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142回国会衆議院1998/03/18

外務委員会 第5号

発言数
139
登壇者
26
会派数
6
開催日
1998/03/18

会議録

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 これより会議を開きます。  海洋航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件、大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書の締結について承認を求めるの件及び千九百七十一年九月二十三日にモントリオールで作成された民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約を補足する国際民間航空に使用される空港における不法な暴力行為の防止に関する議定書の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中昭一君。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 私は、自由民主党の田中でございます。今回のテロ防止関連三条約と朝鮮半島情勢についてお尋ねをいたします。  今回のテロ防止関連三条約は、デンバー・サミットのコミュニケでも、平成十二年度までの締結が呼びかけられておるところであります。テロ対策に関する国際協力を推進する見地から、今回、国会提出は大変望ましいものだと考えます。しかしながら、依然として、世界には根深い民族的また宗教的な対立が存在し、グローバル化、ボーダーレス化の流れの中、国境を越えたテロが増加していることも事実であります。  そこで、まず、今回の三条約の締結意義を含め、国際テロ防止に向けた我が国の取り組みについて、小渕外務大臣に所見をお伺いしたいと存じます。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 我が国としては、テロ対策は国際社会全体が取り組むべき重要課題の一つであると認識しております。その際、テロリズムに屈しないとの信念のもとに、国際社会とともにテロリズムと闘っていく所存でございます。  そこで、国際テロの防止につきましては、国際的な取り組みが重要でありますが、これまでもサミット諸国が率先して国際協力を呼びかけております。このような取り組みに、我が国もサミット諸国の一員として積極的に参加しております。この御審議をいただいておりますテロ防止関連条約の締結は、そのような国際的な取り組みの一例でございます。テロ防止関連条約が多くの国により締結されることが、国際テロの防止のために大きな意味を持つものであると考えております。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 本三条約の目的は、最終的にいずれかの国で犯人を処罰し得る体制を整えることにより、処罰の遺漏をなくし、テロリストが不当に逃亡することを防止することにあります。その意味で、本三条約は全世界の国々により批准されることが望まれます。各国の本三条約への加盟見通しと、加盟推進に向け我が国がどのような施策をとっておられますか、お伺いをいたします。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 お答え申し上げます。  三条約それぞれの現在の各国の締結状況をまず御報告いたしますと、空港不法暴力行為防止議定書、この締約国は、本年一月末現在で七十五カ国でございます。第二番目の海洋航行不法行為防止条約は、本年二月二日現在で三十三カ国、大陸棚固定プラットフォーム不法行為防止議定書の締約国は、同じく本年二月二日で三十一カ国となっております。  我が国としては、これらの条約ができるだけ多くの国によって批准されることが重要と考えております。そのような考えから、他のサミットの参加国とともに、未締結国に対してこれら条約の締結を積極的に働きかけておりますし、これ以外の条約についても今後とも引き続きこの努力を続ける所存でございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 テロリズムを防止するには、事前予防も大切ですが、一方で、万一の場合に備え、当該政府はいかなる対処がとれるのか、十分な危機管理能力を持つことを明示しておくことも重要な要素であると考えます。  これに関連をいたしまして、昨年の六月、デンバー・サミットのコミュニケにおいて、人質交渉専門家及びテロ対策部隊の能力の強化ということが具体的に言及されておりますが、政府は具体的にどのような対策をとってこられたのか、御説明を願いたいと存じます。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 お答えいたします。  人質事件に対処するための能力の強化に関してでございますが、これはサミット参加国の間で二国間ベースで協力を進めております。  また、テロ対応部隊の能力強化につきましては、政府としては各国との協力を進めてまいっております。この点、警察当局が保有している特殊部隊の能力向上のために、装備、資機材面での充実及び実戦的な訓練の実施を図っていると承知しております。

小林武仁警察庁警備局警備企画課長

○小林説明員 お答えいたします。  警察では、平成八年四月一日に、ハイジャックや人質立てこもり事件等に対処するため、全国七都道府県警察に特殊部隊、いわゆるSATを設置したところであります。  こういつた事案に対する警察の責務を全うするために、在ペルー日本大使公邸占拠事件を踏まえまして、日夜、訓練や装備、資機材等についての見直しを行いまして、あらゆる事態に即応できるよう体制の充実を図っているところであります。  また同時に、人質交渉チームというものも、今回の事案を教訓に一層の充実強化に努めているところであります。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 危機管理能力を増強するためにも、国際テロ発生に備え、警察庁の特殊部隊SATあるいは自衛隊の部隊を海外に派遣できるよう、現在から法整備を含め準備を推し進めるべきと考えますが、どうお考えになっておられますか。  また、昨年六月の在ペルー日本大使公邸占拠事件調査委員会報告書においても、公館の出入り管理、館長護衛等の警備任務を直接行う軍人などの派遣について触れられ、「我が国自身の法体系との関連等検討を要する」と記されております。  報告書が出された当時の池田外相は、今後の、国内関係省庁あるいは内閣全体として少し時間をかげながら考えるべき課題である、このような答弁をされておりますが、警察庁の特殊部隊SATあるいは自衛隊の部隊の海外派遣についての考え方はどう考えられておりますのか、お伺いをさせていただきます。

小林武仁警察庁警備局警備企画課長

○小林説明員 御承知のように、我が国警察は、基本的には都道府県警察、自治体警察を基本として構成されております。ただし、警察法第六十一条、これは管轄区域外における職権行使に関する規定でありますが、この警察法第六十一条に基づきまして、特殊部隊の派遣を含め、外国領域において権限を行使することができるとしております。  ただし、警察による職権行使につきましては、国の公権力の行使に該当する行為でございますから、当然ながら、外国においては相手国の主権を侵すことのないよう、相手国の同意が得られた場合に限り、我が国の国内法の範囲内でこれを行使することができるということであります。  御指摘のSAT部隊を派遣することにつきましては、このように現行法でも可能である、このように考えておりますが、御指摘の国内法の整備につきましては、今後、現行制度の枠組みを踏まえつつ、さまざまな角度から勉強してまいりたい、このように考えております。

太田洋次防衛庁運用局長

○太田(洋)政府委員 お答え申し上げます。  一般的なお答えで恐縮でございますが、自衛隊の場合に、自衛隊の持っております知識だとか技能だとかそれから経験を、外務省等関係省庁に対しまして協力するという面での検討は可能でございます。  ただ、一般論として申し上げますと、自衛隊が外国において直接何らかの形で対応するというようなことにつきましては、法的に大変難しい問題を含んでおりますので、その点からも、自衛隊の対応という点につきましてはよほど慎重な検討が必要であるというふうに考えております。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 在ペルー日本大使公邸占拠事件の反省を踏まえ、国家の中枢である総理大臣官邸に危機管理を担当する官房副長官を置くべきとの指摘が元警察庁警備局長三島健二郎氏からなされておりますが、この提言に関する政府の見解をお伺いしたいと存じます。

黒木慶英内閣官房内閣安全保障・危機管理室内閣審議官

○黒木説明員 ペルー事件を含めまして、いわゆる突発的事態に際しての危機管理体制の強化につきましては、行政全体の問題として大変国民の期待が大きいところでございます。  昨年五月に出されました行政改革会議の内閣の危機管理機能の強化に関する意見集約におきましても、危機に当たって内閣が政府全体の司令塔としての役割を的確に果たせるようにするため、内閣官房に危機管理を専門的に担当する官房副長官に準ずるクラスの職を置く提言が出されているところであります。  こうした点を踏まえまして、政府としましては、今申し上げましたような危機管理を専門的に担当する官房副長官に準ずるクラスの職として内閣危機管理監を設置すべく、本国会に内閣法等の一部を改正する法律案を提出しておるところでございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 次に、日韓関係及び日朝関係についてお伺いをいたします。  まず、日韓関係についてお尋ねをいたしますが、サッカーの二〇〇二年ワールドカップの共同開催が決定をされたり、ことし夏にフランスで開催をされるワールドカップに日韓両国が同時出場を決めるなど、サッカーというスポーツを通じて、近隣諸国が持つべき友好、信頼のきずなが、特に若い世代の間で深まったことは、日韓関係によい影響を及ぼすものと好感を持っておりますが、本年一月二十三日、我が国が日韓漁業協定の終了通告を行ったことによって、日韓関係は急速に冷え込んでおります。  長年我が国が、韓国との友好関係を深めるため最大限の努力をしてきただけに、漁業問題にかかわる意見の不一致によって、その他の分野における友好な日韓関係までも大きな打撃を受けたことは、非常に残念であります。今後は韓国側の理解を求め、日韓関係が修復されることが大きな課題と思います。両国間で既に漁業者同士の話し合いも始まっておりますが、政府間では修復に向けていかなる努力を払われておるのか、お伺いをいたします。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 委員御指摘のように、日韓の関係におきましては、先ほどお話しのように二〇〇二年のワールドカップ共同開催を含めまして、極めて友好な関係が持続いたしておることは事実でございます。また、新しい金大中大統領の誕生に伴いまして、ますます日韓のパートナーシップは強力なものに、きずなが強くなっていくと期待をいたしております。  その中で、今御指摘のように漁業協定につきましては、大変残念なことでございましたが、我が国といたしまして、この現行協定を一年間の猶予期間をもって終了するということを通告せざるを得ませんでした。  政府といたしましては、漁業協定につきましては、日中あるいは日ロ、こうした日本周辺のそれぞれの関係国との間も協定が結ばれ、調印に至っておるという過程を考えますと、隣国である極めて大切な韓国との間がこのような状況ということは、一日も早く解消しなければならぬと思っております。  したがいまして、新しい政権も誕生いたしたことでもありますし、また、韓国にも新しい外交通商部長官が誕生されておりますので、国会のお許しが得られれば、私としては今週の土日にかけて韓国ソウルに赴きまして、この漁業問題も含めまして日韓の課題につきまして話し合いを進め、一日も早く新協定が誕生のできるように精いっぱいの努力を尽くしてみたい、このように考えております。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 新たな日韓漁業協定の締結交渉は、両国が領土問題を抱える竹島周辺に暫定水域を設けるに当たって、最終的に韓国側が主張する東経百三十六度以西、沿岸から三十四海里と、日本側が主張する東経百三十五度以西、沿岸から三十五海里との間で妥協が成立しなかったことによって前進が図れず、現行協定の終了通告の道を我が国が選択したと承知をいたしております。  数字でお伺いをいたしますと、実態を承知していない者にとっては、わずか一度、一海里の違いなのになぜ譲れないのかと考えております。韓国側も、日本がそのわずかな差を譲れないのかと非難した事実もございます。漁業としての観点あるいは外交的観点から、我が国にとってのその差が持つ意味及び重要性を御説明願いたいと存じます。

阿南惟茂外務省アジア局長

○阿南政府委員 ただいまの御質問でございますが、日韓間の漁業交渉、現在まだ一時中断しておりますが、新協定締結に向けて継続中でございますので、交渉の内容を余り具体的に、詳細に御説明申し上げる状況にございませんが、今委員が御指摘になりましたような状況、日韓間で昨年十一月末、十二月初めにかけましてぎりぎりの交渉を行った状況下で双方の立場がかなり狭まりまして、今御指摘のような面もあったわけでございます。  やはり一海里と申しましても、重要な漁場に当たる海域での一海里の重要性、また、一度と申しましても、これはなかなか距離にして長い距離でございますので、やはり日本の漁業者の利益、先方は先方で韓国の漁業者の利益ということを考えますと、なかなかそこで合意点に至らなかったというような状況でございます。  いずれにいたしましても、今後全体の、今委員の御指摘になりました暫定水域の画定、さらには漁業資源の保護、そして漁獲量を今後どういうふうに考えていくかというようなことで、この交渉をさらに進めていくという、そういう段階にあるわけでございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 四月上旬、ロンドンで開催されるASEMの際に、金大中韓国大統領と橋本総理大臣との日韓首脳会談が行われる見通しとなっております。会談では、漁業問題だけでなく、今後の日韓関係全般や北東アジアの安全保障問題など、幅広く話し合われるよう考えておりますが、その会談では、漁業問題や竹島問題を話し合うことも大切でありますが、日韓新時代を日韓両国間が築き上げていく幕あけにふさわしい、前向きな  メッセージが発信されることを期待しております。金大中大統領との初の日韓首脳会談の成功に向けての政府の決意をお伺いさせていただきたいと存じます。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 御指摘のように、来月早々にASEMが開催をされるわけであります。その際、金大中韓国大統領と我が国橋本総理との間の首脳会談が行われる方向で現在準備をされつつあります。これまた国会のお許しが得られれば、ぜひ両首脳が初の会談を行いまして、日韓関係の二十一世紀に向けてのパートナーシップの構築につきまして首脳間で率直な意見交換が行われ、実りあるものであることを強く期待をいたしておるところでございます。  漁業問題につきましては、先ほど御答弁申し上げましたが、外務大臣の間で、この問題についてはどのようにこれから立ち上げていくかということにつきましては、できる限り話し合いを進めてまいりたいと思っておりまして、首脳間におきましては、もっと幅広い、かつまた大局的な立場で、次の世紀をにらんだ首脳会談が行われることを私は強く念願しておるところでございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 次に、日朝関係についてお伺いをいたします。  まず冒頭、朝鮮が今月の十三日午前零時に発令をした戦時動員態勢についてお伺いをいたします。  米国政府はこれを恒例の冬季演習と見ているとの報道もありますが、他方、北朝鮮外務省は、四者会談が平和協議を装いながら我々を攻撃するための隠れみのだと非難しており、この発令は四者会談を牽制することが目的ではないのかとの報道もありますが、事実関係並びに外務省の分析等はどうなっておりますか、お伺いをいたします。

