建設委員会 第3号
- 発言数
- 254 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1997/02/20
会議録
○市川委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として日本道路公団理事黒川弘君並びに住宅・都市整備公団理事今泉浩紀君及び梅野捷一郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○市川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○市川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。赤城徳彦君。
○赤城委員 おはようございます。 質疑に入ります前に、昨年十二月六日、長野県蒲原沢における土石流災害で亡くなられました方々に衷心より御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々に心からお見舞いを申し上げます。また、なお行方不明となっております一名の方につきましても、さらに捜索活動に万全を期していただきたいと存じます。 さて、建設省、林野庁また長野県が砂防学会に対して、今回の土石流の発生原因の解明や土石流を想定した警戒避難体制のあり方など四項目について、できるだけ早期に結果を取りまとめるよう検討を依頼して、それを受けて蒲原沢土石流災害調査委員会ができ、今調査審議中である、こういうふうに聞いております。 この委員会の運営日程によりますと、最終報告は六月ごろに予定している、そういうことでありますけれども、もう既に災害直後から、さまざまな調査機関あるいは学識経験者から今回の災害の原因等についてさまざまな報告、発表がなされております。 そうした中で、できるだけ早期に取りまとめるようお願いをしながら、六月ごろに最終報告が出るというのはいささか遅いのではないかなと思いますけれども、その理由をまず教えていただきたいと思います。
○尾田政府委員 お答えをさせていただきます。 ただいま先生御指摘のとおり、現在建設省といたしましては、林野庁、長野県と連携をいたしまして十二・六蒲原沢土石流災害調査委員会を設けて検討をいただいておるところでございますが、この検討の中で一番大きな眼目の一つが土石流の発生の原因の解明でございます。 その際、いろいろな説が出されてございますが、どの説におきましても、一つの大きなきっかけとなったのは標高千三百メートル地点の付近での崩壊ではないかというところでは一致をしておるようでございます。そういう意味合いで、この標高千三百メートル地点での崩壊の発生原因の解明というのが一番大きなポイントになろうと受けとめておるところでございます。 そして、この解明のためには、現地の地質あるいは土質の調査というものが不可欠でございまして、この調査はどういたしましても雪解けを待ってでないとできない、こういう事情がございます。そういうことで、雪解けを待った上でこの現地調査を行うということになりますと、一番急いだ形でどうしても六月末にならざるを得ないというのが実情でございます。 ただ、六月末まで手をこまねいておるというわけではございませんで、既に三回の委員会を開かせていただいております。四回目をこの二十七日に開かせていただくということで、そういう現地調査に基づかずに実施される調査につきましては、今現在全力を挙げて取り組んでいるというのが実情でございます。
○赤城委員 これまで、新聞などで知る限りですけれども、幾つかの調査機関が原因を分析しています。 例えば信州大学の工学部の教授とか、新潟大学の積雪地域災害研究センターのこれは助教授ですか等々、調べてみますと大体一致したところがあります。 それは、通常の土石流は集中豪雨などが土砂崩壊の原因となっていますけれども、今回の蒲原沢の土石流災害の場合には、発生直前の昨年の十二月五日、小谷村の降水量は一日約五十ミリで、一九九五年にやはり土石流が同村で発生したときの四百ミリと比べてかなり少ない、そういう降水量が少ない状況で土石流が発生しているということですね。 その原因については、この現地の地層が水を通しやすい火山灰などの第四紀風吹火山噴出物の層と、水を通しにくい砂岩や泥岩から成る来馬層群から構成されていて、その水を通しやすい部分に一カ月ほど前からしみ込んだ雨水が一気に噴出して斜面の土砂を崩したのではないか。いずれにしても、集中豪雨などによる土砂の崩壊が原因となる通常の土石流と違って、極めて珍しい発生のメカニズムを持っているのだ。いろいろ見てみますと、これは珍しい事例ではないか、発生原因ではないか、こういうふうに言われております。その点についてどういうふうに認識をされていますか。
○尾田政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、今回の土石流は大変珍しい土石流であったというふうに考えております。 まず、発生時期におきまして、過去二十五年間、十二月に土石流が発生をしたということはございません。そういう意味でも発生時期として非常に特異である。 そしてまた、土石流につきましては、先生御指摘のとおり、集中豪雨等の非常に強い雨量によるものが相当部分を占めておるわけでございますが、今回の土石流はそういう強い雨量強度のもとで起きたものではない。 また、融雪期にも土石流は発生しておるわけでございますが、今回はそういう融雪期でもない。 そしてまた、土石流が発生いたします場合には、大体近傍類似の沢におきましても土石流が発生をするというのが通例でございますが、今回の事例では蒲原沢だけにしか発生をしていないということでございまして、そういう意味で大変特異な土石流であるというふうに受けとめておるところでございます。 そして、その発生原因につきましては、ただいま先生御指摘のそういうメカニズムについての説もございますし、そのほか降雨原因として、前日の降雨によるもの、あるいは融雪によるもの、あるいは一時天然のダムのようにダムアップをして土石流になった、あるいは上流端での崩壊がそのまま下流まで流れてきたものだ等々、いろいろな学説と申しますか発生メカニズムに関しての説がございます。 そういうものをすべてひっくるめまして俎上にのっけた上で調査委員会としての御検討をいただいて、その上で一定の方向が出されるもの、あるいはそういう一定のところまでたどり着けるかどうかはこれからの調査にかかるわけでございますが、そういうものすべてを含んだ上で御検討いただくというふうに承知をしておるところでございます。
○赤城委員 いずれにしましても、十分調査の上、この原因をしっかりと究明していただきたいというふうに思います。 次に、安全対策の問題に移りますけれども、労働省が今回の事故を踏まえて土砂崩壊や土石流による災害の再発防止のために、昨年の十二月十六日から二十六日までの間、砂防工事を行う全国千二百二十の工事現場に対して緊急調査を行いました。 それによりますと、千二百二十の工事現場のうち五百九の現場で労働安全衛生関係法令の違反があった、さらに百十四の現場については労働災害に直接つながる重大な違反があったということで、改善命令の措置を講じた、こういうことであります。 千二百二十の現場のうちの、割合にしますと四一・七%が違反があり、九・三%が災害に直接つながるほどの重大な違反があった。これは大変大きな問題であり、建設省としてもこれを重く受けとめるべきだというふうに思います。 そこで、本来こういう工事現場の安全対策、これは現場を施工している事業者が責任を持ってやる。それに対して、安全衛生管理に関する施策は労働省が所管をする。したがって、そういう中で今回の調査もあり指導もあった、こういうふうに思いますけれども、工事の発注をする建設省もこのことに関しては無関心であってはいけない、労働省とも連携をとってしっかりとこれを徹底していただかなければいけないというふうに思います。 そういうことでは既に幾つかの通達を出し、今回も「建設工事における安全確保について」ということで昨年の十二月九日、その後にも出していますね、通達を出して指導を徹底しているということでありますけれども、こういう労働省の調査によってこれだけの割合のなお違反があるということであります。 こういう通達、指導の趣旨がまだ徹底していないのではないかなと思わざるを得ないわけですが、大臣、今後の事故再発防止あるいは建設工事の安全対策の徹底について大臣の決意を伺います。
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、労働省の調査の結果、非常に遺憾な実態があるということでありまして、私どもとしては非常に責任を痛感をいたしております。 発注をした後は施工業者がやればいいというものではございませんし、労働省にお任せすればいいというものではありません。私どもとしてはきっちりとしたフォローアップをやっていく責任がある、このように思いますので、非常に厳しく我々としては受けとめて今後さらに努力をしたい、このように考えております。
○赤城委員 ぜひよろしくお願いしたいと存じます。 次のテーマに移ります。 今政府部内で、あるいは国家的な問題となっています行財政改革、中でも公共投資基本計画をどういうふうに見直すのかということが俎上に上っています。ちょうどきようになりますけれども、財政構造改革会議が開かれる。その中で、公共投資基本計画を実質減額する方針だとか、あるいは期間を二年間延長して各年の事業費を圧縮していくとか、そんなことを漏れ聞くわけであります。 確かに、財政状況が大変厳しい中で聖域を設けずに見直していくということは大事でありますけれども、一方で政治の役割というのは、将来の社会資本あるいは基盤をしっかりと整備していく、そういう役割を担っているわけです。特に、我が国の住宅とか下水道とか社会資本はまだまだ欧米に比べてもおくれている。その整備を促進をしていかなければならない。高齢化時代がいよいよ本格的になる、その前に整備をしなければいけない、そういう状況にあるというふうに思います。 そこで大臣に伺いますが、公共投資基本計画の見直し、これはどういうふうになるかまだわかりませんけれども、そのことと、各種の住宅とか下水道とか道路の五カ年計画の関係、それから今言われています公共工事のコスト見直し、削減の関係、これをどういうふうに考えるか。 公共投資基本計画を減額します、あわせて五カ年計画の方も削減します、そのためにコストの縮減ですということになっては、これは社会資本整備ということに大変なおくれを来すわけであります。むしろコストを縮減した効果というのはその整備の促進に充てる。財政的な面にも一部貢献することは大事だと思いますけれども、むしろ縮減したその余った分でさらに前に進めるということが基本姿勢でなければいけないと思いますけれども、大臣のお考えを伺います。
○亀井国務大臣 委員から極めて適切な、卓越した公共投資に関する御意見を含めて御質問があったわけでありますが、公共投資基本計画、今どうするかという議論があちこちでは出ておることは事実でございますけれども、国家百年の計といいますか、国家十年の計、社会資本をどう整備していくかということは、単年度でこれは完結することじゃございません。ほとんどが長いのは十年、二十年かかる、そうした作業に着手をしていくわけでございますから、そういう意味では大まかなそうした基本計画も必要でありますし、それを具体化していく中期的な五カ年計画とかあるいは十カ年計画とか、それも当然私は必要であると思います。 そういうものについて、国家財政が非常に厳しいという状況の中で、今後の日本の財政支出のシェアといいますか、どういう配分をしていくべきかということは、全体について常時検討されるのは私は当然だと思いますけれども、これが公共事業、社会資本整備の分野だけに限って先行してそれをやっていこうというような姿勢がもしあるとすれば、これは私は間違いであると思いますし、また委員御指摘のように、社会資本整備というのは非常にそういう意味では時間がかかることでありますから、現在財政事情が悪いからといって、国の財政支出をどこに使うかという中で、飲んだり食ったりと言ったら言葉が悪いわけでありますが、現時点での我々の生活の豊かさ、これだけを求めてそこに財政支出を重点的にやっていき、いわゆる社会資本整備についてはそれをカットをしていくという考え方は、私は基本的に間違いだと思います。 やはり我々が少しは生活の面で我慢をしてでも子々孫々のために、特に日本はいわば災害国家とも言われている国でありますから、子や孫の時代に一日にしてダムができるわけでもございませんし、高速道路ができるわけでもありません、整備新幹線ができるわけでもありません。我々の時代に、子々孫々のために、そういう観点から現在の生活を少しはつつましくする分でもそれへの投資はやっていくということが私は現在に生を送る我々の務めではないかな、このようにも基本的に思うわけでありまして、委員のお考えと私は全く同感であります。 そして、コスト削減につきまして総理から強い指示を今受けまして、関係閣僚会議も設置をされる中で、建設省も全力を挙げて取り組んでおります。これにつきましては、総理は数値目標を設定してやれという御指示もございますが、我々としてはそれができればやりたいということで努力をしておりますけれども、なかなかこれはコストの問題、複雑でございます。 これは、資材の単価の問題、流通過程の問題もございますし、また発注方法等もございますし、また文化庁あるいは労働省、警察庁の所管する行政をその観点でどう手直しをしてくれるかという問題も絡んでおるわけでありますから、建設省だけで、じゃ幾らコスト削減が公共事業についてできると直ちにすぐ短時間で言い切れるものでは私はないと思います。 そういう意味では、我々努力はしておりますけれども、事業ごとに、これは下水道と道路ではまた違うわけでありますし、そういう意味で我々はどうやったら縮減できるかという現実有効な方法を今一生懸命検討しておる最中なんです。 なお、委員が御指摘のように、そうしたコストを削減した果実をいわば他の分野に振り向けるというのは、先ほど私が申し上げました観点から、これは基本的に間違っておるわけであります。 問題は、公共事業の事業量がどの程度が適当か、あるいは社会資本整備がどの程度必要かという判断が先にあるべきであって、それに関しての、では事業遂行に当たってコストが下がった分は他の分野に、社会福祉とか教育とかいろいろあるでしょうが、そういう分野に回せという考え方は間違い。では財政再建のために、借金を返すのにそれを回せという議論もあろうかと思いますが、それは全体の中で検討すべきことであって、公共事業の分野だけについてコスト削減の果実を献上しろという議論には私は委員と同じように乗るわけにはまいらない、このように考えております。
○赤城委員 全く同感でございます。 ところで、公共事業のコスト削減の話でありますけれども、基本的な認識として、一体我が国の公共事業、そんなにコストが高いのか。外国と比較して、民間と比較して三割方高いなんということを言われますけれども、実際のところどうなのか、あるいはその要因は何なのか、ちょっと簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○小野(邦)政府委員 諸外国と比較してどうかというお尋ねでございますが、よく三割高いということを言われるわけでございますけれども、私どもも平成六年に、同じような仕様のものを例えばアメリカでつくった場合に日本と比較してどうかということをやってみたわけでございます。 その結果、建設費を構成する三要素、資材費では約五割高い、それから労務費では二割、あるいは機械経費では三割高いという結果を反映して出てきております。これは、一ドル百十一円ベースで換算した場合でございます。 我が国の場合には、アメリカと比べまして、やはりいろいろな財・サービスで内外価格差がございますので、建設生産物は総合的なそういう財・サービスの価格でございますので、当然高くなゑこういうことはやむを得ない面があるわけでございます。 ただ、そうはいいながらも、やはりできるだけ安くするような努力をしていかなければいけないということで、平成六年からいろいろな取り組み、あるいは先ほど大臣からお話がございましたような抜本的な政府挙げての対応をしているわけでございまして、現状はそういうところでございます。
○赤城委員 公共工事だから高いというわけではなくて、資材も労賃もすべて我が国は高いし、要求される整備水準といいますか品質も高いものを求められている、そういう要因があるのだということをまず前提に考えた上で、しかし、できるだけコストは削減していかなければいけない。そのためには、先ほど大臣が言われましたけれども、一言で言うと入り口から出口までといいますか、計画段階から具体的に工事が執行され完成されるまで、あらゆる段階をとらえてコスト削減の努力を積み重ねていく、そういうことだと思います。 その中で、では具体的にどこをどういうふうにいじれば、それはこれからの検討課題だと思いますけれども、例えば入札・契約をどういうふうにやるか、このことについては、既に平成五年の中央建設業審議会の建議を受けて入札制度の改革をしてきたわけです。当時は入札をめぐる腐敗、汚職があって、それを契機にして、特に入札制度の公正さとか適正な競争という面での改革をした。今回はコスト面からどうするのだという議論が行われています。 私は、入札制度というのは、公正さとコスト面と品質面と三者が相まってでき上がっているもので、どれか一方から見ていじくるということではない、三つの要請を同時に満たさなければいけない、コストだけ削減して品質を落としてしまってはいけない、あるいは公正さを失ってはいけないということを常に念頭に置かなければいけないというふうに思います。 その上で、例えば入札制度でどういうふうにするのかといったときに、民間の創意工夫を取り入れて、あるいは技術革新の成果を受けとめていく、そういうインセンティブを働かせるような、世上言われるVE方式といいますか、そういったものが考えられます等々、入札制度について今現在どういうことを考えておられるか、お答えください。
○大石説明員 御説明申し上げます。 工事の発注におきましては、発注者が種々の情報を幅広く収集いたしまして、その工事に最もふさわしい設計をコスト面と性能面を考えながら判断し、決定しているところでございます。 また、今先生御指摘のように、民間におかれましては、最新の技術革新や創意工夫が随分なされておりまして、こういったものを経費節減の観点から採用しているというのも重要なことだと考えております。 このために、民間における技術革新の成果を早期に施工現場に適用して、建設コストの縮減が可能となりますよう、民間の施工者から技術提案を受け入れる入札・契約制度でありますいわゆるバリューエンジニアリング、VE制度について既に試行しているところでございまして、またこれの拡充も検討しているところでございます。
○赤城委員 公共工事というのは、将来を担う次世代に充実した社会資本を整備していく、そういう目的と同時に、経済に対する効果も考えていかなければいけない、そういうふうに思います。 特に、今疲弊していると言われています地域の経済をどう活性化していくのか、またそのためには地場の建設業者をどういうふうに活用していくのか、地元の中小・中堅建設業者の受注機会を確保していく、そういうことが大変大事な課題であるということで、平成七年に中小・中堅建設業者の受注機会の確保対策ということを出されて、これまでも取り組んできたということであります。 しかし、私も地元でいろいろ聞いてみますと、なかなか中小は厳しいよ、そういう声を聞きます。実態として、数字として、中小がどのぐらい伸びてきているのか、受注機会を確保できているのかということをまず数字を伺いたいと思います。
○小野(邦)政府委員 中小・中堅建設業者向けの受注機会の確保対策、大変大事な課題でございます。 どういう数字になるのかというお尋ねでございますけれども、私どもの建設省直轄工事におきます中小企業向け発注の比率でございます。これは、平成六年度四〇・一%ということでございまして、平成七年度につきましては四四%、そういう形になってきております。 平成六年度は、御案内のとおり、不正の起きにくいシステムということで入札・契約制度の改革を行ったわけでございますが、その結果等もございまして、平成六年度は若干落ち込んでいる、こういう事実があるわけでございます。平成七年度の中堅・中小建設業者の受注機会の確保対策ということで、具体的な幾つかの事例でもって中小向けの対策をやったわけでございます。かなりの改善を見ている、こういう状況でございます。 なお、平成八年度につきましても、平成七年度と同じような回復の傾向がある、こういうことでございます。
○赤城委員 今、平成六年度と七年度を比較して随分伸びている、こういうふうに言われたのですけれども、六年度は別に特別な事情があったと思いますし、その前を見るとかなり高かった。ですから、どの程度成果が上がっているのかどうかというのはまだ不十分な部分があるというふうに思いますので、ぜひこれを促進していっていただきたいというふうに思います。 ただ、今ちょっと別の観点から問題提起がされていまして、地元の中小・中堅に発注をする、あるいは分割して発注するということがコスト面でマイナスになっているのではないか、コストアップになっているのではないか、そういう指摘があります。 私は、必ずしもそうじゃない。どんな工事でも例えば橋でいえば橋げたの部分とその上の部分、それぞれの専門があって、いずれ、大手が受けたとしてもそれは下請、孫請に投げているわけですから、それぞれの専門の中小・中堅業者がやっているというのが実態であって、分割したからとか地元を優先したからコストが上がるという理由にはならないと思うのですけれども、高コスト化を招いているのではないかという批判に対して、大臣、どういうふうにお考えでありますか。
○亀井国務大臣 中小業者、零細を含めて、これの受注機会をバランスをとる上からもどうふやすかということが公共事業の発注にとって当面喫緊の課題だ、私はこのように考えておるわけでありまして、大中小それぞれがバランスのとれた形で参加をすべきだと思います。 そういう意味で、先ほど官房長からも御答弁いたしましたけれども、若干是正は済んでおりますけれども、私はまだ十分ではない、このように考えておりますので、やはり具体的にどうやったら実効が上がるかということで、このたびの補正予算の執行につきましては、実は異例の措置をとらせていただきました。 普通でしたら、補正予算でございますので、大手に発注をして、大手が工期が短いですから、そこがまず処理をした方が非常に効率的だということで、そうなる傾向が強かったわけでございますが、このたびは、今地建が本当に大忙しで大変な作業をしてくれていると思いますけれども、例えばCクラス業者だけでJVを組ませて上のBランクの仕事をやらせる、これは指導を含めての大変な作業が必要でございますけれども、これを鋭意現在やってくれております。そういうような方法等も駆使しながら中小業者にあれしてきた。 ただ、そうなりますと、B業者がおれたちのをとるのかという今大変な苦情も出ておるわけでありますけれども、そのあたりは地域によって相当事情が違います。Bランクの業者が多いところと、Cランクが多い、あるいはAランクと、いろいろあるわけでありますので、そのあたりは地建の責任においてそのバランスをきっちりと回復していける具体的な措置をとるということでやらせております。 さらに、本予算がまだ成立しておりませんが、成立いたしましたら、その執行につきましても、今委員御指摘の分離発注を含めて、工区を切って参加資格を広げていくというようなことを含めて措置をとってバランスを取り戻したい、このように考えております。 分離発注した場合、コストが上がるという批判があるということを委員御紹介になりましたけれども、しかし、やり方によっては私は必ずしもそういうことにはならない、このように考えております。
○赤城委員 大臣触れられました補正予算での共同請負方式、これは非常にすばらしい方式だと思いますので、そういったものを活用しながら、バランスをとりながらということでありますが、地元中小・中堅業者がしっかりと活躍できるように御配慮をさらにいただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○市川委員長 遠藤利明君。
○遠藤(利)委員 これまでも行財政改革、今期、今国会、今内閣の最大の課題でありますし、亀井建設大臣も、これまで本会議はもちろん予算委員会等で数々、公団公庫等の特殊法人の改革まで含めて、いろいろ御議論あるいはかなり踏み込んだ議論をされておられると思います。 私ども、今それをしなければ到底二十一世紀につなげないという思いから、我々もそんな意味で努力をしなければならないと思っておりますが、先日の当委員会での所信表明の中でも、住都公団あるいは道路公団等につきまして、特に住都公団につきましては白地からの見直しだ、抜本的な検討をする、そんな議論を我々も十分評価をしているわけであります。 その中で、昨日もある新聞に道路公団の幾つかの課題、問題が出ておりました。そこで、子会社やいろいろな関連会社の問題も数多く指摘をされているわけでありますが、たしか昨年の十二月二十七日に国幹審が開かれて、整備路線の指定があった。まだまだ一万四千キロ、道遠しでありますし、そんな意味でも、むしろむだを省いて距離をぜひ延ばしていく、そんな観点の中から、私どもはやはり住都公団の見直しも早急にしなければならないと思っております。 そんな意味で、大臣も、三十歳や四十歳の若い連中に考えろ、あるいはサービスエリアの活用も考えろ、これまでこんな話もされているというふうに聞き及んでおりますが、その意味を含めて、まず大臣の強い御意思をお伺いしたいと思っております。
○亀井国務大臣 御承知のように、橋本内閣、十一月末までに中央省庁の再編を含めて抜本的な行革の案をつくり上げるというタイムスケジュールの中で今進行をいたしております。 国家機能別にそうした再編成をやるということでありますから、当然、現在建設行政に関して業務委託等というような形で出しております特殊法人の仕事、あり方等につきましても、これはあわせて抜本的に改革をしなければならぬことでありまして、これは国土形成に関することでありますから、国土庁長官とも常時私ども協議といいますか、それをしながら、そういうことも今建設省で進めておるわけであります。 特殊法人につきましては、私が大臣に就任いたしましたときに、これは改革を指示いたしまして、現在住都公団につきましては、総裁の方から分譲からの撤退あるいは賃貸を一部限定的にやるという思い切った方向転換、そして都市開発に重点を向けるという思い切った改革案を提示されまして、私どももこれが今後進むべき方向だということで、内部を今詰めておるところであります。 道路公団につきましては、御承知のように九百八十二キロの新しい整備計画も決定をいたしました。これも整備計画にすればもうその地域、夢ができたからいいというものではありません。やはりこれを優先順位をその中でもつけながら早期に完成をさせていく。道路ですから、一部だけでき上がっても意味がないわけでありますから、その地域にとって使える形で一日も早く完成をさせるという意味で、私は総花的にやるつもりはございません。整備計画の中でも重点をかけて、そこに重点的に金をつぎ込んでいきたい。 そういう意味では、従来よりちょっと踏み込んだことを申し上げますが、整備計画を決定いたしました後、大体二年半後ぐらいに大臣の施行命令を出しておるわけでありますが、私は一年以内に、条件の整ったものにはこれを出していきたい、このように考えておるわけでありまして、そうした高速道路網の整備について、今ユーザーから非常に高速道路の料金が高いという大変な外国と比べての不満があることも承知をいたしております。 しかし、それに対して真水を投入するには、国の財政事情も非常に悪いということでなかなかままならないという厳しい状況があることも事実でありますけれども、やはりそうした建設財源、維持管理の財源をどう今後確保していくかということを含めて、道路公団の抜本的な改革をしなければならないということで、現在、委員からお話がございましたように、三十代、四十代、私は年寄りが悪いというわけじゃございませんが、三十代、四十代の職員にプロジェクトチームをつくらせまして、そこで夜遅くまで今検討を重ねております。委員からもぜひひとつ、いろいろないい知恵を授けてやっていただければと思います。 そうした中で、私が指示しておりますのは、とにかく付加価値をきっちりとつけていく。今も施設協会を中心にそれをやっておるわけでありますけれども、そんなちまちましたことではなくて、インターチェンジあるいはサービスエリア、このあたりについて思い切った付加価値を生んでいくような、そうした活動体としてこれを改革しろ。そうして、その果実を道路財源にどんどん持っていけるということ。その中では、だから私は、道路公団の民営化すら視野に入れていい、条件はつけないということで言っておるわけでございます。委員からも、今後とも御指導のほどをお願いを申し上げたいと思います。
○遠藤(利)委員 各大臣いらっしゃる中で、いつも亀井大臣前向きに、積極的に発言されておりますし、我々も大変評価をするわけでありますが、今お話がありましたように、公的資金、いわゆる一般の事業費から投入というのはなかなか難しい。 ですから、そういう意味で、道路公団が行革を進め、その中でスリム化して、その分をさらに距離を延ばしていく、事業を進めていく、こんな観点で指示を出されているということでありますが、それを受けて、実はきょう道路公団の黒川理事に来ていただいておりますが、たびたび指摘される中で、財団法人の道路施設協会が施設を独占占有している、こんな問題。それからさらに、子会社の日本道路サービス等六十七社ぐらいあると言われておりますが、料金収受あるいはパトロール、保守点検など随意契約をして、そこに何かうまみがあるのじゃないか、こんな御指摘もされているわけであります。 しかし、こういうふうな中で、やはり競争の原理を生かして、そして身を正すと同時に、そういう観点を改革することによって、さらに料金を抑えながら高速道の整備が進んでいく、そんなふうにいけるのではないかなと思います。 そんな意味で、この大臣の指示を受けて、今どういう検討をされているのか、そしていつぐらいをめどにその内容をまとめようとしていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
