科学技術委員会 第12号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1997/09/16
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 この際、谷垣国務大臣及び加藤科学技術政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。谷垣国務大臣。
○谷垣国務大臣 このたび、第二次橋本改造内閣発足に伴い、科学技術庁長官を拝命いたしました谷垣禎一でございます。 委員長を初め委員各位におかれましては、日ごろより科学技術行政の推進に当たり格段の御理解、御支援を賜り、まことにありがとう存じます。 我が国が二十一世紀に向けて経済構造改革を実現し、豊かな社会を迎えるため、積極的に科学技術を振興することにより、科学技術創造立国を実現することが最重要政策課題となっております。このため、科学技術庁といたしましては、科学技術基本法及び科学技術基本計画を踏まえ、社会的、経済的ニーズに対応した未踏の科学技術分野へ挑戦していくなど、積極的な政策展開を図っているところであります。私は、これらを初めとした科学技術振興策に、科学技術政策の責任者として全力を尽くしてまいる所存であります。 また、原子力の開発利用につきましては、安全の確保を図ることはもちろんのこと、地元を初めとする国民の皆様の御理解と御協力を得ることが不可欠であります。このため、一連の問題を起こした動燃につきましては、これまでのうみをすべて出し尽くし、真に国民に信頼される新法人に改組するとともに、安全確保の徹底、積極的な情報公開などにより、国民に信頼される原子力行政の確立に向けて最大限の努力を講じてまいります。 今後とも、科学技術の振興に鋭意努力してまいりますので、委員長を初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手)
○佐藤委員長 加藤科学技術政務次官。
○加藤(紀)説明員 科学技術政務次官を拝命いたしました加藤紀文でございます。 ただいま大臣のあいさつにもありましたように、我が国が二十一世紀に向けて、産業の空洞化、社会の活力の喪失等を回避し、豊かな国民生活を実現するためには、科学技術の振興を我が国の最重要課題として強力に推進することが極めて重要であります。 また、動燃については、これを抜本的に改革するとともに、国民に信頼される原子力行政を確立することが必要不可欠であり、これらの遂行のために全力を挙げて大臣の補佐に努めてまいる所存であります。 委員長を初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りまして、政務次官として科学技術の振興に精励してまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ――――◇―――――
○佐藤委員長 原子力の開発利用とその安全確保に関する件、特に動燃東海事業所におけるウラン廃棄物管理問題について調査を進めます。 ただいま参考人として動力炉・核燃料開発事業団理事長近藤俊幸君、同理事中野啓昌君及び同理事井田勝久君に御出席をいただいております。 なお、本日、参考人として出席をお願いしておりました同監事宮原顕治君から、病気のため出席できないとの申し出がありましたので、御了承願います。 政府及び動燃から、動燃東海事業所におけるウラン廃棄物管理問題について説明を聴取いたします。谷垣国務大臣。
○谷垣国務大臣 動燃事業団東海事業所におけるウラン廃棄物管理問題について御説明申し上げます。 まず、本件問題を考えていく上で、現場の実態を把握することが重要と考え、昨日、動燃東海事業所を視察いたしました。そのとき、ウラン廃棄物貯蔵施設におきまして、施設内に収納したドラム缶に腐食、破損が生じていることを私自身みずから確認いたしました。 当庁におきましては、八月二十六日より原子炉等規制法に基づく立入検査を実施しており、施設の状況及びこれまでの保安管理状況など、これまでに判明している調査結果については適時公表してきたところであります。また、周辺の河川水、井戸水等の環境調査結果には問題がないことが確認されています。 今後、立入検査及び環境調査を継続するとともに、当該廃棄物貯蔵施設については、安全な状態にするために、管理状況改善のための抜本的措置を早急に実施するよう動燃を指導してまいります。 また、本件に係る動燃の予算執行問題につきましては、法令上は弾力的、効率的な予算執行が認められているものの、改修費として計上された予算を止水工事等の応急措置に使い、抜本的な対策を講じなかったこと、また、改修計画の変更があった段階で予算要求に反映しなかったことが問題であると考えております。 当庁は、予算執行状況等の業務状況調査を本社及び東海事業所において実施してまいりましたが、今後も引き続き調査を行い、問題点を摘出した上で適切な改善措置を講じてまいります。 なお、事態の重要性にかんがみ、動燃事業団は一刻も早く国民の信頼が得られるよう責任関係を明確にして、適切な措置をとる必要があると認識しております。科学技術庁についても、動燃事業団の指導監督等の立場から反省すべき点があり、調査を継続の上、必要な対応を講じていく考えであります。 さらに、動燃事業団の全事業所のすべての施設設備の管理運営等の状況を把握するため、科学技術庁の職員による現地調査を早速本日から開始させたところであり、調査の結果も踏まえて問題点を洗い出し、今後の動燃改革に適切に反映してまいりたいと存じます。 今後とも、委員長を初め委員の皆様の御支援、御協力をお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○佐藤委員長 池田原子力安全局長。
○池田説明員 お手元の資料に基づき、当該施設の問題について御報告申し上げます。 当該施設は、昭和四十四年ごろまでに発生いたしましたウラン廃棄物を地下構造のコンクリート構造物内に保管している施設でございます。お手元の資料六ページ以下に全体の配置図等がつけてございます。 この施設につきましては、動燃事業団によりますと、十数年以上前から施設内に水がたまるといった状況にございました。 八月二十六日かち当庁職員が原子炉等規制法に基づきます立入検査を行ってございます。これまでに幾つかの点が明らかになってきてございます。 貯蔵ピットにつきましては、九月一日現在では最大百四十センチほど水がたまっているものがあった、また、貯蔵されているドラム缶には腐食して穴のあいているものもあったということでございます。それから、貯蔵ピットに保管されております廃棄物につきましては、動燃事業団の前身、原子燃料公社が行っておりました製錬施設から発生した固体状の廃棄物であること。また、この貯蔵ピットのうちの一つにつきましては、二つあるわけでございますけれども、一つは防水モルタル加工がなされていなかったという事実がございました。また、ピットの中のたまりました水からは放射性物質が検出されたといったこともございましたけれども、必要な措置をとっていなかった。また、最近、この水の処理をするために、法律に基づかない施設を使ったといったことがございました。 このような点は原子炉等規制法上問題があると考えており、今後、その取り扱いについては調査検討を行う予定でございます。 これまでの周辺の環境放射能モニタリング結果につきましては、水、それから土、こういったものにつきましては問題がないといったことを確認してございます。なお、動燃事業団が以前に鉱石から核原料物質を取り出した残りかすが捨てられているといったことから、一部土壌につきましてはその影響と見られる値が検出されたところでございます。いずれにしましても、環境や健康には影響を及ぼすようなものではないことを確かめてございます。 なお、当庁では、ほかの施設につきましてもこのような問題がないかどうか一斉に点検してございます。現場に当庁職員を派遣しまして確認をしたところでございます。 なお、現地のこのウラン廃棄物施設につきましては、立入検査をまだ継続してございます。動燃事業団は、周辺の地下水等を調べるためにボーリング調査も行っております。このような結果が得られ次第、当庁では、データ評価検討会において検討、評価を行う予定にしてございます。 なお、動燃事業団は、当該施設につきましては、この施設の中の滞留水をくみ出し、ほかの施設に移送するといった作業を十二日までに終了しておりまして、今後この廃棄物の処理、搬出を行う予定と承知しております。 以上でございます。
○佐藤委員長 加藤原子力局長。
○加藤(康)説明員 同じ資料の三ページ以降でございますが、同施設に係ります予算執行の問題について御説明させていただきます。 問題点につきましては大臣が冒頭発言いたしましたので、そちらの方は省略させていただきまして、四ページの、我々が実地に行った調査の結果につきまして御説明したいと思います。 四ページの上から八行目ぐらいでございますが、「予算執行状況」からまず説明いたします。 当該施設に関連いたします予算につきまして、これまで動燃事業団がとりました措置につきまして、契約書類とか回議書、帳簿、それから現地で設備の整備状況の調査を行いました結果、これまでの調査では、適正に執行されていることがわかっております。 二番目に、「予算と実行の乖離の問題」でございますが、平成六年度に建屋工事の予算が認可されているにもかかわらず、当時の東海事業所の所長が、ピット周辺での作業は極力目立たないように進めることを遂行上の条件の一つとしていたことなどから、二年後の減容処理施設完成まで着工を結果的におくらせてしまったということでございます。 それから、平成七年度以降、既に認可予算と実行が乖離していたにもかかわらず、一度敷いたレールは容易に変えられないという認識があったこと等により、予算要求上のスケジュールを変更 しなかった、実態に合わせた予算要求をしなかったということがわかりました。 なお、我々の調査で、昭和五十八年、五十九年度にも、少額ではございますが、貯蔵ピット内の廃棄物の調査移転経費が計上されておりましたが、それにつきましても、実施されていなかったことがわかりました。 その他のことでございますが、当局が、平成五年度以降、予算の編成作業の際、ピット改修に関する予算を措置しておりました。そのときに説明は聞いておりましたが、原子力安全局への連絡等十分なかったことがございました。 それから最後に、アスファルト事故後に行いました一斉点検におきましても、貯蔵ピットは点検の対象になるにもかかわらず、その施設が抜けていたということがございました。 今後も、この問題につきまして引き続き調査を行いまして、問題点を摘出した上で改善措置を講ずることにしております。 なお、「今後の対応」のところにございますように、これらのものにつきまして、近く報告書をまとめたいと思っております。 それから、②につきましては、冒頭大臣から発言がありましたので、省略させていただきます。 以上でございます。
○佐藤委員長 近藤参考人。
○近藤参考人 一昨年の「もんじゅ」事故以来、たび重なる事故とその後の対応の不手際によりまして、先生方初め多くの皆様に多大の御不信、御迷惑をおかけし、まことに申しわけございません。 今般の東海事業所ウラン廃棄物屋外貯蔵ピットの長期間にわたる極めて不適切な管理、また、これに関連した不適切な予算に関する問題などについて御報告させていただきます。 ウラン廃棄物屋外貯蔵ピットの経緯でございますが、本施設は、原子燃料公社時代のウラン鉱石の製錬等で発生した不燃性の廃棄物を保管する目的で設置された設備でございます。地下に掘削したピットと呼ばれるコンクリート製の箱形の貯蔵施設であり、昭和四十二年から四十六年にかけて建設され、当時のウラン系の廃棄物が保管されました。 その後、昭和五十七年四月に科学技術庁による核燃料物質等の使用状況立入調査が行われ、滞留水のくみ出し及び点検強化等の御指摘を受け、くみ出し及び標識の設置については報告しましたが、点検強化策そのものの改善については、その後報告しておりません。 科学技術庁の指摘を受け、腐食が始まったドラム缶等廃棄物の移転のための計画を立て、昭和五十八年から五十九年に予算措置を講じました。しかし、水のくみ出し及びピットの点検を行ったのみで、実際にドラム缶等廃棄物の移転を行いませんでした。 その後、平成五年度から八年度にかけて、老朽化したピットを改修し、ドラム缶等廃棄物を詰めかえて、もとのピットに再収納するための計画を立て、予算をいただいてまいりました。しかし、平成六年度にこの計画を変更しております。すなわち、ドラム缶等廃棄物は平成九年度完成予定のウラン系の廃棄物処理施設で処理するという計画といたしたものであります。 しかしながら、予算の要求については、計画に合わせた変更をせずに、当初の計画に基づいた予算を要求し続けました。また、これらの計画に基づいていただいた予算は、ピット関連の対策としては、一部を事前調査、防水工事等に使用し、これ以外本対策に使用しませんでした。 こうしたことを二度と起こさないよう、事業計画、予算要求、実施及び成果の評価までの一連の流れをチェックするシステムを整備するなど、改善を図る所存でございます。 ピットに貯蔵されている廃棄物は、ウラン製錬等で発生しました廃棄物で、古いタンク類や金属廃材、コンクリートなどでありますが、廃棄物を詰めたドラム缶が滞留水により腐食するなど、極めて不適切な管理状態にありました。 施設内に滞留した水のくみ出しは、九月十二日に終了いたしました。今後、ピット内の廃棄物を搬出するため、ピットの上に建屋をつくり、来年一月末を目標に廃棄物の搬出を完了することとしております。 これまでの調査では、河川水や井戸水の分析の結果、環境及び健康への影響はないとの評価を受けておりますが、さらに周辺への漏えいの有無を確かめるため、引き続きピット周辺の環境モニタリングとボーリング調査を進めているところでございます。 以上、本施設について、経過と当面の対策を御説明申し上げましたが、一連の事故等により原子力に対する信頼を大きく損ねたことを深く反省しております。 このため、第一に安心される施設とするための総点検の実施、第二に品質保証活動の強化、第三に意識の改革、この三点の改革を図ってまいりたいと思います。 第一の施設の総点検に関しましては、放射性物質や危険物を扱う事業団の各施設は、技術的な側面のみならず、社会に安心、信頼していただける施設でなければならないと考えております。そのため、安全上、社会上、事の大小を問わず、管理のあり方も含め動燃のすべての施設設備を総洗いし、隠れた問題がないか、すべてを出し尽くす指示をしたところでございます。その結果出された問題については、直ちに対処してまいりたいと思います。 第二に、事業団のすべての業務について、一連の流れをチェックし、業務の質を高めるための改善が必要と考え、公衆、環境の安全確保、社会からの信頼確保及び開発業務の高品質化の観点から、要求される目標を設定し、その目標達成状況を経営トップが確認するという活動を、本年四月より品質保証推進室を設置し開始しております。 第三に、何より重要な意識の改革について、動燃は、原子燃料公社以来の古い体質を引きずっている面もあり、安全意識と社会性の点において一般社会との乖離が大きいと痛感しております。この乖離をなくしていくため、職員がとるべき行動を明示した規範を定め、これに基づき一人一人に研修、教育、評価を行い、意識の改革を図ってまいります。 以上の三点の改革を通じて、動燃の体質改善に不退転の決意で臨む覚悟でございます。先生方の一層の厳しい御指導をお願いする次第でございます。 ―――――――――――――
○佐藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石崎岳君。
○石崎委員 自由民主党の石崎岳であります。 谷垣大臣、大臣就任、大変おめでとうございます。国策の中心であります科学技術行政推進のためにぜひ御奮聞いただきたいと思っておりますが、きょうは余りおめでたくない話題で質問をさせていただきます。私もこの委員会で何回か質問させていただいておりますが、すべて動燃の不祥事の問題がテーマということで、ぜひ次回は明るい話題で質問をさせていただきたいと思っております。 動燃東海事業所におけるウラン廃棄物貯蔵施設の一連の問題、先月来からいろいろ報道されておりますけれども、今、委員会でもるる御説明がありました。私もいろいろ事情を聞き、そして報道に接して、そもそも基本的な問題として、動燃の対応の中で、古い話だから記録がないという話がいろいろございました。ところが、施設はウラン廃棄物の貯蔵施設であります。そうすると、私はふと疑問に思ったのでありますが、この施設というのは一体何の施設なのかということがわかっているのかどうか。何が入っていて、どれぐらいの量が入っていて、いつから入っていて、そういう記録はあるのかどうなのか。記録保存の義務が法的に規則上当然あると思いますけれども、そういう記録なしに、何がどれだけ貯蔵されているのかわからずに今議論しているのではないかという疑念、不安がよぎったわけでありますが、この点いかがでしょうか。
○中野参考人 お答えいたします。 先ほど来御説明させていただいておりますように、当該施設は、原子燃料公社時代におきますウランの製錬等で発生いたしました固体の放射性廃棄物、それから同施設を解体いたしましたときの解体廃棄物等々を保管するために、昭和四十二年から四十六年にかけて建設されたものでございます。昭和四十五年の六月に製錬事業を廃止するまでは製錬施設の一部として、四十五年七月以降はまた核燃料物質使用に係る廃棄物管理施設の一部として使っておるわけでございます。 中にございます廃棄物の量でございますが、おおよそドラム缶にして二千本程度ということは推定されておりますが、先生御指摘のように、原子炉等規制法に基づきます放射性廃棄物の種類別の数量等に関する記録の保存義務はあるわけでございますけれども、現在までの調査の結果では見つかっておりません。引き続き、過去の資料を探しながらこの記録を明らかにしていきたいというふうに思っておるところでございます。 今後、こうした、すぐに資料が見つからないというようなことのないよう、記録の保存、管理を厳格に行える仕組みを考えていきたいと思っておるところでございます。
○石崎委員 今お話があったように、何がどの程度あるのかわからない前提で今対応をいろいろ議論をしているということであります。これは重大な問題であります。 そういう中で、先月の末の発覚以来いろいろ調査をされている、安全面、環境への影響といったことを調査されている。これは現在進行形ですか、完了したのでしょうか。環境への影響の調査結果について御報告いただきます。
○池田説明員 お答え申し上げます。 この施設がございます動燃東海事業所でございますけれども、この周辺地域につきましては環境放射能調査を行ってきてございます。従来から、原子力安全委員会におかれましては環境放射線モニタリング中央評価専門部会、これが昭和五十年代の初めからずっとこの地域につきましては調査をしてきているところでございまして、今回改めて確認しました結果でも、これまで異常は認められていないという状況にございます。 なお、今回改めまして、当該施設周辺の土壌、表面の土でございますとか、それから近くを流れます川の水、それから底の土あるいは井戸水、こういった放射能調査を行ってきてございます。国自身もこういうサンプリングを行っておりますし、動燃事業団も行っているところでございますが、これまでに、専門家に集まっていただきまして設けましたデータ評価検討会におきましてはこうした分析結果の評価、検討を行っていただいておりますけれども、その結果、川の水ないし土、井戸水等については何ら異常は認められない、また、土壌、ピット周辺の表面の土からは一部、鉱滓、ウラン鉱石の残りかすの影響と見られる値が検出されたものの、環境や健康に影響を及ぼすレベルのものではないといったことを確認したところでございます。 なお、この検討会におきましては、今後、動燃事業団が周辺につきましてのボーリング等を行っておりますし、こういった周辺の調査の結果が得られ次第、随時検討、評価を行ってまいる所存でございます。 なお、この検討会につきましては、会合の一部始終は公開で進めさせていただいております。 以上でございます。