阿南惟茂外務省アジア局長

○阿南政府委員 北朝鮮の内部の情勢、なかんずく軍事情勢というのはなかなかわかりにくい問題でございますが、今委員御指摘の、三月十三日、戦時動員態勢をとったという報道につきましては、私どもも、これが恒例の全国規模の冬季軍事訓練であった、その一環としてこういう動員令が発令されたというふうに承知しておりますし、そういう判断でございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 国連世界食糧計画が支援アピールを出しております約六十五万トン相当の支援ではとても足りないと訴えたとはされておりますが、国連側は正確な実態調査ができないと言い、北朝鮮側は国連側が出した量では足りないと言う。その傍ら、支援食糧が戦争準備のための軍部に貯蓄され、国民に行き届いていないとの証言もございます。  このような状況で、北朝鮮に対する食糧支援を純粋に人道的に援助と見ることは難しいと思います。支援を受ける国として、北朝鮮が自由な食糧事情調査を行う権限をFAOに付与することを受け入れさせるべきだと思いますが、外務省はどのように考えておられますか、お伺いをいたします。

阿南惟茂外務省アジア局長

○阿南政府委員 北朝鮮の食糧事情を全国的にきちんと把握することは、御指摘のように難しいわけでございますが、外からの調査ということに関しましては、今言及されましたFAOは、一九九五年以降、WFP、世界食糧計画と合同で北朝鮮の食糧事情調査のための調査団を派遣してきております。昨年十月にも行っておりますし、全体、全国くまなくというわけにはいかないと思いますが、そういう調査を既にやっているわけでございます。  また、WFP、世界食糧計画は、北朝鮮の中に、現在四カ所二十四名と承知しておりますが、そういう国際職員を配置して、食糧事情調査それから支援の食糧の支給状況をモニターしているという状況でございまして、最近、この事務所が四カ所から六カ所、人数も四十数名にふえているというふうに聞いておりますので、その限りでは、国際機関の食糧事情調査というのは行われているというのが現状でございます。

田中昭一自由民主党

○田中(昭)委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 次に、木幡弘道君。

木幡弘道民友連

○木幡委員 今回のテロ対策関連三条約、これを拝見いたしますると、当然遅きに失したという感が否めないということでありますから、これはいち早く批准承認をして、なかんずく、この外務委員会でもたび重なる議論あるいは意見の開陳がなされたように、この国際社会の中から凶悪なテロを未然に防止する、あるいは発生したものに対しては速やかにその法的措置をとるということが大事であるということは疑いのないところであります。  しかし、今回のこのテロ対策関連三条約の中身を見ておりますると、どうもあいまいなところが見受けられる。それは、管轄を行使する国がどうもここではあいまいもことしているところが見受けられて、これは下手をすると、犯人の引き渡し等々に関してその管轄権限を行使する国が多くて競合するのではなかろうか、こういった感じがするわけであります。もし、競合をした場合にはどういう形でそれを調整するというふうにお考えなのか、まずこの辺からお聞かせいただきたいと思います。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 このテロ関係の三条約の目的でございますけれども、これは、テロを起こしました犯人が刑事手続を逃れられないような体制をつくるということにあるわけでございます。したがいまして、今御質問のありました裁判権の設定につきましても、締約国にこれを広く認めるという形になっております。したがいまして、条約におきましては、義務的な管轄ということのほかに、場合によっては管轄を設定することができるという任意管轄もあるわけでございます。  したがいまして、このように広く裁判権の設定を認めた結果といたしまして、ただいま委員が御指摘のとおり、裁判権の競合ということがあり得るわけでございます。この条約は、このような場合におきます優劣順位につきましての規定は設けてはございません。したがいまして、そのようなことが起きた場合においては、関係国の間で外交交渉によって処理を行うということになっております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 最初から、今お話しのとおり、競合することが予想されるといいますか懸念される、まさにそのとおりでありまして、外交交渉によってその優先順位を決める、こうありますが、海洋航行の方でありますが、この十六条に書いてありますのは、その交渉によって解決できないものについては、「いずれかの紛争当事国の要請により、仲裁に付される。」いわゆる一方的に、納得がいかないということになれば、即座にこれは要請によって仲裁に付される、こう書いてあります。なおかつ、仲裁の要請の日から六カ月以内に仲裁の組織について紛争当事国同士がこれに合意に達しない場合には、国際司法裁判所規程に従って紛争を付託することができる。もう最初から混乱を予想していると言っても言い過ぎではない。  こういうことになりますと、この十六条については、もしこの問題が生じたときには、どの規定によってこれを解決しようというふうに解釈をなさっているのか、お聞かせいただきたい。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 裁判権の競合につきましては、先ほど申し上げましたとおり、基本的には関係国の間の交渉によって解決すべきものというふうに考えております。  ただ、その交渉がうまくいかなかった場合でございますけれども、この場合につきましては、条約上は、国際テロ行為の容疑者が所在している締約国が自由な裁量によってこれを決定できるという形になっております。したがいまして、犯人の身柄を現に拘束している国は、この者を請求のありました締約国に引き渡すのか、また、その引き渡しを行う場合にどの締約国に引き渡すのか、これは複数の国から請求があった場合でございますけれども、あるいは引き渡しを行わないということも可能でございまして、その場合には、ただ自国におきまして訴追手続に付託をするという義務が生ずることになります。  したがいまして、引き渡すか自国において訴追手続にかけるかということになるわけでございますが、これは先ほど申し上げましたとおり、現に身柄を拘束している国が決定をするということは条約上明らかでございまして、したがいまして、今の御指摘のような、この問題をめぐって条約の解釈、適用についての紛争が生ずるということは想定されていないわけでございまして、十六条の手続にこのような問題が付されるということは想定されておりません。

木幡弘道民友連

○木幡委員 これは、想定されていなければこの十六条について留保をする国があるはずないのであります。これ十六条について留保をしている国があるわけでしょう。十六条について留保をしているということは、この十六条の解釈いかんによっては、大変これはあいまいもこと言わざるを得ないところが出てくる。  じゃ、今外務省でつかんでいるので、この十六条を留保している国は幾つぐらいありますか。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 現在、参加国の中で留保を行っている国、締約国が三十三カ国ございますけれども、アルゼンチン、中国、エジプト、フランス、この四カ国が留保を行っているというふうに承知しております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 とすれば、よその国のことでありますからここでとやかくは言えませんが、しかし、外務省としては、留保をしている国はいかなる理由でもってこれを留保しているとお考えなのか。あるいは、締約をしている我が国にとっては、留保をしている国にこれを説得しようとなさっているのか。この二点、お聞かせいただきたい。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 これらの四カ国がいかなる理由で留保を行っているかということにつきましては、その詳細につきまして必ずしもつまびらかにしておりません。  ただ、常識的に考えますと、国際司法裁判所の義務的な管轄権を受諾していないという国がこの留保を行うということが多いというふうに考えております。  なお、この留保をそもそも認めた趣旨は、国際テロ行為の防止のためには、なるべく広範な国際司法協力体制を構築することが大切であるという観点から、留保を行ってもこの条約の締約国となるということを促進するという趣旨で設けられたものでございます。  我が国についてのお尋ねでございますけれども、我が国につきましては、この条約の解釈あるいは適用に関する紛争というものは平和的に解決されるべきというふうな考え方に立ちまして、このような留保を行う考えはございません。

木幡弘道民友連

○木幡委員 これまでテロに関しては、我が国にとりましては、ハイジャック等々で国際世論の非難を浴びながらも超法規的措置をとったという忌まわしいこともございました。あるいは国際テロに関しましては、今御答弁がありましたとおり、円満に解決ができたというようなことがなかなかでき得なかったというのもまた歴史の事実であります。  とすると、この十六条の問題について、留保をしている国が現にあるとするならば、さらに私どもの国としてはこの十六条の問題を精査して、さらに外交交渉の中で、すべての国が留保をしないでこの条約を批准できるようにすべきであろうと思いますし、あるいは、もしこの十六条を含めたテロ対策関連三条約が複数の国にその管轄権を行使できるような状態であるということならば、大変おこがましい言い方ではありますが、一部不備である。もちろん、完璧な条約や法律ということは、人様の行うことでありますからなし得ないとはいいましても、やはりより精密度の高いといいますか、より実効性のある、あるいは第三者から見ましてもあいまいもことしていないような条約の締結のためにも、さらなる努力をいただかなければならない、こういうふうに思いますので、さらに一層の御尽力をお願い申し上げたい、こう思うわけでございます。  このテロに関しまして、常に頭の中にありますのはどうしても中東問題であろう、こう思うのであります。今回のテロ対策関連三条約のできた経緯も、御承知のとおり、中東問題が絡んでいる。その背景によってこれら三条約ができ上がり、今ここで議論をしているということでありましょうから、この中東問題を抜きにして国際テロの問題を論ずるわけにはいかない、こう思うのであります。  実は、中東問題、近年でも大変いろいろな問題がございましたが、まず冒頭、外務大臣にお尋ねしたいのでありますが、今回のイラクの空爆阻止、アメリカの空爆阻止について、我が国はどのような役割を外交上果たすことができたというふうに御認識をされておるのか、まずお聞かせいただきたい。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 今次、イラクをめぐる極めて厳しい状況の中で、我が国としては、申し上げておりますように、平和的解決を目指して種々努力を続けてきたところでございます。  その中には、何といっても国連の中で安保理というものが存在をしておるわけでございますし、我が国としても、非常任理事国ではありますが、その責任の多きを担っておるという立場で、そうした国々との話し合いの中で、イラクが国連の決議を十分遵守すべきだというために各国と話し合いをいたしまして、その国連の決議が十分効果を発揮するために努力をいたしました。  その中で、国連のアナン事務総長がイラクに参られまして、そして調停をまとめ上げられましたので、さらにこのことを補強するためにも、英国とともに共同提案国になりまして決議を国連安保理で決定いたしまして、現在、それに基づきまして、イラクとして、必ずその意思に、メッセージを受けて対応するもの、このように考えておりまして、そうした外交的努力を絶え間なく続けてきたつもりでございます。

木幡弘道民友連

○木幡委員 実は、私どもの同僚議員が、過日の本会議において、日本の外交が米国追随ということだけに走っているのではなかろうかという趣旨の御質問を申し上げました。  国民の中にも、今回のイラク空爆阻止について、フランスの国際世論に対するアピールの仕方や、あるいはロシアの空爆阻止の問題等、それぞれアメリカと同盟国でありながらも、その国独自の考え方を国際世論にアピールするということがあった。とすれば、今回の空爆を回避することができた一番の功労は、一般的な見方からすれば、フランスやロシアが最初から強硬に反対をし、中国も強硬に反対したために、最終的にはこういう形で空爆阻止をすることができたというふうな見方もできないわけではない。  もちろん、外務大臣初め外務省当局が水面下で精いっぱい努力をなさっているのであろうと思いますが、私どもの国は、戦後五十年間、日米同盟を基軸とする、あるいは一方で国連を中心とするというこの二つの柱が外交の基本方針だということになれば、当然ここでいたずらにアメリカを刺激したり、あるいは反米の運動を起こしたり、反米的な発言をしょうということではありませんが、しかしながら、ヨーロッパとアメリカの関係、あるいは私どもの国とアメリカの関係を考えた場合に、やはりそこにはどうしても、外交の自主性あるいは独立国家としてのアイデンティティーというものが私どもの国の外交にはどう考えても薄れがちになってしまう、こう思わざるを得ないのであります。  実は、昨年でしたか一昨年、私どもが議員団としてドイツを訪れ、ドイツの私どもの国との友好議員連盟の会長さんや国会の政府要人とお目にかかったときに、私が質問を申し上げたのは、あなたの国とアメリカの関係はどういつだ関係ですか、お父さんなのですか、俗に言いますならばボスなのですか、あるいは友だちなのですか、どういう考え方、どういう立場だと思われますか、こう質問いたしましたら、異口同音に申したことは、ベルリンの壁以前は守護神としての立場でした、しかしながら、ベルリンの壁崩壊後は、私どもの国とアメリカはパートナーです、こういう発言をされました。畳みかけて、ではしからば隣国フランスとあなた方の国はどういう関係ですか、こうお聞きしましたらば、フランスとは友人でございます、こう返事をされました。  まさにこれは言い得て妙でありまして、私どもの国も、当然、外交の基本が日米同盟基軸、国連中心の外交ということは、戦後五十年間一貫してこれも国民世論から支持を得てきた外交の基本方針でありますから、これを論ずる気はありませんが、しかしながら、私どもの国の外交はどうして国民に見えないのか、あるいは国際世論の中に適正な評価をしていただいていないのかという気持ちは、私どもも国民世論の中にもあることも、また否めない事実でございます。  例えば、国連に対する負担金は、世界有数の超負担国である。にもかかわらず、私どもの国は国際世論の中で、外交の中でなかなか見えない。とするならば、何が問題になるかといいますると、いろいろあろうと思いますが、一つには、ごく卑近な例でありますが、外交官の数が足りなさ過ぎます。  これは先進諸国の国力や人口比率で言いますると、我が国の外交官の数は足りない。もって在外公館での外交官は各省庁からの派遣をされたスタッフが外務省のお手伝いをする形で、出向という形でありますから、身分はその時期は外務省でありますが、しかしながら、二年ないし三年で原隊復帰をする人が、果たして日本外交の先端に立って責任を持った外交ができるかといえば、それは答えはノーと言わざるを得ない。  個人的にプライベートで話を聞けば、正直なところ、この三年間というのは自己鍛錬とそして広く見聞を広めるための勉強のいい機会を与えていただいたと思いますという認識でありますから、日本外交の国益を背負ってその国とちょうちょうはっし、あるいは難しい外交交渉をしょうというにはいささか士気も、当初からの対応の仕方も疑問ありと言わざるを得ない。  そこで、行政改革というのは単に人数を減らすだけが行政改革ではないのでありまして、この国の国益を守るために、必要とあらば人数もふやし、そして削ることができるとするならば人数を削るというのが真の行政改革であろうと思います。とすれば、日本の外交官の数がこのままで果たして、外務大臣、今私が長々と申し上げたように、国民にも見える、あるいは国際世論の中にも日本はしっかり頑張っているなと言われるような外交がこの人数でできるのかということについてお尋ねをいたしたい。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 種々御主張も含めて、お尋ねをちょうだいいたしました。また、日本外交につきましての厳しい御批判もちょうだいいたしました。  私は、日本外交、外交は外交だけでなくて外交は内政であると思っておりまして、ともどもにあわせて我が国の立場を世界に広く認識をさせていかなければならぬと思いますし、そのことが我が国の存立にかかわる重要な諸点だというふうに認識をいたしております。そのためには、顔の見えるといいますか、そういうことも行っていかなければならぬと思います。  今、委員御指摘のことは、外交に直接当たっておる職員の数の問題に触れてもお話がありました。残念ながら、まだアメリカやイギリスあるいはドイツその他に比べてその数が十分だとは言い切れませんが、しかし、当委員会の御理解も得つつ、例年その定員が増加しておることは事実でございまして、平成十年の政府原案におきましても五千百六十九人をお願いいたしておりまして、その体制は着々達成しつつあるとは思っております。  外交と申し上げましても、もちろんODAその他を含めた資金的な協力も極めて大事でありますが、同時に、これを行うことは人間、人がやることでございますので、日本の外交を世界に推し広めるためには、やはりすばらしい人材と同時にその定員のことも極めて重要でございますので、今後とも努力をいたしていきたいと思いますと同時に、御支援、御協力もちょうだいいたしたいとお願いする次第でございます。

