外務委員会 第3号
- 発言数
- 187 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1998/03/11
会議録
○中馬委員長 これより会議を開きます。 国際情勢に関する件について調査を進めます。 まず、平成十年度外務省関係予算について、その概要説明を聴取いたします。外務政務次官高村正彦君。
○高村政府委員 平成十年度外務省予算重点事項を御説明いたします。 平成十年度一般会計予算において、外務省予算は、七千四百七十九億一千二百万円が計上されております一これを前年度予算と比較いたしますと、三・五%の減となっております。 今日の国際社会においては、冷戦終結後の新たな国際秩序の構築に向け、依然としてたゆみない努力が続けられておりますが、地域紛争や軍縮・不拡散の問題、環境問題を初めとする地球規模の問題が山積しております。また、昨年夏以来のアジアの通貨・株式市場の変動は、我が国を含む世界全体に影響を及ぼしております。 こうした課題を前に、我が国は、増大する国際社会の期待にこたえ、その国際的地位、影響力にふさわしい積極的で創造性豊かな役割を果たしていく責任があります。このような観点から、我が国外交に課された使命は極めて重大であると言わざるを得ません。 この使命を果たすため、平成十年度においては、厳しい財政事情のもとではありますが、定員等の増強、在外公館の機能強化等の外交実施体制の強化及び外交施策の充実強化の二点を最重点事項とし、予算の効率的配分を図っております。 まず外交実施体制の強化でありますが、外務省定員につきましては、危機管理・安全体制の強化を中心として、本省及び在外公館合計で九十三名の増員を図り、十年度末の外務省予算定員を合計五千百六十九名といたしております。 機構につきましては、政務次官の増置及び在デンバー総領事館の新設等を行うこととしております。 在外公館の機能強化につきましては、在外公館施設等の強化及び危機管理体制・海外邦人安全対策の強化に要する経費として、対前年度比四・四%増の四百十億一千六百万円を計上し、特に危機管理体制の強化につきましては、在ペルー大使公邸占拠事件の教訓を踏まえて、在外公館の警備体制を人的、物的両面にわたり一層強化することとしております。 また、外交政策策定の基盤となる情勢判断に不可欠な通信・情報収集等機能の推進のため、五十四億五千百万円を計上しております。 次に、外交施策の充実強化に関する予算について御説明いたします。 外交施策の充実強化の三つの柱は、二国間援助等の質的改善、平和・安全、軍縮及び開発のための協力、そして国際文化交流の推進であります。 まず、平成十年度政府開発援助(ODA)につきましては、一般会計予算において、財政構造改革の推進に関する特別措置法の規定を踏まえ、政府全体で対前年度比一〇・四%減の一兆四百七十三億円を計上しております。 外務省のODA予算について見ますと、ODAの質の向上、存在感の強化を図るため、所管の枠を超えた思い切った総合調整が行われた結果、対前年度比四・八%減の五千五百六十八億円となっております。これは、外交の円滑な推進にも重要な役割を果たすものと考えます。 このうち、無償資金協力は、対前年度比八・八%減の二千四百三億円を計上しておりますが、その内訳は、経済開発等援助費が一千九百九十五億円、食糧増産等援助費が四百八億円であります。また、我が国技術協力の中核たる国際協力事業団の事業費として、対前年度比一・八%減の一千七百六十二億円を計上しております。さらに、援助実施体制の強化の観点より、国際協力事業団の定員につき四名の純増等を図ることとしております。 次に、平和・安全、軍縮及び開発のための協力でありますが、国際社会全体の繁栄及び安定の実現が、我が国みずからの安全及び繁栄を確保する上で不可欠となっている今日、国連を中心とした多国間協力の役割や重要性が増大している中で、我が国の国際的地位に見合った責務を果たすべく、軍縮・不拡散分野における貢献や開発に対する支援を積極的に行い、また、北方領土問題の早期解決へ向けた取り組み等を行うため、総額三十六億円を計上しております。 次に、国際文化交流の推進でありますが、異なる文化間の相互交流を促進し、世界の文化をより豊かなものにするとともに、特に我が国の世界遺産保護への積極的な貢献を内外に効果的に訴えるべく、世界遺産委員会会合を本年、本邦にて開催するため、〇・五億円を計上しております。 以上が、外務省の平成十年度予算重点事項の概要であります。
○中馬委員長 以上で説明は終わりました。 ―――――――――――――
○中馬委員長 次に、国際情勢に関する件について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。下地幹郎君。
○下地委員 自由民主党を代表いたしまして、質問をさせていただきます。外交問題全般の質問をさせていただく前に、昨年の十二月十二日に、沖縄開発庁長官の鈴木大臣の御熱意により、五十三年ぶりに対馬丸の位置が確定をさせていただきました。学童疎開船対馬丸、一千四百八十四人、そのうちの七百三十八人が学童である。鹿児島への疎開の最中にアメリカの潜水艦により沈められて、その位置が確定しなかった。悲惨な戦争というものの悲惨さを改めて知らしめるような事件でありました。 この対馬丸の位置が十二月に確定をし、今月、三月の六日、七日に、政府主催で慰霊祭が行われました。子供を亡くされた両親の皆さんや兄弟を亡くされた皆さんは、本当に自分の人生を振り返りながら、戦争というものを二度と起こしてはいけないという、涙ながらの慰霊祭でございました。 私も、政治家といたしまして、二度とこのような戦争の被害者をつくってはいけないということをあの慰霊祭で感じさせていただきましたけれども、外務大臣も、政治家といたしまして、この慰霊祭、対馬丸の問題も外務大臣は非常に詳しくいられるわけですけれども、平和に対する思いを、外務大臣の方からまず御答弁をいただきたいというふうに思っております。
○小渕国務大臣 今、委員からお話しのように、三月六日、七日、洋上にて慰霊祭が開催、とり行われました。私自身も、その昔、いつも沖縄県に参るときに鹿児島から船に乗りまして、泊港まで参ったわけであります。その過程で、あの大戦中に多くの悲劇がございましたが、その中でも最も悲しい事件として対馬丸の事件を承知いたしておりまして、このあたりがこの悲劇の起こった場所ということを聞いておりましたが、今日、この対馬丸が海底深く沈んでおられる地域が特定されまして、そこでこの慰霊祭がとり行われました。心から、亡くなられた方々に改めて哀悼の意を表しますと同時に、御遺族の悲しみ新たなるものがあろうかと考えて、心から御同情申し上げる次第でございます。 亡くなられた方々の多くは、今お話しのように、七歳、八歳から十三、四歳という、本当に将来を嘱目される児童でございまして、私自身も、ちょうど当時国民学校の一年生のときでございますので、今日こうした方々が生きておられればという気持ちもさらなるものがいたしております。 改めて、こうした悲劇が二度と起こることのないように心に刻み、そして、平和を続けていくことのできるように、本職を通じましても、全力を挙げて努力をいたしていくことを新たなる決意といたした次第でございます。
○下地委員 私は、外交の原点は、平和をつくることが外交の原点だと思うのです。そういう意味におきましても、大臣の場合は将来のトップになられる方でありますから、ぜひ、平和というものの大臣のお考えというものをあらゆるところでお話しをすることは、私は大事なことではないだろうかというふうに思っております。 イラク問題を少し質問させていただきたいと思うのですけれども、湾岸戦争以降、順調に進められていたかのように見えました国連の査察特別委員会によるイラクの査察問題が、去年の夏ごろから妨害や嫌がらせが多くなってきて、今日のような緊張感を生むような状況ができたというふうに言われております。そのイラクの嫌がらせによって、大量破壊兵器がイラクの中で相当増産されているんじゃないかという疑惑、その疑惑による緊張、そういうふうな中で、もう最悪のシナリオを世界各国がつくっていたと言われております。 しかし、結果的には最悪のシナリオにならなくて、アナン事務総長の努力によって今のような形になっておるわけですけれども、そのアナン事務総長を支える大きな役割が、いろいろな文言を読みますと、日本にあった。日本外交が今度の最悪のシナリオを回避させる大きな役割を担っていたと言われております。 そういうふうな中において、今度の働きで、英国とかロシア、米国が日本に対して高い評価をしておるというふうに言われておりますけれども、日本外交、小渕外交、どんなことをしたのか、少し御説明をお願いしたいと思っております。
○小渕国務大臣 九〇年の八月のあのイラクによるクウェート侵攻から始まりましての湾岸戦争以降、国連といたしましても、二度と再びこうしたことのないようにということで、累次の国連における活動を通じまして、イラク側の反省を求めてきたわけでございます。 その行為として、UNSCOMによるイラクにおける視察等を通じまして、いわゆる大量破壊兵器の存在を確認すると同時に、その廃棄に向けて努力を続けてきたわけでございますが、昨今は、その状況につきましても、正確な状況が把握しにくい状況になりました。これは、ひとえに、サダム・フセイン政権といたしまして、国連の査察について十分な協力が行われなかったということに尽きるわけでありまして、そうしたことの経緯の中で、今般、このイラクの大量破壊兵器につきまして十分なる査察が行われないということによりまして、その反省を求めて種々の行動が行われたわけであります。 日本といたしましては、国連を通じまして、何としても平和的な手段を講じてその解決に努力をいたしてきたわけでございますが、九〇年のときと変わりまして、それぞれ各国とも、思惑あるいは利害、かつまたいろいろな考え方がありまして、その解決方法につきましては若干各国の対応が異なってきたと思います。 我が国としては、あくまでも国連の場を通じてその努力を傾注すべきであるということでございまして、特に、安保理における各国との協調の中でこのことを行うということで、数次にわたりまして各国との間に同一の行動をとるように私といたしましても要請をしてきたところでございますが、最終的には、御案内のとおり、アナン事務総長がバグダッドにみずから乗り込まれまして、その考え方によりましてイラク側との合意を得ました。これをしっかり確認する意味で、改めて国連の場におきまして決議を行った方がいいのではないかということでありました。 たまたま、イギリスのクック外相からも御提案がありましたので、我が国といたしましては、積極的にこれに参加することにより、国連の安保理の理事国の同意を得て、この決議案が通過したということでありまして、これも、我が国として、基本的に平和的、外交的手段によりこの問題を解決すべしという方針に基づきましてとってきた態度でありまして、これが今日実ったということにつきましては、大変満足いたしておる次第でございます。 しかし、これからその決議案に基づきましてイラク側が十分なる査察を受け入れ、無条件にこの国連の意思を受けとめて、そしてイラクにおける状況の開示が行われ、そして世界の国民の安心を求められるということができることが最終目標かと思っております。
○下地委員 よく、昔は日本の外交が見えないということを言われておりましたけれども、私は、近ごろ、地雷の問題から始まって、今度のイラク情勢の問題、日本の外交がやはり世界をリードする外交になってきたなということを、目に見える形になってきたなということを感じさせていただいております。そして、今、私ども日本の周辺に目を移しますと、まだまだ私どものアジア全体が安定した地域ですと言い切れるような状況にはないことは、私は確かだと思うのです。 そういう中で、今、私ども自由民主党の中でも、ガイドラインに対する問題が論議をされておるわけですけれども、平素からの協力の問題とか武力攻撃を受けた問題とか周辺地域の問題とか、三つに大きく分かれて、いろいろな話を今勉強させていただいております。 私は、このガイドラインの問題になると、地域の特定はしないというふうな政府のお話ではありますけれども、日本を取り巻く環境の中で、やはり大きなところ、大事なものが三つあると思うのですね。 一つには、日ロ平和条約、平和条約が結ばれていないロシアとの関係はどうなのか。それともう一つは、去年からやっております、米の問題から始まります北朝鮮の状況が、どういうふうな状況が進んでいるのだろうか。そして、もう一つは台湾海峡、平成八年三月に台湾海峡に中国からのミサイルが撃ち込まれた、あの中台関係がどうなっているのか。 この三つのことは、私は、日本の防衛にとって大きな役割を担う地域だというふうに思っております。そして、私どもは、沖縄の基地問題を考える上でも、兵力の削減だとか基地の整理縮小だとか、いろいろな論議をする上では、この三つの地域が将来どんなあり方、どんな方向に進むのかというのは、非常に大事な、そして大きな影響を及ぼすというふうに思っておりますけれども、五年後、十年後、この三つの地域、どういうふうに進んでいくのか、少しばかり御答弁をお願いしたいというふうに思っております。
○小渕国務大臣 今、委員御指摘のように、この三つの問題といいますか、我が国にとりましても重大な関心を寄せておるところでございますが、五年後と問われましても、なかなか想定することは難しいことだと思いますけれども、いずれにいたしましても、国際情勢に関しましては、我が国の周辺を取り巻いております問題につきましては、まだまだ不透明、不確実な要素が存在をいたしております。 したがいまして、こうした問題につきまして、日本の外交としてもできる限り努力を傾注して、この地域の恒久的な安定のために努力をいたしていかなければならないと思っております。 日ロの問題につきましては、これは既に国交も回復しており、問題は平和条約の締結という問題でありますし、また、かつての冷戦時代と異なりまして、いわゆる日ソ時代と変わって、日ロ間には、経済協力も含めまして極めて良好な関係をつくり上げつつあるところでございますので、そういった意味では、この両国間における状況というものは極めて良好と考えております。 北朝鮮の問題につきましては、残念ながら、いまだ国交が結ばれないという関係にありまして、いろいろな方々が努力を傾注いたしていただいておりますし、特にこの半島におきましては、南北分断の中で、新しい韓国の金大中大統領も、積極的に南北問題を解決しようという意思を大統領就任時の演説でもうかがい知ることができるわけでございます。そういった意味で、我々としても、南北が平和的に良好な関係をつくり上げるということでありますし、また、かつては韓国も、我が国の北朝鮮に対する対応につきましては非常にナーバスな点があったというふうに理解しておりますけれども、最近は、私も昨年の暮れに金大中大統領と直接お目にかかれた節、日本としても積極的に北朝鮮問題に関与して、国際社会の中で北朝鮮が広く門戸を開くということについての日本側の努力を多とするということでございましたので、なかなか今その間の道は狭いというふうに理解していますが、これをもっともっと広げていく各種の努力をしていかなければならぬと思っております。 台湾問題は、これは我が国は、日中平和条約で指摘をしておりますように、中国の問題でございますので、先ほどのお話のようないろいろのことがありましても、両者間におきまして十分平和のうちに話し合いをし、解決していただきたいというふうに念願しております。
○下地委員 この三つの問題が私どもにとって安定している方向に参りますと、私は今、橋本政権の六大改革プラスワン、沖縄問題にも大きな影響を及ぼすことは間違いないと思っております。安定した方向に進めるように日本外交がしっかりとリードしていただければというふうに思うのであります。 そしてもう一つ、ガイドラインの問題でお聞きをしたいのですけれども、今沖縄県に那覇軍港というのがあるのですけれども、それが今、年間十二隻しか船が来ません。そして、有事に備えて、その大きな面積は有事のときに使うんだからということで保持しているのです。しかし、年間十二隻しか来ないのです。今度のSACOの発表でも、五十七ヘクタールを移設したら三十五でいいよ、二十二は削減していいよというふうになっているのですけれども、移設がなかなか前に進まないというのが現状なんです。 私は、今、こう考えているのです。今度のガイドラインで、日米の安全保障条約及びその関連の取り決めに基づき、日本は必要に応じて新たな施設・区域の提供を適時かつ適切に行うとともに、米軍による自衛隊施設及び民間空港、港湾の一時使用を確保する、そういうふうなことが今書かれているのですけれども、私はそのことは、沖縄の基地の整理縮小にはこのガイドラインが大きな追い風になってくれるのではないかという期待をしているのです。 だから、有事のために今は使っていない港湾を、空港をそのまま置いておくのじゃなくて、有事には民間空港も使用できるから今あるものは最小限の大きさでいい、そういうふうな理論がしっかりとなると、私は、沖縄の整理縮小はこのガイドラインによって前向きになるのではないかと思っているのですけれども、その辺について、防衛施設局のお考えをお伺いしたいというふうに思っております。
○佐藤(謙)政府委員 今、下地先生からお話がございましたように、この新ガイドラインにつきましては、平素からのあるいは緊急事態における日米両国の役割であるとか、あるいはその協力、調整のあり方について大枠を定めているわけでございます。 その性格からいたしますと、そういった一般的な協力の枠組みなり大枠なりを示しておりますものですから、特定の地域におきます施設のあり方ということについて念頭に置いてこれを作業しているわけでもございませんので、沖縄の施設のあり方について、直接の影響ということは申し上げられないのではないかな、かように思います。 ただ、先生おっしゃいますように、沖縄の地域におきます米軍施設の整理、統合、縮小ということにつきましては、私どもといたしましても、SACOの最終報告の内容を着実に進めるというような観点からぜひ努力をしてまいりたい。そういうことが沖縄の皆様の御負担を一歩一歩軽減していく着実な道ではないか、こんなふうに思っておりますので、また御指導もいただきながら引き続き努力をしてまいりたい、かように思っているところでございます。
○下地委員 概念を変えると、相当整理縮小は進められると思うのですね。だから、ぜひ、余り今までの基地というものの概念でなくて、有事というもの、周辺有事というもののとらえ方をもう少しやわらかいとらえ方にすると、もっともっと日米間の、七五%ある基地を減らすことができるというふうに私は思っているのです。その辺をしっかりと勉強していただきたいというふうに思うのであります。 そして、今沖縄の問題が、もうこの二年間大きな山場を迎えてまいりましたけれども、外務大臣は、沖縄開発庁長官もやられているので沖縄問題は詳しいと思うのですけれども、政府が、この二年間でずっと橋本総理が言うのが、沖縄に今まで何もしてこなかった、沖縄に対する思いがなかったということをずっと言われるのですね。だけれども、私ども沖縄で自由民主党をやっている者とすると、政権政党自由民主党がこの長い歴史の中で沖縄に対する熱い思いがあるから、沖縄で自由民主党として頑張っているのですね、弱いのですけれども。頑張っているのですけれども、その意味で、こういうふうな発言をされると非常に私どもとしても、県民に対して誤解を招くようなことになってしまうというふうに思っているのです。 だから、今、まず事務的にですけれども、数字的に、この二十六年間で防衛施設局と沖縄開発庁は幾ら沖縄にやったのかだけさっと質問に答えていただいて、その後、外務大臣の答弁を少しいただきたいと思うのです。
○岡本説明員 お答え申し上げます。 沖縄開発庁は、沖縄の本土復帰以来、三次にわたります沖縄振興開発計画に基づきまして、本土との格差是正、自立的発展の基礎条件の整備などの観点から、各般の施策を幅広く推進してまいりました。 沖縄が本土に復帰いたしました昭和四十七年度から平成九年度まで二十六年間になりますが、その間の沖縄振興開発事業費の国費予算額、補正を含めた累計で申しますと、五兆二千八百四十億円となっております。 その大宗を占めます公共事業関係費につきまして全国との比較をいたしますと、平成十年度予算におきまして、全国の一般公共事業費予算額が八兆九千百七十七億円、沖縄は二千七百五十二億円でございまして、これを一人当たりに直しますと、全国が七万一千円に対しまして沖縄は二十一万六千円ということで、約三倍に相当する額となっております。
○小澤政府委員 防衛施設庁関係の数字について申し上げたいと思います。 防衛施設庁関係で、復帰以降沖縄関係経費として、平成十年度のただいま御審議いただいております予算案も含めまして申し上げますと、総額約二兆七千四百億円程度になります。この中には、沖縄関係の基地周辺対策経費、さらには米軍用地等の借料、それと建設工事の関係が、それぞれ大きなものを占めております。 なお、周辺対策経費について申し上げますれば、四十七年度から九年度までの予算額の累計は三千九百五十四億円でございます。また、十年度には現在百九十一億円をお願いしてございますので、これを合算した額は、周辺対策全体で約四千百四十四億円ということになります。 また、借料について申し上げますと、借料につきましては、四十七年度から九年度までの予算額の累計は一兆九百四十五億円でございます。平成十年度予算案におきましては七百六十七億円をお願いしてございますので、これを合計いたしますと約一兆一千七百十二億円となります。 また、沖縄関係の建設工事でございますけれども、これは自衛隊等の工事も含めましての額でございますけれども、四十七年度から九年度までに約六千二百十三億円を計上しております。平成十年度におきましては三百五十二億円をお願いしてございますので、総額としては約六千五百六十五億円でございます。 いずれにしましても、施設庁としましては、沖縄関係の予算につきましては最大限の努力をしておりまして、施設庁全体予算の約三割程度が沖縄関係の予算ということで毎年計上しておるところでございます。
