内閣委員会 第3号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1996/12/17
会議録
○委員長(鎌田要人君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十二月十六日、萱野茂君が委員を辞任され、その補欠として竹村泰子君が選任されました。 —————————————
○委員長(鎌田要人君) 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題とし、沖縄に関する特別行動委員会の最終報告に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○依田智治君 自由民主党の依田智治でございます。 きょうは、先般出されました沖縄に関する特別行動委員会、SACOの最終報告を踏まえまして、沖縄米軍基地問題、またこれに関連して国際情勢、我が国の防衛政策、こんなことにつきまして質問したいと思います。 先週の火曜日でしたか、予算委員会がありまして、ちょうど外務大臣はWTOで欠席でございましたが、SACOの具体的中身、今回、SACOは土地だけでも現在の二一%を返還とか、その他騒音負担軽減策等でも相当思い切った政策がとられておるわけでございます。しかし、それにしてもこれからが問題だということもありまして、先般は主として政府側からいろいろその具体的な中身につきまして御回答いただいた、こういうことでございます。 同じことを聞いても意味がありませんので、きょうはむしろ沖縄基地問題の前提となる国際情勢、さらにこれをいかにして好ましい方向に持っていくか、こういうような点、さらに沖縄との関連におきまして、我が国の防衛政策、米国のプレゼンスとかそういう問題につきまして、非常に両輪としての重要性がございますので、そんなような点を中心にお伺いしたいと思うわけでございます。 それにしても、沖縄に関連してせっかく県民の理解等が好転しつつあるというように見える中に、最近の新聞で一、二、米軍による海洋に爆弾を投棄した事件とか、これは米軍ではありませんが、自衛隊のニアミスがあったというようなこと、それに関連してどうももう少し迅速な対応というのが新聞だけ見ている限りにおいてはわかりにくいなと、こんな感じがしますので、沖縄の本格的問題に入る前にちょっとそれらについて現状を御説明いただければありがたいと思うわけであります。 そこでまず第一に、十日に米軍機が沖縄近海に実弾を投棄したというのは、落としたのか、故意に落としたのかよくわかりませんが、そのあたりの実情、それからそれに対して政府のとった措置、これにつきまして外務省並びに防衛庁の方からもお答えいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○政府委員(折田正樹君) 事実関係を御説明させていただきます。 十日の午前十時ごろ、岩国飛行場所属のFA18戦闘攻撃機一機が沖縄県の鳥島射爆撃場におきまして訓練中、千ポンドの爆弾一個の投下作業を行ったが、これが投下いたしませんで、嘉手納飛行場へ引き返そうとしましたが、そのまま着陸するのは危険と判断されたために、爆弾を支持するラックとともにこの爆弾を沖縄県那覇空港西方約十キロ沖の海域に投棄したものでございます。 この事件は私ども大変遺憾に受けとめております。そして、外務省から米側に対しまして遺憾の意を表明するとともに、投棄された爆弾の捜索、回収等の必要な措置をとること、それから原因の究明、再発防止に努めることを申し入れておるわけでございます。 そして、十四日でございますが、大臣がクリストファー国務長官と電話をいたしましたときに、先方から遺憾の意を表明するとともに、今後、日米が緊密に協力、連携して本件に対して早急に対処していきたいというふうにクリストファー長官の方から発言がございまして、大臣の方から、今回の事故は大変に残念であったけれども、迅速な事故通報体制については改善すべき点があると考える、この事故については日米が緊密に連携していくことが重要である、沖縄県民のお気持ちを考えつつ早急に対処していきたい旨、大臣がお述べになられたわけでございます。 そして、十四日の夜でございますが、米側から外務省に対しまして改めて文書の形で遺憾の意を表するとともに、在日米軍としてできる限り迅速な方法で爆弾の捜索及び回収のために全力を尽くす旨約束するということを述べた上で、最も適時、徹底的、効率的な捜索及び回収のために自衛隊から協力が得られれば感謝するという申し入れがあったわけでございます。 これを受けまして、十五日、防衛庁は米軍の作業に協力するとしたものと承知しております。日米当局、日米の間で爆弾の捜索、処理に関する具体的な作業が開始されたと承知しております。外務省としても本件の解決に向けて全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。
○政府委員(諸冨増夫君) ただいま外務省の方から全般的な御説明がございましたが、私ども防衛施設庁として県及び米軍に対しましてとった措置について若干補足して御説明いたします。 十二月十日の夕方、外務省から私ども通報を受けまして、那覇防衛施設局を通じまして、米軍機が那覇から約十キロメートルのところに爆弾を投棄した旨、沖縄県に同日夕方十八時三十分に第一報を出したところでございます。その後、私ども那覇防衛施設局から在沖米海兵隊に対しまして施設・区域の内か外かの確認のための問い合わせをいたしておったところでございますが、翌日十二月十一日の十三時ごろになって、外務省を通じまして施設・区域外に爆弾が投棄されたという旨の連絡があったところでございます。これを受けまして、私どもは米海兵隊に再度確認の上、同日の夕方十六時三十分ごろ、那覇防衛施設局を通じまして沖縄県に再度この旨を御連絡するとともに、同日午後、沖縄県漁業協同組合に対しまして事故の概要について御連絡をした、こういうことでございます。 さらに、米側に対しましては、十二月十一日、私どもの調停官から在日米軍第三部長に対し、また翌十二日に私どもの那覇防衛施設局事業部長から在沖米海兵隊報道部長に対しまして、また十三日、広島防衛施設局長から岩国基地司令官に対しそれぞれ遺憾の意を表するとともに、爆弾の早期回収及び事故の原因究明、再発防止等について強く申し入れたところでございます。さらに、十三日に私、施設庁長官より在日米軍参謀長に対しまして、爆弾を即刻回収する旨申し入れを行った、以上でございます。
○依田智治君 ここで感じますことは、やはり海上等で航空機から爆弾を投下したりするという場合にはちゃんと限られた区域が決まり、射爆場というのがあり、そこでやる、あらゆる危険がないように確かめてからやるというのが原則でございます。今回の話ですと、その千ポンド爆弾を抱えたまま着陸するということは大変危険もあるというようなことで十キロ沖の海域に投棄した、こういうことでございます。 こういうことがそんなにしばしばあったら大変なことだと思うんですが、こういう事案はやはり米軍なり自衛隊がいろいろ訓練したりする場合には、あってはならないことですが、当然予想されることなんです。もし万が一そういう事態のときには、どういう場所に投棄し、どういう通報手続で、どういう処置をするなんというような、そういうマニュアル的なものとか取り決めみたいなものはあったんでしょうか。そのあたりをちょっと御説明いただければありがたいと思います。
○政府委員(折田正樹君) 米側の説明によりますと、当該機のパイロットは手順に従い、航空管制とも連絡をとりながら、船舶が付近を航行していないこと、それから一マイル以内に陸地がないこと等を確認の上、投棄したということでございます。そのような手順に従ってやったという説明を我々は受けております。 他方、どうしてそういう状況に立ち至ったのかという原因については私ども究明をしたいというふうに思っておりまして、米側に強く申し入れているところでございます。
○依田智治君 今回いわば緊急避難的にそうやらざるを得なかった、それがより大きな事故を防ぐための方策だったというように解釈したとしても、やはり投棄するにしては具体的な投棄場所、大体どの位置だというようなこと、それからすかさず関係方面に通報すること。 要するに、こういう問題がもやもやしていて、どうなっているんだとか、絶えずこんなことをやっているんだろうかとかということで、県民のそういう不安を増大させるということが一番問題ですから、やはりこういう万が一の場合に対する対策とか、それから何よります通報する。もちろん何か処理してあるから爆発のおそれはないと言いますが、やはり位置等特定した形で早期に発見できるということが大変重要だと思いますので、こういう事案につきましては、一度起こったことは二度と起こさないという形で、関係の米軍と外務省、防衛庁等で今後の徹底した対策を講じていただくようにお願いしたいと思います。 あと一つ、きょうは運輸省をお呼びしていないのであれですが、自衛隊機が那覇空港で着陸しようとしたら、向こうに離陸しようとする民間機がいて、これはぶつかるというので慌てて行ったというようなニアミス事案が報告されています。このあたりは現在までの調べの状況ではどんなぐあいになっているんでしょうか。これは防衛庁にお伺いします。
○国務大臣(久間章生君) 早速報告がございましたので、そのときに関係者から報告を受けますと、いわゆる自衛隊が訓練を終えまして帰投しようとしましたときに、そこは運輸省の管制が行われておりまして、そこで着陸進入というオーケーをもらったわけでございます。着陸進入いたしますと、滑走路へ向かって進入してくるわけでございますけれども、最終的には一番先に近づいて最後におりるときに着陸の許可というのをもらうわけです。 一度着陸進入をもらってずっと来まして、さらにそのまま進んでよろしいという許可をもらって近くまで来ましたところ、飛行場に民間機が見えたということで、着陸許可オーケーが出てこないものですから、これはいかぬと思いまして、それでいわゆる着陸復行ということを管制に言いましてオーケーをとったものですから、すぐゴーという形で再上昇したわけです。そのときに下の飛行機は発進の許可をもらって滑走路に来て飛び上がってきたということで、こちらは自衛隊機だったから急上昇して避けることができたんじゃないかという感じすら持ちました。 したがいまして、運輸省の方で管制そのものについてもひっくるめまして今調査をしてもらっておりますけれども、自衛隊機の方は着陸進入オーケーでずっと来まして、パイロットが民間機がおるのを見て急上昇した、そういう経緯だということを承っております。 いずれにしましても、事故につながらなかったのでよかったと思いますけれども、これは本当にどうだったのか、これから先の調査結果を待っていろいろ聞いてみたいと思っております。
○依田智治君 今、防衛庁長官から御報告を受けましたが、新聞報道によってこのように大きく報道されたところを見ますと、本当に一瞬の違いでも大惨事が起こっているということで、まさに基地というのはだから危険なんだということになるわけでございます。 基地の存在というのは、安全保障のために不可欠である反面、絶えず危険というものが伴うわけでございますから、今後こういうことのないように、運輸省等の管制のあり方とか、また自衛隊機のその後の報告が適切だったかどうかとか、いろいろ新聞にも報道されて…ますので、そのあたりの実態をよく見きわめ、これはただ那覇空港だけの問題じゃございません、全国にも共用空港等いろいろありますので、万全な対策を講じていただくようにお願いしておきます。
○国務大臣(久間章生君) 今の私の答弁が不適切だったのかもしれませんので、誤解のないように再度申しておきますが、自衛隊の方はちゃんと民間航空機を見た上で着陸復行という形で管制に言って上がっているわけでございますから、衝突のおそれはなかったわけです、確認していますから、スピードもありますし。 非常に怖いなと思いましたのは、これがスピードの遅い、簡単に復行できない、そういうような飛行機だった場合にはどうなるのかということを考えたときに非常に気になるということを申し上げたわけでございます。自衛隊機の場合でしたらそれだけの応用動作が即座にきくということで、しかも現認して復行していますから、そういう点では衝突のおそれはなかったわけですけれども、それが簡単に上昇が、小回りがきかないような飛行機の場合だったらどうだったのか。 要するに、民間機同士だった場合にはどうだったのかというようなことも含めて先ほど言ったわけでございまして、決して自衛隊機が危ない目に遭わせたというような誤解のないように、そこだけは御理解していただきたいと思います。
○依田智治君 よくわかりました。そこのところはやはり高性能の戦闘機だからこそ回避できた、こういうふうに理解はしておりますが、やはり管制のあり方等として十分これは検討する課題だなと思っております。これは課題というよりも、きょうにもいろいろ離発着はありますので、関係官庁等で早急な解明をお願いしたいと思います。 以上で最近の新聞報道に基づく問題を終わりまして、いわゆるSACOの問題に移りたいと思います。 前回、予算委員会で質問させていただいたときは外務大臣はおりませんでした。このSACO、昨年来精力的に取りまとめ、そして十二月二日に2プラス2で発表されたわけであります。これを踏まえまして、SACOというものについての外務大臣としてのこれに対する意義と、今後これをどのように進めていくか、この決意をまず最初にお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) 今回、日米共同作業によりましてSACOの最終報告がまとめられ、いわゆる2プラス2でこれを了承し発表させていただいたわけでございます。これは基本的に申しまして、現在我が国を取り巻く国際情勢といいましょうか安全保障環境等々を考えまして、私どもは日米安保体制の持つ意義、しかもその中核でございます米軍の日本における駐留というものは大変大切なものである、こう考えております。 安保条約の目的が円滑に遂行されるような状況というものを確保しなくてはならない、こういう要請が一方にございます。しかし、他方におきまして、基地の所在する地域の方々、とりわけ基地が集中しております沖縄県の方々にはこれまでも本当に長い間大変な御負担をお願いし、また生活の上でもいろいろな御不便をおかけしたわけでございます。そして、先ほど申しましたようなことを考えるならば、これからもなお米軍基地の存在というものをお願いしなくちゃならないという状態がございます。 そういった中で極力そういう御負担を軽減していきたいということで、一年にわたりまして精力的に作業を進めてきたわけでございます。その作業の結果といたしまして、基地の整理、統合、縮小という観点から申しますと、現在沖縄にございます基地の総面積の二一%相当、五千二ヘクタールというものを所要の手順、必要な措置を講じた上で返還するという方向を打ち出すことができたわけでございます。 そして、また一方におきまして地位協定の運用の問題の関係におきましても、騒音の軽減、その他あとう限りの改善措置を講じていったわけでございます。そういったことでございまして、現在の置かれた諸条件の中で私どもは最大限の成果を引き出したんじゃないかと思っております。 政府といたしましては、今後は一丸となりましてこの最終報告書に盛り込まれました措置を着実かつ確実に具体化していく、実施していく、そして沖縄県民の皆様方の御負担を現実にあとう限り軽減してまいりたい、このように考えておる次第でございます。 それと同時に、最終報告であるから、基地の問題はもうこれで最終の方針が決まってこれから先はないんだ、こういうことじゃございません。我々といたしましては、沖縄米軍施設・区域に関連する問題は引き続き最重要課題の一つと考えておりまして、SACOそのものは今回で一応その使命を終えたわけでございますが、いわゆるSSC、高級事務レベルの会議の任務といいましょうか目的といたしまして今回の報告書で明確にそれを記載することにいたしまして、今後とも引き続き沖縄の基地に関連する問題に政府として真剣に取り組んでまいりたい、このように考えておるところでございます。 今回の措置を着実に実施していくこと、また今申しましたような努力を継続していくことを通じまして、沖縄の地元の方々にも御理解をちょうだいしてこの最終報告をきちんと実施してまいりたい、このような決意を固めておるところでございます。
