財政構造改革の推進等に関する特別委員会 第7号
- 発言数
- 308 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1997/10/24
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、財政構造改革の推進に関する特別措置法案及び漁港法第十七条第三項の規定に基づき、漁港整備計画の一部変更について承認を求めるの件の両案件を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。赤松正雄君。
○赤松(正)委員 おはようございます。新進党の赤松正雄でございます。 きょうは、まず最初に、新聞とかテレビでも報道されておりますけれども、昨日の香港市場の大暴落を受けましてニューヨーク市場でも一時二百二十ドルも急落をするなど、恐れていた事態がいよいよやってきたかというふうな感じがしないでもありません。いたずらにこの危機感をあおるつもりはありませんけれども、日本市場への影響、また日本経済全体への影響が懸念されると指摘せざるを得ないわけですけれども、まず冒頭、このあたりのことにつきまして大蔵大臣の所見を伺いたい、こんなふうに思います。
○三塚国務大臣 昨日、本朝来の動きは、重大な関心を持って見詰めておるところであります。 株式下落の原因等々につきましては、政府委員からその背景をまず説明させます。
○長野政府委員 香港の株式市場におきましては、週初来昨日に至りますまでおおむね二五%の大幅な株式市場の下落がございました。 その背景として言われておりますのは、通貨市場における動きを背景といたしまして金利がかなり高騰した、オーバーナイトでも二、三〇〇%というような金利水準が昨日現出いたしまして、その金利の上昇感から株式市場にそのような影響が及んだものと考えております。アジア市場全体に株式市場について同様の動きがございますので、御指摘のように、ニューヨーク市場におきましても一時大幅な下げがございました。 今朝の東京市場の動きでございますけれども、一時一万七千円を割り込みまして一万六千八百六十三円、昨日比二百八十八円安という水準を当初記録いたしましたが、その後は買いが戻っておりまして、手元には、九時五十五分現在、少し古うございますけれども、一万七千百四十八円ということで、昨日比二円の低下という水準まで現在は戻っております。 いずれにいたしましても、アジア諸国、ニューヨークにもつながる問題でございますから、大臣が申されましたように、十分な関心を持って注視してまいりたいと考えております。
○赤松(正)委員 大臣もこの問題について重大な関心を持つ、こういうことでありますけれども、ふだん大蔵大臣は泰然自若としておられて、そのこと自体は非常にいいことだと思いますけれども、余りそれも度が過ぎますと、国民の側から見てかえって心配、事態を悪化させる、そんな感じがいたします。そういう認識が臨機応変でないと、日本じゅうの人々が落胆をしてかえっていい結果が生まれない、こんなふうに思うわけであります。 ところで、月曜日から始まりましたこの委員会もきようで五日目、理事の皆さんを初め委員長も、皆さん選挙区に帰らないでほとんどこの東京に詰めているわけでありますけれども、昨日も私の地元の人間から電話がかかってきまして、なぜ帰ってこないのかという話の中で、財政構造改革の特別委員会の議論をしているんだ、こういう話をしましたら、財政構造改革の特別委員会をやっている場合なのか、むしろ景気対策の特別委員会が必要なんじゃないのか、そういうふうな見方、考え方が実は幅広くあります。政府の失敗、政府の失政によってできたこの赤字というものを、どうその不始末を償うのか、こういうことを国会議員が今この重大な時期のときにやっていていいのか、こういうふうな率直な普通の市民の声であります。財政構造改革の必要性、これはもう私も否定するものではもちろんありませんけれども、いかにもタイミングが悪い、そんな感じがいたします。 政府・自民党を中心とする与党側の皆さんは、早くこの法案を成立させて一日も早く景気対策に本格的に取り組みたい、こんなふうなお考えのようですけれども、発想が反対じゃないのか。私たちは、こういう法案については廃案にして、一日も早く経済そのものを立ち直らせるための諸施策を講ずるべきじゃないか、こんなふうに考えるわけであります。 大蔵大臣、その点について、私たち新進党は、実質四兆円の法人税減税あるいは二兆円規模の所得税減税などを提案をいたしておりますけれども、こうした新進党の今の新しい事態に対する提案、こういうものも含めて、大蔵大臣の、景気そして財政構造改革、この二つの重要なテーマにどう対処していくのかということについてお考えを聞かせていただきたい、そんなふうに思います。
○三塚国務大臣 世界はマーケットを二十四時間開いてぐるぐる回っております。大蔵省はそれを注意深くキャッチをし、全体の分析をしながら努力をいたしておるところでございます。先ほど来お答えいたしましたような要因の中でありますが、重大な関心を持って見詰めると申し上げましたのは、そういうことでございます。 財政構造改革は、まさに安定した経済成長、国民生活の安定を目指すためにこの方式をおいてほかにない、こういうことで、国民各位には痛みの伴うものでございますが、そのことをお互いに耐えていただきながら取り組まさせていただき、この特別措置法、財革法を早く成立をさせていただくことによりまして来年度予算の作成に当たりたい、こういうことであります。 もちろん、景気対策、中小企業初め日本の産業界が二極化されておるのではないかという御指摘、この御指摘は御指摘としてそのとおりであります。よって、頑張ってなかなか追いつかない中小企業等については新たな手だて等をということで、政府機関を駆使する形の金融策などについてただいま早急な検討が行われておるところであります。 まさに政治でありますから総合行政の中で、国会に提案をし御審議をいただいておる重要法案と言われる財革法の御審議の中でも、絶えず景気問題、経済政策について御提言、御質疑をいただいておるわけであります。それは真摯に受けとめておるところでございます。 いずれにいたしましても、半歳余にわたる財政構造改革のスタートこそ日本経済の安定、国民生活の安心につながるという基本的な認識のもとで、戦後初めての量的縮減目標を明示しスタートを切らさせていただき、同時に経済構造改革の断行、規制の緩和・廃止等を果敢に取り進める、前倒しもさせていただくというので、全省庁今これに取り組んでおるところであります。 諸改革がきっちりと足並みをそろえて進んでおるということで、不透明感というのが展望のきっかけができて晴れていくのではないか、こういうこともございますので、御趣旨は踏まえつつ取り組みます。 所得減税、法人税等も含めて言われておることであろうと思いますが、御承知のような財政事情でございますから、課税ベースの拡大、適正化という税の基本に立ってこれに取り組むということでございます。特例公債発行を財源としてこれに取り組むということは、財政構造改革推進の特別措置法の基本にぶつかるわけでありますから、その基本を私どもは大事にしながら取り組むことで安定した日本経済の復活を目指しておるということについて、御理解を賜りたいと存じます。
○赤松(正)委員 今の大蔵大臣の御答弁で、要するに財政構造改革について、今回、この法案をもってスタートさせることこそ日本の国民生活の安定につながるんだ、こういうふうなお話でありますけれども、今のお話、中長期的といいますか、そういうこれからの展望という部分で私はわからないわけじゃないんですけれども、じゃ今現実に苦境に陥っている国民の生活、これをどうするのかという短期的な問題については、今のお答えでは到底国民はすとんと落ちてこない、こんなふうに思うわけです。 思い出しますと、九七年度予算、ことしの衆議院を中心とする予算の議論の中で、政府の側は、ことしをもって財政再建元年と、こう位置づけられたわけですけれども、その財政再建元年の実態というのは、結局、消費税アップの五兆円、それから特別減税打ち切りの二兆円、そして医療費値上げを初めとする社会保険料アップの二兆円、合計九兆円にも及ぶ国民負担増というものが財政再建元年のまさにその裏づけになっている。こういうことが今日の厳しい経済状況、景気状況をもたらしている、こんなふうに私たちは思うんです。 大蔵大臣は、そうした財政再建元年といっただその位置づけのみに、今も御答弁を聞いていますと、遠くを見詰めて、現在の日本の財政状況が厳しいわけだから、いろいろそういうことはあっても先行きを見越してやっていくことに間違いないんだ、こういうふうなおっしゃり方だったわけですけれども、現実の国民生活の厳しい状況は、今私が申し上げました今年度予算の九兆円にも上る国民負担増というものが大きなその原因になっている、そのことについて大臣はどうお考えになるか、いま一度お聞かせ願いたいと思います。
○三塚国務大臣 お答えします。 現実の国民生活の認識いかん、こういうこと、その原因は、九年度特別減税二兆円の廃止、消費税二%のアップ、同時に社会保障、医療関係の負担、こういうことではないのかという背景の分析の中の御質疑と承りました。 現実の国民生活を直視し、これに対応するのは政治、行政の根幹であります。このことはしかと受けとめながら、今日の我が国の財政事情というものは、委員おわかりのとおり、先進国中最悪の状態になっております。この財政赤字という課題にストップをかけまして、六年間、ヨーロッパ先進国は三年、短いところは二年、こういう形でGDP比三%以下にこれを抑える、赤字公債の発行をということでありますが。 我が国はそれを集中期間三年、引き続き三年、プラス六年で先進国並みに、その目標額はマーストリヒト条約の基準にうたわれておるのにイコールなんでありますが、その目標額の達成のために今始めなければ、この時点において今日までの努力というものが実を結ばないのではないだろうか。こういうことがあり、九年度予算編成において財政再建元年と御指摘のように言わせていただきました。 よって、集中三年に向かう地ならしの基本として公債発行四・三兆を削減いたしました。それで、政府予算歳出につきまして前年度比一・五%アップという、ここまさにありませんでした最小のところにこれを切り詰めたという二点、これは財政元年として集中三カ年に向かうベースをつくる、環境をつくるという意味で取り組ませていただいたところでございます。 そういう点で、両々相まってと先ほど申し上げました。その相まちながら目指す理念と政策、与党三党の中で、御案内のとおりの代表者参加の中で、現閣僚も参加をし、大議論の中で取り決めたものでございますから、このことは誠実に国会の皆様の論議の中で最終的に御結論をいただく、こういうことで取り組まさせていただいております。 二重苦、三重苦、四重苦、五重苦といういろいろなお話がありますが、しかし、政治は、国民生活の安定、持続的な経済成長という原点を追求するところにあります。 以上、ちょっと長くなって恐縮でございますが、終わります。
○赤松(正)委員 大臣が今おっしゃった、財政構造の改革を今始めなければならないということはよくわかるんです。 しかし、私たちは、思い出してみますと、去年の衆議院選挙あるいはもっと前から、去年の六月ですか、政府の側が消費税率アップを決めた、こういった時点から、財政構造の改革というものは必要だけれども、消費税率アップという形を今とることが結果的に日本の経済というものをますます悪くしてしまって、財政構造改革というその目的自体がかなわなくなってしまう、こういうことを主張したわけであります。そして、選挙が一つの国民の総意として、はっきり申し上げまして数の上で私たちは負けたわけですから、そういう時点では、国民のすべてとは言いませんけれども、ある部分がその消費税率アップを認めるという結論を下したんだろうと思います。 しかし同時に、終わってから私たちはさらに、そういった事態を踏まえて、特別減税の打ち切りというものはやめるべきだ、せめてこの二兆円の特別減税打ち切りはやめた方がいい、打ち切りをしない方がいい、こういう主張をしたり、事態の変化の流れの中で適切なそういう対応、生きた経済の状況に合わせてさまざまな提案をしてきたつもりでございます。 そういった点で、私は、大臣の先ほど来の御答弁で、財政構造改革に対する意欲はよくわかりました。わかっています。しかし、現実、消費税率アップというものがもたらした現時点での国民生活の現状というものに責任を感じられないのかということを聞きたいわけです。 要するに、財政再建元年なんということをおっしゃっていましたけれども、私たちは、むしろ政策不況元年というか、政策不況という言い方は余り一般国民的にはぴたっときませんから、むしろ改革不況元年とかあるいは国民生活構造破壊元年とか、こんなふうな言い方すらしたくなるような状況である。このことに対して大臣は責任を感じないのか。それは我慢してくれ、財政構造改革という大きな目標があるのだから、それを見失ってしまうと先行きも大変なんだから、今の厳しい状況は我慢してくれ、こういうことなんでしょうか。
○三塚国務大臣 消費税の引き上げ等に言及をされてのお話であります。 消費税は、大論議の中で上げることに院の決定を受けてスタートを切らせていただきました。高齢化社会に対応する税制改革の一環でありましたこと、同時に、先駆けまして所得の先行減税を行い、その見合いの中で国民生活の影響を最小限に縮めるということの中でスタートを切らさせていただきました。 それと同時に、赤字公債は財政健全化の乗り越えなければならない最大の命題ということで、健全財政化と赤字公債に頼る借金体質からの脱却、これが国民生活の安定、いわゆる物価の安定、活力の付与ということになるだろう、ここが意見が大きく違うところでありますが、私どもは、それぞれの分析の中でそうさせていただきました。社会保障アップ、いずれも医療、年金の安定維持のため、こういうことであります。 しからば責任をどう感ずるんだと、責任はいかようにも私自身とらさせていただきます。しかし、責任をとるということは、最大限の努力、これは国民各位に対する御理解を求める、御理解の中で、シビルミニマムのところについては最大限のこれまた手当てをしていかなければならない、そのことは政治に与えられた基本であろう、まずこの大目標を達成することに最大限の努力をしてまいるということが政府の責任である、また財政主管大臣の私の責任である、一次的には大蔵大臣、甘んじてこのことは腹に据えております。 こういう点でございますから、どうぞ、この論議を進めることによりまして、ぜひとも効果的な今後の政治展開、財政展開を行うことのでき得ますようによろしくお願いを申し上げたいというのが偽らざる心情、本音であります。
○赤松(正)委員 今の大臣のお答えは、そうすると、責任は幾らでも追及されてもいいけれども、結論的に言えば、国民の皆様は甘んじて今の厳しい状況を受けとめてほしい、こういうふうなことなんだろうと思います。 先般、野田政策審議会長の質問に対して、大臣は、日本経済の現状について、体力はあると言って過言ではない、あるうちに思い切った諸改革をすることで健全な体に戻せるんだ、こういうふうに発言をされました。先ほども、諸改革を一体的にやっていきたい、こういう表明がございました。 私は、赤字を今日まで生み出してきた構造というものをどう改革するのかということが大事なポイントだろうと思います。今日までこの委員会でもさまざまな角度から議論が提起をされました。私は、現行の縦割り主義を改革しないで歳出カットをしても、公共サービスの効率化やあるいは歳出構造の見直しが進むという保証はない、結局は既得権益が温存されたままで歳出構造の硬直化というものが進行するおそれが強いのではないか、こんなふうに思います。 そこで、より重要な問題は、政府の支出の中にむだが数え切れないほど含まれている、そんなふうに思います。その政府支出のむだを排除して効率的にするということが財政構造改革の最大の目的であると思うんですね。利権の巨大な温床ともなっている政府支出の内容について、情報を完全に公開するということがあって初めて思い切った改革、そういうことになるんじゃないかと思います。予算の執行というのはすべて完全な競争入札によるべきじゃないか。 国民の多くは、特別養護老人ホームをめぐるあの厚生省の事件、こういった問題について忘れていません。そうした特別養護老人ホームの建設予算といったものにつきましても完全な情報公開が必要だ、こんなふうに思います。政府資金を受け入れている団体については、経理内容、給与などを含めて全面公開が求められるべきだ、こういったことがなされて初めて財政構造改革の一歩が大きく進む、こんなふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。
○三塚国務大臣 ただいま情報公開の必要性、今後の対応いかん、こういうことで御質問がありました。 貴重な国民の税金を使わせていただいておるわけでありますから、その趣旨は当然であります。今日までもそういう観点から、各省庁の責任において支出負担行為実施計画、支払い計画に基づいて適切に行っておると思います。しかし、十分に足らぬという御指摘、本件については総務庁を中心に各省庁、情報公開の大事なことを認識して取り組んでおります。 予算執行の状況につきましては、従来から、税目別の租税収納状況や一般会計の所管、組織別の支出済歳出状況、特別会計及び政府関係機関別の収支状況を、財政法四十六条に基づく四半期ごとの予算使用の状況のほか毎月の国庫歳入歳出状況により官報に掲載するなど、機会あるごとに公開に努めております。 今後とも、御指摘のように、国民に開かれたかつ信頼される行政の実現のために情報公開に全力を尽くしてまいります。
○赤松(正)委員 情報公開、これからの日本の政治にとって大きな重要なポイントであると思いますので、ぜひとも全力を挙げてお願いをしたい、こんなふうに思います。 ともあれ、先ほど来申し上げてまいりました今の日本の経済の状況というのは、刻々と変わる中で新しい現実、新しい状況というものが展開をしてきている。そういった新しい現実、新しい状況に古い人間、古い政権では対応できないんじゃないか、私はこんなふうに思います。私たちは、この新しい状況に対しては新しい人間、新しい政権で対応すべきだ、最大の景気対策は橋本内閣の退陣にある、こんなふうに思う次第でございます。 そう申し上げまして、具体的に防衛庁の関係から中身についての議論をさせていただきたい、そんなふうに思います。 まず、ODAと並びまして今まで聖域に近い扱いをされてきた防衛費につきましても、今回の財政構造改革法案では抑制をするということになっております。私は、平時にあってはODAを通じて平和な地球環境をつくるということに貢献し、いざ有事という場合には水際で外敵をはね返す、いわゆる領土保全能力というものを持つべきだ、また、PKOなど集団安全保障の分野にも一定の貢献ができるだけの必要最小限の能力というものを持つというのが日本の防衛のあるべき姿だと考えております。 そういう中で、政府は中期防衛力整備計画について、昨日も議論がございましたけれども、九千二百億円の削減を実施するために本年中に計画の見直しを行うとされています。これに連動して、防衛関係費も今後三年間の集中改革期間は前年度同額以下に抑制する、こういうふうにしているわけですけれども、中期防の見直しにつきまして、昨日も防衛庁長官は非常に厳しいという状況をお話しされておりましたけれども、検討はどの程度進んでいるのか、そして検討の基本方針というふうなものは持っておられるのか、これについてお願いしたい。
○久間国務大臣 今委員がおっしゃられましたように、我が国の防衛力というのは、とにかく専守防衛に徹する中で精いっぱい頑張るということでやってきておりますから、そういう意味で、防衛大綱ができまして、その防衛大綱を受けて中期防衛力整備計画に基づいて着実にそれを進めるということで来たわけでございます。 しかしながら、よく、聖域がある、聖域だ聖域だと言われますけれども、防衛力につきましても、そういう中でやはり大蔵当局と絶えず予算のたびごとに抑制については今までも努力してきたわけでございますので、決して聖域だったというような、そういう一般に言われるようなことではないということについても御理解賜りたいと思います。 それと、現在、防衛庁の中に防衛力検討委員会というのを設けまして、これはあらゆる角度から中期防全体について検討いたしております。しかしながら、この問題につきましては、きのうも申しましたとおり、これから先安全保障会議にかけ、また閣議の議を経て最終的に決めていくわけでございまして、まだ今の段階で政府としての案ができるようなところまで来ておりません。しかしながら、基本的な立場としては、あらゆる角度からこれに取り組んでいっているというような状況で、ぜひ今年末に向けまして今から鋭意検討委員会の議論を進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○赤松(正)委員 年内ということですけれども、もうそんなに日にちがあるわけじゃありませんので、誠意を持って取り組んでいただきたいと思います。 例えば空中給油機の導入については、中期防の間に検討して結論を得たい、こういうふうなことであったと思いますけれども、今回の財政構造改革法によって計画期間中の導入を断念するというようなことがあるのかどうか。
○久間国務大臣 昨日も申しましたとおり、現在の中期防では、空中給油機の取り扱いについては、「空中給油機の性能、運用構想等空中給油機能に関する検討を行い、結論を得、対処する。」というふうにされておるところでございますが、現段階ではその結論を得ておりません。また、空中給油機の導入について何らかの方針を固めたという事実もございません。そういう現状でございます。
○赤松(正)委員 従来から日本の防衛当局というのは、正面装備の充実に力を注いで、どちらかといえば、後方支援態勢というのでしょうか、そういう後方分野というのはおくれてきた、そういうふうに私は認識をしております。そうした事態は、かつて、正面ぴかぴか後方ぼろぼろというふうな表現をされる向きもあったと思いますけれども、そういった基本的な今までの枠組みといいますか、日本の防衛の実態というものは是正されているのかどうかということがまず第一点。 それから、今回の措置によって九〇式戦車、F2それから護衛艦等の主要装備をどの程度削減しようとされているのか。私は、日本の地理的状況、いろいろな観点から考えまして戦車などは不必要だ、そういうふうな考え方を持っておりますけれども、それら正面装備の削減でどの程度の金額を削減できると考えているのか。 また、隊舎、いわゆる自衛隊の建物、隊舎整備など後方の経費については大幅な削減は難しい、こんなふうに思いますけれども、そのあたりの長官の考え方を聞かせていただきたいと思います。
○久間国務大臣 御承知のとおり、我が国の防衛がどういう姿であるべきかということは、防衛計画の大綱というのを決めまして、それを五年ごとの中期防という形で計画的に着実に実施するということでやってきているわけでございまして、その中で、今委員が、装備はぴかぴかで後方はぼろぼろだと言われましたけれども、そういうようなことのないようにバランスよくやっていかなければならない、しかし、限られた財源の中でそれをやっていかなければならない、そういう制約がございます。 その場合に、正直言いまして、昨日も出ましたけれども、我が国の場合、正面装備について言いますときに、どうしても単価的に高くなっている傾向は確かにあるわけでございます。これは、我が国が武器の輸出ができない。我が国で生産された例えば戦車にしましても、自衛隊だけが買うだけでございますから、一台当たりの単価がやはり高くなる、そういう問題等がございます。飛行機にしても、ライセンス生産しましても同じことが言えるわけでございまして、そういう意味で、正面装備を完璧にするというのに非常に困難を有しているわけでございまして、決して正面装備にたくさんかけて後方を軽く考えているということではございません。 ただ、最近の状況を言わせていただきますと、最近、特別協定に基づきまして、駐留軍の経費等についてやはり計画的に実施するという形でずっとふやしてまいりました。全体額が抑えられております中でやってまいりますと、どうしてもその分について後方にやや圧力がかかってくるということがございますために、非常に苦しい中でその整備をやってきておるわけでございまして、そういう点では、大変その点がちょっと足踏みしたのじゃないかというふうなとられ方があるかもしれません。しかし、そういう中で精いっぱいやっていることについても、ぜひ御理解しておっていただきたいと思います。 そういう中で、今言われましたけれども、隊舎等につきましては比較的整備が進んでまいりました。ただ、今度、いろいろな整備の中で、体育館とかプールとか、そういうような運動的な施設、そういう分については少し我慢してもらうような分野が出てくるかもしれない。しかし、隊舎等については計画的にずっとやってきておりますので、これから先もそういうことで、特に環境の整備については力を入れていかなければならない、そういうふうに思っているところでございます。 なお、戦車とかあるいは飛行機とか、そういう具体的なものにつきましては、これにつきましてもやはり聖域を設けず検討するということにいたしております。 ただ、ここで御理解していただきたいのは、きのうからも言っておりますけれども、防衛関係の正面装備のものにつきましては、契約をしてから後年度になって金額がふえるということがございますために、なかなかこれから先の、要するに単年度で勝負するわけじゃございませんから、既にもう支払いが決まっているもの等がたくさんございます。したがいまして、これから先の正面装備で削れるという形のものが非常に、何というか、応用動作がきかないわけでございまして、そういう意味で大変苦慮しておるということでございます。 これから先も、そういう戦車等も含めまして、すべての分野でいろいろ検討を重ねていきたいと思っているところでございます。
○赤松(正)委員 自衛隊の皆さんも現代に生きる労働者であるということに違いはないと思います。その労働者である自衛隊の皆さんの労働条件が非常に厳しくなってきている。特にこの数年、従来になかった形の自衛隊の出動というものがあります。例えば、阪神・淡路の大震災への対応でありますとか、あるいはロシア・タンカーの重油流出事故など、大規模災害あるいは緊急事態への対応などを見ますときに、自衛隊の皆さんの日常的な仕事というものは非常に複雑多岐にわたっている、そんなふうな思いが強いわけであります。 今、抑制措置がとられることによって隊舎などの整備を初めとして生活環境が悪化するというようなことがないように、かつ全体の予算増にならないように抑制をしていきたい、こんなふうなお話があったわけですけれども、私は、隊員の士気にそれなりの影響が出てくるのではないかということが心配されるというふうに思います。もちろん、自衛隊の位置づけという問題もありますし、あるいはまた、今言ったような予算的側面というものもあります。 実は、せんだって私、場所は申し上げませんけれども、自衛隊の創立記念日に出かけました。その自衛隊の創立記念日の式典は外で行われたんですけれども、そうしましたら、始まって一時間もたたないうちに、まず三人ぐらいが次々と抜けていくんです。要するに抱えられて連れていかれるわけです。陣列を離れる、ぐあいが悪くなる。きわめつけは、私がしゃべっている最中に前の人がばたんと倒れたんですね。私の話はそれほど倒すぐらいに強烈な話をしたわけでもないんですけれども、倒れちゃったというわけです。後で聞いてみますと、その前の晩に特別な行事があったようでありますけれども、それは日常的にそういうことがあるということではもちろんないわけですけれども、私は非常に、何か日本の自衛隊をめぐる問題についてのシンボル的な不安を感じました。 もちろんその場でいわゆる訓練の場面が展開されたわけなんですけれども、そういった訓練の、何というか、地域の住民の人たちに見せるそのやり方、あるいはその式典での倒れちゃうというような話等々を含めて、阪神・淡路震災での活躍はもう脳裏にはっきりと刻みつけられているわけですけれども、同時に一方で、そうした本来的な自衛隊のありようというものに対する自衛隊の皆さんの気分というものが、何か非常に低下しているのじゃないのかなという感じを持つわけであります。 そのあたりの大臣の問題意識と、それから私は、今の現代日本にあって、今でも定員は下げてきているわけですけれども、もっとさらに定員減にしていく必要があるんじゃないか、少数精鋭にするということが必要じゃないか。でなければ、先ほど来大臣は非常に厳しい厳しいということをおっしゃって、きのうの東中さんの話じゃありませんけれども、そう言いながら実質的には減らさないでというようなことがあるのかもしれませんけれども、ますますこれから深刻になっていくのではないか。 そういう意味で、今の自衛隊の皆さんの士気という問題と全体の定員減という問題について、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○久間国務大臣 やはり旺盛な士気がないといかぬわけでございまして、士気の高揚にはこれから先も努めていかなければならないと思っております。 先ほど言われました、いろいろな式典等において倒れるというようなことでございますが、これは私も、自衛隊ではございませんけれども、中学校とか高等学校の運動会等に行って、最近はよく倒れる人、担がれていく人がおるわけでございます。そういう点で我々の小さいときと比べますと、最近はやや多いんじゃないか。だから、非常に体格は伸びたけれども、そういう日射病といいますか、そういうものに耐える体力といいますか、体格はよくなったけれどもそういう体力が日本全体としてやや劣っておるんじゃないかな、そういうような気持ちを若干持つわけでございます。 自衛隊の問題については、また私も内部で、そういう点において、どういう体力なのか、一般と同じような傾向があるのかどうか、その辺についてはこれから先も調べてみようと思っております。とにかく士気を高め、体力をつけ、訓練も練度を高めていく、そういうようなことはこれから先、意を払っていくつもりでございます。 それから、定員減の問題でございますけれども、これは、先般も法律を通していただきまして、いわゆる即応予備自衛官というのを導入することによって定数減を図ろうといたしております。十六万を十四万五千という形で、一万五千人の削減を図ろうとしているわけでございます。 ただ、定数減というのは、一どきにぐんと減らすということがなかなかできないわけでございます。部隊の異動等も、例えば師団を旅団にしていくというような、やはり時間をかげながらやっていかなければなりませんし、またそれを即応予備自衛官という形で穴をある程度埋めながら、そしてまた機動力を持たせるためにいろいろな、そういう点では正面装備の近代化も図りながらやっていかなければならない点がございまして、これも、ことしは九州方面を中心として即応予備自衛官を来年導入するという形で今やっているところでございまして、やはり定数の削減についても、防衛計画の大綱にのっとりまして計画的にやっていこうとしているところでございます。
○赤松(正)委員 在日米軍駐留経費の日本側負担分、いわゆる思いやり予算でございますけれども、政府は、来年度概算要求で過去初めて対前年度比マイナスに削減をしました。しかし、コーエン国防長官など米側は難色を示しているというふうな報道にも接しております。 政府は、来年度の削減について米側の了解をとっているのか、年末の政府案も概算要求段階の既定方針どおりマイナスに抑える決意か、あるいは今後三年間の集中改革期間中、毎年前年度比マイナスにして執行を続けていくのかどうか、その場合、アメリカの理解は得られるのかどうか、その点について大臣の見解をお願いしたいと思います。
