沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1997/03/27
会議録
○委員長(楢崎泰昌君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十六日、萱野茂君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君が選任されました。 —————————————
○委員長(楢崎泰昌君) 昨二十六日、予算委員会から、三月二十七日午前の半日間、平成九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち総務庁北方対策本部、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 まず、武藤総務庁長官から説明を求めます。武藤総務庁長官。
○国務大臣(武藤嘉文君) 平成九年度の総務庁北方対策本部関係予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成九年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、総務庁北方対策本部関係予算額は十億八千七十四万円であり、これは前年度の当初予算額に対して七百九十二万七千円の増額になっております。 その主な内容につきましては、まず、北方対策本部に必要な経費として職員の人件費等一億一千三百九十二万六千円を計上しております。 また、北方領土問題対策に必要な経費として九億六千六百八十一万四千円を計上しておりますが、そのうち主なものは北方領土問題対策協会補助金九億二百二十八万円であります。 この北方領土問題対策協会補助金は、同協会が北方領土問題の解決促進のため全国的な規模で啓発等を行うために必要なものであります。具体的には、啓発事業関係については、まず、返還要求運動の盛り上げを図るために実施する国民大会及び県民大会の開催事業、後継者育成を目的とした青少年向けの啓発事業、北方領土問題教育指導者啓発事業等を行うための経費を前年度に引き続き計上しております。 また、北方四島との交流事業につきましても、北方領土問題の解決に寄与する重要な方策の一つとして、引き続き実施していくこととしております。 さらに、返還運動を次世代に承継していくための青少年現地研修・交流会開催経費、都道府県民会議の連携を強化するための地域ブロック会議開催経費、インターネットによる啓発経費等を新たに計上しております。 このほか、返還要求運動の中核的役割を果たしている各都道府県推進委員の啓発活動、北方地域元居住者に対する援護措置等に必要な経費を計上しておりますが、北方四島でいまだ所在が確認されていない墓地があり、墓参が実施できない箇所があるため、この所在確認のための調査経費を新たに計上しております。 また、北方地域旧漁業権者等に対する貸付業務関係についても引き続き所要の経費を計上しております。 北方領土問題対策協会補助金以外の経費といたしましては、北方四島交流事業啓発用記録ビデオを中学校等の教材として活用してもらうため、全国に配付する経費を新たに計上しております。 以上、平成九年度の総務庁北方対策本部関係予算の概要を御説明いたしました。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(楢崎泰昌君) 次に、稲垣沖縄開発庁長官から説明を求めます。稲垣沖縄開発庁長官。
○国務大臣(稲垣実男君) 平成九年度沖縄開発庁予算について、その概要を御説明いたします。 第三次沖縄振興開発計画の後期初年度であり、沖縄の米軍基地の整理、統合、縮小問題及び沖縄の振興策が現下の重要課題となっているもとでの平成九年度予算額は三千三百三十二億三千百万円で、前年度当初予算額に対し一〇一・七%となっております。 まず、沖縄振興開発事業費について申し上げます。 沖縄開発庁予算の大部分を占める沖縄振興開発事業費は、生活産業基盤としての社会資本の整備について、第三次沖縄振興開発計画に基づき継続諸事業の着実な推進を図るとともに、新たなプロジェクトの芽出しに努めるなど、沖縄振興開発諸施策の積極的な展開を図るため、その所要額の確保に努めた結果、三千百八億九千万円で、前年度当初予算額に対し一〇一・八%となっております。 沖縄振興開発事業費の内訳は、治山治水対策事業費、道路整備事業費、港湾・漁港・空港整備事業費、下水道・環境衛生等事業費、農業農村整備事業費等を主な内容とする公共事業関係費二千九百十八億九千百万円、公立学校施設整備費等を内容とする沖縄教育振興事業費百四十八億三千二百万円、保健衛生施設等施設整備費等を内容とする沖縄保健衛生等対策諸費十二億四千九百万円及びイモゾウムシ等の根絶等のための植物防疫対策費等を内容とする沖縄農業振興費二十九億千八百万円であります。 この沖縄振興開発事業費につきましては、特に、上下水道・都市公園等生活環境施設の整備、水資源の開発、道路・港湾・空港等交通体系の整備、農林水産業振興の基礎条件の整備、教育の振興、保健衛生対策の推進等に配慮いたした次第であります。 次に、一般行政経費等につきましては二百二十三億四千万円で、前年度当初予算額に対し一〇〇・八%となっております。 一般行政経費等の主な内容は、自由貿易地域の拡充強化に関する調査費や駐留軍用地跡地利用対策関連経費のほか、不発弾等の処理、対馬丸遭難学童遺族給付経費等、いわゆる沖縄の戦後処理問題の解決を図るために必要な経費、沖縄振興開発金融公庫に対する補給金等経費、沖縄コミュニティーアイランド事業費及び沖縄振興開発計画推進調査費等であります。 また、沖縄振興開発金融公庫の平成九年度における事業計画は二千二百二十一億円で、前年度当初計画額に対し一〇一・七%を予定しております。 以上をもちまして、平成九年度沖縄開発庁予算の概要の説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(楢崎泰昌君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○板垣正君 沖縄の基地問題についてまず触れたいと思いますが、委嘱審査であります、それぞれ沖縄の問題、北方問題についてもぜひお尋ねいたしたい。 沖縄の振興開発は極めて重要であります。ただいま御説明いただいた予算の中でもいろいろな新規事業も盛り込まれて、精いっぱい御努力の跡が出ていると思うのでございます。その中でも特に人材育成ということで、この予算で東京に次いで二番目となる産業技術教育センター整備事業が計上されております。大変意義のあることと評価いたしております。 このことについて開発庁長官はどのような期待を込め、ある程度具体的な内容についてお話しいただければと思います。
○政府委員(牧隆壽君) 沖縄の振興開発を図る上におきまして、人材の育成は、御指摘のとおり大変重要でございます。とりわけ、今後の高度な科学技術に対応した、また沖縄県が提唱しておりますような振興策を進めていく上において、これを担うべき人材を育成することは大変重要なことだと認識しております。 御指摘の産業技術教育センターであります。沖縄県におきましても、工業、農業、水産等いわゆる職業教育を行う学科を持った学校が多々あるわけでございますが、そこらにつきまして、一つの学校単位で備えることが困難な教育機器につきまして共通してそちらで備えまして、高度な教育をしていきたいということでございます。近年の急速な技術革新等に対応した教員の研修及び生徒の実習、課題研究等の実施が可能となり、ひいては、教員の資質向上、生徒の創造性の育成、高度技術への対応等が図られ、今後における沖縄県の産業を担う人材の育成を図る観点からも大きく期待されているところであります。 平成九年度は、建物、施設の建設及び特別装置のうち、そういうものを装備することといたしておりまして、予算額七億三千七百万円を計上いたしております。
○板垣正君 この理想が生かされるようにぜひお願いをいたしたい。 次に、北方領土の関連でございます。 いわゆるビザなし交流が大きな成果を上げてきていることは事実であります。かつ、来年度からは、医療、農業、教育各分野の専門家もこれに含めて北方四島に派遣する計画ということを承っております。これと従来のビザなし交流、こうした専門家派遣ということは、広い意味における経済協力と申しますか開発協力と申しますか、そういう意味合いについてどういうふうに理解すればいいのか。同時に、いわゆる共同開発というような問題が出てきておりますけれども、この問題について、当局として基本的にどういう立場に立っておられるか。 この点について簡明にお答えいただきたい。
○説明員(川口雄君) 先生お尋ねの北方四島との交流でございます。 現在、御承知のとおり、平成四年度から人的交流ということでやっておりますけれども、昨年十一月の日ロ外相会談におきまして、四島交流の枠組みの拡大につきまして基本的に合意されております。その内容につきましては、引き続き協議していくということになっておりまして、この協議を見守りながら、今後とも事業の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。 先生が御指摘の共同経済活動ということでございますけれども、これは外交交渉においてやっておりまして、ロシア側からは具体的な提案がまだないということで、外務省の方は具体的提案があってから考えるという立場というふうに伺っております。
○板垣正君 北方領土問題は残された最大の懸案であります。今後、さらに精力的に取り組んでいただきたい。 時間もありませんので、基地の問題に入りたいと思います。 沖縄基地をめぐる収用委員会の問題がぎりぎりのところに来ておる。収用委員会で審理されておりますけれども、私は、やはり国益を踏まえ、しかるべき法律を定めて整々と解決しなければならない、まさに命運をかけた大きな問題だと思うわけであります。そういう中において、いろいろな論議の中で緊急使用をやるべきだ、こういうようなことも論議されているわけであります。 この際、施設庁長官に伺いたい。 この緊急使用については、一部報道によりますと、現地の収用委員会から国に対して、つまり現地の防衛施設局に対しても、これは事実上時間的にできない、こういうふうに通達もあったというような報道もございます。この際、施設庁長官として、緊急使用は言うべくして事実上できない、五月十四日には間に合わない、この点を明確に言っていただきたい。どうでしょうか。
