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140回国会衆議院1997/05/22

本会議 第37号

発言数
42
登壇者
12
会派数
4
開催日
1997/05/22

会議録

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。      ————◇—————  日程第一 外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律案(内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。運輸委員長杉山憲夫君。     —————————————  外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔杉山憲夫君登壇〕

杉山憲夫自由民主党

○杉山憲夫君 ただいま議題となりました外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律案について、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、外国人観光旅客の来訪地域の多様化を促進するための措置を講ずることにより、国際観光の振興を図ろうとするもので、その主な内容は、  第一に、外国人観光旅客の来訪を促進する地域の整備及び海外における宣伝等の措置を講ずることとすること、  第二に、外国人観光旅客の国内における交通、宿泊その他の旅行に要する費用の低廉化のための措置を講ずることとすること、第三に、通訳案内その他の外国人観光旅客に対する接遇の向上を図るための措置を講ずることとすることなどであります。  本案は、三月十二日本院に提出され、五月十三日本委員会に付託されました。  本委員会においては、五月十六日古賀運輸大臣から提案理由の説明を聴取し、去る二十日質疑に入り、同日質疑を終了いたしました。次いで、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。  本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第二 大学の教員等の任期に関する法律   案(内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第二、大学の教員等の任期に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。文教委員長二田孝治君。     —————————————  大学の教員等の任期に関する法律案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔二田孝治君登壇〕

二田孝治自由民主党

○二田孝治君 ただいま議題となりました大学の教員等の任期に関する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、大学等において多様な知識または経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが、教育研究の活性化にとって重要であることにかんがみ、教員等の任期について必要な事項を定めることにより、大学等への多様な人材の受け入れを図り、もって大学等における教育研究の進展に寄与することを目的とするもので、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、国公立大学の大学管理機関は、教員について任期を定めた任用を行う必要があるときは、任期に関する規則を定め、公表しなければならないこと。  第二に、国公立大学の任命権者は、任期に関する規則が定められた大学の教員について、次の三つのいずれかに該当するときは、任用される者の同意を得て、任期を定めることができること。  一は、教育研究の分野または方法の特性にかんがみ、多様な人材の確保が求められる教育研究組織の職につけるとき、  二は、みずから研究目標を定めて研究することを主たる職務とする助手の職につけるとき、  三は、大学が定めまたは参画する特定の計画に基づき、期間を定めて教育研究を行う職につけるときであります。  第三に、私立大学に関しては、国公立大学について任期を定めた任用ができる三つの場合に該当するときは、学校法人は、教員との労働契約において任期を定めることができること。また、この場合は、学長の意見を聞いて、あらかじめ教員の任期に関する規則を定め、これを公表すること。  第四に、大学共同利用機関等の職員のうち、専ら研究または教育に従事する者への準用規定を設けることなどであります。  本案は、四月八日本院に提出され、五月九日本会議において趣旨説明及び質疑を行い、同日本委員会に付託されたものであります。  本委員会におきましては、五月十四日小杉文部大臣から提案理由の説明を聴取し、同月十六日から質疑に入り、参考人から意見を聴取するなど慎重な審査を行いました。  かくて、昨日質疑を終了し、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、本案に対し附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第三 千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定の譲許表第三十八表(日本国の譲計表)の修正及び訂正に関する確認害の締結について承認を求めるの件  日程第四 サービスの貿易に関する一般協定の第四議定書の締結について承認を求めるの件

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第三、千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)の修正及び訂正に関する確認書の締結について承認を求めるの件、日程第四、サービスの貿易に関する一般協定の第四議定書の締結について承認を求めるの件、右両件を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。外務委員長逢沢一郎君。     —————————————  千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)の修正及び訂正に関する確認書の締結について承認を求めるの件及び同報告書  サービスの貿易に関する一般協定の第四議定書の締結について承認を求めるの件及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔逢沢一郎君登壇〕

