予算委員会 第10号
- 発言数
- 293 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1997/02/10
会議録
○深谷委員長 これより会議を開きます。 平成九年度一般会計予算、平成九年度特別会計予算、平成九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北沢清功君。
○北沢委員 おはようございます。社会民主党の北沢清功でございます。 以下、何点かについて御質問申し上げたいと思いますが、まず、三塚大蔵大臣、G7、大変御苦労さまでした。委員会が開催され、非常に激務の中をベルリンまで御出張されまして、心からおねぎらいを申し上げたいと思います。 特に、早速、御帰国でございますので、G7の結果についてお尋ねを申し上げたいと思います。
○三塚国務大臣 お許しをいただきまして、冒頭、G7の七カ国会議に当たりまして、委員長を初め各党の理事、委員各位の高い見地の御理解を賜りまして、フルタイム出席をし審議をでき得ましたこと、大変うれしく、心より敬意と感謝を申し上げるものであります。 ただいま、北沢議員の、G7蔵相会議の成果いかんということでありました。 御案内のとおり、八日、ベルリンにおいて、世界経済をめぐります諸問題に関し率直な意見交換を行ったところでございます。各国とも深刻な財政危機、債務に悩みつつ、高齢化社会をどう生き延びるか、生き抜いていくか、通り抜けるかということで、深刻な議論でございました。これらの討議の中で、我が国も、国家国民のために新たな決意のもとに取り組まなければならぬと感じた次第であります。 御報告申し上げますが、まず、世界経済情勢についてでありますけれども、G7諸国の経済動向については、持続的かつ均衡ある拡大を維持達成していくことが重要な課題であるとの認識で一致をいたしたところでございます。財政健全化の進展が成長の可能性を高め、人口高齢化の問題に対処するために不可欠であり、また、さらなる構造改革が経済成長、雇用の促進の観点から必要との見解で一致をしたところでございます。これはまさに、我が国が現在抱えております諸問題、最大限の努力を傾けております課題でございまして、我が国も、G7の主要なメンバーとしての責任を痛感いたしたところでございます。 我が国からは、我が国経済の現状について、景気は回復の動きを続けており、財政構造改革を初めとする各般の構造改革を積極的に推進していくことを説明いたしたところでございます。 為替については、今回のG7におきまして、一九九五年四月のG7コミュニケにおいて留意されました為替市場における著しい不均衡は既に是正されたこと、言いかえれば、九五年四月以来の円高是正のプロセスは終了したということに相なりました。為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべきであり、過度の変動は望ましくないこと、こうした認識に立って為替市場の動向を監視し、適切に協力することが合意をされたところでございます。 このように、今回のG7合意は、本委員会でも繰り返し申し上げてきたところでありますが、すなわち、行き過ぎた円安は行き過ぎた円高同様好ましくなく、為替相場の安定のためにG7各国の協調を継続すべきであるとの我が国の主張が取り入れられたものとなっており、大きな成果であったと考えます。 次に、昨年のリヨン・サミットにおいて首脳よりG7蔵相に対し検討要請のありました、国際的な金融システムの安定のための監督当局間の協力強化の方策などについて討議し、本年のデンバー・サミットでの首脳への報告に向けてさらなる進展を目指すことといたしました。このほか、IMF関係問題、重債務貧困国に対する支援問題、ロシア及びウクライナの経済改革問題、各国間の税の競争の問題など、G7のみならず世界の経済にとって重要な問題についても幅広く論議を行ったところであります。 このように、今回のG7会合は、限られた時間ではありましたが、極めて有意義な論議が行われ、成果があったと考えておるところでございま す。
○北沢委員 今我が国にとって非常に重要な株安、円安等を含めて、昨日の市場等における為替レートについても速やかな対応がされたということで、まさに明るい見通しを私は持つものであろうと思います。しかし、やはりこのことが、結果がどのように進展をするかということについてはさらに御努力をお願いを申し上げたいと思います。 それから、主要国における我が国の財政赤字というものを含めて、諸外国がどういうふうに受けとめているかということ。それから、やはりアメリカにおける内需拡大が求められているということも実はお聞きをしておりますが、これらを含めて、いろいろと今後における日本の公共投資のあり方等についてもどのように受けとめるかということを含めて、今当面している我が国の財政改革といいますか、それらの影響も含めて、今後非常に重要な課題になるという認識を私は持っております。 その点についての総理の、今回のG7における受けとめ方というものについての御答弁をお願いをいたしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 結論から申し上げまして、私は今回のG7、大蔵大臣の大変な御努力の結果、日本としては、現状においてG7から欲しいコメントというものは確実に受け取ることができた、私はそう思っております。 すなわち、一つの調整過程は終わった、同時に協調の体制は崩れていない、そして各国それぞれにみずからの経済に対して全力を尽くす、そうした意味では、私は現状において非常によいシグナルを市場に送っていただいたのではなかろうか。これを受けて、我々が本当にこの国の中長期的な経済の安定的な成長に向けて、規制緩和を初め、あるいは金融システム改革を初め、行うべき努力を着実に行っていく、こうした努力を払っていくことによってよりよき方向に向けていき得る、その基盤をつくっていただくことができた、私はそのように評価をいたしております。
○北沢委員 御苦労さまでした。 では、次の問題ですが、実は、本日、首相の諮問を受けまして中央環境審議会の答申が、今後の環境影響評価制度のあり方についてまとめられているというふうに聞いております。それについてお尋ねをいたしたいと思います。 この答申によって、先進工業国としては残念ながら最もおくれている環境アセスメントがようやく法制化される見通しが立ってきたことは、まことに私は意義のあることであろうと思います。一九八二年、初めて環境アセスメント法案が国会に上程されて、残念ながら産業界等からの反対がされまして廃案となりました。以来十五年間たつわけですが、ようやく日の目を見ようとしております。この法案の、環境庁長官としての御見解、取り組みへの意気込み等について、含めて答弁をお願いをいたしたいと思います。
○石井国務大臣 環境アセスメント制度につきましては、議員おっしゃいますように、十五年目にしての結果が出ようとしているところでもございますが、環境汚染を未然に防止いたしまして総合的な環境の保全を図る上で極めて重要な施策であると思っております。その的確な推進を図る必要があると考えております。現在、中央環境審議会におきまして、昨年六月より総理の諮問を受けまして大変慎重に御熱心に御審議をいただいているところでございまして、本日、審議会での答申を取りまとめまして、総理に提出をする運びとなっているところでございます。 環境庁といたしましても、国民の期待に十分こたえなければならないと思っております。そして、気候変動に関する国連枠組条約第三回締約国会議が、ことしの十二月に地球温暖化防止京都会議ということで開催をされます。それで、国際的にも我が国の環境保全に取り組む積極的な姿勢を示さなければならないわけでございまして、そのためにも、審議会の答申を踏まえまして今国会に環境影響評価法案を提出する考えでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○北沢委員 ただいまの意気込みについては、実は私も高く評価をいたしたいと思います。 これらの答申を受けてのことにつきまして、総理、いかがでございましょうか。
○橋本内閣総理大臣 今環境庁長官からも御答弁がありましたように、このアセスメント制度につきましては、中央環境審議会、本日答申を取りまとめていただくことになっており、本予算委員会終了後、私がその答申をちょうだいできると考えております。 そして、今、かつて一回提案され廃案になって以来の経過を踏まえての委員の御質問でありましたが、この間に、それぞれの仕組みの中に、法制度化はされておりませんものの環境影響評価という手法は定着をしてまいりました。こうした周囲の状況の変化も受けながら、実効の上がるアセスメント、これをいかに実現するかという観点から法案作成の準備を指示したい、私は今そのように考えております。
○北沢委員 続きまして、通産大臣にお尋ねをいたしますが、非常にこの問題は各省庁にまたがっておりますが、この答申をもちろん尊重されるというふうに考えていただけますか、いかがでしょうか。
○佐藤国務大臣 ただいま総理からも御答弁がございましたように、本日、中央環境審議会の答申が出ますから、それを当省といたしましても尊重いたしまして、環境保全上実効のあるアセスメントをいかに実現するかということから法制化を検討してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○北沢委員 いずれにいたしましても、非常に意義深いお答えでありまして、私どもは大いに期待をしております。 特に、法制化の結果を待ちたいと思いますが、ただ一つ懸念されることは、各自治体などが既に独自に行っている環境アセスメントの制度をこの法案が後退させることのないように、この点だけは環境庁長官に確認をさせていただきたいと思います。
○石井国務大臣 地方公共団体におきましては、それぞれ国民、市民の環境への大変な大きな関心の高まりによりまして、地域の環境保全の観点から環境影響評価が実施されているわけでございますので、国の制度の中では、大規模でかつ許認可等の国の関与がある事業を対象事業として取り上げることにしているということでございまして、今、中央環境審議会で検討されているわけでございます。 また、国の制度の対象とする事業につきましては、手続の各段階で地方公共団体の意見が十分聴取をされまして反映される仕組みにするという方向で議論が進められていると聞いております。 私といたしましても、中央環境審議会の答申を踏まえまして、地方公共団体の理解をいただきながら、法制化に努めてまいる所存でございます。
○北沢委員 ありがとうございました。 日本の環境を守り自然の保護をされるため、また住民の環境が保持されるために、環境アセスメント法案といいますか、昨今の大きな世論、また国民の皆さんの支持が期待されることが十二分にあるわけでありますので、これらにおいて充実されたものとなるように心から関係の閣僚の皆さんにお願いをいたしたいと思います。 次に、我が党の大綱として取りまとめました公務員倫理法について、お尋ねをいたしたいと思います。 私も与党の政策調整会議の一員でございますので、既にこのことは一昨日の調整会議においても与党間で取り組むという時点になっておりますが、まずここで私は、大蔵省の涌井官房長が例の泉井容疑者から絵画を贈られていたという事実について、実は御本人から事実関係を御説明いただくのがあらぬ誤解を招かないためにもよいのではないかと思いましたが、御無理ということなので、残念ですがかわって大蔵大臣に、大蔵省としてのこの調査結果、またどのような処分がなされ たか、お聞かせをいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 ただいまの北沢議員の御指摘にお答えを申し上げます。 官房長からは次のような説明を受けました。 私の結婚式に関する雑誌の報道を見てのことと思うが、九五年暮れに泉井氏から額に入った絵画が自宅に送られてきたとのこと、家に置いてあったものですから、結婚のお祝いとしてということであったので一たん受け取りましたが、九六年秋に同氏に対して返却をいたしたということであります。税務調査などに関して泉井氏から何らの依頼を受けたことはないとのことであります。したがって、便宜を図ったということもないということであります。結婚祝いをいろいろな方からいただいており、わきが甘かったなと思いますが、そういう事件が起こるとは知らず、結果からすると受け取るべきではなかったとのことでございました。 結婚祝いということでもらいましたが、後で返したことでもあり、それ以上でもそれ以下でもありませんが、服務管理を統括する立場にある官房長として、結婚祝いであったにしても、さほど親しくない人物から美術品といった価格の判然としない品物を受け取ったことはやや不注意のそしりを免れないとしまして、私から、一月三十日、口頭による厳重注意、口頭により厳重注意というのがありますが、処分を行ったところでございます。
○北沢委員 何はともあれ、そうした処分がなされたということであります。 今、各省で倫理規程がつくられたことで事足れりとする議論があります。本委員会の予算審議の中でも、与野党含めて、倫理規程についてはけじめとしてすべきであるという意見も出尽くしているような感じでございますが、最近、若干その意気込み等についても下火になっております。それはそれなりきの実は事情もわかります。しかし、今回のような倫理規程のまさにその統括責任者である官房長が問題を抱えて批判されるような状況で、本当にそのチェック機能を果たすことができるかどうか、その点についても大蔵大臣にお聞かせをいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 私から申し上げさせていただきます。 本人が出席しないことは、本人のことですから、主管大臣である私からすることが適当であると私は考えて、調査をし、御報告を申し上げました。 それと、管理者である官房長がさようなことで職員の倫理保持というものができるのかという御指摘であります。 本件については、事務次官会議等においての申し合わせもあり、当省といたしまして、今後の倫理規程というものをつくりまして、一層の注意喚起、自粛自戒の中で公務に邁進するようにということといたしました。今度の厳重注意の処置も、人事管理者に対して、私はそうすべきであると感じましたから、自粛自戒の意を含めながら、公務員としてさらに乗り越えて職務を全うするように、自粛自戒、そしてなおかつ、今後公務に忠実に、積極的に行動するようにと、こういうことで申し上げたところであります。
○北沢委員 どんな細かい規定があろうとも、身内が身内をチェックするということは極めて難しいことだと思います。また、個人の倫理観に頼るというのも、実は私は限界があると思います。今このことは、もう次から次と出る、特に高級官僚に対する不祥事というものへの国民の批判、これは怒りや不信を通り越して、今後の政治に及ぼす絶望感といいますか、そういうものが私は一番議員として心配をされるわけであります。 したがって、こうした事態の再発防止のためにも、第三者機関でチェックできるならいわゆる公務員倫理法の制定をすべきであるという考え方を持っております。この点について、もう総理の御答弁もございましたが、改めてそのことについての御答弁をいただきたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 何回かこの問題について本委員会におきましても御答弁を申し上げてまいりましたが、今、大蔵大臣からの御答弁にもありましたように、昨年の十二月、法規範性を持つ訓令としての公務員倫理規程を各省庁において制定をいたしました。この内容は、職員が関係業者などと接触をするに当たりましての具体的な禁止事項、組織全体として実効を担保するためのチェック体制の整備、違反行為に対する処分などを厳正に行う、こうした内容を持っているものでありまして、綱紀粛正策として実効の上がるものとなつております。 しかし同時に、閣僚懇談会におきましてこの問題を議論いたしましたが、まさに倫理法の制定というものをも視野に入れながら議論をしてまいったことも事実でございます。 私どもは、今、この倫理規程が厳格に守られることによって綱紀粛正の実が徹底するように、その中で国民の信頼が回復するように心から願っておりますが、一方で、閣僚懇談会における論議というものも倫理法の制定というものを視野に入れておったことは事実でありますし、この作業を再開しなければならなくなるようなことが起こらな いことを今心から願っております。
○北沢委員 私は、まじめに働く公務員の皆さんに今大変な迷惑がかかっておるということも考えていかなきゃいけないわけでございますが、ずっとこのいわゆる不祥事を通じて考えなきゃいけないことは、やはり政治側といいますか議員の側の問題、姿勢、そういうものも残念ながら全然払拭されたとは言い切れません。 したがって、それらを含めて大きな視野に立って、いわゆる国民に対するこの問題のけじめとして、やはり視野に置いて政府においても考えておられるということでございますから、こういう認識をさらに徹底をして、アメリカでは既にそういう法案もできておりますし、最近の世界各国の政治の不信といいますか、そういうものが非常に政権維持につながっている、問題があるということは言われると思います。そういうことも含めて実効を上げるような意味での公務員の倫理法というものの制定について積極的に私どもも今後さらに要請をしてまいりたいと思います。 それで、一つちょっとお尋ねをしたいのですが、簡単でございますが、今非常に重要なのは、きょうも法案が出されるわけでありますが、医療改革の問題であります。このことについては既に予算として提案されておりますが、いわゆる国民の負担のあり方というものについては、まだまだ国民の皆さんも含めて大変な不信といいますか、そのことの透明度をいかに増すかということが問われているわけでありまして、まず負担ありきという状況では私はこの問題の理解は得られないのじゃないか、そう思っております。 つい先ごろの本予算委員会での総理の御答弁においても、薬価基準の見直し等を含めて前向きな実は御答弁がございました。また、どんな医療サービスの提供をするか、そして大きくは、これからの少子・高齢化社会に向けての医療また保険そして介護等の福祉のあり方についても、その方向が早く見通しが立たなければならないし、そのことが定義されなきゃならないと思います。そういうことを受けて、総理大臣は、見直しについてはこの間の御答弁のように御理解をしてよろしいかどうか、改めて確認をいたしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 先日の御質問に対して私は、薬価基準の制度についてはこれまでも薬価差を縮小するための薬価算定ルールの見直しなど適正化に努めてまいりました、しかしながら、医療費に占める薬剤費の割合が海外諸国に対していまだ高い水準にあることから、医療保険制度の構造改革に当たっては薬価基準のあり方を含め薬価制度の抜本的見直しが必要であると考えておりますという御答弁を申し上げたと思います。 これを多少補足して申し上げるといたしますならば、私は、国民皆保険に移りましたときに、技術評価との絡みにおいて薬価の差益というものが医療機関の経営の柱の一つになることを是認した上で診療報酬体系の設計がされたときから、その 意味での問題点は内蔵しておったと思います。そして、皆保険制度の中で、次第次第に技術評価というもの、またその技術が汎用化されていくに従ってその点数の設定を変えていくという仕組みの中で、いわゆるドクタースフィー、ホスピタルフィーというものの分離が行われないままに、その薬価の差益の調整で技術評価を続けてきたところに私は一つの大きな問題点があると思っております。並びに、我が国の医薬品業界特有の流通に係る問題点、こうしたところも本質的には直していかなければならないところでありましょう。 いずれにいたしましても、薬価基準の見直しが不可欠であるということは御説のとおりでありますけれども、ただそれだけで私は問題が済むとは思っておりません。より深い、制度全体に係るチェックは必要であろうと思っております。
○北沢委員 今御答弁がございまして、薬価基準の見直しばかりではなくて、やはり医療改革の、医療サービスのあり方とか、またその中における問題点等についても総合的にチェックをしなけりゃいけないということは、私はまさにそのとおりであろうと思います。現下の医療費の青天井のような暴騰、それから特に健康保険等を含めて、例えば政府管掌保険をとってみてももうすぐ一兆円にわたる単年度の赤字になることは私どもは十二分に承知をしております。 冒頭申し上げましたように、負担のあり方については、私は五月一日ということを含めて非常に期待されるわけでございますが、しかしこのことは相当、実際にお年寄りの皆さんが複数の医療機関に行くとか、また何種類の薬剤がされるかということについても、全く行くまで、実際の精算段階でしかわからないわけでありますから、恐らく私は、負担の増大や混乱が続くのではないか。 そういう意味で、やはりこの際、これらについては、この負担のあり方について、その前提になる医療改革の早急な対応が求められている。そのことが果たしてできて、今言われている見直しについての、負担の軽減につながるかどうかということについても問われている、私はそう思っております。 その点についての今後における段取りといいますか、その点については改めてこの際厚生大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。
○小泉国務大臣 今回の医療保険制度の改革については、患者負担のあり方等についてこれから国会でも御審議いただくわけでありますが、今委員御指摘のとおり、診療報酬体系のあり方とかあるいは薬価基準の見直し、さらには医療提供体制等いろいろ検討しなければならない課題があると思います。 しかしながら、今回、この医療保険法案を御審議いただく中でいろいろな御意見が出てくると思いますので、その御意見というものを十分参考にしながら、今後あるべき抜本改革にも進んでいきたい。私は、今回の医療保険法案の提出というのがその構造改革を促す第一歩になると思いますので、今後、審議のあり方を見ながら十分検討させていただきたいと思います。
○北沢委員 最後にもう一度私は申し上げますが、今言われている医療制度の不備等を含めて、この見直しと、いわゆる今法案における負担のあり方については、私どもは相当厳しく実は考えております。そういう意味においても、やはりそのことの対応というものをどうか早急に急がれることを心から御期待をいたしたいと思います。 以上をもって私の質問を終わります。
○深谷委員長 この際、辻元清美君から関連質疑の申し出があります。北沢君の持ち時間の範囲内でこれを許します。辻元清美君。
○辻元委員 どうもおはようございます。私は、社会民主党近畿ブロック選出の辻元清美と申します。予算委員会では初めての質問になります。 私は、最近とみに言われておりますボランティア活動とか、それからNGO活動という非政府組織、民間の若者の活動など、そして非営利組織と言われていますNPO活動などにつきまして、そういう市民活動と今回の政府開発援助、ODAとの関連について御質問したいと思います。 御承知のように、この予算委員会でも何回も、日本海で働いていらっしゃるロシア船ナホトカ号の重油流出に伴いますボランティアの活動については言及されてまいりました。そして、一昨年は阪神・淡路大震災のたくさんの、あのときは百四十万人でしょうか、今回の重油流出、このボランティアの方々は二十三万人と聞いております。 私も、阪神・淡路大震災の折は、神戸市の長田区というところで仮設テントを張りまして、その中でボランティア活動をしておりました。ですから、あのテントの中からこの国会にやってきたということになります。そういう立場で、今社民党のNPO法案、市民活動促進法の担当となりまして、議員立法で成立させるべく前臨時国会に提出させていただきました。今、審議をこれからしていくということになっております。 さて、そこで橋本総理にお伺いしたいのですが、総理もボランティアという言葉、最近よくお使いになりますけれども、このボランティアという言葉を総理御自身はどのように定義されているかということをお聞きしたいと思うのです。よく何か辞書に一何々、二何々みたいなのがございますね。総理はどのように定義されてお使いになっているか、まずお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 今、阪神・淡路大震災における御自身の体験を踏まえて、その上での御質問でありますが、私どもの学生時代に戻りますと、ある意味では無償の奉仕というのがそれに当たるのかなとも思います。例えば、千鳥ケ淵戦没者墓苑がございます。あそこをつくりますとき私どもは土を運んだ一人であります。そして、別にこれは強制されたものでも何でもありません。あるいは、当時ちょうどポリオの非常に流行した時代でありまして、そのための生ワクチンの輸入が問題になったりしていたときでありますが、学校の夏休み等を使ってそうした施設にお手伝いに行った。私にとりましては、ボランティアというのはそういうことからスタートをいたしておりました。 同じように、そのころ我々の仲間の中には海外に出ていき、その地域における農業の指導をしたり、あるいはその活動のまま今も現地に居ついておる仲間もおりますが、私はそういう意味では、報酬を求めるのではなく、自分のできることを国の内外を問わずその地域の人々とともに行っていく、私流にボランティアという言葉を解するならそのようなものになるかと思います。
○辻元委員 この言葉の定義で、広辞苑で引きますと二つ意味があるのですが、一は「義勇兵」という意味、それから二が「自ら進んで社会事業などに参加する人」という意味になっているのですね。この中に無償という言葉が出てこないのです。私はここについてきょうちょっと言及していきたいと思うのですが、やはりボランティア活動には金がかかるのです。あの重油の流出のあれをやっていらっしゃる方も、していらっしゃる方はみんな善意で来て、そこを支える部分のお金がかかる、そのことについて話を進めていきたいと思います。 ですから、ボランティアといえば、市民がみずから進んで行う、ボランティアというのはそういう話源でして、日本ではどうも無償性の部分だけが強調され過ぎているのではないかというふうに私自身活動しておりまして感じるわけです。 さて、ここで、総理は行政改革を初め六つの改革を唱えていらっしゃいますけれども、文部省でもことし一月の二十四日に教育改革プログラムというのを出していらっしゃいます。その中でも、学校教育や地域におけるボランティア活動、その中でも特に若者が国際協力や国際交流に出かけていく、こういう活動を奨励していくことが大切じゃないかということが出ております。 さて、ここで、総理は、この火だるまになって進められている改革の中の教育改革の中で、今もちょっと言及していただきましたが、そういう若者が海外に出かけて国際協力などを行っていくことを政策的にどのように位置づけていらっしゃる か、教育改革との関連でお聞きしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私は、その具体的な、例えば仕組みをどうつくるかということになりますと、現時点におきましては、例えば協力隊の組織を使う等、幾つかのケースを例示で申し上げることになろうかと思います。 ただ、このごろ急にこうした言葉が本当にマスコミにも登場するようになり、近年近年とよくこのボランティアの話が出るのですが、私からすると、実は我々の先輩にもそうした行動をとっておられた方はありましたし、その後もその糸は切れずに続いてきていると思っております。そしてそれは、今議員からは海外にというお話がありましたけれども、必ずしも私は海外だけではないと思います。国内においても同じだろうと思うのです。 ただ、確かに、このごろ見ておりますと、例えば森林保護でありますとか、あるいはアジア太平洋地域における井戸掘りの技術だとか、あるいは学校の建設、農業指導、いろいろな活動が大変盛んになっていることを私は非常によいことだと思っております。それだけに、こうした行動を教育制度改革の中にどう位置づけていき得るのかとか。これはうまく位置づけることができれば、正義感あるいは人間性、あるいは創造性、国際協調性、いろいろなものをはぐくんでいく温床になる、これは間違いありません。 ただ、問題はこれが強制されるような形、言いかえれば、その活動をしたことが教育の評価、受けた教育の評価に連動するような形になったとき、果たして今の本当のボランティア活動というものが変質しないだろうか。むしろ、今後教育専門家の中で、そうした視点から、これを位置づけていく上で一番有効なシステムが何かは、私は研究してほしいテーマの一つであります。
○辻元委員 はい、わかりました。 それでは、ここで政府開発援助、ODAと、そういうNGOの活動、特に発展途上国で、今随分若者の活躍が日本でも報じられておりますし、世界からも少しずつ注目され始めているのです。その関連について質問したいと思います。 まず、ODAのプロジェクトとNGOの活動、これをちょっと比較してみたいと思うのですね。 私はよくカンボジアという国に行きます。自衛隊の皆さんが道をつくっていらっしゃったときも、何回かカンボジアのあの現場に行っております。そういう意味で、ちょっとカンボジアを例にとりたいのですが、カンボジアでは、日本のODAの出資で十七億円相当、もうちょっと出していると思うのですが、母子保健センターというのが建設されているのです。これは結構なことだと思うのです。今、大きなそういう保健センター、病院のようなものを建設中です。ところが、カンボジアの現状を見てみると、どういうふうに使えばいいだろうという心配の声も聞こえてくるわけですね。 これはどういうことかといいますと、ちょっと細かい話なのですけれども、カンボジアというのは、御承知のように、ポル・ポト時代にたくさんのお医者さんとか知識人が殺されてしまって、ちょっとお医者さんの手が足りない。それともう一つは、大きな病院をつくって、そこで働く医師や看護婦を雇いたくても給料が十分に払えないために、お医者さんとかみんなアルバイトしているのですね。それで、十分な医療体制をとるのが現状で非常に難しい。そして三つ目、カンボジアは農村国です。一九九五年の統計ですと、人口が九百七十六万人、うちプノンペンは百万人程度なのです。大抵の人は農村に住んでいるわけですね。そうすると、交通手段がないので、大きな病院があったりするのはいいのだけれども、遠くから来れないのです、お母さんや子供が。それがちょっと困っている点、困りそうな点。そしてもう一つは、医薬品が少ない。 ということで、大きな病院を首都に建てることも大事なのだけれども、そういう農村に小さなクリニックを建てていく、こういうことも大事じゃないかと指摘され、そういう活動をしているのが日本のNGOを初め世界のNGOの皆さんなのです。 それはどういう活動をしているかといえば、カンボジアの身の丈に合ったボランティア活動によるNGO活動なのですけれども、例えば、日本の一つのカンボジアで活動しているNGOの日本国際ボランティアセンターというのがあるのですが、カンボジアで全部で二百団体ほどそういうNGOというのが活動しておりまして、日本からは二十団体ほど行っております。そのうちの一つですが、地域のそういう市とか町とかありますよね。郡という単位がカンボジアにはありますが、そこの病院と連携しながら、村落単位で小さなクリニックをつくっていくのです。それは地域に産婆さんなどいらっしゃいますので、産婆さんという言葉はいいのかしら、何とか補助員の方とか……(橋本内閣総理大臣「助産婦さん」と呼ぶ)助産婦さんですね。助産婦さんや、それから医療補助員の方とかいらっしゃいますので、その村のその人たちに医療知識の普及、それから指導をして、子供を預かることからエイズの指導とか、それからちょっとした病気を治すということで細かく農村単位につくっていく、そういう活動を日本のNGOも一生懸命やっています。私は、これはとても大事な活動ではないかと思うのですね。 実際に、今病院一個つくるといったら、十七億、二十億程度かかるのですけれども、このクリニックをいっぱいNGOがつくっていくのに、一億円あればかなりカンボジアに広げることができると言われておるのです。 ところが、こういうNGO活動というのは寄附でほとんど成り立っていますので、寄附とかちょっとしたものを売って日本のボランティアの活動も成り立っています。そうすると、非常にはっきり言って貧乏なんです。そんな活動を一生懸命やりたいと思って若者もようけ行っているのですけれども、なかなか経済的な面で十分な活動ができないという困難に陥っております。 さて、ここで、ODAの中で一九八九年からそういうNGO活動にも援助しようじゃないかと日本も始めました。これは本当に評価されるべきことではないかと思っていますが、その額について、ODAでの割合についてお話を進めさせていただきたいのです。 外務大臣にお伺いしたいのですが、欧米諸国でもこういうNGOをODAで援助しておると聞いておりますが、アメリカやカナダやオランダでは果たしてどれぐらいの額を援助しているのか、割合で援助をしているのか。これはOECDが統計をとっていると聞いておりますのでお聞きしたいことと、あと日本はいかがなものでしょうか。今、日本は一体どれぐらいNGOに支援しているのか。 そして、その中で、NGO関係者に出す費用の中で、特にNGO事業補助金というのがあります。これが一番そういう小さな、今重油流出事故で働いているような人たちが所属しているような小さなボランティア団体、そういうイメージのNGO団体、海外にいるNGO団体に援助しているのがこの補助金だと思うのですが、この額は九七年度予算では幾らになっているか伺いたいと思います。お願いします。
○畠中(篤)政府委員 お答えいたします。 我が国のODAに占めますNGO支援の援助実績の方は、九五年で二億六千万ドルでございます。ODA全体に占める割合は一・八%ということでございます。 アメリカにつきましては、近年、NGOの実績につきましてOECDのこういう統計を集めておりますDACに通報がございませんで、最近の実績は不明でございますけれども、一九八八年の統計では約十一億ドルということでございます。 それから、カナダにつきましては、同じく九五年実績が一億七千五百万ドル……(辻元委員「パーセンテージでお聞きしているのですけれども」と呼ぶ一カナダではちょっとパーセンテージは出してございませんけれども、アメリカにつきまして は、この十一億ドルは、一九八八年でございますけれども、一二%でございます。 それから、オランダにつきましては、九五年の実績が二億九千六百万ドル、ODA全体に占める割合は約九%でございます。 、 それから、NGO補助金の額の推移でございますけれども、平成元年から一・一億円で始まりましたが、平成八年は十億円、来年度の、一九九七年度でございますけれども、政府原案は十二億円を要求してございます。