○政府委員(諸冨増夫君) お答えします。 きようでございますが、第三回の公開審理が開かれる予定になっておりまして、その審理状況を見ながら、私どもは一日も早く使用権原が五月十四日までに得られるように、現在、収用委員会の方に祈るような気持ちでお願いしておるところでございます。 一方、先生が今御指摘の緊急使用の問題でございますが、こういう本裁決が整々と行われておる状況下で緊急使用を出すことについては、私どもは現段階では考えておらないところでございます。 ちなみに申し上げますと、昨年私どもが楚辺通信所の件で緊急使用をお出しいたしましたときには、四十三日間かかった経緯がございます。 それで、緊急使用というのは、仮に私どもがお出しいたしましたとした場合に、緊急使用の許可が仮に出たといたしますと、この許可書を各地主さん方三千人に送達が全部終わってから初めて効力を発揮するという性格のものでございます。したがいまして、通常の例からいいますと、私どもこの許可書の送達を、収用委員会が三千人に対して手続を全部おとりになって、それが受け取りを拒否されて返却されてまいります。そういうことがございました後、初めて公示送達という制度がございます。この公示送達二十日間という期間を経て初めて緊急使用が仮に認められたとして効力を発揮する、こういう前提を考えますと、きょう現在、本裁決と並行して仮にそういうことをやったとしても、むしろ本裁決の裁決が出る方がちょうど同じような感じになってまいります。 といいますのは、本裁決の場合も、この裁決が終わりまして、収用委員会の方でこういう同じような手続をおとりになって、それで本裁決の場合には補償金の支払いというのがそれに加わります。したがいまして、現段階で、過去の例、あるいはいろんな観点から想定いたしますと、大体約一・五カ月かかるというふうに見積もられております。したがいまして、きょう現在、緊急使用をお出しいたしまして、そういう過去の四十三日かかったというのが仮に相当短縮されたといたしましても、本裁決と大体同じような期間を要するというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、私どもきょう現在、残された期間は非常に厳しゅうございますが、何とか五月十四日までに裁決をいただいて、そういう諸手続が整々と行われて、五月十四日までに権原が何とか取得できるように今考えておる、こういう状況でございます。
○板垣正君 やはり現実を厳しく見ていくということが必要だと思うんです。いたずらに何とかなるんじゃないかというふうなものまで交えての論議になりますと、かえって混乱する。厳しく見るべきところは見る、判断するところは判断する。 防衛施設庁というのはその立場にもあるわけでありますから、今御説明いただいたように、この緊急手続は事実上間に合わないし、やってもかえって混乱を招く、こういうことを確認したいと思うんです。 今度は外務省に伺いたいわけでございます。 沖縄県民の痛みというものを私どもは私どもなりに随分真剣に取り組んできたつもりでございますし、また、現在国を挙げて沖縄県の負担軽減なり開発振興なり、あるいは基地の問題に取り組みつつあります。ただ、根底にあります日米安保体制というもの、国の独立、平和を守っていく、これが何よりのかなめであります。 こういう立場において、ややもすると情勢認識が非常に甘いのではないのか。東アジア情勢は決して甘いものではないと思う。冷戦は終わりましたけれども、紛争の可能性をはらんだ地域はむしろ東アジアには集中しておる。こういう情勢の中で、日本は安保体制を国の基本政策とし、かつ沖縄の皆様方にはまことに重大な御負担をいただいていること、それはそれとして国としての打開の道を開かなければならないとともに、国の基本方向を誤ってはならない、混迷させてはならない。 こういう点で、外務省、アジア情勢、対米関係を含めて、現在の情勢認識というものについてより明確な見解を明らかにしていただきたい。
○政府委員(折田正樹君) 米軍施設・区域が沖縄県に集中していることに伴いまして、沖縄県の方々に長年にわたり大変な御負担をお願いしてきているという認識はまずございます。外務省だけでなくて橋本内閣全体として、沖縄の問題を国政の最重要課題の一つとして、米軍施設・区域の問題や経済社会の振興策に全力を挙げて取り組んできているところでございます。 そして、アメリカとの関係におきましては、沖縄問題の解決の重要性ということを累次にわたりまして首脳レベル、外務大臣レベル、事務レベル、さまざまなレベルで伝えてきていることでございまして、そういうこともありSACOが発足され、SACOのもとでさまざまな議論がなされ、沖縄の米軍基地の整理、統合、縮小についてSACOの最終報告というのが出たのは御承知のとおりでございます。 他方において、委員がおっしゃいますように、アジア・太平洋地域は、朝鮮半島における緊張が引き続いているということを初め、不安定性、不確実性が依然存在しておるわけでございます。その中で日米安保体制というのは我が国の安全確保、それからアジア・太平洋地域の平和と安定にとって不可欠であるという認識を強く持っているわけでございまして、日米安保条約の目的達成のために我が国に駐留する米軍に施設及び区域を円滑かつ安定的に提供することは我が国の条約上の義務であるというふうに考えているわけでございます。 そして、そのためにも使用権原のない状態というのは何としてでも避けたいという気持ちで、現在、防衛施設庁とも御協力しながら内閣一丸となって対応しているということでございます。
○板垣正君 なぜ沖縄に基地が必要なのか、なぜ沖縄だけ苦労しなきゃいけないのか、それにはっきり答えなきゃいけないと思う。 その点について御見解を伺いたい。
○政府委員(折田正樹君) 沖縄に基地が集中しているというのはそのとおりでございます。特に、沖縄におります米軍の大宗は海兵隊でございます。この海兵隊は、一定の自己完結性を有する機動展開部隊、第三海兵機動展開部隊が駐留しているわけでございます。沖縄に海兵隊が駐留する要因といたしましては、地理的に米本土、ハワイなどよりも日本を含む極東の各地域に近いということ、そしてこうした地域に急速な戦力展開、戦力投入を行うに際して迅速性というのが確保できるということ、それから周辺諸国との間に一定の距離がございまして、本土では得られない縦深性を確保し得ること、そしてまた練度だとか即応性の維持向上に必要な演習場、後方支援施設が沖縄県内に存在しているということがあるわけでございます。 このような沖縄におります海兵隊を含め在日米軍の存在は、この地域におきます米軍のプレゼンスの基礎となるものであると考えておりまして、我が国及び極東における国際の平和と安全の維持という日米安保条約の目的達成にとって不可欠のものであるというふうに考えているところでございます。
○板垣正君 加えまして、アメリカの下院でも近く十万人体制、いわゆる東アジアに対する現在の前方展開戦略は続ける、こういう決議が行われるというような報道も一部ございますけれども、その中で言われておりますことは、広く長期展望に立って、アジア情勢が今後どうなっていくか。 その中で言われております例えばエネルギー問題、現在我が国は中東から八〇%も油を依存しておる。これは一時もう少し低下したと思うんですが、今そこまで来ていると言われております。さらに、今後各国とも経済的な目覚ましい発展の中で恐らく二十一世紀以後九〇%に達するのではないか。つまり、中東に対するそうしたエネルギーの期待というものがこのままだとすさまじいものになっていく。そういう中における東シナ海あるいはインド洋、ペルシャ湾に至るシーレーンの問題というものは、今後の展望の中で我が国にとりましてはまさに大動脈でありましょう。同時に、これをめぐっての国際的な緊張感あるいは地域的な紛争が現にいろいろ予想される。 こういう情勢の中で、沖縄という地位は、日本のシーレーン防衛という長期展望に立った上からも、あるいは日本のより積極的なアジア・太平洋地域におけるまさに平和の国家戦略進展の上からも、極めて重要なかなめの位置をなしている戦略的な要衝であるということは否定ができない、こういう立場に立って、外務省はもう少し展望に立った見解を述べるべきではないですか。
○政府委員(折田正樹君) 委員御指摘のように、アメリカの議会の一部で、アジアにおきます米軍の十万人体制を維持するということについての決議案を出そうという動きがあるというのはそのとおりでございます。それから、委員いろいろエネルギーの問題、シーレーンの問題等々をおっしゃいました。国際情勢はいろいろ不確実性、不確定性を有しているということを十分念頭に置きながら、また、ただそれだけではなくて、いろいろなさまざまな外交努力をなしながら、日本としての役割も果たしながら外交を続けているわけでございますが、日米安保条約、それからアメリカがほかの国と結んでおりますさまざまな取り決めに基づきまして、アメリカがアジア・太平洋地域にプレゼンスを維持しているということがこの地域の平和と安定の観点から果たしている役割というのは否定できないことだろうというふうに思います。 私どもといたしましては、国際情勢はいろいろ変動はし得るわけでございますけれども、米側また諸外国と密接な協議をしながら、さまざまな状況に対応できるようなことで臨んでいきたいと考えているところでございます。
○板垣正君 終わります。
○福本潤一君 平成会の福本でございます。 今回、最初に北方問題に関してお伺いさせていただきたいと思います。 北方対策本部に必要な経費として十億八千七十四万円。総務庁長官は、領土問題に関しては、国民世論の一層の高揚を図るため、特に青少年の方々の意識の喚起に重点を置く必要があるというふうに述べておられます。北方問題というのは、基本的には北方領土返還ということが最重要課題だろうと思います。そうしますと、戦後五十年たっていまだ領土解決のめどが立たないこの現状認識と、沖縄等々で基地問題がありますけれども、解決方策を具体的にどういうふうに考えておられるか、基本認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 率直に申し上げまして、沖縄問題というのは、沖縄の皆様方にとってもまた日本の国にとっても本当に大変大切な問題でございますが、今は、対米関係はいろいろございますけれども、これは国内の問題だと私は思います。 北方領土問題というのは、正直、沖縄とは違って、戦後旧ソ連軍が不法に入ってきて占拠したままの状態であるわけでございまして、国際的に見ても大変ふさわしくない状態が続いていると私は思います。その辺のところの認識というものが、五十年たってしまいますと割合国民の中で風化してきている嫌いがあるのではなかろうか。今ロシアになりましたけれども、確かに日本と両国間の関係は最終的な平和条約が締結されていないわけでございまして、そういう面からいけば、両国間の関係は依然として完全に正常になったとは言い切れない面があると思うのでございますけれども、日ソ共同宣言からずっと今日までこういうような形で来ているわけでございます。 しかし、日本としては、歴史的に見ても明らかに日本の固有の領土であり、そして今申し上げましたように、戦後になって旧ソ連軍が入ってきたところが依然として日本の施政権が及ばないということは私は大変残念なことだと思います。 こういうようなことを考えますと、本当に風化したと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、だんだん何か運動が、かつての運動と比べると激しさというか、熱烈なものが多少減少してきているんじゃないか。それはやっぱり一つは、国民運動をおやりいただいてきた、中心になった方々にだんだんお年を召した方が非常に多くなったということが私は現実にあると思います。 また、戦後五十年もたちますと、全く戦前のことを知らない人が多くなっちゃったわけでございます。特に青少年の中でそういうことを考えるときには、これから青少年の皆さんにこの問題を正確にお伝えし、そして青少年の皆さんの方からもっと積極的な返還運動というものが盛り上がるようなことが必要ではないかなということを考えまして、今回は特に青少年問題を中心にしながらより国民運動を盛り上げていくということで努力していきたい、予算を見ていただいても、そういうような考え方から私はつくったつもりでございます。