木幡弘道民友連

○木幡委員 今大臣からお話がありましたが、やはり人数は足りない、人数をふやしていかなければ、このままでいけば外務省は、外務省から儀典省か通訳省になってしまう、こういうおそれが出てきているわけであります。  あるいは対外折衝におきましても、各省庁からのアタッシェがその中心になるというようなことではなく、まさに外務省として本来の仕事ができるような形の増員体制を、少なくても外務大臣は、党に戻りまして、政府・与党の大きなグループの領袖の、我が国のまさにトップリーダーなんでありますから、我が国の国益を守るためにどうあるべきかということを考えたときに、外務省のスタッフの増員についてもさらに一層の御努力をいただかなければならない、こう思っておるところでございます。  それと同時に、この水際作戦のために、単に外務省の職員もふやさなければなりませんが、しかし、テロ、麻薬、あるいは好ましからざる人物の不法入国こういったもろもろの問題を水際で防ぐということになりますると、大蔵当局の税関や厚生省当局の伝染病の検疫官や農水省の動植物防疫の検査官や警察関係やその他、水際での人員も極めて我が国は少なくて、これでは仕事になるのかというふうに不安にならざるを得ない。  そういうことに関して、余り時間がありませんから、それぞれの省庁できょうおいでになっているところ、このままの陣立てで仕事ができるのか。あるいはこれから先は難民も下手をすると私どもの国に押し寄せてくるような時期になるやもしれない。そういったことを考え合わせますると、農水省は来ていないのでしょうけれども、きょうおいでになっているところの関係省庁だけ、今の陣立てでこれら水際の、皆さん方のそれぞれの職責を果たし得ることができるのか、こういう国民の率直な不安に対してお答えをいただきたい。

藤本進大蔵省関税局総務課長

○藤本説明員 大蔵省でございますが、税関におきましては、先生御存じのとおり、貨物、荷物、それから旅客の携帯品の流れに注目いたしまして、これらを検査しまして摘発をするというような任務に携わっておりますけれども、その中で、国民の安全を脅かす覚せい剤、麻薬、鉄砲等のいわゆる社会悪物品の水際取り締まりというものを最重要課題の一つとして位置づけておりまして、積極的な取り締まりをしております。  この取り締まりを実効あらしめ、またさらに強化していくためにでございますが、従来から事務の重点化、機械化、例えばエックス線の探知機を導入するとかいろいろ努力をしております。そういう業務運営の効率化に努める一方、なかなか厳しい定員管理のもとではございますけれども、税関の定員につきましては、その確保に最大限の努力をしてきておるところでございます。  今後とも引き続きこのような努力をいたしまして、社会悪物品の水際取り締まりにつきましては、万全を期してまいりたいと思っております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 こういった水際の問題につきましても、今の答弁の中では、ここで堂々と、人も足りないからもっとふやしてくれとも言えないだろうし、本音もなかなか言えないというふうに、言外にその気持ちを察する以外にないという、まさに隔靴掻痒の感がするわけでありますが、ともあれ、こういった陣立てをきちっとするということも極めて重要な問題である、こういうふうに考えておりますので、どうぞひとつ御努力をいただきたい。私どもも努力をしなければならない、こう思っておるわけでございます。  それと同時に、これも外務大臣かあるいは関係の方にお聞きをしたいのでありますが、実は外務省の在外公館に、あるいは本省でも結構でありますが、民間人の登用、外交官以外の人材の登用というのが世界各国に比べて極めて少ないと思うわけであります。  例えば、在外公館において、私どもの国の会社が、三十年ないし四十年そこの支店長として赴任をしておった。もうじき定年退職を迎えるというその人間にとりましては、その地域はもうまさにどこでもわかっている。俗な言い方をすれば、猫の通る穴も大の通る穴もわかるほどその国を熟知している。そういった人間の中で、私どもの国の在外公館で、例えば参事官として、あるいは現地採用の二等書記官、一等書記官あるいはその他のスタッフとしてこれを活用すれば、忙しい外交官が二年ないし三年の間に任地を移動するということからすれば、大変我が国の外交にとって有用な、あるいは極めて大きなプラス効果を生むのではなかろうか、こう思うのでありますが、その民間人の登用については、外務大臣、どのようにお考えですか。

加藤良三外務省総合外交政策局長

○加藤(良)政府委員 大変貴重な御示唆をどうもありがとうございます。  外務省では、委員が御指摘になられましたとおり、確かに近年我が国の外交が複雑化して、また多様化してきているという状況にあると認識しております。そういうわけで、各地域とか分野における民間の専門知識、経験、発想、こういったものを取り入れることによって外交業務の効率化及びその活性化を図ることが必要だと思います。その観点で、民間との人事交流によって我が国全体の国際化の推進を支援するという観点もございまして、民間との人事交流に私どもなりに積極的に取り組んでまいっているつもりではございます。  もちろん、今後とも引き続き積極的にこれを進める必要があるわけでございますけれども、現在、人事交流による民間からの在籍者は五十六名。これに特殊法人とか地方公共団体からの方々を含めますと百三十二名。そのほかに専門調査員という職種がございまして、これが九六年度で百八十名以上おりますけれども、そういう形でいろいろ努力を行っておるところでございます。

木幡弘道民友連

○木幡委員 今の答弁ですが、決して反論するわけでも何でもないのでありますが、要は、人事交流の中で、自分は原隊があって、数年間外務省でお手伝いをするという方々は、これは単なる人事交流であって、当然外務省の中での仕事のお役には立つでありましょうし、優秀な人材の人事交流でありますから、それなりに在外公館でもその力を活用することができる。  私が申し上げたいのはそういうことではなくして、帰るところがあるということになれば、先ほど申し上げたとおり、他の省庁から在外公館に二年ないし三年出向するのと何にも変わらないのであります。そういうことを繰り返していて、その人数が六十名弱になったから、決してあなたの言うように民間人の登用をしていないのではないですよ、そういうことではなくして、ラインの中に入れて、きちっと責任を持たせて、現地の経済事情や政治状況や国内事情に詳しい日本人を民間人として外務省に正式採用して仕事をさせるということがなければ、本当の意味の日本の外交の底強さを発揮することができないのであります。  Aという商社、Bというメーカーから出向して、二年ないし三年間行って、お手伝いをして、また原隊に戻るということになれば、そつのないそこでの三年間を過ごせばいいんだということにならざるを得ないのではなかろうか、こう思うのでありますが、そういった意味での民間人の登用についてお尋ねをしたのでありますから、もしお答えができるとすれば、お答えをいただきたい。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 諸外国を回られまして、それぞれの国におきまして委員が御見聞される中で、そうしたいろいろの知識を持ち、その地域で長い間信頼をから得て生活をされておられる方、こういう方々に大使館その他でどのように役立っていただくかということだろうと思うのですが、今委員の御指摘のように、ラインの上でそれぞれ地位を与えるということはなかなか難しいのじゃないかと思われるのは、ほかの方々は、委員御指摘のように、全部また本国に帰国するわけですが、そういう方々がそのままに日ごろ持てる能力を生かしていくということになると、その地域で多年にわたってまた残られるという形になるのだろうと思うのです。  したがって、専門的な意味で、こうした方々をどのように、何といいますか、働いていただけるかということについては、御指摘はよく理解いたしておりますので、何らかの工夫ができないかということを考えさせていただきたいと思います。  私自身、認識しておりますのは、そういう方々は、やはりいろいろ企業に関係する方々等もあるのではないかと思われるのです。そうしますと、また企業間のいろいろの問題等もありまして、したがって、それぞれの方々の中で全くそういった企業間の問題にもあえてトラブることもなくて、かつまた母国に対しての強い信頼感を寄せつつ、持てる知識や経験というものをその地域に生かしていただくという人材が存在すれば、そういう方々にどうした形で役立っていただくかということについては検討する必要があるのじゃないか、このように考えます。

木幡弘道民友連

○木幡委員 日本の外交は、これはいいとか悪いとかを言っているのではなくして、どうしても官僚主導型の外交であるということは疑いのないことであろうと思うのであります。ですから、やはりそういう発想からすれば、今の民間人登用の問題などというのは、これはもう何を言っているかという、言語道断というふうに一刀両断にされる。  外務大臣は優秀な政治家でありますから、今大変前向きな御発言をいただいてほっとしているのでありますが、やはり日本の外交をこれから考えていかなければならないのは、民間人の登用を、あるいは民間人のスタッフとして、あるいはラインとして、いずれであっても民間人の有能な人材を登用して政治が主導権を持った形の外交に切りかえていかなければ、先ほど私が申し上げたとおり、この国の外交というのはよく見えないのであります。よく見える形の外交にしていかなければ、これから先の二十一世紀、国益を守るというようなことはできないのであります。  そういうことを考えますると、例えば中東の問題で、戻りますが、今、イスラエルとレバノンとシリアの問題、特にイスラエルが一番頭の痛い問題は、対シリアとの関係をどう平和的に修復をしていくかという一方ならぬ思いがあるのでありますが、その仲介役を買って出たアメリカに対してシリアが極めて不信感を抱いて、結局のところ、その仲介役をなし得る国がなくなっているわけであります。  とすれば、イスラエルとレバノンの問題は、レバノンは実効支配はシリアでありますから、とすれば、我が国がこういった機会こそ、外交の総力を挙げて、シリアとイスラエルの仲介役に一汗も二汗もかくというようなことができれば、経済大国として、あるいは先進国として外交も一流という国の認識を国際社会の中から受けるのでありますが、先ほどのイラクの空爆阻止についても、私どもの目からすれば、アメリカが言ったことはそのままイエスというふうに言ったのであろうというふうに、国民も私どももそうなるのであろうな、こう思ってしまう。  あるいは、その後、こういった状況のために政治家、特に政府・与党の大臣を初めとするそれぞれの外交委員会の外交のベテランの先生方が、まさにこのイラク空爆阻止のために関係諸国をくまなく歩いて意見交換をしたというような話も聞かない。あるいは、外務大臣も大変お忙しい中とはいえ、この問題で、まさに数カ国も、数日もかけて歩いたという話も聞かない。  お聞きすれば、当然、私どもの在外公館で大使が精いっぱいその仲介役として、あるいは意見の交換をしているという答えだけで、果たして国際世論の中に日本の外交、特に中東問題で活躍しているというふうには受け取ることができないのであります。  今、申し上げたようなことを踏まえて、シリアとイスラエルの問題について、外務大臣は仲介の労をおとりになる考え方がありゃなしや、お聞かせをいただきたい、こう思います。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 我が国といたしまして、現行の中東和平プロセスを支援すべく、これまでもいろいろな外交努力は行ってきておるところでございます。  具体的には、昨年八月のネタニヤフ・イスラエル首相の訪日や、昨年十一月のハリリ・レバノン首相の訪日の機会などを利用いたしまして、私も御両者にお話をする機会が、当時、外務大臣ではありません、ネタニヤフさんは自民党の一議員としてでございますが、いろいろ話し合いをいたしまして、この和平プロセスの前進のために努力することを働きかけております。中東和平に、引き続き困難な状況にあるものを、我が国として、こうした良好の二国間関係を踏まえ、和平当事者へ直接的な働きかけやパレスチナ支援等、和平プロセスを支える努力を継続していきたいと思っております。  私も、このパレスチナの自由選挙のときに国会から派遣をされまして、団長としてその実態に触れてまいりました。そのときの印象を申し上げれば、こうしたそれぞれ利害が錯綜し、かつ歴史的ないろいろの背景がありますヨーロッパ諸国に比べますと、むしろ我が国に対しては極めて、今までそうした国々との関係が、いわゆる領土問題とかあるいは利害その他含めまして、日本は極めて白紙の状態である、むしろこれを非常に生かしていかなければならないという印象を実は深くいたしましたし、双方とも、その点では日本に対する期待感も非常に高いことを認識いたしております。  ただ、逆に言いますと、そういう関係が極めて歴史的に薄いということは、またそれぞれの国々にとりましての影響力というものの行使に若干、大きな影響力を行使できかねる点もありまして、この辺がなかなか難しい点ではありますけれども、ぜひ日本といたしましても、もっとこの地域の和平について、せっかくの努力を傾注していかなければならないという意欲は強くいたしておることを申し上げたいと思います。

