地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1997/01/30
会議録
○委員長(峰崎直樹君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、松浦功君が委員を辞任され、その補欠として須藤良太郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(峰崎直樹君) 平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。白川自治大臣。
○国務大臣(白川勝彦君) ただいま議題となりました平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 平成八年度の補正予算により同年度分の地方交付税の額が三千四百十二億円増加することとなりますが、このうち本年度において普通交付税の調整額の復活に要する額四百八十一億円を除いた残余の額二千九百三十一億円を平成九年度分の地方交付税の総額に加算して同年度に交付することができることとする必要があります。このため、平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律を制定することとし、所要の規定を設けることとしております。 以上が平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(峰崎直樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牛嶋正君 平成会の牛嶋でございます。 きょうは、今進められております地方分権と、その地方分権を推進する中で地方交付税制度がどういう役割を果たさなければならないか、こういった観点から二、三御質疑をお願いしてまいりたいと思います。 今申しましたように、地方分権を推進して真の地方自治の確立を図っていくためには、今議論されておりますけれども、機関委任事務制度の抜本的改革、あるいは地方への権限移譲、国の関与、必置規制の整理合理化等、当然進めていかなければならないと思います。しかし、あわせて地方公共団体の自主的かつ自立的な行政運営が展開されるだけの財政基盤の強化を図っていかなければならないと私は思っております。この両方が相まって地方分権が推進し、そして地方自治が確立していくものと思います。 この場合、地方公共団体の財政基盤の強化でありますけれども、これは幾つかのそれを測定する指標があると思います。今まで最もよく使われてきたのは、歳入中の地方税の割合だと思います。今、仮にこれを自主財源比率とちょっと読ましていただきたいと思います。自主財源ということになりますと、正確には地方税だけではなくてほかの幾つかの項目が入ってまいりますけれども、今ここでは地方税に限ってこの名前、比率を使わしていただきたいと思います。 この自主財源比率でございますけれども、バブル以前の成長期におきましては、非常にゆっくりでありましたけれども少しずつ高めてまいりました。四十年の初めごろはまだ三四、五%でありましたけれども、バブル以前にはもう四〇%を超えて、三割自治ではなくて四割自治ということになってきたわけです。ところが、バブル以降この数字がまたダウンしているわけでございます。 このあたり、バブル以前と以後を比較しながら、ちょっと数字を挙げていただきたいと思います。
○政府委員(湊和夫君) 歳入総額に占めます自主財源、地方税というお話でございますので、地方税の割合の推移につきまして御説明させていただきますが、決算額が確定いたしております平成六年度から、ちょうどバブル期を挟みまして十年間ぐらいさかのぼって御説明申し上げたいと思います。 昭和六十年度から申し上げますと、昭和六十年度から昭和六十三年度まで、要するに昭和の最終のタームでございますが、この四年間を見ますと、今お話がございましたけれども、四〇・六%、四一・〇、四二・一、四四・三%と、お話がございましたようにそれぞれ四割をやや超える形で、しかも上昇の傾向にございました。 平成元年度、この年度は御承知のとおり抜本税制改正が行われまして、また同時に、この抜本税制改正の中で国、地方で減税分も織り込まれまして、地方では住民税の減税等もかなり大きな規模で織り込まれたわけでございます。 また、税と譲与税の振りかえが間接税の見直しの中で行われたというようなこともありまして、譲与税まで含めますと率の落ち方はやや変わってくるわけでございますけれども、税というお話でございますので、そういう形で譲与税の落ちた分も含めて率が低下いたしまして、先ほど申し上げましたように六十三年度が四四・三でございましたが、平成元年度では四二・六%に落ち込んだわけでございます。 御指摘のように平成二年度以降これが低下の傾向にありまして、二年度は四丁六%、三年度が四〇・九、四年度、このあたりからバブルの影響が地方税で本格的に出たというふうに考えておりますが三七・八、五年度が三五・二、そして六年度は住民税の減税、制度減税あるいは特別減税の影響も入っておりますのでまた影響が大きくなっておりますが、三三・九%というふうな形で、先ほど御説明申し上げました六十三年度四四・三からいたしますと一〇%近く構成比が落ちておると、こういうような状況になっておるわけでございます。
○牛嶋正君 こうやってみますと、地方分権の推進が叫ばれているにもかかわらず、財政基盤の強化というふうな点から見ますと非常に後退をしているわけであります。この点をとらえていきますと、地方分権地方分権と皆言いますけれども、なかなか難しい点があるんじゃないかと思っております。 それで、地方分権を進めていくに当たりまして、これを見ますと、税収の伸びが伸びなくて、結局それに対して財政規模は膨らんでいく、いろいろほかの財源で手当てしなきゃいけないということで比率が落ちていくわけですね。そうしますと、地方分権の推進もやはり前提にある一定の成長率で経済が発展していかなければなかなか進まないんではないかなというふうな感じを持っております。 今お示しいただきました数字は平均でございますね。地方財政全体を見て平均値が出ているわけです。個々の地方公共団体の財政基盤の強化ということを考えていきますと、もう一つ見ておかなければならないのが地方公共団体間の財政力格差の問題です。 自主財源比率が上昇していく過程と自主財源比率が下落というか下降に向かう過程で、この格差が拡大しているのかあるいは縮小しているのか。このほかり方は非常に難しいですけれども、感じとしてで結構でございますが、今申しました自主財源比率が上昇する過程とそれから下降していく過程、財政力の格差の方は拡大していくのかあるいは縮小していくのか、そのあたり両者の関係をちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府委員(二橋正弘君) 財政力の格差についてのお尋ねでございますが、いわゆるバブル期におきましては、都市部等におきます法人税収が高い伸び率を示しましたので格差が拡大する傾向にございました。 その後、景気の低迷等に伴いまして地方税収が全体として伸び悩みましたことから、一番典型的な時期で申しますと、人口一人当たりの道府県税の税額の格差ということで申しますと、平成元年には一番格差が広がって五倍近い開き、一番大きなところと一番小さなところでそのくらいの差がございましたが、平成六年には三倍程度に縮まっております。 それから、交付税のいわゆる不交付団体の数で申しますと、昭和六十三年度には百九十四団体ございましたが、本年度、平成八年度の算定では百四十三団体に減少しておりまして、そういう意味では地域間の格差は縮まってきていると考えております。
○牛嶋正君 ここに地方分権を進めていくための前提となる財政基盤の強化の難しさがあると思うんですね。自主財源比率が高まるあるいは高めていく場合には格差が広がるわけです。そうしますと、その格差が拡大するということが地方分権を進める場合の一つの大きな障害になっているわけですね。言いかえますと、ここに地方交付税制度の役割というのが私はあるんじゃないかと思うんです。 と申しますのは、地方交付税制度というのは二つの財政調整の機能を持っております。すなわち、国と地方の間の財政調整、垂直的な調整、それからもう一つは、地方交付税が交付されるときに基準財政需要額、基準財政収入額を算定して水平的な地方公共団体間の調整がそこで行われるというわけです。そういたしますと、この機能を十分に発揮して、個々の地方公共団体の財政基盤の強化を図りながら地方分権を進めていかなければいけない。そういう意味で、私は地方交付税制度の役割というのは非常に重いというふうに思っております。 その場合に、今の制度のままでいいのかということですね。その前に、先ほど申しました自主財源比率、今また三〇%台に落ちましたけれども、いやしくも地方分権を口にするならば少なくとも自主財源比率は五〇ぐらいまで持っていくべきだと、私はこういうふうに思っております。 