○福本潤一君 青少年に対する啓蒙活動とうかがいましたけれども、啓蒙活動が長年ずっと続いて、五十年の風化だという話でございました。領土を返還する、具体的にそれができる行動プログラム、沖縄等々でも行っておりますけれども、そういうプログラム等を必要とするのではなかろうか。ある意味では啓蒙活動、情報公開というのは今の大きな課題ではありますけれども、返還そのものの具体的な行動に関しては啓蒙活動以上に何か考えておられないかというのをお伺いしたいと思います。 というのは、地元ではかなりホットに過熱しておるわけです。それが戦後五十年を契機に、沖縄基地の問題も外交問題を含んでおりますから難しいとはいえ、具体的に何ら解決策はないのかということが一番大きな課題だろうと思いますので、その点についてもお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 率直に申し上げて、これは私の方の所管ではなかなか難しい問題でございます。やっぱり外交案件になるわけでございます。私は外務省も大変いろいろの問題を抱えて忙しいことはわかっておりますけれども、外務省自身も北方領土問題に対するというか、これによって日ロ関係の正常化を図るんだ、そして平和条約を一日も早く締結して本当に正常な姿に戻していくんだ、北方領土を返還してもらって戻していくんだという熱意、これ自身も、やっぱりかつての時代と比べれば、正直、冷めてきていることは事実だろうと思います。これは大変遺憾なことでございまして、ぜひ外務省にももう一度改めて、戦後五十年たったわけでございますし、粘り強くだけではなくて、もう少し強くこの問題に取り組んでいってもらいたいという気持ちを私は強く持っております。 正直、私自身が、おととしてございましたか、ガイダルがロシアの選択という政党を結成するときに招待をされて、参りました。ガイダル自身も相当北方領土問題を理解しているロシアにおける指導者の一人だと見て、私はおつき合いをしておるわけでございます。 そのときに、この間の大統領選挙に立候補いたしました、名前は申し上げられませんけれども、有力な、相当のシェアをとった、得票率のあった候補者とも幸いお目にかかることができました。 その方は明らかに、これはロシアの方が間違っているんだ、一日も早く日本に返すのは当たり前だと。こういうことをはっきり明言してくれるロシアの政治の世界の指導者もいるわけでございますから、私としては、そういうことを踏まえると、外交関係の中で、外交交渉の中でもっと積極的に取り組んでいけばもう少し何か明るさが出てくるのではないかということを率直に感じております。
○福本潤一君 そういう外交問題、本件の中で総務庁長官は啓蒙活動に多々取り組まれておりますけれども、柱は返還問題であるというところに重点を置いて今後取り組んでいただければと思います。 続きまして、沖縄の問題をお伺いさせていただければと思います。 沖縄でFTZが自由貿易地域ということで継続されておりますけれども、平成九年度の予算でも自由貿易地域の拡充強化に関する調査費四千二百万円が新たに計上されております。これは、現地に行きましても、このFTZに乗っかった企業の半数はもう赤字で退出しているわけでございます。沖縄開発庁の嘉手川総務局長ですか、十八日の本委員会で、できるだけ早期に結論を出すというお答えをいただいておりますが、できるだけ早期というものの時期を明確に言っていただければと思います。
○政府委員(嘉手川勇君) ただいま委員御指摘の点についてでございますが、現在、沖縄の那覇市に設置されております自由貿易地域那覇地区の現状について、私どもの認識は、先生が今お述べになったところと全く同じでございます。 この自由貿易地域につきまして、沖縄県、沖縄県の経済団体等から、税制、関税面を中、心とした特別措置の導入一指定地域の拡大等による拡充強化が要望されております。 ただいま委員御指摘のとおり、平成九年度において、自由貿易地域についての拡充強化に関する調査を行うこととしておりますが、その内容といたしまして、沖縄の経済や貿易の取引の現状等を分析しながら、沖縄の産業、貿易振興のため、沖縄に展開いたします自由貿易地域のあり方、そのために必要な機能等について、海外のFTZの実例の分析も踏まえ調査、検討いたしたい、このように考えているところでございます。 そこで、予算成立後でございますが、速やかに調査を実施してまいりたいということは先般申し上げたとおりでございますが、実はこの予算の中には委託調査費が含まれておりまして、調査委託先の選定等所要の準備が必要でございます。また、海外のFTZの実例調査も必要でございますので、現時点でいつまでにということを具体的に申し上げることはできませんけれども、調査の過程で沖縄県とも十分な連絡をとって、できるだけ速やかに調査を行い、その結論を出したい、このように考えております。また、その過程において沖縄県とも十分に相談してまいりたい、このように考えているところでございます。
○福本潤一君 沖縄基地問題で、その解決が最優先課題ではありながら、振興策ということで長年の不幸な状況を解消する対案策として出てきておるわけでございますし、地元では、貿易特区地域ということで一国二制度も含めて考えるぐらいの意気込みでFTZを期待しておりますので、できるだけ早期にこの対応をしていただければと思います。 続きまして、今回の沖縄開発庁の予算を見ますと、開発事業費三千五十三億円のうち公共事業関係が二千八百六十五億円とかなり多額の割合を占めておるわけでございます。 沖縄はもともと雨期、洪水期には大変な思いもしますが、と同時に渇水期に渇水被害もかなり長期にわたってこうむっておられます。沖縄の水の現状といいますか、各家庭すべてに雨水貯水槽があるぐらいの深刻な状況ですし、本土の渇水と比べてみましてもはるかに深刻な状況だと私も思うわけです。アメリカが駐留していた時期に、その政策に基づいて農業用水すら水道用水から使ったりするようなところもありますし、水田農業とは違いますけれども、現実に渇水対策上かなりのダムを北部につくっておるようでございます。 そのダムは何年度を対象に計画して、将来例えば何年に一回は渇水になっても仕方がないという上での計画なのか、水対策の現状を具体的に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 先生御指摘のとおり、水資源開発というものは沖縄にとっては死活問題だと言われるぐらいでありまして、県民の生活の安定と産業の振興を図る上におきましては最重要な課題でございます。また、人口の増加や生活水準の向上、リゾート開発等に伴いまして今後とも水需要は増大していくだろう、こういうふうに見ておりますし、ダムの開発、河川水や地下水の開発、海水の淡水化等、多角的な面におきまして水資源の開発を引き続き積極的に促進する必要があると考えております。 そこで、本島におきましては、都市用水ダムとしては、御承知だと思いますが、北部の五つのダム、漢那ダム、倉敷ダムを完成させました。また、大規模海水淡水化施設につきましても完成しております。この三月二十五日から全面供用の体制がとられておるのであります。また現在、羽地ダムとか億首ダム、大保ダム及び西系列の幹線導水施設等を建設中でございます。これらの建設促進を図る上におきましても、本島南部における農業用地下ダムにもこれまた着手しておるのであります。さらに、離島においてもダムの建設、農業用水源の開発、海水の淡水化等の需要に即した水資源の開発を進めているところでございます。 そして、平成八年度末の一日当たりの供給量は、都市用水のダム水源については三十九万トンでありまして、国のダムとしては三十万トン、県のダムとして九万トン、海水淡水化施設は四万トンとなっております。とりわけ都市用水のダム水源につきましては、復帰当時といたしましては一日当たり五万トンでございましたが、現在ではその約八倍でございまして、水の確保の安定性は大きく向上しております。なお、本島におきましては、幸いにも平成六年度以降給水制限はございません。 そういうようなことで、現在の計画が順調に進んでおると申し上げてもいいだろうと思います。 今後とも、水の安定供給のためにこれらの多様な水資源の開発に積極的に取り組んでまいる所存であります。
○福本潤一君 平成六年以後渇水がたまたまなくて済んでいるということでございますが、農業用水、工業用水、都市用水の比率も本土とは全然違いますし、むしろアメリカのロサンゼルスのような上水に偏った使い方をせざるを得ないというところでございます。その中で、先ほど日量四万トンを海水淡水化装置でやっておられると。これはもう全部稼働しておられるんでしょうか。この点、具体的に伺いたいと思います。
○政府委員(牧隆壽君) 沖縄の水問題は、御指摘のとおり、復帰当時は例年渇水でございまして、現在は、大臣がお答え申し上げましたように平成六年度以降ございませんが、何とか多様な水資源の開発によりまして安定的な給水をしたいという願いのもとに、今御質問がございました海水淡水化施設、陸水だけに頼っているわけにいかないということで平成五年度から建設を進めました。それで、ちょうど平成八年度、ことし三月でございますか、完成したばかりでございまして、四万トンをフルに供給していただいております。
○福本潤一君 現在の時点で水量としては何とか整合性ができているということだと思います。特に沖縄は、離島も含めてですが、炭酸カルシウムといいますか、サンゴの土壌で割と硬度が高いということでございますが、例えば硬度を低減化するセンターなりが現実に進行しておるのか、それとも今後の課題なのか、具体的に伺いたいと思います。
○政府委員(牧隆壽君) 沖縄の水、特に沖縄は、御存じのとおり地下はほとんどの地域が琉球石灰岩でできております。とりわけ宮古につきましては全量地下水に頼っておりますので、カルシウム、マグネシウム等の硬度が、通常おいしい水の基準とされている三倍あると聞いております。今年度予算でお願いしておりますが、九年度、十年度の二年度におきまして、十二億余をかけまして硬度低減化装置を宮古島に備えつけるという事業をお願いしております。このことによりまして硬度を三分の一に下げるということが期待されております。現在においても健康被害はもちろんないわけでございますが、ただ、味がまずいとか、石けんの泡立ちがよくないとか、ボイラー等の管内にスケールがたまるといった問題がございまして、これの平成十年度完成の暁には、給水人口四万七千人ほどでございますけれども、そういう意味の高品質の水を宮古島の方々に供給できるんじゃないかと期待しております。
○福本潤一君 そういう硬度に対する水質の問題に関しての対応を今後もさらに積極的に進めていただければと思います。 沖縄の場合は、北部でダムが七ダムできまして、南部の方はそれの受益地ということになりますと、本土と同じように、水源地域と南北問題として起こっているような形がありますけれども、その水源地域の振興策は具体的に今回の予算ではどういうふうに考えられておるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 北部圏は重要な水源地域でございますし、また豊かな自然環境を有するものの、中南部に比べますと人口、諸機能の集積に相対的な立ちおくれが見えております。県主の均衡ある発展のためにも、北部圏の振興開発を一層推進する必要があると認識しておるのであります。そのために、第三次沖縄振興開発計画におきましては、北部圏について、地域特性を生かした農林水産業の振興や観光リゾート地の整備を図るとともに、交通通信体系や生活環境施設の整備、国土保全等に努めることといたしておりますし、総合的な振興開発の方向を示しております。 また、去る三月二十五日の沖縄振興開発審議会におきまして取りまとめられました三次振計後期展望におきましても、北部圏については、中南部圏との適切な機能分担と連携に留意するとともに、豊かな自然環境を保全しつつ振興開発を進めることとしておるのでありまして、今後とも関係省庁や沖縄県と連携しつつ北部圏の振興開発を一層進めてまいりたいと存じております。