○依田智治君 五千二ヘクタールというのは、沖縄復帰以来これまで返還された四千三百ヘクタールをはるかに上回る数字である。その中には、普天間基地という海兵隊の極めて重要な基地を移転し海上施設等を追求していくという大変な仕事があるわけであります。 〔委員長退席、理事板垣正君着席〕 私は、昨今の新聞を見ておりまして、政府は沖縄の負担軽減のために本当に真剣にこれをやる気があるのかなというのが実はやや疑問に感ずるわけであります。 というのは、いろいろ意見はありますが、やはりSACOの今回の最終報告というのは、まさに戦後一貫して過重負担にあった沖縄、この沖縄基地の過密をいかに解消するか、できるだけ本土で肩がわりできるものは肩がわりし、しかも現在の国際情勢の中でできるだけ米軍の機能というものは維持しつつ、かつ沖縄の負担を軽減していく、これは言うなれば至難のわざであります。かつ経費的にも従来の防衛費というようなことでできるだけ切り詰めてやっていく、できるだけ切り詰めて必要最小限の我が国の防衛力を整備しようという発想では到底このSACOの実現は難しいと思います。 やはり沖縄振興策の一環として、沖縄振興のための基地の移転という位置づけのもとに、沖縄県民にも国民にもわかりやすく、これはもう防衛関係経費であることは間違いありませんが、しかしこれまでの防衛力整備とは全く別個の立場に立った防衛力整備である、防衛力の沖縄の対策であるということから、あくまでもこれは通常の防衛費とは別枠に計上すべきものである、そして沖縄県民の要望にこたえていく、こういう配慮が極めて重要だと考えておりますが、このあたりに対する外務大臣並びに防衛庁長官の御見解をお伺いできればありがたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) 私どもとしましては、ただいま委員も御指摘になりましたけれども、今回のSACOの最終報告に盛られました基地の返還が全部実現いたしますと、これまで二十四年間に返還された総面積は四千三百二十八ヘクタールでございますが、それを上回る五千二ヘクタールが返還されるということになるわけでございます。 この点につきましては、けさ方開かれました沖縄基地問題協議会におきましても、大田沖縄県知事の方から、沖縄県においてアクションプログラムというのをおつくりになりまして三段階にわたって返還を求めておられます。その第一段階に盛られたものがほとんど全面返還されることになったわけです。努力の跡がよくわかるということで、この点については評価をいただいたところでございます。しかしながら、それを実現するためにいろいろ県内での移設等のこともあり、そういった意味で県内での反発も強まっていることを初めとして残された課題が非常に多いから、その辺はひとつ政府としても努力してほしいという御要望があり、我々も努力をすることをお約束した次第でございますが、そういうことで中身は今後審議していくことになるわけでございます。 それから、これを実現する上においては、ただいまお話のございました予算面におきましても、あるいは振興策等におきましてもいろんなことをしなくちゃいけない、これは御指摘のとおりでございます。そういったことで、この最終報告が出ました翌日の三日に、閣議におきまして、この関係につきましては予算面、法制面も含めて政府として所要な万全の措置を講じていく、こういうことを決定させていただいた次第でございます。そしてまた、振興策につきましても、各省庁一丸となって、沖縄開発庁が中心になって、あるいは官邸が文字どおり乗り出して取りまとめをやっておりまして、けさほどもその関係でいろいろ協議をしたところでございます。 そういった点について、政府全体としても遺漏のない対応、対処をしてまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(久間章生君) 今、外務大臣からも話されましたように、閣議決定においてそのように政府全体としてこれをやっていくという姿勢を決定してもらっております。また、SACOの中間報告が出ました後、概算要求が行われましたときに、政府・与党の皆様方におかれましても、これは大変なことになってくるということで、SACOの関連経費については別途措置するということを概算要求のときに与党間で決定していただいたわけでございます。それを受けまして、政府の方においては、閣議の了解としましてこれは予算編成過程において重点的に措置する、SACOの問題については重点的に措置する、そういう表現で決定をしてもらっております。 したがいまして、通常の防衛経費の枠内で簡単に計上するべき筋のものではないという認識は、その当時、与党においてもまた政府においても十分意識しておりまして、今言いましたように予算編成時に重点的に措置するという決定をわざわざしていただいておりますので、そういう中でこの問題については取り組んでいきたい、そういうふうに思っております。
○依田智治君 重点的に措置するということになっておりまして、我々としてももちろん沖縄の問題ということで重点的に別途措置する問題と考えておるわけでございます。 この問題につきまして考えなきゃいけないのは、実は予算委員会のときにも若干触れたんですが、基地というのは沖縄だけでなくて、明治以来、旧軍以来負担してきている本土の皆さんも相当多いわけですね。その方々は、今度、県道一〇四号線越えの射撃訓練の本土内五カ所移転という問題に関連して、我々もそれぞれ負担しているんだ、もうちょっと政府で何とかしてくれないか、こういうような気持ちも非常に強い。そういうことで、基地周辺対策費というのでこの沖縄の特別の予算を一緒くたにしたら、沖縄のための重点もできませんし、本土等に対する配慮もどうもあいまいになっちゃうというようなこともあります。 もう時間も刻々と過ぎていまして情勢になかなか入れませんので私の意見として申し上げますが、来年度予算編成の山場にかかってきて、通常の防衛費二・八八というのが何かいかにも通常の一・六程度に対して突出しているように見えますが、シーリングの段階で政府が本来払うべき三百九十億円も繰り延べして、何とか待ってくれ、来年は確実に払うからと。もしそれより以下にしてまた数百億上積みしたら、これは現在まだ景気も本格的に回復せずに苦しい立場にある中小企業等にみんなしわ寄せになるというようなことになります。 したがって、私は、沖縄対策の経費というのはまさに沖縄の負担を、今これをやってもなおかつ七〇%程度の我が国の米軍基地というのは沖縄に残るということですから、国としても本当に誠意を示し、国民にわかりやすくするためにも別枠にしなきゃいけませんし、また通常予算につきましても、後ほど述べる日米安保体制を効果的に運用していくためにはまさに両輪ですから、ぎりぎりの予算を詰めるにしても必要なものは計上せにゃいかぬ、こういうことでやっていただく必要があると思います。 外務大臣、先ほどの答弁の中で重点的というのはわかったんですが、やっぱり外務大臣としてもSACOを確実に実施するためには沖縄のために別途計上すべきであるとはっきり言っていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(池田行彦君) 今回のSACOの最終報告に盛られました措置を実施していくということは、沖縄県の将来のためにももとよりでございますが、我が国全体の安全を確保していくという上におきましてもこれは不可欠の大きな課題でございます。ですから、何としてもこれは実現しなくてはいけないと思います。 そういうことで、先ほど申し上げましたように、予算面においても法制面においてもそれに必要な措置はきちんとやっていくということを閣議で決定しておるわけでございますので、私も国務大臣の一人として、またこの問題を主として担当する閣僚の一人としても、ただいま委員御指摘の点につきましては支障のないように最善を尽くしてまいりたいと存じます。
○依田智治君 次のテーマとして、SACOの最終報告を実現してもなお沖縄に相当な負担が残るということから、やはり沖縄の基地は本当にいつになったらすっかり負担にならぬようにしてくれるのかというような問題が結構あるわけでございます。しかし、私はその前提はやはり国際情勢であると思います。 実は土、日、月で韓国に行ってきました。韓国の皆さんが現在の北朝鮮の状況を非常に憂えておる、大変限界的状況であるなというような感じもして帰ってきたわけでございますが、SACO最終報告の前提とした国際情勢、特に我が国周辺の情勢につきまして、外務大臣、ひとつわかりやすく御説明をお願いしたい。
○国務大臣(池田行彦君) 冷戦が終えんしてからもうかなりの時日が経過しております。そういった中で、私どもといたしましても、世界全体、とりわけ我が国周辺の国際情勢、特に安全保障環境といったものが着実に改善していくことを期待もし、またそのための外交努力等もしておるところでございます。 しかし、現状はどうかと申しますと、委員もよく御存じのとおり、この地域にはきちんとした多国間の安全保障面での枠組みがあるわけではございません。ARF等の努力はございますけれども、きちっとした枠組みがあるわけじゃございませんし、またいろいろ体制といった面におきましても国の進み方においても考えを異にする国が存在するというのも否定できない現実でございます。そういったことで、依然として我が国周辺の安全保障環境というものには不透明な部分もあり、それぞれの国がやはりそれなりの備えというものをしなくてはならない、こう考えております。 そういったことで、我が国といたしましては、引き続き自衛隊と日米安全保障体制という二本柱はこれを堅持していかなくちゃならない、こう考える次第でございますし、また日米安全保障体制をしっかりと維持していくということは、我が国の安全、また極東地域の安定にとってはもとよりでございますけれども、その持つ効果として広くアジア太平洋地域全体の安定に資するものというふうに考えておるところでございます。
○依田智治君 きょうは時間があったらこの北朝鮮、中国、極東ロシア等の具体的軍事情勢について、私もいろいろ懸念しているような点について詳しくお伺いしようと思っておったんですが、もう余り時間がございません。 中国も、防衛費をずっと一〇%以上伸ばしつつ、相当海洋の方へ権益を拡大しているような状況とか、スホーイ27の整備というような形で近代化が物すごく進んでおりますし、極東ロシアには依然として膨大な軍事力が蓄積されておる。原潜とかそういうものの管理は果たして大丈夫なんだろうか、こういうような問題もあって、それらも聞きたかったんですが、また次にいたします。 ただ、最近行ってきた関係で、北朝鮮ですが、我が国の方としては、北朝鮮の現状、また軍事情勢というようなものにつきましてはどんなように現在把握されておるか、国際参事官も来ておられますが、この点をひとつ伺いたいと思います。
○政府委員(槙田邦彦君) 北朝鮮の政治状況あるいは経済情勢その他についてのお尋ねだと思いますけれども、北朝鮮のお国柄もございまして、なかなか情報が十分にございません。透明度に欠ける部分がかなりあると思いますので、はっきりとこういう状況にございますということを断言することができないのでございますが、いずれにいたしましても、現在、金正日書記、いろいろなことを言われておりますけれども、この人が一応国政全般を指導しているという見方が一般的であろうかと思います。 ただ、この人は依然として肩書が書記ということにとどまっておりまして、党の総書記であるとかあるいは国家主席であるとか、そういう肩書を得るに至るのはいつであるのかということ、これについてもまたいろいろな情報がございますけれども、最近では、例えば明年の七月には、つまり金日成さんが逝去しましてから三周年以降にはそういう地位につくのではないかというようなことも言われておるわけでございます。 それから、経済情勢でございますけれども、これはなかなか困難な、深刻な状況にあると思います。食糧あるいはエネルギー不足その他、種々の困難を抱えている状況でありまして、それに加えて昨年は七月から八月にかけまして大洪水が発生しておりますし、ことしの夏にも洪水が発生している。これは天災ということなんでしょうけれども、同時にこれは経済の構造的な原因によって被害が拡大しているという面もあろうかと思いますが、そういう食糧ないしエネルギー不足の拡大ということが今後どのような意味合いをこの国にとって持つのかということについては、今後も細心の注意を払っていくべきであろうというふうに考えております。
○政府委員(山崎隆一郎君) お答えしたいと存じます。 ただいま外務省からも御答弁ありましたように、情報は非常に限られているわけでございますが、その限られた情報の中で防衛庁の見方を御説明したいと思います。 まず、先生も御案内のとおり、北朝鮮は大変深刻な食糧不足など、エネルギー不足もございますが、もろもろの経済困難に直面しておりますけれども、それにもかかわらず依然として軍事面に国力を重点的に配分しております。一つの見方によれば、GNP比で二〇とか二五%の国防費を費やしていると言われておりますが、いずれにしましても軍事力の近代化に努めておるということでございます。 それから、先生もごく最近訪韓されたというお話でございますが、幾つか最近の事例を申し上げれば、ことしの四月初めには三日連続で迫撃砲等で武装した北朝鮮の兵士が板門店の共同警備区域内に侵入しましたし、またことしの九月には、これは日本の新聞にも大きく報道されましたように、北朝鮮潜水艦が韓国領海内で座礁しまして乗員が韓国領土内に侵入するというように、最近は非武装地帯等をめぐりましてさまざまな動きが見られます。 さらに、弾道ミサイルの開発状況についても一言補足いたしますと、これも情報は限られているわけでございますが、北朝鮮は一九八〇年代半ば以降スカッドBというものを生産、配備する、それからその射程を延長したスカッドCも生産、配備するとともに、これらのミサイルを中東諸国へまで輸出してきておると見られております。それから、現在は弾道ミサイルのノドン一号というのについての報道もございますが、これについては開発中と見られますし、さらにノドン一号よりも射程の長いミサイルの開発をも目指しているのではないかというふうに思われるわけでございます。 このように、北朝鮮の弾道ミサイルのいわば長射程化の研究開発というものは、以前からございました核兵器開発疑惑と相まちまして、我が国周辺のみならず国際社会全体に不安定をもたらす要因であり、その開発動向などが強く懸念されるわけでございます。 いずれにしましても、北朝鮮は依然として約百万人と言われる地上戦力のそのうち約三分の二身非武装地帯付近に前方展開するとともに即応態勢の維持に努めておりますことから、これらの動向については今後とも引き続き細心の注意を払っていくという必要があるかと存じます。
○依田智治君 情勢についてさらにいろいろ詰めたかったんですが、時間の関係で省略します。 こういう情勢を踏まえまして、まだ現状においては我が国に米軍が駐留し、日米安保体制を堅持するということが私は大変重要だと思いますが、最近の新聞報道で、米国のペリー国防長官が国防計画について四年に一回やっているのを見直すと。それで、この前の2プラス2のときの記者会見でも、今後四年ごとの国防計画の見直しとの関連において緊密な協議を行っていくということでございます。 一方、こういうことで米軍が見直して、今までの二正面作戦を変更して極東から手を引くということになったら沖縄基地問題に極めて重要な影響を及ぼすことになるわけですが、このあたりについての現在の我が国政府の認識というか、今後米軍との協議においてどういう姿勢で臨むのか、この点をお伺いします。
○国務大臣(池田行彦君) その点につきましては、まず四月に行いました日米首脳会談におきましても、現在の我が国周辺のいろいろな諸情勢にかんがみまして、我が国に駐留するものも含めましてアジア太平洋地域における十万大規模の米軍のプレゼンスが必要である、こういう認識で一致しております。そしてまた、先般行いました2プラス2におきましてもその点は確認されたところでございます。 確かに四年ごとの見直し、ボトムアップ・レビューというのが来年の五月十五日だと思いますが、米国政府から議会に報告されることになっておりますけれども、この関連につきましても、2プラス2の席上、ペリー長官御自身から、このレビューにおいてもアジア太平洋地域における十万人のプレゼンスというものが前提になっているんだ、それを前提にした上でのレビューである、こういうことを明確にしておられまして、このことは2プラス2後の記者会見においてもペリー長官は明らかにされたところでございます。 いずれにいたしましても、これから日米間においてそういった米軍の兵力構成をも含めたレベルの問題につきましても協議をしていくということも、これまた2プラス2でも確認されておるところでございます。
○依田智治君 この問題は沖縄の基地問題にも触れる極めて重要な問題でございますし、先ほど時間が足りなくて具体的な詰めが各地域についてできなかったんですが、極東における軍事情勢等もよく詰めながら、また我が国の安全保障という面でも遺憾のないように今後とも米国と緊密な連絡をとっていただきたいと思います。 いよいよあと残り少なくなったんですが、これらの情勢を踏まえまして、結局こういう情勢だから仕方ないんだということでなくて、この情勢を我が国も努力していかにいい方向に打開していくか、これが今日のアジアのようにまだ多国間の安全保障体制というのがないところでは極めて重要だと思いますので、この点、この前の予算委員会では防衛庁の努力につきまして久間長官からお話を伺いましたが、外務大臣、このあたりについての見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) おっしゃるとおり、外交努力を通じまして我が国周辺の安全保障環境を改善していく、これは当然のことでございまして、全力を傾注してまいりたいと思います。 先ほどもちょっと触れましたけれども、多国間の仕組みといたしましては、ASEAN地域フォーラム、いわゆるARFという組織が、そういったいわば信頼を醸成していくということから始まりまして、予防外交さらには安全保障問題そのものを協議する場ということを目指して、ここ近年急速にその役割を増大してきていると思うわけでございます。 そういった中で、我が国は信頼醸成に関するプロジェクトチームの共同議長国をことしから務めていろいろ努力をしてまいったところでございます。そして、実はこの共同議長国、来年からは今度は中国にやってもらおうと。いわば中国にもこういった場に積極的に参画するという動きが出てきたということは歓迎すべきことだと思っております。 もとより、これだけではございませんで、例えばさらに狭い北東アジア地域のそのような多国間の協議の仕組みをという御提言が方々からあることは御承知のとおりでございますが、まだ政府間のものとしてはきちんとできておりません。民間レベル、いわゆるシンクタンクレベルでございますが、そしてその中には個人の資格で各国の政策立案にも携わる者も入る、そういった枠組みなどもやっておりまして、外務省としても積極的に対応しているところでございます。 また、もとより二国間の関係におきましては、そういった関係を改善していくための努力はあらゆる機会をとらえてやっておることも申し添えさせていただきます。