○黒川参考人 ただいま大臣からお話がございましたように、全体として今検討させていただいておりますけれども、その中で先生御指摘の道路施設協会の占用の問題と、それから維持修繕についての随契の問題についての検討状況をお話ししたいと思います。 高速道路のサービスエリア等で、いろいろ売店だとか食堂等の施設が必要なわけでございますけれども、そういった施設を具体的に実施するに際して、最初は公団がやっていた時期もございますけれども、やはり全体のバランスのとれた、民間の活力も使いながら、民間の資金も使いながらやっていこうということで、次の三つの事柄から、今までは道路施設協会に一元的に占用しております。 一つは、やはりバランスのとれたサービスが長期間にわたりまして一定水準以上に確保されていく必要があるということで、同一路線及び関連する路線については一つの占用主体がいいのかな。 それから二番目には、占用主体に対しまして、駐車場の管理とか緊急事態発生時のいろいろな連絡業務等も義務づけておりますので、そういった意味では、道路管理にある程度知識、技術等を持っておられる、道路管理者にかわり得るような公共的な団体が必要であるということでございます。 それから三番目には、やはりサービス施設につきましては一地方の非常に採算性の悪い路線を含めまして、一定のサービスを確保する必要があります。そういったことでは、全国でプールしてそういったことをやる必要がある。 こんなことから、道路施設協会に一元的に占用を認めまして、具体的なサービスエリアの運営に当たっては、民間の方々から応募を求めまして、入札によって対象者を決めているのが現状でございます。 しかし、今先生御指摘のとおり、透明性、競争性、そういったことについて、非常に厳しい御指摘を受けております。それにつきましては、具体的に占用事務の多元化の問題とか、あるいは施設協会が占用を受けた後のテナントの選び方等について、抜本的な改革をしたいということで検討させていただいております。 また、料金収受等の維持修繕の委託業務でございますけれども、現在は、料金徴収業務、交通管理業務、保守点検、それから維持修繕、こういったものを随契等で発注しているわけでございますけれども、これは最初の段階では道路公団が直接やっていた時期もございます。しかし、四十年代、五十年代、できるだけ道路公団の人間をふやさないでやりたいということで、アウトソーシング、委託業務を活用しようということで、現在のような制度ができております。 一つ一つとってみますと、例えば料金収受ですと、やはり非常に多額の金額を扱うということで、社会的な信用の問題とか、あるいは本当にモラルの高い人々にやっていただいているということも必要がございますし、また交通管理につきましては、道路の上でいろいろ障害物を発見したり、排除したり、非常に迅速な対応が求められておりまして、いろいろな経験も必要でございます。 そういったことも含めまして、今までは料金収受、交通管理、保守点検については、随意契約という形で、民間でそういった会社がある場合には使わせていただいていたのが実情でございます。 そして、最初の段階ではなかなかそういう会社がございませんでした。それで、最初は道路施設協会が出資をした形の会社がやっておりました。しかし、これにつきましても、今御指摘のようなものがございます。やはり、競争性とか透明性というものは非常に重要だと思います。 今具体的に、そういったことがどういう形でなされていくか。現実に、毎日毎日そういった仕業が物すごいボリュームでなされているわけでございますので、それをどうやって今先生御指摘のような方向に持っていくかということで、料金収受とか維持修繕業務等について、具体的な中身でどう改善していくか、これらについて検討を重ねて いるところでございます。
○遠藤(利)委員 当初はいろいろな経緯があった。それは理解できるわけでありますが、しかし、今数々の疑問点あるいは課題を見ますと、やはり競争の原理を働かせてやっていくべきではないか。努力をされるということでありますが、ただ私は、具体的にやはりめどをつけて、いつまでにやります、こういうことをはっきりさせなければ、なかなか理解できないのではないだろうか。 特に、大臣、英断をされまして、一月の十六日に料金値上げを予定しておったはずが、たしか四月に先延ばしをされた。消費税との関連もあるかと思いますが、そうしますと、消費税を含めて料金を値上げしますよ、それにはやはり公団としても、これだけの努力をいたしました、こういう問題をクリアしましたと言って初めて国民の皆さんの御理解を得られるのではないだろうか。 そういうことを考えますと、やはり三月中には、すべてが一〇〇%というふうにはならないかもしれませんが、まず決めるべきものは、これはやりますよ、この次にはこういう問題をやりますよということを含めて、公団として具体的な方向を出すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 公団に答えさせても無理でございますから、私の方からお答えをいたします。今、道路公団自体におきましても御検討いただいておりますし、先ほど申し上げましたように、建設省といたしましても、全体の将来どうするかいうことを抜本的に検討いたしております。拙速はいかぬとは思いますけれども、委員が御指摘のように、少なくとも十一月の末まで、御承知のように全体の行革像ができるわけでございますから遅くともそこまででございますけれども、それよりもできるだけ早い時期に、きっちりとした方向を出していきたい。 それぞれ公団の総裁以下個々の職員は善意で一生懸命働いてくれていると思いますけれども、私の判断といたしましては、必要な活力を現在公団が持っておるか、施設協会があるべき姿であるかということになりますと、私の今の気持ちは、残念ながらそういう状況ではない、抜本的な改革の余地あり、このように考えておりますので、急いでやらせたいと思います。
○遠藤(利)委員 具体的な日時はなかなかお示しいただけないかと思いますが、ただ、先ほど言いましたように、四月に高速料金の値上げをする。それにはやはり、国民の皆さんから御理解をいただくには、全部がこういうふうだと方向が決まらなくても、少なくともこの問題についてはこういうふうに検討をして、こういう方向に持っていき ますよ、そんなことは必要なのではないだろうか。そんなこともあわせてぜひ大臣に、これは御検討いただきたい。 ただ、最近高速道路の議論をしていますと、よく、もう高速道路は要らないのじゃないか、特に地方の高速道路はもう、けもの道ではないか、そんな極論さえ言われる方がいらっしゃいます。しかし、国土審議会の中で、あるいは全国の総合開発計画の中で、一万四千キロ何がしの計画をするというふうにしたわけでありますし、むしろ、繰り返しますが、いろいろな行政改革、スリム化した中で、その整備をもっと進めるべきではないか。特に、我々これから高速道路を整備しようとする地域にとりまして大変遺憾に思いますのは、大都市の皆さんが、自分のところはもう終わった、だからもう要らないじゃないか、そんな議論にさえ聞こえてしまう。 そんなことを考えますと、むしろ計画どおりしっかりとやっていく、そして同時に、料金プール制を堅持しながらその方向づけをしていく、こんなことが必要なのではないかな。高速道路の地方の整備というのは、ただ単に地方の皆さんだけのメリットではなくて、例えば大都市の皆さんにしましても、いろいろな生鮮物を初め流通が大変便利になった、そんな恩恵だって十分にあるはずなのです。 そんなことを考えまして、最後にもう一度大臣に、プール制を含めて、その進め方について御見解をお伺いしたいと思います。
○亀井国務大臣 先ほども申し上げましたように、全体をどうするかというトータルの検討を今やっている最中でございますが、基本的には、日本列島、北海道から沖縄まで、基幹的な高速道路網は、私はきっちりと建設をしなければならない、こういう考え方であります。 よく、北海道はもういいじゃないか、九州は、沖縄はと言う方もいらっしゃいますが、東京、大阪が今中心に繁栄しておりますけれども、日本の長い歴史から見れば、これもこの最近の一時期のことであります。 自由主義経済、ロシアと日本がつき合う場合、今度は政治主導ではございませんから、玄関口は北海道であり、東北であり、裏日本になってくると思います。(発言する者あり)失礼しました。わかりました、日本海側。失礼しました。申しわけありません。 また、今から一番発展するであろうと言われておりますアジア地域、これとのやはり玄関口は沖縄であり九州であるわけでありまして、そのあたりの基幹的な交通網を整備することは、整備新幹線を初め、当然私は必要なことであると考えておりますので、鋭意頑張っていきたいと思います。 それにつきまして、料金プール制の問題、これも先ほど申し上げましたように、将来、全体の財源をどうするかということを含めまして検討していきたいと思いますけれども、もう東京、大阪につくらぬからプール制をやめるというわけにはまいりません。 また、かつて石原慎太郎さんが私の地元に来てくれたときに、中国縦貫道を走っておって、これが高速か、こんなところ要らぬじゃないかとおっしゃるから、いやこれが高速道路なんですよ、東京あたりのあれは身柄を拘束する、車を拘束する道路であって、あれは高速道路と言えぬじゃないですかということを言ったら、なるほどなということを言っておられましたけれども、東京あたりも御承知のようにいつも大体オレンジか赤ですね。すいている、いわゆる高速道路としての機能を発揮している時間帯というのは本当にわずかだというのが現実であると思います。 そういう意味では、東京、大阪、名古屋も含めて大都会につきましても、車を抑えるということは実際問題なかなか不可能であります。そういたしますと、道路を整備するしかない。そうしますと、下の路面を整備するのも、これは立ち退きその他を含め大変限度があるわけでありますから、そういたしますと、やはり高速道路網を都市部においてもきっちりと建設をしていかなければならないということは私は当然だと思います。 どうも車に乗ることのない、書斎で原稿の升目を埋めておられるような方が何かそんなことを私は言っておられるんじゃないかなという気がしてしようがないわけでございます。駄弁を弄しました。
○遠藤(利)委員 今大変心強く感じましたので、ぜひそのような観点からお進めをいただきたいと思います。 大分時間がなくなってきましたので、簡単にまた幾つかお伺いしたいと思います。 国土庁長官に、今、日本経済を考えますと、三月にいろいろな会社、企業が決算を迎えるわけです。そうしますと、土地が下がってきている、あるいは株安、そういうことを考えたときにかなり心理的な不安が今出ていらっしゃるのではないかと思います。それがまた株安につながっている。そういうことを考えますと、そろそろ土地を下げどまりするというよりも、している、あるいはしてあげますよ、そういうふうなアナウンス効果がやはり必要なのではないだろうか。 いろいろな対策があるんだと思いますが、そういうアナウンス効果も一つ大変大きい、そんなことを含めて、そしてまた、今回国土庁で二月十日に新総合土地政策推進要綱をまとめられました。これは、これまでは土地を抑制しますよという観点でおったわけでありますが、むしろこれからは有効利用しよう、早く言えば流動化しようということではないかと思うのです。 そこら辺をあわせて、最近の地価の動向、そして推移あるいは土地の有効利用をどういう形でされようとされているのか、長官にお伺いをしたいと思います。大変時間が短いので、済みませんが簡潔によろしくお願いします。
○伊藤国務大臣 最近の地価動向は、昨年の十月一日からことしの一月一日までの調査結果などを見ますと、我々がどういうアナウンス効果をすると申し上げるより、実態として良好な住宅地につきましてはほぼ横ばいの状況になってまいりました。商業地については若干のばらつきがありますけれども、商業地も下落幅が非常に少なくなってきた。そういう状況の中で、改めて政策的に地価を抑制するという必要はなくなってきたと判断しています。 したがって、新しい要綱の中でも、今御指摘をいただきましたように、地価抑制から有効利用へ、単に土地が流通をするというだけではなくて、その土地が有効に活用されるさまざまな施策を展開していくことでありますし、先ほどから地方と都市の問題も御議論になっておりましたけれども、特に東京や近畿圏などの大都市におきましては、地価は町づくり、都市づくりにも大変重要な大きなテーマでありますので、新要綱が示していただいたような方向で、また土地が有効に活用される方向で我々は努力をしてまいりたいと思っております。
○遠藤(利)委員 長官、大変短い時間で申しわけございません。 そこで、建設大臣にまたお伺いをしたいのですが、実は先日、汐留駅、清算事業団の土地が、これはみんなそれぞれ考え方があるわけですが、予想より高かった。実は日本の国内企業のみならず、香港やシンガポールの企業まで応札をされた。結果的にシンガポールの企業は一街区受注、受注といいますか落札されたわけであります。また、マンションの成約率あるいはオフィスビルの入居等の比率もかなり改善をされてきている。 そういうふうな中で、何とか少し下げどまりになってきたのかな、もちろんこれは物件によって今長官がおっしゃいましたように感じはいたしますが、少しそういうふうな感覚をしております。なおさら三月の決算期に向けて、やはり私は三月末までがそういう意味では土地対策のポイントといいますか、一つの勝負だろう。 そういうことを考えますと、昨年末に土地税制、いろいろな形で建設省として整理をされたわけでありますが、同時に、例えば地価税等についてはさらに先の検討課題だと先送りをされたわけです。しかし、後であのときだったなんというのでは大変遅くなるわけでありますから、むしろ三月までの間に具体的に一歩踏み込んだ形で、土地対策、あるいはこういう形で具体的に下支えをしますよ、有効利用しますよ、そんな形を建設省として打ち出せないのかどうか、建設大臣にお伺いをしたいと思います。
○亀井国務大臣 私は、土地税制というのは、やはりその時点における土地をめぐる客観的な情勢、これを抜きにしたものであってはならない。バブルの時代にバブルを抑制していくという観点からつくられました税制は、当然そういう状況が変わった以上は抜本的に見直されるべきものである、このように考えます。そのことが土地の流動化、土地の有効利用等に積極的な役割を果たしていくものだ、このように考えております。 なお、建設省といたしましても、独自に建設省として、もちろん他省庁の御理解、国会の同意を得なければいかぬわけでございますけれども、当面土地の有効利用、流動化等に資することは、直ちにやれるものはやっていきたい、このように考えております。
○遠藤(利)委員 実はきょう大蔵省にも来ていただいておりますが、先日、一月の末ですか、担保不動産等関係連絡協議会等で全銀協の会長から、地価税とか短期重課等懲罰的要素の税については考えてくれないか、あるいは数々の税がまとめてかかる、なかなか重税感が重い、結果的に土地がまだまだ下がるのではないだろうか、そんな資産デフレが続くのではないだろうか、そんな懸念をされているというふうなことを聞いております。今まさに三月という、私は一つのポイントだと思いますが、そんな中で、この税につきましてもう一歩踏み込んだ考え方を出されないのかどうか。 そしてもう一つ、これは銀行局の方も来ていらっしゃると思いますが、きょうの日経新聞に不良債権への公的資金導入、まだ詰めた議論かどうかわかりませんが、担保不動産等関係連絡協議会の中でそういうふうな検討を始めた、そんな記事が出ておりました。 私は、まさにタイムリーでありますし、タイムリーという以上に切迫している状況なのではないだろうか。そうしますと、この問題につきまして、大蔵省として、これは建設省と協議をしながら進めていくということになるんだと思いますが、どのような形で取りまとめに臨んでいかれるのか。 ただ、一つ忘れてならないことは、公的資金を導入するにしましても、いろいろな流動化を進めていく中で、それは国民経済を守ったりあるいは預金者を保護するという観点でありますし、不良債権を抱えた銀行等の経営者の責任はやはり忘れてならないのではないだろうか、私はそんなことを考えながら大蔵省の御見解をお伺いをしたいと思います。
○伏見説明員 土地税制の関係でございますけれども、先ほど大臣の方からもお話がございましたように、土地税制、土地政策の中の一つの大きな柱だろうと思っております。 そういう観点で、常にその時々の土地をめぐる状況、これを踏まえながら私どもとしても検討させていただいておりますが、平成三年、いわゆる土地税制改革が行われました。その後の状況変化を踏まえまして、現在進行中の平成八年度の税制改正、それから現在国会に税法の改正案を提出させていただいておりますけれども、平成九年度におきましても、また新たな改正を今御提案させて いただいているわけでございます。 今後とも、また引き続きいろいろな角度からの検討が必要と思っておりますが、土地政策という観点と同時に、税制でございますので、やはりある程度安定的なものでなければならないという要素、あるいは税体系全体の中での位置づけをどう考えるか、全体として国民のいわば支持を得るような形で、かつ土地の有効利用という観点に資するものがどういうものになるかという形から、幅広い角度から、いろいろな御意見も伺いながら検討を進めさせていただきたいと思います。
○片山説明員 先生御指摘の記事に係ります担保不動産等関係連絡協議会につきましては、平成八年二月九日の閣議決定等によります政府の住専等不良債権回収への支援体制の一環としまして昨年の十月に設置されたものでございますが、不動産の債権回収の推進のために、不動産の効率的管理、処分、それから資産流動化等につきまして、関係省庁等と連携し検討することを目的としてつくられたものでございます。 でございますので、きっかけはその住専処理の支援ということでございましたのですが、住専の不良債権の処理を可能なちしめるためには担保不動産全般に係る流動化が必要であるとの観点から、現在、協議会の下に三つのワーキンググループを設置しておりまして、担保不動産の証券化、それから不動産処分のあり方、さらに担保不動産の有効利国策につきまして、この春の中間取りまとめを目指しまして鋭意検討を進めているところでございます。 でございますので、その記事に係りますように、現時点におきまして対策が具体的にまとまり切っているというものではございませんのですが、先ほども御言及のありました、先般閣議決定されました新総合土地政策推進要綱では、不動産の証券化及び土地有効利用の促進というのは両方とも柱となっておりますので、そういったことを十分に踏まえながら、建設省、国土庁、法務省等といった関係省庁等と十分連携を図りながら有効な施策を打ち出していきたいというふうに考えております。
○遠藤(利)委員 時間がないので終わりますが、余り常識的な考えでなくてもう少し踏み込んで、タイムリーな政策というのが必要なのではないだろうか、十分御検討いただきたいと思います。 最後に、国土庁長官、難しいかと思いますが、土地の下げどまり宣言はできませんかどうかお伺いして、質問を終わらせていただきます。
○伊藤国務大臣 各方面から同様の御指摘をいただいているところでありますが、現状は、先ほど申し上げたように地価の価格はかなり安定している、それは調査、実態がそのことを物語っているわけでございまして、私たちは、この状況の中で土地が有効に活用されるさまざまな施策を積極的に展開をしていきたいと思っています。
○遠藤(利)委員 どうもありがとうございました。終わります。
○市川委員長 太田昭宏君。
○太田(昭)委員 私は、蒲原沢の土石流災害について基本的には質問したいと思いますが、予算委員会等を通じましても、建設あるいは国土庁関係については、公共投資の問題であるとか、あるいは住都公団等々の問題であるとか、阪神・淡路の地震の問題であるとか、いろんな問題が出されてきましたが、大臣もいらっしゃるということで、まず最初に、予算委員会等でも明確になっていない幾つかについて端的にお聞きし、また端的にお答えをいただきたい、このように思っております。 先刻から話がありましたが、まず公共事業における工事単価の問題です。 大臣所信の中でも「公共工事のコスト縮減」と、このようにうたっていますが、単価が高いという問題についてどこまで議論が進んでいるのか、いつごろ一つのめどとして発表できるのか、これには建設省だけでない全体的な問題が当然あると思いますが、その辺のめどということについてまずお尋ねしたいと思います。 予算委員会等でも私も発言をさせていただいたのですが、三割高いから二割縮減すれば公共工事等に関する予算が下がる、以上終わりであるというような乱暴な議論では、とてもじゃないけれども、これからやっていけない。 数値目標とかあるいは流通、あるいは資材の問題、さまざまな問題、特に私が心配しておりますのは、先ほど話がありましたが、一つの工事が発注されて、最終的には中小企業の皆さんに大変な負担がかかってしまうというようなこともありますから、全体構造の近代化といいますか、そうした構造変革というものをあわせてやっていかないとこれは大変な問題になるという認識をしておりますが、しかし一方では、財政事情からいって相当これは切り込んでいかなくちゃいけないということで、まず、めどとその辺の基本的な考え方について大臣からお話をちょうだいしたいと思います。
○亀井国務大臣 一応総理からは年度末までということでございますから、三月末までをめどに一応の結論を出すようにというお話でございまして、今鋭意私どもとしてはやっておる最中でございますけれども、先ほどの答弁で私は申し上げたのでございますけれども、建設省が独自でやっていける面と、他省庁が思い切った決断をしてくれなければならない面、そういうものが全部絡んでおるわけでありますので、これを精緻な形で、何何%縮減できるとか、そういう形でまとめていけるのか。総理の指示でございますから、私は部下でございますから全力を挙げまして努力はいたしますけれども、私は無責任な数値を出していくわけにはまいらない、このように考えております。 もう誠心誠意今努力しておりますけれども、委員の御指摘のとおりでございます。非常に複雑な中でコスト形成がされております。一歩間違えますと下請、孫請の労働条件等にまで及んでいくという危険性も含んでおることでありますので、我々としては実態を見ながら検討してまいりたいと思います。
○太田(昭)委員 気になることが最近二つありまして、一つは、今出ているかなりしっかりした有名な雑誌の中に、住都公団の分譲が大変高くて人気がないということで空き家がある。そこで、JSの百億円と言われる利益、七十億円ぐらいをそこで単価をいじって縮減をさせるということで、それを住都公団の家賃を引き下げるということに、もう決まっていまして、だからこそやれたんだという記事が出ていました。 これは、あるときにはJSは別会社ですよ、あるときには一つの流れがあってこれでなければ仕事ができないのですよ、いろいろこのこと自体が大変私は問題で、そこにまた単価の問題というのが出されている。非常にこれはよくないことが、現実にこれが行われているとするならば、そんなことで単価の問題が議論されているとか、あるいは建設省、住都公団、JSという流れの中で行われるとしたら、大変ゆゆしき問題である、私はこう思いますが、この辺の事実関係や、また、これについての物の考え方、お答えいただきたいと思います。
○小川政府委員 住都公団の工事費そのものにつきましては、省全体の大きな枠組みの中で経費の節減、合理化努力、これはこれまで以上に引き続き努力させていただきたいと思います。 ただ、ただいま御指摘になりましたJSの単価との関係でございますが、これは、JSを含めまして公団全体の体系のありようをどうするかは、これから大至急検討させていただきいと思いますが、JSにつきましては、ここ一、二年間、百億円を超える経常利益を上げているという現実がございます。 したがいまして、その相当程度が、公団からの発注に由来する利益がかなりの部分あるという事実に着目いたしまして、その発注の単価を合理化するならばそれなりの収益を還元できるのではなかろうかという点に着目して、今回の家賃引き下げの財源として念頭に置いたというふうなことでございまして、必ずしも、公団全体の発注体系のありよう、あるいは工事費節減のありようの全体像と連動した上での議論ではございませんので、ひとつ御理解を賜れればというふうに思います。
○太田(昭)委員 この辺は非常にデリケートな問題をはらみがちで、誤解なのか、では、現実には相当それはできるのかという話になりますから、きょうはこの問題ばかりやっていると、私、次に移れませんから、ここでやめますが、改めてまた内容等については御質問したり研究したいと思います。 もう一つと申し上げましたのは、これは予算との問題です。 九七年度予算について執行段階でこれを削除するという案というか奇策といいますか、そういうことが新聞に出ていて、一度大変な実力者が語ったということで出て、その後にまたフォローの記事が出ていたりして、これは具体的に進んでいるのかなというような私は危惧を抱いたわけなのですが、そこもまた単価の問題ということが出てきている。 亀井大臣は、これはきょうは予算委員会ではありませんが、実力大臣ですから、発言力は非常にあると思いますが、年度中の減額補正を視野に入れて公共事業費の執行で極力節約に努める、これを現段階で組み込んで、それに単価の問題が組み込まれているというようなことは、私はまことにおかしい。予算編成からいっても極めておかしいし、単価の問題というものを総合的に考えるということからいっても、そんなことで曲げられていくというのは非常におかしい。 政治家がリーダーシップをとるというのは今一番大事な政治課題であろうと思いますが、逆に、本格的にこの単価の問題をどうしようかというような議論が行われているときに、予算を通す通さないというようなことで横から政治家が引っ張っていくというような論議のあり方自体について、私は大変おかしいと思います。 その辺について、実力大臣としての亀井大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○亀井国務大臣 今委員から極めて重要な問題を提起をされておるというように受けとめております。 予算が国会で議決をされました場合、その執行の中身について停止条件つきだというようなことであるとすれば、国会の機能とは何かという、行政権とは何かという、議会制民主主義の根本に触れる問題が私はあると思います。 そういう意味では、私どもとしては、成立した予算、建設省の予算についてはこれを有効に効率的に執行していく義務がある、このように考えておるわけでありますから、簡単に言いますと、全部使ってしまうのは当たり前の話である、このように私は考えております。 それとまた、今委員が御指摘のように、この予算、我々が大蔵省に要求をし、大蔵省がそれに基づいて編成いたしました公共事業費等に対しましても、前提としては、やはり理論的には単価があるはずなのですね。単価のない積み上げというのはないはずでありまして、そういう意味では、今後我々としては、もちろんそういう中でコスト縮減の努力は全力を挙げてやってまいりますけれども、そうした予算の審議の過程の中で、まだ節約すれば幾らでも伸縮自在でやれるんだというようなことは、私はこれは不見識だ、このように思います。 私どもとしても、現時点においては、そうした積算単価等を含めましてできる限りの努力をした結果、建設省分の予算を提出しておるわけでございますから、私は、ぜひ委員、良識ある新進党であれば、その立場からそういうことを声を大にして御主張いただければありがたいと思います。
○太田(昭)委員 削減すべきものは我々は当然削減するということを堂々と予算委員会の中では発言するということが大事だと思いますが、こんなこそくなやり方については同じ考えであるということを確認できたと思います。 住都公団についてたびたび議論が行われているのですが、いろいろな問題があったりということの論議自体については一応私も踏まえた上で、結論的に、要するに住都公団の役割が一つ終えんをしてきているということの上で、すきっと私は、撤退するなら撤退するということが大事だというふうに思いますが、民営化とか解体とか、あるいは、賃貸が七十二万戸あって、これをどこかの企業が全部受けとめるというわけにはなかなかいかないだろうということで、公営化というような話が出たりしておりまして、また最近は陳情等も随分多くて、私たち賃貸の人間たちはこれからどこへ連れていかれるのだろうかという不安があることは事実です。 基本的な住都公団の今後のあり方という方向について、一月二十二日でしたか、亀井大臣が発表されてから、もうちょうど一カ月たちますから、どういう基本方針、どこに軸足を置いて物を今考えようとされているのか、基本的な考え方についてお願いします。
○亀井国務大臣 基本的な方針は、先日私本会議で申し上げましたように、分譲からは全面撤退をする、賃貸につきましても、一部限定的なものは除いてそこからは撤退をする、これは基本方針でございます。公団総裁とも基本的に合意をいたしておるわけであります。 委員御指摘のように、現に七十二万戸の方がいらっしゃるわけであります。これのメンテナンスの問題、また生活環境の問題等、その結果、レベルが下がるようなことがあり不自由をおかけするようなことがあっては、これは絶対ならぬわけでありますので、それをどういう形態でやった方がいいのか、これはまだ結論を出しておりませんが、これも今鋭意いろいろな方々の意見も聞きながら検討をいたしておるところでございます。 また、住都公団の職員、直ちに生首を現時点ではさっと切るわけにもまいりませんので、他部門への御本人の希望等も入れての転身等についても当然考えていかなければなりませんけれども、非常に有能な職員も多いわけでありますから、今後、これも既に申し上げておりますけれども、都市の再開発その他、今大変な需要がございます。民間ディベロッパーだけに任せ切れない。そういたしますと、スプロール現象といいますか、そういう形で都市が開発されていくという危険もございますので、自治体とも一緒になりながら、また、地域整備公団と現在地域分業という形でやっておりますが、国土庁長官ともこのあたりを、同じような仕事をやっていく場合、組織的にどうしたらいいかというようなことも今後検討をしてまいりたい、このように考えております。 私どもとしては、この際思い切った方向でいきたいと思いますので、ぜひひとつ委員からも具体的なアイデアをいただければありがたい、このように思っています。
○太田(昭)委員 今話がちょうど出ましたから、お聞きしたいのです。 一月二十九日でしたか、参議院の補正の審議のときに、地域公団との統合について、亀井大臣の発言と通産大臣の発言と国土庁長官の発言、三人が食い違ったという報道があって、私も議事録を見ますと、確かに三人の話はちょっと違っているなという感じがしますが、この地域公団との統合問題ということについて、亀井大臣と伊藤長官と御答弁をお願いします。
○亀井国務大臣 これは、三大臣で何度か基本的な考え方の協議といいますか、それはいたしておるわけでありますが、行政改革の中で、同じような仕事をしていく場合、それが組織として分かれておった方がいいのか、地域分担というようなことで分かれておっていいのか、むしろ一元的にやつた方がいいのではないか。そういう意味では、やはり、基本的には統合というような方向で検討しようということでおるわけでございます。 なお、これはどちらがどちらを吸収するとかということではなくて、場合によっては、住都公団も形の上では廃止をする、地域整備公団も廃止をして、そして新たな組織を新たな機能に着目をしてつくるということも一つの私は方法であろう、このように思っています。
○伊藤国務大臣 地域整備公団がそれぞれの地方でさまざまな要望にこたえて果たしてきた役割は、大変私は大きかったと思っています。今、そうした過去の事業について点検をしてみますと、地域では大変喜ばれているという報告もいただいています。 しかし、そうはいいながら、時代が今非常に大きく変化をしてまいりまして、大都市とそれから地方をどう調整していくか。先ほどから建設大臣からも御答弁がありますように、私たちは、明治から続いてきたこの官僚機構、霞が関を大改革する、そういう中で、今までのような役所役所の縦割りの形から、新しい時代の行政あるいは町づくり、地域づくりというものを考えていく必要があるのじゃないか。 そういう中で、実は、今八十八あります特殊法人は、基本的にすべてを見直すという方向で我々は取り組んでいるわけでありますが、私の国土庁に関します四つの特殊法人につきましては、いずれも根本的に見直すという立場から事務当局にも指示させていただいております。 そこで、地域振興整備公団につきましては、亀井建設大臣からも、住都公団の抜本的な見直しをする、そういう中でまさに都市と地方、こういうものを両方てんびんにかけて、総合的に政策を進めていくことが必要ではないかという御指摘もいただきまして、私たちも、これまで果たしてきた役割というものが生かされながら、新しい時代に我々が対応できる、そういう仕組みをぜひっくりたいというふうに思っておりまして、我々の整備公団を単独で旅をさせるか、あるいは建設大臣のところの住都公団と、どちらがどちらということでなしに、建設大臣お話しのように統合して結婚していくか、いろいろな方法があるわけでありますが、これは今それぞれ、通産も含めまして、事務当局でも、具体的にどういう方法が一番いいかということを今研究していただくように指示をさせていただいております。