逢沢一郎自由民主党

○逢沢一郎君 ただいま議題となりました両件に つきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、WTOの譲許表第三十八表の修正及び訂正に関する確認書について申し上げます。  情報技術製品の関税撤廃については、平成八年よりWTOの主要加盟国間で交渉が行われ、特定の情報技術製品については、原則として平成十二年までに関税を撤廃することで交渉が妥結しました。そして、同年十二月のシンガポールでの情報技術製品の貿易に関する閣僚宣言を受け、本年三月、その具体的内容がまとめられました。また、医薬品については、WTO協定が発効する日から主要国間で特定の医薬品及び中間原料について関税を撤廃することとされておりましたが、平成七年よりWTOの関係加盟国の間でその対象産品の一回目の見直しが行われ、平成八年十一月に新たに追加される産品等がまとめられました。その結果、本年四月七日、ジュネーブにおいて本確認書が作成されました。  本確認書は、附属する譲許表において、関税撤廃の対象となる情報技術製品約二百品目の関税撤廃の方法、関税率表番号及び産品名並びに新たに関税撤廃の対象として追加される医薬品約四百六十品目の関税率表番号等を定めております。  次に、サービス貿易一般協定第四議定書について申し上げます。  ウルグアイ・ラウンド交渉の最大の成果の一つとして、サービスの貿易についての国際的規律を規定したサービス貿易一般協定がWTO協定の附属書として作成されましたが、基本電気通信サービス分野については、ウルグアイ・ラウンド交渉の期限内に各国が自由化約束を行うことが困難であったため、WTO協定の発効後も平成八年四月三十日まで交渉が継続されました。継続交渉も難航しましたが、最終的に、WTOの六十九の加盟国が基本電気通信サービス分野についての市場アクセス、内国民待遇等の約束表及び最恵国待遇義務の免除表を提出し、本年二月十五日、交渉は終結し、四月十五日、本議定書が作成されました。  本議定書は、附属する約束表及び免除表を従前の約束表及び免除表について補足または修正を行うものとして発効させるための手続を定めたものであります。  以上両件は、去る五月十三日外務委員会に付託され、十四日池田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、昨二十一日質疑を行い、討論の後、採決を行いました結果、両件は多数をもって承認すべきものと議決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 両件を一括して採決いたします。  両件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、両件とも委員長報告のとおり承認することに決まりました。      ————◇—————  日程第五 都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案(内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第五、都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。建設委員長市川雄一君。     —————————————  都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔市川雄一君登壇〕

市川雄一新進党

○市川雄一君 ただいま議題となりました都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。  本案は、近年、長時間通勤の増大等をもたらしている都市構造の現状にかんがみ、土地の有効利用を通じて利便性の高い高層住宅等の供給促進を図り、職住近接の都市構造の実現に資するため、都市計画において、土地の有効利用を図り利便性のすぐれた高層住宅の建設を誘導すべき地区として高層住居誘導地区を定め、同地区内の建築物について、その住宅割合に応じて容積率を最大六〇〇%まで引き上げるほか、地区の特性に応じた建築規制を行うとともに、共同住宅の容積率算定に当たって、その延べ面積から共用の廊下または階段部分の床面積を除外しようとするものであります。  本案は、去る五月八日本委員会に付託され、翌九日亀井建設大臣から提案理由の説明を聴取し、十六日質疑に入り、昨二十一日質疑を終了いたしましたところ、本案に対し民主党から修正案が提出され、討論、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第六 介護保険法案(第百三十九回国会、内閣提出)  日程第七 介護保険法施行法案(第百三十九回国会、内閣提出)  日程第八 医療法の一部を改正する法律案(第百三十九回国会、内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第六、介護保険法案、日程第七、介護保険法施行法案、日程第八、医療法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。厚生委員長町村信孝君。     —————————————  介護保険法案及び同報告書  介護保険法施行法案及び同報告書  医療法の一部を改正する法律案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔町村信孝君登壇〕

