予算委員会 第1号
- 発言数
- 384 件
- 登壇者
- 46 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1996/12/10
会議録
○委員長(大河原太一郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、委員長から一言申し上げます。 当委員会の総括質疑においては、内閣総理大臣以下すべての国務大臣が出席することが原則であります。 今回の外務大臣の海外出張については、諸般の事情にかんがみ、理事会における協議の結果、例外として了承いたしましたが、政府側に対し、今後は原則を遵守されるよう、強く要請いたします。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大河原太一郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に前川忠夫君を指名いたします。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大河原太一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 次に、予算の執行状況に関する調査についての理事会における協議の結果を御報告いたします。 質疑を行うのは二日間とし、総括質疑方式とすること、質疑割り当て時間の総計は三百一分とし、各会派への割り当て時間は、自由民主党百十分、平成会百三分、社会民主党・護憲連合三十九分、日本共産党二十五分、民主党・新緑風会十六分、二院クラブ八分とすること、質疑順位についてはお手元に配付いたしておりますとおりでございます。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、本日及び明十一日に日本銀行総裁松下康雄君を、また明十一日には株式会社住宅金融債権管理機構代表取締役社長中坊公平君を、それぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大河原太一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) この際、去る十二月六日、姫川蒲原沢において発生した土石流事故について、政府から発言を求められておりますので、これを許します。橋本内閣総理大臣。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 去る十二月六日午前十時三十分ごろ、姫川蒲原沢において発生した土石流により、建設省、林野庁等が実施しておりました災害関連事業の現場が直撃され、作業に従事していた十四名の方々が巻き込まれて行方不明となり、また八名の方が負傷されました。 現在までに八名の方の死亡が確認されており、一名が身元確認中、五名の方が依然として行方不明となっております。 亡くなられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様におかれましては、突然最愛の御家族を失われたその悲しみはいかばかりかと、衷心よりお悔やみを申し上げます。また、負傷された方々に心からお見舞いを申し上げ、一日も早い回復をお祈りいたします。 災害発生後、行方不明となっておられる方々の早期救出に全力を尽くすため、直ちに建設大臣を現地に派遣し、適切な指揮をとるよう指示いたしました。 現地の捜索につきましては、消防、警察、自衛隊や関係公共団体、民間工事関係者、民間ボランティアなどの方々に昼夜を分かたず多大な御苦労をいただいているところであります。 土石流の発生原因につきましては今後の調査を待たねばなりませんが、今は、二次災害の危険を監視しながら、残された行方不明の方々の捜索に全力を挙げることが何より重要であると考えております。 以上、御報告を申し上げます。 —————————————
○委員長(大河原太一郎君) これより質疑を行います。及川順郎君。
○及川順郎君 平成会を代表いたしまして質問させていただきます。 まず、質問に先立ちまして、ただいま総理からもお話がございましたが、長野県の小谷村で起きました土石流の被災者、亡くなられた方々に対しまして、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、災害に遭われた方々に対するお見舞いとあわせまして、今救出に当たっております方々に対しましても心から感謝を申し上げます。 長野県は、冬の華とも言われる冬季オリンピックの準備も進められている折から、ぜひとも無事故に今後の作業が進められることをあわせてお祈り申し上げます。 さて、今回の臨時国会、日数も非常に少ない、審議日数は限られてございます。また、出されている法案も状況としては余り多くございません。政府提出法案としては、公的介護法案や、農林中金と信連の統合に関する法律など農協改革法、著作権法等が改正案として出されておりますが、一方、新進党からも三つの議員立法が提出されております。 一つは、消費税据え置きに関係する法案、それからもう一つはNPO法案、もう一つは阪神・淡路大震災の被災者への見舞金支給法案。内容、骨子は、被災を受けられた方々に対する、母子あるいは父子家庭の皆さんに対して世帯当たり百万円、高齢者世帯には一律五十万円の見舞金を支払うということ。また、不幸にして家を失われたり壊れたりしている建て直し等に対する方々に三百万円の融資を行う。予算を伴う問題でございます。 今、党としても政府と折衝しているようでございますが、ぜひ年末を迎えた被災者の方々に温かい心の贈り物として成案を見られますように御協力をお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 また、総理初め閣僚の皆さんにもよろしくお願いいたします。 自民党の皆さんにもどうぞよろしくお願いいたします。 総理に質問をさせていただきます。 大政党の党首に対していささか失礼な質問になる箇所もあるかもしれませんが、時節に関しましてお許しを賜りたいと思います。 私は最近、理解できない言葉が一つあるわけでございまして、いろいろ考え中でございます。それは報復予算、この言葉が活字になっているんですね。どういう予算なんだろうといろいろ考えておりますが、まずこの点について総理の見識をお聞きいたしたいと存じます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 報復予算という言葉、もしその意味を問われるのであれば、恐らく恣意的に特定の地域あるいは特定の要望に意図的にこたえる、あるいは意図的にこたえない、そのいずれの場合もありましょうけれども、そうした意図を持った予算編成を行うということになろうかと存じます。 ただ、私自身そうした言葉を使ったことがありませんので、報道機関においてどういう意味でそれが使われておるかということについて、私自身がその報道機関の使われた意味を熟知しているという状況ではございません。
○及川順郎君 大蔵大臣の見識も伺っておきます。
○国務大臣(三塚博君) 政治の原点は、公正、公平、国民に平等でなければなりません。予算編成決定にさようなことがあるはずがございません。
○及川順郎君 十一月二十五日の自民党の役員会、これは総裁としての総理の招集権になると理解していますが、それでよろしゅうございますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 十一月二十五日のと特定をされましたので、それだけにお答えを申し上げるといたしますなら、ちょうど十一月二十五日の自由民主党の役員会は、私自身がAPECに出張中のために出席をいたしておらなかった役員会であります。 役員会は幹事長が、特に国会等の開かれておりますような場合、党の機関として招集をいたすのは幹事長が行っていると存じます。
○及川順郎君 出席の有無は今お話しのとおりで結構でございますが、責任の存在は厳としてあると理解しておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 政党政治というもののあり方、そして政党というものの組織を考えますとき、いずれにいたしても最終的な責任が総裁にある、それは御指摘のとおりであろうと思います。
○及川順郎君 先ほど報道がという不規則発言がございましたけれども、その中を紹介しますと、知事が新進党を応援した県などに予算を多くやる必要はないとか、それから予算編成は緊縮財政というめり張りをつけ、新進党が多数当選した大阪や愛知などには予算を多く配分しても仕方がないと、こういうような発言がなされた。同じような報道がなされているんですが、これは勝手に報道しているのか、役員会の中でそういう発言がなかったと言い切れるのか、この辺はどのように報告を受けておられますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、自分自身が出席をしておらなかった、そもそもそのときに日本におらなかったということを申し上げました。 そして、役員会での論議、これはそれぞれの政党、どちらの政党でも同じことだと思いますけれども、自由闊達に議論が行われるものと思います。そして、当然のことながら、その中で交わした議論というものを、その会議会議の性格によりまして、すなわち役員会の場合には幹事長が記者団の方々にその内容をブリーフィングを行うわけでありますから、そうした発言が交わされたという事実を私は否定するものではございません。そうした材料も持っておりません。
○及川順郎君 ちょっと今、最後の話尾が理解できなかった。 そうした内容の報告は受けておられるということですね。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 報告は受けておりません。私の不在中の会議、また党の実質的な仕事というものは幹事長の手元で行っております。党の中における一々の会合、会議、あるいはそれは政務調査会の場合もありますし、組織の場合、広報の場合、それぞれの分野で責任者を定めてそのもとで実行しておりますから、一々私自身に報告を行うという制にはなっておりません。
○及川順郎君 それでは、この報道内容についてはどのようにお考えになっておられますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) ですから、私は、先ほども申し上げましたように、そういう議論が全くなかったと言い得るような報告を持っておりませんと申し上げました。
○及川順郎君 それでは、やはり表現は別として、あったというその上に立ちまして、大変失礼なことをお願いすることになりますが、法制局長官、恐れ入りますが、憲法十一条の条文とその意味を解釈していただきたいと思います。
○政府委員(大森政輔君) 憲法十一条でございますか。
○及川順郎君 はい。
○政府委員(大森政輔君) 憲法十一条をまず朗読いたしますと、「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」。 これの解釈をしろということでございますが、これは解釈するまでもなく、文字どおりよくわかる規定ではなかろうかと思います。
○及川順郎君 続けて、もう一度お願いします。 それでは、憲法十五条第二項、この条文の紹介と説明をお願いします。
○政府委員(大森政輔君) ただいまお尋ねの憲法十五条第二項は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」というふうに規定してございまして、これも国民の皆様、この文章を読めばこの意味は容易に理解できることではなかろうかと思う次第でございます。
○及川順郎君 ただいまの条文の中で、「公務員」には選挙で選ばれた特別公務員を含みますか。含みますね。確認をしておきます。
○政府委員(大森政輔君) この第二項は「公務員」と一般的に規定しておりますので、特別職公務員を除外する意味ではないというふうに解せられますけれども、一般職公務員と特別職公務員との間におきましては、その担当する職務の関係上、種々全く同等の取り扱いがなされておらないことは委員御承知のとおりでございまして、それがこの第二項の趣旨に抵触するものではないということも言えようかと思います。
○及川順郎君 ちょっと説明がわかりません。特別公務員というのは議員は入りますね。私たちは特別公務員でしょう。これはこの中に入るでしょう。「全体の奉仕者」というその中に入るという理解でいいんでしょうかということを確認しているんですよ。
○政府委員(大森政輔君) 一般論としてはお尋ねのとおりであろうと思います。
○及川順郎君 そうしてみますと、役員会で取り交わされたこの議論というものは、やはり法に照らしてみて憲法に違背すると、こう断ぜざるを得ません。それは政治をやる者のおごりです。そういうことが許されるとしたならば、これは国民にとって不幸なことだと思う。 私は、総理が冒頭話されたのを一つの救いとして、少なくとも選挙を終わって、選ばれた以上、国家、国民のために平等に奉仕をする、この指導をきっちりやっていくという決意を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、議員が今御指摘になりますような問題というものは、予算編成またその執行の過程において起こってはならないことだと思っております。 そして現に、議員が今冒頭触れられましたように、自由民主党が敗北した都道府県においてということでありますならば、例えば我々は残念ながら愛知県で勝利をおさめることはできませんでした。そして今、愛知県は万国博の誘致を一生懸命に進めておられますし、我々は政府としてこれを支援していくということで各国への働きかけもやってまいりました。先般、日にちは忘れましたけれども、衆議院選が終わりました後に万国博協会の事務局が日本を訪問されましたときにも、私は、この誘致のために関係者、すなわちその事務局の来訪者に対して万国博推進の意思を、そして政府としての支援の意思も明らかにいたしております。 重ねて申し上げますが、私どもは予算の配分、執行に当たりましては、その政策の目的あるいは効果等を踏まえながら厳正公正に対応していく、当然のことであると思います。
○及川順郎君 小山、茶谷、岡光容疑者逮捕、厚生省汚職は本当に大事な部門だけに大変つらい出来事です。高齢者福祉、大部分の人はもう真剣に超高齢化時代に備えて努力している、その努力を土足で踏みにじるような出来事だったんじゃないか、私は非常に残念ですね。 これを契機に、公務員の綱紀粛正のための公務員の倫理規定を決める新規立法の必要性、これをすべきだという声が出ておりますが、反省の一つとして、そして行政が国民に示す姿勢として、私は来通常国会でぜひこれを成案にしていただきたい、こう思いますが、総理の見識はいかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員からも御指摘がありましたように、今回の事件というものは本当に残念な事件であります。情けないという以外の言葉がございません。そして、高齢社会というものが現実となっておりますこの時期において、高齢者対策そのものを食い物にしたような事件が連日報道されておりますことを、何ともやりきれない、情けない思いで見守っております。 先般、事務次官会議に官房長官とともに出席をし、本当に実効の上がる綱紀粛正策をということを指示し、総務庁長官から官房長会に対し今その成案を求めております。そこから出されてまいります意見が本当に立法の必要のないようなものであることを願いますが、その内容を踏まえながら、そうした法律案の作成の可否までを視野に入れながら考えてまいりたい。今、法律を必要としない実効の上がる綱紀粛正策というものが提起されることを願っております。 なお、内閣全体といたしましても、この国会中の閣議をそう長時間続けることも許されませんので、会期終了直後、一番早い閣議の後に閣僚懇談会として、各国務大臣としての見識でこの問題についての議論を闘わせよう、その中から方策を見出していこうと、そのような状況に現在あることを御報告申し上げます。
○及川順郎君 法律がなくてもそのような事態が守られるということは理想です。しかし、人間社会、善人もいれば悪人もいる。こういう状況の中で、やはりきっちりとした規定は決めるべきところは決めておかなきゃならない。その点をよく踏まえて、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいことを重ねて要望しておきます。 話は変わりますが、総理、茶谷さんが自民党の公認候補者になられて総理も応援に行かれたんでしょう。何回ぐらい行かれたんですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 選挙期間中に一度参っております。そして、その公認候補といたしましたこと自体不明を恥じております。
○及川順郎君 今の御発言に追い打ちをかけるのは私も非常に心が痛むんですが、これも新聞の報道、現地で聞いている人からの話も、集会で聞いている人の話も含めまして、十月十一日、大宮の駅前でやられた演説では三千人ぐらい集まっていたそうですね。長生きしてよかったと思える国にしたい、だからこそ茶谷さんのような人材が必要なんだと、こういう演説をされております。 これは私は(発言する者あり)いやいや、これは私は選挙の応援演説としては当然だと思いますよ。 梶山官房長官、今戻ってまいりましたね。御苦労さまでございます。間に合いました。 長寿国家は茶谷、専門家、宝として国会へ押し上げてほしい、茶谷の言うことは私が責任を持ちますと。ちょっと表現が違うかもしれません。 これは、応援演説をした、しまったと心の中で思っておられるかもしれませんが、選挙のときは、この種の演説は私は悪いとは言いません。しかし、今この事態になってそれをどう受けとめているかという姿勢が私は大事だと思うんです。 いかがでしょうか、総理と官房長官の今のお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は不明を恥じると申し上げました。そして、その時点において私の知る限りの候補者の履歴の中から、まさに私は彼にこんな問題があるとは知りませんから、高齢者福祉という問題についての権威者という位置づけで有権者に御推薦をしたことも事実であります。そして、その不明を恥じるということは先ほど申し上げたとおりであります。
○国務大臣(梶山静六君) 選挙の最終日に応援に参りましたことは事実であります。そして、新聞その他に伝えられているような街頭から選挙民に対してお訴えをしたこともまた現実であります。 今、総理から述べられましたように、公認候補に至る過程、実は全党員が全部それをくまなく知ってやれればいいのでありますが、現実にそうはまいりません。公認候補でありますと、私たちが全力を振るって支援をすることは党人として当然の行為であります。また、街頭に立って彼の述べている選挙公報やあるいはパンフレットやその他を読み、なおかつ彼が訴えていることを言いますと、その言葉は正しいと、そういう判断をしたこともまた事実であります。 そういうことに基づいて、私の言った言葉には責任を負いますけれども、総理が述べられましたように、結果として公認に至った経緯、それから街頭で選挙民の方々に訴えたこと、事実が全く相違ってしまったわけでありますから、大変不明不徳をおわび申し上げる以外にはありません。
○及川順郎君 今度の事件を通して私が感じますことは、やはりその根っこにあるものは政官業の癒着構造、これが悪の温床になっている。今度の事件を通して、これは本当に人間として許せないという怒りの声、私も何人からも訴えられました。つらい思いをしております。こっちは悪いことは何もしていないんだけれども、政治家の仲間にそういう意識が欠落していると、こういうおしかりを受ければ、これはやはり一緒に反省もしなきゃならない。 この問題に対して、この事件を通してその本質を総理はどのようにごらんになっておられますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 事件そのものは既に司直の捜査の段階にあることでありますので、これ自体についての言及は避けるべきことであろうと存じます。 その上で、この事件にかかわりましてはさまざまな思いがございます。しかし、仮に規制の緩和、撤廃という作業が進んでおり、また地方分権というものが進んでおり、中央省庁における権限というものが縮小されておりましたなら、少なくともこうした事件の発生する温床というものは減っていたであろう、そうした思いもその一つの思いとしてございます。
○及川順郎君 この問題はそれではまた後ほど触れることにいたします。 埼玉県議会で、十二月四日、この汚職事件に関する意見書、決議が全会一致で採択されたのは御承知だと思います。意見書の提出先は総理と厚生大臣でございます。この意見書の内容は紹介するまでもございませんが、この意見書に対してどのように対応されるのか、どういう姿勢で臨むのか。ほかの地方自治体でも同じ思いで手続をしているところもあると思いますので、ぜひこの点についてのお考えをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 埼玉県議会の意見書及び決議については、国に対して事件の真相の早期解明と再発防止策の確立を求めるとともに、問題となった施設に関して入所者等への影響を十分配慮して適切な対応を図ることを求め、あわせて埼玉県の老人保健福祉計画である彩の国ゴールドプランの着実な達成を求めているものであり、これらの措置が必要であるということについては厚生省としても同じ認識を持っております。 今後、大臣官房に設置した施設整備業務等の再点検のための調査委員会において、実態解明とともに、社会福祉施設に関する補助金、法人認可、運営等についての再点検を行い、必要な改善措置を講じてまいりたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、厚生大臣からも御答弁申し上げましたように、その事件の真相の解明、同時に再発防止などの確立というこの御要望は国としても同じ認識に立っておることでありますし、厚生省に対しまして既に実態の解明とあわせて必要な改善措置を講ずるように指示をいたしております。厚生大臣から報告を申し上げたとおり、その内容と方向と申しますものは今国の認識と違いのないものと、そのように心得ております。
○及川順郎君 それでは、彩福祉グループの今回の事件の根っこになっているところなんですけれども、この会社の機構、事業実態、そして現在扱っている事業とその金額、件数、概要をまとめてあるものがあったらこの場に御提出をいただきたいと思います。
○政府委員(羽毛田信吾君) 概要を御報告申し上げたいと存じます。 現在、小山博史氏が代表者となっております法人が経営をいたします、あるいは現在建設途上にございます社会福祉施設、老人関係の施設につきましては、全体で八施設でございます。そのうちで三施設が既に運営を開始しているという状況でございます。 そして、その全体にかかりました費用が、私どもの調査をいたしましたところでは総事業費百六十一億円でございます。その間に国庫補助金が五十億九百万円入っておるというような状況になってございます。
○及川順郎君 私も現地で何回か取材をしておりますけれども、ちょっと私の取材でわからない部分がございまして、それで今お聞きしたんですが、今の説明でも私は次の質問をちょっと続ける状況に足りない部分がございます。 ぜひ、今すぐと言っても無理な話でしょうから、この彩福祉グループ所管の施設の全体、それに関する検査状況、事業状況全部、検査状況ですね、その報告書をきちっとこの委員会に、国会に報告する、これをしていただくように委員長にお取り計らい願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(大河原太一郎君) ただいまの資料につきましては、後刻理事会で協議をいたしまして、しかるべき措置をしたいと思います。
○及川順郎君 よろしくお願いいたします。 それでは、地元の埼玉の議会でやりました質疑の中から出てまいりました金額分だけで私が試算をした部分を一つ取り上げます。そのほかのことは、また資料が出てからにさせていただきたいと思います。 施設の元請金額と下請金額、それから補助金総額、元請と下請金額の間に何も入っていないんですね、元請金額と下請金額に差があるんです。その差をざっと計算いたしますと十七億八千三百二十七万円。この大部分は補助金です。原資は税金です。元請から下請へ出して、その間何にもしないで十七億円のお金を懐に入れる。どういうことなのか。税金泥棒なんて言う人もいますよ。 それはそれとして、この実態はわかっていたのか、あるいは調査していたのか、この一点についてはどういう状況だったのか、所管庁の説明を願いたいと思います。
○政府委員(羽毛田信吾君) いわゆる丸投げという形で下請に出されて、その間でさやを稼いだという形でございまして、数字につきましては埼玉の方であれしましたものが約十八億、それから山形で約八億、全体で二十六億というふうに聞き取りをいたしております。これにつきましては、今までの施設の手続の中では、下請に出します金額までを審査なりあるいは補助金なりのときにその資料の提出を求めるという仕組みにはなってございませんでした。 したがいまして、その点をも含めて今後いかに適正にするかという点について、検討委員会の中でいかに適正にチェックをしていくかの手段をこれから検討していかなければならないというふうに考えております。
○及川順郎君 今ごろそんなこと言っていたんでは国民から何をやっているんだと怒られますよ。 私は、ちょっとわかりやすくするために、今度の癒着の構造と補助金ですね。(図表掲示)ちょっと見えるようにいたしましょう。見えますか。見えなかった方は聞いてください。 一つは、山形ルートと埼玉ルートがある。それでこの中で、大体この構図が彩福祉グループの系列それから官僚でかかわった人たちのグループ。その中に認可等の便宜供与が行われて、その見返りとして選挙資金の提供や会合、ゴルフ等の費用の提供が行われている。こういう県と国の補助金の合計、埼玉の方は、私が現場から聞いた計算でありますと、この補助金だけで五十四億円、山形の方は、これは新聞報道ですけれども、五十七億円です。合計しますと、今回のこの一件だけでも百十一億円の補助金が関連している。大きい金額ですね。 そこで、お伺いしたいんですが、本年度予算で、一般会計の中で補助金の金額がどのぐらいを会計総額の中で占めているか、それを説明していただきたいと思います。
○政府委員(小村武君) 一般会計の中で一般歳出というものがございますが、その中で政策的に充てられる、手元にちょっと数字、正確なものを後に申し上げますが、約十八兆円だと思います。
○及川順郎君 全体ですよ。
○政府委員(小村武君) 補助金総額は、八年度予算で十八兆七千三百六十六億円でございます。
○及川順郎君 ちょっと私の計算とは違いますね。合っていますか。
○政府委員(小村武君) 先ほど申し上げましたように、補助金の総額は十八兆七千三百六十六億円でございます。 さらに、この内訳を申し上げますと、法律補助が十五兆六千七百五十三億円、予算補助が三兆六百十三億円でございます。それから、地方公共団体、その他の区分でございますが、八年度予算で申し上げますと、地方公共団体には十五兆一千二百九十四億円、その他が三兆六千七十二億円でございます。
○及川順郎君 今のやつをトータルしてみてくれませんか。地方の独自の補助金は含まないで結構です。それをトータルして幾らになりますか。
○政府委員(小村武君) 今、私ども御説明申し上げましたのは国からの補助金でございます。したがいまして、今問題になっております社会福祉法人等に対する補助金に足しますと、さらに地方公共団体が独自にまた補助をするものがございます。社会福祉施設でございますと、国は二分の一でございます。そのほかに地方公共団体から補助金が出ている、こういう関係になります。その部分についてはただいま申し上げた数字には入っておりません。
○及川順郎君 それでは、今おっしゃっていた公共事業にかかわる補助金、これを加えて幾らになりますか。
○政府委員(小村武君) ただいま申し上げた数字の中には公共事業に対する補助金が入っております。十八兆七千三百六十六億円のうち、公共事業に係る補助金につきましては三兆九千二百三十四億円でございます。
○及川順郎君 それでは、あわせて、特殊法人に関する補助金は幾らぐらいになっておりますか。
○政府委員(小村武君) 十八兆七千三百六十六億円のうち、特殊法人に対する補助金は二兆三百六十一億円でございます。
○及川順郎君 その数字もこちらにいただいた数字の試算とは違いがあります。これは後ほど精査しましょう。 それでは次に、厚生省で所管している補助金事業、これについては説明をするよりわかりやすく私のところでまとめました。(図表掲示) 「厚生省の補助金の推移」、こういう実態です。平成八年度、八兆三千億円。この八兆三千億円の中には上の特殊法人の分は含まれておりません。大変な金額です。これだけの大きなお金を補助金として使っているわけですね。これは非常に透明性が問われる部分。これは後ほどやります。 厚生省のこの数字は、これは厚生省から出したんですけれども、また数字が違うなんて言われても困りますので、間違いありませんか。
○政府委員(近藤純五郎君) お答え申し上げます。 ただいま数字を持っておりませんので正確にはわかりませんが、恐らくそのとおりの数字だと思います。
○及川順郎君 こういう席で私も言いたくはありませんけれども、やはり行政マンというのはブロです。自分の所管しているところぐらいはそらんずるぐらい、ひとつ勉強していただきたいと私は思います。それは国民に対する奉仕者としての責任ですよ。 さて、次にお伺いしたいんですが、日清医療食品、日本医療食協会、日本メディカル給食協会、日本病院寝具協会、この四つにつきまして、企業、団体事業の概要を御説明願います。
