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141回国会衆議院1997/11/12

決算委員会 第4号

発言数
173
登壇者
19
会派数
5
開催日
1997/11/12

会議録

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 これより会議を開きます。  歳入歳出の実況に関する件、特に、防衛庁の装備品購入に関する問題について調査を進めます。  本日は、防衛庁の装備品購入に関する問題について、防衛庁長官及び会計検査院長より説明を聴取した後、質疑を行うことといたします。  質疑は、まず、各党を代表する委員が順次質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。  それでは、まず、防衛庁長官より説明を聴取いたします。久間防衛庁長官。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 防衛庁の装備品購入に当たっての過大積算につきまして御説明いたします。  まず、過大積算に関する事案の経緯について御説明申し上げます。  国が調達契約を行う場合は、会計法令の規定に基づき予定価格を定め、これを契約締結の基準としております。防衛庁の装備品等に関する予定価格決定のための計算方法は、原則として市場価格方式により計算することとしておりますが、一般市場性のないものについては、原価を構成する材料費、加工費等の各要素について、個々の資料を収集または調査して数値を決定し、積み上げて計算する原価計算方式によることとしております。  防衛庁の主要な装備品等の調達を実施しております調達実施本部におきましては、契約の適正化を図るため、従来より、原価計算方式によることとしている装備品等の契約の締結に当たって、各種見積資料を徴取する資料調査の実施などにより、契約相手方の実態の調査を行っているところであります。  しかるに、平成五年六月から平成七年五月にかけまして、日本工機株式会社などの四社につき、契約締結後における特別な調査として任意の立入調査や関係書類の精査などを行ったところ、工数集計方法、すなわち調達品の製造に要する総時間の集計方法の一部に適切さを欠く事実が認められ、結果として、契約価格と実際価格に多額の差異があることが判明いたしました。  具体的には、会社側の経理システムの不備などにより、民需分の一部の工数が防衛分の工数に混入するなどの例が見られたものであります。  次に、相手企業に対する措置につきまして御説明申し上げます。  本件事案にかかわる企業との契約は、企業から提出された資料などを参考として原価の積み上げを行い、契約締結時に契約金額を確定するという一般確定契約であります。この一般確定契約につきましては、契約価格と実績価格との間でプラスまたはマイナス、いずれの差異が生じた場合でも、原則としてその差額を返納させることはありません。  しかしながら、本件事案につきましては、契約に当たり、原価計算資料として調達実施本部に対して提出された見積資料の計算方法が適切さを欠いていたなど、契約が信義則に反して行われたものでありました。さらに、企業側もその事実を認めたことから、本件事案につきましては、原価差異額を計算し、企業に対して当該差異額の返還を求めることが適切であると判断したところであります。  したがいまして、調達実施本部では、直ちに四社に対し、過去にさかのぼって原価差異額を返納させる措置をとり、日本工機株式会社から五億八千五百万円、東洋通信機株式会社から八億七千四百万円、藤倉航装株式会社から三億五千五百万円、ニコー電子株式会社から二億九千七百万円、合計で約二十一億円の返納を受けたものであります。この返納額合計の約二十一億円は、四社の契約額の合計約一千二百九十三億円の約一・六%に相当する額になります。  返納方法としては、一括返金によるほか、一部については現行契約の変更による減額を行っております。  なお、本件の処理に当たりましては、当初から適宜、会計検査院に説明を行ったところであります。  さらに、調達実施本部としては、四社に対し、このような事案が二度と発生しないように、原価管理組織や原価計算制度などの社内の管理体制の改善を文書などにより要請するとともに、必要な改善が行われるまでの間、取引停止などの措置をとったところであります。  具体的な措置といたしましては、日本工機については三カ月間の取引停止、藤倉航装については五カ月間の取引停止、ニコー電子については二カ月間の入札参加留保としたところであります。なお、東洋通信機につきましては、調査期間中に管理体制の整備が図られましたため、取引停止などの措置を講ずるには至りませんでした。  その後、四社からは速やかに改善策の実施について報告がなされ、調達実施本部はこれを妥当なものとして受理いたしました。  次に、調達実施本部が企業側の不適切な見積もりをあらかじめ発見できなかった点及び調達実施本部における本件事案を踏まえた再発防止策につきまして、御説明申し上げます。  調達実施本部におきましては、原価計算に当たり、契約相手企業から調達物品などの見積資料の提出を求め、これを参考としつつ当該物品の価格を算定しております。この見積資料は、信義則にのっとり、真実が記載されていることを前提として提出されるものであります。  したがいまして、本件事案の場合のように、一般確定契約におきまして、相手企業の社内管理体制に起因して発生した見積資料と実態との差異を見破ることは、限られた人員、期間のもとで、しかも相手企業の任意による調査しかできない中におきましては、極めて困難であったところであります。  しかしながら、本件事案を契機として、調達実施本部におきましては、類似事案が発生することを予防するため、従来から実施している調査に加え、新たに、一般確定契約を締結している企業に対しても発生原価の適正さを把握するための制度調査を計画的に行うなどの措置を講じてきているところであり、今後とも装備品の調達の一層の適正さの確保に努めてまいる所存であります。  以上をもって、防衛庁の装備品購入に当たっての過大積算に関する説明を終わります。  何とぞ、よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 どうも御苦労さまでした。  次に、会計検査院より順次説明を聴取いたします。疋田会計検査院長。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 本日の御審査は、防衛庁の装備品購入に関する問題についてということでございます。会計検査院といたしましては、防衛庁は、その予算規模等にかんがみ、従来から重要な検査対象の一つと位置づけ、鋭意検査に取り組んできているところであります。  検査の実施に当たりましては、陸海空の各自衛隊に対応する三つの検査課を置き、高度な技術的知識を必要とする装備品の検査を初め、予算の適正かつ効率的な執行が確保されるよう、厳正な検査を実施してきているところであります。  そして、これまでに正面装備を含めさまざまな予算執行上の問題点を指摘し、当局に改善を求めてきたところでありますが、これらの詳細につきましては、担当の第二局長から御説明させていただきたいと存じます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 次に、会計検査院事務総局諸田第二局長。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 会計検査院が行っております防衛費の検査につきまして、概要を説明いたします。  お手元に配付いたしました資料により説明させていただきます。  一ページをお開き願います。  まず、検査の観点でございます。  防衛庁では、中期防衛力整備計画におきまして適切な防衛力の整備に努めることとして、戦車、艦船、戦闘機等の更新、近代化を図るため、引き続き正面装備の整備を進めることにしております。  そこで、防衛庁の装備品は、特別仕様に基づくものが多く、市場価格も構成されにくいこと、多くのものは調達が長期にわたるため、価格変動や習熟効果によるコストの低減が見込まれることなどから、調達価格が妥当であるかに重点を置いて検査しているところでございます。  さらに、装備品の調達数量及び調達の時期等は適切か、また装備品の修理の時期及び内容は適切かなどについても検査しているところであります。  次に、防衛施設庁は、自衛隊等の諸施設を建設しております。また、地方公共団体等に対しまして補助金等を交付し、防衛施設の周辺地域における施策として、障害防止工事、防音工事、民生安定施設の整備の事業等を実施しております。そして、これらに対する事業費が多額に上っていることから、事業が適切に行われているかなどについて検査しているところであります。  次に、検査の対象でございます。  恐れ入ります、二ページをお開き願います。  内部部局、陸上、海上、航空各自衛隊、調達実施本部及び防衛施設庁等について検査するとともに、装備品の製造会社等についても検査することとしているところでございます。なお、装備品の製造会社につきましては、現在、肩越し検査ということで各社の協力を得ながら実施している状況でございます。  三ページをお開きいただきます。  次に、検査の体制及び実績でございます。  防衛庁の検査は三課体制で実施しておりまして、検査に従事する職員は現在六十九名でございます。検査人日数の推移でございますが、ここ三年間五千人目弱という実態でございます。  なお、各課の事務分掌でございますけれども、海上自衛隊関係は防衛検査第二課が、航空自衛隊関係は防衛検査第三課が、それ以外を防衛検査第一課が担当しております。  次に、検査の方法でございます。  四ページをお開き願います。  各自衛隊におきましては、人件費や糧食、燃料等の需品費が多額に上っていることから、装備品の運用が適切に行われているかどうかにつきまして、各補給処及び部隊等において検査しております。  調達実施本部におきましては、当局が収集した原価計算に関する資料等をもとに、調達価格等の妥当性について検査しているところでございます。  特に、防衛庁装備品は原価計算方式に基づいて予定価格が決定されることが多いため、主として中途確定契約について、発注先である会社の製造現場で、発生工数の把握、部品、材料の調達の実態の調査、仕様書と製造品との突合などを行うこととしております。  防衛施設庁におきましては、施設の設計、積算は現場の条件等に合致しているか、施設は設計どおり適切に施工されているか、騒音防止等の補助事業が事業計画と照らして適切に実施されているかなどについて検査を行っているところでございます。  本院は、防衛費の検査に当たりましては、ただいま御説明しましたような検査の観点、検査の方法等により、過去、種々の指摘事項を検査報告に掲記しているところであります。  五ページにその状況を記載しておりますので、五ページをお開きいただきたいと思います。  昭和六十一年度から平成七年度までの十年間の指摘額は、「ア 不当事項」と「イ 意見を表示し又は処置を要求した事項等」、合計三億九千三百五十五万円、背景金額といたしまして百三十四億五千八百五十一万円となっております。  このうち、不当事項一件、意見表示または処置を要求した事項三件について、その概要を説明させていただきます。  六ページをお開きいただきます。  不当事項でございますが、三番目の「使用料金等の徴収が不足していたもの」、この事態は、海上自衛隊自衛艦隊航空集団第四航空群に属します硫黄島航空基地隊におきまして、硫黄島内で建設工事を実施している建設業者に対しまして生活用水道水を供給しております。この使用料金の徴収に当たりまして、給水単価の適用を誤ったなどのため徴収額が一千百万円ほど不足していたという事態でございます。  次に、意見を表示し処置を要求した事項についてでございます。  七ページをお開き願います。  四番目の「防衛大学校を卒業した幹部候補者に対する退職手当の支給について」でございます。  この事態は、防衛大学校を卒業しました幹部候補者に対する退職手当の算定上、卒業後引き続いて自衛官に任用されたことのみを学生としての在職期間を通算する場合の要件としておりましたため、自衛官に任用後六カ月未満の短期間のうちに退職した者は、防衛大学校で修得した知識等を自衛官としての職務にほとんどが生かしていないという点で、退職手当が支給されない非任官者と同様と認められるのに退職手当を支給するという不合理な取り扱いとなっていたものでございますので、退職手当の支給に当たりましては、自衛官としての在職期間を考慮するなどの措置を講じ、もって退職手当の支給を合理的なものにするよう適切な処置を講ずる要があるということで、院法三十六条の規定により、意見を表示したものでございます。  次に、五番目の「防音工事により設置された設備を維持するための補助事業について」でございます。  この事態は、自衛隊の航空機による騒音防止のために防音工事の一環として小中学校等に設置された換気設備の電気料金等を補助する事業におきまして、飛行場の運用形態の変更により騒音が低減したため、設備が使用されていなかったり使用時間が著しく減少していたりしているのに、使用実績に基づいた補助金の交付が行われていなかった。これについて指摘しましたところ、改善の処置がとられたというものでございます。  次に、九ページをお開き願います。  八番目の「航空自衛隊のレーダー基地等の光伝送装置に使用する光ファイバケーブルの費用の積算について」でございます。  この事態は、レーダー基地等の光伝送装置の製造請負契約におきまして、装置に使用する光ファイバーケーブルに、光ケーブルメーカーの製品のうち、経済的なテープ形の光ファイバー心線を用いたものを使用しても支障がないのに、装置の製造会社がみずから心線を製造し、加工会社が加工して製造するものとして費用を積算したため積算額が過大になっていた。これについて指摘しましたところ、調達実施本部におきまして改善の処置がとられたものでございます。  十ページをお開きいただきます。  次に、日本工機株式会社、東洋通信機株式会社、藤倉航装株式会社及びニコー電子株式会社との製造請負契約に当たりまして、契約額が過大となっていた件に関する本院の対応について説明いたします。  まず、日本工機についてでございますが、本院の五年七月の本社検査の前に調達実施本部が調査を実施し、昭和六十三年度から平成四年度までの経理に関する原価差異の事実を発見し、この結果、会社から約五億八千万円を返還させるなどした旨の報告を受けたものでございます。  東洋通信機株式会社についてでございますが、六年三月に調達実施本部が調査を実施し、元年度から五年度までの経理に関する原価差異の事実を発見し、この結果、六年から七年にかけて約八億七千万円の是正処理を行った旨の報告を受けたところでございます。  それから、藤倉航装についてでございます。  本院の七年六月の検査の前に調達実施本部が調査を実施し、二年度から六年度までの経理に関する原価差異の事実を発見していて、この結果、会社から約三億五千万円を返還させるなどした旨の報告を受けたところでございます。  それから、ニコー電子についてでございます。  七年五月に調達実施本部が調査を実施し、二年度から六年度までの経理に関する原価差異の事実を発見して、この結果、約二億九千万円の是正処理を行った旨の報告を受けたところでございます。  以上の経緯から、この報告について、会計検査院といたしまして、調達実施本部が各社から返納させた額等が妥当であるかどうかの確認を行ったものでございます。  その結果、これらの契約はすべて原価監査を必要としない確定契約に係るものであり、工数等に関する資料の提出等が義務づけられていないため各種資料が整備されておらず、正確な工数の把握ができないこと、見積もり工数と実績工数との差異について、会社の経営努力によることも否定できないことなどから、十分な確認をすることは困難でありましたが、調達実施本部の計算した過大額について、著しく実情に沿わないものとは認められなかったものでございます。  したがいまして、このような事態につきましては、今後の改善効果を見守ることとしているものでございます。  今後とも、検査の観点、検査手法などについてさらに創意工夫を加えて、防衛費について重点的に検査を実施していく所存でございます。  以上をもちまして、説明を終わらせていただきます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 これにて説明の聴取は終わりました。     —————————————