この数字については、今申しましたように地域間格差も同時に考えなければなりませんから、一概に五〇%がいいとかあるいは四〇でいいんじゃないかというふうな議論はできませんけれども、これについて大臣はどんなふうにお考えになっているのか、ちょっとその見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は牛嶋委員のようにこういう問題を理論的に説明するほどの知識を持ち合わせておりません。 ただ、私の政治家としての物の考え方でございますが、私は自由主義的な政治思想を持つ者であります。いかなる自由主義国家であっても、少なくとも二十世紀の終わりの、そしてまた二十一世紀をにらんだときに、所得の再配分機能を持たない自由主義国家というのはおよそあり得ないだろうと思っております。 そのどうしても配慮される一つが、昔はいわゆる階級と言いましたが、最近は階層と言うんでしょうか、そういう階層間の所得の再配分という機能を国家は持たなければならないだろうと思います。もう一つは、今、先生が触れられました地域間の所得の再配分機能というものを持たなければならない。この二つの仕事をしない国家は、私は、言うならば文字どおりむき出しの自由主義国家ということで到底現実には長い間やっていけないだろうと思っております。 そして、そういう機能を自由主義者があるいは自由主義国家が果たすことは私は論理矛盾だとは思っておりません。というのは、不平等を長らく放置すれば必ず自由主義体制というものに対する不平不満あるいはいろんな問題が出てきて自由主義制度そのものが永続的に続かないわけでございますから、自由主義というものを永続させるために国家がそのような作業を営むということについては、私は自由主義思想と何ら矛盾するものではない、こんなことを前から考えております。これがこの際当てはまるのかどうか、ちょっととんちんかんなことを言っているかどうかわかりません。 さてそこで、今申し上げられた地方税という面でとらえますと、今日のように地方税の基本的な税目を国が決めるという前提をとるならば、それぞれの地域が置かれている基盤が違いますので、どんないい仕組みをつくっても高いところと低いところというのが出てくるのはやむを得ないのではないかと思います。そういう点を加味して、地方交付税という形で所得の再配分をしているというのは私は正しいことだと思います。 ただ、同時に、現実に国が税を取るときは時には大きく政界の地図が変わるくらいいろんなことがあるわけでございますが、地方の自主財源を強化せよという話になりまして、私は、将来的にはこの地域だけにしかないという地方税があったって一向に構わないと思います。しかし、そういう場合、地方公共団体も実はそこの住民との大変なフリクションが起きる、闘いが起きるということもこれまた忘れてもらっては困るのでありまして、地方自治、地方分権だから、その地方自治体が税金をかけるということに対してそこの地域が挙げて賛成などということはないと思うわけでございます。 しかし、将来的には、例えばある税目、我々はこういう地域をつくりたいからこういう税を、この地域だけで通ずる地方税というものが私はあってもいいと思っております。
○牛嶋正君 今、私が自主財源比率五〇%ぐらいということは、国民の全体の負担率、これを余り変えないで国と地方の間の税源の配分をちょっと国から地方へ移すということで言っております。ですけれども、今、大臣がおっしゃいましたように、その場合にかなり大きく国税も変えなければなりませんし、地方税も変えなければなりません。もちろん、全体の負担率が変わらないといたしましても恐らく大きな困難な問題は当然伴ってくる、こういうふうに思います。 ただ、私が先ほど五〇%と申しましたのは、少なくとも自分の責任で集めた自主財源、しかも自分のということは地域住民ですね、地域住民の意思を反映する形でそれを使っていくことができる。先ほど申しましたように自主的かつ自立的な財政運営を行っていくためには、全体の歳入の中で地方税が五〇%ぐらい占める必要があるんではないかというふうに私は思います。そのためには国から地方へかなり税源を移さなければなりません。今おっしゃいましたように、今の税源の地域分布から申しますと、私はまた一層地域間の格差が拡大すると思います。 一方、それを調整するための地方交付税財源はその分だけ減ります。ここで地方交付税制度がより一層地域間の格差を是正する機能を持たなければならない、私はこんなふうに思っておりまして、これを議論しますと随分またいろんな項目について検討を加えなければなりませんので、きょうは二点だけちょっと問題を提起いたしまして、皆さんと御議論させていただきたいと思います。 その一つは、基準財政収入額を算定する場合の基準税率の問題でございます。これは、以前の第二臨調の行革のときに、この比率をもう少し上げるべきだという国からのあれがございました。しかし、今は都道府県が八〇%、そして市町村が七五%にずっと据え置かれてきているわけですね。この比率は低くしますと格差が残ってしまいます。しかし、高くするとそれこそ税収を自分のところで集めても結局は同じだということで、地方行政に対するインセンティブが働かないという面があります。 そうしますと、今の八〇と七五というのは非常にうまく決めているのかなという気がするわけでございますけれども、地方公共団体のインセンティブを持たせようとするならばもう少し下げてもいいんではないか、すなわち都道府県は七五ぐらい、そして市町村は七〇ぐらいと、私はこんなふうに思っております。この基準税率に関しまして、財政局長、もし見解がありましたら……。
○政府委員(二橋正弘君) 地方交付税制度におきまして基準税率をどう定めるかということは非常に大きな問題の一つでございます。 お話にございましたように、現在、都道府県が八〇、市町村が七五ということになっておりまして、県では昭和二十八年に七〇から八〇に一〇上げました。それから、市町村分は昭和三十九年に七〇から七五に五上げたという経緯がございまして、それ以降今の率で来ておるわけでございます。 この決める場合の物差しといいますかメルクマールとして考えられますことは幾つかございますが、一つは今委員がお挙げになりましたような、地方団体が税源を涵養して徴収率をまた上げて税の確保をしようというインセンティブをやはり確保しておかなくてはいけません。そういう点がございます。 片方で、この収入の計算のやり方と需要の計算の密度といいますかきめの細かさというのは連動いたしておりますので、今地方団体がいろんな仕事を行いますものを単位費用と測定単位と補正係数を掛けて基準財政需要額を計算しておりますけれども、その共通式でどの程度まで需要をとらえることができるかということとの相関などを総合的に考える必要があるわけでございます。 この問題につきましてはいろんな方が御意見をお持ちでございまして、地方団体間におきましても、比較的財政力の弱い団体からは基準税率はむしろ上げてほしいという要請がございますし、財政力の強い団体は基準税率を下げてほしい、留保財源率を上げてほしいと、こういう話があるわけでございます。団体間でも意見の分かれる話でございます。 これから本格的に地方分権を進めていくことに対応して国と地方との役割分担をどういうふうに見直すのか、特にその中でも、今の地方団体の相当な部分の事業につきましては国が行政水準を法令によって設定いたしております。文教や社会福祉、それぞれの分野ごとに設定いたしておりまして、そこのところをもう少し見直して、いわば役割分担とあわせて弾力化できるかどうか、そういったようなことが行われ、また先ほど委員がおっしゃいましたように、国税と地方税との間の見直しもあわせて行うというふうなことが行われます場合に、それらを全般的に踏まえて検討していかなくてはいけない事柄かなということで、どちらの方向で考えるべきだということを今直ちに申し上げるのはなかなか難しい問題であろうと思います。
○牛嶋正君 先ほど大臣もおっしゃいましたように、地域間の財政力調整というのは個人の所得再分配と同じ意味を持っているんですね。ですから、再分配を進めるために累進課税を強化する、そうするとどうしてもやっぱりインセンティブに影響がある。私は、地方公共団体も、個人ではありませんけれども、やっぱりそこにはインセンティブみたいなものが働いていると思うんですね。そうだとすると、先ほど少し申し上げましたような今の基準税率をもうちょっと下げてもいいんではないか、こんなふうに思っております。 それと関連するんですけれども、今の地方交付税制度は不交付団体は全部調整ができないんですね、そのままあるんですから。ここが残るということが、やはり今の地方交付税制度の格差是正機能というものがどうしても制限されてしまうと、できれば私は逆交付税制度を入れたいというふうに思っているんです。これもまたインセンティブと関連いたしますけれども、こういった議論は自治省の中でおやりになっているのかどうか、ちょっとお聞かせください。
