厚生委員会 第14号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1997/12/12
会議録
○委員長(山本正和君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。 この際、申し上げます。 平成会、民主党・新緑風会及び太陽所属委員に対し出席を要請いたしておりますが、御出席を得ることができませんので、やむを得ず議事を進めます。 前回に引き続き、精神保健福祉士法案及び言語聴覚士法案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西山登紀子君 おはようございます。日本共産党の西山登紀子でございます。 先日、全国精神障害者家族会連合会理事長の山下さんから各部屋に、私の部屋にもですけれども、この「「精神保健福祉士」法の成立を願う」という文書が届けられたわけです。その文書は、「精神科の病気を持つ当事者や家族が長らく待ち望んでいた精神科ソーシャルワーカーの資格制度である「精神保健福祉士」法がようやく成立に近づこうとしている。」というふうな言葉から始まっているわけですが、私はこの家族の方が長らく待ち望んでいたという言葉に大変心がとまったわけです。こういう声にこたえるのが私たちの使命ではないかというふうに思いました。 一つの資格を、その当事者ではなくて、お世話を受けている人たちが早くしてくれというのはなかなかないんじゃないかと思うわけですけれども、こういう文面が届いているわけです。特に日本ではこういう精神障害者の方々の社会復帰のための施策のおくれが指摘をされてまいりましたし、ソーシャルワーカーの確保あるいは社会復帰施設の受け皿づくりというのが緊急の課題になってきていると思います。 総務庁の九四年の行政監察では、精神科の入院患者の方々三十四万人のうち、社会の受け入れ体制が整えば復帰可能な人々は約二割、七万人に上るというようなことも数値として明らかになっているところでございます。入院治療によって病状は回復したものの、地域社会の偏見あるいは体制の不備のために社会復帰への道が踏み出せずに高齢化していく人も大勢いるということですから、そういう人々の社会復帰の願いに早くこたえるのが行政の重要な責任だというふうに思います。 そこで、大臣に基本的な御見解をお伺いしたいんですが、今回の精神保健福祉士法によって国家資格になるのは、現在いわゆる精神科ソーシャルワーカーと言われる人たちが中心になるわけですが、この法案で精神障害者の社会復帰を促進するという上でどのような積極的な意味を持つのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 精神障害者の社会復帰をどのように促すか、また助けていくかということが必要だということは御指摘のとおりだと思います。 そういう中で、今回精神保健福祉士法を御審議いただいているわけでありますが、この精神障害者のいろんな問題を図るためには、医師等の医療従事者が行う診療行為に加えて、退院のための環境整備などについてさまざまな支援を行う人材の養成、確保が求められている。それを考えると、この精神保健福祉士というものに対して、しっかりとした役割とかあるいは認識を持ってもらう意味から、この法案というのは意義があるのではないか。さらに、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術を持って相談援助を行う者として、この資格制度が私は寄与してくるのではないかと思っています。 そういう観点から、今回、この法案を提出し、成立させていただきまして、より一層精神保健福祉士の養成、確保にもこの法案は寄与しますし、精神障害者の社会復帰の促進に役立つのではないかというふうに考えております。
○西山登紀子君 このPSWの資格制度のあり方については多様な意見があって、長い間の時間が経過した上でのきょうを迎えているということなんですけれども、PSWの独立した資格制度を認めるという意見から、ソーシャルワーク全体をカバーする一つの、一本化しろという意見までいろいろあったわけでございます。 そこで、厚生省は、ソーシャルワーカー全般の資格制度のあり方について、先日もここで御論議があって、大臣は全人的な資格制度のあり方の方向を検討していくというような御意見があったわけですけれども、先ほどの全家連の理事長さんの訴えでは、新たに誕生する精神保健福祉士の制度がその第一歩であることを前向きに評価していこうという一つの御要望を出していらっしゃるわけですが、私はこの多様な御意見を含めてより検討が必要だと思います。 厚生省は検討を進める際に当たり前のことなんですけれども、この多様な意見についてもやはり検討の対象にし、関係団体が直接意見を述べられるような場所を設定していくべきだと考えますけれども、その点の御意見をお伺いします。