○辻元委員 今、アメリカでは一二%、オランダでは九%というお答えをいただいたかと思うのですが、日本では一・八%ということなのです。私は、ここを伸ばしていった方がいいというふうに考えておるわけなのですが、実際に十二億円来年度予算ではついております。 一九九六年度のNGO事業補助金は十億円で、二百十四のプロジェクトで分け合っているのです。そうすると、一団体につき、本当に数百万円の単位になってくるわけなのですね。私は、先ほどカンボジアの例で申し上げましたけれども、そういうNGO活動を支援していくことで他国の人たちにも見直されるという点もあると思いますから、やはりもう少しふやした方がいいと思うのです。 例えば、この今回の予算の一兆一千六百八十七億円という、これを一メートルの物差しにします。一兆円を一メートルとしましょう。そうすると、この十二億円というのは一ミリなんです、このODAの中で。私は、もう少しこれはふえていくことが日本にとってもいいことじゃないかというふうに強く思っております。 それで、この伸びを見てみますと、五年間で大体一・三七%この費用が伸びているわけなんです。これでアメリカ並みといいますか、九%、一〇%まで持っていくためには三十六年、今からかかるんです。私ちょうど今三十六歳なんですけれども、まあ生まれてから今までかいなと。今二十の皆さん、ボランティアに行っていらっしゃる皆さんは多いんですが、二十ぐらいの前後、まあ五十幾つまで。総理はお幾つになるかちょっと計算できないんですが、結構長い時間がかかる。 だから、私が思うのは、この費用をこれから伸ばしていくのが日本にとっても大事じゃないか。アメリカなどでは二十数年前から、こういう自発的な民間の活動に政府が補助金を出す、もしくは法的枠組みをしっかり与えていくということで始まっているわけなんですが、そういう人たちが今社会の中核なんですね、二十年たったときに中核になっている。そして、そういう人たちが今やはり社会の根底を支えていると思うし、それから、今ボランティア活動などに行っている人たちが三十代、四十代になって、ベンチャービジネスという非常に創意工夫した新しい仕事を生み出す活力にもつながっているというふうに聞いております。 そういう意味で、最近日本も何やうっとうしい話が多いんですけれども、私はやはり、これは人に投資する、そして教育改革、今六大改革の一つと言われているこの折に総理が大きな御決断をなさって、ぜひ十年、二十年後の日本を考えてこの問題に取り組んでいただきたいと思うんです。 そこで具体的に質問したいんですが、今一メートルに一ミリと申し上げたんですが、大体、これは希望でも結構です、総理の夢でも結構ですから、何年間ぐらいに何センチぐらいにしたいかな。それで、ミリでお答えいただくのはちょっと残念なので、何かそういう御決意等がございましたら最後にお伺いしたいと思います。
○池田国務大臣 NGOの活動、最近我が国でも随分広がってまいりまして、これから開発途上国を支援していく上においても、きめの細かい配慮をするという意味で大切だと思っております。 そういった意味で、先ほど政府委員から御答弁申し上げましたように、厳しい財政事情の中ではございますが、平成元年度の一億一千万から来年度予算では十二億というように急速な伸びを実現してきておるわけでございます。 しかし、全体としてやはりどういうふうなバランスで政府開発援助をやっていくかというのは、開発途上国のニーズも考えながらやっていかなくちゃいけない、このように考えておりますので、他の国のパーセンテージを必ずしも我が国に当てはめるというのは適切ではない面もあると思います。現に先進各国が全体としてODAファティーグと言われるように援助疲れという状態がある中で、日本はやはり政府開発援助の重要性を認識して、厳しい財政事情の中で来年度予算でもまた二・五%伸ばそう、こういう努力をしているわけでございますね、それをトータルでやはり見ていかなくちゃいけない、こう思っております。 それから、政府がやっておりますODAの中でも、例えばJICA、その中でも青年海外協力隊のようにお一人お一人こういった活動に参加される方の自主的な、ある意味ではボランティアと言ってもいいのでございましょう、そういったお気持ちも生かしながらやっておる、こういうものもあるということをひとつ御理解賜りたい。 いずれにいたしましても、NGOの活動、これから実際にそれに参加される方々のニーズがどうなるかとか活動範囲がどうなるか、経験の蓄積がどうなるか、そういうこともにらみながらふやしてまいりたい、こう思っております。 しかし、同時に、NGOというのはノンガバメンタルオーガニゼーションでございます。非政府組織でございます。やはりそういった特性も大切にしなくちゃいけない。ODAは政府開発援助でございますから、余りそういった中に埋没してしまってはせっかくのNGOの持ち味も失われるのじゃないか。その辺の兼ね合いをよく見ながら、今後とも開発途上国を支援していく上においての大切なパートナーとして予算の面でも考えてまいりたい、このように思います。
○辻元委員 最後に一分ございますので。 海外協力隊の皆さんの活躍やJICAの皆さんの御努力についても、私も十分現場でも、たくさんの国々で触れ合って存じ上げております。その上で、今本当に日本海で活躍されているようなボランティアの力、その力を国際的に広げていく意味で、そういうのもあるということはわかった上で、このNGOの民間の活動についての認識と、それからこれからの発展のために質問したわけなんです。 それで、最後に申し上げたいのですが、NGOは確かに自主的に独立して、今パートナーというとてもいいお言葉を伺いました、パートナーシップを持って、経済的にも自立して育っていくべきなんです。しかし、現場にいますと、日本はやはりちょっと出おくれているかなという気は私は実感として持つし、それから、いろいろな客観的な資料もずっと研究してまいりましたけれども、します。ですから、日本の本当に活力をある意味で取り戻す意味で、いいパートナーシップをつくりながら、そういうボランティアの人たち、NGOの人たちと一緒に考えていくという姿勢を持っていただければというふうに思います。 これで私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○深谷委員長 これにて北沢君、辻元さんの質疑は終了いたしました。 次に、鈴木淑夫君。
○鈴木(淑)委員 新進党の鈴木淑夫でございます。 三塚大蔵大臣、ベルリンでのG7御出席、まことに御苦労さまでございました。G7の模様につきましては、けさ最初に質問に立たれました北沢委員から伺いまして、大変詳しくお答えいただきましたので、私はこれ以上質問はいたしません。 ただ、私も実は長い間日本銀行におりましたから、G7の内幕は承知をしているつもりでございます。G7の会議場では、余り個別国の議論はしない、また、仮に多少そういうことが出ましても、コミュニケなどには個別国の話は出てこないということも十分に承知しております。しかし大臣、大臣はルービン財務長官と個別会談をされましたね。こういうときは遠慮なく、お互いに相手国の経済に対する評価を述べ、政策要望も述べ合うも のでございます。 そこで、私の質問は、ルービン財務長官は日本経済をどのように見て、また日本の経済政策、財政政策についてどのような意見ないしは要望を三塚大蔵大臣におっしゃったか、お答えいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 鈴木議員もよく国際慣行を御存じだと思うのでありますが、個別会談の内容はお互い言わないという慣行になっております。そうすることが、世界経済情勢、それぞれの参加国の中におきまして腹蔵のない意見交換が行われるであろう、こういうことからであろうと私なりに理解をいたしておるわけであります。 いずれにいたしましても、パイの会談で基本的な理解点に達したことだけは間違いありません。レートの物の考え方、先ほど述べたとおりであります。それから、構造改革が重要であるという私どもの主張に対して、私は理解を得たものと思いますし、さらなる改革に対して全力を尽くして成果を出すという橋本内閣また橋本首相の強い意思も当然のことながらお伝えを申し上げながら、担当大臣としても本件については同様の認識、また取りまとめる立場にありますものですから、私の所管については、全力を尽くし、かくかくしかじかの体制で、でき得るものから一つずつスタートを切りますと。外為法改正、まさにフロントランナーの役割を果たし、次から次とこれらのものが着実に進むことによりまして、金融システムが改革、改善をされまして、安定した中で我が国経済の運営が進むであろう、このように申し上げたところであります。
○鈴木(淑)委員 三塚大臣がそういうふうにおっしゃったということはわかりましたが、私の質問は、ルービン財務長官が日本経済あるいは経済政策について何を言ったかということであります。 ルービン財務長官が、G7が終わった後、記者会見をした。私、テレビで直接聞きました。ここで、日本の経済政策について遠慮なく三つ要望を突きつけていますよ。間違いなくこれは三塚さんにもおっしゃったと思うんですが。 まず第一は、内需主導型で景気回復してくれよということを言っています。これは、逆に言えば、経常収支の黒字が今拡大し始めているんじゃないの、外需主導じゃだめよ、内需主導で回復してくれよということを言っております。二番目は、経済構造改革ですが、これは、そのニュアンスの中に市場開放的なニュアンスが非常に強く入っています。開かれた経済構造にしてくださいねと。それから三番目は、日本の金融システムをストレングスンしてくれ、強化してくれということを言っています。 私はこれを聞いて、ああそうか、ルービン長官は間違いなく、日本の現在の財政政策の帰結として、経常収支の黒字が拡大して内需主導でなくて外需主導の回復になりゃせぬかとか、あるいは金融システムの不安が起こりやせぬかということを心配しておられるなということがよくわかりました。蔵相、この点についてはいかがでしたか。
○三塚国務大臣 先ほど申し上げました、彼我の関係において、相手国の言い分を言わない、コメントしないということでベースが出ております。それは、鈴木さんが御案内のとおり。しかし、それぞれの会見におきましては、我が国はこう主張した、ああ主張したということはあろうかと思います。 そういう中で、為替の申し合わせにつきましては、この安定が世界経済の発展に効果あるものである、こういう申し合わせ、同時に、過度の行き過ぎは協力し合いましようという、このことも申し合わせがされておるわけですね。主要国七カ国でございますから、その申し合わせば、自後の行き過ぎた問題については効果ある申し合わせということで影響力があると確信をいたすものでございまして、私は、ルービンさんに申し上げた、我が国の経済事情はかくかくしかじかという冒頭の提言をいたしました。私は理解を得たものと思っておりますし、G7の中で、安定した為替というものがいかに世界経済を安定し、進展せしめるものであるということはわかっておることではあるが、改めて認識しましょう、こう申し上げました。 それと、我が国は、経済システム構造改革が進行しておること等により、巷間言われているような、アメリカ側、お国から見て経常収支が悪化をしていく、そういうことはないと私どもは考えますし、それのためにさらにそこのてことしてスピードを上げて経済システムの改革が進められておるところでございますと、この辺のところも申し上げましたし、金融システムについても、論議が行われておりますようなエッセンスを申し上げて、住専、信用組合についてはかくかくしかじか、銀行経営につきましては全銀行挙げてリストラ、それから、今後の金融のあり方ということについて努力をし、それぞれの改革が進んでおることでもこれあり、御理解を得たいということである、こういうことを若干の数字も提示しながらやらさせていただいたところでございます。
○鈴木(淑)委員 今大臣、経常収支が悪化していないというようなことを説明したとおっしゃいましたが、黒字が拡大していないという意味ですか。(三塚国務大臣「そうです」と呼ぶ)そうですが。 それでは、二つ質問をいたします。 日本の経常収支、四半期ぐらいにくくっていただいてよろしい、そして季節調整済みで。きょう十二月が発表になりますね。だから十二月はまだ言えないとしたら十-十一月でいいんですが、これは拡大していないのかどうか、数字をはっきり言っていただきたい。これが第一点。 もう一つは、この今審議しております九七年度の当初予算というのは、九兆円の国民負担増、それから補正後の前年度に比べて公共投資が落ちてくるという、はっきり言って緊縮型のデフレ予算だと思いますね。経済学の標準的な理論でいって、財政が緊縮化していく、そして金融政策はもう超緩和でこれ以上緩和できないという状態、このポリシーミックスを組み合わせたときに、為替相場はどっちに動きますか。円安に動きますか、円高に動きますか。この二点だけお答えください。
○榊原政府委員 済みません、風邪を引いて声がかれておりますけれども。 けさの八時五十五分に十二月の経常収支の発表をいたしました。前年同期比で二〇%減ということで……(鈴木(淑)委員「季調済みの数字は」と呼ぶ)季調済みの数字は、今ちょっと取り寄せておりますので、直ちに報告をいたしたいと思います。
○鈴木(淑)委員 二つ目の理論がお答えないようですが、最初の点は、前年比でなんか私聞いていないですよ。季節調整済みの絶対額を聞いているのです。もう私の方で申しましょう。 経常収支は、去年の一-三と四-六は一・六兆円です。それが七-九には二兆円に拡大している。十月と十一月の平均も二兆円ですよ。これ、だれが見たって拡大傾向に転じているでしょう。それから、通関ベースの貿易収支じりをごらんになったって、これはもうはっきり、名目で見ても数量ベースで見ても拡大に転じておるんですよ。そんなことはルービン長官、とつくのとうに部下から報告が上がっているはずだ。それを踏まえて、内需主導型の回復にしてくれと蔵相に言ったわけですよ。その事実を隠して、前年比だとか、今の答弁はまるで私の質問に対する答えになっていない。むしろ意図的に事実を隠していますね。 それから二番目に、理論の話をしたが、これはだれもお答えにならないようだから私言いますが、経済学の標準的な理解では、いわゆるマンデル・フレミング・モデルというのを使うのです、短期の話をするときはね。そのときに、財政を緊縮していく、金融はもうこれ以上緩和できないという超緩和の状態で横ばいになっているという状態のときは、円安に振れます。これが経済学の標準的な答え。 ですから、みんなで集まって為替相場を今ぐらいの水準で安定させようねと約束したって、あるいは為替相場はファンダメンタルズを反映させよ うねと約束したって、今の、来年度当初予算を前提にしたポリシーミックスからいえば、ファンダメンタルズそのものが円安の方向を向いているということですよ。 この理論を否定できるんだったら、だれでも、政府委員、立っていって言ってごらんなさい。絶対そんなことはないんだ。円安に振れる政策をとっておられるということですよ。現に、為替相場、ウェリントンでは、このG7を受けて一度百二十円に行ったけれども、今はもうあっという間に百二十二円台に戻ってきちゃいました。協調介入を約束したとおっしゃったわけではないですからね、コミュニケでね。そうすると、ファンダメンタルズ反映なら、これはまだまだ円安方向へ行く可能性があると思いますよ。蔵相、どうですか。
○三塚国務大臣 経済のファンダメンタルズを反映をして動くというのがレートであります。各国は、高齢化社会を迎えて、二十一世紀初頭をどう乗り越えるかが各国の政府、政治に与えられた責任であるという、まさに共通の認識でございました。 そういう意味で、我が国が常に言い続けました、為替は行き過ぎた円安も行き過ぎた円高も同様に好ましくないと申し上げましたのは、安定的なレートの中で世界経済が動いていく、そういう中で財政構造改革、経済構造改革を取り進めることによって、自律的な成長、その国の内需主導型の成長というものがその中で民需を中心として起きてくるであろう、これも許容された理屈であります。 そういうことでありますから、鈴木議員が多年の経験にわたりそういうことを言われましても、G7主要国の責任のある大蔵大臣がそれぞれの意見交換の中で、また中央銀行のトップの参加する合同会議の中で行われておることでございますから、現段階における経済運営という点からはこれ以上のものを望んでも望めません。ですから、そこで絶えず連携協調をしながら、二ケ月に一遍ずつG7の会議が行われる慣行になっておるわけで、そこで努力をする。努力をすることが間違いだと言われては、これはどうにもなりませんね。 鈴木議員の専門家、議員としての責任のお立場、言われることはそれなりにお聞きはします。しかし、これが正しいと決めつけて、生きておる経済を理屈でコントロールしようとしましても、そのことで今までの経済がどうなりましたか。絶えずそのことは修正をされ、また政治的な決断で物事が進み、国家国民のための安定した方向を目指してきておることではないでしょうか。経済学者の意見どおり行っていけばすべて当たるというのであれば、私どもは、大変結構な世の中だなと思います。
○鈴木(淑)委員 大蔵大臣は、G7の席上で本当にそんなことをおっしゃったのですか。経済の理論をばかにして、今のような、常識のように聞こえるが経済学からいえば全く正反対のことを平気でおっしゃったのですかね。 大体、何度も言っていますが、財政は緊縮型に動いているわけですよ。貯蓄と……(発言する者あり)何で民需主導だ。九兆円も国民の負担をふやして何で民需が出てきますか。冗談じゃない。全然意味もわからず、変なやじを入れないでもらいたい。いいですか。財政が緊縮に向かって、金融はもうこれ以上緩和できないという状態なら、経常収支の黒字拡大と円安が進行するのですよ。こういうこともきちっと踏まえないで大蔵大臣がもしG7でおっしゃっていたのだとすると、私は非常に心配ですね。 はっきり言いましょう。そんなことを言っているから日本売りが行われるのですよ。こんな理論を無視した経済政策、そしてそれとは逆のことを平気で国際会議の席上で言えば、日本の経済はこのままじゃ停滞が続いて、外需主導型の黒字拡大にいくのじゃなかろうか、そうすれば円安がもっと進むのじゃなかろうか、そうすれば日本売りで株価がもっと下がるのじゃなかろうか、そうすれば日本の金融システムは危ないのじゃなかろうか、そういうふうに思うから、ルービン長官ははっきり、内需主導型の回復をしてくれよとか、あるいは金融システムをストレングスンしてくれよとか、普通なら失礼ですよ、こんなことを言うのは。それをあえて言っているのじゃありませんか。 この予算委員会で、日本売りなんかないよということを大蔵大臣何回も言っておられる。じゃ、ずばり数字を聞きますよ。いいですか。日本の株式市場で、もう一月の数字は全部出ました、外人は売り超ですか、買い超ですか。
○榊原政府委員 まず、我々が経済理論を理解しないで議論しているというお話でございますけれども、鈴木先生がマンデル・フレミング・モデルとおっしゃいましたけれども、鈴木先生のおっしゃっていることも、マンデル・フレミング・モデルなのか、ケインズ・モデルでおっしゃっているのか、全く私は理解できません。私どもは、きちっとした経済理論を踏まえた上で、現状を見ながら議論をしているつもりでございます。 それからもう一つ、季調済みの国際収支でございますけれども、まず九六年、暦年の数字が出ておりまして、これが七兆一千八百六億円。これは九五暦年に対して三〇・九%の減でございます。こういうことで、経常収支の減少の傾向は変わっておりません。 それから、十月-十二月の季節調整済みの経常収支の黒字は一兆八千九百十四億円でございまして、これも前期比七・一%の減ということでございますから、明らかに経常収支の黒字が増加傾向に転じたということは、現在の数字からは言えません。 それからもう一つ、一月の東証の数字が出ておりまして、外人の売りがどういうことかということでございますけれども、一月の数字は、外人の売りは六百十五億円ということで、一月の六日-十日、十三日-十七日は、六日-十日は三百八十億円の買いでございましたけれども、若干の売りに転じております。ただ、この六百十五億の売りというのは非常に小さなものでございまして、これに相当する九年一月の証券会社の自己勘定による売りは四千三百六十九億円ということでございますから、全体の売りの規模からしますと外人の売りは極めて少ないものでございます。これによって株が動いたということは言えないというふうに了解しております。
○鈴木(淑)委員 今の政府委員は二つごまかしをしている。 まず第一は、九六年の数字をおっしゃった。私が言っているのは、九六年の四-六まで縮んできた経常収支が七-九、十-十二と拡大しているということを指摘しているのですよ、季節調整済みで。十-十二だって一・八兆円というのですから、一-三、四-六の一・六兆円よりは拡大しているのですよ。そういうふうにトレンドを見て議論をしているときに、一年まとめて、前の年より減ったなんと言ってごまかしたらいけない。トレンドが明らかに転換ぎみだというところを私は問題視しているし、ルービン長官だってそこを見ているはずですよ。 それから、外人売りですね。二週間前の、私、この席上で、日本売りはあると、明らかにあると言ったら、頼みもしないのに国金局長出てこられて、ごく短期の一月の数字を言って、外人は買い超ですと言って下がった。そういう事実があるから私は同じ人に答えてもらおうと思って聞いたのです。そうしたら、一月中は六百十五億円の売り超でしたと答えましたね。 これ、推移を見ますと、一月に入って外人が買い超になったのは、さっき国金局長が言われた最初の週だけです。あと、第二週、三週、四週、全部外人は売りですわ。それからさらに興味深いことは、十二月の二十四日からのこの一週間、最初に九七年度の税制大綱が決まり、そして本年度の補正予算と来年度の当初予算の政府原案が決まったあの週ですね、株価があっという間に三百二十九円も突っ込んで二万円台を割っていったあの週ですよ。あの週から外人は売りに転じている。明らかにこれは、外国から見たら、日本経済並びに 日本の経済政策が信用ならぬ。要するにクレジビリティーが低下しているからですよ。その数字をはっきり確認しておきたい。 さらに、私は二週間前にジャパン・プレミアムの話をした。ジャパン・プレミアムがまた拡大しているじゃないかという話をしました。二週間の間にさらに拡大していますよ。さらに拡大しています。これ、尋ねると時間がかかっちゃうからもう私の方で言っちゃいましょう。二週間前に言ったときは、決算で期越えがどうしても高くなっちゃう、それが〇・一六から〇・一七五のジャパン・プレミアムだ。今は〇・一八五から〇・二三ですよ。これは平均ですからね。ですから、余り市場で評価の高くない日本の銀行にとってはもっともっと高いジャパン・プレミアムが乗っかるので、もう海外調達をやめて、国内に戻って国内で調達をしようとしている。こういう動きもまた円安を加速しているんだということを申し上げたところであります。 ですから、この予算委員会で再三否定しておられるけれども、明らかに日本経済並びに日本の経済政策、財政政策に対する不信感、それによる日本売りこそが円安とそれから株価の全面的な下落の背景ですよ。ここでは、株価は銀行とゼネコンしか下がってないなどとお答えになった方が予算委員会におられたけれども、ここにも数字がありますが、全面的に下がっていますよ。そうじゃないと思ったら、数字を挙げてごらんなさい。
○三塚国務大臣 鈴木議員のお話を聞いている感想を前段で申し上げました。私もG7では個々の話はいたしません。マクロ経済であり、今後の国際政策であり、国際金融政策であり、そして、高齢化社会を迎えて、それぞれの国が連携協調をしてよい世界をつくろう、こういうことでやっておるわけであります。 ルービンさんのことをしきりに出されますけれども、ルービンさんはそれぞれの立場で会見されたことは、されたことを承っております。しかし、パイの会談は表に出さない、コメントをしないという約束で、やりとりは言わないはずであります。ルービンさんの立場の質問を受けての回答、私は、こちらから冒頭に記者団にも申し上げ、質問は質問として受け取っておるところであります。 問題は、株式市場の変化はさまざまな要因でこれが動いておるわけでございまして、鈴木議員の言われる一方的な決めつけ方では私は実体を見ることはできないのではないでしょうかと申し上げておるわけであります。さまざまな要因についてコメントすることは控えます。(発言する者あり)控えます。 そういう要因を私どもは乗り越えて、まずレートの安定、先進七カ国がそのことについて合意をしました。我が国の基本的な主張が認められまして、そこで合意をしたわけです。合意をしたというこの現実は認めなければなりません。 さらに、我が国経済の方向、財政構造改革、金融政策等についても冒頭丁寧にお話を申し上げました。ドイツの連銀の会長、また大蔵大臣とも本件について意見交換、クラーク、イギリスでありますが、も話をいたしました。これはティータイムのときでございますが。そういう中で基本的な理解を得つつ、我が国の基本方針について、日本景気回復の持続を期待するという意味でしっかり頑張ってほしいというコメントがあったことだけは申し上げさせていただきます。 会議冒頭、IMF専務理事より日本の景気の動向について報告がございました。日本だけではなく、七カ国の全部についての言明でございますが、このMD報告と言われる中におきまして、日本の景気が回復し続けておるという現状分析の報告もありましたことを加えさしていただきます。
○榊原政府委員 御指摘の数字に間違いがありますので、もう一度御報告をさせていただきます。鈴木先生のおっしゃった季節調整済みの数字でございます。 季節調整済みの数字で、昨年の十二月は五千七十九億円の黒字でございます。これは、前期比、季節調整済みで三八・六%減でございます。ですから十二月は減少しております。これを十-十二月でとっても、季節調整済みで一兆八千九百十四億円の減、これも前期比で七・一%の減少でございますから、けさ発表した数字は、暦年でとっても四半期でとっても月ごとでとってもすべて黒字が減少している、こういう数字でございますから、最近の数字を見て黒字が逆転に転じているということは言えないというふうに思っております。 それから第二点、外人の株売りについてでございますけれども、私がこの前の予算委員会で申し上げたのは、一月の六日から十日、この間に株価が大きく下落したわけでございます。二千百円下落したわけでございます。この下落した週には外人は三百八十億円の買いだった、こういうことでございます。一月を全体として見れば若干の売りでございますけれども、大きく下がった週には外人は買っておるということを指摘したわけでございます。 それからもう一点、ジャパン・プレミアムについてでございますけれども、ジャパン・プレミアム、十二月の中旬には、これはドルの三カ月物でございますけれども、〇・二一%まで上昇いたしました。これは、期末、年末、季節的に上昇するわけでございますけれども、先週の金曜日現在 〇・一一ということで、若干ジャパン・プレミアムがございますけれども、十二月に比べて大きく減少しているところでございます。 それから、大蔵大臣からもお話がございましたけれども、IMFの日本経済に対する見通しは楽観的なものでございまして、実は日本政府の見通しよりも楽観的ということでございますから、外国人が日本経済に対して悲観的見方を持っているという決めつけ方はできないのではないか、そういうふうに思っております。
○鈴木(淑)委員 そういう、十二月の数字が前月に比べてどう動いたとか、あるいは十-十二が前期比どう動いたとか、そんな短期の話をしているのではないのですね。四半期ベースの動きをずっと見たら、トレンドとして大底が去年の一-三、四-六であって、七-九、十-十二は上がってきているということを言っているのですよね。その季調済みのトレンドが黒字拡大に向かっているということです。 それから、外人売りについても、一週間とって、そのとき株が下がっていたのに外人が買っていたなんて、そんな短期の話しているんじゃない。僕はさっきから、もう少しトレンドを見て言っているわけですよ。トレンドを見て、一月は完全に外人売りですよ、その間株価が大きく下がっていますよ、十二月だって大きく株価が下がり始めた週はやはり外人は売りですよということを言っている。しかし、それ以上これにかかずらうつもりはありません。 それから、ジャパン・プレミアムだって、私のところにあるデータによれば、一カ月物のジャパン・プレミアムは〇・一五から〇・一八五、二カ月は〇・一八五から〇・二三、これは期越えになるから高いのですね。それから三カ月になると、むしろ〇・一四から〇・二〇に下がる。いずれにしても、これは季節的に変動しているだけじゃない。ジャパン売りが明らかにあるから、これだけ拡大をしているのであります。 ところで、総理、総理は私の質問にもお答えいただいたと思います。ほかの方に対する御答弁のときにも時々おっしゃっていますが、それから今、三塚蔵相は、株安にはいろんな原因があるんだよ、だけれどもあえて言わないとおっしゃいました。それは言わなくて結構ですよ、延々とやられては時間がなくなっちゃう。 だけれども、その中に、総理は、むしろ金融構造改革あるいは構造改革一般を評価して、構造改革の中には光と影がある、痛みもある、その痛みとか影とかいうことを反映して株価が下がったと言っておられますが、イギリス……(橋本内閣総理大臣「という意見もある」と呼ぶ)なるほど、それもあるとおっしゃっていますが、イギリスでビ ッグバン、八六年十月ですよね、あの後、八七年にかけて株価がどう動いたか御存じですか。御存じなくてもいいですよ、これは専門的な話ですから。
○橋本内閣総理大臣 私は、そういう専門的なことまで存じておりません。ただし、同時に、条件の違いがあることは承知をいたしております。
○鈴木(淑)委員 わかりました。 実は、イギリスではあの後、株は大きく上昇しているのですね。改革があるということで、それを評価して、これでイギリスのユーロマーケット、特に株の市場は世界じゅうの人が使えるいいマーケットになるなというので株価は上昇に転じております。ですから、今の株の下落を、構造改革をやるということで痛みを感じて株価が下がっているという説明は、私は無理があるなというふうに思います。やはり、全面的な株の下落というのは、日本経済の四月以降の停滞、その中で起きてきやせぬかとみんながはらはらしている金融システムの動揺、そういった一連の問題の中で起きているわけであります。 この前も私も申し上げましたけれども、日本の金融のビッグバン、これは大賛成ですよ。日本の金融ビッグバン、大賛成。しかし、今も蔵相おっしゃいましたけれども、三塚蔵相、外為法改正をフロントランナーとしておやりになったら、私、二週間前にも指摘したが、空洞化を阻止するはずのビッグバンが空洞化を促進しますぞ。それはそうでしょう。どうしてこれがフロントランナーなんですか。その前にやるべきことがある。例えば、私ども新進党、民主党、太陽党が一緒に言っているように、少なくとも有取税は廃止しなさいよとか、それから、まだ残っている金融の規制を外為法改正の前に撤廃しなさいよとか、そういうことをしないでおいて外為法改正をフロントランナーにしたら、取引はみんなロンドンのユーロ市場やニューヨークのマーケットの方がやりやすいから逃げちゃいますよ。今でもまだ本当に外為法改正をフロントランナーにしてビッグバンができるなんて思っているんですか。
○三塚国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、経済構造改革、財政構造改革、金融システムの確立、こういうことで取り組んでおりますことをG7の各位に正式の会議において申し上げました。そして、金融システムの中におけるビッグバンの取り組み方、二〇〇一年までかくかくしかじかで取り組んでまいります、フロントランナーとして外為法も今国会に提出をし、成立を期したい、そして来年から本件はスタートをいたします、痛みが伴い、血の出ることもあろうかと思いますが、そのところは乗り越えていく最大の努力をしてまいるつもりであります、こう申し上げておるところであります。 本件は、鈴木議員のような論評もありますことは承知をいたしております。承知をいたしておりますからといって、本件を取りやめるということの方が、はるかに我が国経済にとりまして、金融政策にとりまして、深刻な問題を提供するわけでございます。 問題は、金融制度が、総理が私に指示をいたしましたように、フリーでありフェアでありグローバルという、御案内のとおりの内容の数々であります。これと並行してこれを行うことによりまして、日本の金融資本が足腰の強い、信頼される金融市場になることによりまして、世界の信任を得ることができるであろう、こう申し上げておるわけです。
○鈴木(淑)委員 私は、金融ビッグバンに反対してるのではないんですよ。フロントランナーを外為法改正にすると言うから、えらいことが起きますぞと言っているんです。早い話が、外為法改正が行われた後、有取税が残っていたら、私は有取税を回避するためにロンドンのSEAQインターナショナルに行って日本株を売買するでしょうね。そういう動きが広がるでしょう。これは、わかりやすく一つ具体例を言ったんですよ。総理、いかがですか。
○橋本内閣総理大臣 先ほど議員から御指摘がありましたので、ちょっと今数字の資料を見ておりますと、なるほどイギリスがビッグバンを行いましたとき、大体これが八二年ぐらいまで非常にその株価が動かなかった時期が続き、そこから上がり始めた、その上昇期の途中でビッグバンが行われております。そして、それから一たん下がり、また上がり、また落ちというような山がありながら、確かにその後平均すると上昇しているということは、議員が言われたとおりであります。 ただし、逆にその前非常に長い間低迷している時期があったということが一つ申し上げられると思いますし、同時にもう一つは、イギリスの場合に国営企業がこのころ一斉に民営化が始まっております。銘柄を見ると、相当なかなか魅力のありそうなものが出ているなという感じがあります。 そして、それはいろいろな御議論はありますけれども、一方で、業種別の日経平均株価のこの表を見ながら見てまいりますと、ある意味での二極分化が言えるのではないだろうか。そして、まさに規制緩和の対象になり、動き始めている部分に相当な影響を生じている業種があるな。しかし同時に、国際競争が非常に以前からある業種、あるいは自動車にしても電気機械にしても、一〇〇を超えたところで動いているな、しかもその中もまたある程度分化しつつある。 こういうのを見ていきますと、海外市場の中にある議論というのもあながち、議員は否定されますが、私は否定ばかりもできないのではないかなという感じは、正直数字を見ておりましていたします。
○榊原政府委員 先ほどから外為法改正が一番最初に行われるのはおかしい、こういうことでございますけれども、委員御承知のように、アメリカにおいてもイギリスにおいても、金融の規制の緩和、抜本的な金融の自由化の前に外為関係の法律なり規制の自由化がございます。 アメリカの場合には、一九六〇年代の末から七〇年代の初めに外為関係の規制が全面的に撤廃されて、七〇年代後半から八〇年代に金融の徹底的な規制の緩和が行われたということでございますし、イギリスの場合にも、外為法の完全自由化が一九七九年に行われております。その後、八三年から八六年ビッグバンということでございますから、どの外国の例を見ても、外為法の抜本自由化というものが金融制度の自由化に先立っておるということでございます。 これは当然、委員も御指摘のように、金融市場が空洞化してはいけないということでございますから、外為法改正の後に次々と金融制度の改革あるいは税法の改革、そういうものが続いていったということでございまして、外為法改正が先にあるからおかしいという議論は、諸外国の例から見ても適切なものであるとは思っておりません。