○太田(昭)委員 住都公団が発行している特別住宅債券の購入者が五千二百人ぐらいいまして、三百億円ぐらいなんですが、この分譲住宅の入居優遇措置ということをかなり意識して債券を買っているということがあるんですが、これがどうなるかというまた不安を持っている方が随分いらっしゃると思います。これについて検討されているのでしょうか。
○亀井国務大臣 これにつきましても、購入者が不利益にならないようにきちっとやるということで今検討させております。
○太田(昭)委員 ぜひともその辺は検討してもらいたいと思います。 もう一つ食い違いというと、住宅金融公庫の問題で三塚大蔵大臣が、これは食い違いなのか亀井大臣と一緒なのか知りませんが、住宅金融公庫の業務見直しや廃止も含めて検討するという発言を、正確には予算委員会での発言は、民業補完の第一線かちまず撤退して民間に任せたらどうかという声もある、民間に高い信頼性を置いて頑張っていただくということだと述べた。住宅金融公庫の業務見直しや廃止も含めて検討する考えを示している、こういうわけなんですが、亀井大臣は同じ考えなんですか。それとも、もうこの発言から十日間ぐらいたっていると思いますが、三塚大臣とこの件について話をされているのでしょうか。
○亀井国務大臣 三塚大臣と、できるだけ早い時期にこの問題につきましても意見交換、協議をしたい、このように両者で言っておるところでありますが、基本的に、私の立場で申し上げますと、現在は民間金融機関がそうした住宅への資金供給の役割を相当果たす状況になってきておるわけでありますけれども、御承知のように、金利の問題がございますからそうなっておりますが、中低所得者層の住宅取得について、住宅金融公庫が今は高いわけでありますが、過去におきましては、長期低利の資金を提供するという大きな役割を果たして、喜ばれてきたということも私は事実であろうと思います。 金利が今後とも今のような状況で推移をしていくのかどうか、この点も一つの問題でありますが、もう一つは、かつては民間の金融機関も個人ローンについては見向きもしなかったという、そうした時代が長くやはり続いておったわけでありまして、本当に必要なところに必要な資金を個人に対してもきちっと民間金融機関が提供をしてくれるのかどうかということについて、私は信用しないというわけではございませんが、どうも今の民間金融機関、そういう面での倫理性と言ったらちょっと言葉が強くなりますけれども、そういう面についても、私はやはりまだ完全な信頼感を得るに至っていないのではないかという感じがいたします。 三塚大蔵大臣が、民間の金融機関について、そういう面についても、雨が降っておるときには傘を出さぬで、天気になったら傘を差させるというような、そうした民間金融機関のマターについてまで大蔵省がきっちりと御指導いただいて、庶民のためのそうした資金供給をきっちりとやっていけるようになるのかどうかということも、この背後にある大きな問題であろう、私はこのように考えております。 いずれにいたしましても、大蔵大臣と協議をいたしたい、このように思っております。
○太田(昭)委員 国土庁として、十日の閣議で政府が新総合土地政策推進要綱を発表しましたが、端的にお答えいただきたいのですが、これはいわゆる下げどまり宣言という認識でいいのか。そして、現在の地価の水準をどう見ているのか。三つ目には、具体的な土地流動化策というのが、きょう日経等で出たりいろいろして、今晩亀井大臣と総理が話し合うというような話も出ているのですが、具体的な土地流動化策ということについてのお考えがあるのか。四番目に、地価抑制政策が終わったという認識だとするならば、地価税をどう考えるか。この四点について、簡単で結構ですから、お答えいただきたいと思います。
○伊藤国務大臣 地価の動向につきましては、先ほども御議論がありました。基本的には、良好な住宅地につきましてはほぼ安定をしてきた。地価の下落は、これ以上大きな変動はないであろう。商業地につきましては少しばらつきがありますけれども、これも非常に下落傾向が、その幅は極めて狭くなってきた。そういう状況の中で、改めて私どもが土地の抑制の政策を進めるということはない。今後、土地を有効にいかに利用できるか、流通をして有効に活用していただく施策をやはり積極的に進めていこうという立場にございます。 そうした中で、地価税、保有税でありますが、地価税や固定資産税、御案内のとおりでありますが、地価税は八年度既に〇・三%から〇・一五%に引き下げをさせていただきました。固定資産税や登録免許税等々も見直しをしていただいたわけでございまして、これからできるだけ土地が流通をし、有効に活用できるためには、日本全体として情報の提供をお互いにできる、そういうシステムも進めさせていただいておりますし、先ほどお話もございましたようないわゆる金融制度、そうしたことも含めまして、有効利用できる方向に向けて、この新土地要綱の方向に向かって努めてまいりたいと思っております。
○太田(昭)委員 蒲原沢の土石流災害について、私は、十二月八日でちょうど大臣と入れ違いになったのですが、現地に入りました。地盤がとにかく弱いなと、改めて現地に行きましてそう思いまして、こういう事故というのは、当然という言葉はいけないかもしれませんけれども、起こるという可能性はもう相当高い。土石流の巣と言われたフォッサマグナのまさに現場であったわけなんです。 調査によりますと、一昨年の平成七年に発生した土砂災害がこの小谷村を中心に、何と土石流が七十四件、地すべりが六十七件、急傾斜地崩壊十九件、とてつもないところで、姫川流域での災害復旧工事が約三百カ所、小谷村だけで行われている建設等の工事が千カ所というような、そういう状況という中での災害であったということが言えると思います。 そこで、なぜ災害が発生したのかということについて、災害発生の原因ということから論議を進めたいのですが、まず、工事中止が雨量によって決まっている。建設省松本砂防工事事務所の防災業務計画書で定めた基準があって、雨量が一時間に二十ミリ以上で、連続八十ミリになると注意体制で、一時間に三十五ミリ、連続百ミリを超えると警戒体制、このような基準があるそうですが、これは間違いないのか。現場で今回もこういった基準に基づいて、雨量が工事中止ということの基準になっていたのかどうか、それをお伺いしたいと思います。
○尾田政府委員 ただいま工事現場における基準雨量についてのお尋ねでございます。 先生御指摘の松本砂防工事事務所が定めております防災業務計画で言います注意体制の時間雨量二十ミリ、または連続雨量八十ミリという数字は、これは松本砂防工事事務所自体が災害に対してどういう体制をとるか、そういう体制をとるときの基準の雨量でございます。 そして、この蒲原沢の砂防工事におきまして、現地の業者間で構成されております連絡協議会で、実際の工事の中止を決める、そういう避難体制の設定基準として決めております雨量が時間当たりで十五ミリ、連続で五十ミリを超えた場合に避難体制、すなわち工事を中止をするということにしておるわけでございます。 そして、今回の災害時におきます降雨がどうであったかということで申しますと、現場にございました施工業者の雨量計によりますと、十二月四日から六日までの、これは断続的にずっと雨が降り続いておったわけでございますが、その間の最高値で申しますと、時間雨量で六ミリ、これは十二月四日の十六時から十七時でございます。(太田(昭)委員「四日ですか」と呼ぶ)四日でございます。それから、六時間の連続雨量で申しますと、二十五ミリでございまして、十二月四日の十五時から二十一時でございます。 そういう意味合いで、災害発生が十二月六日の十一時ごろでございますので、その二日ほど前にそういう雨量の一応のピークを迎えておったという状況でございます。
○太田(昭)委員 私は、この雨量、土石流というのは当然、雨が降っていないときに土石流が発生する例というのが今まであったかどうかということについてはあれですが、そういう例がありますか、今まで。雨が降っていないときの土石流発生ということがありますか。
○尾田政府委員 土石流の発生にはいろいろな原因が考えられておるわけでございますが、大部分は異常な降雨によるものでございます。そして、それに続きまして融雪期の土石流がございます。そして、降雨が全くない状態というもので申しますと、地震あるいは火山による土石流というのがございますが、今回のような事例は、特に十二月には今まで土石流が発生したことがないということで申しますと、そういう事例とは全く違った形で起こったものではないかと考えておるところでございます。
○太田(昭)委員 私は、ここは確かに地盤の問題というのは非常に大きいと思うのですね。地盤を調べると、姫川の右岸のところには蛇紋岩があって、左岸、ちょうど蒲原沢のところもやはり蛇紋岩、そして姫川の直接のぶつかるところ、このあたりは砂岩、頁岩、泥質のチャート等がある。そこの上のところに来馬層群という層なんですが、そこもやはり砂岩、頁岩、礫岩と、非常に弱い。特に、蛇紋岩というのは雨が降ったりするとどろどろになりますからね。 そうしたところに、崩落地点という千三百メートルのあの辺はそうかもしれませんが、そこに溶岩が上にかぶさっている。溶岩がかぶさっているということは、そこにまた砂が乗ったりしますから、非常にそこが割れ目ができていくという可能性があるということで、今回は、崩落の問題はどうかわかりませんが、ここの土質の問題、地質の問題というのは岩盤の問題、いかにも岩盤のそういう状況であったればこそ今回の土石流が発生した。 そうしますと、これは雨だけの基準ということでやっていたけれども、その雨の基準は、先ほどの話を聞きますと、かなり厳しいものにしていた。それは岩盤が弱いからでしょう、きっと。そういうこともあってやったのでしょうが、もっと積極的に岩盤の要素というものをやはりパラメーターとして入れるような、そういう指示を、しかも、指示というか、建設省自体の仕事であったわけですから、橋がせっかくできて、現地に行きますと、竣工祝いをしたら一カ月後に流されてしまって、一カ月後に流された作業をまたしているというような今回の事態ですから、この岩盤という要素を積極的に入れるという措置を、これは調査委員会というのが六月かもしれませんが、そういう方向に私は持っていかなければ、こういう問題はまた起きるという可能性が十分あり、こう思うのですが、岩盤とかこういうものの係数とかパラメーターを入れて、それを雨量だけでない要素として的確に指示を出すということが今後のために必要ではないでしょうか。
○尾田政府委員 土石流につきましては、過去二十五年間調査をいたしますと、六百カ所ぐらいで約八百ぐらいのケースで土石流が起こっております。そういう中で、今先生御指摘の、そういう土質あるいは岩盤の質との関係で土石流がどういう条件で起こるかというところのメカニズムの解析が必ずしも定量的に進んでおらないというのが残念ながら現状でございます。 ただ、御指摘のとおり、今回こういう形でこの災害が起こったわけでございますので、そういう岩盤あるいはそういう土質と、そして注意をすべき雨量との間に何らかの関係を見出せることができるのかどうか、そういう点もひっくるめまして調査委員会の方で御検討をいただきたいというふうに考えておるところでございます。
○太田(昭)委員 土石流発生のメカニズムは五つぐらいある、こう言うそうなんですが、もっと言えば、今回の例に即して言えば、二つぐらいのパターンであろうと思います。 一つは、斜面が何かの理由で崩壊をして、それが一気に、急傾斜ですから、なだれ込んでいってしまうという形の土石流のパターン。それからもう一つは、天然ダムといいますか、徐々に徐々に砂がたまったりして、それがある意味では耐えられなくなって決壊して土石流化する、大きく分けると二つぐらいのメカニズムがあろうかと思いますが、今回の。パーンは、現状では一のパターンなのか二のパターンなのか、どちらという認識ですか。
○尾田政府委員 ただいま御指摘のとおり、今回の土石流の発生メカニズム、特に千三百メートル地点でどういうことが起こったか、あるいはそこで崩落したものが、ただいま先生おっしゃいますとおり、一時河床に堆積をして、それが水をせき上げて、そして、たまった水がその土砂の上を越えて一気に土石流となって流れ落ちたという説と、あの非常に急峻な谷でございますので、上流からの発生した土砂がそのまま流れ落ちたというのと、両方の説が現在あると考えております。どの説に収れんするのかにつきましては、あるいはその両方が複合的に起こったという説もあるようでございます。その辺につきましては、調査委員会の方で御討議をいただく、まさに雪解けを待ってそういう現地の調査をすることによって解明されるものというふうに思っております。 なお、災害直後、大臣ともども現地に赴きました折に、ヘリコプターで現地を見ました。その折に、私が一番気にいたしましたのは、そういうダムアップが起こっていないかどうか、捜索活動に入るわけでございますので、そういう事態がもし起こっておりますれば、これは非常に危険でございますので、そこについては、発生した後の時点で、捜索に備えてのそういう意味合いで見た時点では、そういう現象はなかったというふうに受けとめたところでございます。ただ、あの災害を引き起こした土石流としてはそういうダムアップがあったかなかったかというのは、これからの解明事項であるというふうに考えております。
○太田(昭)委員 ダムアップ現象は、現地の人によると、沢の水が減っていたという証言もあるので、私は、その二のパターンというのも複合的に起こっていたのかなという感じがするのですが、それは調査委員会に任せるとします。 さっき岩盤の話をしましたが、やはり、今回の一番の特徴は、十二月の時点ということはなかったのかもしれないけれども、同じように、前日、非常に気温が上がっていますね、十度ぐらい。私は、そういうことにおける融雪といいますか、ちょうど春のような、そういうものが時期的に起きてきたという、雪の融雪というものをこれまた判断基準に入れなければ、こういう事例が起きる。 雨だけに頼るのではなくて、地盤係数を入れるとともに、雪が解けるというこの融雪量。一説によれば、一センチの雪が解けると二ミリという計算をするそうですが、大体十二月一日に降った雪が五十センチぐらいですか、大体五十ミリ相当分ぐらいの雪が解けているという感じになるし、さっきの岩盤のことからいきますと、やはり、溶岩が上にかぶさって、割れ目が非常にありますから、そこのところに融雪が、あるいは、融雪というよりは、気温が上がったり下がったりということで水の体積が膨張します。そういうようなことも含めて、私は、第一の崩落というものが起きて転がっていくというようなことがあったのではないかということで、この雪の問題は極めて重要な問題だという認識を今回は教訓として持つということが非常に大事だ。 これについてはどうでしょうか。ぜひともこの辺は、建設省として、私は、今後の防災対策、砂防工事ということについては、融雪という観点をしっかりとって、四月に再びこんなことが起きないように措置をとっていただきたい、こう思います。
○尾田政府委員 ただいま先生御指摘の融雪の問題、これは、私どもといたしましても、大変大事なファクターだというふうに認識をいたしておりますし、調査委員会の御議論の中でも、この融雪の問題を大きなテーマとしてお取り上げをいただくというふうに承知をいたしております。 いずれにいたしましても、数日前から続いてきた降雨に、今お話が出ました融雪が加わった、そして、そういう複合的な要因によって何らかのことが起こったという可能性は十分いろいろなところからも指摘をされているところでございますので、この問題、大きな解析をすべきファクターとして、対象として、十分考えさせていただきたいと思います。
○太田(昭)委員 もう一つ、今回、雪の量とか、岩盤とか、雨が降らなくても崩落が起きる、土石流が発生するということは、もう本当に、これはよく研究して、対策を練らなくてはいけないと思うのです。 一月二十九日に、京大の防災研究所で、蒲原沢の土石流を中心としたシンポジウムがあって、そこで、京大の佐々先生が、滑り面液状化現象ということを言っているのですね。私は、直接お話をさせていただいて、これは非常に興味深いと。 興味深いというのは、構造分析のメカニズムで興味深いだけではなくて、これはほかのところでも考えなければいけない。つまり、普通のさっき言ったようなものではなくて、滑り面がある、崩落が起きる、そして、下が水を通さない層になっているという場合に、大きな岩がどんと落ちたときに、ちょうど、砂が沈下していく、沈下しながら水が噴き上げていく、そこに摩擦がなくなっていく、同じ液状化現象というのがそこで起きていく、それが連続的に転がる中で、下が透水層ではない場合には、滑り面において液状化現象が次々と起きていって、崩落あるいは土石流が発生するというわけなのです。 これが、佐々先生によりますと、あの阪神大震災のときの西宮の仁川という地域で起きている。ということは、関東ローム層であるとかいろいろなところで、あるいは、盛り土で工事をしているというようなところでも、滑り面があったりする中での工事という中で、もし滑り面液状化現象というようなものが起きているということが幾つかの例で実証されますと、私は、これは、単に山の中での砂防工事の土石流というだけでない、工事現場においてさまざまな形で参考にしなくてはならない意見であろう。 この佐々先生は特別なことを主張されている先生なのかなと、私は、こういうところで責任を持ってしゃべらなくてはいけないものですから、周辺の人にもいろいろ聞きますが、大変権威のあるしっかりされた研究をされている先生である。 私は、この滑り面液状化現象というようなことを考えますと、山の中における今回の砂防工事における安全対策ではなくて、全国的にもこの点もよく考えていかなくてはいけないという認識をしたのです。恐らくこのことは知っていると思うのですが、いかがですか。
○尾田政府委員 ただいま御指摘の佐々教授が提唱されておられます滑り面の液状化現象、私も、論文といいますか、報告書の中で読ませていただいただけでありますが、液状化現象、これはもう委員よく御存じのとおり、均一な砂が、飽和状態、水で飽和した状態のときに、連続荷重によって揺すられたときに支持力がなくなる、こういう現象でございますので、今回のような斜面におきまして、堆積しておる土砂、それと境界との間の滑り面、これはもう水で飽和しているのは事実だと思いますが、そこに何らかの形で上から土砂が来て振動を与えた、その場合、そういう衝撃的な振動で液状化現象が起こるのかどうか、私自身、まだ詳細に存じておりません。 いずれにいたしましても、そういういろいろな分野からいろいろな提案をいただいておるわけでございますので、そういうお考えをすべて調査委員会の中で一つ一つ真摯に受けとめて討議をいただいて、その上で、そういう考え方に基づいて、全国の砂防事業、あるいは、砂防事業に限らずほかのいろいろな分野での公共事業に適用すべき知見が得られますれば、そういうものに対応する、どういう対応の仕方をするべきか検討して、それに対して対応していくという形で取り組ませていただきたいと思っているところでございます。
○太田(昭)委員 けさ、NHKテレビで八時四十分から、私も見ようと思って見たのではなくて、突然、二カ月というこの蒲原沢の土石流のことが四、五十分放映されていまして、思わずずっと見ていたのですが、被害に遭った方が、松本の人が一人、あとは全部長野県外なんです。北海道の苫小牧の方がいらっしゃったり、あるいは岩手県の方がいらっしゃったり、秋田県の方とかさまざまな方で、その人たちがこの二カ月どうなっているのかという、非常に体が疲れて困るけれども毎月二十万円ずつ送っていたとか、そういうような話で、その後の遺族はどうなったかというようなことの報道のドキュメントをやっていたのです。 現場に行きまして、現場の人はこれは危ないと思って作業を五日も六日もやめていた。よく聞いてみると、先ほど河川局長が赤城先生の質問に対しての答弁の中で、ほかの沢では土石流は発生していなかったという話がありましたが、現実には土石流が、沢の水が濁ったんだとか、危ないと察知したとか言うのですが、小さな土石流が発生していて濁り水があったから五日、六日は中止したのではないですか。 体で何となくということで現場の人たちはやめていたのではなくて、小さな土石流が発生していたからやめた、こういうような話も私は現場で聞くわけなんですが、その辺の現場感覚ということと全国のそうした体制みたいなことについては非常に私は危惧をするわけなんですが、今回は何となく肌で危ないというふうに感じたのか、現場では土石流が発生していたのではないかというようなことについて、現時点では詳しく調べていると思いますが、どうですか。
○尾田政府委員 ただいま先生御指摘の近傍の渓流での作業で中止をしていた事例があるではないか、こういうお話でございますが、新聞報道等で、十二月六日に沢水が減っていたということで工事を中止をした事例があるという報道があったようでございますが、事実関係を私どもが調べましたところによりますと、発生前日、十二月五日でございますが、山梨川、これは蒲原沢の一本下流の新潟県内の沢でございますが、この工事で泥水が出た、濁り水が出たということで工事を中止する旨の連絡が施工業者から県の方に、これは県の工事でございまして、連絡がありまして、そして発生当日の十二月六日に新潟県の土木監督員の方が現地確認をすべく現地に行っている。そのときにちょうど蒲原沢の土石流が発生をしたという事例があるようでございますけれども、それ以外にはそういう沢水が濁ったとか流量が減ったからということで工事を中止をした事例はないというふうに承知をいたしておるところでございます。 蒲原沢での今回の事故に際して、確かに先生御指摘のとおり、今回残念ながら被災をされた皆さん方は、大変遠く、北海道あるいは東北の出身の方が多いわけでございますが、現地での作業の現場監督、現場代理人の皆さん方はそれぞれ砂防工事の経験を持たれた方でございまして、確かにその沢筋、この蒲原沢での工事は今回が最初でございますので蒲原沢での経験というのはないのはやむを得ないわけでございますが、そういう経験はお持ちの方たちである。 今のは現場代理人の方たちの話でございます。そういう状況でございます。
○太田(昭)委員 大臣、もう一つ、私、なぜこういうところで工事を急いだかという議論が随分されましたね。それで長野オリンピックのために急いだのではないかとかいろいろな話がありましたが、よく調べてみますと、そういうことよりももっと大きな構造的な問題があるのではないかということで、私が一番冒頭に申し上げましたが、小谷村だけで何と千も土木工事が行われて、それで職員も、私はあそこに行きましたけれども、どの方が職員かどうかよくわかりませんでしたが、一生懸命本当に動いていらっしゃいましたよ。 しかし、土木工事関係の予算をつくったりそういうことが、十人ぐらいで予算書をつくったり申請したりとか、書類をつくったりということで、何しろ千カ所もあるものの予算の申請をしなくてはいけないという作業が膨大らしいのですね。国の予算ができ上がる、そして現地にそれがいく、それからまたいろいろな作業が行われる。 小さな村で千も工事がある。あちこちで崩れていて、現実には、私も現場へ行きますと途中で道路が寸断されていますね。そういう中で注意をしてどういう、小谷村で三カ所ぐらいで丁寧にやっていてというのなら何とかなるのだが、一つの沢で六カ所も工事を一遍にやって何だなんて議論があるのですが、小谷村全体からいったら千カ所もそういう作業が行われて、予算の執行が若干おくれたりすると夏にかけて懸命にやる。もう何を丁寧にやるとかいう話ではなくて、どさくさに紛れてやる。どんどん進めていくと今度は雪の季節になってくる。早く工事をしなければいけない。 そういう中で、じゃ、一体どうすればこういうことが整然と行われるようになるかというような構造的問題も、私は、こういうような地盤の悪い小谷村みたいなところでは国が少し考えてやらなければいけない。書類をもっと簡単にするとかいろいろなことの措置をとってやって、現場の人たちの意見もよく聞いてあげて、少し楽にこのことができるようなそうした仕組みをつくっていかないと、何も長野オリンピックで急いだんだというようなそういう話ではない。かなり構造的な問題が今回にはあるような気がしてならないのですね。 六カ所一遍にやるというのはとんでもない、上から順番に一つずつけりをつけてやらなければいけないのじゃないかという話は理屈としてはわかるのですが、その辺の事務量から、そういうような地域について特段の、よく配慮をした、全国の一律のそういうものではない、そうした役所なら役所の体制というようなことも踏まえた対策をとっていかなければ、ばたばたあっちでもこっちでもそういう事業が行われているというようなところについては、特段の配慮をやはり今回の反省というものはしなくてはいけないというふうに私は思ったのですが、大臣、思い切ってこの辺は安全という側面から対策をとるということはできませんか。
○亀井国務大臣 トータルな面でのそうした御指摘、私はそういう面もあると思います。 工期にやはり縛られて現場では工事を急ぐというそういう気持ちは常にあの現場だけではなくて働いておると思いますし、特に防災工事というのは災害を防ぐためにやっているということを、そこで災害が工事中も起きるという可能性があるわけですから、それと闘いながら工事をやっていくということでありますから、日本、まああのあたりもそうでありますが、いつも天気のいい日ばかりあるわけではございません。 新潟県とか長野県の奥地みたいなところあるいは雪寒地帯、非常に気候の悪いところでそうした工事を工期中にやっていかなければならないということになりますと、委員から先ほど降雨量のいろいろな御指摘がございましたけれども、五ミリ程度ならこれはやろうというような判断も出てくるかと思うわけでございまして、そういう意味では、公共事業が予算が決まって執行に入るのが大体六月から七月ということでございますね。それでちゃんと工期に間に合わせるという意味での妙な急ぎの気持ちが災害に結びついてはならないということは御指摘のとおりでございますので、繰り越し施工を含めましてやはり弾力的にこれは対応をしなければなりませんし、また、予算等についての手続その他の問題も、これに限られたことじゃございませんけれども、やはり思い切って簡素化していく。 また、こうした災害を防ぎながら工事をやっていくという面では、委員御指摘のように、私は工事単価の問題を含めてこれはやはり考えていかなければならない。コストが少々上がっても安全にはかえられぬわけでございますので、そうしたトータルな判断もしていきたい、このように考えております。 委員の御指摘は、今後我々としては肝に銘じて生かせる方法を具体的に考えていきたいと思います。
○太田(昭)委員 一月二十七日に労働省の労働基準局監督課が「砂防工事現場等に対する一斉監督の実施結果について」という報告書を出しています。 先ほど赤城先生からも話がありましたが、千二百二十カ所のうち五百九現場で違反があって、違反率は四一・七%。私が一番気になったのは、重大な労働災害につながるおそれのある現場が百十四カ所あった。これはもう時間がないので質問をしませんが、もっと気になったのは、過去に作業箇所またはその周辺で土石流が発生したことのある現場百三十三現場のうち、何らかの対策を実施していた現場は九十六カ所である、こう書いてあります。 百三十三現場のうち九十六カ所、何らかの手を打ったというのだけれども、私が気になったのは、百三十三カ所のうち九十六カ所手を打ちましたよということではなくて、じゃ、残った三十七カ所というのは土石流が今まで発生していたのに何にも対策をとっていなかったということをこれはあらわしている。 これは、千二百二十カ所ですから、全国は数万カ所だと思いますが、そういうことになりますと、この防災対策ということが、全国に当てはめたらどういうことになるか。私は大変この報告書は気になったわけですが、労働省はこのような実情をどう認識したのか――労働省の人、来ていますか。
○青木説明員 今お話ありました昨年末に行いました全国一斉監督について、実は労働安全衛生関係法令につきましては、土石流そのものについて規定をしているという、そういう規定は設けられておりません。 このたび、この土石流災害で重大な労働災害が発生したということでございましたので、土石流による災害防止対策についてもへまずその現場の実態というものを把握しようという意味も含めまして調査をいたしました。その結果が今委員御指摘のとおりだったわけでございます。 それで、実はこのときに、その調査のやり方としまして、過去にその現場で作業箇所あるいはその周辺で土石流が発生したことがあるものということで、現場の責任者から状況聴取をしたわけであります。そういったことについても、実は現場の責任者の主観的――その周辺というのはどのぐらいかとか、そういったところは主観的判断に係るものでございますし、それから時期も、一般的には雨の少ない十二月ということでございましたので、すべての現場において土石流による災害防止対策が講じられるべきであったか否かというのはなかなか即断をしがたいのではないかというふうに思っております。
○太田(昭)委員 労働基準監督署から、長野県の場合でも、一昨年の七月に勧告があったりしたというようなことがあったりしますし、今回の事例もありますから、これが単にそういう指摘がありましたというのではなくて、ぜひとも大臣、この辺の労働省との関係とかそれについて、実行について、ぜひともそうしたことについては全力を挙げていただきたい、こう要望して私の質問を終わりますが、最後に一言だけお願いします。
○亀井国務大臣 労働省からいろいろと御指導をいただいておりますが、労働省に土石流災害を防ぐためのノウハウを持った調査官がおるわけじゃございませんので、建設省において、これはきっちりとフォローアップをしながら、災害を防ぐ努力をしてまいりたいと思います。
○市川委員長 この際、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ――――◇――――― 午後一時四十一分開議
○市川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。西野陽君。