○政府委員(二橋正弘君) この財政調整制度を徹底していきますと逆交付税というふうな制度に行き当たるわけでございまして、私どもも部内では研究課題として常にずっと意識しておる問題でございますし、現にまた第二次行革審の国、地方の答申の中でも検討課題ということで記されておりまして、その過程で私どもと行革審の委員の方々とも実はいろいろやりとりがございました。 それから、御案内のように東京都は都区財政調整制度というのを持っておりまして二十三区の間の調整をやっておりますけれども、これにつきましては一種の逆交付税的な制度が取り入れられております。ただ、これにつきましても、その後いろいろ検討を加えまして、実は地方制度調査会の答申では、特別区の財政運営の自主性を高める観点から、この逆交付税制度、いわゆる納付金制度と言っておりますけれども、これを廃止するという形の答申がされております。 そういう意味では、この逆交付税制度は財政調整としては徹底したものでございますが、それぞれの団体で住民が納めた税金が最終的にはよそに回っていくということにもなるものですから、タックスペイヤーとしての納税者の自治意識に対する影響というものは当然考えておかなくちゃいけません。 それから、先ほど来お話し申し上げておりますような税源の涵養とか徴税の努力といったようなもののインセンティブが逆になくなっていくというふうな問題もございまして、かえって地方財政の自主性、自立性の幅を狭めるおそれもあるというふうなこともございます。 いずれにしても、私ども重要な研究課題とは思っておりますけれども、慎重な対応が必要な分野ではないかなというふうに思っております。
○牛嶋正君 実は現行制度にはこれと同じような機能を持った制度がありますね。これは法人事業税の分割法人の分割基準だと思うんです。この分割基準は今は主として従業員数で、そして何らかの調整をされておりますけれども、この決め方によっては東京都が集めた法人事業税、かなり地方へ分割基準で配分することができると思うんです。これは地方交付税制度ではございません。だけれども、私はそれに似た逆交付税的な機能を持っていると思うんですね。 そういう意味でこの法人事業税、これは外形化というふうな問題もありますけれども、それも含めて、分割法人の分割基準の問題も含めて、私はこのところで逆交付税的な機能を入れていったらいいのになというふうに思っております。 これはまた議論いたしますと長くなりますので、私はきょうはそういう考えだけを申し上げまして、地方分権を進めていく前提になります個々の地方公共団体の財政基盤の強化についてこれからもまた御議論させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○大渕絹子君 今回、国の補正予算において平成八年度の国税の増額及び平成七年度の決算の確定による国税の精算額が計上され、これを受けて地方交付税が三千四百十二億円増額するということでこの法律案が出されておるということです。 三千四百十二億円のうち、当初の交付税算定で行われた調整減額四百八十一億円を復活し平成八年度分として配付をする、残り二千九百三十一億円すべてを翌年度に繰り越し平成九年度の地方交付税総額に加算をするということが決められている法律ですけれども、地方交付税法第六条の三第一項においては、毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が各地方団体について算定した額の合計を超える場合は、その超過する額を当該年度の特別交付税の総額に加算するものと規定をされています。 したがって、今回の来年度に回されるという二千九百三十一億円については、まず地方交付税に加算をして平成八年度に配付すべきというのが交付税法の趣旨ではないかと思うのですが、いかがでしょう。
○政府委員(二橋正弘君) 現在一御提案を申し上げております交付税法の特例に関する法律案では、八年度の補正に伴います増加額のうち、今御指摘ございましたように、調整戻しを行います四百八十一億円を控除した二千九百三十一億円につきましては平成九年度に繰り越すことにいたしたいという御提案を申し上げているわけでございます。 今お挙げになりました交付税法の規定、そのとおりの規定のしぶりになっていることは御指摘のとおりでございます。今回、私どもがこういう御提案を申し上げておりますのは、平成八年度、今年度の普通交付税の算定は既に終わっております、これは当然でございますが、八年度の今の状況でこの年度の財政需要の状況はどうかということを考えてみますと、当初の地方財政計画で、年度の中途に生じましたものに対応するという意味合いで追加財政需要額が五千九百億計上してございます。 こういうものによりまして今見込まれます追加的な財政需要には対応可能であるというふうに考えられますこと、それから今年度、八年度はまた現在の段階で地方税につきましてかなりの自然増収が見込めるというふうなこともございます。一方で、これからまた本格的に御審議をいただきますが、平成九年度の地方財政が引き続き相当大幅な財源不足の状態が続くということがございまして、八年度は今申しましたような状況で、現在の交付税の額で対応可能というふうに判断できます。 そういうことから、この調整戻し以外の分につきましては平成九年度の交付税額の総額の確保、あるいはその結果九年度の交付税特別会計の借入金の減という形で繰り越して九年度の交付税に加算をさせていただきたいということで御審議をお願いしておるということでございます。
○大渕絹子君 きょうの予算委員会の中でも、特別交付税について、油の流出事故であるとかあるいは土石流災害であるとか、それぞれ使われる額についていろいろ白川大臣に厳しく質問もあったわけでございます。 特別交付税の枠が十分に確保されておるというのであるならば、財政健全化の観点からすると、今年度当初に財源不足のために行った交付税特別会計の借入金のうち地方の負担とされた金額が一兆四千億余りあるわけですが、これを減少させるために、計算上ですよ、それを先決させる方が地方財政健全化のためにはいいのではないかというふうに思うのですが、いかがでしょう。
○政府委員(二橋正弘君) 平成八年度分の借り入れの減額に充てればいいではないかという御指摘でございますが、そういう考え方も当然あると思います。 ということでございますが、今申しましたように、平成九年度がそういう相当大きな財源不足が見込まれるということがございまして、仮に平成八年度の借り入れの減にそれを充てましても、平成九年度の財源不足額が結果的にそれだけまた拡大するということになるものですから、平成九年度の借入額がその分だけまたふえてしまうということに結果的になりますので、平成八年度と平成九年度とを通じて考えれば、平成九年度の交付税に加算するということで同様の効果がもたらされるということから今のような御提案を申し上げているわけでございます。
○大渕絹子君 今回の補正予算において、緊急防災対策事業等の追加による地方が負担すべき部分が約八千億から九千億と言われているわけですけれども、どのような財源手当てがなされているのか。 これらを起債で賄うのではなくて、繰り越すこととされている二千九百三十一億円を充当すれば、その差し引きの部分だけでも金利等々が縮小されるのではないかというふうに思うわけです。借りて使うのが何か当たり前で、次の年の九年度も借りて使わなきゃならない部分がもう見えているんだからそこに充てていくんだというような答弁では、地方財源の健全化などはいつまでたってもできないのではないかと思うわけですけれども、いかがですか。
○政府委員(二橋正弘君) 補正予算でも、確かに国の追加に伴いまして、阪神・淡路の復興でございますとかあるいは緊急的な防災事業等々で地方負担を伴うものがかなりございます。こういうものにつきましては、地方債で対応可能なものは地方債で対応し、それからそれ以外で対応しなくてはいけないものは追加財政需要額でもって対応していただくという形で補正への対応ということは行っておるわけでございます。 繰り返して恐縮でありますけれども、地方財政全体の健全化という観点で申し上げれば、要するに平成八年度の補正のいろんな対応を考えておりますのと並行して平成九年度対策を私どもまた考えておりまして、平成九年度の地方交付税の総額が地方団体の財政運営に支障が出ないような額を何とか確保しなくてはいけないという要請も片方にございます。 平成八年度の補正対策につきましてはこれまでとっておりましたような財政措置で対応することにし、平成九年度の交付税の総額の確保には、今申しましたような平成八年度の補正によって増額してくる分を充てることにいたしたいというふうに考えているわけでございます。
○大渕絹子君 何か今回とられた措置が毎年行われているような言い方ですけれども、今回とられた措置と同じ措置は、昭和五十九年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律がつくられたとき以来の法律ですね。毎年こうして余剰の財源がある、増加された部分があるということではないと思うわけです。だから、こういうことが発生をしたときには基本的にこうするんだという明快な方針というのをこの際はっきりと決めておくべきではないかと思うんです。そのたびに特例をつくって対処していくというやり方は、やはり地方財源の健全性を考えたときに問題があるのではないかというふうに思いますけれども。