○政府委員(谷修一君) 日本医療食協会ほか今お話のございました四つの事業体についての事業概要を申し上げます。 まず一つは、財団法人日本医療食協会でございますが、これにつきましては、かつては医療用食品についての調査研究、検査、検定及び普及に関する事業、二番目といたしまして食品等に含まれる有害物質等の検査事業、飲料水の水質検査事業等を行っていたわけでございますが、本年十一月より、このうち医療用食品に関する事業は廃止といたしております。 次に、社団法人病院寝具協会でございますが、病院等における寝具類の洗濯及び関連業務にかかわる受託業務の代行保証事業、二番目といたしまして寝具及び寝具供給に関する調査研究事業等を行っております。 三番目の社団法人日本メディカル給食協会でございますが、病院食の提供に関する調査研究及び技術開発事業、病院食の提供に関する教育研修事業並びに情報提供事業、四番目といたしまして病院食の受託に関する代行保証事業等を行っております。 最後に、日清医療食品株式会社でございますが、これにつきましては病院における患者の食事提供業務を行う株式会社、このように承知をいたしております。
○及川順郎君 この寝具リース会社、医療食品会社は、かつて公正取引委員会からやみカルテルで排除勧告を受けているんですね。公正取引委員会、どういう勧告を受けたんでしょうか。そして、その勧告に基づいてどういう改善が行われたのか、両方。片方は所管庁から御答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(矢部丈太郎君) お答え申し上げます。 最初に、病院向けの寝具につきましては、平成六年六月に社団法人日本病院寝具協会に対しまして警告をいたしております。この案件につきましては、病院向けの寝具等の賃貸あるいは洗濯業者がその病院と契約を締結する場合に、天災等によりましてその業者が一時的に業務を行うことが困難となる場合に備えまして、その業者にかわって業務を行うことを保証する業務代行保証でございますが、これをその日本病院寝具協会から得なければならないとされていたところでございます。この協会がその業務代行保証を引き受けるに当たりまして、あらかじめ近隣近県の会員から意見聴取をするということをしたり、あるいは会員以外の者の業務代行保証の引き受け手続をおくらせるというようなことによりまして、新規参入業者の営業を行いにくくしている疑いが認められたものでございます。 これに対しまして、病院寝具協会に対しまして今後同様な行為、すなわち新規参入を阻止するような行為が行われないよう求めたところでございます。これに対して協会は、その代行保証の事務処理を促進するということ、また近隣近県の会員の代行保証に関する意見聴取を行わないようにするという措置をとったところでございます。 それからまた、医療用食品につきましては、本年四月に日清医療食品株式会社及び財団法人日本医療食協会に対しまして排除勧告を行ったものでございます。この案件は、日本医療食協会が保険点数が加算される医療食品の唯一の検査機関としての指定を受けたということを利用いたしまして、医療食品の製造工場あるいは販売業者の指定制度を実施しまして、医療用食品を製造または販売する事業者の事業活動を支配、排除していたということで、これが医療用食品の取引分野における競争を実質的に制限したというものでございます。 本件につきましては、公正取引委員会が審査を開始いたしましたところ、日本医療食協会及び日清医療食品とも製造工場の認定制度、販売業者の認定制度を廃止し、また他の事業者を拘束している協定も既に破棄をしておりましたものですから、公正取引委員会は、先ほど申しましたように、本年八月にそのとった措置の実効を確保するための措置を命じたところでございます。
○政府委員(谷修一君) 病院寝具協会及び医療食協会について公取からの警告あるいは勧告を受けた後の対応について御説明させていただきます。 一つは、病院寝具協会の関係でございますが、今公正取引委員会の方からお話がございましたように、平成六年に独禁法違反ということで勧告、警告を受けたわけでございますが、厚生省といたしましては、この勧告を受けて、従来協会のみに限られておりました代行保証制度について、日本病院寝具協会以外の個別の業者等による代行保証も認めるというような措置をとったところでございます。 それから、医療食協会の関係でございますが、今お話がございましたように、ことしの四月に公正取引委員会から勧告を受けております。これにつきましては、厚生省としては、勧告後直ちに協会に対して理事長の退任等について指導をいたしました。医療食協会におきましては、ことしの五月に理事長の退任等が議決されております。 なお、ことしの十月に財団法人日本医療食協会は、今年度中、平成九年三月に解散をすることといたしまして、当面の事業として、先ほどもちょっと申し上げましたが、医療食に関する事業を除外いたしまして、水質検査あるいは食品の検査事業のみを行う財団として現在に至っているところでございます。
○及川順郎君 一口で言えば怠慢ですね。 それで、九月までジェイ・ダブリュー・エム、ジェイ社の取締役、大株主であった村田士郎さん、病院寝具リース会社の副社長とか医療食品会社の社長も務めておりますけれども、現在はどういうお立場でおられますか。
○政府委員(谷修一君) 今、村田氏のことでございますが、病院寝具協会の理事長をされておられますが、既に辞意を表明されているというふうに聞いております。 日清医療食品につきましては、現在、社長をやっておられるんじゃないかというふうに承知をしております。
○及川順郎君 この村田さんの件につきましては、またいずれ同僚議員の方からの質問にゆだねるといたしまして、きょうの一部報道にもございますけれども、公正取引委員会から警告を受けた後にも、寝具業界、寝具のリース会社から昨年四月、総理に五十万、小泉厚生大臣には二十万、献金が行われていた、こういう警告後も献金を受けていたということが報道されておりますが、これは事実でしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) ワタキューセイモアという会社から、けさの報道を受けて改めて事務所に調べさせましたところ、確かに、警告を受けました後、九四年の七月、九四年の十二月、九五年の七月、九六年七月、計四回、会費五十万円ずつが払い込まれております。これは、私自身本当に不注意でありました。これは返納したいと考えております。
○及川順郎君 今までの議論を衆議院の方からずっと私も拝聴しておりまして、今まで受けられた献金が適法に処理されている、だから何でもないんだと、こういう答弁が、これは私の受け取り方の違いがあればお許しを賜りたいと思いますが、厚生大臣はそういう趣旨の御答弁をなさっておられました。もう一度その趣旨を正確にお話ししていただけますでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 政治資金規正法にのっとり適正に処理されているもの、私は悪いと思っておりません。
○及川順郎君 それはその時期における問題であって、こういう事件が起きてもその気持ちは変わりありませんか。
○国務大臣(小泉純一郎君) それが世間の批判を浴び、問題あるなとわかれば、私は遠慮させていただきます。
○及川順郎君 私は政治家の倫理として、それは初めから疑いのある会社であるかどうか、それはわかりませんよ、私たちに。だけれども、一つの事件になったその対象会社から献金は受けていた。そのときは適法に処理をしてあったかもしれない。しかし、本当に国民に対して政治家として反省の姿を示すならば、今からでもその会社から受けた献金は返金する、そのぐらいの姿勢を示すのが本当の私は反省だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 私は大臣に在任中はそういう関係からの献金は自粛することにしております。
○及川順郎君 質問に答えていませんね。 献金を受けた会社が、そのときはわからなかった、適法に処理した、それはそれで結構です。その後事件が起きて、この会社が問題があるということがわかった。これはいけないことだったなと、それを見抜けなかった不明を恥じ、そしてまた国民に対して自分の本当に政治家としての倫理性から、その問題のある会社から受けた献金は、遅いかもしれないけれども返金する、そのぐらいの姿勢があってしかるべきではないですかと、このことを聞いているんですよ。
○国務大臣(小泉純一郎君) それは一つの考え方だと思います。
○及川順郎君 大臣はどうなんですか、大臣は。
○国務大臣(小泉純一郎君) それが問題のある、いかがわしいものであるというんだったらば、それはそうした方がいいと思います。
○及川順郎君 一般論でかわそうったってだめですよ、今事件になっているんだから。この問題に対してはどうするんですか、それを聞いているんですよ。
○国務大臣(小泉純一郎君) それは、問題点があった場合には改善措置を講じたい。厚生大臣として、その問題があった場合に、今後そういう問題がないような改善措置を、必要な改善措置を私は講じていきたいと思います。
○及川順郎君 それは当然のことじゃありませんか。あなた自身はどうするんですかって聞いているんです。
○国務大臣(小泉純一郎君) 私はまだ調べておりません。私はその献金等に自分が関与しているわけじゃありませんから、調べてみます。
○及川順郎君 今これだけ問題になっているのに、まだ調べていないなんというのはおかしいですよ。考えられない。早速に調べて、そしてそれに対して自分はどう判断すべきかと考えるのが政治家じゃないですか。政治家でなくたって、だれだってそのぐらいのことを考えますよ。もう一回答弁してください。
○国務大臣(小泉純一郎君) 私はけさの新聞で知ったわけですから、調べてみます。
○及川順郎君 調べてみて、もらってあったら、返しますか。
○国務大臣(小泉純一郎君) それは、新聞の報道が事実であるんだったらば返却いたします。
○及川順郎君 私もおとなしい人間ですけれども、もうだんだん腹が立ってきますので、この問題につきまして私は問題点を絞りまして、三つの視点から伺いたいと思います。 一つは補助金に対する透明性の問題です。それからもう一つはわいろ罪に対する司法的見解、もう一つは補助金を受けている会社の献金問題です。 まず最初に承りたいと思いますが、補助金を受けている、補助金適正化法というのがあることは私も承知しておりますけれども、今回の事件に絞りましてどういう途中のチェックをやられたか、報告してください。
○政府委員(羽毛田信吾君) 従来の指導で申し上げますと、そういう補助金等が出ました場合には、工事の完成時のみならず途中においても検査をし、補助金申請時の予定どおりの工事が行われているかどうかをチェックするようにという指導をいたしておりますが、それが十分に行われたかどうか、現在、埼玉県あるいは山形県とも協議をしながら、あるいは私どもの方の指導が十分であったかどうか、点検をいたしておる最中でございます。
○及川順郎君 そんなことだから事故が起きるんですよ。私の調べた状況においては、埼玉についてはろくすっぽ検査が行われていませんよ。こんな状況で国民の血税、字のとおり血の税金ですよ、本当に身を削って納めている税金、それを手の中の玉のように大切に国家国民のために使おうという、こういう謙虚な姿勢があれば、間違いがあっちゃならぬということが先に立つじゃありませんか。少なくとも決められている最低のことは実行しているというのは当たり前のことではないですか。 私は、この問題について、補助金を受けているところの補助金行政、今度の事件の根っこは補助金行政にあると言っても過言ではないと思っている。補助金を使うについては、公開して、事業の規模を言い、予算を言い、そしてそれを公開にして、そこで決まったらその経過をきっちり報告をし、でき上がったものも公開をする。 補助金に対する決算報告体制はどうなっておりますか、会計検査院。
○会計検査院長職務代行(疋田周朗君) お答えいたします。 国庫補助金は、毎年度、国の予算の相当額を占めておりますことから、私ども会計検査院といたしましても、従来から重要な検査対象と位置づけ重点的に検査を実施しているところでございます。 その結果、毎年度の検査報告におきまして、違法、不当な事態を数多く指摘するとともに、補助制度の運営だとか、あるいは補助制度のあり方自体についても改善を求めるなどしているところでございます。 最近、行財政改革による効率的な行財政の執行が求められる一方、個々の補助事業の適正な執行も強く求められているところでございます。 私ども会計検査院といたしましてもこうした国民の声に耳を傾けながら、適切な検査計画のもとに、検査手法にも工夫を凝らしつつ、個々の違法、不当な経理の指摘と補助制度のあり方に対する提言の両面から、これまで以上に充実した検査に努めてまいりたいと考えております。
○及川順郎君 それは当たり前のことですよ。 それでは、補助金がつけられてその補助金が使われる、使われた結果がどうなのかというのは、どういう形の書類になってどこに提出されておられるんですか。
○政府委員(小村武君) 補助金適化法に基づきまして補助金を交付した場合には、補助金適化法の十二条でございますが、「補助事業者等は、各省各庁の長の定めるところにより、補助事業等の遂行の状況に関し、各省各庁の長に報告しなければならない。」。それから十三条では、「補助事業者等が提出する報告等により、その者の補助事業等が補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件に従って遂行されていないと認めるときは、その者に対し、これらに従って当該補助事業等を遂行すべきことを命ずることができる。」、これは各省各庁の長の権限でございます。それから第十四条に、実績報告を求めることができるということになっております。
○及川順郎君 そんな解釈を聞いているんじゃないんですよ。決算報告書にして作成するシステムになっているのかどうなのかということです。わかりやすいじゃないか。
○政府委員(小村武君) 当然、予算の執行に関しましては、その決算を各省庁の長が作成し、大蔵大臣に送付し、会計検査院に送付をするということになっております。
○及川順郎君 そんないいかげんな答弁しちゃいけませんよ。 この問題、時間ないから後でやりますけれども、今回の事件を教訓として、補助金が実際に使われるのは地方自治体ですよ、非常に多いのは。全部じゃありませんけれどもね、多いのは。 新進党は国の事業補助金の廃止、それと交付金化の提言をしております。その理由は何かというと、国の補助金制度は、各地域の特色ある地域づくりを妨げる、あるいは国に対する陳情や官官接待などで国費の膨大な浪費を招いている。この弊害を是正し、各地域の実情に応じた事業を推し進めるため、国の直轄事業や県域を超える事業、ナショナルプロジェクトで必要な事業を除いて、公共事業にかかわる補助金は直ちに廃止して、地方に交付金として一括交付する制度に改めると、こういう提言をしている。これは非常にいい提言だと思うんですよ。 地方へ行ってこの補助金について事業をやったときには、決算書をつくってこの補助金については公開してだれでも見られる、このぐらいの透明性を今回の事件を通して確保すべきだと、こう私は思いますが、総理の所見を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員が御指摘になりましたように、公共事業に限定してそうした仕組みをと言われました場合には、確かに私は一つの考え方だと思います。 ただ、その補助金というものを考えてまいりました場合に、補助事業者が個人になっておりますケースがございます。例えば特殊教育を受けておられる学童の保護者が対象者といったケースがございます。 ですから、私は、地方公共団体を対象とした公共事業という議員の提起に対しては、現在補助事業等実績報告書というものが出されておるわけでありますから、これが公開、閲覧の対象になるといった対応をしていくことも可能であろうと思いますし、御指摘の意味は我々なりに今後検討させていただきたいと思います。
○及川順郎君 前向きにね。本当は私はそこまで踏み込んで改革をやるという答弁が欲しかった。その気持ちだけ伝えておきます。 次に、司法関係の質問ですが、これも時間の関係があると思いまして、私はちょっと表をつくりました。(図表掲示) 収賄罪です。この収賄罪の起きる件数と執行猶予と実刑率を見てください。大体見ますと、六・四、三・五、五・七、三・七、五・一、七・〇、平成七年度五・六、わいろ罪に対する実刑率です。 これに対して法務省、今までの状況を含めて、この実数、これも間違いであるかないかの御確認をまずお願いします。
○国務大臣(松浦功君) お答え申し上げます。 私どもでも調べておりますが、おおむね御質問の内容のとおり五%前後と考えております。
○及川順郎君 法務大臣、法務大臣御自身としてはこの実態を了とされますか。
○国務大臣(松浦功君) お答え申し上げます。 収賄罪の実刑率がおおむね五%であることは御質問のとおりでございますが、わいろ罪の有罪判決に執行猶予を付するか付さないか、これは裁判所においてお決めになることでございまして、裁判所におかれては、贈賄のわいろの額、公務の性質、公務員による不正な行為の有無等の諸状況を総合的に判断してお決めになっておられるものだと思います。 したがって、裁判所でお決めになる問題でございますから、その適否については法務大臣としては御答弁を遠慮させていただきたい、こう思います。
○及川順郎君 裁判所長官は来ておりますか、答えてくださいよ。-それでは、この問題についてはまた後ほど継続してやるようにいたします。 私は、個人的に刑罰を重くしたり犯罪者の量刑を重くするという主義者じゃございません。それは履き違えてもらっては困ります。罪人なんかいないほどいいんです。ただし、私が今この数値を見せまして、こんなに低いんじゃやり得だなと確信犯が出ることを心配しながら数字を示している。(「そんな心配は要らない」と呼ぶ者あり)心配が要らないという答えが国民の意識に広がることを期待して私は今の一覧表をお見せしたと理解していただきたい。 さてそこで、三点目に言いました補助金を受けている会社からの献金問題につきましては、これはまず条文の解釈等も必要でございますが、この点についてどういう見解を持っておられるか、これをまず承りたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 政治資金規正法には「国から補助金」等「を受けた会社その他の法人は、当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日までの間、政治活動に関する寄附をしてはならない。」と、このように昔から決まっております。
○及川順郎君 それでは、ついでにその次の十条を読んでください。——結構です。私は、一年を過ぎれば献金ができる、そのぐらいのことは知っていますよ。問題は、今度の事件の反省を踏まえてどうするか。今度の事件の反省の根っこにあるもの、これは政治と事業所と法人企業と言えばいいのか、それとお金の関係です。 今度の事件を反省とするならば、補助金を受けている会社並びに法人からは献金は受けない。まあ五年のうちには法人企業献金見直し、禁止も論議されている御時世ですから、それに一歩先んじて法改正に取り組むと、そのぐらいの具体的な姿勢を示さなければ国民は納得しないと私は思う。この点についての総理の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 企業・団体献金というものにつきましては、従来からさまざまな角度からの御論議が本院におきましても行われてまいりました。そして、先般の三党政策合意の中におきまして、政治資金規正法の平成六年改正法附則第九条及び第十条の規定を踏まえまして「政治資金のあり方について今後、さらに協議を進める。」旨を明記されております。各党会派におかれましても、御指摘のいわゆる寄附の質的制限の問題も含めて十分御論議をいただきたい、そのように考えております。
○及川順郎君 私の質問はここで一時中断をいたしまして、都築議員に関連質疑をお願いいたしたいと思います。
○委員長(大河原太一郎君) 関連質疑を許します。都築譲君。
○都築譲君 平成会・新進党の都築譲でございます。閣僚の皆さんには本当に御苦労さまでございます。 冒頭、長野県の小谷村で起こりました土石流事故につきまして、及川議員からもお話がございましたが、お亡くなりになられた方には本当に心から御冥福をお祈りし、また御遺族の皆様には心からお悔やみを申し上げたいと存じます。まだ未発見の方たちがおられるわけでございまして、一日も早い救出作業が進むことを心からお祈りいたしたいと思います。 そして、この長野県の土石流事故について冒頭幾つかお伺いをしたいということで、実はきのう労働省と建設省の方にお話をお聞きしました。そして、日曜日のNHKニュースでもやっておりましたが、あのあたりは本当に土石流の巣、雪崩の巣あるいは山崩れの巣と言われるような大変急峻な地形で、住んでいる方たちも大変厳しい生活を強いられておるなということを拝見したわけでございます。 今回の事故の前にも随分いろんな事故、災害が起こっている。昭和六十三年十二月にもやはり工事をやっておった作業員の方五人が亡くなった、こういう報道があったわけでございまして、その重大な災害の事故調査はやったのか、やっておるとすればその調査結果と、それを踏まえて講じた対策を教えてくれということでお願いをしたんですが、その資料が出てきていないんです。だから、質問ができない。政府はどういうふうに考えているんですか、これは。
○政府委員(尾田栄章君) ただいま先生御指摘の昭和六十三年十二月二十一日の災害でございますが、これは長野県によります積寒地域道路事業において雪崩防止工を施工中に、斜面を切っておったわけでございますが、切り土斜面が崩壊をし、死者五名、負傷者一名という災害が生じたものでございます。この切り土斜面崩壊量は四百立方メートル程度ということのようでございますが、これは斜面の脚部を掘削したことによりまして露出をしました細粒砂岩を含む地表土が流動したものというふうに考えられております。 この崩壊災害の経緯を踏まえまして、長野県では、掘削をする際には掘削のり面の安全対策といたしまして、掘削で露出した斜面の地質の踏査等の実施を指導しておるところでございます。 しかし、今回の災害は土石流という全く別の土砂移動現象により生じたものでございまして、まさに作業現場から数キロ離れました上流部で発生をした土石流が作業現場を襲った、こういうものでございまして、御指摘の災害とは全く性格を別にするものというふうに考えておりまして、直接比較することはできないというふうに考えております。
○都築譲君 私がお願いをしたのは、六十三年十二月に起こった死亡者五名、この重大災害の調査結果の報告と、その後どういう対策を講じたかということを資料で出してくれと言ったのに、なぜ今そんな説明をしているんですか。そんな質問を私はしていませんよ。 だから、出るのか出ないのか、建設省と労働省、それを教えてください。
○政府委員(尾田栄章君) 先生御指摘の資料がどういう資料かわかりませんが、災害の実態につきましてはただいま御説明を申したとおりでございます。
○国務大臣(亀井静香君) 我が国は災害国家とも言われるように、残念なことでありますが不断に災害が発生をいたしております。 それにつきまして、建設省といたしましては、直轄工事の場合あるいは県工事の場合等それぞれの責任の所在は違いますけれども、これらについての原因調査はそれぞれやっておるわけであります。今の御質問は県工事のようでございますから県によってやっておると思いますが、全国多数の都道府県がございますから、そこにその調査結果がとまっておるのか、本省に上がっておるのか、これは詳細は調査をいたしたいと思っております。
○都築譲君 労働省はどうですか。
○国務大臣(岡野裕君) 都築先生のお話、かつての六十三年十二月の事故についてのお話でございました。 もともと当該地域は土壌が軟弱であります。また、その基盤はフォッサマグナが走っておりますので、下部構造が極めて複雑に相なっておるというようなことで、先生がお話をした土壌崩壊その他の事故が過去に多数起こっております。 労働省といたしましては、それらの原因究明をいたしました上で、それぞれ要綱をつくりましたり、あるいは地元の関係者を集めて会議をいたしましたり等々の措置を講じているところでございます。 先生が具体的におっしゃる六十三年十二月の原因究明については、当然、当省においてもどこかの部門でなされておることと思いますが、早速調べて、御回答ができるものにつきましては御回答を申し上げたい、こう思っております。よろしくお願いします。
○都築譲君 今、両大臣から御発言がございました。ぜひ調べていただいて、また委員長においてぜひよろしくお取り計らいを願いたいと思います。
○委員長(大河原太一郎君) 資料提出につきましては、後刻理事会で協議をいたしまして処置いたします。
○都築譲君 それで、本題に入りたいと思います。 先ほどまた河川局長さんが余分な説明をされたわけですが、今回の土石流と昭和六十三年の崩落事故というのは全く関係がないんだということですが、土石流は水だけで起こるんですか。河川局長さん、教えてください。
○政府委員(尾田栄章君) 土石流の発生原因につきましては、大雨によって生ずる場合あるいは融雪時に生じる場合等いろんな原因が考えられております。
○都築譲君 そうすると、土とか石は全然入っていなくても土石流と言うんですか。
○政府委員(尾田栄章君) ただいま申しました水がそういう土に作用いたしまして、土と水が同時に急斜面を下り落ちることによって生じる現象を土石流と呼んでおります。
○都築譲君 どうして土と石が川の中に入っているか教えてください。
○政府委員(尾田栄章君) 河川の上流域にございますいろんな崩壊現象によりまして、土石が河床に堆積をしておるのが実態でございます。
○都築譲君 崩壊は関係ないと言ったじゃないですか。どういうことですか、それは。最初から調査もしないで、今回とは全く別の事件だと言うことがどうしてできたんですか。言ってください。
○政府委員(尾田栄章君) 先ほど申しましたが、昭和六十三年十二月の災害、これは施工場所、道路工事の現場におきまして斜面を切っておりました。斜面を切っておったその斜面が崩壊をして、作業しておられる方が五名亡くなられ、一名負傷したものでございます。 それに対しまして今回の事例は、上流での崩壊によるものか、あるいはこれはちょっとどういう原因で起こったのかわかりませんが、これが下流に流れ下ってきまして、下流で作業しておられる方たちが行方不明になったということでございます。そういう意味合いで全く別だという説明をさせていただいた次第でございます。
○都築譲君 建設大臣は違うとおっしゃっているから、建設大臣の御見解を聞いてみましょう。
○国務大臣(亀井静香君) 災害はそれぞれの要因によって発生をするわけでございますから、具体的には全部違うわけであります。 委員今御指摘の、あるいは私、詳細な資料を持っておりませんから詳細なことはわかりませんけれども、道路工事をやっている最中にそのそばで土砂の崩壊が起きた。このたびの場合は工事現場の数キロ奥の峡谷において、どういう原因で起きたか後ほど徹底的に調査いたしますけれども、自然現象というような形の中で土砂崩れが起きた。それが襲ったということでございますから、外形的にも一応違ったケースだと、このように思われるわけであります。 ただ、委員御指摘のように、六十三年の事故についての詳細な資料を私どもは持っておりませんから、どこが決定的に違うかまでは申し上げるわけにはまいりません。
○都築譲君 今、亀井大臣そして河川局長からもお話がございました。こういう土石流の発生について、特にこの時期についてはいろんなものがあるということで、例えば雪解け水説あるいは天然ダム説、こういったものがあるようでございますけれども、いずれにしても土砂が崩壊をして、それが直接人を襲うか、あるいは沢に流れ落ちて、それが天然ダムを決壊させて一挙に鉄砲水となって人を襲うか、いずれにしても犠牲になるのは人間、労働者なんですね。だから、そういった意味で私は、余りにも軽々に関係ない関係ないと、そして前の事故の状況あるいは対策といったものも示せない、こういう対応には著しい不信感を覚えるわけです。 それで、亀井大臣にお伺いをしたいんです。 現地にいち早く入られた、そしてまた陣頭指揮に立たれた。よくやっておられると、こういうふうに思います。ただ、記者団の前でのコメントで安全対策は十分やってきたというふうに言っておられますけれども、その真意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 現地につきましては、委員の御出身の労働省からの御指導もこれあり、また昨年七月十一日に大災害が発生をしている地域でもございますので、私どもといたしましては、現地では警戒態勢を始動させる基準も厳しく強化いたしまして、例えば降雨量でいいますと時間当たり十五ミリ、それから六時間連続五十ミリという基準のもとで現地での警戒態勢をとっておったわけでありますけれども、当日は時間当たり大体三ミリか四ミリ程度の降雨量でもございました。連続で申しますと三十四ミリ程度の降雨であったと。また、融雪の点でございますが、極端に気温が上昇したというような状況もないわけでございますが、しかしあの現場の関係者としては細心の注意を払ってやっておったというふうに聞いておるわけであります。 なお、センサーを張っていなかったではないかというふうな新聞等の御指摘もございましたが、私ども、二次災害を防ぎながら捜索活動をやるという厳しい作業をやっておったわけでございますが、自衛隊、警察、建設省といったこうした大きな組織、技術を持っておるところをもってしてもセンサーを張ることができないような非常に危険な地形のところで発生をしたということでもございます。 なお、つけ加えて申し上げますと、発生しましたその峡谷には、上部に営林署のダムが二つ、その下に建設省のダムが二つあったわけでございまして、そうしたダムニつを乗り越えて現地を襲ったというような状況でもございますので、工事関係者が別に安心をしておったわけじゃございませんが、その峡谷について何らの防御がされていないという状況ではございません。四つのダムが一応の第一次的な防御もしておるという状況の中で降雨量等がそういう状況でございましたから、現時点では私どもそういう点で抜かりがあったというように判断をする材料はございません。 もちろん、捜索を当面全力を挙げてやっておるわけでございますけれども、後ほど労働省とも、あるいは御指導もいただきながら営林署と協議いたしまして、事故原因の調査委員会を設置して徹底的に究明をし、今後の事故防止に役立たせるつもりでございます。 以上でございます。
