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141回国会参議院1997/12/25

逓信委員会 閉会後第1号

発言数
69
登壇者
20
会派数
6
開催日
1997/12/25

会議録

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  郵政事業、通信、放送及び電波等に関する調査のため、本日の委員会に株式会社テレビ東京代表取締役社長一木豊さん、株式会社テレビ東京専務取締役編成総局長岡哲男さん、日本放送協会専務理事河野尚行さん及び社団法人日本民間放送連盟専務理事酒井昭さんを参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 郵政事業、通信、放送及び電波等に関する調査のうち、アニメ番組「ポケットモンスター」問題に関する件を議題といたします。  初めに、参考人及び政府から意見及び説明を聴取いたしたいと思います。  この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本委員会の審議が有意義なものとなりますように参考人各位の御協力をよろしくお願い申し上げます。  本日の議事の進め方でございますけれども、まず最初に、テレビ東京の一木参考人、次いで郵政省、NHKの河野参考人、民放連の酒井参考人、厚生省及び通産省の順番でそれぞれ十分以内でできるだけ簡潔に要点をつく説明をいただきたいと思います。その後、九十分程度、委員と答弁者との間の自由討議形式によります質疑応答を行いたいと思います。  それでは最初に、テレビ東京一木参考人から説明をお願いいたします。一木豊さん。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) ただいま御紹介いただきましたテレビ東京社長の一木でございます。  十二月十六日に放映いたしました私どものアニメ番組「ポケットモンスター」をごらんになって全国で相当数の方々が健康に被害を受けられて、ある者は入院される、特に児童、小学生といういたいけな方が多くその被害に遭われたということにつきまして、放映した局として、まずおわびを申し上げますとともに、一日も早く回復されることを祈念いたし、さらに局としては原因究明に全力を挙げてかかる事態の再発防止に全力を期したい、こう思っております。  まず初めに、皆様にポケモンとはということをちょっと御説明したいと思うんですが、これは、もとは九六年発売の任天堂のテレビゲームでございまして、サトシという主人公がポケモン図鑑というものを完成するために百五十余種のモンスターを採取、育成、その過程においてまた対戦するというようなものでございます。  そのモンスターのかわいらしさとか育成、対戦、特にゲームを通じて友達との間に交信が図られるというようなことから非常な人気を得たわけで、それをもとに、九六年末に小学館プロダクションを通じまして私どもテレビ東京にアニメ化の提案がございました。私どもとしてもアニメを主要番組としてやってきておりますので、これを決定いたしました。九七年四月一日より、火曜日の十八時三十分より十九時を放送枠といたしまして放送を続けてまいりました。なかなかの人気を得まして、系列六局で同時マイクロ放送を行っておりますが、視聴率は平均一三・九%、最高で一八・六%という数字を得ております。  問題になりましたのはこの三十八話目でございまして、これも同じく視聴率は一六・五%、系列中心とした世帯数で申し上げますと四百十四万世帯、関東だけで申しますと二百四十五万世帯、ビデオリサーチの個人視聴率調査によりますと、四歳から十二歳のお子さんで百六十五万人の方がごらんになったという数字が出ております。  この三十八話は、主人公とポリゴン、それからピカチュウというような人気のあるキャラクターがコンピューターの中に入っていって敵と争うわけでございますが、そのときに、向こうから飛んできたミサイルをピカチュウなるキャラクターが電撃的に撃ち落とすというところが後半の十八時五十一分三十四秒から約四秒間にわたってございまして、この四秒間の間に赤、青のこまが百回交代する、またミサイルの爆発で光が大きなフラッシュとなって光る、こういうことでございました。この四秒間に大半の方がショックを受けられたと聞いております。  作品につきましては、我々としては、プロダクションから納入されますと社員のプロデューサーが全編についてこれをプレビューいたします。放送内容を確認して、問題がないという判断がついて初めて放映に踏み切るわけでございます。今回の場合も、プロデューサーは放送内容については全く問題がないということで放映をいたした次第であります。ただ、この赤、青が百回も交差して、それからフラッシュがすごく光ってというそのショックを受けた肝心のそういう技法につきまして、これは今までもある程度、程度の差はございますがそういうものをずっとアニメでは使っておったということで、これが特に新しい手法ではない、パカパカと申しておりますが、パカパカのやや強いパカパカ程度という認識でこれを通したということでございます。これがまさかショックを与えるとは、つくった方もまたこれをプレビューした方も全く念頭に置いていなかった、気がついていなかったということで、この点については深く反省をして、おります。  私どもには、十二月十六日の二十時ごろに横須賀市民病院から視聴者センターを通じて緊急の番組内容の問い合わせがございまして、それによってわかったわけでございますが、これを受けまして私どもは、同日夜二十三時ごろから直ちに緊急対策会議を開きまして、まず原因究明を急ぐ、それからローカル放送、これは系列以外に三十一局がその翌日に放送する予定になっておりますので、これをとにかくとめてもらう、その要請をいたしました。  それから、夜の十一時からの「ワールドビジネスサテライト」というニュース番組で事故の第一報をお伝えするとともに、ビデオを撮っておられる方がおると思いますので、そのビデオは見ないようにしてほしいということをお知らせいたしました。  明けて十七、十八日と対策をいろいろ協議してまいりましたが、まず、その原因究明のためには医師を中心とした調査チームをつくることが必要であるということで、早速医師の選定にかかりました。ところが、時を同じくして厚生省の方でも医師の選定にかかっておられましたため、私どもの方とぶつかったりということがございました。またその時点では、後刻郵政省、場合によっては通産省もチームをつくるかもしれないというふうな情報もございましたので、これはテレビ東京単独ではなかなか十分な医師の確保ができないのではないかという懸念もございましたし、また三月にNHKでこういう事件があったということもその時点までに新聞でわかりましたので、これはNHKさんにも素材その他の面でもいろいろ御協力を願った方がよかろうと存じまして、十八日にちょうど私、民放連の理事会がございましたので、その理事会で、この際、民放連としてこれに取り組んでいただきたい、調査チームをつくっていただきたいということをお願い申し上げました。直ちに緊急提案されてその理事会で承認をいただいたわけでございます。  私どもは、これとは別に、技術面を中心として局内の調査チームを開いて逐次検討をいたしております。また、年明けにはイギリス、アメリカに調査団を派遣して、各国の実態はどうであるかというようなことも調べてまいりたいと思っております。  なお、ポケモンの次の番組につきましては、一昨日、火曜日ですか、「学級王ヤマザキ」という番組を流しておりますが、その中でも、テレビから離れて明るい部屋でごらんになっていただきたいということを字幕で再三流しております。  なお、既存の私ども全部で二十番組のアニメをやっておりますが、これはリピートを含めまして、これについても全部再点検をいたしまして、ちょっとでもフラッシュとか点滅とかパカパカとか、そういう面でどうも危ないなと思われるものがあればこれにマスクをかけるといいますか、これに修整を加えて放送するようにしております。  また、被害者の方々につきましては、まず被害状況を的確に把握することが大事であるということから、患者が搬入された病院を特定することに全力を挙げるということをしておりました結果、十七日の午後三時ごろには大体三十都道府県で七百人近くの方が被害を受けられた、百三十人が入院されたというような数字が得られましたので、これをもとに系列局も含めて全国でお見舞いに参上し、その状況をお伺いしております。我が社としては、いろいろなケースがございますので、皆様方の実情をよく把握して、その上で真摯にお見舞いのお話に応じたいという方向でおります。  なお、入院確認した数は、十二月十九日現在十九人でございましたが、二十二日には四人、二十三日には二人、本日の現段階では東京に一人ということでございます。  また、このほか入院した以外に我が社に直接お見えになったり電話をかけてこられたりという方がございますが、そういう方で重い方にお見舞いをしたり、そういうものを加えますと大体五十一、二人に現在お見舞いその他をやっていると、これも引き続き続けていきたい、こう思っております。  簡単でありますが、以上御報告申し上げます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 次に、郵政省から説明を聴取いたします。郵政省放送行政局長品川萬里さん。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) 御報告申し上げます。  私から御報告申し上げる件は、お手元に「テレビ東京の番組「ポケットモンスター」について」という本日付の書面をお届けしていると思いますので、恐縮ですがこれをごらんいただければと存じます。  順次申し上げます。  まず、今回の事案になりました番組名は、アニメ番組「ポケットモンスター」というものでございます。放送日時は、十二月十六日火曜日十八時三十分から十九時、これは毎週火曜日に放送される番組であるということでございました。  それから、この番組制作は、テレビ東京と小学館プロダクション等三社による共同制作ということでございました。  それから、当日の放映状況でございますが、テレビ東京系列六局、東京、北海道、愛知、大阪、岡山・香川、福岡ということでございます。このほかに、番組を販売されている局が三十一局あるということでございます。  それで、当日の放送は、テレビ東京系列六局では放送されましたけれども、今申し上げました番組販売先の三十一局では放送はしておらないということでございました。  それから、この番組を見て心身に不調を来した方、実は新聞等で数字はいろいろ出ておりますけれども、私どもが公式に承知しておるものは消防庁でお調べになりました数字でございまして、十二月十七日十七時現在で救急車で運ばれた方六百八十五人、件数としては六百八十三件ということでございます。なお、消防庁側ではこれ以降の数字は掌握していないということのようでございます。  二枚目に参りますが、私どもこの事態を大変重く受けとめまして、翌日、十七日午後でございますが、テレビ東京の田村常務においでいただきまして私から事情を承りました。その際に、テレビ東京側からお話があった件は五つございました。  ポイントでございますが、今回の事態をテレビ東京側でも大変重大に受けとめておられるということ。それから、今回の事案が心身に不調を来したということから、医師、学者など外部の専門家を含む調査チームを早々に設立して速やかに原因の究明及び対応策を検討するというお話がございました。それから、十七日現在でございましたので、先ほども申し上げましたけれども、この番組を提供している三十一局については放送しないということでございました。それから四点目で、二十三日の火曜日の取り扱いについては、月曜日二十二日までに扱いを決定するというお話がございました。それから、調査の進展に応じて逐次御報告をいただく。この対応五点について御報告を受けたわけでございます。  その下でございますが、なお、その後の進展に応じまして御報告いただいた主な点としましては、月曜日までに二十三日の放送をするかどうかお決めになるということでございましたが、十八日に、民放連の調査結果が出るまで中止という御報告いただきました。それから、十九日午前十一時に局内に調査チームを発足したということ、調査チームの活動のポイントは、制作技術面のガイドラインの作成、それから来年早々に英米に調査団を派遣して実態調査を行い、一月末までに報告をまとめるという御報告をいただいたわけでございます。  