○政府委員(二橋正弘君) 補正によりまして年度の中途で交付税が増額してまいります場合に、大きく分けまして、例えばその当該年度に給与改定が相当大幅な率で行われて追加的な財政需要が足りないということでいわゆる交付税の再算定をするというケース、これまで過去に何回かございました。そういう形で再算定を行って、交付税を補正によってふえた年に配分したということもございます。 それから、今のように継続して地方の財源不足が続いておるという状況のもとでは、今回御提案申し上げておりますような調整戻しを行いました残りの分は、翌年度また財源不足が見込まれる場合に翌年度の交付税に繰り越して加算をするということを行う例が、おおむねそういうケースが多いんではないか。 ですから、基本的な対応の仕方として、再算定を行って当該年度に配分するか、あるいは財源不足の状態が続いておって翌年度に加算をするか、そういったような対応の仕方に大きく分けられるわけでございます。
○大渕絹子君 最後に大臣に、地方財源の健全化のために頑張っていただける決意をお伺いして、終わりにいたします。
○国務大臣(白川勝彦君) さきに財政構造改革会議が設けられまして、政府側から大蔵大臣、それから総務庁長官、経済企画庁長官とともに私も四人のメンバーの一人に入りました。 地方財政の健全化ということは、これから国の財政と相まって本当に取り組んでまいらなければならない問題だと考えております。 私は前からお話ししておりますとおり地方行政の分野はまことに不案内なのでございますが、衆議院の議論を聞いておりまして、社民党の方々それから共産党の方々から、非常にけじめのある処理をしなさいと、それに対して、本来現実的である政府側から、素人的に見ると、何かけじめのないことをやっているような気がいたします。まことにもってこれはどうなったのかなという気がいたします。 先生方もみんな議員でございます。先生方も事務所の経費等でもって苦労されていることが多いと思うのでございますが、私は秘書の諸君にこういうことをよく言うんです。少なくとも政治家の借金というのは返さなきゃいけない。どうしても事務所の運営費というのは与えた枠よりもふえるのでございますが、私は、今月分幾らというなら、現金をそのまま渡して、現金で買ってくれと。ついツケで買えると思うから結果としてはいつも予定よりオーバーするんだということを言って、一時期、今月分の必要経費だよというのを、しばらくの間、現金で先に渡しておいて、そのかわりこの中でやりくりしろと、私はこう言ったことがございます。 事務当局にも指示いたしますが、もうことしも借金、来年も借金だから同じじゃないかと、そうするとこういうことが行われるんで、やはり予算は単年度主義というのがあって、この悪い面も今度は執行の面では出たりしているんですが、基本的に単年度主義というのがある限り、その単年度単年度で緊張感を持って、できるだけ不健全な姿でないようにするという姿勢が私は大事だと思います。 私が受けていた感覚とは別の議論が、かつての社会党そして現在の共産党から出されて、私自身は、今までこういうものはむしろ逆なんじゃないかと言われている中で、非常に新鮮な思いで聞かせていただいております。非常に興味を持って、かつ意味のある議論として承りました。
○大渕絹子君 終わります。ありがとうございました。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。 今回の法律案について、ただいま大渕委員からも出された議論に重なる部分がございますが、なぜこういう選択肢をとってほかの選択肢をとらなかったのかというところについていま一つ納得しにくいところがあるので、念のため、確認の意味を含めてぜひお尋ねしたいというふうに思います。 なお、私どもとしては、こういう選択肢そのものについて必ずしも反対をするものではありませんが、ほかの方法をとらなかった具体的な説明などをもう少し求めた上で判断をさせていただきたい、こんなふうに思っています。 まず第一点は、この交付金の増加額について、改めて言うまでもなく本来それは地方固有の財源でありますので、これをどのように配分するか、どういう選択をするかということについては地方の意向を十分に酌み取っていただく、最大限優先していただくということが原則だろうというふうに思います。 そこでお尋ねをいたしますが、ちょうど日本海であのような重油流出事故等も起こっております。地方団体から新たに特別交付税の追加要求などが出されているのではないかというふうに思います。実は私どもの手元にも、ここに持ってきましたが、福井県を初め八府県の県議会の皆さんから要望書をいただいております。その中にさまざまな項目が挙がっているわけですが、都道府県や市町村の災害関連対策事業に対して特別交付税の交付など特段の財政措置を講ずるようにという要望項目が挙がってきております。 そういう意味で、地方の声がどんなふうに挙がってきているのか、すべてをお答えする時間もないと思いますが、概略をぜひ伺っておきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(二橋正弘君) 今お挙げになりましたいわゆるナホトカ号の重油流出事故に関連いたしました特別交付税の交付の要望につきましては、随分早い段階から私どもの方に関係県から、実はこういうふうな経費を要することになりそうだけれどもそのあたりを十分あらかじめ自治省の方で念頭に置いておいてほしい、あるいはこういうふうな対応の仕方でこんなような性格の経費が必要になりそうだけれどもどんなものだろうかというふうな話も含めて、いろいろな要望が寄せられております。 私どもは、それぞれの関係の県に対しましては、地方団体が最終的に支出しなくちゃいけないような経費については、どういう経費でどのくらいの所要経費になったかということはいずれまたまとめて調査をさせてもらうので、そのつもりできちんと準備しておいてもらえば、当面とにかく回収作業が大変なので頑張ってほしい、こういうお話を申し上げているわけでございます。そういう要望は十分踏まえて考えておるつもりでございます。 平成八年度の特別交付税の三月分、これから作業するわけでございますが、七千五百四十二億という予定額でございまして、平成七年度、昨年度の三月分が七千五十七億でございましたから、三月分を比べますと六・九%、四百八十五億円の増ということになっております。 それともう一つは、この時期になってまいりますとほかの災害、特に雪国の除排雪作業経費、こういうのは非常に大きな変動要因になるわけでございますが、これまでのところその他の、除排雪以外の災害の関係の財政需要が今の段階では昨年度をかなり下回っているという状況でございます。 それから、除排雪の関係も今の段階では昨年度よりは大分少なそうだと、これはまだもうしばらく様子を見なくてはわかりませんけれども、そういう状況でございまして、特別交付税の三月分の対応といたしましては、今のような状況を踏まえますと各地方団体の財政需要には対処できるだろうというふうに考えておるところでございます。 今の交付税全体が地方の固有財源という性格を持っておりますので、私どもも地方財政対策を講じまして、こういうふうな形で全体の地方交付税の総額の確保を図るとか、あるいは八年度分の交付税をこういうふうにしたいとかというふうな地方財政対策全般の話というのは、地方六団体の代表の方々の会議等を通じまして、当然私どももいろんな機会にお話を申し上げたりして御意見を伺うということを行っております。 それから、自治省に地方財政審議会という審議会がございますけれども、そういうところにもお諮りしながら、地方交付税のどの年度分として配分するかといったようなことにつきましても御意見を伺いながら進めておりまして、今回のようにこういう形で常に国会の審議をいただきながらその最終的な決定をいたすということでございます。
○朝日俊弘君 特別交付税、三月の交付予定分で約七千億あるんだから大丈夫だというお話なんですが、当然特別交付税の配分については、既に予定されている分もあるいは想定している分もあると思うんですね。この分が丸々こちらに使えるという額でないことは確かなわけですね。 そういう意味では、今後幾らかかるのか、まだ確定的な数字が出ないという意味ではっきりしたことは言いにくいのかもしれませんが、少なくとも、今回特に特別交付税に加算をするという手当てをしなくても本当に大丈夫ですねということを確認しておきたいんですよ。そこのところをもう一度お尋ねします。