○石崎委員 地域住民、周辺住民にとっては、環境への影響がないということだけで安心できるわけではなくて、そういうずさんな実態があったということが不安を醸成しているという事実があります。 今るる御説明がありましたが、一九八二年の段階で科学技術庁が調査をして、ピット内の水の除去、それから異常の有無の確認をせよというような指示があったという歴史的な経過がありますが、今の説明の中では、それ以前から、七〇年代から水がたまっていたのではないか、そうらしいという指摘がありました。もちろん事業所の方々はそれを認知してわかっていたと思いますけれども、その段階で特別、現場の放射能の調査といったものをした事実はないのでしょうか。 それからもう一点は、ピットの一部、防水モルタル加工をしていないとの事実が明らかになっております。二つの貯蔵庫がありますけれども、A、Bという方でしょうか、古い方が防水モルタル加工をしていない。防水モルタル加工をしていないという事実もちょっとショッキングなことでありますが、一方だけ防水をして一方はしていないという事実もまた奇異な感じがいたします。また、防水をしている方に漏水が多いということもまた奇異な感じがいたしますが、その点の事実関係はどうなっていますか。
○中野参考人 お答えいたします。 八二年に科技庁の調査で異常の有無の確認の指示があったことは、先生おっしゃったとおりでございます。 七〇年代から漏水の事実があったのではないかということでございますが、このピットは両方とも元来、結露水とかあるいは雨水というものがある程度中にしみ込むということが設計思想の中に入っていたようでございまして、ピットの中には、雨水を流す、たまった水を流す側溝がつくってございまして、隅の方に水がたまるようになっております。そして、そのたまった水をくみ出すというような設計になっております。ただ、そこから外にしみ出たかどうかということにつきましては、ただいま調査を行っておるところでございます。 それから、放射能物質にその水が汚染されていたのではないか、そういう測定をしているのかということにつきましては、昭和四十五年以降、滞留水がたまって、くみ出す際に測定を年何回かずつ実施いたしておるという記録が残ってございます。 それから、最後にお尋ねでございました防水モルタル加工の件でございますが、これは、昭和四十五年の六月、使用変更許可申請がされました時点で、古い方のナンバーワンピットは既に天井部が閉塞されておりました。一方、新しい方のナンバーツーのピットの一部は閉塞されておりませんでして、モルタル施工をされていることが確認できたわけでございますが、ナンバーワンについては、その際十分な確認をしないまま、ナンバーツーの設計と同じような建設がなされたものという、未確認のまま申請がされてしまい、今日モルタル加工がされたというふうになっておるわけでございます。 それから、その後の防水加工をしたにもかかわらず中に水がたまったのはということでございますが、これは側溝から水が入るのを防止するためにやったわけでございますが、上部の方に防水加工をしなかったという点から、逆に割れ目から水が入ったのではないかということで、ただいま調査を進めておるところでございます。 先生の御指摘につきましては、今後十分調査を進めていきたいと思っておるところでございます。
○石崎委員 今の話を聞いていますと、ウラン廃棄物の処理貯蔵施設でありますが、かつての三月の火災爆発事故の際にも、低レベルに対する意識、閉じ込めの意識の低さというものを感ぜざるを得ません。 そして、八二年に科学技術庁が指摘をしたということでありますが、その後科学技術庁として、その問題点についてフォローして追跡調査あるいは確認をするということがあったのでしょうか。
○池田説明員 お答え申し上げます。 今回問題となっております施設につきましては、先ほど御指摘のとおり、昭和五十七年の四月に当庁の職員がこの東海事業所の状況調査、保安規定の遵守状況ということで調査を行いました際に、その問題点を指摘し、改善を指示したところでございます。この際、このピットの底に水たまりが見えたといったことで、事業団に対しては、水たまりができているのでその水を除去しておくこと、また廃棄物の異常の有無を定期的に確認することといった指示をいたしました。 これに対しまして、動燃事業団からは、約一カ月後に一次報告としまして、改善状況につきましての文書報告がございました。また、改善に時間を要する事項については、改善完了後、二次報告として改めて報告するといったことになっていた次第でございます。しかしながら、この報告がなかったということでございます。 本件につきまして、その後動燃事業団におきましてどのように対応したかといった点につきましては、現在まだ立入検査の一環として調査中でございます。しかしながら、科学技術庁といたしましても、このような問題点の所在を見る機会があったといったことにもかかわらず、組織としてこの問題を取り上げて継続的にその解決に取り組むといったことができなかったといった点におきまして、反省すべき点があると承知しております。 今回、このような点を私どもは教訓と考えておりますし、施設の状況を的確かつ継続的に把握できるような安全規制体制の改善が必要だと考えているところでございます。
○石崎委員 動燃から二次報告はなかったが、科技庁としてはあえてそれ以上は報告を要求するということはなかったということであります。 そこで、その施設を幾ら何でも問題があるから改修をしようというプランができて、九二年にウラン廃棄物貯蔵施設を改修するための予算要求をしたということであります。予算要求する、つまり施設を改修するということは、その施設に問題があるから改修をするのだろうと思います。施設はウラン廃棄物の貯蔵施設でありますから、低レベルであろうが廃棄物の施設である、そこに問題があるから改修をするのであって、そういう改修の動機といったものが改修の計画を生んだものだと思いますが、施設の安全上の問題点があるからこそそういう計画が浮き上がったと思いますが、その問題点を安全局は認識をしていたのかどうかということをお聞きします。
○加藤(康)説明員 施設の改修、予算面の話だと思いまして、原子力局の方から御説明させていただきます。 平成五年度以降、予算要求の編成作業の際に、当局は動燃事業団から説明を受けております。そこでは、貯蔵のピットが老朽化が進みまして、一部ドラム缶に腐食が進んでいる、そういう話を受けましたので、我々としましては当然改修すべきものとして予算をつけたわけでございますが、その当時の資料で察しますと、ピットの中にドラム缶がある程度整然と並んでいまして、底の方に水がぴしゃぴしゃと、そんな高い水位じゃございませんが、あるという、そういうような絵が残っておりますので、そういう説明を受けたかと思います。 しかしながら、その後、最近聞きますと、ピットの水位が上昇したのは平成七年度ぐらいからであって、水位が高くなったためにドラム缶が浮いてひっくり返ったりしたのじゃないか、こういうふうに聞いております。したがいまして、平成五年のころはまだその絵のとおりにきちっと置いてあったとは思うのですが、腐食がされている、水が入っている、そういうために当然改修すべきとして予算要求したわけでございます。 したがいまして、当時はそういう認識でございましたので、安全局の方に情報提供するということをしなかったわけでございますが、今から思いますと、そういうことをしておけば、もう少しこの事態が改善できたのではないかと反省している次第でございます。
○石崎委員 規制と予算の当局の方で意思疎通がなかったということでありますが、ところが、そういう計画がありながら実際は何も行われていなかった、改修工事は行われていなかったということであります。 「貯蔵ピット関係予算推移」という動燃の資料がありますが、五年度から九年度まで毎年、設計、建屋工事、移転、補修、内壁改修と、年度を追って順々に作業が行われる。今年度の場合は内壁工事、結露防止、もう完成の工事が行われるという段階でありますが、実際には何も行われていなかつたということであります。そして、予算は別のものに流用をされていたということでありますが、なぜこういう判断が行われたのか。 きょうは宮原元所長に出席をお願いする予定でありましたが、御病気ということでありましたが、動燃の公式見解をお願いします。
○中野参考人 元所長、昨日持病が急に出まして、昨夜入院いたしましたので、監事から伺いましたことでお答えさせていただきたいと思います。 所長在任中に一度ピットの現場確認を行ったそうでございます。また、ピットの安全上の問題に関しましては、ピットを見たときの状況と当時の環境データからは外部への漏えいはないと所長は判断したようでございます。 そこで、平成五年と六年には何度か、ピット改修に関しまして所長は関係者との打ち合わせを行っております。このウラン廃棄物処理施設、私どもUWTFと呼んでおりますが、これは平成九年度に完成する予定にしております。これは別の計画でございますけれども、ここに廃棄物を搬出し、減容処理をするという計画に平成六年の七月に変更いたしております。 そして、平成六年七月の計画変更に基づく予算要求につきましては、所長として承知をいたしておったわけでございますが、その後の予算の措置、計画、執行状況については十分把握していなかったというふうに申しております。したがいまして、予算の要求と執行について適切な対応をとらなかったということに対しましては、所長として配慮が欠けていたと痛感しているというふうに言っております。 動燃の見解も以上のようなことでございます。
○石崎委員 平成六年七月に計画を変更した。平成六年の七月ですと、平成七年度の概算要求時期の前ということでありますが、単年度のことならよくわかりますが、それが五年間も粛々と、工事、作業が続いていたということを前提として、また次年度、また次年度という要求が続いてきたという事実はちょっと信じられない出来事であります。まあ一度小さなうそをつくとだんだんうそが大きくなるといったこともありますけれども、架空の工事を前提として公の機関が国に対して予算を要求していくということはあってはならないことでありますが、こういった事実を動燃本社は承知しておりましたか。
○中野参考人 本社が承知していたかということにつきましては、本社は担当理事まで承知いたしておりました。
○石崎委員 これは東海事業所の所長だけではなくて、動燃本体、理事ということは上層部、経営幹部ということでありますが、動燃本社、本体も熟知していたというゆゆしき事態であります。この事実を科学技術庁は承知しておりましたか。
○加藤(康)説明員 当庁は、予算の要求に従いまして、そのシナリオで大蔵省に説明しておりまして、当庁としては知りませんでした。
○石崎委員 長年の、ある意味では不正な予算要求ということを動燃本体が行っていたという事実が今はっきりしたわけでありますが、これに対しては重大な責任が生ずるというふうに私は認識をしております。 先日来、会計検査院の調査に対して、動燃は法の範囲内であるというようなお答えをしたというふうに伝えられておりますが、そのように本当にお答えになったのかどうか。この問題について、不正流用ということが五年間も続いていた、不正請求、予算請求もずっと続いていたということに対して動燃はどのように考えていらっしゃるのか、見解を改めて伺います。
○井田参考人 お答えいたします。 一般論といたしましては、事業団法施行規則第十条によりまして、流用することが認められるということで、この考え方を事務的に申したということだろうと思っております。 今回のこと全体を見ますと、平成六年度に建屋建設の予算が認められておりましたが、建屋建設の計画が延期され、それにもかかわらず予算の変更を行わなかったことから生じたものでございます。また、その後の予算要求におきましても、建屋建設がなされていることを前提としていましたため、数年度にわたりまして実態と乖離した予算となってしまいました。また、こういったことに基づきまして数年度にわたって流用が発生したものでございます。 私どもといたしましては、このような事態が発生したことは大きな問題点であり、深く反省しているところでございます。 今後は、計画変更等が発生した場合には、後年度要求への影響等を検討いたしまして、必要に応じ予算変更の措置を講ずる等、こうしたことがないよう対応してまいりたいと思っております。このためには、まずそのためのチェック機能の強化を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。
○石崎委員 一般論として、その事業団施行規則においては、ある意味では裁量権が認められているということでありますけれども、この場合は、何年間も架空の工事を前提として要求が行われてきた、そして各年度流用が行われてきたということでありますから、その一般論を引いて説明をするということは全く当たらないというふうに私は思います。 そういう中で、三月に東海事業所の施設で爆発炎工事故、火災がありましたけれども、その際に一斉点検が行われたということでありますが、このウラン貯蔵施設だけ除外されたという話をお聞きしました。大変不可思議に思いますけれども、なぜこの施設だけ除外をしたのか、そしてその判断をしたのはだれか、お答えください。
○中野参考人 お答えいたします。 この一斉点検の計画を立てましたのは四月の初めごろでございまして、ちょうど東海アスファルト事故の虚偽報告の件やあるいは幹部の更迭といったような一連のごたごたがあった時期でございました。 そこで、この時期に担当者レベルでは、一斉点検の対象は、今回の安全点検に関する対象は火災爆発事故に係る施設という認識が非常に強くございました。その観点から対象施設のリストアップを行っていったわけでございます。一方、今申し上げましたように非常に忙殺された時期でございまして、本社及び事業所の幹部はこれらの対応に大変忙しかったわけでございます。そういったこともございまして、現場から上がってきたリストを十分にチェックできなかったといったような事態がございました。 すなわち、貯蔵ピットが抜けているのではないかといったような下からの意見もあったのですが、どちらかというと火災爆発事故に係る施設ということにどうも認識が強かったために、この施設が除かれてしまった。そして、この施設も入るべきではないかというふうに申告された担当課長代理も、そこは一応火災爆発事故ということになっているのだからいいのじゃないかというような判断をしたようでございます。こういった結果になったことを極めて残念に思っております。
○石崎委員 今るる答弁をお聞きしてみますと、動燃組織内部でもいろいろ、連絡がとれていない部分、あるいは予算規律に対する非常識といった部分がもうはっきりしている。そして同じことが、科学技術庁の中でも連絡が不十分であるといった部分がある。そして、動燃と科学技術庁が一体となってチェックすべき問題、ダブルでチェックすべき問題も、ある意味では科学技術庁が動燃にもう任せてしまった部分、あるいは一度注意をしたのだけれども、そのフォローを科学技術庁がしていない部分というのが多々ある中で、いろいろ問題が出てきたのじゃないかというふうに思います。 八月一日ですか、「動燃改革の基本的方向」というものが答申をされた。ここで、動燃の経営の不在といったことが強く指摘されております。同時に、ここに科学技術庁の自己改革についてという文章もあわせて添付されておりまして、その改革に向けて動燃、科学技術庁双方とも強い意思が表明されたばかりの段階で、またこういう不祥事が起きた。それはもちろん、その以前の段階の話でありますけれども、非常に国民はまたまた不信感を増幅させているのではないかというふうに思います。 その問題点は、やはり原子力行政という非常に重要な問題に対する動燃と科学技術庁の関係、両者がもたれ合った形で問題を増幅させ、あるいは延々と再発させているのじゃないかという印象を持ちますけれども、今後の対応について、大臣の御見解をお伺いします。
○谷垣国務大臣 今石崎委員の御質問を聞いておりまして、私も内心でうなずきながら聞かしていただいたわけなんですが、昨日動燃の東海事業所へ参りまして、今御質問の貯蔵ピットも私自身の目で見たわけですが、率直に申しまして、奇異の念を持ったというのが正直な感想です。 と申しますのは、ウラン廃棄物をああいうドラム缶に詰めて地下に置いてあるわけですが、上から、マンホールからのぞいてみますと、先ほどの水なんかで倒れたり、腐食したりしている。非常に乱雑な状況になっているわけですね。長い間このままに放置してあったというのは一体どういう考えだったのかと、私自身不思議に思います。中のそういう状況がきちっと、何というのでしょうか、職員が監督できるというか観察できる状況にもなっていない。そういうものが、予算措置をとりながら、なおかつ放置している状況というのは、これは私、何という言葉で表現していいのかよくわからないのですが、奇異という感じを持った。研究を進めようという気持ちと世間一般の常識にやはり乖離があるというふうに思わざるを得ないわけです。 それで今、そういう動燃の責任もさることながら科学技術庁の責任もあるじゃないかという御趣旨だと思うのですが、まず私は、動燃という組織は日本の核燃料サイクルを推し進めていくという重い責務を負っているわけですから、本来から申し上げれば、はしの上げおろしの一々に至るまで科学技術庁が言わなければいかぬというのではこれは話にならぬだろうと思うのです。やはり動燃は動燃として、きちっと先のことを考え、処理していく体制がなければいかぬ。そのために、先ほど御指摘になったあの八月一日の委員会報告の線で徹底的なうみを出した改革をしなければならぬと、まず第一に思います。 しかし、それと同時に、では科学技術庁が第一義的には動燃だと言っていれば済むかというと、やはりいろいろなことを承知しながらほっておいた面もある。あるいはもう少し現場を十分に把握すれば、もっとこんな問題を引き起こさずに済んだ面もあったと思うので、そういうことを考えますと、科学技術庁の責任というものもやはりきちっと深刻に考えなければいけないと思っております。 私自身としては、その中に自己改革という自己変革の決意も述べているわけですから、その線に沿って、特に現場現場を適時適切に、やはり自分の目で科学技術庁としても把握していくというようなことからまずきちっと始めなければいけない、このように思っております。
○石崎委員 終わります。
○佐藤委員長 江渡君の質問の前に、委員長から運営について申し上げます。 既に十五分延長をいたしております。質問者も答弁者も時間を厳守していただきまして、また的確な答弁をお願いいたしたいと思います。 それでは、江渡聡徳君。
○江渡委員 自由民主党の江渡聡徳でございます。 谷垣大臣、そして加藤政務次官、御就任おめでとうございます。今後の日本の科学技術の振興のために御努力されることを御期待申し上げるところでございます。 また、大臣就任早々このような不祥事について質問させていただくということを、私自身大変つ らく思っておるわけでございますけれども、今までの委員会等でいろいろな形で質問させていただきましたけれども、はっきり申し上げまして、このようにたび重なる事故あるいは不祥事に対しまして、質問するたびに、大きな怒りというものを私自身感じざるを得ません。改めまして、今回の事故並びに不祥事に対して再度、動燃並びに科学技術庁に反省を促すところでございます。 さて、質問に移らせていただきます。 今回、動燃の東海事業所におけるウラン廃棄物貯蔵施設におきまして、廃棄物ドラム缶が雨水などの浸水で侵食され、放射性物質が大量に漏出したわけであります。その原因になった低レベル放射性廃棄物は、一九六〇年代に建てられたウラン製錬所から発生した廃棄物でありまして、コンクリート製の貯蔵庫の工事が着工された一九六七年の九月直後からドラム缶詰め作業が始まりましたが、当時の建設作業の経緯というものは明らかになっておりません。そしてまた、深さ三十センチ、縦横三十から五十センチの貯水溝が設けられているだけでありまして、当初から施設の外に水を出す設備は全くありませんでした。そしてまた、建設されました二つのピットのうち、ナンバーワンのピットは防水加工がされていなかった、こういう状況でありまして、廃棄物貯蔵に対しまして、まさに認識が甘いというふうにしか言いようがございません。 九五年度以降、浸水のスピードが高まりまして、最高二メーター五十センチの水位のところもありまして、約二千本のドラム缶が水没、長期間放置されたままであったわけでございます。その管理のずさんさには、またか、あるいは余りのいいかげんさ、そのようにしか言いようがございません。動燃の安全性に対する意識、認識は一体どうなっているんでしょうか。 そこで、建設における設計並びに建設作業の経緯、そしてその後の管理体制の現状というものをもう一度詳しくお聞かせいただきたいと思います。