こうした状況を伺いまして、私ども郵政省の対応でございますけれども、今回の事態は、放送の健全な発達ということを願う立場から、それからまた今回の事案の内容にかんがみまして、これはやはり医師あるいは心理学者など専門家の御協力も得る必要があるということから、三枚目にございますように、放送と視聴覚機能に関する検討会ということで、研究と調査をする会を十九日に設置いたしました。この趣旨は、構成員の欄にございますように、工学系、心理学系、医学系、社会科学系、本件の事案にかんがみて、できるだけ多くの分野の専門家のお話を承りながらこの事態の解明、それからまた今後の対応策を検討するということでこの検討会を設置したわけでございまして、この会にはNHK、民放連にも御参加いただくことにしております。  この検討会につきましてはあす第一回の会合を持つ予定にしております。大変急な設置でございましたけれども、先生方に大変熱心な関心を寄せていただきまして、会を開くことができました。  それから、本件につきましては、実はさきにイギリスにおいて事案がございまして、いろいろなガイドライン等もつくられておることと今回の件を契機に改めて認識を深めたわけでございますが、一月早々には担当課長を派遣いたしまして、イギリスにおける状況等を詳細把握し、また関係国にもとりあえず大使館を通じて調査依頼をいたしまして、諸外国における状況把握にも努めていきたいと思っております。  今回大変残念な事態が生じたわけでございますが、まずはこの原因究明とともに、テレビ東京側には、今の状況において再発防止に可能な限りの対応をしていただきたいということを要請して、今日に至っておるわけでございます。  以上でございます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 次に、NHKから説明を聴取いたします。NHK専務理事河野尚行参考人。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) NHKの河野でございます。  冒頭の報告をさせていただきます。  十二月十六日の深夜から十七日の朝にかけまして、「ポケットモンスター」のニュースが流れておるのを見ておりました。これは大変なことになった、NHKでもアニメーション番組を多く放送しておるところから人ごとではないというふうに思いました。それで、十七日の編集会議の席上、関係する部門だけでなくて、この事態を終始ウォッチングするようにということと、それからNHKでも過去にこうしたことがなかったかどうか、すぐに調べてほしいということを言いました。  その結果、ことしの三月二十九日に放送しましたアニメーション番組の「宇宙旅行」という番組の中で、静岡県の子供さん四人が手足にけいれんなどを起こして病院で手当てを受けたという連絡が、手当てをしたお医者様から三月三十一日にあったことがわかりました。その際、番組との因果関係をお医者さんとして調査するためにぜひ番組のビデオを見たいということでございましたので、早速その要求に応じてお医者さんのところにVTRを届けました。  番組の責任者は、因果関係は明らかではありませんでしたけれども、念のために直ちにその番組をチェックしまして、その当日、担当プロデューサーに口頭で、視覚的な刺激の強い演出を避けるように伝えました。さらに、アニメーションの制作現場に対しまして電話で、番組の責任者と担当プロデューサーが別々に同じ内容を伝えました。その上で、四月十一日のアニメーションのシナリオ会議において、制作現場を含めて関係者が視覚的な刺激の強い演出は避けることをお互いに申し合わせをいたしました。  この番組は全国放送でございましたけれども、連絡をいただいたのは当時この一件だけでございまして、その後も他の病院や地域からの連絡はありませんでした。一カ月たちましたところで、VTRをお送りしたお医者様から、因果関係は立証できなかったことや、その後、子供たちには異常はないという連絡を受けました。  そして、このフラッシュという演出手法、業界ではパカパカと言っているということでございますが、このフラッシュという演出手法はアニメーション番組ではそれまで広く用いられており、特異な演出手法というふうに考えておりませんでしたので、現場に徹底して内部の検討事項にしましたけれども、外部に公表するまでには至りませんでした。正直言いまして、その時点では私どもの認識は深くなかったということでございます。  十二月十六日に「ポケットモンスター」の問題が起こりまして、事態の広がりと深刻さに衝撃を受けるとともに、子供に人気のあるアニメーション番組にこのような事態を引き起こす可能性があることを我々としては思い知った次第でございます。  提出した資料には、「ポケットモンスター」問題が報道されてから、静岡県の事例以外に、当時似たような事例があったという連絡は七件と記して報告してございますが、きのう新たに一件の連絡がございまして、合計八件になりました。  もうひとつ因果関係その他科学的な点でわからないところがございますが、テレビ番組を楽しみにしていたその子供さんがテレビを見ることによってぐあいが悪くなり、またその保護者の方が思い悩むに至るということになりましたものですから、私ども教育番組を担当しておる者としては非常に心が痛む問題で、申しわけないと思っております。  NHKは、十八日に編成局長を座長としますアニメーション問題等検討プロジェクトを発足させました。アニメーション番組等の特殊な映像効果について医学的な側面から表現方法のあり方を改めて検討するとともに、外国の事例や研究成果などの調査研究に当たることにしておりまして、十二月二十二日に初めての会合を開いております。  また、これまでに放送しました「YAT安心!宇宙旅行」以外の番組についても調査を実施しましたけれども、視聴者が体調不良を訴えるような事例は今のところありませんでした。しかし、番組のタイトル映像の中にその可能性があるのではないかという御指摘を受けたものが二件ございまして、専門家から御指摘を受けたものについては、検討の結果、使用を取りやめております。それから、視聴者から申し出があった一件については一部手直しをしております。  問題になりました番組のビデオが発売されておりますが、十八日に、販売元を通じて販売店に対し、問題のビデオを店頭に陳列しないよう、また視聴を控えてほしい旨のお知らせをいたしました。それから、今月の二十二日の教育テレビでも、放送を通じて同じ旨の放送を行っております。  十九日には、民放連との間でアニメーション番組に関する日本放送協会と民放連の検討会を発足させましたので、年度内を目途にテレビ放送に携わる者のガイドラインを作成したいと考えております。  しかし、現在もアニメーション番組を放送しておりますから、とりあえずNHKとしましては、こうした問題が再び起こることのないように、少しでも可能性のあるものについては幅広く解釈をしてチェックし、手直しするものは手直しして対応しているところでございます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 次に、民放連の酒井参考人から説明を聴取いたします。酒井昭さん。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) この問題発生後の民放連の動きと、それから具体的な対応について御説明申し上げます。  民放連では、事件発生後の翌十七日の水曜日の午後に、この問題への具体的な対応策をまとめるための組織を新しく設置するということを決めましてその検討に入ると同時に、番組を見た視聴者がけいれんなどの発作を起こしたという事態を重く見まして、これは民放全体の問題として、既にございます放送基準審議会を中心に可及的速やかに対応するという内容の報道発表をしてございます。  翌十八日には、私どもの理事会で、先ほど一木参考人からもお話ございましたけれども、理事会での議題に上げて審議いたしまして、放送倫理と放送基準の運用を所管する放送基準審議会の業務としてこれを調査研究する、必要に応じ適切な対応策を講じる、また、このためのプロジェクトチームを立ち上げるということを決定してございます。  翌日の十九日金曜日には、早速、放送基準審議会の内部機構でございます番組考査専門部会というものがございますが、ここで民放連としての具体的な対応策とスケジュールなどを検討し、特に欧米における映像表現に関する自主規制状況の把握と、放送や映像の児童、青少年に与える影響に関するヒアリング調査などを行うということを決めまして、特にここでは放送倫理、放送基準上の対応を検討するという基本計画を策定してございます。  なお、同じ十九日、これは河野参考人からもお話ございましたけれども、私どもの氏家民放連会長とNHKの海老沢会長が協議いたしまして、この問題を放送界全体の問題と認識し、NHKと民放が共同でガイドラインの設定などに向けて邁進するということで合意いたしまして、内部で協議の結果、名称はちょっと長いんですけれども、アニメーション番組に関するNHK・民放連の検討会というものを設置してございます。  そこで、民放連としてはさらに二つの事項を正式に決定いたしまして、きのうの二十四日夕刻に報道発表してございます。  一つは、「アニメーション番組に関する民放連の放送基準審議会「申し合わせ」」でございます。  これは、アニメ番組を見ていた視聴者、特に子供たちがけいれんなどの発作症状を起こした事態を非常に重く受けとめまして、放送倫理の観点から、「アニメーション等における視覚的な表現手法として、閃光や、急速に点滅したり変化したりする光の画像、また、極端に短い画像などを多用した番組の放送にあたっては、慎重に取り扱う」ということで厳重な注意を喚起したものであります。この「申し合わせ」の文面は、民放連の加盟全社に配付して注意を促すとともに、アニメ番組の制作にかかわるプロダクションなどの団体、会社にも送付して協力を要請した次第でございます。  もう一つ、民放連の常設機関であります放送基準審議会の下に新たに対応検討組織というものを二つ設置いたしまして、ここで民放連としてのガイドラインの策定など具体的検討に着手いたしております。  この検討組織の一つは、アニメーション番組の映像表現に関する特別部会、略称はアニメ映像特別部会というふうに申しておりますけれども、これは、冒頭申し上げましたように、考査専門部会という民放キー局で番組やCMの審査、考査を担当している責任者を中心に、それに映像技術、さらにはアニメ番組のプロデューサーなどを加えた委員構成を考えております。この組織が民放連としての研究・検討作業の中核的な位置づけとなります。  そして、このアニメ映像特別部会の研究、検討に適切的確なアドバイスあるいはサジェスチョンしていただくための有識者や専門分野の学者などのグループとして、アニメーション番組の映像表現に関する顧問会議、略称アニメ映像顧問会議というものを設置いたします。これは、精神科医や児童心理学、映像技術の専門家など四、五人にお願いいたしまして、民放連としてのガイドラインなどをまとめるに当たってのさまざまな専門分野からの助言や提言をいただこうというふうに考えた組織でございます。  こうした一連の民放連としての研究、検討に際しては、テレビ東京さんの社内調査チームと密接な連携を図ることはもちろん、郵政省さんが設置いたしました放送と視聴覚機能に関する検討会、あるいはまた厚生省の光感受性発作に関する臨床研究班の検討を十分踏まえまして、できるだけ情報交換をさせていただきながら進めていきたいというふうに考えております。特に我々としては、厚生省さんの臨床研究につきましては非常に強い関心を持っておりまして、検討状況を適宜公開していただくようお願いしたいと思います。  なお、このような検討組織体制で、アニメ映像特別部会はあした二十六日に第一回会合を開催して検討作業に入るとともに、アニメ映像顧問会議は年明け早々に開催いたしまして、来年の三月の中旬を目途に民放連としてのガイドラインの具体策をまとめたい、こういうふうなスケジュールで今進めております。  以上でございます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 次に、厚生省から説明を聴取いたします。厚生大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課長田中慶司さん。