○政府委員(二橋正弘君) 今の段階で、最終的にこの油の事故の処理に全体でどのくらいの経費を必要として、それからそのうち地方団体が支出しなくちゃいけないもの、責任を持たなくちゃいけないものはどのぐらいになるかということは、まだまだ作業が続く状況でもございますし、もちろん全般的な見通しを立てるということは難しいのが現状でございます。 ただ、これまで特別交付税の算定の対象とできそうなものについて、最初に申し上げましたように、各県の方からもこういうふうな経費が必要になっている、あるいは資機材でこのぐらいのものが購入の予定になっているといったようなことを私どももそれぞれの状況ごとにお聞きいたしております。まだ最終的な段階ではもちろんございませんが、そういう今現在でざっと見込めばどのくらいのオーダーのものが必要かといったようなことは、網羅的ではございませんけれども、幾つかの県にお聞きいたしております。 それは、最終的には先ほど申しましたように全体でどのくらいになるかということは今の段階で全部はつかめませんが、三月分の特別交付税では、今から一番大きな変動要因は、そのほかでありますといわゆる除排雪の関係でございます。それから、昨年度と比較します場合に、やはり大きな変動の要因になりそうなものは災害関係でございます。その他いろんな項目がございまして、もちろんほとんどルール的にずっと計算していかなくてはいけないものも相当部分ございますが、変動の要因として大きなものは災害関係でございます。 そういう関係を七年度と比較して今の段階でいいますと、幸いにして八年度は災害関係が七年度よりかなり少ないという状況にもございますし、それから今段階で私どもなりに各県からある程度抽出的に承知をいたしておるものを考え合わせますと、今年度の三月分の特別交付税の額で対応は可能であろうというふうな腹づもりをしておるということでございます。
○朝日俊弘君 いろいろ長い説明をいただくんですけれども、どうもいま一つすとんと落ちません。では、大臣、大臣の御決意も含めて、先ほども申し上げたように現在進行形で進んでいますので、当面、地元の自治体が財源の問題で案ずることがないように対応策に全力を挙げていただくという意味で、積極的にこの部分については配慮をいただきたいというふうに思いますが、ぜひ大臣のお言葉をいただきたい。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は関係閣僚会議の方に出ている関係でほかの省庁の分も承知しておりますので、ちょっと付言をいたしますと、今回多くの費用がかかるものは、水産業の損害賠償というものは大変な額になるかなと思っております。それから、もう一つ大変な額になると思われるのがいわゆる漂着してきた油を回収して処理する、この二つだろうと思うのでございます。 そして、集めるということと処理するというのは、処理するところまでこれが地方自治体の仕事なのかな、経費でやらなきゃいけないのかなと。ただ、それについてまず第一次的には、二百二十五億円を限度とする基金等のお金があります。それに、この事故が大変大きいということになれば政府の方で予備費という形で計上することもあると思います。それは本来、国とかいろんな人がやらなきゃならぬのを地方公共団体がとりあえずかわってやっていたわけでございますから、そちらの方からの補てんだって当然考えられるわけでございます。 ただ、万々一仮にそちらの方のものがなくても、地方自治体が現実に油を回収して、そしてドラム缶に詰めて、今いっぱい積んでおるわけでございます。最終的には処理をしなきゃいかぬわけでございますが、それらについては、今年度分にかかったもの等々については当然今年度中に手当てできるものは手当てするつもりでございますが、まずそれは十分大丈夫だと思っております。 そして、締め切り以降については、来年度の特交の算定のときも当然カウントされるわけでございますので、ほかのところから金が仮に出ないとしても地方公共団体に御迷惑をかけることはありません、そこはもう安心してください、言ったことは責任を持ちますからと、こう言っているわけでございまして、私もまんざら収支の採算を考えないでやっているわけじゃないので、十分大丈夫だと思って言っているわけでございます。
○朝日俊弘君 ありがとうございました。
○有働正治君 私は、地方消費税の未平年度化分約一兆二千億の地方財源不足の影響等、幾つかの問題について質問します。 まず、法律とのかかわりで、地方財政の借入金残高、平成九年度はどれぐらいふえて、どれぐらいに達する見通しなのか、結論だけお示しいただきたいと思います。
○政府委員(二橋正弘君) 平成九年度末の借入金残高の見込みは、今回の補正予算に伴いますものも含めまして百四十六兆円程度になるというふうに見込んでおります。
○有働正治君 そうすると、前の年に比べて十兆円ぐらい増加するという勘定になろうかと思います。 そこでお尋ねするわけでありますが、法律案との関係で、問題は政府が平成九年度に繰り越すこととした交付税二千九百三十一億円についてであります。これは平成七年度分の精算分として出てきたわけでありますから、平成七年度分の借入金の返済に充てるというのが本来の筋ではないかと思うわけであります。そうすべきであるわけでありますが、これについての御見解をお示しください。
○政府委員(二橋正弘君) 先ほど来御説明申し上げておりますように、今度の八年度の補正に伴いまして増額になりました分につきましては、八年度分の調整戻しに使います分を除きました二千九百三十一億円は平成九年度に繰り越して加算をいたしたいということを申し上げております。 今くどくどしい説明は繰り返しませんが、平成七年度分の精算分だから七年度分の借入金の減に充てればいいではないか、こういうお話でございますが、今の交付税法上の建前といいますか予算の扱いは、交付税特別会計に帰属した年度、今回でいいますと平成七年度分の精算増ではございますが、具体的には平成八年度分の補正予算によりまして平成八年度の交付税特別会計に入るわけでございまして、八年度分の交付税総額になってくると。それを今申しましたような事情で九年度に使いたいということを申し上げておるわけでございます。
○有働正治君 地方の共有財源である交付税は、本来その年の借入金の返済に優先的に充てるというのがやはり筋だと思うんです。だから、私はそういう政府の態度を認めるわけにはいかないわけであります。 そこで、次にお尋ねするわけであります。 地方消費税収の未平年度化による影響の問題でありますけれども、消費税五%で地方団体の負担が約一兆円ということをたしか自治省は明らかにしていたと思うのでありますが、その点間違いございませんか。
○政府委員(二橋正弘君) 平成六年度の税制改革のフレームにおきましては、地方消費税の導入それから消費税率の引き上げに伴います消費税の負担増加額、これは地方債の発行により得るものを除いて一般財源ベースで二千四百億というふうにこのフレームで示しております。 この地方債により得るものも含めました歳出ベースは四千億でございまして、これが二%分に当たりますので、五%分ということになりますと御指摘のように一兆円程度になろうかというふうに思います。
○有働正治君 消費税五%で歳出増が大体一兆円ということになるわけであります。これは非常に大きいわけであります。 そこで、地方消費税の未平年度化分約一兆二千億の地方財源不足問題に移るわけであります。政府はこれを減収扱いとする方針でありますが、国民にわかりやすく言いますと、消費税を五%にアップする結果、自治体にとっては一兆二千億円の減収、赤字になるわけであります。つまり、消費税五%へのアップの影響、それが歳出一兆円負担と歳入で一兆二千億のマイナス、赤字負担ということになると、地方自治体は合計二兆二千億円の負担、こういうことになるわけであります。そうなりますと、地方自治体はその分また住民の福祉その他の問題にしわ寄せせざるを得ない、住民生活にこれは直結すると、こういう問題になるわけであります。 先ほどお述べになったように、地方財政というのは非常に深刻な事態に依然としてあるわけであります。そういう状況にありながら、一兆二千億円が未平年度化で影響を受けると。これまで政府は、地方財源の充実に消費税ではなるんだと言ってきたことと全く矛盾するということになるわけでありますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府委員(湊和夫君) 今回、四月一日からいよいよ地方消費税制度が動くわけでございますけれども、この改正のもとになりました平成六年度秋の税制改正につきまして、地方財政全体の収支といたしましては、平年度ベースでは、個人住民税の制度減税、消費譲与税の廃止、こういったものに係ります減収額を含めた全体の減収額と地方消費税の創設等によります全体の増収額とは均衡させることといたしておりまして、収支のバランスはとれているというふうに考えております。御指摘になりました消費税率の引き上げによります地方団体の歳出増につきましても、平成六年度秋の税制改正におきましては、その財源の枠組みの中でも考慮されているところでございます。 お話しのように平成九年度が地方消費税実施の初年度であることもございまして、平年度化するまでの過渡的な問題といたしまして、その収入が平年度に比べればかなり下回る形になるということになっているわけでございます。この取り扱いにつきましては、地方団体の財政運営に支障が生じないような形の補てん措置を講ずるという意味合いで、減収のための補てん債を起こしているということでございます。 いずれにしても、今回の税制改正は、中堅所得層を中心にいたしました税負担の累増感緩和のために個人住民税におきます税率構造の緩和等による負担軽減を行いますとともに、地域福祉の充実、あるいは地方分権の推進と、こういう観点に立って依存財源でございます消費譲与税にかえまして自主財源でございます地方消費税を創設するということでございまして、地方税源の充実に資するものというふうに考えているところでございます。
