力のある国内的な仕組み」が必要としております。 ところが、この中環審の答申の内容を見てみますと、経済界、産業界の意見が大幅に盛り込まれておりまして、法的拘束力のある数値目標の達成が極めて危ぶまれる内容となっているように思われます。 その一つは、この目標の達成には実質的なコストのかからない範囲を超えた厳しい対策を実施することが避けて通れないとしておりましたものを、最終的には単に「厳しい対策を実施することが避けて通れない。」というふうに変わってしまっているわけです。 しかし、CO、削減では、エネルギー転換部門と産業部門のCO、削減の寄与率というものが非常に大きゅうございまして、民生部門と運輸部門を合わせましたそれの約二倍ということがわかっているわけですから、さらにその上に、各種技術的対策にまじめに取り組みますと、九〇年レベルで六・五%から八・一%の削減が可能という試算も出ているわけでございます。 そこで大臣にお伺いをしたいのですが、エネルギー転換部門や産業部門がこれまでの取り組みにさらに加えて新たなコストを伴ったCO、削減対策を強化しませんと、法的拘束力のある数値目標を達成できないのではないかというふうに思うのですが、いかがでございましょうか。
○大木国務大臣 今のお話で、これからも産業界にどれだけの負担を求めていくかということでありますが、今ちょっとすぐに数量的にどうのということは申し上げられませんけれども、今度の中環審の答申も、やはり温暖化ガスの排出源としての大きな三つの分野、すなわち産業と運輸交通と民生とこうあるわけでございますが、それぞれの分野でひとつ温暖化防止のための努力をしてもらいたいということは言っておるわけでございます。 それで、具体的には、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、通産省の方で省エネ対策ということはいろいろ言っておるわけです。省エネは間接的には温暖化防止の、抑止の効果があるわけですけれども、直接じゃございませんから、私どもとしては、それについて具体的にどういう対策をこれから求めていくかということは考えなければならぬ、当然だと思います。 それから、いろいろな経済活動の中でこれから環境問題というのをきちっと取り入れて、生産にしろあるいは流通にしろ考えてもらいたい、こういうことを言っているわけですから、それは当然に一種のコストを伴うものだと思っております。そういうことで、全体でこれから協力してもらってやっていかなければいかぬわけですから、決して産業界に負担を求めないということではございませんが、今のところまだ具体的な対策というようなことは、まずは例えば自主的にやってもらうということで、それがうまくいかなければさらに強制力を伴った措置ということも必要でございましょうし、あるいは経済的な手法ということで税制の見直しというようなこともあるわけであります。その辺、今のところ数量的にちょっとすぐに申し上げられませんので、非常に一般的なお答えになりますけれども、決して産業界には何ら負担を求めないということではないというふうに御理解いただきたいと思います。
○藤木委員 せっかくの御答弁でございますけれども、きのう、きょうと朝日新聞、読売新聞などでは、温暖化防止の二法案が果たして目標達成ができるのか、困難だということであるとか、環境庁主体でやはり一元化をしていくべきではないかといったような論調が非常に目立っております。中環審の答申ではさらに、今おっしゃったことなのですが、「温室効果ガスの排出者それぞれによる計画の策定やその結果の公表等のルールを規定し、排出抑制の具体的方途については各主体が自主的に定める」となっておりますね。 しかし、このような事業者が自主的に計画を策定して、排出抑制の具体的な方途も自主的に定めるということでございますと、これまでの経団連の自主行動計画と一体どこが変わるのかというような思いがいたします。たとえ国がガイドラインを示したとしても大差はなかろうというふうに思うわけです。 環境庁に伺いますけれども、京都議定書に基づきまして新たなCO、削減対策を強化しようとはしない経団連の自主行動計画のような計画、これを幾ら策定しても、法的拘束力のある六%の数値目標の達成はできないのではないか。いかがですか、できるのでしょうか。
○浜中政府委員 お尋ねのございました京都議定書に定める六%削減という目標の達成には、私どもといたしましても、産業構造や都市構造からライフスタイルに至るまで社会のあり方を根本から見直して、対策を総合的、体系的に講じていくことが必要だというふうに考えているところでございます。 中央環境審議会から今般いただきました中間答申の中でも、六%の目標を達成するためには、国内の取り組みによる削減目標量と国際的取り組みによる削減目標量を定めた総合的な計画をつくる、そして、国内の削減の目標達成のための自主的な取り組みでございますとか規制的な措置、経済的な措置、そしてライフスタイルの転換のための環境整備などの各種政策、措置の強度あるいはそれらの組み合わせ方、期待する削減量などもそういう計画で決めていく、そして、国内の措置に加えまして、先進国の間での排出量の取引であるとか共同実施、途上国との間でのクリーン開発メカニズムの必要に応じた活用、こういったことを基本的な機能とする総合的な制度が必要であるというふうにされているところでございます。 ただ、繰り返し申し上げておりますとおり、これらの中で、とりわけ今後さらに国際交渉によって、国際的なそういう排出量の取引でございますとかそういうところについては詰めていかなければいけない点も残されておりますので、今回答申がございましたものは、これらの総合的な各種の施策、措置の中で、事業者の自主的な排出抑制計画の策定とその実施を総合的な取り組みを進める上での基礎として、当面、早急にそれを進めるべきであるということで御答申をいただいたというふうに理解をしているところでございます。 もちろん、京都議定書の六%目標の達成のためには、こうした取り組みで十分かどうかという点につきましては、これは実施をした上でさらに必要があれば、先ほど大臣からも申し上げましたとおり、規制的な措置や経済的措置等も講じていく必要があろうというふうに考えております。これらの点については、引き続き中央環境審議会においても御審議をいただくことになると考えておりますので、そうした御審議もいただきながら必要な措置も今後講じてまいりたいと考えておりますが、当面は、あくまでも自主的な取り組みを強力に促進をする、そのための法的な枠組みをつくっていくということでございます。 そうした取り組みを、あくまでも事業者の自主的な発意に基づきまして創意工夫を重ねていただきまして積極的に講じていただく、その取り組みを知事などに出していただいて、そして公表するということを通じて積極的に取り組むそうした事業者の取り組みを評価をしていく、そうした積極的な取り組みを評価するような仕組みというものをつくっていきたい、このように考えているところでございます。