田中慶司厚生大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課長

○説明員(田中慶司君) 厚生省の精神保健福祉課長でございます。  事件の概要、今回発生しました健康被害の状況、そして厚生省の対応と、三つに分けて御説明をさせていただきます。  まず、各委員等も御承知のとおり、本年十二月十六日六時三十分より放送されましたアニメ番組「ポケットモンスター」の視聴者の間で気分不良、意識障害、けいれん発作等の健康被害が全国的に発生して、各種の救急医療センター等医療機関を受診したところでございます。  被害の実態については明らかではありませんが、消防庁の行った調査によりますと、救急要請を行い医療機関に搬送された人数は全国で六百八十五名でございまして、最少年はゼロ歳から最年長は五十八歳の方まで被害が生じているところでございます。被害者のうち六歳から十歳の児童が百六十五名、十一歳から十五歳までの児童が四百十八名でありまして、この六歳から十五歳までの年齢層が八五%を占めているところでございます。また、医療機関に搬送されました者のうち二百十八名が入院しましたが、全般的に症状は比較的軽度であったというふうに聞いております。  また、消防庁による調査はあくまで救急搬送されました患者さんを対象にしておりますので、実際には自分で医療機関を受診された方あるいは気分不良等を訴えても医療機関を受診しなかった者も多数いると考えられております。  また、入院された方の現在の状態等については把握できておりません。  次に、症状でございますが、今回の事例につきましては、その詳細については今後の調査が必要であるというふうに考えておりますが、専門家等の御意見を伺いましたところ、光感受性発作によるものではないかという意見でありました。  光感受性発作のメカニズムについては、光刺激を含む知覚刺激に対しては脳のレベルでさまざまな反応というものが発生いたしますが、このうち光感受性に関する反応に異常があることが要因の一つであるというふうに考えられております。具体的には、画面のちらつき、図形の変化、反復する閃光等の刺激によって誘発される発作でありまして、症状としては、場合によっては意識を失ったりけいれん発作を起こしたりすることもございます。  また、これとは別に、閃光刺激あるいは素早く動く色模様、強烈な図形反転などのスクリーン映像を長時間にわたって凝視していますと目まい、吐き気、冷や汗、動悸等の兆候を自覚することがございます。これらの兆候あるいは症状というものは、急に始まりまして数分の間に症状が消滅するものでございまして、この場合には必ずしも先感受性発作とは言えないと考えているところでございます。  光感受性発作の予防策等の保健的対応につきましては、今後の検討課題でございますけれども、テレビ等を見過ぎない、一定の距離を置いて画面を見る、部屋を明るくするといった基本的なことが重要であるというふうに考えているところでございます。  なお、事件直後には、マスコミ等におきまして光過敏性てんかんであるという報道もなされておりましたが、中にはてんかん症状を持っておられる方も含まれてはいると思いますが、今回の被害者については、脳波検査の実施等によりましててんかんの診断が必ずしも全員に行われているわけではありません。てんかん発症の既往も不明でございます。実際にはこのような光過敏性てんかんよりも幅広い方々が症状を発症したのではないかというふうに考えております。  最後に、厚生省の対応でございますけれども、お手元の資料も御参照いただけたらと思いますけれども、今回たまたま大量の被害者が発生しましたが、今後とも起こり得るものであって、発作についての予防やあるいは発作が起きた場合の対応等についての保健相談体制を整備していくというのが大切ではないかというふうに考えているところでございます。厚生省としましては、健康被害を受けた方々が各都道府県等の精神保健福祉センター等において十分な相談を受けられるようにするため、都道府県、政令指定都市の衛生部局長に対しまして十二月十八日付でその旨の指導通知を発したところでございます。  精神保健福祉センターと申しますと、これは精神保健及び精神障害者福祉に関する法律というものに定められているわけですが、各都道府県、政令指定都市に現在五十四施設が設置されております。精神保健福祉センターは、精神保健や精神障害者の福祉を中心に、広く国民の心の健康について調査研究や相談事業等を行う施設でありまして、精神科医、精神科のソーシャルワーカー等の精神分野の専門家が配置されて各種相談活動に従事しているところでございます。  厚生省としましては、引き続き精神保健福祉センターを中心に、保健所、医療機関、各行政機関、さらには今回の被害者等に関しまして必要な情報の提供あるいは指導を行っていきたいというふうに考えているところでございます。  また、今回の事件についての被害状況を把握し、その原因を調査するために、厚生科学研究におきまして光感受性発作に関する臨床研究班というものを設けまして、あした二十六日に第一回の班会議を開催したいというふうに考えているところでございます。  研究範囲につきましては、現在確定作業中でございまして、精神科の専門医、小児科の専門医、神経内科の専門医あるいは視覚生理学の専門のお医者さん等を中心に構成しまして、今回の事件の実態調査、光感受性と症状の因果関係、光刺激の脳波等に対する影響などにつきまして早急に研究を行うことを予定しております。本年度中、来年の三月を目途に報告を出したいというふうに考えているところでございます。この研究班の成果を精神保健福祉センターにおける今後の相談活動や医療機関あるいは光感受性発作を起こしました方々等への必要な情報提供に活用してまいりたいというふうに考えているところでございます。  また、他省庁あるいは民間の放送会社等におきまして、番組制作のためのガイドラインづくりを行う等の動きがあるというふうに聞いておりますけれども、厚生省としましても、必要な情報提供を行いまして、その取り組みに協力をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 次に、通産省から説明を聴取いたします。通商産業省産業政策局製品安全課長古賀洋一さん。

古賀洋一通商産業省産業政策局製品安全課長

○説明員(古賀洋一君) 通産省の製品安全課長でございます。  アニメ番組「ポケットモンスター」問題に関しまして、通産省としての対応について御説明を申し上げたいと思います。  まず、通産省所管の産業におきまして今回と類似の症状が以前問題となった事例について御説明をさせていただきたいと思います。  我が国におきまして、ちょっと古いですが昭和六十二年に一件、平成四年に一件、テレビゲームが原因で発作を生じたとの報道が平成五年の一月にございました。  こうした状況の中で、通産省といたしましては、その後、テレビゲーム関係業界の専門家からの意見聴取や厚生省との意見交換を通じ情報収集を行いました。一方、テレビゲーム関連業界におきましては、機器本体及びソフトウエアの取扱説明書に健康上の安全に関する警告を詳述するなど、消費者に対しての注意喚起に努めておりましたが、その後、さらに取扱説明書に、強い光の刺激などにより症状を引き起こしたことのある人は事前に医師に相談することなどの注意事項を記載しているところでございます。以来、これに類似した問題につきましては、当省の消費者相談室への相談及び事故情報収集制度への報告はなされておりません。  次に、今回のアニメ番組「ポケットモンスター」問題に対する通産省としての対応について御説明をさせていただきたいと思います。  配付しております資料を御参照していただきたいと思いますが、今回のような症状と映像の因果関係につきましては、先ほどから御説明がありますけれども、今後、厚生省の研究班などの調査により究明されることと承知しておりますが、通産省といたしましても、被害の再発を未然に防止するとの観点から、視覚への強い刺激を伴う映像の利用に関するトラブルの防止に配慮を行うよう、映像に関連する十一の業界団体に対しまして十二月十八日に関係局長からの通達により注意喚起を行ったところでございます。今後、通産省といたしましても、原因究明作業の進捗を注視しつつ、必要に応じ関係者に対し所要の指導をしてまいる所存でございます。  以上でございます。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 以上で参考人及び政府からの意見及び説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行いたいと思います。  本日は、先ほども申し上げましたように、委員と答弁者との間の自由な質疑応答を行っていただくということになっております。質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行っていただきたいと存じます。  なお、全体の時間が限られておりますので、できるだけ多くの委員の方の発言をいただきたいと考える観点から、委員の方の発言時間は五分以内でお願いいたしたいと存じます。  なお、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。

鹿熊安正自由民主党

○鹿熊安正君 それでは、年末を控えまして大変お忙しい中、参考人の皆様に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。  アニメ番組、すなわち「ポケットモンスター」に係る今回の事件は、ややもすると、とうとい生命にかかわらなかったものの、テレビによって七百名余りの視聴者が病院に搬送されるという我が国のテレビ放送始まって以来の重大な事態であることを考え、本日の委員会が持たれたものと考えております。  まず、重複する点があるかとも思いますけれども、テレビ東京、郵政省、厚生省にそれぞれの立場から、今回の極めて重大な事件をどのように受けとめておられるのか、重ねてお尋ねいたします。私に与えられた時間が五分間でありますので、簡潔に要領を得て御説明願います。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 極めて遺憾であり、申しわけのないことであると重大に受けとめております。一日も早く原因を究明して、こういうものが二度と起きないような対策を立てるのが我々の最大の責務であると思っております。  また、入院された方、その他健康を害された方につきましては誠意を持ってお話し合いに応じたい、こういうことで今対応をしております。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) 今回の事案につきましては、私ども、放送というものは、音声放送によらずあるいは映像放送によらず、安心して視聴者が視聴することができるというのがまた当然の前提になっているわけでございますが、その点がそうでなかったということを我々改めて認識したわけでございまして、番組によってはこのような事態が起こるんだなということを大変重く受けとめております。  従来、いろいろ放送のあり方について研究会も設け、また検討もしてまいりましたが、必ずしもこの分野、放送を視聴して人間の知覚とかあるいは身体にどのような影響があるかということについては必ずしも十分スポットを当ててこなかったように私ども改めて反省をしているわけでございまして、今回設けました検討会におきましてもそうした新しい観点から検討を深めてまいりたいと思っております。  それからまた、今回の十年度予算の政府案、大体まとまりましたが、今後御審議いただきましてお認めいただければ、実は来年の当省の予算の中でも視聴者保護政策のあり方というようなことで、さらに視聴者にとって放送とはどういうものであるべきか、どうあってほしいかという点についても研究を深めてまいりたいと思います。  今回の事案につきましては、検討会において年度内に結論を得たい、関係省庁の関係者の御協力も得ながら年度内に結論を得たいと思っておりますけれども、あわせまして、今後ますますメディアが多様化していくわけでございますから、短期的には年度内に結論を出しますけれども、来年度以降もこの問題については中期的課題として検討してまいりたい、かように存じております。

田中慶司厚生大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課長

○説明員(田中慶司君) 先ほど御説明申し上げましたけれども、大きく分けて二つございまして、一つは、今回発生しました健康被害に遭われている方々あるいはその御家族の方が非常に不安に思っておられるのではないか、これに対する相談体制あるいは支援体制、これを早急に整備するということで、これに関しましては既に通知を発出したところでございます。  また、今回の健康被害というのは、やはりほとんど経験がないというような大規模でまた特異なものではなかったかと思いますけれども、これについて早急に実態を把握し、その原因を究明するということで、その二点でございます。

鹿熊安正自由民主党

○鹿熊安正君 ありがとうございました。  それでは、テレビ東京にお聞きいたしますが、今回の事件によって入院することとなった被害者は気の毒だと思います。なお今回の事件の原因を調査中と伺っておりますが、詳細の原因はともかく、「ポケットモンスター」という番組から引き起こされたものであることははっきりしておるわけであります。本事件によって入院された方々に対して入院費を分担して払うなどの対応をすべきものだと思いますけれども、この点についていかがなものでしょうか。先ほどお見舞いはしたということでございますが、入院費のことについてお伺いいたします。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 今、系列局を含めて全体で患者の方々に接触を試みております。入院しておられる方はわかるわけですが、まだほかに潜在的にどこかにおられる可能性もありますので、その調査もやっておりますが、もう既に入院されておられて退院した方も含めて、その方のところへお伺いして形ばかりのお見舞いをするとともに、その入院費用その他につきましてもいろいろとお話をさせていただいているということでございます。

鹿熊安正自由民主党

○鹿熊安正君 ありがとうございました。

続訓弘平成会

○続訓弘君 参考人の方々に申し上げます。  本日は、国民的なこの関心事の本委員会に御出席いただきまして、真摯な対応についていろいろとお述べいただきましてまことにありがとうございました。  私がお願いをしたいことは、先ほど来適時適切な対応をそれぞれの立場でおとりになっているということは百も承知でございますけれども、これからも垣根を越えて、例えば通産省だとかあるいは厚生省だ郵政省だと、あるいは民放連等々、とにかくそういう垣根を越えた原因究明をぜひお願いをし、そして、そういう原因究明の上で適時適切な対応をぜひお願いしたい、これは要望でございます。  質問は、実はきのうの毎日新聞に、これは郵政省にちょっと伺いますけれども、ワシントン二十三日共同、「二十二日発売の米誌USニューズ・アンド・ワールド・リポートによると」という記事がございました。お読みになりましたか。これはまさにこれと関連をする、こういう今の事案と関係するようなものであるのかどうなのか。もし仮にこういうものが関連するとすれば、これはいわば殺人兵器と、将来ですね、という可能性を秘めた私は問題があるんじゃないだろうかというふうに思いますけれども、これに対するコメントをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) お答え申し上げます。  今、先生御指摘の点は、米国防総省で点滅するストロボ光線を非殺傷兵器として利用することについての研究があるというような記事かと存じますが、私ども、この記事承知しておりまして、現実にこのようなことが可能なのかどうか、ここにございますように、これからインターネットを通じてこうした情報が流されるということもあり得るということだとすれば、まずはこういう事実があるのかどうか事実関係の把握に努めまして、もしあるとすればどのような対応が可能なのか、我々の関心事項の中に入れていきたい、このように思っております。