○下地委員 大臣、これはやってはいるのです。ダムに至っては十分の九、他府県は二分の一です。そして、道路は十分の九・五。とにかく高率補助でずっとやっています。まだまだ足りないのはいっぱいあります。まだまだやっていただきたいとは思いますけれども、やってこなかったという言葉は、私は当たらないのではないかなというふうに思うのです。そして、沖縄のその他の法律も相当ありまして、お酒なんかに関してはもう毎年三十五億円、オリオンビールとか泡盛を育てるために今まで五百五十七億円とか、地域の産業にも相当やってきているということだけは確かだと思うのです。 ただ、沖縄のことをこれだけ経済的にやってきているけれども、なぜ沖縄の県民が理解をしないのかといったら、二十六年間で米軍基地が四千三百ヘクタールしか返還されない。海兵隊が六千人しか減少しなかった。結果的には、現状を見ると、米軍基地の七五%が沖縄にある。この基地が減らなかったというのが、これだけ二十六年間一生懸命やってきたことが評価をされない最大のポイントなんですね。 だから、そのことを踏まえて、橋本政権もSACOというもの、基地の負担を減らすことが沖縄の県民の声にこたえることだ、基地というものを減らさない限り、どんなものをやったってこれは評価されませんよということで、私はSACOがスタートしたと思うのです。だから、基地が減少しない中で経済支援を幾らやったってそれは理解されないということは、もう歴史が沖縄の中で証明しているのですよ。そのことをしっかりと踏まえて沖縄問題をとらえていかなければいけないと私は思うのです。 私は、それで、今この二年間の基地問題を見たとき、国が沖縄、大田県知事さんにお願いしたのは二つなんです。 一つは、日米の安保条約が今は大事だ、そういうふうな中で、代理署名の問題や公告縦覧の問題や公開審理を、しっかりとその指導力を発揮して、今の日米安保条約を守っていただげないだろうか、その作業を手助けしていただけないだろうかというのが一点です。 二点目には、基地の整理縮小、沖縄の基地をどうしても減らさなければいけないということで決まったこの普天間の移設の問題を、間に入って地元との関係をしっかりとやってくださいというのが、国が沖縄県にお願いをしている、そして沖縄県民の願いの基地の整理縮小をやりたいというものの一番大事なところなんです。 しかし、この二つのお願いは、現状を見ると、二つともノーというサインが出ているわけですね。普天間の移設の問題は、二月六日にノーというサインが出ましたから、これははっきりともう結果は出ているわけなんですけれども、一点目の公告縦覧とか代理署名の問題、これをちょっと見てもらいたいのですけれども、代理署名と公告縦覧と公開審理は、これはワンセットなんです。ワンセットでやらないと基地の使用はできないのです。だけれども、大田知事は代理署名を一年余り拒否したのです。そういうふうな中で、公告縦覧がおくれ、公開審理がおくれてしまったわけです。 それで、公開審理という最後のものだけをとっても、長い期間でかかったのが十八カ月、短い期間でやったのが十二カ月ですから、平成九年の五月十五日の使用期限の日にちまでに間に合わすとしたならば、四月中に代理署名を行い、四月中に公告縦覧を行って、公開審理を五月に入ってから始めなければ、この基地の期限に間に合わないのです。しかし、大田知事が代理署名をやって公告縦覧をしたのは九月十八日なんです。ここが、私は問題だと思うのです。 ここで防衛施設局、ぱっと答えだけしてもらいたいのですけれども、精神的にやっていただいたとかという話は抜きですよ。事務的に、九月十八日に公告縦覧をしても、これは協力したということにはならない、間に合わない、物理的にだめだということはもうはっきりしています。この辺のところをはっきり言わなきゃだめですよ。おくれましたけれども、精神的にやっていただいたので感謝しますという言葉じゃなくて、五月十五日を最終期限と見た場合には、五月にやらなければいけないものが九月になったということは、大田さんが国に協力した、九月にやったことは協力したということになり得ないということをはっきりとお願いします。
○小澤政府委員 駐留軍用地の特措法の関係についてでございますけれども、ただいま先生からお話ございましたように、公告縦覧が終わってから使用権原取得までの間には、約一年または一年半というのがかかります。そこで、大田知事が公告縦覧の代行をしていただいたのが、先生ただいまお話ございましたように、八年の九月十八日でございます。この時点において、我々の認識としては大変厳しいという状況にあったということは、我々申せると思います。 ただ、その後におきます公開審理は沖縄県の収用委員会が行うことになっております。御承知のように、収用委員会というのは独立機関でございますし、収用委員会のそれぞれの判断でいろいろな物事は進められてまいります。そういうことにおきまして、我々としましては、公開審理等の手続が円滑かつ迅速に行われ、できる限り早期に使用権原が得られるようにということに対しまして、関係者の御協力を期待していたというのが当時の状況でございます。 しかしながら、実際に公開審理が始まりましたのが平成九年の二月でございます。それ以降、平成九年の三月になりましてもまだ三回目の審理が行われている限りで、その後の予定が立たないということから、我々としましては、安保条約上の義務を果たすためにはどうしても、現に提供しております駐留軍用地の使用権原はなくなることは絶対に避けなければならないということから、平成九年の四月に、暫定使用という必要最小限度の措置を内容とする駐留軍用地特措法の改正案をお願いしたという経緯でございます。
○下地委員 もうこれを聞いてもおわかりのように、協力していないのです。だけれども、政府は、九月十八日の公告縦覧をやったことを、大田さんが政府に協力した最大のポイントだといって、これ以来もうもう相当な予算をつけ始めるのです。 五十億円の調査費用を補正予算でつけました。五十億円の調査費が、全部調査が本物になったら二兆円を超えると言われているのです。そして、島田懇が七年間で数百億から一千億お金をつけるという。沖縄開発庁の予算は、各省庁が〇・三%か〇・四%なのに、沖縄開発庁だけは三・六%の予算をつける。防衛施設局は八年から十年にかけて工事費だけで七七%の増をする。軍用地料は、バブルが崩壊して全体の地価が下がっているのに、沖縄だけの軍用地料は五・五%ある。これは今言っただけですけれども、ありとあらゆるものをもう沖縄の予算をつける。 しかし、結果的には、沖縄県民はだれ一人として特措法の法律を喜んでいる人はいないのです。九九%反対していますよ。しかし、あの法律はつくられてしまったのです。これはまさに、僕はこの法律をつくったのは大田知事だと言っているのです。政府ときちっとした協力をしてやっていれば、あの法律はできなかったのです。だけれども、そこまでやったからできてしまった。 もう時間が迫ってきましたので、外務大臣にまとめて御答弁いただきたいのですけれども、こういうふうな状況に来ている。何一つこの二年間に協力をしていないということをしっかりと政府は認識をして、その大田さんに対する考えもしっかりとしないといけない。言えば、荒れ球のピッチャーに、終わってみれば九回裏までパーフェクトで抑えられているというのが今の政府の状況だと思っているのです。それで、ぜひ、そろそろ考え方を変えて、新しい決断をしていかなければならないと私は思うのです。 そのためには、今の海上基地の問題に一つの方向性を出す必要がある。もうこのままの状態では、海上基地を断念するか、そして代替案を、きちっと陸上案かどっちかをやるか。そしてもう一つは、政府が海上基地がベターでどうしても動かせないというならば、そしてそのことが、今は批判を食うかもしれないけれども将来の沖縄の基地の整理縮小につながる、後世の人が判断をするという信念があるならば、特措法のように新たな法律をつくってその海上基地をつくるか、それが必ず沖縄の人が理解してくれるんだという気持ちがあるんだったら、この三つのうちのどっちかを選択する以外ないのですよ。 もう一回言いまずけれども、断念をするか、代替案をつくるか、どうしても海上基地が必要としたならば新たな法律をつくってそこでつくる。そして、信念を持って、沖縄の基地の整理縮小につながるんだ、そのときには条件として、海上基地をつくっても、時限で、何年何月までにはこれを取り除きますよという日にちを沖縄県民がわかりやすいようにつけるか、時限つきの海上基地をやる。この三つのりちのどっちかを選択する以外、僕はこの沖縄の基地の問題は解決しないのじゃないかなと思うのです。 いつまでも、大田さんに期待します、何とかしていただけませんでしょうか、お願いしますと言っても、向こうも政治家ですから、各種団体で押されている。そういうような中ではなかなかイエスと言わない限りは、沖縄の問題に信念を持って、哲学を持ってやるというならば、この三つのうちの一つをぜひ選択をしていただきたいと思うのです。 もう時間が少なくなってまいりましたけれども、外務大臣のお考えをぜひ聞かせていただきたいと思っております。
○小渕国務大臣 下地委員が、地元選出の議員として多年にわたって沖縄県の問題、特に基地問題についても御苦労されておられた立場で、ただいまの海上ヘリポートに対しての考え方についてお考えを述べられました。大変貴重な御意見と承りましたが、政府といたしましては、橋本内閣誕生以来、本問題に真剣に取り組んできております。 特に、私入閣する以前でございましたけれども、普天間の基地問題については、私自身も長い間沖縄の問題に取り組んできた立場からいいますと、橋本・クリントン両首脳会談によりましてこの問題に決着をつけようという橋本総理の真剣な態度に対して私は改めて敬意を表するとともに、一日も早く、この象徴的な問題として普天間の移設が可能になるようにということで政府として推し進めてきた態度を評価してきたわけであります。 現時点におきましては、決着を見られない段階で大変残念ではございますけれども、政府としては、せっかく日米間で取りまとめてまいりましたこの問題でございますので、地元の動きを見守りつつ、引き続いて、返還が可能になるように、地元の御理解と御協力を得るように粘り強く努力をしていくということでございまして、今日も地元大田知事と、政府側から責任者も参りまして、さらなる話し合いを進めようということでございますので、引き続き全力を挙げて地元の理解、協力を求めていかなければならない、このように考え ております。
○下地委員 最後になりますけれども、ぜひ私は、この沖縄の基地問題を、人間関係に頼るのではなくて、事務的に、安保論をやりながらつくっていくことが非常に大事だろうというふうに思っております。十七回、総理と大田知事がお会いをいたしました。その結果、二年間でこの結果になっております。 沖縄振興委員会で、私の青森の友人がこう言いましたよ。今のままの政府の、官邸のやり方をしていたら、原子力とかその他を持っている地域の革新的な知事さんは全部反対運動に動きますよと言ったら、本当に予言が当たってしまった、もうびっくりいたしましたけれども、そういうようになっているのです。 ただ、私が言いたいのは、大臣、SACOを進めることは必要なことです。基地の整理縮小をやることが大事なのです。歴史が物語っているように、幾ら振興策をやっても基地の整理縮小がかなわないところでは沖縄の評価はない、このことをしっかりと理解していただきたい。そして、基地の整理縮小と振興策は、これはしっかりと両輪でやらなければいけない。基地と振興策は一緒じゃありません。整理縮小するためにいろいろなものが出てくるから、それをやりたいというふうに思っていますから、ぜひお願いいたします。 ありがとうございました。
○中馬委員長 次に、藤田幸久君。
○藤田(幸)委員 外務大臣ほかに幾つか質問させていただきたいと思います。 まず、カンボジア問題についてお聞きしたいど思いますが、最近、日本政府の方で、七月の総選挙実施に向けて、特にフン・セン首相、それからラナリット首相を含む各派の和解に向けて四つの提案をされて、ASEAN諸国を初め各国との調整を図っておると。 今まで伝えられる報道等によりますと、今のところは非常にいい反応を得ているというふうに一伺っておりますし、高村外務次官も、先月でしょうか、カンボジアに訪問をされ、バンコクでラナリット首相ともお会いになった上でフン・セン首相ほかの方々ともお会いをされて、それなりのいい反応を得ているというふうに聞いておりますけれども、現在のこの四つの提案に対する各国の反応について、大臣の方からお答えいただければ幸いです。
○小渕国務大臣 委員御指摘のように、自由な選挙実施に向けましてでありますが、このことが行われるかどうかの最大の障害、問題は、ラナリット殿下をめぐる問題だろうと思います。最終的には当事者間で解決をいたしていただきたいと思っておりますが、長い間、日本政府としてもカンボジア問題に最大の関心を払ってきた立場で、この問題解決のために政治解決の四項目案を提示いたしました。 今お話しのように、この提案につきましては、フン・セン氏並びにラナリット氏にも高村政務次官がお目にかかりまして、そして働きました結果、双方から受け入れが表明されまして、フレンズ・オブ・カンボジア会合でも、関係国が本案に基づきまして解決を目指して協力していくということで一致をいたしております。 詳細に、どの国がどのような対応をしているかということにつきましては、事務当局から御答弁させていただきたいと思います。
○阿南政府委員 四項目につきましては、今大臣から御答弁ございましたが、これは七月二十六日に予定されております選挙に向けての一つのシナリオを、昨年十一月にフン・セン第二首相が訪日した際に日本側にいろいろ述べられたこと等を取りまとめて一つのベースにするということで、提案したものでございます。 この間、三月六日でございますが、マニラで行われましたフレンズ・オブ・カンボジアでは、この四項目をベースにさらに事を進めていこうという基本的な立場で、御案内のように、停戦、これは余り双方がしっかり合意した上で停戦が成立しているわけではございませんが、双方ともが停戦を宣言して、実際そういう状況が生じているというふうな好ましい状況も出ておりますので、何とかこのいい兆候をこのまま維持して七月の総選挙に持っていこう、そういうための一つの基礎を提供するものとして、四提案に基づいて事を進めていこうということになっております。
○藤田(幸)委員 フレンズ・オブ・カンボジアということは大変いいコンセプトだろうと思いますが、よき友達であるということは、やはり必要なことをはっきり物を申していくということも、よきフレンズの一つの要件かと思います。 けさの新聞にも、今週の土曜日にソン・サン党という新しい党ができるというのが報道されております。もともとは、仏教自由民主党という党にしておったところが、実は乗っ取られてしまった。それで、その仏教自由民主党という名前は使えないので固有名詞に変えたということだろうと思います。同じように、クメール国民党という党がございますが、これはサム・レンシーという前の大蔵大臣が党首をしておりましたが、これもいつの間にか非合法化されてしまったので、サム・レンシー党に変えるというふうに聞いております。 つまり、政党をつくってもいつの間にか非合法化されてしまうので個人名にせざるを得ないというような恣意的な行動が行われている。しかも、昨年だったと思いますが、そのクメール国民党が国会の前でデモをしていたら、そこに手りゅう弾が国会内を含む近辺から投げられて、サム・レンシー党首自身が負傷した。それから、二、三年前は、このソン・サン派、つまり仏教自由民主党が政党大会を開こうとしたら、やはり手りゅう弾が投げ込まれて、現在の副議長をしている、そのソン.サン氏の息子のソン・スベール副議長が手にけがをした。 ということで、政党活動自身が実態的には、実質的には極めて不自由を生じておる。それから、その政党の名前も個人名に変えざるを得ないというような状況というのは、自由で公正な政治環境づくりということからしますと、やはり常識的に、国際的に考えまして、これは決して芳しい状態ではないと思うわけです。こういった問題に対する対応もやはりきちっとしていくことが、そのフレンズ・オブ・カンボジアとしての要件ではないかと思います。 したがいまして、具体的には、例えば今度の土曜日のソン・サン党の立ち上げに対して、今までのような党大会に対する妨害等が起こらないような対応について、外務省の方からやはりしっかりとした対応を現政権に申し上げていく、そういったことも含めた対応をぜひお願いしたいと思いますが、その辺について大臣の方からお答えいただければ幸いです。
○阿南政府委員 ただいま先生御指摘の、政党の非合法化と申しますか、名称が認められないというようなことが確かに起こっているようでございますが、カンボジアでは、この七月の選挙のために国連がモニタリングをやっておりまして、海外に滞在しておりました反対派議員の大半、二十一名中十四名が既に帰国をして、政党の結成、事務所の開設等、徐々に政治活動が再開されている、そういう状況もございます。また、登録では、フンシンペック党を含む十の政党が既に登録をしているというような状況があるわけでございます。 他方、これもまた先生御指摘のいろいろな負傷事件もあることは事実のようでございまして、この点につきましては、日本政府としても当然、フン・セン第二首相を初めカンボジア政府側には申し入れを行ってきておりまして、今回のフレンズ・オブ・カンボジアの会合でも、最近の少し前向きの動きを評価するとともに、やはり人権の問題、反対派の政治家の安全の問題等に留意すべきである、フレンズ・オブ・カンボジアとしても非常に関心を払っているということを最終文書でまとめた経緯もございます。
○藤田(幸)委員 外国から帰還をした政治家の安全ということがもう一つのポイントだろうと思いますが、例えば、つい最近もサム・レンシー国民党系の幹部がやはりテロに遭ったとか、それから、ついこの間ラナリット氏に対する裁判が行われましたが、その裁判に向かおうとしたフンシンペック系の軍の幹部がやはりテロに遭ったというようなことが具体的に起きております。 前も何回も申し上げましたが、九三年の総選挙の最中に、たしか百人以上が政治テロで殺されておる。それから、その後も、政治家及びマスコミの方々が相当殺されておる。日本政府もいろいろな場面において申し入れをされておられるようですが、実質的にやはりそういった行動がやんでいない。 もちろん、だれがやっているということを特定するのは難しいと思います。ただ、公平で自由な選挙を実施するという意味では何かしらやはり、それだけの人が殺されたりしても、全然だれも捕まっていないという状況も現実にあるわけですから、今度は、やはり七月の選挙を実現させるということは非常に日本の外交にとっても重要だろうと思いますので、もう少し実効的なアプローチの仕方、例えば国連の方では、外国から帰った要人といいますか政治家に携帯電話を持たせている、それで、何かあったら、外国から帰ってきたその政治家が、多分国連の機関の人だろうと思いますが、携帯電話で連絡がとれる、今の電話みたいな話かもしれませんけれども、そんな話も聞いております。 ただ、申し入れを会議でする以外に、例えば、今度十四日にソン・サン党の大会が開かれるときには、よくカンボジアで政党の大会が開かれる場合には外国の大使とか外交官の方が列席をしたりしておりますけれども、例えばそういうことも含めて、実効的な、あるいは見える圧力といいますか、かける方法はないかと思う次第でございますが、その辺はいかがでしょうか。
○阿南政府委員 ただいま先生言及されましたフンシンペック党の軍人、准将の方が最近射殺されたとかそういう事件が起こっておりまして、私どもも、何とか七月二十六日の選挙に向けて事を順調に動かしたいという期待と同時に、現状についての懸念というものは当然あるわけでございまして、先ほど申し上げました会合におきましても、国によってはそちらの方を非常に重視して、やはりそっちの方をまずきちんとすべきじゃないかという意見もあったわけで、それはみんなが共通の認識として持っているところでございます。 日本政府といたしましても、従来、こういう面についてもカンボジア王国政府に申し入れをしてきておりますが、今後もさらにそういう面で、選挙が近づくにつれ、また緊張感も高まってまいりますし、情勢も厳しくなるということもあると思いますので、きちんと対応を要求していくということをしてまいりたいと考えております。
○藤田(幸)委員 もう一つ、現政権がそういった力に頼る政策をとる一つの手段としまして、木材の伐採あるいは麻薬製造を認めるといった形で、いろいろな意味でそういった手段を所有しておるということが、これも大分前から知られていることでございます。 最近も、私自身が参加をしたシンポジウムでございますけれども、カンボジアにおける森林伐採と軍の関係、つまりポル・ポト派との対立は、これは軍資金とか武器がなければ実際にそういったことはできないわけですが、例えば、最近のカンボジアの国家予算の五〇%ぐらいが軍事費に充てられている。それに対しまして、教育予算と保健衛生に関する予算を二つ足しても二%未満というような数字も出ております。そして、その国家予算の半分にもなる軍事費のかなりがこの木材産業に使われておる。つまり、こういった木材産業から得る収入というのは、たしか今でもそうだろうと思いますが、いわゆる大蔵省に国庫として入らないで、国防省に入るというようなことが実際に行われているわけです。 こういつたことが続く限り、日本政府の四つの条件の一つは停戦ということでありますけれども、もちろんラナリット派の方が軍政府に対する攻撃をやめるということが一つの条件ですが、一方で軍側の方も、軍事行動にエスカレートしないような手段をやはり検証していくということも重要だろうと思うわけです。こういった形での、例えば木材収入が直接軍の方の予算に、歳入に行ってしまう、その辺の仕組み、それから、保健衛生が二%の予算の規模であるのに対して、軍事予算が五〇%、この辺について、現政権について、フレンズ・オブ・カンボジアとして、平和という意味からも重要だろうと思いますので、率直な申し入れをしていくような、これはIMFの基準とも則していると思うのですけれども、その辺の対応についてお聞かせいただきたいと思います。
○阿南政府委員 先ほど申し上げました日本提案の四項目等も、七月の選挙へ向けてのカンボジア国内の手続も含めまして、相当立ち入った提案をまさにフレンズの立場からしているわけでございますが、今先生が御指摘になりましたような樹木の伐採、材木産業の話等々のことについて、特にこの会合で取り上げ、具体的にこの問題についてカンボジア側に申し入れようという話はございませんでした。
○藤田(幸)委員 これからそういったことを機会あるごとに、特に七月に向けて、それから現段階でやはりラナリット氏の帰国ということが重要なポイントとなっておる今のような時期に、そういったことをいろいろな機会に申し上げていただくということが重要ではないか。 それから、申し上げるだけではなく、IMFの場合には、やはりそういったことを条件づけとして、一時、昨年七月以降援助を停止したりというようなことをしているわけです。援助の停止というのは、日本の外交手法に合わないという今までの実績もありますけれども、ただ、それにしても何か言い方があるのではないか。あるいは結果を出すようなやり方があるのではないか。その辺についてお聞きしたいと思うのです。
○阿南政府委員 そういうカンボジアの抱えております基本的におくれた面、余り好ましくない面ということが当然ございますし、御指摘のように、私どもといたしましても、ほかの国と協力して、そういう点については指摘をし、改善を求めていくことは当然のことだろうと思いますが、当面はやはり、昨年七月の力をもって第一首相を国外に追い出してしまったという事態、そこから、当初五月二十三日に予定しておりました総選挙、二カ月延びましたが、それをどう実施していくかということに関心が集中しております。 今は、先ほど申し上げましたフレンズ・オブ・カンボジアの会合でこういうことについては特に取り上げませんでしたと申し上げましたが、それは、関心がないということではございません。今当面の焦眉の問題は、自由かつ公正な選挙をどう実施に持っていくかというところに関心が集中しているということを申し上げたわけでございまして、今先生が御指摘の点も、私ども機会あるごとにカンボジア政府には伝えてまいりたいと考えます。
