P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
142回国会衆議院1998/06/05

安全保障委員会 第12号

発言数
182
登壇者
23
会派数
6
開催日
1998/06/05

会議録

塩田晋自由党

○塩田委員長 これより会議を開きます。  国の安全保障に関する件について調査を進めます。  本日は、特に、東アジアの安全保障問題を中心に調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。仲村正治君。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 私は、まず、本日の議題にもなっております東アジアの軍事情勢の現況と今後の見通しなどについてお尋ねをいたしたいと思います。  我が国の平和と安定を確立する上で、東アジアの軍事情勢の安定化は極めて重要であると思います。したがって、我が国は、我が国周辺の主要な国、いわゆる日ロ、日韓、日中及びASEAN諸国との国防関係閣僚クラスの定期的な相互訪問、あるいは交流、対話を実施しまして、相互の信頼構築、あるいは防衛政策の情報開示や透明度を高めていくことは極めて重要なことだと考えております。  この件について我が国政府としてどのような考え方をお持ちであるのか、まずお尋ねをいたしたいと思います。

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 お答えいたします。  今先生御指摘のように、このアジア・太平洋地域により安定した安全保障環境をもたらすために、日米安全保障体制に基づく日米の緊密な関係を基礎としつつ、二国間及び多国間の安全保障対話・防衛交流を推進していくことが極めて重要である、かように認識しております。そういうことから、ロシア、韓国、中国、ASEAN諸国との間の防衛首脳レベルの対話、交流にも積極的に取り組んでいるところでございます。  もう少し具体的に申しますと、ロシアとの間では、一昨年、臼井長官がソ連時代を含めまして初めてロシアを訪問いたし、これを受けまして、昨年は、ロジオノフ国防大臣が初めて訪日をいたしました。久間大臣は、その際、ロジオノフ国防相と会談をされまして、会談における議事録に署名し、また、その中で大臣の相互訪問を継続していくということを合意をしているところでございます。  また、韓国との間では、九四年に韓国の国防部長官が訪日して以来、毎年、両国の防衛首脳は相互に訪問し、会談をしているというところでございます。  また、中国との間では、本年二月に遅浩田国防部長が中国国防部長として初めて公式に訪日をいたしまして、五月には久間長官が中国を訪問し、遅浩田国防部長等と会談を行っているというような状況にございます。  また、ASEAN諸国に関しましても、首脳を初めといたしますハイレベルの交流を着実に推進をし、久間長官もこの一月には防衛庁長官としてベトナムを訪問している、こういうふうな実績がございます。  いずれにしましても、今後とも、さまざまなレベルでこの対話、交流を進めまして、防衛政策それから軍事力の透明性を高めまして信頼関係の増進に努めてまいりたい、かように考えている次第でございます。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 我が国の防衛の最も基本の問題は専守防衛、これを的確に実施するために日米安保条約によって我が国の防衛政策は進められているわけでありますが、しかし、周辺国の理解度というものには格差があるのではないかという懸念を持っているわけであります。そのような立場から今の点を私は強く御主張申し上げたわけでありますが、ぜひ今後とも周辺諸国との対話というものを非常に重視していかれることを私は強く求めておきたいと思います。  去る五月二十二日の外務委員会で、周辺事態と安保条約の関係について、極東とその周辺を概念的に超えることはないと高野北米局長が答弁したことに対して、中国が強く反発したということだが、私は、この答弁の中に、中国の主権侵害や、あるいは敵対する姿勢があらわれているとは少しも思いません。にもかかわらず、中国が我が国に対して極度に神経過敏な反応をすることは、過去の歴史の中で起こった日中間の不幸な時代を十分払拭し切れていない点もあるかもしれないけれども、これはやはり我が国の専守防衛という防衛政策や日米安保体制の透明性に対する認識の欠如から起こってくるものではないか、こういうふうに思います。  このようなことについてどのように考えますか、もう一度御答弁をお願いいたします。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 五月二十五日に、東京におきまして在京の中国大使館に対して、あるいは北京におきまして在中国の日本国大使館より中国の外交部に対しまして、それぞれ周辺事態及び我が国周辺の地域に関する当方の発言の趣旨について説明を行いました。  また、二十八日の午後、先方の求めに応じまして、谷野駐中国大使から中国の王毅外交部部長助理に対して、周辺事態あるいは極東及び極東周辺との関係についての当方の説明ぶりについての申し入れがございました。  これらの際に、私どもの方からは、周辺事態についての我が国政府の見解には何ら変更はない、最近の政府関係者の発言もこれをいささかも変えるものではない、また、周辺事態についての基本的な考え方を改めて説明いたしました。  さらに、台湾をめぐる問題についての我が国の基本的立場は日中共同声明において表明しているとおりであり、我が国としては、中国政府が台湾をめぐる問題は中国人同士の問題として平和的解決を目指しているというふうに承知しており、我が国としては、かかる基本的立場を堅持した上で、台湾をめぐる問題が関係当事者間の話し合いにより平和的に解決されることを強く希望しているというふうに説明いたしました。  日米ガイドラインの作業の過程において、これまでも、周辺諸国との関係においてはできる限り透明性を保つということで、重要な時点において、いろいろなレベルで、中国を含めまして関係諸国については説明をしてまいりましたけれども、このような努力は今後とも政府として継続していきたい、こういうふうに考えております。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 いろいろと言葉じりをつかまえてそういうぎすぎすした状態を醸し出すということについては、やはりよって立つところは信頼性の欠如からくるものだと思っておりますので、その点については、先ほどの答弁にもありましたが、その主要国との対話、信頼構築、これは非常に重要でありますので、ぜひそのような形で進めていただきたい、このようなことを申し上げておきたいと思います。  次に、最近のインド、パキスタンの相次ぐ核実験に関してお尋ねいたします。  我が国は去る大戦で世界唯一の核被爆国として悲惨な被害をこうむり、核兵器使用のもたらす被害は、世界人類を滅亡に追い込むような恐ろしい、凄惨きわまりない被害をもたらすものであるということを身をもって経験した立場から、究極の目標として、現在の核保有国を含めて、この地球上から核兵器を廃絶する目標に向かって不断の努力を続けていかなければならないと思います。  そのため、当面、核不拡散条約の無期限延長や包括的核実験禁止条約の採択等に積極的に取り組んできたところでありますが、このような国際社会の潮流に背を向けて、去る五月十一日と十三日にはインドが核実験を強行し、さらに五月二十八日と三十日にはインドと敵対関係にある。パキスタンが核実験を強行したことは、核軍縮や核不拡散実現に向けて努力している国際世論に対する挑戦的行為と言わざるを得ないのであります。  これに対して、我が国の国会は、インド、パキスタン両国に厳重に抗議決議をしたところでありますが、果たして我が国の国会決議が、インド、パキスタンの今後の核実験をやめさせることができるのか、あるいはまた、新たに核開発の野望が強いと言われている北朝鮮やイランやイラクなどに対して本当に実効性のある圧力になるのかどうか、これは甚だ疑問に思えてなりません。  したがって、我が国は、国連あるいは主要先進八カ国、いわゆるG8などの国際機関の中で率先して、今回のインド、パキスタンの核実験は核不拡散や核廃絶を目指す国際潮流に背いた罪悪的行為であるということを明確にしなければならない、こういうふうに思います。この点について、我が国政府としていかような対応をしていかれるか、お尋ねをしたいと思います。

阿部信泰外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○阿部政府委員 お答え申し上げます。  インド、パキスタンの核実験は、御指摘のように、国際的な核軍縮・不拡散の体制に対する重大な挑戦でありまして、国際社会としては結束してこの危機に対処する必要があると考えております。  このため、我が国としましては、安保理の議長声明発出あるいはジュネーブ軍縮会議での共同声明の発出、こういった国際的な動きにつきまして中心となって動いてまいりました。さらに、現在は、安保理の緊急会合を要請しまして、そこで決議案としてさらにこの問題について断固とした態度を示すという努力を進めております。  このように働きかけましても、なかなか現実には、おっしゃるようにインド、パキスタンがすぐに私どもの要望にこたえるかどうかということは疑わしいわけですけれども、昨日開かれました国連の安保理常任理事国の会合におきまして、そのような基本的立場に加えて、さらに、実際、現実的にインド、パキスタンの核開発を抑制するということについてどういう方法をとるべきか、幾つかの点が声明に出たようでございますので、これをさらに来週開かれますG8の外相会議で詰めて、進めて対策を講じていく、こういうふうに考えております。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 一昨年から去年にかけて、フランスや中国が相次いで核実験をした。これに対して、我が国としては非常に強い姿勢で抗議をいたしました。にもかかわらず、今回、またインド、パキスタンがこのような挙に出たということについて、非常に遺憾に思うわけであります。  したがいまして、もうこれ以上は、世界のいかなる国であってもこのようなことはさせないというぐらい、やはり強く国際機関の中で決議をしていかなければならない、こういうふうに思っておりますので、我が国政府として率先してそのような行動をとっていただくように強く私は希望いたしておきたいと思います。  政府は、さきにインドが核実験を実施した後に、パキスタンがそれに対抗する形で核実験に踏み切るのではないかという情報がありまして、もしパキスタンがインドに対抗して実験を実施するならば、我が国はODAなどの経済援助の見直しも辞さない旨の強い警告を発したと思います。しかし、パキスタン政府はこれを無視して強行したということは、極めて遺憾と言わざるを得ないのであります。  これは、我が国の経済援助を受けていながら核開発を進めたということなら、我が国の国民の税金が核開発に使われたと言っても決して過言ではないと私は考えます。今後、我が国のインド、パキスタンに対するODA等の経済援助に一体どのように対処していかれるのか、明確にお答えをいただきたいと思います。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 インドとパキスタンが核実験を行ったことは極めて遺憾なことでございまして、日本政府と国民の強い抗議の意思を示すと同時に、反省を迫るということで、ODAを通じます協力につきましては、ODA大綱というものがございまして、御案内のとおり、そこに四原則も盛られておるわけでございます。  こういった趣旨も踏まえまして、インド、パキスタン両国に対しまして、新規の無償資金協力を原則的に停止すること、新規の円借款の停止をすること、さらに国際開発金融機関におきます対インド、対パキスタンの融資案件につきましては、これに対して日本政府として慎重にこれから対応していくといったようなことを含みます措置を発表したところでございます。  インド、パキスタンとも我が国と長い間経済協力の関係を維持してまいっておりますけれども、こういった措置は大変に厳しい内容のものであるというふうに我々は思っておりますし、相手側もそのように受けとめております。  これからどうしていくかということにつきましては、国連の場あるいはいろいろな国際的な場におきまして、インド、パキスタン両国に対しまして外交的な働きかけ等が行われていきます。我が国としては、以上のような経済協力の分野におきます措置をとりましたので、これからそういう立場を堅持いたしまして、外交的な働きかけが効果を発揮していくように、経済協力の分野におきましても、措置を踏まえて状況を見つつ対応していきたいと思っております。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 インドの核実験実施の後、いろいろ情報が入りまして、我が国としては、いち早くパキスタン政府に対して、そのようなことをするなら経済援助の見直しの措置もとるというような警告を発したわけであります。しかし、それを無視してパキスタンは核実験を実施した。したがいまして、ODAの資金というのは、これは言ってみれば我が国の国民の税金なんですよ。それをそのような形で軍事面に使われるということは、これは本当にあってはならないことだと思います。  そしてまた、パキスタンが我が国の主張を無視してこれを強行したということについても、日本はそういうふうに言っているけれども、そのうちうやむやになってしまうだろうとたかをくくった気持ちがあるのではないかという気がしてならないわけであります。  したがって、この件については毅然たる態度で対処していただきたい、こういうふうに思います。もう一度御答弁をお願いいたします。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、パキスタンに対しましては、総理みずから親書を出されて自制の説得を試みられ、また別途特使も派遣をするなどして、いろいろな働きかけを行ったわけでございます。にもかかわらず実験が強行された、インドの核実験に引きずられる形でパキスタンも強行に踏み切ったということでございます。  これに対しましては、先ほど申し上げましたとおり、日本として行っております経済協力の手段という分野におきましては強い措置をとりました。これからも、こういった事態につきましては、基本的にODA大綱ということで基本方針が定まっておりますので、それを踏まえて毅然と対応いたしていくつもりでおります。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 さっきも申し上げましたけれども、やはりこれからも、核開発の野望を持った国々が幾つかあるわけです。これは、北朝鮮あるいはイランやイラクなど、そういう国々がこれに後続してこないように、我が国が世界の中の被爆国としての立場から、ここできちっと歯どめをかけていく措置をぜひ率先していただきたい。繰り返しお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、沖縄の米軍基地問題についてお尋ねをいたします。  私は、国家国民の平和と安定を確立するための安全保障政策、いわゆる国防政策はまさに独立国家存立の最も基本政策であって、そのための我が国の日米安保体制あるいは自衛隊の存在についてはいささかも疑問を持つものではありません。そして、沖縄の米軍基地が日米安保体制の基軸的存在であるということについても私は承知をいたしているところでございます。これは、私の今日までの国会質問を見てもおわかりのとおりであると考えております。  ただしかし、私がいつも指摘していることは、沖縄の米軍基地は、日米安保条約締結以前に、米軍が沖縄県民の土地を、占領統治の中で賛成、反対の有無を言わさず略奪的に取り上げてつくったものであるということは、何人も否定できない歴史の事実であるということであります。  二点目に、東西冷戦構造の一触即発の緊張状態の絶頂期につくられたということであります。  三点目に、沖縄が本土復帰して後、日米安保体制下に組み入れられてからも、全国の米軍基地の七五%を占め、〇・六%の国土面積の中で、県主面積の一一%、そして基地の集中して存在する沖縄本島の面積の約一九%を占拠し、沖縄に基地があるのではなくて、基地の中に沖縄があるというのが適切ではないかと強く感じているところであります。  このアブノーマルな状態が、幾ら安保のためといっても、戦後五十年間へまた我が国の施政権下に復帰して二十五年、さらに東西ドイツ、冷戦構造が終結した今日も続いていることは、平和維持のための国民の公平な負担、公平に平和を享受する点から、この沖縄県民に押しつけた過重な負担を是正することは政府の最優先的課題と思うが、この点についてまずお聞きをいたしたいと思います。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 先生からお話がありましたように、確かに、米軍基地は沖縄に集中をしている現状でございます。長年にわたり、沖縄県民の皆様に大変御苦労をおかけしておるということも事実でございます。  ということで、先般、SACOにおいて、沖縄の皆様方の負担を少しでも軽減できるようにということで、整理、縮小、統合の方向に向かって現在動き始めたという状況にあります。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 続けて申し上げます。  沖縄の本土復帰後二十五年の四半世紀も過ぎたというのに、その整理縮小が遅々として進まないことに対する県民のいら立ちは非常に厳しいものがあります。幾ら我が国の平和のためとか日米安保条約のためとかといっても、このように沖縄県だけに偏って存在することに、県民はもはや我慢の限界に来ていると言わざるを得ません。  平成七年九月四日に起こった米兵による少女乱暴事件は、何もあの一件が起こったからということではなくて、県民があたかも虫けらのごとく、占領意識丸出しの野蛮な行為が日常茶飯事のごとく繰り返し繰り返し頻発したことへの県民の怒りが爆発したということであります。平成八年四月の日米首脳会談でのSACOの中間報告、あるいは十二月のSACOの最終報告が発表されたのは、県民のこのような実情を日米両政府が強く感じ取ったからだと私は考えております。  SACOの最終報告で示された米軍基地の返還と統合の内容は、十一施設、面積にして約五千ヘクタールでありますが、その大半が県内に移設をするという条件がついている点から、正直言って、真の基地の整理縮小ではない、このようなことを私は考えます。  第二点目に、五千ヘクタールのうち約四千ヘクタールは北部の対ゲリラ訓練場の山林地帯でしかありませんので、しかも、ここはほとんどが国有地であって、返還されても利用価値がないという点を考えますと、県民が地域振興のために返してほしいという場所と、米軍が必要なくなったから返すという、そごと乖離があることを指摘しておきたいと思います。  したがって、SACOの最終報告で発表された県内への移設条件つき返還は、決して満足すべきベストの内容ではないが、基地の整理縮小を一歩でも二歩でも前進させる意味では、次善の策として、ベストではないがベターであると考えます。特に、市街地の真ん中にある普天間飛行場の規模を縮小して海上基地に移転するということも、決してベストではないがベターの策として考えているのであります。  しかし、大田知事がこの海上基地に反対したために、この返還問題は暗礁に乗り上げてしまったのであります。したがって、SACOの決定事項全体の実施がとんざしているような感じを受けております。  そこで、この際、SACOの最終報告の中の主要な返還事案の進捗状況について、どのように進めているのか、お尋ねをしたいと思います。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 ただいまお話がありましたように、SACO最終報告では、返還事案が十一件あるわけでございます。そのうち、御存じのとおり、安波訓練場につきましては、四月九日の日米合同委員会で返還が合意されまして、現在、事務手続を進めておるところでございます。これによって陸上部分四百八十ヘクタール、水域約八千ヘクタールの返還が実現することとなったわけでございます。  そのほかの地域でございますが、先生既に御承知のように、ただいまお話がありましたように、返還の前提条件としてその機能を他の地域に移設するという必要があるわけでございますが、この移設先となる関係自治体などから、基地機能の強化になるということで反対の意向が大変強うございます。また、返還するところについても、関係する自治体とか地主さんなどが返還に反対する、こういう状況もありまして、全体的に見て大変厳しい状況にございます。  例えばこの安波訓練場と同じころに返還を予定しておりましたギンハル訓練場についても、このヘリコプターの着陸帯をブルー・ビーチに移設するということが実現できませんものでございますから、現在、地元との調整も行っておりますが、地元の反対が大変強い。かてて加えて、返還されるギンハルのところの地主さん方も、返されてもらっては困るという話もございまして、大変難しい状況にございます。  いずれにいたしましても、私ども防衛施設庁といたしましては、地元の御理解、御協力を得て、返還が実現されるように努力をしてまいりたいと考えております。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 先ほども申し上げましたが、沖縄県民がここはぜひ振興開発のために使いたいから返してほしいという地域と、米軍が必要ないから返すという地域とは必ずしも一致しないという点から申しまして、安波訓練場などは返されても全く利用価値のない、ここは返された後は資源保護地域として手のつけられない地域になると私は考えております。  したがって、このSACOの最終報告、五千ヘクタールという数字について、ああ、こんなにたくさん返すのかという考え方があるかもしれませんけれども、そういう内容であるということをぜひ御認識いただきたい、このように思うわけであります。  そして、私は、SACO全体は必ずしもベストではない、しかし、今の時点で一歩でも二歩でも基地の整理縮小を進めるためにはこれの着実な実施こそ大切である、こういう考え方に立っているわけであります。  その普天間基地の海上ヘリポートへの移設について、二月六日に大田知事が反対を表明しました。その後、一貫して大田知事は、県内移設でなくて県外への移設だ、こういう主張をしておりますが、この点について可能性があるのかないのか、明確にお答えをいただきたいと思います。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 普天間飛行場の返還を日米間で協議しますときに、普天間飛行場の持っております現在の機能を維持するという前提で計画を進めました。そういうようなこともございまして、今持っております普天間飛行場を、県外に飛行場のみを移転するということは機能を維持するというわけにもまいりませんので、どうしても県外移転ということを前提にされますと、この普天間飛行場の返還はなかなか先へ進まないわけでございまして、この辺の問題については、御理解を得るべく私どももこれから先も努力してまいりたいと思っているところでございます。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 ただいま久間長官が御答弁になられたとおり、SACOで決定をした十一施設というものはほとんど県内移設条件がついているのです。そういう条件がついていることを忘れて、県外移設だ、あるいはまた、この前の、人間の鎖で普天間飛行場を囲むのだと。このキャッチフレーズは何であったかといいますと、無条件全面返還だというのですね。ばかな話じゃないかど僕は言ったのですよ。返還には条件をつけなくてはならぬよ、返還後も一定の期間は今の地料相当額を払う、そして跡地の利用についても国が責任を持つ、こういう条件をつけるべきであって、無条件返還を叫ぶなんて、こんなばかな話があるか、僕はそのようなことを言ったわけでありますが、やはり大田知事もSACOの返還決定の前提条件を忘れておられる。その点については非常に遺憾に思うところでありますが、ぜひとも精力的にこのSACOで決定した問題の着実な推進を希望しておきたいと思います。  さらに、SACOの中で、次の三事案、いわゆるキャンプ・ハンセン内の実弾射撃演習場の本土移転、これは実現いたしました。その次に、那覇軍港の浦添地先への移設、これはなかなか前に進まない。読谷補助飛行場のパラシュート降下訓練場の伊江島への移転、これも全く同じような状態であります。これはなぜそのように皆さんが作業を積極的に進められないかということは、二月六日の大田知事の海上ヘリポート反対が前にふさがってしまって、他のSACOに関連する仕事が前に進められないのではないかなという感じを持っておりますが、この三事案についてどのような状況か。実弾射撃場はいいわけですが、残りの二点についてどのような状況になっているのか、説明をいただきたい。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 那覇軍港の移転の問題は、SACO以前から長年の懸案ということで、SACO以前に浦添市沖に移転をするということを条件に返還が決まっておったわけでございますが、浦添の方の御同意が得られていないということで、現在まだ動いていないということでございます。  それから、キャンプ・ハンセン一〇四号線越えは既に実施をしておるという状況でございますが、いずれにいたしましても、地元の方々の御同意、御了解を粘り強く求めていきたいということで作業をしている状況でございます。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 去った五月三十日に、米陸軍特殊部隊が突如として嘉手納基地で十二回にわたって延べ百五十九人の兵員をパラシュート降下訓練に投下したわけであります。周辺住民に大変な不安と衝撃を与えております。もちろん、この場所でのこの種の訓練が初めてのことだからであります。  従来は、そこから約八キロぐらい離れた、今も指摘をいたしました読谷補助飛行場で実施されていたわけでありますが、何回となくその訓練場からはみ出して、民家の庭先に落ちたり、あるいはパラシュートで落下させたトレーラーでそこの住民が下敷きになって死んだりして、大変な事故が繰り返されたために、ここは適当な場所でないという返還要求に対して、政府は移設をするということになっているわけでありますが、そういうさなかに、全く今まで実施したことのない嘉手納飛行場でこれを行ったということは、これはSACOを進める上で大変重大な問題だと私は思っております。  しかも、この嘉手納飛行場周辺の沖縄市、嘉手納町、北谷町、この地域は非常に基地の存在について理解を示し、協力的でありますけれども、今回、この訓練が実施されたために非常に不信感を高めております。  そういう点から、私は、米軍の発表では、今後、この場所で定期的にこれを実施するというふうな発表をしておりますが、これを絶対にさせてはならない、こういうふうに思いますが、政府の考え方をお聞きしたいと思います。