○都築譲君 安全対策は十分だったという発言、これについてのお考えを聞きたいんです。今るる御説明をいただいて状況もよくわかったんですが、安全対策は十分だったということは、国として刑事の責任も民事の責任も受けるつもりはないということをあらかじめ宣明した、そういう趣旨ですか。
○国務大臣(亀井静香君) 安全対策を日ごろから厳しく建設省といたしましても指導しておる中で、しかも現場の行為者が一応そういう基準等を守りながらやっておったという今状況がございます。しかし、現実にこういう事態が起きておるわけでありますから、原因等を今後十分調査をしていきたい。 安全対策というのは、神のみぞ知ると言ったらおかしいですが、予測しがたいような大規模な災害が発生をした場合、関係者の責任をどこまで追及できるのかというような問題もありますが、しかし事故原因をきっちりと調査した上でないと最終的な断定的なことは申し上げるべきではない、このように考えております。
○都築譲君 そうなんですよ。しっかり調査をしてその原因を究明し、またこういうことが起こらないように対策をしっかり講じてもらいたい。 そういうことで、最初から安全対策に問題はないというふうな予断を持たせるような、調査団をつくられる、事故原因の究明をやるといったって、大臣がそんなことを言われたら、その方向でやらなきゃいけないなんて思う人はいないかもしれませんけれども、そもそもそういう発言をすることが私は不見識ではないかと、こう思っておったんです。
○国務大臣(亀井静香君) 私が申し上げていますのは、そうした事故原因等もきっちりまだ究明していない中で、関係者の責任問題に及ぶことでありますから、必死になって捜索活動に従事しておる関係者について、現時点でそうした責任問題に触れるような発言は、現地におきまして情勢を掌握しておった立場上、私は言えなかったということでありまして、御了解いただきたいと思います。
○都築譲君 それで、労働省の方も、例えば去年の九月二十九日には施工業者に対する指導ということで、防災協議会の結成とか、あるいは発注機関に対しても要請を行っておりますし、ことしもまた繰り返し安全対策会議といったものを要請しておったわけでございます。 こういったものの履行状況について、ちょっと教えていただけますでしょうか。
○政府委員(伊藤庄平君) ただいま先生御指摘のように、この地域一帯につきましては、この地域の地盤が脆弱であること等の特殊性にかんがみまして、豪雨災害後の復旧工事につきましては、昨年九月に安全対策の要綱をまとめて、関係者にも集まっていただいて、そういったことの周知、理解を徹底させるとともに、ことしの七月にもそういった安全対策について呼びかけを行っておるところでございます。 また、雨が大量に降った後等につきましては、要請文をファクスで関係事業者に送付して注意を喚起する等も行ってまいりまして、そういった一連の私どもの呼びかけにつきましては、発注者また関係事業者の皆さん方も十分念頭に置かれて事業に当たっていただいてきたものと理解をいたしております。 ただ、今回の災害につきましては、いずれにいたしましても救出作業等が終了した段階で私ども、災害の発生要因、原因等の必要な分析を精力的に行って、必要な対応をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○都築譲君 いつも犠牲に遭うのはやっぱり本当に第一線で働いている労働者でございまして、特に建設業は死亡災害の率が高いわけでございますから、ああいう急峻な地形で今までもう何度も何度も事故が起こっておると、そういったことを考えれば、しっかりとした安全対策をこれからは講じていただきたいということを心からお願いいたします。 それでは、話題を変えまして、今回いろいろ行政を取り巻く大変厳しい状況がございますし、だからこそ行政改革もしっかりやっていかなければいけないということでございますが、まず冒頭に、泉井石油商会にまつわる石油利権をめぐる問題について、少し政府の見解をお伺いいたしたいと思います。 今回の石油利権をめぐる政官業の構造的な汚職に発展するのではないかという、こういう事態があるわけでございますけれども、今までのところの事件の概要、解明の状況、こういったものを法務省の方、教えていただけますでしょうか。
○政府委員(原田明夫君) お答え申し上げます。 お尋ねの事件につきましては、東京地方検察庁におきまして、平成八年十一月七日、泉井純一を所得税法違反の容疑で逮捕いたしまして所要の捜査を遂げた上で、同月二十七日、同人を所得税法違反で起訴したところでございます。 なお、ただいまのお尋ねは、この事件に関しまして何らかの犯罪があるのではないかというお尋ねだろうと存ずるのでございますが、一般的に申し上げまして、捜査当局におきましてどのような犯罪について捜査中であるか、その状況がどういうことであるかということにつきましては、それ自体、公にできない事柄でございますので、法務当局としてお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。 ただ、あくまで一般論として申し上げますれば、具体的事件の捜査等に関しまして仮に何らかの犯罪を構成するというふうな事実がございますれば、捜査当局におきまして、検察もそうでございますけれども、法と証拠に基づきまして適正に処理されるものと存じております。
○都築譲君 今回、通産省の方たちが実は処分も新聞で発表されるような状況であったわけでございますけれども、実際の実務のところは石油公団が仕切っているというのが実情ではないか、こういう話もあるわけでございます。 通産省と石油公団、業界の構造改革が必要ではないかと思うんですが、通産大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府委員(江崎格君) 石油開発にかかわる資源エネルギー庁の役割でございますけれども、これは通産省設置法におきまして、通産省の外局として置かれております資源エネルギー庁の任務といたしまして、鉱物資源の合理的な開発に関する事務が規定されております。これは設置法の十八条でございます。それから、十九条におきまして、所掌事務としまして、鉱物資源の開発に関することということが規定されております。これを受けまして、通産省の組織令におきまして、石油部の事務として石油資源の開発に関することが規定されております。 こうした根拠に基づきまして、通産省としては石油開発政策を立案し、政策の実施機関である石油公団を監督しているという実情でございます。
○都築譲君 それでは、ちょっと視点を変えて、ベトナム沖石油開発で国と石油公団の果たした役割はどんなものだったんでしょうか。そういったものをちょっと教えていただけますか。
○政府委員(江崎格君) 三菱石油のベトナム沖のプロジェクトでございますけれども、これは三菱石油のベトナム沖の探鉱権益でございますけれども、一九九二年の三月にベトナム国営石油が国際入札を行いまして、これに参加して落札したものでございます。一九九二年の八月になりまして、三菱石油が中心になりまして日本ベトナム石油株式会社という会社が設立されました。現在、同社によりまして探鉱作業が進められております。その会社に対しまして開発を支援するということで、石油公団が現在までに合計四十二億五千万円の出資、それから五十三億円の融資を行っておる状況でございます。
○都築譲君 このベトナムの石油開発について、四十二億あるいは五十三億と、こういうふうな今お話があったんですが、今回、実は十一月後半、ベトナムの計画投資次官一行が極秘で日本に来日した。二十日から二十四日は大阪の方に行かれて、二十四から三十は東京と、こういうお話でございますけれども、これはどういう目的でどういう話し合いをされたのか、教えていただけますか。
○政府委員(江崎格君) 私どもとしてはそのような事実は承知しておりませんので、お答えできません。
○都築譲君 では、外務省はどうですか。
○政府委員(林暘君) ただいま担当の政府委員が来ておりませんので、必要でございましたら直ちに照会してお答えを申し上げます。
○都築譲君 外務大臣がおられればすべて答えていただけるはずなんですけれども、外務大臣がいないときに総理に御答弁いただくということでお約束しておるんですが、総理をサポートする体制がこれはできているんでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変恐縮でありますが、議員も今非常に極秘裏にといいますか非公式に来訪というようなお話でございました。事務当局が調べまして後ほどお答えをさせるようにいたします。
○国務大臣(佐藤信二君) 今のお問い合わせのことでございます渉、ベトナムのフック計画投資省の副大臣を言われるのでしょうか。
○都築譲君 そうです。
○国務大臣(佐藤信二君) その人ならば、十一月二十八日に私の方に見えましてお会いをいたしました。
○都築譲君 そうすると、エネルギー庁長官は御存じなかったと。それで、大臣が御存じということは、その目的は何なんでしょう、どういう話をされたのでしょうか。
○国務大臣(佐藤信二君) これからの日本とベトナムにおける貿易と投資の拡大ということで、私に対する表敬だと思っております。
○都築譲君 わかりました。その状況についてはいずれまた詳しくお聞きすることにしたいと思います。 それから、通産省からそういう形で、先ほど法務省からのお話もあったわけでございますけれども、いろんな癒着の問題が指摘をされておる。特に石油業界への天下りの問題とか、接待だけではなくてそういう指摘もあるわけでございます。 石油公団への通産省からの出向者は現在何人いるか、平均出向期間、そういったものをちょっと教えていただけますでしょうか。
○政府委員(広瀬勝貞君) お答えをいたします。 私ども通産省から石油公団へ部課長が十三名出向しております。それから、課長補佐クラスとかあるいは技術センターの技術支援というようなことで十七名、合計三十名出向しております。期間は平均二年ぐらいでございます。
○都築譲君 それぞれのその役割が、それぞれ役所もありますし、公団とかそういう特殊法人にもあるわけでございますけれども、いずれにしても、今回の泉井石油商会事件にまつわる疑惑といったものがこういう構造の中から出てきているんではないかと。 特にまた、厚生省の方でも大きく問題になりましたツムラ特別背任事件あるいはミドリ十字とか日本臓器からの政治家への献金の疑惑といった問題もあるわけでございます。こういった問題についてはまたいずれしっかりとただしていきたいというふうに思っておりますが、今回は行政改革も叫ばれておるし、総理も火だるまになってもやり遂げると、こういうことでその決意を御披瀝されておられるわけですから、この問題について入っていきたいと思います。 ただ、今回の厚生省の汚職の関係、こういった問題でいち早く綱紀の粛正ということが言われております。ただ、本当に綱紀の粛正ということで済むのか済まないのか。そういった問題も含めて今から幾つかお聞きしたいと思いますが、まずその前に、行政改革を今回の衆議院の総選挙では各党みんな掲げて戦っております。 ただ、行政改革がなぜ必要なのか、そのところについてよくわかっておる方はわかっておる。しかし、一般の国民の皆さんがどういうふうに理解をされておられるのか。そしてまた、それについて政治家あるいは官庁、公務員の皆さん方、こういった人たちがどういうふうに受けとめているか、よくわからないところもあると思うんです。 総理にもう一度、行政改革の必要性といったものについてわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、先般の衆議院選の間じゅう、非常にわかりやすい言い方と言われますなら、このような御説明を国民に対していたしてまいりました。 今、私たちが大変大きな変革の時代の中にあり、経済も行政も社会のシステムも、政治ももちろんでありますけれども、大きく変わっていかなければならない。その中で、例えば新しい産業を生み出すということ一つを考えてみても規制緩和といった仕事が必要になる。規制が減れば当然ながら中央省庁の仕事は減るはずである。同時に、一方で住民に身近な仕事ほど住民に身近な自治体にお願いをしなければならない。それは地方分権です。そこでも当然のことながら国の仕事は減るだろう。減ります。当然、行政はスリム化できる、はずです。 そして、高齢社会というもの。これは年来私が申し上げてまいりましたことですけれども、人生五十年時代に設計された行政の仕組みが人生八十年時代にもう限界に達している。これを人生八十年時代の行政の仕組みに変えていきましょう。この部分は選挙で申し上げたことではありません。従来から私が申し上げてきたことであります。わかりやすくと言われますならば、そうした問題がすべて行政改革を必要とすること、その理由になろうかと思います。 いずれにしましても、これはもう議員もよく御承知のように、非常に複雑多岐にわたる行政課題というものに直面したとき、いわゆる縦割りの行政システムというものが限界に達しているということはもう国民にもよく知れていることだと思います。これからの変化に対応できるような、そして国民のニーズに合ったできるだけ簡素な、効率的な政府をつくるように目指していく、そうしたことが我々の努力としてわかりやすい行政改革と言われますならそうしたような御説明を申し上げることになろうかと思います。
○都築譲君 必要性をわかりやすくということでお願いをいたしました。ですから、今の総理の説明、確かに大変わかるんですが、深刻さは余り伝わってこないんです。今、生活できているじゃないかと思う人たちがたくさんいると思うんです。なぜそんなに総理が火だるまにならなければならないほどの行政改革が必要な深刻な事態なのかというのがわからないんです。教えていただけますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 例えば、産構審あるいは経済審議会等で小委員会あるいは部会等がさまざまなこれからの予測をしておられます。そして、例えば現在の仕組み、これをそのまま全然いじらずにずっと延ばしていった場合に、西暦二〇二五年という一つのポイントを見てみますと、その時点では国は破産の状態に陥る、そうした試算がなされております。両審議会の関係の中で多少の数字の違いはありますけれども、その方向というものはいずれにしても非常に深刻なものであります。 そして、そうした事態にならないためには、財政構造の改革と同時に社会保障構造改革をやらなければ到底耐え得ないということがその中からは出てまいります。今、国は二百四十兆円、地方と合わせますと約四百四十二兆円の公債残高というものを抱え、これは国民一人一人にすれば三百五十二万円の借金を未来から行っていると同様のことであります。これ以上この借金をふやしていけるのか、そうした視点から考えれば、財政構造も変えていかなければなりませんし、社会保障の構造も変えなければなりませんし、そしてそれを支え得るだけの経済基盤をつくろうとすれば経済構造改革もなさなきゃなりません。そして、当然ながらその中に金融システムを直していく必要もあります。 しかし、そうしたものを阻む原因がもし行政にあるとするならば、その一点からも行政改革は行わなければなりません。そして、現在縦割り行政というものの中で出てくる問題というのは、例えば本院にも大変お時間をかけ御論議をいただき、我々もおしかりを受けてまいりました住専の問題一つをとりましても、現在の行政システムの中から露呈する問題は明らかであろうと思います。こうした問題を我々は全力を挙げて解決していかなければならない、それだけの深刻さのある問題だと改めて申し上げたいと思います。
○都築譲君 国が破産をするとなぜいけないのか、大蔵大臣、教えていただけますか。ちょっと質問通告をしていなくて恐縮ですが。
○国務大臣(三塚博君) 質問の意図が不透明なんですけれども、議会制民主主義がありますというのは、生きとし生けるもの、基本的人権を尊重されながら生を全うしていく、自己努力によって行い得ない分野は、公経済、政治という場面の中でこれに対応策を講ずる、これは国家の使命だろうと。 こういうことでございますから、破産をして喜ぶ人はだれもいませんし、長い伝統と歴史を持つ我が国は、先人の築き上げたよき伝統と文化を正しく後世代に継承することは現代に生きる者の大きな使命だと。その一点をにらんでも、この国をさらによりよきものに進展することは当然のことだと。
○都築譲君 大変わかりやすい説明をいただいたのかよくわからないんです、はっきり申し上げて。 経済審議会がこの間出した試算の中では、国民負担率、いわゆる税金と社会保険料、これを合わせたのが二〇二五年度には、何とか五割に抑えたいという要望がありましたけれども、七三%になるかもしれないと。七三%というのは、一生懸命働いた人が一年間に四百万円稼いだと、その三百万円が税金と保険料で持っていかれてしまう、残り百万円で家に住んで、服を着て、食事をして、生活しなさいと。そういうことができるかできないかということだろうと思うんです。その深刻さを国民の皆さんはおわかりになっておられるのか。昔で言ったら七公三民、これだったらもう農民の皆さんは大暴動を起こしている、それほど厳しい状況だと思うんです。 総務庁長官にもちょっとそういった見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今いろいろお話、御答弁がありましたけれども、私はそれに加えて、先ほどの国が破産したらどうなるかということになりますと、国債はこれはお返しするわけにいかなくなっちゃいます。そうすると、国債は資金運用部が、例えば貯金が資金運用部へ行って、引き受けているものが結構あります。あるいは、銀行も相当引き受けております。 そうなってまいりますと、国債がパアになるということは、国が破産をすれば貯金をしていた方はその貯金がだめになってしまう、あるいは銀行に預金をしていた方はこの銀行の預金がまた取れなくなってしまう、そんなことになっては国民に大変御迷惑なことになるわけでございますから、私は国が破産するようなことになってはいけないというふうに思っております。 それから、今お話のありましたように、私ども、経済審議会のとおりで、このままいったら非常に国民負担率は高くなってまいります。ですから、今後は、国民の御負担を減らすのか、行政のサービスをある程度縮めていくのか、こういうことではなかろうかと。そうなってくると、国民の御負担を今後お願いをするにしても、行政の方がまずスリムになっていくということが必要ではないか、私はそういう面で行政改革が大変必要であると思っております。
○都築譲君 ということで、行政改革の必要性について議論してきたわけですが、行政に携わる方たちの綱紀の問題が重要でございます。 昭和六十三年の十二月十六日に閣議決定が行われております。「官庁綱紀の粛正について」、「職務上利害関係のある業者等との接触に当たっては、国民の疑惑を招くような行為は厳に慎しむこと。」と、こういうふうに閣議決定がされておるわけですが、この閣議決定の意義と、また法的な効果についてお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(梶山静六君) 御指摘のとおり、昭和六十三年の十二月十六日、いわゆるリクルート事件のさなかでございますが、綱紀粛正の閣議決定等をいたしたのは、総理大臣の綱紀粛正に対する決意を政府全体として受けとめ、厳正に対処するというためであります。 そしてまた、閣議決定は内閣の意思決定であり、各省庁はこれに従うべきもの、そういう背景を踏まえての閣議決定であります。
○都築譲君 そうすると、国家公務員法の九十八条一項とかあるいは九十九条で、上司の命に沿う、従わなければならないという条文がありますが、これは上司の命ということになるんでしょうか。
○政府委員(大森政輔君) まず、前段階で閣議決定の法的効力そのものについての御説明からいたしたいと思いますが、一般論としまして内閣法四条第一項の定めによりますと、要するに内閣の意思決定というものは合議体である内閣の会議である閣議というものによって決めるということになっているわけでございます。 したがいまして、閣議決定と申しますのは憲法六十五条により行政権が属するとされている内閣の意思決定でございまして、それは構成員たる国務大臣はもとより、最高行政機関たる内閣の統括下にあるすべての行政機関を拘束するということが一般的に言えようかと思います。したがいまして、関係行政機関の関係職員は、その決定に従って職務を執行する責務が生ずるということになろうかと思います。 ただいま委員は、それを国家公務員法とリンクさせてお尋ねでございました。国家公務員法の規定にかんがみますと、やはりあそこで言う上司というのは直接の指揮監督権を有する具体的な上司ということになろうかと思いますが、ただいまの閣議決定というのは、その上司もそれに従って職務を遂行する責務を有するそういう基準になるという、そういう関係になろうかと思います。
○都築譲君 それほど重いもののような説明がなされたわけですが、実態は全然そうではなかったというのが今回の通産省と厚生省の事件だろうというふうに思うわけです。 それで、その後、官房長官が六十三年十二月十六日に官庁綱紀の粛正ということで「会食、遊技、贈答品の受領、未公開株式の譲受け、政治家あるいは立候補予定者等の行う会合のパーティー券の購入斡旋等の行為について、特に留意されたい。」ということを言っております。「特に留意されたい。」ということはどういう趣旨でしょうか、内閣官房長官。
○国務大臣(梶山静六君) まさに文字どおりでありまして、特に注意をするように、留意をするようにということであります。
○都築譲君 それで、それを受けて平成元年四月二十日、事務次官等会議申し合わせが「官庁綱紀の点検調査について」ということで行われておりますが、そこからまパーティー券の購入あっせんというのが落ちておるんですけれども、これはどういう理由でしょうか。
○政府委員(菊池光興君) お答え申し上げます。 御指摘の官庁綱紀の点検調査の目的、各省庁における綱紀粛正の実施状況を各省庁みずからが反復継続的にその実態を把握してその改善を図ると、毎年その取りまとめを行っているところでございます。 この点検調査項目の中にはパーティー券のあっせんについても、いわゆる政治家を励ます会のパーティー券の関係業者等に対するあっせんは行っていないかというようなことが点検項目に入っておりまして、今の御指摘のような、なぜ落としたのかという御指摘はちょっと理解ができかねるということでございます。
○都築譲君 やっているということでございますけれども、それでは、きのうきょうの新聞に出ておりましたけれども、厚生省、いわゆる茶谷候補のパーティー券と申しますか、パーティーをどうも官房の方からやったんではないかという話ですが、官房長、どうでしょうか。
○政府委員(近藤純五郎君) 公務員法で政治行為は禁止されておりますので、私どもそういうことはやった事実はございません。
○都築譲君 各省の官房長にお聞きしたいと思ったんですが、それはちょっとまた改めて別の機会でやりたいと思います。実態はそんなものではないんじゃないかというのが私の感想でございます。 そして、ちょっと時間も迫っておりますが、ひとつ検査院の方に、わざわざ検査院長代行にお越しいただいておりますのでお伺いをしたいんですが、検査計画をいろいろ立ててやっておられるという話でございますけれども、老人福祉施設の実地検査についてはこの十年間やっていないというのは事実でしょうか。 〔委員長退席、理事田沢智治君着席〕
○国務大臣(橋本龍太郎君) その前に、大変恐縮でありますが、先ほど調べるとお約束をいたしましたベトナム・フック計画投資次官訪日の際の外務省との面談の報告が参りましたので、お許しを得て御報告をいたします。 外務省の関係者としては、十一月二十七日、畠中経済協力局長が、十一月二十九日、小倉外務審議官がそれぞれ面談をいたしております。ともに経済協力の話を中心に話したと。 以上、報告が参りましたので、御報告を申し上げます。
○会計検査院長職務代行(疋田周朗君) お答えいたします。 厚生省の老人福祉施設にかかわります補助金、負担金につきましては、大別しまして二つのものがございます。一つは施設を建設する補助金でございます。もう一つは施設を運営するための補助金、こういうことでございます。 施設整備にかかわる補助金につきましては、従来、抽出で検査を実施してきておりましたけれども、余り問題が見受けられなかったということで、補助金額が多額であり、また不適正な事態が毎年見受けられます運営費の補助金につきまして重点的に検査を実施してきているところでございまして、この補助金につきましては、毎年決算検査報告に不当事項等として掲記してきているところでございます。 〔理事田沢智治君退席、委員長着席〕
○都築譲君 ただ、施設設置整備費補助金というのは物すごい勢いで伸びておるわけですから、そんな姿勢でよかったのかというような気がします。 それから、運営の補助金についても私は幾つか問題があると思うんです。というのは、毎年いろんな件数をやっております。二十四件とか、あるいは平成元年度は十件に下がります。平成二年度は五件、そして平成三年度は九件、平成四年度は十件、そして平成五年度は十九件、そして平成六年度になると三十六件というふうに急増するんです。この平成元年から平成五年の間は物すごく保護費のいわゆる指摘事項の行われた状況が少ないんです。なぜ、この平成元年から五年の間はこんなに少なくなったのかを教えていただければと思います。
○会計検査院長職務代行(疋田周朗君) 厚生省で行っております補助事業は非常に多岐にわたっておりまして、私どもも毎年重点を移しかえながら検査を実施しているということもございますことをぜひ御理解いただきたいと思います。
○都築譲君 今私が申し上げた期間は、岡光前事務次官が老人保健福祉部長から官房長をやっておられた期間でございまして、この関係についてはまた改めてやりたいと思います。 ただ、監査の問題、こういったものが本来の機能をしっかりやっておれば、今話題になっているような行政改革とかあるいは綱紀粛正の問題、こういったものも著しく軽減するのではないか。やたら新しいものをつくるのではなくて、しっかりとその運用も担保していく必要がある。そのためにも国会は十分議論をしていく必要があると考えております。 それでは、私の関連質問を終わります。
○委員長(大河原太一郎君) 及川順郎君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 —————・————— 午後一時開会
○委員長(大河原太一郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、及川順郎君の質疑を行います。及川順郎君。
○及川順郎君 日銀総裁おいでになっておられますでしょうか。きょうはありがとうございます。 日銀総裁には、最初に日銀法改正への所見と日本版ビッグバン構想、郵便貯金のあり方、それからもう一つは年金生活者にとって超低金利政策が非常に響いておりますので、この点についての御見解をまとめてお願いいたしたいと存じます。