○藤田(幸)委員 自由かつ公正な選挙のための四条件の一つが停戦であり、そして軍の統合ということになっておるわけですから、軍事費の手段として木材があって、しかもそれが大蔵省に歳入として入っていないということは、極めて直接的な因果関係があると思いますので、ぜひ、単なる申し入れではなく、かなり実効性があるような対応をとっていただきたいと思います。 実は、木材の伐採にも極めて関係が深いと言われておりますタイの最近の新聞にこんなことが書かれております。これは論説ですけれども、「日本には、国や領土を事実上統治している権力をその政治的正統性を問わずに支持する傾向がある。」もう一度言いますと、「日本には、国や領土を事実上統治している権力をその政治的正統性を問わずに支持する傾向がある。」これは、ミャンマーとカンボジアに言及しておる、関係の深い実はタイの新聞の論説ですけれども、やはり日本がフレンズ・オブ・カンボジアとして中立て公正な仲介役という場合には、そういった印象を払拭した、つまりフレンズということは、日本というのは言いたいこともはっきり言っておる、相手の気分を害さない範囲でということが重要だろうと思いますが。今までちょっと幾つかの事実関係について申し上げましたが、お聞きになった上で大臣の方から感想を含めて決意をお聞かせいただければ、カンボジアの和平というのは大変大臣も関心のおありの外交案件というふうに理解しておりますので、大臣の方からコメントをいただければ幸いです。
○小渕国務大臣 カンボジアにつきましては、今お話しのように、何としてもこの第二回の選挙を成功させるということが、当初からカンボジア問題について日本としてとってきた態度を引き続いて実行するゆえんだろうと思っております。 そういった意味で、先ほど来質疑応答をお聞きしておりましたが、なかなか国家予算にかかわる問題につきまして、我が国としても、どの程度の範囲において相手方にこの我が国の立場を伝えるべきかということを考えつつ、適切に対処しなければならぬ問題だろうと思っております。 最後にお話しの政権の正統性の問題についてでございますが、この点につきましても、いろいろの論説、批判等はあるのかと思いますけれども、現在その国を治めておられる方々に対して、我が国としては、当然のことながらその正統性の中で協力すべきことは協力していくということだろうと思います。 カンボジアにつきましては、我が国としてはこの対応にかってないかかわり合いを持ってきたことでございますから、国際社会の中でも当然選挙によって選ばれた正統ある政権が確立をして、そしてそれが十分国際社会の中で評価されるというために最善の努力を続けていくことが政府の責任と心得ております。
○藤田(幸)委員 これもやはり最近の報道に引用されておりますが、いわゆる力を持っておりますフン・セン第二首相が、今度の選挙をフンタックと呼んでいるわけです。つまり、九三年の選挙はUNTAC、国連でしたUNTACでしたが、今度の選挙は自分の名前をもじってフンタックというふうに、HUNTACですけれども、フンタックと言っているぐらいに、何か自分が選挙を仕切るかのような発言までされておる。 やはり当然、今度の選挙が成功するためには、フン・セン氏をしっかりとインゲージした公平な選挙をする。それから、選挙の結果いかんにかかわらず、その選挙結果をフン・セン氏を含めたすべての当事者が受け入れるということが重要だろうと思いますけれども、ただ、御自身がフンタックの選挙と言っておられるような状況については、やはりフレンズ・オブ・カンボジアとしてはっきり物を申していただきたいということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 中国の経済状況について質問をさせていただきたいと思います。 最近の三月の全人代の報告でも八%の成長ということが言われておるわけですけれども、実際に、現在海外からの投資も非常に減っておりますし、それから成長率も低下をしておるということで、果たして八%というものが可能なのかどうなのか。この辺、私は非常に疑問が多いと思っておりますが、中国の八%あるいはそれを含めた経済目標達成の可能性についてどうお考えか、大臣の方からお答えいただければ幸いです。
○小渕国務大臣 中国の経済につきましては、中国政府の統計によりますと、今お話しのように昨年八%を超える成長を続けており、消費者物価上昇率も落ちついておるという報告でございます。 ただ、中国経済は、国有企業改革あるいは失業対策、不良債権の処理、所得格差の是正等、困難な問題に直面しておることも承知をいたしておりまして、今お話しの全国人民代表大会におきましての政府活動報告の中でも、みずからその矛盾につきましてこれを提起いたしておる発言もなされております。 そういった意味で、この中国の経済成長並びに経済の状況というものは、ひとり中国のみならずアジア諸国にも大きな影響を与えるわけでございますので、政府としては、十分中国の経済状況というものを注視しながらいきたいというふうに思っております。新しい首相も誕生して、種々の経済政策も断行されるやに聞いておりますので、我々としては、そうした成果が上がり、中国の経済が引き続いて高い経済成長を維持できるということを期待いたしておる次第でございます。
○藤田(幸)委員 私もそういうふうに期待をしたいとは思うわけですが、実際に、最近ちょっと調べてみた数字でございますけれども、例えばインフレ率は、九五年には二五%あったわけですが、それをピークに、最近極めて鋭いカーブで急落をし始めまして、昨年の後半からマイナスになっている、つまりデフレ状態になっているという数字も聞いております。それから、日本からの輸出は非常に減っておる。外国からの対中投資というものはほぼストップしておるというような話も聞いております。 消費者物価のコンセンサス予測というものがありますが、昨年一月の段階では一一%であったわけですが、それ以降これもまた下落の一方で、現在、二月の数字ですけれども、消費者物価のコンセンサス予測が三・五%まで下がっている。ですから、もう実質ほぼデフレ状態になっているのではないか。それから、八%という数字は、日本から見ますと、ああ、よくやっているなというふうに聞こえますが、中国においては、中国の経済構造上、実際にはもう八%を切ると完全な不況だ。 こういうふうに、幾つかの数字から総合しますと、実際のこの八%というものは、あるいは現在の中国の経済状況というものは、極めて厳しいのではないかというふうに理解せざるを得ないわけですが、その辺についてはいかがでしょうか。
○阿南政府委員 ただいま、八%の経済成長率というのをどういうふうに今評価するか、こういう数字と実体の中国経済をどういうふうに見るかという御指摘であるかと思いますが、確かに、先ほど先生も例としてお挙げになりましたが、物価のインフレ率の低下というのは、目覚ましく毎年下がっておりまして、私の理解では、九四年がたしか二一・七%、それから一四・八%、六・八%で、去年は二・八に抑え込んだというふうに統計が出ております。 それで、中国側は、マクロコントロールが行き渡ってきて二〇%を超えたインフレを抑え込んできた、こういうことを言っておるわけでございますが、この経済成長率の八%一昨年は八・八%を記録いたしましたが、こういうものも、日本で、また我々の資本主義の経済で言っている八%といろいろ少し指標のとり方等も違うのかな、消費者物価上昇率も、とる、拾う品目等が少し違うのかなというような気もいたします。 おっしゃいますように、中国は今まさに社会主義市場経済という非常に難しい、実験にも似たことをやっている。そこから出てくるさまざまな問題があることは間違いございません。先ほど外務大臣の御答弁にもございましたような国有企業改革とか失業問題とか、大変深刻な状況になりつつあるというふうに聞いておりまして、先生の御指摘のような面があることは私どもも感じているところでございます。
○藤田(幸)委員 それに関連しまして、一月の末だろうと思いますが、スイスの有名なダボスという会議で、中国側は切り下げはしないと豪語したわけです。たまたま同じ会議に日本の大蔵省の榊原財務官が行っておられて、榊原財務官に比べて中国の対応が非常によかったと新聞にも出ておりました。ところが、実際には、切り下げはもうせざるを得ないという状況にあるのではないかと思うわけです。先ほど、外国からの中国に対する投資はほぼゼロに近い状況になっておるということを申し上げましたが、これは中国が切り下げるのをわかっているから投資をしないわけでして、現在では、これも聞いた数字ですけれども、ブラックマーケットでもう一五%引きぐらいの実は取引が行われておる。ということで、これはやはり切り下げせざるを得ない状況にあるのではないかというふうに思われますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。
○小渕国務大臣 アジアの通貨変動の結果、中国の輸出競争力が低下をするであろうという見通しから、今お話しのように、人民元の切り下げが行われるのではないかという予測が一部なされていることは承知いたしております。 しかし、人民元の相場の変動というものは、東南アジア諸国ばかりでなくて、世界の経済に大変大きな影響を及ぼすことでもございますので、この点につきましては、中国政府の要人が人民元の切り下げの実施を強く否定いたしておることでもございますし、また、人民元相場を切り下げるという仮定の場合の影響につきましてコメントすることは、これは適当でないと思っております。 いずれにしても、先ほど御答弁申し上げましたように、中国の経済状況につきましては、その環境については大変厳しいことは承知をいたしておりますが、全人代におきましても、この元の切り下げにつきましては確固たる対応をいたしていきたいという責任者の発言も聞こえてきておりますので、それを信頼いたしていきたいと思っております。
○藤田(幸)委員 信頼は確かに必要だろうと思いますが、一方、日本とすれば、もし切り下げが起こった場合の影響ということは、これは真剣に考えておく必要があると思います。もし、中国が切り下げを行った場合に、アジアのほかの国々もやはり通貨防衛に走って通貨切り下げ競争に陥るということは、これははっきりしていると思います。 アジアのほかの国々が通貨切り下げを続けますと、結局日本及びヨーロッパの銀行が相当倒産に追い込まれるという可能性も出てくる。したがいまして、中国が切り下げをするということは、ヨーロッパの通貨統合も恐らくできなくなるだろうという専門家の話もございます。ということは、中国の責任者が大丈夫だと言っているので、それを信頼して大丈夫だというだけで済ませておくには、余りにも事が重大過ぎる。 きのうも、代表質問の方で、公的資金の導入について申し上げましたが、日本の銀行からも相当アジアに資金が行っておるわけです。ですから、切り下げが中国で始まりますと、ほかのアジア諸国に影響を及ぼし、そして日本の銀行に影響が及んできて、ヨーロッパの通貨統合まで、そういうような図式にあるという専門家の指摘がございます。となりますと、もちろん切り下げがないように側面から協力をしていくと同時に、切り下げがあった場合の影響ということについても相当やはり念頭に入れながら対応する必要があると思いますが、大臣、この点、いかがでございますでしょうか。
○阿南政府委員 人民元、切り下げないということを中国指導者、政府が言っております。これは、一種政治的な考慮からもこういう決意を示しているという面もあると思いますが、御指摘のように、中国は一九九四年の一月に人民元をかなり大幅に切り下げたわけでございますが、そういうことが、昨年七月から始まりましたタイ・バーツの下落の遠因の一つであるという指摘ももちろんございます。 そういうことで、当然人民元の相場の変動ということは、まずはアジア周辺諸国に影響がある。仮に人民元相場に変動が起こった場合には、御指摘のように欧州経済にも当然影響が行くというふうに考えられるわけでございまして、その点については、切り下げがないという中国側の宣言にも似た政策表明を、私どもは今後それが続くことを期待しておるわけでございますが、仮に相場に変動があった場合の影響ということにも十分注意し、検討していく必要があるというふうに考えております。
○藤田(幸)委員 ぜひ、そういう影響の大きいことでございますので、ほかの省庁とも連携の上、十分な対応を検討していただきたいと思います。 最後に、別の質問でございますけれども、米軍航空機の夜間離着陸訓練について一つ御質問したいと思います。 一月九日に、アメリカ側は、慣例を破って、その日のうちに夜間離着陸訓練というものを本土で行ったわけですけれども、これに対して、私どもの民主党の議員が防衛施設庁と外務省に要請に参りまして、事前の連絡を米国に申請するというようなことを求めたわけでございます。 外務省の方では、米国側の方からは軍の運用上緊急を要するということで、聞いていないという答えがあったわけですが、実際に空母のインディペンデンスがペルシャ湾にそのまま派遣をされて、御承知のようなイラクの現在の緊張関係の中で主役の役割を担っておるわけです。 こういつたことが起こるたびに、アメリカ側の方では、そういう艦船の位置等について日本には伝えられないということで済まされてしまうわけですが、日本側として、アメリカ側が伝えてこないのでわからないという答弁にいつもなるわけですが、私はそれでは済まされないことであると思うのです。 たまたまそのときお話をされた北米局長が来ておられますが、その点についてお聞きしたいと思います。
○高野政府委員 御指摘の夜間着陸訓練でございますが、一月九日に米側よりその訓練の予定につき通報をしたわけでございます。急速訓練を実施せざるを得なくなったということで、急な運用上の所要が生じたという説明を受けたわけでございます。 今回の訓練に関しましては、いずれにしてもその態様あるいは通報が直前であったということを含めまして、当方として米側に対して、その通報を受けた直後から再三にわたり申し入れを繰り返した経緯はございます。 今、委員の御指摘の、一方的な通報ではなくて我が方としてきちっとした情報をつかむべきではないかということでございます。一般論で恐縮でございますけれども、我が国において日米安保条約に基づいて駐留する米軍は、日本の安全に寄与して、あるいは極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するために日本の基地を使用することが許されているわけでございます。 そのような目的で駐留するということ、その駐留する米軍がその目的の達成のために軍隊としていろいろな機能をも果たしている、あるいはいろいろな活動をしているわけでございます。また、そういう駐留を認める以上は、それは当然の前提となっているわけでございますが、それらの諸活動の一つ一つにつき、我が国政府として、通報することを米軍に条約上義務づけていない、条約の枠組みとしてはそういう義務づけをしておりません。また、その個々の活動について情報を収集、そういう意味で収集する必要はないというふうに考えているということは、累次答弁申し上げているところでございます。 その意味で、それでは安保条約の目的を逸脱して活動しているかどうかということはつかめないではないか、把握できないではないかという御懸念もこれまでも出ているわけでございますが、本来、安保条約あるいは安保条約に基づく日米の安保体制というものは、日米両国、同盟国としての厚いあるいは強い信頼関係で成り立っているということでございますので、そもそもそういうような、安保条約の目的に背馳するような活動を行うということは、我が方としては予想していないと いうことでございます。
○藤田(幸)委員 実際にイラクにおきまして武力行使が行われた場合には、まさにそのインディペンデンスがかかわっておるわけですから、基地の駐留を認めている枠組みの中では、知るということが義務ではないといっても、例えば、戦闘機が日本から出撃をしてということでしたら別ですけれども、インディペンデンスという極めて大きな存在でございますので、やはり主なアメリカ軍の動き等については、これからガイドラインの話もますます出てまいりますけれども、別の方法で把握するような方法と意図と、それから政治的な意思を持っていなければ、やはりこれからの多角的な外交というものはやっていけないのではないかと思いますので、そういう安保条約とは別の次元での、日本の独立国家としての意思を行使できる手段について、あるいは外交の手段として、そういった情報収集の方法についてぜひ御検討いただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○中馬委員長 島聡君。
○島委員 島聡でございます。 イラク情勢及び日韓関係に関連しまして、質問を申し上げたいと思います。 まず、イラク問題でございますが、今回のイラク問題の発端、大量破壊兵器の査察問題ということから始まったわけでございます。 冷戦期外交政策におきまして大量破壊兵器といいますと、核兵器が中心になっていたわけでありますが、今、いわゆる化学兵器、生物兵器というのが非常に重要になってくるわけであります。最も注意しなくてはいけないのは、実はこれから先はこの化学兵器、生物兵器だと私は思っておりまして、化学兵器の脅威というのが、一九八〇年から八八年まで続いたイラン・イラク戦争で、または八八年、イラク政府が国内のクルド系民間人に対して行ったわけでありますが、そのときに急速に認知された。 問題は、この生物兵器でございまして、一九九三年、アメリカの技術アセスメント局がまとめたリポートによりますと、噴霧器を用いて飛行機から炭疽菌を百キロ、穏やかな夜にワシントン上空にばらまくと百万人から三百万人の犠牲者が出る、これは、残念ながら我が日本で最初に使われたサリンの十倍の量のサリンをまいたときに比べても、犠牲者数が三百倍に達するような兵器であるという話になっております。 後ほどこの問題もやるわけですが、国連決議一一五四に対しまして、イラクも非常に注意をするというような声明も出している状況において、国際的なテロリストのテロ及び生物化学兵器攻撃の脅威から日本というのを守るのにどのような政策努力をこれまでやっていらっしゃったのか、あるいは、これから強化する必要があると思うのですが、どのようにやっていらっしゃるのかについて、まずお尋ねしたいと思います。
○小渕国務大臣 今、委員御指摘の生物化学兵器の脅威というものにつきましては、大変これは、認識をさらに強くすべきものだろうというふうに考えております。 どこかの信頼する新聞で私拝見したのですが、この兵器の恐ろしさというもの、また、ある意味では、これに対する生産コストというようなことを考えますと、一平方キロメートルの人々を殺傷するために、通常兵器ですと約二千ドルかかる、それから核兵器だと八百ドルぐらい、化学兵器だと五百ドル、ただし生物兵器に至ると一ドルで抹消し得るだけの危険性を持っているということだろうと思うのです。 そこで、世界各国ともこうしたものの実態について、私、すべて定かではありませんけれども、問題は、こういう兵器が使われるか、また使われないかということでありますが、イラクの場合につきましては、かつての湾岸戦争でもこれを使用したのではないかと。先生、今御指摘のように、クルド問題をめぐってもそのようなうわさが流れておるわけでございまして、そういった意味で、これを保持すること、そしてこれを使用するという危険を持つ国家がどこにあるかということでありまして、そのために、イラクがあの湾岸戦争以来保持しているそうした兵器については、これを抹消していくというために国連としても調査を続けてきたわけでありますが、これも御案内のとおりに、なかなかもってUNSCOMの調査を全面的に、即時に受け入れないというところから始まっての今回の危機の到来ということだろうと思います。 そのために、政府としては、しばしば申し上げておりますように、外交的、平和的手段をもちましてこの問題を解決すべく努力を傾注いたしてまいりまして、現時点におきまして、御案内のようにアナン事務総長の調停が実り、それを国連としてもバックアップしょうということで、日本政府としても決議案を提出して、これがまた成立をしておるという現在の状況でございます。願わくば、このことによりまして、イラク側が全面的にこの大量破壊兵器なるものにつきまして明らかにするとともに、これがすべて抹消できるような体制をとっていただくことを強く祈念しておるところでございます。
○天江政府委員 ただいま島先生が言われました点は、まさにそのとおりでございまして、私どもがそのUNSCOMの査察の結果としていろいろ得ているところでは、やはり化学兵器につきましてはある程度廃棄されましたけれども、まだまだ疑惑が深い。しかし、一番恐ろしい生物兵器につきましては、実は廃棄された形跡がない。 これは、二年前にハッサン・カマルという工業大臣がヨルダンに亡命いたしました。この方はサダム・フセインさんの娘婿でございます。亡命して、そこで記者会見で、この生物兵器というものをつくっているんだということを暴露したことがございます。その後、また意を決して本国に戻るのでございますが、そこで処刑されております。 このことから、UNSCOMの方は、やはり生物兵器をつくっているんだということで、いろいろ調べまして、その疑惑が深まったわけでございます。特に炭疽菌あるいはボツリヌス毒素というものについての疑惑が強いということを伺っております。
○島委員 ということですから、本当にこれは真剣に対処をしていただきたいと思う次第でございます。 今、大臣おっしゃった国連決議でございますが、三月二日でございましたか、国連安全保障理事会で、アナン事務総長がイラク政府と調印した国連査察全面受け入れ合意に同国政府が違反する行動をとった場合、最も深刻な結果をもたらすという決議を全会一致で採択したわけです。日本はイギリスとともにこの決議の共同提案国になったわけです。 三月三日の予算委員会の質疑でも、橋本総理は、この決議案が棄権あるいは反対もなく全会一致で採択されましたことは、その努力が結実したということで大変喜ばしいという答弁を述べています。喜ばしいはいいのですが、これが一体どれだけ、今後どのように、我が国はこの決議をきちんと遵守させるようにやっていくかということについて質問したいのです。 例えば、サウジアラビアなど湾岸アラブ諸国の中では、イラクが国連決議を遵守することを条件としてイラクとの関係改善を図ろうという動きも見られている。例えば、サウジアラビアのサウド外務大臣が、先週、イラクが国連安保理決議を遵守すれば、国交正常化なども考慮するという意向も表明した、こういう報道もあります。 我が国の対応をお尋ねしたいと思いますが、イラクに安保理決議の遵守を要請した、これはわかりますが、それでは、具体的に、イラクが実際に遵守するようにどのようなインセンティブをイラクに対してもたらそうとするのか、あるいは具体的な方策をこれまでやってきたのか、これからやるのか、あるいはどのようなことをやっていくのか、つまり行う用意があるのかということですね。口で言うだけなのかということについて、お尋ねをしたいと思います。