高野紀元外務省北米局長

○高野政府委員 今御指摘の嘉手納米軍基地内でのパラシュート降下訓練に関しましては、仲村委員御自身が外務大臣に対して降下訓練の中止を申し入れをされ、私ども、その他の地元の方々も含めて、いろいろな受けとめ方をされたということは十分承知している次第でございます。  パラシュート降下訓練は、SACO最終報告におきまして、伊江島補助飛行場に移転することとされております。政府としては、現在、移転の実現に向けて米側とも協議しつつ、最大限努力をしているという経過がございます。  パラシュート降下訓練そのものにつきましては、米側から即応態勢の維持のために極めて重要であるという説明を受けておりまして、現在のところ、移転が実現するまでの間、従来どおりパラシュート降下訓練を行うことができる施設・区域において実施せざるを得ないというのが実情であるという考え方を表明してきております。  他方、先ほども申し上げましたとおり、この嘉手納飛行場での訓練に対する沖縄の皆様方の受けとめ方を踏まえまして、この降下訓練のあり方に関しまして米側と協議していきたいというふうに考えている次第でございます。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 米軍は米軍の立場の言い分があると思いますけれども、しかし、これは我が国政府として、今まで実施したことのない場所で新たにこのような降下訓練をするということは、これは県民に対する挑戦だと思いますので、今後実施しないよう強く申し入れをしていただきたい、申し上げておきたいと思います。  最後に、駐留軍特措法についてお尋ねをいたしたいと思います。  この法律の適用は、恐らく九九・九%まで沖縄の米軍基地への提供に反対する地主の土地を強制収用するための法律だと思っております。この法律は、機関委任事務として、沖縄県の市町村や沖縄県に、強制収用物件の公告縦覧や土地収用手続の代理署名を市町村長や知事に委任されておりました。しかし、大田知事がこれに反対したために業務の手続が非常におくれて違法状態になる、こういうことで政府はこの法律改正をいたしました。  私は、そのときに、法治国家として違法な状態で国民の土地を占拠するのはあってはならないことだ、したがいまして、緊急避難的な措置として法律改正はやむを得ない、しかし、改正部分だけは期限を切るべきだ、こういうことを強く主張いたしました。  そういう中で、やはり機関委任事務としては政府の手続が円滑に進められないということで、これを今回国の直轄事業として実施する、こういうことを閣議決定したようでありますが、もしそうだとすると、私は、大田知事のこの機関委任事務手続の業務に反対をした責任は非常に重大である、こういうふうに考えております。  特に、今日では地方分権の時代、できるだけ権限を地方に移譲しようという時代に、今まで機関委任事務であったものを国が直轄でやるということはあってはならないことだ、こういうふうに思います。その点についての考え方をお聞きいたしたいと思います。大臣からお答えください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 地方分権推進委員会が地方の事務と国の事務とをいろいろと整理されまして、国に係るものについては国がやる、地方自治体独自のものについては地方自治体にやる、しかしながら、国がやる仕事で地方自治体にやってもらう必要があるものについては法定受託事務という形で整理をされまして、その答申を得たわけでございます。  政府としましては、その答申を最大限尊重しながら、地方分権推進委員会の答申に沿ってこれから先進めていくということを先般閣議でも決定したところでございまして、その趣旨に沿ってやっていくというのが現在の政府の立場でございます。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 時間が参りました。最後に一点だけ申し上げておきたいと思います。  私がなぜ国直轄事業にすることにこだわるかといいますと、沖縄の米軍基地の成り立ちの歴史を考えれば、米軍が占領して、略奪的な手法で土地を取り上げたのであります。何ら合法的な根拠がない以上、政府は、複雑な手続があるにしても、今までどおり機関委任事務の制度を存続すべきだと私は考えております。  しかし、地方分権推進計画では、政府は国の直轄事業とすることを閣議決定したと今答弁があったわけでありますが、私は、これに関連する法改正がいろいろ出てくると思いますが、これは、可能な限り地方にその権限を持たせて、民主的な手続を経て国民の財産の強制収用ができるようにすべきである。現在のままでは、県の収用委員会もあってなきがごとしの形骸化された状態になっておりますして、いろいろと問題が出てこようかと思いますので、その点について、最後に、県民の立場から私は強く指摘をしておきたいと思いますので、大臣の御答弁をもう一度お願いしたいと思います。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 私どもとしましても、地方の皆さん方の意見をできるだけ反映すべく、そのようなことは心がけなければなりませんけれども、制度として、国全体としてつくる場合には、どうしても公平にやらなければならない点もございまして、その答申をやはり最大限に尊重するという政府の立場を現在のところ変えるわけにはまいらないということもまた申し上げたいと思います。

