選挙制度に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1997/11/19
会議録
○委員長(円より子君) ただいまから選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十月二十九日、倉田寛之さんが委員を辞任され、その補欠として芦尾長司さんが選任されました。 —————————————
○委員長(円より子君) 公職選挙法の一部を改正する法律案(第百四十回国会参第七号)を議題といたします。 発議者吉田之久さんから趣旨説明を聴取いたします。吉田之久さん。
○委員以外の議員(吉田之久君) ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 参議院議員選挙制度につきましては、昭和五十七年に、参議院制度創設以来の全国区制と地方区制の混合制度を比例代表制と選挙区制に改めて以来、既に五回の通常選挙が実施されましたが、その間、さまざまな弊害が指摘されてきました。 比例代表制選挙は、有権者の候補者選択を容易にし、候補者の経費支出を抑制し、政党本位の選挙制度に改めることにより、各種の弊害を除去し、参議院にふさわしい人材を得ることができ、また、有権者の意思を適正に国政に反映できるという理由のもとに導入されたものであります。しかしながら、現実には、制度導入の趣旨に反して費用が著しくかかること、政党本位を標榜した拘束名簿式が参議院の政党化の弊害をますます深めることとなったこと等の問題があり、世論の強い批判を受けてきたことは周知のとおりであります。 この間、平成六年の政治改革関連諸法の成立に合わせて、御承知のとおり、参議院におきましても、参議院選挙制度に関し真剣な各会派間の協議が行われましたが、翌平成七年の通常選挙に向けた緊急かつ当面の改革案として、八増八減の定数是正により選挙区間の逆転現象の解消等が実現を見たものの、抜本的な選挙制度の改革は以後の課題として先送りされたのであります。 また、行財政改革は二十一世紀を目前に控えた我が国の極めて大きな課題となっておりますが、国会においても、みずから範を示し、行政改革の精神を生かした大幅な定数削減等の思い切った改革を行う必要があります。 こうした各般の状況の中で、投票率の低下傾向は、参議院の最近の選挙に特に顕著にあらわれ、前回の通常選挙ではついに五割を下回ることとなりました。これは、参議院議員選挙に対する国民の関心または信頼の低下のあらわれであり、議会制民主主義にとって非常に危機的な状況であると言えるのであります。 私たちは、このような現在の状況を検討した結果、参議院議員選挙制度については早急な抜本的改革を行うことが国民に対する責任を果たすゆえんであるという結論に達したものであります。 そこで、参議院が衆議院を抑制、補完し、かつ長期的、総合的、専門的な立場から国政を先導するという、その本来の役割を十分に果たせるものとし、国民から指摘されている政党化の弊害を是正するとともに、行政改革の精神に従って新しい時代の要請にこたえるものとするため、本法律案を提案いたした次第であります。 その主な内容は次のとおりであります。 第一に、政党が決定する拘束名簿による比例代表選出議員選挙を廃止し、参議院にふさわしい候補者個人を有権者が直接選択できるよう広域選挙区による選挙を創設するとともに、現行の選挙区選出議員選挙を都道府県選挙区選出議員選挙とすることとしております。 第二に、参議院議員の総定数を現行二百五十二人から二百人に大幅に削減し、そのうち七十人を広域選挙区選出議員、百三十人を都道府県選挙区選出議員とすることとしております。 第三は、広域選挙区選出議員の選挙についてであります。 広域選挙区の選挙は、全国を五の区域に区分した選挙区において行うこととし、各選挙区への定数の配分は、人口に比例して行っております。本選挙におきましては、政党ではなく候補者個人または推薦する者が立候補を届け出、投票は候補者一名の氏名を記載して行い、選挙区において有効投票の最多数を得た者から順に、定数に至るまでの該当者を当選人とすることとしております。したがって、現行名簿届け出政党の届け出資格要件のような制限は廃止し、名簿登載及びその順位決定にまつわる国民の不信が払拭できるようになるとともに、有権者が望むような、参議院にふさわしい人材がより選出されやすくなることが期待されるのであります。 第四は、選挙運動についてであります。 広域選挙区選出議員の選挙におきましては、選挙運動は、候補者が広域の選挙区に適した方法で行い得るものといたしております。