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140回国会衆議院1997/01/29

地方行政委員会 第1号

発言数
48
登壇者
7
会派数
3
開催日
1997/01/29

会議録

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これより会議を開きます。  開会に先立ち、新進党及び民主党所属委員に出席を要請いたしましたが、出席が得られません。  再度出席を要請いたしますので、しばらくお待ち願います。  ちょっと速記をとめてください。     〔速記中止〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 では、速記を起こしてください。  新進党及び民主党所属委員に出席を要請いたしましたが、出席を得られません。やむを得ず議事を進めます。  この際、お諮りいたします。  去る十七日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴い、理事の補欠選任を行います。  現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 御異議なしと認めます。  それでは、理事に       古賀 一成君 及び 穀田 恵二君 を指名いたします。      ————◇—————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  国政に関する調査を行うため、本会期中  地方自治に関する事項  地方財政に関する事項  警察に関する事項  消防に関する事項 以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ————◇—————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 次に、内閣提出、平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題といたします。  これより趣旨の説明を聴取いたします。白川自治大臣。     —————————————  平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

白川勝彦自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○白川国務大臣 ただいま議題となりました平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。  平成八年度の補正予算により同年度分の地方交付税の額が三千四百十二億円増加することとなりますが、このうち、本年度において普通交付税の調整額の復活に要する額四百八十一億円を除いた残余の額二千九百三十一億円を平成九年度分の地方交付税の総額に加算して同年度に交付することができることとする必要があります。このため、平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律を制定することとし、所要の規定を設けることとしております。  以上が、平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 速記を起こしてください。     —————————————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これより質疑に入ります。  質疑予定者が見えておりませんので、ちょっとお待ちいただきます。  速記をとめてください。     〔速記中止〕     〔委員長退席、山本(公)委員長代理着席〕     〔山本(公)委員長代理退席、委員長着席〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 それでは、速記を起こしてください。  ただいま理事会で協議をいたしましたが、質問予定者に出席を要請いたしておりますので、しばらくお待ち願います。  速記をとめてください。     〔速記中止〕     〔委員長退席、宮路委員長代理着席〕     〔宮路委員長代理退席、委員長着席〕     〔委員長退席、宮路委員長代理着席〕     〔宮路委員長代理退席、委員長着席〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 速記を起こしてください。  お待たせいたしました。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。  新進党及び民主党所属委員の質問予定者の出席が得られませんので、やむを得ず次の質疑者に入ります。春名直章君。

春名直章日本共産党

○春名委員 昨年の総選挙後に新たに当委員会に所属することになりました日本共産党の春名直章です。どうぞよろしくお願いします。  法案の問題について質問する前に、大問題になっている重油流出問題についての質問をさせていただきたいと思います。  私もすぐに現地に行きまして、被害の実態とか国への切実な要望、これをつぶさに聞いてきました。その中の一つで、油の回収を初めとした対策に必要な費用の負担をどこが面倒を見てくれるのかが見通せないので、とるべき手だてがおくれているという嘆きの声が随分たくさん寄せられました。  ある自治体の話なんですが、相当数のドラム缶を用意していなければならないのに、財政力が小さいために新品のものでは負担が大き過ぎるということで、中古品を探したけれども、どこでも需要がたくさんあってこれが確保できずに、そのうちに打つべき手がおくれおくれになって取り返しがつかないことになっている、こういうふうなお話もあったわけです。  一昨日の予算委員会で白川自治大臣が、「今申し上げたような基金からの補償はもちろんでございますが、それで仮にカバーできなくても、自治省として、特別交付税できちんと措置させていただくから、費用等のことは余り考えないで、むしろとにかく今は全力でまず漂着した油をきちんと除去してもらいたい。」こう答弁されております。  この答弁に関してですが、重油の回収などの対策に必要な自治体の財政支出についてはしっかりと面倒を見ていただけるということでありますか。そのことを確認したいと思います。

白川勝彦自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○白川国務大臣 御指摘のとおりでございます。  実際に私も新潟県の四市町村だけ見てきたわけでございますが、北陸の方の事情はわかりませんが、油が漂着したところを見ますと、今回最も多く本当は費用がかかるのは、いわゆる清掃費用というか、油除去費用の中の人手に頼る部分だろうと思うわけでございます。  ただ、これを幸いにも大勢の方々がボランティアでやっていただいておるわけでございますので、そのボランティア活動を支える、例えば非常に厳寒の中でございますので、特に外部から来た方はああいう日本海の中における油除去作業などに向いている防寒具を持ってこられない方もあるだろうから、そういうことを含めて万全を期してほしい、費用のことは心配しないで、とにかく今は大変な労力がかかるけれども、油を除去していることに全力を尽くすことが今後予想される環境汚染その他の被害を防止することになるんだからということで、このことは念を押して委員会でも申させていただきましたし、過日、総務審議官の方から各県の企画部長には特にその点は強く指導しておいたところであります。