○依田智治君 ぜひ外務省、防衛庁、政府を挙げて、この地域における本当に信頼を持った話し合いができ、この緊張した軍事関係というものが少しずつでも解消できるような方向に向かって努力をお願いしたいと思います。 最後に、四月の安全保障共同宣言では、SACOの問題、沖縄問題をしっかりと解決していこうという問題と、あと一つは日米防衛協力というものをしっかりとして揺るぎないアジア太平洋地域の平和と繁栄を築いていこうということで確認したわけであります。この共同宣言を受けまして、ガイドラインの見直しとかその他いろいろ日米防衛協力をしっかりやっていくための努力を防衛庁も今続けておると思いますが、最後にその概況をお伺いして私の質問を終わります。
○国務大臣(久間章生君) これまで我が国の安全のために、またアジア太平洋地域のためにも日米安保条約に基づく日米の関係というのが中心になっておったわけでございますけれども、あの安保共同宣言でそれを再確認いたしまして、さらにこれまでに構築されました前提の上に立ってこれから二十一世紀に向かってさらにそれを高めていこうということで今ガイドラインの見直し等もやっておるわけでございます。 といいますのは、ガイドラインが出されましたのが昭和五十三年、一九七八年、もう十八年も前のことでございます。その後冷戦構造も変わりまして、新しい時代に対応した形での日米のいろんな協力のあり方というのもまた変わってきているのではないかということもございまして、これを来年の秋までにしっかり見直しをしようということで今取り組んでおるところでございます。そういう経過を踏まえながら、日米関係をこれから先も揺るぎのないものにしながら、ただそのときにアジア各国等にもその透明性をはっきりしまして誤解を招かないようにしていきたいと思っているところでございます。
○依田智治君 終わります。
○山崎力君 平成会の山崎でございます。日米特別行動委員会、SACOの最終報告に関する質問を中心に、これから少しいろいろ政府側のお考えをお聞きしたいと思っております。 SACOに入る前に、最近起きた米軍機における爆弾投棄事故について一点だけお伺いしておきます。 考えようによっては、これは我が国の領土領海内に危険物が放置された状況にある。そのときに自衛隊が自主的た判断でそれの撤去作業に入ることに法的な問題点があるのかないのかということを、これは通告していないので、自明のことでありましたら教えていただきたいということで御質問させていただきます。
○国務大臣(久間章生君) 法律上は、海上における危険物の除去というのは、防衛庁長官が命じました場合には自衛隊においてそれの除去を、あるいは処理をすることができることとなっておりますから、それは問題ないと思います。
○山崎力君 それでは、SACOの問題に移らせていただきます。 全体的に見まして、この一年間の御努力に対して非常にその御苦労を多とするものでございますけれども、今後それが実際にその成果を上げていくことができるかどうかという、いわば各論部分に入ってまいりますと、その実現までのプロセスがどうもよく見えてこないという点において、この問題が将来実現までの間、随分問題を抱えているのではなかろうかという気持ちを持っております。 まず、非常に簡単なところでございますが、県道一〇四号線越えの実弾発射訓練、これを本土に移転するということになっておりますけれども、それは現時点においてどの程度めどが立っているのか。具体的に言えば、いつから本土のどの基地で射撃訓練をするということが今の段階でめどが立っているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(諸冨増夫君) お答えします。 今御質問の一〇四号線越え射撃訓練につきましては、今般のSACO最終報告におきましても一九九七年度に実施するということで、私ども、来年の四月以降を目途に、五つの演習場の関連の市町村、県及び道に対しまして何とか御理解をいただくように現在説得中でございますが、現段階におきましてはまだ受け入れについての協力表明をいただいているところはございません。
○山崎力君 ということは、もう来年度から始めなければいけない事業についてもまだめどが立っていないということでございます。もし来年度実施できなければ、沖縄県民側の立場とすれば、SACO全体の実現方に対する不信感のスタートになるといいますか、もうスタートからつまずくというようなことになろうかと思いますので、その辺がどうなってくるのかなということを懸念せざるを得ないわけでございます。 その次に、土地の問題についてお伺いしたいと思います。 約二一%、五千ヘクタールを返還する、その中の大きな象徴的な意味を持つのが普天間のヘリポートであろうと思っておりますけれども、具体的にこの五千ヘクタールをどういう形で五千ヘクタールまで持っていくのか、時間的な経過がどうなってくるのか。例えば今世紀中、二〇〇〇年末までにどの程度の土地が沖縄に返るのかというような試算といいますか、そういうめどは立っておるのでございましょうか。
○政府委員(諸冨増夫君) 今の御質問のSACOの最終報告におきます土地の返還につきましては、それぞれの十一事案につきまして私ども実現までのめどを示しておるところでございます。 今御質問の二〇〇〇年末までの時点ということで限って申し上げますと、二〇〇〇年末まで、いわゆる平成十二年度末までの時点をめどに返還を今考えておりますのは、ギンバル訓練場、楚辺通信所、読谷補助飛行場及び瀬名波通信所の四施設、約三百六十五ヘクタールでございます。したがいまして、SACO最終報告で返還合意しております約五千ヘクタールのうち約七%に当たる面積が二〇〇〇年度末時点での返還の予定でございます。 またこのほかに、安波訓練場の土地及び水域、これが現在共同使用されておりますが、この部分については二〇〇〇年末までに共同使用の解除が同時にされる、こういうことでございます。
○山崎力君 やはり今世紀中というのは一つのめどだろうと思うんですが、それが予定の七%、一割にも満たないということであれば、今回のSACOの決定というものは、将来的には結構なんですけれども、近い将来を見れば非常に不十分な内容であろうというふうに想定せざるを得ないわけでございます。 そして、今回の場合一番目玉といいますか、皆様方も国民も関心事でありました普天間の問題でございますが、この飛行場の返還の行方がどういう形で、どのような格好で、ほとんど民間の土地だと思いますが、県民に返ってくるのかということがよく見えてこないんです。「五乃至七年以内に、十分な代替施設が完成し運用可能」云々とこうなっているわけですけれども、その辺の普天間問題に関する今後のスケジュール的なことが、内部的にで結構でございますけれども、どの程度今の時点で予想されているのか教えていただきたいと思います。
○政府委員(秋山昌廣君) 普天間の返還につきましては、その代替施設として海上施設を設置するという方向で追求することになっているわけでございますが、これを実現いたしますために、技術専門家のチームにより支援される日米の作業班、普天間実施委員会、FIGというものを設置いたす予定にしておりまして、そしてこのFIGは、SCCいわゆる日米安全保障協議委員会でございますが、2プラス2に対し、海上施設の建設のための候補水域を可能な限り早期に勧告する、それと同時に遅くとも来年の平成九年十二月までにこの移転に係る詳細な実施計画を作成するという段取りになっております。 それで、海上施設の建設のための候補水域を可能な限り早期に勧告するということでございますが、その前段階として、いわゆる調査をしてみないとわからないわけでございますので、調査するための候補水域につきまして、地元の御理解、沖縄県の御協力を得てなるべく早くそれを決めて、まず調査をしてみたい。その上で、海上施設の建設のための候補水域を可能な限り早期に勧告したいということを考えているわけでございます。 来年十二月までに詳細な実施計画を作成いたすに当たりまして、構想の具体化、それから米軍の運用所要の明確化、さらに技術的な性能諸元、そういったもののほかに工法、これは今三つの工法が技術的に可能と言われているわけでございますけれども、工法、そして詳細な現地調査、環境分析、そういった最終的な構想の確定と、そして建設地の選定といったようなものをこの詳細な実施計画作成のプロセスでやってまいりたいと考えているわけでございます。 なお、先ほどから先生の御質問に、いつ返ってくるかわからないというような御指摘がございましたが、私の理解するところでは、これまでの沖縄における米軍基地の返還につきまして、まず返還するということが決まってからその条件を満たすための作業に入る、そして返還する時期をそれから探るということでございましたが、今回の作業では、すべての案件につきまして可能な限り返還する時期的めどを明確にしたわけであります。それから、その返還に当たっての条件、多くは移設条件でございますけれども、それにつきましても普天間の問題だけちょっと残りましたが、その移転先につきましても極力明示したと。それも、一方的に政府がアメリカと話をして明示したというよりも、沖縄県との間にこの問題についてのタスクフォースというのをつくりまして県の参加もいただいて、事前に県を通じて市町村にもお話をしてきた、そういう過程で現在SACOの最終決定が出されたわけであります。 もちろん、まだまだ地元の御理解、それからいろいろな御批判があることは我々十分認識しておりますけれども、何とか今回のSACOの決定を早くこのとおり実現できるように、我々としても最大限の努力をしたいというふうに考えているところでございます。
○山崎力君 その流れというものは私も承知しているところでございます。そのやり方についての問題指摘というものではございません。その流れに沿って実現できるかどうかということがやはり一番の問題でございます。 その実現性について、ある程度担保的といいますか納得できる、ああこうやればこのくらいの期間でこうやって返ってくるんだなということが一般の国民の目にもわかるということが、これが逆に言えば事業をスムーズに進行させる一つの要素になろうと思うんですが、例えばその工法自体についても一つの確固たる実績というものがまだ証明されていない工法であるというような形、あれだけ巨大なものをつくるということが、果たしてその場所場所の地質とか環境とかそういったものを含めてクリアされているというふうには残念ながら言えない状況ではないかと私は思うわけでございます。 もちろん、ほかはいいと思ってつくってみたら、とんでもない予想外の困難な条件が出てきたということもあり得るわけでございます。そういったことがないことを希望するわけですけれども、そういったことのめどが立っていない、そういうのを全部点検していない段階で来年の十二月までに果たしてそういった今後のめどが立つようなことまでの計画が完成するのかどうかということについては私自身非常に疑念を持っております。 この時期までにこれをやって、この時期までにこれをやってということが出てきて初めて、ああこうやれば実現するんだなということが見えてぐるわけですが、今の時点のお話によると、とにかく来年の十二月までにそういったものをやるんだ、努力するんだというだけで、皆様方の方が御承知のいろいろ予想される困難なことに対する解決のめどというものがどうしてもこの報告から買えてこない。 その点についての御見解を伺いたいと思います。
○政府委員(秋山昌廣君) 海上施設の技術的可能性についての御質問もございました。また、今後の手順について再度御質問もございましたが、手順につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、むしろ本当にこの海上施設が技術的に建設可能なのかというそのポイントについてちょっと御説明させていただきたいと思います。 実は、この海上施設の案が日米間で出てまいりましたのは九月以降でございましたので、これについての建設可能性、技術評価というものは確かに厳しいスケジュールのもとで我々実施せざるを得ませんでした。しかし、十月に入りまして、政府の中の技官を中心とする、しかも建設省、運輸省、通産省、防衛庁のいろんな組織のそういう専門家を集めた技術支援グループ、それから学者あるいは民間の専門家を集めました技術アドバイザリーグループというものを十月に立ち上げまして、十一月いっぱい両者合わせて都合十一回の技術評価の会議をいたしました。 その間、二日程度のいろいろな推進母体からの技術可能性についての集中的なヒアリングも含めてやった結果、実は先ほど申し上げましたように、もう少しブレークダウンして申し上げますと、今回の検討作業を通じまして与えられた前提条件のもと、これはいろいろ厳しい自然条件の前提条件、あるいは施設の大きさについての条件を入れた、そういうもとで我々も現存の工法で海上施設を建設することは基本的に可能と結論を得たわけでございます。 それは、水深五メーター、二十五メーターにおいてはくい式桟橋方式浮体工法及びポンツーン方式が可能、それから水深五十メーター、百メーターにおいて考えられる工法の中ではセミサブ方式が実現可能な工法と。全部で五つほどの工法を検討いたしましたが、そのうち三つが技術的に建設可能というふうに評価したわけでございます。 ただ、いずれにいたしましても具体的な設置場所を想定しない段階での技術評価でございますから、その検討にももちろんおのずから限界があるわけでございますが、これら工法による海上施設建設の技術的可能性については、今後、具体的な設置場所の選定過程においてさらにその立地条件、具体的運用所要等に照らし合わせて詳細な検討が必要であることは言うまでもありません。 しかし、我々としては、こういった作業を通じましてこの海上施設の建設可能性について技術評価をした上で、先ほど申し上げましたようなFIGの作業を今後展開して、来年いっぱいに詳細な実施計画をつくりたいと考えているところでございます。
○山崎力君 詳しい説明をありがとうございました。 問題は、そういったところももちろんあるんですけれども、ちょっと文章の問題から御説明願いたいと思います。 この報告の中で、「今後五乃至七年以内に、十分な代替施設が完成し運用可能になった後、普天間飛行場を返還する。」、こういうふうな表現になっております。その場合、「今後五乃至七年以内に、」というのが「代替施設が完成し」に係るのか「返還する。」に係るのか、その辺をちょっと教えていただきたいと思います。
○政府委員(秋山昌廣君) これはちょうどその直後の「3.準拠すべき方針」(a)というところと非常に関係するわけでございます。(a)には「普天間飛行場の重要な軍事的機能及び能力は今後も維持することとし、人員及び装備の移転、並びに施設の移設が完了するまでの間も、現行水準の即応性を保ちつつ活動を継続する。」と。したがいまして、今後五ないし七年以内に、代替施設を完成いたしまして、運用可能になった後移転をして、そして普天間飛行場を返還する、こういう趣旨でございまして、五ないし七年以内に施設を完成してそして移設して、五ないし七年以内に普天間飛行場を返還すると、こういう趣旨でございます。
○山崎力君 私の聞いたのはどちらかにということで、経過は結構でございます。簡潔にお答え願えればと思います。 そうなってくる場合、施設が完成してから運用可能になるまで、これは軍事的に極めて重要なことでございますが、米側にどのぐらいの時間がかかるのか。要するに、すべての施設が完成した、移転すると、そこのメンテ、ハンドリングを米側が移ってきてやって、これで基地機能を今度の海上ヘリポート基地で我が海兵隊は従前どおりの作戦能力が可能であるというふうな、運用可能になるまでどの程度の期間を予想しておられますか。
○政府委員(秋山昌廣君) 今見ていただいている最終報告の資料の四ページに「5.今後の段取り」ということが書いてありますが、その(b)のところに該当する話かと思います。先ほどのFIGは、細かい説明は省略いたしますけれども、そういった問題も含めて「移転を含む段階及び日程を定めるものとする。」と。それは今後米側ともよく詰めて具体的な日程をつくってまいりたいと考えております。御指摘の点があるということは我々も意識しております。
○山崎力君 その詰めていくということはもちろん政治的にいかようにでもなるわけで、実際に運用可能でなくてもアメリカが運用可能になったと言えば返還になるわけですから、それはいいんですが、一年も二年も両方の基地を事実上使う、海上ヘリポートの運用、使用方式がまだ明確になっていない、そういった形でアメリカが言えば、これは完成したとしても普天間が返ってくるのが平気で一年、二年おくれる可能性があるということだと思うわけでございます。 それを逆算しますと、五年といっても、もし仮にアメリカが移設等に一年間かかるとすれば、最短の場合で四年以内にヘリポートを完成させなければいけない、最長でも六年以内に完成しなければいけない。それで、来年の十二月までということになると、そこでもう一年カットされてしまう。それから、住民の説得あるいは工事期間といいますと、極めてタイトな期間が想定されるわけでございます。五年といってもあっという間に過ぎてしまう。普天間の飛行場の返還が実現して、地元の方にこれで基地の閉鎖式が行われるということが果たして七年以内にできるだろうかというのは、正直に疑問といいますか、できればいいなという希望的観測、まして五年ということになりますと極めて困難であろうというふうに私は認識しております。 そういった意味で一番悪いのは、その都度その都度結果として一年延びました二年延びましたということになると極めてこれは問題です。しかし、なおかつ途中でわかっていながらできますできますと言ってできないということも大きな問題でございますので、その点での政府側のはっきりしたといいますか、しっかりした対応をお願いしたいと思うわけでございます。 それから、細かい点でございますけれども、この地元という問題でちょっと御質問させていただきたいんです。 移る先の地元、これは海上ということになります、もちろん領海内でございましょうけれども。そうすると、その地元の範囲というのはどの程度の今の認識なんでしょうか。例えば、もちろん陸上からポンツーンなりなんなりで物資輸送の道路等通路ができるわけですが、その接触地が地元なんでしょうか。それとも、海の場合には漁業権その他いろいろあるかと思うんですけれども、そういったものも絡んだ海区等のことも含んだ地元なんでございましょうか。その辺どうなっておりましょうか。