仲村正治自由民主党

○仲村委員 終わります。  ありがとうございました。

塩田晋自由党

○塩田委員長 石井紘基君。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 石井紘基でございます。  防衛庁調達実施本部の装備品購入に絡む過払いの責任の問題について質疑をさせていただきます。  防衛庁長官は、先日の御答弁の中で、確定した契約なので損害賠償を請求しても勝てるかどうかわからない、だからこれは和解になったのだというお話でございましたが、これは、私は非常に疑問が残る御答弁だと思います。  一つは、どうして確定した契約だから損害賠償を請求しても勝てるかどうかわからないということになるのかということです。さらにもう一つは、和解と言うのですが、これは本当に和解なのかどうなのか。和解というのは、大体、争いがあって、それを収拾する解決の方策としてあるものですが、これは争いがあったわけじゃない。それぞれの業者は、過払いの申告をした、うその原価計算のための工数を請求したと皆一様に非を認めているわけでありますから、これがなぜ和解になるのかということは、大変不思議な問題であります。  まず、なぜ損害賠償を請求するということをしなかったのか。これは、不当行為で、明らかに民法七百九条の不法行為であります。うその工数を書いて見積もりを出したというのであれば、これは不法行為になるわけです。それに対しては、損害賠償を請求するなどの法的な措置をとるべきであったのであります。なぜこのようなことをしなかったのかという点について伺います。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 ただいま委員の方から、原価差異額の返納の法的根拠についてお尋ねがございました。今御指摘もございましたが、今回、原価差異の返納にかかわる契約というのは、件数で九五%弱を占めます一般確定契約と、残りの監査つき契約があったわけでございます。  一般確定契約については、既に御承知のとおり、契約締結時に見積もり資料をもらって契約価格を確定いたします。その後にいろいろな意味で原価の差異があっても、それについては差額を返納する義務を生じない、そういった性格のものだと思います。  監査つき契約につきましても、これは詳しく申し上げませんが、実際に契約が履行されまして、その後に監査価格、監査後の価格が決定され、契約が履行された場合には、債権債務関係は消滅するということになります。  今御指摘のございました不法行為に基づいて請求をすることも可能ではなかろうか、これは法論理的には可能ではないかと我々も考えておりますし、場合によりましては、例えば詐欺行為があった場合には契約そのものを取り消しにするというベースで議論があり得ると思います。  私ども、今新しい処理基準を勉強させていただいておりますが、関係当局にもいろいろお知恵をかりながら勉強をさせていただいているわけでありますが、当時の担当者の判断といいますか処理方針といたしましては、不法行為性あるいは詐欺という刑法的な構成要件を満たすかどうかについていろいろな議論はしておるのですが、実際に、それにつきまして確たる状況といいますか、そういった訴訟を起こして勝てるかどうかということについて、事実関係等でいろいろ難しい点もあるのではないかという議論もございました。  片や、既に、返納額を求めなければいかぬ、できるだけ早く国損というものを消滅させなければいかぬ、そういった観点から、その時点では、特に相手企業側が不適切な資料を出したという事実を認めておりまして、改俊の情も示しておりましたので、今、我々が過去にとらせていただいた一種の私法上の和解契約で処理をした、そういう経緯になっております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そういう答弁ではよくわかりませんけれども、これは法的な和解ということになるのですか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 委員も御承知のように、民法上の不法行為あるいは刑法上の詐欺ということになりますと、それぞれについて、我が方側で、役所の側できちんとした証拠を整え、裁判をし、それに勝たなければ最終的に返納額というのは求められないわけでありますので、我々は、先ほど申し上げましたように、私法上の一種の和解契約ということで、実際上生じたであろう国損について返納を求めたということであります。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 詐欺なんというものがどうして和解になるのか、これは大変つじつまの合わないおかしな答弁でありますので、それはそれで残しておきたいと思います。むしろ、これは和解というよりも、争いがないわけですから、いわば握りつぶし、これは法的な言葉じゃありませんけれども、そういうものなんですね。  それでは、なぜそういう覚書というものを締結する、取り交わすということになったのか。この覚書というものをちょっと出してみてくれませんか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 先ほど説明が不十分であったわけですが、企業側にとりましては、特に一般確定契約が大宗を占めておりますが、それにつきましては、不適切な資料を出したことは認めてはおりますけれども、それをもって、即、法的に原価差異分を返納する義務は生じないという解釈も成り立つわけであります。  したがいまして、そういった法的な議論というのは棚の上に置いておいて、とりあえず和解という形で原価差異分については返そうというのが、先ほどの私法上の契約に至った経緯であります。  覚書がなぜ必要かといいますと、結局、原契約、調達契約に基づいて返していただくわけではありませんので、新たに契約関係、債権債務関係をつくって、それに基づいて国庫返納とか契約額の変更をしてもらう、そういった意味で覚書は必要であったわけであります。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 私は、覚書が必要か必要じゃないかなんということは一言も言ってない、それを出してくださいと言っているんですよ。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 覚書につきましては、当然一種の私契約でございまして、相手側企業との間で公表を前提に取り交わしたものではございません。したがいまして、その処理については慎重に判断をさせていただく必要があると思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それも後へ残しておきたいと思います。  それで、企業の方、つまり業者の方は一その前に、訴えるんじゃなくて、損害賠償を請求したり、その他の法的手段をとるのではなくて、なぜこういうことにしたのかということは、防衛庁の側に、調達実施本部の側にやましいことがあった、それゆえに、業者の方もそれなりの言い分がある、開き直られたら困る、そういう点もあった。しかし、一方では業者も仕事が来なくなると困りますから、それは、そこでもってお互いのそうした呼吸というものが合わせられたというふうに考えるわけであります。  先日の答弁では、装備局長、鴇田さんの答弁では、原価元帳がなかったという答弁でした。しかし、そういう原価元帳というようなものが企業にないということはあり得ないんです。発覚したのが大体平成六年前後ですから、そうしますと、企業というのは、あなたのこの間の答弁では、そういうものを残しておく必要がないかのごとき言い方を私の質問に対してされましたけれども、これは税法でもって定められているのです。法人税法の百二十六条には帳簿書類保存義務というものが規定されております。そして、この施行規則の中でもって、詳しく、取引に関する書類とかあるいは注文書とか契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類ということで、これは企業は保存しておかなければならない書類であります。  それらの書類を見れば、それぞれの企業が調達実施本部から発注を受けた事業と民間から発注を受けた事業、調達実施本部からのものは水増しをしたりあるいは原簿を変えられていたりなんかすることがあったとしても、少なくとも民需側の方、民間からの契約は信頼できるものであるはずですね。あなた方は損益計算書を見たと言うけれども、例えばそういう一連の資料の中から民需の分を差し引けば防衛庁の分は出てくるわけであります。そうでしょう。  民間からの受注については当然そういうことで資料があるし、また、現場で、工場で弾をつくるにしろ味方識別機をつくるにしろ、あるいはパラシュートをつくるにしろ、毎日業務管理が行われているわけです。その管理者が、だれが何時から何時まで、何人の人が何日間、残業はどれだけ、外部からのアルバイト、臨時雇いはどれだけということは、全部記録されているのですよ。そうでしょう。それを、あなた方は、そういった資料があたかもなかったかのごとく言い抜けようとしている。  この前の答弁をあなたは今ここで訂正してください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 二点お答えをしたいと思います。  第一点は、五月二十七日の前回の本委員会において私がなしました答弁についてであります。正確に申し上げますと、当時、個別原価資料というものが各企業の方にも残っていなかったことから、企業の決算資料等をもとに各社ごとに計算をしたと申し上げました。私がここで個別原価資料と申し上げたのは、原価差異額を個別の契約ごとに適正、厳正に算定するための資となるような個別の原価に関する資料が残されていなかったというのが対策特別委員会の報告でありました。原価元帳がなかったということは、私は一切申し上げておりません。  事実関係で申し上げますと、二点目の御質問の方にかかわるわけですが、例えば原価元帳があり、あるいは作業表、工数伝票、これは先生御指摘のとおり、商法とかあるいは税法で七年間とか五年間とか保存義務が課されております。そういったものについては、私どもの委員会でも、現実に保存されておるものを確認をいたしておりますが、そこに出ております例えば工数、これを論証するあるいは立証するものとしては、別途、作業時間報告書等々の原紙伝票が必要になります。これについては保存義務がかかっておりませんで、我々としては入手ができておりません。これが、正確な事実関係でございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 あなたは、この前の答弁でこう言っているのですよ。当時、個別原価資料は各企業にも残っていなかった、これは、このとおり言っているのです。あなたは、原価差異を算定するための工数等の資料が残っていなかったなんということは一言も言っていないのです。いいですか。  それからもう一つ、今の作業時間報告書がないからできなかった、それは通りませんね。作業時間報告書というようなものも、法人税法百二十六条とその施行規則の中で、先ほど申し上げましたさまざまな項目について、これは原票がなければ当然確認のできないものですから、ここに述べられているその他これに準ずる資料というものの中に入るわけでありまして、それがなければ給料も払えないということになるわけですから、そういうものはあるわけですけれども、それを仮に企業があなた方のところへ何らかの理由でどうしても出さなかったとか、そういうようなことでもって防衛庁になかったとしたら、あなた方はそれを追及する権利があるわけです。いいですか。だから、そういう言い逃れは通らない。そもそも各企業の業者の方は、あなた方にそういう一切の書類を求められていない、こう言っているのです。  どうですか。その二点、もう一回答弁してください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 私どもは、原価差異事案が発生しました当時に、返納額の算定に厳正を期しなければいかぬということで当時作業したやに委員会の方から報告を受けております。  その際、先生御指摘のような工数票、原価元帳等がございましても、そこに載っております工数をうのみにして原価差異額を算定するわけにはいきません。それを裏づける資料というものをとった上でやらないといかぬわけですが、先ほど申し上げました作業時間報告書というのは企業側にありません。したがって、我々は見られませんでした。その理由としては、作業時間報告書については企業側にも保存義務がかかっていなかった、処分してしまったという報告を受けたがゆえにできなかったということであります。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 じゃ、企業の方がそういう税法違反をしているということになるのじゃないかと思いますが、これは今捜査が行われているところでありますので、後で解明されることになると思いますので、とりあえずきょうはその点はそういうことを聞きおくということにしておきたいと思います。  それで、あなたはどうしてもこの前の答弁を訂正しないのですか。――しない。  じゃ、次に移ります。  私は、例えば東洋通信機なんかの場合には、まさに平成六年の三月下旬ぐらいから六月二十七日にこの覚書を締結するまでの期間、この期間は双方とも大変気をもむ時期であったろうと思っておるのですが、その時期に、防衛庁から天下りを受け入れてくれという話が進んでおりました。これは、当時の調達実施本部の副本部長の上野憲一さんを中心としてそうした話が進んでおりました。  現に、早速入ったのがその年、平成六年の七月一日、防衛庁技術研究本部副本部長が就職をされました。それから、同じく十月一日に防衛庁参事官が就職をされました。さらに、十二月一日、調達実施本部横浜支部原価監査課長が就職をされました。間違っていたら言ってくださいよ。これは明らかに原価差異についての問題と一体となったやりとりであります。膨大な額が発生した過払い、これを例えば東洋通信機の場合には八億七千四百万円にしてあげる、それとの取引であります。交換条件であります。  これは、このことによって明らかに国には損害を与え、この間も防衛庁長官もお認めになられたように、それ以前の分についても法的に時効だということでもって過払いについての処置を回避してしまった。こういったことからいって、莫大な損害を国に与えているわけであります。それがどういうふうになされたかといえば、少なくとも再就職の問題との絡みが出てくるわけであります。これは明らかに背任罪に当たる行為ではないのか。  あるいはもう一つの、例えば日本工機だとかあるいは藤倉航装――藤倉航装の場合には、私も藤倉航装のトップクラスの方に話を伺ってまいりました。もちろん東洋通信機にも、この間申し上げましたように、伺ってきたわけでありますが。この藤倉航装は、いろいろとマスコミ等に書かれていることは、恥ずかしい話ですけれどもほぼ事実でございますと。例えば、コンサルタント料を契約して払いました、講演料も払いました、会社の株を五万株お譲りしました、あるいはゴルフの会員権もお譲りしました。天下りは、従来からこれは会社の方からの希望であるということを申し添えられておりましたけれども、実際にはわかりません。以前から受け入れておりました等々、これらは全部事実ですということです。これによって、これらの贈収賄によってこの金額が絡んでくる――ちょっと言い方があれでしたけれども、こうしたこととの引きかえにこの金額が決定されたとすれば、これは贈収賄に当たる問題であります。  ですから、あなた方がいわゆる和解だというようなことをおっしゃっているというのは、これはあなた方の方にも非常に重大な弱みがある。そこで、お互いにこれは握りつぶしてしまおうというので、ニカ月か三カ月そこらでもってばぱぱっと覚書を交わして終わらせたというのが真相なんです。  防衛庁長官、どうですか。これは、そういう点では調達実施本部の行ったことは重大な問題じゃないんですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 昨年、これが問題になってまいりましたときに、今委員が御指摘になりましたような角度からも、私は、新しくつくりました対策委員会の方に話をしました。しかしながら、そういう目で見ていきましても、そのときの決めたことが、今言いましたように、例えば人事も含めましてバーターでやったとか、あるいはまた、そのときの見返りに後日いろいろしてもらったとかいうようなことについての関係をはっきりさせることはできませんで、私どもの方からそういうことに打って出るような、確たることはなかったわけでございます。  しかしながら、今言われましたようなことについて、今もずっと引き続き特別委員会の方は調査もやっておりますけれども、残念ながらと言っていいのかどうかわかりませんけれども、今委員が御指摘になりましたような、そのためにこれをしてやったとか、あるいはしてもらったとか、そういう関係については、私どもは強制調査権もございませんので、つかみ切れていないという状況でございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そんな答弁ではとても納得できないじゃないですか。いいですか、和解だと言っているのですよ。和解というものは紛争を処理する方策ですよ。その和解の最中に、人を引き受けてくれ、そして受け入れてもらう、こういうことをやっていて、どうしてこれが、今おっしゃるように、この問題とは関係ないということになるのですか。その最中ですよ、まさにその時期ですよ。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 過払いした分を取り返そうとするときに、その金額等について折衝をして、そして一種の和解契約と思える覚書でその金を取り返すことにした、それは一つの事実でございます。だから、これは契約の性質からいったら和解契約だと思います。  今人事を云々という話がございましたけれども、その問題につきましては、私も先日申し上げましたように、そういうようなことをやっているときに、いわゆる人を派遣するということがいいかどうかの問題はあります、しかしながら、それが事件と取引で行われたかどうかについて、取引でやったんじゃないかと決めて言われることには、私どもとしては、そうですというようなことができないということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それは決めるのが当たり前です、当然です。これは常識的に考えてごらんなさいよ。お金を出せといってせっついているときですよ。そのときに、こっちからの言い分を入れろ、天下りを入れなさいと。藤倉航装は、この間装備局長は、あの新聞に出たときに、私が藤倉航装に行っていろいろ話を聞いてきたが、そういう事実はないと言っているなんというでたらめな答弁をしましたけれども、東洋通信機だって安くしてくれと言ったというのですよ。そういう中で、従来とっていた、調本からは一人、陸海空からはそれぞれ二名ずつ、それに加えて、その時期二名追加をさせていただきましたと言っているのですよ。どうなんですか、常識で考えてみてください、常識で。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 常識でとおっしゃいますけれども、推測で物を言うわけにまいりません。  私どもとしては、そういうようなバーターで行われたという事実を報告も受けていませんし、今調査もしておりますけれども、そういう事実をつかんでおりませんので、そういうのを前提にして、こういう公式の場でそれを認めるわけにはいかないというわけでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 何もバーターで入れてくれなんて、そういうやりとりはしないでしょう。そういうことは常識でわかるでしょう。事実をもって判断しなきゃいけません。  それから、その当時、調本には副本部長さんが原価計算の面で三人おられたと思いますね。一人は上野さん、あと二人おられたのですが、それぞれ、今問題に上がっている四つの業者との窓口は、担当は、だれがどうだったのでしょうか。東洋通信機と日本工機については上野さんだったのですか、あるいは、ニコー電子、藤倉航装、これはそれぞれだれだったのか、言ってください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 端的に申し上げます。  東洋通信機とニコー電子については上野副本部長が主担当ということで携わっておりまして、残りの日本工機と藤倉航装につきましては第二副本部長が担当でありました。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そのころ、今官房長をやっておられる大越さんも副本部長をやっておられましたですね。どういうことをやっておられたのですか。

大越康弘防衛庁長官官房長

○大越政府委員 お答え申し上げます。  その前に一点、事実関係を申し上げたいと思いますが、先ほど先生の方から、平成六年の六月に東洋通信機との覚書を結んだ後に、七月に技術研究本部の副本部長が就職をしたというようなお話がございましたけれども、時系列的に申し上げますと、六月に覚書を結んだ後に東洋通信機の方に就職しましたのは、その年の十月に元参事官、その後が、十二月に横浜支部の原価監査課長、先ほどのお話の技本の副本部長というのは、七年、翌年の七月でございます。  私のことでございますけれども、私は、平成六年の七月から総務担当の副本部長ということで調本に参りました。七月でございますので、東洋通信機の処理は実施し終わった後でございました。  総務担当副本部長という職務でございますけれども、これは、担当する課が、総務課、会計課、調整課、そういったところを担当して、人事でありますとかその他総務に関することを担当しているわけでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 大越さんは総務担当ですから、当然、数ある副本部長の中の一番トップに書かれている、出ている方でありますので、大事なんかもやっておられる、会計もやっておられるということですから、例えば再就職等の話が決まれば大越さんのところでいろいろと手配をするということだろうと思いますが、そういう点で大変お詳しいと思いますので、また別の機会にじっくりお話を伺わせていただきたいと思います。  そこで、次に、これらの四社以外にもたくさん装備品を発注している企業があります。その企業の数は何社ぐらいあるのかということと、ほかの企業についても過払いについての調査等をやったのかどうなのかということを伺いたい。  例えば、幾つかの企業名をここで申し上げさせていただきたいと思いますが、それぞれいわゆる再就職がかなりたくさんある企業だと思いますが、この再就職の状況についても伺いたいと思います。  例えば三菱プレシジョンという会社がございます、これは防衛庁からの発注が総売り上げの中の約二七%。あるいは、横河電子機器、三波工業というような企業がございます。これらについても、過払いの問題について、工数計算等について改めておやりになったかどうか聞かせてください。それから、再就職と。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 今先生がおっしゃられた四社でございますが、制度調査を我々二月に発表いたしました再発防止対策の大きな柱としてやることになっております。これは、一般確定契約を主体とする約三百社弱の企業を対象にやろうということで、八年度から続けております。  制度調査の対象にこれら四社がなっているかどうかについては、私、今手元に資料はもちろんございませんが、具体的には申し上げないことになっておりますので、御理解を賜りたいと思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 この三菱プレシジョンという会社は、中途確定契約が圧倒的に多い企業であります。時間が間もなく来てしまいますので、これもまた後日、いろいろ資料の提供をお願いをしたいと思います。  それから、この間、私が、当時の金額を確定するまでのいろいろなやりとりについて、どういう方法でやったか、だれとだれがやったか、どこの会社とどういうわけでやったかというようなこととか、あるいは、先ほど言いました、さまざまなもてなしを受けた等々のことも含めて、将来どうするなんということじゃなくて、その当時のことを徹底してきちっとこれは調べないといけないということで、防衛庁長官は、しろと言われればそれはそうですという答弁がありました。  今まで調査はしていないわけですから、改めて調査をし、その上でそれなりの法的なその他の処置をとるということをお考えかどうか、聞かせてください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 昨年、この問題が起きましたときに、実を言いますと、大蔵省の問題等も起きておりましたから、私どもはゴルフの接待等まで含めましていろいろな調査をやっております。しかしながら、そういうような中で、今委員が御指摘になりましたようないろいろな問題等が出ていない。要するに、私どもとして問題視するような事案が当たっていないということで、今までずっとそういうことについては言わなかったわけでございます。  調査は、かなり今回については実質はいろいろとやっております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それでしたら、大蔵省や日銀その他がやられたように、調査の公表をいっされるのかということを明言してください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 問題になるようなことはなかったという報告を受けております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 今、ゴルフもあった、あるいはコンサルタントもある、その他株の取得やなんかもあると私は言いました。その中で、ゴルフはあったということは認められた。何もなかったということはおかしいじゃないですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 先ほど述べられましたことは全部やめられた後の話でございまして、新聞報道等に出ているわけでございます。  私どもは、現在おる職員あるいはその当時からかかわっておった職員、そういう人たちについてそういう事実があるかどうかについては、やはり調べなければなりませんので、それは調べておりますけれども、やめられた方全部についてそういうことはしておりません。  しかも、私的な問題については、これは事件等になってまいりますと、それはまた違う角度からあるかもしれませんけれども、幾らの給料をどこの会社からもらっているか、コンサルタント料を幾らもらっているかというのは、正直言いまして、やめられた後の方について追及することはできないわけでございますので、その辺については御理解賜りたいと思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それはだめです。どういう経過でこういう金額が決まったのかということは、少なくともきちっと調査をしなければいけません。だれとだれが、いつ何日、交渉の日誌とかを含めた一切の事実を調べて、それを公表してください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 交渉に当たって、だれとだれがどういうふうにしてこの問題に当たっていったか、それは委員のおっしゃるとおりでございます。その辺の問題につきましては、私どももまた報告を徴して、またしかるべき措置をしたいと思います。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 時間が来ましたので、また別の機会に続けさせていただきます。

塩田晋自由党

○塩田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時五分休憩      ――――◇―――――     午後一時開議