○久間国務大臣 先般アメリカに行きまして首脳会談をやりましたときにも、来年度の概算要求でとるべき措置、今言われたようにマイナスになるということについての説明を行いました。そしてこれについては、了解というわけではないかもしれませんけれども、理解をしていただいております。 次年度以降、平成十一年度以降の問題については、そのときは私の方からは触れておりませんけれども、今度の、十年度の概算要求を出すに当たりましても、やはり防衛施設庁と在日米軍との間でも現在の財政の状況等についても十分話をし、その中で理解を得てきたわけでございまして、これから先もそういう理解を得ながら、財政集中期間三カ年間におけるこの法律の趣旨を十分に踏まえながら対処していかなければならないと思っているところでございます。
○赤松(正)委員 今、米側に理解を得ながらという話でございますけれども、これは官房長官にお聞きしますけれども、実はSACO関連事業については、今回の財政構造改革法案の中で非常に特別な扱い、別枠になっております。 ただ、その場合、SACO関連事業としてどの範囲まで認めるのかということで大分事態が変わってくると思います。例えば、基地用地の返還に伴って代替の米軍用地などをほかの場所に新設をするといった場合に、それをSACO関連経費として認めるのかどうか。もしこれを認めるとすると、先ほどの防衛庁長官のお話のように、思いやり予算を圧縮するということで形の上でとっていく。しかし、事実上、従来思いやり予算として処理をしていた米軍の施設提供費用の一部が、今度は別枠のSACO関連経費の方につるっとスライドする、肩がわりされるということになると、米軍にとってみれば、アメリカにとってみれば、実質的には何らマイナスとならないで痛くもかゆくもない、こういうことになるのではないかというふうに思います。 私は、別に思いやり予算全面否定と言っているわけではなくて、これは当然必要なものであるという認識をしておりますけれども、しかし、今現在の展開される形というのは少し行き過ぎではないのか。これでは、先ほど言った正面ぴかぴか後方ぼろぼろ、こういうひそみに倣って言うと、米軍よいよい日本よれよれになっちゃうのではないか、こんなふうな感じも抱くわけでございますけれども、SACO関連経費で肩がわりされるかどうかというその辺の範囲について、官房長官、お願いいたします。 〔委員長退席、中山(成)委員長代理着席〕
○村岡国務大臣 今の質問でございますけれども、防衛庁長官か大蔵大臣かと、私の立場は沖縄担当でございます。しかし、外務大臣、防衛庁長官、沖縄開発庁ということで、これ、額も今私わかっておりません。できれば防衛庁長官からでもお願いしたいと思います。
○久間国務大臣 御承知のとおり、在日米軍の普通のリロケーションは防衛関係費で従来もやってまいりました。しかしながら、沖縄にあのように基地が非常に集中している、このためにいろいろな問題が生じておる。特に普天間の飛行場等については、万一のときがあったら大変だということで、沖縄の県知事さんの依頼等もございまして、総理が決断をされて、これを目玉として、とにかくアメリカの同意を得て、沖縄における米軍の基地の整理、統合、縮小ということについて特別の行動委員会というのをつくりました。それがいわゆるSACOと称しているわけですけれども、ここでいろいろ検討を行ってきたわけでございます。 その結果、日米間で合意をして、沖縄の基地の問題についてはこうしていこうということでやったわけでございます。これはやはり従来の、いわゆる通常における米軍基地の問題とはまた別にやらなければならないし、財政上非常に厳しいといいながらも、そういう形ででき上がったSACOの最終報告を着実に実行していくことが沖縄の皆さん方の期待にこたえることである、そういうような気持ちから、今度のSACOの最終報告をまとめましたときにも、閣議決定をしていただいて、これについては着実な実施をするということになったわけでございます。 したがいまして、今回の財政構造改革の問題のときにこの問題もひっくるめてやるとすると、このSACOで決めたことが実行できないということになりますと、沖縄の方々に対しましても、何といいますか、約束したことができないことになる、整理、統合、縮小が進まないことになる、そういうことにもなるものですから、これについては別だ、そういうような考え方をとって、今度の法案でもそれについては別にするということにしたわけでございまして、決して、基地のいろいろな問題をSACOの関連経費としてそっちの方にかぶせてしまうことによって経費をふやすというような趣旨ではございません。 大蔵当局におかれましても、このSACOの経費の中身をチェックするときに当たっては、やはりこれはSACOの最終報告で認めた内容かどうかということを逐一見ながら、これまでも、昨年度あるいは今年度の予算についてもそういうようなことをしてこられましたし、これから先もそういう目で見ていかれることと思いますから、私は、これを別にしたからといっていわゆる財政構造改革の趣旨が全く御破算になる、そういうことにはならないというふうに思っております。
○赤松(正)委員 そういう今の長官のお話でわかりますけれども、県道越え実弾射撃訓練の移転経費についても、政府の当初の見積もりよりもはるかにオーバーしているのではないかというふうな見方もあったり、他の施設の移転費用などをすべて含めますと、SACO関連経費は非常に大きなものになるという指摘がされます。これは将来大きな財政圧迫要因になる可能性があるということを指摘しておきたいというふうに思います。 そういった問題、普天間飛行場の代替海上ヘリポート建設についてもなかなか厳しい状況であるようでございますけれども、あれやこれや含めて、沖縄問題は非常に大きなテーマだと思います。当初、橋本総理大臣は、意気込みは大変なものがあったわけですけれども、今の時点で何やら竜頭蛇尾に終わりそうな気配も濃厚だというふうな感じがいたします。そのあたりのことについて、どこにその原因があると考えるのか。
○久間国務大臣 そのために、政府の中に普天間飛行場移設対策本部というのをつくりまして、私はその本部長になってこの問題と取り組んでいるところでございます。 しかしながら、この問題をやっていきますためには、やはりどうしても地元の理解を得ながらやっていかなければならないわけでございまして、そういう意味では、総理が頭越しにはしないということをたびたび言っておられるとおり、私どもも、地元の理解を得つつこれを何とかやりたいと思っているところでございます。 確かに地元との関係でもまだまだ理解を得られていない点がございますけれども、これから先も一生懸命努力をしながら一歩一歩前進することが、長い目で見たときに沖縄の基地問題をやはり解決に向かって大きくリードしていくことになるんだ、そういうことにつきまして粘り強く、御理解を得られるように努力をしていきたいと思っているところでございます。
○赤松(正)委員 次に、外務大臣にお伺いしたいと思います。 一昨日、岡田委員の方から、なぜODAを一〇%削減するのかという質問に対しまして、橋本総理は、量から質への転換、こう述べ、外務大臣は、ODAは国民的理解を求めるための一つの変革期だというふうな趣旨の御発言がございました。これは、過去は、量的にはともかく、質的には欠陥があったんだ、そういうことの御表明だろうと思うわけですけれども、ODAの質的問題点について、時間も余りありませんので、外務大臣の考えられるODA、経済協力哲学といいますか、経済援助のあり方というものをどう考えるのかということについて、お考えを聞かせていただきたい、そんなふうに思います。
○小渕国務大臣 岡田委員の質問にお答えいたしまして、現時点、ODAに関しましては、大きな変革の時期に来ておるんだという認識を申し上げました。これは、私も党内におきまして対外経済協力委員長をいたしておりまして、現下の状況につきましてそのような認識をいたしておったということであります。 そのことは、いわゆる海外経済援助につきましては、国際的に、かつて米ソを中心にいたしまして二大イデオロギー対立の中で、大国と言われた双方が、軍事援助、経済援助を通じまして世界の各国に大きな金額の支援をされてきたわけですが、この冷戦構造が全く変わってきたという中で、これから、世界それぞれの国に対する援助のあり方、こうしたものについて再検討といいますか、新しい変革の時期を迎えたのではないか、そういう認識をしたことであります。 それから国内的には、御議論になっておりますように今度の財政問題から考えましても、やはり厳しい環境の中でこの問題に取り組んでいかなければならない。そのためには、どうしても国民、いわゆるタックスペイヤーの理解と協力がなければならぬということなんですが、ODAに関しましては、世界的な要請もこれあり、また我が国としても、その責務を考えまして、聖域なき予算編成だとは絶対思っておりませんが、財政当局もよく考えていただきまして、かなり規模的に拡大してきた。よって立って、日本がトップドナー国にもなってきたということでありますが、このたび、一〇%カットというような事態にかんがみまして、国民に本当にこの問題について理解を求めていくある意味ではいい機会だ、こうとらえまして、この変革期を最大限考えていかなければならぬと思っております。 そこで、今、質の問題についてお話がございましたが、決して今まで質的に問題があったということを考えておるわけでは全くないわけでございます。ただ、今まで質の問題につきましては、内容的にいいますと、贈与比率の問題から、いかに効果的にいたさなければならないかという観点に立っての検討もされていかなければならないという認識はいたしております。 もちろん量も絶対的に、これからさらに国際的な要請にもこたえていくためにはふやさなければなりませんが、今時点に立っては、一歩後退二歩前進といいますか、そういう意味で、もう一度よく全体的に見直して、諸外国からの期待にこたえていくようなよりよき形のものにこの機会に見直していかなければならない。そのために、特に、二十一世紀に向けてのODA改革懇談会というのを外務大臣のもとにつくりまして、ことしの暮れか来年の早々にはおまとめいただきまして、その線に沿って考えていきたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、ODAの質の向上に向けまして、国民の理解と協力を得つつ最大の努力を傾注していきたい、このように考えております。
○赤松(正)委員 かつてドイツのシュミット首相が、日本はアジアにもヨーロッパにも真実の友達がいないということを指摘されました。 私は、その日本のODAというものが今日まで、今大臣は質的にだめだという認識はない、こうおつしゃいましたけれども、それなら変革期というふうにおっしゃるのもどういうことなのかなという感じはするわけですけれども、ODAのその理念というものが、日本国内そして日本がODAを与える相手の国、両方に、内外にいまいち鮮明になっていないということがあるのじゃないか、そんなふうに思います。感謝されるODAになっていない。もっとも、感謝を表明するとくれなくなるから、もっと欲しいと言うために感謝をわざとしないという、そういう国があるというふうな指摘も一部にありますけれども。 いずれにしても、私は、これからの二十一世紀に向けての日本のODAというものは非常に重要な役割を果たす、そういう段階にある。日本は、先ほどの防衛に関してもそうでありますけれども、冒頭に述べましたように、平時におけるODAによっての平和的な環境づくりに対する日本の貢献、そして有事のときにはこう、先ほど申し上げたようなことというふうに、双方が両々相まって伸びていくことが大事だ。そういう点で、日本のODAに関して積極的にその位置づけ、考え方というものをアピールする、そういうことが非常に大事である、そんなふうに考えるわけでございます。 最後に、さっき援助に関する大臣の哲学をということを申し上げましたけれども、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○小渕国務大臣 ODAに関しましては、百五十を超える開発途上国に対し、需要に合わせたきめ細かい援助を実施しておりまして、高い評価を得ていると確信をいたしております。そういう意味で、ODAにつきましては、これからさらに日本の立場をはっきりさせていかなきゃならぬと思っております。 いずれにいたしましても、何といっても十億人以上が極度の貧困に苦しんでおりますので、人的観点からこの問題をとらえていかなきゃならない。また、ODAを通じまして良好な国際環境を増進させる、そういった意味で国益に資するものである、そして経済的利益をもたらすものだと考えて対応いたしていきたいと思っております。 先ほど、ODAにつきまして感謝をされていないのではないかというお話もございました。またさらに、そういったことの発言を通じましてさらなる援助を求めているというお話もありましたが、素直に我々はこれをとらえまして、やはり世界それぞれ、供与国に対しまして、我々日本に対して大変感謝の意を持っておるという認識のもとに、もちろん感謝を強要するわけではありませんけれども、我々はそういった観点に立ちましてさらに努力をしていきたい、このように考えております。
○赤松(正)委員 終わります。
○中山(成)委員長代理 これにて赤松君の質疑は終了いたしました。 次に、中野清君。
○中野(清)委員 新進党の中野清であります。 まず第一に、景気の現況等につきましてから経済企画庁長官にお伺いをしたいと思います。 ことしの四月から六月期のGDPは、前期比では二・九%減、年率換算で二・二%減と大幅な減となっております。これは原因として、所得税減税の打ち切り、消費税の引き上げ、医療保険における自己負担の増などが大きく影響していると思います。九月の日銀短観を初めとして、各種の経済指標等も景気の悪化を示しております。また、十月の経企庁の月例報告におきましても、「足元は回復テンポが緩やかになっており、企業の景況感にも慎重さがみられる」としており、九月の月例経済報告よりも景気判断が大きく後退したと言われております。 政府は、駆け込み需要の反動から抜け出しさえずれば景気が回復するというような考えがあるのではないかと思いますが、私は、そういう考えだけでは現状認識が甘いのではないだろうか。むしろ、今の内閣の財政構造改革至上主義による国民負担増といいましょうか、そういうものについて、国民が生活防衛の手段として消費を抑制しているのではないか、消費落ち込みの原因になっているのではないか。この点をお伺いいたします。 また、生産活動の下振れといいましょうか下降、そういうことが予想されますが、この生産活動の今後の見通しについては経企庁はどういうふうに把握していらっしゃるか、考えていらっしゃるか、まずお伺いしたいと思います。
○尾身国務大臣 最近の景気動向でございますが、委員のお話のとおり、ことしの四月―六月のGDPが対前期比で二・九%のマイナスということになりました。これは主として、四月一日からの消費税の引き上げに対応して住宅建築やあるいは消費の駆け込み需要があったということでございまして、住宅建築につきましては、実は契約を前年の九月末までにやっていれば引き渡しが後でも消費税三%でいいというルールでございましたので、かなり早い段階から駆け込みがございました。 それから消費につきましても、三月までの間に予想外の駆け込みがございまして、その反動として四月―六月が下がって、しかも、駆け込みは予想以上に大きかったわけでございますが、同時に、反動も予想以上に大きかったという実態でございまして、その反動がまだ七月―九月ぐらいには続いていたかなというふうに考えているわけであります。 そこで、財政面では、今の財政改革法案も含めまして、長期の展望、やはり景気に対してはプラスの影響がないことも事実でございまして、そういう中で、消費者の賃金所得も、実は雇用もこの八月ごろの数字で見ますと一年前に比べましてふえておりますし、それから一人当たり賃金も上昇しているという状況でございますので、消費者の賃金所得というものは前年比でも約二%ふえているわけでございます。 それから、企業の方も企業収益が上がってきておりまして、こちらの方は設備投資はそこそこの伸びを示しているわけでございます。つまり、消費者の所得もそれから企業の収益も上がってきておりまして、消費、設備投資とも伸びるべき基盤というのは、背景というのは整ってきていると思うのであります。しかし、その割に消費が伸びないということは、景気の将来に対する信頼感というものが低くなっているのではないかというふうに考えている次第でございます。 これに対しまして、私ども、財政の現状から見て、この財政改革法案の方向で対応をしなければならないと考えておりますが、同時に、日本経済が二十一世紀に向かって民間需要中心で活力ある活動ができるような体制づくりをしなければならない。そのためには、規制緩和を進めましたり、あるいは土地取引の活発化を進めることによりまして不良資産の問題を解決したりするということも含めまして、そういうしっかりとした対策をとる。つまり今までとは発想を転換いたしまして、民間活力中心の経済体質に持っていって、その中から二十一世紀に向かっての全体としての日本経済の強さをつくり上げていく。そして、そこで雇用もふやし、所得もふやして消費も伸ばしていくということでいきたい。そういう方向をしっかり示すことが、いわゆる将来に対する信頼感というものを回復し、景気を順調な回復軌道に乗せるというふうに考えている次第でございます。
○中野(清)委員 景気の将来に対する信頼感の不足だとおっしゃいましたが、私は当然だと思います。同感です。それと一緒に、私は、政治に対する不信感も長くあるということだけ申し上げたいと思います。 私は、この際、そういう意味で、この間の消費税五%のように増税を先に出すというような増税先行型の財政再建から、我が党が主張しておりますような二兆円規模の所得減税、GDPの六割を占める個人消費を喚起させるとともに、四兆円規模の法人税減税の断行によりまして、高コスト構造の是正を図り、企業活動を活発化させ、日本経済の体力回復を図ることが先決ではないか。つまり、減税を行い、景気回復を先にやりまして、その後財政再建を図るべきだろうという意見がたくさんございます。 そして、自民党さんも、今日の景気状況の問題を含めまして緊急国民対策を発表されている。やはりこれは、当然今の状況に対する党としての対応だろう、内容は別にしまして、それはそれなりに評価せざるを得ないだろうと思います。 その点について、大蔵大臣、これをどういうふうに考えていらっしゃるか。まず第一に、この点は前提でございますからなるべく簡単にお答え願います、これからの質問でございますから。
○三塚国務大臣 もう毎回、減税については申し上げております。財政構造改革に当たりまして、赤字体質からの脱却、三%の達成、こういうことでありますから、特例公債に頼らざるを得ない税制改革については御辛抱を願う、こういうことであります。
○中野(清)委員 これからお伺いしたいと思いますけれども、今大臣がおっしゃったことを含めまして、日本が破産の方向へ向かっているというかってない危機的な状況だ、そういう御認識は、この委員会を通しましても、橋本総理初め大蔵大臣や皆さんの認識と私も同感でございますから、その中で議論をさせていただきたいと思います。 大臣、物事には、二兎を追う者は一兎をも得ずという格言があるのは御承知のとおりであります。改革について言いましても、集中をするということ、これこそいかに大事かということだと思うのです。そういう意味で、今回の政府提案のこの財政構造改革の対応というのは、私は不十分だというふうに思っておる一人であります。 それは、まず第一に、歳入について触れていない。また、後ほど触れますけれども、大きな問題である国鉄清算事業団や林野特別会計の赤字をどうするんだ、今まで十年以上もほうっておいて、これから年内いっぱいに国鉄は決めるということでございますけれども、そういうことで国民に税金という形、いろいろなことで負担をお願いするというときには、この間の消費税の増税もそうでございますけれども、あの消費税の税金がどこに行ったんだかわからないということでは困るわけであります。ですから、そういう意味でまず私はお伺いしたいと思うのです。 大蔵大臣、連日のいろいろなお話で、今の政府のプログラムでは、民間の試算によりますと、経済成長率は向こう五、六年間の中期で平均一%台の前半にとどまって、財政赤字の削減というのは目的が達成できないという指摘があります。それについて大臣はどうお考えになるか。これについては間違いなくできるというふうにお考えになるかどうか、まずお伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 お答えいたしますが、中野議員、ちょっと最後のところはどういうことでしたか、済みません。
○中野(清)委員 今の政府の方針では、赤字の対GDP比三%の達成ができないという民間の試算もありますから、それについては本当にできるかどうかというのをお願いしているわけです。
○三塚国務大臣 これは、民間の試算は試算として参考にはさせていただきますけれども、精密な計算というよりも、赤字公債に依存をして編成をいたしました九年度予算は、赤字公債約七兆五千億でございました。六年でこれを三%に仕上げるということでまいります。一・二五兆円ずつ六年かけますと、発行額がゼロとなります。そういたしますと、五・二の赤字財政依存度のGDP比が三%になります、こういう試算になっております。
○中野(清)委員 いわゆる赤字公債、これをゼロにするという姿勢はよくわかっているのですよ。それでは、いわゆる建設公債と言われる四条公債についてはどうなんですか。これは率については言っておりますけれども、もうちょっとはっきりしてくれませんか。
○三塚国務大臣 建設国債については、ただいまストックに対するGDP比は九二ということになりました。建設国債は見合いがあるということで、社会的資本の整備に使われるということになってまいりました。今回、それをどうするのかということでありますと、まず六カ年で対GDP比三%に、これを達成するために赤字公債を減額をして、六年目にゼロにいたします。おわかりのとおりであります。 赤字公債も建設公債も、公債でありますことは同じであります。よって、こちらの、最も財政に影響力を及ぼすであろう、マイナスの影響力を及ぼすであろう、それを計画的に達成をすることにおいて、総体においてGDP比九〇がそれ以上上がらない、安定してその後下降線を描くであろう、こういうことであります。
○中野(清)委員 公債というのは、いわゆる税金が払う手形だとよく言われているのですよ。今おっしゃったように、使い道がどうこうというよりも、借金であることは間違いないことです。大臣おっしゃるとおりです。 じゃ転換債といいますか、借りかえというのがありますね。非常にわかりにくいのですよね。借りかえについてはどういうふうに考えていらっしゃるか。 それで、建設公債についても、今おっしゃったとおり、赤字公債をゼロにするという目的はわかった。私は、これから大臣がやろうとすることはいいと思っているのですよ。ですけれども、私は、同じ借金は借金なんだから、その建設国債についてももうちょっと数字を出すべきだと思うのです、その目標値を。 といいますのは、今回の目標の中で、三%という話が出ました。しかし、EUのあれは六割という基準がありますね。それはやっていないわけですよね。むしろ大臣、それだったら両方出して、高く目標を掲げて国民に理解をお願いすべきであろう。そういう点で、まだ政府の考えは甘い。甘いというか、国民にとっては姿勢がわからない。ただ大変だ大変だと言われているだけではないかと思いますけれども、お願いしておきます。
○三塚国務大臣 これは、建設公債も特例公債も借金でありますこと、後世にツケを残しますことについては同じであります。この視点をとらまえながら、しかし、建設公債は見合いの財産、資産が残ります。こういうことの違いですね。こういうことで、両々相まって運営をされてまいりました。 今の御質問は、建設公債減額への言及についてでございます。建設公債と特例公債の区別にとらわれないで、国、地方の財政赤字の対GDP比を三%以下とすること、及び国の一般会計について公債依存度を引き下げること、これが当面の目標、こういうことでございます。
○中野(清)委員 民間の国民経済研究協会というのが、中期経済見通しをまとめまして、その中で早期財政再建、そういう一つの案、それからなし崩し的な再建後退、それから景気刺激を実施してその後に財政再建を行うというシミュレーションを発表しておりますけれども、私はこれについて、民間でございますしよくわかりませんが、その中で、特に三年間での早期財政再建ケースというのがあります。私は、これがいいかどうかわかりません。というよりは、今でさえも公共事業費の七%減だって大きな議論があるのですけれども、それを倍以上にする、一五にすると、三年間でとにかく財政赤字をゼロにしちやうんだ、これが先じゃないか、そういう一つのコースがあるという話があります。 私は、大臣、この政府の三カ年の集中改革期間という設定そのものは必ずしも悪くないと思うのですよ。しかし内容が、集中改革といったって実際には大したことないじゃないか。やるんだったら、その三年間でもって単年度赤字も全部やるんだ、国民に御無理を願うんだという姿勢があるんだったならば、それはそれなりに理解する。ところが、三年間やったって、どうも途中だ、またそれが次の負担につながるというのでは、国民は理解しないんじゃないか。そういう意味でもって、この短期の解決策については、ひとつ徹底的にやるという姿勢の一つの提案だと思うのですよ。しかし、当然反論があります。痛みももう今までの何倍もあるということになったときのことはどうするか。政治は選択でございますから、そのことについてお考えを承りたい。 そして、経企庁長官にもお伺いしたいのですけれども、そういうシミュレーションを企画庁はやったかどうか。もしやったとしたら、今こういうふうに国会の場に出てくる前に、もっと国民の皆さんに、こういう方向がいいのではないか、こういうことがいいのではないかということを実は出す必要がある。後ほど私はほかの問題でそのことを提起いたしますけれども、どうかその点についてのお考えを承りたいと思います。
○尾身国務大臣 これからの三年間で多少、多少といいますか、かなり強引に財政を立て直してしまって、その後、言えば地獄から天国に上るといいますか、そういうふうにするシナリオはどうかというお話でございますが、私ども、二〇〇三年までの間に三%目標を達成しつつ、他方で規制緩和とかあるいは不良債権の問題を処理する、またそのことの裏返しとして土地有効活用を図る、あるいは法人課税等の問題も含めまして、国際的な競争のできる事業環境を整えるというようなことをやりまして、日本経済の体質そのものを、民間活力が十分発揮できるような体制を実現する、そして、そのことによって、従来のパターンとは発想を転換した形で経済を活性化していく、そういう筋道でこの提案をしている次第でございます。
○中野(清)委員 大臣の方は……。
○三塚国務大臣 今言ったとおりです。
○中野(清)委員 大臣、率直な話、本気でやっているんですよ、はっきり言って。しかも、厳しい話をしているわけですよ。ただ、国民にとって見えてこない。だから、もっと見えるということもあるのじゃないだろうか、それを研究しているのかという話もしているし、そのことをまずお伺いしたい。 それから、今、財政再建と景気回復を両立しようという議論がたくさんございます。確かに政治の中で当然の要求なんですよ。ですけれども、では、それを本当にできたときには財政再建なんというのはなかなかできないというのも、二兎を追う者は一兎をも得ないというのは事実だと思うのです。 その中で、象徴的な話が一つありますね。これは、補正予算について、いわゆるウルグアイ・ラウンドの農業対策費を入れるか入れないかという象徴的な話がございます。私は、決してウルグァイ・ラウンドの農業対策費が悪いと言ってないですよ、はっきり申しまして。ただ、政治は選択だと。 少なくとも、橋本内閣が政治的な命運をかけてでもやらなければならない、大臣おっしゃるとおり、そういう問題だったら、順番がどこにあるんだという話はおのずからあると思うのですけれども、この点については、どうもこの委員会を通しまして、それぞれのお立場、農林大臣は農林大臣の立場がある、大蔵大臣の立場はある、よくわかりますけれども、では、この財政再建と景気の問題についてどう考えるのか。 その点については、両大臣から、この象徴的な問題としてのウルグアイ・ラウンドの農業対策費の取り扱いについて伺いたい。
○島村国務大臣 お答えいたします。 ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策、これは御承知のように、ウルグアイ・ラウンドの農業合意を受け入れたという時点で、にわかにいわば国際化の荒波をかぶるということです。 日本の農業は、御承知のように条件的には極めて恵まれておりません。単純に、例えば農地面積一つ見ましても、日本は一・五ヘクタール、EUが平均して十六・四ヘクタール、アメリカは百八十九・八ヘクタール。倍数でいいますと、日本を仮に一としますと、EUが十一倍、アメリカの場合は実に百三十倍でございます。したがって、効率のいい農業を営むといっても、これはなかなかに大変でございまして、鋭意いろいろ合理化、効率化を図っているところでございますが、そうにわかな改善は不可能であります。 一生懸命厳しい自然と闘いながら努力をする農民に将来の展望を切り開き、かつ農村地域の活性化を図るという我々の責務に照らして、これは皆様の御理解と御協力も得ながら、年末のいわば予算編成に向けていろいろな調整を図っていきたい、こう考えております。
○三塚国務大臣 基本的なウルグアイ・ラウンド対策の目標というのは、健全な第一次産業地域、特に稲作の今後の将来について農政上の観点から措置されたことは承知をいたしております。 そういう中で、このウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策の扱いについては、六月三日、財政構造改革の結論に対しまして、総理の言明また会見における答弁において、本件については事業内容の見直しに合わせて予算編成過程で検討をする、こう明記をしております。 以上のような考え方を私も踏襲しながら、今後の予算編成過程で議論をしてまいるということです。 〔中山(成)委員長代理退席、佐田委員長代理着席〕