○政府委員(諸冨増夫君) 今、先生御指摘のように、いわゆる地先の市町村、それからその先の水域に関係しております、漁業権を持っております漁業組合、こういう方々が関係者になろうかと思います。
○山崎力君 それでは、ちょっと範囲を広げまして、これは確認でございますけれども、今回の一連のSACOの報告に盛られたいわゆるアメリカ側、米軍側との関係でございます。 これは沖縄がもちろん米軍との関連でいけば最重要地点ということになっておりますが、本土内にも当然基地施設等はあるわけでございます。そういった点で、今回沖縄のこの問題を中心として決定されたといいますか共通認識を持ったことに関してはすべて本土の基地でもそれが実行に移される方向と、概念的なものですけれども、そのように考えてよろしいのでございましょうか。
○政府委員(折田正樹君) 地位協定の運用の改善、例えば昨年十月に刑事裁判手続を改善いたしまして起訴前にも被疑者の身柄の引き渡しができる道を開いたり、そのほかの措置をとってきているわけでございますが、考え方としては、基本的には沖縄だけではなくて本土を含めたすべての米軍それから基地に適用になっております。 他方、騒音の取り決めのように特定の、例えば嘉手納飛行場の取り決めは嘉手納飛行場だけでございますが、考え方としては基本的には委員御指摘のとおりでございます。
○山崎力君 当然のことだと思いますが、やはりここで我々が改めて考えなければいけないことは、いわゆる沖縄における基地問題、この数、質の問題がございますけれども、本土にも米軍基地はあるわけでございます。そして、実際に作戦行動等を行っているわけでございますけれども、沖縄に見られるほど大きな問題にはなっていない。もちろんそれぞれの地域で大問題になっているところは承知しておりますけれども、全体として見れば、沖縄における基地問題としての問題意識というものは本土においては余りないうまくいっているというふうに評価してよろしいのだろうと思うんです。 そこで、外務大臣並びに防衛庁長官にお伺いしたいのは、そこの差をもう一回再確認すべきではないかと思うんですが、いわゆる本土の米軍基地と沖縄の米軍基地問題、その辺の認識をこの際どのようにお考えなのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) 米軍基地の存在することにより地元の方々にいろいろな面で御負担をおかけしなくてはならない、それは沖縄に限らず全国の基地に共通する問題だと思います。そうした意味で、そういった基地の存在することによる影響を極力軽減していくという努力は全般的にしていかなきゃならないと思います。 ただ、現在におきまして基地全体の七五%が沖縄に集中している。このSACOの最終報告が実施されましても七割程度が存在するということで、沖縄においてその問題が非常に大きいということは事実でございます。それは基地の存在することによる直接の影響だけではなくて、県民の生活全般あるいは地域社会全般のあり方に対する影響という面でも大きなものがあろうと思います。 それから、例えば騒音の問題なんかについて申しますと、本土の一定の空港、基地につきましてはこれまでも協定がございましたけれども、嘉手納等についてはそういったものはなかったという、これまでの対策の仕方のレベルの差もございました。そういったことも勘案しながら、今回特に沖縄についていろいろ努力をしてまいった、こういうことでございます。 将来の方向としては、先ほど冒頭に申し上げましたとおりでございます。
○国務大臣(久間章生君) 今、外務大臣も申されましたように、沖縄は特に本島に米軍基地が集中しておるといいますか、本島だけで言いますと二〇%のところを米軍基地が占めているという、非常に集中しているという、そういう問題が背景にあるんじゃないかというふうに思います。それともう一つは、沖縄以外の本土の方にあります米軍基地の場合はかなり国有地並びに公有地といいますか、つくられました過程において沖縄の場合は民公有地が結構残っておる、そういう違いが背景にあるんじゃないかというふうに認識しております。 したがいまして、特に沖縄の問題については今度SACOで取り上げてやってきたわけでございますけれども、先ほどから話が出ていますように、これで終わりじゃないわけでございまして、まず第一歩だと。これまでとにかく七五%集中しておるのを今度解決しても七〇%だというのは私どもも十分認識しています。だから、これが第一歩だということで、まずは決まったわけでございますから、これに全力をかけてとにかく取り組んで、せっかく決まったことについてまずこれをなし遂げたいという気持ちに燃えておる、そういう点についてはぜひ御理解賜りたいと思います。
○山崎力君 今、防衛庁長官から御答弁いただいた点とも絡むんですが、今回、沖縄の民公有地が大量に返還されることが予想されるわけでございます。復帰後今までに返ってきたよりも多い面積のものが返ってくる。それが返ってきた場合、返ってきたら返ってきたで非常に問題が生じると。 例えば土地の地主等をどう確定するのか。地形が変わったりなんかして、旧来の地籍図では判読不明のところも多々あったと思います。あるいは、その土地が例えば農耕地として使いたいと思っても不適切になっている。あるいは、せっかくのところを区画整理等で新たな産業基盤にしたいといった場合、今までのやり方、特に時間的な問題ですね、返還が決まってから実際にその土地がもとの地主に戻って、それを地主が経済生産の場として活用するまでの時間的なものはどうだったのかということをお伺いしたいと思います。
○政府委員(諸冨増夫君) ちょっと私は御質問の趣旨を取り違えているかと思いますが、米軍との間に合同委員会によって返還の合意がされます。それから私どもはその上にございますいろんな物件等を撤去いたしまして、地主さんの御要望に沿ってといいますか、いわゆる原状回復義務が私ども政府にございます。したがいまして、そういうものを全部やりました後、返還をするということになります。 沖縄の場合には、特に沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律というのがございまして、私どもは返還後三年間は賃借料相当額を返還給付金として各地主さんに支給する、こういう仕組みになっておるところでございます。
○山崎力君 その辺の仕組みは大体承知しているところです。ですから、今までの返還地が例えば三年なら三年以内に原状回復をして地主さんのもとに返っていたんですかという、砕いて言えばそういう形の質問でございます。
○政府委員(諸冨増夫君) 以前に返還になったところで、先生御指摘のように、跡地利用計画が立たないまま私どもが返還したというような事例がございまして、沖縄県を初め地元の方からそういう御批判を受けておることはございます。
○山崎力君 ということは、まあ遠い先になりますけれども、例えば普天間の飛行場を全部コンクリートを壊して原状回復するのか、あるいはその土地のいろいろな使用計画をどういうふうに返還時期と合わせるのか、それが三年以内にできるのか、もし三年以上経過していたとすればその間の補償措置はどうするのか。しかも、復帰後ずっと長い間かかってきたのを、今回はこれからそれ以上の土地をばたばたとやらなきゃいかぬ。政府側がその具体的な行政事務をするのにおいて、しかも地元との利害が錯綜する個人間あるいは市町村間の調整も相当程度せにゃいかぬということになろうと思いますので、その辺の政府の姿勢、対応態勢というんでしょうか、そういったことが全然見えてこないということに一番大きな不安を私は感ずるわけでございます。 その辺の基地対策、返還後を含めた基地返還への対策、県民の納得を得るという意味においては、その辺のところが地味な点ですけれども一番大切な点であろうと私は思います。その辺についての外務大臣、防衛庁長官の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) 今、委員御指摘のお話は、実を言いますと、私、防衛庁長官としてもそうですけれども、やはり一衆議院議員としても大変気にしていることでございます。といいますのは、防衛庁、政府として、もうここが基地でなくなったから、はい、返しますよという形で返した場合に、それでいいのかどうか。それを有効に利用するためには、県あるいは市町村といったところと後の利用計画をきちっとしておかないと、御承知のとおり、特にあの中にはたくさんの共有地が入っているわけでございます。今は一体として使われておりますけれども、こういう共有地のままに何百人のものが一定の面積のところにありますと、これを市町村なり県なりあるいは民間になったときに、民間では果たしてそれで全部利用手続がうまくできるかどうかという問題もあるわけでございます。 したがいまして、返還のプロセスが具体的になってきましたならば、そういうのをむしろ地元の方においてどうするのか。そのまま地主に返せと言われればこちらの方は原状復帰して返すことになる、それが義務でございますけれども、それでいいのかどうかを、地元と一緒になってというよりも、むしろ地元の方で計画を煮詰めていただいて、その線に沿って政府が努力すべきところは努力しなければならない、これからそういう問題も出てくるんじゃないかという認識は十分持っております。
○国務大臣(池田行彦君) ただいま防衛庁長官から御答弁があったとおりでございますが、政府全体といたしまして沖縄の将来を考え、その振興策に万全を期していこうとしております。そういった中におきまして、跡地の有効利用、そしてその地域の方々の生活向上に資するようなプロジェクトを実施していくということも一つの今後の道であろうかと考える次第でございます。
○山崎力君 非常に微妙な個々具体的な対応が必要とされる問題でございますので、これはいろいろな考え方があろうかと思いますけれども、特に政府サイドとして三年間という補償期間措置をどう今回のSACOの返還に伴って位置づけるかということを慎重に御検討願って、その辺のところを国民の前に明らかにし、県民の前に明らかにする形で返還作業を進めていただきたいと存じます。 若干早目でございますけれども、同僚議員に質問をかわることといたしまして、私の質問はこれまでとさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○永野茂門君 両大臣、大変重大な時期に、また難しい国際環境の中で我が国の外交・安保に大変に御努力いただいていることに対しまして心から敬意を表します。 さて、同僚山崎議員の後を受けまして、約二十分程度で質問を終えたいと思います。 最初に、日米防衛協力の指針の見直しについてお伺いいたします。 去る四月の日米首脳会談において、日米防衛協力の指針の見直しについて合意がありました。我が国の国民の皆さん方はもちろん、近隣諸国の国民に対してもこの日米防衛協力指針の見直しの意義を理解していただくということはアジアの安定と平和にとって極めて大事なことだと思うわけであります。その意味において、今この見直しについて取り上げられた目的あるいはその背景はどんなものであるのでありましょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(久間章生君) 先ほど申しましたように、日米安保条約はうまく機能してまいりましたけれども、我が国を取り巻く、あるいはアジア太平洋を取り巻く状況というのは今大分変わってまいりました。冷戦構造というのが崩壊をいたしまして、その後の新しい事態に備えた防衛のあり方というのが必要になってまいったことはもう先生御承知のとおりでございます。 そういう中で、我が国自身も防衛大綱を変えまして新しい防衛大綱を作成して、そのもとで日本の防衛に取り組んでおるわけでございますけれども、それと同時に、信頼関係も非常に強まってうまく機能しておりますこの日米安保体制の中で、日米防衛協力のあり方についてもその上に立ってさらにしっかりしたものにして二十一世紀を目指して再構築していこうじゃないかということで始まったわけでございます。 日本がいわゆる襲撃をされた、侵略をされた場合、あるいはまたそうでございませんで、日本の周辺で日本の安全にとって重大な影響がある場合、あるいは平素から行う場合、いろいろと想定をしながら新しい指針の見直しをやっていこうじゃないかということで現在やっているところでございまして、来年の秋を目指して今いろいろと取り組んでおるというところでございます。細かい進捗状況等につきましては防衛局長の方から答弁させたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) ただいまの委員の御質問の中で、我が国国民に対してはもとよりでございますけれども、近隣の諸国の理解を得るための努力をと、こういう御指摘をいただきました。 その点につきましては、私ども、四月の日米首脳会談における日米安保宣言、これはこれまでの枠組みその他を変えるものではないということ、あるいはこのことがアジア太平洋地域全体の安定のためにも資するものであるということを明らかにしておるわけでございますが、そういったことはこれまでいろいろな局面、バイの会談あるいはマルチの会談で各国の理解を得るように努力している次第でございます。また、そういった中でこれから進めてまいりますガイドラインの問題についても、ただいま申しました新しい時代における日米安保の持つ意義、それとの関連でやるものでございますから、これも地域全体の安定に資するものであるという観点から御説明をしております。 一つだけ例を申しますと、先般APECの際マニラで行われました日中首脳会談におきましても、江沢民総書記・国家主席に対しまして橋本総理の方からもその趣旨を申し上げ、またもし御懸念があるならばその御懸念には当たらないんだということをこれらの作業の過程で見ていただきたい、そういった意味でガイドラインの見直しも透明性を持って進めるつもりであるということを発言されたということを一つの例として申し上げたいと思います。
○永野茂門君 両大臣の御見解、まことに立派なもので、私もそのとおりだと思っております。必要はないかと思いますけれども、私の見解で一言だけ申し上げておきたいことがあります。それは従来の指針においてといいますか、従来と申しますのは冷戦時代でありますが、冷戦時代は明確なる対立状況のもとに、その対立に対して主として力を背景に抑止力を作用させていくことで平和と安定を確保していくというようなことが中心の日米協力であったと思います。 今ポスト冷戦になりまして、まことにあいまいもことした状況の中で各国は平和と安定を追求しながら、その中で自国の軍事力を含む力をフルに利用しながらみずからの優位を確保する、そういう中に平和を害しあるいは紛争に発展するような要因があるわけであります。これをどうやって事前に発起しないようにするか、あるいはそれが間違って発起した場合にはこれを小さいうちにどういうように摘み取ってしまうかということに日米は大変な協力をしなきゃいけないということであります。そのためには従来にも増して綿密でかつ頻繁にいろんな作業をやって調整していかなきゃいけない、協力をしていかなきゃいけない、こういうことになると思いますので、ますますいろいろと疑惑を持たれやすいということがあるということを私はやはり考慮しておく必要があるんじゃないかと思っておりますので、私の見解としてつけ加えておきます。 次に、日米防衛協力指針、ガイドラインの中の極東事態についてお伺いしたいんですが、極東事態の研究につきましては従来余り進展していないと私は認識しておりますし、そういうように承っておりますが、これはなぜ今まで余り進展しなかったんでしょうか。
○政府委員(折田正樹君) 日米防衛協力のための指針第三項に基づく研究でございますけれども、五十七年一月の日米安全保障協議委員会において研究開始につき日米間で一致を見たわけでございます。そして、日米の研究グループが開催され随時協議を行ってきたところでございますが、全体といたしまして第二項の「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」、これに基づきます研究の方に重点が置かれたこと、それから研究の対象が米軍の運用に直接かかわり、極めて多岐にわたり、外務、防衛両省庁以外に多数の省庁の所管事項に係ることもございまして、残念ながらおっしゃるとおりこれまで余り進捗していなかったのが実情でございます。
