財政構造改革の推進等に関する特別委員会 第9号
- 発言数
- 233 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1997/10/28
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、財政構造改革の推進に関する特別措置法案及び漁港法第十七条第三項の規定に基づき、漁港整備計画の一部変更について承認を求めるの件の両案件を一括して議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となりました両案件審査のため、来る十一月四日火曜日午前、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
○中川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大野松茂君。
○大野(松)委員 自由民主党の大野松茂でございます。 まず、質問に先立ちまして、大蔵大臣にお伺いをいたします。 昨日、ニューヨークでは、ブラックマンデー以来の事態といたしまして、前日比五百五十四・二六ドル、香港では六四六・一四ポイントの大幅な下落をいたしました。それを受けまして、本日の東京株式市場も、前引けで前日比六百二十一・一八円も下落をいたしております。 ニューヨークの下落についてルービン財務長官も声明を発しておりますが、日本の大蔵大臣として三塚大臣はこの状況をどのように見ておられるか、お伺いをいたします。
○三塚国務大臣 御指摘のように、市場が暴落と言っていい形になっております。これは、香港に端を発しまして、ニューヨーク市場、東京市場に波及をしてまいったものでございます。 私どもは、アジア経済の安定が基本であり、我が国の経済の安定が国益の問題につながる大事なポイントでありますので、ただいま財務官をしてアメリカ等各国と連携をとらせていただいておるところでございます。 今後も、重大な関心を持ち、諸状況を分析をしながら対応していかなければならないものと考えております。
○大野(松)委員 極めて大事な事態でございますので、こうした局面に対するところの施策をしっかりと講じていただきますことが大事だと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、財政構造改革の推進に関する特別措置法案について、地方財政の立場からお尋ねをいたします。 財政構造改革、財政再建の目的は、二十一世紀に向けて明るい展望を切り開くための将来世代への約束であり、そのために現在の世代に痛みを求めるものと私は思っております。現段階においては、こうした厳しい財政事情が国民の皆さん方にはなかなか御理解をいただいていない、このようにも思うところでございますが、何のための改革か、その理念を国民に示して、行財政システム改革を断行することが肝要である、こう思っております。 我が国の初めてとも言える本法案でございますが、深刻な財政状況を打開するため必要な手段であり、とにかく個別の歳出分野で削減の数値目標を設定するところまでこぎつけましたことは評価できるものと認識をいたしております。 そのようなことの中から、まず公共事業に関連して何点かお尋ねをいたします。 初めに、厚生大臣は参議院だそうでございますので政府委員にお尋ねをいたしますが、近年、廃棄物問題を取り巻く情勢は極めて深刻な事態になっておりまして、適正処理を確保するための施策の充実が強く求められると同時に、地方自治体においても大きな課題となっております。 本法案の第十五条によりますと、公共事業関係長期計画とあわせて、廃棄物処理施設整備五カ年計画についても計画期間を二年延長し、投資規模の実質的な縮減を図ることとしております。一方、地方団体の廃棄物処理施設整備のニーズは極めて高いものがあるわけでございますが、そのようなニーズにこたえていけるのかどうか。 殊に、さきの厚生省の全国一般廃棄物焼却施設のダイオキシン調査におきましては、ダイオキシン濃度八十ナノグラム以上が検出されました、言うなれば緊急対策を要する施設が全国で百七カ所も報告をされております。こうしたダイオキシン問題が住民に大きな不安を与えておりますし、施設の改修は地方団体にとって喫緊の課題でございます。これらの実態の中で、十分にその対応をすることができるのかをあわせてお尋ねいたします。
○小野(昭)政府委員 現行の第八次廃棄物処理施設整備五カ年計画につきましては、近年の廃棄物をめぐります状況等を踏まえまして、投資規模を前回計画に比べまして約一・八倍としておりまして、公共事業長期計画の中で最も高い伸び率となっているところでございます。御指摘の、計画を二年延長いたしましても、その施設整備の投資規模は他の長期計画に比べて最も高い伸びであるということには変わりはございません。 また、ダイオキシン問題についてでございますが、国民の生命、健康に関係いたします大変重要な問題でございまして、ダイオキシン対策のための施設整備事業は優先的に実施しなければならないものというふうに認識をいたしております。 第八次廃棄物処理施設整備計画につきましては、施設の建てかえのほかに、完全燃焼のための助燃装置の設置あるいは集じん効率の高いバグィルターの設置など、ダイオキシンの排出削減に有効と思われる施設を整備する場合の費用を勘案いたしまして策定をしたところでございます。 厚生省といたしましては、御指摘も踏まえまして、国庫補助対象の重点化あるいは効率化といったようなことに努めまして、今後とも、市町村の要望に適切に対処し、ダイオキシン対策の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○大野(松)委員 このダイオキシン対策につきましては、例えば最近産業廃棄物の焼却施設につきましても、改修に向けて財政的な援助が欲しいという声も現地に非常に大きいわけでもございますので、しっかりとこれらについての対応もお願いいたします。 次に、建設大臣にお伺いいたしますが、本委員会におきましても公共事業につきましては多くの指摘がございました。道路などの公共事業について費用対効果、この観点から見直すべきとの議論もございます。 さきに、日本自動車工業会で、将来の維持管理費を含めて、今後行われるすべての道路整備にかかる費用と、その道路が国民生活にどの程度の直接間接のよい効果をもたらすかを分析することを求める、こうした提言が実はあったわけでございます。 事業の効果をすべて計量化することは非常に困難である、こうも考えますが、事業の費用と効果を確認しながら道路等の必要な公共事業を進めていくこともまた重要な視点であると思っております。ただ、その一方では、そのことによって地方への配分が少なくなりはしないかと懸念するところも多いわけでございます。財政構造改革との関連で地方の公共事業に大きく影響が出てくるという声が既に出ております。この点についてどうお考えになりますか。 また、来年度からの新たな道路整備五カ年計画の策定に当たりまして、費用対効果、こうした費用効果分析をどのように取り込まれていくのかをお尋ねいたします。
○瓦国務大臣 大野委員にお答えいたします。 委員御指摘のように、社会資本の整備は、費用対効果分析等の経済評価の結果のみで事業の可否を判断するのではなくて、地方も見渡しながら、いわゆるシビルミニマムの確保など、社会資本が国民生活を支える上で果たしている広範な役割を総合的に勘案して取り組んでまいる、そのことが必要であろう、こう考えておるものであります。 明年から道路五計も始まるわけでありますが、格別、地域経済への配慮、こうしたことも踏まえ、加えて、地域間格差の是正という問題にも留意をしながら公共事業を適切に執行してまいる、そういう心得が必要だ、かように考えておるところであります。
○大野(松)委員 ありがとうございます。 こうした背景の中で、大蔵大臣にお尋ねをするところでございますが、公共事業一つをとりましても、地方はさまざまな懸念を実は今持っております。地方六団体の要望などからも痛切にそれらの要望を感じるところでございますが、地方の財政事情を非常に厳しく、そして地方の財政構造改革もあわせて推進する重要な課題でありますだけに、国の財政構造改革による補助金などの見直しによって、国の負担を地方に押しつけられはしないか、国の負担が地方に単に転嫁されるようになるならば大きな問題である、このような指摘もあるわけでございますが、御見解を承りたいと思います。
○三塚国務大臣 地方財政の健全化、ツケ回し、負担の地方への増というようなことのないようにという御趣旨かと思いますが、地方財政も国の財政と並ぶ公経済の車の両輪でございます。さはさりながら、厳しい状況にありますことも、国も地方も同じであります。よって、地方財政についても、その赤字を縮小し、財政構造改革を推進しなければならぬという前提はおわかりをいただけるものと存じます。 そのような観点から、地方も徹底した歳出の抑制が必要でございます。今回の法案に基づきまして、地方財政計画の作成に当たりましては、国、地方双方の歳出抑制につながる施策の見直し、地方単独施策の抑制等により、地方財政上の地方一般歳出についても国と同様の基調で進まなければならぬだろうと思っております。 そういう観点から、地方財政健全化に向けて、自治大臣、さらには地方公共団体におかれて最大限の努力をされることを期待しつつ、車の両輪という基本に立ちまして、その前進のために相協調、相補いながら取り組んでまいらなければならぬと思っております。
○大野(松)委員 くれぐれもよろしくお願い申し上げます。 続いて、自治大臣にお尋ねをするところでございますが、率直に言って、従来から地方行政は、都道府県、市町村、すべての歳出の事々が国において厳しく制限されております。その限られた裁量の範囲で行う各種サービスについても、コスト削減の努力が重ねられてまいりました。 財政構造改革の推進に当たっては、地方公共団体の責務を三十九条に規定をしているところでもございますが、四十一条におきましては、「政府は、財政構造改革の当面の目標の達成に資するため、地方一般歳出の額が抑制されたものとなるよう、必要な措置を講ずるもの」、こう規定をしております。具体的にはどのような措置をお考えでおられるか、お尋ねいたします。
○上杉国務大臣 お答えいたします。 たびたび質問にお答えいたしておりますが、地方財政の健全化は国とともに進めてまいらなければなりません。地方の歳出を抑制するという必要がそこにはあるわけでございます。個々の地方公共団体の財政運営を直接拘束するような手法というか、やり方は、とるべきでないと考えております。 今回の法案につきましては、地方財政計画ベースで地方一般歳出の抑制をそのような形でやる、こういうことでございます。その抑制に当たりましては、国の施策や予算と密接に関連をいたしております。公共投資、社会保障、教育の三分野が地方一般歳出の七割、七〇%を占めておるわけでございまして、そのような状況のもとで、国において、公共投資予算や社会保障制度について、国、地方双方の歳出抑制につながる施策の見直しを進めるということにいたしておるわけでございます。 したがって、地方もこれに合わせまして施策の見直しをする、あわせまして、さらに地方単独施策の抑制を図るなど、地方一般歳出の抑制を図ってまいりたいと考えております。
○大野(松)委員 十年度の地方一般歳出をマイナスとしていくためには地方単独事業の抑制に踏み込まざるを得ないのではないか、こう思っております。数年前までは、バブル経済が崩壊した後も、景気対策あるいは公共投資基本計画の推進の要請の立場から、国は、実は地方単独事業を推奨して、地方の特色づくりとしての評価をされたところでもございますが、地方単独事業の抑制については、国の抑制方針に対してどのようになされるのか、お尋ねします。
○上杉国務大臣 お答えいたします。 御承知のとおり、国の財政運営が国債に依存しております体質から脱却できない現状では、地方単独事業は地方の公共団体によりまして財源措置をしなければなりません。さらにまたもう一つ、補助事業があるわけでございまして、足りない財源については、これも財源措置をしなければならないという、この財政の仕組み上からくる、地方の団体の一つの宿命的な財政問題があるわけでございます。もう御承知のとおりでございます。 そこで、地方全体の公共事業は約二十兆一千億でございますが、七%カットということになりますと、総体で一兆四千億余のマイナスにせざるを得ない、こういうことでございます。このようなマイナス幅につきましてどうするかということが、お尋ねの基本的な問題だと考えておるわけです。 その一つは地方公共団体におけるニーズ、それから二つ目が地域経済への影響、三つ目が、公共事業予算の削減に伴う、例えばごみ処理施設等の国庫補助事業において、補助対象の縮減あるいは採択基準の引き上げというのがなされるわけでございますが、こういうものが行われる場合はその具体的内容を十分見きわめまして、平成十年度の地方財政計画の策定過程において決定をしてまいりたい、このように考えております。
○大野(松)委員 いずれにいたしましても、地方と国との相互信頼の中で行財政改革は実現されるものと思っております。自治大臣の今後のお取り組みに大きな期待をいたしておりますので、よろしくお願い申し上げます。 最後になりましたが、大蔵大臣にお尋ねをいたします。 財政構造改革を推し進めるに当たりましては、時間的制約に私たちは今直面している、こう思っております。急速な社会の高齢化を控えまして、財政再建は急務であることは申し上げるまでもないことでありますが、景気が回復するまで財政再建を先延ばしすれば手おくれになるというリスクがあるはずであります。現在の財政赤字削減の機運を逃すと、言うなれば財政再建の政治的チャンスはいつめぐってくるかわからないとも思います。 今、景気の低迷など、財政構造改革を進めるに当たって懸念される要因は数々ありますが、財政構造改革は今まさに行うべき最重要、最優先課題であると私どもは認識をいたしております。最後に、大蔵大臣の御決意をお願いいたします。
○三塚国務大臣 大野議員の言われるとおりでございます。このまま放置いたしますと、我が国の経済の展望が開けてまいりません。特に、将来世代に対し背負い切れない負担を累増させる結果となりまして、永年にわたり築き上げてまいりました我が国のよき伝統と文化、家庭生活等、崩壊に追い込まれかねないという危機感を持っております。一刻の猶予も許されない構造改革であるというゆえんはそこにあります。 このようなことで、国民各位にも痛みを分かち合っていただくことに相なるわけですが、まず政府がこれに取り組まなければならぬということで、思い切った行政改革を断行することといたしておりますし、予算編成に当たりましても、法律にありますとおり、量的縮減目標を設定することにより、各種制度改革の検討、見直しを進めていくことといたしておるところであります。 速やかな法律案の制定のために格段の御努力を賜ることにより、この再建に全力を尽くす機会をお与え賜りたい、こう思っております。
○大野(松)委員 時間が参りました。ありがとうございました。
○中川委員長 これにて大野君の質疑は終了いたしました。 次に、田中和徳君。
○田中(和)委員 自由民主党の田中和徳であります。 質問時間が二十分という極めて限られた時間でございますので、多くの大臣にお越しをいただいておりますけれども、場合によっては失礼をすることがあるかもしれませんが、お許しを賜りたいと思っております。質問もやや答えづらい点があろうと思いますけれども、ぜひひとつ、限られた時間でありますのでなるべく短く明快な御答弁をお願いできれば、このように申し上げておきます。 橋本政権も、六つの改革を掲げ、財政再建の構造改革ということで取り組んで、力の限り今努力をしておられるところであります。本特別委員会においても、精力的かつ真剣な議論が毎日繰り広げられておりまして、各政党の考え方も出尽くした感がある、このように私は認識しております。特に、財政構造改革が、景気対策か財政構造改革か、二者択一の議論もありますが、ここは何といっても双方が並び立つ政治こそ国益につながるものである、このような認識をしておりまして、何としてもその方向に速やかに決定していく責務が国会に課せられた使命と考えるのであります。 欧米各国と比較した場合に、各種の要因はあるものの、その大きい一つは、我が国は高齢化社会へ移行した時期が遅かったため、財政構造改革の必要性に追られその実現に着手した時期も遅く、日本にとって欧米諸国は財政構造改革実現のためのよきお手本ではなかろうか、このように私は考えております。 特に、アメリカの八年間の財政の方針を定めた九〇年、九三年のOBRAに続き、ことしになって財政収支均衡法を定めるなど、着実に、しかも予想以上のスピードで財政構造改革を推進してきました。そして、その改革の進展と歩調を合わせたかのようなアメリカの好景気の持続は、アメリカのとった財政改革の手法が非常に効果的であったことを結果的に証明したと言えると思うのであります。だとしたら、アメリカがとった一連の財政構造改革の手法の特徴を明らかにし、今後日本がとるべき方向性を決める上で大いに参考にしていくべきだと考えます。 そこで、アメリカの財政構造改革に関連してお伺いをいたしますが、米国においてはOBRAを初めとする財政健全化への取り組みがなされていますが、政府はそれをどのように評価しているのか。また、予算制度の違いもあり、OBRAの手法をそのまま取り込むことはできないとは思いますが、我が国の今回の財政構造改革特別措置法案のお手本としてどのような点を反映させたのか、まずお伺いをさせていただきます。
○三塚国務大臣 双子の赤字を克服いたしまして、アメリカ経済、順調な成長を遂げて、世界経済のリーダー国としていよいよその実を上げておるという中であります。 田中議員御指摘のとおり、OBRA、包括財政調整法、これを制定することによりまして、義務的経費と裁量的経費について、特に裁量的経費については十三本の法律等がございますが、この法律によって歳出が決まるわけでございます。それがオーバーいたしました際には、新たな財源が必要になります。あるいは、その財源を生む努力が成果として提示をいただかなければなりません。その場合には、全体の裁量的経費の一律削減を行う、ペイ・アズ・ユー・ゴーと言っておりますが、歳出あるところに歳入が確保されておらなければならない、歳入の確保なくして歳出はあり得ない、この原則が守られてきたところに基本がある。そのよき点は十二分に参考としながら、今後の我が国の財政運営に資していかなければならない、こう思っております。
○田中(和)委員 現在審議している財革法案は、当初予算のキャップをかぶせるのみで、補正予算にはかぶせない。しかしながら、二〇〇三年までの年次が決まっていますから、極めて慎重な扱いが予算編成上求められるのは当然でありますけれども、そういうことであります。しかしながら、アメリカは、当初と補正すべて合わせて一年間の支出にキャップをかぶせてあるということで、日本の今回の制度と違いがあるわけでございます。 また、OBRAが法律の中で具体的に諸制度の改革を明示しているのと違いまして、今回の我が国の法案には各分野の歳出縮減の抽象的な指針しか示していないことなど、先日も議論がありましたけれども、必ずしもOBRAがお手本として十分に生かされていない点も私はある、否めない、このようにも思います。 今回の法案に反映させるために、今大臣から御答弁いただいたのですが、どんな議論がこの法案をつくるまでにあったのか、ひとつお聞かせをいただければと思います。
○三塚国務大臣 予算は一年の政策決定の中で取り組むという、この基本は大事にしよう、こういうこともありました。 それともう一つは、歳出カットというのは、それだけを目指すのではなく、諸制度、時にそれを裏打ちをいたして、義務づけをいたしております法律のあり方を見直すなどすることによりまして、事実上の歳出カットは国民生活に基本的に寄与する、日本経済に、そのベースづくりに寄与するということでなければならぬ。 もっとあるのでありますが、限られた時間で短くというのでありますから、基本だけ申し上げさせていただきます。
○田中(和)委員 時間の関係で次に移ってまいります。 財政構造改革の断行のために何をなすべきなのか、大変重要なことでありますが、まず今後の地方分権を考えるときに、基礎自治体の規模、特に政令指定都市についてどうあるべきなのかという点に的を絞ってお伺いをいたします。 〔委員長退席、佐田委員長代理着席〕 財政構造改革の理念は、歳出を徹底的に洗い直して、むだな歳出をぎりぎりまで削減することにあると思います。その際、改めて言うまでもないことですが、中央と地方の関係について言えば、行政をスリム化し、地方の自立と活性化を促進するために、地方分権の断行が不可欠であります。 そこで、当然のことながら、人口構造がやはり今後の日本は変化をしていくわけでありますけれども、地方分権の受け皿である地方自治体を今後どのような人口規模を基準として国全体の中で位置づけていくのか、適切に方向づけをしておく必要があると思います。当然、面積の問題もあるかもしれません。今の衆議院の小選挙区三百を基礎自治体にすべきという話だとか、道州制の議論はまたの機会にさせていただきまして、基礎自治体の規模、特に政令指定都市の問題をお伺いをするわけであります。 今は、議論としては、小さい自治体をあわせて大きくしょう、こういう話は出ております。ですが、政令指定都市は、現在我が国に十二あるわけでありますけれども、人口も、横浜は三百三十万、ニュージーランドの三百五十九万と並ぶわけでありますし、予算面でももう数年前から、大阪市は四兆円、横浜市は三兆円をはるかに超えております。国では、スイスとかトルコの国家予算と同じです。タイなんというのは二兆五千億円ぐらいでございまして、アジアでは大変大きい国だと思いますけれども、こういう数字が出てまいります。 政令指定都市を予算面や人口面で都道府県の中にランクしてみますと、ちょっと急な質問でありましたから資料が不十分でありますけれども、都道府県と政令指定都市十二合わせまして順番をつけてみますと、大体、二十番以内に政令指定都市がほとんど入ってくるんですね。東京都が一番大きいのはそうですが、二番目に大きいのは大阪市とか横浜市とか、こんな感じで出てきますし、ほとんどの都市が二十番以内に入ってくるわけでございます。 しかしながら、当然、公選の市長は一人でしかありませんし、まあ私の川崎市も同じですけれども、厳しい選挙をやりましたけれども、市長をほとんどの政党が支持しているケースが多いものですから、やや市政の運営には緊張感が欠如する部分もあるかな、このようにも思うわけでございます。都道府県のように、市町村も、市町村の議会もないわけでありますし、非常に特殊な自治体ということになります。東京都は特別区ということでございますが、政令指定都市は、区長さんというのは役人が就任をして、人事権は市長、こういうことでありますから。 神奈川県と福岡県は二つの政令指定都市がありますが、特に私の神奈川県は、横浜市が三兆二千四百六十二億、川崎市が一兆一千五百四十八億、県が二兆三千百二億、こんな感じでございまして、予算の数字上も、それから県の行政の権限も、実は大変いびつな形になっておるわけであります。 私は、川崎の市会議員も神奈川県の県会議員も両方やった立場ですから、実に微妙な関係というのか、身をもって感じておるわけでございますが、その上に神奈川県では、相模原市のように大きい市は、また政令指定都市を目指して頑張ろう、こういう決意を市長さんも述べておられる状況にあるわけであります。埼玉県でも、浦和、大宮、与野などが政令指定都市を目指して今努力をしておられますけれども、全国的に見ればもっとふえるかもしれません。 こういう傾向を政府としては奨励する立場にあるのかどうなのか。私は、やはりここで一度きちっと見直して二十一世紀に備えるべきではないかな、このように思っておるわけでございまして、基礎自治体のあり方、ぜひひとつ教えていただければと、御答弁をお願いいたします。