○福本潤一君 沖縄の基地問題と同様、北部の水没地域、水没農家等々を含めて手厚い対応をしていただければと思いまして、この問題を取り上げさせていただきました。 以上で終わりたいと思います。
○照屋寛徳君 稲垣長官初め開発庁の皆さん、平成九年度の予算編成に当たりまして、沖縄の振興開発に欠かせない所要の予算を確保、編成していただきまして、心から敬意を表するものでございます。 先ほど、長官から予算についての御説明をちょうだいいたしましたが、県選出の国会議員として、委員の先生方にもぜひ御理解を賜りたいということを冒頭申し上げたいと思います。 きょうは運輸省来ておられますでしょうか。先に沖縄のバス事業、公共交通事業について質問させていただきたいと思います。 御承知のように、沖縄本島には、琉球バス、沖縄バス、那覇交通、東陽バスと路線バスとしては四社、中部地域に観光専門の中部観光バスというのがございます。それから宮古、八重山の離島にバスがあるわけでございます。いずれのバス企業も非常に経営状態が悪化いたしております。琉球バスに至っては、事実上の倒産状態でございまして、現在、那覇地裁に会社整理の申し立てをしておるさなかにございます。 バス企業の経営悪化の原因は、鉄軌道がない沖縄でどんどんモータリゼーションが進行していく、あるいは余りにも競合路線が多過ぎる、あるいはそもそもそれぞれの個別企業の経営体質というか経営基盤が非常に脆弱であるという要因が上げられるだろうと思います。 運輸省、沖縄におけるバス企業、バス事業の現状についてどのような御認識をしておられるでしょうか。
○説明員(梶原景博君) 沖縄におけるバスの現状でございますけれども、先生今お話しのとおりでございます。沖縄県は県内に鉄道がございませんが、路線バスは唯一の大量の公共交通機関として、通勤通学を初めといたしまして、県民の身近な足として大変重要な役割を担ってきているものと認識いたしております。 しかしながら、近年、沖縄におきましてもマイカーの増加とか慢性的な交通渋滞もございまして、バスの定時的な運行がなかなか難しいというようなこともあって、輸送人員は年々減少し、特に沖縄本島のバス事業者四社の経営状況は大変厳しいものがあるというふうに存じております。また、先生も御指摘でございますけれども、経営状況が厳しいことの要因の一つに、バス事業者四社の路線が競合いたしておりまして、なかなか効率的な運営が行われていないという問題がございます。このため、私どもは、バス事業者に対しまして、路線の共同運行による効率化を指導してきております。この結果、昨年四月より一部路線、これは糸満線と読谷線でございますけれども、共同運行が実施されてきております。 今後ともこの方向で事業の改善を図っていきたいというふうに存じておるところでございます。 今後とも地元自治体等と協力しながら、さまざまな効率化の施策、またサービスの改善、さらにはバスの走行環境の改善等を推進いたしまして、路線バスの維持を図ってまいる所存でございます。
○照屋寛徳君 御案内のように、戦前は沖縄にも鉄道が走っておりました。那覇−与那原間、それから那覇−嘉手納間に軽便鉄道が走っておったのでありますが、あの戦争でなくなりました。戦後は唯一沖縄だけが国鉄の恩恵を一切受けなかったのでございます。一方で、本土にあるような都営鉄道あるいは県営バスなどもなかった。沖縄の公共交通はすべて民間のバス企業が支えてきたのでございます。通勤通学はもとより、社会的弱者の立場、県民の足、あるいは県民の経済を支えてきたと言っても私は言い過ぎではないだろう、こういうふうに思っております。 戦後、沖縄の公共交通の面でバス企業が果たしてきた役割というのを運輸省はどういうふうに評価しておられますか。
○説明員(梶原景博君) 先生御指摘のとおり、先ほど御説明いたしましたけれども、沖縄本島にはかつては鉄道がございましたが現在は鉄道がないということで、また公共的な輸送がすべて民間のバス事業者によって行われているということで、これら民間のバス事業者が県民の足、特に自分で足を持っていない交通弱者等の足として大変大きな役割を果たしてきているというふうに認識いたしておるわけでございます。 そういう中で、沖縄のマイカーの増加等に対応して慢性的な交通渋滞も発生しているということで、バス事業だけでなかなか公共的な輸送が支えられないということで、沖縄県の方でモノレールの構想が出て、それが現在進められているというふうに理解いたしております。
○照屋寛徳君 開発庁長官もおいででございますが、開発庁長官の御努力などもございまして、モノレールがいよいよ着工されました。早期の完成を願うものでございます。 さて、運輸省、このモノレール導入に伴って、県内のバス路線の再編が必至だと思われます。一方でまた、主として那覇交通になりますが、那覇市内を主な路線にしておりましたバス企業にとっては、モノレール導入というのは経営的にも非常に痛手でございます。そういう意味で、モノレール導入に伴う沖縄県内のバス企業に対する制度資金などの助成も必要になってくるだろうと私は思います。 ある面では、私は、国鉄の恩恵を戦後一切受けてこなかった、そういう沖縄の実情からすれば、この際、やはり三百億ぐらいの長期低利融資をバス会社にやって、バス企業の健全化、そして県民の足を確保する新しい交通体系を整備していく、こういう国の施策が必要になってくるのではないかと思います。 今、指摘を申し上げましたバス路線の再編や国の公的支援、制度的な資金援助、あるいはまた新しい交通体系の整備のあり方について、運輸省のお考えを聞いておきたいと思います。
○説明員(梶原景博君) モノレールにつきましては平成十五年の開業を目指して現在整備が進められておりますけれども、御指摘のとおり、開業の際にはバス事業に大きな影響を生ずるものと見込んでおります。このため、モノレールの建設に関して、平成六年に県及び那覇市とバス事業者四社が協定を締結しております。この中で、バス路線の再編につきましては、開業の二年前を目途に実施案を策定するということになってございます。 また、その再編の内容でございますけれども、モノレールとバスが利用者の利便性を確保しつつ共存するということで合理的機能分担を図る観点から、市外に行くバスとモノレールを幹線交通、また市内のバスを幹線を補完する支線として形成することを基本とするということになってございます。バス路線の再編につきましては、こうした基本的な方針に基づいて、モノレールとバス路線網の組み合わせによりまして、より効率的で利便性の高い交通体系が実現できるよう私どもも関係者に対して適切に指導、協力を行ってまいりたいと考えております。 また、御指摘の影響を受けるバス事業者に対する措置でございますけれども、これにつきましても、協定において、モノレールの導入によりバス事業の運営に著しい減益を生じた場合適切な措置を講ずるということになっておりまして、また、人員とか車両に余剰が生じた場合においても雇用のあっせん等の措置を講ずるということになっております。 いずれにせよ、このモノレールの開業は沖縄県また那覇市の主導で行われる部分も多うございますので、県市が協力して開業後のモノレールとバスのあり方、経営面も含めましていろいろな御努力をいただいているというふうに認識いたしております。 なお、資金面の話といたしまして、モノレールの導入に伴い、バス事業の影響対策として、バス事業の活性化に必要な資金の貸し付けを県の方で平成七年度、八年度、トータル三十億弱でございますけれども、こういうことも行っているということでございます。
○照屋寛徳君 稲垣長官、バスの話が今出てまいりましたが、沖縄の振興を図っていく上で、やっぱり何といっても新しい交通体系の整備を図っていかなければならないと思います。今、運輸省から説明があったようなバス企業の実態でございますが、国や県や那覇市、あるいはそれぞれのバス企業、そして労働組合などを含めた恒常的な協議の場も早急につくる必要があるだろうと思います。さらには、バス企業の合併なども必要になつてくるだろうと。 健全運営、健全経営も当然求められるわけでありますが、開発庁長官として、御決意というか御方針みたいなものをお聞かせいただければ大変ありがたいなと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄におきまする足の確保、いわゆる軌道のない地域でございますだけにバス事業がその役割を大きく果たしておることは十分承知しております。しかし、時代の変遷により、また過日私もモノレールの起工式に行ってまいりまして、いよいよ沖縄にも軌道交通というものができるなと大変喜んでいる次第でございますが、それによってバ久事業そのものに与える影響もこれまたありということでございます。 バス事業そのものは運輸省の所管ではありますが、私といたしましては、これから振興開発をする上において、沖縄のバス事業の経営状況の現況が非常に厳しいことは十分知っております。しかし、このことはこれからの経済社会、県民生活、地域の開発、観光リゾート地の形成などに十分に寄与する事業でございますので、沖縄振興開発金融公庫において必要な融資制度を設けて支援を行っておりますけれども、さらに運輸省ともよく連絡をとり合って県民の足の確保に努めてまいりたいと思う次第です。
○照屋寛徳君 運輸省、結構でございます。 開発庁長官、前回に引き続いて銘酒泡盛の話をお伺いさせていただきたいと思います。 本日採択予定の沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案、これでもって県産酒類の税の軽減が図られるということを大変うれしく思っております。 ところで、その後、開発庁の職員からもいろいろ御指導いただきました。私は、酒税の軽減にとどまらず、沖縄の地場産業、伝統産業である泡盛産業を今後振興していく上で何といっても原料輸入米をもっと安くしていく、こういう措置を図らなければならないだろうと思うのであります。これまた食糧庁が直接の担当のようでございますが、問題は、新食糧法による輸入主食米と同じような扱いが輸入原料米、泡盛の原料米についても措置されておる。そういう状況にあるようでございますが、本来なら、タイの国から一トン当たり五万六千円ぐらいで自由市場で取引が可能なのにもかかわらず、今これが倍以上の値段で買わざるを得ない、こういうことがあるわけであります。 沖縄県からもさまざまな規制緩和の措置が要望されておりますけれども、私は、これはある面で規制緩和だろうというふうに思います。ぜひ長官のお立場で、今申し上げました食糧庁などにも働きかけていただきまして、泡盛産業の振興を図る上で輸入原料米の価格軽減の方策をとっていただきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。