○政府委員(小林秀資君) 今度、このPSW法案ができますと、社会福祉士をやっていらっしゃるいわゆるソーシャルワーカーの方とそれから精神科の保健福祉士をやられるPSWができて、真ん中に医療ソーシャルワーカーという方々の身分法がないという状態になるわけであります。それで、私どもとしてはこの医療ソーシャルワーカーの資格制度をどうするかということをこの法案の成立後、直ちに開始しようと思っております。 その際に、先日大臣がお答えを申し上げましたように、ソーシャルワーカーを一本化すべきであるという考え方もあって、今それがすぐできるかどうかわからないけれども、厚生省としてはできるだけそういうものが分散しない形で、今はできなくても将来には一本化できるような形をつくっていくというようなことを考えていかなくちゃいかぬと思うのであります。 そういう意味で、我々としてはこういう検討会をつくるときには当然いろんな方の御意見を伺うことが必要だと思っておりまして、そのように図っていこうと思っております。
○西山登紀子君 それでは次に、保健所の役割についてお伺いしたいと思うんです。現在、精神科のソーシャルワーカーはどこに在職しているかということで見ると、二千三百人の方々は保健所ないしは精神保健福祉センターで精神保健福祉相談員として働いていらっしゃるということでございます。 私は、精神障害者を身近にお世話をするという意味では、この保健所の役割というのは非常に重要だというふうに思っているわけです。現に、平成四年から平成八年の保健所における精神保健相談の件数というのは十八万件、ふえているわけです、数がふえております。そしてまた、全体の相談に占める割合も、平成四年度は九・五%であったのが平成八年は一一・四%ということで、保健所の受ける相談の件数の中の割合もこの精神保健相談の占める割合というのは非常にふえているというのがデータとしても出ているわけです。 さらに、厚生省は、平成七年の精神保健福祉法の中で制定された、精神障害者が保健医療の対象だけじゃなくて福祉の対象にも位置づけられたということを受けまして、実は平成八年の一月に、「保健所及び市町村における精神保健福祉業務について」という通知を出していらっしゃるわけです。それを私読ませていただきましたが、大変積極的に保健所についてこういうふうに述べていらっしゃいます。 「保健所は、地域における精神保健福祉業務の中心的な行政機関として、」これからは、「入院中心のケアから地域社会でのケアヘという流れに福祉の理念を加えつつ、精神障害者の早期治療の促進並びに精神障害者の社会復帰及び自立と社会経済活動への参加の促進を図るとともに、地域住民の精神的健康の保持増進を図るための諸活動を行うものとする。」ということで、大変中心的な役割が保健所にあるのだということを通知で書いていらっしゃいます。さらに、私が注目いたしましたのは、「職員の配置等」という項目があるんですけれども、そこで、「精神保健福祉法第四十八条の規定に基づき、資格のある職員を精神保健福祉相談員として任命し、積極的にその職務に当たらせることが必要である。」と、「なお、精神保健福祉相談員は、精神保健福祉業務に専念できるよう、専任の相談員を複数置くとともに、その他の職員により、体制の充実を図るよう努めるものとする。」。 こういう内容の通知をお出しになっているの安私は、この専任ということ、そして複数の配置を進めるというこの方向、より体制の充実を求めるということについて、このとおりかどうか確認をしたいと思うんです。
○政府委員(小林秀資君) 平成八年一月に、保健医療局長通知で、保健所と市町村に関する運営要領を出したことはおっしゃるとおりでございまして、そこに書かれてあることも事実でございます。 我々としては、国民の皆さんの中に精神で悩んでいる人がたくさんいらっしゃる。これは、障害者だけではなくて、障害者にならぬために必死に頑張っていらっしゃる人の相談もあるわけでございまして、そういう意味では、今国民的には、本当に心で悩んでいる人がたくさんいらっしゃるので、それを助けていくことが必要という観点から、今まで、どうしても専任をしないとなかなか伸びていかない。ほかの業務が忙しいと結局そっちに、精神障害者の方はある意味では病気がそんなに速く動かないものですから、どうしても先に目の前の仕事にとられちゃうと、なかなか専任をしておかないと内容が難しいということもありまして、この通知でわざわざ専任、複数化ということを、県、市町村にお願いした、こういうことでございます。おっしゃるとおりでございます。
○西山登紀子君 局長もお認めになったし、平成八年にこういう通知が出されているという積極的な意味を私も評価をしたいと思うんです。 専任でなけりゃならない、複数でなければいけないと。もちろん、複数というのは二名で足りるというわけじゃないでしょうけれども、一名じゃできないよ、複数だよという、この点は私はぜひ進めていっていただきたいと思うんです。しかし現実は、私の地元の京都府の方を調べてみたんですけれども、なかなか現実は厳しゅうございます。京都市を除く十二の府下の保健所で調べてみますと、複数配置は一カ所だけです。そして、専任という点では、一カ所を除いてみんな専任なんですけれども、複数配置という点はやはり一カ所ということなので、通知が出たからといってすぐどうなったというふうにはなかなか言えないとは思いますけれども、この通知によってどれほど事態が改善されたのか、それから、今後こういうPSW法案が成立をしていくという中でどのように充実、改善を図っていかれるおつもりか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(小林秀資君) ごの八年一月の局長通知で保健所がどう変わったのかというおただしでございますけれども、残念ながら、私の方ではこの通知の後のフォローアップをデータとしては持っておりません。