○上杉国務大臣 お答えいたします。 まず、行財政改革と地方分権の推進と地方の行政体制の整備というのは一体的なものであると認識をいたしております。 仰せのとおり、人口で、例えば十万とか十五万とか三十万とか、そこで切って、そういう末端行政区を三百にしたらいいという御意見があることも承知いたしております。しかし、三千三百の地方団体にはそれぞれ違った個性のもの、例えば人口の構成も違うし、地理的な条件、あるいは都市部や農山村の多いところ少ないところ、いろいろな違いがあり、また個性もあるわけでございまして、人口で一概にどうだというわけにはまいらぬだろうと思っております。 それから、御指摘の政令都市の問題でございますが、地方分権を推進していく上でも、基礎的な地方公共団体の体力をつけることは望ましいという考え方はこれはあるわけでございます。しかし、御指摘のように、政令都市によっても相当なばらつきがございます。例えば、一番大きい横浜市、三百三十万七千という人口です。次に大阪市、二百六十万二千という人口であります。一番小さな千葉市が八十五万でございますから、その中にいろいろと差があるわけです。八十五万七千といえども、これよりか小さな県もあることも事実でございます。 このようなばらつきがあり、御指摘もありましたせっかくのことでございますから、政令都市の今後の対応というものはどうしたらいいのか、これは行財政改革の中で十分検討させていただきたい、このように考えるわけでございます。十分勉強いたしてみたいと考えます。 しかしながら、政令指定都市制度は、社会福祉、保健衛生、都市計画、土木行政等、市民生活に直結をいたしました事務を都道府県から大都市に移すということとあわせて、行政監督上の特例を設けまして、現行の都道府県制度のもとにおける大都市行政の合理的、能率的処理、市民福祉の向上を図ろうとするものでございます。 また、都道府県と政令都市を含む市町村が、ともにそれぞれの地域におきまして、行政を主体として相互の緊密な連携をとりまして、共同関係のもとに望ましい地方行政が展開されるものと考えております。 なお、政令都市の具体的な指定に当たっては、行政を円滑に進めていく、方向づけしていく、そのために当該都市の意向はもちろん、その都市を含む都道府県の意向にも十分配慮して処理すべきものと考えております。
○田中(和)委員 大変御丁寧な御答弁、ありがとうございました。 実は、時計を見ておりますと、あと二分しかございません。 実は、私はきょうは商店街の活性化、何としても行財政改革を進めなければなりませんけれども、やはり中心市街地の活性化対策、政府・自民党挙げて今取り組んでおるわけでございますけれども、特に今甘利先生がここにお見えでございますけれども、大変事務総長御活躍でございますが、なかなかこの点だけでは商店街の心、商店の人たちの御苦労に伝わらない部分があります。 そういう中に、きょうちょっと新聞を、コピーがここにありますけれども、大型店の、大店法の規制撤廃、こういう方向で通産省は話が進んでいるというような記事でございます。フランスのように、規制を一回撤廃した国が、やはり再び規制をした方が国のためによろしかろうということで、そういうことの新しい主張もあるわけでありますし、この苦しいときに、厳しいときに、やはり町も本当にこれは、ただ商いをしているだけではなくて、町内会の役員からPTAの役員から、祭りのときのみこし出しがら、日本の社会のまさしく基本を支えている方たちですから、こういう人たちがいなくなった場合は大変なことになるわけでありますし、伝統も文化も台なしになってしまいます。 ですから、こういう面で、ぜひひとつ商店街の活力のために大店法をもう一回規制の方向で検討してみるべきではないか、場合によっては時限でやってもよろしかろう、このように思っておりますが、もう時間がありませんので、一言だけ、大臣、ひとつお答えをいただければと思います。
○堀内国務大臣 お答えいたします。 一言だけと申しましても、もう少し話させていただきますが、先生のおっしゃるとおり、今までの中心市街地の問題については非常に御不満の点も多かったと思いますが、今回の通産省の中心市街地対策というものは、大変総合的に、十一の省庁をまとめて、その中で活性化をしながら成果を上げていこうということで、大変力強いものをやっておりますので、その点はひとつ御評価をいただきたいと思います。 もう一つの大店法につきましては、昨日も大店法の審議会をいたしております。ことしになって七回目でございます。あと二回、十二月までに行うことになっておりまして、その中には、廃止からこれ以上の規制は反対という非常に幅の広い御意見が両方から出ております。 そういうものの見直しにつきまして、本年中に結論を得ることにいたしておりますが、産業構造審議会と中小企業政策審議会の合同会議によって行っておる審議をしっかり見きわめながら、見直しに際しては、消費者の方々や小売業の方々や学識経験者の方々の御意見を十分承りながら、しっかりとした対応をしてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○佐田委員長代理 上杉自治大臣。簡略にお願いいたします。
○上杉国務大臣 時間が来ておりますが、一口申し上げますが、私、自治大臣に就任しまして、市街化中心地の活性化構想をまとめるプロジェクトチームの設置を指示いたしまして、今協議を自治省でもいたしておるところでございます。まとまったらまた御報告申し上げ、御協議をいただきたいと思っております。
○田中(和)委員 どうもありがとうございました。
○佐田委員長代理 これにて田中君の質疑は終了いたしました。 次に、西川知雄君。
○西川(知)委員 新進党の西川知雄でございます。 まず、「世界株式動揺続く」ということで、この点について御意見をお聞きしたいと思います。 きょうの一時二十分現在で日経二二五は、多分御存じであると思いますが、一万六千三百十三円、七百二十四円の安値でございます。これは、気配株がございますので最終的には確定しておりませんので、最も重要な先物、先物と申しますのは、十二月の第二金曜日、これが目途の日でございますが、九百六十円安ということで、一万六千九十円ということになっております。このまま続きますと、十二月には株は一万六千円になるであろう、こういうことでございます。 経済のかじ取りが全然できていないということを市場が的確に把握した、こういうことでございまして、基本的にこういう底なし沼の状況になっているわけでございます。率直に申しまして、マーケットも、こういうような内閣、そしてこういうような財政構造の改革案、こういうものをもってしてはとても市況は一景気はよくならない、こういうことを言っているのでございます。 また、ニューヨークの株も七千百六十一ドル、五百五十四ドル安、ロンドンは四八四〇ポイント、一二九・五ポイント安、香港は、先ほどの自民党の方よりも最新の情報でございますが、ハンセン指数が八七五五ということで、一七二二ポイント下落をしております。 こういうことで、世界市況も、もう株がそろって非常に大暴落をしている。また、日本も、一時は二万円にいくんじゃないかと言われていたものが、逆方向で一万六千円、こんなふうになっております。 この間、私が総理に対して質問をいたしましたときに、例えば湾岸戦争のような予期せぬ事態が起きた場合には、これは今のこの法律を改正して、そしてそのときの状況に合わせた法律または法律案にすべきである、こういうふうな発言をされました。今、この法案を審議中でございますけれども、その審議をしている間に、予期せぬ状況、世界株式の大暴落という状況がもう起きているわけです。こういうときは、もうこの法案をこのままで通してはとんでもないことになるということを、市況もそのとおりあらわしておりますし、この間の内閣総理大臣の発言もこの線に沿っている次第でございます。 したがって、そもそもこの法案を今出すことはもう遅い、もっと違う形の法案を出すなり、もっと違う方法をするよりほかないというふうに私は考えますが、この点、大蔵大臣、今の株の状況についてのコメントと、そして、今こういう世界的な不況に、株の大暴落に陥っているわけです。これは、総理が言われるように、この法律を改正してその状況に合ったような法案をつくる、そういう時期に来ているということと合致しないかどうか、その点について簡単に、簡略に、そして要点よく御説明をしていただきたいと思います。
○三塚国務大臣 いろいろ言われましたけれども、お答えを申し上げますが、株式市場はさまざまな要素によって異動することは、あなた自身もよくおわかりのとおりであろうと思います。今回の株式市場の急落は、一国二制度の中で繁栄を約束されました香港市場から発しまして、ニューヨーク、東京、その他各国市場に波及をいたしておる事実はおわかりのとおりであります。 〔佐田委員長代理退席、委員長着席〕 現在、私どもは、国際的視野をもって各国市場の動きを注視しながら分析をいたしておるところであります。アジア経済の安定ということが我が国にとりまして極めて重要なことであります。また、我が国の安定ということも極めて重要なことでございます。よって、各国とも密接に連絡をとりながら、特にアメリカとの連携を密にしながら、アジア経済の安定に向けて適切な処置を、対応をしていきますことが我が国の責任であろうかと思います。もちろん、大前提は国の安定であります。 そういうことの中で、この法律を途中でやめたらどうだ、これはできません。(西川(知)委員「今やめるのですよ」と呼ぶ)今やめるということでありましても、有事に備えて平時の訓練、そして結束を強めるというのが孫子の兵法であります。こういうことから、基盤づくりは一瞬の休みなくこれを行っていかなければならぬもの、変える必要はありません。
○西川(知)委員 ちょっと経企庁長官にお尋ねしたいと思います。 内閣総理大臣は、十月二十一日の私の質問にお答えになりまして、全く現時点において予想し得ない事態が起きた、例えば湾岸戦争ということをおっしゃいましたが、それは具体例で、現時点において予想し得ないこういういろいろな状況が起きた場合には、この法律を変えないといけない、変える義務がある、そんなことをおっしゃいました。 現在の、今私が申しました、日本を初めアメリカ、ヨーロッパ、香港、この株式大不況というものは、これは全く予想できないような事態だったのでしょうか、それとも予想できた事態だったのでしょうか、お答えください。
○尾身国務大臣 株の問題でございますから、将来上がるだろうとか下がるだろうとか、いろいろな予想を立てながら世界各国の投資家あるいは投機家が動いているわけでございまして、私自身の個人的な予想を申し上げる立場にはございません。あるいは、今まで私自身がどう考えているかということを申し上げる立場にはございません。 ただ、はっきり申し上げられますことは、日本経済自身のファンダメンタルズはそう悪くはないということでございまして、そういう状況を踏まえ、そして財政構造改革を進める中で、民間需要中心の経済活力を生かして、経済の正常な回復軌道に乗せることに全力を尽くしてまいりたい。そして現在、ただいまも、総理から、ことしじゅうのできるだけ早期に経済政策をまとめろという御指示がございます。そういう財政構造改革の必要性、経済の現状、すべてを踏まえて、しっかりとした対策を立てることが私の仕事だと考えております。
○西川(知)委員 ということは、確認をいたしますと、今の株価の暴落というものは、この法律が例えば成立をしたとしても、将来にこういう事態が起きた場合には別に法律を変える必要がない、こういうことは全く現時点において予想できない事態ではない、こういうふうに考えてよろしいのかどうか、確認だけお願いします。経企庁長官。
○尾身国務大臣 現在の経済のファンダメンタルズは、先ほども申しましたとおり、緩やかな回復基調の中で足踏みを続けているということでございまして、私自身は、その日本経済のファンダメンタルズの状況から見て、先ほど申しました、財政再建をしっかりと進めながら、民間需要中心の経済活力を活性化して、しっかりとした回復軌道に乗せていく、このことが大事であると考えている次第でございます。
○西川(知)委員 ちょっとこの間の質問の続きというか、問題点を明らかにしたいところがございますので、質問をさせていただきます。 私が十月二十一日に質問をした議事録を、何回も何回も、十回以上読み直させていただきました。大蔵省の涌井政府委員それから法制局長官に、私が、この法律、特に第三条、第四条に違反して、というよりも、この第四条の目的が達成できなかった場合、どういうような法律上の、また法的な責任があるかということをお尋ねいたしました。そのときの回答として、まず、一義的に法律的な責任はない、そして、法律的な責任がない場合には政治的な責任が発生するというふうに回答をされたわけです。 しかしながら、そこには隠された前提がございました。例えば、涌井政府委員、大蔵省の政府委員の発言によりますと、これは三%の点についてのコメントでございますが、分母となるGDPというものは政府がいろいろ努力をしてもコントロールできない要素が極めて大きい、そういう意味では政府の責任には限界がある、だから、結果として三%の目標ができなかったことをもってそれが違法とは言えないというふうに言っておられます。 ということはどういうことかというと、財政赤字の対国内総生産比、GDP比ですが、GDPというのはそもそも政府だけではコントロールすることができないのは、これはだれだってわかっています。ということは、政府がGDPをコントロールできないんだから、それによって三%が達成できなくても、この法律上の責任は一切ないという発言をしているわけです。 また、内閣法制局長官の発言も、法律案に定める目標が達成されず、かつ――これは与党の方もよく聞いていただきたい、政府の責めに帰するという場合にのみ職責、責務を果たさなかったということになる。だから、どういうことかというと、政府の責めに帰して、そして目標が達成できなかった場合にのみ政治責任を負う、法的責任は当然に負わない、こんなことを言っているわけです。 ということは、このGDPとかいろいろなものがどんどんどんどん、これは政府がコントロールできないところで動いていくわけですから、これは、言いわけとして今ここで政府がおっしゃっていることは、我々は目標が達成できなくても一切の責任を負いません、こういうことを言っているに等しいというふうに私は思いますが、これについて、大蔵大臣、いかがですか。
○三塚国務大臣 主計局長及び法制局長官の、法律上の文面の中での責任問題についての言及が披露されました。 法律的には、予測できないことが起きてそこが達成できないという場合は、法律的にはそのとおりであろうと思うし、また、GDPという、経済、生き物の中で計算をされる数値も、それはそれとして各種の要件によって決まってまいるわけでございますから、これも法律的には責任を問われるものではない、こういうことであろうと思います。 議会制民主主義下における内閣と立法府の関係ということになりますと、最終的には院の決定によりまして、すべてがそこからスタートを切る、こういうことであります。 責任を問うということであれば、その問うに値することがみずから判断をして行うということであれば、それはそれで決着をする問題でありますけれども、想定されることはよくわかりませんけれども、議員の想定されて責任をとれということの意味はわかりませんけれども、仮に、局限をして責任をとれということで幾つか並べられたということでありましても、それは、それに対する十二分な反論がなされるということであれば、意見の衝突で帰することができません。よって、政治的な、議会政治の中で許される範囲で行う、それを問うということであろうかと思います。
○西川(知)委員 私は政治責任のことを聞いたわけで、法律的な責任がないということは法制局長官もおっしゃっていますから、論点が違うのです。 そこで、もう一問。きのうの我が党の北脇議員の質問で、三%の内訳という質問がありました。これで、回答として、どなたが回答されたか私忘れたのですが、国が一・九%、地方が一・一%、こういう回答が政府の方からありました。大蔵大臣ですか。大蔵大臣からありました。 そこで、私の質問ですが、もし国が、一・九%じゃなくて、その赤字比率、赤字とGDPの比率が目標を達成して一・八%であった、ところが地方はうまくいかなかった、したがって地方は一・五%だった、合計して三・三%だったとした場合に、政府は責任ありますか、どうですか。
○三塚国務大臣 ですから、三%達成に向けて全力を尽くす、こういうことです。
○西川(知)委員 私の質問をもう一度繰り返しますから、よく聞いてください。 私が申し上げたのは、この第四条で、財政赤字の対GDP比を三%以下にしなければならない、もしこれを破った場合はどうなりますかというときに、政府の答弁は、政府の責めに帰するものであれば政治責任をとります、こういう話だったわけですね。 そこで、私の質問は、政府の責めに帰さない、例えば国の責めに帰せない、そういうことによって三%以下にならなければ、私の聞いた範囲では政府は責任を負わない、政治責任を負わないというふうに御説明があったと思います。その例として私が申し上げたいのは、国が一・九%、地方が一・一%ということで目標を立てている。ところが、国は目標を達成した、一・八%で目標を達成した。ところが、地方財政がうまくいかなくて一・五%であった。そうすると、合計は三・三%です。これは三%の目標を達成していません。ところが、この原因は国にあるわけじゃなくて地方にあるわけですね。 そこで、十月二十三日の自治大臣の穂積委員に対する答えとして、法的に地方自治体を拘束することはできない、第三十九条についてこういうふうにおっしゃいました。ですから、今の論拠でいうと、この一・五%になったことについて、政府はコントロールできなかったわけです。また、できないわけです。したがって、今の大蔵大臣の論理からいうと、三・三%になった場合でも、その場合は国の責任でなくて地方の責任だからこの法律違反にはならない、こういう結論になると思うのですが、それでいいか悪いか、どっちか答えてください。
○三塚国務大臣 私が分析をして申し上げましたのは、機械的計算の中で一・九、一・一で申し上げました。この法律では、三%を達成する、こういうことでありまして、その内容は、国及び地方の財政赤字について、国内総生産といいますGDP、それの三%以下を目指す、こういうことでありますから、三%に達する努力を、全力を尽くすと申し上げたのは、そういう意味です。
○西川(知)委員 大蔵大臣、やはり十月二十三日の穂積委員に対するお答えで、本法案にかける政治的責任ということについて大蔵大臣が発言をされているのです。これは、政治責任すべてをかけてやり抜く、こういうふうにおっしゃったのです。 そこで、一つお尋ねしますが、もし三%が達成できなかった、こういった場合に、これがわかるのは平成十七年の二月ですから、そのときまで大蔵大臣をやっていらっしゃるか、そのときはどういうポジションにあるか私は全然知りませんが、それが三%にならなかった場合、大蔵大臣は、当然大蔵大臣としての地位を今言うわけじゃありませんが、これは議員辞職されますか、どうされます。すべてをかけてやるということは議員じゃなくなるということだと思うのですが、どういう御回答ですか。
○三塚国務大臣 何を目指して言われておるのか存じませんが、政治的責任というのはとりょうが幾つもあります。それの決意を持って事に臨む、それだけの気迫を持って、私がやめても次の大蔵大臣はやり抜くという決意表明です。
○西川(知)委員 もとに戻ります。政治責任の話はもう一度聞きますけれども。 先ほどの国、地方、国は目標を達成したけれども地方は目標を達成しなかった、こういう場合には、国として、政府として責任があるのかどうか。これについて、内閣法制局長官、お答えください。
○大森政府委員 私の立場からお答えするのが適当な問題であるかどうか、やや疑問に思いながらも出てきたわけでございますけれども。 先ほどから伺っておりまして、この三%の内訳は一・九%と一・一%の積算であるという答弁があったようでございますが、これは私は同席していませんでしたので、定かなところは存じません。 しかしながら、私の感ずるところでは、要するに合計して三%というのが法案上の数値でございまして、その内訳が一・九と一・一の足して三%であるかどうか、そしてその一・九に対して達成率がどうか、あるいは一・一%について達成値がどうかという問題は、法律上の問題ではなかろうというわけでございます。したがいまして、結果として三%以下に達しなかったといった場合に一体どうなるのかということを考えれば、要するにそういうことだろうと思います。 その場合に、前回の委員のお尋ねに対して申し上げましたように、要するに政府が努力に努力を重ねてなお結果として三%をクリアできなかったという場合には、この三条との関係では特に法律上責務を果たさなかったという非難を受けることはなかろうということになるわけでございます。したがいまして、逆に言いますと、その目標を達成できなかった、しかもそれがその責務を果たさなかったことに起因するという場合に、初めて法律との関係で問題が生ずるわけでございます。 しかも、この規定の性格上、その違反に対して刑罰とかあるいはその他の制裁が科されるというようなことは規定もされておりませんし、性質上もそういうことは考えられない事柄でございますので、その場合の責務を果たさなかった責任というのは、強いて言えば政治的な責任ということになろうということを申し上げたわけでございます。