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。  なお、御発言はすべて着席のままで結構でございます。  穂積良行君。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 本日は、決算委員会におきまして、防衛庁の装備品購入についての問題を審議するということでありますが、その前に私からは、若干私の所見を申し述べたいと思います。  日本海に存在する竹島、これは我が国の固有の領土ということで、私どもはその保全をしなければならない、国民はそう思っているわけであります。ところが最近、現韓国大統領が韓国東端の地という文字を書いて、その碑を建てたという報道がなされております。これは、はっきり我が国の領土侵犯ということで、本来は重大な問題であります。また、尖閣列島という、中国との関係での問題の諸島もあります。北方領土につきましては、先般、我が国の橋本総理大臣とロシアのエリツィン大統領との会談におきまして、今後早期に、真剣に検討を進めて、この問題の解決を図るというような動きにあることは大変結構なことだと思うわけであります。  これら今申しました領土について、我が国の領土を保全していく、外から侮りを受けないということなども防衛問題の一つだと思うわけであります。そういう意味で、外から侮りを受けず、我が国が侵略を受けないというようなことも含めまして、防衛庁はしっかりと国民の期待を担って不時の備えをしていくということが肝要だと思うわけであります。  以上のような考え方のもとで、現在の防衛予算というものが、我が国を守るという予算の執行に当たる防衛庁におきまして、きちんとその職務が行われているかということがまさに問題だと思うわけであります。  そこで、まず冒頭に伺いますが、防衛予算の額は、最近、国家予算の中で一体どのくらいの額で、その額の中で、特に人件費と装備等の物件費と大まかに分けまして、これはどんなことになっており、そうした防衛予算の額、内容、それが先ほど申しました我が国を守るというその目的に照らしてどのような実態であるかを、まず冒頭に簡単に御説明をいただきたいと思います。

藤島正之防衛庁経理局長

○藤島政府委員 防衛関係費についてお尋ねでございますけれども、ここ三年間について見ますと、平成七年度の防衛関係費でございますが、四兆七千二百三十六億円でございました。それが平成九年度でございますと四兆九千四百十四億円ということでございます。  人件・糧食費と物件費、先生は物件費の関係だと思いますけれども、このウエートを見ますと、実は平成七年度は、人件・糧食費が二兆七百十四億円ということで四三・九%、物件費が二兆六千五百二十二億円ということで五六・一%でございます。それが平成九年度は、人件・糧食費が二兆一千二百六十億円で四三・〇%、物件費が二兆八千百五十四億円ということで五七%でございます。  これは実は、約十年さかのぼって見ますと、平成元年度でございますが、防衛関係費が三兆九千百九十八億円でございます。そのうち、人件費が一兆六千百三十六億円ということで四一・二%でございましたが、先ほど申し上げましたように、平成九年度でございますと四三%まで実は人件費の方がふえまして、物件費が逆に、平成元年度で五八・八%でございましたものが実は平成九年度は五七%に少し減っておる、こういう実態でございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 今御説明がありましたように、人件費のウエートが年々高まっている、物件費、装備に回る方がどうもだんだん減っている、こういう状況ですね。  それでは、中期防衛計画の中の定員に対し実員はどうなっているかというと、かなり実員は定員を下回っているというのが現状だと思います。その実員を養うための人件費等に予算の過半をとられて、士気を高めながら、しかし装備も必要なものは備えながら防衛力を維持していくということについては、まあいろいろ苦心があると思うのですが、これについて、防衛関係の要員の皆さんの士気にもかかわる話ですけれども、トータルの予算、現実、これらについて、政務次官、いかがですか、どんなふうな考えでおられるか、御説明いただきたい。

栗原裕康自由民主党防衛政務次官

○栗原政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、厳しい財政事情の中で自衛隊の士気を維持していくというのは大変難しいことであろうというふうに思っております。御案内のように、自衛隊の組織の基盤は何といっても人でございます。その運営は、まさに隊員一人一人の力量にかかっているというふうに考えております。したがいまして、良質の隊員を保持し、士気の高揚を図るとともに、自衛隊というものがより魅力的なところである、自分たちが働いているところが大変誇りを持ててすばらしい職場である、そういったことも私は大変大事だろうというふうに考えております。  このような観点から、中期防において、高い士気及び能力並びに広い視野を備えた隊員を保持するために、隊員の処遇改善等各種の人事諸施策を推進するとともに、中期防の見直しに際しましても、所要経費の縮減を行う一方で、この点については十分留意していくというふうに努めているところでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 実は、防衛関係の要員の確保ということについては、元気なときに有事の際にきちんと任務を果たす、そういう隊員を順次、一定の年齢に達してリタイアした後、新規採用ということで人員規模を維持していくということですね。そういう場合に、本当に士気の高い要員を確保するということでは、定年退職後どのような人生を送れるのかという将来の人生計画も含めて、防衛庁に入る人たちが希望を持っていけるか、入れるかということが絡むと思います。これは後ほど退職後の処遇等についても若干触れたいと思いますが、そんな気がいたします。  片や装備については、これは当然のことながら、金属も時間がたてばさびる、耐用年数がある。それから、そうした物理的な耐用年数と並行して、諸外国の防衛力の技術水準が向上するに伴って、我が国の保持する装備の性能の陳腐化というようなこともあると思うのです。そうした中で、防衛庁は、限られた予算の有効活用ということの中でどのように今の防衛力維持ということを念頭に、基本的に考えているのかを御説明いただきたい。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 できるだけ政務次官にお答えいただきたいと思いますが……

佐藤謙防衛庁防衛局長

○佐藤(謙)政府委員 私の方から御説明させていただきたいと存じます。  冷戦後の安全保障環境の中で、私どもも、我が国の防衛体制のあり方について見直しを行いました。先生御記憶のとおり平成七年の十一月に、従来の防衛大綱というのを見直しまして新しい防衛大綱をつくったところでございます。  この中で、新しい冷戦後の安全保障環境を踏まえ、また厳しい財政事情、それからまた若年者の人口がこれからだんだんと減っていく、こういうふうな状況等も踏まえまして、防衛力を合理化、効率化、コンパクト化をする、一方におきまして、今先生から御指摘ありましたように、多様な事態に的確に対応できるような質的な充実も図っていく、こういう考え方で今取り組んでいるところでございます。  具体的には、現中期防でもってそういった方向で、例えば陸上自衛隊につきましても、従来の定数を大幅に削減する、その中でまた非常勤の自衛官を即応予備自衛官という格好で活用するとか、いろいろな合理化を図りながら、一方において、今おっしゃったいろいろな近代化、更新等、どうしてもやらなければならないものを進めていく、こういうことに今取り組んでいるところでございます。  ただ、そういう中で、財政構造改革ということで中期防について九千二百億円の削減見直しを行うということになっておりますので、これまでに検討をして結論を出さなければいかぬと思いますけれども、非常に苦しい検討を進めているところでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 会計検査院に伺いますけれども、今御説明がありましたけれども、かなり巨額の防衛予算について、むだはできるだけ省く、しかし必要な防衛水準は維持するために有効に予算は活用する、そのような見地から適正に予算が執行されているかどうかということがまさに問題だと思うのですけれども、会計検査院としては、先ほど御説明がありました細かい具体的な事例を含めて、総体的にどのような感触で見ておられるか、いかがですか。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 私ども会計検査院といたしましても、防衛庁の年間の予算執行額は非常に多額に上っているわけでございまして、そういったことで、より適正な予算執行が行われているかどうか、こういうことを最も念頭に置きまして検査に当たってきているところでございます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 補足することはありますか、第二局長。簡潔に。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 防衛庁におきましては、最近特別に委員会を設置しまして、予算の節減のために種々の事項につきまして努力し、検討されておると聞いておりますので、我々としましては、その効果があらわれることを期待しているところでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 私どもとしては、貴重な国の予算を適正に執行していただいていることを本当は信じたい。まあ、今お話は若干抽象的でしたけれども、総体としては、まずはおおむね適正に執行されていると信じたいんですけれども、しかし、最近マスコミによって、特に装備品の調達に関してこういうことが行われているじゃないかという、不祥事ともいうべきことが報道されて、今私が申しましたような予算の執行に対する信頼性が揺らぐというような事態が出ているということは、まことに残念な話であります。  今後は、とにかく、今衆議院を経て参議院に送られた財政構造改革推進法案で、国の膨大なあるいは地方の膨大な債務の体質を改善しようということで、国政の大問題として財政改革が進められようとしている。そこで、御承知のとおり、防衛予算についてもいわゆるキャップがかけられて、かなり予算上は制約される、そうした中で、冒頭から申しております防衛庁の使命達成ということをどうするか、こんなことが基本課題になっていると思うんです。これについて、財政構造改革との関係において、防衛予算についての今後の確保、それから適正執行等についての防衛庁としての基本的な考え方を、ここで説明していただきたい。

栗原裕康自由民主党防衛政務次官

○栗原政府委員 お答え申し上げます。  もう先生御案内のように、防衛力整備については我が国の安全保障上の観点から大変重要なことでございますけれども、同時に、国民の税金を使わせていただくということでございますので、当然、今財政事情が非常に厳しいということも考慮に入れなければいけない、こういうことで、財政構造改革推進特別措置法に基づきまして我々としてもいろいろと創意工夫をしているところでございます。  装備につきましては、近代化、軽量化、コンパクト化ということを心がけて効率的な装備を整備していく、そして、先ほど申しましたように人については優秀な人材を確保していく、こういったことが基本的な考え方だというふうに私どもは考えております。同時に、あらゆる歳出化経費の抑制にも努めてまいりたい、このように考え、とにかくいろいろな工夫を凝らして、厳しい財政の事情の中で防衛力の整備を着実に図っていくということだというふうに考えております。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 それでは、具体的な問題に入ります。  冒頭に久問長官から御説明のありました装備品購入についての過大積算、これについては会計検査院の所見も開陳されましたけれども、そもそも民間の商取引の場合は、お互い競争の中で、買う方はできるだけ安く買えるものを買いたい、売る方は自分の製品を利益ができるだけ多く出るように高く売りたい、そうした中で商取引が行われているというごとですね、これは言うまでもない話ですが。  ただ、防衛庁の装備品については、御説明がありましたように、特殊なものとして、一般市場で競争の中でできるだけ安く調達するということになじまないといいますか、極端な場合は、随意契約でお互い話し合いの中で、競争から隔離されたところで契約が行われ、防衛費の支払いが行われる、こういうことですね。  要するに問題は、報道されたように、随分と高い買い物したじゃないか。そういう高い買い物をしてしまったということについては、わかりやすく言いますと、買う方が不用意であった、もっと相手に対して、おまえのところの製品はもっと安くつくれたはずじゃないか、直接取引で決めるんだから適正価格を提示すべきところをこのような、我が方をだましてこんなふうに高く売りつけたのは何だ、こういうことですね。  しかし、考えてみれば、この四社について見積もりを出させた、その見積もりについて本当に適正かどうかということの審査能力というものが買う側にあって、今言いましたようなチェックをし、その上で価格を決めるということであるべきものを、このケースではそうでなかった。  そうすると、競争者がない中での信頼関係のもとで防衛庁と取り引きすべきところを、その信頼関係を裏切った、こういうことなんですね、これは。そういうふうに私はこの事案をとらえておりますが、そこで、長官からの報告と、それから会計検査院が調達本部の処理についてチェックし、こういうところでおさめたということかという感じなんですな。  これはしかし、国民にしてみれば、随分と国損を出しかねなかったものを後で見つけて補てんさせた、結果としてはそう国は損はしなかったという結果になったとしても、一連の扱いについて、今後ともこうしたことが起こらないようにするにはどうすべきか。そういう意味では、準確定契約と確定契約、随意契約等の一連の契約方式について、類似の不祥事が起こらないようにすることについての考え方といいますか方針といいますか、これについてきちんとここで、防衛庁それから会計検査院から所見をお示しいただきたい。

栗原裕康自由民主党防衛政務次官

○栗原政府委員 お答えを申し上げます。  先生御指摘のように、大変残念な事件だというふうに私どもも認識しておりますけれども、御案内のように、防衛庁が調達をいたします装備はもう非常に多種多様にわたっておりますし、それから、先ほど防衛庁長官から御説明申しましたように、いわゆる一般に売っているものでもございません。したがいまして、秘密の保持とか、あるいは万が一にもどこかへ行ってしまったとかということも許されないわけでございまして、大変特殊な事態である、いわゆる特殊な環境であるということはまず御理解をいただいているというふうに承知をしておりますけれども、その上で、一般確定契約の契約相手企業の社内管理体制に起因した極めて特殊なケースというふうに私どもは考えております。  つまり、防衛庁のものだけつくっているということではなくて、ほかのものも、民生品も同時につくっているわけです。それを工数の過程で混入してしまったということでございまして、これらの事案を踏まえて、平成八年度から工数集計システムとして、各社別の工数集計分析のソフトウエアを開発してございます。  もちろん、データを蓄積することによって異常工数の発見等が今後は可能になる、こういうことでございますし、さらに、契約締結後においても、従来から実施しておりました予定価格を算定する場合の価格調査、経費率調査及び資料調査に加えて、平成八年、一般確定契約における原価計算方式による予定価格算定のための資料調査実施要領を策定しまして、これまで実施していなかった一般確定契約を締結している企業についても計画的に、限られた人員ではございますけれども、対象企業を制定し、制度調査を実施しているということで、再発を防ぎ、国民の信頼を回復してまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 会計検査院の方からも。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 今後の調達にかかわる体制の整備につきましては、ただいま防衛庁の方から御説明がございましたように、いろいろ御努力をなさるということでございますが、私ども会計検査院といたしましても、今後このような事態が再発しないためには、より厳密な検査計画に基づきまして、問題が発生するおそれのあるようなケースに重点的に取り組みまして検査を実施してまいりたい、このように考えております。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 具体的な名前で挙げられている日本工機株式会社、東洋通信機株式会社、藤倉航装株式会社及びニコー電子株式会社については、既に取引停止等が一定期間それぞれ行われたというようなことですけれども、他にこの各社と競合する、要するに、競わせ得る企業等がなくて独占的にまた調達先として存続するということですと、よっぽど相手側も、国民の監視の中で、信頼関係のもとで、まじめな仕事をしてもらいたいという気がいたします。この各社が本当に反省して、今後引き続き防衛庁と取引関係を続ける、防衛庁としてはほかに調達先が乏しいということで続けるということならば、その辺の反省はきちっと求めていかなければならないと思うのです。これまでのこうした各社とのつき合いの中で、もう十分襟を正したと言えるのでしょうか。この辺が一つ問題だと思います。  そこで、これに関連しまして、防衛庁の調達実施本部の人たちとこうした調達先の企業との間においていろいろと疑惑を持たれるような行為が過去にあったとすれば甚だ遺憾である、そういう見地から、その実態等について少しお聞きをしたいと思います。  既に報道がいろいろとなされておりまして、私も切り抜きをいろいろ持ってきたのですが、現在、財団法人防衛生産管理協会の専務理事となっている方は、この調達本部において、先ほど来のこの四社との関係や何やにかかわっていたと。その人が、在職中どんなふうにこういう各社とかかわり合いをし、先ほど来の後始末をこうしなければならなかったというようなことを引き起こすのにかかわっていたか、その方が……