○永野茂門君 状況が緩であった、ゆっくりいろんなことをやっていってそれでも間に合う、こういうことがバックにあったのだろうと思います。急を要する場合には並行してやるのが当たり前でありまして、一つが終わらなきゃ次に移れないというのじゃ国防あるいは安保というのは成り立たないわけであります。 それは十分御理解の上いろいろとおやりになっているわけでしょうけれども、ここで注意を喚起したいことは、極東事態そのものは時系列で言うと第二項の我が国の防衛事態の前にあるというのが普通であります。そして、極東事態をうまく処理すれば、あるいは鎮静化すれば、起こらないようにするということをやれば日本事態というのは起こらないわけてあります、起こらないというのは言い過ぎでありますけれども、多くの場合起こらない。日本に対して直接というようなものは余りないので、事前にいろんなことがあって、それが波及してくるということが多いわけであります。したがって、そういう意味においても極東事態というのは日本の安全だけではなくてアジアの安定、平和にとって極めて重要であると思います。いよいよこれから重視してこれを御検討なさると聞いておりますので、それを充実してやっていただきたい、こう考えます。 そこで、このような極東事態の協力の要領を明確にするために、日本防衛の事態についてどういうような計画案といいますか計画の指針をつくったかということの詳細は承知しておりません。極東事態についていえば、例えば半島事態がこういう形で起こった場合にはどういうように協力するとか、全体の一般的な原則はもちろんでありますけれども、事態を細分してといいますか、半島の事態も二つや三つはあると思います。半島の事態ではこういうような協力になるんだとか、あるいはまた中台の事態ではこうであるとか、あるいはさらにその他の地域における事態が発生した場合にはどういうような協力要領があるんだと。もちろんその協力の態様というのは日本の法律のもとで行うわけでありますから、その限度はあるわけでありますけれども、それぞれについてかなり詳しくやっておいて、日本事態について共同演習をやっておりますが、できればそれと同じようなこともやる必要がある、そのくらいに綿密にやっていく必要があると思います。 したがって、そういう関係から申しますと、共同作戦計画の研究と、共同作戦計画そのものをつくるわけではありませんけれども、それに対する指針を与える、あるいは骨子を規定するというようなところまで作業をするのが当然ではないかと思いますが、この点についてはどういうようにお考えでありましょうか。
○政府委員(秋山昌廣君) ただいま検討しております日米防衛協力のガイドラインの見直しにつきましては、来年の秋をめどにしてレビューを終えるというスケジュールでやっているわけでございます。今御指摘のございました、いわば共同作戦計画研究といったようなものについては、当然このガイドラインに基づきましてやらなければいけない、そういう課題であろうかと思っておりますし、また現在のガイドラインのできました昭和五十三年以降は第一項、第二項が中心でございましたが、それに基づく共同作戦計画研究等が行われたところでございます。 当然、我々も今回のガイドラインの見直しに基づきまして、あるいはそのガイドラインの見直しそのものが共同研究等、各種の共同作業が行われるべき大枠の方向性を示すものでございますので、その後にそういった共同作戦計画研究といったようなものをやらなければいけないという認識でおります。
○永野茂門君 そうしますと、基本的なガイドラインについて約一年間、来年の九月までに作業をする、つくり上げると。そして、その後何年間かかかって、なるべく早い方がいいと思いますが、具体的な共同作戦計画の骨子をつくると、こういうように理解いたします。 次に、防衛関連予算について二、三お伺いいたします。 沖縄県民の負担を軽減して、それによって日米同盟関係を強化するためにSACOの作業が始められまして、十二月の初めに終了して発表されました。大変に御苦労さまであったと思います。 さて、その中の一つの大きな事業として普天間基地の代替施設として海上ヘリポート施設を建設するということが挙がっております。海上ヘリポート施設の方式、これは先ほどちょっと触れられましたようにタイプがいろいろあるようでありますが、これそのものに決定をするにつきまして、例えばヘリ空母でなぜいけないのだろうか。もし垂直離着陸機、若干の滑走距離を必要とする固定翼機を使わなきゃいけない、使いたいということであるならば一般空母、武装は必要ないわけですけれども、そういうような形式のものでこの要求を充足するというようなことはもちろん検討されたんだと思いますが、先ほどのお話で、海上ヘリポート施設といいますか、海上施設のフィージビリティースタディーは終わっておおむね大丈夫だろうということでありましたけれども、その他の手段、今言った海上でもその他の手段についてはどういうような検討をなさったんでしょうか、そしてそれに比較してやはり今採用しようとしている施設が優位であるということをどういうように判定されたかお伺いします。
○政府委員(秋山昌廣君) まず、四月にSACOの中間レポートが出まして、海兵隊の使っております普天間の飛行場を返還する、しかし普天間基地の持っている機能なり、それから兵力なりは維持すると。そのために、海兵隊の部隊の多くが沖縄に駐屯しておりますので、沖縄の他の米軍の施設提供区域に移設してその機能を維持するという方針が決まったわけでございます。そして、いろいろな過程がございましたけれども、ヘリコプター基地とはいえこれは海兵隊のヘリコプター基地でございます。例えばヘリコプターであっても、訓練ですとかあるいは悪天候時における計器飛行による離発着訓練といったようなことから見ましても相当程度の滑走路が必要である。いわゆる軍事目的のヘリコプター基地でございますから、それなりの短距離離発着の固定翼の航空機の離発着も可能であることが望ましいといったようないろいろな要素を織り込みますと、これは海上施設の場合を我々想定したわけでございますけれども、滑走路長で約千三百メーター、そういたしますと施設として千五百メーターということを考えたところでございまして、そういったものを海上施設でつくることができるかどうかという技術評価をした結果、海上施設として建設することも技術的に可能と判断したわけでございます。 そういうことを前提にいたしまして、九月の日米安全保障協議委員会で一応の方針が出されました三つのオプション、つまり嘉手納飛行場への統合案、それからキャンプ・シュワブヘの移設案、そしてこの海上施設の開発・建設案、この三つを評価した結果、県民に与える安全性の問題あるいは環境の問題、いろいろな問題を考慮した結果、この海上施設が最善の策であるということを決めたということでございます。
○永野茂門君 私が御質問したのは、最初の三案が出たときに検討から外していた船舶といいますか艦艇といいますか、空母形式のものをなぜ考えなかったのか、検討しなかったのかということでありましたが、これはもうお答えは要りません。最後になりますけれども、先ほど依田議員の質問にもありましたけれども、この海上施設を含み、SACO予算というのは大変な予算になるだろうと思います。見積もりを聞いても、今のところ何もわからないと言った方がいいぐらいの回答しかないわけでありまして、大変に予算を食うだろうということだけは間違いない。したがって、閣議でいろんなことを御決定になっているということであります。 先ほど依田議員がおっしゃったことはもちろん重要なことであり、私はここでそれを繰り返すつもりはありませんけれども、SACO予算を別枠にしようが何にしようが、とにかくSACO予算が防衛関係費であることは間違いないのであって、これが現在、SACO予算のようなものを描いていなかった時代、予測していなかった時代につくった中期防の主要な計画を圧迫して、日本が保有すべき防衛力を大変に抑圧、抑制してしまうということは私は避けなければいけないことであると思います。 既に来年度の概算要求の決め方においても、先ほども話が出ましたけれども、三百九十億の国債の歳出化予算を繰り延べする、最終年度は変えないで途中年度の歳出化予算を繰り延べするというような、大変こそくな手段といいますか、ある面で大変信義にもとることをやろうとしているわけであります。 私はそれがいけないとは申し上げませんけれども、とにかく本来必要であった防衛予算を圧迫してしまうというのはある意味では逆な考え方であって、やっぱり絶対に主要なものは確保しながら、かつ大事なSACO予算を乗せていく、こういうように政府はやっていただきたい、こういうように考えますが、両大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(久間章生君) 中期防を村山内閣のときに決めますときにはこのSACOは確かに入っていなかったわけでございます。基地関係のいろんな予算としては、いわゆる移転その他に伴う通常の経費は入っているかもしれませんけれども、SACOのようなこれだけの大型な予算は確かに念頭になかったわけでございまして、それが今閣議決定されておるわけでございます。 一方、SACOの経費についても、先ほど外務大臣から申されましたように、十二月三日に閣議決定されまして、これについては政府として全力を挙げていくということが決められておるわけでございますから、その二つの問題を今度の予算編成の過程においてどうやって調整していくか、これが一番難しい問題でございます。これから先、もう迫ってまいっておりますけれども、これについてもやはり調整をしていかなければならないと思っているところでございます。 ただ、中期防は御承知のとおり五カ年の計画でございます。委員御指摘のように、既存のいろんな計画にそごを来さないように、それについては十分配慮しなければいけないというふうに思っています。
○国務大臣(池田行彦君) SACOにおいてまとめられました措置を実施していくための所要の予算措置を講じていかなければいけないのは当然でございますが、それと同時に我が国の安全保障、防衛全般に遺漏なきための予算措置をおろそかにするわけにはまいらないと思います。もとより、全体としてその効率化を図ることは当然でございますが、その中で所要の予算は当然計上されるべきものと考える次第であります。
○永野茂門君 一番最後に申し上げたことをぜひ御努力願いたいということを終わりに申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○理事(板垣正君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 —————・————— 午後一時開会
○委員長(鎌田要人君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、清水澄子君が委員を辞任され、その補欠として照屋寛徳君が選任されました。 —————
○委員長(鎌田要人君) 休憩前に引き続き、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題とし、沖縄に関する特別行動委員会の最終報告に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○照屋寛徳君 私はSACOの最終報告並びに防衛問題等に関連いたしまして質問をさせていただきたいと思います。 去る十二月十日午前十時ごろ、第一二一海兵戦闘攻撃中隊所属のFA18D戦闘攻撃機が那覇市の西南約十キロの海上に一千ポンド、四百五十キロ爆弾を投下するという事故が発生いたしました。 この爆弾投下事故に先んじまして、十二月十日には、米軍のトラックが国道で暴走いたしまして十一名の者が死傷するという重大事故が発生をいたしております。 さらに、十二月十二日には、那覇空港におきまして、エアーニッポン那覇発石垣行き四三三便ボーイング737と航空自衛隊のF4ファントム戦闘機二機がニアミスを起こすという事故がございました。しかも、民間航空機と自衛隊機が六十メートルに接近をしたという重大事故でございます。 さらに、十二月十三日午前九時ごろには、アメリカ海兵隊普天間基地所属のCH46ヘリコプターが米軍の施設・区域外であります久米島に過って着陸をした、こういう事件も発生いたしております。 さらに、昨日、十二月十六日の午前に、キャンプ・シュワブの沖で上陸訓練中のアメリカ海軍の水陸両用車二台が炎上、沈没するという事件が発生をいたしておるのでございます。 このように、十二月十日から十六日の間に爆弾投下事件を初めとしてアメリカ軍の事件、事故が沖縄で頻発をいたしております。沖縄に住む者として、これでは沖縄はまるで戦場ではないか、同時に沖縄県民がアメリカの軍事訓練の標的にされているんではないかと、こういうふうに激しい怒りを覚えるものでございます。 さらに、これらの事件、事故、特に十二月十日に発生をした四百五十キロ爆弾の投下事故に関連いたしましては、その事故が発生をして後、百二十八万県民の安全性の確保が無視されているんではないか。現に事故発生後七日間たって、いまだに県民を代表する県知事の方にアメリカ軍からあるいはアメリカ政府から全く謝罪がないのであります。 外務大臣、防衛庁長官、そして梶山官房長官にこの十二月十日の爆弾投下事件を含む沖縄で発生をした一連の事件、事故についての所信をお伺いをいたします。
○国務大臣(池田行彦君) 去る十日に起きました米軍の爆弾投下事故は大変遺憾なところでございます。米側に対しましては、その旨厳重に申し入れ、再発防止を含め善処方を重ねて求めているところでございます。 また、外務省といたしましても、情報の十分なまた迅速な入手、あるいはそれに基づく対応といった点で的確さを欠くところがあった、その点は十分反省しておりまして、その上に立って、早期の通報体制を確立するために、今後日米合同委員会の場において米側と早急に協議を進めようとしているところでございます。 また、今回投棄された爆弾の捜索及び回収作業につきましては、既に十四日の午後から投棄された爆弾の捜索及び回収のため日米間における具体的な協議そして作業が開始されているところでございまして、今後その迅速かつ適切な処理に最大限努力してまいりたい、このように考える次第でございます。 また、米側からは、こちらからの厳重な申し入れに対しまして、米国としても大変遺憾に存じておるということ、そして再発防止あるいは今回の回収を含めた善後措置につきましても全力を傾注する旨を現場の、現場といいましょうか、軍のレベルにおいても、また米国を代表しましてデミング臨時代理大使が外務省に参りましてそのような回答をしておりますし、私がクリストファー国務長官と十四日に電話で話しましたときにも、そのような遺憾の意の表明が先方からあったところでございます。 そして、米国としても、そのような遺憾の意の表明につきましては沖縄県の方にも、けさも沖縄基地問題の協議会が行われましたけれども、我が国政府としての遺憾の意を表明すると同時に、米側のその遺憾の意の表明につきましても伝達させていただいたところでございます。
○国務大臣(久間章生君) 十日につきましては私も本当に遺憾なことだと思っております。 十日以来、地元の海上自衛隊においては後刻アメリカの方から協力依頼があるだろうということで準備をいたしておりまして、直ちに出ていくように手配をして、準備をしておりました。そして、今お話がございましたように、十四日になりまして外務省を通じて自衛隊の協力を希望する旨の依頼がありましたので、十五日に正式に通達を出して回収作業に入るように指示をしたところでございます。
○国務大臣(梶山静六君) 外務大臣、防衛庁長官からお話があったとおりであります。私も沖縄担当という立場がございますし、それから官邸、特に危機管理の問題にいわば重点的な仕事の努力をいたしております関係で若干申し上げますと、訓練による事故というのは完全に防ぐことはできないわけでありますが、特に米軍の基地が集中している沖縄、この地帯での事故は住民にとって大変脅威なことであります。そういう認識に立ちますと、今回の爆弾の投下事件については残念ながら米軍からの通報がおくれたという点、これは大変残念なことでありますし遺憾千万であります。 私は外務大臣と北米局長に御来室を願って、この問題についてアメリカ側に厳重な抗議をするように、そしてこれからの迅速、正確な情報交換ができるような体制を即刻築いてほしい、そういうことを申し上げましたし、今、外務大臣から話があったように、事実その後、米国ないしは米軍からの対応がなされたわけであります。 いずれにしても、訓練が激しくなればなるほどこういう事故というものはありがちであります。こういうものに対してどう対応するか。それぞれの事態のマニュアルを作成して準備を整えるというか、そういうものに万全を期す、そういう体制が必要だと考えております。 そういうためにも、政府は今一体になって、今までの惰性ではなくて、思いを新たにこういう問題に取り組む体制の構築に向けて努力を重ねておるところであります。
○照屋寛徳君 今、官房長官がおっしゃいましたように、十二月十日の午前十時ごろ発生したのにアメリカ軍は外務省に対して同日の午後四時ごろになって通報しておる。これは官房長官がおっしゃるまでもなく、アメリカに対して我が国政府としてやっぱり厳重な抗議をすべきだと思います。同時に、この間、県民が不安に思い、怒りを持っているのは、外務省を初めとする省庁のこの事件、事故を通報し公表する過程に大きな不信感を抱いているのも事実でございます。外務大臣並びに官房長官にお尋ねいたしますが、一体アメリカ側からいつの時点で事故の通報が外務省になされ、そしてそれが官邸に届いたのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(折田正樹君) アメリカ側から午後四時に在京の大使館から外務省の日米安全保障条約課に第一報がなされたわけでございます。他方、その情報自身が必ずしも確実なものではないということだったものでございますから、その内容の確認などの努力を行った上で、極めて事務的な形ではございましたけれども、十日のうちに官邸を含む関係者へ文書での連絡を行いました。私ども、今になって反省しておるわけでございますが、迅速かつ確実に官邸の関係者に届くように万全を期すべきであったというふうに考えておりまして、その取り扱いについて私ども事務当局として反省すべき点が多かったと考えております。