塩田晋自由党

○塩田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。藤田幸久君。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 民主党の藤田幸久でございます。  安全保障委員会でございますが、国の安全保障の根幹にかかわる問題ということで、きょうは、中国の情報機関に籍を置いたと言われております女性が日本に対する工作を行ったのではないかという疑いの関係、とりわけ中国に対するODAの決定過程に疑念が呈されておるということが報道等でされておられますし、衆参のいろいろな委員会で行われてまいりましたが、私の方も質問主意書を提出をしておりますが、それにかなり重複をいたしますけれども、答弁書がおくれておるということもございますので、幾つかの点について質問をさせていただきたいと思います。  まず、中国のベチューン医科大学に関する政府開発援助について、その決定及び実施の時期、金額、内容、それから職務権限を有していたのはだれかということについてお答えをお願いしたいと思います。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 お答え申し上げます。  中国に対しますベチューン医科大学に関係します日本政府の援助につきましては、中国政府からの正式な要請を受けまして、国際協力事業団によります調査を経、政府部内で十分な検討を行いまして、案件の妥当性を確認をいたしました。その上で、さらに政府部内での協議を経まして、平成二年、一九九〇年十一月、中国政府との間で交換公文を署名することになった、その後実施に移ったというのが経緯でございます。  額につきましては、二十六億円を供与限度額とする旨閣議決定をされました。  それから、職務権限についての御質問でございますけれども、本件は無償資金協力でございまして、外務省設置法に基づきまして外務省が所掌しております。当然、本件につきましても外務省が所掌をいたしました。  なお、実施につきましては、基本設計調査、詳細設計調査というものが行われておりますが、これは実施機関であります国際協力事業団が実施を行ったということでございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 この援助のプロセスに関しまして、日中間で行われた要請、交渉及び調査について、だれが、いつ、どのような要請、交渉または調査を行ったのか、すべてについて簡略に答えていただきたいと思います。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 ベチューン医科大学機材整備計画につきましては、中国側から一九八九年十月に正式な要請が参りました。その要請を受けまして、外務省の指示に基づきまして、国際協力事業団が平成元年十二月に事前調査団を派遣をいたしました。さらに、平成二年四月に基本設計調査団を派遣をいたしました。それから、同年八月に基本設計の概要説明をする調査団を中国に派遣をいたし、必要な協議、調査を行ったわけでございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 基本設計調査団は、二月とおっしゃいましたか、四月とおっしゃいましたか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 基本設計調査団の派遣は四月、一九九〇年四月でございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 今の四月の基本設計調査団、それからさかのぼるところの八九年十二月の事前調査団、それから九〇年八月のドラフトレポートの説明、いずれの回におきましても、中国側の面談者の中に李維平という女性の名前が含まれておりますけれども、いずれの調査団も数日間にわたって中国に滞在しておったわけですが、どの日に、どの場所で、だれと面談をしたのか。それから、中国側はこの李維平という女性のほかにだれが同席をしていたのかについて答えていただきたいと思います。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 ただいま委員の方から御指摘のありました、調査団の派遣と、それからいかなる調査を行ったか、中国側のだれと面談あるいは会議をしたかということにつきましては、それぞれの報告書が既に公表になっております。  その報告書によりますと、事前調査団につきましては八九年十二月より十一日間、基本設計調査団につきましては九〇年四月五日より二十五日間、それからいわゆるドラフトレポートの調査団につきましては九〇年八月二日より十一日間、中国に滞在をいたしまして、中国側の関係部局、すなわち、対外経済貿易部を初めといたしまして、衛生部、それからベチューン医科大学、吉林省等の関係者と協議をいたしております。  その会議あるいはその面談における出席者、それから調査団の日程につきましては、公表されております報告書の中に記載をされているとおりでございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 事前調査報告書というのがございますが、これがかなりすぐにできているのですね。報告書をつくるために調査に行った後、かなりすぐにできているということ。それから、例えばこの李維平という方の肩書についても中国側のような肩書がなされている。  それから、例えばこの報告書を読んでみますと、六ページの「行政機構」というところをちょっと読んでみますと、「中華人民共和国は労働者階級の指導する、労農同盟を基礎とした、人民民主主義独裁の社会主義国家である。これが中国の国家体制であり、人民に対しては民主をもって、敵対するものに対しては独裁をもってするという二の面を結び付けることが人民民主独裁である。」これは、JICAがつくる文書にこういった表記をするような必要は考えられない。この表現を素直に読みますと、どうもこれは原文は中国語であるのではないか。  つまり、中国人が書いたものを日本語訳をして、その後でいわばエディティングをしたのかもしれませんけれども、エディティングをしても、相当厚いものでございますから、なかなか日本語に置きかえをする時間がなかったというようなことではないか。読んでみて非常にそういう気がするのですが、これは下書きが中国語であったというようなことでございますでしょうか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 まず、事前調査団が要請段階からすぐ出たのではないかという御指摘でございますが、このベチューンの協力プロジェクトにつきましては、委員御案内かと思いますけれども、かなりの長い間にわたりまして日本の関係大学が民間べースで技術協力あるいは技術交流をこのベチューン大学で行っておりまして、その後いろいろ非公式に協力の話があったわけでございまして、案件としては、そういう意味では突然出てきたということではなくて、かなり成熟をしておったという背景があろうかと思います。そういう背景を含めて考える必要があろうかと思います。  それから、「行政機構」に関する記述でございますが、この種の調査団の報告には、その国あるいはその政体がどういうことであるか、行政機構がどういうことであるか、その当該国がどういう特色を持っておるかということは、いわば概論と申しますか説明ということで通常書かれるわけでございまして、この調査報告書につきましても、まさに一般情勢ということで当該国の地理、ごく簡単な歴史、それから本件は医療協力でございますので、関係する医療部門、厚生部門の行政機構について説明をするということでございまして、今の「行政機構」に関します説明が一体どこからとられたかということにつきましては当方としてわかりませんけれども、中国側の行政機構の説明でございますので、中国側のいろいろな文書を参考にしながらっくったということは十分に可能性としてはあろうかと思います。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 いや、中国側の文書があったにしても、書き手がもともと日本語で書いているのか、つまり日本人に読ませるもので書いているのか、それとも書き手がもともと中国人であったのかによって表現が違うのだろうと思うのです。私は、こういう表現なんかからしても、これは中国側にもともとドラフトがあって、それを翻訳したのではないかという疑いがございますので、それについても改めてお調べいただければというふうに思います。  時間がありませんので、次に移りたいと思いますが、このベチューン医科大学の基本設計調査団が面談した李維平さんという女性ですけれども、調査団の報告書によりますと、衛生部外事司官員というふうになっておるわけです。それから、同じ年の八月にドラフトレポート説明のために調査団が訪中した際に、やはり調査団の報告書によりますと、李維平さんの肩書は中華人民共和国衛生部となっておるわけですが、外務省といたしまして、この衛生部外事司官員という地位について、どういう職務を行う立場であるというふうに認識をしておりますでしょうか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 中国政府の衛生部は、国務院におきまして医療及び衛生に関する業務を担当している部局というふうに理解をしております。日本の厚生省に相当するかと思います。また、その衛生部におきます外事司につきましては、国際交流及び協力の事務を所掌をしている、そういう部局であるというふうに承知をいたしております。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 そういう国際交流の仕事というのは、通訳も含まれますでしょうか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 国際的な仕事をしておる部局でございますので、通常は、外国語ができる人材を配置しておるということであろうと思います。したがいまして、通訳の仕事あるいは翻訳的な仕事をするということは通常予想されるところであろうかと思います。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 では、この二つの調査団、つまり基本設計調査団及びドラフトレポート説明のための調査団が訪中した際に、それぞれの訪問に際してだれが通訳をしていましたか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 だれが通訳を行ったかという点につきましては、これも公表になっております報告書を見て私どもも承知をいたしておるわけでございますけれども、九〇年四月の基本設計調査団の報告書には、中国側の協議参加者名簿に記載をされておりますけれども、その中で通訳的な業務という注意書きが肩書に入っておりますのは衛生部の一名、それからベチューン医科大学関係者四名、計五名が通訳ということで報告書に記録をされております。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 衛生部外事司官員ということですが、国際交流の関係の仕事、しかしながら実際には通訳はしていない、ほかに五名の方々が通訳をしている。  この方は、いろいろな形でいろいろな交渉事にかかわってきているわけですが、国際交流という言い方をされましたが、要するに、医療機器に関する貿易決済の実質的な責任者であったというような認識は外務省にございますか。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 特定の人物について御指摘がございましたけれども、この人物は衛生部外事司の官員ということで協議に参加をいたしておったわけでございまして、どういう役割を果たしておったかということについては、それ以上に、私どもとして正確に知ることは難しゅうございまして、申し上げることも困難でございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 その点については時間があればまた戻ってまいりますが、ちょっと事実関係の確認だけ先に急ぎたいと思います。  一九八九年の天安門事件の後に対中国の円借款が凍結されたわけですが、凍結解除の決定は、いっ、だれが行ったのかということをお聞きしたいと思います。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 平成元年六月に発生をしましたいわゆる天安門事件の後、円借款を含めますいろいろな我が国の対中国協力案件の多くのものは、事実上中断状況に置かれたわけでございます。  その後、平成二年一月には、それまで施行されておりました戒厳令が解除され、それに伴い、中国情勢の安定化が徐々に見られていったわけでございまして、平成二年の一月十六日には郡家華国務委員が来日をしております。当時の海部総理大臣初め我が国の要人にお会いになっておられますが、その際に、当時は第三次円借款のサイクルに入ったところでございますけれども、これを進めるように要請をいたしております。さらに、一月十八日には、平成二年度の新規の案件について中国側と意見交換を行うべく、当時の外務省の経済協力局長が中国に派遣をされております。  また、中国側においても、改革・開放路線というものを継続をいたしていく、対外関係の改善もするという努力がいろいろ見られてまいりまして、そういういろいろな状況を勘案をいたしまして、円借款につきましては、経済企画庁、外務省、大蔵省、通産省の四省庁が協議をいたしまして、平成二年の七月のヒューストン・サミットの際に、海部総理大臣から第三次円借款を徐々に進めていくという考え方をG7に説明をいたし、大筋の了解を得られたということで、その後、平成二年十一月に至りまして第三次円借款の閣議決定を行いました。  この間の経緯につきましては、当時、いろいろ国会の審議の場でも議論されております。例えば平成二年の四月の時点で、中山外務大臣の方から、今申し上げましたような趣旨の御答弁をなさっておられます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 長い御説明をありがとうございました。  そうすると、この凍結解除について大蔵大臣に職務権限はないというふうに思われますが、その確認をしていただきたいことと、この円借款の凍結解除に関して、当時、海部内閣のもとで橋本現総理大臣が大蔵大臣を務めておられたわけですが、中国政府の関係者から公式あるいは非公式に要請を受けたことがあるか、もしあったとすれば、その時期と相手を答えていただきたいと思います。

井川紀道大蔵省国際金融局次長

○井川説明員 お答えいたします。  ただいま議員の方から、円借款についての大蔵大臣の職務権限について御質問がございました。ただいま経協局長の方からお答えいたしましたように、中国に対する円借款につきましては、経済企画庁、外務省、大蔵省及び通産省の四省庁による協議を経て、平成二年の十一月に、その取り決めを中国政府と締結することにつきまして閣議決定がなされているところでございます。円借款につきましては、四省体制で決めて、閣議に諮るということでございます。  これに関します大蔵省の所掌事務といたしましては、大蔵省設置法に「本邦からの海外投融資に関する事務を管理する」と定められているところでございまして、大蔵大臣は、国家行政組織法上、大蔵省設置法に定められております大蔵省の所掌事務について、主任の大臣としてその事務を統括する等の権限を有しているということでございます。  それから、円借款の凍結解除の要請について中国側から正式要請が大蔵大臣にあったかということでございますけれども、円借款につきましては、途上国政府から外交ルートを通じて在外公館等我が国政府に対して公式文書をもって行われることとなっておりまして、通常、大蔵大臣が中国政府からいろいろな正式要請を受ける立場にはございません。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 八九年九月、ですから平成元年ですが、橋本現総理は海部内閣の大蔵大臣としてワシントンで中国の李貴鮮中国人民銀行総裁と会談した際、第三次円借款の再開に李銀行総裁から協力を求められたということが言われておりますが、これについての確認と、翌九〇年五月、つまり平成二年の五月ですが、やはり李中国人民銀行総裁との会談で、李氏の協力要請に対して、橋本さんは凍結解除に前向きな発言をしておるということがございます。  それから、同じ年の七月、九〇年の七月ですが、李鉄映中国国務委員兼国家教育委員会主任との会談におきましても、橋本さんいわく、私も第三次円借款を再開できるようさまざまな努力をしてきた、中国側も努力をしてほしいというふうにおっしゃったということが伝えられております。これは、今、大蔵省の井川さんは、通常は外交ルートなので、受ける立場にないということをおっしゃられましたが、実際にこういう国際会議等の席で直接的にそういう要請を受けておるという情報がございますが、いかがでしょうか。

井川紀道大蔵省国際金融局次長

○井川説明員 お答えいたします。  私どもがこれまでのところ調査した限りでは、八九年の九月に、当時の橋本大蔵大臣、李貴鮮中国人民銀行行長は、IMF・世銀総会時に二国間の会談を持っております。このときには円借款については話題にならなかったというふうに私ども理解いたしております。  それから、九〇年になりますと、先ほど経協局長からお話がございましたように、一月には戒厳令が解除されまして、同じく一月には経協局長が訪中している、あるいは郷家華国務委員が一月に来日するという一連の流れがあるわけでございますけれども、五月にインドのニューデリーでアジア開発銀行総会が開かれまして、このときに、御指摘のとおり、当時の橋本大蔵大臣と李貴鮮中国人民銀行行長との面会がございます。ここでは、そういう流れの中で、二国間の協力といいますか、円借款の開始について先方からの話があったと理解いたしております。  それから、七月でございますけれども、李鉄映中国国務委員との面会の際には、この点につきましては、とりわけ中国側から円借款の要請はなかったというふうに理解いたしております。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 つまり、大蔵大臣に職務権限はあったということ、それから、九〇年の五月の段階では協力要請があったということを今確認をされたわけですが、それでは、この円借款の凍結解除に関しまして、当時の橋本大蔵大臣が、例えば当時の海部総理や外務大臣との折衝、閣議、閣僚懇談会、国際会議等、あるいは国会の委員会等での発言において、こういった前向きな姿勢を示す発言があったのか、あるいは事務当局への検討の指示があったのか、その点について確認をしていただきたいと思います。

井川紀道大蔵省国際金融局次長

○井川説明員 お答えいたします。  橋本大蔵大臣は、先ほど申しましたけれども、一九九〇年、平成二年五月三日に、ニューデリーでアジア開発銀行の総会があったわけでございますが、この中の総務演説において、次のように発言いたしております。もちろん、こういった発言は、先ほど来から申し上げておりますように、平成二年の一月には戒厳令が解除され、中国情勢の安定化が見られた、あるいは、一月には郷家華国務委員が来日している、あるいは一月十八日には外務省の経済協力局長が中国に派遣された、こういう流れを受けての発言でございますけれども、当時の橋本大蔵大臣は次のように総会で演説しております。  我々の友人である中国と先進諸国との経済協力  関係が、現在、かつての関係と若干様相を異に  しているのは残念なことであります。我が国と  しては、アジアに位置し、中国と長い交流の歴  史を持つという立場を踏まえ、中国と各国及び  国際機関との関係が、双方の努力により速やか  に旧に復することを強く希望しております。こういう発言を公式の場、しかも、これは英文、和文で配られているわけですけれども、こういう日本政府の立場を総会のときに明らかにいたしておるわけでございます。  それから、御指摘の円借款につきまして、橋本大蔵大臣が、総理もしくは外務大臣との協議、あるいは閣議、閣僚懇談会においての発言の記録、あるいは大蔵大臣から事務当局へ検討を指示したという記録につきましては、現在調査中でございますので、調査の結果を待って、また改めて御回答をさせていただきたいと思います。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 今お答えがありましたインドにおけるアジア開発銀行総会での発言は、日本の閣僚としては国際会議で初めてこういった形で円借款の凍結解除を訴えた機会だというふうに伝えられておりますが、それがそうであるかということ。  それから、それにさかのぼる四月九日の衆議院予算委員会で、橋本大蔵大臣が中国に対する円借款の凍結を近く解除したいという発言をして、これはほかの閣僚に先立つ発言であったということで、ほかの関係者も非常に驚いたという報道がなされております。ということは、これは四省庁体制の中で、その一人であるところの橋本大蔵大臣が、ほかの外務大臣その他に先立って衆議院の予算委員会でもそういった発言をし、かつ、その一カ月後にインドの国際会議でそういった発言をしている。その点は、それで事実関係は間違いございませんね。ちょっと時間がありませんので、簡潔に答えていただきたいと思います。

井川紀道大蔵省国際金融局次長

○井川説明員 お答えいたします。  先ほど経協局長からお話がございましたように、御指摘の予算委員会は平成二年四月九日に開催されたわけでございますけれども、そのとき、冒頭に当時の中山外務大臣が質問に対して答弁いたしておりまして、九〇年度の新規案件に関する予備的準備ということで、一日も早く日中間の健全な関係が回復することを期待しているという発言を外務大臣としていたしております。  その外務大臣の発言の後を受けまして、橋本大蔵大臣が補足的に答弁いたしておりまして、その中で、例えば現在の世銀の融資について、基本的な人道的な案件につきましてはようやく動き始めている、それから、外務大臣が述べられているものを補足すれば、いわば民生の安定、向上に役立つ案件であり、同時にアンタイドの案件といったものから手がけていく時期は参っているような気がします、こういう発言をいたしておりますので、大蔵大臣がここで突出して発言したということではないというふうに理解いたしております。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 時間がありませんので、一九八八年に、当時、自民党の幹事長代理であった橋本総理がベチューン医科大学附属病院を訪問しているわけですけれども、この際に、当時の現地駐在の在外公館はどんな便宜供与を行ったのか。それから、在外公館の職員を通訳として同行させたのか。それから、この間に李維平さんと会っておられるのか。それから、便宜供与を行っていた場合、中国側のだれと面会したのかという事実関係について、簡単にお答えいただきたいと思うのです。

大島賢三外務省経済協力局長

○大島(賢)政府委員 便宜供与に係る文書で今委員の方からいろいろ御指摘のありました事項が確認をされるわけでございますけれども、かかる便宜供与の文書につきましては、外務省に文書管理規程というものがございまして、一定の保存期間というものが定められて、それ以後は廃棄をされる、そういう手続になっております。  当時の便宜供与関係の書類につきましては既に廃棄をされておりまして、御指摘のありましたようないろいろな点については、文書の中では確認できません。  なお、橋本総理御自身、八八年に訪中をしたということは五月二十二日の参議院本会議において述べておられるところでございます。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 きょうは、質問主意書で質問をしております内容について、事実関係についての確認で時間がほぼ終わろうとしておりますけれども、総理自身、あるいはこれからの外交、安全保障にとって、やはりこういう国際的な交流をする場合の通訳あるいはその関係者、それからどんな人にそれぞれの国で会うのか。特に欧米などにおきましては、相手国の要人録といったものが非常に完備をしておりますし、それから、そのかかわる方のいわゆる専門職としての教育等々もはっきりしておりますし、情報管理もはっきりしておる。  ところが、今回、いろいろな報道がなされていることにかんがみましても、例えば通訳というものの意味、職務について外務省としてどうお考えになって、それから相手国の要人あるいはそのかかわる人に関して、安全保障の見地からもどう把握をして外交をしているのか、その点の見直しについて大変いい機会ではないかというふうに思うわけです。  また、今、便宜供与文書について廃棄をしたと。これは、例えば外交文書などに関しては、日本の場合にはなかなか開示をされない。ところが、そういったものについては異常に早く廃棄をしてしまうものだなと私自身は今意外に思ったわけでございますけれども。  それで、通訳ということの意味についても、昨今、国会の各委員会でもいろいろなやりとりが行われているようでございますけれども、大臣、せっかく陛下のお迎えからお帰りになりましたので、とっさの質問で恐縮でございますけれども、日本の外交として、通訳あるいは国と国との間にかかわる人の、日本側、相手側でどういうクオリフィケーションといいますか要件があって、それに対してどういうチェックをして、それに対して政府の要人というものがどういうビヘービアをすべきか、それからそういったものを可能にするにはどういったシステム、フーズフー、記録等々を完備しておくべきか、そういったことについて御所見をお伺いできれば幸いです。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 政府関係者、申し上げればトップとして大臣がおると思いますけれども、そういう方々の各国との交渉あるいは会談等につきましては、当然のことながら、それぞれ国家公務員たる通訳がつきまして、その記録をとどめておるということになっておると思います。  今いろいろ御議論されたのは国会議員の場合ということだろうと思いますが、これもある意味では特別職の公務員という立場でございますので、御要請がありますれば外務省としてはできる限り御協力申し上げて、通訳というものによりまして双方の意思がかりそめにも不明確に伝わるということがあっては、それは国の問題になりかねないということでございますから、御要望におこたえして恐らく今日までお手伝いを申し上げてきたのだろうと思います。同時に、やはりある種の守秘義務というものは通訳にも当然ついておるのだろうと思います。  いずれにいたしましても、政府間におきましては、当然、これは公務員としての責任において対処していると思います。また、国会議員その他からの御要請については、御要望に応じて適宜対応してきておるものと思っております。

藤田幸久民主党

○藤田(幸)委員 時間が参りましたので、ぜひ今おっしゃっていただいたことを具体的に、外務省は、外交、安全保障の観点からフォローしていただきたいことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