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 マイク不調のため、大変失礼しました。では、もう一度。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 肝心な話をお聞きしょうと思ったら妨害が入るようなことでは困りますね。まあそれは冗談としまして、その辺、冒頭に私は触れましたけれども、防衛関係の要員として国民に期待される人たちが、自分の生活防衛や何やみたいなことにうつつを抜かすような心構えの人では困る。全部を……

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 速記をとめてください。     〔速記中止〕

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 速記を起こしてください。  御迷惑をかけました。それでは再開します。  穂積良行君。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 調達実施本部の要員として働いていた人が、こうした四社の、国損に至りかねなかったことにかかわっていた。その退職後、防衛生産管理協会の専務理事として、引き続き、今度は民間の立場でいろいろと防衛庁とかかわっているような気がしますが、この人が、こういうような退職前と退職後の振る舞いにおいて非常に疑惑を持たれるようなことがあっては、防衛庁の全体の評判にもかかわる、士気にもかかわるということで、ゆゆしきことだと思うわけであります。  そうしたことで、この辺について、これは防衛庁、まずひとつ所見を述べてください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 確かにこういうような事案が報道をされますと、それが、職務に従事しておったときからいろいろなことが行われておったのではないか、そういうような誤解を持たれるおそれがありますので、私も、昨年就任しましてから、内部においてそういうような角度からも少し洗って、そういう問題が就任当時にあったかどうかというのを、まずひとつ徹底的にこれはとにかく調査してみようということで調査をしましたけれども、残念ながら私どもの調査能力というのも限度がございまして、現段階で何かあったというようなことは出ておりません。  それと、やめましてから就職しておるわけでございますけれども、これにつきましても、一般の財団でございますだけに、防衛庁がそこにとにかく就職をあっせんして世話したとかいうことならまた格別でございますけれども、現段階ではこれは、やはりその民間の理事長が本人の能力があって採用しているということになりますと、全く個人的なものでございますから、なかなかこれについても、防衛庁所管の財団、公益法人とはいいながらも、一応それは別でございますだけに、これもなかなかそう簡単にやめてもらうというわけにもまいらないというような事実もございます。  それとまた、いろいろと新聞報道等でも出ておりますけれども、これにしましても、一応個人的な、私的な契約関係なものですから、この内容について、防衛庁とのかかわりでいろいろ問題があればこれはまた物を申すこともできるわけでございますけれども、そういうこともないものですから、まあ、あとはやはりこれは本人さんのどう考えるかという問題に帰するのではないか。  それと同時に、私たちが知らない点でいろいろと問題があるとするならば、またそういう角度からいろいろと調査が行われるのじゃないかというふうに思いますけれども、少なくとも、今防衛庁がいろいろとこれまでの間に調査した段階では、具体的にいろいろな、私どもが表に出てどうこうできるような状態には至っていないというところでございます。非常に残念だなという感じはいたします。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 長官は残念な話だと言われましたけれども、私どもも甚だこれは、冗談じゃないぞ、在職中にどうもそういう不祥事があって、関係の企業に退職後いろいろと、全員といいますか顧問料や何やで大分お世話になっているというような話は、とにかく疑惑を持たれるような話だ。  これは、長官が言われるように、さて、防衛庁として民間に天下った後についての私的な行為についてはどこまで言えるかという話はあると思うのですね。あると思いますが、会計検査院の方も、それは、防衛庁の予算執行については検査するとしても、その要員が天下った後、現職のときとの関係において疑惑が持たれるようなことについて検査できるかというと、これもできないということだと思うのです。  しかし、これは、考えてみますと、長官も言われましたように、防衛庁と関係民間企業との癒着というようなことで国民にいろいろ疑いを持たれる。要するに、防衛庁の調達は税金むだ遣い、そして、そのむだ遣いで恩恵を与えた企業に退職後世話になろうみたいなことがあるのじゃないか、こう言われたら、これは、まじめに仕事をしている現職の人たちや何やらはたまったものじゃないと思うのですよ。その辺、これは、この委員会で問題を明らかにするのには限界があると思いますけれども、こうしたことが再びないようにしなければならないと私は思うのです。  そこで、再度言いますが、防衛庁の事務職員それからいわゆる隊員の士気にかかわる話として、元気のいいときは一生懸命お国のために、不時の備えのために働いた、その上で退職、定年退職ということになったときには、余生は、十分誇りを持って、余り心配しないで生きていけるというようなことを、そういうふうに思ってもらえるようなシステムといいますか、これが肝心な話だと思うのですよ。  そこで、この辺、防衛庁の人事政策としてどんなふうな考えで対処しておられるかをここで説明いただきたいと思います。

坂野興防衛庁人事教育局長

○坂野(興)政府委員 自衛隊では、部隊の精強性を維持する必要から、若年定年制という特殊な任用制度をとっております。このため、自衛官は一般の公務員より若年での退職を余儀なくされておりまして、高齢化が進む社会におきましては、これら自衛官が退職後の生活に不安を抱くことなく勤務できるように配慮することが必要であると考えております。  このようなことから、防衛庁では、退職を控えました自衛官に対しまして、技能訓練や業務管理教育、通信教育などの就職援護施策を人事施策上の最重要事項の一つとして行っているとともに、退職自衛官に対しまして支給される政策的給付といたしまして若年定年退職者給付金制度を設けまして、若年定年制から生ずる不利益を補うこととしているところでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 もう一つ、この四社の事案についてだめ押し的にお聞きしますが、二十一億円という巨額な国損を生じかねなかった額との関係で、その二十一億円で十分足りたといいますか、これ以上の国損はなかったということだったのか。これは、疑惑がないように会計検査院はちゃんと説明をしてもらいたいと思います。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 冒頭にも御説明いたしましたけれども、この四社の契約というものがすべて原価監査を必要としない確定契約であるということから、工数等に関する資料の提出が義務づけられていない、あるいは各種資料が整備されていないということで、正確な工数の把握は実態としてできないということでございます。  それから、見積もり工数と実績工数との差異につきましては、会社の経営努力ということも否めないということもございますことなどから、十分な確認というものは困難でございましたけれども、調達実施本部の計算した過大額につきましては、著しく実情に沿わないものとは認められなかったということでございます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 時間があればもう少し細かくその辺を質問したいのですけれども、時間の範囲内で二、三伺います。  一つは、この防衛庁の装備品の調達に関して、国内のメーカーの製造原価からする購入価格ということで妥当かどうかという場合に、外国のそうした装備品をかわりに買うとしたらもっと安い調達ができるんではないかということだってあると思うんですね。  そこで、国際価格を視野に置いて、国内の縁の深い企業との随契中心の調達ということでなしに、その辺も視野に置いての調達ということについては、どんなふうに防衛庁は考えておられますか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 その辺がやはり難しいところでございます。  外国の場合、例えばアメリカに例をとりますと、アメリカならば世界各国に売っているわけでございますから、いろんな開発経費を薄く広く売れるわけですから、それをすべて購入することにしますならば安く手に入れることはできるわけです、例えば弾薬なんかでもそうですけれども。しかしながら、そうなりますと、我が国の防衛上、やはり外国に全部頼ってしまうことになって、ちょうど食糧が入ってこないのと同じような形になるわけでございますから、そういうこともまた一方では許されない。ある程度のことは外国から入れるけれどもここはやはり我が国で調達しなければならないという分野が必ずあるわけでございまして、そういう分野については国際価格の比較で取得できない、そういう点がございます。  例えば今言った弾薬もそうですし、火薬もそうでございますし、やはり今度のいろんなここに出てきておるようなことにつきましても、やはり我が国で、国産で調達をしておかなければならないだろうというようなことからこういうふうになっている点もあるわけでございますので、その辺についても実情を御理解しておっていただきたいと思います。

穂積良行自由民主党

○穂積委員 実は長官が退席されておられる間に私がお話しした竹島問題、尖閣列島問題、北方領土は今回解決に向かっていくという話なんですが、周辺の我が国の防衛ということで直接問題になりかねないところがあって、海に囲まれているとはいいながら、外敵の侵入を防ぎ、領土を保全し、国民を安んじさせるという防衛庁の使命というものは非常に大変なものがあると思うんです。  早い話が、韓国の大統領の書いた文字が碑になって、韓国東端の地という碑を建てられた、これは領土侵犯だ、さあどうするという場合に、それを撤去するために武力をもってこれを行えるかというような非常に難しい話になりかねないようなこと。周辺諸国との善隣友好を基盤とし、しかしこうした我が国の権益はきちっと守っていくということとの兼ね合いで、すぐれて政治的な、国際外交上の非常に難しい問題があるということはわかっているんですが、それに対する防衛庁の中期防等の装備や何や、本当にこれは見直しをし、必要なものは備えていく、しかし、その使い方については政治的にも非常に慎重に考えながら対処していくということだと思うのですね。  一つの例を言いますと、実は私は郡山駐屯地が近いものですから、時々記念式典などに行くんです。百五十五ミリりゅう弾砲の訓練ということで空砲発射などを見る機会があるんですが、着弾距離数十キロ、郡山から私の地元の白河あるいは北の方の福島まで着弾距離内だ、どかんとぶつ放して、ただいま四十キロ先の敵を制圧できましたというふうなことの実演をするわけですよ。しかし、その砲の操作に当たる要員は、要員の関係上、一小隊に満たない員数でなにする。しかもそれは、実弾をぶつ放す費用は一発何十万かですね。しかもこの着弾距離で、国内で訓練するところもない。そういう砲も装備しながら、我が国は防衛力はこう維持しているよ、侮ってもらっては困るよというようなことをやっていくというような話だと思うのですね。  そうした防衛庁の使命と装備の実態、それから、それを維持するための関係の皆さんに、国民の期待を裏切らないような適正な予算執行、それを監督する会計検査院も、要員はこれでどこまでやれるかという嘆きはあるかもしれませんけれども、防衛庁の自浄作用と会計検査院のチェック機能とあわせて、国民の期待を裏切らないようにすることを期待して、私の質問を終わりたいと思います。  今申し上げたことについて、長官、検査院長、それぞれ所感があればお話しいただきたい。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 ただいまおっしゃられましたように、私どもは、防衛大綱で定められて、また中期防で計画されておりますことを着実に実行して国民の負託にこたえなければならないと思っております。  その場合に、予算の執行に当たっては適正に行われなければならないわけでございますので、今度のようなこういう事案を一つの反省材料にしながら、まずどうしてこういう問題が起きたのか、今後起きないようにするためにはどういう形でこれをチェックしていくのか、そういうことについてこれから先も検討を続けたいと思っております。  ただ、今回のものは、いろいろと考えてみますと、その後にも特別調査、制度調査を平成八年度にも五件ほどやっておりますけれども、それでも事案は出てきておりません。今度は、平成九年度には十カ所やる予定にしております。  確定契約というのは、本来はお互いの信頼関係がかなり確立しておるわけでございますから、それを調査してみて、二百九十件ぐらいあるわけですけれども、それをやってみても、全部やるといったらそれはできませんけれども、抜き打ちにやってみても普通なら出てこない。だから、これはある意味では非常に特殊な事案だったんじゃないかなという気がしないでもないわけですが、今、過去にさかのぼってその時点でそれが特殊だったかどうだったかということをなかなか実証することもできませんけれども、今述べましたようなそういう点でこれから先こういう事案が発生しないように今後努めていきたいと思っております。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 私ども会計検査院といたしましても、限られた要員を最も有効活用いたしまして、厳密な検査計画に基づきまして的確な検査を進めてまいりたい、こういうことによりまして、国民の私ども会計検査院に対する期待に沿うように努力してまいりたいと考えております。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 穂積良行君の質疑を終了いたします。  次に、若松謙維君。

若松謙維新進党

○若松委員 新進党の若松謙維でございます。  まず、通告をしている質問をする前に、先ほど防衛庁長官から工数というような言葉が何度か出ましたけれども、この工数とは何か、わかりやすい定義をちょっと教えてください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 御質問の工数でございますが、非常に平たく申し上げますと、各装備品を製造するに当たって必要となる人間及びその時間、それを一つの単位として計算したものであります。

若松謙維新進党

○若松委員 要は原価の構成要因ということですね。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 加工の原価の構成要因ということでございます。つまり、装備品の原価、あらあらで申し上げますと、当然材料費というものがございますし、それに人間の手を加えたり機械の手を加えるという加工費の部分がございます。それ以外に、設計とかもろもろの直接経費があるわけですが、今申し上げた工数というのは、その加工費の部分についてのコストの一単位ということでございます。