○参考人(松下康雄君) まず、日銀法の問題でございますが、日銀法は我が国の通貨、金融に関します基本的な重要法律でございます。現行法は昭和十七年の制定でございまして、戦後、政策委員会の設置等の大きな改正もございましたが、大枠は創設当時の形でございます。 その後、現在におきましては金融の自由化、国際化が飛躍的に増大をいたしておりまして、また欧州各国におきましては、通貨統合を控えて各国中央銀行制度の見直し、改善という機運が高まっているときでございます。そのような時期に当たりまして、日銀法につきましてもこの際抜本的な見直しをされるということは、私は極めて時宜に即したいいことであると存じております。 その改正の方向といたしましては、先般、総理の諮問機関でございました中央銀行研究会の報告書によりますと、二十一世紀の金融システムの中核としてふさわしい中央銀行のあり方に関しまして、まず政策運営の独立性を高めるということ、これに伴いまして政策決定に当たっての考え方をよく国民に広く公開をいたしまして透明性を高める、それによって中央銀行としての責任を重く受けとめてまいるという方向性を打ち出しておられまして、私はこれらはいずれも現代の中央銀行制度のあり方に即した非常に適切な方向であると存じております。 現在、中央銀行法改正問題は引き続いて金融制度調査会におきまして御検討中でございますけれども、私どもは今申しましたような方向での改正が行われることを期待しまして御審議に御協力をしてまいりたいと思っておりますし、また私どもとしましては、法律の改正が行われます場合に、法律にふさわしい立派な業務運営を行っていくように私どもも努力をしていくべきものだと、そういうふうに存じております。 次に、いわゆる日本版ビッグバンについてのお尋ねでございますけれども、今回の金融システム改革案におきまして市場の改革と金融機関の不良債権の処理の二つが直ちに取り組むべき課題として位置づけられまして、自由、公正、グローバルという三つの原則が市場改革の基本理念として掲げられております。 このことは、先ほどお答えしましたような我が国の金融市場、金融システムの最近の情勢に照らしまして、これらを効率的、柔軟なものに再構築し、あわせて東京の国際金融市場をニューヨーク、ロンドンと並ぶ世界の主要市場の一つとして立派に発展をさせます上で非常に当を得た措置、お考えと受けとめております。 これらにつきまして、今後早急に具体策がまとめられまして実行に移されることを私どもも期待いたしておりますし、またこれに対しまして中央銀行としての御協力も申し上げてまいりたいと思っているところでございます。 またさらに、それに関連をいたしまして郵貯でございますけれども、郵貯につきまして私どもの考え方は、基本的に官業は民業を補完するということが基本原則として適当であるというふうに思っております。自由な金融市場のもとで郵貯業務全般が市場原理のもとで働いております民間金融機関の活動に及ぼす影響につきましては十分な配慮を行いながら、市場原理との調和を図るように運営をされていくということが大事な点であろうというふうに考えております。 最後に、低金利につきましての御質問でございます。 私どもは、昨年の九月に公定歩合を〇・五%に引き下げますとともに短期市場金利も一段の低下を促しまして、その後、現在に至るまでその水準を維持いたしております。このような金融緩和を行っております効果は我が国の経済に現在着実に浸透しているというふうに見ております。 金融面におきましては、銀行貸し出しの伸びはさほど強力ではございませんけれども、一方でマネーサプライの動き等を見ますと、我が国の流動性の供給には不足はないと思いますし、また私どもの短観での調査によりましても、企業の側は金融機関の金融に対する態度は緩やかであるというふうにごらんになっておられる方が多うございまして、金融の緩和ということは着実に進行いたしているように思います。 そういう金融緩和の効果は、実体経済面におきましてもだんだんとあらわれております。景気は緩やかな回復を続けておりまして、その中でも最近は景気の回復力の底がたさも次第に増してきているというふうに見ているところでございます。 ただ、その一方、企業の方は経済の先行きにつきましてなお慎重な見方をとっておりますので、私どもとしましては、足元の経済活動が現在しっかりとしてきているこの力をさらに続けまして、生産、所得、支出、これらがそれぞれ連関をして伸びていくといういわゆる好循環を力強いものに持っていきたいと考えているところでございます。私どもの政策運営におきましても、これまで同様に景気回復の基盤をよりしっかりすることに重点を置いて情勢の展開を見守ってまいりたいと思っております。 その際に、御質問にございました利子収入に多くを依存していらっしゃる家計におかれては、現在の低金利は大変厳しい状況であるということは私どもといたしましても十分承知をいたしております。ただ、私どもといたしましては、金融政策の運用によりまして経済全体に対してこれを元気づける効果を生み出すことを強く期待いたしているところでございまして、そのようにして経済の発展の力が高まりますと、それがひいて広く国民一般によい影響としてはね返ってまいるということを期待しながら金融政策の運営に当たっているところでございます。この点につきまして、ぜひとも御理解をいただきたいと存じます。
○及川順郎君 どうもありがとうございました。今後の活動に供させていただきたいと思います。 どうぞお引き取りいただいて結構でございます。 運輸省に伺いたいんですが、国鉄改革により発足しましたJR各社の経営を早期に軌道に乗せるために旧国鉄から承継しました鉄道事業資産にかかわる固定資産税、これを十年間二分の一とするという特例措置が設けられました。ちょうどことして切れるわけでございますが、これについて、何か与党筋からの要望を踏まえてJRの社長を呼びつけたのか来たのかわかりませんけれども、報道がなされておりますが、実態の経過について説明をお願いいたします。
○国務大臣(古賀誠君) 委員の御質問の中で最初に明確にさせておいていただきたいことは、JR三社を運輸省に呼びつけたという事実関係はございません。 なお、例の承継特例の問題につきましては、委員も御承知のとおり、整備新幹線の未着工区間の整備につきまして新しい基本スキームをつくっていくということの中で、与党連立整備新幹線検討委員会、ことしの一月に設けていただきまして、大変熱心に御議論をいただいたわけでございます。その中で、この固定資産税の承継特例を今後も活用することによって整備新幹線の整備を進めていくということを中間取りまとめの申し合わせの中で実は合意をいただいているところでございます。 そういう経過を踏まえまして自民党の整備新幹線建設促進特別委員会の方で、新しく新幹線整備の納付金制度を創設して、これをこれからの新幹線の整備に財源として充てるということでJRに提示させていただいた経緯はございます。それを受けてJRの方で御検討いただいた結果、強制的な納付金制度には反対である、自分たちも民間会社と同じように固定資産税として支払っていくということが決定をされました。それでは、強制的な納付金ではなくてJRの任意による拠出金ではどうかというような提示も行われたかと経過を承っております。 そういう中で、十一月二十七日だったと思いますが、本州JR三社の社長さんがそろって私の方にお見えいただきまして、どういう形であれ、納付金、拠出金、いずれにも本州JR三社としては受け入れがたいという回答をいただいたわけでありまして、私はその経過の中で、党がしっかり考えて今議論をしているところであるからぜひひとつもう一度真剣に再考していただきたいと、この旨をお願いいたしているところでございます。 以上でございます。
○及川順郎君 JR三社は、固定資産税として納めるということについてはどうなんですか、機関で決定しているわけですか。
○国務大臣(古賀誠君) ただいまお話しいたしましたように、そういう意思を私どもに明確に伝えられたことは事実でございます。 私は、それを受けまして、党で御検討いただいている今申し上げました経過の中で、もう一度再考はできないものかということをお願いさせていただいているところでございます。
○及川順郎君 そういう考え方に私はくみするものじゃありません。やっぱり税金は、固定資産で納めるところはちゃんとあるわけですから、固定資産税はきちっとして納める。民営化したんですから、いつまでもそこから吸い上げるというんじゃなくて、働いてそしてきちっと独立採算できるようにしてあげる。それで、税金がたくさん納められればそれだけ全体として底上げになるんじゃないですか。そういう方向への指導を考えていく、そういう姿勢を持ってもらいたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(古賀誠君) 何度も申し上げておりますけれども、新幹線を整備していくという一方では、二十一世紀に向かっての高速交通体系、このネットワークの必要性という観点も当然考えていかなければいけない問題だと思っております。 いずれにいたしましても、財源の手当て、財源をどうするかということは一つの大きな課題でございます。そういう両面を我々は十分検討していくという必要性は委員こも御理解をいただきたい、このように思います。
○及川順郎君 整備新幹線の整備、これを否定しているんじゃないんですよ。それはそれでやらなきゃならない。国家的プロジェクトとして堂々とやればいいじゃないですか。だから、筋は筋としてきちっと通して、こそくと言ったらおしかりを受けるかもしれないけれども、そういう考え方を持つちゃいかぬと、このことだけ言っておきます。 それで、私は消費税問題や行革問題につきましても用意いたしましたが、ちょっとこれは別の同僚委員に譲ることといたしまして、行政改革につきまして、総理、一つだけ伺います。 野党の党首が来年、行政改革の法を出すと言っているんですから、来年一年かけて案をまとめて再来年法案をと言わずに、来通常国会に一緒に出して堂々と議論して、そして詰めて決まったところから実行すると、こういう姿勢を示されませんか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、行政改革についてのいろいろな考え方が世に問われ、議論の対象になることは歓迎をいたします。 ただ、二十一世紀、一体国がどのような役割を果たすのか、こうしたことをきちんと踏まえて政府としての案を固めますには、私はそれなりの所要の時間が必要であると判断をいたしました。そして、今進行中の行政改革委員会あるいは地方分権推進委員会からの御意見をもその中に取り込みながら、政府として成案を得たものを改めて国会で御論議いただきたい、そのように願っております。
○及川順郎君 了解しておりませんけれども、これはまた別項で議論いたしましょう。 年末になって、ごみ問題が非常に大きくなっておりますが、この廃棄物処理問題について、現状について説明してください。
○政府委員(小野昭雄君) ごみ問題の現状についてでございますが、一般廃棄物処理に関しましては、廃棄物処理施設整備五カ年計画にのっとりまして環境保全上の安全な処置につきまして促進をいたしているところでございますが、議員御案内のように、産業廃棄物に関しましては、埋立処分地が逼迫をしている、あるいは安定処理に対します住民の不安が非常に強い等々の問題がございます。 これらの問題を解決いたしますために、現在関係審議会におきまして廃棄物処理法をどのように改正していくかという点について御議論をいただいているところでございます。
○及川順郎君 所管を環境庁にしろという意見があるんですが、環境庁長官いかがですか。
○国務大臣(石井道子君) 私もかねてから廃棄物問題につきましては、特に産業廃棄物問題につきましては早急に対策を立てなければならないというふうに考えておりました。 そして、廃棄物処理法におきましては、環境庁は環境との直接の接点である埋め立てなどの最終処分に関する基準の設定を所管しております。その最終処分の環境保全対策の充実を図るということと同時に、最終処分という下流から上流を眺めて、廃棄物の発生抑制あるいはリサイクル、またリユース対策全体について考えることが重要であると認識をしております。 環境保全の責任官庁といたしましては、従来も厚生省などと密接に連絡をとってまいりましたけれども、関係省庁にお願いをいたすべきことはきちんと率直に申し上げていきたいというふうに思っております。 十一月二十一日に中央環境審議会に対しまして廃棄物問題について諮問をしたところでございまして、今後その成果を踏まえまして、廃棄物リサイクル対策に取り組んでまいりたいと思っております。
○及川順郎君 現在、紛争をされているのは九十四カ所。それで、もう一つは、産業廃棄物の処理を放置すれば二〇〇八年には処分場はなくなるんです。新規立法が必要じゃないですか。総理の御答弁をお願いします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、局長も申しておりましたように、産業廃棄物の排出抑制あるいはリサイクルの推進、処理施設の安全性の向上、殊に不法投棄対策、こうしたものを考えますときに、次期通常国会において廃棄物処理法の改正案を提出したい、そう考え、検討を進めているところでございます。
○及川順郎君 最後に、これは公明が実施しました在宅介護全国実態面接調査でございます。(図表掲示)特徴があらわれておりまして、この件につきましては、総理にも官房長官を通じまして申し入れをいたしました。 私は、この問題を通しまして、やはり大事なことは、介護されている人との関係で一番気になるのは、お嫁さん、奥さん、娘さんの順で合計八二%、男性にお世話になっているというのは七%から八%ぐらい、こういう状況。 ですから、私は、こういう状況を踏まえますときに、今回出されました政府の介護保険法案、まあ時節の状況やいろんな状況を考えまして、一回お取り下げいただいて、来年の通常国会に改めて出していただいて御検討をしていただくこと、二十一世紀に向けて完璧な備えをすることを最後に主張いたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(大河原太一郎君) 以上で及川順郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(大河原太一郎君) 次に、斎藤文夫君の質疑を行います。斎藤文夫君。
○斎藤文夫君 自由民主党を代表いたしまして、当面する問題及び二十一世紀を展望して各般の問題にわたりまして質問をさせていただきます。広範囲にわたりますので、大臣各位におかれましては簡明に御答弁を賜りますようお願い申し上げます。 まず、長野県の小谷村の土石流災害事故について、お亡くなりになられました九名の方々の御冥福を謹んでお祈り申し上げますと同時に、負傷されました方々に心からお見舞いを申し上げます。 なお、五名の方、目下救出作業に御努力をいただいておるところでございます。一日も早く救出できるように、心から期待をいたすものでございます。 それにつけましても、あの厳しい現状の中で、千七百名にわたる方々に御努力をいただいております。長野、新潟両県警を初め、陸上自衛隊、小谷村の関係の方々、あるいはまた各工事関係の方々、大変な御努力でございまして、厳しい、険しい環境の中でございますから、二次災害を起こさないように十分配慮していただきたいと思うのでございます。 あわせて、事故発生と同時に亀井建設大臣がいち早く現地にお入りになられまして陣頭指揮をされたことについても、心から敬意を表する次第でございます。 御承知のあの地区は、日本列島を二分するフォッサマグナの通っておる地域でございまして、深いV字型の谷合い、そして雪崩やあるいはまた土砂崩れ、複雑な地盤を形成するところでございます。テレビで承知をいたしましたが、コンクリを打ち終わったばかりの防災ダムが不幸にしてあの土石流のために一瞬にして崩壊をした。日本的な頑丈なダムをつくったにもかかわらず、残念ながらその強度に耐えられなかったという放送も承りました。残念だな、運が悪かったな、このように思うところでございますけれども、果たしてあの工事の期間がよかったのか、あるいはまた工事方法に何らかの手抜かりがあったのか、安全対策は大丈夫だったのか、今いろいろ思いをめぐらすところでございます。 ついては、亀井建設大臣、陣頭指揮をされましたので、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘のような、過去においても大崩落を繰り返しておる地域であります。それであるがゆえに防災工事を急がなければならないという地域でもあるわけでございます。そういう中で、二次災害を防止するという配慮をやりながら工事を進めておったというように私は判断をいたしております。ただ、想像を絶する大自然の脅威の前に、どの程度の事前のそうした防御処置をすればいいのかという、非常に難しい問題があることも現実でございます。 現地の崩落をいたしました沢は営林署のダムニつ、建設省のダムニつが既に設置をされておるわけでありまして、その二つのダムを越えて大土砂流があの下流の工事現場を急襲したということでございます。しかも午前中の委員会でも私申し上げましたが、大量の降雨がある、あるいは融雪が起きているというような状況ではない中で、警戒基準を大幅に下回る三ミリから五ミリ程度の時間降雨というような状況の中での災害発生でございますので、現時点におきまして工事関係者また建設省の現地の職員等の手抜かりがあったというように私は断定することはできない。 しかしながら、こういう事態が起きたわけでありますから、当面、捜索活動を徹底的にやるということを最優先にいたしまして、自後、災害調査委員会を設置いたしまして徹底的な調査をやりたい、このように考えております。
○斎藤文夫君 自民党も、衆参議員が調査団を結成いたしまして、実は昨日から泊まりがけで現地を視察いたしております。ぜひひとつ当局とよく相談をいたし、こういう災害が起きないようにお互いに努力をしてまいりたいと思っております。 引き続いて、竹島問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 去る六日の毎日新聞に、我が国の領土である竹島に韓国側が埠頭を建設している写真が報道されました。外務省はこの事実をどうごらんになられて、韓国側の不当行為に抗議をされたか、お聞かせをいただきたい。
○政府委員(加藤良三君) 事実関係について私から申し上げます。 九日の午前、私から在京韓国大使館の公使に対しまして、竹島の領有権問題に関する我が国の一貫した立場、すなわち竹島は我が国固有の領土であるというその立場を述べました上で、改めて本件工事が行われているということに対して遺憾の意を申し入れますとともに、工事の中止を求めました。
○斎藤文夫君 この際、竹島が歴史的にも国際的にも日本の固有の領土であるという証明をぜひ国民に聞かせていただきたいと思います。
○政府委員(加藤良三君) 事実関係の続きといたしまして、私から御説明させていただきます。 竹島につきましては、我が国の領有権を明確に示す文献、地図が古くから残っております。例えば一六八一年、延宝九年の公の文書、これによりますと、江戸時代の初期に伯耆藩の住民、これが幕府から竹島を拝領し経営してきたという記録がございます。また、一九〇五年二月には、閣議決定及びそれに続く島根県告示によりまして、日本政府は近代国家として竹島を領有する意思を再確認いたしました。 戦後処理のための諸文書の中での竹島の扱いにつきましても、竹島の所属に触れたものはなくしたがいまして私どもといたしましては、日本の領有権を変更するようなものは一切ないという一貫した認識でございます。
○斎藤文夫君 お聞きをすれば、全く竹島は我が国固有の領土であると確認をしたところでございます。それが今日、韓国が防波堤をつくって何らかの対応をしていこう、これはもう重大な領土侵犯でございます。 本来でしたら外務大臣がここにおられて御意見を承りたいところでございますが、きょうは高村次官がおいでになっております。ぜひひとつ高村次官、この問題について外務省は今後どう対応していくのか。事が重大な出来事だけに、日本の外交がともすればへっぴり腰だとしばしば指摘をされるところでございます。それだけに、白は白、黒は黒、明確に言い切れる国際国日本にならねばならないと思います。御意見をお聞かせください。
○政府委員(高村正彦君) 竹島は我が国の固有の領土であるという我が国の立場は一貫したものでございます。そして、そのことは累次にわたって韓国側に申し入れてきております。そして、今度の工事についても、先ほど加藤局長がお答えしたように、中止方を相手方に申し入れたところでございます。 ただ、一方で、日韓両国の立場の違い、これが両国民の感情的対立になって両国の友好関係、協力関係が損なわれるということは適切でない、こういうことでございますので、これからも粘り強くこの問題について冷静に両国で話し合っていく、そういった態度で臨んでまいりたい、こういうふうに思っております。
○斎藤文夫君 領土侵犯というこの冷厳なる事実に対して、外務省はともすればただ抗議を申し込んだ、その形式的な手順を踏んだことでついうやむやにしてきたのが今日までの状況だと、このように思いますので、何としてももっとありとあらゆる外交ルートを通じてこの工事の中止を強く求め、しかも現実に中止されたというところまで御努力をいただかなきゃならないと思いますが、いかがでございますか。重ねて御答弁を願います。
○政府委員(高村正彦君) この種の問題は冷静に粘り強く交渉することが必要だと、こう考えているわけであります。それと同時に、我が国の一貫した立場が間違っても損なわれることのないように一生懸命頑張ってまいりたい、こういうふうに思っております。
○斎藤文夫君 総理にお尋ねを申し上げます。 承りますと、来年の一月、大分の別府におきまして、総理は韓国の金泳三大統領と会見をされると承っております。ぜひひとつ、この問題はそういうときにしっかりとお話をいただく。なるほどお互いにぎりぎりごりごりという問題ではありますけれども、こういうものをまあまあといって避けて通っていったらやっぱり二十一世紀の両国の幸せにはつながらない。かえって、一衣帯水の大韓民国と本当に手を結んで永久の平和友好を続けていくとするなら、是は是、非は非としてはっきりと問題を解決しなければならない。 こういう観点に立ちまして、ぜひひとつ総理にはそのときの会談でこの竹島問題を取り上げ、御解決をいただくよう最大の御努力を願いたいと思いますが、いかがお考えになっておられますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、議員からも御指摘をいただきましたように、韓国の金泳三大統領は明年の一月二十五、二十六の両日、大分県別府を訪問していただき、私と会談をする予定にいたしております。これは、ちょうど本年の六月でありましたか、チェジュ島に、すなわち済州島に私が韓国大統領の招請を受けて現地で会談をいたしましたものの続きということになろうかと思います。 今、高村外務政務次官からも申し上げましたように、竹島についての日本の主張、また立場というものは一貫したものでありますし、その一貫した立場というものは韓国側にも累次申し述べてまいりました。そして、私は大統領に首脳という立場でお目にかかりましたのはことしの春が初めてでありますけれども、その際におきましても日本としての主張を申し述べると同時に、主張すると同時に、日韓関係全体が竹島の問題をめぐって大変困難な状況でありました三月の時点でありますから、この問題について双方の主張を述べ合いました上で、この問題だけで日韓関係を壊してしまってはいけない、また漁業問題などにつきましてはこの問題とは切り離して協議を進めるという考え方で合意をいたしました。六月の時点でもその合意を確認しながら、現在もその漁業交渉等を進めているさなかであります。 私は、明年の一月時点の首脳会談というものについて、現時点で云々することは差し控えたいと思います。しかし、当然のことながら我々は我々の主張を持っておるわけであります。そして、両国のこの問題についての立場の相違というものが両国関係を感情的な対立に持ち込んでしまうような、あるいは友好協力の関係を損なうような状態はつくりたくない、その点は私は本当にそう思います。そうした上で、友情の中にもきちんと話すべきことは話していく、そうした姿勢で臨みたいと考えております。
○斎藤文夫君 ぜひひとつ、正すべきは正す、そしてまたお互いに手を結んでいくことはしっかりと手を結んでいただく、お願いをするものであります。 さて、新聞、テレビ、連日相次ぐ官僚の不祥事、国民の不信と怒りはもう頂点に達しております。これは私たち政治家も大きな責任がありますし、冠を正して政官業のあるべき秩序というものをきちっとしていかなければならないと思っておるところでございます。 それにつけましても、岡光容疑者関係の事件というものは、先ほど来御指摘もございましたが、いかにも寝たきり老人、福祉を食い物にしたまことに情けない許しがたい行為でございます。厚生大臣、率直なお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 今回の厚生省の不祥事につきましては本当に遺憾なことだと思っております。国民が高齢者福祉社会のためにと願っていた補助金制度を、その仕組みを悪用してこういう不祥事が出てきたということに対しては、まことに遺憾と思っておりますし、今後、どこにこの問題点があったか業務の再点検をいたしまして、しかるべき改善措置を講ずることによって一日も早く厚生行政に対する国民の信頼を回復していきたいと思います。
○斎藤文夫君 これからの高齢化時代に備えまして、全国で三十万近い寝たきり老人を収容していくための特養ホームが必要と言われております。しかも、介護保険制度の導入を控えまして、毎年一万五千人ずつ収容できる特養ホームをつくる必要があります。 昨年の補助金は七千億円、恐らく来年度は、予算がこれから編成されますからどうなるかわかりませんが、それを上回るであろうと予想されておるところであります。その補助事業にこれだけのいろんな問題が起きたわけでありますから、ただいま小泉厚生大臣がお述べになりましたように、ぜひひとつ、補助システムが今までの状態でよかったのか、あるいはもっともっといろんな角度からチェックをして、しかも余りチェックし過ぎて結局角を矯めて牛を殺すがごとく、介護保険の導入を目前に控えて、それらの収容施設の建設がおくれていったり、あるいはせっかく善意で努力しておられる方々がそれによって大変なしわ寄せを食う、こういうことのないように大所高所の御判断をいただかなければならないと思います。 いずれにしても、再発防止を含めてもう一度大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小泉純一郎君) 今回の不祥事につきまして大変申しわけなく思っているのは、この補助金制度を悪用した一部の者がいるために、多くの善意で献身的にこの施設のために働いている、あるいは福祉行政のために努力される方々までが変な目で見られて非常に迷惑している。これは本当に申しわけないと思っております。 確かに、補助金の運用とかあるいは選定手続とか監査体制、私は不十分な点があったと思います。その点も反省しながら、一日も早くこの不祥事をいい方向に変えるような改善措置がとれないものか、そこに全力投球するのが厚生省職員の責任だと私は思っておりまして、一生懸命取り組んでまいりたいと思います。
○斎藤文夫君 アメリカでウオーターゲート事件が起きました。それをきっかけに厳しい規範を持つ政府倫理法がつくられたところは御承知のとおりであります。日本の国家公務員法、公務員の規範を決めておりますけれども、残念ながら、入省するときは誓約をするものの、その後はすっかり忘れられちゃう。ほご同様になっておるところであります。 こういう現状にかんがみまして、綱紀粛正のために公務員倫理法をつくったらどうだというような意見が出つつございますし、また同時に政治家にも、ひところ話題になりました政治腐敗防止法、こういうものもにらみ合わせながら、改めて倫理規定を盛り込んだルールをつくるべきではないかと思いますが、総理、御意見を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まず第一に、政治家に対する倫理という点からそうしたものを考えろ、私はその御意見に異論を唱えるつもりはございません。むしろ、そうしたものはこれからお互いの議論の中できちんと整備をしていくべきもの、しかし本来ならそうした法律を必要とする以前に我々自身がみずからを戒め、行動しなければならぬもの、そのように思います。 その点は公務員につきましても実は私は同じだと思います。そして、去る十一月二十一日、思い余りまして、官房長官とともに事務次官会議に出席をし、異例ではありますけれども、本当の綱紀粛正というものに対する指示をいたしました。そして、それを受けて武藤総務庁長官から官房長会に対しまして真に実効の上がる綱紀粛正策を求め、今その作業が行われております。 先般来、私はその法律の可否というものも視野に入れながらという御答弁を繰り返しいたしてまいりました。私は、官房長会からそう遠くないうちに上がってくるであろう本当に綱紀粛正に役立つ考え方というものが、新しい法律などを必要としないだけの世の批判にたえるものであることを願わずにおれない、そんな思いであります。
○斎藤文夫君 我々国会議員には資産公開が義務づけられております。やはり各省庁の局長以上は資産公開をみずからすべきではないか。この考えについていかがでございましょうか、官房長官。
○国務大臣(梶山静六君) 資産公開の問題を抜きにいたしましても、総理から今お答えになったように、いわば公務員の倫理、これはすぐれて個人の心に帰着すべきものが多いと思います。 しかし、これだけの事件を起こし、これだけの世間の批判を受けているもので、果たして実効が上がる措置があるかないかは別として法制定を考えなければならないのか。それからもう一つは、そういう高級公務員に対して一つの規定を設けて、資産なりあるいはその生成過程について説明のできる段階が要るのかどうなのか。しかし、これはあくまでも、やってみて実効が上がるのかどうなのかという問題には若干の疑問があるわけであります。 私たちは、やはり倫理というものは、それぞれの公務員の旺盛な責任感とそれから使命感、これが横溢をしませんと、幾ら法律をつくり、しかも休まずおくれず働かずと昔から言われていることがございますが、そういう状況になってしまっては国民のためになりません。そういうものを今模索しながら、もろもろの状況について総務庁と打ち合わせをいたしております。