○藤木委員 ちょっと御答弁、随分長うございましたけれども、私が伺っていることにお答えをいただきたいと思うんですね。 総合的と言われて、あれこれおっしゃいました。運輸部門も民生部門も、総合的にあれこれあれこれ一生懸命やりましても、一番CO、削減に大きな寄与率を示しているその部門、エネルギー部門とそして産業部門、ここが抜け道になっておりましたら、決してこれは削減できないわけですよ。これらの企業は、実は新たなCO、削減対策を前提としていないのは明らかでございまして、鉄鋼業界の中環審委員は、自主行動計画はもうぎりぎりの線で打ち出されたものだから、この対策をいかに担保し実行していくかがまず何よりも重要だ、こうまで言い切っているわけです。 さらに中環審答申は、省エネ法など現在ある法制度がいずれも地球温暖化防止を目的としたものではないとしながら、これらの法制度による規制と二重の規制になることを避け、今もおっしゃいましたけれども、調整を行い、政策の総合性を高めるように努めるというふうになっています。 しかし、省エネ法など現在ある法制度では,これまでCO2が増加することはあっても大幅な削減に有効でなかったということは、もう既に実証済みでございます。また、たとえある程度の改善が図られたといたしましても、六%の数値目標を達成できるというようなものにならないことだけは明らかでございます。 環境庁に重ねて伺いますけれども、地球温暖化防止の枠組みだけの言ってみれば精神的な法律にとどめるのではなくて、発生源である事業所のCO2削減や、国のむだに当たる部分の公共事業、こういったところに伴いますCO2の削減、これに有効な規制的措置を積極的に盛り込むべきだと思うのですが、その点はいかがでしょうか。簡潔にお答えください。
○浜中政府委員 できるだけ簡潔にお答え申し上げます。 私どもの受けとめ方でございますが、中環審の今回の中間答申でございますが、当面、早急に取り組むべき施策としては、対策の理念や枠組みをつくるということだけではなくて、やはり実体的な施策も検討すべきであるというふうにしているところでございます。 具体的に申し上げれば、先ほども申し上げましたが、事業者の取り組みを実効あるものとするために、まず計画を立てていただいて、それを都道府県知事などに出していただく、そして知事などの助言や支援のもとで、事業者がみずから定めた計画を確実に実行していく、そういう仕組みをつくる。そして、知事等は、実際にその取り組みが、どの程度進んだかということについても報告をいただいて、そして必要に応じて勧告を行う。こういったような仕組みをつくるべしということを答申されたわけでございまして、私ども、そうした答申を踏まえまして、実効ある取り組みが進むような、そういう法律案を本国会に提出すべく作業を急ぎたい、このように考えております。
○藤木委員 しかし、中環審の平田委員は、これまでCO2の排出抑制に向けた本格的な取り組みが講じられてこなかった、エネルギーを使用する者に配慮を促す省エネ法の枠組みだけでは甚だ不十分、このように強調しておられるところです。また、都道府県知事などの指導や助言や支援のもとで事業者がみずからの取り組みの計画を策定し一取り組んだ成果を都道府県知事等に報告し、公表するとなっております。これは、経済界や産業界から、地球温暖化問題が地域の工場一事業所単位で規制がなじまないとして、都道府県知事への提出義務づけだとか指導、助言、勧告に異論が出されていたところでございました。 環境庁、法的拘束力のある六%の数値目標を達成するためには、CO、の総量削減計画、こういった制度を導入して、それに基づく国の重ねて申し上げますけれども、公共事業のむだの部分に伴うCO2削減計画、こういったものを策定することや、地域での工場、事業所単位の削減計画の都道府県知事への提出を義務づける、知事の指導や勧告や公表など、実効性のある措置を盛り込むべきではないでしょうか。その方が確実に削減への大きな一歩を踏み出すことができるんじゃありませんか。
○浜中政府委員 繰り返し申し上げておりますが、今回の中間答申では、まず知事などの指導や助言のもとで事業者がみずからの取り組みの計画をつくっていただく、そして知事などが事業者による計画の実施について指導、助言をし、必要に応じて勧告を行う、こういった仕組みを答申しているわけでございます。 また、国や地方公共団体につきましても、事業者、消費者としての活動に伴う温室効果ガスの排出が抑制されるように自主的な取り組みを進める、その内容を定める計画を立て、確実に実行する仕組みをつくるべきだ、このようにしているわけでございます。 こうした考え方を踏まえて法制化の作業を進めてまいりたいと考えておりますけれども、二酸化炭素の、あるいは六つの温室効果ガスの総量削減計画ということにつきましては、この答申におきましては、六%目標の達成のための総合的な制度の中で検討すべきものと位置づけられておりまして、引き続き中央環境審議会の審議をいただきながら私どもも検討を進めてまいりたい、このように考えております。 なお、御指摘の公共事業からの排出される温室効果ガスの抑制ということでございますけれども、国や地方公共団体の取り組みにおいて、既に平成七年から私ども、率先実行計画というのを国みずからつくりまして、地方公共団体にも同様の取り組みを求めているわけでございますけれども、この中で、今後制度化を進めていくわけでございますが、公共事業につきましても排出抑制に努める必要があるということは私どもも十分認識をしているところでございます。しかし、具体的な施工は請負事業者にゆだねられているのが実情でございますので、国や地方公共団体の計画の中で、こうした請負事業者に対して排出抑制を促していくということが具体的には内容として想定されるのではないかというふうに考えておりまして、その具体化を検討を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○藤木委員 ぜひまじめに御検討を加えていただきたいということを申し上げまして、次に、大臣所信にもございました化学物質対策の問題でございます。 昨年九月にトリクロロエチレンなどによります地下水、土壌汚染が明らかになった東芝愛知工場名古屋分工場は、これまでの兵庫県太子工場や千葉県君津工場の汚染問題を教訓とはいたしませんで、その対策を怠ってきた東芝の不適正な企業管理によりまして引き起こされたものだと私は考えております。 実際、昨年十月に現地を調査してまいりましたが、名古屋分工場の場合、環境基準の八百倍という極めて高濃度の汚染物質を検出していながら、地下水汚染が電子メールで環境庁や日本共産党に告発されるまで一年以上も住民や関係機関に公表しなかったわけです。しかも、汚染を公表しないまま、旧メッキ工場の工場内で土壌浄化だとか地下水浄化実験などを勝手に進めていたわけですね。 こうした東芝の企業管理の姿勢というのは、地域住民の健康と安全をないがしろにしたものであって、汚染原因者の責任が厳しく問われるものだと思います。大臣、このような東芝の企業管理のあり方をどのように御認識されていらっしゃるか、その認識について伺いたいと思います。