春名直章日本共産党

○春名委員 その具体的な範囲のことで一つお聞きしておきたいのですが、例えば漁業者とか漁協が船を出して重油回収などに当たっていますね。この場合は、行政の委託を受けて回収をしている場合もありますが、多くは、自分の海が大変だということで、自主的に、いても立ってもおられなくなって出ているわけですね。そういう場合もたくさんあるわけですから、そういう場合に当たって、そこでかかった費用などについて地方自治体が必要な財政的な手当てもしなければいけないという場合が出てまいる。そういう場合も国としての財政措置の対象としていただけるということを考えてよろしいでしょうか。

白川勝彦自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○白川国務大臣 油防除作業並びにそれに資することは全部そうでございますので、どうぞそういうことも対象になるとお考えいただいて結構でございますが、ただ、あくまでも国から見たら公金を支出するわけでございますので、その辺についての資料その他はきちんとまたそろえておいていただきたい、こういう点もあわせてお願いしているところであります。

春名直章日本共産党

○春名委員 それで、特別交付税で対応するということでございますけれども、これは当然というか、ぜひそういうふうにしなければならないわけですが、その財源には限度というか枠があるわけですね。今度三月に交付される特交の財源なんですが、約七千五百四十二億円だと聞いております。これは全日本の、オールジャパンの交付枠です。三千数百団体に配分される財源枠です。ですから、これだけ大きな災害ですので被災地域も広範囲に及びます。八十市町村ですね、今のところ。それから長期間にわたるということにもなります。それで、現実に必要となる対策費用がこの枠以上に膨らむ事態が十分予想されるわけですね。  それで、石川県加賀市の場合ですが、例えば九五年度は特交の交付額が五億七千万円ありました。ところが、北陸中日新聞一月二十一日付にも出ているのですが、ここに報道されているのですけれども、同市の片野海岸から塩屋海岸にかけて山積みになっている重油まじりの砂の処理、広島まで持っていかなければいけない、これが一立方メートル当たりで十万円前後かかる、単純計算で十八億円ぐらいかかりそうだ、砂の処理費用だけでそれだけの規模が要る、こういうことが心配されているわけですね。こうした事態はこの加賀市以外にもいろいろ多数の地域で想定されることになると思うのですね。  ですから、この被災自治体に迫られている費用負担というのは予想以上にかなりの巨額になるということが考えられるわけであります。だから、特交の財源枠だけで対応し切れないということが十分予想されます。したがって、今ある特交の財源枠で事足れりということではなくて、それ以上に必要となる場合にも積極的に財源措置を講じていくという必要があると思うのです。その点はどうでしょうか。

白川勝彦自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○白川国務大臣 みんなすぐ特交特交と言うのでございますが、特交というのは、例えばほかのいろいろなものが仮に出なかったとしても、そこの地域の行政を担当している皆さんが地域を守る、住民のためにということで行政的に要した費用は補てんをする、後で応援をするということでございますので、例えば、まず一義的には船主責任保険あるいは油濁補償基金等から二百二十五億円はある、こう言われておるわけでございます。それから、この災害に要するいろいろなものについて、例えば国が後日、被害額がとてもそういうものでは対応できないという場合には予備費の出動その他もあろうかと存じます。そういうこともあり得るわけで、国全体で取り組むわけでございます。  ただ、そういう中で、なおかつ行政がかかった経費というようなものについては、少なくとも自治省は行政には御迷惑をかけないということでやっているわけでございまして、あらゆる損害を自治省、おまえ面倒見るのかと言われると、それはやはり自治省もそれほどの力がございませんが、ただ、油除去作業のために、あるいはそれに関連する、行政として住民のためにあるいは地域のために支出した費用については、自治省はその範囲は少なくとも責任が持てるということで、私は金のことなど心配しないでほしい、こう言っているわけでございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 ぜひその立場で全力を尽くして頑張っていただきたいと思いますし、私もその立場で頑張りたいと思っております。  この問題に関連して、水産庁の方においでいただいておりますので、一言お聞きをさせていただきたいと思います。  今もお話に出ましたように、漁業関係者が最大の被害者の一人になっています。ですから、それこそ保険や基金による補償任せというわけにはいかない事態になっています。私が聞いた話でも、福井県の高浜漁協というところですが、油が十五日に漂着したわけですが、それ以来漁どめをやって沖での回収作業に当たって、定置網も一部油で汚れたので全部引き揚げた。この漁協では一日当たり五百万円の水揚げがあるそうです。これが全部ストップをしているわけです。単純に計算しましても、今日までに七千五百万円の被害が出ているというような事態が生まれております。  それ以外にもいろいろあるわけですが、さらに数年、十数年かけての漁場の再生という問題も問われてくるでしょう。短期、長期の手厚い手だてがこれから問われできます。  そこで、水産庁の方にお聞きしますが、漁業被害の状況を今どのように認識されているかということ、それから、こうした当面の困難にどのような支援を行おうとしているのかということ、そして漁場回復などの長期的な視野に立った今後の対応方針、これらについて簡潔に伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。