続訓弘平成会

○続訓弘君 ありがとうございました。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○及川一夫君 御苦労さんです。ありがとうございました。  それで、私は端的にお伺いしますが、特に郵政省の場合に一応行政当局なんで、要するに電波の問題というのは、何もこのテレビでいう光の問題だけじゃなしに、ずばり申し上げて、テレビ全体から受ける人間の体に対する影響の問題。携帯電話一つだって問題になっているわけでしょう。  したがって、今出た問題というのは、私から言えば光が問題というよりもこれによって子供が倒れたという方がショックで、そっちの方の影響が我々の場合には大きいんです。したがって、携帯、テレビ、いわばそういう電波問題全体を通じて、一体問題点というものをどういうふうにとらえて、今それに対してどういう対策を打とうとしているのか、そういった点があったら教えていただきたい。一点。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) ただいま及川先生の御指摘の点はいわゆる電磁環境の問題だと思いますが、確かに私ども、先ほど申し上げましたように、テレビの受像機から見る映像情報で、心身にどのような影響があるかということについて必ずしも研究の対象としてあるいは検討の対象としてスポットを当ててこなかったことは事実でございまして、この点、我々の反省事項だと思っております。  ただ、もう一つの方の電磁環境については、今まで人体にどのような影響があるか、不要電波とかいうことで検討してまいっておりますが、その点については担当課長が来ておりますのでそちらから答弁させていただきます。

松井房樹郵政省電気通信局電波部電波環境課長

○説明員(松井房樹君) お話の電波の人体への影響でございますけれども、生体は一定以上の強い電波を浴びますと発熱によります体温上昇に伴います生理学的な影響を受けることは知られているところでございます。  この電波の人体への安全性の問題に関しましては私ども早くから取り組んできておりまして、これまでに二回、郵政大臣の諮問機関でございます電気通信技術審議会から「電波利用における人体の防護指針」、略称電波防護指針と言われているものでございますけれども、これを取りまとめていただいております。現在のところ、この電波防護指針を満たしますれば、日常の生活空間におきましては電波利用施設からの電波によります懸念されるような影響はないというふうに考えられているところでございます。  このような電波防護指針につきましては、我が国だけではございませんで諸外国でもほぼ同様なものが定められておりまして、この指針を満たせば人体には安全との考え方が国際的にも共通の認識になっているところでございます。我が国におきましても、電気通信事業者などが無線局の建設、運用等において活用しているところでございます。  なお、私ども郵政省といたしましては、この電磁波の人体への影響に関する問題につきましてはこれまでにも多くの研究の積み重ねがございますけれども、何せ人体の健康に関することでございますので、今後ともこれまでの研究成果を踏まえましてさらに研究を続けることが大事だというふうに考えておりまして、本年度から厚生省などの関係省庁や大学、産業界とも連携いたしまして研究を推進しているところでございます。  以上でございます。

伊藤基隆民主党・新緑風会

○伊藤基隆君 民主党・新緑風会の伊藤です。  今回の「でんのうせんしポリゴン」の放映に係る報道をつぶさに見ていますと、一番印象を得たのは、十七日の読売夕刊なんですが、制作元の小学館プロダクションの紀伊テレビ企画部次長が言っているのが、「ミサイルが襲ってくる緊張感、緊迫感を出すために背景を赤、青で点滅させた。これまでの放送分でも何回か使っており、なぜ今回に限って視聴者の発作を招いたか、全くわからない」、また「アニメージュ」というアニメ関係雑誌の編集長の言うことには、「特に場面を強調するような新技術が使われていることはないはず。今回、なぜこのような結果となったのか不明」、また日本アニメーション株式会社、制作会社ですが、「雷や爆発を表現する時に白と黒を交互に出して光っているように見せる手法は以前から用いられており、今回もそれと基本的に同種の技術ではないか。何が引き金となった事態なのか分からない」ということでございます。実験によって同じ状況を起こすこと、誘発させることは難しいという報道もございます。  一般的に光感受性発作との見方が、先ほど厚生省見解でも言われましたし新聞でも報道されておりますが、病理的にはそのようなことが有力だと思いますけれども、もともと原因が不明という見方でこれに取り組まなきゃならないんじゃないかというふうに思います。  そこで、民放連とNHKに聞きますが、テレビゲームないしはインターネット、またはテレビ放送などでいろんな映像が人工的につくられて送られてくる。これらが人間にどのような影響を与えるのかまだ解明できていないんではないか。解明できていないということを非常に重要視しなきゃならないんじゃないかというふうに思います。マイクロエレクトロニクスが人間にどのような影響を与えるか、人間が受けるかということじゃなくて、そういうものがどういう影響を与えるかという視点でとらえる必要があると思います。  そこで、今回の映像手法やまたは映像方式と病理上の関係を早期に結論を出して対応を決めなきゃなりませんけれども、さらに根本的には人間と電脳世界との関係、肉体的、精神的あるいは社会的にどのような影響があるか、このことについて検討、研究を深める必要があるんじゃないかと思います。このことを民放連とNHKに聞きます。  さらに郵政省にお伺いします。  多チャンネル時代をめぐって人権問題とか子供への影響とか倫理問題、電磁波等が検討されておるようでありますけれども、今回を契機に私は、テレビ映像、またゲーム機械、さらにはインターネットも含めて人間の精神または社会的な病理現象に発展し得るものなのかどうか、この検討が必要と考えますので、その点についての郵政省の見解をお伺いいたします。  以上です。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) 先ほど御説明申し上げました中に、私どもは専門家の先生方をお招きいたしまして、アニメーション番組の映像表現に関する顧問会議といいますけれども、そこで精神科の先生それから児童心理学者、映像技術家、この方々に我々のガイドラインをつくるための助言といいますかそれをやっていただくということで、御指摘ございました電脳と人間の体の関係につきましては、ここで専門家の御意見を聞いた上でアニメーション番組における制作上の留意点といいますか配慮していく点、それを解決させていただきたい、かように考えております。  以上でございます。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) 私どもとしてもアニメーション問題等検討プロジェクトというものをつくりまして、その専門部会の中で、専門家の先生にメンバーに入っていただきまして幅広い立場で取り組むことにしておりますので、まずこの部門が一つと。それからもう一つは、NHKの放送文化研究所というものがございまして、幅広くテレビと子供、教育というふうなことをテーマにしてきましたが、さらにその部門で研究領域を広げてもらいたいと思っておりますし、外国の事例等も、いろんなネットワークがございますから学んでいきたいと思っております。  それから、NHK放送技術研究所というものがございまして、これまで人間にとってどういうテレビを放送すれば優しいか、それから高齢化社会になる場合に文字のあり方をどういうふうにしたり、話し方等について技術的な援助ができないかという面を含めて研究はしてきましたけれども、逆にテレビの映像がどういうふうに健康に害があるかという視点では、そういう形での研究は残念ながらしてこなかったものですが、テレビと人間を研究する部門がございますから、今回起きたようなことに対してどういう知恵が出せるかということについてそこにも検討をしてもらいたいということを既に注文してございます。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) 今回のような映像が、これは何もテレビ放送だけを通じて出てくるものでございませんし、やはりインターネットの画像情報としても当然出てき得る話でございます。  これまでも政府全体としまして、青少年対策という観点から情報と青少年の問題というようなことは政府全体としても関心の対象になっておりますし、いろいろ対策も講ずる体制にございます。インターネットにつきましても、インターネットのプロバイダーである方々の協議会等でこの問題も今後検討されていくということも考えられますし、また我々も、テレビ放送を通じてであれインターネットの画面を通じてであれ同様に起こり得ることでございますので、テレビ放送に限らず、十分関心を持って、また検討体制も充実させてまいりたい、かように存じます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 日本共産党の上田です。  まず、被害の規模ですけれども、郵政省の資料だと搬送人員六百八十五名、東京新聞には教育委員会のまとめで八千四百三十七名、それから読売新聞では一万名を超えたというのがあるんですけれども、私は一けたもっと多いんじゃないかと思うんです。  というのは、新日本婦人の会が全国会員の調査をしましたら、軽い症状で、目がちかちかした、気分が悪くなったという子供が非常に全国的に多いんですよ。毎日新聞の十二月十八日には、岡山市の教育委員会のかなり詳細な調査が出ている。軽い症状が出た子供が多数いると、頭がくらくらする、吐き気がする等々。ポケモンを見たのは三万三千八百七十三名、うち七・一%の子供が異常を訴えて、二千四百六名というんです。岡山の人口を調べたら六十二万人なんで、そこで二千四百人軽い症状が出ているとすると、七・一%でしょう。きょういただいたテレビ東京の資料だと、「ポケットモンスター」を視聴した世帯数四百十四万世帯、これに七%をかけると二十八万ですよ、岡山市のデータを見ると。私たちもビデオを見たんだけれども、僕らは何ともなかった。しかし、軽い症状を入れると二十万、三十万の規模の子供たちが異常を訴えたというと、かなりやっぱり想像以上の大事件だというふうに思うんです。  それで、その原因究明をずっと皆さん各方面追求されていらっしゃるんだけれども、先ほどの一木社長のお話でも、大体四秒間、百こまのパカパカだというんですね。そこが原因で、NHKの三月のもフラッシュ、大体そこが原因だろうと言われている。ほぼ原因はイギリスの調査を見ても突きとめられつつある。イギリスの独立テレビ委員会、ITCではガイドラインを九四年につくって、例えば一秒間にパカパカは、パカパカとイギリスが言うかどうか知らぬけれども、三つ以内、三ヘルツと決めたんですね。そうすると、四秒で百パカパカだと、四で割ると二十五でしょう。イギリスの基準の八倍になっていると思うんです。  イギリスはもう一つ基準として、画面で十%以内にそういう点滅の面積も規制するというふうになっているんですけれども、大体、これだけの大事件の原因究明として、今まで普通の手法と思われていたフラッシュ、パカパカ等々の手法が限度を超えると大変な被害を子供たちに及ぼすということは、ほぼ明らかになっていると思うんです。  それで、テレビ東京も民放連も郵政省もずっと原因究明をやってガイドラインをおつくりになる、これは非常にいいことだと思う。これからデジタル多チャンネル時代に入りますから、番組内容の技術基準、子供たちそれから人間の健康被害防止のための技術基準を、日本はアニメ大国なんで、アニメ大国の権威にかけてもぜひきちんとしたものを日本としてつくっていただきたいと思うんです。同時に、そういう被害がこれだけの規模で出ているんだとすると、とりあえずそれを防ぐためのことが求められると、当面。  読売新聞見ると、テレビ東京では当面イギリスの基準を準用する以外にないという声も出ているというんです。最終的にはそれぞれ調査されてしっかりしたものをつくるにしても、とりあえず被害を防止するということでは、既に国際的にも有効性が検証されているんだから、郵政省はイギリスにも調査団を派遣するとおっしゃっていたけれども、当面イギリス基準、日本的修正を多少加えるかどうかは別にして、それはとりあえず採用しようと。  子供たちにはこのポケモンというのは物すごく評判がよくて、新日本婦人の会の調査でも、やっぱりとまるのは困る、やってくれという声が多いので、ポケモンもその基準を当面守れば放映はまた行うというようにするのが大人の知恵じゃないか、そう思うんです。差し当たりイギリス基準準用ということで被害を防ぐ。それで、本格的なものはある程度時間がかかってもしっかりした日本的なものをつくるようにしたらどうかと思うんですけれども、その点についてテレビ東京、NHK、それから民放連、郵政省のお考えをお伺いしたいと思います。