○中野(清)委員 これについては両大臣を信頼いたしますけれども、財政改革をやるという前提の中で国民は見ているということだけは、政治不信にならないようにお願いしたいと思います。 それと、同じように、今どうして財政赤字になったか、そのことについては、私は、情報公開と財政の透明性の確保、そういう問題があったような気がいたしております。 そういう意味で、今度のいろいろな問題の中で、大蔵省が、初め隠れ借金の話とかそういうものをどんどん出してきて、いろいろ危機的な状況を打開しようということについてはそれなりに評価をしております。そして、前から出ておりますけれども、この財政問題について「我が国財政を家計に例えたら」こういうのが出ておるのも私は承知しておりますが、しかし私は、大臣、この家計に対する例というのは適当ではないという意見なんですよ。 といいますのは、よく、複式簿記というものは人間精神が発明した最高の姿だと言われているのです。よくできているのです。それは、当然ストックとフローと両方の面からとらえている。それはもう皆さん、私が申し上げるまでもなく、当然のことであります。私は、この家計に例えられた例を見て、はっきり申し上げまして、国民がなるほどと思うとは到底思えない、こんな小学生に言うような話でもって。これについてお伺いをしたいと思うのです。 ですから、こういうふうなものではなくて、例えば、私はこれは不勉強ですけれども、ちょっと一つの例として申し上げますと、国という経営体、そういう観点でとらえた場合に、例えば三千四百八十一万円の長期借入金があって、短期借入金が四百三万円で、今後借金となるだろうという隠れ借金が、例えば国鉄清算事業団の二百八十六万円を入れると四百五十万円ある。全体が四千三百三十四万円だ、つまり四百三十三兆四千万円だ。そういう生きた経営体として見てみます。 そうしますと、その四千三百三十四万円に対して、収入が六百十万円だ。借入金の返済は百六十八万円だ。地方という関連会社というのでしょうか、その会社にかわって収入をもらっている、それが百六十七万円だ。人件費とか事務費とかいろいろな経費が四百三十八万円で、投資が百二万円だ。つまり、例えば全収入でも借入金の一四%しかないのだ。借金を返すのに飲まず食わずで何も使わなくても七年以上かかるのだ、そういう状況。そして、赤字が百六十七万円も出ているのだ。 そういう形態というものの中で、それで借入金の総額が今言ったように幾らだからその支払い利息が、実は借金を返していくためにまた借金をしているのだというようなことをむしろ企業経営的な感覚で、こんな個人の家計だということじゃなしに、説明した方がわかりやすいと思うのですけれども、まずお伺いをしたい。 それと、この問題を考えていきましたら、国のいわゆる資産の話が出たならば、簿価しかわからない。しかもそれが本当に八十七兆四千億円だ。つまり、前の事例の話でいえば八百七十四万円しかないんだ。借金が四千三百三十四万円あるのに帳簿上の資産は八百七十四万円だ、大変だという話でしょう。じゃ、これを時価にしたらどうかという話だって、ちゃんと出したっていいわけですよ。そういうことについての資産面の検討、公表、そういうものも考えられないか。 それから、これはそういう意味でいいますと、私は何も複式簿記で全部やれとは言っておりません。しかし、この複式簿記的な考え方でもって財政をわかりやすく国民にわかっていただく。それで、例えば一般会計についていえば、いわゆる移転収支の問題が、例えば経常勘定の一番とか、それ以外のものは経常勘定二番とか、投資勘定があるとかと三つぐらいに分けるとか、とにかく予算書でこんな大きいのは見っこないんだから、それである程度国民が見て、ちょこちょこっと電卓で三十分かそこら計算すればすぐわかるんだ、そういうようにすべきだろう。 なぜ申し上げるかといいますと、大臣、今こそ財政構造改革をしようとしているのですよ。今の日本の、今日までの明治以来のいわゆる大福帳的なものを幾ら整備をされるとしても、基本は変わっていないわけです、はっきり申し上げて。それについて透明性を確保するという意味でどうお考えかお伺いしたい。あわせてで結構でございます。
○三塚国務大臣 本件は、家計云々ということを例にとりましてやられたことに対する一つの御批判であります。財政の事情を国民にわかりやすく知らしめることは政府の責任でございます。その一環として「財政構造改革への取組み」、そしてここに家計についてのわかりいい形をとらさせていただいたものと思い、このこと自体は大事なことと思っております。従来より、国民各層に対し種々の財政の現状に関する資料はお出しをいたして、広く国民の理解を求めてまいったところであります。 複式なのか企業会計なのか等について、政府委員から簡明に答えさせます。
○涌井政府委員 お答えいたします。 企業会計におきましては、これは期間損益を明確にするために収入と支出が対応するよう、これは複式簿記でそれを把握するような形になっております。 他方、国の財政活動と申しますのは、国家活動に必要な財貨を取得してこれを適正に配分するということでございます。そのコントロールのためには、これは現金の収支に着目した単式の記帳による会計方式が適当と考えております。 ただ、国の会計におきましても、企業的活動を行っております例えば造幣局の特別会計とか印刷局の特別会計とか、そういう企業会計におきましては複式簿記方式を採用しているところでございます。
○中野(清)委員 もう主計局長は結構でございます。大臣にお伺いしたいと思うのですけれども。私は複式簿記的な考えと言ったのですよ。そのままつけろなんて言っていませんよ。ただ、いわゆるフローとストックと両方なければ絶対わかりっこないのですよ。それで、例えば国民の税金がどういうふうに変わりましたということをはっきりできないことについて、私、だめだと思うのです。 それじゃお伺いしますけれども、大蔵省とかにいろいろな企業が出した資料でもって、私がさっき言った資料をあれするんだってえらい苦労しましたよ。まして一般の国民の皆さんが本当に我が国の財政の現状というものをわかるか、どこでわかるかというと、わからないのですよ、はっきり言って。ですから私は、財政再建の今だからこそそのことについて抜本的に考えてもらいたい、その意味でもってこの話をしているわけですよ。 どうか大臣、財政法の問題もいろんな問題があります。それから今言った、企業と違うぞといえば、決して利益なんて出せなんということじゃないんですよ。期間的な考えというのは当たり前じゃないですか。その期間期間でもってどうなっているかと考えるのは当たり前じゃないですか。それじゃ、悪いけれども、どこで判断するんですか。期間でもって一年一年出すと言ったって、それは主計局長、当たり前なんですよ。 そうすると、大臣、私が一言お伺いしたいのは、このことについて、じゃ研究会なりそういう学者を集めて、国民に対して財政の透明性についてもっとわかりやすくするにはどうしたらいいかという研究会をつくるとか、そういう機関をつくる意思があるか、お伺いしたいと思うのです。 そのことについては、実は自治大臣、地方財政についても、私は市会議員、県会議員、二十六年やっていました。本当に市会でも県会でも同じだったんですよ、はっきり申し上げて。ちっともわからない。市の財政についてもわからなかった。県の財政についてもなかなかわからない。それで、わからないでもって批判したって、みんな細かい数字とかそればかり言わざるを得ないんですよ。決してそれが目的じゃない。 だけれども、そうせざるを得なかったということについて、両大臣、もう少し現状をちゃんと考えてくださいよ、ちゃんと言ってくださいよ。そんな、利益がどうだというように、複式簿記の考え方をすべて否定するんじゃなくて、それについてはやはり税金を払っている国民にもっとわかってもらう、その観点においてやらなきゃできません。どうかお願いします。
○三塚国務大臣 いろいろな資料を通じてやらせていただいております。その点が、中野議員からの御指摘でわかりにくいということであり、研究会等を設けろという御提言もありましたが、いずれにいたしましても、情報公開をさらに徹底をして、わかりいいものに仕上げていく、こういうことで御期待にこたえます。
○上杉国務大臣 お答えいたします。 御指摘のように、地域住民の皆様に、地方公共団体がその行政運営をするに理解を深める、それは当然のことでございまして、そのような意味での行政運営のしっかりした理解、信頼を確保していくことは大変重要なことだと思っております。そのためには地方財政といえども、国と同じようにその透明性を高めて情報を公開し、理解を求めていく努力をすることは当然のことと思っております。 自治省としては、事務的ではございますが、次官通達といたしまして、財政運営については、毎年のことでございますが、「行政の公正さ、透明性の確保の観点から行政手続制度の適正な運営を図るとともに、行政情報の公開の推進に努めること。」と都道府県知事にもこれを出しておるわけです。 ただ、事務的だけではこれはおっしゃるとおりでございますから、その辺のところは十分御意見を受けとめまして対応してまいりたいと考えております。
○中野(清)委員 大蔵大臣、もう一回答弁願いたいんですよ。研究会をつくるかつくらないか。 少なくとも、財政再建をしようと大臣が今一生懸命やっていらっしゃる。その中で、情報公開としての、しかもそれをわかっていただく、私は、役所だって行政をやる意味においても決してマイナスじゃないと思いますよ、そういう考え方は。 そうしませんと、さっきも言った転換債とか、それからついでだから言いますけれども、例えば国債整理基金の繰り入れなんていうのが二十六兆四千億もあるんですよ。それで、平成三年と四年と五年だけは繰り入れというのをしてないんです。そうすると、これは手形のジャンプみたいなものなんです。大臣、手形のジャンプというと、国は、役所の皆さんが法律を決めちゃって勝手に延ばすんだからいいですよ。普通、民間でやれば、ちゃんと頭を下げて、ぜひこれを認めてくださいというのがジャンプなんですよ。そうすると、そこにおいてそのジャンプを二回も三回もやればおかしいと言われるのに決まっちゃっているんですよ。 だから、そういう意味でのいろんな具体的な危険をわかるという兆候というものは、やはりこの複式簿記的な発想の中でなければ見えてこないのです。これは違います。例えば、短期の借金だって四十兆もあるじゃないですか。そうすると、それは一年で返すからいいのだという判断です。借金は借金なんですよ、大臣。そのことについてちっともわからない、問題の大事さというものが。 少なくとも日本の企業の皆さん、もちろんそういう経営者とかいろいろな関係の皆さんは、そういう複式簿記的な感覚でやっているから、どこのところへ行ったって話が通じるのですよ。国の財政は違うんじゃないのです。同じ生きた経営体なんです。大臣、そういう生きた経営体としてやる気があるのかどうか。少なくとも研究会はつくってくださいよ。
○三塚国務大臣 せっかくの御提言ですが、財政審議会もございます。その他各種の懇談会があります、それは政府の部内。国会に予算案を提出、決算書を提出、以下、附属書類の中に御指摘の部分が明細に入っております。しかし、それがわかりにくいということであれば、わかりいい方法を当委員会でひとつ御研究を賜りながら御提言をいただく、こういうことで対応してまいりたいと思います。
○中野(清)委員 自治大臣、どうですか。同じですか。
○上杉国務大臣 御指摘の点、私も地方議会の出身でございますから、よく受けとめて対応してまいりたいと思います。特に自治省関連団体、地方六団体ございますから、そのような場も積極的に活用させていただきまして、徹底をいたしたいと考えております。
○中野(清)委員 それについてはぜひお願いしたい、要望でやめます。 それから、実は橋本総理も、子孫に、後に続く世代に対してということで財政再建をやっていらっしゃいますけれども、それに関連して、国債の六十年償還、これについてお伺いをしたいと思うのです。 先ほどもちょっと出ておりましたけれども、今一般会計の国の債務総額が二百五十四兆円だ。特別会計を加えますと三百四十四兆円。これが、原則として六十年という超長期の償還制度によって支えられていますけれども、どう考えても、社会資本が六十年以上の耐用年数に耐えなければならないのはおかしい、私はそういうことがあるような気がしているのですよ。 例えば、下水道については耐用年数三十四年、道路は四十五年、一番長いと言われます学術施設でも五十三年なんです。つまり、そういう意味で、子孫に対して我々が使い物にならないような、もうだめになってしまったものに対して借金だけ残す、そういうことについては私は問題があるような気がするのです。なぜこういうことを言ったか。地方財政においては大体二十年だ、外国でも二十年から四十年だ。それ以上はないのですよ。 まず第一に、大臣、六十年償還ルールの根拠はどこなんだとお伺いしたいと思うのです。もう一つは、今財政再建の最中ですから、六十年をすぐやめろなんて、そんなことは言う気はありません。しかし、先ほども国債は税金手形だと申し上げましたけれども、これから六十年先に返すとなってくれば、これに対しての取り組みというものが甘くなるのは当たり前なんです、はっきり申し上げて。それについてどう検討するか、お伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 まず、六十年にいたしました根拠でございますが、建設国債の見合いの資産について、税法上、耐用年数等に従いまして平均的効用発揮期間を計算をいたしましたところ、おおむね六十年ということでありますから……(発言する者あり)まあ、そう怒らないでください。これを一つの目安として六十年間の償還を図っていくこととして採用されたことでございます。 そして、相交わって、借金でどうにもならぬじゃないかということでございますが、公債発行の対象である公共事業費の範囲は、従来より建設事業費、施設整備費等の見合いと今申し上げたとおりでありますが、一つ加えますと、永久資産の耐用年数を百年と有限に抑えていることを踏まえて……(中野(清)委員「永久資産というのは土地でしょう」と呼ぶ)そうです、土地です。土地等のような永久資産の耐用年数を百年と有限に抑えていることを踏まえると、六十年という期間は長いとは言えないのではないのでしょうかということがございます。また、世代間の公平という観点からいいまして、償還期間を見合いの資産の平均的効用発揮期間である六十年とすることに合理性があるということで六十年であります。 いずれにしても、特例公債、建設国債にいたしましても借金であることは間違いございません。ですから、そういう意味で、今後どうするかということで先般も質問がございました。基本は基本としつつも、今後の勉強の課題、こういうことであります。
○中野(清)委員 今のことについては全然納得しておりません。 それで、大臣、今回の財政赤字の問題について私なりに考えてみたのですよ。確かに政策の問題もあります、はっきり申し上げて。それと一緒にどうもシステムの問題もあったのじゃないか、我が国の財政制度の何かシステムの問題もあった。だからさっき私は、大福帳的な感覚ではだめですよ、ストックとフローをしっかりつかまえるということを言ってお願いした。 それと一緒にこれも、今言ったように、少なくとも六十年先に返すという感覚になってくれば、厳しさなんかないのですよ。幾ら口で大変だ大変だと言ったって、そんなことは、あくまでももらった気になるというのは当たり前なんだ。だから大臣、申しわけないけれども、これから税務当局に言いたいと思いますけれども、六十年以上償却できるのはいっぱいあるということについては、これは私は問題だということではっきり申し上げておきたい。 それから、土地を入れてしまえば、百年も二百年も土地なんかなくならないのですから、それは幾らでも延ばせるのですよ。それが、今までの政府の姿勢に問題があった。政策以前の問題としてシステムのことを、私はこの二点についてきょうはお願いをしたわけです。 だから、大臣、一生懸命勉強するとか研究するとかいうような答弁があったっていいのですよ、はっきり言って。何もそれをできませんのなんのと、そらっぷく言っているような答弁では納得できるわけがないのですよ。もう一回、最後に言ってください。
○三塚国務大臣 勉強しますと先ほど申し上げました。 六十年償還がルーズになるのではないかという点につきましては、財政構造改革のこの特別措置法が成立をいたしますと、国債の発行について財政の節度に基づいて行ってまいる、こういうことになります。
○中野(清)委員 それはもうお願いをしたいと思います。 それから、この十月一日の財政構造改革会議の企画委員会に提出されました「財政事情の試算」の中で、名目成長率を一・七%にした場合の資料がございますね。二〇〇三年から六年間、一般歳出の伸びをゼロとしたときに、一九九八年、平成十年には二兆九千億円、最終年の二〇〇三年には四兆八千億円の要調整額が生まれる。要調整額と言えば格好いいですけれども、これは赤字でしょう。どうしようということでしょう。お金が足りないということでしょう、はっきり言いまして。 それも大臣にお伺いしたいのです。時間がありませんからこれもなるべく簡単にお伺いしたいけれども、では、この二兆九千億の穴埋めをどういうふうにするのか、方針を明らかにしてください。連続に穴があいているわけでしょう、要調整額と称して。それについてまずお伺いしたいと思います。 それから、もう時間がありませんから一緒に言いますけれども、国鉄と林野について問題がありました。特に国鉄については年内という話がございますが、私の考えだけ申し上げますと、国鉄清算事業団の赤字が今日まで膨らんだ原因というのは、あの当時、ちょうど地価が上がっているときに早く処分しよう、債務を減らすべきだ、しかし、これはもうそのときの事情として、あれ以上上げてはいけないという議論があった、これは私も理解します。 それなら、凍結したのだから、そのときに少なくとも、凍結させた以上は国鉄清算事業団がもう不利益をこうむるに決まっている、そうでしょう。そうすると、それに対しては例えば金利の減免をするとか、そういうことを考える必要があった。それをやってないじゃないですか。その減免すらない。高利の例えば財政投融資資金、七%以上のがいっぱいあったんじゃないですか。それを押しつけて、しかも借りかえさえも認めなかった。そのことについての政府の責任、特に私は大蔵省の責任と思います、これは。ぜひこのことをはっきりしてもらいたい。 それから、時間がありませんから一緒に言いますけれども、農林大臣、林野特別会計について御苦労があると思います。私は、林野行政については、緑というものについての重要性というのは十分に存じておりますが、私は、少なくとも今までの農林省の視点の中にこの特別会計の位置づけがやはりはっきりしなかったと思います。 私は、今回清算事業団が年内にはっきりする、結構なことだと思うのです。それによって御負担をお願いするにしてもやるべきだ。同じ立場で、やはりこれも早くやるべきだろう。本当だったら一緒にやって、それでもって、これはもうこれ以上負担がありませんと言うのが正しいと思うのですけれども、それについてのお考えを、あと実は建設大臣と通産大臣についてもお伺いしたいので、先に御答弁願いたいと思います。
○島村国務大臣 まずもって、御理解をいただいていることに感謝を申し上げます。 国有林野事業、御承知のように累積債務三兆五千億円になるなど、極めて厳しい財務状況に置かれております。このため、農林水産省といたしましては、七月九日の林政審議会の御答申も踏まえまして、公益的機能を重視した森林整備への転換、組織、要員の徹底した合理化、独立採算制の見直し、累積債務の本格的処理などを柱とした抜本的な改革を平成十一年一月から実施することとし、これに必要な財政措置を要求しているところであります。 国有林は、御承知のように、国民共通の財産であることの認識に立って、関係省庁との密接な連携のもとに、この抜本的改革の実現に全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。どうぞよろしく御協力を願います。三塚国務大臣 要調整額が生じているがこの処理方法、こういうことの御質問かと思います。二・一兆、二・九兆等々ございますが、この足らず前はどうしてやるかということであります。 新たに国債を起こすわけにはまいりません。よって、歳出歳入両面にわたる種々の施策の組み合わせが必要であります。具体的な政策手段の組み合わせにつきましては、毎年度の予算編成において決定をされるべきものと考えております。 それから、国鉄清算事業団の処理についてでございますが、これは財政構造改革会議、今後の推進方策について、六月三日閣議決定になったわけでございますが、その後もこの清算事業団の今後のあり方について検討会を開き、熱心に討議を、ただいま閣僚も交え、党とも代表が出ていただいて論議を重ねておるところ、平成九年中には成案を得るべくあらゆる選択肢について取り組んでおる、こういうことであります。
○中野(清)委員 お立場も両大臣ございましょうから言えないところはあると思いますけれども、農林大臣については、ぜひこれは早くこのスキームをつくった方がいい。 それで大蔵大臣の方も、おっしゃるとおり公債は出せないとなっているわけで、大変だというのはよくわかるのですよ。だったら、どうしたらいいかというのを、先ほど言ったいろいろな意味で努力をなすって、そしてその中で理解をしてもらわなければ、余り小手先の言葉はもうやめてもらいたいということだけお願いしたいと思います。 通産大臣と建設大臣、申しわけありませんから、ちょっとお伺いさせていただきます。 実は、もう時間がありませんからまず第一点だけ申し上げますと、中小企業白書にも、商店街というものが町づくりの担い手の核として、また地域文化の担い手の核としての役割を果たすことが期待されているというのは、もう御承知のとおりであります。しかし、地方都市においては、中心市街地の空洞化、歯抜け商店街が現出しているというのは、もう大臣御承知のとおりでありまして、この活性化が大きな問題となっておるわけです。 その中で、一つは、今通産省の中小企業予算というものについて見ますと、十年間もぐっと下がりっ放しですね。しかも今度、確かに本法案にはさすがに言っていませんけれども、著しく抑制するというような中で、この中心市街地の問題についてどうお考えになるか。特に活性化について、建設省と通産省が中心になってやっていますから、これについてお伺いをしたいと思うのです。 そのことは、実は建設大臣、特に同じような意味でお伺いしたいと思います。 建設省におきましては、街なか再生事業とか賑わいの道づくりとか、それからまた中心市街地活性化の住宅の供給とか、例えば駐車場の問題とか基盤整備、いろいろな問題をやっております。私は、今までどちらかというと、率直な話、建設省は商店街に対する理解といいましょうか、それがもっと大きいんだというようなお立場があったような気がするのです。 ですから、そういう点で今回中心市街地の活性化というものが、自治省さんも交えた通産省、建設省がいわゆる省庁の壁を超えてやっているということについては評価をしております。もちろんほかの省庁もやっていらっしゃるのもよくわかっておりますけれども、しかし、中心が三省庁と思いますから、この生活空間としての市街地、町中の再生というものについて、建設省としてどうお考えになっているか、どう対応しているか、それから通産省として、特に中小企業の所管の大臣として、この中心市街地の活性化、これをどう考えているか、お伺いしたいと思います。
○堀内国務大臣 お答えいたします。 大変盛りだくさんのことを一遍に伺いましたのでちょっとあれですが、基本的に、今の予算の問題でまいりますと、厳しい財政の状態でありますけれども、平成十年度において中小企業の予算は、平成九年度と同額の一千八百六十五億円を要求をいたしているところでございまして、さらに中小企業対策の重点化、効率化を図ることを通じて、中小企業対策の万全を図ってまいりたいと思っております。 さらに一方では、この対策としての中小企業金融機関の貸付規模も、引き続き中小企業者の融資資金需要に十分耐え得る体制をしっかり整えております。具体的な数字を申し上げてもよろしゅうございますが、時間もないようでございますから、そういうことにいたします。 あと中心市街地を中心とした中小小売業者活性化対策については、これは本当に今度の中小企業対策の一番大きな柱にしておりまして、人材の育成対策、情報化等、経営革新対策への重点化を図るとともに、今まで六本あるような小規模企業対策の補助金を一本にまとめてメニュー化をしたり、十四本の補助金を一本にまとめてメニュー化するというようなことで使いやすくしたり、あるいは先ほどからのお話のように、中心市街地に向かって、通産省が中心になりまして、運輸省のバスなんかもパーク・アンド・ライドとか、今の建設省の問題なども含めて、さらに今まで以上に有効に活性化できるような対策をとってまいりますので、改めてまたいろいろ御指導をお願いいたしたいと思います。
○瓦国務大臣 中野委員には、長い御経験を通じての質問でございまして、御指摘のとおり、地方都市におきましては空洞化が進んで深刻な事態であることは承知をいたしております。 ただいま通産大臣から御答弁がございましたが、建設省といたしましても、各省庁と連携しつつ、七%の削減という厳しい中ではありますが、重点的投資によりまして、先般委員が述べられました街なか再生事業の創設とか、あるいは賑わいの道づくり事業の創設とか中心市街地活性化広場公園整備事業の創設、さらには住宅等も含めましてこれらのことを支援してまいろう。これは政府内におきましての関係省庁間で、垣根を超えて協調して地域の期待にこたえてまいりたい、さような事業を進めておるところでございますので、さらに御支援賜りますようお願いいたします。 以上であります。
○中野(清)委員 もう時間がありませんから、両大臣にお願いだけしまして終わりにしたいと思います。 今お話しのとおり、両大臣もこの中心市街地の活性化の重要性はよく存じておるようでございますから、ぜひ頑張っていただきたい。私もこの間アメリカへ行ってまいりまして、見できますと、大店法の問題も含めて、何といってもそういういろいろな問題を考えるときにおいては町づくりが中心だ、それが原点だということを痛切に感じました。 どうか、両大臣におかれましても、そういう意味でぜひ頑張っていただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○佐田委員長代理 これにて中野君の質疑は終了いたしました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ――――――――――――― 午後一時一分開議
○中川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 ただいま議題となっております両案件審査のため、本日、参考人として日本道路公団理事黒川弘君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 また、両案件審査のため、来る十月三十日木曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
○中川委員長 質疑を続行いたします。若松謙維君。
○若松委員 新進党の若松謙維でございます。午前中に続き、ひとつよろしくお願いいたします。 夏をあけての久しぶりの質問ですので、皆さんはもう大分一週間鍛えられましたので、こちらもリカバーして頑張りたいと思います。自民党議員の皆さんも、よろしくお願いいたします。 先ほど中野同僚議員が、いわゆる国の会計にも企業会計並みの原則を導入すべきではないかと。質問通告していませんので、これは私一方的に話させていただきますけれども、私も職業の立場から、ちゃんと彼の意見の正当性を立証したいと思いますので。先ほど大蔵省の政府委員の方が、あくまでも企業会計は期間損益計算が目的だと。それは答えとしては五十点であります。 いわゆる企業会計原則に、「第一 一般原則」に、これだけ頭に入れておいていただきたいんですけれども、「企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。」と。あくまでも財政状態というのはいわゆる貸借対照表ですね、これはもう常識になっております。そしてアメリカも、イギリスも、そしてニュージーランド、いわゆる行政改革の先進国は、どこの国ももう貸借対照表を政府の勘定としてつくっている、こういう事実を私は弁明としてまず最初に言わせていただきます。 そして、質問通告の順に沿ってやらせていただきたいと思いますけれども、まず、この財政構造改革法案ですけれども、いわゆる目玉はやはり赤字をGDPの三%を二〇〇三年に達成する。ですから、そういう一つのマクロ的なプロジェクションがあるはずなんですけれども、大蔵大臣にお聞きしたいんですけれども、その二〇〇三年の際の、いわゆるその母集団となるGDPはどのくらいの規模なのか、そしてその結果、いわゆる国債残高はどのくらいの規模なのかというのをぜひ教えていただきたいと思います。
○三塚国務大臣 財政事情の試算では、本試算が平成十五年度までの中期的な試算であるという性格にかんがみまして、作成時点における現行の経済計画で見込まれる経済指標を用いまして推計を行うことが適切であると考えられますことから、構造改革のための経済社会計画、平成七年十二月一日の閣議決定でございます、これによりまして、各般の構造改革が進展した場合の経済の姿、名目経済成長率三・五%と、構造改革が進展しない場合の経済の姿、名目経済成長率一・七五を仮置きをし、一定の仮定のもとに機械的に試算をいたしております。なお、本試算に計上されました計数は、試算の前提に応じ変化するものであり、将来の予算編成を拘束するものではございません。 国及び地方財政赤字対GDP比につきましては、本試算の公債発行減額が実現できた場合、十五年度において、名目のGDP成長率三・五%の場合は二・五%、一・七五%の場合は二・六%と推計いたしております。 そのときの名目GDPの値は、名目GDP成長率三・五%の場合を見ますと六百三十四兆円程度、一・七五%の場合は五百七十二兆円程度と機械的に計算をいたしておるところであります。なお、この推計は本試算の公債発行減額が実現できた場合であり、そのために多額の要調整額を解消する必要がございます。 いずれにいたしましても、構造改革を強力に推進をし、試算に示された公債発行減額を実現し、当面の目的達成の軌道に乗せる財政運営に努めるということになります。
○若松委員 私の質問は、GDPの質問。あわせて、さらに国債減額が実現したらというお話ですけれども、なぜ先ほど一般原則を言ったかというと、やはり健全な財政状態というのをしっかり見据えて経済政策なりを進めるわけですから、二〇〇三年に国債残高は幾らかというのは出てしかるべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○涌井政府委員 お答えいたします。 この試算に沿って平成十五年度の国債残高を試算しますと、二百九十九兆になります。
○若松委員 これは国ですね。そうしますと、地方を合わせての合計というのは出ますか。 それと、国の借入金が、いわゆる国債がどのくらいふえるのか、それもあわせてお願いいたします。現在の国の国債の金額と、その二百九十九兆円の差は幾らかということです。
○涌井政府委員 お答えいたします。 地方につきましては、今回の試算におきましては、GDP比の、国、地方を通じて三%以内という試算をしております。これも、かつ国と地方を通じての比率でございます。 それから、国債残高の増加額は、九年度で二百五十四兆になりますので、四十五兆残高がふえるという試算になります。
○若松委員 そうすると、大体六、七年で四十五兆、一年間に六、七兆、そんな計算ですね。はい、わかりました。 そうすると、いずれにしても、いわゆる財政構造なりがうまくいかなければ成長率一・七五%、五百七十二兆円、うまくいった場合の三・五%、六百三十四兆円、約六十二兆円の差があるということで、これは、経済の成長が極めて重要だということが認識できるわけです。恐らく大蔵大臣も同じ御認識だと思います。 それでは、これは同じ同僚議員が質問したと思いますけれども、平成十年度公共投資が前年比七%減ということですけれども、そうしますと、いわゆる基本計画の十カ年じゃなくて、それぞれ細かい十六の公共投資五カ年計画、各省庁の五カ年計画ですけれども、これの見直しが必要になってくるのではないかと思いますけれども、その対応はどうなっていますでしょうか。
○涌井政府委員 お答えいたします。 公共投資基本計画につきましては、財政構造改革会議の議論の中で、バブル崩壊過程におきまして景気対策のため大幅な公共投資の追加が行われまして、以前の国民経済に見合った適正な水準までそれを引き下げることを目指すという考え方がございます。この趣旨を踏まえまして、公共投資基本計画の計画期間を三年間延長し、六百兆べースを、これを四百七十兆程度へと実質的な投資規模の縮減を図るということといたしております。
○若松委員 済みません。これは建設大臣ですか。かなり重要なところの五カ年計画は建設が所管だと思いますので、その対応をどうしているか、お答えください。