○鈴木(淑)委員 全然わからないですな。 いいですか、もう榊原さんは専門家だから言うまでもないことですが、外為取引、為替管理が撤廃された状況の中で、片っ方の国が規制を強化すると、取引は他の国に逃げるのですね。アメリカから大規模にロンドンに逃げて、あれでユーロ市場というのが出てきたわけですよ。しまったと思ってアメリカが規制緩和をしたら、今度はまた取引がアメリカに戻った。これで、総理がさっきちょっとおっしゃったように、八〇年代に少しおかしくなってくる。これはまたアメリカ・ニューヨーク市場に負けないようにしなきやと思ったから、ビッグバンをやったわけですよ。 だから、外為法の改正はいいですよ、ぜひやらなければいけない。しかし、為替管理が撤廃された世界では、今言ったように国際市場間の競争が行われている。それは規制を見ながら行われているのですね。だから日本で、海外でそういうことが起きたというのは、日本はむしろ反面教師として学ばなければいかぬことですよ。学ばなければいけない反面教師の例を出して、海外も失敗したからおれも失敗しましょうみたいな、冗談じゃありませんな、そういう論理は。 それから、さっき総理がおっしゃったこと、私は一々ごもっともだなと思います。 総理、覚えていらっしゃいますでしょうか、サッチャー首相は七九年に天下をとった後、当時、八〇年や八一年はマイナス成長だった経済を活性化することから始めた。直接税の大幅減税をして、一生懸命勤労意欲や投資意欲を高めて、成長率をどんどん持ち上げて、そして、もう大丈夫というところではんとビッグバンをやったわけですね。だから、さっき総理がおっしゃったような推移をたどっているということです。 もちろん、その中でも業種別の株価の動きというのは当然さまざまですよね。今の日本だって、業種別はさまざまです。しかし、これもちょっと数字を申し上げておきますよ。東証の一部に上場されているのは、千三百銘柄もあるんですね。そして、ことしに入って高値を更新した銘柄はたったの九銘柄ですよ。それは、やっぱりそういうものだってあるでしょう。千三百のうち九という例外中の例外を持ってこられたって困るんですね。それから、東証が発表している三十三業種中、ことしに入ってまだ、上がったというのは二業種しかない。それは、もちろんグローバル展開して物すごい強い企業群を抱え込んでいる精密機械と電気機械なんですね。あとはみんな下がっているんですね。だから、これはもう特殊事情じゃなくて、日本経済を背景にした一般的な理由による下落ですよ。 それから、委員長、さっき私が質問したことにお答えいただいていないんですね。つまり、外為法だけ改正したら、私は、日本株取引、ロンドンへ行ってやりますよ、有取税を回避するために。ロンドンに有取税、ありますか。お答えください。
○三塚国務大臣 詳しくは薄井主税局長から申させますが、株式市場の税制はこれから検討しろよという院の声もございますが、ただいまは、既に税制改正を提出をいたしておりまして、三〇%の軽減を行っておるわけでございますから、そういうことで理解をいただく、こういうことであります。
○薄井政府委員 お答えいたします。 英国・ロンドンには有取税はございません。ただ、印紙税という形で株式の取引についても課税されておる。ビッグバンのときに、これが一%であったものを〇・五に下げておりますが、現在でも〇・五%のものは存在しております。 また、歴史的には、ペーパーレス時代になったら印紙税をやめるということをロンドンでは言っておりましたが、現状ではそれは撤回されているといいますか進んでいないように聞いております。 なお、先ほど外為法との関係での御質問もございました。私ども、ここで申し上げていることは、自由な市場になっていったときに、日本もいろんな意味で自由な市場の中での税制でなければいけないと私は思っておりまして、そういう意味では、有取税を含む証券税制について時期を失しないように考えていくということは申し上げているところでございまして、この点が一つ。 それからもう一つは、自由な市場であればあるように、一方で、送金についての報告義務とかそういったことは他国の方が厳しいわけでございます。こういったことも含めて、外為の自由化におくれない、時期を失することのないように全体の対応をしていく考えでおります。
○鈴木(淑)委員 私事にわたって恐縮ですが、私は政治家になる直前まで政府税制調査会のメンバーでしたから、薄井局長とは大変仲よく、いろいろともに議論をし、切磋琢磨してきた仲でございます。 ですから、今の御答弁の中でおっしゃったような国際的な税制の調和という観点、ぜひともそういう観点から平成十年度の税制改革をしていただきたいと思っていますが、とにかく平成十年四月から外為法が改正されてしまうわけですので、日切れ法案ということでうまく間に合えばいいが、そうでない場合は非常な不安を招く。だから、早目に有取税だけでも今撤廃しなさいと言っているんです。 それから、私の友人である薄井局長に対してちょっと厳しいことを申しますが、印紙税、外国株取引に適用されますか。どうぞ。
○薄井政府委員 先ほど、細かいことまでは申し上げませんでしたが、日本の有取税と対象範囲は異なっておりまして、御指摘のように、外国株については、これも一概には言いかねるところがありますけれども、課税されていない部分もございます。
○鈴木(淑)委員 今の答弁が正確な答弁であります。イギリスに有取税まがいのものがあって同じことだという御答弁が、時折この予算委員会で大臣から出ておりますが、これは間違いです。はっきりそこを念を押しておきます。 したがって、有取税の撤廃というのを早くお決めいただきたいということであります。恐らく、金制調とかあるいは証取審とかの六月の中間報告を待ってなどと考えておられるのではないかと思いますが、しかしこれは、政治決断で有取税廃止ぐらいはできることでありますから、重ねて申し上げますが、その方針を一刻も早くお出しになって、せっかくの金融ビッグバン、空洞化を防ごうとしている金融ビッグバンが、逆に日本の金融空洞化を促進するというようなことにならないようにしていただきたいと思います。 もう一つ、外為法を先に改正したら空洞化するかもしれないと思うところがあるのです。 三塚大臣、日本の金利自由化は終わりましたか。まだ規制されている金利がありますか。どうぞ。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 金利の自由化は終わっていると思います。
○鈴木(淑)委員 それでは、政府短期証券の金利はどうやって決めていますか。
○榊原政府委員 公定歩合マイナス〇・一二五%でございます。
○鈴木(淑)委員 公定歩合マイナス〇・一二五%に固定しておりますね。これは一種の規制ですね。 これはインターバンクマーケットの市場金利の実勢に合っていますか。
○榊原政府委員 御承知のように、政府短期証券というのは政府の資金繰りをやるために発行している証券でございまして、いわゆる国債とは違った性格を持っております。 そういうことで、政府短期証券は公定歩合マイナス〇・一二五%の金利を付しておりますけれども、そのほとんどは日銀引き受けという形で行われておるわけでございまして、これはもう委員も御承知のように、政府の資金繰りというのは各国とも中央銀行がやる場合が極めて多いということでございますから、そういうことから見ても、日本の制度がおかしいということではないというふうに思っております。
○鈴木(淑)委員 それは今の答弁はおかしいのですね。目的が政府の資金繰りであろうと何であろうと、金利を完全に自由化した世界で固定金利の証券が発行されていいでしょうかね。 この、〇・五から〇・一二五を引いたレートというのは〇・三七五ですね。同じようなレートを探しますと、コールの、これは六十日物ですからね、コールの二カ月というのは〇・五五%ですよ。CDの二カ月は〇・六三ですよ。現先取引で、FBでなくてTBの方を使った買いのレートだって〇・四九。こんなものは、〇・三七五で発行したってだれも買いませんよ。だれも買わないから日銀引き受けになっているわけでしょう。日銀引き受けで、たとえ短期だって国債発行しているわけですね。 ところが、このFBというのは、日本の円の国際化という観点から考えると大変大事な商品ですよ。円の国際化というときは、主としてアジア諸国、外貨準備の中に円資産を持ちたい。しかし、そういう場合は、国によっては法律で決められていたりして、また法律で決められていなくても、民間の円の債券を買うのではなくて国の債務であるところの債券を買おうということになる。国債ですよね。 しかし、長期国債は日本に立派なマーケットが あるが、長期国債を買っていたのでは、急に換金しようというときに値段がどうなっているかわからない。キャピタルロスが出るかもしれない。だから諸外国は、日本のドルの外貨準備もそうですが、大体短期の政府証券で保有するんですね。ところが、日本ではそれはTBが出ているだけで、FB、政府短期証券は全額日銀引き受けになっちゃうわけですよ、金利を規制しているから。やむを得ず日本銀行は時々日銀が損をする形で、市場レートで売れば日銀が損をします、損する形で市場レートで売ってマーケットをつくろうとしているけれども、こんなばかなことをしている先進国というのはないですよ。金利を自由化した世界では市場レートで政府短期証券も発行しなさい。それが同時に円の国際化が進んでいくために非常に大事な要素です。 これもさっきの有価証券取引税の撤廃と並んで、本当に金利を自由化するという意味でFB金利の自由化、すなわち市場実勢で民間に向かってFBを売るということをぜひ来年四月の外為法改正前にやるということを、御方針を決めていただきたい。大蔵大臣、どうですか。これは国の方針ですよ。政府委員ではないですね。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 国の国庫の関係でございます。日本銀行は政府の国庫の銀行としての役割がございます。したがいまして、今おっしゃった点、それはそういう御理論、もちろんあります。しかし、政府と日銀との関係、つまり国の財布を預かる日銀としての立場というものがあるわけです。そうしますと、それは国庫制度ということにかかわるわけでございます。 ただ、今委員のおっしゃいました市場金利とのかかわりという面も確かにあるわけでございます。これは短期証券でございますが、短期証券は短期金融市場の重要なツールでもあるわけでございます。したがって、両面があるわけでございます。したがいまして、ある国においては無利子で借り入れるということもあり得るわけですね。どういう金利を張るかというのは、日本銀行と政府との関係という面、しかしそれに今委員のおっしゃった市場というものをどう加味するか、非常にこれは難しい議論でございます。 今度の日銀法の改正の議論をいただきました金融制度調査会の小委員会においても御議論がございましたが、この件につきましては国庫とのかかわりもございますので、引き続き大蔵省、日本銀行等の関係者でよく勉強していくというような方向になっております。
○鈴木(淑)委員 よく勉強していただくのは結構ですが、結論は見えているし、しかも来年の四月から外為法改正ということもあるんですから、もうさっさとこのFB金利の自由化に踏み切っていただきたい。 私は、あえて総理に御質問いたしませんでしたけれども、日本で金利が全部自由化されているかと言ったときに、総理は心なしかにやっとお笑いになって、もう既に私のFBに関する質問を予知されたんじゃないかとさえ思います。これぐらいおわかりなんでしょうから、ぜひともこのFB金利の自由化をしていただきたい。 ちなみに、今市場金利で出ている政府の短期債といえば割引短期国債ですけれども、これは十二兆円ぐらいしかないんですよ。FBは二十六兆円も出ている。しかし、日本銀行に二十兆円眠っているんですね。マーケットは形成されていない。こういう状況で日本の円を国際化できますか。 僕は銀行局長と技術的なことで争いたくないから言いませんが、諸外国に例がないことはないなんて、そんなことを言っているときじゃないでしょう。ニューヨーク市場やロンドン市場に負けないように日本のマーケットをするためのビッグバンでしょう。その二つの国をよく見てごらんなさい。先進国の中でのことを言っているんです。これは強く要望しておきます。有価証券取引税の廃止とFB、ファイナンスビル、すなわち政府短期証券の金利自由化、この二つを必ず外為法改正の前に実施をしていただきたいということを強く申し上げておきます。 時間も経過していきますので、この問題、もう少し言いたいこともありますが、次の、もっとあるいは大事かもしれない問題に入りたいと思います。 総理、二週間前に私は日本の金融不安の話をしました。実は、今日本の銀行が抱えている諸困難というのは、ざっと私が数え上げただけでも五つあるというふうに申し上げたわけですね。五つあると申し上げました。 まず第一は、ジャパン・プレミアムの発生で、みんなが国内のインターバンク市場へ帰ってきている。しかし、その結果、一種のクラウディングアウトが起きて、レーティングの、格付の余り高くない銀行は、オーバーナイト、翌日物のその日暮らしで金繰りをつけている。期末が近づいてくるというのに、そういう危ない綱渡りで金繰りをつけている。 二番目に、ノンバンクの整理が進めば、その不良債権の相手側の中に広範に存在する建設、不動産の子会社が手を上げてくる。ところが、今公共投資が落ち込んできているから、この建設、不動産は受注減でも参ってきている。その結果、子会社に支払い保証をしているゼネコンにはね返ってきて、ゼネコンの取引先である大銀行も今その問題に悩んでいる。だからこそ、ゼネコンと大銀行の株価が一番大きく下がっているんですよということを申し上げた。 三番目には、地価が下げどまっていない。したがって、不良債権は実は回収可能であった分が根っこから腐ってきて、決して順調に償却が進んでいるわけではありませんよということを申し上げた。こんなことは、不良債権の整理を担当している銀行の役員に聞けばすぐわかること。 四番目に、新聞をにぎわしているように、企業倒産は引き続き高水準です。これも銀行にとっては非常につらい、取引先の破綻であります。 それで、最後に株安ということを申し上げたわけであります。 これだけ五つの問題を抱えているにもかかわらず、その後の予算委員会における蔵相の御答弁を伺っておりますと、あたかも日本には金融の不安とか金融危機とかは存在しないかのごとき答弁をなされている。 もう一度三塚蔵相にお伺いいたします。これだけの問題を抱えている日本の金融システム、だからこそルービン長官が、三つの問題点の一つとして、まことに無礼千万なような気もしますが、新聞記者の前で、日本に要望したいことの三つのうちの一つとして、金融システムをストレングスンすることと言っておるわけですよ。蔵相、今の日本の金融の危機的状況、どうお思いになりますか。
○三塚国務大臣 ルービンさんのお話、時折引用されるわけでございますが、アメリカ合衆国の財務長官、見識を持ってそれなりにコメントをされておると承知をいたしております。我が国の基本的な問題に、それも責任を持って諸改革を進めようという基本方針は、サポートこそすれ御批判はありません、しっかり頑張ってほしいと。そういうことの中で、為替レートは御案内のとおり、一点この分野だけ合意をいたして発表いたしました。その他は、真剣な論議をしましてテークノートをしておるということでございます。 金融につきましても、既に国際金融という観点で深刻な論議が行われて、デンバー・サミットに中間報告として上げるということにいたします。それもG7の世界に担う責任の重要性にかんがみまして、各国協調の中で金融システムの確立を、こういうことでございます。 鈴木議員の論議を聞いておりますと、非常に遺憾に思います。日銀の役員もされ、著名な総研の理事長もされました方でありますが、しきりに日本売りの話が出ますこと、極めて遺憾であります。(鈴木(淑)委員「事実を言っている」と呼ぶ)事実というのはどういうベースで言われておるのか、いろいろ聞いておりますけれども理解ができないということでありまして、株は数々の諸要素 の中で動くわけですね。一点だけ申し上げます。投機筋の動きというのもあるわけであります。しかし、そのことに言及しないのがまた主管大臣のモラルであろうということですから、申し上げません。 申し上げませんけれども、やはり大事なポイントは、我が国の資本市場をお互いが育てていくということであれば、改革時における金融市場であればあるほど建設的な御提言をいただく、こういうことだと思いますし、有取税の話を絶えず申されますけれども、既に税制改正を行いまして税法として提出をいたしておるわけでございますから、この御審議を経てこの法律が成立をした後における論議が、これから政府税調及び党、与党三党の会議において行われることでございまして、先走って私が物を申す立場には全くありません。 野党ということでありますから、鈴木議員は何でも言えるということで言われております。それは、何でも言えることはしかと承って、私どもがそれをよい方向に一つずつ変えていっておるというこの努力は正しく見ていただかなければなりません。今回のG7のバイの会談においても、個々の問題についてきちっとした話を申し上げております。
○鈴木(淑)委員 私は、蔵相御指摘のように、日本銀行の理事をしておりましたから、当局の立場というのは十二分に理解しております。だから、二週間前に総理と蔵相に対して、総理や蔵相は日本の金融危機の可能性などということを口に出してはいけませんと。 しかし、腹の中でそれが心配なら、どうして早く対策を打たないのですか。その対策の中の一つが有取税の廃止なんですよ。有取税の廃止といううわさが出ただけで株価がぽんと戻ったのを覚えていらっしゃるでしょう。 今、蔵相は税制改革大綱を出してとおっしゃるが、修正ということはできるのだから。そうでしょう。修正をしたらいいんですよ。予算の修正として、私どもは、二兆円の特別減税の継続、制度化、それから有取税の廃止、地価税の凍結ということを言っておる。これは順番に行かなければいけないようなことを言っているけれども、修正ということはできるはずですよね。なぜそれを拒否されて、今の予算案が上がってから、今の税制大綱が終わってからなんておっしゃるんですか。もし本当に金融システムの実態について御理解があるなら、そんなのんきなことを言っちゃいけない。いいですか。 責任ある立場にある人は金融危機の可能性ありと言っちゃいけませんが、そんなものは存在しない存在しないと言い続けて一切対策を打たないと、マーケットは、ひょっとすると首相と大蔵大臣は金融の実態を知らないなと思うわけですよ。それこそが危機を生みますよ。私はそれが心配だから、この間からそれを言っている。マーケットでは、本当のことをわかってないんじゃないかというささやきが出ているのですよ。だから催促するように株価がずるずる下がるのですよ。せっかくのG7が終わってお帰りだが、きょうの前場の株価は上がってないですよ。相変わらず一万八千円割ったままですよ。だからこそ私は言っている。 私は野党の立場だから言いたいことを全部言っているんじゃないですよ。私は随分……(発言する者あり)あなた方そんなことを言うが、私が知っていることをここでぶちまけたら本当に危ない。だから僕は言わないんだ。言わないかわりに、責任あるお立場にある方が、危機が存在すると言っちゃいけないが、対策を早く打てと言っているんじゃないですか。そこを間違えないでいただきたい。なぜ対策を早く打とうとしないのですか。
○三塚国務大臣 法律改正は院の仕事であります。内閣は、予算編成、税制の改正案を決め、これを提出し、議会の論議を待つというのが議会制民主主義の基本でありますので、ただいまの答えを私は申し上げました。 まず、年度内に平成九年度予算の成立をぜひともお願いしたい。これこそ、補正を可決いただきました、そして、年度内にこれが成立することによって日本経済が切れ目のない運営を行うことができることによりまして、下支えが完成をしてまいります。着実に押し上げ効果を出すことだけは間違いございません。 こういうことであり、税制も、論議の結果、国民代表の皆さんが御論議をいただく政府税制調査会、そして与党三党の、これは政党政治ですから当然のことです、与党の三党の協議会、六者会談においてとり行われたものを誠実にこれまた実行をする。時に、経過の中では与党三党とは意見交換を激しくやりながら取り組むというのも、また政党政治の慣行でございます。 ですから、政府は、この常会に緊急、極めて重大だという国家予算と税制を出しております。そういうことでありますから、院の御論議は承っておきます。 そういう中で、政党間の政策協議の中でどうぞ真剣に御論議をいただき、我が国の今日に危機があると鈴木議員が言われるならば、新進党の各位によく御協議の中で、かくかくしかじかが、まず足腰を強くしてその後に備えましようと言うことが、また政治家のお務めじゃないでしょうか。(発言する者あり)
○深谷委員長 お静かに願います。
○鈴木(淑)委員 それでは、ここで要望しておきますが、私どもが、有取税廃止、地価税凍結、そして二兆円の特別減税の制度化を含む修正要求を出したときは、ひとつたっぷり時間をとって、一緒になって御議論をいただきたいということを申し上げておきます。(発言する者あり)今、この辺から公的資金という話が出ました。私はこの話はやめておこうと思ったけれども、あんまり言うから言いますよ。いいですか。 公的資金の原則についてというふうに書いてある、早くそこへ行ってくれという御催促のようでありますから、この一番タッチーなところへ参りますから、しっかりとお答えいただきたい。私の方も注意して聞きます。いいですか。 一昨年、九五年十二月の与党政策調整会議で、例の六千八百五十億円の公的資金投入に関連して、今後は住専あるいはそれ以外のノンバンクに公的資金は決して投入しないという約束事があります。(橋本内閣総理大臣「信用組合」と呼ぶ)うん、だからもう一つ言おうと思っていた。今総理から御注意がございましたが、実はこの次に言おうと思ったんですね。 それから二番目が……(橋本内閣総理大臣「済みません」と呼ぶ)総理はよく御存じだから。二番目は、九六年五月二十一日の金融三法の中で、信用組合にはこれが破綻したときには入れるが、それ以外入れない。 この二つの原則は、申すまでもないことですが、現内閣の原則として動かないと了解してよろしゅうございますか、三塚大蔵大臣。
○三塚国務大臣 そのとおりでございます。
○鈴木(淑)委員 ありがとうございました。 それから、他方では、これは村山内閣時代でございますから武村大蔵大臣なんですが、あのときも今日と同じように外人売りが出て、日本売りという言葉は遺憾だとおっしゃるけれども、事実だから使わざるを得ない。あのときも日本売りが出て、株価は一万四千円台まで下がったわけですね。それで、あのときに異常な不安が起きたものですから、海外に向かって、それを意識して武村蔵相は繰り返しこういうことを言ったんですね。日本の大銀行、これは当時二十一行ですね。マネーセンターバンクと英語に訳されますが、二十一行。今は東京と三菱が合併して二十行ですが、この不良債権の処理には公的資金は使わない、なぜなら、彼らは体力が十分にあるから、そんなことしなくたって自分で不良債権は処理できるということを繰り返しおっしゃった。 これが英語になって向こうに行ったときに、御存じだと思うけれども、日本政府は、この二十一行についてはツービッグ・ツーフェール・ポリシーをとっている。大き過ぎてつぶせない。だから、これは絶対もう日本政府が守り抜く。ツービ ツグ・ツーフェール・ポリシーですね。これは、当時の西村銀行局長の発言として、ウォールストリート・ジャーナルを初め海外の新聞、雑誌ではみんなそういう表現で出ていたわけであります。 念のためにお伺いいたしますが、このマネーセンターパンク二十行のツービッグ・ツーフェール・ポリシー、これは橋本政権も継続しておられるというふうに理解してよろしゅうございますか、大蔵大臣。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 当時の銀行局長のお話、講演でございますが、当時二十一でございますね、二十一のメジャーバンクスについては、皆さんに御心配をかけるようなことはないというような趣旨を申しております。しかし、それは主要二十、今でいいますと二十行でございますね、二十行のような国際的に活動する大銀行、これの金融機能が損なわれますと、国内のみならず、海外の金融システムに大変大きな動揺が生ずるということをよく認識しておりまして、そういうことのないように対処してまいりたいという趣旨を申し上げたわけでございます。
○鈴木(淑)委員 これは、実は大臣に確認していただこうと思ったんですが、政府委員がツービッグ・ツーフェール・ポリシーを確認する発言をしておられますから、恐らく内閣の方針としても、海外に対するそういう約束は守っていくという御方針と理解してよろしゅうございますか。総理、いかがでしょう。
○三塚国務大臣 国際金融システムの確立を目指してG7で協議をし、共通理解を得ているわけでございます。メジャーバンクと言われます。私は、日銀からも、また大蔵省事務方からも絶えず御報告をいただいております。ただいま、血のにじむ不良債権解消のための努力をしておるところであります。また、全銀行として、この取り組みもなされておるということでございます。 そういう点から、二十行というメジャーバンクについてはしっかりと支えていくこと、大蔵大臣として当然のこと、自助努力の中でリストラが進み、対応が進んでおることを考えればなおのこと、これを支持することは当たり前だ、こう思っております。
○鈴木(淑)委員 現在の橋本内閣もこの二十行について、彼らは自助努力で不良債権処理できる、ここに公的資金を投入するつもりはないという御方針と理解させていただいてよろしいですね。 それじゃ、そのように理解させていただいて、先に進みますが……
○深谷委員長 恐れ入ります。今の件で山日銀行局長、手を挙げています。山日銀行局長。
○山口政府委員 二十行につきましての御質問でございますが、申し上げましたように、国際的にも大きな影響があるということをよく勘案しまして、国内、海外の金融システムに大きな動揺が生ずることのないように対処するというのが方針でございまして、具体的にこの二十行について、もちろん自助努力で一生懸命やっていただくということが基本でございますし、先般の国会でお認めいただきました金融三法、こういったものを最大限活用して対処してまいるというのが我々の現時点における対応でございます。
○鈴木(淑)委員 総理も蔵相もほかの閣僚の方々も十分おわかりだと思いますが、以後住専を含むノンバンクに一切公的資金を投入しない、それから信用組合以外の預金取扱金融機関に公的資金を投入しないというお約束と、二十行の大銀行は破綻させないというお約束、この二つを維持していくというのは、現在のような、四月以降、経済がほぼゼロ成長に半年ぐらいは間違いなくなると思いますが、そういう状況のもとでは大変きついということを指摘しておきます。どうかこれを覚えておいてください。何かあったら、これは、この二つの政策がきついということを今からわかっているのにそういうことを言っていたんだということになります。 私ども新進党は、公的資金の投入というのは預金取扱金融機関の預金支払い資金が不足した場合に限って考えますが、その前に、その経営者の道義上の責任、刑法上、民法上の責任をきちっとして、きちっと経営責任をはっきりさせて、預金保険機構を使ってもどうにも払い切れない預貯金支払い資金だけこれは公的資金投入の対象になり得るということは考えております。 しかし、同時に、今日まで不良債権の整理をきちんと進めてこなかった政府の責任、一生懸命努力しているとおっしゃるが、経済がこんな状況で、地価が下がり続けて、不良債権の処理が進みますか。この責任も、二番目にはっきりさせていただきたい。 そして最後に、九七年度の、これは明らかにデフレ予算ですよ。こういうデフレ予算を組んでいるということについて、その結果責任をはっきりとっていただきたい。以上の三点ですね。 今まで不良債権処理をきちっと進めてこなかったじゃないか、そのあげくにデフレ予算を組んでいるじゃないか、これらについてその責任をはっきり認めていただかない限り、私どもは不良債権の議論に入るつもりは全くありません。公的資金の議論に入るつもりは全くない。政府も今おっしゃったように、公的資金は投入しないんだ、住専等のノンバンクには投入しないんだ、信用組合以外は預金取扱金融機関といえども投入しないんだ、この約束をしっかり覚えておいていただきたいと思います。 私どもは、安易に公的資金の議論に乗るつもりは全くない。今言った条件が満たされない限り、全くそのつもりはありません。この予算委員会で自民党の委員がそれらしきことをにおわされましたが、その前に今の責任を認めていただかない限り、私どもは公的資金投入の議論には乗るつもりはありません。 以上、私が申し上げたことで、もう総理も三塚蔵相もおわかりでしょう。私が、いかに危ないところを逃げてしゃべっているかということですよ。(発言する者あり)この連中は何だかんだ言っています、先生方の中には。私はぎりぎりのところをお話ししている。(発言する者あり)先生方と言いましたよ。ですから、どうかその危機の存在を十分認識されて、対策を早く打っていただきたいと思います。何か総理ございますか。
○橋本内閣総理大臣 先日、議員の御質問のありましたとき、私は、エコノミストとしての議員の発言の影響力、バンドワゴン効果というものにもどうぞ御留意願いたいということを申し上げました。 そして、きょう、実はここまでの議論の中で、僕一番おもしろかったのはFBの話なんです。非常におもしろい、ある意味では市場性を持たせる、一つのこれは考え方としてあり得る。しかし、現実の各国の通貨の準備状況を考えましたときに、一〇%をちょっと下回る程度、マルクに次いで三番目でありますけれども、各国の円の準備に積み立てられている量を考えましたときに、果たしてそれだけの市場性があるのかな。実は、大変興味深く拝聴をしておりました。その上で、一つおもしろい、将来に向けてのテーマをいただいたという思いがいたします。 ただ、その前後の御論議の中で、私は一、二気になりますのは、非常に厳しいお言葉で、今後における金融機関の不良資産の処理に当たって公的資金を使用することの可否について、御当選になられる前の御党との間における議論とは全く別に、議員として理論をお述べになった。過去との発言の整合性という点が私は一つ気になります。議員としての御議論が当初から一つのラインであることは私は認めた上で、昨年の通常国会における御論議との間に多少の差異のあるような感じがいたします。 二点目は、次年度予算について増税と公共事業の減によるデフレということを、私は、必要以上に強調されたように思います。そして、新たな国民に対する税負担ということを、これは消費税の二%アップ分の議論あるいは特別減税の恒久化といったことで御主張があり、それを今我々が採用しない理由はということで、今までも御議論をい たしてまいりました。そして平行線でありますけれども、双方の議論はここで一応出そろっております。 そうなりますと、これは、公共事業に対して、御承知のように大変風当たりの厳しい状況があります。その中において、この公共事業の計上では不足であるということを言われます。ということになりますね、議員の御議論の……(鈴木(淑)委員「増税と両方、ワンセットです」と呼ぶ)はい。それを並行していきましたときに。そこをカバーしようとすれば、公共事業の追加ということに議論の延長線上にはならざるを得ない部分があると思います。果たしてしかし、それは成立をするのか。(鈴木(淑)委員「公共事業をカットして、減税」と呼ぶ) その上で、議員は今改めてもう一度強調されたのは、公共事業をカットして減税をしろと言われます。その辺になりますと我々と考え方の間には開きがあるな、残念ながらその開きは本日も埋まらなかったな。しかし、大変興味深い議論を聞かせていただいた、率直に私はそう思います。
○鈴木(淑)委員 今総理が提起された公共投資の追加か減税かという議論は、実は私、きょうやらせてもらおうと思っていたのですが、時間がなくなってしまいましたので、恐らく同僚の山本幸三委員が引き続き政府の見解をただしてくださると思って、この議論には入りません。 最後に、一つだけ申し上げておきたいことがある。 消費税を二%上げて五兆円増税するわけですが、これはよく知られているように逆進的ですよね。所得に対しては逆進的。なぜなら、低所得層の方が消費性向が高いからですね。 さて、それに対する対応策として、補正予算の中で、福祉関係者への予算を……(発言する者あり)一分までと書いてあるよ。まだ三十一分になっていないでしょう。 それから、そういう意味で手当てを講じられたけれども、消費税の引き上げというのは逆進的です。二兆円の特別減税のカットというのも、これ、逆進的ですよ。なぜなら、五万円で打ち切っていますから。広範な税金を納めている低所得層、これ、補正予算で手当てをした福祉の対象でない一般の庶民の方々にとっては、これは逆進的に当たる。だから、この予算というのは、消費税引き上げとそれから二兆円の特別減税の打ち切りのダブルパンチで、逆進的にきくんですよ。こういうことを平気でおやりになる。 しかも、先生方、申しわけないが、社会民主党が……
○深谷委員長 鈴木君に申し上げます。持ち時間は終了いたしました。御協力を願います。
○鈴木(淑)委員 弱者の味方と言っておられる社会民主党がこれに賛成しておられるのは、まことに理解しがたいことであります。 この逆進性を、今まで全然議論出ていなかった逆進性を指摘して、私の発言を終わりたいと思います。 委員長、どうもありがとうございました。
○深谷委員長 これにて鈴木君の質疑は終了いたしました。 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ――――◇――――― 午後一時三十一分開議
○深谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、公聴会の件についてお諮りいたします。 平成九年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 次いで、お諮りいたします。 公聴会は来る二月二十日、二十一日の両日開会することとし、公述人の選定等諸般の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛同の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○深谷委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○深谷委員長 質疑を続行いたします。山本幸三君。
○山本(幸)委員 新進党の山本幸三です。 まず、三塚大蔵大臣、G7御出席、大変御苦労さんでございました。 私は、先週の五日に、予算の基本であります公共投資の経済効果についてお伺いいたしまして、大変楽しませていただきましたけれども、その後、経企庁からの資料がありました。これは説明になっていないと思いますけれども、その後、いろいろ経済白書とかもう一度読み直してみると、大変いろいろおもしろいことも出てきました。ただ、これを最初からやりますとまたそれだけで終わっちゃいますから、とりあえずそれは後ほどにして、まず、ほかの問題を少しお伺いしたいと思います。 最初に、大蔵大臣、G7の関係で、G7というよりは日米の間ですが、アメリカのルービン財務長官から、内需拡大主導で経済成長を達成してくれと言われたそうでありますけれども、その際、消費税の引き上げを延期しろとかあるいは所得税減税を継続しろとか、そういうことは言われなかったでしょうか。 〔委員長退席、小里委員長代理着席〕