○大木国務大臣 これは、名古屋市は私の選挙区でございますので、非常に地元でもいろいろと論ぜられておる。 実は、この汚染の起こったもとになるいろいろな企業活動というのはかなり古いところまでさかのぼるわけでございますから、それがどうしてそういうふうに残っているかというところがあるわけでございますけれども、起こった後の処理というのは、どう表現したらいい交いささかもたもたしておったという感じを私は持っております。直接には、今、名古屋市が指導して実情を調べておりますので、きちっと処理してもらいたいということは私どもも申し上げておりますけれども、あともう少し具体的に、名古屋市とどういう接触をしておるかというようなことがもし必要でございましたら、政府委員の方から御説明申し上げます。
○藤木委員 私は、企業の社会的責任といいますか、そういう対応そのものをお伺いしたわけで、もたもたでは済まないというふうに思っております。まして地元でございましたら、もう少し厳しい目でしっかりとごらんをいただいて、御指導いただきたいというふうに申し上げたいと思います。 実は、環境庁は、去年の十月、東芝本社に対して、周辺地下水汚染も含めた浄化対策と、全国に二十五持っております工場の調査を指導していらっしゃいます。東芝は周辺住民の不安を解消するためどのような対策をとりましたのか、また、環境庁は全国の二十五工場の調査結果をどのように把握されておられるのか、その辺をちょっとお答えいただきたいと思います。
○渡辺(好)政府委員 経緯については先生から御発言があったとおりでございます。 何はともあれ徹底的に調査をするということで、名古屋市にこの調査のための専門家の委員会を設けまして、これはもう既に四回開催されております。その委員会でも、結局、よくよくとにかく調査をして、その調査結果に基づいた対策が必要だということになっております。四回終わった後、五回が近々、今月末に開かれますが、そこでは、多分、具体的な対策案が検討され、企業側に指示をされるというふうに思っております。 それから、全国の二十五工場の調査でありますが、私ども、この件が判明をいたしまして、東芝本社を環境庁にも呼びまして、これはもう三度目ということもございまして、全国全部調べてほしいということを申し上げました。その結果、かなり精力的に各地域で調査が行われております。 ただ、何せ土壌と地下水の調査ということで、ボーリングをしたり、ポイントをたくさん、科学的に出さなければなりませんので時間もかかります。取りまとめは多分四月になろうかと思いますが、その調査のプロセスで汚染が判明しましたものは順次御報告をいただいております。例えば、深谷の工場の件につきましては御報告をちょうだいいたしました。
○藤木委員 けれども、名古屋分工場では、汚染原因の解明だとか周辺地域への汚染の広がりの調査というのは全く不十分だと思うんですね。結局、敷地の境界から新たな汚染も発見されておりますね。また、東芝大分工場の敷地からわずか二百メートルしか離れていない地点でトリクロロエチレンが環境基準の三倍強の汚染で発見をされております。ところが、この三年間、十分な原因究明もされずに放置されたままになっているということは、極めて問題だと思います。 日本の地下水、土壌汚染対策というのは、一九八三年の兵庫県、これは私の地元なんですけれども、東芝太子工場、それから一九八七年の千葉県東芝君津工場などの地下水、土壌汚染事故に対応して実は整備されてきたところでございます。しかし、君津工場の事故から既に十年以上が経過しておりましても、いまだに企業内の敷地から汚染が相次いで発見されております。確かに昨年十一月には留意事項についてという通知を環境庁はお出しになっておられますけれども、これも全く不十分なものでございます。 環境庁は、現時点に立ちまして、有害化学物質を使用していた企業の汚染実態の総点検を一斉に行って、汚染原因者であるとかあるいは汚染地所有者等の責任による浄化対策を徹底する必要があると私は思っているのですけれども、いかがでございますか。
○渡辺(好)政府委員 これも先生御案内のことではありますけれども、水質汚濁防止法第十五条に基づきまして、都道府県知事は地下水質の常時監視を行うことになっておりますし、実際にもやっております。その際には、この制度が発足いたしましたときからそうでございますけれども、立地条件を勘案して、汚染の可能性の高い地域を重点的に調査するということを指導しております。 そういうことで指導してまいりましたけれども、今回のような事態でございましたので、御指摘ございましたように、十一月十一日の都道府県及び政令市に対する通知の中で、事業場の立入検査に際しては、過去の有害物質の取り扱い状況等について調査をすること、それから、調査地点の選定に際しましては、過去の有害物質の使用状況を勘案して調査をするようにということを重ねて指導したところでございます。
○藤木委員 確かに環境庁は、毎年、全国の地下水質の測定結果を取りまとめていらっしゃいます。また、九四年には、土壌汚染の判明状況や対策の実施状況などについても調査をしておられます。ところが、これらの調査結果というのは、概況調査などで毎年新たな汚染が発見されるなど、地下水、土壌汚染の実態を十分把握されているとはとても言えないような状況だと思うわけです。とりわけ、東芝名古屋分工場による地下水、土壌汚染の事例を見ましても明らかなように、既存の調査では発見されなかった箇所から重大な汚染が発見されているというところが、私はぜひ検討を加えていただきたいところだというふうに思うのですね。先ほど、御指導されたというふうにおっしゃるのですけれども、それは、すべての企業に対して一斉に行うというような指示ではなくて、やるときにはそこにも注目をしなさいよという程度のもので、それでは不十分だと思うのです。 そこで一つ伺いたいのは、環境庁は、水質汚濁に係る環境基準や土壌汚染に係る環境基準、これは二十三から二十五の物質があるわけですけれども、もうその分だけに限って結構でございますので、事業者の使用量は一体どのぐらいになっていて、その使用量に応じた排出量の実態はどうなっているのか、十分把握しておられるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○渡辺(好)政府委員 数字は掌握いたしておりません。