○有働正治君 私はそういう前提の上で聞いているわけですから、私の質問に答えてください。時間がとられてかなわないですよ。 そこで聞きます。一兆二千億円の臨時税収補てん債の利払いの問題です。 この一兆二千億の借金の利息の地方負担分というのはどれぐらいになるか、お示しください。
○政府委員(二橋正弘君) この臨時税収補てん債の利子でございますが、政府資金の金利二・九%を前提にして二十年間ということで計算をいたしております。 それでいきますと、形の上ではその金利は四千三百三十億円程度、年平均二百二十億でございます。ただ、このうち一部金利を国が持つというふうなものがございましたり、技術的なものでございますけれども、中間納付の特例等の、直ちに十年度に発生して結果的に金利がそれだけ生じないというものもございまして、そういうことを勘案いたしました実質的な利子負担で申しますと、この償還期間中で約千九百五十億円程度、償還期間中の年平均で約百億ということになるものと見込んでおります。
○有働正治君 負担になることは認められているわけで、それはやっぱりかなり大きいわけであります。交付税不交付自治体はもとより、全自治体に負担になることは否定されませんでした。 調べてみますと、例えば東京都では五百九十億円の減収補てん債発行となりまして、大体金利三%で計算して、十年後に元利一括返済とした場合には七百六十七億円に膨らむ、これは公式に東京都からお答えをいただいたわけであります。千葉市では四十六億円、交付税不交付団体なので利息負担は市で持つと。それから、川崎市では五十五億、これも自己負担だということであります。川崎市では平年度ベースで七十二億円のマイナスとなって非常に厳しい、こういう意向でありました。こうした結果、東京都は財政危機を口実に、リストラの名のもとで福祉、教育の切り捨てが進められようとしているわけであります。 一兆二千億円の未平年度化分というのは二年度目にその分が入ってくるわけではなく、二年度目以降は平年度ベースに戻るだけで、それ以降もずっと続いてどこまでもずれ込んでいくもので影響が大きいわけであります。 そこで、大臣にお尋ねするわけでありますが、地方消費税の未平年度化分一兆二千億は住民税減税とは根本的に異なって、消費税五%へのアップの結果、歳出負担増一兆、そして今の一兆二千億円等々の影響を受けるわけであります。五%へのアップをやめれば、一兆二千億の自治体の新たな借金、地方債発行は避けられると私は考えるわけでありますが、地方自治体の財政問題からいってもこれは大きな問題をはらんでいるものであるということはお認めになるのかどうか一そういう点で、これは私どもから言わせれば増税はやめるべきだと思うわけでありますが、自治大臣の見解を簡潔にお願いします。
○国務大臣(白川勝彦君) 所得税、個人住民税の恒久的な制度減税が既に先行実施されておりまして、今回の消費税率の引き上げは、先行実施されている制度減税との収支バランスを勘案して平成六年秋の税制改革において決定されたものであります。これを行わなければ地方財政に大きな影響が生ずることは御案内のとおりであります。 この税制改革は経済構造改革に資するものであると同時に、地方消費税の導入ということで地方税源の充実が図られ、現行以上に所得、消費、資産等の均衡のとれた税体系になるなど、地方団体にとっても確実に実施していく必要があると思います。 そういう移行期の中に起きる問題でございますので、これについてはこういう大きなメリットが得られるという中で処理していかなければならない問題だと思っております。
○有働正治君 全く納得できません。地方自治体では、既に昨年末までで七百近い自治体が議会の決議を短期間の中、この問題についてほとんど全会一致で次々に上げられている。そういう自治体に重くのしかかってきているということを直視すべきであると指摘しておきます。 次に、国有地を民間業者に貸して有料駐車場で営業している場合の国有資産等所在市町村交付金の問題についてお尋ねいたします。 この国有資産等所在市町村交付金制度の目的というのは、国または地方団体が所有する固定資産のうちにも、その使用の状況及び所在市町村の行政、施設との受益関係が私人の所有する固定資産と何ら異ならないものなど、その土地から固定資産税収入が得られない等のため所在市町村の財政運営に一定の影響を及ぼしているものについて、一般の固定資産との負担の均衡を図るため、こういうふうにされていると承知しているわけでありますが、これは間違いないかどうか、結論だけお示しいただきたい。
○政府委員(湊和夫君) そのとおりでございます。
○有働正治君 そこで、具体的にお伺いします。兵庫県姫路市における国道二号線姫路バイパス高架下の国有資産の運用状況についてであります。 姫路市飾磨区三宅の三千四百七平方メートル、姫路市手柄の千二百四十平方メートル、姫路市中地の千九百四十三平方メートルの三カ所、合計六千五百九十平方メートルの建設省所有の土地についてであります。建設省がこの高架下の土地を有料駐車場として民間に貸し付け、駐車料金を徴収しています。駐車場の使用料金は一カ月一台につき六千百八十円、駐車場の管理人は社団法人近畿建設協会姫路支社、これは姫路市南畝町一丁目六十一となっています。 そこで、自治省にお尋ねするわけでありますが、この土地及び建物に対する固定資産税または国有資産等所在市町村交付金の交付はどうなっているのか。きっちり解決を図るべきだと私は要望するわけでありますが、どうでしょうか。
○政府委員(湊和夫君) 市町村交付金の今のお尋ねの件でございますが、国道の道路敷の一部を使った形で占用の許可を受けて駐車場として使っておる土地だというふうに伺っておりますが、道路敷等の一部を他の者の使用にさせている場合は市町村交付金の対象とはしておりませんので、御指摘の姫路市の姫路バイパス高架下の国有財産についてもこの交付金の対象とはなっていないところでございます。 なお、固定資産税についてのお話がありましたが、建物等を国あるいは地方公共団体以外の者が設置している場合につきましては、その所有者に適切な課税が行われているだろうというふうに考えております。
○有働正治君 そういう解釈を聞いているんじゃないんです。そういう解釈に対して変更すべきだという強い要望があるわけで、自治省として地方自治体の財源確保等の立場から、建設省等々と必要な協議をやって積極的に対応する意向があるのかどうか、こういうことを聞いているのであります。
○政府委員(湊和夫君) ただいま申し上げましたように、道路敷等の一部につきまして他の者に使用させている場合につきましては、市町村交付金の現在の法制度の対象とはしていないわけでございます。国道等の他の者に対する使用が認められるケースは、これは公共用財産でございますので、用途、目的を妨げない限度において許可処分によって限定的に認められるという形のものでございます。 実際の状況を見ましても、地元からの極めて強い要望によって占用が許可されているケースがございましたり、あるいは逆に、こういう負担を交付金の対象とすることによって、求めることによりまして、土地の有効利用を逆に阻害するという面もあろうかと思いまして、そういう点も考慮して考えていく必要があろうかと思っております。
○有働正治君 全く話にならない。そういう態度というのは交付金制度を誤って解釈した態度だと私はあえて申し上げるのであります。 もうけを上げている民間事業者に貸し付けている場合は、民間並みに扱って交付金の対象とすべきだという立場であります。そして、姫路バイパス高架下の駐車場の使用状況は一般民間駐車場の条件と基本的に変わらないものでありまして、交付金の本来の趣旨からして交付金の対象とすべきであります。 建設省の資料によれば、こうしたケースは名古屋市港区の国道二十三号線高架下の有料駐車場一万四百五十六平方メートルのほか、三千平方メートル以上のものだけでも二十一カ所ありまして、地方自治体では交付金の対象に入れてほしいと強い要望が出されているわけであります。 一つは、皆さん方にもこういう要望が出されていること自体はどう認識しているのか。同時に、大臣として、どうも建設省に対して本来自治省として取り組むべき立場として対応していないと。大臣としてこういう問題についても、今の政府は改革改革と言葉では言うけれども、具体的に市町村の自治体からは非常に大きな要望があるわけです。改革と言うんだったらこういうのに具体的に一つ一つ、建設省であろうとどこの省であろうと、自治省は地方自治体の意を受けて、大臣として協議して自治体の意向に沿うように、解釈上も建設省の解釈は間違っているんです。 そういう点で、私は事務当局と大臣の決意を求めるわけであります。