町村信孝自由民主党

○町村信孝君 ただいま議題となりました三法案についで、厚生委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、介護保険法案について申し上げます。  本案は、本格的な高齢化の進展に伴い介護を要する人の数が急速に増加し、介護問題が深刻化する中、現行の老人福祉及び老人保健制度を再構築し、国民の共同連帯の理念に基づき、社会全体で要介護者の介護を支える新たな仕組みを創設しようとするものであります。  その主な内容は、  第一に、介護保険は、被保険者の要介護状態または要介護状態となるおそれがある状態に関し、必要な保険給付を行うこととし、被保険者の選択に基づき、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが、多様な事業者または施設から、総合的かつ効率的に提供されるように配慮すること、  第二に、市町村及び特別区は、介護保険を行うこととし、国及び都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるよう必要な措置を講じなければならないこと、  第三に、介護保険は、六十五歳以上の者を第一号被保険者とし、四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者を第二号被保険者とすること、  第四に、保険給付は、要介護状態の軽減または予防等に資するよう行われるとともに、要介護者の能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならないこと、  第五に、厚生大臣は、保険給付に係るサービスの提供体制の確保等に関する基本的な指針を定めるものとし、市町村及び都道府県は、それぞれ保険給付に必要なサービスの確保等に関する計画を定めること、  第六に、国は、介護給付等に要する費用の四分の一を負担するとともに、要介護認定等の事務に要する経費の二分の一に相当する額を交付することとし、都道府県及び市町村は、それぞれ保険給付に要する費用の八分の一ずつを負担すること、  第七に、市町村の介護保険の財政の安定化に資するため、都道府県は財政安定化基金を設けること等であります。  なお、この法律の施行日は、一部の事項を除き、平成十二年四月一日としております。  次に、介護保険法施行法案について申し上げます。  本案は、介護保険法の施行のために必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の規定の整備を行おうとするもので、その主な内容は、  第一に、法定の支給限度基準額に基づく介護給付等を円滑に行うことができる日までの間、市町村は、基準を下回る額をその市町村の支給限度基準額とすることができること、  第二に、健康保険法及び国民健康保険法に関し、介護保険の納付金の納付に要する費用に充てるため介護保険の第二号被保険者の保険料についての改正を行うほか、老人福祉法等の関係法律に関して所要の規定の整備を行うこと等であります。  次に、医療法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、療養環境、介護体制の整備や地域医療の確保の観点から、所要の措置を講じようとするものであります。  その主な内容は、  第一に、医療の担い手は、医療を提供するに当たって、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めること、  第二に、長期療養患者の療養に適した人員配置及び構造設備を有する療養型病床群を診療所にも設置できるものとすること、  第三に、地域の医療機関が提供する医療への支援、救急医療の実施等を行う病院を地域医療支援病院として位置づけること、  第四に、医療法人の業務に老人居宅介護等事業その他の在宅福祉事業を追加するとともに、公的な運営が確保されている特別医療法人について収益事業の実施を認めること等であります。  三法案は、第百三十九回国会に提出され、昨年十二月十一二日の本会議において趣旨説明が行われ、同日付託となり、同月十七日小泉厚生大臣から提案理由の説明を聴取した後、継続審査となっていたものであります。  今国会においては、二月二十一日質疑に入り、三月十二日及び十七日には岡山県、福島県、北海道及び新潟県に委員を派遣し、現地において意見を聴取し、同月二十八日には委員間の討議を行い、四月四日には参考人から意見を聴取するなど、慎重かつ熱心な審査を進めてまいりました。  これまでの本委員会における主な質疑は、介護の財源のあり方、サービス基盤の整備、要介護認定のあり方、市町村の行財政負担の問題、介護保険制度への被保険者の参加の問題、医療と介護との連携等、広範多岐にわたり行われましたが、その詳細については会議録に譲ることといたします。  こうした議論も踏まえ、五月十六日、三法案に対し、自由民主党、民主党、社会民主党・市民連合及び21世紀の四会派共同により、市町村介護保険事業計画への被保険者の意見反映のために必要な措置を講ずること及び介護保険制度の全般に関する検討は施行後五年を目途として行うこと等を内容とする修正案が提出されました。また、昨日、介護保険法案及び介護保険法施行法案に対し、日本共産党より、国の費用負担割合の引き上げ等を内容とする修正案が提出されました。  次いで、各案及び各修正案を一括して質疑を続け、同日の委員会において質疑を終局し、討論、採決を行いました結果、まず、介護保険法案につきましては、日本共産党提出の修正案は賛成少数をもって否決され、四会派共同提出の修正案及び修正部分を除く原案はいずれも多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決しました。  次に、介護保険法施行法案につきましては、日本共産党提出の修正案は賛成少数をもって否決され、四会派共同提出の修正案及び修正部分を除く原案はいずれも多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決しました。  次に、医療法の一部を改正する法律案につきましては、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも全会一致をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決した次第であります。  なお、三法案に対し、新ゴールドプランの確実な達成と介護サービス基盤の充実等十六項目の附帯決議を付することに決しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。山本孝史君。     〔山本孝史君登壇〕

