沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1998/03/11
会議録
○前田委員長 これより会議を開きます。 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。 沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、小渕外務大臣、小里総務庁長官及び鈴木沖縄開発庁長官から順次説明を求めます。小渕外務大臣。
○小渕国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、所信の一端を申し述べたいと思います。 まず、沖縄に関する事項について申し述べます。 米軍施設・区域の集中により、沖縄県の方々には長年にわたり大変な御負担をお願いしており、政府としては、その御負担を国民全体で分かち合うことが大切であると考えております。このため、沖縄県から伺った御要望を踏まえつつ、最大限の努力を払って取りまとめられた、沖縄に関する特別行動委員会、SACOの最終報告の着実な実施に向け鋭意努力しております。 普天間飛行場の返還につきましては、その条件である海上ヘリポート案は、自然環境、騒音、安全などいろいろな要素を考慮し、現時点での最良の選択肢として提示したものであります。 また、訓練及び運用方法の調整においては、県道一〇四号線越え実弾射撃訓練を既に本土の演習場で実施しております。 さらに、これまでに地位協定の運用改善の措置を実施しているほか、去る二月二十六日の日米合同委員会では、騒音軽減対策の一つとして、嘉手納飛行場における遮音壁の建設につき日米間で合意いたしました。 政府としては、SACOの最終報告の着実な実施が、沖縄県の方々の御負担を一歩一歩軽減するための最も確実な道であると信じており、日米間でも協力して取り組んでいくことで意見が一致いたしております。今後とも、沖縄県を初めとする関係自治体の格段の御協力をいただき、この最終報告の実施に向けて最大限努力してまいります。 次に、北方領土問題について申し述べます。 北方領土問題を解決し、平和条約を締結して日ロ関係の完全な正常化を達成することは、我が国の一貫した基本方針であります。 昨年十一月のクラスノヤルスクでの日ロ首脳会談では、経済分野や安全保障等、各分野で均衡のとれた成果が達成されました。特に領土問題については、東京宣言に基づき二〇〇〇年までに平和条約を締結するよう全力を尽くすことに合意いたしました。その後の日ロ外相会談では、両外務大臣を責任者として平和条約交渉を行うことで一致し、先般、平和条約締結問題日ロ合同委員会が設置されたところであります。 二月の私のロシア訪問では、昨年末に実質妥結した北方四島周辺水域における操業枠組み協定への署名を行ったほか、エリツィン大統領との会談では、平和条約に関するクラスノヤルスク合意を再確認し、また、プリマコフ外相との会談では、この合意を前進させることが必要であることを確認いたしております。 今後は、今月下旬に次官級分科会を開催する予定ですが、さらに、四月のエリツィン大統領の訪日や、六月ころを目途に調整しているチェルノムイルジン首相の訪日等の機会を通じ、さまざまだ分野での協力を進めてまいります。領土問題を解決して平和条約を締結し、日ロ関係の完全な正常化を達成するため、今世紀に起こったことは今世紀中に解決するとの姿勢で、全力を尽くす決意であります。 最後に、前田委員長を初めとする本委員会の委員の皆様より、よろしく御協力、御助言を賜りますよう心からお願い申し上げて、ごあいさつといたします。
○前田委員長 次に、小里総務庁長官。
○小里国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、北方領土問題につきまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。 我が国固有の領土である北方領土が、戦後半世紀以上を経た今日なおロシアの不法な占拠のもんに置かれておりますことは、まことに遺憾なことであります。 我が国は、平成五年に署名された東京宣言に某づいて北方領土問題を解決しへ平和条約を締結して日ロ関係の完全な正常化を達成することを対ロ外交の基本方針としてまいりましたが、昨年十一月、ロシアのクラスノヤルスクで行われた日ロ首脳会談では、この東京宣言に基づき二〇〇〇年までに平和条約を締結するよう全力を尽くすこと下合意されました。この会談を受けて、平和条約締結に向けた交渉が進められているところであります。さらに、来る四月十一日には、エリツィン大統領が来日し、橋本総理との会談が予定されております。 こうした外交交渉とともに、北方領土問題解決のためには、これまで以上に国民世論を広げていくことが大変重要であります。 総務庁といたしましては、一日も早い北方領土問題の解決に向けて、国民世論の一層の高揚を図るため、さらに充実した広報啓発活動を推し進めるとともに、関係団体との連携を密にしながら、返還要求運動が引き続き強力に推進されるよう支援してまいりたいと考えております。 また、北方四島との交流事業につきましては、今後、日本語講師などの専門家を派遣するなど、より一層の充実に努めるとともに、元島民の方々から強い要望があります未確認墓地の現地調査につきましても、ロシア側と調整を行った上で、できるだけ早く行いたいと考えております。 最後に、北方領土の一日も早い返還実現のため、前田委員長を初め、理事、委員の皆様方の御理解と御協力を改めてお願い申し上げる次第でございます。よろしくお願いいたします。