○斎藤文夫君 行政監察についてお尋ねをいたします。 平成四年に総務庁は厳しく社会福祉法人の勧告を行いました。今回、一連のあの社会福祉法人等の不祥事を見ておりますと、これをどうしてチェックできなかったのかなと。チェック機能に問題がありはしないか。いや、これからまた新たな対応でそういうものをきちんと監査できるようにしていこうとお考えか、総務庁長官にお尋ねいたします。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今御指摘のとおりで、平成四年に、社会福祉法人関係だけではなくて、そういう公益法人に対しましていろいろ、その法人が業務に関しての契約をする場合には、その契約をするに当たってその対象業者の中に理事がいる場合には理事を外してその契約に当たるようにと、こういう勧告をいたしました。 厚生省はそれに基づいて準則、省内の規定で、それを踏まえてきちんとしていただいたと承知をいたしております。そして、各都道府県にも通達を出していただいたと承知をいたしております。都道府県は多分それぞれの法人にそれを徹底していただいたと思うのでございますけれども、その辺は自治体のことでございますから、行政監察局は厚生省までは直接きちんとチェックをさせていただいておりますけれども、多分自治体までしっかりとチェックをしていたかどうかはわからない。結果的に私は、今度のような残念な事件が起きたところにはその点もあったのではないかと反省をいたしておりますことと同時に、行政監察局のいろいろな話を聞いておりまして、やはり行政府の中に一つのそういう行政改善をしていく自律的な機能というのは必要であろう。 しかし、それは例えば会計検査院と私は例を一つとっておりますけれども、何かもう少し会計検査院的に、一段階上と言うとおかしいのでございますが、やはり高い立場からきちんとした行政監察のできるような機能が必要ではないか。その点は総務庁の行政監察局、多少無理があるのかな、私は総務庁へ行きましてそんな感じを率直にいたしておりまして、今後、行政改革の中でその辺のところは行政機構としてひとつ考えよう、そういう考え方を入れていかなきゃいけないんじゃないかと思っているわけであります。
○斎藤文夫君 民主党から、国会の附属機関として行政監視院法案たるものが提出されております。私ども自民党参議院は、選挙公約の中で議会制オンブズマン制度の導入というのをいち早く提唱いたしました。そして、参議院の調査会でもこの問題については正式にいろいろ検討してきたところでございます。 この際、特に内閣法制局長官にお尋ねをいたしたいと思うんですが、論議を進めてまいりますと、国会の国政調査権、憲法第四十五条、そして行政府の行政監察、憲法六十五条、この接点がなかなか微妙だな、三権分立の立場に立ってみて本当に国会が行政の中に手を突っ込むことができるのかな、また行政が国会、我々政治家の関係に手が突っ込めるのかな、いろんな思いをめぐらせておりますが、ぜひひとつその辺を教えていただきたい。 同時に、したがいまして今の監察局が行っている勧告やあっせんというようなことが民主党さんの御提唱されている新たな監視院でできるのかな、こんな思いがいたしますが、いかがですか。 あわせて、現行法上いろいろな問題があるんじゃないか、このように思っておりますから、一緒に御答弁をいただきたい。
○政府委員(大森政輔君) まず第一の行政府における行政監察と国政調査権の関係いかんという問題からお答えをいたしたいと思います。 行政府の行う行政監察と申しますのは、国の行政機関等の業務の実施状況について行政府みずからが行政運営の当否を調査または検査するものでございまして、行政府のいわば自己改善機能として行われているものであると言うことができようかと思います。 これに対しまして、国会は憲法によりまして、立法や予算の議決権、あるいは国務大臣の出席、答弁要求権、そして内閣の国会に対する連帯責任等、内閣の行政権の行使全般にわたりましてその政治的責任を追及する上での権能といたしまして、行政監督権とも言うべき権能を有しておられるということが言えようと思います。そして、これらの権能を有効に行使するための補助的な権限としまして、手段としまして憲法六十二条により国政調査権を有しているということになろうかと思います。 そこで、この国政調査権と行政権との関係でございますが、ただいま委員御指摘のとおり、憲法は基本的には三権分立の原則を採用しておりまして、憲法六十五条により、「行政権は、内閣に属する。」と規定しておりまして、国政調査はあくまでも行政監督の権能行使に役立たせるために実施されるものでございます。したがいまして、憲法六十二条に基づく国政調査権の行使によりましても、個々の行政を直接的に抑制する、あるいは自主的にみずからその行政を執行する結果となるような行為を行うということまでなし得るものではないのではないかと一般的に解せられているところでございます。 これが第一のお尋ねに対するお答えでございます。 次に、民主党から既に議員提案されております行政監視院法との関係で、勧告とかあっせんというものをどういうふうに考えたらいいのかということでございます。 まず、勧告というものは一体どういうものかと申しますと、一般に、ある事柄を相手に告げ、それに沿う相手方の措置を勧め、または促す行為を言うとされております。したがいまして、勧告をいたしますと、それが尊重されることを当然の前提とするわけではございますけれども、法律上相手方を拘束する意味まで、性質上、持つものではないということになろうかと思います。一般的にはそのようになろうかと思います。 両議院、これは衆議院、参議院という意味でございますが、両議院はおのおの行政監督等の権能行使に役立たせるために、先ほど御説明いたしましたように、憲法第六十二条により国政調査権を行使されるわけであり、そしてその結果として行政府の措置を勧め、または促す必要があると判断される場合には、文字どおりの意味において、議院において政府に対する勧告決議を行うことができることは、これは当然のことでございます。 しかしながら、先ほど申しましたように、憲法は三権分立の原則をとっておりまして、また国政調査はあくまでも行政監督等の権能行使に役立たせるために実施されるものでございますので、この国政調査権の限界として、先ほど申し上げたように、個々の行政を直接的に抑制する、あるいは自主的にみずからその行政を執行する結果となるような行為を行うということはなし得るものではないということになるわけでございます。 したがいまして、各議院の行われます勧告に制度として法律上相手方に対する拘束力を規定するなど、結果として個々の行政を直接的に抑制するなどの効果を生じさせるものとなりますならば、やはり三権分立との関係で憲法上問題が残るのではなかろうかと思うわけでございます。 次に、あっせんとの関係でございますが、お尋ねのあっせんと申しますのは、要するに国会が行政苦情の申し出人と相手機関との間に立ってその苦情が円滑に解決されるよう取り計らうということを意味するものだろうと思います。 このようなあっせんを議院の有する国政調査権の範囲内で、議院の権能として仕組めるかどうかということがまさにお尋ねの要点でございますが、これは国会の権能に係る問題でございまして、断定的な意見を申し述べることは差し控えたいとは思いますけれども、行政相談の処理として行われるあっせんというのは、行政に対する監督とかあるいは国政調査権の行使の一環というよりは、むしろ国民に対する行政サービスの一環とも言うべきもので、本来行政府において行われるべき性質の行為ではなかろうかと思うわけでございます。 以上は、国会御自身による勧告あるいはあっせんについての意見でございまして、民主党から今提案されております行政監視院自身による勧告あるいはあっせんの問題というのはまた次の別の問題がございます。要するに、拝見したところ、行政監視院というのは国会議員以外の者によって構成される国会の補助的な機関という位置づけを受けているようでございます。このような補助的な機関が、みずからの名において国政調査権を行使できるものではございませんし、したがいましてその名において勧告やあっせんを行うということには問題を伴おうかと思います。案においてその点は外されておりますので、特に現実に問題が生ずるわけではございません。 それから、もう一つだけ問題がございまして、その案の中では行政監視院自身の立入調査権というものが規定されているわけでございます。 この点は、また国会審議の過程で御議論になろう事柄であろうかとは思いますけれども、私どもがあえて問題を考える視点だけ申し上げますと、こういう国会の附属機関であり、国会議員以外の者により構成される行政監視院が立入調査権等強力な調査権限を有することにつきましては、現行法上、国政調査権を行使するための手段として議院に認められている具体的な権限とのバランスにおいてなお検討を要すべき問題があるんではなかろうかと。すなわち、どういうことかと申しますと、現行法上、国政調査権の行使の手段としてはこの立入調査権は憲法上認めていないというのが学説の通説でございまして、その点で問題があるというふうに思います。
○斎藤文夫君 私どももこれから研究をして、いろいろな角度から国民の期待にこたえたいと思っています。 さて、いよいよ本論に入らせていただきます。 第二次橋本内閣の発足に当たりまして、総理の政治理念についてお尋ねいたします。 さきの総選挙で、私ども自民党は二百三十九議席を獲得させていただき、民主党、さきがけ等の御協力をいただいて第二次橋本内閣が順調に発足をいたしたところでございます。(「社民党だよ」と呼ぶ者あり)この姿を、社民党さん、ごめんなさい。 私は、第一次橋本内閣を拝見しておりましても、総理は本当に政治に命をかけて真剣に取り組んでおられる。外交等においても一生懸命御活躍をいただき、とりわけ沖縄問題等でも立派な成果を上げられた。あわせて、各種の改革にも不退転の決意で臨んでおられる。こういうことが国民の共感を呼んだことである。 それと、選挙公約を自慢するわけではございませんけれども、全くけれんみのない現実の政策をお打ち出しになられた。しかも、各演説の中で総理は常に、消費税の引き上げとそして二十一世紀の日本のために今から国民とともに痛みを分かっていこうと、こういう演説を述べておられまして、そういうことが国民の本当に大きな共感を呼んで、今日五〇%前後の内閣支持率を得ておられるものと、私どもは心からうれしく存じておるところでございます。 とはいいながら、いよいよ日本の前途はまことに多事多難でございます。後ほど財政問題等お尋ねをするところでございますが、このまま行くと日本丸は沈没するんじゃないかと、こういう懸念すらあるわけでございます。世界の荒波を堂々と乗り切っていかれるかじ取りを我々は橋本総理に大きく期待をいたしておるものでございます。それだけに、ぜひひとつ二十一世紀を目指して堂々と日本が進んでいくそのかじ取りとして、橋本総理の政治理念をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、先般の衆議院選の折にも国民の皆様に、我が国が今本当に大きな転換期にあり、その中で我々自身が大きく変わっていかなければならないけれども、変わるならよりよい方向に変わっていかなければならないし、次の世代にバトンを渡すとき今より少しでもよい姿の日本というものを渡したい、そんな思いを訴え続けてまいりました。 そして、行政改革、財政構造改革、金融システム改革、そして社会保障構造改革、経済構造改革と五つの改革とともに、我々が常に忘れることのできません、これからも全力を注いでいかなければならない沖縄問題の前進を目指す、そのようなことをかざしてまさに今努力をいたしております。子供たちあるいは孫たちの時代になりましてもこの国が安定的な繁栄を享受できるような、そのような姿にこの状況を立て直したい。心から全力を尽くしてまいりますので、お力添えをお願い申し上げる次第であります。
○斎藤文夫君 ぜひひとつ日本のために身命を賭して御活躍をいただきたい、このように思います。 さて、次は逼迫する財政事情でございまして、財政再建は橋本内閣の避けて通れぬ道でございます。したがって、平成九年度を財政構造改革元年と位置づけておられますけれども、現状の財政状況をどのように認識されておられるのでございましょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 既に国、地方を通じまして四百四十二兆円に上る公債の残高を抱え、これは国民一人一人に直してみるならば三百五十二万円の借金を背負っている状況、これは繰り返し今までも申し上げてまいりました。そして、歳入と歳出のギャップは残念ながら非常に大きなものがございます。 これを何とかして健全な状態に立ち直らせてまいりますためには、まさにこれから編成をいたします平成九年度予算そのものにおきましても本当に聖域を設ける場所は全くない。あらゆる分野を狙上にのせながら歳出構造、歳出そのものを見直していく。そして同時に、少なくとも赤字国債、公債発行額自体をでき得るならば三兆円以上を目標にと大蔵大臣には指示いたしておりますが、縮減を図ってまいりたい。そして一方では、社会保障構造改革等をも含めて財政再建に向けての軌道に歩み出さなければならない、今そのように考えております。
○斎藤文夫君 今お話がございました、本当に厳しい財政状況の中でございますし、国と地方の公債、合わせて四百四十兆、GDPに対して何と九五・四%と、もうまさに行くところまで行っちゃっているという思いがいたします。 欧米諸国のそれと比較いたしますと、欧米は大体六二から六五%ぐらい。九九年、EU統合によりまして共通の通貨をつくられる、その参加基準というのが六〇%以下でありますから、日本の場合は仮に参加しようとしてももうとても参加ができない大変な財政悪化の状況を示しておるところでございます。 昨今、欧米諸国は財政再建に積極的に歳出削減等々努力をいたしておりますが、我が国の現状と比較してどのように御判断をされておるか、大蔵大臣、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(三塚博君) 斎藤議員、今一部御紹介をいただきましたが、我が国が最悪の状態でありますことは御案内のとおり。アメリカ合衆国は二〇〇〇年に向けて健全財政達成と、もう既に達成をいたしておるのでありますが、さらなる深みをつくろうと、こういうことであります。 シラク大統領が先般参りました。壮絶なストライキの中で財政再建に向けて、そのことがイコール経済活性化への道、そしてイコールフランス国民の幸せという強い信念で一歩も引かない不退転の決意であります。 私は、今日、日本よりまだ余裕のあるフランスがそうでありますときに、御指摘のような状態でありますから、命がけの火だるまの決心でやる総理の決心、これは閣僚各位の共通項でありますし、また党の枠を超えて皆さんそのところはよく理解をしておるところであろうと思うのであります。 そういう点で、平成九年度予算編成に向けて、我が国会、各政党がよくぞここまで頑張り抜いて再建の道のりを確かなものにしたなと言われるように頑張りたいと、その先頭に立たさせていただいております。
○斎藤文夫君 先般発表されました経済審のデータを見てみますと、紀元二〇二五年には日本は大変深刻な双子の赤字になる、アメリカどころの騒ぎではない。そうなったときには二十一世紀の日本は真っ暗になる、こういうような思いをいたしたわけでございます。 したがいまして、どうしても財政再建を今日直ちに出発をしなければならない、このように考えておるものでございますが、それにはやっぱり努力目標というものを高く掲げて、一歩一歩確実に政策を遂行し前進をしていくものでなければならない、このように思っております。 先ほど総理も、歳出には聖域なし、こういうお話もございました。本当に厳しいと思いますけれども、財政再建のためには財政再建法等を御検討いただいて、二十一世紀、今の平和と繁栄が持続できるような御努力を願うことが今に生きる私たち政治家の最大の急務と思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、大蔵大臣からも大変強い決意で次年度予算編成に臨んでいただいている状況のお話をいただきました。そして、中期的な財政健全化の目標の設定という点につきまして、私どもも当然のことながらそうしたものを考えていかなければならないという思いの中にございます。 これにつきましては、例えばECにおける一般政府財政赤字の対GDP比、あるいは米国、英国において目指し、または予想しております財政収支均衡、我々からするならば特例公債脱却という目標もございます。あるいは公債依存度の引き下げ、こうしたいろいろな考え方をとっていかなければなりません。さらに、こうした目標を達成するための方法といたしまして、例えば歳出の上限、あるいはスクラップ・アンド・ビルドの原則、さらに個別的な歳出削減目標措置等を法制化している、そうした外国の例もございます。 我々は、おのずからそれぞれの国、それぞれの経済社会システムを持っておるわけでありまして、我が国もまた他国とは異なる社会経済システムを持っておりますから、財政再建のための法律につきましても各国の制度も参考にしながら我々としての方法を進めていきたい、そのように考えております。
○斎藤文夫君 総理並びに大蔵大臣が本当に私たちの期待する決意を持って日本の財政再建に力強くお取り組みをいただく、その姿勢をお示しいただきましたことに大変敬意を表する次第でございます。ぜひひとつ、財政再建元年にふさわしい予算編成、まず第一歩でありますから、それにおこたえをいただいて、政府も、そして我々政治家も官僚も一体になって努力をする。そして、国民に少しでも理解をしていただくように、国民の理解なくして財政再建は不可能でありますから、ぜひひとつ国民にも政府の痛みをしっかりと御認識いただくような努力を賜らなければならない、このように思っておるところでございまして、これからもぜひ御活躍をいただきたいと思います。 さて、続いて、税制問題でございます。 消費税問題は選挙のときの大きな争点でございました。衆議院には既に野党から凍結法案が提出をされておるところでございます。我々与党は、かつての三党合意に基づきまして、来年四月一日から二%アップを決めさせていただいてきたところであります。これは先ほども触れましたが、橋本総理は選挙のときにも、いかなる演説の中でもきちっと国民に御説明をいただいたところでございます。 しかしながら、国民の方から見ておりますと、選挙でいろいろな意見が飛び交ったために、いよいよ四月から上がるのか、こういう思いをされておる方々も多数おられます。それだけに、ぜひひとつわかりやすく政策決定してきたプロセスをこの際国民にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まず申し上げたいことは、高齢社会というものが現実のものになり、それが進展していくに伴いまして世代間の助け合いというものが今まで以上にますます必要になってまいります。その中で、私どもは、子供や孫の世代にばかり負担を負わせていく、そのようなことが許されようはずもありません。そして、今のうちから子供や孫に負担を押しつけるのではなくて、お年寄りやハンディキャップを持っておられる方々が安心して暮らせる社会というものを皆で支え合っていけるようにしていかなければなりません。 こうした中から、平成六年の秋に、政府・与党、そして連立与党、そして国会におきましても大変な御論議をいただきながら増減税一体の税制改革というものが決定をされまして、既に先行実施されております所得税減税、個人住民税の恒久減税というものが現在も動いているわけであります。これにおおむね見合うものとして、来年四月からの消費税率の二%の引き上げ及びその中において地方消費税の創設というものが法律で決められたわけであります。 さらに、消費税率の検討条項というものがこの中には設けられておりました。その趣旨を踏まえて、平成七年度、八年度の予算編成などを通じまして、社会保障、行財政改革、課税の適正化、こうしたさまざまな取り組みを行ってまいりますとともに、国会等における御論議などを通じまして、こうした取り組みの状況あるいは税率に関する政府の考え方というものを明らかにしてまいりました。 そうした取り組み状況を踏まえながら、政府といたしましては、議論を重ねました結果、本年の六月二十五日に、「我が国の中長期的発展のためには、経済構造改革の重要な柱である平成六年秋の税制改革を確実に実施していくことが必要と考えられることから、既に法律に規定されている五%を変更せずに平成九年四月一日から施行することを確認する。」、そうした閣議決定を行ってまいりました。そして、議員御指摘のように、さきに行われました衆議院総選挙におきましても、私の力の及ぶ限り国の将来のためにも来年の四月から消費税率の引き上げが必要であるということを国民の皆様には率直に訴えてまいりました。 どなたも税金が上がることを喜ぶ方はありません。しかし、その必要性だけはどうかわかっていただきたいと心から願っております。
○斎藤文夫君 今お話のありましたように、もちろん税金は安い方がいいことは当たり前でございます。 しかし、これはお気にさわるかもしれませんが、新進党さんのあの公約を拝見しましたときに、当分据え置いて十八兆円の大幅減税はする、あるいは公共料金等々も二割から五割安くすると。まあ、すばらしいなとは思うけれども、本当にそんなことが現実に実行できるのか。私は、あれは選挙目当ての、言うならば一票欲しさの公約かなと。財政は特に手品ではない、こういうことを思いましたときにいささか驚いた次第でございます。 もしも当分凍結をした、今の新進党さんの法案どおりに凍結をしてやっていった場合に、あと三年、五年たつ今世紀末に果たして二%や三%の消費税の引き上げで済んでいくんだろうかなと。今日の国家財政の状況、どんなに改革を頑張ってやってもすぐに財源が生まれてくるわけではありません。それだけに、ただ消費税等を抑え込むということの中で本当につじつま合わせができるのか。その足らざるところは公債で埋めると書いてあった。 なるほど赤字公債を発行されるなら、それはつなぎと言われても借金は借金でありますから、そんなことならだれだってできるじゃないか。だからこそ、今世紀末にやっぱり一歩一歩確実に国民に御理解をいただくような、迷惑が一番少ないような消費税の上げ方を考えていくのが我々政治家の務めではないか、こう思っておるところでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(三塚博君) 消費税増税でありますが、だれもやりたくないんですよ。しかし、ただいま質疑応答の中で明確にされましたように、破局的な状況にあることは間違いありません。 本年二月、予算委員会に提示をした財政の中期見通しにありますとおり、三年後には三百兆になるでしょうし、それで十年後には五百兆近い深刻な赤字になる。これは国費ベースで申し上げておるわけであります。これがわかっております以上、借金をしながらその場その場の行政をつじつまを合わせていくということであれば、数年をたたずして破産することだけは間違いありません。国家ですから破産はないんです。そういう中で、国民を逆に深刻な悪性インフレの中でどうにもならぬ状態に追い込む、その事態をお互いが認識したとき、耐えるときは耐えなければなりません。 しかし、幸いにこの二%アップ、地方に一%そっくり行くわけでありますけれども、御案内のとおり、この場合こ恒久減税三兆五千億円、同時に二兆円の特別減税ということで足腰の最低の備えはしたわけでございますから、来年四月一日の消費税アップは既定路線として御理解をいただかなければなりませんし、(「景気悪くなるよ」と呼ぶ者あり)そのことが逆に、新進党の公約を拝見しました。鈴木野村総研前理事長さんの卓越したあの論理も聞きました。 しかし、それは景気を上げてそれで増収を得てというのでありますが、そうなる前にアウトになるという懸念を私どもはしっかり持っておるわけですから、政治は転ばぬ先のつえ、つえではなく備え、これが基本でありますので、深い理解をよろしくお願いしたいと思います。後世にお互い責任を負おうではありませんか。
○斎藤文夫君 まことに適切なお話を承り、我が意を得たり、このように思っております。 今そちらでもお話がございましたが、消費税二%アップをいたしますと、やはり経済的に、特に景気の回復期に向かっておるときでございますだけに、いろいろと微妙な影響が出てくるように思います。したがいまして、まず景気への影響の度合いを二%アップでどうお考えになっておられるのか、また物価への影響はどのようにお考えでいらっしゃいますか。グランドトータルで経済成長への影響はいかがでございましょうか。特に本年度の経済成長は、久しぶりに経済企画庁の二・五%目標を達成されるやに承っておるところでございます。来年の見通しともあわせてお聞かせをいただければありがたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 最初に、消費税の与えます影響についてのお話でありますけれども、三%から五%へ消費税を引き上げました場合は、消費者物価の水準を約一・五%程度引き上げる要因になると見込まれておるところであります。 さらに、経済に与える影響につきましての御質問をいただいておりますが、これは委員よく御存じの計量モデルを使いまして試算したところで、消費税の引き上げ、また仮に今お話しのように特別減税等々いろんなものがありますが、平成九年から十一年までの三カ年の平均で申し上げさせていただかないと、単年度が出ませんものですから、平成九年度から十一年までの三カ年平均で仮一に消費税が二%上がるという前提に立ちますと〇・七%、特別減税のお話もよく聞かれるところ一でありますが、特別減税の方で計算では〇・二%、トータル〇・九%という試算を私どもではいたしておるところであります。 ただ、御存じのように、平成六年度から所得税それから個人住民税等々の特別減税を含みます恒久減税をさせていただいておりますので、あれをもし平成六年度のときにしていなかったらという前提に立ちますと、あれに比べればさせていただきました分だけ逆に〇・四%経済成長を引き上げておるという形になっております。 それからもう一つの、今の二・五%の達成はいかがかという御質問でありましたけれども、二・五%は達成できると思っております。基本的にはいろいろ数字、きょう月例経済報告関係閣僚会議というのをさせていただいておりますけれども、そこにおいて御説明は既にいたしておりますが、この二・五%は、経済予測はなかなか難しいだけに大きく外れたりして信用がなくなっちゃってきている部分もあろうかと思いますけれども、その点につきましては、今回につきましては十分に信用していただいてよろしいと思っております。
○斎藤文夫君 この二%アップの中には一%地方消費税を確保いただきました。分権時代に地方の財源として固定されることは大変喜ばしいことでございます。 ただ、この配分問題につきましてとりあえず数字を精査いたしてみますと、都道府県は二千六百二十五億プラスになります。ところが、市町村分になりますと逆に二千七百二十五億マイナスになります。いずれにしても、これを何らかの形でフィフティー・フィフティーに調整していただかなければならないわけでありますが、法的整備等々自治省はどうなさろうとしておられるのか、白川自治大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
○政府委員(湊和夫君) 数字の話もございますので、便宜私の方から御答弁をさせていただきます。 今お話がございましたように、平成六年秋の税制改正全体の中で、地方におきましては個人住民税の減税、それから今お話もございましたが、地方分権推進あるいは地域福祉充実等のための地方税源の充実を図るという観点から、従前の消費譲与税にかえまして地方消費税を一%分創設していただくことになっておるところでございます。 トータルといたしましては、地方としては減収が生じないように交付税も含めて財源の確保がされておりますが、御指摘のように、県と市町村の間で税の面につきましてでこぼこが生じる結果となっております。この道府県税それから市町村税間の調整は平成九年度の税制改正において取り組むべき課題だというふうに考えておりまして、現在税制調査会におきまして御論議を賜っているところでございます。その御論議を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。
○斎藤文夫君 消費税の最後といたしまして、総理は選挙のときにも、二%上げさせていただくけれども、弱者対策は十分配慮させていただくということを国民にお約束なさいました。私どももその点については自信を持って、きっといい弱者の方々への配慮が示されるものと期待をいたしておるところでございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 平成六年の九月に消費税率を引き上げますとき、それに伴います臨時特別給付金につきまして、真に手を差し伸べていくべき方々への配慮として御論議をいただき、ルールとして決定をいたしました。すなわち生活保護世帯、老齢福祉年金等の受給者の方々に一万円の臨時福祉給付金を支給させていただく、また低所得の在宅寝たきり老人などに対し三万円の臨時介護福祉金を支給すること、こうしたことが既に決定をいたしております。 そのほかにどのような配慮が可能なのか、この点につきましては今後も議論の推移を私どもとしては注視していきたい、今そのように考えております。
○斎藤文夫君 消費税を導入したときのあの状況をふと思い返してみますと、あのときには一般の年金受給者にも特別のプラスアルファの配慮をいただきました。今回も、本来であれば年金受給者、こんな低金利時代ですから二%アップのときに温かい配慮が必要じゃないか、このように期待をいたしておるところでありますが、一方、財政事情を知れば知るほど難しいなという思いもございます。ぜひひとつ総理、大蔵大臣、深く記憶にとどめていただきたいと思います。 それから、労働問題についてお尋ねをいたします。 産業の空洞化現象によりまして、雇用も御多分に漏れず大きな影響を受けております。現在の失業率が三・四%、有効求人倍率は〇・七三と承知をしておるところでございますが、非常に厳しい状況が続いております。平成六年の海外生産比率は八%、製品輸入比率は五五%、これが平成八年ともなりますと六〇%を超えておると言われておるところでございます。いかに産業の空洞化が進んでいるか、この一事をもってしてもわかるところでございますし、通産省の調査を拝見いたしますと、今後五年間で製造業では百二十四万人のいわゆる失業者が出る、こういうことも言われておるところであります。 アメリカが苦しんだように、日本もいよいよ産業、雇用の空洞化が起きる、こういうものについて何とかひとつ頑張っていかなきやと思っております。その状況等について、通産大臣、労働大臣、それぞれのお立場で御意見を承りたいと思います。