○国務大臣(稲垣実男君) 先日、この委員会で泡盛のことにつきまして先生から御質問がございまして、特に私はもう酒をたしなまないと言ったら、いや酒じゃないんだ、泡盛なんだよということでございました。その後機会がありまして、おかげさまで味わうことができました。飲めませんで、においをかぐ程度でございましたが、なかなか香りもいいし芳純でありますし、なめた程度でございますが、味わいもなかなかいけるんじゃないのかと。 沖縄の地場産業の重要なものでございますので、業界が何とか立ち行くように私としても全力投球をしていきたいと思っておるところでございます。 先生御指摘のとおり、今、新食糧法第六十五条によりまして、米につきましては国家貿易ということになっております。国家貿易という体制のもとで、輸入を行うことは規制されております。それは国内の米の需給、価格の安定に悪影響を及ぼさないようにという趣旨であると聞いております。 したがって、現行の法体系のもとでは直接ということはなかなか難しいと思いますが、できる限りの価格引き下げをいただくように、食糧庁、その他関係省庁にも要請を続けてまいりたいと思っている次第でございます。聞くところによりますと、食糧庁では四月に結論が出るのではないかと思いますが、全力投球をして、先生の御趣旨に沿うように努力してまいることをお誓いいたします。
○照屋寛徳君 もう時間がなくなりました。 施設庁長官、あなたの前任者の宝珠山さん、現在、防衛装備協会の理事長が、政府が今考えている米軍用地収用特措法の改正は不要である、その理由として、必要性がないんだということを強調しているわけであります。一つは、沖縄の基地問題の解決に役立つとも沖縄県民の理解が得られるとも考えられぬと。二番目に、借地借家法のことを言っております。三番目に、手続中の事案に途中で法を改正して適用するのは、スポーツに例えると試合の途中でルールを一方に有利なものに変更するに等しく、法治国家としてわがままであると。こういうふうなことをおっしゃったといいます。 この宝珠山発言についてどう思われますか。
○政府委員(諸冨増夫君) お答えします。 先生御指摘のような発言がございまして、そういう報道があったことは私どもも承知しております。ただ、報道で見る限り、若干事実関係を誤認した見解ではないかというふうに感じまして、私自身御本人を呼びまして、この点を確認いたしました。その結果、御本人も、やはり一部自分の事実誤認があったという点をお認めいただいたところでございます。したがいまして、本人に対しまして、若干誤解を招くような発言をされたこと自身について、私は友人としてちょっと御注意を申し上げたというような経緯がございます。 発言そのものの中身についての誤解を招くというのは、例えて申し上げますと、先生が今おっしゃいましたいわゆる借地借家法云々というような発言がございますが、昨年の楚辺通信所の例は確かにそのとおりでございますが、今回、駐留軍用地特別措置法に基づきまして私どもが裁決申請をお願いしている土地は、駐留軍用地特措法に基づいて従来から強制的に使用が認められておるところでございまして、背景が全然違うのではないかというような点を申し上げて、そういう点についての事実誤認を御本人もお認めいただいたというようなことでございます。
○照屋寛徳君 終わります。
○前川忠夫君 きょうは、前回の委員会に引き続いて、沖縄の振興策についてお伺いしたいと思います。 つい先ごろ、第三次沖縄振興開発計画の後期展望という審議会からの報告書が出まして、私も、隅々というところまで行っておりませんが内容を一読させていただきました。 そこで、当初の計画と現状についての比較でいろいろと数字を挙げているところを拝見しておりまして、前回の委員会でもいろいろお聞きしたわけですが、特に雇用の問題という点では、現在の沖縄県における就業者の動向がどうなっているのか、あるいは所得がどうなっているのか、あるいは県内における総生産がどうなっているのか、そんな点を見ておりましたら、計画当初の数字、平成二年との比較でありますが、五年たった今日においてむしろ就業者数は減っているんです。それから、県民所得ですが、計画当初は二百万の収入が平成十三年には三百十万円ということですから、約五割強上がるという見通しだったものが、この五年間でわずか二百十二万円。ですから、十二万円しか実は上がっていない。さらに、県内総生産につきましても、四兆円を超す規模の構想があったのに対して、二兆八千億円がわずか三兆二千億円弱にしかふえていない。 これは一体どういうことなんだろうと。さまざまな手だてはこの間もやってきていただいたはずであります。しかるに、こういう数字しか出ていない。私は数字がすべてだとは申し上げませんが、これからの後期展望を明らかにして具体化していくに当たって、これまでの反省といいますか、そういうものを明確にしておきませんと、これからの計画そのものも絵にかいたもちというふうに受け取られかねないので、この辺、これまでの反省といいますか評価、その上に立ってどうするんだという意味で、現在の開発庁としての考え方、見方がありましたら、ごく簡単で結構ですが、御指摘いただきたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 今、委員御指摘のとおりでございますが、本土復帰して以来、三次にわたります振興開発計画に基づきまして沖縄の振興開発のために諸施策が講じられまして、沖縄の経済体制は総体として発展してまいりました。しかし、今御指摘のように、生活産業基盤の面でなお整備を要するものが多いし、産業振興や雇用の問題など解決しなきゃならぬ、御指摘の点などの課題が多々ございます。 三次振計は平成九年度から計画期間の後半を迎えていることから、計画期間の後半の施策展開の方向性について明確にするために、去る三月二十五日の沖縄振興開発審議会において三次振計の後期展望が取りまとめられたところでございます。 その主な内容といたしまして、ちょっと申し上げますと、三次振計策定後の社会経済情勢の変化と沖縄への影響といたしまして、グローバリゼーションの進展ということ、環境への認識の高まり、あるいは高齢化時代や高度情報化時代の到来等について指摘しております。 三次振計後半の施策展開の方向づけといたしましては、経済社会の変化に対応し、地域特性を生かした特色ある産業の振興を図ること、国際性豊かな県民性や地域特性を生かし、我が国の南の国際交流拠点の形成を推進すること、これらを推進する上で基盤となり、自立的発展を支える社会資本の整備を推進していくこと、沖縄の豊かで多様な自然環境の保全、継承など環境に配慮すること、離島及び圏域につきましては、その特性を生かしつつ、交通情報通信体系等の整備や産業の振興、県内外の交流を促進していくこと、米軍施設・区域の整理、統合、縮小と返還跡地の有効利用を進めることが指摘されております。また、沖縄県の策定した国際都市形成構想につきましては、構想の具体化の状況を見ながら、引き続き国として必要な支援を行っていく必要があると指摘しておるのでございます。 今後、これを踏まえまして、計画の目標達成のために一層努力してまいる所存でございます。
○前川忠夫君 御案内のように、昨年、あるいは一昨年からと言った方がいいでしょうか、政府全体としても沖縄問題というのは非常に大きな政治課題になりまして、政府を挙げて、沖縄政策協議会が設けられて議論が今始まっています。十のプロジェクトですか。それから、昨年の段階で、各市町村の方も入っていただいた、慶応大学の島田先生が座長になられた沖縄問題懇談会でしたか。 それから、今の振興計画ですね。計画はたくさんあるんです。計画はたくさんあるんだけれども、一体どれだけ物になっているのかという思いがやっぱり沖縄の人たちにあるんじゃないかと思うんです。 前回の委員会でも議論がありましたが、例えば規制緩和計画についても、プロジェクトの中で今議論されているというのは前回お聞きしましたが、やっぱり十の計画よりも一つの実行なんですね。一つ一つ確実にやっていただきたい。今、三次振計の後期展望につきましても、たしか政策協議会の中の第一プロジェクトでこれらについて全体の整合性を見ながら議論されているというのは承知しているところなんですが、開発庁として、この計画の後期展望というものを今申し上げたプロジェクトの中でこれからどういう形で生かしていくのか、この辺についての基本的なスタンスがないと、ただいっぱい店だけは広げたけれども広がり過ぎちゃってと、こういうことになりかねないんです。 結果的に、平成十三年の計画の最終年度になってみたら、だめでしたと。これでは実は困るのでして、その辺の決意も含めて開発庁のお考えがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 今御指摘のとおりでございますが、計画期間の後半の施策展開に当たりましては、より具体化を進めていかなきやなりません。沖縄政策協議会における沖縄振興策の検討の動きに十分留意する必要があるとされております。 個別の箇所においても、例えば同協議会の第四プロジェクトチームの検討プロジェクトである自由貿易地域の拡充強化については既に調査、検討をすると記述されておりますし、このプロジェクト推進のための問題が予算四千二百万円計上して、着々と具体化へ進んでおるところでございます。それから、第十プロジェクトチームの検討プロジェクトであります国立の組踊り劇場について、組踊り等の伝統芸能の保存、継承に必要な劇場の設立について検討すると記述しておりますが、これも既に走っておるわけでございまして、文部省でも十分検討されてもう実行に移る状況でございます。 政策協議会において、現時点において可能な限りの検討状況等の整合性の確保に努めているものと承知しておるのでございます。今後、沖縄政策協議会等における検討、後期展望に係る与件に大きな影響を与えるようないろいろなふくそうしたものがより具体化へ行くような状況におきましては、沖縄振興開発審議会においてさらに適切に対応していくことにしておるのでございます。 いずれにいたしましても、開発庁としては、この後期展望を踏まえまして、計画の目標達成に全力投球してまいる覚悟でございます。
○委員長(楢崎泰昌君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、尾辻秀久君が委員を辞任され、その補欠として依田智治君が選任されました。