山本孝史新進党

○山本孝史君 私は、新進党を代表して、ただいま議題となっております介護保険法案及び両修正案並びに同法施行法案及び両修正案に反対の立場から、医療法の一部を改正する法律案及び修正案に賛成の立場から、討論を行います。  新進党は、公的介護制度は必要であり、制度創設に当たっては税方式で構築すべきだと一貫して主張してまいりました。それは、社会保険方式よりも税方式の方がすぐれていると考えるからです。  政府・与党は、介護保険と言いつつ、保険とは名ばかりの、保険の原理と全くかけ離れた制度をつくろうとしています。例えば四十歳から六十四歳の第二号被保険者は、保険料を払い、全国で介護事業に要する費用の三三%を賄うにもかかわらず、先天性や外傷性の障害によって要介護状態となっても介護保険からの給付は受けられません。  すなわち、若年者の保険料はほぼ全額が第一号被保険者である高齢者への給付に使われ、実質的には若年者から高齢者に対する所得の再分配となります。それは税金です。政府は苦し紛れに、自分の親が介護を必要とするときに備えて保険料を払っていただくと説明しますが、保険の本質である負担と給付の関係は不明確になるばかりです。  しかも、今国会は、「高齢者にもっと負担してもらおう、給付を下げよう」の大合唱です。厚生省調査でも、年間所得が百万円以下の高齢者世帯は一六・八%も占めます。これらの低所得者も介護保険料を負担しなければなりません。審議の過程では、保険料の減免制度や自己負担の上限額等、低所得者への配慮を求めましたが、詳細は明らかになりませんでした。  医療保険でも改革なしに負担増だけが決められましたが、介護保険を導入しても健康保険料は下げないとの考えを厚生大臣は示しました。介護保険料は丸々新たな負担となります。介護保障制度の創設は、厚生大臣が八月末までにまとめると約束した医療保険の改革や財政構造改革、社会保障改革と軌を一にして、その全体像を明らかにしながら進めるべきです。  特に、高齢者に最終的にどのような負担を求めるのか、明らかにすべきです。介護保険は医療保険改革につながります。今回、高齢者の保険料負担、一割の定率負担の構図が決められましたが、社民党の皆さんには、今回この法案に賛成された重みをしっかりと認識して、今後、医療保険の改革においても責任ある態度をとっていただきたいと思います。  さて、小泉厚生大臣は委員会で、社会保険方式というのは一種の目的税だと答弁をしました。社会保険料は一種の直接税です。税の直間比率の見直しが必要なときに、直接税に等しい社会保険負担をふやすことは逆行しています。また、国民健康保険と同じ地域保険であるにもかかわらず、保険料について企業負担を求めることも合理性がありません。  とりわけ、自治体で介護事業計画を策定すれば若年者である第二号被保険者については自動的に保険料率が決まり、強制徴収によって財源が確保できる仕組みになっています。厚生省の介護事業計画の策定指針や介護報酬基準額の決め方次第で、国会のチェックなしに国民の負担が決まるという仕組みは、租税法定主義に反しています。  このほか、新しくつくる介護保障制度では、年齢や要介護状態となった原因で差別せず、すべての要介護者を対象とすることを目標とすべきなどの観点から、加齢疾病条項の削除を要求しましたが、政府は応じないばかりか、障害者福祉や高齢者医療制度との関連で介護保障制度が将来どのような姿になるのか、明確には示しませんでした。  また、原案には契約の概念や利用者保護の視点がないことから、高齢者を守る仕組みとして、介護事業評価委員会の設置や国保連のオンブズ機能組織への権限の付与等も要求いたしましたが、修正案を含めて対応は全く不十分です。サービス提供者による要介護者の選択はないのか、本当に介護を必要とする人が逆にサービスを受けられなくなるのではないか、介護を受けるのも金次第という社会的不公正を招かないかなどの疑念を払拭させるような政府の答弁はありませんでした。  審議会答申も意見を並べただけのものであるならば、原案決定に至るまでも迷走に迷走を続けました。委員会での参考人の意見も一様ではありませんでした。市町村も、我が党の調査では、原案に半数近くが反対をしています。第五番目の社会保険制度を創設し、二兆円を超える新たな負担を国民に求めるにもかかわらず、厚生委員会では中央公聴会も開かず、早く成立をとばかりに急ぐ政府・与党の姿勢では、制度発足前から大混乱をもたらします。よって、新進党は、介護保険法案と同法施行案に反対をいたします。  なお、医療法の一部改正につきましては、インフォームド・コンセントへの取り組み等評価できる点があるので、賛成をいたします。  以上、討論を終わります。(拍手)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 瀬古由起子君。     〔瀬古由起子君登壇〕