○藤木委員 やはりそれでは困るんですよね。 東芝名古屋分工場などは、二十六年間にトリクロロエチレンを十万二千キロリットル使用しておりましたけれども、そのうち回収処理した量はわずか約四〇%程度でございます。また、大分工場では、約一千六百トンを使用しておりましたけれども、その六〇%を回収処理したと言っているにすぎないわけです。そうなりますと、あとの四〇%ないしは六〇%はどこへ出たか。結局、外部に放出をされたということになるわけです。 東芝が使用しておりました七一年当時のトリクロロエチレンの国内生産量は実に八千四百万リットルですから、使用量が仮に六千万リットルといたしましても、その五〇%の三千万リットルが一年間に外部に放出されていた、こういう計算も成り立つわけですね。その量を実に三十年間放出し続けた結果、実は今、全国至るところで深刻な地下水、土壌汚染を引き起こしているという状況を導き出していると思うわけです。こうした実態を十分に把握して対策を講じませんと、真に汚染の浄化をすることはできないということを強調したいというふうに思います。 欧米では、汚染地点のデータベース化、ネットワーク化が進んでおります。例えば、米国では、スーパーファンド法に基づきまして全国浄化優先順位表に千二百四十四カ所が登録されております。そのほかは各州に登録をされて浄化対策が進められております。 環境庁は、企業内の汚染も含めた地下水、土壌汚染の実態を十分把握するための調査を一層強化していただいて、汚染箇所のデータベース化、ネットワーク化の体制を整備して、確立されたリスク評価の方法に基づきまして本格的な浄化対策に取り組むべきだと思うのですが、その御意思はおありでしょうか。
○渡辺(好)政府委員 今御指摘がありました汚染箇所のデータベース化、ネットワーク化等につきましては、基本的に私も同じ考えでございます。昨日でしたか、土壌環境整備事業を通じたアンケート調査の結果も報告させていただきましたが、その中でも、地方公共団体の中から、情報の整備をぜひ進めてほしいというふうな御意見もございます。先ほど御紹介いたしましたけれども、地下水の常時監視もしていることでございますので、そういったものをもう少しシステマチックに整備をして、ネットワーク化できるような方向で検討したいと思っております。 それからもう一つちょっと申し上げたいのですが、いろいろないきさつがございましたけれども、水濁法が改正をされて、過去の汚染についても、例えば浄化命令を発することができるというふうな制度整備がされてきておりますので、行政あるいは立法の面ではかなり充実をした対策を講じられる基盤はできているというふうに感じております。
○藤木委員 水質汚濁防止法の地下水浄化制度では、人の健康被害が生じあるいはまた生じるおそれがあると認められるときは措置命令を発することができるというふうになっております。しかし、この浄化制度は、広くすべての地下水一土壌汚染を浄化するものではなくて、結局、汚染原因者が不特定な汚染、今、規制以前のものも今度はできるようになったのだというふうにおっしゃいましたけれども、しかしやはり不特定な汚染の場合はどうなるのかという問題が残っておりますね。こういったことは十分浄化対策がとれないということでは困るわけです。 米国では、先ほどのスーパーファンド法で国家緊急事態対応計画というものを立てまして、全国浄化優先順位表というのを策定しております。そして、有害物質対策信託基金というものをつくって、汚染原因者が仮に不特定な場合であっても除去、修復の措置を実施するということがやられております。 環境庁は、日本でも汚染原因者負担の原則に基づいて、浄化計画の策定をさせ、それからまた基金制度の導入を行うなどして早急に法制度を整備すべきだと思うのですが、その必要はないでしょうか。
○渡辺(好)政府委員 汚染原因者が浄化をする、責任をとるということについては、環境基本法の方から流れてくる思想でもそのとおりだと思います。 ただ、スーパーファンド法のように、特定の税収を基金財産に充てて、そして不特定、原因がよくわからない、そういうものに対して浄化をし、その後汚染者がわかったらそれを追及するというような制度自身がアメリカでも余りうまく動いていないというようなことが私どもの調査でもわかっておりますので、もう少し違うやり方が日本ではできないかどうか、いろいろ勉強してみたいと思います。
○藤木委員 例えば、既にやられております廃棄物処理法というのがございますね。これは不十分なところが確かにございます。しかし、それでも産業廃棄物適正処理推進センターに、排出事業者から任意の出捐金による不法投棄の原状回復などのための基金制度が設置されております用地下水、土壌汚染対策でも、基本計画や全国浄化計画を策定して、その実施のための基金制度の導入を早急に整備する必要があると思いますし、これはやってできないことではないと思うのですね。アメリカに合わなかったから日本にできないということではなくて、日本だかちこそできる場合もあるわけですから、ぜひそれは検討していただきたいと思います。 国際的には、PRTRの制度の導入が進んでおりますけれども、大きな効果をこれは発揮しております。米国では、TRI制度の導入で企業からの有害化学物質の排出量をこの八年間で四五・六%も削減しております。アメリカでは、TRIで提供されたデータをNGOが解釈をして、情報を住民にわかりやすく提供するということで効果を発揮しております。大臣所信でも、PRTRの導入に向けてパイロット調査を引き続き実施すると述べておられます。 このPRTR制度は、化学物質の排出・移動量データを住民に提供するというシステムですので、情報の提供、公開のあり方が重要だと思います。さらに、オランダの環境管理法によるIEI制度の経験では、自主的な報告という段階から脱して、大企業への強制的な環境報告書作成、この制度で義務づけに転換をされております。 環境庁は、PRTRでは、米国のように事業所ごとのデータを原則公開にすること、特に大企業についてはオランダのように環境報告書の提出を義務づけるような、そういう制度をぜひ検討すべきだと思うのですが、その点はいかがでございますか。
○岡田政府委員 アメリカなりオランダなりの制度につきましては今先生お話のあったとおりでございまして、環境庁におきましては、化学物質を総合的かつ効果的に管理する上でこのようなPRTRの制度が有効だと認識して一その導入に向けて検討しているところでございます。その点は先ほど先生の方からもお話のあったところでございます。 そのパイロット事業といたしまして、本年度から、神奈川県と愛知県の一部の地域におきまして、排出規制の対象となっている物質以外のものも含めまして百七十八種類の化学物質について、約千八百の事業所を対象にパイロット事業を実施しているところでございます。 今後、こうしたパイロット事業の成果等を踏まえまして、我が国にふさわしいPRTR制度の導入に向けてさらに検討を進めていきたいと考えております。