○照屋寛徳君 官房長官、この件では危機管理の問題を含めて正確で迅速な情報が官邸に伝わるのが遅かったのではないか、こういう指摘もございますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(梶山静六君) 冒頭申し上げましたとおり、情報の伝達が大変遅かったという点に遺憾の意を表しているわけでありますし、今後は正確、迅速な情報の収集を願いたいとのことを申し上げているわけであります。
○照屋寛徳君 外務大臣にお伺いいたしますが、在日米軍司令部は現地のマスコミに対して、アメリカ軍は爆弾投棄をした十二月十日の午後には正確な位置と爆弾の種類に関する情報を外務省の日米安全保障条約課に報告をした、こういうふうに言っているんです。外務省の説明と在日米軍司令部の説明が食い違っている。一体どっちが正しいんですか。
○政府委員(折田正樹君) 沖縄で米側がどのようにおっしゃっているか私は承知いたしませんけれども、外務省に第一報が伝わったときには、正確な位置がどこであるか、それからこれが実弾なのか模擬弾なのか等についての説明はございませんで、私どもそこが極めて重要なポイントだと思ったものでございますから、そこから始めまして、翌日の昼ぐらいまでかかってずっと米側に正確な情報の提供方、督促に努めていたわけでございます。そして、翌日の昼ごろ、場所とそれから爆弾が実弾であったという情報を我々に伝えてきたというのが事実関係でございます。
○照屋寛徳君 この四百五十キロ爆弾が投下された場所は米軍の演習区域外なんですね。しかも、宮古、八重山あるいは周辺離島と那覇を結ぶ船舶の航路になっている海域であります。さらには、小型の漁船や釣り船が往来をしている場所で極めて危険な事態を引き起こしたわけであります。 ところで、十二月十日の午後五時三十分ごろになって外務省から海上保安庁に米軍機が爆弾を那覇空港の約七マイルの海上で投棄をした、爆弾か模擬弾か不明なので公表するのを見合わせてほしい、こういうファクスが送られてきたというんですが、それは事実なんでしょうか。
○政府委員(折田正樹君) 私どもは、四時に米側から連絡をもらって、その後直ちに海上保安庁と防衛施設庁に、これはまだ情報の内容が不確実なものである、そういうものとして情報をお渡ししますといって文書の形で両省庁に御連絡したということでございます。
○照屋寛徳君 海上保安庁から航行警報が発令されたのは十二月十二日の未明であります。非常に危険でありながら丸二日間近く航行警報が発令をされなかった、これは私は大変ゆゆしき事態だというふうに思っております。 外務大臣並びに防衛庁長官、事件発生後丸二日間たってからやっとこさ航行警報が発令される、こういう今回の事態についていかようにお考えでしょうか。
○政府委員(折田正樹君) ちょっと事実関係のところだけ私から御説明申し上げますと、海上保安庁は十一日の午後、これは爆弾の投下地点が正確にわかった時点でございますが、その旨の航行警報を発信してございます。そして、十二日の未明に半径ニキロ以内の海域を爆弾が存在する可能性がある危険区域としてその旨航行警報を発信したというのが事実関係でございます。
○照屋寛徳君 今回の事故発生後、十三日の午後七時前に夏川海上幕僚長が米軍から要請があったとして海上自衛隊沖縄基地隊の掃海艇二隻を現場付近に派遣いたしております。 ところが、実際には米軍から要請はなかった。十二月十四日夜になって米軍から正式な要請があった。それを受けて、十二月十五日に自衛隊法九十九条に基づく事務次官通達を出して正式に海上自衛隊は掃海艇を派遣する、こういうことなんです。 防衛庁長官、米軍から要請がないにもかかわらず幕僚長が掃海艇を、しかも自衛隊法に基づく長官の命令がないにもかかわらず現場へ掃海艇を派遣する、この事態をどういうふうにお考えですか。
○政府委員(秋山昌廣君) 自衛隊法の第九十九条に、「海上自衛隊は、長官の命を受け、海上における機雷その他の爆発性の危険物の除去及びこれらの処理を行うものとする。」という規定がございます。そして、私たちは過去の似たような事案も念頭に置きまして、本件について米側から協力依頼があり得るということを考えまして、十三日の午後からだったと記憶いたしますが、具体的な準備作業を始めたところでございます。 そして、米側から協力依頼要請があった場合には、既に爆弾が投下された後数日たっておったものでございますから、なるべく早く捜索活動に従事しないと捜索そのものも非常に難しくなるのではないかということで、依頼があり次第直ちに作業に入れるように、準備段階の行動といたしまして艦艇の出航等いろいろ手続的な準備をしていたことがございました。しかし、今御指摘のとおり、米側からの協力依頼がその一日後の十四日夜でございましたので、それまでの間、海上自衛隊の掃海艇は現場付近で待機いたしまして、正式の命令が出るまでそこにおったというのが事実でございます。
○照屋寛徳君 今の説明を聞いたら納得できませんよ。おかしいじゃないですか。自衛隊法九十九条で長官の命を受けなければ機雷とか爆発性の危険物の除去作業に当たれないでしょう。米軍の要請もないのに出ていったんじゃないですか。準備行為じゃないでしょう。そこをはっきりしてください。
○国務大臣(久間章生君) きょうの午前中の委員会でも質問がございましたけれども、自衛隊法九十九条は要請がなくても出ることはできるわけでございます。ただ、今回の場合はアメリカからの要請を待って作業に入ると。しかしながら、その要請があったときに直ちに行動できるように準備をしておったということでございます。現地の皆さん方はとにかく早く掃海をしたい、とにかく早く除去したいという気持ちで燃えておるわけです。そういうことで、とにかく現場までかかるわけでございますから、そういう準備にかかるということでこういうふうなことになったわけでございますので、その辺の事情はぜひ御理解していただきたいと思います。 ただ、今度の問題については米軍からの協力依頼があってから掃海そのものには取りかかった方がいいという判断で、そういうのを待ってやらせたということでございます。準備に早くかかったということについては、現地の一刻も早く現場に行ってとにかくかかりたいというような状況であったと。それを来るまでずっと待って、港におったらおったでまた何しているのかということで、やはりそういう指示が出た場合には直ちにかかれるように、そういうことで……
○照屋寛徳君 長官、これは大事な問題ですよ。長官の命令がないのに出動したんですよ。そういうことがやられても長官は何とも思わないんですか。指揮命令系統の問題じゃないですか。 それともう一つ、現地は現地はとおっしゃるんですが、大田知事はきのうの記者会見で原則として米軍がやるべきだ、そう言っているんですよ。それを米軍が謝罪もしない、やらない、そのことに県民を代表して知事は怒りを表明しているんですよ。何が現地の声ですか。
○国務大臣(久間章生君) 私が現地と言ったのは、現場の海上自衛隊の皆さん方にしてみれば、掃海艇の皆さん方にしてみれば、そこを航海する漁船なりなんなりもあるわけでございますから、早く掃海したいという気持ちがあったと、そういうような気持ちで言っているわけでございまして、決して現地の皆さん方がという意味じゃございませんので、その辺はひとつ御理解しておいていただきたいと思います。 そういうような中で出ていって準備をした。これまでもそういうことはありました。ただ、今おっしゃるように、今回の件はやはり米軍に第一義的には責任があるじゃないかと。その米軍がみずからやる、あるいはみずからやれないときには自衛隊に要請をする、そして要請をされて初めて出動といいますか掃海にかかるべきだ、出動命令を出すべきだということで、要請が来るまでじっと待っておったというのも事実でございますので、その辺はぜひ御理解賜りたいと思います。
○照屋寛徳君 私はこれは自衛隊の指揮命令系統との関係で大変重要な問題も含んでいるということを指摘しておきたいと思います。 それから、掃海艇の派遣について事前に地元の知事との協議あるいは了解というんでしょうか、そういうふうな話し合いとか手続というのは一切必要ないんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊は、災害の場合は知事の要請を待って出動することになっておりますけれども、海上の危険物の除去につきましては法律上は防衛庁長官の命によって出動することになっております。ただ、かといって沖縄県と連絡をとらないままにやるかどうかは別でございまして、本件についても沖縄県には事務的に連絡はとっておるわけでございます。
○照屋寛徳君 ぜひ米軍に対しても強い抗議の意思表示をしていただきたいということと、一刻も早く回収をしていただきたいということを御要望申し上げ、残余の質問時間については同僚の齋藤先生にお譲りをいたしたいと思います。
○齋藤勁君 本年五月二十一日の内閣委員会で、私は横浜冷蔵倉庫、神奈川ミルクプラントの移転集約の動きの現状に関連いたしまして横浜ノースドックの返還について質問をいたしました。きょうは短時間でございますが、横浜ノースドックの返還に向けさらなる政府の努力、最近の動きについてお尋ねをするものです。 御承知のとおり、同施設は昭和二十年に完成をしたものの、終戦後直ちに接収をされ今日に至っております。この埠頭は横浜港のほぼ真ん中にあり、都心部に近接した港湾施設としての立地条件を生かし、生活関連物資を扱う港湾施設、市民利用施設の用地として利用したいとして市民が長く返還を求めているものでございます。近年の出入港船舶の数は減少し、昨年は三十四隻、そして本年は今二十一隻の状況でございます。 このような実情にありながら、極めて問題のある報道が米軍の準機関紙星条旗新聞に報道をされました。返還どころか一層の基地機能強化、恒久化に結びつくものとして容認をできないものであり、以下、星条旗新聞の報道内容の要旨を述べながら、外務省、防衛庁それぞれに答弁を求めたいと思います。 十二月八日付のスターズ・アンド・ストライプス、「グアムは補給部隊の日本移動に抗議」ということで、これがその部分のコピーでございまして、さらにその内容が十二月十四日付で地元新聞に一面で大きく報道されております。 「グアム選出下院議員の反対表明にもかかわらず、米海軍はチャーター船の荷役基地をグアムから日本へ移す方針である。」ということで、「米海軍はディエゴガルシア海軍支援施設を、米陸軍の横浜ノースドック施設に移動することを既に決定している。グアムの海軍基地を閉鎖する方針だからだ。」ということであり、「年に四回、約四万トンの食料、スペアパーツ、機器類、一般物資をディエゴガルシアに補給している」と。それで、一月十二日に開始される予定だということであり、既に「グアムの海軍施設では四十三人の現地の人が失職し、一方日本では二十六人の日本人を新たに雇用することになる。」、「この措置により米海軍は年間二百八十万ドルを節約できる」、以下省略をいたします。 私がきょう短時間でお尋ねさせていただきますのは大きく言って三つございます。一つは、日本政府はこの情報についてどのように把握をしているのか、そしてどの程度関与しているのか。二つ目には、この情報が事実とするならば、政府としてこのことで今後どのように対応するのか伺いたい。三つ目は、グアムの海軍基地が閉鎖される、そして日本の港にその機能が移される、これは日米二国間で扱う重要な案件であると私は理解をします。 沖縄の基地機能をグアムあるいはハワイ等へ移設をせよ、すべきだという議論がある中で、これは逆行していくわけでありまして、単なる米軍の船舶の寄港がふえるということでは済まされない、一方的な押しつけとして問題であるということで日本側として強く申し入れるべきであり、冒頭述べましたように横浜の町づくりプランに重大な支障が生じます。 ということで、この三点目につきましては申し入れをすべきである、そして横浜の町づくりに重大な支障を生じさせないという姿勢を、それぞれ外務大臣、防衛庁長官にお尋ねさせていただきたいと思います。
○政府委員(折田正樹君) 委員御指摘の横浜ノースドックでございますが、ここには在日米陸軍輸送部隊及び極東地区軍事海上輸送司令部が所在し、アジア太平洋地域における米国陸海軍の陸上及び海上輸送の中枢としての機能を果たしていると承知しております。そして、ただいま委員御指摘の報道があったことについては我が方も承知しております。 外務省としては、在京米国大使館を通じまして在日米軍に事実関係を照会、確認中でございますが、現在のところ報道内容の事実関係を含め米側から回答をいただいていないということでございます。
○国務大臣(池田行彦君) ただいま政府委員から御答弁申し上げたところが事実関係でございますが、いずれにいたしましてもこの施設・区域は安保条約に基づきまして我が国に駐留している米軍の機能を果たす上において大変大きな役割を果たしている施設・区域でございます。そういったことでございますので、現状において同施設について返還の見込みがあるわけではないという点は御理解をちょうだいしたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) 防衛庁としては全く聞いておりませんので、本件については存じ上げておりません。
○齋藤勁君 重大な認識がないんですね。返還について申し入れをしていますけれども、今度のことで基地機能の強化になっていくんではないか、ひいては恒久化につながっていくんではないかということを私は指摘しているんです。確認中なら確認中でいいですよ。しかし、今度のことが事実としたら問題ではないですかというふうに言っているので、そういう前提で御答弁をお願いします。
○国務大臣(池田行彦君) 報道の事実関係については確認を求めておるところでございます。しかしながら、現在この施設・区域が果たしている役割というものが安保条約の目的を達成していく上において重要である、したがってその返還の見込みは現状においてはないという点を御理解ちょうだいしたいと御答弁を申し上げている次第でございます。
○齋藤勁君 すれ違いでございますが、時間もございませんので、また別な時点でやりとりさせていただきたいと思います。
○聴濤弘君 まず最初に、ガイドラインの見直し問題について質問をさせていただきます。 SACOの最終文書とともに発表されました安保協議の共同文書では、ガイドラインの見直し作業を来年秋までに完了する、そういうふうに書かれております。この見直し作業がどういうやり方で行われているかについては中間報告がある。進捗状況報告というのが九月に出ておりまして、日本周辺の有事の際の日米の協力の対象になり得る分野として、この進捗報告では五つの分野が挙げられております。 その四番目に「米軍活動に対する後方地域支援」というのが挙がっております。これはちょっと聞きなれない言葉であります。後方支援というのは我々よく知っておりますけれども、後方地域支援という項目が第四項目に挙がっておりますが、これはどういうことでしょうか。後方支援とどう違うのか、御説明いただきたいと思います。
○政府委員(秋山昌廣君) 後方地域支援という言葉を使っている意味は、まず場所的なイメージとして後方地域、つまり前線ではないという面を出したということと、支援の方は後方支援ということとほぼ同じような意味ととっていただきたいと思いますけれども、要するに後方地域ということを少し明確にして、そして検討課題に挙げたということでございます。
○聴濤弘君 後方地域、地域的な概念だというふうに御説明ありましたが、それではその後方地域というのはどこを指すのかということについて伺いたいと思います。
○政府委員(秋山昌廣君) これはまさに我々これからこういう課題のもとで日米で議論をしていきたい、共同研究をしていきたいと思っているところでございまして、先ほど申し上げましたように、概念的にはいわゆるフロントラインあるいはフロントエリアとリアエリアというその違い、後方地域であるリアエリアというのはどこまで入るのか、ケースとして大分いろいろあると思いますけれども、この辺はまさにこれから詰めていきたいと思っております。
○聴濤弘君 これはことしの九月十五日の朝日新聞に報道されたことなのでありますが、防衛庁の統合幕僚会議の部内研究というのが朝日新聞に出ておりました。 それによりますと、支援の場所ということで四つに分類されておりまして、第一が戦闘地域、それから次が戦場の後方地域、三番目が公海上、四番目が日本国内、こういうふうになっております。 ですから、この中間報告の文章から見ますと、我々すぐ思いつくのはこの二番目の戦場の後方地域というふうにイメージいたします。戦場で支援ができないということは皆さん方よく言っておられる。だから、これは一応除外されるとして、戦場の後方地域、公海上、日本国内、これが問題になる。 そうしますと、この分け方でいきますと、日本国内というのはここですね。その次は公海ですね。もう一つ概念を設けているということは、戦場の後方地域というのは相手の領土領海だということになりますね。それでいいですか。
