環境委員会 第2号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1997/10/17
会議録
○山元委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りをいたします。 環境保全の基本施策に関する事項 公害の防止に関する事項 自然環境の保護及び整備に関する事項 快適環境の創造に関する事項 公害健康被害救済に関する事項 公害紛争の処理に関する事項以上 の各事項につきまして、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山元委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 ――――◇―――――
○山元委員長 この際、先般環境庁長官に就任されました大木浩君及び環境政務次官に就任されました山本公一君より、それぞれ発言を求められておりますので、これを許します。大木環境庁長官。
○大木国務大臣 去る九月十一日に国務大臣環境庁長官及び地球環境問題担当を拝命いたしました大木浩でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 今日、人類の経済社会活動はますます拡大し、環境に対し深刻かつ回復困難な影響を及ぼしております。地球温暖化の影響が既に平均気温の上昇や海面の上昇等の形であらわれていること、ダイオキシン問題や廃棄物問題など国民生活に大きな影響を及ぼすような問題が顕在化していることなど、まさに人類社会の基盤を揺るがしかねない環境危機ともいうべき状況が生じつつあります。これからの私たちの対応のあり方が二十一世紀以降の人類の暮らしや経済活動の発展を左右するものであり、国内的にも国際的にも極めて重要な政策課題となっております。 このような重要な時期に環境問題を担当させていただくことになりまして、その責任の重さに身の引き締まる思いでございます。 特に、当面の大きな課題といたしまして、本年十二月には京都におきまして地球温暖化防止会議が開催され、二〇〇〇年以降の国際的な温暖化対策の骨格を定める議定書等が決定される予定であります。本会議は、二十一世紀の地球環境の将来を左右する大切な会議であり、我が国は会議の進行役として国際的なリーダーシップを発揮していくことが求められております。 実は、昨日官房長官より、日本政府として京都会議の議長に私を推す、正確に言いますと議長候補でございますが、議長に私を推すとの発表がございました。極めて重要な役目であることを改めて自覚し、日本が議長国として各国の意見を収れんさせ、意味があり現実的で衡平な目標の国際合意が得られるよう、最大限の努力を傾ける決意でございます。 また、京都会議での合意を国内で実施していくためには、国内での取り組みの体制を抜本的に強化していくことがぜひとも必要であり、産業、民生、運輸等の各部門において、これまで以上に強力かつ効果的な対策が不可欠であります。 さらに、国民の皆様にも理解と参加をお願いいたしたく、環境庁といたしましても、温暖化対策に関する広報や普及啓発、国民総ぐるみで参加できる対策に全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。 委員長、理事の皆様方を初めといたしまして、委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますように心からお願い申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○山元委員長 山本環境政務次官。
○山本(公)政府委員 おはようございます。 九月十二日に環境政務次官を拝命いたしました山本公一でございます。どうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。 今日、環境問題は、地球規模においても、そしてまた世代間を超えても、我々の生活に深刻な影響を及ぼしかねない重大な問題となっております。温暖化問題、そしてまたダイオキシン、そして廃棄物の問題等々、早急に対応をしていかなければいけない問題だと考えております。 私といたしましても、大木大臣を補佐いたしまして、皆様方の御指導、御鞭撻を賜りながら一生懸命努力をしてまいりたいと存じております。どうぞよろしくお願い申し上げまして、ごあいさつにかえます。(拍手) ――――◇―――――
○山元委員長 次に、環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木恒夫君。
○鈴木(恒)委員 皆さんおはようございます。自由民主党の鈴木恒夫でございます。 大木大臣、山本政務次官、御就任されまして、初めて質問に立たせていただくわけでございます。光栄の至りでございますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 大木長官とは、私は因縁がございまして、私が外務省の記者クラブに新聞記者でおりましたころの報道課長でいらっしゃいましたものですから、二十五、六年たちまして、お互い年がわかってしまいますけれども、こういう形でお話ができるとは思ってもおりませんで、何よりもまず大臣の御就任に祝意を表させていただきます。 それと、山本公一政務次官につきましても、私の座っておりました後をまた座っていただいたわけでございまして、御健闘をお祈り申し上げ、お祝いにかえさせていただきたいと思います。 私は、かねてから、政治改革の議論をあれこれしてまいりました中で、政務次官在任中はなかなか申し上げられなかったことなんですけれども、例えば国際会議に行きましても、日本の大臣は余りにもくるくるくるくるかわり過ぎる。大木さんは外交官でもいらっしゃいましたから、一年ごとに大臣がかわる、相手国は、またかわったかという顔で、一体この国の政治は継続性があるのだろうかとその都度思ったりされると聞きますが、かねてから私は、回内閣一閣僚、つまり総理大臣が任期中はもう閣僚はかわらない、そのくらいの連続性を持つべきだと思っておりました。しかし、そこに座っている間は私言えなかったものですから、できることなら、この今盛んに議論をされております政治改革、省庁再編の議論の中でどこかで私は声を上げようと思っておりますが、とりあえず、大臣、個人的な感想で結構でございます、一内閣一大臣、コメントをお願いしたい。
○大木国務大臣 ただいま鈴木委員からのお話、これは、なかなかどうも一大臣としての権限といいますか、立場を超える御発言でございます。 ただ、一般的に、私、感想だけ述べさせていただきますが、私も外務官僚をやっておりましたから、特に国際関係でいろいろやっていただく方々が余りにも頻繁にかわるということは、それはやはり国としての、政府としての発言力を弱めるというおそれもあるわけでございます。ただ、それは任命権者である総理がそのときそのときで御判断になることでありますから、あくまでも私は、今のお話は一般論として私の感想を述べさせていただきました。ありがとうございました。
○鈴木(恒)委員 無理な話でございますけれども、ありがとうございました。 政務次官も一言ありますか。
○山本(公)政府委員 私はまだこういう経験が浅いものでございますので、その件については申し上げるのはいかがかと思いますが、そうあってほしいと考えております。
○鈴木(恒)委員 ありがとうございました。 環境問題にこれからお取り組みをいただKわけでございますけれども、大臣と政務次官には、私は、地球環境問題を初めとするこの環境問題に取り組む際の基本認識というものを少しお尋ねさせていただきたいと思います。 御存じのように、地球が誕生して四十五億五千万年とか言われます。人間、人類の歴史としては五百万年ぐらいと言われますが、メソポタミアに文明が発生して六千年ということでしょう。しかし、近代文明になってからは二千年ぐらい、産業革命以来はせいぜい百五十年から二百年。考えてみますと、この悠久であった地球の歴史の中で、我々人類が、この産業革命以来たった二百年の間にどれほど地球を壊し続けたか。それは、たかが二百年前からのことでございます。よく例え話にされますけれども、地球の歴史を一年の暦に例えれば産業革命以来の年数なんてものは一日のうちの夜中の二十三時五十九分五十八秒。あと二秒、たった二秒の瞬間でしか数えられないくらいの短い間に地球をずたずたにしてしまった人間というものがあるわけであります。 我々は今、地球環境問題を初めとして、環境の問題すべてを考えるときに、この人間の文明というものにまず思いをいたさなければならない。文明を基本的に見詰め直すということを考えねばならないように思いますが、大臣、そこの認識はいかがでございましょうか。
○大木国務大臣 文明論にまで及んでの御質問でございますが、私は、今の地球環境問題というのは、ある意味では確かに長い人類の歴史の中で最近非常に急激にこれが先鋭化してきた、こういう感じは持っております。と同時に、地球上を眺めてみますと、これはまた非常に国際的にみんなで協力して共通の問題として考えなきゃいかぬという感じは持っております。 そういう意味におきましては、やはり今の鈴木先生の文明論といいますか歴史観と申しますか、そういうお話とも関連すると思います。それぞれの国がいろいろな文化を持っておりますけれども、これからはやはり共通の問題として、例えばエネルギーを多く消費するという一つの文化といいますか経済と申しますか社会と申しますか、あるわけですけれども、これをそのまま放置しておいたのでは非常に問題が出てくる。 こういうことですから、一つは、最近になって問題が非常に先鋭化してきた、これをどのようにしてとらえるか、その辺にまた一つのしっかりした見きわめが必要であろうと思います。また同時に、それを解決するためには、文化あるいは現実に発展段階も異なる国がいろいろあるわけですけれども、そういった国々がみんな協力してひとつ解決に向かっていかなければならない、そういう認識を持っております。
○鈴木(恒)委員 きょうを含めまして、京都会議まであと四十五日でございます。地球温暖化防止のための気候変動枠組み条約第三回締約国会議、COP3で議定書の締結を目指して交渉が行われるわけでありますが、この地球温暖化の問題を初めとして、地球上の問題は思いをいたせば本当に深刻そのものであることはもう大臣篤と御存じのとおりでございます。 私は、この間の国連総会に日本政府代表の辞令をいただきまして参加をしてまいりましたが、日本国内におりますと意外にのんきなものでございまして、気がつかないことが多々ございます。例えば、国際会議に行けば最も今議論されるものは淡水、水の問題でもございます。もちろん温暖化の問題はあるわけですが、水。 それに森林、森の問題ですね。我々の先輩が本当に熱心に植林活動をやっていただいたり国土保全に知恵を使ってくださいましたから、日本の国ほど緑の豊かな国はないわけで、国民は森林問題なんて言っても全然ぴんときませんけれども、酸性雨あるいは大気汚染によって、北欧を初めとする、北アメリカもそうですけれども、森林は大変な状況になっている。その絶滅面積は毎年日本の国土面積の四分の一ですよと言っても、それでも日本国民はなかなか深刻に受けとめない。あるいはまた種の絶滅の問題がございまして、一日百種類の種が絶滅しているんですよ、こう言っても、なかなかぴんとこない。 そのほか、砂漠化の問題もございますし、先ほど申し上げましたが、酸性雨の問題もある。ダイオキシンのような化学物質もなかなか追求し切れずに新たな問題として出てまいりましたし、御存じのように、廃棄物の問題はもうこれから大変な我々のテーマでございます。 もう一つ、最もファンダメンタルな問題として、例えば人口があるわけです。人口問題、かつて福田赳夫元総理が非常に熱心に日本でやられましたが、環境庁は人口問題は所管ではないんでしょう、厚生省なんでしょうが、日本は少子化ですけれども、全世界的に見れば、この人口の爆発というものは、恐らく二十年、三十年後、最も深刻な食糧難あるいはエネルギー難、争奪戦という形で顕在化することはもう火を見るよりも明らかになっているわけであります。 私は、一方で核兵器の問題も環境面から取り上げねばならないと思っております。核兵器をなくす会という会がございまして、私はそのメンバーでございますが、人類が愚かにも核兵器をこの地上に生み出してまだ五十年、たった五十年、その間二千二百回核実験をやった。CTBT条約が締結をされて、臨界前実験という問題がありますけれども、事実上核実験はもうできない。それでも蓄積された核兵器というものは環境に影響がないとは決して言えない。 こういったふうにさまざまなテーマを我々は抱えておりまして、この解決のためには、例えば資金問題などというものも国際間で大きな議論になってきているわけでございます。 話は飛びますけれども、私は、この環境問題というものをライフワークのつもりで取り組んでおりますが、もう一面で、自然環境の破壊というものがいかに人心、人の心を破壊しているかということも紛れもない事実だろうと思います。 例えば、きょう午後、神戸の小学生連続殺人事件の少年に対する審決が行われると聞いておりますが、私、文部政務次官をしておりましたときに、山形県で、新庄市でしたか、マット巻き殺人というこれも相当ひどい事件にもぶつかりました。新庄なんというところは割合緑が濃いところですから、自然環境がすべてなどという短絡した発想はしないのでありますが、しかし神戸の事件などを見ますと、やはり動物虐待から少年の犯罪は始まっているように思います。 つまり、自然環境が破壊されて、手のひらで生きとし生けるものを見詰めるというチャンスが子供になかなかない。命の大事さというものを手のぬくもりで感ずることが非常に少なくなってきていることが、人間の犯罪はもちろん複合的な原因があるわけですけれども、かなりの大きな部分で環境問題というものが人心の破壊を引き起こす大きな要素になっているということも言えるように思います。さればこそ、ローマ・クラブの提言あたりをきっかけにして、環境問題がいよいよ議論され、我が国においても環境基本計画という基本計画ができて、循環、共生、参加、国際的取り組みという四つのキーワードのもとで取り組みが本格的に始まったわけであります。 私は、先ほども申し上げましたが、そういう時代の流れ、地球の変遷、その中で、やはりここで大量生産、大量消費、大量廃棄、この文明を基本的に見直す、これはだれもが心がけねばらない、それこそ超党派で、まずそこの認識からスタートすることが大事だと考えているわけでございます。国際的にはサステーナブルディベロプメントという言葉がございます。持続可能な開発というのも実はそこに起点があるのだろうと考えております。 文明論みたいな話で甚だ漠とした話でありますけれども、私は国際会議に臨む場合でもこういうことを申してまいりました。大臣の基本的な認識として、少し自分の言葉でお話をいただければと考えます。