そういうことでは申しわけない気がいたしますけれども、ただ、私はその昔のことから思いますと、もう専任化が図られるということだけで大進歩であり、そこへ複数というのは急にいくわけにはいかない。それは、各地方自治体は各地方自治体としての定員の問題だとかほかの業務とのバランスとかということがありまして、方向性をきちっと示してあるわけですから、そこへ順次いっていただけるし、今回のPSW法案が成立されれば、また一段とそれに拍車がかかるのではないかと期待をしている次第でございます。
○西山登紀子君 一層の御努力をお願いしておきたいと思うんです。 それで、PSW法案が通れば、先日もここでお話がありました一万人を目標にしていくと、病院とかそれから社会復帰施設、保健所などにふやす方向ということだと思うんですけれども、先日の御答弁では具体的な数字を挙げられて、保健所は現在二千三百のままで、トータルで大体一万人というふうな数字を言われたと思うんですね。私は、今言ったように京都だって複数といっても一カ所しかないわけですから、もっと複数、二名以上のところをふやしていかなければいけないとすると、現在の二千三百よりも精神保健相談員あるいはPSWと言われる方々はもっと保健所のところでふやしていかなきゃいけないというふうに思うんです。 そこで、これは確認ですけれども、現在、保健所にすべて精神保健相談員が配置されて、専任でいるということでなくて、保健婦さんが兼務でおやりになっているところもあるわけですけれども、今現在、相談業務についている保健婦さん、もちろん相談員の方もそうですが、PSWになるための受験資格が与えられる、そのことはどうでしょうか、確認をしたいと思うんです。
○説明員(篠崎英夫君) 保健所の精神保健福祉相談員となっておられる保健婦さんが精神障害者の社会復帰に関する相談援助を主たる業務としている場合には受験資格が与えられるものと考えております。
○西山登紀子君 受験資格が与えられるわけですけれども、私は特に繰り返し御要望しておきたいと思いますが、局長が力を込めて言われたように、やっぱり複数で専任でという、この保健所での精神保健相談活動、これからPSWの方々という形で資格者が主に担当していかれると思うんですけれども、現在の二千三百よりもやっぱりふやしていくということをぜひ御指導を強めていただきたいと思うわけです。 次に、私はこのPSWの資格法案は成立に賛成でございますが、阪神大震災のときに、二月一日でしたが、私は現地に実態をということで足を踏み入れたときに、皆様も覚えていらっしゃる長田区というのは非常に激震の中心でして、そういう中で、実は兵庫の神戸市の長田区の保健所の中で、さまぎまなPSWの方々が非常に献身的に活動しておられたということを目の当たりにして大変感動したわけです。実はその兵庫PSWの会の方々が「阪神・淡路大震災を巡るPSW 兵庫からの報告」という立派な報告集をつくっていらっしゃるわけです。あの惨事の中でどういうふうにPSWが活動したかという克明な記録です。これはやはり非常に重要な記録だというふうに思います。 もちろん、厚生省も直ちに全国的な支援の呼びかけをされて、ここでは都道府県派遣で救援に当たったPSW二百名を超えて協力をされたというような記録がございます。さらに、この相談件数というのは、例えば一月二十八日までは六百十六件だったんだけれども、三月三十日になると、相談件数、累積ですが、六千百八十五件という形で相談件数がうんとふえている。特にこういう地震の多い日本ですから、どこで再びこういう地震が起こるかもしれない、そういうときの、悲しい記録ではありますけれども、私はぜひここから教訓を酌み取らなければいけないというふうに思うわけです。 例えば、長田保健所の区内にあります長田むつみ会、二十三人をサンプルにして、その人たちがどうなったかという記録がここにあるわけですけれども、精神障害者の方々二十三名の単身率は五七%なんですね。そのうち全焼・全壊は七八%、長田区に残った方はわずか七人です。あとはみんな仮設に行ったり、亡くなられた方も三名いらっしゃる。あの惨事の中で精神障害者の方々がそういうふうな状況になっているというような記録もございます。 またそういう中で、例えばある中央保健所のPSWの方の記録ですけれども、三カ月間で中央保健所の通常の精神保健相談一年分に相当する件数を扱ったと。最初から初動の一般医療班の中に精神科のスタッフが含まれていたらもっとうまく対処ができたかもしれない。しかし、PSWの日常的なつながりがあったからこそ精神障害者の方々に対するケアが、非常にああいう惨事のもとではあっても、薬の投薬とかいうのが途切れないように、あるいは仮設住宅に対する入所のケアなんかもやれたということがるるここに述べられています。 私がお願いしたいのは、こういう貴重な研究を十分に今後の教訓にしていただきたいと思うんです。