○瓦国務大臣 若松委員にお答えをいたします。 今質疑が行われております財政構造改革の推進に関する特別措置法案、ここにおきまして、七%減ということで取り組む方針を立てておるわけでありまして、公共事業につきまして、十年度の対応でございますが、下水道整備五カ年計画、治水事業五カ年計画等につきましては、計画期間を二年間延長をする、事業量の実質的縮減を図ることとするとともに、住宅建設五カ年計画につきましては、今後の住宅政策を反映する方向で見直しを図ると実はいたしておるわけでございます。 なお、十年度に改定される道路等の五カ年計画、いわゆる十年度から始まるものでございますが、これらにつきましては、公共投資基本計画の実質的縮減に留意をいたしまして適切に計画改定を図る、かような方針で臨ませていただいておるところであります。
○若松委員 今の大臣のお話ですと、いずれにしても、総額の公共投資としてのパイは同じだけれどもその実行期間を延ばした、面積は同じということですね。 そうすると、やはり当面、景気に対する影響が出てくると思うんです。少なくとも景気にプラスにはなりませんよね。大蔵大臣に、これはちょっと質問通告をしていないのでどう答えていただけるか期待しているところですけれども、雇用並びに景気へ、こういう公共投資の七%減なり、それ以降の話、どんな経済波及効果を及ぼすか、可能であれば数値でも示していただければ。経企庁長官でも結構ですけれども。
○尾身国務大臣 公共投資削減の経済効果でございますが、その部分だけをとってみますれば、公共投資を増大した経済効果の逆でございますから、マイナスの影響があることは確かであると考えております。
○若松委員 数値的なお話はできますか。例えば、少なくとも二〇〇三年と。とりあえず、じゃ二年間先延ばししたということによる経済波及効果という観点からはいかがでしょうか。
○尾身国務大臣 長期計画につきましては、あるいは公共投資基本計画もそうでありますが、基本計画は三年間、それぞれの長期計画が二年間先延ばしするという形において実質的に毎年の公共投資額を縮減するということでございますから、その縮減の額そのものが経済に与える影響がある。それに対して、やや理屈っぽく言いますと、乗数効果の分だけはマイナスになる、こういうことになろうかと思います。
○瓦国務大臣 今、若松委員御指摘の点でございますが、まさに財政構造をこの際転換していかなきゃならぬという中で、七%縮減の中でいかに効果を生み出していくかという、これから取り組む仕事は、財政の厳しい折でありますので、経済効果をどう上げるかということに着目いたしますと、コスト削減であるとか、あるいは民間の力をどうこの中で加えていくとか、多方面に検討いたしまして、十年度予算につきましても、縮減の中での経済波及効果を求めつつ、一方におきまして民間の知恵も取り入れるというような中で工夫を凝らしていかなきゃならぬ、そこで成長を求めていかなきゃならぬ、こういうことを意図して取り組んでまいりたいと思っております。
○若松委員 今おっしゃったまさに工夫なんですけれども、新進党の「日本再構築宣言」、ここにも言わせていただきました。率直に言っていわゆる公共投資に対する増額の財源は今厳しいと。ですから、その工夫というところで入札方式を変えるとか、まさに一般競争入札というんですか、ちょうどこれは行政改革会議の中間報告の中で、需給調整、規制の撤廃とか、たしかそういう議論もあったと思うんですけれども、まさにそういった手段を早急にやることによって、確かに金額としては減るかもしれないけれども、参加業者がふえることによって、またそこのマイナス、いわゆる乗数効果というのがかなり和らげられるんじゃないか、そう思うんですけれども、建設大臣、いかがお考えになりますか。
○瓦国務大臣 それらのことも含めまして検討をしなければなりませんし、加えて言えば、省庁問協議によって適切な政策を誘導していくとか、それぞれの分野に今検討を進めている問題もございまして、構造改革、財政の再建ということは喫緊の課題でございますので、役所を挙げて、省を超えて知恵を絞り、国民生活に寄与すべく、また経済成長にも寄与すべく方策を懸命に求めながら十年度の予算を要求しておる、こう申し上げてよろしいかと思うわけであります。
○若松委員 ぜひ業務量の拡大、これをわかりやすく。そしてこれは私の持論ですけれども、日本のこの中央集権国家の結果、いわゆる東京本店所在のゼネコン、非常に肥大化したという言い方は怒られるかもしれませんけれども、そのとおりだと思います。イギリスとかアメリカとか他の国を見ますと、やはり地方分権が進んでいるところは地方の建設業者がしっかりとした規模を持ってやっている。そういったところに日本は非常に、この建設業界は特にゆがんだ形になっておりますので、ぜひ、この入札条件をどんどん緩和して、景気に対するマイナスの波及効果をいわゆる反対にプラスに転じるような施策を講じていただきたいと思います。 続きまして、これも何人かの委員が質問いたしたと思いますけれども、ウルグアイ・ラウンド農業対策、この補正予算計上ですけれども、農水大臣のお立場ではやはり補正化というのですか、必要に応じてはやるべきではないかと。大蔵大臣は財政法二十九条にのっとればこれは考慮せざるを得ない、たしかそういうお答えだと思いました。 そうしますと、今、ウルグアイ・ラウンド対策費があるわけですけれども、これの進捗率はどのくらいなんですか。予算がありますけれども、これに対していろいろな農家がかなり申し込んでいるのですけれども、一つの見方として、農家もかなり体力があって、それでその対策費の申請基準にまでいかない、切られてしまう、その結果このウルグアイ・ラウンド対策費の予算が余っているというのが、これがいろいろと報道されております。 進捗率はいかがでしょうか。
○堤政府委員 進捗率でございますけれども、平成九年度の当初予算まで含めまして五六%でございます。
○若松委員 平成九年ですね。九年の今現時点ですか。済みません、ちょっと。
○堤政府委員 平成九年度の当初予算まで実行するとしまして、実施率が五六%でございます。(若松委員「現時点で」と呼ぶ)予算ベースでございます。
○若松委員 予算ベースで。そうすると消化率はどうなんですか。
○堤政府委員 その予算に従いまして実施が行われているわけでございまして、そのとおりの実績でございます。
○若松委員 というと五六%今消化しているというお話ですね。そうすると、十月、あと残り半年、そういうところですね。これが消化されるかどうかが一番大事なポイントなんですね。 そうすると、非常にいい数値だということが言えるのではないかと思いますけれども、農林大臣、そういう認識でよろしいですか。いや、農林大臣、お答えいただきます。
○島村国務大臣 そういうことが言えると思います。
○若松委員 そうしますと、少なくともことしの、平成九年度中の補正予算という可能性はまずないと、もう断定し切ってもいいと思うのですけれども、大蔵大臣いかがですか。
○三塚国務大臣 進捗率は進捗率であります。そういう中で、補正予算におけるUR対策をどうするのかという御質問、毎回申し上げております財政法二十九条に照らしまして厳正に対処することとするということに尽きるわけであります。 同時に、総理の六月三日の記者会見等におきまして、本件の農業合意関連対策の予算上の取り扱いについて、事業内容の見直しとあわせて予算編成過程で検討するとされておるところであります。 以上のような考え方に基づきまして、今後の予算編成過程において議論をして決定してまいります。
○若松委員 そうしますと、いわゆる平成十年度の本予算の予算化の中で検討すると私は理解しましたけれども、その理解でよろしいか、農水大臣、済みません、再度お願いいたします。
○島村国務大臣 御承知のように、補正予算の編成は財政法二十九条に則することが当然でありまして、これまでの三年間にわたるウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策の実施について補正予算を計上するに当たりましても、財政法二十九条に基づき所要額を計上し、国会の御審議をいただいてきたところであります。 先ほども実は申したのですけれども、この農業合意を受け入れるということは、まさに、にわかに国際化の荒波をかぶるということでございまして、やはり農業の将来的展望を切り開き、かつ農村地域の活性化というものを展望して、いわば元気を損ねない、こういう配慮も必要でございますので、それらの中でこれから年末に向けて調整をしていきたい、こう考えております。
○若松委員 なぜこんなにしつこく聞くかというと、もうおわかりだと思いますけれども、この三%、別にEUが三%だという意味じゃなくて、やはりやらなくちゃいけない。それは与野党ともに同じだと思います。そのために、この補正予算というのは、えてして過去本当に、特にバブル崩壊後、かなりむだ遣いをしてきたというのも率直、事実だと思います。そういったことがあるがゆえに、この二十九条の適用は、大蔵大臣ひとつ、もともとかたい大蔵大臣と思いますけれども、気を引き締めて対処していただきたいと思います。 続きまして行政改革、これはどちらかというと歳出削減の裏腹が当然行政改革となるわけです。 私は、行政改革、国民の期待がどの程度かということで、私が言っちゃった方が早いと思うので言わせていただきますと、ことしの八月、総理府の調査がございました。いわゆる橋本総理の六大改革の中身についての国民調査でありました。 それによりますと、いわゆる橋本内閣の六大改革、そのうち一番関心があるというのが行政改革、八五・六%。いわゆる複数回答です。その次が教育改革ということで七〇・四%。二位に一五ポイント差ぐらいあるということで、行政改革待ったなしというのが国民の意見だと思います。 さらに、その中身なのですけれども、それでは行政改革の基本的課題は何なのかということで聞きましたところ、「財政赤字の解決に資する簡素で効率的な行政の指向」、いわゆる簡素効率行政というところが六九%。そして二番目の項目が「自由・公正・民主的な社会にふさわしい行政システムの構築」五七%。いわゆる簡素、効率、余り税金を使わないでいいサービスを提供してくれ、わかりやすくいえばこういうことだと思います。 それでは、これは総務庁並びに大蔵大臣に聞きたいのですけれども、やはりこの行政改革と財政構造改革、先ほどの橋本内閣の六大改革は一体化していると思いますので、確認させていただきたいのですけれども、この行政改革と財政構造改革は一体のもので推進しなければいけない、そのように理解されておられますか。
○小里国務大臣 先生も御指摘ございましたように、六大改革はそれぞれこれからの国の将来にとりまして重要な要素を持っております。なかんずく、行政改革というのは、国民的視点から見て極めて重要視かつ期待されておりますよ、まさに私どももそのとおり受けとめております。 それから、そのために、内外情勢の変化も激しいですよ、危機管理もありますよ、そういうことを大きな柱に据えながらこれからの行政改革を進めていくわけでございますが、その基本におきましては、やはり国の役割というものをまず基本的にもう一回ひとつ検証してみよう、そういうところから始まりまして、御承知のとおり、規制緩和ないし撤廃もやりますよ、地方分権もやりますよ、さらには民間にゆだねるものは徹底してゆだねていきますよ、そういう話から、要約をいたしますが、先生が御指摘ありましたように、簡素でそしてより効率的な行政をつくらなければいかぬ、そういう面から進めてまいるわけでございます。 最後のところでお話がございましたように、行政改革と今さらに目前で問題になっておりまする財政構造改革はまさに一体である、そういう認識のもとに当たっております。
○三塚国務大臣 まさに行政改革、財政構造改革は、国民のサービスの向上、最小の費用をもって最大の効果をあらわす、こういうことでありまして、一体であります。
○若松委員 久々と期待どおりの言葉をいただきました。ありがとうございます。 それでは、行革の推進、これは一言で言ってしまえば、また一面から見れば、既得権の排除、これはやらなくちゃいけないと思うんです。さらには赤字削減、これが財政構造改革の方ですね。いわゆる行革法の一つの成案が、来月ですか、出るということですけれども、ですから、入り口が行政改革で、そのさまざまな行革をやった中で結果として財政構造改革が担保されるという考え、ということだと思うんですけれども、この私の考え、間違っていますでしょうか。よろしくお願いします。
○三塚国務大臣 間違っておりません。
○若松委員 ありがとうございます。 そうしますと、やはり本来ですと、入り口の行革法案というのがことしの臨時国会前の通常国会に出て、そして財政構造改革法案が今出るのならわかるんです。ところが、財政構造改革法案が先に出て、さあ入り口をこれからやろうというのは、どうも何か矛盾があるというように思えてならないんですけれども、小里長官、どうでしょうか。
○小里国務大臣 政府の方針もさることながら、さらにまた国政の課題という見地から見ましたときに、今先生がお話がございました行政改革は、まさに一府十二省庁、従来の体制は御承知のとおり、これが何となく先にありきじゃないかという議論が数日前からも行われておりますけれども、私どもは、今中間報告をいたしました。そしてまた来月中にこれをきちんと行革としてまとめまして、政府に答申をいたします。それを受けました政府は、関係方面とも協議をいたしながら、この行政改革を具体的に進めるための作業を行います。 この所要時間が、御承知のとおり、少なくとも半年前後かな、こういう感じを持ちます。大変多岐にわたる、しかも深い、各般の業務を振り当てていくわけでございますから、その振り当てる基本的な、構想的なところは、今、横にらみで作業が進められておるとはいうものの、従来の一府十二省庁、一行政委員会、八庁という大変複雑な、多岐にわたる、その中から、これは排除しますよ、これは取り上げますよ、これは半ばとってドッキングさせますよと、さまざまな振り当て作業が待ち構えておるわけでございますから、およそ今日から見通しを申し上げまするなれば、来年の春ごろにはその辺の、いわゆる今度取りまとめをいたしまして受けてとった政府の行革を進める基本的一つの計画というものが整理をされてくると思っております。 したがいまして、それをもって国会にも報告をするし、あるいはまた、今この段階で私が申し上げるのはどうかと思いますが、でき得れば、一府十二省庁を具体的に進めるための関連基本法も、その国会においては間に合うように促進するべきである、私はこう考えております。 それを受けまして、さらにまた関連法がさまざまございますから、それを現在のそれぞれの体系下において検討してもらいまして、でき得るなれば五年以内、でき得るなればではない、五年以内にこれを実施をしたい、そして、もっとでき得れば早い機会に、でき得れば二〇〇一年の一月一日には移行をしたいものだ、そういう言うなれば重要な前向きの一つの念願を持っておる。こういうことでございますから、今申し上げました一連の行政改革というのは、もろもろの手順あるいはそれにふさわしいといいましょうか、年月を要するな、こういう一つの背景も御考慮に入れていただきたいと思う次第です。
○若松委員 それでは、ちょっとまた行革の内容に入らせていただきたいのですけれども、先ほど一府十二省庁ですか、十二省ですね、そういう今いろんな、現在の行政をガラガラポンとやって、こうやって分ける、整理する。整理統合ということをやっていらっしゃるわけですけれども、一方、今平成十年度の予算編成をされていますね。現実には、省庁の要求が八月末。この財政構造改革が実際先月出された、国会に上程。今月から審議、それでいよいよ行革の中身に入ると。何か順番が私の中では整理できないんです。 一体化とおっしゃっているんですけれども、タイミングのところで、私は、一体化になってなくて、かなりばらばらになっているんじゃないか、それを心配するのですけれども、どうでしょう。じゃ、大蔵大臣、お願いします。
○三塚国務大臣 本件は、総務庁長官が言われましたとおり、数年前からといっても、もっと前から行政改革はやっておるわけですね。遅々として進んできました。そういう中で、昨年、財政再建年ということでスタートを切り、分析の結果危機的状況の財政状況にある、こういうことで集中三カ年プラス三年をめどとして赤字体質からの脱却を目指したことは御案内のとおりまさに悔いを千載に残すことないように、体力のあるうちに健全財政へのスタート、こういうことになりまして、両々相まって一体化、こういうことになります。
○若松委員 大蔵大臣の非常に聡明な御説明、私、数字を扱っている仕事なので、なかなか哲学的説明でちょっとついていけないので、ちょっと確認というか、それをさせていただきたいのですけれども。 そうしますと、当然予算編成は与党の仕事ですけれども、やはりこれだけ重要な局面であるがゆえに、野党も何らかの形で意見も言わせていただきたいし、ぜひ取り入れていただきたい、そう思うのですけれども、そうしますと、とりあえず従来のシーリングベースの、何というのですか、省庁からの要求が八月末で終わった。これからこの財政構造改革法案の趣旨にのっとっていろいろと、いよいよ十二月に向けて、かなり切った張ったの世界になると思うのです。 そこら辺、ちょっと整合性がつくような形で、大蔵大臣、今後どんな再編、いわゆる今回のこの法案がどういうふうに平成十年度に盛り込まれるのかどうかを御説明いただきたいのです。というのも、平成十年度はまさに財政改革元年ですよね。重要な時期だけに、かなりこの改革の趣旨は盛り込まれるのではないかと期待しております。よろしくお願いします。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、シーリング制度からキャップ制度、こういうことになりました。それぞれ上限を設け、その目標に向かって縮減をする努力、縮減ということは、効率的な費用対効果の確実な政策が地道に展開をできていく、こういうことになろうと思います。具体的な縮減目標を講じましたのも、そういう理由でございます。当面の目標は、御案内のとおりですから申し上げません。 危機的状況は、まさに処理を要する四十五兆円、清算事業団、林野特会等であります。これに加えまして、地方、国の……(若松委員「済みません、四十五兆ですか」と呼ぶ)四十五兆でございます。(若松委員「隠れ借金のことですか」と呼ぶ)そうです。いわゆる隠れ借金であります。国、地方の長期債務残高が四百七十六兆円、そういうことでございます。
○若松委員 そうすると、その隠れ借金の四十五兆とか借金の四百七十六兆円というのを、要は平成十年度に織り込むという今お答えだったんですか。 要は、既に省庁ベースの予算要求がもう走っちゃっているわけですよ。それで、今回この財政改革法案が乗っかるというところなんですけれども、もう既に走っちゃっているものをどういうふうに軌道修正するのか、私はちょっと見えないんです。
○三塚国務大臣 五百二十兆に達する国、地方の債務が累積をいたしております。 簡単にわかりよく言えば、七・八もあるし、三%、二・五もあります債券の預託金利であります。これらを平均化しますと五・二かなと言われます。五・二%であります。そういたしますと、これを四百七十六兆の決まりました債務に乗じますと、五、七、三十五、五、四、二十ですから、二十三兆円という利払いの要求が出ます。これは国と地方の、一緒であります。 これを今後、国は国の会計で、地方は地方自治体の会計で返済をしていかなければなりません。六十年国債もありますから、そういう点で、均等化するとはいいながら、現実はそういう、わかりいい言葉で申し上げますと、一切そこで解消するということであれば、そういうことで毎年取り組んでいかなければならない。しかしながら、それは税収が到底これに追いつきませんから、そういう点で、公債を発行し国債費として支払う、こういう毎年の経理方式は、この際、特例公債を発行して利払い分を補てんするということだけはやらないという基本論を申し上げたかったわけであります。
○若松委員 やはり私、頭悪いんですね。 ちょっと、建設大臣が今退席されましたので、大蔵大臣に、恐縮なんですけれども。 例えば、建設省ですと七%、このいわゆる財政構造改革法案十四条関係ですと、公共投資七%減ということで、これは既に平成十年度の編成過程の中でかなり織り込まれているという理解でいいわけですね。そうであれば、具体的にどういった形でこの建設省予算が、編成中なんでしょうけれども、どういったところがこの七%カットのところに行き着くのかというところはお答えできますか。
○三塚国務大臣 縮減効果を目指して短縮をそれぞれの五カ年計画に取り入れさせていただきました。そういう縮減効果は何によってもたらすか。年度を延ばしたことによって出ることは当然でありますが、申請をいただきました概算要求額を個々に査定していく、こういうことになりますから、概算の各項目を精査しながら、真に地域に、また国民生活に、国家全体に貢献し、効率的な予算として執行されるようにという観点で厳正に対処をしてまいる、こういうことであります。
○若松委員 いずれにしても、来年一月から通常国会が始まるわけで、そこでまた中身のチェックをさせていただきます。 じゃ小里長官、先ほどの質問に戻るわけですけれども、いずれにしても、行革というのはやはり基本的に入り口だ、財政改革という観点から見ると、行革があって結果的に財政改革が担保される、これは御同意いただけると思います。 それで、さらに一方、この行革会議の中間報告、九月三日の内容では、内閣機能強化、これがかなり言われております。やはり行革は内閣機能が強化されなければできない、そういう考えでよろしいわけですね。これは官房長官になるのですか。
○村岡国務大臣 若松先生のおっしゃるとおりであります。
○若松委員 じゃ内閣機能強化はわかりました。 ところが、内閣機能を強化したのですけれども、内閣機能だけ強化しても、それぞれの省庁にもっと国民の声が届くような政策というのですか、その受け皿、これがなくてはならないと思います。それがまさに議員の役割だと思うのです。今新進党が、いわゆる副大臣もしくは政務次官、この制度を導入してもっと行政側に国会議員を入れる、一方、こういう国会の答弁のあり方で政府委員制度を廃止する、こんなことを提案しているわけですけれども、それについては、官房長官、どういうお考えですか。
○小里国務大臣 ちょっとくどいことを申し上げるようでございますが、先ほどのお話の内閣機能の強化、あわせまして省庁再編、これは一本の軸だ、こういうふうに判断をいたしております。 同時にまた、先生先ほどちょっと触れられましたように、その両翼に行政改革委員会という大きな機関がございますから、ここで、官から民へ、あるいはまた権限の移譲問題等、いろいろ議論をいたしまして詰めておりますことも、先生御承知のとおりであります。特に、規制の緩和あるいは廃止につきましては、既に二千八百二十三項目、三回の閣議によって決定をいたしまして、これを具体的に執行中でございます。 また、片や地方分権委員会におきましては、御承知のとおり、地方分権に関するいろいろなことを決定いたしまして、さきに御報告申し上げましたように、第四次までわたりまして、その中で、機関委任事務も廃止いたしますよ、あるいはまた、そのほか地方の行政体制を強化するためのいろいろな権限移譲についての項目を決定いたしましたことは御承知のとおりでございまして、この両翼にかかわる一つの閣議決定あるいは御了解をいただきました問題等は、既に具体的に作業に入っておる、こういう状況を御理解いただきたい次第でございます。
○若松委員 今、私の聞きたいところ二つありまして、それがちょっとミックスしていますので、整理させていただきます。 まず、官房長官にお聞きしたいのですけれども、先ほどの内閣機能の強化とはまた違うのですけれども、それぞれの省庁へのいわゆる国会議員の関与をふやす、副大臣もしくは政務次官制度の導入、こういったところについての御意見はいかがでしょうか。
○村岡国務大臣 今、行政改革会議、私メンバーでありません。いろいろ議論されておりますが、その中で内閣機能の強化、阪神・淡路とかペルーの問題とか、あるいは内閣で企画立案のところをやろうか、こういうような議論をされておりますが、これは御承知のとおり、十一月末を目途として行革会議あるいは与党との打ち合わせでやっていこう、こういうことで、議論はされておりますが、まだ結論は出ておりません。 今おっしゃる副大臣その他については、これは、新進党さんは提唱されておると思いますけれども、私どもの方で、今私が聞くところでは、その副大臣制度を重点的に取り上げているというところは議論されていないのじゃないかな、こんなふうに思っております。
○若松委員 これはぜひ取り上げていただきたいと思うのです。というのも、話は簡単ですよね。内閣機能強化はいい。実はこれはピッチャーですから、どんどんいろいろなことを決めて、それでいろいろ発信する。国会議員をカーブして、それで直接官僚のところに行っちゃったら、また従来のパターンに戻るわけです。そのために、受け皿の各省庁のいわゆる副大臣もしくは政務次官、まさに皆様が行っていただくというのは、これはやはり必要だと思うのですけれども、済みません、再度お答えください。
○村岡国務大臣 先生の要望はわかるわけですが、私、前に国対委員長もいたしておりまして、政務次官、この方々の活用、例えばこういう国会答弁で大臣のいない場合とかいろいろな場合、これらの活用ということもまた加味してもらいたい。ただ副大臣をやればと、今も政府答弁者として政務次官もいるわけでございます。そういうところもひとつ先生方の方も御協議願いながらやっていけば、また相談にもなれるかと私は思っております。個人的にでございますが、そう思っております。
○若松委員 今、その言葉のニュアンスに、やはりそういった志向というのですか、まさに各省庁に国民の代表がそれなりに機能するということを恐らくニュアンスとして言われたのだと私は理解いたしましたが……(村岡国務大臣「ただ単につくればいいというだけではだめですよということです」と呼ぶ)はい、そういうことですね。ただつくればいいということではないと。当然、中身の、実効性の問題ということですね。それはもう同感いたします。その上で、ぜひ検討していただきたいと思います。 それでは、総務庁長官にお聞きするのですけれども、じゃ行政改革、先ほどの今回の中間報告、九月三日では、内閣機能強化と同系列で中央省庁再編という議論がなされましたけれども、中央省庁再編というのは、いわゆる行革の柱というのは、いろいろな識者の議論とか会議の議論をやりますと、やはり大きくは規制緩和と地方分権、この二本の柱というのは欠かせないものだと思います。さらには、既存の不必要ないわゆる政府事業、また特殊法人、そういったところも整理する。規制緩和もやる、地方分権もやる。そうすると中央省庁がかなりかすかすになる。そういう状況でひとつ整理をして、もっといろいろな、大災害とか、また国際的な対応がうまくいくような制度に行くというのがやはり順序だと思うのです。 そうしますと、中央省庁再編が今先に来ちゃったわけですけれども、じゃ、その前段階となる政府事業の廃止とか特殊法人の民営化、地方分権、規制緩和、そこら辺がどちらかというと後についているという認識は否めないのですけれども、いかがでしょうか。
○小里国務大臣 議員の御指摘を決して否定するものではございません。まさにそのとおりあってほしいな、そういう感じを持ちます。また、現実に進展状況を見まして御承知いただいておりまするように、例えば、ただいま特殊法人のお話がございました。この特殊法人の改革につきましても、御承知のとおり平成七年の閣議で決定をいたしまして、それから具体的に進んでまいりました。そしてまた、近時におきまして、二回ほどでございましたが、閣議を経て、そしてこれが執行を決定してまいっておりますことも御承知のとおりでございます。 これをして決して十分であるとは申し上げませんけれども、さまざまな、九十二法人でございましたか、この特殊法人をひとつここで改革しますよと決めました時点が平成七年であろうかと思いますが、その当時九十二法人あったものが、その後、マイナス十七でございますか、ちょっと銀行などの設立形態が若干これから協議を進めなければならぬところがございますから、七十二ないし七十五法人になろうか、こういうような状況でございます。 なおまた、これで決して十分であるという観点ではございませんで、さらに積極的に対応するべきもの、さように思っております。
○若松委員 今の長官のお話は、いろいろと先ほど私どもが言いました、中央省庁再編の前に必要とするさまざまな行革、それは同時並行でかつ過去にもやられてきた、そういうお話だと思います。 そうしますと、例えば、今度特殊法人の話にちょっと移らせていただきたいのですけれども、先ほど十七減ったと言いました。私もそう思います。マスコミの方々も言っておりますけれども、要は、数を減らして、あっちくっつけた、こっちくっつけたということで、単なる看板のかけかえで結果として数は減った。 じゃ、中身はどうなのかという議論なんですけれども、そこら辺が正直言ってなされてないと私は思いますけれども、いかがですか。
○小里国務大臣 先ほどもその辺の意気込みは申し上げたつもりでございますが、おっしゃるように、決してこれで十分だと思っておるわけではございませんで、さらに具体的に各法人ごとに切り込みを行うべきである、そういう方向で検討をいたしております、さように申し上げております。
○若松委員 じゃ、総務庁長官に再度お聞きしますけれども、その切り込みの特効薬は何ですか、特効薬は。特にありませんか。そうしたら、なければ私が言いますけれども。
○小里国務大臣 私は、特殊法人といえども、やはり簡素でそして効率的で、より国民的サイドに立った一つの視点から切り込んでいくべきである、さように思っております。 しかしながら、率直にこの機会に申し上げておきますが、それぞれ特殊法人、検討を加えていただいておりますが、これを、議員がどういうお気持ちで御発言いただいたかわかりませんけれども、全面的に将来廃統合しかるべしという方向にはいかない特殊法人の存在もあるな、そういう感じは受けております。
○若松委員 やはりその切り込みなんですけれども、特殊法人にしろ政府事業にしろ、行政改革の必ずやらなければいけないものは、まさに業績判定だと思うのです。それは中間報告にも載っております。 それで、この業績判定の話なんですけれども、いわゆる費用効果分析というのですか、コスト・プロフィット・アナリシスというのでしょうか、そういうところが、実は、特殊法人も過去においてそういう業績判定の制度を導入しなさいというのが出ているんですね。十数年前ですか、正確に言いますと八三年三月ですね、臨時行政調査会の最終答申、ここで、業績評価基準を早急に作成し、毎年度これに基づく業績評価を行いなさい、こういう形で言われているんですけれども、今九十二、おっしゃったように十七引くと七十五ですか、そのうち業績評価を行っていないのが五十四法人あるんですね。きょう参考人関係で呼んでおります日本道路公団とか、雇用促進事業団、こういったのも入っております。いわゆる国民の非常に批判が多いところが業績評価を行っていない特殊法人。これは行政も同じなんですね。中央省庁も同じなんです。 そして、じゃ世界はどうなのかということですけれども、例えばイギリスですと、まさに、いわゆるエージェンシーという外庁制度ですね。これは、エージェンシーとかいわゆる独立行政法人ですか、そういう器なんかどうでもいいんですよ、どうでもいいんです。中身は、その業務に業績評価を入れられるかどうかなんですね。器は何でもいいんですよ。イギリスは、そういうことで八二年にこの業績評価が始まりました。イギリスは八二年。十五年前です。フランスが八九年。オーストラリアが八三年ですか。フィンランドでも九〇年。デンマーク、八七年。そういう形で、かなりのOECDの先進国は既に業績評価を行っている。 だけれども、日本はなかなかこれが定着しない。いわゆる官僚がやろうとしないわけですよ。八三年にも特殊法人にやらせようとした。だけれども結果的に進んでいない。こういう現状に、総務庁長官、どういう心構えで挑戦されますか。