櫻井謙一水産庁研究部漁場保全課長

○櫻井説明員 水産庁の漁場保全課長でございます。  農林水産省といたしましては、被害を受けた漁業者に対しては、その対策は非常に重要なものと考えております。ただ、今被害状況という話でございますが、まだ漁業者そのものが油の除去作業に従事しておりますので、被害の全体像についてはまだ確としたものがつかめていない状況となっております。  まず、農林水産省としての対策でございますが、漁業者に対して、生活、経営の安定のための資金についてでございますが、こういったものの円滑な融通についての対策、それから漁業者が今一番心配しております風評被害、この風評被害の防止に対する対策、このような対策についての措置は既に講じてきておるところでございます。  また、今後の長期的なことでございますが、こういった漁業経営の安定とともに、漁場再生の問題、それから漁業資源への影響把握、こういったことのための調査、これは必要になるというぐあいに考えております。このような問題に対しましては、被害の状況を踏まえまして適切に対処してまいる所存でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 それでは、次に今回の法律案について質問させていただきたいと思います。  九六年度の国の補正予算によって増額される同年度分の地方交付税三千四百十二億円のうち、四百八十一億円は調整復活、いわゆる調整戻しということで、地方に配分するのは交付税法の規定からいって当然であります。  今回の場合なんですが、増額分の大体八割以上に当たる金額の二千八百六十八億円は一九九五年度の精算分のものになっております。この九五年度なんですが、調べてみますと第一次の補正で三百七十八億円の交付税の減額を特例加算によって、それから第三次の補正で九千百三十三億円の交付税の減額を特別会計の借入金で補てんをしているということになっております。つまり、借金をして一生懸命やりくりをしてきたということになっているわけであります。  ところが、そうやってやってきて、精算の結果今回増額となったわけですから、二千八百六十八億円というのはこの年度途中の借入金の償還に充てるということが当たり前の措置というか世間の常識というか筋といいますか、こういうふうに私は率直に思うのですが、なぜそういうふうにしないのか、その点はどうなんでしょうか。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 今回の補正におきまして交付税の増加額が、今お話しのように三千四百十二億ございました。四百八十一億円調整戻しいたしまして、残りは平成九年度に繰り越すということで今回御提案申し上げているわけでございます。  この事情でございますが、幾つかございますけれども、まず最初に、平成八年度分の普通交付税の算定、当然のことでございますが既に終わっておるわけでございます。それから、平成八年度の年度の途中に生じました財政需要につきましては、当初の地方財政計画で追加財政需要額というものを五千九百億計上いたしておりまして、このうちの六百億円が災害部分でございます。これは、既にその追加財政需要額のうち災害部分を除きましたものは普通交付税に算入をして算定が終わっているということでございます。それから、平成八年度、おかげさまで今税収が自然増収が見込めるという状況でございまして、今の趨勢でいきますと、地方税全体で約一兆円の自然増収が見込めるという状況でございます。  これらの事情から考慮いたしまして、増額される地方交付税を平成八年度に配分しなくても全体の財政運営に支障がないというふうに考えて、片方で平成九年度を今見込みますと非常に大きな財源不足がまた見込まれておる状況でございまして、地方財政を中期的に健全化を図っていく観点から、平成九年度の地方交付税の総額あるいは交付税特別会計の借入金の縮減、総額の確保とその片方での借入金の縮減を図るという観点から、平成八年度の残りの増額分については平成九年度に繰り越して、平成九年度に交付することにするのが今回の趣旨でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 健全化を図るための措置だというふうに言われるわけですが、それならばちょっと問いたいと思います。  私が言っていることは特別なことではなくて、今年度のように年度途中で交付税額が増額となった場合の過去の対応資料も見せていただいたのですが、例えば、一九八八年度の場合は二兆一千二百五十六億円の交付税増額が生じて、そのうち倍入金返済に一兆一千八百三十七億円、こういうものを充てるという対応をとったこともあります。  それで、健全化ということで調べてみますと、交付税特別会計の借入金、これが年度末で地方負担分が十四兆四千億円にもなるということでありますね。これは間違いないと思うのですが、十四兆四千億円という金額になるわけであります。九八四年度には、この借入金がふえ過ぎて将来の地方財政の負担になっては困るということで、附則の第三条の特例措置制度を導入をされています。このときの地方が返済しなければならない交付税特別会計の借入金は、その当時五兆七千億円でありました。十四兆四千億円という額は、今言った八四年度のそういう措置をとったときの三倍の額になっているわけです。大変な事態になっている。これを少しでも減らそうというのが当たり前の考えであって、増額したわけだから、その年度にそれをすぐに戻してその借金を減らしていくというのが当然の考え方だと思いますし、そういう対応をすべきだと思うのですが、私の考えはどうでしょうか。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 過去のいろいろなケースがございまして、交付税の再算定という形で年度の中途で再算定をいたしましたときに、あわせて借入金の減額を図ったということもございます。それから、当該年度、平成八年度の借入金を減額すればいいじゃないか、これも一つの御指摘、一つの御意見と思います。  ただ、先ほど申しましたように、平成八年度は今のような状況が見込めまして、今年度の財政運営は支障がないという状況が見込めることと、仮に平成八年度の借入金を減額することにいたしますと、今の地方財政の状況では、平成九年度分の財源不足に対して、その分はまた借入金を増額しなければいけなくなるわけでございます。ですから、八年度分を減らしてもその同額はまた九年度にふやさなければいけなくなるというごとでございますし、それから、平成八年度は、今のような交付税特別会計の借入金を前提にして、後年度の償還を交付税法の中に各年度ごとに規定をするという形で法律的な措置がとられております。そこのところを八年度の借入金をこれから減額するということにいたしますと、その法的な手続が当然必要になってくるわけでございます。  そういうこともございまして、過去、今のようなケースの場合には、今回のように平成九年度に繰り越して使うということが地方財政の健全化のためにいいのではないかというふうに判断をしているわけでございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 時間がないので最後の質問ですが、繰り越しをしてそういうふうに来年度に充てるということになるわけですが、今言われたように、来年度も重大な財源不足が出てくるということになります。そうすると、私も素人というかあれなんですけれども、本当に一生懸命法律を勉強してみたのです。交付税法の第六条の三の二項にこれは当たると思うのですけれども、そういう事態に繰越金を充てるということは、この法律からいつでもともと想定していないように思われます。私はそういうふうに読めるわけですけれども、法律の原則からいってこれはいいのかどうかというのをお答えいただきたい。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 今お挙げになりました交付税法の六条の三の第二項の規定、非常に重要な規定でございますが、これは、ある程度交付税の総額が足りないという状態が続いていることが見込める段階で、交付税の率を変更するか、または地方行財政制度の改正を行うということを規定をしておるものでございます。  その行財政制度の改正というのは具体的にどういうものを意味しておるかということにつきましては、法制局の見解もございまして、必ずしも恒久的な措置だけではなくて、ある程度暫定的な制度改正も含んで幅広い制度の改正ということが選択として許されておるということが六条の三の第二項の解釈でございまして、そういうことからいきまして、今申しましたこともこの六条の三の二項の制度改正に当たるものというふうに考えている次第でございます。