○西野委員 新進党の西野陽でございます。 私にとりましては、人生五十の半ばにいたしまして初めて国会という議席を与えていただきました。かつまた、質問席に立たせていただきますのも、これまた生まれて初めてでございます。まことに未熟でございますが、どうぞ亀井大臣を初め政府の関係の皆さんにおかれましては、どうぞわかりやすく、かつ簡潔にお答え、御示唆をいただきまするように心からお願い申し上げます。 質問を始めます前に、一言申し上げておきたいと存じます。 実は、去る四十一回の総選挙が行われまして、それぞれ各選挙区、各党の勝敗が決まったわけでございます。直後、自民党の先生方から、選挙の結果によりまして、新年度の予算におきましては報復予算があるや否やの意味の御発言が間々あったように見受けました。 それで、私は、初めて建設省をお邪魔させていただいて、かつまた、亀井大臣のところに十二月の十八日、臨時国会が終わりまして直後、初めてお邪魔をさせていただきました。 大臣からどのようなお話があるのかなと、期待とともに、率直なところ不安な気持ちで初めて参らせていただきました。大臣におかれましては、まことに丁重にお受けとめをいただきまして、かつまた、その予算措置といたしましては、そのような憂いのない形で予算を提示いただきましたことを、大阪、愛知等々の比較的新進党が勝たせていただきました県民の一人として心からお礼を申し上げておきたいと思います。 実は、並みいる政治家の数多くの皆さんがおいででございますが、私は、亀井大臣はマスコミ、新聞等でしか率直に申し上げて存じ上げませんでした。しかし、言葉が悪いかもしれませんが、なかなかの切れ者だな、こういう印象、行動力があるな、政治家はかくあるべきで、見習うべきだなと、魅力ある政治家として私は大変そういうまなざしで眺めておったところでございます。 ところで、そういう気持ちで参りまして、大臣のこの一年来の数々の御発言を聞きまして、ちょっと私なりに理解ができないところがございますので、まことに過ぎたるお言葉を申し上げて僭越であるかもしれませんが、どうぞ改めて私の思う政治家亀井大臣像を間違いのない形で確かめておきたいこともございまして、お答えをいただけたらというふうに思っております。 まず、昨年になりまして申しわけないのですが、九六年の七月、大分古い話で恐縮です、自民党の党本部で全国建設業協会の懇談会が開催をされた由、その当時、次期衆議院選での支援を訴えられました自民党の方々は、昨年の参議院比例代表では新進党の得票を下回ってしまった、企業・団体型の選挙でもおくれをとったとの危機感をお持ちであったのだろうと思います。したがって、党幹部は協力を取りつけることに躍起になっておられたんだと思います。 懇談会で、建設業界は公共事業費追加のための九六年度補正予算案の編成などを要請した。当時の中尾栄一建設相は、要請は全部引き受けると胸をたたかれました。亀井静香、当時広報本部長さんでいらっしゃいました、新進党は終末処理状態、建設業協会の一部には新進党を支援する人がいる、応援は勝手だが、そのかわり地獄へ行くのは皆さんと、すごみをきかざれたように承りました。 終末処理場というのは甚だちょっと失礼なお言葉だなというふうに思いますし、地獄へ行くというのは、何かおどしをかけられたような気がいたしてならないわけであります。 さらに、七月のことでございますが、当時佐藤社民党幹事長さんを名指ししまして、党本部で、あの人は小沢一郎さんの子分になりたくて自分の党の委員長が総理になるのに大反対をした人だ、まあ社民党にも変わったやつがいると、佐藤氏を名指しで、村山氏が総理大臣になった後も新党運動と称して足を引っ張ることばかりしたと反発をされまして、これまた相手構わずおっしゃっているなという印象であります。 さらに、今回の総選挙の前後でございますが、新進党が税率三%消費税を据え置くということに対しまして、もしこのだましのテクニックで新進党が勝ったらあほらしくて政治なんてやってられぬ、仏門に入ってやる、十月十一日愛知県の安城市の応援演説で大臣はかようおっしゃいました。これは何か、消費税増税は認めるという発言でありましょう。 ところが、選挙が終わりまして十一月の八日、今度は毎日新聞のインタビューにお答えになりまして、消費税率五%に引き上げると一度決めたからといって棒をのみ込んだみたいにそのままやるというのはおかしい、建設省としては国民生活がこのような状況の中で五%に上がるのはいかがなものかというスタンスで検討を願うと述べられまして、税率引き上げに慎重な姿勢を示された。 かつては増税やむを得ずという態度から、選挙後には、今度はこれはちょっと引き上げは慎重な姿勢でいかなければいかぬとおっしゃる。そして大臣として引き上げを認められる。何か終始が一貫してないように思うのでございますが、以上三、四点、過去のことで恐縮でございますが、大臣の御発言を吐露したわけでございますが、これらの私の印象が間違っておるのでございましょうか、大臣のお気持ちをお聞かせください。
○亀井国務大臣 私は極めて浅学非才、ぶこつ者でございまして、余り言葉の使い方もうまくできない面もあろうかとは思いますが、私は常に政治家として言葉を選んで話すように心がけてはおるつもりでございます。 今西野委員から具体的な御指摘をいただきましたので、なぜそういうことを申し上げたかということを率直に申し上げて、御理解を賜りたいと思います。 まず最初に、全国建設業協会の席上で、私が終末処理場、私はそこまでよく覚えておりませんが、あちこちで、そこだけじゃなくて、私は演説会の席上でそういうことを申し上げた記憶がございます。 私は、当時、組織広報本部長という立場で、新進党と来るべき総選挙に対して熾烈な戦いをやる前哨戦を展開しておりました責任者の一人でもございます。自分の党を省みないで他党ばかり攻撃するのはいかがなものかという、そういうことは確かにあろうと思うわけでありますが、自民党の反省ばかりしておっては、これは選挙にならぬわけでございまして、新進党について私なりの一つの批判があることは事実でございます。 それを終末処理場と言ったことが適当であったかどうか、これは、私は御批判のあるところではあろうかと思いますけれども、私は、新進党が本当に健全な政党として自民党と対抗する一大野党として発展をしていただくことは、日本の議会制民主主義にとって極めて大事なことだ、このように思っております。 今も私はそのように思っておりますが、ただ、今、私は閣僚の立場でございますから、現時点での批判は差し控えたいと思いますが、当時、私は、痛烈な、やはり批判的な気持ちを持っておったことは事実でございまして、当時、新進党は極楽でございますとは到底言える気分ではなかったということではあろうかと思いますが、言葉が不適切であって不愉快な思いを、新進党に属しておられるということで思われたとすれば、御容赦をいただきたいと思います。 なお、地獄に落ちると言った、これも事実でございますが、これは、私が申し上げましたのは、おどしたわけではございませんで、西野議員には、これは、当時、責任のないことでございます、当時新進党の国会議員ではございませんでしたから、当時、御承知のように、景気が回復していくかどうかの、のるか反るかの時期でございました。やはり、この平成八年度予算が一日も早く上がるということが非常に重要なときに、御承知のように、新進党におかれましてはバリケードを築いて第一委員会室を実力で封鎖をされるというような事態が続きまして、そして予算が大幅におくれたことは事実でございます。 私はそのときも、そのことも御説明を申し上げて、そうした公共事業を執行される業者の立場で、そうしたことをされる新進党を応援されるということであれば、それはあなた方に直接返ってくることですよ、不幸になるのはあなた方ですよという意味で地獄に落ちるということを私は申し上げて、説明を申し上げたわけでございまして、落ちろと言ったわけではございませんで、落ちるということを私は申し上げたわけでございますので、この点はぜひひとつ御理解をいただきたいと思います。 それから、消費税につきましては、私も自民党の公約をつくりました責任者の一人でございまして、消費税についてどう扱うかということで最後まで大変な議論がございまして、最終的に自由民主党がつくりました、私と山崎政調会長が二人で最後手を入れてつくったわけでございますが、簡単に申し上げますと、選挙後、国会に特別委員会を設置をして、そこで消費税について議論をするというのがただ一つの自民党の公約でございまして、その特別委員会において、消費税について、これを、棒をのんだように一度決めたらその後経済の情勢その他が変わってもそのまま放置するというのではなくて、新しい時点でどうするかということを徹底的に議論をすべきだという立場を私は終始とったわけでございまして、五%に上げるのがいいとか凍結すべきとか、そういう立場は、私は党役員という立場でとっていなかったわけでございます。 そういう意味では、当選しました後も、特別委員会が設置されるわけでありますから、そこで、新しい現在の経済情勢の中で国民生活にどういう影響を与えるか、景気にどういう影響を与えるか、そういう観点で活発に御議論をいただきたい、最初から五%ありきということで進むべきではないという従来の考え方そのものを私は申し述べたということでございますので、御理解をいただきたいと思います。 もう一つ、何でしたか。――これも私の気持ちを率直に申し上げたわけでございまして、私の考えでないことを言ったわけではございません。当時の状況の中で、やはり自社さきがけが村山政権をきっちりと支えていかなければならない、そういう思いから、私は、同じ連立を組んでいる党の幹部でありますけれども、それに対して批判をしたことは事実でございます。 私は、現在もいろいろなところでも言っておりますけれども、自社さきがけがやはりこの際、橋本政権をきっちりと団結してお支えいただきたいということを今も申し上げておるわけであります。
○西野委員 この言葉ばかりにも、私、深追いは余りしたくないのですが、申しわけありません、もう一点だけちょっと簡単に、御答弁いただくのが約十二、三分ございますので、もう少し短くお願いができたらというふうに思っております。 実は、ことしの一月のこの国会でございますが、今までは大臣のみずからの御発言でありまして、今度は大臣が言葉を受けた件でございます。 具体的に言いますと、我が党ではありませんで、民主党の菅さんから、例の建設省所管の二財団法人の問題が国税当局から問われまして、大臣としても廉潔性を疑われるような状況があるかどうかというお話でもございましたし、その中で、ダム水源地環境整備センターとダム技術センターは、昨年三月期までの三年間で総額約一億二千万円の申告漏れを東京国税局に指摘され、追徴課税されていたことが発覚、接待についても、部下が廉潔性を疑われるようなことがないかどうかを調査をする、こういうことであります。 さらにつけ加えまして、このようなことがありますと、菅直人さんの表現の中で、これはもう税金泥棒だというような発言がありました。大臣は猛然とそれに今度は反発をされておるわけであります。 そこで、ちょっと指摘をしておきたいことは、湯茶程度の問題であればこれは常識の範囲で問題ないではないか、私もそう思うのでありますが、ところが、厚生省が職員倫理規程というのを平成八年十二月に出しておりまして、「関係業者等との接触に当っての禁止事項」というのがあります。「第四条 職員は、関係業者等との間で、次に掲げる行為を行ってはならない。」その十四項に、「湯茶の提供等社会一般の接遇として容認されるものを除く。」その他の一切の利益、便宜の供与は禁ずる、こういうことでございますね。 そうしますと、建設省の大臣として、脱税案件の二法人が接待をしたのは、これは湯茶ではなくて食事その他だろうと思うのでございますが、厚生省のこの倫理規程と建設大臣の答えているこの範囲ならというのとは、ちょっと範囲が違うと思うのです。厚生省の方が非常に厳しいと思うのですね。建設省さんの方では、この厚生省の、よその省ではありましょうけれども、湯茶程度はいい、それ以外はだめと明言されているのでございますが、ここらはいかがなものでございましょう。
○亀井国務大臣 まず最初に、ちょっと御説明申し上げますが、国税から指摘を受けましたのは、その法人が会議費として処理をしておったのを交際費ではないかという、税務処理上の判断の違いを指摘をされたということでございまして、申告を、隠したとか、漏れておったという性格のものではないことを、まず委員に御認識を賜りたいと思います。 なお、その額をすべて建設省の職員が飲んだり食ったり接待を受けたということではございませんで、学者とか文化人、自治体の方々との会議の後の、そうした人間関係をスムーズにやっていくための、そうした節度ある支出に使ったということも含まれておるわけでございますので、全部建設省の役人が使ったということではないことを、ぜひひとつ委員にも御理解をいただきたいと思います。 問題は、どの程度のことが許されるか。継続的に建設省の担当職員と法人の者が、仕事について、業務委託するわけでございますから、それについての説明だとか中間報告とか、いろいろ受ける中で、仕事が終わった後に、では一杯、ひとつ食事でもというようなことで恐らくやったと思いますが、恐らく酒も出た場合もあろうかと思います、私は現場を見ておるわけではございませんが。 ただ、私のところで調査いたしました結果では、そういう趣旨を離れて、いわゆる遊びのために、遊興のために、どんちゃん騒ぎをやったとか、そういう状況はございませんで、焼き肉ぐらいはどうも食ったこともあるようでありますけれども、その後、遅いというので、交通機関等の関係でタクシーのチケットを受け取ったというようなこともあるようでございますが、ただ、私が言いましたのは、まだ交通機関が動いているあたりで、タクシーに乗って帰る方が楽かもしらぬけれども、建設省に通勤するのにタクシーでしているわけではないのだから、そういうときには、いや、タクシーのチケットは結構でございますよと言うぐらいな役人としての気遣いは、やはりすることも必要ではないかという注意はいたしました。 しかし、全体といたしまして、廉潔性を失っておるという、いわゆる、たかって遊興をやっておるという状況は今のところない、このように思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。 各省でそれぞれ、大臣が、また幹部が、責任を持って部下の綱紀問題については対応いたしております。私は、要は役人が、一人一人がやはり役人としての使命感に燃えてやっていく、廉潔性をみずからが保持をしていく努力をしなければ、はしの上げ下げまで、あれをやったら、これをやったらいかぬという規定だけで綱紀粛正が成るものではない、私はこのように考えております。以上です。
○西野委員 行政側の皆さんに、いろいろなそういう国民からの不信、そういうものが惹起しませんように、どうぞひとつ一層の注意をお願いしたいというふうに思っております。 ところで、課題を変えますが、都市高速道路の問題について、渋滞問題と天下りの問題についてちょっと御質問したいと思いますので、政府、関係の皆さんとあわせて、必要に応じて大臣の御答弁をいただきたいと思います。 まず、都市高速道路というのは、もう言うまでもありませんが、その高速性とか快適性、要するに、一般道路とは違う高度なサービスの提供を受けるわけでありますから、国民生活や経済の社会活動には重要な役割を果たしておることは当然でございましょう。 それらの高速道路が、よく渋滞をしまして、実は大変困っておるのでございますが、ちょっと簡単に、渋滞というのはどういう意義でございますか、お答えください。
○佐藤(信彦)政府委員 渋滞の定義ということでございますが、渋滞は、道路の交通需要がその道路の交通容量、それを上回った状態になりまして、速度が著しく低下する現象というふうに考えております。 そういったことで、高速道路によりまして、その渋滞の状況によって一つの基準を考えております。
○西野委員 それでは、ちょっと具体的にお尋ねしますが、大阪で申しわけありません。 阪神高速道路東大阪線というのがございます。水走から都心に入るのには環状線がございます。この渋滞状況はどのように把握をなさっておられますか。
○佐藤(信彦)政府委員 阪神高速の東大阪線は、大阪府域の中の東西を連絡する路線でございますが、その中で、先生おっしゃられております渋滞の状況を申し上げますと、東大阪線の西行きの方でございます、これは大阪港線の阿波座付近の合流点がございますが、そこを先頭に、一日、日にちによりますけれども、約八時間程度渋滞したり、あるいは、ピーク時には八キロぐらいの渋滞が出るときがございます。 それから、反対方向の東方向でございますが、これにつきましては、森ノ宮入路付近を先頭にいたしまして四時間程度、それから阿波座付近については二キロ、西側に比べますと比較的渋滞の状況は軽いのではないかというふうに思っております。
○西野委員 そうなんです、八キロなんですね。 時間をおっしゃっていないのですけれども、社会通念で大体人間の活動期間というのは、まあ、朝の八時といいますのはいわゆるラッシュという ことでわかるのでございます。 実は、早く進めたいので私から申し上げたいと思いますが、私、毎週一回は必ず選挙区に帰りまして、東大阪線に乗っているのですよ。午前六時は、一般的にはまだ社会活動をしている時間ではありません。六時を回りましたら、三十分かかります。ですから、通常の活動期間で渋滞八キロありましても、多いんだなと思ってこれは辛抱できるのですけれども、新大阪に行って一番に乗ろうと思ったら、時計の針が午前五時までに入らなければいかぬのですよ。これを一週間に一遍やっていまして、これは、名前は何というのですか、この道路は。阪神道路でございますか。ちょっとお答えください。
○佐藤(信彦)政府委員 阪神高速でございます。
○西野委員 これは高速じゃないのですよ。低速なんです。阪神低速道路公団と名前、名称を変えたらどうでしょうか。その方がふさわしいように思います。ですから、渋滞緩和策、これをやっていただいていると思いますから、私、あえて答弁を求めませんけれども、ぜひひとつ、こういう高速が低速と言われるようなことのないようにお願いします。それを要望しておきまして、次の問題に入ります。 ところで、もう一つ関連するのですが、料金なんです。JRでは、営業規則というのがありまして、約束の時間より二時間以上おくれますと払い戻しがあるのですよ、急行券と特急券。阪神高速道路は、八キロであろうと何時間おくれようと、名前は高速道路といって料金だけは当初の料金をお取りになるのですが、これはどうも割り切れないのでございます。これはどう釈明したらいいでしょうか。ちょっとお答えいただきたいのです。(発言する者あり)
○佐藤(信彦)政府委員 道路の名称はともかくといたしまして、我が国の有料道路は、一般道路の整備がなかなか進まないといった状況のときに、財源確保の観点から有料で道路を整備するといった観点から進められております。 そういった中で、現在の阪神高速とかこういった有料道路につきましても、むしろ高速の特急料金的なイメージよりも、その施設を使うということの概念に立って料金をいただいておりますので、渋滞でそういうことになったことがあったにしても、それを払い戻すとかそういうことは考えておりません。
○西野委員 周辺の委員さんからもおっしゃっておるとおり、これはもう首都高も阪神高速東大阪線以外もありますので、どうぞひとつこの名前に偽らないように、しかるべく料金も、そういう言い方をされましたけれども、やはり高速通行道路として払っている印象がありますから、ぜひひとつこれの渋滞緩和策等々につきましては鋭意お取り組みをいただきたいと思います。 ちょっと別の話にいたしますが、ところで首都高、首都高速道路の問題をお尋ねいたします。 一般の通行券と違いまして回数券というのがあるのですけれども、百枚つづりというのがありまして、普通は首都高は一回一枚七百円でございますが、これは二割引きなさっているのですね、五百六十円になっているのです。さて、何でこれは七百円になっているのか、料金の算定基準というのですか、積算根拠というのですか、お示しをいただきたいと思います。
○佐藤(信彦)政府委員 首都高速の料金についてでございますが、都市高速の料金につきましては、償還期間におきまして料金徴収総額が建設費、維持管理費、利息等そういった総費用に見合うように、かつ、他の交通機関の料金等も勘案しまして、社会的にも経済的にも公正妥当なものを設定するといった方向でやられております。 首都高速の東京線の通行料金でございますが、現在七百円でございますが、これの償還すべき費用の割合というのが、建設費二三%、それから借入金の利息四〇%、それから維持修繕費が二一%でございます。それから維持管理費等、これが一六%、そういう割合で費用の割合が成り立っております。
○西野委員 七百円でそういうパーセンテージでございますか、割り引いた値段でございますか、どちらでございますか。(佐藤(信彦)政府委員「七百円です」と呼ぶ) そうしますと、七百円の通行料の算定基準でいろいろと、維持費、管理費とか利息とかもろもろ入れて七百円ですか。割り引いて五百六十円ということになりますと、損になるわけですか。赤字になるわけですか。
○佐藤(信彦)政府委員 ちょっと説明が不十分でございましたが、これは七百円という料金が決まったときに、その償還の、割引の制度とかそんなものを全部含めましてですので、したがいまして、そういう割引の中身も加わっての上の料金というふうにお考えいただいた方がいいと思っております。
○西野委員 一般の通行券と割引回数券、いわゆる回数券、この回数券の比率は大体、一般の通行に占める割合、回数券が多いのか少ないのか、回数券の割合をお示しください。
○佐藤(信彦)政府委員 回数券の方の割合の方が少ないようでございます。ほぼ四割程度が回数券の割合といった状況でございます。
○西野委員 これはもう一遍後ほどまた聞かせていただきたいのでございますけれども、恐らく七百円で算定をされていまして、割引のことは余り考えておられないと思うのですね。ですから、どうも積算根拠が後からついてきたようなことでありまして、ちょっと疑問に思いますが、この件につきましてはまた改めてお尋ねしたいと思います。 ところで、この回数通行券というやつですが、これは首都高速道路公団の場合、この通行券の販売は主にどこがやっているのですか。
○木下政府委員 お答えいたします。 ちょっとくどくなりますけれども、首都高の仕事につきましては大変多岐にわたっておりますので、そのうち例えば保全管理部門の中の例えば交通管理とか料金収受、そういうものを外注委託しております。 今御質問は、その他で回数券の販売についても実は外注といいますか委託をしておりまして、いわば一次店舗と二次店舗という考え方を持っておりまして、首都道路協会がまず一次店舗として全体に首都高から預からせていただきまして、そして一般にお客様から回数券を買っていただく二次店舗にいわば卸しておるという形式で今実施しております。
○西野委員 この財団法人首都高協会ですが、この回数券の取り扱っている総体の、総数の何%ぐらいを扱っておるのでしょうか。それ以外、この協会が主にやっておる事業は何でしょうか、あわせてお答えください。
○木下政府委員 首都高は実は昭和三十七年から供用しておりまして、その後、現在二百キロに及びます全体の路線をやっております。 当初は、実はスタート直後は首都高自身が直営でやったこともございますが、今は、御質問のありました首都高速道路協会ほか二社も含めまして全部で三社がこのいわば一次店舗としての委託販売を担当しておりますが、全体で回数券は千十九億円扱わせていただいておりますが、そのうちのおおむね八五%が首都道路協会からやっております。 御質問のございました首都道路協会につきましては、他の業務その他を若干担当しておることは事実でございます。
○西野委員 それじゃ、その八四%、私八四・九%と聞いておるのですが、約八五%のものがこの協会が公団から委託されているわけです。この協会が八五%相当分を販売しておればいいのですが、これがまた今おっしゃったように、第二次とおっしゃいましたけれども、民間企業に委託をされておるように思うのですが、取り扱いの代理店契約第一号の会社名はどちらでございますか。
○木下政府委員 御質問は、昭和四十二年から首都高速道路協会が公団から委託をされますときに扱いましたのは十社ございまして、個々には申し上げるのはあれですが、代表的に申し上げますと、日本ハイウェイ・サービスとかあるいは東京都自家用自動車協会あるいはスバル興業、大東パーキング等々ございまして、全部で十社ございます。
○西野委員 そこで、ちょっと話が戻りますが、首都高速道路公団、建設省からどれぐらいの方が行っておられるのですか。たしか常勤役員は首都高速道路公団、八名と聞いておりますが、そのうち何名建設省から行っておられますか。
○木下政府委員 総勢、役員は理事長以下首都高速は八名ございまして、このうちで建設省関係は三名でございます。
○西野委員 公団から今度は協会ですね。協会の常勤役員は九名と聞いておるのですが、その協会に対しては公団もしくは建設省から何名行っておられますか、役員ですよ。
○木下政府委員 お話ございましたように、全部で、常勤二名、それから非常勤七名、計九名が首都高速道路協会の役員でございますが、そのうち首都高速道路公団出身者は五名でございます。
○西野委員 要するに建設省から八名のうち三名は公団に天下っているのです。受けましたその公団は、回数券だけ、ほかのこともあるのですが、回数券だけとれば八四%は協会に委託しているわけです。その協会は、公団から今度は、九名のうち五名とおっしゃいましたがへ建設省が一人ありますから六名なんです、天下っておるのです。首都高速道路公団、そして、言うなら、その大部分はセクション別には異なるのでしょうけれども、公団、公団から協会というふうに、下請、孫請ですよ、簡単にわかりやすく言えば。抱えてやっているわけです。 そこで私、総収入を調べてみましたら、首都高速道路協会は全体の総収入のうち何%ぐらいをこの回数券の収入が占めていると思いますか、お調べになっていると思いますけれども。首都高速道路協会、協会がいろいろな事業をされていると思いますが、回数券の取り扱い販売で占めている売上高、全体の何%ぐらいですか。
○木下政府委員 今委員ちょっと申されましたけれども、先ほど私五名と申し上げましたが、建設省はそのうちで含まれておりますので、六名ではございませんで、五名のうちの一名が建設省一名重なっております。 今お話ございました首都高速道路協会の総収入は全部で決算上は五十八億、おおむね五十八億となっておりまして、回数券販売収入が三十三億でございますので、計算すれば直ちに出てまいりますが、五九%弱でございます。 ただ念のため、誤解がないように申し上げますと、実は先ほど申し上げました、一次店舗としての手数料はいささかいただいておりますが、それが二次店舗に参りますので、手数料のおおむねは二次店舗の分として一たん協会に入っておる計算でございますから、そのいわばダブっている部分を引かせていただきますと首都高速道路協会の総収入はおおむね三十二億でございまして、みずからが回数券販売で得た収入というのはおおむね九億。こうなりますと比率的には約二七%。しかしながら、全体的に率としては相当のシェアとして回数券販売に係る収入があることは事実でございます。
○西野委員 いろいろおっしゃっていますが、要するに、公団と民間企業の間に協会というものがありまして、協会は公益法人だと思うのでございますね。これは総収入の大体五八・六%、約六〇%弱をこの回数券ですべてやっておる。しかも役員は公団等々から六六%の方は天下っている、こういう実態があるのですね。それをまた投げておる、こういうことですね。 そこでちょっとお尋ねしたいのですが、首都高速協会ですが、これは公益法人だと思いますが、公益法人というのは何のために一般的につくられるのですか、ちょっと教えてください。
○小野(邦)政府委員 公益法人の設立の際の基準というお尋ねだと思いますけれども、やはり公益法人というのは、法人設立の目的が積極的に不特定多数の方の利益の実現を図るというところにあると思っております。したがいまして、公益法人自体は、設立をいたすに当たりまして不特定多数の者の利益の実現を図ることを目的とする組織であるかどうかというのが最大のメルクマールになると思います。
○西野委員 ということからしますと、大臣、亀井さん、この財団法人首都高速道路協会という公益法人は公団の中の回数券部門のほとんどを受けて、それを第二の関係会社にまたこう下げておる。しかも利益はそれでほとんどを上げておる。いわば中間搾取みたいなものですね、ちょっと言い方が悪いかもしれませんけれども。 今いわゆる特殊法人とか公益法人の見直しという論理が出ておりますけれども、これは何か協会さんには申しわけないですけれども、考える必要があるのじゃないかなという気がするのでございますけれども、ちょっと感想を。
○亀井国務大臣 これは首都高に関するだけではなくて建設省所管の特殊法人また公益法人等全体について、私は極めて国民の目から見た場合やはりおかしいじゃないかと言われても仕方のない状況が今生まれてきておることは事実であろうかと思います。 これは、それぞれ総裁あるいは職員が善意で一生懸命やってきたことは事実でありますけれども、積年の弊と申しますか、長年のうちにいわば一家意識と言ってもいいと思いますけれども、そういうものの中でお互いにやはりもたれ合っていくという構造が生まれて、国民の目から見れば、いい御身分だなあ、こういうように思わざるを得ないような状況が生まれてきておることは私は事実だ、このように思います。 やはり高速道路の建設、維持管理等につきましてもユーザーから料金をいただき、また税金の中から足らざるところ等を補っていくというようなことをやっております以上は、そうした特殊法人の業務の中身につきましてやはりこの際徹底的なメスを加えまして、そうした国民の現在思っておられるお気持ちにきちっとこたえてまいるつもりでございます。 ただ、一つ、私この問題に取り組んでおりまして痛感いたしますことは、特殊法人を含めて役人の定年、これは民間企業の場合も同じことが言えるかと思いますけれども、定年を、これを今後考えていかなければ、五十二、三で肩をたたかれるというような状況の中で七十歳までどうやって飯を食っていくかというような問題もございます。そういう意味で、培った役人のノウハウを役所の中で、あるいはそれぞれ特殊法人の中でもっともっと六十五歳程度まで生かしていくというようなことを考えなければ、この特殊法人の改革、おっしゃるように何かOBの飯の種をつくるためにそういう組織をつくっておるのじゃないかというふうに誤解されるような状況があると思います。 もちろんそれぞれは、建設省なりあるいは公社公団が直接業務を遂行するよりもワンクッション民間的な手法、センスを入れてやった方がいいという、そういう判断でもちろんこれはつくられておるわけでありますけれども、しかし業務の中身につきましては私は非常に問題がある、このように考えております。
○西野委員 今のキャリアの方の人生、定年の問題にまで触れてお答えをされたわけです。 ちょっとここに行きたいのでございますが、建設省の各年度ごとに何名か入省をされておるのですね、それをちょっと、時間の関係で私、調べた範囲で申し上げます。間違っておったら御指摘をいただきたいのですが。 昭和三十七年にキャリアとして入省された方が九人、三十六年が九名、昭和三十五年が七名、昭和三十四年が十一名、昭和三十三年が十名、昭和三十二年が十三名、昭和三十一年が二十四名、昭和三十年、十三名、昭和二十九年、十七名ということであります。 これは、現在の事務次官さんがたしか昭和三十八年入省でありますから、それ以上の方の数を申し上げたのでございますが、この数は合っておると思いますが、そのうち特殊法人、公益法人には今申し上げた、それぞれの年代で九人、七人という数を申し上げましたが、それぞれの年代に沿って何人の方が特殊法人と公益法人に現在おられますか。
○小野(邦)政府委員 お尋ねの三十七年からさかのぼって二十九年までおおむね先生御指摘のような人数でございます、若干ちょっと一名ないし二名の変動があるというふうに思うわけでございますが、このうち、退職直後に特殊法人に再就職をした者が二十四名でございます。また、公益法人に再就職した者の数は四十一名ということになっております。