○前川忠夫君 せんだっての法案審議の際に調査室の方からいただいた資料を見ておりまして、特に沖縄の社会資本といいますかインフラについては、二十五年前の復帰当時に比べれば数字の上ではかなり改善されたというふうに、私も見ておりまして感じたんです。 こういう言い方をすると大変不遜な言い方なので沖縄の人にしかられるかもしれませんが、沖縄というああいう条件だからなのかもしれませんが、例えば沖縄本島だけを見てみましても、かなりの市町村があるんですね。例えば那覇からずつと北上していきますと、ほんのわずか走るともう次の町になっている。あれ、いつの間にというくらいに町村の数が多いんです。 私がちょっと心配していますのは、例えば県や国全体でやる社会資本についてはいいんですけれども、市町村単位でやらなければならないもの、これは箱物行政と言うとしかられるかもしれませんが、こういう部分についてむだがないんだろうかな、あるいは、そういうものについては例えば広域的な行政の中でお互いにカバーをし合うとかということが必要なんじゃないかなというふうな感じが一つはするということ。これは私の印象です。 それと、実際に沖縄の方へ行っていろんな話をしておりますと、もっと小さい問題で何とかしてくれ、例えば非常に道が暗い、街灯一本あれば例えばお子さんたちが塾の行き帰りに夜の暗い道を歩かなくても済むと。そのことがすぐに事件につながるとは私は言いませんけれども、そういう小さな問題で意外と未解決の部分というのが多いんです。 ですから、これからの計画の中で、いわゆる見ばえのするものだけではなくて、そういうきめの細かい問題についてもぜひ取り上げられるように、これが、開発庁という沖縄に密着した官庁の一番の役割であり、またいいところだろうと思いますので、ぜひひとつそういう細かい配慮をしてやっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 そこで、余り時間もありませんので、一国二制度ということでいろいろ議論ございましたが、税の問題についてちょっとお聞きしたいんです。 私も商工委員会におりまして、電力料金の問題については大変実は関心を持っておりまして、新しい総括原価方式とかヤードスティック方式で、沖縄電力の問題についても、ああいう状態でやっていたらあの地域で電力料金はかなり高いものにつくんじゃないかと思っていましたら、意外に本土の九電力とそう格差がないんです。 よくよくお聞きをしてみましたら、かなり税制上の優遇措置がとられているというふうにお聞きしたんです。具体的な細かい数字は結構です。どんな措置がとられているのか、簡単で結構ですが、お聞かせいただければと思います。
○政府委員(嘉手川勇君) 沖縄電力につきましては、事業税、固定資産税、それから法人税などについて減免措置がとられております。 具体的に申し上げますと、事業税につきましては、一般電気事業に対する一・五%というのが一・三%に軽減されております。それから固定資産税につきましては、償却資産に対する固定資産税の課税標準が一般の三分の二に軽減されております。それから法人税につきましては、新増設した場合でございますが、機械及び装置で百分の三十四、建物等で百分の二十の特別償却が認められております。
○前川忠夫君 振興計画の中でも、社会的な環境づくりと同時に、そこに企業が根づいてもらうという意味では、国際都市構想の中でも幾つかあるんですけれども、新しいあるいは戦略的な産業をこれから定着させるということももちろん大事なんですが、それだけではだめなんです。ですから、今申し上げた、例えば沖縄という地理的な条件をカバーする制度、仕組みというものがもしあれば、沖縄でひとつ仕事をしてみよう、業を起こしてみようという企業や産業だってこれからも出てくる可能性というのは私は十分あり得ると思うんです。 ですから、そういう点をしっかりと政府全体としてもつかんでいただいて、ぜひ今沖縄の方から要望があります規制緩和計画の中に今申し上げたような問題も積極的に取り入れてやっていただきたい、この点をお願いいたしておきたいと思います。 そこで、せっかく総務庁長官がお見えでございますので、北方領土問題についてお伺いしたいと思います。 先ほど長官の御発言の中にもございましたように、実は返還運動で、それぞれの協会の皆さん方を含めて各団体の皆さん方が地道な努力をされているということについては、私も折に触れてお聞きする機会がございます。大変な努力をしていただいていることについても敬意を表したいと思います。ただ、実際には、領土という問題ですから相手がありまして、しかもまさに超政治的な判断の必要な問題ですから、それを側面から支えるというのはもう大変な努力だと私は思うんです。 そこで、例えば今ロシア国内の政治状況がああいう状況ですから、そうドラスチックにこの問題が解決すると私は思わないんです。思わないんですけれども、何かやはり節目、節目をつくるというんですか、平板と言うと実際に運動をやっている方にしかられるかもしれませんが、何かごく淡々とこの運動が継続されているというだけでは、相手側を動かす、つまりロシアを動かすインパクトがちょっと薄いんじゃないかと私は思うんです。そういう意味で、特定の人たちだけの運動になってしまうという可能性だってないわけではありません。 ですから、今度の予算の中でも、全国の中学校に対して交流事業や何かの啓発ビデオを配るというのはこれも一つの運動でしょうが、大きな節目をどこか何かの機会にやって、これをロシアにも伝えて、国内でも全体としての雰囲気を盛り上げるというんですか、そういうきっかけをやっていただくというようなことが必要なんじゃないか。 これは私の意見として思うんです。また、ビザなし交流や何かも積極的に進んでいるんですけれども、これとても、最初のころは割合ニュースになったんです。それが最近は新聞も余り書いてくれないです。そんなことあったのという程度になりかねないですね。 ですから、先ほど最初に申し上げたように、何かインパクトを与えられるようなものをぜひ計画すべきではないかと思うんですが、長官の御感想なり御決意があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) ビザなし交流につきましても、毎年やっているものでございますからニュース性がだんだんなくなってきて、どうも取り上げられていないのかと思いますけれども、人数は毎年ふえてきているわけでございます。また正直、私は大変効果が上がっていると思いますのは、北方領土に住んでいる現在のロシアの人たちがビザなし交流で日本へ来て、日本というものに対する認識というのが非常に変わってきたと。正しい認識をするようになった、誤解が解けたということ。それから同時に、北方領土問題というものは、よく考えてみるとどうもやっぱり日本のものかもしれないというような、そういう何か北方領土に対する彼らの認識というのが深まってきているというのは、地道な一つの政策かもしれませんけれども、そういう面では非常にプラスになっているんじゃないかと私は思います。 あとは、これはもう外交案件でございまして、たまたま私は外務大臣も経験いたしておりますので率直に感ずるのでございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたが、東京宣言に基づいてやっているんだというだけではなくて、今おっしゃるとおり、インパクトというか、もう一つ強い何かがあってもらえるとありがたいなと。 私は個人的には、先ほど申し上げましたように、ガイダルの政党ができたとき参りましたときに向こうでいろいろ率直に話し合った中では、例えばシベリアの開発はやっぱりロシアにとっても大きな問題だろうと。これは誤解を受けるといけないんですけれども、金で買ったなんて言われるとまたいけませんので、それは全く切り離して、日本は日本として、あのシベリアの開発というのは私は日本にとっても大変プラスになるのではないか。旧樺太地域は石油あるいは天然ガスが相当出てくる可能性があるということで、これも日本がある程度参画して今やっておりますけれども、それにも引き続いているシベリアでございますから、大変資源のあるシベリアが今なお眠っている。あの資源を何らかの形で日本も協力して開発するというようなプログラムでも日本がつくって、そして向こうと話し合っていく中で北方領土問題というものを解決していくというのも一つの方法ではないかということを正直、ガイダル氏に招待されて行ったとき、いろいろ話をした中でやったのでございますが、日本政府としてもう一つ何かやらなきゃいけないなということは率直に私は思っております。
○前川忠夫君 終わります。
○吉岡吉典君 沖縄の基地問題を考える上でも、その前提となる安保条約と基地問題の基礎的な条約上の取り決めの問題について幾つか交通整理的に取り上げて、外務省の見解をお伺いしたいと思います。 日米安保条約は、第六条で駐留米軍に対して施設・区域の供与を取り決めておりますが、どの施設・区域を供与するかということの一つ一つの問題は、安保条約それ自体には規定されていないというふうに条文ではとれますが、それはそれでよろしいですね。
○政府委員(折田正樹君) 日米安保条約第六条は、「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。」ということで一般的に規定しているわけでございますが、その六条の後段で、施設及び区域の使用云々は別個の協定で取り決めるということになっております。これを受けて、地位協定第二条一、特に(a)でございますが、「合衆国は、相互協力及び安全保障条約第六条の規定に基づき、日本国内の施設及び区域の使用を許される。」ということで、「個個の施設及び区域に関する協定は、第二十五条に定める合同委員会を通じて両政府が締結しなければならない。」というふうに規定されておりまして、個々の施設・区域につきましては、合同委員会において締結される提供合意に基づいて提供されているということでございます。
○吉岡吉典君 だれが読んでもそうとるしかないと思います。 そこで、まず確かめておきたいことがあるんです。 要するに、一つ一つの施設・区域の供与というのは、安保条約それ自体にも地位協定にも取り決められていなくて、合同委員会を通じての両政府の協定ないし取り決めの締結による、こういうことになっているわけです。 そこで、最初に確かめておきたいんです。この間公表されましたいわゆる五・一五メモですが、これは沖縄基地に関するこの地位協定に言うところの、二十五条で言うところの合同委員会で締結した協定ないしは取り決めに当たる文書ですか。 そうではなくて、その合同委員会の締結した協定ないし取り決めというのは、これと別個にまだあるんですか。これをちょっとはっきりしてください。
○政府委員(折田正樹君) いわゆる五・一五メモというのは、施設分科委員会というところで議論した内容が出ているわけでございますが、それを全部ひっくるめまして合同委員会合意という形で取り決めているわけでございまして、これを全体としてあわせて二十五条に言う、私が先ほど申し上げました合同委員会の合意であるということでございます。
○吉岡吉典君 それはわかりました。 沖縄の基地についての合同委員会のこういう協定、取り決めが公表されたわけですから、本土の個々の基地についてのそういう一つ一つの取り決めというのも当然公表されると思います。いつごろ公表されることになるのかを含めて。
○政府委員(折田正樹君) 具体的に施設・区域を提供したときの合同委員会合意は、それぞれの時点で官報告示等で概要等は既に明らかにしているところでございますけれども、従来、合同委員会の合意は日米間で原則非公開とされてきたところでございます。 実はそれをSACOのプロセスの中で見直しを図ろうということで、昨年の三月二十八日に日米間で合意いたしまして、それ以降の合同委員会合意については原則として公開するということで来ているわけでございます。その際に、それ以前の合同委員会合意についても公表のため一つ一つ協議していこうという話をしておりますので、そういう見直し作業の中で公表ということを私どもは考えたいというふうに考えているところでございますが、いつ具体的にどれが出るというところまではまだ詰め切っていないし、まだ米側と個別の協議までは始めておりません。