○大木国務大臣 鈴木委員の方から今、あるいは水、森、あるいは種、あるいは砂漠化とか、さらには人口問題、核兵器にまで及ぶいろいろな要素に言及されて、環境問題の重要性ということについてお話がございました。そして、それがさらには人心の荒廃にまで及ぶのじゃないかというお話もございましたが、私もその点については全く同じような憂慮を抱いております。 特に、今現在の我々が住んでおります社会あるいは経済というものは、今委員もおっしゃいましたように、まさしく大量生産、消費あるいは廃棄というのが非常に問題になっておるわけでございまして、そういった一つの社会、生産あるいは我々人間の生き方のパターンというもの全体をこの辺でしっかりと根元から見直さないと、なかなかこの環境問題は解決しないのじゃないかということを考えております。 ただ、私もまだ就任間もなくでございますけれども、各国の大臣とか責任者といろいろと話をしておりましても、例えば今回の京都会議に対する各国のいろいろな考え方というのを打診しておる中で、生産であれ社会であれ、やはりサステーナブルなものにしなければいかぬ、その辺は私は共通の認識があると思っております。 ですから、それが一体どういう形でのサステーナブルな経済であり生産であり消費であるか、その辺のところはひとつまた――正直申し上げまして、環境問題というのはいろいろなところに関連があるので、検討すべき問題が非常に多い、その割には国民の理解もそこまでまだまだ届かないし、私も新米の長官ですけれども、行政の中で環境問題の取り組み方というのもまだおくれていると私は思います。 鈴木委員も政務次官としていろいろおやりになって、その辺のところは恐らく同じようなお感じをお持ちだと思いますけれども、そういうことで、これはひとつ新しい行政の分野としてこれからさらに強化に努めていかなければならないのじゃないかという感じを非常に強く持っております。
○鈴木(恒)委員 さてそこで、COP3という具体論で少し質疑をさせていただきますが、きょうの閣議で議長として大臣が指名をされました。正式には京都会議で決まるのでしょうが。 そこで、いわゆる政府提案なるものを発表されておりますが、当環境委員会に対しましてはまだ政府提案の具体的な内容を提示されておりませんので、時間が余りございませんけれども、その要旨だけ、特に、議事録に残したいものですから申し上げておきますが、五%という数字が一番上にあって、いや、実は二・五%なんだ、いや、実際のところは〇・五だというような報道もございますので、国民は極端に言うと何が何だかわからない。そこで、これは地球部長からで結構でございますが、明快に日本政府の提案の骨格、簡略にしていただきますが、その骨格だけとりあえず御説明をしてください。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 今回の政府提案につきましては、我が国が京都会議の議長国といたしまして、一九九〇年を基準として五%削減をするというものを基準削減率といたしまして、具体的に各国の削減率を決定する、こういう提案をしたわけでございます。基準となる年は、ただいま申し上げましたとおり一九九〇年ということでございまして、目標となる年は二〇〇八年から二〇一二年の五年間でございます。 ただし、この提案は三つの前提条件がございまして、第一は、対象とする温室効果ガスは、二酸化炭素だけではなくてメタンと亜酸化窒素を含むということでございます。 第二点は、二〇一〇年前後の五年間ということでございますので、これから十年から十数年の先でございます。それまでの間に技術革新がどのように進むか、エネルギー事情はどうなっていくか、産業構造はどう変化するか、こうしたことについて必ずしも十分に見通し切れないところがございまして、不確定な部分がございます。こうした不確実な部分によって規定される性格を持っているということを前提としている。 それから第三点は、各国の具体的な削減目標でございますが、これにつきましては、国内総生産、GDP当たりの排出量、それから一人当たりの排出量、あるいは人口増加といったこの三つの要素を考慮いたしまして国ごとに差異ある目標を設定する、そういうことを前提ないし条件としているものでございます。 このような提案を行った背景となる考え方でございますけれども、これは、去る六月に開催をされたデンバー・サミット、あるいは国連環境開発特別総会で合意をされたことでございますけれども、地球温暖化防止上意味があること、そして現実的でかつ衡平である、こういった三つの原則的な考え方に沿う必要があるということが第一点でございます。 第二点といたしまして、現在意見の分かれているアメリカあるいはヨーロッパ諸国などすべての国の立場を収れんさせていくための国際交渉の基礎となる、そういう提案を議長国としてしていく必要がある。こうした考え方に基づいて提案をさせていただいたものでございます。 ただいま、五と言うけれども実際には一体どういう数字になるんだ、こういうことでございますけれども、これは、ただいま申し上げましたように、我が国の削減目標は、その前提となる提案といたしまして、各国ごとの事情を考慮した差異ある目標を設定する、こういうことでございまして、我が国につきましてはGDP当たりの排出量による差異化というものを適用するという考え方でございます。そういたしますと、当面、二酸化炭素のみのデータで計算をいたしますと、一九九〇年に対しまして二・五%程度の削減、これが我が国に適用される目標となるわけでございます。 我が国は、基本的にこの数量目標は法的拘束力を持たせるべきと考えているところでございまして、したがいまして、この二・五%削減の目標というものが法的拘束力のある目標だというふうに考えているわけでございます。 ただ、前提として申し上げました第二番目の点、すなわち、この目標は将来の技術革新やエネルギー事情、産業構造の変化等、現在予見しがたい不確定な要因によりまして規定される部分を含んでおりますので、この部分につきましては、最大限の政策努力にもかかわらず不測の理由によって達成できないという場合もあり得るわけでございまして、こうした点を考慮いたしまして、遵守条項に柔軟性を持たせるということを考えているわけでございます。 その具体的な方法は、例えば、一定の条件に合致すれば、最大限の努力を行わず、いわば漫然と過ごしたために目標達成ができなかったといった場合に加えられる制裁措置とは異なった取り扱いをすることなどが考えられるわけでございますが、今後、関係国との意見のすり合わせ等を行いまして詰めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○鈴木(恒)委員 大臣にお伺いをいたします。 きのうワース国務次官とお会いになった。一説には、数日中にアメリカが提案、数値目標を出すだろうと言われておりますが、その見通し。 それから、この間与党の、他党の方々でございますが、総理にお会いをされたときに、総理が、与党三党でよいものがあれば政府のこれまでの案にこだわらないというお話をされた。AGBMを通してアメリカがどんな提案をしてくるかもわかりませんが、それをどういうふうに解釈されるか。余り時間がございませんが、大臣、まとめて御答弁をお願いしたいと思います。
○大木国務大臣 まず、アメリカにつきましては、昨日ワースさんが来ておりましたし、それからその前に私がハワイでも会っておりまして、できるだけAGBM8の前にアメリカから出してもらわないとなかなかまとまらないのではないかということは、先般来ずっと言い続けているところでございまして、その線に沿ってアメリカの方も努力をしている、少なくともワースさんとしてはそういうことを強く大統領の方にも進言しておるというような感じのお話がございました。 これからAGBMでどういうふうにまとめていくかということでありますけれども、これは御存じのとおりに、国によっていろいろな立場がございます。まず、大ざっぱに申し上げまして、EUが一つ案を持っている。それから、アメリカはまだ出してきておりませんけれども、EUとはかなり違った考え方を持っているやに私どもは判断しております。 それから、京都会議の全般の成功のためには、将来どういうふうに開発途上国も参加してもらうか、そして義務もだんだんに負ってもらうかというようなところが非常に大きなポイントになると思いますので、AGBMの会議がまた間もなく始まりますので、そこでひとつまず集中的に意見を取りまとめてもらうようにということで努力中でございます。 それから、総理がいい案があったらというお話は、まさしくいい案があったらということを両党首、土井先生、堂本先生にもお話があったと思いますが、総理に、いい案というのはどういうことですかと私も聞いたのですが、要するにいい案だということです。 ただ、私がいささか解説をいたしますと、今回の日本の案というのは、一つには、やはり議長国として取りまとめたい、そういう意味での一つの考慮が入っております。と同時に、日本としても案を出す以上はそれが全く絵にかいたもちではだめでありまして、到底実行不可能というようなことでは、これはまた責任ある態度とは申せません。その辺を両方勘案しながら、先ほど政府委員からもお話を申し上げましたような案を出しておるわけでありまして、今後、当然各国との交渉の中でいろいろな見直しということがあるものと考えております。
○鈴木(恒)委員 時間が過ぎておりますが、二言だけつけ足しをさせていただきますと、とにかく京都会議で何でもいいからまとめねばならぬ、これはもう大前提だと思います。大変な交渉で、恐らく人類史上初めての大変な会議でございますが、どうぞ頑張っていただきたい。 それから、もう一点だけ一言申し上げますと、省庁再編について、環境安全省という行革会議の中間報告もございますが、いろいろな議論がございます。環境庁ももたもたしているとつぶれますので、これはさっき一番最初に申し上げたような認識からいっても大変大事な問題でございますので、環境庁は省を挙げて取り組まれるように要望して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山元委員長 次に、大野由利子さん。
○大野(由)委員 初めに、大木環境庁長官、長官御就任大変おめでとうございます。 また、けさの閣議で、例の気候変動枠組み条約第三回締約国会議、京都会議の議長になられるという発表があった。今まだ内定のようでございますが、こうなられたということで、大変おめでとうございますと申し上げますとともに、京都会議が開催されるまでにあと四十数日という状況の中で、大変な大任を受けられた長官に本当に御苦労さまでございますと申し上げたい、そういう思いでいっぱいでございます。 先ほど鈴木議員の質問にもございましたけれども、前回、ドイツではメルケル環境大臣が議長になられるということでもう一年も前に決まっていて、そして一年も前から各国をいろいろ回られて大変な努力をされた、このように伺っているわけでございますが、このあと四十数日という状況の中で、まさに地球の未来、人類の未来、そういうものがまさに大木長官の肩に、両肩にのしかかるという大変重要な役割を担われた。そういうことで本当にぜひ頑張っていただきたい、そういう思いでいっぱいでございます。 最初に、京都会議議長国としての日本の責務をどのように認識していらっしゃるかを伺うつもりでございました。しかし、先ほど長官の就任ごあいさつの中にもございましたので、省かせていただきます。 就任あいさつの中にありましたけれども、まず取りまとめをしたい、そして意味のある数字、現実的な数字、また衡平な数字ということで取りまとめをしたいというようなお話があったかと思うのですが、意味のある数字、意味のあるというのはどういうふうに、何をもって意味がある、このように思っていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○大木国務大臣 今お話がございましたように、大変に大事な京都会議でございまして、まさしくその意味のあるということですが、意味のあるというのは、今までいろいろなところで、国連の会議やらあるいはサミットでいろいろ議論があって、意味のあるというお言葉が出てきたと思いますが、私は私なりに、これはやはり、今度京都会議でどこまで詰めた議論というか、あるいは合意の文書ができるかということはともかくとして、とにかくこれが今後の前向きのステップだ、その第一歩だということにならないといけないというふうに思っております。ですから、私どもは今地球温暖化の防止のために、もっと具体的に言えば、例えばCO2を初めとしてのそういったいろいろなガスの削減ということを議論しているわけですから、削減に向かっての一歩でなければならない、そういうふうに考えております。
○大野(由)委員 地球温暖化防止に役立つ、抑制的なそういう合意にできる、こういうふうに解釈させていただいてよろしいのでしょうか。
○大木国務大臣 抑制的とおっしゃいました。まさに抑制的でございます。その抑制がどういう形であらわれるか、これはまさしく今我々が各国と議論しているところでございますし、この地球温暖化の問題点も、今から十年、二十年あるいはもっと、五十年を超えた、そういったところのスパンも考えますと、そこでどういう対策をこれからやっていくかということでございますので、もちろん今回の京都会議というものを抑制ということをみんなが心の中に置きながら具体的な議論をしていく、こういうふうに考えております。
○大野(由)委員 政府の提案なさいました数字が果たしてそういう意味で意味のある数字、今回の合意に向けての抑制になる、温暖化防止に意味のあるものになるのかどうか。そういう大変な疑問を私は持っているわけでございますが、この数値の問題に行く前に、日本政府の提案が決定いたしました経緯そのものについても私は非常に疑問を持っているわけでございます。どういうようにして決まったか、簡単に言っていただきたいと思います。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 これまで政府案の決定に至るまでのプロセスでございますけれども、関係省庁におきましては、これまで審議会を開催するなどいたしまして、国民の各界の皆様方の意見の集約、あるいはその反映に努めてきたところでございますけれども、今般の日本政府案の策定につきましては、外交の基本にかかわる問題でございますので、このような各省の努力の上に立ちまして、ことし七月からは、総理大臣が直接関係大臣への指示もされまして、官邸がいわば中心になりまして関係省庁と協力をして作業を進めてきたということでございます。その結果、今般、総理の御判断が下されたということでございます。 この検討過程におきましては、日本が議長国としてもろもろの諸外国の異なった意見あるいはいろいろな異なった事情を踏まえた場合に、どのような案であれば今後の交渉の基礎になり得るか、こういった観点から、提案がいかなるものであるべきかという検討を行い、そしてそれに基づきまして、今回の目標が法的拘束力のあるものとして定められることを前提といたしまして、削減の実行可能性についても検討を行ったところでございます。その結果として、先ほど来御説明申し上げておりますような政府提案がまとまったという経緯でございます。
○大野(由)委員 審議会でいろいろ御意見を聞かれたということでございますが、この審議会の内容が公開されておりません。また、私どもも、今回のいろいろな政府提案を決めるに当たりまして大変関心を持ちました。私どもの政党で、九月三十日には総理官邸に申し入れに伺い、十月二日に環境庁長官にお会いをいたしました。また、その前日の十月一日には、衆議院の代表質問で、各政党の代表からこの問題についても大変関心のある質問がありました。しかし、それに対して何らの明確な政府の考え方というものは出されていないんですね。 ところが、同時並行で、その前に既にアメリカ等々に根回しが行われていた。こういう政策立案プロセスが国民不在で行われていいのかどうか。先ほど外交問題とおっしゃいました。防衛の問題、相手国に知られると困るような問題であれば理解できます。しかし、そうじゃなくて、CO2の削減、地球温暖化防止というのは、まさに国民の皆さんの協力を得なければいけない問題なんですね。ところが、アメリカに根回しを行い、またさらに、この問題で大変消極的な意向を表明しておりますカナダとかオーストラリアとかニュージーランドとか、そういう五カ国といろいろ談合のような調整を行う。 そして、肝心の国民は何ら知らされていない。国会議員の環境委員でさえ知らされていない。正式に発表になったのは今回が、きょうが初めてでございます。新聞発表を通してしか知らない、その前にこちらが質問しても一切答えてもらえない、こういう状況で一体、日本は民主国家、このように言えるんでしょうか。勝手に政府が案を決める、その上で、政策立案にかかわらないで、決まったら、国民の皆さんライフスタイルを変えてくださいよ、CO2削減に協力してくださいよ、こういうことだけ国民に協力を強いる。こういうことであっては国民の皆さんが協力できるはずはない。 アメリカもまだ数値は決めていない。今月中に、そのような話を伺っております。しかし、アメリカでもオープンに議論されておりますよね。クリントン大統領は最大二〇%ぐらいの削減をというような話をしかけたり、それに対して産業界とかいろいろなところからの反対は行われている、そのようなことが伝わってきておりますけれども、議会でもいろいろ議論もされている。 そういう意味では、開かれたところで議論されているわけでございますが、日本は全くブラックボックスの中で行われている。まさに省庁の縦割りの中で、また省庁間の利害の対立の中で今回のこういう重要な問題が進められている。こういうことで果たしていいのかどうか、長官の御意見を伺いたいと思います。