○国務大臣(白川勝彦君) ちょっとその案件の細かい事情を知りませんが、一般的に民間の有料駐車場として利用していなければこういう問題は有働委員の場合もほとんど異論がないと思うわけでございますが、そこで駐車場として利用している、それでそこが大変もうけているというのであれば、当然のことながら本来の姿に戻すのが普通だと思うわけでございます。 一方では、都市部等においては駐車場がないという中で、地元の要望に基づいて逆に道路管理者側で、じゃ御協力しましょうというケースもあるんだと思うのでございます。その辺をよく調べて適正な措置が図られるようにいたします。 私は亀井建設大臣との間でも全く優劣関係はありませんし、それから自治省との間も全くそういう問題はありませんから、こういう問題につきましては実情に合った適正な措置がなされるように指導してまいりたい、こう思っております。 ただ、一方では、御案内のとおり地元の要望でこういうものをぜひつくってほしいと、そういうのもあるということを加味して、その場合は適正な料金で地元に開放するということの方がむしろ本来正しい姿だと思います。
○委員長(峰崎直樹君) もう時間でございますので、最後にしてください。
○有働正治君 大臣、それは言われることはわかります。しかし、この問題というのは高架下の有料駐車場だけにとどまらない問題があるんです。サービスエリアなども同じような問題を抱えているわけでありまして、全国の自治体にとって大きな注目を集めている問題なんです。そういう点で、適正に云々とおっしゃいましたけれども、前向きに地方自治体の意向に、相当要望が来ているわけですから、そのことを強く要求しておきます。
○西川潔君 よろしくお願いいたします。 今月の十七日で阪神・淡路大震災が発生して丸二年になるわけです。この二年間、鉄道や高速道路、港湾、こういった整備は着実に進んでいるわけですが、しかしその一方で、現在も七万人の方々が仮設住宅で不自由な生活をしておられるわけです。 先日、新聞報道にございましたが、被災地の復興は進んだと思いますかというアンケート調査に対して、公営住宅に入居された方と現在も仮設住宅に入居されている方々との間には、復興の進みぐあいに対する意識も、復興した、いやいやこれからだと思うと、復興感も二極化しているわけです。 実は震災後、目の御不自由な娘さんとお母さんとのお二人で仮設住宅に暮らしている方から、その当時、点字でたくさんこうしてお便りをいただいたわけですけれども、もちろん私の方もお返事を出させていただいたわけですが、今度はこんなにたくさんの、音声ワープロというもので生活の様子だとか人との出会い、そういったものの震災記をたくさん送っていただきました。一行一行が本当に心のこもった感動いたしましたお便りでございます。 その最後に「今思うこと」として、もうすぐあれから二年を迎えようとしている、最近は震災の話をすると、いつまで何を言っているのというふうに周囲の人に言われたり、顔をされたりすることもあるそうです。ニュースなどでもあちらこちらが復興したと言っているからこれは仕方がないかもしれませんけれども、今、私たち親子が望むことは二人の家がほしいというふうにこのお便りには書かれてあるわけです。こうした方々が一日も早く安心して生活が送れるように、僕たちも国会で頑張らなければいけないと思います。恒久住宅の整備を初めといたしまして、雇用、健康、福祉など総合的な支援策が今後なお一層必要ではないかと思うわけです。 また、被災自治体の十市十町の財源不足は向こう十年で約一兆六千億にもなるということですし、自治省におかれましてもこれまでにさまざまな支援策に取り組んでいただいておりますけれども、これまでの総括的な見解等、今後はどういつだ点を重視してなお一層お取り組みいただけるかというところから、まず大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 総括的にというとちょっと長くなりますが、お許しをいただきまして、まず第一に自治省といたしまして対応いたしましたことは、消防応援を初め、物資の支援等について地方公共団体に協力依頼を行い、被災者の救済等に全力を挙げて対処いたしました。 また、被災納税者に対して地方税の減免措置を講ずるよう地方公共団体に通知したほか、固定資産税や個人住民税等について特例措置を講じてまいりました。 次に、被災された地方公共団体の復旧・復興については、地方交付税の拡充、阪神・淡路大震災復興基金に係る地方財政措置等、緊急に必要とされる措置を講じてきたほか、仮設住宅におられる方々が早く恒久的な住宅に入っていただけるよう、土地区画整理事業、住宅家賃軽減対策等に係る財政負担の軽減対策を講じてまいりました。 さらに、現在最も大きな課題である被災された方々の生活再建の支援につきましては、今後、地元地方公共団体が阪神・淡路大震災復興基金を活用し実施を予定している生活再建支援金の給付等に対して、地方財政措置等により支援を行うこととしております。特に、昨年度末、今まで六千億円であったものを九千億円に増加させていただいて、より一層充実を期していくことを決めさせていただきました。 今後とも、地元地方公共団体等の意見をお聞きしながら、被災地の復興、被災者の方々の生活支援、経済復興が一日も早く遂げられるよう、自治省として努力してまいる所存でございます。
○西川潔君 そこで、先日政府が決定いたしました生活再建のための資金の給付、こちらについてお伺いしたいと思います。
○説明員(大前茂君) お尋ねの生活再建支援金の内容でございますが、これはこのたびの震災により、それまで住んでおられた家屋が全半壊した六十五歳以上の高齢者世帯や、六十五歳未満の方が世帯主である要援護世帯のうち非課税世帯で恒久住宅へ移転した方々を対象に、かつてのかかりつけ病院への通院のための交通費や、恒久住宅への移転に当たって要する諸費用などを援助するという趣旨で支給するものでございます。 支給額は、支給世帯の実情、これは従前の居住地域内の移転であるかあるいはその外への移転かということとか、単身世帯か普通世帯かということになるわけですが、そういう実情に応じまして、月額一万五千円から二万五千円支給するということになっております。 この生活再建支援金は、兵庫県と神戸市が阪神・淡路大震災復興基金の活用により支給することとしているものでございまして、政府はこれらの自治体に対する地方財政措置によってこれを支援することとしております。
○西川潔君 それで、今回、この支援金制度は兵庫県が基金を上積みし、その運用益で支援金を給付するということでございますけれども、この支援金を受けられるのはあくまでも震災時に兵庫県にお住まいの方が対象で、大阪府内にお住まいの方は対象にならないということですけれども、一月十六日に阪神・淡路復興対策本部で決定された際にはどういうお話だったかということをお伺いしたいと思います。
○説明員(大前茂君) 本年の一月十六日に開催されました第八回阪神・淡路復興対策本部会議におきましては、兵庫県と神戸市からの要望を受けまして与党政策調整会議において了承されました生活支援対策、すなわち阪神・淡路大震災復興基金の活用によります生活再建支援金の給付に関して自治大臣から御報告がございました。 そこで、今、先生の御指摘のような兵庫県に限るとかあるいは大阪府の被災者が対象になるかどうか、そういう具体的なことにつきましては特段の御議論はございませんでした。
○西川潔君 大阪府内にも同じ条件の被災者は二千世帯と推定されているわけです。国の税金を使って支給するわけですけれども、兵庫県は受けられて大阪府の被災者は受けられないということでは納得ができないんだというようなお言葉だとか、また新聞等でも投書をたくさん目にしたわけです。 ただ、市民感情といたしましては、当然のことであると思うんですけれども、大阪府では同一災害同一対応の観点から兵庫県と同じ制度の実施を検討しているということなんです。この実施についてはスムーズに行われるように、国といたしましても大阪府また被災者のおられる市に対して財政支援を行っていただきたい、こう私は思うわけですけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 今お尋ねの件につきまして大阪府からは具体的な話はまだ聞いておりませんが、いずれにしても、特別な地方財政措置を講ずるかどうかは財政に及ぼす災害の影響の程度、大阪府が持っておられる財政力等を総合的に考慮して判断すべき問題だと、こう考えております。