○吉岡吉典君 沖縄の基地についての協定が公表されるぐらいですから、本土の基地はもっと簡単にできるはずだと思いますので、私はこの機会に一刻も早く公表されることをお願いします。 さて、先ほど読まれた安保条約の取り決めにかかわる問題ですが、とりわけ今問題になっている沖縄の十三の基地の問題をめぐって、この提供が安保条約の義務だということが盛んに強調されております。しかし、安保条約に基づく米軍への施設供与というのは、条約それ自体では一つ一つについて義務を課しているのではなく、反対に「使用することを許される」となっていて、日本は許す側、アメリカは日本から許してもらう側、これが安保条約上の基地についての規定だ、私はそういうふうに思います。 アメリカは、安保条約に基づいて日本の国内でいろいろな基地を使用させてくれ、そういうことを求める権利はあるけれども、一つ一つの施設については日本はそれを無条件に受け入れなければならない義務は全くない、日本側の意思に沿ってそれを許すか許さないかということを決める、そういうのが安保条約の取り決めの中身だと思いますが、局長いかがですか。
○政府委員(折田正樹君) 安保条約で、おっしゃるとおりに「許される」ということが書いてあるわけでございますが、その前提となるのは、日本に施設・区域が置かれることが認められるということで、日本としては円滑に施設・区域が提供されるようにしなければならないということになろうかと思いますが、おっしゃるとおり、個々具体的な施設・区域につきましては、安保条約それから地位協定に基づきまして、合同委員会合意という形で具体的な約束をつくっているわけでございます。
○吉岡吉典君 私のところへ回ってきた外務省の文書によると、今答弁になったことと同じことですけれども、こう書かれておりますね。「従って、わが国は施設・区域の提供に関する米側の個々の要求のすべてに応ずる義務を有してはいないことである。」というふうに外務省の内部の文書でも書かれておるわけでありまして、一つ一つの施設・区域、米軍基地の提供というのは、条約上やむを得ない義務でなく、日本が判断して許すか許さないかということを決める。繰り返すようですが、アメリカは使用を許される、そういう関係にあるわけです。 ところが、それにもかかわらず、義務だ義務だということが盛んに言われているわけですが、どういうわけでこういうことを言われるのか。局長、これは本当は提供したくないけれども安保条約上やむを得ないんだということを言いたいために言っているのか、あるいはそうではないのか。 総理初め政府の一連の発言を見ると、積極的に基地は提供しょうという姿勢にとれる。 そうだとすると、それは日本の意思、日本の政策判断によって提供している施設・区域であって、一つ一つは義務でないという施設の提供の継続ですから、そこら辺、安保条約の義務というのは私は不正確な言い方だと思いますが、いかがですか。
○政府委員(折田正樹君) 一つ一つの施設・区域については合同委員会合意で提供しているわけでございますが、これは、我が国が安保条約及び地位協定に基づきまして、日本の判断が入るわけでございますけれども、日米双方が安保条約の目的達成のために必要と判断した施設・区域の米軍による使用を認めているということでございます。 米側は、これらの日米間の国際約束に基づき当該土地を引き続き使用しているということでございます。
○吉岡吉典君 今の答弁で明らかになったように、これは安保条約の義務ではなくて、日本政府の判断によって米軍に施設・区域を提供しているのだということだと思います。 そして、私はつけ加えておきたいのですが、合同委員会で提供を取り決めたその基地についても、地位協定ではそれの再検討が取り決められておって、一たん提供を取り決めたものは未来永劫宿命的に提供し続けなくちゃならないということではなく、地位協定二条の第二項で「日本国政府及び合衆国政府は、いずれか一方の要請があるときは、前記の取極を再検討しなければならず、」というふうになっている。これもお認めになりますね。
○政府委員(折田正樹君) 日本政府の判断ではありますが、合同委員会合意という形で合意の上米側に提供したものについては日本側の義務になるわけでございます。 今、委員御指摘のように、第二条三項でございますけれども、「合衆国軍隊が使用する施設及び区域は、この協定の目的のため必要でなくなったときは、いつでも、日本国に返還しなければならない。」ということ、それから「合衆国は、施設及び区域の必要性を前記の返還を目的としてたえず検討することに同意する。」という規定があるのは、委員御指摘のとおりでございます。
○吉岡吉典君 今、局長もお認めになりましたように、安保条約上の義務ではない、日本の政策判断を含めた合同委員会の取り決めに基づく義務であること、これは私も認めます。しかし、その取り決めも再検討することができるわけです。 そういう基地の提供をめぐって今沖縄では、県民、地主の了解を得られない基地をどうするかという問題が起こっているわけです。私は、安保条約の取り決めがこういうふうになっている以上、今の基地の打開は、十三項目、これを無理やり継続使用するということではなく、日本側から、国民の合意が得られないものとして再検討を提起すべきものだ、そういうふうに思います。特に私どもが沖縄における基地問題を考える場合には、本土の場合でも当然そうですけれども、アメリカの世界戦略上の要請、安保上の要請だけではなく、歴史的な経緯を踏まえた政治判断というのが私はどうしても必要だと思います。 私は、そういう点で、この前もちょっと沖縄の歴史に絶えず返らなくちゃいかぬということを触れましたけれども、最近日本軍の秘密資料が本になっているのをちょっと手にしましたので読んでみましたら、こう書いてあるんです。 「敵ガ」、アメリカのことですね、「沖縄本島二上陸スルノハ必至デアリマスが然シ之ハ我軍ノ思フ壷デ」と言っているんです。沖縄戦は思うつぼだと。「敵ノ兵カヲ此ノ沖縄二結集繊滅ス所謂軍ノ作戦デアツテ敵ノ来襲ハ作戦上決シテ憂慮スルコトデハアリマセン」と書かれているのを見て、こういうことを裏で言いながら、あの悲惨な沖縄戦というものが行われた。思うつぼだと。計画的にアメリカ軍を沖縄に寄せ集めたんだと。そして二十数万人の犠牲が出る沖縄戦。それから今まで米軍の基地は続いているわけです。 しかも、この本を読んでみましたら、本当に沖縄の歴史というのは大変だと思ったのは、こういうことも書かれた資料もあります。沖縄は国体に関する観念が徹底しておらない、軍事思想に乏しく、軍人となることを好まない、けしからぬ県民であると。こういうふうなのが当時の軍の文書であって、ちゃんと出版もされております。余り高い本ではありません。 こういう歴史、これは要するに、本土決戦に備え、さらに国体護持のもとで終戦への交渉を有利にしようというために、沖縄にあの決戦を計画的、作戦的に強制したんですね。そして、続いている基地を今また安保上の理由で国会では多数で議決して、今の特措法を継続するというふうなことでなく、やはりこの歴史を尊重して、県民の要望に沿うという決着をつけることが大事だと思います。 開発庁長官、こういう歴史を踏まえて基地問題も対処することが必要だと私は思いますけれども、長官の御感想をお願いして、質問を終わります。
○国務大臣(稲垣実男君) 現在、この問題につきましては各方面で最大限の御努力をいただいているところと承知しておりますが、私としても、何とか関係者の御理解と御協力を得まして、使用期限までに使用権原が得られることを期待しているところでございます。 また、駐留軍用地特別措置法の改正についてさまざまな御意見があることは承知しておりますが、現段階で法改正などについて申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○吉岡吉典君 終わります。
○島袋宗康君 第三次振興開発計画の前半が終了したところでございますけれども、この進捗状況は今どのようになっておるか、ちょっとお伺いします。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄が本土復帰して以来、三次にわたりまする振興開発計画に基づきまして、沖縄の振興開発のための施策が講じられております。沖縄の経済社会は総体として発展してまいりました。しかし、生活産業基盤の面ではなお整備を要するものが多いわけでございまして、産業振興や雇用の問題など解決すべき多くの課題があります。このようなことから、引き続き三次振計に基づく諸事業を推進して、計画の目標達成に向け、鋭意努力してまいる所存であります。
○島袋宗康君 長官の決意をお聞かせ願ったんですけれども、そこで、第三次振計の後半の展望、これからの位置づけはどのような認識を持っておられるか、再度。
○国務大臣(稲垣実男君) 三次振計は平成九年度から計画期間の後半を迎えることから、計画期間後半の施策展開の方向性等について明確にするために、去る三月二十五日の沖縄振興開発審議会におきまして三次振計の後期展望が取りまとめられたところでございます。 その主な内容といたしましては、第三次振計策定後の社会経済情勢の変化と沖縄への影響として、グローバリゼーションの進展、環境への認識の高まり、また高齢化時代や高度情報化時代の到来等について指摘しております。 三次振計後半の施策展開の方向づけといたしましては、経済社会の変化に対応し、地域特性を生かした特色ある産業の振興を図ること、国際性豊かな県民性や地域特性を生かし、我が国の南の国際交流拠点の形成を推進すること、これらを推進する上で基盤となり、自立的発展を支える社会資本の整備を推進すること、沖縄の豊かで多様な自然環境の保全、継承など環境に配慮すること、離島及び圏域については、その特性を生かしつつ、交通情報通信体系等の整備や産業の振興、県内外の交流を促進すること、米軍施設・区域の整理、統合、縮小と返還跡地の有効利用を進めることが指摘されておるのであります。また、沖縄県の策定した国際都市形成構想につきましては、構想の具体的な状況を見ながら、引き続き国として必要な支援を行っていく必要があると指摘しておるのでございます。 今後、これを踏まえて、計画の目標達成のために一層努力してまいる所存であります。
○島袋宗康君 その中でも、沖縄の経済自立を図っていくためのフリーゾーンの問題は非常に重要だと思いますけれども、その拡大策、そしてこれからの課題あるいは展望等についてどういうお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 自由貿易地域につきましては、沖縄県、県の経済団体等から、税制や関税等の面を中心とした特別措置の導入、地域の拡大等による拡充強化が要望されていることは承知しております。これらの要望につきましては、例えば諸外国の自由貿易地域の状況、特別措置の導入による国内、県内産業への影響等について十分な検討を加える必要がございます。 このために、沖縄開発庁におきましては、平成九年度において、自由貿易地域についての沖縄県の要望を踏まえ、沖縄の産業振興、貿易振興のために沖縄に展開いたします自由貿易地域のあり方、そのために必要な機能等について、海外の自由貿易地域の実例の分析を踏まえまして、ただいま調査を行おうとしておるのであります。費用といたしましては四千二百万円を計上しておるのでございます。 沖縄開発庁といたしましては、今後とも関係省庁及び沖縄県と連携をとりながら、自由貿易地域の充実強化というものにつきまして鋭意取り組んでまいる所存です。