岡哲男株式会社テレビ東京専務取締役編成総局長

○参考人(岡哲男君) 今回の原因は、六時五十一分三十四秒から三十八秒の四秒強のところだろうということは大体わかっているわけです、  ここの部分というのは、今先生がおっしゃられましたように、一秒間二十四こま、一こま一こま全部違う映像を出している。最初白出したり赤出したり黒出したり、そのうちに赤と青の連続で、それが四秒半続いたということなんです。これを一般にこの業界では通称パカパカと言っておるわけですが、このパカパカの手法は、先ほどからいろんな方のお話にも出ていますように、アニメ業界では今は一般的な手法です。ただし、その四秒というのが果たしてどうだったかという問題は残ると思います。それからもう一つは、赤と青ということについての問題もあるかと思います。  我々はその辺のところを今局内調査チームで究明をいたしておりますが、それの前に、やはり今先生おっしゃられるように、再発の防止をしなければいけないということで、今私どもは民放連と協力でガイドラインをつくる作業をしておりますが、それができるまで暫定的なガイドライン、局内のガイドラインというものをつくりまして、十九日に私どもの全アニメ制作会社、それから広告会社、ここに今後の制作についてはこの基準でぜひやってほしいということを通達いたしております。その中身につきましては、ITCの基準をかなり参考にしております。  したがいまして、例えば一秒間の中で三回以内のパカにしろとか、それから、そのパカは三秒以上は続けるなと、もしまた繰り返す場合には三秒以上の間を置けとか、それから画面全体のフラッシュはできるだけやめようとか、あるいは光の強さ、一こま一こまで光の強さを変えるという手法もこの中には含まれておりますので、それは光の強さを変えないで、とにかく全部同じ光の強さでいこうというような幾つかのガイドラインをつくって、今後の制作に関しましては、ポケモン以外のすべての番組についてこの基準を適用してほしいということを言っております。  ただし、もう既に納品されているものもございます。したがいまして、それにつきましてはすべてチェックをいたしておりまして、もしも割とそれに近いものがあれば、その部分の直し、それから放送のときの映像の強弱の効果等でその被害をできるだけ避けるように、そういう事前の再発防止策は今立ててやっております。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) 私どもも映像表現についてのガイドラインはなかったものですから、とりあえず世界の放送局及び放送局に準ずるところでどんなことが考えられているかということをNHKの文化研究所並びに特派員に至急調べるように頼みまして、ただ、アメリカの場合には参考になるようなルールがございませんでした。御指摘のようなITCのことについてさらに詳しく調べました。  それから、BBCもちょうど一年前に内規でこのようなことをつくっているということがわかりまして、とりあえずそれを参考にいたしまして、単にアニメーションばかりでなくて、CG技術及びアニメーションを一部使う一般番組も含めて、より厳しくチェックしょうということになりまして、具体的に言いますと、赤と青の補色関係にあるフリッカーはどんなことがあっても絶対に使わない。先ほどの説明にありましたけれども、一こまずつ色を変えていく、十二ヘルツになるわけですが、その一こま打ちのVTRは〇・五秒以上連続するものには絶対に使わない。それで、画面全体がその一色になるフリッカーについては一秒間に三ヘルツ以上のものは使わない。それから、フリッカーが画面に占める割合にかかわらず、一秒間に三回以上でかつ三秒以上連続するものは使わないというふうな四点を定めまして、これから放送するものについてはチェックをし、疑わしいものについては手直しをしております。  さらに、アニメーションというのは再放することも多い番組ですから、かつて放送したものであっても、どうもここへ来て、にわか勉強でございましたけれども、ゲームソフトを含めて事故が起こったものを見ますと、外国も含めて、冬の時間に起こっている事例が非常に多い。いろんな理由が考えられると思いますが、外の暗さとかいろんなことに関係していると思いますので、かつて放送して何にも事故が起こらないものについても改めて新しい見地からチェックするように現場には言っておりまして、現在のところ、とり得る体制は組んでやっているつもりでございます。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) 上田委員の大人の知恵というのは、確かにそのとおりかと思いますが、秒数の一秒間に三回以内というのはこれからのアニメの標準基準になろうかと思いますけれども、単に秒数制限だけじゃなくて、一画面に占める色の配合の面積、これも関係してまいりますし、閃光の度合いもあります。したがいまして、我々が今見ているITCのところはもっと詳しく調べないといかぬというふうに思っていますので、当面大人の知恵だからイギリス方式を採用したらどうかと、それは正論でございますけれども、アニメ王国と先生おっしゃるように、できるものであれば本格的なものをつくりたい。  当面、我々民間放送の加盟各社に対しましては、今回の事件を契機にいたしまして、プレビューのときに最大限の配慮をするようにというふうな要望書を出しておりますので、プレビューに携わる考査、技術の人は今回この秒数のことを頭に入れながら配慮していただけるというふうに思っております。  以上でございます。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) 今回の事案を通じまして、放送に従事される皆様も我々放送行政に携わる者も、とにかく視聴者にとってこの視覚障害、仮にも視覚障害になるとかということはあってはならないということは深く認識したところでございます。  したがいまして、これはまず我々放送に関係する者として最も重視しなければならないということについてはそのとおりでございまして、それを前提に申し上げますけれども、今のようなアニメの技法というものは、単に技術論ではなくて、やはり特にアニメにとりましては重要な番組の一構成要素ということになります。そうしますと、先ほど申し上げましたように、視聴者への生理的なあるいは知覚的な影響ということはもう重々重視しなければならないと同時に、やはり映像表現というものがこれから映像文化の発展の中でどうあったらいいのかということもあわせ考えていくべきところかなと思います。  私ども、きょうは自由な意見交換ということで申し上げさせていただければ、今放送法なり行政の立場で見ますと、今のような基準といいましょうか、どのレベルで決めるのがいいのかということになりますと、一義的には番組基準というところで決めていただくのがいいのかなという感じがいたしております。  イギリスにおけるITCのガイドラインを決められるプロセスを拝見しまして、詳細はまた現地調査をしたいと思っておりますけれども、九三年に事例が起きて、九四年の十一月にガイドラインが出ているんですね。ですから、急がなければならないけれども、やはり非常に経験科学的に多角的に検討されておるようでございますので、私どもといたしましても、今、テレビ東京さん、それから民放連、NHK、それぞれ御発表がありましたところも踏まえて、行政としては、ガイドラインをつくるとすればどういう範囲とレベルで決めるのがいいのか、十分専門家の御意見も聞きながら、しかしできるだけ早く結論を出したい、かように存じております。

扇千景平成会

○扇千景君 きょうは昨日の衆議院に続いて参議院にお出ましをいただいてありがたいと思っておりますけれども、時間がございませんから、「ポケットモンスター」を放送しておりますテレビ東京さんに一つとNHKさんに一つ質問をしていきたいと思います。  今回のこの事件に関しましては、まだ原因が解明されておりませんし、これという、たくさん光り過ぎたんだろうなどというようなことは大ざっぱにはありますけれども、基本的な原因がまだ判明しておりませんので、私どももそれは当事者において一日も早く解明していただきたい、これは当たり前のことでございます。  やっぱりこれだけ番組がたくさんございまして、子供たちはもうその時間テレビにかじりつきでございます。個人的なことで失礼ですけれども、私の七歳の孫ももうテレビにかじりつきでございます。この日も見ておりましたけれども、幸い今回の兆候もございません。けれども、今伺いましても、視聴率から調べますと、とにかく日本じゅうの百六十五万人が見ているということだと私は大変なことだと思うんですね。しかも、この番組の中の最後にかかわるたった四秒間の映像でもってこれだけの人数がショックを受けるということは、私は大変な影響だと思います。  ですから、少なくとも、テレビ局はこれ下請の下請になるんですね、今。そういう意味で、きょうは下請会社の責任者がいらっしゃいませんから、テレビ東京さん自身が制作したのではなくて、下請と一緒になって制作なさる場合に、先ほども郵政省からお答えがございましたけれども、イギリスのITCのようなガイダンスをきちんと認識して制作をしているかどうかということ、今までテレビ東京さんから下請会社にそういう指導はなされなかったのだろうと。当然知っているものだとお思いになったのか、あるいはテレビ東京さんが下請に出す場合にそういう要注意という、注意事項があったのかなかったのか。私は、その点はこれからもあり得ることですので、ぜひテレビ東京さんに、今回の問題で下請会社にそういう注文、注意事項というものが果たしてあったかなかったかという一点はどうしても伺っておきたい。今後の参考にしたいと思います。  それから、NHKさんに、今御報告ございましたように、三月の時点では大したことはないと思って公表するに至らなかったという事例がNHKさんから報告されました。私は、NHKとしては三月の時点でやっぱり公表されるべきだったのじゃないか。そうすると、今回のこういう大きなことになる前の一助になったのではないか。そういう意味では、NHKさんが三月の時点でこのフラッシュというものを公表されなかったことは、私は大変残念至極と言わざるを得ないので、これからは情報公開という意味において確実にこういうことは世間に知らせていただきたいと思います。  それはテレビ局だけが悪いというわけじゃなくて、子供がテレビを見るときに親がテレビの画面から少なくとも二メートルは離れなさいとか、今だんだんテレビの画面が大きくなりまして、大きい画面を子供が要求するようになって、ボーナスが出たら大きいのを買おうなんという。画面が大きくなるとそれだけ刺激が強いし、私たち大人ですと、ちかちかするなというとちょっと目をそらしますけれども、子供はもうどんどんのめり込んでいくんです。ですから、子供の視覚の中とぴったり、テレビの近くで見るものですから、そのまま子供に私は刺激があるんだろうと思います。私たち親としても、やっぱり子供のテレビを見る姿勢というものも親の責任の一つとして、今回の事件で大きな教訓を得るものだと思います。  もう一つ注文したいことは、三点目でございますけれども、下請で漫画をつくる業者はやっぱり私は商業主義になっているだろうと。ここに子供の番組の視聴率が出ておりますけれども、「ポケットモンスター」の五一・三%は当然ですけれども、「クレヨンしんちゃん」が五〇・七%、「ドラえもん」が四六・九%、「名探偵コナン」というのが三九・一%、「ドラゴンボールGT」というのが三六・六%等々、子供は大変興味を持つて、しかも私たち親からしますと、ありがたいことには夕方の食事の支度をしなきゃいけないときにテレビを見て一人で遊んでくれるというような面もあるわけです。お互いに助かってはいるんですけれども、これだけ高視聴率の番組ですから、どうしてもこの下請業者同士が競争になって過当競争に入っているのではないか。視聴率を上げようということで刺激的な場面を入れたということも私は今回の大きな原因の一つであろうと思うんです。  高視聴率の番組になっているものは、関連グッズがもう本当に売れているんです。私たちもせがまれますけれども、あれを買ってほしい、「ポケットモンスター」の人形を買ってほしい、あるいはCDもある、トランプもある、あるいはお菓子もあるわけです。そういう意味で、一つの番組が当たりますとどうしてもそういう関連グッズを買ってくれという。そうすると、テレビは視聴率を上げるためにもっと刺激的にしようというふうに走ったのではないかなというふうにも思われますので、下請会社に下請をする親のテレビ会社は、私は特に心していただきたいという点を要望として挙げておきたいと思います。  また、今お話しございましたイギリスのITCのガイダンスの中にも、単純なことなんです、これちょっと皆さんお読みにならなかったので、このガイダンスの中の一つを読んでみましても、三ヘルツ以上の速度で光ったり早く変化したり、ちかちか光る映像は避けるべきであるとちゃんと明記してある。あるいは、コンピューターで細かく作成された画像で、テレビのディスプレーの中で二十五ヘルツの間隔でちかちか光るようなことを引き起こすようなものはしないと書いてあるわけですから、こういうものは今後ぜひ参考にしていただきたいと思います。  また私は、NHKにも申し上げたいし民放にも申し上げたいんですけれども、民放の放送連盟の放送基準というものがございます。その中にも、第十七でございますけれども、「幼児や児童は感受性が強いので、どぎつい表現に対しては、大人の想像を超えるショックを受けることがある」と明記してある。これさえ守っていないということなんですね。ですから、大人の感覚で物を判断できないと思いますけれども、こういう基準を民放連さんでつくっていながら、それを超えた制作会社同士の競争があるということを私は指摘しておきたいと思います。  今申しました下請の問題それからNHKさんは情報開示をしなかった問題、それから、今後ガイダンスのようなものをどういうふうに守っていくかということ、その三点について関連から御説明を伺わせてください。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 「ポケットモンスター」は、小学館プロダクションとテレビ東京の関連企業でありますテレビ東京ソフトウェア、SOFTXと通称言っておりますが、そこが共同でつくっております。私が承知している限り、この両プロダクションともに通常の制作費を存分に使って万全な制作をしておりまして、私らの方から特にこれを割り引いてつくれとか言った覚えはございません。現実にそういうことはやっていないわけです。  それから、下請プロダクションが全部競争して、視聴率をとるためにどんどんエスカレートしているんではないかとおっしゃいますが、私はそんなことはないと思うんですね。仮にそういうプロダクションがあれば、我々は、プロデューサーがいてプレビューしていろいろやるわけでございますから、相当激しいのは排除できると思うんです。ですから、御懸念はあると思いますが、まあまあ大体今まではそういう不当なあれもつくっておりませんし、またそういうことは行われていないと思っております。  それから、じゃ基準はどうなっているんだと、こうお話してございますが、プレビューをする本社を含めてその基準というものが今まで率直に申し上げて、申しわけなかったことですがなかったわけでございます。今度の場合でも、これは通常あり得ることだと、こう言って通した、そこに落とし穴があったんでございますので、下請のプロダクションにこういうことを守れということも当然こちらから言っておらないということでございまして、その反省に立って、今後こういう基準が早急にできれば、それを一つの大きなメルクマールとして下請会社に守っていただくということになると了解しております。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) 先ほどなぜ外部に発表しなかったかについて幾つか理由を申し上げましたので、もう繰り返しません。  今にして思えば、扇委員が御指摘されたとおりでございまして、あの当時、もう少し大きな声を上げておけば、外国の事例よりも、少なくとも日本の場合の次の参考になったろうと思っておりまして、本当に認識の仕方が足りなかった。しかも、我々は教育番組の一環としてアニメーションをやっておるものですから、なおその思いを強くしておりまして、これを絶対繰り返してはならないというふうに思っております。