○大木国務大臣 今回の政府案の作成までにつきまして、決して私どもとしては密室の中でやろうというような感じではないわけでありまして、いろいろな審議会というようなものもございますし、またいろいろな形で国民の声を聞くというような調査はしておるわけでありますが、正直申し上げまして、なかなか政府案というものができない。これは、いろいろな省庁が関与しておりますし、省庁ばかりじゃなくて、またいろいろな国民、いろいろな経済団体もありますし組合もありますし、その他消費者団体もありますというようなことで、政府案という形でなかなか出せないということで、国会あるいは国会議員の先生方に具体的な案についての御説明がおくれておったということは全くそのとおりであります。その点については、言いわけにもなりませんけれども、ひとつそういった事情が私どもとしてはあったということだけは申し上げさせていただきます。 それで、まだこれは実は、先ほどから申し上げておりますように、日本としても、最終的に日本の案をつくったからこれでもう一歩も動かないぞ、こういうことではないわけでありまして、これからまさしく京都会議に向けて、京都会議でできるだけ内容のあるものをまとめたい、そういう努力の一環としていろいろな国と話をしておるわけでございます。 今、私が先般ハワイに行きましたあのときの会議、別に談合という意味じゃないんで、これは、アジア・太平洋地域の先進国が前からグループが一つございまして、たまたまその前から予定もされておりましたし、私も、時間的に何とか週末を利用して行けるということで出席をさせていただいたわけでございます。確かに、おっしゃいましたように、アメリカ、カナダ、ニュージーランドそれから豪州ですが、これらの国々の中には、今の日本案は、そのままじゃ少し、やはり自分の方では受け入れられないというようなことを、そういう意味での、先生のおっしゃった、後ろ向きとおっしゃったかどうかはちょっと忘れましたけれども、とにかくそういう意見はありました。 しかし、いずれにしましても、私どもはそういう後ろ向きの国々を集めて談合しようという気持ちは全くないわけでございますので、その辺はひとつ御理解いただきたいと思います。今申し上げましたように、広く国内的にもそれから国際的にも意見をこれから聞いて、そうして最終的な案というものを何とかつくりたいというふうに努力をしている段階でございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 あえて申し上げれば、私も長い間外務省の役人もしておりましたから、こういう対外的な交渉があるときに、どこまで御説明ができるかということについてはいつも悩んでいるわけでございますけれども、今回確かにその概略なりとももうちょっと早く示せなかったかなという、これは私が新米の長官としての反省でありますけれども、ひとつ今後も、できるだけ早目に日本案のいろいろな折衝の状況というのは御説明をするように努力をしたいと思っております。
○大野(由)委員 私ども野党だけかと思いましたら、与党の社民党、さきがけの政策協議会にもかけられなかったと与党の皆さんも大変怒っていらっしゃるわけでございますが、これは自民党には了承を得られたんでしょうか。(発言する者あり)
○大木国務大臣 怒っておられるかどうかといいますと、今怒っておられないというお言葉がありましたけれども、私どもといたしましては、正直申し上げまして、もっと御説明できたらなという気持ちは持っております。一部の自民党の方を含めて、もうちょっと早く説明ができないかという御意見は承っております。
○大野(由)委員 今後のことでもございます、やはり根本的な政策立案のあり方、意思決定プロセスみたいなものをもっとオープンに、ぜひ明確にしていただきたい。そして国民の皆さんの理解と協力が得られる、そういうことが必要ではないか、このように思います。 それでまた、こういう削減目標値を決める議論をするときには、同時に、前提になります条件を明確にすること、また情報の共有化、こういうものが非常に必要なわけでございますが、去る十月六日に政府は、先ほど地球環境部長からお話がありました、それが新聞発表になったわけでございますけれども、基本的に五%削減する、この五%の根拠、どうして五%なのかについて伺いたいと思います。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 今回の政府提案における五%という数値目標の根拠についてのお尋ねでございます。これにつきましては、繰り返し申し上げておりますとおり、地球温暖化防止上意味があって、現実的で、かつ衡平である、こういう三つの原則、これはデンバー・サミットあるいは国連環境開発特別総会におきまして確認されたものでございます。こうした三つの原則に基づきまして、なおかつ、京都会議でまとめなければならない議定書につきましては、日本はもとより、アメリカ、欧州諸国等主要国の参加が不可欠である、そしてまた他方で、現在欧州連合、EUが提案してございますいわゆるEUバブルに基づく一五%の削減という提案につきましては、不衡平でかつ非現実的であるということを総合的に考えまして、この提案の前提条件として申し上げております、三つのガスを含める、それから二〇一〇年までのさまざまな技術革新の進展等の不確実な要因によって規定される性格を持っていること、それから各国の実情に応じた差異ある目標を設定することという三つの条件をパッケージにいたしますれば、議長国として主要国の交渉の基礎となり得る数字である、こういうことでこの五%というものを提案したわけでございます。 なお、先ほど大臣に対する御質問の中で、意味があるということの具体的な内容についてお尋ねになりましたので、その点についても補足させていただきたいと思います。 私ども政府といたしましては、この今回の提案を第一歩といたしまして、西暦二一〇〇年には世界人口一人当たり排出量を一トン以下とするという長期的な目標の達成を目指して削減を進めていこうというものでございます。他方、一部の先進国を除きまして多くの先進国におきましては、残念ながら、現行の条約の努力目標でございます二〇〇〇年までに排出量を一九九〇年レベルに戻すという目標の達成が非常に困難な状況にある。 そうした現実を踏まえ、先ほど申し上げましたような二一〇〇年の非常に長期的なかつ厳しい目標の達成に向かって着実に努力を進めていく、そのためには一九九〇年レベルから着実な削減を達成していく必要がある、こういった意味におきまして五%というような提案をさせていただいたということでございます。
○大野(由)委員 今二一〇〇年に一人当たり排出量、CO2を一トン以下にする目標とおっしゃいましたけれども、今回そういう大まかなものが出せるんでしょうか。二〇一〇年には途上国の皆さんの炭酸ガス排出量の総量が先進国を上回る、このように予想されているわけでございますけれども、途上国の皆さんには今回は削減の義務づけを行わない。一方、先進国が今回法的拘束力を持った数値を設定しょうというわけでございますけれども、この政府提案でこういう方向に着実に進んでいけるという見通しというか絵柄といいますか、プロセスの中の一つとして描けるのでございましょうか。
○浜中政府委員 先生おっしゃいましたとおり、世界の排出量の趨勢を見てまいりますと、発展途上国、中国でございますとかインドでございますとか、そうした発展途上国からの排出量が急速に増大をしている状況にございます。 したがいまして、来世紀、かなり早い時期におきまして、途上国全体の排出量は先進国を上回るようになるであろう、このようにいろいろな予測が権威ある機関からなされているわけでございます。 したがいまして、将来的には途上国からの排出を抑制していく、あるいはさらにその先には削減していくというようなそうした努力がございませんと、ただいま私申し上げましたような二一〇〇年における世界一人当たり一トン以下に抑えていくというような目標の達成はおぼつかないわけでございます。 そのためにも、まず京都会議におきましては、先進国が率先して、先導してといいますか、みずから排出量を削減する目標に合意していく、そしてその達成に努めていく必要がある、こういうふうに認識しているわけでございます。 そのような意味における目標といたしまして今回の提案をさせていただいたところでございますけれども、先ほど申し述べましたとおり、現状をよく見てまいりますと、我が国も残念ながらそうでございますが、多くの先進国において一九九〇年レベルから排出量が増大しているという現実がございます。こうした現実を踏まえながら、しかし長期的な厳しい削減というものを見据えて着実に第一歩を踏み出していく、こうした観点から今回の提案をさせていただいたということでございます。
○大野(由)委員 二一〇〇年へ向けてこのように進んでいけば目標は達成できるというそういう一つの大きな京都会議でなければいけない、このように思うのですが、残念ながら今の御説明を聞いておりますと、とてもそのような会議になるとは思えない、そういう提案を日本がしようとしているようには思えない、こう言わざるを得ないのでございまして、本当に私はこの京都会議、意味のある、おっしゃいましたけれども、本当に大きな歴史の転換点になるような会議にしていかなきゃいけない。そういう意味で、まだまだ日本は議長国としての責任感が欠如しているんじゃないか、こういうふうに言わざるを得ないんじゃないか。まだ四十数日ございます。本当にこの京都会議が大きな歴史の転換点になったと言えるような内容にできるようにぜひ御検討をお願いをしたい、このように思っております。 それから、長官に伺いたいのですが、正確にやはり言わなければいけないと思うのです。原則五%削減するということでございますが、一人当たり排出量とかGDP当たり排出量、人口増加率、いろいろそういうものを加味して差異化が認められている。これは原則五%じゃなくて最大五%。先進国の平均は三・二%、日本は二・五%になる、このように言われているわけです。これは私は、五%という物の言い方がそもそも間違いではないか、やはりもっと正確に言うべきではないか、このように思いますが、長官はどのようにお考えですか。
○大木国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、日本案というのは、一つには議長国としての各国に対して示す案、と同時に、日本としてどういうことができるかということで、責任を持って日本としてもこういうことができますという案、二つの性格があると思います。そういう意味におきまして五%というのは、世界各国に対して、ひとつ共通の目標としてこの辺でできませんでしょうかということを一つ掲げた。ただし、日本につきましては現状が非常に、今直ちには削減が難しいというようないろいろな要因がございます。 ということで、これは最大限努力しても、今おっしゃったような差異化の、まあ差異化という考え方は、みんなでそういうものも入れてひとつ今度の新しい取り組みというのをつくろうという考えはあるわけですから、それを援用してと申しますか計算をいたしますと、確かに日本の目標は二・五になりますけれども、現在日本が置かれているいろいろな、ガスの排出とか産業の実態とかそういうものを考えますと、本当に責任を持って言えるのはこの辺だということで、五%、二・五%というのはそれぞれ違いますけれども、これは全体の目標、日本の目標として二つの数字を出しているところでございますので、そのように御理解をいただきたいと思います。
○大野(由)委員 これでいきますと日本は二・五%ということのようですが、今世界で最大四分の一近くの炭酸ガスを排出しておりますアメリカ、一人当たり五トン以上の炭酸ガスを排出しているアメリカでも二・六%の削減で済む。日本とたった〇・一%しか違わない。こういうのは一体どういうことなんでしょうか。そこまで日本はどうしてアメリカに気を使わなきゃいけないのか。アメリカの顔ばかり見るのが外交なんでしょうか。地球温暖化防止のためにアメリカを巻き込んで、それは当然でございますけれども、どうしてこれが有意な、意味のある数字、このように言えるのか。 また、今回炭酸ガスだけじゃなくて、メタンとかまた亜酸化窒素等々も加えてバスケット方式で炭酸ガスに換算をして総量でということのようでございますけれども、それでいくと、EU全体でも炭酸ガスを逆に一%増加させることが可能だ。EUは今一五%削減すると言っているのに、結果として一%増加することを認めるようなこういう案になっている。アメリカは二・六%ですが、そういうバスケット方式でいいますと〇・一%ぐらいの削減で済んでしまう。一体これで本当に地球温暖化防止に役立つ、抑制できる意味のある数字とお考えなのかどうか、伺いたいと思います。
○大木国務大臣 日本の案は、これはあくまで日本の案でございまして、アメリカが必ずその日本の案にのっとって二・六とか五とかそういうことにとどまるのかどうか、それはまああれでございますので、アメリカが今二・六だからどうというのは、そういう前提での議論はちょっと避けさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、差異化というのは、これは必ずやってくれということではございませんので、もし、そういうものは使わなくてもっと削減できるよ、五%あるいはそれ以上できるよという国があれば、それは大いにやっていただけばいいわけだと思います。 例えば、今EUのお話もございましたけれども、EUの方は自分たちで一〇%あるいは一五%というのを一つの目標として掲げておりますから、もしどうしてもそれを必ずやるということであれば、日本の案があって、それを適用するから必ずそれを下げろと、こういうことを言っているわけではございませんので、そういうふうに御理解していただきたいと思います。
○大野(由)委員 EUの案を下げて日本の五%という案をEUと交渉していらっしゃる、このような報道もありますけれども、この点についてはいかがなんでしょう。
○大木国務大臣 EUはEUとしてのいろいろな御判断があると思いますので、私どもはEUに対して、今うちの方は五%だから、あなたの方の、一〇とか一五と言っておりますね、これを下げろと、そういうことは言っておりません。ただ、別の観点からEUの案についてはいろいろ疑問もあるので、それについては少し説明をしていただきたいということは申し上げておりますが、日本案がこれで、これをすべて共通に同じことをみんなに適用するんだ、だからEUも下げてくれ、今の一〇とか一五という数字を五に下げてくれと、そういうような交渉はしておりません。