○西野委員 私の方のあれでは、卒業をされましてから四〇%から六〇%の方は特殊法人もしくは公益法人の方に天下っておられる。残りの方は、特殊法人の子会社であるとか、一%弱の約九人が、我々の同志もおられますが、政治家であり、大学の教授、こういう卒業後の進路であります。 そこで、ちょっと個々の例を申し上げたいと思いますが、昭和二十五年入省の、個人のことですからAさんといたしましょう。最終、本庁では国土庁長官官房審議官をされておりました。この方の卒業後の就職先をお示しいただきたいのと、三人ちょっとお願いをいたします。昭和二十六年入省Sさん、最終は住宅局長をされておりました。この方の今日までの天下り先。もう一人は、昭和二十八年入省のYさん、現在は新都市センター開発株式会社の社長をされておるそうでありますが、このお三方の建設省をおやめになってからのポジションといいますか、天下り先をこれこれこれ、これこれこれというふうにお示しをいただきたいと思います。
○小野(邦)政府委員 最初の方は、住宅・都市整備公団に就職をされておられます。それから、二番目の方は、退職後住宅金融公庫に就職をされておられます。それから、三番目の方でございますけれども、ちょっと今手元に資料を持っておりませんけれども、同じように特殊法人に天下りというか、再就職をしているというふうに理解をいたしております。
○西野委員 ですから、ここは亀井大臣おっしゃったとおり、おおむね優秀な方が五十歳前後で本庁を退職されて、まだまだ能力もあれば知識もありますから、大いに私は活躍されたらいいと思うのです。 ちょっと納得のいかぬのは、これはわかる範囲で結構なんですが、このお三方の退職金ですね。どれぐらいもらっておるか。例えば、Aさん、Sさん、Yさんという言い方をしたのでございますが、本庁で大体これぐらい、その次は住都公団とおっしゃいましたが、その方はその後団地サービスへ行っておられると思います。Sさんは、本省をやめられまして住都公団へ行かれまして、それから西日本建設保証株式会社の社長をされております。それから、さらに別のところに行っておられます。Yさんは、本庁をやめられましてから住都公団、それから日本下水道事業団の理事長をされておりまして、その後新都市センター開発株式会社の社長さんであります。 それぞれの、おおむねで結構でございますから、退職金、本庁のときは大体幾らもらっておられるか。
○小野(邦)政府委員 今のA氏の場合でございますけれども、建設省の入省は二十五年でございます。勤続年数はほぼ二十六年ということでございまして、在職期間の退職金が二千二百四十三万円余ということになっております。この金額は、当時は例えば特殊法人等に出向いたしました場合には、今の規定と違いましてその都度退職金が支払われるということがございました。通算の規定がございません、そういう時代の方でございますので、そういうものを差し引きまして、退職時の退職金としては二千二百万円余ということになっております。
○西野委員 今僕は全部言ってくださいと言ったのですが、その方の本庁のだけおっしゃったのでございますが、その次の住都公団でどれぐらい、団地サービスでどれぐらい。
○小野(邦)政府委員 それぞれ、住都公団に在職後、あるいは団地サービスに行かれているわけでございますが、住都公団のときの退職金等については、現在ちょっと手元に資料がございませんので、残念ながらお答えはできない。また後刻お知らせを申し上げたいと思います。 二番目のSさんの場合でございますけれども、住宅局長をやってやめられたわけでございますが、勤続年数は二十九年で、三千五百万円余ということになっております。 それから、三番目のY氏でございますけれども、勤続年数約三十一年ということで、四千四百万円の退職金ということでございます。
○西野委員 それぞれ、もちろん年数によって違うのですけれども、これは私の試算で間違っておったら後ほどまたお示しをいただきたいと思うのですが、Aさんで、お話があったとおり本庁で二千二百万、その次の住都公団で三千六百万ほど、団地サービスの方になりますと、これは相当の金額。想定ですが、一億近いぐらいの退職金はおもらいになるだろう。 次のSさんにおかれましても、おっしゃったとおり本庁で三千六百万ぐらい。後二回、三回と天下っておられますので、おおむね一億に近い金額ではないか。 Yさんに至りましても、お示しのとおり本庁では四千七百万、そして住都公団からずっと下水道事業団等々へ行きますと、おおむね一億。 これは、能力のある方ですから一億でも二億でもいいのです。しかし、問題は、国民の皆さんの目から見たら、そういうキャリアの方が優秀なノウハウを使ってそれぞれの職場で発揮をしていただくことはいいことではあるけれども、退職金が本庁並み、それ以上、合計で一億近くあるということについては、国民はこれはごもっともですと私は賛同しないと思うのです。 そこで、時間がありませんので、このキャリアさんの問題についてお尋ねするのですけれども、第二臨調が発足をいたしましてから今日まで約二十数年間、その当時の総理大臣のもとで行革に係るいろいろな制度ができました。昭和五十六年、鈴木善幸さん、第二臨調発足。五十八年、中曽根総理、第一次行革審設置。六十二年、第二次、中曽根総理のもとで設置。平成二年十月、海部総理のもとで第三次行革審設置。そして、村山総理のもとで平成六年十二月に行政改革委員会設置。 そして、三年間の時限でありますから、ことしの十二月に橋本総理のもとでこの行革委の答申が出るということでありまして、本会議、委員会等で、ことしの十一月までには行政改革に伴う特殊法人の見直しも含めて一定の方向を出すということでありますが、十一月までにお出しになるためには、夏はお休みですから、今国会中に何らかの基本的な方向づけを発表されませんと間に合わないと思うのですが、いかがでございますか。
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、十一月末までにきっちりと行革の案を出して、平成十年の通常国会において法律化をする、それで五年で実施をする、これが一つのタイムテーブルでございますので、それに従って全力で取り組んでまいります。夏に休むというような気持ちは全然ございません。 なお、今国会中に全部の骨格を示せというあれでございますけれども、我々としては日夜案を精力的に詰めておりますけれども、やはりこれは相当大きな歴史的な仕事でございますので、今の時点で、六月の会期末までこの委員会等で御報告申し上げたり御説明できる状況になるかどうかでございますが、この委員会におきまして、我々としては、検討しておる進行状況につきましては、これは私は委員の皆さん方からもいろいろお知恵もいただきたいと思いますので、できるだけオープンにしながら論議を進めてまいりたい、このように考えております。
○西野委員 時間が参りましたので、先ほど私は首都高速道路公団の所管にありますところの首都高速道路協会の公益法人について指摘をいたしまして、大臣の方から、もたれ合いをしておる、そういうことについてはメスを入れていかなければならぬ、そのことは今最後にお答えになりました十一月までに方向づけをするとするならば、今国会中に私どもも国民の納得いく形のものに微力を尽くしたいというふうに思っておりますので、どうぞ党派を超えまして、いろいろとお手伝いができますことを期待をいたしまして、大臣の御英断をあわせて期待をいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○市川委員長 石井紘基君。
○石井(紘)委員 石井でございます。 私は、この建設委員会の役割というのは、特に今国会では大きいものがあるだろうと思います。公共事業の問題、特殊法人、公益法人の問題、こうした問題は建設関係において少なからず大きな位置を占めているわけでありますから、当然だと思うわけであります。 そもそも私は、昨年といいますか前回の任期中から、我が国はもはや官僚天国になっている、もうこのままいけば日本は破産だということを何年も前からさまざまな委員会等を通して申し上げてまいりましたけれども、これは何もお役人の皆さんが必ずしも悪い人ばかりだからこうなったというわけじゃなくて、それは私ども政治家により多くの責任があるわけでありまして、私どもよほどふんどしを締めてこの難局に当たらなければならない、大所高所から今のあり方の細部にわたってまでよく見きわめて改革を進めなければならぬというふうに思うわけでございますので、そうした大きな立場からぜひひとつ御議論を進めさせていただきたいと思います。 私、ちょっと質問の順番を変えまして、国土庁長官に対する質問はごくわずかでございますので、長官の方の仕事を一時間半ぐらい余計にほかの仕事をされていただいた方がいいのではないかと思いますので、国土庁に対する質問を先にさせていただきます。 国土庁は、御案内のように、例えばその所管する水資源公団というのは水利とか治水とかいろいろな事業を行っているわけですが、また関連のいろいろな出資や何かもしながら、国民の負担という意味においては大変重い存在になっているということをはっきりと申し上げなければいかぬと私は思うのですね。 例えば、一概には言えませんけれども、我が国の水に係る国民の負担、こういったものは世界の各国と比較してみても格段に重いものになっているわけであります。その一つの原因は行政のあり方、つまりダム工事あるいは水路の事業等について、これを特殊法人である水資源公団がそのかなりの部分を背負っているというところにあるだろうと思うのです。 ですから、私は細かいことは申しませんが、水資源公団のあり方について、ぜひひとつ真剣に、深刻に検討をしていただきたい。先ほども国土庁長官の答弁がございましたが、長官は前向きにこのことに取り組まれるだろうと私は確信をいたしております。 例えば、そもそも水道なんというものは、これは都道府県が行う事業なわけでありますから、それにわざわざ中央省庁の役所が企業体をつくって乗り込んでいくということは必要がないというふうに思うわけであります。 そこで、一つ二つ資料の提供をお願いしたいのです。 例えばの話で、一つだけ、私は長良川河口堰のことについて、既にこれは事業が一応の完了を見ているわけですから、この子細にわたる決算の資料をぜひ提出をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○振井政府委員 長良川河口堰の決算の資料につきましては、事務的整理がつけば提出したいと思っております。
○石井(紘)委員 恐らく平成九年度のダムに関する予算については出さないのだろうと思いますが、どこのダムに幾らの予算というものですね。したがって、平成八年度の予算のついたダム事業について、これは資料を私の方はいただいております。 これから見てまいりますと、この中で既に終わった事業があると思うのですが、琵琶湖開発が終わっているのでしょうかね。そのほかのダム事業については、水資源公団は平成九年度も進めていかれるのでしょうか。それからまた、平成九年度で新たに着手するダム事業はないのでしょうか。
○振井政府委員 公団事業につきまして、平成八年度に終了いたしたものは、先ほどお話がありました琵琶湖総合開発であります。平成九年度につきましては、新規はございません。
○石井(紘)委員 それでは、先ほど水資源公団について私の考えを申し上げましたけれども、国土庁長官は、水資源公団の改革ないしは廃止という点については、どのようにお考えでしょうか。
○伊藤国務大臣 石井委員、いろいろ御配慮いただいて、ありがとうございました。 水資源公団は、御指摘をいただきましたように、治水、利水、いずれも国家にとりましても、また産業にとりましても、欠かすことのできない事業を担当してきたわけでございます。 しかし、大きな時代の変化とさまぎまな行政の効率化、そうした中で、先ほども私、他の委員に御答弁をさせていただきましたように、国土庁がかかわっております四つの特殊法人には、いずれも抜本的に見直す方向で検討してもらいたい。私自身も今さまざまな情報をいただいたり、また、当然のことながら委員の皆さんからもいろいろな御指導を賜りながら、改革に向けてこれからも努力をしてまいりたいと思っております。 特に水資源公団につきましては、既に事務当局にもいろいろな改革といいますか、事業の効率化という点で指示をさせていただきまして、例えば工事の短縮化、非常に長くかかっているものがいろいろ御指摘もいただいてまいりました。そうした工事をできる限り短縮できる方法をどうするか。あるいはまた、資材等につきましても、外国の資材等々含めまして、できる限り資材の費用の削減をしていくことはできないか。あるいは、全体として水資源という特殊法人を、例えばひとり立ちをすることができるのか、あるいはまた違った形で、いろいろな方法があると思いますが、例えば直接国がやるという方法もありますし、あるいは民営化を含めて、全く独立をさせるといいますか、そういう方法があるのか。ありとあらゆる方法をまず考えてみるということで、今私どもなりに研究をしております。 しかし、これは私ども国土庁だけではありませんで、きょう御出席をいただいております建設大臣、あるいは農水それから通産等々四省庁かかわっていることでございますので、これも、それぞれ関係大臣あるいは事務当局でも、これからいろいろ知恵を出していただくことになるだろうと思っております。 いずれにいたしましても、効率的な水資源公団のあり方というものをこれからも徹底的に私は追求していきたい、また、皆さんのいろいろな御指導も賜ってまいりたいと考えております。
○石井(紘)委員 ありがとうございました。 効率的な水資源公団のあり方というよりは、地方自治体の水利あるいは水関係の事業を支援できればいいわけでありますので、そういう観点からぜひお考えをいただければと思います。どうもありがとうございました。建設大臣と、住都公団ないし道路公団の改革についての議論をさせていただきたいのですが、私は、この行政改革の中でこうした特殊法人を改革するという場合に、その視点といいますか立場といいますか原則、こうしたものをまず立てる必要があるだろうと思うのです。 例えば、歳出の削減につながるかどうか。あるいは、これまでの累積債務の解消につながるかどうか。あるいはまた、事業の大部分を民間に移転して、そして民間の活力を増すこと、ひいてはそれによって税収の増にもつながる、そうしたことに結びつくかどうか。あるいはまた、人の問題もあります。肥大化したお役所の機構、これのリストラという点に結びつくかどうか。とはいっても、もちろんそれは人の生活のことでもあるし、また、大変に我が国に貢献をされているお役所の皆さん方でありますから、これをどういうふうに持っていくか。そういう大きく言えば少なくとも四つぐらいの原則でもって改革案に取り組む必要があると思いますが、いかがでございますか。
○亀井国務大臣 私は、委員の御指摘、そのとおりだ、このように考えております。 もともと、特殊法人をつくりましたのは、役所が直接やるよりも、若干、民間的手法といいますか、そういうものを取り入れながらやった方がより効率的である、また、国民のためにその方がいいというような判断でできておるわけでありますから一この際、委員のおっしゃるように、そのことをもう一度この時点で、分担という意味でも民に任せるものは任せていけばいい、国が直接やるべきものは直接やっていくということは、これは要は組織いじりに意味があるわけではございませんので、委員の申されたことの効果を目標にやるわけでございます。
○石井(紘)委員 さすがに亀井大臣で、大変簡明な、しかもはっきりした御答弁をいただきました。 ところで、亀井大臣は、先ごろ分譲住宅から撤退をする、賃貸においても限定的にするという御発言がありましたが、現在、分譲住宅には二千戸近い売れ残りがある上に、供給調整というので相当の、この間数字を出してもらいましたら、ふすまと畳を入れていない分と、それから工事を完成間近で中断したのと、これを両方合わせると三千百十戸あるというわけであります。 そのように、分譲住宅につきましては、まだたくさんの売れ残りが生じているわけでありまして、これは、近い将来売れるという展望が持ち得ないものだというふうに理解をしておりますが、こういう中で、分譲住宅の建設予算を今年度また組み込むという必要があるとお考えでしょうか、組み込まれているわけですけれども。
○亀井国務大臣 委員は先刻御承知のことと思いますけれども、現在も分譲住宅建設中のものが八千戸さらにございます。売れ残りという意味ではございませんけれども、委員御指摘のように、三千戸ばかりでほぼ完成した売り出しのできる状況でありながら買い手がないという状況があるわけでございまして、そういう中で、この分譲住宅から撤退をどういう手順で、これは御承知のように、たたき売りをしていくわけにもまいりません。そういう中で、どういう手順でいけば、より迷惑を関係者にかけないで、国としても大きなデメリットをこの瞬間において負わないで撤退できるかという非常に難しい局面でございますが、もう決めた以上は、その方向で努力をいたしてまいります。 ただ、いつまでというわけには、日にちを切ってというわけにはなかなかいきませんけれども、そうしたことで、公団の中でも、もう撤退という方向の中で、今のそうした問題をすべてどうするかという検討に入っておるわけであります。残念ながら、まだ結論を完全に出しておるわけではございません。
○石井(紘)委員 恐らく、建設大臣がこの御発言をなさったのは、建設省の中での十分の議論を、これは煩わしいから、やる前に御自身の姿勢からそういうものを出されたんだろうと思いますので、今具体的なことを聞きましても厳しいかとも思いますが、しかし大臣、引き続き率先垂範して進めていただくということを国民は期待しているわけでありますから、ひとつ、分譲住宅はこんなにたくさん余っているんだから新しいものをつくらないぐらいのことはやる、ことしはもう取りかかっているのがあるからどうにもならないというのであれば、来年はもう新しいものは分譲については着工しませんということを言明していただきたいと思います。
○亀井国務大臣 撤退することを宣言した上で新規に分譲住宅に着手するということは、これは全く矛盾でございます。そういうことはできません。いたすつもりはございません。
○石井(紘)委員 そうすると、この売れ残っている、これは将来も一棟丸々あるいは団地丸々売れていなければいいんですけれども、その中の一部分が売れて――私も幾つか行ってまいりました。マリナイースト21なんてところ、十一階建てぐらいの分譲の立派なビルが幾つも建っておりましたが、それぞれには三戸から五戸ぐらいしか表札がついていないんですね。こういう状態でもう恐らく一年、二年と経過しているわけなんですが、そこに管理人やらあるいは案内をする人やらをその施設とともに置いて、いつまでもばかみたいにやっているわけじゃないんだと思うのですね。そうすると、これは何とかしなければならないので、これはどういうふうにするおつもりでしょうか。
○小川政府委員 かなり具体的な対処方針でございますので私からお答えさせていただきますが、委員今御指摘のように、既に分譲したけれども売れていない住宅が、何度かお答えいたしましたが、千七百戸前後あるのは事実でございます。 ただ、これにつきましては、分譲住宅として引き続き最大限の努力はいたしますが、そうはいいましてもというふうな要素がございますので、賃貸住宅への一部切りかえ、あるいは丸々譲渡するのではなくて定期借地権つきの分譲に切りかえられないかというふうなことなどを含めまして、ただ、これにつきましては、既に入居している方々とのある程度の御了解というふうな点もございますので幾つか難しい点はあろうかと思いますが、そういうふうな変更の可能性も含めて、最大限の努力をさせていただきたいというふうに考えております。 それから、若干蛇足でございますが、売れ残りがあるときに新規着工というふうな話でございますが、先ほど大臣が申し上げたとおりでございます。 ただ、一点だけ御了解いただきたいのは、プロジェクト全体として現在進行形の大きなプロジェクト、これは幾つもございます。そうなってきますと、何といいますか、プロジェクトを途中で放棄するわけにはいかないというふうな現実的な悩みもございます。そういうふうなところとの兼ね合いで、撤退の具体的段取り、スケジュールというふうなものを考えさせていただきたいというふうに思っております。
○石井(紘)委員 ちょっとおかしなことを幾つか言われましたけれども、定期借地権つきという、これはまだどうなるかわからぬ話で、そういう悠長なことを言っていたのでは困る。 それからもう一つは、先ほど大臣は賃貸の方も限定的に最小限にしていくと言われているのに、そっちへ賃貸をまた持っていくなんということはおかしいじゃないですか。 それからもう一つは、新規着工はしないと言っても、プロジェクトを組んであるのが幾つかあると言うけれども、それは幾つあるんですか。プロジェクトなんかそんなものはやめさせることはできるじゃないですか。
○亀井国務大臣 委員に私の立場からはっきりとお答え申し上げますけれども、住都公団の総裁と私との間で基本方針を先日決定したばかりでございまして、そうした撤退の方針の中で、現在進行中のプロジェクトを含めて、どうこれを処理をしていくか、捨てて投げるわけにはいかぬ面もございます。しかし、新規のことについてはプロジェクトの中においても別な形で、プロジェクトの中身の変更をするとかいろいろやり方があろうと思いますが、そのことまで現時点で微に入り細にわたって委員の御質問にお答えすることは住宅局長もできないと私は思いますし、住都公団の職員もできない。今どうしたらいいかの大方針のもとで検討をしておるということで御了解をいただきたい。 また、今分譲を賃貸に変えるのはおかしいじゃないかとおっしゃるのですけれども、現に売れ残って分譲じゃどうにも処分できないものがある場合、ではどうしたらいいか。それはほうっておいていいかということになりますから、そうなれば、賃貸でこれは処理できるものであればその方向も探らなければならないということであろうと思います。 そういう各論の問題につきましては、今鋭意大方針のもとで検討しておりますので、また委員からいい知恵があったらぜひひとつお教えをいただきたいと思います。
○石井(紘)委員 では、いい知恵がありますので申し上げさせていただきたいと思うのです。 さっき言ったように、大きなビルの中に三戸か四戸しか入っていないというところ、こういうところもあるのですけれども、極力分譲の売れ残っているところ、あるいは今もうつくりかけてしまったから途中でとまらないというようなところ、こういったものは民間のディベロッパー等に対して、やはりこれは可能な価格ということが当然出てくるでしょうけれども、処分をする、そして民間でもってそういう仕事をやってもらうということを一つお考えいただいたらどうかと思います。それはお役所にとっては厳しいことかもしれませんが、それがいいのではないかというふうに思います。 それから、ちょっと話が戻りますが、賃貸の方もこれはそうやって処分をしていくと、その資産は相当の資産があるわけですね。この建設省からいただいた資料を見ても、住宅建設仮勘定とか宅地建設仮勘定、この中の時価評価額というのを見ると、これらの仮勘定というのは、供給調整を行っているものだとか、あるいは将来のために買ってある土地だとか確保してある土地だとかその他の資産が含まれておるわけですが、これが時価評価額で六兆三千億ほどあるわけですね。間違いがあったら言ってください。その他、後ほど申し上げますけれども、子会社、孫会社の資産というものも相当にあるわけであります。 それから、再開発等における資産、これについても後ほど議論をさせていただきますが、相当あるわけでありますから、これはぜひ、十三兆のこの非常に高い金利のついている財投からの借り入れ、これを繰り上げ返済するということは現状ではできないことになっているわけでありますが、こうしたものを可能にする方法を考えて、そして身軽にする。賃貸の家賃の部分に高額の利息分が乗る必要がないというような方向で考えていく必要があるし、そうなってくれば、例えば、単純に過ぎるかもしれませんが、賃貸からの収入は丸々将来的には国の財政を豊かにすることに資する、こういうことが可能なわけでありますから、今それをやれば十分間に合うわけでありますから、ひとつお考えいただきたい。 その点で、この遊休の資産といいますか、建設省に言わせれば、将来のために買ってある土地だとか資材置き場だとか、そういうふうに言うのでしょうけれども、そうした仮勘定に計上されている資産というものは、これは将来、大臣がおっしゃるように、分譲も完全撤退するのだ、賃貸も最小限に絞るのだという大方針の中では、こうしたものはもう要らなくなるのだから処分されたらどうでしょうか。
○亀井国務大臣 将来分譲住宅用に予定して所有している資産あるいは賃貸等についても、一般的にそういう目的で所有しておる資産は処分をしていくのが当然だと私は思います。ただ、不動産市況の今の冷え切っておる現状においてそれが可能であるかどうかという問題はあろうか、このように思います。
○石井(紘)委員 わかりました。大変前向きなお答えだというふうに理解をします。 そうなりますと、大臣は、改革の方向として、都市再開発だとかあるいは区画整理だとか、そうした公団のもう一つの今持っている事業の側面、そちらの方にシフトしていくというふうにお考えのように見受けるわけですが、この点についてちょっと確認をしたいのです。 私は、こうした技術だとかノウハウという面は、例えば、後ほど申し上げますように、新宿のアイランドタワーみたいに、アイランドビルみたいに、借り手もろくにないようなどでかい三十階建て、四十階建てのビルを建ててしまう都市再開発というようなものは、これはディベロッパーがやるし、またそっちの方が専門家だし、これはどう見てもお役所でやるようなことではない。だから、都市再開発というものは、地方都市等々に対する技術やノウハウの支援、援助、提供というものに限られなければおかしいのではないかというふうに思うのです。そこの部門を残しておくということは結構だと私は思いますが、そういう点はいかがでございましょうか。
○亀井国務大臣 都市の再開発、市街地の整備等について、私は、民間がやはり主役になっていく、また地方自治体がそれぞれの立場においてこれに加わっていくといいますか、全体の青写真をかいていくということは当然のことだと思いますけれども、現在の各自治体からのいろいろ建設省に寄せられております要請等を聞いておりましても、整然と都市が再開発をされていくためには、ある意味では国の立場からの総合的な支援、てこ入れ、こういうものがやはり必要だということをほとんどの自治体の方が強く言われるわけでございまして、民間だけに任しておきますと、どちらかといいますとスプロール現象というような無秩序な形で再開発をされていくという危険性も一部ではあるわけでございます。 それで、今後の方向としましては、自治体また民間ディベロッパーと一体となって、住都公団は、恐らく名前も全く変わると思いますけれども、やっていくということになろうかと思います。
○石井(紘)委員 そういうふうにおっしゃって、それはもう地方公共団体を支援するというのは大いにやらなければならないと私も思うわけでありますが、民間にやられると、確かにそれは大震災や何かの災害の後だとか、あるいは都市部の非常に住宅密集地で防災上とかいろいろな面で問題があるというようなところの再開発のそうした技術、区画整理とか、そういうものは住都公団はかなりのノウハウを持っているわけでありまして、ぜひ必要な部門だろうと思います。 しかし、例えば中野坂上のサンブライトツインビルとか、さっきの新宿アイランドビル、四十四階建て、総工費二千五十億円、中野坂上は七百億、こうしたものをつくって一体、これを詳しく聞いてもいいのですけれども、新宿アイランドビルとこの両方合わせた空き家率というのは七割というのですからね。というのは、これには保留床というのと権利床というのがあって、権利床というのはそれぞれ権利のある人が持っていくわけだから、保留床というのをテナントを見つけて貸したり売ったりするわけだけれども、これの空き家率は、私は実質的には驚くべき空き家率だと思うのです。 それでも、新宿のアイランドビルの場合には、住都公団の出資会社の新都市サービスだとか都市再開発だとか日本総合住生活だとか住宅管理協会だとかその他、それから住都公団そのものも、これも物すごいでかいビルですからね、ワンフロアが何平米あるのですか、物すごい広いビルですね、それを何フロアも使うているのですね。日本総合住生活とか今読み上げたような会社というのは、ほかにたくさんオフィスがあるのです。事務所があるのです。現に行ってみても、もうがらがらなのです。人がほとんどいないのです。そういうところをたくさん持っている。しようがないから義理で入っているというようなものですよ。 子会社の都市再開発なんというのは、新宿のアイランドビルの地下に、これはちょっと宣伝にもなるからお見せしてもいいんだけれども、スパイスロードなんといういろいろなインドネシア料理だとかヨーロッパ料理とかアジアの各国の料理だとか、そういうもののレストランをたくさん入れた、そういうものをまとめた、そういう商売をやっている。 最初にも言いましたように、個々のつながりをずっとたどっていけば、都市再開発なんだから、そうした新宿に高層ビルもつくって、そして高層ビルをつくったんだから今度はそこにレストランも入れなければ人も来ないとか、それはたどっていけば幾らでも理屈はつながっていくのですよ。 ところが、住都公団のそもそもの設立のときの発想からいって、どうしてこの新宿のビルにこういうレストランの経営、ほかにもたくさんやっていますよ、レストランの経営、こういうものまでやらなければいけないのかというところで、ひとつ原点に立ち戻ってこういうものを眺めていく必要があるのではないかというふうに思うのですね。 ですから、再開発とはいいましても、今の公団の四千人の職員の皆さんの大部分がそこにかかるほど、それはかかってもいいと思いますよ、地方自治体、地方公共団体にどんどんいろいろな支援をしていくという意味では。しかし、それほど大上段に振りかざすほどの住都公団の任務ということにはちょっと無理があるのではないかなという気がするわけであります。 ところで、そうした改革を進めていく中で当然問題となってくるであろう職員の問題というのは、公団の規模の問題ともかかわるのですが、こうした人の問題というものはどのようにお考えでしょうか。
○亀井国務大臣 今都市の再開発に取り組むことの非常に難しさということをるる実例を挙げてお話になりましたが、私は、別に弁解をしておるわけでもございませんが、将来に対する経済の予測をきっちりと立てていくということ、これは何も公団だけではなくて民間企業においても重要なことでありますし、しかし一面、これは大変なことであろうと思います。 バブルが崩壊をした後の深刻な経済の今のつめ跡といいますか、そういうものには住都公団が苦しんでおるだけではなくて、民間のディベロッパーも同じように苦しんでおるわけでありまして、民間が間違ったのだから住都公団も間違ったっていいじゃないかということを私は申し上げておるわけではございません。やはり予測しがたい経済の変動もあったということも事実でございます。まあしかし今後は、委員御指摘のように、都市再開発といえばこれは簡単に採算その他が合っていけるような甘いものではないということは当然の話でありまして、そのあたりは厳しく当たってくれるものと私は思います。 なお、今の職員、それぞれ担当が違うわけでございますから、がらっと変わった仕事がすぐできるかということになりますと、現実問題としては非常に難しい問題があるということも私は承知をいたしております。今の七十二万戸の賃貸の方々に対して不安を与えない形でどうメンテナンスをしていくかというような仕事、それに職員をどういう形で与えていくかというような問題、組織をどうするかというような問題を含めまして、これは私ども、職員が一夜にして職を失うということがあっては絶対にならぬことでありまして、もちろん本人がそれで幸せになれるということであれば他の業種に転職をしていただくということもあろうかと思いますけれども、そのことについては万全を期していきたい、このように考えております。