松あきら平成会

○松あきら君 私は、先ほど例のポケモンを見せていただきました。ごらんになった理事の先生の中には何ともないとおっしゃる先生が多かったんですけれども、実は私はあの例の四秒間、注視できませんでした。ここから始まるぞという自分の意識はあったんですけれども、途中でちょっと目をそらさなければいけないような状態で、多分精神年齢が若いせいなんでございましょうけれども、ああこれだなと。これなら、私ですらそうなんだから、先ほど一木社長が、プレビューをしたときにプロデューサーはあれを見て、何でもない、問題ないとおっしゃったそうでございますけれども、やはりこれは大分毒されている、もうなれっこになってしまって当たり前になってしまっているなと。  これは先ほど扇先生もおっしゃいましたけれども、要するに、制作者というものは自分の持っている技術を駆使したいあるいはさらに上を目指したい、これはもうどなたでも、何でもつくる者にとっては当たり前のことですので、別に悪いものをつくるとかなんとかという感覚ではなくて、多分さらに上を目指したためにああいうことになってしまったというふうに思うんです。しかし、今回の場合は、ただこれをすべてやめてしまったらいいというわけじゃなくて、子供たちが楽しみにしているわけですから、それをどうやって害のないように、また子供たちが楽しめるようにすべきか。もちろんこれからいろいろなガイダンス等をおつくりになっておやりになるんでしょうけれども、そこのところを要望としてしっかりとお願いしたいと思います。  私は、ポケモンあるいはアニメのことではないんですけれども、実はぜひ一度皆様にお願いをしたい、あるいはお話を伺いたいと思っていたことがございます。それは、昨今、非常に新聞等でも書かれておりますけれども、報道の自由ということでテレビの内容が余りにもひどくなってしまっている。それは正直言いますと、熱湯に人をつける、あるいは怖がっている人に無理やりパンジージャンプをさせるとかいろいろな番組がありまして、先ほど続先生の毎日新聞のお話もございましたように、テレビというのは、一つの刷り込み、やっぱり恐ろしい兵器にもなり得ると思うんです。  それで、サブリミナル、これは絶対いけないことですけれども、要するに私は、今回のアニメは体の変調を起こして入院したから問題になったけれども、例えばいじめ、あるいはそれがひどくなったら人も殺せちゃう、あるいはこうやったら簡単にいじめられちゃうというような刷り込みというものを知らない間に、テレビを見ている間に子供たちや若者の間に刷り込まれてしまう。  私は、こういった意味で、英国のITCといったような独立機関をぜひつくっていただいて、アニメだけでなくすべての番組に関してきちんとした土台というものをつくっていただきたい。やはり文化というものをさらに大事にしたいとからもこれは要望いたしたいと思います。  この点につきまして、まず放送行政局長、そして民放連さんからお話をいただきたいと思います。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) お答え申し上げます。  テレビの報道につきましては、先生、今御指摘ありましたように、国民的にも大変関心が高いわけでございます。それだけにいろいろ御注文もあろう点かと思います。今の御指摘につきましては、今までテレビ会社がそれぞれ御努力されてきておりますし、また今後も同じことを繰り返さないという御努力を続けていただけるものと私ども期待しております。  それから、今、先生からお話がありましたITCでございますが、若干御紹介申し上げますと、イギリスには文化・メディア・スポーツ省という省がございまして、この大臣が数名の委員を任命して組織になっておりまして、これは大変強大な権限を持っている組織でございます。日本国でそれを考える場合に、同じものかどうかというのはいろいろ御議論があろうかと思いますが、国法体制全体にイギリスとまた違うところがございまして、日本国の場合に必ずしもストレートになじむのかなという感じは私ども今持っております。  しかし、放送の健全な発達を願うということについては、これは行政組織いかんを問わず各国とも目指しておるところでございますから、私どもも、いろいろな事案について行政としてもまた謙虚に受けとめるべきところは受けとめまして、それぞれの事案に的確に、できるだけまた迅速に対応をしてまいりたい、かように存じます。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) 究極的には、番組の批判、苦情というのは各局が対応しておりますし、それから、私どもとNHKさんで番組の質の向上を図るためには放送番組向上協議会というものがございます。協議会の中に有識者の委員がいらっしゃいまして、これは七人で構成されています。それからもう一つ、人権等プライバシーに関する問題の処理としては、ことしの六月に立ち上げました放送と人権等権利に関する機構がございまして、これは略称、事務局はBRO、それから委員会はBRCと言いますけれども、ここで対応しているということがございます。  したがいまして、一般的なバラエティーの中で低俗と言われるような番組が継続的にやられるとすれば、それは、プロデューサーが我々の注意喚起やなんかによって節度のある健全的な娯楽に戻していくような努力、民放連の中には放送基準審議会というものがございまして、絶えず番組の質的向上を図るということがございます。  したがいまして、先生御指摘の新しい機関というのは、表現の自由に関することでもありますので、現在の体制で私は十分ではなかろうか、あくまでも放送事業者の自主的判断に期待していただきたい、かように考えております。  以上でございます。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 三重野でございます。  今の松あきら議員の質問に関連して御意見を伺いたいと思います。  NHKさんと民放連さんにお伺いしたいのでございますが、今度のポケモンの問題で、健康被害を受けたということのためだと思いますけれども、本当に広範に、しかも敏速にこういう対策が持たれようとしているということは大変うれしいことだと思っております。私は、健康被害というよりも、精神的被害の問題で番組制作というか、あるいは番組を流すということについてお伺いしたいのでございます。  今、六月に放送人権等に関する云々というお話もあったんですけれども、実は十一月十四日にハイビジョン放送がお昼に流れたわけです。これは参議院の本館にあります食堂にハイビジョンの機材が置いてございます。そこで、NHKとそれからTBSさんでしょうか、ハイビジョンの映像が流れているわけでございますけれども、その問題が大々的にある週刊誌に取り上げられたものですから、実は議院運営委員会でも大変問題になりまして、これは週刊誌さんに抗議を出したわけであります。それは週刊誌の取り上げ方ということでの問題ですが、私はここでは、そういうものの本体といいましょうか、そういう番組であったというところに問題点を持ちましてひとつ御見解を伺いたいのでございます。  週刊誌によりますと、「なんと白昼三十分も参議院議員会館で流されたSEXビデオ」と題する記事が掲載をされたわけでございます。この週刊誌をよく読みますと、その記事は間違っておりまして、先ほど申しましたように、参議院議員会館ではなくて、本館の食堂で定時にずっと放送されているハイビジョンの中での問題でありますけれども、「金曜日の別荘で」というイタリア映画でございまして、その公開時にも賛否両論が巻き起こったということでございます。  そして、この週刊誌の記事の最後、これなんですけれども、(資料を示す)もうごらんになった方もあるかと思います。この記事をよく読みますと、「いくら金曜日とはいえ、真っ昼間から「金曜日の別荘で」っていうのは、威張るほどの編成か」というようなことが書かれております。今、このポケモンにしましてもゼロ歳から五十八歳、これは夕方ですけれども、この映像は昼間でございます。それは時間によって見る人はいろいろでございますから、こういうふうに取り上げられるような映像というものがこういう時間に流されていいものかどうか。  それは一つ一つの問題を取り上げてということでは反論もあろうかと思いますけれども、こういうハイビジョンにおける番組のつくり方ということについてどうお考えか、NHKさんとそれから民放連さんの方にお伺いをしたいと思います。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) ハイビジョンの編成については、ハイビジョン推進協会というところが中心になって、曜日別なり時間別にそれぞれの放送局に枠がありまして、そこの責任でもって放送することになっております。  NHKの場合は、風俗を描くという面においては逆に言うと物足りないというところもあるんですが、ただNHKの放送といえども、人間の生活ということなり人生を描く場合に、ドラマ等でいろんな際どい表現もあると思います。ただ、通常そういう場合は時間帯について配慮して編成をしているつもりでございます。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) 私は見ておりませんので、どの程度卑わいであったのか、何とも申し上げられませんけれども、その局の編成権に関する問題ですし、今、河野さんがおっしゃったように、ハイビジョン推進協会を中心としてそれぞれの曜日と時間を責任持って放送しているわけですが、私どもの放送基準の中には、不快な感じを与えるような下品、卑わいな表現は避けるというふうに書いてございます。  多分御指摘の点は、卑わいな表現が余りにもひどいということだったと思いますので、きょうの委員会でこれが話題になったということは当該者の方にお伝えいたしまして、番組編成に当たっては十分注意するように喚起したいというふうに思います。  以上でございます。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 どうもありがとうございました。  実は、この番組は一年ぐらい前も同じ時間ぐらいにあったんです。だから一つは、ハイビジョン番組をつくるのにお金がかかるというかそういうことも関係するのかなというふうに思っているんですけれども、その御意見をいただきまして、よろしくお願い申し上げます。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 二院クラブの山田でございます。よろしくお願いします。  私は、テレビ東京の本件に関する刑事責任、民事責任という点から二、三質問したいと存じます。  この件発生以来十日を経過しておりますが、テレビ東京は検察あるいは警察当局から事情聴取なり取り調べを受けたことがあるかどうか、一木参考人にお尋ねをいたします。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 今回の事件が起きてからすぐ愛宕署が参りまして事情を聴取して、その翌日だったと思います、今度は警視庁の捜査一課の係官が来られて事情を聴取していったと。その内容につきましては、どういうもので、どういういきさつでこういうふうになっているかとか、過度に何かあおったとかそういうことはないのかとか、今テレビ局が発表しているもの以外に何か隠していることはないのかとか、そういうことであったと聞いております。  それで、私どもは答弁で、その刑事さんたちに対して、事件発生直後から社長指示で一切隠し事はまかりならぬということでやっております、そのメモもここにありますということで御説明を申し上げたところ、了解してお帰りになったと。あとはそのままに推移しています。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 今回の事件は、放送行為と、被害者が六百人に及ぶという、身体的障害を受けたり入院したりという事実、私は、刑法上の業務上過失傷害罪、二百十一条の構成あるいは二百九条の単純な過失傷害罪が成立するケースではなかろうかと思うんですが、テレビ東京としてはこの事案を刑事責任面からとらえてどのような御認識をお持ちか、お尋ねをいたします。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 私どもは、今度の放映については社会的な責任というものがあると認識しておりますが、これが果たして今おっしゃるような刑事責任になるのか民事責任に当たるのかということにつきましては、まだ事実関係もはっきりしておりませんし、そういうものを確かめつつ、よく専門家の御意見も聞いて協議していきたいと思っております。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 先ほど冒頭での一木参考人のお話の中に、これはアニメではずっと使っていた、新しい手法ではない、これがまさかショックを与えるとは思っていなかった、問題はないと判断して放送したと御発言なさったんです。  これは、テレビ東京の責任者の発言としては極めて僕は無責任だと思うんです。いわゆる放送に携わる専門業者が、六百人から七百人の被害者を出すような放映を全く予見できないということ自体が大きな社会的責任、刑事責任とまでは言わないまでも、その責任は痛感されるべきではなかろうかと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) 予見できなかったかと言われれば、これは我が国のテレビ界にとってまことに初めての事態だと言っていいと思うんです、こういうことは。四十年ぐらいやっておりますが、その中でどういうものが度を過ぎたものかという基準もなかったわけでございますし、そこの点が甘いといえばまさに御指摘のとおりで、我々当事者として深く反省しておりますが、これは私は、あえて不測の事態であって、今回は残念ながら防ぎようがなかったと考えております。  したがいまして、社会的責任というものは、当然これだけの事件を起こして被害者も出したわけでございますからそれは認識しておりますが、それにつきましてはやはり一日も早くこういうことが二度と起きないように、それからこの経験を土台にして、要するにアニメというものが子供さんに安心して見てもらえる健全なものであるというようなものにつくりかえていくということが我々がテレビマンとしての責任を果たすということになるのではないか、こういうふうに認識しております。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 揚げ足を取るようですが、これから努力していただくのは当然のこととして、防ぎようがなかった、やむを得なかったという御発言なんですが、しからば今回の事件を一木参考人は不可抗力であったとおっしゃるわけですか。お尋ねいたします。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) いや、それはよく勉強しておれば、例えばITCの基準とかそういうものを、私を初めみんながよく研究しておればこれは防ぎ得たと思うんですけれども、ついつい毎日の惰性になれて、そういうITCのものはイギリスの話だというような軽々しい態度で問題に取り組んだということで、そこに私どもの大きな落とし穴があった、これについてはまことに申しわけないと思っております。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 刑事責任、民事責任、今、一木参考人の御答弁を聞いていろいろと考えるところもありまして、時間があればもっとお聞きしたいことがあるんですが、限られた時間で最後に質問なんですが、被害者が六百人も七百人もいる。みんなこれ民事訴訟を起こして損害賠償請求を起こされたら、テレビ東京はどういう対応をされますか。