○島袋宗康君 そこで、規制緩和の問題がまた非常に重要になってくると思いますけれども、規制緩和策について沖縄県はいろいろ要望されていると思います。開発庁としての方針はどのように位置づけておりますか、ちょっとお尋ねします。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄県の自由貿易地域についての御要望につきましては、規制緩和による拡充強化であるということをよく承知しておるのであります。 自由貿易地域につきましては、昨年九月の内閣総理大臣談話におきましても、その拡充等による産業や貿易の振興について沖縄県とともに検討を行うこととされているところでありますし、今後、沖縄政策協議会のいわゆる国際貿易・物流基地の形成プロジェクトチームにおきまして、自由貿易地域の拡充強化について幅広く検討していくこととなっていると考えております。 なお、沖縄県の方でも規制緩和の検討委員会を設置されると聞いておりますので、政府といたしましては、そこで十分討議されまして、その提言が恐らく政策協議会に提示されることと思いますので、私どもといたしましては、提示されればその段階で真剣に検討してまいりたいと存じておるのであります。 開発庁におきましても、九年度に行います、先ほど来から申し上げております自由貿易地域の拡充強化に関する調査の中で、沖縄県の要望等を踏まえまして真剣に調査、検討してまいりたいと考えております。
○島袋宗康君 これはちょっと質問事項にはなかったんですけれども、実はせんだって那覇港湾に水深十三メートルのコンテナバースが完成したとの報道がなされまして、その時点で私はこの場所で振興局長に対してお尋ねしたわけですが、局長は、来年度も引き続きコンテナバースを計画しているので十分対応できるというふうな答弁をなされましたので心強く思っていたんですけれども、どうもこの計画は一九八八年に計画されたものであって、那覇港湾計画の抜本的見直しが必要じゃないかというふうないろいろ問題が今提起されておりますね。御承知でしょうか。 そこで、局長が言われた、この後バースをつくっても、これは九九年度までの目標であって、これからどうするかというふうなことについては非常に整合性がないというふうなことが言われております。いわゆる五万トン級の貨物船に対応できるような港湾整備を図っていかなくちゃいけない。やはり何といっても、那覇港湾を将来国際都市形成構想のハブ港湾に位置づけてやるためにはどうしても例えば十四メートル以上の、十五メートルぐらいのバースが必要じゃないかというふうなことが言われております。 整合性のない目標というふうなことが今言われておりますけれども、それはどういうふうにお考えなのか、港湾整備の全体について目標をお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(牧隆壽君) この前の私の答弁は若干舌足らずな点があったのかもしれません。 順序を追って申しますと、現在整備しておりますのは、十三メーターの外貿コンテナ用の岸壁が一バース完成いたしました。現在その十三メーターで何万トンに対応できるかと申しますと、四万トンまで対応できます。それで、外貿コンテナとして今入っておる船は、私どもの聞いているところでは二万トンの船が入っておると聞いております。さらに、今後の整備でございますが、平成九年度で私ども予算をお願いしておりますが、もう一バース外貿コンテナをお願いしているわけでございます。 私が対応できますと申し上げましたのは、現在の時点において私どもの港湾計画の中で予見できる諸条件の中で対応できるというふうなことでそういうことを進めているわけでございますが、委員御指摘のとおり、沖縄県あるいは地元経済界等から沖縄の経済の活性化についての提言がございます。また、その中で、沖縄の経済の活性化のためにこれからどういうふうな新しいコンセプトでやっていこうかという提案があるわけでございます。そういうことは政策協議会の中でも今論議されておりますし、先ほど来お話がございましたような規制緩和等の提言もございましょうし、そういうもろもろの予見が変わった場合にどうするかということはこれからの問題でございます。それについては、この前申し上げたつもりでございますが、政策協議会の中でも議論されてまいりましょうし、そういうことを踏まえて私どもは適切に対応してまいりたい、そういうことでございます。
○島袋宗康君 今後の。
○政府委員(牧隆壽君) 今後そういうことが提案され、確実になってまいりますと、その事態については適切に対応してまいりたいということでございます。
○島袋宗康君 沖縄の国際都市形成構想の一環としての那覇港のハブ港湾という位置づけをしていただいて、ぜひひとつ五万トン級に対応できるような施設整備を図っていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。 もう時間がないんですが、沖縄の米軍基地キャンプ瑞慶覧におけるPCB汚染問題に関するその後の経過及びとった対策についてお伺いします。
○説明員(山内正和君) 御指摘の問題につきましては、キャンプ瑞慶覧の排水管から採取した沈殿物からPCBが検出されたという連絡を受けて以降、沖縄県、地元の北谷町、現地の海兵隊及び私どもの出先でございます那覇防衛施設局の間で協議、調整が行われまして、その結果、去る二月二十六日には米軍の手によりまして、沖縄県などの立ち会いのもと、PCBが検出された排水管の汚泥が除去されたところでございます。 また、この汚泥除去作業の際、沖縄県では施設内外二十数カ所から土壌採取が行われ、検査が行われましたが、その結果につきましては、去る三月二十一日沖縄県から公表されたところでは、これらの試料からはPCBは検出されなかったという結果が出たというふうに聞いております。 沖縄県及び北谷町ではさらに今後引き続き調査が行われるというふうに聞いておりまして、この調査の結果が出るにはなお時間を要すると承知しておりますが、当庁といたしましては、この調査結果も踏まえまして、今後、原因の究明あるいは汚染範囲の特定といったことを含めまして、本件に係る具体的な対策等について沖縄県、地元北谷町及び現地海兵隊とも十分協議、調整を行いまして、環境保全が図られるよう適切に対処してまいりたいと考えておる次第でございます。
○島袋宗康君 一点だけ。 開発庁長官、沖縄のこれからの振興策について、大臣の基本姿勢を最後にひとつお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄の問題は内閣を挙げて取り組まなければならない重要な課題でございます。沖縄の振興策については、現在、内閣官房長官、関係各大臣と沖縄県知事とで構成いたしております沖縄政策協議会において検討がなされているところでございます。 沖縄開発庁といたしましては、庁内に設置しております沖縄振興プロジェクトチームを中心といたしまして、昨年の沖縄問題についての内閣総理大臣談話に基づきまして、空港、港湾等の社会資本や環境関連施設の整備等をさらに積極的に進めるとともに、ただいま問題となっております自由貿易地域の拡充等によります産業や貿易の振興について一層検討を進めることとしております。 沖縄開発庁としては、今後とも関係省庁及び沖縄県と連携をとりながら、沖縄県が地域経済として自立いたし、若い人たちが多く雇用されるように、そういう雇用が確保されるように、そしてまた、本土と比較いたしましてもなお県民の所得が低いということでありますから、これを引き上げて県民の生活の向上に資するようにいたしたい。 そのことによって我が国経済社会の発展に寄与する地域として整備されるように、沖縄の振興開発に全力を傾注してまいる覚悟でございます。
○島袋宗康君 ありがとうございました。
○委員長(楢崎泰昌君) 以上をもちまして平成九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち総務庁北方対策本部、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(楢崎泰昌君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(楢崎泰昌君) 沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とします。 本案につきましては既に質疑を終了いたしておりますので、これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(楢崎泰昌君) 全会一致と認めます。 よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 星野君から発言を求められておりますので、これを許します。星野君。
○星野朋市君 私は、ただいま可決されました沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、平成会、社会民主党・護憲連合、民主党・新緑風会、日本共産党及び二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、沖縄が本土復帰後二十五年を迎えようとしている現在もなお、依然として厳しい経済社会情勢にあることにかんがみ、次の諸点について配意し、適切な施策を講ずるべきである。 一 沖縄の経済社会の発展と各種の格差是正に引き続き努力し、第三次沖縄振興開発計画の諸目標の早期達成に努めること。 二 沖縄の振興を図るに際しては、沖縄県からの国際都市形成構想及び規制緩和等産業振興特別措置に関する要望等に十分配慮しつつ、進めること。 三 自由貿易地域の拡充・活性化を図るための施策の検討に際しては、沖縄県の要望等を踏まえつつ、新たな施策の実現に向けて最善の努力を払うこと。 四 返還が決定した米軍施設・区域については、県民の理解を踏まえ、返還の早期実現に最大限の努力を傾注するとともに、跡地等の利用についても総合的かつ有効に活用されるよう、適切な措置の実施に向け努めること。 なお、米軍施設・区域の整理・縮小の促進については、更に一層の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(楢崎泰昌君) ただいま星野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(楢崎泰昌君) 全会一致と認めます。 よって、星野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対して、稲垣沖縄開発庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。稲垣沖縄開発庁長官。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について御可決をいただきまして、まことにありがとうございました。 ただいまの附帯決議につきましては、十分その趣旨を尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(楢崎泰昌君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(楢崎泰昌君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会