○藤木委員 大臣もお述べになっていらっしゃるわけですけれども、化学物質の大量生産、大量消費、大量廃棄を行っている、ここに一つは問題があるということでございますが、日本の有害化学物質もまたここにあると思うわけですね。その対策は欧米より十年以上おくれているというふうに言われているわけです。全国各地の深刻なダイオキシン汚染やトリクロロエチレンなどの汚染だけではなくて、先ほどもお話が出ましたけれども、杉並病と言われております環境中微量化学物質、人間の生殖機能の低下あるいは先天性異常をもたらす環境ホルモンなどの環境影響が社会的に問題になっております。 九二年の国連環境開発会議のアジェンダ21では、有害化学物質の環境上適正な管理が提起されて、化学物質のリスク評価、情報の交換や提供、リスク管理がうたわれております。 化学物質の大量生産、大量消費、大量廃棄の構造を転換する、そして製造者及び事業者の責任を明確にして、環境リスク対策や健康影響の防止など、総合的な有害化学物質対策を緊急にまとめることがぜひ必要ではないかというふうに認識いたしますが、大臣、いかがでございますか。最後にお答えをいただきたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろな化学物質が次から次へと、正直言ってよくも出てくるなという感じを持っておりますけれども一私どもの方でも、昨年四月にこういった問題についての対策室を設けまして、これからそこを中心にして精力的に取り組んでまいりたいと思っております。 ただ、今いろいろと新しいものがどんどん出てくるものですから、これについて、個々のものについてどうするかというのは、今ちょっと私限りでは申し上げられないわけでありますけれども、先生も今のところ、一つ一つの物質にりいてどうという御質問ではないと思いますので、環境庁の中にそういう室を設けて、ひとつこれから精力的に状況を調べ、そしてまた対策を考えたいと思っております。
○藤木委員 ぜひ御努力をお願いいたします。時間が参りましたので、終わります。
○山元委員長 保坂展人さん。
○保坂委員 社会民主党の保坂展人です。 私は、昨年六月にこの環境委員会で、環境事業団が岡山県の玉野市の国立公園の中に、第三セクターが建設をしてというアルカディアリゾートという使われないリゾートホテルについて、環境庁の責任をただしました。当時、石井長官はこの問題について、私はその調査をぜひしていただきたいということを前向きに受けとめていただいたと思っております。その質疑の最後に、私は、環境庁の企画調整局長で亡くなった山内豊徳さんのことを記した佐高信さんの本を引用して、COP3を控えた環境庁の内部で、自発的な勇気ある全体的な総括、それから失敗に至ったこのプロセスの検証が行われることを信じて待ったわけです。 しかし、返答どころか一本の電話もありませんでした。ことしに入って、私の方から連絡をして環境庁に来ていただいて、二月中旬に、このアルカディアリゾートの計画について、「王子アルカディアリゾート事業について」というA4七枚のペーパーが私のところに来ました。 まず質問なのですが、このペーパーは、私が昨年六月に求めた正式な環境庁による調査に基づいた報告と認識してよいのかどうかという点から伺いたいと思います。
○丸山政府委員 お答え申し上げます。 昨年六月の先生の御質問に、当日も誠実にお答えしたわけでございますけれども、この王子アルカディアリゾートにつきましての、環境事業団が工事を行ったものの引き渡しを受けた第三セクターが資金難から工事が継続できずにオープンができないでいる、こういう問題につきまして、それの再建策を平成五年以後からやってまいったところでございます。そういった中で、三セクの社長が亡くなり、また、地元玉野市あるいは三セクだけの再建策ではどうしても立ち行かないということで、環境庁、環境事業団、また岡山県が加わり、玉野市と四者で昨年の八月から、これの具体的な経過の整理を踏まえ、具体的な再建策についての検討をしてきたところでございます。 したがいまして、昨年六月の先生の御質問も十分踏まえながら、必要な調査をしてまいってきたというふうに考えているところでございます。
○保坂委員 お答えをもう少しはっきりいただきたいのですが、二月の中旬に私が受け取ったこの七枚プラス資料のペーパーは、環境委員会で私が長官に求めた、この事業の失敗、何が原因だったのかいろいろ調査をしてくださいということに基づいて正式に環境庁が出された資料なのか、そうではなくて非公式な資料なのか、簡単にイエスかノーで答えてください。
○丸山政府委員 当日の石井大臣の御答弁で、過去から現在までの状況を十分踏まえながら調査をし、今後の善後策を考えていきたいといったような答弁をさせていただいております。そういったものを踏まえました、私どもとして最大限努力をした正式な報告書でございます。
○保坂委員 私は、環境委員会で本日質問に立つ前提で、当然環境委員の皆さんはこれは御存じで、配付されているものだと、これを前提で質問を行おうとしているわけですけれども、いっ配付されましたか。私は配付したのかどうかということを昨日確認しましたが、まさかその前の質問予告で指摘を受けて配付したというわけじゃないでしょうね。
○丸山政府委員 調査報告につきましては、昨日先生方に配付させていただきました。
○保坂委員 正式な報告書、これだけ環境庁が監督をする環境事業団の大失敗、これを正式に報告したものならば、なぜほかの環境委員の皆様に配付されなかったのですか。わびてください。
○丸山政府委員 私ども、原因の解明とあわせて、何とか途中段階の施設の再建をしたいということで、関係の四者で誠心誠意努力してまいっているところでございますが、それにあわせて、これまでの経過の調査を克明にしてまいったところでございまして、それにつきましては、昨日、各先生方に配付をさせていただいたところでございます。
○保坂委員 委員長、ちょっと注意していただけませんか。昨日、環境庁の四、五人の皆さんが来て、環境委員長はどなたでしたかと聞いても、だれも知らないのですよ。いいかげんにしてくださいよ。国会のこういう質問の場で長官が約束したことに基づいた公式の報告ならば、私のところに持ってきたと同時にすぐ配るべきじゃないですか。そういうことについて、ちゃんと答えてください。