○三塚国務大臣 G7のバイの会談の中身についてはコメントしないというのが慣行でございまして、その辺はそういうことで御理解をいただきたいと思います。
○山本(幸)委員 バイの会議の内容についてはコメントしないというのは、それは皆さん方が勝手に決めていることで、これは別に国会でそういうふうに承諾したわけでも何もない。むしろ、どういう政策、どういう考え方で経済政策、運営をやっていくかというのは、国民に最初に説明しなければいけないんじゃないですか。アメリカにだけ説明して、国会あるいは国民に対しては何も説明しない、そういうことですか。
○三塚国務大臣 まさに、このことは意見交換なんです。ルービンさんだけではなく、ドイツ蔵相にも、ティータイムのときに、イギリス、それとフランス蔵相と意見交換をする、こういうことでございます。もちろん、マクロ経済が基本であります。そういう中で、今後の取り組み方ということでありますから、今回初めての参加でございますけれども、私からは、日本経済の直面する問題点について、また政府の取り組み方の姿勢について、さらに今後に対応する決意について、るる申し上げたところであります。本件について、それなりのコメントはございましたけれども、結果的に、その努力を多とするということで終わっておるわけでございます。 G7の会議における評価の問題については、冒頭申し上げましたけれども、お許しがいただければさらりと申し上げますが、よろしいですか。(山本(幸)委員「結構です」と呼ぶ)はい。 この会議は、世界経済をめぐる諸問題に関して、率直な意見交換ということであります。各国の蔵相それぞれに、現下のその国の現状について報告、さらに問題点についての考え方というものを披瀝をされたことは当然であります。特に、金融監督に関する国際協調、ロシアの経済改革等についての論議も行われましたことは、御案内のとおりでございます。 G7諸国の経済動向については、持続的かつ均衡のある拡大を維持達成していくことが重要な課題との認識は共通であります。さらに、財政健全化の進展が成長の可能性を高め、人口高齢化の問題に対処するため不可欠であるということも同じ共通認識。高齢化は我が国だけではございません で、ドイツを初めG7諸国、深刻に受けとめるほど重要な政治課題になってまいった等の披瀝もございました。そして三点は、さらなる構造改革が経済成長、雇用の促進の観点から必要との見解で、三点の一致を見たところであります。これはまさに、我が国が取り組んでいる課題と軌を一にするものでございます。 我が国から申し上げましたことは、国会論議を十二分に踏まえながら内閣の決意として申し上げましたし、我が国経済の現状については、景気は回復の動きを続けており、財政構造改革を初めとする各般の構造改革を積極的に推進をしておるのが現下の情勢である。 また、為替については、今回のG7において、一九九五年四月のG7コミュニケにおいて留意された為替市場における著しい不均衡は既に是正された、言いかえれば、九五年四月以来の円高是正のプロセスは終了したという認識で一致をしました。為替レートは経済のファンダメンタルズを反映すべきであり、過度の変動は望ましくないこと、これも一致であります。こうした認識に立うて、為替市場の動向を監視し、適切に協力することで合意をしました。この為替の三点については、申し合わせとして対外発表をいたしたところであります。 このように、今回のG7合意は、行き過ぎた円安は行き過ぎた円高同様好ましくない、為替相場の安定のためにG7各国の協調を継続すべきである、これは我が国が主張してきたところであり、私もパイの会談で強調したところでございまして、これがG7の申し合わせに取り上げられましたことは、多年の我が国の主張が取り入れられたことであり、大きな成果であったと思っております。
○山本(幸)委員 先ほども鈴木委員との間で議論がありましたけれども、アメリカが内需主導でやってくれということは、そうじゃない兆候が出てきておる、つまり外需主導による経済成長が日本で起こってきつつあるのではないか、その懸念があると思うのですね。それに対してはどういうふうに答えられたのでしょうか。
○三塚国務大臣 本件につきましては、構造改革を進めたことにかんがみまして、また一点、バブル崩壊後の我が国経済運営が、国会の論議を踏まえ、また内閣の方針として取り進めてまいったことにより、相当程度進んでおる状況にある。もちろん、相当程度については、統計的には八%海外移転等々が行われておると指摘をされておるところでございますが、統計のずれを現状に直すという意味では、さらにプラスアルファの点で進み、国内の企業もリストラを行いまして、この困難な経済の転換期に生き延びられるような努力を、生産工程、管理運営の面においても行われておるなどのお話を申し上げ、外需によって我が国経済を一・九に上げるということではなく、民需を中心とした内需振興の中でその芽が確実に出てきておるということを踏まえながら、さらなる努力を、規制緩和を大前提に六つの諸改革を相並行しながら取り進めることによりまして、我が国経済の持っておりました体質をグローバルな観点で転換をするべく年次計画を設け取り組んでおるところ、こういうことで理解を求めたところでございます。これについては基本的な合意を得たと私は思っております。
○山本(幸)委員 円安がこれだけ進んできた。これだけ進んでくると、当然、もし円レートがこのまま推移すると、日本経済の成長、確実に外需が大きくなりますね。そういうふうに思われませんか。
○三塚国務大臣 ですから、経済のファンダメンタルズを反映するものが為替レートでございます。過度の行き過ぎはお互いの協力の中で取り組んでまいる、こういうことでございますから、ただいま指摘のような過度の円安というのは見込めないのではないだろうか、こういうことであります。 申し合わせば、まさに、経済の状況がいい形に各国の努力によって保たれてきておりますねと。IMFの専務理事、MD報告は我が国の経済成長よりも高い形の中で見通しを立てております。ちなみに、平成八年度の経済成長は、MD報告の中にありますように、ぴったりそのことが数的に合ったという意味でも、現下の構造改革が進んでおる、G7のそれぞれの国の経済改革が、それに沿う改善、改革が行われておるという前提の要素が根底にあるというふうに思います。
○山本(幸)委員 大蔵大臣は先週の私の質問に対して、自分は成長率一・九%を上回るだろうと思う、そういうことをお答えになりましたけれども、今でもそういうお考えでおられますか。
○三塚国務大臣 政府三機関があらゆるデータを駆使し、また世界的な経済の動きをにらみながら積み上げていった数値がそういうことでありますから、私は一・九は達成できるのではないかと今でもそう思っております。
○山本(幸)委員 先日は一・九を上回るだろうと言われたのですね。それはどうですか、今はもう変わったのですか。
○三塚国務大臣 レートに対するG7の申し合わせ、ファンダメンタルズが反映するものとしてレートがある、この基本合意ができました以上、我が国経済成長の一・九を大事にしながら経済運営が行われるよう相努めてまいるということになります。
○山本(幸)委員 そうすると、大臣のお答えを総合いたしますと、今は円レートが安い、このまま安い円レートが続くと外需主導の成長になりかねない。そこでG7で合意したように、ファンダメンタルズを反映するという形の円レートの調整が行われるだろう。つまり現状の円安レートよりは円高になる。それを政策的に意図してやる、そしてその結果、政府見通しの一・九ぐらいになる、そういうことを言っておられるのですか。
○三塚国務大臣 決して外需に頼るということではございませんし、前段申し上げましたとおり、価格破壊でありますとかいろいろなことで言われました。そういう中で我が国企業が、大企業だけではなく中小の企業におきましても、海外に展開をいたしたことは御案内のとおりであります。特に輸出能力のある企業は、自動車等につきましてはまさに海外における生産展開が着実に進んで安定をいたしておると見ております。 そういうことを考え、また日本国内におきましても情報通信に向けて規制緩和等にらみながら多彩な経済活動が国内企業において行われておるという点を考えますと、今申し上げたようなことに相なります。 引き続いて国金局長の発言を許してやってください。
○榊原政府委員 外需主導の経済運営をするつもりはないというふうに大蔵大臣が申し上げたとおりでございますけれども、けさの答弁でも申し上げさせていただきましたけれども、十二月、直近の統計は経常収支の黒字がまだ反転していないということを指し示しておるわけでございます。 それから、レートをさらに円高にしてというようなことをおっしゃいましたけれども、私ども、委員御承知のように、求めてきたのは為替の安定でございまして、過度の変動は望ましくないということをG7の議長総括でも言ったところでございます。本日の為替レートはそれを反映いたしまして百二十二円五十銭ということで、百二十五円に近づいたレートが安定してきておるということでございます。ちなみに、現在のところは株も四百円程度上がっております。
○山本(幸)委員 そこのところをちょっと詰めたいのですが、外需主導ではない、そういう成長になると言っておられるのですね。本当にそうかというと、これは為替レートがどういうふうになるかによって決まるわけですね。もし為替レートが百二十円を下回る、下回るという意味は円安になる、そういう状況がこの一年間ずっと続いてしまうと、これは明らかに政府が見通しているよりは外需主導になりますね。政府の経済見通しで使ったレートというのは百十三円ぐらいでしょう。そ れよりも、百二十円以下の円安レートがもし続いてしまったら明らかに外需主導になる。 きのうNHKのテレビを見ていたら、ここにお座りの中川理事は自民党の代表として、消費税引き上げとか所得税減税をなくした効果は円安による外需主導で十分に賄えるという議論をしていましたよ。そういう見方が大いにあるわけですね。与党の内部にもある。 そうすると問題は、この為替レートがどの水準に行くかということになるわけですけれども、じゃ、その為替レートがどういうふうに決まるというように理解しているんでしょうか。
○榊原政府委員 委員御承知のように、為替レートの決定理論というのは、これはいろいろございますけれども、基本的には為替レートはファンダメンタルズを反映するということだと思っております。 ファンダメンタルズといってもいろいろございまして、これは彼我の成長率の格差、あるいはインフレの格差、あるいは金利の差、あるいは経常収支というようなことで決まるわけでございますけれども、しかも、そのどれで決まるかは、その時々のマーケットのパーセプションといいますかマーケットの心理によっているわけでございます。現在のところ、割に金利相場、ファンダメンタルズの中でも特に金利が注目されているというような状況がございまして、日米の金利差を理由にこのところ若干の円安が進んだところでございます。 ただ、経常収支を見ますれば、ちょうどそれと逆の方向に行っております。黒字が減ってきているという状況でございますから、そういう意味でのファンダメンタルズはむしろ円安方向ではなくて円高方向を志向している、そういうことであろうというふうに思っております。
○山本(幸)委員 ファンダメンタルズで決まる。そうすると、じゃ、ファンダメンタルズは何かということをきちっと議論しなきゃいけない。 今、国金局長は、成長率格差、インフレ格差、金利格差、経常収支格差と言われました。大蔵大臣は常々、日本のファンダメンタルズはいいんだと言っておられますね。 お伺いしますけれども、じゃ、そのファンダメンタルズの中に、株価とかあるいは雇用の数字、あるいは消費の数字、中小企業の設備投資、稼働率、交易条件、マネーサプライ、銀行の貸し付け、倒産、生産性、そういうものは入らないんですか。
○榊原政府委員 ファンダメンタルズというのはいろいろな局面で使われるわけでございます。ですから、為替レート決定のときのファンダメンタルズという場合と、その国経済全般を論じるときのファンダメンタルズというのはおのずから定義が違うわけでございます。為替レート決定のときのファンダメンタルズというものは、先ほど私が申し上げましたように、成長率の差ですとかインフレの差ですとか、あるいは金利の差、あるいは経常収支の動向、そういうものを大体総括してファンダメンタルズ、為替レート決定のためのファンダメンタルズというふうに呼んでおるわけでございます。山本委員御承知のように、経済学の上でファンダメンタルズに対して明確な定義があるわけではございませんけれども、為替についてファンダメンタルズというようなことを言う場合には、ほぼその四つ程度を頭に置いておるわけでございます。 ただ、もう一回つけ加えさせていただきますけれども、それじゃ、それでレートが決まるのかということであれば、それは必ずしもそうではなくて、マーケットの参加者、それがどういうふうに主観的に感じておるかということで決まってくる、相場はマーケットの参加者の主観によって決まるということでございますけれども、その背景に今申し上げましたようなファンダメンタルズがあるということでございます。
○山本(幸)委員 おっしゃったことはよくわかります。つまり、世の中だれもファンダメンタルズをきちっと定義した人はいないんですよ。つまり、定義がないんです。ある人によっては、いいところばかり見ているんですね、これはいいと言う。ほかの人は悪いところを見て悪いと言う。だから、この議論をすると、私が今挙げたようなことで詰めていくと、日本のファンダメンタルズがよいということはほとんど出てこない。そういう議論もできるんですね。 そういう意味では、ファンダメンタルズといった場合には、明確な定義がない。だから、それをもとに結論を決めつけることは難しいんです。そこのところはちょっと後でやります。 そこで、ちょっと今為替レートの話ですが、為替レートについて、私も、国金局長言われたように、基本的なそういうファンダメンタルズで考えてまあまあいいだろうと思いますが、為替レートの決定は、私は、恐らく短期のもので見るのと中期で物を見るのとそして長期で物を見るのとで違うと思うんですね。つまり、為替が円安になっているというときに、短期的に、短期という意味は、まさに政策上のファンダメンタルズが変わらない、財政政策、金融政策が変わらない、雇用とか、そういうものが変わらない、それぐらいの期間、そのときの短期においてレートを決定するのは、恐らくマーケットの思惑なり期待でしょうね。これはもうそのとおり。 これは、その意味で、最近の短期のレートの動きを見ると、どういう期待が生じたかというと、明らかに日本人は日本の円貨建ての債券を持つよりは外貨建ての債券を持った方がいい、そっちの方がもうかる、そういう期待をしてその部分の需要が上がった。そういう、短期的には市場が決めたんだと思いますね。その部分については手の打ちようがない。 しかし、そういうふうになった状況は、多くの人は、この政権の予算編成あるいは改革の取り組みについて、日本経済の将来について見通しは暗い、そう判断した可能性が大いにある。したがって、短期的に市場の期待がそういうふうに動いておる。しかし、これはそういう決定をしてそれを変えない限り動きませんから、今のところ手の打ちようがない。 問題は、そういうふうになったということの中期的あるいは長期的なところですね。中期的という場合には、これは経済政策の運営の仕方が大いに関係がある。つまり、財政政策、金融政策でどういう政策をとったか、それによって動いてくるんですね。 これが、先ほど我が鈴木委員が言われた中期理論では、今一般にとられているのはマンデル・フレミング理論、つまり財政政策と金融政策で、財政で公共投資の拡大をやるなり財政拡大をやれば、金融状況を一定にしていれば金利上昇プレッシャーが働いて、そして為替レートは円高になってその財政効果を消してしまう。逆に、金融緩和政策をとれば、金融を緩和したということと、それから金利下降プレッシャーが働いて資金が逃げ出して、そして円安になって金融緩和の効果と円安効果と二重に働いてくる。 その意味では、変動相場制のもとでは財政政策はきかないんだ、変動相場制のもとの景気対策というのは金融政策なんだ、そういう議論ですね。恐らくこれは、中期的に今の日本の為替レートへ影響している一つのポイントだと思いますね。短期はわからない。これは、もうまさに市場の思惑どおり。 それから、長期的にはどうか。これはもう為替レートの長期の世界というのは、潜在成長率のとおりに成長したときにレートがどう動くかということですから、実質レートの話をしなければいけないんですね。これはもう余りくどくど言いませんけれども、そこの世界では、交易条件がどうなるかということが非常に大きなポイントになる。日本の交易条件がどういうふうに実態として動いていくか。 私が心配しているのは、日本の交易条件が今悪くなっていますね。輸入物価が上がって輸出物価が下がりつつある。これは交易条件が悪化してきている。そのことはまさに長期的に円安の方向にレートを向かわせる可能性がある。したがって、 今何がとれるかというと、恐らく、政府が為替レートについて何らかの形で影響を与えようとすれば、長期の交易条件についてはなかなか手が打てない。しかし、長期的な、まさに構造改革とかいう形の生産性向上をさせるということでやるしかないですね。それはやらなければいけない。しかし、もっと本気でやるためには、中期的に財政政策と金融政策をどう組み合わせるかということがレートについて非常に大きな影響を与える。それからまた、そういうことが短期的な期待に影響を与えるわけですね。 その意味から考えると、円安傾向を、もし外需主導の経済じゃないようにしようとすれば、これは円安になる中期的な政策、財政金融政策を変えなきゃいけないということになるかもしれない。それは、金融緩和措置をやめて、あるいは財政拡大というのをむしろ緩める、そのどっちか、あるいはその組み合わせということになるわけですけれども、そういう点についていかがですか。
○榊原政府委員 委員と私は昔同じ経済学のゼミにおりましたけれども、だんだん経済学のゼミのような議論になってきましたので、大蔵大臣ではなくて私がお答えさせていただきます。 為替が、短期的には、現在、今短期的に日本の投資家が海外のドル建ての資産を持つというようなことで動いている。そういう期待があるというのは確かでございますけれども、先日、日本の一月の国際収支統計が出ましたですね。それによりますと、実は日本人の海外投資はふえておりません。むしろ、海外の株高で株を一月にはネットで売っておるということでございまして、むしろ海外の株高を、益出しをしているという状況でございます。 それから、外人の日本に対する投資でございますけれども、これも一月、午前中も申し上げましたように、株は若干の売りになっていますけれども、債券が相当大きな買い越しになっておりますので、外人の投資については一月は流入でございます。 つまり、外人が日本の債券を、証券を買っておる。日本人はむしろ、若干、少ないですけれども外国の株を売っておる。そういうことが一月の国際収支統計に示されたデータでございますので、もし市場が、日本人が大幅に外国に資金を流出させる、そのことを理由に円安に振っておるんだとすれば、どうも市場のエクスペクテーションと実際の数字に出てきた事実とは違うということでございます。エクスペクテーションと事実が違えば、これは恐らくどこかで修正される可能性がある、そういうことが言えるのではないかというふうに思っております。 それから中期的には、委員は非常にマンデル・フレミング・モデルがお好きのようでございますけれども、マンデル・フレミング・モデルに従えば、要するに金利動向で為替が決まってくるということでございます。ですから、中期的に日本の金利が上がると思えばこれは円高になる、中期的に日本の金利が今のままの状況が維持される、あるいはさらに低くなるということであれば円安になるということでございますけれども、日本の金利が上がるかどうかということは、これは日本の先行きの景気見通しにかかわっておるわけでございます。 もし、日本の景気がかなり力強く、一・九あるいはそれを上回るような形で成長すれば、これはむしろ、どちらかというと金利の先高観が出てきて円高に振れるということでございますし、日本の経済が比較的弱いということであれば金利が低く推移するだろうということで、現在のところ市場は金利が低く推移するだろうというふうに思っておりますけれども、これも今後の経済の推移でどう変わってくるかはわからない。日銀総裁も何度も言われておりますように、足元の景気動向はかなりいいわけでございますから、景気がいいということであれば、金利がずっと低目で、低位で維持されるという期待も変わってきますから、これは当然円高方向に修正がなされるということでございます。 いずれにせよ、経済の先行き、金利の先行きに関する市場の期待、市場のエクスペクテーションということで決まっておるわけでございまして、今盛んにいろいろな評論家が過度に日本経済に対して悲観的なことを言うというのは大変私はよくないことだと思っておりますけれども、そのことによってむしろ期待が悪くなって円安が進んでいるというような部分がございますので、ぜひ山本委員におかれましても、余り極端に過度に悲観的なことを言われないようにしていただきたいというふうに思っております。
○山本(幸)委員 私は、別に過度に意図的にやろうというふうには思っていませんが、おっしゃったように、日本の金利が上がらないということが問題なのですね。なぜ上がらないか。これは資金需要がないかちですね。つまり、去年の銀行貸し出しというのは、伸び率ほとんどゼロ。 つまり、今日本の経済の状況というのは、私なりに理解すると、銀行の貸し出しが伸びてない。そして、そのことは資金需要がない。これは、だれが考えたって景気がいいという状況じゃないのですね。いい、幾つかの限られた企業なり業種は、これは銀行の借り入れを受ける必要はありませんから、自分で社債を発行すればいい。そういうところは確かに伸びている。あるいは、銀行もいいところにはどんどん行くということはあるかもしれませんが、全体として見ると貸し出しは伸びてない。このことは私は、日本の大半の地域の中小企業というのは、景気の見通しがしつかり立たないから資金需要を持たないということ、あるいは資金を銀行に借りに行ってもなかなか貸してくれない、そういう状況に至っておるのだと思うのですね。したがって、そこが金利水準が上がらない。 私は、これだけ国債を発行してなぜ金利が上がらないのかと思ってずっといろいろ考えているのですが、一番の基本は、やはり資金需要がないという状況に今あるということですね。それからあと、いろいろな操作をしています。資金運用部が買ったり日銀が買ったりしていますから、金利を上げないようにしているということがありますけれども、そういう意味では、この資金需要がないという状況が続いて金利水準が上がらないということが続くと、これは円安はなかなか直りませんよね。 今榊原局長は、そこが今後は修正されるだろうと期待を込めて言っているわけですけれども、そのことが本当にそうなるかどうか。なるような政策をしなければいけないのですね。これが、今とられている政策が本当にそういうことになるかどうか。我々は我々の政策を主張し、政府は政府の政策を主張して議論は平行線のところは当然ありますけれども、しかし、これはいずれ結果として評価されるわけですね。そこのところは私は現時点ではこれ以上議論しても、後どっちが正しいかどうかということの証拠を持ち出した議論ができませんからやりませんけれども、そのことを頭に置いていただきたい。 次に、大蔵大臣にお伺いしたいのですが、財政構造改革元年と言っておられますけれども、その財政構造改革の目標というのはどういうものですか。
○三塚国務大臣 G7七カ国の中で、兄たりがたし弟たりがたしという言葉がございますけれども、そうではなく、一致して財政構造改革を断行しなければならない。フローで三%以下というのもオーソライズされた目標であります。それとEu参加、いわゆるマーストリヒト条約において参加の基準として出されておるもう一つが、国、地方の長期債務の累積がGDPに対し六〇%以下でなければならないと、極めて深刻な提示が行われております。それぞれの国が苦労をしながら、それでもなおかつ借金の返済に向けて最大の努力をしておるわけで、我が国がG7の中で一番立ちおくれておるとすら言われかねない最悪の財政危機にございます。 よって、平成九年度予算編成に当たって、首相指示により、財政改革元年として、まず赤字体質からの脱却を図れ、こういうことで、最初、三兆 円を下ることのないようやってみたまえ、こういうことでした。四兆三千億円の赤字国債の発行を減にしてスタートを切りました。かねがね言われますとおり、同時に、聖域のない歳出の見直し、こういうこと。しかし、経済は生き物でありますから、それをにらみながら、公共事業についてはめり張りをつけた形で行われておりますことはたびたび論議で明らかにされておるところであります。 それと、次世代情報通信を含めて、これの育成強化についての科学技術関係その他の所要の歳出に対する計上等が行われておるわけで、一言で言えといえば、赤字体質からの脱却をしなければなりませんし、当面の目標は、国債費を除き、租税にイコールする歳出でなければならない、それをわずかでも下回ることがなければなりませんし、こういうバランスをとる、こういうことでスタートを切っております。
○山本(幸)委員 最後のところの、目標は、いわゆるプライマリーバランスというのですか、それが赤字にならないようにすると。それはいつまでにやるのですか。
○三塚国務大臣 これは財政健全化の第一歩として取り組むわけでございます。 平成十七年度ですから、二〇〇五年度までのできるだけ早期に、特例公債依存から脱却するとともに公債依存度の引き下げを図る、そして第二点として、特例公債依存から脱却後、速やかに公債残高が累増しない財政体質を構築する、この二点に尽きますが、その心は、財政健全化の第一歩として早急に、現世代の受益が負担を上回る状況を解消するべく、国債費を除く歳出を租税等の範囲内というプライマリーバランスをきっちりと確立する、こういうことであります。
○山本(幸)委員 そのプライマリーバランスを考えるときは、補正予算も一緒に考えるのですか。
○三塚国務大臣 補正予算は、財政法二十九条、緊急性、書かれておるとおりであります。よって、補正予算審議のときも申し上げましたが、災害から人命と財産を守る、大都市における災害をにらんでの行動、さらに北海道の崩落事故、長野の砂防の災害等々、建設大臣がかねがね言いますとおり、我が日本列島の中に相当数のものがあります、こういうことで、それに対する対応を早期にしていくことが災害を未然に防ぐことに相なるだろう、こういうことであります。 もちろん大前提が、阪神・淡路のこの復旧に向けて、活力ある神戸を一日も早く再現をしようという内閣の基本方針に基づいて行われておる。ウルグアイ・ラウンドがよく言われますけれども、これも、自立農家を早期に育成をしていかなければならない、こういう観点から行う。いずれも緊急性の基本命題の中でそれぞれが積み上げて計上され、それを査定をし、決定を見、御審議をいただいた、こういうことであります。
○山本(幸)委員 それをお伺いして、財政構造改革に全然本気じゃないというのがよくわかるんですね。 つまり、一般当初予算だけで、それでいつもプライマリーバランスは達成しましたよ、達成しましたよと、そんなのは簡単なことですよ。それは、今回の補正予算の審議と本予算の審議をあわせて見ればよくわかるじゃないですか。それにひっかかるようだったら全部補正に持ってくる、あるいは厚生年金特会の隠れ借金みたいにそっちに延ばして置いておく、あるいは国鉄の共済の持参金ですか、契約というのは来年の三月三十一日にやる、つまりこの年の計上にはならないようにうまくすり抜けていく、そういうありとあらゆる技巧を駆使して、そして隠していけば、簡単にできますよ。それはだめだ。 私は、財政改革の第一歩は、まず補正予算と本予算、当初予算、そういうものを全部ひっくるめた上で議論をしなければ、幾ら解決しましたなんて、できない。今回のウルグアイ・ラウンド対策だって、これが何で災害対策なんですか。これはまさに基本的な農業対策ですよ。これは、本当に本気で財政構造改革をやろうとしているんですか。
○小村政府委員 昨年、政府において財政再建、改革の目標を設定いたしました。ただいま大臣からお答えしたとおりであります。 その中でプライマリーバランスに関する件でございますが、国の一般会計の財政健全化目標ということで、まず財政健全化の第一歩として、早急に現世代の受益が負担を上回る状況を解消すべきである、いわゆる我々の今の税金をもって今の歳出に充てようではないかということがこの中にございます。当初予算ベースにおいてそれを達成をしたというのが大臣のお答えであります。 それから、補正に関しては、これは八年度の補正でありまして、八年度におきましてはプライマリーバランスはとれていないということで、今回の閣議決定は、まず第一目標としてできるだけ早期にということで、それが当初予算において今実現をしているということで、委員おっしゃるように、決算ベースにおいて日本の財政状況が、その実態が最終的にその年度については決まるわけですから、決算というものについても重要視していかなければいかぬということは確かでございますが、とりあえず、この我々今把握している九年度予算、これについてこの目標の第一歩が実現できたということでございます。
○山本(幸)委員 補正予算と当初予算を一緒にした議論をしなければ本当に改革ができるかどうかわからない。特に今回のように、補正と当初予算というのは一体のものでしょう。補正でやった事業というのはほとんど来年度に繰り越されるでしょう。とすると、これは、かつてあの不況のときに十五カ月予算というのがありましたけれども、十四カ月予算と言ってもおかしくない、そういう意味を持った今回の予算編成でしょう。 そうであれば、まず財政構造改革の第一歩は、補正予算も含めて、あるいはこれから、来年の補正予算が将来どういうふうになるか知らないけれども、それも踏まえて、それを一緒にして、こういう目標を立てます、しかもこれはいつまでにやりますということをはっきり示さなければ本気とは思えないのですよ。そういうことはできないのですか。
○小村政府委員 当初予算を組む際には、その年度におきますあらゆる財政需要等を勘案し、それに対して歳入を見積もり、予算を組むわけでございますが、年度途中におきまして、経済でございますからいろいろなものが生じてまいります。災害が起きたり、あるいは緊急に措置をしなきゃいけないこと、あるいは当初見積もりをしていた義務的経費の過不足が生ずる、こういったものが生じた場合には、財政法はそれを許しているわけでございます。 もとより、そうしたものが当初予算編成のときに予測可能でありましたら、それはすべてその中に織り込んで編成をするということが望ましいことは当然でございますけれども、生き物である経済に合わせまして、やむを得ず財政法に従って補正予算を編成するということも十分考えられるところであります。
○山本(幸)委員 これは、私は、まさにかつて大蔵省にいましたから、本当に大蔵省の先輩、同僚の皆さん方、一生懸命頑張っておられると思いますけれども、そういう知恵を出せば出すほど日本の財政にゆがみなり本当におかしなところが出てきているわけですよね。これは今考え直さなきゃいけない。その第一歩、これだけじゃないですよ、第一歩として、やはりこれからは、当初予算のきれいさだけを誇示して、そして後は補正予算という名のもとで何でも入れちゃう、これを繰り返していたら、私は日本の財政構造改革なんてできないと思う。 例えば、一九四八年にドッジ・ラインというのがありました。このときに日本のまさに財政改革を徹底してやったのだけれども、これは物すごいことをやっているのですね。最初に、年度内に生ずる経費の一切を明確化して、予備費の計上も認めない。それから二番目に、特別会計での公債発行、借入金は原則認めない、債務純増は生じさせ ない。三番目に、政府関係機関の資金不足額はすべて一般会計からの繰り入れによって補い、赤字化させない。四番目に、公的信用の発動禁止、つまり財投とかで簡単に金を貸すな。こういう原則をつくって本気でやったのだ。 それぐらいやらなきゃ、本当の財政構造改革は私はできないと思う。もうこれ以上言ったって、どうせ当初予算の話ですということを言うのでしょうから言いませんが、しかし、これはぜひ本当に真剣に考えてほしい。日本の財政は、補正予算がまず第一にいろいろ隠す手として使われてきたんだ。これに手をつけなければ本当の財政改革はできません。ぜひそのことはお願いしたい。 それから、私は資料を出していますが、日本の財政は一般会計や特別会計だけではありませんね。財政投融資制度、地方財政、これが複雑に入り組んでいます。この中で、今おっしゃったように一般会計、しかも当初予算だけの一般歳出の伸びをプライマリーバランスでやるということだけを決めて、財政構造改革ができるわけがない。隠れ借金、今言った補正の問題すべて、そういうところが全部明らかになって、そしてそこに手をつけない限り、これは財政構造改革に私はならないと思うのですね。 そこでお伺いしますけれども、財政投融資制度、これに抜本的に手を入れなければいけない。政府も大分そういう議論が行われてきているようでありますけれども、財投の問題にメスを入れるとすれば、郵貯に手を入れざるを得ない。これについて、厚生大臣、郵便貯金の問題については持論を持っておられるようでありますが、どういうふうにお考えですか。
○小泉国務大臣 財政投融資制度改革に取り組むべきだという御意見は私も賛成です。 財政投融資制度というのは、本来、郵便貯金、簡保資金、年金、国民の大事なお金ですから、有利で確実なところに投資、融資しなければならないという規定があるにもかかわらず、財政投融資制度は有利でも確実でもないところに投融資しているところに問題がある。確実だということは、税金で補てんするということで確実であって、あの旧国鉄清算事業団だって全然有利でない。二十八兆円以上の債務があるのですが、これが既に十年前に国民が負担するということを決められている。ということは、株を売っても土地を売っても、これから少なくとも二十兆円以上の債務を国民が負担しなければならないことが既に十年前に閣議決定されている。これは、住専で六千八百五十億円の公的債務であれほど国民から批判があったことに比べれば、けた違いの額なんです。これをことしじゅうに決めなければならない。 これは今の一般歳出削減だけではとてもできない。一般歳出で一番大きな項目は何かというと、国債費を別にすれば、社会保障費が十四兆円を超えている、公共事業は九兆円を超えている、ここが一番大きいのですね。社会保障費と公共事業費を幾ら削減しろといったって、私は兆円単位の削減はこれからは無理だと思う。となると、どこで財政構造改革をするのか。歳出削減には無理がある。 だからこそ、本格的に財政投融資制度改革に取り組まないと、これから国民はとんでもない増税を負い込むのか、あるいは国債を発行してこれから先にツケを残すのか、あるいはインフレを期待するのか。これは国民に大変な被害を及ぼすから、今橋本内閣では本格的に行政改革、財政改革に取り組もうとしているわけでありまして、私としては、この財政投融資制度に本格的な改革のメスを入れるべきだとかねがね思っているわけでありますので、本来予算委員会の場においても、皆様方もこの点に視点をもっと向けていただきまして、具体的な財政構造改革に与野党ともに取り組むべき環境を整えていただければ大変ありがたいのではないかと思っております。
○山本(幸)委員 郵貯についてはどう思っておられますか。