○大野(由)委員 やはり地球温暖化防止のために世界じゅうが大変な努力をしなければいけない、とりわけ先進国がさまざまな、ライフスタイルの見直しを初め、省エネルギーだとか大変な努力をしなければいけない、大変な努力を求められる。こういう状況の中で、最初から目標値が低ければ進まないわけです。 それはもう今大木長官がおっしゃったように、EUが一〇%やってくださる、一五%やってくださるのは、どうぞ結構ですよ、でも我々はこれですよ、どうぞやってください、そういうことで話がまとまるんでしょうか。地球温暖化防止が、こういう安易な提案で果たしてできるんでしょうか。日本が原則五%を提案しても、EUは自分たちの案を引き下げないで最低一〇%から一五%はやる、このように思っていらっしゃるんでしょうか。
○大木国務大臣 ただいま申し上げましたように、日本案がこれだからEUの方もどうしろ、そういう議論はEUとしておりません。ただ、EUの方では、高い数値を掲げて、それは今のところこれをやるんだということをいろいろ議論しておられるようでございますから、本当にやれるのかどうかということにつきましてはいろいろと私の方からも質問はしておりますけれども、交渉としてEUの方も日本と同じに下げろとか上げろとか、そういう議論はしておりません。
○大野(由)委員 今回、日本の提案は地球温暖化防止京都会議のぶち壊しだ、このように環境NGOの皆さんも嘆いているわけでございます。わざわざ提案をする意味のあるものになっていない、むしろ意欲を持ってやろうとしている人たちの意欲をそぐ、本当にそういうことを議長国である日本が許されるのかどうか。それなら最初から日本は議長国などやらない方がよかったんです。一参加国として日本が参加するだけなら、五%で好きなように言っていればよかったかもしれません。でも、議長国として全体の会議をまとめる、そういう立場でなければいけないのに、意欲のある人々の、国のそういう意欲も引き下げる、そういう情けない役割を日本は果たしてもらいたくない、私はこういう思いでいっぱいです。 質問したいことはたくさんあるんですが、法的拘束力についても伺いたいのです。 先ほどちょっと地球環境部長からもお話がありましたけれども、第二項の中で、現在、柔軟性条項というのが入っています。環境庁長官はこの前、私どもも環境庁に伺ったとき長官は、大災害とかそういう緊急の場合のみこの二%というのは適用されるんだ、このようにおっしゃったわけですが、そういう解釈でよろしいでしょうか。
○大木国務大臣 今の柔軟条項でございますが、私が例に挙げて大災害ということを申し上げましたけれども、一言で言えば、いろいろと予測不可能な状況があるから、それはそのそれぞれの国の責に必ずしも帰せないような状況もある。もちろんそれは、一般的にこれから科学技術の発展ということだって見通せないわけでありますけれども、一言で言えば、要するに予測不可能ないろいろな状況があるから、そういう理由で仮にその目標値が達せられない場合にも、直ちにそれを何か条約違反だというようなことになりますと、なかなか各国ともこのスキームに入りにくい、あるいは大きな数値を掲げにくいということがございますから、できるだけみんなが高い数値を前提として参加していただけるように、そういう意味合いを込めてこの弾力条項をつくっておるわけでございます。例えば日本の場合を考えますと、あくまで今の目標値は二・五%、そういうことで努力をしていくということでございます。
○大野(由)委員 予測不可能と申しますと、これからのエネルギー需要もそうですし、人口がどうなるか、すべてが予測不可能でございます。私は、このことはまた同僚議員からいろいろ質問もあると思いますので、次の方に譲りたいと思いますが、こういうあいまいなことであってはまさに骨抜きになってしまうと思いますので、予測不可能なことというのはどういう内容の予測不可能なことなのか、これをぜひ明示をしていただきたい。エネルギーも入るのか入らないのか、人口も入るのか入らないのか、その一つ一つ予測不可能な中身というのは何を指すのかということをぜひ明らかにしていただきたいと思います。 それから、もう時間がないので、私ぜひ最後に一つ質問をさせていただきたいんですが、今回、総理や官房長官が、ぎりぎりの省エネを積み上げた上でさらに原発二十基の増設、新エネルギーによる供給を現行の三倍にしてようやく達成可能な数字、このようなことを盛んに言われていらっしゃるわけです。きょう通産省の方もいらっしゃっていると思いますが、二〇一〇年に総発電量に対して新エネルギーはどれだけ、何%、原子力はどれだけ、何%と思っていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○松村説明員 私ども、二〇一〇年に向けましてエネルギー消費量を試算いたしまして、全体として四億五千六百万キロリットル、石油換算ベースでございますけれども、二%程度の経済成長を見込みまして、その程度になるだろう。それに対しまして、省エネルギーを最大限やりまして四億キロリットル程度にエネルギー消費を抑えてもらう。そういう状態の中で、電力の占める割合は約四分の一ということで、その中で原子力は約四割を占めるというふうに試算をしております。(大野(由)委員「新エネルギーはわかりませんか」と呼ぶ)済みません。ちょっと今手元に細かいデータがございません。二、三%というふうに思っております。
○大野(由)委員 環境庁長官に伺いたいんですが、原発二十基云々なんという話が出ているんですが、環境庁は原発二十基についてはどのように思っていらっしゃるのか。これは認めていらっしゃるんですか。
○大木国務大臣 原発二十基の個々のケースについては、これから少し調べなければ私も何とも申し上げられませんけれども、やはり今の日本の状況を考えますと、原子力というものが大事なエネルギー源であるということは考えておりますので、できるだけその安全性というものを十分に強化しながら、ひとつ原子力というものを引き続き大事なエネルギー源として開発をしてまいりたいという意味におきましては、環境庁としても特にそれに対して原則的に反対ということではございません。
○大野(由)委員 もう時間がないのが残念なんですが、CO2の削減策に原発の増設を挙げているのは先進国では日本だけだ、このように思っております。アメリカを初め欧米では、原発は廃止の方向に向かっているわけです。私は、現状ですぐ廃止することはできない、これはよくわかっておりますが、COP3が原発推進に利用されているだけだ、このような意見もございます。 本当に国民の皆さんに理解と協力を求めて、そしていかに炭酸ガスの排出を減らすか、こういう方に持っていかなきゃいけないのに、国民的な世論を巻き起こさないで、国民の皆さんに情報開示もしないで、そしてまさに密室の中で原発二十基を暗黙のうちに認めて、そして、これだけのCO2の削減をしなければいけないから原発の二十基もやむを得ないのだ、こういうことが今政府内で進んでいる。これは大変恐ろしいことではないか、私はこのように思うわけでございます。 COP3の京都会議が、原発推進に利用されるそういう会議ではなくて、先ほども何度も申し上げましたように、本当に歴史の転換点になるような、人類の未来、地球の環境保全に大きく貢献できるそういう会議にぜひしていただきたいと思いますが、もう一度重ねて長官の御決意を伺いたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろと難しい問題もあるわけでございますが、とにかく地球の本当にこれから五十年、百年先の安全それから人類の生存にかかわる大事な会議でございますので、今おっしゃったようないろいろなお話は十分心にとめながら、ひとつできるだけ立派な会議にするように努力をしてまいりたいと考えております。
○大野(由)委員 原発が現在二七%を四十数%にしようとか、新エネルギーも、例の地球温暖化防止行動計画の中では、もっと早くに新エネルギーのパーセントを高くしようという計画が立てられたにもかかわらず、それが一向に進んでいない。太陽光発電を初めとする新エネルギーにもっと力を注いでいただきたい、これを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
○山元委員長 次に、佐藤謙一郎君。
○佐藤(謙)委員 民主党の佐藤謙一郎でございます。 私も、一市民として今回のCOP3の成功を何としてでも実現したいと痛切に考えている者の一人として、今回環境庁長官、議長に御内定ということで、ますます期待を募らせているわけであります。同時に、外交交渉等でいろいろと御経験も積んでおられますし、先ほど来の御議論の中でも、環境問題に限らず、広範な文明論的な展開もしてくださっておられるわけでありますので、どうかひとつ十二月一日から大いに頑張っていただきたいと思います。 私は、今回の気候変動枠組み条約第三回締約国会議自身が、単なる環境問題であるということにとどまらず、我々の将来をだれが決定するのか、そしてどうやって決めるのか、そういう大きな問題なんだろうと思うのです。その我々も、一日本人としてだけではなくて、地球の一員として初めて突きつけられた大変大きな問題なんだろうというふうに私は考えています。 残念ながら低調な議論に終始していた国民世論も、やっと事の重大さというものに、かなり深刻な思いでこのCOP3を見守り、あるいは参画をしていこう、そういう動きがあるように感じられますが、私は、その中で特に、唐突に申し上げて恐縮ですけれども、国立環境研究所のAIMモデルの存在というのは非常に大きかったのじゃないかな、そうしたモデルの存在があって、そして具体的に積み上げた数値というものが、今までの何か手探り状態の議論から一気に具体的な議論に持ち込むことに成功したのじゃないのかなという、そんな思いをしております。 また同時に、今回私が非常に強く感じるのは、自立して責任を持った市民の参画、NGOの存在が非常に大きいなというふうに考えておりますし、そして、国環研のアジア・太平洋地域統合モデル、AIMモデルと同時に、例えば世界自然保護基金日本委員会、WWFジャパンが数値を出してこられる、それから地球環境と大気汚染を考える全国市民会議、CASA、あるいは日本弁護士連合会等々がそれなりに、ただ政府の今やっていることは何だという批判を超えて、かなり具体的な提案をしてきているのではないかというふうに考えております。 ひとつ環境庁長官には、まずこうした国環研の先進的な取り組みにどういう御評価を下されているのかということと、それから、こうしたNGOからの提案、NGOモデルをどう評価してこれからCOP3に向けて具体的にどの部分をどう生かしていこうとされるのか、その辺からお聞かせいただきたいと思います。
○大木国務大臣 いろいろとNGOから具体的に御提案やらモデルの提案というようなものがあることは存じております。個々の問題については、私の就任前からのものもございますので、今直ちには申し上げませんけれども、先般政府案をつくる場合にも、通産省あたりは、それぞれのいろいろな産業セクターがありますから、そういったところでの現状というようなことを積み上げて、今後の見通しというようなことで一つの案をつくってこられた、あるいは一つの見通しを出された。私の方は、いろいろな形での技術的なモデルというのを考えまして、これはNGOからのいろいろな知識経験というようなものも参考にさせていただきながら、自前の方のいろいろな調査機関、研究機関というものも活用して、一つああいう案を出したわけでございます。 ただ、結果としてNGOの方からいろいろ具体的に出されておる数字と政府案にかなり差があることは先生が御指摘のとおりでありますが、これは、NGOの方でいろいろお出しになりましたモデルあるいはその数字というようなものは、やはり技術的にはここまでできるはずだといういっぱいの方の数字を出しておられる。 これに対して、結局政府案として最終的にまとめましたものは、現実にいろいろ具体的な対策によってさらにこれから、とにかく今のままでは全然、なかなか削減は難しいわけですから、それを削減するというためにはどういう施策が必要かということ、そういった施策の可能性というようなこと、あるいは実際に行うための言うなればコスト、コストというのは必ずしも金銭的なコストばかりじゃなくて、いろいろな社会的な、例えば産業転換というようなことがあれば、それに伴う影響もあるわけですから、そういったものも含めていろいろ議論をしてああいう案を出したわけでございまして、結果的には数字については必ずしも合いませんけれども、十分に皆様方の、NGOを含めたいろいろな調査機関、研究機関の数字とか研究というものは参考にさせていただいております。
○佐藤(謙)委員 前向きの御見解をいただいてどうもありがとうございます。 私は、きのう、気候フォーラムというやはりNGOの会合に出させていただいて、その中で、さきがけの堂本座長が語気を強めて、直ちにこんな政府案は撤回をし再検討すべきだというような御発言をされておられました。首相も、こうした社民党やさきがけの考え方に対して、この案には固執しない、与党COP3協議会でよい案が出れば生かしたい、そういう話もあったわけですけれども、これは国民的な議論ですから、何も与党COP3の協議会だけにとどまらず、いい案であれば、それこそ我々野党の案も、あるいはそうしたNGOの案も積極的に取り上げていただくような、そういう前向きの姿勢をお示しいただきたいと思います。 きのうそのときに、平林外政審議室長が、手続論では大変申しわけなかった、おわびをしたいというような発言がありました。先ほど来の議論を聞いていますと、これは外交交渉だからなかなか外に出せなかったのだという論と、環境庁長官はかなり誠実にお答えをいただいて、密室の中でやろうとは思っていなかったという御発言があったと思います。 これは、外交交渉というのは我々もわかっていますけれども、少なくとも環境庁長官がきょうここで、密室の中でやろうとは思っていないんだぞ、もっと広範な議論ができればという思いがあるならば、今、日本が世界に対して何を伝えることが必要かというと、葛藤を伝えることだと思うのですね。国民一億二千万が全部こういう結論を持っているというのではなくて、将来の不安と闘いながらどうやって子や孫に本当の幸せをつかんでもらおうとするか、そうした葛藤をそのまま伝えることが大事だと思うのです。 私は、外交交渉がこれからまたあるわけですけれども、後からでいいから知らせられる部分というのはたくさんあると思います。わびるということは、済みません、実はこういうことだったんだという誠意を示して初めて意が伝わるわけで、ごめんなさいと言っておいて、しかし、後は何も国民に知らせない、我々議員にも知らせないでは話が済まないと思うのですね。 そこで、よく下世話で、通産省と環境庁のけんかというのはよく言われるのですね。私は、これはけんかでも何でもない、それぞれの立場から真剣な議論が行われているのだろうと思うのですけれども、環境アセス法でも、電源立地を通じて、環境庁と通産省、おもしろおかしく、けんかをしていると言われていた時期もありました。 これは、なぜそういうふうに言われるかというと、やはり密室でそういう議論があって、その議論が正確に国民に伝わらないからそういうふうに報道されたり勘ぐられてしまうのだろうと思うのですね。 ここで、AIMモデルを根拠に、環境庁は今度の一連の政府案を策定するに当たって七%を主張したというふうな報道を聞いているのですけれども、これは、例えばAIMモデルでも、従来型の経済大国にシナリオを持っていくのか、あるいは知立的な生活大国に、シナリオをそっちに持っていくのか、そうした根本のところを押さえなければ出てこない議論なのだろうと思うのですけれども、その辺、どういうシナリオに基準を置いて五%という数字が出てきたのか。 その中で、AIMモデルでは、環境税というものの存在が前提になっております。一方、さっきありましたように、通産省では原発二十基、これは首相が言われている話ですけれども、そうした現実があって、その辺をどういうふうに整理されたのか、お聞かせいただければと思います。