○小里国務大臣 お話をお伺いいたしておりまして、端的に私の感想を申し上げますと、大変私は重い御提言である、さように思っております。先ほどから先生からお話がありまするように、特殊法人に限定せず、通常の行政施策につきましてもその評価機能というものはもっと私どもは留意をするべきであるし、なかんずく、今日、行政改革を進めておる真つただ中でありますから、私が先ほど申し上げましたように、果たすべき役割以上の強い意識を持って評価機能というものも強化をすると同時に、そういう視点で対処していくへきである、さように思います。
○若松委員 ぜひ長官のリーダーシップを期待するとともに、これは官房長官、やはり内閣でもソーダーシップを持ってこの業績評価、これはまさに行革の目玉だと思います。決意はいかがでしょうか。 その結果、大蔵大臣に、その効果というところをどれだけ財政的な面から期待しているか、聞きいと思います。
○村岡国務大臣 今、若松先生の御提言でございます、総務庁長官もおっしゃいましたけれども、やはり業績評価ということは、行革において検討していかなきゃならぬと私も思っております。
○若松委員 もうぜひ、中間報告にも出ていますし、十一月の成案のまさに中心がこの業績評価というところになるよう期待しております。 これがないと、幾ら行革行革と口で言っても、中身は節約できない。大蔵大臣、そうお考えですよね。ぜひこの業績評価、大蔵大臣としてどのように認識して、どのように関与されるか、また期待するか、お答えいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 予算編成の中で歳出全般を見てまいりますときに、その視点が極めて重要であります。本来、概算要求、予算査定、今度はキャップ制でありますが、なおのことその視点を大事にしながら取り組まなければなりません。 また、特殊法人等につきまして、民業の補完という大義名分があります。償還確実性というまた原則がございます。そういう中におきまして、政策的要請の中で出ておる法人といえども効率的でなければなりませんし、そして、償還確実性をキープするためには少数で最大の業績を上げ得るように努力をしていかなければなりませんし、そのようにしむけていくのが政府の立場、こう思います。
○若松委員 もう一つ小里長官にお聞きしたいのですけれども、特殊法人のお話は結構です、あと、いよいよ国民のもとに明らかになってきた認可法人または行政代行型公益法人、ここら辺について、まだ目に見える形でのいわゆる改革というりがこちらに伝わってきておりません。それについてはいかがでしょうか。
○小里国務大臣 目下、鋭意行革会議におきましても、今御指摘のテーマについても集中的に議論が行われております。
○若松委員 いつごろ一つの成果が出ますか。
○小里国務大臣 おおよそ来月中に取りまとめを行いまする省庁再編等にも密接な関連があることでございますので、それらを念頭に入れて進めております。
○若松委員 大蔵大臣にお聞きしますけれども、まさに認可法人、行政代行型公益法人、これがかなり税金を使う、もう頭の痛いところだと思うのです。お悔やみ申し上げます。 大蔵大臣としてもこの改革、どの程度期待されているのか、ちょっと大蔵大臣、お答えいただけますか。
○三塚国務大臣 補助金等認可法人、膨大な数でありますこと、御案内のとおりであります。 適正に対処をしていくことにより、国民の皆さんの拠出をする税金、有利に、またその目的に合ったようにしなければなりません。 しかし同時に、民業において行うことが大事だから認可法人ということであるわけですから、本来の認可の趣旨を踏まえて、最小限の費用で最大の効果を出すようにということが基本であろうと思います。
○若松委員 私も、国の経理部長、大蔵大臣だったら、この行革からどのくらい、例えば何兆円とか、数字的な期待というのはやはり出てくる、こざるを得ません。そうしないと三%なんて厳しい目標は達成できない。 そういう数値的な一つの期待というか、方向性というものは出せるのですか。出さないと、これからの時代の経済改革にしろ構造改革にしろ、私は進まないと思うのです、言葉だけでは。大蔵大臣、いかがですか。
○三塚国務大臣 編成の基本に、対前年度比〇・七%歳出をカットいたします、ここを目標に定めたところでございます。これは目標でございます。全体を精査することの中で対応をしていくここは当然であります。
○若松委員 ぜひ、この行革を進める中での行政支出削減効果、これはしっかり大蔵大臣の立場からも精査していただきたいと思います。いろいろと行革の話をさせていただきましたけれども、じゃ、この行革、具体的にどういう行革を求めるのか。いわゆる行革後の日本の行政はどういう姿になるのかというのが、言葉の羅列ではなかなかわかりにくいと思います。 例えばいわゆるGDPですと、人口一千万人以上の国家ですと、日本は断トツに一番ですよね。九五年で、一人当たりGDPが四万一千ドルですか。それの二番がドイツの二万九千五百ドル、三番がアメリカの二万六千ドル。これはあくまでも人口一千万人以上です。いわゆる経済的にはもう世界一と。 そうすると、その世界一の経済を支える求められる行政の姿もやはり世界一じゃなくてはいけないと思うのです。世界一効率のいい、サービスのいい行政。それを国民に見える形で、官房長官並びに総務庁長官、当然橋本総理も含めてですけれども、やっていただかなければならないと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○村岡国務大臣 今の行革会議、目指しているのは、今まで二十二ぐらいあった、いろいろな重複しているものもある、例えばごみ処理なんかは四、五省庁で重複してやっている、交通関係でも十一省庁ぐらいやっておる、そういう縦割り行政あるいは交錯している行政をスリム化する、簡素化する、しかも透明にする。こういうことで今の案として一府十二省庁。当然行政の今まで指摘されてきましたようなことを改めていかなければいけない、こういうふうに思っております。 それから、先ほど業績評価というお話がございました。それは特殊法人、業績評価しなきゃいけないけれども、もう一つの部面で、政策的などうしてもやらなければならないもの、そこまで業績評価をやれば、もう田舎の方なんか全然予算をやらなくてもいいということになります。両面あるということだけお願いをいたします。 以上でございます。
○小里国務大臣 例えば規制緩和の一つとして行政のスリム化、これはもう先ほどからいろいろ議論されておりまするように、いろいろなそれがための解決策を画期的に講じていきますよと。 そこで、事務量の変化というものが必ず期待されなければならない。しかし、その事務量の変化というものを、いわばここで一口で定量的に、イコールこういうような結果が出ますということはなかなか説明いたしがたいものでございますが、いずれにいたしましても、行政改革の側面からいいますと、お話がありましたように、簡素で効率的で国民本位のものをつくったと。その姿におきましては世界一すばらしいものをつくろう、そういう意気込みがなければならぬ、私はさように思います。
○若松委員 ぜひその実現に努力をされるよう期待して、また質問を続けさせていただきます。 それでは、今回のこの行政改革にまたさらに入らせていただくのですけれども、ちょうど今回の法案につきまして、いわゆる地方分権、これも出ております。それで、この地方分権ですけれども、第四次勧告が十月九日に出ました。結局、地方分権、これも成功しないと、行革はかけ声だけということになると思うのですね。 じゃ、地方分権、かなり規制緩和よりもこれは困難ではないかと思っております。その原因が結局は地方税財源の充実、ここなんですね、大蔵大臣。地方税財源の充実。地方も、仕事は来るけれども本当に財源は来るのかと疑心暗鬼になっているわけです。かつ、税制調査会ですか、ことしの一月に公表されましたけれども、そこで地方税について、課税自主権を何としてもとりたい、そういう記述しかありません。 この地方分権というのをやはりもっと具体的に見える形で示さないと、この財政構造改革法案というのは絵にかいたもちになると思います。そういった点から、この地方税財源の充実、これについてもっと具体的な中身を聞かせていただきたいと思います。 〔委員長退席、野田(聖)委員長代理着席〕
○三塚国務大臣 権限が移譲されますと、その権限に基づく業務に必要な財源も、従前の方式ではなく、新たに徴税をしてまいる。まさに受益と負担、こういう関係になると思いますし、地方分権はまさに、基本的にその一点を大事にしながらどう展開するか、ただいま審議が最高潮に行われておるところであり、私どもは最大の関心を持っておるところです。
○若松委員 要は、重要性は認めたと。そうすると、いずれにしても地方税財源の具体化というものがないとこの財政構造改革もうまくいかない、そういう御認識ですね。 そうすると、この地方税財源、これについてはいつごろまでに一つの見える形で出てくるんでしょうか。いかがですか。これは言えますか。言えたらどうぞ。
○涌井政府委員 お答えいたします。 地方財源の充実の問題につきましては、これはまさに、国と地方との仕事の役割分担の見直しに合わせて国と地方との税財源の配分を考えるべきだということが基本だと思います。そういうことで、基本的にその役割分担の見直しの検討がまず先決だと思います。
○若松委員 ちょっと時間もなくなってきたので。役割分担とか、そういう段階じゃないと思うんですよ。もう具体的に、こうだこうだという地方税の一つのあり方というものを決めないと、平成十年、集中改革元年と言いながら、厳しいと思いますよ。ぜひこれは避けないで、大蔵大臣、頑張っていただきたいのですけれども。
○三塚国務大臣 これは、毎年予算編成の際に行います地方財政計画、交付税を中心として算定をしていくわけでございますが、今次の提言の中にもその方向が明示をされておりますので、全体を精査をして、国と地方の役割分担の現型の中における経費の点検、そして位置づけ、こういうものをつくり上げていかなければなりませんし、その趣旨を踏まえて担当していくということになります。
○若松委員 本当はもっと聞きたいんですけれども……。では、地方分権は、ぜひ地方税の充実、早急に具体化してください。 あわせて、先ほどの行革のもう一つの柱 規制緩和。規制緩和をどんどんやれば、経済的な波及効果もあるし、まさに中央省庁のむだもなくす最大の要因なんですけれども、ところが、この規制緩和という言葉が実はこの法案のどこも触れておりません。私は非常に重要だと思うんですけれども、規制緩和なしに果たして財政構造改革ができるのかどうか、いかがでしょうか。これも大蔵大臣ですか。
○小里国務大臣 先ほども若干触れたつもりでございますが、御案内のとおり規制緩和は、もう数次にわたりましていろいろな機関そして角度から検討が進められておりまして、目下その決定をし執行中のもの、あるいは準備中のもの、種々雑多にわたっておりまして、そういうような現状体系からそのようなことになったものではないか、さように思っております。
○若松委員 ということは、規制緩和と財政構造改革との関係性は結果としてはどうなんですか、結果として。
○小里国務大臣 財政構造改革という視点からは、私が申し上げるのはちょっとどうかと思いますが、規制緩和を弾力的に、積極的に行うことによりまして、経済にももちろん役立ちますし、同時にまた、私どもの立場からいえば、省庁再編、そして内閣機能の強化にも直接間接役立つ、そういうような判断でございます。 ただし、恐らく先生もその点御了承の上でお話しだろうと思うのでございますが、規制緩和が、あるいは定員増減に影響しないと考えられる分野もありますし、あるいはまた、その逆で、相当貢献しますよと考えられる面も相当あります。こういう内面事情を持っておるな、そう思っております。
○若松委員 大蔵大臣はどうお考えですか。規制緩和というところで、やはりこれがしつかり財政構造改革とかみ合っていないと、なかなか実質的な景気の浮揚等が出てこないと思います。いかがでしょうか。
○村岡国務大臣 今の法律に行政改革のことを書いていないじゃないかと。だから、我が党といたしまして、六つの改革ということで、財政改革、行政改革、金融改革とか経済改革とか、当然、したがって行政改革はしていかなければならぬ、こういうふうに私、解釈をいたしております。(若松委員「規制緩和ですよ」と呼ぶ)規制緩和。規制緩和も、その六つの改革のほかに、規制の撤廃と緩和、地方分権、こういうふうに続いておりますので、そのとおり解釈しております。
○尾身国務大臣 規制緩和、私なりに考えますと、実は二つの側面があると考えております。 一つは、規制を緩和することによりまして、行政のスリム化に非常にプラスになる、その面でのいわゆる行政改革が進むという効果があろうかと思います。この面での財政への好影響はあるというふうに考えている次第でございます。 もう一つ、私、いつも申し上げております、経済構造改革を推進する規制緩和という意味におきましては、規制を緩和することによって、主として経済の分野におきまして、民間の活動が自由に活発にできる、そのことによって経済全体が活性化して、経済活動の向上によって財政構造改革に資する。その二つの面、両方の面を追求していかなければならないというふうに考えております。
○若松委員 私は、ぜひ文書にも明記していただきたかったと思います。 済みません、質疑時間十分前ということがありまして、あとは、さらに財投も実は本来含められるべきじゃなかったかと。財投改革も言葉としてありませんので、またそれがマスコミ言うところの欠陥法案じゃないかと。私もそういう認識があります。 済みません、時間が本当にありませんので、せっかく来ていただいた参考人、自民党席さんからは来ているのに、来ているのにと言われているので、ぜひお答えいただきたいのですけれども、また時間をいただいて、ぜひそこら辺の欠陥面を追及していきたいと思いますけれども、今回、日本道路公団の関連会社並びに関連公益法人につきまして、参考人招致しております。 いわゆる関連会社の決算状況の質問なんですけれども、その質問の前に、きょう何か総裁が都合が悪いということで来られないのですけれども、当然、これはちゃんと皆さんにその理由、何で来られない、理由ははっきり言えますよね。それを説明していただいてから、質問通告した点を御説明いただきたいと思います。
○黒川参考人 担当理事が出てこいということで、私は出てまいりました。よろしくお願いいたします。
○若松委員 出られない、それじゃ説明にならないですね。ちょっと質問どおり答えてください。国会よりも何か重要な用事があるのなら当然納得できると思います。
○黒川参考人 よんどころない用件でございます。出張しております。
○若松委員 出張。結婚式じゃないですよね。どうなんですか。
○黒川参考人 公務でございます。
○若松委員 公務ということであれば、ぜひ、ちゃんと理事に説明をいただきたいと思います。 いつも、どうしても出られないのでということで、そのままいっちゃうわけですけれども、やはり総裁にぜひ出てきていただいて、大変重要な問題なんで……。 じゃ、委員長、ぜひ理事間で協議していただくように、よろしくお願いいたします。
○野田(聖)委員長代理 理事会にて協議させていただきます。
○若松委員 それでは、日本道路公団の関連会社、関連公益会社、そのいわゆる経常利益ですか、さらに累積の剰余金は幾らあるのか、ちょっとお答えいただけますか。 〔野田(聖)委員長代理退席、委員長着席〕
○黒川参考人 道路公団が出資しております関連会社は、直接出資は四つございます。東北高速道路ターミナル株式会社、それから北陸高速道路ターミナル株式会社、それから九州高速道路ター・ナル株式会社及び東京湾横断道路株式会社でございます。 その平成八年度の経常利益でございますけれども、東北ターミナルは約五千七百万円、北陸高速道路ターミナルは六千四百万円、九州高速道路ターミナル株式会社は千六百万円、東京湾横断道路株式会社は、これはまだでき上がっておりませんので、経常としましてはマイナス六億九千万円。 以上でございます。
○若松委員 関連公益法人はいかがですか。合計で結構ですよ。
○黒川参考人 道路公団が直接のあれではございませんけれども、道路公団がつくっております高速道路のサービスエリア、パーキングエリア等の休憩施設を管理運営しておる財団法人道路施設協会が出資しております民間会社は六十六社ございます。 経常利益は、一社当たり平均で約一億八千五百万円、税引き後にいたしますと八千六百万円でございます。経常利益率は平均で一・七九%ということでございます。
○若松委員 いわゆる日本道路公団、補助金はないと。だけれども、補助金という形よりも高速料金で取っているわけですね。ですから、余り総裁が出なくてもいいという理由にならないわけですよ。 それで、かつ、こういったいわゆる道路施設協会が出資している、その下の子会社というのですか、六十七社。今、一社当たり一億八千数百万円とおっしゃいましたね。ですから、全部合わせると二百億、それだけ毎年の利益が上がっている、そういうことですね。 それをどういうふうに還元されるのか。少しでも高速料金を上げないような努力がされているのかどうか。それは、結局なぜこれだけもうかるかというと、やはり独占事業だからでしょう。 それで、もう時間がないから言いますけれども、なぜ独占が認められているかというと、特にサービスエリアとかパーキングエリアの独占使用権、これは法的根拠はないわけですよ。どんどん民間が入っていいわけですよ。 小里長官、ひとつお答えいただきたいのですけれども、昭和四十二年に建設省道路局長名で出された「高速自動車国道又は自動車専用道路に設ける休憩所、給油所及び自動車修理所の取扱いについて」という通達、三十年前に出ているのが、いまだにこれが独占権を与えられているのです。いわゆる法律じゃない行政規制です。小里長官、これ、どうします、今までの行政改革なり規制緩和なりの動き。 じゃ、まず当事者から聞きましょう。当事者、どういう意思がありますか。
○黒川参考人 高速道路を利用していただくお客様にサービスエリア、パーキングエリア等のサービスが必要でございますけれども、これは必ずしも、もうかる場所ともうからない場所が実はあるわけでございます。それを道路施設協会に許可することによって、日本国全体にそういったことができるという形で、あるところからは営業料をいただきまして、またあるところに対しましては若干赤字でやる。さらにトイレとかサービスエリアの清掃等、これは九十億ぐらいかかりますけれども、これもやっていただいております。
○若松委員 どこが赤字ですか。どこが赤字ですか。(発言する者あり)
○中川委員長 ちょっと静粛に。
○黒川参考人 道路施設協会が、具体的な、民間の会社の方に入っていただく、競争入札させていただいている場所と、直接自分の採算ベースでやっていく場所があるわけでございますけれども、それがあわせまして全体としてバランスがとれているということでございます。
○若松委員 ちゃんと会社名出してください。出せないんですか。 資料要求いたします。委員長、ぜひ理事会で御協議ください。
○中川委員長 後ほど理事会で協議します。
○若松委員 よろしくお願いします。 それでは、その先ほどの独占権、これはどうされるのですか。
○瓦国務大臣 委員には、しばらく出まして大変失礼いたしました。 御指摘の問題でございますが、施設協会、いろいろサービス業務に当たっておるわけでございますが、より民間の力を投入してまいらなければならぬ、サービスにも努めていかなければならぬわけでありますが、なお、トイレであるとか、言ってみれば採算にふさわしくない分野のことも昨今非常に業務としては多くなっております。 いろいろな競争原理と、加えて言いますと、民間と協会の業務を分割する、こういった方向にも方向性を持たせて今検討をいたしておるところでございますが、利用者も多い中でありますので、必ずや実績が上がるように、目指すものに到達するように努めてまいりたい、さように指導したい、かようにお答えをさせていただきたいと思います。
○中川委員長 若松君、約束の時間が過ぎました。
○若松委員 わかりました。じゃ、ぜひ小里長官、よろしくお願いいたします。 さらに、これが、二、三日前のやはりこの財特の委員会で上田委員が……
○中川委員長 再度申し上げます。時間が参りました。
○若松委員 一、二分じゃないですか、委員長。一、二分じゃないですか。
○中川委員長 一、二分、いけない、いけない。
○若松委員 じゃ、これで時間ですので終わります。ありがとうございました。
○中川委員長 これにて若松君の質疑は終了いたしました。 次に、五島正規君。
○五島委員 私は、前回に引き続きまして、本法案にかかわる社会保障のキャップの問題についてお伺いしたいと思います。 この法案によりますと、社会保障のキャップをかけた上で、大変厳しい、そういうこれからの社会保障運営ということが義務づけられるわけでございますが、現在、国は、政府管掌健康保険あるいは厚生年金、国民年金の標準化の国庫負担金の繰り延べなど、いわゆる特別会計からの繰り延べによる隠れ借金、多額に上っております。金額を求めてもいいわけでございますが、時間の関係がございますので申し上げますと、合計で三兆二千七百億円の繰り延べがございます。 これまでこうした社会保障の費用については、当初予算と決算との間には非常に大きな差がありました。それをいわゆる補正でもって処理してきたわけでございますが、これを今までどおりやるということであれば、何のことはない、これはシーリングの問題で終わるわけでございます。 もしこうした問題について、これまでの従来のやり方を変えるんだということであるとするならば、この隠れ借金の返済はどうされるのか。これについては補正予算を組んで返済するのか、それとも、今医療保険等々含めて非常に保険財政も厳しい中において、六カ年の間は返還しないよということをおっしゃっているのか、その点どうなのか、大蔵大臣にお伺いしたいと思います。
○三塚国務大臣 本件は、御指摘のとおりの繰り延べ額に相なっております。この措置の返済についてのお尋ねでございますが、政管健保については八年度補正予算において千五百四十三億円返済いたしたことであります。今後において引き続き返済財源を確保することに最大限努めてまいりますが、速やかな返済に向けて努力を行うというのが原則でありますが、現在の異例に厳しい財政状況にかんがみまして、将来の返済を今日ただいま具体的に約束することは困難でありますことを御理解いただきたいと思います。
○五島委員 政管健保についてお話してございます。確かに平成八年補正で千五百四十三億円お返しになりました。現在、平成八年末で八千二百億円のいわゆる繰り延べ残高が残っている。これについて、この緊急三年間、向こう三年間の六年間の間も返済をする期間の中に入るのか、その六年間は返済しないとおっしゃっているのか、もし返済するとすれば、それはどういう形で返済するのか、そこのところをお伺いしているわけです。今の大臣のお話では、この六年間の期間とは関係なしのお話のようにお聞きしたわけでございますが、そこのところを明確にお答えいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 集中三カ年の中で、十年度に向けて元年とこれを位置づけながら、ただいま厳正なチェックを行っておるところでございます。税収との見合いもこれあります。そういうことを踏まえながら、将来の返済を具体的に約束しますこと、本日の段階で極めて難しいということで申し上げたところでございます。
○五島委員 私は、来年返して再来年返せるかと言っているわけではございません。この緊急の六カ年計画とは総体的に別なのか、今の大蔵大臣のお話でいえば、さまざまな努力をした上で、節約をした上で金ができれば、これはこの期間と関係なしに返すとおっしゃっているのか、その金ができてもこの六年間は返せないとおっしゃっているのか、この二つを聞いているわけです、どちらなのかということを。
○三塚国務大臣 集中三カ年で諸改革が断行をされ、予定の経済成長率を見とることができ、後半の三カ年において、さらに見通しどおり取り組む最大の努力をしていくわけであります。この期間が終わるまでの状態を見詰めながら、六年目の状況を総括することによって七年目には全体的な形の中でとり行えるように、経済成長が計画どおり進みますように努力をしていくことが前提になるかなと。大変わかりにくい話をしましたが、言わんとするところは、そういうことで御理解をいただければと思います。
○五島委員 今の話は、これはむちゃくちゃな話でございまして、言いかえれば、財政構造改革と称し、そして、非常に支出を抑制しながら、借りた借金については六年間棚上げ法案という側面を持つのだという感じを持ちます。まあ今どこの企業も経営は大変なわけでございますが、こんな理屈で借金を棚上げできたら極めてありがたいというのが民間企業だと思います。 きょう大蔵省主計局もおいでなんですが、そこのところはどうなのか、もう一度ここのところを明確にお答えいただきたいと思います。
○涌井政府委員 先生御指摘のとおり、八年度補正予算におきまして、政管健保の国庫負担繰り延べにつきましては千五百四十三億円を返済したところでございます。 今後どうするかについては、前国会におきましても大蔵大臣から、今後とも誠意を持ってできるだけ速やかに返済できるように努めたいと考えているという答弁を申し上げたと思いますが、極めて厳しい財政事情の中で誠意を持って対応していく、ただ、さはさりながら、具体的に将来の返済をお約束することは困難であるということを申し上げておきたいと思います。
○五島委員 誠意を持って返済する努力を示すのは結構です。私の聞いているのはそういうことではありません。問題は、この返済の期間がこの六カ年と関係するのかしないのか。すなわち、そうした努力の上において可能性ができた段階においては、この六カ年の期間とは関係なしに返済するのか、それとも六カ年の間は少々余裕ができても返済しないとおっしゃっているのか、そこのところを明確に答えてくれということを言っているわけです。
○三塚国務大臣 先ほど申し上げましたのもそんなつもりで申し上げたわけでございまして、六カ年通じまして財政的に余裕が出るという結果が出る時点では御期待にこたえることができる、こういうことであります。
○五島委員 金が生まれてくれば六カ年とは関係なしに返しますというお話でございます。大変借金の返済に対しては不誠実。これじゃやはり国民も早いこと赤字国債をなくしてくれという声が出てくるのは当たり前かなという感じもいたすわけでございますが、時間もございますので、この問題は後に残していきたいと思います。 次に、厚生大臣にお伺いしたいと思います。 今回のこの法案との関係の中において、来年度たちまち社会保障の自然増を三千億に抑えるという内容でございます。それから先も自然増を二%に抑えるということになりますと、毎年毎年、この三年の間は社会保障費というのを三千億ぐらいの自然増に抑えなければいけないということが続くわけでございます。 そうした状況の中で、今厚生省の中では、医療費に対する税の投入を四千二百億ぐらい抑制することによって何とかこの数字を捻出しようとして四苦八苦しておられるというふうに受け取っています。 ところが、税の分を四千二百億抑制するということは、医療費総額の中でこれを生み出していくとするならば約一兆七千億の国民医療費を抑制しないことにはこの金が出てこないことは、もう大臣よく御承知のとおりでございます。 この一兆七千億の金をどういう形で抑制するのか。幾つかの方法はあると思いますね。患者負担に転嫁する。あるいは自由診療化して、そしてそこの部分についてやはり患者さんの負担にしていく。あるいは医療費の点数を引き下げる。さまざまな方法はあると思いますが、そういうやり方によって本当にこれからの医療というものがやっていけるのか。やはり医療そのものについては抜本的に制度見直しをしなければいけないということで現在、与党においても協議されていると思いますし、我々の党の中においても協議しているところでございます。そうした抜本改革の中でこの問題は解決していくべきである。 ところが、この財政構造改革の中でたちまちの費用の捻出のためにかなり乱暴なことをしないといけないということになってきますと、そうしたものが非常にねじ曲がってくるというふうに考えるわけでございまして、結果的には大変大きな国民負担の増大につながる心配もあるわけでございます。 その辺を、この四千二百億、まあこれは四千二百億になるのか三千九百億になるのかは別として、こうした税の投入部分の抑制というものが、いわゆる国民総医療費そのものの抑制の中から捻出するのか、それとも保険制度あるいは医療制度の改革の中において捻出されようとしているのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 来年度予算の中で四千二百億円程度を医療費の中で削減するということは、今御指摘のように非常に苦しい作業であります。まず平時だったらこういうことは考えられないようなやり方だ、非常時だからこそやらなきゃならないということでやるわけでありますが、去る八月提出しました抜本改革の中でこの額を出せというのは、実際的な作業を考えると無理だと思います。時間がかかります。薬価にしても診療報酬にしても、これはことしの暮れまでに決まる問題ではない。となると、現行制度の中でこの四千二百億円を削減しなきゃならない。しかしながら、現行制度の中で削減するといっても、抜本改革案の方向に沿った形でしなくてはならない、そう思っております。
○五島委員 この四千二百億を現行制度の中で抑制するということになりますと、四千二百億の金額だけを総医療費の中で抑制するということであれば、私は現行の中でも十分可能であると思います。しかし、一兆七千億、国民総医療費の七%ぐらいに相当しますか、その部分を抑制するということになりますと、今大臣がおっしゃっているようなやり方では難しいのではないか。やり方としては、医療費そのものの抑制を可能な限り進めながら、その金額をもってこの抑制額に充てていけるように。 例えば、厚生省が出しておられる試案の中で、私自身は十分慎重に検討しなければいけないという感じは持っておりますが、例えば被用者保険についてはボーナスも含めて保険料を徴収し、その中で調整するという試案もございます。私は、老人医療に対する国庫負担の問題を明確にしていただけるならば、それも十分考えられる試案だと思っております。そうした場合には、例えば政管健保に対する二二%の国庫の負担というものがあります。よく大臣が負担の問題をおっしゃいますが、病気にかかったというそのリスクのときの負担ではなくて、保険料の負担という形でもって、穏やかな形で解決つくかもしれない。 そうした問題をやはりここで、どうしても議論の時間を早めて、こうした財政構造改革によって医療保険制度が根本的に崩壊しないようなものを今お考えいただかないと、時間的に間に合わないでは、私は、国民はますます医療にかかったときの不安を考えて消費の抑制、景気の後退ということにつながっていくのではないか、それを心配するわけでございます。 とりわけ、今回厚生省がお出しになった内容を見てみますと、薬についても、参照価格といいながら、その参照価格を超えた部分については本人負担、これは薬剤の部分における混合診療です。あるいは、技術料についても、医療機関において、あるいは医者によって差額を認める、技術料における混合診療です。入院についても、一〇〇%の差額ベッドまで認めてもよいという意見すらある、これは入院費の混合診療です。 こうした形が財政構造改革ということもあって加速されるとするならば、万一病気にかかったときのリスク、そうした病気にかかったときのコストを考えた場合、せっかく保険制度がありながら、個々の労働者あるいは病気にかかりやすい高齢者にとっては、その費用というもののためにより貯蓄を進めていかなければいけない、消費を抑制しなければいけないということになるだろうというふうに思うわけです。 その辺について、今大臣がおっしゃった方向性そのものはそのとおりなんですが、その時期の問題、そして財政構造改革のこの議論の結果よって来るところの国民の犠牲というものを考えた場合、この問題についてはもっと大胆に審議を進めるべきだと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○小泉国務大臣 この財政構造改革法案の中でもっと具体的に示した方がいいという御意見だと思いますが、現実的に、暮れに予算編成をしなきゃいけない、それまでまだ間があるわけであります。大体、例年の予算編成作業を見ますと、実際具体的な項目が浮かび上がってくるのが十二月に入ってきてからだと思います。そして、予算編成をして、その内容を御審議いただくのが来年の通常国会。私はそこでは徹底的な審議をしていただけるものと思います。それまでに、今いろいろな御提案やら御指摘があります。そういう点を含めて今検討させていただいているという状況であることを御理解いただきたいと思います。