○小泉国務大臣 これについても、行政改革の大前提が民間にできることは民間に任せろということであります。 郵政三事業は、今、はがきや封書の配達以外全部民間でやっているのです。しかも、はがきや封書の配達も民間でできる、やらせてくれと手を挙げているのにもかかわらず国家独占だと言っている。この方がおかしい。民間人ができることを何で役人がやらなければならないのかということを考えれば、郵政三事業は当然将来民営化すべきだ。そこから財政投融資改革につないで、私は、本格的にこれからの財政構造が進むのではないか。これは将来の問題として真剣に御議論いただければありがたいと思っています。
○山本(幸)委員 郵政大臣、いかがですか。
○堀之内国務大臣 ただいま委員の御質問は、財政投融資と郵貯の民営化の問題かと存じますが、財政投融資制度につきましては、これはもう大蔵省を中心に根本的に見直しをしようということでありますから、私は財投についての議論をされるのは当然なことだと思っております。 しかし、どうも財投が悪のような議論から始まっておりますが、私は、これまで財政投融資が果たしてきた役割、すなわち社会資本の整備やあるいはその他の問題で大変大きな役割を果たしてきておるわけでありますが、やはり財政構造改革という大きな目標のもとにこれからあるべき姿を議論していくというのは当然なことだ、こういうように理解をいたしておるところであります。 それと、この財政投融資と郵便貯金との連携をよく論議されますが、これは全く関係がないと言うと語弊がありますが、議論が直結するものではありません。 御案内のとおり、郵政事業というのは三事業で成り立っておるわけであります。しかも、二万四千六百というネットワークを通じまして、いわゆる老後に備えて小口の貯蓄サービスをあまねく提供をいたしております。委員は貯金を民営化すればいいとお考えになっておるのかどうかわかりませんが、私どもは、この三事業が一体でありますから、いわゆる簡易保険、郵便、この三つが一体となって初めて全国にくまなくあまねくサービスを提供しておるわけであります。 ただいま小泉大臣から、これは大臣の個人的な意見は意見として承っておきますが、今、大体郵便局の配置数から見ましても、過疎地域では七五%が郵便局なんです。一般金融機関は二五%なんです。小泉大臣のように横須賀のような大都会に住んでおられる人は、ほとんど不自由はないと思います。あるいは山本委員も、行橋、北九州市でありますから。しかし、我々のような田舎に住まいを持つ者は、やはり郵便局なりあるいは農協というものが、金融的にはこれしかサービスはないわけであります。 そういう意味でも、私は、現在のこの郵政三事業が国民の信頼を得て、そして今日支えられておるということは、みんな御案内のとおりでありますし、恐らく国民も現在の郵政三事業には広く理解をし、今後も支えていただける、かように確信をいたしております。 しかし、これから行政改革でありますから、全然議論を否定するものではありませんが、私は、現在の体系を維持することが国民のために極めてベターである、そしてまた国民も信頼してくれるもの、こういうように理解をいたしておるところであります。
○山本(幸)委員 補正予算も一緒に考えるつもりはないし、それから財投改革についてもほとんどその気がないというように印象を持ちました。閣内不一致でありますから本当は大問題なんですけれども、これはまた改めてやることにして、つまり、本当の財政構造改革をやる気があるのかどうか大変疑わしい、そのことを私は指摘をしておいて、次に移ります。 公的資金の導入問題が急に出てきました。大変不自然に私は思いました。これについては先ほど鈴木委員が議論されまして、政府としては、ノンバンク、信組以外は公的資金は導入しないという方針である。それは、前国会で大臣、政府委員それぞれ答えられて、これを方針と伺っています。 しかし、それに対して、どういうことかわからないけれども公的資金問題というのが出てきた。これについては官房長官は非常にはっきりした答弁、答えをしておられるようでありますが、官房長官のお考えをぜひお伺いさせてください。官房長官に聞いているのです。
○山口政府委員 今御指摘の点につきまして、事実関係を一つ申し上げたいと思うのでございます。 住専以外のノンバンクについては公的関与を行わないということにつきましては、政府・与党の合意で「公的関与を行わない。」という表現できっちり書かれております。その他の預金受け入れ金融機関の預金者保護の仕組みに関しましては、国会で御議論いただき、お認めいただきました金融三法のもとで、信用組合については大変厳しい状況のもとでその将来のことを予想し、十分な対応を事前にやっておくという趣旨から政府保証というのをつけていただいたわけでございまして、ノンバンクについて云々という話と信用組合以外について云々という話は、同じ次元での閣議決定というようなものではございません。 したがいまして、現在私どもは、与えられていただいております権限、すなわち金融三法のもとで最大限の努力をさせていただいているというのが事実でございます。
○山本(幸)委員 私は官房長官にお伺いしたので、別に銀行局長に聞いているわけじゃありません。それは、事実関係のところは西村局長はちゃんとそう言っているのですね。金融機関の破綻処理は、金融システム内の最大限の負担により、公的資金は使わない、使うことなく済ますというのが基本的な大原則でございますと。これは平成八年の金融問題等に関する特別委員会の議事録にちゃんと載ってあります。 それはそれとして、今システムができています。もし公的資金を導入するとすれば、法律改正しなきゃいけないと思いますけれども、それでいいんですか、大蔵大臣。
○山口政府委員 今後の不良債権問題の展開等がどうなるかわからない状況ではございますが、各金融機関においては、今最大限自助努力をいたしております。私どもとしては、お認めいただきました金融三法を最大限活用して対応してまいるということでございますが、お尋ねのような現行の制度を超える対応といいますと、それはいろいろな状況に応じいろいろなことがあり得ると思います。そのときに法律改正あるいは法的な手当てが必要かどうか、それはそのときの問題でございまして、私どもは、与えていただきましたこの仕組みを最大限活用するという方針でやってまいる所存でございます。
○山本(幸)委員 つまり、今の仕組みを最大限活用するということですから、そうじゃない場合には仕組みを変えなきゃいけない、つまり法律改正が要るということだというふうに理解しております。 次に、不良債権問題、この公的資金の問題云々のところですが、不良債権問題で、私は通常言われていることとちょっと問題が違うんじゃないかなという気がしておりまして、そのことをちょっと申し上げ、御意見をお伺いしたいと思っています。 不良債権問題というのは、銀行の不良債権がたくさんある、それの償却による処理が大変だ、しかしそれは順調に進んできた、大蔵大臣、よくそう答えておられますね。順調に進んできておる。その結果、不良債権問題というのはほとんど解決しつつある。ここが私非常に疑問に思っておりまして、実は日本の銀行は今本当に苦しいかというと、そうじゃないのです。日本の銀行は、去年、おととし、空前の利益を上げているのです、業務純益。それは、まさに低金利政策ですね。その低金利政策によって業務純益というのは物すごく大きいのです。史上最高ですよ、おととし、去年。去年度の最後の数字がまだ出ておりませんが、全国ベースで六兆円規模。つまり業務純益という形では日本の銀行はもうけているのです。だから政治献金できるんですよ。 これは、だけれども、数字で出てくる経常利益のところはゼロになるわけですね。だから税金も払わない。どうしてかというと、この業務純益から不良債権と貸し付けたところに対する部分を償却するということをして、そして経常利益をゼロにして、もうけていません、もうけていませんということになっておるわけですね。もちろん個々の銀行によって個別については違いが出てきますけれども、経営努力のできていないところは、業務純益自体がおかしくなってきたらこれはもう経営が悪い。そうじゃなくて、業務純益が出ている限りは銀行というのは別にどうってことはない。銀行というのは仲介機関ですから、これが大きくもうける必要ないんですよ。 問題はその先にある。日本経済にとって最大の問題というのは、銀行から金を借りているところなんですね。それは不動産業界であり建設業界、ここが問題なんだ。 例えば、かつてある不動産業者は百億借りた。そのとき、その百億で百億の価値のある土地を買っていたわけでしょう。これがバブルの崩壊で三十になっちゃった。今そういう状況になっている。このときに、日本経済を動かすためにはどうしたらいいかというと、その不動産業者の持っている土地をいかにして流動化させるか、そして不動産業界をリストラするか、ここにかかっているわけです。これをやらないからいつまでたっても日本経済は活力が出ない。 しかし、銀行はその不動産業者に、おい、リストラやれ、今土地を売れば三十入るだろう、それを返せと言いますね。これは、つぶれてしまえば簡単ですよ。つぶしてしまえば銀行が乗り込んでいってわっとやるんですが、問題は、細々と生き残りながら、しかしそういう状況になっている、こういうところに銀行がリストラしろと言ったって、しないんですね。なぜならば、三十返したってあとの七十がまた借金で残るから、動かないんですよ。 なぜこういうことになったかというと、日本の銀行の償却制度に問題がある。つまり、共同債権買取機構というのをつくって、日本の銀行の、バランスシート上勘定を移すだけで、その七十の償却を無税償却で認めちゃった。 世界じゅうの国で間接償却を無税で認めるという国なんかありません。その結果、ほかの国では有税で積み立てて、それを、無税の分をもらおうとするためには、実際に乗り込んでいってリストラしなきゃいけないんですよ。大変だ、これは。だけれども、その努力をやらなければ、その利益を銀行は享受できない。だから必死でやる。 ところが、日本は間接償却無税を認めちゃいましたから、銀行は座って勘定を移しかえて、そして無税償却の税金の分を享受して、そして経常利益をゼロにして税金を払わないで済んでいる。これは、本気で不良債権問題を解決しようとしたら、不動産・建設業界のそういう状況を解決してやるような政策をとるか、あるいはそれが無理だったらこの無税償却というのをやめちゃう。そうすると、銀行は必死にならざるを得ない。 大体、買取機構のあれを見てみますと、十三兆円ぐらい元本分が買取機構に移っていますね。ということは、その十三兆円を償却しているわけですから、その半分、六兆五千億ぐらいは国民の税金がそれにつき込まれた。つまり、本来入るべき税収はなくなった。これだけの税収があれば減税なんて簡単にできるじゃないですか、五兆なんて。これを逃している。財源対策だって、銀行に無税償却をやめて有税でさせれば一番簡単です。そして、そのことが、本当のリストラをやる必要があるんです。それが進む。 私は建設大臣にぜひお願いしたいのですが、不動産・建設業界の現状というのは、そういう意味の担保不動産の現状というのは非常に大きな問題なんですね。これは、不動産・建設業だって行儀の悪いところはあったかもしれないけれども、しかし、マクロ経済全体としては実に大きい。 〔小里委員長代理退席、委員長着席〕 というのは、七百五十万人ぐらいの労働者がそれに関係している。そして、その人たちがここに氷づけになっているがために財布を締めざるを得ない。その家族を考えますと、大体人口の五分の一ぐらいが締めざるを得ない状況になってきているんですね。 だから、本気で不良債権問題を解決しようとするならば、大蔵大臣に対して、このやり方を直せと。やり方は、債権放棄すればいい。銀行に三十の価値のある土地を持ってこい、変なのが絡んでいるんだったらそれを整理して持ってこい、それをきれいにしたら、確かに三十もらって、しかし残りの七十の分も消してあげましょうと言ったら初めて一生懸命やるわけだ、その業界は。そのインセンティブを与えない限り、彼らはもう払えないものは払えないのだから、三十でやったって後で七十残るんだったらしませんよ。 だから、もし本気でやるんだったら、大蔵大臣に対して、銀行に債権放棄を認めろ、そのときには寄附金とか特別利益とか税法上の問題が出てくるんです。そういうのを対処してやるべきだというふうに申し入れるべきだと思いますけれども、その点いかがですか。
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、日本経済が活性化をしていくには、資本主義といいますけれども、日本の場合は地本主義という要素も実際非常に強いと私は思います。担保といいましても土地でありますから、上物というのはもう担保価値がほとんどないというような中で動いておる。そういうときに、御承知のようにもう土地が動かなくなってしまった。もう担保にびっしりとつけられてしまっておるというそうした状況。そういう中で、土地に対する実需が発生してないということがやはり一番大きな原因だろうと私は思いますけれども、そうした中で、銀行と不動産業界あるいは建設業界等の間で、あのバブル時代に極めて不正常な関係がバブルをさらに増進をし、一挙に破裂をして、その反動として大変な状況が起きたということが一つ私は実態としてあると思います。 そうした中で、昨年来、住専処理を含めてこれをどうしていくか、金融秩序をどう正常化して経済の活力を取り戻していくかという真剣な努力が委員御承知のようになされておるわけでありますが、そういう中で、私は、銀行が、お客というか何というか別といたしまして、不動産業界あるいは建築業界に対してやはりもっと、自分たちは〇・五%というような低い公定歩合の恩恵を最大に享受をしておるわけでありますから、銀行としては、経営環境というのは国の力によって相当良好な状況になったと私は思います。そういう中で、そうした恩恵をやはり融資先のそうした不動産業界あるいは建築業界あるいは一般の中小企業等に対してもっと及ぼしていくということが絶対に必要だ、私はこのように思います。金融界においてそういう姿勢が余りないということは極めて残念だ、私はこのように思っております。
○山本(幸)委員 そういう意味では、大いに建設大臣、大蔵大臣に要求して、早くその問題を解決するようにしてもらいたいと思います。 時間が大分なくなってきましたけれども、今ちょっとこれに関して言いますが、土地について実需がないという話がありました。だんだん実需というのは出てくるんですね、価格が下がりさえずれば出てくる。 これは質問にしませんけれども、ちょっとコメントだけしておきますが、今のこの景気の回復の仕方あるいは構造改革のやり方をするときにどうしたらいいか。そういう土地を動かす。これは、金のあるところ、持っている人を引っ張ってきて、そしてそこに買わせるというのが一番いいわけですね。これはアメリカがかつてやったけれども、アメリカはそういうときに、海外からオイルダラーなりジャパンマネーなりハゲタカファンドと言われる連中も含めてそういう資金を吸収するようなシステムにして、そして土地を買わせていった。問題は、日本がそれができていない。個人金融資産千二百兆円ある、あるいは海外からも資金が来る可能性がある。 私は、不動産業界の人から話を聞きましたけれども、例えば海外のハゲタカファンドが来たときに、今これだけ、ある程度土地が価格が下がれば価値はある、それを買ってマネージする価値はあると思ってやろうとすると、これは土地税制で全部だめになる。もうけちゃいけないと言っている、何でだと。そこまでなっているやつを、我々が行って買ってやって、そしてどこか流通させてやろうといったときに、今度はもうけちゃいけないという形の土地税制というのがあって全部だめになる、あるいは個人金融資産もそういうところに行かないようなシステムになっている。だから外に行くのです。この点はこれから、どこに金があって、どういうふうに金を持ってきたらいいかということを真剣に考えないといけない。これはまさに税制そのものですから、もうその細かい話はしません。もう十分わかっていると思いますから、ぜひお願いしたい。 最後に、先日の議論の続きをいたしますけれども、公共投資と経済効果について。 これは、経企庁の経済白書を読むと、もう結果を書いてあるのです。経済白書のこの資料の二枚目のところに付注の1の7の2というのがありますが、細かいのがありますが、つまり公共投資の乗数係数というのがここに書いてあるのです。これを見ると、表がずらずらっとありますが、α、β、γ、δ、δのところですね。つまり、一期目の、公共投資をふやしたときに一期目に出る効果というのは、これは乗数ですけれども、〇・〇三と書いてある。おもしろいことに二期目、三期目はマイナスになっているのですね。これは非常に興味のある数字。つまり二期目になるとマイナスの効果を持つ……(発言する者あり)そう出ているのです。これは、さっき言ったように、金利が上昇したり、マンデル・フレミング効果が出てきたりする、そのことを含んでいるのだと私は思います。そういうのが、わからない人は議論したってしようがないけれども、そういうのが出てきているからこういうふうになる。 今度、左側の表のところですが、経企庁は、この経済白書の中で説明するときに、ちょっとわかりにくくて恐縮ですけれども、点線の部分、推計値2というのがあって、それと実績値、細い実線ですが、その差が一%ぐらいある。この推計値2というのは、公共投資の伸び率を低くしたとき、つまり八〇年代の後半の伸び率二%ぐらいで伸ばしたときにGDPがどうなるかということを見て、実際は、九〇年代は猛烈に公共投資ふえたわけですから、その差を見れば公共投資がどれだけ効果があったかということが言えるという意味で使っているわけです。 ただ、実績値とこの推計値の差をとると、九三年、九四年のときは大体一%ぐらい差があって、その結果、この前私が示したようなことを言う。厳密に言うと、私は推計値2は二%の伸びを含んでいるということに気がつきませんでした。そこのところは訂正しますけれども、そういうことを言っている。しかしおもしろいのは、九五年に入るとこれは逆転している。これは経企庁長官、どういうふうに理解されますか。
○中名生政府委員 お答え申し上げます。 先日に引き続いて、昨年度の年次経済報告書を引いての御質問でございます。関連する部分、委員の方からお配りもいただいております。ここでは比較的、この付注の方に書いてございますように、モデルの式としては大変簡単な式で推計をいたしております。すなわちマネーサプライとそれから公共投資をもってGDPの動きを説明をするというものでございます。 このような分析をいたしました趣旨というのは、公共投資をこの九〇年代の、特にここでは九三年、九四年という時期を挙げて言っておりますけれども、この時期に経済対策を講じてもなかなか民間需要の方にその効果が顕著にあらわれなかったのはなぜかということを分析するためにしているものでございます。 しかしながら、委員よく御承知のとおり、こう いう推計式というのはデータの用い方でかなり数字については幅が出てくるということでございます。したがいまして、この経済白書におきましても、百四十八ページの該当する分析のところで、わざわざ「推計結果は幅をもって解釈する必要がある」ということを断っているわけでありますけれども、先日も御説明をいたしましたように、大筋で考えると、この時期には公共投資を出すとそれ自身が需要としての効果は間違いなく持った、しかしながら、非常に企業のバランスシートが悪かったということもありまして、企業の設備投資等の民間需要に波及する効果というのは小さかったのだということを述べている、こういうものでございます。
○山本(幸)委員 時間がありませんから残念ながらこれ以上できないのですが、問題指摘だけ言っておきます。――答えていただけますか。
○梶山国務大臣 金融界のことに私がこの委員会で口出しをしようとは思っておりませんが、山本委員が私にお尋ねになったのは、これから金融のいろいろな不良債権に安易に財政出動すべきでないという私の意見を取り上げられたと思うのです。これは記者会見で私が記者の質問に対して答えたことであります。ですから、委員会で委員が大蔵省の考え方といって聞かれるならば大蔵省が答えることは当然でありますが、私が事金融問題、財政問題等について記者会見で答えたことがいけないと言うならば、これから大蔵省には全部記者会見に立ち会ってもらいます。じゃない限りは、あなたは私に要求した意見ですから、私に聞いていただけるのが当たり前。邪推をしますと、あなたは大蔵省出身だから、大蔵省が手を挙げたら大蔵省に味方したんじゃないかと思って、私は実際は憤慨しているんですよ。いや、ですから、それだけ認めていただければ、私は内容はとやかく申しません。 しかし、少なくても金融機関が安易にこれから財政出動を仰ぎ得るなぞという錯覚は持ってもらいたくない、このことだけは申し上げておきます。
○山本(幸)委員 私は、官房長官の発言を大変見識があると思って聞いているのです。まさにそうでなければいけないと思っているからそれを確認したかったのです。ですから、そのことは誤解ないように。 ちょっと最後に一言だけ言わせてください。申しわけありません。 私は、公共投資のこの問題を言って、最終的にはこれはまさにモデルのつくり方で幾らでも数字は出てきますからこれ以上はやりませんが、しかし、問題意識はこういうことです。私は、何も減税とこれを比較して減税の方がすぐれているということを言うつもりはありません。そういうことは一言も言っておりません。私は、減税政策というのは、景気対策というよりは中長期的な生産性向上のための対策だと思っていますから、別に乗数効果が低くたって構わない。これを誤解されています。 そうじゃなくて、これまで我々は公共投資というものに頼ってやってきたけれどもほとんど効果は出てないじゃないか、むしろ、その部分は国債発行しているのですから将来の増税になるという大きな負担をやってきた。つまり、体力が落ちたから覚せい剤を打って元気をつけようと思ったら、また悪くなったからまた打った、しかし最終的には体を壊してしまったという状況になりつつある。これは変えなきゃいけないし、そのことの理論的な議論というものをしっかりしておかないとまさに経済改革、財政構造改革というのはできない、そういう問題意識で申し上げたのです。 どうもありがとうございました。
○深谷委員長 これにて山本君の質疑は終了いたしました。 次に、生方幸夫君。
○生方委員 民主党の生方です。 前回一時間質問した残りの三十分をきょうさせていただきます。前回にも日本経済の活性化ということについていろいろお話をお伺いいたしましたが、きょうも日本経済をどういうふうに活性したらいいのかという問題について御意見をお伺いしたいと思います。 私は、一番最初の質問のときにも申しましたが、日本経済を大きく発展させるためには新規事業の開発というのが欠かせないというふうに思っております。新規事業を開発するには、やはりアメリカのようにベンチャー企業がたくさん出てくるということが、新しい分野を切り開いていくことに欠かせない条件だというふうに私は思っております。 かつて日本も、本田とかソニーとかいうのは今考えれば明らかにベンチャー企業だったと思うのですが、そうしたすぐれた企業を生み出してくる力があったのですが、少なくともここ十年という年限を限ってみますと、かつてのような非常に活力ある、新規事業分野を切り開くようなベンチャー企業というのが育っていないのは、これは紛れもない事実でございます。 そこで、通産大臣にお伺いしたいのですが、どうして日本にアメリカ型のというのですか、非常に大きな新規事業分野を開拓するようなベンチャー企業が育ってこないのか、その辺についてどうお考えになっているのか、お話をお伺いしたいと思います。
○佐藤国務大臣 今御指摘のように、これは一口に言えば資金面と人材面と技術面、この三つの問題に加えて各種の規制の存在等が考えられますが、もっとそれを詳しく申しますと、この資金面という意味はリスクマネーの供給が円滑に行われていないということ、人材面ということでは有能な人材の確保が困難であるということ、技術面ということでは独自の技術開発を進めることが容易でないということだと思うのです。それに加えて各種の規制が存在している。 いろいろな要因があるのですが、私は、それとは別に、ベンチャー企業というものがアメリカで主に育ってきて、そして日本もそしてまたヨーロッパも余り育たないというところは、やはりそうした国の国民性だとか社会性だとか、こういうものも影響してくるな、かように実は思っております。
○生方委員 私はアメリカでベンチャー企業を幾つか取材したことがございますが、そのときに、一番ベンチャー企業がたくさん生まれるのはシリコンバレーだと言われておりますが、そのシリコンバレーのサン・マイクロシステムズという会社の話を聞いたことがございます。そこにスコット・マクニーリーという方がいらして、このサン・マイクロシステムズというのは、いわゆるワークステーションというのをつくりまして、汎用コンピューターが中心であったコンピューターを分散型に変えた会社の一つなのですが、その方に、今アメリカではどうしてベンチャー企業がこれほどたくさん育つのであろうかというようなことを質問いたしました。そのところ、彼が、おおむね五つぐらい理由があるであろうというような説明をいたしました。 一つは、今通産大臣もおっしゃいましたように、資金面でベンチャーキャピタルが非常に整備されている。整備されているだけではなくて、そのベンチャーキャピタルにいるベンチャーキャピタリストというのですか、その方たちがベンチャー企業を見抜く目が非常にあるというふうに言うのですね。アメリカでも、ベンチャー企業が成功する確率というのはせいぜい百に三つしかないということで、百に三つ以外のところへ投資したらそのお金はむだになってしまうわけで、その百に三つのところへ絞って投資するための目というのを持っている、そういうベンチャーキャピタリストがいるというのが一つ大きい。 また、エンゼルといういわゆる個人の投資家の方たちが、資金的な援助をするだけではなくて、これは経営者を送り込んだりマーケティングのサポートをしたりとか、いろいろなサポートをするシステムができているというのが一つある。 それからもう一点、ベンチャービジネスが育つように周りの支援体制がしっかりできている。こ れは特に大学の力が大きいというようなことを申しておりました。このスコット・マクニーリーさんという方もスタンフォードの出身なのですけれども、スタンフォード大学とかUCLAとかいうところにたくさんの研究所とかロースクールとかいろいろなものが整備されていて、そこでベンチャーの人材を育てている。そこででき上がった人脈というのが、その後にも非常に役立っているということがあるというのが二点目でございます。 三番目は、シリコンバレーを見ていただければわかりますように、非常に多種多様な方たちが集まってくるようになっているのですね。フィリピンの方とかインドの方とか中国の方とか、世界じゅうからいながらにして人材が集まってきて、そこでいろいろな交流によって新しい技術というのが生まれてくるというのが第三点目。 四点目は、今申し上げましたように、ベンチャー企業が成功する確率は百に三で、つまり百に九十七の失敗例がある。この失敗例と成功例が積み重なって、そこでいろいろな知恵というのができ上がっているというのが非常に大きいのではないかというのが四点目。 五番目は、あとは株式の公開の問題ですが、これが非常に容易でありますので、一たん株式公開までこぎつけた企業がさらに大きくなるときに、世界じゅうから資金を集めることができる。 このようにインフラが整っていることが、アメリカでベンチャー企業がたくさん育ってくる理由でありまして、今佐藤通産相がおっしゃったように国民性の違いというよりは、むしろ、そうしたインフラの整備の違いがアメリカでたくさん育って日本に育ってこない理由で、したがって私が考えるには、日本でもこのようなインフラを整えていけばベンチャー企業が起こってくるのではないかと思うのですが、その辺、いかがお考えでしょうか。
○佐藤国務大臣 今のおっしゃる面もよくわかりますが、私が先ほど、まず国情が違うような、いわゆる国民性、社会性がと申し上げましたのは、そもそもこのベンチャービジネスというものを今どういうふうに実は我々感じているか、評価しているか。 かように申しますと、これは言うまでもなく、ちょっと話が長くなって恐縮でございますが、いわゆる産業の空洞化ということでもって、このままでいくと日本でもって企業が減ってくる。そうすると、まず雇用という問題、そういう人たちの機会が失われてくる。こういうことから、橋本総理が六つの構造改革という中において経済構造改革ということも言っておりますね。これはあくまでも、やはりそういうことでもって来世紀に向かっての新しい産業というものをつくり出そう、その中で、やはりベンチャーというのが大変重きをなしていると思われます。 私が申し上げたいのは、ベンチャーというと、ややもすると何か格好がいいというと恐縮ですが、いわゆる新しい商売でもって、ソフトの面だけでもって成功をする、こんな実は印象を持っている方が多いのではないだろうか。しかし、総理も言われているように、やはり新しい産業の中においては物づくりということも大事なのだということで、いわゆる中小企業というものの中においても、物づくりというようなものを主体としたベンチャー、こういうものが必要だ。 これは生方委員よく御存じのとおりですから私があえて言うこともございませんが、ベンチャーという話源は、イギリスでもって発達したというか、アドベンチャーということから入った。言うまでもなく、アドベンチャーというと冒険でございますから、全部が全部当たるわけではない。今おっしゃるように、百のうち三つぐらい当たればいい、こういうことになってくるわけです。そういうことですが、それもしなければいけないということですが、言いたいのは、すべてベンチャーだけでもってこれからの二十一世紀を賄っていこうというわけではないということ、これを実は申し上げたかったわけでございます。 そういう御理解のもとに、今御指摘のようにアメリカではシリコンバレー、こういうようなところでもってとおっしゃいました。そのとおりであります。そういうことがインフラの整備ということにつながると思うのです。 日本の場合には、今委員が言われるように、やはりアメリカが、落ち込みつつあった経済の復活というものが、このベンチャーの企業の活発なことでもって回復した。そのいわゆる象徴的なのがシリコンバレー、かように実は見ていいと思うのです。 そういうことで、私たちの方も今おっしゃることもよくわかりますので、このもとになる経済構造の変革と創造のためのプログラムというのにおいては、まず第一に、産業分野ごとに異なるニーズを踏んまえた規制の緩和、研究開発等の推進を図るということであり、第二には、新規産業の創出の共通課題である資金、人材及び技術に関する横断的な環境整備を図る、こういうことを踏んまえて、先ほど私が冒頭申しましたように、これからの空洞化というものを防いでいこう、こういうことでございます。おっしゃるとおりでございます。
○生方委員 私も、日本でいろいろのベンチャー企業を起こそうとしている、ないしは起こしたという方の意見を聞いているのですが、何が一番ネックになるのかというと、やはり資金的な面。立ち上げるときに一番資金が要るのに、その立ち上げのときの資金というのがどこからも集まらない。これが、ベンチャーを立ち上げようとしてもなかなか立ち上げられない理由だというふうに聞いております。 そこで、通産省が予定しているエンゼル税制についてちょっとお伺いしたいのですが、これはどういうものだというふうに考えればよろしいのでしょうか。
○薄井政府委員 平成九年度の税制改正におきまして、いわゆるエンゼル税制というものを御提案申し上げているわけでございます。 ベンチャー企業への個人投資家による資金供給を、税制面でどうやったら支援できるかということで考えたわけですが、先ほど来お話がありましたように、基本的には、エンゼルというのは冒険をし、リスクを負って行う事業ですから、それを全般的に助けるのも適当でない。また、ほかの税負担をしている方とのバランスもある。 そういったことをいろいろ考えますと、今回考えましたのは、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法という法律がございますが、これを一部改正していただきます。そして、その法律上の特定中小会社の株式を払い込みにより取得した個人につきまして、取得の日から株式上場等の日の前日までに、その株式の譲渡による損失が仮に出たといたします。その場合に、その年の他の株式等の譲渡益から控除できるわけですけれども、控除できなかった損失の金額につきまして、翌年以降三年間、申告分離課税の株式等譲渡益から繰越控除を認めようという制度でございます。
○生方委員 三年商売却損について繰り越せるという話ですが、ベンチャー企業を育てていくには、やはり十年程度の年月というのを見なければいけないというふうに私思うわけで、せめて五年ぐらい繰り延べする期間というのがあってもいいのではないかというふうに思うのです。その点について一点お伺いしたいということと、もう一点、この売却損についてはよろしいのですけれども、売却益についても、例えばアメリカの例をとれば、五年間保有した場合は五〇%については非課税であって、あとの五〇%について課税する。イギリスの場合は、全面的に売却益については非課税になるというような形で税制的に優遇措置がとられておるので、ベンチャービジネスに投資をする方もたくさんいるというふうになっているわけですが、その今の二点について、通産大臣、どのようにお考えでしょうか。
○薄井政府委員 第一問目は、三年間ということでございますが、株式についての日本の課税制度全体にかかわる問題でございます。キャピタルゲ イン課税の話あるいは有取税の話ということで、ここの議場でもたくさん御議論が出ておりますが、日本の場合、そのキャピタルゲイン課税自体が、特に株式に関しては必ずしも十分ではない。そういう状況の中で総合的に考えると、三年ということが適当かと思っております。 また、日本の場合、必ずしも十分でないという表現では当たらないのかもしれませんけれども、公開前から三年以上保有していた株式を公開後一年以内に売却した場合にはこれは申告分離課税になるんですが、二分の一課税になっております。 そういったこと等あちらにない制度もこちらにあるということと、先ほど申し上げた日本の証券税制全体の中での位置づけということを御理解賜りたいと思います。
○生方委員 いずれにせよ、ベンチャー企業を育てる側というのが必要なわけで、それと同時にベンチャーをやっていくという側が要るんで、両方のところから支援をしていかなければいけないというふうに思っています。 もう一点、日本の場合の特徴として、ベンチャー企業がいわゆるすき間産業で、すき間をついていくわけですね。すき間をついて、そこがやや大きくなってくるとそこへ大企業が参入して体力の弱いベンチャー企業はつぶれてしまうということをやや繰り返してきたような気がするんですね。アメリカの場合はそういうベンチャー企業を育てようという社会的な何というか雰囲気がございますので、ベンチャーがわざわざ開拓したところへ大企業が踏み込んでいくということはないんですが、日本の場合は往々にしてそういうことがある。したがって、これはどういうあれがいいのかわかりませんが、何かしらの、ベンチャーが切り開いた分野についての保護というんですか、そういう規制というのも設ける必要があるんではないかと思うんですが、通産大臣いかがでしょうか。