○大木国務大臣 私、石井長官の後を受けて今長官をやらせていただいておりますので、いろいろ御連絡について不備があったと思います。ただ、いろいろ資料を出す場合に、直接に御質問のあった方に出すときもあるし、そのときそのときで判断をしております。今回は、先生が御質問になるその前提として各委員が全部知っておるべきだということでございましたから、それはやはり事前に配付した方がよかったであろうとは思いますが、その資料の出し方というのは、いろいろそのときそのときで状況もございますので、今回が不備であったならば、そのことについては不備があったということで遺憾に存じます。
○保坂委員 その資料が実は非公式なものだというお答えをいただけば、まだこの議論はできたと思います。読んでみると、半年、一年かかってできたものとは到底思えない代物です。「本件の概要」、こう書いてあります。「未完成の建物が四年にわたり放置されていることが問題となっているもの。」こんな無責任な書き方ありますか。だれが放置したのですか。そして、だれが問題にしたのですか。それとも自然発生的に問題になったわけですか。この一番最初からもう、非常に能動的じゃない、無責任な表記だと思いますが、いかがですか。
○丸山政府委員 昨年六月の先生の御指摘を受けまして、当時の関係者から事情を聞いたりいたしまして、事実関係を調査し、また事業の経緯、現況に至った原因の分析、事態の収拾に向けての対応ということにつきまして、誠心誠意、資料をまとめ、その要約を報告書に取りまとめたところでございますけれども、字句につきまして、お心ざわり、お気ざわりな点があるとすれば、おわび申し上げたいと思います。
○保坂委員 委員長、ちゃんと質問に答えるように注意していただけませんか。私はきちっとした日本語でちゃんと聞いているはずなんですね。だれが放置したのですかと。そして、だれが問題にしたのか、あるいは自然発生的に問題となったのですかと。全然答えになっていない。
○丸山政府委員 放置したといいますか、結局、注文建築の一種、建設譲渡事業でございますけれども、環境事業団の受け持つ建物まではっくりまして、第三セクターに引き渡しを行いましたものの、第三セクターが資金が調達できませんで、立ち行かなくなって今日に至っているということでございます。 環境事業団としては、最初の構想の段階からよく話を聞き、また、この地域がいわば岡山を中心とした瀬戸内海国立公園の多島海景観といいますか、島々が大変きれいに見えるといった多島海景観と、この周辺では最高の標高地点でございまして、展望が大変よろしい、四季を通じても展望ができ、またピクニック等にも最適な場所だというふうな土地柄を踏まえまして、こういったような利用ができるような基盤施設がふさわしいといったようなこともありまして、施設の整備につきまして、いわば注文建築といったような形での建設譲渡事業に応じたわけでございます。 繰り返しますけれども、土地利用の問題等で若干の時間がかかりまして、その過程の中で、三セクの実質的なオーナーといいますか、社長の資金力が問題になりまして、問題といいますか不十分になりまして、立ち行かなくなってきたわけでございますけれども、これ自身は、私どもとしては、この王子ケ岳地区の利用のあり方としてはふさわしいものというふうにも考えているところでございます。
○保坂委員 聞かないことをべらべら答えられても困るので、短く簡明に答弁をお願いしますね。じゃないと時間がなくなります。 実はこの資料も大変なことが書いてあるのですね。例えば、これだけの大規模なリゾートをつくるに当たって、結局、地権者が、売らないよという人がいるわけですね。借りているわけです。そういう手続もいろいろできていない。それから、融資をするはずだった金融機関も貸さなくなった。これを読んでみると、結局だれが悪かったのかというと、まず書いてあるのは、時代が悪かったということですよ。早い話バブルが崩壊したということです。リゾート法ができて、全国各地でリゾート開発ブームがあって、まさかこうなるとは思わなかったというのが一点。もう一つは、第三セクターが悪かったと書いてあります。 問題は、この中に環境庁として反省の言葉は一つもないのですよ。ないところか、環境庁としては事業団の事業能力を評価してきたと。そして、この計画に対しては、適正なものと判断し、申請どおり認可したものであると。ということは、間違っていなかったのですか、反省はないのですか。反省はあるのかないのか、それだけ答えてください。
○丸山政府委員 結果として、現在のような状況になっておりますという点で大変残念であると考えておりますけれども、環境庁が当初、事業の実施計画の認可に当たりました際にも、適正に行っているというふうに考えておりますし、また、環境事業団の当時のいろいろな資料に基づきまして適正に審査をして事業を開始したというふうに考えているところでございます。
○保坂委員 じゃ、今、第三セクターの負債、そして環境事業団が償還しなければならない金額は幾らありますか。そして、その金額が戻ってくる見通しはありますか。はっきり答えてください。
○丸山政府委員 頭金の支払いの残額が元金三十六億円余でございますが、それに利息六億三千万円余がございまして、合計四十三億円余でございます。 いわば環境事業団は債権者でございますので、この債権が回収できるように最大限努力をしたいということで、四者によります具体的な再建策についての検討を進めているところでございます。
○保坂委員 いいですか。この第三セクターの社長は大変な実力者だったそうですけれども、亡くなってしまったのです。亡くなった後、一年半もの間社長がいなかったのですよ。そういうでたらめなことを放置してきて、環境庁が、これは瀬戸内海のそれこそ景勝地にどんとつくられて、それがまた全然使われていないコンクリートの塊になっている。責任や、あるいは行政としてここは失態だったな、もっときちっと見ておけばよかったな、そういう反省の一言はないのですか。それが言えないのですか。
○丸山政府委員 三セクの社長さんが亡くなったことは大変不幸なことでございます。 それで、失態とか責任というお話でございますけれども、いろいろな経済の変化の中で一バブルの終えんを予測して事業を継続してきたということは、残念ながらそう多くはないわけでございます。私ども一そういう中で最大限努力しながら、せっかくここまでの建物がございますので、これが本来の趣旨にふさわしい活用がされるように、むしろ今は、その具体的な再建策の方途を考えていくことが一番急務だろうというふうにも考えているところでございます。
○保坂委員 この件に関して委員長に要請したいのですけれども、一年前にこの点を指摘して、調査を約束した結果がこのペーパーですので、ぜひ包み隠さない情報の開示を当委員会で求めていただきたい。お願いいたします。
○山元委員長 それでは、理事会で協議をいたしますけれども、所管する環境事業団の不始末ですから一基本的にはしっかりとした報告を委員会に求めたいと思いますが、いずれにしても理事会で協議させていただきます。
