P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
140回国会参議院1997/02/20

労働委員会 第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
2
開催日
1997/02/20

会議録

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) ただいまから労働委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る一月十七日、笹野貞子君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が選任されました。  また、去る一月二十日、峰崎直樹君及び千葉景子君が委員を辞任され、その補欠として友部達夫君及び笹野貞子君が選任されました。  また、昨日、石井道子君が委員を辞任され、その補欠として畑恵君が選任されました。     —————————————

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) それでは、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に川橋幸子君を指名いたします。     —————————————

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、労働問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 労働問題に関する調査を議題とし、労働行政の基本施策について、岡野労働大臣から所信を聴取いたします。岡野労働大臣。

岡野裕自由民主党労働大臣

○国務大臣(岡野裕君) 労働委員会の御審議に先立ちまして、今後の労働行政についての所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。  最近の我が国経済を見ると、景気は回復の動きを続けており、雇用失業情勢も、完全失業率が高い水準で推移するなど厳しい状況にあるものの、有効求人倍率の上昇、雇用者数の増加等明るい動きが見られるところであります。このような中、勤労者生活について見ると、依然として生活の豊かさを実感できない状況にあります。  一方、中長期的には、経済活動の国際化、高度情報化及び規制緩和の進展等に伴う産業構造の変化や少子・高齢化の一層の進展などが見込まれ、労働力需給両面における大きな変化が予想されます。このような中で、一人一人が安心して働ける雇用・能力開発システムを構築することが重要であります。また、勤労者が職業生活の中で豊かさを実感しながら働ける環境整備を進めるとともに、就業形態の多様化等に対応して、勤労者の多様な個性や能力を発揮できる環境の整備をより一層進めることが重要であります。  こうした状況に対応し、二十一世紀に向けて我が国経済社会の活力を維持し発展させるため、労働行政としては、一人一人が豊かさを実感しながら安心して働ける社会を目指して、次のような各般の施策を積極的に推進してまいる所存であります。  第一は、経済社会の変革期において安心して働ける雇用・能力開発対策の展開であります。  既に申し上げましたように、最近の雇用失業情勢は厳しい状況が続いているものの、景気の回復を受けて明るい動きも見られます。しかしながら、我が国の労働市場は、産業構造の大きな変化、少子・高齢化の一層の進展等さまざまな構造変化に直面しており、これに適切に対応しなければ、失業の増大が懸念されます。このため、景気の回復を雇用失業情勢の改善につなげ、また、構造変化に適切に対応するよう、中小企業の活力を生かした新たな雇用機会の創出、労働移動ができるだけ失業を経ることなく行われるための施策、これらを積極的に推進してまいります。  近年、生産拠点の海外移転、製品輸入の増大等に伴い、製造業関係の事業所が集積している地域においては雇用状況が悪化し、または悪化するおそれがあります。このような産業・雇用の空洞化に対応するため、労働者の技能を活用した新事業展開による雇用機会の創出及び必要な能力開発を推進することなど、これらを内容とする地域雇用開発等促進法の改正案を今国会に提出したところでありますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。このほか、地域ぐるみで製造業を支える人材の育成・確保に自主的・総合的に取り組むことを支援する地域人材育成総合プロジェクト事業もこれにあわせて実施することとしております。  また、産業構造の急激な変化の中で、我が国経済が今後とも安定した成長を遂げるためには、企業は製品等の高付加価値化や新分野展開を図ることが必要となっており、それを担う高度な能力を備えた人材を育成することが急務となっております。  そのため、職業能力開発短期大学校の計画的な大学校化など公共職業訓練の高度化の推進、労働者の自己啓発を促進するための環境整備を行う事業主に対する助成措置の創設など、個人主導の職業能力開発を推進することを主な内容とする職業能力開発促進法等の改正案を今国会に提出したところでございますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。  急速な高齢化の進展に対応するためには、六十五歳まで現役として働ける社会の実現を目指していくことが重要であります。