○中野参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、このピットは昭和四十年代に、動燃の前身でございます原子燃料公社の製錬所の廃棄物を貯蔵するために建設されたものでございます。 当時、この建設に当たりまして、県内にございます他の原子力施設でこの種の廃棄物を保管するにはどういうようなやり方をやっているかということを調査いたしまして、そのころといたしましては、大体今先生がおっしゃったような、私どもが設計いたしましたような仕様で、ウラン系の廃棄物についてはピットに貯蔵するという方法がとられていた、それを参考にして設計をし、建設をした、当時の担当者から聞き取り調査をしたところによりますと、そういうふうに述べてございます。 この管理に関してでございますけれども、東海事業所では、現在の東海事業所、かつての東海里錬所でございますが、ピットの管理そのものにつきましては、時には工務課あるいは時には製錬工場と、いろいろ変わっておりますけれども、現在では環境施設部、それから放射線管理に関しては安全管理部が実施をし、具体的にはそれぞれの部の担当課長が確認をして、異常を認めた場合には、それを環境施設部長に通報するというふうなシステムで管理をいたしております。
○江渡委員 今お答えいただきましたところによりますと、周りの各種の施設等にかんがみてということなわけでございますけれども、漏水等のことに関しましては、先ほども述べさせていただきましたように、あくまでも貯水溝しか設けられていなかった。漏水あるいはそのことが今回のような事故になるというようなことは想定されないで設計されたということで、私自身考えてよろしいのでしょうか。
○中野参考人 先ほども申し上げましたが、雨水とか結露水とか、そういった外側からの水が入るということは想定して、中に側溝をつくったり、ため溝をつくったりして水をくみ上げていたということは、これははっきりいたしております。 漏水に関しましては、恐らく二十センチ幅のコンクリートで十分ではないかということで設計されたのではないかということで今調査を進めておりますが、そのあたりはまだはっきりいたしておりません。
○江渡委員 その辺のところは、もう一度調査結果が出た段階で詳しく質問させていただきたいと思っております。 では、次の質問に移らせていただきたいと思います。 一昨年の「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故、それから自治体への連絡漏れ、ビデオ隠し、そしてまた、本年三月の使用済み核燃料再処理施設内のアスファルト固化処理施設での火災爆発事故、そして四月、新型転換炉「ふげん」の附属施設での重水漏れ、また、十一日に科学技術庁より発表されました全国三十八の主要原子力施設の実態調査結果でも、東海事業所のみが、ここが問題なんです、東海事業所のみが改善指示を受けたとの報道等がなされておるわけでございますけれども、たび重なる事故、不祥事におきまして、そしてまた今回のドラム缶の腐食という異常事態においても、動燃の対応というのはかなり鈍いわけでございます。動燃の閉鎖性あるいは独善、安全軽視の体質、非常に問題があるというふうに言われても仕方がないところでありまして、これもしばしば批判されてまいりました動燃の体質のなせるわざと指弾されてもいたし方ない、私はかように思っております。 この件に関しましていかがお考えか、改めてお伺いしたいと思います。
○近藤参考人 お答えします。 先生の御指摘どおりだと思います。一連の不祥事には、自分たちだけで技術を完成したいといった閉鎖性、独善的な意識がございます。それから、法定基準以下ならば問題ないじゃないかという安全の意識、これがなかなか、一般社会と大きな乖離状態にございまして、一般社会の方は、放射能が外に漏れたか漏れなかったか、あるいはその危険性はないかという非常に厳しい要請でございますが、それに対して当社の職員は、レベルを問題にし、以下ならばいいじゃないかというふうな安易な意識がどうしても取れないというところがございます。それから、新しい技術開発に対しましては熱意を持ちますけれども、反面、施設の運転、保守という面には関心がどうしても薄いという傾向がございます。 そういう意味で、先生の御指摘の閉鎖性、独善、安全軽視、この体質、これを何としても直していく必要がある。社会と乖離した意識の改革、これを徹底的に改革していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○江渡委員 今のお答えを信じて、もう一度理事長のお言葉にかけてみたいという思いはあるわけでございますけれども、また、このような相次ぐ不祥事に対しまして、そしてまた、十五年前の調査で水たまりがあったという実態を把握していながら、その改善に関し継続的に指導を行ってこなかった科学技術庁の監督姿勢というものにも私は問題があるのではないのかなと思っております。科学技術庁のチェックの甘さというものも厳しく問われるところでございます。 原子力行政に対する国民の不信感、不安感を増幅させた責任というのは、私はかなり重いのではないのかなと思っております。それゆえに、いま一度科学技術庁における御見解というのをお伺いさせていただきたいと思います。
○池田説明員 お答え申し上げます。先ほど来御指摘のとおり、この施設につきましては、五十七年に私ども職員が状況調査を行う機会がございました。その際に、問題点を指摘し、改善を指示したところでございました。そして、動燃事業団からは一カ月後に、その改善についての文書報告が出されました。しかしながら、改善に時間を要する事項につきましては後日報告するといったことで、そのままに、報告が実際上行われないままに時日が経過してしまったといったことでございました。 このようなことにつきまして、現在私ども考えますに、その後の動燃事業団内部においてどのように対応していたのか、どういった考え方で抜本的な対策が講ぜられないままに時間がたったかといったことにつきましては、現在まだ調査中でございますけれども、科学技術庁といたしましては、このようなチャンスがあったわけでございます。職員が実際に現場を見るというチャンスがあって、水たまりがあった、将来どういう状況になるかといったことにつきましても考える機会があったのではないかと考えられるわけでございます。そうしたことにつきまして注意しましたときに、組織としてこういった問題を取り上げるようなことができておれば、また動燃から返事がないからといって、それで時間を経過してしまうことなしに継続的に問題に取り組むといった工夫があれば、現在のような状況にはならなかったのではないかといったことは、私ども反省点であると考えているところでございます。 今後は、こういったことにつきまして見逃しをしないように、施設の状況につきましても継続的に把握できるように、私どもは組織としての安全規制体制の強化といったことに対して取り組みたいと考えているところでございます。
○江渡委員 今、継続的な指摘あるいは把握というものがなされていればということなわけでございますけれども、たらとかればだけですと、なかなか思うようにまいりません。ですから、もう何度も何度もこの辺のことに関しましては、前のアスファルト事故のときにおきましても出たわけでございますけれども、科学技術庁の中におきましてのさらなる管理体制と申しますか、その点をきちんとやっていただきたいなと思っておるところでございます。 また、次に移らせていただきたいと思いますけれども、前回、私自身も質問させていただきました際に、加藤局長あるいは池田局長は、改めるところは改めるというような柔軟な姿勢で対応していく、また、原子力安全委員会というものが、五十三年の設置以来、独自の立場から原子力の安全規制活動全般について活動しておりまして、安全専門審査会などの組織を有し、必要に応じ専門家を集めて活用できる柔軟性を持っている、このように述べておりました。そしてまた、原子力安全委員会の持てる機能を最大限に発揮していただきたい、そのように答弁されたわけでございますけれども、今回の件につきまして、十五年前の調査の報告がなされていなかったというふうに聞いております。今後、原子力安全委員会はどのような対応をとるつもりなのか、お聞かせいただきたいと思っております。
○都甲説明員 お答え申し上げます。 今回、動燃においてこのような問題が発生いたしましたことは、私ども原子力安全委員会といたしましても、大変遺憾に存じておるところでございます。 このような問題は、現場においていわゆるセーフティーカルチャーが欠如をしていたから起こったというふうに考えておりますが、今まで起こりました「もんじゅ」事故あるいはアスファルト固化施設の火災爆発事故においても、同じくセーフティーカルチャーの欠如がその大きな原因になったと指摘されております。私は、動燃が今後、安全最優先の考えを組織として根づかせていくことが不可欠であると考えておる次第でございます。 さて、原子力安全委員会としての対応でございますが、事故後既に、九月九日でございましたか、松原委員を現地に派遣いたしまして、現状の把握に努めたところでございます。今後、動燃の安全管理体制やあるいは周辺環境への影響等につきまして、科学技術庁から引き続き調査状況を聴取するとともに、安全確保対策につきまして調査、審議を進めまして、万全を期したいと考えておるところでございます。
○江渡委員 原子力安全委員会の方におきましては、この安全の確認のためということでの徹底した調査を何とぞよろしくお願いしたいと思います。 質問を次に移らせていただきたいと思います。 人体や環境に有害な放射能を持つ放射性廃棄物の処分とか保管というものは、長期間にわたる厳密な管理と日常的な監視というのは大原則であります。その大原則を全く無視した管理体制のずさんさというものは、先ほども申し述べさせていただいたように、動燃の体質にあると私は考えております。 施設周辺の住民は、内部の実態というものを知ることができないわけでありまして、将来にわたる安全性確保の保証というものもないわけであります。周辺の土壌や井戸水、地下水の分析を行い、そのデータを地域住民に公開することが急務であると私は思っております。 そして、この際、すべての放射性廃棄物の管理の実態というものを点検するとともに、その厳格な管理のあり方について再検討というものが必要なのではないでしょうか。この件に関する動燃及び科学技術庁の今後の対策はいかがお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○池田説明員 お答え申し上げます。 今回の動燃事業団のウラン廃棄物の管理の問題につきましては、このような実態が明らかになりまして、直ちに私ども科学技術庁といたしましては、その翌日から、ほかの施設について同様な問題がないかといったことにつきましても、管理状況の点検を指示してきたところでございます。九月の十日までに当庁職員が現地に実際赴きまして、その実施状況を調査いたしました。 その結果といたしましては、動燃事業団に若干の問題がございましたけれども、そのほかにおきましては、管理上問題がないといったことも確認してきた次第でございます。 そうした今回のような状況にかんがみまして、私ども、動燃の状況といったものは大変な教訓だと考えておりまして、実践的な安全規制といったことにつきましても、今後ともより厳格に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、環境問題についての取り組みについて御指摘がございました。 動燃事業団の今回の施設につきましては、これまでに、その周辺の河川の水でございますとか土、それから井戸水、一番住民の方が心配されるところにつきましては、既にそのモニタリング結果を確かめてございまして、それにつきましては、環境上に問題がないといったことは明らかにしてきたところでございます。 なお、今後さらに、この施設の地下水との関係、こういったことにつきましても念のために、この滞留水が果たして施設の外に漏れているといったことがなかったかどうかといったことにつきましては確認したいと考えておりまして、この点につきましては、土壌のサンプリング、こういったもののデータが出次第、また同様に専門家によります検討会で検討していただこうと思っております。 なお、この検討会につきましては、地域住民の方それから国民一般の方に、大変関心が高いわけでございますから、この検討会の会合自身も一部始終を公開するという格好で進めさせていただいておりまして、このような努力を積み重ねることによって信頼回復に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○中野参考人 ただいまの御質問に、動燃の立場からお答えさせていただきたいと思います。 今回起きました、廃棄物屋外貯蔵ピットの管理が不適切な形で行われていた原因といたしまして、一つは、先ほど来理事長も御指摘いたしておりますが、職員の意識の中に、どちらかというとウランは天然に存在して、しかも天然に存在するほかの元素に比べても比較的放射能が低い、そういったような技術者としての意識があるのではないか、そういったことから、ウランで汚染された廃棄物を軽視する面があったのではないかというふうに反省しておるところでございます。これは、今まさに安全委員長が御指摘なさいましたように、セーフティーカルチャーの欠如によるものというふうに認識いたしております。 今後は、先生の御指摘のとおり、社会との安全意識の乖離を埋めるために、一つのやり方といたしまして、放射性廃棄物の管理上の五S運動、整理、整とん、清潔、清掃、しつけ、こういった活動を一層徹底させるとともに、点検における具体的な判断基準を明確にしてまいりまして、適切な管理を図ってまいりたいと思っておるところでございます。
○江渡委員 情報公開を徹底していくということは、これは非常に大切なことだと思っておりますので、その点、十分よろしくお願いしたいと思います。また、今五S運動を行うということですけれども、そのことがかけ声だけで終わらないようにしていただきたいと思います。 また、現在運転中の各原子力発電所に対しまして、新たな監査並びに査察を行うつもりはないのか、また、そのような機関を独自に各箇所に設置することは考えてないのかどうか、その辺のところをエネルギー庁からお聞かせいただきたいと思います。
○平岡説明員 お答え申し上げます。 通産省におきましては、商業用の原子力発電所に対しまして厳重な安全規制を行っておるところでございますが、発電所の立地いたします地元におきましては、当省の職員でございます運転管理専門官を駐在させておりまして、発電所の日常的な監視というものを行わせているところでございます。 今回の動燃事業団の廃棄物管理問題に関連いたしましては、商業用の原子力発電所におきまして、これは構造等異なっておってとは考えたところでございますが、同様の問題がないかということを確認いたしますため、その当日におきまして、運転管理専門官に対しましても管理状況の点検を指示いたしましたし、また各電気事業者に対しましても、同日、点検を指示いたしまして、翌日、特段の異常なしという報告を受けたところでございます。 今後とも、厳重な安全規制に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○江渡委員 今、特段の異常なしというようなお答えをいただいたわけでございますけれども、今までの事故等におきましても、必ず特段の異常なしということで、その中において事故が起こっているということでございますので、いま一度運転管理専門官の方に徹底をさせていただきたいと思っておるわけでございます。 では、質問を変えさせていただきたいと思います。 今までさまざまな事故等が起こってきたわけでありますけれども、ある意味では日本ほど深刻な事故とか不祥事が続発している原子力施設はないのではないかなというふうに思っているわけでございます。国民の不安あるいは不信、これが増大する一方でございます。特に私の地元青森県におきまして、原子力関連施設立地町村の住民の心理的圧迫というものははかり知れないものになっております。 今月の、九月の九日でございますけれども、国が青森県との協議機関として核燃料サイクル協議会というものを設置されたわけでございます。この核燃料サイクル協議会におきましては、青森県の知事ほか、梶山内閣官房長官、そして近岡科学技術庁長官、佐藤通商産業大臣、これらの方々が出席して開催されたわけでございますけれども、このときにおきまして知事より、安全確保に向けた政府一体の取り組み、そしてまた二番目におきまして、原子力行政の透明性確保と情報公開、三番目におきまして、今世紀中の高レベル廃棄物最終処分の見通し、四番目におきまして、地域振興策として県全域を対象とした電気料金の割引等々の要望があったわけでございます。 この要望につきまして、具体的な見通しというものをお聞かせいただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 九月九日に、今先生御指摘のような核燃料サイクル協議会、これは科学技術庁長官、それから通産大臣、それに青森県知事、加えてオブザーバーとして官房長官御出席のもとに開かれました。 それで、江渡委員が御指摘のように、要約すると四点から成る御要望が青森県の知事からあったわけでございますけれども、その中で当庁としましては、当庁の所管にかかわります一体になっての安全性の確保、あるいは先ほど御指摘の情報公開をどれだけもっと推し進められるか、それから今世紀中の高レベル放射性廃棄物対策等、こういうものには積極的に取り組んでいきたいと思っております。 委員の御出身である青森県六ケ所村は、これからの核燃料サイクル事業をやっていく上に極めて重要な施設であって、委員にも日ごろいろいろと御支援を賜っているわけでありますけれども、当面、再処理工場への使用済み燃料の搬入が地元の御理解を得て順調に進んでいくことを心から期待しているわけであります。 青森県とはそういう形で協議が進んでいるわけでありますけれども、今後、ほかの府県からも御要望がありましたときは、通産大臣とも御相談して適切な対応を図っていかなければならないと思っております。 いずれにせよ、エネルギー資源の大部分を我が国は海外に頼っているわけでありますから、今進めている事業が、国民の理解のもとに安全性を十分考慮しながら進めていくこと、進められる体制をつくっていくことというのは当庁にとりましても最大の課題でございますので、今後とも全力を挙げて取り組みたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○江渡委員 大変ありがとうございました。 時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、大臣並びに政務次官初め科学技術庁の皆様方、今後のエネルギー対策、特に原子力の平和利用の方向におきまして最大限御努力されますことを御期待申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○佐藤委員長 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 私は、新進党を代表して、このたびの動燃事業所の問題等について質問をさせていただきたいと思います。 その前に、谷垣長官初め政務次官に御就任された皆様、本当におめでとうございます。 最初にこのような形で質問させていただくというのは大変残念なことでありますけれども、これも、やはり日本のこれからのエネルギーその他の問題を含めながら、当然長官としての所信や、あるいはまたこれからのエネルギー政策についての取り組みについて明確に答えていただきたい、こんなふうに思っております。 動燃の爆発事故以来、特に危機管理システムという問題について論じられたわけであります。この安全対策やあるいは危機管理というものは、すべてこれからもあらゆるところに問題が波及していくわけであります。特に、これからのエネルギー政策の中で原子力に頼る日本としての危機管理、すなわち、動燃の爆発事故、さらには今回のような低レベル放射能のずさんな管理という問題等々含めて、今日まで至る経過の中で、科学技術庁として、これらに対する管理のあり方としてマニュアルをつくりなさいということで、このマニュアルを明確にする、こういうことになっていたわけでありますけれども、その後、この管理体制がどのようになっているのか、まず冒頭にお伺いしたいと思います。