○前田委員長 次に、鈴木沖縄開発庁長官。
○鈴木国務大臣 沖縄開発庁長官として所信の一端を申し上げます。 皆様御承知のとおり、沖縄は、さきの大戦で焦土と化し、また、戦後も二十七年間にわたり施政権が分離されるなど、多難な道を歩んでまいりました。今日まで県民の皆様が長年背負ってこられた苦しみと負担の重さに思いをいたし、沖縄の心、沖縄の目、沖縄の思いをしっかり胸に刻み、職責を果たしてまいる所存であります。 政府は、昭和四十七年五月の本土復帰以来、三次にわたり振興開発計画を策定し、沖縄振興開発事業費として総額五兆円を超える国費を投入して各般の施策を積極的に講じてまいりました。その結果、県民の皆様のたゆまざる御努力と相まって、社会資本の整備は大きく前進し、本土との格差は次第に縮小されるなど、沖縄の経済社会は総体として着実に発展してきたところであります。 しかしながら、沖縄には、今なお広大な米軍施設及び区域が存在するとともに、生活、産業基盤の面で整備を要するものが多く見られ、さらには、一人当たりの県民所得の格差の問題、雇用の問題、産業振興の問題など、解決しなければならない多くの課題を抱えております。 これらの沖縄をめぐる諸課題については、内閣を挙げてその解決に最大限努力する方針であり、沖縄開発庁といたしましても、第三次沖縄振興開発計画に基づく諸施策を着実に推進するとともに、沖縄の地理的特性を生かしながら、沖縄の振興策の策定、推進に引き続き全力を挙げて取り組み、沖縄県が地域経済として自立し、雇用が確保され、沖縄県民の生活の向上に資するよう全力を傾注してまいる所存であります。 このような観点から、沖縄開発庁の平成十年度予算案につきましては、総額三千百五十六億円、その大宗をなす公共事業関係費は、全国の一般公共事業関係費が前年度当初予算額に対し九二・二%となっている中で、対前年度比九四・三%となる二千七百五十二億円を計上し、全国より二・一ポイント低い減少幅にとまっているなど、厳しい財政状況のもとではありますが、沖縄に十分な配慮をいたしたところであります。 さらに、昨年十一月の沖縄復帰二十五周年記念式典における総理式辞を踏まえ、特別自由貿易地域制度を初め情報通信産業振興地域制度及び観光振興地域制度の創設等を内容とする沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を今国会に提出し、御審議いただくこととしております。 この法案は、沖縄の地域経済の自立や県民生活の向上にとって大きな役割を果たす極めて重要な法律改正であります。 また、北部地域の振興につきましては、新たな負担にこたえるとの観点から提示した施策については、海上ヘリポート問題の動きを見守っていく必要がありますが、県土の均衡ある発展を図る上での北部振興の重要性は強く認識しておりますので、今後とも、地元の御要望をお伺いしながら、必要な施策の推進を図ってまいります。 前田委員長を初め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げまして、私の所信といたします。
○前田委員長 次に、沖縄及び北方関係予算について順次説明を求めます。玉城沖縄開発庁総務局長。
○玉城政府委員 お手元の配付資料に基づきまして、平成十年度沖縄開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。 沖縄は、昭和四十七年の本土復帰から二十五年間が経過しましたが、社会資本の整備が不十分であること等、今なお解決すべき多くの課題を抱えており、また、沖縄の米軍基地の整理、統合、縮小問題と沖縄の振興策が現下の重要課題となっているもとで、平成十年度沖縄開発庁の予算額は、財政事情の厳しい中、三千百五十六億六千三百万円を確保し、前年度当初予算額に対し九四・七%となっております。 ます、沖縄振興開発事業費について申し上げます。 沖縄開発庁予算の大部分を占める沖縄振興開発事業費は、生活・産業基盤としての社会資本の整備について、第三次沖縄振興開発計画に基づき継続諸事業の着実な推進を図るとともに、沖縄の伝統芸能の保存継承のための国立組踊劇場に係る基本設計費や貴重な水資源の有効活用を図るための再生水利用下水道事業などの新たなプロジェクトの芽出しに努めるなど、沖縄振興開発諸施策の積極的な展開を図るため、その所要額の確保に努めた結果、二千九百三十二億四千五百万円で、前年度当初予算額に対し九四・三%となっております。 