一木豊株式会社テレビ東京代表取締役社長

○参考人(一木豊君) それは、その段階でまたいろいろと被害者及び被害者の弁護士の方と我々と話し合いをさせていただいて、どういうことであるかよくお話をお聞きしないと、これはいろいろケースによって千差万別でございますから、それはまずそういう話し合いから始めていきたいと思っております。

守住有信自由民主党

○守住有信君 冒頭に戻りまして、各参考人の方々のそれぞれの世界、立場から御説明いただきましたが、その中で非常に私関心深かったのは民放連の酒井さんの御説明、これだけが項目だけで詳細がないから、メモを読んでおられたので、後でいいからそれを。民放連の組織全体としてどうこれをとらえていくか、それから今後のテーマ。問題は、過去じゃなくてこれからどう取り組んでいくかというのが私は前向きだと思っております。  そしてまた、お話の中で厚生省のこれは、子供の視覚とか脳細胞とか脳の現象とか、そういう本当のプロの医学の、まして幼児についての研究だと思っております、まずスタートは。そのことについてもちょっと民放連の方からもお触れになって、厚生省の研究も大いに期待しておるというお話もあったと思います。そしてまた厚生省のお話では、さらにもっと大事な子供の家庭の中の教育、テレビを見るときは部屋を明るく、あるいは二メートル以上離すとか、幾つかの条件がある。これを郵政省も民放界もNHKも国民に向かって、子供の家庭の教育の一環として浸透させる、そういう社会運動的なものが果たして今まであったのか。こういうことの反省を受信者側に向かっても、発信者側は当然反省している、全部やり直しすべきだけれども、受信者側の立場、状況、家庭教育、お母様方、これにもっと力を入れるべきだということが私の思いでございます。  それからもう一つは、先ほどもお話が出たけれども下請、下請という言葉はよくないね、共同でやっておられる、それは間違いない。しかし、実質は下請的になっておるんじゃなかろうか。しかも、非常に人気番組で毎週毎週番組をつくらにゃいかぬ。一日一日時間に追われている。その場合に、果たしてキー局とかプロデューサーは共同制作といいながら十分なチェックができておるだろうか。今回はテレビ東京だけれども、ほかも、こういう感じを私は前から持っておるのが二番目。  それから三番目は、通産省の方からこれに十一団体出ておりますね。私は前から、もう一つ番組だけでなくてコマーシャル、CM。ACCという郵政省の社団法人をつくらせた。それは何でか。いわゆるコマーシャルの低俗化というか、これになりがちなんだ。ましてCM、まさしく商業主義ですからね。しかも身近なスポットだからぎらつくようなやつ、目立つようなやつ、大人が見ておってもううんとなるようなコマーシャルがますます最近ふえておる。だから、放送番組と同時にコマーシャル番組の制作についてももっと視点を置いて、これ郵政省の公益法人なんだから、ACC。これ御承知だと思うが、何年か前だ。公序良俗に反しては困るけれども、そういう社団法人をつくって、特にコマーシャル制作は無数にありますから、この団体をつくって、そしてよき番組、低俗化しないコマーシャル、そしてまた郵政大臣表彰とか文部大臣表彰とか、そういうものもつけ加えてレベルアップをするということを今まで私はわきの方からつっついてやっておったわけです。  今回のこの事件、同時に番組について、今はアニメ番組だけれども、コマーシャルの問題についても十分な検討、目配りが業界としても要るんじゃないか。下請と言っちゃいかぬけれども、共同制作ではあるけれども、番組制作のグループ、それからコマーシャルの制作、放映するのはキー局だから、こういう点も思っております。  本当を言うと、きょうは逓信委員会の最後の日だ、そういう思いが私にあります。明治以来、逓信委員会。来年の通常国会になれば逓信委員会はパアになって、二つに割れてしまうんだからね。こういう思いを本当に、私は、最後の日だから一般質疑をと思っておって委員長にも申し上げておったら、ぽかんとこれが起こって衆議院がやるから参議院もと。まあ私の受けとめ方だけれども、こういうふうに思っておる。  逓信委員会の最後の日だという思いも込めながら、今回のこういう参考人の委員会ですから、私ら逓信委員はみんな、歴代の逓信委員の方々、そういう思いをしておられると思います。逓信という名前がなくなった。明治以来の逓送というものと電信というもの、そして信は信頼に通ずるという郵便局活動、これはこういう思いでございましたけれども、きょうはしょうがないから、そういうことで今三つぐらい申し上げました。  まず、厚生省の方から。

田中慶司厚生大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課長

○説明員(田中慶司君) ただいま守住委員御指摘の点でございますけれども、光感受性発作に関する臨床研究班というものを設けるというふうに先ほど御説明申し上げましたけれども、その中で症例調査というものをさせていただきます。  こういう中で発症時の状況、先生も御指摘の、まさにどのような部屋の暗さだったかとかあるいはどなたと一緒にテレビを見ていたかとか、そういうような状況についても十分検討させていただきまして、その結果はその御家族のテレビの見方についての御指導というようなものにも役立てていただけるようなものになるのではないかというふうに考えているところでございます。

守住有信自由民主党

○守住有信君 それから、あとは民放連さんに、番組制作の下請の方がちょっとあったけれども、それからもう一つがCM。

酒井昭社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(酒井昭君) テレビの見方の問題につきましては、これは全視聴者、それに全送り手といいますか、双方向ということで皆さんが考えなきゃいかぬ問題だと思いますし、守住委員の御指摘はそのとおりだと思いますので、テレビの見方については、これから民放連としても研究、PRしていきたいというふうに考えているところでございます。  CMの、先生の御指摘は虚偽誇大というふうに受け取れるんですけれども、これはCMといえども生活情報の一端でございますから、あくまでも真、善、美を標標しながらつくっている。ただ、ステーションブレークの中には十五秒コマーシャルが四本並んでおります。差別化するためにはやはり訴求効果を考えながら、どこか他の商品と違った点を強調したいという点は当然あるわけですけれども、これにつきましては表現内容と同時に音量の問題がございます。音量の上限は規制しているわけですが、番組のレベルとCM制作のレベルが若干違いますので、そのためにCMが大きいというふうな苦情を絶えず聞いております。  これを調整するために、先生御指摘のACC、かつては全日本CM協議会と言いましたけれども、これを社団法人化するときに全日本シーエム放送連盟という形に改組しておりまして、ここの構成団体は私どもと広告主協会、広告業協会、それからJACといいまして日本コマーシャル制作社連盟という形で構成しております。社団法人化とともに任憲法人を解消しましたから全部がすべて一応正社員という形で構成しておりまして、ここでテレビのコマーシャルについては絶えず研究しておりまして、年に一回表彰制度がございます。最優秀のものは郵政大臣賞をいただくというふうな形になっておりまして一低俗なコマーシャルはできるだけ是正しますし、よいコマーシャルは表彰制度をとっていただきまして、最終的に一番よいものがグランプリでございますが、そのほかにACC賞というふうな形で表彰しているということで、制作ディレクター、プロデューサーには励みになるというものがございます。  この中に委員会としてCM向上委員会というものが一つございます。そこで低俗なものはできるだけ排除しようということで、毎月定例的に会議をやっておりますので、CMの方もこれからいいコマーシャルが出ていくんじゃないかというふうに考えておりますので、今後を見守っていただきたい、かように思います。  以上でございます。

守住有信自由民主党

○守住有信君 ちょっと二言。今まで音量の方はあれしているけれども、中にやっぱりぴかぴかとか赤、青とか、あるんですよ、コマーシャルは。子供は余り見ていないかもしれないけれども、コマーシャルだから。大人は見ている。うっと思うときがあるからね。郵政省も、アニメだけじゃなくてコマーシャルについても十分基準をきちっとして、これから全体として取り組んでいく、これを最後に申し上げておきます。  以上で終わります。