○佐藤国務大臣 おっしゃるように、確かにいわゆる技術、そういうものは大企業が持っているというケースが多いと思うんです。今御指摘のようなことは懸念できます。私は、これはやはりすべてに当てはまることは企業家の倫理の問題だろうと思うんです。ですから、大企業の経営者、そういう人たちがやはりそうしたベンチャー的なものを育ててやろうという意欲がないと、そうした考え方をお持ちにならなければいけないだろう、かように思っております。
○生方委員 あともう一点、やはりベンチャー企業に人材が集まらないというのが非常に大きな点だと思うんですが、ベンチャー企業に入って働いてみようというような気を起こさせるのには、例えばストックオプションみたいなものもどんどん取り入れていく必要があると思うんですが、これから通産大臣がお考えになっているベンチャー企業育成についてのプランというものがもしございましたらちょっとお聞かせいただきたいんですが、ストックオプション等を含めて。
○渡辺(修)政府委員 ベンチャー企業、とりわけ人材育成についてのこれからのプランということでございます。 これにつきましては、既に御案内のようにストックオプション、これは一昨年一部導入いたしております。これにつきましては、その様子を眺めながらさらに全面的にその問題について検討する、こういうことに法務省との間でなっております。これが一つの大きな将来の可能性かと思います。 それからもう一つは、人材面で非常に重要なのは大学の役割でございます。先ほど先生御指摘になりました。特に大学につきましては、研究開発分野の兼業規制、国家公務員の兼業規制のところを随分工夫をいたしまして、したがいまして、大学の研究職あるいは国家公務員の研究職が民間部門の新たなベンチャービジネスとの仕事を兼務することができる、こういった方向で思い切った規制の緩和を図っておるところでございます。 そういうことで、例えばスタンフォード・ユニバーシティーにおいては新たな研究開発がどんどん大学から出てきております。我が国においてもこういう分野が相当これから促進されていくんじゃないか。あわせて経済構造改革プログラムで、含めて、人材育成についてさらなる検討を今積み上げておるところでございます。
○生方委員 ベンチャービジネス、これからも育っていくように私も見守っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。 続いて、経済構造の活性化ということで少子化問題についてちょっとお話をお伺いしたいんですが、高齢化社会、高齢者問題ばかりが取り上げられているんですが、その裏腹というのかその裏に、子供が非常に少なくなったということがあるわけです。厚生省の人口問題研究所がまとめたところによると、ことしの年内にも六十五歳以上のお年寄りの方の数が十四歳以下の年少者の人口を上回るというようなことが報告をされております。 また、人口を維持するのに必要ないわゆる女の人が一生に産む子供の数というのが本来は二・○八人いなければいけないのに、去年の九六年の例で言うと一・四二人まで下がってきているというような現実がございまして、やはり私は、高齢者問題と同時に子供をもっと育てていく、たくさん子供を産んでほしいという環境をつくっていくことが必要ではないか。これはもちろん、子供を産むというのはすぐれて個人的なことですので、国がどうこう口を出すことではないんですけれども、子供が育てられやすい環境というのをやはりつくっていくべきではないかというふうに思っております。 厚生省も人口問題審議会に審議を依頼しているようなんですけれども、この少子化問題について、厚生大臣、どのようにこれから、お考えになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 この少子化の問題は、今後の日本の経済活性化の問題、あるいは社会保障の問題を考えますと、大変大きな影響を与えると考えています。 そして、子育て支援策というのが、単に厚生省だけの問題じゃない、いろんな方々の御意見をこれから聞く必要があるし、そして、どうして子供を産みやすいような、また育てやすいような環境を整えるかというのは、いろいろな方面からの支援が必要ではないかと思っておりますので、今後、人口問題審議会等各方面の御意見を聞きながら、具体的な施策にどう生かせるか、真剣に検討していきたいと思っております。
○生方委員 厚生省も一昨年度からエンゼルプランというのを立てて、保育所の充実等いろいろおやりになったのはよく承知しております。施設や制度面での援助というのも非常に大事ですが、私はやはり資金的な援助というのももっと充実させるべきではないかというふうに考えております。 特に、児童手当制度に関してちょっと調べましたんですが、日本の場合は三歳までしか児童手当というのが支給されていない。ところが、ほかの先進工業国はもっと手厚く児童手当というのを支給している。例えば、スウェーデンとかフランスとかイギリスの場合ですと、義務教育が終わる十六歳までは児童手当というのが出ている。ドイツの例なんかでいうと、大学に行っている限り二十六ぐらいまで児童手当が出るというようなことになっております。子供一人大学まで出すと約二千万円も必要であるということで、三歳から以降に教育費等いろいろお金がかかるときに手当というんですか、何もお金が出ないというんじゃ、なかなかたくさん、たくさん子供を産む必要はないんですけれども、子供を育てたいという気にならないんではないかと思うんで、その辺、児童手当はどのように改正する考えがあるのかどうか、ちょっとお伺いしたいんですが。
○小泉国務大臣 児童手当が出生率の増加に結びつくかどうかというのは、前回の改正の問題でも議論があったんです。児童手当を支給すれば本当にたくさんお子さんを産んでくれるのかなというと、否定的な意見もありました。もちろん、それ はプラスになるという意見も両方あったんです。 そこで、前回の改正のときには、第二子以降というのを第一子からにしましたけれども、小学校就学前というのを三歳未満ということに落として第一子から支給することにした。これが果たしていいのかどうかという御意見だと思うんです、委員の指摘は。その問題もありますから、今後、この問題も、単に児童手当を出生率に結びつけるという議論だけでなく、ほかの子育て環境全体の中で取り上げていきたい。 同時に、前回、小学校就学までというのを三歳未満に引き下げて、二子からを第一子からにしたというのも、そして二千五百円を五千円に倍額にした、第三子からは一万円にしたというのも、全体の財源を考えてやったという点もあります。財源あるいは子育て環境、出生率の増加、これを全般的に考えて今後検討する必要があるんじゃないか、そう思っております。
○生方委員 所得制限も、アメリカはあるんですけれどもほかの国は所得制限はないんです。所得制限について、今は四人家族平均で二百四十万円以下の方ということですが、これですといわゆる中間所得層にはなかなかお金が入ってこないということで、この辺を、何か引き上げるとかなくすとかというお考えはございますでしょうか。
○横田政府委員 児童手当の現在の所得制限でございますけれども、自営業者の方につきましては、四人家族で所得ベースで二百三十九万六千円、それから特例給付ということで、被用者を対象としたものでございますが、四人家族で四百十七万八千円、収入ベースで六百万円ということになっております。六百万円くらいまでの方は児童手当の対象になるわけでありますが、これ以上の方につきましては、現在のところ、御指摘のとおり対象になっていないということでございます。 この制限を今後どうするかにつきましては、現在のところ大体はカバーできていると考えておりますけれども、先ほど大臣の方からも申し上げましたとおり、今後の少子化対策の一環の中でどうしていくかというような課題であると考えておりまして、現時点でこれを引き上げるということは考えていないところでございます。
○生方委員 児童手当を出すということになると、これはなかなか財源的に大変でしょうが、例えば、大蔵大臣、扶養控除の額を上げるとかというような形で側面援助するというようなことは可能でしょうか。
○薄井政府委員 扶養控除を上げることもお金がかかるわけで、それは裏腹で全く同じ問題だと思います。また、日本の扶養控除は、例えば学校に行っていらっしゃる方、十六歳から二十二歳の方ですと五十三万円の扶養控除を年間認めております。アメリカでは二十九万円というように、日本の扶養控除はむしろ高い方でございまして、先日クリントンの教育減税の御提案がございましたけれども、あの教育減税をやった後の税負担を見ましても、例えば七百万、一千万の方々は、日本よりもアメリカの税負担は倍くらいかかる。むしろ日本の中低所得者は、子育てにいいようにということで平成六年度の税制改革をやらせていただいたわけでございまして、税率のフラット化がきいているというふうに思っております。
○生方委員 九九年には年金制度の改革というのが行われるというふうに聞いておりますが、ここで公的年金の積立金等をいわゆる児童福祉に充てるというふうな考えもあると思うのですが、総理、年金改革との絡みで、今の問題についてどういうふうにお考えになっているか、一言お伺いしたいのですが。
○橋本内閣総理大臣 私ども、ちょうど衆議院に当時の党名で公明党の皆さんが当選されてすぐ、この児童手当の議論に遭遇をいたしました。そして、当時公明党の皆さんから非常に強く御要請のありましたもの、正式にこの制度をスタートさせるといたしました時点で、スタート時は第三子からというスタートを切ったわけであります。その後これが第二子に、そして現在、三歳未満という線は引きながら第一子にと拡大をしてまいりました。これは私は、その扶養控除との絡みが常にリンクをして議論をされてきたように記憶をしています。 そして、その意味では私は、今ちょうど主税局長は財源との裏腹という言い方をしましたけれども、むしろ、一体どの程度の所得の方まで児童手当で対応するのか、逆に、どの程度所得がある方々からは扶養控除で対応した方がいいのかという仕組みの問題だと思います。そして、年金の保険料としてちょうだいをし積み立ててきております積立金、ここから児童手当の財源に回すことが適当かどうかといえば、私はそれは必ずしも賛成いたしません。ただ、児童手当そのものも、現在私もどうなっておるかよくわかりませんけれども、児童手当に対する積立金が存在し、それなりの蓄積があったはずでありまして、今後ともに工夫をしていく方途はあろうかと思います。 〔委員長退席、藤井(孝)委員長代理着席〕
○生方委員 ずっと一時間半にわたって経済の活性化というようなことをお話ししてまいりましたが、私この間ずっと言いたかったのは、やはり出ばかり絞る論議ではなく、ぜひ入りをふやすという論議をしていけば、世の中が多少明るくなるのではないかというような観点から質問をさせていただきました。 多少時間を残しましたが、これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○藤井(孝)委員長代理 これにて生方君の質疑は終了いたしました。 次に、仙谷由人君。
○仙谷委員 きょうはまず、農林大臣に農業土木の件についてお伺いをいたしたいのです。 といいますのは、後で総理大臣にも大蔵大臣にもお伺いするわけですが、この財政再建、財政構造改革と言われるものが、いずれにしても、本来は今年度から歳出の構造を変えなければならない、歳出をカットしない限りこの財政再建というものが絵にかいたもちに終わることは必至の状況であると私も危機感を持っているからでございます。 それで、当然のことながら、公共事業、マスコミ等々に指摘されているということだけでなくて、前回の私の補正予算案に対する質問のときでも、公的な固定資本形成がここまで大きくなり過ぎると、民間をもちろん圧迫するということがあるわけでございます。つまり、市場経済をとる国、地域としては極めて異例な公的固定資本形成の割合になっているということが私は一番の日本経済の問題だろうと思います。そういうことから、その一つでございます農業土木についてお伺いをいたします。 ところで、そういう観点から、私は、農業土木が、巷間、五割高いのではないか、いや三割は高いということが、これは業者に聞きましても、農家に聞きましても、そういう声が満ちあふれております。もちろんマスコミもそういうことを書いておる。なぜそうなんだろうか、考えてまいりました。どうも、この農水省一族といいますか、農水官僚と非常に閉鎖的な狭い業者軍団の中で、本当の意味での競争が行われていない。このことが農業土木の世界を、公共事業の中でも非常に透明性の薄い、閉鎖的な、そういう世界にしている。そこで行われない競争が、そして参入規制が、どうも公共事業の価格自体を高どまりさせているというふうに実感をしております。 そういう観点から、私は、先般一月三十一日に、各七農政局、そして北海道開発庁、沖縄開発庁の直轄事業、国の農業土木、農業公共事業の直轄事業の箇所、工事内容、事業量、平成三年から平成八年まで、つまり過去のものです、これをぜひ出していただきたいということをお願いした。さらには、それら事業の指名業者一覧表、落札業者一覧表を出してほしいということをお願いをしました。そして、その指名業者、落札業者における農林水産省、各地区農政局、北海道開発庁、沖縄開発庁からの天下りやOBの数の推移も明らかにしてほしいということをお願いをしたところでござ います。 そうこうするうちに、同様に、朝日新聞が、「全国農業土木技術者名簿・協会編」というものがあるということを書きました。ひどい話では、一九九五年の関東農政局の事業で見ますと、八千万以上の事業については九七%が、農水省OBが雇われている、そういう企業体が落札をしている。九六年度は九四%である。水も漏らさぬ農水一家のこの仕切りとでもいいましょうか、落札でございます。こんな狭い世界でやられた入札や落札が、結果から見る限り、だれしも公正と思うはずがないじゃないですかという観点から資料を請求した。予算委員会の理事を通じても請求しました。十日たってきょうまで出てこない。大臣、どういうことですか、これは。農林大臣。
○藤本国務大臣 議員が五項目につきまして資料要求をされたことは承知いたしております。農水省といたしましては、この要求資料につきまして、内容が膨大なものでございますけれども、できるだけ御要求に沿えるよう努力してまいる、さように考えております。
○仙谷委員 こういう状態では本当に審議できない。十日もたっているんです。審議権の妨害ですよ、あなた。ちょっと待ってください、もうちょっと言いますから。 そして、言いぐさが振るっているじゃないですか。直轄事業の指名落札業者の一覧は、予算委員たるあなたが各地区の農政局を回れば閲覧をさせているからいつでも見れる。国会へは出せないけれども農政局で公表している。これが資料請求を拒否する言いぐさじゃないですか。どうなっているんですか、農水省は。
○藤本国務大臣 私は、この資料については、提出できるものは要求に沿えるように努力してまいると申し上げております。 それから、今委員が言われました、委員が行かれればそれを見られるから、それを農水省としては出さないというようなことは、私は言った記憶はございません。
○仙谷委員 結論として、出てきていない。 もう一つ。「全国農業土木技術者名簿・協会編」、プライバシーに関係があるから出さない。技術者の、農林省のOBの名前が書いてあるから出さないんだ。あるじゃないですか、ここに。こんな公刊物のような本がなぜ出せないんですか。冗談じゃない。ちょっと待って。(発言する者あり)今借りてきただけですよ。 これは、委員長、いいですか、委員長の方で引き取って、この扱いを決めてください。そうしないと質問続けられないですよ。
○藤井(孝)委員長代理 まず、ちょっと農林水産大臣が答弁するということですから。藤本農林水産大臣。
○藤本国務大臣 私が申し上げておりますのは、出せるものはお出ししますと申し上げておるわけでございまして、その協会編の名簿については、それはまさしく同窓会的なそういう性格のものでございますから、一方的に農水省としてその本を出すということにはまいりません。したがって、了解を得て出すということでございます。 〔藤井(孝)委員長代理退席、委員長着席〕
○仙谷委員 この私が請求した五項目の資料の請求について、扱いを決めてください。
○深谷委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○深谷委員長 速記を起こしてください。 それでは、ただいまの質問に対して、とりあえず山本構造改善局長から答弁をさせます。山本構造改善局長。
○山本(徹)政府委員 大臣からお答え申し上げましたように、要求資料につきまして、内容が膨大なものでございましたり、またプライバシーにかかわる問題もございましたので、その辺は関係者の了解をとる等いたしまして、本日中に、御要求のうちで、一の地方農政局の直轄事業の全容と、それから三の天下りOBの数の推移と、それから四の「全国農業土木技術者名簿・協会編」と、五の農用地整備公団の組織、規模等について御提出をさせていただきます。 なお、二でございますけれども、国営事業の指名落札業者の一覧でございますが、これにつきましては中央建設業審議会においていろんな検討を行われまして、それぞれ、農政局あるいは事業所で過去二年間のものを閲覧に供するという整理をさせていただいておりますので、そういったこれまでの方針で各省、処理いたしておりますのを御理解いただきたいと思います。
○仙谷委員 落札、入札業者の一覧表、今おっしゃったのは二年間は閲覧できると。しかし、多分、書類は五年間は残っている、私こう思うのですね。閲覧はできるものを国会、予算委員会に出さない、どういうことですか、これ。委員長、至急国会法百四条の国政調査権の発動をやるように取り計らってください。 なぜこういうことを言うかといいますと、総理の地元とも関係があるわけですが、中四国農政局というのがございます。四国で、ある事業をやっております。何とその事業について、五年間で入札機会が四十七回ありました。指名されたのは七十七社、うち一回でも落札したのはたったの十五社。いいですか。五回、毎回落札したのが三社、その三社は指名は九回から十回。四回落札したのが一社、指名は十二回。三回落札したのが五社、指名は八回から十一回。落札が二回の会社が四社ありまして、指名は七回から十一回。一回の落札が二社、この会社は指名は九回受けています。 いいですか。指名業者は七十七社あったんだけれども、これは会社の数ですよ。十五社にしか落札されてない。そしてこの会社は、指名された会社は、すべて社団法人土地改良建設協会中四国支部に入っておる。自民党の国会議員の関係のある会社ももちろん入っています。五回も落札しています。そういう実態なんですね。全国に五十万社とか七十万社とかという建設業者があると言われておって、完全にすみ分けて、農業ゼネコンと言われるような会社が順番でたらい回しでとっているという実態が、客観的結果から明らかじゃないですか。 それと、先ほどのこの農林省のOB名簿ですよ。あわせてごらんなさいよ。朝日新聞は、関東農政局について、九七%とか九四%の落札率だと言っている。同じようなことが全国至るところであるはずですよ。こんなことはあり得てはならない。 地元の業者に言わせると、建設省は大変公平だ、亀井さんを持ち上げるわけじゃないんだけれども。どうにもならない。いいですか。陳情に業協会が行ったり業者が行って、名刺を置いて話をする機会が得られたら、おたくOBおりますか、これを一言言われておしまいだ。こんなことが巷間言われておるんです。とんでもない話だと私は思います。これは議会の名誉にかけて至急提出させるようにしてください。 そして、一言だけ申し上げておきますが、こういうことがあるから、予算委員会の審議で、社民党の土井党首が本会議で言ったように、箇所づけまで出して議論をしなければ、公共事業が安くできたり公平になったり透明になったりすることはない、ましてやその公共事業ででき上がったものがどのぐらい有用性があるかという政策評価が国会でほとんどなされていないということが言われるんじゃないですか。 その観点からも、私は、今回のこの問題は、資料を完全に出す、そして私どもが主張しておるように、行政監視院という常設のこれを検討する機構をこの国会につくらない限り、タックスペイヤーとしての国民の不満はたまりにたまる、このことを申し上げて次の問題に移ります。 農林大臣、社団法人日本農業集落排水協会というのがあるのを御存じですか。
○山本(徹)政府委員 農業集落排水協会は、昭和五十八年に市町村等が会員となって設立されて、農業集落排水事業の市町村における推進を図るための協会として活動いたしております。
○仙谷委員 先ほどの国営事業の平成三年から平成八年までの指名業者、落札業者の一覧表です ね、これは、ひとつ委員長の方で完全な姿でこの予算委員会に提出されるように取り計らっていただきたいと思います。
○深谷委員長 理事会で協議いたします。
○仙谷委員 この農業集落排水協会というのが、理事長の谷山さんというのは農林省OBで、水資源開発公団を通って農業集落排水協会へ来た。専務理事の菊岡さんという人は元中四国農政局長、そうですね。それから、元専務の方は、九六年一月に清水建設の取締役になっている。元常務の人は、九五年七月に飛島建設の取締役になっている。そして、職員の三分の二が農林省のOBだと言われていますが、事実に間違いありませんか。
○山本(徹)政府委員 集落排水協会の役員、二十一名でございますけれども、そのうち農林水産省のOBが七名でございます。それから、職員は八十一名でございますが、うち農林水産省のOBは八名でございます。
○仙谷委員 OBが七名ですか。これは、農林省をおやめになってこの七名の方はこの集落排水協会に行かれているのですか。これは休職中の出向じゃないですか。
○山本(徹)政府委員 職員八十一名のうち農林水産省のOBが八名でございますけれども、うち農林水産省からの出向者七名でございます。
○仙谷委員 いわゆる係長クラスが社団法人という公益法人に、技術開発部長、調査研究部長、農村水質工学研究所水質研究部長、浄化研究部長、主任研究員がその他四人、農林省が丸ごと移ったみたいな社団法人じゃないですか。こんなことがどうして許されるんですか。社団法人に現職の係長クラスの職員が大挙して出向するというふうなことが他の省庁でございますか、公益法人に。これは出向料とか給料とかはどうなっているんですか。
○山本(徹)政府委員 農業集落排水協会は、農村の生活環境の向上を図る上で重要な汚水処理施設である集落排水事業を推進するために千百市町村の会員から成っておるわけでございますけれども、この協会の目的を実行するために、農林水産省を休職して、先生御指摘のような部門に農林水産省から七名の職員が出向しております。(仙谷委員「お金、お金、出向料」と呼ぶ)給与は、協会の方から支払っております。(仙谷委員「どこへ」と呼ぶ)休職して出向している職員に支払っております。
○仙谷委員 これは、職員に払ってもらうんじゃなくて、出向であれば農林省へ払ってもらわなきゃいかぬじゃないですか。税金かけて研修して、養成して一人前に育った係長をただで、あなた、社団法人に出向させるというのがどこにあるんですか。常識じゃないですか。 そして、一千百の市町村が会員だ、今こうおっしゃった。これは加入金と年会費、幾ら取っているんですか。そして賛助会員という業者がおりますか。どのぐらいの業者がおるんですか。この方々からどのぐらいの加入金と年会費取っているんですか。賦課金まで取っているかどうかも答えてください。
○山本(徹)政府委員 会員千八十四名でございますけれども、会費についてはただいま調査いたしております。後ほどお答えいたします。
○仙谷委員 いずれにしても、国から五五%の補助金がついて集落排水事業が行われているんですね。そして地元負担がその他ということになっておるわけです。そのお金を、いいですか、我々の税金が払われたものを、入会金から会費から召し上げて、さらに設計料まで取るという社団法人です。業界の建設業者からも、賛助会員ということにしていますから、これも何らかの金を払わせているんでしょう。 そして、大臣、なかなかお答えされませんので、ひとつお伺いしますが、この協会の件について、いいですか、知事会、市長会、町村長会、県の議長会、市の議長会、町の議長会、六団体といいますね、六団体から、これは即刻やめるべきだという意見が出ているのを御存じないですか。 ちゃんと読みましょうか。 日本農業集落排水協会による設計指導は、市 町村の判断によると農林水産省は主張するが、 現実には殆どの事業が同協会で扱われている。つまり、選択の余地がないということを言っているのですね。 都道府県、市町村には、下水道整備を通じ、 既に排水処理のノウハウは蓄積されている。浄 化槽法が適用されるというだけで建築基準法に よる設備認定が必要というのも国の縦割りの弊 害のように見える。農業集落排水は施設として は下水道と同じである。もっともですね。 このような不明朗な関与は直ちに廃止すべき。これが六団体の「地方分権に関する国の意見についての問題点等(地域づくり部会関係)」というのから出ているのです。御存じですか。
○藤本国務大臣 農村地域の生活環境整備、これにつきましては当委員会でも議論がございまして、公共下水道と農業排水事業、それから厚生省の事業、この三つの役割分担で進めていくべきだというふうに私どもは考えておるわけでございまして、この農業排水事業について、今御指摘のようないろいろな議論、お考えがあるとすれば、私は、この問題について検討いたしたいと思います。
○仙谷委員 大臣、構造改善局長にお答えさせてもいいから、過去の例で何件の事業があって、この日本農業集落排水協会の関与のない事業が幾つあったか、お答えしてください。
○山本(徹)政府委員 今、平成五年度の採択地区で申し上げますと、平成五年度採択は四百十三地区でございます。集落排水協会が受託した件数は、基本設計が三百九十四件でございまして、九五・四%、それから実施設計指導が三百六十三件で八七・九%でございます。 この協会が受託した件数はなるほど多うございますけれども、この協会は、そもそも千余りの集落排水を推進したいという市町村が会員となって、この集落排水事業を推進するための技術開発あるいは普及推進等を目的とした協会でございますのでどうしてもこれまで、まだ集落排水というのは非常に新しい事業でもございますので、この協会の受注の比率が高くなっておりますけれども、この協会へ委託を義務づけていたり、あるいは国が市町村に対しましてこの協会に委託するように指導を行っているという事実は一切ございませんで、先ほども御説明しましたように一〇〇%ない。もちろん、この協会に委託しない、あるいは独自に設計されるというような町村もあるわけでございます。
○仙谷委員 実は、以前厚生省で、日本メディカル給食協会とか寝具協会というのが規制なき規制をつくって、業者そのもの、つまり給食業者そのものをどうのこうのするのではなくて、医療機関、病院に対して、ストライキの代行保証のない給食業者を入れてはいかぬよ、寝具の業者を入れてはいかぬよ、こういうことをやって、ほとんどがメディカル給食協会に入っておった。大問題になりましたね。同じようなやり方がここでされているわけでございます。 昭和五十七年の十二月に、建設省の住宅局建築指導課長と農水省の構造改善局建設部整備課長の間で、この処理槽の構造について何か覚書が結ばれておりますか。
○山本(徹)政府委員 そのような覚書はございます。
○仙谷委員 大臣、覚書、委員会に出せますか。
○山本(徹)政府委員 御提出てきます。
○仙谷委員 直ちに提出方をお願いいたします。きょうの私の質問時間に間に合わなくても結構ですが。 結局、建設大臣の認定を取得する必要があるから、先ほど指導という言葉が出ましたが、業者に対してはこの集排協が必ず指導をしなければ大変難しい問題になる。つまり、集排協の指導を受ければ、覚書に基づいて、今度は建設省の方の公益法人の社団法人日本建築センターを通せば認定がされる、こういうことがこの覚書で書かれて、そ ういう構造になっているわけでございます。 京都府の園部という町に野中一二三さんという町長さんがいらっしゃる。そこはこの指導に従わなかった。京都府から呼ばれて、行ってみたらこの集排協の職員がおって、指導に従えと強烈に言われたけれども頑張った。大変難渋をした。しかし、でき上がったときには三割くらい安かった。そして、そこで排水される水ははるかに環境的にきれいな水が排水をされている。こういうことが言われておるんですね。テレビの前で堂々と野中一二三さんという町長さんがインタビューに応じているわけです。 私は、この構造は完璧に参入規制だと思うんですよ。業者はこの協会の賛助会員にならないと仕事がとれない。全くフリーに町や村とコンサルタントの仕事をして、さあそこから補助金がもらえるように何とか長さん頑張ってください、町長さん頑張ってくださいなんて言っても、全然前へ仕事が進まないということが現実にあるんだろうと思うんです。そのテレビの画面では、指導に従わないと順番が先になりませんよというふうに集排協から言われた、集排協を通せば補助金も設計も監督も心配要らないと言われたと堂々と語られているんですね。 農林大臣、至急この覚書は建設省さんにも迷惑ですから破棄をして、民間の業者が町や村と協議をして自由に競争ができるように、そういう仕組みにつくり直してください。この集排協を解散してください。
○藤本国務大臣 資料の点につきましては、できるだけ早くお届けいたします。 それから、今の件につきましては、集排協に加入することが工事を受注する条件ではございませんので、そのように御理解いただきたいと思います。
○仙谷委員 まだこんな農水一家の利権を維持しようとされるのかということになると思います。 この公益法人問題というのは、実はもうちょっと、農水省の関係の公益法人の問題、多々あるようですからいろいろ聞こうと思っておるのですが、しかし、きょうはもう時間の関係でここまでにしておきますが、役所の、官庁の外側にある公益法人ですね、業務委託する必要もある部分もあるかもわかりませんが、こんな独占的な、事実上の参入規制になっている、こういうやり方ですね、こんなものは公益とも何とも言えないと私は思いますよ。ぜひやめることを検討してください。
○藤本国務大臣 よく検討いたします。
○仙谷委員 質問を大きく変えます。 農業土木の世界の問題の件につきまして、ちょっと今例を国営事業と日本農業集落排水協会にとってお話を聞いたわけでございますが、今度はちょっと格調高く、こちらの方からも格調低いとおっしゃるので、格調高く質問をさせていただきます。 財政構造改革について、基本的な考え方というのが閣議決定をされて出されているようでございます。これを拝見いたしますと、「一般歳出の伸率を名目経済成長率よりも相当低く抑える。」ということで、そういうふうにして財政の中期展望をつくると。「平成九年度予算を前提とし、一定の仮定の下に、中期的な視点に立った財政運営を進めていく上での検討の手掛かりを示すものとして、今後の財政事情を試算すると、別添のとおりである。」という。 この「考え方」という書面に添付された「財政の中期展望」、名目成長率が三・五%と一・七五%を前提にしたものがございます。いずれにしましても、要調整額として、平成十年度については三・五%を前提にすると四兆円、十一年度は五・五兆円、十二年度は六・五兆円。それから、一・七五%ですと四・五兆円が十年度の要調整額、十一年度は六・四兆円、十二年度は八・〇ということでございます。 この予算委員会でずっとお答えになっているように、前提は、四条公債を九・二兆円にずっとレベルで据え置いていく、特例公債は七・五兆円から毎年一兆円ずつ減らす、こういう前提に立っているわけでございます。もう一つの条件は投資部門。今度は、十・二兆円という歳出を投資部門でするんだ、これは十年度も十一年度も十二年度も同じなんだ、こういう前提に立っているわけでございます。 私はそれほど財政学詳しくございませんので、言葉の使い方として間違いかもわかりませんが、本来的な言い方ですと、大蔵大臣、要調整額という言葉は歳出マイナス歳入ですから、例のプライマリーバランスとかなんとかという話を前提にしますと、公債の収入を一定限度に上げて要調整額というふうに規定するのはおかしいんじゃないか。むしろ、要調整額というのは歳出から歳入を控除したもの、つまり、十年度でいえばこれは幾らになりましょうか、十九・七兆円になりますか。十一年度でいえば二十・二兆円になりましょうか。それから、十二年度も二十・二兆円になりましょうか。つまり、そのぐらい足りないという前提で、毎年毎年の特例公債はことしから一兆円ずつ減額していくけれども、建設公債は一定にして考えても四兆円足りない、こういう仮定計算といいますか、中期展望が出ているのですね。 ちゃんとこの中期展望の書面にもお書きになっていらっしゃるのは、結局、この要調整額は歳出の削減か歳入の増収によって調整をするしかないと。歳入の増収といえば、公債を発行するか増税をするか、二つに一つですね。ところが、公債はもう既にこれだけしか発行しないという話になります。そういう前提ですね。そうすると、あと残された前提は、増税をするのか歳出の削減を図るのか。そうしない限り、この要調整額四兆円、四・五兆円とか書かれておるのは埋まらない話になるわけですね。これはどうなさるおつもりなんですか。
○小村政府委員 私どもお出ししております中期展望は、まさにその点を議論をしていただく素材として提供しているものでございます。国会の御議論あるいはこれから財政構造改革を進めていくに当たっての議論を進めていただくということでございます。 それからもう一つは、歳入面において、先生御指摘のほかに税外収入をどう確保するかとかいろいろな問題がございます。歳出はまた、歳出各方面にわたって制度改革等々を講じていかなければならぬ。この要調整額を一体どうするんだという御議論の素材を提供しているものでございます。
○仙谷委員 そんな説明を受ける前から私が申し上げているところと全く同じ説明をされておるのです。 政治家として、財政の責任者として、大蔵大臣、どうするんですか、あるいは財政構造改革会議の議長さんの橋本総理大臣、どうされるんですかということを聞いているわけです。
○三塚国務大臣 ただいま主計局長も言われましたとおり、これらの試算は構造改革についての論議の参考に資するために提出をさせていただきました、Aケース、Bケース。 それで、仙谷議員、丁寧に御指摘をいただいたとおりでございます。そのままでいけばそのままになりますよと。こういうことで、この論議の中から、財源をどう見るか、歳出をどう見るか。要調整額が出ておりますことは、歳入と歳出の関係でありますことは先刻御指摘のとおりでございますから、そういう点について、本件についての具体的な御指摘をいただき、論議を行っていきますと、形が煮詰まってきます。
○仙谷委員 財政の責任者とは思えない大変無責任な発言だと私は思う。なぜ我々が第一義的にこの政府の責任である財政再建について真剣に議論する義務があるのか。国会議員だからあるんでしょう。それよりも、内閣を組織し、構成し、担当の大臣である大蔵大臣、総理大臣、そんな無責任な話で、この日本の危機とか沈没とかいっているのが救えるんですかということを申し上げたいんですよ。はっきりしているじゃないですか。どうするんですか、この四兆円、来年から。増税するんですか。それだと正直に、ことしも増税したけ れども来年も増税せざるを得ないということをおっしゃったらどうですか。あるいは、増税は絶対しないとおっしゃったらどうですか。