○西川(知)委員 私は、今の御説明、これは当然、法律は三%としか書いておりませんので、それを国分一・九、地方分一・一というふうに分けてないということは重々に承知しておりますが、私の論点というのは、内閣法制局長官そして大蔵省が、政府の責めに帰する理由によって三%を達成できなかった場合に初めて、強いて言えば法律上の責任は発生しない、そして強いて言えば、何かわからない、辞任するかどうかも何にもわからない、決意表明の裏返しとしての、何かはわっとした、国民には何とも説明のできない、そういう責任だけが発生すると言われたので、私はそれを、今の一・九%というものが国としては達成できたけれども、地方は国がコントロールできないのだから、三・三%という数字になったとしても、この場合は強いて言うところの政治責任も発生しないのですねということを確認したかったわけです。 ですから、今の回答では、そういうことです、国は一生懸命やったけれども、地方がうまくいかなくてGDP比三%を達成できなかったとしてもだれも何も責任を負わない、こういうことであるということを私はこの委員会で国民の前に明らかにしておきたいということでございます。
○三塚国務大臣 国も地方も一体となりまして制度改革、全体を見直しながら健全財政に到達しょう、その結果として機械的計算をしますと一・九ないし一・一と。地方財政計画もあります。それもそれぞれの法令、慣行に従って行う部分もあろうかと思いますが、目指す方向が、地域住民といえども国民であり、国民といえども地域住民という性格を二つ相持つわけでございますから、両々相まってその目的に邁進をすることは、議会政治に籍を置く国民代表の国会議員として当然のことであり、ましてや政府をお任せをいただきました内閣とすれば当然の責務であろう、こう申し上げておるわけです。
○西川(知)委員 次にちょっと移りますけれども、先ほどの事情変更という、内閣総理大臣の、湾岸戦争を例にされた件について少し詳しくお尋ねをいたしたいと思います。 私は、この法律ができたと仮定した場合は、政府は、いろいろな景気対策とか、財政上の問題をどうするのかとか、これからの日本をどうするのかということについて非常に足かせになる法律ではないか、そして社会経済のいろいろな進展、変化に対応をなかなかできなくなる、こんな法律じゃないかというふうに思っております。そこで、この法律が社会情勢に合わなかった場合には、これを特殊な場合には変えましょうというのが総理大臣の御意見で、また御答弁でございました。 先日来の発言で、尾身長官は、まずこの三%、それから赤字公債の目標について、名目の成長率三・五%を前提としている、こういうふうにおっしゃいました。また、この財政構造改革というのは経済構造改革を前提としている、また規制緩和を前提としている、こういうふうにおっしゃったわけです。 一番目の質問は、もし名目成長率が三・五%でないということが途中で判明したとします、例えば一・三%でした、二%でしたということが判明した場合は、この法律を変えるのですか、変えないのですか。
○尾身国務大臣 構造改革のための経済社会計画におきまして、物流とか電気通信、金融サービス等の分野におきます高コスト構造是正、活性化の促進等、この計画に盛り込まれました改革が進展した結果として、実質経済成長率三%程度、名目三・五%程度と見込んでいるわけでございまして、他方におきまして、この計画に盛り込まれました構造改革が進展しない場合には、この期間の経済成長率を一・七五%と見込んでいるわけでございます。 私ども、財政構造改革を推進する中で、中長期的に適切な経済成長を確保するためには民間部門の経済活動の活性化が不可欠でございまして、規制緩和とかあるいは土地有効利用とか、その他国際的に魅力ある事業環境の整備とか、一言で言いますればそういう経済構造改革を進めまして、この三・五%の成長率を達成していきたいと考えている次第でございます。
○西川(知)委員 質問にお答えになっていないので答えていただきたいのですけれども、今おっしゃったような経済構造改革ができない、例えば三年目にできないということが判明した場合には、これはどういうふうに法律を変えられるのですか、また変えられないのですか。 十月二十一日に、自民党の委員の質問に対して、その質問は三・五%の成長率を六年間保持できるかという御質問があったと思うのですが、そのときにも長官は無回答でございました。私の質問は、三・五%が達成できないということが例えば三年目にわかりました、二年目にわかった場合には、法律を変えるのですか、変えないのですか。それはどっちかしかないのですから、お答えください。
○尾身国務大臣 この法律そのものに三・五%とか一・七五%とかいう数字が入っているわけではございません。財政構造改革の目標としてGDP対比三%という数字がこの法律に規定されているわけでございまして、その達成は法律の考え方で実現をするということでございます。したがいまして、その法律の内容は、たしか大蔵省の試算によりますと、一・七五%のときに財政構造の仮定計算がどうなるかという数字も本委員会に出されているというふうに理解をしております。
○西川(知)委員 それでは、一・七五%以下であった、例えば一・三%であった、これは現時点において予想し得ない事態でしょうか。どうでしょうか、経企庁長官。
○尾身国務大臣 私どもといたしましては、先ほど申しました経済構造改革をしっかり進めることによりまして、名目でございますが、三・五%の数字を実現をしたいと考えている次第でございます。
○西川(知)委員 したいのはわかるのですけれども、もしそれができないことが明確にわかった、例えば一%です、そういうことがもう明確にわかった場合には、この法律を変えるのですか、変えないのですかということを私はお尋ねしているわけです。
○尾身国務大臣 ちょっと誤解をしているような感じもするわけでございますが、私どもは、実質三%、名目三・五%の成長率を経済構造改革によりまして全力で達成をする覚悟でございますから、それが失敗したらどうかというようなことは、私自身は考えておりません。
○西川(知)委員 これは失敗した場合にどうするか、どういう責任を負うかということが、法律というのは一番重要なことなんです。法律というのは、この法律に違反した場合にどういう効果が出るか。例えば法律的な責任または政治的な責任、そういう責任を回避するためにみんな法律を守ろうとするわけです。何かの法律をつくったとしても、罰則はないとか法的効果が何もなければ国民はこれを守りません。当然の話です。それはちゃんともっと勉強してやってください。(発言する者あり)ちょっと今の発言、取り消させてください、委員長。
○中川委員長 質疑者は不規則発言を一々気になさらずに質疑なさってください。
○西川(知)委員 いや、不規則発言はやはり注意していただきたいと思います。 とにかく、そういう責任も発生しないということであれば、これは私が前々から言っておりますように、全然法的な意味、法律としての、それは名前は法律かもしれませんけれども、内容は全然法律じゃないのじゃないか、私はこういうふうに申し上げているわけです。 そこで、もう一度経企庁長官にお尋ねしますが、総理大臣は、現在では全く予想できないような事態が発生したら、その場合には法律を変える、そういう責務があるというふうに発言されたわけです。そこで、経企庁長官は、その前の発言として、経済構造改革を進めます、規制緩和をやります、そして名目成長率三・五%です、こういうことをおっしゃったわけです。それが前提なわけです。それが崩れた場合、もしそれができなかった場合、こういう場合には法律を変えて新しい施策を遂行しないといけないのかどうかということを私は聞いているわけです。
○尾身国務大臣 この委員会に出されました資料の中には、前提条件として二つありまして、これは見通してございます、予想でございますが、二・五%の場合と一・七五%の場合がございます。 私といたしましては、経済構造改革をしっかりと進めまして、名目三・五%、実質三%の成長を達成することに全力を投入するつもりでおりますし、それをどうしても実現をする決意でありますから、そのことができなかった場合にどうするかというようなことは考えておりません。
○西川(知)委員 いや、そこがおかしいわけです。 私も、やじに答えるわけじゃないですけれども、法律家を二十年間やっていましたので法律には多少詳しいと思いますが、私が聞きたいのは、絶対やり遂げる、そういうことは結構です。しかし、やり遂げられなかったらどうするのか、どういうふうになるんだということを私は聞いているわけです。一生懸命やり遂げると言ったって、経済企画庁長官がずっとこれから六年間、経済企画庁長官であり得るかどうかは、これはわからない話です。そういうときに、ほかの不可抗力等によって三・五%とか規制緩和ができないとか経済構造改革ができない場合にどういうふうにされるのですか、法律を改正されるのですか、されないのですか、単純に私はそういう質問をしているのです。
○尾身国務大臣 私ども、全力を挙げていわゆる経済構造改革を進め、規制緩和を進め、そして土地流動化を進め、経済の体質を改善して、民間需要中心の活力ある日本経済を二十一世紀に向かって実現をする覚悟でございます。したがいまして、それが失敗したらどうのこうのということは考えておりません。
○西川(知)委員 ということは、まあこれを何回やっても答えは同じだと思いますので、もうこの件については質問しませんが、私の理解するところでは、経済構造改革をやる、そしてこの目標値を達成する、したがって、将来、経済構造改革がうまくいかないとか規制緩和が万が一つまくいかないようなことがあったとしても、この法律は改正しません、こういうふうに私は尾身長官は言われたというふうに解釈します。そこで違っていたら御発言ください。
○尾身国務大臣 私は、法律を改正するのしないのということは一言も申し上げておりません。我々は、先ほども申し上げましたとおり、経済構造改革を進めて、先ほども申し上げましたとおりの対策で日本経済の活性化を実現し、この法律の意図をしっかりと達成するつもりでございますから、それが達成されなかった場合どうのこうのということは一切申し上げてはおりません。
○西川(知)委員 ということは、この法律が非常にあいまいであって、何を言っているのかさっぱりわからないということを皆さんの前で明らかにされたと私は言わざるを得ないと思います。 そこで、次に、内閣法制局長官にちょっとこの間の答弁で確認をいたしたいところがございます。 私は、予算の提出権と予算の国会による修正ということについて、公共投資、公共工事の例を挙げて御質問をしました。この法案では七%減ということが書いてあります。したがいまして、公共投資、これに関する予算を、例えば政府が七%減じゃなくて五%減という予算案で出すということはできないということになっております。 そこで、私は具体的に質問をいたしたいのですが、例えば国会で五%にしましょう、七%減じゃ今のこの不景気の世の中ではだめだ、万が一そういうふうになったとしましょう。そういうことがいいと言っているわけじゃないのですが、万が一、修正を国会でしょう、五%にしようというふうになったとします。そして、これが可決されたとします。 内閣法制局長官は、福田総理の時代、真田法制局長官の時代の統一見解、すなわち国会の予算修正権というのは予算の提案、提出権を損なわない限りにおいて有効であるというふうにおっしゃいました。そして、当時の議事録でも明らかなように、それはケース・バイ・ケースで判断するということになっております。 そこで、私がこの間も質問したのですが、回答はもう一つはっきりしなかった。すなわち、その修正ができると仮定した場合にはその修正をした内容はよろしいということで、何を具体的に言っていらしたのかよくわからなかったので、数字を挙げて言います。七%じゃなくて五%であればよろしいというふうに国会で予算案を修正したといった場合に、その予算というものは、ここの、国会の議決というものはこの法律に反するのですか、反しないのですか、どっちかお答え願いたいのですけれども。
○大森政府委員 お尋ねは、七%減の予算につき、それを五%減に修正すること、これは増額修正になろうかと思いますが、これについていかがかというお尋ねでございますけれども、私の立場といたしましては、この七%と五%の具体的な関係について、お尋ねに対してお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、先日お答えいたしました一般的、基本的な考え方について若干御理解いただけてない点があるように感じますので、その件についてもう一度ここでお答えいたしたいと思います。 前回私が申し上げましたのは、そもそも予算の修正については、内閣の予算提案権と国会の議決権との調整の問題として、国会の予算修正は内閣の予算提案権を損なわない範囲内において可能であるという一般的な制約がございますということをまず冒頭に申し上げまして、その範囲内において、今度は国会が予算の増額修正されることとこの法律との関係いかんということについてのお答えを申し上げたはずでございます。 そこで、その点に関しましては、国会における予算審議、これはただ単に財政収支の均衡という視点からのみならず、多様な国政上の課題を背景としたさまざまな観点を踏まえて行われているものであろうというふうに承知するわけでございます。このように、財政構造改革の推進を含めた多種多様な事情が総合的に勘案され、その結果として予算の増額修正が行われることがあっても、その点をとらえて、この法案の第三条、すなわち国が財政構造改革を推進する責務を負うというこの第三条との関係で問題を生ずることはないのではなかろうかという趣旨のことを申し上げたはずでございます。
○西川(知)委員 今の回答を正確にわかった方がいらっしゃるなら私は非常に驚きなんですけれども、簡単な質問でございますのでお答え願いたいのは、七%減というものを五%減というふうに可決をしたというときに、その修正された予算というものはこの法律に違反するかしないか、そんな理屈をざあっと並べて言うよりも、どっちかしかないと私は思うのですけれども、違反するか違反していないのか、これをお答え願いたいのです。
○大森政府委員 私がお答えしょうとしているその心をお酌み取りいただけないのは甚だ残念でございますが、要するに、七%減を五%減にすることが、まず予算の修正権の一般的な範囲内であるかどうかという問題は、これはいろいろな意見があると思います。 しかし、それはさておきましてということでお答えさせていただきたいと思いますが、もし仮にそれが一般的な予算増額修正権の範囲内であるということを前提として、なおその修正が、財政構造改革の推進を含めた多種多様な事情が総合的に勘案され、その結果としてそのような増額修正が行われるということになりますと、その点だけをとらえて、この法律第三条の責務との関係で問題が生ずるというものではなかろうということをお答えいたしたつもりでございます。
○西川(知)委員 では、今の七%と五%の例ですが、この五%に修正するというのは修正権の範囲内なんですかということをお答え願いたいのですけれども、法制局長官。
○大森政府委員 先ほどの、その前の答弁におきまして前置きとしてお答えいたしましたとおり、具体的に七%という数字を五%という数字に修正することが予算修正権の一般的な限界内かどうかについては、私の立場からお答えすることは差し控えさせていただきたいということを申し上げたはずでございます。
○西川(知)委員 ということは、だれがそれを回答を、答えを出すのか、私にはさっぱりわからないわけでございます。したがって、この法律と予算との関係というものも非常に不明確であって、何を言っているのかさっぱりわからない。わかっているような顔をしている人もいると思いますけれども、私は全然わからないというふうに申し上げたい。 それから、次に申し上げたいことがございますが、六月三日の財政構造改革の閣議決定ということがございました。その中のすべてのものがこの中に入っていなくて、そして一部のものだけがこの法律の中に入っている、こういう指摘をいたしました。これに対して、どういうものがこの法律の中に入るのか、どういうものは入らないのかということについて、大蔵大臣、これは基準については涌井主計局長がこの間御答弁をされました。しかしながら、その基準については、総理大臣は、この法律をつくって財政構造改革を進めるどういう意義があるのかと私がお尋ねしたときに、これは法律という形にすることによってこの財政構造改革を強力に進めたいというふうな御答弁をされたわけです。 したがって、そういう論法であれば、ここの閣議決定された事項はすべて法律の中に入っていて当たり前、そういう論理的な帰着になると思うのですが、その辺は大蔵大臣、いかがですか。
○三塚国務大臣 閣議決定は、法制局長官も申し上げておるとおり、申し上げるまでもなくと言った方が正確かと思いますが、その都度、諸状況に対応して変更いたしましたり追加をいたしましたり、こういうことであります。法律は、院の決定を受けますと、それがわずかの差で可決決定されたとしても、国は、また国会は、法令遵守義務の範囲でこれに従っていかなければなりません。 よって、言わずもがなのことでありますが、それを直そうと思えば、多数党をとって改正をすればそのとおりなるわけでございまして、それが議会民主主義の基本であることを前段の話に加えまして、これに関連をして申し上げたところでありますが、いわゆる行政府に執行がゆだねられている、あるいは行政府限りで見直し等が可能なことから、あえて法律という形式で規定することになじまない事項、あるいは法律という形式で規定する必要がない事項については、本法律案には盛り込んでおりません。 一つの例を申し上げます。国鉄清算事業団、本年で業務が終わります。引き継ぎが引き続き行われまして、財産の処分に入る分だけは残るわけでございますが、政府においては、九年中に成案を得ることなどを閣議決定をいたしている事項であります。既にその目標値を決めております。ツケ回しをすることなく、このことの清算に当たっていくという条項を設けております。林野特会もまた同じでございます。こういうことから、そのようにさせていただきました。
○西川(知)委員 総理の十月二十一日の発言によりますと、総理は、法律によって上限を、量的縮減目標を設定することにより、それぞれの内容にまで立ち入った検討をしなければならなくなるという意味で、法律がある方がよいと思っております、こういう発言をされております。 したがいまして、確かに大蔵大臣のおっしゃるように、例えばコストの縮減の問題とか中期防の話とか、そういうもので政府で決められるというものも当然のことながらあると思います。しかしながら、そういうものも内容にまで立ち入った検討をしなければならない、またできるという意味で、この法律の中に入れておくべきじゃないんでしょうか、大蔵大臣。
○三塚国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、そういう見方もあろうかと思います。しかし、なじまないもの、法律という形式で制定しなくても、規定しなくてもと言ってもいずれも同じでありますが、そういうことで、目標達成のために全力を尽くし、そのことが達せられるであろうというものについては、法律は簡素であった方がいいに決まっておるわけでありますから、そんなことであろうと思います。
○西川(知)委員 余り時間がないので具体例は少しにしますけれども、例えば第九条とか、また第十条、これは医療保険制度とか年金制度改革でございますが、これについては、この法律に規定している事項について検討を加え、その結果について必要な措置を講ずるものとするというように、これは法律で規定しなくてもいいというものがこの法律の中にもたくさん入っています。 ですから、今の大蔵大臣の説明というものは、大蔵省が書いたものを読んでいらっしゃるんでしょうけれども、この中で書いてあるものと書いていないというものが全然はっきりはしておりません。 じゃ、大蔵大臣に聞きますけれども、第九条は法律的な事項ですか、法律的な事項じゃないですか。例えば「検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」というのが、これは法律で決めないといけないのですか。これは法律で決めなくても、そういうことをするということを言えばいいのじゃないですか、大蔵大臣。
○三塚国務大臣 第九条、これは「医療保険制度の安定的運営を図るため、平成十二年度までのできるだけ早い時期に、健康保険法、国民健康保険法その他の法律に基づく医療保険制度等について抜本的な改革を行うための検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」。既に、厚生大臣、政府は第二弾の法律改正に向けて諸準備を完了し、来通常国会に提出する準備態勢にあります。そういうことの事実をもってお答えします。
○西川(知)委員 その事実はそうかもしれませんが、それを法律事項として法律に定めないといけないというふうに大蔵大臣は言われたわけです。そんなことは、今のここの国会で発言されて、そのことで十分じゃないですか。どう違うのですか。お答えください。
○三塚国務大臣 国民各位に御負担をお願いしなければならない重大な法案であります。そういう点を考えますと、法律に明示をすることで、このことで、後世のために、現代、お年寄りで苦しんでおられる難病の皆様、介護の皆様、こういうことに対応してまいるというのが大事なポイントでありますから、ここに明示をさせていただいた、こういうことであります。
○西川(知)委員 しかしながら、私がこの間指摘しましたように、福祉と福祉サービスということも国民にとって極めて重要なことじゃないかと私は思うのです。しかし、それがどうして今度は入っていないのですか。お答えください。
○三塚国務大臣 我が国は、国是に福祉国家を掲げております。我が党も、我が内閣も福祉国家が国家目標の一つであります。このことは国民各位から支えられておる基本的な政治目標でありますから、そういうことで尽きる、こういうことです。
○西川(知)委員 全然わからないのですが、福祉サービスということがこんなに重要であり、福祉ということが重要であれば、それをみんなが討論してその内容を十分に吟味するために、この法律の中に書くのが当たり前じゃないですか。余計に、福祉のことについてはこの法律の中に書くのが当たり前じゃないですか。全く反対のことをおっしゃっていると思いますが。
○三塚国務大臣 あなた様は法律家であり、国際法律家だということを聞いておりますが、日本の政治の伝統、戦後国会の基本的な取り組み方というものは、この国を、一人といえどもつらい思いであの世に送ることのないように、生きとし生けるもの、生きがいを感じて、ファミリー、多くの友人の合掌の中で極楽往生をさせるという、極めて簡単に言いますとそういうことであります。 そういうことで、九条にその医療等、老人保健法、二項で書いておりますが、このことに、「在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」前段は医療保険等々であります。こういうことでありますから、そのとおり実践をするということであります。