○石井(紘)委員 そういう話は寂しい話でありますから、余り続けません。 私は、この公団の改革という問題を建設省主導で行うということに反対なんですね。建設省や住都公団、その当事者が改革案を一生懸命進めております。これは、亀井大臣は大変前向きだし、またこれは大臣としては当然のことであろうと思いますが、建設省内部あるいは公団内部で改革案をどうしようか、そういうような発想ではこれは困るわけでありまして、まさに国民的な、国家的なテーマとして、国会等を舞台にこの改革案は十分にオープンな形で進められるべきである、審議会や何かが余計なことをこちょこちょとやらないようにしてもらいたいなというふうに思うわけであります。 それで、改革の方向として、私は賃貸の部分は、そうはいってもやはり何十年も契約でもってやっているわけですから、これはそう簡単に、どういじくるということは難しい問題だろうと思うのですね。ですから、これはさっき言ったような形でもって、借金を減らして身軽になると家賃のところに乗っている利子分なんというのは軽減されるし、またそうなりますと家賃を今後値上げしなくても済むということにもつながっていくだろうと私は思うのですね。 そこで、管理だけを受け持つ管理公社のようなもの、賃貸住宅については一つはそういうものをつくってやっていく。あるいは都市再開発等についてはそうした都市再開発機構というようなものにして、これは地方公共団体に支援する、そういう位置づけでもって、これは多少予算がかかっても当然そのくらいのものは出てくると思いますから、私はいいと思うのですよ。 そういうふうにしていくということは、つまり住都公団をやはり将来的には、先ほども同僚議員に対する大臣の答弁の中で言われておりましたのは、廃止も含めた改革という言葉、表現があったと思いますが、そういう点で、住都公団は基本的にはそうして解体、再編という方向ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 私は、住都公団が今まで果たしてきた歴史的な役割、功績は極めて大事なものがあったと思いますし、先ほども申し上げましたように、今後も、それは極めて難しい分野ではありますけれども、自治体あるいは民間ディベロッパーだけに任せておけない都市の整然とした再開発の問題等あると思います。そういう意味では、方向転換をするわけでありますけれども、業務の中身は国家的にも国民のためにも重要な業務は今後とも残ってまいります。 さらに、それを逆に発展をさせていかなければならない。ぶった切るだけが行政改革ではありません。生き生きとしたものにしていくということが行政改革でありますので、そういう意味では住都公団を一応形式的には廃止をして、今国土庁長官とも協議しておりますけれども、あるいは通産大臣とも協議しておりますけれども、他の類似の地域整備公団あたりと機能的にダブるようなことがあるのであれば、両方を例えば同時に一応なくした上で、新しい機能に合った組織をつくるということも一つの方法であろうということを私は言っておるわけでありまして、そういうような意味では、形は廃止、新しい組織となるか、あるいは住都公団の名前を変えるという形にするのか、これは形式の問題でありまして、問題は、先ほど来委員が御指摘のように、中身をどうしていくかということであろうかと思います。
○石井(紘)委員 住都公団の子会社の問題に移りたいと思うのですが、子会社が御案内のように二十三の株式会社と六つの財団法人があるわけですが、この子会社の下にまた孫会社があったりいろいろするわけなんです。 一つ、三年近く前になりますが、私がこれはもともと大きく取り上げてきた日本総合住生活株式会社、JSというのですが、これはたびたび各種委員会でも出ておりますが、経常利益は百億超、剰余金は三百七十五億、固定資産は二百六十億、関連会社も持っておりまして、出資会社八つあるいはそれ以上のさらに孫会社も持っている、こういう会社でありまして、私はここに対する出資をやめる必要があると思うのですね。 ということは、ここから引き揚げる。引き揚げますと相当の資産が出てまいります。財源が出てまいります。住都公団と連結決算か何かをしてこれを解消したらどうかと思うのですが、日本総合住生活、今の状態ですと、この利益が住都公団に上がってこないわけでして、やはり全体の特殊法人の構造と共通して、おいしいところはみんな子会社、孫会社、ひ孫会社にやらせている。後ほど言う道路公団もそうですが、こういう実態は大変けしからぬわけでありまして、このJSを整理をするということはお考えになりませんでしょうか。
○亀井国務大臣 これは、他の委員の特殊法人についての御質問の中でも私はお答えをいたしましたけれども、住都公団につきましても、そうした出資している会社との関係、あるいは孫会社、そういう全体の中で、住都公団には国の金が、税金がつぎ込まれていっておる、それとの関係で仕事をしておる関係企業等が相当な利益を恒常的に上げておる、そういう全体の図式というのは、私は、子供が見たって納得をしないと思います。 そういう意味で、今住都公団は総裁のもとで、先ほど言いました今後の事業の方向転換を含めて、やはり国民の目から見て納得をする、そうした関係会社とのあり方についても、抜本的に検討を始めておるところでございまして、今直ちに、委員からすぐどうするんだと言われましても、それはちょっと短兵急過ぎるわけでございまして、私ども、鋭意これについては努力いたします。 その過程で、委員からも、こういう質問ということではなくて結構でございますから、ぜひひとつ、いろいろといい知恵があればお教えいただきたい。我々としては、率直にそういう御意見を組み込みながら、国民の目にたえる、そうした全体の改革はどうしてもやらなければならない、このように考えております。
○石井(紘)委員 それから、子会社の中で、六つか七つの会社になると思うのですが、簿価割れをしておって決算が赤字になっておる、実態は赤、字、そういうどうにもならぬようなところへ来ているような、鉄道関係の会社を含めた子会社といいますか孫会社があるわけですが、こういう会社に対してはどういうふうにするのでしょうか。これから、またどんどん仕事を与えて回復させるのですか。
○小川政府委員 全部で二十三子会社がございます。今委員御指摘のように、幾つかの会社は単年度ベースで赤字でございます。その多くは、今御指摘になりましたような第三セクターとしての鉄道を経営している会社に出資しているものでございます、例えば千葉ニュータウンでございますとか。 これは、そもそもがかなり長期的な収支計算のもとに設立されたものでございますし、また、公共団体とのいろいろないきさつ、約束の過程で設立されたというふうな経緯がございます。したがいまして、一年、二年というタームで直ちに存廃を議論するというふうな問題ではないとは思いますが、ただ、いずれにいたしましても、監督は十二分にした上で行く先々を見届けたいというふうに考えております。
○石井(紘)委員 何か、行く先々を見届けるというような問題ではなくて、これは会社ですから、つぶれるということがあり得るわけですね、今おっしゃった鉄道関係だけではありませんから。ですから、そうした場合には、これは公団が出資している公団の子会社ですから、これは大変なことになると思うのです。 私、個々の会社名は、やはり会社の事情がありますから、言うと影響があるでしょうから言いませんけれども、もっとどんどん随契で仕事を与えて、そして回復させるなんということは、これは許されないと思うのですね。これは深刻な問題ですので、研究しておいた方がいいと思います。 このJSの役員の給与を見てみますと、代表取締役社長の年俸が二千七百二十万円だそうですね。住都公団と比較してみますと、住都公団の総裁は三千万か。このJSの現社長さんは、固有名詞を挙げるとちょっと恐縮ですが、十年間余り勤務されていると思うのですね、もう既に十年前後この地位にあるのじゃないでしょうか。そうすると退職金は、もし十年で退職されたとすると、しないかもしれませんが、どのぐらいになりますか。
○今泉参考人 お答え申し上げます。 ただいま御質問のJSの役員の退職金の件でございますが、一般的に株式会社の場合ですと、役員がやめた場合には、その役員の方の勤続年数、あるいはその担当した業務の役割、あるいは功績等によりまして、株主総会で決めていただくというのが仕組みになってございます。 JSも株式会社でございますので、そのような形で決めることになろうと思いますが、ただいま御指摘のございました現社長につきましては、現在社長でございますので、今幾らかというのはなかなかお答えできにくいわけでございますが、この退職金の算定方法ということにつきましては、会社としては考え方があるかもしれませんけれども、これは会社内部のことということでございまして、公団としては、その中身について申し上げるということはなかなか難しいわけでございます。そういったことで御了解いただければというふうに思います。
○石井(紘)委員 退職金規定というのは、当然これは株式会社だからあるのだろうと思うのですが、算出方法はあれですか、大体、これは公団の子会社なんですから、国の予算がそういう意味では流れていっているわけです、六〇%も出資している会社なんですから。だから、こういうところのことは話ができないというわけにはいかないですね。どうなんですか。
○亀井国務大臣 今、委員からの御指摘、私は当然だと思います。 ただ、今答えましたように、功績とかいろいろな事情で額というのは相当変化はすると思いますが、最低どの程度が出ることになるのかということは私は回答可能だと思いますので、それをやってください。
○今泉参考人 ただいまの御質問、追加して御説明させていただきますが、私ども伺っているところによりますと、一般の会社の役員の方の退職の規定の実態、あるいは、特殊法人におきます役員の退職規定の基準によりましてやっておるようでございます。 ただいま、JSの場合ですと、その範囲内におさまっているというふうに私どもは理解をしております。
○石井(紘)委員 例えば前任者はどうだったのでしょうか。
○今泉参考人 大変申しわけないのでございますが、前任者の場合、個人のプライバシーということもございまして、大変申しわけないのでございますが、具体的な数字は御勘弁いただきたいというふうに存じます。(発言する者あり) わかりました。おおむね申し上げまして、大体、前任者の場合ですと、四千万の後半という数字でございます。
○石井(紘)委員 それは何年間でですか。
○今泉参考人 十年間でございます。
○石井(紘)委員 十年前のものですね。
○今泉参考人 はい。
○石井(紘)委員 いや、そうじゃなくて、算出方法のことを言っているのです。それじゃわからないじゃないか。どうやって計算するのだということ。
○今泉参考人 はい、十年間で四千万の後半ということでございます。
○小川政府委員 私からかわってお答えさせていただきます。 その時期が参りましたら、公団当局にも十分チェックさせました上で、社会一般の支給水準、これは当然ございますでしょうから、著しく高額になる、こういうふうな事態があった場合には私どもの方から是正するように強力に指導させていただきたいと思います。適正にやらせていただきます。
○石井(紘)委員 ぐずぐず言って、前任者は四千万だって言ったって、金額を言われたって、時期が違うのだから、算出の方法を言わなければわからないのですよ。 だから、どうなんですか、住都公団の場合は「退職の日における当該異なる役職ごとの本給月額に百分の三六の割合を乗じて得たそれぞれの額の合計額とする」という規定がありますけれども、算出方法において、率において、これよりいいのじゃないのですか。
○今泉参考人 ほぼ公団の役員の水準でございます。
○石井(紘)委員 ほぼ公団の役員の水準ということまで出てきましたが、そうすると、二千七百二十万をこの方式で割り出しますと約一億ということになりますが、そんなものですか。
○今泉参考人 ただいまの先生の言われた数字は年収全体でございまして、本来基準月額という考え方で私どもの特殊法人はやってございますが、恐らくJSもそういう考え方だろうと思いますので、今先生が申されました年収を十二で割った数字を母数にということにならないというふうに考えております。 なお、現在社長は現役でございますので、今、幾らかということにつきましては、大変申しわけないことでありますが、答弁は御遠慮させていただきたいと思います。
○石井(紘)委員 私は年収を月に直して、月額にして算出したのだけれども、金額は大きく違いますか。
○今泉参考人 ただいま先生がおっしゃられました数字よりはるか下でございます。
○石井(紘)委員 どのぐらいですか、どのぐらい。
○今泉参考人 これはあくまでも過去の例で計算させていただきますが、おおむね七千万ぐらいでございます。
○石井(紘)委員 まあこのために十分近く時間をとってしまいましたけれども、そう初めから一言言えば済むのだから、余り回りくどくやらないようにお願いします。 私は、昨年の今ごろ、大蔵省がつくっている財団法人の子会社、これは公金をもって私企業に出資をしたものであるから不当なものであるという指摘をいたしましたら、大蔵省は、その子会社を整理するという答弁をしたのですが、建設省の場合は、これは大蔵省と違うのでしょうか。 やはり、公団にはもちろん出資規定はありますが、しかし、出資できるということは、出資をして会社を設立して、そこに社長も役員も行って、そして仕事も与えて、丸抱えにする、こういう意味ではないはずだと思うのですが、この出資規定及び子会社、孫会社の整理という点についてはどのようにお考えになりますか。
○亀井国務大臣 そうした、公団が出資をして子会社をつくる場合には、それなりの相当な理由があるはずであります。そういう意味ではこのたびの改革におきまして、今日この時点、そうした子会社が必要なのかどうか、完全にこれは民間にゆだねてそういう部門を例えば競争入札等の契約等の中で処理をしていけるのかいけないのか、そういうことを含めて現在検討をさせております。 ただ、中には、公団の業務を遂行する上において、先ほどお話もございましたけれども、鉄道関係の第三セクターに出資をして鉄道事業を支援しなければならないというような事情のある場合もあろうかと思いますが、この際、改革の中でその点は徹底的に整理をしてまいりたいと思っております。
○石井(紘)委員 私は、一年余り前に、二年ぐらい前か、公益法人が出資をするということについて、その出資の状況を示すようにという質問主意書を出しましたところが、それに対して、今その現物がありませんのであれですが、一言で言えば、それは秘密だから出せませんという総理大臣からの回答が返ってきたわけですが、これは非常におかしい。 やはり、公益法人が出資をしているのにその実態、内容は秘密だから明らかにできないということは、非常にこれは国民から見れば納得ができないし、また論理的にも理論的にもおかしな問題でありまして、これについて、これは総理府ですか。
○榊政府委員 お答えさせていただきます。公益法人の情報公開に関しての御質問でございますが、この問題、大変重要な問題だというふうに私ども考えておりまして、去年の秋に、公益法人に関しましての設立許可及び指導監督基準というものを定めました。その中で、特に情報公開の項目を設けまして、公益法人の業務あるいは財務等の情報については自主的に開示するというような項目を設けさせていただいたところでございます。 ただ、それだけですと具体的にどのような内容をどのような方法でという問題がございますものですから、具体的な基準について今検討している最中でございます。
○石井(紘)委員 あなたたちがそうやって検討しているなんて言っている間に、それぞれの省庁の所管する公益法人はちゃんと子会社の状況等について出してきているところはたくさんあるのです。出してこないのは、ここの建設省で言えば道路公団。 これは、今の答弁じゃなくて、やはりこういうものは閣議でもあれでしょう、子会社への公益法人からの出資はすべきではないという閣議の決定もあるわけですから、これは当然そうした出資の状況については明らかにしなければ、この趣旨での議論は進められないのですね。公益法人が子会社に出資するということを禁止しようという閣議の決定になっているわけですから、それを今ディスクローズしなければ、これはおかしなことで、では実態はどうなっているのかということがっかめないじゃないですか。
○榊政府委員 今先生からお話がありましたように、閣議の中で、公益法人が株式を保有することは原則禁止ということになってございます。ただ、ポートフォリオの運用あるいは基本財産に寄附をされた場合は例外的に認められることになつております。 また同時に、閣議決定の中では、出資の比率を二分の一を超えないものという形で決めているわけでございまして、先生今お話がありましたように、その具体的な基準についてはできるだけ早くつくらせていただきたいと思っておるような次第でございます。
○石井(紘)委員 非常に納得できないことで、そんなことではこれは国民に向かって通らない話だと思いますので、さらに別の機会で私はこのことを取り上げていきたいと思います。 ところで、道路公団の今申し上げました道路施設協会、この道路施設協会というのは、この経営の実態を若干申し上げますと、売り上げが七百三十億、経常利益が百億超、それから子会社、孫会社、二、三日前にはこの子会社、孫会社が政治家に献金までしているというような話も載っておりましたが、これの売り上げ合計が五千五百億、社員が二万六千人、こういうことですね。 この道路施設協会の設立の経緯について若干伺いたいと思うのですが、これは資料を見ますと、当初は基本財産が一千万で運用財産が約一千万ということでスタートしたそうなのですが、それで昭和四十年から始まって、四十年に一つ、四十一年に二つ、その後ずっと来て今日まで六十七の子会社をどんどんとつくり上げたわけです。これは主として高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにレストランだとか駐車場の管理だとかその他売店等々を行う会社がかなり多いわけですが、その他のパトロール等もかなりありますね。こうやってそれぞれの会社は大体数十億単位の年商売り上げを出している、そういう会社ですね、全部。 そもそも道路公団は、みずから道路サービス施設を運営することとして建設予算を予算要求したが、大津サービスエリア以外では認められなかったということがこの設立の説明書に書いてあります。だから、こういうふうに財団法人をつくったのだというのですね。 道路公団というのは、そもそも例外を除いて出資を認めていないのですね。出資を認めていないから、その認めていないということは、一体それはどういう意味なのか。つまり、子会社や孫会社をつくって、そして道路というのは非常に広範にわたるビジネスチャンスがたくさんあるものだから、そういうものを全部道路公団で占めてしまわないように、道路公団というものはやはり基本的に道路を建設するということに徹すべきだというような趣旨も私は含まれているのじゃないかと思うのですね。 道路公団に出資の規定がないということについては、どういうふうに理解しているのでしょうか。
○佐藤(信彦)政府委員 お答えいたします。 道路公団の出資規定というのはございまして、トラックターミナル会社とかそういうものについて一部出資規定がございます。 ですが、この道路施設協会の関係しております会社の問題につきましては、先ほど先生の方からお話がございましたように、高速道路に係ります料金収受とか、そういったような交通管理的なこと、それからインターチェンジ関係のことにつきまして出資しているわけでございますが、これは従来公団が実施してきた業務、これをやはり合理化あるいは効率化するといった観点から積極的に外部委託を進めるといったことで、昭和四十年代から五十年代にかけてそういったことが進められてきております。 そういったことで行ってきておりますので、従来の公団そのものの直営のものも現在存在しているわけでございますが、効率をよくするために施設協会を設けているといった形で行わせていただいているわけでございます。
○石井(紘)委員 この施設協会は道路公団から占有権を得て、そして道路公団のつくったサービスエリアやパーキングエリアに施設をつくって、そしてそれを又貸しして商売をやっている。商売をやっているわけですよ、これは財団法人だと言いながら、これは大変な商売ですね、売り上げ合計が五千五百億というのですから。 その占有権というのは、これは一体どういう根拠で道路施設協会がその占有権を取得するようになったのですか。どういう経緯ですか。
○佐藤(信彦)政府委員 施設協会にやっていただいておりますのは占用でございます。占有ということではございません。 これをやることになりましたのは、サービスエリアとか、それからまたそれに供給するところなどがあるわけでございますが、高速道路というものは、御存じのように、拘束された中での車の動きとなりますので、いろいろ食事をしたりとかガソリンスタンド的なものがある間隔で確保されなくてはならない、そういったものについてのある程度の基準も必要でございまして、そういったことで、だれもがというより、その当時はそういったことをやる者が比較的少なかったということもあるかと思いますが、そういったものを統一的に一貫した形でおのおののサービスエリアを整備していくといった方向で、施設協会に占用を認めて整備させていただいております。
○石井(紘)委員 当時はそういう必要性があったというお話のようですが、この占用権というのは、昭和四十二年に道路局長通達というのがあって、占用主体は一括して同一主体に占用を認めるというようなことになっているようですが、これはどういうことですか。そうすると、一括して同一主体ということだから、道路施設協会しか占用権は与えられないということですか。
○佐藤(信彦)政府委員 一括してというよりも、関連する道路、一つの路線、そういったものについて一括して同一の占用を認めさせる、一つの路線とかそういったものの中で、関連する路線の中ででこぼこが生ずるというのではやはりうまくないといった観点からそういう指導の通達になっているということでございます。
○石井(紘)委員 そうすると、公団としては別にこの占用権を与える主体は道路施設協会ばかりでなくてもいいということですか。
○佐藤(信彦)政府委員 原則としての通達でございます。 それで、むしろそういったインターチェンジ等の整備がばらばらであると障害が出てくるといったことで決めております通達ですので、特に一つでなくてはならないということはないということでございます。
○亀井国務大臣 若干今後の道路公団の改革の分野に入って質問が来ておりますので、私の方からお答えをそういう点についてもしたいと思います。 現在、道路公団の改革につきましても、先ほど来私が委員に申し上げましたような視点から、抜本的な改革を今指示をいたしております。現在検討しております。 今の道路施設協会の今後のあり方も当然その検討の対象の中に入れておりますので、現在、委員が御承知をされておるような今後の道路公団の役割あるいは施設協会の果たす役割等が大きく変わるというようにお考えいただいて結構だと思いますが、中身については今検討しております。そういう意味では、施設協会に占用的に道路を使用させるということが前提でこの改革を進めるわけではございません。
○石井(紘)委員 改革の中にこの道路施設協会のあり方についても含まれる、そしてこの事業について、道路施設協会だけに独占的にこうしたサービスエリアやあるいはパーキングエリアを占用しての事業を与えるものでもないというふうに理解してよろしいですか。
○亀井国務大臣 現在検討させておる最中でございますので、その結果についてどうなるか、まだ私も中間報告を受けておりません。 しかし、今申し上げましたように、道路施設協会が占用的に使用するということを前提にした改革ではないというように御承知をいただきたい。
○石井(紘)委員 この道路施設協会というのはまことにおかしい団体であります。これは先ほど言いましたように、財団法人の形をとっておりますが、というよりは、むしろこれは大変な商売の会社ですね。もともとは福利厚生団体だったというのですね。厚生会という道路公団の中にある福利厚生団体が、売店やろうや、あるいは今度高速道路ができたからパーキングエリアでもって商売やろうや、こうやってそもそも始まった団体でありまして、それで、それが財団法人の形をとっていて、次々に子会社、孫会社をさらにどんどんつくっていった。それぞれの会社は全部優良会社です。 それで施設協会自体も、先ほど申し上げましたように、大変な利益を上げている、その利益は道路公団には行かないようになっている、こういうものであります。 今全国で高速道路の予定計画路線半分ぐらいしかいっておりませんから、あと半分、六千キロつくるとすると、高速道路ができるたびごとにずっと延々と、このままのケースでいくとこの施設協会の子会社がどんどんできていって、今は車時代ですから、もう圧倒的に多くの量の車が高速道路を利用する、そこで一日のうちの何時間か生活をしている、そういうところでもってあらゆる商売をやっているわけであります。 私は、この施設協会というものがなかったらどうかということを考えた場合に、道路公団のそうしたサービス事業というものは、直接道路公団が民間の業者に貸すのであれば、直接やったって何ら支障はないのですね。ですから、道路公団そのものの将来のあり方はそれはそれとして、この道路施設協会という財団法人は早くなくした方がいいというか、なくすべきだというふうに考えますが、大臣、そこをひとつ思い切った大臣のめり張りのついた勇断ある答弁をお願いしたいと思います。
○亀井国務大臣 私が今指示をいたしておりますのは、全国に高速道路網を北海道から沖縄まできっちりと建設をしていく、その財源について、ユーザーからいただく料金、あるいは真水の中から出していただく、それももちろん大事でありますけれども、そうした意味の国民負担をやはりできるだけ減らしながら建設また維持管理をすべきだ、これが行政改革であるというふうに私は考えております。 そういう面から、例えば私鉄なんかが運賃収入だけでその会社を維持しているかというとそうじゃなくて、沿線の開発等含めて、その鉄道を主体とした附帯事業等の中から利益を上げているという状況もあるわけでありますので、高速道路網を活用いたしまして付加価値を思い切ってつけていく、それの中で生まれた利益をそうした財源に委員御指摘のようにどんどん還元をしていく、そうした生き生きとした道路公団のあり方というのはどうなのかということを検討させておるわけでございますので、その過程の中で道路施設協会が必要なのか、もし必要であるとすればどういう形に変えなければならないか、あるいは必要ないのではないかとか、いろいろな議論が私は出てくると思いますが、先ほど申し上げました目的に合った形で今後そうした組織なり権限を検討していきたい、このように考えております。
○石井(紘)委員 道路施設協会はない方がずっとメリットは高くなりますので、よくひとつそこをお考えいただきたいと思います。 時間があとわずかになってまいりましたので、もう一つ二つ道路の問題で、道路建設のあり方ですが、今大ざっぱに金額を言いますと大体二兆円余りの財投からの借り入れをして、そして大体そのぐらいの借金の返済をしているわけです。先ほど高速道路料金の話も同僚議員からありましたけれども、大体高速道路料金の三分の二は借金の返済と利息の分なんですね。だから、もし借金がなくて高速道路ができるとすれば料金が三分の一で済むということになるわけですが、それを後追いで、一つの区間をつくると、この建設計画が始まるか始まらないかで次の区間の計画をまた始めて、それでその都度どんどん借り入れをやっていきますから、財投の借金がどんどん膨れ上がって、その分利息の割合がどんどんふえてくるということになって、イタチごっこになっているわけでありまして、これから予定されている道路区間というのは、今度は、人間の体で言えば、背骨ではなくて肋骨部分というのですか、肋骨部分ももう結構終わっているので小骨の部分だろうというふうに私は思っているのですが、そういうところはなかなか採算的には効率の悪いところでありますからますます負担が大きくなるということが言えるわけであります。 この建設計画を仮に何年間かストップする、極論かもしれないけれども、途中やりかかっているのはやめるわけにいかないけれども、考え方として。そうすると道路料金は毎年二兆円ずつ上がってくるわけですから、考え方としてはその道路料金で、ガソリン税も入ってくるわけだし、それで十分つくれるわけなのですね。だから、借りてきた額と同じ額を返すのだったら、何でそんなことをやっているのかと、これはばかみたいな話ですよ。 そういう考え方で、道路建設、これからは高速道路の建設については、やはり私は、相当計画を延ばすか、あるいは一時何年間か思い切ってやめるか、そういうことにすることによって道路料金が三分の一まで通行料が下げられるかどうかという問題であるということを指摘して、それは答弁は結構でございます。 そこで、高速道路の料金の問題ですが、私は、これに関連して、今ETC、ノンストップ料金徴収システムというのを建設省で進められておるようですが、来年ぐらいに実用化されるということで、これは一々料金所でとまらなくても、ブースの中を通れば、それでもって料金の表示が出て、そして出るときも自動で支払えるというようなシステム、こういうものをやることによって、またこれができたから料金を上げますよというわけにはとてもいかないと思うのです。これができても料金は上げない、それからまた、今後の高速道路の料金を上げるべきではない、上げるのだったら工事の方で、そのペースでもって調整をすべきだというふうに私は思いますが、料金を上げないということについて言明していただきたいと思うのです。
○亀井国務大臣 別に料金を上げたくて上げておるわけではございませんので、一般財源等の中からもっと支援をいただくということを含めて、国家の発展にとって欠くべからざる高速道路網の整備でありますから、そういう形の中で取り組んでいくべきだと思いますが、将来にわたって合理化努力を全力を挙げてやることを含めて、料金値上げを極力避けるという努力は全力を挙げていきたいと思います。 なお、今度も、一月十六日だったですか、既に決まっております第三回目の料金値上げでございましたけれども、四月の消費税分のアップもございますので、これを見送りまして、四月に消費税の実施とあわせて、しかもきちっとした内部の合理化努力を反映をした新料金でいくという措置もとっておるわけでございまして、そういう意味で、我々としてはできるだけユーザーに迷惑をかけないという措置をしていることを御承知願いたい。 さらに、委員の御指摘では、地方のそういうものはもうつくらぬでいいではないかみたいに聞こえる面もございましたが、それは委員の本意でないと私は思います。高速道路網につきましては、やはり北海道から沖縄まできっちりと私は計画にのっとってやりたい。 なお、九百八十二キロの整備計画の格上げを昨年暮れにやりましたけれども、しかし、これは私は総花でやるつもりはございません。一応整備計画に上げましたけれども、その中でやはり重点を決めていきたい。そして、そのルートにつきましては、緊急性、重点のあるところから早期にこれを完成させたい。そういうことで、従来は、整備計画に格上げしました後、大臣の施行命令が出るまでに大体二年半かかっておったわけでありますが、このたびは、条件が整えば一年以内にこれを私は出したい、このように考えておるわけでございますので、よろしく御協力お願いします。