○三塚国務大臣 ですから、仙谷さん、申し上げているのはそこなんですよ。増税ということは、私はただいまの段階考えておりません。 そういう中で健全財政をということでありますと、歳出の項目を真剣に検討をし、総理から言わせますと、聖域なき洗い直しです。その指示を受けてこれから財政構造改革会議が、第一回やりましたけれども、第二回目がスタートを切るわけであります。そのときの材料も、国会に御提出をいただいて御論議をいただく仮定計算をまずベースに議論をしていくということでございます。一定の仮定のもとに今後の財政事情を試算をいたしたわけでありまして、これは、毎回の予算委員会が始まる直前にお示しを申し上げまして、御論議をいただいておるところであります。 今回の中期展望は、財政健全化目標の閣議決定を踏まえまして、二〇〇五年特例公債脱却に向けて毎年度一兆円ずつ均等に特例公債を減額すると仮定をいたしております。この仮定をいたしておりますが、大蔵大臣とすれば、来年の予算編成も、これは減らさなくちゃいけないんです。このことの決意はしっかりと持っております。そういうことの中で、政策のポイントにプライオリティーを、国民論議の中から寄せられるものもベースにしながら、国会の論議をベースにしながら、それに対応していく。 前半の御議論の中で、コスト制限の問題の御指摘がありました。興味深く承らさせていただきました。そういうことで、できるところはコストの低減を図る。既に建設大臣はそのことでスタートを切っておる。内閣としてもまた主管大臣としても、本件については事業省においてコストの低減を図るために全力を尽くしてほしい、このように申し上げておるところであります。 どうぞ、公債減額を行わず毎年度における歳入歳出のギャップをすべて公債発行により賄うと仮定した計算と、毎年一兆円ずつ均等に特例公債を減額すると仮定した場合の試算を出ささせていただきまして、わかりいい議論の中で取り組みたい。私どもは、十年の編成に当たりまして、総理指示を受け、聖域を設けることなく、赤字国債は確実に減額をしてまいる、こういう強い決心の中で提示をいたしております。
○仙谷委員 どうしたらそれができるかというところにもうそろそろ入ってもらいませんと、総論ばっかり百回言っても歳出は減らないんですよ。そんなことは小学生でもわかる議論じゃないですか。(三塚国務大臣「やっているんです、今」と呼ぶ)やっているんだったら、皆さんに議論をしてもらいたいとおっしゃるんでしたら、材料をここにさらしたらどうですか。全然さらさないじゃないですか。突如降ってわいたように増税が降ってわいてきたり、建設国債を出して補正予算組んでみたりするのが今の皆さん方のやり方じゃないですか。フェアじゃないと思うんですよ。国民だってわからないからこれだけ批判が強いんじゃないですか。もっとわからせる努力をしないと、これはとんでもないことになると私は思います。 そこで、もう時間がそんなにございませんので、申し上げます。 総理と十二月九日に予算委員会で議論をしたときに、いわゆる十六本の長期計画について、これは「計画的な事業実施のための目安、目標とでもいいましょうか、そんな意味合いを持つもの」である、「計画によって歳出が義務づけられるものではない、」こうおっしゃっております。それから、「ある意味ではまさに目標と私は自分でとらえておった」、こういうことですね。 論理的な関連がどうなのかというのを私全くわかりませんが、いわゆる公共投資基本計画、六百三十兆円というのもある。それで、十六本のこの基本計画がある。ところが、今おっしゃったように、歳出をカットしなければならないということを一方で言いながら、そして、先ほど政府がお出しになった「財政の中期展望」、これを見る限り投資部門は、この歳出はレベルである。そして、四条公債についてもレベルである、全く水平だ。この条件のもとに、いいですか、年間五%以上の伸びを必要とするこの五カ年計画が達成できるんですか。極めて矛盾しているじゃないですか、一方では。 もっとひどい話は、年末に下水道、都市公園、海岸、交通安全施設、港湾、空港、廃棄物処理、この七本の五カ年計画を、いいですか、四一%の伸びで閣議決定した、こういうことになっているわけですね。これはどういうことになるんですか。「財政の中期展望」によると、レベルである。ところが一方では、新しい五カ年計画は、四一%の伸びの五カ年計画を平気で決めてしまう。かてて加えて、これからまた治山治水計画も三〇%以上の伸びで決めてしまう、こういう事態があるわけですね。これは、歳出構造を改革するという話とは全く逆な話ではないか。 目安であるものが生き物のように、妖怪のようになって動き出すんではないか。あるいは、目安は目安で、羊頭狗肉で大きい目安を掲げて、国民に夢を与えて、幻を与えて、そして実際は歳出カットをする、歳出削減をする、こうおっしゃるんですか。これはどういう関係になるんですか。
○橋本内閣総理大臣 冒頭申し上げなければなりませんのは、先ほどおしかりを受けました「財政の中期展望」、あるいは中期的な財政事情に関する仮定計算例、何年ぐらい前でありましたか忘れましたけれども、将来推計を示せという国会の大変厳しい御要求の中で、政府が初めはそういう資料がうまくつくれないと申し上げたものに対し、一定の仮定を置いて、その仮定を単純に伸ばしていく、その将来推計でよいという、たしかそういう御意思を受け、その仮定によって単純に引き伸ばしていった場合はこうなりますという推計をお示しいたしますということから、どれぐらい続いておりますでしょうか、国会の御要望によりましてつくり、提出をしてきた資料であると私は記憶をいたしています。 そして、その限りにおいて、議員が先ほど御指摘になりましたように、歳出歳入のギャップというものは、その推計の中でそれぞれ大きな差異を生じており、これはむしろ、予算編成に至る概算要求のルールをつくる時点から計算に入れながら、いかにしてその幅を縮小していくかを私どもは考えていかなければなりません。 また、公共投資の基本計画、ちょうど、最初の四百三十兆と俗に言われる、正確には四百十五兆プラス弾力枠十五兆という公共投資基本計画を私がつくった責任者でありましたが、あのときはまさに、日米構造協議の中でアメリカ側から非常にさまざまな要求があり、そして、我が国の中におきましてもそれにこたえるべきであるといった御論議のある中で、予算編成の中に他国の影響力を行使されることはできないということから、意識的に各種の五カ年計画の周期設定をずらしたまま、同時に一定のこれも仮定を置きながら、将来整備すべき社会資本のトータルというものを組み立ててこしらえた計画でございました。言いかえれば、公共投資基本計画と個々の五カ年計画の始まり及び終わりの時期を必ずしもそろえずにスタートをしてまいりました。その意味におきましては、目安という先日私が御説明をいたしました言葉に間違っている部分は私はないと思っております。言いかえれば、計画的な事業実施に向けての目安、まさに私はそういう性格だと思います。 その上で、今後将来を考えましたときに、公共事業の分野も聖域とは言えないということを繰り返し申し上げてまいりました。殊に、先ほど議員からは、農業土木を中心にして民間の手で行った場合との価格差というものを具体的に御指摘があったわけであります。今、公共工事のコスト構成、どういう状況にあるかを改めて我々はチェックをし直しておりますし、建設大臣初め公共事業主管閣僚には大変な努力をしてもらいつつ、その関連する各分野ごとに各省のコストを構成する要因に対するチェックをいたしておりますけれども、我々は、先ほどの御指摘等も踏まえながら、そう した努力は一方でいたしてまいります。 当然のことながら、特定の分野が聖域だというものはございません。どうぞ、これからもそうした視点から国会としての御意見あるいは御注意等をいただき、それを参考にしながら我々が努力をしてまいりたい、そのように思います。
○仙谷委員 意見を申し上げても聞き入れていただかないと、これは意味がないのですね。だから、我々は種々の提言をこれからしたいと思います。本気で私どもの子供たちのために財政再建をしたいと思います。そのために、ぜひ虚心坦懐にお聞きをいただきたいと思うのです。 そこで、まず第一番目、この六百三十兆円の公共投資基本計画について、総理は参議院の予算委員会で、これは再検討をしなければいかぬという趣旨のことをおっしゃったやに聞きます。そして、今度は官房長官も、これは新聞報道でございますけれども、若干の引き延ばしあるいは項目の見直しに関心を持たなくてはいけないのかなという感じはしている、自民党の山崎政調会長も、本年度で合わせても四十兆円台にとどまっている、これを十年やってもとても六百三十兆なんということにはならないだろうというお話をしておるわけですね。 私は、ここで、この公共投資基本計画そのもの、あるいは十六本の五カ年計画、十カ年計画というのが幸い目安という程度のものであるならば、今、目安自体を変えて、公共事業をプライオリティーをつけた配分にするかスローダウンをさせるということを本気でお考えになってはいかがでしょうか。単純計算をいたしますと、五年計画を七年計画にしますと、年率で二五%カットになりますね。六年にしますと一五%のカットになると思います。もちろん我々は、優先度をつけなければならないと思いますけれども、そしてシーリング方式にもそれほど好意的でございません、ございませんけれども、今政府ができることといえば、いわば各省庁各部局の既得権益になって、にしきの御旗になって、金科玉条になっているこの五カ年計画をぜひ見直していただきたいんですよ。 五年を六年にするんでもいいんです。五年を七年にするのはもっといい。そして歳出カットの構想を立てませんと、みずからがつくった「財政の中期展望」を単に絵にかいたもちにしてしまうんじゃないんですか。全く意味のないものにしてしまうんじゃないですか。言ってみただけの話になるんじゃないんですか。それを恐れておりますので、こういう提案をしておるわけであります。いかがですか。
○三塚国務大臣 先ほど来目安論争が総理と仙谷さんの間で行われております。まさに計画的な事業実施のための目安という性格でありますことは、御案内のとおりであります。公共事業の長期計画、閣議決定の文中にも、今後の社会経済情勢の動向、財政事情を勘案しつつ、弾力的にその実施を図るとされておるところでございまして、計画により直ちに毎年度の歳出が義務づけられるものではないということはおわかりであります。 今後とも、各省庁の枠を超えた事業間の提携の強化や、現在進められておる、先ほど申し上げました建設コスト等の縮減を通じまして、公共事業の一層の効率的、効果的な実施に努める所存でございます。 どうぞ、構造改革会議におきましては聖域なく議論が行われる、行ってまいります。その一環としてさまざまな議論が行われるものと考えております。仙谷議員の数々の見識、承っておきます。
○仙谷委員 川内博史委員に関連質問を行ってもらいます。
○深谷委員長 この際、川内博史君から関連質疑の申し出があります。仙谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史君。
○川内委員 民主党の川内博史でございます。一年生議員でございます。よろしくお願いを申し上げます。 私は、阪神・淡路大震災の復興事業に関してお伺いをさせていただきたいと思っております。 この件につきましては、既に各党から本予算委員会におきましてもいろいろの御質問が、あるいは指摘がされているわけでございますが、どうも政府は被災者のために十分な支援を行っていないのではないかという指摘であるというふうに思っております。私も、政府がいつもおっしゃっていらっしゃいます、神戸の町の復興と被災者の生活の再建、これは分けて、神戸の町の復興は復興として、生活者としての被災者の生活の再建は、これはまた政治がどんどんサポートをしていかなければならない性格のものであるというふうに考えております。 どうも政府は財政改革やら金融制度改革でお忙しいようで、お時間がないようですから、私ども民主党は、議員立法により被災者の支援のための法律案を二月中にも、今国会に提出をさせていただきます。ぜひ政府・与党の皆様方も御賛成をいただけますように、まずもってお願いを申し上げます。 さて、総理にお伺いをさせていただきます。 総理は昨年西宮の仮設住宅を御視察をしていらっしゃいますが、そのときの感想及びそれ以降何か具体的な御指示を出されたか、出されたとすればそれはどのような内容であったのか、お聞かせをいただければと思います。
○橋本内閣総理大臣 昨年の、調べてみますと二月十八日でありますが、仮設住宅に参りました。そして、その際に一番やはり痛感をいたしましたのは、仮設住宅から恒久住宅への少しでも早い移行を考えなければならない、同時に、特に所得の低い方が相当おられましたから、そういう方々向けの公営住宅の家賃負担を一層軽減する措置が必要だ、そういったことを痛感して帰ってきたと記憶をいたしております。 そして翌日、関係の閣僚を呼びまして、住宅対策について一層の措置を講ずるようという指示を出しました。同時に、復興に関するさまざまな問題を協議するために、新たに、政府の事務方の幹部と地元である兵庫県知事、市町長代表である神戸市長などとの間の定期協議の場を設けるということを決めたと思います。この提案は、当時、知事さんにも市長さんにも大変喜んでいただいた記憶がございますが、六月の二十日、そうした場での具体的な検討も得まして、公営住宅の大量供給と同時に家賃を大幅に引き下げる、たしかあのときお地元の声としても月額六千円ぐらいという数字が出ておったと記憶をいたしておりますが、その御要望に従うような措置をとりましたというのが当時の関係であろうかと思います。 細かいことはほかにもあったかもしれません。大きくは、仮設住宅から恒久住宅にできるだけ早く移れるように、同時に、所得の低い方に対して家賃の引き下げをできるだけしなければならないということ、そうしたところであったと思います。
○川内委員 復興住宅をなるべく早く建設をすること、そしてまた、所得の低い方々には家賃の補助をしていくことというようなお答えがございましたが、兵庫県の復興三カ年計画によりますと、復興住宅がすべて完成をするのは平成十年度、しかもそれは、若干補正でも予算が組まれましたが、工事がおくれておりまして、ひょっとすると十一年度にかかるかもしれない。そうなると、今仮設住宅に住んでいらっしゃる方々は、あと最低でも二年、長い方では三年、仮設での大変厳しい生活を強いられるということになるわけでございます。 私もつい先日、この予算委員会で発言の機会をいただけるということで、たびたびお伺いをさせていただいておりましたが、六甲アイランドの仮設住宅に一晩泊まってまいりまして、寒い寒い夜でしたけれども、こんな狭いお風呂に入り、それでまた、すき間風が入り込む仮設住宅の中で、一晩自治会の方々とお話し合いをさせていただきました。 まあ私の場合は、総理が視察をされるようにすべてがおぜん立てをされて余りうるさいことを言う人もいない、そういう懇談会ではなく、震災後二年が経過をして、政治のサポートが余りない中 で、もちろん、社会的なインフラという面では進んでいるわけですけれども、その政治的なサポートがない中で、忘れ去られようとしている人々の不満とか悲しみとか苦しみといったものをストレートにぶつけていただきまして、何かこう、心が大変に痛んだというか、この方たちのために政治は何かをしなければならないのではないかということを感じて帰ってまいりました。 その自治会の方々との懇談会の席上で、予算委員会で総理に物を申せるならばこのことを伝えてくれと申しつかってきたことがございます。私も必ずお伝えをしますとお約束をいたしましたので、この場をかりてお伝えをさせていただきますので、閣僚の皆さん方もよくお聞きくださいませ。(発言する者あり)もちろん、委員の皆さんもお願いいたします。 ODAでは外国に援助するのに、何で生活が壊れてしまった我々を政治は助けてくれへんのやろうな。ある方はこうもおっしゃいました。消費税も保険も、選挙のときだけ政治家はええ格好しやがって。あるいは、あんたらオレンジ共済やのうてメロン政府やないか。その心は、中身がぐちゃぐちゃだそうです。 しかし、いろいろと不満や不平を、悲しみを、怒りをぶつけていただいた皆さん方も、最後には、しかしこうおっしゃいました。政治を頼りにしているんだ、政府を頼りにしているんだということを最後にはやはり皆さん口々におっしゃいました。兄ちゃん、あんた若いけど、しっかり橋本さんに話をしてきてくれということを申しつかってまいりました。 そこで、国土庁の長官にお伺いをいたします。 仮設住宅に住んでおられる方々ですけれども、高齢者の世帯が約四割から五割、神戸市のアンケート調査でも、半数以上が二百万円以下の収入の世帯でございます。先ほども申し上げましたように、公営住宅が完成をするのは平成十年度、長い場合にはあと二年から三年あの仮設住宅に住まなければならない。政府は、四月一日から、月額一万五千円から二万五千円、生活再建資金の給付を行うということを検討をされていらっしゃいますが、仮設住宅にお住まいの方々にはこの生活再建資金は給付をされない、そういうふうに聞いております。恒久住宅に移れば支給ができるんだ。ここで言うコウギュウは決してハイグレードではなくて、ロングステイという意味の恒久ですが、公営住宅の数はまだまだ少なく、現実には申し込んでも当たらない、移りたくても移れない、そういう状況でございます。 先ほども申し上げましたように、仮設住宅には社会的な弱者の方がたくさんいらっしゃるわけでございます。そういう方々に生活再建資金の給付ができない、しないというのでは、非常に不完全な生活再建資金、生活再建支援であるとしか言いようがないわけでございますが、この点、伊藤長官、いかがでございましょうか。
○伊藤国務大臣 阪神・淡路の復興につきましては、たびたびこの委員会でも御質疑がございましたが、一つは、立ち上がりの生活支援をしっかりやっていくということだと思います。 それから、総理からも幾たびか委員会でも御答弁がありましたが、やはりこの被災地の皆さんにとっては再び神戸の港が復興していくこと、あるいは阪神・淡路が見事に復旧から復興に向かった、そういうことが大変大事なことだというふうに考えながら、私どもは、現地の神戸の市長さんあるいは知事さん、そして現地の住民の方々とも常に連携をとりながら、先ほど総理から御答弁をいただきましたように、既に四回の補正予算、あるいは七年度、八年度、九年度、それぞれの当初予算の中でも、既に三兆九千六百億、実質的には四兆円を超えることになるのではないかと思いますけれども、さまざまな国の予算の中でも支援をしてきたところでございますし、特に住宅につきましては、生活が非常に大変だという方々には思い切って大幅に家賃を引き下げる、あるいは公的支援をするということにつきましては、先ほどもお話がありましたけれども、六十五歳以上あるいは要援護者の方々、そういう方々につきましては、一万五千から二万五千円の範囲内でできるだけ月額の援助もしていく。さまざまな地元の御要望をいただきながら、国としても対応してきたところでございます。 実は、先週私も、これからのこともいろいろございまして、兵庫県の知事さんにもかなり広範にわたっていろいろな御意見を伺いました。その中で御指摘をいただきましたのは、やはり時代が非常に高齢化している、そうしたことについての対応は今後いろいろ考えていかなければならないので、国の立場としても、地元は地元でいろいろ意見をまとめますので、ぜひひとつできるだけの支援をしてもらいたい、そういう要望を知事からもいただいているところであります。 今後も十分地元と連携をとりながら、私たちは、皆さんが恒久の住宅に移れるまで、そして阪神・淡路が見事に復興するまで政府はその責任がある、そういう立場で、私も担当しております国土庁の立場でも精いっぱい取り組ませていただきたいと思っております。
○川内委員 どうも質問に対する答えをはぐらかされてしまったような気がするのですが、もう一度確認をさせていただきます。 仮設住宅に今現在住んでいらっしゃる、これからもあと二年間ぐらいは住まなければならない低所得者の皆さんあるいは要援護世帯、これらの方々には政府が今回行う生活再建資金の給付は行われないのですね。行うか行わないかだけ言ってください。
○伊藤国務大臣 ただいまも申し上げましたとおり、地元の知事さんを初め御関係の皆さんとも連携をいろいろとらせていただいております。現在までにはそうした御要求をいただいておりません。もちろん委員御案内のとおり、生活に特別に困窮されている方々にはこれまでの我が国の諸制度の中で、例えば生活保護もその一つでありますけれども、最低の生活はできる、その制度は当然適用できるわけでございます。
○川内委員 要するに仮設住宅に住んでいらっしゃる方々を早く追い出そうというための生活再建支援の給付ではないかと言われても仕方がないと思います。住まいがどうであれ、仮設住宅にいようが恒久住宅にいようが、それは被災をした方々として平等に生活再建の支援のための資金を給付していくというのが政治の本来あるべき姿ではないかというふうに考えます。 もう一つ、今回阪神・淡路の復興基金というのを兵庫県が設置をいたしまして、その事業に基づいて被災者の支援を行っていらっしゃるわけでございますが、これがどうも十分に機能をしていないというふうに見受けられます。 例えば二重ローンの対策などについても、実績として約三百件余り、皆さん家が壊れてこれからまた家を建てなければいけない、ローンを組む、しかしその制度が余りうまく機能しないために、今現在二重ローンの制度を利用していらっしゃる方が三百件ぐらいしかない。雲仙の災害基金の場合には、まあ阪神・淡路と比べたら災害の規模が、小さいと言っては語弊があるかもしれませんが、都市型の災害であったということで、阪神・淡路の場合は事業が非常にやりにくくなっているという面が見受けられるわけでございます。 災害の規模が小さければ義援金もあるいは支援も十分にできるけれども、これから予想をされる都市型の大きな災害に対応していくときに、それは来てしまったらしようがない、自分でやってくれということでは、これは国民はとても安心して生活をできないということになるわけでございます。 私ども民主党は、国が直接その阪神・淡路の復興基金に補助金をつけて、ただ単に起債の利息相当分を交付税で措置をするというだけではなくて、補助金を基金に直接出して、その補助金をもとに毎年度の事業を行っていただこう、そういう法律を、先ほども申し上げましたが提出をさせていただきます。 そこで、もう一度伊藤長官にお伺いをいたしま すが、今の復興基金の働きについては、事業については、十分であるとお考えかそうではないと思っていらっしゃるか、もう一度お答えください。
○伊藤国務大臣 実は、御指摘をいただきました二重ローンの問題については、私自身も当初、この長官をお引き受けさせていただきましたときに、最も問題意識を持っていた点でございます。 現地に参りまして、このことは直接私もその実態を伺いました。その後も知事さんからもそのことについてのいろいろなお話を伺ってまいりましたが、これは委員も多分御案内だと思いますが、二重ローンの方々を含めまして、住宅金融公庫についてはその枠を拡大したり、あるいは五年間は無利子にしたり、さまざまそうした点についても国の立場で配慮してきたこともございまして、そのことについては重ねて私も現地には問い合わせをしたわけでございますが、特別に二重ローンだからということだけがとても大きな問題になっているということではないというふうに、現在まで私は報告をいただいているところでございます。 それから、この生活再建の支援を国が直接するのか、あるいは今度のように地方財政措置でやっていくのかというのは、これはいろいろ御意見のあるところだと思います。しかし、これは国が直接出すということにいたしましても、結局一番地域のことがわかっている自治体を通じなければきめ細かな支援をすることはできないわけでございます。アメリカのノースリッジで大統領が決断をしたあの支援も、やはり州を通じて援助しているわけでありまして、そういう意味では、私は、今度の対応、国と自治体が対応してきたということは、決して地元の皆さんの意思が伝わらなかったということはないのではないか、制度的に十分私は機能しているのではないかというふうに判断しております。
○川内委員 私も国が今までやってきたことをすべて否定するということではなく、もっともっとそれを進めていかなければならない。神戸の町の復興と、町だけが、神戸というのはおしゃれな町ですから、町並みがきれいにもとに戻れば戻るほど、その町並みの中に突然仮設住宅群があらわれる、仮設住宅の向こうにきれいなホテルのシースルーのエレベーターが上下している、これはいかにもアンバランス。 そういうような生活の再建という面、それをもっともっと重点を置いて、これからは、震災後二年が経過をして、そろそろ仮設の皆さんも預金が底をついてこれからどうしようかと思い悩んでいらっしゃるようでございますので、その生活の再建という点をもっともっと政治がやっていかなければならないのではないかということを御指摘を申し上げさせていただいているところでございます。 総理はよく御存じだと思いますが、臨済宗の白隠禅師という坊さんの言葉の中に、動中の工夫は静中の工夫にまさること百億千倍という言葉がございまして、動中というのは忙しい中とか大変な中という意味だそうですが、大変な中でやる工夫は、静中、そうでもないときにやる工夫に比べたら百億千倍の価値があるのだという意味だそうでございます。 私ももちろん、お国の財政が、三塚大臣、笑っていらっしゃいますけれども、お国の財政が大変なことは十分承知をしておりますが、しかし、政治がやるべきこと、私たちがやらなければならないことをしっかりやるときはやるというその態度こそが、総理が今火だるまになってでもやるとおっしゃっていらっしゃる六つの改革をやり切れるかどうかに必ずつながっていくというふうに私は信じております。 最後に、ぜひ総理から、仮設住宅にこだわりますけれども、仮設住宅とか恒久とかにこだわらず、生活再建の支援金の給付についてはこれで終わりということではなく、まだまだ検討をするんだ、これからも新しい策を出しますということをお約束をいただけますでしょうか。
○橋本内閣総理大臣 私、ちょっと議員と感じが違うのかもしれません。私は、被災後の神戸に最初に参りましたとき、海側から入りました。そして、壊れた港の岸壁に無理やり船を着けるところから市内に入りました。二度目に入りましたときには、姫路側から入り、ライフラインの切断している中にどこまで入れるかと思いましたが、途中までしか入れませんでした。そして、電力がまず、そしてようやくガスがつながり始めたとき、そのガスが点火して喜ばれる御家族の顔を見て、本当にほっとしました。そして、それ以外にも何回かございますが、先ほどあなたがお尋ねになりましたように、仮設住宅も見せていただきました。 その上で、やはり私は、神戸に全力を挙げてこれから我々が呼び戻していかなければならないもの、それは仕事場だ、仕事だと思っています。そして、もう一度仕事をつくり出す、働き場所をつくり出す、その中で、当然のことながら働き場ができることは生活安定にも大きな役割を果たすわけですから、そういう努力をこれからも続けていきたい、そのように思います。
○川内委員 時間になりましたので、終わります。
○深谷委員長 これにて仙谷君、川内君の質疑は終了いたしました。 次に、松本善明君。
○松本(善)委員 まず、総理に、オレンジ共済問題について質問します。 この事件で、巨額の金が政界に流れた疑いを徹底的に解明せよというのは、既に世論になっていると思います。国会も政党もその自浄能力が問われておりますし、疑惑を持たれた議員は、政治倫理綱領にありますように、みずから真摯な態度をもつて疑惑の解明に当たらなければならないということは当然のことであります。 新進党の西岡幹事長は、本委員会で、この問題について国民にわびるとともに、たとえどのような結果を生じようとも、真相究明に断固とした態度で臨むことを国民の皆さんにお約束をすると決意を述べられました。また、細川元総理は、記者会見で、みずからに対する証人喚問について、国会で決まれば堂々と申し上げるべきことは申し上げると、応ずる意思を表明され、捜査にも協力すると言明されました。 この時点で、この事件の真相解明という点での、いわば超党派の合意ができたわけであります。これは、決して新進党の党内問題にとどまるものではなく、まして、いかなる立場からも党利党略で対処すべきものでは断じてないと思います。というのは、国会の自浄能力が問われている問題でもあるからであります。党利党略的に扱えば、そのこと自体が国会の名誉と権威を傷つけることになります。私は、国会の名誉と権威を守るために、まず、この問題について質問しようと思います。 この問題は、友部問題は、多数の国民を欺き暴利を得たという、悪徳、破廉恥な詐欺容疑にとどまらず、その金で国会議員の地位を買い取ったのではないかという疑惑が重大で、民主政治の根幹と政党及び関係政治家の政治責任にかかわる問題になっておりまして、徹底的に解明すべきではないかと思いますが、総理のこの事件についての認識と見解を伺いたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 この事件が、政治家、私どもにとりまして、衆参、あるいは党派、あるいは会派を問わず、政治の信頼に向けて一層自戒し、襟を正さなければならないという気持ちを呼び起こしている事件であることは、議員の御指摘のとおりであります。同時に、この事件そのものは、友部達夫参議院議員らが多数の顧客を欺いて多額の金銭を交付させた疑いの事件、そう承知をしております。ですから、私は、二つの面があると思います。 そして、この犯罪の部分については、捜査当局において、全容の早期解明に向けて鋭意所要の捜査を行っておられるものと思いますが、政治家として、衆参の別、あるいは会派、党派の別、こうしたことを抜きにして、皆が襟を正さなければならない性格のもの、そのように思います。
○松本(善)委員 友部議員のオレンジ共済の集め た金の総額は約九十一億円に上ります。その中には、友部議員の選挙資金や政治工作資金として使われたものがあると言われております。 比例代表選挙の順位に関して金銭が出されておれば、公選法第二百二十四条の三違反の犯罪を構成することは、自治大臣も答弁で認めているとおり明白であります。そうだとすれば、政治工作資金の解明は、詐欺犯罪の金の使途の解明というにとどまらず、公選法違反の犯罪の究明という重大な問題であるはずであります。 この捜査の重大性をどのように認識しているか、国家公安委員長の答弁を求めます。
○白川国務大臣 松本委員にお答え申し上げます。 あくまでもこの事件はまず詐欺として立件をいたしまして、そして詐欺の全容を明らかにするということで、その使途をまず鋭意捜査しているところでありますが、同時に、これだけ疑惑が現に持たれているわけでございますので、ただ使途の解明というだけではなくて、こういう視点も持ちながら関係者等から全容を解明していく、捜査をしていくということと私は承知をいたしております。
○松本(善)委員 資金の使途の解明というのは犯罪捜査の常道ですが、今、国家公安委員長の御答弁のように、全容解明をしているということであります。 新進党の比例代表選挙の順位決定につきましては、細川氏が二月五日の記者会見で、細川氏が責任を持つ日本新党枠に候補者として友部容疑者を入れたこと、その日本新党の枠の候補者を新進党全体の候補者の中で順位を決定したこと、最終的には党首と幹事長に一任したが、実質的責任者の幹事長のところで決まったんだと思うと述べています。 当時の幹事長の小沢氏は否定しているようですし、新進党は多数決で決めたと言っているようでありますが、公選法二百二十四条の三の「名簿登載者の選定につき権限を有する者」はだれに当たるか、これは法律論としても事実関係としてもはっきりさせなければなりません。 新進党の場合、候補者選定機関として自治省に届けていたのは新進党選挙対策委員会ではないかと思いますが、この点を質問すると同時に、そういたしますと、その決定をする構成員はすべて「権限を有する者」ということになると思いますし、その場合は細川氏も初村氏もそのメンバーではなかったか。この問題について自治省に伺いたいと思います。
○牧之内政府委員 平成七年施行の参議院の比例代表選出議員選挙におきます新進党から届け出のありました名簿登載者の選定手続によれば、御指摘のありましたように、選定機関の名称は新進党選挙対策委員会となっております。 それから、公選法第二百二十四条の三の「選定につき権限を有する者」の範囲、あるいは具体的にだれが該当するかということにつきましては、その実態に即して個別に判断をされるべきものと考えております。 一般的には、解釈といたしましては、各政党におきまして候補者の選定なりあるいは名簿の順位の決定、これに権限を有する機関、その機関に任ぜられた者あるいはその機関が組織体でありますればその組織の構成員、それからその機関の決定の事前の段階でそれを、機関決定を拘束するような機関がありますればその機関の構成員も含まれるものと承知いたしております。
○松本(善)委員 警察庁に聞きますが、この問題については、今述べた点、自治省の答弁をしたような点につきまして、新進党関係者の事情聴取を行う必要があるのではありませんか。
○泉政府委員 先ほども国家公安委員長が御答弁いたしましたように、本件につきましては、大勢の人間から八十億を集めるという悪質な詐欺事件であります。 現在、関係被疑者を逮捕して、この詐欺事件の捜査に鋭意力を注いでいるところであります。詐欺事件で得られた使途につきましても、当然その捜査の過程で、使途解明という観点で明らかにしていかなければならない事実関係だと思っております。その過程で、証拠に基づきまして、他の犯罪に、法令に触れるようなものを認知しましたら、それに対しては厳正に対処するという基本方針でございます。 今お尋ねの、ある特定の人の取り調べについてのお尋ねでございましたけれども、将来の捜査あるいは現在行っている捜査の具体的中身にわたりますので、その点につきましては、御答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○松本(善)委員 参議院選挙の前年、九四年の十二月に、オレンジ共済の友部百男専務理事は、ホテルロイヤルパーク内で新進党前衆議院議員の初村謙一郎氏と細川元首相とひそかに会って、三千万円を工作資金として手渡したという問題は、本委員会でも既にリアルに質問が行われましたし、捜査も始まっているようであります。 友部容疑者の参議院選挙の立候補に当たって、九五年七月四日、都内のホテルで、オレンジ共済の総会を兼ねた励ます会が開かれております。この集会には細川、海部元首相が出席をし、細川氏は、比例区の中で、新進党の中でいいポジションが得られるよう、全力で努力させていただきたいとあいさつをしております。これはテレビでも放映をされております。 細川氏は儀礼的なものだと言っておりますが、この発言によれば、細川氏は友部氏の順位を上げるため努力したことが十分うかがえます。警察庁は、この事実を知っているのかどうか。 また、細川氏は記者会見で、捜査当局から話が聞きたいということになれば当然協力すると、捜査に協力する意思も表明をされています。警察庁は当然事情を聞くべきではありませんか。
○泉政府委員 御質問のような報道がなされておるということは、承知しております。 それにつきましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、本件詐欺事件の捜査の過程で所要の捜査は遂げてまいることとしております。