○国務大臣(佐藤信二君) 今、斎藤委員がおっしゃるように、これからの空洞化という問題、これは放置できない問題であります。 昨年、製造業が海外に進出したのが一〇%、この背景には我が国経済の高コスト構造あるいは規制緩和のおくれ、社会資本の不十分な整備状況等の要因が存在しております。本来であれば、国内において比較優位を持つ産業までが海外に移転するという懸念が高まっております。 そのような状況を踏んまえて、高い付加価値を有する新規事業の創出に向けた環境の整備だとか、あるいは高コスト構造の是正、魅力ある事業環境の創出を図るということが急務と、こういうことになりまして、総理から今策定の御指示がございます経済構造の変革と創造のためのプログラムということにつきまして、今月の中ごろにこれを取りまとめまして、そして関係省庁と調整をしながら鋭意検討を進めていく、こういうことで空洞化の懸念を払拭するためには大胆な経済構造改革を実施してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(岡野裕君) 斎藤委員のお話、通産省のサイドから、通産大臣から今お答えがあったわけでありますが、産業の空洞化、これは労働行政から見ますと、イコール雇用の空洞化ということに相なります。 先生お住まいの神奈川県、これは製造業の集積地域が随分数多く存在をすると思うのでありますが、その中で例えば一工場が海外に転出をする。そういたしますと、今まで当該工場にいろいろ部品等を製造し搬入をしていた中小業者あるいはまた下請の会社等々数多くございます。これらが納品先を失ってしまうというようなことで、在来の雇用者について非常に大きな不安が参るということであります。 したがいまして、私どもは通産省さんとタイアップをいたしまして、そこへ新しいジャンルの、言いますならば付加価値の大きい、そういうような生産品を生み出すであろうところの工場、これを誘致する。そうなりますと、在来の技能を持った雇用者あるいは技術者といいますものが、新しい企業で今までの能力を発揮して新製品をつくるというようなことで雇用の維持ができるではないか、あるいはそういうような工場群ができるということになりますれば、新たなこれにふさわしい技術、これを身に修めまして、そこでまた就職をしようではないかという意味合いで雇用の増大ということも図り得るのではないか。 したがって、そのためにはやっぱり職能を中心とする、技術を付与するそういう学校といいますか国の機関、訓練機関、これらが必要だなと。称しまして、失業なき労働移動などというようなことを言っております。 これらにつきましても、応分の助成措置を私ども講じまして、雇用の空洞化を埋めてなお余りある、そういう雰囲気をこれからもぜひつくってまいろう。よろしくひとつ御協力をお願いいたします。
○斎藤文夫君 労働大臣、特に私の神奈川は中小零細企業が大変ひしめいている、しかも製造業中心の産業構造をよく御理解いただきありがとうございました。 今、大臣のお話にもございましたが、いわゆる失業なき雇用流動化の問題というのは、今後も必然的に我が国内において重要な意味を持ってくると思います。経済構造、産業構造の改革というものが進んで、そして我々が期待する新規産業というものが創造されたときに、その規模はおおよそ四百万人ぐらいの新しい雇用を呼ぶであろう。ところが一方、四百万人が失業するという陰の部分もございます。したがって、四百万人の失業した人が新しい産業の四百万人の需要に流動化して移っていただければもちろん問題はないところでありますけれども、二十一世紀の新産業は極めてレベルの高い技術や熟練を要求するであろう、こう考えられるところであります。 したがって、雇用の再配置、雇用の流動化、あわせまして労働力の質の向上というものにこれからもさらに一層積極的に取り組んでいただかなければならないところであります。 幸い、私ども参議院におきましては、視察団を派遣いたしまして、職人大学、ドイツのマイスター制度の導入を日本でひとつしっかり頑張ってみたらどうだろうかと、こういうようなことで調査もさせていただいておるところでございます。 まさにこれからの時代に適した国際技能工芸大学、俗に職人大学、このように呼ばせていただいておるところでございますが、ぜひ質の高い労働力の再開発のためにもこういうものを導入してくる御決意が労働大臣におありになるかどうか。また、当然文部大臣もこういう問題について大所高所で御支援がいただけるかどうか、あわせお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(岡野裕君) 先生、今おっしゃいましたドイツのマイスター制度、これはまことに残念なことでありますが、私は拝見をしてまいる機会がまだございません。 しかし、先生、この間、滋賀県の八日市というところで、言いますならば日本版職人大学の一週間にわたるスクーリングというのがございました。私、早速行きまして見てまいりました。これは建設事業、建築事業に携わる、言いますならば働く皆さん、中には左官屋さんがおいでになり、畳屋さんがおいでになり、あるいは庭師さんもおいでになるということで皆さんが一週間八日市へ集まりまして、いろいろな専門家の講師のお話を聞く、あるいはお互いの経験、熟練を交換し合う、そしてまた展示会もやる等々で、非常に意気が燃え上がった一週間であった。これを拝見してまいりました。 やはりドイツのマイスター制度も、技能について十分なる社会的評価を与える、そうしてその者の雇用についての十分な実現性というものを担保するということがマイスター制度の基本にあるかと思っておりますが、ドイツの物まねではなく、そのいいところを取り入れて日本化して、ひとつこれを大きく育てるということも一つの道ではないかなと。 匠の会等もございまして、日本のその面の技能、非常に立派なものがあります。このまま衰退に任せてしまうというのはまことにもったいないことでありまして、文部省御当局とも寄り寄り御相談をいたしまして、日本版職人大学はどうあるべきか検討してまいっているところでございます。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(小杉隆君) 今まで通産大臣、労働大臣からお話がありました。また、斎藤委員が御指摘のように、新しい産業そして新しい技術を開発するということは大変重要なことであります。 そういう中で、新しい雇用の反面、雇用の喪失、失う方の喪失と、そして新しくつくり出す創出と両方あると思います。新しい技術を身につけるということは非常に大事なことでありまして、そういう際に、ドイツのマイスター制度というのは職業生活におけるすぐれた技術や技能の向上を図る目的を持った制度でありまして、我々にとっても大変参考になる制度でございます。 従来、日本の教育の中で職業教育はとかくおろそかにされがちな傾向がなきにしもあらず、そういう点にかんがみまして、私どもは今後このドイツのマイスター制度等も十分参考にしながら、労働省あるいは他の省庁とも連携をとって一層の職業教育の充実に努めてまいりたい、こう考えております。
○斎藤文夫君 今、文部大臣からも御懇篤な答弁がございましたが、昨今の教育現場におきましては技術教育というものはややもすれば軽視されがちでございます。何としても科学創造立国を目標にして私ども自民党は今真剣に取り組ませていただいておるところでございますだけに、ぜひこの科学技術を身につけるようなマイスター制度的な導入を積極的に図っていただきたいと思っております。 いよいよ時間がなくなりましたので、あと労働問題一つだけにして二、三お聞かせをいただきます。 来年の大学卒雇用状況でございますが、本年よりは幾らか明るさが見える。景気と対比する問題ですからむべなるかなと思っておりますけれども、しかしまだまだ厳しい環境、まさに冬到来そのままというような就職状況だということも聞かされております。残すところあと三カ月余でございますが、若い人たちが学校を出て働くに職がないという最初から失望をするような社会にしたくない、この意味でぜひひとつ積極的に就職御支援をお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。 高齢化時代にお年寄りも労働意欲、勤労意欲を積極的に持っておられます。ですから、六十歳定年が定着をいたしましたが、もう三年、五年と段階的に引き上げて高齢の方々の働く場所の拡大をお考えいただけるかどうか、あわせて御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(岡野裕君) 先生御質問でありますが、具体的な数字でちょっと冒頭お話をしよう、こう思っております。 新規学卒者でございますが、まず大学でまいりましょう。大学は昨年は六九・八%でありましたところ、今期は六九・九、わずか〇・一でございますけれども、ややアップをいたしておる。大学はそんなことでございますが、女子大生の多い短期大学の数値をちょっとごらんいただきますと、昨年度は四一・二、これが今年度は四六・八、五%アップであります。それから、高専がございます。高専の場合は昨年度八九・〇、今年は九三・四ということで、数字の上では若干好転をしているかなということでございますが、先生おっしゃいますように、来年三月、もうあと四カ月しかない、にもかかわらず職がまだ見つからないというような新規学卒予定者が多々おりますことは事実でございます。 したがいまして、この四カ月の間に我々は、例えば一般的な会社の資料等情報をどんどん提供する、あるいは言いますならば集団的な説明会というようなものを設けて、より多くの皆さんに新しい企業にどんなところがあるかというものをもう少し開拓をいただけるような情報を提供してまいろう、こんなことで進めております。 なお、高齢者層の皆さんの雇用の関係でありますが、先生おっしゃいますように、六十五歳定年ということを目がけて努力しますのがちょうど年金受給年齢とぴったり合うということでありますので、我々労働省といたしましては、各界に働きかけましてそういう雰囲気づくり、六十五までは現役として働こうというような合い言葉のもとに努力をいたしております。 したがって、そういう意味合いでは定年を延長するのも一つでありましょうが、定年は六十でもあと五カ年、言いますならば嘱託等々でお勤めをいただく、あるいは長年培ったその知識というようなものをシルバー人材センターと申しますような職業紹介機関を経由いたしまして、これで新たな雇用を物にしていただけるとか等々で今やっている真っ最中でございます。またよろしく御協力お願いをいたします。
○国務大臣(小杉隆君) 学生の就職問題については我々も胸を痛めております。今、労働大臣から答弁のとおり、まだ学卒者で就職が決まっていない大学生が二十二万人、高校生が八万人、合わせて三十万人未内定でございます。 そこで、私も先日、日経連の根本会長を五日の日に訪ねまして、ぜひ企業側としても最大限採用枠の拡大を図ってほしい、こういう要請をいたしました。特に短大の女性については特段の配慮を願いたいと。 それから、余談ですけれども、今就職協定を廃止しようという動きが経済界にありますが、これは学生が学校の授業を受けないで就職活動に走る、さらなる教育環境の破壊になる、こういうことで自重を促して、大学側とよく話してほしい、こういう要請をしてきたわけであります。 今後とも、学生に対するきめ細かな就職指導を大学側に求めると同時に、文部省としても、昨年から始めております全国就職指導ガイダンス、これを昨年二回、ことしになりまして二回目、合計四回やっておりまして、十月二日にやったところでございます。今後とも、この就職の促進については全力を挙げたいと思っております。
○斎藤文夫君 次は、介護保険のお尋ねをいたします。不祥事は不祥事として、今回提案されております介護保険制度について何点かお尋ねをしたいと思います。 長生きをしてよかったと思える社会の建設、これこそ政治の基本と総理は所信演説でお述べになりました。世界の長寿国になった喜びの一面、ひとり暮らしや寝たきりのときの心配、あるいはまた長寿なるがゆえの生活不安、親と子の関係等、高齢・少子時代にはさまざまな問題が深刻になってきておるところでございます。しかし、老後の不安を社会全体で支えてやろうというこの制度の導入は、長生きしてよかったと、お年寄りを元気に安心させるすばらしい政策だと私は期待をいたしておるところであります。 以下、何点か厚生大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。 まず、医療と介護、これは医療と福祉ということで今まで言われてきておりますけれども、密接不可分の関係にございます。介護を要する人は何らかの疾患をお持ちの方でございます。それだけに医療とのかかわりをスムーズに行うことがこの制度をより機能的に発揮させるものであると思っておるところでございます。特にホームドクター等の意見というものを認定するときに重視をするような対策をお考えいただければ、よりスムーズであると思っておりますが、いかがでございますか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 御指摘のように、保健・医療サービスと福祉サービスが総合的に提供される必要があるということでこの法案を提案しております。 そして、要介護認定に際しては主治医の意見を求めること、この点についても十分医療との適切な連携が図られるように配慮していきたいと思っております。
○斎藤文夫君 介護サービスに当たる人たちは、今までは経験とか優しいいたわりの心というものを持っておられればだれでもできるよと言われておるところでございますが、これからの高齢時代の介護をしていただける方々はより専門的な知識と高度の技術を要求されると思います。そのためのマンパワーの養成や確保対策をどのようにお考えになっておられるでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 実際、介護サービスに当たっていただく方の人材、これは大変大事なことだと考えております。いわゆる福祉人材確保法等に基づきどうやって人材を確保していくか、この推進に極めて熱心に取り組んでいかなきゃならないと思っております。 具体的には、ホームヘルパーの養成については、都道府県の行う研修事業の対象人員を大幅に拡大していく、そして今年度より研修の内容を全面的に見直しまして、その資質の向上に努めているところであります。 今後とも、新ゴールドプランの実現に必要なホームヘルパーを初め人材の確保を一層推進していきたいと思っております。
○斎藤文夫君 要介護認定の基準は、日常生活の動作、すなわち寝たきりとか半身不随とかそういう形と痴呆状態を対象として六段階ランクで分けられておると聞いておるのでありますが、具体的に御説明いただけないでしょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 本当に介護が必要かという要介護認定については、被保険者の心身の状況等の調査にあわせ、いわゆるかかりつけ医から要介護状態の原因である疾病または負傷の状況について意見を聞く、これらの資料を総合して介護認定審査会で審査、判定を行うこととしております。 また、介護認定審査会の構成メンバーは、保健、医療、福祉に関する学識経験を有する者のうちから任命することとされておりまして、医療関係者もメンバーになるものと私は考えております。実際の要介護認定に際しても、心身の状況とあわせて医学的管理の必要性等についても考慮し、適切な運用が行われるよう配慮していきたいと思うのであります。
○斎藤文夫君 必要なときに直ちに診療が受けられる、これは日本の医療制度が世界に誇る制度として定着をしてきたところでございます。今回の介護保険制度は、必要なときに期待するサービスが受けられるかどうか心配する声が率直に言って多くございます。それは、全国的に見て二百万人の要介護者を抱えておりまして、サービスの格差やマンパワー不足、そういうものによって果たして必要なときに順番待ちというようなことになりはしないだろうか。必要な人が必要なときにこのサービスを受けられるような制度にしていただかなければならないと思っておりますが、小泉大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(小泉純一郎君) 基盤整備のおくれている地域においてはこれからも重点的な整備を続けていきます。そして、在宅サービスだけでなくて、既存施策の拡充、また既存資源の活用、さらには民間施設の導入を積極的に図るような、そういうサービス基盤の整備を積極的に推進したいと思っております。
○斎藤文夫君 親の面倒を子供が見るいわゆる日本の純風美俗というものが最近の核家族化によって薄れてきましたことは大変残念に思っておるところでございますが、これも時代の流れだと思っております。しかし、親孝行の気持ちで大変だけれども自分の両親は自分が何とか支えてみよう、こういうような家庭もあるわけでありまして、今回の介護保険制度の導入に当たり、残念ながら対象外ではございますけれども、十分こういうような努力も評価をしていただけるような政策を何らかお打ち出しをいただけたらありがたいと、このように思っております。
○国務大臣(小泉純一郎君) 今回の介護保険の導入は、家族介護の重要性を損なうものではありません。むしろ、家族の方が本当にお骨折りし、いろいろ仕事に支障も来している、自分の手に負えないという点につきましても、家族の方が親を介護する際にも、訪問看護を受けるとか、あるいはディサービスのサービスを受けるような施設の充実、あるいはショートステイ等の施設の利用をしやすいような施策の整備を今後とも進めていきたいと思っております。
○斎藤文夫君 最後に、環境問題についてお尋ねを申し上げます。 今、地球環境は、CO2によるところの温暖化現象、フロンによるところのオゾン層の破壊、熱帯雨林等の減少と砂漠化、海洋汚染などが進行しておりまして、人類の生存基盤たるこの地球が今や危うしとすら言われておるところでございます。しかも、発展途上国の爆発的な人口増加、それに伴う食糧問題、エネルギー問題、環境悪化のテンポは予想を上回る状況になっておるところでございます。我が国は世界に冠たる環境先進国でもございますし、地球環境を守るためには積極的に世界のリーダーとしての役目を果たしていかなければならない、このように思っておるところでございます。 幸い、来年の十二月に京都で二十一世紀の地球温暖化対策国際会議が開会されるわけでございますが、この会議において日本は大きな役割をお果たしいただかなければならないと思います。ぜひ後世のために、地球環境をしっかり守る会議として有効に終始されるように、石井長官の御意見、決意を承りたいと思います。
○国務大臣(石井道子君) お答え申し上げます。 斎藤委員から申し上げられましたように、地球温暖化の問題は大変憂うべき状況にございます。 そして、来年の十二月の地球温暖化防止京都会議につきましてお触れになりましたけれども、この会議は世界百数十カ国から多くの方々が、五千人ぐらい集まるのではないかと言われております会議でございまして、気候変動枠組み条約の締約国会議でございます。もう既に昨年ベルリンで第一回が開かれております。そして、ことしジュネーブでまた開かれておりまして、三回目の会議でございまして、いわゆるCOP3と言われているものでございます。 これは、二十一世紀の地球温暖化対策の枠組みを法的な拘束力のあるきっちりとしたものにするというものでございまして、大変重要な国際会議であると思っております。諸外国のいろんな状況が違いますので、その御意見も十分に理解をした上で、そして各国の立場とか姿勢の違いを超えて、各国が納得できる、そういう解決案づくりに努める必要があると思うわけでございまして、実効ある国際合意が円滑に結ばれますように努力をする所存でございます。それはまた十分可能であると考えているところでございます。 この京都会議の成功に向けましては、日本が積極的にリーダーシップを発揮する必要があります。そのためには国内対策に万全を期さなければならないわけでございまして、そのために今いろいろと取り組んでいるところでもございます。 国内問題といたしましては、温暖化の大変重要な原因となっております炭酸ガスの排出の問題があります。これは今アメリカが第一位、中国が第二位、三位がロシアで、日本は四位というような状況でございますので、このためにやはり国民各界各層の御支援と御参画をいただきまして、そしていわば国民総ぐるみの取り組みとして地球温暖化対策を強化することが大変不可欠であると認識しているところでございます。 私も、京都で開かれますので、ちょうど一年前ということで十二月一日に京都に行ってまいりました。そして、関西地域の知事さん、また市長さんにもお会いをいたしまして、その方々の連絡協議会をつくりましたり、また実行委員会をつくるように御要請をしてきたところでございまして、この取り組みの具体的な第一歩を進めているところでもございます。京都会議に向けまして、NGOの方々の御活躍も大変期待をされるところでございまして、その旗上げの会議にも出席をしてまいりました。 今後も全国的に積極的な取り組みができますように、そしてこの国際会議を大いに盛り上げていただきたい、そんな思いでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○斎藤文夫君 ありがとうございました。 私の残余の質問時間は、同僚の佐藤静雄委員、そして依田智治委員、それぞれ関連で質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(大河原太一郎君) 関連質疑を許します。佐藤静雄君。
○佐藤静雄君 自民党の佐藤静雄でございます。 私も各委員の皆さんと同様に、蒲原沢の土石流災害で大変貴重な人命を失った皆様方に衷心から御冥福をお祈りし、傷を負った皆様方に一日も早い御回復を心からお祈りをする次第でございます。 そこで、先ほど来、各委員から、厚生省あるいは通産省の高級官僚のぶざまな不祥事、これについて御発言がございましたが、私は簡単に総理の御意見を聞いてみたい、こう思うのでございます。 実は、この問題でここに立たせてもらったのはこれで二回目なのでございます。第一回目は、あの大蔵省の本当にあきれ果てた悪行、その際に、平成八年二月でございましたが、このような腐敗、汚職については、官僚機構の根幹に潜んでいるやはり構造的な問題ではないのかというふうに強く指摘をし、このようなことのないように何回も御注意を申し上げたわけでございます。私の郷里の二本松市の市長さんが早速「戒石銘」を送ってまいりました。とても中央の役人のぶざまなことを見るにたえない、おまえが予算委員会で一回読んでやれ、そういう御指示でございます。したがいまして、私は、国民の声でございますので読ませていただきます。「爾の俸 爾の禄は 民の膏 民の脂なり 下民は虐げ易きも 上天は欺き難し」。これを今日流に読みますと、おまえさんらが国民からいただく俸禄は国民の汗とあぶらの結晶である、下々の国民は虐げやすいけれども、神を欺くことはできませんよと、そういうことでございます。(「政治家は大丈夫か」と呼ぶ者あり)政治家も一生懸命やっております。 公務員倫理法をつくるべきだと、そういうような議論も先行してあったようでございますけれども、私はこれは法律以前の問題であろうと思っております。人の道の問題であろうと。生き血をすするような、このようなぶざまな、おぞましいこういう事件はあってはならないものというふうに考えております。 したがいまして、再度申し上げるのも非常に、私も遠慮深いのでございますけれども、もう一回総理に、このようなことが絶対できないように、発生しないように対策を講じていただくとともに、総理の御見解をここで聞いておきたい、こう思っております。
○国務大臣(橋本龍太郎君) この国の指定にかかわる史跡としてこの二本松にあります「戒石銘」は以前から承知をいたしておりましたけれども、今もう一度読み返してみてこの言葉の重さを改めて感じております。「爾の俸 爾の禄は 民の膏 民の脂なり 下民は虐げ易きも 上天は欺き難し」、こうした言葉を改めて説かれなければならないつらさというものもおわかりをいただきたいと存じます。 そして、先刻来申し上げておりますように、現在政府部内におきまして、官房長会に対し総務庁長官から本当に効果のある綱紀粛正策をという作業を指示しておられる。その結果を待っておるわけでありますから、これが立法の有無といったようなものも視野に入れなければならない今の状況でありますけれども、そうしたことの必要性がなくて済むような考え方がここから示されることを心から今願っております。
○佐藤静雄君 官房長官、いかがでございましょうか。
○国務大臣(梶山静六君) もう遺憾千万という以外に言いようがありません。このまま放置をすることにはなりませんが、さりとて本当にあの使命感に燃えている数多くの公務員の方々がこれによっていかに肩身が狭くなるのか。それから、法治主義というか、徳治ではなくて法に基づいて韓非子の理論に従って厳罰に処せという意見もありますが、果たしてこういう心の問題を法で解決できるのかどうなのか。しかし、やらなければ示しがつかないという段階になっているという現状であります。 総理や総務長官と密接な連携をとり合いながら現状を何とか打破してまいりたい、このように考えます。
○佐藤静雄君 今回の厚生省の不祥事は出向職員制度の盲点をついた悪質な事例だというふうに私は考えます。 私は長い間、四十年近く地方公務員をやっておりました。私は国と地方自治体の職員の交流を否定するものではありません。中央省庁職員に対しましては、地方の実態を十分に経験して国政に反映する効果がございます。また、地方自治体の職員につきましては、ともすれば視野が狭くなりますから、全国的なあるいは国際的な視野でかつ専門的な研修が行えます。 そういう意味で私は交流は大いにやるべきだと考えておりますけれども、その場合にはあくまでも対等、平等な視点からの交流が必要でございます。一方的に中央省庁から押しつける、それはいけません。そういうことはだめでございます。 そういう観点から、現行の交流制度をある程度改善しなきゃならぬというふうに考えておりますが、総務庁長官の御所見をお聞かせいただきます。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今お話しのとおりで、国と地方との人事交流はある意味において国と地方のお互いの理解を深めること、特にそれぞれの政策について理解を深めること、また出向された方が広い視野に立った人物になっていただくこと、そういう意味で私は大変これは結構なことだと思っております。 今、対等というお話がございましたが、要は、自治体の方は出向してもらいたいのはこういう人を欲しい、あるいは国の方は地方自治体に対してこういう人を派遣してもらいたいというやはり話し合いの中で行われるべきであると私は思いますし、いま一つは、特に国から地方に行く方が若いうちに地方へ行った場合にいいポストを与えられてしまって、今たまたま私が見させていただきましたすばらしい座右の銘というか、本当にこういうような考え方でその人がいればいいものを、やはり若いがために、おだてられてつい公僕たる使命を忘れがちな人があったことがいろいろな事件を起こしたのではないか。 そういう点では、これから国から地方へ出向する場合には、そういうポストではなくてもっと汗をかくような、そんなポストが与えられることを考えてもらえないかということをこの間から各省庁にお願いをしているわけでございます。
○佐藤静雄君 質問の先に答弁をいただいたようでございますが、現在の交流の実態を見ていますと、旧内務省の名残が色濃く残っておるんです。 すなわち、自治省からは大卒六年、二十八、九歳の若者が、県政のかなめである地方課長あるいは財政課長ということで出向する例が多うございます。地方課長になんか来ますと、二十八の、若造とは言いませんが若者が、選挙で選ばれてきた市長さん、町長さんに、おい市長なんて、こういうことを言っている。私は課長補佐で大分たしなめた経験がございます。 だから、そういうことではやっぱりおかしいと思うし、警察庁だって同じですよね。県警の警務課長、捜査二課長、これは各県とも大体指定ポストです。仕事をすればいいんですよ。仕事をすればいいんですけれども、先ほど御答弁にありましたように、ちやほやされて、それで帰ってくる。その間だけは事故がないように、それをお守りする古参の方々は大変なんですよ、これは。さらに、大蔵省では二十八で税務署の署長でしょう。 これは五十五歳定年のときの例ですよ。今六十歳になったんですから、少なくともこれをおくらせるというふうな慣行をつくっていただかなきゃいかぬ。地方のモラルが非常に悪くなる、そういうことをやはり考えていただきたい、こう私は思うのであります。例示ですから、今のは質問ではありませんから、お答えは要りません。 それから、中央省庁においてキャリアの官僚が大体二十五年、五十歳で肩たたきに遭うんです。大体ポストは審議官、したがってやめ審と言うんだそうですがね。だから、これも定年が六十歳になったんですからもったいないですよ。キャリアの今一番働き盛りの五十歳です。そういう人たちを、国家有為の人材をこのような若さでやめさせることは一考を要する。 早くやめさせるから無理無理天下りポストをつくらなきゃいかぬ。そうでしょう。これは六十まで置きなさいよ。次官なんというのは六十過ぎてからでいい。そんなに早く要らなくなるから、今度の岡光某みたいなことになるわけですから、そういう人事の考え方を、これも決算委員会で私は前に質問したんですが、どうもはっきりした答弁をいただけない。これについては答弁をひとつお願い申し上げます。