○保坂委員 次に移ります。 今度は栃木県なんですけれども、思川開発事業というのがあります。これは、諌早の干拓が二千三百七十億円一実は、思川開発事業というのは、栃木県に南摩川という川があるんですが、この川に大きなダムをつくろうという計画で、一九六四年に構想が発表されました。高度経済成長のただ中の計画でございます。 これが、三十数年たって、会計検査院でこれは進んでいないじゃないかという指摘を受けて、昨今急ピッチで計画が始まっているということで、地元の自然保護団体、環境団体の要請を受けて、実は月曜日にこの川を見に行ってまいりました。 長官、行って驚きました。南摩川というのは、見てみると、二、三歳の子供でも夏なら水浴びしておぼれる心配もないぐらいに浅い、水量が本当にない川。我々が見たときに雪解けで一番水があったそうなんですが、そこに一億トンの水をどうやってためるんだろうかと尋ねてみると、これは、中禅寺湖に源を発する大谷川、そこから二十キロ、直径五メートルの導水管で水を持ってくるというんですね。 そうすると、今度は、その大谷川の流域の方、今市とそのあたりの人たちが水がなくなって困る。そういう声を受けて、じゃ、一たん南摩川のダムの方に来た水を、南摩川に水を持ってくるのは、傾斜地ですから高低差で来るわけですが、今度はポンプで逆送して、とり過ぎた水はお返ししましょう、こういう壮大な計画なんですね。 これはやはり、時のアセスという言葉もありますけれども、建設省に来ていただいていると思いますけれども、思い切りてこの計画を考え直すときじゃないかというふうに調査に行って思ったんですが、どのような認識でしょうか。
○横塚説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、この思川開発事業は、昭和四十四年度に実施計画調査に着手いたしまして以来、三十年近くたっているわけでございます。もともと、この思川開発事業は、思川沿川等の洪水被害の軽減、思川や利根川沿川に対します流水の正常な機能の維持と増進、それから都市用水の供給並びにかんがい用水の補給、こういったことを目的として計画をされたわけでございまして、これらの地域の要請は現在でも基本的には変わっていない、こう考えております。 しかしながら、先生御指摘のように、大変社会の状況も変わってきてございます。特に最近では、首都圏等でほぼ毎年と言っていいくらいの渇水被害が頻発をしてございます。 したがいまして、このような状況を勘案いたしまして、利根川及び鬼怒川の流域に異常な渇水が起こりました場合に緊急に水を補給するといったような目的も新たに追加をいたしまして、平成六年五月に、主務大臣でございます建設大臣から水資源開発公団に対しまして、現在の計画でございます事業実施方針の指示を行ったところでございます。
○保坂委員 三十年間計画が進まなかったわけで、実際に、計画立案時にはまだ環境庁は存在しなかったと思います。 今、時代が変わってきて、例えば森林の持つ治水機能、緑のダムと言われているその機能も大きく着目をされております。それと、この地域に、この南摩ダムの計画地のところにはオオタカ、ハチクマ、行川の方にはハイタカ、ブッポウソウなど危急種も含んだ、これは鳥だけを挙げましたけれども、その他豊かな自然体系があります。環境庁としてこれらの計画をもう一度調査をして、そして必要性を見て、私の要請は、昨年成立した環境アセス法を前倒しで、もう一度きちっと調べるということが求められると思いますけれども、環境庁長官、いかがでしょうか。
○岡田政府委員 アセスの部分について、まず私の方から基本的に御説明させていただきます。 要するに、そもそもこの事業そのものは、平成六年一月に閣議決定要綱に基づく環境影響評価、アセスが終わっておるわけでありますが、まず事実関係だけ申し上げますと、これにつきましては、環境庁長官に意見照会がなかったものでございます。もちろんこれは、現在の閣議アセスでは、意見を求められなければ意見を言えないという状況になっているからでございます。 それから、それとの関連で、今先生が御指摘になったのは、多分、環境影響評価法では再実施の手続があるではないか、それを前倒しでしろ、こういうお言葉かと思いますが、一方で、影響評価法の再実施の規定そのものは、影響評価法は十一年六月に本格施行するはずですから、その段階以降は生きてくる規定でございますが、これはあくまで、事業者が自主的に環境影響評価を実施しようとした場合に備えた対応の措置になっております。 事実関係だけ申し上げます。
○保坂委員 そういうことがあるのはわかります。しかし、今の非常に短い時間で計画の全容を伝えるのは難しいんですが、これはかなり注目していい、環境庁としてもぜひ調べていただきたい案件なんですが、長官、どうでしょうか。
○大木国務大臣 事務手続というか法的にいいますと既に手続が終わっておって、主務官庁でございます建設省も、それで今のところ進めることについては引き続き継続すると言っておりますので、全く非公式に何か現場を見てこいというふうなお話なら別でありますが、今の時点で正式に行政官庁として介入をするのがどうかということになりますと、ちょっと問題があるんじゃないかというふうに感じております。
○保坂委員 私どもも本格的な調査団をさらに組んで、自然生態系にわたっていろいろ調べてみます。また、この問題を、こういう開発計画自体を見直す視点で、あるいは生態系の視点でぜひ見直していただきたいという要請をしておきます。 最後になりますけれども、長官の地元の愛知万博にちょっと触れさせていただきたいのですが、これも、十月十日、体育の日でしたけれども、愛知万博の予定地に我々行ってまいりました。そして、海上の森を歩いてみました。大変魅力的な、豊かな自然、そして、サワガニが出てきたり、トンボが多数、見ただけでもいろいろな種類のトンボがいて、名古屋の中心部から近いにもかかわらず本当に静かなそのひとときを、障害を持った親子のグループが静かに過ごしているという光景を二時間ほど歩いて見てまいりました。 そこで、この愛知万博について我々社民党は、このテーマ、環境を掲げる万博であるということに注目して、これはぜひ成功させていただきたい、まずはこういうふうに思います。成功させていただくためには、予定地について十分な配慮が必要だろう。私たちは、実は二つの点を指摘しました。 一つは、地元瀬戸市には、長官も御存じと思いますけれども、瀬戸物の土を長年にわたって切り出した国有地と県有地、通称グランドキャニオンと呼ばれている場所があります。例えば、そこを主な開催地にして、そこに森を、緑を再生させていくという趣旨で環境万博をやれないのだろうかという提案もさせていただきました。 もう一点、大変な危惧があります。その危惧と申しますのは、エキスポプラザ、万博の中心に先祖代々農業を営んでおられる鈴木宇佐美さんほか農業者の方たち、六、七人集まっていただいたんですが、非常に説明を受けていない、私たちは土地は売りたくない、ここで農業をやっていきたいんだということを当時もずっと言われておりました。これは、万博で強制収用ということはあり得ないはずですけれども、集合住宅建設ということで万が一そういう土地を、環境を掲げる万国博覧会で、それこそ農家から土地を取り上げるなんということが絶対にあってはならないと思います。 この二つの点について長官の見解を伺いたいと思います。