○池田説明員 お答え申し上げます。 ことし三月にアスファルト固化処理施設の火災爆発事故が起こりましてから、動燃事業団の事故の対応体制につきましてもこの委員会でもいろいろ御指摘をいただきました。その過程で、先生からも危機管理体制の整備について御指摘をいただいたところでございます。 動燃事業団のこの事故時の対応につきましては、現在、事故調査委員会においてその問題点の抽出を行っているところでございます。事故原因の直接的な原因の究明とあわせまして、こういった緊急時の対応体制につきましても問題点を明らかにし、その改善の方向について明らかにしてまいりたいと考えているところでございます。 なお、科学技術庁といたしましても、この事故にかんがみまして、これまでに二十四時間の連絡通報体制、これも整えさせていただきました。それから、東海地区への職員の常駐といったことも進めているところでございます。 また、科学技術庁自身の防災業務計画、こういったものにつきましても、今回の東海の事故にかんがみまして見直しを行ってきてございますし、事故対応のそのマニュアル、事故時にいかにして速やかに必要な職員を現地に派遣するかといったことでの組織を整えるなど、こういった危機管理体制につきましても、その整備に取り組んでいるところでございます。
○田中(慶)委員 まず、この安全管理体制について長官にお伺いしますが、さきの近岡長官も、二度とこのようなことはしないように努める、こんなことをこの席で明言をされたわけでありますし、また総理は、動燃のたび重なる事故について、動燃なんてもう聞きたくもないというぐらいの発言をされたことは御承知のとおりだと思います。私は、それを含めて先般本会議場において長官の罷免を要求したわけでありますけれども、そのぐらい科学技術に対する日本のトップのレベルといいますか、考え方そのものが、ある面では責任体制が明確でない。本来、ここで近岡長官がいたならばその責任を明らかにさせるべき問題であったと私は思います。 そこで、谷垣長官、就任早々大変申しわけないのですけれども、この一連の事故、こういう問題が現実にあったわけでありますから、これから二度とこういうことは繰り返してはいけないわけでありますけれども、万が一、今後これに類するような事故が発生したならば、長官という責任において、その責任体制、みずからの責任というものも含めて長官の考え方をお伺いしたいと思います。
○谷垣国務大臣 今田中委員御指摘のように、日本の原子力政策をこれから国民の理解を進めていけるかどうか、私は、危急存亡のときに立っているのではないか。その大変なときにこの長官に就任をさせていただいて、大変責任の重さを痛感しているような次第でございます。 今田中委員が御指摘のように、二度と起こったらと。これはもう二度と起こったらいけないわけでございまして、これは起こってまいりますと、日本の科学技術政策というのは瓦解してしまうのじゃないか、こんな気持ちを持っております。 そのためには、八月一日に動燃の改革委員会の報告も出ているわけでありますけれども、徹底的にこの際うみを出し切って、出直し的な改組というものをなし遂げなければいけない、その中で私たち科学技術庁も懸命に汗をかいてこれを推し進めなければいけないと思っております。 私も、就任いたしまして早速、科学技術庁の職員に、この動燃の全事業所をみずからの目でもう一回点検し直すようにという指示をいたしまして、今田中委員が御指摘のような動燃の数々の問題、まだ出し切れてないうみがあるのではないか、こういうあたりも点検するように指示をして、きょうからその作業に入っていると存じます。 したがいまして、私としましては、何としてもうみを出し切って新しいものをつくり上げていく、これは私の政治生命と責任をかけてやり遂げたい、このように考えております。
○田中(慶)委員 新長官にぜひその期待を申し上げたいと思います。 なぜならば、先般来この委員会でも何回となく明らかになっているわけでありますけれども、まず、動燃という組織と科学技術庁、この一体となった考え方が見受けられない。なぜならば、その責任体制で、科学技術庁は動燃を告発している。告発するのでしたら、みずからの責任も明らかにして告発をすればいい。しかし、そうじゃない。ただ、告発すれば自分の責任を回避できるのじゃないかな、こんな感じを受けてならないわけでありますから、こういう一連のことを含めて、やはり日本の国のエネルギーを扱うところでありますから、こういう問題について、単なるそんなジェスチャーだけじゃなくして、しんから責任というものを明らかにしていただきたい、このように考えております。 なぜならば、今回のピットの問題、考えてみてください。五十七年に科学技術庁は少なくとも警告といいますか、動燃に対する具体的な指示、こういうものをされている、勧告されているわけであります。それに基づいて本来ならば予算措置を行っている。ところが、その予算執行も本来の予算執行ではない形の中で使われる。ところが、今回の一連の事故の安全点検の中にその部分が入ってないということ自体は、まさしく現場における隠ぺい工作みたいな形にとられても仕方ない。これが現実なんです。 ですから、私は、この一連の予算を見ても、あるいはまた予算流用の実態を見ても、五十七年からこういう問題が起きたにもかかわらず、このことが明確になっていない、点検の対象になっていない。わざと点検の対象から外したのではないか、どうしてもこんなふうに思われてならないわけですけれども、これらに対して科学技術庁並びに動燃はどのように受けとめているのか、明確にしてください。
○加藤(康)説明員 さきの一斉点検で今回のピットが対象から漏れていた件でございますけれども、これまでの調査では、隠ぺい工作のような故意により対象から落ちたということではなくて、対象施設の選定が事務的に行われまして、東海事業所の所長や部長レベルが当時、アスファルト固化処理施設の事故の対応で非常に忙しかったために、それに忙殺されまして十分にリストのチェックができなかった、そういうことが原因と聞いておりますし、また、その東海からのリストにつきましても、本社におきます担当理事とか部長レベルの責任者のチェックがないまま理事会に報告されたこと、それが大きな問題と考えております。 さらに、当庁におきましても、そういう一斉点検を行いましたと報告を受けておりますが、そういうときに全施設をやはりチェックしなかった、その報告をうのみにしていたということでございまして、結果的にその施設が除かれていることをチェックできなかったことを反省している次第でございます。
○中野参考人 動燃の調査結果を報告させていただきます。 今回の、先生御指摘の総点検の実施でございますが、アスファルト固化施設の火災爆発事故後の点検は、主に放射性物質及び化学物質を取り扱う施設設備を中心といたしまして、すべての施設について実施するようにという指示をいたしてございます。まず、安全確保のための設備の設置状況とか施設の保安管理体制、また事故時の通報連絡体制等につきまして、チェックリストに基づいて各施設について点検を行い、この場合、担当役員を班長と決めまして、点検班が現場を確認する形で行ったわけでございます。 一斉点検の計画にかかわります一連の作業は、今局長からもございましたが、ちょうどアスファルト事故の虚偽報告等、また幹部の更迭とか告発問題とか、非常に多忙な時期に重なっておったという事実がございます。 そこで、現場の担当レベルでは一斉点検の対象が火災、爆発に係る施設という認識が非常に強く残りまして、対象施設のリストアップもその観点から行っておりました。また、ただいま局長からもございましたが、本社及び事業所の幹部はアスファルト事故の一連の対応に忙殺されておりまして、十分なチェックがなされないまま担当レベルでの点検計画が作成されたために、このような事態が生じたと考えております。 また、現場の担当レベルでございますけれども、点検施設のリストを検討した際に、担当者から貯蔵ピットが抜けているという報告が現場責任者にございましたが、現場責任者は火災、爆発に係る施設という認識が強かったために、そこはい いのではないかと言ってしまったという事実がわかっております。極めて残念に思っておるところでございます。 意図的に隠そうとした意図はございませんで、一斉点検の対象がこういった、今何度か申し上げました火災、爆発に係る施設という認識が強かったために生じたものというふうに考えております。
○田中(慶)委員 私は、それは言い逃れじゃないかなと思っております。ということは、安全総点検を行うと、ここで明確に答えられているわけですから。そうでしょう。 まして科学技術庁、補正予算が組まれている。五十七年に警告、勧告をして、現実に補正予算を組まれているのじゃないですか。そうでしょう。その組まれている予算のところがなぜ点検から漏れたか。点検の範囲に、入ってないということ自体おかしいでしょう。 この予算というのはいいかげんな予算。上屋をつくると言って上屋をつくっていない。そして、それがずっと継続して予算要求をされている。ましてや小型蒸留処理施設購入等については、本来ならばこれは原子力安全委員会なりに報告をしなければいけないものが、報告もせずに購入されているのでしょう。同じ予算の流用だって、現実にはその流用の範囲があると思う。こういうものが明るみに出るから点検の範囲には入れてなかったのでしょう。科学技術庁、そうじゃないですか。 ましてや、この流用されている問題について現実に知らなかったということ自体、これは国の予算を使うのに当たっては余りにもおかしなことですよ。それが単年度だったら、緊急やむを得ない処置としてそういうことはあるでしょう。二年も三年もそういうことが続くということ自体が、余りにも予算に対する考え方、国の予算というのは単年度執行方式なんですから、考え方が間違っているのじゃないですか。科学技術庁、これらの問題について明確にしていただきたい。 もう一つ、動燃は、このピットは初めから設計不良でしょう。四メーター掘るのに防水加工しない。ここを四メーター掘ってごらんなさい、水がわきますよ。手抜きでもあり、設計不良でもありますよ。 水が出てくるということで集水升をつくっているのですが、それは当たり前の考え方です。しかし、水がたまったかどうかの点検孔もないじゃないですか。水が入ったら、そのたまった水をどんなふうに抜くのですか。四メーターのピットの中で集水升があるならば、水が一定量たまれば自動的にポンプアップできるようになるのが普通なんです。 全部やる予定にして、何も手をつけてないじゃないですか。人が入れないようなマンホールがあって、初めから設計不良でしょう。あるいは、初めからある面では埋め殺しをするような設計になっていたのじゃないですか。この辺を明確にしてください。
○加藤(康)説明員 お答えします。 先生御指摘の、五十七年の補正とおっしゃいましたけれども、多分平成六年、七年、八年ごろに本格的な改修をしようとしたときの予算のことだと思います。そこでの、例えば小型蒸留装置の購入等もございますが、これはこの目的のために使っておりますので、流用ということではなく、その目的のために使っているものと思います。 いずれにせよ、一般論といたしまして、動燃事業団におきましては、事業団法上、弾力的、効率的な執行が認められておりますけれども、今回の予算の執行につきましては、改修費として、本格的に改修すべき予算として計上されているにもかかわらず、それを止水工事にとどめまして、応急措置にとどめてしまった、そして抜本的な対策を講じなかった、これがまず非常に問題の一点だと思います。 それから同時に、改修計画の変更があった段階で、これはその状況を予算要求に反映しなければいけない。数年間にわたりましたら、少なくとも三年目ぐらいにはきちっとした、計画が変更されてわかっているわけでございますので、それを反映すべきだったところが反映されなかった、そういうことが問題であると考えております。 これはもう御指摘のように、当庁自身も動燃の予算執行にもかかわる実態を十分に把握していなかった、そういうことは反省しておりまして、今後は、例えば予算のヒアリングをするようなときには現地でも聞いてみる、現場で照らし合わせながら聞く、そういうようなことをすればそういうような乖離もなくなるかと思いますので、そういう、現場を見まして生の声を聞くなど実態把握をした上で必要な仕事をしていきたいと考えている次第でございます。
○中野参考人 先生から動燃事業団、このピットに関して設計に誤りがあったのではないかという御指摘がございましたので、私どもの考えているところを述べさせていただきたいと存じます。 先ほどもこれに関連いたしましてお答えしたところでございますが、昭和四十二年当時、この種の廃棄物を置く施設としては、近くにございます原子力施設に同様の施設がございました。そこを参考にさせていただきまして設計をいたしたわけでございます。 四メートルぐらいの深さのものが四十四年にできておるわけでございますが、これに関しましては、このあたり一帯の地下水、大体六メートル掘りますと地下水が出てまいります。そういう意味で、地下水との関係は一応断ち切ったという形で設計がなされておるのではないかというふうに今見ておるわけでございます。 先生御指摘のように、集水升などを設けておるわけでございますが、これに関しましては、手動で、見たときに上げるというような設備にしたわけでございますけれども、確かに先生おっしゃいますように、ある程度たまったら自動的に出てくるというような装置、今日普通でございます。そういった改良を図るべきであったというふうに反省をしております。 いずれにいたしましても、ウラン系の廃棄物というものがこういう四十年代の考え方のままで行われてきたということについては、大いに反省をしているところでございます。
○田中(慶)委員 私は、安全総点検をできなかったのは、こういう予算執行状態や現場のピットの今のような現状があったからこれを除いたのではないかということを申し上げておる。いいですか、問題をすりかえないでくださいよ。 予算のこういう一連のことも含めて、予算流用だけではなく、基本の安全総点検までこういう問題が明らかになる。書いてあるでしょう、これ。新聞に報道されているじゃないですか。隠ぺい工作を指示、これが本当かどうかわかりませんけれども、国民はそれを見て、少なくとも安全総点検というものがそんな形で行われているのじゃないかということを、誤解を生みますよね。 きょう宮原さん来ていませんよね。現場でずっとたたき上げた人でしょう、はっきり申し上げて。そして今頂点まで達しておりますけれども、一番理解をしている人。ですから、きょう聞こうと思ったのに、残念ながら来てない。まあ病気ですからやむを得ないにしても、やはりこういうことを含めて、科学技術庁と動燃、動燃と現場、これがすっきりいってないから、こういう問題が報道されたり、次々と出てくるのですよ。幾ら理事長が一生懸命笛を吹いたって、みんな現場は踊ってないじゃないですか。これでは本当に、安全点検なり原子力に対する安全というものの認識、私は非常に問題がある、こんなふうに思っているのです。 ですから、やはり日本のこれからのエネルギー、頼らざるを得ないのですよ。太陽エネルギーも風力もあるいは海洋エネルギーもまだまだ実用段階に行っていないわけですから、そのときに当たってこんな形でやられていたのでは、やはり組織ぐるみ的な、どうしても納得のいかない、現場と上層部、こういう問題があるような気がしてならないわけであります。 ですから、本当に長官がうみを出すと言っているのですから、私は現場もそのつもりでやってもらいたいし、その覚悟、その決意を聞かせていただきたいと思います。 〔委員長退席、斉藤(鉄)委員長代理着席〕
○近藤参考人 お答えします。 おっしゃるとおりに、この前、総点検を徹底的にやれ、こう指示いたしましたが、残念なことに、先ほど御指摘ございましたように、その点検にこのピットの問題が出てこなかったということ、本当に深く反省しております。それで今回、もう一回、これはもう最後の総点検だということで、今現場に指示しております。 それで、とにかく放射性物質とか危険物を扱う事業団の各施設は、技術的な側面だけじゃなくて、社会に安心、信頼していただけるような施設でなければならない、まだそういう管理をしなければならないということでございますので、動燃のすべての施設設備を、先ほど御指摘がありましたように、総洗いする、隠れた問題がないかということ、すべてここで出し尽くせという指示をしております。 それで、内部では、今回の指示について、もし本人がそれに関連しておったとしても今回は責任は問わない、最後の点検だ、ただしその後で出てきた場合は責任を問うという最後の厳しい指示を出して、今総点検に取り組んでいる次第でございます。 それから、意識の改革でございますけれども、どうしても一般社会との乖離が大きいということで、そういったことを抽象的に幾ら言っておってもこれは効果がないということで、今回は動燃マンとして行動すべき規範をつくって、一人一人研修、教育を徹底するということで臨んでおりますので、なお今後一層先生の御指摘を肝に銘じて努力してまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。 〔斉藤(鉄)委員長代理退席、委員長着席〕
○田中(慶)委員 動燃の幹部が、少なくともピットについては水がたまっていたということは、もう既に、これは一九九二年にわかっていたわけでありますから、こういうことを含めて、そして今回の予算流用については、分厚い予算書であるからその中の拾い読みであって、予算流用されているのはわからなかったという、こんな発言が科学技術庁の幹部から出ているようなことであってはいけない、私はこんなふうに思います。 そこで会計検査院にお伺いしますけれども、今回の予算流用問題について、確かにこの予算の流用等については、特殊法人、特に動力炉・核燃料開発事業団法の施行規則に予算流用の問題が載っておりますけれども、次々とこんな形の中での予算流用というものは認められるのですか。会計検査院、答弁をお願いします。
○榊会計検査院説明員 お答え申し上げます。 予算を執行していく過程では、予算どおり執行できなかったりして流用の必要が生じることがありますが、これは一般的には、予算要求と執行の時間的なずれなど、やむを得ないケースが多いのではないかと考えられます。 しかしながら、今回の動燃のこの予算の流用執行につきましては、流用そのものは直ちに違法なものとは言えませんけれども、廃棄物の保管が適切でないという事態が長期間にわたっていること、また、予算と執行の乖離が非常に大きいこと、また、予算要求も長年にわたり実態を反映しないものとなっているなどの状況が重なっているところでございますので、先生御指摘の点も踏まえて、動燃に対して予算の実際の執行結果や事実関係を十分確認し、予算執行の適否について検討したいと考えております。
○田中(慶)委員 日本の予算は少なくとも単年度方式でありますから、このような形で次々と流用されること自体が、余りにも予算執行に当たっての配慮というのが足りない、これは指摘をしておきますし、また、こういう感覚でいたのでは、万が一何か緊急やむを得ない措置をしなければいけないということになったときの予算の流用はできなくなってしまう。 ですから、これから予算の流用等については、こういうことを含めて厳重に、会計検査院も、違法ではないといってもこれは適正ではないと明確になっているわけですから、すなわち予算を要求して、母屋も建っていない、現実にそれが次々と流用されている、こんなことを含めて、やはりこの辺は問題があるわけですから、責任者として明確にしてください。