塩田晋自由党

○塩田委員長 冨沢篤紘君。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 平和・改革の冨沢篤紘でございます。  間もなく平成十一年度の予算編成の時期になります。予算編成に当たり、神奈川県選出の議員として、基地交付金、調整交付金、さらに特定防衛施設周辺整備調整交付金についてお伺いをいたします。  基地関係予算への地方自治体の不満は結構大きいものがあります。平成十年は、基地交付金二百三十一億五千万円、調整交付金六十億円、合わせて二百九十一億五千万円が計上をされておりますが、平成十一年はそれぞれどんなふうに要求をされるおつもりなのか、この点をまず伺います。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 御説明申し上げます。  基地交付金及び調整交付金につきましては、国有提供施設等に対して固定資産税が課税されないこと等を考慮いたしまして、これらの施設の所在する市町村に対し交付いたしているものでございます。  御案内のように、基地交付金、調整交付金につきましては、五十六年度から六十三年度までの間は同額で推移をしてきております。その後、固定資産税の評価がえ等を勘案いたしまして、平成元年度、それから四年度、七年度及び十年度ということで、それぞれ十億円の増額を図ってきたという経緯がございます。  そういうことで、平成十年度におきましては、今御指摘のありましたように、基地交付金二百三十一億五千万円、調整交付金六十億円、計二百九十一億五千万円ということで、前年度、平成九年度に対しまして十億円の増ということで、大変厳しい財政状況のもとではございましたが、所要額の確保をいたしたところでございます。  なお、平成十一年度の予算要求の考え方ということであろうかと思いますが、御案内のような財政構造改革の集中改革期間、こういう極めて厳しい財政状況のもとでございます。従来からの予算要求の経緯も踏まえまして、固定資産税の代替的性格を持っていること、また、基地所在市町村の置かれております実情等を考慮しながら、今後、調整を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 御承知のように、今地価が全国的に下落を続けている。そんな中で、基地を抱える自治体にとって、基地交付金、調整交付金は結構な財源になるわけなのでありますが、十一年度は、今のお答えですと、三年ごとに十億円トータルでふえるだけ、こういうお答えなのですが、ということは、十年度と同額を要求される、こういうことでよろしゅうございますか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 失礼いたしました。現段階におきましては、予算要求に当たっての数字等の検討というのはまだこれからということでございますので、確定的なことは申し上げられないかと思いますが、これまでの経緯を先ほど御説明をいたしたということでございます。平成十一年度の予算要求では、どういうふうな基準で各省庁が作業するのかということも、これからの作業になるかと思います。  いずれにしても、厳しい財政状況のもとでございますけれども、私ども、基地交付金、調整交付金等、置かれております基地所在市町村の状況というものも考慮しながら、適切な調整に当たっていきたいということでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 地価が下がっております。したがって、固定資産税評価額も各自治体で一定の額を下げているわけなのですが、その影響が平成十一年度に出てはかなわない、これが地方自治体の率直な声であります。したがって、二百九十一億五千万円は必ず確保をしていただきたい。  さらに、財革法との関連もあるわけなのですが、このトータルの金額が増額できないのか、してほしい、こういう自治体の要望を強く受けるわけなのですが、その点はいかがですか。平成十一年度予算編成に当たっての自治省の率直なお気持ちを伺いたい。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 基地所在の市町村の皆さん方から、私どもも、常にこの額をできるだけ確保してほしいということでいろいろお話を伺う機会も多うございます。私も全く同じ気持ちで精いっぱい努力をしたいと考えておりますが、具体的には、いろいろな全体の財政状況の中でどのような調整を進めるかということで、今後、所要額の確保に努力をしたいということで御理解をいただければと思います。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 二百九十一億五千万円が全国約三百の市町村に分配をされるわけです。受け取る自治体側にとってみると、おれのところは他市に比べると割を食っているのではないか、少ないのではないか、こんな受けとめ方をしておる自治体が多いわけなのですが、配分の方法に問題はないのでしょうか。なぜ自治体側にこういう不公平感が生まれるのでしょうか。その点、御説明をいただきたい。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 基地交付金につきましては、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律施行令第三条に基づきましてその配分を行っているところでございます。すなわち、基地交付金の予算総額の十分の七に相当する額を対象資産価格で案分をし、また、十分の三に相当する額を、飛行場、演習場などの対象資産の種類、用途、市町村の財政状況等を考慮して基地所在市町村に配分することとされているところでございます。  また、調整交付金につきましては、施設等所在市町村調整交付金交付要綱第四条に基づきその配分を行っているところであり、調整交付金の予算総額の三分の二に相当する額を米軍資産の価格によって案分をし、また、三分の一に相当する額を市町村税の非課税措置等により市町村が受ける税財政上の影響等を考慮して施設等所在市町村に配分をすることとされているところでございます。  大変厳しい財政状況のもと、限られた予算の範囲内で配分をしなければならないという中におきまして、今後とも、固定資産税の代替的性格を持っているということを踏まえまして、それぞれの基地所在市町村の置かれております実情等も十分に踏まえまして、適正な配分に努めてまいりたいと考えております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 御説明は、市会議員、県会議員のときからいただいているのと同じ内容です。受け取る側は、市町村にしても議長さんにしても、自治省に陳情に伺いながら、どうもおれのところは少ないのではないかという不公平感がいつもある。これは、受け取る側の実態でございます。  同じ質問を今度は防衛施設庁に申し上げるわけなんですが、きょうが五日ですから、あしたペルシャ湾からインディペンデンスが横須賀に戻ってまいります。インディペンデンスに乗っかっている八十機の艦載機が、私の選挙区の大和市、綾瀬市の厚木飛行場に飛んでくる。また住民はインディペンデンスの騒音に苦しむわけですが、騒音への対策として住宅防音工事が行われております。  平成九年には七百十六億円、十年にはこれが減額をされて六百五十九億円になった。前回のこの委員会で、この金額は減らすべき筋合いの金ではない、こういう指摘を申し上げたところなんですが、来年度は住宅防音工事にどのくらいの金額を要求されるおつもりか、御答弁願います。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 十一年度概算要求につきましては、現時点でまだ固まっていないわけでございますが、この住宅防音というのは、私どもが行っております。辺対策事業の中でも極めて重要なものと位置づけておりますし、今先生おっしゃられました厚木地区におきましては、特にNLPとかいったこともございまして重視しており、過去、全体の住宅防音経費の四割ほどを投入して非常に優先度を高く実施してきているということでございます。そういうことで、まだ金額は決まっておりませんけれども、今後とも鋭意努力いたしてまいりたいと存じておるところでございます。  なお、先刻御案内のとおり、十年度の補正予算におきまして、このたび初めて住宅防音のために約四十億ほどの予算を計上しているという事実がございますので、あわせて御報告させていただきます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 防衛当局のいろいろな御配慮は、ありがたく受けとめているところでございます。  横浜地裁で、騒音訴訟の原告約三千五百名に、受忍限度を超えた騒音であるということで補償二十七億円を払えという判断が出ております。御承知のとおりでございます。国が裁判で負けた、司法の判断は当然行政は尊重しなくてはいかぬ。  前回、萩さんの御答弁で、住宅防音工事は私どもの最重点事項の一つでございますので、引き続き進捗、拡充させるべく最大限の努力をさせていただきたい、こういう御答弁をいただいたところでございますが、九年対比で十年が結構な減額になっている。七百十六億円から六百五十九億円に減額をされている。地元では、六百五十九億円がまた十一年に減額をされるのではないか、こういう不安が広がっているところなんですが、この不安を何とか打ち消していただくわけにまいりませんか。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 ただいま御案内のとおり、平成十年度予算においては金額的には若干の減額になりましたが、今度お願いをしたいという補正予算では、また増額をさせていただいているということでございまして、防衛施設庁としては、住宅防音というのは、今おっしゃいましたように最重点項目の一つであることは間違いございません。  十一年度につきましては、これから八月にかけて概算要求の準備をするわけでございますが、その際にも、私ども最大限の努力をしたいと思っております。ただ、新しい法律によって、防衛関係費自体、いわゆるキャップといいますか前年同額以下ということになっておりますので、全体の防衛関係費とのバランスという問題もありますので、いろいろ厳しい状況にあろうかと思いますが、防衛施設庁といたしましては、最大限努力させていただきたいと思います。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 これは八月になってから作業にかかられるようでございますけれども、住宅防音工事というのは、騒音に苦しむ住民救済事業であります。財革法で確かに総額を抑えられる。――財革法とは別に配慮すべき案件というふうに私は思っておるのです。ぜひこの点は十分に御配慮をいただきますようお願いを申し上げます。  神奈川県は、御承知のように沖縄に次ぐ第二の基地県で、今なお十七カ所、二十一平方キロメートルに及ぶ米軍基地があり、その多くが人口密集地に、市街地に位置しております。十七カ所の基地は市民生活にいろいろな影響を及ぼしているだけでなく、生活環境の保全、整備などの大きな妨げになっている。そして、固定資産税や米軍資産に対する地方税の非課税措置により、関係自治体の財政に大きな影響を与えておることは御承知のとおりでございます。  神奈川県の自治体は、これらの実情を訴えながら、基地交付金等の制度の充実や予算の増額について繰り返し要望をしてまいりました。しかし、県内の関係市に交付される基地交付金、調整交付金は、今も議論申し上げましたとおり、ここ十年以上、横ばいもしくは減額という大変厳しい状況になっております。基地交付金だけを見ても、算定の基礎となる対象資産価値は、十年前に比べると、県全体では六四・五%も上昇している。しかし、実際の基地交付金の交付額は一・六%の増加にとどまっているのであります。  また、平成九年度における県内関係市への交付額の割合は対象資産価格の〇・三九%にすぎず、固定資産税の課税標準税率一・四%に比較して著しく均衡を欠いているところであります。  このような状況は、法律制定時の衆議院、参議院における附帯決議である、基地交付金は固定資産税の代替的な性格という趣旨を反映しているものとは言えません。その上、平成八年度に、国において基地交付金施行令の改正をして、国有財産台帳価格の急激な上昇による基地交付金算定に係る対象資産価格への影響を緩和するために一定の補正を行った、これは地方自治体としてまことに遺憾なことであります。  そこでお尋ねをしますが、基地交付金は固定資産税の代替的なものである、こういう性格から、対象資産に対する固定資産税相当額をそのまま交付をする、こういう考えに思い切って立てませんでしょうか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 御指摘のありましたような附帯決議等も十分承知いたしておりますし、また、基本的に固定資産税等が課税されないということで、それらの代替的な性格を持ち、また財政補給金的な性格も持つということで、私ども、これまでできるだけそういった関係市町村の財政上の配慮をするためにも、まず総額の確保ということが非常に必要でございます。  先ほど御説明いたしましたように、予算額が大体前年度同額という時期も非常に多かったこと、時々は少しふやしたという経緯もございますけれども、基本的には、全体としての伸びは極めて低く抑えられてきている。こういったことから、全体がなかなか伸びない中で、それをどうやって配分をしていくのかということで、そういう意味で、まずは関係各市町村の御協力もいただいて、私どもとしても総額の確保をできるだけ努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 この委員会は、大蔵大臣が出席をされませんので総額の話には議論が進められないのでありますけれども、冒頭申し上げましたように、基地を抱える自治体にとって基地交付金というのは結構な財源になるわけなのでありまして、ぜひ総額の確保、総額をふやすということ、そうすれば、三百の関係自治体に配分の額がふえてくるわけですから、この御努力をお願いをいたします。  政令控除の規定というのがあるんですね、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律施行令第三条第二項、いわゆる政令控除の規定。この規定によって地方交付税の不交付団体は一定割合がカットされる。神奈川県の場合に、この対象になるのが人口五十九万の相模原市と人口二十一万になる大和市、この二市が一定割合がカットされるわけであります。米軍基地があることによって受ける影響や被害は、交付団体であろうと不交付団体であろうと、これは共通のものである、カットするのは自治体を差別しているのではないか、この質問にどうお答えいただけますか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 先ほども御説明申し上げましたように、基地交付金は固定資産税の代替的性格を持つということを基本としながらも、財政補給金としての性格も持ち、交付されるということでございます。その額は、毎年度の予算におきまして、国の厳しい財政状況の中で決定をしていただくということでございます。  そういった限られた財源の中で、いかに関係市町村へ配分をするかという際に、今お話がございましたような財源超過団体、これは交付税の制度の中での仕組みでございますが、財源超過団体というものに対しまして、一定の調整措置を講じさせていただいているところでございます。  この趣旨は、基地交付金の性格や厳しい国の財政状況のもとで、基地所在関係市町村に財政力をも勘案しながらできるだけ公平な配分に努めるという観点から、これらの財源超過団体に対しましては、対象資産価格に案分する額から一定の額を控除し、財源調整を行わせていただいているということで、そういう意味で、全体が限られた財源の中で、いかに関係市町村に財政力も考慮して配分するかという中での仕組みであるというふうに認識をいたしております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 市町村の財政力というのは、これは市長の力量、器量によって変わってくるんですよ。二期、三期やって、市内から税収がうんと上がるような市づくりをする力量のある市長は、不交付団体になるわけですわ。無能な市長というのは国から金をもらってくるばかりで、財政力は弱くなってしまう。有能な市長に政令控除で金を出さないというのは、これは自治体を育てるという国の基本方針と合わないんじゃないんですか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 それぞれ各市町村の財政力がいろいろと違うというのも事実でございまして、また、どうしてそのようなことになっているのかということもいろいろな経緯があるかと思います。各団体ごとに市長さんもそれぞれ御努力はいただいていることだと思いますけれども、全体的な財政を運営する中で、現実に一定の財政力の格差というものが存在をいたしておるわけでございます。  その中で、こういった私どもの基地交付金等の調整措置がどうなのかということで、例えば財源超過団体に対しては全部外してしまうというようなことではなしに、一定の限度におきまして外させていただいている。そのことによって、いわば財政力の低い団体に配慮している、こういう結果にもなるわけでございます。  財政力の強い団体からすれば、おっしゃるような御意見も私どもお伺いをする機会があるわけでございますが、全体の限られた財源の中で、それぞれ関係市町村に財政力も踏まえた上でのできるだけ公平な配分に努めるという観点からの仕組みであるということで御理解を賜りたいと考えております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 重箱の隅をつつくような議論はしたくはないのですが、自治省というのは地方自治体の経営を尊重する、これが基本の姿勢でなければいけませんわ。一律扱いにしようとするこの政令控除の考え方は、かえって不平等、不公平ですよ。これも、政令で皆さんが勝手に決められていることだ。  それから、先ほど申し上げました基地交付金、額で申し上げますと二百三十一億五千万円の三〇%、これもいろいろな理屈で配分をされているようですけれども、お役人の皆さんが決めた物差しでお配りになっている。こういうところに不公平感というのが出てくるので、受け取る側の自治体が、確かにこの金額を受け取るのは納得がいくというような配分の方法をぜひ御研究をいただきたい。この点を指摘をしておきます。  もう一つ、国有財産の台帳価格の評価がえ、これは五年ごとに行われているのですが、なぜ五年ごとに行われているのですか。根拠の法律か何かがあるのですか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 基地交付金の算定に際しましての基礎となります。その資産の価格は国有財産台帳の価格を用いることといたしておりますが、今お話しのような国有財産の台帳価格は、国有財産法の規定に基づきまして、大蔵大臣の定めるところにより各省庁の長が五年ごとに改定をする、こういう仕組みになっているというふうに伺っております。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 大蔵省の国有財産法ですから、自治省は関係ない省なのですが、自治体の固定資産税台帳価格の評価がえは三年ごとに行われておりまして、国有財産の五年ごとと二年差がある。この点も地方自治体で大変文句が出ているところなのですが、これは合わせるわけにはいかないのですか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 今御説明申し上げましたように、現在、国有財産法の規定により、大蔵大臣の定めるところによりまして、それぞれ施設を所管しております各省庁の長が五年ごとに改定をするという仕組みでございます。御案内のように、地方税法における固定資産税本体の方につきましては、三年に一度の評価がえを行うということを基本に対応しているわけでございます。  お話しのような、三年に一度ということで国有財産の台帳価格の方を改定できないのかということでございますが、これは私の方から御説明する事柄でもないかと思いますが、全体のいろいろな国有財産管理の中で判断をされていることだろうというふうに推測をするわけでございます。私どもの関連で三年に一度ということのみで対応するかどうかということについては、なかなか難しい面があるのではないかなというふうに仄聞をするところでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 基地交付金の対象資産の評価額、これが低いのではないかという批判がございます。大体、近傍類似地域と比べて国の評価が低い。したがって、低い評価をベースにはじき出す基地交付金の額が少ない。だから、おれのところの町は損をしている、こういう受けとめ方があるわけなのですが、なぜ基地交付金の対象資産の評価額は近傍類似地域と結構な格差が出てしまうのでしょうか。  大和市で申し上げますと、国の対象資産の評価額八万円というのが、市の固定資産課税台帳では、すぐそばが十一万円から十三万円まで、五割近い差があります。なぜこんなに違ってしまうのか。これも基地交付金が少ないという批判の大きな原因になっておるのですが、いかがですか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 国有財産台帳価格の算定ということで、大蔵省の関係を中心にして各省各庁の長で作業をされているわけでございます。その際に、私ども伺っておりますのは、いわゆる固定資産税の評価額というのも参考にし、また相続税の評価額あるいは近傍の売買実例価格等々、参考になる幾つかのものを踏まえて五年に一度改定をされているというふうに伺っているところでございます。  なお、具体的に、そういった土地の国有財産台帳価格がかなり固定資産税評価額と格差がある、こういうふうな声も私ども伺うことがございます。前回の評価がえといいますか台帳の改定に当たりましても、前回は七年度末に改定があったというふうに伺っておりますが、それに先立ちまして、私どもにおきましても、この国有財産台帳価格の改定に際しまして、台帳価格と固定資産税評価額との均衡ができるだけ図られるように関係省庁にも要請に努めてきたところでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 余り注文ばかりつけておっても恐縮なので。  あしたインディペンデンスが帰ってくる。艦載機が厚木飛行場に飛んでくる。この飛行場の周りに結構な国有地、騒音でうるさいからと買い上げた土地がございますが、周辺の国有地をスポーツ広場とかあるいは野球場として住民が利用をさせていただいている。ここらは防衛庁、防衛施設庁、大変心の広いところで、利用させていただいている住民としてこの場で心から御礼を申し上げます。  まだまだあの国有地も使いたいという要望も地元で結構強いものがありますので、ぜひ地元利用の政策は広げていただきますようにお願いをしながら、あわせて、自治体の側にすると、金網の外のそういう国有地も評価して基地交付金のべースにしてもらえないか、こういう注文も出ているところでありますが、この点についてはいかがですか。