瀬古由起子日本共産党

○瀬古由起子君 私は、日本共産党を代表して、介護保険法案及び同施行法案について反対の討論を行います。  最初に、国民に新たな負担を求めることになるこの法案で、中央公聴会も開かず、総理質問の機会も設定せず、日本共産党の反対を押し切って厚生委員会の審議を打ち切ったことに、私は強く抗議の意思を表明いたします。  私たち日本共産党は、これまで全国各地で介護のシンポジウムを開いてきました。そこでは、九十四歳の母親を七十三歳の腰痛持ちの娘さんが介護しています。中腰のおむつ交換がとてもつらい。教員の方です。「見舞いに行くたびに、母に早くこの施設から出してくれと言われる。働いている身です。逃げるように帰ってくる私は冷たい人間でしょうか」、介護で苦労されている家族の涙ながらの訴えがありました。  すべての国民は、必要なときにだれもが安心して必要な介護が受けられる充実した介護制度の確立を願っています。しかしながら、本法案はこうした国民の願いから大きくかけ離れたものとなっているのです。  反対理由の第一は、介護の基盤整備について、国が当然果たすべき責務について果たそうとしていないことです。  介護を必要とする高齢者の四割しか給付を希望しないことを前提に、整備計画によるホームヘルパーはパート七割を含む十七万人にすぎず、実に 百数十万人の要介護者がサービスを受けられません。さらに、特養ホーム二十九万人の整備目標では二万人以上の待機者が出るのです。このままでは、保険あって介護なしになるおそれがあるのです。  第二は、高齢者、低所得者が経済的負担の重さから給付が受けられなくなる問題です。  所得を年金のみに依拠する高齢者や経済的弱者からも月額平均二千五百円の保険料を徴収し、その上、一割の利用料を負担させる、これでは二重の障壁が、介護を待ち望む多くの高齢者を排除することにならざるを得ません。  しかも、一方では、本制度発足時には国庫負担で三千七百億円、市町村負担を千六百億円削減するなど、公費負担は大幅に減らしながら、国民に負担を求める構造となっていることです。住民税非課税世帯からの保険料徴収をやめ、国庫負担をふやし、措置制度を拡充強化し、保険制度と組み合わせてこそ、すべての国民に介護を保障する道です。  第三は、四十歳から六十五歳未満の給付は、「加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病」に限定しているため、障害者や難病患者等が切実に求めている介護が保障されないということです。  先日も、筋萎縮性側索硬化症、ALSの方が、人工呼吸器をつけて厚生委員会の審議を傍聴されていました。こういう人たちが六十五歳以下では除外されてしまうのです。  以上が、反対の主な理由です。  日本共産党は、基盤整備について、国の責務を明らかにし、市町村民税非課税世帯の高齢者等から保険料を徴収しないこと、利用料の廃止、介護手当の支給、四十歳以上の介護を必要とするすべての国民に介護を保障する等を内容とした修正案を提出いたしました。  日本共産党は引き続き、公的介護の充実を願うすべての国民の方々とともに、行き届いた介護保険制度の確立に全力を尽くす決意を表明し、反対の討論を終わります。(拍手)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) これより採決に入ります。  まず、日程第六及び第七の両案を一括して採決いたします。  両案の委員長の報告はいずれも修正であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり修正議決いたしました。  次に、日程第八につき採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。      ————◇—————  日程第九 日本銀行法案(内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 日程第九、日本銀行法案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。大蔵委員長額賀福志郎君。     —————————————  日本銀行法案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     〔額賀福志郎君登壇〕