○加藤(康)説明員 先ほど来、我々も、今回の予算と実行の乖離の問題、それから、ある期間かかる事業について、計画が変わったらそれを直ちに実際のもので要求するような問題、そういうことにつきましては問題であると考えておりますので、これから動燃事業団の予算要求それから執行に関連しまして、そういうことを十分配慮した実行が行われるように指導してまいりたいと考えております。
○田中(慶)委員 その予算流用の中の一つに、先ほど申し上げましたけれども、小型蒸留処理装置の問題については、これは原子炉等規制法に基づいて、原子力委員会に報告なり承認を求めなくてよろしいのですか。
○池田説明員 お答え申し上げます。 冒頭に、今回の廃棄物管理問題につきましての私どもの立入検査の状況について御報告申し上げました。その際に、今御指摘の点の、滞留しました水を動燃事業団において取り出しました際に、蒸発処理設備を設けた、それを用いたということでございますけれども、こういった廃棄物を処理をいたします場合には、原子炉等規制法におきましては、あらかじめ許可が必要でございます。 そうした意味では、今回私ども、どういう過程でこのような設備が購入され、それから私どもが知らないうちに使われたといったことでございますし、こういったことについては原子炉等規制法上は問題があると考えております。ただいま、立入検査の過程で、そのようなことになりました経緯その他につきましての調査を進めているところでございます。
○田中(慶)委員 少なくとも許可は得なくてはならないものが、許可をもらわずして予算の流用をできるということ自体、これはとんでもないことになってくるのではないのでしょうか。 いずれにしても、長官、本来ならば許可をもらわなければいけないものを、許可をもらわずして予算の流用をされているのですよ。これは当然、動燃の責任はもちろんでありますけれども、科学技術庁の責任も免れない。こんなことを、まして放射能あるいは放射性物質を扱う立場になった者が、許可も何ももらわないで次から次と拡大されていったらどうなっていくかわからぬでしょう。違いますか。この辺を明確にしてください。
○加藤(康)説明員 その装置につきましては、雨水を処理することが目的のものということで、規制法上の手続は要らないものと思って買ったのだろうと思いますが、そこの点につきましては、現在安全局の方で調査をされていますので、その結果を見ましてまた対処したいと思っております。
○田中(慶)委員 ちょっと待ってくださいよ。あのピットは、悪いけれども、雨水は封鎖をしているという現地説明ですよ。そして、漏水で水のたまったものを処理する、こういうことじゃなかったでしょうか。もし雨水ということを考えるのでしたらば、予算要求どおり、あの建屋というものは必要じゃないのですか。 ですから、現場の説明と次々と、ころころ変わってくるのですよ。雨水は入らない、こういう説明だったのですよ、現場は。
○中野参考人 動燃の立場から、現在まで先生御指摘の点について調査しております。まだ途中でございますが、私ども聞いておるところによりますと、当時、結露水とかあるいは雨水というのが下の方にどうしてもたまる傾向にあった。それをくみ出す装置というふうに考えると、これは許可の対象外ではないかというふうに考えたというふうに聞いておりますが、今加藤局長も申しましたように、もう少し調べていきたいと思っております。
○加藤(康)説明員 滞留水ということでございまして、先ほどの雨水という言葉はちょっと訂正さていただきます。当然雨水は入っているかもしれませんが、あそこにたまったものをくみ出すということでございます。
○田中(慶)委員 この辺がいつも動燃、科学技術庁はおかしいのですよ。我々が現場に行きますでしょう。現場で説明を聞く。戻ってくると、一日か二日すると、またその説明と違うことが報道される。過去に何回あったのですか。 ですから、その辺を明確にしなさいと言っているのです。そうでしょう。今回の問題も含めて内部告発が次々とあるのじゃないですか。これが日本の原子力に携わる動燃ということになると非常に残念でしようがないし、おかしなことですよ。明確にしてください。
○中野参考人 お答えいたします。 まず、先生、実際に私どもの現場に足を運んでいただきましてじかに御視察いただきまして、ありがとうございます。現場でも直接現場の人間からいろいろ意見を聴取していただき、大変感謝しておるところでございます。 そうした意見と私どもがここで申し上げることの間に乖離があるのではないかという御指摘でございますが、私どもも現在、テレビ電話を使ったり、あるいはその他できるだけいろいろなものを使いましてコミュニケーションをよくしておるところでございますが、長年我々の中でお互いに積んできた経験というものが必ずしもうまく相手側に伝わらないところを反省しているところでございます。 それから、先生最後に御指摘になりました、次々と内部告発があるではないかという御指摘に関してでございますけれども、先ほど来理事長が申しておりますように、とにかく自分のうちの中を透明にしていこう、問題点があったら全部出していこうという覚悟で、今、最後の点検、これは安全に限らずすべての問題を出していこうということでやっておりますので、どうかひとつ見守ってやっていただきたいと思う次第でございます。
○田中(慶)委員 今度のピットの問題も、私は先ほど設計不良だということを申し上げました。最初から集水升があって、手動でくむような設備が取りつけてないでしょう。集水升のピットの上に点検孔がありますか。わきでしょうが。なおかつ、防水工事をしていますと。あなた、防水の寿命はどのくらいだと思いますか。つくってから三十年の防水工事なんて、そんな工事というのはありませんよ。まして、ふたしてあるのですから。こういうことを含めて、私は、考え方そのものがずさんだと言っているのです。そうでしょう。 そして、この前現地に行きましたよ。ピットの周りは全部防水工事をしていますと。じゃ、底にたまった水はどうするのですか。じゃ、底の防水はどうなっているのですか。抜本的にいろいろなことを考えないと、外周りにしても、底に雨水がたまる、地下に浸透していきます。周りは全部防水工事になっているでしょう。しかし、下は防水工事になっていないのですよ。 ですから、そういう集水升という問題を含めながらちゃんとしないと、ほかに予算を使うより、もっとそういうことが肝心じゃないですか。もともと別棟につくっているから、そこに移すからこっちは簡単でいいやという、こんな発想があったんじゃないですか。しかし、放射線なり、あるいはまたこれからのウランの問題等々含めて、いろいろな形で扱う現場そのもののモラルというものが非常に疑われてならないわけです、はっきり申し上げて。 まあ、理事長が一生懸命これからやるということでありますから。ただ、理事長の足を引っ張らないようにしてくださいよ。幾ら理事長が一生懸命やろうとしても、今の状態は、現場が足を引っ張って、笛吹けども踊らず、こんな現状じゃないですか。今まで何回理事長がこの席でいろいろなことをやられたのですか。一生懸命努力をしようとしていても、皆さん方が一枚岩になっていないからこんなふうになっているのじゃないですか。その辺を明確にしてください。
○池田説明員 先生からただいま、この施設につきましては当初から設計ミスがあったんじゃないかといった御指摘もございました。この点につきましては、昨日大臣に現場を見ていただきましたときも、大臣御自身が、先ほど御紹介がございましたように、奇異な感じがされたといったことでコメントされておられました。 私ども自身がこの施設の許可を四十五年に行っているわけでございますけれども、その当初、こういった施設のあり方についてどう考えたかといったことも私ども調べる必要があると思っております。動燃事業団がそもそもこの施設を許可申請しましたときの考え方、それから、私ども自身がこれは許可を審査しているわけでございますから、そうしたときに、先生の今疑問に思われたような点、どういった考え方であったかといった点につきましても、関係者の証言等を集めて、私ども答えられるようにしなければいけないと思っております。 それからもう一つ、集水升云々の点について御指摘がございました。確かに、この施設は当初から全く水が入ってはならないという施設の設計ではなかったようでございます。それが証拠には、こういったコンクリートでつくりました施設につきましては、結露水というのがまず出ています。それからもう一つは、点検等で週に一回ないしは月に一回、その管理の態様によってはふたもあけるわけでございますから、そうしたことによって雨水等が入る可能性もございます。 先ほど雨水ではないかといった点について御指摘もございました。この点につきましては、今、先週末までに事業団はたまりました水を取り除いておりますけれども、こうした過程で、私ども、ここに入っておった水が果たしてほとんどが雨水であったといった説明でつくのかどうかといった点につきましても調査をさせていただきたいと思っております。 この施設のありようにつきましては、これからこの施設現場で、私どもは実際の施設についての見きわめが必要だと思っておりまして、そうしたことで、ただいま御指摘がございました点、施設の問題点あるいはその管理に当たってどういったことが必要であったのかといったことにつきましても明らかにさせていただきたいと思っております。そうした点につきましては、私ども、立入検査はまだ継続中でございますから、その過程で、ただいま御指摘のような点も踏まえて厳密な調査をさせていただきたいと思っております。
○田中(慶)委員 長官にお伺いしますが、今、自民党初め政府は、行政改革等々含めて取り組んでおられるわけであります。そういう中で、今回科学技術庁は、省庁の再編成の中で、エネルギー関係は通産、廃棄物関係は環境庁、その他科学技術の研究は文部省等々の、そういう試案が出ているわけであります。私は行政改革は必要であろうと思います。しかし、今でさえもこのような、日本の国民あるいは日本の経済を支えるエネルギー問題が、ばらばらになっていろいろな問題が出てきているときに、こういう問題がばらばら行政でいいんだろうか、こんな懸念をしているわけであります。 アメリカの国立科学研究所は、私は初め国営かと思ったんです。そうじゃなく民営ですね。完全に民。そこに国が委託をして事業をさせている。私は、動燃というものが、ある面では危機管理を初めとするこれからの日本の原子力エネルギーを研究する、そんなことも含めて完全なる民営化として独立をさせたらどうなんでしょう。先般来いろいろな電力会社にもお問い合わせをしたようでありますけれども、国がそこに研究をゆだねる、そうすると、もっともっと危機管理なりあらゆる問題について今のような問題はなくなるんじゃないかな、こんな考え方も持っているわけであります。 政府がやろうとしている今回の、それぞれ行政改革の一端として今申し上げたような三つの分割を考えられているようですけれども、長官としての所見をお伺いしたいと思います。
○谷垣国務大臣 今田中先生から、行革への取り組み、その中で科学技術行政はどうあるべきかという御指摘がございました。 今回の出ました中間報告、この中で、今御指摘のように科学技術に関連するところが三つぐらいに分かれるような表現になっているわけでありますけれども、まだ、極めてラフなスケッチをおかきになったと言うとちょっと言葉が言い過ぎかもしれませんが、必ずしも細部にわたってまで詰められた議論にはなっているというふうに思っておりません。 私ども科学技術庁としても、私今度就任いたしまして、やはり行革に協力していくということはこれはもう大切なことであると思っておりますけれども、先生御指摘のように、科学技術の、特に原子力の責任体制というものがばらばらになるようなことは余り望ましくないのではないか。これらは今後、いろいろ与党とそれから行革会議の中ですり合わせも行われるようでありますし、各方面いろいろな議論が行われていくと思いますから、私どもも、科学技術を推進していく体制、あるいは原子力の責任体制というものが余り区々にならないような方向を模索していきたい、このように思っております。
○田中(慶)委員 いずれにしても、私は、これからの二十一世紀のエネルギーというものを想像するときに、原子力エネルギーなくして考えられないわけでありますから、そういう点では、動燃の問題も、これからの日本のエネルギーの開発のためにも今のような問題はぜひクリアをしていかなければいけないでしょうし、あるいはまた、行革の中でエネルギーそのものが今申し上げたような形の中でまた心配をされるようなことのないようにぜひしていただきたい、こんなふうに思っております。 特に、私は、国民にとってより安心した原子力政策、安全というものはやはり最重点課題にしなければいけないだろうと思っております。民間のそれぞれの電力会社が現在この原子力発電所を現場で稼働されているわけでありますけれども、二重、三重のチェックをし、安全ということについて最重要課題にしているわけであります。そんなことを考えたときに、動燃を初めとしてそれらに働く人たちの問題等について、叱吃激励をしながら、文句言うばかりじゃなくして、むちとあめじゃありませんけれども、やはりそんなことも考えながら、しかし責任は明確にさせる、今までの失態は失態としてちゃんとさせる、こんなことについて長官及び理事長の見解を求めて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○谷垣国務大臣 今田中委員が、将来の日本のために絶対原子力エネルギーは必要だという立場から、しかし、問題点の厳しい指摘をいただいて御指導、御鞭撻をいただいていること、まことにありがたいと思っております。要するに、科学技術庁としてどういう責任体制を持っていくかという御指摘でありまして、いろいろ今までも御議論を聞かせていただいておりまして、だんだん問題点がいろいろなところで明るみに出てきている。 委員も、先日あの東海村まで行っていただいたわけでありますけれども、私自身も参りまして、先ほどの繰り返しにもなりますが、今度のこの貯蔵ピットの問題など、奇異という表現がいいのかどうかわかりませんが、ちょっと国民の常識と乖離している、安全を確保する上で十分な体制になっていない、こういう気持ちを抱いたわけでございます。玄人から見ればいろいろな説明の仕方があるかもしれませんが、原子力を開発していく目から見ると、やはり素人の目で納得できるという視点も必要なんじゃないか、こういうふうに思うわけであります。 「もんじゅ」、アスファルト固化施設の事故に続いて、今回の不適切な廃棄物管理問題によって国民の信頼を失ったこと、これは極めて重大に受けとめております。動燃は、その当事者として一刻も早く国民の信頼が得られるような責任関係を明確にしてもらわなければならない、私たちも常にこの点は強く指導してまいりたい、このように思っております。 また、科技庁自身の責任についてもいろいろ御指摘がございました。動燃を適切に監督指導する立場にありまして、そういう科技庁としての業務の進め方等反省すべき点を踏まえまして、科学技術庁としてもさらに調査を遂げまして、必要な対応をきちっと講じていきたい、このように思っております。どうぞよろしく御指導いただきますように。
○近藤参考人 今大臣の御発言がございましたが、動燃事業団としましても、事実関係をしかと把握して、責任を明確にした上で厳しく対処してまいります。
○田中(慶)委員 終わります。
○佐藤委員長 辻一彦君。
○辻(一)委員 私も、引き続いてこの動燃の低放射性廃棄物のずさん管理、残念ながらそう表現せざるを得ませんが、二、三質問したいと思います。 私は、近藤理事長ちょっと気の毒な感じがして、「もんじゅ」、アスファルトの再処理工場、「ふげん」、今度は四度目になって、よくもまあこういう問題が続くものだなと、苦労されておることはわかりながら、どういうものかという感じがします。 それで、九月の十日に民主党としては、ここにいらっしゃる佐々木委員も含めて十名ほどで、議員団は三名ですが、現地を見てまいりました。 それからもう一つ、私もこの事実は、長官、奇異な感じと言われますが、信じがたい感じがしまして、二十七日に明らかになると同時に、二十八日早朝に出発をして、現地を半日ほど見てまいりまして、いや、こんなことが実際行われているのか、まことにずさんきわまりない管理だ、このように痛感をしました。私も世界各地や国内の原発を随分と見ておりますが、こんなのは見たことも聞いたこともない。まあロシアのいわゆる廃棄物のずさん管理等は別として、どういう営業炉においてもこんな状況はないという感じがしたと率直にまず申し上げて、質問に入りたいと思います。 そこで、まず第一にちょっと具体的なことを簡単に聞きますが、この予算の中に結露対策というのが載っていますね。ごく簡単でいいから、詳しい説明はいいですから、要点だけちょっと、結露対策とは何か、聞かしてください。
○中野参考人 お答えいたします。 先生御指摘の結露といいますのは、中に入っていますドラム缶の表面に空気中の水分が付着するものでございます。これの対策のために、先ほど来出ておりますけれども、ピットを掘ってその水を升に集める、そしてそれを取り出すというような対策をとってきておるわけでございます。そういう意味で、その後、小型の蒸発装置を買ったり、そういったことをやっておるというふうに承知しております。
○辻(一)委員 長官、理事長もよく聞いていただきたいんですが、片方では、露を結んでこれをどうするかという、それはコンフリーの建物の中でやれば露も出るでしょう、だからその露を、結んだら集めて、集水をして排除しなければいかぬということでやっているんですね。 今、営業炉を見れば、さっき整然というお話がありましたが、全部並んで、これは露を集める水路をつくって、そこにたまったらこれを排水するとしている。動燃の「ふげん」においては、空調設備もつくっているでしょう。露が結ばないように空調設備をつくっている。そういうふうにして、水と廃棄物の関係は極めて重大な関係にある。 ところが、片方では、二・五メーターの水の中に何年も、あるいは何カ月か水没をしている。この間私が見に行ったときにも、一・四メーターという中に水没しておるんですよ。九十センチのドラム缶ならば完全水没、二段目の半分まで水没している。二メーター五十あれば、三つ目の、三、九、二・七メーターならもうほとんど全部水没しておったということですね。 片方は露もあっちゃいかぬといってやりながら、片方では水の中につかって、そしてドラム缶が穴があいて中の廃棄物が出ている。それでウランが外に出ている。これは全く想像できないことですよ。結露対策をやりながら、水の中につけて何年もこれを放置しておる。安全意識の欠如と言わざるを得ないが、これについて動燃はどう考えるか、まずお伺いしたい。
○中野参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、同様のピットが「ふげん」にもございまして、あそこでは、結露対策ということで、乾燥できるような装置もつけたり、十分な管理をしております。 先ほど来お話をさせていただいておりますが、この東海でのピット、昭和四十年代に、当時のウラン系の廃棄物を保管する場合の例として、他のところも参考にしながら設置したわけでございますが、当時の考え方としては、すぐに水が外に出なければいいというようなことで、いわゆる結露を徹底的に乾燥させるというような考え方はなかったものというふうに考えられます。 結論としては、やはりこの種の保管の仕方ではなくて、今考えておりますような、地上に建屋を建てて管理するというのが本来ではないかというふうに今考えておるところでございます。
○辻(一)委員 きょうは限られた時間で詳しい論議はできませんが、要は、露も結ばないようにしなければいかぬ、こう考えながら、片っ方では水につけている。この感覚というか、この安全意識の欠如を動燃がやはり体質的に持っているんじゃないかと私は指摘せざるを得ない。 第二は、動燃が調査した滞留水の中におけるウランの濃度。科技庁も調査している。大体似た数字のようですが、滞留水が二メーター半もあれば、薄まっていきますね。それをさらに、濃いところは薄めて、ほかへ持っていって処理をして、そして基準以内にして川へ流している。これは、私は基準以内にやっていると思うんですね。 しかし、あの調査の数字を見ると、外に排出する基準の千倍から一万倍のウラン濃度の滞留水が数センチとか、これは何立方というか何トンとかいう大量ではないんでしょうが、下にあるところの中に含まれている。これはもう数字で明らかですよね。薄めれば、なるほどそれはそうであるけれども、営業炉において、動燃の皆さん、考えてもみなさいよ。こんな施設の中に、排出する基準の一万倍も一千倍もあるような溶液が、廃棄物があったら大変なことになるんだ、そういう重要性が動燃はわかっていないんじゃないかと私は思うのです。これについてはどうなんですか。