○大木国務大臣 実は、七%とたまたま数字を言われたのですが、その辺の作業については、私も実は就任前からありましたので、ただ一言だけ申し上げさせていただきます。いずれにいたしましても、今回の五%の日本案というものをこれから、これは日本案の場合は差異化で二・五というのが別にあるわけですけれども、この案を実際に実施するについても、いろいろとそれの前提条件があり、それは今すぐにそのまま既存の法制だけでできないものもたくさんあるわけですね。ですから、その辺は、これからまだ努力しなければいかぬというものがいっぱい入っておるわけでございまして、そういった意味では、相当に、背伸びとは申し上げませんけれども、将来に向かってむしろ意欲的に考えた案だというふうに考えております。 そういうことで、途中で御説明できなかった云々ということについては、先ほどから申し上げておりますとおりに、一つは、別に私は密室でやっておったとは申しませんけれども、なかなか皆さんに政府の案はこういうものだよということがお示しできるようなものが実はできていなかったということが一つございますので、その辺は、結果的に皆様方に十分に御説明できなかったということは残念でありますし、先ほど佐藤先生からもお話ありましたけれども、たとえ後でもいいからきちっと説明しろ、こういうことは全くそのとおりだと思っております。 あと、今の七%云々の方は、ひとつ政府委員の方から説明させていただきます。
○浜中政府委員 政府案の決定に至るまでのプロセスにおきまして、環境庁といたしましても、さまざまな研究機関、私どもの国立環境研究所で実施しておりますような研究成果につきましても、いろいろと参考にさせていただいたことは事実でございます。具体的にそのような研究成果が、中央環境審議会で現在地球温暖化対策についての審議が行われておりますが、その席上で紹介をされた、これは九月でございますけれども、紹介をされたということも事実でございます。 この研究におきましては、確かに御指摘のとおり、これからの我が国の社会経済のあり方につきまして、従来型の社会経済のあり方が続く場合と、それから知識集約型と申しましょうか、産業構造で申しますとエネルギー多消費型の産業が比較的経済の中で大きな役割を占めている、そういう現在の状況から知識集約型の産業がより大きな割合を占めるようになっていく、そういう場合を想定いたしまして、どのような違いが出てくるかというようなことについても、モデルを使った計算をし、評価をしていったわけでございます。 その結果といたしまして、そうした産業構造も変わっていくというようなことを前提といたしまして、それから、御指摘のとおり、炭素税というような手法を、そういう政策も講じた場合にどのような効果が出るか、こういうような試算を行ったわけでございます。 同時に、私どももその研究成果は参考にさせていただいたわけでございます。私どもといたしましては、こうした炭素税という問題、確かにございますけれども、必ずしもそうした政策手法のみではなくて、これと同等の効果が得られるようなその他の手法、例えば規制でございますとか、あるいは、よりエネルギー効率の高い技術が使われていくようにいろいろな経済的な助成をしていく、補助をしていくといったようなやり方も同じように政策措置として効果を上げることができるのではないか、そのような観点から種々の検討をさせていただいたところでございます。そうした検討も踏まえまして、今回の最終的な政府案の決定に至った、こういうことでございます。
○佐藤(謙)委員 環境税等々にかわる同等のというお話がありましたけれども、十兆円に近い、そうした数字をこなしていくというのはなかなか、そう簡単なことではないなというような感じがしておりますが、今、お答えの中で、原発の話がちょっとお答えいただけなかったのですが、まあそれは結構です。 国環研の方からこんなお手紙をいただいたのです。手紙というか、あいさつ状をいただきました。 それは、私たちは、開かれた政策議論を支援することを目的として、モデル開発に取り組んでまいりました。このたびのCOP3に向けた密室の政策決定は、私どもの期待と大きくかけ離れたものでした。旧態依然の一部省庁の情報独占を改めて、開かれた国民的議論を盛り上げ、国民一人一人が地球温暖化問題に本気で取り組むことができるように尽力をお願いしたいという話なのですが、その中で、やはり数値目標の違いというのは、例えばWWFは今後開発されると予想される技術を前提にしていたり、先ほどのはず論のようなところのどの辺に我々は政策の決定をするかという、これはまさに政治家の役割なのだろうと思うのですね。いかに多くのメニューを、我々はその不確実性の中から、その不確実性をより具体的に国民に示していくかという作業がこれから始まっていこうとしているのだろうと思いますし、まさに政党、政治家、政治そのものが主体的な取り組みをしていかなければいけないのだろうと思いますね。 私は、実はダイオキシンのときにこんな思いを感じたのですけれども、科学的な知見がまだ整っていない。一方で地元に行くと、子宮内膜症の患者が非常にふえていたり、新生児の死亡率が本当に急激に上がってしまっている。科学的知見を待っていたら、現実に、市民感情というのは大変大きな不安、不満になっていく、あるいは大変な被害というものが現実に起きてしまう。その間を埋めるのがやはり政治の役割だろうと思っているわけです。 同じように、今度も、いろいろな不確定なものの中から、それこそ糸を紡ぐように、我々がそれを国民に提示して、自分たちはこういう方向をとったんだという、そうしたはっきりとした目に見えるものを見せつけない限り、国民の協力なくしてこの温暖化防止というのはできないわけですし、協力どころか、国民が主役にならなければこの温暖化問題というのは解決できない、優秀な官僚が幾ら議論をしたところで、何の解決にもならないということを我々は考えていかなければいけないというふうに思うわけです。 時間が少ないもので、あと二、三点、具体的に今度のCOP3の対応について御質問をさせていただきたいというふうに思っております。 まず第一点は、この九〇年から九五年までにCO2排出量八・三%、これは残念ながら積み上がってきてしまっているわけですけれども、これからこのままいけば、さらに増加する見込みであるわけです。だから、なかなか二・五%というのは実現が難しいんだよ、ゼロからのスタートではないのだというふうに我々も説明せざるを得ない部分があるわけですけれども、しかし二〇〇〇年までに九〇年の排出レベルに抑制するという条約上の義務が守られていないわけですね。それは一体なぜ守られていなかったのだろうかということを、環境庁長官のお考えで結構です、お示しをいただきたい。 特に、努力目標のむなしさというものを私は痛切に感じてきたのですね。努力目標、努力目標ということで常に我々は鼓舞され、前に進もうとしてきたけれども、残念ながら、気がついてみると、守る手だてがとられていなかった。本当に、今現在の対策案をいろいろと拝見すると、以前からもうそれを採用しても十分やっていけるような、可能な対策がほとんどだったんだろうと思うのですね。これが、努力目標という何か言葉のトリックでなかなか実現していかなかったのではないかなと思うわけです。 だからこそ、今度の京都の会議での議定書、法的拘束力という問題につながっていくわけでありますけれども、この辺について環境庁長官の御見解と、それからもう一つは、九〇年から九七年までのおのおのの省エネ対策の良否、適否を検討しているのだろうかということについて御見解を承りたいと思います。
○大木国務大臣 二番目の御質問については、ちょっと後でチェックしてお答えいたしますけれども、初めの方の、なぜ九〇年から二〇〇〇年に向かって、削減するという目標が結局達成されなかったかというのは、まさに私は、今度のCOP3というのは、その非常に苦い体験を基礎にして、今度はひとつきちっとしなければいかぬということで、法的拘束性ということを非常に重視した議論をしておるわけでございます。 今おっしゃいましたように、本当にほとんどの国が、実は九〇年から二〇〇〇年までの数字を見ていますと、削減ができているところが少ないというわけでありまして、たまたまできていたところは、何か特別の事情で、特に特別の政策的な努力でなくて、むしろ結果的にそういうふうになっておるようなところが若干あるようですけれども、総じて、確かにせっかく両会議以来、COP1、2とかやってきましたけれども、結果においてはそういうふうに残念な状態になっておるということはまさしくそのとおりでありますので、それをひとつ踏まえて、今度のCOP3では、できるだけ法的な拘束性というものを持ったものをつくり上げたいというふうに考えております。 二番目の問題については、ちょっと政府委員の方から御説明させていただきます。
○浜中政府委員 私ども、御存じのとおり、一九九〇年、平成二年に、政府といたしまして、地球温暖化防止行動計画というものを策定をいたしまして、毎年、その施策の関係施策の実施状況のレビューをしてございます。そういうことで、現在、関係省庁挙げまして、この行動計画に定められました各種の施策の実施に努めているところでございます。 その結果は、非常に広範な政策分野にわたりまして、省エネルギーあるいは新エネルギーの普及でございますとか、各般の対策を進めているところではございますけれども、残念ながら、現在の最新のデータで、一九九五年度の状況では、二酸化炭素の排出量が九〇年レベルに対しまして八・数%と、ちょっと細かい数字を今持ってございませんが、八%以上の増加になってしまっているというのが現状でございます。 この間に講じられました施策の良否あるいはその適否というお言葉でございました。 ただいまちょっとその御質問にお答えするだけの材料を持ち合わせてございませんけれども、そうした毎年の施策の実施状況を私どもといたしまして、政府といたしましてレビューをし、地球環境保全に関する関係閣僚会議に報告をさせていただいているところでございます。今後ともこの行動計画の目標の達成に向けまして、それは非常に厳しい現状ではございますけれども、なお一層の努力を続けてまいりたいと思っております。 さらに、京都会議で合意が成立いたしますと、その達成はさらに厳しい目標になろうかと考えておりますので、その達成に向けても、関係省庁を挙げましてその実施に努めてまいりたい、そのような施策の立案もしていかなければいけないわけでありますが、そしてその実施に努めてまいりたい、このように考えております。
○佐藤(謙)委員 時間がなくなってきたので、先ほど政治家の役割と申し上げましたけれども、やはり立法府でこれからCOP3の成功のためにやらなければいけないものは何なんだろうか、いろいろと立法という点では、これから国内法も含めていろいろな問題が出てくるだろうと思いますけれども、私は先般まで環境委員長をやらせていただいて、各党の理事懇等では、国会決議をやろうと。とにかく世論を引っ張る、そして議席を持つすべての人間が、すべての政党がこの問題については成功に向けて一つになっていこうというその意思表示をして、国会決議をやろうということを提案をし、そして内々では各党の方々から御了解をいただいて、残念ながら時間切れで今日に来てしまったわけですけれども、これは、委員長、ひとつ国会決議については前向きな御判断をいただいて、世論の先頭に立ってこの議会内をおまとめいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○山元委員長 佐藤委員のただいまの御質問につきましては、前国会から理事会等で協議をされてきたものと承知をしております。引き続いて、実現に向けて理事会等で協議をいたしたいと思います。 私といたしましても、政府への一層の努力を要請することや、あるいは国民の皆さんに広く御理解をいただくためのアピールということでも必要ではないかというふうに存じております。理事会で協議をさせていただきます。
○佐藤(謙)委員 あと、通産省の方にちょっとお聞きしたいのですけれども、NGOの気候フォーラムが七月に通産省あてに、産業構造審議会の中間報告とそれから長期エネルギー需給見通しのデータ開示の要請をされている、しかしそのお答えがないというようなことを私漏れ伺いました。やはりちょっと冒頭の議論に戻りますけれども、通産省のそうした今までの議論、通産省としての積算根拠というようなものがなかなか伝わってこないことが、議論を深化させていない非常に大きな原因なんじゃないかなというふうに考えるのですね。 ここで、これはAIMモデルをつくったある方がこういうふうにやはり書かれています。 モデル分析が政策決定に役に立つには、政策決定が社会的に開かれていることが必要である。モデルは特定の利益団体の代弁者として使用されるものではなく、開かれた議論を支援してこそ有効性を発揮できるからである。即ち、モデルとは、意見が大きく異なった場合に、その意見の違いはどこにあるのか、その違いはどのような前提の違いによるものなのか、この違いは歩み寄れるものなのか、そして意見の違いを乗り越えて地球環境を保全していくためにはどのような道がありうるのか、といった一連の議論を支援していく一つの道具である。 そうしたことなんだろうと思いますけれども、環境庁の方からいろいろなデータが、それでも最近は出してもらえているわけですけれども、どうも通産省のデータがそれに比較して弱いのじゃないかなというふうに私は感じております。ぜひともNGOが要求をされているこうしたデータの開示をお願いしたいと思いますし、もしもそれがこの場でできないということであるならば、私自身が資料要求をさせていただきたいと思っております。
○松永説明員 私ども通産省といたしましても、佐藤委員御指摘のとおり、特にCOP3のような重要な問題につきましては、全国民的な議論が盛り上がっていく、ましてやライフスタイルの変更ということが必要なことでございますので、そういう議論の喚起ということが大事だというふうに認識をしております。 今御指摘いただきました産業構造審議会の中間報告、これはもちろん公開されておりますし、今回の政府提案のベースになっております対策のパッケージの内容、これにつきましては、九審議会の合同会議の議論の積み重ねでもございますし、また、今週いろいろな形で対外的に御説明をしているところでございます。 ただ、御指摘のとおりまだまだ不十分な点もあろうかと思いますけれども、最大限国民の各層の皆様に通産省としての情報がきちっと開示されるように引き続き努めてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(謙)委員 そうした情報開示にはひとつ積極的に取り組んでいただければというふうに考えております。 生態系に対する我々の思いといいますか、こうした人類の怠慢によって生態系との関係がめちゃめちゃになってしまう、それを人一倍危惧する人間の一人でありますが、COP3の問題についてはこの程度にして、一点だけ、諌早湾の干拓の問題で、環境庁長官は、一説によると、ぜひ現地に行かれたいという御意欲を示されたというような報道を聞いた、見たような気がするわけですけれども、その辺について一言だけ、よし、行って現実を見ようという決意を御披瀝いただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○大木国務大臣 諌早湾に限らず、できるだけいろいろな現地を見て勉強させていただきたいと思っております。 ただ、ちょっと今まだ京都会議の方もございますので、いつということは申し上げられませんけれども、いろいろなところをできるだけ見させていただいて、みずから自分の目で見て、自分の気持ちで判断させていただくというようなことが今後も多いと思いますので、そういうふうに努力したいと思っております。
○佐藤(謙)委員 ありがとうございました。
○山元委員長 次に、藤木洋子さん。