木幡弘道民友連

○木幡委員 私どもの国の経済は、申し上げるまでもなく、中東からの油でもって成り立っている。とすれば、中東問題というのは単に国際外交上の問題というよりは、我が国の経済の基盤の問題だということからすれば、中東問題につきましては、私どもの国は、国際世論からその努力を認められたいと思うためにやるのではなくして、私どもの国益を守る上でも、極めて重要な問題であります。  そういう意味からすれば、私どもの国と中東、あるいは特にイスラエル、あるいは今申し上げたようなシリア、レバノン、ヨルダンあるいはアラブ諸国との関係がどのような形になっているかといえば、まさに私どもには何も見えないと言っても過言ではないわけであります。  実は、そういった中で、特に国連平和維持活動で、ゴラン高原で五十名弱の私どもの国の自衛隊が国連の平和維持活動をなさっている。そこに行きましたら、ほとんどの方が訪問に来ないというのであります。それはもう私どもの責任があるのでありますが、国会議員の方も一年に一名ないし二名しかおいでにならない。あの僻地にあって、しかも、これは決して皮肉でも何でもありませんが、そんなところをけちってどうするのかな、こう思うのでありますが、隊員は皆三十歳前後の若い世代で、新婚家庭の方も多い、その方々には国費で一週間に一回しか日本に電話をかけさせる予算がないなどという、大蔵省の接待に比べれば、何だこの電話代ぐらいはと思わざるを得ないほど、そんなことをしている。そういった状況でありますから、私どもからすれば大変中東が遠いのであります。  そういった中で、イスラエルに寄りましたらば、実は日本とテルアビブとの間で直行便の開設を長い間お願い申し上げてきている。当然、イスラエルとの直行便でありますから、セキュリティーの問題もある、あるいは成田なのか関空なのかといったスペースの問題等々、難しい問題が山積をしているということも十分承知しております。  この問題について、少なくとも私どもの国から、より少しでも中東を近づけようとするならば、中東地域でもって直行便の開設要望があったときには、速やかにこれを受けていくのが当然であろうというふうに考えるわけでありますが、運輸省初め関係省庁がいたら、この問題について順次お答えをいただきたい。

井手憲文運輸省航空局監理部国際航空課長

○井手説明員 お答え申し上げます。  今、中東ということでございますれば、先ほどお話ございましたイスラエル、これは直行便を開設するための準備会合をやっております。  さらに、今国会で、外務省の方からは、湾岸の四カ国、ア首連、カタール、オマーンといった湾岸四カ国との航空協定、これが国会の承認をいただくために、外務省の方から今国会に御審議をお願いしていると聞いております。

天江喜七郎外務省中近東アフリカ局長

○天江政府委員 外務省中近東アフリカ局長でございます。  ただいま木幡委員の御指摘の点は、原則として本当に同感でございます。私どもは、イスラエルのエルアル航空の我が国への早期乗り入れにつきまして、非常に早く交渉を妥結させたいということでこれまで四回予備交渉を重ねてまいりまして、現在、空港の保安の扱いが問題になっているのは、委員御承知のとおりでございます。  九五年二月の予備協議におきましても、この点は進展が見られていないということで、引き続き、この問題につきまして鋭意航空当局と部内の交渉を重ねているところでございます。

山浦耕志警察庁警備局警備課長

○山浦説明員 これまで世界各地におきまして、エルアル航空機を初め、イスラエル権益に対するさまざまなテロ事件が発生している事実がありますことから、イスラエルとの直行便の定期航空路が開設された場合には、乗り入れ空港及び航空機等に対して所要の警備措置を講ずる必要があるというふうに認識しております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 中東問題につきましては、またの機会に皆さん方と議論を申し上げ、御質問を申し上げたいと思います。  時間の関係で、もう二つほどの中の一つに、実は人口問題、もちろん今次世界の中では、地球的規模の問題、麻薬やエイズあるいは人口や環境といった問題があるわけでありますが、このテロ対策関連も、もちろん地球的規模の問題として国際的な問題解決の一つになっている。  その中の一つに、人口問題というのがございます。従来、今から七、八年前までは、なかなか私どもの国は、人口問題につきましては、国連人口基金に一括でお金を御支援申し上げ、国連からそれぞれの関係国の家族計画協会その他の団体にお金が戻ってきているという間接的な支援を行ってきたわけでありますが、もちろん、これはこれで国連人口基金としての役割、あるいはこれまでの歴史的経緯あるいは実績等々を考えたら、これがだめだということではありません。  しかしながら、今、今次経済危機が問題になつておりますインドネシア、バングラデシュ、パキスタンあるいは開発途上国の中でも数多く、インドもそうでありますが、そういった国の中では、人口問題というのは大変大きな国内問題になっているのも事実であります。  そこで、私どもの国は、予算厳しき折から、ODA予算が一〇%削減された。とすると、従来の手法どおりのままで続ければ、当然、それなりにこれら援助、支援といったものが相対的に落ちていくわけであります。とすれば、少ない予算で関係諸国に喜んでいただけるための方法も考えていただかなければならないのであります。  特に、人口問題については、私どもの国とアメリカを比較するとよくわかりますのは、一つは、日本は今申し上げたとおり、国連の人口基金にお金を差し上げ、そこから人口問題を抱える国々にお金が行くというシステムだけでありますが、アメリカは、国際開発庁と言われるところがら、直接、避妊具の現物供与、あるいは関係国のNGOに対する直接支援を行っているわけであります。とすると、同じ金額で、関係諸国からは大変喜ばれている。  しかしながら、私どもの国は、今申し上げたとおり、関係諸国のNGOに対して我が国政府から直接の援助もない、あるいは避妊具等々の現物供与の直接支援もない。とするならば、JICAあるいはその他の機関でこういった現物供与を考えることがないのかどうか。JICA経由で行くとか、あるいは我が国から直接行くとか、こういつたことを考える。あるいは、もう既に関係諸国において実績もある、人口問題に取り組むNGOに対して私どもの国から直接支援を行うということの考え方が必要であろう、こう思うのでありますが、その点についてはいかがお考えなのか、お聞  かせいただきたい。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 委員御指摘のとおり、人口問題につきましては、地球規模の問題ということで、我が国のODAにおきましても、最も力を入れている分野の一つでございます。  今般のODA予算の削減ということがございましたけれども、この重要性にかんがみまして、国連人口基金に対します拠出金につきましては、政府原案におきましては、昨年並みということを維持して御審議をいただいております。  他方、御指摘のございましたように、実際に人口計画、家族計画、母子保健等々いろいろございますけれども、やはり草の根レベルで実施をすることが有効であるということは御指摘のとおりでございまして、従来は国連経由のものが多うございましたけれども、最近になりまして、我が国のNGOの中にも、直接、避妊具の配布等を含めまして、NGOで活動されているものが出ております。  アジア医師連絡協議会でございますとか、ケアジャパン、それからジョイセフなんかもそうでございますが、こういつた我が国のNGOによります活動に対しまして、現物供与も含めてNGOを中心とした活動がふえておりますので、外務省といたしましても、JICAを通ずる、あるいは草の根無償資金協力の活用、NGO事業補助金の活用等々によりまして支援をふやしていっておる、こういうことでございますので、今後ともその方針を貫いてまいりたいと思っております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 今の答弁では不十分なのでありますが、例えば人口問題を抱える開発途上国のNGO、もう既に長い実績を持って、その地域でも、その国でも、その活動が認められているNGOでありますから、うさん臭いNGOとは違うのです。そういったところに、例えばアメリカなら、先ほど申し上げたとおり、国際開発庁というところがら直接資金も行く、あるいは避妊具等々の現物も行くということをやっている。  我が国は、今ジョイセフやその他の話が出ましたが、それは我が国の中のNGOでありまして、例えばフィリピンやベトナムやインドネシア、あるいはバングラデシュやその他、あるいはアフリカのケニア等々の諸国もありますが、そういったところのNGOに私どもの政府が直接お金を差し上げるということは、国連を経由して行くよりもはるかに効率がいい。効率の問題を言ってはなんでありますが、効率がいい。  そういうことも考えていただかなければならないということを申し上げたのでありまして、それに対する答えにはなっておりませんが、時間がありませんから、そういう意味合いで言ったのでありますから、外務省、しっかりとかかっていただきたい。  特に、外務省の方々は大変優秀な方がいらっしゃるものですから、日本から自動車あるいは医療機械、大型検診車、そういったものを直接支援をするのは何となく晴れがましいプレゼントだという認識でありますが、避妊具等々の問題については、外務省の方々が、私どもがこれを直接やるにはいかがかなといった気持ちがあるのではなかろうかというふうにNGOの方々はやゆをしております。  関係諸国にとっては大変大事な問題でありますし、この関係諸国のみならず、二十一世紀の将来を考えたときに、食糧問題を考えたとき、あるいは難民問題を考えたときに、人口問題というのは、単にその当事国の問題ではなくして私どもの国の問題だという認識をお持ちの上、今のようなことに対して外務省が積極的に取り組んでいただかなければならない、こう考えておるところでございます。  時間があと五分、こういうことでありますから、最後にもう一つだけお聞かせをいただきたいと思います。  インドネシアの支援の問題でありますが、実はきょう副大統領がおいでになって、三十億前後の医療品あるいは食糧等々の人道援助の話が本日決まるというふうに報道で聞かされておりますが、今回の総理のインドネシア訪問、外務大臣ではなく総理が行かれた意義とその成果については、外務大臣はどうお考えになっておりますか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 現下、インドネシアをめぐる経済状況あるいは国の中、極めて難しい状況であることは御案内のとおりでございます。こういうときには、長年の友人として、また同じアジアの大きな人口を抱える国としても、我が国の立場を明らかにすることが望ましいということで、総理みずからがインドネシアへ参られまして、首脳会談を行いました。  本当に腹蔵なく、ひざを突き合わせて二時間余にわたってお話し合いをされたということでございますので、大所高所から、インドネシアの現下置かれた状況をいかにして乗り越えられるか、また、それに対して我が国としてどのように対応するかということにつきまして、率直な話し合いができたと評価いたしております。  総理大臣みずからが飛ばれる、こういうことでございましたので私自身は参りませんでしたが、そうしたよき話し合いができたものと認識をいたしておりまして、今後、具体的な諸点についての話し合いは、今委員御指摘がありましたが、今夕から私自身も、今日来日されるハビビ副大統領ほかお二人の大臣も同行されると承っておりますので、会談をいたしたい。そしてまた、インドネシア側の新政権におけるいろいろの立場もお聞きすると同時に、また我が国として何ができるかということにつきましても、率直に話し合ってまいりたいと思っております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 今、総理がインドネシアに行かれたその問題について、大変これは下品な言い方だというふうに外務大臣からおしかりを受けるかもしれませんが、またお土産外交かと国民は率直に思っているのです。三十億円のお土産を持っていけば、これは当然だれでも会いますし、友好関係も保てる、会談ができる、こう思うのであります。これは、何だその言い方はというふうにおしかりを受けるかもしれませんが、国民の率直なところは、日本の外交というのは常にお土産を持っていくんだというふうに、国民からすれば、特にこの不景気のときに思っている。  もっとせんじ詰めて言えば、例えば経済危機は単にインドネシアばかりではない、タイもマレーシアもそうだということを考えますと、インドネシアについては、恐らくこれは邪推かもしれませんが、やはりこれも、モンデール前駐日大使がアメリカのクリントンの特使として、IMFの合意事項の五十項目の完全実施に向けて大統領と直接会談をしたが、なかなかあの老練な大統領は首を縦に振らない、ついては日本も助けてくれということがあって行ったのだなというふうに、うがった見方をすることもできる。  だとしたらば、まあそれもそれでよかろう。アメリカのお手伝いをして、なおかつ私どもの国がインドネシアに対して多大な投資をしている。この経済危機、もう既に通貨は五分の一以下にもなっているということを考えれば、これもいいだろう、こう思います。  しかし、逆に言いますならば、平成九年度の二百億円と言われている円借款をいつインドネシアに実施するのかということが一つ。それからもう一つは、さきの総理と大統領との会談で、IMFの合意事項の五十項目を完全実施することが、いわゆる二百億の円借款の開始の条件になるのか。あるいは、これはよその国のこととはいいながら、インドネシアも御多分に漏れず、東インドネシア地方での人権問題というのは長いこと国際世論の中で問題になってきている。この問題については話をなさったのか。あるいはこの問題は、二百億円の円借款の問題や今後の支援の問題について条件となり得るのか。お聞きしたいことは山ほどあるわけであります。  しかしながら、新聞報道で言われておりますのは、現地の外務大臣あるいは関係者が、日本はIMFの合意事項の五十項目を完全実施するのは極めて困難であるということに理解を示してくれたということになっているとするならば、事は極めて深刻な状態になるのではなかろうか。こう思うのは私一人ではないのであります。  そういったことも踏まえて、今いろいろ申し上げましたが、時間になりましたから、今の問題一連について、外務大臣の腹をお聞かせいただきたいと思います。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 先ほども御答弁申し上げましたが、総理としては、長年の友人として、しばしば国際会議等で直接会談をする機会が多かったわけでございますので、みずから自分の考え方を申し述べたいということでインドネシアに参られたと理解しております。その中で、IMFのコンディショナリーについてのお話につきましては、私がお聞きしている範囲では、インドネシアとしては、約束したことにつきましては精いっぱいその責任を果たしていくという考え方だというふうに理解をいたしております。  それから、今、二百億円の問題につきましては、本年度予算の中で一応項を立てております。したがって、きょう、あるいはハビビ副大統領が参られた機会か、あるいはまたそれ以外の機会に、そうした点については、私は我々の段階でこれから十分話し合っていきたいと思っております。  総理の名誉のために申し上げれば、三十億円の問題ということを、お土産としてということでなくて、現下この問題を、逐一項目にわたってお話しされたかどうかは定かにしておりませんけれども、最近医療関係につきましての、大変いろいろな医療機器その他が不足しておるというようなことにかんがみて、緊急的に何か対処しなければならないかというようなお話が両国間にあったことは承知をいたしておりますが、総理みずからそうしたことを、俗に持参してお土産外交というようなつもりでなくて、もっと大所高所からの考えでスハルト大統領との首脳会談が終わられたと私は理解いたしております。