若松謙維新進党

○若松委員 大体わかりました。  それでは、今大変話題となっております二十一億円水増し請求、これについて質問させていただきます。  まず、この事件がいわゆる過失か、または故意だったのか、これは大事なポイントだと思うのです。といいますのも、防衛庁が内部処理をして公表しなかった。その理由として、今回の水増し請求は会社側の単なる過失だ、そういう認定だと思うのですけれども、もしそうであるならば、本当に過失だったのか。いや、故意だったんだ、そういうことも考えられると思うのですけれども、それを確証するための調査が行われましたか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今回の事案で一番問題なのはそこでございまして、私どもがいろいろ調査をしたとしても、それは、今委員は水増し請求と言われましたが、私どもは水増し請求という言葉を使わずに過大請求だと言っているのは、水増しと限定して言うほどの材料をそろえることができていないということなわけでございます。  やはりこの問題については、今言われた故意、過失、そういうことについて私どもは決め手を持っていない、したがって、これについて私どもとしては、事実として過大に請求されていたものはきちっと取り返さなければならない、そういう立場でその当時の担当者が、過大請求をいかにしてちゃんと取り戻すか、それに腐心されたのじゃないか、そういうふうに思うわけでございます。今、私どもがその立場にその当時あったとして、ではできたか、これは故意だというふうに認定してペナルティーまで取るような形で果たしてできたかと言われると、正直言って自信はないというのが現在の心境でございます。  したがいまして、私どもは、過大請求があった分についてはきちんと返してもらったという、それしかできなかったのだろうと思います。

若松謙維新進党

○若松委員 今の長官の御説明ですと、結局は、罰則的な取り計らいはできないわけなんですね。そうすると、このような事件というのは、今回のこの二十一億円事件という事実をもとにいわゆる改善へと向かわせる要因としてはちょっとなり得ない。結局、防衛庁として、これは大変な問題なんだ、いわゆる単なる過失じゃなくて、これはまさに会社側として意図的にやったものだ、過失じゃない、そこまではっきりさせないと、実はこの問題というのは再び起きる可能性がある、私はそう認識しているのですけれども。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 それは、今後こういう問題が起きないためにどうしていくかということで、私は内部でもその検討を今言っているわけでございます。例えば契約自体に、確定契約であるけれども、これが例えば過大であった場合にはどうなるかという問題があろうかと思います。そういうことについて、要するにペナルティーといいますか、そういうことをきちっと書いておけばいいわけですから。ただ、もし少なかった場合、向こう側に損失があったとしても、これは今現在などは確定契約ですから、こちらから過分にまた後日払うということはできないわけですね。  そういう意味で、プラスの面とマイナスの面とがございますから、それはこれから先そういうような条項をつくるに当たって、できるかできないか、そういうのをやはり研究していかなければならないので、直ちにここで、そういうことをつけることによって今後発生した場合にはちゃんと罰則の分まで含めて請求して取ることができるようなことをつくりますと胸を張って言えるまでに至らないというのは、そういうことでございます。内部でいろいろと今後そういうものが起きないために研究してくれということで、今言っているところでございます。  それと、やはりこういうのは、確定契約については今まで制度調査をやっていないわけでございまして、これから先は抜き打ちででも確定契約のものについても制度調査をすることによって、ちょうど会計検査院がもう既に執行された予算について抜き打ちでやることによって不正が出た場合にどうするかという、そういうのに似たような、そういう意味でのいわゆる抑止効果をねらった方法もあるのじゃないか。そういうことによって、今後発生しないような方法をとにかくいろいろな角度から研究してやっていこうとしているわけでございます。

若松謙維新進党

○若松委員 この件については、さらにまた話の中でチェックさせていただきますけれども、今回のこの事件が発覚した大きな原因といたしまして、日本工機、藤倉航装、これについては内部告発文書がもとになったと聞いているのですけれども、もしそうであったならば、この文書に何が書いてあったのか、それをぜひお教えいただきたいと思うのです。というのも、その文書の中身によりまして、単なる過失なのか、または会社側の故意なのか、まさに判定の非常に重要な材料となりますので。その点はいかがでしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 今委員が御指摘のように、その二社につきましての発端というのは、外部からの我が方に対する情報であったわけであります。情報ではありますが、その文書そのものについては、私どもその時点で入手しておりませんし、現在も所持をしておりません。  ただ、中身につきましては社内の内部告発にかかわる情報というのが、我々の耳に入ってきたという事実関係にございます。

若松謙維新進党

○若松委員 その内部告発なのですけれども、漢字四字で済まさないで、ではどういった告発だったのか、これは非常に重要な、また関心事でもありますので、もっと突っ込んで御説明いただけないでしょうか。そうしないと、いつまでたっても、結局、防衛庁と関係会社との癒着構造がやはりあるのじゃないか、そういう疑惑は晴れませんので、その内部告発の内容を、もし口頭であっても、もっと詳しく教えてください。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 その時点で我々が入手したその内部告発にかかわる内容につきましては、先ほどから申し上げております、社内の加工工数の集計方法について不適切さがあるぞ、そういった内容の情報として受けております。それ以上詳しい情報はございません。

若松謙維新進党

○若松委員 では、もうそれ以上情報がないということですけれども、防衛庁長官、そういう認識でよろしいですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今みたいな端緒の情報があって、それを受けて我が方で特別調査をしたらそういう工数の違いが出てきて、それをもとに積算することができた、そうしたらこれだけの過大請求になっているということで、会社側もその非を認めてその部分については返すということになったというのが、先ほど私が本日の冒頭で述べたような経緯でございます。

若松謙維新進党

○若松委員 では、局長にまたお聞きしたいのですけれども、具体的にその加工工数ですか、いわゆる加工費の工数がどの程度、当初の、本来ならこのぐらいだと、それに対してこれだけ過大請求になったと、もっと詳しく説明できるでしょう。いかがですか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 工数の見積もりについて我々が事後的に会計文書等々でチェックしたものとの差異があるというのが、我々の作業の結果であります。  我々がその二社につきまして調査をいたしまして、どういつだ原因でそれが生じているのかということについて、あえて一つの例として申し上げますと、原価部門、原価を取り上げる部門、これは防需と民需部門に本来分離されているわけでございますが、実際に製造を担当している、先ほど申し上げたマンアワーのマンの部分でございますが、その部門が、昨今の合理化等もございまして、単に防需だけ専業ということではなくて、民需部門についても一種の多機能工化ということで両方かけ持ちで仕事をしているというような配置、いわゆる機動的な配置がなされております。ただ、それにつきまして、実際のそのマンアワーについての積算なり集計についての適切さというか正確さがなかったということで、先ほど申し上げているような、大臣が冒頭お話をしたところの各社別の金額の差異が出てきているということであります。

若松謙維新進党

○若松委員 今の局長のお答えですと、いわゆるその会社、今回対象となった会社の民間の事業と防衛関係の事業と、その入り繰りがあってミックスしてしまったと。  では、それについては、調査としては故意は認められなかった、そういうことですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 端的に、例として悪いかもしれませんけれども、民需部門と、官需部分ですね、防衛部分と、両方をやっている企業があったとします。片一方の方は、最初は官需部分を中心に、防衛部分を中心にやっていますから、それをつくるためだけにいろいろなことをやっておりますけれども、それをつくっている過程において民需関係がどんどん発達してきたとすれば、そちらでかなり広く薄く工数はなってくるわけですね。そうしますと、本来ですとそこのところで、最初は確定契約でそれでいいかもしれませんけれども、その後の過程において、そういうものについては民需の方でほとんど安くできているじゃないか、それをこっちの工程に入れるのはおかしいということで、それはきちっと整理せぬといかぬわけですね。  ところが、それを従来の契約どおりそのまま契約をしてきておりますと、調査に入った時点で見ますと、これはおかしいということがはっきりするわけです。しかし、それを途中で知っていてやっているのか、そのまま意図的にやったのか、そういうことについては、うちの方としてはなかなかチェックできない点もあるわけですね。  だから、今の例えば一つの例だけですからちょっと非常にあれですけれども、そういうものがたくさん入り組んでいるものですから、これについてはなかなかそこまで詰め切ることが、特に意思の問題については、故意か過失かについては、うちとしてはなかなかそこはできない。それよりも、過大請求の分を取り返すということに全力を挙げるということにその当時の担当者としては考えたのではないか、そういうふうに思うわけです。  だから、それは結果として、それ以上の、例えば今おっしゃられたような、そこまでなかなか突っ込めなかったのではないかというふうに思います。

若松謙維新進党

○若松委員 実は私、仕事が公認会計士をやっておりまして、蒲田の上場会社ですけれども、防衛庁の、特にレーダー産業の原価計算、かなり複雑ですけれども、監査の経験がございます。  これは非常に基本的な問題なんですよ。これをチェックできないというのは、私は、この会社のまず原価計算システム、工数、システムも含めて、結果としていわゆる故意性の認定は確かに難しいのでしょうけれども、それに対する防衛庁の対処が、いわゆる発注二、三カ月停止ですか、特にこの四社に対して。ではどういうふうに処理したかというと、取引停止期間がもう本当に二、三カ月程度で済んでいる。これ、ちょっと甘過ぎませんか。長官、どういうようにお考えですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 先ほども言いましたように、今回のこれが確定契約でございますから、確定契約をしたものについてこれをもし相手が払わないということでとことんやった場合には、これは裁判で絶対勝てるという自信もないかもしれません、はっきり言いまして。  それと同時に、ペナルティー分まで科す、あるいは取引停止をどこまでするが妥当かについても、これもなかなか問題だと思います。  それともう一つは、取引停止しましても、ここしかつくっているところがないというときに、先ほどの穂積委員の話もございましたけれども、取引停止が、例えば三カ月を半年にしたときにどれだけの効果があるか、そういう問題もあるわけでございます。だから私は、こういうような事案について、これから先こういうことが起こらないように、起こったときにどういうふうにべナル、ティーを科すのか、これらも含めてこれから先は検討しなければいけないのではないか。  その当時、どういうような基準でこの三カ月の措置をとられたか、私もそこまでは担当者から聞いていませんけれども、現在ではいませんし、聞いておりませんけれども、そういうようないろいろな問題をこれは含んでいるということで、今委員御指摘のような点も踏まえながら、これから先どういう形で再発防止を図っていくか検討していきたいと思っております。

若松謙維新進党

○若松委員 そういうことで、原因究明、解明のため、また今後の改善のために、防衛庁に調査委員会、原価差異事案対策特別委員会、これが組織されたということです。これは、調査は当然いつの時期か終了するわけですけれども、それは国会に報告していただけるのでしょうね。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 委員御指摘のように、九月の十五日付で調達実施本部の中に原価差異事案特別対策委員会を設置しまして、これは名前にもあらわれておりますように、特別対策委員会ということで、今大臣も申し上げましたように、今後こういった事案が発生しないための必要な対策を当時とったわけですが、さらなる追加的な対策をとり得るかどうか、それを求めているということであります。もちろんその過程において、四社事案についての反省なり、さらなる調査が可能であれば、事実関係もきわめたいと思っております。  ただ、一応、設置いたしましたときの心から申し上げますと、内部で今後こういう問題が起きないように勉強を早急にしてみよう。といいますのは、一応これ、二年から四年前の事案で、当時の時点であとう限りの調査の知恵を絞って対応策をやっているものですから、内部のあくまでも特別対策委員会ということで発足をさせていただいております。  ただ、今の委員の御指摘等もございますので、この特別対策の部分で、今後我々としても関係者のお力もかりなければいかぬ部分も出てくると思いますので、公表については検討したいと思っております。

若松謙維新進党

○若松委員 検討というのは、今回の随意契約は、いずれにしても、他社との競合性がないとか客観的な価格の導入が難しいとか、そういう非常に制約的な状況の契約形態なんですね。ですからこそ、こういう問題が出た。だからこそ、私は、結果的に、こういうものをチェックするには、当然内部チェックもありますけれども、外部的なチェックというのは国会ぐらいしかないわけですよ。これはもう絶対に報告してください。約束してください。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今後こういうことが起きないためにあらゆる角度から検討していく、その過程においては、いろいろな方々のいろいろな話も聞かなければならないわけでございますね。そういうときに、すべてその情報を公開するんだということになりますと、なかなか関係者も、特に過去のことでございますから、あのときこうだった、ああだったというのを言わない場合だって出てくるわけでございます。  だから私どもは、こういうことが起きないために検討をして、それについての内容については、こういうふうなことでこういうふうになりましたという経過その他やりますけれども、すべて洗いざらい公開するというのを前提にしてこういう検討委員会を進めますと、それはそれなりに問題も出ますので、またその時点でいろいろと考えさせていただいて、これから先こういうことが起きないためにどういうことをやったか、そういうことについては、皆様方にもおわかりいただけるようにやっていきたいというふうに思っておりますので、その辺の制約があるということについてもひとつ御理解しておいていただきたいと思うのです。

若松謙維新進党

○若松委員 そういう発想ですと、結局、やはり情報の公開というところで制約もあるというところなんですけれども、本当は基本的には全部オープンなわけですよね、基本的には。  これは、委員長、この調査報告書というのは非常に大事な、特に随意契約というものの今後のあり方について、国会報告のルートがつくれるかどうかということですので、ぜひ理事会で、これは絶対出すような形で検討していただきたいと思うのです。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 理事会で協議をいたします。

