本会議 第34号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1997/06/11
会議録
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。 内閣から、 人事官に中島忠能君を、 検査官に金子晃君を、 科学技術会議議員に佐野陽子君を、 宇宙開発委員会委員に末松安晴君を、 公正取引委員会委員長に根來泰周君を、同委員に糸田省吾君及び黒河内久美君を、 公害等調整委員会委員長に川嵜義徳君を、同委員に長崎護君、二宮充子君及び平石次郎君を、 公安審査委員会委員長に藤田耕三君を、同委員に伊藤助成君、大川隆康君、木村治美君及び波多野敬雄君を、 日本銀行政策委員会委員に武富將君を、 中央社会保険医療協議会委員に村田幸子君を、 運輸審議会委員に石川雅嗣君を、 また、労働保険審査会委員に細川昌俊君を任命することについて、それぞれ本院の同意を求めてまいりました。 まず、人事官、公正取引委員会委員長、同委員のりち糸田省吾君、公安審査委員会委員長、同委員、日本銀行政策委員会委員及び運輸審議会委員の任命について採決をいたします。 内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。 よって、いずれも同意することに決しました。 次に、検査官、宇宙開発委員会委員、公害等調整委員会委員、中央社会保険医療協議会委員及び労働保険審査会委員の任命について採決をいたします。 内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 総員起立と認めます。 よって、全会一致をもっていずれも同意することに決しました。 次に、科学技術会議議員及び公害等調整委員会委員長の任命について採決をいたします。 内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。 よって、いずれも同意することに決しました。 次に、公正取引委員会委員のうち黒河内久美君の任命について採決をいたします。内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。よって、これに同意することに決しました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 投資の促進及び保護に関する日本国政府と香港政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長寺澤芳男君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔寺澤芳男君登壇、拍手〕
○寺澤芳男君 ただいま議題となりました協定につきまして、外務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 この協定は、我が国と中国に返還される香港との間の投資環境の枠組みを整備しようとするものでありまして、投資の許可に関する最恵国待遇、投資財産に係る収用措置及び敵対行為の発生による損害の補償、送金の自由、投資紛争解決のための手続等について定めております。 委員会におきましては、本協定を締結する意義及び現行の日中投資保護協定との関係、香港政府との各種実務協定の法的実効性の確保、我が国と香港との経済・投資関係の現状等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の立木委員より反対する旨の意見が述べられました。 次いで、採決の結果、本件は多数をもって承認すべきものど決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。よって、本件は承認することに決しました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 小学校及び中学校の教諭の普通免許状授与に係る教育職員免許法の特例等に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。文教委員長清水嘉与子君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔清水嘉与子君登壇、拍手〕
○清水嘉与子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、義務教育に従事する教員が個人の尊厳及び社会連帯の理念に関する認識を深めることの重要性にかんがみ、教員としての資質の向上を図り、義務教育の一層の充実を期する観点から、小学校または中学校の教諭の普通免許状の授与を受けようとする者には、障害者、高齢者等に対する介護等の体験を行わせる等の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、体験すべき介護等の内容、社会福祉施設等の受け入れ体制の整備、事前研修の必要性、介護等体験中の事故への対応等の諸問題につきまして質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第三 建築士法の一部を改正する法律案(永田良雄君外六名発議)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長鴻池祥肇君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔鴻池祥肇君登壇、拍手〕