このため、継続雇用制度の推進やシルバー人材センター事業等の展開の積極的推進に努め、高齢者の雇用・就業機会の確保に全力を尽くしてまいります。  また、新卒者の就職環境は引き続いて厳しい状況にあり、就職協定が廃止される中で、大学生等の就職活動や企業の採用選考が円滑に行われるよう、求人開拓に全力を挙げるとともに、学生職業センターや学生職業相談室における職業相談・職業紹介等の実施、全国各地における就職面接会の開催など積極的な就職支援に努めてまいります。  第二は、豊かさを実感しながら働ける勤労者生活の実現であります。  週四十時間労働制については、労働基準法の現行規定どおり、平成九年四月から全面的に実施することとしております。  これにつきましては、経済的事情の著しい変化が見られる中で、週四十時間労働制の定着及び労働時間短縮の促進を図るため、労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の廃止期限を平成十三年三月三十一日まで延長するとともに、週四十時間労働制の適用が猶予されていた中小企業等の事業主に対して二年間の指導期間を設け、きめ細かな指導、援助を行うこと等を内容とする労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の改正案を今国会に提出したところでありますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。  また、解雇や賃金不払い事案等労働条件をめぐる問題についても、全国の労働基準監督機関が的確に対処し、労働者の労働条件の確保、向上に努めてまいります。  職場における安全と健康の確保は労働者が安心して働くための前提条件であり、特に、死亡災害全体の四割を占める建設業等死亡災害が多発している業種や種類等に応じた労働災害防止対策の徹底を図ってまいります。  また、昨年十二月に発生した長野、新潟県境の蒲原沢土石流災害を初めとした最近の大規模災害や爆発火災災害については、原因の究明を行い、同種災害の再発防止に努めてまいります。  不幸にして労働災害に遭われた方々に対しては、迅速・適正な労災補償の実施に努めてまいります。  なお、東京一極集中の是正等に資するため、労働福祉事業団の主たる事務所の所在地を東京都から川崎市に変更する等を内容とする労働福祉事業団法の改正案を今国会に提出したところでありますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。  第三は、多様な個性や能力を発揮できる環境の整備であります。  男女雇用機会均等法が施行されて十年余が経過しましたが、依然として、女性が雇用の場で男性と均等な取り扱いを受けていない事案が見受けられるなど、いまだ課題を残しております。このため、男女雇用機会均等法及び労働基準法の女子保護規定について、男女の均等な取り扱いをさらに徹底し、女性の職域拡大を図るための法的整備を行うこととし、関係法案を今国会に提出したところでありますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。  また、女性の活用について企業が積極的かつ自主的に取り組むポジティブ・アクションの促進や職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止のための対策の充実を図ってまいります。  さらに、パートタイム労働を魅力ある良好な就業形態として確立するため、パートタイム労働対策を推進するとともに、少子・高齢化に対応し、育児や家族の介護を行う労働者の職業生活と家庭生活との両立支援対策の充実を図ってまいります。  第四は、障害者対策の推進であります。  障害者が健常者とともに生き生きと働ける社会の実現を目指し、障害者雇用対策を積極的に推進してまいります。  特に、障害者の雇用の一層の促進を図るため、精神薄弱者を含む法定雇用率を設定することなどを内容とする障害者雇用促進法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。  第五は、勤労者の福祉の向上のための対策の推進であります。  勤労者福祉の充実のための施策や中小企業の魅力づくり対策のための施策などを積極的に推進してまいります。  勤労者財産形成促進制度については、新たに創設された財形活用助成金制度や中小企業における財形事務の事務代行制度の確実かつ円滑な実施に努めるなど、制度の充実に取り組んでまいります。  なお、特殊法人の整理合理化の一環として、中小企業退職金共済事業団と建設業・清酒製造業・林業退職金共済組合の二法人を統合すること等を内容とする中小企業退職金共済法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、これまたよろしく御審議をお願い申し上げます。  このような施策の展開に加え、阪神・淡路大震災関連対策や国際協力の充実、さらには外国人労働者に対する職業紹介の充実などにも適切に取り組んでまいりたいと考えております。  以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。私は、労働行政を預かる者として、一人一人が豊かさを実感しながら安心して働ける社会を目指して全力を挙げて取り組む所存でございます。委員長を初め、委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 次に、平成九年度労働省関係予算について説明を聴取いたします。渡邊労働大臣官房長。