若松謙維新進党

○若松委員 それでは、今回の二十一億円、防衛庁の御努力で返還された。ところが、この返還の内容なんですけれども、いわゆる金額としては戻ってきた。これは会計法で雑収入という計上ですけれども、そうではなくて、減額変更契約という形で、将来の公示金額と相殺するような形で、その金額が約十二億円あるのですね。  十二億円というのはかなり大きな金額ですから、将来の契約との相殺というのは、予算の承認過程を得ないと、これはおかしいですよね。やはりあくまでもこういった戻ってきたものは雑収入として一度国庫に戻して、それで翌年度の予算審議でしっかりそめ使い道を決める、これが筋だと思いますけれども、大臣、いかがですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 私がその時点で今もしその衝に当たっておれば、相手ともう少し粘り強く、今言われたような線でやるかもしれません。  しかしながら、これは要するに、一たん確定契約が発生して、その後過大請求だということがわかって、国庫に返してもらわなければならないということでやっておるわけでございますから、そこで発生するのは一種の和解契約みたいな新規の契約でございまして、会計法の問題ではないわけでございます。だから、そのときに相手方が応じてくれた応じ方によって、その方法でしか回収できないという、そういう制約がございます。  だから、私が冒頭に言いましたのは、今委員がおっしゃられたような方法でやることが一番望ましいのかもしれませんけれども、そうならないときに、では相手が払わないというような状態の中でその方法ができるかどうか。裁判まで持っていってそれをずっと継続するのがいいのか、とにかく返してもらって、そして、翌年の支払いの中からその分は差し引いていくというような方法を、そのときの一番ベターな方法として判断してとったというふうに言われたときに、その判断が間違っていたということは必ずしも言えないのじゃないか、私は、やはりそのときの状況にならないとわからないと思います。  確定契約として確立しているものについて、過大請求だからといって取ることがどれだけ可能なのかどうか。確定契約しておって、逆に向こうが、実は違っておりました、これは工数は倍でした、金額を下さいと言ったときに、国はそれはやれないというようなことで突っぱねるのと同じで、向こうはこれで一応応じていましたけれども、そういうことでございますから、その当時の担当者としてはそういうようなこともありますので、その辺の事情も御理解いただきたいと思います。

若松謙維新進党

○若松委員 では、会計検査院の見解をお聞きしたいのですけれども、今のような状況は原則どうすべきだったのか、どういう御見解ですか。やはり一度雑収入として戻して、そういう和解契約ですか、またこれも不透明な取引実態だと思うのですよ。会計検査院はどういうふうにお考えですか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 本件におきましては、過去の契約の過払いを原価差異によるものであると考えて、これを解消する方法として、履行中の契約におきまして契約金額を減額補正するという方法をとったものと理解しております。本件の場合、会計法令等から見ますとやや疑問の残る点もございますが、当時におきましては、実質的に国損を生じていないということなどのため、指摘するに至らなかったという実情でございます。  今後、このような処理につきましては、会計法令上どのような問題があるか、さらに関係当局におきまして十分協議して検討を進めていきたいというふうに考えております。

若松謙維新進党

○若松委員 本当は会計検査院に、今回のこの事件に関して報告書に何ら記載がなかったので、ちょっと検査院の対応が甘いのじゃないか、そこら辺をちょっと指摘したかったのですけれども、もっと重要な問題がありますので、時間の関係上、次の問題からまた検討していきたいと思います。  それでは、防衛庁幹部のいわゆる防衛産業界に対する天下り、この実態と防止策について質問したいのです。  これは新聞報道ですけれども、今回の水増し二十一億円の四社に対して、最近十年間で二十二人が、いわゆる顧問、社員という形で天下っているわけですね。かつ、この事件当時の調達副本部長、これも二社の顧問となっているわけです。  まず、この事実関係をお伺いします。

坂野興防衛庁人事教育局長

○坂野(興)政府委員 お答えいたします。  昭和六十三年度から本年八月末までの十年間に、離職後二年以内にただいま御指摘のございました会社に就職した者の数は、自衛隊法第六十二条の規定による隊員の再就職規制に関して当庁で把握しているもので、日本工機に八名、東洋通信機に六名、藤倉航装に四名、ニコー電子に四名、計二十二名でございます。

若松謙維新進党

○若松委員 要は、事実ということですね。  では、事実であれば、その実態が、厳正な検査を保障しているというところに根本的な疑義を与えていると思いませんか、防衛庁長官。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 防衛庁の場合、御承知のとおり全国で二十数万人がおるわけですね。そして、早くやめる人もいますし、就職をとにかくあちらこちらにお願いしなきゃならない。とにかくこういう時期でもございますだけに、特に難しい点があるわけです。そういうようなことから、従来から、一般公務員の場合と比べまして、特に一般公務員の場合はやはり公権力の行使としての立場におるということからいろいろな制約がございますけれども、防衛庁の場合は、いわゆる顧問とか役員とかそういうような特定のあれでない限りは行ける、そういう形に自衛隊法をしてもらっているというのは、その違いがあるからなっているわけでございます。  そして、この四社にそれだけの人数が下っていることがどうかということで、正直、私も聞きました。一般的な平均と比べてどうなのかといいますと、そうすると、この十年間の延べ人数としてなっておりますので、例えば二、三年で交代したりなんかして就職しておりますから、この事実関係はそうですけれども、それらをもって非常におかしいということにはならない。今度のケースと絡ませて、何か二十二人というと非常に大きく見えますけれども、一般的に隊員が就職をあちらこちらにしていっているというのは事実でございますので、その比較において特別の、これはおかしいというような、そういう感じにはなっていないということでございます。

坂野興防衛庁人事教育局長

○坂野(興)政府委員 ちょっと補足させていただきますけれども、防衛庁の場合には、登録企業の役員または役員に相当する地位につきます場合におきましては、防衛庁長官の承認を得なければ再就職できない、こういう仕組みになっております。

若松謙維新進党

○若松委員 例えば、今回の調達副本部長ですか、これも新聞報道で恐縮ですけれども、奥様がその関係会社のいわゆる社員になっている、月十万円の報酬を得ている、かつ月一回顔を出している。これはちょっとひど過ぎませんか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 法律でいろいろなことを規制しますときに、なかなか、その家族がその関連企業に就職したらいけないというのは現在の国家公務員法でもないわけですね。だから、その辺になりますと、それはもうその人の要するに、何といいますか、判断の問題になってくるわけでして、とにかく、だんなさんが例えば国家公務員だった、そしてその方が公務員をやめた、あるいはまた自衛隊をやめた、そうしたときにその奥さんがその関連企業に就職した、そしてそれが法律上どうかと言われますと、法律上は、これは別人格でございますから、追及できないんですね。  ただそれが、幹部まで行っておった人が果たしていいのかどうかということになりますと、やはりこれはまた別の問題でございますから、その問題と、法律上可能かどうかということで防衛庁に責任を問われる問題とは別じゃないか。  だから、それに対して口頭で注意しないのかと言われますけれども、それはやめた直後でございますならばまだ言えるかもしれませんが、もうやめてから数年たった現時点でそれをまた言うというのもいかがなものか。結局はそういう問題じゃないかなと。  ただ、先ほど穂積委員のときにも言いましたけれども、私は、こういうふうな形でいろいろと言われるのは私の立場としては非常に残念である、本当にそういうことが言われないようにみんなあってほしいなという気持ちはございます。

若松謙維新進党

○若松委員 防衛庁長官、やはり早く国民の側に立っていただきたいなという気が、まずします。(久間国務大臣「わかります」と呼ぶ)  この際、課長クラス以上の防衛庁登録企業に対する再就職先のリスト、防衛庁の課長クラス以上の方が防衛庁登録企業、いわゆる防衛産業に対して再就職したリスト、いわゆる顧問、コンサルタント、そして社員、過去五年ぐらいをぜひ提出してください。いかがですか。時間が詰まっているので、簡潔にお願いします。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 防衛産業と言われましても、とにかく登録業者は大きいところから小さいところまで全部あるわけでございます。自衛隊の隊員が行っている出先まであるわけですから。だから、そこまで果たしてできるかどうか。できる限りの努力はいたします。

若松謙維新進党

○若松委員 じゃ、ぜひ、そういうことで。局長、どうですか。

坂野興防衛庁人事教育局長

○坂野(興)政府委員 今の御要望の資料の提出の件につきましては、数がございますものですから、多少時間はかかりますが、整理いたしまして提出したいというふうに思っております。

若松謙維新進党

○若松委員 よろしくお願いします。  それでは、自衛隊法六十二条ですか、いわゆる元自衛隊職員の、防衛産業、企業に対しての役員または役員に相当する地位への再就職の禁止、こういうことですけれども、年間数百万円の顧問報酬、または、いわゆる役員じゃなくても顧問とかコンサルタント、コンサルタント料というのは何なのか、これはおかしいじゃないですか。  実際に、これもまた記事で恐縮なのですけれども、元調達副本部長ですか、上野憲一さん、個人名を言って大変恐縮なのですけれども、この方が、今、財団法人防衛生産管理協会の専務理事ということです。先ほどの奥様は、この方の奥様なのですね。結局、これだけいわゆる官僚と業界の癒着というのが批判されていて、具体的にこういう事件がある。そして、かつ、先ほどの防衛生産管理協会、いわゆる財団法人ですが、いわゆる子会社を使って、そこに独占的な事業を提供している。  まず、自衛隊法六十二条の役員またそれに相当する地位ということだけではなくて、顧問、コンサルタント、社員、そういったところも何らかの制限を、法律改正までしてもすべきだと私は思いますけれども、長官、どういうお考えですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今度のこの事案で、先ほども言いましたけれども、ほとんどの隊員は、自衛隊の皆さん方は、まじめに仕事もやってきて、退職してからもまじめに生活をしておられるわけでございまして、そういう意味で、こういうものがあちらこちらであっているみたいな、そういう印象にとられるのが一番残念なんですよ。  ただ、法律でどんなに規定してみても、その抜け道というのはいろいろあるわけでして、やはり最後は、結局その人の判断の問題になると思うのですね。だから、やはり日ごろからそういうことの誤解を受けないような教育を内部でやっておかなければいかぬということで、我々もこれはまた今度のこの機会にやりますけれども、例えば、就職をしなかったとしても、今度は個人で会社をつくって、その会社がどこかの民間会社と契約をするという形になりますと、これはいわゆる規制のしようがないわけですから、だから、やはりそういうところに今度の問題は行き着くのではないかというような気がして、非常に特異なケースではないかなという印象を受けております。  しかし、特異とはいえ、こういうことのないように、私どもは、やはりこれを一つの反省材料として注意していかなければならないと思っております。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 若松君、時間が来ていますので、最終にしてください。

若松謙維新進党

○若松委員 最後の質問ですけれども、では、特異な事例ですから、かつ、先ほどの協会等にも業界から何億という寄附も来ている状況、これは何か収賄罪というか、におうのですけれども、法務省として、これは調査の対象とすべきだと私は思うのですけれども、原田刑事局長、ちょうど来ていらっしゃいますので、そういう調査がされているのか、またされる意向があるのか、お答えをいただきたいと思います。

原田明夫法務省刑事局長

○原田(明)政府委員 御指摘のような報道があることは承知しておるのでございますが、せっかくの御指摘でございますけれども、どのような事項について検察当局あるいは捜査当局として捜査するかにつきましては、具体的な事実関係、認定できる事実関係について判断すべき事項というふうに考えますので、法務当局としての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。  ただ、一般論ということで申し上げさせていただくのをお許しいただければ、検察当局におきましては、刑事事件として取り上げるべきものがございますれば、その都度適正に対応してまいるものと考えます。