○石井(紘)委員 どうもありがとうございました。大分前向きの議論ができたと思います。 ありがとうございました。
○市川委員長 中島武敏君。 〔委員長退席、増田委員長代理着席〕
○中島(武)委員 私は、きょうは、公益法人をめぐる問題と土石流問題について質問をしたいと思っております。 最初に、公益法人をめぐる問題ですけれども、建設省所管の財団法人であるダム水源地環境整備センター、それからダム技術センター、それに河川環境管理財団が東京国税局の税務調査を受け、申告漏れを指摘されて、追徴課税、更正処分をされたことがマスコミに発表されました。 これは、追徴課税は幾らですか。申告漏れは事実ですね。そこをちょっとお答えいただきたいのです。
○尾田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の河川環境管理財団につきましては、平成八年二月から三月にかけまして、平成四年分から六年分、三カ年分の税務調査を受けました。また、ダム技術センター及びダム水源地環境整備センターにつきましては、平成八年八月から十月にかけまして、平成五年分から七年分の三カ年分につきまして税務調査を受けたところでございまして、いずれも御指摘のとおり追徴課税をされたところでございます。 これらはいずれも公益事業と収益事業の見解の相違などによります税務処理上の指導がなされたものと承知をしておるところでございます。 追徴額につきましては、それぞれ、河川環境管理財団、三年分でございますが約二千万円、ダム技術センター、約一千百万円、ダム水源地環境整備センター、三千九百万円、以上でございます。
○中島(武)委員 報道によりますと、会が終わった後に行われた建設省あるいは地方自治体の関係者の接待費、タクシー費用を経費で計上をしていた、だけれども、それは経費で計上するのは正しくない、これは交際費だということで追徴課税、更正処分をされたと言いますけれども、この事実に違いありませんね。
○尾田政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、従前経費として処理されていたものが、今回、先ほど申しました税務調査におきましては、経費でなしに交際費として処理すべきものという指摘を受けたところでございます。 従前、ある一定額以上のものについては交際費という形で整理しておりましたが、その基準についての見解が違う。あるいは、タクシー券につきましては、無記名で使用されているものについては、センター職員が使ったということを証明できないということで、これについては経費でなしに交際費として計上すべきだ、そういう税務処理上の指摘を受けたところでございます。
○中島(武)委員 それはそういうふうにやはり交際費だというふうに認められたわけですか。今報告がありましたところによりますと、ちょっと正確ではないかもしれませんが、三つの財団で、いわゆる申告漏れというのが二千万程度になりましょうか、それから追加課税ですね、これが六千万を超えていましょうか、というようなことになると思うのです。かなりの額なんですね。 これが経費か交際費かということになると、大分大きな違いがありますよ。それで、しかも新聞の報道によりますと、一食一万円とかそういう報道もあるのですね。そうなってくると、やはりどこから考えてもこれは交際費だなということでお受けになったのでしょうかね。
○尾田政府委員 先ほど私が申し述べました追徴税分につきましては、国税分でございますが、これは先生御指摘の会議費あるいは交通費に限ったものではございませんで、こういうセンターが行っておりますいろいろな活動、公益活動と見るか収益事業と見るか、そういうことでの指摘をあわせたものでございます。 そういうことでございまして、御指摘の会議費、交通費ということに限って申しますと、河川環境管理財団、これはごく概数でございますが、約九百万円、ダム技術センターで四百万円、ダム水源地環境整備センターで二千百万円という形になっております。 それで、税務調査に際してそれぞれの財団では、従前からの税務調査を受けた内容を踏まえましてそれなりに協議を申し上げたところでございますが、見解の相違と申しますか、どうしてもそこのところが埋まり切らずに、財団法人としての社会的な立場、こういうものも考えまして、そういう税の支払いに応じたものというふうに理解をいたしております。
○中島(武)委員 この三つの財団の業務内容を記したパンフレット、建設省からいただきました。 それによりますと、ダム水源地環境整備センターは、水質保全、堆砂、周辺環境整備・地域振興対策その他の業務をやっております。また、ダム技術センターは、ダム事業が遭遇するさまざまな技術ニーズにこたえる独自の調査研究活動その他、それから河川環境管理財団は、河川環境の整備と保全及び河川敷地の利用に関する総合的な研究その他となっております。その他と私が呼んでおるのは、私が省略してその他と言っているわけで、もっと細かに書いてあるのです。 この三つの財団の役員は何人で、そのうち公務員のいわゆる天下りは何人かということについてお尋ねいたします。
○尾田政府委員 お答え申し上げます。 河川環境管理財団、役員数三名、職員九十六名、合計九十九名でございますが、役員三名のうち二名が建設省のいわゆるOBでございます。 それからダム技術センター、役員数六名、職員四十二名、計四十八名でございますが、役員六名のうち四名が建設省のOBでございます。 それからダム水源地環境整備センターにつきましては、役員数三名、職員数五十五名、計五十八名でございますが、役員数三名のうち三名すべてが建設省のいわゆるOBでございます。
○中島(武)委員 ちょっと数字が違うんじゃないでしょうかね。これはあなたの方からいただいた資料なんですが、これによりますと、ダム水源地環境整備センター、これは役員が十一名、そのうちいわゆる天下りの人が七名で、そのうち一人は地方自治体からの天下りの人、こうなっていますよ。それから、そのほかも一ダム技術センターの場合も、ここにありますけれども、これも九名の役員、そのうち七名、うち一名が地方自治体。それから、河川環境管理財団は、役員が二十四名、そのうち八名が天下り。しかし、他の多くは知事の皆さんあるいは市長の方、そういうふうになつておりますが、私の方が正しいと思うのだが、これは……。 〔増田委員長代理退席、委員長着席〕
○尾田政府委員 失礼をいたしました。私が先ほど申し上げました数字は常勤の職員数でございまして、役員につきましても常勤の役員に限って御報告をさせていただきました。そういう意味合いでは、非常勤の職員、役員を拾い上げますと、今先生御指摘のとおりになろうかと思います。
○中島(武)委員 建設省からこの三つの財団に対して過去五年間にどのような事業を何件発注しておりますか。発注額は幾らですか。また、契約方式はどのようになっておりますか。お尋ねをいたします。
○尾田政府委員 お答えを申し上げます。 河川環境管理財団に平成三年から平成七年までに建設省から発注をいたしました数字でございます。これは現在各地方建設局等からデータを集めてただいま調査中でございますので、概数としてお受け取りをいただきたいと思いますが、河川環境管理財団、件数で約七百七十件でございます。発注額で約二百八十五億円でございます。それからダム技術センターにつきましては約九十件、発注額にいたしまして約二十四億円でございます。それからダム水源地環境整備センターにつきましては約五百二十件、発注額にいたしまして約百二十六億円でございます。いずれも平成三年から七年までの数字、五カ年分の数字の積み上げでございまして、あくまでもまだ調査中でございまして、概数としてお受け取りをいただければありがたいと存じます。(中島(武)委員「契約方式は」と呼ぶ) 契約方式につきましては、この業務委託の態様に従いまして、すべて随意契約となっておるところでございます。
○中島(武)委員 今の概算、私も資料をいただいたものとほとんど同じなんですけれども、これを計算しますと、三つの財団で合わせますと五年間で四百三十六億、非常に膨大な業務、仕事であります。 それで、今のお話では全部随契、随意契約だ、こういうお話なんですね。御存じのとおりなんですけれども、随意契約というのは、会計法とか予決令、これによって、そこしかつくれない、ほかでは調達できない、こういう場合か、それとも緊急に必要で、例えば災害の場合、あるいは公共工事の場合には二百五十万円以下、こういうふうに厳しく規定されているのですね。ところが、これだけの仕事、一体どれに当たるのだろうな、そこしかつくれない、ほかでは調達できない、これに当たるのでしょうかね。ちょっと、そこもお答えいただきたい。
○尾田政府委員 お答えを申し上げます。 先ほど先生の方から御指摘をいただきましたとおり、ダム水源地環境整備センターでは生態系の保全に関する調査研究業務、あるいはダム技術センターにおきましてはダムの施工技術開発に関する業務、あるいは河川環境管理財団におきましては河川環境の保全に関する調査研究等そういう業務、まさに今河川にとりまして求められている一番先端的な研究調査部門を担当していただいているところでございます。 そして、これらの業務につきましては、いずれも、行政上の知識や経験を必要とするもの、あるいは行政上の知見、そういうものに加えまして、いろいろな分野の学識経験者の専門的な知識を総合的に結集をして行っていく、そういう業務でございまして、残念ながら民間では十分には対応できない、そういう分野の業務であると考えております。 それで、先ほど先生御指摘のとおり、会計法上「契約の性質又は目的が競争を許さない場合、」そういう範晴の仕事ととらえまして、随意契約をして運用をさせていただいているところでございます。
○中島(武)委員 これは、下請なんかには出していないのですか。
○尾田政府委員 こういう業務を遂行するに際しまして、いろいろな基礎的な資料の整理あるいは簡単な測量等々、いわゆる民間で十分やっていただけるような仕事につきましては民間の方に再委託をする、あるいは非常に特異な分野の仕事、特定の地域に限定をしたような仕事というようなものはそういうところに特化したセンター等にお願いをする、そういうことはございます。 いずれにしても、そういう一番業務として根幹をなす部分につきましては、それぞれのセンターが職員によりまして業務の遂行をいたしているところでございます。
○中島(武)委員 実は最近、私の手元に、財団法人ダム水源地環境整備センターに関する告発文と申しますか、そういうものが届いたのです。私もこれを読みましたけれども、なかなかリアリティーがあるのですね。それで、ちょっと粗筋の御紹介ですけれども、こういうことが書いてあるのです。 先日の新聞報道で、財団法人ダム水源地環境整備センターに税務調査が入ったのと、業務丸投げ疑惑が報じられている。この浮いたお金で建設省官僚への接待が疑われている。これを受け、建設省開発課長は、丸投げはない、焼き肉程度のおつき合いはあるとのコメントを発表したが、丸投げ疑惑の実態は以下のとおりである、こういうことが書いてあるのです。 この業務は、平成六年から平成八年の予定で、全国十六ダムで財団法人ダム水源地環境整備センター、以下WECと言う、に本省より随意契約で発注するようファクスで依頼があった。この業務の内容は、ダム湖における水位の変動により生じる裸地を水位変動に強い植物で緑化しようとする業務である。また、各ダムにおいて緑化試験を行い、各地域に即した緑化技術の開発を行い、マニユアルを確立するものである。 平成六年より八年までWECに発注しているが、本年度は、ここは具体的な数字が入っているのですけれども、これはここでちょっと申し上げるわけにはいかないのですけれども、X円で契約している。この工事は、あるコンサル会社に下請している。下請額は契約額の六割ぐらいである。緑地、試験地は急傾斜地であり、ダム湖の水際までの調査を余儀なくされている。非常に危険な作業だ。内容はほとんど緑化試験の追跡調査が主であり、業務単価は高過ぎると思う。 WECの仕事といいながら、中には大手ゼネコン、WECへ出向している、そういう社員が仕事をしている場合もある。ゼネコンから人件費が出ているので、給料はゼネコンから払われている。全国十六のダムの分を合わせると数千万円ものもうけになる。また、給料丸抱えで出向させているゼネコンとWEC並びに建設省との癒着は許されないものである。 この業務は平成八年度で終了する予定であったが、平成九年度も継続されることになり、一部のダムでは平成十年度以降も継続されると聞いている。ますます国民の税金がむだ遣いされようとしている。 こういう大変義憤に駆られた手紙を私は受け取ったのです。 もしこれが事実ということになったら、これは非常に重大な話であって、建設省所管の財団に高級官僚が天下って、それは先ほどのとおりですが、同時に、そこに建設省は優先的に、しかも競争なしの随意契約で仕事を発注して、これは彼も非常に義憤に駆られているのですけれども、建設省、大手ゼネコン、財団法人の癒着という実態を示していると思いますが、それを実際はコンサルなどに低価格で丸投げしている、こういうことになるのですね。 先ほど、民間に発注しない、民間ではできないというお話がありましたけれども、私は専門家ではないけれども、あの業務内容というのは民間だってできるのじゃないかと私も思いますよ、そんな高度なものばかりじゃないわけなんですから。だから、私は、そういう点で、その方が安くつくのじゃないかと思うのですね。 こういう問題について、ちょっと大臣に伺いたいのは、やはりこれは調査をしてみる値打ちはあるのじゃないか、私はこういうふうに思うのですけれども、どうですか。
○亀井国務大臣 今委員が御指摘の財団に関する件は、私どもも、税務当局から、税務処理に関する見解の違いは、泣く子と地頭にはかないませんからそれに従った措置をしたようでありますけれども、私どもとしては、それを契機にやはり実態調査をする必要があるということで調査はいたしております。 今委員から御指摘のあった業務委託のあり方が適正かどうか、その執行の中身はどうかということにつきましては、私どもの調査の現在の段階では、やはり民間に直接そうした業務を委託するということは難しい、コーディネーターといったらおかしいですけれども、いろいろなそうしたところに個々の業務を再委託をした全体をまたコーディネートするといいますか、それを建設省自身がやればいいじゃないかという御指摘もあろうかと思いますけれども、やはり限られた河川局の職員がそれをやっていくことが難しい。したがって、そうした財団にそうした役割を果たしてもらおうという業務分担をやっておるわけでありますから、委員の御指摘の延長線上で、そういうものは要らぬのじゃないか、直接ということになれば、河川局の中にそういうことをやる職員をもっと抱えなければならない。 だから、公務員の数をふやして本省自体の仕事をもっとふやしていくのか、あるいは、ある部分というのはそうした財団に委託をし、そこがさらに個々の問題について再委託をして業務委託の目的を達成するというあり方がいいのか、そういう問題があろうかと思いますが、私どもの今の調査では、丸投げをして、建設省が直接やればいいことをわざわざそこに出して四割もうけさせてというようなことはやっていない、このように考えております。
○中島(武)委員 大臣からの答弁があったのですけれども、私は、この手紙を書いた人は真剣だったと思います。私は、そういうことが内部から言われるということは、大臣は点検しておるそうですけれども、やはりもう一回踏み込んでみる必要があるのではないかということです。 それで、ではどこがやるんだ、建設省が直接やればいいじゃないかとか、いろいろありますよ。この人も、随分高いものを安くやって丸もうけしているのじゃないかというような指摘もしているわけですから。公益法人はたくさんありますよ、さっきからきょうは随分議論になった。住都公団の公益法人も、道路公団の公益法人も、首都高の公益法人もいろいろ言われました。私は何もそれと一緒くたにするというつもりはありません。ありませんけれども、これはやはりもう一度踏み込んで、もう一回見直してみるというようなことが亀井大臣としては答えとして返ってくるのじゃないかと私は思ったのだけれども、どうもそうでないみたいなんだけれども、重ねてそういうことを要求いたします。
○亀井国務大臣 現在の調査のところでは適正に行われているというように我々は思っておりますが、しかし委員御指摘のように、人間のやっておる組織でありますから、常にそうしたきちっとなされておるかという検証はやっていかなければならない。委員から問題提起もされておるわけでありますから、何もこの財団法人だけじゃなくて、建設省所管の委託業務全体について私どもとしては真剣にさらに検討してまいりたい、このように思っております。
○中島(武)委員 時間がちょっと苦しくなってきたものですから、簡潔に土石流をいきたいと思います。うんと省略いたします。 私は、この土石流の問題で犠牲者の皆さんに御冥福を申し上げ、また家族の皆さんにお見舞い申し上げることはもちろんですけれども、二度とこういうことを絶対起こさないということが私は本当に必要だと思うのですね。そういう点でごく簡潔に二点だけ質問いたします。 一つは、この災害直後に、建設省の発注者の側の安全対策という問題について伺いました。発注に際して、安全施設とかそれから機械等の条件、これを明示することがあるというふうに伺いました。それでその資料もいただきました。だけれども、その資料は大変抽象的でありまして、三つ書いてあるのです。安全に留意し現場管理を行い災害の防止を図るということと、防災体制の確立ということと、工法、工程について十分に配慮と言っているのです。 だけれども、この中に、安全施設とかそれから機器ですね、センサーとかあるいはひずみ計とか、そういうものを積算するときにちゃんと含まれていたのかどうかということですね。これは私は、含まれていなかったとするならば、これは天下に有名な土石流が起きてもおかしくないような地域ですよ。ですから本当は、初めからちゃんとそういうものは積算をしておかなければならなかった。 中小企業の方と私会ったのです。それで、言うのです、そういうのは入ってこないのだと。今度の事件じゃないですよ。だけれども、中小企業の人が言うのです、だからどうしても必要だと思ったら自費でセンサーや何かを設置するんだと言うのですね。なかなか大変だ、こういう話を率直にしていました。だから私は、この点はやはりそうやるべきじゃないか、これが一つです。 それからもう一つは、防災体制の確立問題なんですね。この点も、どうするかという具体的なことはされていなかったのですね。実は、もうくどいことは言いません、ここへ来ておられる方は他県の北海道とか東北とか、この辺の地理だとか地質だとかあるいは自然の警報だとか、こういうことについては全く暗い人ばかりなんですね。その方々が犠牲になっているのです。地元の人は、きょうも話が出ておったけれども、別の沢ですけれども、あっ、これは危ないというので仕事に出なかった、引き揚げた、こういう事実があるのですね。 私は、そういう点からいっても、やはり本当は普段から、これはもう本当に大変な地帯なんですから、言葉まもう時間がないから言いませんよ。言いませんけれども、もう本当に大変な、言ってみれば糸魚川-静岡構造線が走っているわけですから、だがらもう地盤はがちゃがちゃに崩されてしまう、そういうところなんですよ。東西に分ける大きなあれですから。ですから私、そういうところはちゃんと訓練もやる、こうなったときにはこうする、そういう具体的なことが必要だったのじゃないか。もしその二つがやられておるならば、ああいう難しいところではあるけれども、この災害は免れることができたかもしれないという思いが私はいたします。 その点で、大臣、これからの問題としては本当に原因究明、同時にこういう経験を踏まえて本当に真剣な実効ある安全対策というものをきちっとつくっていただきたいと思うのですね。大臣に、時間がありませんから簡潔に聞きます。
○亀井国務大臣 委員からの今の御指摘、非常に重要な点を御指摘されていると思います。今コストを削減しろという大合唱であり、我々も鋭意努力をいたしておりますけれども、防災的な観点からのコストを削っていくようなことがあってはなりませんし、それ以上に、委員御指摘のように、それをコストの中へきっちりと入れていくということでなければならない。肝に銘じてやってまいりたい、このように思っております。 それと、今おっしゃいました現場での訓練といいますか、マニュアルといいますか、そういうことにつきましては、これは言うはやすくなかなか難しいことでありますけれども、これは我々といたしましては徹底をしてまいる決意でございます。
○中島(武)委員 終わります。
○市川委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 私は、阪神・淡路大震災の復興、住宅再建の問題について質問をいたします。 三年半ぶりの質問で少々緊張しておるわけでありますが、あの大震災で六千四百人余の方がとうとい犠牲になられ、家屋の全半壊は約二十五万一尺四十四万世帯という未曾有の大震災でございました。 まず、犠牲になられた方に心から冥福をお祈りをして、質問に入りたいと思います。 震災後、もう二年の歳月が過ぎましたが、今なお仮設住宅には三万五千世帯、約七万人の方、県外に避難された方が約五万世帯と言われています。私も何度か現地、仮設住宅などに伺いました。仮設住宅は、冬の寒さ、夏の暑さ、そしてまた今までに孤独死で亡くなった方が百三十人というような深刻な状況であります。亀井建設大臣も伊藤国土庁長官も現地に親しく訪ねられて、よく御存じだと思います。 今被災者の生活再建、住宅再建は極めて緊急で重大な課題でございます。この一月二十三日に衆議院の本会議で我が党の不破委員長が、また一月二十八日予算委員会で藤木洋子議員がこの問題で質問をいたしました。 現在、仮設住宅に三万五千世帯、県外に避難居住されている方が約五万世帯、また家屋の公費解体を申請している文化住宅など借家から出なければならない人もたくさんおられます。これら多数の方が災害公営住宅への入居を熱望されているわけであります。その六割、七割といたしましても最低約六万戸の災害公営住宅の建設が必要ではないか、このように考えるわけです。 藤木議員も六万戸の災害公営住宅の建設を求めました。私も重ねて強く求めるのでありますが、建設大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○小川政府委員 神戸の地震に際しまして被災直後から、公営住宅その他を含めまして公的な住宅、合計七万七千戸、このうち御指摘の公営住宅は二万五千百戸でございます。ただ、そのほか、震災の前から着工していたものが約三千戸余りございます。また、一般的に県営、市町村営を含めまして、空き家等々で回転可能なものが六千数百戸見込まれるというふうなことから、全体として被災者用に三万八千六百戸を動員するというのが全体的な計画でございます。 それが当初の計画でございますが、昨年の夏でございましたが、公営住宅、公団住宅をひっくるめまして一元募集をやっております。その際に、入居希望の場所、公営に入りたいのか、公団なのかというふうなことを一元的に調査した結果がございます。この数字も、たまたまではございますが、今申し上げました三万八千六百戸とほぼ見合うような三万七千戸強というふうな形で結果が出ております。その意味では、少なくとも昨年の夏場段階での結果では、今私どもあるいは県あるいは市が進めております建設戸数でほぼ見合うのではないかというふうな感じを現段階では持っております。 ただ、いろいろ状況も変わり得るというふうなことは御指摘のとおりだろうと思います。したがいまして、県なりあるいは市なりがいろいろ状況をにらみながら最善の方策を求めて、いろいろな計画修正なり変更というふうなことがあるならば、真摯に御相談に応じて対応していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○辻(第)委員 御答弁をいただきましたが、さきの藤本質問に伊藤国土庁長官は、仮設住宅の皆さんや被災者の皆さんの身近なさまざまな現地の声にしっかり耳を傾げながら、またしっかり対応していきたい、このように御答弁をいただいているわけであります。 先ほど六月の調査でというふうなお話がありましたが、その後の状況を見てまいりますと、これまで自宅再建に希望を託しておられた方が今の厳しいいろいろな状況、そういう中で自宅再建を断念をして災害公営住宅を希望されていることが急増している、これが私どもの調査で明らかになりました。 私どもは、改めて調査をやっていただきたい。そして県や自治体が調査をやって、そして今のこの被災者の声、その現実に即して計画を変更するというのですか、災害公営住宅をふやすというような方向になられたならば、政府はこれにこたえていただきたい、このように思うのですが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○伊藤国務大臣 まずは、仮設住宅に今いらっしゃるわけですから、公共住宅にできる限りスムーズに移られるような、私どもはできるだけの支援をしていきたいというふうに思っておりますし、今事務当局から答弁がありましたように、住宅につきましては地元の現地の知事さん、あるいは市長さん、また住民の御関係の方々からも逐次御連絡をいただいて、その準備をしてきているところでございます。 ただ、十日ほど前でしょうか、兵庫県の知事さんともこれから先々のことも含めまして、これは兵庫県の知事さんだけではなくて、静岡県の知事さん、また全国の知事会の土屋知事さんとも、大変恐縮でしたけれども予算委員会のさなかでございましたのでおいでをいただいて、そのときに、こうした災害についてどういうような対応をしていったらいいかというようなことを含めてお話を伺ったわけです。 そのときに、兵庫県の知事さんからは、非常に高齢の方々が仮設住宅にいられるということはやはりこれからの課題であろう、いずれにしても、現地で十分その辺のことも連絡をとって、また国とも連絡をとっていきたい、こういうふうなお話もございました。したがいまして、何といっても地元の方々が一番現地のことをわかるわけでございますから、地元からさまざまな御要望をいただければ、国としてもできるだけの支援はしていきたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 橋本総理は藤木議員への答弁の中で、特に低所得の被災者に対します公営住宅の整備について、またその立地については、地元の公共団体が極力被災地に近い市街地に用地の確保や被災者の希望地にできるだけ近い場所に供給するよう努めていく、このようにお答えをいただいているわけであります。 現地でいろいろお聞きをいたしますと、やはりもと住んでいたところ、こういうところへもう一度帰って住みたいという要望が非常に強うございます。私も年をとっているのですが、年をとると余計にそういうふうになるのですね。そういう被災者の願いに対して建設大臣の御所見を伺いたいと思います。
○亀井国務大臣 今国土庁長官からもお答えいたしましたように、私どもとしては、この住居の問題というのは、やはり生活再建の一番基本だと考えております。 全力を尽くしておりますが、委員が御指摘のように、やはり今まで住んでおったところに、少なくとも近くにおりたいという個々具体的な御要望が非常に強いということは承知をいたしておりますし、また極めて老齢の方が仮設住宅の中に非常に多くいらっしゃるということも承知をいたしておりますので、市、県とも十分連絡をとりながら、きめの細かいお一人お一人の気持ちをきちっと酌み上げていく対策をやらないといけない。トータルの対策がうまくいっているからといって、やはり一人一人の気持ちが伝わらないという対策では私はいかぬと思いますので、建設省といたしましても、住宅部門等につきましても、そういう観点から一生懸命努力してまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 ぜひ、きめ細かい、住民の要望にこたえた施策をやっていただきたいと思うのです。 次に、具体的に少し絞りまして、神戸市の長田区、兵庫区、それから須磨区の南部、この地域のお話をいろいろ聞いてまいりました。この地域の住宅再建、町づくりの問題であります。 これらの地域は、御存じのように、小さい住宅や商店や工場などがいわゆる密集した、そのような地域が多かったのでございます。しかも激甚な被災ですね。住宅が倒れ、また焼失をするということでございました。今この地域でも、区画整理事業や都市再開発事業などによる地域の復興、町づくり、住宅再建が行われているわけです。そういう中で、神戸市の皆さんも、第一線の職員の皆さん方も大変御苦労をいただいております。しかし、ここではなかなか家が建たない、建てられない、またもとの場所に住めない、地域から出ていかなくてはならない、こういう深刻な状況がございます。 なぜなのかということでありますが、区画整理地域では、一つは家を建てるお金、原資がないということなのですね。零細なお仕事をいろいろされてきた方で、全部焼かれてしまって、しかもここは移転補償がないのですね。家が倒れる、焼失をすれば、移転補償がない。こういうことの中で、本当にお金がない、原資がないから建てられない。 それから、もともと狭小な土地や住宅が多かったので、六〇%などという建ぺい率、そういうことになるといよいよ建てられないということですね。それから、都市再開発の地域では、新しいビルができても、ビルに入るにはいろいろな形でお金がかかりますね。それがとても負担できないということで入れない、結局その地域から出ていかなくてはならない、こういう状態が現状であります。 これまで住んでいたところに住みたい、そしてそこで家を建てたい、あるいはビルに入りたい、この被災者の願いをかなえる方法はないのか。先ほど申しました原因であります。どのように解決をされるのか、建設省の御所見を伺いたい。
○木下政府委員 今議員お話ございましたように、基本的にはやはり今まで住んでいたところにお住まいになるという方針で、できるだけのことを私ども考えていかなければいけないということは御一緒だと思います。 お話がございましたように、くどくなりますが、今回の阪神・淡路のいわば復興の土地区画整理でちょっと申し上げますと、西宮あるいは芦屋等も含めますと、全部で十八地区で事業をやっておりまして、そのうちで、既に地元の方々の御努力で、これは公共団体に相当汗をかいていただいているわけですが、既に十四地区につきましては事業計画を決定しております。なお一層残りの地区は大急ぎでやりまして、仮換地等の手続をしなければいけないのですが、お話がございましたように、やはり受け皿住宅についてどうするかということでございまして、区画整理の本来の趣旨からいきますと、そうした売却希望のある土地を集約するのも手法の一つでございます。 特に、今回の特別措置法によりまして創設いたしました復興共同住宅区制度、こういうものも活用してまいりたいと思っておりますし、一部には、用地につきましては、わずかではございますけれどもやはり上増し的な補助も手当てしておりますので、これは十分地元と今御相談させていただいておりますが、できるだけ早くそういうような立ち上がりができるようなものをさせていただきたいと思っております。