春名直章日本共産党

○春名委員 時間が参りましたので、終わりたいと思います。  どうもすっきりしないのですけれども、やはりそういう法律の解釈をめぐっても、それから、借金をして埋め合わせをして、交付税が残ったというのに借金返済にすぐ充でないということで、その点は大いに疑問であるし筋が通らないということを申し添えて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 畠山健治郎君。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 今度の特例法にかかわるこういう選択をなさったということでありますが、地方財政の健全化の視点からすれば、来年度繰り越しとは異なる政策選択もあっていいのではないのかというふうな立場から質問させていただきたいと思います。  交付税の減収補てんとは違って、本年度のように増収に伴う総額特例は六年ぶりというふうに承っております。しかしながら、今回の特例措置は、補正予算に計上された交付税の増分から調整戻し四百八十一億円を除いた二千九百三十一億分をそのまま次年度に繰り越す内容となっているため、少なくとも九五年度増収分に限って言えば、来年度地方交付税額は補正措置のあるなしにかかわらず同額ということになります。したがいまして、今年度地方財政に限って見れば、今回の総額特例によるプラス面はほとんどないというふうに言ってもいいのではないだろうか。いかがでしょう。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 今回の補正に伴います三千四百十二億のうち、先ほど申しましたように、四百八十一億円は調整戻しということにいたしておりますので、この分は平成八年度のプラスになるわけでございます。  御指摘の平成七年度の精算分、これにつきましては、今回仮に補正がなければ、平成九年度予算に計上して交付税特会に繰り入れをするということになります。そういう意味では御指摘のとおりでございます。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 地方交付税法の規定に立って今回の総額特例を見る場合、私は別な政策選択も十分考えていいのではないかと思います。  そこで、まず地方交付税法六条二項の問題についてお伺いいたします。  当該年度の交付税は当該年度に交付するということに定めております。七五年度以降だけでも四回の翌年度繰り越しがなされておることからすれば、十分に遵守されているとはとても思えません。年度間調整を排除するこの規定は、地方固有の財源である地方交付税法の制度上の原則であり、幸いにして今度のような増収となる交付税もこの原則に立って政策選択がなされるべきではないかと考えますが、いかがですか。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 今回のような措置をとりましたのは、繰り返しになって恐縮でございますが、平成八年度につきまして、先ほど申しましたような当初の算定が既に終わっておりますこの段階でございますし、追加財政需要でもちまして平成八年度の財政需要に対応できるというふうな状況でございますことに加えて、地方税の自然増収が見込めるということがございまして、今のような御提案を申し上げているわけでございます。  平成九年度が、非常に大きな財源不足が引き続き見込まれておりまして、財政の健全化を図るということが非常に大きな課題になっております。そういう意味合いで、この九年度分の交付税の総額の確保と、それから九年度分の交付税特会の借入金を縮減したいということで今回のような選択をいたしておるわけでございまして、御理解をいただきたいと思います。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 確かに、翌年度繰り越しによりまして来年度の地方財政の財源不足額は二千九百三十一億円圧縮されることは間違いないわけで、それなりの地方財政への一定の貢献をするということは、これはよくわかります。  しかし、翻れば、本年度地方財政が、財源不足の一環として、交付税で措置すべき地方負担の一部を起債におんぶしている形になるわけであります。また、補正の財源も同じような形になっておるわけであります。地方財政の健全化という点からすれば、これは後年度負担ということになるわけでありますから、その分地方財政を圧迫しておること、これは間違いないというふうに思うわけであります。  いろいろなことはよくわかりますけれども、言ってみれば、交付税の再算定をするという大変な作業があるというようなこともよくわかります。