○小渕国務大臣 まずは、一一五四の決議が安保理で全会一致で可決したわけでございますので、その成果を十分フォローアップしていかなければならない。したがいまして、今後UNSCOMの査察等がこのことによって十分行われるというところにおきましては、我が国としても今どういう資格の者を送るべきかどうか検討いたしておりまずけれども、そうした決議に基づいての査察が十分目的を達成できますように、我が国としては努力を尽くしていくということが、まず始めるべきことではないかと思っております。
○島委員 その努力を尽くしていくはわかりましたが、その努力をというのは、どういうことをしょうとしているのかを聞いているわけです。
○加藤(良)政府委員 まず、この:五四の決議の基本的性格は、事務総長がイラクとの間に達成した合意、そしてそれが根っこを置いているところの国連の諸決議、そのもとにおけるイラクの義務履行、これを促進させるという性格のものでございます。 そして、私どもとしていかなる努力をするかということでございますけれども、それはこれからも、例えば、イラクと事務総長の間の合意に基づいて大統領関連施設の査察手続等も定められているわけでございます。そういう査察手続の実施という局面で、日本が協力していくということも当然あろうと思います。 また、九日でございますけれども、イラクのサハフ外務大臣がニューヨークに参りました際に、小和田国連大使が会談をいたしました。そして、小和田大使に対しまして、サハフ外相は、文言上も精神上も完全にこの決議を遵守する意向を強く有しているということを述べておりますので、イラク側としても、そういった形で遵守する考えというものをそのレベルで明らかにしたというような経緯がございます。いろいろなことがあろうと思いますけれども、とりあえず例示として申し上げれば、以上のようなことがございます。
○島委員 それでは、日本がこの共同提案国となった、非常に重要なことだと思うのですが、この国連決議の解釈についてお尋ねをいたします。 小渕外務大臣は、今月三日の予算委員会の御答弁で、 「最大級の深刻な結果」という表現は、武力行 使の発動と直接は関係ありませんで、すなわ ち、この表現によって、イラクの違反があれば 自動的に武力行使に至るという性格のものでは ないということを承知いたしております。と述べられております。 同様に、ロシア、フランス、中国などは、日本と同様に、深刻な結果というものが武力行使を意味しないという立場をとっていたと私は承知しています。中でもフランスは、違反が発生した場合でも、武力制裁などの対応を決定するには新たな安保理審議、決議が必要との立場をとっている。 ところが、一方の共同提案国であるイギリスのジョン・ウェストン国連大使は、イラク危機は終わっていない、イラクが合意に従って実行することが大切だ、もしイラクが合意を破った場合に、決議の意味するところは明らかだと。次が問題です、決して寛容ではないと。ちょっとニュアンスが違ってくると思います。我が国やフランスの立場と比べてみますと大きく違うという言葉があったと言い直します、大きく違う。もう一方の共同提案国である英国と若干の見解の相違が感じられるわけです。 さらに、アメリカの態度を見てみると、クリントン大統領は、この国連決議は、イラクが約束を履行しない場合、行動する権限を保障するものである、つまり、国連決議は武力行使を実質的に容認する内容であるとの認識を示したと報道されている。ということは、今後、違反の認定などをめぐって、フランス、ロシア、そして英米が対立する可能性も大いに予想される。 そこで、お尋ねでございますが、まず今回の日英共同提案の国連決議一一五四について、イラクがどのような行動をとれば国連決議に違反したと認定するのか、また、違反の認定はどのようなプロセスで行われることになっていくのか、決議共同提案国である我が国政府としての御見解を大臣にお伺いします。
○小渕国務大臣 この決議の目的とするところは、アナン事務総長とイラク側と結ばれたものがすべて履行されるということに尽きるんだろうと実は思います。 そこで、今委員御指摘のように、それぞれの国々におきまして、この決議案をめぐっていろいろな方が御発言していることは承知をいたしております。しかし、日本政府としては、あくまでもこの決議案そのものは、イラクに対しての、義務違反について警告を強くメッセージとして送る決議でございまして、これも委員御指摘のように予算委員会でも御答弁申し上げましたが、国連加盟国に対して武力を容認したとか、逆に禁止したとかいうものでありませんで、この点は、我が政府の立場は、小和田国連大使もこの決議案を採択されました二日の安保理公式協議で申し上げておるところでございまして、これが我が政府の立場でございます。
○島委員 何か非常にわかりにくい説明でしたが、質問しましたのは、イラクがどのような行動をとれば国連決議に違反したと認定するのか、それから、違反の認定はどのようなプロセスで行われるのかということを聞いているのです。
○加藤(良)政府委員 恐縮でございますが、まさに大臣の御答弁にございましたように、この決議そのものは、イラクに対して義務違反についての警告のメッセージを送るための決議でございまして、この決議自体によって、イラクが違反行為を行った場合に武力行使が容認されるとかされないとかといった点について触れたものではございません。また、委員の御議論の中にございましたけれども、仮にそのような事態に至る場合に、安保理でさらにいかなる行動が必要かということについても、今回のこの決議は何ら予断をいたしておりません。 ただ、いずれにいたしましても、イラクの誠実な義務履行が期待されるところのものは、これまでの累次の国連諸決議の中で明らかにされているわけでございます。こういつた国連の諸決議及び事務総長とイラク側との間の了解覚書に基づいて、先ほども申し上げましたように査察が行われることになります。 今、その手続が決められたわけでございます。こうした査察がどのように実際に行われるかということを、UNSCOMとして、また安保理として、国連として見ながら、実態を見きわめていくということになるんだろうと思います。
○島委員 わかりました。そういうことなんでありましょうということで結構ですが、いろいろな苦しい御答弁をいただいておりますが、次のもう少し詳しい質問で、それでは、今のようなお話は、日英共同提案決議というのは武力行使の根拠にはならないというふうに考えていいわけですか。例えば、日英共同提案決議、今回提案した一一五四というのは、武力行使、例えばこれを受け入れなかったら、武力行使の根拠にはならないというふうに考えていいわけですか。
○加藤(良)政府委員 この決議は、先ほども申し上げましたように、これによって武力行使の引き金を引く、あるいはこれによって武力行使の引き金を押さえる、そういう点に着目した決議ではございません。
○島委員 では、アメリカの考え方は、アメリカの解釈ですが、アメリカ・ホワイトハウスのマカリー報道官が述べているのは、今回の安保理決議については、米国が既に明言しているように「最も深刻な結果」は極めて明白に軍事行動を意味するというのが米国政府の解釈だというふうにあるわけですが、これとは違うということですか。あるいは、違うとするならば、それをアメリカは誤解しているよということを、日本政府としてこれから申し入れるということですか。
○加藤(良)政府委員 この決議一一五四の中で言われております「最も深刻な結果」というものの中には、当然それまでの諸決議の内容というものが想定されておりますから、武力行使を排除するものではございません。そのほかにもいろいろな形の手段というものが想定され得ると思いますけれども、武力行使というオプションを排除するものでは、それはないわけでございます。 ただ、この決議によって武力行使の引き金を引く、ないしは引き金を押さえるというような、そういう点に着目した決議ではないということを、小和田大使が常任理事国も集まった安保理の公式協議の場で公式に声明いたしておることは、外務大臣からも御答弁申し上げたとおりでございます。 そして、クリントン大統領の御指摘の発言というのは、たしか三月三日、「最も深刻な結果」が意味するところは明らかだ云々と述べられたことを指されたのだと思いますけれども、この御指摘の部分に続いてクリントン大統領は、国連事務総長も述べているとおり、イラクに諸義務を完全に履行させることがこの合意の唯一の目的である、いかなる平和の約束にも忍耐強い政策にも限度があるというふうに述べておりまして、イラクの義務違反に対しては「最も深刻な結果」がもたらされるという警告をイラクに与えるという文脈からなされた発言ではないかと考える次第でございます。 なお、その点につきましては、国連事務総長御自身も、同じ安保理の公式会議の場におきまして、自分はこれまで努力してきた、今回自分の合意を支持する決議が成立したことに謝意を表したい。そして、イラクとの関係では、今度万々が一イラクの義務違反があったら、そのときには外交に第二のチャンスはないであろうということを述べている。そういう形で緊迫感をイラクに伝えているという事情もございます。
○島委員 ぜひ大臣にお聞きしたいのですが、最大級の深刻な結果という言葉が今回あったと思うのです。小渕外務大臣が、最大級の深刻な結果という表現は武力行使の発動と直接関係ないという委員会での発言があったのですが、イギリスと共同して決議案の作成と提出に当たった日本政府の見解として、最大級の深刻な結果の意味するところというのは一体何なんですか。 大臣にお伺いいたします。
○加藤(良)政府委員 「最も深刻な結果」、英語で申しますとシビアレスト・コンセクエンシズという表現になっておりますけれども、これは、この決議においてその具体的内容が何であるかということをつまびらかにすると申しますか、明らかにするというか、そういう構成にこの決議はなっていないということでございます。
○島委員 私は大臣にお聞きしておるのですが、大臣としては、この最大級の深刻な結果というのは、この決議の提案国になったわけですから、どのようにお考えですか。
○加藤(良)政府委員 委員長の御指名を得ましたので、私から御説明をさせていただきたいと思います。 「最も深刻な結果」ということについて、この決議は、具体的に何が内容であるかということに触れておりません。ただ、先ほども申し上げましたように、流れがございます。これは、六七八であれ、六八七であれ、一一二七であれ、累次のイラク絡みの、特にイラクの義務違反に関する決議が出ているわけでございます。そのもとで、イラクがその義務を負うております。その義務を履行しない場合には非常に深刻な結果を招くよということを、そういう諸決議の存在も踏まえた上でイラクに警告として伝えたというのが、この決議でございます。
○島委員 同じ言葉でも結構ですから、大臣にお聞きします。
○小渕国務大臣 この深刻な結果ということは、イラクと国際社会とに究極の破綻を生じることが深刻な結果を生ずるということなんでありまして、したがいまして、どのような手段でどのように対応するかということにつきましては、先ほど総政局長答弁のように、この決議案そのものはそうしたことを想定しているわけではありません。 しかし、答弁申し上げておりますように、六七八から始まりまして今日まで、イラク側が国際社会の要請にこたえて、二度と再びあの湾岸戦争を行うことのないように、そのために経済制裁もいたしておるわけでございますので、そうしたことの中でいろいろの手段が講ぜられることについて、これを排除しているものではないと理解をいたしております。今次この一一五四につきましては、そうしたことなく、そうした、無謀と申し上げましたように、イラクをしてあらゆる深刻な事態が生じないようにということのための強いメッセージとしてこの決議案が生まれておるもの、こう御理解をいただきたいと思います。
○島委員 ここは外務委員会であるわけでありますね。それで、最大級の深刻な結果、もちろん今おっしゃったように警告であるというのもわかります。そこまではっきりさせないということもわかります。その限度がある。 つまり、どういう意図で日本政府がやろうとしていたのかということを外務委員会でもきちんと説明できないようでは、それは単なる、何というのかな、そういう警告上の問題ですとか最大級の深刻な結果ですとか、何か今外務大臣もおっしゃいましたが、わかったようでわからない。そういうことで、そういう御答弁を、きょうはこれぐらいにしておきますけれども、外務委員会ではもう少しきちんと、我々が納得するような形で説明していただきませんと、よく日本は顔が見えない外交だというけれども、当たり前で、こんなあやふや、我々が聞いてもわからないのだから、世界にメッセージも伝わるわけもないし、さらに言えば、まず国会で説明して、国民に説明して、それから世界に、日本はこういう思いで外交をやっているんだということは伝わるわけがないわけであります。ぜひともその答弁のありようというものは、今後改めていただきたいと思います。 それで、改めていただきたいと思うということで次の質問に入るわけですが、外務大臣は二月十三日の外務委員会の御答弁で、アメリカの武力行使ということを前提としたお尋ねにつきましては、これはお答えすることは適当でないと考えておりますと。仮定に対する質問はお答えしない。 先ほど、実は我が同僚議員の藤田議員が中国問題で言っていたときも、同じ言葉がありました。仮定の問題については答えられない。仮定の話に答えられないと言いますが、安全保障問題とかそういう問題は、すべて仮定の話なわけです。その仮定、いろいろなパターンの中において、必要であるから、だからプリペア・フォア・ザ・ワーストで、国民の予算を使って、国民の税金を使っていろいろな政策を展開しているわけですよ。それを仮定の質問だから答えられないというのは、私はどうしてもおかしいと思うわけであります。ということでお聞きをします。 例えば、イラクの問題で質問でございますけれども、今回、イラクに対する武力行使が行われた場合、我が国が国際社会に対して何が貢献できるのか、この点の政府の基本方針について御説明を願いたいと思います。どういうことを武力行使が行われた場合に国際貢献というのはできるかということをお尋ねしたいと思います。
○加藤(良)政府委員 私ども、一九九〇年から九一年にかけて起こった事態というものから、私どもなりの教訓、反省というものを引き出しておりまして、この種の物事に対して、一般的な意味合いにおいてそういう経験をも踏まえて対処したいと考えております。 ただ、イラクに対して武力行使が行われた場合ということでございますが、まさに、武力行使というものが行われずに、ぎりぎりのところで外交的な解決が得られるようにこれまで努力してきているわけでございます。 リチャードソン特使と小渕外務大臣とのお話につきましても、午前中外務委員会の御答弁の後、リチャードソン特使との会談というものが行われました。その場で相当突っ込んだ意見交換が行われました結果、御指摘のような諸点を含んだ共同発表というものに到達したわけでございます。ただ、その眼目は、日本もアメリカもこの点では同じでございますけれども、外交的解決が第一なのだ、第一の優先順位なんだということでございます。 ただ、外交的解決といっても、これまで、九一年以来ずっと違反が続けられてきたというその事態を転換して、イラクにきちっと義務は守っていただかなければならない、その目的を実現するというのは生易しいことではない。ただ外交、外交という言葉を言っているだけではそれは非常に迫力を欠く。そして、いざとなった場合にはあらゆる選択肢が残されている。すなわち武力の行使もそれは排除されない概念だと思いますけれども、そういう選択肢が残されているという認識を日米で共通にすることによって、そして外交的な解決に向けての迫力をつけるというところにその主眼があったわけでございます。 すなわち、ずっと一貫して、この日英共同決議に至るまで、そしてその後も、外交的な解決、これによって、先ほど先生が指摘された非常に危険な化学生物兵器の脅威というのが取り除かれる、ないしはそれが大きく削減されるということを実現したいというのが政府の立場でございますので、武力行使があったときにどういう貢献策を行うか云々ということについて、私どもから今申し上げるべき立場ではないということだろうと思います。
○島委員 今、外交的な解決に迫力を持たせる。外交的な解決に迫力を持たせる場合には、一般的には、いざとなったらここまで準備しているよというのがないと、やはりそれは迫力もないと思います。それから、もうこれは具体的にお聞きをしますけれども、例えば、多分人道的な観点からの支援という話になっていくのでしょう。これを具体的にお聞きします。 医療支援の対象は当然できるかもと思いますが、負傷した米兵及び民間人が含まれるかもしれませんが、あるいは難民に対しての食糧支援、難民輸送などが考えられます。負傷した米兵の問題等々、現行法の枠内で支援がどこまで可能か、今それをきちんと検討しておられるのか、あるいはどのような形になっているのか、それについて御説明ください。
○加藤(良)政府委員 先ほど来申し上げておりますとおり、外交的な手段によって事態の打開を図る、これが一貫した強い基本方針でございまして、今物事をその流れに沿ってできるだけ前に進めたいと思っているのが日本政府の立場でございます。 今後、イラクをめぐる情勢の推移いかんによって、人道的な観点から我が国として何ができるか考えていく、そういう必要が生ずる可能性はあると思いますけれども、今まさに決議一一五四も踏まえ、そしてイラク側から、これを踏まえて自分たちとしていろいろな義務というものをきちんと履行していこうとの強い気持ちを持っているというような表明もあったところでございますので、これ以上政府といたしまして立ち入った御答弁は差し控えたい、かように存じます。
○島委員 いろいろな御事情があるということを類推して、この問題につきましてはこの辺でやめたいと思います。 次、申し上げます。 同じくイラク問題の関係で、各国のアメリカに対する協力状況を見てみますと、ドイツ、イタリアなどは武力行使容認なんでしょうね、米軍に国内空軍基地の使用を認めるという姿勢を打ち出しています。 日本の現状を見てみますと、日米安全保障条約のいわゆる第六条の実施に関する交換公文で、合衆国軍隊の日本国から行われる戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用は、日本国政府との事前協議の主題とするとなっている。 これに関連しまして、平成二年十月の平和協力に関する特別委員会で政府は、米軍部隊、艦船の日本から中東地域への移動は、これは単なる移動と考えているというふうに答えられておりますね。恐らく今回も、要するに移動だということで、事前協議の対象外だと思っておられると思います。 ただ、先ほど藤田議員の指摘にもありましたが、今回イラク危機においても、空母を初めとする米国の艦船は母港横須賀から出航して中東に展開している。米軍は我が国に所在する基地を使用しておりまして、これは日本が兵たんの拠点として機能しているのは明らかだと私は思うわけです。このことは、艦船の移動であったとしましても、事実、変わりのない事実だ。 このようなことを考えますと、我が国は、ドイツ、イタリア並みに対米支援を既に行っているというふうに私は解釈できるわけです。むしろ、問題なのは、重要な兵たん機能を米軍に対して提供しているという意味で多大な貢献をしていると私は思えるのですが、という実態があるのにかかわらず、非常に形式論で説明をしていらっしゃる。あれは移動であって戦闘行動ではない、これは何かわかったようでわからないような説明だと私は思います。日本がこれだけ実質的な国際貢献を行っているのに、これを貢献として認めないというような外交は私はおかしいと思うわけですが、大臣の御見解をお尋ねします。
○小渕国務大臣 委員の御意見は拝聴いたしましたが、政府としては、先ほど御指摘もありましたが、一貫して、我が国の安全並びにその周辺の安全確保のためにアメリカとの日米安保条約は存在をしておるわけでございまして、その周辺以外のところに参られることは移動ということでずっと答弁を一貫しておるわけでございます。 さらに、それぞれの国々の対応につきましても御指摘ありました。各国とも極めてそれぞれ立場が異なっておりまして、イギリスは御案内のとおり、航空母艦を派遣しておるというようなところもございます。そういった意味では、我が国の置かれた立場、我が国の現在の状況から判断をして、こうしたものに対する対応は我が国独自の立場で対処しておるものと理解をしていただきたいと思いますし、そのために、繰り返しますが、国連において我が国の立場を明らかにする意味でのこの決議案を行ったということでございます。
○島委員 貢献をしていない、貢献をしていないというふうに言われると、日本国民、非常に肩身の狭い思いをしている国民もいるわけでありまして、何かそれを説明する説明の努力というのが足らないと思うのですよ、すべてにおいて。説明の仕方もきちんと考えなくちゃいけないし、国民と国会にきちんと説明し、納得できなかったら、世界に発信なんかできないわけでありまして、それをぜひとも、外務省は今までそれを怠ってきたと私は思います。 特に委員会、私もまだ新人議員でございますので、去年一年間外務委員会やっていましたけれども、ほとんどそういう思いを強くしておりますので、ぜひともその辺については考えていただきたいと思うわけです。 次の質問なんですけれども、要するに米国は、イラクへの武力行使を見送ったとしましても、湾岸に空母二隻を含む艦船三十隻が行っています。艦載機を含む三百機が行っています。将兵三万五千人を展開し、臨戦態勢を維持するとしています。これに伴って、巨額に上る費用をどう負担するかが非常に問題になっております。 報道によると、米国務省筋、責任分担、バードンシェアリングは非常に重要なことで、さきにリチャードソン国連大使が訪日した際に、既に日本側に米国の意向を伝えたと示唆している。それは本当に示唆があったのかどうかということもお聞きしたいですし、正式に費用分担の要請があった場合に、どのように対応するのか。要請があってから考えるというのであれば、もうこれは本当に後手後手になっていきますから。湾岸戦争のときに百三十億ドルもの支援をしたわけです。ところが、国際社会からほとんど評価されなかった。外務省なり、それなりのこのときの手腕が、きちんと説明がなかったことによって国際社会からほとんど評価されなかった二の舞にもなりかねない。 ちなみに、ヘムリ国防副長官によりますと、アメリカの九八年会計年度での国防総省の湾岸地域への戦力配備予算七億ドル、昨年十一月からの戦費は既に六億ドルを超えている。今会計年度いっぱい現有兵力を維持すれば約十三億ドルになると見込んでいると伝えられている。 武力行使が行われなくても、米国艦船の湾岸地域派遣の費用を役割分担として米国政府が正式に求めてきた場合、それに応じるのか、まずお尋ねします。