○国務大臣(武藤嘉文君) 今御指摘のとおりで、余り勧奨退職を進め過ぎますと、つい天下りというような現象が起きてきていることは事実だと私は思います。そして、天下りのために必ずしも必要でない特殊法人というのがまだ私は残っているんじゃなかろうかという感じがいたすわけでございます。今、特殊法人も思い切ってもう一回見直そう、そして天下りもできるだけ禁止をしていこうという方向の中で考えてまいりますと、結果的に勧奨退職というものに対しても、もう一回今までとは違った形で見直していかなきゃならないということは私はあるのではないか。 ただ、そうかといって六十の定年までどうしてもいなきゃいけないという話ではないわけでございまして、その人その人の能力によって新しい働き場所で働きたいという方は、私はそれはそれなりに結構かと思っているわけであります。
○佐藤静雄君 次に、国民がどうしてもわからない、早く手をつけてほしいという問題にオレンジ共済という問題がございます。 戦後、保全経済会という金融犯罪のはしりがございました。社会に大きな衝動を与えたわけでございますが、自来、天下一家の会とか豊田商事とかKKCとか相次いで同種の事件が発生している。このようなネズミ講的な事件で、一大社会的問題となった事件でいつも泣かされるのはちょっとばかり欲の深い、しかし善良な一般大衆でございます。また、その特徴としては、被害者の多数の部分をお年寄りが占めている。ここに私は問題があると。 私のところでも無尽が大はやりでございますが、無尽というのは一つの地域文化でございましょうから、その程度でおさまっているうちは実害がありません。時々、無尽の金を使って夜逃げする。これは二十人、三十人ですからそう問題はない。しかし、被害が何千人、何万人、そして被害額が数十億円、数百億円、そうなるとこれは看過できるものではない、こう思うのであります。 去る十二月四日に不渡りを出して銀行取引停止処分を受けましたオレンジ共済という事件についてお尋ねをしていきたいと思うのでございますが、その前に、このような大規模金融犯罪を未然に防止するために、私はやはり一定の法的な規制が必要じゃないか、そういう段階に来ているというふうに考えますが、大蔵大臣、いかがですか。
○国務大臣(三塚博君) 出資法制定の経過、保全経済会等の事件の背景の中で出てまいりましたことは御案内のとおりであります。出資に対して信義誠実の原則でしてほしい、こういう願いでありまして、預金を預かるわけではないわけで、多分にモラル、倫理観の訴えのような宣言法であります。これを直ちに直すかどうかということについてはしばらく捜査の経過を見て判断をしなければならないと。 以上であります。
○佐藤静雄君 オレンジ共済なるものについてお尋ねをしたいのでございますが、昭和六十一年に友部達夫、現在まだ参議院におられるようでございますが、参議院議員の政治活動の支援を目的に設立されました年金会という政治団体を母体として、会員相互の共済活動を事業内容として発足した。 そこで、政治団体は、規約に定めていれば、共済とか高利率の預かり金とか、そういうものを集めて営利を目的とした事業を行うことが可能なのかどうか、自治大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(白川勝彦君) 政治資金団体も、規約に明記されているか否かを問わず、共済等の事業をやることは、それ自体他の法律に触れない限り政治資金規正法違反の問題は起きません。
○佐藤静雄君 政治団体でも共済事業でも預かり金でも何でもよろしいということなようでございますけれども、政治団体が共済事業を行った場合に収支報告書にその収支を記載しなければなりませんか、お尋ねを申し上げます。
○政府委員(牧之内隆久君) 政治団体が政治活動以外の事業を行いました場合におきましても、その事業収入などの収入支出はすべて政治資金収支報告書に記載をしなければならないことになっております。
○佐藤静雄君 それでは、この年金会の収支報告書にオレンジ共済の収支が記載されておりますか。
○政府委員(牧之内隆久君) 年金会が設立されましたのは昭和六十一年でございます。政治資金収支報告書は保存期間が三年間となっておりますので、現在残っておりますのは平成五年から七年分でございますが、この収支報告書では年金会の収支はいずれの年も収入支出総額ともゼロになっております。 それ以前の分につきましては、官報によりましてその内容を確認いたしましたところ、昭和六十一年から平成元年までは同じく収支ゼロになっております。平成二年から平成四年までは一定の額の収入支出がございますが、収入はすべて個人からの党費、会費。支出といたしましては、組織活動費のうちの政治活動費となっておりまして、その明細は不明でありますが、少なくともオレンジ共済とか共済事業という記載はございません。
○佐藤静雄君 収支が記載されていないならば政治資金規正法に違反しておるわけですから、どういうふうな手続をとりましたか。
○政府委員(牧之内隆久君) 年金会に限らず、政治団体がどのような事業を行っているかということにつきまして、政治資金規正法上、自治省はそのような実質的な調査権限を有しておりませんので、事実の把握ができないところでございます。
○佐藤静雄君 政治資金規正法違反であるとどのような罰則がかかりますか。また、違法な事実が認められた点で、当然公務員として違法な事実を知った場合には告発をしなきゃならぬ。これは法律に決まっておる。告発をいたしましたか。
○政府委員(牧之内隆久君) 政治資金収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者には五年以下の禁錮または百万円以下の罰金に処するとされているわけでございますが、ただ、先ほど申しましたように、私どもは政治団体に対します実質的な調査権を有しておりませんので事実関係の把握をすることができません。したがいまして、お尋ねの事例につきまして告発をするということは困難であると考えております。
○佐藤静雄君 これは、おたくが調査権がなければ、警察あるいは法務当局で処分した時点で当然違法性を持ってくるわけですから、やはり処理しなきゃいかぬ、こう私は思います。 そこで、オレンジ共済なる団体、団体と言えるかどうかわかりませんが、これが平成七年に新進党参議院比例代表選出第二十八総支部へ五百万円の寄附を行っておりますが、政治資金規正法上の問題はないでしょうか。集めた金の性格からして、国民の本当に大切なお金を集めてきて、ぽんと政治資金団体に寄附していいのかどうか。共済事業と何ら関係のない政党への献金を行うことは刑法その他の法律に照らしてどうでしょうか。
○政府委員(牧之内隆久君) 会社や労働組合などの団体が支部を含めました政党に対して寄附を行います場合には年間の総額の規制が定められておりまして、それは資本金とかあるいは前年におきます年間の経費の額等に応じまして七百五十万から一億円と定められております。その額の範囲内でありますれば、いわゆる個々の政党に対します個別の寄附、個別制限は設けられていないところでございます。
○佐藤静雄君 共済事業というのは助け合いなんですよ。それは事故があれば必ず補てんしてあげなければいかぬ。その貴重なお金を政治団体に寄附したって、今の法律では構わないようになっているようですが、これはおかしいんですよ。大体、政治団体が営利事業をやって、保険まがいのことをやったり、後から申し上げますが、預金まがいのことをやって、それは構いませんと、そんな法律ありますか。直すべきだ。せっかくみんなの助け合いの金を政治団体に出すなんて何事ですか。出している会員はだれもそんなことは知らないですよ。そこもやはり法律がそうなっているというのなら直さなきゃいかぬでしょう。それはそれにしまして、問題提起をさせていただきます。 次に、報道によれば、これは複数の報道でございますが、六月二十五日に年金会あるいはオレンジ共済から細川元総理に対して三千万円の献金があったと。そういう事実を承知しておりますか。
○政府委員(牧之内隆久君) 平成八年の収支につきましては翌年の一月一日から三月三十一日までに御報告をいただくことになっておりますので、私どもはそのような事実を知り得る立場に現段階にはございません。
○佐藤静雄君 警察庁なり検察庁で御承知でありますか。お答え願います。
○政府委員(泉幸伸君) そのような報道がなされておることは承知しております。 この件に関しましては、現在、警視庁等におきまして押収証拠類の分析あるいは関係者の事情聴取等を含めて、その実態の解明に当たっているところでございます。
○佐藤静雄君 これはしっかりやってもらわないと困ります。 それで、これも報道によりますと、三千万円、これはばれそうになってきた、返しました、数カ月保留しておいて。数カ月置いておいて返しましたという手はないよ、これは。ばれそうになったから返した。これはやっぱり一回収入に入ったんだからはっきりしてくださいよ。それはちゃんと報告書に書かせて、返したんならどこへ返したか、そういうことも書かせてください。 それから、これも複数の報道によれば、友部氏というのは、現在議員ですが、これが新進党の候補者となるに当たり比例区の名簿上位にランクしてもらうために金を出したと。これは複数の報道でございます。年金会の平成五年度からの収支報告書にはそのような記載がありますか。
○政府委員(牧之内隆久君) お尋ねの平成五年から七年までの年金会の収支報告書は、いずれも収入支出ともゼロと記載をされております。
○佐藤静雄君 もしこれが捜査当局の捜査の結果明らかであれば、完全にこれは違法なことでございますから告発をしてもらいたい。どっちを告発するのかわかりませんけれども、これは要望しておきます。 今度はオレンジ共済の内容についてお尋ねをしたいのでございますが、この共済は、まず具体的には交通事故や不慮の事故による死亡や後遺障害を補償することを内容として発足したようでございます。ここに大変いいパンフレットがございまして、日本で一番掛金が少なくて一番保険金が高い、大変立派な、掛金は月二千円、そのうち八百円相当分は集めてきた支部長さんに差し上げると書いてあります、ここに。 そこで、共済はだれでもできるということのようでございます。しかし、このような大変有利な条件で一体共済が成り立つかどうか、私は経理の専門家、保険数理の専門家にお願いして調査していただきました。このような条件の中で、我が国の現在の年齢構成等を条件として共済事業の収支が相償っていくためには最低百七十万ですよ、百七十件じゃなくて百七十万件の契約口数が必要であります。言いかえれば、一人一口としますと百七十万人の会員が必要でございます。百七十万人の会員となれば、もうこれは特定の会員なんて言っておられませんね。不特定多数ですよ、これは。 今捜査当局で会員がどのくらいかおつかみになっていますか。
○政府委員(泉幸伸君) 年金会につきましては、今御質問にありました共済事業とは別な事業であります預かり全容疑で現在捜査しております。したがいまして、共済事業につきましての会員数については現在のところ把握しておりません。 ただ、同一の年金会が行っておる事案でございまして、年金会の資金実態そのもの、全容を解明することとしておりますので、その過程で捜査上必要な事項については解明してまいることとしております。
○佐藤静雄君 これも報道でございますが、二万口から五万口という報道がありますけれども、百七十万ということから考えますと、これはもう成り立たないことを承知の上で不特定多数の人を欺固して金を巻き上げた。これは刑法上の立派な犯罪じゃございませんか。詐欺でしょう、詐欺。 警察は十一月十二日にこのオレンジ共済を捜索しておりますが、今の答弁ではまだ会員もつかんでいない。これは成り立たないものを麗々しくこういうふうにして国民にチラシを配って、国民の大切な金を巻き上げた詐欺事件ですから、早急にそういうところから私は捜査をしていただきたい。 共済事業を営むためには異常準備金を必ず積んでおかなきゃいかぬ。一体どのぐらい異常準備金があったんですか。お答え願います。
○政府委員(泉幸伸君) 先ほどもお答え申し上げましたが、十一月十二日に警視庁などが、今御質問の年金会が行っております貯蓄型オレンジスーパー定期名下に不特定多数から金銭を預かったという出資法違反容疑事件で捜索を行いました。その捜索の過程で、その後、捜索とあわせて関係者の取り調べ等により年金会の資金実態の解明に努めておりますが、これまでの捜索により年金会が管理していると確認できた現金は数万円程度であったとの報告を受けております。 共済事業の会員数、資金等については、先ほど申し上げましたとおり、本件の立証上、必要な事項について明らかにしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤静雄君 早く被害額をつかんで実態を明らかにしてもらわないと困る、これは。 大体、数万円しか準備金がないなんてとんでもない話だ。これは最初から詐欺ですよ。詐欺をしながら、その責任者が、二十数歳の若造が、その大切なお金で一日二十万円の高級ホテルに泊まっていたというんです。外車を数台買って。私的にそういう大切なお金を消費する。これは詐欺の典型なんです。こういうものにやはりメスを入れていただかなくちゃならない。 それと、先ほど来お話がございますこの貯蓄型オレンジスーパー定期、元本保証。三年定期の場合には元金百万円を出しますと三年後には百二十一万円になって返ってくる、五百万円の方は六百五万三千円になって返ってくる。大変ありがたいです、これは。七・〇二%、三年定期で。こんなことは今この低金利の時代にあり得ない。 さらに、さっき言いましたように、これを集めるとまた六%手数料を支部長さんという人にやる。三年定期で六%やれば二二%が利息、利息と言うんじゃないですか、経費ですか、経費。一三%が出るんです。こんなばかな話はない。これを本当にまじめに運用するならば少なくとも一五、六%、それでもぎりぎりだと思いますよ。二〇%近くの運用をしなきゃいかぬ。そんなことが今の時代にできるはずがない。 これも会費を二百円取るんだそうですね。二百円取ると会員になった、会員になったから特定、不特定じゃない、特定会員だと、そんなことを言っておるんですけれども、二百円で会員になれるんですか。それが特定ですか。そんなことは論弁ですよ。その辺はいかがですか。
○政府委員(泉幸伸君) 出資法違反容疑事件で捜査中である旨申し上げましたが、私どもはこの年金会による預かり金が不特定の者からの預かり金であるというふうに見て、その旨立証すべく現在捜査中でございます。
○佐藤静雄君 オレンジ共済では、出資法違反のほか返済延期で被害を受けた会員の苦情が続出して、中には東京地検に告発した例もあると聞いております。その資金の中から友部議員の年金党時代、新進党に至るまでの政治活動のための資金に流用されている。さらに、先ほど申し上げましたように、政党の幹部に献金した、そういううわさも聞いております。オレンジ共済の共済やスーパー定期のやり口から見て、資金の当座の流動性さえ確保されていない。確保すれば回っていくと、そういうお考えのようでございます。 さっき大蔵大臣から御答弁をいただいたんですが、この種の事件は破綻してから、あるいは違法性が暴露してから手を入れると大変な被害が広がるんです。さっき言いましたように、今こそ私は実態を明らかにして、これ以上放置するのは危険でございますから、やはりこの種の犯罪についてはどんどん摘発する、恐れずにどんどん積極的に先制攻撃をかける、これが国民の被害を少なくする要請だろうというふうに思うのでございます。 オレンジ共済ばかりであれなのでございますが、最後に私は、このオレンジ共済の事件は共済あるいは会員の預け金に名をかりた極めて悪質な詐欺行為であると断ぜ、ざるを得ないのであります。共済に名をかり、数十億円もの庶民の血と汗の結晶であるとらの子の金を政治目的に流用したり、自己の著修のために浪費していながら何ら法律の規制がない。これがまたおかしい、許せない。巧妙に法の網をくぐったとしか思えないのであります。 このオレンジ共済にいささかなりとも関与した政治家は、これは私どもは絶対に許すわけにいかない。国民の生活、財産を守るためには、このような金集めに対しましては何らかの対応をしなければいけません。 さっき申し上げましたように、法の盲点をつき、発覚したときに被害が広がって手がつけられない、そういう性格のものであります。これを放置しておいた責任あるいはこれからの次善の処置、それについてもう一度御答弁を願います。
○国務大臣(白川勝彦君) 最初に自治大臣として。先生のお持ちのところに自治省届け出と書いてないでしょうか、政治団体がやっている事業だと。政治団体の届け出先はなるほど自治大臣もしくは都道府県知事であるわけでございますが、政治団体の活動だということの付随活動でこういうことをやるのはまさに邪道であるわけでございます。しかし、見た方は自治省届け出と書いてある。こういうことは私はまことに遺憾なことであるということで先生の御指摘を重く受けとめてまいります。 あとのお尋ねは国家公安委員長としてのお答えだと思うのでございますが、いずれにいたしましても、出資法違反事件ということで直接強制捜査に入ったわけでございまして、今膨大な書類と関係者を警視庁等におきまして鋭意捜査中でございます。この捜査の過程で法律に違反する行為がありましたら厳正適正に対処していくと、このことを期待しております。また、必ずそうするものと確信しております。
○佐藤静雄君 これは委員長にお願いをしたいと思うんです。 この種の悪質な事件を起こした当事者が、現在我々の同僚として参議院に在籍をしております。私はみずから進退を明らかにすべきであろうと、こう思うのでありますけれども、信として毫も恥じずに居座っております。 委員長におかれましては、やはり国民の参議院に対する権威を守るためにも、私は断固とした処分を考えていただきたい。これは委員長がその場でお答えいただけないと思いますから、要所要所にひとつ気配りをしていただいて、とにかく恥ずかしくて恥ずかしくて、参議院のここは本当は良識の府なんですよ、良識の府。衆議院よりは上等な人が、みんなそれが、この人が一人いるために、とても私どもは耐えられない、恥ずかしくて。ひとつ善処方をお願いしておきます。
○委員長(大河原太一郎君) 当委員会の所管か否かという問題がございますから、後刻理事会等にも諮りまして、しかるべく処置したいと思います。
○佐藤静雄君 用意した質問の五分の一ぐらいしかできなかったんです。 最後に、総理大臣にお聞かせをいただきたいのでございますが、金融システム改革の問題でございます。時間がございませんので、前置きを省略します。 中央省庁全体の再編に先駆けて、金融行政機構のあり方について、今与党三党の大蔵省改革についての議論が深められております。連日の報道によれば、金融庁であるとか金融検査・監督庁であるとか、三条委員会であるとか八条委員会であるとか、総理府所管であるとかと質量とも大変大きな報道があります。ところが、その情報を受け取る国民の側は、どの情報が総理のお考え方に近いのか、これがさつばりわからない、戸惑いを感じております。この問題に対する総理の基本的な考え方をお聞かせ願います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私自身、現在与党三党が作業をしておられます中で、余り自分の意見を申し上げることもいかがかと思いながら今もここに立ちました。ただ私は、いずれにしてもこの改革後の姿というものは、現在大蔵省が所管しております金融機関だけを対象とするのではなく、本院におきましても大変長い御審議をいただきました住専等の議論から顧みましても、むしろ私はさまざまな金融機関というものをその対象とすることが望ましいだろう、そう思ってはおります。 そして同時に、その場合にこれは当然大蔵省から離れて総理府に置くということになるのではなかろうかと思います。また、当然のことながら、大蔵省自身として銀行局、証券局を統合する、そして新たな体制に即応するといったことも必要でありましょう一そして、企画立案あるいは国際調整、さらに検査・監督、さまざまな機能があるわけでありますから、これが円滑な行政が担保されるような仕組みにならなければなりません。 私ども、いずれにいたしましても、今与党三党の御論議というものを御検討いただいておるわけでありますから、十分御相談をいたしながら、他の各党とも政策合意を踏まえての御相談を申し上げていく、これは当然のことでありまして、こうした中でできるだけ早く具体的な成案というものを得ながら次の通常国会に所要の法律案を提出させていただきたい、そのためにも与党三党の御論議が一層深まることを願っております。そのような感じを申し上げたいと思います。
○佐藤静雄君 終わります。(拍手)
○委員長(大河原太一郎君) 関連質疑を許します。依田智治君。
○依田智治君 自由民主党の依田智治でございます。 残された時間を我が国の安全保障問題、最近特に関心の高まっております沖縄基地問題等を中心にしまして、総理並びに関係大臣にお尋ねしたいと思います。 ただ、この安全保障問題といいますと本当に総合的にアプローチすべき問題でございまして、総理がこの四月にクリントン大統領と日米安保共同宣言やガイドラインの問題、その他いろいろあります。我が国の安全保障というのは、一つは米軍の駐留による日米安保体制、あと一つは適切な防衛力、こういう両輪の上にコップの水が載っているとすれば、やはカバランスのとれた安全保障政策というのが極めて重要で、一方の基地の方がもし傾いたら水は直ちにこぼれますし、また沖縄の負担、これからお話ししますが、物すごい金がかかるんじゃないか。そうなると、この負担のためにこっちがずれてこうなったらますますコップの水はこぼれる。 そういうことで、予算編成も控えて、きょうの新聞等でも二・八八%の問題も出ております。三百九十億円の繰り延べまでして一年支払いを待ってくれというようなことで実は予算のシーリングをしたような状況もございます。 そんなことで、私は、本当にこの沖縄問題は総理のリーダーシップで大変に奇跡的と言われるぐらいの中身だと、こう思っております。これを実現するには、住専国会で実は五千三百億円、こういうあれで座り込みまでありましたが、場合によると(「六千八百五十億円」と呼ぶ者あり)失礼しました、六千八百五十億円です。 そういうことで、場合によったら工法によっては普天間なんかこれを上回るかもしれない。できるだけ金をかけずに、しかし県民の納得を得ながらやっていかなきゃいかぬと、こういう問題もあるわけでございまして、安保政策について本当にこれは政府・与党、与党内にも意見もあります。野党も含めて超党派的に真剣に取り組む問題だなということを申し上げ、関係者の御協力をお願いしたいと思います。 それで、きょうは沖縄問題でございます。私、沖縄問題一つとっても十五分くらいすぐたっちゃいますので、六つに分けまして、県内の移転の問題、それから本土内をどうするのかというような問題、そしてそもそも振興策をどうしていくのか、基地の存在に伴う負担の軽減、地位協定等に絡む問題等、いろいろあるわけでございます。さらに、土地の収用の問題、その他いろいろあります。 まず、沖縄の問題、この問題については、確かに報告の中身は大したものだけれども、いろいろな条件がついて、結局は県内の負担じゃないかということもありますので、そこのあたりのところについて、これに取り組む総理の決意をまずお伺いしたいと思うわけでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変広範な前提を置かれての御質問でありますけれども、私からはやはり直接的に、去る二日に開かれました日米安全保障協議会におきまして、いわゆるSACOの最終報告というものが取りまとめられたその経緯を踏まえながらお答えを申し上げたいと存じます。 今回のSACOの最終報告には、普天間飛行場の返還を初めとする十一の施設、そのそれぞれにつきまして全部または一部の返還を含む内容が盛り込まれました。ただ、それがいずれも移転を必要とする、言いかえればかわりの施設を必要とするというものであることは、そのとおりであります。 そして、今後の問題としては、このSACOの最終報告を踏まえまして、基地の整理と施設の整理、縮小、統合が進められるわけでありますけれども、こうした内容からまいりますならば、当然のことながら返還に伴う機能の移しかえということによりまして新たな負担をお願いするところも生じてくるわけであります。そして、この報告書の実現のためには、何を申しましてもその移設先に当たる地域の皆さんの理解と協力を得なければ動かないと、これが前提になっておるわけであります。ですから、我々としてはこれから移設先の地元の皆さんの理解を得るということに全力を挙げていかなければなりません。 同時に、先日沖縄県に参上しました機会に、県内の基地所在市町村の市町村長さん方にお集まりをいただきまして、当初一時間と予定しておりましたものが、大変積極的な御意見もいただく中で随分時間が延びました。しかし、私自身にとってもよい議論を聞かせていただいたと思っておりますが、その席上でも、私は地元の納得を得ないでこれを強行するつもりはないということは申し上げてまいりました。そして、引き続き地元の方々との協議に最大限の努力を払っていきたいと存じます。 同時に、議員が今お述べになりましたが、確かに財政は厳しい状況でありますから、お金があるないということでありますならば、相当これから財政負担を伴うことではあります。しかし、今日まで沖縄県民に御苦労をおかけしてきたこと、しかもこのSACOの最終報告が文字どおり完全に実現をされましても、なお大きな基地の存続の中で御苦労をいただかなければならないことを考えますならば、我々として県内の皆さんに対して同時にできる限りの努力、協力をしていく必要もあろうと存じます。そして、そのために必要な費用というものは全力を挙げて工面する努力もしなきゃなりません。 そうした思いの中で、現在、大蔵大臣に既に指示をいたしまして、補正予算の中に五十億の調整費というものを組み込むように、またそういうお約束もしてきました。 明年度以降しばらくの期間、沖縄懇談会の島田座長から、基地所在市町村に対して少なくとも今後五年から七年の間に数百億から一千億円程度の事業費を必要とする、それだけのものを投入しなければ地域の振興があり得ないと言われましたことも閣議としてしっかり重く受けとめてまいりました。そして、そのような思いも基地所在市町村の市町村長さん方に申し上げてまいっております。これは我々国民全体が負うべき痛みであろう、その負担であろう、私はそのように心得ております。
○依田智治君 総理の今の答弁の中に、例えばSACOの最終報告を実現してもなお大きな負担だというところで、だから期限を設けてくれないかというような意見がありますが、これについてはどのように御説明されますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まず一点、期限と申します場合に、移設というものを前提といたしました場合に、その移設を受け入れてくださる方の同意が得られるかどうかということがまず前提にあります。その方々の同意が得られるということを勝手に決め込んで時期を設定するということは私は難しいと思います。 同時に、日米安全保障条約というものが現在日米関係の基盤を支えており、現に我々自身がその恩恵にあずかっている。そして、アジア太平洋地域におけるこの条約の存在と、この条約に基づく米軍の基地の存在というものが安定と平和をもたらしているという状況の中で、なお不安定な要素を抱えているわけであります。そのアジア太平洋地域における不安定な要因がいつまでに解消するという見通しが現時点で残念ながらあるわけではございません。 そうなりますと、当然のことながら我々はこれからも、基地そのものもそうでありますし、在日米軍の兵力構成そのものにつきましても議論の場は持っていくわけでありますけれども、現時点においてこの地域がいつまでに安定をするから駐留は縮小できるとか、この基地は不必要になるとかということを決め込むことはできないと思います。
○依田智治君 私も全く同様に考えますが、ただ与党の議員の中にも、依田さん、海兵隊というのはそもそも沖縄にいる必要があるんですかというような、今交通手段も発達しているので、ハワイにいて幾らでも何とかなるんじゃないかというような質問があるんですが、このあたりについての国民にわかりやすい説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) 御承知のとおり、日米安保条約に基づいて米軍が日本に今駐留しておりますけれども、これが我が国の安全のみならずアジア太平洋地域において平和と安定のために非常に重要な役割を果たしておるわけでございまして、その中で海兵隊はその機動力あるいはまた即応性、そういう点で在日米軍の主力をなしておるわけでございますから、これはやはりどうしても今これを外すわけにはまいらないわけでございます。 ただ、それが沖縄に余りにも集中しているというようなことから沖縄の問題が出ておるわけでございますから、これはできる限り日本全体で引き受けるべき問題かもしれませんけれども、やはりこれはどうしても今のところでは沖縄にあって、しかも今度の場合、普天間の問題もそうですけれども、地上部隊があそこにあるときに空の方だけを本土に持ってくるというわけにはいかぬわけでございますので、そういうことでどうしても県内ということになったわけでございますから、その辺についてはぜひ御理解を賜りたいと思います。