武田文男自治省税務局固定資産税課長

○武田説明員 対象資産の範囲につきましては、これまでに昭和三十四年に自衛隊の使用する弾薬庫を対象にし、また四十九年には米軍及び自衛隊の飛行場及び演習場に係る建物、工作物をそれぞれ追加をしてきたという経緯がございます。  ただ、対象資産の範囲を考える際に、現下の国の厳しい財政状況のもとで、先ほど種々御指摘がございましたように、なかなか関係市町村に対する配分ということでも苦労をしている中でございます。ここで対象資産の範囲を拡大をし、それに対する配分をするということよりも、当面は予算の所要額の確保というものを優先して努力していくことがまず必要ではないかというふうに考えているところでございます。

冨沢篤紘平和・改革

○冨沢委員 最後に要望を申し上げます。  平成十一年度予算編成に当たり、自治省、防衛当局は、基地交付金及び調整交付金をほかの一般行政施策にかかわる財政措置と同一視することなく、基地があることによって多大な財政負担と犠牲を余儀なくされている関係自治体の実情を踏まえて、予算の増額、県内関係市への交付金の増額をしていただくように心から強く要望を申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

塩田晋自由党

○塩田委員長 西村眞悟君。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 これから三十五分間、外務大臣に、非常時じゃなくて平時における広義の安全保障、また社会防衛という観点から御質問させていただきます。質問というよりも要望が多くなると思いますけれども。  一つは入国管理という観点から、もう一つは情報に対する対処、心理戦に対する対処、こういう観点からの質問でございます。  まず、入国管理につきましては、既に御承知のとおり、例えば北朝鮮に日本人がなぜあれだけ速やかにだれにもわからず拉致されるのかといえば、我が国国内にそれを支援する組織があって、北朝鮮から入る工作員との連携のもとにあれを行うからあのように速やかに拉致されるわけですね。これは質問するというふうに事前に申し上げていなかったのですが、先ほど中山先生が、北朝鮮の通信社の日本国が言っているような行方不明者は我が国にはいないんだという発信をお持ちいただいて、教えていただいたのですが、四月三十日の私の本会議での質問に対し、総理大臣は、全力を挙げて問題解決に努めると言われて、北朝鮮の最高指導者に対する呼びかけを行われた。前回、この委員会で外務大臣に質問したときには、まだ応答はないんだと言われておりましたが、その後、応答はございますか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 残念ながら、今日この時点まで、正式といいますか、我が国の橋本総理の本会議における呼びかけに対して、いまだにそれに対する正当なお答えをいただいておりません。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 それでは、今申し上げた不法な入国に関しての質問はまた後日行うといたしまして、合法的な入国、我が国には大体百二十の空と海の港がある、海空港があるわけですが、そこから、今、出入国カードというものを書いて提出して、外国人が入国している。これを、例えば関空であれ成田であれ、そういう大きなところはわかるのですが、それ以外の百二十に及ぶ海空港から入国する外国人がいかなる素性を持った人物であるということを、全体を把握できるまでに何日かかるのかということをお答えいただきたいと思います。

山神進法務省入国管理局登録課長

○山神説明員 御説明申し上げます。  現在、全国百四十三の出入国港から入出国した外国人に係る出入国記録につきましては、法務省に送付されました後、コード化、機械読み取り及び氏名等に係る補正入力などの所要の措置を経て一元的に電算処理しており、電磁的記録として作成されるまでおおむね三週間を要しております。  当局におきましては、現在、出入国における電算化を推進しておりまして、各国のMRP、マシン・リーダブル・パスポート、機械読み取り化と言っておりますが、各国の旅券の機械読み取り化の進捗状況等をも勘案しつつ、今後、外国人出入国記録に係る電算処理の迅速化を目指したいと考えているところでございます。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 出入国に係る官庁は、ビザ発行の外務省であり、警察は犯罪者リストを持っております。また、法務省は今お答えいただいた入管でございます。また、税関という機関がこれに関与している。このような関与しているところがいわゆるデータをばらばらに持っておるわけですね。  それで、今お答えになったのは、百四十三の海空港から入った者を一元処理して把握できるのは三週間かかるということでございます。これは、在外公館からビザ発給等の要請があったときに、直ちに本国とのオンラインによって、警察の情報等々データを一元処理したものがあれば、三週間はかからないと私は思うのです。  この三週間の時間差でどういうことが起こっているかといえば、我が国へ入るプロの犯罪集団、日本人の今までの伝統的な犯罪形態からは想像を絶するような犯罪が起こり、その犯人が全く捕まらないというふうな犯罪が多発している。そして、それらは実態が明らかにならない、なぜなら捕まらないから。我が国に入る犯罪者は、我が国の入国者管理が三週間の時間のずれがあるというのはよく知っておるわけです。したがって、成田とか関空とか入らずにほかのところから入って、三週間の間に仕事をして、ヒット・アンド・アウエ-で去っていく。これが我が国の社会防衛、安全保障上の、市民生活防衛上の重大な脅威になっておるわけです。  外務大臣におかれましては、やはり対外関係を処理する大臣でおられるので、今早急にこの時間差をなくす努力をしていただきたい。我が国のいわゆるハイテク技術産業をもってすれば極めて速やかに可能だと思うわけですから、日々行われている犯罪に対する対処という意味、そして、いかなる人が我が国に入国しているのかということを瞬時に把握するのもやはり我が国の国益にかなったことですから、どうぞ大臣、この問題については早急に検討を開始し実行していただきたいとお願い申し上げるのですが、いかが御見解をお持ちでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 問題提起された点につきましては大変重要な点だろうと思います。できる限り各省庁連絡を密にいたしまして、入出国についての、期間についての、出はあるいはいいのかもしれませんが、入国したことの事実関係について、国としては、当然のことながら一日も早く把握すべきものであろうと考えております。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 くれぐれもよろしくお願いいたします。  それから、これは御報告をさせていただきます。  神戸で六月一日にゴールデン・ペン・オブ・フリーダム、この賞状の授与式が行われまして、我が皇太子殿下御夫妻も御出席された上での授賞式でございました。この受賞者のベトナム人ドアン・ヴェト・ホアットさんは、ベトナムにおいて政治犯として拘禁されておりますので、神戸に来て受賞することができませんでした。かわりに奥さんが授賞式に臨まれたわけですが、我が国の外務省は、この件についてベトナム政府に対してやはり申し入れをされております。この申し入れについては、ベトナムという主権国家の内政的な問題もございましょうから微妙な問題でございますけれども、とにかく申し入れをされた。それによって奥さんが日本に来られて、私、昨日お会いしましたけれども、非常に日本政府に感謝されております。これをまず御報告申し上げます。  我が国が援助を出している国に、我が国周辺は世界でまだ社会主義、独裁国家があるわけですね。こういう問題で、いわゆるペンの力をもって言論人が、まだホアットさんのように拘禁されている事例がございます、北朝鮮は論外といたしまして。そしてまた、我が国を頼る、そういう方々の釈放を求める支援組織もございますし、そういう方々が我が国を頼ってきたときに、窮鳥懐に入らば猟師これを云々という言葉もありますから、どうか今回のような御対応をしていただきたい。主権国家同士としての微妙な点はありましょうけれども、言うべきことを発信するということも非常に大切なことでございまして、そのことによって世界の言論に影響を与える、そういう有能な方々を支援する組織が我が国に対して感謝してくれている、これも非常に国益上重要なことだと思いますので、今後もこのようなことがありましたら、今回のように御対応をお願い申し上げます。よろしくお願い申し上げます。  次は、今我が国からの発信のことについて申し上げましたが、情報は、我が国から発信する場合と、他から発信された情報に対して我が国がいかに対処するかということに分かれると思うのですが、この例はインディペンデント・オン・サンデーのことから入ります。前回、質問時間の関係で、このことについては最後の私の疑問は申し上げませんでした。  このインディペンデント・オン・サンデーは、天皇陛下と犯罪者を同列に並べて、彼らを許せるかというタイトルをつける、本文はよく読んだら余り触れられていない。これは、イギリス人的な痛烈ないわゆる問題提起のやり方です。これに対する大臣の認識は前回お伺いしました。  今回お伺いするのは、この大臣の認識をもとにした抗議が、大使からの抗議なのか公使からの抗議なのかという点において、公使の抗議を選ばれておる。これはどういうわけですか。大臣の認識からいうならば、特命全権大使が抗議してしかるべき問題だと私は思うので、この疑問を一応お伝えいたします。質問いたします。  それから、公使からの抗議ということになっておりますけれども、広報文化センター所長名の抗議でございます。これは、特命全権という資格での抗議ではないのか否か。なぜ日本国特命全権公使ということで抗議しないのかということです。  それからもう一つ、五月三日に大使館に届いたインディペンデント・オン・サンデーを五月十九日になるまで大使館は知らなかったという弁明をしておりますけれども、この弁明に対し、その後、私が質問いたしました後にどう対処されたか。これは、もし知らなければ怠慢である、知って知らないと言ったならば国家の国益上のことに関して虚偽の報告をしている、二つに一つだ、このように思っておりますので、私は非常に重大に思っております。  きょう、大臣は天皇陛下をお迎えに行かれたと思いますが、この三つの点について御答弁いただきたいと存じます。

西村六善外務省欧亜局長

○西村(六)政府委員 今先生が御指摘になられましたインディペンデント紙における陛下のお写真の扱いにつきましてでございますけれども、御指摘のとおり、五月十九日の時点におきまして、在英国日本国大使館の広報文化センターの所長ではございますけれども、公使の名で書簡をもって同紙の編集長に対しまして強く抗議を行った次第でございます。  これに対しまして、同編集長からは、林駐英大使に対しまして、日本の人々がこの新聞が意図していなかったそういう意味合いを読み取られたことにろうばいしていて、誤解を引き起こしたことは申しわけないという趣旨の書簡を送付してまいった次第でございます。  御質問がございました大使による抗議と公使による抗議の差、どうして大使が抗議をしなかったのかという御趣旨でございますけれども、外務省、大使館の仕事のやり方といたしまして、常に、大使と公使による抗議の区別を、基準を設けまして区分けをいたしましてやっている次第ではないものでございますので、一概にその差を申し上げることはできないのでございますけれども、大使館といたしましては、書簡を送付いたしました後に、直ちに大使館の幹部職員が同紙等に対しまして対応を求めた次第でございまして、その結果としまして、今申し上げましたような書簡が参った次第でございます。  このような問題を所管いたしますのは、プレスとの関係は一次的には広報文化センターの所管でございますから、その責任者であります公使が公使名をもちまして書簡を発出した次第でございます。  第二に御質問がございました、三日の日付でこの報道がなされたにもかかわらず十九日の書簡となったのでございますけれども、先生の方から御指摘があって書簡を発出したという経緯につきまして、この点につきましては、重ね重ねこういった事態が生じましたことは非常に遺憾なことであるということで、私どもとしましては、改めて注意をして、二度とこのようなことがないように配慮をしている次第でございます。  どうしてこういうふうになったのかということにつきましては、その当時の状況は、依然として調査をしている状況でございます。  確かに、私どもはこの点を弁解として申し上げるわけではないのでございますけれども、若干、G8のサミットの会合、首脳会合、それから陛下御自身の御訪英の準備といったようなことがあったものでございますが、この点は全く弁解になりませんけれども、そういったようなことで見落とす結果になったということは認めざるを得ないものでございます。  さような観点から、このようなことが再びないように、心を引き締めて、注意をして仕事に精励をしているという状況でございます。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 お伺いしておきます。  それからもう一つ、今回も写真を使った映像効果を持った一つの意図ある記事に対処することでございましたが、これから御質問申し上げるのは、中国政府とチャイニーズアメリカンとが連携をしたアメリカ国民に対する反日キャンペーンのことについて御質問申し上げます。  つまり、「ラーべの日記」という本、日本でも刊行されました。また、アイリス・チャンという二十九歳のチャイニーズアメリカンの方が「レイプ・オブ・ナンキン」という本をアメリカで出版されて、ベストセラーである。  私は、産経新聞の古森特派員からの記事でいろいろ興味を持ってそろえておったわけですが、古森さんと直接電話でしゃべったところによると、これが昨年暮れに発売されてくるわけですが、これに対して在米日本大使館は何も動いていないということが伝えられました。  これは、リチャード・フィンという方が、これは日本にも紹介されますが、この「レイプ・オブ・ナンキン」は非常に誤りが多い、したがって、このまま沈黙を守れば誤りを認めてしまうことになるよという警告を産経新聞に載せておるわけです。  発売は昨年の暮れの時点でございますが、これがどういうふうにして発売されるに至ったかといえば、まず、このアイリス・チャンという方の述べたことを言いますと、ラーべという方の御子孫の方にチャンさんが手紙を出して、ラーべ家の当主オットーさんという方の保管していた日記を人民日報の中国人記者と相談して借り出す。これがとられたりまた買収されたら困るので、直ちに米国のエール大学図書館へ寄附する。こういうことから「ラーべの日記」が、抄訳ですが出版されてきて、アイリス・チャンさんの「レイプ・オブ・ナンキン」の発売に至るわけですね。  これに対して日本大使館は何の反論もせず、ただ、四月二十一日に斉藤大使が日本人記者と会見して、誤りが多い旨の指摘をする。これに対して四月二十七日、本部をカリフォルニア州に置く世界抗日戦争史実維護総合会というものが斉藤大使の辞任を要求して、米国議会、中国政府、報道機関にその辞任要求書を送付した。そして、中国大使館員はこの間テレビに出ていろいろ発言を行っている。日本大使館にそのアメリカのテレビ局から出席の依頼があっても、日本大使館からはだれも出席しない。中国大使館員は、そのテレビにおいて、日本国政府は謝罪すべきである、こういうふうな公式な発言を発するに至っているわけですね。  昨年、プリンストンでシンポジウムがこの団体の呼びかけでございました。日本から出席した秦郁彦さんがその出席した体験を書いております。  その秦郁彦さんは南京の事件での事実を述べた。向こうの軍司令官は、南京死守、死んでも守れという命令を下しながらさっさと逃げ出した、それによって大混乱に陥ったんだというふうなことを述べますと、会場から非常にブーイングが上がって発言が妨害される。司会者がここは知的な討論の場ですよと言ってもブーイングがとまらない。ここで彼はどういうふうな感想を述べているかと言えば、アメリカの知的社会において知的にこの問題の真実を究明しようとする声がマイノリティーになりつつあると。謀略が、一つの一定意図を持ったこのキャンペーンが、それに対して事実を指摘してこの問題を把握しようというアメリカの知的な良質的な部分の層をマイノリティーにしつつあるというふうに伝えております。  これは、私はインディペンデント・オン・サンデーのことから出発してこの問題に至っておりますが、同じ問題なんですね。  それで、向こうのアメリカ人学者リチャード・フィンさんが指摘するように、我が国はともかく、アメリカという社会、またイギリスという社会において、指摘されたことが間違っておれば、間違っておると指摘しなければその間違いを認めたものとして、真実なものとして通用してしまうということになるんです。  日本大使館がこれに対していかなる対応をするのか。これは非常に難しい問題であるということはわかります。ただ、これだけは確かです。国益の観点から、事実に反する反日キャンペーンがあれば、これに対処しなければならない、これは国際常識でございます。  そこで、今までどういうふうな対応を身内の日本人記者に対する斉藤大使の発言が日本の産経新聞に載って、日本の産経新聞を見たカリフォルニアに本部のある世界抗日戦争史実維護総合会が抗議するという行動パターンではなくて、アメリカ国民に対するキャンペーンなんですから、我が国もアメリカ国民に対して、事実と合うところ、違うところ、その実相を堂々と説明する努力をなぜ今までしていないのかということについて御質問申し上げます。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 日本に批判的な報道や著作が、明白かつ重要な事実関係上の誤りや歪曲に基づくものであったり、日本に対する不当な批判を行っておる、または日本の名誉を著しく損なうようなものである場合には、報道機関や著者の表現の自由にも配慮しつつ、その内容及び重要性などを個別に判断し、報道機関への書簡や投稿等により事実関係訂正の申し入れや反論、抗議、さらには、日本政府の施策の説明などを従来より行ってきております。  また、政府としては、みずからの立場や政策につき、諸外国でも可能な限り広くかつ正確に理解されるようこれまでも在外公館等を通じて広報活動に努力してきたところであり、今後ともこのような努力を続けていく考え方でありますが、今、西村委員がいろいろ御発言の中に引用されました古森さんの記事とか秦さんの著作とか、私も一通りは目を通しておるつもりでございます。  そこで、GツーG、要するに、向こうの政府のやったことについては政府としては正式にコメントして、もし誤謬があればこれは正していかなきゃならぬということですが、今最初に申し上げましたように、一般的な著作やそういうものに対して政府としてどういう対応をするかということはなかなか難しい問題だろうと思います。  先ほど委員御指摘で、他国の例を一般論として取り上げれば、その国の議員とか、あるいは著名な評論活動において権威のある方とか、いろいろな形の方々がそうした誤りを指摘をすることによって正確を期していくという努力を、いろいろ間接話法で努力をしておるというさまは、私もかねて来各国の状況を見て承知をしておるところでございまして、そういった点でいろいろな工夫も必要じゃないかと正直思う気持ちもございます。  そこで、政府としてはと言われますと、今申し上げたような答弁になりますが、これも工夫の余地がいろいろあるんじゃないかと思います。特に、米国のようにオープンデモクラシーの社会では、主張する者がある意味では正義であり、正しき者として受け入れられる姿でございますから、そういうことからいうと、もっともっと積極的に発言の場をとらえて、米国における各種のTVとかマスメディアにどうアクセスするか、こういうことについては、さらにさらに努力の必要性については私も承知をしております。  本件というわけではございませんが、一般論として申し上げれば、そういう認識をし、対処していかなきゃならぬというふうに思っております。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 この対処についてはいろいろあると思います。中国北京政府のように、封切りもしていない映画に対して異議を述べるということまでする必要はない。ただ、事実を指摘できる能力は外交官は持たねばならない、このように思うんですね。  中国側だけの資料を言いますと、このアイリス・チャンさんは、三十万人以上虐殺して、レイプして、それは天皇が皆殺しの命令をしたんだ、日本ではそのことを隠ぺいして全く教えていないし、教科書でも無視していると書いてあるわけですけれども、事実を指摘するだけの能力は、我が国の歴史、そして国益を守るために、外交官は直ちに思い起こさねばならないと思うのです。  ちなみに、中国側の資料だけでいいますと、中国軍の陣中新聞、これは一九三八年四月三十日の日付、陣中新聞の名前は抗敵報です。ここには南京で四万二千人が日本軍に殺されたと書いてある。一九四三年、米中合作映画「中国の戦争」、これは、この映画からの映像が長崎の資料館に展示されて、映画からの映像で事実ではないということで騒ぎになった映画ですが、この映画では南京において四万人が殺されたと言っております。終戦直後の中国国防部発表の日中戦争における戦死者は、終戦直後、百七十五万人と中国国防部は発表しております。一九九五年まで、中国人民抗日戦争記念館、これは盧溝橋にありますけれども、これには日中戦争による死者は九百三十二万人と発表されております。しかし、同年、一九九五年、江沢民氏がモスクワで日中戦争によって三千五百万人が殺されたと発表した途端に、中国人民抗日戦争記念館の九百三十二万人の数字が三千五百万に変わっております。中国側資料においては、大体四万人なんです。  それで、こういうことを直ちに指摘できる能力が外交官になければ情報戦に負ける。心理戦というものが平時において恐ろしい力を発揮して我が国を追い込んでいったのは、さきの大戦に至るまでの反日キャンペーン、浙江財閥の宋兄弟によるアメリカ議会における反日演説等々で我々は身にしみておるではありませんか。これに対して対処できる能力を外交官は持っていなければなりません。  ついでに言うならば、先ほどインディペンデント・オン・サンデーの写真ということを例に挙げました。アラン・ジョベールという方の「歴史写真のトリック――政治権力と情報操作」、これは朝日新聞から刊行されております、写真というものが発明されてからの近現代史で、写真ほど危険なものはないという指摘がある。  天皇陛下と犯罪者を並べて写したあの記事もそうですけれども、アイリス・チャンさんの「レイプ・オブ・ナンキン」の写真を見たら、中国軍が匪賊の首を切ってさらしものにしている写真が、日本軍がやったとなっておるのです。日本の新聞記者が撮った、平和が戻った村々で、収穫をしに行くために和気あいあいと女性と子供が橋を渡っている写真が、レイプされるために連行される中国人女性ということになっておるのです。  したがって、外務大臣にここで強く要望をいたしますが、プロジェクトチームを外務省また在外公館に勤務する方に対してはつくったらどうですか。  これは、今申し上げました南京のあの当時の安全区には、米国を初めすべての領事館が在外公館を持っておったのです。アリソンというアメリカの書記官は、二月一日に、事態は至って改善された、日本兵は優雅になったという記録を残しております。そして、ラーべ自身が、南京陥落時の住民人口を二十万から二十五万と見積もっているのですね。それで、安全区の委員長はラーべですけれども、ほかの二十五人の委員はほとんどアメリカ人宣教師なんです。だから、アメリカの公的記録の中にその事件の実相を示すものがあるはずです。だから、外務省が各国在南京領事館に関する資料を収集して調べる必要があるだろう。  そしてもう一つ、今、中共軍と国民党軍の資料を調べれば、先ほど言ったように、抗敵報というその当時の記録で四万二千人という死者数をみずから述べておるわけですから、そして「中国の戦争」という一九四三年につくられた映画でも四万人になっているわけですから、これは事実に近い数字としてわかってくる。  それから、「ラーべの日記」の全文を我が外務省は読むべきだろうと思います。全文です。つまみ食いされたものではなくて、全文です。  そして、毛沢東のゲリラ戦術というものは何であったか、やはり事実を調べるべきです。三光作戦なんか言われていますけれども、毛沢東のゲリラ戦は、逃げるときに常に村々と食糧を焼き払っていくわけです。こういう戦法をみんな日本軍がやったということになっているのです。  それから、国共内戦の実態。あの残酷な国共内戦で何人が死んだのか、これはみんな日本人がやったと言うのでは、たまったものじゃない。  それからもう一つ、中共成立後に、毛沢東の共産党政権を維持するために何人が粛清されて死んでいるのか。スターリンの粛清の人数は出てきましたけれども、中国大陸だけはまだ出てきていない。ポル・ポトは出てきましたけれども、中国大陸と北朝鮮だけはまだ出てきていないのです。  これを調べて、反日プロパガンダというか自分たちが平和な時代の政権のもとに、自国民を何千万も殺している政権がその罪を自国民から目をそらすために日本がやったというふうに仕向けているわけですから、これは心理戦争に対処する平時の非常に重要な国益の擁護のための外交活動でございますから、どうかプロジェクトチームをつくって、いやしくも外交官ならこの問題にぴんと反応して事実が頭から出てくるように、そして出典も出てくるように、直ちにそのような訓練、知識の蓄積が必要ではないか、このように思いますので、外務大臣に要望して、御所見をいただいて、質問をやめたいと思います。よろしくお願いします。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 いろいろの御意見を拝聴いたしました。  歴史というものは正確に受けとめていかなければならないというふうに思っておりますし、役所としていろいろ勉強することは当然でございますが、何はともあれ政治家たるもの、すなわち、私自身もさらに勉強していきたいと思っております。