○小渕国務大臣 事実関係から申し上げまして、米国から、今次、中東に米軍が展開をいたした費用についての我が国の協力については、ございません。 なお、今委員御指摘のように、九〇年においての湾岸戦争において、我が国がこれに協力をいたしたことにつきましての考え方につきましては、以後、国内においてもいろいろな御議論のあったことは十分承知をいたしております。しかし、今次状況については、いかなる武力行使が行われるかというようなことについては、現在それは想定をされないわけでございまして、そのために、そうしたことのない状況を、今全力を挙げてつくり上げる努力を傾注いたしておりますので、おしかりをいただくかもしれませんが、現在日本としてどのように対応するかについては検討いたしておりません。
○島委員 国民の税金を投じるわけですから、それを国際社会において日本が名誉ある地位を占めるためにいかに効率的に使っていただくか、それを監視するのが国会の役目でございますから。今までは、前回の湾岸のときには、決してそれはうまく使われていなかったと私は思います。ぜひともそれはきちんと考えて、そして賢明な実行をしていただきたいと思う次第であります。 本当に時間がないので、最後に一問だけお聞きしますが、いわゆる日韓関係ですが、非常に重要な問題だと思います。ところが、日韓漁業協定を破棄した時期が極めて悪い時期であったと私は思うわけであります。韓国の経済危機があったり、それから、ちょうど大統領の政権交代期であったときに、非常に悪い時期に行われてしまって、ある意味でダメージコントロールが必要になっているような状況だと思います。今後の日韓関係、どのように改善していくかについて、大臣から最後に御答弁をお願いしたいと思います。
○小渕国務大臣 基本的には、日韓は新しいパートナーシップとして、新しい大統領のもと、我が国との関係はさらに良好になるものと期待し、またその努力を我が国としてもしていかなければならぬと思っております。 今御指摘の漁業協定につきましては、実はこの問題については与党三党から、既に国際法が双方発効しておる段階の中で、昨年の七月ころかと思いますけれども、期限を切って、この協定につきましての、我が国として、もし協定が結ばれない場合には、残念でありますけれども、この終了通告をいたすべきだという強い要請がありまして、私としては最後の最後まで何としても新協定を結ぶべく最善の努力をしてきたつもりではございますけれども、残念ながら両国の間にこれが結び得なかったということは、大変申しわけないと思っております。 しかし、これが、新しい政権の誕生になりましてまたかりそめにもそのような事態になりますと、ますますもって新しい協定を結ぶスタートが切れないのではないかということも考慮いたしまして、残念でありましたが、前政権時代に通告をせざるを得なかったわけであります。 いずれにしても、この問題につきましては、双方抱えておる重要な問題と思っておりますので、新任の外務大臣とも、先般電話でお祝いを申し上げますと同時に、新しい問題を新しい考え方で対応すべきということで、双方とも全力を尽くすということでおりますので、できる限り早い機会に韓国側と交渉を再開していきたい、このように考えております。
○島委員 最後に申し上げますが、要するに仮定の質問に答えられないという答弁というのは私はおかしいと。答えられないのではなくて、ここまでは答えられるけれども、ここから先はこういう理由で答えられないという説明は要ると思いますので、外務委員会の審議、これからはそのような形でやっていただくということ、答弁をきちんと考えていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○中馬委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ――――◇――――― 午後一時二分開議
○中馬委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山中燁子君。
○山中(燁)委員 山中燁子でございます。 きょうは、お隣の韓国との日韓問題について、もし時間がありましたら、先ほどの島先生から引き続いて、少しイラク問題と、ODAの要望をお伺いしたいと思います。 その前に条約の早期締結についてちょっと一一言、これはお願い申し上げたいと思います。 昨年になりますが、九七年の六月十六日の外務委員会の席で、私の発言の中なんですが、橋本総理大臣がデンバー・サミットで、参加国に二〇〇〇年までにテロに関する条約を批准しようと呼びかけるということです。橋本総理大臣が行かれる前に日本が残っている四本を批准すれば、日本はここまでやってきている、皆さんもぜひやりましょうと言えたのですが、二〇〇〇年などと言わず、残っているものを日本が早く批准するようにということを申し上げました。 そうして、今回の法案を見ますと、テロについては、海洋航行の安全に関する条約、大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に関する条約、それから七一年九月二十三日にモントリオールで作成された民間航空の安全に関する条約、そういったものが今国会に提出されるということで、私は、二〇〇〇年を待たずにこれができるということで、外務省お忙しい中で大変努力していただいたと思って、高く評価したいのですが、実はもう一つ申し上げたいことがございます。 それは、同じ昨年の四月二日の外務委員会で、南極環境保護問題に関連いたしまして、南極関連の動物相、植物相の保存に関する合意の批准が参加国の一番最後になったこと、それから世界遺産の条約が二十年もかかったこと、またワシントン条約も七年もかかったというようなことで、時期を逸して、同じ労力、同じ金額を投入しても、評価されるどころか非難さえされ得るという苦い経験を日本はしてきたということを申し上げまして、そのときに、国際的に二年か三年以内に条約は批准をする努力をしてほしいということの中で、「例えば一九九四年六月にパリで採択されました砂漠化防止条約というのがございますけれども、これはもう既に三年になるわけですが、いつごろ国会提出の予定なのでしょうか。」ということを申し上げまして、これが議事録に載っております。 実は、今国会の提出予定の法案を拝見しましたところ、これがございません。この砂漠化防止条約に関しましては、三月五日に地球環境国際議員連盟・日本ということで、超党派でございましたけれども、官房長官のところに早期の批准ということを申し入れてまいりました。 本年の十月に日本で第二回の東京国際アフリカ開発会議がありまして、このときにも砂漠化ということが重要な課題になると思われますし、また、十一月三十日から十二月一日までは、御承知のようにセネガルで国連の砂漠化防止の第二回の締約国会議がございます。 そういうことがございますので、ぜひこれは早期に批准していただきたいということと同時に、あと二本でございますが、小渕外務大臣の私はデビュー作ということになるかと思います対人地雷禁止の条約、これはこれから具体的に動くわけでございますが、もう一本、日本が議長国であったCOP3の京都議定書、これもほかの国が批准してからということではなくて、日本が率先して批准を進めていただきたいというふうに、これは私が再度要望させていただきますので、その辺について、大臣の御決意、御所見を例えればと思います。
○小渕国務大臣 一般論として当然のことですが、政府として、条約に署名いたしました以上は、できる限り早く国会の議を経て、これを批准していただいて発効させていかなければならぬことは当然のことだろうと思います。 そういった意味で、今、委員御指摘の幾つかの条約につきましては、いまだその批准に至っておらないということ、大変申しわけないと思っておりまして、一日も早くこれが批准の可能になりますように努力をいたしていきたいというふうに思っております。
○山中(燁)委員 それでは、日韓の問題に入らせていただきますが、報道によりますと、小渕外務大臣は、早速、今月中にも韓国を御訪問の予定というふうになっておりますが、そういう御予定になっておりますでしょうか。
○小渕国務大臣 金大中大統領のもとで新政権が発足し、内閣の閣僚も決定をいたしております。したがいまして、私といたしましては、カウンターパートといいますか、は朴定洙外交通商部長官ということのようでございます。私自身、早速に祝意を申し上げると同時に、今後、日韓問題につきまして、よきパートナーとして、お互い両国のため、日韓のため尽くしていくことを、電話でございましたけれども、お互い了解し合ったところでございます。 つきましては、私自身も、一日も早くその会談を催していきたいということでございますが、現在のどころ、いずれの日並びにいずれの地域かということで、まだ事務的に折衝をさせていただいておりますので、この時点ではまだ確定しておりませんこと、申しわけありませんが、できる限り早い機会に、忌憚のないお話をし、懸案の問題も幾つかございますので、この問題につきましても、できる限り早期に話し合いに入れる形をつくり上げていきたい、このように考えております。
○山中(燁)委員 私、たまたま二十五日の金大中大統領の就任式、その前に四党の首脳の方とお会いする機会がありましたし、日韓議員連盟で、二十六日には金大中大統領と会見の機会を持ちました。その前に、一月六日に、アジア・太平洋国会議員会議のときには、まだプレジデントエレクテッドというところでしたけれども、お会いしておりまして、幾つか強く感じたことがございます。ですから、これから訪韓の準備をなさる折に、ぜひ、どういう姿勢で臨まれるかということについて具体的に幾つかお伺いしたいと思います。 と申しますのは、やはり非常に国民感情が複雑な場合には、私、日本にとって不利であろうと有利であろうと、事実は事実として客観的に認識して、それを分析した上で建設的な実際の政策を立案して、それを実践していく、そういう姿勢が非常に大事であって、今まではどうしても、日本の場合には受け身になりがちであったということが言えると思います。 例えば、後のイラクの問題にもちょっと関連するのでございますけれども、二月十七日に柳井事務次官が記者会見で、イラクの問題に関して財政的な負担があるかどうかということに関して、今のところ要請されていないというようなお答えをなさっているわけで、それも要請されてから考えるということなのかどうか。そういうような姿勢では、これから日韓の問題というのはなかなか難しいのではないかというふうに思います。 そういう意味で、仮定というよりも、推測される問題点について幾つかお伺いしたいと思います。 二月二十五日のその当日でございますが、日本の新聞によりますと、橋本総理大臣も、心からお祝いをする、非常に大変な時期に最高の責任を負われることに対して、日本もできる限りの協力を惜しまないという、最大級のお祝いの言葉を金大中大統領に申し上げていらっしゃるようですし、小渕外務大臣も、国内経済の立て直しや国民の統一が進むことを願っているというふうにおっしゃったように報道されておりますが、それは間違いございませんでしょうか。
○小渕国務大臣 金大中大統領就任に当たりまして、橋本内閣総理大臣からそのようなメッセージをお伝えしておると聞いておりますし、私自身は、新政権の発足に当たりましてそういう気持ちを申し上げさせていただいた次第でございます。
○山中(燁)委員 金大中大統領の就任式の公表されておりますペーパーの中に、五大改革ということをおっしゃっていますのと同時に、通貨危機ということを強く打ち出されておりまして、今愛国心で団結した国民の金の供国運動が二十億ドル以上である、それから、友邦国の助力、つまり、国際通貨基金、世界銀行、アジア開発銀行、そして米国、日本、カナダ、豪州、EU等の友情に感謝するというようなことが述べられております。 そういった経緯を含めまして三点質問したいのですが、一点は、外貨の支援の要請ということがこれから日常化していくのではないかということの予測がされるのではないか、それが一点です。 二点目は、一層の市場開放の要求と、日本企業の対韓進出の要請というのがもっと強まってくるのではないか、これは日本の産業にも影響を与えるのではないかという点。 それから三番目は、KEDOの資金負担の肩がわり問題が浮上しないだろうか。つまり、軽水炉の総額五十二億ドルのうち、韓国は七割で日本は一割の割り当てですけれども、これが、比率が変わるという要請が来るのではないか。また、年間五十万トンの対北朝鮮向けの重油、その提供をどういうふうにするのか。 今の韓国の経済を考えてみますと、しかも、与党内の基盤もそう強くなく、最大野党の方が強い現在の金大中大統領の立場を考えて、こういった要請が来た場合には、日本はどういうふうに対処するつもりか。その姿勢を伺いたいと思います。
○阿南政府委員 いささか事実関係に関することもございますので、お答えを申し上げます。 今、三点御質問がございました。 金融支援がさらに来るのではないかという御質問でございますが、これは先生御案内のように、昨年十一月以降もIMFが第一線準備ということで金融支援をする、それに伴って、日本その他の国が第二線準備ということをいたしました。したがいまして、これからも、昨年末に中央銀行間のブリッジローンというような若干非常の手当てをしたというようなこともあったようでございますが、金融支援が日本に突如来るというよりは、やはり、IMFの金融支援体制の中から、さらに必要ならば出ていく、こういうことと理解をしております。 それから、今後、日本からの投資をもっと要請するという動きが出てくるのではないかということは、おっしゃるとおりだと思います。 今回の韓国の金融危機の原因の一つとして、韓国の方は、外国からの直接投資というのが比較的少なかった、短期債務を借り過ぎたことが原因だったというようなこともございます。現在、経済改革、構造改革をやっている中で、日本からの投資をさらにふやしてくれという要望が出始めていると思いますし、今後も出てくる、御指摘のとおりだと思います。 最後のKEDOにつきましては、これは昨年十一月末でございましたか、北朝鮮に軽水炉二基をつくる総工費の見積もりというものが大体確定をされまして、五十二億ドル弱でございますが、それを韓国、日本、それからEU、米国等でどう負担していくかというのが今当面の問題になっておりまして、韓国は従来、この問題につきまして中心的な役割を財政面で果たすということを約束しております。日本も意味のある役割を果たすということを言っているわけでございますが、それが具体的にどういう比率でありどういう数字であるかということは、まだどの国もはっきり言っていない状況でございます。 御指摘のように、韓国側の財政事情が昨年末来、急速に悪化いたしましたので、日本に少し負担をふやしてくれないかという話があるかなという予想はあったのでございますが、今までのところ、そういう形での日本への負担増というようなことはございません。金大中大統領も、韓国は引き続きこの約束を履行するということを新政権発足後に言っておられます。 また、重油の件につきましては、御案内のことと存じますが、これはアメリカ政府が北朝鮮に無償で重油を年間五十万トン、軽水炉ができるまでの間供給するということになっておりますが、これは韓国と日本との仕分けの問題ではございません。
○山中(燁)委員 アメリカの財政事情も厳しいということも含めて、この重油をアメリカが提供できない場合に日本に求めてくるのではないかということを予測している学者もかなりおりますので、外務省の方でも、そこのところをぜひよく検討なさってください。 そして、先ほどおっしゃったように、IMFを通してということになっていますが、これは外務省の仮訳ということで、その当日の、これには国際通貨基金、世界銀行、アジア開発銀行、そして米国、日本、カナダ、豪州、EU国家、友邦国ということで名前が挙がっております。ですから、個別の支援もこれから出てくる可能性が非常に高いのではないかと思いますけれども、そのときにはそれにこたえるという準備、姿勢ですね、幾らこたえるかどうかということは別ですけれども、そういう政治的な配慮も含めた方針があるかないかという点、もう一度お聞きしたいと思います。
○阿南政府委員 若干、一般的な姿勢の問題としてお答えせざるを得ないと思いますが、先ほど大臣の御答弁もございましたように、韓国のこういう通貨危機、経済が難しい状況にあるときは、日本もできるだけの支援をするということはございます。 ただ、先ほど申し上げましたように、今先生もおっしゃいました、第一線支援をIMF、世銀、ADB等、第二線準備は日本、米国、カナダ、シンガポール、こういう一つのスキームができておりますので、そして幸いなことに、ことしに入ってから韓国の通貨、ウォンの為替相場等も落ちつきを見せておりますので、当面、日本に直接緊急に何かということはないだろうと考えておりまずけれども、できるだけの支援をするという姿勢は基本にございます。
○山中(燁)委員 それでは、そういうことはないだろう、そういう認識でいらっしゃるというふうに理解しておいてよろしいわけですね。
○阿南政府委員 昨年来、韓国側がIMFとの合意事項を非常にきちんと履行され、また、先生先ほど御紹介になりました金大中大統領の就任式の際にも、これは朝鮮戦争、動乱以来の国難である、国を挙げてこの難局に対応していかなくてはいかぬという非常な決意で臨んでおられた。その結果、先ほどの金の供出とかそういうこともございましたし、韓国の場合には危機は一応乗り越えたのではないかなという認識がございますので、私の口から、今後そういうことはないだろうということを判断として申し上げるのは難しいかと思いますが、今のところ、昨年末来の推移を見れば、近々急にそういう事態になることは余りないのではないかなということを申し上げたわけでございます。
○山中(燁)委員 あいまいになさいましたけれども、私は、お隣の国のことですから、その姿勢としてはできる限りということ、そちらの方をそれでは承っておくということにしたいと思います。 それからその次、先ほどちょっとお触れになりました北朝鮮との問題でございますけれども、北朝鮮に関しましては、非常に日本が南北の統一を望んでいないのではないかということを、これは高麗大学の崔教授が外交フォーラムの中に書かれていることですけれども、日本が望んでいないのではないかと一般の韓国の人たちが受け取っている、そういうような記述がされております。 二月二十四日だったと思いますが、ワシントンからの報道で、韓国が六カ国宣言ということで現在の四カ国協議にまた日本、ロシアを加えるという形の新たな枠組みで宣言をしたいということに関して、日本としては、それは在米の日本の外交部ということになっておりますけれども、賛成する意思がないというようなことが報道されておりますが、この点は外務大臣はどういう御見解をお持ちでいらっしゃいますか。
○小渕国務大臣 この北東の安全も含めまして関係する諸国がいろいろ熱心なお話し合いをする、その一つとして四カ国協議が行われておるわけですが、これに加えまして、ロシア、日本と加わっての六カ国で協議をすべきであるという考え方は、今次金大中政権の首相代理になられた金鍾泌氏が中国において御発言されたと聞いております。その後、この御発言がどういうふうに韓国内でお取り上げになっておられるか注目しておりましたが、金大中大統領の演説の中には直接言及されておらなかったように思います。 そういう意味で、これを政府としての韓国側の公式の見解ととっていいかどうか、それはわかりかねるのでありますが、私ども日本としては、近隣の、我々隣接する国々が忌憚のない意見を交換しながら、この地域の平和と安定のために努力することは私は望ましいことだというふうに考えております。まだ正式にそういう提案があったわけでもございませんし、これからいろいろ各国ともこの問題についての対処があらわれてくるのだろうと思いますが、聞くところによると、北朝鮮の考え方として、公式に聞いておりませんが、いろいろ放送その他では、この考え方をむしろ否定的にとらえておるというふうに承知をいたしております。
○山中(燁)委員 多分、これからのいろいろな枠組みというのは、一つの枠組みで詰めていくということではなくて、それがうまくいくかいかないかも見ながら、その動態を見ながら別の枠組みにすぐ移れるようなというか、補完できるような考え方が必要であろうと思われます。 そういった点で、九四年に英国の王立国際問題研究所のところでも、やはりこの六カ国というのに対して日本がなぜ積極的でないかという意見が出ていたのを私は思い出しましたものですから、要請があるないにかかわらず、日本としてそういうものがプラスに働く可能性があるのかどうかということの、詰めるその作業というのをやってみて、だめならまたそれはそれでいいわけですけれども、そういった新しい枠組みも構築していくという観点での準備をなさってほしいというふうに思います。 それから、次に、あと四点、実は大統領とのお話し合いの中で非常に気になった点があります。一つは、これは二十六日の会見をもとにしておりますが、先ほど午前中でも出ました日韓漁業協定に関してでございますが、はっきりと金大中大統領は日韓議員連盟の日本側に対して、昨年末高村外務政務次官が合意したにもかかわらず、日本政府が政治的な理由で一方的な終了通告を出したのは極めて残念なことであるという言い方をなさいました。それは、はっきりとおっしゃったわけでございまして、その後、大使館の方が、それは認識が、あれは違うので、多分前政権からの引き継ぎのときにそういうことになって金大中大統領にそう伝わっているのではないかというふうにおっしゃったわけですが、もしスタートラインが違っていたらそこに一つの問題が起こってくるわけで、これからせっかくその交渉をし直そうとするときに、お互いのスタートの認識が違うというのは大変な大きな問題で、これももし本当に日本が言っていることが正しいのであれば、はっきりとそれはそういう形ではなかったということがわかるように、それは韓国政府に対しても、それから、私たちに対してもわかるような説明があるべきだというふうに思います。 そういった点で、ここのところはスタートに関して非常に大きな注意点だろうというふうに思っておりますが、その辺はいかが認識なさっていますでしょうか。