○中野参考人 お答えいたします。 先生御指摘のように、五つのピットがございますが、その中で比較的水位の低いものの中には、ウランの濃度が排出基準の一千倍から一万倍程度のウランが含まれているものがございます。こういった水に対しましては、きちんと処理をした上で、ただ単に薄めるだけじゃなくて処理をした上で出すべきという考え方が必要であったかと思っておるところでございます。
○辻(一)委員 そういうことを聞いているんじゃないんですよ。それは薄めてやれば、本当に基準内におさまるでしょうね。だから、外へ出しているときには恐らく基準内にやっているでしょうが、そういう一万倍も一千倍もあるような滞留水を、ためて何年も放置していることが問題なんですよ。営業炉へ行ってそんなことをやったら大騒ぎになって大変なことになる。恐らく会社はつぶれてしまいますよ。 そういうことが何年もずっと、この経過を見ると放任をされている。そういうところに動燃の抜けがたい安全意識の欠如というものがあるのではないか。こんなものを変えなければ、新法人に移して組織だけ変えたって何も変わらないですよ。ほかに同じことが起きますよ。それを国民は非常に心配をしておると私は思うんです。そういうことについて、明確にどうするんだということを聞かせていただきたい。
○近藤参考人 先生御指摘のように、どうもそういったレベルの問題等について、先ほども申し上げましたけれども、動燃職員の意識と社会の意識とにはかなりの乖離がこれはございます。何としても、この乖離をなくして社会の要請に十分たえられる、こたえられる体質に改造するということが最大のテーマでございます。それで、この体質改善をやって、新しい体質になって、新しい法人に移っていきたい、こう思っております。今後とも、この意識の改革について徹底的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○辻(一)委員 理事長、私は、あなたに恨みがあってこう言っているのじゃないので、こういうことをはっきりさせてやらなければもう前へ進まないと思うんですよね。だから強く申し上げますが、先ほど同僚議員から御質問のあった、このピットだけなぜ総点検の対象から外したのかということも、これは大変な問題ですよ。 理事長は、私は三回聞いておるんですね、きょうで四回目ですが、「もんじゅ」のときに、総点検を徹底してやる、こう言われたですね。それから再処理工場の後にも、総点検をやる。「ふげん」のときも、あの情報のおくれで総理と科技庁長官は原子炉停止を命じたですよ。だから、総点検やる。今度はこれで四回目ですよ。総点検をあれだけやると言いながら、実質は総点検が厳密にやられていないと言わざるを得ないんですね。 さっきの説明ですと、とにかくいろんな説明が並んで、それでピットは対象外になったと言うけれども、それはあなた、意識とか考え方とかそういうようなことが欠けているからこういうものを対象外にしていると私は言わざるを得ないんですね。そういうものを変えなければ、それは幾ら理事長が総点検をやりますとここで何回おっしゃったって意味がないと思うんだが、あえてでありますが、ピットを外した事情についての見解とこれからの決意を二遍お伺いいたしたい。
○中野参考人 見解につきましては、私の後理事長に述べていただきますが、ピットが外れました原因につきましては、先ほどほかの先生方からも御質問がございましたように、指示の出し方として、アスファルト固化施設の火災爆発事故の反省として、こういった施設を中心に点検するようにということがどうしても頭の中にあったために外れたということでございます。 決意のほどについては理事長から……。
○近藤参考人 先生御指摘のように、申しわけございませんが、何度も総点検をやると申し上げ、また、やってきました。ただ、結果的には、中身が十分点検されてなかったということで、まことに残念に思っております。 今回も、改めて総点検を指示しております。それで、今回の点検では、社会的な視点で見た安心とか、あるいは環境上の影響があるのではないか、あるいは法律上疑義があるのではないかと、幾らかでも、少しでもそこに疑義があるものは、事の大小を問わずすべて洗い出せということを言っております。 それで、これがもう最後の総点検だということで、その調査で、みずから言い出すと自分の責任が問われるというような事実も出てくるだろうから、今回の調査においてはそういった責任は問わない、ただし、これ以降については問うということで、最後の総点検だという決意で総点検を今やらせております。 とにかく、徹底した点検をやってそれを公表していく、それで改善すべきところはできるだけ早くその改善に着手していく、こういう方向で努力していきますので、よろしくお願いしたいと思います。
○辻(一)委員 長官にちょっと伺いますが、こんな状況が続くなら、動燃は解体以外にないと私は思うのですよね。本当に動燃のそれぞれの皆さんの意識が変わって、今の社会的通念に合うような安全意識をきちっと持たない限り続かないですよ、恐らく。このままなら解体以外ないと思いますが、いかがですか。どう考えるか。
○谷垣国務大臣 辻委員御指摘のとおり、私は、意識改革というのは、形だけいじって意識が変わるものでもなかなかないだろうと思います。俗に 申します、仏つくって魂入れずと申しますか、魂を入れるにはどうしたらいいか。今度の動燃改革でも、私もうみを出し切ると申し上げているわけでありますけれども、八月一日に出た報告書、私も今、就任以来あれを早速読み、また再々読み返して、さて、具体的にどうして進めていくべきか思案をいたしておりますけれども、一番の問題は、先生の御指摘のとおり、意識改革だろうと思っております。これをどう進めていくのか。私も全力を挙げてやっていきたいと思いますが、どうぞ御指導、御鞭撻賜りますようにお願いをいたします。
○辻(一)委員 きょうは、この問題はその程度に切り上げます。 第二に、私は科学技術庁の責任を問いたいのですが、推進する方は原子力局、それから規制する方は安全局ですが、これだけの予算の問題があるにもかかわらず、一体なぜ、原子力局は予算を計上するだけで点検もやらなかったのか、その責任をどう考えておるのか、お伺いしたい。
○加藤(康)説明員 原子力局といたしましては、動燃事業団は非常に重要な仕事をしておりますので、その動燃事業団の仕事が円滑に進むように、予算面、それから地元の関係とか、いろいろなところで指導してきたわけでございますが、今回、このようないろいろな出来事が起きておりますので、そこを我々自身も反省しまして、現場へ出かけまして十分把握するとか、予算の要求に当たりましても現場との関連性をしっかり見てから予算要求するとか、その辺につきましても今後改善していきたいと考えている次第でございます。
○辻(一)委員 この資料を皆さんに配付してありますから参考にしていただきたいのですが、十五年前に科学技術庁安全局が指摘をして、そしてあとピットの点検も、動燃の方を見ると、この丸は全部異常はないというわけですね。何を点検したのだかわからない。時間がないからきょうは割愛します、この問題は。 そこで、原子力局が八月二十八日に我々に出している資料によれば、「動燃からの予算ヒアリングの際に、一部のドラム缶の腐食が進み、老朽化が進んでいるとの説明を受け、安全対策上必要な予算と判断し、施設の改修費、一時保管のための経費等の予算措置を講じてきたが、」云々とあって、実態調査をやらなかったのは残念だ、大いに反省するとありますが、これだけの予算を計上するには相当な説明を動燃からも聞いているはずであるし、財政当局、大蔵にも説明しなければ、この予算では六億、五億幾らですが、いろいろな経費を含めば十億弱と言われているお金が簡単につくはずがない。一体どういう説明をしておったんだ。 さっき聞くと、ドラム缶は整然と並んでおって、下に水がぴちゃぴちやあった程度で、そんなことで十億のお金を出すほど科学技術庁は甘いのか。あるいは、大蔵当局はそんなことでお金をつけるのか。どうだったんだ、その辺。
○加藤(康)説明員 四、五年前のことでございますから、その担当官に先ほどの予算執行の関連で……(辻(一)委員「要点だけでいいですよ」と呼ぶ) 先生のお配りになりました資料にこういう絵がございます。こちらの左の方の文章はちょっと我々は知りませんが、予算の要求の説明、我々がいただいた資料の中にこういう絵がございましたので、ここにございますように、ドラム缶が積んでございまして、下の方に水がぴしゃぴしゃしている、一部腐食している、そういうような説明は受けているはずでございます。 したがいまして、そのような、腐食があるとかそういうことでございますので、これはやはり安全上対処しなければいけない、そういう趣旨で予算をつけさせていただいている次第でございます。
○辻(一)委員 差し上げたその資料に、平成五年十二月に千代田メインテナンスに委託をして調査したのが詳細に出ておるのですね。これは読み上げるのはやめますが、とにかく黒線で囲んであるところを見ると、ドラム缶が穴があいているとか、腐食しているとか、横になっているとか、大変な状態がずっと書いてあるのですね、この三ページに。三ページの線の引いてあるところを見ていただければ書いてある。これはAピット。それから次のページの、⑤としてありますが、そこにDのピットについてもこういうように書いてある。 だから、こういうものを踏まえて、そして業者を通して動燃が、ドラム缶が腐食している――ドラム缶が腐食するというのは、鉄板が穴があくということは、それはいろいろな経緯がなければ簡単に穴があくはずがない。水際は特に腐食している。もう二段も三段もやられているということがこれに出ているんですよね。これらを説明しなければ科学技術庁だって、そんな整然と並んでおるようなドラム缶を、建屋をつくって入れかえてやるために十億近い予算を見るはずがないんだ。それを科学技術庁が財政当局、大蔵省に説明するから予算がついたと私は思う。そんなことなしに予算が十億もつくほど、そんな簡単なものではないと私は思うのですよね。 こういう事実がわかっているにもかかわらず、原子力安全局は点検もしない。それで問題が明るみに出るまで黙ってほっておく。どう考えているのか、何を監督官庁としてやっておったのか、そのことを聞きたい。
○池田説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生から大変厳しい御指摘をいただきました。 この施設につきましては、昭和四十五年に許可を取得しているわけでございますけれども、原子炉等規制法上、このような施設、動燃事業団の東海事業所では、ウランのような核燃料物質をいろいろ使っております。こういった核燃料物質の使用に伴います廃棄物を保管、管理する施設として、この許可を申請したものでございます。 中身は、当初、原子燃料公社時代に製錬を行っておりましたときの廃棄物が収納されているというふうに理解しておりますが、こういった施設につきましては、許可を取得する際に施設検査等の義務づけがございません。これは、事業者が技術基準を守り、それからその施設の管理につきましては、保安規定を定めて約束を守るといった前提で施設の管理がされるものでございます。 しかしながら、私ども、こういった施設につきましては、特段法律が定めるということではございませんけれども、保安管理上きちんとした手当てがされているかどうかといったことにつきまして、むしろ運用上、保安規定の遵守状況の調査というのをやっておりまして、昭和五十七年に一度私どもの検査官が見る機会があったといったことは事実でございます。その際に、この底の方に水がたまっている、あるいは廃棄物の異常の有無について確認する必要があるといった指摘をしたところでございます。 こういったことにつきましては、私ども、そういった格好のチャンスがあったにもかかわらず、その後のしかるべき管理といった点で動燃事業団にしかるべき注意を喚起し続け、あるいはその実施を確保するようなことができなかったといった点については大変反省しているところでございます。 なお、こうした施設の管理状況につきましては、先ほど申しましたように、五十七年当時のやりとりから、私ども、記録それから証言等を得ましても、事業団はしかるべき管理を考えているといったことでございました。ただ、その報告がないままに時日を経過してしまったわけでございます。 そうしたことにつきましては大変私ども残念に思っておりますし、今後こういったことがないように、いかに組織的に安全監視といった点で実効あるものにできるかといったことにつきましては、今回の事態にもかんがみ、きちんとした対応ぶりをするためにどうしたらいいかといったことにつきましては考えさせていただきたいと思っているところでございます。
○辻(一)委員 そんなものは答弁にならぬ。 まず、安全局は規制当局としてこのような事態をここ四、五年の間にいつ把握したのか、それを聞きたい。簡単でいい。
○池田説明員 今回の二十六日に、こうした水がたまっておる、それから廃棄物のドラム缶等に腐食があるといったことが公になるまで、私どもこの事態、状況について知るすべがございませんでした。
○辻(一)委員 原子力局長に聞くけれども、安全上対策が必要である、それでこれだけの予算措置を講じて、対策が必要だということを確認しながら、なぜ規制当局の安全局に内容を知らせないのか、それはどうなのか。
○加藤(康)説明員 安全規制と開発というのは基本的には一応分離されまして、余り癒着しているような印象を与えるのは非常にまずいかと思いますが、このような安全確保上重要な問題につきましては、我々の方も積極的に規制当局に情報を提供すべきであったろうと、今になって反省している次第でございます。
○辻(一)委員 長官、私はここは非常に大事だと思うのですよ。かねがね決算委員会でもこの論議をしてきたのです。それは、我が国の原子力行政、安全行政は、政策推進とそれから規制当局が一緒に同居してやっている。アメリカは、もう御承知のとおりですが、原子力規制委員会は原子力委員会から分かれて、三千人のスタッフを持って強力な規制当局になっておるのです。フランスは、私、一月にも見てきたけれども、これは行政で分かれておるのです。推進するのは原子力庁ですね、政策推進側は。規制は原子力施設安全局というのが独立してきちっとやっておるのですよね。 私は、かねてから、原子力安全委員会が国家行政組織法に言う八条の諮問委員会で、弱体でどうにもならない、せめて、アメリカのあの行政委員会のような方式を確立するか、あるいは行政ではっきり分けるか、それをやらなければだめだ。同じところに政策推進と規制当局がおって、なれ合いになりかねないですよね。 これを見ると、あなた、これだけのことを安全局に知らせもせず、安全局は知ろうともしていない。十何年前から今までやって、同じ科学技術庁の中におって、こんな問題が出て、これはなかなか重要な問題ですよ。それが原子力局と安全局との間に何も意思疎通もない。公には知らなかった、非公式に知っておったのか私わからないけれどもね。そんな論議は今とても時間の点からできませんが、非常に問題がある。 やはり強力な三条による行政委員会を原子力安全委員会として独立させて、科学技術庁の安全局あるいは通産省のエネルギー庁の安全関係、あるいは運輸省が持つ核燃料の輸送の安全関係、全部統合して原子力安全庁ぐらいつくって、そこで原子力の強力な規制をやることが必要ではないか。今、五十一原発があるのですよ。動燃を初め有数の研究施設を我が国は持っている。世界でアメリカ、フランス、日本と並ぶわけですね。これだけの原子力の施設を持てば、規制ということも厳しくやらなければいけないと思うのです。 行革も非常に重要なときですが、私はこういうことを頭に置いて新長官にこの問題についても対応してもらいたい。所見をひとつお伺いしたいと思います。
○谷垣国務大臣 辻先生は、私の選挙区の隣の御出身でいらして、若狭と私の舞鶴は本当にいろいろな形で関係がございます。そういう中で、たくさん原発のある中で、いろいろなことを御研究なさって、御持論として三条委員会をつくれというお考えがあることも私伺っております。 それで、今行政改革の議論がまさにこれから行われていくところでございます。先ほど田中慶秋委員からも御質問がございましたけれども、原子力行政を後退させないためにはどうしたらいいのか、私も真剣に議論をしていきたいと思っておりますし、その際には先生のお考えも参考にして議論を進めさせていただきたい、このように思っております。 ただ、今の議論を聞いておりまして、今は科学技術庁の中でも規制部局と推進部局を分けております。それでなれ合いのないようにしなきゃならぬ、先生の御指摘のとおりだろうと思います。他方、今こういう組織でやっているわけですから、推進と規制と分かれておるからといって、必要な情報が連携できないようでは、同じ屋根の下に住んでいるという意味が出てこない、そこらあたりはやはり今からでもすぐ意識を改めるように指導してまいりたい、このように思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○辻(一)委員 時間が来たのでこれで切り上げますが、ひとつ長官、今言った安全局と原子力局の関係ですね、それから、なぜそんな情報がこれだけの問題になりながら流れていないのか、意思疎通されないか、これらについて内部で十分調査をして国会に報告していただきたい。それだけお願いして終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○佐藤委員長 吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。 「もんじゅ」事故とそれからビデオの改ざんとか事故隠し、さまざまなことがありました。再処理工場の爆発、火災以降もさまざまなことがありました。事故が繰り返されて、その真実が隠ぺいされたり改ざんされたりとか、あるいはうその報告が出てきたりとか、なぜこういうことが繰り返されるのであろうか。私は、これは、やはり日本の原子力研究開発とかエネルギーの開発利用、そういう分野において非常に重要な問題だと思うのです。これは、ただ組織改革をやればいいとか、そういう問題以前に、なぜこういうことが起こってくるのか、やはりそのことについてきちんと検討しておく、解明しておく必要があると思うのです。きょうは、そういう角度から幾つか質問をしたいと思います。 最初に、東海事業所のウラン廃棄物貯蔵ピットのこの問題、簡単なところから事実関係を伺っておきたいと思うのですが、この施設というのは、原子炉規制法の許可を受けているものであり、そして、核原料、核燃料物質の製錬に関する規則とか、あるいは同廃棄物管理事業に関する規則、こういうふうな政令に基づく保安規定を定めて、それを日常的に実施するために「ウラン系放射性固体廃棄物受入貯蔵管理作業要領書」を動燃の方でおつくりになって、この三十年間管理してきたはずなんですね。 この要領書をいただいて中を読みましたけれども、「第一廃棄物倉庫」「3.記録」というところでは「受け入れた廃棄物の種別、個数等を管理記録に記入する」とありますね。つまり、廃棄物の管理においては台帳を整備する。全く基本的なことですが、動燃の方に最初に伺っておきたいのは、それはきちっとそういうふうになっていたんじゃないですか。
○中野参考人 お尋ねのピットの中身の記録等につきましては、先ほどほかの先生からも御指摘がございましたが、現在どういうものが入っておるかわからない状態でございまして、当時の記録を探しておるところでございます。
○吉井委員 記録が残っているかどうかという話じゃなくて、動燃の方でおつくりになったこの作業要領書、それによれば、受け入れた廃棄物の種別、個数等をちゃんと管理記録に記入すると。つまり、台帳をつくるんだということは最初からはっきりしていることじゃないんですか。そのことをまず聞いているのです。