○依田智治君 今、防衛庁長官からのお答えのような中身も含めて、大変に難しい問題ですが、普天間の基地を海上施設にするという選択をしたんじゃないかと。 これから細部について詰めていくということでございますが、ちょうど高村政務次官も来ておられますので、普天間基地を海上ヘリポートにした理由、このあたりをお伺いすればある程度この事情等もわかると思いますので、ちょっと御説明をお願いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは私に相当程度の責任があることでありますから、私からお答えをしたいと存じます。 本年一月、内閣総理大臣を拝命しました直後から、沖縄県との間の関係、政府に対する不信感といったものを取り除くのにどういう努力をすればいいのか私は本当に考えました。そして、大田知事とお目にかかり話を伺っておりますうちに、知事からも、いわば一つの象徴的なものとして、非常に住宅地の中にあり、県民として不安の絶えない普天間基地というものを問題にのせてほしい、当初は本当に日米間の首脳会談の中にその名前を出すだけでもいいというぐらいのせっぱ詰まった思いを知事は述べられました。政府部内にそれは非常に難しいという意見もありましたが、私はサンタモニカの首脳会談であえて普天間基地に言及をいたしました。アメリカ側も、私は非常にその点率直にボールを受けとめてくれたと思います。 しかし、この議論を進めていきます中で、やはり普天間を返還するからにはそれにかわる基地をというこの一点はどうしても必要であるということを言われ、いろいろ事務的にも、また外務省や防衛施設庁の諸君も苦労してくれましたけれども、私の頭の中には、現在の沖縄県内の他の場所に移設をする、あるいは海面埋め立てを行っていわば恒久的に土地をつくってしまう、これは決して望ましい方法ではない、何かかわる方法はないかという思いがだんだん強くなってまいりました。 そして、その中から私は、撤去可能な、用事が終われば撤去できるような海上施設というものはできないだろうか。たまたま沖ノ鳥島の工事をいたしますときに同じような発想に基づくプラットホームを、これは大変小さなものでありますけれどもつくりましたものを、もう一度それが現在どうなっているかといったようなことを調べてみたり、だんだん私自身の頭の中に、海上が使えないだろうか。しかし、沖縄の海というのは大変美しい海であります。それだけに、最小限の影響で済ませられるような方法は何だろう。そのようなことを思い悩んでおりますうちに、アメリカ側もいつの間にかやはり海上を利用するという発想になったようでありまして、海上に移動可能、撤去可能なものをつくるという考え方が期せずして双方から出てまいりました。 その後、専門家の技術的な助言等をも得まして、今までに幾つか事務的に工法というものが論議をされ、それぞれに実現可能性ありという評価を得ましたので、今回、海上への移設、しかもそれは撤去可能なものであるということが前提でありますが、その選択肢にある程度この重点を絞り込んでまいりました。 私は、本当にここから先は、現実に一体どこが、まず第一に基地をつくれるという以前の問題として調査をさせていただけるだろうか。そして、その調査をさせていただいた海域がどのような状況であるかによって工法も変わるでありましょうし、費用も変わるでありましょうし、さまざまな組み合わせが出てくるであろうと思いますけれども、私の中では、この移設可能な海上利用ということを考えない限り普天間の基地の問題が解決しない、それぐらい思い詰めてきたものであることは事実であります。
○依田智治君 全力を投球してこの実現を期していっていただきたいと思います。 この項を終わるにつきまして、先ほど総理もアジア太平洋地域の不安定な要因、こういうことを言われましたが、基地を縮小し、統合し、整理していくといっても、結局、アジア太平洋地域のよりよい関係をつくるということが大変重要で、私はそれに対する我が国の役割というものが期待されると思うんですが、このあたりに対する考え方、政務次官でよろしかったら。
○国務大臣(久間章生君) アジア太平洋地域の平和と安定を図っていくためには、対話を重ねると同時に、また防衛交流等いろんな形でこれから先、近隣諸国との友好関係を築いていかなければならないと思っておりまして、防衛庁におきましても、昨今非常にそういうような、先般もいわゆるフォーラムに参加したり、あるいはまた西太平洋の海軍の司令官を集めましてシンポジウムをやったり、また各国にいわゆる防衛関係の担当者を派遣したり、そういうことをやっているところでございます。
○政府委員(高村正彦君) 今、防衛庁長官が述べられた、あるいは委員が御指摘された、そして最初に総理が切々と述べられた、そういったことを念頭に置いて外務省としても対応してまいりたい、こういうふうに思っております。
○依田智治君 第二のテーマに移ります。 本土で可能なものはできるだけ本土で実施するということが極めて重要だと思っていますが、本土の関係者は、我々も、沖縄だけでなく、明治以来負担をしているんだと、こういう感じなんですね。 そこで、今度一〇四号に関連しての本土移転先等の基地の沿革と、若干今の基地の使用状況について、施設庁長官、もしわかりましたら、全体であれでしたら、日出生台と北富士あたりの例でちょっと御説明願いたいと思います心
○政府委員(諸冨増夫君) お答えいたします。 一〇四号越えの射撃訓練の移転先として予定しております演習場の米軍の使用状況についてちょっと御説明しておきます。 現在、米軍単独で訓練を実施しております演習場は、北富士演習場及び東富士演習場でございます。平成七年度の使用実績を申し上げますと、北富士が約八十日間でございます。それから東富士は約二百十日間でございます。 なお、日米共同訓練というのがこれ以外に行われておりまして、これは過去五年間の実績をちょっと申し上げますと、平成四年度に矢臼別で約十日間、平成五年度に北及び東富士で約二十日間、それから平成六年度、王城寺原で約十日間、平成八年度に日出生台で約十日間実施しているところでございます。
○依田智治君 今のは米軍だけですが、自衛隊も含めると一年で何日くらいやっておりますか。
○政府委員(諸冨増夫君) 平成七年度の実績で申し上げますと、矢臼別演習場が約二百八十日、これはもちろん自衛隊と米軍込みの数字でございますが、矢臼別が二百八十日間、王城寺原が三百三十日間、北富士が二百七十日間、東富士が三百四十日間、日出生台が三百二十日間、いずれも概数でございます。
○依田智治君 これらの演習場はいずれも地位協定に基づく、二4(b)と言われていますが、その状況をちょっと説明してください。
○政府委員(諸冨増夫君) おっしゃるとおりでございまして、二4(b)の施設になってございます。
○依田智治君 二4(b)と言っても国民の聞いている人はわかりませんので、どういう形になっているか。
○政府委員(諸冨増夫君) 失礼いたしました。 これは、地位協定の二条四項(a)及び二条四項(b)というのがございまして、米軍が管理しております地域を自衛隊なり日本政府が借用する場合が二4(a)、いわゆる米軍の管理下における使用でございます。それから、二4(b)はその逆でございまして、自衛隊が管理しております演習場等を米軍が一時的に借用する、こういう形態を二4(b)と言っております。
○依田智治君 ただ、北富士、東富士は個別訓練もできる、その他のところは共同訓練だということですが、もしこれを今度の一〇四号線越えの射撃をするとすると、やっぱり協定等は変える必要はあるんですね。
○国務大臣(久間章生君) 私どもは、協定を変えない中でできるだけやっていきたいということで地元と折衝したいと思っております。協定の枠内で実施したいという気持ちでございます。
○依田智治君 協定の枠内で今回どういう訓練をするようにお願いしようとしているか、その中身をちょっと御説明をお願いします。
○政府委員(諸冨増夫君) ちょっと先ほどの大臣の答弁も含めて補足いたしますと、現在東富士及び北富士演習場においては使用協定が結ばれておりまして、これは地元の演習場対策の方々を全部含めた協定でございます。したがいまして、これは大臣と県知事さんとか関係の方々との協定ということになってございますが、その中で単独訓練が北及び東富士演習場では年間の使用実績の中で使用が認められておる、こういう状況でございます。 ところが、それ以外の演習場につきましては、その都度、いわゆる先ほど言いました二4(b)の中で、例えば来年度十日間だけ共同訓練をやりますというようなことを地元とそれぞれお認めいただいているような状況になっておりまして、新しく一〇四号の射撃を受け入れていただく場合にその付近を地元とどういうふうに調整するのか、これから実際受け入れに当たって私ども御了解をいただいた段階で調整をさせていただく、こういうことになってまいります。
○依田智治君 この訓練の規模というか、これについて今質問したんですが、何日くらい、どのくらいのものが、案外とこの訓練というものがもうそのまま部隊が移駐するのかというような誤解もありますから、この際ちょっと御説明を。
○国務大臣(久間章生君) 今御提案しておりますのは、各演習場におきまして最大で十日間、そして移ってくる場合の海兵隊にしましても三百人以下ということで、総数で三十五日以下というようなことを念頭に置きながらお願いしておるところでございまして、各地区については十日以内ということでお願いをいたしております。
○依田智治君 よくそういう実情を説明して、関係者の理解が得られるように努力をお願いしたいと思います。 ただ、この点に関連しては、沖縄振興策等に関連して、やはり基地があることによって我々の発展はおくれているんだ、もっとしっかりと対策を講じてくれという要望があるわけですが、こういう基地周辺対策についての防衛庁長官のお考えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) これまでも環境整備法に基づいて一応やってまいりましたけれども、これから先はなお誠意を持って各基地所在周辺の市町村の皆様方のいろんな御要望に対処してまいりたいと思っておるところでございます。
○依田智治君 北富士等でも更新するには閣議決定までして要望にはこたえていこうということをやっている割には、私も山梨出身でちょっと首を突っ込んでみますと努力が足らぬなという感じがしていますので、真剣な努力をお願いしたいと思います。 次に、第三の沖縄振興策ですが、前提として、沖縄の経済の現状、県民所得の概要、それから一次産業、二次産業、観光収入、基地収入、このあたりのところを沖縄開発庁の方、わかったら教えていただきたい。
○国務大臣(稲垣実男君) 沖縄県におきまする米軍施設・区域が存在することによります経済効果についてのお尋ねだと思いますが、今日、米軍基地関連収入ということで申し上げますと、平成六年度時点で、県の試算によりますと、軍用地料が約六百四十億円、軍雇用者所得約五百億円、軍人軍属消費支出が約四百九十億円、合計一千六百三十億円となっております。 しかし、波及的な経済効果ということで言いますとさらにその程度はあろうかと思うわけでございますが、他産業との比較等で申し上げますと、観光収入は三千四百十五億円、平成六年度の農林水産業の県内総生産は七百八十二億円で、同じく製造業の県内総生産は二千九十億円という現況でございますが、やはり沖縄の所得というものは本土に比べますと約七割ということでございますので、その点について私どもは留意しておるところでございます。
○依田智治君 雇用の現状はどうなっておりますか、失業率等につきましては。
○政府委員(嘉手川勇君) お尋ねの雇用の状況でございますが、平成七年の完全失業率が五・八%でございまして、これは全国と比べますと、全国が三・二%でございます。
○依田智治君 こんな現状でございまして、現状の沖縄経済の中では基地関連経済というものも大変に社会の中に組み込まれておるという状況でございます。 そこで、こういうものも含めつつ政府の方で現在沖縄開発振興策を講じておるわけで、官房長官は今おられませんが、どなたか、総理になるでしょうか、お答えいただければありがたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに今、沖縄開発庁長官から御答弁を申し上げましたように、米軍基地関連収入というものが千六百億円を超える数字である、これは事実であります。 しかし、ここで誤解のないようにしなければならないのは、その収入が県民にとってプラスなのではなく、基地が存在するために自分たちはそれ以上の経済力をつけていくだけの場所を与えられていない、だから自分たちがそのアクションプログラムをつくった、県としての振興計画をつくった、それが実行できるように、基地の整理、統合、縮小をして基地依存度を低めるように本土政府も努力をしてくれというのが県民の願いであることだけは改めて私からつけ加えさせていただきたいと存じます。 そして現在、政府といたしまして、私を除きます閣僚ほとんど、北海道開発庁長官と私が抜けるわけでありますが、関係する全閣僚と沖縄県知事を構成員とし、沖縄県の振興策を論議する場を持ち、ここでも積極的な検討が進められております。沖縄政策協議会としてここでは具体的に振興策を検討していただいておりますし、先ほどもちょっと触れさせていただきました、官房長官のもとにつくっていただきました米軍基地所在市町村懇談会、こちらから提言をちょうだいいたしまして、これについては今後の五年から七年の間に数百億円から一千億円程度の事業費を要すると懇談会の島田座長が言われましたことを閣僚懇談会において私から披露すると同時に、これを閣議としてしっかりと受けとめていこうということで、この懇談会提言も我々は今その実現に向けて受けとめております。 随時我々がこれからも県と御相談をしながら、県から出てまいります具体的な施策、このところも、例えば県が実施しておられます同時通訳養成のプログラムに対し国の方からそのプログラムの講座数の追加の協力をする、あるいは同じようなさまざまな小さなプロジェクトでありますけれども、県と合意をいたしましたものは予算編成を待たず次々に実行に移す準備をいたしております。また、沖縄県から特に要望の強かった海外留学生の枠取りをぜひという御要請についても、人材養成が特に必要な沖縄県の御要望として我々はこれを既に具体化する方途を講じておりまして、県と御相談をしながらこれからも全力を尽くしてまいります。
○依田智治君 誤解があってはいけませんが、私も基地の永久固定化、こういう基地収入があるんだからいいんだという考えは全くありません。いかにしてそういう収入でなく自立の収入を得る道を講じてあげるか。先ほど厚生省の方で調べていただいたら、厚生年金並びに国民年金は千四百億だそうでございます。そんなことでございまして、振興策は総理が先頭に立って本当に真剣に取り組んでいただきたい、これを要望して次のテーマに移ります。 基地問題につきましては、やはり基地の負担軽減という問題があって、今度のSACOでは大変な成果が上がっていますが、ひとつ騒音とか地位協定関連で改善される事項、これを外務省の折田局長、よろしく。
○政府委員(折田正樹君) 地位協定関連でさまざまな措置を今度のSACOの報告書で取り決めております。 一つは、航空機騒音の規制の問題でございます。 本年三月に航空機騒音規制に関する合意を嘉手納飛行場と普天間飛行場において締結いたしました。それは既に実施されておりますほか、例えば普天間に配備されております十二機のKC130を岩国飛行場に移駐する、そして岩国飛行場からはAV8ハリアーを米国に移駐するようなこと、嘉手納飛行場におきましては海軍航空機の運用及び支援施設を海軍駐機場から主要滑走路の反対側に移設すること、同飛行場におきますMC130航空機を海軍駐機場から主要滑走路の北西の隅に移転すること、それから嘉手納飛行場の北側に新たな遮音壁を建設すること等々を取り決めておるほか、そのほかにもいろいろございます。 例えば、米軍航空機事故の調査報告書の提供手続に関する新しい合同委員会合意を実施するというようなこと、合同委員会合意の一層の公表を追求するというようなこと、米軍施設・区域の立ち入り手続に関する新しい合同委員会合意を実施するということ、米軍公用車両の表示に関する措置についての取り決め、任意自動車保険に関しまして地位協定の運用を受けるすべての人員を任意自動車保険に加入させること、地位協定十八条六に基づきます請求についての改善措置、検疫手続に関する合同委員会合意を実施すること、それからキャンプ・ハンセンにおける不発弾除去についての手続を実施すること等々を定めてございます。
○依田智治君 従来の常識からすると考えられないくらいたくさんの項目。一方、それだけ怠慢だったなという感じもしないでもないわけです。 横田基地なんか大分早かったんだけれども、なぜこんなに沖縄はおくれていたんですか。
○政府委員(折田正樹君) 委員今御指摘のように、厚木飛行場及び横田飛行場でございますが、それぞれ昭和三十八年、昭和三十九年に日米合同委員会合意が取りまとめられたところでございます。そして、沖縄の飛行場につきましては本年三月に取り決めたところでございますが、米軍は普天間については昭和四十九年から、嘉手納については五十四年から自主規制措置を実施してきたところでございます。 それぞれの飛行場に係ります航空機騒音規制措置は、部隊の運用上の所要それから飛行場の周辺の状況等諸般の事情を勘案してとられているものでございまして、必ずしも飛行場ごとの単純な比較は行うことはできないと思いますが、以前から自主的な規制を行ってきたところであり、それなりの対策は講じていたことは御理解いただきたいと思います。 いずれにしましても、本年三月に普天間飛行場及び嘉手納飛行場について合同委員会合意が取りまとめられたところでございます。
○依田智治君 自動車の任意保険とかナンバープレート、これを常識的に考えたら、何でこんなことができなかったかな、こんな感じもするんです。国際的にはどうなっているんですか、日本だけおくれていたのか。
○政府委員(折田正樹君) ナンバープレートの問題でございます。 第三国におきましてどういうふうになっているかという詳細を必ずしも承知しているわけではございませんけれども、NATO諸国のうちドイツの例だけに限って申しますと、ドイツに駐留する軍隊は実際の運用上ドイツにおける通常の車両番号標用の基準に合った番号標を付しているものと承知しております。 実は我が国の方もかねてから容易に識別できる番号標の基準を決めることについて問題意識を持っておりまして、日米合同委員会におきましても以前から米側に対して問題提起を行ってきたわけでございますが、残念ながら成案を見るには至っておらなかったわけでございます。 そして、昨年以降SACOが発足いたしまして、SACOの作業部会、さらに日米合同委員会において鋭意検討を進めた結果、ことしの三月にこの問題に関します日米合同委員会合意が取りまとめられたという経緯でございます。
○依田智治君 大分懸案を一挙に解決されたわけですが、まだ何か残された大きな問題はあるんでしょうか。
○政府委員(折田正樹君) SACOの報告書において明記しておるわけでございますけれども、日米両国政府は合同委員会において地位協定の運用を改善するための努力を継続するということにしております。 沖縄の御要望を踏まえ、また沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会の御提案等も踏まえまして、私ども改善すべき点があれば一つ一つ誠実に対応していきたいというように考えております。
○依田智治君 この問題についてはそろそろ地位協定自体を見直すべきじゃないか、こういう意見があるんですが、この点についてはいかがでございましょうか。これは政務次官にでもお願いできれば。
○政府委員(高村正彦君) 現在のところ、それぞれの具体的状況に応じて、そして基地負担が軽減できるように地位協定をどういうふうに運用するか、そういったことを精いっぱい今までもやってきたわけでありますが、これからさらにきっちりやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○依田智治君 これで思い出すんですが、身柄引き渡しの問題で私も前国会で質問しました。その後七月、佐世保で事件があって迅速に引き渡された例があったようですが、ちょっと御説明をお願いします。
○政府委員(折田正樹君) 七月十六日に佐世保におきまして米水兵が絡みます強盗殺人未遂事件が発生したわけでございます。私どもは、その深刻さにかんがみまして、事件発生後直ちに日米両国政府間で非公式に協議を行いまして、その結果、七月十九日に我が方より米側に対して米水兵たる被疑者の起訴前の拘禁の移転を要請し、米側がこの要請に応ずる旨を表明し、翌七月二十日に被疑者は米軍当局によって佐世保警察署に護送され、同警察署において逮捕されたわけでございます。 この措置は、御承知のように、昨年十月に刑事裁判手続を自主的に改善し起訴前の引き渡しに道を開いた、そういう日米合同委員会合意をつくったわけでございますが、それに基づく最初のケースでございます。
○依田智治君 これは国際常識からすると大変なことであったと私は思います。今後も地位協定の運用の面で本当に迅速的確な対応が必要だと思います。 そういう面からも、先般総理が沖縄に行った際に沖縄大使の構想を出されておりましたが、高村政務次官で結構ですが、沖縄大使構想、こういう問題に対する迅速な対応をしようという外務省の姿勢だと思いますので、ぜひその点の御説明をお願いします。
○政府委員(高村正彦君) 大使を長とする外務省の出先機関を沖縄に設置する、そして米軍の地位協定の運用等、米軍に関するいろいろな問題点、そういったことを関係市町村から要望、意見を聞いて、そして政府が迅速に対応する、こういうことでございますが、明年のできるだけ早い時期にこの出先機関が設置できるように、構成、設置場所、そういったことを今鋭意詰めているところでございます。
○依田智治君 従来、どちらかというと国の出先の防衛施設庁が取り次いでおるというような状態でございましたが、ぜひこれを効果的に発して、沖縄県民の要望に迅速にこたえるようにお願いをしたいと思います。 次に、駐留軍用地特措法に基づく土地の収用問題、現在どんな状況になっておりますか。
○政府委員(諸冨増夫君) お答えします。 現在の駐留軍特措法の状況でございますが、昨年の経過をちょっと御説明いたしますと、平成七年三月、昨年の三月からこの特措法の手続を開始しております。その後、平成八年三月、私ども沖縄県収用委員会に裁決申請を行いまして、その後九月に沖縄県知事の御協力をいただきまして、県知事から裁決申請書の公告縦覧の手続につきまして御協力をいただいた結果、私どもこの手続を進めさせることができまして、十月二十四日に県の収用委員会は裁決手続の開始を決定いたしたところでございます。 現段階では、私どもこの裁決手続の開始を受けまして、いわゆる登記の整理とかいろんなそういうことを進めまして、そのような手続が現在既にすべて終わったところでございます。現在、県の収用委員会は、来年、平成九年の二月二十一日に公開審理を開催するということが決定されておる、こういう状況でございます。
○依田智治君 嘉手納を初め相当大規模な施設、五月十四日に期限が切れるという問題ですので、その期限内の迅速な解決をぜひ要望したいところなんですが、今まで従来の例ですと、大体何百日くらいかかっているんですか。
○政府委員(諸冨増夫君) 前回の例、平成四年の例を申し上げますと、裁決手続から公開審理までは約六十日、それから公開審理から裁決まで約百八十日、裁決から補償金の完了のいわゆる手続が全部終了するまで約九十日、合計三百二十日が平成四年の例でございます。 なお、昭和六十二年の例、これは対象者が二千七十名おりますが、これも同様の手続を全部合計いたしますと約五百五十日、約十八カ月間かかっておるのが実例でございます。
○依田智治君 また、その後一坪共用地主はどんどんふえているということですが、現状何人くらいあるでしょうか。
○政府委員(諸冨増夫君) 現在の一坪地主の合計数は二千九百七十五名でございます。
○依田智治君 楚辺通信所の二百数十平米、これは三月三十一日に期限切れしたんですが、これについては現時点で政府はどういう法律関係にあると考えておられるでしょうか。
○政府委員(諸冨増夫君) 私ども、現在県の収用委員会の方に裁決申請を出しておる状況でございます。ことしの四月ないし五月の段階で申し上げましたように、直ちに違法ではないという状況でございまして、それは県の収用委員会の方に手続を現在申請しておるという状況を踏まえますと、ことしの四月、五月の段階、そういう意味では法的状況は変わっておらないというふうに認識しております。
○依田智治君 直ちに違法とは言えないんじゃないかと、非常に回りくどい言い方なんですが、嘉手納を含む大量の施設が直ちに違法じゃないというような状態だとこれは大変なことだなということで、私は、絶対に大量期限切れという事態にならないよう関係者に切に要望したいんですが、このあたりについて政府の方としてはどのように考えているでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 沖縄県と国の信頼関係の上であのように公告縦覧手続をやっていただいたものですから、今はとにかくそれに基づく審理が一刻も早く進められるように期待しておるところでございますと同時に、また関係者にも努力をしておるところでございます。 今、委員が御指摘の問題は、いろいろと法的にどうかというようなことも含めてでございましょうけれども、そういうことについては勉強しております。しかし、今の段階はとにかく一刻も早く審理が進められることを切に期待しているという状況でございます。
○依田智治君 米軍に対する施設・区域の提供、これは日米安保条約上は法的に我が国としては義務としてどう考えるのか、米軍の権利として考えるのか、そのあたりのところは具体的にどういう形で権利義務関係が生じておるのか、外務省の方で結構ですから御説明を、条約局長ですか。
○政府委員(折田正樹君) 安保条約第六条に「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。」ということで、ここで権利が認められているわけでございます。そして、前記の施設・区域の使用云々につきましては、日米の間の地位協定により規律されるということで、地位協定に従いまして日本は施設・区域の提供の義務を負うわけでございます。
○依田智治君 具体的に今手続進行中の施設は日米合同委員会か何かで一応提供する、政府として責任を持ってそういう手続をとったんですか、ちょっとその点。
○政府委員(折田正樹君) 地位協定に二条四というのがございまして、この条項のもとで日米間で取り決めをつくり、それに基づき日本政府は米側に施設・区域を提供しているわけでございます。
○依田智治君 これはいずれにしても国の責任じゃないかなという感じがします。そういうことできようはこれは問題提起だけしておきますが、やはり今後、機関委任事務のあり方とかその他そういう問題も考える際に、地方の首長に責任を持ってもらうというのはなかなか無理な面もあるんじゃないかということで、いろいろ検討していただく必要があるんじゃないかと、こう思います。 最後のテーマでございますが、基地に関する広報というのはどうも後手後手になっているなという感じがしないでもないんですね。そんなことで、何かいつも新聞の方に出て、後で地元におわびしているということなんですが、もうちょっと積極的姿勢で広報するというわけにいかないんでしょうか。これは防衛庁長官にでも。
○国務大臣(久間章生君) 今までも防衛庁としましても、いろいろと広報については意を払ってきているところでございますけれども、確かに広告といいますか広報が不十分だったんじゃないかという御指摘をほかからも聞いておりますので、これから先も十分にPRに努めてまいりたいと思っております。
○依田智治君 この点で、やっぱり一〇四号とか岩国基地の問題もありますし、関係の知事さんも非常に多いわけです。沖縄の知事さんは官邸にお呼びしていろいろ再度協議をされておりますが、私は沖縄関係、基地関係知事懇談会というか、それを東京かどこかで開いて、東京がちょうど真ん中ですから、それで総理からも国としての説明を十分にやって、そして理解を得るというようなことはそろそろ必要じゃないか、こんな感じがいたしますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私自身が同様の考え方を持った時期がございます。殊にこれから先を考えましても、先ほど来御論議が出ております例えば県道一〇四号線越えの射撃訓練を本土の演習場に分散実施をいたそうとすれば、当然のことながら各地の御協力を得なければなりません。そのような思いを込めまして、さきに行われました全国都道府県知事会議におきまして、私からもこの問題の解決に向けて御理解と御協力を各都道府県知事にお願いを申し上げたばかりであります。 いずれにしましても、政府とすればこれは都道府県だけの問題ではありませんで、関係自治体すべてに対してやはり御理解を得る努力をしなければなりませんし、引き続き地元の理解を得るように努力を続けていく以外にない、一生懸命に努めていきたいと存じます。 ただ我々、日本のマスコミの諸君が非常に優秀でありまして、思いもかけないときに思いもかけない記事が載りまして現地とお話をする出ばなをくじかれるといったこともありまして、こうした点について私は、特に沖縄県に関連する問題はマスコミの皆さんにも問題解決のための御協力をお願いしたい、そのような思いでいっぱいであります。
○依田智治君 その点については前の臼井さんが各県をめぐって歩かれた。この問題についての現防衛庁長官の考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) 私も、努めて関係都道府県あるいはまた関係市町村に出向いてまいりたいと思っております。
○依田智治君 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(大河原太一郎君) 以上で関連質疑を含む斎藤文夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) 明日は午前九時三十分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十八分散会