○小渕国務大臣 金大中新大統領が日韓議連の生生方とのお話し合いの中で本問題をお取り上げになられて、今、委員御指摘のようなお考えをお持ちやにお聞きもいたしました。 ただ、事実関係から申し上げますと、高村政務次官が十二月の初頭に訪韓をいたしまして、それまで二年近く努力をいたしてまいり、まさに外相会談も数次にわたりまして行ってきたことでありまして、いよいよぎりぎりの妥協的成案を得つつあったことは、正直、事実だろうと思います。 そういった意味で、たまたま私もオタワの対人地雷の条約署名のために行っておりましたので、もし仮に高村次官と相手方との最終的合意が成り立つとすれば、当然私あてにその同意を求めてこられたのではないかと思うのですが、私、帰りました後、高村政務次官から、最終案に近い案は提示されたというお話はお聞きをいたしまして、種々検討いたした結果、私自身が十二月の末に訪韓をいたしまして、柳長官との最終合意を目指して努力をいたしました。 結果的に最終合意に至らなかったということについての経過並びにその原因については、ちょっと外交的な経過の問題ですので、相手方もありますので申し上げませんが、少なくとも最終的合意が成り立っておったということについては、これはそういう事実でなかったということなのでありますので、今御指摘のように、そうであればそうであるなりに最高責任者がそのようなお考えを仮に持っておられるとすれば、これを解かない限りにおいては新しいスタートにならないということでありますので、できれば私としては、その前に現外務部長官ともお話をして、その経過をどのようにお引き継ぎになっておられるか、そして、我々の考え方も明らかにする機会が一日も早いことを願っておる、こういうことでございまして、御指摘のことはよく理解しているつもりでございます。
○山中(燁)委員 今の外務大臣のお話、大変心強く思いまして、やはりそういう一歩がとても大事だと思いますので、御努力お願いいたします。 それから、もう一つ金大中大統領がおっしゃったのは慰安婦問題に関してでございますが、このあたりはもう通訳を使わずに日本語でおっしゃったので聞き間違いはないと思います。通訳がもどかしいほどの日本語の堪能な方でいらっしゃいましたから。 その中で、ポイントは、日本のことだと思いますが、国家賠償は済んでいるという理論はよく理解できる、しかしこれは少女、女性の人権の問題である、そういう観点から日本の誠意ある対処を望むということをおっしゃいました。ですから、国家賠償は終わっているということはよくわかっています、しかしこれは人権の問題という意味で新たにきちんとした視点を示してほしいということをおっしゃいました。 ですから、もし訪韓なさるとすれば、こういう問題も出てくるかもしれませんが、これはさまざまな認識の分かれるところでございますし、事実がどこにあるかということもまだ議論を呼んでいるところですけれども、問題が提起されている。 これはもう日本の国会あるいは外務大臣に伝わっているということは、当然大統領は御承知でおりしゃっているわけですから、そのことは行って初めて聞いていませんというわけにいかないとすれば、これはどういうふうに対処なさるおつもりでしょうか。
○阿南政府委員 ただいまの御提起の問題につきましては、金大中大統領も、先生が引用なさいましたように、国家賠償の問題が済んでいるという日本の立場はわかっているということを言っておられると思います。一九六五年の基本条約で日韓間の請求権の問題は解決済みということでございましょう。それをわかってくださっているということでございましょう。 ただ、やはりこれは人道的な問題であるという御指摘、これは日本政府としてもそういう認識のもとでアジア女性基金というものを設立して、戦前大変不幸な体験をされた方々に対する人道面からのお見舞いということをやっているわけでございまして、そういう意味では私どもは、もちろん金大中大統領が今日本がやっていることでそのまま納得されるかどうかは別でございますが、提起された問題意識にこたえた対応をしているというふうに思っております。 もちろん、歴史の認識につきましては、戦後五十周年の年、八月十五日に村山総理大臣が出されたいわゆる村山談話ということで、歴史の認識ということが日本政府の基本的な立場として表明をされているわけでございます。
○山中(燁)委員 なさっていることは全部御承知だと思うのですね、基金についても。その上でおっしゃっているということを認識しなければいけないのではないかと思います。 ですから、その意図それからその趣旨が十分伝わっていないのであれば、十分お伝えしなければいけないでしょうし、そうではない形でということであれば、それが日本にとってどういう形が可能なのか、すべきなのかすべきじゃないのか、そういうことをやはり客観的に詰めていかないと、こういう努力はしてきておりますというふうな答えでは、多分解決にはならないのではないかというふうに私は思いまして、これも、政府の今までの努力はおっしゃったとおりですけれども、それは十分承知で、改めてあちらがおっしゃったということを踏まえてきちんと検討しておかないと大変ではないかというふうな問題を提起させていただきます。 時間がなくなりますので少し急ぎますが、もう一点は、二十五日の予算委員会の中で、坂口先生の御質問に答えて小渕外務大臣が、金大中氏の拉致事件に関して、当時の日韓双方の最高首脳が日韓関係の大局を考え、高度な政治判断を下したものと考えており、現在も引き続きこのことを尊重していく立場と考えますというふうにお答えなさったとありますが、二十六日に金大中大統領は、このことに関して責任は問わないということをはっきりおっしゃいました。しかし、真相は究明すべきであるということもおっしゃいました。それに加えて、既に安企部から事実が出ていますということを日韓議員連盟の日本側の議員に対しておっしゃっているわけでございます。 ですから、小渕外務大臣がちょうどその当日、日本で二十五日にお答えになっていた、そういうままであちらが納得なさっているのかどうかということも含めまして、改めてこういうふうなことをおっしゃっているということに対して、どういう御見解かお伺いしたいと思います。
○小渕国務大臣 この金大中氏の拉致事件に関しましては、今御紹介ありましたように、坂口委員にもお答えをいたしました、今そのとおりの考え方で政府はおるわけでございます。この件につきましては、今御紹介ありましたように、その責任は問わないと言っておられるわけでございまして、これは、韓国の中でどのような事件として発生しどのように処理したかということについて、大統領のお気持ちが出ておられるのだと思います。 ただ、その後、安企部の事実が出ておる、いろいろ情報公開の立場から過去の事実は明らかになっておられるようでございますが、そのことにつきましては、そのことについて大統領としてどのように処置するというようなお話は、私は実はお聞きをしておりません。 ただ、日本側の方としては、刑事事件として今なお実はその真相究明のために努力をいたしておるわけでございますので、今後韓国側としてどのような事実が明らかになるかというようなこと、それに対して日本側としてどう対応するかということは、今後の問題だろうと承知しております。
○山中(燁)委員 そういうことで、日本の方では一見ある意味で落着しているかに見えることでも、改めてこういう形で提起をなさっている、しかも安企部から出ていますよというようなことは、これからの日韓関係でさまざまなタフなネゴシエーションのときにいろいろな形であらわれてくるというふうに認識するのがごく普通であろうというふうに思いますので、いい形の関係を築くのに相当の努力が必要であろうというふうに思っております。 それで、四つ目の最後の、金大中大統領がおっしゃった点は、文化交流についてでございます。日本に報道されていますのは大変にいい面が報道されておりまして、二〇〇二年までにサッカーの試合を一つの文化交流の成果にしよう、それから、天皇皇后両陛下がおいでになれるような環境をつくりたい、文化交流をどんどん進めようとおっしゃっている、そういう報道が多いのですが、お目にかかったときに文化の交流についてはっきりおっしゃったのは、日本から入ってこないでほしい文化が入ってきている。はっきりおっしゃいましたのは、現在、セックス、暴力の漫画など好ましくない文化が日本からどんどん流入してきています、しかし、伝統文化は禁止されているので、真の日本のいい文化は伝わりていませんという表現がございました。非常に具体的におっしゃいました。 私、ふっと、何年か前にアジアの国で日本のアニメは非常に暴力的なので輸入禁止になったということがあったように思いまして、ちょっと急でしたけれども調べてみましたところ、九二年の十一月にシンガポールで検閲の見直しということで、日本のイラスト、漫画、劇画などの性表現や残酷場面というようなことでカッターで切って販売をするということで、日本から輸入されている週刊誌やコミック誌などは毎号何ページかがカッターで切り取るところに引っかかっているという記事が出ております。 それから、九三年九月二十九日、これは「韓国市場制圧する日本アニメ 表現へのクレームや規制の動き」ということで、「過激な暴力・性表現にマユをひそのる親。大量に出まわる海賊版に市場を食われる国内漫画業界。」「日本の〝文化侵略〟への警戒心は依然根強い」というふうに書かれておりまして、これは金大中大統領がおっしゃったのと同じ。これはもう韓国のことでございます。 九五年十月十九日の報道に、フィリピンで検閲のリストにということで、これは日本ではありませんが、アメリカのテレビ番組のパワーレンジャーなどが放送禁止の候補のリストに挙がったということ。 九六年十二月十五日の記事でございますが、これは「中国でコミック受難」というこの表現自体も、今の日本のマスコミの意識の甘さを私はあらわしていると思うのですが、「思想引き締めのヤリ玉にあがり親たちも暴力・性描写に白い目」と書いてあるのですが、実はディズニーとか一休さん、巨人の星は大変人気があった。しかし、最近セックスや暴力がはんらんする日本製のコミックは有害というレッテルを張られているということで、必ずしもその中国の思想なのかどうか。 日本のこういう雑誌、コミックがどういう文化影響を与えているかという点で見てみますと、九七年、昨年七月には香港でございますが、「日本のマンガは「野蛮」 性・暴力にピリピリ」ということで、これは、ブックフェスティバルで目玉の日本の漫画やアニメはどぎつい性表現や暴力シーンが多いため、未成年への影響を心配する政府機関は、展示に注意を促している。九七年の十二月二十日には、ポケモンとそれからアニメなどがタイで輸入禁止になったということが出ております。 ですから、文化の交流ということ、違う文化をお互いにわかりながら協力して、この世界の一員としてどうやっていくかということの根本的なところで、日本とそれから、韓国だけではないのですけれども、アジア各国に対して日本の好ましくない文化流入ということが挙がっているということをよく踏まえていかなければいけない。 そういう意味で、これからは、具体的にぜひその相互交流の中にこういうコミックや何かだけではなくて、せっかく日本の文化との交流を始めるということですから、もう少し、夢のある、温かい人間性の感じられる作品がたくさんあります。日本昔ばなしもそうですし、手塚治虫の作品も、銀河鉄道も、宇宙戦艦ヤマトもいろいろあるわけですから、これは国が予算をつけてでも、いい日本のアニメや雑誌を寄贈していく、そのぐらいの政策としてやっていただかないと、これは韓国だけには限りませんが、とても歌舞伎を持っていって、一日二日公演したというレベルだけでは解決ができない問題じゃないかと私は思っております。 そういう意味で、言語の教育とか定期閣僚会談とかさまざまな共同作業の根底としてぜひ予算をつけて、先ほど政務次官からの国際文化交流の推進というお話もありました。必ずしも世界遺産、そういった大きなものだけではなくて、日常の中で、私たちが本当にいい隣国となるということのために、日本の国民感情、韓国の国民感情、その他の国の国民感情と、それから経済的な国益のみならず信頼を得るという日本の国益、そのことを考えて、改めて日韓関係の文化交流を促進していただきたいと思います。 時間が参りましたので、コメントしていただけるかどうかわかりませんが、もし一言あればお願いいたします。
○小渕国務大臣 貴重な御指摘でございますし、特に日韓につきましては、金大中新大統領におかれては、過去いろいろと指摘をされておりました文化交流につきましても、積極的に臨まれるということをお聞きしておりまして、心から歓迎をいたしておるところです。 ただ、御指摘のように、いい文化あるいは悪い文化、いろいろあるのでしょうから、少なくとも日本の文化が正しく伝えられ、よき文化がそれぞれの国に伝わっていくことのために、改むべきことは改め、考えるべきことは考えていかなければならぬと思っております。
○山中(燁)委員 終わります。
○中馬委員長 続いて、松本善明君。
○松本(善)委員 私は、米軍の低空飛行の問題についてまず質問をしたいと思います。 この問題につきましては、二月二十五日に我が党の志位書記局長が予算委員会で、我が国では飛行ルートすら公表されていない、諸外国と比べまして非常に異常な状態であることを明らかにして質問をいたしました。外務大臣もお聞きになっていらっしゃったと思います。 このときに、高野北米局長は我が党の指摘に対して、その指摘を含めて、アメリカ側とこの問題について、安全問題についてどういうことができるか話し合いたいど考えているというふうに答弁をいたしました。 その後、これに基づいて、どういうアメリカ側との話し合いをしたのか、その結果どうだったのかということを外務大臣から伺いたいと思います。
○小渕国務大臣 北米局長から答弁していただきます。
○高野政府委員 先般、国会の場でお答え申し上げましたとおり、イタリアにおける事故もございましたので、我が方としても、米側と低空飛行訓練の問題について、安全確保のためにいかなることができるか話し合いたいと考えております。 既に話し合いを開始しておりまして、この問題については、当然のことながら技術的な問題もございますし、また、イタリアの事故の関連における米側の調査結果も現時点においてはまだ明らかでございません。また、その結果どういう措置をとられるというようなことも明らかでございません。ということで、この時点で、具体的にいかなる結果になったか、話し合いの結果がなったかということについて申し上げる段階にないということは御理解いただきたいと思います。
○松本(善)委員 私から見ると少し遅いのじゃないかと思いますが、一層の努力をしてほしいと思います。 きょうは、具体的な問題といたしまして、水鳥の生息地を守るラムサール条約に登録をされて、多数の渡り鳥が越冬中の宮城県の伊豆沼でこの低空飛行があった問題を取り上げます。 ここは、日米渡り鳥保護条約の対象にもなっている鳥がたくさん飛んできていると思います。この地元の迫というところの町長さん、伊藤さんという人ですが、これは世界的な遺産で、野鳥の宝庫だと言うような非常に重要なところでございます。ここで、ことしの一月から二月にかけまして、再三、三回ですが、米軍の低空飛行で白鳥だとかガン、カモ類が一斉に飛び立つという異常な事態が起こりました。 宮城県の伊豆沼、内沼にありますサンクチュアリセンターというところがあるのですが、そこの職員が、爆音に驚いた鳥が何万羽と飛び立ち、なかなか戻ってこなかった、もう二度とこういうことはやらないでほしいというふうに言っております。この飛び立った写真が、下の方は平穏に野鳥が生息しているところです、それで、飛び立ったところの写真です。ちょっと外務大臣、ごらんいただいて、あと委員長やその他に。 それで、防衛施設庁に聞きたいと思うのですが、地元の築館、迫、若柳の三町で構成しているスワンレイクシティ振興協議会というのが、これは会長が迫の町長さんで、ほかのお二人の町長さんが副会長になっているものなのですが、仙台防衛施設局長に、伊豆沼・内沼上空における戦闘機低空飛行の事実確認と再飛行防止を求める要請書を提出しています。宮城県も同じように事実確認と、再び飛行が行われぬよう申し入れている。 この申し入れに対して仙台防衛施設局はどういう対応をしたのか。米軍とどういう折衝をし、どういう返事をもらっているか、御答弁をいただきたい。
○小澤政府委員 お答えいたします。 ただいま先生から御指摘がございました宮城県伊豆沼上空におきます低空飛行に関しましては、仙台防衛施設局は、二月十三日に宮城県から、また二月十八日に地元の、ただいま先生御指摘のありました迫、若柳、築館の三町で構成されますスワンレイクシティ振興協議会から、このたびの飛行に関します事実関係の確認及び飛行が再度行われないよう関係機関に要請してもらいたい旨の申し入れを受けました。 これを受けまして、防衛施設局としましては、二月十七日及び十九日に米軍三沢基地に対しまして、飛行の事実関係を早期に回答するよう要請するとともに、宮城県等からの要請内容を伝えております。 なお、それに先立ちますけれども、二月十日に地元住民の方々からも騒音苦情等がございましたので、仙台防衛施設局は、二月十日に同じように米軍の三沢基地に対しましてその事実の有無を照会しております。 これに対しまして、米軍からは、二月十九日でございますが、仙台防衛施設局に対しまして、苦情のあったエリア上空は飛行していない、また伊豆沼に関しては、米軍機が上空を飛行することはないとの回答を受けております。この回答を受けまして、仙台防衛施設局からは宮城県及びスワンレイクシティ振興協議会にその旨の内容を伝えております。
○松本(善)委員 当日、自衛隊の航空機はそこの上を飛んでいる事実がありますか。
○小澤政府委員 私ども確認したところでは、自衛隊機は飛んでいないというふうに確認しております。
○松本(善)委員 もう一つ、三沢の米軍部隊以外の、例えば韓国とかアラスカとか、そういうところのF16を持っている部隊、三沢の米軍部隊以外の部隊が訓練をするとか何かをするという連絡が入っていることがありますか。
○小澤政府委員 米軍の航空機に関しましては、すべて三沢の基地に対しましてその事実の有無等を確認してございます。それに対しまして、米軍の方から、先ほど申しましたように、米軍機が上空を飛行することはないとの回答を受けております。
○松本(善)委員 私が事前に聞いたのでは、防衛施設庁には他の部隊からのそういうような連絡がなかったというお話ですが、三沢に聞いた結果は今答えたとおりだけれども、ほかの部隊が宮城県の上空で何かするという連絡はなかったのでしょうね。
○小澤政府委員 私どもは承知しておりませんでした。
○松本(善)委員 仙台防衛施設局ということになると三沢だけ当たることになるのですが、今の結果を見ますと、自衛隊も飛んでいない、三沢の米軍以外も連絡はないということになると、三沢であるという可能性は極めて強いわけなのですけれども、外務省として、米軍全体に、ここを飛んだのは米軍の飛行機であるということはもう間違いないと思いますが、そういうことについての調査はされたのでしょうか。 私、この質問をするに当たりまして、それを調査してきょう答弁してほしいということを申し上げておきましたが、いかがでしょうか。
○高野政府委員 本件に関しましては、先ほど御答弁ございましたが、仙台防衛施設局から在日米軍三沢基地に対し、米軍機の飛行事実の有無の照会を行い、同基地から仙台防衛施設局に対して、米軍機はこのような飛行はしていないという回答がなされたというふうに伺っております。 そういう状況でございますので、外務省として改めて調査することはしておりません。
○松本(善)委員 地元紙の河北新報がこの状態を写真入りで大きく報道いたしまして、低空飛行訓練の飛行ルートの公表を米第五空軍司令部に求めました。三沢基地に取材に行って、ほぼ今防衛施設庁の答弁と同じような答えがあったということですが、そのときに報道もされた写真を示して、写真があることに対してどうかということを聞いているのです。 この写真は、河北新報にも報道された、一月十三日正午ごろに撮った飛行機の写真です。問違いなくこれはF16ですよ。その下にありますのは、F16が確認される写真です。それで、外務大臣も普通に見ただけでもこれはF16だということをわかると思うのです。 お聞きしたいのは、これに対して三沢の基地は、写真が当日その場所で撮られたとしても、三沢基地所属機かどうかはわかりづらい、こういうことを答えたのだそうです。私は、この写真を見る限り、F16であることは明白だと思います。その拡大した写真で、装備なども専門家から見るとわかるようなのですが、今の三沢配属の部隊しか現状では配備していないミサイルをつけているということも、専門家は言っております。 外務大臣、ごらんになってどう思いました。その写真、F16でしょう、いかがでしょう。
○小渕国務大臣 そのF16とおぼしき機種の写真も拝見しましたし、その前に水鳥の飛び立つところの写真も拝見させていただきました。もちろん、そうした二枚の写真を見ればそれぞれの状況は承知をいたしますが、それが関連しておるということを申し述べるには、いささか証拠不十分じゃないかなという気がするのです。 何よりも、先ほど防衛施設庁が答弁申し上げましたように、米軍として、その時期その地帯についての飛行はない、こういうことの回答を得ておりますので、外務省としてはそれを信頼しておる、こういうことでございます。
○松本(善)委員 これは、三沢の基地については前例があるのですよ。初めは否定をしていたけれども、証拠を突きつけられて認めるということになりました。前例があります。九五年八月、山形県の舟形町で、東京から来た観光客の主婦が観光用の馬に乗ったわけですよ。ところが、その低空飛行で馬が驚いてはねて、落馬をして骨を折って失神状態になった。これについても、米軍は飛んでいないというのが最初の返事だったのですね。 これはビデオに撮っていて、高速ですからこういう写真は非常に貴重なのですよ。このときには機影が余り出なかったけれども、爆音が入っていた。これは防衛施設庁が努力をされたのですが、警察庁科学警察研究所の協力で、その爆音から米軍機を割り出した。それを持って防衛施設庁は三沢の基地へ乗り込んで再交渉した結果、これは米軍も認めて、賠償の負担を認めるということになって、負担割合に応じてこの主婦に賠償金が支払われた、こういう先例があるのです。こういうことがあったことは事実でしょうか。防衛施設庁に伺います。
○小澤政府委員 ただいま先生からございました案件についての事実関係を申し上げたいと思います。 平成七年八月、山形県の舟形町及びJRが共同で主催いたしました競馬体験塾におきまして、先ほど先生から御指摘のございましたような、墓京都在住の女性の方が競馬に乗馬中、馬が航空機の爆音に驚いて暴れたため落馬し、骨折したという事実がございます。 その後、被害者の方々から、地位協定の十八条によります賠償請求がなされました。そこで、当庁といたしましては、その被害と米軍機の飛行との因果関係につきまして米軍と協議、調整を進めましたところ、日米間で合意に達しまして、平成九年四月に被害者に対しましてこの賠償金を支払ったものでございます。