○中川委員長 西川君に申し上げます。あなたの質疑時間は終了いたしました。
○西川(知)委員 質疑時間が終了しましたのでこれで終わりますが、最後にもう一度、この法律に違反したら何か全然よくわからないような政治的な責任だけが、それもどんな政治的責任かわからない、こういうような法律、そして、どういう場合にこの法律を変えるのかということもわからないような法律は、私は断じて反対でございます。
○中川委員長 再度申し上げます。西川君、質疑は終了いたしました。
○西川(知)委員 私の質疑を終わります。
○中川委員長 これにて西川君の質疑は終了いたしました。 次に、太田昭宏君。
○太田(昭)委員 先ほども西川委員からありましたけれども、株価の大暴落が起きていまして、きのうの終わり値が一万七千三十八円、本日の終わり値が一万六千三百十二円、実に七百二十五円下げということで、本年の最安値を記録をしておりますし、四%下げということです。あわせて、香港もきょうは一六%も下げ、台湾も六%を下げている。欧州も、これは下げるということになろうと思います。 先ほど西川委員の質問の中で、三塚大蔵大臣、世界同時株安ということで世界的な状況ではありますが、御答弁は、アジア経済の安定という、私はそういうことで答弁をされたんだというふうに思います。しかし、大事なことは、香港はファンダメンタルズは悪くない。アメリカも当然影響は受けます。影響は受けますが、好調経済に陰りが出るということであって、これが大変な状況になるという見込みはない。 問題は日本です。深刻なのは、日本が最もダメージを受けてしまうという、私はその一点が特に大事であって、危機感というものを相当持っていただかなければ。また、市場はなぜこのように反応しているか。特に日本は、不況ということで、どんどんどんどん輸出ということでそれを乗り越えてくるという今までの流れの中で、今日もそういうことで、それが構造的な摩擦を呼んでいるということは御承知のとおりです。しかしこれが、アメリカやアジアの経済が停滞をしていく、消費が停滞をしていく、そういう場合に日本に最も影響をしてくる。私は、なぜ日本にとって深刻なのかということを大蔵大臣また政府がよく認識をしていただかなくては困る。それは、世界全部がそうだからという話ではなくて、特に日本が困るんだと。 私は、四つほど、なぜ深刻なのかということについてお話をしたいと思います。また、御答弁をいただきたいのです。 一つは、景気認識の誤りというものに市場が反応しているんだということです。バブル以降の病み上がり状態の景気に、ことしになりまして消費税を上げる、そして特別減税を打ち切る、さらには医療費を上げる。そして今回は、今の七%の論議じゃありませんけれども、ゼネコン危機というようなこともさまざま言われますけれども、さらにこの法案によって本当に大変な状況まで追い込む。そういうようなことが実は一番深刻な事態であろうというふうに私は思っております。 正直な話を私は聞きたいんですが、六月三日の閣議決定の時点、この法案というものの骨格がつくられた。日本の景気はこれほどまで悪くない、そういう認識のもとで六月三日の閣議決定があったのではないですか。そのまま、六月三日のその閣議決定の景気認識のまま今日来ているということで果たしていいのかということを私は聞きたいわけです。ぜひとも景気というものはますます深刻になっているという認識を政府は持っていただきたいし、持っているかどうか。景気認識について、再度この時点でお聞きしたいと思います。
○尾身国務大臣 株価の動向に関しての日本経済動向といいますか、景気の状況についてのお話でございますが、我が国の経済のファンダメンタルズに関しましては、従来から申し上げているとおり、緩やかな回復基調にあるけれども足踏み状態にある、一言で言いますとそういう認識でございまして、この景気を、財政構造改革を進めながら民間需要を中心に順調な回復軌道に乗せる、そのことが私どもの課題であると考えている次第でございます。
○太田(昭)委員 株式市況の状況が実は日本にとりましては八カ月後の経済状況の先行指標である、こういうことを言う方がいらっしゃいます。現実にそういうグラフをかいてみるとぴたっと当たったりする。 私は、今申し上げたのは、常に経企庁のそういう話が国民の実感とか心理というものについて非常におくれている、そこの落差というものが常にある。緩やかな回復基調にあるが足踏み状態、これは前段の、緩やかな回復基調にあるがなんという言葉は実際はなくて、足踏み状態そのものであるという景気認識を私はしてもらわなければ大変誤ると思いますが、どうですか。
○尾身国務大臣 やや詳しく申し上げさせていただきます、誤解を招かないように。 先ほど一言で申し上げましたので誤解を招いたかと私は思っているわけでございますが、足元は回復テンポが緩やかであるということにつきましては、消費税の引き上げに伴いまして、昨年度の後半から三月にかけましていわゆる一般の消費需要それから住宅建築等について非常に大きな駆け込みがございました。これは、私どもも予想していなかったような大きさでございますし、通常の経済見通しをしておられる方も予想していなかった大きさだというふうに理解をしております。その反動として、四月以降、四月―六月、またそして、引き続いて七月―九月も多少残ったのでありますが、反動減が大きかったというふうに理解をしております。 しかしながら、全体として消費について見ますと、消費のベースになります雇用は、例えば八月の対前年比で見ますと五十万人そこそこの増大をしておりますし、それから個人賃金所得も一人当たりでふえている。トータルとして、賃金所得のトータルは対前年同期比で一・九%の伸びを示しているという状況でございます。 そしてまた、そのほかのいろんな指標にいたしましても、それぞれここで申し上げてもいいのでありますが、百貨店の販売、チェーンストアの販売あるいは家庭電気製品の販売等々、非常に、詳細なことを必要があれば後で政府委員から答弁をさせますが、全体として見て消費はそこそこの状態になっているというふうに理解をしております。 設備投資につきましては、設備過剰感が低くなっている。つまり、ここ何年がの間の需要の増大に伴いまして設備過剰という状態が解消されつつあるという実態にあり、そしてまた企業収益も上昇しているという実態にございます。したがいまして、設備投資の方は消費よりもややいい、いわば景気を引っ張っている一つの要因になっているというふうに理解をしております。 それからまた住宅建築は、先ほど申しました反動減でございますが……(発言する者あり)いや、景気の現状について認識が甘いとおっしゃるものですから、ややその内容を説明しているわけでございまして、一わたり簡単にやりますが、聞いていただきたいと思います。 住宅建築はそういうことで反動減でございますが、輸出の方は非常に大きな伸びを示しているというようなことで、長い話をはしょりますと、以上総合して、景気は緩やかな回復基調にあるけれども、なお足踏みが続いているというふうに理解をしているわけでございます。 そして、消費あるいは設備投資が余り私どもが期待しているほど伸びないのは、景気、将来に対する信頼感というものが少し下がっているのではないかということで、これにつきましては、今後、民間活力を中心とする、経済を活性化する経済政策をしっかりと出しまして、そして、二十一世紀に向かって中長期的な対応も含めましてしっかりとした対応を出し、そして、景気を、経済を順調な回復軌道に乗せていきたいと考えている次第でございます。 したがいまして、ファンダメンタルズの方から見れば、私はそんなに悲観すべき状況にはないというふうに考えております。
○太田(昭)委員 私は、ファンダメンタルズが悪いからこそ構造改革というのが今この法案でも必要だろうということを申し上げたいし、この二月の予算委員会でも私は申し上げたんですが、消費者心理を示すDIが当時でも、駆け込み需要のときですよ、非常に下がっているというようなことが懸念されていて、特別減税の打ち切りなんかあってはならないということを申し上げたことがあります。 今、景気認識のことを申し上げましたが、もう一つ、なぜ深刻なのかという二つ目ですが、財政出動をしないということを毎日毎日大蔵大臣の方からアナウンスされている。今のこの低金利で、そして資金需要がなおかつ起きない、クラウディングアウトが起きないという状況のもとで、私は、減税を初めとする財政出動というのをしなくてはならない、こう思いますが、この時点で、株価がこれだけ低落したという中で、どうですか、大蔵大臣。
○三塚国務大臣 前段の、前議員の質問に、東京市場に重大な関心を持ってということ、そしてアジアの市場の安定を目指して努力をいたします、それが経済という言葉を使わせていただきました。細心の注意を払ったつもりであります。大蔵大臣の発言が株式市場に敏感に、相互に反応いたしますものですから、一般原則論で申し上げたことの言わんとする意味を御理解を賜りたい、御推察を賜りたいと思います。 さて、ただいま御指摘の財政出動については、景気の足を引っ張ることにならないかという御注意、御勧告であります。財政出動は安易に流れるという危険な要素がございます。先ほど来経企庁長官も言っております規制緩和、それの廃止ということで企業活動の範囲を広く開放していく、またそのチャンスを与える体制をつくり上げていくということ、まずそれをやろう。 それともう一つは、この財革法の各条文に書いてありますように、歳出カットの中の各項目の量的縮減目標を明示をいたしましたのは、諸制度の見直しによってこれを行うと条文にも書いております。ですから、制度を見直すことによってそこに規制緩和がまた生まれ、民間との連携が生まれ、民活の入る余地が大いに出てくることであります。構造的な問題が今日の不透明さを経済にもたらしておりますことは議員御承知のとおりでございますから、不透明さを払拭をするためには新しい血液が経済界に入っていかなければなりません。そういう意味で、官が中心の経済運営の体質から民が中心の経済体質に変えていくためには乗り越えなければならない基本である、こういうことであります。 しからば、そんなことで経済本体がおかしくなったらどうするんだということも言われておるわけでございますが、この経済の、これも長官が言われました、ファンダメンタルズは決して悪うございません。アジアの中においても最もいい状態にあるとそれぞれの数値が出しておるわけでございます。 そういう中で、経済全体の流れを見ましても内需中心の努力が行われておりますし、レートが基本的に安定をしておる中で貿易もそれなりに順調に伸びていく。これは輸入国のそれぞれの国民需要に応じたものを提供するということでありますことも否めない事実でございますから、そういう中で、内需を振興することによって消費を拡大をしていくという、このことに今最大の努力をしておる。 縛りであるこの財政出動、これは御案内のとおり、三%論争に明示されておりますように六年間、三年集中期間でそのベースをつくろう、体質改造を目指してそれをやり抜かなければならぬということも書いてあるとおりであります。
○太田(昭)委員 私四つと申しましたのはあと二つなんですが、一つは、そういうときにこの財革法が、今大蔵大臣の答弁まさにそうなのですが、そこのまさに構造というところに踏み込んでいないというところに市場が反応したということがあるのですね。 もう一つは、規制緩和、規制緩和ということが毎日毎日言われているのですが、規制緩和の内容ですよ。規制緩和をする、そうすると必ずこれには勝ち組と負け組が出てきます。負け組に対してどのようなフォローをしていくかというところまで考えた論議とかあるいは方針というものが見えないからこそ、株価が非常にこういう形で反映をしている。 ぜひとも、私が申し上げました、一つは景気認識の誤り、一つは財政出動に対する再検討、それから財革法に構造改革ということをもっと踏み込め、そして、規制緩和一規制緩和という言葉だけでなくて、そのフォローというものをどうするかということを政府が示さなければならない。この四点について、私は、答弁は要りませんけれども、ぜひとも政府としては明確に出していただきたい、このように思います。 この間から補正予算について論議がありまして、三塚大臣から私の質問に対して、ウルグアイ・ラウンドの予算につきまして、農政の根幹にかかわるものであり、当初予算において真剣な論議の中に計上されるべきものである、こういうふうにおっしゃいましたが、その方針は変わりませんか。
○三塚国務大臣 変わっておりません。
○太田(昭)委員 ところが、島村農水大臣は、このUR費と補正予算の問題について、これまでもその趣旨、緊要性を踏まえて各年度の予算に補正を含む所要額を計上し、適切に対応してきたところであり、本年度においても本対策の効果ある推進が図られるよう、追加補正措置の検討も含め万全を期してまいる必要があると考えている、これは補正に突っ込むということですか。
○島村国務大臣 御承知のように、UR対策は農業のいわば活性化を図り将来展望を切り開く、こういう目的のものでありますし、特に、にわかに国際化の波をかぶっているわけでありますから、余り条件的に恵まれない我が国農業の従事者に将来的な希望を抱いていただくために必要不可欠な事業である、これは申すまでもないことであります。 本年度におきましては、本対策の効果ある推進が図られるよう、追加補正措置の検討をも含め万全を期してまいると御答弁申し上げております。 いずれにしても、本対策に要する経費の取り扱いにつきましては、昨日も岩國議員の答弁の中に申し上げたとおり、事業内容の見直しとあわせて予算編成過程で検討することとされておりますので、今後財政当局と調整を進めてまいりたい、こう考えております。
○太田(昭)委員 六月三日の橋本総理の記者会見でも、この財政法二十九条の趣旨を厳正に判断していくという明確な会見がなされておりますし、今お話のありましたように、UR費の内容についての見直しということも当然あるわけですから、今回のこういうことでまた、UR費も半分以上来ているわけですから、私は、そういう意味では、大蔵大臣の趣旨に沿ってやるべきものであるということをぜひとも認識をいただきたいというふうに思います。 もう一度答弁をお願いします。
○島村国務大臣 ただいまも御答弁申し上げたとおり、財政当局とはこれからも真剣に議論をし検討を進めていきたい、こう考えます。
○太田(昭)委員 この法案の骨格にかかわる話なのですが、一週間にわたる論戦が行われてきたわけなのですが、大蔵大臣、この法案は、要するに財政赤字を削減するための法案なのですか、どうですか。
○三塚国務大臣 目標を明示いたしましたのは、三%の達成、六カ年をめどであります。このことをやり抜くことによりまして、自後、ストック分、国、地方五百兆を超えようとしておるわけです。要処理額を除いて五百二十兆と言っても結構であろうと思いますが、本件の部分に、これから六〇%台にこれも下げていく努力を、今後、三%の目標達成の後にそこに手をつけていかなければなりません。もちろん、三%をやることで国債費の総額が伸びることを抑える結果になることだけは御案内のとおりであります。 よって、赤字公債、後世にツケ回しをしないという不退転の決心で、世代間のギャップを埋めて、これからの困難な二十一世紀を我が世紀にするための努力ということになるわけでございますが、そのことは、まさに規制緩和、廃止を中心とした心髄に直撃をしてまいります。官から民への転換、これを助長する手だてになっていくだろう。 それともう一つは、中央から地方へと地方分権審議会で御論議が行われるだけではなく、ようやく地方自治体が、今日置かれておる地方財政の債務による圧迫に強い危機感を持つようになりまして、政策的経費が元利合計の公債費の償還に向けられていくという事態の解消をしなければならぬ。 こういうことで、この二つの大きなテーマが、二十一世紀に向けての新しい日本改造ということ、政治のあり方、行政のあり方にまで深刻に影響するものであろうと思っております。
○太田(昭)委員 私の申し上げたかったことは、その方法が、財政赤字の削減というならば、これは増税によってもできるわけですね。しかし、本法案の一番の趣旨というのは、まさに財政構造そして経済構造改革というものがあって、もしその構造改革の目標を赤字削減として、歳出削減が不十分ならば、必ずその延長線上には大増税ということになりますね。 ですから、これは増税ではなくて支出、歳出を削減しょう、これが本法案の理念であり、そして第二条に書いてある、ここの「将来に向けて更に効率的で信頼できる行政を確立し、」というのは、まさに小さな政府というものを志向するということがあって、まさに構造改革、大増税ではありませんよということが趣旨なんですねということを、私は明言していただきたいんです。
○三塚国務大臣 財政再建法というネーミングを使わず、財政構造改革、あえてそう明言をいたしましたのは、委員御指摘の基本方向を踏まえながら、財政運営はさらに副次的に全体を見ていかなければなりません。まずやるべきことは、ただいま御指摘の財政構造改革であります。
○太田(昭)委員 増税ではなくて財政構造を変える、そういう答弁なんですね。確認します。
○三塚国務大臣 ただいま増税をやり得る状態にありませんこと、たびたび総理大臣、私からも申し上げておるわけでございます。 将来、税制の大改革まで踏み込んでいかなければなりません。簡素、中立、公平というのが極めて大事な税制の根幹であることにかんがみますと、ここで直ちに私は、そのことを全く視野に入れずということを言うことが、大蔵大臣としての責任の上から言い切れないことであり、先々を縛っていくということは、現在、構造改革に専念をし、御指摘の方針で私はやり抜きます、やり抜きますが、いつまでも大蔵大臣をやっておるわけではございませんので、そういう点で、後継、後進の大蔵大臣の手足を縛ることだけは、この際、つらいことでありますが、政治家として、大蔵大臣として、腹に据えていかなければならないのかな。そのことがやがて国民の幸せにストレートにつながることでもあるのかなということもあります。しかし、直ちにやるということは、橋本総理も私も、この間、ございません。
○太田(昭)委員 法案を出された大蔵大臣また総理から考えますと、今の答弁、決意というものを明確にお話しいただいたというふうに私は解釈します。 そこで、先ほどから構造になかなか踏み込んでいないということをずっと言ってきたのですが、公共事業予算の重点化、効率化ということが非常に大事な問題としてうたわれています。六百三十兆の基本計画の三年延長とか、五カ年計画を、五計を二年延長するとか、全く私は構造に踏み込んでいないというふうに思いますが、どこに重点化、効率化の具体策があるか、大蔵大臣にそれを聞きたいと思います。
○涌井政府委員 お答えいたします。 六月三日の閣議決定におきまして、平成十年度以降三年間の集中改革期間中におきまして、経済構造改革関連の社会資本の整備につきまして、物流の効率化対策に資するものを中心として優先的、重点的な整備を図る。それから、引き続き、相対的に立ちおくれている生活関連の社会資本への重点化等を図ることを基本方針として、公共事業の重点化、効率化を図っていくということでございます。
○太田(昭)委員 ということは、経済構造関連の社会資本について、物流の効率化に資するものを中心として優先的、重点的と。その社会資本というのは、高規格道路、拠点空港、中枢港湾、市街地整備、これでいいわけですね。社会資本整備というのはそういうことですか。
○涌井政府委員 御指摘のとおりでございます。
○太田(昭)委員 つまり、ここで言っていることは、拠点空港や高規格道などの優先的、重点的な配備、つまり一言で言えば、国家のグランドデザインが描かれることがこの法案の基本にあって公共投資は考えられなくてはいけないんですよということを私は述べていると思います。国家の総合政策理念、戦略を描くことの重要性をこの法案としては明確にしろということを私は言っていると思います。 つまり、国土全体を今政府がどう考えているか。ハブ空港一つをとっても、韓国には大変なハブ空港をつくるというし、上海でもそういうことだし、向こうに言わせればなかなか、日本は東の果てになりますよみたいなことまで言ったりしますね。私は、そういうような、また金融とか情報も含めて、大きく言うならば日本がアジアの東の島国になってしまう、そういうものを一体どうするのかということが今我が国にとって、二十一世紀を踏まえて、非常に大事な問題であろうというふうに思っております。 国内ということを考えても、例えば北海道とか九州とか東北とか各方面で、公共事業のむだだとかいろいろなことが言われていますが、例えば東北なら東北、あるいは九州なら九州、大きなハブ空港は一つ、大きな港湾は一つ、そうしためり張りみたいなものが、国家のグランドデザインがないということの中で、私は今、何を重点化、効率化と言い得るのだろうかというふうに思うわけなんです。 このグランドデザインということについて、どのように考えているかについてお答えいただきたいと思います。
○亀井国務大臣 ただいま、国土のグランドデザインという大変大きな構想を示していただいたわけでございますが、まさに二十一世紀における国土のグランドデザインともいうべき新しい全国総合開発計画の策定に現在鋭意取り組んでいるところでございます。 昨年の国土審議会計画部会の報告におきましては、委員も御承知のとおりでございますけれども、複数の国土軸を持った、いわゆる多軸型の国土構造の形成を長期的な構想として掲げているところでございます。均衡のとれた国づくりを進めるということが何よりも大切でございますので、それを実現するための一つの長期構想として掲げておるわけでございます。 また、ただいま御指摘の点でございますけれども、これからますます国際化、グローバル化が進んでまいりますし、いわば地球時代と言ってもいいような時代が到来するわけでございます。そうした観点から、国際交通機能の強化ということも不可欠だという認識に立ちまして、御指摘のありました国際空港とかあるいは港湾とか、こうした交通拠点を全国に適正に配置をしていくということが特に重要であろう、そのように考えておるところでございます。 現在策定を進めております。その新しい全国総合開発計画の中で、投資の重点化、効率化という観点もさらに踏まえながら、御指摘になりました内容をしっかり位置づけてまいりたい、このように考えております。