○五島委員 今私が申し上げましたが、現在厚生省が試案として示しておられるような混合診療というような方向性、これは、金がないときにはしょうがないよ、だから国民に負担を転嫁してということなんでしょうが、もしそういう方向性をたどるとするならば大変なことになるだろう、私は、結果的には税の投入がふえてくると思っております。 とりわけ、御案内のように、医療における官民格差というのば非常に大きゅうございます。公立病院に対しては、診療報酬のほかに約一兆二千億とも三千億とも言われる公費の投入が、これは地方も含めてですが、ございます。 もし混合診療が実施されるとした場合、地方の議会としても、地方税を投入しているという状況の中から、公立病院においていわゆる差額ベッドに全部変えていく、あるいは技術料について上乗せをしていく、そんなものが議会で認められるはずがない。結果においては、いわゆる公的病院においては、一部の国立は知りませんよ、そうした混合診療というものを採用できないことになるだろう。そうなりますと、患者さんとしては混合診療でない公的医療でやってもらえる公的病院に集中せざるを得ない、集中するとすると、その差額が取れないわけですから、公的病院に対してはますます税の投入をふやさなければいけない、こういうイタチごっこが必ず起こってくる。 そういうふうな、財政構造との関係からいっても大変矛盾のあるような内容が厚生省の試案として出されています。そういう意味では、ぜひこの審議を、大臣が言われるように次の通常国会までにということでなくて、財政構造改革全体との中で議論をしていただきたいと思っております。 また、いま一つこの問題との関連の中で指摘しておきたい点がございます。 一つは、さまざまな規制緩和が主張されておりますが、私は、厚生行政関係、特に医療行政関係における規制緩和ほど奇妙きてれつな規制のがんじがらめなものはないというふうに考えています。 例えば、大臣、今、私なら私がドイツなりイギリスなりでピンセットやメスを買ってくる、そしてそれで手術をした、診療報酬を請求したら違法ですね。厚生省が定めた価格で、厚生省の定めたメーカーから購入せずに、それで手術をすれば違法だと言われる。あるいは、同じコダック社のフィルムを、日本で買わずに例えばアメリカなりから直接輸入した、それでレントゲンを撮った。アメリカで買ったから日本の三分の一だったから、購入価格の十分の一で診療報酬を請求した。これは違法ですね。 そんなばかげた、何のための規制かわからないものが医療全体を取り巻いて、医療の高価格体質を形成している。薬についてもそうです。こうした規制緩和を大臣どのようにお考えか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 具体的な、実際違反であるか違反でないか、正確には事務当局から答弁させますが、御指摘の批判に対しては、謙虚に検討しなさいと指示しております。直せるのか直せないのか、また、直せないのだったらどういう妥当性があるのか。批判を謙虚に受けとめて、その批判が正しいのならばそれにこたえられるような体制を整えなさいということで、たしかこの問題も中医協の審議に上げて検討していると思います。
○高木(俊)政府委員 今いろいろな具体例がございましたけれども、ピンセットとかメスとか、こういったものは、手術料全体の中で、ピンセットはどれを使わなきゃいかぬとか、そういうことではありませんから、それ自体違法とか、そういうことではないというふうに思います。 ただ、フィルム等については、これはなおその取り扱いについてどうするか、これは今中医協においても医療材料について検討いただいておりますから、そういった中でできるだけコストも引き下げられるような方向で検討をいたしたいというふうに考えております。
○五島委員 局長、あなたはその直接の担当官だから、きちっと正しいことを言わなきゃだめですよ。フィルムなんかについては、診療報酬で請求する、できない、それはそうです。それだけではなくて、メスやピンセットやコッヘルまで、いわゆる薬事法に適用されていないものを使って手術をした場合に、これはこの手術そのものを保険請求することについてはだめだということになっているはずですよ。
○高木(俊)政府委員 今、実際にやっている担当官からも、私も細かいことまで実は申しわけありませんが存じ上げてないものですから、確認したのですが、メスとかそういったものは手術料全体の中で入っておるので違法じゃないと言っておりますが、先生の御指摘も踏まえまして、よく検討させていただきたいと思います。
○五島委員 この問題は、私も質問する前に直接厚生省の担当官に確認して質問しているわけですから、間違いないことです。支払う側の担当官に聞いて確認しておるわけですからこれは間違いないわけなんですが、問題は、話をすることもばかくさいぐらい、そういうくだらない規制の中で、非常に高価格にそういうものもなっている。薬についてもそうです。 この問題、もう時間がありませんので言いませんが、四十年間使われてきたラボナールという局方の静脈注射の麻酔薬、製造中止ということをメーカーの方は言ってきています。局方品で非常に安定したものであっても、メーカーが、利潤が小さくなって、そこに設備投資するぐらいなら新しい生産ラインでもうけのいいところにシフトをしていきたいということになったら、それに対して、厚生省、今の制度の中では待ったも何も言えない、単なる要請しかできない。 これは、僕は、他の産業でも、例えば自動車でも、法的規制はないかもわからないけれども、仮にその型が変わっても部品なんかは何年かは製造するのが常識です。そうした問題を含めて、局方品の非常に効果のあるような薬がどんどん消えていって、新薬にどんどん変わっていって高い価格になってきている。これはもう医者の責任でもなければ、それから患者さんの責任でもない。まさに厚生省における規制なり業界指導の欠陥として非常に高い医療費というものがつくり上げられてきている。 いま一つこの問題で申し上げますと、国立病院の医薬品や医療材料の購入。日本で一番大きな病院群というのは国立病院でしょう。通常、どんなものであっても、最も大きなユーザーがどれだけで買うかということによって価格というのは決まってくるのが市場の原理だと思います。ところが、現実に、私も病院経営者の一人でございますが、私などが医療器具を買うとき、特に高価な器具を買うときは、おい、今度国立病院はいつあれ買うんだ、あそこが買うんならその後おれのところが買う、もうけはどうせ国立病院から稼いでいるんだからおれのところを安くしろよと交渉しますよ、それは。それぐらい国立病院の購入価格というのは医療界全体の常識からいって高いところで購入しているわけです。これは、間違いなく厚生省が高価格に医療器材や医薬品を維持するために指導されているんじゃないかと思われるわけですが、その辺どうなんですか。
○小泉国務大臣 前半のラボナールの件につきましては、どういう理由で製造を中止するのかと具体的にその理由等を関係者によく聞きまして実情を調査して、何かいい対策はないか講じてみたいと思います。もう少し時間をかしていただきたいと思います。 それと、国立病院の購入価格の問題でありますが、今の御指摘の点は今後の医療費の問題を考えますと大変大事な点でありますので、御指摘のような批判がないように今後指導していきたいと思います。
○五島委員 私は、皆保険制度を維持する上においても、現在の日本の医療の非常にゆがんだ面を変えていくというのは、実は政党を超えた、国民として共通の課題であろうと思っています。そういう意味で、そうした一つ一つの問題、もう一度、この医療行政、厚生行政、社会保障全体の中で規制緩和の問題あるいはさまざまな形でのそういう制度のゆがみの問題、そういうふうなものを点検する中でそうしたコストを浮かしていくということにぜひ、我が党も含めて努力していきたいと思いますし、そういうふうな形で審議を進めるべきであって、初めに金額あり、その金額を、こうした異常な価格形成されている状況をそのままにしたままで国民に負担を広げていくということに対しては、断固として反対したいと思います。 時間もありませんので、せっかく水をちょうだいいたしましたので、建設大臣にお伺いします。 今、医療機関の中においても、我が国の病院の療養環境というのは大変劣悪だということが前から指摘されております。事実、現在までの医療法によりますと、入院患者の一人当たりの病室の面積は四・三平米という終戦直後の面積のまま来ております。そうした中において、療養型病床を中心として、厚生省としては大変努力をしていただいておりますし、また、各医療機関も非常に経営が厳しい中において療養環境の改善に努めているところでございます。また、手術その他にいたしましても、手術室のスペース、従来に比べまして、脳外科の手術や整形外科の手術というのがふえてくるにつれて大体一・五倍ぐらいのスペースに変えないと手術もできないというふうな時代背景がございます。 そうした中で、各病院とも病院の療養環境や治療環境の改善ということに取り組もうとしているわけでございますが、非常に大きなネックがございます。これは大都市だけでなくて地方都市におきましても、病院の持っている土地のたまたま隣に空き地があればそれをお借りしたり買ったりもできるわけですが、現実にはそういうところは非常に少ない。したがいまして、療養型病床なりそういうものに病院を変えていこうとしますと、どうしても土地の利用というところで制限が出てきます。従来二千坪ぐらいでできていた病院が、こうした新しい療養型病床の基準でやるとしますと三千坪以上の建築面積が必要だというのが常識だと思います。 そういうふうな状況から考えますと、ぜひこの土地利用の面において何らかの形での配慮をちょうだいできないものか。具体的には容積率を、ほとんどの場合、病院なんかは二〇〇%という形でやられているところが多いわけでございますが、こうしたところを大きく緩和して、病院なんかの療養環境の改善ということができるような方法を講じていただけないかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○瓦国務大臣 委員にお答えいたします。 委員多年にわたって医療、健康の問題につきまして造詣深く取り組んでこられた。まさに我が国も、今、医療環境が高齢化社会と同時に相当いろいろな問題を抱えておるときかと思うわけであります。 今、医療機関、福祉施設等につきましての容積率につきまして御質問でございますが、基本的に、容積率は良好な市街地環境を実現するために都市計画で定める基礎的な社会ルールである、かように申し上げなければならぬわけでありまして、これは、御指摘のような公共性の高い建築物でありましても、現行の規制において個別の建築物の容積率を緩和することは制度の趣旨からいいますと極めて困難である、こう申さなければならぬわけであります。 しかし、地方自治体や周辺の施設等々といろいろ工夫を凝らしながら、私は、患者のニーズや地域住民の方々の健康回復のための施設としての努力、考慮はいろいろな形で取り組んでいかなきゃならぬ、そういう問題をはらんでおると思うわけでございます。良好な環境を有する優良な建築計画に対しましては容積率の緩和等を行ういわゆる総合設計、特定街区などの特例制度をうまく使った例もあるわけでございまして、今後ともこれらの制度の積極的運用、こういったことが図られるように検討し努力をしてみたい、こう思うわけでありますが、前半申し上げましたように、基本的な分野と現実的にどうするかという問題も今御指摘をいただきましたので、いろいろ研究はしてみたい、こう考えております。
○五島委員 ぜひこれはお願いしたいと思います。 病院の容積率を広げてみたところで、そのことによって周辺の人口の異動とかあるいは交通量がふえるとかいう内容とは違います。一人当たりの療養環境がふえるだけでございますから。また、この問題が解決できない限りは、良質な療養環境を提供するためには土地の問題から含めて改めて手当てをしないといけないということになりまして、大変厚生省としても困ってくるのだろうというふうに思います。そういう意味では、建設大臣、厚生大臣、御相談いただきまして、結論を得るようにぜひ御検討をお願いしたい。このことはお願いにとどめておきます。 そして最後に、厚生大臣、大臣の持論とは若干違う議論をさせていただかないといけないわけでございますが、今厚生年金特別会計の基金がございます。これが基本的には財政投融資資金として使われている。これを自主運用というお話でさまざま議論があるわけですが、自主運用の仕方というのは幾つかあるかと思います。 私は、これから先厚生年金がどうなるんだろう。まあ少なくとも、賦課方式で、これまでお納めになった年金の十九倍ぐらいもらっておられる現在の高齢者並みに若い方が年金を受け取るということはほぼ不可能である。これはまず間違いないだろう。そうだとすると、厚生年金の加入者に対してどういう形で直接利益の還元が進められるかという観点が一つ。 それからもう一つは、これからますます高齢化が進んでまいります。高齢化が進んでくる中で、やはり在宅の介護、在宅の医療というものがもっともっと進められないと大変問題が出てまいります。そういうことを進めていく上において、例えば福祉政策の一環としてケアハウスなども進められているわけでございますが、現実問題として、ケアハウスを設定してやっていくとすると、やはり一人当たり一千万を超すぐらいのコストが現実にかかる。非常に高いコストについてまいります。 そうしたもろもろのことを勘案しますと、やはり厚生年金加入者並びにその加入者の御両親を対象として、この厚生年金資金を利用したバリアフリー住宅への改良に対する低金利の貸付制度というものを創出していただけないかどうか、そういうお考えはないか。私は、それに対する金利については、当然徴収してもいいし、自治体などが一定の援助をするという方法もあるかもしれません。元金については相続の際に優先的に返納させるというようなことも考えるならば、極めて利便性の高い制度をつくることも可能だろう。 江戸川の例からいいますと、一戸当たりのバリアフリー住宅への改良のコストというのは大体六百万ぐらいあればいい。百万戸バリアフリー住宅に改良させたところで六兆円でございます。日本で将来的にせいぜい必要なバリアフリー住宅への改良計画を三百万戸と考えたところで十八兆円。これを向こう十五年間ぐらいで実施していくというふうなことができるとするならば、この厚生年金に加入している本人にとりましても、あるいはその子供たちが厚生年金に入っていく上についても非常に具体的なメリットにもつながっていく。 そうした年金資金の運用というのを、単に金利の問題で、どこに自主運用で、極端なことを言えば外債に投資すれば金利の利回りがいいからというふうな形ではなくて、こういう形の運用というものは考えられないかどうか。その辺をぜひ御検討いただきたいと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○小泉国務大臣 私は、この点については御意見が違うと思うんですが、年金福祉事業団の運用、年金積立金、なぜしているのか。保険者から見れば、この保険料は低ければ低いほどいい、給付を受ける人から見れば、この給付は高ければ高いほどいいんです。そのために、年金積立金の運用というのは確実で有利でなければならない。 ところが、年金福祉事業団は今までどういうことをしていたか。年金加入者のためという理由で大規模保養地とか住宅融資をしてきた。ところが、大規模保養地を利用する人とか住宅融資を受ける人は、年金を積み立てている人に比べればほんの一部の人です。圧倒的大多数の方は、そういう施設を、あるいは住宅等、何の利用もしてない。そしてなおかつ、大規模保養地に融資したり民間よりも低い金利で貸し付けてどうして有利に運用できるでしょうか。税金で全部、税金は上げる、給付は低くなる、保険料は高くなる、こんなひどいことやっていいのかということから、私は、去年、就任した翌日、年金福祉事業団を廃止を含めて見直してくれと指示したわけであります。 今のお話も、その住宅融資して、民間の貸さないような低利で融資して、利用する人はほんの一部の人です。本当に有利に確実に運用されるのか。全く逆だということから考えると、私は、こういうのはしない方がいいのではないか。むしろ年金積立金というのは、いかに有利に確実に運用することを考えて、給付を高く、保険料を低くということに細心の注意を注ぐべきではないかなと私は思っております。
○五島委員 確かに、年金保養基地あるいは一般住宅融資に年金の資金を使わなければいけないかどうかということについては、私は小泉大臣とそれほど意見が違いません。 ただ問題は、間違いなく、高齢化の中において、在宅での医療をやっていく上のネックが住環境の問題にあるというのは一つの大きな事実です。それを現在のケアハウスなどのような形で建築を進めていこうとしたら非常にコストが高いものについてくる。そうであれば、六百万ぐらいの資金で住宅改築ができる、その原資として厚生年金の加入者そのものに対して優先的に貸し付けるという形でもって、私は、厚生年金の加入のメリットというものを還元する方法というのはあり得るという考えを持っておりますが、時間が参りました、この問題については、引き続きましてさまざまな場で大臣と議論してまいりたいと思います。 それでは、私の質問を終わりまして、石毛議員と交代します。
○中川委員長 これにて五島君の質疑は終了いたしました。 次に、石毛鍈子君。
○石毛委員 民主党の石毛でございます。 一昨日に引き続きまして、質問をさせていただきます。 まず最初に、財政構造改革の推進に関する特別措置法案第六条にかかわってでございますけれども、この第六条については先回も質問をさせていただきましたが、もう少し大蔵大臣に御答弁をお願いしたいと思います。 先回も申し上げたことをまた繰り返すことになりますけれども、第六条第一項は、国、地方公共団体と民間との役割分担、あるいは国と地方との間の役割分担、あるいは費用便益効果の測定というようなことを掲げておりますが、それに対して、例えば政府がそのことをするのかどうかというような義務づけ、責任の所在がこの法案では不明確であるということは、他の委員の方からも御指摘になりましたし、私もその点を申し上げさせていただきました。 そこで、きょう、もう少し具体的な考えを述べさせていただきながら厚生大臣の御判断を伺いたいと思いますけれども、私のほんの少し集めました資料によりましても、例えばアメリカで行政改革を進めるときには、業務範囲の見直しをどう進めていくかというプロセス、フローチャートのようなものができている。イギリスのエージェンシー化も、今まさに日本の行政改革の推進では評価すべき点あるいは問題の点なども含めて参考にされているところだと思いますけれども、イギリスなどでもそういう手法が開発されております。 私が読みました論文などを見ますと、例えば、どれだけのインプットをしてどれだけのアウトプットをしたか、そのアウトプットだけではなく、アウトカムといいましょうか効果、目的が達せられたのかどうか、そういうことを明らかにしていく手法というようなものが開発されている。これは、私は、市民の立場から見て、国民の立場から見て、とても関心を引かれる方法だというふうに申し上げてよろしいかと思います。 例えば、ほんの一つの挙げられた例ですけれども、失業者の方を救済していくという事業として職業訓練を行った場合に、訓練生はどのぐらい、何人いるか、そしてその中で就職できた人はどれぐらいいるか、それからその先、アウトカムとして、その職業について満足をしているのかどうかというような、そういう方法でございます。 例えば、この委員会で何度も何度も取り上げられておりますような農水の公共事業に関連しまして圃場整理というようなことを考えてみますと、圃場整理をするという意味では公共事業は推進されていくわけですけれども、それではその整理を受けた農家の方は満足しているのかどうかという満足評価といいますか、そういうことも大変関心を持っているところなわけです。 申し上げたいのは、とても大切な税金がどのように使われて、どのような効果を発揮していて、どのように国民の方たち、あるいはそれにかかわっている、関係している市民が満足をしているかという、そうしたことを、全部とは申し上げません、総理大臣は前回、具体的にやっていたら身動きがとれなくなるというふうにおっしゃられましたけれども、私は、全部ではなくても、各省庁、主要な政策費目があるわけですから、そうしたことに、今申し上げましたような意味で評価基準ですとか評価結果ですとか、そうしたことを主要な項目に添えて予算案を提出していただき、私ども政治家がそのことを真剣に議論できる、そうした方法を採用していくことが大事ではないだろうかというふうに考えるわけです。 そういう意味で、第六条は、理念規定だけではなくて、基準ですとかあるいは判断ですとか評価を公開していくということをつけ加えていくべきだというふうに私は考えておりますけれども、もう一度、この点をめぐりまして、大蔵大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 再度の御質問でございます。 第六条は、ただいま石毛委員御指摘のような基本点を踏まえて明定をしておるわけでございますが、その基準、さらに評価を公開すべきではないかと。本件は、私はそのとおりだと思います。 この基準に基づいて行うことについての法定事項として六つの方針を、抽象的なことになりますが、出させていただきました。それと、各歳出分野の改革の基本方針、いわゆる縮減目標を明示いたしております。パーセンテージを加えるもの、やむを得ず二%は計上することとする等の社会保障関係費、ODAは一〇%、以下等々省略させていただきますが、これに基づきまして十年度予算編成を行うということになります。 六条は、財政健全化目標の達成に資するよう、当面の財政運営の方針を規定するものでございます。この規定において、特別会計を含むすべての歳出分野を対象とした改革を推進することとし、その際踏まえるべき視点として、官と民、国と地方の役割分担等六つの視点に絞りまして挙げております。この六つの観点は、多種多様な歳出分野の改革における基本的な指針となるべきものでありますので、ある程度は抽象的にならざるを得ませんけれども、現下の行政の課題から見て、今後の財政運営の適切な指針となっておると考えております。 こうした六つの観点に立ちました歳出分野の改革の具体的な成果については、各年度の予算において示していくべきものと考えております。各年度の予算の提示、さらに決算の審議を通じて皆様方にお示しをし、また評価をいただいていきたいと考えております。 このような財政運営のあり方につきましては、各年度の予算等によって具体化され、その審議がなされることで評価を受けるものと考えております。具体化した基準に基づきまして評価を公開するといったことを法律案には明記することは考えておりませんけれども、いずれにせよ、この六つの観点を踏まえ、すべての歳出分野を対象として改革を進めてまいりたいと考えておるところであります。
○石毛委員 そうしますと、来年度予算、これから暮れに向けて編成作業が進められ、通常国会で審議をされていくわけですけれども、その審議の過程で、私どもこの審議に加わる政治家といたしましては、それぞれの省庁の主要な予算、それにつきまして、これは例えば国と地方公共団体、つまり行政と民間が分担すべきその基準に従って形成されているものだとか、そういうことはわかるようになるのでしょうか、お尋ねいたします。
○三塚国務大臣 官と民との役割分担についての基準については、あらかじめそうした具体的な基準を設定いたしますことは難しいこと、委員も御理解いただけるものと思います。 むしろ、社会経済情勢の変化に応じまして、個別の施策について、例えばどの部分を官が分担するのか、民が分担するのかを、各年度の予算編成過程において十分議論を尽くして決していきますことが適切ではないかと考える次第であります。そして、各年度予算の審議において、個別の施策のあり方について御論議をいただく中でそうした考え方を明らかにしていきますことが、財政構造改革について国民の理解を深めていく方向でないのかなと考えております。
○石毛委員 今大臣が御答弁くださいました。たしか、私のお聞きしたことで誤りがなければ、予算を編成していく過程で十分議論を尽くしてというふうにおっしゃられたと思いますけれども、十分議論を尽くしてというその議論は、だからこれは民間がいいんだとか、だからこれは国ではなくて地方がいいんだとか、そういう判断を経験則的にはなさっていらっしゃるそこの部分が、大臣おっしゃられました十分議論を尽くしてとおっしゃったところだと思います。 だから、私は、それを形にして国会にお出しいただき、そして多くの国民や政治家が判断でき、議論ができるようにしていただければよろしいのではないですかということを申し上げているつもりです。そのことをこの法律の中に明定していただければ、私どもは、どういうプロセスでそういうことがなされているかということがわかりますということを申し上げているわけですので、この件に関して、私はこれで終わりにしたいと思いますけれども、そのように考えていますということを再度申し上げさせていただいて、次の質問に移ります。 法律では第二章が基本方針の書き分けになっております。この基本方針は、私は初めてこの法律を読みましたときに、えっというふうに思いながら読みました。微妙に、各省庁あるいはキャップをかけられている各項目について表現が違っている。 これは前回もちょっと指摘させていただきましたけれども、社会保障関係費改革の基本方針は増加額をできる限り抑制、それから文教予算も抑制、防衛関係費抑制、それから公共事業関係は重点化、効率化、農林水産関係も重点化、効率化、それからエネルギー対策と中小企業対策は歳出を見直す。組み合わせていきますと、上回らないものとするとか下回るようにするとか、順列組み合わせをやると何十通り出てくるのかなと思うほど書き分けられております。 それで、大蔵大臣に御確認をさせていただきたいのですけれども、公共事業費、農林水産予算は、重点化また効率化を図るけれども抑制はしない、それから歳出の見直しもしないというふうに読んでよろしいのでしょうか。これはイエスかノーか教えていただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
○三塚国務大臣 各項目につきましては、政策、制度、そしてそのことが目的達成のために効果があるものかどうかという視点を持ちながら、適正に審査をしてまいるわけでございます。 そういう点で、どちらなのかということでありますが、私どもは示された縮減目標を忠実に達成するために努力をし、最終的には原案としてつくり上げ、内閣において閣議決定をいただければ、政府原案ということになるわけでございます。そういう点で、今後も具体的に対応してまいります。 〔委員長退席、佐田委員長代理着席〕
○石毛委員 お尋ねをしましたのは、公共事業費や農林水産予算は抑制をしない、歳出の見直しもしないと読めます、そのように読んでよろしいのでしょうかというふうにお尋ねをいたしました。
○三塚国務大臣 厳正に審査をしますから、結果は出ます。抑制をするという基本は、まさに抑制ですから、そのとおり取り進めさせていただきます。キャップについては、上限に向けて達成できますように厳正に対処してまいる。ですから、抑制は抑制をします、縮減目標が数字で出ておりますものは上限に向けてこのことをやり遂げます、こういうことです。
○石毛委員 キャップとそれから抑制をするかしないかというのは、全部きちっと対応するのでしょうか。 社会保障費は、九九年、二〇〇〇年には高齢化率に伴ってそうした二%増を決めますけれども抑制をしますという、そういう構造で組み立てられていると思います。公共事業費は、マイナス七%というキャップをはめていますけれども、五年間を七年間に計画年次を延ばして、そして法律のその条文の文章の末尾の方は抑制をしない、歳出の見直しもしないという、そういうまとめになっているわけです。 これは財政構造を改革していくという構造改革法案であるわけですから、抑制をしない、見直しをしないというふうに表現をしているということは、それでよろしいのでしょうか。構造改革になるのでしょうか。
○涌井政府委員 お答えいたします。 先生御指摘の基本的考え方の部分でございますが、これは六月三日に閣議決定されました財政構造改革の推進についてにおいて、基本的な考え方が詳細に述べられております。 これは、各分野の歳出の中身を十分に検討した上で、各分野の性格に適した改革の方向性を示すということで、この考え方を具体的に法律化したわけでございます。 例えば公共事業でございますが、これは量的な縮減目標は、御承知のとおり来年度はマイナスの七、それからその後集中改革期間はそこからさらにマイナスにしていくということを、量的な抑制はもう具体的に規定しているわけでございます。 その抑制の中で公共事業をどうやってやっていくかという考え方をここに書いてあるわけでございまして、例えば公共事業でも、官と民あるいは国と地方との適切な役割分担、あるいは公共事業の配分におきましても、経済構造改革関連の社会資本、それを優先的に整備するとか、あるいは相対的に立ちおくれている生活関連の社会資本整備を重点的に行うとか、そういうことで重点化、効率化という規定をしているわけでございまして、決してこれは抑制しないということではございません。
○石毛委員 今のお答えですと、例えば生活関連に重点化するとかしないとかということで末尾の文言をまとめていますということですけれども、そうしたこととしては読めないと思うんですよね。 やはり全体として、それぞれの分野の政策、それこそ先ほど来大蔵大臣がおっしゃっていらっしゃる、指針を示すという表現を使われていらっしゃいますけれども、私が読みますと、この文章の最後の締めのところの言葉、抑制するとか重点化、効率化とかというのは、まさにそれぞれの予算費目といいましょうか、その費目がこれからどういう方向に向かっていくかというその政策方針を示す、理念を示す表現というふうに見えるわけですから、重点化は図るのでしょうけれども抑制化はなさらないんですねというふうに読んでよろしいのですかということを申し上げているわけです。
○三塚国務大臣 抑制は図るんです。抑制はするんです。そういうことなんです。
○石毛委員 そういたしましたら、重点化及び効率化を図り抑制するものとするという文章になる、私は素直に考えればそうなるのではないかというふうに思いますけれども、このことに関連しまして、建設大臣に質問をいたします。 今も話の内容に挙がっていましたけれども、公共事業費はマイナス七%のキャップをかけられてはおりますけれども、五年を七年に先送りするだけで、事業規模は総体として維持されるわけです。それでは、その公共事業費それぞれ、ここの中に道路ですとか治水ですとかいろいろ書かれています、七つだか挙がっていたと思いますけれども、要するに、それぞれについて歳出を見直し、極力抑制するということはされないわけですね。