若松謙維新進党

○若松委員 わかりました。  時間は終了しましたので、これは非常に重要な問題ですから、決算委員会としても、せっかく週一回やる機会が始まりましたし、私は、ぜひ参考人招致でもしてもらって、こういう問題が二度と起きないような形に持っていきたいと思いますけれども、決算委員長、ぜひその御努力をよろしくお願いいたします。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 はい。  若松謙維君の質疑を終了いたしました。  次に、石井紘基君。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 十五分間ですのでほとんど何も言えませんが、質問させていただきます。  今長官おっしゃるように、ほとんどの防衛庁の職員、自衛隊の皆さん、まじめに一生懸命国の防衛のために尽くしておられるのに、一部の幹部の皆さんがこのような不祥事を起こしているということについて、大変残念でありますので、幾つか聞いてみたいと思います。  例の、今回議題になっております事件について、これは若松議員と若干重複するかもしれませんが、最初は一体だれがこれを、どういう経過でこれが明るみに出たのでしょうか。会計検査院の方から聞きましょうか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 お答えいたします。  今回の日本工機株式会社ほか三社の装備品調達の問題についてでございますけれども、いずれも調達実施本部が、本院の検査の前に調査を実施し、それぞれ数年間にわたり原価差違が発生した事実を発見し、過大と見られる分を国に返還させるなどの処置をし、また、事後に、本院に対し、返還等の報告があったものでございます。  本院が報告を受けましたのは、記録に残っていない点もございますが、日本工機につきましては平成五年七月ごろ、東洋通信機につきましては六年六月ごろ、藤倉航装につきましては平成七年六月ごろ、ニコー電子については九年七月ごろであります。  その際、調達実施本部は各社に対しまして過大分を一括返還させたり、当時履行中の契約を減額補正したりする措置を講じておりまして、結果として国損が発生していないこと、各社の内部組織におきまして再発防止の対策が講じられたことなどを考慮しまして、特段の指摘は行わず、事態の推移を見守ることとしたということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 私、ほとんど聞いてなかったのですが、さっき、何かちょっと内部告発云々ということがありましたが、防衛庁の方は今のような経過でよろしいのですか。  そうすると、防衛庁はこうした契約については常に、これが間違いがなかったかどうか、その後でもって点検をしているわけですか、調達本部は。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 先ほど来申し上げておりますように、我々はいろいろな契約方式を持っておりまして、一般確定契約につきましては、当初に契約価格を決めるということにしております。随意契約におきまして、さらに市場に価格がない場合には原価計算方式で積み上げをしておるわけですが、この最初の契約価格を設定するとき、先ほども申し上げましたが、原材料費とか加工費とかその他直接経費とか、見積資料を出していただいて、それについて個別のエビデンスをいただいてチェックをしていくということでございます。  本件の場合には、もっぱら、実績工数といいますか、加工工数が従来これだけかかっていたという点についての情報について、先方の企業内の工数集計に不適切さがあるということから数字が過大に出てきて、結果的に原価見積もり全体についての過大という結果を生じたということでございます。  本来でありますと、我々、この実績工数についてもいろいろサンプリング調査とか、実際に出勤した時間それから実際に職場を離れた時間、出張に行った時間、そういったものについてサンプリングの調査をしておりますから、通常のケースですと、こういった実績値について誤った数字が出てくるということはほとんど考えられない。したがって、我々、従来から申し上げておりますように、特殊、異例なケースであったというように受けとめております。  ただ、こういった事案が起きてしまいましたので……(石井(紘)委員「いや、いつもそういう調査をしているのですかということです。後でそのチェックをしているのですかということですよ」と呼ぶ)ですから、一般確定契約につきましては、そういった契約の性格上、一般的にはやっておりません。ただ、当時の事案、この事案を契機といたしまして、制度調査とか工数集計とかいうものを事後的にやるという形を取り入れております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 どうもちょっと、今回だけそうやって防衛庁の方で適切にその契約が動いているかどうかということを調査したと言うのですけれども、会計検査院はそう言っているわけですが、それはちょっと、非常に不自然じゃないですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 ちょっと今答弁が、先ほど言ったものですから言わなかったと思うのですけれども、確定契約については、従来は余りそういう調査をやっていないわけですね。ところが、外部からの電話情報が入って、これは工数についておかしいことをやっているというふうな情報が入ったので、うちの方は特別調査をやったわけですよ。それを先ほど若松先生のときにも御説明したわけで、そういうことが端緒になってこういう事実関係が出てきた。  そしてその後は、こういうような事案が起きたらいけないので、確定契約についても平成八年、平成九年と、予算も限られておりますから、これ調査しますとなかなかかかりますので、それで平成八年には五件、そして平成九年には十件の予算を組んでやっているということでございまして、これについて、まさに今までやっていなかったからこういうことが出てきたわけでございますので、その端緒は、先ほど言った外部からの情報であるということです。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そうすると、その前にちょっと、外部からの情報というのは会計検査院には入っていないのですか、入ったのですか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 外部の情報といいますか、投書等の情報につきましては、常日ごろから慎重に取り扱っております。したがいまして、投書の有無につきまして答弁することになりますと今後の情報収集に支障を来すおそれもあるということで、控えさせていただきたいと思っております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 では、会計検査院は、検査をするという準備とか、あるいはそういう通告なりとか、防衛庁に対してそういうことはしたのですか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 日本工機株式会社と藤倉航装株式会社について検査をやっておりますけれども、それについては、事前に防衛庁に対して通知はしております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 そうすると、それは恐らく情報が入ったから検査をしたのだろうと思うのですが、その検査というのはどの程度やったのですか。その検査の報告というのは、どうも会計検査院からは出ていないのじゃないですか。それは、報告を出せますか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 報告といいますと、本院といたしましては、決算検査報告に掲記するということになるわけでございますけれども、決算検査報告には、本院の検査の結果に基づきまして、独立機関としての厳正な判断を下したものを掲記していく方針でありまして、今後ともこの方針を堅持していく所存でございます。  今回の防衛庁の事案につきましては、防衛庁として本件事態を発見し是正の処置をとったものであるとの報告を受けておりまして、このような事案につきましては、本院の検査活動の結果である決算検査報告においては従来掲記をしてこなかったということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 何ですか、さっきは検査をしたと言ったのだけれども、今度は、防衛庁の報告があったのでその報告を受けたということですか、今おっしゃったのは。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 検査はいたしました。検査はいたしましたけれども、それは防衛庁から報告を受けた後に検査を行ったものでございまして、その防衛庁の報告の事実関係を確認するということも含めて検査をしたということでございます。その結果、特に検査報告に掲記するという事態はなかったということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 では、その二社については恐らく検査をしたということでしょうから、何か見積もりの工数等についての基準が民需と防需と違っていたとかなんとかということを検査して改めて確認したということなのでしょうけれども、それをもうちょっと具体的に報告してくれませんか。どういう内容、どういう検査だったのですか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 たびたび御説明しておりますけれども、この二社、四社でございますけれどもそのうち検査をした二社につきましては、すべて原価監査を必要としない確定契約であるということから工数等に関する資料の提出等が義務づけられていない、それから各種資料が整備されていないということから、正確な工数の把握ができない状況でございます。  それから、見積もり工数と実績工数との差異につきましても、会社の経営努力によることも否定できないというようなことから十分な確認をすることは困難でありましたけれども、調達実施本部が計算した過大額については、著しく実情に沿わないというふうには認められなかったということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それでは、全然調べてないということじゃないですか。資料はとれない、義務づけられてもいない、正確な把握はできるような状態ではないということで、今おっしゃったことで、何か検査ができたというようなことを私たちが理解できるようなことはありますか。

諸田敏朗会計検査院事務総局第二局長

○諸田会計検査院説明員 私どもといたしましては、調べられる資料に基づいて調べたということでございますけれども、先ほどから申し上げていますように、確定契約ということもございまして、十分納得する資料が出されていないということでございます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 ちょっと疋田会計検査院長からも所感を、今のやりとりについて。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 ただいまの御質問の件でございますけれども、先ほど局長から御説明しましたように、私どもが実際に会社に検査に出かけるということを決定しまして防衛庁側に通知をしたその後の段階で、防衛庁側でこういった事態があって是正させておりますという説明を受けたわけでございます。  したがいまして、私どもといたしましては、会社の方に検査に伺いまして、防衛庁から報告を受けた事態がそういうことできちんと是正されているかどうかということを当然のことながら確認したわけでございます。その際、制度的な問題もございまして、完璧にと申しますか、完全に全部チェックすることはできなかったわけでございますけれども、大筋として、防衛庁でおやりになった是正措置はまず常識的に見て間違いがないだろう、こういう心証を得たということでございます。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 それはあくまでも何か常識的に見て、防衛庁の言ったこと、雰囲気として、感じとして、特にそれ以上問題が出てこなかったというか、そこまで調べる能力を会計検査院は制度上持っていないんだと。今の御答弁は、検査ができたと言っているのか、検査がもともと制度上できないのだと言っているのかよくわからないのですが、そうすると、これは制度上、完璧な検査はできないと今おっしゃいましたね、ですから、制度に欠陥があるのじゃないですか、どうですか。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 先ほど申し上げましたのは、会社の方に私どもが伺いまして、防衛庁の指摘によりまして実際に、従来行われていた計算方法がこのように改まっている、そういう点については、私どもとしてはっきり確認しているわけでございますけれども、その改まった工数の計算の仕方などの詳細につきましては完全に詰めるということはなかなかできなかったというように、私は報告を受けております。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 会計検査院はやはり、その取引の、契約の相手方が株式会社でございますので、株式会社まで立ち入っていって国の予算がどう使われているかということを検査をする、そういう強制的な検査をする権限がない。しかも、この場合の契約というのは確定契約でありますから、装備だったら、パラシュートだったらパラシュートはこの会社、あるいは弾だったら弾はこの会社、もう一つしかないわけですから。そういうところでやっている契約ですから、しかも、それぞれが財団法人をつくったり、会社に防衛庁のOBの皆さんが就職していらっしゃるわけですから、そういう関係の中でいろいろな予算の使い方の問題が出てくるわけです。  しかも、先ほどの話ですと、たまたま内部告発で情報が入ったので調べたと。そうすると、情報が入らないと防衛庁も調べられない。そういうことが、いろいろな報道を見ていますと、あるいは資料を見ていますと、随分各所にいろいろな問題がございます。保険の水増したとかあるいは装備品の発注とかいろいろございまして……

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 石井君、時間が終了していますので、手短に。

石井紘基民主党

○石井(紘)委員 しかも、会計検査院もこれをチェックができないという制度になっているということは大変大きな問題だと思いますので、この問題については、決算委員長にお願いをしたいのですが、決算委員会の中でも制度的な問題について引き続き検討をしていただきたい。  同時に、防衛庁の皆さん、一層気を引き締めて、ひとつそのあたりの正確を期すように御努力をいただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 石井紘基君の質疑を終了いたします。  次に、佐々木憲昭君。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 時間が短いので、端的にお答えをいただきたいと思います。  内部告発をきっかけに水増しあるいは過大請求の事実をつかんだ、これは日本工機と藤倉航装の二社からであったということでありましたが、では、残りの二社は、過大請求分があったというのがなぜわかったのでしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 日本工機、藤倉航装にかかわる情報を契機としまして、内部で、具体的に申し上げますと、調達実施本部長から、担当各部長を含め部内会議で、こういった態様のこういった原価差異事案というのが発生しているということで、他にこういったものが存在しないかどうか、日常の執務を行う過程で、各担当者、これは調本で申しますと百数十名おるわけですが、そういった原価計算担当者について、悪いモデルケースですが、こういったケースも頭に置きながら足元を見てくれということをやったわけでございます。  その結果出てきましたのが、先ほどのお話にあります東洋通信機、ニコー電子の案件であるということでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 一般確定契約をしている企業は、現在何社ありますか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 契約の数は、今、調本全体で調達品の契約が一万件以上ございまして、約九割、たしか九千件が、約で恐縮でございますが、一般確定契約でございます。  これは企業数にしますと、企業で複数の契約をやっておりますので、至急ちょっと計算させたところで、ひょっとするとずれがあるかもしれないのですが、三百弱ぐらいの会社数になるのじゃないかと思います。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 三百弱ということですけれども、この特別調査を今回の事案を契機に実施をしたその対象となった会社の数ですね、何社でしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 先ほども申し上げましたように、これは毎年一担当者当たり百件弱ぐらいの契約について原価計算の積み上げをやっておるわけですが、それを放り出して残りの三百社弱の契約すべてをある一定期間やるというわけにはまいりませんので、常日ごろの、継続契約の企業も多いわけでございますから、そういった継続契約をやる過程で、これは結果的には、東洋通信機が六年三月、ニコー電子でも七年五月ということで、約一年超の期間を経ております。したがいまして、日常業務をやる過程で調査をしたということでございますので、一応主要なものについてはそういう観点からのチェックがその時点で入ったというように理解をしております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 としますと、三百弱の会社すべてを調査したわけではないわけですね。主要な会社であったと、今数字はおっしゃらなかったわけですが。  そうしますと、似たような計算方法をとっている企業はほかにもあって、しかしまだ調査が行われていないということがあるわけですから、四社以外にもその可能性があるということは言えると思いますが、いかがですか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 正確に申し上げますと、先ほど私が申し上げましたのは、日々の継続契約を含めまして、各原価計算担当者が、今回起きた二社事案、そういった要因も頭に置きながらチェックをしたということでございますから、逆に、三百全部をしなかったということではなくて、その過程で問題になりそうなものについては、これはある種のプロでございますから、一応全部を眺めながら、一年なり一年半なりの審査をやっておるということでございますから、実際にこの二社以外にも、ほかに同じような原価差異事案があるのではなかろうかという御質問として私とらまえますと、それについては、その時点であとう限り担当官が調査したところでは、なかった、結果的に出てきたのが二村であるというように理解をしております。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今の答弁ですと、全体は調査をしていないが、なかったと。これは、調査しないのになかったとは言えないと思うわけです。したがって、三百弱と言われましたけれども、防衛庁長官に伺いますが、全体を調査するということが必要だと思いますが、いかがでしょう。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 先ほどもほかの委員の方に御答弁で申し上げましたが、とにかくこの調査、特別の制度調査をやりますのにかなりの予算と人数がかかるわけでございます。したがいまして、今度のこの事案を機に、そういうものが再発しないためにどうするかということで、平成八年度には五社を、そして平成九年度には十社を対象にして制度調査を行っておる。それで、そういうふうにして調査しても、現在のところ、平成八年度も、その五行を行った結果としてはそういうふうな事案は出てきていないということでございます。  したがいまして、これは会計検査の全国の調査でもそうでございますけれども、全部を対象にするというのはなかなか、限られた人数、限られた資金、予算等でやれないわけで、それを抜き打ち的にいろいろなことをやりながら抑止力を図っておるというようなことでございますから、私どもも二百九十社全部を対象にしてやれませんけれども、確定契約をしている企業についても、従来みたいに、もう確定契約は信義則に基づいてやっているからということで、安易な気持ちではなくて、そういうことについても制度調査を入れることによって、こういうことの二度と起こらないようなそういう抑止力を図っていく。現実問題として、網羅的にはなかなかやれないと思います。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 年に五社とかあるいは十社という程度では、実際に水増しをしているかどうかというのは把握できないということにしかならないと思うのです。ですから、これは徹底して調査をしていただくということをぜひ要求をしたいと思います。  それからもう一点は、抜き打ちということを今おっしゃいましたが、実際にこの調査をする場合には、事前に調査に行くということを通知をしてやっておられるのか。あるいは、全く通知をせずに、抜き打ちでやるのか。それはどちらでしょうか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 制度調査を行うに当たりましては、先方にそれなりにいろいろ対応していただかないといけませんから、この年度にどこをやるかということはあらかじめ決めておきませんけれども、実際にA社ならA社に伺う場合には、当然事前に通知をさせていただきます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 結局、事前に通知をして、行きますよということで本当に効果があるのかどうかというのは、根本的に私は疑問に思います。  それから次に、資料の保存義務ですけれども、会計検査院の先ほどの御答弁の中にも、保存義務は課されていない、こういうことでありましたね。そうしますと、抜き打ちではなくて事前通知でやる、資料の保存義務はない。そうなりますと、事前に通知をした場合にその資料を隠すという可能性も否定できないわけですが、隠してもそれは罰則の対象にならない、こういうことになるのではありませんか。会計検査院、いかがでしょうか。