○中野参考人 先生御指摘の規則があることは私どもも存じております。ただ、昭和四十二年の時点でそれらのものはきちんと保管されていたと思っておるのですけれども、今のところまだ見つかっていないということでございます。
○吉井委員 台帳をつくることになっていたのですよ。 その記録が残っているかどうかは別として、屋外貯蔵ピットの中に保管されたドラム缶を私は現地に行って見ました。ナンバーも打ってないのですね。昨日は大臣も行かれてごらんになられた。随分注意深く私はドラム缶を見たのですが、ナンバーもないのですね。 つまりこのことは、放射性廃棄物の管理で必要な、どのナンバーのドラム缶には何が入っていたか、そういう台帳さえつくっていなかった。だから、記録があるないじゃなくて、最初からなかったのではないか、そのことが問題じゃないかと思うのです。どうなんですか。
○中野参考人 先生今お読みになっていらっしゃいます規則といいますのは、いわゆる炉規制法に従うて制定されたものだというふうに理解しております。 今申し上げましたのは、四十二年当時、鉱山保安法及び炉規制法に基づいてやられた際の管理の仕方も含めて今調査をしているところでございますが、先生御指摘のように、ドラム缶単位で入れている場合、缶のナンバーその他入れなければならないことは現在の規則ではそのとおりでございますが、今のところ見つかってはおりません。
○吉井委員 八月二十八日に現地に入って、私は理事や副所長の方から、実はピットに入れるときのドラム缶の台帳はつくっていませんでした、確かにずさんでしたと率直に認められました。ですから、これは記録があるなしの問題じゃないんですね。UWTF、新しい施設に移るときに新しく台帳をつくりたい、こういうお話なんですよ。 ですから、原子炉規制法第八十条では第十一条違反の場合二十万円の罰金を定めるなど、法令にもあるいは動燃の要領書にも無視したことがやられてきた。これは本当に余りにもひどいことがやられてきたということを言わざるを得ないと申し上げておきたいと思います。 さて、財政危機だ行革だといって人件費が削減されていくと、管理する人がいなくなるのですね。廃棄物建屋やピットが老朽化して機能を果たさなくなるということも、当然時代とともに出てくるわけです。そのときに、一体ドラム缶の中には何年にどういう種別のものを入れたのか、当初の放射線レベルはどれだけだったのか、主な核種は何であったのか、こういうふうな基本的な情報が何もない。こうなりますと、幾ら低レベル廃棄物だといっても、例えばウラン235の半減期は七億年なんです。ウランの同位元素の中には四十五億年という、地球の歴史にほぼ近い半減期のものもあります。そういうものについて、今に生きる私たちはこれで後の世代に責任を果たせるのか、こういう問題だと思うのです。 事の重大性について動燃の理事長さん、どうお考えなのですか。
○近藤参考人 そういう点が動燃事業団の技術職員とそれから一般社会との意識の乖離が非常に大きいところだと思っております。どうも一応専門的な知識があるということが逆に安全に対する意識を弱くしているというふうな側面があると思います。 今は、先ほど申し上げましたように、放射能が外に漏れたのか漏れなかったのか、あるいは危険な状態であるのかないのか、非常に厳しい要請が外からなされております。これはまた当然なことだと思います。したがいまして、そういった時代の社会の要請、ニーズにこたえてちゃんと管理をやっていく、そこが今後の動燃にとっての一番大事な点だと思いますので、そこの意識の改革、これに一生懸命取り組んでいる段階でございます。よろしく御指導のほどお願いします。
○吉井委員 私はどうも、社会の意識との乖離とか、そこへ話をそらせていったらまずいんじゃないかと思っているのです。 いただいた「貯蔵ピット日常点検記録」を見ておりましても、さっきの要領書の方ですが、「1.日常点検」として「2.ドラム缶の段積み状況を月一回点検する」、「2.記録」として「ドラム缶の段積み状況、ピット内の水溜まり状況を記録する」とあるのですね。 月一回の点検のとき、毎月、ドラム缶が倒れていることも、さびて穴があいていることも、担当者の方は自分の目で確認しているわけですね。そして記録しているはずなんですが、全部丸にして異常なしとすれば、ずっとうその記録を書き続けてきたということになりますし、「貯蔵ピット日常点検記録」というのは「一年間保存」と右上に印刷されているもので、この用紙には、担当者、責任者、管理者の署名欄があるのですね。皆さん、関係者は署名しているわけですよ。署名した歴代の動燃の管理者は、ドラム缶がひっくり返っていても、腐食がひどくて穴があいていても、中から低レベル放射性廃棄物が出ていても、何にも感じない、まじめに対策をとろうともしなかったということになると、これは一般社会との感覚の相違なんというような次元の話じゃないと思うのですよ。少なくとも、科学技術庁を含めて、十五年前には水がたまっているということがわかっていたわけです。署名した管理者のだれもが何とも感じなかったのか。 これはもう一言でいいですから、何とも感じなかったのかどうか、そこを聞いておきたい。
○中野参考人 理事長にかわって御説明申し上げます。 そういう点検をした際に、このこと自体が問題でないかということについては時折上の方に上がっておったようでございまして、その結果として、先ほど来御説明させていただいておりますが、昭和五十八年それから平成四年に、何らかの形で改造しなければいけないということで予算要求をしたりしております。それからまた改造計画も立てたりいたしておるわけでございます。 いかんせん、そういったことをやりつつも、先ほど来言われておりますけれども、いわゆるセーフティーカルチャーに対する基本的な考え方、このあたりの欠如がこういった事態を招いたものと深く反省をしておるところでございます。
○吉井委員 これもセーフティーカルチャーなんというような次元の話じゃないですよ。要領書無視でしょう。日常点検についての作業マニュアルを無視しているのでしょう。十五年前、水がたまっていることがわかっていながら異常なしの丸をずっと書き続けて、管理者の方もうそを知りながら何にもそれに注意も与えない、指示もしないでやってきたわけでしょう。そこが問題なんですよ。 次に、動燃事業団法の中で監事というのを少し見ておくと、監事の職務や権限について第十二条の五、六で、「事業団の業務を監査する。」「監査の結果に基づき、総理大臣に意見を提出することができる。」とあります。第二十九条の二、「財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見をつけなければならない。」とあります。 そこで、私は、きょうお休みの宮原監事から近藤理事長あての決算報告書に関する意見をいただきました。平成七年度、八年度、二年分宮原監事が意見を書いておられるのですが、大臣、たった一行ちょっぴりなんですよ。「平成八事業年度の財務諸表及び決算報告書は、適正妥当であると認めます。」 先にちょっと伺っておきますが、現在監事の宮原氏は、事務執行についての監査で日常点検記録について何か意見を述べておられるなら、その述べられたこと、予算執行の面で貯蔵庫改修予算九億四千万円の流用について何か意見を述べておられたなら、こういう意見を言っておったと、それだけ聞かせてください。
○中野参考人 先生のお尋ねの件につきましては、その当時は所長でございましたので御自身の判断をされたわけでございます。 今回このことが起きましてから、このような問題が起きたことに対しては大変遺憾であるという口頭の意見は言っておられます。
○吉井委員 これは、ずっと続いている予算流用についての決算報告書についての意見ですよ。「適正妥当である」と彼は述べておるのです。 それで、監事の宮原氏はこの間の記者会見、これは記者会見ですから新聞でしか私も情報がありませんが、その場で、低レベル放射性廃棄物のずさん管理問題でピットの改修作業の隠ぺいを指示したのが東海事業所長時代の同氏であったことを認めています。そして、厚い予算書は拾い読みぐらいしかしないため、予算流用について、予算計画は一切知らないということも述べていました。これはマスコミ各紙で私が読んだところです。 所長として隠ぺいを指示した人が監事として業務監査ができるでしょうか。私は、これはできないと思いますね。予算書も見ないという人が決算報告書などに監査の意見を書けるでしょうか。これもできないと思いますよ。動燃事業団では内部チェック機能が麻痺しておった。理事長、これが実態なんじゃないですか。 今証券会社のスキャンダルなどでも、取締役会でちゃんとできない部分も監査役がいるじゃないか。内部チェックが働いていないということが今大問題になっているときですよ。動燃事業団の中では、本来監事というのは内部チェック機能を一番果たすべき役割でしょう。それが全く内部チェック機能が麻痺しておった。率直に言って、一言で結構ですが、これが実態じゃありませんか、理事長。
○近藤参考人 当時の現場の所長としての意見を宮原氏から聞いた段階でございますが、これは平成五年ごろ、所長が現場を確認したときのピット内の状況及び当時の環境データから、外部への漏えいはないと判断したために安全管理面への危惧は持たなかった、こう言っております。 しかしながら、先ほど来指摘がございましたように、ピットの中の状況はもう既にさびが出ているような状況でございまして、早期に抜本的な対策を図るべきであったと考えます。したがいまして、所長としての責任、これは責任感が欠如していたと言わざるを得ないと思います。
○吉井委員 私は、そういう問題じゃないと思うのです。 二つ問題があるのですね。所長時代に事実関係を隠ぺいするように指示したんだということを新聞記者会見で述べていらっしゃるのですが、その隠ぺいした事実について、その事実はずっと続いているわけですよ。今も腐食したドラム缶が転んでおったり、私も見ました。そういう事態について、動燃の事業執行について今度監事として物が言えるのか。自分が隠してきたことについて物が言えないでしょう。そして、予算流用をやってきた人が今監事として、その事態が続いているわけですが、意見が述べられるのか。述べられないでしょう。 だから、内部のチェック機能が全く麻痺してしまっている、そのことについてやはり理事長として本当に深刻に受けとめてもらわないと、本人はこう言っていましたという話で済むのですか。これはもう言いかえてください。
○近藤参考人 実は、この問題が八月二十六日に明らかになりまして初めて私も、申しわけないけれども、初めて知った次第でございます。 それで、それまでの宮原監事の態度は、結構いろいろな忠告あるいはアドバイスをしてくれていました。それなりに私は評価しておりましたけれども、御指摘のようなこういう事態が発覚いたしまして、当時の所長としてもこれは責任感を欠くというふうに判断しております。それまでは実はわかりませんで、今回初めてわかった次第でございます。深く反省しております。 それから御指摘の、そういった内部監査の機能が働いていないじゃないか、確かに機能が弱い面はあると思っております。ただ、今まで彼がいろいろ監事として忠告してくれた点には多々聞くものもあるというふうに私は今までは思ってきました。しかし、先ほど申したような状況でございます。
○吉井委員 監事とはそもそもどういう仕事をするものなのか。これは民間会社でいえば監査役ですね。内部チェック機能を果たすべき役割の人間とは何なのか、どうもそこのところがおわかりでないように思うのです。 理事長もいろいろお疲れで、今なかなかそこまで頭が回っていないのかもしれませんが、私は、宮原さん個人のことを個人的にとやかく言って今ここで責めているのじゃないのです。もちろん所長としての責任はあります。しかし、動燃内部の組織機構として監事が監事の役割を果たさない、内部チェック機能を果たさないということに大きな問題があるのじゃないかということを言っているわけなんです。 さて、動燃事業団法四十条、四十一条、四十三条に、総理大臣が監督し、立入調査等も行うこと、それを科学技術庁長官が委任を受けて行うことなどを定めております。原子炉等規制法や放射線障害防止法等の権限だけでなくて、科学技術庁にはもっと広い権限も指導監督の責任もあるわけです。 ところが、八二年に水がたまっていることを確認して改善の報告を求めることにしながら、ずさんな管理を放置してきたことや基本的なチェックや指導もしてこなかったこと、九二年以降も動燃からの改修計画を聞きながら見過ごしにしてきたこと、これでは私は、科学技術庁は動燃に対する法令に基づく指導監督さえ長期にわたってやってこなかったということじゃないか、科学技術庁の場合にはそこが問題じゃないかと思うのです。 大臣、この点どうでしょうね。どう考えられますか。
○谷垣国務大臣 今吉井委員が御指摘のように、確かに今回の経緯の中でだんだん物事が明らかになってきておりますが、第一義的には、先ほども申しましたけれども、日本の原子力、核燃料サイクルの現場を担っている動燃に、一々はしの上げおろしまで科学技術庁が言わなければならぬということになるとこれは情けない話でございます。だから、そこはそこで徹底的にうみを出さなければなりませんが、今御指摘のような不祥事が、もう少し科学技術庁としてきちっと適切な指導監督をしていれば防げたのではないか、こういうざんきの念は持っておりまして、ここの自己改革に懸命に努めなければならない、こう思っております。
○吉井委員 動燃の問題とともに科学技術庁の問題が、何か「もんじゅ」以来ずっと感じておるのですけれども、この委員会でも各委員の方からもちょくちょく指摘もありましたが、何かこう動燃が悪いと、一歩下がっちゃって、科学技術庁の方は第三者的な感じがするのですね。本当に深刻な受けとめが科学技術庁としてできているのだろうかということをずっと感じてきたわけです。 さて、低レベルのものさえまともに管理や指導ができない動燃あるいは科学技術庁に、危険な高レベルのものはもとより、原子力施設や放射性物質を扱う資格も能力もないんじゃないか、私はこういうことが今問いかけられているときじゃないかと思います。大臣、この資格はあると思われるのか。大臣に就任されてすぐに、昨日も現地へ行かれて、また今非常に新鮮な感覚で見ていらっしゃると思うのですが、そこのところを率直に伺ってみたいと思うのです。
○谷垣国務大臣 今まで日本の科学技術行政を推進する役目は科学技術庁がしょってきたわけでありますから、私は、この今科学技術庁の蓄積しているノウハウや能力をフルに発揮して、そして国民の信頼を取り戻すように、全力を尽くすように叱尾激励して、私の職責を果たしたいと思っております。
○吉井委員 長官の期待とか叱喧激励の決意は決意として今聞かせてもらいましたが、しかし、本当に今問われているのは、一体、能力や資格はあるのかというところですよ。これだけ繰り返してきたのですから。そこのところ、やはり非常に厳しく受けとめてもらいたいというふうに思います。 低レベル放射性物質ということで、ホットにしたら、つまり原子炉の中で使ったりしたらこれは注意が必要だが、ホットにしていなかったら大丈夫だと軽く考えて、放射性物質の取り扱いが全く無神経な雑なものになっていたということは率直に感じるところです。しかし、これは決して技術屋のおごりだ何だという話の次元でもないと思うのです。 一方、「もんじゅ」や再処理工場の方で見ますと、これは技術的に未成熟であっても、ナトリウム技術はもう完成していると確信していましたと、事故直後ですが、現場の技術者の方からお聞きしました。ある程度まで進んできたという段階で、技術的に完成したと過信して事故を繰り返してしまった、そこはやはり非常に大事な点だというふうに私は思っています。 実は、アメリカのスリーマイル島の事故の後、大統領調査委員会のケメニー報告では、安全だという思い込みが事故の最大の原因であったということを指摘していますね。 日本では、しゃにむに原発推進、プルトニウムリサイクルの事業化最優先ということで、安全無視の強行路線を突っ走ってきた。国民の皆さんがどんなに心配しても不安を持っても、余りにむちゃな強行について批判をしても、それを素人のざれごと程度に無視して突っ走ってきた。やはりここに事故や重大なミスを繰り返してしまった最大の要因があるのではないか。 先ほど、国民と目線を一緒にしてというお話もありましたが、私はこのことに根本的な反省が今求められている時代じゃないかというふうに思うのです。この点、大臣、どうでしょうね。
○谷垣国務大臣 御指摘のように、科学技術、特に原子力の発展のためには、安全性に対して非常にこれは意を用いて、国民の信頼をつなぎとめられるかどうかというのはそこにかかってくると思います。 今、原子力の専門家である吉井委員のお話を伺っていまして、私どももいろいろ考えておかなきゃならぬことがあるなと思いました。特に最後の、ナトリウム技術が完成したと思って油断していた、そこにすきが生じたという御指摘は、今後こういう技術を推進していくに当たって、私は技術者じゃないので、なるほどそういうものだろうなと今思って聞きましたのですが、科学技術行政を進める場合に今の御指摘を拳々服膺してまいりたいと思っております。
○吉井委員 大分時間がたってまいりましたので、最後に、せんだって私も六ケ所へ改めて行ってまいりまして、日本原燃の技術幹部の方といろいろ懇談したりお話ししましたが、最終処分技術はまだできていない、事業主体も最終処分場も決まっておりません、こういうのは動燃の方で研究してもらうんですというお話などを率直に聞かせてもらいました。それはそのとおりだと思います。 プルサーマルをやったときに、MOX燃料の再処理は、これはプルトニウムの高次化とかガンマ線量の増加とか、それから燃焼度が高くなってくる問題など一層難しくなるが、その技術開発はまだできていないんだ、仮に技術が完成しても、第二再処理工場をつくって別のプラントでMOXの使用済み燃料の再処理をやらないとだめだ、今建設中の第一再処理工場ではMOXは処理できないという話も会社から伺いました。 また、このプルサーマル問題については、実は科学技術委員会のせんだっての専門家の皆さんからの参考人質疑のときにも、参考人の方々からその趣旨は伺いました。 さて、そういう中でやはり今問題は、高速増殖炉「もんじゅ」で深刻な事故をやり、フランスはスーパーフェニックスの中止を決定し、動燃の再処理工場でも深刻な事故が起こった。MOXの再処理技術というのはまだ研究も始まっていないし、MOX実証炉での研究データも実はまだないわけでして、高レベル廃棄物の処分技術もない、処分場もない。低レベル放射性廃棄物の管理能力さえ疑われる事態が今回明らかになった。 高速炉「もんじゅ」でも新型転換炉「ふげん」でも、運転を管理する上で最も大事な状況把握に欠かせない中性子計測機器や、これは最近事故がありましたが、発覚しましたが、温度計のようなものでさえ欠損したり破壊して、これが火災や放射能漏れなどを起こしてきたというのがこの間の事実です。これはやはりプルトニウムリサイクル路線のすべての部分で技術的な未成熟というものを示していると思うのです。 私は、反原発、脱原発という立場じゃありませんから、一九三七年の核分裂、核融合の発見というのは、人類史上非常に価値あるものというふうに評価している一人です。しかし、今日人類が到達している安全技術の枠の中での基礎研究にとどめて、原発推進とかプルトニウムリサイクル路線の強行はやはり考え直す時期に来ている、原発の危険から国民の安全を守るという一致できるところで共同の取り組みを進めていく、そういう道に今転換を真剣に考えていくべきときだというふうに思うのです。 最後に、この点だけ大臣の決意なりお考えを伺って、時間が参りましたので、私の質問を終わりたいと思います。
○谷垣国務大臣 今吉井委員から、今後の原子力エネルギーの開発の基本的な方向はどうあるべきかというお話がございました。 私は、率直に言って、今こういう動燃等の不祥事が重なりまして、原子力政策に対する不安感が国民の中にあることは事実だと思います。こういうときですから、できるだけ私たちも大きな耳を持って各方面のお声に謙虚に耳を傾けていかなきゃならぬ、基本的にそう思っております。 ただ、今まで我が国が推し進めてまいりました、我が国は資源も乏しいわけでありますし、これから地球への負荷というようなものも地球環境問題の中で考えていかなければならないとすると、やはり核燃料サイクルを推し進めていくということが基本的に必要なのではないか、私はこのように思っております。ただ、吉井委員のお話はお話として耳を大きくして傾けながら、謙虚に進んでまいりたい、このように思っております。