大変な作業が入っているというようなことから、大変だ、だから翌年度繰り越しということだけの選択は、地方財政の健全化からすると余りにも安易な選択ではないのか。改めてお伺いをいたしたいと思います。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 確かに、今の御指摘のような御意見も十分わかるわけでございまして、そういうことで、今年度、八年度の交付税を地方債に振りかえた部分にまたそれを戻せばいいじゃないか、そういう対応も、もちろん理屈の上では考えられるわけでございます。  ただ、今のこの段階で既に相当多額の地方債を発行するということが予定されておりまして、今この段階で交付税の再算定を行って、いわば振りかえたものをまたもとへ戻すという全般的な作業をしなくてはいけないということもございます。先ほど申しましたように、その分を平成九年度のそういう借入金の、結果的にその削減に当たるわけでございますので、八年度、九年度を通じてお考えいただければ、地方財政の健全化に当たるという意味では同じ効果が期待できるということで御理解をいただきたいと思います。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 国、地方の累積債務を見ますと、九三年度以降では地方借入金の割合が年々高くなっておるような状況であります。これは、公共投資基本計画において、国が公共事業を抑制する分、単独事業で地方が肩がわりをしてきたためでございます。  地方財政債務のこうした上昇要因を踏まえますと、政府の健全化目標の推進は今後の地方の歳出抑制を機械的に強要することにもなりかねません。数値目標の妥当性はおくとしても、健全化を進めるに当たりましては、地方交付税法を初めとする国の財源保障義務など、今後、国、地方の財政関係について自治省は今まで以上にシビアに対応する必要があろうかと思います。また、その場合の公共投資基本計画の見直しも重要な前提となろうかと思いますが、お伺いをいたしたいと思います。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 国、地方を通じまして、財政の健全化を進めるということが今非常に財政にとりまして大きな課題となっております。そういう観点から、中期的な目標を設けてともに健全化に取り組むという、今そのための財政構造改革会議が第一回が開かれた、そういう状況でございます。  その場合に、確かに、今御意見にもございましたように、全般的な行財政改革を図っていく、あるいは財政構造改革を図っていく上で、国、地方を通じて行財政の簡素効率化を図るということが大前提でございまして、そのために事務事業自体の見直しを図るということでなくてはいけない、片方から片方に財政負担を単に移転するようなことは厳に避けなければいけないというふうに私どもは考えております。いろいろな機会を通じまして、国、地方を通ずる財政構造改革を進めるに当たりまして今の点を十分に留意していくということを申しておりますし、これからも留意してやっていきたいというふうに思っております。  今、公共投資のお話がございました。これにつきましても、後年度の財政負担を勘案して、見直しをすることも必要になってくるということは当然考えられると思います。そういうこともございまして、平成九年度の地方財政計画におきましては、これからいろいろ御議論いただきますが、その財政の健全化を図るという観点から、投資的経費のうちの単独事業につきましても、抑制基調に立つということで平成九年度は平成八年度と同額に据え置くということにいたしたわけでございます。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 最後になりますが、先ほどの春名委員、あるいは自治大臣、きのう、おとといの予算委員会でもお答えになっておるわけでありますから、再確認という意味でお伺いをさせていただきたいと思います。  ナホトカ号の重油流出事故にかかわる関係自治体の財政負担についてでございます。  今回の事故による被害は、まず、原因者負担原則による船主責任保険あるいは油濁補償のための国際基金で補償されることが基本になろうかと思います。しかし、被害地域が一府七県に及び、さらに拡大の傾向でございます。関係自治体の費用も多大なものとなることが予想されます。  そこで、現時点で関係する府県、市町村数はどれぐらいなのか、また、これらの関係自治体に対して自治省としては当然特交で十分措置をしていただけるものというふうに思いますが、重ねて確認のために質問をさせていただきたいと思います。