○松本(善)委員 外務大臣、今お聞きのとおりでございます。これはもちろんその場にいた人が同じ時期に撮ったものです。外務省、防衛施設庁が山形の事件について交渉したのは、これは賠償との関係だからやったわけですが、今回の場合は渡り鳥が被害者ではありますが、我が国の環境を守るというラムサール条約とか日米渡り鳥条約の条約上の義務を守るためには、これはあいまいにすることはできない。どこの飛行機かわからぬけれどもこういう被害が起こった、米軍が否定するから、それで日本政府としては、黙ってそれ以上のことは何もできないというのは、まことに情けない話でございます。 先ほどの外務大臣の御答弁で、この二つの写真が関連があるか、これは撮りた人に聞けばいいわけです。その人がうそを言っていないということであれば、これははっきりちゃんと特定できます。ですから、外務省が行って、河北新報にも名前も出ていますから、その人に会って確かめて、これを持って専門家にも聞いて、そして、これはF16ではないかということで当たれば米軍と交渉できる、そういう条件があるのですよ。 専門家が言っていますのは、あれについておりますミサイルにAMRAAMという中距離レーダーホーミング空対空ミサイルが装備されて、これは今三沢だけじゃないかとか、そういういろいろな、この写真だけでもかなり何点も三沢配属ということが推定されることがございます。 それは防衛庁も環境庁も協力をしてもらって、そして、我が国政府として、やはりこれはあいまいにしないということで、アメリカ側と交渉をするのは当然ではないかと思うのですが、外務大臣、こういうのをほうっておいていいというお考えですか。
○小渕国務大臣 日本政府といたしましても、ラムサール条約というものを認め、かつ、それぞれ鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律等々ございまして、この伊豆沼を大切にしていこうということでございますから、そこに存在する鳥獣の保護を考えていかなければならないというふうに思っております。 ただ、その因果関係として、米軍の戦闘機がそのようなことにいかなる被害を及ぼしておるかということの関係につきまして明確でないことと同時に、本件につきましては、先ほど来答弁申し上げておりますように、三沢からの米軍戦闘機が原因としてそのことが起こったという、そもそも飛行しておらない、こういう回答を得ておるということでございますので、その点を、先ほど申し上げましたように信頼をしておる、こういうことだろうと思います。
○松本(善)委員 外務大臣、これは日本政府として主体的に調べるべきことですよ。私がここであれしただけでは、もちろん時間の制約もありますからすべてを語ることはできませんけれども。 日本政府として、やはりこれを撮った人にも聞く、それから現状は伊豆沼にも行って調べる、そして、アメリカ政府は否定しても、やはりこういうことがわかっているんだけれども、このままほうっておくわけにいかないということで交渉をするのが、私は、主権国の政府としては当然だろう、日本の国民に対して持っている責任ではないかと。そういうこともやらないで、アメリカ側が否定したらもうそれっきりでやめる、こういう態度ですか。もう一回聞きます。
○小渕国務大臣 先ほど来しばしば答弁しておりますように、米軍としてそのような飛行をした結果がない、こういう報告でございますから、それを信頼しているということでございます。 が、それに関与したそれぞれの方々がおられるという今委員の御指摘でございますので、どういう方がどのような指摘をしておるかについては、我々としても重大な関心を寄せて検討といいますか、関心を寄せていくことは必要なことだと思っておりますが、本件に関しましては、申し上げたように、既にこの問題についての決着は見ておる、こう思っております。
○松本(善)委員 そういうことだから、日本外交はアメリカ追随外交だという厳しい批判があらゆる問題で出てくるわけですよ。それはイラクの問題でも、先ほど来皆さんからいろいろな御指摘もありました。 この問題では、イタリアではアルプス全域で最低六百メートルなど飛行制限を強化して、イタリア国防省広報部やイタリア空軍担当者に聞きますと、米軍にも適用するということを明言しているのです。 アメリカ国防総省のホームページを、インターネットをとりますと、二月七日にコーエン・アメリカ国防長官は、ドイツでの合同記者会見で、将来イタリアの事故のような惨事が起こらないよう、低空飛行規則等を含めたNATOの飛行条件を見直す必要があるというふうに述べたということがインターネットでわかりました。 日本でも、これは最低限、飛行ルートの公開をするように、私どもはこういう中止を、もっと強い要求を持っていますけれども、ほかの国やアメリカ国内でもやられている飛行ルートの公開というのは、日本政府は当然に要求していいことではないかと思いますが、外務大臣の見解を伺いたいと思います。
○小渕国務大臣 その件につきまして、関連しまして、冒頭、北米局長から御答弁を申し上げておりますが、イタリアの例を新たに御指摘でございますので、その経過につきまして北米局長から詳細を御報告させていただきます。
○高野政府委員 先ほど御説明したところでございますが、その一環として、各国における米軍の低空飛行訓練、これについては、現在、その実態について調査を行っております。そういうものも踏まえまして、先ほど申し上げました、我が国におけるこの問題に関する、安全の維持のためにいかなることができるかということをアメリカと話し合っていきたいと思っております。 なお、今先生の御指摘の、イタリアにおける高度の制限については報道で承知しておりますが、この点についても情報は収集したいと思っております。
○松本(善)委員 やはりこれが、私どもが言っておりますアメリカの基地国家という実態ではないかというふうに思います。 最後に、もう時間もありませんので一問お聞きをしておきたいのであります。 イラク問題について、外務大臣は、ここでもありましたが、イラクの国連決議の性格について、イラクの違反があれば自動的に武力行使に至るという性格のものでないという前提で各国との話し合いが成立したということを答弁されました。 これは、違反があった場合には、武力行使をするのは勝手にやるのではなくて、やはり安保理事会の決議が必要なんだということを述べられたのでありましょうか。
○加藤(良)政府委員 そういう趣旨ではございません。 今回の決議は、委員御指摘のとおり、イラク側の違反によって自動的に武力行使を容認するとかしないとか、容認しないという点についてはそのとおりでございますが、また逆に、容認しないということも言っていない。要するに、イラク側の違反によって自動的に武力行使を容認するとか容認しないといった問題を取り扱うことを意図して作成された決議ではないわけでございます。 決議の第五項にも文言がございますけれども、この第五項も、この決議の履行を確保して、この地域の平和と安全を確保するために、安保理がこの問題に引き続き積極的に関与することに注意を喚起しているものであって、将来の問題を予断するものではないという立場を共同提案国の一人といたしまして我が国の代表から安保理公式協議の場でも明らかにしている経緯がございます。
○松本(善)委員 これで終わりにしますが、ロサンゼルス・タイムズの三日付は、最も厳しい結果という警告は、イラクが合意事項を守らなかった場合のバグダッドへの米軍の空爆を事前に承認しているものではないという点を、提案国である英日両国が保証することを条件に、多くの安保理事会メンバーが同意したというふうに報道をしています。 また、決議の採択に当たって、ブラジルが、決議の提案国は、イラクが違反した場合の自動的な軍事力行使を容認する意図はないと断言をしたということを発言したというふうに報じられております。これはこのとおりなのか。また、いろいろ報道によりますと、アメリカだけが違った立場を安保理事会の中でこの解釈について述べているというふうにも受け取れる報道がありますが、それらの点について御報告をいただきたい。
○小渕国務大臣 それぞれの安保理理事会に所属する各国の責任者がいろいろ御発言をしており、かっまたいろいろメディア等も表現していることは承知をいたしておりますが、我が国の立場は、先ほど加藤総政局長から答弁したことに尽きるわけでございます。
○松本(善)委員 これで終わりますが、大変答弁としては不満だということを申し上げておきましょう。
○中馬委員長 東祥三君。
○東委員 自由党の東祥三でございます。 本日は、三点、イラク情勢、日韓関係、PKO法改正について質問させていただきます。 御答弁次第では三問質問できなくなる可能性もありますので、あらかじめ、関係者の方に質問できない場合、御容赦を願いたいと思います。 まず、イラク情勢について質問いたします。 二月の下旬、二月二十三日だったと思いますが、アナン事務総長とイラクとの間で、国連決議六八七の内容の確認を踏まえた上での合意があった。つまり無差別、そして無条件の査察を受け入れるということに関して、イラク政府も合意した。それを踏まえた上で、今度は三月二日に、英国とともに日本のイニシアチブで、共同提案国として、国連決議一一五四を全会一致で採択された。この点に関して、とりわけ三月二日の国連決議一一五四に関して、日本政府が国連外交として華々しい成果を上げたというふうに私は率直に評価いたします。 さはさりながら、ここで質問に入るわけでございますが、二月二十三日以前と、それから二月二十三日、そしてまた、国連を舞台とした外交を踏まえた上での国連決議一一五四の採択後、イラク情勢に根本的な変化があったのかどうなのか。 国連決議一一五四から約十日間が経過するわけですが、この決議、あるいはまた二月二十三日のアナン事務総長とイラク政府との間で合意されたことについて、何らかの進展があったのかどうかについて、まず御答弁願いたいと思います。政府委員の方からで結構です。
○加藤(良)政府委員 基本的には、事務総長の合意及び決議一一五四、これを受けて、物事は実施の段階に進んでいるということであろうと思います。 一つ二つ、例を挙げさせていただきますと、現地時間の九日、アナン国連事務総長は安保理に対して、例の了解覚書に基づきまして、八カ所の大統領関連施設の査察手続を提出いたしました。これにのっとって、今後査察の実施という段階にさらに物事が進んでいくのだろうと思われます。 それから、九日でございますが、イラクのサハフ外務大臣がニューヨークを訪問いたしまして、その際、私どもの小和田大使と会談をいたしました。その際に、小和田大使の方から決議の趣旨、目的等、詳細に説明したのに対しまして、サハフ外務大臣が、イラクとしては文言上も精神上も完全に遵守する意向を非常に強く有しているということを述べた経緯がございます。 もちろん、これですべて将来のことを予断するわけではございませんけれども、今、冒頭に申し上げましたように、物事はいろいろな決議、合意の実施というものに向かって動いているところかと存じます。
○東委員 基本的には、国連決議あるいはまた二月二十三日のアナン事務総長とイラク政府との合意に基づいて、基本的に実施体制に入っているという御報告だと理解いたします。 その上で、私は、次の質問をしたいと思うのですけれども、二月二十三日のアナン事務総長とそしてイラク政府の合意をする前の段階において、日本政府は、もう既に何らかの形で、これはどこかの国に、イギリス自体からリークされたのかわかりませんけれども、英国との間に新たなる国連決議をつくろうとする動きをしていたかに理解しておりますが、まず、そういう事実があったのかどうなのか。この点についてお聞きしたいと思います。
○小渕国務大臣 当時の極めて厳しい状況の中で、我が国としては、あくまでも平和的、外交的手段で、この問題について結論を得たい、こういうことでありまして、各国に対しまして、その努力を傾注いたしておりました。 したがいまして、安保理のP5のそれぞれのメンバーもそうですが、その他の国々もいたしておりました。その過程で、イギリスと、この問題について、いかに外交的手段をもってこの問題を決着すべきかということについて、決議案というような問題も含めまして、どのように考えていったらいいかという話し合いはあったことは事実です。
○東委員 外務大臣並びに総理が、再三、平和的、外交的努力、これを果たしていくんだ、こういう御発言は何度も何度も繰り返されているわけでございますが、二月二十三日以前に、総理また外務大臣が言われていた外交的努力、まだやっていなかった外交的努力というのは、まさに国連を中心とした外交努力ではなかったのかと私は理解いたします。 その前までは、もう申すまでもなく、二国間レベルにおいては、日本も日本なりに、電話をしたり、あるいは親書を出したり、あるいは在日の関係大使館の方々に来ていただいたり、それをやっていた。また、ロシアを初め、フランスにしても、中国にしても、その他の国々も、それなりの二国間レベルにおいてはやっていた。しかし、完全に欠落していたのが、基本的には国連を中心とする国連外交だった。 そして、アナン事務総長がイラク政府に行く、イラク政府と基本的な合意に至る。しかし、それは、基本的には国連事務総長という権限の名のもとに、たとえ安保理のメンバーの方々に理解されていたとしても、国連事務総長という一人の個の立場で行った、それをエンドースするために、基本的に国連決議一一五四を出す必要があったのではないのか。このように理解しますが、この認識については、いかがですか。間違ってはおりませんか。
○小渕国務大臣 アナン事務総長が最終的に現地に参られるのに当たりましては、おそらく事務総長として関係各国と十分な話し合いをしながら、事務総長のバグダッド入りというのは、ある意味では、私は最後の最後の手段となることだろうと思いますので、そういう中で結論を得て、この調停を行ったということでございますので、この調停がまことに実りあるものにするためには、安全保障理事国のメンバーが、これを完全にバックアップしなければならぬということでありまして、そのために我が国としては、イギリスとの関係において、・改めてこの決議案一一五四を提案し、そして、理解を求め、了解を得てこの決議案となった。こういう経緯でございます。
○東委員 そういたしますと、そのイラク政府の今日までのUNSCOMによる無条件全面査察実行に関する、外務大臣が言われる平和的外交努力は、基本的にアナン事務総長、そしてまたイラク政府との間に合意されたものをエンドースする形で、安保理における一一五四の決議で基本的に平和的、外交的努力をなし得た、こういうふうに理解してよろしいですか。
○小渕国務大臣 日本としては、その努力によって、イラクがアナン事務総長と結ばれたこの調停案を遵守して、結果的に安保理のこの決議が実効あるという結果が生まれてくることを心から期待をしておる、こういうことだと思います。
○東委員 そこで、外務大臣に質問いたします。 日本政府の立場として、アナン事務総長とイラク政府との間で結ばれた合意を国連の安保理の場でエンドースするということに対して、イギリスとの間で共同提案国となってイニシアチブをとった。これはどのような動機に基づくのでしょうか。これがまず一点。 そして、このイニシアチブを発揮するに当たって、これは総理大臣があるいは外務大臣が示唆したことなのか、あるいはまた日本の高名な、また世界からもその人の発言に関しては注目されると思いますが、小和田国連大使の発案なのか、あるいはまたイギリスからの誘いに乗っかったことなのか、その点について御答弁いただければと思います。
○小渕国務大臣 この解決のために外交的手段を講じて行うということとしてこの決議案をつくり上げることが最も望ましいと判断したということでありまして、その経過は、イギリスのクック外務大臣から私あてに電話をちょうだいいたしまして、このような考え方を持っておるが、同調してもらえないかというお話でございました。 もとより、内容を十分精査するいとまがありませんので、本件については現地の小和田国連大使にドラフトをいただいて検討していきたいということでありますが、基本的な考え方は、イギリスと日本と当初から隔たりあるものであったとは思っておりません。
○東委員 そうしますと、外務大臣がクック外相との話し合いの中で、日本と英国がイニシアチブをとって、共同提案国としてこの決議をまとめることに尽力しようということになったのですか。
○小渕国務大臣 経過はそういうことでございます。 ただ、申し上げましたように、すべての内容についてその時点で私自身が詳細に知るところではありませんでしたので、そのことについては事務的にきちんと話し合ってもらいたいどいうことでありますが、申し上げましたように、原則この問題について、安保理においては、イギリスは御承知のようにP5のメンバーでありますし、我が方は非常任理事国でありますので、それぞれこの決議を通すことによってこのアナン事務総長のせっかくの御努力がより実りあるものにならなきゃならぬということでは、考え方が一致しておった点でございます。
○東委員 その決議を終えた段階の今日、日本政府のイラク情勢、先ほど御説明がありました、今全面査察、無条件査察受け入れの実施の段階を控えているということを前提にした上で、日本のイラク情勢に関する政治的スタンス、これは変化がありますか、ありませんか。
○天江政府委員 ただいまの御質問でございますが、先ほど総政局長からの答弁に若干付言いたしますと、アメリカの査察官のスコット・リッター氏をヘッドとするUNSCOMが入っております。それで、昨日のニュースでは、六日間、活動を開始して、無事、一切いわゆる嫌がらせというものがなくて査察を終わったということでございます。 先ほど先生の御質問でございますけれども、日本とイラクとの関係といいますものは、残念ながら制裁下にございまして、かなり制限されたものになってございます。これをいい関係にしていくというのは、一にかかってこの制裁が取れるかどうか。制裁がございますと、貿易もままならない、投資もままならないということは御存じのとおりでございますので、その制裁をきちっと解除していくためには、やはりイラク政府が安保理決議を守って、大量破壊兵器を持たない、そういう可能性をなくするという努力を示していくということが重要であろうと思います。
○東委員 私が申し上げたい点というのは、二月二十三日以前における日本政府のスタンス、とりわけ英米を中心とする武力行使に対する極めて慎重な姿勢、これが、二月二十三日のアナン事務総長とイラク政府の合意、それに基づく三月二日の国連決議一一五四、その後変化しているのではないのかという点でございます。 二月二十三日以前は、例えば外務委員会が行われた二月十三日、そこでは余り外務大臣はいい答弁というのをしてくれていないのですけれども、その後、リチャードソンとお会いしています。その日のうちに日米共同発表ということで、日本はイラクによるすべての関連安保理決議の完全な遵守に基づく外交的解決が最善の解決であるとともに、すべての選択肢をとる余地が残されているという米国の見方を共有しますというふうに言っている。このすべての選択肢というのはいろいろありますし、二月二十三日以降の国連外交というのも当然この中に入っていたのだろうと思いますし、にわかに、ただ単に武力行使ということではないのだろう。 さらにまた、この日に行われたりチャードソン大使、小渕外相の会見では、日本は武力行使も辞さずというアメリカの立場を全面的に支持するのかという質問に対して、外務大臣は、日米両国は外交的解決が最善であるということで一致した、日本政府は外交的努力をしていく上で、あらゆる選択肢、努力が残っていることは認識していると、暗に武力行使への支持に関する発言はここでもずっと控えているわけです。 その後も、決して武力行使に関して明示的な形で支持するということは一切、口が裂けても言わない、そういう姿勢を保たれているわけでございますが、問題は、二月二十三日にアナン事務総長とフセイン大統領との間に合意ができた、そして、安保理が合意内容をエンドースする形で、三月二日に、先ほど申し上げました日英共同提案の決議が全会一致で採択される。 そうすると、三月三日、斉藤邦彦駐米大使は、ワシントンにおける記者会見で、イラク情勢に関連して次のように述べている。イラクのフセイン大統領は、化学兵器を使うのにちゅうちょする人ではなく、常識が通用しない。そういう人に譲歩させるには武力か武力による威嚇しかない。そして、国連とイラクとの合意が生まれたのは、その次からまた斉藤邦彦大使の発言ですが、外交努力だけでなく、停戦決議を守らなければ攻撃するとの米国の決意とそれを裏づける兵力の集中が根本的理由だったと思うと述べて、これは明示的ではありませんけれども、米国の一連の対応、とりわけ三万強に上る兵力を湾岸に配備したことに対する支持をする考えを示したのではないのかというふうに私は理解しました。 この点について、外務大臣は、私は斉藤邦彦大使が個人的な意見で言ったと思いませんけれども、まさに日本政府の立場を背景にして、また反映して言われたことなんだろうと思いますが、この点について、外務大臣、いかが御所見を述べられますか。
○小渕国務大臣 斉藤大使の発言のすべてを掌握しておりませんが、日本政府を代表してということであるかどうか、また内容について十分承知をしておりませんが、ただ、一般的に、今回の問題の中で、アナン事務総長のこのせっかくのぎりぎりの努力が実って、イラク側もそれに応じて、大量破壊兵器の査察について即時、全面的にこれを行うというこの状況が生まれてきたことにつきましては、国際的な認識としては、米軍のあの不退転の決意といいますか、そういうものが底辺に存在したということは国際常識としてあったのではないか、こう理解しております。
○東委員 外務大臣はどのようにとらえられておりますか。
○小渕国務大臣 我々は、あくまでも平和的、外交的手段で解決をいたしたいということで今日まで外交努力に傾注をし、その結果、アナンの調停につきましても、各国との理解を得てこの決議案が生まれたということの中で問題は解決できるものというふうに考えております。
○東委員 僕が申し上げているのは、国連外交、アナン事務総長の外交努力が功を奏した背景には、米国を中心とする兵力の集中があったからなされたことではないのかという斉藤邦彦大使の意見に同調されますか、どうなんですかと。それは、国際的認識云々ということではなくて、斉藤邦彦大使はそのように言われているわけですから、日本政府として、同じ立場に立った公式見解としてとらえるのかどうなのか。また、その発言に対して、手に入れられていないとするならば、外務大臣は、今御披瀝になりました国際的認識を共有されるんですか、どうなんですかと、これを私は聞いているんです。
○小渕国務大臣 重ねて御答弁申し上げれば、そうした考え方が、国際的な常識といいますか、そういうものになっていることについては承知をいたしております。
○東委員 国際的認識に関して承知している、承知していないではなくて、国際的な認識を小渕外務大臣は共有されるんですか、小渕外務大臣もそのような認識をお持ちですかということを聞いているんです。 小渕外務大臣に聞いていますから。
○小渕国務大臣 極めて有力な考え方と認識しております。
○東委員 それ以外にはどういう場合があるのでしょうか。 つまり、別の言葉で言えば、もし米英を中心とする兵力の集中がなければ、これはイフですけれども、国連の事務総長の外交努力というのは功を奏さなかったということになると私は思うのですが、この点についていかがですか。
○小渕国務大臣 委員御指摘のように、これはイフの問題でございます。