特に、治山・治水対策事業費、道路整備事業費、港湾・漁港・空港整備事業費、下水道・環境衛生等事業費、農業農村整備事業費などを主な内容とする公共事業関係費は、二千七百五十二億三千三百万円で、前年度当初予算額に対し九四・三%となっておりますが、全国の一般公共事業関係費が厳しい財政状況のもとで九二・二%となっていることと比較して、二・一ポイント低い減小幅にとどまっております。 このほか、公立学校施設整備費等を内容とする沖縄教育振興事業費百三十六億六千六百万円、国立組踊劇場に係る基本設計費を内容とする沖縄文化施設整備費八千百万円、保健衛生施設整備費等を内容とする沖縄保険衛生等対策諸費十三億四千七百万円、イモゾウムシ等の根絶等のための植物防疫対策費などを内容とする沖縄農業振興費二十九億千八百万円となっております。 次に、一般行政経費等につきましては、二百十四億千七百万円で、前年度当初予算額に対し一〇〇・三%となっております。 一般行政経費等の主な内容は、自由貿易地域の新規展開を図るための基本計画の策定経費、駐留軍用地跡地利用対策関連経費、亜熱帯の特性等を生かした亜熱帯総合研究所の研究開発の可能性調査費のほか、不発弾等の処理や対馬丸遭難学童遺族給付経費など、いわゆる沖縄の戦後処理問題の解決を図るために必要な経費、沖縄振興開発金融公庫に対する補給金等経費、沖縄コミュニティ・アイランド事業費及び沖縄振興開発計画推進調査費等であります。 また、沖縄振興開発金融公庫の平成十年度における事業計画は、二千三百億円で、前年度当初計画額に対し一〇三・六%を予定しております。 以上が平成十年度沖縄開発庁予算の概要でございます。よろしくお願い申し上げます。
○前田委員長 次に、川口北方対策本部審議官。
○川口説明員 お手元の配付資料に基づき、平成十年度総務庁北方対策本部予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成十年度の総務庁北方対策本部予算は、総額十億八千九百万円、前年度当初予算に比較して八百万円の増となっております。 1の北方対策本部経費一億七千六百万円は、北方対策本部の人件費と一般事務費であります。 このうち、北方四島の実態を把握し、北方領土問題に関する各種の施策に資する基礎資料とするために、新規として、高解像度衛星が撮影した北方四島のリアル画像を収集する経費一千六百万円を計上しております。 2の北方領土問題対策協会補助経費は、九億一千三百万円を計上しております。 内訳は、①の北方対策事業費七億六千五百万円、②の一般管理費一億四千七百万円、③の予備費百万円となっております。 ①の北方対策事業費の内容を申し上げます。 ます、啓蒙宣伝関係費として五千百万円を計上しております。これは、パンフレット等の作成配布等、各種の啓蒙活動に必要な経費であります。 次の返還運動関係費は、七千三百万円であります。これは、返還要求運動の盛り上がりを図るため実施する国民大会、県民大会の開催、地域における返還要求運動の強化等に必要な経費であります。 次に、国民世論基盤整備関係費三億一千五百万円でありますが、これは、青少年啓発事業、教育指導者啓発事業等、返還要求運動を全国的な広がりを持った国民運動として推進していくための経費及び北方四島のロシア住民との相互理解を増進するための北方四島交流事業の経費であります。特に、北方四島交流事業につきましては、北方領土問題の解決に寄与する重要な施策の一つであるという認識に基づき、さらに一層の充実を図るため、新規に、日本語講師等の専門家を派遣する経費四百万円を計上しております。 また、交流事業に使用する船舶の安全性、居住性を高めるため、より適正な船舶を使用することとし、その用船料を前年度より一千七百万円増額しております。 次の推進委員関係費一千八百万円は、地方における返還運動の中核的役割を果たしている各都道府県推進委員が啓発活動を行うために必要な経費であります。 団体助成関係費二千六百万円は、青年、婦人団体の代表者の現地研修等に必要な経費であります。 調査研究関係費六百万円は、北方領土問題に関する資料収集及び調査研究に要する経費であります。 援護関係費は、元島民に対する援護を推進するための経費であり、七千三百万円を計上しておりますが、この中には、所在不明のため墓参を実施できなかった墓地が二十二カ所あることにかんがみ、北方四島における所在不明墓地の現地確認調査を行うための経費三千三百万円を計上しております。 次に、貸付業務補給費二億三百万円でありますが、これは、北方領土問題対策協会が北方地域旧漁業権者等に対し、その営む事業資金、生活資金の低利融資を行うために必要な利子補給及び管理費補給に要する経費であり、引き続き融資事業の充実を図ることとしております。 以上が、平成十年度総務庁北方対策本部予算の概要であります。よろしくお願いいたします。
○前田委員長 以上で説明の聴取は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前九時三十一分散会