木幡弘道民友連

○木幡委員 時間がありませんから最後に一言だけ申し上げて質問を終わりますが、実はお土産外交じゃないんだ、こういうことならば、今申し上げたとおり、なぜインドネシアだけなのかといった問題が関係諸国から出てくる。飢えている人間はいっぱいいるわけでありますから。ついきのうも農水委員会で問題になったのは、食糧援助というものを、枠組みをどうするんだということのないがままに、そのまま思いつきでもって食糧を援助するということはいかがなものかということが附帯決議でなされる。  こういうことでありますから、そういった問題あるいは人権の問題、あるいは内政干渉ぎりぎりになるかもしれませんが、今日のインドネシアにおきましては、ごくわずか三%の中国系インドネシア人と大統領の一族がおおむね二兆ないし四兆円の資産を持って、国民の二千万を超す人間がまさに食うや食わずの状態だということを考えたときに、あの国にとって一番大事なのは、まさに政治の改革あるいは国内の構造の改革を真摯に話をした上で対外支援の問題を行うことだ。まさにIMFの五十項目の完全実施が困難だということに理解を示した、などと報道されて、なおかつ支援を続けるということになれば、我が国の外交の基本方針が見えない。こう思って申し上げたわけでございます。  どうぞ外務大臣、この一時間の間に苦言を申し上げましたが、我が国も独立国家として、かつてドイツ・日本友好議員連盟の会長が申されたように、私どもの国とアメリカはよきパートナーです、こういう状態の中で独自の外交、自主性を出しながら我が国の外交に御奮励をいただくことを心からお願いを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 丸谷佳織君。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 新党平和の丸谷佳織と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。  今回のテロ防止関連三条約に関しましては、国際テロの終結を目指すとともに撲滅を目指すという立場で、条約には賛成の立場で幾つかまず質問をさせていただきたいというふうに思います。  まず最初なんですけれども、この国際テロに関する条約は、一九七〇年に航空機に関しましてハーグ条約、そして七一年に空港に関するモントリオール条約、このモントリオール条約はハーグ条約より少し幅を広げた条約だというふうに理解をしておりますけれども、そして海洋航行に関しては、一九八八年、海洋航行の安全に対する不法行為の防止に関する条約が採択をされております。  そして、今回の条約の締結の背景には昨年のデンバー・サミットのコミュニケ等があったというふうにお伺いをしておりますけれども、条約は署名ではなくて加盟という形で締結するというふうに思いますけれども、この条約ができた時点で、もっと早い時点で署名はすべきではなかったのか。もっと日本のテロに対する積極的な姿勢を示すという意味で署名をしてもよかったのではないかというふうに思うのですが、そこの御所見をまずお伺いします。  それと、一九七〇年代からできましたこの条約に今まで加盟、署名をしなかったその背景と、そして、地球表面上、七〇・八%ほどが海洋なわけなんですけれども、この海洋航行が三十三カ国という締約国しかない。ちょっと少ないんじゃないかなというふうに思うのですが、その点についての経緯及び御所見をお伺いします。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 まず最初に、署名についてのお尋ねでございますけれども、署名につきましては、我が国の場合、批准を条件といたします署名になります。したがいまして、署名を行います場合には、その後条約の締結を行うということが当然想定されておるわけでございます。したがいまして、我が国が署名を行う場合には、関係の国内法との整合性等について十分検討を行い、締約するめどが十分に立ったという段階で署名をするのを原則にいたしております。  これらの三条約につきましては、その主たる内容がテロ行為の犯人を確実に処罰するということにありますことから、刑罰に密接にかかわる規定となっております。したがいまして、締結の見通しにつきましては、他の条約にも増しまして十分慎重な検討を行う必要があったという事情がございまして、これらの条約の署名開放期間、これは条約によって違いますけれども、大体一年から一年半の期間でございましたけれども、この期間におきましてはこれらの検討を了することができなかったということで、我が国は署名を行わなかったという事情がございます。  特に、海洋航行不法行為防止条約につきましては、国連加盟国の数等を考えますれば、三十三カ国の締約ということは確かに必ずしも十分ではないというふうに我々も考えておりまして、今後はなるべくこのテロ関係の条約に多くの国に締約してもらうよう働きかけていきたいというふうに考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、これらの条約はそれぞれの国の国内の刑法と密接に関連をしておりますので、それぞれの国の刑法体系等の事情によりまして、必ずしも理想的な形では締約国がふえないという事情があると推察いたしております。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 続いて、ちょっと確認をさせていただきたいのですけれども、先ほど刑事管轄権の話も質問の中に出たと思うのですが、モントリオール条約の刑事管轄権につきまして、航空機の登録国、そして航空機の着陸国、チャーターした人の本国、そして犯人の身柄を現に拘束している国というふうになっておりますけれども、海洋航行に関しましては、ここの航空機の部分を船舶というふうに置きかえて刑事管轄を理解すればよろしいでしょうか。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 テロ関係の防止条約につきましては、大体同じような立て方になっておりまして、まず、これらの条約の対象となるような犯罪を国内で処罰すべき犯罪と定めるということが義務づけられるわけでございます。  その上で、容疑者が自国に所在します締約国は、この容疑者を他の締約国に引き渡すか、あるいは自国におきまして訴追手続に付託するという義務を負うわけでございまして、この三条約につきましては、いずれも、その対象は空港あるいは船舶あるいは大陸棚に存在いたしますプラットホームというふうに異なりますけれども、条約の適用という意味ではほぼ同一の規定になっておるということが申せると思います。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 済みません、ちょっと理解ができなかったのですけれども、刑事管轄権はどこの国にあるかという質問なわけなんですけれども、じゃ、一つ確認をさせていただきますが、モントリオール条約の刑事管轄権を持つ国は、先ほど申し上げましたけれども、航空機の登録国、そして着陸国、チャーターした人の本国、犯人の身柄を現に拘束している国、これはそういう理解でよろしいですね。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 今回の議定書は、モントリオール条約と単一の文書として読まれるということになっております。したがいまして、裁判管轄権の設定につきましてはモントリオール条約の第五条に戻るわけでございまして、まず第一項におきまして、義務的な裁判権を設定する国としましては(a)から(b)までございます。(a)は、基本的には犯罪行為が領域内において行われた場合でございます。(b)は、自国に登録された航空機に対して行われた場合でございます。(c)は、機内で犯罪行為の行われた航空機が容疑者を乗せたまま領域内に着陸する場合でございます。(d)の場合には、乗組員なしにチャーターされた航空機に対しあるいはその中において行われた場合でございます。  そして、それと同時に、容疑者が領域内に所在する締約国は、その容疑者を引き渡さない場合には自国において訴追手続を開始できるように裁判管轄権を設定するということになっております。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 では、次の質問に移りたいと思うのですけれども、テロリズムと申しますと、どうしても、記憶に新しいところでは在ペルーの日本大使公邸占拠事件というのを思い出してしまうわけなんですけれども、この事件におきまして、非常にテロリズムとマスメディアの関係について考えさせられる点も幾つかあったというふうに思います。  テロリズムというのは、本質的に、より広い社会へ脅威が伝達されることに依存をした心理的な武器であり、その意味において、テロリストは、彼ら自身の目的のためにメディアを操作、利用しようとしているというふうに指摘する声もあります。実際に、例えば在ペルー日本大使公邸占拠事件においても、MRTAのセルパ代表は日本のマスコミを積極的に利用しようとしたということが知られているわけなんですけれども、外務大臣は、テロリズムとマスメディアの関係のあり方について、どのようにお考えになっているか、お聞かせください。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 こうしたテロ事件その他につきまして、メディアとの関係というものは極めて難しいんだろうと思います。報道の自由という、また広く世界にこういうことを伝えなきゃならぬというメディアの立場がありますが、今委員御指摘のように、その報道ぶりによりましては、事件をますます拡大したり、あるいはテロリストに利用されるというようなこともなきにしもあらずでございまして八そういった点で、先般のペルー事件というものはいろいろな教訓を与えられたのじゃないかと思っております。  そうした意味で、御指摘のとおり、このペルーの事件におきまして一部報道機関が公邸内に侵入して取材を行う、あるいはセルパを初めとするMRTAメンバーが労せずして一方的宣伝を行ったり、不測の事態が起こりかねない行動をとったことは事実でありまして、こうした一連の行為は、ペルー政府の事件解決努力を阻害するものであったと考え、遺憾の意を表明いたしております。  他方、今申し上げました、いわゆるそのときございましたいろいろ取材方法、例えば特別取材などを行ったメディアの中に、取材、報道に対し、人命の安全を第一に考える、事件の解決の交渉に支障を来さない、テロリスト側の宣伝に利用されないといった自主的ガイドラインを策定したところもあると承知をいたしておりまして、政府としては、こうしたメディア側の動きについても十分注目をしていかなければならない、このように考えております。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 今、大臣がおっしゃいましたように、報道に関しましてはやはり表現の自由というところがありますし、また、外務省の立場としましては人命を最優先する、相入れない部分もあるわけなんですけれども、メディアのテロの報道のあり方に対しまして非常に厳しく対処している国もあります。  例えば、イギリスは、テロリストにパブリシティーという酸素を与えてはならない、つまり、常に世間に注目されることを強く求めるテロリストに何らかの利益も与えないようにという点で、テロリストのスポークスマンの音声の放送を中止した。これは元サッチャー英国首相が主張して行ったわけなんです。  また、それ以上に極端な例にはなるのですけれども、八四年にスペイン政府は、意見記事、ニュースリポート、イラストそして声明その他の形式のものをマスメディアが出版あるいは放送することにより、テロ組織に典型的な活動、組織のメンバーの行為や記念日を支持し、または称賛することを犯罪とする法律というのを制定しております。また、スペインの裁判官は、一定の段階では例外的な予防措置としてラジオ局を閉鎖するという、これはちょっと極端な例だと思うのですけれども、権限まで与えたというところもあるわけです。  大臣もおっしゃいましたように、報道機関の自主的な規制、ガイドラインを設けるというのは大変大切なことだというふうに思うわけですが、一方このような対処をしている国もあるわけで、大臣自体は、メディアのテロ報道に対する規制についてはいかがお考えになるでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 いやしくも人命にかかわることにつきまして、これを広くパブリシティーをしょうということ、その結果としてその事件が残念ながら不幸な事態を招くということがありますれば、これはゆゆしき問題だというふうに理解をいたしております。  そのことにつきまして、法的にこれを措置するかどうかにつきましては、先ほど申し上げましたように、報道というものの大切さということも一方ではあるわけでございまして、この辺のバランスは大変難しいところだと思いますが、国内におきまして、テロではありませんけれども、いろいろな誘拐事件等につきましては報道機関自身もみずから自制をしながらこれに対処しておるというような事態がございますので、そういった点で、報道によって不幸な事件が起こらないように、報道関係機関の皆さんも十分自粛をされることがまず大切ではないかというふうに理解しております。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 テロリズムも、ハードの世界から、こういったマスメディアを使っていくというような、ソフトの拡充というふうに移行している、自分たちの武力範囲プラス報道というマスメディアを使うというところまで来ていると思うのですが、逆に、テロを防ぐ、あるいは対応していく側にもやはり情報というソフトウエアが必要なのではないか。日本の場合はいろいろなときに危機管理の甘さというのが指摘をされるわけなんですが、その原因に、一つ情報収集能力の欠如という問題があるのではないかなというふうに思います。  実際に、テロに対する情報収集能力の現状と、そして現在ある警察等とはまた独立した国家的な情報機関を育成すべきではないかと私は思うのですが、その必要性につきまして、政府の見解をお伺いします。