額賀福志郎自由民主党

○額賀福志郎君 ただいま議題となりました日本銀行法案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、内外の経済社会情勢の変化に対応し、日本銀行の通貨及び金融の調節における独立性とその意思決定の透明性を高めるとともに、日本銀行の適正かつ効率的な業務運営を確保する必要性にかんがみ、日本銀行の抜本的な改革を実施するため、日本銀行法の全部を改正するものであり、以下、その概要を申し上げます。  第一に、日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うほか、金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とすることにし、また、通貨及び金融の調節の理念等について明確化することにしております。  第二に、政策委員会の議決事項の拡充及びその組織の見直しを行うほか、通貨及び金融の調節に関する事項を議事とする会議の議事要旨を速やかに公表する等の措置を講ずることにしております。また、通貨及び金融の調節等についての報告書を国会に提出するとともに、業務及び財産の状況について説明を求められたときは、総裁等は国会に出席しなければならないことにしております。  第三に、政策委員会の政府代表委員制度を廃止し、通貨及び金融の調節に関する事項を議事とする政策委員会の会議に限り政府から出席することができることにし、政府からの出席者は、議案を提出し、または議決の延期を求めることができる等の措置を講ずることにいたしております。  第四に、役員の構成、任命、任期等について、総裁、副総裁等の任命に両議院の同意を要することにする等所要の見直しを行うことにしております。また、役職員につきまして、守秘義務等を定めるとともに、給与等の支給の基準及び服務に関する準則を作成し、公表しなければならないことにしております。  第五に、大蔵大臣の広範な業務命令権、立入検査権等を廃止し、日本銀行または役職員に違法行為等があったときに限り、大蔵大臣はその是正等を求めることができることにするとともに、監事の監査機能の活用を図っていくことにしております。また、経費の予算につきましても、大蔵大臣は、認可をしない場合にはその理由を公表しなければならないこと等を定めることにしております。  本案は、去る四月二十五日三塚大蔵大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、参考人の意見聴取を行う等慎重な審査を進め、昨二十一日質疑を終局いたしましたところ、池田元久君外三名から民主党の提案に係る修正案が、佐々木陸海君外一名から日本共産党の提案に係る修正案 が、それぞれ提出されました。次いで、討論を行った後、採決いたしましたところ、両修正案はいずれも否決され、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。これを許します。中川正春君。     〔中川正春君登壇〕