○太田(昭)委員 今話のありました新しい全総計画、これは、ことしの六月ごろにもうでき上がって発表されるという手はずだったという記憶をしておりますが、なぜおくれて、今どういう状況にあるかということを示してもらいたいと思います。
○亀井国務大臣 新しい全国総合開発計画につきましては、全国から早期策定を期待する非常に強い御要望が寄せられているところでございまして、大変厳しい財政的な制約があるわけでございますけれども、そうした御要望にこたえるためにも、遅くとも本年度末を目途に、今鋭意策定作業を進めているところでございます。
○太田(昭)委員 全総計画でずっと今まで検討をしてきて、六月ごろに一つの決定を見るのがずれ込んでいる。概算要求の後にした方がいいというような話し合いがあったようにも伺っているし、この財政構造改革というものの審議の過程を見ながらということも当然あったでしょうが、私は、そういうことからいうと、去年の今ごろの時点でしっかりと詰めたというような国土軸を中心にしたものだけでなくて、現時点で内容を変えるといいますか、相当程度変えて、そしてもう一遍この時点で重点的、効率的という観点から考え直さなくちゃいけない部分がいっぱいあると思う。このことについて、どうでしょうか。
○亀井国務大臣 今、財政構造改革の委員会でまさに予算の重点化、効率化ということが焦点になっておるわけでございます。そうしたことは私どもも十分に承知をいたしておるわけでございますから、これからまた国土審議会におきまして、より強く、国土基盤投資の効率化、重点化という、そうした観点を踏まえながら、何とか御趣旨を十分に生かせるような、そうした全総をまとめていきたい、そのように考えております。
○太田(昭)委員 なぜグランドデザインというのが示せないか。これは構造改革の問題にもかかわりますし、実は、ゼネコン危機というような、各企業にとっても、一体どういう国をつくろうとして、何を投資しようとして、どうなっているんだろうという方向性が、規制緩和とかあるいは透明性確保とか、いろんな声を聞きながら、内容はどうも見えないというようなことが非常に不安をもたらしているわけですね。 グランドデザインということで言うならば、私は、今のまさに構造改革そのもの、なぜできないかというのはそこにかかってきている問題であろうというふうに思います。五カ年計画がある、その底流には六百三十兆の基本計画がある、今回は、二年延ばしたり三年延ばしたりというだけに終わって、中身に踏み込んでいない。抑えれば、何とか中身、どこかからだれかが踏み込んでくれるだろうということであってはならぬと私は思うわけなのですが、五カ年計画をつくって、事業担当官庁がそれぞれを実現しようということで一瀉千里に走ってしまう、自分のところの事業を優先的に考える、その結果、事業間のシェアの硬直化が生まれる、情勢の変化があっても、一度事業が始まるとなかなか戻れない、こういうところにメスを入れなければ結局のところは構造改革にならないということが、一番の今回私たちが問題にしなくてはならないことではないかというふうに思うわけです。 過去の事業の積み上げではなくて、まずグランドデザインというものをつくって、それを実現するためにそれぞれの事業計画をつくっていく。グランドデザインがあって、そして六百三十兆があって、そして五カ年計画があってと、順番が逆になっているのじゃないですか。どうですか。
○尾身国務大臣 公共事業の問題に関しましては、財政構造改革の推進におきまして、先ほど委員御指摘の問題点は急所をついていると私は思っておりますが、先ほど来お話にありますように、この集中改革期間におきましては、公共事業の予算配分につきましては、物流の効率化に資するものとして、先ほど来のハブ空港とか、あるいは高規格幹線道路とか中心市街地の問題とか、そういう問題に特に重点を置くということを決めているわけでございまして、まさに日本経済全体の活力を高める経済構造改革の線に沿ったところに重点を置くというふうに決めているというふうに私は理解をしております。
○太田(昭)委員 まさに今言われたところの、今回の目玉なんでしょう。物流の効率化というところでどれだけのお金かといいますと、大蔵大臣、今のこの物流の効率化が目玉なんですが、幾らですか、来年度。
○三塚国務大臣 先般は、九年度は五千億円でしたが、来年度に向けて特別枠四千億円ということであると思います。
○太田(昭)委員 生活関連の枠が二千五百億、それから物流の効率化という、今のいわゆる高規格道路とかさまざまなものがあるわけなんですが、これが千五百。今大蔵大臣が答弁になったように、去年は五千億あるのですよ。それが、構造改革の法案と銘打って、さあ、来年度どれだけやりましょう、これが目玉ですよと言った公共投資の一番のかなめの物流の効率化、重点化のそれが、今年度であってもこれが五千億であったのが、結局のところ千五百億とか二千五百というのは、余りにも少なくて、構造改革になっていないのじゃないですか。どうですか。
○三塚国務大臣 そこの視点なんです。太田議員の言われるグランドデザイン、国土庁長官、苦しみながらデザインの完成に向けて御努力をいただいておることと存じます。建設、運輸、国土庁、ほかにも公共事業省、担当がありますけれども、今後のグランドデザインをどう進めるか、こういうことで、限られた概算要求の縮減目標の範囲内の中でどう展開するかは、公共関係事業省所管大臣のいわゆるこの日本に対する責任、グランドデザインという理念の中で取り組まなければならぬことだと思っております。 四千の中の物流一千五百億、生活関連二千五百という仕分けでございますけれども、これを特別枠にしましたのは、まさにいい提案を、また事業をそれぞれの担当省が提出するように、こういうことであると理解をいたしております。 そういう中で、御指摘のハブ空港にしろハブ港湾にしろ、まさにアジアの中で我が国が、経済大国としての拠点を持つことができないのかという国民各位の声もあることは十二分に承知をいたしておりますし、民活方式で関空が全力を尽くしておるのはもって賞すべきなのかなと。もちろん国費もありますけれども、最小限のところで新しい方式をつくり上げていただいた。そんな方式を今後、港湾その他グランドデザインの中でかいてくださるものに、民間と一体となってやり得ることをつくり上げていくことが構造改革の基本的な問題である。 そういうことで、健全財政を目指す厳しいその国費の歳出の中でそれぞれがその視点を大きく変えるということで、五千が四千になったことがそこに転換をもたらすことになるのかな。聖域なきなものでございますから、そういう点でこんな取り扱いにして、民活の知恵と能力をこれに投入する。また、建設コストの削減というのもきっちりとお出しをいただいておるわけでありますから、そんなことの中で効果が出るようにしてまいりたい、こう思っております。
○太田(昭)委員 もう一つは、このグランドデザインのできない原因として、これは総務庁長官になるかと思いますが、制度、体制、組織の問題であろうと思います。十年、二十年先の国土のあるべき姿を描く組織がない。国土庁がその任に当たっていると思いますが、これからより重点化、効率化ということの、私は、この省庁再編という観点から言うならば、基盤整備官庁を大くくりして、そこにグランドデザイン担当部局を置くのが筋ではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○小里国務大臣 内外の情勢変化の激しいときに、いわゆる三十年後、五十年後を見据えた国土のあり方、あるいは国土政策についてのグランドデザインを確定する、策定をするそのような行政組織についてのお話だと思うのでございますが、内閣官房などの総合調整能力を十分に充実強化しますと同時に、各省庁間の調整を円滑かつ強力に行うための新しい行政機構というものが必要だろう、そういうような観点から、今次の省庁再編でも、御指摘のとおり配慮をしながら目下検討を進めておるところでございます。
○太田(昭)委員 私は、それからもう一つ、ソフトみたいなことも非常に大事なことだと思うのです。例えば耐震とか地震予知の問題などについて私はたびたび触れてきたのですが、今まで科技庁、国土庁、気象庁あるいは通産、さまざまのところがそれぞれいろいろなデータを集めたりというようなことがあったり、どこが中心なのかということがわからなかったりという時期があったのです。 これが科技庁を中心にしながら、この地震の予知ということについて言うならば、これは地震調査研究の推進本部というのができ上がって、そして統括的に地震予知調査体制を確立するということになったわけなんですが、よく聞いてみると、GPSとか、これは広域地殻変動を調べるわけなんですが、あるいは非常な微小震動についての強震計を千カ所配置するとか、さまざまなことがあるわけなんです。確かに配置はされたのです。されたのだけれども、それを今度は統括して分析して、そして指令を出すというそこのところが非常に弱い。いっぱい整理しました、地震計も配置しました、GPSもできました、しかし、それを統括して指令を出すというところがない。 私も、ある大学の人にもそういう声を聞いたものですから、それじゃ、もう大学の地震研究所というものを使ってそういうふうにやるしかないじゃないかと言いましたら、とてもじゃないけれども、そういうことをやる時間はないと。結局のところ、そういうような体制はっくつたけれども、一番大事な中央の司令塔というところがない、そこが一番の問題だということを言っているわけなんですが、例えば、この問題についてはどうですか。
○谷垣国務大臣 太田委員が、専門の御研究に基づきまして、ことしの六月二日にも今の問題に関する質問主意書を出していただきました。私も改めて読ませていただきましたけれども、地震対策を考えますときに大変参考になる分析がございまして、これからも参考にさせていただきたいと思っているわけであります。 今御指摘のように、阪神・淡路大震災の後、議員立法で地震防災対策特別措置法をつくっていただいた。その中で、今おっしゃった地震調査研究推進本部ができているわけであります。これは科学技術庁長官が本部長をやるということになっておりまして、今私が務めている。そのもとに地震調査委員会というのをつくりまして、今あちこちに物は配置してある、こういうことでありましたけれども、関係行政機関あるいは大学等の地震の観測データを調査委員会に一元的に収集して、そして地震の専門家の英知を集めて、それでこれらのデータを定例的に、定例的にと申しますのは一カ月一度でありますけれども集まって、そして必要に応じて臨時に、ことしに入ってから三回やっておりますが、臨時に必要に応じてやり、そして分析及び総合的な評価を実施する、こういう体制になっているわけです。この間の法律でそれをつくっていただいたわけであります。 今太田委員は、それがまだ弱いということを御指摘になっているんだろうと思います。今私、にわかに太田委員の御指摘に全部答える自信はないのでありますが、今の体制の機能強化を工夫してまいりたい、このように私は思っております。ひとつよろしくまた御指導をお願いする次第でございます。
○太田(昭)委員 基盤整備官庁を大くくりしてグランドデザイン担当を置くとか、あるいは小里長官から官邸の機能強化ということがありましたが、行政改革会議の中間報告で、最近にわかに新聞に出たりマスコミに報道されているわけなんですが、国土開発、そして国土保全、これを分離して、国土保全の中で食糧行政と河川行政を一体化する方向が示されている。 私は、大変おかしいと思うのですね。理由はよくわからないのですが、聞くところによると、大き過ぎる。大き過ぎるというならば、大くくりしながら、それをもっと人員を削減するとかいうことをすればいい話で、機構としてどうあるべきかということを論議していかなくてはならないというふうに思います。 町とか道路とか河川というのは、大体一体なものなんですね。例えば、ここにランドサットで撮った地図があるんですけれども、非常に鮮明な地図なんです。これは関東の方の地図なんですが、もっとわかりやすく言えば、東北などは一番私はわかりやすいというふうに思いますけれども、すべてが結局のところ、非常に鮮明な地図なんですが、なかなか河川だ何だというのが、最近は珍説なんかが出ていて、上流と下流を分けるとか、いろいろな話が出たりするわけなんですが、河川というものがある、阿武隈川なら阿武隈川がある、北上川がある、そこのところに道路が走って町ができるということは、このランドサットの地図を見れば非常に明確で、一体化すべきものである、私はそう思うわけなんです。 そういうようなことが明示されるということが大事で、そして我が党としては、これはまず十五省庁にして、そして、ざらに大くくりしろということを言っているわけなんですが、この辺の、河川局分離とかいう、それを農水がとるとか、あっちがとる、こっちがとるという話ではなくて、国土の総合デザインというものを一括してつくるというもっと強い立場に立って、私は、これは一体化したものにすべきであるというふうに思います。これは総務庁長官だと思いますが、いかがでしょうか。
○小里国務大臣 ただいまもお話ございましたように、中間報告では、国土の整備のあり方、その行政組織をどうするか、お話しのとおり、保全と開発という大きな分類で一応整理をいたしております。 これは、いろいろ経過を振り返ってみますと、開発と保全の機能の相反関係と申し上げますか、その辺に多分議論の重心を置いた経緯もあります。しかしながら、まだ実態的には、先ほど議員の方からお話がございますように、極めてそれぞれ共通性のある問題でもありまして、また行政の実態あるいは行政の経験から見るときに、その密接な関連性等も強く指摘をされておるところでございます。 私どもは、先般も申し上げましたが、中間報告が必ずしも完全無欠なものであるとは考えておりませんでして、出しましてから各方面の忌憚なきあらゆる意見をお聞かせいただいております。目下、率直に私の気持ちを申し上げますと、この問題については、皆さんのお話を刮目をしてお聞きするに値するな、そういうような気持ちを持っております。 去る行革会議の中におきましても、河川行政をどのような位置づけをするか、特にきょうはここに建設大臣もおいでになりますが、建設省などの専門的な意見も聞く必要があるのじゃないか、私はこういうようなことを指摘をいたしました一人でございまして、明日午後、行革の小委員会、本会議等が恐らく六時間、七時間、夜にかけまして開かれると思いますが、私もできるだけこれに出席をいたしまして十分その辺の意向も聞いてみよう。さらにまた、党の関係もいろいろお話が指摘されておりますから、それらのごとにつきましても注意をいたしておるところでございまして、そういう状況をまず御理解いただきたいと思います。
○太田(昭)委員 初めてのこういう場での発言である上に、私の先ほど申し上げた主張というものに大変合致した、非常に前進的な、修正の含みを持ったお話であろうというふうに思いますが、勇気を得て、建設大臣、さっきからずっと座っていらっしゃって申しわけないのですが、一言これについて答弁をお願いします。
○瓦国務大臣 太田委員に所感を求められましたが、このたびの行革の問題につきましては、総理が中心となって識者を集めて今御検討いただき、今総務庁長官から御返事がありましたような経過を経ておるわけでありまして、それぞれ政党におきましても議論をちょうだいし、また在野の議論もちょうだいをいたしております。私も内閣の一員にある者といたしまして、これらの実態、方向をどう受けとめるべきかということを、耳目をそばだてながら、今刮目をしておるところであります。 我が国の国土につきまして、今ランドサットの地図をお披露目をいただきました。御案内のとおり、山と大変急峻な斜面を持ちながら海に迫っておる国土でありまして、沖積層には、この一〇%の面積で五〇%の濃密な経済活動を営んでおる国であります。また、自然災害にもよく襲われる国であります。 この厳しい環境の中で、我が国の特性、これらを踏まえながら国土をどう整備をしていくかということは、今委員御指摘のように二十一世紀における重要な国家課題でありますので、これらを踏まえますと、私は、おのずから結論が得られる、こう思うわけでありまして、委員はそこのところを言えということでございますが、道路並びに住宅政策を含めながら、この河川の問題というのは、国土に照らして安全、安心を踏まえながら管理をしていくということになりますと、一体的なものとして考えるべきではなかろうか、そういうことを考えつつ、今注目をしながら見ておるところであります。
○太田(昭)委員 コスト縮減問題ということが、今回のまた一つ大事な、公共事業については言えるわけなんですが、このコスト縮減ということについて、ともすると、減らした分だけ減らせばという乱暴な論議があったり、単価が高いんじゃないかとかいうようなことも言われたりするんですけれども、単価の問題とすれば、日本のいろいろな物価は全部高いという要素も加味した上で考えていくということも私は非常に大事だというふうに考えております。 よく、コスト縮減にどう取り組むかという中で、もう時間がありませんから二点だけお聞きしますが、バリューエンジニアリングの試行が行われている。現状が一体どの程度進んでいるのかということについてお答えいただきたいと思います。
○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。 先生御質問のバリューエンジニアリング、いわゆるVEでございますけれども、この活用状況はどうかという御趣旨の御質問でございますけれども、例えば公共工事につきまして、断層を貫くトンネル工事でございますとかあるいは軟弱地盤帯における橋梁の下部工といったような、そういう大変技術的に難しい工事につきまして、民間企業が有するような技術を何とか活用できないか、それによってコストの縮減を図ることができないか、そういうことで、ことしの四月から、政府の公共工事コスト縮減に関する行動指針の中にも入れまして、現在試行をしているところでございます。 具体的には、民間企業からの技術提案を受けるような時期として、例えば設計時とかあるいは入札時あるいは契約後という各段階がございます。それぞれの段階においてVE方式の試行を現在実施をいたしておりまして、現在試行段階でございますので、まだそれによってどの程度の効果が出てくるかというようなところまではなかなかいかないわけでございますけれども、件数といたしましては、例えば入札時のVEにつきましては、今後、地方建設局における工事等につきましても二十前後やりたいというふうに思っておりますし、その効果を見きわめながら本格的な導入を見きわめていければ、こう思っている状況でございます。
○太田(昭)委員 もう最後の質問になりますが、伊吹労働大臣には大変申しわけなかったのですが、建設大臣にお答えいただきたいのです。 現場からいきますと、コスト縮減の数値目標が歩切り目標になる、こういう危惧があるわけなんですが、歩切り目標にならない措置がとられているかどうかということについて、最後にお聞きしたいと思います。
○瓦国務大臣 委員お尋ねの歩切りについてでございますが、良質な公共施設の整備や工事の安全の確保に支障を来すとともに、建設業の健全な発展を阻害するおそれがありますので、いわゆるコスト削減の数値目標達成の手段とすべきでないということは当然でございまして、本年四月の関係閣僚会議で決定した公共工事コスト縮減対策に関する行動指針等におきましても、歩切りのような工事価格のみを下げる方法で下請業者や労働者の一部の関係者が不当なしわ寄せをこうむるような状態を起こしてはならないことを、コスト縮減の考え方の中に重要な柱として明記をいたしておるわけでございまして、地方公共団体に対しましてもこの趣旨の徹底を図りまして、今後とも関係機関ともに連携しながら、今申し上げました歩切りについての排除の考え方を徹底を図ってまいりたい、こう考えておるわけであります。
○太田(昭)委員 終わります。
○中川委員長 これにて太田君の質疑は終了いたしました。 次に、石井紘基君。 〔委員長退席、佐田委員長代理着席〕
○石井(紘)委員 財政構造改革についていろいろ議論がされてきたわけでありますけれども、今日の我が国の財政のあり方という点からいいますと、一方には一般会計予算というのが約七十七兆円ぐらいの規模である。この一般会計予算の中で、特に国債費だとかあるいは地方交付税交付分だとかいうものが大体三十から三十二兆円ぐらいある。さらにはまた、財投機関等の利子補給あるいは補助金等のこうした穴埋めに毎年持っていかれるものが五兆円余りある。こういうものをこの総額から引きますと、使える予算といいますか、こういうものが約四十兆程度だと思います。 これを財政構造改革によっていろいろとやりくりを考えているというのが政府の主な傾向ではないかと思うのですが、一方では、財政投融資計画というものがこれとほぼ同規模あるわけです。前者を第一の予算というふうにいたしますと、これを減らすといっても、福祉とか教育とか防衛費とか、なかなかそうはいかないものが多いわけでありまして、私は、むしろもう一方の、いわば第二予算といいますか、財投計画の方にもっと着目する必要があるだろうと思うわけであります。 ここには大変むだが多いし、非効率であるし、あるいはまた、ある意味で金食い虫的な構造になっておって、市場経済を一方では破壊している要素があります。またさらには、景気に対しても悪影響といいますか、むしろ妨害の役割を果たしているというような側面もあると思っているわけであります。したがって、このいわば第二予算の方に大いに手をつけることが重要であると考えるわけですね。そういう立場から、幾つか議論を展開させていただきたいと思います。 そこで、まず、財投の規模というのは大体四百兆円ぐらいの規模があるんでしょう。それで、これを、よく議論をされておりますように、民間でもってできるものは、できるものはというよりも、むしろ経済活動として成り立ち得る最大限のものは民間に事業を放出していくということをいかに徹底して行うかということが重要だと思うわけです。 今、株価の問題がきょうも盛んに出ておりますけれども、この財政構造改革というものの議論を進めていく中で、あるいは景気対策というものが政府から出される中で、こうした、株がどんどん、株価が史上かつてない下落を見せ、混乱を招いているということを見ても、この景気対策なりあるいは財政構造改革の議論のあり方というものが、やはりこのままではだめなんだよということをこれは示しているというふうに言っても過言ではない。景気対策もこうした上辺だけのものではだめなんだ、まさに、市場経済をゆがめているところのこうした公共事業、あるいは特別会計などによって支えられている、官営経済といいますか、そうした構造というものそのものを根本から大胆に切り込んでいって改めていく、こういう大胆な手法というものがなければ、やはり市場はこれを認めてくれないのだろうというふうに思うわけであります。 そこで、幾つか具体的な点で申し上げたいと思いますが、一つは、政府系の金融機関。政府が金融ビジネスをやっている領域というものは思いのほか広いわけでありまして、特殊法人だけ挙げてみても九公庫と二銀行がある。この貸出規模というものは、貸出規模で見れば、一般の都市銀行の四つ分か五つ分に相当するぐらいの大規模な金融事業を政府がやってしまっているというわけであります。 こうしたものはことごとくうまくいっていない。住宅金融公庫などにしても、一兆円規模の欠損、損失金が出て、それを繰り延べ、繰り延べやって、もう全く行き詰まっている状態にあるというわけでありますから、こうした金融の事業というものを大胆に民間に放出していくということもまた行われなければならない、今後のビッグバンにこれは対応していけないだろうという問題があるわけであります。 大蔵大臣に、まずこの政府系の金融機関の業務、事業というものを徹底して民間に移行していくという、これはちょっと抽象的な話になりますが、そういう姿勢というものを求めたいと思うのですが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○三塚国務大臣 財投機関は、それぞれ設立目的を明示しながら今日に至っております。 そういう中で、御指摘の政府金融機関、本件は、民業の補完という基本的なテーマを充足するために設立されたものであります。御案内のとおり、民間金融機関は長期の融資はいたしません。短期、経済事情に応じて金利が自由に移動できるという民間企業としての基本がそこにあるからだと思っております。そういう中で、一部、御指摘のように赤字を出しておるということもございました。 全体として、いわゆる財投機関に対し、預託は廃止をする、こう今回の中間報告の中で明示をされておりまして、郵貯及び簡保は自主運用への道、こういうことになってまいるわけでございます。 その中で、今度は出口の問題になるわけですから、出口の諸機関がどう対応するかは、行革会議で最終のあり方について論議が進められておるところでありますから、それを注目をいたしておるということであります。