孫崎亨外務省国際情報局長

○孫崎説明員 御指摘のとおり、テロを含めまして国際関係の情報収集は外交関係の活動の基礎をなすものでありまして、外務省としては、その職務の遂行上、この機能の強化を強めていくことを強く認識しております。  外務省は、これまでも本省、在外公館とも、情報収集活動に力を傾注し、その強化に努めてきており、その一環として、情報収集を行う職員の拡充や職員の能力の向上等にも取り組んできているところでございます。  テロに関しましては、外務省のみならず、警察等々、日本国内に関係するところが多々ございますので、現在は、これら諸機関との連携を保ち、テロに関する情報収集の充実に努めてきているところでございます。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 レーガン元大統領は、八四年の大統領選挙におきまして、御自分の公約の中でテロ対策の強化というのを訴えたわけなんですけれども、実際に法案も四つつくられまして、その中にテロ情報報奨法というのがあるぐらいなわけなんですけれども、本当に、テロリズムと闘っていく上におきまして、ハードウエアの充実とともに、情報というソフトウエアの拡充を何よりも充実させていかなければいけないのではないかなというふうに思います。  また、表現の自由というのを大切にしながら、あるいは報道の客観性、そして、報道をするのであって、決してニュースをつくり上げてはいけないというまず視点を持ちながら、情報を流すときにはミスリードを決してしないような、そういった情報管理というのも大変必要になってくるのではないかな、そういうふうに思います。  では、海洋に関するこのテロの条約が出てきましたので、シーレーンに関連をしまして質問をさせていただきたいというふうに思います。  日本のシーレーンは、一九八一年に鈴木善幸元総理が訪米をされた際に、南東の航路そして南西の航路、周辺千海里は日本が自衛するというふうにおっしゃった、この発言が基本になっているわけなんですけれども、シーレーンの機能としまして、人、物の交流、そして軍事力の迅速な展開、情報通信、連絡というのが考えられますが、実際に今は、飛躍的な航空技術の発展によりまして、人の交流ですとかそして情報通信、連絡というのは、こちらの方にシフトしているのかなというふうに思います。  この八〇年代という背景は、やはり米ソが対立を深めていた冷戦時代でもありますし、我が国の脅威の対象というのが旧ソ連が最大であったというふうに思われます。今、冷戦が実際に崩壊したわけなんですが、朝鮮半島における緊張ですとか、また中国とか東南アジア諸国の軍事状況など、不安材料は依然として残っているというふうに言ってもいいと思います。  そこで、政府は冷戦後の我が国のシーレーンの状況をどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。また、新防衛計画大綱の策定に伴いまして、我が国のシーレーン防衛のあり方、これは体制及び地理的範囲になりますが、どう変化したか。変化したか、あるいは変化しなかったのか。変化したならば、どのように変化したのか、お聞かせください。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 まず、シーレーン防衛ということでございますが、シーレーン防衛、私ども一般的に、我が国に対します武力攻撃が発生した場合に、港湾、海峡の防備、哨戒、護衛等、各種作戦の組み合わせによります累積効果によって海上交通の安全を確保する、こういうことを申し上げておりまして、これは四面を海に囲まれ、資源エネルギー等を海外に依存している我が国にとりまして、有事の際、国民の生存等を維持するため必要不可欠なもの、こういうふうに考えているところでございます。  それから、この考え方が、新防衛計画の大綱の策定に伴って、この範囲が変更されたのかということでございますが、シーレーン防衛に関しまして、我が国といたしましては、従来から、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に、我が国周辺数百海里、それから、航路帯を設ける場合はおおむね千海里程度の海域におきまして我が国の海上交通の安全を確保し得ることを目標に、防衛力整備を進めてきているわけでございます。  なお、憲法上、我が国が自衛のために実力の行使を行い得る地理的範囲につきましては、先生御承知のように、必ずしも我が国の領土、領海、領空に限らず、公海及びその上空にも及び得るわけでございますが、その具体的な範囲につきましては、そのときの状況によるものでございまして、一概に申し上げられる性格のものではないと思います。  いずれにしましても、今申し上げましたようなシーレーン防衛、またシーレーン防衛の地理的範囲についての考え方につきましては、新たな防衛計画の大綱のもとにおいても維持をしているところでございます。  また、冷戦後の国際情勢の変化に対応して、日本の防衛のあり方がどうか、こういう点からいたしますと、私ども、防衛のあり方につきまして、約二十年前に、もとの防衛計画の大綱というのを策定しておったわけでございますが、冷戦後の国際情勢の変化、あるいはまた国内におきますいろいろな諸情勢の変化、こういったものを踏まえまして、平成七年十一月に、こういったものを踏まえた新たな防衛計画の大綱を策定したわけでございます。  そういう中で、防衛力のあり方といたしまして、従来の我が国防衛というのは基本ではございますが、このほかに、各種事態への対応、あるいは国際的な安全保障環境の安定化への貢献であるとか、こういった新しい役割というものにも目を向け、一方、その防衛力のあり方といたしましては、効率化あるいは合理化、コンパクト化というようなことでその全体の規模のコンパクト化を図る一方、質的な充実あるいは必要な機能の具備、こういうことで防衛力のあり方を見直しているところでございます。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 それでは、新防衛計画大綱のもとでも、シーレーン防衛については今までのものを維持しているというお答えだったと思うのですけれども、それでは、このシーレーン防衛の範囲と、新ガイドラインのもとにおけるシーレーン防衛の範囲というのは同一のものというふうに考えてもよろしいでしょうか。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 シーレーン防衛につきましては、まさに今申しましたように、我が国に対します武力攻撃が発生した場合に、先ほど申しましたような考え方にのっとる、こういう範囲であり、考え方でございます。  一方、新ガイドラインの周辺事態の概念におきます日本周辺地域ということになりますと、これは、まさに日本がまだ有事ではない状況という点で一つまた違いますし、それから日本周辺地域というのは、そこにおいて発生します事態が我が国の平和と安全に重要な影響を与える場合というような、こういう概念でございますので、基本的に両者は性格を異にする、こういうふうに考えられるわけでございます。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 この委員会でもいろいろな、ではこのときはどうなのだという想定の質問があるたびに、想定に関してはというお答えが多いわけなのですけれども、こういったシーレーン防衛に関しましても、例えば今考えられますのは、台湾海峡の緊張というのが考えられるわけなのですけれども、記憶に新しいのは、九六年三月の台湾海峡の緊張という事件がありましたし、バシー海峡までのシーレーンを日米協力でどう守っていくのか等、我が国に影響を与えかねない多様な事態にどう対応していくのかというのはやはり常々考えて、シミュレーションしていかなければいけないのではないか、そういうふうに思っております。  そこで、一つ想定なわけなのですけれども、台湾とフィリピン問のバシー海峡、インドネシア周辺のマラッカ、ロンボク両海峡におきまして、我が国のシーレーンにとって脅威となり得る事態が発生した場合、これはまさしく有事だと思うのですけれども、政府はシーレーン防衛をどのようにされるのか教えてください。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 まさに先生今おっしゃったように、バシー海峡あるいはマラッカ海峡等で、我が国船舶の海上輸送に対して安全を脅かす事態が生じた場合についての対応いかんということでございますけれども、先生のお言葉ではございましたが、仮定の事態についての御質問でございますし、それはやはり現実に生起じた事態の態様にもよることになりますので、我が国の対応を一概に申し上げるのは難しいと思います。  いずれにいたしましても、先ほど申しましたように、私どもといたしましては、やはりシーレーン防衛につきまして、先ほど申し上げたようなそういう考え方に従って防衛力を整備し、また自衛力の行使の地理的範囲についても先ほど申し上げたような考え方で対応する、こういうことになろうかと思います。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 やはりおっしゃるのが難しいというお答えだったわけなのですけれども、それはそういった事態を考えていらっしゃらないというのか、考えていらっしゃらない場合には大変大きな問題になってくるわけなのですけれども、それともやはり防衛上言うことが容易ではない、防衛上の意味で申し上げることはできないという意味なのですか、どちらですか。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 私どもといたしましては、防衛力の整備に当たりまして、我が国周辺数百海里あるいは航路帯を設ける場合には千海里程度、こういうものの海上交通の安全を確保できるように、こういうことを念頭に防衛力の整備を図っているわけでございます。そういった意味では、そういったいろいろな事態に対応できるようにというようなことで防衛力整備を図っているということでございます。

丸谷佳織平和・改革

○丸谷委員 時間が来ましたので質疑を終わらせていただきますけれども、東南アジアのみならず、アジア太平洋の繁栄と独立というのは本当に日本にとっても非常に大切な問題でありまして、何かあったとき何もしないのか、あるいは何かをするならばどうすべきなのかというのを今後議論を重ねていく必要があるのではないかと主張をしまして、発言を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 東祥三君。     〔委員長退席、福田委員長代理着席〕

東祥三自由党

○東委員 自由党の東祥三でございます。  本委員会の議題になっておりますテロ防止三条約の批准そのものに関しては、私たちは賛成でございます。しかし、遅きに失している、余りにも時間がかかり過ぎているのではないのか、こういう印象を持ちます。と同時に、この三条約を批准することによって、日本がテロに対しての明確な姿勢、そしてまたテロ行為が行われたときに対する具体的な処置、対処能力、こういうものがますます問われてくるのだろう、このように私は思います。  そういう意味におきまして、現法体系のもとで日本政府は該当するテロ事件に十分対応できるか疑問を抱かざるを得ません。とりわけ、国内法は十分整備されているのかどうなのか、またテロに対処するに当たっての責任の所在というのが明確なのかどうなのか、実際こういった事件が起こったときに適切に対応できるのかどうなのか、極めて心配な事柄がたくさんあります。こういう問題に関して、私は、三十分の間質問させていただきたいと思います。  まず、導入部分でございますが、海洋航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約、この条約は船舶の奪取あるいはまた破壊等にかかわる条約でございますが、こういった事件が公海上で起こった場合、船籍が日本であるということを前提にした場合、日本政府のどの機関がこの問題解決のために具体的に動くのか、これが一点でございます。  さらにまた、同様の質問として、大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書及び国際民間航空に使用される空港における不法な暴力行為の防止に関する議定書、この二つの条約に当たる事件が起こった場合、対処の管轄は一体どこになるのか、その点について、まず御説明を伺いたいと思います。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 まず、条約上の規定について私の方から御説明をさせていただきますけれども

東祥三自由党

○東委員 条約上の説明ではなくて、条約に当たるそういう問題が起こったときに、日本政府はどの機関がその問題の解決に当たるのかということを僕は質問しているのです。条約上の規定について質問しているのじゃないのです。

海老原紳外務大臣官房審議官

○海老原政府委員 失礼いたしました。  それでは、私から改めて答弁させていただきますけれども、条約上は、当然のことながら公海におきます日本船舶に対する取り締まりということでございますので、その取り締まり権は旗国にしかないということで、日本がこれを行うということになっております。  それでは、日本のどの機関が行うのかという御質問でございますけれども、正直に申しまして、私も必ずしもその面での国内法に精通しているわけではございませんけれども、例えば海上保安庁の船が、例えば漁業の取り締まり等におきましてたまたま同海域にいるという場合におきましては、海上保安庁の船が国内法の執行という観点からこの取り締まりを行えるというふうに考えております。

東祥三自由党

○東委員 まさに日本人、また私たちのテロに対する意識というのは、極めてまだまだインターナショナルスタンダードに及ばないほど、多分意識が極めて低いんだろう。したがって、日本国内で、あるいはまた日本の船籍、あるいはまた日本の在外公館で何かテロ行為が起こったときに、素早くすぐ頭の中で、日本のどの部署が動いてその問題に対して対処するかということすら、基本的に私たちにはまだまだ明確な情報が提供されていないし、情報が提供される以前の問題として、そのテロ問題に対しての姿勢が明確になっていないということなんだろうと思うんです。  それを踏まえた上で本論に入ってまいりますけれども、まず日本政府として、最近のテロ組織の活動は一体どういうふうになっているのか、また、テロ事件の傾向性というのはどういう特徴が見られるのかということについて、説明していただければというふうに思います。テロ事件というのは減ってきているのか、またふえてきているのか、テロ事件にかかわる死傷者というのは増加している傾向にあるのか、どういう状況なのか、その点についてお願いします。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 お答え申し上げます。  テロ事件の被害者の全世界的な統計というものは、必ずしもございません。ただ、相変わらずテロ事件は例年起きております。アメリカにおきましても、ニューヨークの世界貿易センタービル爆破事件、さらにオクラホマの連邦ビル爆破事件、スリランカにおける爆弾事件、こういうことから、爆破事件というのがここ最近目立っているということは言えます。  さらには、昨年のルクソールにおいて日本人観光客が被害に遭ったこのテロ事件は、イスラム原理主義者系の過激派というふうに見られております。そういう意味では、これらイスラム原理主義者の過激派の動向にも注意を払っているところでございます。

東祥三自由党

○東委員 アメリカ国務省では、テロに関する年次報告書が作成されているんですが、今お話のあったような情報、あるいはまた、現在あるいは過去においてどういうテロ事件が起こっているのか、またその特徴はどういうところにあるのか、あるいはまた、全世界に散らばっている、いわゆるアンダーグラウンドだと思うんですが、テロ組織の活動に関しての情報、こういったものは、日本の政府においてどこがその情報を集中しているんですか。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 海外におきますテロ事件につきましては、外務省領事移住部の邦人特別対策室が事務局になりまして、テロ情勢分析会議を行っております。

東祥三自由党

○東委員 警察庁もきょう呼んでいるんですが、去年九月二日に閣議報告されました警察庁がまとめている警察白書にもテロに関する部分があったと思いますけれども、ここで得ている情報というのはどうやって情報を収集しているんでしょうか。

伊達興治警察庁警備局長

○伊達政府委員 一つには、ただいま外務省の方からお話がありましたけれども、外務省を初め国内のいろいろな機関と相互に連絡をとっております。それから、警察からも海外に駐在して、出ている者がおりますので、そういうところでまた関係国のいろいろな機関と相互に交流しながら情報を集めております。

東祥三自由党

○東委員 先ほど申し上げました、アメリカ政府が毎年包括的な年次報告書を作成しているんですけれども、日本政府として、今後、年次報告書、包括的なテロに対しての、テロ問題に関する報告書を作成しようとされていますか、あるいは今後とも作成されないのか、その点についていかがでしょうか。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 テロの具体的な情報につきましては、私どもの内部で毎年蓄積して、年次の調査結果ということを関係者の間で共有してございます。一方、国民に対する情報提供としましては、海外危険情報という形で、国ごとのテロ情勢について国民に周知を図っているところでございます。