○鴻池祥肇君 ただいま議題となりました法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本法律案は、永田良雄君外六名の発議に係るものでありまして、建築士事務所の業務の適正な運営等を図るため、設計の委託者に対する建築士の説明義務及び建築士事務所の開設者の書類の閲覧義務等を新たに規定するとともに、建設大臣は、指導、苦情の処理、研修等の業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、申請によりその業務を行う法人として指定することができることとする等、所要の改正を行おうとするものであります。 委員会におきましては、法人の指定と行政改革との関係、法人指定の基準等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して緒方理事より反対の意見が述べられました。 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第四 外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長直嶋正行君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔直嶋正行君登壇、拍手〕
○直嶋正行君 ただいま議題となりました法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、外国人観光旅客の来訪を促進する地域の整備、交通、宿泊などの旅行に要する費用の低廉化、通訳案内などの接遇の向上等、外国人観光旅客の来訪地域の多様化を促進するための措置を講ずることにより国際観光の振興を図り、もって国際相互理解の増進に寄与しようとするものであります。 委員会におきましては、国際観光が果たす役割の重要性の認識、外国人観光旅客の来訪促進地域の概要、外国人観光の宣伝及び受け入れ体制の課題、地域限定通訳案内業免許の概要と問題点等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第五 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等のための労働省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。労働委員長勝木健司君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔勝木健司君登壇、拍手〕
○勝木健司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、働く女性が性により差別されることなくその能力を十分に発揮することができる雇用環境を整備するため、募集、採用、配置及び昇進について事業主が女性労働者に対して差別することを禁止し、さらに、違反企業を公表する制度の創設や調停制度の改善を図るとともに、女性労働者に係る時間外・休日労働及び深夜業の規制を解消するほか、母性保護に関する措置の充実を図るなど、所要の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、女子保護規定の解消と男女共通の時間外労働規制の必要性、保育施策の拡充策、女性の職域拡大の実績と見通し、深夜業や時間外労働が母性機能に与える影響、違反企業公表制度や調停制度の適正な運用、実効あるセクハラ防止策、性別役割分担意識の解消等について熱心な質疑が行われるとともに、参考人から意見を聴取し、さらに、食品製造業における女性労働者の深夜勤務の実情等を調査するなど、慎重に審査を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑終局を採決で決した後、日本共産党の吉川委員より原案の女子保護規定の廃止を撤回すること等を内容とする修正案が提出されましたが、政府から本修正案に反対である旨の発言がありました。 次いで、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して吉川委員より原案に反対、修正案に賛成、次に、自由民主党を代表して石渡理事、平成会を代表して武田委員、社会民主党・護憲連合を代表して大脇委員、民主党・新緑風会を代表して笹野委員より、それぞれ原案に賛成、修正案に反対する旨の意見が述べられました。 討論を終わり、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し、多数をもって附帯決議を行いました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第六 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案 日程第七 電気事業法の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長木宮和彦君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔木宮和彦君登壇、拍手〕
○木宮和彦君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案は、事業者の活動をより活発にする等の観点から、持ち株会社の設立を禁止している現行法を改め、事業支配力が過度に集中することとなる場合を除き、持ち株会社の設立を認めようとするものであります。 また、これに伴い、持ち株会社のグループ全体の総資産額が三千億円を超えるものを対象に報告制度を設ける等、所要の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、参考人からの意見を聴取するとともに、持ち株会社制度が経済及び社会に及ぼす影響、労使関係への対応、金融持ち株会社並びに商法や税制等関連制度の整備等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下委員より反対する旨の意見が述べられました。次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対して六項目の附帯決議を行いました。 次に、電気事業法の一部を改正する法律案は、発電所を環境影響評価法の対象として、一般的な手続については同法の規定によることとし、本法では発電所に固有の特別な手続について定めたものであります。 具体的には、発電所に係る環境影響評価手続の各段階において国が審査を行い、必要な事項について勧告または変更命令を行うなど、所要の規定を設けようとするものであります。 