○辻(第)委員 私がお尋ねしたこととちょっとずれてお答えをいただいたような気がするんですが、一番の問題はやはり家をお建てになる原資がないということですね。お金がないということです。ここの解決をどうするのか。そうでない限り、なかなか家が建ちません。あるいはビルに入れない。本当にここのところにお金があれば家が建てられるわけです。それがもう結局外に出ていかなくてはならないという深刻な状況ですね。そのことにはちょっと答えてもらっていないなと思うのですけれどもね。 それで、やはりこれは一つの抜本的な解決の道というのは公的支援が必要ではないかと思うのですね。そういう中で、今新たに公的支援を求める運動が大きく広がっています。そういうアピールに国会議員が党派を超えて今百五十人が賛同していただいております。どんどんふえておるわけであります。 そういうことで、藤木議員も公的支援のことを要望いたしましたが、本当に住宅の再建ができる、生活再建ができるように、先ほど申しましたような問題を具体的に解決できるように、ひとつ公的支援ということでぜひお願いをしたいと思うのですが、御答弁をいただきたいと思います。
○伊藤国務大臣 さまざまな支援が必要だと思いますが、この公的資金の援助につきましては、実は予算委員会等々でも何回か御議論をしてきたところでございますが、いわゆる公的助成、公的支援は現在まで政府も自治体もやってきたわけですね。例えば、国は平成八年度までの補正予算で既に三兆九千六百億を国の費用として予算化してきたわけですし、恐らく九年度の予算を含めれば四兆円を多分超えることになるだろうと思うのです。 住宅に関しましても、先ほどお話がありましたように、公的住宅七万七千戸、仮設住宅も、もちろんこれで十分ということはありませんけれども、それなりに準備をさせていただき、瓦れきを公的費用で片づけ、あるいは住宅金融公庫の資金も貸し出しを拡大する、一定の期間は無利子にする。さらには生活支援で、非常に弱い立場の方々には月額一万五千円から二万五千円を支援する、これは五年間毎月継続するわけですね。 私は、これは明らかに公的支援だと思っていますし、公的支援をしてきたわけでございまして、これは地元の県やいわゆる自治体の方々とも連携をしてまいりました。いわゆる個人補償ともし先生がおっしゃるならそれは違った内容になるわけですが、公的支援はこれまでもしてきたし、できる限りの支援もしていきたい、こう考えております。
○辻(第)委員 先ほどちょっと私抜かしたのですが、この公的支援のアピールの内容は、住宅、店舗再建に五百万円、それから生活支援に三百五十万円、こういう公的支援をぜひやっていただきたい、重ねて要求をいたします。 それから次に、神戸市の住宅市街地総合整備事業制度、これのいわゆる受け皿住宅というのがあるのですが、区画整理事業に基づく受け皿住宅の戸数は神戸市で四百九十七一尺私は大変少ないと思うのです。 この受け皿住宅は、地元に住みたいという願いに本当にかなう大切な方策だと思います。神戸市では、この入居基準、これに区画整理で土地を売った人、それから旧家主ですね、家主が共同住宅を建てられても家賃が高くて入れない人、この二つが受け皿住宅へ入る基準になっているようです。 ところが、もうこの二つの基準では入れる人が限られているわけです、もともと少ないわけですけれども。本当にぜひ受け皿住宅へ入りたい、この地域に住みたいという方がもっとたくさんおられます。そういう中で家を借り、店舗を借りていた人が、その家主が土地を売らぬ、あるいは家を建てない、こういう場合の人などがたくさんおられますね。こういう人が入居基準に合わないということでこの受け皿住宅に入れない。ですから、もうその地域から出ていかないかぬ、こういう事態が生まれているわけです。それで、一般の災害公営住宅だと、やはり入居する倍率が高いとかそれから地域が遠いとかいろいろのことが多いのですね。 そこで、住市総の要綱の第十というところに、「従前居住者用住宅等整備」「総合再開発タイプに係る整備地区に居住し、又は営業する者で、当該地区の整備に伴って住宅等を失うことにより、住宅等に困窮すると認められるものを入居させるための従前居住者用の住宅等の建設等を行うことができるものとする。」えらい難しいことを書いているのですが、この考え方に基づいて、本当に住宅に困窮しておられる方ですね、先ほどの一、二に適合しない三番目というのですか、そういう方がたくさんおられるわけであります。そういう方が住んでいたところから追い出されるような結果になるのですね。そういうことがないように、区画整理事業やあるいは再開発で結局そういうことになるわけですから、もっともっと受け皿住宅をふやしていただきたいし、そしてこの入居基準、これを広げていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○小川政府委員 土地区画整理事業でございますとかあるいは再開発あるいは住宅市街地総合整備事業、いわゆる面的な事業をする場合には、どうしてもその事業に伴いまして、土地を失う方、家を失う方がいらっしゃいます。こういう方々のために、先生がおっしゃいました受け皿住宅というふうな制度がございます。 また、先ほど来議論がございますように、できるだけコミュニティーを維持するというふうなことから、従前の比較的近い場所に安定的な居住をということはまことにごもっともな御要望だと思います。 私どもも二年余り、県あるいは市当局といろいろな局面でおつき合いをしてまいりました。県も市もそういうふうな観点から、受け皿住宅も含めまして、恐らく最善の努力をしつつあると私は思います。したがいまして、その努力に対しまして私どもも全力を挙げて応援したいと思います。 がしかし、現実の、例えば事業環境、受け皿住宅用の用地が取得できるかどうかとか、そういった現実の難しさ、しがらみも私どもよく承知いたしております。その枠内でできる限り、今要綱をお示しになりましたが、県あるいは市は恐らく要綱を多少逸脱しながらもできる限りの運用をされているように私どもは理解しております。それは私どもとしては、恐らく当然運用上やむを得ないことであろうと理解しながら、できるだけのことができるように応援をしたいと思います。 ただ、くどいようでございますが、限界もございますので、申しわけございませんが御理解賜ればと思います。
○辻(第)委員 今土地がないとかそういうこともおっしゃいました。確かに神戸市も土地がないとか、それから予算がないと言われますね。いわゆる道路だとか公園の土地は、皆、用地は買うた、これ以上予算がないんだ、そういうことで受け皿住宅をふやすわけにもいかぬのだ、こういうことだそうであります。 しかし、土地を売りたいという人はまだいっぱいあるのです。それは一つ一つは狭小な土地ですね。しかし、そんなものを合わせれば、それはやはり、大体基準は三百坪で二、三十戸というふうなことが基準だそうでありますけれども、しかし、やはり二百五十坪でも二百坪でも、合わせればできてくると思うのですね。そうすればそこへ、ちょっと基準に合わなくても、本当にこの住民の皆さん方の強い要求、現実、それにこたえて対応していただくべきではないのかということであります。 そういう点で、土地もいろいろ努力をすればできる、あとはそうすると予算の話なんかになってくるわけでありますから、先ほど局長いろいろ努力しているというお話がありましたけれども、もっともっと努力をしていただきたい、このように願っておきます。 それでは、大体三百坪で二十尺、三十戸ぐらいが最低の基準だと言ったのですけれども、二百五十坪とか、もうちょっと小さいというのはやはり無理ですか。土地はあるんですよ、それは。小さいものを、区画整理だとか再開発やるわけですから、換地して集めれば一定の規模になるわけですね。だから、ひとつぜひその点も神戸市と十分に話し合うて、現場ではもう本当に受け皿住宅へ入りたいという人がいっぱいおられるわけです。みすみすそれに入れずにその地域から出ていかなならぬ。 それは皆さん、そういう方がそこに住みついてこそ本当にそこの生きた町づくりというのですか、復興になると思うのですね。人が住みつかへんなら、なかなかそれがおくれる、おくれるというようなことになったら、それは町の復興になりはしません。もう既に頑張って商店もやってはる人もあるわけです。早いこと家が建って住みつけるように努力をしていただきたい。
○小川政府委員 ただいまお話しになりました三百平米あるいは二十戸という数字、申しわけございませんが、今直ちに私よくわからないのでございますが、ただ、多少狭小であっても集約化できるならばそれを公的に買い上げて有効な形で使うというふうなことは、いろいろな基準はあろうかと思いますが、被災地神戸というふうな状況を考えた場合には、恐らく現地が、市あるいは県当局が本当に必要である、有効であるというふうにお考えになる場合には、全力を挙げて応援する方向で御協力いたしたいと思います。
○辻(第)委員 それから、その区域内に土地がないとしてもちょっと離れたところ、区域のちょっと離れたところ、そんなところに、例えば神戸市は須磨区のJRの鷹取工場の跡地、ここに住宅を建てる計画がある、そういうことですね。そういう区域をちょっと外れたところに適切な土地があれば、そういうところにも受け皿住宅を建てていただくことができないか、重ねて要望をしておきます。 それから、もう時間があと二分ほどですから、先ほど来るる申し上げました、いろいろと御努力をいただいていることはようわかるのです。しかし、今急速なテンポでいろいろなことが変わりますので、住民の要求、皆さんもう本当にせっぱ詰まった要求ですね。それは、私どもが行って聞いてきますと、どうしても昔のところに住みたい、それでもう一遍ああいう温かい町づくりをしたい、そこで商売も成り立ってというお気持ち、非常に強いのです。 そういうことで、これまでの御答弁でも、本当に被災者の声を十分聞いて、被災者の声が生きるような対策をしたいというようなお声を、先ほど来御答弁をいただいて非常に喜んでいるわけでありますけれども、ひとつもう一層現実に即した被災者の声が生きる対策をやっていただきたい、重ねてお願いをいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○市川委員長 中西績介君。
○中西(績)委員 私は、時間が三十分ですから一点に絞って質問を申し上げたいと存じます。 長野県小谷村の蒲原沢土石流災害について、労働安全面から質問をいたしたいと思います。そして、行政の皆さんにいろいろ御教示いただくと同時に、提言も申し上げたいと思っております。 その前に、不幸にも工事中、工事に携わっておられた十二名の方々、御遺族、あるいは行方不明の御遺族に対しまして、心からのお海やみを申し上げたいと思いますし、負傷された皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。 そこで、この事故発生と同時に、亀井建設大臣は直ちに現地へ赴き陣頭指揮をされました。その対応に対しましては敬意を表したいと思っております。大臣はその際いち早く、災害は予知不能だと言われたようですが、今もなおお変わりありませんか。
○亀井国務大臣 現地に参りまして状況をとりあえず掌握をいたしました。そうした状況の中で、これはやはり通常は予期できない災害が襲ったというように私は第一次的に判断をしたわけでございまして、細かい理由は、私ここでもし説明しろとおっしゃれば説明いたしますけれども、そういう判断を私はいたしました。 しかし、これは私は技術者でもございませんし、科学的知識等についても専門家じゃございませんので、真にその災害の原因がどこにあったのか、これが事前のいろいろな措置で防げたものなのかどうなのかということについては、詳細にこれは調査をする必要があるということで、砂防学会に委託をいたしまして現在調査中でございます。
○中西(績)委員 私がこのことをお聞きいたしますのは、災害というのは単純なものでなくて、先ほどからも種々論議がされましたように、総合的なものであるし、複合的、重層的なものであるということが明らかになっておるわけでありますから、大臣がこのように言われると、安全対策に対する基本的な行政の今後の構えなりこうしたところに、予知が不能だということで片づけられていくということになりますと、先ほどからいろいろ御指摘もございましたように問題を残すのではないかということを私は感じますので、このことをお聞きしたのですけれども、その点は、そういう単純なものでなしに、やはり今後の課題として十分お考えであるということでありますから、この点についてはこれでおいておきます。 今回のこの事故を見ますと、建設現場にいかに安全確保のための公的規制が欠けておったかということを私は感ずるのです。 そこで、労働省おいでになっておると思いますが、労働省の事故直後から行われた、先ほども御指摘ありました砂防工事現場における調査結果、四一・七%問題があったし、労働安全衛生法違反があったと言われておりますけれども、こうした問題、労働省は、先ほどのとらえ方からするとちょっと私疑義がありますので、もう一度お答えいただけますか。
○久保田説明員 説明申し上げます。 平成八年十二月十六日から同月二十六日までの間、砂防工事等を行う工事現場に対して緊急に一斉監督を実施しております。その結果、一斉監督を実施した千二百二十現場のうち五百九現場、率にして四一・七%で何らかの労働安全衛生関係法令の違反が認められたところでございます。 この数字につきましては特段高い数字ではございませんが、今後現場においてこのような法違反が生じないよう引き続き努力していく必要を感じたところでございます。
○中西(績)委員 最後の方に言われました、余り高い数値ではない、そこが私、問題ではないかと思うのですね。この種問題につきましては、今回のような悲惨な災害事故をどう教訓化していくかということから考えますと、末端で働く建設労働者の犠牲、この構図がこのように軽くあしらわれておるのではないかということを感じるからです。 少なくとも所管の労働省は、もう少しやはり厳しくこの問題についてどう対応するかということを明らかにする必要があったのではないか。しかし、お答えは今のような軽いお答えですから、そのように労働省全体の行政というものが今あるということを印象づけたのではないかと私は思っています。 いずれにしましても、小谷村の事故で問題になった現場間の連絡体制では、過去に周辺で土石流が起きたことがある百三十三カ所のうち九十六カ所でサイレンやセンサーを設置するなどの対策を実施済みとありますが、七二・二%しかやっていないのです。その後にも、隣接工区がある四十七カ所のうち三十七カ所ということが報道されています。緊急時の連絡体制確立がなされておらなかったとか、私は、その点ではむしろ、問題になっておりましたこのような状況を今後どのように教訓化するかとしうことが非常に問題でありますからお聞きをしたわけであります。 結局、先ほどもちょっと出ましたけれども、労働安全法に基づく各種の、センサーにしましても、あるいは監視員の問題、あるいは連絡等いろいろあると思うのですけれども、必要経費がどうなったかということを先ほども指摘されていましたね。これがもし積算の中に入れられておって、つけておるのにされておらないということになつてくると、私は、行政というのはどういう視点からそのことをとらえておられるかということが問題になると思うのですね。今、特にそうでしょう。 ですから、そういうこととあわせ考えていった場合に、ただ単に調査をしたからということだけでなしに、そのことが今の時点でどうなのか、そしてこれをどう将来生かしていくか、こうした問題等がやはり大変重要だと思うものですからお聞きをしたのですが、この点は、きのう私質問要旨をお話ししたときに、このことは含まれておるかどうかということを言っておったのですけれども、何かこれについてのお答えはできますか。
○尾田政府委員 ただいま先生のお尋ねは、工事の安全に対する経費がどういう形で計上されているかという御質問かと受けとめさせていただきました。 現在、積算体系の中では、直接工事費と、現場管理費等の間接工事費、そして一般管理費、そう いうもので積算をしておるところでございますが、安全に対します経費は、直接工事費あるいは現場管理等の間接工事費、そういう中で計上をいたしておるところでございます。 この蒲原沢の工事におきましても、通常の形での安全管理に要する経費を計上しておるところでございます。そういう意味合いでは、この工事に対して特別の経費を計上しておったということはない状態でございます。
○中西(績)委員 ですから、こういう災害地等については積算の中に入っておるということになれば、当然これは支払いされている可能性があるわけですから、その点が実際に実施されておらなかつたということになってきたときには、これはやはりちゃんと措置をしてもらわないと困ると思うのですね。安全対策が非常に大事だからこそ、そうしたものまで含んで上積みをしてやっておるということを十分認識をしておかなくてはいかぬと思うのですね。 その点ひとつ、今後の課題としても、こういう、調査の実態からいたしますと、これが全部入っているとは思いませんけれども、先ほど言う小谷村の周辺のものを調べてみてもそうした問題があるわけですから、こうした問題等についても十分注意をして今後の行政措置をしていただくということが大事だろうと思っています。 それから次に、もう一つ労働省にお聞きをしますけれども、労働省が極めて詳細かつ具体的な安全対策要綱をつくりまして、指導あるいは要請事項として繰り返し発しておったということが言われています。これは、もう時間がございませんから、幾つかそうした例が挙げられていますので。これの対象はどこを対象にしてこのような会合を開いていったか、この点、簡単に言ってください。
○久保田説明員 この労働災害防止協議会は小谷地区でございます。小谷地区全域の労働災害防止協議会を設置して、そしてこの協議会により安全パトロール等を実施していたところでございます。
○中西(績)委員 それは発注者なり施工者なり、そうしたものを含んでやったわけですね。もうよろしいです。 そこで、私がこれについて相当細かい点、実際にこれを読んでみましても、要綱というのは随分内容的には具体的なものをちゃんと示してあります。ですから、こうしたことが本当にされておればと思うのですけれども、対象者は結局、発注機関である北陸地建松本砂防事務所だとか、あるいは長野松本建設事務所だとか、あるいは松本の営林署だとか、請負業者なり施工者の場合にはそれぞれの地区のそういう人たちが対象になったと思うのだけれども、今度の事故が起こった後にいろいろ聞いてみたところが、こういうことを言われているのですよ。 いかに対応したかといったら、北陸地建松本砂防事務所の場合には、労基局の要綱は覚えていない、安全管理の主体は業者、土石流の監視に対する対策は特に講じていなかった。それから、元請業者のAという人は、安全かどうかは現場監督の判断による。それから下請業者のBは、役所と大企業の仕事だから安全だと思った。それから、災害防止協議会は、安全より工事の進捗状況を調整することが多かった、これはある建設会社の幹事をやっているところがそう発言。それから葛葉・蒲原沢連絡協議会に聞いたところが、緊急事態連絡のかなめとなる幹事社は既にこの時期にはもういなかった。 このように、文書はこういうものがあっても、これが実際に本当に行政の側あるいは業者の側、受ける側がどのようにあったかということが問題なのであって、ここらが軽視されるというと、さっきみたいな形式的なこういう調査になってしまうのですよ。 ですから、全体がどうこれから対処するかということが極めて大事な中身じゃないかなということを私は大変強く感じておりますが、この点について細かくは調べてはおらないと思いますので、注意を喚起するという意味で私はこれを申し上げ、今後の課題として教訓化していただくということがまず第一だろうと思うのですけれども、その点での大臣のお答えをいただきたいと思います。
○亀井国務大臣 法律的には請負業者が第一次的な責任を持つということでありますけれども、委員おっしゃるように、発注者である建設省、事業主体がそうした防災的な観点からのフォローアップというのは常時やっていかなければならない、私はこのように思います。 個々具体的なことは余り詳細には申し上げませんけれども、私が現地で掌握したその限りにおきましては、雨量計も現場の請負業者がその現場に三カ所設置をいたしておりまして、雨量を常時測定をしながらやっておった状況もございますし、委員も現場に行かれたらわかると思いますけれども、センサーといいましても、実は捜索活動をやるときに、第二次災害をどう防ぐかというのが一番頭を悩ました点でございます。それにつきましても、残念ながら、センサーを自衛隊や警察力をもってしても設置することができない、そうした現場の状況でもございました。 そういういろいろな観点、また、個々には申し上げませんが、建設省のダムが上流に二カ所、林野庁のダムがさらに二カ所その上にあるというような状況の下で作業をしておったという状況もございます。その四つのダムを乗り越えて超大規模な土石流が襲ってきたという状況でございます。しかも、十二月に全国的にもそういうことはまずかつて二十五年間例がないという、そうした状況の中で起きておりますので、先ほど申し上げましたように、私は、第一義的には天災ではないかと申したわけであります。 しかし、現に起きたことは事実でありまして、現にそうした被害者が生じたことも事実でございます。我々としては、万分の一あるいは百万分の一、そうした努力で防ぐことができなかったからという観点で、徹底的にやはり調査はして将来に生かさなければならない、このように考えております。
○中西(績)委員 今のようにお答えいただくと、なかなか物を言いにくくなるのですけれども、いずれにしましても、私が申し上げたように、予算化しておって、予算をつけておるのに、ではこれがどのようになったかということを、私そういう視点から安全をということから考えれば、最大限の努力をした結果が至りませんでしたというならまだわかるけれども、例えばそういうところに手抜きがあったと仮定しますね、これはこれから触れますけれども。私はその点で、例えば今の制度からいうと、請負制度の問題があります。 請負制度の問題からいきますと、これは御存じのように、発注と契約は、今おっしゃったとおりに、すべての責任が工事請負者の方にあるということになっております。それは、この約款がありますから、それによって決まっていますけれども、ここで一番の問題は、では請負をする人たちがどうなっておるかといったら、発注機関から元請があるし、あるいは第一があるし第二の請負、こういう重層請負制度になっておるわけでしょう。 そうすると、それをちょっと見ていきますと、私たち、このあれからいたしますと、間接工事費、直接工事費等ずっと見ていきますね、予算。そうすると、一般管理費、現場管理費、いろいろずつと材料費だとか直接経費だとかありますが、これらが下請に行ったときにはどうなっていくか。九ないし二〇%近くのものが一般管理費として元請が上ヘピンはねしていくということになってきたら、あとは今度は、例えば一〇%だと仮定いたしますと、九〇%で組まなくてはならぬ。 それがもし、ここの場合は、すべてがそうだとは言いませんけれども、孫請で例えばあったと仮定をいたしますと、これは八割だとかあるいは七割五分だとかいうことになってしまう。そうなったときに、果たして今言う安全管理のためのそうした財政措置がそこまで行くなどということは、私は到底考えられぬと思うのですよ。だから、今度、自弁をして設置をしなければならぬとか、いろいろな問題が出てきておる。こういう問題等を考えていったときに、この請負制度の重層構造というものが非常に問題になってくるのじゃないかということを一つ言います。 さらに、これらについて^週休二日制一つをとってみても、これは土曜日働くと五十二日間もうけるんですよ、二日休むときと一日しか休めない場合は。約二カ月ですよ。このときに出てくるのは何かといったら、今言うような管理費だとか仮設費だとかこういうものが浮き上がってくるわけですから。 さらにまた、賃金の面からいいますと、三省協定賃金で例えば二万円だと仮定いたしますと、これは自由ですから、一万円で契約して、労働者との間でやっているかもわからないですよ。 さらにまた、質的な問題を問うていきますと、これまた問題があるのですね。 この前、私、驚いたのだけれども、阪神問題が出て、高速道路の橋脚を補強工事しているその実態が明らかになって、これも手抜きをしているというのが明らかになったでしょう。こういう状況なんですよ。 ですから私は、このような重層構造が、今や七五%から八〇%は外注しているという状況になつているということを聞いておりますだけに、ここいらの問題をどのようにこれから整理をしていくかということが大変な問題だろうと思いますね。 しわ寄せを全部中小企業に寄せていくというこのやり方をどのようにすれば我々は防ぐことができるのか、そして公平な分配をしていくかということを考えた上で、これから問題になります例の公共工事のコスト削減、三月めどにというのが出ましたけれども、このときあたりに、そういうこのしわ寄せがどこに行くかということを十分考えた上で、弱者に全部しわ寄せをして、上の人は仕事もせぬでピンはねをしていくというようなこのやり方をどのようにすればいいかということが私はコスト問題としても極めて重要だと思うのですね。 ですから、さっきのような工事期間だったら、一年でいうなら、やろうと思えば五十日ももうけるのですから、ですからこうした問題等をどのようにこれから考えていくかということが極めて私は大事だろうと思っています。したがって、こういう点を含んで、これから公共工事のコスト削減で対策関係閣僚会議を開いて、三月ごろにはそうした結論を出す、早い結論を出すのですけれども、それが私は大変心配を、それが抜けていったときにはまた同じ結果になるということを特に私は指摘をして、十分お考えいただきたいということを申し上げておきたいと思います。 そこで、もう一つは、この問題とかかわって、特に先ほどもちょっと質問もございましたけれども、これからのコスト縮減対策関係閣僚会議を、民間に比べて割高だというようなことが言われ、梶山長官は、二割削減を目標にして仕上がればいい、一割削減したいとか、こういうことが新聞に出ていますね。報道されています。 ですから、橋本総理が言っておる、工事発注を効率化するだとか、入札あるいは契約制度の検討をするだとか、工事規制あるいは労働安全対策、環境対策の手続等やると言っておりますけれども、こういうところをずっと考えていきますと、例えば工事の規制についても、私は、単純に規制を解いていくというようなことがあったらいろいろまた問題が出るし、労働安全対策についてもこのことがまた言えると思います。 ですから、ぜひこうした点について、これから、その主務官庁でございます建設省、その長でございます大臣の方の決意について一言だけお伺いします。
○亀井国務大臣 委員から今極めてこの公共事業に絡む核心部分をつかれた御質問をいただいたわけでありますが、一つ、コスト削減は、これは総理の厳しい指示のもとで我々今努力をしておるわけでありますけれども、そのことが、委員も御指摘のように、防災工事等に関しての防災的な配慮にかかわるコスト、これを外していくとか、そういうものであってはなりませんし、労働災害を防ぐ費用をカットするような形でこれにしわ寄せがいくというようなことがあっては絶対にならない、私はこのように考えております。非常に委員の御指摘のように、結果として一番末端の弱いところにそうした経費節減のしわ寄せがいくという危険性が私はあると思います。だから、そういうことについては、私どもとしては最大の注意を払ってまいる所存でございます。 また、今の日本の公共事業の発注が施工能力に応じて直接そこにすべて発注しておるかということになりますと、必ずしもそういうことではない。従来の慣行等もございまして、下請、孫請というような形の中で執行されている面もあろうかと思いますが、今建設省といたしましては、大中小零細それぞれが所を得て参加できるにはどうしたらいいかということを具体的に、真剣に今取り組んでおるところでございますので、このこともつけ加えて御報告を申し上げます。
○中西(績)委員 時間が参りましたので、一言だけ。 大変失礼とは思いますけれども、今まで私は余り週刊誌を材料にして質疑をやった経験はないのですけれども、これは、二月二十八日の週刊ポストに出ておる中身を見ると、「国会審議前に決っている発注先」というような見出し等が出まして、これは関西の方、私があれしたのでは、「決定的な《談合資料》といえるのは、業界内で作成された『平成九年度発注大型工事』リストである。」これはポストの三十八ページにある。「〈東海環状自動車道 猿投トンネル 四km上下線 二工区(百億かける二)〉」それから「〈名四共同溝(R23号) シールド四・七五km 二工区(八十億かける二) H九年第Ⅲ四半期〉――といった具合に、七つのプロジェクトが工法から、予算額、発注時期まで記入されて」、これが大手ゼネコンであれした中に出回っておるということです。 ところで、大臣、今まで私たちが資料要求しますが、この予算を審議するに当たって具体的な箇所づけ等についてどうだということを知りたい。しかし、これは今まで出されたことはない。ことしも出してくれませんでした。ところが、こういうことが、本年度予算の分が具体的な資料として出されておるということになってくると、これはどういうことを意味するかということになりますね。 ですから、これは談合の大きな、今まで隠れておったけれども、さらにそれが引き続き行われようとしておるということをやっているのでしょう。ですから、私は、この点だけはこれから後、徹底した調査をしていただいて、今建設省にお聞きすると談合は本当にないということをお答えいただけると思いますが、では実際にそうなのか、あれほど問題になったものがいまだにこういう形で残っておる、私は、この週刊誌という中身であるけれども、それが写真入りで出ているのですよ。だから、そうしたものを考えますと、なぜそのようになっておるかということを後日また何かの機会にお聞きしますので、徹底して調査をしていただいて、指摘のあるように、私は、これは行政の、そして我々の不信を何としても解いていただくやはり大きな素材だと思いますから、この点についてぜひお考えいただきたいと思います。
○亀井国務大臣 私はそれをまだ見ておりませんが、いろいろな風評等が公共事業の発注、執行についてあった場合、私どものところはそれが風評だということで放置をするわけにはまいりません。できる限り全力を挙げて、そういうことについての真偽の調査をする必要があると私は思います。 しかし、今御指摘の九年度のそれがもうお互いに何か決まってしまっているということは、だれがやったか知りませんけれども、我々は全く関知しないことでありますので、こういうことの真偽、私はここで判断するわけにはまいりませんけれども、しかし、ほっておくわけにはまいりませんので、国民が誤解をいたす危険性もございますので、調査をいたします。
○中西(績)委員 これは、きのう質問要旨をとりに来たときも、ポストのことから全部言ってあるのだから、この点について、やはり大臣の耳にくらい入れておかないといけません。この点だけは申し上げて、終わります。
○市川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十八分散会