○政府委員(秋山昌廣君) ここで申しております後方地域でまず確定的に我々も問題がないと考えておりますのは日本の領土内ということでございまして、ちょっと妙な言い方かもしれませんけれども、自衛隊が戦場で一緒に戦うといったようなイメージは全くなくて、後方地域において米軍活動を支援する。例えば輸送とか医療とか、そういうようなことを考えているわけでございます。 その場所としてまず後方地域というイメージをこれから確定していかなければいけませんけれども、例えば日本の領土領海というものは、まず問題がないだろうと思っておりますが、その先についてもいろいろとこれから具体的なケースを念頭に置きながら議論していきたい、かように考えております。
○聴濤弘君 では、少なくとも今分類しました日本国内、それから公海、その次の地域、すなわち相手領土あるいは領海、そこをも含めて今検討中だということですね。その中に相手の領土も入るわけですね。
○政府委員(秋山昌廣君) 現時点での我々の意識としては、まず問題がないのは領土領海、日本の国内というのは問題がないだろうということと、それから戦場の、要するに戦っているところは除外されるだろうということでございまして、あとこれからいろいろと具体的なケースを考えながら議論していきたい、かように考えております。
○聴濤弘君 どうも入っているように思います。そうであればこそ第四項に後方地域支援という項目があるわけで、今の御説明を聞いても排除されているのは戦闘地域だけ、あとは全部検討しているところだと言うんですから、戦場にごく隣接したところの後方地域、相手領土ですよ、そこでの支援活動も検討の対象になっていると。問題は、その中で何をやるかということだけが今検討の対象になっているというふうに私は理解します。 自民党の山崎拓政調会長等々が、やれるものとやれないもの、それからグレーゾーンがあるということでしょっちゅういろんなところで発言を零れております。私もテレビ討論でよくそういう議論をいたしますが、やれることとやれないこと、それで今グレーゾーンがあると言われているグレーゾーンの多数の項目というのは、まさに戦闘地域のごく近いところでの支援活動ができるのかできないのかというところが、それだけじゃありませんけれども、そこの部分がかなりグレーゾーンになっている。 ところが、この文章を読む限り、そしてまた今の秋山局長の答弁を聞く限り、相手領土の中のむのは地域としてはもうそこはいいんだ、地域も含まれると、だけどそこの中で何をやるかということが問題で、それが検討されているんだというふうに思わざるを得ないんですが、そう理解してよろしいですね。
○政府委員(秋山昌廣君) 本件を考える場合に、もちろん後方地域という言葉を使いましたから場所的な問題が一つの大きな要素であるという意識は我々持っておりますけれども、御案内のとおり、場所的な関係、時間的な関係、関与の程度あるいは米軍の活動の目的なり内容と、いろんな要素をこれから考えていきませんとこの後方地域支援の具体的な中身について議論は進まないわけでございます。 その一つの要素として場所的な問題があるという点はもう委員御指摘のとおりでございまして、今申し上げましたいろいろな要素を含めて、そしてまたケースもいろんなケースがあろうかと思いますけれども、我々この点は十分議論をして明らかにしていきたいと思っております。
○聴濤弘君 相手の領土領海、これも地域としては対象になるということだと私は理解いたしますが、それは非常に重大なことだ、集団的自衛権の行使に当たる本当に重大な問題だと私は思いますが、この点については今回のところはこれ以上質問は差し控えさせていただきます。 その次に、第五番目の項目に「自衛隊の運用と米軍の運用」という項目がございます。日本語では自衛隊の運用と米軍の運用となっているんですが、英文によりますと運用というところはオペレーションとなっております。オペレーションといえば作戦ですね。 そのほか、もう一つ指摘したいのは、「自衛隊の運用と米軍の運用」とそれぞれ分けて書かれておりますけれども、英文ではオペレーションズとなっていて、オブ・ジャパン・アンド・USAとなっている。ですから、日本とアメリカ、自衛隊と米軍のオペレーションズ、こういうふうになっている。ということは、簡単に言えば日米の共同作戦ということになろうかと思うんですが、この辺の訳語だとか、どういう内容なんですか、説明をお願いいたします。
○政府委員(秋山昌廣君) まさに御指摘の点について我々意識をいたしまして、例えば共同作戦とか共同運用とかいうことではないという意識で日本語はこういうふうに書き、英語ではオペレーションズ、つまりオペレーション・オブ・ジャパン・アンド・オペレーション・オブ・USという意味でございます。 したがいまして、委員今御指摘のような共同運用とか共同作戦とか、そういうことを考えているものではございません。
○聴濤弘君 オペレーションは作戦だというのはいいですね。
○政府委員(秋山昌廣君) 日本語では運用、作戦、両方とも使うと思います。
○聴濤弘君 いずれにしましても、第四項で支援のことが検討される、しかもそれは相手領土の中も含まれると。 ところで、次の項目で、今運用であるとおっしゃったが、作戦でもいいと思うんですが、それが検討される。別個の項目になっているわけです。そうなりますと、この第五番目の項目というのは支援活動じゃなくて、どう命名したらいいかわからぬが、まさに戦争行為、戦闘行為というのか、何と言ったらいいのか、例えば機雷封鎖とか情報の収集とか艦船の護衛等々、こういうことがこの中で検討されている、そういうことですね。
○政府委員(秋山昌廣君) 米軍活動に対する支援はこの第四項といいましょうか四番目のところで議論をするつもりでおります。 ちょっと敷得して申し上げますと、盛んに地域のことで委員今御指摘がございますが、その支援の影響する範囲がどこかという意味で我々も地域の問題を一つの要素として考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、要するに時間的、場所的、あるいは関与の程度、それから米軍の行っている目的、使命、そういったいろんな要素を考えてこれは議論されていくべきだろうと考えております。 そして、御指摘の五番目の項目については、例えば我が国周辺で我が国の平和と安定、安全保障にかかわるような重大な事態が発生した場合には、当然そのこと自体が我が国の安全保障にかかわる問題でございますし、そういう事態であれば我が国の安全保障にかかわる問題についての自衛隊の対応あるいはどうすべきかといったようなことを考えるわけでございますから、そもそも共同とかなんとかということではなくて、自衛隊がまずどういう運用計画を立てるのかということが問題になるわけでございます。 例えば米軍に対して無制限に輸送関係での支援をするなんということはできないわけでございますから、具体的な事案に沿って、まず自衛隊は自分の国の安全保障にかかわる問題として何をしなくちゃいけないのか、そして他方で米軍の運用について自衛隊がどの程度支援ができるのかといったような議論の整理をしていきたい。その対象として、今御指摘の情報の問題というのもありましたが、警戒監視とかそういった問題も当然含まれてまいりますけれども、今私が申し上げたようなことをこの第五番目の事項で検討していきたいと考えているわけでございます。
○聴濤弘君 日米が共同してやり得る対象について検討をするということがその五項目めの一番上にかぶさって書いてあるんですよ。だから、ばらばらに検討して、ばらばらのことしかしないなどというようなことはあり得ないことは当然だと思います。 ともかく、この中間報告に出ております後方地域支援とか運用とかという問題、一度はきちっと当局に確かめておかなければならない事実関係の重要な問題だと思いましたので質問をした次第です。 次に、沖縄の洋上ヘリポートの問題について質問をさせていただきます。 この問題は午前中も議論がございましたけれども、普天間基地の返還の条件として洋上ヘリポートの建設をする、こういう計画というのは政府の論理からしても非常に矛盾に満ちたものだと私は思います。 そこでまず、極めて端的に伺いますけれども、沖縄の東海岸にこれをつくるということが書かれております。場所はどこと定まったわけじゃないようでありますけれども、仮に場所が定まったとして、そこを調査しなきゃいかぬ。調査にどのぐらいの期間がかかるんでしょうか。
○政府委員(秋山昌廣君) 今我々考えておりますのは、普天間の移設に関連いたしまして普天間実施委員会、FIGというものを立ち上げる予定でございますが、このFIGにおきましてなるべく早く海上施設の建設のための候補水域を勧告したい。しかし、そのためにはその候補地を決めるための事前調査も必要であると考えているところでございます。そして、仮に候補水域が決まった場合、その詳細な調査もまた必要であるわけでございます。 いずれにいたしましても、遅くとも平成九年十二月までには詳細な実施計画を定めたいというふうに考えておりますので、一応SACOの最終レポートの段階での我々の作業日程は来年十二月までにいろいろな調査も終えて詳細な実施計画をつくりたいという考えでございます。
○聴濤弘君 それでは、決まったと、調査が終わったとして、今度はいよいよ着工と。今三つ案があるようですけれども、どのような方法でつくるにしろ、建設の期間、工期、それはどのくらいだと見込んでおられるんですか。
○政府委員(秋山昌廣君) これはもうまさにまず地元の御了解と御理解を賜った上での場所が決まってからと、こういう話になるわけでございますけれども、今そういうことに我々としては努力をし、そしてその場所が決まれば、同時にその過程でいろんな調査を含めて工法も決めたい。つまり、来年の十二月までに何とか工法まで決めたいということを考えているわけでございます。 そして、ではどのぐらいの建設期間がかかるのかという点につきましては、結論として五ないし七年で海上施設の建設をし普天間の飛行場を返還するという計画でございますから、まずその中での建設期間がどのぐらいになるのか、こういうことになりますが、具体的な場所が決まり、そして具体的な工法が決まりませんとはっきりしたことは申し上げられません。同時に、実は環境影響評価ですとか、いろいろな手続もございます。そういった手続をクリアし、ある場所とある工法が決まり、そして何とかこの五年ないし七年で普天間飛行場を返還するための作業行程表をつくってまいりたい、かように考えております。
○聴濤弘君 ちょっと逆じゃないかと思うんですね。五年から七年と決めてあるので五年から七年の間で何とかやるであろうと。だけど、実際上これからこの建設にはこれだけの時間がかかるというのが先にあるんじゃないんですか。そうじゃないと、五年から七年に決まっているんだからその中でやるんだと言ったって、実際にそれでできるかできないか、まさにその建設にはどれだけかかるのかというのが一番最初にあるべきだと思うんです。先ほどの調査の件でも、来年の末までに実施計画をつくるんだから調査にどのぐらいの時間がかかるんだといったら、そのことで言えば一年で終わるということになるわけです。 きょうの朝のNHKでニュースの時間の後にやっておりましたけれども、メガフロートというんですか、横須賀で同じようなものをつくっている。そこでのいろんな調査活動に既に一年かかっている。これから先そこに本格的なものをつくるのに音だって二年、三年の調査がかかると。横須賀のはこの洋上ヘリポートよりはるかに小さいものです。それでもそう言っているわけです。 あなたのおっしゃったのは、SACOの文書にこう出ているから一年以内だと、調査も。SACOの文書に五年から七年と出ているから五年から七年でやるんだという。これは全く机上のプランで、実際どのぐらいかかるのかわからないんでしょう。 その上、もう一つ、これは橋本総理が衆参の予算委員会でお答えになったことだけれども、地元の自治体の納得なしに見切り発車はしないということを総理はおっしゃいました。さらに、調査についても地元の納得が全く得られないような状況で強行することはしないとおっしゃった。今地元はみんな反対しておる。御承知のとおりです。シュワブのところへ持ってこられるんじゃないかというので、名護の市民、それから市長さん、市議会議長含めて全部反対されている。あなた方の論理でいけば説得を重ねるということになるんでしょうけれども、これはどのくらいかかるかわからないわけですね。 建設にもどのくらいかかるかわからない、実際は。調査だって、先ほど言いました横須賀の例でいけばかなりの時間がかかる。そうしますと、一体いつできるかということをあなた方は今断言できないわけですね、はっきり言って。ですから、五年から七年の間に返還すると書いてあったって、これが実現する保証というのはないと思うんですよ。ありますと断言できますか。
○政府委員(秋山昌廣君) 御指摘の点は私もよくわかります。そこで、十月中旬から海上施設についての二つの技術グループをつくりました。政府部内の技術屋さん、これは各省庁にまたがるわけですけれども、これを集めました技術支援グループ、それから学者あるいは外部の専門家を集めました技術アドバイザリーグループ、この二つの技術評価組織をつくりまして、十月中旬から十一月にかけて、厳しい日程でございましたけれども十回以上の会議を開き、かつその間に二日程度の徹底した推進母体からのヒアリングも実施したところでございます。 実はこの技術支援グループないし技術アドバイザリーグループで技術評価をするときにいろいろな条件を設定いたしました。もちろん施設の大きさあるいは強度、そして一番大事な点は自然環境に対するいろんなケースを想定いたしました水深あるいは波の高さ。一言で申し上げますと百年周期の気象条件に耐えられる、その当時既に沖縄の厳しい海域を念頭に置いて、そういう気象条件を前提にして技術評価をいたしたわけでございます。そして、当然のことながらその一つの条件の中に建設完了が五ないし七年、そういういろんな条件を入れて技術評価をしたわけでございます。 その結果、議論の対象になりました五つの案の中から、これは深度によってその対象が異なりますけれども、三つの案が残ったわけでございます。この三つの案が残る技術評価の過程で、当然のことながら今申し上げました物理的あるいは自然的環境の条件のほかに五年ないし七年でできるのかと。実際に、要するに生産能力があるのかといったようなことも含めて技術評価をし、先ほども御答弁いたしましたけれども、深度別ではございますが、三つの案が技術的には建設可能という結論に達した。その中において、当然のことながらそれぞれ建設期間についても議論をいたしました。 ただ、私先ほど申し上げましたように、では実際にどのぐらいの建設期間がかかるのかということは工法によって変わります。それから、場所によっても変わると思います。したがいまして、今それを具体的に申し上げられませんけれども、SACOのファイナルレポートに書いてありますように、とにかく五ないし七年で海上施設をつくって普天間を移設するという作業日程表をつくってまいりたい、かように考えているわけでございます。
○聴濤弘君 今の御説明を聞きましても、やはりいわば五年から七年のうちにしたいというだけの話であって、本当にそれが実現するという保証は今のお話を伺っても私は納得がいきません。私は早く洋上ヘリポートをつくれと言っているわけじゃもちろんない。それは私の立場からも皆さん御承知のとおりであります。 問題は、つくるからつくるからと言って、そして沖縄のみんなが要求している普天間基地の返還も結局はできない、そういうことになっていく、その危険性が十分あるということを私は言いたいわけであります。 もう一つ、私が皆さん方政府の計画そのものに矛盾があると思いますのは、莫大な金をつぎ込んで、今どのくらいかかるんですかと聞いてもお答えはないと思います。数千億円だと防衛庁長官はこの前お答えになった。わからないとおっしゃった。だから、どれぐらいかかるかわからない。数千億円か一兆円かわからない。しかし、私が非常に問題に思いますのは、この金がむだ金になってしまうという危険性が私は十分あると思うんですね。 といいますのは、アメリカは四年ごとに防衛計画の見直しというのをやっていて、来年はその年に当たる。それで、今アメリカの軍事専門家から沖縄の海兵隊の撤去論が出ている。また、削減論が出ている。私は手元にたくさん論文を持っております、そういうことをアメリカの人たちが言っているのを。もちろん、それに対する反対論もあるということも私は承知しております。ですから、言ってみれば不確実なんですね。 もうちょっと申しますと、ナイ国防次官補、例の共同声明の向こう側の作業をやった方、あの方が朝日新聞のシンポジウムで次のようなことを言っている。ともかく海兵隊というのは朝鮮半島の問題で重要だという認識をナイ国防次官補は持っているんだけれども、その朝鮮半島の紛争は二〇〇五年ごろになくなるだろうと、これは朝日新聞のシンポジウムで言っているんです。これは宮澤元総理も出たシンポジウムです。そして、朝鮮半島でそういう脅威がなくなれば沖縄の海兵隊というような部隊は必要でないということもナイ国防次官補は言っておる。 それから、加藤幹事長自身が、朝鮮半島が安定すれば海兵隊の撤退の検討をアメリカに提起するといってレイク補佐官にその問題を提起し、レイク補佐官も、これは理論的なことだがテーマになることは当然だ、そういう答えを出したということが新聞に報道されております。 そうなりますと、先ほどこの工期がどのぐらいかかるかわからないと。少なくとも七年、八年、あなた方の考え方の理論上からいったって七年かかるわけでしょう。二〇〇五年というのはあと十年ですよ。そうすると、仮に七年で建設されたら、あと二、三年でもう要らないんだということになってしまう。そういう問題でもある。 これは非常に不確実な問題だと思うんですね。一兆円もの金、一兆円とは言わないけれども、数千億以上の金をかけて、それで後は使わないということだって起こる。そんなことまで見越した計画だったとすれば、これは本当に重大なことだと思うんですよ、国民の金をこれだけ使ってね。外務大臣、この辺の認識はどのようにお持ちなのか。 最後の質問ですが、この問題の出口というのは、あなた方の計画の矛盾というのはどこにあるかといえば、基地機能の維持はやる、その上での縮小ということだから、この私が言った大きな二つの矛盾から抜け出ることができない。この矛盾を解決するためにはどうしても海兵隊の撤退、兵力の削減、これをアメリカに求める以外ない、そういうふうに思うわけです。外務大臣の答弁をお願いいたします。