疋田周朗会計検査院長

○疋田会計検査院長 私どもは、実際に検査に参ります場合には、検査対象機関でいろいろな資料なども整えてもらいまして検査能率を高めるということで、事前に通告をするのが原則でやっております。その場合に、いろいろ事実を曲げるような工作が行われているというようなことがございました場合には、会計検査院法上もいろいろな手だてがございますし、またそのような著しく不適切な対応をなされた場合には検査報告に掲記する、いろいろな手段がございますので、そういった点につきましては、通常は余り行われていないのではないかというような心証を持っているところでございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 どうもあいまいでありまして、結局実態が十分に把握できない体制にあると言わざるを得ないと思うのです。  今回の特別調査の内容について具体的に数字を、例えば工数が本来ならこの工数であったのが幾つ上積みされていたという具体的な資料が、やはり公表していただかなければ、実態がどうであったかというのはよくわからないわけであります。  委員長にお願いしたいのですが、ぜひその特別調査の内容についての資料の提出を求めていただきたいと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 では、佐々木君の質疑の時間は終了しているわけですが、そういう問題について、提出についてどういう問題がありますか、ちょっと簡潔にお願いします。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 四社に関します特別調査につきましても、私どもとしては、請負契約上、先方に対する、協力を前提に置いた立入調査とか、資料の閲覧をさせていただくという建前になっておりますので、この内容につきまして外に出すという話になりますと、その際の立入調査の条件なり先方の了解とずれを生ずる可能性もございます。  また、原価監査につきましては、商売上のいろいろな企業秘密的な部分もありますので、その点について、私ども、詳細な公表は差し控えさせていただきたいと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 我々、今のお話も参考にしながら、理事会で協議させていただきたいと思います。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 今の委員長のお取り計らいでぜひよろしくお願いしたいと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 今のそういう問題点があることを承知の上で、一度理事会で諮らせていただきます。善処をしたいと思います。  では、佐々木君の質疑を終了いたします。  次に、前田武志君。

前田武志太陽党

○前田(武)委員 今までの議論を聞かせていただきながら、防衛庁関係のいろいろな発注契約等、物品の購入等を含めてシステムにかなり問題がある。しかし、兵器の秘密性、そしてまた高度あるいは特殊な仕様等から、どうしても随意契約等によらざるを得ない、そういった特殊性も考えてお話を聞いておりますと、まことに、何か隔靴掻痒というか、どうも核心がわからないというような感じがするわけですね。  そこで、今まで個別の案件については同僚議員が既に相当の指摘をされておりますので、私はちょっと見方を変えて、少しでも前向きの解決ができないものか、財政構造改革等で支出削減ということが大きな目標になっているわけなのですが、今の防衛庁の予算についても、そういうようなインセンティブが働くような、一言で言えば、市場原理をどういうふうに少しでも多く活用していくか、そういうような体制ができないものかというような観点から若干質問をしたいと思います。  そこで最初に、事務当局で結構でございますが、四兆九千四百億ですか、その防衛関係費の十年度の予算のうち、人件費、事務あるいは自衛官にかかわる人件費等を除いて、外部に発注するようなもろもろの経費というのが大体どの程度になっているのか、お聞かせ願います。

藤島正之防衛庁経理局長

○藤島政府委員 四兆九千四百十四億円あるわけでございますけれども、このうちいわゆる人件・糧食費につきましては、先ほど申し上げましたように二兆一千二百六十億円ということでございます。実は、見方は、三つに分類いたしますと、そのほか、いわゆる過去に購入したものの代金の歳出というものがございます。それは歳出化と称しておりますけれども、これが一兆八千二百九十二億円ということでございまして、実はこれを差し引きました九千八百六十二億円、これがいわゆる一般物件費といいまして、これは日常の行動等の、生活関連その他になっておるわけでございます。

前田武志太陽党

○前田(武)委員 もちろん、防衛各装備等ですから、後年度負担といいますか、そういうことで固定されているというところもあるのでしょう、九千八百何十億とか言っておられましたが。  しかし、発注のあり方ですね。もちろん機密性というのもよくわかります。そして特別の仕様ということで、その社でなければできないというようなこともありましょう。  しかし、見方を変えれば、アメリカなんかは、武器の調達、大型兵器、非常に予算のかさむものについて、何とかタックスペイヤーの期待にこたえられるようなシステムということで、いわゆるCALSのような方式も開発して、CALSというのは多分、コンピューターネットワークなんかを活用して、なるべくオープンな市場で、きちっと達成すべき仕様というものをきちっとつくって、それをコンピューターネットワーク上に公開して、それこそ世界各地から、その仕様に合った最もリーズナブルな、安い価格の、品質のいいものを、合格するものを集めて武器をつくっていくというような話も聞いているわけであります。  そういった努力は当然防衛庁の方においてもやっておられると思いますが、全体の動きとしては、やはり秘密性だとかいろいろなことでどうしてもその辺は保守的にならざるを得ない体質だろうと思うだけに、まず、その辺のところについて防衛庁の取り組み、そして、大臣、せっかくおられますので、何とか市場原理というものを生かして、広く、まあ大きな兵器というのは、幾ら秘密秘密といっても、それは日本の防衛の戦略的な位置づけ、あるいはそれに基づいての武器の体系、そういった武器の組み合わせ、システムみたいなものの中でどういうふうに生かしていくかということでありますから、多分その中心になるところはもちろん秘密性は高いにしても、よく冷静に考えていけば、かなりのところは、私はそういった市場原理というものを導入していく余地というのは相当多くあるのではないか、少なくともそういう面に向いて努力をしていく必要があるのではないか、こういうふうに思います。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 私の方から言って、細かい点についてはまた鴇田局長から言われますけれども、確かにそういうような面がございますために、防衛庁においても、特に昨今財政が非常に厳しくなってきておりますから、何とか、要するに民生品で代行できるとか、あるいはまた代行できないまでもそちらの活用が図れないものかとか、いろいろな意味から取得改革委員会をつくりまして、陸海空それぞれの部隊も全部入れまして、今、鋭意いろいろなことをやっておるわけでございます。その中身では、今委員おっしゃったような中身も検討しております。  最近の状況については局長の方から答弁させます。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 昨年取得改革委員会を設置いたしまして、具体的には、今委員御指摘の第一点目、市場原理をなるべく活用した調達、それからその手法としてのCALSの導入ということで、前者につきましては、スペックとか規格、これについてできるだけ不要なものは外して今様に見直しをいたしまして、結果的に民生品が部品等々で活用できるようにしよう。  後者につきましては、セキュリティーの問題、当然防衛庁、自衛隊にございますが、内部での、例えば維持補修関係でもこのCALSというのは大変有益でございますので、アメリカに追いつき追い越せでやっていきたいと思っています。

前田武志太陽党

○前田(武)委員 話題を変えまして、よく聞く話なのですが、防衛予算、随分と額的には大きいわけなんですが、それでも、この陸海空の自衛隊、日ごろの演習ということについて、予算の関係から、やれ燃料が足りないだとか実弾が足りないとかいうようなことで満足な演習ができないというようなことを聞くわけでございますが、その辺の実態について、まず簡潔にお聞かせ願いたい。特に、何が原因で演習ができないのか。

太田洋次防衛庁運用局長

○太田(洋)政府委員 お答え申し上げます。  最近の事例で申し上げますと、平成七年度予算におきましては、防衛関係費をめぐる大変厳しい状況がございました。そういうことを踏まえまして、従来から実施してきた部隊訓練の一部の回数の削減等の処置を講じてまいりました。平成八年度予算、それから平成九年度予算におきましては、その回復に努めてきております。  それから、九年度予算においても、既に予算をいただいておりますけれども、その中で回復させることができなかった訓練につきましては、実際に訓練、演習をなすに際しまして、計画それから実際の段階におきまして、それぞれ細かな工夫を行いまして、極力部隊の練度が落ちないように努力してまいりたいというふうに思っております。

前田武志太陽党

○前田(武)委員 多少聞いたところでは、演習関係の経費というものも項ぐらいから立っているのですか、かなり上の段階で立っていて、この予算がとにかく足らないとどうにもならないというようなことを聞くわけで、今の御説明もそういうふうに受け取るわけなんです。  私は、とにかく三軍の練度というものを、精強な自衛隊、我々の目標が維持できるように、日夜訓練をやっていただく。それがまた、ひいては自衛隊員の士気の高揚にもつながり、国の守り安からんということになるわけでございますから、そこは予算のシステムそのものを、演習関係の予算が足りなければそれでできないということではなしに、例えば後年度負担だとかそういうもの、全体としては予算は大きいわけですから、多少一部を延ばすにしても演習だけはレベルを落とさないというぐらいの防衛庁としての意気込みがあってもいいと私は思うのですね。これは、全体の政府のシステムからいったら無理だよと言ってしまえばおしまいであって、その辺について、ひとつ長官の意気込みをお聞きして質問を終わります。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 なかなかその辺が苦慮しておるところでございまして、繰り延べといいましても、これも、債務負担行為は五年が限度でございますからそれ以上に延ばすわけにはまいらない。そして、今までの年度で発生した契約についてはそういうことで払っていかなければなりませんし、中期防衛力も達成しなければならない。また、隊舎とかそういう居住環境も、やはりかなり年数のたっているものをよくしていかなければなりません。そういうような中で、やはり訓練も維持していかなければならない。  その辺、全部をバランスをとりながら、限られた予算でいかにして達成していって練度も高め士気も高めていくか、本当にこれが一番苦労しているたまものでございまして、決してそのために訓練をおろそかにするとかそういうことは考えてないわけでございます。  そういうような中で、今言ったすべての問題をクリアするために、知恵を出しながら、延ばすところは少し二年を三年に延ばして、プール、体育館等にしわ寄せが来るとかいろいろなことがありますけれども、そういう中で、少なくとも教育訓練等については充実を図らなければならないという基本的な気持ちを持っております。

前田武志太陽党

○前田(武)委員 終わります。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 以上で各党を代表する委員の質疑は終了いたしました。  これより自由質疑を行います。  この際、委員各位に申し上げます。  質疑のある委員は、挙手の上、委員長の許可を得て発言されますようお願いいたします。また、発言の際は、所属会派及び氏名をあらかじめお告げいただきたいと存じます。なお、一人一回の発言は三分以内で簡潔にまとめていただくようにお願いいたします。答弁につきましてもそのように御協力をお願いいたします。  質疑のある委員は挙手をお願いいたします。

草川昭三新進党

○草川委員 簡潔に申し上げます。  契約の適正化を図るために、今も長官言っておられますが、いわゆる取得改革委員会、取得改革ということを取引業者に大分指示をしておみえになると思うのです。それで、納入業者に対して、コストダウンのアイデアを出せということにもなりますし、そのインセンティブを契約に反映させるということになると思うのですね。しかし、相手側にとってみれば、せっかくアイデアを出し、こうすれば安くなりますよ、いい品物ですよといって値段を下げたとしますと、その値段で今度は発注されたとするならば、元も子もないわけですね。こういう点をどのように今後対応されるのかというのが一つ。  それから二番目に、お話を聞いていて、やはり調達は海外にも目を向けた方がいいと思うのです。海外からの汎用品等も競争入札の対象にするという決意を表明された方が風穴をあけることになると思うのですが、長官の決意いかん。  三番目、これも言われましたが、実は処遇改善を忘れていただくことのないようにしてもらいたいのです。大変現場の方々は苦労しておみえになりまして、特に宿舎なんかは、くみ取りがまだ一万以上あるのじゃないですか。残っているのですよ。今どきくみ取りの家族の宿舎が残るというのは大変問題があると思うので、この処遇改善はぜひ忘れないように、現実にありますから、強く要望しておきたいと思います。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今おっしゃられました一番最初の問題については鴇田局長から言いますから、一番最後の処遇改善から言います。  この処遇改善については、私も、特に隊舎の問題については、今回の財政構造改革のときにも、隊舎についてだけはペースダウンしないようにというような基本でやっております。だから、かなり追いついてきました。  ただ、くみ取り等の問題につきましては、その地域全体が、割と自衛隊の赴任しているところが僻地もございますので、そういう中で、いわゆるくみ取りの地域になっているところがございまして、なかなか、隊舎を集合して集合隊舎をつくるときなんかはできるわけでございますけれども、そこのところでまだ追いついていないような現場を多分見られたのじゃないかと思います。これから先も、それには意を払っていこうと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 それでは、一番目、二番目について。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 第一点の取得改革委員会絡みの話ですが、先生御指摘の点が一番頭の痛い点でございます。現行制度では、一度契約を結びまして、それにつきましてサプライ側というか供給者側の方が、例えば何割原価を下げられるというお申し出をいただいた場合には、その四割程度、いろいろな条件がございますが、それは提案をいただいた企業の側に落ちるというシステムはございます。  ただ、御指摘のように、次期契約、次の契約のときには、その落ちたコストのところからスタートをいたしますので、企業にとってはなかなかインセンティブになりがたいという点があります。この点については、正直言ってこの時点でまさにこれという名案がないのですけれども、この点について、例えば四〇を五〇に上げるとか、あるいはまた別途一過性でないような、こういった知恵の評価が可能なような仕組みがっくれないかどうか、今いろいろ知恵を絞っているところでございます。  第二点の輸入品で少し刺激を与えてみてはどうか、この点につきましては、私ども既に、新しい機種選定等々をやります場合に、輸入品の価格というものを当然対象に並べて比較検討させていただいております。私の立場から申し上げますと、やはり国内にそれなりの産業基盤、技術基盤を持っておりませんと、将来輸入品を入れて対応する場合にも、維持補修の問題あるいは価格交渉力、全く国内にないということになりますと、いろいろな例を調べますと大変高い値段でまた買わされるという状況もございますので、これはハンドリングに注意しながら、輸入品の刺激効果というのも頭に置いていきたいと思っております。