○藤木委員 今、地球温暖化防止京都会議に対する国民の期待というのは非常に大きなものがございます。NGOを初めといたします運動も非常に広がりを見せているわけでございまして、まして環境庁長官が議長国議長を務めるということになりますと、環境庁はもちろんでございますけれども、この環境委員会もまた、その期待にこたえる責務の大きさというものを痛感しないわけにはまいりません。 そこで、十月六日にCOP3に向けた日本政府の数値目標に関する提案がなされたわけですけれども、その提案に対します政府の姿勢、これが全く国民不在、国会不在の提案になっているということを申し上げないわけにはまいりません。 政府は、衆参の本会議質問で橋本総理が数値目標をお示しにならないで、開催国として最大限努力をすると答弁をしておられたそのときに、実は訪米中の田辺地球環境大使が、橋本総理からクリントン米大統領あての親書を携えて日本案を米政府に伝えていたわけです。そして、アメリカの政府から日本案は非常に高い評価を得まして、六日、日本国民に公表した、こういう状況になっております。これは全く本末転倒ではないでしょうか。 日本は、世界第四位の排出国として、また議長国としての責任で、高い水準の削減数値目標を国民にまず示し、その日本案で米国を説得する、そういう役割を果たすべきだったと思います。このような政府の国民不在また国会不在の姿勢を改めるべきだと思うのです。 先ほど来御答弁もしていらっしゃいますけれども、ぜひその点を大臣にお伺いしたいと思います。
○大木国務大臣 田辺大使がアメリカへ行きまして、いろいろとアメリカに説明をしてきたということは事実であります。その細目につきましては、これは外務省の方であれですので、全部私の方から御説明するだけの十分な資料はありませんけれども、一般論として申し上げれば、できるだけこれはひとつ国民にもお示ししながら、同時に外交交渉を進めたいというのは確かにそのとおりでございますけれども、時には、詳細なものを国内的にお示しする前に、日本側としては大体こういうことを考えているよというようなことを外国に示すということもこれはあり得るわけでございますので、今、その具体的な案について、これをとやかく申すつもりはありませんけれども、一般的には、過去にもあったと思いますが、今後もそういう点は時々また出てくるかと思いますので、その辺はひとつ御理解をいただきたいというふうに思っております。
○藤木委員 絶えずアメリカが受け入れやすいように、そういう協調姿勢から国民を無視するという姿勢はやはりやめるべきだというふうに私は思います。こうした米国に協調した姿勢というものが、日本政府の提案にはっきりあらわれているのではないでしょうか。 日本政府の提案では、人口増加率による差異化を認めておりますけれども、これは世界第一位の排出国で、一人当たり五・三トンも排出するというまさに先進国の全体の平均よりもはるかに高い米国にとって都合のいいものでございます。しかし、この人口増加率による差異化というものは、これまでの省エネの実績を評価して差異化を認めるべきとしてきた日本政府の主張とは全く異質なものだと思います。また、一人当たり五・三トンも排出する世界第一位の米国に対して、米国に都合がよい差異化というものを認めることは、公平とは言えません。 アメリカに追随して削減目標を引き下げる、こういう提案はすべきではないと思うのですけれども、その点はいかがでございますか。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 ただいま差異化の方式についての、人口増加率を考慮することの問題点についての御指摘でございます。我が国が今般提案をいたしましたこの数値目標の案でございますが、この中に、前提条件として差異化の方式を組み込む、こういうことが三つの前提条件の一つでございますが、その差異化の方式を検討するに当たりまして考慮いたしましたことは、第一点は、科学的な検証ができて各国間の衡平をできるだけ確保することができる、それから第二には、交渉が進展しやすいように方式が簡単であること、そして第三点に、できるだけ多くの国が受け入れ可能であること、こういう三つの条件といいますか、こうした点を可能な限り満たすように具体的な方式の検討をしたわけでございます。 その結果といたしまして、我が国が過去に差異化の指標として適当であると主張してまいりました一人当たり排出量でございますとか、あるいはGDP当たりの排出量、こうしたことに加えまして、一九九〇年から九五年までの人口の増加を指標とすることによりまして、より多くの国が受け入れ可能な方式を考えたわけでございます。 現状、依然としまして各国の間で意見の隔たりが大きいわけでございます。これらの異なる意見を収れんさせまして、可能な限り多くの国の参加と合意を得ていくことは、地球温暖化を防止する上で極めて重要であると考えております。 IPCCの報告に基づきますと、二酸化炭素の排出量は、二十一世紀末には一人当たり一トン以下というところまで削減をしていく必要があると考えておりますが、今回の我が国の提案も、こうした長期的な目標に向かって排出量を着実に低減させていくという考え方のもとで基本的な削減率を考慮したものでございますが、その上で、人口増加による避けられない排出の増加ということも考慮して各国間の衡平性を高めようとすることは妥当であるというふうに考えている次第でございます。 こうした人口増加による差異化の指標につきましては、決してアメリカを有利にしようという配慮ではございませんで、そうした社会増も含めまして大きな人口増加がございます諸国が、やはりそうした点に伴いまして避けられない排出増加があるという点を考慮した、各国間の衡平性を考慮したということで、こうした指標も提案をさせていただいているということでございます。
○藤木委員 これまで、数値目標は過去の対策努力の違いを反映した衡平なもの、このように主張してこられたのではありませんか。六日付のニューヨーク・タイムズでは、日本の計画は削減の負担を緩くしようとしている米国の指示を忠実に守ったものと指摘しております。 それでは、アメリカに追随をして差異化や複数年目標あるいは前借りなどの柔軟性を認めて削減目標を低くした日本政府の提案は、今おっしゃいましたけれども、IPCCの評価報告書に示されております地球温暖化に対する防止対策、これになっているかどうかという問題です。IPCCの第二次報告書では、CO2の濃度を現在のレベルに安定させるには、排出を直ちに五〇%ないしは七〇%削減し、その後さらに削減を強化する必要があると警告をしております。 本来、温暖化によります危機的な影響を避けるために、当面二〇一〇年までにこれだけ削減しなければならないという削減目標を提案しなければいけないのに、日本政府の提案は程度を低くした可能な対策の範囲内での提案であって、削減効果が期待できない、このように思うのですが、いかがですか。
○浜中政府委員 IPCCの報告書に照らして、今回の提案は必要な排出削減のレベルを確保しているのかどうかというお尋ねでございますけれども、私どもも、もちろんIPCCの第二次評価報告書を十分に検討をさせていただいているところでございます。 地球の温暖化を危険のない水準にとどめておくための温室効果ガスの大気中の濃度につきまして、現時点で必ずしも明確な知見が得られているわけではございませんけれども、二酸化炭素の濃度について申し上げますと、産業革命前のレベルが約二百八十ppmでございますが、この二倍でありますおおむね五百五十ppmを超えない水準に維持していくということは少なくとも必要である、こういう認識が現在のところ世界的に見まして一般的であると申し上げてよろしいかと思います。 IPCCの第二次評価報告書におきましては、さまざまな排出量の推移のパターン、これは世界的な排出量でございますが、そうした排出の推移のパターンを比較検討しておりますけれども、いずれの場合におきましても、二一〇〇年に二酸化炭素濃度を五百五十ppm以下に保つためには、世界の排出総量で、炭素の量に換算をいたしまして約七十五億トン程度、一人当たりに換算いたしますと、これは世界の人口がそのときにどうなっているかということによっても変わってまいりますけれども、非常に大きくラウンドナンバーで申し上げれば、一トン以下には少なくともしていくことが必要であろう、こういうことでございます。 そうなりますと、一九九〇年現在の先進国の一人当たり排出量は約三・六トンでございますので、これを一トン以下にしていく、百年以上かけて一トン以下にしていくということでございまして、こうした長期的な目標の達成のための第一歩としては、今回の私どもの提案は十分意義のあるものというふうに評価をしているところでございます。 なお、一点つけ加えさせていただきますと、今回の私どもの提案は、以上申し述べましたような環境保全上の意義に加えまして、各国の実行可能性に照らした現実性あるいは衡平性にも十分配慮をいたしまして、条約に初めて法的拘束力のある対策を導入するということを前提にして行ったものでございます。 〔委員長退席、小林(守)委員長代理着席〕
○藤木委員 しかし、日本政府の提案では、各国の目標は、GDP当たりの排出量、一人当たりの排出量及び人口増加率による差異化を認めることで、実質の削減が日本で二・五%、先進国全体でも三・二%程度です。ですから、その上にさらに遵守事項で柔軟性を持たせたということで、法的な拘束力を持つのは〇・五%にすぎないということになりますと、基準削減率五%という目標値は全く形骸化されることになってしまいます。これでも、IPCCの第二次報告書にこたえて削減効果があると言えるでしょうか。
○浜中政府委員 今回の政府案の提案に基づけば、結局これは形骸化するのではないかという御指摘ではございますけれども、私ども、先ほど来御答弁申し上げておりますとおり、我が国の提案におきます我が国の削減の義務というものにつきましては、仮にGDP当たりの排出量による差異化を採用いたしますと、おおむね一九九〇年のレベルから二・五%の削減になるわけでございまして、これが法的拘束力のある目標であるというふうに考えております。 なお、もちろんこの二・五%には将来の技術革新あるいはエネルギー事情、産業構造の変化など、現在予見しがたい不確定な要因によって規定される部分が含まれておりますので、この部分につきましては、遵守条項において一定の柔軟性を持たせることとしておりますけれども、これは規則の運用レベルの問題でございまして、拘束力のある目標という法的な性格を変えるものではないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、この二・五%の目標に向かって我が国は最大限の対策の努力をしていく必要がございまして、そのための政策の裏打ちということについても、今後、政府といたしまして、最大の努力を傾けて、その検討を進め、そしてその実施をしていく必要がある、このように考えているところでございます。 以上のような点から考えまして、御指摘のような形骸化というおそれはないというふうに考えているところでございます。
○藤木委員 いろいろおっしゃいましたけれども、〇・五%に当たる二百万トンの削減、これはメタンの削減だけで済ませることができるわけでございます。日本政府の提案では、CO2の削減がゼロで済まされるようなことがありましても議定書違反にはならない。これでは、削減目標とは全く乖離してしまいますし、何のために法的拘束力を持った削減議定書を策定するのかわからない、私はそう思います。 結局、日本政府の提案は、九二年の地球サミットで努力目標とした、先進国が一九九〇年代末までに、つまり二〇〇〇年までに二酸化炭素排出量を、以前の、一九九〇年のレベルに戻すことというのを、実質は二〇一二年まで先送りするというものでしかありません。これは、二〇一〇年までに九〇年レベルに戻すのがやっとという米国や日本の産業界の主張を容認したことにならないでしょうか。いかがですか。
○浜中政府委員 先ほど来繰り返し申し上げておりますとおり、我が国が法的拘束力のある目標として掲げるものにつきましては、我が国提案に基づけば、九〇年レベルからの二・五%の削減ということでございます。もちろん、先ほど来申し上げておりますとおり、現在予見しがたい幾つかの不確定な要因によって規定される部分がその中に入っておりますので、その部分については最大限の対策努力を行う必要があるわけでございますが、不測の理由によって達成できない場合に、遵守条項に柔軟性を持たせることを提案しているということでございます。 したがいまして、二・五%の削減目標の達成に向かいまして最大限の努力をしていく必要があるわけでございますので、決して、単なる九〇年レベルに戻すという現行条約の努力目標を十年間先送りしたということではないということを、はっきりと申し上げたいと思います。 〔小林(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○藤木委員 この日本政府の提案は、条約や議定書に規定されました先進国の責任を果たすものとはとても言えないというふうに私は思います。これでは、途上国の理解と協力を得られるものではありません。日本政府は、「途上国対応についての考え方」を示し、温暖化対策のために、中長期的には途上国も順次排出の抑制を強化していく必要があるとしております。しかし、実質二・五%で、最低限の義務が〇・五%という日本政府の提案では、途上国は納得しないでしょうし、その上、先進国の責任を放棄したものだとみなされても仕方がないと言わなければなりません。 途上国の排出抑制強化を言うのであれば、高い削減目標をみずから示して、日本など先進国の国際的責任を果たすべきだと思うのですけれども、その点はいかがですか。
○浜中政府委員 御指摘のとおり、今後、地球温暖化を防止してまいりますためには、排出量の増加が予想されております途上国からの対策の強化ということが長期的には非常に重要な課題であることはおっしゃるとおりでございます。そのために、まずもって先進国がみずから排出削減に率先して取り組む決意を示すことが必要であるというふうにも考えているところでございます。今回の我が国の提案は、こうした観点に立って見てまいりますと、デンバー・サミットの合意でございます、先進国が二〇一〇年までに排出量を削減するという方針に合致しているというふうに考えているわけでございます。 先ほど来申し上げておりますとおり、大気中の二酸化炭素濃度を危険な人為的影響を回避する水準において安定化させるためには、二一〇〇年における世界全体の人口一人当たりの排出量を少なくとも一トン以下にしていくということが必要でございまして、我が国の提案は、このような長期的な目標に向かって着実に排出量を減らしていくという流れに沿ったものでございます。そうした意味で、地球温暖化防止のための確実な第一歩になるものというふうに考えている次第でございます。 我が国といたしましては、先進国における排出削減にこうして取り組む一方で、技術移転などを通じまして引き続き途上国における取り組みを支援をいたしまして、途上国の理解と協力を得ていく、こういう方針でございます。
○藤木委員 みずから範を垂れなければならないということは口ではおっしゃいますけれども、これはちっとも積極的な提案だとは思えません。クリントン大統領自身も、既にある技術を駆使すれば二〇%削減はあすでも可能だと講演をしておられます。また、条約事務局の国際部長も、議長国として不十分であり、一〇%ないしは一五%の削減が必要と、日本の削減案を批判しております。 日本もアメリカもともに参加をして合意をしたベルリン・マンデートの合意ですね、国際合意。一つには、先進工業国による温室効果ガス排出量の抑制、削減で条約が強化されるべきだという点と、そういうことをまた盛り込んだ内容にした議定書など法的効果のある取り決めを小島嶼国連合から提出をされておりますけれども、この先進工業国の二酸化炭素排出の削減強化案の国際合意、この事項をみずからほごにしようというものであって、これは背信行為と言わなければならないというふうに思います。 EUだとかあるいは途上国などの責任を言う前に、政府みずからその責任を明確にして、ベルリン・マンデートの国際合意に誠実な対応をするというのが議長国の果たすべき最低の責務であるということを指摘いたしまして、時間が参りましたので質問を終わります。