中川正春新進党

○中川正春君 私は、新進党を代表し、日本銀行法案に対し、これに反対の立場から討論を行います。  世界の金融市場が急速なテンポで自由化され、その競争が激化しています。今ほど、日本の諸制度を改革し、世界に通じるグローバルスタンダードの実現が求められているときはありません。そうした意味で、戦時体制下の国家総動員体制のもとにつくられた旧日銀法を、全く遅きに失した感はありますが、今回政府がこの時点で基本的な見直しを加えようとする努力には、まず冒頭敬意を表したいと思います。  しかし、もう一方で、日本の構造改革は、日本銀行だけを個別に議論するだけでは解決をしないということも現実であります。日銀法を含む金融改革が、これまで私たちが国民とともに求めてきた中央政府全体の根本的な行政改革の流れの中で、しっかりと位置づけをされなければならないということであります。それと同時に、グローバルスタンダードは、護送船団、談合による業者行政と言われるこれまでの大蔵省、日銀の行政体質を厳しく批判し、それを排除しております。市場を中心に、公正、透明なルールと自己責任、結果行政への転換を求めているのであります。さらに加えて、金融と財政の明確な分離を実現することは言うまでもありません。  こうした基本的な流れを前提に、以下、政府提出の日銀法案に反対する理由を述べます。  まず第一に、私たちが本来目指す日本銀行の独立性と透明性の確保という目標に対して、本法案で想定された仕組みでは根本的に不十分であります。  政府案では、日本銀行は依然として大蔵省の監督下における認可法人であります。物価の安定を目指す金利政策の決定は、大蔵大臣と対等の立場で、しかも法的に明確化された組織で議論されることが、その独立性と透明性の確保の大前提であります。  新進党は、そうした意味から、日銀の政策委員会を国家行政組織法第三条に基づく独立委員会とすることを提案しております。これによって、明確にそして法的にもはっきりとした日銀の金融政策の独立と透明性を実現できるのであります。  第二に、政府がもう一方で上程している金融監督庁設置法案とこの日銀法とを合わせて金融行政組織の改革とする政府の方針に反対であります。  現在の大蔵省の検査監督機能を大蔵省から分離するためにわざわざ新しい監督庁をつくるよりも、既にある日本銀行の機能をさらに充実発展させ、これに検査監督機能を与えることができるのであります。ここに来て、大蔵省の焼け太りとまで言われる金融監督庁の設置は、行政改革の流れに全く逆行するものであります。  最後に、日本銀行の、法の後ろに隠れた体質の問題があります。  これまで、その心臓部の政策委員会が、各省庁からの天下りによって独占され、しかも実質的な議論もなくスリーピングボード化していたこと、そして、バブルの時代の金融政策に象徴されるように、内需拡大の名のもとに、国際的な政府のコミットメントを背景にした大蔵省の圧力に対して追随型の政策運営をして、いざというと政策決定責任についてはあいまいにしてきた体質、日銀法の改正とは、本来こうした主体性の欠如と無責任な体制に対する挑戦でなければならないと思うのであります。今回提案された日銀法は、政府の経済政策等と整合性を義務づけるなど、そうした明確さにも欠けていることを指摘しなければなりません。  以上、本法案に反対する主な理由を述べ、私の討論を終わります。(拍手)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————

荒井広幸自由民主党

○荒井広幸君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。  内閣提出、電気通信事業法の一部を改正する法律案、国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案、日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律案、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 荒井広幸君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。     —————————————  電気通信事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)  国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 電気通信事業法の一部を改正する法律案、国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案、日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。逓信委員長木村義雄君。     —————————————  電気通信事業法の一部を改正する法律案及び同報告書  国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案及び同報告書  日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律   案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔木村義雄君登壇〕

木村義雄自由民主党

○木村義雄君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、電気通信事業法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、我が国の電気通信事業分野における新規参入の円滑化及び公正な競争の促進に資するため、過剰設備防止条項等を撤廃するとともに、接続制度の充実を図る等所要の改正を行おうとするものであります。  次に、国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、KDDが国内における電気通信業務その他の業務を行うことができるようにする等所要の改正を行おうとするものであります。  最後に、日本電信電話株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、NTTを持ち株会社のもとに東西二つの地域会社及び長距離会社に再編成し、公正有効競争の促進を図るとともに、長距離会社の国際通信業務への進出を可能にする等所要の改正を行おうとするものであります。  以上三法律案は、去る五月八日本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。  委員会におきましては、同日堀之内郵政大臣から提案理由の説明を聴取した後、同月十四日、十五日、二十一日及び二十二日に質疑を行い、また、同月二十日には参考人からの意見聴取及び質疑を行いました。本日質疑終了後、討論を行い、採決の結果、三案とも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  なお、三法律案に対し附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 三案を一括して採決いたします。  三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————

伊藤宗一郎無所属議長

○議長(伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午後一時五十六分散会      ————◇—————

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