原田昇左右自由民主党

○原田(昇)委員 私は、防衛庁にお伺いしたいのは、精強な我が自衛隊が本当に国民の信頼のもとに一生懸命やっているということの中で、調達に携わる者が何か非常に疑惑を受けるというようなことがあってはならないと思うのですね。そういう点でどうも、最近の報道等もありますが、非常に遺憾な点があります。この点の事実について少しくお伺いしたいのです。  生産管理協会というのは、防衛庁の天下りの方々がつくってやっておられるわけですが、これは財団になっております。その財団が出資し、丸紅が何か装備品のアメリカからの輸送を今までやってきておるというので、書類を改ざんしたといって指摘された事件があるのです。それとこの財団が出資をして、両方が出資して輸送会社をつくったのですね、名前はちょっと忘れましたが。そして、それが大変な売り上げをやっておる。これが独占しておる、防衛庁のそういう輸送を。そういう事実があります。  輸送会社をつくって、その輸送会社について調べてみると、一千万円財団が出資したのですが、その一千万円はちゃんと丸紅から寄附で財団に来たお金なんですね。いわばその財団をトンネルにして丸紅のお金がぐるっと回ったというような話で出資されておる。これは事実かどうか。  それから第二に、同じ財団が出資をしてヒユウという、試験飛行をやるときの損害保険をこれを通してやるという会社をつくっておるんですね。これも会計検査院から過大見積もりが指摘された、二億円ぐらいの過大見積もりということで指摘をされておる、こういうことです。これについては、公益法人が出資するということは既に閣議決定でも厳にこれはやめようということになっておるはずです。その点はどうなっているのですか。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 今原田先生にお話をいただいた点については、大変多岐にわたってマスコミに報道されております。簡潔に事実関係を説明するのは大変難しいのですが、できるだけ努力をしたいと思います。  まず第一の防衛生産管理協会でありますが、これは平成三年度に設立をされた我が方所管の財団法人であります。これは当時の三菱重工、当時はたまたま相川さんが会長でありましたが、十社が設立発起人になって設立をいたしまして、防衛関連の主要企業が一千万以上の出資金を出されて設立をされております。その時点で、御指摘のあった丸紅につきましては一千万の出資が求められておりまして、その後いろいろな社内事情がありまして、数年おくれて出資をされたという経緯がまず一つの事実関係であります。  それから第二点の、FMS関連の輸送役務を担っておりますエム・ティ・エスという、これは丸紅の子会社でございます。たしか平成六年に丸紅から子会社化されたと思いますが、このFMS役務につきましては、三十年からの大変長い歴史がございます。たしか昭和五十六年ごろからだと思いますが、それまでの指名競争等々を経て丸紅が独特のノウハウを得られて随契でずっと契約がされておりまして、今回、六年にエム・ティ・エスが設置される場合も丸紅から人及びノウハウが移りまして、同じ能力を持った会社としてFMSの輸送役務を担当するということになりました。これにつきましては随意契約でやっているのも、先生の御指摘のとおりでございます。  それから第三点目の、株式会社ヒユウという、これは新聞に出ておりましたが、保険代理店、取次業のような代理店でございますが、これにつきましても、生産管理協会がエム・ティ・エスと同じように出資をいたしております。これも事実でございます。  ただ、申し上げたいのは、昨年の九月に新しい公益法人の指導監督基準が設定されまして、出資といいますか株を持つことについては、極めて限定されたケースを除いて禁止されました。今後三年以内に徐々にそれをフェードアウトしていくようにという指針が示されたやに聞いております。ただ、実際に生産管理協会がエム・ティ・エスとヒユウに出資をいたしました時点には、昭和六十一年にやはり同じような指導基準をつくっていただいておりまして、それに従って出資をしたものでございます。その時点では問題はなかったのではないかと我々は認識しておりますし、今後新規の指針が出ますれば、それを受けて早急にフェードアウトをさせたいというように考えております。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 時間もちょっとあれなんで、原田委員、今の事実関係についてだけ、それだけただしてください。疑問点だけ。

原田昇左右自由民主党

○原田(昇)委員 今の、閣議決定にしていただいたのは、実は我々自民党の行政改革本部で公益法人のあり方ということで、もう目に余る、そういう、出資して子会社をつくってまたおかしなことになるというようなことは厳にやめさせようじゃないか、公益法人のはっきりした設立目的に合うように指導してもらわなきゃいかぬ、こういうことでやったわけでありまして、この辺は、閣議決定前だからいいじゃないかという答弁は、私は納得しませんよ。そんなことじゃだめですよ。防衛庁の監督不十分です。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 今のことは、納得できるできないじゃなくて、事実関係として、その閣議決定をする前と後とでは、その後は指導監督できますけれども、閣議決定前に出資している会社等は現に全国にたくさんありまして、それをどうするかについてはまた一つの指針が示されないと、やはりこれは全部横並びの問題でございますから、それはそれに従ってやっていかなきゃならないというのが、先ほど局長が言ったことでございます。

原田昇左右自由民主党

○原田(昇)委員 今の問題でもう一つ事実関係を伺いたいのは、この財団の専務をやっている人は、防衛庁におって、先ほど来四社の過大見積もりとかいうのを公表もしないで、ろくな処分もしないで過ごした人なんですね、副本部長をやっておって。そして今度は、退職後ここの専務におさまって、さらに、この新聞報道によりますと、きょうの新聞にも出ておるのだけれども、コンサルタント料をこの四社のうち二社から、何かコンサルタント契約をしておる、こういう事実が指摘されております。これは事実ですか。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 わかっておりません。私契約についてはこちらでは把握しておりません。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 それでは、今の質疑を踏まえてまた今後、もうちょっとこれについてあれば、自由質疑のときにでもまた取り上げていただきましょうかね。そういうことにしましょう、まだたくさんあるようですから。

原田昇左右自由民主党

○原田(昇)委員 いずれにしても、とにかく、李下に冠を正さずという言葉もありますし、こういうことが新聞で頻繁に指摘されるということは威信を著しく害する、まじめにやっている人たちはばかを見る、こういうことになりますので、ひとつぜひこれは綱紀粛正をしていただきたいと思います。

大口善徳新進党

○大口委員 新進の大口でございます。  今お伺いした中で、この四社について、取引停止処分が日本工機それから藤倉。それからニコーとあるわけですが、取引停止処分あるいは入札参加の留保ということは行政処分でありますので、これはペナルティーを科した、こういうことではないかと思うのですね。  そういうことからいきますと、特に過大額の処置の状況についての中で、契約の変更による減額という形ではなくて、やはり返還という形にするのが本来のあり方である、そういうふうに行政処分をしているわけですからある程度返還ということもやるべきである、こう思います。  そしてまた、二番目に、その場合に、やはり今後、一般確定契約というものを、契約の条項も見直していかなければいけないと思うのです。ですから、これからきちっと調査もしていくということであるならば、多い場合と少ない場合があるわけですけれども、きちっきちっとそれは精算をしていくことが本来のあり方ではないかと思います。  三番目に、朝日新聞にも書いておりましたけれども、FMS契約、これが日米相互防衛援助協定の中で契約が結ばれているわけでございます。これは有償軍事援助ということで、そういう性格を持つものですから、その点は考慮に入れなければいけないわけですけれども、三千百億円というものが未精算の総額になっている。その中で、五百六十億というのが、これが代金を払ってまだ物が来ていない、こういう状況にあるわけですけれども、そういう点で、この未納部分についてどうなのか。そしてまた、出荷の促進策についてどうすべきなのか。そしてまた、今原田先生の方からも御指摘ありましたように、これはエム・ティ・エスがこのFMSの輸送部門をやっておるわけです。防衛生産管理協会がその中に入ってチェックをしているようでありますけれども、この未精算部分のあり方について、今後どうしていくのか、これについてもお伺いしたいと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 それでは、これ、最後の部分はきょうのテーマとはちょっと外れていますが、できる範囲で答えていただきたいと思います。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 一番最初の、これは、いわゆる停止をしたのが行政処分だとおっしゃられましたけれども、これは行政処分ではございません。あくまで取引をこちらがしなかったということでございまして、何か違法なことに対する行政処分としての、要するに行政行為ではございませんので、それはひとつ御理解をいただきたいと思います。  それから二番目は、契約の中に規定を入れるべきじゃないかというのは、私も常々、内部の検討の中でそういうようなことを、入れたらどうかというようなことを今言っておるわけでございますけれども、どういう形で入れられるかどうか、これはこれから先研究をしていこうと思います。  それから、三千百億といいますと非常に多いような話になりますけれども、これはいろんな分野がありまして、いわゆる、こちらが前金を払ったけれどもまだ契約が時期が来ていないものもあるわけですね。まだ納期が来ていないもの、これが一千億以上ございます。あるいはまた、先ほど言われましたように、納期が来ているのに品物が引き渡されていない、これが五百六十億ございます。それと、もう品物もこっちへ受け取った、要するに、その品物について、全体を締めたときにプラスになるかマイナスになるか精算をしなければならない、ところが、向こうから請求書が、きちっとした最終的な、おたくに対してはこれだけ返します、あるいは、おたくからこれだけ過不足でもらいますというような請求書が来ていないのがやはり一千億以上あるわけですね。そういうようなのをトータルをして三千百億、そういう数字を出しているわけでございまして、三千百億そのものがそこに、要するに問題額としてあるわけではなくて、私どもが一番気にしておりますのは、五百六十億は期限がもう来ているのに来ていないんじゃないかという、ここについては、今、アメリカに対しても、早くしてくれということを言っております。  ただ、このFMS契約の場合は、残念ながら、アメリカが持っているものでございまして、各国ともに、これは自分のものだということで相手国を適格国として認めて、そして要るならやるぞという意識なものですから、向こうの言うなりになるような契約にそもそもなっているわけでございます。だから、そのときに、納期限もいつごろというようなそういう形なものですから、五年なら五年でぴしっと民間契約みたいに来るものではないわけなんですね。  そうしますと、いろいろ各国に、これはしかもそういう契約をかけまして、みんなからの集まりぐあいを見て発注するとかそういうことをやるものですから、当初、五年ぐらいの契約期間で入ってくると予定しておったのが、五年以上、七年、八年たっとかそういうこともございまして、納期が来ても来ていない、しかしそれはおかしいじゃないか、うちのやつをできるだけ早くつくって納入してくれというようなことをこちらの方としては督促をしている、そういう状況でございます。

大口善徳新進党

○大口委員 アメリカ任せという部分があって、そのあたりの安全保障上のことの危惧も私はしておりますが……。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 アメリカ任せというのは確かにどうかと思いますけれども、これはやはりアメリカしか持っていない特定の部品でございまして、民間で調達できないものでございます。そういうものについて、自分の適格国と認めたところにだけこれは譲ってやるぞという意識でやるものですから、どうしてもそういうことになる。  したがいまして、先ほどの草川先生のお話とまたちょっと逆になるわけでございますけれども、汎用性のあるもので代行できればいいわけですけれども、そういう部品についてはどうしてもできない、そのがんじがらめのところはもう向こうのやはり言いなりにならざるを得ない、そういう側面があるのも事実でございます。

佐々木憲昭日本共産党

○佐々木(憲)委員 四社の過大請求をしていたこの時期に担当の部署の責任者であったのは、今指摘をされている上野氏でありまして、この方は第一担当だったと思います。その担当の会社として東洋通信機とニコー電子が入っていたと思いますが、まずそれを確認したいのが一つです。  そして、その退職後に、上野氏はこの四つの会社のうち二社から、コンサルタント料や講演料などの名目で多額の報酬を受け取っていたということであります。まず、この上野氏の責任問題、担当でありながら過大請求を見逃していた、その責任問題をどう考えているか。それから、この上野氏と過大請求をした会社との関係について調査をされているのかどうか。  それから、十年間で二十二人が四社に天下っているという指摘がありました。私たちは当然天下りは禁止すべきだと思っておりますが、少なくとも、当面、他の国家公務員並みに、顧問や社員も含めて再就職について規制をするという措置をとるべきではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 随分多岐にわたりますが、どうぞ。

鴇田勝彦防衛庁装備局長

○鴇田政府委員 たしか第一問は、上野氏、当時の第一担当副本部長が各社をどう担当していたかという話でございますが、日本工機、藤倉航装の事案につきましては、第一副本部長というのはこの業種そのものは担当しておりませんで、原価計算という総括的な課が自分の部の中にある、そういう総括的なかかわり方でございます。それから、東洋通信機とニコー電子については、業種的にも自分の担当の分野になっているというのが事実関係でございます。  それから、この上野氏の処分といいますか責任問題はどうか。  逆に言いますと、この四社事案というのは、過去五年間にさかのぼりまして過払いの部分を返納させたということでございまして、彼がおりましたときには、逆に言うと、その返納処分をさせた側での立場でありまして、その原因行為の時期の副本部長ではないというのが事実でございます。  それから、上野氏とその四社の関係について、実際に役所をやめた後の関係も踏まえながら調査をしたかという点につきましては、私どもとしては、それについて具体的な調査はいたしておりません。ただ、事実関係としては、いろいろな書類等々からは、今何をやっておるとか、どういう関係であるかという点はわかります。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 最後の部分については坂野人事教育局長に。

坂野興防衛庁人事教育局長

○坂野(興)政府委員 職員の再就職の規制の強化の問題でございますが、御案内のように、防衛庁の場合、民間会社との関係と申しますのは、許認可とか監督権とか、そういった権限は持っておりませんので、ただ契約関係だけでございますので、先ほど来るる御説明申し上げておるようなシステムになっているというふうに私ども理解いたしております。  それで、先ほど大臣からも御答弁ございましたように、今回の事件というのはむしろ本人の心構えの問題である、制度について幾らいじっても、こういったことについてはなかなか制度の問題として取り扱うというのは難しいのじゃないかというような御答弁もございましたが、私どもといたしましては、防衛庁の現在の民間会社との関係ということから申しますと、現在の規制の仕組みで公務の厳正さ、公正さというのは保たれるのではないかというふうに考えております。  ただ、私どもとして、国民からいろいろ誤解を受けることのないように、私ども、今後とも十分この点については留意して運用してまいりたいというふうに考えております。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 大臣、今の点はもう……。

久間章生自由民主党防衛庁長官

○久間国務大臣 はい、結構です。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員長 では、予定した時間も参りましたので、本日の質疑はこの程度で終了することといたします。  次回は、来る十九日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時四十二分散会

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