○瓦国務大臣 石毛委員の御質問にお答えをいたしますが、公共事業予算につきましては、集中改革期間三年間は額を引き下げる、特に平成十年度は対九年度比マイナス七%額を上回らない、こう規定されまして、重点化、効率化、こういうことでございます。 これは我が国の社会資本、このことをまだ着実に取り進めなければならない脆弱な国土でございますし、国民に安心、安全を与えられるそういう国土を形成していく、また他から見て魅力的な国土にすることは国際社会に重要でありますから、そういう機能も含めて申し上げれば、私は、国土整備、社会資本整備をつくり上げていくということは、いわゆる福祉の原点、基盤をなす、こう考えまして、これからさらに重点化、効率化、このことを踏まえて、財政の運営につきましては一層努力をしてまいりたい。 そういう中で、社会資本につきましては、物流の効率化とか情報通信の高度化、こういったものに資するものとか、生活関連の社会資本について本当に整備がおくれている、こういう分野につきましてどう取り組んでいくかとか、さらに緊急に生命財産を危険から守る施策、こういったことに重点を絞り込みながら、事業量につきまして削減というところも心得ながら取り組んでまいりたい。 社会資本の整備を推進する建設省の立場からいたしますと、今申し上げておるところはそういうところです。
○石毛委員 この審議に当たりまして調査室から配付されました資料の中には「各計画を、各計画に定める事業量を変更することなく現行計画に比べて長期の計画に改定する」というふうに記されております。要するに、いろいろ委員の皆様の御議論の中で、単年度にすれば何割減るかも知れない、それは七%に相当するのかどうかというような議論も今までございましたけれども、年次は延ばすけれども事業量は変更することはないということですよね。ですから、抑制ではないのですね。
○涌井政府委員 お答えいたします。 各種の公共事業の長期計画の中には、例えば下水道ですと、平成十二年には普及率を五四から六六%にすると、整備水準あるいは整備の考え方が基本的に書いてあるわけでございます。今回の計画の延長に当たりましては、その下水の普及率の六六%は変えない。さはさりながら、財政が厳しいので、その整備のスピードを落とす、整備の水準を二年間おくらす、したがいまして毎年度毎年度の財政負担は小さくなるということでございます。
○石毛委員 私は公共事業に関しましては全く素人でございますけれども、今の環境問題とのかかわりですとか、さまざまな部分で、例えば治水のためあるいは土砂流の防止のために砂防ダムをつくったりダムをつくったりするよりは、森林を豊かに涵養していく政策に転換した方がむしろ治水としての効果はあるのではないかというような議論もされる時代になっていると思います。これは、私は土木工学や何かの専門家ではございませんけれども、そうした議論は、もう一般の市民が熟知といいますか、知識を得るほどに拡大をしてきているわけです。 ですから、私は、この重点化及び効率化を公共事業の規模を変えることなく進めていくということは、理解を変えて見れば、延長はするけれども、今の公共事業の進め方は、六年間が終われば、そして景気が拡大すれば、そのまま広がっていくというふうに読めるわけです。拡大されていくというふうに読めるわけです。そういうことでございますよね。 ですけれども、この期間、この構造改革法案の中では、きょう厚生大臣おいでいただいておりますけれども、例えば社会保障に関しましては、医療や年金や雇用の、その部分についての法制度にかかわる構造改革を進めというふうに具体的に指摘をされているわけです。そうしたら社会保障関係費の方も、社会保障のキャップは私の個人の考え方としては是認しておりませんけれども、仮にキャップをかぶせるにしても、二%の範囲の中で社会保障がおさまるように重点化、効率化を図るという表現でもよかったのではないでしょうか。 私は、公共事業やそれから農水について、そこに構造改革を進めとかそうしたことが明瞭に記されているわけではなく、事業量を変更することなくとあり、そして社会保障や文教の方は抑制というふうになっている、このことの中に、この期間は六年間ですから、六年間過ぎていった後、その後、それでは財政構造はどういうふうにシフトしていくのだろうかということを思いますと、すべてにわたって構造改革がきちっと見えるようにこの法律に示していただかなければ、それぞれの内容によっていわば意図するところが違うのではないかという読まれ方をするというのは、法律としてはまずいのではないかというふうに私は思いますけれども、これはどなたにお伺いしたらよろしいでしょうか。大蔵大臣、いかがでしょうか。
○涌井政府委員 先ほども申し上げましたように、それぞれの分野につきまして一切聖域なく改革を進めるということでございますので、公共事業だけ特別扱いするとか、そういうことは全くございません。 例えば公共事業と並んでマイナスの厳しい、マイナス一〇%となっている政府開発援助、ODAにつきましての考え方は、同じように、抑制と書いておりません。政府は、政府開発援助について、その量的拡充が国際的に顕著なものとなっている一方で、我が国の財政が危機的状況にあることを踏まえ、その量的拡充から質の向上への転換を図るものとするというような書き方をして、マイナス一〇%という表現にしているわけでございます。
○石毛委員 ODAに関しましても、各委員の皆様から随分問題であるという指摘はなされたと思 います。 そこで、量的に削減がいいかどうかというのは、これはまた論議のあるところでございますけれども、そこで表現が、量的な援助から質的なというふうに変えるのでありましたら、何というか言葉のやりとり、本来、私個人はそういうことは余り好きじゃないのですが、言葉のやりとりで恐縮でございますけれども、公共事業や農水に関しましても、量から質への転換を図りとか、あるいは環境日本の形成に寄与するようにとか、そうしたことが書かれてよろしいのではないかというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○瓦国務大臣 これは、抑制を図って財政基盤を確立するために、大きな政策の中で私ども仕事をなしていくわけでございますが、言ってみますれば、その環境の中では、いわゆる事業の一律の削減をするということではなくて、ここで工夫しなければならぬわけですね、社会のニーズを考慮した的確な、どういう配分をするかとか、あるいは費用対効果を積極的に活用するとか。そういうことで、この社会資本の整備につきましては、削減努力の中でその効果をいろいろ求めていく工夫をする、こういうことを私どもは読みとって、その政策を基盤にした財政活用を図る、そういう努力を一層強めてまいりたい、こう申し上げておるところであります。
○石毛委員 大蔵大臣、今の私の質問、そして建設大臣あるいは主計局長の答弁をお聞きになっておられまして、大蔵大臣としてはどういうふうにお考えになられるか、お尋ねいたします。
○三塚国務大臣 ただいま公共事業についての御論議であります。 これは十三条の中に「重点化及び効率化を図るものとする。」と。ポイントはそうです。それで十四条は量的縮減目標、七%カットをここに明示をいたしておるわけであります。そして第十五条、事業量の実質的縮減ということで、「事業の量を変更することなく当該各計画における期間に比して長期の期間の計画に改定するものとし、これにより、一箇年当たり平均事業量を縮減するものとする。」と、縮減をここにまた明示をいたしております。 量的なものはここに変更することなくということでありましても、五カ年計画が七カ年になることによりまして、また基本計画が三カ年短縮することによりまして、その中の――延長。延長することにより中身が短縮になります、四百三十兆に。中身が短縮。一つの言葉で表現しようと思ったものですから……。 そういうことの中で、延長しますと、簡単に言いますと、水割りになるわけですね。その水割りは確実に、集中三カ年は前年度予算を下回る歳出カットを〇・七、最低といたします。こういうことにいたしておるわけでございまして、引き続き後期で六カ年、本件については対前年度比ゼロという形をとっておりませんけれども、引き続き四カ年目からは、経済状況、財政状況を踏まえ、この方針に従って対応する。前三カ年の集中期間に向けて全力を尽くすという決意がここに明示をされ、具体的に表現をさせていただいておるということであります。 本来決められた、閣議決定をした事業計画を、あえてこれを延長し、歳出カットの一助にする、事業費を縮減することによって効率化、重点化が図られる、こういう財政効果をしっかりと見定めて取り組みます。
○石毛委員 それでありましたら、私、本当にこういう論議というのはしたくないのですけれども、社会保障につきましても効率化を図るというふうに書いてください。 要するに、この公共事業に関しましては、例えば第十四条の道路の関連のところを見ましても、建設の関連のところを見ましても、それから第十五条の住宅等々挙がっている、そういうことにつきましても、「当該各計画に定める事業の量を変更することなく」という。「事業の量を変更することなく」というのは、基本的に、効率化を図るかもしれませんけれども、公共事業全体の構造改革をするというふうにはどうしても読めないのが普通の読み方だと私は思います。そういう意味で、構造改革であるわけですから、全編、やはり構造改革が貫かれるような、そうした内容にしていただくということを要請したいと思います。 時間がなくなりましたから、もう一点だけお尋ねしたいと思います。公債に関連してでございますけれども、もう一つ、その質問をしたいと思います。これは大事な点ですから、申し上げたいと思います。赤字国債と建設国債を区別するというのはもうやめるべきではないかという指摘を、民主党の生方委員、海江田委員、この委員会で強調されてまいりました。私もそれに関連して申し上げたいのです。 もう時間もありませんので、質問を短くしなければなりませんけれども、現在、出資国債というのがございます。出資国債は、九七年度は理化学研究所出資金としまして三百二十七億円等々。これは実際に何に使われているかといいますと、大方人件費だというふうに伺っております。これは出資国債という分類にはなっておりますけれども、特例国債か建設国債かに分類すれば、出資国債は建設国債の方に入るというふうに法律的に、制度的にはなっているのだと思います。 大蔵大臣にお伺いいたします。建設国債によって賄われる研究開発関連の経費と赤字国債で賄われる研究開発関連経費というのはどこが違うのでしょうか。その点をまずお伺いいたします。
○涌井政府委員 科学技術庁関係の公団に対する出資金は、そのもともとの考え方といたしましては、科学技術開発を行う過程でそれが資産化するという考え方で建設国債を充てているということだと思います。
○石毛委員 その出資金を使っているところでは人件費として使われて、それはフローであったとしても、成果がストックになるから建設国債だ、こういうふうにおっしゃったと理解してよろしいのでしょうか。
○涌井政府委員 お答え申し上げます。 その研究開発の過程におけるノウハウがそれぞれの公団の無形の資産として残るということで――無形じゃないです、失礼しました。ノウハウとして残るということでございます。
○石毛委員 今、大変重要な点をおっしゃられたと思います。 無形の資産でよろしければ、これは例えばほかにもいろいろあると思います。特例国債で充当されている研究あるいはそれで充当される労働力の養成、研究職の養成、多々あると思います。 それから、今私どもが関心を持っていることで申し上げますと、私はちょうど今、消特に属しておりますけれども、多くの消費者市民にとりましては、遺伝子組み換え食品の安全性を検査する機関、これはほんの一例でございますけれども、そうした機関が独立の機関として必要だという意見がたくさんございます。 それから、原子力の安全性に関しましても、同一機関の中だけでの安全性の確認、点検では限界があるということを考えれば、それは外に出してきちっとつくっていくべきではないか、そうした要望はたくさんございまして、そのことがそれこそ技術や知識のストックというふうに考えていけば、ましてや今、知的所有権が議論されているというか大きな社会権を持ってくる時代になって、ハードの、物で残るものが建設国債で、フローのものは特例国債だというその考え方はもう時宜にかなっていないというのは、先回、生方委員の問題提起に関しまして、総理もそういうふうにお答えになりました。 私は、結論的に大蔵大臣に要請兼質問をして終わりたいと思いますけれども、ぜひこの特例国債と建設国債の区別はなくす方向で、そのことをテーマに財政制度審議会で御議論をいただき、財政法四条のただし書きを削除するような法改正に持っていっていただきたいということを大蔵大臣に質問と要請を兼ねて申し上げます。残された時間は短いですけれども、明快なお答えをいただければと思います。 〔佐田委員長代理退席、委員長着席〕
○三塚国務大臣 建設国債、特例公債の区分について撤廃したらいかがか、こういう趣旨であろうと思いますが、それぞれ目的を持って仕分けをいたしました。しかし、国債の発行の歯どめを適切に設けてまいりますことが、これからの財政構造改革の基本論であります。総理も、時宜に適した提言、こういうことであり、先般、私は勉強を続けてまいりますと。必要があれば、この検討をしていただく機会もつくらなければならないのかなと思います。
○石毛委員 必要があればということで、ぜひ御検討いただきたいと思います。 これは、この法律全体の中で、私きょう一生懸命発言をいたしましたけれども、公共事業はこの後どんどん伸びていく、これが建設国債、そして社会保障や教育やその他もろもろ、フローのところは特例国債は発行しないから抑制ということの構造につながっているというふうに私は受けとめております。ですから、きょう質問させていただきましたのは、すべてつながって一連の事柄として申し上げたというふうに、私自身は、質問の趣旨はそういうことでございますので、最後の大蔵大臣の、必要があれば諮って変えてまいりますという御答弁に期待をして、終わります。ありがとうございました。
○中川委員長 これにて石毛君の質疑は終了いたしました。 次に、木島日出夫君。
○木島委員 日本共産党の木島日出夫でございます。 この法案第六条第二項によりますと、政府は、平成十年度の当初予算を作成するに当たり、一般歳出の額が平成九年度の一般歳出の額を下回るようにするものとする、こう規定しています。総理は、十月二十一日の当委員会で、「政府については、予算の上限、量的縮減目標を設定するわけでありますから、政府に対して拘束力は働きます。」こう答弁をいたしました。法制局長官も同じでございます。 確認をしたいんですが、これは、内閣の平成十年度予算作成を本法律で縛るということですね、法制局長官。
○大森政府委員 第六条を見ますと、主語は「国は、」となっております。したがいまして、この主体は内閣のみならず国会も含むということではあろうかと思いますが、内閣が含まれるということは間違いございませんので、この第六条によって、この規定している内容のように、内閣が制約を受けるということは、そのとおりでございます。
○木島委員 私は、今六条二項の質問でありまして、「政府は、」という主語であります。それが政府を拘束するという答弁でありますから、次に進みます。 従来、政府は、内閣の予算作成権について、一貫して次のように答弁し続けてきているわけであります。 例えば、一つだけ挙げます。 一九七〇年三月二十日の衆議院予算委員会における高辻内閣法制局長官答弁、「予算の作成は憲法上内閣の機能であり、その専権に属する」、このように、予算編成は内閣の専権事項だなどと大見えを切って特権的聖域扱いをしてきた政府が、予算編成方針をその時々の政府の方針、例えば閣議決定、そういう形で決定、確認するというのならばともかく、編成内容を法律によって縛ることを、政府に言わせれば予算編成に関して何の権限もないはずの国会に提起すること自体、甚だしい自己矛盾じゃないんでしょうか、大蔵大臣。
○三塚国務大臣 今よく条文を見ていたんです。 先ほど法制局長官から、政府の予算編成の方針、枠組みを拘束するもの、こういうこと、これは予算提出権が内閣にあるという憲法上の要請にこたえるものと、私も全く同感であります。私は、具体的な中身まで拘束しないということになります。これは憲法上、編成権が内閣にあるからでございます。あくまで政府を拘束するものであり、国会の予算審議権、予算修正権に新たな拘束を加えるものでもないというのが、その次の答弁になります。よって、憲法上の七十三条の、今次法律提出の意味は今申し上げたとおり、こういうことです。
○木島委員 どの分野は拘束して、どの分野は拘束されていないのか、細かく後から詰めたいと思うのです。 しかも、これまで内閣が、予算編成権は内閣の専権だ、国会は勝手な修正をするな、特に増額修正なんかもってのほかだという立場をとってきた。それがこの法案と全く自己矛盾すると私は指摘したのです。 しかもこれは、自己矛盾というにとどまらないと思うのです。専権事項論を振りかざして、これまで本当に国会が予算を修正することに対して徹底的に政府は抵抗、拒否してきたわけですが、それに何の反省もない。そして、今度は自分の都合に合わせた予算編成を、これから三年ないしは六年先の、そういう内閣にも強制する。そういう強制のための法律を国会につくらせるなんということは、私は、橋本内閣の手前勝手なやり方に国会を引きずり込んでいくものじゃないかと言わざるを得ないのですね。 歴代政権のでたらめな財政政策が招いた今日の財政危機を、政府自身の責任で、しかも国民本位の方向で解決するのじゃなくて、国民に一層の負担を押しつける方向で乗り切る、そういう企てに国会を巻き込むということじゃないのでしょうか。そのために政府は、これまで固執していた予算編成の専権事項論をいとも簡単に投げ捨てるということですか。
○大森政府委員 御指摘のとおり、憲法七十三条によりますと、内閣は、「予算を作成して国会に提出すること。」という職責を与えられております。お尋ねは、この規定とこの法律は矛盾するのじゃないかということであろうかと思いますが、この法案によりまして、内閣は大くくりの主要な経費ごとに定められた量的縮減目標に従って予算を作成しなければならないことにはなりますが、この法案自体は歳出権限を政府に与えるものではございませんから、歳出権限を政府に与える予算とは法的性格は異なる。そしてまた、予算編成の際に内閣がよるべき基準を定めるにとどまっておりまして、個々の経費について網羅的に具体的な予算計上額を定めているものではないことは御承知のとおりでございます。 したがいまして、これまで立法されました財政法とか地方交付税法とかあるいは生活保護法とかのいわゆる予算関連法律と同様に、憲法で内閣に付与されました予算を作成して提出する権限と何ら矛盾するものではない、これを侵害するものではないというのが私どもの考え方でございます。
○木島委員 今答弁のように本法案は単なるよるべき基準を定めたものなんというものでは絶対ないです。額を、総枠をきちっと、枠をはめ切っているわけであります。後から、それは触れます。 なぜ、今後三年間ないし六年間の内閣の予算作成を法律で決めてしまうのか。従来の政府がとってきた予算編成権についての憲法解釈、専権だ、こういう立場まで曲げてこういう法律をつくって、将来の内閣まで縛ってしまおうとしているのか。私は、そこにこの法律案の持っている非常に危険な、反国民的な本質があるのじゃないかと思わざるを得ません。 橋本総理は、十月二十一日の当委員会で、本法律案の意義を次のように憶面もなく言い続けているわけです。読みますと、内閣の意思として決定をいたしますと、これは内閣の方針変更だけで変更が可能であります。法律という国会の、立法府の御承認を得て決定をされたものは、国会の意思なくしてこれを変更することはできません。私は、こうした意味で財政構造改革法案を法律案として国会に御審議をいただき、その上で取り組んでいきたいと考えております。 こういう答弁をしているのです。そうですね、法制局長官。
○大森政府委員 総理もただいま述べられたような趣旨の答弁をされたことは間違いございませんし、また、私も二度にわたって同様のお尋ねに対して同様の趣旨の答弁をしたことは、そのとおりでございます。
○木島委員 これまで委員会審議を通じまして、我が党委員の質疑を通じまして、本法案の非常に危険な反国民性が明らかになったと考えます。 例えば歳出削減の最大の標的とされた社会保障分野では、現在の保障水準を維持するためには平成十年度の予算では八千五百億円の増額が必要なのに、本法案ではこれを三千億円に抑え込んでしまっています。 文教では、平成十年から三年間、国立学校特別会計への繰入額、私学助成を平成九年度の当初予算以下に抑えるだけではありません。来年度までの公立学校の教職員定数改善計画を二年間延長して、本来なら四千七百八十二名措置しなければならないのを千六十七名に抑えて、自然減と合わせて八千四百三十三名減員して、国の国庫負担を三百三十七億円浮かせてしまっています。 このように、一つ、二つ挙げただけでも、国民生活関連分野では予算を大幅削減する、それを義務づける一方で、例えば公共事業では六百三十兆円の公共投資基本計画についてはその内容にも総額にも何一つ変更を加えない。そして十年計画を三年延長するだけです。 防衛費、軍事費については、総額二十五兆一千五百億円の中期防衛力整備計画を九千二百億円削減するだけであります。もともとこれは前の中期防よりも約三兆円増額しているのですから、九千二百億円削減など実質縮減にはならないわけであります。さらに、新たな思いやり予算ともいうべきSACO関連予算は別枠で聖域にしているのです。 要するに本法案は、大蔵大臣、こうした数々の悪政を、国会を道連れにして、政府のこれまでの憲法解釈にまで反して、包括的に、さらに長期的に固定化するものではないのでしょうか。
○三塚国務大臣 木島さんの質問を聞いておりますと、全然かみ合いませんね。 法律、憲法学説というのは、それなりに論争の中で、時に有権解釈、時に学説として定着するもの、こう私ども、国会の経験の中で拝聴をいたしておるところであります。先ほど法制局長官が言われましたとおりが基本的方針であります。よって、法律として提出をするということは、国民的課題である財政構造改革への取り組みについての国会の協賛、いわゆる法律的に意思表明をお願いを申し上げる、そして国を挙げての取り組みを期待をすること、当然でありまして、議会制民主主義のこれまた原点であろうと思っております。 国民的課題のこの財政構造改革を単に行政府の内閣の表明、いわゆる閣議決定によるのではなく、法律として、国民的合意のもと、国権の最高機関である国会両院において御審議を賜りまして、そのもとにおける御決定をいただきます、こういうことであります。まさに法治国家の原点と議会政治の原点を踏まえて手続が行われておると確信をいたしておるところであります。
○木島委員 それでは、私は次に、国会の予算審議権、議決権、憲法八十六条ですが、これに対するとんでもない侵害だという点について聞いていきますよ。 予算の一般歳出の総額及び集中改革期間における主要な経費について縛りをかけている、いわゆる袋詰め方式というやつ、私はその手法も大問題だと思うのです。 総理はやはり十月二十一日の当委員会でこう答弁しています。政府に対して拘束力は働くと言った上で、その上で個別の予算編成については政策の選択権は働きます、こう言っています。内閣が作成し国会に議決を求める当初予算は、財政法二十三条によっても明白なとおり、「歳出にあっては、その目的に従ってこれを項に区分しなければならない。」、款項目の項ですが、そういうことになっています。これは、予算は各項に区分された一つ一つについて具体的な額が示されなければならないということであります。具体的に内閣のとろうとしている諸施策を明らかにして、予算として作成したものを国会に提出して、議会の審議、決定を受けるというのが憲法の財政に関する基本原理だからであります。 本法案によりますと、第二章で、社会保障、公共投資、文教、防衛など十二の分野におきまして、平成十年度の主要な経費の量的削減目標が定められております。本法案の中に、財政法二十三条で言う項の部分について具体化しているのはあるんでしょうか。 本来、全所管大臣に聞くべきところだとは思いますけれども、きょうは代表して、厚生大臣には、社会保障関係費、こうくくられているところで本法案の主要な経費の量的削減目標が予算上の項の部分について具体化しているものがあるのか。 建設大臣には、公共投資関係費と大くくりされている、そこについて項で具体化しているものはあるのか。 同じく文部大臣には、文教予算について予算の項の部分について具体化されているものがこの法案の中にあるのか、これをそれぞれ答弁を求めたいと思います。
○涌井政府委員 お答えいたします。 財政構造改革法案はいわゆる法律案でございまして、予算案ではございません。したがいまして、この法律案は、先ほども長官から答弁がありましたように、政府が予算編成するに当たって守るべき規範を規定するものでございます。この枠内で具体的な予算編成を行い、予算編成ができましたら、項に具体的に区分し、その予算書を国会に提出し御審議いただくことになるわけでございます。
○木島委員 今のは要するに本法案の、例えば社会保障関係費についても、公共投資関係費についても、文教予算についても、本来予算で決める項、これに当たるものは何もないということを認めたということですね。 その理屈として、これは予算案じゃなくて法律案だからいいんだというようにおっしゃっているのですが、予算案じゃないでしょう。しかし、大くくりした部分で額を決めちゃっているんですよね。それで、予算を義務づけちゃっているわけでしょう。そこに問題があるということを先ほど――単なる目標じゃないんです、この法律で決めちゃっているんですよ。そうでしょう。だから問題だということで私はいろいろ聞いているわけですよ。 本法案は、今答弁にあったように、歳出削減の具体的な中身について全く明らかにしておりません。言葉をかえれば、中身については国会にも国民にも明らかにしないで、一般歳出の総額及び十二分野については、その主要な経費について、そういう大くくりされた部分について、それぞれについてこの法律で縛りをかけてしまっているのです。平成十一年度、平成十二年度についても、各分野についても同じであります。中身は明らかにしないけれども額を決めてしまっている。これでは国会でまともに審議ができるはずないじゃありませんか。 しかし、本法律が成立すると、十二の分野での主要な経費については、内閣の予算の作成並びに国会の審議、議決を事実上縛ってしまうのです。これは憲法八十六条、内閣は毎会計年度の予算を作成し、国会に提出してその審議を受けなければならない、これに結局反するということじゃないんですか。
○大森政府委員 この法律案の第二章及び第三章におきまして大くくりの主要経費ごとに量的縮減目標を規定しているということは、御指摘のとおりであります。しかし、これらの規定は、あくまでも予算を作成するに当たって内閣を拘束する規範でございまして、国会における予算審議や予算の議決がこれに拘束されるものでは何らございません。 委員は、大くくりの主要経費ごとに量的削減目標を定めると問題であると言われますが、そこにとどまっているから何ら憲法七十三条とは抵触しないんだという、かえって問題がないことの理由ではなかろうかと思います。
○木島委員 大くくりされた主要な経費十二分野での、それは単なる目標じゃありませんよ。決定ですよ、これは。法律をよく読んでくださいよ。決定ですよ。目標じゃないでしょう。どうですか、目標じゃないでしょう。はっきりしてください。単なる目標じゃないでしょう。
○大森政府委員 先ほど量的縮減目標という言葉を使用いたしましたが、ここに言う「目標」というのは、その額を超えることはできない、超えることはしないということでございます。
○木島委員 決定じゃないですか。 法律の見出しのところには、確かに「量的縮減目標」という言葉が書いてあります。しかし、法律の条文そのものは目標なんて書いてないです。三千億円を下回ることとか、そういう言葉ばかりじゃないですか。目標じゃないですよ、これは。これが法律になったら、だから縛りがかかってしまうのですよ。だから問題だと言うんですよ。そうでしょう。 内閣の予算作成権がこの法律で制約されています。そして、そのように制約された予算案が国会に提出されてくることになります、この法律ができると。そうすると、この法案第三条によると、「国は、前条の趣旨にのっとり、財政構造改革を推進する責務を有する。」と規定しております。これも大きな問題になったところでありますが、本法案で「国」とは、内閣のみならず国会をも含む概念として使われていることは、十月二十一日の当委員会の政府答弁でも明らかであります。 そうすると、結局、国会は、本法案に準拠して作成された内閣の予算を事実上否決、修正できなくなるということじゃないんですか。そういう機能を持つんじゃないんですか。どうですか。
○大森政府委員 ただいま御指摘のとおり、第三条は、「国は、前条の趣旨にのっとり、財政構造改革を推進する責務を有する。」と規定され、この主体は国でありますから、これには内閣のみならず国会も含まれるということは、今までの審議でるる申し述べてきたところでございます。 ここの規定の意味でございますが、国会も立法その他の活動を通じて財政構造改革を推進する責務を抽象的には負うことになることは、そのとおりでございます。ただ、この責務の内容と申しますのは、この規定をごらんいただければわかりますとおり、具体的に定められているものではございません。したがいまして、いかなる方法で、どの程度に責務を果たすべきかは、すべて国会にゆだねられているということが言えようかと思います。 したがって、この規定が置かれているからといって、この法律の趣旨を受けて将来提出される予算の国会の審議あるいは議決に何ら制約が加わるものではないというふうに考えております。
○木島委員 しかし、実際この法案が国会で通って法律になったということは何を意味するのでしょうか。 第六条二項で、先ほども指摘しましたが、平成十年度の予算の一般歳出の総額が固定化されるのでしょう。平成十年から平成十二年までの予算についても、十二分野について主要な経費は固定化されてしまうのでしょう。特に社会保障関係費について、平成十年度については、当初予算比三千億円のみふやして、それ以上ふやしてはまかりならぬということが拘束されてしまうわけでしょう。 法三条で国会も縛られてしまうということを、この法三条は、国は財政構造改革を推進する責務を有するという言葉で表現しているのではないのでしょうか。国会の自主的、自律的な審議や議決権が働くのは、そういう大くくりされた枠の中、主要な経費の枠の中、そういう個別的な、いわゆる項の部分だけということになってしまうのではないでしょうか。肝心なところなんですよ。 国会にしてみれば、予算を増額しよう、修正しよう、否決しよう、こういう態度をとると、これはみずからが制定したこの法律に背くことになる。逆に、この法律を国会がつくったのだから守ろうと思ったら、国会が持っている憲法上の権限、予算審議・議決権、否決権、修正権、これを自己規制しなければならない。どっちみち国会は自己矛盾、撞着に陥らざるを得なくなる。それをこの法三条は示しておるのではないでしょうか。 大蔵大臣、どうですか。こういう意味を持つ、この法三条は。