東祥三自由党

○東委員 九八年の概算要求では、危機管理体制強化予算として幾つか計上されているわけですけれども、とりわけ警備強化を行おうとしている点は理解することができます。しかし、本質的な問題、つまりテロ対処に当たってどのような枠組みをつくっていったらいいのか、どのような準備をしたらいいのか、あるいはまた、海外に派遣できる特殊部隊についての論議など、まだ積み残されている問題というのはたくさんあるんではないのか。  そのことを踏まえた上で、今申し上げております一番最重要な問題というのは、やはり情報収集にあるんではないのか。この点についてさらに質問させていただきますが、具体的な日本にかかわる、また日本が責任を持って対処しなければならないテロ事件というものが起こったときに、その事件に関する情報がどのような仕組みで流れていくのか、その体制というのは明確にでき上がっているんでしょうか。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 はい、ございます。  私ども政府部内では、海外におけるテロ情報を、かつてのハイジャック事件以来、担当部局に瞬時に流すネットワークをつくってございます。

東祥三自由党

○東委員 いつからできているんですか。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 ただいまその正確な開始年次につきましては、現在調査して、できるだけ早くお答え申し上げます。

東祥三自由党

○東委員 テロに限らず、あるいは災害、あるいはまた有事、そういったことが起こったときに一体どうしたらいいのか、私たちには何ら、どのような体制で情報が動くかということもほとんど知らされていない。そういう状況の中で、現実には、今お話がありましたとおり、それなりの体制ができているというんですが、私は決してできていないのじゃないかというふうに思っているわけでございます。  九五年一月の阪神大震災、これはテロではありませんけれども、ある意味で極めて厳しい、またつらい教訓を与えたと思うのです。この教訓から、政府は、九六年五月に、首相官邸別館に開設した危機管理センターに内閣情報集約センターを設置して、二十四時間体制で、地域紛争から自然災害まであらゆる突発的な事態の情報収集など体制の整備を進めてきたということに関しては、私はよく理解することでございます。しかし、それ以降に起こった事態からいえば、情報の流れの問題は十分に解決されていないのではないのか。つまり、内閣情報集約センターの設置以来も、情報おくれ、情報がおくれてしまっているという問題が相次いでいるのではないのか。  実際問題として、ペルー事件を想起するまでもなくて、去年一月のロシアタンカーにおける重油流出事故の場合も、重油の漂流を予測することができなかったために、また予測しなかったため、日本全域への被害の拡大は防げなかったのではないのか。また、三月十一日に起こった動燃東海事業所の火災爆発事故の際も、梶山官房長官は、当時ですが、発生から六時間もたって、記者会見で質問されて初めて事故を知っているという現実がございます。翌日の十二日には、情報収集能力、危機管理に欠ける点があったことを認めて謝罪している。  日本の情報収集体制は、ある意味で改善されたはずなのに、いまだに機能していないというのが現実なんじゃないのか。まして、テロ問題に関して、それなりに情報を収集していると言ったとしても、私は、それをにわかには信じ得ない、そのように思うわけでございます。  また、行政改革会議におきまして、猪口委員、上智大学教授ですが、あるいはまた自民党の国際テロ対策小委員会は、内閣情報調査室を改組して内閣情報局を新設して政府の情報集約化を図るよう提案していると報道されておりましたけれども、新たな部局をつくっても、ある意味で強力な指導力を与えなければ効果ないのではないのかと私は懸念しているわけでございます。  御案内のとおり、アメリカの方では、中東などのテロ事件を受けて、八五年に、もう既に十年以上前ですが、包括的外交安全保障法という法律を制定して、国務省の中に特別の警備部門が新設されて、地域ごとに地域安保担当官を置いて実際の公館の警備や防衛の具体的措置を決めております。ある意味で、私は、ペルー事件の教訓をまさに今の時期において生かすべきだというふうに思っております。この点についていかがでしょうか。  何にもないみたいだから続けます。  問題は、私は、情報の整理の問題があるのではないのか。その問題の原因の一つには、まさに省庁間の縦割り行政によって生じてくる問題が一つあると思います。  例えば、九四年四月、北朝鮮の核開発疑惑当時の関係者は、北朝鮮の動向に関する情報などは縄張りがあって難しい面があったと指摘していたことは、新聞などで皆さん御案内のとおりだと思います。つまり、外務省は外務省ルート、防衛庁は米軍、内閣情報調査室はアメリカのCIAとさまざまのルートを持っている一方で、互いが互いの牽制などから情報が官邸に上らなかった、このように話しているわけでございます。  この縦割り情報体制、情報収集能力を向上させるに当たっての縦割り行政というのは今なくなっているのですか、どうなんですか。この点についてどうですか。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 私どもは、海外でテロ事件が発生した場合には、総理を初めとする国内の関係の方に早く情報を伝達するネットワークをつくっております。  国内でいろいろな事件が起きた際の対処、これにつきまして、私どもが国際問題との関係で今後中枢になられる組織として承知しておりますのは、官房副長官レベルでの内閣危機管理監、仮称でございますけれども、現在、これが内閣法等の一部を改正する法律案によって国会において審議されていると承知しております。

東祥三自由党

○東委員 それは内閣委員会で今議論されている問題だと思いますけれども、一人専門官を、危機管理監を配置して、そして問題が解決するとするならば、これほど楽なことありませんね。  問題はそれほど簡単ではないということを私は指摘したいのですが、まず、現在ある日本の情報体制というのは、僕の理解が間違いなければ、首相の補佐機構として内閣官房には百八十人余り人がいると思うのです。危機管理を担う安全保障室の場合、防衛、外務、警察など七省庁がかかわっていると思います。しかし、各省庁の出向組の寄り合い世帯、したがって、そこにそれぞれ配置されている人の任期というのは二年から長くても二年半、短いわけです。  まず安保室などのスタッフの独立性の現状について説明をしていただきたいのですが、これは私は質問要項で出していなかったので難しいと思うのですが、こういう状況である。私、これは外務大臣から教えていただきたいのですが、安保室に集まっている外務、防衛あるいはまた警察などから来ている人々が将来自分の省庁に戻ることを考えた場合、そこでの情報というのはどのように管理されてちゃんと上に上がっていくと考えられるのか。これすらもよくわからない。まず二年あるいは二年半足らずここにいたとしても、何を知識としてあるいは経験として蓄積されていくのかもわからない。こういう中に今御指摘になった危機管理監というのを幾ら置いたとしたって、現実には組織それ自体がちゃんとした当該の問題に対して対処する仕組みをつくっていないわけですから、機能するはずがない、このように僕は思っているのですけれども、外務大臣に、細かいことはともかくとして、日本の情報体制、現体制のままでスムーズにいくと外務大臣は思っておられますか、いかがですか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 内閣といいますか政府としては、現下の体制の中で精いっぱい努力をして、誤りなきを期しておるということに尽きるのだろうと思いますけれども、諸外国の例その他を私なりに拝見をいたしておりますと、やはり国家存立の最大のポイントは安全保障であり、また、そうした安全保障の問題につきましてはいろいろな組織が米国等においても機能いたしておりまして、そういった点で、学ぶべき点があれば学ばなければならぬと思いますが、現在におきましては、内閣を中心にして、今委員御指摘のような組織の中で精いっぱい連絡を密にしながら努力をしておる、こういうことだろうと思います。

東祥三自由党

○東委員 私たちは、ペルー人質事件のときの情報の流れというのは物すごい、物すごいショックだったのです。それは、外務省の方々はよく御存じだと思うのですけれども、情報が入ってこなかったんじゃないですか。あるときはCNNのテレビを見ていたじゃないですか。CNNのテレビで入ってくる情報が報道官を通じて知らされていたではないですか。独自の情報システム体制もつくっていないのですよ、外務省は。  また、安保室の中で危機管理体制で百八十人ぐらい持っていたとしても、それが何をやっていてどのような情報が蓄積されているのか、本来外務大臣は知らなくてはいけないのではないですか。それすらも現在までちゃんとした形でもって整理整とんされていない。  情報体制、情報のフロー、インフォメーションフロー体制というのですか、これはだれに聞いたとしてもちゃんと教えてくれる人はいないのです。そこで、当該の責任者が責任を持って何か具体的な方針を出そうと思ったって、だれが責任を持って出せるのか、それが日本の現状です。  さらにまた、もう一つの問題としては、総合調整の問題というのがあると思います。  法律上では、内閣法は、各閣僚が行政事務を分担管理し、首相が行政各部を指揮監督するのは閣議にかけて決定した方針に基づいて、と条件をつけている。内閣法六条です。首相のリーダーシップというのは、閣議で決めた方針の範囲内で、各閣僚が分担している権限を調整する形でしか発揮できないと、もう既に石原信雄前官房副長官は言っているではありませんか。  行政権の行使について、内閣が国会に対し連帯責任を負う憲法六十六条の規定から、閣議は全会一致の合議制が原則だ。閣僚が一人でも反対すれば閣議決定はできない。現行制度では、首相は閣議決定を得ないと各省庁を指揮監督できない。また、閣議や閣議案件を決める事務次官会議が全会一致主義で、一省庁でも反対すれば事実上何もできなくなってしまう。ペルーのようなテロ事件で特殊部隊の派遣が必要となっても、政府の意思統一が難航し、閣議決定できない可能性がある。  現行体制での指揮監督権について、外務大臣の見解を僕は伺いたいのですが、いかがですか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 内閣法あるいは国家行政組織法上そうしたことになっておるわけですが、内閣総理大臣のリーダーシップといいますか、そういうものを十二分に発揮するためにはいかように考えていくべきかということにつきましては、長い歴史等がございますので一概にそういうものを改めていくことはできかねると思いますが、今お読みいただいた石原信雄氏は、長きにわたって官邸にお勤めなされまして、いろいろな事件その他について対応してきた経験があっての御発言かと拝聴いたしましたので、このことも参考にして、勉強していかなければならぬ問題だと思っております。

東祥三自由党

○東委員 だれがそういう問題に先鞭をつけるのか、外務大臣ではないのですか。外務大臣が閣議の中で、あるいは政府の中で、与党の中で、そういう問題についてけんけんがくがくの議論をして、今の日本の政府の仕組みというのはこういうふうになっているからこれを改善していかなくてはいけないのではないのか、また、そういうことをやれということを指示しなくてはいけないのではないですか、政治家なんだから。  例えば、もう既にペルー事件の際、橋本総理が当時国松警察庁長官に、警察の医療チームを、外務大臣、行かれましたね、外相に同行させられないかと電話で指示したことが問題になりました。警察行政を所管する国家公安委員長、つまり自治相を飛び越した指示は内閣法の規定に沿わない逸脱行為だったことから問題となったことでした。  総理の指揮監督権は閣議で決めた政府方針の範囲内でのみ認められ、閣議で決めた方針に基づくものでも、担当閣僚の頭越しに事務当局を直接指揮監督することはできない。省庁横断的な何らかの根拠法が現在存在しないのです。だから、こういう問題が起こっているわけです。命令系統を整える法的根拠がないわけです。  さらにまた、もう既に昨年五月、行政改革会議は、突発的な危機の際に閣議を開かなくても首相が各閣僚を指揮監督できる事態と対処方針をあらかじめ閣議決定するよう求めた政府への提言があったはずです。  では、こういうものを一体だれが具体的に詰めてやろうとしているのか。そのときに、今、当該問題になっているテロの問題にしても、また国連でも、あるいはG7でも、日本の政府代表の方々は、私たちは地球全体の問題、地球問題に関して一生懸命積極的に取り組むと言っているのではないですか。では、それに対してのちゃんと準備はできているのですか。準備をするに当たって、現行法体制においては問題があるのではないですか。それをどのように、だれがこの問題をちゃんと摘出してやろうとしているのか、一切国民には見えません。  僕、再度お聞きして質問を終了させていただきますが、総理大臣が横断的な指揮権を発揮するには、まず内閣法の改正が必要と外務大臣は思いますか、現内閣法のままでよろしいと思いますか。いかがですか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 先ほども申し上げましたように、現行の内閣法並びに各種の組織法の中でいかにこれに対応するかということだろうと思いますが、私自身も、この危機管理の問題につきましては、果たして現在の体制でいいかどうかについてさらに検討もしなければならない課題であるとは承知いたしております。

東祥三自由党

○東委員 外務大臣としての所見を僕はいっかちゃんとお聞きしたいなと思うのです。この点について勉強したい、もっと検討したいと言うのですから、しかるべきときにちゃんと検討した結果を教えていただけますか。現行法体制のままでいいのか、それを変える必要があるのかということについて、ちゃんと答えをいただけますか、いっとは僕は決めませんけれども。  それを質問して、お答えをいただいて、私の質問を終わらさせていただきます。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 本件にかかわる重要な外務大臣としての職責にあることでございますので、十分勉強したいと思いますが、また政治家の一人としても、この国家の危機管理のあり方については大変重要な問題であると思いますので、勉強をいたしてまいりたいと思っております。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 先ほど御質問の、海外でのハイジャック事件等が起きた場合の政府部内の連絡体制が発足した時期でございますけれども、これはダッカのハイジャック事件が発生して以来、すなわち昭和五十二年以降でございます。     〔福田委員長代理退席、委員長着席〕

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 古堅実吉君。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 国際民間航空に使用される空港における不法な暴力行為の防止に関する議定書について、最初に伺います。  条約の対象は、国際民間航空に使用される空港ということになっておりますが、日本ではどの空港が該当するか、それが一つ。その中には軍民共用の空港があるか、それが二番目。また、これら軍民共用空港には本条約が適用されるか。以上の三点について、まずお答えください。