○国務大臣(池田行彦君) 委員が最後の部分でおっしゃいましたとおり、私どもは基地機能の能力を維持しながら地元の方々の御負担をいかに軽減していくか、そのために苦労してきているわけでございます。とりわけ普天間の飛行場につきましては、町のど真ん中にあるということもございまして地元の方々の御負担が非常に大きいということもございます。何としてもこれを返還してほしいということが地元の一番強い御要望の一つでもあると承知しております。 そういったことで、いろんな可能性を検討してまいりまして、今回のSACOの最終報告において海上施設案を追求する、こういう方向を決めたわけでございます。そうして、我々はありとあらゆる努力を傾注しながらこの報告書にございますような日程で返還を実現していきたい、こう考えております。 さて、これからのアジア太平洋地域と申しましょうか、さらに狭く我が国周辺の国際情勢はどう変化するか、その中で米軍の水準がどうなるかという点についていろいろお話がございました。私もいろいろな論者がいろいろな議論をしているのはよく承知しております。しかしながら、お話しございました例えばナイさんというのは、確かにかつて米国の安全保障政策立案の中心的な役割を果たしたこともある方でございますけれども、現在は民間の方でございます。そういうことは歴然とした事実でございます。 私どもは、四月の日米首脳会談においても、そうしてまた先般の2プラス2におきましても、現在の米国政府の安全保障政策の責任者の方から、現在のアジア太平洋地域における十万人の米軍のプレゼンス、その中には現在のような兵力構成に基づく現在のレベルの駐日米軍の存在というものを含めてこれが必要である、明確にそういう表明を受けているわけでございまして、私どもも現在の国際情勢を考えましてそれが必要であるという前提で物事を進めておる、こういうことでございます。 もとより、これからも外交努力その他あらゆる努力を傾注いたしまして我が国周辺地域の安全保障環境が改善していくように努めてまいります。そういった中で将来的にはいろいろなことも考えられるだろうと思います。そのことは今回の2プラス2における話し合いの中でも、これからもそういった国際情勢、またそういった中での兵力の構成も含めた米軍のあり方なんかについてもいろいろ協議していこうということを話し合っているわけでございます。そういった努力の結果として、格段の安全保障努力といいましょうか、例えば米軍のこの地域における水準の低下というものが可能になるという状態が現実のものになり、そうして基地のさらなる格段の削減、縮小というものが可能になるならば、それに投下した金がどうこうということではなくて、私はそれはそれで歓迎すべきことだと思います。それに向かって努力をしなくちゃいけないこともございますけれども、現在において我々が見通しているところは、先ほど申しましたとおり、現在の水準の米軍の駐留、そしてその中には海兵隊も含めて必要である、こういう認識の上に立っておるところでございます。
○聴濤弘君 終わります。
○竹村泰子君 私も沖縄の爆弾投棄の問題についてぜひお聞きしたいと思っておりましたけれども、きょう朝からの同僚議員の御質問で問題点はほぼ出尽くしたと思います。先ほど沖縄の照屋議員の御質問にもありましたとおり、このようなことがやはり沖縄に長く言い知れぬ苦しみやいろいろなものを私たちが押しつけてきた結果であるということを思いますと、本当に残念でならないわけであります。 それに関しまして一つだけお聞きしておきたいんですが、私は素人ですけれども、演習に使う飛行機が爆弾を投下できなかったときにそのまま着陸するど危険なのですか。ですから投棄をしたんですね。
○国務大臣(久間章生君) 落とせずに爆弾を抱いたまま着陸しようとすると危ないので、その爆弾を附帯させているラックごとそのまま落とせるような仕組みになっておりまして、それはボタンを押したらラックが外れるようになっております。そのラックが一緒にくっついております間は、要するに手りゅう弾のピンみたいなのを抜かないと爆発しないのと同じように、それは爆発しないというような、そういう説明を受けております。
○竹村泰子君 そうしますと、射爆演習を行う限りこういう危険性はつきものであるわけで、もし今回のように周りを海に囲まれていないときにはどうするのかとか、さまざまなことを思うわけでありますけれども、そういうことがこれまでにもたびたびあったのかどうか、おわかりでしたら教えてください。
○国務大臣(久間章生君) たびたびあったわけではございませんけれども、そういうことがあり得るということは自衛隊の場合もあるわけでございます。調べましたところ、そういうことがもし想定される場合には海面上を確認して、安全を確認して、そこでラックごと落とすというようなことになっておりまして、絶対ないとは言えないわけでございます。米軍の場合にも、今までもこういう形で落下したのは三沢の方であったというように伺っております。
○竹村泰子君 掃海艇が今一生懸命捜しているわけでありますけれども、先ほどからの御質問にありましたとおり、外務省のとった今回の措置、一日も二日もたってから危険であった、爆発のおそれもあるというふうなことでは、私たちも、とりわけ島民の安全は守られないわけでありまして、今後十分に気をつけていただきたいと一言要望しておきたいと思います。 沖縄の問題につきましては、例の代理署名訴訟上告審の大田知事の意見陳述によってもうすべて言い尽くされているというような気がいたしまして、実にすばらしい陳述であると思います。私、沖縄の問題を思いますときにはいつもこれをもう一度読み直して、それからいろいろなことに向き合おうといたしますけれども、そういう中で、このSACOのたくさんの取り決めが外務大臣、防衛庁長官、そして総理、官房長官などの非常な御努力によって今回アメリカ側と取り決められたわけであります。 しかし、もう一度私たちが考え直してみますと、国土面積のわずか〇・六%のところに七〇%の米軍の基地が集中している。地位協定によって三十一カ所の水域と十五カ所の空域も米軍の管理下に置かれている。陸地のみならず海も空も自由に使えない、これで主権国家なんだろうかという島民のお気持ち。国は復帰後三次に及ぶ振興開発計画を策定され四兆四千億円を投入されたわけでありまして、だから道路や港湾は整備をされてまいりましたけれども、基本的なこと、つまり本土との格差是正、自立的発展の基礎条件の整備、こういうことについては思わしくないわけであります。 県民一人当たりの年間所得は全国平均の七四%、東京の二分の一、全国最下位であります。失業率は六%、全国平均の倍、十代、二十代においては一二%、このようなおくれを呼んでいるというか、こういうところへ追い込んでいる。このことについて御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(池田行彦君) 今回、SACOの作業を通じまして、私どもは安保条約の目的を達成するということを確保しながら、同時にでき得る限り沖縄県民の皆様方の御負担を軽減するための努力を傾注したところでございます。 しかしながら、ただいま委員も御指摘になりましたように、このSACOの最終報告に盛り込まれました措置がすべて実施されたといたしましてもなお、〇・六%という極めて狭隘な沖縄県に全国に存在します米軍基地の七〇%程度を引き続きお願いしなくてはいけないという現実が残るわけでございまして、そのことは私どもも将来にわたっても忘れてはいけないと思います。そして、今また委員が御指摘になりましたように、沖縄の地域の発展、そうして県民の生活の向上のためにあらゆる努力を傾注しなくてはならないと考えております。 これまでも沖縄振興のために数次にわたる計画を着実に実行してきたところではございますけれども、しかしその結果を見ましても、今も御指摘のございましたように、依然として高い失業率、あるいは県民所得も四十七都道府県の中の最下位という現実もあるわけでございますので、政府といたしましては、この際さらに沖縄の将来に向けての安定、発展のための努力を一層強化していこうということで、全省庁を挙げましてこれに取り組むということで先般来数度にわたり閣議決定もし、また新たなそういったものを立案し実行していくための枠組みもつくりまして懸命に取り組もうとしているところでございます。今後ますますそういった努力を強めてまいりたいと存じます。
○竹村泰子君 私ども女性議員、今で言いますと民主党、社民党の五人の女性議員が八月十八日から二十日まで米軍基地の視察をさせていただきました。普天間から嘉手納、そして読谷村、金武町、キャンプ・ハンセンなどなど、地主さんとも会見をさせていただきまして、そこで本当にたくさんのことを教わったわけでございます。 その中でも感じたのでございますが、そのときにいろいろな資料を沖縄県からもちょうだいをいたしました。きょうはたくさん申し上げたいことがあるんですけれども、残念ながら時間が許しませんので、そのときにいただいた資料、写真をちょっと見ていただきたいと思います。(写真掲示) 大きくて申しわけありませんけれども、上の方が沖縄の山々でございます。そして、下の緑の方はハワイのスコーフィールド基地の写真でございます。 この違いは一体何なのだろうか。アメリカではきちんと環境基本条例などが適用されておりまして、アメリカの国内では米軍が演習するときに、ここから上は、何メートルから上の山は攻撃してはならないということになっているわけです。沖縄の山はそういう国内法が全く適用されない、治外法権でありますから。もう上から下までまるで木の生えない、こういう状態になってしまっているわけでございます。私はこれを見ましてもう本当に悲しく思ったわけです。 地位協定でも、そしていろいろな取り決めの中でも、赤土流出や環境の保全、そういった公共の安全に妥当な考慮を払わなければならないというふうにありますけれども、そういうふうにはなっていない。そして、こうなってしまいますと、もう木は少々のことでは生えることができないんじゃないかと思います。 大田知事がおっしゃっているような守礼之邦と言われる小さな平和な島国を緑の島国に戻すためには何十年、何百年かかるか知れない、そういうことを思いますときに、きょうは環境庁にはおいでいただいておりませんけれども、環境庁が治外法権の沖縄の米軍基地の中の環境保全を幾ら叫んでもだめなわけでございまして、これはやはりしかるべき外務省なりできちんと日本の国内法をこういったものには適用してほしいということをおっしゃっていただきたいと思いますが、外務大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(池田行彦君) 御指摘のキャンプ・ハンセンの実弾射撃訓練では、米海兵隊において定められている方針、手続に従ってきちんと行われていると承知しております。したがいまして、不発弾を除去する射場清掃作業につきましてもその基準並びに手続に従って行われているということでございます。そして、この基準、方針あるいは手続というものは沖縄に特有のものではございませんで、米海兵隊全体に共通のものであるということでございます。御指摘のございましたスコーフィールドの陸軍演習場も含む米国における他の軍種が運用する射場、他の軍種と申しますのは例えば陸軍でございますとか、そういうところの方針及び手続と基本的に同等のものであるというふうな説明を米側から受けております。 ただし、ただいまお示しになりました写真を見ましても結果が随分違うじゃないかということはあるわけでございますけれども、そこのところは不発弾除去の手続なり作業というものが仮に同質でありましても、個々の自然条件等によって結果にいろいろ差が出てくるということはあるんだと思います。 しかし、いずれにいたしましても今後もそういった環境保全の問題等につきましても日米合同委員会の場等を通じまして米側に配慮を求めていくということに努力してまいりたい、このように思います。
○竹村泰子君 地位協定の見直しというのはSACOの報告の中にも入っております。私たちの持っている資料ではそう詳しくはわからないのですけれども、やはりこの地位協定の見直しの要望は私どもも沖縄からかなりちょうだいしておりまして、例えば今の問題で航空機の騒音とか環境の保護に関しては国内法をぜひ適用してほしい、それから地方自治体が施設・区域内の立ち入りを希望した場合には米軍は速やかにそれに応じなければならない旨を明記してほしい、それから航空機事故等重大事故については事故原因を早急に究明してその原因を速やかに関係自治体に報告する旨を明記してほしい、こういう要望をいただいております。 ちなみに、ドイツの補足協定というのを見てみますと、その第四十五条一項、二項に、ドイツ当局の同意がある場合を除き、演習その他の訓練により損害を及ぼした土地については三カ月たつまで再び使用しないとか、国内法を適用するとか、そういった厳しい内容の取り決めがございます。 これからいろいろと沖縄県とも話し合いを進めていかれると思いますけれども、どうかそのようなことにつきましてはきちんとした話し合いをぜひ進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○政府委員(折田正樹君) SACOの最終報告におきましても、地位協定のいろんな問題についての改善を図るため引き続き合同委員会の場で努力を続けるということがございます。なかなか難しい問題もございます。 他方、沖縄の方々のいろいろなお気持ちもありますので、私どもはそういう場を通じ、また沖縄県とは基地問題協議会というのも持っております。そういう場を通じて沖縄の方々の声にも耳を傾けながら、改善すべきところは改善すべきという態度で臨んでいきたいというふうに思います。
○竹村泰子君 どうぞよろしくお願いします。 沖縄における米軍基地の建設の始まりが住民の土地を接収する形で行われていった。一九四五年の米軍による沖縄占領の過程で、沖縄県民を収容所に収容していた時期に居住地、非居住地の別なく接収が行われた、これは歴史が語る事実であると思います。そして、一九四七年後半までに住民の旧居住地区への移動は完了したけれども、基地の集中した中部地区、嘉手納飛行場、キャンプ桑江、キャンプ瑞慶覧、普天間飛行場等では多くの者が居住区に帰ることができず、米軍の基地と基地の間で住まいを余儀なくされ、そのままそこで生活し市街化していった経緯がございます。読谷、嘉手納、宜野湾、沖縄市などなどそうだと思いますけれども、そういった経緯があることは私たちはよく知っていることであります。 そして、五〇年の朝鮮戦争の勃発後に米軍が基地の拡張を行っていった。土地収用令に基づいて農民の頑強な抵抗を排除して、地元では銃剣とブルドーザーによる強制収用というふうな呼び名もあるくらい沖縄の人々の心を無視し踏みにじって土地収用が行われていった。 こういう歴史的な事実を私たち思いますときに、先ほどどなたかの質問の中で基地返還のプログラムがよくわからないということがございましたけれども、沖縄県としてはアクションプログラムという素案を出しておられまして、国際都市構想も自由貿易地域も構想があるわけでありますから、どうぞ外務大臣、そして官房長官、私が言うまでもないことですけれども、沖縄の人々の心をしっかりと受けとめて、今後、地位協定の見直し環境保全、その他さまざまなことに、当たっていただきたいと強くお願いを申し上げておきたいと思います。 終わります。
○委員長(鎌田要人君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(鎌田要人君) これより請願の審査を行います。 第三五号元日赤救護看護婦に対する慰労給付金に関する請願外二十五件を議題といたします。 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第三五号元日赤救護看護婦に対する慰労給付金に関する請願外一件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第四五号人事院勧告完全実施に関する請願外二十三件は保留とすることに意見が一致いたしました。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鎌田要人君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鎌田要人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(鎌田要人君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、両件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鎌田要人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。なお、要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鎌田要人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十六分散会 —————・—————