○石井(紘)委員 今度は建設関係について申し上げますと、例えば住都公団、道路公団。 住都公団については、前大臣が、これは分譲の分野からは撤退をする、賃貸についても最小限にとどめて、基本的には撤退の方向ということを再三答弁をされてきたわけでありますが、住都公団の徹底した見直しという点については、今の大臣も、瓦大臣も見解を異にすることはありませんですね。
○瓦国務大臣 石井委員にお答えいたします。 住都公団につきまして、本年六月六日の閣議決定「特殊法人等の整理合理化について」におきまして、平成十一年の通常国会において法律改正を行い、廃止の上、新法人を設立するとされているところでございます。 閣議決定で示されました方向性を踏まえまして、積極的に今検討をいたしておるところでありますが、今委員から御指摘のとおり、分譲住宅につきましては、適正な経過措置を講じた上、撤退の方針ですね。賃貸住宅につきましては、町づくり、都心居住などの政策的な観点から必要なものに特化する。三番目といたしまして、市街地の再開発などの町づくりへ重点的な取り組みをいたしてまいる。四番目といたしまして、既存の賃貸住宅の管理業務は新法人に引き継ぐ予定といたしておるわけであります。 これらについて、今積極的に取り組んでおるところでございますが、それらの成果が得られるように、さらに督励をしてまいりたいと思っております。
○石井(紘)委員 住都公団、大体十五兆円ぐらいの事業規模を持っているわけです。その中で分譲住宅の事業、これからはもう既に撤退を始めていると言っているわけです。それと都市再開発の分野を除く、除くというか、その二つの分野と、さらには、あるいは区画整理だとかいろいろありますが、賃貸住宅の部分はやはりこれはちゃんと責任を持って国がやっていかなければならぬことだと思うのですが、それ以外の部分から基本的に撤退をしていくというようなことをやりますと、これは十兆円近いぐらいの事業規模がありますので、景気対策なんて言うのであれば、これは財政構造にももちろん密接につながっている問題ですが、むしろこういうことを思い切って、平成十一年なんて言わないで大胆にすぐやってしまうというぐらいのことをやれば、相当の景気効果というものも出てくるし、十三兆円の借金の利息に追われている、しかもこれは公団だけじゃなくて一般歳出の予算からもそっちへ補てんが行っているような、こうした構造というものは直っていくわけでありますけれども、これはまあ、早く、急いでやるべしと言っても、建設大臣はどうお答えになるか。今、平成十一年とおっしゃったわけですが、ぜひ住都公団の事業をどんどん民間に出していくということをやってもらいたいと思うんですね。 そこで、例えば、今住都公団の構造というものはどうなっているかといいますと、住都公団のもとに二十三の子会社、株式会社があるわけですね。この議論はかなり以前もやりましたので、詳しくは繰り返しませんが。その二十三の一つである例えば日本総合住生活という会社はさらに、今度は孫会社になるわけですが、これを十六も持っておる。その他の子会社が持っている孫会社はさらに二十以上ある。こういうようなことで、あるいは関連会社を入れると、例えば役員が行っているとかそんなものを入れると、これはもうなかなか数え切れないぐらいある。 こうした構造になっておりますから、公共投資で例えば、住宅だけに限りませんけれども、景気対策になるだろうと思ってやってみたところで、どうも民間といいますか末端まで事業も金も回っていかない、こういう構造ですね。 最近、例えば、ある改修工事が発注されました。最近というかいつも発注されているわけですが、例えば埼玉県で出された、あるいは東京で出された一つ二つの例を言いますと、まず住都公団が日本総合住生活と契約を結ぶ、そしてそれが約八千万円だという、そういう規模のものを出す。そうすると、それをさらに、今申し上げた孫会社が、今度は東京ユニタスとか埼玉ユニタスとかいう会社がこれを受けるわけです。その孫会社が、さらにこれを三つか四つか幾つかの会社に、これは具体的な名前をもうこの下は申し上げませんが、それぞれみんな、役員や何かが行っている会社です。そういうところにさらに分けていくわけですね。例えば配管工事あるいはまた穴あけ工事というようなぐあいに分けて、孫会社に今度は与えていく。そのまた下がまだ二つ三つとあるんです。それは、私、ここに資料がありますけれども、詳しく申し上げません。 そういうようなことで、何を一体この間の会社はやっているのか。いわば丸投げに近いような、そういう存在なんですね。最初の価格が八千万円だった。そのうちの、例えば穴あけ工事が約八百万円だとしましょうか。そうすると、それは事実の話なんですが、その八百万円のものが一番最後までいくと、結局三百十万円か三百二十万円になってくるわけです。その間をそれぞれ、コーディネートと称しているのか何と称しているのか知らないけれども、幾つもの関連している会社が入って、そしてどこか消えていってしまうわけですね。 こういう一つの予算上の不合理と同時に、もう一つは、そういう系列会社でなれ合いでやっておりますから、純然たる民間にいけば、これはおのずから競争の原理で、市場経済の原理でもって効率を高めます。そしていいものをつくろうとします。しかも、これが重要なことは、資本の再生産というものに向かって、利益を上げて利潤を得て、そしてそれをさらに再投下していく、そういうのが市場経済ですね。だけれども、こういう構造のもとでは、市場経済のそうした価値を再生産するという、そういう要素というものが働かない。 これは、今住都公団のことを申し上げましたけれども、特殊法人は大方、大体そんなふうになっているわけであります。だから、どうも公共投資、一生懸命やっているんだけれども、景気回復しないわ、全然回復しないわ、おかしいなと、おかしいんじゃないんです、当然なんですよ。そういう構造になっているわけですから、ここを改めないと財政も行政も改革にはならないということでありまして、この住都公団の見直しというものを早くやってもらいたいと思うわけであります。 具体的に一つ申し上げますと、前の亀井建設大臣と私のやりとりの中で、日本総合住生活株式会社というのは形として非常におかしいので、これは見直しますと明言をされたわけでありますけれども、今の瓦建設大臣、住都公団の事業をもっともっと積極的に純然たる民間に出していくという点について決意をお持ちでしょうか、いかがでしょうか。
○瓦国務大臣 先ほど委員からお尋ねがありましたのでお答えをいたしましたが、今、住都公団は改組の方向を考えまして努力をしておるわけでありますが、なお私は、住都公団の能力等も踏まえまして、これから新しい町づくりやそういったものに機能をどう発揮するかという、これからの存続の道もあると思うんです。 それから、今委員御指摘のように、住都公団がいろいろ構造の中において問題点がある、そこはちゃんと整理しなさい、こういう問題の指摘もありましたので、その問題は、今日までの課題を洗い出しをして早急にこれらの問題についての方向づけはしなければならぬ、こういうぐあいに指示をしておるところであります。 前大臣の答弁も踏まえてまいるわけでありますが、基本的には、課題が多くございますので、それらについて鋭意今検討を加えておるところでございます。 以上、申し上げさせていただきます。
○石井(紘)委員 道路公団の道路施設協会というものについても、前国会でこれのあり方もおかしいということになりまして、細かいことは申し上げませんが、見直すということになった。そこまではよかったんですが、その後、これは九年三月の記者発表でもって改革案なるものが出ているんですが、この道路施設協会という財団法人、これは六十八も子会社を持っている、要するに道路公団のなれ合い会社ですね。財団法人とは名ばかりで、これはなれ合いビジネス会社ですよ。これを一つじゃ競争にならないから二つにする、こういう逆手をとったような案が出されたんですね。こういうものはなくすべきだという議論の中で見直しましょうという答弁があったにもかかわらず、これを逆手にとって、これは確かに見直しに入るかもしれない、一つあったやつを二つにしようとするんですから。これはいかにもおかしいんじゃないでしょうかね。 これについて、こういうことではだめですよということをここで強調するとともに、この道路施設協会というのは、例えば道路のメンテナンスだとか、要するに保守点検、あるいはサービスエリア、パーキングエリア等のレストランあるいは駐車場等の経営とかそういうものをやる会社をだあっとたくさんつくって、それでそういうところにそういう事業をやらせているわけで、高速道路建設というのは予定の大体半分ちょっとぐらいしかできていませんから、そうすると、これを予定どおり将来的に全部つくるとすると、単純に言えばさらに倍、こういう会社ができてくるというわけですから、そうすると、これの元締めになる道路施設協会というようなものがもう一つできるということになったんじゃ、これは何の意味もないわけで、むしろ問題は全くそのまま残っていくわけであります。 そこで、これについてどうするのかということと、それから、こういうふうに二つに、複数にしても、相変わらず役員の天下り等については、これはこの記者会見の中で何も言っていないのですけれども、施設協会の出資の関係、そして天下り、要するに人がそこへおりていく、そういうことについては続けていくのでしょうか、どうなのでしょうか。
○佐藤(信彦)政府委員 先生御指摘の道路施設協会でございますが、前にもお話がございましたのは、協会の業務、これが独占占用をされているといったことで、これはよくないのではないかという御指摘があったかと思います。 そういったことで、今後改革の方法といたしましては、道路施設協会だけではなくて、地方公共団体が出資する第三セクター、そういうものにも占用を可能にするといったことが一点。 それから、さらに協会自身も、一つでやりますので独占といったことになるので、さらに競争を深めるといった観点から、複数にするといったことを検討し、決めてきたところでございます。 それから、役員等のお話もございましたが、そういった観点もございまして、民間からしかるべき方をそういったところに御活躍いただければといったことも検討させていただいているところでございます。
○石井(紘)委員 国の予算を使って、道路施設協会は必ずしもそうだとは言いませんが、それを私企業にどんどん資本金として出して、さっきの住都公団もそうですが、そして天下りを配置して、そこではかり公共事業をやっているというのじゃ、これは全然民間の活力とか市場経済の正常な機能というのは果たされていかないわけですよ。 そこで、総務庁にお伺いをしたいと思うのですが、子会社、孫会社を整理しようという閣議決定、これも、私なんか長年主張させていただいて、そこまでは大変結構だったのですが、整理の方法ですね。ただ、つくった会社の資本金だけをちょっと戻してくれというのじゃ、これはいかにも、これまで税金を使って会社をつくって、仕事もどんどん湯水のごとく与えて、そして役員も、さっきのJSに至っては十九人のうちの十二人まで役員も行って、莫大な退職金も取って、給料も取って一そして太った。太ったけれども、この施設協会もそうです、それが国に全然来ない。もうかったのはみんなその範囲内で処分をしている。私企業であるから、これはそういうふうになるわけですね。そういうあり方。 そこで、整理をする場合に――先に大蔵省に聞きましょうか。大蔵省がつくっているたばこ産業弘済会というもの、これも財団法人で補助を出しているところです。これが六つ株式会社をつくった。私がこれはおかしいじゃないかと言ったら、大蔵省は、確かにすぐそれを認められて整理をされたと思うのですが、やはりそれは、そういう出資のあり方がおかしいということで整理をされたのでしょうか。いかがですか。
○伏屋政府委員 お答えいたします。 今先生御質問のお話は、既に御質問いただいた、去年以来の経緯のある話だと思いますが、たばこ産業弘済会が保有しておりました六社の株式会社につきまして、ちょうど昨年二月に石井先生の方からこれは整理すべきであるという御指摘をいただいたわけで、ちょうど昨年の三月に六社のうちまず三社の株式を売却したわけでございます。 それで、今御質問の考え方にも関連するわけでございますが、その後、昨年の九月に閣議決定されました公益法人の設立許可及び指導監督基準という閣議決定におきまして、所管官庁は、営利企業の株式を保有している公益法人につきましては、原則として三年以内、したがってこれは平成十一年の九月までという計算になると思いますが、に株式の保有を行わないよう指導することとされたところでございます。 また、これに基づきまして、本年三月にも先生からその後の整理の推移につきましても御質問いただきまして、ちょうど三月に、残る三社のうちのさらに二社につきまして株式を売却したわけでございます。結果的にさらに一社残っておって、当時は本年度に売却する予定でございますというお答えをしたのでございますが、その後、この残る一社につきましては、経営内容から見ましてこれは売却が困難だということで、この十月に株主総会で解散決議を行いまして、現在会社の清算手続を行っているところでございます。 したがって、考え方といたしましては、今言いました公益法人の保有につきましてはこれから整理するという基本的な閣議決定の考え方に基づいております。
○石井(紘)委員 そこで、私のそうした不当性という意図を入れてそういうふうに行動されているのは結構なんですが、出した資本金、微々たる資本金をちょっと引き揚げて手を引くのと、今最後に言った清算ということをやるというのと、これは大分違うのですよね。実績が悪いから清算した。悪ければ清算して、よければちょっと出したお金だけ戻してもらうなんて、これは全くおかしな、どうしてそういうことになるのでしょうね。 さっきも言いましたように、税金を使って生んで育てて太らしてきたわけですね。例えば牛とか豚とかでいうと、種つけして、そして子供を産んで、えさを与えて管理していろいろやって、それで太らした。そうすると、種だけ返してもらうのですか。やはり肉をつくったのだから、いずれにしても、一たんそこは清算をしなきゃいけないのですね。 総務庁、そこのところをよく把握して、総務庁はそういう子会社、孫会社の整理について今後法案準備していくのでしょう。どうなんですか、そのあたりは。
○土屋政府委員 総務庁の特殊法人問題に対する取り組みの状況でございますが、さきの国会におきまして特殊法人の財務諸表等のディスクロージャーを義務づける一括法を整備いたしまして、特殊法人の財務内容のディスクロージャーの推進に努めているところでございます。 ことしのその法律の成立を受けまして、今後は財務内容を中心とした特殊法人に関する調査というものをこの十二月から予定をいたしておりまして、その調査では、経営分析的な手法によりまして特殊法人の実態を明らかにしようということにいたしております。 先生御指摘のようなお話は、業務委託等の関係あるいは特殊法人からの出資の状況など、特殊法人の事業活動の展開の具体的な内容についても明らかにするというつもりでこの調査に取り組む予定でございます。
○石井(紘)委員 調査だけしたのじゃだめなんで、調査して、その結果に基づいて、やはり正しくないところを正さなくちゃいけないんですよね。もう一回、そういう整理をする手法というものをきちっとする必要があるという点を申し上げておきたいと思います。 同時に、もう一つ総務庁、天下りというか、天下りという言い方が適切かどうか知らないけれども、給与とか退職金が非常にこれは高過ぎる、これについて規制することは考えているようですが、どうなっていますか。
○土屋政府委員 私、監察局長でございまして、直接お答えする立場にございませんが、先ほど申し上げました特殊法人のディスクロージャーの中で、そういうものも明らかにしていくという措置をとったことだけは申し上げておきます。
○石井(紘)委員 まあ、きょうは時間の関係もありますので、そういう問題の提起だけを強く申し上げておきたいと思います。 大蔵大臣と厚生大臣いらっしゃいますが、郵貯、簡保の資金を運用部に預託しないで自主運用する方向に持っていこうという議論が行革会議の中でなされているようでありますけれども、その中で、財投債の購入というような形でこの資金を活用しようじゃないかという話があるようでありますけれども、これは一体、財投債というものが私は成り立つかどうかというのは一つ大きな疑問があるんですが、成り立ったとした場合に、これでやっていくと、今までとどこが違うことになるんでしょうか。まず大蔵大臣に。
○三塚国務大臣 本件については、現在行われている預託制度のあり方や、財投債、財投機関債を含め、財政投融資資金の資金調達についての議論が、改革を進めるという基本方針のもとで行われております。市場原理との調和の観点も踏まえながら幅広く行われておるところでございます。ですから、その結論を待って今後に対応する。 ちなみに、本件は、七月二十三日に取りまとめられました、資金運用審議会懇談会において取りまとめて座長談話として発表されました今後の主要検討課題ということであります。 既に行革会議の中間報告において、郵政三事業項目の中で、「資金運用部への預託は廃止する。」と言われておるところであります。本件を受けて真剣な審議が行われておる、こういうことであります。
○石井(紘)委員 今おっしゃったのは、資金運用部への預託は完全に廃止するということですか。そうすると、自主運用の中で、資金運用部と何らかの、例えば財投機関に対して資金を調達するとすると、やはり財投債ということになるんじゃないんですか。どういう方法になりますか。
○三塚国務大臣 ですから、行政改革会議中間報告取りまとめというのがございましたね。この論議の中で、中間取りまとめとして、「資金運用部への預託は廃止する。」こういうことに決めておるわけです。もちろん、自由民主党、与党三党の中で論議をしておりますが、この方向は基本的にそのまま進むであろうと私は思っております。 そういたしますと、これから郵貯、簡保資金、年金資金、これを運用するのはどこですか、こういうことになりますね。それまで、そのあり方について資金運用審議会懇談会でこれから真剣な論議が行われる、そういうことでありますと、考えられますこと、これは懇談会で行われておるわけでございますが、財投機関債、いわゆる公社、公団、金融機関、必要な資金は財投機関債を発行して市場から求めるというのが一つの方法。 なかなか、そういうことになりますと民間金融機関を圧迫するのではないか。それから、基盤が若干緩い、あるいは有償償還でやっておるわけですから、償還がままならず、今言われたとおり借金が残っておりますねと、そこに財投機関債として資金調達をしようと思いますと、平常の長期低利と違って金利条件が変わってくるでしょうと、高くなるという意味であります。高い金利で運用すれば、市場金利が今、競争の時代に、やがてビッグバンでスタートを切るわけでございますから、そういうことになると調達が難しいのかなという論議などもこもごも交わされておる。 よって、そのうち、やはり財投債というのでいかないと、国民金融公庫、中小企業金融公庫、今日の景気状況から見ましても、金融対策としてこういうときにこそ設立の目的を生かして奮聞いただかなければならぬということになるのではないでしょうか。この二つの論議が行われております。これを申し上げたわけです。
○石井(紘)委員 小泉厚生大臣、財投の問題はある意味で御専門だと私は思っておりますのでお伺いしたいのですが、今の大蔵大臣のお話ですと、結局、資金運用部への預託はやらない、そうすると今度は財投機関債ということになるだろうが、そういう議論があるが、財投機関債では利子が相当高くないとこれはできないだろう、そうするとなかなか難しいなというような話のようだったと思うのですが、小泉大臣はどのように思いますか。
○小泉国務大臣 厚生省としては年金の自主運用を検討して大蔵省に要求しておりますが、これは、年金自主運用検討会あるいは年金審議会等で御審議いただくと思いますが、厚生省がじかに運用することは考えておりません。責任は持つとしても、これは民間に委託したい。どういういい方法があるかというのは、今後、識者の御意見、結論を待ちたい。しかしながら、厚生省独自に運用するということは私は考えておりません。 同時に、郵貯、簡保、預託を廃止するということになって、自主運用したいということを聞いております。その際に、これは今の仕組みと全く変わるわけですから、どうなるか、まだ私は詳しいことは聞いておりません。 また、財投債とか財投機関債ということを言っておりますけれども、これも名前だけでありまして、財投債を発行する場合に、国債とどう違うのかも私はまだわかりません。国の保証がない場合、財投機関債を発行した場合、売れるのか、売った場合に、高い金利で融資できるのか、利益が上がるのかどうか、全くわかっていない。実際に出てきた時点で判断したい。