○西川潔君 またよろしくお願いしたいと思います。新聞などを見ますと、あるお母さんが、同じ兄弟で一人は神戸にいて一人は大阪の豊中にいて、同じ子供にどういうふうに話をしていいのかというようなお話もあったんです。 次に、阪神・淡路大震災を機に全国の自治体独自で防災基金を積み立てるという自治体がふえておるわけですけれども、その一方で、防災基金の必要性を感じながらもそれぞれの財政事情から難しい面があるわけです。全国知事会が出しました国の施策並びに予算に関する要望の中で基金制度に対する財政支援の要望が出されているわけですけれども、この防災基金について自治省といたしましては今後どのように考えておられるのか、大臣にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 今、話に出ました防災基金のことでございますが、まだ全国知事会でもいろいろ問題があるということで調査研究中と聞いておりますが、それらの検討状況を注視しながら、制度の具体的内容等を見て自治省としても一緒になって検討してまいりたい、こう思っております。 私も国土政務次官等をやり、また私の選挙区も非常に災害の多いところでございます。そして、災害に接するたびに、これだけ大きな国や自治体が何かできないかという気持ちになることはよくございます。 しかし、一方では、小さな災害ならば本当に難しいことを言わなくても大きな財政の中のほんの一部でいろいろできることはあるのでございますが、こういう制度を仕掛ける場合は、大きな災害が起きたときに耐えられる制度なのかということをいつも考えておかないと制度というのを組み立てることができないわけでございます。そこが難しいのでございまして、小さな災害ならば受けられるけれども、大きな災害のときはとてもこの程度の仕組みでは何ともならないということがこういう問題を考えるときいつも難しいことのような気がいたします。 さりとて、じゃどんな災害のときでも対応できるようなものをということを想定して考えますと、一種の租税みたいな形で全員から徴収しなきゃならなくなってくる、こういう問題もあるわけでございます。ただ、いずれにしましても、あらゆる災害に我々自身が遭遇するたびに同じような思いを持つわけでございます。 私の郷土の政治家として先輩であり、非常に敬愛する佐藤隆かつての参議院議員、衆議院議員が、みずからの体験にかんがみ災害補償制度というのを、災害で亡くなられた方にもお見舞金を出そうということで、当初たしか三百万ぐらいだったでしょうか、それが今は五百万等になっているわけでございます。 いずれにしましても、こういう問題は政治の課題として研究していかなきゃならぬと思いますが、一方で十分な対応ができるようにということになりますと、じゃ大きな災害が起きたときにはどうするかということになり、相当のお金を逆の面で言うと集めなきゃならぬ。そうすると、それが租税みたいになってしまったらどうなるのかということも常にまた一方では考えながら、難しい問題があるというふうに私自身ずっと考えております。
○西川潔君 細やかな配慮をよろしくお願いいたします。
○田村公平君 質問通告をしてありましたことがほとんど先輩議員で終わったものですから……。 大臣、冒頭の牛嶋委員の質疑の中で、地方自治体がその地方自治体に資するため、場合によっては役立つことであれば独自の地方税というのを持ってもいいかということの御発言がちょっとあったと思うんですが、これは間違いございませんでしょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 現在、私は直ちにそれが認められることについては難しいということは承知しておりますが、本当に地方分権が進み、そしてそれぞれの地方自治体がこういう町づくりをしたい、村づくりをしたい、県づくりをしたいというときに、それぞれの都道府県の中であるいは市町村の中で一つの税が設けられるということは、この地方分権を考えるときに一方では考えていていいことではないかと私は思っております。
○田村公平君 前に国籍条項で大臣に質問しましたときに、改革には地方自治体であろうといろんなところに大きな痛みが生ずるという大変勇気のある御発言がございました。 私は、実は全国最貧県の高知県から選出されております。その昔、二階堂先生なんかを中心にして財政窮乏県とかいろんなことで、国に傾斜配分とか、早い話が特交や地方交付税を何とかこっちにくれぬかというようなことで、私も秘書が長かったものですから、駆けずり回ったことが思い浮かばれるだけに、先ほど冒頭の大臣の、地方自治体に独自の財源を地方税という形で持たしたらどうかという大変勇気づけられる、もしマスコミがおったらこれはあしたの一面トップになってもいいような、私は物すごく意を強くしておるところであります。 と申しますのは、例えば高知県、自分の選挙区を例にとって悪いんですけれども、たまたま四国山脈で遮られておりますし、災害も非常に多いところであります。例えばギャンブル、ラスベガスのようにやって、ラスベガスは大体千ドル、十万円以上勝った人は三〇%納めるということで、高知県民は血の気が多いものですからIDカードを持たせてギャンブル場に入れない、他の富裕県からどんどん来ていただく、そういうことを実はもくろんでおりまして、これは夢物語ではないと、昔は夢物語だと思っておりましたけれども。 国家権力といいましょうか、うちの高知県知事は何かにつけて国政レベルのことにいろいろアドバルーンというか、大変ユニークな意見をおっしゃるものですから、そこで大変意を強くしたので、当初の質問通告、何か自分が矮小化されたような気がしてきたものですから、これはもう政策論議になると思いますけれども、そういうことを踏まえてそういうことが本当に可能なのかどうか。 そして、嫌な話ですけれども、大臣といえどもあるいは内閣といえども、大体自民党の総裁期間でここのところ終わっております。ひどい場合は三カ月たたないうちにいなくなつちゃいます。そういう意味で、第二次橋本内閣の自治大臣として、これは先ほどのお話を本当に具現化していただくためにも、大臣の熱意ある御決意をぜひ御披瀝いただいて私の質問を終わりたい、こう思っております。よろしくお願いします。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は、地方分権ということが随分熱心に騒がれておりますけれども、これはよほど真剣に地方の方が考えないと本当に地方分権になるのかなという危惧を持ちながら事務当局等の報告を受けているのは、実は私の政治家としての直観でございます。どうか地方行政委員会の先生方におかれましては、この点を一緒になって、この際本当の地方分権をやるんだということでお力添えを賜りたいと、まず冒頭申し上げておきます。 その中で私が特に今指摘をしたいのは、私は、地方六団体の皆様と本当の話をしようということで、地方六団体の幹部の方でいいからということで、私以下、局長、部長が出てずっと話をしているわけでございます。そこで常に申し上げていることは、少なくとも原理原則からいったら、分権は国から地方へと言っているけれども、その地方が二つあるんだと。都道府県と市町村というのは必ずしも地方というのでひっくるめるほど甘くないよと。そういう中で、最終的には、基本的には基礎的地方公共団体であるところに権限を本当に移譲しない限り地方分権の実は上がらないんだということを常に申し上げております。 それから、県議会議長会とお話ししたときなのでございますが、地方分権という中で行政のことについてはいろいろ議論されているけれども、地方議会の権限の強化というようなことについてはほとんど話が出ていないと思うがどうだと言われまして、私もどうも報告の中にそういうのがあったと聞いていないけれども、本当にこれは真剣に考えていただきたいと。 私は、国会では考えられなかったことでございますが、東京都議会で百対二十三で国際博をやるべしということが決定されたにもかかわらず知事はやらなかったというのを見まして、国会でああいう結果が出たら不信任案か解散・総選挙になるわけでございますが、多分あのときにきっと地方議会の方々は複雑な思いを持ったと思うので、ぜひそういうことは、地方分権の時代なんだから自治省が何とかしろというんじゃなくて、それこそ県議会議長会、それから市議会議長会、町村議会議長会があるんだから、早速連携をとって、こういう点は少なくとも地方議会もこの際変えてほしいという意見を出してほしいとお願いしてまいりました。 そういう中でございます。私は地方税法というか、細かいことは知りませんが、地方分権といい、そしてそこが基本的に国のいろんなことをやる単位だというときに、地方の課税権という問題を認めなくて、現在はあるものの上限を認めるという形であると思うんですが、ある教育を熱心にやるというところが例えば教育税というのを取ることによってその地方の特殊性を出すというようなことは、その税金の多寡によらずそれ以外の効果もあると思うのでございます。 そういうことを認める地方分権でなかったならば、今回の地方分権は単なる言葉だけが躍って、最後に、だれかわかりませんが、だれかがほくそ笑むという形になりかねないよと。少なくとも、私は自分が自治大臣である限りそんな形だけの地方分権というもののお手伝いをするつもりはない。そこは総理ではございませんが、火だるまとなってでも本当の地方分権というものをつくるために、いつまでやっているかわかりませんが、自分としての全力を私は尽くしてまいりたい、こう思っておりますので、先生方の御指導をお願い申し上げる次第でございます。
○田村公平君 高知県が独立国になれることを大臣にお願いしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(峰崎直樹君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 次回は明三十一日、予算委員会終了後直ちに開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時二十二分散会 —————・—————