○東委員 二月二十三日以前でございましたが、アメリカの兵力配備に関して、イギリス、それからドイツ、スペイン、ポルトガル、デンマーク、ハンガリー、ポーランド、チェコ、そしてオーストラリア、ニュージーランド、カナダを含む多くの友好国及び同盟国は、兵力やあるいは基地、あるいは後方支援を提供する用意をもう既に表明しておりました。日本はこれに対して何らコミットメントを避けておりましたけれども、なぜ日本政府は、常々、最も重要な同盟関係であるとアメリカに対して言っている日本政府が、何らコミットメントを避けてきたんでしょうか。 この点について、外務大臣、いかがですか。
○小渕国務大臣 リチャードソン特使がわざわざ訪日をされまして、私と会談をいたしました。そのときの経過につきましては、委員が先ほど御朗読された点でもございます。そういった点で、米側としても、日本が今日とっておりまする態度につきましては同盟国として信頼をしておるということで、その意思を明らかにしておることでもって我が国の態度は明らかだと思います。
○東委員 もう一度、ちょっと僕、理解できなかったのですが、もう一度言っていただけますか。 なぜコミットメントをされなかったのですか。それはアメリカとの間で一別に日本は土壇場になったときにはちゃんとやってくれるから、今コミットメントはしなくていいんだよ、そういう話だったのか。そういうことについての話がもう既に行われていて、それが表明されていなかったということなのですか。よくわからないのですが。
○小渕国務大臣 申し上げましたように、わざわざ訪日された米国の国連大使リチャードソン氏と私との間で結ばれました、この話し合いの結果生まれたことがすべてであります。
○東委員 というのは、共同宣言、共同発表したというあの内容がすべて、そういうことですか。
○小渕国務大臣 それが我が国がとろうとする態度のすべてである、こういうことです。
○東委員 あの段階において、他の国々がコミットメントしているようなこと、もちろん日本は武力行使することはできませんから、もし、いざという場合には、武力行使を米国あるいは英国がする場合、イラク政府が国連決議に反する行動を行っていたわけですから、それに対して米国が武力行使をすることやむを得ない、その場合には、日本政府としては、当然、基地の提供あるいは物資の支援、日本ができる限りのことはさせていただくということを言うと、どういう問題が起こると想定されましたか。
○小渕国務大臣 それぞれの国々が、今回のイラク問題を解決するために、いろいろな手段で、これを解決するためのそれぞれの国の考え方を明らかにしております。我が国としては、先ほど申し上げましたように、米国との間でそのような考え方を明らかにいたしましたが、それが我が国のとるべき最もよき手段だ、対米に関しましては。 それから、我が国としては、再々申し上げておりますように、あらゆる国々との協調によって平和的解決をするためには、国連の場を通じましてそれぞれの国々といかに協力できるかというための努力を傾注してきましたことが日本としてのとるべき最高の態度だった、こういうふうに理解しております。
○東委員 私は、外務大臣にぜひ教えていただきたいのですが、アメリカに対しても、あるいは国際社会に対しても、この問題について日本は何を考えているのか、どういうスタンスなのかということを明確に理解していただく方が、日本の外交あるいは日本政府の今後の行き方において極めて重要なことなのではないのか、こういうふうに私は思います。 今、外務大臣は、アメリカに対しても、リチャードソン大使と来たときに話し合われて、表に出たことですよ、非公式で、また表面に出ていないことについては私は知る由もありませんけれども、それでは不満足なのではないですか。 例えば、英国は、三月二日の国連決議において、日本と共同提案国として国連決議一一五四をまとめられました。イギリスは、昔ながらのアメリカとの間の極めて緊密な同盟関係国としていち早く兵力の提供を約束され、現実にその一部を配備されました。他方、オーストラリアあるいはまたカナダあるいはその他の国々は、それぞれの立場として、このイラクの問題に対して明確なるスタンスを出したのではありませんか。また、これらの国々も、日本が言っているとおり、できることならば平和的、外交的努力で解決したいということを言っているのは一目瞭然だと思いますし、武力でこの問題を解決しようと言っているのは、アメリカも含めた上でどの国もありません。 そういう状況の中で、日本が明確に武力行使の場合への何らかのコミットメントを言えなかった背景には、対米あるいはまた対国際的な配慮ではなくて、対国内的な視点に基づく配慮が優先したのではないですか。この点についていかがですか。
○小渕国務大臣 そこは、国際社会の中で我が国のとってまいっており、かつ現在もとろうとしておる対応についての評価の問題ですから、私はコメントする立場にありませんが、政府としては、あくまでも日本国憲法に基づいて、日本としてとるべき対応としては最善の対応をしてきた、こういう自信がございます。
○東委員 先ほどの島議員の質問に関連するわけでございますが、日本が共同提案国として提出いたしました、まとめ上げました国連安保理決議一一五四の第三パラグラフだと思うのですが、いわゆる最も深刻な結果を云々というこの箇所でございます。 加藤局長の方からその明確な説明がありました。私は、局長の説明で理解いたします。つまり、この決議は基本的に、違反が行われた場合、即座に武力行使を容認するという、そういう決議でもない、その説明に私は理解を示しますが、逆に、多分ここの箇所というのは、僕が推察するに、P5の間でもいろいろな議論があったのだろうというふうに思います。当然、その前の段階においては、ロシアやあるいはフランスや中国は、基本的には、現段階において武力行使は容認できないということをいち早く言っていたわけですから、この箇所を通じて武力行使容認決議になり得るのかどうなのかということをP5の中で議論してしまえば、決議そのものが多分できなかったのじゃないのかというふうに推察いたします。 その上で、多分この部分というのは、最後の、ある意味で二国間における外交努力は終わった、そして今度は、国連を中心とする残された平和的、外交的努力の中で生まれてきた、ある意味でアラーミングという、警告部分だという形で、推察するに、外交交渉担当者に聞かないと多分わからないのですが、その部分で多分P5あるいは安保理の他のメンバーの方々が合意してくれたのではないのかというふうに思うのですが、その点についての私の理解はいかがでしょうか。
○加藤(良)政府委員 今回の決議によって、これまで累次の決議、例えば六六〇、六六一、六七八、六八七、七〇七、七一五、九八六、最近では一一三七で、昨年十一月十二日、イラクのたび重なる違反というものが国際の平和と安全に対する脅威を構成するということを認定した決議、これらを含めまして、内容的にこの決議によって変更を受けることはないわけでございます。これは現在もそのまま有効でございます。 この決議というものは、委員がおっしゃった第三項の「最も深刻な結果」ということで、何が最も深刻な結果であるかということを具体的に示すことに意味を持たせた決議ではございません。すなわち、そういう措置というものは、これまでの決議の中にもう既にその実態があるわけでございます。 今回の決議は、安保理の仲間が、これこれしかじかのことをやってよろしい、やってはならないということを申し合わせる決議というよりは、国際社会の流れから見て、イラクに対して、本当に深刻な結果が差し迫っているぞ、だから、ぜひこれまでの約束というのを遵守すべきであるということを警告し呼びかける、つまり、イラクに向けたメッセージという内容の決議でございます。 そういう構成になっているということでございます。
○東委員 その上で私は質問しますが、P5の国々も他の国連加盟国の国々も、基本的にその決議を、厳格な形で具体的な行動を示していない決議をもとにして、解釈というのはいろいろな形で出てくるんだろうというふうに私は思います。 アメリカの場合ですと、もう既に二月二十三日以前において、国連決議六八七にイラク政府が違反しているんだから、したがって、二国間での外交努力、いろいろな国々が一生懸命イラク政府を説き伏せていて、それを聞かなければ基本的に武力行使はやむを得ない、また、武力行使をする上における法的根拠は六八七で十分である、このようにも言われていた経緯がございます。問題は、一番初めに僕が申し上げましたとおり、基本的に、二国間における外交努力は国連を舞台とする外交努力までレベルアップ、レベルがアップしたのかどうかわかりませんが、国連を舞台にしてこういう決議が最終的になされた。アメリカにとってみれば、この決議を根拠にするかどうかは別として、もしこの決議に違反する実態が今後あらわれてきたときに、これをもとにして武力行使を行う、あるいは六八七に基づいて武力行使を行うという可能性がゼロではないということは、もう既に表明しているとおりでございます。 そこで、日本政府として、二国間での外交努力、平和的努力を一生懸命やってきた。さらにまた、国連を舞台とする外交努力を一生懸命やってきて、国連決議一一五四をイギリスとともに共同提案して、それが全会一致で採択された。平和的外交努力を全力で積極的に行ってきた結果のこの国連決議に対する違反が将来なされ、そして、それに対して米軍が武力行使をしたとき、日本政府として、このアメリカの武力行使に対する支持をする法的根拠として、この国連決議一一五四を法的根拠としてみなしますか、みなしませんか。いかがですか。
○小渕国務大臣 基本的に今仮定の問題をお話しいただいておるわけでございまして、我が政府としては、せっかくまとめ上げたこの警告決議という言葉が正しいのかわかりませんが、最終的に、少なくとも、国連すべての国そして特に安保理の各国が、この決議をもってイラク側が国連の意思に従ってきちんと対処されるだろうと。またそうあるべき性格の決議でございますので、この決議によってイラク側が国連の意思を十分受けとめて対処されるもの、そのように考えております。
○東委員 外務大臣、先ほどのイフと違うのですね、僕が今言っているイフというのは。現在から未来ですから。さっき僕の言ったイフというのは、そういうことがなされなかった場合どうするんですかと。それに対しての御答弁に対しては、僕は異論がありません。 しかし、今僕が申し上げているのは、具体的な条件を明確にしているわけです。つまり、この国連決議ができた、そして、加藤局長からお話がありましたとおり、現段階においては、リッターさんを初めとして査察官が行っていて、それなりに邪魔されることなく進んでいる。今はそういう現状である。 私が言っているのは、一歩さらに進めて、何らかの障害があらわれてくる、この国連決議違反が出てきて、アメリカがもう我慢できないというふうに言ったときに武力行使をやる、そのときに日本政府は支持しますか、支持しませんか。支持する法的根拠としてこれをとらえるんですか、あるいは、武力行使をする前提として新たな決議が必要であると日本政府はとらえるのかどうなのかということを外務大臣に聞いているのです。どうぞ。
○小渕国務大臣 新たな決議が要るかどうかということにつきましては、これは、先ほど来申し上げておりますように、過去の六七八から始まっての、すべての決議案というものが現存して、これが生きている、こういうふうに理解をいたしております。 それから、この決議案が十分な効果を発揮しない場合という前提でお話をいただいているようでございますが、少なくとも安保理十五カ国はこの決議に対して全面的に支持をしておるという、この事態を十分認識をすれば、必ずイラクとしてはそれにふさわしい対応をされるもの、このように考えております。
○東委員 時間が来たから、もう終わりにしますが、もし外務大臣が今言われているスタンスに立つならば、アメリカ、イギリスが兵力展開しているのを撤収させるはずじゃありませんか。国際社会はそのようにまだ認識していないのでしょう。現実に国連決議ができた。そして、それをちゃんと履行するかどうかをどれだけ見守るかは別として、兵力展開しているわけですね。兵力展開すれば、それだけの財源も大変高くなってくる。できることならば早く兵力を撤収させたい。そういう状況にあるのですよ。 時間がなくなりましたが、平和的、外交的努力で解決することができるならば、すべての国々が喜びますよ。国際社会はそういう現状でないということを深く私たちは認識する必要があると思うし、また、それを国民一般に理解させていくというのが外務大臣の責任なんじゃないですかということを申し上げて、済みません、一問で終わってしまいました。二問、三問目は、あさって予算委員会の一般質疑でやらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○中馬委員長 濱田健一君。
○濱田(健)委員 時間がわずかですので、日韓関係について三問質問をさせていただきたいと思います。 先月、二月二十五日、韓国の金大中新大統領の就任式が行われたのは御案内のとおりでございます。通貨危機という国家的な困難に見舞われる中での就任でございましたが、韓国にとっては、韓国初の選挙による与野党交代によって、韓国の民主化運動を主導してきた人物が大統領に就任するという意義は大変大きいし、その新しいリーダーとしての指導力の発揮が期待されているというふうに私は思います。 さて、日韓関係に関しても、同大統領は、日本文化の輸入解禁、天皇訪韓などの日韓関係改善に向けた具体的提案を打ち出しておられますし、大統領就任式に際して我が国の政治家二十数名を招待するなど、日本とのパイプの大きさというものを印象づけておられます。 ところで、これまで我が国と韓国の間には、歴史認識や領土問題など、依然として多くの問題を抱えているわけでございますが、知日派で知られております新大統領の就任は、我が国としても大いに歓迎すべきものであるのではないかというふうに考えるところですけれども、金大統領就任を踏まえ、マクロ的かもしれませんが、今後の日韓関係についてどのように考えておられるのか、外務大臣の御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○小渕国務大臣 このたび、民主的手続によりまして、金大中大統領が誕生することになりました。心からお祝詞を申し上げますとともに、今、国難と言われておるような、大変厳しい韓国の経済状況でありますが、多年の経験を生かし、この難局を乗り越えていただきたい、このように念願しております。 日韓の問題は、いろいろな経過がありましたけれども、今日は極めて一般的に良好な関係であろうと思っております。なかんずく新大統領は、おっしゃられるように知日派と申し上げますか、日本のことも十分熟知しておられるお方でございますので、そういった点でいよいよ日韓の間、よきパートナーとして進展していくであろう、こう考えております。 私自身も、新しい内閣も発足をいたしたことでございますので、朴定洙外交通商部部長と十分緊密な連絡をとり合いながら、層一層の進展のためにひとつ努力をいたしていきたいと思っております。
○濱田(健)委員 ありがとうございました。 ところで、北との関係についてちょっと触れさせていただきたいと思うのですが、金大中大統領は、就任演説の場で、北朝鮮政策に関し、南北の和解、不可侵、交流を定めた一九九一年の南北基本合意書の実行を訴えておられます。そして、南北対話に向け、積極的に取り組む姿勢を示しておられると思います。また、北がアメリカ、日本など、我々の友邦や国際機構と交流、協力を推進しても、これを支援する、日朝関係の改善についても歓迎する意思を表明しておられます。 日朝関係が南北関係よりも前へ出ることを嫌った金泳三前政権の姿勢とは大きく変わっているというふうに思っているところでございます。 南北朝鮮の間では、既に、離散家族問題で北朝鮮側が住所案内所を設置するなど、問題の解決に向けた新たな動きが見られています。 また、我が国と北朝鮮の間には、依然、日本人拉致疑惑という難しい問題が存在をしておりますが、御案内のとおり、最近では、日本人妻の里帰り事業が軌道に乗り、その第二陣まで実施をされているところでございます。 こういう状況の中で、政府は、こうした韓国側の対北朝鮮政策の転換、及び最近の南北問題の動きについて、どのように評価をされておられるのか。そしてまた、我が国としても、このような動きを踏まえ、我が国の対北朝鮮政策について、日朝国交正常化交渉をより積極的に進めていくということ等を含めて、新たに吟味し直す必要があるのではないかというふうに考えますが、政府の御見解をお聞きしたいと思います。
○小渕国務大臣 南北が分裂をしてそれぞれの国をつくり、今日に至る間もこのような状態にありますことは、まことに残念な状況だろうと思います。このことが、この北東アジアの平和と安定の問題にも極めてかかわり合いのあることでございますので、我が国としては、韓国との関係をより緊密にいたすと同時に、北朝鮮との国交正常化のために努力を傾注していかなければならぬと思っております。 そういう意味で、金大中大統領に昨年の暮れもお目にかかり、この問題についてもお話し合いをさせていただきましたが、日本としては積極的に北朝鮮との交流を深めてもらうことにいささかの反対もございませんということを大統領自身申されておるわけでございますので、我が国としては、いろいろの機会を通じまして、北朝鮮との交流につきまして実績の上がりますように努力をしていきたいと思っております。 また、韓国におかれましても、有力な方を統一院の長官に選任をされまして、積極的に臨まれるということでもございますし、また、この金大中氏の就任の演説の中にも色濃くこのことを主張されておりますので、そうしたことがそれぞれ効果を上げていかれるということを心から念願しておる次第でございます。
○濱田(健)委員 外務大臣申されますとおりに、政府間の公式、非公式、また与党の間、各政党の間、民間交流も含めてさまざまな形でのやはり人と人との触れ合いといいますか、かかわり合いからが、信頼し合える大きなスタートでありますし、きずなづくりだというふうに思いますので、外務省としても、その辺のところをあらゆる角度からバックアップをいただきたいというふうに思っているところでございます。 関連いたしまして、金大中新政権は、南北に加えて米中日ロの六カ国による北東アジアの平和と安定のための六カ国宣言構想というものを出しておられます。これは先月、二月十一日訪中しました金鍾泌氏が、江沢民・中国国家主席に対して提案したものであるというふうに認識しておりますが、江沢民主席は、これについて、目的は十分理解できると述べて前向きな姿勢を示しているというふうに考えます。この構想に関しましては、北朝鮮が反対している上に、アメリカなど他の関係国の評価及び四者協議との関係も不透明でありまして、実現の道はなかなか厳しいと見るべきだろうというふうに思うのですが、この構想は、いまだ実現していない北東アジアにおける対話の枠組みの構築ということから考えると、その基礎的な構想であるというふうに思っておりますし、そういうふうに認識をすべきだというふうに私は思います。 そして、南北朝鮮の和解、その先にある同地域における多国間の安全保障対話の実現を見据えて、新政権の発足とほぼ同時にこのような大胆な構想を金大統領が打ち出したことについては、地域の主要メンバーとして重要な役割を果たしていく韓国の新しい指導者としての強い意思のあらわれだというふうに感じます。 そういう面から見て、我が国政府は、この構想に対して現時点でどのような構想を持っておられるのか、また、このような北東アジア地域における対話の枠組みの必要性についてどのように考えておられ、どのような対応をされようとしておられるのか、伺って、質問を終わりたいと思います。
○小渕国務大臣 この六カ国宣言構想、金鍾泌現首相代理のお話につきましては、我が国として、少なくとも関係する諸国が十分な話し合いを続けていくということは、極めて重要なことだと考えております。従来、韓国、米国、中国、北朝鮮の四者に加えまして、この半島の平和と安定に関心を有するロシア並びに我が国が参加することによりまして、この平和と安定に貢献できるということであれば、まことに結構なことだというふうに考えております。 いずれにいたしましても、四者会合のプロセスとかわることとして理解はいたしておりませんが、関係する国々が十分話し合う場であるとすれば、我々としてはこれはぜひそういう努力をしていかなければならないと思っております。
○濱田(健)委員 ありがとうございました。
○中馬委員長 これにて質疑は終了いたしました。 ――――◇―――――
○中馬委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 外務大臣より趣旨の説明を聴取いたします。外務大臣小渕恵三君。 ――――――――――――― 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務 する外務公務員の給与に関する法律の一部を 改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○小渕国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について説明いたします。 改正の第一は、在デンバー日本国総領事館(アメリカ合衆国・コロラド州)の実館としての新設を行うことであります。 改正の第二は、国名変更等に伴い、在ユーゴスラビア、在西サモア、在コンゴ及び在ザイールの各日本国大使館の名称等の変更を行うことであります。 改正の第三は、在デンバー日本国総領事館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めるとともに、最近における為替相場及び物価水準の変動を踏まえ、既設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額の改定を行うことであります。 改正の第四は、同様の理由から、在外公館に勤務する外務公務員の研修員手当の手当額の改定を行うことであります。 以上の改正内容のうち、在勤基本手当の基準額の改定は、在外公館に勤務する外務公務員の生活に直接関係することであり、四月一日から実施する必要があります。また、名称変更は、各国の国名変更等が既に行われていることから、早急に行う必要があります。さらに、在デンバー日本国総領事館の新設についても、法律成立後に行う先方政府との協議その他の諸準備に相当の時間を要しますことから、できるだけ速やかな法改正が必要であります。 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ、よろしく御審議をお願いいたします。
○中馬委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十三日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時七分散会 ――――◇―――――