委員会におきましては、発電所を特例として本法律案で規定する根拠、環境影響評価制度の運用のあり方、独立発電事業者の参入状況と小規模発電がもたらす環境面への影響等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下委員より反対する旨の意見が述べられました。 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより両案を一括して採決いたします。 両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者挙手〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。 よって、両案は可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) 日程第八 日本銀行法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長松浦孝治君。 ————————————— 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔松浦孝治君登壇、拍手〕
○松浦孝治君 ただいま議題となりました日本銀行法案につきまして、大蔵委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、内外の経済社会情勢の変化に対応し、我が国の中央銀行である日本銀行の通貨及び金融の調節における独立性とその意思決定の透明性を高めるとともに、日銀の適正かつ効率的な業務運営を確保する必要性にかんがみ、政策委員会の権限の強化とその議事要旨の速やかな公表を初めとする日本銀行の抜本的な改革を実施するため、全面改正をするものであります。 委員会におきましては、内閣総理大臣の出席を求めるとともに、参考人からの意見を聴取し、日銀の独立性と透明性の確保策、政府の経済政策と日銀の金融政策の整合性、政策委員会の活性化、日銀の役職員の給与・経営合理化問題等、各般にわたる熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終了し、本法律案に対し、民主党・新緑風会の千葉景子委員より政策委員会での政府代表による議決延期請求権を削除する等を内容とする修正案が提出されました。 次いで、討論に入りましたところ、平成会を代表して岩瀬良三委員より原案及び修正案に反対、自由民主党、社会民主党・護憲連合を代表して河本英典理事より原案に賛成、修正案に反対、民主党・新緑風会の千葉景子委員より原案に反対、修正案に賛成、日本共産党を代表して吉岡吉典委員より原案及び修正案に反対する旨の意見が述べられました。 討論を終了し、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、本法律案に対して、附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(斎藤十朗君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。荒木清寛君。 〔荒木清寛君登壇、拍手〕
○荒木清寛君 私は、平成会を代表いたしまして、ただいま議題となりました日本銀行法案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。 現在、我が国は、経済、社会のあらゆる面において構造改革が求められています。金融システムのあり方についても、これまでの大蔵省主導による護送船団方式、奉加帳方式、密室的な談合などの業者行政を排除し、国民に開かれた透明性のあるシステムづくりが喫緊の課題となっているのであります。しかも、その改革は二十一世紀に通用するグローバルスタンダードに基づくものでなければなりません。しかるに、最近の日本債券信用銀行の支援策あるいは日産生命の破綻処理をめぐる政府の対応を見ますと、相も変わらぬ裁量型の業者行政が行われており、その場しのぎの場当たり的な対応としか言いようがありません。そこには透明性ある明確なルールがなく、とりわけ、日産生命の債務超過の実態を承知していながら、これを放置してしまった大蔵省の監督責任は厳しく問われなければなりません。 加えまして、野村証券事件を発端として総会屋企業に対する第一勧業銀行の不正融資の問題が発覚したことは、我が国の金融機関に対する国際的な不信感を一層増幅するものであります。橋本総理は、昨年十一月、金融制度改革、すなわち日本版ビッグバン構想を提唱されました。しかし、我が国経済を大きな混乱に陥れたあのバブル経済の発生のメカニズムを徹底的に解明するとともに、相次ぐ金融機関の不祥事に対する再発防止対策を早急に策定すべきであり、それなくして金融制度改革の成功はおぼつかないことを政府は肝に銘ずるべきだと考えます。 さて、今回、政府が金融システム改革の一環として位置づけています日本銀行の改革を行おうとしたことについては、全く遅きに失した感はありますが、一応敬意を表します。 しかしながら、日本銀行の改革が、我々の考える国民に開かれた独立性と透明性を十分に持ち得たかといえば、甚だ不十分であるとしか言わざるを得ません。しかも、今回の改正案は、中央銀行の独立性を強化するといった最近における世界的な潮流から見ても、グローバルスタンダードに即したものとはなっていないのであります。 以下、政府提案の日銀法改正案に反対する理由を申し上げます。 第一は、本来目指すべき日銀の独立性と透明性の確保が極めて不十分なことであります。すなわち、日銀を従来と同様、大蔵省の監督下における認可法人という枠組みに押し込めたため、大蔵省による日銀監督の図式が改められていない点は納得できません。 また、日銀の開かれた独立性を高めると言いながらも、政府案では、「日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない」とありますが、ここは、自主性ではなく、明確に独立性とすべきではなかったでしょうか。 さらに、政策委員会の議事録の公表等についてもあいまいさが残り、日銀の独立性と透明性が十分に担保されていないのであります。 第二に、政策委員会への政府側委員の参加についても、事務方が出席することが可能となっており、政府側の出席を常態化する懸念があります。