○大森政府委員 お尋ねは、法案の第三条が国会のいわゆる予算修正権を制約するのではないかということであろうかと思いますが、国会における予算審議と申しますのは、単に財政収支の均衡という視点のみからではなく、多様な国政上の課題を背景として、さまざまな観点から行われるはずのものであると承知しております。 このように財政構造改革の推進を含めた多様多種な事情が総合的に勘案されまして、その結果として予算の増額修正が仮に行われるとした場合には、その増額修正であるということだけから先ほど御説明いたしました抽象的な責務規定である第三条に違反する、すなわち、この点だけをとらえてこの法案の第三条の責務を果たしていないとか果たさないことになるということにはならないのではなかろうかというふうに考えております。 ただ、第三条との関係はそのようなことでございますが、そもそも論といたしまして、予算の修正権と内閣による予算の提出権との関係はどのようなものであるかという議論がございますので、予算の修正権には本質的に制約があるのだということを前提としてお聞き取りいただきたいと思います。
○木島委員 本法三条は国会、国の責務を定めているもので、この責務は抽象も具体もないのです。責任を持たされるのですよ。 もし国会がこの法律を成立させて、内閣が出してくる予算に対して増額でも減額でも否決するのは御自由にやっていいのだと法制局長官は言いましたね。それなら、私はこの三条を削るべきだと思うのです。そして、国会の責務を書いた条文はたくさんあります。三条だけではありません。全部削除すべきだと思うのですよ。そして、この法案の中に、こういう文言を入れるべきだと私は思います。衆参両院は本法律の内容に拘束されるものではない、そういう一項目をきちっと入れなければ憲法八十六条をクリアできない。 大蔵大臣、どうですか、所管大臣。こういう文言は削るべきですよ。
○大森政府委員 お尋ねの御意見によりましても、なぜ第三条を削らなければならないのか、もう一つよくわからないのでございますが、要するに、この第三条が規定しております「財政構造改革を推進する責務」と申しますのは、財政を預かる政府のみならず、やはり国権の最高機関である国会におきましても、立法、その他の活動を通じて財政構造改革を推進する責務があることは、現下の状況にかんがみて、これまた当然のことではなかろうかと思うわけでございます。
○木島委員 これは六条にもありますよね、国の責任。もっと具体的です。それから第二章、これは各項目の改革の基本方針、集中改革期間における主要な経費の量的削減目標、政府がやるべき制度改革、きちっきちっと全部書いてあるわけでしょう。それはもう具体的な数字もありますよね。それは国会が決めたじゃないか、そしたら縛られるじゃないですか。それの法的表現が法三条じゃないんですか。だから問題だというんです。国会は自己矛盾に陥ってしまう、憲法との関係で。 こんな重大な、憲法との関係で疑念がある条文は削るというのが、憲法を守るべき政府のとるべき態度じゃないか、こう言っているんですよ。大蔵大臣、どうですか。
○三塚国務大臣 段々の論議をお聞きいたしております。 第一条はまさにこの目的、そして第二条で財政構造改革の趣旨、その必要性、長い論議の中で議員各位と論戦をしてまいったところであります。やらなければならない、一瞬の猶予、また今一刻の猶予も置かずやり抜いてまいりませんと、後世に大きなしこりを残すだけではなく、危機を先送りすることになるのではないかという、総理大臣以下、また趣旨説明で申し上げましたとおり。ここまで来ておるわけでございます。 よって、法制局長官が言われますとおり、この法案は一般法と同じでございまして、基本的には、政府が予算を編成するに当たりまして、構造改革を達成し、国民の信頼と期待にこたえる、この国の経済が持続的成長を確保して安定をしていくという、この基盤づくりをしてまいりますために……(発言する者あり)ちょっと聞いてください。政府が予算編成をするに当たっての守るべき規範を規定するものであります。 したがいまして、本法律案が直ちに国会の予算審議権、議決権を制約するものでありませんことは、議員各位は、議院内閣制という根本義に戻ってお考えをいただければ、どなたもこのことは了承するところであります。国民代表が集まってやられるわけでございますから、その論戦の正しさ、その論戦の国民各位の理解を高めるということになれば、結果はおのずと変わってくるわけであります。 したがって、私どもは、財政構造改革は国民的な課題になって、また頑張れというその激励もあるわけであります。この推進のためには、行政府はもちろんであります、議院内閣制のもとの行政府でありますから。立法府が本議案を御論議をいただくことによりまして、国民的な理解が進むでありましょうし、また御論議の結果、御理解を賜ることによってこれがお認めをいただくということになれば、誠実に法令に従い、その場合も民主主義の原点にさかのぼって履行しながらやり抜くことで、独裁政治という批判は当たりません。国会を冒涜するという批判は全く当たりません。(発言する者あり)
○中川委員長 委員外の不規則発言は厳にお慎みください。
○木島委員 財政が危機的状況であるという状況はそのとおりであります。しかし、その改革の方向がとんでもない方向を向いている、日本共産党はそういうことはるるこれまでも各委員の質問を通じて明らかにしてきたところであります。 予算の修正権についても私の方から一言触れます。 国会の予算修正権については、もう既に十月二十一日の委員会でも論議されましたが、改めて言いますと、一九七七年二月二十三日の衆議院予算委員会で政府が統一見解を出しています。 国会の予算修正については、それがどの範囲で行いうるかは、内閣の予算提案権と国会の審議権の調整の問題であり、憲法の規定からみて、国会の予算修正は内閣の予算提案権を損わない範囲内において可能と考えられる。こういうものであります。これは、予算について内閣、政府の権限が絶対であるという、まさに古い明治憲法観を引きずったものであって、憲法八十三条の予算についての国会の機能から見て到底承服できるものではありません。 これまで政府は、内閣の作成、提出した予算絶対の立場から、予算の修正権についてずっと縛りをかけ続けてきたのじゃないんでしょうか。そうである以上、本法律で制約された内閣の予算について、その内容を修正することは、もう必ず政府は内閣の予算提案権を損なうといって、事実上できなくなると言わざるを得ないのです。 やはり本法案は、今の短い政府との論議をしても、憲法八十六条の国会の予算審議権、議決権、これを侵害する法律だと言わざるを得ないと思います。それを指摘いたしまして、時間がなくなってきておりますから、次の一項を質問しておきたいと思うんです。 憲法八十六条は、予算単年度主義をとっております。これは国会の予算審議権、議決権、財政民主主義の観点から大事な憲法原則の一つであります。ところが、本法案は、平成十年から十二年まで向こう三年間の予算の十二分野における主要な経費の量的縮減を法定しております。単なるマニフェストじゃないんです。これは憲法八十六条の予算単年度主義にも反するんじゃないんでしょうか。
○大森政府委員 憲法八十六条は、ただいま御指摘のとおり、「毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」このように規定しているわけでございますが、この法律案は、この八十六条のどの趣旨をも否定しているものではございません。この法律案が法律となりましても、その後三年ないし六年間、毎年、この法律の趣旨に従って内閣が編成して提出した予算案につきまして、毎年その都度審議を受け、議決を受けるわけでございますから、八十六条とは何ら抵触しないんではなかろうかというふうに考える次第でございます。
○木島委員 大くくりしておいて額を定めてしまって、何ら制約していないなんという理屈は通らないということを申し上げて、一点、次の質問に移ります。 財政法十七条から十九条あるいは国家公務員法十三条によりますと、衆議院、参議院、裁判所、会計検査院、人事院に関する予算については、それぞれの国家機関と内閣との調整が義務づけられ、その歳出予算の削減にも国会の修正権の行使にも一定の制約がかかっています。これは三権分立の原則からきているものと思います。 本法案六条第一項の「国の財政運営の当面の方針」の規定を見ますと、一般歳出の抑制と特別会計を含むすべての歳出分野を対象とした改革を推進するこの主体を、政府、内閣でなく、「国」としております。この「国」の概念の中に衆参両院、裁判所、会計検査院、人事院を含む、そういう概念としてこの言葉を使っているんでしょうか。端的に、法制局長官ですか、お答え願いたい。
○涌井政府委員 御案内のとおり、裁判所、国会につきましては二重予算の制度が認められております。したがいまして、この枠の中で対応していくということになろうかと思います。
○木島委員 質問に答えてくださいよ。答えてないじゃない。入るんですか。この「国」の概念の中に裁判所や会計検査院や人事院が入っているか、イエスかノーか。
○涌井政府委員 総体として入っております。
○木島委員 そうすると、本法案は、私は、国会だけじゃなくて裁判所や会計検査院や人事院まで縛り上げる、政府、内閣の悪政の道連れにこんなところまで引きずり込んでいく、三権分立の精神も侵すことになると指摘します。 最後ですが、本法案は財政危機を招いた原因には全然メスを入れない。そして一切の聖域なしというかけ声だけで、切り捨ての矛先を専ら社会保障、教育、農業、中小企業など国民生活関連予算に向けております。そして具体的な中身も明らかにしない、国民にも国会にも明らかにしない、こういうやり方は、私は明らかに国会の予算審議・議決権あるいは内閣の予算提出権といいますか、さらには三権分立の原則をも侵害するもので、断じて認めることはできないということを申し上げまして、質問を終えさせていただきます。
○中川委員長 これにて木島君の質疑は終了いたしました。 次に、上田清司君。
○上田(清)委員 無所属クラブの上田清司でございます。 三塚大蔵大臣、島村農水大臣には一日大変御苦労さまですが、あと三十分ですのでしっかりと御答弁をお願いしたいと思います。 まず、一昨日の私の、特殊法人、公益法人の役員給与について高過ぎるという議論の中で、総理からしっかりとした御答弁をいただいた経緯がございます。つまり、公務員に準ずるべきではないかという議論、あるいはまた、それぞれキャリアでやってきた方々と後から来た方との関係についても見切った意見も言われた経緯がございますが、実は、これは、そういう特殊法人の役員の給与をだれが決めているかという議論です。建前上はそれぞれの特殊法人で決めている嫌いもございますが、あるいは公益法人で決めていると思いますけれども、実際は、実は大蔵省が決めているわけでございまして、大蔵省が基準をつくっているはずでございます。 この点について、もし総理の答弁に見られましたような改善をなされるということであれば、まず、そうした今まで誤った基準をつくってこられた大蔵省が積極的にこの問題について議論をし、是正策のための提案をしていくべきでないか。あるいは大蔵大臣として、まさしく所管大臣でございますので、リーダーシップを発揮していただきたい。そういう意味において、大蔵大臣から、まず、この問題についての総理の答弁を踏まえた御意見、そして考え方を聞きたいと思います。
○三塚国務大臣 ただいまの特殊法人の給与基準についての御質問でありますが、特殊法人は、その給与の支給基準の設定、変更に当たり、設立根拠法等に基づきまして主務大臣の承認を受けることになっております。八十六ある特殊法人のうち六十二法人につきましては、主務大臣は、その承認に際し大蔵大臣に協議することとなっております。 大蔵省は、主務大臣からこの協議がありました場合には、民間企業の役員給与も参考にしつつ、公庫、公団等の特殊法人の性格を考慮して、国家公務員の指定職及び特別職の給与との均衡等を総合的に勘案して、その妥当性を判断いたしておるというのが現況であります。
○上田(清)委員 妥当性がないということを私は申し上げて、総理もそれに賛成をされております。大蔵大臣として妥当性があるとお考えなのか、それを聞きたい。
○三塚国務大臣 国家公務員の指定職及び特別職の給与との均衡を総合的に勘案をするというのは、一つの基準であろうと思います。
○上田(清)委員 大臣、質問に答えておられません。同じ答えではありませんか、今のでは。総理はきちっと、公務員に準ずるべきではないかと、一昨日の私の質疑に対してお答えをしていただいております。高過ぎるのです、民間の給与に比べて特殊法人の給与が。だれでも言っているのです。 なぜそうなっているかというのは、私にはある程度推測ができます。大蔵省の最高幹部の方は都市銀行等の頭取になられます。あるいは会長になられます。上位の銀行の頭取や会長は大変高い給与をいただいております。もしかすると、それに合わせていらっしゃるのじゃないか。それで妥当性があると思ったら大間違い。特殊法人にはリスクはありません。失業することもなげれば、倒産することもない。にもかかわらず、民間の一番トップのトップの企業の役員給与に合わせてとれば、だれが見てもおかしいじゃありませんか。どこが妥当性があるんでしょうか。 そういう文言だけ妥当性があって、実際には妥当性がないんですよ。だから、総理もそういうお答えをされているんです。大蔵大臣がお役人の書かれた原稿をそのまま棒読みされているようじゃ全然大蔵省のリーダーシップはないし、私は、そういう答弁をされているようだと、この法案には賛成しかねる心理状況になります。もう一回きちっと答えてください。
○三塚国務大臣 総理は、問題意識を持ってこれを眺めたい、こう言っているわけですね。私は、基本論として、国家公務員の指定職及び特別職の給与との均衡を総合的に勘案をしてその妥当性を判断する、こういうふうに申し上げました。ですから、この妥当性に反するものは訂正をしなければならぬ、こういう意味もきっちりと申し上げておるつもりであります。
○上田(清)委員 それでは、一昨日私が指摘した、例えば日本道路公団、公益法人として代表的に出させていただきました道路施設協会の役員の、特に総裁、理事長の給与というのは妥当性があるんでしょうか。
○三塚国務大臣 個別的なことについては即ここでどうと言いませんが、妥当性がなければ、当然これは是正をされていかなければなりません。
○上田(清)委員 大蔵大臣、国民は、そういうあいまいもことした答えを聞くためにこの国会の審議に期待しているわけではありませんので、はっきりしていただきたいと思います、是正するのかしないのか。 主計局長、おられますか。ちょっと大臣の前に、主計局長としてこういうことに関して、是正すべきだというふうに私は考えておりますけれども、さきの二月の予算委員会でも出張旅費と宿泊費について私は質疑をさせていただきまして、考える、必ずしも時勢に合ってないところもあるというようなことで、是正するようなお約束をさせていただきましたけれども、ここで事務方のトップとして、やはりこの問題についてきちっとしたことをお答えできないようでは国民の信頼はとれませんよ。お答えをしていただきたいと思います。
○涌井政府委員 特殊法人の役員の給与の問題でございますけれども、これは、そもそも大蔵省は財政当局でございますから、先ほど大臣が申し上げましたように、特殊法人のすべてについて協議を受けておるわけではございません。 そもそも特殊法人の役員の給与につきましては、それはまず特殊法人が自主的な判断をして、それにつきましてそれぞれの主務大臣の承認を受けることになっております。その中で、国庫大臣として協議を受ける特殊法人につきましては大蔵大臣が協議を受けることになっております。そのときに、協議を受けるに当たって、国庫大臣として、先ほど大臣が申し上げましたような基準をもとに適正かどうかを判断しているということでございます。
○上田(清)委員 全然だめですね。大臣、やはりだめでした。模範答案を書いてきた人ですからだめだとは思っていましたけれども、本当にだめでした。やはり、そういうことではだめなんですね。 どの省庁の裏方に聞いても、実は大蔵省が定めているんですとみんな言っていますよ。基本的には大蔵省が基準をつくっている、そういうお話を私は承っておりますので、大蔵大臣のリーダーシップというのは極めて大きいと思います。しかも、政府系の金融機関も相当大蔵省は抱えておりますし、そういう意味でも、本当に給与、待遇だけは都市銀行並み、それで責任は回避するという大変調子のいい形をとっておりますので、ぜひその辺を大蔵大臣として、総理と同じように踏み切った発言をしていただかないと、どういう御関係ができているのか、ちょっと私は不思議に思います。
○三塚国務大臣 総理の発言の趣旨は全く同感であります。よって、妥当性に欠けるものがあれば是正をしなければならない、当然のことでありますし、国民感情もありますことも百も承知であります。日本銀行法の改正の長い審議の中で提言をされたことも、しかと踏まえております。そういうことで御理解ください。
○上田(清)委員 必ずしも満足しませんが、押し問答している時間がありませんので、次に行きます。 総務庁長官にぜひお願いをしておきたいというふうに思います。 この特殊法人の給与の問題あるいは待遇の問題等々についても、実はもう昭和三十九年の第一次臨調あるいは五十四年の行政管理基本問題研究会報告あるいは五十七年の第二次答申、そういう過去のいきさつの中で、その時々に御指摘をいただいております。急に出てきた話ではありません。にもかかわらず、なかなかそうした意味での改革ができなかったという経緯がございます。幸い、ここに来て財政再建の一環の中で、行政改革の必要性、また、いわば公正さという意味でも議論が沸き上がっておりますので、総務庁長官として、この問題について基本的な認識をお伺いしておきたいと思います。
○小里国務大臣 特殊法人に対する私どもの立場、見解を一般論として申し上げておきたいと思いますが、ただいまお話がありました経緯も若干承知をいたしております。 なおまた、私どもの立場といたしまして、行政監察という立場をもちまして調査などをお願いしたり、あるいは、先ほどもお話がありましたように、当該官庁、所管官庁を通じまして調査あるいは御指導などを申し上げる機会はあろうかと思っております。
○上田(清)委員 ありがとうございます。必ずしも明快な答弁ではありませんが、時間も限界がありますので、先に進ませていただきます。 実は、平成九年六月三日の財政構造改革会議の財政構造改革の推進方策、これが基本的に今回の本法案の骨子になっている部分ではないかなというふうに思っておりますので、これとの関係で、郵政三事業民営化問題について幾つかの論点を質疑させていただきたいと思っております。 この中にも、例えば、一般会計の歳出の削減のみならず、特別会計についても見直し、改革を行うほか、政策目的の達成度、官民の役割の見直し等の観点からの特殊法人の改革、民業補完や償還確実性の徹底等、スリム化を目指した財政投融資の見直し、こういう論点を財政構造改革会議の中で決められた後にこうした法案が出てきておりますので、私はこの郵政三事業の問題をどうとらえていくかというのは、財投との絡みの中で、また金融ビッグバンとの絡みの中で大変大きな論点ではないかなと思っております。 まず郵政大臣にお尋ねをしたいのですが、郵政大臣はかねてから、国営、三事業の一体化、三事業を国営として一体化させるということを論点にされておられると私は伺っております。しかし、行革会議の中間報告では全くそうした議論が出ておりません。そして今、さまざまな議論がなされているということも踏まえた上で、郵政大臣としてこの郵政三事業をどうするのか、金融ビッグバンとの絡みあるいは財投との絡みを踏まえて、しっかりとした基本認識について改めて伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。
○自見国務大臣 上田委員から、行革会議の中で出てきた中間報告をいかように考えるのか、こういう御質問をいただいたわけでございます。 上田委員も御存じのように、行政改革の目的は、簡素、効率的、かつ国民本位の行政を実現することにあるわけでございまして、郵政三事業につきましても、利用する方、利用者の利便性に配慮しつつ、特に過疎地を含む地方の視点。これは、地方に行きますと郵便局しか金融機関としてはないというふうな市町村もあるわけでございますから、そういった視点ですね。それから、高齢者の視点を踏まえた、一・一キロに一カ所郵便局がある、三千三百の市町村にあるわけでございますから、高齢者の方々の利用も多いわけでございますが、そういった視点を踏まえた、幅広い国民利用者の意向や利便を考慮して、具体的な改革のあり方については今後さらに検討が行われると思っております。 御存じのように、現在、中間報告をいただきまして、最終取りまとめに向けて政府の、特に行革会議と与党の間で大変精力的な協議が行われているところでございまして、私といたしましては、その状況を見守りながら、望ましい体制のあり方を考えてまいりたいというふうに思っております。
○上田(清)委員 郵政大臣として、かくあるべしという議論はないんでしょうか。見守るという立場だけでしょうか。
○自見国務大臣 お答えをいたします。 今上田委員の御質問の中で、まさに中間報告が出てきたわけでございまして、行政改革というのは、これはもう必ずせねばならないわけでございますから、そういった中で、中間報告で出てきた案を今与党の方にボールを投げかけておりますので、私は、風雪に耐えた与党でございますから、さらに本当に伝統と歴史を踏まえたいい行政改革案ができてくるものだ、こう思っておりまして、今私はそういったことを見守りながら、望ましい体制のあり方を考えてまいりたいというふうに思っております。
○上田(清)委員 かくあるべしという議論はなかなか出てこないみたいですので、それでは、日ごろから積極的な発言の中で国民に話題を投げかけていただいて、論点が明確になることをさせていただいて大変感謝をしております小泉厚生大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 持論として三事業の民営化を訴えておられまして、私も、日本のこういうさまざまな状況の中で、郵政事業の民営化というものは絶対的に必要ではないかなという論にくみする者の一人であります。改めて小泉厚生大臣、郵政大臣と考え方が違うではないかとかそういうことを私問うつもりはございませんので、国民の前に、民営化はどういう意味を持つのかということを持論として展開していただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○小泉国務大臣 現下の財政状況厳しい中で、財政再建、大事であります。しかし、毎年毎年、前年度に比べてマイナス予算を組んで本当に財政再建が達成できるのかなということを考えますと、マイナス予算を組むことも大事ですが、同時にむだな蛇口を閉めるべきだ、効率化を図らなければならない。同時に、官から民へ。役所がやらなくてもいい仕事をしていないか、民間でできることを役所がしていないか、そういう視点から私は常々 行政改革といいますとすぐ特殊法人の整理統廃合問題が出てまいりましたが、特殊法人を少しいじっても大した問題の解決には結びつかない。 同時に、この財政投融資制度、郵便貯金や簡保や年金のお金を使って、例えば国鉄清算事業団あるいは国有林野特別会計、この債務が既に三十兆円近くになっています。国鉄は、株を売っても土地を売っても既に二十兆円以上は国民が負担するということが決まっています。今このような財政で、毎年税金が十六兆円を超えるほど国債の利払いに回っている、そういう中で、では二十兆円あるいは三十兆円の債務、この財政投融資制度が今までずっと特殊法人等に流してきた投融資本当にこのままでいいのだろうか。 いわば財政投融資制度というのは確実に有利に運用しなければならないのに、考えてみれば二十兆円、三十兆円の投資、融資して、どこが確実で有利なのか。全然有利じゃない。確実だということは、この債務を一般会計の税金で負担することによって初めて確実という問題が出てくる。国民はそれを知っているのか。しかも郵貯の金は、資金運用部に預けた場合、預託金利が低ければ低いほど、国民金融公庫においても、道路公団においても、住宅金融公庫においても、低い金利で貸し出すことができるんです。一方、年金は、この預託金利が高ければ高いほど、給付にしても保険にしても将来よくなってくる。 この違う質のお金を一緒に運用して財政投融資から投融資している。これを今まで黙って見てきている。ところが、今、気がついてみたらこれだけの債務を既に負担しなきゃならない。ほっておいてはいかぬということから、私は、特殊法人の整理統廃合をやっても何にもならぬとは言わないけれども、むしろ枝葉だと。幹は何かというと財政投融資制度そのものであり、根は何かというと、この資金を貸し付けている郵政三事業になる。 となりますと、増収策を講ずる、もう増税ではできない、国債増発もできない、若い人にツケを回すことはできないとなれば、まず増税を考えたり若い人にツケを回す、国債の増発を考える前に、政府関係機関でむだなところはないか、これを一番徹底的に考えなきゃいかぬ。そして民間にできることは民間にすべて任すべきではないかということを考えれば、郵政三事業というのは、今民間がやっていない事業は封書とはがきの配達だけであります。あとすべて民間でできる。 これを考えれば、すべての財投の改革にも結びつく。特殊法人の整理統廃合にも結びつく。ひいては、今橋本内閣の掲げております行政改革、財政構造改革、経済構造改革、金融制度改革、この四つの本格的改革が、この三事業を民営化すると言った途端に本格的に始動する。私は、それで、経済を活性化するというのなら、民間にできる仕事は役所から、役人からどんどん移していくことによって経済も活性化してくるのではないかということから言っているのであります。 しかし、これが、今後の議論として私の主張がなかなか理解されない。しかし、将来、できるだけ増税を避ける、国債増発を避けるという観点からいえば、財投の改革、特殊法人の整理統廃合と並んで、郵政三事業の見直しは避けて通れないのだ。できるだけ増税を避けよう、国債増発を避けよう、経済の活性化を図ろうというのならば、私は、これからどの政党が政権をとってもこの問題というのは避けて通れないのではないかというふうに言っているわけであります。
○上田(清)委員 ありがとうございます。大変明快なるお話を承りまして、感激しております。 そこで実は、同じ議論の中に少しくみすることでございますが、政府税調の会長をやっておられます加藤寛慶応大学名誉教授も同じ研究グループの中で、これはたまたま日経新聞の記事の中に出ているんですが、例えば、あくまで試算ですが、郵政三事業を民営化したら十兆七千億の収入が出てくる、これは株式的な形で売却したらという形でございますが。こういう形の中で、この試算に関してはまたいろいろ議論はありますけれども、それ以外にも、例えば政府系金融機関のものだとか特殊法人の大どころとか、そういうものを何らかの形で民営化していったら二十三兆ほど出てくるよという、そういう議論なんかも出てきております。 私も、今小泉厚生大臣が言われましたように、民間にできるものはできるだけやっていく、そういうことをやるべきだという議論に立っておりますが、実は、きょうあるいはきのうの朝刊等を読みますと、行革会議の中での中身が、身分は国家公務員のまま独立行政法人で合意とかというような中身が出てきております。最終的には十一月の半ばだと聞いておりますので、まさに中間のまた中間という形かもしれませんが、私は議論がおかしな方向に行っているんではなかろうかと思っております。例えて言うならば、足は前を向いているけれども顔は後ろを向いている。 なぜそうなのかということを申し上げますと、武藤嘉文、自民党の行政改革推進本部長でございますけれども、この武藤嘉文行政改革推進本部長がこのように述べておられます。国営維持のための五条件として、郵便貯金の金利は引き下げなければならない、職員の実績に応じた奨励手当は廃止しなければならない、郵政職員の二割削減、郵便貯金の自主運用、そして剰余金の国庫納付、この五条件を述べておられますが、今申し上げました前段の三つの部分、郵便貯金の金利引き下げ、職員の実績に応じた奨励手当の廃止、郵政職員の二割削減は、国営事業として縮小していこうという考え方に立っておられるような気が私はいたします。しかし、後段の、郵便貯金の自主運用、また剰余金の国庫納付というのは、民営化の道をつけておられるような気がいたします。 そうしますと、この独立行政法人は民営化のステップなのかということを考えれば、金利は自由でいいはずだという議論になってまいりますし、また歩合給はあってもいいじゃないかという議論になってきますし、もし独立行政法人をあくまで国家公務員として国営に準じた形だということになってきますと、例えば二百三十兆から持つ巨大資金を自主的に運用させて、もし赤字になったらだれが責任を持つのか、また金融ビッグバンの中で、こういう巨大国営銀行があっていいのかどうかという議論をしなければなりませんし、明らかにこれは矛盾をしておると私は考えております。 武藤嘉文行政改革推進本部長が自民党の首脳であるから、これは政府とは関係ないということで、自見郵政大臣がこの論点について何も言わないこともできるかもしれませんが、極めてこれは、郵政事業を仮に国家公務員並みの職員の待遇をする、しかも一方では独立行政法人という形にしていくという形になっていけば、この五条件というのは、明らかに顔は前を向いているけれども足は後ろを向いているというような矛盾したものになっておりますので、この点について、お立場の中で十分議論ができるかどうか私はわかりませんが、しかし、論点を見守るというお立場であれば当然言及しても差し支えないのではないかと思いますので、自見郵政大臣にこの件についてお伺いしたいと思います。
○自見国務大臣 上田委員にお答えをいたします。 今さっき、行革会議の中間報告を受けて、政府と与党の間で今精力的な協議が行われているわけでございますが、自由民主党を初め与党の中にいろいろな活発な御意見があるということは私も承知しておりますが、やはりいろいろな意見が出てきて今からだんだん収れんしていくのかな、こういうことを思っております。 最終的には、これは与党の責任において、政府との協議できちっとした行政改革というのはせねばなりません。そういった中で、いずれ私は英知に満ちた案が出てくるというふうに思っておりますが、その状況を見守りながら望ましい体制を考えておりますので、今個々の、自民党のこういう方がああ言われた、こう言われたと、毎日、新聞に載っておりますが、私の方から、今の時点では、行政の長としては、一つ一つの御意見に対してどう思う、こう思うということは控えさせていただきたいというふうに思っております。
○上田(清)委員 大変残念であります。 これは党内で議論されているということじゃなくて、この財政構造改革法案そのものの中に触れる根幹の問題だというふうに私は思っておりますので、この法案審議の中で、当然関係閣僚として意見を述べる立場にあるものだというふうに私は思います。大蔵大臣のように、段々の議論の中で詰まってくるだろう、こんなことでは、私はこの審議をやっている意味がないというぐらいに考えております。 そういう意味で、郵政三事業の問題に関しては、国営でいくのか民営でいくのかという方向性をきちっとした中で改革の中身をつくらないと、変な政治的妥協の中で物事をつくればかえってこれは改悪になり、頭は前を向き足は後ろを向くというような変な形になるということを私は申し上げまして、時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○中川委員長 これにて上田君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十七日月曜日午後一時委員会、午後零時十五分理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十分散会