渡邊信労働省大臣官房長

○政府委員(渡邊信君) それでは、お手元の資料に従いまして、平成九年度労働省関係予算案の概要について御説明申し上げます。  初めに、一ページでございますが、全体の予算規模について御説明申し上げます。労働省所管の一般会計は五千二十五億円で、前年度に対し四十六億円の増額となっております。  労働保険特別会計につきましては、全体で五兆四千二百八億円で、前年度に対し四百十四億円の増額となっております。  これを勘定別に申し上げますと、労災勘定は二兆一千五百四十二億円で、前年度に対し三百四十七億円の増額となっております。雇用勘定は三兆二千六百六十六億円で、前年度に対し六十七億円の増額となっております。  次に、石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計の石炭勘定でございますが、労働省関係分は百四十三億円で、前年度に対し十九億円の減額となっております。  これを主要事項別に見てみますと、次の二ページにございますとおり、大きく分けて六つの柱から成っております。  以下、その主要な内容につきまして、新規事項を中心に御説明申し上げます。  まず、三ページでございますが、第一は、経済社会の変革期において安心して働ける雇用・能力開発対策の展開でございまして、その一は、構造変化に対応した雇用対策の推進でございます。産業・雇用の空洞化に対応するため、製造業関係の事業所が集積しており、経済の国際化等により雇用状況が悪化し、または悪化するおそれのある地域を対象に、労働者の技能を活用した新事業展開による雇用創出を支援することとしております。  その二は、高付加価値化等を担う人材育成の推進など職業能力開発対策の展開でございます。企画・開発能力、応用力等を有する高度で多様な人材を育成するため、職業能力開発短期大学校の大学校化等、公共職業訓練の高度化の推進を図ることとしております。また、四ページでございますが、個人主導による職業能力開発の推進等を行うとともに、地域ぐるみでの自主的・総合的な技能人材の育成、承継の取り組みへの支援、ホワイトカラーの能力開発の推進等を図ることとしております。  その三は、六十五歳現役社会を実現するための高齢者対策の展開でございます。高齢者が六十五歳まで現役として働くことができる社会を実現するため、国民的コンセンサスの形成や企業の具体的な取り組みを促進するとともに、シルバー人材センター事業の積極的な展開等により、多様な形態による雇用・就業機会の確保を促進することとしております。  その四は、五ページでございますが、主体的な職業選択を円滑に進めるための労働力需給調整機能の強化等でございます。転職志向の高まり等に対応した失業なき労働移動を支援するため、人材銀行を拠点とした、ホワイトカラーの県境を越えた広域的な需給調整機能の強化等を図ることとしております。  その五は、新卒者・未就職卒業者等若年者対策の充実でございます。厳しい就職環境に置かれた新卒者等に対する就職支援対策を推進するため、学生の適性に合った就職を促進するための情報提供体制の整備を行うとともに、就学中に実際の職業を体験できるインターンシップ制度について検討することとしております。  その六は、六ページでございますが、沖縄雇用対策の推進でございます。若年層を中心に雇用失業情勢が極めて厳しい状況が続いている沖縄県において、地域の関係者が一体となって自然、伝統文化等の地域資源や地域特性を活用した若年者のための雇用開発事業に対し支援を行うこととしております。  第二は、豊かさを実感しながら働ける勤労者生活の実現でございます。  その一は、ゆとりを持って健康に働ける勤労者生活の実現に向けた条件整備であります。時短促進法の活用による週四十時間労働制の定着及び労働時間短縮の促進を図るとともに、過労死の予防の徹底等を目指した労働者の健康確保対策の充実、死亡災害の大幅な減少を図るための労働災害防止対策の強化、七ページでございますが、安全衛生分野における科学技術研究等を推進することとしております。  その二は、的確な労災補償の実施でございます。業務上疾病等の複雑困難事案の迅速処理のための体制整備を図るとともに、不幸にも被災された労働者の方々に対し介護施策の充実を図ることとしおります。  その三は、八ページでございますが、労働市場の変化に対応した労働条件改善対策の推進であり、労働条件に係る紛争の防止、解決に関する相談体制等の整備を図ることとしております。  その四は、勤労者福祉対策の推進であり、職住近接の実現に向けて情報通信機器を活用したテレワークについての推進方策の検討を行うこととしております。  その五は、中小企業の魅力づくり対策の推進であり、中小企業の魅力ある職場づくりを支援することとしております。  第三は、九ページでございますが、多様な個性や能力を発揮できる環境の整備でございます。  その一は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等対策の推進であり、女子労働者の能力発揮促進のための企業の自主的取り組みの促進、職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止のための対策を行うこととしております。  その二は、パートタイム労働対策の総合的な推進であり、短時間労働者の雇用改善等に対する支援を行うこととしております。  その三は、職業生活と家庭生活との両立支援対策の推進であり、育児・介護を行う労働者の雇用の安定に資する措置を実施する事業主に対する支援を行うこととしております。  第四は、十ページでございますが、障害者対策及び阪神・淡路大震災関連対策等の推進でございます。  その一は、障害者対策の積極的推進であり、精神薄弱者・精神障害者等障害の種類に応じた雇用対策を推進するため、精神薄弱者等の雇用実態等を踏まえた雇用率制度の見直しを行うとともに、職業リハビリテーションの充実強化、障害者の能力開発対策の推進を図ることとしております。  その二は、阪神・淡路大震災関連対策の推進であり、被災地については業種のいかんを問わず支給している雇用調整助成金の特例措置等について、引き続き実施することとしております。  その三は、特別な配慮を必要とする人々に対する職業生活援助等対策の推進であり、援助対象者に応じそれぞれきめ細かな対策を引き続き推進することとしております。  第五は、国際社会への積極的貢献であり、その一は、国際社会へ貢献する労働外交の展開であります。  若年者や高齢者等の雇用問題に関する国際会議の日本開催や、国際機関を通じた積極的な労働外交を展開するとともに、十一ページでございますが、その二は、国際社会の変化に対応した国際協力等の展開としまして、APEC域内の人材養成に対する支援を行うほか、安全衛生技術協力、海外進出企業に対する支援、調査研究等を総合的に実施するための国際安全衛生センターを東京都に設置することとしておりますが、当該建設費九億円は公共投資重点化枠に係る予算額であります。  また、外国人求職者に対する職業紹介を充実する等、外国人労働者問題への適切な対応を行うこととしております。  以上をもちまして、労働省関係予算案の概要の説明とさせていただきます。  何とぞよろしくお願い申し上げます。

勝木健司平成会

○委員長(勝木健司君) 以上で所信及び予算の説明聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十二分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