○山元委員長 次に、辻元清美さん。
○辻元委員 社会民主党の辻元清美です。 私は、今回の十二月のCOP3は、地球の未来を決める、それを私たちが決定するという、本当に今までになかった決定を下さなければならない会議だと認識しております。 今から五年前の一九九二年にリオで地球サミットがあった折に、私もNGOのメンバーとしてあの会場におりました。そのとき、世界じゅうから二万人もの一般市民、NGOの方々がいらっしゃっていた。その熱意と意欲、これは本当に地球を将来に残していこうという意欲だというふうに強く感じました。そういう中で、今回、与党のCOP3プロジェクトメンバーとして今この問題に携わっております。 さて、そういう中で、私たち社民党としましては独自の案をつくりました。これは、さまざまな科学者やNGOその他の関係者の方々から協力をいただきまして、二〇〇五年に六%、二〇一〇年に一二%削減する意思を持って取り組もうという決意も込めまして、それぞれの計算方式はそれぞれのガスごとに、バスケット方式を使わず、排出権取引を認めず、それから、ボローイングと言われています将来への借金も残さずいこうじゃないかという決意を込めた案を提出いたしました。 そうこうしているうちに、十月に入りまして政府案が発表されたということで、先ほど話が出ましたが、社さ両党で、土井党首が橋本総理に、十月八日になりますが、政府の提案の撤回及びこれからの議論によって訂正を求めるという行動をいたしました。そのときに、先ほど長官の方から、社さ、怒っているかどうかわかりませんがというお話がございましたが、私はそのとき非常に大きな怒りを覚えました、この決定のプロセスですね。それは申し入れに行った土井党首とて同じだと思います。そういう前提に立ちまして質問させていただきます。 まず、この決定のプロセスなんですけれども、先ほどから、国会への説明がおくれたという御答弁が何回かございましたが、これは、私はちょっと関係者から聞いたところによりますと、自民党四名の方に事前に骨子をお伝えしたという話を聞きましたが、こういう事実はあったんでしょうか、なかったんでしょうか。
○大木国務大臣 別に、事前にだれかだけにということはございませんので、これは実は、総理のところで最終案ができるまでにも非常にいろんなプロセスがございまして、それこそ、率直に申し上げれば、夜中までみんなが集まってつくったというようなことでございますので、だれかだけに先にお知らせしたということではございませんけれども、ただ、結果的に、皆様方にもう少し早くから御説明ができればよかったなと。ただ、残念ながらそういう事情もあったものですから、大変におくれたということについては残念に思いますし、また、社民党とさきがけの両党首が総理のところへおいでになって、大変怒っているよというお話もございました。それは、当然そういうことは私どもも受けとめておるわけでございます。 これから、先ほども申し上げましたけれども、できるだけ、国民の代表であります国会の先生方、あるいはこの委員会なり個々の先生方なりに御説明する努力は続けますけれども、最終案ができた、だからそこですぐにとか、そこら辺のところになりますと非常に微妙な点もありますので、これはひとつ、今後とも同じようなことが起きてくる可能性もありますので、そういう点は、先ほどもほかの委員からも話がございましたけれども、仮に事前にできなかったらすぐに事後にでも説明しろというような点も含めて、できるだけ皆様方に対する御説明の努力は進めてまいりたいと考えております。
○辻元委員 その具体的なプロセスなんですけれども、九月に環境庁の方にお話を聞いた折は、例えば、排出権取引については認めない方向でと、それから、将来への借金と言われておりますボローイングは認めない方向でという説明を皆さん受けておられたかと思いますけれども、今回の決定はどうなっているんでしょうか。
○浜中政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、政府といたしましては、例えば前回のベルリン・マンデート・アドホックグループ会合、これは第七回の会合が七月末から八月初めにかけましてボンで開催をされたわけでございますが、我が国の方針、考え方といたしまして、そうした、ただいま御指摘のございましたような排出権の取引でございますとかあるいはボローイングということにつきましても、一定の条件のもとにこれを認める、こういう方針で臨んできたところでございまして、私ども環境庁も含めましてそうした方針のもとで対処をしてきたところでございますので、御指摘のような御説明があったのかどうか、それは私どもは、そういうことはないはずであるというふうに考えております。
○辻元委員 私は、環境庁の方に社民党の環境部会でそういう説明を受けました。ここ、再度確認した点なんですね。日本提案の中でそこは非常にいい点ではないか、頑張ってくれというのを確認してその会議を終わったように思います。そういう中で、ころっと変わってしまったという印象なんですよ。そういうふうな確認をしたにもかかわらず、今度あけてみたら、新聞で、これも認めていく方向でというのを知ったということは、これ、怒りだけではなくて非常に大きな問題ではないかというふうに思います。 さらに、もう一つ具体的に伺いたいのですが、産業部門の削減等の数字や施策についての決定は、この中にもメンバーの方いらっしゃいますけれども、先日の与党COP3プロジェクトでの御説明によりますと、ここも何回も確認いたしましたが、経団連の自主行動計画を基調に考えたという御説明を受けましたが、それでよろしいのでしょうか。
○浜中政府委員 これにつきましては、政府として検討をいたしまして、環境庁は必ずしも主たる検討の役割をしたわけではございませんけれども、私が理解しております限りで申し上げますと、経団連に参加をしております主要業種、三十幾つかの業種だったと思いますが、そちらの方で取り組まれまとめられました自主行動計画をベースにしつつ、さらに省エネ法によるさまざまな施策の強化でございますとか、そういったものも総合的に含めまして対策を進めていくということで、関係審議会合同会議を開いておりますが、そこに報告された対策の積み上げによりますと、一九九〇年に比べまして、二酸化炭素の排出量で見てまいりまして、産業部門からの排出量についてはおよそ七%ほどの削減を目指していこう、こういうことであるというふうに承知をしております。
○辻元委員 産業界の方の御意見というふうな話が今出ましたが、その折に、消費者、一般の国民の皆さんが、例えば電化製品が少し高くなっても買いますかという、そういうふうな調査は物すごく大事だと思うのですね。それで、何年たったらこの省エネ分は電気料で安くなります、とんとんになりますよとか、いろいろなデータが出ております。 といいますのも、この間のニュース番組で見ていますと、環境に対する関心は物すごく高くなっています。ある番組などでは、あなたは、環境のために少し今の生活を変えていく、もしくはコストがアップしてもそちらを買いますかというようなデータが出ておりまして、私は自分が予測していた以上に、皆さん痛みを分け合おうじゃないかという結果が出ていると思うのです。そういう消費者へのヒアリングとか、さらに、国民と施策の間をつなぐ、これはNGOです、地域で、いろいろな活動で、温暖化の危険性とかの集会も個々に開いていらっしゃる方々、そういうNGOや消費者の方々のヒアリングも行われて決定されたのでしょうか。それが三位一体となって初めて産業部門でどのような削減ができるかということが決定できると思うのですが、いかがですか。
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。 最近の関係審議会合同部会におきましても、政府として実施をいたしました地球温暖化対策への国民の取り組みに関する意識調査といいますか世論調査、こういったものの結果も報告されたわけでございまして、そういう中で、国民の皆様方がこの問題をどうお考えになっていらっしゃるか、どのような対策を実施する、例えば、御自分の家庭生活などにおいて消費者としてどのような対策を実施する用意があるか、そういったようなことについての意識についても調査をさせていただいたところでございます。 ただいま御指摘の点は、とりわけ民生部門におきます家庭電気製品でございますとか、そういった点について、省エネ型のものがコストアップになるというようなことも考慮した上でどの程度の消費者の選択があるか、あるいはさらに、国民生活において、そうした家庭電気製品を使う場面におきましてどのような努力をしていただけるのか、こういったことになろうかと思うわけでございます。 この点につきましても、これまでの国民生活におけるさまざまな省エネの努力といいますか、そういったいろいろな運動もしているわけでございまして、そうしたことに対するどの程度の協力が得られそうかという点についての見積もりもしながら、国民生活におけるライフスタイルの変革というようなことによってどの程度の排出抑制あるいは削減の効果が得られるか、こういったことについての見積もりもしているところでございます。 今後とも引き続き、そうした御指摘のような、国民の皆様方がどの程度の対策を受け入れる、あるいは実施する用意があるか、こういった点についてもよく調査をさせていただきまして、今後の対策の推進の参考にさせていただきたい、このように考えております。
○辻元委員 私は、民生の部門とおっしゃいましたけれども、産業部門、すべての部門についてそこが基本だというふうに申し上げたわけなんです。 さて、そういう中で、この決定のプロセスですが、環境庁は当初、環境庁の案というのを持って臨まれたと思いますけれども、どのような案を持って臨まれたのか。こうこうこういう案をそれぞれ闘わせてこういう決定になりました、それがプロセスの情報開示ではないかと思うのですが、削減率も含めて、当初に提示された環境庁の案を説明してください。
○大木国務大臣 細目についてはまた政府委員の方からお話し申し上げますが、これは、いろいろなものを出し合って議論しておるので、これが最終的な環境庁の案、これが通産省の案だ、それを持ってきてというようなことではなくて、いろいろなことをお互いに議論しながら最終的な案をつくりましたので、どれが環境庁の案だということのお示しはちょっと難しいのだろうと思います。ただし、その経過については今政府委員の方から御説明いたします。
○浜中政府委員 環境庁におきましても、昨年あるいは一昨年来、京都会議に向けましてさまざまな検討をしてきたことは事実でございます。 環境庁長官の私的な諮問機関でございます地球的規模の環境問題に関する懇談会において地球温暖化対策に関する特別委員会をつくりまして、この委員会にはさまざまな分野の方、NGOの代表の方々にもお入りをいただき、専門の学者の方々にもお入りをいただき、あるいは産業界の関係の方々にもお入りをいただきまして、さまざまな幅広い観点から御検討をいただいたわけでございまして、その過程におきましては、広く国民の皆様方に対して意見を募る、あるいはいろいろな調査、世論調査的な調査もやらせていただきました。そうした御意見を参考にさせていただきまして、これは昨年の秋だったかと思いますけれども、報告書をまとめさせていただいているということでございます。 また、その後、中央環境審議会におきまして、環境基本計画の実施状況の点検を毎年やっておりますが、この中におきましても、これは、この審議会は公開でやっているわけでございますけれども、地球温暖化対策の実施状況の点検、そしてその問題点、これらについても種々オープンな形で御審議をいただき、その結果をまとめていただきまして、ことしの六月には第二回目の報告も総理大臣に提出をさせていただいた。こういう形で、国民の皆様方の意見の集約、反映に努力をしてきたわけでございます。 こうしたベースに立ちまして、私どもも日本政府案の策定に当たって私どもの意見も申し上げてきたことは事実でございますけれども、先ほど来申し上げておりますとおり、ことし七月以降、総理のじきじきの御指示もございまして、いわば官邸主導という形で政府案の検討が鋭意進められてきて、今般、総理の御判断をいただきまして我が国の提案をまとめさせていただいたということでございます。
○辻元委員 時間が来ますので、最後の質問を二つしたいと思うのですが、日本提案の内容の施策の部分なんですが、私は、炭素税というのは非常に有効に使えるんじゃないかというふうに思っております。例えば、ガソリン一リットルにつき二円上げたら一兆円ぐらいの財源、これはODAと同じぐらいの財源になるわけですが、それを使いましてさまざまな補助をしていくというのは有効ではないかと思っております。 例えば、こういうのは目に見えないとだめなんですね、国民的に広げていこうと思えば。学校がございます。すべての学校は太陽光で電気を賄おうじゃないかという運動をし、それを補助をつけてやっていく。もしくは役所、いっぱいあります。もう本当に村役場まで考えると日本にいっぱいあるわけです。そういうところが率先してそういう施設を取りつけていく、そのために補助を出していく、そのための財源を確保していく、そのためにはみんなでお金を負担しようじゃないか、そういうことを訴えていくのに有効だと思うのですが、今回はどうも考えていらっしゃらないようなんですが、その理由。 それからもう一つ。交渉の見通しということで、先ほどからお話が出ておりますが、これは大臣がよろしいかと思うのですけれども、ヨーロッパをこれで巻き込む自信はおありなのかということなんです。アメリカの話はたくさん出て、各国の実行可能なというふうな御発言もございましたけれども、ヨーロッパに対してどのように折衝をかけていくおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○大木国務大臣 必要があれば後で政府委員からも多少補足いたしますが、まず、この炭素税の話、私もこれは就任早々いろいろと、そういった目的税的なものをどうだということを質問されましたので、それは確かに環境庁の立場からいえば、そういったものがもしも成立するならばそれは望ましいという考えはありますけれども、目的税というのはいろいろなところから出ておりますので、それを今環境庁だけが言ってすぐに成立するかということになると、これはなかなか難しい面もありますが、今おっしゃいました、どういうものをどうやったらどれだけ抑制効果が出るかというようなことについては、引き続き勉強させていただきたいというふうに思っております。 それから第二点の、EUとの交渉はどうだということでございますが、EUにつきましては、非常に高い数値を掲げておりますけれども、彼らのいわゆるEUバブル案の中にはいろいろとこちらから疑問となる点もあるので、それを質問しながら、同時に、今の差異化の問題ですね。差異化の問題というのは、これはEUの中で事実上の差異化は認めているわけです。しかし、一般的にその差異化というものをどう考えるんだということについては、EUの方も差異化というものについて、一般的にですけれども、考えるということは言い出しておりますし、そういったところをひとつ切り口にしてこれからも交渉を進めて、何とかしてEUもこの京都会議にちゃんと参加して、最終的な仕組みの中に入るように努力をしたいと思っております。