○政府委員(小林秀資君) 阪神・淡路大震災におきまして、精神科ソーシャルワーカーの方々が他の専門職種と連携を図りながら精神保健、医療、福祉の分野で活躍されたことは厚生省としても承知をいたしております。 厚生省の方では、こういう震災後の精神の病気の方のための研究に、心的外傷後ストレス症候群の研究というのを平成七年度の研究費で緊急に出しまして研究をしました。そしてその研究レポート等も使い、先生が今お示しになったいろんなそういうものも御活用させていただきまして、精神保健福祉相談員の研修だとか、それから今後始まってまいります精神保健福祉士の養成カリキュラムというものを通じて、災害時におけるPSWの役割を理解していただく教材として生かしていきたい、このように思っております。
○西山登紀子君 こういう惨事の中でも、自分の家が被害に遭っていても、まず精神障害者の方のためにということで献身的な活動をされた貴重な記録ですから、ぜひ厚生省も心を込めて研究をしていただきたい、活用していただきたい。このパンフレットは赤字で発行しているそうですけれども、よろしくお願いしたいと思います。 次に、STについてお伺いしたいわけです。 私も京都の方で児童相談所の職員をしていたころにですが、実は一九七一年、厚生省はそういう国立聴力言語障害センター附属聴能言語専門職員養成所というものを開所されて、随分古い話になりますが、わずか定員二十名から発足をしたんです。そのうちの一人が私の同僚として、当時京都の児童相談所、当時京都市は児童院というふうに呼ばれているわけですが、そういう一期生が配属されたというふうなことで、私も一緒に仕事をした経験がございます。 そこで、お伺いしたいわけですけれども、この聴覚言語障害というのは、一次障害の聞くこと、話すことの障害と同時に、ほっておきますと二次障害というのがあらわれるわけですね。理解、発達のおくれだとか、対人関係の障害、それから集団に参加できないなどなどの情緒障害、二次的な障害をもたらすわけでございます。私も、この子は自閉症じゃないかといって連れてこられた子供が、実は耳が聞こえないという第一次的な障害を持っていたというようなことも発見をして、適切な治療をその後継続したというようなこともあるわけです。 特に、この一次障害だけでなく、二次障害も軽減することができる乳幼児の聴覚言語障害の早期発見と早期治療の意義について、厚生省の御認識をお伺いしたいと思います。
○政府委員(谷修一君) この言語聴覚士の身分法について議論をする過程におきまして、言語聴覚士の方々が行う業務というのは、決して医療ということだけではなくて、広い意味での福祉、それから教育、この三つの分野にまたがるんだというような議論が再三ございました。また、関係しておられます団体の方々からも、先生が今お触れになりましたような、いわゆる対人関係の二次障害というんでしょうか、対人関係の問題あるいは対人関係の理解の問題、そういうようなことについて言語聴覚士の果たす役割というのは非常に大きいと。 したがって、この身分法を設定するに際しても、そういうことに十分配慮した法案にすべきであるというような御意見をいただいておりまして、そういう意味で、言語聴覚の障害におきます乳幼児の障害についての早期発見あるいは治療に果たす役割は非常に大きいというふうに認識をしております。私どもが調べた範囲でも、そういったような施設に言語聴覚士のような業務をやっておられる方が従事をされているというようなことも承知をいたしております。
○西山登紀子君 今後、どのくらいそういうSTをふやしていく方向、どこにどれぐらいふやす計画をお持ちなのか、お伺いいたします。
○政府委員(谷修一君) 私どもが今調べた範囲では、医療施設調査あるいは学校基本調査、それから社会福祉施設調査のデータでは、現在、従事されている方が医療の分野で約二千人、それから福祉の分野、例えば身体障害者更生援護施設ですとかあるいは聴覚言語障害者更生施設等を含めまして福祉の分野で約六百人、それから教育の分野で約千四百人というふうに承知をしております。 必要数ということで私どもなりに試算をいたしましたところでは、今後、児童の問題とは限りませんが、脳卒中による失語症あるいは加齢に伴うそういったような方の増加というようなこともありまして、二十年後には大体一万九千人ぐらい必要なんではないかと。そのうち、医療機関には九千人ぐらいが必要なんではないかというふうに承知をしております。 ただ、それぞれの分野でどの程度の必要数かということについては必ずしも十分把握をしておりませんけれども、児童福祉施設等でそういったようなことに従事をしておられる方が今後そういう資格を取っていくということは当然のことながら必要なことだというふうに考えております。
○西山登紀子君 最後に大臣にお伺いしたいわけですけれども、この聴覚障害の早期発見と早期治療というのは非常に進歩しておりまして、私のかつての同僚に聞きますと今はもうゼロ歳からわかると。かつてならば三歳ぐらいにならないと検査できないということだったけれども、もう今では三歳では遅過ぎるというような状況が生まれているんです。 しかし、児童福祉法でこのSTが義務づけられているのは難聴幼児の通園施設だけなんです。ですから、先ほど福祉施設に六百人と言われたけれども、この乳幼児の早期発見、早期治療のためのSTの配置というのは極めて限られているわけです。ですから、今後、この資格法が成立する後には、ぜひこの乳幼児の早期発見、早期治療のためのSTの役割を評価されまして、その配置が全国に広がるようにぜひ御努力をいただきたいと思います。