保坂三蔵自由民主党

○保坂三蔵君 二問だけお尋ねしたいと思います。  一つは、いろいろ今論議がなされてまいりまして、因果関係の疎明とか、あるいはまた表現のガイドラインをおつくりになるとか、そして再発を防止するとかということがかなり明白になってまいりましたので、それは業界及び関係当局にも期待したいと思うんですけれども、さっきからお話がありましたんですが、今度の件も特別な手法、特異な演出ではなかった、こういうことが再三出てくるんです。  NHKさんが、たしかきょうも御報告ございましたけれども、これは三月二十九日ですか、「YAT安心!宇宙旅行」第二十五話の中で出ましたとおり、このときの報告の一番最後にも、フラッシュという演出手法はアニメーション番組で広く用いられているものであり、特異な演出方法ではなかった、こういうふうなリポートになっている。  ですけれども、再三出ましたとおり、このITCのガイドライン、ITCコードを拝見いたしますと、もうはつきり書いてあるんです。テレビによって生ずる引きつけを完全になくすことは不可能であるけれども、危険性を減少するための手段はとることはできるという項目がありますし、それから、棒状、らせん状、ダートボードの図柄は避けるべきである、図柄ですよ。それから、規則的な図柄が動いたりちかちかするのが特に危険である。明瞭に、フラッシュイメージや反復的なパターン図柄の使用についてというガイドラインをもう既に発表しているわけです。これは、テレビ東京の社長さんまでいかないとしても、現場だとか、それから制作上の責任者の方々は当然知っていなくちゃいけないと思うんです。  それからもう一方では、例えば光過敏症だとか光感受性発作、これも十万人に数名は起き得ると、てんかんの症例ではなくてですね。こういうこともわかっている。となれば、四百万から見ているんですから、当然このガイドラインを超えるようなことがもし仮に起きれば、今回みたいなものは類似的に発生する可能性があるということはわかるわけです。  ですから、私はそういうことを考えますと、これは確かに欧米でも亡くなった方がいると。しかし、その方は直接テレビの影響かどうかは結果的には因果関係はわからなかった。それから入院した人もいた。これも因果関係は明瞭ではないということで、訴訟ではいずれもテレビ局は負けてないんです。負けてないんだけれども、こういうふうにフラッシュとか業界用語のパカパカなんというのが過度に過ぎた場合は歴然と実害がある、避けるべきだというこのITCのガイドラインがあったということは、やっぱりこれはもう少し情報を周知してもらいたい。  そして、省庁でも郵政、通産、厚生、そして民放連、NHKさん、テレビ制作会社あるいはテレビ東京さんのように、関係者が多いんですよ。ですから私は、今もう本当に当たり前ではありますけれども、やっぱり郵政省さんが中心になって、放送に関しましては放送行政局長さんが中心になってこういう問題を向後避けていかないと、もう本当に今ナイーブなマスコミの超過敏の報道が先に行っちゃって、子供文化がつぶされかねない、こんなところへ来ているわけです。  したがいまして、私が申し上げたような指摘が、現実にはテレビ東京の社長さんは知らなかったとおっしゃいますけれども、既に三月にNHKのデータも出ていたし、ITCのガイドラインもある。こういうことからすれば、今責任追及ということではありませんけれども、もう少しやっぱり注意すべきだったかな、こう思いますが、品川局長の御見解を承りたい。

品川萬里郵政省放送行政局長

○説明員(品川萬里君) 今、保坂先生から御指摘いただいたこと、まことに私どもも深く感じておるところでございまして、今回の事案というものを一つの教訓といたしまして、当面とるべき措置は、関係の省庁の方々にも御協力いただきながら、また民放連、NHKの皆様とも十分連絡をとりながら、できるだけ早く最善の措置、解決策がとれればと思いますし、それから、先生おっしゃるように、これはこれからの映像文化の発達という点から見ましても、まず重視しなければならないことでありますし、言ってみれば、視聴者の環境がどうあるべきかということにかかわることでございますので、中期的にもしっかり問題意識として持って対処していきたいと思います。  ありがとうございました。

保坂三蔵自由民主党

○保坂三蔵君 全くそのとおりだと思うんです。三十七は大丈夫だったから三十八番目に偶然来たんではないんですね。やっぱりその十秒間という問題、私も拝見しましたら、私たち大人が気をつけて見ていれば別にどうってことはありませんが、さっきお話があったように、子供たちに明るい部屋で見させるとか、離れて見ろと言ったって一間でどうやって離れるんですか。そういうことを考えますと、やっぱり送り手側の責任ですよ。ですから、これからもVチップだとかレーティングの問題が出てきますけれども、送り手側が十二分に気をつけていただきたい。  それから、私、テレビ東京さんにもお話ししたいんですけれども、もう本当に超ヒット商品のテレビ版ということで、非常に当たりに当たっていると思うんです。子供の声が恐らく今いろんなところから、正月の特番をやってくれという声が、お話があるようですけれども、私はかわいそうだなと思います、できれば見させてやりたいと思うんですけれども、実際問題また連鎖反応が起きてもいけないと思います。  ただここで、テレビゲームとテレビジョン、全然違わないんです、全く同じなんです。現実にはこのポケモンの最大の魅力が、私もずっと秋葉原やなんかでも聞いてきましたけれども、携帯用ゲーム機と通信ケーブルを一体にした仕組みというのは世界的な仕組みなんですね。発明と言い切れるかどうかはわかりませんが、超ヒット商品がテレビの世界まで延伸してきたわけですよ。  だから、インターネットのソフト技術者の社会の作品とおもちゃと子供の劇画とはどうしてもなかなか一体にならないので、ポケモンの魅力というのがわかりにくい。そこにもマスコミのナイーブな反応があったんじゃないか。わかりにくさ、もともと子供の劇画だとか子供の漫画だとかというのはやっぱり世代間ギャップがありますから、パーセプションギャップと言えるかどうかわからない、世代間の受け方の違いがありますからわかりにくいんですけれども、でももっとわかりにくい部分がこのポケモンの問題にはあるような気がします。  コンピューターグラフィックも、実際には、このITCでは五番目に、またコンピューターで作成したイメージも注意する必要がある。非常に細かいイメージの場合、テレビ画面上では行間消滅を生ずることがあるとか、何か非常に僕もわかりにくいのですけれども、CGの世界にまで踏み込んでITCは言っているわけですから、それはもうマルチメディアの時代ですし、どの部分でどう起きてもおかしくないので、ひとつそのあたりも御注意いただきたいと思います。これは要望です。  それから最後に、衆議院でも出たんですけれども、きょうの委員会でも先生方から低俗な子供番組ということで御注意があったようですけれども、私などももう六十に近い年でございますけれども、ウォルト・ディズニーの漫画で本当に感激しまして、そしてアメリカの子供文化というもののすぐれていることに接しました。今でも覚えていますけれども、あの後アトムが出てきて、手塚治虫さん、もうオリンピックの前ですね。そして、今ドラえもんが、何かきょう聞くところによると七百五十九回つながっているすごい長い番組だと。特に、鉄腕アトムなんというのは全世界に回っているんですね。東南アジアでは鉄腕アトムの歌を知らない子供はいないというぐらいに各国語で、「北国の春」と鉄腕アトムは有名だと言われています。  そういう中で、子供の文化というものを、アニメーションだとかゲームを通じてやっぱり守ってやらなくちゃいけない、こういう気持ちがあります。そのすぐれた作品を守るという点では、今ここで過敏な反応をして、ポケモンにしましてもやっぱり当たるは当たるなりの、激しい、関西風と俗に言うようなやり方を、ただ非常に生理的に激しい手法をとったというだけではなくて、やっぱり筋だとか子供がおもしろがるようなきちんとしたコンテンツになっているわけですね。ですから、そこはやっぱり高く評価してもらいたいと思います。  それから、私は一番最初にウォルト・ディズニーの白雪姫というのがいつできたかというのを調べてびっくりしたんですけれども、昭和十三年にできたそうですね。昭和十三年にもうアメリカではアニメの世界がスタートしているわけですね。私たちはたまたま縁がなくて昭和二十五年に日本版の文字が入ったものを見ることができたんです。やっぱりこの世界は意外に、日本はすぐれていると言われますけれども、技術者の後継者が育たないとか、それからアニメの制作会社では蔵建てというのがなかなかできないとか、難しいようなんですね。  ですから、私はこの質問の最後に、どうぞテレビ東京さんにおかれても子供が期待していることにこたえていただいて、今度は代替の作品を送るそうですけれども、今まで三十七作実害はなかったんですから、そういう作品も徐々に出していって、原因の究明は究明、子供にすぐれた、漫画だけではありませんけれども作品を、これからもぜひ頑張っていただきたいというふうなお話を申し上げて私の質問を終わります。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 扇委員と守住委員から下請の問題も出まして、私はもう一つ、制作費の問題がそれと絡んであるし、今も出ました国のアニメに対する政策の問題もそこと結びついているように思うんです。  アメリカでは三十分のアニメに使用されるセル画は二万枚、日本はわずか三千枚から四千枚で、だから五分の一から四分の一しか使っていないというんですね。これは制作費の関係がある。アニメ制作費、アメリカは日本の五倍だというんです。労賃は四倍だというんです。日本はアニメの数がアメリカと比べると三分の一、四分の一だから、人をうんと動かそうとするとアニメをふやさなきゃいけないでしょう。だから、一枚のセル画でそれをおもしろく見せるためには、パカパカをやったりいろんな技法をやらざるを得ないというんです。  だから、先ほど四秒間に百回というお話があったけれども、こういう制作費の貧しさが、プロダクションはパカパカや何かを大いに使わざるを得ない、そういう非常に悲しい現実があると思うんですね。これは本当かどうかわからぬけれども、ポケモンの制作費は私どもの聞いたところで約一千万円。テレビ東京は五百万円、小学館五百万円払っている。テレビ東京は系列局六局のため、他局より制作費は二割程度低いと言われているというんです。  それで、赤旗で座談会をやっているんですけれども、アニメ関係の方がフランスと比べているんです。「フランスでは番組制作費の四〇%を国が補助している」と。もう一人のアニメーション関係の方が、「アニメ事業者協会として、文部省などと交渉することがありますが、国はアニメの地位というものを認めていません。そもそも何らかの基準を必要とする対象にさえなっていません。日本というのは、何か起きてから騒ぐ。そしてすぐに忘れてしまいます。」と嘆いているんです。きょうはその文部省の方いらっしゃっていないけれども。  先ほども鉄腕アトムのお話もディズニーのお話もありましたけれども、やっぱり日本はアニメ王国として非常にすぐれた技術と伝統があるわけなんで、これは小学館なんかもグッズをうんと使ってるんだから、テレビ東京ももう少し制作費を奮発してもらうような交渉もしていただきたいんだけれども、国もこういう子供の文化、アニメ文化に対するもっと積極的な政策を出して、これを育てるということをこの機会に努力して、事が去ったら忘れるというようなことであってはいけないので、そういう方向でお互いに努力していきたいというふうに思うんです。  NHKさんに一言御質問。NHKの場合は、例えば三十分番組のアニメ、もしよろしかったら、大体どのぐらいかけていらっしゃるか、平均として。

河野尚行日本放送協会専務理事

○参考人(河野尚行君) NHKの場合、二十五分アニメで今千百七十万円というのが標準でございます。十分物で四百万円程度というふうに思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 終わります。

川橋幸子民主党・新緑風会

○委員長(川橋幸子君) 予定の時間が参りましたので、本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめさせていただきたいと存じます。  委員会を終了するに当たりまして、参考人の方々に一言御礼申し上げます。  本日は、長時間にわたり御出席をいただきましてまことにありがとうございました。御協力いただきましたことに対しまして、委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十七分散会

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