○辻元委員 それでは、時間が来ましたので質問を終わりますが、最後になりますが、大木長官、御就任おめでとうございますと本当に言うのは十二月の会議が終わってからにしたいと思いますの で、どうぞよろしくお願いいたします。
○山元委員長 次に、岩國哲人君。
○岩國委員 太陽党を代表いたしまして質問させていただきます。 まず最初に、五%、二・五%、〇・五%、私も頭が悪いと思いますけれども、こういった三つの数字について、それぞれ外国に説明できる外交官が何人いると思っておられますか。あるいは、自分の選挙区で選挙民に説明できる政治家が何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか。三番目に、住民に説明できる市町村長が何人ぐらいいるのでしょうか。四番目、最後ですけれども、次の時代を担う学童に説明できる先生は何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか。自治体や若い世代の理解や協力を得なければならないこの温暖化問題について、こうして、住民に説明できる市町村長もいなければ国会議員もいない、あるいは学校の中で説明できる先生もいないというのは大変問題だと思います。 この五%、二・五%、〇・五%、新聞ではいろいろ出ておりますけれども、この三つの数字というのは、五%というのは環境庁向けで、二・五%は通産向けで、〇・五%は産業界向けだとか、そういう解説もあります。あるいは、五%というのはヨーロッパ向けで、二・五%は国内向け、〇・五%はアメリカ向けとか。このように、人を見て法を説くという偉大な東洋精神のあらわれだというふうに評価すべきなのか、あるいは、それぞれの国に向かって違った数字で説明する日本特有の国際的バランス感覚のあらわれであるというふうに評価すべきなのか。いずれにしても、このようなダブルスタンダード、トリプルスタンダードと言われるものは、これは日本語に訳しますと二枚舌、三枚舌と訳されるわけでありまして、これは決して日本の国のイメージにとってよいことではないと私は思います。 今回、京都でこのような温暖化に関する国際会議が開催されるわけでありますけれども、私は先般、新進党、太陽党の議員のメンバーで官邸にも陳情に参りました。そのときにも申し上げましたけれども、今回日本でこのような国際会議が開催されるということには二つの意味がある。一つは、他国のエネルギーをふんだんに使って、そして資源がない、エネルギーがないと言われる日本で、日本じゅう自販機でエネルギーの垂れ流しをしているところを見ていただくということは大変意義があると思いましたし、もう一つの意義は、戦後、資源のない日本が五十年間に、エネルギーあるいはその他の外国の資源をふんだんに使って急成長した。経済大国となった今、開発途上国等の立場を思いやることもなしに、排出量をまるで既得権であるかのごとく、ゼロ回答に近い態度をとるということは、日本という国はエコロジーのエコよりもエゴの方を大切にする国だということを印象づける上でも意義があると私は思います。この二つの効果は、ニューヨークやリオデジャネイロで開催されたのでは意味がなかったと思います。 地球環境問題は人類の安全保障問題である、このような表現もあります。日米安保も大切ですけれども、それと同じように、あるいはそれ以上に環境安保も大切ではないかと私は思います。 そうしたアジア環保そしてそのガイドラインづくり、今、国会では日米安保とニューガイドラインが大変大きな争点となりつつありますけれども、このようなアジア環保あるいはそれに関連するガイドラインづくり、例えば酸性雨の問題をどうするか、日本海に重油事故が起きたときにどうするか、あるいは砂漠化現象に対して各国はどうやって共通に取り組むのか、このようなアジア環保あるいはガイドラインづくり、こういった点は恐らく、争点というよりも、超党派で国会の中で取り組める問題ではないかと思います。 まず最初に、この点について、このような構想を推進するお考えがあるかどうかを長官にお伺いしたいと思います。
○大木国務大臣 まず最初に、いろいろと国民に対して説明できる外交官やら市町村長さんは一体どれだけいるかというお話は、これは本当に、国際的にも、また自治体の長としても御経験のある岩國委員からの御経験に基づくお話でございまして、私もその辺は非常に十分じゃないというふうに感じております。これは、残念ながら、京都会議も近づいておりますから、そういう点はこれからひとつ十分にスピードアップしてPR活動もしなければいけないというふうに思っております。 ただ、今お話がございました、あちらにはこう言う、ほかのところにはこう言うということではないので、私どもとしては、日本の案というのは一つつくりまして、今お話がありました五%あるいは二・五%程度、この二つは、日本政府としては、全体の方の共通の目標数値、それから日本として現実にできる目標数値ということで掲げておりますが、最後の〇・五というのは、これは私どもの共通の目標ではございません。先ほどから同じことを申し上げておりますが、仮に二・五という目標を掲げても、何らかの予測できないような、しかも日本にとってはみずからの責任に帰さないような条件で例えば二・五が二・四になったというようなときには、直ちにこれをもって条約違反だというようなことは言わないような仕組みを、日本ばかりでなくほかの国についても、その辺の弾力性は持たせた方ができるだけ高い数値をみんなが掲げて参加をすることができるのではないか、そういう意味で掲げておるものでございまして、決して、〇・五まで日本案から当然に読めるんだ、そういうふうにはひとつ御理解いただかないようにお願いしたいと思います。 それからアジア安保、そういった環境問題を中心としたアジア安保、これはもう既にASEANやAPECでもいろいろとそのたぐいの議論はかなり出ておると思いますし、確かに、私も、実は第一回のランブイエのサミット会議以来サミット会議をずっと見ておりますと、初めのうちは経済の問題あるいはテロリズムに対する対抗の問題とか、いろいろとその年々で変わってきておりますけれども、ある時期からは本当にこの環境問題というのが非常に大きな課題としてずっと出てきておりますし、そういう意味ではヨーロッパの方が確かに進んでおったな。進んでおったなというのは、そういう意識も進んでおったし、現実の問題としても、酸性雨など問題が出てきた。 そういうことがありますから、正直申し上げまして、そういう意味ではまだ日本での体制というのは、例えば今の国民に対するPRというようなものはおくれておりますけれども、これからひとつ進めたいし、それから国際的にもそういった問題をさらに議論するということは大変有効だと私は思いますので、また引き続き勉強させていただきたいと思っております。
○岩國委員 安保よりも環保の時代がやってきたと私たちは思います。どこかの国から攻撃されるからそのためにどうするこうするという問題も大切ではありますけれども、しかし、この環境の問題というのは、人類そのものが滅亡しょうかという問題でありますから、これはもっと大きなウエートで取り組む必要があるのではないかと私は思います。 次に、温暖化現象といったことが新聞でよく取り上げられておりますけれども、一方では寒冷地手当というものが公務員に支給されておる。これは、戦後寒いとき、今でもそれは寒いところは寒いわけですけれども、今よりもかなり寒い時期に石炭手当ということで支給されて、そして国家公務員も地方公務員も毎年八月の真夏の暑いときに寒冷地手当というのを受け取っております。 私も、平成元年、市長になって最初の夏がやってきて、そして秘書課からこの寒冷地手当というのを支給されてびっくりしました、これはミスプリじゃないか、この真夏に寒冷地手当、人はふうふう言って外を歩いているわけですから。私は人事課長を呼んで注意しました。このような不注意をしてはならない、ミスプリである。ところが、助役がやってきてこれはミスプリではないと言うのです。これは、八月に寒冷地手当を支給する。そして、制度の説明を受けましたけれども、聞けば聞くほど現実に合わない。 寒いときは国民も寒い、暑いときは国民も暑い。納税者にはそういう手当は全くないのに公務員だけはそのような手当を支給され、ましてや最近のこの温暖化現象がどんどん進んでいるときに、いまだに三十年、五十年前と同じ地域にそのような寒冷地手当が支給をされておる。私は、今こそこの寒冷地手当は廃止すべきじゃないか、そして年間一千億円支給されておるこの寒冷地手当をまず温暖化対策の原資として使うべきではないか、このように思います。 この点、人事院の方に、簡潔に百字以内で答えていただきたいと思います。
○川村説明員 寒冷地手当でございますけれども、お話にありましたように、寒冷地に在勤いたします職員の冬期間におきます寒冷、積雪によります暖房用の燃料費とかそういうもの、生計費の増嵩分、こういうものに補てんするという趣旨で支給されておる手当でございます。 この寒冷地手当についてでございますけれども、人事院は、これまでも、生計費の状況ですとか、あるいは民間におきます同種の手当の支給状況など寒冷地手当をめぐりますいろいろな状況等の変化に対応いたしまして、手当額等についても適宜見直しを行ってきたところでございまして、昨年八月にも、近年の生活水準の向上ということで生活様式の変化などから、その生計費の増嵩というのが……(岩國委員「委員長、申しわけありません、回答をあきらめます」と呼ぶ)
○山元委員長 簡単に。
○川村説明員 簡潔に申し上げます。 改善したところでございますし、このときは二〇%ほど引き下げてございます。 それから、支給月につきましても、先生御指摘のように、従前は八月末でございましたけれども、これを十月末に改めております。 そのようなことで、私どもいろいろな状況の変化に対応いたしまして見直しを適宜行ってきておるところでございますので、その点につきまして御理解を賜りたいと思っております。
○岩國委員 温暖化ということが言われているときに、この寒冷地手当前線が五十年間、前と同じところにへばりついているというのは、これは理解できないわけです。 温暖化と言われている以上、どこかが暖かくなっていなければいけないわけです。しかし、そういうことがこの霞が関の給与体系の中には全然影響を与えないで、そして温暖化、温暖化、こう言って我々も大騒ぎしているわけですから、やはり寒冷地手当前線も北上させなければならない。そうしないと、子供たちや一般の人たちにわかりやすい説明はできないと私は思います。 次に、自販機についてお伺いいたします。 エネルギー小国と言われる日本が、自販機大国と言われております。これはまさにエネルギーの垂れ流しであります。それだけではなくて、ぽい捨て、青少年の非行の問題。 出雲市では、酒の自販機はもう既に三年前から撤去を始め、二年後には完全に撤去が終わります。有害図書の撤去はもう三年前に完了いたしました。 こうした酒を機械に売らせるという発想そのものも、世界の中では大変珍しい、日本だけの現象でありますけれども、こうしたことについてWHOの方から廃止勧告を受けながら、何年たってもいまだに通産省が、我関せず、聞く耳を持たずと、そういった酒の自販機の生産を続行させているということは問題ではないかと思います。 温暖化の一つの理由にそうしたエネルギーの乱費、消費ということが言われているときに、こうした、便利なら使えばいい、便利だからどんどんつくればいいという生活スタイルのあり方についても反省を促す意味で、酒の自販機については設置に厳しい制限をこれからつけていく、また酒の自販機はもう生産そのものもストップさせるということが必要ではないかと思います。 そこで、通産省の方にお伺いいたしますけれども、こうした自販機、酒、十九万台を含めて全部で五百四十四万台、十世帯に一台の自販機が置かれておりますけれども、このトータルの使用電力は、一年間に、黒部ダムと比較して、それより大きいのか小さいのか、あるいは島根原発、県庁からわずか十キロというところで非常に有名な島根原発の年間電力量と比べてどのような比較になりますか、お答えをお願いいたします。
○中嶋説明員 今御指摘ございましたように、全国の自動販売機五百四十四万台、うち酒類が十九万台でございます。飲料用の自動販売機全体の年間電力消費量が七十八億キロワットアワーでございますが、うち、この酒類が約三・五%程度と推計をされます。 この七十八億キロワットアワー、飲料用自動販売機全体の消費量ですが、ダムとの関係でどのくらいかという御質問がございました。私、今正確な数字を持ち合わせませんけれども、大体平均的な発電所の一基弱ぐらいというふうに考えております。 それからなお、この自動販売機につきましては、特に飲料用の自動販売機につきまして過去三年間でエネルギー原単位を約一三%低減をしております。この間に若干台数はふえましたけれども、トータルの電力消費量は四年間で約六%減少しております。これは御承知のように、例えばデイライトスイッチでございますとか、インバーター回路でございますとか、ファンモーターの回転数の制御等々の省エネルギーの努力を関連業界が続けているということの成果であると思っております。 以上でございます。
○岩國委員 持ち時間が既に終了したようですので、大変残念に思いますけれども、あと環境庁長官にぜひお願いしたいことは、こうした次の世代を担う学童に対する環境教育、私たちは小さいころは一年生の国語の教科書は「サイタ サイタサクラガサイタ」で始まったものです。一番最初に桜が出てきたのです。そういう木に対するなじみというのが自然に一年生のときから教えられ、身についてきた。木を大切にする、かわいがる。確かに動物というのは環境が悪化しますと逃げていける動物もあります。しかし、逃げていけない動物、あるいは魚とかムツゴロウとか、あるいは宍道湖のシジミ、一週間前に大量にシジミが死んで地元でも大変問題になっております。ですから、こういう環境の悪化に非常に敏感な、犠牲になりやすい動物、その中でも、生物の中でも一番犠牲になるのは私は植物だと思います。木は歩いていけないからです。そのようなきれいな緑があること、これが私は地球が健全であることのあかしであり、証明である、そのような教育を学校の教科書の中にもっともっと強化していただきたい。 出雲市は木のお医者さんをつくりました。人間が病気をしたらお医者さんがいる、動物が病気をしたら獣医さんがいる。木にも命があります。それを市民にあるいは学童にわかりやすくするために十人の木のお医者さん、樹医制度、今農林省、林野庁がそれに倣って全国に二百四十人の樹医制度があります。私は、これこそ地球全体に、世界各国に広げて、世界じゅうの子供に、木にも命がある、木にもお医者さんがいるということをわからせる、そのようなことも必要ではないかと思います。 そういうことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。御答弁ありがとうございました。
○山元委員長 本日の質疑は以上で終わるわけですが、この際、委員長から一言申し上げます。 政府におかれましては、来る十月二十二日から開催されます第八回ベルリン・マンデート・アドホック会合に臨むに当たって、本日の委員会における各委員の御発言を十分踏まえていただいて、地球温暖化防止京都会議、いわゆるCOP3の成功に向けて多大なる成果を得られますように格段の努力をされるように特に希望を申し上げたいと思います。 この際、大木環境庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。大木環境庁長官。
○大木国務大臣 ただいまの委員長の御発言につきましては、その御趣旨を十分に尊重いたしまして努力いたす所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○山元委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会