西村眞悟自由党

○西村(眞)委員 ありがとうございます。これで終わります。

塩田晋自由党

○塩田委員長 中路雅弘君。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 きょう、防衛庁長官は出られないのですが、沖縄の海兵隊の本土の実弾砲撃演習の問題を中心に御質問します。  先日、インドネシア情勢が緊迫すると、アメリカは、佐世保から揚陸艦で沖縄の海兵隊を東南アジア、インドネシア周辺に出動させました。このように、海兵隊は海外へのいわば殴り込み専門の部隊であり、日本の防衛、沖縄の防衛には何の関係もない部隊です。東アジアから中東にかけての広大な地域での米軍の作戦基地に日本がなっている。こういう部隊を置いているのは、世界で日本しかありません。  沖縄のキャンプ・ハンセンで行っていた県道一〇四号線越えの海兵隊の実弾砲撃演習の本土移転で、昨年の七月から、北富士七月、矢臼別九月、王城寺原十一月、東富士二月と、一年で四回やられまして、続いてことし四月に北富士で二回目の砲撃演習が行われました。  私はいずれの演習も現地に行ってまいりましたけれども、最初に、それぞれの演習、滞在じゃなくて砲撃訓練の日数、海兵隊の参加人員、りゅう弾砲の門数、夜間演習の日数を報告していただきたいと思います。発射弾数については後でお聞きしますので、とりあえず今の点について演習別にお願いします。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 九年度におきます四演習場における実績でございますが、北富士演習場が射撃訓練日数は六日、矢臼別が十日、王城寺原が八日、東富士が十日でございます。  発射弾数につきましては、先般米軍からございました通知によりますと、北富士は約五百五十発、矢臼別は約三千百発、王城寺原は約四百発、東富士は約五百五十発。  それから、射撃に用いた砲数でございますが、北富士が三門、矢臼別六門、王城寺原三門、東富士が三門ということでございます。  それから、夜間演習につきましては、北富士が二日、矢臼別が六日、王城寺原が一日、東富士が七日と承知いたしております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 二回目の北富士についてもわかれば教えていただきたいのと、それから海兵隊の人員について。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 失礼いたしました。  人員につきましては、九年度から申し上げますと、北富士約百三十名、矢臼別約三百八十名、王城寺原約百九十名、東富士約百四十名でございます。  それから、今年度の北富士でございますが、射撃訓練日数が十日、発射弾数はまだ米軍から通知がございません、人員が約百三十名、射撃砲数、砲門が三門、いわゆる夜間演習が六日というふうに承知いたしております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 この本土移転を取り決めた合意文書ですと、人員について「支援部隊を除く」ということで数字が出ていますけれども、今いただいた、報告のあった資料では「射撃本隊のほか支援要員を含む」とありますけれども、これは本隊と支援要員とを合意文書のように区別できますか、分けて報告できますか。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 米側から支援要員を含む人員ということで通知を受けておりますので、内訳は承知いたしておりません。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 合意文書では除いた数字が出ていますから、これは時間の関係もありますからあえて追及しませんけれども。  発射弾数の問題ですけれども、百五十五ミリの発射弾数については、最初の北富士の演習で先ほどお話しのように約五百五十発というのがこれまで報告されていますが、その後の矢臼別、王城寺原、東富士、これは今日まで発射弾数について米側からまだ未通知ということでずっと報告がなかったわけです。きょう、今報告された数字で見ますと、この四回、東富士までの一回り四回で、弾数が合計四千六百になるわけですね。  発射弾数というのは、訓練の目的そのものでありますし、また騒音を初め周辺住民の人たちの最大の関心事であります。今まで演習ごとに、地域の市民団体、住民団体が監視行動ということでカウントしてきました。このカウントの数字を合計しますと四千三百ぐらいでありましたから、今の報告ですと、それよりもはるかに上回っているわけです。  沖縄では、九六年の報告が三千四百五十五発、この近くの三年間を見ますと、大体三千発台なのですね。二回目の北富士はまだ報告されていませんけれども、市民団体のカウントでは八百八十九発、昨年の五百五十発をはるかにこれも超えています。沖縄で行われている訓練と量も質も同じものということからいいまして、この四千六百発というのははるかに超えるわけですが、この点はいかがですか。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 平成九年度の四千六百発につきましては、米側から通知がありましたので、先月の中ほどに皆様にお知らせをしたところでございますが、この発射弾数というのは年によっていろいろ変動がございます。過去キャンプ・ハンセンで行われましたものを見ましても、平成四年度は約七千、平成五年度六千、平成六年、七年度三千、それから平成八年度は約四千というふうになってございます。したがって、訓練の内容によって弾数というものは大変変動が大きいものでございます。  それで、ただいま同質・同量という御下問がございましたが、合同委員会でこの一〇四号線越えの実弾射撃についての本土移転で合意しておりますのは、年間最大三十五日の百五十五ミリりゅう弾砲の訓練、訓練規模は支援部隊を除く最大規模で人員約三百名、砲十二門、車両約六十台ということが決まっておりまして、私どもが同質・同量と申し上げるのは、今言った部分を指すものでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 しかし、実際、例えばこの前の東富士でやるときに地元と問題になった。この三年間三千発ぐらいじゃないかということでありましたが、今お話しの五年前には七千発近いこともあった、五年間平均したら四千だと言って地元を説得する。皆さんも、この弾数について一つの基準として言っているじゃありませんか。しかも、五年間で平均四千発だからと言っておきながら、実際には、きょうの報告ですと、それをはるかに上回る四千六百発ということで、これでは、痛みを分かつ、沖縄の訓練と同じような規模のものを本土へ持ってくるのだというのとはるかに違うわけです。  もう一つお聞きしますけれども、どこでも地元から非常に強い反対があるのは、沖縄ではやっていない夜間の演習訓練です。これは、北富士でも矢臼別でも王城寺原でも東富士でも実施をされました。東富士では演習の三分の一が夜間訓練なのですね。夜間訓練は演習を受け入れた自治体も強く反対してきています。  それで、防衛施設庁は、地元を説得するのに、夜間については今後米軍と調整する、北海道の別海町でも町長にそう言っていました。しかし、どんどんふえているじゃありませんか。調整どころじゃないですよ。日本側は調整すると言って約束しながら、調整する権限も全くないのですか。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 各演習場とも自衛隊が行っていると同じ訓練を行うということで、自衛隊がとられている時間帯で訓練を実施しているということでございます。  なお、私どもの方から米側には六時以降の射撃は必要最小限度に抑えてもらいたいということを申しておりまして、米側も了解しているところでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 夜間訓練だけはやめてほしい、沖縄でもやっていないじゃないかということについて、米側と調整すると言ってどこも抑えてきた。今お話しのように、できるだけ少なくしてくれと言っていますけれども、今の数字を見れば、日数も発射弾数も夜間訓練の方はどんどんふえているのですよ。どういう調整をやっているのですか。少なくしてくれと言っても、全然逆の方で、ふえているじゃないですか。もう一度。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 必要最小限度に抑えるということで日米間で話し合いをしているところでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 全くそれは納得できないですね。調整する、そしてできるだけ少なくしてくれと言って、実際は三分の一以上が夜間訓練になっている。どんどんこれはやりたい放題、無制限になってきているのが実情だと思うのです。  それから、海兵隊の移動には、民間の空港や港、民間の航空機、船、車両を動員して、自衛隊と民間の支援を受けて移動しているわけですけれども、東富士には、地元に、私も見てきましたけれども、百五十五ミリりゅう弾砲は十二門置いてあるんですね。どうしてこれは使わないのですか、沖縄からわざわざ持ってくるのですか。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 この移転訓練というものの性格上、人員、物資、あるいはもちろんそういう砲とか含めて、そういう移動自身も訓練の一環ということで、東富士に確かに砲は置いてございますが、沖縄から砲を持っていく訓練をしているというふうに承知いたしております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 今言われたように、この輸送、移動そのものが訓練なんだ、これは、まさにこれから問題になる周辺事態措置法案、新しいガイドラインの具体化、先取りそのものじゃありませんか。こういう輸送に自衛隊や民間の業者にも要請してこれを動員していくというのは、まさに今そういう訓練がやられているということだと思いますが、この移動に宿泊を含めてかかった費用、経費はどれぐらいですか、演習場ごとに。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 九年度は、北富士につきましては約一億七千七百万円、矢臼別につきましては約一億九千百万円、王城寺原につきましては約一億六千八百万円、東富士につきましては約九千万円でございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 北富士の二回目はまだ出ないでしょうね。今までの四カ所、一巡を見ますと、今までの数字の合計で六億二千六百万円になりますが、間違いありませんか。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 そのとおりでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 この人員とか物資の輸送ですが、これは全部民間業者がやっているのか。この日本側の負担経費は、自衛隊もやっていますが、民間業者の輸送費の合計なんですか。それが一つ。  それから、報道によると、日本通運と防衛庁が契約して、日通がいろいろ業者を選定してやっているということですが、これはどういう仕組みで民間に依頼してやっているんですか。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 一点目の、先ほど申し上げました経費は、自衛隊ではなく民間業者に要した経費でございます。  それから、二点目の日通につきましては、米軍のこういったものの輸送のために防衛施設庁が間に入りまして契約しているということでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 この経費についてもう一、二点お聞きしますけれども、お話ですと、燃料購入費というのがありますけれども、この中身は何でしょうか。  それから、事前に現地調査をやりますね、これは施設庁と海兵隊がやるのではないかと思いますが、この調査等の費用は日本側の全額負担になりますか。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 燃料費と申しますのは、移転先の演習場で米軍車両が使用する燃料代でございます。  また、現地調査費と申しますのは、訓練の前に移転先の演習場あるいは近傍の状況を調査するためにかかる経費でございます。  このいずれにつきましても、全額という考え方ではございませんで、沖縄で実施するのに対して、本土で移転して訓練することに伴って追加的に必要となる経費の分を負担するということでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 続いてお聞きします。  演習場を移転すると、そこでいろいろ施設の整備や、あるいはこれからその整備の計画があるようでして、現地で聞きますと、新しい施設が次々とできてくるとか、あるいは矢臼別でも演習場の東西三十キロの間に電柱がどんどん八百本ぐらい立てられて、電線でいろいろ施設が結ばれるというような話も出てきていますけれども、今まで演習の移転で既に整備をされた施設、それからこれからの施設整備の計画、これを演習場ごとにお聞きをしたいと思います。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 訓練を実施いたすことにしております五演習場のうち、東富士及び北富士演習場は、既に前から米軍がやっていたということで特段の整備は予定しておりませんがへ残りの矢臼別、王城寺原、日出生台の三つの演習場で実施しているところでございます。  矢臼別につきましては、整備済みの施設は安全管理施設、具体的には射撃情報提供装置あるいは射撃観測施設、それから野外トイレといったようなものがございます。また、今後の計画としては、引き続き安全管理施設の射撃情報提供装置を整備していく、支援施設につきましては、食堂や厨房、浴場、さらには宿泊あるいは車両整備場のようなものを考えたい。  それから、王城寺原につきましては、安全管理施設として、同じく射撃情報提供装置、射撃観測施設、それから弾薬一時集積所といったものがございます。今後の計画として、引き続き射撃情報提供装置の整備を進める、さらに、支援施設として、食堂、厨房、浴場、宿泊施設、車両整備場といったものを整備する。  さらに、日出生台演習場につきましては、整備済みとしまして安全管理施設、具体的には射撃情報提供装置、弾薬一時集積所、さらに、支援施設としての野外トイレ。今後の計画といたしましては、安全管理施設の射撃情報提供装置を整備していく、それから支援施設として、先ほどと同様、食堂、厨房、浴場、宿泊施設、車両整備場といったものを整備いたしてまいりたいと考えております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 個別の問題一つ一つでなくていいのですが、今までかかった経費はどのぐらいですか。それから、演習場別に今おっしゃった整備計画の経費。