○石井(紘)委員 今二つの点で、年金の積立金の運用についてはわかりました。 まず、その年金の点についてちょっと確認をさせていただきたいのですが、まあ、それは結構だと思います、年金福祉事業団などというのはやめてしまって、自主運用というか、それを民間に委託するということで。それでは、その形態はまだ現在検討中で、どういう形にするかというのは全然今の段階ではまだ言えないということですね。もしそれ以上のことがあれば、それは聞かせていただきたいんですが。 それからもう一つの点で、この簡保、郵貯の運用について、財投機関債というものを無理やりやろうとすれば、それはやはり国債と同じことになっちゃう。国があるいは大蔵省がやはり旗を振って、何かどこかに、いろいろなところに割り当ててやっていかなきゃこんなものは成り立たない、そういうことをおっしゃったんだと思うんですが、そうすると、財投機関債というものは、現状では小泉大臣は頭の中にはないということでしょうかね。
○小泉国務大臣 私は、財投機関債というのは何を意味しているのかわからないんです。名前だけが躍っているんであって、国債とどう違うのかもわからない、どういう人が買うのかもわからない。買った場合に、国家保証がない場合には国債よりも高い金利をつけるのか低い金利になるのか、買う人がいるのか、そして財投が利益を得るためにどこに融資するのか全然わかっていない。具体的な仕組みが出てきた時点で判断したい。恐らく預託を廃止すれば今の仕組みとがらりと変わるんですから、変わった時点はどうなるのかというのは今後の議論だと思います。その議論を見て判断したいと思います。
○石井(紘)委員 小泉大臣が、行革会議の中の議論における財投債というものについては、これは考えることにしているということについてはよくわかりました。 そこで、もう一つ小泉大臣に伺いたいのは、例の郵貯の問題で、エージェンシーならいいかのごとく報ぜられておるわけであります、だと思うんですが、この問題はどうなんでしょうかね。
○小泉国務大臣 これは今後の行財政改革の中で、エージェンシーとか独立行政法人という名前が出ていますが、これも私はわからないと言っているんです。エージェンシーというのは、防衛庁も英語で訳すとエージェンシー、経済企画庁もエージェンシー。何だと。独立行政法人と特殊法人とどう違うのかもわからない。 そういう時点で、具体的に何を意味しているのかはっきり出てきた時点で考えを述べたいということを言っているわけであります。
○石井(紘)委員 非常に私もそのとおりだと思いますが、出てきた時点ということになると、またやめるとかやめないとかという話になるんでしょうかね。 それから、時間がありませんので、ちょっと最後に外務大臣。ODAの問題で、要するに、二国間の援助は減らさないで国際機関への拠出金を減らす、四千億だ、これは一体どういうわけなんでしょうか。
○小渕国務大臣 二国間も極めて厳しい、来年度予算の概算要求でODA予算は厳しい環境にあります。御案内のとおりに、来年度予算につきましては一〇%の切り込みあるいは円安あるいは義務的経費、こういう問題で三重苦の中にあるわけでございまして、義務的経費は、これはお約束事でございますから、前々からの予算をこれは削り切れない。したがって、どうしてもその他国際機関に対する拠出金を削らざるを得ない。こういうことで、概算要求段階では三五プロから四五プロまでの切り込みをしているわけです。 しかし、これに対して、こういう数字が発表されましたら、世界じゅうの国際機関から、これでは大変なことなので何とかしてほしいという要請が、私も国連総会でアナン事務総長からもお話がありましたし、たった今もハンセン事務局長、UNRWA、要するにパレスチナ難民の機関に対する援助についてわざわざ御要請に参っておられるわけでございます。 したがいまして、段々申し上げておりますが、予算編成の段階におきまして、総理も、これは一省庁の問題でなくてやはり総合的調整を所管の枠を超えてやるべきだというお話もされておられますので、予算編成の段階におきましては、できる限り国際機関に対する拠出金については、これから財政当局にお話を申し上げて、カットされる、先ほど申し上げた数字でない数字に近づけるように努力をしていきたい、こう考えております。
○石井(紘)委員 そうすると、カットされるにしても数字を極力減らしていきたいということでございますね。私もこれは減らすべきではないと思っておりますので、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。 それから、最後に一つ、外務大臣。クラスノヤルスクで総理が何か二人だけで会うとかというので、外務大臣も入れてもらえないらしいのですが、エリツィン大統領との会談は、何でこれは密談になるんですか。では専用回線をつけようというようなことなんかはどっちが言ってきたのですか。これは、ロシア側の、エリツィンさんの方が専用回線を引こうと言ってきたのだろうと思うのですね。それから、二人だけの密談にしようなんというのも、これも向こうから言ってきたのでしょうか、どうなんでしょうか。
○小渕国務大臣 どちらからどうだという話はまだ聞いておりませんが、いずれにしても、このクラスノヤルスクの首脳会談につきましては、現時点におきましては、どういう話し合いがされるか今検討中でございます。 要は、デンバーでお話しされた二人の首脳がいま一度お話し合いをしようということでございますので、まずは首脳同士の、かみしも脱いでお話し合いをする、そして信頼感を醸成する、ここにスタートをしようということで始められるんだろうと思いますので、内容につきましては現在まだ確定しておりません。
○佐田委員長代理 石井君、時間が経過しております。
○石井(紘)委員 これで終わりますが、遊ぶとか酒飲むとかというんだったら二人だけでもいいかもしらぬけれども、こういう大事な国際的な話をするのに何で二人だけの必要があるのかなというふうに思いますということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○佐田委員長代理 これにて石井君の質疑は終了いたしました。 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 これまでの審議を通じまして、提案された財政構造改革法案というのが、内閣の予算編成権や国会の予算審議権に制約を加えるという点でも重大な問題があるということが明らかになりました。また、法案が、社会保障、医療、文教、中小企業など、国民の暮らしにかかわる各分野で将来にわたって犠牲を強要するという点でも許しがたいものだということが浮き彫りになったのではないかと思います。 そこで、私はきょうは、この法案が全体としてどのような問題をもたらすのか、特に財政の見通しについてお伺いをしたいと思います。 まず大蔵大臣にお伺いをいたしますけれども、ここに「財政事情の試算」、こういう表がございます。これは政府・与党の財政構造改革会議に提出されたものだというふうにお聞きをいたしますが、これは大蔵省として当然責任を持って出された試算だというふうに思いますけれども、その点についてまず確認したいと思います。
○三塚国務大臣 もちろん、あらゆる積算をして、仮定計算を基本に作成をいたしております。
○佐々木(憲)委員 提案されている財政構造改革法案というのは、この「財政事情の試算」にどのように織り込まれているか、この点についてお伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 これは、委員各位からの質問で絶えずお答えしてまいりましたが、量的縮減目標を掲げるもの、一〇%を超えないというものから、抑制を図る、社会保障関係費のように、当然増のうち認めるもの、改革によって改善するものというような仕分けの中で取り進められておるわけでございます。
○佐々木(憲)委員 要するに、この提案をされている財政構造改革法案を実行すればこのような表になる、簡単に言うとそういうことですよね。これは注書きでもそのように書かれておりまして、これを実行するということを踏まえて、一定の仮定のもとに試算をしたというふうに注書きでも書かれているわけでありますから、そのとおりだと思うのです。 そこで、この試算に出ていない数字でちょっとお伺いをしたいわけですが、もちろん赤字国債の発行というのは毎年減らしていって、二〇〇三年にはゼロ、これが目標となっております。しかし、国債残高、これは表の中にありませんので、具体的に今後六年間どのような数字になるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○涌井政府委員 お答えいたします。 「財政事情の試算」におきまして公債減額が実現した場合の公債残高の見通しでございますが、十年度が二百六十五兆円、十一年度が二百七十四兆円、十二年度が二百八十二兆円、十三年度が二百九十兆円、十四年度が二百九十五兆円、十五年度が二百九十九兆円でございます。
○佐々木(憲)委員 今確認をいたしましたように、残高は毎年毎年ふえていくわけであります。残高は減りません。したがって、この点から見ますと、再建とはいうけれども、そういう点で重大な問題点を持っているというふうに思うのです。 さてそこで、法案を実行すればこのような姿になるというこの試算のほかに、もう一つ、要調整額というのがここに書かれております。この要調整額というのはどのような性格のものでありましょうか。
○三塚国務大臣 一言で言いますと、予算編成は歳入、税収その他の範囲内で歳出を組む、こういうことになります。 この法律は、縮減目標を掲げまして、三%を目指す、御案内のとおりであります。同時に、もう一つは、赤字公債は今後六年かけて、九年度発行額である七兆五千億弱、これをなくしてまいります。六年に平均しますと一・二五兆円ということになるわけであります。そのほか、国債費として元利償還をしてまいらなければなりません。十六兆余を九年度で計上をいたしております。それを歳出に立て、そして、税収その他の財源、その他の公債発行による収入をこの方針に基づいてやるといたしまして、各年度ごとに算出いたしました歳出と歳入の差額を要調整額、こう申し上げております。
○佐々木(憲)委員 大蔵大臣、ということは、法案の内容をそのとおり実行をしても、なおかつ歳出歳入のギャップがあらわれる、それは残る。つまり、法案の内容が事実上達成できない。主管官庁として大蔵省自身が法案の内容を実行しても、それは実現できません、こういうことを意味するんじゃありませんか。 〔佐田委員長代理退席、委員長着席〕
○三塚国務大臣 二・一兆円の要調整額が、平成十年度、仮定計算三・五の成長の中で出ております。これの解消をしませんと、要調整額を満たさなければイコールになりません。同時に、片や特例公債発行、今申し上げたとおり減額で編成をしなければならぬというのも当然この計算に入っておるわけでございますから、よって、二・一兆、何によって充当していくかということでありますと、歳出削減、経費の節減等を中心に今後に対応をしていくということになります。
○佐々木(憲)委員 つまり、この「財政事情の試算」ということは、法案を実行して、そして歳出歳入を計算してみた、しかし、法案を実行する数字を置いてもなおかつ要調整額という形で歳出歳入のギャップが埋まらない。つまり、法案を実行しても法案の目指す内容が実現できない、こういうことを意味するわけですよね。そうなりますと、これは極めて重大なことになるわけです。赤字国債がこれ以上増発できない、さあ、それをどこで調整をしていくかという問題になるわけですが、じゃ大蔵省自身が、法案を実行するということとギャップが生まれるということと、この矛盾を一体どう考えているのですか。
○三塚国務大臣 詳しくは、後、主計局長に言わせますが、要すれば、二・一の要調整額の解消を目指してありとあらゆる努力をしてまいります、この一言に尽きるわけです。
○涌井政府委員 お答えいたします。 毎年度の予算編成過程におきまして、例年、我々の方から途中段階で「財政事情の試算」というのは出しますが、やはり予算編成の途中段階では相当の金額の要調整が出てまいります。それにつきましては、予算編成過程で、歳出だとか、あるいは税外収入等の歳入等を含めて精査して、最終的に要調整額を解消していくということでございます。
○佐々木(憲)委員 つまり、要調整額というのは、今おっしゃいましたように、三・五%の成長率の場合には二兆一千億円出る、一・七五%の成長率の場合には二・九兆円のギャップが生まれる。これは、今回の場合は通常と違う。例年ですと、大体自然体で歳出の方向が出てまいりまして、それに対して年末で、編成過程で調整をしていくということになるわけであります。しかし、今回は法律をもって枠をはめているわけです。つまり、法律を実行していくということが前提になっているわけです。法律で決めたこと自体、私はこれは重大な問題だというふうに思うわけですが、それでもなおかつギャップが解消できない。ギャップが生まれる。二兆円も三兆円も生まれる。ここに今回の重大な問題があるわけです。仮に、この中に国鉄や林野などの問題もさらにかぶせてくるというふうになりますと、要調整額はもっとふえるということになるわけですね。 そこで、これを解消と言いましたけれども、ではどういう内容で解消するのかというのが次の問題になるわけです。 赤字国債については、今おっしゃいましたように、もうこれ以上ふやせない。そうすると、一般歳出を大幅に縮減するか削減するか、あるいは地方交付税をばっさりと削るか、あるいは大増税を実行するか、この三つしかないんじゃありませんか。ほかにありますか。
○涌井政府委員 お答えいたします。 まず、この法律案で決めております一般歳出の、これはキャップでございますから、現在そのキャップに従って予算要求が出ていますが、個々の経費ごとに査定いたしまして、これは上限ですから、それより査定で下がることもあり得るわけでございますし、そのほか、国債費についても、国債の発行状況とか金利の状況を見て精査していく。あるいは地方交付税につきましても、地方財政計画を策定して、地方財政全体を見た上で精査していく。あるいは税外収入につきましても、その他いろいろどんな財源があるか、そういうものを精査してこの要調整額を解消していくこととしております。
○佐々木(憲)委員 結局、今の答弁でも、これを解消するにはさらにキャップ以下に切り下げなければならない、こういうことになるんじゃありませんか。どうですか、大臣。
○涌井政府委員 確かに先生御指摘のように、従来の要求から大幅に削減したケースと、今回は非常に厳しいキャップをかぶせておりますので、それの中で要求が出ておりますから、従来のような大幅な減というのは多分あり得ないと思いますけれども、あくまでもこれはキャップであるということで、上限ということでございます。
○佐々木(憲)委員 その上限が達成されないと二・一兆円、二・九兆円という莫大な要調整額というのが生まれて、それを解消しなければならない。しかし、キャップというのが厳しくかかっている。そのキャップを達成するのも本当に大変なことになる。こういう状況なのに、さらにそのキャップを下回るようなことをやらざるを得ない。そういうことを大蔵省自身が宣言をしたということになるんじゃありませんか。
○涌井政府委員 先ほど申し上げましたように、一般歳出の部分につきましては大幅な削減はあり得ないと思いますけれども、国債費、地方交付税あるいは歳入面においての精査によってこれを解消していくということでございます。
○佐々木(憲)委員 国債費といいましても、国債はもう枠がはまっているわけですよ。そうすると、地方に覆いかぶせるんですか。こういう重大な内容の試算を大蔵省が責任を持って出した。大蔵大臣、これはどういうふうにするんですか。
○三塚国務大臣 ですから、先ほど申し上げましたあらゆる諸経費の点検、制度改革に伴うスリム化、構造改革に値するものを真剣に切り込んでいく。概算要求は、これを前年度以下に抑えるわけですから。それで、前年度以下〇・七という計算で三千二百億円がカットになります、一般会計においてなりますよと。そのほか、各省提出の概算要求について、やはり、適正なものは出してくるとは思いますが、全体を厳正に査定をすることによって行ってまいらなければなりません。 それと、国債費の問題でございますが、この問題のあり方については、基本を踏まえて前に進める、こういうことになりましょうし、税収を基本としながら、国庫納付金等のこともこれから全体展望の中で取り進めていく。納付金はその会計の中で出てくるわけでありますから、今直ちにここでどれだけ出ると言えるものでないことも議員はよく御存じであろうと思います。
○佐々木(憲)委員 何をおっしゃっているのかよくわからないですよ。 要するに、国債費というのはもう抑えられているわけでしょう。赤字国債ゼロに向けて毎年毎年抑えていくという数字になっているわけですね。これはふやさないというのが方針でしょう。法案にもそう書いてありますね、目標は。 そうなりますと、国債費は大きく動かすことはできません。そうなりますと、一般歳出、これを削減する。つまり、キャップで抑えて抑えて、ぎりぎりまで抑えたこの一般歳出をさらに削減する、こういうことになるわけですね、大蔵大臣。
○三塚国務大臣 概算要求査定でありますから、当然そういうことになります。 ただいま編成の時点の話を議員と私はやっているわけです。これは、仮定計算でやられておる歳入と歳出、こういうことでありますから、そのまま仮定計算で当てはめますと、ここに書いておりますように、税収その他が三・五の場合は六十二・九兆円でございます、こういうふうに以下全部書いておるわけですね。以下、歳出についても、地方交付税、それから一般歳出とここにございます、国債費もあります、支払い分であります。 地方財政計画等、本件も検討をすると言っておるわけでございますから、これから従前のパターン、キャップを基本に予算編成をしてまいります。前提は査定であり、さらに今後のありとあらゆる努力をします。しかし、ただいまお聞きされましても、これはこうします、これはこうしますと言うわけにはまいりません。この法律に基づいてはきっちりやりますけれども、その後の要調整額を解消するためには、全体の基本を踏まえながら一つ一つ精査をしてまいる結果としてそこに出てまいります、こう申し上げておるわけです。
○佐々木(憲)委員 今の答弁はよく理解できません。というのは、結局、キャップ以下に抑えるということを一つは三塚大蔵大臣が認めたということ、これは極めて重大ですよ、もしこれであれば。 キャップまで、ぎりぎりのところまで切り詰めて、削減して削減して、それが今大問題になって、国民全体がもっとひどいことになるんじゃないかという不安を持っている。それを、それは限界じゃない、さらに抑える、そういうことを事実上おっしゃったわけですね。しかも、その金額は並大抵の金額ではないのですよ。二兆一千億から二兆九千億、つまり二、三兆円を解消しなければならない。極めて重大なことにならざるを得ないわけであります。 そこで、私は、そういう重大な問題をここで提起をしているわけですから、もしそれを実行するとするならば、徹底してむだに本当にメスを入れる、そういう方向に行く以外にはないと思う。なぜかというと、私は、今この財政構造改革法案で出されている、国民の社会保障、医療、生活関連、こういうところを抑えること自体絶対に許せないと思っております。ですから、本当にむだなところにメスを入れるという方向でやらなければならないということだと思うのです。 そこで、建設大臣にぜひお伺いをしたいと思うわけですけれども、公共事業について、来年度はマイナス七%というふうになっていますね。しかし、私は、事業内容についてはまだまだメスが入っていないと思う。やはり、二、三兆円に上る要調整額というものがあり、これを消化しようということであれば、当然個々の事業の中身について、その事業の必要性、その内容、むだと浪費を徹底的に洗い直して総額を削減すべきだというふうに思うわけですけれども、建設大臣、その決意がおありでしょうか。
○瓦国務大臣 佐々木委員にお答えいたします。 我が国の財政事情が極めて難しい問題に逢着いたしておりますから、改めて財政の基盤に着目をいたしまして、私どもは、公共予算は七%削減、こういう厳しい環境の中で作業をしていかなければならぬわけであります。 もちろん、我が国の住宅、社会資本、これらは大変おくれがあるわけでありますし、加えて、脆弱な国土の中で、安心、安全を確保していく整備をしなければなりません。一方におきましては、高齢化社会が本格的に到来するわけでありまして、どこにおきましても、いわゆるバリアフリーとかそういったことで、さらなる価値を求めての社会資本投下というものも求められておるわけでありますから、私どもはいろいろ配慮をして、努力をして、これからの社会資本整備を進める。 公共事業実施、そのことに当たりましては、重点化とか効率化とか透明化の三つの視点から取り組んで、積極的にこの仕事をしてまいりたい、こう思っておるわけであります。このことは基盤的に私は福祉につながることだ、かように考えておるものであります。
○佐々木(憲)委員 尋ねたことにお答えになりませんので、もう一度お尋ねしたいのですが、キャップがありますね、キャップは限界だとお思いですか、それともそれ以下に下げることが可能だとお思いですか、どちらですか。
○瓦国務大臣 私どもは内閣の方針を堅持しながら努力をしていくわけでありますから、今個々の見解は、そのことについては差し挟みません。
○佐々木(憲)委員 これは非常に私は納得できない答弁でありまして、明確に答えるべきだと思うのです。先ほど必要性についての説明がありました。つまり、キャップ以下には下げないと事実上言ったわけですね。 そこで、次に防衛庁長官に伺いますが、要調整額というのは平均すると来年度二・五兆円であります。軍事予算は約五兆円ですから、簡単に言いますと、軍事予算を半分にすれば要調整額が解消できる、こういうことになるわけですけれども、そういうことをやる決意がおありかどうかということを聞きたいと思います。