大島正太郎外務省経済局長

○大島(正)政府委員 いわゆるモントリオール条約を補足する今回の議定書についての御質問、お答え申し上げます。  この議定書上、国際民間航空に使用される空港とは、定期、不定期を問わず、国際間の民間航空運送に従事する航空機が離着陸する、またはその予定がある空港と解されております。  現在、我が国において、定期国際航空路線が開設されている空港は、新東京国際空港、東京国際空港等、二十空港がございます。不定期の国際便が運行される空港については、使用する航空機等を含め、具体的な申請が行われた後、それぞれの不定期便の乗り入れの認可がその都度決定されることになっております。  定期国際路線が開設されている空港のうち、いわゆる軍民共用の空港は、新千歳、新潟、名古屋、小松、福岡、長崎及び那覇の七つの空港でございます。これらの空港も国際民間航空に使用される空港でございますので、この議定書第二条に規定されておりますような空港の安全を損ない、または損なうおそれのある行為が行われた場合には、この議定書の適用対象となります。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 次に、プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書について伺います。  日本の企業が海外で所有するプラットホームは十四基ございますが、これらに対する不法行為を防止するための措置に、自衛隊の行動が含まれることはないと思いますけれども、念のために伺っておきたい。

上田秀明外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○上田政府委員 この条約で対象としております大陸棚におけるプラットホーム、人工島でございますが、国際法上、こういった人工島や経済的目的のための施設及び構築物に対しましては、所有者の国籍国ではなくして、沿岸国が排他的な管轄権を有しております。  この今の大陸棚プラットフォーム不法行為防止議定書は、このような国際法の規則に何ら影響を及ぼすものではございません。したがいまして、この議定書の適用を受けますプラットホームが、我が国の企業が所有するものでございましても、この議定書上、沿岸国以外の国の公権力の行使を行うことは想定されておりません。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 次は、関連質問ですけれども、新ガイドラインで言う周辺事態の判断基準と要件について伺いたいと思います。  新ガイドラインに書かれている「周辺事態」は、「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」ということになっておりますが、そのことを判断する基準については明らかにされておりません。我が国の自衛権行使については、政府はその三要件を明確にしています。新ガイドラインには、「周辺事態は、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」と書かれておるが、そのように判断する要件をきちっと示していただきたいつ

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 自衛権の発動としての武力の行使が認められるのは、我が国に対する急迫不正の侵害があること、あるいはほかに適当な手段がない場合、さらに言えば必要最小限度のものであるということが、いわゆる三要件が満たされる場合であるというふうに考えておりますが、これに対し、周辺事態でございますけれども、軍事的な観点から見て、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態であり、ある事態が周辺事態に該当するか否かは、その事態の態様、規模等を総合的に勘案して、日米両国がおのおの主体的に判断することになると考えております。そういう意味で、事前に客観的な基準を定めておくということは困難でございます。  他方、いずれにしろ、その場合に周辺事態においてとられる我が国の措置でございますが、これは、我が国の憲法の範囲内のものであり、日米安保条約の目的に合致し、あるいは国際法の基本原則にも合致したものとなることは当然のことでございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 例えばの話で申し上げますが、具体的に想定してみますけれども、米軍が第三国との間で武力紛争に突入したとする、米国の相手国が日本に対して、米軍の出撃基地だという理由で攻撃してくる態勢をとるとか、ミサイルを日本に向けるとか、部隊が日本を目指して侵攻してくるとか、そういう何らかの動きがあることは、周辺事態と判断する要件になりますか。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 お答え申し上げます。  今の御質問の、日本が米軍の出撃基地という理由で相手国、第三国が攻撃してくる態勢をとるとか、あるいはそれ以外の例を言われたわけでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、周辺事態ということを日本が主体的に判断する場合は、そういう周辺事態が発生したと判断する場合は、軍事的な観点から見て、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態かどうかということに基準を設けて判断する問題と考えております。  その事態の態様、規模等を総合的に勘案して判断されるということでございますので、この段階で、今言われましたいろいろな状況について、それではそれが周辺事態になるかどうかということを申し上げることは困難でございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 さらに続けて、例えばでの話を申し上げてみたいのですが、日本に対して敵対行動もとらず、その意図もない。ただ、米軍と武力紛争しているというだけの事態が周辺事態と判断する要件になるか、伺いたい。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 繰り返しになって恐縮でございますけれども、いずれにいたしましても、周辺事態は、我が国に対して武力攻撃が行われた場合ではございません。我が国の周辺において、我が国の平和と安全に重要な影響があると判断される事態でございます。  今委員が御指摘のような状況が、そういう基準に照らして、どういうふうに判断されるかということは、そのとき具体的に起きた状況を見て、その事態の態様、規模等を判断して考えるべき問題だと考えます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 さらに例えて申し上げます。  アジアで米軍が第三国と戦うとなれば、日本の航空機が定期的に飛行している空域を飛行できなくなり、迂回飛行を余儀なくされる、そういうことがあり得ることも想定できます。しかし、そういう事態は周辺事態とは思えないのですけれども、どうなのか、伺います。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 これも恐縮でございますけれども、今委員が言われた事態が日本の平和と安全に重要な影響を与えるかどうかということでございます。単に、日本の航空機が定期的に飛行している空域を飛べなくて迂回するという事実のみをもって、それではそれがこの周辺事態に当たるかどうかという判断をすることは困難かと思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 周辺事態については、昨年来、国会においても数多くの質疑もされてまいり、論議も重ねられてまいりましたが、政府の答弁については、正直言ってよくわかりません。  大臣、どういう場合、どういう要件だということについては、大臣はきちっとおわかりの上、しかしそれは言えませんということになるんですか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 大変恐縮ですが、ガイドラインのことについての問題でありましょうか。そうでありますれば、ただいまそれぞれ担当の局長から御答弁申し上げたとおりでございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 論議をずっと国会で重ねられてもわかりにくいというのは、今の御答弁にもありますように、周辺事態の判断基準、要件がはっきりしない、はっきりさせないというところにあります。  周辺事態は新ガイドラインにとって最も重要なところであり、問題です。それを国会論議を通じて明確にするということは、国会にとっても内閣にとっても、国民に対する重大な責務だというふうに思いますよ。  この際、文書をもって周辺事態の判断基準と要件を明確にしてもらいたいと思いますが、大臣、いかがです。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 これまたしばしばもう累次にわたって、本委員会もそうでありますが、予算委員会等、政府としては御答弁申し上げておることがすべてでございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 委員長、理事会において、今要望いたしました文書の問題について取り扱っていただくよう要望いたします。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 今のお申し出は、理事会においてお諮りをいたします。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 以上で終わります。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 伊藤茂君。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 質疑の最後に二つだけ質問をさせていただきます。  一つは、この三条約に関連してでございますけれども、テロ防止につきましては国際的に重要な目標でありますし、また、ペルーの事件を含めまして、やはり我が国が積極的な役割を果たさなければならない、責任がますます重要になっているんだと思います。  それで、お尋ねしたいんですが、前からそうなんですが、このテロ防止の問題は大きな連続するテーマでございまして、デンバー・サミットでも爆弾テロに関する国連条約という話題がございました。また、昨年十月に東京で開催されました日本・ASEANテロ対策協議、適切な会議だったと思いますが、この協議によるさまざまの相談事がございました。これらのことがどう具体的に進展しているのかどうか、まずちょっと事実関係を伺いたい。

内藤昌平外務大臣官房領事移住部長

○内藤説明員 御指摘のデンバー・サミットにおきましては、テロに対するさまざまな国際協力について取り組みを強化するということが合意されております。  中でも、御審議いただいています三件のテロ防止関連条約を含む十件の条約を二〇〇〇年までに締約国になるようにということで合意を見ております。さらに、これらの条約をほかのまだ締結していない国に広めるために、サミット参加国、日本を含めて各国の首都において働きかけを行っております。  それから、先生御指摘のASEANとの地域協力、これは日本の独自の提言で行っておりまして、昨年十月、ASEANのテロ専門家と私どもが東京において会合しまして、今後ますます連絡を密にするように、さらには、この条約の締結促進ということについても合意したところでございます。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 この三条約にもちろん賛成ではございますけれども、これらの成立に関係をいたしましても、やはり我が国がテロ防止のために国際的に評価される積極的な努力が行われている、そういうふうに国際的にも評価されるような努力をさらにしていただくように要望しておきたいと思います。  もう一点は、これは外務大臣への期待と要望でございますけれども、御就任直後、対人地雷の全面禁止条約に新大臣の積極的なイニシアチブを発揮されまして、それから、条約の調印などでのスピーチなども伺いまして、我が国の貢献、それから将来のゼロ・プランなどを含めました提案とか、大変立派な役割を果たしていただいたと思いますし、と同時にまた、これから先も外交面で世界へ日本からのいいメッセージを送る、非常に求められているときだと思います。  それで思うんですが、先般もロシアに行かれまして、そのときにも、日米中ロを含めました四カ国構想とか、集団的な平和時代をどうつくるのかというようなこともお話があったようでありますし、報道によりますと、近く韓国を訪問されるという御予定もあるようでありまして、漁業協定その他最も緊急のことでございますから、これらのことを新大統領、ソウルの方とどう打開をするのか。本当に打開の策を早急にこれはやらなければならないという緊急の課題がそれぞれございます。  それと同時に、金大中新大統領も南北関係の展開についても積極的な提案をなさる、それから就任直前でございましたが、現在の四カ国協議というものから、日ロを加えた六カ国協議、2プラス4じゃなくて4プラス2になりますけれども、というような構想も言われているというわけでありまして、いろいろな意味で、アジア・ビジョンと申しますか、これからの時代の集団安全保障か集団平和保障か、そういう時代構想をどうするのか。私は、目の前の大事な課題をどううまく解決をするのかということは、集中的に努力をしなければなりません。同時に、将来展望というものについても提唱し、提供し、また、展望をお互いにつくっていくということが求められる大事な時期ではないだろうか。  そういう意味では、やはり我が国のポジションというのは非常に大事なわけでありまして、対人地雷についての大臣のイニシアチブ、延長線というわけではありませんけれども、そういう意味での誇りある我々日本からの提案というものが発揮されるようなことを心から望んでいるわけであります。  先般のロシアの訪問などを含めまして、大臣の方からも会談の中でそういう話題も出されているというようなことでございまして、それらについての、やはり大事な時期でございますから、大臣としての抱負なり意欲なり、期待を込めながら見解を伺いたい。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 伊藤先生、かねて御提議されております二十一世紀のアジア・ビジョン等につきましても、将来ますますアジア諸国の連帯を深めていかなければならぬという立場で、大いに参照させていただいておるところでございます。  そこで、今お話にありました、日米中ロ、この四カ国の安全保障の問題も、こういった観点から極めて大切だと認識をいたしておりまして、外交演説でも申し上げさせていただきましたけれども、この四カ国が、従来のそれぞれの国の立場でなくして、極めて安全保障面等におきましても人事交流その他行われまして、非常にこの四カ国の考え方が、会合が行われるような形になってきておると思っておりますので、ぜひこれを促進していきたいと思っております。  それから、韓国のことを申されましたけれども、お許しいただければ今週の土日、ソウルに参りたいと思いますが、特にこの朝鮮半島をめぐりましては南北の問題が極めて、当事者でありますけれども、それに加えまして、御案内のように中国、アメリカを入れての四カ国の話し合いが進みつつありますが、正直申し上げて、なかなかスムーズにという形に相なっておりません。  したがいまして、日本としても、またロシアとしても、近隣の国として、こうした四カ国とともにさらにふくそうして話し合いを進めるということ、非常に大事だと思っておりますが、この点については、金鍾泌、首相になりましたけれども、中国でそのようなことを発言されておりますので、その真意も承ると同時に、韓国としても、日本あるいはロシア、こういう国々が参加されることについてどのような考え方をしておるか、忌憚なくいろいろ話し合ってみたいと思っております。

伊藤茂社会民主党・市民連合

○伊藤(茂)委員 質問はこれで終わりたいと思いますが、一言だけ、ソウルにいらっしゃる予定の大臣にお願いしたいと思います。  朝鮮半島南北、日本、非常にデリケートな、また難しい問題でありますけれども、やはり打開しなければならない非常に大事な問題であります。我が国がいろいろな、やはり汗をかいて努力をしなくてはならぬというのも事実でございます。  私の考え方は、やはり大臣もおっしゃいました、困難で、マラソンレースとかと言われておりますが、やはり今の四カ国の協議がなるべくうまく進みますように、それから朝鮮半島南北の関係、交流、これが進むように、それと並行しながら、日朝国交正常化交渉の再開協議へと進むように、できれば、これらが全く並行でまいりませんから相前後する場合もあるかと思いますが、やはりそういうものが均衡で発展をする姿が一番安定している、ぜひそうあってほしいというふうに思います。  自由民主党でも訪朝される予定も伺っておりますし、あと我が党もその用意がございますし、向こうからお呼びしょうということも与党三党で話をしたりしておりますし、いい進展がありますように気を配った努力をしなくてはならぬ、辛抱も必要だという面もございますけれども、一言要望させていただきまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 これにて各件に対する質疑は終局いたしました。     ―――――――――――――

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 これより各件に対する討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  まず、海洋航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  次に、大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書の締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  次に、千九百七十一年九月二十三日にモントリオールで作成された民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約を補足する国際民間航空に使用される空港における不法な暴力行為の防止に関する議定書の締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

中馬弘毅自由民主党

○中馬委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時十五分散会

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