まず、参加を希望する候補者による集団演説会を開催し、その内容をラジオ放送またはテレビジョン放送で放送する集団演説会放送制度を創設することとし、政見放送については、候補者みずからが録音、録画した政見を放送することも認めることといたしまして、情報化時代にふさわしく、有権者に候補者とその政策を訴えかけやすいものを導入することとしております。また、選挙事務所、選挙運動用ビラ、新聞広告、経歴放送、個人演説会、街頭演説、選挙公報など、個人主体の選挙において従来認められてきた運動手段についても制度を認めておりますが、主として選挙運動のためにする自動車及び船舶の使用、選挙運動用通常はがき及び選挙運動用ポスター等につきましては、広域選挙区の性格にかんがみ、これを認めないことといたしております。 第五は、都道府県選挙区選出議員の選挙についてであります。 都道府県選挙区選出議員の選挙は、従前の選挙区選出議員の選挙の例によることといたしておりますが、選挙区の定数は、現行総定数百五十二人から百三十人へ二十二人削減することに合わせ、定数配分を見直した結果、東京都選挙区と大阪府選挙区についてはそれぞれ二人の増員とし、十三の府県についてはそれぞれ二人の減員となっております。 最後に、施行期日についてであります。 この法律は、公布の日から施行し、改正後の公職選挙法の規定は、施行後初めて行われる参議院議員の通常選挙から適用するものといたしました。 以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(円より子君) 次に、公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第一五号)を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。上杉自治大臣。
○国務大臣(上杉光弘君) ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 御承知のように、最近の各選挙における投票率は低下傾向にあることから、選挙人がより投票しやすい環境を整えるため、投票時間の延長、不在者投票制度の改善等の措置を講じますとともに、選挙に関する事務の簡素合理化等を図るため、選挙人名簿に関する事務の改善、候補者届け出の際の添付書類の省略等を行う必要があると考えます。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、投票時間についてでありますが、現在午前七時から午後六時までとされております投票時間を、最近のライフスタイルの変化や余暇活動の多様化などの状況にかんがみ、二時間延長し、原則として午前七時から午後八時までとすることとしております。 第二に、不在者投票についてでありますが、選挙人が利用しやすい不在者投票制度とするため、例えば、用務のため投票当日投票区外に滞在すると見込まれる者についても不在者投票をすることができるよう、不在者投票事由を緩和する等その改善を図ることとしております。 また、現在午前八時三十分から午後五時までとされております不在者投票時間につきましても、通勤者等の便宜を考慮し、原則として二時間の延長を行い、午前八時三十分から午後七時までとすることとしております。 第三に、選挙人名簿についてでありますが、市町村における電子計算機の利用の実態を踏まえ、事務の効率化を図る観点から、カード式に限られている様式の制限を廃止するとともに、選挙人名簿を磁気ディスクによっても調製することができることとしております。 また、選挙人の転入・転出の時期によっては、いずれの市町村の選挙人名簿にも登録されないこととなることもあることから、登録漏れをできる限り少なくし、選挙権行使の機会をより確保することができるよう、現在年一回とされております定時登録の回数を年四回に増加することとしております。 以上のほか、候補者届け出等の際の添付書類の簡素化、選挙公報掲載文の字数制限の廃止、参議院通常選挙における確認団体の公営による政策広告の廃止、選挙立会人の資格要件の緩和等を行い、選挙に関する事務の簡素合理化等を図ることとしております。 なお、この法律につきましては、制度の周知及び実施の準備のため、原則として平成十年六月一日から施行することとしております。 以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十三分散会 —————・—————