○吉井委員 終わります。
○佐藤委員長 辻元清美君。
○辻元委員 私で最後の質問になりますが、社会民主党の辻元清美です。 もうきょうは、ここに立ちまして決意は聞きたくないなという気持ちで、私が衆議院議員になってからずっとこの問題ばかりで、抜本的な改革の決意でございますというのを何回聞いたかという気持ちで残念ながらこちらに立っております。 さて、そういう中で、まず最初に近藤理事長にお伺いしたいのですが、先ほどからも出ております異常なしという言葉ですね、全部異常なし、異常なしと、先ほども丸のついた報告書のようなものを拝見いたしましたが、動燃では、この異常なしという言葉をどういうふうに定義されているのですか。
○中野参考人 具体的な説明でございますので、理事長にかわって御説明させていただきます。 通常でございますと、点検、検査の場合には、あるスタンダード、基準を決めまして、その基準に合致していれば異常なしというのが通常でございます。ただ、今回のピットの問題に関して申しますと、例えば水位がどの程度になったときに異常ありとするかなしとするか、そのあたりについての基準は決めていなかったようでございます。
○辻元委員 私、今手元に、一九九三年の十月に、このピットの内部をスチールカメラとビデオで既に撮影していた、その写真の記事を持っております。このとき既に、これを見たら穴があいているんですね。これが報道されているわけなんですけれども、九三年十月のこの段階でも異常なしと、今の定義に合っているわけですか、これは。
○中野参考人 お答えします。 そのピットの調査を行いましたのは、千代田メインテナンスというところにやらせたレポートでございますが、先生お手持ちのものがそのものだと思います。 それを実施いたしましたのは、要するに中に水がたまったり、あるいはドラム缶の腐食が見られるということで、改修に着手しなければいかぬのではないかという視点から予算要求をし、そしてその結果の一部を使用いたしまして調査をしたということでございまして、当時としては、点検の結果というか、決して正常な状態であったというふうには思っていなかったと思っておるところでございます。 なお、ピットに関しましては、先ほど申しましたように、特にスタンダードを設けていなかった、しかし全体としては改修をしなければいけないというふうに考えていたということでございます。
○辻元委員 私の質問は、これは異常なしなんですかと聞いたんですよ。それを答えていただきたいんですね。
○中野参考人 そのようにお答えしたつもりでございますが、要するにそのこと自体が、そういう現象が決して適切なものではない、異常なしてはないということで、もともと予算要求もしておりましたし、そういう調査も始めていたということでございます。
○辻元委員 そうすると、その後も異常なしという報告が続いているのはどういうことなんでしょうか。
○中野参考人 先ほども申し上げましたように、本来でございますと、目視観察をしたときに水位がどれくらいあったら異常があるかとか、あるいはさびがどの程度になったらどうとか、きちっとした基準を決めておくべきであったかと思いますが、多分観察した結果、当時の所長の話にもございますが、見た感じでは、全体としては特に漏えいとかそういった問題も起きないだろうという判断をしていたようでございますので、そういった観点から恐らく、異常なしという報告をしていたのではないかというふうに思っておるところでございます。
○辻元委員 これはぼろぼろになっているんですけれども、これが異常なしというのは私には理解できないということと、二・五メートルの水がたまっていたときもあるというふうな話も聞いておるのです。私は身長百六十五センチですが、二・五メートルといったら、これにさらに一メートルぐらい水がたまっているわけですね。普通のプールよりもたまっておるというような状況になっていたと思うのですが、これをやはり異常なしと言っていたのは非常に問題じゃないかと思うのです。 そこで、この点につきまして、ちょっと科学技術庁の方にもお聞きしたいのです。 一九九四年の夏に、動燃の方から、予算要求のときにこのピットの中の概念図を科技庁に提出したというようなことを聞きました。この概念図については、「貯蔵ピット内ドラム缶の保管状況」と題した概念図で、一部を抜き出した拡大図もあった。その排水升付近を描いた拡大図には、廃棄物を詰めたドラム缶の下部の十分の一程度が水につかり、付近に「腐食」という説明もつけ添えられていたというふうに聞いておるのですが、これを見て、これは九四年です、異常なしというのを認めていらっしゃったんでしょうか。
○加藤(康)説明員 これは先ほど辻委員から配られました資料の中にも入っておるこの絵のことかと思いますが、我々はその保管、管理状況のデータは見ておりませんが、少なくともこういう状況で問題があるものですから、動燃事業団が、改修したい、そういうことで予算要求をされております。我々も、これは当然やはり改修すべきだということで、予算をさらに大蔵省に要求して、つけていただいたという次第でございます。
○辻元委員 その予算の執行ぐあいが、またこれは大きな問題になってきたわけなんですけれども、それはちょっと後半で質問したいと思うのですが、もう一つ、これも科学技術庁の方にお聞きします。 この前、東海事業所のアスファルト固化施設で爆発事故があった折、その後に総点検がなされたというふうに私も聞きましたし、科技庁の方からも、総点検をやっているという報告を受けました。しかし、今回このピットの施設については総点検が行われていなかった。ここで、その科学技術庁のチェックはどうなっているのか。普通、動燃と書いてあるパンフレットをいただいても、すべての施設の名前は出ているわけですね。そうしたら、どの施設について行われているかというチェック、私が見てもできるわけですね。これ一個だけ抜けていたというのは、科技庁は全く気づいていなかったのですか。
○加藤(康)説明員 安全局の方でもそれなりの点検をされていましたが、今回御指摘の話は、動燃事業団が総点検をした件のことと思います。 その点につきましては、先ほども御説明いたしましたけれども、当時、アスファルト固化施設事故の直後でございましたし、そういうことで、どこを総点検するかということが事務的に選定されまして、その際に漏れてしまった。その際は、火災とかそういうものにどうも頭が行っていたようでございまして、こういう地下に入っているそういうものにつきましては、その必要がないんだろうということで落ちてしまったのであろうと思いますし、そういうものが動燃内部でチェックできなかったわけでございます。 科技庁の責任につきましてもお尋ねでございますが、当庁も、動燃事業団が一斉点検しましたという報告を聞いております。そのときに、そういうものが漏れているということをチェックできなかったことにつきましては、反省している次第でございます。したがいまして、そういう反省のもとに、現在、大臣の指示もございまして、我々自身、科技庁職員自身が全施設を見るということで、きょうから点検を開始しているところでございます。
○辻元委員 総点検が終わりましたと言われたから、ああ、そうですがというのであれば、監督官庁の役割は必要ないのじゃないでしょうか。と思います。 きょうからやっているというのも、ちょっと信じられないのですよね。あれだけの事故が起こって、私はあのとき、すべての施設の安全基準について全部科技庁がチェックされたらいいんじゃないですかとか、四月二十四日に質問して、これについて池田安全局長が答えていらっしゃる。覚えていらっしゃると思うのですよ。そのときの御答弁は、今動燃の改革について話し合っていただいておりますので、その結果が出次第、それも見て検討して考えたいというようなお答えをいただいているのですね。私はそのときにもう一回、そんな事態と違うと思う、今すぐやったらいかがですかと言っているのですけれども、推移を見守りましてという答えでした。そのやさきにこの事件が起こっているわけなんですね。 ここはかなり深刻に受けとめていただかないと、大臣も新大臣になられたのですが、そういうのがずっとあったのですよ、今まで。そういう中でまた行われている。皆委員の方、そこをチェックされました。しかし、また今回の事態なんですね。これは、もう本当に決意表明は聞きたくないと申し上げたのですが、具体的に示していただかないと、総点検をしたというのであれば、総点検の何を科技庁はチェックしたのかということを今後しっかり文書なり、それから図であったり表であったりということで私たち一人一人のところに届けていただかないと、その報告だけでは全く信用できないという事態が起こっているというふうに思います。 次に、動燃の方にお聞きします。 先ほどの一九九四年ですけれども、当時の所長が担当部局の人に対して、施設周辺での作業は極力目立たないように進め、万一作業に気がついて質問を受けても、別の作業目的を説明できるようにすると指示をしていたというふうに報道されているのですが、これは事実ですか。
○中野参考人 お答えします。 事実でございます。
○辻元委員 これに対しては、理事長、どういう御意見ですか。
○近藤参考人 詳しくこれを調べました担当の中野の方から答えさせます。
○中野参考人 お答えいたします。 本人から聞いたところによりますと、当時の状況から申しまして、「もんじゅ」が臨界になるとか、あるいは「もんじゅ」が初送電をするとか、いろいろ事業団としての締めくくりの時期、非常にプロジェクトが完成していく時期の中で、ちょうど、ホールドアップ問題とか、いろいろな問題が出てきた。そういう問題の中にさらに、前から気がついていたことなんだけれども、大っぴらにこういったことをやるというのは何となく気が引ける状況であった、そういう中で、できるだけ目立たないようにやったらどうかと。 それから、別の理由でというのは、これは一体どういう真意だということで聞きましたところ、例えば新しい規制、規則ができて、それに従って実施をしているとか、そういったような理由がもしあればというようなことを言っておるようでございますが、再度そのあたりの心境につきましては調査をしていきたいというふうに思っております。
○辻元委員 そういうふうに指示をされていたということを認められましたけれども、どう考えても、これがこの施設だけを今回の総点検から外したその原因につながるのじゃないかというふうに、これはだれが見ても、そこをやっているのを黙っておけよ、黙っておけよと言っていてこれが総点検から抜けているというのは、その相関性はあるというふうに私は考えるのですが、理事長、いかがですか。全くないと言い切れるのでしょうか。
○近藤参考人 先ほども中野が説明しましたように、私の聞いた範囲ではそういった事実はないと聞いております。 それから、本人も病気をしてきょうここに出席できずにおりますけれども、改めて再度私もしかと確認しようと思っておりましたけれども、ちょっと病気で確認できないままでございますが、周りの理事、中野理事を筆頭に本人に聞いたところでは、先ほど説明申し上げたとおりと聞いております。
○辻元委員 私は、その御本人に再度事情聴取をされた方がいいと思います。この後、もしもまたぽろっと出てきたら、もう取り返しがつかないと思いますので、そういうことを申し上げておきたいと思います。 さて、そういう中で、予算の使い方の問題ですね。 先ほどから他への流用ということが出ておりますけれども、実際に、その範疇について、今回予算の要求のときの項目と違う使い方をした、これはその流用の範囲に入っていると思われますか。これは動燃の方に聞きたいのですが、たくさんの方が質問されましたけれども、いかがでしょうか。
○井田参考人 動燃事業団の予算執行の問題でございますが、これは動燃事業団法施行規則におきましてそういうことが認められるということでございます。
○辻元委員 何かちょっと、今の質問の真意が伝わらなかったようなんですけれども。 一九九四年度の予算についてなんですが、その中で、この今回のピットに関する予算ということで請求してある予算の中から、プルトニウム燃料工場の機器にプルトニウムが大量に七十キロ残留していることがIAEAから指摘されて、九・五キロに減らせと言われて、このために二億三千四百万執行されていると思うのですね。この使い方というのは、これは流用の範囲だというふうに思われているのでしょうか。
○井田参考人 先ほど申しましたように、事業団法上、一般的にこういった、全体で申しますと予算の目間の流用、項、目とございますが、それが認められておりまして、その範疇には入っているものでございます。 先ほど先生おっしゃいましたように、この全体のホールドアップ問題、当時、平成六年ごろ起きたわけでございますが、そのうち、ホールドアップ問題と関連する問題がございまして、全体のプルトニウム第三開発室のプルトニウム燃料工程への滞留、プルトニウムが滞留してその中へ入って、それをちゃんときちっと処理しろという問題と、それに関連いたしまして、そのプルトニウム燃料の規格外品というのがございます。規格外品でございます。それのプルトニウム量をちゃんとはかれという問題等がございまして、このピット関連の貯蔵施設の予算はその後者の方でございまして、そのうちのプルトニウム燃料の再計量、規格外品の再計量、こういうものに使ったということでございまして、使うことは法令上認められるところでございます。
○辻元委員 科学技術庁の見解はいかがでしょうか。
○加藤(康)説明員 それも、我々も動燃事業団からその使途を聞き、また、職員が本社及び現地を調査いたしまして、いろいろな契約書類、いろいろ調べたところでございます。 先ほど辻先生がお配りされた資料にございますけれども、平成六年度におきましても、予算的には二億八千九百万円でございましたが、実際使ったのが三千二百万、残りの二億五千七百万円をこういうものに一応充てている、そういう資料になっております。この充てている全体がウラン燃料開発費という一つの目的の中のものでございますので、先ほどの総理府令に基づく規則では流用を認められてございますが、これはもともとその目的自体の範囲でございますので、あそこで言う流用にも当たらないものでございます。 したがいまして、ここは一応その目的に従って使われているというふうに解釈しております。
○辻元委員 私は、これは全く違う目的のように、あの建屋を建てるとかそこを修復するという目的で要求されているので、それが違う目途に使用されているというふうに理解します。 というのは、そのルールの立て方というか、一般の国民が今何に不信感を持っているかといったら、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、国民から見てわかりやすいお金の使い方であったり、国民から見てなるほどこのお金はこっちに回してもと納得するような使い方をしないと、もう今や信頼を回復できないわけです。今のお答えをされて通用するかどうかということなんですね。それをよく考えていただきたいと思います。 次に、会計検査院の方にお聞きしたいのですけれども、今後、会計検査の方法や体制をやはり強化していかないと、こういう問題、私は、残念ながら動燃のほかの予算の使い方についてももう全部チェックしていただきたいと思うのですけれども、その点は具体的に何か方策を考えていらっしゃるのでしょうか。
○榊会計検査院説明員 お答えいたします。 会計検査院は、科学技術関係の予算が年々増大していく中で、従来より、合規性あるいは経済性、効率性、有効性等の観点から予算の執行の結果を検査しております。 予算を執行していく過程では、予算どおりに執行できなかったり流用の必要性が生じることもあると思いますが、これは一般的には、予算要求や予算認可の時期と実際の執行の時期の時間的ずれ、あるいは取り巻く状況の変化等のためということもあって、予算とその執行との間は必ずしも一致するとは限りませんので、会計検査院といたしましては、通常は、予算と執行との乖離という点だけに着目して検査をしているわけではございません。 しかしながら、今回の動燃の予算の執行につきましては、流用そのものは、ただいま動燃あるいは科学技術庁の方から御説明ございましたように、流用そのものが直ちに違法なものとは言えるわけではございませんが、廃棄物の保管の問題、予算と執行との乖離、あるいは予算要求と実態の乖離等の大きさなどの状況について、動燃における予算の実際の執行結果を個々に調査して判断していかなければならないと考えております。 したがいまして、本院といたしましては、まず、今回のピットに関するこの流用についての事実関係の確認と事態の解明を十分に行いまして、その結果を踏まえて、先生御指摘の、ほかにも同様な事態がないだろうかという点について検討してまいりたいと考えております。
○辻元委員 そろそろ時間が参りましたので、最後に大臣にお伺いしたいと思います。 この半年ぐらいになるでしょうか、実際に一昨年「もんじゅ」の事故が起こり、そのときもビデオ隠しがあったということ、それもこの半年間に話し合われました。その次には、先ほどのアスファルト固化施設の火災事故。そして、その後の目視で確認ということがこれも虚偽であったということもこの半年間に話し合われた。その後に「ふげん」で重水漏れ事故が、これが四月に起こっております。そして、これが三十時間後に地元の自治体などへ連絡するということで、長官が炉の停止を指示するという異常な事態が起こったわけですね。そしてさらに今回の事故で、事故というか保管のずさんさがわかり、そして予算の執行問題が出てまいりました。さらに、九月二日には「ふげん」で、原子炉に挿入してあった出力検査器の先端部をなくしてしまったという報道も出ております。そして、その後にまた、人形峠の排水は鉱山保安法違反であると九月十日に通産省が発表している。これがここ半年ぐらいの間に起こった、もしくは追及してきたことなんですね。 こういう事態を踏まえて、私自身は、先ほどの吉井委員の話にもありましたが、やはりプルトニウム政策というのが、論文に書くことはできるけれども、人が扱う際にささいなことでも事故が起きる、ささいなことでも危ないということで、人が扱うときにその限界みたいなものが今出てきているのではないかという心配をしておるわけなんですね。 動燃はトップ集団と言われていたというふうにも聞いているのですけれども、その人たちですらこれだけの事故もしくはいろいろなトラブルを起こしてきた。そういう中で、私はここでしっかり、まずプルトニウム政策についても検討、もしくはその問題点はどういうところにあるかということを謙虚に洗い出していくということが今後の検討課題として大きく出てくるのではないかという点が一点。どう思われるかですね。 それともう一つ……
○佐藤委員長 辻元委員に申し上げますが、質疑持ち時間が経過しておりますので、結論を急いでください。
○辻元委員 はい。 その点をぜひお聞きしたいと思います。
○谷垣国務大臣 今辻元委員、プルトニウム政策を進めていく上でのいろいろな問題点が限界に来ているのではないかという御指摘でした。私は、先ほど御答弁の中でも申し上げましたけれども、今日本の原子力政策というのは危急存亡のときに来ているという、古めかしい表現ですが、そういう言葉を使わせていただきました。やはり、信頼がなければこの政策は推し進められない。ところが、今御指摘のような数々のことで信頼が大きく損なわれてきている。これは間違いない事実だろうと思います。こういうときに、私、先ほど申し上げましたけれども、我々も謙虚に耳を傾けて、今進めていることのいろいろな問題点というのは各方面から十分に伺って、腰を落としていかなければならないな、こう思っております。 それで、先ほど、もう決意表明は聞き飽きたとおっしゃいますが、私どもやはり今の日本の置かれた状況の中で何とかもう一度信頼を取り戻して進めていかなければならない、こういうふうに思っておりますので、動燃改革には私、全政治生命をかけて当たっていきたい、このように思っております。どうぞまたよろしく御指導、御鞭撻いただきたいと思います。
○辻元委員 終わります。
○佐藤委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十四分散会