○大木国務大臣 まず、その農家の皆さんのお話については、私も十分細かい点を存じませんので、一度調べてみます。 それから、いわゆるグランドキャニオンと言われているところを私も見たことがありますけれども、今、はげ山のような状況にたしかなっていると思うんですが、あそこを主たる会場にするというのは、地形上もまたいろいろと難しい点があるんじゃないかと思います。 ただ、最終的にどこの場所を主たる会場にするかということは、いろいろ議論しておられるようでございますから、そしてそれに基づいてのいろいろなアセスというようなことも事業主体が命進められておりますから、十分にその状況は注視したいと思いますけれども、結論だけ申し上げますと、あそこのグランドキャニオンを中心にするということは相当いろいろな意味で、別の意味も含めて、あそこへこれから木を植えてきれいなところにしたらいいじゃないかとおっしゃいますが、そういうふうにうまくいくかどうか。 ですから、事業主体でございます、あれは愛知万博協会でしたか、これが総合的に今いろいろと検討しておりますから、その状況は見守ってまいりますが、今すぐにグランドキャニオンの方に移しかえろというお話については、ちょっと私としても即答しかねると申しますか、いろいろな問題点があるんじゃないかというふうに感じております。
○保坂委員 朝日新聞の十一月六日の朝刊に、「愛知万博「海上の森」近隣ニカ所」「通産、代替地も検討」という記事が出ました。これは私どもが指摘あるいは提案をしたことにほぼ重なる内容なんです。 長官は、海上の森をじっくり歩いたり、そこでひとときを過ごしたりしたことはございますか。
○大木国務大臣 行ったことは何回もございます。ゆっくりというと、どれぐらいゆっくりかということになるのでございますが、大体の環境は知っております。
○保坂委員 実は、里山の自然の豊かさということが、今回万博を海上の森でやる根拠にもなっているわけです。しかし、高規格道路を通す、あるいはさまざまな道路をほかにも整備しなければいけない。確かに万博についてはアセス前倒しでやられるというふうに聞いておりますけれども、それなら、他の公共事業についても同様にやるべきではないか、こう考えるのですが、いかがでしょうか。
○大木国務大臣 アクセスについてのいろいろなプロジェクトがあることは存じておりますから、それは必要に応じていろいろと検討はすると思いますが、今は、とりあえずは万博自体についてのアセスをいろいろとしているというふうに了解しております。
○保坂委員 それでは、先ほどの質問、大木長官には聞いていただいていて、一年をまたがったやりとりなので、環境庁も、本当に私ども社民党は環境庁を環境省へというふうに行革論議の中で提案をしてまいりました。そのためには、みずからの過ちは決然と認めて、よくなかったことはよくなかったというふうにきっちり総括をして、そして、開発優先あるいは産業能率優先の社会から、緑、そして生存に必要最低限の条件も今いろいろなところで脅かされているという、環境庁から環境省への出番に当たって、先ほどのやりとり、私は実に情けないというふうに思えて仕方がないんですね。 大木長官、この問題について、ミスがあればきちっと認めていただき、そしてこういった、環境庁は何も悪くなかったという役人答弁、公式答弁で済まさないでいただきたい。このことについて、ぜひ一歩踏み出していただきたい。一言お願いしたいと思います。
○大木国務大臣 どういうふうにどこが間違っておったとか、確かにお騒がせしたということになっておりますから、既に計画がおくれているんですから、その点については私も大変に遺憾に存じます。 ただ、どこがどうかということで、責任は、その時点時点で一体だれがどう判断したかということですから、これはきちっと調べさせていただきます。 ただ、あえて一つつけさせていただきますと、ですから、今までの非常におくれているということにつきましては、それは一体だれにおわびということになるわけですが、世間様をお騒がせしたということになりますし、それから、資金が今のところ不良債権の形で残っているわけですから。しかし、不良債権のままにせずに、きちっとこのプロジェクトを何とか生かしていこうという方向で今対策を考えておりますので、そのようにひとつお受け取りをいただきたいと思います。
○保坂委員 環境庁は環境省にこうしてなっていくのだと、本当にきっぱりと過去の総括をしていただきたいということを改めて要請して、私の質問を終わります。 ————◇—————
○山元委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。大木環境庁長官。 ————————————— 公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改 正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○大木国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 公害健康被害の補償等に関する法律は、公害の影響による健康被害者の迅速かつ公正な保護を図るため、補償給付の支給等を行うものであります。 今回の改正は、このうち、既に認定したぜんそく等の大気汚染系疾病の患者に係る補償費用の財源を確保するために、所要の改正を行うものであります。 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。 今回の法律案は、大気の汚染の影響による健康被害に対する補償給付の支給等に要する費用の一部に充てるため、平成十年度から平成十四年度までの五年間、政府は、引き続き、大気汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用負担分として自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を公害健康被害補償予防協会に対して交付することとするものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○山元委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十二分散会 ————◇—————