○政府委員(谷修一君) 一つだけ前段の訂正をさせていただきたいんですが、今、前の御質問で二十年後に一万九千と申したようでございますが、一万二千人の誤りでございまして、まことに申しわけありませんが、訂正させていただきます。
○国務大臣(小泉純一郎君) 御指摘のとおり、乳幼児の言語障害とか聴覚障害については、早期発見、早期治療が大変重要だと、今かなり進歩しているというお話ですが、そうだと思います。 この言語聴覚士の配置について各施設がもっと必要な人員を配置すべきではないかというお話だと思うんですけれども、義務づけるということは今考えておりませんけれども、児童福祉施設等においてそういう乳幼児等を対象として言語聴覚の訓練等を行っている者については、指定講習を受講することにより受験資格を与えることとして、これらの人々が言語聴覚士の資格を円滑に取得することができるよう今後配慮していきたい。そして、これが人の養成、配置によって早期発見につながり早期治療につながればいいのではないかというふうに考えております。
○政府委員(小林秀資君) 西山先生に先ほどちょっと答弁ミスをしまして、申しわけないんですが、修正をさせていただきたいと思います。 先ほどの震災後のレポート、それを教材と言ってしまったんですが、そうではなくて、そういうものを震災の教訓として生かしていきたいということでございますので、御訂正、御理解いただきたいと思います。
○委員長(山本正和君) 現時点におきましても、平成会、民主党・新緑風会及び太陽所属委員の御出席が得られておりませんが、他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより採決に入ります。 まず、精神保健福祉士法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本正和君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、西山君から発言を求められておりますので、これを許します。西山登紀子君。
○西山登紀子君 私は、ただいま可決されました精神保健福祉士法案に対し、自由民主党、社会民主党・護憲連合及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 精神保健福祉士法案に対する附帯決議 (案) 政府は、次の事項について、適切な措置を講 ずるべきである。 一 精神障害者等の自立と社会経済活動への参 加を推進するため、障害者プラン等の充実に 努め、障害者プラン等に沿った社会復帰施 設・地域生活援助事業等の着実な整備・拡充 を図ること。 二 精神障害者に係る保健・医療・福祉の総合 的なサービス提供体制の確立を図るため、医 療計画における二次医療圏等を参考とした障 害保健福祉圏を設定し、各種のサービスを面 的、計画的に整備することにより、重層的な ネットワークを構築すること。また、精神障 害者保健福祉施策等の推進における市町村の 役割を明確にすること。 三 精神保健福祉士の養成に当たっては、実習 の機会を十分確保すること。また、資質の向 上及び適切な人材の確保に努め、既に精神病 院等において精神障害者の社会復帰のための 相談援助に従事している者が円滑に受験資格 を取得できるよう、講習会の実施等について 十分配慮すること。 四 四年制大学・看護婦養成所等において既に 精神保健福祉士の指定科目を修めている場合 には、精神保健福祉士の養成課程における当 該科目の免除等の措置を講ずることを具体的 に検討すること。 五 社会福祉士の受験資格を得るための実務経 験施設に医療施設を追加することについて検 討することとし、また、社会福祉士の養成カ リキュラム及び実習内容についての所要の見 直しを行う等、社会福祉士の制度の拡充を図 るとともに、社会福祉士の活用・普及に努め ること。 六 精神保健福祉士及び社会福祉士が、互いの 資格を取得しようとする場合には、それぞれ の養成課程において科目免除等の措置を講ず ることを具体的に検討すること。 七 医療ソーシャルワーカーの資格制度につい ては、速やかに検討を開始すること。その際 には、ソーシャルワーカー全般の資格制度の 在り方を踏まえること。 八 精神保健におけるチーム医療を確立するた め、臨床心理技術者の国家資格制度の創設に ついて検討を進め、速やかに結論を得るこ と。 九 精神病院における不祥事件の多発にかんが み、開放処遇など適切な医療提供、医療機関 の情報公開の推進及び精神病院の指導監督の 徹底を図ること。 十 精神障害者等の一層の人権擁護を図る観点 から、自己決定の理念を尊重した新たな成年 後見制度の創設、並びに精神医療審査会の充 実強化等について総合的な検討を行い、必要 な措置を講ずること。 