○久間国務大臣 委員も御承知のとおり、今の防衛関係費は、人件費、糧食費、またもう歳出が決まっております後年度負担の分、そういうのを全部織りまぜて今言われるような金額になっておるわけでございます。そして、人の整理等も、なかなかすぐにはできるものじゃございません。防衛大綱で年度計画をつくりながらそれを縮減していく、そういう努力もしているところでございます。 そういう目で見ますと、先ほど委員がおっしゃっておられましたキャップ、これはやはりもうぎりぎりのところでございまして、そういう中でいかにして調整していくかということで、今回の法律でもこのようになっているわけでございます。 すなわち、防衛関係費については、本法案第十九条において規定されておりますように、「我が国の安全保障上の観点と経済事情及び財政事情等を勘案し、」「節度ある防衛力の整備を行う必要があることを踏まえつつ、財政構造改革の推進の緊要性に配慮して、抑制するものとする。」こういうふうに法律でもなっておりますのは、その辺のバランスを見ながらやっていかなければならないわけでございまして、防衛関係費をもうとにかくゼロにしてもいいんだというような、半分と言われましたけれども、基本的には防衛関係費はゼロでいいんだと言わんばかりのそういう考え方と基本的に考え方が違っているのではないか。やはり節度ある防衛力を堅持しなければならないという我が国の立場を維持していくためには、どうしても現在法律で出されているこの内容で対処させていただきたいと思うわけでございます。
○佐々木(憲)委員 全部減らせということを私は先ほど言っておりません。半分にしなさい、直ちに、このことを言ったわけです。しかし、長官は、それをやらないということであります。 極めて不満でありますが、次に厚生大臣に伺いたいのです。 社会保障費は、私は、これはもう絶対減らしてはならないと思うのです。国民の命と暮らしにかかわる極めて重要な分野だと思いますので、当然厚生省としては、薬価の問題や医療機器など、こういう点できちっとメスを入れるのは当然でありますが、財政全体としてもっとほかに削るむだがあるじゃないかということを声を大にして主張して、それで国民の命と暮らしを守る、こういう姿勢に立つべきだと思いますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
○小泉国務大臣 厚生省予算も、身を切るような思いで、これから予算編成に向かって、むだがないか、非効率がないか、切り込むのです。当然、他の省庁もそのような気持ちを持って切り込んでいただきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 私は、こういう暮らし、福祉、命にかかわる問題というのは絶対に切り込んではならないと思うのです。キャップ自身も、私は、重大問題で、これがことしよりも来年もっと大きな被害を国民に与える可能性があるということを指摘したいと思います。 もちろん地方交付税の問題も、この点は法律で決まっているわけですから、削減すべきではないと思うのです。住民に密着した事業が多く、当然、当然増というのも大きいわけでありまして、地方財政にしわ寄せすれば住民サービスの切り捨てに直結するわけです。ですから、私は、暮らしと命にかかわる分野については十分に財源を保障し、そして、不要不急あるいはむだと浪費、こういう分野に集中的にメスを入れるということが重要だと思うわけであります。 さてそこで、大蔵大臣にもう一度お伺いをいたします。 今の答弁でも明らかなように、公共事業もあるいは軍事費関係も、これもカットができない、こういう状況でありますので、こうなりますと、ここに出されている要調整額の二・一兆、二・九兆、これは一体どうするつもりですか、どこで削減するのですか。
○三塚国務大臣 何回も申し上げておりますとおり、予算編成時まで、構造改革を中心に諸改革を断行することによって、むだな経費を省き、収入はどこにあるかと、これこそ、小里長官ではございませんが、耳長く、鋭角的にこれを、音を聞き、眼光を徹して点検をしていくことによって要調整額を埋めてまいらなければならぬ、こういう決意であります。
○佐々木(憲)委員 全く抽象的で説得力がない。具体的にどうするのかということに答えられない。つまり、この「財政事情の試算」、大蔵省自身が出し、大蔵大臣が責任を持って出しているという、この数字自身の解消の展望がない。これでは全く、財政の再建といっても絵にかいたもち、すべて犠牲は国民に押しつけるということだけは明白、こういうことでは私は納得できないと思うのですよ。 そこで、もう一つお伺いをしたいと思うのですが、大蔵大臣はことしの三月二十五日の記者会見で、二〇〇五年までは消費税は上げない、これは二〇〇三年なのか二〇〇五年なのか、よくわかりませんけれども、そう報道されております。つまり、赤字国債はこれ以上出さない、一般歳出もそう削ることはできない。財政事情試算によりますと、この改革期間全体として二兆円から四・五兆円という莫大な要調整額が生まれますが、それを吸収できないとなると消費税の増税ということにならざるを得ないのではないか、そういう不安を私は覚えるわけです。大蔵大臣は、そうすると、増税を言える状況ではないと先ほどおっしゃいましたね。この考えは、三月の時点と今と全く変わらないということでよろしいのですか。
○三塚国務大臣 三月に申し上げたのは覚えております。今増税できる状況にありません、こう申し上げておるわけであります。 よって、税収を上げようとすれば、税の精査、点検をすることによって何が生まれるのか。委員言われるとおり、租特を見直せと毎回言われておるわけでありますから、見直せる内容はどういうことか。これは党税調、政府税調が真剣に検討していただくこと、こういうことでありまして、一般歳出も、先ほど申し上げました、構造改革の基本的理念に基づいて精査をしてまいります、財投機関も精査をしてまいります、こういうことになるわけで、聖域なき見直しの中で血のにじむ努力をすることで国民各位の理解を得たい、みずからやることによって今日の財政構造改革を推進する集中元年に理解を求める、こういうことが大事だと申し上げておるわけです。
○佐々木(憲)委員 今考えていない、こういうふうにおっしゃいました。この計画期間中、二〇〇三年まで、この間は消費税の増税などをしない、こういうことを確認できますか。
○三塚国務大臣 これも前段お答えを申し上げたところでございますが、ただいまの段階、当面増税する時期にはございません、こう申し上げております。 しかし、これを中長期的に見て、その間、私がそれを縛るということはいたすべきではないでしょう、刻々変わる経済情勢等もこれあり、税制の再見直しの中で簡素、公平、中立な税制をつくることによって直間比率を是正をし、公平な負担感の中で進めるべきという国民的な機運が出てまいれば、そういうことになります、こう言っているわけです。
○佐々木(憲)委員 大蔵大臣、中長期、その間には考えられるという、そういうようなニュアンスでお聞きしましたけれども、そうすると、中期というのは、この財政構造改革期間六年間、これは入るということですか。
○三塚国務大臣 ですから、中長期と申し上げ、中期というのは、今の解釈もあるでしょうし、視点、展望の中で決められていくものと。
○佐々木(憲)委員 私は、消費税増税というのは絶対にやってはならぬと思うのです。中長期、将来は私どもはこの消費税は廃止すべきだというふうに思っておりますが、大蔵大臣の今の答弁ですと、増税も可能なような、消費税をさらに上げる、そういうことも可能なような発言に聞こえました。 三月に大蔵大臣が税制問題の特別委員会で消費税の上がる可能性もあるとおっしゃって、株が暴落しました。それを訂正するということで、三月二十五日に記者会見をして、二〇〇五年までは上げないとおっしゃった。今聞いていると、またもとに戻って、まだ可能性があるかのようなことを言う。きょうなんか株がこんなに落ちているのに、もっと落ちるということになるじゃありませんか。そんなことを言うべきじゃないですよ。 私は、結局そういうふうに、国民に一方では歳出削減で社会保障、医療に集中的な攻撃をかける、それでも足りない、その分は今度は増税の可能性もある、こういうことになりますと、国民は踏んだりけったりだと思うのですよ。どうですか、その点。
○三塚国務大臣 佐々木委員のお話は、私が中長期的な視野においてと言っておりますのに、六年だと決めつけてやられておるところは極めて遺憾なところであります。 中長期的な視野に基づいて、もう一つ前提を申し上げたはずです。国民の世論の中で簡素、公平、中立な税制に変えてくれということであれば、税制の見直しの中で直間比率等行われることでありませんかと、こう申し上げておるわけです。
○佐々木(憲)委員 結局、行き着く先というのは暮らしの破壊。しかも、その中で財政の立て直しの展望が見えてこない。まさに暮らし破壊と財政破綻への道であり、日本の将来を暗黒の道に引きずり込むという以外の何物でもないということが、きょうの質疑を通じて私は明らかになったというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○中川委員長 これにて佐々木君の質疑は終了いたしました。 次に、岩國哲人君。 この際、三塚大蔵大臣から発言を求められておりますので、これを許します。三塚大蔵大臣。
○三塚国務大臣 御許可ありがとうございます。 ウルグアイ・ラウンド関連事業の補正予算の取り扱いについては、予算編成の際に、財政法第二十九条に基づき、農林水産大臣と十分協議の上、内閣として適切に処理をいたす、こういうことで、岩國委員の御質疑に最終的にお答えをさせていただきました。
○岩國委員 大臣からわざわざ再度の御答弁をいただきまして感謝しておりますが、そうした予算編成の時点においてということでございますが、この委員会においては、その予算編成の時期を待たず、大きな方向として、こうしたウルグアイ・ラウンドの位置づけというものはどうなるかということについて、我々も大変懸念し、また国民の関心もあるところでございますので、この点につきましては、内閣の中でできるだけ早く意思統一をされまして、我々にも、また国民にも明快にその方針をお示しいただきたいということをお願いしたいと思います。 質問に入らせていただきます。 自治大臣にお伺いいたします。自治省の方からいただきました「寒冷地手当の見直しについて」という資料で、この寒冷地手当がことしから二割カットされている。今週の金曜日に全国各地で一千億円の寒冷地手当が支給されますけれども、前年に比べて約二割カットされたということでございますが、この二割カットの理由は何なのか、それを簡潔にお答えをお願いいたします。
○中川委員長 政府側、答弁してください。上杉自治大臣。
○上杉国務大臣 突然の質問でありますから、前回の関連ということでございますが、今事務方からお聞きをいたしましてお答えをするわけでございます。 これは、今まで定率であったものを定額にして、事務的な作業の結果、二割削減になった、こういうことであります。
○岩國委員 たまたま今週金曜日に、こうした株式の大暴落という中で公務員だけ支給される一千億円という巨額な手当。また公務員関係には、大臣御承知のように、ほかにいろいろな特殊手当が古い姿のままでたくさん残されております。こうした財政構造改革の中では、ぜひとも自治省がもっと前向きに、このような公務員の特殊手当、一般市民にはとても説明もできないような、恥ずかしいような名前の特殊手当も含めまして、ぜひこのようなことに対しての切り込みもしていただきたいと思います。 また、昨日、温暖化現象とはこれは全く無縁であるということでありますけれども、これだけ温暖化現象が取り上げられているときに、寒冷地手当という名前がいつまでも存続されるということについてもお考えいただきたいと思います。 昨日の大蔵大臣の御答弁の中で、地方分権に関連いたしまして、自治というのはみずから治める、これから地方自治体がそうした方向に行くべきであり、それを全力を挙げてサポートするというお言葉がありました。これに関連して、みずから治める自治体の上に自治省という名前がある、これは大臣としておかしいと思われませんか。簡潔に御答弁をお願いします。
○上杉国務大臣 寒冷地手当の問題については、人事院の協議の中でも、これをなくすべきだとかそういう議論のないことはまず申し上げておきたいと思います。 自治省があるということについては、おかしいと思っておりません。
○岩國委員 私は、そうした自治省の機能は評価しておりますけれども、そういう名称がこれからの地方分権の時代にもっとおかしい感じを与えているのではないかという観点から、大臣の所見があればと思ってお伺いした次第であります。 次に、景気対策に関連しまして、減税効果について大蔵省が最近新聞等で発表されたのがあります。それは、一兆円所得減税をした場合にどれだけ税収の増加につながるか、これは大臣もお読みになったと思います。これによりますと、大蔵省主税局の資料によりますと、これは三年間で二千六百億円だ、このような資料を私はちょうだいしております。これは間違いありませんか。まずその点をお伺いいたします。大臣にお願いします。
○三塚国務大臣 そのとおりです。
○岩國委員 三年間で二千六百億円ということは、一年目、二年目、三年目合わせて二千六百億円という御答弁を今大臣はされたわけであります。これは間違いではありませんか。三年間で二千六百億円ではなくて、三年目には二千六百億円。一年目、二年目はそれより金額は低いわけですけれども、三年間で二千六百億円というのは、三年目で二千六百億円というのとは全く違っております。なぜ、このような三年間で二千六百億円という資料が出ているんでしょうか。
○薄井政府委員 委員御指摘のように、最初の年に一兆円の減税をいたしますと、経企庁の第五次世界経済モデルによっての乗数を使いますと、初年度に四千六百億円の名目GNPの増が出てくる。これは、そのままにしておきますと、今度は四千五百億円のGNPの造出効果が二年目にも出てきます。それから三年目には、少々少なくなって三千五百億円の造出効果があります。したがって、一年だけやりますと、これは三年間足して今おっしゃったような数字になるという意味です。 それから、もう一つの考え方は、考え方というか試算の仕方によりますけれども、毎年毎年、三年続けて一兆円ずつやる場合には、三年目にちょうどそれと同じ数字が出てくるということでございまして、委員のおっしゃるのも正しいのですが、私どもの計算も正しいと考えております。
○岩國委員 これは確かに、我々日本語を正確に読みますと、三年間で二千六百億円というのと三年目で二千六百億円というのとは、私はやはり違うと思います。 しかも、こうして景気対策としても所得減税が必要だということを我々が言っている最中に、また、こういう委員会で議論をしている最中に、大蔵省はわざわざこれを報道機関に流されるということは、しかも公共投資の効果よりも所得減税は低いのである、新聞はそのように報道しております。つまり、所得減税よりも公共投資をやるべきだという議論に味方するような数字を、しかも日本語をわざわざ変えて、三年目というのを三年間で二千六百億円、このような意図的な報道というのは、私は大変残念に思います。 三年間で五千五百億円ぐらいになるんじゃないですか。それをわざわざ「三年間で二千六百億円となり」、このような資料を提供される、このようなことは私はいけないことだと思います。
○薄井政府委員 御説明いたします。 毎年毎年、三年間にわたって一兆円ずつ減税を続けますと、委員御指摘のように五千五百億円の増収が三年間で出てきます。しかし、一回だけしかしない場合は、それでも二年目、三年目に増収効果がありますので、一回だけの一兆円減税に対しては二千六百億円の増収になる、そういう意味でございまして、間違いはないということでございます。 それから、私ども、記者会見してこれを発表したということではなしに、与党の勉強会でこの資料を提出した。この種の資料はかつてもう何度も出している資料でして、これを新聞の方があのように扱われたということでございまして、私どもが積極的にこの時期を選んで説明したものではございません。
○岩國委員 こうした一番関心の高い時期にこのような資料を提供される意図がどの辺にあるか、私は大体わかるような気がいたします。 しかも、二兆円減税、四兆円減税、五兆円減税、あるいは制度減税にするのか特別減税にするのか、金額によっても、特別減税なのか制度減税なのかによっても一般庶民の財布のあけ方はかなり違ってくるものです。しかも、それを、一年間だけとか、制度減税ではなくて特別減税であって、四兆円ではなくてわずか一兆円。できるだけ所得減税の税収増の効果が小さく小さくなるような、そのような計算をわざとお示しになり、しかも頭の、要点の解説のところに、三年間で二千六百億円と。三年目で二千六百億円といったような数字じゃなくて、わざわざ三年間でというふうにされるということは、これは世論をミスリードすることになるんじゃないですか。こうした点については大いに反省していただきたいと思います。 また、この税収増効果について、モデルを使って計算されたということでありますけれども、経企庁のモデルというのは、消費税は三%で計算されておるんですか、それとも五%で計算されたんですか。どちらでやったか、それをお答えいただきたいと思います。
○中名生政府委員 お答え申し上げます。 先ほど答弁がございましたように、経済企画庁の第五次の世界経済モデルにおきましては、個人税の減税の乗数効果というのは、一年目〇・四六、二年目〇・九一、三年目一・二六ということでございますが、このモデルをつくった時点では、まだ消費税は三%ということでございます。
○岩國委員 ですから、大蔵省がそのような効果を計算されたのは平成六年の経企庁のモデル、そのときは消費税は三%です。今減税をして、三%でどこで買い物ができますか。五%に消費税がふえているときに、そのような税収増効果をやるときに、五%で計算するのは常識ではありませんか。わざわざ三%を使ったそのモデルを、なぜ計算しなければならぬのですか。
○薄井政府委員 減税をしたときに、どのようにそれが経済に影響を与え、その経済に影響を与えてどれだけGNPをふやし、GNPがふえたことによってどれだけ税収がまたふえるか、非常に複雑な計算になります。そのために複雑なモデルを使わなければなりません。 現在存在する、使用し得るモデルとしましては、先ほど来申し上げている経済企画庁の第五次世界経済モデルであるということでございまして、これを用いることで方向性がはっきりしてくる、そういうことでございます。
○岩國委員 私は、経企庁はどれだけの職員を持っていらっしゃるかわかりませんけれども、平成六年のモデルを、平成九年で、これだけ財政構造改革を議論しているときに、三%を五%にインプットし直してやるというのは、これは世間の常識ではありませんか。三%でも五%でも、消費税が一〇%であってもほとんど変わらない、私はそんな複雑な方程式は見たことがありません。 その点について、後日でも結構ですから、ぜひ五%に計算し直していただきたいと思います。 次に、経企庁長官にお伺いいたします。時間が足りなくなっておりますけれども。 この平均成長率三・五%、昨日も質問し、これに対して明快な答えはありませんでした。六年間の平均というのは、六つの年の成長率を足して六で割って三・五というものが出てくる、このように我々思っておりますけれども、この六つの基礎数字、つまり、初年度においてはどれぐらい、あるいは六年目においてはどれぐらい、どのような数字をもとにして六でお割りになったのか、それを簡潔にお願いいたします。
○尾身国務大臣 この構造改革のための経済社会計画におきましては、物流、電気通信、金融サービス等の分野におきます高コスト構造の是正、活性化の促進等、本計画に盛り込まれました改革が進展した結果として、平成八年度以降、計画期間中の実質経済成長率は年平均で三%程度、また名目成長率が同じく年平均で三・五%程度になるものと見込んでいるわけでございます。 一方、本計画に盛り込まれました構造改革が進展しない場合には、この期間中の経済成長率は実質、名目とも一・七五%程度になると見込まれております。 このような年平均の経済成長率等の見込みは、各年度ごとの数値を推計して、その平均値として算出したものではございませんで、この計画期間全体を通ずる経済成長の姿を示したものでございまして、結果的には、計画の最終年度の経済の姿と計画前の経済の姿の対比として意味を持つものでございます。 これは、そもそも経済計画自体が、中期的な我が国経済の展望及び計画期間を通じた経済運営のあり方を全体として示すものでございまして、計画期間中の各年度ごとの経済運営を示すものではないということによります。
○岩國委員 個別年次を特に意識して推計したものではなくて、六年間全体を見てそういう推計をされたという御答弁でございますね。そのように解釈させていただきます。 といたしますと、この六年間というのは随分長い期間であります。経企庁長官がことしの初めに予算委員会でお示しになった一・九%は、もう既に崩れておりますね。足踏みあるいは後ずさり、そのような表現で、民間の調査機関もすべて、一%、中にはゼロ%あるいはマイナスにさえ訂正しております。つまり、経企庁が推計されたことし一年間という期間でさえも、六カ月で崩れてしまった。同じ人たちがどうやってこの六年間の推計ができるんですか。六カ月で一・九がもうゼロに下がってしまうような推計を、我々は三・五%、三・五%と聞かされて、そのようなGDPの成長率に基づいてこれからの大きな枠組みを決めていくことがどうしてできるんでしょう。とても信用できない数字であります。 そのような三・五%という成長率を前提にして、そしてGDPの三%を目標として、六年間手かせ足かせ、大事なときの景気対策にも赤字国債も発行しにくいようなこのような法案を通すことについて、私は反対であります。手かせ足かせ、そして数字は口から出任せ、責任は六年先に人任せ。そのような手かせ足かせ、口任せ、そして政治責任は六年先に人任せ、このような無責任な法案は、私は国会の名誉にかけても通すべきではないと思っています。 経企庁長官の御所感をお願いいたします、三・五%についてどの程度自信を持っていらっしゃるのか。
○尾身国務大臣 誤解のないように申し上げさせていただきますが、私はこの答弁で、景気について、足踏みという表現は使いましたが、後ずさりというような表現は使ったことがございません。政府のほかの方々の答弁も、そのような答弁はしていないと思っております。 そして、この三・五%につきましては、規制の緩和とか、あるいは土地の流動化とか、不良債権の処理を促進することとか、あるいは日本の経済の環境を国際的に競争できるような環境にすること、そういういろんな経済構造改革を進めることによりまして、民間活力中心の経済活動を活発化させ、そして、それによりまして経済を正常な回復軌道に乗せて、三・五%名目を実現していくつもりであります。
○中川委員長 岩國君、質疑時間が終了いたしました。
○岩國委員 二日間で千円株式市場が下げております。世界的な株安の中で、経企庁長官としては、三・五と推計された数字が、心中ひそかに、これは三・五%というのは無理だったなと率直に思っていらっしゃるかどうか、その点だけを一点お願いします。
○中川委員長 これにて岩國君の質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十八分散会