政府側の出席を非常に重いものとするために、大蔵大臣、経済企画庁長官もしくは政務次官等に限定すべきだと考えます。 第三に、改正案をもってしても、グローバルスタンダードの観点から依然として隔たりのあるものと言わざるを得ません。 大蔵大臣によります日銀予算についても、経費を一般事務費等に限定したとはいえ、認可制度を維持しており、これは日銀の独立性を確保するという観点からは問題です。主要先進国では多くの中央銀行が予算を独自に決定できることになっており、会計検査院等における事後的なチェックで十分対応できます。 また、今回新たに導入されました政策委員会に対する議決延期請求権の考え方は、従来のドイツ連邦銀行の制度に似たものとなっております。しかし、ドイツ政府は先般、連邦銀行に対する政府の議決延期権を廃止することに決定したのであります。 さらに、欧州中央銀行は、中央銀行の独立性を高めるため、対政府信用の禁止を明確に打ち出しております。我が国では、政府短期証券の事実上の日銀引き受けが禁止されていないなど、財政の論理が金融政策のゆがみをもたらし、潜在的なインフレ圧力を容認している点を見逃すわけにはまいりません。 第四は、日銀の業務報告書を大蔵大臣経由で国会に提出する点であります。このことは、大蔵大臣による日銀への干渉にもつながりかねない懸念があり、大蔵大臣を経由しないで直接国会に提出すべきだと考えます。 最後に、今回の一連の日銀改革論議が透明化されていない点を指摘いたします。 すなわち、中央銀行研究会、金融制度調査会・日銀法改正小委員会の詳細な議事録を公表しないことは大きな問題です。確かに、それぞれの報告書が出されてはおりますが、各委員の具体的な意見は公表されず、また、審議が十分尽くされたのかどうかも疑問であります。審議会を隠れみのに国会の論議を軽視している従来と何ら変わらない政府の姿勢は到底容認できません。 以上、本案に対する反対の意見を申し述べ、私の討論を終わります。(拍手)
○議長(斎藤十朗君) これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(斎藤十朗君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 —————・—————
○議長(斎藤十朗君) この際、行財政機構及び行政監察に関する調査会長から、行財政機構及び行政監察に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。行財政機構及び行政監察に関する調査会長井上孝君。 ————————————— 〔調査報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔井上孝君登壇、拍手〕
○井上孝君 行財政機構及び行政監察に関する調査会における中間報告の概要につきまして、御報告申し上げます。 本調査会は、第百三十三回国会において設置されて以来、「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」を三年間のテーマとして鋭意調査を進めてまいりました。 一年目は、主として行政監察等について、政府からの説明聴取、学識経験者からの意見聴取等、基礎的な調査を行うとともに、今後の調査会の方向性と課題について検討を行いました。 二年目の調査は、まず、本院の特定事項調査団として、私を初め五名の議員がイギリス、ドイツ及びフランスの三カ国を訪問し、議会によるオンブズマン等行政統制の調査を行い、その報告を本調査会で聴取いたしました。 また、一年目の調査において今後の課題として指摘された国政調査権及び請願制度について、参考人からの意見聴取を行いました。 参考人からは、我が国の議院内閣制度のもとでは議院における国政調査権の活用にはおのずと限界がある、請願は議会に対する国民の直接の要望・意見表明であり、苦情申し立て型請願の積極的な活用を考えるべきであるなどの意見が述べられました。 さらに、総務庁の行政監察・行政相談等の実態を調査するため、京都府及び奈良県に委員派遣を行い、行政相談委員との意見交換を通じて、その活動の状況についても調査を行いました。 他方、本調査会の調査活動は、参議院の制度改革と密接なつながりがあること、また、金融不祥事、高級官僚による不正行為等により行政への不信が著しく高まったことなどから、本調査会は、当面の対応策を早い時期にまとめることとし、調査会委員の自由討議を行いました。 この自由討議では、一部の調査会委員からは、国会または参議院の附属機関としてオンブズマンまたは行政監視院を設置する必要があるという意見、既存の常任委員会の活性化を図れば行政監視が可能であるという意見等が述べられましたが、大方の意見としては、参議院は第二院として行政に対する監視機能を強化すべきであり、そのために参議院議員みずからが行政を監視し得る新たな常任委員会を設置すべきであるというものでありました。 そこで、これら自由討議の意見をまとめ、去る五月九日の調査会に調査会長案を提示し、大方の調査会委員の了承を得るとともに、その立法化について議長に要請することといたしました。 この調査会長案の内容は、参議院改革の一環として、参議院に期待される行政監視機能を向上させるために行政監視のための第二種常任委員会を設置しようとするものであり、この委員会の調査に当たっては、総務庁が行っている行政監察等を活用しながら委員会みずからが積極的に国政調査権の活用を進める。また、行政運営の不適切、怠慢などによって生じる国民の苦情を請願として受理し、それを手がかりに調査を行うとともに、これらの請願の有効な処理を通じて、この委員会にオンブズマン的機能を発揮させようとするものであります。 なお、調査会長案をまとめる過程で、国政調査権につきまして、国会法第百四条を利用する場合の実効性の確保、議院証言法による場合の発動要件の緩和、また、公務員の守秘義務との関係等、議院全体として別途さらに検討を要する課題があることが指摘されましたので、付言いたします。 以上述べてまいりました本調査会の調査の経過及び結果は、中間報告として取りまとめ、去る九日、議長に提出いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。 午前十時四十一分散会