十一 精神障害者に関する各種資格制限及び利 用制限について、現在、総理府を中心に行わ れている障害者に係る欠格条項の見直しに関 する検討結果に基づき、その見直しを行うこ と。 十二 精神保健福祉士に係る指定登録機関又は 指定試験機関の指定を受けるための新たな法 人の設立は行わないこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) ただいま西山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本正和君) 全会一致と認めます。よって、西山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 次に、言語聴覚士法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本正和君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、西山君から発言を求められておりますので、これを許します。西山登紀子君。
○西山登紀子君 私は、ただいま可決されました言語聴覚士法案に対し、自由民主党、社会民主党・護憲連合及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 言語聴覚士法案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、適切な措置を講 ずるべきである。 一 障害者が障害のない者と同等に生活し、活 動ずる社会づくり(ノーマライゼーション)を 推進する観点から、現在、総理府を中心に行 われている障害者に係る欠格条項の見直しに 関する検討結果に基づき、医療関係職種の資 格制度における障害者に係る欠格事由の見直 しを行うこと。 二 現に病院、診療所、学校、福祉施設等にお いて、言語機能、聴覚の維持向上のための訓 練、検査等の業務に従事している者が円滑に 受検資格を取得できるよう、講習会の実施等 について十分配慮すること。 三 言語聴覚士の今後の需要動向の把握に努め ながら、養成施設の確保に配慮する等、適切 な人材の養成確保に努めるとともに、その処 遇の向上を図ること。 四 言語聴覚士の資質の向上を図るため、四年 制大学を始めとする学校養成所における養成 課程の充実に努めること。 五 言語聴覚士が円滑に業務を行うことができ るよう、保健医療、福祉及び教育のそれぞれ の分野における必要な条件整備について検討 すること。 六 言語聴覚士に係る指定登録機関又は指定試 験機関については既存の公益法人を指定する こととし、指定を受けるための新たな公益法 人の設立は行わないこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山本正和君) ただいま西山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本正和君) 全会一致と認めます。よって、西山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの両案に対する決議に対し、小泉厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小泉厚生大臣。
○国務大臣(小泉純一郎君) ただいま御決議のありました精神保健福祉士法案及び言語聴覚士法案に関する附帯決議につきましては、それぞれの御趣旨を十分尊重し、努力いたします。
○委員長(山本正和君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 暫時休憩いたします。 午前十時四十六分休憩 —————・————— 午後三時五十一分開会
○委員長(山本正和君) ただいまから厚生委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、阿部正俊君が委員を辞任され、その補欠として中島眞人君が選任されました。 —————————————
○委員長(山本正和君) これより請願の審査を行います。 第一〇号遺伝子組換え食品の表示と安全性確保に関する請願外四百七十四件を議題といたします。 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第五三号臍帯血(さいたいけつ)バンクの設立に関する請願外五十件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第一〇号遺伝子組換え食品の表示と安全性確保に関する請願外四百二十三件は保留とすることに意見が一致いたしました。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(山本正和君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障制度等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本正和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十二分散会 —————・—————