○松本(善)委員 オレンジ共済が計画をいたしました二十一世紀青少年育英事業団の設立を担当した吉野正三郎弁護士は、赤旗記者の取材に対して次のように明言をしております。 「一昨年七月の参院選挙終了直後、友部達夫参議院議員の第一公設秘書・大久保維曙氏から直接打ち明けられた」「順位引き上げのための工作資金は三億五千万円で、斎藤麗二氏と初村謙一郎衆院議員が受け取り、政界工作に使った。これは間違いない。他に旧日本新党都議への一億円の工作資金と合わせて四億五千万円がオレンジ共済から流れた」と。 これは弁護士の資格を持つ人の重要な証言であります。捜査当局は、この発言について重大な関心を持って事実の調査に当たるべきではありませんか、警察庁。
○泉政府委員 年金会オレンジ共済による広域詐欺事件につきましては、現在全容解明に向けて鋭意捜査を行っております。具体的な内容につきましては、御答弁を容赦願います。
○松本(善)委員 警察庁に続いて聞きますが、友部側の政界工作資金は、政治ブローカーと言われる斎藤麗二氏に三億五千万円とも四億円以上とも言われております。また、参議院で我が党有働議員が質問いたしましたように、石崎松之介容疑者がみずから書いて赤旗記者に渡したメモでは、選挙と政治工作資金に十億円支出したとあります。金額と全容はこれからの捜査にまっとしても、政治家に対して友部側から政治工作資金が使われたということ自体は間違いないのではないか。そのことは捜査当局として確認をしているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○泉政府委員 本件詐欺事件によって得られた資金の使途については、現在捜査中でございます。
○松本(善)委員 国会としてもやはり全容解明の責任があることは言うまでもありません。我が党は、次の証人喚問を要求をいたします。 友部達夫、大久保維曙、石崎松之介、三名の各容疑者及び斎藤麗二、細川護煕、初村謙一郎の各 氏であります。 なぜ喚問を求めるかは質問の中で明らかにしたとおりであります。速やかに喚問の結論が出ますよう、委員長、理事会で御協議いただきますようお願いします。
○深谷委員長 理事会で協議いたします。
○松本(善)委員 泉井疑惑についてお聞きします。 法務省刑事局長に聞きます。 石井亨元仙台市長に対するゼネコン汚職仙台ルート裁判で、東京地裁は、一月二十二日、石井被告に実刑判決を言い渡しました。判決はまだ全文ができておらず要旨だけでありますが、検察側冒頭陳述に次のようなくだりがあります。 ハザマの加賀美社長が自分が四社の窓口になるということを述べて、「ハザマ、清水建設、西松建設、三井建設の四社で一億円の資金提供をさせていただきます」、それに対して市長は「ありがとうございます。よろしく頼みます」、加賀美社長が「LNG」、液化天然ガスの問題です、「LNG基地の工事は、清水が素晴らしい技術を持っており、三井も実績があるのでよろしくお願いします。ハザマもしっかり勉強していますので、ぜひ、うちにもお願いします」、市長は「わかりました」。 法務省刑事局長、冒頭陳述にこのような内容があることは間違いありませんか。
○原田政府委員 お答え申し上げます。 石井前仙台市長らに対する収賄等被告事件につきましての平成五年十月二十八日付冒頭陳述書には検察官の証拠により証明すべき事項と記載の中に、御指摘の御趣旨の記述がなされていることを承知しております。
○松本(善)委員 一億円の贈賄の中身についての冒頭陳述であります。これは法務省刑事局長の答弁のとおりでありますが、仙台市のLNG、液化天然ガス導入に関する基地建設がまさに収賄の対象になったという事件で、有罪の判決が出たということであります。 市長の収賄事件にまで発展した仙台市のLNG導入、基地建設というのは一体どういうものだったのか。なぜ贈収賄事件にまでなったのか。私は、この間、仙台市のLNG導入をめぐる当時の経過を詳細に調査をいたしました。その結果、重大な新しい事実が浮き彫りになってまいりました。 仙台市は、都市ガスとしてブタンガスを供給していたのを、一九八八年に東北ではまだ経験の少ないLNG、液化天然ガスの導入に踏み切りました。事業規模は次第に膨れ上がって、総額八百五十八億円もの巨大プロジェクトとなりました。企業にとっては利権の対象ともなっていたわけであります。 当時の重大な問題の一つは、LNGの導入方式をめぐって、新潟からのパイプライン方式でいくか海上輸送方式でいくかをめぐって、数年に及ぶ激しい議論が市議会などで行われておりました。いずれの方式を採用するかが関係企業の利権に直接影響を与えるという問題になっておりました。 通産省に伺いますが、ガス事業の担当官庁として、当時の経過を承知していると思いますが、この二つの方式をめぐる議論があったのは間違いありませんか。
○佐藤国務大臣 今委員がおっしゃったように、当時日本のガス事業という問題でもって、供給の安定性あるいはまた経済性そして安全性というところから、LNG、そういうものをやはり導入してこようという動きがあったことがございます。それが一点。 それから、今の仙台を含めてでございますが、こうした天然ガスの導入方式の決定というのはガス事業者の判断において行う、こういうことになっておりまして、仙台の場合も、仙台市のガス局の経営判断でもって決まったと承知しております。
○松本(善)委員 直接お答えになりませんでしたが、市議会でこれは長い間議論されていたものでございます。 パイプライン方式といいますのは、新潟から仙台までパイプラインを通す方式であり、その場合には巨大な受け入れ基地は必要としないし、一方、タンカーによる海上輸送方式となれば港に受け入れ基地の建設が不可欠であります。この二つの方式のどちらにするかは、それぞれの関係企業の利権に絡んでも重大問題でした。 ところが、九二年一月、当時の石井仙台市長は突然海上方式に決定し、記者発表をいたしました。当時、新聞紙上でも一斉に「突然の方針転換」と疑問を投げかけておりました。海上輸送方式に決まったとなりますと、仙台港にLNG受け入れ基地を建設することになるわけで、どのような土地を予定地とするか、その建設はどの企業が担当するか、さらにはLNG買い付け先、タンカー建造をどこに要請するか、巨大な利権の対象でありました。 ガス事業を担当している通産省にお聞きしますが、受け入れ基地の予定地は東北石油の所有地でありますが、間違いありませんか。
○江崎政府委員 委員御指摘のとおりでございます。
○松本(善)委員 東北石油というのは三菱石油の子会社であります。海上方式の採用は、三菱石油にとって念願の利権を手にしたものでありました。さきに触れましたハザマによるゼネコン汚職もその一環ではありますが、三菱石油は、将来にわたってLNG導入に関与できるという巨大な利権を獲得したものであります。 ところで、この海上方式の採用に当たって仙台市長が突然の決定を下す過程で、ガス事業法に基づく許認可権を持っている通産省の影響力があったのではないかと疑惑が指摘をされております。当初は、コストが安いとされていたパイプライン方式を導入するように指導していたのではないかということです。 当時、通産省は、コストが安いとされるパイプライン方式を導入するよう指導。仙台市は買い付けから供給まで市が一貫して管理運営できることを理由に海上輸送を望み、陳情していたが、市の主張を通産省は認めなかった。しかし、九一年末ころに通産省の方針が突然変わり、海上輸送を認める意向が示された。そして、九二年一月に石井元市長が海上輸送を正式決定、九四年六月、通産省が市に対して事業を許可と報道もされております。これが経過ではありませんか。通産省に伺います。
○江崎政府委員 導入の方式につきまして、海上輸送方式かパイプライン方式かという点につきまして、私ども通産省では、平成二年から三年ごろにかけまして、確かに仙台市ガス局からヒアリングをしております。当時は地方のガス事業者が天然ガスの導入の計画を進めておりまして、こうした動向を正確に把握しようということで、仙台市のガス局も含めまして複数の事業者からヒアリングを行っております。 ただ、委員御指摘のような天然ガスの導入方式の決定につきましては、これはあくまでも一義的にガス事業者の判断において行われるものでございまして、私どもが、通産省が天然ガスの導入方式につきまして仙台市のガス局について特段の指導を行ったということがあるとは承知しておりません。
○松本(善)委員 指導する立場にないという建前の答弁だけではだめなんですね。例えば、特養ホームについては県が、県知事の権限です。だけれども、皆さん御存じのように、厚生省が深くかかわっていたということは明白です。そして、これは補助金が絡みますので、通産省がどういう方針を持っているかということが、市が決定をする上では、これはわいろをもらっているか否かにかかわらず、決定するかどうかという上で決定的に重要な問題であります。 当時、仙台市議会では、通産省との協議の経過と見通しについて質問がなされております。これは三塚派の人でありました。九〇年六月十五日の議事録によりますと、仙台市当局は答弁でこう述べております。「両方式の経済性、安全性等について通産当局の詳細なヒアリングをいただいているところでございます。この間でいろいろ御指導もいただいているところでございますので、さらに 協議を重ねて、御指導いただく必要があるかと考えているところでございます」と。これは通産省、建前で言えば、後から許可するんだ、指導する立場にないと言いますけれども、市議会の方ではこういうふうに受けとめていることは明白なんです。また、実際上そういう関係だったと思います。 LNG基地についての贈収賄事件について、既に有罪の判決が出ております。その当時から中央政界との関係がマスコミでも取り上げられておりますが、こうした判決が出た以上、通産省はこの問題に一歩進んで調査をすべきではないか。 特に今日の問題で言えば、泉井疑惑との関係であります。通産省幹部の多数が泉井被告から接待を受けていた癒着疑惑が指摘をされ、通産省の内部調査でその一部が判明をいたしました。通産幹部四十二名が接待などの癒着を認め、うち資源エネルギー庁幹部も多数関与しているということであります。仙台市のLNG導入に関して、泉井被告の通産幹部への働きかけがあったとしたら、もうこれだけで重大な問題であります。 この際、通産大臣、この関係について徹底的に調査をすべきではないかと思いますけれども、通産大臣の見解を伺いたいと思います。
○佐藤国務大臣 今の調査するしないのその前に、一つの流れとして申し上げたいのは、先ほどから申し上げておりますように、本件の、仙台の基地建設に関しては、通産省は関係がないというのが私の立場でございます。 それは、先ほどから申しているようにヒアリング、これを行ったことは事実であります。そしてまた、相談を受けたことも事実でしょう。しかし、先ほど言ったように、今までこうした事業をする経験がない仙台としては、今までの例その他でもって供給の安定性、経済性、また安全性ということで、当然やはりお聞きになるわけでございまして、それに対するアドバイスをするのは役所の立場でございます。そして、携わったということになると、いわゆる基地をつくるときに、ガス事業法上、ガス工作物の変更の許可、こういうことを通産省はしているということでございます。 それで今委員御指摘のように、既に本問題は刑事問題として、石井前市長が逮捕されて、そして裁判にかかって、冒陳もあり、一部判決があった、こういうふうな御指摘でございますが、そのとおりでございます。 そこで、第二のというか、お問い合わせの泉井事件との関連でございますが、私の方は、私が大臣に就任した早々、泉井とのかかわりがあるという職員を六名ほど処分いたしましたが、それはあくまでも事件というものではなく、いわゆる綱紀粛正の観点からいって、過度のつき合いがあった、ある者は監督の責任ということで処分をしたわけでございます。 そういうことで、今のお問い合わせでございますが、本件はもう既に裁判、いわゆる刑事訴訟上の俎上に上がっておる問題でございますから、これ以上私の方で独自の調査をするという気持ちはございません。
○松本(善)委員 通産大臣、やはりちょっと考え直す必要があるんじゃないですか。九四年度には通産省は地方都市ガス事業天然ガス化促進対策費等補助金で、仙台市に千二百万円補助しております。九五年度も同額です。やはり補助とのかかわりがあるんですよ。だから、建前上、指導する関係じゃないということでは決して済まないと思います。 既にこの泉井と資源エネルギー庁の幹部に対する接待の問題についてもいろいろ大きく報道をされていますね。私は、今やはり政界、官界にかけられた疑いというのは全部きれいに解明しなければならない、それが今求められていることだと思うんです。それを今の時点で、今まではやってなかったかもしらぬ、今まではそれはつき合いの程度がいいのかどうかということだったかもしれません。今こうなってきますと、その程度の調査ではだめだと思うんですよ。そのことを今私は提起をしている。そのことを解明するという決意があるかどうか、そんなことは私は関係しないんだと通産大臣言われるのかどうか、そこをもう一回答弁してください。
○佐藤国務大臣 松本委員と若干違うというふうな、ちょっと誤解もお互いにあるのじゃないかと思うので申し上げますが、今のこのガス基地の建設ということで、当時のやはりガス事業というもので今までのあれと変えてLNG、こういうものを採用するという流れにおいてそのようなヒアリングをした。だから、そういう意味では指導をしたということは否定はしておりません。ただ、今言われるように、指導をしたからそこでもって通産省が圧力をかけたんだろうというのは、これはちょっと誤解ではないだろうか、こういう意味で申し上げたわけでございます。 そういうことで、私の方はあくまでも、本件それからすべてに関しても、私自身は部下というものの言動を信頼しておりますので、今言われても、やはりすぐこの問題について、新たな疑惑が、またこれが犯罪的な法律に違反しているというのが確証が上がらない限り、調べるという考え方はございません。
○松本(善)委員 通産大臣、圧力をかけたとかなんとかそんなことを言っているんじゃないんですよ。事実関係はこうなっている、こうなっている以上は通産省としては徹底的に調査をすべきではないかという問題提起をしているわけです。それに通産大臣がおこたえにならなければ、私は国民から一定の批判を受けることは間違いないというふうに思います。 次は、運輸省に質問いたします。 仙台港に建設中の沖防波堤は、入港に当たって荒波から船舶を守る上で大事な役割を担うものとして、その建設促進が関係方面から要請されたと聞いています。一九九〇年から九一年当時、どのような企業から陳情、要請がなされておりましたか。
○木本政府委員 仙台港の整備促進で、九〇年ごろ、どういうところから陳情を、要望を受けたかという趣旨の御質問かと思いますが、もう大分以前のことでございますので、どういった陳情があったのかという記録も残っておらず、当時の陳情の事実が確認できない、そういった状況でございます。 ただ、最近一、二年の間では、宮城県など地元公共団体及び商工会議所から成ります仙台国際貿易港整備利用促進協議会、こういう団体と、それから、地元企業を中心にして仙台港の整備とか利用促進等について活動しております団体でございます仙台港整備運営協議会、こういった団体がございますが、との二つの団体が合同で、仙台港の整備促進等について私どもの方に要望いたされております。そういったことからしますと、先生御指摘の当時にもそういった陳情が行われていたのかなという感じを持っております。
○松本(善)委員 防波堤事業は運輸省の事業で、八二年に着工しましたが、九〇年の時点では三分の一しかできていませんで、今話が出ました仙台港整備連絡協議会の会長は、話が出ました東北石油が会長なんです。運輸省などに陳情していたけれども工事は進まないで、同社と三菱石油の重要な課題になっていたということが報道もされております。 三塚大蔵大臣、あなたは三菱石油から沖防波堤について陳情を受けたことがありますか。
○三塚国務大臣 その記憶はありません。
○松本(善)委員 三塚大蔵大臣に対して、当時は大蔵大臣ではもちろんありません。一九九〇年暮れか九一年初め、三菱側から、港内が波が荒く、タンカーが入港できない日が多くコストがかさむということを説明をして、九〇年十一月の暴風雨で埠頭の一部が壊れた現場のビデオテープを持ってきて、それから写真も持ってきて、建設中の防波堤が早く完成するようお力添えをという陳情があったということが大きく報道されておりますが、三塚さん、記憶は思い出せませんか。あなたは記憶にあるように答えているみたいなんですが。
○深谷委員長 質問は、済みませんが、そのたび に挙手をして委員長の許可をとってください。
○三塚国務大臣 もう一回。
○松本(善)委員 今申しましたように、ビデオを持ってきたり写真を持ってきたりして、そして防波堤が完成するようにということで陳情があったのではないか。これは大きく報道をされておりまして、新聞記事では、あなたは、あったのかなという気もすると……(三塚国務大臣「どこの報道ですか」と呼ぶ)河北新報です。
○三塚国務大臣 その報道は見ておりませんが、政治家として陳情は、県知事主催の会議、それから市長主催の会議というのは、全国会議員、年に一回か二回行われておるところ、特別にそのビデオテープ云々という陳情の記憶はありません。
○松本(善)委員 毎日新聞ではトップですよ。ほかの各紙もそうです。「三菱石油と三塚氏仲介 泉井被告 仙台港防波堤建設を陳情」、九〇年から九一年、料亭でビデオを用意。大きな記事ですよ。全く記憶はありませんか、これ。
○三塚国務大臣 あなた河北新報と言うから……(松本(善)委員「それは河北新報にあなたの記憶があったかなということがあるということ」と呼ぶ)いやいや、河北新報のものは見ていませんし、あなたが言うのは大みそかの朝刊でしょう、毎日新聞の。本件は、そういう書き方、陳情を受けたのではないか、こういうことなんですね。私は、ですから、受けた記憶はない、こう言っているわけです。意図的なものすら感ずる記事の扱い方じゃないでしょうか。 政治家は議員としてどなたの陳情も受ける立場にあります。ましてや仙台港は、私が県議会議員のころ、新産業都市の建設ということで工業港、法律によるスタートを切ったところであります。防波堤については、記憶をたどりますと、二十年前ぐらいから県及び市等の陳情が相次いでおります。それだけの陳情ではなく、私の議員としての立場は、御案内のとおり、陳情は全国どんな陳情でも時間があります限りお受けをいたしております。 そういう点で、何で毎日新聞がそれほど陳情を受けたことに過大の報道をするのでしょうかということで、法的対抗措置を講ずるべく検討いたしておるのでありますが、記事がなかなか断定をしておらない記事なものですから、しかし、著しく見識を欠く態度でありますから、そういうことであります。
○松本(善)委員 大みそかとよく覚えておられますが、ほかの各紙も一日おくれで元日にいろいろ報道していますよ。 それで、これは一般的な陳情とは私は違うと思うのです。個別企業のトップの個別招待で、もしこのとおりであればですよ。私の調査によりますと、そのときは三菱石油の山田菊男社長、それから古川澄男副社長。山田さんは今は会長です。古川さんは退職しています。山田さんは、この問題について否定なくして、この問題は一切コメントできない、会いたくないというお話でした。 それで、私どもの調査では、山田さんと古川さんは三塚さんと初対面だったはずです。泉井容疑者の紹介がなければこの接待は実現していなかったんだ。この経過は、あなたは記憶がないと言われますけれども、確かに記憶にないが、あったかなという気もする、政治家は陳情を受けるのは当たり前だ、こういうふうに述べたということが記事にもなっております。 ですから、私は記憶を思い出していただきながらと思ってお聞きをしているのでありますが、同席したのはその三人ですね。思い出されませんか。
○三塚国務大臣 松本さん、何を言いたいの。
○松本(善)委員 いや、お聞きしたいのです。
○三塚国務大臣 そんな遠回しの話をしちやだめですよ。大体、毎日新聞の大みそかの記事、極めて遺憾ですが、陳情を受けたことが何で朝刊のトップになるのですか。多くのマスコミ人はそう言っておりますよ。あなたは共産党の大幹部のお一人なのに、基本的にそういう扱いのものがどういう意図があるのかぐらいは、輝ける共産党ですからわかるでしょうが。私は、意図を持って書いたとは断定しません。断定しませんが、マスコミ出身の多くの友人は、極めて意図的なものであるからしっかりやれ、こういうことなんです。 そういう点で、陳情は何でも受ける立場です。しかしながら、あなたが毎日新聞の記事を読んでそのように言われておりますけれども、一連の陳情かもしれませんけれども、私はあった記憶はない、こう申し上げておるわけです。
○松本(善)委員 それでは、別の角度からお聞きしましょう。 この重要港湾の仙台港外防波堤の建設予算は、ちょうど三塚政調会長が陳情を受けられた時期に急増をしております。九二年十二月に、あなたは政調会長として予算編成で役割を果たされました。そして、仙台港の沖防波堤に六十六億円という急増の予算措置がなされております。このことは記憶していらっしゃいましょうか。
○三塚国務大臣 ですから、宮城県知事初め県庁所在地の仙台市長、どこの県でも同じでしょう、年末の陳情が、全国会議員をお呼びをいたしまして、知事以下、県の場合は部長連中、県会議長、副議長、各派代表、仙台市の場合も市長、各局長、議会議長、議会の副議長、こういうことで、本件については新産業都市建設の国の決定の指定を受けて、三十年来スタートを切ったわけでございます。 民間団体も、塩竈市長、七ケ浜町長、そういう各位と一緒に陳情に年に一回ぐらいは来ておるわけでございまして、予算編成がそういうことで伸びたからどうという、何の意図もないのではないでしょうか。長年の間の陳情、それと沖防波堤というのは、陳情のときにいつも言われるのでありますが、太平洋に面しておるものですから、台風の時期には船が入れません。早急にこれをやってほしいというのが、広範の強い県及び仙台市の陳情であったことは覚えております。
○松本(善)委員 三塚大蔵大臣、直接私の質問にお答えにならなかったので運輸省に聞きますが、九三年度沖防波堤予算は六十六億円でありましたが、前年の九二年度は三十八億、九一年は二十八億、九〇年は二十八億、九三年度の翌年、九四年度は三十四億、九五年度は三十二億、億以下の数字は述べませんでしたが、このとおり間違いありませんか。
○木本政府委員 数字的には今先生がおっしゃられたとおりでございますが、御案内のとおり、九二年から九五年にかけましては、毎年、景気浮揚等の経済対策として補正予算が組まれておりまして、特に、御指摘の九三年、平成五年でございますが、三回にわたって大型の補正予算が組まれております。 今大蔵大臣もお話しされましたように、防波堤の整備促進というのは非常に緊要の課題になっておりまして、私どももできるだけ早く整備を完成したいということで、厳しい予算の中でやりくりをやっておるわけですけれども、なかなか当初予算では手当てが十分にいかないという面もありまして、補正がある場合は、非常に、正直言いまして、そういう緊急の課題に比較的たやすく対応できる、重点配分できる、そういうこともできますので、そういった補正予算があった年に大きく予算を配分させていただいておる。そういったことから、この九三年に六十六億円という、補正予算も含めました額で大きく伸びた形になっておるわけでございます。
○松本(善)委員 とにかく、九三年度にほぼ倍額に突出したことは事実です。 私どもの調査では、仙台港は一般的に荒波で――一般的なものでは決してありません。仙台港の利用実態は、三菱系列の東北石油が五二%を占めております。外防波堤は、船が港外で、港の外で待機をするときにその役割を果たすんだ、これはもう三塚さんよく御存じと思います。その恩恵を受けるのは、LNGタンカー関連が七〇%から八〇%であります。といいますのは、小さな船は、港内に入って接岸後待機をすることができるんですね。 それで、今仙台港に入港している最大は四万トンクラスの貨物船エバーグリーンですけれども、タンカーは最大で二十六万トン、小さいものでも七、八万トンクラスになります。三菱のための港湾整備促進という疑惑の上に、政官業の癒着の焦点の疑惑のかけられている泉井容疑者が介在しているという問題なんです。 三塚さん、こういう事情は十分御存じで、私よりもはるかに仙台のことは御存じでありますから、こういう事情は御存じだったんではありませんか。
○三塚国務大臣 持って回った言い方はよした方がいいじゃないでしょうか。 先ほど答弁しておりますのに、あなたはまたそれを修正した。私は、台風のときに埠頭に入れません、こういう陳情がございまして、それも、しけが込んだり冬というようなことで年に六十日とか七十日、これでは困るというのは、フェリーがございますし、仙台商港としての位置づけを県及び仙台市、関係市町村がやられておるさなかでございまして、LNGということで陳情などというのを行われておったとは記憶はいたしておりません。 長年の、仙台港の防波堤がなかなか前に進まぬことで、県の陳情、市の陳情、周辺市町村、関係業界の皆さん、建設業と言っておりましたが、そうではありませんで、中にはおったかもしれませんが、運輸業者でありますとか、観光業者でありますとか、そういう方々が来ておって陳情がありましたと、こういうことであります。
○松本(善)委員 三塚さん、私、何も持って回って質問しているわけじゃないので、どういうふうに質問しようと、委員の皆さん方がよくわかるように問題点を質問しているつもりでございます。 ここに地図を持っていますけれども、やはり仙台港の中に小さな船は入れるのですよ、台風でも。大きな船が外防波堤で待機を、入れないでいるときに外防波堤が役割を果たすのですよ。だから、三菱石油が恩恵を一番受けるということ。 ところで、この時期にあなたあてに泉井からの献金がなされております。この時期に始まった献金ではないか。 あなたの政治団体の手塚光夫事務局長は、九二年夏百五十万円、九三年十二月五百万円、九二年は泉井容疑者から三塚氏に直接、九三年分は手塚氏が特に増額を求めて、両年とも一政治団体への寄附が五十万円ずつになるよう十団体に振り分けたということであります。 何か献金したのが泉井石油商会ということを隠さなければならない事情があったのだろうかと思うのですが、いかがなんでしょう、これは。どういうわけでこんなことになったのか、御存じであればお答えいただきたいと思います。
○三塚国務大臣 本件は、私はその事実を知らなかったものですから、直ちに調査をして報告をせい、こう言いました。 私が閣僚を拝命いたしました十一月七日、就任記者会見のとき、そういう聞かれ方をいたしたものでございますから、泉井さんとお会いしておりますか、会ったことありますかと言うから、私からは、二、三回、多人数の会でお会いをいたしております、それ以上でもなければそれ以下でもございませんと。これに対してさらに質問がございまして、政治献金があられるようでございますがと言いますから、それは事務局長に調べさせて近々報告をいたしましょう、こう申し上げたわけです。 私は、三年の後半、安倍先生が亡くなりまして、清和会、旧派閥の会長に就任をいたしました。四年以降今日まで、派閥解消で三年前から新政研というのに変わっておりますけれども、そういう中で、分散ではなくして、そのとおり事務局長がやられたことであろうと思います。事実はそのとおりで、報告を受けましたので、事務局長にお聞きしなさい、こういうことで、記者団が事務局長のところで会見をして、詳細な会見が行われた。ですから、公選法、政治資金法に基づいて派閥がそれを受理し、処理をいたしましたと、帳簿もお見せをしてやったという報告を聞いております。
○松本(善)委員 今度、総理にお聞きします。 泉井容疑者が詐欺で逮捕をされましたときに、主要新聞はこぞって、これを個人的な事件に終わらせてはならないという社説を出しました。元運輸事務次官、関西国際空港会社の服部経治前社長の収賄容疑での逮捕で、これが単なる泉井容疑者の詐欺という個人犯罪でないことがはっきりいたしました。 泉井容疑者の詐取したという金額は二十四億円。これは報道によれば、三菱石油、三井鉱山から流れた資金六十四億円の一部にすぎません。泉井容疑者の交際費は十一億円、使途不明金も十一億円と言われております。通産省幹部で泉井容疑者の会食、ゴルフなどの接待を受けた者四十二人、処分を受けた者は事務次官以下六人、何らかの金をもらった政治家は判明しただけで、今お認めになりましたが、三塚大蔵大臣六百五十万円、山崎自民党政調会長一千万円など二十一名に及びます。資金提供は明らかになったものだけで約三千六百万円、泉井容疑者のメモでは二十五人、総額五千万円と言われております。巨額の裏金についての報道もあります。 服部逮捕後の各紙の社説は例外なく、事件の解明をこれにとどめることなく、事件の全容、本質、さらに政官業癒着の徹底的解明を求めております。徹底的な解明が必要なのではないかということを総理に伺いたいのが一つ。 それから、総理は公正取引委員会から摘発された企業からの献金を返却をされました。三塚大蔵大臣は詐欺、贈賄の容疑者からの献金をもらったままでありますけれども、政治倫理の上から考えてどのようにお考えでありますか。 二点について総理のお考えを伺いたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 関西国際空港前社長服部氏が逮捕され、その後、当然ながら捜査は継続しておると存じます。そして、我が国の司法当局は、その捜査の中においていやしくも法に触れる行為があるならば、当然それを厳しく罰するであろうと存じます。 また私は、自分の政治資金につき問題があるなと思ったときには、自分で自分なりの判断をいたしました。
○松本(善)委員 法務省刑事局長に聞きますけれども、泉井容疑者が三菱石油の幹部とともに資源エネルギー庁幹部の接待をした問題が大きく報道をされております。泉井容疑者の政官界工作については、厳正な捜査をしておりますか。
○原田政府委員 検察当局におきまして現在捜査中の事案に係ることでございますので、その中身についてお答えは差し控えさせていただきたいと存ずる次第でございます。 捜査の過程におきまして、刑罰法令に触れるような具体的な容疑事実が判明いたしますれば、法と証拠に基づきまして適正に対応するものと存じます。
○松本(善)委員 刑事局長、続けてお聞きします。 法律の一般論をお聞きするのでありますが、わいろ罪については、わいろとは職務に関する行為の対価としての不法の利益のことでありますが、政治家の場合は対価の関係があれば、政治資金として届け出があるかどうかは関係ないと思いますが、この点について法律論を伺いたいと思います。
○原田政府委員 あくまで一般論ということでございますが、収賄罪は、御指摘のとおり、公務員がその職務に関しましてわいろを収受等した場合に成立するものでございます。したがいまして、当該公務員の職務行為に対する報酬ないし対価として全員を収受等した場合に成立するわけでござ います。 御指摘のような他の法律の関係でどのような処理がされるかということとは、一般論的に言えば別論でございます。
○松本(善)委員 もう一つ。わいろの返却について聞きますが、収賄罪が成立すれば、あとは全員 を返却しても収賄罪の成立には関係がないと思いますが、そうか。事前収賄、事後収賄罪というのがあって、わいろ罪は在職中だけの問題でないと思いますが、どうでしょう。
○原田政府委員 あくまで一般論ということでございまして、個別的に判断すべき事柄でございますが、全員のいわば移転が行われた場合に、そのことをどう法的に評価するかということの問題であろうかと存じます。 その他、後半に述べられた法解釈論については、そのとおりであろうと思います。
○松本(善)委員 総理に伺いたいのですが、私は、総理が献金について、届け出をしていれば問題ないんだということを言われたことが、これは総理の発言なので、しかも国会での発言なので、やはりこれは正しくない。今刑事局長の答弁を聞いてもおわかりのように、届け出をしていれば問題がないとか、在職中は関係団体からもらうのは自粛をするとか、返せばいいとか、そういうような発言が横行しているのですね。これは間違っているだけじゃなくて、第一線捜査官の士気に影響も与えますし、法律に疎い政治家に誤解も与えます。 総理もこの種の発言をしておられますので、届け出ていれば問題ないという発言は正確にされた方がいいのではないかと思います。総理の御答弁をいただきたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 正確なお尋ねをありがとうございます。 御質問にお答えをいたして、私は何回かそうした趣旨の発言をいたしました。そして、今議員が、どなたの御質問にお答えをした分かわかりませんが、私は今まで国会でお答えをしてまいりましたのは、政治資金規正法にのっとって適正に処理をされていること、また、例えば綿久の献金というものを問題にされたことがございました。独禁法違反に基づく警告を受けた会社については、警告以降の寄附を返却したこと、こうしたことをお答えをしてきております。そして、政治資金とわいろのかかわりについて質問をされたことはございませんし、また、そういうお答えをしてはおりません。政治献金であるからといって、そのことだけで直ちにわいろでなくなる、そういうものでないことぐらいは認識しているつもりであります。
○松本(善)委員 最後に、総理に伺いますが、本委員会で、住専処理で金融機関の負担を減らすために国民に六千八百五十億円の負担をかげながら銀行業界から献金を受けるという問題を追及されて、借金の返済分だから問題ないという答弁をされましたが、これは自民党の中での処理の話で、銀行協会からの献金であることには変わりはないと思います。それまで否定するつもりはないのでしょうね。
○橋本内閣総理大臣 銀行業界からの政治献金、平成七年には二種類ございました。一つは我が党の経理に充てるものでありまして、もう一つは我が党の借入金の返済に充当するものでございます。平成八年二月に党として自粛することを決定いたしましたのは前者であり、現在も寄附の要請は行っておりません。後者は、平成七年からの計画で、借入金返済の目的に限定するものとして、平成七年、八年といただいてまいりましたし、平成九年もその予定でございます。 要するに、復活したとか再開したというお尋ねでありましたから、復活したとか再開したという御批判は当たりませんと申し上げてまいりました。
○松本(善)委員 銀行からのこういう、再開ではないと言われましたが……
○深谷委員長 松本委員に申し上げますが、与えられた時間を超過しておりますので、御協力ください。
○松本(善)委員 このことと自民党幹事長の公的資金導入についての発言とは、時期が完全に一致をしております。国民のほとんどは、これが見返りになっているのじゃないかと思うでしょう。私は、こういうことはやめること、そして政官業の癒着を断ち切る、政治や行政が金でゆがめられていないということをはっきりさせて、国民の信頼のもとで政治を行うことが今切実に求められていると思います。 私どもは、企業献金の禁止と、それから天下りの禁止、主権者である国民の知る権利を保障した情報公開法の制定が不可欠だと思います。我が党は、七日、この法案を提出いたしました。
○深谷委員長 松本委員、割り当て時間は過ぎております。
○松本(善)委員 このことを強調いたしまして、私の質問を終わります。
○深谷委員長 これにて松本君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る十二日午前九時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二分散会