首藤新悟防衛施設庁施設部長

○首藤政府委員 まとめて恐縮でございますが、予算額で申し上げさせていただきますと、八年度の補正予算で約二十六億六千万円、九年度の補正予算で合計約八億一千八百万円、それから平成十年度につきましては、実際にはこれから契約して着手していくもの、例えば食堂、厨房、宿泊施設といったものになるわけでございますが、トータルで歳出予算が約一億三千万円、契約ベース全体で申しますと約十四億百万円を予定しております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 今おっしゃった矢臼別など三カ所は今まで自衛隊が使っている施設なんですね。それまで自衛隊が使っているときには-今お話しのように、食堂や浴場までつくるんでしょう、宿泊施設から。回ってきても、一年にわずか七日か十日ぐらいの訓練にこれだけの予算をつけて、食堂から浴場からトイレまで新しくする。自衛隊の演習のときには、そういうものは全然なかったのですね。  こういう予算の面を見ましても、先ほどの夜間訓練や発射弾数を見ましても、沖縄の痛みを分かつ、同質・同量の訓練だということで持ってきて、実際には沖縄でやっていない夜間訓練もやる。それも少なくするように要請していると言っていますけれども、逆にどんどんふえる。そして、これだけの国の予算をつぎ込んで、浴場や新しく米軍用のトイレも皆つくってやる。こんなことは、私は、今までの合意文書からいっても全く許されないことだと思うのです。これからの計画には宿泊施設から全部入っていますけれども、こういうものは取りやめるべきだと思いますが、いかがですか。

萩次郎防衛施設庁長官

○萩政府委員 今施設部長から御説明申し上げましたが、一番大きな金のかかるものは安全管理施設でございます。先ほど来話がありましたように、北富士、東富士は、既に従来から米軍がやつておりますのでさほどの追加はないわけでございますけれども、初めての矢臼別、王城寺原、日出生台というところは、地元の皆さん方が安全管理施設を大変御希望されております。そういうことで、皆さんに安心していただくためにも、十分な情報を与えるということでこういった安全管理施設を設けるものであります。  それから、支援施設ということで、食堂、厨房、浴場、これは、自衛隊の分はもちろんあるわけでございますけれども、新たに米軍がプラスになるということで、必要最小限の施設はある程度整備をせざるを得ないということでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 時間ですので、私、外務大臣に最後にお尋ねします。  今の施設の整備も事実上の永続的な使用の体制をつくることなんですが、沖縄では、お話を聞きますと、百五十五ミリりゅう弾砲の演習だけは本土に移しましたけれども、これまで以上の激しい演習が行われています。  沖縄の痛みを解決するようなことを言いながら、実態は、移転についての合意や地元とのいろいろ約束-これはこういうものがあるのですね、アメリカ兵が外出するときは全部防衛庁の職員をつけますとか、できもしないことを王城寺原でも矢臼別でも約束して、何もこれは実行できないのです。地位協定からいっても当然のことなんです。こういう地元との約束も踏みにじって、実際は、沖縄とともに本土もこうした海兵隊の恒久的な演習の足場にしようというのが今度のねらいだと思うのです。  海兵隊の性格については最初にお話ししましたけれども、こういう訓練に膨大なお金も使う、そして演習もやりたい放題、こういうことは私は絶対許せないと思うのですが、この砲撃演習はやめて、海兵隊は沖縄からあるいは本土からも撤退をしてもらう。外務大臣、いかがですか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 いろいろと御質疑、答弁の間で委員の御指摘は拝聴させていただきました。  いずれにいたしましても、我が国としては、日米の間に安全保障条約を結び、お互い信頼に基づいて日本並びにこの地域の平和と安定を維持しておるわけでございますので、日本としての協力は当然いたしていかなければならない問題だと考えております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 終わりますけれども、今おっしゃいましたけれども、この海兵隊の存在あるいは訓練、これは安保条約の枠もはみ出るものなんです。これは安保条約で駐留している部隊という性格のものではないのです。繰り返し撤退を要求して、質問を終わります。

塩田晋自由党

○塩田委員長 辻元清美君。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 社会民主党の辻元清美です。  本日五日、日本時間の零時四十五分から、ジュネーブの国連欧州本部におきまして、国連安全保障理事会常任理事国、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランスの外務大臣が、インドとパキスタンの核実験の停止や世界の核の管理・不拡散体制などについて緊急協議をしております。そういう中で、昨日、橋本総理は、こういう核保有五カ国にも、核兵器保有国自身が核軍縮の努力をしていかなければいけない、そこが非常に重要であるということを発言されております。このことに  つきまして、まず最初に質問させていただきます。  核兵器不拡散条約、NPTの第六条は、もう皆さん御承知だと思いますけれども、「各締約国は、核軍備競争の早期の停止及び核軍備の縮小に関する効果的な措置につき、並びに厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを約束する。」というふうに入っております。  さてそこで、この核保有五カ国についての核軍縮に対する努力、これはどのような努力をしてきたと日本政府は把握しているのでしょうか。

阿部信泰外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○阿部政府委員 五つの核保有国のうち、アメリカとロシアが圧倒的に大きな核戦力を持っておるわけですが、この二カ国につきましては、何回かの戦略兵器削減交渉その他がありまして、現在は、第二次戦略兵器削減条約というものが署名されまして、ロシアの批准を待つという状況にございます。これが実現しますと、一万発を超えていた戦略核弾頭が三千から三千五百の水準に削減されるということになっておりまして、さらに、それに続けて第三次START交渉というものがさらに一層の削減を目指して開始するという段取りになっております。  また、イギリス、フランスなども、おのおの核戦力を順次削減しているというふうに承知しております。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 現在、インド、パキスタンの核実験に日本が遺憾の態度を表明し、強く抗議をしているところなんですが、やはりこの五カ国に対しても核軍縮の姿勢を迫っていく、具体的なそういう態度を迫っていくというのは、日本にとって非常に重要じゃないかと思うのですね。  そういう中で、実際に核保有国に核軍縮を義務づけているわけなんですけれども、それを交渉する特別委員会の設置にさえアメリカは反対しているというような報道も流れております。かつ、CTBTにしても、成立直前に中国やフランスが駆け込み核実験をしている。こういうふうな状況で、先ほど核軍縮に向けて努力をしていると把握しているという抽象的な御答弁だったのですが、核実験が行われたというような事実もあります。  その後、制裁といっても、制裁措置をしたのかしていないのか、なかなかあいまいな点があるということを国際社会は許してきている。かつ、今回、アメリカなどはインドやパキスタンにCTBTへの参加を強く呼びかけておりますけれども、上院では両国の核実験に反発して全くCTBTの批准の承認に動こうとしていない、そこで、説得力に欠けているのじゃないかというような指摘がされたり……。中国とロシアもまだこれを批准しておりませんけれども。また、このような中で、ルキン・ロシア下院国際問題委員長が初めてこの戦略兵器削減条約の承認問題の公聴会を急速来月ごろに開こうかなという話が出てきたというふうに報道等がされているわけですけれども、私は、この五大国の軍縮に対する姿勢は十分か不十分かといえば、不十分という認識に立つわけなのですが、日本政府はいかがでしょうか。

阿部信泰外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○阿部政府委員 御指摘の核保有国に対する核軍縮の働きかけでございますが、外交接触ということで余り詳細に申し上げるのはどうかと思いますけれども、このたびのジュネーブの五常任理事国の会合に先立ちまして、我が国からおのおのの常任理事国に対しまして、インド、パキスタンの問題はもちろん重要であり、最優先ですけれども、同時に核保有国の軍縮というものも進めていただかないと説得力がありませんということを申し上げております。その中で、CTBTの批准も必要です、あるいはロシアによる第二次STARTの批准も必要ですというようなことも指摘しております。  その結果かどうか、今度の常任理事国の共同コミュニケでは、NPT第六条のもとでの核軍縮に関するコミットメントを引き続き果たす決意を表明するというような展開になったものだと考えております。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 その努力は最大限日本政府は今こそするべきだと私は思います。これは、私、不十分だということをはっきり強く言ってほしいのですね。本当に、それは国際的に、五大国も努力しないと説得力がないというのは国際世論になっておりますので、これは強く主張していただきたいと思います。  かつ、そういう中で、このNPT体制が一体これからどうなっていくのかということも焦点になっておりますが、今度のインド、パキスタンの核実験の実施でこのNPT体制は崩れたと判断しているのかどうか、ここの点は政府はいかがでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 世界の百八十六カ国が参加いたしておりますNPT体制は、インドとパキスタンの核実験強行によりまして重大な挑戦を受けておりますが、バーミンガム・サミットでも、また安保理議長声明も、また安保理常任理事国外相会議の声明も、NPTの堅持で一致しており、崩壊したということは当たらないと考えております。  NPT体制は核兵器の拡散防止の重要な役割を担っており、インド、パキスタンに無条件でNPTを締結するよう引き続き粘り強く働きかけてまいる考え方でございます。  この核廃絶ということは、これは我が国のみならず人類の究極の目標であります。さはさりながら、既に五カ国が核保有国としてある、そしてまた、今回印パ両国が行ったということでございまして、そういう意味から、NPT体制についてこのままでいいかという声が世界にあることは承知をいたしております。しかし、現実的にこの問題を処理していこうとすれば、まずこの体制を守るということであります。  そういった意味で、NPTについて、インド、パキスタンに対しましても、今回ジュネーブで行われた五カ国の、それぞれの国々におきましても一致して窓悪しておるようなところでございますから、やはりこの体制を守るというところは、いろいろの見方、すなわち、インドから言わしめれば、五大国だけが核保有国として、何で我々にNPT、CTBTに加盟しろとおっしゃるのかという主張もありますけれども、しかし、これは、まず現実的にこうした形で一つ一つの国が核の拡散をしていかないための努力をしていかなければならないということでございますので、これが崩壊しないような形で我が国としても努力いたしていくべきだ、このように考えております。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 このNPT体制を守るように働きかけ、日本政府としてもそのイニシアチブをとっていきたいというような大臣の御発言であったかと思うのです。  そういう中で、十二日にロンドンで開かれますG8には御出席なさるわけですね、大臣が緊急外相会議ということで御出発なさると思うのですけれども、これもこういう局面の中での非常に重要な会議になると思います。この中で、各国、これは特に核を持っている五カ国及びインド、パキスタンに対することだけではなくて、それぞれの五カ国に対して個別に何か働きかけをされるおつもりなのか、それとも個別ではなくて包括的に具体的な提案を持っていかれるつもりなのかどうか、いかがでしょうか。

小渕恵三自由民主党外務大臣

○小渕国務大臣 今ほど御答弁申し上げましたように、NPT、CTBT、カットオフ条約、こういう形で現実的に核の問題については一歩一歩前進していくという中で今日まで推移してき、そして、核大国と言われる米ロ両国におきましても、核弾頭につきましてはかなりの削減をし、STARTⅢの条約をこれからつくっていこう、こういう段階のときに、インドとパキスタンがまことに突如としてこういう実験を行った、こういうことでございます。  これに対してどのように対応するかについては、国際社会の中でもいろいろの考え方がやや錯線してきたような感じがいたしておりまして、今、国連の安保理におきまして、我が国はスウェーデンと一緒になりまして決議案を何とかまとめ上げようということですが、すべての国の理解を求める努力がなかなか困難な状況に来ておりますが、日本としてはこれは提案国としてぜひまとめ上げたい、こう考えております。  一方、先ほどお話にありました、ジュネーブにおきましてP5の国が集まって、昨日、コミュニケも発表されております。実は私は、我が国もこうした国々と一緒にいろいろなお話し合いをできたらなという感じがいたしておりましたが、結局、核保有国だけの集まりである、こういうことでございますので、当然のことながら、我が国として出席することは、その招請もありませんし、できかねました。  そこで、今度、G8が行われるわけです。G8は、言うまでもありませんが、核保有国中四カ国は出席をいたしますが、一カ国は出席をされない、こういうことなのです。そこで、日本としてはどういう対応をするか。コミュニケを出し、インド、パキスタンを批判して、それだけで済むものかどうかということになりますと、我が国としても、こうした事態でいかなることができるかということで、今、一生懸命にその対応を考慮しておるところでございます。  例えば、出席する国々の中で、核を保有しておりませんけれども、一般論的に、もし核を保有しようと国民が欲すれば、その保有も可能だと思われるような国々もある。あるいは、保有したと思われながら、これを廃棄してNPT、CTBTに加盟している国もあります。したがいまして、そうした国々、要するに核を持たないけれどもかなり実力がある国々と、改めて核保有国あるいはインド、パキスタンに対し――あるいはまた、その他多くの国々と相協力して、核問題について、この際新しい管理のためのいろいろの機構その他についても考慮できるものか否か、インド、パキスタンに対する現実の対応とともに、これからの新しい事態に対応して我が国のなすべきことはいかなるものかということにつきまして、今、真剣に外務省、政府一体になりまして検討中でございますので、私が出席するまでには何らかの考え方を取りまとめて、ぜひ日本として、余りイニシアチブとかなんとか言いたくありませんけれども、唯一の被爆国としての日本の置かれた立場を主張し、世界に向かってよき具体的な提案ができればと思って努力をいたしておるところでございます。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 今具体的な提案をできるように努力をされているということで、ぜひ具体的に取り組んでいただきたいと思います。  そういう中で、そういう会議への御出席と同時に、やはり私たちは東アジアに位置する国としまして、東アジアの非核化ということについても努力を積み重ねていくべきだと私は考えております。  いろいろな世界の非核地帯というのは、大臣も御承知だと思いますけれども、ラテンアメリカの非核地帯があり、これは古く一九六七年に非核地帯にしようということを決めて条約を結んだり、一九八五年にはラロトンガ条約という有名な条約、南太平洋非核地帯条約や、一九九五年には、この間東南アジアも非核地帯にしようという条約を結んだり、九六年にはアフリカ非核地帯条約も結ばれているわけです。  私は、こういう中で、やはり東アジアにも非核地帯条約をということで、その推進をぜひ日本がやっていくべきではないかというふうに考えているのです。その中で一番重要になってくるのは韓国と北朝鮮。残念なことに、民族が二つに分断されているために、緊張状態が非常に続いている。ここを東アジアは含んでいるわけです。  しかし、よく調べてみますと、一九九一年末に、韓国と北朝鮮は核兵器の製造など一切を禁止した朝鮮半島非核化共同宣言に調印しているのですね。これは、大臣、御存じだったでしょうか。

竹内行夫外務省条約局長

○竹内政府委員 御指摘のとおり、一九九二年に朝鮮半島非核化共同宣言というのがされまして、これは名前は共同宣言とはなっておりますけれども、たしか私の記憶では、条約として批准までするということで、法的な拘束力を持った共同宣言だったと承知をいたしております。  中身につきましては、詳しいことは申し上げませんけれども、相互に核兵器の試験、製造、生産、受領、保有、貯蔵、配備、使用をしないとか、さらには核エネルギーを平和的目的にのみ利用する、さらには核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しないというようなことが定められております。  ただ、ちょっと補足しますと、その後、北朝鮮の核開発疑惑というものが起こりまして、これは実態的には現在ワークしていないということが現実だろうと思います。

辻元清美社会民主党・市民連合

○辻元委員 今御指摘があったように、実態的な問題は含まれるわけなんですけれども、韓国と北朝鮮の間に結ばれたこの条約についてはもう一度重視していく姿勢で――日本は非核三原則というのを持っておりますので、まずこの三つの国がいかに非核に向けて進んでいくかということは、この東アジア安定化にとっては非常に重要じゃないかという指摘をされている軍縮学者の方々や、実はこれは韓国の学者の方も最近になりましてまた指摘を始めているところなんです。  ですから、コロンブスの卵のような話でして、えっ、この三つの国がと、聞いたときにはちょっとびっくりするような話なんですけれども、これは、これから日本がこのときに結ばれた条約なども取り出して韓国などとも話し合いながら、この東アジアの非核化に向けての努力を重ねていただきたいなというふうに私は考えております。  最後になりますが、こういう中で一つ御紹介したいことがあります。  大臣も、対人地雷の全面禁止に向けられては、NGOの皆さんと一緒になって随分努力されたことを私は存じ上げております。ノーベル平和賞をとられたようなNGOの団体もあります。  今、日本で、私が国会議員になる前はピースボートというNGOにおりましたが、そこが中心になりまして、インド、パキスタンで原爆展を開こうということをやっているわけなんです。広島、長崎の原爆が落ちた後の惨状についての写真を日本の若者が持っていきまして、一たび核が使われたらその後はこのような状況になるのだということを、日本の若者のNGOが中心になりまして、写真展を開こうというような動きも今日本の中に出ております。  ですから、そのような民間のNGOの活動とも連携をとりながら、この核兵器の廃絶に向けて日本政府の一層の努力を希望して、私、ちょうど時間になりましたので、質疑を終わりたいと思います。  以上です。

塩田晋自由党

○塩田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時四十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