白川勝彦自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○白川国務大臣 関係する府県、市町村数については後ほど説明させますが、先ほど申し上げましたとおり、私は、今回のナホトカ号の被害、いろいろあるわけでございますが、関係自治体がこの事故災害に関して支出しなければならない費用というのは、私は十分地方交付税で対応できる範囲だと思っております。  ただし、一つだけ、油の除去作業、いろいろ機械でやれるところもあるかと思いますが、最終的にはほとんどが人力によらなければならなくなっています。その人力を、例えば全部一日幾らと算定したならば膨大な数になると思いますが、幸いにも大勢の人の御協力で成り立っているわけでございます。ただ、その大勢の人のボランティアも、市町村並びに消防等が組織して初めて大きな効果が出ておるわけでございまして、そこに要する費用は、全体、人力を幾らとカウントした場合に比したら些少であるわけでございますから、その辺について、私は、どんなことをしても自治省としては、これは現実にかかるわけでございます、それによってより大きなものが動くわけですから、それについては私は何としても確保していくという基本方針でございます。

二橋正弘自治省財政局長

○二橋政府委員 今、災害対策本部を設置して応急対策等に取り組んでいる地方公共団体でございますが、一月二十八日現在で、一府九県、百三市町村ということになっております。

畠山健治郎社会民主党・市民連合

○畠山委員 終わります。どうもありがとうございました。

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は、日本共産党を代表して、平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案について反対の討論をいたします。  法案の内容は、補正予算により増額された交付税を、調整戻しをした上で九七年度に繰り越すものですが、増額された交付税のほとんどは九五年度の精算によるものであります。九五年度は、年度途中で交付税の減額があり、それを補てんするために、第一次補正で三百七十八億円の特例加算、第三次補正で九千百三十三億円の借り入れが行われました。これらはいずれも交付税特別会計からの返済が必要なものでありますから、精算して増額が生じたというなら、まずこれら借入金の返済に充てるべきであります。  現行交付税法は国による年度間調整を想定しておらず、また、国の責任に属する財源不足の補てんに繰越金を充てることは、法第六条の三第二項の趣旨にも反するものであることを指摘して、討論とします。(拍手)

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 これより採決に入ります。  平成八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

穂積良行自由民主党

○穂積委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時一分散会      ————◇—————

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